・艦娘×提督の学園もの
・全然艦隊とか関係ありません
・エロ、グロといった描写があるかもしれません
・なんかドロっとしているかもしれません
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前スレ
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ヒロインまとめ(○はエンド艦娘、次回登場は不可、○付いてない子は出せます)
【1周目】
電(幼馴染)
浜風(娘)
あきつ(後輩)
足柄(先輩)
○青葉(同士)
【2周目】
大和(管理人)
○不知火(親友)
飛鷹(教師)
五十鈴(転校生)
北上(同居人)
【3周目】
雷(クラスメイト)
球磨(スラッガー)
間宮(バイト先の店長)
○那珂(超人気アイドル)
阿武隈(義妹)
【4周目】
陽炎(幼馴染)
川内(学生であり怪盗)
卯月(妹分)
榛名(後輩)
○暁(妹)
【5周目】
初春(宇宙人)
叢雲(↑のライバル)
長門(ながもん)
響(帰国子女)
山城(元カノ)
BAD。
【6周目】
千代田(義妹)
吹雪(親友)
赤城(大食いチャンピオン)
由良(後輩)
古鷹(フライフェイスとオッドアイの演劇の天才)
BAD。
【7周目】
比叡(記憶喪失・幼馴染)
○漣(家政婦)
明石(近所のお姉さん)
大井(クラスメイト)
レ級(クラスメイト)
【8周目】
○明石(義姉)
鈴谷(同居人)
文月(姉)
熊野(財閥令嬢・崩壊寸前)
白露(クラスメイト・電波)
【9周目】
○潮(従妹)
村雨(幼馴染)
鳳翔(先生)
朧(後輩)
武蔵(応援団長)
【10周目】
深雪(親友)
曙(従妹)
大鯨(母)
翔鶴(弟の彼女)
瑞鶴(弟の彼女)
BAD。
【11周目】
伊58(未亡人)
隼鷹(お嬢な同級生)
○初風(面白い同級生)
蒼龍(担任)
ビスマルク(留学生なお姫さま)
【12周目】
阿賀野(いつもニコニコガチサイコストーカー)
○瑞鳳(いじめられっこ)
龍驤(陰陽師)
睦月(おなちゅー)
翔鶴(従妹で居候な部活の後輩)
【13周目】
舞風(殺し屋)
○羽黒(許嫁)
雷(幼馴染)
霧島(生徒会員)
荒潮(未来からやってきた娘)
【14周目】
飛龍(家庭教師)
磯風(幼馴染)
卯月(お隣さん)
大鳳(新人体育教師)
○浜風(昼はクラスメイト/夜は…)
いまここ。
巨人に笑かしてもらったわ
ナベツネCS終了とか言い出さんとええけど
とりあえずキャラ安価取るね
まー落ち着こうよ、うん
一人目>>+4
雪風(幼馴染)
二人目>>+4
従姉妹に勝手に変換させてもらうね、これに関しては明言したからね
島風(従姉妹)
三人目>>+4
霞(鬼教官)
四人目>>+4
弥生(クラスメイト)
ラスト直下
雪風(幼馴染)
島風(従兄妹)
霞(鬼教官)
弥生(クラスメイト)
加賀(部活の先輩)
ロリロリしい
もう好みとか何とか言わずに大人しくキャラ選択はコンマにするよ
とりあえずここまで
【エピローグ】
「………」
「……♪」
休日、昼下がりの公園。
大分夏らしさを増した日差しも届かない、大樹の陰のベンチ。
そこで、俺はひざまくらをされていた。
そう、ひざまくらをされていたのだった。
柔らかい。
人生初ひざまくらである。
「……提督くん、どう?」
「…やーらかい」
「…それは…良いのかな?」
「いいよいいよーグッドグッダーグッデストだよー」
「……突っ込みどころは置いといて…まあ…うん、なら…嬉しいな」
浜風は少しおかしい。
鈴谷さんは言った。
じゃあ、どうすれば良いんですか。
俺は言った。
しかし、彼女から返って来たのは――
『わっかんないっ!』
『…いや、そんな顔すんなよ少年』
『だいたい、鈴谷さんをカウンセラーかなんかと勘違いしとりゃーせんか』
『それを見つけんのは、君だぞっ!』
『……うっさい、歳に突っ込むな、これでも気にしてんだよー』
『…ま、そだね、…一般的なアドバイスくらいはしたげよう』
『普通に過ごしてみたら?』
『…何それって…普通は普通だよ、ふつーに、恋人っぽく過ごしてみれば―何か見つかるかもしんないじゃん?』
『あの子は、今まで縁遠かったからね、そういうのと』
『歪みは、無理矢理矯正しちゃーだめ』
『時間を掛けて、真っ直ぐに伸ばしてあげなきゃだから、さ』
『ゆっくりでいいのよ、ゆっくりでー』
――普通。
なるほど、確かに俺と浜風には…無かったなぁ、うん。
と、そんな事を思い。
やってきたのがこの公園。
浜風手製のお弁当も持って来ちゃってたり。
どこまでも―普通に、真っ当に、幸せな時間だった。
「…浜風ー」
「はい、提督くん?」
「……奇妙だよなぁ」
「…奇妙?」
膝に頭を置いたままで、上を見上げる。
そこに見えるのは、胸。もとい乳。
「……俺達の―なんだ、関係っつーか、まあ、そんな感じの、諸々」
「まあ―」
確かに、奇妙といえば奇妙だけど。
何か楽しげに、彼女がそう漏らす。
その表情はデカい乳に隠れて窺い知れない。うーむ。
「でも、幸せだよ、私」
「…幸せ…なのか?」
「うん、こうして貴方の側にいられるから」
「…そっか」
今まで、色んなことがあって。
これからもきっと色んなことがある。
それは、決して楽しい物ばかりじゃない。
辛い事だって、きっとある。
けれど――
それでも俺は、頑張れるのだと。
この浜風の乳を見て、そう思ったのだった。
「…顔見よーよ」
「……こ、心を読むな!」
「声に出てた」
「マジすか!?」
「くすっ」
「…マジなのか」
ごほん。
この浜風の幸せそうな表情を見て、そう思ったのだった。
終わり。
じゃーどうすりゃいいのさって話よね
プロローグ書いてくる
【プロローグ】
「あのさー、霞ねー…」
「喋るな!」
「…ったよー」
会話を封じられたので、溜息一つ。
目の前の机には、大量に積まれた問題集。
後ろを見れば。
「問題に集中しなさいっ!こ、この…く、クズ!」
「……うっすー」
ものすごーく言いにくそうに俺を罵倒して、彼女が腕を組む。
どこから持ってきたのか似合わない竹刀なんかを肩に提げて、仁王立ちをする霞…ねーちゃん。
現在大学2年生。昔からの付き合いで、まあ普段は結構良い人なんだけれども。
一体何の影響を受けたのだろうか。
某心男軍曹でも見たのだろうか。
そんな事を考えながら問題集と再び対峙する。
さて、こんな事になったのはなんでだっけな――
『ねーちゃんさー』
『何よ、私もヒマじゃないの、用事があるなら急いで』
あれは、去年の冬休みくらいだったか。
忙しいと言いながらも家を訪れた俺に何故かみかんと暖かいお茶を差し出す彼女に疑問を覚えたのを覚えている。
『いや、横須賀大って難しい?』
『ちゃんと努力すれば普通に通るんじゃない、あんたなら』
『……そう思ってたんだけど、最近成績下降気味で』
『…今はそんなものよ、だいたい、この時期の成績なんて大勢に影響しやしないわよ』
『…でも…まあ…不安じゃん』
『気持ちはわかるけど…ああ、そういえば、なんで横須賀大なの?』
他に幾らでも候補があるじゃないの―そう言って、彼女は確かみかんを食い終わった俺の前に煎餅を差し出した。
『…あー…』
俺はその煎餅にやはり疑問を覚えながらも頂いて。
理由に言及されたことについて困っていた。
正直、家から近くて一応国立ってことで適当に箔がつく学校を選んだまでだ。
だが、そんな意識の低い発言をしていては舐められる――いや、誰にだよと思うが、本気でそう考えていた。
思えば多分、これが全ての元凶であった。
『か、霞ねーちゃんと同じ学校に行きたくて……』
『……………』
『…ねーちゃん?』
よくよく考えてみれば、別にこの発言にも意識の高さは感じられないのだが。
あの時はそんな事よりも、こっちを向いたまま目を見開いて震える霞ねーちゃんが気になっていた。
『……そういえば、模試の結果持ってきてたのよね?』
『…え、あ、うん…でもさっき、この時期のなんか見てもあてにならないって…』
『いいから見せなさい!』
『って、あ』
そう言ってひったくるように薄い用紙を奪い、それをまるで目を皿のようにして覗いた。
書かれている一言一句足りとも見逃してなるものかという気合が込められているかのような視線だった。
『…ねーちゃーん』
『………ダメね、全ッ然ダメ!』
『…へ?いやだからさっき――』
『見てらんないわ!こんなんじゃダメ!』
『……う、だ、ダメなのはわかったけど…』
『…決めたわ』
『………な、何を?』
嫌な予感はした。
それはもう存分に。
『私が、あんたに勉強を教えてあげる!』
だけれども、逆らえるような空気では無かったのだ――
――回想、終了。
そして同時に問題も終了。
「…ねーちゃん、問題解き終わった」
「マムと呼びなさい!」
「……イエスマム」
そういえば何でマムなんだろう。
お母さんって意味なんだろうか。
はいお母さんと軍隊では言うのだろうか。
アメリカ人がわからないぜ、くぅ。弾持ってこいだぜアパーム。
「…ふーん…まぁまぁ良くなってきたじゃない」
そうこうしている間にも、ねーちゃんの採点は終了したらしく。
少しだけ満足気に軽い笑みを浮かべていた。
「いい傾向ね、気に入ったわ…う、うちに来て妹をファ…ファックしていいわよ」
「………」
そういう引用元がすぐバレるネタはやめようよ。うん。
…………いや待て。待てよ。
「…え、本当に朝潮ちゃんを…その、ファックして良いの?」
「ダメに決まってんでしょ馬鹿じゃないのこのド変態ッ!」
ばっしーん。
竹刀、振り下ろされる。
ああ、なんと初めてのその打撃は勉強とは全く関係無い部分でございました。
痛い。理不尽だ。誰だって朝潮ちゃんをファックしていいと聞けば興奮するに決まっているというに。
「ったく、アホなんだから…で、この後どうする?まだやるってんなら私はもうちょっと時間あるわよ」
「ん、この後は――」
と、言いかけた所で俺の部屋の扉の前から声が響く。
『おにーーーーーーさーーん!』
『てーーーとくーー!』
間延びした、幼い声。
その主が俺と殆ど歳が変わらないというのだから、なんともなんともである。
「……あの二人と遊ぶ予定でした」
「…あっそ…私は遠慮しとくわ」
疲れそうだし―と扉から視線を外してねーちゃんが背伸びをする。
『おにーさん!おっそーい!』
『てーとくー!お留守ですかー!?』
なかなか返事をしないでいると、急かすようにまた合唱。
なんか心なしか耳キンキンする。
「ねえ」
「…ん、どしたん、ねーちゃん」
「…あいつら、ホントにあんたのふたつ下?」
「…生物学的には今年から中学3年生らしいよ」
「…そ、色々突っ込みたいけど…まあ、いいわ」
呆れたように短くそう言って、ねーちゃんが扉に手を掛ける。
そして、それをゆっくりと回した。
「あー!おにーさんおっそー…って、げー!?霞ー!?」
「わ、わわー!?霞おねーさん!?」
「あんた達うっさいのよ!こちとら勉強中で――!」
「おうっ!?」
「ゆ、雪風は――――」
……ふむ。
あの光景を見ていると、やはりあいつらの歳が本当に合っているのか不安になる。
実はまだ小学生じゃなかろうかあいつら。
非常にロリロリしい奴らだ。
「えへへー!おにーさんおっそーい!」
「……ぐう」
居間。
さて、こいつらのお遊びにまあ付き合っちゃるか―そんな軽い感覚で始めた桃太郎電○。
だが、俺の会社の赤字は増え続けていた。
「あー!雪風、また銀河鉄道カード引いちゃいましたー!」
「やっぱり目的地には私がいっちばーん!」
『提督社長さんには、貧乏神が――』
「………」
「わわー!?ご、ゴールドカードですっ!」
「むー…新幹線カード、全部6が出なかったー!」
「………」
『ゲエッヘッヘッヘッヘッ!提督社長!お前には――』
「わー!サンタさんが球団をプレゼントしてくれましたー!」
「やってられっかボケー!」
俺、遂に借金が100億を突破した辺りでキレる。
そこに先輩の威厳も年上の余裕もない。
とりあえずコントローラーを壊れないようにソファーにぶん投げた。
「何だこのゲーム!?」
「も、桃鉄ですよー?」
「そういうこと言ってんじゃねえよ!」
「…おにーさん、怖いー」
「お前らの方が怖いよ!」
何が怖いって一度も目的地に入ってない。
俺が見せ付けられるのは貧乏神の尻だけだ。
「ちくしょう…何で俺ばっか…ちくしょう…」
そのままソファーに崩れ落ちる俺。
素晴らしいまでに心が折れていた。
「……おにーさん…」
「…提督…」
もう泣きそうな顔で横たわっていると、さっきまで賑やかだった二人が示し合わせたかのようにシュンとした顔になる。
そして、ソファーに転がる俺の両脇にぴったり貼り付いてきた。あったかい。
…じゃねえよ!
