【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★4【安価】 (1000)

・艦娘×提督の学園もの…学園もの?
・エロ、グロといった描写があるかもしれません
・なんかドロっとしているかもしれません


前スレ

【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの【安価】
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【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★2【安価】
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【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★3【安価】
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【4月4週】


提督「長門」

長門「うん?」

提督「お前それ、どうしたよ」

長門「ああ、VS4か」

長門「うむ、面白そうだったので、ついな」

提督「……誰の金で?」

長門「ん?戸棚に入ってたぞ?」

長門「お、おい…目が怖いぞ、どうした提督」

長門「い、いやまて…に、にじり寄るんじゃない!」



初春  *27/500
響    199/500
山城  **0/500
長門  **0/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

うむ、ダメだ今日は眠い
ちょっと好き勝手やり過ぎたかね、設定
お付き合い頂きありがとうございました

ペットは書きたかったけど初回から書くとドン引きされるかなーって


――帰り道


山城「…提督くん」

提督「山城…今、帰りか?」

山城「…はい」

提督「…そっか、そういや…こっちだったな、お前の家」

山城「提督くんは?…確か、家はこちらでは無かったと思うのだけれど…」

提督「ん、買い物」

山城「そうなの……それは、大変ね」

提督「慣れたよ」

山城「…そう」

会話が途切れる。

お互い、何も言わずにまた歩き出す。

向かう方角は同じ。

『あ、あにょ!…ご、ごほん!あの!て、提督くん!』

『お、おう!どうした山城!?』

『て、手が空いてるわね!』

『そ、そうだな!空いてるな!』

『………な、なら…』スッ

『……う、うん…』ギュッ

この道を、そうやって歩いた事もある。

なんとも恥ずかしい記憶だ。

きっと、忘れられない記憶。

好きだったのだ、俺は、彼女が。

…いや…自分から振っておいて、今だって…諦めきれない。

何故、俺は彼女を振ったのか。それが自分にもわからない。

隣を歩く山城を見る。

今の互いの距離は遠い。

荷物を持った手は、空いていない。

山城「………じゃあ、私はあっちだから」

提督「………そうか」

曲がり角、山城が俺とは違う方向へと進んでいく。

俺は、その背中に――


>>+4

A.「………ごめん」

B.何も言う事は出来なかった。

C.未練がましい視線を、見えなくなるまで送っていた。

B.何も言う事は出来なかった。(*1.0)


今更、彼女に言う事などない。

そう、何も。

…よくあることだろう。

別れてから、なぜかその人が魅力的に見えることなんて。

手から離れてしまったものは、後で取り返したくなる。

ただ、それだけの事だ。

提督「………」

悪いのは俺。

これ以上、変な未練を引きずるのはやめよう。

…さて、今日の夕飯は何にするか。

提督「…って、あ」

買い物、という言葉に。

スーパーへ行くにはここより前で曲がらなければいけなかったということを思い出す。

それを彼女が指摘しなかったのは何故か、などと理由を考えるのは。

…本当に、我ながら未練がましいものだ。



山城→ *51/500



【5月1週】


響「うん、悪くない」

提督「今日はカレーパンか?」

響「そうだよ…あむっ」

響「……ん、やはり良いね、日本のカレーは」

提督「割と庶民的なのな」

響「うん?」

提督「いや、なんかもうちょい高貴そうなイメージ持ってた」

響「はは、よしてくれよ」

響「…あむっ………というか、どんなイメージだい、それ」

提督「なんだろうなぁ」

響「ま、あまり人を見た目で判断しない方がいいと思うね」

提督「そういう響は、俺を最初どういう風に判断したんだ?」

響「ん?んー……」

響「なんだろ、少し意外だったかな?」

提督「意外?見た目が?」

響「ああ…うん、ごめん、少し日本語がね、上手くない部分があるから」

響「変な伝わり方をしたかな」

提督「…ああ、そうなのか、いや、気にしないでくれ」



初春  *27/500
響    199/500
山城  *51/500
長門  **0/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5



――グラウンド


響「ぜぇ……ぜぇ……」

提督「…なんつーか、お疲れさん」

スポーツテストという物がある。

そして、その最後に回されている競技…長距離走。

女子1000m、男子1500mと、まぁ別に大した距離でもないのだが。

どうも響には結構きつかったようだ。

響「……に、人間は…走って生きるのには…向いて、ない、ね…」

提督「…まぁ、そう…なのか?」

響「…うん…死んでしまうかと…思ったよ」

整わない息で話す響。

確かに走るのは辛いが、1000mでここまで堪える奴も珍しい。

提督「とりあえず、汗拭け汗、タオルは?」

響「…教室に」

提督「…うーむ…よし、ほら、良ければ使ってくれ」

響「これは…提督くんの?」

提督「ああ、まだ今日は使ってないから、綺麗だぞ」

響「……ありがとう」

差し出したタオルを受け取って、躰に当てる。

響「うん、ふかふかだね、ふかふか」

提督「最近の洗剤は凄いからな」

響「ふふっ、そうかい」

響「……提督くんは、優しいね」

提督「へ?いやいや、よせよせ、そんなんじゃない」

響「優しいさ…うん、出来れば、これからもそのままでいて欲しいな」

提督「…そのままって」

響「優しいままで、さ」

…何を言っているのか。

また病気を発症したのか?

ふむ――


>>+4


A.俺は俺だ、そのままでいるも何も、そう簡単に変わらない。

B.……適当にあしらおう。

C.…このくらい、別に誰だってするだろ。

B.……適当にあしらおう。(*0.5)


うむ。

面倒臭いことには取り合わないに限る。

電波は受信しないのが得策である。

提督「そうだなー、うん、なるべく頑張るよ」

響「…頼むね」

響「変わっちゃダメだよ、君は」

響「……いや、それとも…」

提督「ん?」

響「ああ、ごめん、何でもない」

響「タオル、ありがとう」

提督「おう、んじゃ、返してくれ」

響「え!?」

提督「…え?」

響「……いや、あの、それはちょっと…恥ずかしいな」

提督「……あ、ああ!そ、そりゃそうか!」

響「……うん、洗って返すから」

提督「いやー!あはは!すまんすまん!」

デリカシーが無い。

そんな俺だった。



響→  238/500



【響―その1】


伝聞とはあてにならないものだ。

改めて、そう思う。

だが、彼の行った事実は事実として、彼の過去は過去として存在する。

尤も、私が知っている過去は―今よりも、未来の事だが。

彼は優しい人だ。

正直、それなりに憎からず思う場面もある。

壊れても、狂ってもいない、人間らしいただの人。

…いや、ただの人だからこそ、なのか?

「……いけないな、どうしても余計な事を考える」

自分の使命を忘れるな。

自分の判断に流されるな。

しかし、それでも。

「世界を滅ぼした人間、か」

やはりとてもそんな大業を残す人には見えなかった。



【5月2週】


叢雲「…アンタも暇ねー」

提督「真っ昼間から超能力の練習()なぞしとる奴に言われとうない」

叢雲「ふぅ…これはちゃんとした修行なの」

提督「じゃあ使ってみろよー」

叢雲「…時期じゃないわ、まだ」

提督「まーたそれか」

叢雲「しょうがないじゃない、みだりに使うものじゃないの」

叢雲「その時にしっかり使えるように、平常心を保つ訓練をしてるのよ」

提督「平常心…平常心ねぇ」

提督「…………えい」ムニッ

叢雲「………っ!?」

叢雲「あ、アンタなななな…ひ、人の胸触って、あ、アンタ!?」

提督「ふっ……平常心は、どうしたんだ?」

叢雲「死ねっ!」ドボォ

提督「うごえっ!?」



初春  *27/500
響    238/500
山城  *51/500
長門  **0/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5


――屋上

提督「………うーむ」

暇だ。

暇である。

とても暇だ。

昼休みにすることがない。

ので、屋上の給水塔の側で寝るという長年の夢を叶えに来た。

のはいいのだが…。

「あ、あの、突然お呼び立てして申し訳ありません!」

山城「…どうしたのかしら?」

「じ、実はですね…!」

まさか、こんな場面に出くわすとは。

ハシゴを登った先にいる俺に、あの2人は気付く気配が無い。

かといって、降りたら流石に見つかるだろうから、逃げられもしない。

…聞いておくしかないのである、早い話。

「お、俺…山城先輩の事が好きです!」

山城「………」

「ずっと、思ってて…それで…!」

…あれは、後輩の有名なサッカー部のイケメン君だ。

………ちっ。

あー、嫌な場面に出くわしたもんだ。ほんとに。

耳を塞ぎたい。彼女の答えを聞きたくない。

なのに、聞こえてきた答えは、とても意外なものだった。

山城「……ごめんなさい」

山城「…他に、好きな人がいるの」

「……あ…そう、ですか」

……その言葉に、やはり未練がましい俺は、淡い期待を抱く。

…それは、もしかして、と。

イケメン君が、とぼとぼと去っていき、屋上には山城が残る。

そんな彼女が、独り言のように呟いた。

山城「……提督くん」

提督「……!?」

山城「…彼は気付かなかったみたいだけど、さっき見えたわよ、居るんでしょう?」

提督「…………」

……気付かれてたのか。

咄嗟に給水塔に隠れたが――

>>+4

A.仕方ない、諦めて顔を出そう。

B.このまま隠れている。

C.謝って逃げる。

B.このまま隠れている。(*1.0)


…出たくなかった。

何となく、あの後に彼女の前に出たくはなかった。

山城「…………そう」

しばらく身を潜めていると、彼女は大きな溜息を付いた。

山城「…出てきて、くれないのね」

山城「………ねえ、提督くん」

山城「…私は、貴方が居るって知っていて」

山城「知っていて…さっきの言葉を口にしたの」

山城「……意味、わかるかしら?」

提督「…………」

出て行きたかった。

…ああ、わかる、と出て行きたかった。

でも、出来ない。

身体が、貼り付けられたかのように動かない。

それは違う。

それを、『してはいけない』。

そんな気がしたから。

山城「………」

山城「…はあ…私って、不幸ね、ホント…」

山城「……何で、よりにもよってここに貴方がいたのかしら」

もう一度、山城は溜息を付いて。

屋上の扉をくぐり、校舎へ入っていった。

提督「……」

…何をやっているのだろうな、俺は。

自分で、自分がわからなかった。


山城→ 128/500



【5月3週】


長門「…ふん、これで私の3連勝だな」

提督「嘘だろ……」

長門「なに、昔からこういうゲームは得意でな」

長門「ま、私に勝てる者は中々おらんよ」

提督「…こんなアホっぽいのに」

長門「アホ言うな」

提督「…いや!再チャレンジだ再チャレンジ!俺は将棋が得意なんだよ!」

長門「ほう?よしよし、かかってこい」

長門「ただ、次も私が勝つようなら…プリン、だな」

提督「おう良いぞ、どっからでも来いよ!」

長門「…ふむ」

長門「なら、本気で行くとしよう」

長門「プリンの為に、な」

叢雲(…プリンなんだ)

初春(わらわも食べたいのう)


初春  *27/500
響    238/500
山城  128/500
長門  **0/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5



――街


長門「…ほうほう、あのクレープは中々美味しそうだ、そうは思わ――」

提督「ない、行くぞ」

長門「何故だ…」

未練と食欲たっぷりの視線をクレープ屋に向けるアホを引き摺って連れて行く。

この休日でも平日でも昼からゴロゴロしまくりウーマンを無理矢理連れ出した理由。

それは荷物持ちである。すげー単純。

…だがこれでもこいつは女だということを失念していた。

山城「あ……」

提督「山城…?」

長門「む…?」

山城「……」

まさか、こんなタイミングで出くわしてしまうとは。

山城が、俺と長門を交互に見て、固まった。

提督「…い、いや…これは…その、違うんだ」

一体、何が違うというのか。

自分にもそれはわからないが、何故か言い訳をしてしまう。

山城「…いえ…私には、今更、何かを言う権利は無いわ」

提督「だから、違う…」

長門「ふむ……お嬢さん、勘違いするな、別にこいつとそういう関係ではないぞ」

山城「え?」

長門「いや、変に話がこじれてしまいそうなのでな、訂正しておいた」

…サンキュー長門。お前たまには頭働くじゃないか。

山城「…そうなの?」

提督「ああ…前に話した、居候」

山城「…そう…この人が」

そう言って溜息を吐いた山城は、先程よりも安堵しているように見えた。

長門「して…提督」

提督「ん?」

長門「…この女は、一体誰なんだ?」

提督「ああ、ええと――」


>>+4

A.元カノ。

B.友達。

C.知り合い。

C.知り合い。(*0.5)


提督「知り合い、だよ」

山城「……ええ、知り合いね……ただの、知り合い」

長門「ほう、そうなのか…にしては、やけに仲が良さそうに見えたが」

山城「…錯覚よ、それじゃあ、私はこれで」

提督「あ、ああ」

ぺこ、と小さく礼をして、山城が再び人波に消えていく。

その背中は、すぐに見えなくなった。

長門「…まぁ、知り合いなら納得もいくか」

提督「あ?」

長門「いや、私が知らない人間だったのでな」

提督「…なんだそりゃ」

長門「これでも、しっかり予習して来たのだ」

提督「……どーでもいいから、さっさと買い物するぞ」

長門「あ、ちょ、待たんか、こら」

意味不明な事を言い続ける長門を置いて、歩き出す。

その後ろを、何事か文句を呟いて長門が付いてくる。

…何で会うんだろうなあ、こんな時に。



山城→ 158/500



【5月3週】


提督「………」

山城「ねえ、提督くん」

提督「……やまし、ろ」

山城「…痛いかしら?痛いわよね、痛いでしょ?」

提督「…何、するんだよ…離してくれよ」

山城「嫌、だって逃げるもの、逃げるに決まってるわ」

山城「私もずっと痛かった、痛かったの」

山城「わかってくれないから、貴方はそれをわかってくれないから」

山城「だから、ね」

提督「…謝る、謝るから――」

山城「大丈夫よ、提督くん」

山城「…大好きだから、私は、貴方が」

山城「死なせるわけないじゃない」

山城「…でもね、提督くんにも、私の痛みをわかってほしいの」

提督「……なあ、山城、お願いだ、やめて――」

山城「うふふ、ふふ、あは、うふ、提督くん、好きよ、大好き」

提督「――――――!」

提督「……あ?」パチッ

提督「…………」キョロキョロ

提督「…夢?」

『夜中に大声出してんじゃないわよ!』ドン



初春  *27/500
響    238/500
山城  158/500
長門  **0/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

