※デレ雲さん注意
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429344514
〈叢雲before〉
提督「……」カキカキ
叢雲(改)「うん? ちょっと、アンタ」
提督「あい?」
叢雲「この書類、ここがおかしいわよ」
提督「マジ?」
叢雲「マジ。で、それに引きずられてこっちとそっちとあっちの書類の不備に繋がってるわ」
提督「……マジ?」
叢雲「大マジに決まってんでしょうが! さっさと直しなさい!」ウガー
提督「はーい」
提督「あー、やっと終わった」グテー
叢雲「アンタがつまんないミスするから長引いたんでしょうが」
提督「いや、迷惑かけちゃったなぁ。いつもすいませんね叢雲さんや」
叢雲「着任したての新人でもあるまいに、こんなことは金輪際なしにしてほしいわね!」
提督「どうも、どうも。善処いたします」
叢雲「……ほんっと。ほんとにアンタって、私がいないとなんにもできないんだから」フン
提督「はい叢雲ちゃんのツンデレいただきましたー」ニヤ
叢雲「ツンっ……!? ば、ばばば、バカなこと言ってんじゃないわよ!///」
提督「いいねぇ、痺れるねぇ。この甲高い罵声が耳に心地いいんだ」ニヤニヤ
叢雲「きっ、気持ち悪いのよこの変態! アンタマゾなの!?///」
提督「マゾじゃあありませーん」ニヤニヤ
叢雲「だったらその不愉快なニヤケ面をやめ……」
提督「叢雲の、『愛ある説教』が好きなんだよなぁ」
叢雲「んなっ」
提督「君が俺を、というか相手を思ってしてくれてることなんだ、ってのがあからさまなぐらいに伝わってくるもんだから、好きで好きでしょうがないんだよ」
叢雲「~~~っっ!!///」
提督「」ニヤニヤ
叢雲「い、いい加減にしないと酸素魚雷食らわすよ!?///」フルフル
提督「さ、さすがにそれは勘弁。そもそも君を怒らすのは本意じゃないわけで」
叢雲「本当でしょうね……?」ハァ
提督「なるべくミスしないように心がける、ってのは本気で本当だよ。うん、気をつける」
叢雲「ぜひそうしてちょうだいっ。できるものならね!」プイ
提督「そしたらいつかは叢雲もデレてくれる?」ニヤリ
叢雲「んなわけないでしょーがっっ!!」ウガー
提督「えー、ほんとにー? 絶対デレないー?」
叢雲「ほんとに! 絶対! デレない!」ガルルルル
「絶対ゼッタイぜーったい、デレてなんかやんないんだからッ!!!」
〈叢雲after〉
叢雲(改二)「……」ジー
提督「……」カキカキ
叢雲「……」ジー
提督「……」
叢雲「♪」
提督「あの、叢雲さん?」
叢雲「なぁに? あ、書類できたみたいね。お見せなさいな」
提督「……」
叢雲「んーっと、うん。問題ないみたいね。よくできました♪」ニコ
提督「……」
叢雲「それじゃあ頑張ったご褒美に……ちゅ、ちゅーしてあげ……///」
提督「待った。タンマ。ストップ」
叢雲「なによいきなり」ブーブー
提督「……まだ、ほら。勤務時間内だから」
叢雲「それもそうね。アンタにしてはまともな意見だわ」
提督「そりゃどうも」
叢雲「なら今宵は、この叢雲が夕餉を振る舞ってあげる。感謝なさい?」フフン
提督「あっ、それは普通に嬉しい」
叢雲「(普通?) まぁいいわ、なに食べたい?」
提督「んー、ハンバーグとか?」
叢雲「相変わらずカワイイ食の好みしてるわねぇ」クスクス
提督「……」ホッペカキカキ
叢雲「あーん、ってしてあげましょっか♪」
提督「ねえだから待って」
叢雲「もう、なんなのよさっきから」ムスッ
提督「……」
叢雲「ねえ……アンタにそういう態度とられると、私、柄にもなく不安になっちゃうのよ」
提督「……」
叢雲「アンタが悪いんだからね? アンタが私を、こんな弱い女にしちゃったんだから……」
提督「……」
叢雲「だって、私。アンタの……貴方のことが……///」ポッ
提督「……だからぁ!! 叢雲、君さぁ!!!」バンッ
「いくらなんでもデレすぎなんだよおおおおおおおおおおおお!!!!!」
叢雲「……はぁ? あんなノリノリでタイトルコールまでしといて、なによその言い草」
提督「タイトルコールってなんだよ! 知らねえよ!」
叢雲「だいたいアンタがデレろっつったんでしょ?」
提督「『デレろ』とは言ってない! 『もしかしたらデレてくれるかなー』ってお伺い立てただけだよ!」
叢雲「そこは日本人的謙遜だと解釈したわ」
提督「しなくてよかった! しなくてよかったのに! むしろそこは『デレろよ!? 絶対デレろよ!』的な伝統芸能の香りを感じとってほしかったのに!」
叢雲「日本語って難しいわね」
提督「ほんとだよ!!!」
