神通「おつきあいしていただけますか……？」提督「うむ」

神通「ん……はぁ……ふぅ、はぁ……んんっ」ｾﾞｪｾﾞｪ

提督「大丈夫か、神通。辛くはないか？」

神通「問題、ありません」ﾊｧﾊｧ

提督「そうか。ならばもっと激しく……らぁっ！」

神通「っ、つ！」

提督「……やはり、やめておくか？」

神通「まだ、まだです。ここまで来て、途中でやめるなんて……もっと、もっと激しく突いてください！」

提督「その意気や良し。我が渾身の打突、とくと味わえッ！！」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430739564

提督「ケャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ！！！！」

神通「はあああああああああああああああああああっっっ！！！！」

ﾋﾞｭﾝ　ﾋｭｯ　ﾊﾞｼｯ

提督「すぅぅぅぅ……」

神通「はぁぁぁぁ……」

提督「」ｸﾞｯ

神通「」ﾆｺｯ

ﾂｷﾞｲｸｿﾞ!　ﾊｲｯ！

能代「……」

川内「……」

那珂「……」

能代「いつ見てもすごいですね。神通さんと提督の『おつきあい』」

川内「あれが剣道なら『突き』は喉元狙ってくるし、まだ避けるの楽なんだけどね」

那珂「『痛くないと覚えないから』って、神通ちゃん艤装も着けないし……うう、さっき竹刀がかすった時なんて、那珂ちゃんの方が声出しちゃったよぅ……」

ｲｲｿﾞｼﾞﾝﾂｳｿﾉﾁｮｳｼﾀﾞ!　ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｽ!