ごめん、この山城イベントに関してだけはただ書くこと思いつかなかっただけ 深い意味は無い

――リビング


長門「…な、なにぃ!?100万だと!?こんなガラクタが!?」

提督「……」

家に帰れば、真っ昼間からテレビの再放送を見るグータラ人間。

こんなものを帰宅して真っ先に見せられる方の身にもなってほしい。

提督「おいこら」ゲシッ

長門「がっ…な、何をするか!?」

提督「お前があんまりにも幸せそうだったから蹴った」

長門「ふん、嫉妬か」

提督「…・…」ゲシッ

長門「無言!?」

提督「…はぁ」

何なんだこいつは。

大体橋の下に落ちてた人間を拾うなよ糞親父。

提督「お前、家に帰れよ、ほんと」

長門「む…いや、言っただろう、私にはこの時代に家はないし、そもそもここに居る必要がある」

提督「使命とやら?」

長門「うむ」

提督「…………」

どんだけ頭お花畑だよ。なんだ使命って。

提督「…その割に、何もしてないように見えるが」

長門「ああ、今は…な」

提督「…はいはい、明日から頑張りますですね」

長門「…いや、違うぞ?ほんとに違うから」

おほん、と長門が咳払いをして、続ける。

長門「そもそもだな、私の使命は未来を変えることだ」

提督「へーすげー」

長門「くっ……だが…何を変えれば良いか、というのはわからん」

提督「ほーん」

長門「変えるために、変えなければならない事を見つけねば、未来は変わらん」

提督「マジかよ」

長門「……たまにはまともに話を聞いてくれ」

提督「…いや、だってなぁ」

凄く電波ですもん、お前の話。

…まあ、たまには厨二ノリに付き合ってやるか。

提督「……じゃあ聞くが」

提督「お前が未来から来て、全部起こることを知っているのなら、それに迷う必要は無いんじゃないか?」

長門「…ふむ、そう思うのか」

提督「そりゃそうだろ、それが未来人ってもんじゃないのか?」



長門「良いか、提督よ」

提督「あん?」

長門「そもそも、Aが起こったからBが起こる、なんて事象の連続性はな、存在せんのだよ」

提督「……?」

長門「それらは全部後付けの設定、ということだ」

長門「AとBという事象が起こったことを、強引に結び付けたに過ぎん」

提督「…風が吹けば桶屋が儲かる、みたいなもんか?」

長門「ま、そういうことだな」

長門「未来からある程度因果関係を結びつける事は出来るがな、連続性、という意味では使えん」

提督「はあ……しかし、その話に何の意味があるんだ?」

長門「つまりだ」

長門「私はある事象を必ず阻止しなければならない」

長門「その事象は、今の歴史のままなら、必ず起こる」

長門「故に、余計な事は出来ん」

長門「歴史の流れを、私が知っている歴史をなぞるしか無いのだよ」

長門「歴史にいなかった筈の私は動かないのがベストだ、ということだ」

提督「…?だから、何の関係が」

長門「わからんか?」

長門「事象に連続性は無い、だから、その事象Bを防ぐ為にある事象Aを防ぐ、などという事は出来んのだ」

長門「正しくその事象だけを、防がなければならん」

長門「故に、私はその時まで何も手出しは出来ない」

長門「…というわけで、だ…決してサボっているという事ではないのだぞ」

…ふむ。つまりは。

Aが起こったことがBに繋がる。という観念は間違っていて。

だからAを防いだからといって必ずしもBを防げる訳ではない、ということだろうか。

……サボるためにそこまでの理由を考えていたのかこいつは。

なんとも――


>>+4


A.「働け厨二病」

B,「……逆に感動した」

C.「………」ゲシッ

C.「………」ゲシッ(*0.5)


提督「てい」ゲシッ

なにいってだこいつ。

アホか。

長門「あいたっ!?」

長門「な、何をするか!」

提督「ふざけたことを抜かすな厨二病」

長門「…心外だな、良いか、私は」

提督「知らん、とりあえず床に寝そべってスペース占領するのをやめろ」

提督「そして俺にチャンネルを譲れ」

長門「ま、待て!何でも鑑定するって言ったよね?団の再放送が…!」

提督「ポチッとな」

長門「ああ!?そんな、そんなぁ……」

初春「なんじゃ、騒がしいのう」モグモグ

長門「お、おい初春!そのプリン何処にあった!?」

初春「冷蔵庫じゃ」

長門「…わ、私のだそれは!」

初春「ん、おお、すまんのう、ほれ、カラメルが残っとるからやろう」

長門「いらんわ!」

長門「…散々だ…散々だあー!」

叢雲「うるさいわよ、静かにしてなさい」ゲシッ

長門「ぐはっ」


長門→ **2/500

なんつーかアレな設定満載な周回である
ちょっと休憩、15分くらい



【5月4週】


提督「………」カチカチ

長門「む、何をやっている?」

提督「FPS」

長門「…えふぴーえす?」

提督「…シューティングゲームだよ」

長門「ほう、ちょっと貸してみろ」

提督「あ、おい」

長門「おお、ミサイルなんてものまであるのか」

長門「きっとこれが最きょ…」

<ズドーン

長門「ああ!?自爆したぞ、自爆したぞ提督!?」

提督「…そりゃ、足元に撃てばなぁ」



初春  *27/500
響    238/500
山城  158/500
長門  **2/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5



――屋上


提督「…なあ、山城」

山城「……不幸だわ…」

提督「…財布落とす、ってのはまだわかるが、弁当落とすって何だよ」

屋上、購買部で買ったパンを山城に渡して、その隣に座る。

そんな俺に、よよよと山城が寄りかかった。

山城「…仕方ないじゃない…急いでたのよ…」

…急いでたら弁当落とすのか?

俺にはわからん、不幸ってスゲー。

山城「……美味しい」

提督「ああ、好きだろ、ディナーパックのピーナッツ」

山城「…覚えててくれたのね」

提督「……まぁ、適度にな」

山城「…ふふ、嬉しいわ、素直に」

両手で抱えるように持った、その白いパンを山城が齧る。

口の端につけたクリームが、可愛らしい。

山城「………不幸じゃ、無かったかもしれないわね」

提督「ん?」

山城「…こうして、提督くんと一緒にご飯、食べられたもの」

山城「だから……んぐっ……悪いことばっかりじゃ、無いわね、って」

提督「………」

…山城。

……――――


>>+4

A.そうだな、俺も―

B.…そうだな。

C.…落とさないに越したことはないだろ。

C.…落とさないに越したことはないだろ。(*0.5)


提督「つっても、落とさないに越したことはないだろ」

提督「…気をつけろよ、今度から」

山城「……冷たいのね」

提督「…別に、一般的なアドバイスをしただけだ」

山城「…そ」

山城「……あむ…うん、美味しかった」

山城「…ありがとね、お昼ごはんと、アドバイス」

山城「今度、お礼はするわ」

提督「気にせんで良い、そういう目的でやったんじゃない」

素っ気なく言うと、山城は見慣れた大きな溜息を吐いた。

まるで、俺を責めているかのように。

山城「…本当に、冷たいのね」

提督「……」

山城「……」

提督「…授業、始まるぞ、帰れよ」

山城「…貴方こそ」

提督「……はぁ」

立って、屋上の扉へ向かう。

その扉を閉めるまで、ずっと山城は俺を見ていた。


山城→ 181/500



【6月1週】


提督「………ふむ」

珍しく、家には誰も居ない。

広い家に一人きり、である。

騒がしく感じるあいつらも、いなければいないで寂しいものだ。

…しかし、そうだな。

せっかくなんだし、なんか一人でしか出来ないことをしよう。

提督「…………」

すっ、と背筋を伸ばして立ち上がる。

提督「………」バッ

提督「世に鬼あれば、鬼を断つ!」

提督「世に悪あれば、悪を断つ!」

提督「ツルギの理――」

長門「おい、うるさいぞ」ガチャ

提督「ここにあ…り…」

長門「何をやってるかは知らんが、静かにしてくれ、昼寝の邪魔だ」

提督「なが…と…」

長門「ふぁー…あー…眠い」バタン

提督「……………」

提督「……ああああああああ恥ずかしいいいいいいいい!」ゴロゴロゴロゴロ

『だから静かにしてくれ!』


初春  *27/500
響    238/500
山城  181/500
長門  **2/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

流石にそろそろ眠い
このままコンマでいい感じっぽい?
お付き合い頂きありがとうございました



――教室


響「や、提督くん」

提督「……んあ?」

沈んでいた意識が、優しい声で現実に戻される。

机に突っ伏していた顔を上げると、微笑む響が目の前にいた。

響「昼休みだよ、もう」

提督「……そんなに寝てたのか」

思い出せる限りの最後の記憶は、2時間目の終わり位である。

並べた教科書もそこから変わっていない所を見ると、ずっと寝ていたらしい。

響「うん、ぐっすりね」

提督「…ふぁぁ……サボりぐせが伝染っちまったなあ」

響「ん?サボりぐせ?」

提督「…あー…そんな奴がいるんだよ、知り合いに」

響「ふーん、そっか…と、ごめん、そこ、どけてもらっていいかな?」

提督「おお、すまん、教科書が邪魔だったか…て、あれ?」

響「…ん、ん…まあ、たまには…ね」

教科書をどけて作ったスペースに響が置いたのは、いつものパンではなく、弁当箱。

その中身は、お世辞にも綺麗に並べられているとは言えなかった。

提督「…作ったのか?」

響「う、うん…」

提督「へえー…」

響「よ、良かったら」

提督「ん?」

響「いや…良かったら、食べてみるかい?」

提督「おう、そうだな…せっかくだし、頂くよ」

少し行儀が悪いが、右手で焦げた卵焼きを掴む。

それをひょいと口に運んだ。

提督「………ふむ」

…見た目通り、というか、なんというか。

マズくはないが、……あまり美味しいと言い切れるものでもない。

響「ど……どうかな?」

さて、何と答えたものか――


>>+4

A.美味しいよ。

B.微妙だよ。

C.次に期待だな。

C.次に期待だな。(*1.5)


提督「んー……微妙、かな」

響「……そうか、…すまない」

提督「いやいや、謝るなって」

提督「まだ慣れてないなら、こんなもんだよ」

響「…?よくわかったね、そんな事…」

提督「手」

響「手?」

言って、絆創膏を巻いた手を指差すと、響ははっとした顔を見せた。

響「…なるほどね、…うん、迂闊だったよ」

提督「別に恥ずかしがるもんじゃないだろ」

響「これでも一応女子だからね、料理が出来るってアピールしたいのさ」

提督「で、結果がアレと」

響「うっ」

ズバッと切り込んでみると、珍しく響の顔が陰る。

そんな響に、笑いを見せてから続ける。

提督「冗談だ、冗談」

提督「でも、そんな経験も無い内からこれなら十分だよ」

提督「つーことで、次に期待な」

響「次……そっか、次か」

提督「ん?」

響「ううん、ふふ、何でもない」

響「うん、そうだね、次に期待していてくれ、提督くん」

提督「ああ、勿論」

俺の頷きを見てから、響が自分の弁当を口に運ぶ。

それをゆっくり咀嚼し、飲み下し。

ややあって、確かに微妙だね、とばつが悪そうに笑った。


響→ 324/500



【響―その2】


ただ、宇宙へ向かうことだけを目指した男。

そこから見える景色を、ひたすらに求めた男。

狂気と言えるまでに、純粋にそれだけを目指した男。

その過程で彼は人類の歴史に残るような発明を幾度も残した。

だが、彼にとってそんな物は些事に過ぎなかった。

宇宙を、その先にいる物だけを目指した彼にとっては。

富も名声も権力も、煩わしく纏わり付く物でしかなく。

そんな物は邪魔でしか無かった。

そして何よりも彼は、宇宙を独り占めしたかった。

その為に行った行動は、単純にして明快。

独り占め出来るようにした。邪魔されないようにした。

―排除、という形で。

「…………」

「……彼を変えてしまう原因は、一体何なのだろう」

気になった。

それが何よりも気になった。

そして…。

変わって欲しくないと、思った。

このまま、歴史が進んだら。

私は、彼を。

……。

「…私情を、挟むな」

歴史を変える。

その為に私は、彼を殺す。

それだけだ。



【6月2週】


うん、この前の一件では反省した。

つまり、だ。

家に人がいない(と思った)からといって俺まで厨二に染まってはならんのだ。

だから、もうあんな事は二度としない。

しない。

しないから。

提督「やめてくださいしんでしまいます」

長門「わーっはっはっはっはっは!」

初春「ふは、いやいや、うむうむ、お主もなあ」

叢雲「…バッカじゃないの、アンタ?」

ビデオ<世に鬼あれば…

提督「何で録画してんだよ!」

長門「…うむ」

提督「うむじゃねぇ!止めろ!」

初春「…うっわー…恥ずかしいポーズじゃのう」

叢雲「死にたくなるわねー」

提督「あああああああああああああ!」



初春  *27/500
響    324/500
山城  181/500
長門  **2/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5


――リビング

提督「おい厨二ニート」

長門「…………」ボリボリ

提督「てめえだよ!」

長門「…ん、私か?」

提督「お前以外に誰が居るんだ…」

かりんとうをひたすらに頬張る長門に呆れながら、その隣に座る。

長門「…なんだ、やらんぞ、かりんとう」

提督「お前心せっまいなあ…」

誰の金で買ったと思ってるんだそれ。

まあ別にそんな理由でやって来た訳ではないので構わないのだけれども。

提督「…あのな、前から言おうと思っていたんだが」

長門「うむ」

提督「働け」

長門「やだ」

提督「………」

長門「…いや、以前にも言っただろう?ほら、歴史にな、どんな行動が影響を及ぼすか…」

提督「…ああ、うん、わかったわかった、じゃあ別に叢雲みたいにバイトしろとは言わん」

提督「でも家事なら問題無いんじゃないか?初春の手伝いくらいなら出来るだろ?」

長門「………家事」

この糞ニートは本当に質が悪い。

外で働けと言っても歴史に影響の一点張りである。

だが、家事なら出来るだろう?…出来るよな?流石にやってくれるよな?