提督「違うんだ……違うんだよ……俺はもっとツンツンしてる叢雲さんでいてほしかったんだよ」
提督「ツン9デレ1の黄金比を身を持って体現してくれる叢雲が大好きだったんだよ……」
提督「いつかはデレるにしても8:2とか7:3を経て最終的に5:5ぐらいに収まってくれると嬉しいなぁとか思ってたんだよ……!」
提督「なのにいきなりツン1デレ9て! 直下降すぎるわ! デレの急降下爆撃か!」
叢雲「……要するに、アンタ。今の私が」
提督「……」
叢雲「……………………い、い、イヤなの?」ウルッ
提督「イヤじゃないから困ってんだろうがッ!!!!!」バンッ
叢雲「!!」パァァァ
提督「いろんな意味で心臓に悪いんだよ……辛抱たまらんくなるからやめてくれよぉ……///」グスッ
叢雲「わ、私は別に、辛抱してくれなくたって構わないんだけど///」ゴニョゴニョ
提督「俺が構うの! 勢い任せはイヤなの! もっとムードってものを大切にしたいの!」
叢雲「乙女か」
提督「……叢雲のこと、大切にしたいんだよ」
叢雲「!」
提督「大切に、させてくれよ」
叢雲「……しょ、しょうがないわねぇ♪」ピコピコ
提督「叢雲さんウサ耳跳ねてます」
叢雲「ウサ耳ちゃうわ!」ウガー
提督「あ゛ー、しかし焦ったぁ……」グッタリ
叢雲「ったく。人を散々煽っておきながら、いざ目の前に人参ぶら下げられたらこのザマって。とんだヘタレね」
提督「うっさい」プイ
叢雲「図星突かれてご機嫌ななめ? カワイイとこあんのねアンタも」ニヤニヤ
提督「……」
叢雲「アンタこそツンデレってやつなんじゃないの? いや、この場合デレの後にツンが来てるから……うんまあ、なんなのかしらね」
提督「悪いか」プイプイッ
叢雲「別に悪くはないわ。そういうところも好きよ♪」ニコッ
提督「第二次デレ改装マジ怖いですぅ……///」カァァァァ
叢雲「あのねぇ。改二は関係ないでしょ、改二は。もしかしてとぼけてるつもり?」
提督「……」
叢雲「私が『こう』なったのは、改二が来たからじゃないわよ。わかってんでしょ?」
提督「……」
叢雲「忘れるわけないわよねぇ? だって、つい昨日のことなんだから」
提督「……」
叢雲「あ、あんなに情熱的で、燃え上がるようなプロっ、プロポ……そりゃあ私だって『こう』なっちゃうわよぉ///」クネクネ
提督「わかった。もういい。もうやめて。全面的に降伏するから許してください///」orz
叢雲「降伏? ふうん、へえ。降伏しちゃうの?」
提督「します。土下座でもなんでもします。これまでのことも謝ります。だから俺の心臓にインターバルをくださいお願いします///」
叢雲「ふーん……」
提督「……」
叢雲「……」
提督「……」ダラダラ
叢雲「ちなみにだけど。アンタに無条件降伏しちゃってるのは、私も一緒だからね?///」モジモジ
提督「だからぁ!! そういうのほんとやめてぇ!?///」ウワーン
艦!
もう(新婚バカップル化が)始まってる!
今回は〈before〉のツン雲さんと〈after〉なデレ雲さんを交互に描いていくスレとなっております
一応のテーマは「原義のツンデレ叢雲」と「デレツンっぽい提督」
とはいっても私が「デレツン」という概念を掴みきれていないので、そのあたり詳しい方は多目に見てやってください
あくまでそれっぽいなにかです
このスレはパパッと、ネタもそんなにないので3~4回投下して終わりです
それでは今スレでもよろしくお願いいたします
ご一読ありがとうございました
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縦長すぎィ!
正直さ、砂糖砂糖言いまくって、
なんか書き方とか叫び方とか固定されてきちゃったな、飽きが来たかな、とか思ってたんだけどさ、
なのになんでにやけるかなあこの口は
なんでドキドキしながら読み続けちゃうのかなあ俺は
>>45
書くことないなぁと思ったら無理せんでもいいんですよ(小声)
毎度変わり映えのしない中身ですからね
〈特型before〉
ワイワイガヤガヤ
吹雪「いただきます!」
吹雪型「「「「「いただきます」」」」」
深雪「んぐんぐ……はれっ叢雲、司令官と食べなくてひーの?」ガツガツ
叢雲「一日の爽やかな始まりを告げる朝餉よ? なにが悲しくてアイツと食べなきゃなんないワケ?」パク
磯波「そ、そういう言い方はどうかと……」
叢雲「いいのよっ。だいたいアイツときたら昨日だって!」プンスカ
初雪(また始まった……)
叢雲「あれだけ念押ししたのに伊勢さんにカ号積み忘れるし! 鳥頭もいい加減にしなさいよね!」
白雪「まあまあ、そんなに目くじらを立てないで」
