架空戦記 艦娘残党兵【ロボット残党兵×艦隊これくしょん】 (34)


 ご注意
 
・「ロボット残党兵」と「艦隊これくしょん」のクロスオーバーとなります。
・地の文多めがいいかそれとも少ないか思案中のため、コロコロ文体が変わりそうです。
 ・一部登場人物の設定が「ロボット残党兵 零」が混ざる。
 ・一部艦娘がロボット残党兵世界の武装チックに魔改造
 ・これを書いている奴は遅筆
 
 では、よろしくお願いします。

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 かつて、戦争があった。
 多くの国を巻き込み、それは後世に第二次世界大戦と呼ばれる戦争であった。
 だが、この戦争にはもう一つの名前があった、蔑称と呼んでも差し支えがないため、多くの人間はこの名では呼ばない、しかし、多くの、否、全ての人間は知っていた。その名は「機械化人間戦争」、と。

 ある技術があった。
 その技術は、本来戦争によって身体・精神に障害を負った人々が以前の暮らしを取り戻せるように生み出された「平和のための」技術であった。
 手足を失ったものは四肢を鉄のものにかえ、依然と変わらない生活を送れるように、視力を失ったものは目を人工のものとかえ、依然と変わらぬ目を手に入れた。だが、いつしかその技術は歪んだ。
 人体は脆い。ならば、脳のみを機械の体に入れるとどうなるだろうか? 体は鋼鉄に変わり、決して弾丸を通さず、仮に怪我を負っても血を流さないから失血死に至ることはない。そして鋼鉄の手足から繰り出される力は、戦車を飴細工のように捻じ曲げる。唯一の欠点は生身である脳だけであるが、逆にいえばそれしか弱点はない。誰でも超人となれる技術の機械化人間は瞬く間に世界中の戦場に投入され、戦場の常識を瞬く間に変えた。
 
 そして、悲劇と惨劇を繰り返し、先の大戦は終了した、はずだった。

 
 これは、機械化人間たちの激戦と動乱の後の物語である。 


 とある箔地

 
 
 鎮守府軍港 14:38

 
 叢雲「遅い」イライラ
 
 大淀(任務娘)「遅いですね、予定ではもう到着なされてるはずなんですが」
 
 叢雲「確か到着は1200、つまり昼のはずよね?」イライラ
 
 大淀「ええ、確かに書類ですとその通りですね」ショルイメクリ
 
 叢雲「そ・れ・が、もう午後二時って、もう2時間以上も経過してるじゃない!! 私たちはいつまでここで待っていればいいの!」ショルイ ビターン!!
 
 大淀「なんでも輸送物資とともに来られるらしいですから物資を運ぶ船団の方で問題があって遅れている可能性も」メガネ クイッ
 
 叢雲「……はあ、もしかしたら逃げられたんじゃない? 新しく赴任するっていう提督が。それで本来連れてこなきゃいけないから船団の方があわてて探してるってことも」
 
 大淀「……ありえなくはないですね」

 
 叢雲「え゙!?」
 
 大淀「資料によれば、新らしく赴任される提督なんですが、経歴が戦時中がはっきりと書かれていなんですよね、それで戦後ですが、機械化帝国戦の際に日本機械化兵戦闘部隊の指揮官、とあります」
 
 叢雲「……へぇ」
 
 大淀「それで現在はおでん屋の御主人だったみたいですね」
 
 叢雲「一般人じゃない!?」ショルイ ビダーン パート2
 
 大淀「ですから、もしかしたら恐れおののき逃亡した可能性も、なんでも山本代議士の推薦であったらしいのですが、よほどの手を使ったのか、本人はかなり不服であったともありますね」ペラペラ
 