長門「…いや、歴史に影響が」

提督「あるかっ!」

やってくれなかった。

家事手伝いすら名乗れぬ真のニート・ながもんである。

提督「というか!お前は何もせずにいつまで家に居座るつもりだ!」

長門「歴史の分岐点まで」

提督「叩きだすぞアホ!」

提督「………あー…もう……はぁ……」

頭が痛い。凄く頭が痛い。

もうやだこいつと思っていると、唐突に長門は何かを思いついたらしく。

寝転がった状態で、少しスカートの裾を捲った。

長門「ふふ…しょうがない、ならば、…うむ、この長門の躰を貪るといい」

長門「どうだ、これなら対価として成り立つだろう?」

>>+4

A.「アホかあッ!」ゲシィ

B.…ふざけた冗談が言えなくなるように、ノッたふりをして、脅かしてやる。

C.「チェンジで」

B.…ふざけた冗談が言えなくなるように、ノッたふりをして、脅かしてやる。(*1.5)


………。

ほーん。

いやはや、この糞ニートそういう手に出るか。

そういう態度を見せれば俺がビビってどっかに行っちゃうと思ったんだろうなあ。

……よかろう――

長門「ふふ……ひゃんっ!?」

提督「…へえ、だらしないかと思ってたが、案外引き締まってるのな」

長門「な、なな、何をする!?」

提督「落ち着けよ、腹撫でただけだろ」

提督「だいたい、これからもっと凄い事するんだから、こんなんで一々声あげてんじゃねーぞ、長門」

長門「え…?も、もっと凄い事?」

提督「さあ、なんだろうなぁ?」

長門「…ひあっ!?」

短いスカートの裾から伸びる、惜しげも無く晒した太ももに手を這わせる。

提督「つーかよ、何だお前のこの格好、誘ってんのか?」

長門「ち、違う…これは…あっ、これは、未来の…んんっ!」

提督「ははっ、素直になれって」

這わせた手を、足の付根に近づけていく。

長門の顔が朱を帯びて、少しばかり抵抗の力が強くなる。

提督「…誘ってんだろ、オイ」

長門「にゃ、ち、違う――」

初春「不潔じゃああああああああああ!」ドガッ

提督「おごっ」

さあそろそろネタばらしかなーなどと思っていた所を襲う、強力な蹴り。

…壁まで吹っ飛ばされた俺が、無様に床に転がる。

………。

調子、乗りすぎた。



長門→ *32/500



【6月3週】


雨が降り続く季節。

まあ、そりゃどうしても仕方ない。

俺達は雨が降れば困るが、雨が降らなきゃ困る人もいる。

それに、傘に落ちる雨の音を聞いているのも、案外嫌いじゃない。

と、昇降口に置いていた傘を取ると―そこに立つ、一つの影、…いや、もはや陰。

山城「……………」

提督「…山城?」

山城「……傘、盗まれたわ…」

提督「…………」

山城「……ああ、不幸だわ…」

提督「…入ってく?」

山城「…貴方、方角が全然違うじゃない」

提督「……実は、買い物に行く予定だったから」

山城「……」

提督「だから、な?」

山城「……ありがとう」

提督「…良いよ、相合傘なんて、中々出来るもんじゃない」

山城「……そう」

提督「…もうちょいつめないと、濡れるぞ」

山城「………うん」

肩が触れる。

山城の体温が、伝わってくる。

…ああ。

…やはり、雨も中々悪くない。



初春  *27/500
響    324/500
山城  181/500
長門  *32/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

風呂です
うーむ、やっぱ変に盛りすぎたかね

全般 正直もうちょい普通にした方が良かったかな、と

――リビング


………。

長門が家事を手伝ってくれた。

ああ、素晴らしいことだ。

…何と素晴らしい…。

提督「素晴らしくねーやい!」

長門「だから言っただろう!」

長門に、俺は掃除をしてくれ、と頼んだ。

なのに、何故か頼む前よりも散らかっている。

これはもはやセンスとかそれ以前の問題だろう。

長門「私には、家事など出来ん!」

提督「…威張って言う事じゃねーっての」

…しかしどうしようこの穀潰し。

その辺に捨ててもまた戻ってきそうだし。

呪いの装備か何かかよ。

長門「…うむ、というわけで私は再び何もしない生活に戻るからな」

提督「自分で言ってて悲しくならんのか」

長門「ならん!」

提督「………」

ダメだこいつ…。

長門「……というか、だな」

提督「あん?」

長門「私の生まれ育った未来は、生きるのに精一杯で」

長門「知らんのだ、糧を得、ただ生きていく以外の生き方を」

提督「へー」

長門「…だから私は、この何もしないでも生きていけるという生活がとても好きなのだ」

提督「俺の都合はガン無視かい」

長門「……うむ」

何がうむだこの似非未来人。

本当に未来人だというのならさっさとバックトゥザフューチャーしてしまえ。

あーもう、本当にこのまま何もせずに居座る気かこいつは――


>>+4

A.…ま、いいか、どうせ何も出来ないのだし放っておこう。

B.それでも無理矢理何かをやらせる。

C.よし、じゃあ身体を差し出せ。

B.それでも無理矢理何かをやらせる。(*1.5)


提督「…ダメだ」

長門「……むぅ」

提督「なんかやれ、じゃないと家から叩き出す」

長門「…しかし」

提督「…教えてやるから」

長門「え?」

提督「…お前の話の真偽は置いといて、知らないのは本当らしいから」

提督「わからんことは俺が教えてやる」

長門「…教える?」

提督「ああ、それなら良いだろ?」

長門「……」

提督「ほら、いいかまずは洗濯だ、洗濯マスターを目指せ」

長門「……ふふっ」

提督「…何笑ってんだ」

長門「いや…」

長門「…そんな物を教えられるのは初めてだ、と思っただけだ」

長門「よし、この長門がしっかり洗濯をしてみせようじゃあないか!」

提督「そんな決意するもんでもねーと思うがね」

長門「さあ、どこからでもかかってくるがいい!」

提督「…とりあえず、洗濯機の電源入れてみようか」

長門「ほう、奥深いのだな」

提督「…凄く浅いと思うぞ?」

全くもって。

よくわからない奴であった。



長門→ 179/500




【6月4週】


雨が降り続いている。

止む気配はない。

そして、俺は今昇降口に立ち尽くしている。

提督「……傘、盗まれた…」

傘が、どこにも無かった。

そんな時、肩を叩かれる。

提督「…山城?」

山城「どうも、提督くん」

提督「…ああ、どうした?」

山城の手には、2本の傘。

その内一つは、何か見覚えのある――つーか、俺の傘だった。

山城「提督くんの傘、盗んでしまったわ」

提督「……あのなぁ」

山城「ぜひともこのお詫びをしたいのだけれど…」

山城「駅前のトトールなんか、如何かしら?」

提督「…回りくどいことすんなよ」

山城「ふふっ、ごめんなさい」

提督「ホットドッグとコーヒーな」

山城「ええ、わかったわ」


初春  *27/500
響    324/500
山城  181/500
長門  179/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

やるときはやる長門

やっぱ全編那珂ちゃんの時のような感じで行くべきなのだろうか


――リビング


提督「……」

長門「……ど、どうだ?」

あれから。

色々と教えて、長門は少しは成長したようだ。

再び命じたリビングの片付けは―あくまで前に比べればであるが―概ね満足の行く出来だった。

カドにゴミが残っているとか、ソファーの下を掃除した様子がなかったとか。

そういう細かい事をあげればキリがないが。

それでも、前より確実に良くなった。

長門「…言われたことを…うむ、やってみたつもりだ、ちゃんと」

提督「……ふむ」

長門「………」

判決を言い渡される前の被告人のように、長門はただ俺の言葉を待っている。

…こうして見ると、とても年上には見えないな。

提督「そうだな」

長門「………」

ぴく、と微かに体が震える。

提督「まず、カドにゴミが残ってる」

長門「…うっ」

提督「それからソファーとか机のした、お前ちゃんと掃除機掛けてないだろ」

長門「……うぅ」

提督「細かいことが全く出来てないな」

長門「………そ、そうか…」

………――


>>+4

A.「…まぁでも…良くやったな、ありがとう、長門」

B.「つーことで、やり直し」

C.「…次からは気を付けろよ」

A.「…まぁでも…良くやったな、ありがとう、長門」(*1.5)


縮こまった長門の、その頭の上に手を置く。

不思議そうに、彼女は俺を見た。

長門「……提督?」

提督「ま、でも…良くやったな」

提督「ちゃんと進歩してるじゃないか、長門」

長門「あ…」

提督「ありがとな、次からも頼む」

提督「…でも、ちゃんと言ったことには気を付けろよ?」

長門「……」

長門「…ああ!任された!」

提督「おう、それじゃ――」

長門「ま、待て、提督よ」

提督「ん?」

長門「…もう少し…その、撫でていてくれ」

提督「……子供かよ」

長門「…う、うるさいな…良いじゃないか」

提督「はぁ…」

本当に。

心は子どものまま、身体だけ大きくなったような奴だな、こいつは。


長門→ 233/500



【長門―その1】


『…長門』

『……お前に、頼みたい事が…ある』

『…拾ったお前を、今まで育ててきたのは…その為だ』

『……すまないな…こんな人間で』

『…もっと早く、気付けていれば良かったんだが…な』

『……世界を犠牲にしたとて、初春には届かなかった』

『…私は…』

『………そうか、優しいな、お前は』

『…歴史を変えるために必要な知識と、最低限の戦闘知識』

『……拾ったお前に教えられたのは、これだけなのに』

『…こんな私を、父と呼ぶか』

『………地下室に、タイムマシンがある』

『…ん?…そうだ、過去へと跳べる機械だ』

『……それで…それで、私を止めて欲しい』

『…必要ならば、殺してでも』

『……過去の私は…きっと、気付かないだろうから』

『……そうか』

『…ありがとう、長門』

――――――――

夢を見た。

いつも見る夢。

未来での、最後の記憶。

「……義父よ」

「…やはり、貴方は優しかった」

昼に撫でられた場所を、手で触る。

そこだけ、なぜだかぽかぽかしているような、不思議な感覚があった。



【7月1週】


暑い。

雨が止んだと思ったら、途端に暑い。

死ぬほど暑い。死ね夏。

響「暑いね…」

提督「……全くだ」

提督「ロシアは涼しかったんじゃないか?」

響「…夏は、それなりに暑いさ」

響「…ただ、こんなに湿気は無かったけどね」

提督「そうか…」

響「…うん、そうだよ」

提督「……暑いと」

響「うん?」

提督「暑いと、意味のない会話しちゃうよなぁ…」

響「……わからないでもないけど」


初春  *27/500
響    324/500
山城  181/500
長門  233/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

高コンマ

(´・ω・`)高コンマとか言っといて最低出しちゃったやんけ 長門さんつええな

そんときゃどっちも書く 

――スーパー


提督「はぐれるなよ」

長門「…お前、私の事を何だと思ってる」

提督「面白そうな物があったら釣られちゃう子ども」

長門「何だと!?」

例の如く、荷物持ちとして今回も長門を呼び寄せた。

米やら重い物を買おうとすると、どうしても1人で行くのは面倒臭いのだ。

提督「しかし…家族連れが多いな」

長門「そうだな…休日だからか?」

提督「かもな」

子どもを連れた親達が、その子らとカートを一緒に押したりする光景などは中々に平和の極みである。

うむ、世界は今日も平和です。

長門「……しかし、こうも子どもをが多いと、歩きにく――」

「わあっ!?」ドンッ

長門「…お、っと…君、大丈夫か?」

「は、はい…ごめんなさい」

長門「ああ、気にしなくていい…えーと…お母さんかお父さんは…」

「こら、――!ダメでしょ、勝手に走って行ったら!」

「…ごめんなさい」

「……申し訳ありません、もしかして、何かご迷惑を」

長門「いえ、大丈夫ですよ、お気になさらず」

「…そうですか、ありがとうございます」

「ほら、――、行くよ」

「…はーい」

母親に手を引かれて、子どもが去っていく。

それを、後ろから長門がずっと眺めている。

提督「長門?」

長門「…っ、あ、ああ…」

声を掛けると、ぴくんと背中が跳ねる。

提督「何見てんだ、行くぞー」

長門「…提督」

提督「ん?」

長門「……私と、手を繋いでくれないか?」

提督「…は?」


>>+4


A.…何言ってんだ、お前?

B.別にいいけど…。

C.……やだ、恥ずかしいっつーの。

C.……やだ、恥ずかしいっつーの。(*0.5)


提督「…嫌です」

長門「…む」

提督「流石にそれは恥ずかしい」

長門「……良いじゃないか、手くらい」

提督「…あのなぁ」

ほら、と少しだけ食料品の入ったカゴを手渡す。

提督「…手握ってる余裕があるなら、荷物持て」

長門「……わかった」

提督「…後でプリンくらいなら入れても良いから」

長門「…!?ほ、本当か!?」

提督「ああ、そのくらいは別に」

長門「……ふふ、良いな、胸が熱くなる…」

提督「…お前の中でのプリンの立ち位置すげえな」

長門「ふふふ…3個入りプッチンだな…」

……。

どうでもいいんだけど。

多分それ買ったら同居人に食われると思うぞ。

…ま、言ってやらんが。



長門→ 249/500

今日はここまで
ちょー好き勝手やってる、もはや学園もあまり関係ない、すまんな
お付き合い頂きありがとうございました

おつおつー

今日の負けはかなり心に来た
でもグリエルがかっこ良かったから明日も頑張れる
始めます

遅ればせながらまとめありがとう テンプレに入れといたほうがいいのかね


【7月2週】


提督「……………」

叢雲「……何よ?」

提督「…いや、今日は瞑想しないのかなーって」

叢雲「…何で?」

提督「瞑想中に叢雲を触りたい」

叢雲「…………」

提督「…ごめん、嘘です」

提督「…単に気になっただけ」

叢雲「……ま、たまにはサボりたいのよ」

提督「ふーん……」

提督「…まさか、ついに厨二病卒業?」

叢雲「だから厨二病じゃないっていつも…」



初春  *27/500
響    324/500
山城  181/500
長門  249/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5


――屋上

提督「………ぐう」

夏の日差しが容赦なく降り注ぐ屋上。

日を遮る物が何もないそこは、想像よりもずっと暑かった。

これでは昼寝は無理か…。

そう思い、校舎へ向かう扉へ踵を返そうとすると、その扉が開く。

そこから現れたのは、山城だった。

提督「…山城?」

山城「…提督くん?……って、あっつ…」

外に出るなり飛び込んできた強い光と熱気に、山城が手で顔を覆う。

提督「お前も昼寝か?」

山城「…違うわよ、少し気分転換」

提督「屋上でか?」

山城「…景色、見たかったのよ」

提督「ふーん…」

山城「でも…流石にここまで暑いとは思わなかったわ」

提督「…んだな」

中、入るか?と扉を指すと、ええ、と山城が頷く。

扉を潜り、多少は涼しさを感じることの出来る階段の踊り場に座り込む。

提督「…あー…うん、ここで寝るか」

山城「……結局寝るのね」

服、汚れるわよ?と呆れた様子で山城が溜息を吐いた。

提督「ほっとけ」

そんな彼女を無視して、ゴロン、と踊り場に寝転がる。

ひんやりとした床が心地良い。

制服に付いた埃は、払わねばならんだろうが。

山城「…はぁ、人の言う事、ホントに聞いてくれないんだから」

提督「……いいじゃねーか…って、おおっ…?」

山城「……?」

寝転がる俺、そして立っている山城。

そして山城はスカート。

そこから導き出される結論は、白。

山城「………っ!?」

俺の視線の意図に気付いた山城が、スカートの裾を押さえて、真っ赤な顔で座り込む。

やべえ、めっちゃ睨んでる。


>>+4

A.…悪気は無かった。

B.…素晴らしいな。

C.…すまん、もう一回立って貰っていいか?