叢雲「上手く敵を撃退できたからよかったようなものの! 一軍を預かる司令官だって自覚があるのかしら!?」
吹雪「し、司令官にもいいところはいっぱいあるでしょ? 例えば……」
叢雲「そりゃあまあ、航路の選択とか陣形の指示とか土壇場での決断とか字の綺麗さとか味噌汁の味とか、探せばないわけじゃあないけど」
叢雲「結局アイツの取り柄なんて、その程度じゃないっ。まだまだよ、まだまだ!」フン
吹雪型「「「「「……」」」」」
叢雲「……なによ、揃いも揃ってその顔は」
磯波「ごちそうさまでした」ポン
叢雲「初期艦の誼でここまで面倒見てやってるけどさぁ」ブツクサ
初雪「まだ言ってる……」
叢雲「そうじゃなかったらとっくに見捨ててるわ、あんなの」フン
吹雪「とかなんとか言いつつ、秘書艦の座は絶対譲らないくせに」ボソ
叢雲「う、うっさいわね!! アイツが私じゃなきゃダメとかいうから、仕方なくよ! 仕方なくっ!」
白雪「……」ニコニコ
深雪「……」ニヤニヤ
叢雲「そんな目で見るなああああああああ!!!///」ガタッ
吹雪「あーあ、行っちゃった」
白雪「怒らせるつもりはなかったんですけれど……」
深雪「だいじょーぶだいじょーぶ。マジで怒ってるならあんな風に」チラッ
ホウショウサンッオボンチョウダイ! アラアラ
磯波「提督の朝ご飯、運んであげたりしないもんね」クス
初雪「ツンデレってめんどくさい……早くデレちゃえばいいのに」
吹雪「ねー」
吹雪型「「「「ねー」」」」
〈特型after〉
叢雲「それでねー、今日はねー? アイツがねー?」ウキウキ
吹雪「……」
叢雲「あ、アイツが私に、朝餉。朝ご飯、作ってくれたのよっ♪」
初雪「……」
叢雲「え、私がやらせたんじゃないかって? 違うわよぉそんなんじゃなくてぇ///」デレデレ
深雪「……」
叢雲「味の方は、うん、まあ、まあまあ、まあまあだったわね。味噌汁の加減ぐらいは褒めてやっても……にひ、えへへへへ///」ニヨニヨ
磯波「……」
叢雲「お昼はどうしようかしら……ねえ白雪、また白雪のカレーが食べたいかも」
白雪「え、あ、うん。別にいいですけd」
叢雲「でもやっぱりアイツに作ってもらおうかなー。それとも私が作ってやろうかしら♪ いっそ二人で一品ずつ拵えて、味比べなんてのもいいかも……うふふっ」
白雪「……」
オーイムラクモー
叢雲「っと、アイツが呼んでるわ。じゃあみんな、しっかりね♪」ニコッ
吹雪型「「「「「……」」」」」
ウワッキュウニダキツクナヨッ ナーニテレテンノヨコノコノー
吹雪型「「「「「どうしてこうなった……」」」」」
艦!
〈白雪before〉
叢雲「あーもー腹立つ!」ガツガツ
白雪「叢雲ちゃん、しゃべりながら食べるのはお行儀悪いですよ?」
叢雲「むぅ……」パクッ
白雪「そ。どっちかにしてくださいね」ニコ
叢雲「白雪のカレーが美味しいのがいけないのよ……」ゴニョゴニョ
白雪「ふふっ、ありがとう」ニコニコ
白雪「それで、今日はなにがあったの?」
叢雲「アイツが私のことからかうのよ」
白雪「どういう風に?」
叢雲「……か、可愛いって///」ボソ
白雪「……それは別に、からかってるわけじゃあ」
叢雲「からかってんの!! 絶対からかってるに決まってるわ、あんなチャラチャラしたヤツの言うことなんて信じるに値しないのよっ!!」
白雪「……」
叢雲「ったく、今度言ったら魚雷ぶちこんでやろうかしら……いや、ああいう奴には三行半を叩きつけてやるのが一番効果的な……」ブツブツ
白雪「叢雲ちゃん」
叢雲「なによ」
白雪「心にもないことを、言うものじゃないと思います」ニッコリ
叢雲「……」
白雪「……」
叢雲「アンタには敵わないわ……///」
白雪「どういたしまして」ニコッ
〈白雪after〉
提督「おっ、昼はカレーか。よそってもらえるかな?」
白雪「司令官。お一人ですか?」
提督「……ちょっと距離を置きたくてね」
白雪「ふふふ。はいどうぞ」
提督「ありがとう。では早速、いただきます」パン
提督「んぐんぐ……ん~! 金曜はやっぱり白雪のカレーだな!」ホクホク
白雪「ありがとうございます、司令官。でもそのうち、望めば毎日でも食べられるようになると思いますよ?」
提督「え、どういう意味?」
白雪「叢雲ちゃん、修業中ですから」
提督「……こほん///」
提督「……」モグモグ
白雪「司令官」
提督「んー?」ゴックン
白雪「なにかありましたか?」
提督「……別になんも言ってないけど」
白雪「叢雲ちゃんのことで」
提督「……白雪には敵わないなぁ」クス
白雪「どういたしまして」ニコ
提督「聞いてくれよ、最近叢雲がさ……あ、とりあえずカレーおかわりで」
白雪「かしこまりました」ペコリ
艦!