「…な、お、お前ら何して――」
「…ごめんなさい、てーとく」
「…ごめんね、おにーさん」
「……え?」
「…雪風達、自分ばっかり楽しんじゃってました」
「おにーさんのこと、考えてあげられなかったー…」
「……お前ら」
………。
こんな状況になると。
子供はどちらかって話になってしまう。
……はあ、何やってんだか俺は。
「…ったく、大袈裟だって」
「……てーとく」
「…おにーさん…許してくれるの?」
「…許すも何も、ゲームくらいでそんな怒ったりしないっての、ほら、暑苦しいからどいたどいた」
「なー!?ひっどーい!おにーさんを励ましてあげようとしたのにー!」
「でも、良かったです!怒ってなくて!じゃあ早速続きを――」
「ごめんそれは無理」
えー!という合唱が聞こえる。
だが知らん。無理なものは無理だ。今度は心の底からキレてしまいそうだから。
「……という事があった」
「…桃鉄…怖い…」
「全くだぜ、俺じゃなかったら大惨事だったな」
「……いや…ふつーにキレてる…」
「後で冷静になったからいいの」
「……大人げない…」
まともに反応しているのかそうでないのかの起伏が微妙にわかりにくいこのクラスメイト、名前を弥生という。
毎度会話に対する反応が薄くて感じ取りにくくはあるのだが、そこのコツを掴めば結構話してて楽しい部類の人間である。
因みに、現在の感情は―呆れ半分、笑い半分、と言った所だろうか?
なんにせよ、退屈な話を振ってしまったようでないみたいで何よりだ。
「まー、お前もやってみりゃわかるよ」
「……弥生は…提督みたいに弱くない、桃鉄」
「…ふっ、どーだか」
「……む」
珍しく怒気を露わにする弥生。最近の言葉で言うのならおこというやつである。
「さくますら凌駕するこの弥生に…」
「…いや、あいつらもうそんな次元じゃない」
「……なら…今度…挑戦、する」
「…お、なら一緒にタッグでも組んでリベンジでもやるか?」
…ま、蹂躙されるのは変わらんだろうが。
やられる側が二人になるのなら、それはそれで笑い話にも出来るというもの。
「………タッグ…?」
「…お、おう…そこで不思議そうな顔されても困るんだが…」
んー、と、弥生が顎に指を当てて天を向く。
そして、なぜか視線を逸らした。
「…提督の、えっち」
「……何でそうなる!?」
「……組んで、ヤる…なんて」
「そういう意味じゃねえよ!」
口を開いたと思ったらどうしてか変態扱いされていた。
非常に驚きである。わけがわからないよ。
「………冗談、くすくす」
だというのに、弥生はそんな俺を見て薄い笑みを作った。
どうにも誂われていたらしい。
「…あのなぁ、どういう冗談だよ」
「…弥生…じょーく」
「…下品だぞ」
「じょーくに…品は求めない…くす」
そう言って、何が楽しいのかもう一度笑う。
このクラスメイトの笑いのツボという物が、どうにも俺には読めなかったのであった。
「告白されました」
「…は?」
「先程、この部室に来るつい前に」
本を読んでいた顔を、急に上げて。
ああ、と何でも無い事のように先輩―加賀先輩が切り出した。
「…え、と…告白?」
「はい、また」
やれやれ、とでも言いたげに肩を竦める。
また―そう、またなのだ。
この加賀先輩の人気は結構なもので、一月に一度は誰かが玉砕しているとまで言われている程だ。
そしてこの言い方から察するに―またその犠牲者が一人増えたらしい。ご愁傷様。
「…参考までに、どなたからの求愛です?」
「2年の…池輝くん?だったかしら」
池輝…サッカー部の次期キャプテン候補じゃないか。
容姿端麗、頭脳そこそこ、運動神経抜群、優しいスマイル。
……めっちゃ人気だぞ。それでもダメなのか加賀先輩。
「…池輝を振ったんですか?」
「ええ、好みじゃないもの」
「………」
「…傲慢かしら?」
「い、いえ…」
「…そ…ま、いいわ」
ふぅ、と一つ息を吐き、再び手元の本に視線を戻す。
なんかもうクールビューティーを体現したというかなんというか。氷の塊みたいな人だ。
そんな彼女と二人で居られる空間を持つ俺はどれ程の幸せ者なのだろう。
―ここで文芸部秘話をば、一つ。
色々とうるさいこの学校では、生徒に部活動が義務づけられているのだ。
勿論皆が皆真面目ではないので、これをなんとかして回避したいと思う不届き者達も居る。
そいつらにありがちなのが、あ、文芸部といえば緩そうだ――。そんな思考。
そして、実際に緩いのでそういった者は籍だけ置いて幽霊部員へと成り下がって行く――
これが部員13名の文芸部の実態である。
…まあ、…俺みたいに本を読みたくてこんな場所に来る人間は珍しいのだろう。
部活動の内容にしても、ただ本を読むだけで会話らしい会話も殆どない。
何人かが加賀先輩目当てに来ていた時期もあったが、それもやがてすぐに途絶えた。
先輩は基本的に沈黙して本を読んでいるだけで、会話を振ると邪魔だと睨まれる。
それに嫌気が差して、彼らは即諦めてしまったのだ。
だけども、俺はこの空間に満足していた。
彼らが嫌がった、彼女と過ごす沈黙は、慣れればなかなかに心地良かったりする。
「……あの、加賀先輩」
「…何、あまり読書の邪魔をしないで欲しいものね」
だから、こうして話を続けようとするのは珍しい。
…珍しいが……たまには許されるだろう。たまには。
「…すいません、手短にしますんで…えーと、何で…その」
「…はっきり言いなさい、手短にしてくれるんじゃないのかしら?」
「は、はい!…何で、池輝じゃダメだったんですか?…というか、加賀先輩の好みってどんな方です?」
「……そんな事を言って、何か意味があるの?」
「い、いえ……あー…お、俺から見ても池輝ってこう…完璧超人みたいな奴で…そいつでもダメなんだー…とか思って」
「だもんで、…まあ、気になって」
「………はあ…そう、ね」
大きく溜息を吐き、、加賀先輩は本に栞を差して脇に置く。
…これも珍しい。まともに会話をする構えだ。
「そうね…私の好みは――」
「………」
ごくり。
こんな美人とのコイバナっちゅーやつに、何となく緊張を覚える。
「まず、一緒に居て落ち着くような人がいいわ」
「……例えば…本を読むのを、邪魔しない人とか」
「…ふむふむ」
…本を読むのを邪魔しない。
…これは問題ないな、うんうん。
なんてチェックを一々するあたり俺も俺である。
そんな俺に構わずに、加賀先輩は続ける。
「それから…一緒に本の話とか、したり」
「…ふむ」
…おお、俺も結構加賀先輩としてるな、そういう話。
チェック2。順調順調。
「……それと…私って、少し刺々しいというか…その、言い方がキツくなってしまったり、配慮が足りなくなることが多いでしょう?」
「…ですかね?」
「……ええ、そうなのよ」
「だから、こんな私にも根気強く付き合ってくれるような…そんな人は、素敵だと思うわ」
…ああ、そういえば。
俺が文芸部に通いだした頃って、加賀先輩物凄く嫌がってたなぁ。
邪魔とか出てけとか、割りと頻繁に言われてたし。
思えば、俺も加賀先輩目当ての一員だと思われていたのだろうな。
俺は本を読みに来ただけだ―と行動で伝えるのにはかなり時間を要した。
なるほど、確かに少し率直に物事を言い過ぎる所はあるかもしれない。
だけど、ちゃんと話して見れば凄く優しい人だ。
好きな本の話にはすぐ食い付いてくるところなんかも、微笑ましかったり。
具合が悪そうな時は、その無表情を酷く曇らせて的はずれな心配をしたり。
…ああ、少し笑いが出てきてしまった。
……ん?あ、そうだ、良く考えたら俺チェック3も満たしてるじゃん。やった。
「………まあ、そんなところね」
「…え?終わりですか?」
「…ええ、不満?」
「いや…えーと………」
「…だから、はっきり言って」
「……お、俺って…満たしてません?その条件」
「………………」
ごんっ。
加賀先輩の額が勢い良く机に打ち付けられた。
まるで机に向かって頭突きをするかのように。
「…せ…先輩?」
そのまま手を頭にやって、脇で垂れるサイドテールを忙しなくいじり始める。
正直何をやっているのかは全く理解不能だが、顔を伏せているので表情は全く見えないしぶつぶつ何か呟いている声も小さすぎて聞こえない。
「…………提督くん」
「…は、はい」
「……急用を思い出したわ」
「……急用?」
「……今日の部活はここまでよ」
「…え、えーと」
「…帰った方がいいわ」
「…いや、先輩が心配だなー…と」
「帰った方がいいわ」
「……わ、わかりました…」
机に顔を押し付けたまま、何か必死さすら篭ったくぐもった声で言う加賀先輩。
とりあえず、この生物を理解するのは不可能そうなのでここは大人しく彼女の言に従うことにした。
「で、では…お先に失礼します」
「……ええ……またね、提督くん」
「…は、はい、また…」
文芸部を出る。
そのまま部室の扉を閉めて、深呼吸。
春の空気は、とても心地良い。
「…………」
いやぁ。
やはり、よくわからない人だ、うむ。
そんな一日、つまり、まあ、今日も平和でございました。
【プロローグ 終】
有原は残念だったが、全体的にはかなり満足の行くドラフトだった 飯塚があそこまで残ってたのは意外だったね
弓道はもうやめといた、またボロ出そうでな
ここまで
【4月1週】
加賀「…………」
「加賀さん?どうしたのですか、日がな一日机に突っ伏して」モグモグ
加賀「……告白」
「……またされたんですか、羨ましいことですねぇ」モキュモキュ
加賀「…した…んです、したつもりだったんです」
「…したんですか!?あらまー…うふふ、そういうこと、人並みに興味はあったんですね、加賀さんも」ガサガサ
加賀「……ええ…ですが…」
「…その様子だと…まさか、振られた…とか?」パクッ
加賀「…気付かれませんでした、告白だと」
「……どうせものっすごく回りくどいやり方をしたんでしょう、加賀さん」ゴックン
加賀「……そんなことは…」
「現実は小説のようには行かないんですよー」ゴチソウサマデシタ
加賀「………」
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 **0/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
島風「おにーさん、おにーさん」
島風「ねーねーおにーさん、おにーさんってばー」
島風「おーい、おにーさん、こらー、ねー!」
提督「うっせえよさっきから!」
島風「あー!やっと反応してくれたー!」
部屋での読書中。
その部屋の中をぴょこぴょこと跳ね回りながらスタイリッシュに読書妨害を致してくるロリ2号。
非常に煩い。最終的には肩まで揺すってきたし。
島風「ねーおにーさん、何読んでるのー!」
提督「…自己啓発本」
島風「……じこけーはつ?」
なんじゃそれは、とでも言いたげに島風が大きく首を傾げる。
その仕草自体は可愛いけども、そんな事よりこいつの知識が不安になってしまった。
提督「…なんつーか…自分を変えるための本、って感じだな」
島風「…変えたいの?」
提督「……んー…別に…まあ、最近やたらゴリ押しされてるんで買ってみただけだよ」
先程まで読んでいた本には、現代社会で必要なリーダシップがうんたらなんて話がずらりと書き並べられていた。
正直あまり共感はできなかった。というか、最近はやたら皆リーダーを育成したがるのはなぜなのだろうか。
リーダーよりもリーダーに付き従う人員の方が多くなければ社会は成り立たないというのに、なんとも本末転倒感が溢れている。
島風「…なんかよくわかんないけど、そんな本読んでるよりも遊ぼーよー!」
提督「…遊ぶってなぁ、何するんだよ」
島風「私は何して遊ぶのでも大丈夫だよっ!」
提督「…そういうことを言ってるんじゃないんだが…」
相変わらず小学生のノリで生きている奴である。
さてさて――
>>+2
A.はいはい、わかりましたよ。
B.丁重に追い返す。
C.そうだ、お前もたまには本でも読め。
A.はいはい、わかりましたよ。(*1.5)
提督「…はいはい、わかったわかった、優しいお兄さんが遊んでやろうじゃないか」
島風「やったー!お兄さんのそーゆーところが好きだよっ!」
言うと、島風は元気に飛び跳ねて、椅子に座る俺の胸に飛び込んだ。
提督「……っ、あのなぁ」
島風「…?」
好きだと言って正面からタックルをかましてくるのは―まぁ、島風らしいといえばらしいのだが。
しかし、そろそろそういうことをするのに抵抗を覚えて欲しい。
提督「…お前ももうちょい成長しなさい」
島風「……どういう意味ー?」
提督「無闇やたらにこういう事を他人―それも男にするもんじゃないの」
島風「…おにーさん、他人じゃないよ?」
提督「……だーから」
ああ、何と説明したものか―と少し思案して、胸の辺りから俺を見上げる島風を見る。
その瞳は、とても純粋だった。
提督「…………」
なぜだか、そんな彼女を見ていると、まるでそういうことを考えてしまった俺の方が邪に思えて。
提督「…まーいいや、もう」
島風「…?…よくわかんないけど、あそぼあそぼー!」
色々と、説明の義務を放棄したのであった。
島風→ *42/500
【4月2週】
雪風「じゃあ島風ちゃん、今度はスマブラでもして遊ぼうよ!」
島風「うん!」
霞「……あんたらさぁ」
雪風「何ですかー?」
霞「…いや…何でここにいるのかな、と思って」
雪風「てーとくの帰りを待ってますっ!」
霞「……いつもそんなこと言って、ここに集まってるじゃない」
霞「あいつも落ち着かないんじゃないの、毎度毎度あんたらが待ってたら」
島風「えー、霞だっていっつもここでおにーさん待ってるじゃん」
霞「私は…私はほら、勉強教えるために仕方なく!来てるだけよ」
雪風「仕方なく…という風には、あんまり見えないですよ?」
雪風「ここに居るとき、霞おねーさんいつも機嫌良さそうですし――」
霞「……そんなことないわよ、最低よ、いつももう沸点ギリギリレベルよ」
雪風「…沸点ギリギリ、ですかー…」
「ただいまー…って、人多っ!?」
霞「…ちょっと!遅いわよ!勉強するって言ったじゃない!」
「え、いや、部活あるからって」
霞「いいからさっさと来なさい!早く始めるわよ!」
「ね、ねーちゃん痛い!痛いっす!」
雪風「……ふふー」
島風「……雪風ちゃん?」
雪風「んーん、…霞おねーさんも、素直じゃないなぁって」
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 *42/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
提督「……………」
島風「……………」
うわー。
気まずい。
めっちゃ気まずい。