C.…すまん、もう一回立って貰っていいか?(*0.5)


提督「……山城」

山城「…………」

真っ赤な顔で俺を睨み続ける山城を刺激しないように、なるべく優しい声で言う。

提督「…すまんが、もう一回立って貰っていいか?」

ぺし。

間髪入れず、山城の白い手が転がる俺の頭に飛ぶ。

…あんまり痛くない。

提督「…いや、山城、だから」

ぺし。

ぺしぺし。

何度も無言で飛んでくる殴打。

…からかいすぎたか。

提督「……わかった、すまん、ちょっと調子に乗りすぎた」

提督「…謝るから、な?」

山城「……ばか」

山城「…提督くんのばか」

提督「……うん、もう馬鹿でいいけど」

提督「でも、ほら、見えたこと自体は不可抗力というか」

ぺし。

ぺしぺし。

ぺしぺしぺし。

ふむ。

どうにも、お冠らしい。



山城→ 211/500

可愛い(かわいい)

意図的に05取ってる人が多そう



【山城―その1】


『……』

『…おお、良い陽気』

『……』

『…って、何だ、先客が居たのか』

『……』

『いやぁ、今日は昼寝日和ですね』

『……』

『…無視ですか』

『……』

『……というか、随分汚れてんな、あんた』

『……』ピクッ

『その思い詰めた顔と良い、まるで今にも飛び降りそうだなー…なんて、あっはっはー…』

『……』

『…なんか言ってくれよ、かるーい冗談なのに』

『……放っといてくれないかしら』

『…………』

『…関係無いでしょう』

『………はぁ』

『…ほれ』

『………?』

『顔くらい拭け』

『…いらないわよ』

『良いから持っとけって』

『…そんで…それ、ちゃんと返しにこい』

『え?』

『良いか、ちゃんと自分で俺の所に持ってくるんだぞ』

『………意味がわからないのだけれど』

『…いや』

『顔が好みだったもんでな、そんだけだよ』

『……はぁ?』

『じゃ、そういう事で』

『…ちょっと、貴方…!』

『………行っちゃった』

『……ハンカチ……返さないと、ダメでしょうね……』

『……不幸だわ』



【山城―?】


「…うむ、いやいや、私としたことが予習不足だったな」

「人間関係に関しては色々と勉強して来たんだがなぁ」

「……しかし義父さんの学生時代の知り合いはこう…」

「…見事に女ばかりだな」

「……まあ良い、今はとにかくあの山城とやらを調べなければ」

「…データベースデータベース…、よし、検索だ」

※提督に関する人間やら出来事やらをまとめたタブレット型のデータベース。未来っぽい道具。

「………おお、あったあった」

「いやはや、こういう失念は避けねばな」

「何がミスに繋がるか……」

「………ん?」

「…………」

「………おいおい…」

「…そりゃ、私も覚えてないわけだ」

『山城』

『中学時代、いじめを苦にして自殺』

『―享年14歳』

提督って今何歳だっけか



【7月3週】


提督「夏休みだ!」

長門「……ふ、私は毎日が休みだがな」

提督「………」

長門「……軽いジョークじゃないか、睨まないでくれよ」

提督「……まあ」

提督「お前も前に比べたら働くようになったしな」

長門「…ああ、そうだろう?」

提督「うん、偉い偉い」

長門「よし、ほら、疲れた私の肩を揉め」

提督「………」ゲシッ

長門「あうっ」



初春  *27/500
響    324/500
山城  211/500
長門  249/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

高コンマ

ロリコンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と思ったらドMだった

幽霊というネタではないです
ごめんちょっと猛烈にお腹痛いから少し待って

そろそろドラえもんが出てくる時期ですな



――リビング


提督「…あー…疲れた」

叢雲「あら、おかえり」

提督「…叢雲か、あれ、バイトは?」

叢雲「今日は休み、よ」

珍しく、リビングのソファーに転がっているのは叢雲だった。

本来いつもそこにいる人間は、言うまでもなく長門である。

提督「アレは?」

叢雲「んー、蹴り出したわ」

提督「…手厳しいことで」

叢雲「そうでもないわよ、…座る?」

寝ていた身体を起こして座り、ソファーに俺の座れるだけのスペースを作る。

提督「んじゃ、失礼して」

叢雲「…何か飲むかしら?」

提督「そうだな、言われてみれば、喉乾いたかも」

叢雲「そ、じゃ、はい」

言って、飲みかけのペットボトルを差し出す。

叢雲「残り、全部飲んで良いわよ」

提督「…お、おう」

…こいつは、間接キス的なアレを気にせんのじゃろうか。

しかしここであまり躊躇っているのも何なので、半分より少ないくらいの量が残っているペットボトルを一気に飲み下した。

叢雲「いい飲みっぷりね」

提督「……思ったよりも喉が乾いてたみたいだ」

あら、なら丁度よかったわね、と叢雲が笑う。

…やはり、この叢雲。

他の2人と違って、こう…普通に美少女である。

長門はアレだし、初春も結構アレだし。

だが叢雲だけは、超能力者とか言い出すのに違和感を感じる。

提督「なあ、叢雲」

叢雲「何よ?」

提督「お前、超能力使えるの?」

叢雲「ええ、使えるわ」

………うーむ。

これなんだよなぁ。


>>+4

A.そういうの、お前だけでもやめたらどうだ?

B.…いい加減、飽きないか?

C.……ま、これも個性かね。

A.そういうの、お前だけでもやめたらどうだ?(*1.0)


提督「なあ」

叢雲「?」

提督「…そういうの、お前だけでもやめたらどうだ?」

叢雲「…ふふっ」

至極真面目に言ったつもりなのだが、何故か叢雲はその言葉に吹き出した。

提督「…」

叢雲「…やめられないわ、本当の事だもの」

提督「本当の事、ねぇ」

叢雲「ええ、本当よ」

提督「……」

叢雲「そう変な顔をしないで」

叢雲「きっと、じきにわかるから」

提督「……はぁ」

提督「お前らが言うのは結局それだけだなぁ」

叢雲「しょうがないじゃない、こう言うしか無いの」

提督「…まーいいや」

提督「ちゃんと卒業するんだぞ」

叢雲「…貴方も貴方で、頑なよねぇ」

どうしてこう。

変な奴しか居ないんだ、うちには。



叢雲→ *13/500

ここまで
電波満載ストーリーで申し訳ない
お付き合い頂きありがとうございました



【7月4週】


朝。

叢雲「行ってくるわね」

提督「おう」

バイトへ向かう叢雲を見送る。

昼。

初春「今日は冷やし中華じゃ」

提督「お、良いねぇ」

長門「私の分にきゅうりしか載ってないぞ!?」

飯を食って、少し勉強。

夜。

叢雲「ただいま」

提督「おかえり」

長門「遅い!腹が減ったぞ!」

叢雲「……」ゲシッ

長門「あうっ」

叢雲が帰ってきて、4人で飯。

そんな夏休み。平和です。


初春  *27/500
響    324/500
山城  211/500
長門  249/500
叢雲  *13/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

今日は早いのな



――喫茶店


ぶくぶくぶくぶく。

提督「………」

ぶくぶくぶくぶくぶく。

提督「………」

どうしたものか。

先程よりひたすらストローからアイスコーヒーに向かって息を送っているのは山城。

『私は不満です』という言葉を顔全体に貼り付けて此方を睨んでいる。

ぶくぶくぶく。

…しかし、怒り方が子供っぽい。

そうやってぶくぶくさせるのは行儀が悪いからやめなさい。

…さて、いや。

何故こんなに怒っているか、というと――

『よ、山城』

『はあっ…はぁっ…ご、ごめんなさい、提督くん、待たせた…わよね?』

『ん、ちょっとな』

『…余裕を持って出たのだけれど…向かう先向かう先、信号に引っかかって…』

『ああ、気にすんなって、別にデートってわけでもないし』

『……え?』

『いや、昨日も言ったけど買い物に付き合って欲しいってのはな、初春に贈るプレゼントをさ――』

――――……

この会話の後に機嫌を損ねてしまったのである。

…流石になんでだろう?と思う程に鈍感ではないけどな。

でも、ちゃんと誘う時に伝えたはずだ。

……嬉しくて聞いてなかったとか?まさかな。

さてもさても。こうして山城の機嫌は悪いままである。

ぶくぶく。

うむ、なんとかして機嫌を直して欲しいが。

どうするか――


>>+4


A.本当はデートのつもり、ちょっと恥ずかしくて理由が欲しかった。

B.まあ、そんなに怒るなよ。

C.…ちゃんと伝わってなかったみたいで、ごめんな。

B.まあ、そんなに怒るなよ。(*0.5)



提督「まあ、そんなに怒るなよ」

山城「…………」

しかし無言。

返ってきたのはぶくぶくだけ。

提督「山城ー」

山城「…………ケーキ」

提督「お?」

山城「……ケーキ、奢ってくれたら良いわよ」

提督「………」

…理不尽であろう。

正直、俺は何もしていないというのに。

なぜケーキをわざわざ奢って機嫌を直さねばならんのだ。

提督「…はぁ、わかった」

…ま、そんくらいはいいか。

折角休日に呼んだんだ、そのくらいは。

提督「すんません、このケーキ…カップルセットで」

「はいー」

山城「……!??」ガタッ

提督「良いじゃないか、俺も食いたいし、こっちのほうが安い」

提督「ま、そんかわりフォークが1本しか無いが」

山城「な、なな、何をっ…!?」

提督「はっはっはー」

…よし。

山城がやっと反応してくれた。

俺の勝ちである。

…しかし、頼んだはいいがどうやって食おう、カップルセット。


山城→ 250/500

>>451 やきう無いからね


【8月1週】


縁側。

蝉の声と、木の隙間から差す陽を浴びながら、叢雲が瞑想をしている。

提督「…………」

ぷにっ。

…ふむ、少し肌にハリがないな。

昨日、あんまり寝ていないのか?

提督「…………」

さらっ。

…髪は…普通だな。

いやはや、健康には気を使ってほしいものだ。

初春「…お主にも気を使って欲しいわ、できればの」

何を言う。

これは健康チェックであるぞ。



初春  *27/500
響    324/500
山城  250/500
長門  249/500
叢雲  *13/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5


――縁側

長門が、縁側から庭に足を降ろして座り、外を見ている。

提督「……長門?」

その時、ざざ、と小さく風で木々の揺らめく音がした。

―りん、彼女の手で鳴る心地良い音。

提督「…風鈴か?」

長門「ああ、提督」

そうだ、と手にもった風鈴を、まるで自慢するかのように差し出す。

長門「倉庫で見つけたのだ、どうだ?」

提督「へー…こんな物があったのか、良いな」

長門「うむ、良いだろう」

提督「…何でお前が偉そうなんだよ」

長門「なに、見つけたのは私だからな」

提督「そうかそうかー、よっと」

縁側、長門の隣に腰を下ろす。

もう一度、りん、と音が鳴って、彼女はまた笑う。

長門「……良いな」

提督「そんなに気に入ったのか?」

長門「…恥ずかしながら、実際にこうして風鈴の音を聞くのは初めてでな」

長門「いや、風鈴だけじゃない」

風で揺れる木々を、その隙間から差し込む陽を見て、続ける。

長門「こんな風景を見たのは、初めてだ」

提督「………お前は一体どんな生活をしていたんだ」

長門「言っただろう?未来だよ、提督」

…なーにいってだ。

だがまあ、こういう景色が好きなのは本当なのだろう。

外へ向けた瞳は、楽しそうに輝いている。

道理で毎度毎度叢雲の瞑想中に此処に来て、蹴りだされているわけだ。

長門「……良いな、うん、良い」

長門「…本当に、良いな」

先程よりも、強い風。

彼女の長い髪が靡く。

黒糸を纏わり付けたまま、笑う横顔。

提督「……っ」

息を呑む。…なぜだか、そんな長門がいつもより綺麗に見えた。

長門「ん?どうした?」

>>+4

A.…少し、見惚れてた。

B.…いや、良いな、風鈴。

C.…似合わねー。

A.…少し、見惚れてた。(*1.5)


提督「……いや」

提督「…少し、見惚れてた」

長門「はっは、そうかそう………ん?」

長門「…ちょっと待て、今なんと?」

提督「見惚れてた」

長門「…何に?」

提督「長門の横顔」

長門「………」

長門「……へ?」

提督「…風鈴持って、風を受ける長門が結構画になっててさ」

提督「ちょっといいなあ、って」

長門「…ま、待て待て!何を言っているのだ!?」

提督「さあな、俺はちゃんと言ったぞ」

長門「……も、もう一度、もう一度言ってみれくれないか?」

長門「もしかしたら私の聞き間違いという可能性が…」

提督「ナガト キレイ」

長門「なぜ片言なのだぁーっ!?」

初春「おーい、麦茶を入れてやったぞ、お主ら」

提督「お!サンキュー!」

長門「ま、待て待て!とう…ゴホン!提督!もう一度!」

提督「…やだ、恥ずい」

長門「後生だから!後生だから!」

初春(………何じゃアレ)