〈段階before〉
提督(――叢雲のツンには2つの段階がある)
叢雲「アンタ本っ当に落ち着きがないわねぇ。それで艦隊指揮が務まるの?」
提督「なにかあったら君がサポートしてくれるだろ?」
叢雲「ハナから私の尻拭いを期待してるワケ? 心構えがなってないわね」フン
提督「もちろん俺も最善を尽くすさ。でもやっぱ、俺が最後に頼りにしてるのは叢雲だよ」
叢雲「……ふんっ、しょうがない男ね! せいぜい頑張りなさい!」ピコピコ
提督(とまあ、こんな具合の9割ツンが基本形で)
提督「むらむら」ボソ
叢雲「は?」
提督「叢雲……むらくも……むらくも叢雲むらむらくもくも……むらむらむらくも?」
叢雲「んなっ!? ななな、なに急に卑猥なこと言ってんのよッ!?///」
提督「え、卑猥? 俺はただ叢雲の名前を繰り返し口にして遊んでだけなんだけど」
叢雲「ぐ!///」カァァ
提督「なあ叢雲、今のはどういう意味なんだい? 俺はなんかマズイことを口にしたのかな?」シレッ
叢雲「///」プルプル
提督「教えてくれよ叢雲ちゃーん。むらむらむらくもちゃーん?」ニヤリ
叢雲「」プチッ
提督「あ」
叢雲「……」ブオンブオンブオン
提督「む、叢雲さーん? こんな狭い部屋で槍の素振りは危ないですよー?」
叢雲「その首、どこまで飛ばしてほしい……?」ユラリ
提督「……と、トラック泊地あたりで手を打ってもらえませんか」
叢雲「結構遠いわね。蹴り飛ばしたら届くかしら? サッカーボールみたいに」
提督「社会的に! せめて社会的に飛ばしてくださいお願いします! 首だけ旅行はしたくないんです!! 胴体と一緒に飛びたいんです!!」
提督(こんな風に本気で怒らせちゃうと、デレ0割でツン10割)
提督(俺はマゾではない。よってツン10の叢雲にはただただ恐怖しか感じない。こうなったらひたすら平謝りだ)
提督(はぁ……いつかは『5』ぐらいのデレを見せてほしいもんだけどなぁ)
〈段階after〉
提督(――叢雲のデレには、3つの段階が、ある)
叢雲「本日の軍務が終了したわ。お疲れ様」
提督「ん、お疲れさん」
叢雲「いい指揮、いい司令官ぶりだったわよ。世辞抜きにね」
提督「そりゃどうも。でも第二艦隊のアレは、今さらだけど追撃しとくべきだったよなぁ」
叢雲「結果論でいえばね。あの時は私も同意したし、アンタだけのミスじゃないわよ」
提督「……サンキュ」
叢雲「どういたしまして」ニコッ
提督(5割デレ。無暗に尖るでもなく過剰に持ち上げるでもなく。相棒って言葉が一番しっくりくる、まさに理想のデレ具合)
提督(ところがギッチョン)
ストン
叢雲「……」
提督「……」
叢雲「♪」
提督「叢雲さん?」
叢雲「なぁに?」
提督「私の膝の上でなにをなさっているのでしょうか」
叢雲「ご褒美♪」ギュー
提督「意味がわからないんですがそれは」
叢雲「だってアンタ、私のご褒美欲しくないんでしょ?(>>8参照)」
提督「ほ、欲しくないってわけじゃあ」ゴニョゴニョ
叢雲「あ、じゃあ今すぐにでも」
提督「今はいいから!!///」ブンブン
叢雲「ね? だったら私の方からご褒美、もらおうと思って♪」
提督「いやその理屈はおかしい」
叢雲「ごちゃごちゃうっさいわね。いいから大人しく私の椅子になってなさいな」ギロ
提督(はい出ました9割デレ。ビデオに撮って後世に語り継いでやりたいこの変わり身っぷり)
提督(……同時に俺の黒歴史になることも確定なので、映像記録は見送ったわけだが)
提督(そしてこの叢雲は変身する度はるかにデレが増す……それをあと1回残している……)
提督(その意味がわかるな?)
叢雲「んふふ♪」ギュー
提督「……」
叢雲「あ。終業時刻過ぎたわね」
提督「」ピク
叢雲「……」
提督「……」ダラダラ
叢雲「……大好き///」ヒソッ
提督(光栄に思うがいい!! この10割デレまで見るのは俺が初めてだーーーッ!!!)