島風ちゃんなんか喋ってよ。
そういうの得意でしょ。
もう俺この空気に耐えられないよ。
島風「お、おにーさん…えと」
提督「あ、ああ」
島風「…も、もう一緒にお風呂は無理だねー……あははは…はは」
提督「…おう」
ぎゃー。
気まずさ加速。何やってんですか島風ちゃん。
今こんなことになっている理由は単純で。
つい五分ほど前。
うちのバスルームの脱衣所は鍵がかかる最新式、だから安心してガチャリと開けたところ。
その先に全裸の島風っちがいた。
やべぇとは思いつつもどうせいつもみたいにどしたのおにーさん一緒に入るー?なんて軽いノリで受け応えるだろうと鷹をくくっていたらば。
ものすごい恥ずかしそうに顔を赤くして俯きやがった。
とりあえずその場は謝ってすぐに脱衣所を出、今に至る。
……しかし、島風もやはり小学生の時とは身体つきも…いや、よそう、俺の混乱がさらに加速しそうだ。
どうしようか、一応もう謝ったからもう一回謝るのも変だし。
じゃあ俺風呂はいるわーと抜けられる空気でもないし。
いっそこうなったら俺も脱ごうか。嘘だけど。
島風「……あのー…おにーさん…そのその」
提督「……ど、どしたよ」
島風「…ご、ごめんね?か、鍵閉めてなかったから…こんなことになっちゃって」
島風「き、気をつけるね、今度から」
>>+2
A.「…ま、まぁ…気をつけろよ」
B.「とんでもない、素晴らしい経験だったよ」
C.「……俺こそ悪い、配慮が足りなかった」
C.「……俺こそ悪い、配慮が足りなかった」(*1.5)
提督「…俺こそ悪い、年頃の女の子が住んでるっていう配慮が足りなかった」
島風「……え、えーと、じゃあ…このことは、おあいこってことで、流そうよ!」
提督「…ま、まぁ…お前がそれでいいなら、うん」
島風「………よしっ!じゃあそういうことで!」
島風「おにーさんお風呂あがったらゲームしようよゲームー!」
提督「…へいへい、わかったわかった」
おお、島風ちゃん復活。
やっとこの閉塞した空気を打開してくれた。ありがとう。
提督「そんじゃ、さっさと入ってくるよ」
島風「んー!待ってるー!」
よっこらしょ、とリビングの扉まで歩いて行った所で。
島風「……あ、あの、おにーさん」
後ろから声。
提督「…ん?」
島風「……さ…さっき見た事…忘れてね、ちゃんと」
島風「…は、恥ずかしい…から…」
提督「…………も、勿論」
短くそれに返事をして、そのままリビングを出る。
…くそう。
逆に思い出して頭の中にブルーレイ録画してしまったぞ。
すまん島風。しばらく頭から離れそうに無い。
島風→ 122/500
みす
【4月3週】
弥生「……………」
提督「……………」
弥生「……………」
提督「…………なあ」
弥生「………なに?」
提督「………肩車、楽しいか?」
弥生「……凄く楽しい…」
提督「………そうか…」
弥生「……肩車…ぐっど…」
提督「……………」
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 120/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
寝ます
ありがとうございました
「――でさー」
「へー…そうなんだー」
「うんうん、それでねー」
下校時刻。
今日は幸運にも6限カットで部活も無く、いつもよりも早い下校であった。
そんな中、俺は女子中学生の一団を眺めていた。
…いや、変な意味じゃない。ほんとに。
島風「…だよねー、…あ、じゃあ私、この辺で」
ひらひらと手を振るのは、どこからどう見ても島風。
しかし、雰囲気は普段と全く違う。
…そう、たまたま島風の下校風景に遭遇して彼女に違和感を覚え、それを探求するためにこうして付かず離れず女子中学生を眺めていたのだ。
……断じて、変な意味じゃあない。
提督「おい、島風」
島風「おうっ!?」
一団から島風が完全に離脱した所で声をかける。
すると彼女はびくっと驚いてすぐに此方を振り向き、俺を認めると今度は安心したように息を吐いた。
島風「なんだー、おにーさんかぁ…びっくりしたー」
提督「…ああ、驚かせたようですまんかった」
島風「ほんとだよー!後ろから急に声掛けないでよねー!」
頬を膨らまして怒りを表す目の前の彼女。
…そう、島風といえばこんな雰囲気の少女だ。
提督「いや…気をつけるよ、ところでさ」
島風「なにー?」
提督「さっきの、何だアレ?」
島風「さっき…?」
提督「いや、下校中」
んー…?と考えこむように下を向いて、やがてはっとその顔を上げる。
島風「み、見てたの!?」
提督「…ああ、お前案外普通に喋れるんじゃないか」
…ずっとあの小学生のノリで生活してるのかと思ってた。とは言わない。
俺の言葉に、島風はバツが悪そうに目を逸らした。
提督「何でお前、家ではいつもああなんだ?」
島風「それはー…そのー…」
島風「…おにーさんとは昔から、ずっとこんな感じだし…」
島風「…私がこれ変えちゃったら、なんか…上手く言えないんだけど、色々、全部変わっちゃいそうな気がする、から」
…ふむ――――?
>>+2
A.何言ってんだお前。
B.…ばーか。
C.…まあ、言いたいことはわからんでもないが。
B.…ばーか。(*1.5)
提督「ばーか」
島風「あうっ」
とりあえずデコピンしてみた。
しかし髪が邪魔で微妙な威力になった。ちくしょう。
島風「な、何でデコピン?」
提督「そんなもんで関係なんか変わんねーだろーよ」
島風「でも…」
提督「まだ言うかこいつ」
島風「あうっ」
もういっちょデコピン。
今度は綺麗にデコに入った。うむ。
島風「…痛い」
提督「全く、お前は俺をどんだけ薄情なやつだと思っておるのだ」
島風「……だって、おにーさん昔みたいには遊んでくれなくなったし」
提督「そりゃ、昔みたいには行かねーよ」
島風「…だから、私まで変わっちゃったら…」
提督「島風」
島風「…おにーさん、だからさ」
提督「よし、遊ぼう」
島風「……え?」
…まあ。確かに、変わっていく物はあるだろうさ。
正直俺だってそろそろ小学生のノリで遊ぶのは卒業したいし。
提督「…いや、この後暇だろ、どっか行こうぜ」
島風「…それは…暇、だけど」
提督「んじゃ決まりだな、ほら」
島風「わ、ちょっ」
手を引く。
昔から変わらぬ、小さな手を。
提督「……あのさ」
島風「…ん」
提督「…まあ…なんだ、その…あんまりそんな事気にしてんな」
例え、表面は変わっていったとしても。
その根幹にある人の気持ちは、いつまでも変わりはしないのだ――――
とは、流石に恥ずかしくて言えないな、どうにも。
島風「…うん、ありがと、おにーさん」
そんなんだから、こんな不器用な慰めしか出来なくて。
島風の顔もイマイチ晴れやしないのだろう。
…全くもって、ヘタレであった。
島風→ 225/500
【島風―その1】
時間なんか、進まなければいいと思った。
ずっと、止まったままでいいと思った。
でも―そんな勝手な願いなんて、誰も聞き入れてくれはしないから。
止まったのは、私の時間だけ。
大きくなる容れ物に、成長することを拒否した精神、そして纏わりついた外面。
滑稽―なのだろうか。
…きっと、そうなのだろう。
けれど、私にとって。
一番欲しい時間は、あの時の――
『おにーさーん!』
『てーとくー!』
『だから、本読むの邪魔するなってばー!』
ああ。
時間なんか、進まなければいいのに。
【4月4週】
加賀「……提督くん」
提督「あ、はい」
加賀「…今日……部活終わった後、暇かしら」
提督「…えーと…まあ、やることはないです」
加賀「……そう」
提督「………」
提督「…え?終わりですか、会話?」
加賀「…ええ、そうだけど?」
提督「……は、はい…すいません」
加賀「……………」ペラッ
加賀「……………」ペラッ
加賀(……また誘えなかった)
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 225/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
ぴょんこぴょんこ。
擬音を付けるとしたら多分こんな感じでリビングを跳び回る少女が居た。
名を島風と言った。
島風「ねーねー!どう!?どう!?似合ってるー!?」
提督「ああ、うん、とても非常にベリーメニー似合ってる」
島風「てきとーだー!ちゃんと見てよー!もー!」
なぜこんなにご機嫌なのかというと、何でも新しい服を買ったようである。
いやそれ自体は構わん。
見せてくるのもいい。
…似合ってるとも…思うし、可愛いんじゃなかろうか。あくまで俺の審美眼で、だが。
だが…短い。全体的に短すぎる。
丈とか、袖とか、色々足りてない。
有り体に言って、目の毒である。
…最近の女子中学生の流行りはあんなファッションなのだろうか。
ああ、モラルの低下に嘆いてしまいそうだ。
島風「もーこらー!おにーさんってばー!」
提督「…わーった、わーったから引っ張んなって」
島風「じゃーちゃんと感想言ってよ!」
提督「……んー、いや…似合ってるとは本気で思ってるぞ」
島風「ほんと!?」
提督「…だけど……あんまり、そんな格好するなよ」
島風「…なんで?」
提督「…なんつーか…短いし、色々」
島風「……そうかなぁ?」
全身を隈なく見回して、うーんと一つ首を傾げる島風。
無自覚なのか。無自覚痴女なのかお前は。
提督「まあ…とにかく、そんな布面積の小さい服はやめなさい」
島風「えー?別に普通だと思うんだけど…」
提督「普通ってなぁ……」
…全く、奥ゆかしさが足りないぞ。
さてさて――――
>>+2
A.ま、お前がそれでいいなら俺はいいけどさ。
B.…とにかく…俺以外には見せんなよ、そういうの。
C.……お前は可愛いんだからもうちょっと危機感を持ちなさい、色々。
B.…とにかく…俺以外には見せんなよ、そういうの。(*1.5)
提督「…重ねて言うが、とにかくだな」
提督「俺以外にそういう格好を見せるんじゃないぞ、島風」
島風「……おにーさんにはいいの?」
提督「…いや…まあ、俺ほどの理性を持ってすればなんてことはないが、その」
島風「あー…ふっふー、もしかしておにーさん、島風の格好に変な気持ちになっちゃったー?」
提督「……何を申すか」
島風「もー、素直じゃないなーおにーさんも、ほらほら、見たいなら見ていいんだよー」
そう言って、ファッションモデルのようにポーズを取る島風。
…………。
提督「…なあ、島風」
島風「なに?あ、おさわりは禁止だからねっ!」
提督「………」
島風「……おうっ!?」
ぺちん。
とりあえず最大のパワーでデコピンしておいた。
全く、俺が島風に欲情するなど、そんなアホなことがあるわけ。
……無い、はずなんだがなぁ。
どうにも最近、意識してしまう。
あーくそ、身体だけすくすくと育ちやがって。
島風→ 293/500
【5月1週】
雪風「てーとくー…」
提督「なんだー…」
雪風「今日はあったかいですねー…」
提督「そうだなー…」
雪風「おひさまが気持ちいいですー…」
提督「ねむいなー…」
雪風「ねましょーかー…」
提督「でも縁側で寝たら風邪引くかもー…」
雪風「すぐに起きればだいじょーぶですよー…」
提督「そっかー…」
雪風「くー……」
提督「ぐー……」
霞「……凄い幸せそうに並んで寝てるわね」
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 293/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
本日、世間一般で言うゴールデンウィークの中の一日。
こんな日は何もせずにひたすら家に引き篭もって貯めた本を読むのが良い。
何もわざわざ人が多いとわかっているのに出かけるのは愚策であろう。
と、例年の考えに則って過ごすつもりだった、のだが――
島風「おっそーい!」
提督「…はっやーい…」
現在地、人の溢れるショッピングモール。
その人混みのまっただ中を。
島風に手を引かれて、ぜーぜー言いながら歩いていた。
提督「………ぐへー…」
島風「…もー、バテるのはやーい」
提督「…無理だ、この混雑は無理だ…」
人波を何とかかき分けて、開けたエリアへ。
どかっと空いているフードコートの椅子に凭れるようにして腰を降ろす。
…だいたい、何でこいつはこんなに元気なのだ。
提督「…でー…わざわざこんな日に俺をここまで引っ張ってきた理由を述べよ」
島風「理由…理由は…」
提督「はい、さんにーいち…どうぞ」
島風「…昔、おばさんやおじさんと、雪風とかと皆でここに行ったなーって思ってたら、懐かしくなったの!」
提督「………島風さんや」
島風「はーい?」
提督「…まさかそんだけですか、理由」
島風「うん、そうだよ?」
提督「………ぐへぇ」
…そんな気まぐれのようなアレで俺の読書の日が潰された上にこの最悪空間に連れて来られたのか。
いや、理由があったらそれでいいってわけでもないが、何かフラストレーション貯まる。
島風「……え…えと、嫌だった?もしかして」
提督「…ああ、理由を聞いてさらにそれが加速した」
島風「あう…」
その言葉に、島風がしゅんと項垂れる。
島風「…ご、ごめんね……おにーさんも、喜んでくれるかなって思ったの」
提督「……んー…」
さて、何と反応したものか――
>>+2
A.謝罪と賠償を要求する。
B.大人の余裕を持って対応する。
C.とりあえずデコピン。
B.大人の余裕を持って対応する。(*1.0)
提督「…まーよかろう」
来てしまったものはしょうがない。
今から家に帰るなんて、それこそ全く無意味だ。
提督「…よし、体力回復、ほら、行くぞ島風」
何処に行くかは知らんがな―と立ち上がる。
島風「…いいの?」
提督「良いも何も…ここまで来たんだ、付き合うよ」
島風「……おにーさん…」
下に向けていた顔を上げて。
キラキラとした眼差しで、島風が俺を見つめる。
島風「ありがとーっ!」
提督「どわっ」
そしてそのままタックルするかのように抱きついてきた。
普通に痛い。
提督「…こら、離れろアホ」
島風「えへへー、おにーさん優しー」
提督「わかったから離れなさいっての、どの店行くんだよ」
島風「えーっとね――」
それから。
人のごった返すモール内を、彼女に無理矢理連れられてひたすらに回った。
勿論どっと疲れた。
だが―それでも、たまにはこんなのも悪くない、なんて思ったのは。
…一体、どうしてなのだろうか。
島風→ 373/500
【島風―その2】
周りの人は、進んでしまっても。
私だけが進まないでいれば、変わらないんだって。
そんなバカみたいな事を、本気で信じていた。
でも、違う。