能代「駆逐艦の子たちによると神通さんの訓練、『覚悟してたほど厳しくはなかった』そうですけど」

那珂「あー……『神通』ちゃん、昔ちょっとリハ中にトラブっちゃったことあるからねー」

川内「下の子には相当優しくなったよ、あれでも。その分自分に厳しくなったってとこかな」

能代「なるほど。この能代も二水戦旗艦を歴任した身として、負けるわけにはいきませんね！」

二人（（いや、そこは負けてていいから））

提督「よし、今日はここまで」

神通「はい……」ｾﾞｪﾊｧ

ｷﾋﾞｷﾋﾞ　ﾋﾞｼｯ

提督「礼」

神通「ありがとうございました」

提督「……」

神通「……」

提督「」ｸﾞｯ

神通「」ﾆｺ

提督「ふう。それにしても暑い季節になってきたな。汗をかいた」ｺﾞｼ

神通「あ……向こうに濡れタオルを用意してありますから……」ｲｿｲｿ

提督「おお、すまん」つ

神通「……」

提督「む？　どうした神通、早く手拭いをくれ」つｸｲｸｲ

神通「あの……」

提督「だからなんだ」

神通「お背中、お拭きいたしましょうか……？///」

提督「……む」

ｺﾞｼｯｺﾞｼｯ

神通「お加減の程はいかがでしょうか……？」

提督「風呂でもあるまいに。だが、いい力加減だ」

神通「そう、ですか。よかったです……」ｺﾞｼｺﾞｼ

提督「程良く冷やりとしていて、火照った肌に心地が良い……どれ、もういいぞ神通。背中以外なら自分で拭ける」

神通「あ、はい」

提督「んっ、ふう、はぁ」ｶｵｺﾞｼｺﾞｼ

提督「では、次は貴様の番だな」

神通「……え？」

提督「ほれ、早く来い。貴様も汗がひどいことになっているぞ」

神通「え、あ、う、あ、え？」ｸﾞﾙｸﾞﾙ

提督「ああ、心配せずとも手拭いは変える。男の汗が染みたものなど嫌だろう」

神通「そ、そういうことではなくて！」

提督「なに、男の汗がいいと言うのか？　変わった趣味だな……」

神通「そそそ、そういうことでもなくてぇ……！」

提督「……ええい、まどろっこしい！！　疾く来い、神通ッ！！」ｸﾞｲｯ

神通「ひゃあああっ！？///」

川内「……」

能代「……」

那珂「……」

川内「どう見る？」

能代「客観的にはセクハラですけど、鎮守府ではままあることですよね」

那珂「甘酸っぱい青春の1ページだなーって、那珂ちゃん思うなっ☆」

川内「……まあ正解は、よくあるセクハラでも、甘酸っぱい青春でもないんだけどね」

二人「「……」」

ﾌｷﾌｷ

提督「今さら上半身裸程度で騒ぐこともあるまいに」

神通「男性と女性とでは事情が違います……もう少し、そのあたりを勘案なさってください……」ﾑｽｰ

提督「考慮はしたとも」

神通「しかもここは訓練場、公の場です……」ｼﾞﾄｰ

提督「艦娘しか来ない場所だ。手で隠せば問題なかろう」

神通「大有りですっ……」ﾌﾟｸ-

セクハラは良くあるのか

提督「よし」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

神通（やっと服を着込めました）ﾎｯ

提督「……神通。先ほど竹刀が掠めた箇所だが」

神通「問題ありません。念のため、明石さんにも見ていただくつもりです」

提督「そうか。その方がいい」

神通「はい」

提督「なあ」

神通「はい」

提督「なぜ、この訓練の相手に俺を選んだ？」

神通「ご迷惑、でしたでしょうか……？」

提督「ない。久方ぶりに全力で竹刀を振るうことができている。貴様に感謝したい程だ」

神通「それは重畳でした……」ﾆｺ

提督「それで、理由は？」

神通「提督の突きより速い攻撃を繰り出せる方が、他にいませんでしたから」

提督「世辞か？」

神通「いいえ」ｷｯﾊﾟﾘ

提督「そうか。まあ、速さがどうこうというのは剣の本質ではないが……嬉しいことは、嬉しいな」