提督(たった1割の増加と思うなかれ。1と0の間には埋めても埋めきれない溝がある)
提督(デレ10割――それすなわち、ツン0割)
叢雲「好き。好き。大好き///」ニヘラ
提督(ないのだ。そこにはもう、一片のツンも残存してはいない)
叢雲「ねえ、アンタは私のこと、好きぃ?///」トローン
提督(公私のスイッチが切り替わっているのだろうか? 終業した途端にこれである)
叢雲「ねーえー?///」スリスリ
提督(これはまずい。いやまずいといえば9割の段階でだいぶまずかったんだけど。なにがまずいって――)
提督「……降りろ」
叢雲「え」
提督「降りてくれ、叢雲」
叢雲「え……え?」
提督「俺の、膝の上から、降りるんだ。叢雲」
叢雲「なん、で?」
提督「……だよ」
叢雲「や、やっぱり、ヤ、だった? 私が、あ、アンタの意思を無視して、好き勝手やっちゃってるから……っ」グス
提督「~~~~~っっ!!!」
「すっげーむらむらすんだよッ!!! 言わせんなバカ!!!」
叢雲「……へ?」ポカン
提督「だっておかしいだろ! 育ちすぎなんだよ! 出会ったばかりの頃はあんなにやせっぽちだったくせに! 触り心地よすぎるんだよッ!!」
叢雲「え。え。え」
提督「普段からあんなにストイックに鍛え上げてる癖に、なんで、こ、ここだけ!」ペチン
叢雲「ひゃあぁ!?///」ビクビクッ
提督「なんで太股こんなむっちむちなんだよ! おかしいだろ物理的にぃ!」
叢雲「……さ、触りたかったら、他のとこも好きなだけ、いいのよ?///」ボソボソ
提督「だからそういうのをやめろおおおおおおおお!!!! マジで襲うぞゴラァ!!!」
叢雲「……」スクッ
提督(はぁぁぁぁぁ。やっと降りてくれた)グッタリ
叢雲「ご、ごめんなさい。アンタをそこまで追いつめてるとは思わなかったの」
提督「あー、うん、まあ……ごっほん///」
叢雲「わ、わ、私もさすがに、『そこまで』の覚悟はできてなかったわ……///」モジモジ
提督「知ってるよ」
叢雲「!」
提督「『大切にしたい』ってあれ、苦し紛れの言い訳じゃないんだからな」
叢雲「……」
提督「本当に、君の嫌がる……というか、怖がることは、したくないんだよ」
叢雲「……」シュン
提督「だから、今日はこれだけな」
叢雲「えっ?」
提督(――段階がどうのこうのと長々考察してきたが。結局のところ、なにが言いたかったのかというと)
チュッ
叢雲「……」
提督「俺も、好きだよ、叢雲。じゃなきゃこの指輪」ギュッ
提督「ハナから渡してないから。な?」
叢雲「……う、ん///」コクリ
提督(俺は10割デレの叢雲さんも、ヤバイぐらいに大好きなのである。まる)
艦!
アカンこれじゃ提督のツンが死ぬゥ!
ご一読ありがとうございました
おつ
過去スレが多いなら、「このスレを見れば今までのやつ全部載ってます」ってことにするといいんじゃない?そうすれば1スレだけURL置けばおしまい
おつー
我が鎮守府の運改修MAXむらむらもこれくらいデレてるのであろうか
まとめwiki作ってwikiのURLだけ貼るのは……さすがに面倒かね
SSwikiはそのために提供されてるんですが新しくwiki作る必要あるんですかねぇ
え?叢雲改二ってマジでこんなにデレデレなの?
〈将棋before〉
提督「ほい」パチン
叢雲「むむむ……」
提督「参ったする?」
叢雲「まだよ、まだ粘れるわ……うん、むむぅ」ギリギリ
提督「叢雲が上目遣いで『待って♪』ってお願いしてくれたら、この一手考えてあげてもいいんだけどなー」
叢雲「す・る・わ・け・ないでしょーが!! 今に見てなさい、吠え面かかせてやるんだから!」キー
叢雲「……」
提督「はい王手」パチン
叢雲「……」
提督「……」
叢雲「これ、もうないわよね」
提督「うん、ないな」
叢雲「んがー! また負けたー!!」ガシガシ
提督「これで俺の24勝12敗、ダブルスコア~♪」
叢雲「はぁぁぁ……認めざるを得ないわね。アンタの指揮能力と、将棋の腕前は本物だって」
提督「あっデレた」
叢雲「デレてない! ちょーっとばかり褒めてやっただけでしょ!」ウガー
提督「恐悦至極にございます」
叢雲「ふんっ」
提督「でも実戦の指揮と将棋は別物だよ。特に関係はないな」
叢雲「あら、そういうものかしら?」
提督「んー、相違点を挙げればキリがないけど。一番の違いは……」
叢雲「違いは?」
提督「俺たちの『将棋』に、捨て駒は存在しない、ってところかな」
叢雲「……」
提督「だろ?」
叢雲「その通りね。ほんの少しだけ、アンタのこと見直したわ」
提督「おっデレた」
叢雲「デレてないッ!!」プンスカ
〈将棋after〉
提督「……」
叢雲「……」
提督「叢雲ーまだー?」
叢雲「うっさい。気が散るから黙ってて。今考えてる」ムスー
提督(おぅ、珍しくツン7ぐらいだ)
叢雲「ん~……!」イライラ
提督(……このぐらいツンツンしてくれた方が座りがいい、とか思ってる俺もどうなんだろうなー)
叢雲「ねえ」
提督「なに?」
叢雲「仮に、の話なんだけど」
提督「うん」
叢雲「私がここで、上目遣いしながら『待って♪』ってお願いしたら、アンタどうする?」
提督「……そうだなぁ。まず話の大前提として」
叢雲「うん」
提督「君は死んでもそんなこと言わないだろうなぁ、って確信してたからこそ、いつかの俺はそんな挑発をしたわけだよ」
叢雲「でしょうね。今も言うつもりはないし」
提督「それを踏まえた上で言わせてもらうと」
叢雲「うん」
提督「……超、効果的だろうな」
叢雲「へ?」
提督「悪いけどお願いは聞けないよ? 君は勝ちを譲ってもらって喜ぶようなタイプじゃないからね、俺も絶対手は抜かない」
叢雲「……ふん」
提督「でも、もし『それ』をやられたら、俺……頭真っ白の顔真っ赤で、将棋どころじゃないと思うんだよな」
叢雲「……」
提督「今、ちょっと軽く想像しただけで……この有様だから///」カァァァ
叢雲「///」
艦!