皆、進んで、変わっていく。
私だけがズレていた。
『島風ちゃん』
雪風ちゃんも。
『…島風、あのなー』
おにーさんも。
今は付き合ってくれているけれど。
きっと二人の中では、私の今しがみついている時間は既に思い出になってしまっているのだ。
それが普通だから。
でも――どうして。
どうして、そんなに簡単に捨ててしまえるのだろう。
あんなに楽しかった、今を。
【5月2週】
提督「ねーちゃん、料理出来たんだ…」
霞「…あのねぇ、あんた私を何だと思ってるのよ!」
提督「いや…その……と、とりあえず頂きます」
霞「答えなさいよ!」
提督「……んぐ……お、おお…普通に美味い」
霞「…ん、な、何よ普通って、もっとあるでしょ、褒め方…」
提督「…ごめん、語彙少なくて」
提督「でも、美味しいよ」
霞「………ん、んんっ…まぁ、と、当然よ、当然」
霞「…全く、これに懲りたら私に女子力なんて話を振らないことね――」
「あれ、姉さん、さっそく料理をしたのですね」
提督「お、朝潮ちゃん、どうも」
「提督さんですか…どうも、ご無沙汰しています」
提督「…で、さっそくって?」
霞「わー!わー!待った!待ちなさい!」
「いえ、何でもどうしても料理を作れるようになりたいとかで、朝潮に――むぐっ!むぐっ!?」
霞「はい!ここまで!料理ここまで!撤収!帰れ!」ゲシッゲシッ
提督「…ちょ、蹴らないで!蹴らないでねーちゃん!」
霞 **0/500
雪風 **0/500
島風 373/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
寝ます
ありがとうございました
霞「…よし、まぁまぁね、及第点」
提督「……どーも」
相変わらず手厳しい霞大先生の採点評価を聞き流しながら、あーと息を吐く。
疲れた。
勉強急に気を散らそうものならねーちゃんのキツイ視線が飛んでくるので、おちおち気も抜けやしない。
うーん、本来の試験の様な緊張感を持って勉強するって意味ではいいのかね。
…ねーちゃんがそこまで考えてるとは思えないけど、絶対適当に厳しくしてるだけだよこの人。
霞「…さて、と…どうしましょうか、この後は」
霞「私は暇だし、まだまだ付き合ってあげてもいいわよ?」
提督「勘弁してよ…」
うんざりという態度で首を振ると、おかしそうにねーちゃんが笑った。
霞「冗談冗談、ま、暇なのは本当だけどね」
提督「暇…あ、そうだ」
霞「うん?何よ?」
提督「いや、結構ねーちゃんって俺に勉強教えたりして時間使ってるけどさ」
霞「うん」
提督「大学生ってそんなに暇なの?」
霞「………ええ、時間はあるわよ、たっぷりね」
提督「いや…何か、俺のイメージで悪いんだけど、大学生ってこう…皆で毎日ウェーイしてる感じがしてさ」
霞「…一部よ、一部、皆が皆毎日騒いで酒飲んでるわけじゃないわよ」
提督「ふーん、…ああ、ねーちゃん、彼氏とかいないの?」
霞「な、なな、い、いるわけないでしょバカ!」
顔を赤く染めて手をブンブンとその前で振る。
それでいいのか大学生。
…というか微妙にねーちゃんの交友関係が不安になってきた、馴染めているのだろうか。
霞「へ、変な事聞いてんじゃないわよ!」
提督「ごめんごめん」
提督「しかし、そっか、ねーちゃんに彼氏はいないのかー」
霞「繰り返すなバカ!」
それは何とも――
>>+2
A.勿体無いなあ、可愛いのに。
B.…ま、性格が性格だし…。
C.実は嘘言ってる?
A.勿体無いなあ、可愛いのに。(*1.5)
提督「勿体無いなあ、可愛いのに」
霞「………へ?」
提督「俺なら放って置かないけどね、ねーちゃんみたいな子がいたら―なんて」
少しからかいを込めて続けたのだが、相手がねーちゃんだとしてもやはり気恥ずかしい。
最後まで言い切る前に、少し視線を逸らしてしまった。
まさしくヘタレであった。
霞「………」
提督「……?」
さて、すぐに罵声の一つでも飛んでくるか、と待っていたが。
ねーちゃんは固まったまま動かない。
…もしかしてガチギレしたのであろうか。
マズいな、ガチギレはマズい。
提督「…おーい、ねーちゃん?」
霞「……あ…」
提督「あ?」
霞「……ありが…と、そんな事、あんま言われたこと無いから…ちょっと嬉しい」
提督「…………」
…今度は固まるのは俺の方であった。
流石にこの反応は予想外である。
何だこのねーちゃんに酷似した謎の生き物。
霞「……な、何か言いなさいよ、バカ」
提督「……え、あ…うん、ど、どういたしまして…?」
霞「………ふん」
俺の返答に、機嫌悪そうに鼻を鳴らすねーちゃん。
しかし、彼女の口はやはりどこか緩んでいて。
……うーむ。
ねーちゃんがおかしい。
そんな一日であった。
霞→ *15/500
【5月3週】
加賀「小耳に挟んだのだけれど」
提督「はい?」
加賀「貴方、この前女の子と歩いてたそうね」
提督「…は、はぁ…まあ、心当たりはありますが」
加賀「……そう」パラッ
提督「………」
提督「…え?また会話終わりですか?」
加賀「…ええ、何か?」
提督「……い、いえ…」
加賀「…………」パラッ
加賀「…………」パラッ
加賀(……どんな関係なんだろう)
霞 *15/500
雪風 **0/500
島風 373/500
弥生 **0/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
明日月曜だし寝ます、短くてごめんなさい
ありがとうございました
13週目の設定
浜風 S
大鳳 とってもドM
磯風 M
飛龍 ドS
うーちゃん うーちゃん
始めます
提督「あー、つまりこれはだな」
弥生「………むう」
休み時間。
ねーちゃんの教育のお陰で、それなりに勉強が出来るようになってきた俺は、弥生に勉強を教えていたりする。
クラスメイト、それも(可愛い)女子の先生となる。
中々の夢シチュエーションである。ありがとうございますねーちゃん。
弥生「…難しい」
提督「う、うーむ…」
だがしかし。
現実とはそううまく行くものではない。
弥生は俺の言う事をあまり理解できずにいるようだ。
…ねーちゃん、案外いい先生だったんだな、と痛感。
提督「…ごめん弥生、もう一回話すよ」
弥生「……ん」
こく、と小さく頷いて、弥生がペンを握り直す。
俺も気合を入れて―いや、気合でどうにかなるものかどうかは知らないが―望まなければ。
――――――――――――――――――
弥生「…できた」
提督「……よしっ」
程無くして。
弥生はしっかりと問題を解き終わった。
解法、解答ともに問題は無い。
心の中で小さくガッツポーズ。
弥生「…ありがと…提督」
提督「ん、気にすんな気にすんな」
弥生「……提督、優しいんだね…ゆっくり、わかりやすく喋ろうとしてたの、凄く伝わってきた」
提督「…お、おう…いや、その…」
真正面から褒められると、なんとなくくすぐったいものだ。
さて――
>>+2
A.ま、まぁ、人並みにはな。
B.弥生にだけだよ、こんなことするのは。
C.か、勘違いするなよ!
B.弥生にだけだよ、こんなことするのは。(*1.5)
提督「弥生にだけだよ、こんなことするのは」
きりっ。
擬音を付けるならそんな感じであろう。
言った後に、あ、これ恥ずかしいわと思ったがもう遅い。
弥生は、感情の読めない瞳で此方を見つめていた。
……あ、これ恥ずかしいわ。
弥生「……提督…大胆」
提督「…ふっ」
とりあえず不敵に微笑んでみる。
上手く出来ているかは知らないが。
弥生「…弥生の身体が目当てだったんだ…変態」
提督「いや、曲解しすぎだろう!?」
弥生「だが残念…そう簡単に身体は許さない…」
提督「……そうか」
弥生「…でも、どうしてもというなら膝から下なら好きにしていい…」
提督「…その部位をどうしろっていうんだよ…」
弥生「……ふふ…」
まあ、何にせよ。
弥生が勉強に対する理解を深めてくれたようで何よりであった。
弥生→ *70/500
【5月4週】
提督「そういやさー」
霞「何?」
提督「大学ってどんな勉強してんの?」
霞「別に大したものでもないわよ」
提督「ほー…そう言われると気になるなぁ」
霞「ホントに大したもんじゃないわよ、だいたい、学生の大半は単位取ることしか考えてないんだから」
提督「…そんなもんなの?」
霞「そんなもん、よ、モラトリアムよモラトリアム」
提督「……ねーちゃんは?」
霞「…私は…まあ、折角だからちゃんと勉強してるわ、お金払って貰ってるお母さんたちに悪いし」
提督「おー、流石ねーちゃん」
霞「…だーかーら、あんたもいくならちゃんとやりなさいよ!ちょくちょく見に行くわよ!」
提督「…うげー…藪蛇だったか」
霞「ふん、しっかりやらないと承知しないからね!」
霞 *15/500
雪風 **0/500
島風 373/500
弥生 *70/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
80をいつの間にか超えてた 分割
提督「ぬがー…」
島風「やったぁ!」
俺のキャラが勢い良く画面端にふっとばされる。
島風とプレイしているのは、某大乱闘ゲーム。
尤も、生憎3DSなどという文明の利器は持っていないので懐かしの64でのプレイであるが。
提督「ふいー…まった負けたー…」
島風「…ねーねー!もっかいやろ?もっかい!」
提督「……いや…もうそろそろやめにしようぜ、疲れた」
島風「えー!?だってまだおにーさん全然勝ってないよ!?」
提督「…んー…まあ、そんな日もあるさ」
しょうがないしょうがないと笑って、コントローラーを棚に戻す。
そんな俺を、島風は何故か寂しそうにじっと見つめていた。
島風「……おにーさん、昔は勝つまでやってたのに」
提督「おいおい、いつの話だ」
また随分懐かしい時代の話を持ち出してきたな、島風のやつ。
提督「しかし、そんなこともあったなぁ…いやあ、成長したもんだ」
島風「おにーさん…」
はっはと笑い、そのままリビングを出ていこうとして、島風に手を掴まれる。
向けた瞳はやはり、寂しげなままで。
提督「…島風?」
島風「……変わったよね、おにーさんは」
提督「…はぁ?」
島風「色々、変わっちゃった」
提督「…お前…何だ、いきなり」
島風「……雪風ちゃんも、変わっちゃった」
提督「…どうした、らしくもない、哲学書でも読んだか?」
島風「……違うよ、皆変わっちゃったんだよ」
……訳がわからん。
こいつは何を言っているんだ。
島風「…私は…私だけは、変わらないでいようって思ったのに」
島風「そしたら、きっとふたりとも気付いてくれるって思ったのに」
島風「いつまでも、楽しく遊んでられるって思ったのに…皆、変わっちゃったんだ」
提督「お前の話の意図は良くわからんが…そりゃ、変わるだろう、何年も経てば」
島風「…なんで、そんな簡単に変われるの?」
提督「あん?」
島風「なんであんなに楽しかった時間を、捨てられるの?」
――楽しかった時間。
――変わってしまった俺達。
――変わらない島風。
……ああ。
ようやくこいつの話が読めた。
そして、あの時―下校中に見た島風の行動の理由にも得心が行った。
こいつはもしかして、俺と雪風と3人で遊んだ、小学生だかそんな時分の記憶、それにしがみついているのだろうか。
あの時のように俺達と接したくて。
でも、俺達は変わってしまったから。
自分だけはせめてあの時の「島風」でいようとしていたのか。
何の意味も無いのに。
それで何かが変わると―いや、変わらないと信じて。
提督「…島風」
島風「…………ごめんなさい、おにーさん、今の、忘れて」
島風が、掴んだ俺の手を離す。
同時に、向けた瞳も逸らした。
…………。
>>+1-5
A,ばーか。伝家の宝刀デコピンを食らわす。
B.…………島風への言葉。考えてみると何もない。
C.……あんまり変な事言ってんじゃないぞ、お前もいい年なんだから。
A,ばーか。伝家の宝刀デコピンを食らわす。(*1.5 最低値401)
提督「ばーか」
島風「あうっ」
…全く。
本当に馬鹿な事をよく考える奴だ。
変に賢い馬鹿野郎め。
とりあえずそんな馬鹿にはデコピンだ。デコピン。
島風「な、何するのさー!?」
提督「お前は本当に馬鹿野郎だな、島風」
島風「………馬鹿だって…私にもわかってたよ、でも――」
提督「あのな、別に楽しかった時間は捨てたわけじゃない」
提督「ただ、楽しみ方を変えただけだっての」
島風「……楽しみ方?」
提督「そう、いつまでも昔のやり方じゃあ人は満足しないんです」
提督「だから、時間が経つに連れて色々試行錯誤して変えてくの」
提督「…つまり、お前は全く人生を楽しめてないってことになるな、だから馬鹿野郎だ」
島風「でも…私が変わっちゃったら」
提督「まーだ言うか」
島風「あうっ」
ぺしっ。もっかいデコピン。
提督「…前にも言ったけど、何も変わんねーよ、島風」
提督「雪風も俺も、お前から離れていったりなんてしないから」
提督「だから安心して人生楽しめ、馬鹿野郎」
島風「……馬鹿って言い過ぎ」
提督「ふん、本当の事だからな、言いまくってやるぞ馬鹿野郎」
島風「…ほんと、おにーさん変わった…まるで大人みたい、説教臭い」
提督「はっはー、お前よりゃ遥かに大人だよ」
島風「……ぶー」
島風「…でも、楽しみ方とかいきなり言われても…わかんないなぁ」
提督「そうかそうか、まあ適当に頑張ってくれ」
島風「…おにーさんがけしかけたくせに、無責任」
提督「そりゃま、それも含めて本当は自分で考えるもんだからな」
島風「……なら、大人らしく恋でもしてみようかなー」
提督「おう好きにしろ、まずは相手を見つけるところからだな、白馬の王子様はお好みか?」
島風「からかわないでってばー、…でも、ふっふー、相手はいるんだよねー、これが」
提督「ほー、そりゃ朗報だ、いったい何処のどいつだその被害者は」
島風「…おにーさんには、いつか教えるよ、いつかね」
提督「何だ、意味深な引きしやがって」
まあ、そんなこんなで。島風は馬鹿野郎をめでたく卒業したのであった。
島風→ 409/500
寝る
ありがとうございました
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>>+2
A.大鳳先生の個人授業―過去を乗り越えろ―編、というお話。
風俗に入る場面を大鳳先生に見られてしまった提督。
それを注意された際に「だったら先生が俺の捌け口になって下さいよ!」と宣言し、大鳳先生はしぶしぶそれを了承してしまう。大丈夫かあんた。
しかし、何度か拙い彼女の性処理を経験していく内に提督はあることを突き止める。
すなわち、ハンカチ世代であるにもかかわらず彼女はまだ男性経験が無かったということに!