神通「はい……」ﾆｺ

提督「……」

神通「……提督？」

提督「む？」

神通「他になにか、ご質問が？」

提督「いや、特にはないが」

神通「そうですか……」

提督「うむ。では執務に戻るぞ」ｽｸｯ

神通「はい」

ｽﾀｽﾀ

神通「……だって」

提督「むむ？」

「だって貴方と一緒に、練度限界に達したいんですもの――」

提督「……」

神通「……」

ｼｰﾝ

提督「神通」

神通「はい」

提督「お前の身体で一箇所、拭き忘れていたな」

神通「どこでしょう……？」

提督「ここだな」ｽｯ

神通「ん……」

提督「顔、だ」

神通「……」

提督「……」

神通「提督……」

提督「どうした」

神通「なんだか身体が、火照ってきてしまいました……」ｷﾞｭｯ

提督「……俺も、だ」ｷﾞｭｰ

【ただいま映像が乱れております】

川内「……」

能代「……」

那珂「……」

川内「感想どうぞ」

那珂「確かに甘『酸っぱく』はなかったね☆」ｷﾗｯ

能代「双方ガッツリ合意の上だから、セクハラでもありませんね」

川内「いやーキツイわー妹のラブシーンは実際キツイわー」

那珂「神通ちゃんって実は『ガンガンいこうぜ』タイプだよね」

川内「『実は』ってほどでもないけどね。世界よ、これが二水戦だ！」

能代「これが……これが二水戦……！」

【ただいま映像が（ｒｙ】

三人「「「……」」」

川内「あ、ごめん。私そろそろ限界」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

那珂「那珂ちゃん休憩入りまーす」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

能代「阿賀野姉ぇ……私がんばったよ……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

川内「はい、それではいっせーのーせで」

ﾄﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞｰ

※まだケッコンしてません

というわけで始まりました武闘派提督と神通スレ
やはりというか、多分短めです
今度こそしっとりめでいきたいなぁ！

それでは今スレでもよろしくお願いいたします
ご一読ありがとうございました

>>12
まあ一般論でね？（ボイス話）
そういえばセクハラ提督ってまだ書いたことないですね
とりあえずこの提督は違う、と断言しておきます

とりあえずブラック1ガロンください

神通か
これで那珂ちゃんが来たら川内型コンプリートだねっ！

いきなりデキてるじゃないですかー！やだー

>>41
那珂ちゃんは（しばらくは）ないです

>>48
いきなりデキてるパターンも結構慣れてきたよね！

ｶﾞﾁｬ

神通「提督、おはようございます……あら」

ｼｰﾝ

神通「……」ｷｮﾛｷｮﾛ

神通（いらっしゃらない……上着と軍帽はあるから、登営はなさっているみたいだけれど）

神通「どうしましょう。こういう時は、部屋の外でお待ちするべきなのかしら……あ」

神通「……」

神通「」ｷｮﾛｷｮﾛ

神通「……」

神通「」ｿﾛｿﾛ

神通「……」

神通「」ｷﾞｭｯ

神通「……」

神通（あ……提督の、匂いがする……）ｷﾞｭｰ

神通「♪」ｷﾞｭｰｯ

提督「なにをしている？」ﾇｯ

神通「△※×◇☆〒Φ☆◎▼※■！？？！！？」

提督「……すまん、驚かせたか」ｷｰﾝ

神通「あ、い、いえっ、これは、ごめ、なさ」ﾜﾀﾜﾀ

提督「いや、謝るのは俺の方だ。それで神通、俺の上着など抱えてなにをしていた？」

神通「そ、のぉ……あ、うぅ///」