長門→ 250/500



【8月2週】


提督「もうそろそろお盆か…」

長門「お盆?」

提督「……お前、大丈夫か?」

長門「…あ、ああ!そ、そうだな、そういえばお盆を買う予定が…あったか?」

提督「…そろそろ盆の時期だろ、ってことだよ」

長門「ぼん……ぼん?ああ、盆か!義父が言っていたよ!」

提督「…そのレベルの常識の無さなのか、お前…」

長門「む、…まあ、反論は出来んが」

長門「確か…死者が帰ってくる日だったか?」

提督「ざっくり言ってしまえば、そんな――」

山城「…あら、提督と…同居人さん」

長門「ひいっ!?」

提督「……?何を怯えてる?」


初春  *27/500
響    324/500
山城  250/500
長門  249/500
叢雲  *13/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

風呂



――屋上


響「やあ」

提督「…おう」

夏休み、しかもお盆の時期の校舎に人気はない。

勿論普段はしっかりと戸締まりをしてあるはずなのだが。

響「ごめんね、急に呼び出したりして」

提督「…いや、構わんが」

なぜか、昇降口から屋上までの道だけは開いていた。

陽が照り付ける屋上で、一際輝く白い髪。

響「……ゆっくり話したかったんだ」

提督「…話?」

響「ああ…もう、あまり時間がない」

響「…といっても、詳細にはわからないけれど―そろそろなのは、確かなんだ」

こっちへ、と響が手招きする。

それに従って、彼女の居る屋上の手摺まで歩く。

響「…この世界は、綺麗だね」

俺がやって来たのを確認して、響が指を差す。

指の先、広がる街並み、連なる山々。

響「……ねえ、提督くん」

響「未来では、こんな風景は見られないんだ」

提督「…はあ?」

響「どこまでも続く枯れ木と、廃墟の荒野」

響「人は、僅かな食料と水を求めて争う」

響「…醜いよ、未来は」

提督「……何を――」

響「…だから、ごめん」

提督「っ!?」

一瞬だった。

響のスカートの下から現れた拳銃。

その銃口を、彼女は俺に向けて――

ぱん、と。

乾いた音が響いた。



響「………え…?」

目を驚愕に見開いたのは、響。

彼女の手にあった拳銃が、屋上をカラカラと滑っていく。

銃弾が落としたのは、彼女の拳銃。

その銃声の元に居たのは――

提督「…な、長門っ!?」

長門「……全く」

長門「…危ない所だったな、うむ」

響「……っ、君は…一体…?」

長門「いやいや…」

銃口から煙を燻らせているそれを、長門が今度は響の身体に向ける。

そのまま、一歩、一歩と響へ近付いていく。

長門「その質問をするのは、此方だ」

長門「…今、お前は何をしようとした?」

遂にその距離が0になるか、という所で、銃口を響の口へと突っ込んだ。

響「…んぐっ!?」

長門「……なあ、何をしていた、お前は!」

提督「…お、おい、長門…」

長門「……提督、貴様は先に帰っていろ」

提督「帰れって…」

長門「…詳しい事は後で説明する」

長門「だから、帰れ」

提督「…………」

…わからん。

何なんだこの状況は、一体何が起きているんだ?

…帰れと言われても――


>>+4(分岐有り)


A.長門の言う通りにする。

B.残って響から話を聞く。

こりゃ安価下でええかね

B.残って響から話を聞く。(*1.5)



提督「……いや、残る」

長門「提督…!」

提督「…というか、俺にも話聞かせてくれよ」

提督「流石にこの状況ではい帰ります、とは言えねーさ」

長門「…それは…」

提督「…とりあえず、その物騒な物を下げてくれよ」

長門「……しかし…」

提督「…もう、響は拳銃を持ってないじゃないか」

長門「………」

それでも長門はまだ不安なのだろう。

口に突っ込んだ銃は引き抜いたものの、しっかりと響の両腕を拘束して、今度はこめかみに銃を突き付けた。

響「っはあっ…!はっ…」

長門「…話せ」

提督「だ、だから長門…」

長門「…貴様ももう少し緊張感を持て、生命を狙われたのだぞ」

提督「……いや、実感が湧かん、どうも」

長門「……あのなあ…」

響「……ふっ…あはは、あはははは!」

響「…ああ、ダメだったのか…私は、失敗したのか」

突然、響が長門の拘束の中で笑い出す。

長門「おい…!」

長門が、手に持った拳銃に力を込めるも、その声は止まらない。

響「…変えられなかった、私は…」

響「……守れなかった、未来を…」

長門「……未来…!?」

響「…ああ、そうだよ、未来さ」

響「この男を殺さない限り、この世界に未来は無いんだ」

響「といっても、わからないだろうけどね」

長門「……聞かせろ、どういうことだ!?」

長門「お前は、誰だ!?」

響「…どうせ死ぬんだ、全部話すさ」

響「どのみち、信じられはしない話だろうけどね!」

吐き捨てるようにそう言って。

恨めしそうに一度俺を睨んでから、話を始めた――



響→ 414/500



【響―その3】


世界中の殆どが、核の灰の舞う廃墟の荒野となっても。

それでも、人類の一部は生きていた。

しぶとく、這いずりながら、毎日を生きた。

―そんな時だ。

ロシアの山奥で見つかった大きな核シェルター。

それは、人類を滅ぼす引き金を引いた男の研究所だった。

その中にあったのは、1つの遺体と、タイムマシンの設計図。

人類は縋った。

皮肉にも、世界を滅ぼした男の発明に。

そして完成したそのタイムマシンに、1人の少女が乗り込む事となる。

別に、彼女は何かが優れていた訳では無い。

言うなれば『実験台』である。

タイムマシンという発明を、喜びはしていたが心から信じていなかった人類の実験台。

―尤も、その実験に成否を確かめる手段など彼らにはありはしなかったのだが。

使命を帯びた少女は、未来を変える為に、ある人間に近づく。

…出来れば、殺さずに変えたいと優しい彼女は思った。

だが、どんな事をしても、歴史は正道を辿ろうとする。

あるべき道へと進もうとする。

時間がなかった。

だから―

「…殺すしか、なかったんだ」

「それなら、きっと未来は変わる、確実に、絶対に」

「…………なのに――」

「失敗したんだ、私は…」



【8月3週】


長門「…」

提督「…響は?」

長門「…とりあえず、家で拘束しているさ」

提督「……そうか」

提督「…なあ、何なんだあいつは?」

提督「あんな妄想の与太話のせいで、俺は殺される所だったのか!?」

長門「……いや」

長門「…あながち、与太話でもない」

長門「おそらく、彼女は私の後に――」

提督「やめろよ!お前まで!」

提督「…じゃあなんだ、あいつの話を信じるなら」

提督「俺が世界を滅ぼすとでも!?」

長門「………それは」

提督「ちっ、アッホらしい…あー、こっちまで変な事言っちまった」

提督「…いい加減そういうの、やめろっつーの!」

長門「……提督」

提督「…どーせ今回だって、手の込んだドッキリか何かだろ?」

長門「……」

提督「……黙ってんじゃねーよ」

提督「くそっ!…出かけてくる」




初春  *27/500
響    414/500
山城  211/500
長門  249/500
叢雲  **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


初春>>+1
響>>+2
山城>>+3
長門>>+4
叢雲>>+5

寝る
自分で書いてて頭痛くなってきた
お付き合い頂きありがとうございました

今日はちょっとお休み セ1のリリーフ陣とは何だったのか
代わりに今まで(1~4週目)の小ネタでも書く
シチュとかキャラとか書いていただければ目に付いたものを書きます
でも投下は明日になる、もう寝たい

夜戦仮面と夜戦(意味深)

先発降りたらほぼ終了の球団よりはいいだろ!
4週目で、呉の大学の入学式に出たら陽炎もこっそり入学してた的な

大和さんとのラブラブ

結局目が覚めてしまった あの時間には眠れないみたいですねどうも
見たら色々書きたいのがありますので少しずつリク消化していこう
というわけでまず一つ、書きやすそうなのから>>560