そこに隠された彼女の不幸な過去、それを乗り越えた先に先生と提督の幸せが待っているのだろうか!?
多分待ってないと思う。
B.北上さんとひたすらにイチャイチャ、というお話。
大和荘の一室の愛の巣。
そこではものすごい甘い空間が展開されていた。
ただそれだけのお話。別にエロはない。
C.磯風と窓の向こう側、というお話。
常に冷静な彼女の表情は、いつにもなく乱れていた。
それは蕩けているだとか、そんな表現がよく似合う顔。
その横で、満足そうに性行為の余韻に浸る男が言う。
「そうだ、今日はちょっと、趣向を変えてみたんだよ」
「…っ…、え…?」
「窓の向こう」
言われて彼女の目に入ったのは、カーテン全開の窓の向こう側、幼馴染の部屋で不思議そうにキョロキョロとしている彼の男友達。
部屋を物色している彼らが、もし何かの拍子で窓の外に目を凝らせば、きっと簡単に磯風が見えることだろう。
「な、て、提督、君は…」
「隠れなくて良いのか?見つかるぞー」
「……っ、隠れる、なんて…言っても…」
ああ、変態の彼氏に翻弄される不幸な磯風。
……まあ。
「見つ…かる……見つかったら、…ふ、ふふっ…私、…」
「……やっぱさぁ…お前って…俺よりヤバいわ」
…その行為に彼女が興奮を覚えていなければ、そう言い切れたのでしょう。
そんな変態とド変態のお話。
【島風―その3】
「♪」
なんだろう。
ずっと自分が悩んでたのがバカみたい。
いや、バカだったんだろうけど、馬鹿野郎って言われたしさ。ぶー。
なんだか、すっごくうきうきしてた。
なんだろ、なんでだろ?
変わっていくことは、悪いことじゃない。
おにーさんが言っただけで、本当にそう思えて。
「ふっふっふーん♪」
変わる世界が、とたんに楽しい物に思えて。
変わらなかった自分が、とても損をしていたような気になって。
もしかして。
私が、本当に変わらないで欲しかったのは。
きっと。
「おにーさんっ♪」
「…じゃーれーるーな、本が破れたらキレるぞー」
「えっへへー、なーに読んでるのー♪」
きっと、貴方との関係だったのかもしれません。
そして。
今は―それを、変えたいと思っています。
つまり、そういうことなんだと思います。
「♪」
【6月1週】
加賀「……あの、提督くん」
提督「はい?」
加賀「………こほん」
加賀(…よし、言える、今度こそ大丈夫、問題ないわ)
加賀「今日この後ょ…っ」
提督(…………噛んだ)
加賀「…………」
提督「……せ、先輩?」
加賀「……この後は…忙しいから…部活は、早く終わりましょう」
提督「…は、はい、わかりました」
加賀(……………)
加賀(………もう、早く帰って寝たい)
霞 *15/500
雪風 **0/500
島風 409/500
弥生 *70/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
霞「ごめんごめん、遅くなったわ」
提督「や、それは構わないんだけど…風呂入ってきたの?」
霞「…?ええ、先に入って来たけど…何か文句あるの?」
提督「…特に何もありませんですます」
霞「わけわかんないわね、さ、始めるわよ」
あー。やっぱりね。
いい匂いすると思った。
もうぷんぷん漂ってくるもん、シャンプーの匂い。
というかアレだよね、服と髪が湿ってる所に霞ねーちゃんのズボラさを感じるよね。ズボラ女子。
あーやばい、これはやばい、この状態で密着されて勉強はヤバい。
霞「それじゃ、とりあえずこの前やっとけって言ってた大問の答え合わせからね」
提督「あ、う、うん」
霞「…――って!半分くらいしかやってないじゃない!」
提督「…いや、問2までは解けたんだけど…その後が…」
霞「出来なくても解く素振りだけでも見せときなさいって言ったでしょ!そうじゃないと何がわかんないのかも把握できないじゃない!」
提督「ご、ごめんなさい」
霞「全く…まあいいわ、えーと、とりあえずなら問2まで…」
提督「……っ」
俺の顔のすぐ側に、ねーちゃんが頭を寄せる。
匂いが強くなった。
ねーちゃんの匂い。
嗅ぎ慣れた匂い、って俺は何を言っているんだくそう。
霞「字ーきったないわねー、これも矯正していきたいけどなー…あー…まぁ、答えはあってるけど…んー…」
しかしねーちゃんは俺の事など全く意識している様子はない。
赤ペンをくるくると弄びながら、あーだこーだ呟いている。
霞「…この前も言ったでしょー、ここは確かにこうやっても解けるけど、計算が複雑になるから――」
ああ。近い。ねーちゃんが近い。
なんか、意識がクラクラする。
ねーちゃん――
>>+2
A.「……聞いてんの?」
B.そのまま、ねーちゃんの肩に顔を寄せた。
C.そのまま、ねーちゃんの顔に頬を寄せた。
C.そのまま、ねーちゃんの顔に頬を寄せた。(*1.5)
霞「って、あんたね、聞いて――」
ぴとっ。
振り向いたねーちゃんの顔に、頬を寄せる。
あー、あったかい。
柔らかいし、凄くいい匂いがして落ち着くし。
これは素晴らしいなー…うむ。
…と、思えたのは―少し視線を上に上げて、ねーちゃんの鋭い眼光を発見するまでだった。
霞「……あんた」
提督「…………」
霞「何やってんの」
これに言葉を付け加えるならば―『死にたいの?』だろうか。
そんな目をしている。
せっかくの美少女が台無しですよねーちゃん。
提督「…いい匂いがしました」
霞「ふーん、そう、あっそう、へぇ、そうなの」
提督「………い、イエスマム」
霞「いやぁ、今日は元気そうねー…ほんっと、元気そうで…いくらでも勉強出来そうじゃない、ねぇ?」
提督「…の、ノー、マム」
霞「あ?」
提督「イエスマム!」
…あかん。完膚なきまでに怒ってらっしゃる。激怒である。
霞「とりあえずこれだけやっときなさい」
どさ。
目の前に置かれる大量のプリント。
わー…わざわざコピーしてきてくれるなんていい先生だー。ねーちゃんすごーい。
提督「宿題…でしょうか」
霞「今日のノルマ」
提督「……」
取り付く島もない。ガチギレであった。
それにぐうと項垂れると、溜息を吐いてねーちゃんが部屋を出ていこうとする。
提督「ちょ、ねーちゃん?」
霞「別の場所で答え合わせしてくるわ、ここにいたら何されるかわかんないしね」
提督「…ひ、ひでぇ」
霞「……ふんっ」
――――――――
この時。
彼女の胸の鼓動が早鐘を打つかのように鳴っていることを、彼には知る由もありませんでした。
霞→ *82/500
【6月2週】
空を見上げると、真っ暗だった。
厚い雲に包まれたそれは陽の光を見せることはなく、ただ冷たい水だけを落としていた。
所謂、梅雨突入であった。
提督「……梅雨、嫌だなぁ」
雪風「どーしてですか、提督?」
提督「バックとかに入れてると本湿るし、家においてても湿るし」
雪風「どこまでも本主体ですねー…もっとこう、スポーツ出来ないからー、とかないんですか?」
提督「ない、外にはどうせ出ない」
雪風「…これまたきっぱりですねー」
雪風「……よし!今度雪風と一緒に運動しましょうっ!」
提督「…えー」
雪風「嫌そーな顔してもダメですっ!そんな老けた思考じゃダメですよーっ!」
霞 *82/500
雪風 **0/500
島風 409/500
弥生 *70/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
弥生「……困った…」
提督「…いや、今俺も困ってる」
弥生「……困惑を広げる…弥生…ふふ」
提督「俺に広げないでくれないか……」
さて。
困っている元凶、これはとても単純である。
目の前に置かれた物。
古風に言えば恋文、現代風に入ればラブレター。
非常に無骨な字でルーズリーフなどという物に書かれたそれを、彼女はいきなり俺にずいと差し出して来たのだった。
弥生「……困った…」
提督「…どうしろってんだ」
弥生「……断りたい…」
提督「いや、だったら断ればよかろうに」
弥生「……無理…なんか…怖い…」
提督「……うーむ…」
実はこの差出人、有名な3年の柔道部部長である。
全国クラスの腕を持つ―と朝会の表彰で知った。
…いやはやなんとも、ラブレターまで豪快だ。
だから、何となく気持ちはわからんでもないが…。
提督「つーか、断るのは確定なのな」
弥生「……ん、…今、あんまりそういうことに興味、ない」
提督「そっか」
可哀想に、部長さん。
しかし…うーむむむ、困ったからってどうしろと。
弥生「…手伝って…欲しい、断るの」
提督「待て、何を手伝うんだよ」
弥生「……それは…今から、考える」
提督「………お前なあ」
弥生「…頼れる人…提督くらいしか、いない」
提督「……そういうこと言われるとさー…ぐー…」
確かに、弥生はあまり交友関係は広い方ではない。
だけども…こんな面倒事に首を突っ込むのは…。
うーん――――
>>+2
A.前向きに考えとく。
B.…わかった、やってやる。
C.…お前の問題だろ?