提督「？　どうした、汚れでも付いていたか？　これでも一応、毎日軽い点検はしているつもりだったが」

神通「う、あ///」

提督「やはりこういうことに関しては、女の方が目端が利くな。いや、男が粗雑すぎるだけか」

神通「え、うぁ///」

提督「……神通？」

神通「あ、あまり意地悪、なさらないでくださいっ///」ｸﾞｽｯ

提督「な、なに？　意地悪だと？」ｷﾞｮｯ

神通「かくかくしかじか……」

提督「俺の匂いと、温もり？　ふうむ」

神通「こ、こんなこと説明させないでくださいぃ……」ｸﾞｽｯ

提督「以前は否定していたが、貴様はやはり男の汗が趣味なのか？」

神通「ちち、違います！　貴方だからですっ！！」

提督「……」

神通「……」

提督「そうか、俺だからか。世辞でなければ嬉しいぞ」

神通「……お世辞なんて言いません///」ﾏｯｶｯｶ

提督「まったく、貴様は。ひとたび戦場（いくさば）に出れば、皇国軍人に恥じぬ雄々しい戦いぶりを見せるというのに」

神通「……」

提督「港に帰るとどこまでも謙虚で、物静かで、いや静かを通り越して口下手で」

神通「……」

提督「かと思ったら時折、突拍子もない行動に出ては、俺の度肝を抜いていく」

神通「……」

提督「まったく、まったく。貴様という奴原は」ｸｯｸｯ

神通「ごめん、なさい。こんな女は、お嫌いでしょうか……？」

提督「……」

神通「……」

提督「……ふむ」

神通「……提、督？」

ｷﾞｭｯ

提督「そういうところが、愛い」

神通「あ……」ﾄﾛﾝ

ｷﾞｭｷﾞｭｰ

神通「ん……」ｽｩ

提督「自分ではよくわからんのだが、そんなに匂いがしているか？」ｽﾝｽﾝ

神通「はい……」

提督「貴様はそれが好きだと？」

神通「はい、とっても……」

提督「そうか。そういうことは正直、俺にはあまり理解できんが」

神通「……」

提督「貴様とこうしているのは、好きだ」ｷﾞｭ

神通「はい……♪」ﾆﾍﾗ

提督「上着など、欲しければいくらでもくれてやるぞ」

神通「もう、いけませんよ提督……お上からの大事な官給品に、そんな言い方……」

提督「売店でいくらでも買い足せる」

神通「そういう問題ではなくて……それに、私には必要ないです」ｽｯ

提督「む？」

ﾁｭｯ

神通「本物が、ここにありますから……♪」

提督「……そうか」

ナンカ＝ミジカイ！
その分濃度高めたつもりですがどうでしたかね
ご一読ありがとうございました

ﾎｰﾎｰ

提督「……」ｸﾞﾋﾞ

神通「……」

提督「神通」つ

神通「はい、ただいま」ﾄｸﾄｸﾄｸ…

提督「……」ｸﾞﾋﾞ

神通「……」

提督「美味い」ｺｸﾘ

神通「はい……」ﾆｺ

提督「なあ、神通よ」

神通「はい？」

提督「俺の顔は、そんなに怖いか？」

神通「……あの、提督？　もしかして、酔ってらっしゃいますか？」

提督「む。この程度の酒量で過ごしたつもりはないが。まあ飲んでいる以上は呑まれているやもしれんな」ﾊﾊﾊ

神通（やっぱりちょっと酔っていらっしゃるわ……）

神通「ええと、そうですね」

提督「忌憚なき意見を期待する」ｸﾞﾋﾞ

神通「……大変、その。威厳のあるお顔を、なさっていると思います」

提督「つまり？」

神通「潮ちゃんや暁ちゃんが、多少提督を……えぇ、敬遠しているように見えたとしても、それは提督のご威厳あってのことで……」ｱｾｱｾ

提督「要するに？」

神通「……天龍さんよりは、怖い、のではないかと」

提督「そうか」ｸﾞﾋﾞｯ

神通「ただ……」

提督「む？」

神通「私は、好きです。提督のお顔……」

提督「……」

神通「……」

提督「ん」つ

神通「はい、ただいま」ﾄｸﾄｸ

提督「……感謝する」

神通「はい……」ﾆｺ

