モバP「想い出がいっぱい」 (90)
モバP「みんな……今まで、ありがとう。俺忘れないよ」
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モバP「もう疲れたんだ……」
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モバP「自分を見つめ直す旅なんだ」
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↑
続きです
※キャラ崩壊
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本田未央「プロデューサー……今、あなたは何をしていますか?相変わらず馬鹿なことやって、はしゃいでいるのでしょうか?それとも、偶にみせる実直さで何かに向き合ってるのでしょうか?それでも……いつもと変わないあの笑顔で過ごしているのでしょうか?私は、あなたに会えない寂しさで笑えそうにありません……。ねぇ……笑えないよ……どこに居るの?プロデューサー。会いたい、会いたいよ……」
モバP「ここにいるね。10分ほど前から」
渋谷凛「会えない時間が、私の心にぽっかりと穴を開けて……寒いよ。友達と遊んでいても、仕事をしていても、風が吹いてるんだ……冷たい、凍える風が。私は蹲って泣くだけ。涙が凍って、水晶の様になって……私はその中で眠る人形になっちゃった。ねぇ……早く、迎えに来てよ……私をここから出してよ。ただいまって、抱きしめて暖めてよ……私の心の穴を、暖かいあなたの胸で……愛で……塞いでよ」
モバP「え?なんて?」
未央「っ……」フルフル
モバP「未央笑えてるじゃん」
未央「んん゛っ!プロデューサー……今、あなたはどこに……」
モバP「ここだよ~?こ~こっ!」ハイッ
北条加蓮「私達を置いて消えたPさん……最初はムカついたけど、やっぱり寂しいな……せめて声だけでも聞きたいのに、電話にも出ないし……」
高垣楓「電話にでんわ?」バッ
加蓮「え?あ、はい……えっと……そうだっ!楓さんに抱きつかれてデレっとしてたPさんっ!逃げるとは卑怯だよねっ!私はそこまで気にしないのに……ちょっと、お仕置きはするかもだけど……ゴールインは私としてくれたら、それでオッケーなのになっ!それなのに……もうっ!電話すら無視するなんてっ!」
モバP「加蓮、素になってるぞ?」
加蓮「っ…………ふぅ、早くPさんに会いたいな」
モバP「無視か。ちひろさん、これ一体なんですか?なんかまゆ縛られてるし」
佐久間まゆ「ん゛~!ん゛ん゛~!!」バタバタ
千川ちひろ「……」カタカタ
モバP「えぇ……ちひろさんも無視……ん?」ヴヴヴ
ちひろ《逃げて、電話無視したお仕置きだそうですよ。無視される痛みを知るべきだと。それで私も協力してくれと。まゆちゃんは勿論拒否したんですが、凛ちゃんと加蓮ちゃんが隙をついてあんな感じです》
モバP(成程。楓さんは……温泉雑誌に夢中になってる。あれで釣ったか……ダジャレには反応したけど。さて、どうしようか)
モバP「ん~……奈緒っ!」
神谷奈緒「っ!」ビクッ
モバP「久しぶりだなっ!元気にしてたか?」
奈緒「……」フイ
モバP「目を合わせようとしない、奈緒もかわいいなぁ!でも、ちゃんとかわいい奈緒を見たいなぁ?」
奈緒「っ……」フイ
モバP「ほぅ……奈緒?」サッ
奈緒「……」フイ
モバP「イエ~イ、イエ~イ」サッサッ
奈緒「っ!っ!」ブンブン