A.前向きに考えとく。(*1.0)
提督「…おーけーおーけー、前向きに考えとく」
弥生「……手伝って…くれるの?」
提督「ああ、前向きに善処して検討しておくさ」
弥生「…それは…断る時の文句」
提督「…しゃーないだろ、ちょっと考えさせてくれよ」
まあ、ここで結論を出すのは拙い。
人間、しっかり考えて結論を出さなければ後悔するのだ。
…というか、考えても後悔するのだ。
だからこそ、反射的な返答は避けなければ。
弥生「……なるべく早く…答え、出して」
提督「…おうよ」
弥生「…ん、待ってる」
提督「しかし…『卒業するまでなら返事はいつでもいい』なんて言ってるんだし、もうなぁなぁにしちまえば…」
弥生「…そういうのは…好きじゃない」
提督「…そか、わかった」
とにかく、考えておこう。
…しかし…何を手伝えば良いんだろうか、そもそも。
弥生→ *92/500
【6月3週】
島風「おーにーいーさーーーん!」
提督「………うるさい」
島風「えっへへー、島風、おにーさんの部屋に遊びに来ましたー!」
提督「…お前、何も変わってねーじゃねーか」
島風「そんなことないよー!」
提督「…まあ…いいや、で、なんだって?」
島風「暇ー!やることないー!」
提督「………」
島風「ひーまー!」
提督「……あー…わかったわかった、はいはい」
島風「やったー!」
霞 *82/500
雪風 **0/500
島風 409/500
弥生 *92/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
風呂
遂に日本シリーズも終わったね、寂しい
雪風「てーとくー!外に行きましょー!」
提督「……やだ」
先程から幼馴染に引っ張られている。
服が伸びそうだが、俺はそれでも本を持ったまま動かない。
梅雨の中、珍しくも快晴の今日。
どうやら幼馴染は前に行ったように俺を運動させたいらしく。
雪風「バドミントンですよー!楽しいですよー!」
提督「…やだ」
甲斐甲斐しくもわざわざ運動セットまで揃えてくれたようであった。
しかし答えはノーであった。
だって運動なんてそんな事したら倒れちゃう。
俺は本の妖精となるのだ。
雪風「むー!でも!雪風は諦めませんからっ!」
ぐいぐいと俺を引っ張る雪風。
あ、ヤバい、気を抜くと負けそう。もやしっ子だから。
…ぐう、マズいな、それは面子が潰れてしまう。
潰れる面子があるかどうか怪しい所ではあるが、一応。
……ううむ、なんとかしてやめさせねば。
よし――――
>>+4
A.…観念するか。
B.…また、今度なら。
C.更に防備を固める。
A.…観念するか。(*1.5)
……。
打開策、なし。
しゃーないな。
提督「…わかった」
雪風「じゃあ!?」
提督「付き合うよ、バドミントン」
雪風「本当ですか!行きましょー!」
提督「待て、動きやすい格好に着替えるから待ってろ、引っ張るな」
雪風「はいっ!雪風了解しました!」
提督「……おう」
雪風「…………」ニコニコ
提督「……あのさ」
雪風「……なんですかー!?」
提督「…そこにいられると、着替えられない」
雪風「はわっ!?」
言われて初めて気付いたのか、慌てて部屋を出て行く雪風。
ふむ、正直別に見られても構わんのだが。
まあ…あいつも少しはそういうことを意識する歳になった、ということか。
さて、ジャージとか何処やったっけな。
雪風→ *43/500
吉村や高宮が活躍してくれて、ポストシーズンは結構楽しかったです 特に後者、まあ最後にしっかり称号回収したがね、ありゃ運も悪かったが
後は大和の守備かなぁ、凄かったねえ
【6月4週】
加賀「…………」
「…どうしたんですか加賀さん、ぬべーっとして」
加賀「…何ですか、その擬音は」
「いえ、見たまんまです」ガサッ
加賀「……そう見えますか」
「はい、何かこう…ぬべーっと」パクッ
加賀「……まあ、何でもいいけれど…はぁ」
「この前の話の続きですか?」モグモグモグ
加賀「…ええ、その…何か、行動を起こそうと思ったの」
「わー…いいわねー…恋バナねー…」ゴソゴソ
加賀「……脳内シュミレーションだけは5回位繰り返したのだけれど、ね」
「……おー…その先は想像に難くないですね」ア、モウナイ
加賀「…はぁ」
「…はぁ」グゥゥゥゥ
霞 *82/500
雪風 *43/500
島風 409/500
弥生 *92/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
寝ます
ありがとうございました
弥生「…さあ…答えを聞かせる時…どんっ」
提督「……」
ご丁寧に謎の効果音まで付けて、弥生が俺を問い詰める。
答えとは勿論、以前のご注文について。
現代風に言えばちょーマジウチ変な男に言い寄られて困ってんだけどさーあんたなんとかしてよーな案件である。
…流石に婉曲しすぎたか。
提督「…考える時間が欲しいでおます」
弥生「ダメでおます…」
提督「…ダメか」
弥生「……こくこく」
はよはよ。
それが俺に向けた弥生の視線に込められた感情であった。
提督「…いっそ、こう、試しに付き合ってみたら?」
弥生「…だから、そういう…適当な気持ちで対応するのは、嫌い」
提督「そうかー…うーむ」
弥生「……まあ…どうしても提督の助力が欲しいというわけじゃない…」
提督「…何だよ、そっちから振っといて」
弥生「だって、提督…弥生よりも…弱そう」
提督「…おいおい、流石に弥生なら勝てる…と、思う」
弥生「…そこは…断言して欲しかった…」
うるさい。こちとら純粋培養のもやしっ子だぞ。
しかしなぁ…人の恋路に首突っ込むのは古来より馬に蹴られて豆腐の角に頭ぶつけて死んじまえと言われる行為だし…。
弥生「ふぁいなるー…あんさー」
…むむむ――
>>+4
A.わかった、手伝う。
B.…仕方ない。
C.……報酬、そうだ報酬を求めるぞ。
A.わかった、手伝う。(*1.5)
――まあ。
弥生はそれなりに仲の良い友人で。
その友人が折角頼ってくれているのだ。
ならば…受けるべき、であろう。
提督「…わかった」
弥生「……おお」
提督「手伝うよ、弥生」
弥生「…提督…ありがとう」
提督「なに、気にすんな、友人の頼みだ」
弥生「……そういうチョロい所…扱いやすくて…好き」
提督「…おい」
弥生「…おー…口が滑った…弥生…じょーくっ」
提督「…降りるぞ」
弥生「…一度言ったことを翻すとは…女々しい」
提督「……何で俺がそこまで言われなきゃならんのだ」
弥生「…とにかく…これから何をすればいいか考えよう…」
提督「でもよ、実際何するんだ?」
弥生「…考えれば…何か出る…ナイスなアイディア…」
提督「適当だなぁ…」
ああ、やはり引き受けたのは少し早計だっただろうか。
そんな事を思ったのであった。
弥生→ 144/500
【7月1週】
お腹空いた。
ついそう思ってしまう、3限の体育の終わり。
教室を出てトイレに向かった際に、ぐぅ、と腹が鳴る。
…あと1限、まだ授業があるのか。
くそう。
絶望の淵だ。
提督「………くぅ」
思わず、廊下の壁に手を付いて項垂れる。
そうして下を向けた俺の顔の前、丁度眼前に。
提督「…え?」
パンが差し出された。
思わず、その持ち主の方を見る。
「…受け取りなさいな」
そこには、リボンの色からして3年の先輩。
柔和に微笑んだ長髪の美人が立っていた。
提督「あ、あの」
「いいのよ、お腹が空いたんでしょう?」
それだけ言って。
あっけにとられる俺の手にパンを落とすと、彼女はスタスタと去っていった。
提督「………」
…かっこいい。
霞 *82/500
雪風 *43/500
島風 409/500
弥生 144/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
ねーちゃんは真面目で、他人にも自分にも厳しい人である。
俺にやれと言ってくるプリントだって自分でコピーしてくるし、解答もわざわざ自作している。
だから俺も、やりたくない勉強を頑張れるのだ。
ねーちゃんが俺のために頑張ってくれているのを知っているから。
ただ、それを―ねーちゃんの陰の頑張りを見抜けない人もいる。
いや、そんな人のほうが多い。
故にねーちゃんは、あまり交友関係が広くない。
誰よりも頑張っていて、それを他人にも求めてしまうねーちゃんは、いつも敬遠されがちだ。
そして、そういう風に交友がうまくいっていない時。
霞「……………はぁ」
ねーちゃんは激しく落ち込む。
入学式だとか、クラス替えだとかの度に良く見る光景であった。
提督「ねーちゃん?」
霞「……卒研のゼミ、グループに分かれて研究始めたんだけどさ」
霞「…誰も、言う事聞いてくれない」
提督「…えーと…それは、どういう風に」
霞「…飲み会だとかカラオケだとか、そんな事しか考えてないのよ、あいつら」
霞「……あーもー!」
……どうやら。
今日のねーちゃんは落ち込む+怒りらしい。
霞「やんなるなぁ、ホント」
霞「………間違ってんのかしら、私」
提督「ねーちゃん」
霞「…絶対早く決めとかないと後で困るのに…大体……」
ぶつぶつと愚痴を漏らし始める。
うーむ、重症である。
さて――
>>+4
A.ねーちゃんは間違ってないよ、正しい。
B.…まあ、色んな人がいるし。
C.大丈夫だってねーちゃん、俺がいるから。
A.ねーちゃんは間違ってないよ、正しい。(*1.0)
提督「ねーちゃんは間違ってないよ」
霞「……」
提督「間違ってんのは、そいつらの方だって」
霞「…そうなのかもしれないけど、ね」
霞「……結局…それを決めるのなんて、私じゃない誰かの価値観なのよ」
霞「…あの場所で間違ってるのは、私」
提督「…ねーちゃん」
霞「……ごめんね、弱気な事言って」
霞「…全然会話にも入れなかったから、ちょっと凹んでた」
…先の話に付け足すのならば。
ねーちゃんは、自分にも他人にも厳しくて。
それでいて、とても繊細な心を持つ、傷つきやすい人だ。
彼女は強いように見えて、その実、とても弱い。
提督「…勉強、しようか」
霞「……ん、じゃあこれ解いて」
そう言って俺にプリントを渡したねーちゃんが、部屋の隅の椅子を引く。
彼女はそれに座って、俺のすぐ側まで寄せた。
提督「……近くない?」
霞「……いつも通りよ、早く解きなさい」
提督「はいはい」
霞「………」
ペンを持つ手と反対、左にぴったりと付けたねーちゃんが、俺の肩に頭を寄せる。
俺はそれに気付かない振りをして、問題を解き続けるのであった。
霞→ *98/500
【7月2週】
「…おや、提督さん」
提督「お、朝潮ちゃん、ちーっす」
「ち、ちーす…、です」
提督「どしたん、帰り?」
「…はい、今日は少し委員会で遅くなってしまいました」
提督「へー、委員会…何委員会?」
「えっと…風紀委員会、です」
提督「……なんか凄い予想通りって感じだ」
「そうでしょうか?」
提督「ん、まあ勝手なイメージだよ」
提督「…しかし風紀…風紀委員…」
提督「…ねえ朝潮ちゃん、『ジャッジメントですの!』って――」
霞「ウチの妹で遊んでんじゃないわよ!」ドゴォ
提督「ごほぉ!?」
霞 *98/500
雪風 *43/500
島風 409/500
弥生 144/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
夜食買いに行く
つーかやっぱコンマって狙えんの?そこんとこよーわからん
弥生「………ふむー」
提督「……」
さて、弥生との会議。
件の告白を断るための建設的な意見を探していた。
提督「…別に、正面から言えば良いじゃないか」
弥生「……そうかもしれないけど」
弥生「…その後、また何か言われそう…で」
提督「そんな人じゃねーと思うけどなぁ」
弥生「か弱い女の子Aとしては…不安」
提督「そーかいそーかい、つってもなー」
じゃあどうすればいいのか、という話になってしまう。
はっきり言って断ったら多分それで終わる話だとしか思えないのだが。
弥生「…しつこく理由を訊かれそう、なんか」
提督「…さっぱりした人に見えるけど」
弥生「……ねちっこそう、寝技が得意らしいし…」
提督「…いや、そりゃ関係ないだろ」
お前は柔道に喧嘩を売りたいのか弥生よ。
…理由、理由ねぇ。
提督「好きな人がいる、とか」
弥生「……いない」
提督「…いや、適当に方便」
弥生「………まあ、妥当…だけど」
提督「…というか、一人でも思いつくだろ」
弥生「…思いついたけど…妥当すぎて…逆に不審に思えたから」
提督「確かに…今考えた断り文句ですって感じはあるけどさ」
…正直そんなもんだろ、そんなもん。
他に断る理由なんて――
提督「ああ、それを少し進めてさ、付き合ってる人がいる、とかなら――」
弥生「……断るには十分だけど…それは絶対、相手を訊かれるから………相手?」
と、首を振ろうとした所で急にはたと俺を見る。
提督「な、なんだ」
弥生「…おお…提督にできること、あった」
提督「……待て、お前、まさか」
弥生「こくこく」
俺にその相手役になれというのかこの娘は――
>>+4
A.…む、無理無理。
B.…………まあ、乗りかかった船だ。
C.………俺にも相手を選ぶ権利はある。
B.…………まあ、乗りかかった船だ。(*1.5)
…………まあ、乗りかかった船だ。
毒を食らわばサラダバーである。
提督「………別に構わんがよ、お前はいいのか?」
弥生「…え、嫌」
提督「即答っすか!?」
弥生「…弥生じょーく、気にしないで」
提督「気にするよ!」
今結構心がピキってきた。
この野郎好き勝手言いやがって。
弥生「……まあ、提督なら許せはする、ぎりぎり」
提督「頼む側なのに傲慢なことで…」
弥生「…提督が好きだった、実は」
提督「そんな棒読みで言われても嬉しくねーよ!」
提督「…まあ…いいよ、お前が断る時に横で突っ立っててやるくらいならしてやる」
弥生「…せんきゅー…相変わらずチョロくて好き…」
提督「こんにゃろー……」
弥生「じょーく…」
提督「それを使えばいつでも許されるわけじゃないと一度ゆっくり教えてやろうか…」
結局こうして。
俺は人の恋路に首どころか全身突っ込むことになったのであった。
弥生→ 291/500
今日はここまで 話題の栄冠ナインをプレイしてみる
お付き合いいただきありがとうございました
【弥生―その1】
自分は恋愛事という物に疎い。
理由は単純に縁が無かったから。
それと、一人でいるのが好きだから。
勿論、女という性別である以上、そういった話を耳にすることは多かったが。
だけれど、それを素晴らしいだとか、ましてや自分も経験してみたいだとかは―どうしても思えなかった。
自分にとって、誰かと一緒にいることはそれなりに苦痛である。