〈嫉妬before〉
古鷹「ふふっ。それじゃあまた後で、提督」ニコ
提督「ん。じゃあね」
叢雲「……ずいぶんと楽しそうにおしゃべりしてたじゃない」
提督「っと、見てたのか」
叢雲「アンタ、古鷹さんに変なちょっかい出してないでしょうね」
提督「お、嫉妬か?」ニヤニヤ
叢雲「言語機能に障害があるみたいねこの腐れ脳みそは……私は古鷹さんを心配したのよッ!!」
提督「はいはい」ニヨニヨ
叢雲「酸素魚雷発射用意……」ユラリ
提督「すいませんっしたーーッ!!」
〈嫉妬after〉
古鷹「提督、いつも感謝していますっ♪」ニコー
提督(古鷹はほんといい子だなぁ)ニコニコ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
提督「」ハッ
古鷹「あ、叢雲じゃない。そんなところでなにしてるのー?」
叢雲「……」ゴゴゴゴ
提督「……」ダラダラダラダラダラ
叢雲「古鷹さん」
古鷹「うん、なにかな?」キョトン
叢雲「……」
提督「」ドックンドックンバックンバックン
叢雲「……ないで」
古鷹「え?」
提督「ん?」
叢雲「……古鷹さんみたいな素敵な人がその気になったら、私みたいなちんちくりんに、勝ち目なんかなくなっちゃう……」
提督「!?」
古鷹「ええっ!?///」カァ
叢雲「だから、お願い、『待って』ぇ?」グスッ
提督「!!」
叢雲「この人のこと、私から……とらっ、とらないでよぉ……!」ヒック
古鷹「うぐっ!」ズキューン
提督「がはあっっ!!!」ズキュゥゥゥウウン
叢雲「う~~……///」
古鷹「わ、わかったとらない! とらないから! だからそんな目で私を見ないでぇ!!///」
提督(だ、大天使古鷹を堕としやがった……! デレ雲恐るべし……ッ!!)
艦!
不知火でも同じような展開ありませんでしたかねぇ……
〈看病before〉
提督「こほっ、ごほ」
叢雲「ったく信じらんないわね、アンタそれでも軍人!? 日頃からしっかり体調管理してないからこういうことになるのよ!」プンプン
提督「いやはや、返す言葉もな……げほっ!」
叢雲「あーもー大人しく寝てなさい。今お粥作ってあげるから。こうなった以上、一刻も早く身体を治すのがアンタの仕事よ」
提督「……なんだかんだ」
叢雲「は?」
提督「なんだかんだで、ウチまで看病に来てくれる叢雲が……俺は好きだよ」ニコ
叢雲「んな……!? む、無駄口叩いてる余裕があるなら、私は帰るわよッ!!///」
提督「へっへっへ~///」
〈看病after〉
叢雲「……」
提督「ほら叢雲、お粥できたぞー」
叢雲「……」
提督「? 叢雲ー? 気分悪いのかー?」
叢雲「あれだけ……あれだけアンタに偉そうな口聞いといて、けほっ、このザマよ……笑いたきゃ笑えばいいわ……」ズーン
提督(やっべ弱雲さん出てきてるこれ)
叢雲「私、自分が情けなくて、情けなくて。私は鎮守府の第一艦隊旗艦で、秘書艦で、アンタの……パートナーなのに」
提督「その、なんだ。あんま気に病まない方がいいよ」
叢雲「病むに決まってるわよ……艦隊のみんなにも、示しがつかないじゃない……」グスッ
提督(いいんだよ病まないで! そうじゃないと俺が大変なことになんのぉ!!)
叢雲「なんだか寒い……ねえ、手、握ってぇ?///」ウルッ
提督「……」ギュッ
叢雲「ふ、わぁ……これで、安心しちゃってる自分が、また情けなくて、しょうがなくてぇ……///」グス
提督(あああああああああああああああああああああああああ)
提督(わかってますか叢雲さん、すっごくまずいんですよこの状況)
叢雲「……」ポー
提督(上気した頬、潤んだ瞳)
叢雲「はぁ、はぁ」
提督(八の字に垂れ下がった眉、荒い息遣い)
叢雲「うぅ~……ふ、え」
提督(弱音ばかりが漏れ出す唇……唇の、その色)
提督「……」
提督(やめろめろめろやめろめろおいやめろバカこの看病ははやくも終了ですね相手病人だぞわかってんのか最低だぞこんな弱ってる相手にそういう想像を抱くこと自体が最低なんだぞ鎮まれ鎮めろ鎮まれつってんだろ人間の屑があああああ!!!!)モンモンモンモン
叢雲「……ねえ」
提督「!!!!! なななななんでございましょうか叢雲様!?」アセアセ
叢雲「眠い……」
提督「んっ、んんん! そ、そうね。そりゃそうだよね、うん。寝た方がいいよ、絶対」
叢雲「いて……?」
提督「へ? 『いて』?」ハテナ
叢雲「お願い、朝まで、隣にいて……?」
提督「え」
叢雲「アンタが、こほ、側にいてくれると……それだけで、心地いいの。あったかいの……」
提督「……」
チュッ
叢雲「……」
提督「……」
叢雲「おバカ、ダメじゃないの……風邪、うつるわよ……?」
提督「こうしてすぐ側で看病してる時点で、今さらだよ」
叢雲「それも……そうね……」ウトウト
提督「安心しておやすみ、叢雲。大丈夫、ここにいるから」ニコ
叢雲「うん……おや、すみ……………………ありが、と///」
提督「……」
叢雲「……」スー
提督「……」ナデ
叢雲「んぅ……♪」スヤスヤ
提督「……」
提督「……」
提督「……」
提督「はぁ」
提督(徹夜決定だな、こりゃ)
艦!