モバP「強情だな……心にぽっかりと穴を開けて、蹲って泣いちゃうぞ?」
未央「んはっ!」
モバP「未央が反応しちゃったよ。凛のテンション、海外公演が終わっても落ち着いてないの?」
凛「ハエがいたっ!!」バン
モバP「痛っ!どこからそのスリッパを……ていうか、ハエがいたらスリッパで潰すんだ。凛ちゃん漢らしい……」
凛「もうっ!もうっ!!」バンバン
モバP「顔真っ赤しぶりん、かわいいです」
加蓮「……凛?」
凛「……うん。ハエはやっつけたよ」
モバP「えぇ……まだ続けんの?」
宮本フレデリカ「ハーイ♪期待の新人フレちゃんが午前のレッスンから帰ってきたよ!おるぼわーる?」カチャ
速水奏「フレちゃん、それさよならって意味よ。こういう時はクークーじゃなかったかしら?」
フレデリカ「おぉ!奏ちゃんフランス人説を唱えよう!」
姫川友紀「え!?奏ちゃんフランス人なの?すごいねっ!!」
奏「何を言ってるの……あら?」
モバP「よぉ!久しぶりだな。面接以来か?」
友紀「あっ!プロデューサーだっ!久しぶりー!担当の新人アイドルをほっぽり出すなんて、指導者失格だぞー!」
モバP「え!?そうなん!?三人とも俺の担当なん!?」
フレデリカ「そうなん!担当なん!佐藤さんがフレちゃん達の担当なん!」
モバP「だから佐藤違う。この事務所には謎のハートを投げつけてくる佐藤しかいない。じゃなくて、美嘉の新プロジェクトの影響かな?」
奏「そんな事言ってたね。ふふ、私はあなたが担当になって嬉しいわ」
モバP「……お手柔らかに」
友紀「ねぇねぇ、聞いてもいいのかな?まゆちゃん、大変な事になってるんだけど」
まゆ「ん゛~!ん゛ん゛~!!」バタバタ
モバP「深刻ないじめの結果だね」
友紀「え!?何をそんなに冷静に言ってんのさっ!まゆちゃん今解くよっ!!」タタ
モバP「だって俺へのいじめだもん」
フレデリカ「どゆこと?」
モバP「みんなが無視するんです。社会の闇がここに浮き彫りになってるんです。とっても傷ついてるんです。フレちゃんに慰めを要求します」
フレデリカ「んじゃ、チューしてあげる♪なーんて!」
モバP「それは残念」
奏「それじゃ、私がしてあげる……ん」
モバP「」
奏「どう?元気になった?ふふ」
モバP「お、おま」
凛「プ、プロデューサー?」
モバP「み、見た?」
凛「奏、何して……駄目でしょ?それは駄目でしょ?」
奏「ん?キスくらい挨拶みたいなもんでしょ?ね、フレちゃん」
フレデリカ「ん~……奏ちゃん、顔赤いよ?」
奏「まあ……異性に、それも唇にするのは初めてな訳だから、多少は」
凛「駄目じゃん!駄目でしょっ!!駄目だからっ!!好きでもない人に女の子が簡単にキスなんてっ」
奏「それだったら大丈夫」
凛「聞きたくないっ!!」
奏「まあ、聞いて?こんな簡単な表現は嫌なんだけど……一目惚れって信じる?」
凛「信じないっ!そんなのあったとしても、恐ろしくチョロイ女っ!ビッチ!!」
奏「ひどいわね……でもね?特別な何かを感じて、惹きつけられたの。そして、それはあの子もそう」
凛「あの子!?どの子!?」
奏「Pさんと一緒に旅行してた子」
凛「~~~っ!!一緒って……んんっ!!ん~~~っ!!プロデューサー!?」
モバP「凛、とりあえず落ち着こう。想像してるようなことはないから。ほら、凛だけだぞ?取り乱してるの」
加蓮「う……っ……おろろろろろ」ビシャビシャ
未央「うおぉぉぉ!!北条氏ぃぃ!!マジかぁぁ!うおぉぉ!!!」サスサスサスサス