【夜戦仮面と】


「あはは、いやー、うん、今回は危のうござった!」

「川内、お前なぁ!」

「あそこで捕まってたら一巻の終わりだったねー、うんうん!」

「…そんな気楽に…」

「もー、良いじゃん、逃げられたんだから!」

「…ダメだろっ!」

「わっ!?」

「…あ、…いや、悪い、いきなり大きい声出して」

「ただ……やっぱり、もしお前が捕まってたらと思うと…こう」

「…提督くん」

「あー……その、なんだ」

「…お前の目的は理解したし、…だから、止めるつもりも、…ちょっとしかないけど」

「お願いだから、捕まったりはしないでくれ」

「…嫌なんだ、お前が居なくなったりしたら」

「だから…」

「…もー、いやはや、心配性だねえ、提督くんは」

「川内、俺は…」

「わーかってるってば」

「…いなくなったりしないよ」

「私も、提督くんとは離れたくないもん」

「………」

「…ふっふー、顔赤いよー?」

「…うっせ」

「……でも、嬉しいよ」

「…提督くんが、そこまで私を想ってくれて」

「川内…」

「…あははー、私も多分今、顔まっかだ」

「…うん、真っ赤で可愛い」

「……んにゃ、あー…もー…」

「ははっ」

「………んー…こりゃ主導権を奪われたなー…」

「んじゃ、奪ったついでに―」

「…んむっ――!?」

「っぷは…うん、川内の味」

「……なんじゃそりゃー」




「…てゆーか…提督くん、たまに積極的だよね」

「…ん、いや、まぁ」

「……私も積極的になっちゃおうかなー」

「ほう?」

「…む、本気にしてない」

「いやいや、果たして川内さんがどういう風に本気になるのかな、とね」

「……ふふ、決まってるでしょ…っと!」

「お、おい!?…いきなり押し倒すなよ――んぐっ!?」

「……ん…ちゅ……はむ…っは…」

「………ん、んー!んー!」

「…っぷはあっ!」

「…げほっ!…あー…お前、息出来ないじゃねーか…」

「ふふー、提督くんの味ー」

「…仕返しのつもりかね、川内さんや」

「あったりまえ!川内さんは結構執念深いのですよー」

「というわけで仕返しです!」

「勿論、夜戦でね!」

「……や、夜戦すか」

「…あの、今日はお母上がいらっしゃるのではないでしょうか」

「大丈夫大丈夫、来ないって、こっちまでは」

「……目、怖いんすけど…」

「良いよねぇ…夜戦、良いと思わない?」

「ひ、せ、川内さん待って、せめてゴムくらい――!」

…多分いちゃらぶな話なんだと思う
頂いたのはなるべく書きますので
それでは


――長門の部屋

響「……提督くん」

提督「…よ」

響「…どうしたんだい?」

提督「いや、…なんとなく、な」

響「まあ良いよ、暇してたしね」

提督「…何で、そんな格好してんだ?」

響「ん、彼女、どうも用心深いようでね」

提督「…いいって、そういうの」

響「…なんだ、まだ信じられてないのかい?」

提督「そりゃそうだろ…そんな訳のわかんねーもんなんて」

響「頑なというか、なんというか…まあ、確かに証拠を出せと言われても難しいけれどね」

提督「…ほらな、結局そういうこった」

響「うーん…って、なにしてるんだい?」

提督「この手錠、外すんだよ」

響「…本気かい?」

提督「ああ、ここまで凝ったことしなくていいのに、ったく」

響「……私が君を殺そうとした事、忘れたのか?」

提督「だーかーらー、いいってそういうの!」

提督「それに、もし、万が一お前が未来人で、絶対に俺を殺そうとしていたのならだぞ?」

響「…ああ」

提督「あんな面倒臭いやり方じゃなくても、いくらでも楽な方法があったろうが」

響「……そうだね」

提督「だろ?わざわざあんな事するって、もうそれ自体が不自然で――」

響「…殺したく、なかったんだろうね、きっと」

提督「…は?」

響「ねえ、提督くん、何で私がこの時代に送られたかわかるかい?」

提督「……知るか、お前の脳内設定なんて」

響「…知っての通り、私はさ、運動も出来ない、勉強もそれなり、何か特筆して優れている点は無い」

響「本当に未来を救おうと思っている人間が、そんな人間に全てを託すと思うかい?」

提督「……実験台、とか言ってたじゃねーか」

響「ああ、国民への建前はね」

響「…けどさ、そんなに何台もタイムマシンを作るような余裕は、あの世界に無かったよ」

提督「……その言い方だと、お前を送ってきた奴らはまるで…未来をそのままにしたいと思っているみたいだが」

響「その通りさ、…彼らはきっと、そう思ってる」

提督「…はあ!?」

響「…やっと少しずつ復興し始めた世界で成り立ち、形になってきた、それこそ人類唯一と言っていい国家だ」

響「あの国のトップ達はね、きっと、変えたくなかったんだと思うよ、あの未来を」

響「彼らが人類の指導者となる、そんな未来をね」

響「だから、彼らにとってタイムマシンの発見ほど邪魔な物もなかったはずさ」



提督「……そんな事…」

響「人はね、誰も皆自分の利益を手放したくはないんだよ」

響「…少なくとも、上の人間達の生活は安定していたしね」

響「…じゃなきゃ、こんな私に短銃1丁とデータだけ持たせてこんな時代に送り込んだりはしないさ」

提督「………」

響「…ま、それでも―彼らの思いがどうであれ、さ」

響「私はちゃんと、自分に出来るだけの事はやるつもりだったんだ」

響「……なのに」

響「…ターゲットが、君みたいな人間だとは思わなくてね」

響「……初めてなんだ」

響「打算無く、人から優しくされたのは」

響「…笑うかい?」

提督「……いや」

響「…孤児だったから、そういう物には縁がなくてね、生憎」

響「ああ、手錠の鍵なら、多分あの引き出しの中だ」

提督「…そうか…」

響「…優しいというか、お人好しなのかな」

響「わざわざ手錠を外すことも無いだろうに」

提督「…知るか、んなもん…ほら、外れたぞ、手錠」

響「ん…よしよし、動く動く、快調だね」

提督「……お前、これからどうするんだ?」

響「…さてね」

響「……少なくとも、もう…使命だとか、そんな話は忘れるさ」

響「折角こんな時代に逃げてこられたんだ、ゆっくり生きるよ」

提督「………そっか」

響「うん、そうだ」

響「さて、それじゃあ…私は、これで」

響「…願わくば、君が…いつまでも、変わらずその君であることくらいは、陰ながら願わせて貰うよ」

提督「………」

去っていく響。

またね、という雰囲気ではない。

俺は――


>>+4


A.響を呼び止める。

B.そのまま見送る。



提督「……ああ」

提督「…そうだな、肝に銘じておくよ」

響「…うん?私の話、信じてくれたのかい?」

提督「……バカ言え」

提督「…ちょっとノッてやっただけだ」

響「ふっ、あはは…そっかそっか、それはどうも」

響「…いや、最後まで頑なだな、君も」

提督「そうかね、普通だろ」

響「…普通、なのかな」

響「……ああ、そうだ」

提督「うん?」

響「…少し、耳を貸してもらっていいかな?」

提督「…耳?」

響「そう、もっと近付いて――」

提督「…?……んっ――!?」

提督「……な、何やってんだお前!?」

響「…なんだろうね?」

提督「…あのなあ…」

響「ま、別に悪い体験じゃないだろう?」

提督「…そりゃ……」

響「…それなら良いじゃないか、ね?」

提督「……」

響「……じゃ、そういうわけで」

響「…楽しかったよ、提督くん」

響「……とっても、ね」

バタン、と扉の閉じる音。

それが、やけに大きく聞こえた。

唇に指で触れる。

そこに残った暖かさも、夢のように思える。

…なんとなく。

もう、彼女―響には、会えないような気がした。



※コミュ表より、「響」コミュが消滅します
※この後も続けますか?>>+1-3 多い方



【エピローグ】


世界を滅ぼした科学者は言った。

「歴史は、結局正しい方向へと向かうのさ」と。

例え、この先に起こることを知っていたとしても。

例え、その起こることを防ごうとする人がいても。

起こることは起こるし、防げはしなかったのだ。

彼女は宇宙へと戻って。

彼はそれを追った。

歴史を変えようとした少女の存在など、誰の記憶にも残らない。

だから、彼はまた後悔する。

『………地下室に、タイムマシンがある』

『……それで…それで、私を止めて欲しい』

『…必要ならば、殺してでも』

『……過去の私は…きっと、気付かないだろうから』

『……そうか』

『…ありがとう、長門』

後悔して、自分を止めようとする。

そして、また同じ歴史を辿るのだ。

その輪廻の果てに、何があるのか。

『……いつまでも、変わらぬ君で』

少女の心からのその願いは、届くことは無かった。




【BAD END】

終わり
1発BADは初代からやってて特に何も言われんかったから放置していました
…変えた方が良いのでしょうか?

別に良いんじゃないかな
ただ500貯まってからの最終END決定選択肢以外でのBADはキツイな
まだ他のヒロインにチャンスあったじゃん

変えなくていいと思うよ
一発BADもそれはそれで緊張感あって面白いし

しゃーないね
ちなみに種族ネタバレ
宇宙人→ 初春、叢雲
未来人→ 響、長門
人間→ 山城

とりあえず6周目決めるか、うん
コミュはコンマのままで行っていいすかね

超能力者じゃなくて宇宙人だったのな

喧嘩も怒らなかったしコンマのままでいいと思う

>>642 一応続けられる状態だし聞いてみたら終わる派が多かったので…
>>645 確か最初の安価で宇宙人って言われたからね、設定を書く前に全部終わったもの…

というわけで一人目>>+4

お、おう

二人目.>>+4

吹雪 親友

ふぶきんやったぜ。

三人目>>+4

よしいい感じに普通だ

四人目>>+4

ラスト>>+4

曙 おもしろ苦労人

よっし普通の学園ものだな!()

古鷹(フライフェイスとオッドアイな演劇の天才)
吹雪(親友)
由良(後輩)
赤城(大食いチャンピオン)
千代田(腹違いの兄妹)

一番迷うのは間違いなく赤城
プロローグ考えてきます、多分時間がかかりそうです、申し訳ない
お付き合い頂きありがとうございました
関係無いですが自分は翔鶴が大好きです

おっつおっつ
翔鶴を色物にしなきゃ(使命感)




【プロローグ】


朝の食卓には、テレビと、食器がぶつかる音だけが響いている。

『…総理は、集団的自衛権の閣議決定を――』

「……ごちそうさま」

そう言った少女の前には、半分も減っていない朝食。

茶碗の上に、箸を投げ出すように置いて、申し訳程度に手を合わせた。

「…あ、…も、もう良いのか?」

「…美味しくないから、いらない」

まだ残ってるぞ、と続けようとして、刺々しい言葉に遮られる。

「……あー…そ、そうかー…で、でもさ、ほら、朝はちゃんと」

「…そうやって、家族面するのやめてくれない?」

妹は、俺を嫌悪の籠もった視線で見つめながら言う。

それは、明らかに家族に対して向けるものではなかった。

「か、家族面ってさ、千代田――」

「…学校行ってくるから」

「……ん、そ、そうか…えーと、気をつけて…」

「…ふん」

乱暴に閉じられた扉。

思わず、その音にビクッとしてしまう。

「…………はぁ」

食卓に残されたのは俺1人。

まさに、取り付く島もないとはこのことか。

…千代田。

親父が昔、母親以外に産ませた子。

その千代田の母が、最近亡くなってしまい。

母の言い付けを聞いて、千代田が家にやってきた。

だが、千代田は…来た当初からあの様子。

親父は逃げるように単身赴任で僻地へ赴いた。

…逃げるようにっつーか、逃げたんだろうなあのクソは。

元々父子家庭であったし、そうなると残されるのは当然俺と千代田のふたり。

……こんなに居心地の悪い家は初めてだった。

…………。

…俺の飯、そんなに不味いのかな。



「おっはよーごっざいまーす!」

「…おー、相変わらず元気だな」

どこか暗い気持ちを引き摺ったまま歩く通学路。

そんな時、後ろからの元気な声に振り向くと、快活な少女。

「はい!元気ぐらいしか取り柄がありませんから!」

「いや、自分で言うなよ」

「あははー」

吹雪―結構に付き合いの長い友達である。

彼女の元気さには、いつも助けられている。

「ほら、吹雪にはさ、いろんな魅力があるだろ?」

「え?どんな所ですか!?」

「んー……」

「……わくわく」

「……よく考えてみると何もないなあ」

「ずこーっ」

わざとらしくずっこける動作。

こんな茶番のようなやり取りも、彼女と交わすと楽しく思える。

「…冗談冗談、本気にすんな」

「はいはい、わかってますよー」

「…そういえば、今日はやけに上機嫌だな」

いくら吹雪とはいえ、朝からこんなにテンションが高いのは珍しい。

少し気になって聞くと、答えはすぐに返ってきた。

「いえいえ、提督くんが元気無さそうでしたから」

「その分私が元気を出しちゃいました!」

バランスとったんですよ、バランス!と何か誇らしげに言う吹雪。

「…そっかそっか、うん」

「そいつはありがとよ、吹雪」

「えへへー」

…やはり、持つべきものは友、とでも言おうか。

家を出た時の暗澹な気持ちは、少しだけ晴れていた。



「………赤城よ」

「ふぁい、ふぁんふぇふふぁー?(はい、何ですか?)」

「……いや…相席失礼するぞ」

「んぐっ……ごくん…別に、わざわざ断らなくても大丈夫ですよ?」

「……机の上が料理で埋め尽くされてたんでな、果たして座っていいものかと」

「あ、なるほど…今空けますから、少し待ってて下さいね」

「………」

机の一角の料理がガンガン減っていく。こわい。

昼休みの学食。

大勢の人で賑わうそこに、何故か人波から隔絶された空間があった。

机の上に並んだ大量の料理。

その量には食べ盛りの高校生男子と言えども、いやそれは…、と引かざるを得ないだろう。

その上それを食べるのが女子高生だというのだ。

一体どんなふくよかさんかと思えば、料理を頬張るのはスマートな少女―赤城。

「んぐ……はい、どうぞ」

「…では失礼して」

突貫工事で開いたスペースに自分の分の料理を置く。

平均的な量のはずなのに、前の奴のせいでえらく少なく見える。

「いただきます」

今日の学食のAランチは生姜焼き定食である。

…うむ、美味。

「…そういえば、提督くん」

「ん?」

しばらくふたりとも黙々と食べ進めていると、恐ろしいことに粗方の料理を平らげた赤城が俺に問う。

…お前なんで俺より食うの早いの?



「提督くん、いつも私の所に座ってますよね」

「ああ、そうだな」

「……え、えと、何ででしょうか?」

赤城とは、クラスも違う。

この相席をするようになったのは数ヶ月程前であり、それまでは噂くらいでしか彼女を知らなかった。

話してみたら存外に話しやすい良い奴だという事はわかったのだが…。

まあ、彼女との相席をするようになった理由は別にある。

「いや、だって昼の学食は混んでるけど此処なら絶対座れるし」

「………それだけですか」

「おう」

「…まあ…そんなものですよね」

実に単純明快な理由であった。

赤城はそんな俺の言葉をつまらなそうに受け取って、デザートへ手を伸ばす。

「あとはまあ…赤城の食べっぷりを見るのが楽しい」

「………ほへ?」

杏仁豆腐を掬おうとしたスプーンが止まる。

「食べっぷり、豪快で良いじゃん」

「……そうなんですか」

「うん」

「…すいません!おばちゃん、Aランチあと3人前――」

「…まだ食うのか!?」




「せーんぱいっ」

「おうっ!?…由良か、驚かすなよ」

「やですよー、せっかく先輩を驚かそうと待ってたんですから」

今年から高校生のこの後輩は、生意気そうに舌を出して俺に言う。

由良―中学の演劇部での後輩。

中学の時、結構いい演技してるなーなんてことを思って積極的に指導していた結果。

…なんか懐かれてしまったのである。

「もー、由良は1年もずっと先輩に会えなくて寂しかったんですよ?」

「お前めっちゃ休日とか呼び出してたじゃん俺の事」

「違いますよ、やっぱりこうして学校で後輩として会うのは別なんです、ね?」

「ね?じゃねえって…わかんねーよ」

…相変わらず、微妙に扱いにくいというか。

主導権を奪えない後輩だ。

「そうそう、本題、本題」

「本題?」

「いやー…先輩、演劇部に入ったって言ってたじゃないですか」

「そだな」

「だから、見学でもと思いまして」

「…つっても、入部期間は来週からだぞ?」

「だから、見学です、見学…今から行くところでしょう、部室?」

「……ま、止めはしねーけどさ」

それに、丁度良い。

今は、あの先輩が居るからな。

「…多分、良いもん見れると思うぞ、今なら」

「良い物…先輩がかっこ良く演技でもしてくれるんですか!?」

「しません」

「…なーんだ」

「ま、そんなもんよりよっぽどいいもんだよ」

きっと驚くだろうな、由良も。

あの先輩の演技には。


『――君は、私だからだよ、楠本君』

よく通る声。
               オッドアイ
どこか日本人離れした虹彩異色症。

小さな部室の中で、まるで彼女はスポットライトを浴びているかのように輝いていた。

一言だ。

ただ一言の演技で、誰かを惹きつける。

彼女の演技は、そう表現するしかない。

自らの世界に、ただ一言で観るものを引き込む。

「……」

由良が、隣で息を呑んだ。

或いは、俺もか。

『他の誰かでは駄目なのさ…なんたって――』

と、そこまで言って、入ってきた俺達に気付いたようで。

「提督くん、来てたんだ」

「あ…ど、どもっす、古鷹さん」

「その娘は?」

「…ゆ、由良です!今年からこの学校に入って…その、演劇部に入りたいなと」

「ああ、そうなんだ…よろしくね」

粗末なステージを降りて、古鷹先輩が由良に手を差し出した。

「……あれ…その目……?」

左右で色の違う目に、由良の視線が移る。

そして、その片目の周りの火傷痕へも。

「…あ、…ご、ごめんなさい」

「…ううん、良いよ、やっぱり、皆見ちゃうからね、どうしても」

古鷹先輩の左目の周りには、痛々しい火傷痕が残っている。

昔、色々あったんだよ、と先輩は言っていた。

本人は気にしてないと言っているが、やはり周りから嫌なことを言われたりもしている。

…詳しいことを聞きたい好奇心はあるが、それは流石に失礼だ。

「……古鷹先輩、さっきの、新入生用の演劇じゃないですよね?」

「うん、この前読んだ本のシーンをね、暇だったから少し演じてた」

「……マジすか」

…そんなノリであの演技をしていたのか。

やはりこの人は何かこう、持っている物が違う。

「じゃあ、提督くんも来たし…藻分子ちゃんの所に、その由良ちゃんに入ってもらって、新入生用の演劇の練習でもしようか」

「え!?」

「いいじゃないか、由良、折角だからやっとけよ」

ほれ、と台本を手渡す。

「じゃあ12ページの……」

「ちょ、ちょっと待って下さいよー!」

さて、俺もしっかりと役を演じねばな。

突飛な物の方が案外思いつくの早い
今回はこんな感じです、普通の学園ものです
でも今日は寝ます

昨日は所用があった、すまん
今日は多分やる、22時頃

すまんな

【4月1週】


提督「…おはよう、千代田」

千代田「…………」

提督「…あー…なあ、もうそろそろ朝飯――」

千代田「いらない」

提督「え?」

千代田「…コンビニで買って食べるから」

提督「お、おいそう言うなよ、何も無駄金使わなくても…」

千代田「…いらない、って言ってるの」

千代田「はっきり言った方がいい?貴方とご飯を食べるのが嫌なの」

提督「……そ、そうか…あはは…そんなら仕方ないなー…」

千代田「……ふん」

提督「………はあ」

提督「……きつい」



千代田  **0/500

吹雪    **0/500
赤城    **0/500
由良    **0/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――リビング