提督「それで、その同期がな、これまた素晴らしい男でな」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

神通「はい」

提督「座学も、剣の腕も、顔の怖さでさえも俺より上だった。なにせ深海棲艦を一睨みで落とすような男だったからな」つ

神通「それは……いろいろな意味で、驚きです」ﾄｸﾄｸ

提督「不思議と妬み嫉みは湧かなかったし、買わなかった。人格者というか、徳の人というか」ｸﾞﾋﾞｯ

神通「はい……」

提督「今頃はどうしているかな。あ奴と肩を並べるほど強い男に、俺もなりたいものよ」

神通「提督は十分に、お強くていらっしゃいます……」ﾆｺ

提督「……」

神通「？　提督、おかわりはもうよろしいですか？」

提督「神通よ」

神通「はい」

提督「俺は、強いか？」

神通「それは、もう。神通は世辞など言いません……」

提督「……」

神通「艤装を着けた艦娘から、白兵戦とはいえ十本も二十本も取るような殿方。私は他に存じ上げません」

提督「そうか」

神通「はい」

提督「ならばなぜ、俺の剣は深海棲艦（やつら）に届かない？」

神通「！」

提督「なぜ人の鍛えた刃は、矢弾は、水平線の上の奴らに、傷一つ付けられない？　なぜ艤装は女にしか纏えない？　なぜ、どうして俺は」

神通「……」

提督「どうして俺は、この手で。神通っ、貴様を、惚れた女を守れない……っ？」ｷﾞﾘｯ

神通「提督……」

提督「叶うことなら戦場に、貴様の隣に立ちたい。貴様に背を預けて剣を振い、貴様を背に庇って盾になりたい。そう夢想したことは、一度や二度ではない」

神通「提督、それは」

提督「指揮官としてあるまじき姿勢である。言語道断だ」

神通「……はい」

提督「わかっている。わかってはいるが、そう思わずには……いや、すまん、ここまでにしよう。貴様を困らせて楽しむほど、悪趣味ではないつもりだったのだが」

神通「……」

提督「酒精に紛れて吐き出した、吐瀉物以下の戯言と思って、忘れてくれ」

神通「……」

提督「今宵は酒が過ぎた。ここらでお開きと」

神通「この世のすべての女性が、危難に在る時殿方に守られたいと、そう感じるわけではありません」

提督「……重ね重ね、すまん」

神通「貴方の神通は、守られるばかりの女では断じてありません」

提督「ああ、まったくだ。今のは丸きり、俺の傲慢だ」

神通「それでも」

提督「む？」

神通「それでも神通は、貴方がいつ何時でも隣にいてくれると――そう信じて戦場に立っています」

提督「……」

神通「この心も身体も、貴方が鍛えてくれたものだから。矢弾も刃も、貴方が磨いてくれたものだから」

提督「神通……」

神通「神通は、貴方の神通です。何処にいようと、貴方の隣で闘っています……」ﾆｺ

提督「……」

神通「……」

提督「神通」

神通「はい」

提督「貴様、天才か」

神通「はい……？」ｷｮﾄﾝ

提督「いや、いらえはいらん。天才だな。間違いなく」

神通「はあ」

提督「……俺を喜ばせる、天才だ」

神通「///」ﾎﾟｯ

今度はちょっと甘さ控えめにしてみました
今気付いたけどこいつら普通にバカップルですね
ご一読ありがとうございました

さっぱり系やね
糖分量というより質の違いでしょ。
インスマス提督、あれでも人気者だったんだな。高校じゃビビられてたイメージが。

夜戦連撃はまだですか？(小声)

（全員揃ってだだ褒めのこの状況をなんとか否定したいけど否定できる点が見つからない）

>>109
笑顔の絶えない明るいクラスでした（白目）

>>118
猫吊るし（ﾆｯｺﾘ）

>>122
批判的な態度は実際大事
気に付いたことがあったらやんわりと仰ってくださると幸いです
ネタ被りとか起こす引き出しの少なさと鳥頭っぷりは糾弾されて然るべきですね