これ今までで一番自制心の強い提督じゃないですかね
ご一読ありがとうございました
>>151
バレるの早すぎィ!
書いてから一晩ぐらい経って気付いたけど誰も覚えてないと思ったんです!
許してください!
あらららぁ~? >>1ちゃん、ちょっといけてないんじゃなぁ~い?
……うん、なんというか、本当に申し訳ないです
とはいえこの展開を今さら書き換える気にもなれないので、こういう形でいきましょう
>>150の「艦!」を取り消してその後に↓を追加
叢雲「……」ギュウウウウウ
提督「……」
古鷹「あの、叢雲?」
叢雲「……」ギュウウウウウ
古鷹「そ、そんな風に提督の腕にしがみつかなくても、とったりしないから。ね?」
叢雲「……」ギュウウウウウ
提督「やばいやばいいいにおいするなんかあたってるぼんのうたいさんぼんのうたいさんうひうひぐふふふふふふふふおれはしょうきにもどった!」ブツブツブツブツブツブツ
古鷹「だからそのへんでやめてあげてぇ!? 提督大変なことになってるからー!!!」
艦!
補填(?)終了
では続けて最終回です
〈提督before〉
提督「叢雲ー」
叢雲「なによ」
提督「叢雲は今日もかわいいなー」
叢雲「……」
提督「あれ、なんか言わないの?」
叢雲「アンタの軽口もいい加減聞き飽きたわ。言葉が軽すぎて心に響かないのよね、心に」ツン
提督「……」
叢雲「ちょ、ちょっと。なんか言いなさいよ……」
提督「言葉に出しても無駄ってんなら……」
叢雲「え」
提督「やっぱり行動で示さないとダメかなぁ」ニヤリ
叢雲「なっ! い、言っとくけど変態行為働いたらセクハラだからね!? 訴えて勝つわよ!?///」
提督「お、おいおい、そんなことしないよ。軽いジョークだって」
叢雲「はん、どうだか。今の世の中、ちょっと触ったりイヤらしい目線向けたりってだけでも言いがかり付けられるのよ? せいぜい気を付けなさいっ」
提督「……ご忠告痛み入る。せいぜい気を付けるよ」ニコ
叢雲「……?」
〈提督after〉
叢雲「ねえ」
提督「なんだい」
叢雲「ちょっと昔のことを思い出してたの」
提督「昔……?」
叢雲「アンタが私に、臆面もなくかわいいかわいい言ってた頃のこと」
提督「……別に今だって、言おうと思えば言えるさ」
叢雲「じゃあ言って♪」ニコ
提督「かわいい」
叢雲「んふふ///」
提督「というよりは」
叢雲「え?」
提督「昔よりもだいぶ、顔立ちやらなんやら大人びちゃったからなぁ」
叢雲「……」
提督「……綺麗だよ、叢雲」ボソ
叢雲「むふ、んふふふふ~///」ニヨニヨ
提督(やれやれ)
提督「で、なんの話だっけ?」
叢雲「っとそうそう、昔の話ね。あの頃のアンタって、口はとにかく達者だった印象だけど」
叢雲「アンタの方から私に、比喩抜きのスキンシップをとろうとしたことって、実はなかったのよね」
叢雲「まったく……ただの一度も」
提督「……」
叢雲「……ねえ」
提督「軽口なら、それこそいくらでも叩けたんだ。タダだからね」
叢雲「……」
提督「でも俺は、本気で、本気の本気で、君が好きだったから」
叢雲「きゅ、急になによぉ///」デレデレ
提督「本気の本気だったから、自制したんだ」
叢雲「あ……」
提督「一度、その。なんやかんや、もししちゃったら。歯止めが効かなくなりそうで……///」
叢雲「う、あ、うぅ///」
提督「あの一件からこっち、君が比喩抜きのスキンシップ、控えてくれてるからどうにかなってるけどさ」
提督「……あんまりかわいいことされると、マジに辛抱できなくなりそうで」
提督「ぶっちゃけ、結構辛いです///」
叢雲「ひゃああああああ///」ジタバタ
そ の 瞬 間
〈that moment〉
ガチャ バタン
叢雲「はぁ、今日も一日終わったわ……」ポフッ
叢雲(ん、ベッドの感触気持ちいい。このまま寝入っちゃおうかしら)
叢雲「……」
叢雲(結局のところ。私の覚悟が中途半端だから、アイツに辛い思いさせてるのよね)
叢雲「……なによ。口だけなのは私の方じゃないの。最低」
叢雲(私の全部、アイツにあげちゃいたい。その気持ちに嘘偽りはない。でも)
叢雲(でも心のどこかで、断崖から飛び降りるかのようなその決断に、腰が引けてる自分がいる)
叢雲「……好きなのに」
叢雲(あの人のこと、好きなのに。こんなに好きなのに)
叢雲(軽口だ、って過去の私が照れ隠しに切り捨てた、あの人の告白)
叢雲(今なら全部全部受け止めてあげられる。そのぐらい大好きなのに)
叢雲「なんで、なんだろ……」ウトウト
叢雲(そもそも私……いつからこんなに、あの人のこと……)
『叢雲ッ!!』
『……二次改装のスペック向上に感覚が付いてかなかっただけよ。大した傷じゃないわ。次はもっと上手くやるから安心なさ……!?』
『っ!』
『ちょ、ちょちょちょ、なにしてんのアンタ!? はな、はなしなさっ、はなして……』