 叢雲「……代議士の推薦で提督として赴任するってのもすごいわね、ていうか、推薦でなれるものなの、提督って?」


 大淀「ただの議員であれは不可能ですが、ただの議員じゃないですよ」
 
 叢雲「そういえば、山本代議士って、まさか」ゴクリ
 
 大淀「山本五十六代議士です」
 
 叢雲「……予想はしてたけど大物中の大物ね、戦時戦後の英雄から推薦なら確かに難しいけど不可能じゃないわ」フゥ
 
 大淀「それでも逃走したらすさまじい度胸の持ち主ですけど、戦時の英雄が戦う前に逃げるような人物推薦するわけがないですから、ま、戯言ですよ」
 
 叢雲「それもそうね、でも……ってあれ!」ユビサシ

 
 船団 ケムリ アゲ
 
 大淀「どうやら、問題があったのは船団の方みたいです。叢雲さん!」
 
 叢雲「わかってる! 事後承諾の書類製作を頼むわよ!」ダッシュ
 
 大淀「了解です。それとこれを」つ魚雷発射装置
 
 叢雲「これって?」
 
 大淀「新しくきた技術者の方が作った魚雷発射装置です。近距離対応にしてみたとのこと、持っていってください」
 
 叢雲「近距離、対応?」
 
 大淀「全魚雷を発射したあと、近距離まで敵に接近した際は手前のボタンを押せばわかるって言ってました、もしものときは」
 
 叢雲「ええ、もしものときは使ってみる!」
 
 大淀「お気をつけて」
 
 叢雲「駆逐艦 叢雲、出撃するわ!」


 叢雲「……大分やられたようね、でも、それにしては」ザザア
 
 船員「! お嬢ちゃん、艦娘かい!?」
 
 叢雲「ええ、駆逐艦 叢雲よ! 連中に襲われたのね?」
 
 船員「ああ、だけどそれどころじゃねえ、大変なんだ!」
 
 叢雲「落ち着いて! 何が大変なの?」
 
 船員「連中に襲われた時、お客の独りが囮になるっていって本刀もってボートでいっちまった! 機械化人間だから多少武器はもってるっていって止める暇もなくて、それで、まだ沖に残ってるんだ!」
 
 叢雲「な!?」
 
 船員「頼む!」
 
 叢雲「それを早く言いなさい! 港に着いたら医療班が待ってるからけが人を優先して!クッ」ザザァー


 叢雲(どこの馬鹿よ! 機械化だけの技術じゃ連中は打倒できないから艦娘が生まれたのに、それを囮になるって、只死に行くだけじゃない!)ザザアアア
 
 叢雲(ああ、もうエンジン目一杯ふかしてるのにまだつかないの!?)ザアアアア
 
 …………ごめ、……■■■……ま………終わって
 
 叢雲(!!)ズキッ
 
 ………父………う…ぎ……………
 
 叢雲(こんなときに……)ギリッ
 
 …………あの………ああ、うら……………
 
 叢雲(やめろ、やめろ、やめろ、やめろ)ギリギリッ

 
 ……………おめでとう、これで君も晴れて艦娘だ 
 
 叢雲「があああああああああああああああああああああああああああああ!!」ズアアアアアアア

 


 叢雲「……みつけた!」ズアアアアアアア
 
 ??「……」キン!キン
 
 叢雲「駆逐イ級2! ロ級1! 視認!」
 
 叢雲「本当に独りで刀一本で戦ってるけどもう限界じゃない!」ガシャ
 
 叢雲「……だめ!余りに目標と接近しすぎてて撃てない!」
 
 叢雲「なら!」ズアアアアアアアアア

 
 
 
 ??「……!!」

 
 叢雲「そこのあんた! 伏せて!」魚雷発射管ヨーイ

 
 叢雲「沈みなさい!!」魚雷発射 バシュ
 
 イ級・ロ級「「「!!」」」
 
 ………
 
 叢雲(……まったく当たらず、轟沈どころか小破すらなし、あたり前ね)
 
 叢雲(こんな近距離で魚雷は撃つものじゃないもの、そして今の攻撃で矛先はこっちに向いたか)
 
 イ・ロ級「ガアアアアア」ザザアアア
 
 叢雲「でも、狙い通り! 今度こそ沈みなさい!」ボタン ポチ
 
 ズッカアアアアアアアン!!
 