ﾋﾞｭﾝ　ﾋｭｯ

神通「ふう、はぁ。ん、くっ」

提督「どうした、神通。切っ先が下がってきたぞ」

神通「……」

提督「かかってこないのならこちらからいくが」

神通「打つ、直前の敵は、通常……『これから打つ』、とは宣言しません……」ﾆｺ

提督「ふむ。一理ある……！」

ﾋﾞｭﾝ　ﾋｭｯ　ﾊﾞﾁｨｨｨﾝｯ

提督「毎度思うのだがな」ｺﾞｼｺﾞｼ

神通「なんでしょう……？」ﾌｷﾌｷ

提督「回避訓練ではないのだから、律儀に俺の剣に付き合うことはないぞ。間合いの外から撃ってくれても一向に構わん」

神通「いえ、あの、さすがにそれは……憚られます、いろいろと」ﾀﾗﾘ

提督「そうか」

神通「はい……」

提督「一度でいいから艦娘の砲撃を体験してみたかったのだがな……」（´・ω・`）

神通「えぇ……（困惑）」

提督「ともあれ、だ。座れ神通」ﾄﾞｻｯ

神通「はい」ﾍﾟﾀﾝ

提督「とうとう、練度限界だな」

神通「……はい///」

提督「指輪だ、受けとれ。それと書類に一筆もらう」

神通「…………はい？」

提督「？　どうした、書け。そして嵌めろ」

神通「は、はい」ｶｷｶｷｽﾁｬｯ

提督「よし、これにて限界突破の手続きは完了だ。御苦労だった」

神通「……」

提督「さすがにここまで長かったな。これからもよろしく頼むぞ、神通」

神通「……」ﾑｽｰ

提督「神通？」

神通「これで、終わり、でしょうか」

提督「む。終わりとは、なにを指してのことか？」

神通「この、今私たちが為した、一連の行為。俗に何と呼称されているか、ご存知ないわけではないでしょう……？」

提督「俗というか、公式に『ケッコンカッコカリ』、との名称が認められているな」

神通「……」ﾑｽｰ

提督「？？？」

神通「提督。申し上げてもよろしいでしょうか」

提督「俺とお前の仲だ。遠慮はいらん」

神通「神通は、傷付きました」

提督「なにっ。先の訓練でか？」

神通「心が、傷付きました」

提督「心とな」

神通「神通にとって今日という日は、とても大事な日でした。今という瞬間は、とても大事なひとときでした……そうなる、はずでした」

提督「ふうむ……」

神通「なにかが、変わる日だと思ってたんです。なのに。なのに……」ｻｽﾘ

提督「その、薬指のことを言っているのか」

神通「」ｺｸﾘ

提督「そうか」

神通「……」

提督「神通」

神通「はい」

提督「ケッコンカッコカリというのは、あくまで仮初のものに過ぎん」

神通「！！」ﾌﾞﾙｯ

提督「それは単なる戦闘補助具だ。勘違いしてもらっては困る」

神通「そ、んな」

提督「変わるものといえば、大きく言って貴様の戦闘力のみ。無論、『のみ』では済ませられない大きな変化ではあるが」

神通「……」

提督「俺がこの指輪を貴様に渡した理由は、正にその一点に尽きる。それ以上の意味はない」

神通「……」ﾌﾙﾌﾙ

提督「不服か」

神通「い、え」

提督「そうは見えんが」

神通「問題、ありません」

提督「……」

神通「……」

提督「む。外せ」

神通「え？」

提督「指輪だ。今すぐ外せ」

神通「――ッ！！」

提督「どうした神通。俺の言葉が聞けんか」

神通「な、んで」ｶﾀｶﾀ

提督「それは今説明する。だから、とりあえず外してくれ」

神通「……」

提督「もう一つ言うことがあったのを思い出してな。とにかく、それを外してくれんことには始まらん」

神通「は、い」ﾉﾛﾉﾛ

提督「よし。外したな」

神通「はい……」

提督「それでは、神通」

神通「……はい。この指輪、お返しいたし」

「俺の妻になってくれ」

神通「……」

提督「よし、サイズに間違いはなかったな」

神通「……」

提督「『官給の方のあの指輪』は、どういう理屈かフリーサイズだからな。俺のような無精者には助かる話だが」

神通「……」

提督「うむ。やはり『こちら』の方が似合っている。ない頭を捻った甲斐があったというもので……神通？」

神通「……」

提督「神通？　神通、おい、どうした？」

神通「神通は、とてもとてもとてもとぉっても、傷付きました///」ｸﾞｽｯ

提督「なんとッ！？」ｶﾞｰﾝ

神通「神通は、神通は……提督のご不興を買ってしまって、それで、離縁させられるのでは、と、不安でぇ……」ｸﾞｽｯ

提督「な、なにを馬鹿なっ。指輪を渡したのはたった今ではないか」

神通「指輪に『そういう意味』がない、と仰ったのは貴方です……」

提督「『その指輪には』ない、という意味で言ったのだが」

神通「わかってます、わかってますけれど……紛らわしいんですっ！」

提督「す、すまん」

神通「……」ﾌﾟｸｰ

提督「……なあ、神通よ」

神通「なんでしょう」ｼﾞﾄｰ

提督「俺は今日という日に、それほど大きな変化を見出すつもりはなかったのだ。これも、最初から本音だった」

神通「え……」

提督「今さらなにも変わることはない、とそう思ったんだ。なぜなら」

神通「な、なぜなら？」

提督「俺は今まで、俺にでき得る限りの全力で、貴様を愛してきたからだ」

神通「ふぇっ」