年頃の女の子(しかも可愛い)との共同生活、と聞いたらどんな想像をするだろうか。

学校から帰ってきてリビングで寛ごうとするとなんとその娘が待っていたりするのである。

素晴らしいと思うだろう、おそらくは。

しかし、その女の子が――

千代田「……」

なんでアンタが此処にいるの空気読めよ出て行けよ。なんて目をしてリビングにいる俺を睨んでいたらどうだろう。

きつい。刺すような視線とはまさにこのこと。

俺がいったい何をしたっていうんだ。

提督「……千代田、学校、終わってたんだな」

千代田「…………」パリッ

無視。煎餅に負けた。

もう駄目だ心折れる。

提督「…まあ、その、そんなに嫌わないでくれよ」

千代田「…………」パリッ

…煎餅、二枚目。

ちなみにそれは俺が買ってきたものです、はい、参考までに。

提督「……あのさ、どうしてそんなに嫌うんだよ」

千代田「…………」

千代田の手は三枚目の煎餅には伸びなかった。

代わりに、俺を睨む。

家族に向けるものではない、そんな怨みを込めた目で。

千代田「…アンタは…父親が、千代田のお母さんにしたこと、知らないんでしょうね」

提督「……なんつーか…あー…なんだ、その、千代田を産ませたのは知ってるが」

千代田「……ふん、お母さんも馬鹿よ」

千代田「自分を簡単に捨てた男の子どもを産んで、1人で育てようとして」

千代田「…それで、結局身体を壊して死んじゃって」

千代田「…恨み事の一つくらい言えば良いのに」

千代田「『あの人の事が好きだから』…なんて」

千代田「…ねえ、貴方の父親、千代田を見て、最初になんて言ったと思う?」

提督「……」

千代田「『会いたかった』ですって!……ああ、反吐が出そうだったわ、本当に」

千代田「…ほんと、気持ち悪い」

親父…やっぱりアンタはアレだ。うん。

………―――

>>+4

A.…俺と親父は関係無いだろ。

B.…そうか…何て言えば良いのかわからんが、すまん。

C.………言うべき事が見つからない。

C.………言うべき事が見つからない。(*1.5)


……親父は最低だろう、とりあえず、それは間違いない。

…しかしだ。

……はっきりと言おう。

『そんなこと俺に言われても』。

…本気でこう言うしかない。

提督「……まあ、そりゃ大変だったな」

千代田「……はあ!?」

かなりイラッと来たのだろう、明らかに荒くなる語調。

そりゃそうなるだろうと思って言ったので当然ではあるが。

提督「…つっても、俺にそれを言われても困る」

千代田「……何よその言い方!」

提督「だってそうだろ、俺はお前の言う通りそれを知らんかったんだし」

提督「俺もあの人の事は、さっきの話を聞いて最低だと思ったけどさ」

提督「関係無いじゃないか、俺には」

千代田「…それは…そう、だけど」

提督「……仲良くしようや、家族なんだし」

千代田「…家族」

な、と手を差し出し、千代田に微笑む。

彼女はしばし逡巡して、その手を思いっきり払った。

千代田「…むかつく」

提督「……痛い」

千代田「……ふん」

煎餅の箱を抱え、リビングを出ていこうとする千代田。

提督「…あれ?どこ行くんだ?」

千代田「部屋」

提督「……夕飯は…」

千代田「持ってきて、一緒に食べたくない」

提督「…はい」

バタン、と扉の閉まる音。

提督「…まー、しかし」

提督「…夕飯食って貰えるようになっただけ、進歩かねえ」



千代田→ *82/500



【4月2週】


提督「…ブッキー」

吹雪「…はい?」

提督「俺は君を信じている」

吹雪「はい、私も信じてますよー」

提督「ああ、それは実に素晴らしいな」

吹雪「素晴らしいですねー」

提督「その素晴らしい友情は、長続きさせるべき、そう思うだろう?」

吹雪「はい、そうですねー」

提督「……だったら頼む、俺を救うと思って数学の宿題を…」

吹雪「友情を育むには時に厳しさも必要です」

提督「…そんな…」



千代田  *82/500

吹雪    **0/500
赤城    **0/500
由良    **0/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――帰り道


由良「…ということなんですけど、どうですか、先輩」

提督「んー…良いんじゃないかとは思うけどな、もうちょっと…」

由良「…なるほど、そうですね、その方が確かにいいかもしれません」

演劇部の活動が終わり、帰り道。

部員らしく演技に対しての話をしながら帰っていた。

…のだが、どうにも由良はそれがご不満な様子。

由良「むー………」

提督「…なんだ、急に立ち止まって」

由良「……いえ、折角一緒に帰ってるんですから、何か他の話もしましょうよ」

提督「…お前が演技について話をしたいから一緒に帰ろうって言ったんじゃないか」

由良「それは…そうですけど…そうですけど、そうじゃないんですよー」

提督「…何だお前は」

由良「…先輩の鈍感」

提督「何を言うか、割と敏感肌なんだぞ」

提督「そう、それでさっきの話の続きだけどな――」

由良「………」

先程と同じように、演技についての話を続ける。

黙りこむ由良は、やはり不満顔。

……ふむ。

いやはや、どうすれば良いのか。

……ここは――


>>+4

A.…そこの喫茶店でも寄って、ゆっくり話すか。

B.…もしかして疲れてるのか?

C.…俺と話すのが嫌なのだろうか。

B.…もしかして疲れてるのか?(*1.0)


提督「…もしかして疲れてるのか?」

由良「え?」

提督「すまん、俺が一方的に話しすぎたな、どうも」

由良「い、いえ!そんな事はないです!」

提督「どうにも…こう、言い出したら止まらなくてさ」

提督「由良の演技が好きだからな」

由良「……え、あ、あの、今なんて?」

提督「ん?由良の演技が好きだからこそ、言いたいことがいっぱいあって…」

由良「……好き…」

提督「由良なら絶対良いとこ目指せると思うし――って、由良、聞いてるか?」

由良「は、はいっ!き、聞いてますよ!先輩は由良が好きなんですよね!?」

提督「…その言い方だと微妙に語弊があると思うのだが…」

由良「あ、あの、これからも頑張ります!演劇部!」

提督「…お、おう?随分いきなりだな…」

由良「で、では家も向こうですし、これで失礼します!」

提督「ああ、気をつけてなー」

何故かやたら早足で去っていく由良。

…あ、電柱に頭ぶつけた。

から気を付けろと言ったのに。


由良→ *73/500

今日はここまで
ついにうちにもうーちゃんが来たっぴょん
お付き合い頂きありがとうございました

もうしばらく野球見ない
今日は多分21時くらい

まあそりゃ大原三上の肩が出来てるはずも無いんだけどね
というか出来てたら逆にダメだ
始めます



【4月3週】


昼休み、学食の女王。

いやもう女帝。

陰でそう呼ばれる赤城さん。

そんな事は露知らず、彼女も今日は食べ続ける。

赤城「…………」モグモグ

提督「………」

いかに食べっぷりが豪快で良いと言えど、流石にあの量を平らげるのを見ると胸焼けがしてきそうだ。

というか俺のカツ丼Mサイズがもの凄い小さく見える。

これが遠近法ってやつか。

赤城「…どうしました?」

提督「…いや、なんでも」

じっと観察していたのに気付かれてしまった。

まだまだ未熟よのう。


千代田  *82/500

吹雪    **0/500
赤城    **0/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――廊下


畜生。あの数学教師め。

何を思って授業時間を3分もオーバーさせた、言え。

しかも4限、4限だぞ!?

ああクソ、もうこれで学食の席が…。と、普通は嘆く。

だが、俺はその限りではない。

だって赤城さん席があるから。

思えば同じように遅くなって座る場所が無い時に彼女に相席をお願いしたのが始まりだったか。

何となくそれを思い出して、懐かしさに笑う。

そんなことをしながら、食堂へ急ぐ列に混じって1人悠々と歩いていると、不穏な会話が聞こえた。

「…ぜってー席空いてねーべ、これ」

「かー、お前が寝てるからだろーが」

「うっせー……待つか?」

「やだよ、いつになるかわからんし…あ」

「お?」

「あの赤城の席に座らせて貰えよ、いつも空いてんじゃん、あそこ」

「はあ?マジで言ってんのかそれ?」

「別に良いじゃん、座れるんだし、つーか俺、案外あの女好みなの」

「うっわー…好きモンだな、お前」

後ろのなんかチャラそうなウンコ色頭の男子二人組が、ゆっくりと歩く俺の横を走り抜けていく。

…ふーむ。

それを見て、俺も学食へと向かう速度を上げた。


――――――――――


「ね?いーじゃん?」

赤城「…いえ、相席の約束をしている人がおりますので」

「いやいや、まだそいつ来てないしさ」

「んだな、ほら、何か奢るしさ、良いだろ?」

嫌な予感―つっても、会話を聞いてたし予感もクソもないが―的中。

凄くテンプレ。

うんこ二人組に絡まれる赤城。

…さて、これどーすっかなぁ。

…………――


>>+4


A.悪い、そこ俺の席。

B.……めんどくせ、ほっとこ。

C.待たせたな、赤城。

C.待たせたな、赤城。(*1.5)


提督「待たせたな、赤城」

赤城「あ…」

どうにも見ていれば勝手にどっかに行ってくれる類の連中では無さそうだ。

赤城に向け軽く手を挙げて、机の周りに張り付いた連中を退けるように大きく椅子を引いて座る。

「おい、なんなんすかにーちゃん?」

「そこ、俺らの席なんだけど?」

提督「ん?ああ、そりゃ悪かった、まあ座っちまったもんはしゃーない、新しい場所を探してくれ」

「あぁ?」

提督「睨むなよ、俺は赤城と相席の約束してたんだから…な、赤城?」

赤城「え?は、はいっ!そうです!」

「…はぁ?おい、お前な――」

「…やめとけ、こんな所で騒ぐと後々面倒くせーぞ」

「………チッ」

「おい、顔覚えたからな、てめえ」

大きく舌打ちをして、2人組が去っていく。

…わー、顔覚えられちゃった。

まあなんとかなるだろ。

赤城「…あの、提督くん」

提督「ん?」

赤城「…ありがとうございました」

提督「いいよ、気にするな、あのままじゃ俺が座れなくなる所だったからな」

赤城「……そうですか」

良い良い、と微笑んでみせると、何故か赤城は少し残念そうに下を向いた。

…何故だろう。

…とりあえず、俺の分の飯、取ってくるかね。


赤城→ *60/500



【4月4週】


古鷹『……それでも、貴方と一緒に生きたいのです』

提督『…いけません、戻って下さい』

古鷹『それは…それだけは…出来ません』

古鷹『どうか…私の手を、お取りになって下さい』

提督『…そんにゃ…………あ』

「はいカットー!」

演劇の稽古。

噛んだ。

結構シリアスなシーンで噛んだ。

だって仕方ないじゃないか、古鷹先輩の演技がまるで本当に俺を誘ってるみたいで緊張するんだもん。

俺は悪くないもん。

提督「…すいません、先輩」

古鷹「ううん、いいよいいよ、次頑張ろうよ、ね?」

提督「……先輩…」

ああ、優しい。

この人天使か。多分天使だ。

…ん?

…どうして由良はあんなに俺を睨んでいるんだろう?



千代田  *82/500

吹雪    **0/500
赤城    *60/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――食堂


美味しいご飯を頂く。

それは幸せであろう。

たいていの人間ならば、幸せだと思うはずだ。

そしてそれは当然俺もだ。

この学校の学食は美味しいから、毎日俺も幸せである。

だが…。

対面に座る赤城に目をやる。

赤城「………」モグモグ

次々と昼食を口に入れていく赤城。

その顔は、形容できぬ程に幸せそうで。

彼女ほど幸せそうに食事をする人を見たのは初めてだった。

…それを見たいがためにここに座っていたりするのは秘密である。

赤城「……?私に何か付いてますか?」

提督「…ん?ああいや、別に」

赤城「…ならいいのですが…あまり、じっと見られると…その」

提督「……そりゃ、すまん」

…普通にデリカシーが無いな。

女の子を無言でじっと見つめるというのは。

そういう時は愛でも囁いたほうが良いのだろうか、嘘だけど。

赤城「…………」モグモグ

提督「…………」ジー

赤城「…あの?」

提督「……あ、いや、すまん」

再び食べ始めた赤城に、どうしても目が行ってしまう。

いかんな、これじゃ食事の邪魔だ。

何と言ったものか…。



>>+4


A.冗談っぽく愛の言葉でも囁いてみる。

B.思った事を正直に話す。

C.良く食うなあとからかってみる。

A.冗談っぽく愛の言葉でも囁いてみる。(*1.0)


提督「いやなに、赤城の顔に見惚れていて、ね」

提督「素敵だなあと、ついつい目が行っちゃうのさ」

赤城「……ぷっ、似合ってないですね」

提督「……マジか」

赤城「マジです」

笑われてしまった。

俺の魂に流れるイタリアンの血は発動してくれなかったようである。

赤城「…まあ、とにかく」

赤城「…恥ずかしくて食事に集中できないので、あまり見ないで下さい」

提督「えー…」

赤城「提督くんだって、食事中にずっと見られてたら嫌でしょう?」

提督「赤城にならいいけどな、俺は」

赤城「なっ――!?」

提督「ふふん、どうした、似合ってないんじゃなかったか?」

赤城「……もう、誂わないで下さい」

提督「はっは」

イタリアンの血の勝利であった。

…しかし、イタリア人って本当に女の子を口説きまくるのかね。



赤城→ 141/500



【5月1週】


提督「千代田」

千代田「…なに?」

提督「…今日も素敵だな」

千代田「…………」スタスタスタ

一瞬、ばかじゃねーのこいつ、という目を向けて、すぐに前へと視線を戻す。

そしてリビングを足早に去っていく。

ばたん。

玄関に繋がる廊下へと面した扉が閉じられる。

イタリアンの血を持ってしても千代田には勝てなかった。

なぜだ。




千代田  *82/500

吹雪    **0/500
赤城    141/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――食堂


おかしい。

何がおかしいかって、いつもなら机一面に広がっている料理が机半分くらいしかないのだ。

心なしか赤城もどこかモソモソと食事をしているような気がするし。

…異常だ、異常であろう。

提督「なあ、赤城」

赤城「?」

提督「お前、今日は何で食事量が少ないんだ?」

赤城「…う」

赤城がバレたか、というような顔をする。

そりゃバレるよ。

明らかに見てわかる異常だからな。

赤城「……べ、別に普通です」

提督「…いや、そりゃ通らんよ」

赤城「…………いつも通りです」

どうしてもそれで押し通したいようだ。

俯いて、あくまで普通だと言い張る赤城。

さてどうしたもんかと思っていたその時。

ぐぅ、と。

とても間抜けな音が鳴った。

提督「……………」

赤城「……………」

提督「…腹、減ってるじゃないか」

赤城「……気のせいです」

提督「…流石に誤魔化せんぞ」

赤城「………うぅ」

提督「なんで量が少ないんだ?」

赤城「…笑いませんか?」

ああ、と頷く。

赤城は少し恥ずかしそうに、俯いたまま続ける。

赤城「……体重が」

赤城「……体重が、結構…いや、少しだけ、増えていて」

提督「ははあ」

…なるほど。それは確かに十分な理由かもしれない。

ふむ――

>>+4

A.別に、変わったようには見えないが。

B.少しくらいふくよかでも良いんじゃないか?