 叢雲「……~~~~~ッツウウウウウ!!」ジタバタジタバタ


 叢雲(な、なによこれ~~~! いきなり魚雷発射装置自体が発射されたかと思ったら、それをつないでいた線が連中に絡みついて連中がちぎれ、いや、切断されるとか、どんな兵器なのよこれ! 腕が千切れるかと思ったわ!)
 
 叢雲「………あ~やっと痛み退いてきた。あ、ところであんた、いくら機械化人間とは言え」クルッ

 
 
 ??「……」ジョウダンニカマエ

 
 叢雲「……へ? いや、ちょ、私はみか!」
 
 ??「……」フリオロシ
 
 叢雲「ッツ!!」メツブリ
 
 ブシャ
 
 叢雲(!!)
 
 叢雲(…………あれ?)
 
 叢雲「……どこも切られてない」ペタペタ
 
 ??「ハハッ、大丈夫ですか?」
 
 叢雲「!!」
 
 軽/巡/ホ/級「」

 叢雲「軽巡が、いたの?」 

 
 ??「ダメですよ、最初に視た敵だけが敵の戦力だと思い込んでは、それと敵を倒し終えたあとに油断するとは、スマートな戦いではないですね、叢雲さん」
 
 叢雲「あんたは……」
 
 ??「ン、そういえばまだ名乗っていませんでしたね、これは失敬」軍帽ナオシ ケイレイ ビシッ

 


 
 森「本日付で提督として着任いたしました。森正一と申します」ビシッ




 
 森「叢雲さん、スマートに仕事をしましょうか」アクシュ
 
 叢雲「……ええ、よろしくお願いするわ。ま、まぁ、せいぜいがんばりなさい」アクシュ

 
 
 森 正一 海軍 提督として着任す 15:23



 はい、これで一話終了です。
 地の文なしで書いてみたのですが、やっぱり説明不足感が半端ないですね、次回から多少地の文入れてみたいと思います。
 あと、登場する艦娘はオリジナル設定が強いです。注意書きに書くの忘れてました。すみません。

 ついでに書いておくと、ビスマスクは登場確定ですけど、トーマ三号(一巻に登場したドイツの変形機能大型機械化人間)っぽくなりそうで、色々と怒られそう。ふふ、怖い
 
 では、また次回!

すみません、>>1です
逃げたわけじゃないんですが、書いていた下書きがPCダウンで全部消えまして、メモしていたトリップも消え、忘れてどうしたらいいものか悩んでました。
地の文多めで書いていたので、もう少し待ってください。トリップ、どうしたらいいものか
とりあえず、今日の夜に書いていきます


 東京都某所
 とある高架橋下にあるおでん屋
 
 一文字「やぁ、森君久しぶりだな」ヨイショット
 
 森「……いらっしゃい」
 
 一文字「ここにくるのも久しぶり…ってわけでもないな、よく三船君に話をもってくるし」
 
 森「注文は?」
 
 一文字「でも一人でくるのは久しぶりだな、気が休まる時なんてないかなら、君のようにさっさと引退して小料理屋でも開けばよかったと後悔しているよ」ガハハハハ
 
 森「で、注文は?」
 
 一文字「……いや、客として来たんじゃない。実は君に頼みごとがあってね」
 
 森「断る、といったら?」
 
 一文字「それはよしとくれよ森君、国家存亡の危機なんだから」
 
 森「国家存亡の危機とは、穏やかじゃないな」
 
 一文字「ああ、穏やかとは程遠いな」
 
 森「……」
 
 一文字「……」
 
 森「……」ダッシュ!
 