別に孤独主義者というわけではないから、ずっと一人でいると誰かと話したくなる。
でも、ずっと誰かと一緒にいるのは苦痛なのだ。
人混みが嫌い、自分の部屋でボーっとしてる時間がすごく好き。
だけどずっと一人でいると寂しくなって、少し誰かと話して満足して、また一人の時間に戻る。
そんな我儘な自分。
だから―フリだとしても。
あんな事を認めてしまったのは、初めてだった。
何となく、何となくだけど。
彼と過ごす時間は、あんまり苦痛じゃなくて。
じゃなくて…うん、やっぱりそれだけ。
それだけの事だ。
どうせ、断るまでの関係だし。
それでいい。
【7月3週】
加賀「………」
提督「そろそろ夏休みっすねー」
加賀「……そうね」
提督「先輩は何か予定とかあります?」
加賀「…勉強よ、受験も近いもの」
提督「あー、なるほど3年生ですしね……そうだ、先輩ってどこ受けるんですか?」
加賀「…横須賀大よ」
提督「お、マジっすか!?俺と同じじゃないですか志望校!」
加賀「………そう」
提督「もしかしたら大学でも先輩後輩になるかもですねー」
加賀「…ま、それなりに期待はしているわ」クスッ
提督「なんすか笑っちゃってー…俺だって勉強ちゃんとしてますから!」
加賀「……頑張りなさいね、勉強」
提督「ええ!言われなくともやりますよー!」
加賀(………私も頑張ろう)
霞 *98/500
雪風 *43/500
島風 409/500
弥生 291/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
最初はそう思っててもジョジョに惹かれていくものなのだよ弥生くん
島風「おにーさんおにーさんっ!」
提督「引っ張るな、こら、おいこら!」
島風「だって皆遅いもん!」
提督「…だからってなー…あー…ほら、完全に見失っちまったじゃねーかおい」
島風「…えへ」
提督「……でこぴん」
島風「あうっ!?」
今日は花火を見る大会。
そういや何で大会なんだろうな、何を競うのだろうか一体。
まあどうでも良いか、重要なのはそこじゃない。
それに毎年恒例の如く家族でやって来たのは良いが、やたら元気な島風に思いっきり引っ張られて進んでいく内にそのまま皆とはぐれちまった事が重要なのだ。
島風「…むー、ひどいー」
提督「アホ、何も酷くねえよ…ほら、さっさと雪風達探すぞ」
島風「……むー」
だというのに、このバカはアホなのでなぜかむくれている。
しかも全く動く気配が無い。
もっかいでこぴん食らわしたろかこいつ。
提督「…おい、さっきまでの機敏な動きはどうした、動けっての」
注意をしつつ、スマホを取り出す。
雪風に連絡しとかないと、多分向こうも向こうで俺達を探しまわってるだろう。
島風「……ねえ」
提督「ん?」
取り出して、フリックしようとした所で。
島風の小さな声が聞こえた。
島風「おにーさん、…あの、さ」
提督「どうした…トイレか?」
島風「ちーがーう!…あ、あのね…その」
提督「…おう」
島風「……このまま、二人で回ろうよ、お祭り」
提督「……はぁ?」
何を言い出すかコイツは。
あれだけ皆の和を乱しちゃいけませんと言われただろう小学校の時。
提督「あのな――」
島風「ね、回ろうよ!ね!?」
提督「………」
さて――
>>+1-5
A.……まあ、いいか。
B.何言ってんだ、行くぞ。
C.お前と二人は嫌。
A
満場一致
A.……まあ、いいか。(*1.5)
提督「……まあ、いいか」
島風「ほんとっ!?」
提督「ああ…これから探して合流するのも結構面倒だし」
島風「やったぁ!」
提督「ちょっと待ってろ、今連絡を」
島風「おっそーいっ!」
提督「と、わ、お前な!?」
先程までの不動の気配は何処へやら。
俺の手をもう一度引っ張って、元気良く島風が駆け出していく。
提督「ま、待て、こら」
走るのは辛い。
運動不足である。やめて息が上がるからやめて。
提督「つーか、…そんな勢い良く…走って、…どこ、行くんだよ」
島風「ひーみーつ!」
引っ張られて、向かう先は人混みとは反対の方向。
人をかき分けながら、ぶつかる度に頭を下げながら進んでいく。
そのまま会場を抜け、道路へ出ても、それでも島風はずんずんと走って行く。
提督「待て…おい、花火…げぼっ」
島風「もうちょっとだよー!もうちょっと!」
もうちょっとってなんだ。
そもそも祭りを一緒に回るんじゃなかったのかよ。
誰が一緒にランニングするっつったよバカ。
そんな俺の心の抗議は届かない。
島風は駆けてゆき、俺は引きずられていく。
彼女がそれを一度止めたのは、会場から少し離れた神社の長い石段の前。
けれどそれも束の間、すぐにその石段を元気良く登っていく。
そして俺はぜひぜひと息を荒げながら付いて行く。
その石段の中程、木々の分かれ目。
島風は躊躇なくそこへ向かって身体を躍らせる。
……ああ。
そうだ。
この場所は。
木々の間、獣道を超えて。
神社の聳える山の中腹辺り、やたらと海へ向かって視界の開けた場所。
そこは――
『3人の秘密の場所だよ、おにーさん!』
花火が、良く見えたんだっけ。
「おにーさん、思い出した?」
息を必死で整える俺の先に、悠然と立つ島風の後ろ姿。
少しだけ彼女も息が上がっているのか、肩を揺らしている。
それに合わせて、彼女の長い髪も揺れる。
「…ああ、…あったな、こんな場所も」
すっかり忘れてしまっていたが――
そういえば、小さな頃、それこそ小学生の低学年くらいの時は、ここで花火を見ていたんだった。
やめてしまったのは…そうだ、親にバレてこっぴどく怒られたんだっけ、危ないって。
そうか、そんなこともあった、な。
「……おにーさんっ」
もう一度、俺を呼んで振り返る。
その垂らした長い髪が舞う。
「……おう」
「…花火、間に合ったね」
「…だから急いでたのか」
「うん」
島風が笑う。
いつもみたいな満面の笑みじゃない。
少しだけ控え目な微笑みを見せた。
…暗くて、良く見えないからだろうか。
なぜだかそんな島風が、凄く魅力的に見えて。
咄嗟に目を背けて、先程まで居た会場を見る。
その時だった。
「わぁー……」
轟音とともに、眩い光が俺達を照らす。
「…綺麗だねー」
「…そうだな」
その声に、再び隣へ視線を移す。
「……本当に、綺麗」
花火の光に照らされた彼女は。
さっきよりもずっとくっきり見えた彼女は。
やはり、魅力的な女の子だった。
「おにーさん」
花火へ向けていた顔を俺の方へ動かして、唇が動く。
「…私、変わったかな、昔と」
「……そりゃ…変わったさ」
「…そっか…うん、それなら良かった」
何に納得したのかは知らないが、一つうんと彼女が頷く。
降り注ぐ光が、黄色から赤へと変わった。
「あのね―」
花火の音よりもはっきりと、俺の耳に彼女の言葉が届く。
「私、おにーさんが、好き」
「………」
「私は…おにーさんに変わってほしくなかったんだ、ずっと」
「…それは…おにーさんと過ごす時間を、失いたくなかったから」
「だから、私は思い出にしがみついてた」
「でもさ…なんだろ、うまく言えないんだけど…おにーさんはさ、変わっちゃっても、やっぱりおにーさんなんだよね」
「…そう思ったら、スッキリして」
「……スッキリして、はっきりしたの」
「自分の、気持ち」
一歩、元々近かった距離が更に詰まる。
島風の顔が、目の前にあった。
「おにーさん」
「…好きだよ、私」
「あの時言ってた相手はね、おにーさんのこと」
距離が詰まって。
ゼロになって。
花火が鳴って。
島風が離れた。
「……島風」
「…なに、おにーさん?」
「…綺麗になったな、お前」
「……気付くの、遅い」
「……だな、その通りだ」
……馬鹿野郎め。
なんか凄いドキドキするじゃねーか。
本当に、…なんつーか、…あー…馬鹿野郎め。
島風→ 500/500
カンストきましたー!
つかーれた ちょい休憩
【分岐イベント】
いなくなった二人が。
なんとなく、ここにいる気がして。
「……………」
結局その予感は…当たったのですけれど。
声を掛けることは、出来ませんでした。
花火に照らされた、重なる人影。
見慣れた二人。
「……そっか」
「…うん、おめでとう、島風ちゃん」
おめでとう、と口では言いながら。
どこか、寂しい心。
遠慮無く鳴り響く花火が、少しだけ煩いと。
そんな事を思いました。
一旦乙
雪風…この状況でコンマ神が荒ぶり続けたらどうなるんだろう…
ただこれから雪風をこの島風と提督の関係を知っているという上で攻略するという事を見せておくためのイベント
刺す刺されるの修羅場はしばらくやめ…たい つい楽だからそっちに走りたがるけど
【7月4週】
島風「おにーさんっ」ギュー
提督「あつい」
島風「おにーさんもあつい!」
提督「じゃあどいて」
島風「いーじゃん!」
提督「あつい」
島風「えへへー…」
提督「…振り落としていい?」
島風「だめー!」ギューッ
提督「……あつい」
霞 *98/500
雪風 *43/500
島風 500/500
弥生 291/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
…一応キャラ安価の準備もしておくか
提督「ねーちゃんやー、おーい、出来たぞ問題ー」
霞「…………すー」
提督「……困った」
今日のねーちゃんは、どうやら酷くお疲れの様子。
いつもの様にノルマのプリントを俺に渡して、先程までベッドに座っていたのだが。
霞「……ん……」
提督「…ぐっすりだなぁ、人のベッドで」
すっかり横向きになっていた。
ご丁寧にタオルケットと枕まで使っている。
提督「…参った参ったー、っと」
何となく、気持ち寝ているねーちゃんを起こすのもはばかられる。
かといってこのままでは…まあ、俺は別にどこでも寝られるけどさ。
とにかく、一度起こした方が良いか―ともう一度ねーちゃんを見る。
霞「………くぅ…」
提督「…こうして寝顔見ると、可愛いんだけどなぁ」
いつも不機嫌そうに吊り上がった眉は垂れ。
鋭い眼光は、瞼の裏に沈んでいる。
そんなねーちゃんは、多分誰が見ても可愛いと言うだろう。
………。
ふーむ。
…寝ているねーちゃん、か。
……今しかできない事が…あるんじゃないだろうか。
…俺の目の前でこんなに無防備な姿を晒すねーちゃんは、思えば初めてかもしれない。
……く、くく、血が滾る…滾るぞ…!
>>+2
A.…ま、何もしませんけどね、ゆっくり寝かせてあげよう。
B.ほっぺたいじりまくる。
C.……あ、案外いい体してんじゃねえかねーちゃん…ぐへへ…。
早速コンマ神が荒ぶってらっしゃる
この提督さっき島風から告白受けたばっかりなんですがそれは
いきなり霞になびいてるじゃないか!
C.……あ、案外いい体してんじゃねえかねーちゃん…ぐへへ…。(*0.5)
提督「………ごくり」
…夏、薄着のねーちゃん。
ぼんきゅぼーんでは無いのだが…うむ、こう、なんだ、非常にそそるものがあるボディラインだ。
このタオルケットの下には…くく、くくくく。
提督「……失礼しましてー…」
そっとタオルケットを剥ぐ。
…おっと、拍子についねーちゃんのシャツの腹の部分ががめくれてしまったぜ。
提督「これは直してあげないとなー…うんうん」
まあ、その過程でもしかしたらお腹に触ってしまうかもしれないが。
それはただの事故であるから特になんら悪気は認められない善意の第三者である。
それこそ法である。全く、法治国家は最高だぜ。
提督「……うおっ…」
ねーちゃんの無駄な肉付きの無い身体。
くっ、見ているだけで圧倒されそうだ。
…ま、待てよ…この腹の下のホットパンツをこう…少しめくってもそれは事故であり善意による行動ではないのだろうか。
ああ、多分そうだ、そうに決まっている。
提督「…ふ、待ってろよねーちゃん…」
霞「……参考までに聞くわ、何を?」
提督「…………ほへ?」
霞「…さっきからやったら煩い鼻息が聞こえると思ったら…何してんのよ、あんた」
提督「……ね、ねねねねねーちゃん!?」
霞「ええ、ねーちゃんよ」
霞「…で、何してるのかしら?」
提督「こ、これはですねぇ!」
状況。
丸出しのねーちゃんのお腹。
そこに手を伸ばした俺。
もう片方の手はホットパンツへ。
………。
…あ、ダメだわ。
霞「…ねえ…提督?」
提督「イエスマム!」
霞「歯ァ食いしばりなさいこのド変態ッ!」
提督「おごぁ!?」
…教訓。
寝ている娘には、優しくしよう。
霞→ 139/500
>無駄な肉付きの無い身体
国語力の無い俺は『原作通りの幼い身体』と捉えたんだけど…
これで合ってるのかな
スレンダーってことだろ言わせんな恥ずかしい
【8月1週】
提督「前が見えねぇ」
霞「そう、じゃあ勉強しなさい」
提督「問題が見えないです」
霞「そう、じゃあ勉強しなさい」
提督「怒っていますか」
霞「凄く、ね」
提督「男の部屋で寝るねーちゃんも悪いと思うのです」
霞「…それだけ信頼してたのよ」
霞「さて、その信頼を裏切ったのは誰かしら?」
提督「……ごめんなさい」
霞「…すぐには許さないわ、反省しなさい」
提督「…うす」
霞 139/500
雪風 *43/500
島風 500/500
弥生 291/500
加賀 **0/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
間違いないんじゃない?
スポーツマン的に鍛えてるのかもしれないけど、それなら引き締まった、の方を使うと思うし
具体的にはフラットなb…
ほい
加賀「……あ」
提督「…お、加賀先輩じゃないですか」
加賀「………え、ええ…提督くん、こんにちは」
夏休み、本を読もうと思い。
普段は学校やらであまり利用出来ない、近所の図書館へ。
すると偶然にも、そこには何と見慣れた顔が本を読んでいた。
…………ジャージで。
提督「…あー…ら、ラフっすね」
加賀「……違うの、たまたま、そう、たまたまなの」
提督「…そ、そっすか……家、近いんですか?」
加賀「ええ、でもね、違うの、普段は流石にジャージで済ます事はごくたまに…3回に1回くらいしか…」
…驚いた。
結構加賀先輩が慌てていらっしゃる。
失礼かもしれないが、その姿に案外女の子らしい所もあるんだなあ、と思ってしまった。
あ、いや、格好は…ジャージだけども。だるんだるんの。
加賀「……そうだ、もうそろそろ帰ろうと思っていたの、失礼するわね、提督くん」
提督「…あー…なんかすいません、もしかしてお邪魔してしまったでしょうか」
加賀「いえ、本当に帰ろうと思っていたの、本当に、ええ」
提督「…………」
…うん。
これもう完全に俺のせいだよね。
…参ったなぁ、図らずも先輩の読書の邪魔をしてしまった……。
うーむ――――
>>+4
A.今度、服でも一緒に見に行きますか?