C.……まあ、アレだけ食えばなあ。

B.少しくらいふくよかでも良いんじゃないか?(*1.0)


提督「別に良いんじゃないか?少しくらいふくよかでも」

赤城「…むー…そういう問題ではありません」

提督「いいと思うんだけどなあ」

赤城「…女の子とはそういう物なんです」

と言いつつデザートを―いつもよりは控え目ではあるが―注文する赤城。

…お前も何か違うと思うぞ、俺は。

体重を気にする乙女はそうじゃないと思うんだ、俺は。

赤城「んぐ……ふぅ…お腹が空きました」

もはや隠すこともなく本心を吐露する赤城。

ああ、ダイエットとはかくも辛い物ですねと嘆く。

…………。

一度ダイエットというものをネットで調べてみてはどうだろうか。




赤城→ 187/500

風呂です



【5月2週】


提督「ブッキー」

吹雪「それ、気に入ったんですか?」

提督「わりかし」

吹雪「…まあ良いですけど…どうしました?」

提督「じゃーん、手作り弁当です」

吹雪「…それを自慢したかったんですか?」

提督「うん」

吹雪「……」

提督「……どう?」

吹雪「…美味しそうです」

提督「…良かったー…いや、妹に不味そうって言われてさ」

提督「そんなに見た目が悪いのかと――」

吹雪(話長いなー…)



千代田  *82/500

吹雪    **0/500
赤城    187/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5



――教室


吹雪「あうー……」

提督「……えっらいぐったりしてんなー」

吹雪「…お腹すきましたー…」

昼休み。

ふぶきんぐったり。

なぜかって、弁当を家に忘れたのである。

食堂から帰ったら、既にこうして机に寝そべっていた。

提督「…食堂行けばよかったのに」

吹雪「財布も忘れましたー……」

提督「………」

大丈夫かこの娘。

将来が不安である。

吹雪「…よりによって今日は戦艦道部の活動日だし…うー……」

提督「……」

超ぐったりふぶきん。

このまま机とどうかしてしまいそうな勢いだ。

…うーむ――



>>+4


A.何か買ってきてあげる。

B.可哀想に、強く生きろ。

C.金を貸す。

A.何か買ってきてあげる。(*1.5)


提督「……ふう」

くるりと身を翻して、教室の出口へと向かう。

吹雪「…あー…親友までもが私を見放してしまいましたー…」

提督「…吹雪、強く生きろ」

吹雪「がくー……」

ついに机と同化してしまった吹雪。

…さて、残り20分くらいか、まだ購買部に食うもん残ってるかな。


――――――――


提督「ふぅ…」

早足で廊下を移動したせいか、少し息が上がっている。

…運動不足だな、どうも。

でもまあ、その成果あって、10分で帰ってくることが出来た。

吹雪は―

吹雪「………お腹すきましたー…」

…うん、そのままの態勢で机と同化しているな。

近付いて、その後頭部にパンを落としてやる。

吹雪「…わっ!?…提督くん?何ですかこれ?」

提督「パン」

吹雪「え?…あ、ほんとだ……え?」

提督「…ふふん、親友を舐めるなよ」

吹雪「提督くん…」

吹雪「ありがとうございますっ!」

提督「ちょっ」

俺の右手を、両手で包み込むように握って、ぶんぶんと振り回す。

余程嬉しいらしい。

提督「…わ、わかったから、いーから食えって、時間ないぞ」

吹雪「あ…ほんとだ」

吹雪「…もしかして、その、息が上がってるのって…」

提督「いーから食え!」

吹雪「……ふふっ、ありがとうございます、提督くん」

吹雪「お礼、ちゃんとしますね?」

提督「………おう」



吹雪→ 105/500



【5月3週】


ふと思うことがある。

赤城「…………」ガツガツ

いや、なに、大したことじゃないんだ。

赤城「…………」モグモグ

ほら、多分皆気になってると思うんだよ。

赤城「…………」パクパク

赤城の食費って、どうなってるんだろうって。

エンゲル係数とか絶対ヤバイよな、赤城家。

でも持ってるんだよな、それで。

めっちゃ金持ちなんだろうか。

…赤城家。考えれば考える程謎の存在だ。

バイバインでも常備しているのかもしれない。

…ああ、こんな考え事をしている内に机の上の料理が無くなってしまった。

…ん?あれ?俺の分も無くなってるぞ?


千代田  *82/500

吹雪    105/500
赤城    187/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5

今日はここまでです
お付き合い頂きありがとうございました

昨日帰って来るのがめっちゃ遅かった、すまんな
小ネタ集でお茶濁し>>564


【波乱の大学生活の幕開け】


『…而して、新入生諸君にもだね、大学生という立場に――』

「ふああ…」

入学式。

…眠い。

人がめちゃくちゃ多いだけで、結局大学といってもやることは同じか。

一体いつまで続くのか、と時計に目を遣って、再び大きく欠伸をした。

「ふあー…あー……」

「……だらしないですね」

「…?」

そんな時、隣から声が飛んでくる。

…もしかして、不快に映ったのだろうか。

「……いや、申し訳ない、どうにもこういうのは苦手なので」

言葉と共に、隣に向かって頭を下げる。

この場は、素直に謝ることを選択した。

いきなり変な確執でも出来てしまったらたまったものではないしな。

「………ぷっ」

「…?」

だが、隣から聞こえてきたのは吹き出すような声。

…何だこいつ無礼だな。人の謝る姿を見て笑うとは。

「…あの…?」

とは流石に言えないので、とりあえず下げた頭を少し上げて、顔を伺う。

「…………は?」

「やほ、ひっさしぶりー、卒業式以来かな?」

「……お、おい……おい!?」

「しっ!大きい声出さないの」

隣の席の女―陽炎が口に手を当てた。

周りを見ると、なんだなんだと皆こちらを見ている。

「…ああ、いえ、すいませんなんでも…」

周りに謝りながら、小声で陽炎に耳打ちする。



「おい!何で居るんだよお前!」

「…ふっふー、幼馴染の目は誤魔化せません」

「はあ!?」

「実は、先生から提督が呉大目指してるって聞いてさ」

「なーんも相談無かったし、気になってねー」

「…だからって、お前」

「だーって、私が知ってるって言ったら、志望校変えちゃいそうだったし」

「……ぐ」

…ありえるかもしれない。

俺と暁の関係は秘事にしておく必要があるから。

そう、こいつにも、だ。

「…ま、そーいうことで」

「これからも改めてよろしくー!」

「……わーったよ、よろしく」

ああ、どうやら腹をくくるしかないようだ。

クソ、思わぬ方向からとんだ邪魔が入ったもんだ。

「…………から」

「ん?なんか言ったか?」

「んーん、何にも、ほら、そろそろ終わるよ、準備準備」

「…へいよー、ったく、またお前と学校に通うなんてなあ…」

そう面倒臭そうに呟いた俺を見て、陽炎は笑った。

作り物めいた、綺麗な笑みだった。




「絶対に、逃がさないから――」

もう一本>>567

【大和さんとのらぶらぶ】


「思うことがあるのです」

「はあ」

「…歳の差とは厳しいですね」

「……まあ、そうですね」

見るからにめちゃくちゃ落ち込んでいる大和さん。

というのも理由がある。

本日、デートにて。

『…あれ、もしかして大和!?』

『わ、…むっちゃん!?むっちゃんだー!久しぶりー!』

『久しぶりー!じゃないわよ、もっと連絡してきなさいよ!』

『あはは…ごめんごめん、ちょっと忙しくてね…』

大和さんが同級生であるらしいむっちゃんさん(本名不明)と再会した。

ここまでは別に良かった。

そう、ここまでは和気藹々ムードが広がっていたのだ。

…だが、むっちゃんさんが俺に気付いた時、事件は起きた。

『あら?』

『…ど、どもっす』

『………?』

『…大和、アンタいつ子ども作ってたの?』

『こどっ…ち、違うよっ!?』

『…え、だってこの子めっちゃ若いわよ…』

『恋人です!こーいーびーと!』

『…………旦那が亡くなってから、そういう趣味に目覚めてたの?』

『違うのー!』

とまあ、こんな感じの顛末であった。

別に俺はそんな問題気にしちゃいないのだけれども、大和さんにとっては由々しき事態であったようだ。

「……うぅ…確かにおかしいですよね…でも、でも親子って…親子って…」

「………」

うーむ。

随分と落ち込んでしまった。

まあ確かに…どうかすれば2周りくらいの歳の差だ、俺の方だっておかしいと言われても仕方ない。

…けど、うん。



「……大和さん」

「…提督くん?」

優しく、包み込むように彼女の身体を抱く。

…ああ、俺は、例え何を言われたとしても、この充足を手放したくはない。

俺は、ただこの人をこうして抱いていたい。

「俺は、大和さんが好きです」

「…………」

「…周りは、きっと色々言うと思います」

「でも、それでも、貴女と一緒にいたい」

「…それは、駄目なことですか?」

「………ううん」

腕の中で小さくなっていた大和さんが、大きく首を左右に振る。

「…大和も、貴方と一緒にいたいです」

「……そうですか」

「…だったら、悩む必要なんて無いですよ」

「一緒にいましょう」

「ずっと、一緒に」

「…はいっ!」

大和さんも、俺を抱きしめる。

ああ、幸せだ。

とても、幸せだ。

――と、ここからは全くの余談であるのだが。

『……あー…そういえば、君、アレだね、昔の――君に似てるね』

『…――君?』

『ちょ、む、むっちゃん!』

『ふふっ…大和のダンナよ』

『え…?』

『違うんです!違うんです提督くん!あのあの、大和は別にですね、そういう――』

…こんな話をむっちゃんさん(本名不明)から聞いて。

何となく、胸の中に出来たしこり。

それを晴らすために大和さんとめちゃくちゃセックスした。

仏壇の前で。

はっはっは。

俺は神も仏も恐れぬ男だからな。

……後日、何故か枕元に抜かれた状態の脇差しがあった。

とりあえずこんな感じです
やるにしても流石にこの時間じゃ人がね…
それではまた



そういや提督が先生という立場でも学園物に変わりはないと思うんですけど(名案)

>>952を見て「鬼作」思い出した

陽炎「やっとあえた!」(ニコッ)→「(夜戦)悪いわね、もらったわっ!」のコンボですねわかります

鬼畜道を極めたツンデレおっさん用務員提督
もう提督っていらないよねこれ
始めます



――教室


自習。

それは多分大抵の生徒にとって素晴らしい時間。

なんたって先生がいないのである。

喩えるならば、法の無い世界、無法が跋扈する末世。

…俺は何を言っているんだ。

まあつまり…監視者がいないので気分がとても楽なのだ。

例に違わず、周りの奴らは皆わいわいがやがやと盛り上がっている。

それでも何人かまじめに勉強している奴も居るのが凄い。

さてよし俺も遊んじゃるぜと隣の席のマイベストフレンドを見る。

吹雪「……くー………すー……」

寝ていた。

完膚なきまでに寝ていた。

どこからどう見ても寝ていた。

………。

俺の暇潰しに付き合うという役目を疎かにして勝手に寝やがってふざけんな。

そんな理不尽な怒りを込めて見つめてみるも、吹雪は起きる気配を見せない。

吹雪「…んー………すー……」

しかしぐっすりである。

ぐっすりはグッドスリープの略ではないのである。

うーむ。

こいつも疲れてるのかね。

……。

さてさて、どーっすかな――――


>>+4


A.……ふはは、キスで起こしちゃろう。

B.なんかムカつくからほっぺたでも引っ張って遊ぶか。

C.不心得者め、そのまま寝ておくがいいさ。

A.……ふはは、キスで起こしちゃろう。(*1.5)


ふっ。

ふっふっふ。

古来よりこんな時に男が女を起こす手法は決まっているのである。

キス。口付け。ペッティング…は、ちょっと違うか。

…ま、本気でやるつもりはねーけどさ。

ちょっと顔近付けた状態で起こしてびっくりさせてやろう。くらいの思いである。

と、腕を枕にして眠る吹雪の横顔に近付く。

吹雪「…んー…………」

ぐっすりである。

やはりぐっすりだ。

提督「…無防備だなー…あーあ、よだれ垂らしてやんの」

吹雪の口の端から溢れる透明の液体が、腕を濡らしている。

それは腕から机へと落ち、小さな水溜りを作っていた。

提督「…………」

吹雪「……すー……」

なんだろう。

なんかこんな吹雪を見てるとこう、変な気持ちになる。

予定通り吹雪に顔を近付けたまでは良いものの、規則的に漏れる吐息が、鼻にかかる。

当然だが、吹雪の匂いがした。

提督「……………やっぱ、やめとこ」

…ヘタれた。

いや、だってしょうがないじゃないか。

なんかこれ以上は駄目な気がするんだよ。

吹雪「………くー……」

そんな俺の気持ちなど知らずに、吹雪はやはり静かに寝息を立てていた。



吹雪→  198/500



【5月4週】


千代田「………頂きます」

提督「召し上がれ」

千代田「……………」

千代田「………なに?」

提督「ん?いやいや、気にしないでくれ」

千代田「…見られてたら気になるんだけど」

提督「…まあ、そう言わずに」

千代田「……はあ」

千代田「……あむっ…」

提督「…………」

千代田「…だから、なに?」

提督「…あ、いや……う、美味いか?」

千代田「………普通」

提督「…普通、普通か!よしっ!」

千代田「……意味分かんないし」



千代田  *82/500

吹雪    198/500
赤城    187/500
由良    *73/500
古鷹    **0/500


コミュ対象、一番コンマの高い娘


千代田>>+1
吹雪>>+2
赤城>>+3
由良>>+4
古鷹>>+5

ぽい

吹雪ちゃんマジ主人公
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【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★5【安価】
【艦これ】艦娘達と過ごすちょっとした学園もの★5【安価】 - SSまとめ速報
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沖縄戦が台風でなくなって普通に嬉しい、菅野だったし

うめー

コンマってやっぱ狙えるのかね?
よーわからんべ

うめ

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