『イヤだ。はなさない』
『えっ』
『叢雲が俺の前からいなくなるなんて考えたくもない……もうやめだ!! 君をからかって、余裕あるふりして、自分を誤魔化して! そんなことしてるうちに君がどこか行っちまったら! 俺は……俺はぁ……!!』
『ちょ、あの、まっ。ここ、ここドック……みみみ、みんな見てるからっ』
『俺は!! 君を!! 叢雲のことを!!! この世の誰よりもッ――!』
チュンチュンチュン
叢雲「……」パチクリ
叢雲(夢、か)
叢雲「……」
叢雲(だけど、断じて夢じゃないのよね、あれは。あの日のことは)
叢雲「……」
叢雲「そうよ。答えなんか、最初から決まってたんだわ」クス
〈二人のビフォーアフター〉
提督「……」
叢雲「♪」ギュー
提督「叢雲さん?」
叢雲「なぁに?」スリスリ
提督「私の膝の上で、私の首に手まで回して。なにを、なさっておいでで?」
叢雲「なんだと思う?」
提督「……」
叢雲「……」
提督「あのさ」
叢雲「うん」
提督「紳士的な振る舞いとか、一切期待しないでくれよな?」
叢雲「アンタの紳士っぷりはイヤってほど堪能させてもらったわよ」ニコ
提督「ほんっっっとうに俺、目茶苦茶するからな? 反動やばいよ、自制心とか歯止めかけてた分とかの」
叢雲「……言葉が軽くて心に響かない、口先だけの女になんか……なりたくないの」
提督「そんな理由かい」
叢雲「そんな理由よ」クス
提督「……震えてるよ。ほんとは怖いんだろ」
叢雲「武者震いよ」
提督「素直じゃないなぁ。知ってるけど」クックッ
叢雲「む。だったら今からこの叢雲が、たっぷり素直な言葉を聞かせてあげるわよ」
提督「ふうん?」
叢雲「貴方が、好き」ヒソッ
提督「……」
叢雲「愛してる。私のこと、今も昔もこれからも、こんなにも大事にしてくれる貴方だから。此世の誰より愛してる」
提督「ああ、もう……!」
叢雲「貴方になら私、なにされてもいいから。ねえ――」
「私のこと、貴方の気の済むまで……めちゃくちゃに、して?」
艦!
_______
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/ ,.. -‐‐- 、 \
}∠,..完__これ_ \ \
/.:.:.:./ \|\:.:.:.\\ ,
,′i:/n n\i:.:.:.:.i‘, }
. i:人| U U l:.:.:Λ:‘,/
<人( ,':.:./__):.∠ニZ
/:.个: . __▽__ ,./:∠:._{>o<} <残念だが【R-18】などはじめからない
{:.:.:‘,( ) ( )__L/´ /:.:.| だまして悪いが仕事なんでな
人:.:.:.: (・x ・l ト--{〉 ノi:.:./
`¨¨´| |___,.{ 、_,.ノ
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⊂ノ⊂ノ 」.|
私のNewソート最後尾は大井っちですが、その次は叢雲です
なんだかんだ初期艦の中では彼女が一番好きだったんですね
大変下半身によろしくない下半身で感動しました
次は駆逐艦つながりで陽炎でもいきましょうかね
神通、利根あたりになる可能性もありますが
基本はその時ティンと来た娘を本能のまま書き殴るだけです
それでは当スレをご愛読いただきありがとうございました
また次のスレにてお会いしましょう
乙
神通待ってるが
なんでもいいぞ!
陸奥書く気になってくれるのを一番待ってるぜ
俺は…無理だとわかっていても…いつまでも…木曾を待っている…!
乙です
>>1が百戦錬磨の横鎮初期提督だと初めて知った
おつ!今回も甘かった
雲龍とかないかなぁ(ボソッ)
天城でもええんやで(ボソッ)
葛城という穴場(ボソッ
>>196
いい加減むっちゃんいきましょうかね……お待たせしてる、どころの話じゃありませんし
>>208
球磨型三人目はちょっとなぁ……すいません、期待はしないでください
>>228
初期だからって百戦錬磨だとは限らないんやで(小声)
>>230
イイよね……
>>231
イイ……
>>232
穴場ちゃうわ!!!
羽黒スレまだ落ちてないのか(困惑)
それはさておき新スレです
神通「おつきあいしていただけますか……?」提督「うむ」
神通「おつきあいしていただけますか……?」提督「うむ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430739564/)
また向こうでもよろしくお願いいたします
このSSまとめへのコメント
なんだ...これは...。羽黒のでスロースタートを知ってしまったから、急な衝撃に耐えられない!!
くっ!がはっ!!?おrrrrrrrrrr(砂糖ドバー)
おろろろろろろろろろろろろろろろろ(砂糖)