提督「求婚が男女双方にとって大事な行事であることは、さすがの俺にもわかる。だが、だからといって、明日から俺という人間が劇的に変わることはできん」

神通「は、はぁ」

提督「……昨日も貴様を愛していた。今日も貴様を愛している」

神通「う」

提督「そして明日も、俺は全力で、貴様を愛するだろう」

神通「あぅう」

提督「それが、俺にとっての日常だ」

神通「///」ﾌﾟｽﾌﾟｽ

提督「さて、神通。まだ返答をもらっていなかったな」

神通「あ……」

提督「知っての通り、まだるっこしいのは性に合わんでな。今、もらうぞ」

神通「……」

提督「俺とこれから一生涯――『つきあって』もらえるか？」

神通「……」

ｺｸﾘ

提督「そうか」

神通「はい……」ﾆｺ

提督「さて、と。差し当たって、この書類を本営に届け出ねばな」

神通「……」

提督「それから、次の休暇は空けておけ。両親に引き合わせる。役場へはその際にでも」

神通「提督……お願いがあります」

提督「む？」

神通「神通は、貴方の言葉足らずのために、とてもとても傷付きました」

提督「ぐ」

神通「ひどいわ……」ｼﾞﾄｯ

提督「う、む。幾重にも侘びよう。すまなかった」ﾍﾟｺ

神通「それだけじゃ、駄目です……見返りを、いただきたく思います」

提督「な、に？」

神通「提督。『昨日も今日も、明日も』……なのですよね？」

提督「？？　な、なにがだ？」

神通「……わかり辛いかもしれませんけれど。私今、とても嬉しくて、高ぶっていて」

提督「ん、ああ。それは俺とて」

神通「火照って、しまっていて」

提督「……」

神通「……」

提督「今からか」

神通「はい……」

提督「今言ったとおり、俺とて嬉しい。高ぶっている。覚悟の上か」

神通「はい……」

提督「貴様が夜戦を得手としていることは、重々承知はしている。が、知っているな？」

神通「はい……」

提督「俺も、強いぞ」

神通「はい……問題、ありません」ﾆｺ

提督「そうか」

神通「はい……ですから。全力で、そして、一生涯」

「神通のこと、いっぱい愛してくださいね――貴方様？」

艦！

　　　　　　　　 __＿___＿
　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　/　,.． -‐‐-　、　　＼
　　　　　}∠,..完__これ_ ＼　　＼
　　　　/.:.:.:./　＼|＼:.:.:.＼＼　　 ,
　　　　,′ｉ:/ｎ　　　ｎ＼i:.:.:.:.i‘，　 }
.　　　 i:人|　U　　　 U　ｌ:.:.:Λ:‘，/
　　<人（　　　　　　　,':.:./__):.∠ニZ
　　　/:.个: .　__▽__　,./:∠:._｛>o<｝　＜【夜戦シーン】は

　　 {:.:.:‘，( )　( )__L/´　　　 /:.:.|　　　こなみじんになって
　　人:.:.:.: (･x ･l ト--{〉　　ノi:.:./　　　死んだ
　　　　｀¨¨´|　　 |___,.{　　　､_,.ノ
　　　　　　 | 　　|　　＼
　　　　　　 | 　　|___ __／
　　　　　　 /　　 | |_|
　　　　　⊂ノ⊂ノ｣.|

はあ……神通の嫁力ヤバイ……
というわけで短い間でしたがありがとうございました
十分イチャついてもらったのでアフターはなしです

次回はもう決まってます
鈴谷です
づほスレクラスのバカップル目指してがんばります

ではまたそのうちお会いしましょう
ご愛読ありがとうございました

乙ですー！
あっさりと一区切りついちゃったかぁ
武骨そうだったけど、むっつりなんやね、提督

乙
最近短い・・・

乙ー結婚してなかったのか
いやでもプロポーズ見れてよかったわ

ただなんで神通に限ってアフターないんだぁぁぁぁ

乙！

おまけあるかな～(ﾁﾗｯﾁﾗｯ)
無いなら無いでいいけど～(ﾁﾗｯﾁﾗｯ)

次のスレ出してくれませんかね？

次スレはまだか……そろそろパンツ穿かせてくれ

>>154
むっつりというか、そういうことを恥ずかしいとはあまり思ってないタイプでしたね
むしろオープンかもしれません

>>163 >>169
すまぬ　すまぬ　すまぬ
書きたい艦娘が多すぎるんです

>>172
そんなもの……ウチにはないよ……（無慈悲）

>>175 >>184
一週間は待っていただけると幸いです
だいたいそのぐらいで次作に取りかかるので

というわけでみんな丸太は持ったなァ！行くぞォ！

鈴谷「鈴谷褒められて伸びるタイプなんです」提督「よしきた」
鈴谷「鈴谷褒められて伸びるタイプなんです」提督「よしきた」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431872339/)

また次のスレでもよろしくお願いいたします

神通「おつきあいしていただけますか……？」提督「うむ」

神通「おつきあいしていただけますか……？」提督「うむ」 (188)

このSSまとめへのコメント

主な掲載元

管理人より

SSまとめランキング

SSまとめカテゴリ

SSまとめ登場キャラクタ

SSまとめタグ

SSまとめ月間アーカイブ

閲覧履歴