加蓮「はぁはぁ……ごめん……最終的には私の隣に居ればいいとか言ってたけど、実際目の当たりにすると駄目だ。私、ネトラレ属性ない。完膚なきまでない。キス見た瞬間絶望感に襲われた。Pさんが女の子と二人きりで旅行してるの想像すると、焦燥感と不安感で胃がキュウってなって、頭が真っ白になって、血の気も」
奈緒「もういいもういい!気持ちは分かるっ!!」サスサスサスサス
友紀「……あ、あの?まゆちゃん?」
まゆ「……うふふ」
友紀「だ、大丈夫?」
まゆ「ふ、ふふ……ふ……ふわああああん!うわあああああん!!」
友紀「あぁ!泣いちゃった!!」
まゆ「あああっ!凛ちゃんとぉ、加蓮ちゃんがぁ!!まゆのこと、縛るからぁああ!あ゛あ゛あ゛っ!」
友紀「幼児泣きにシフトしたっ!」
まゆ「あ゛あ゛あ゛っっ!!……ひゅぅ~…………う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~!!」
友紀「よ~しよし!そうだねそうだねっ!!まゆちゃんだったら止めれたもんね?守護神だもんね?セーブ王だもんね?」ナデナデ
まゆ「んくっ……ん……」
友紀「お?」
まゆ「う゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
友紀「だよね!だよね!!」ナデナデナデナデ
モバP「…………な?」
凛「何がっ!?もうぐちゃぐちゃだよっ!」
モバP「知ってるか?今ここには、ちひろさんと楓さんもいるんだぜ?」
ちひろ「巻き込まないでくださいよ!折角気配消してたのに!ねぇ、楓さん!?……楓さん?」
楓「大丈夫?加蓮ちゃん。ここは片づけてるから、ソファで横になったほうがいいわ」サスサス
加蓮「うん……ゴメンナサイ。ありがとう」
モバP「ちひろさん……」
ちひろ「いや……私をそんな目で見ないで……か、加蓮ちゃん!ホットはちみつミルク飲む?作ってくるからっ」タタッ
モバP「逃げおった……それで、奏」
奏「何?」
モバP「人の価値観にあれこれ言いたくは無いけど、アイドルである以上は挨拶のつもりでもキスは厳禁だ。ましてや、唇になんて以ての外だ」
奏「……分かったわ。でも、一応は初めてのキスになる訳だから……もう少し、その……」
モバP「ん、まぁ……光栄だよ」
奏「ふふ、良かった」
凛「甘くない!?もうちょっと説教するとこじゃないの!?私達には抱きしめただけで小言言うのにっ!」」
モバP「だってお前達いつも戯れてるじゃん。そら言うよ。いつ外でボロが出るかわからんし」
凛「もうもうもうっ!!レベルが違うじゃん!キスとハグ!キスとハグの差っ!!ていうか、奏が戯れてるっ!こっちは真剣っ!!」
奏「戯れながらキスして小言だけなら」
凛「許される訳ないでしょっ!」
奏「なら、真剣にするわ。あら、凛達は真剣にやって小言で済んでるみたいだから、真剣にしても同じなのね」
凛「あ゛あ゛っ!!キスとハグの差って言ってるでしょ!!プロデューサー!!この子戯れてるっ!!」
モバP「いやまあ……取り敢えず落ち着こう。クールな凛ちゃんが遥か彼方にぶっ飛んでる」
凛「だって、だってぇ!!!」
奏「この感じだと、事務所内なら許されそうね……ふふ」ボソ
凛「あっ!プロデューサー!この子、不穏なこと呟いた!事務所存続の危機だよ!!」
奏「ふふっ」
凛「笑った!!危険っ!」
モバP「凛、ほんと落ち着こう?な?もう、訳わからんから」
凛「奏の味方なの!?私を捨てるの!?」
モバP「駄目だこりゃ。仕方ない……芳乃~?よしの~ん!」