B.……お、お疲れ様ーっす。
C.…じゃ、ジャージでも加賀先輩の魅力は隠せないですね!あはは…。
A
A.今度、服でも一緒に見に行きますか?(*1.5)
提督「…えっと、今度、服でも一緒に見に行きますか?」
加賀「…………服………え?」
提督「あ、いえ…その…えー…」
マズい。これ取り方にとっては嫌味じゃねえか。
お前まともな服持ってねえなーという意味だと穿った見方をされたらどうしよう、どうもできない。
くそう、口に出してしまった言葉は取り戻せないのだ。
加賀「……いいの?」
が、そんな心配は全く外れた。
何故か加賀先輩は少しそわそわした様子でこっちを見て、いつもよりも数段柔らかい声でそう言ったのであった。
それを俺が不思議そうに見ていると、すぐに咳払いをして。
加賀「…あ……ん、んんっ!その言葉、本当なのかしら?」
提督「いえ!あの、勉強とか忙しかったら…」
加賀「………大丈夫よ…えっと…実は丁度、男の人のセンスも取り入れながら買い物をしたかったの」
提督「そ、そうなんですか?」
加賀「ええ、誰にしようかと思っていたけれど…そう、提督くんがそう言うなら…まあ、しょうがないわね」
提督「あ、あはは…そりゃ丁度よかったです」
加賀「ええ、助かるわ…それじゃあね、提督くん」
言って、本を片腕で抱えたまま優雅な動作で振り返る。
……ただし格好はジャージ。
…なんというか。
加賀先輩でも、ジャージで外出するんだなぁと。
そんな事を思った一日であった。
加賀→ *87/500
【8月2週】
―とあるLINE会話
『やりました』
『…加賀さん?いきなりどうしたの?』
『彼と出かける約束をしました』
『おー…おめでとうございます、ぱちぱち』
『ふふ』
『それで、いつ行くの?』
『………え?』
『…え、って…日取り、決めてるんでしょう?』
『…………』
『…既読付いてるわよ、加賀さん』
『……決めてません』
『…なんというか…まあ、なんというか…はぁ』
『…どうしましょう』
『連絡したらいいじゃない』
『連絡先、知りません』
『……………』
『…無視ですか、既読無視ですか、ねえ』
霞 139/500
雪風 *43/500
島風 500/500
弥生 291/500
加賀 *87/500
>>+1-5までのコンマに対応、最高値の子とコミュ
どんまい加賀さん
寝ます
こんな時間までありがとうございました
乙です
埋めネタやって新スレ作ってそんだけ
キャラ安価&エピローグは明日
【埋めネタ 大鳳先生の個人授業―過去を乗り越えろ―編】
「…先生、その…」
「…今日もなの?」
「は、はい」
「……わかったわ、放課後、指導室に」
人のまばらな廊下。
小声で先生と約束を交わす。
それは。
多分いけないことで。
そして、やめられないことだった。
始まりは、ヤケクソだったことを覚えている。
『…提督くん、あのね、貴方が…その、如何わしい店に入ってるって』
『………』
『……本当なの?』
『…うす』
『………そう』
『………』
『……せ、先生は…その、なんて言えば良いかわかんないんだけど、こんな時』
『…つ、月並みだけど…ね、ダメだと思うわよ?』
『…でも、俺、彼女とかいないし』
『だからって…そういう店に行くのは、ね?』
『……た、溜まるんですよっ!』
『へっ?』
『…しょうがないじゃないですか!溜まるんですよ!出したいんですよ!』
『あなたにはわからんでしょうねぇ!』
『……え、えと』
『それでも俺に行くなと言うんですか!あのはm…ゴホン、至高のおっぱいを諦めろと言うんですか!』
『……お、落ち着いて?』
『落ち着いてられませんよ!あそこに行くのを止められたら俺はどうすりゃいいんですか!』
『………』
『じゃあ何ですか!先生が代わりに発散してくれるとでも言うんですか!』
『……あの、提督くんってば』
『そうですよ!わかりましたよ俺はあの店に行きませんですから先生が代わりに俺の相手して下さいよもうぶっちゃけ前から一部以外はかなりタイプだと思ってました!』
『……………』
『…………あ』
『…………』
『…待って、先生、あの、違います、すいません、ちょっと色々ブチ切れて、はい、脳の主要部分のリミッターとかいろいろ』
『……………』
『…せ、先生』
『………わよ』
『…え?』
『…わかったわ、…いい、わよ』
『……はぁ!?』
『…か、代わりに…私が、提督くんの…あの、……を、発散させてあげます』
――まあ。
まさか承諾されるとは思っていなかったけれど。
こんな感じのやりとりがあって。
色んな事を体験しました。
おっかなびっくり、恐る恐るな手付きの弱すぎる手淫とか。
あまりにも単調な調子の口淫とか。
…それが物足りなかったので一度思いっきり喉に突っ込んだら本気でえづいて泣き出しちゃった事もあったなあ、うん。
あの人あの後涙を浮かべながら笑ってたけど、絶対Mだと思う。
どっちかと言えば乱暴に扱った時の方が反応いいしなぁ…。
閑話休題。
さて、だが一つだけ。
…いや、一つだけって言い方はやめておこう、性交渉の仕方なんてそれこそいっぱいあるわけだし。
…まあ、その、一般的にヤるだろうというこのとの中で、一つだけやってないことがあった。
「…先生」
「…なに?」
「あの、………今日は、下の方、を…」
「…っ!?だ、ダメ!それは、ダメ!」
「……ですか」
そう、その、所謂アレである。
アレをアレに突っ込むアレである。
「…先生、それだけは、いつも絶対拒否しますよね」
「………ごめんね」
「あ、いや…謝られるのも、なんか、筋が違いますけど…」
つーか俺が謝るべきだろうし、どっちかといえば。
…よくよく考えると俺めっちゃ酷い人間な気がする、ごめんなさい先生。
「……その、何か原因があったりとか…するんですか?」
「……………」
その言葉に、先生は視線を外へ向けた。
そして大きく息を吐く。
「…私ね、……経験、無いの」
「え」
「……おかしいわよね、この歳で…というか、…そもそも、あんな事するの自体、提督くんが初めて」
「……それは…まあ、何となく、わかってました」
「…えと、……その言い方だと…何か、あったんですか?」
「うん」
「…あの日、私にとって忘れられない日」
―曰く。
先生が大学生として過ごし、1年程過ぎた頃のこと。
平均的な大学生だった彼女には、彼氏が出来た。
先生は彼がとても好きだったのだそうだ。
…まあ、この辺の話は重要ではない。
微妙に悔しいし。
そして―平均的大学生の彼は、なんというか、平均的に性交渉をしようと目論んだ、らしい。
事件は、その日に起こったのであった。
「…その日はね、朝から…少し、体調が悪かったの、…主に、お腹とか」
「……でも、彼が色々と細かい計画まで練って、気合を入れてデートしてくれるって言ったから、行かなきゃって思って」
つまり、それは彼なりのムード作りだったのだろう。
彼女―先生が喜びそうなデートコースを必死で考え、金も惜しまずにエスコートした。
しかしそれが彼女の義務感を煽り、結果として仇になったわけだが。
「…夕食は…結構お高そうなレストランで…ほんとはその時かなり、お腹が辛かったんだけど」
「…だけど、ここまでしてくれてるのに、残しちゃダメかなって」
先生は、お腹が痛かったけど一生懸命にその夕食を平らげたのだそうだ。
健気というかなんというか、である。
「……それで、それでね、あの、…そういう感じのホテルに、えっと、行ったの」
先生によれば、もうその時点で非常にお腹がヤバかったそうで。
本当は一度、部屋に入ってまずトイレに行こうとしたのだと言った。
「…そうしようと思ったら、部屋に入った瞬間、えっと、ベッドに……倒されて」
…若気の至り、もとい童貞の暴走。
目の前にぶら下がった人参をついに食す時が来た、というのだし、なるほどその気持ちは俺にも痛い程わかる。
まあ…先生の体調不良を察せなかったのが、致命的なミスだったのだろうが。
「……脱がされて、い、嫌じゃなかったのよ?でもね…でも」
彼は拙い手付きでゆっくりと服を脱がしていったのだという。
お互い初めて同士だ、そういう事がスムーズに出来なくてもしょうがない。
つーか…何かこれ寝取られ実況みたいで嫌だな。
……まあいいや、過去の事だし、続き続き。
…しかし…それが丁度終わった時、悲劇が待っていた、という。
「…………お腹……そこまでしか保たなかったの……」
「………………」
………いやー。
想像出来たよ?その落ちは。
多分もう朝のお腹痛いからして伏線なんだろうなーって。
…でもさぁ。
実際にそれ聞いてしまうともうむしろ男の方に同情しちゃうレベル。うん。
だってデートコース一生懸命考えてさ、初めての可愛い彼女をさ、脱がしてさ?これからヤったるでーって時によ。
…まさか下の方の穴からあの…そのさ、お腹痛い時に出るびちゃびちゃのやつが出てきたらもうさ。
……ああ、無理だ、可哀想すぎるぞ誠実な彼氏。
君が最後まで体験出来なかったのがとても可哀想だ。
「……先生」
「……うん」
「…自分の意見ははっきり言うべきではないかと思います」
「……うん」
なんか自分に当てはめたらすっごく嫌になった。泣きたい。
しょっぱなからスカはレベル高すぎますよ徳川くん。
非常に新鮮で非常に美味しいドリンクくらいまでだよ許されるのは。
興味がないわけではないけどせめてウェルカムドリンクから慣れていきたいよ。
いきなり水気たっぷりのあれは…うん。
「……先生、それがトラウマに?」
「…うん」
「………ですよね、話の流れ的に…」
「………うん」
沈黙。
そりゃそうだ。
俺は何と言えばいい。
向こうはもっとトラウマでしょうねとでも言えばいいのか。
あ、片付けどうしたんですかとか聞けばいいのか。
…うう。
「…もしかしてなんですけど」
「…うん」
「それ、慣らすために俺のこんな無茶な頼み聞いたんですか」
「…うん」
「……そっすか」
…まあ、いい加減に自分の歳で経験無しはマズいと思ったのかもしれないな、この先生も。
というか聞きたくなかった。そんな話聞かなきゃよかった。
何が一番嫌って先生にそこまで気を許した相手がいた事がもう嫌だ。
…俺もアホだ、んなもんいて当然だっつーのに。
「………ごめんなさい、提督くん…いろいろ、黙ってて」
「いえ…その」
「……幻滅したかな?…それとも、最初から私になんて期待してなかったかな」
「…先生」
「…うん」
「じゃあ、ヤりましょう」
「…………ほへ?」
「トラウマ、塗り潰しましょう」
「…ちょ、ちょっと、提督くん、待って、どうしたの?」
「…なんつーか、っすね」
「…う、うん」
「先生が他の男にそういうことされてるの、想像したら」
「う、うん」
「いろいろ許せなくなりまして」
「…え、きゃあっ!?」
指導室の簡素な机に、彼女を押し倒す。
彼女は軽く、少し力を込めただけで容易に倒れた。
「…でも良かったです、先生が初めてだなんて思ってもみませんでした」
「……提督くん、ちょっと!?」
「…………」
「――んっ!?」
先生を下敷きにしたその姿勢のままで、キスをする。
はっきり言って、トラウマの原因なんてどうでもよくて。
先生が他の男にそういうことをされそうになっていたと、その事実だけが俺の心に残った。
今、俺の中には目の前のこの人を…全部、自分の物にしたい。
そんな独占欲だけが渦巻いていた。
多分それは…嫉妬、なのだろうな。
「……――ぁっ!て、提と――っ!?」
長い間口の中を蹂躙して、息を継ぐ為だけにそれを離す。
そして彼女に言葉を告がせる暇も与えずに、もう一度。
柔らかい口内を舌で付く度に、敷いた躰が揺れる。
「……ん……はぁっ…」
「…先生」
離す。
どちらの物かわからないほどに混ざってしまった液体が、重力に従って先生の顔に落ちた。
先生はそれを拭う余裕もなく、ただ喘いでいる。
「…好きです」
「………っ!?」
「……好きです、先生」
だから。
このまま――――
はい、この後めちゃくちゃセックスした。おしまい。
全然ゆる埋めじゃんお前!
まあ後半が適当なのが原因なんだろうけど大鳳先生にガス漏れ(意味深)させた時点で結構満足しちゃった
次スレ建ててくる
【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★15【安価】
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まあ男子高校生なんてスケベなことしか考えないから(偏見)
とりあえず毎度すぐに刃傷沙汰に持っていくのは反省しよう
もうちょい修羅場っぽい修羅場にしなきゃ
埋め
まーコンマを使うので良さげな感じではありますね、とりあえず前よりはかなり
つーかちょっとやらなかったらエタって言うのやめちくり~
そりゃ前科あるからアレやけどね…
修羅場っぽい修羅場ってなんだろう(哲学)
>>993 そらもうアレよ
それでは寝ます、キャラ安価&エピローグは明日で
ありがとうございました
埋めて頂ければ助かります
このSSまとめへのコメント
加賀さんかわいそう