 一文字「おっと、いかせないよ、それに何も言ってないじゃないか」ウデ ツカミ
 
 森「放せ、お前らが三船に話をもってくるときは大概碌でもない、今度も三船に話を持っていけばいいんじゃないか!」
 
 一文字「いや、三船君に話をもっていこうにも今回は無理なんだよ」シャシン サシダシ
 
 森「これは?」シャシン ウケトリ
 
 一文字「敵だよ、人類の」サケ ツギ
 
 森「敵?」
 






 一文字「深海棲艦」グピー




 一文字「いきなり海から表れて臨海の軍事施設や航行中の船舶を襲撃したりしてる連中だ、しかも人種国家に関わらず、様々な国、団体が被害にあってる」プハー
 
 森「ああ、騒がれてる謎の機械化人間か」
 
 一文字「その通りだが、一つ訂正箇所がある。報道だと機械化人間ってことになってるが、ところがどっこい、こいつらは機械化人間じゃないんだよ」ハァ……
 
 森「機械化人間じゃない?」
 
 一文字「ああ、機械化人間じゃない」タメイキ
 
 一文字「というか、人間でもないらしい。学者がいうには先の大戦で沈んだ船舶などの怨念が集合体となり実体を持った存在らしい」
 
 森「……」
 
 一文字「信じてないね? ま、信じろと言った方が無理な、荒唐無稽な話だよ。この二十世紀になって怨念って、怨念……でも怨念でも機械化人間でも構わない、そいつらは全世界の海域に現れ暴れ回っているのが事実なんだよ」タメイキ
 
 森「で? こいつらを倒せってことですか? 一文字長官殿?」
 
 一文字「いや、そんな簡単な話じゃないんだ。今回の君に頼みたいことはね、森君、君にはある者たちを指揮してもらいたい」
 
 森「指揮?」
 
 一文字「ああそうだ、指揮だよ森君。元、秘密警察長官、兼機械化帝国戦で最前線を指揮した君にある指揮を任せたいんだよ」

所用につき中断します。


 
 一文字「実を言うと、連中――深海棲艦が日本にもたらした被害は甚大、というほどではない。日本近海で確認はされたが、損害は軽微。だけど、連中がよく襲撃をする場所では被害が甚大で、反攻らしい戦いもしないまま、アメリカさんは自国防衛のために殆どの残存戦力を自国の海岸と太平洋地域に逃がした」
 
 森「(……残存?)」
 
 一文字「被害が大きいのは主に東南アジア海域、しかも最初は乗る気だった米国は一体、いや、船として認識されてるから一隻、か? ともかく、連中を潰すのにその十倍の戦力が必要となることを知った途端自国防衛に舵を切った」
 
一文字「そもそも、初期に勢いだけで連中の駆逐に我先に、と手を上げたものの、いざ闘ってみればあの物量戦を得意とするアメリカ艦隊が殲滅というべきほどに被害を受け、無理だってことになってしまったんだけどね」
 
 一文字「が、アメリカさんは先に手を上げてしまったため……」
 
 森「つまりは守りを押し付けられたんだな?」
 
 一文字「……日本の再軍備も一部、認められたが、金を支出するのはもちろん日本の国庫、しかも責任もこちらに押し付け、勝利したなら甘い汁は米国が持っていくだろうな」ヨイショット
 


 森「最近三船がこないのは、お前らが連れてったからか」
 
 一文字「ハリマオ君と越谷君も一緒だよ」
 
 森「ああ、ハリマオなら喜んでいきそうだな、おかげでうちの売り上げは大幅下降だ」
 
 一文字「というわけで、森君、君に艦隊を指揮してもらいたい、頼む」パンッ
 
 森「……一文字さん、俺はもう引退して長い、そもそも、俺が指揮してたのは機械化人間だ。間違っても艦船なんてお門違い、海上戦なんて経験自体が」ハッ
 
 一文字「その通り、君に指揮してもらいたいのは艦隊といっても通常の軍艦などによって構築された艦隊じゃない」
 
 森「……機械化人間の兵器開発転用は、ってあんたらに言っても意味はないか」
 
 一文字「いや、今回は機械化人間の指揮ではない」シャシン ワタシ
 

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