依田芳乃「呼びましてー?」ニュ
奏「!?」ビク
モバP「ちょっと凛が混乱してるんだ。落ち着かせてくれないか?」
芳乃「そなたの頼みならばー。もしー?」
凛「何!?誰っ!?……幼女?」
芳乃「むー……わたくし依田は芳乃でしてー。ちなみにー、わたくしのほうがお姉さんでしてー」
凛「ごめんね、今それどころじゃないのっ!」
奏「Pさんと旅行してた子って、この子だよ?言い忘れてたけど、ちひろさん情報ね」
凛「!?」
モバP「……おのれ、ちひろ」
芳乃「つまり、めおとのようなものでありー」
凛「!?!!?」
フレデリカ「すごい煽ってる☆争え……もっと争え……みたいな♪」
モバP「やけに静かだったな?キャラ的にもっと掻き乱しそうなのに」
フレデリカ「ひどーい!でも、あってるかも♪ちょっと、ホットはちみつミルク飲んできただけだよ……じゃなくて、ちひろさんの手伝いしてたっ!」
モバP「清々しいほどの嘘吐きっぷりだな。っと、そんな事言ってる間に、はいっ!」
凛「ごめんね。ちょっと取り乱した……もう大丈夫。これからよろしくね、芳乃」
芳乃「こちらこそー、よろしくお願いしますー。みなで手を取り幸せになりましょー」
フレデリカ「おー!あの間で手懐けてる!」
奏「手懐けるって……それにしても、相変わらず凄い子ね」
モバP「謎のよしのんパワーですわ」
奏「謎すぎるよ……」
―――
先輩P「お疲れ様です。凛、奈緒、加蓮、まゆ居るか?そろそろ時間だぞー?」カチャ
ちひろ「凛ちゃん、奈緒ちゃんは加蓮ちゃんの着替えに付き添ってますよ。まゆちゃんはお化粧直しに。もうすぐ戻って来ると思います」
先輩P「着替え?化粧直し?なんでまた……ん?ぁ……P……か?」
モバP「パイ……セン?」
先輩P「おまえ……いつ帰って……まあいい!よしっ来い!抱きしめてやるっ!」バッ
モバP「そんな恐れ多い……」
先輩P「久しぶりにかわいい後輩と再会したんだ。私が抱きしめたいんだよ。遠慮すんな」
モバP「ほんとに恐れが多いんですよ!なんスか!その範馬勇次郎の構えっ!」
先輩P「いいから!ほら、乳好きだろ?あててんのよって言ってやるから!」
モバP「俺には異常に発達した大胸筋にしか見えねぇんスよ!」ダッ
先輩P「てめぇ!最後の時くらいは快楽と共に逝かせてやろうとしたのに!なんだその言い草はっ!!」ダッ
モバP「やっぱ殺る気じゃねぇか!」
先輩P「当たり前だろぉがっ!クソ忙しい時にバックレやがって!!待てやっコラぁ!!」ググ
モバP「なんて口の悪いっ!って、何机持ち上げてるんスか!?え?え!?投げんの!?ラージャンかてめぇ!!」
先輩P「ラージャン?」ピタ
モバP「ポケモンでいうピカチュウ、妖怪ウォッチでいうジバニャンみたいな愛されキャラクターですね」
ちひろ(間髪容れずスラっと言いましたね)
先輩P「ちひろさん」ガタン
ちひろ「ひゃ、ひゃい」
先輩P「ちょっとパソコン借りますね」カタカタ
モバP「っ!」ダッ
先輩P「ゴリラじゃねぇかっ!!」バッ
モバP「うわぁ!飛んだぁ!!へぶっ!!」
ちひろ「……ほんとに飛鳥文化アタックするのかと思っちゃった。あ……」
加蓮「なに……してるの?」
先輩P「おお、来たか。これは、STF。ステップオーバー・トゥホールド・ウィズ・フェイスロックだな」ググ
モバP「ん゛ん゛う゛う゛ふ……ん゛ん゛う゛う゛ふ……」ワタワタ
加蓮「そんなくんずほぐれつ、イチャイチャ……うっ!」
凛「先輩P!今の加蓮、不安定だから!そういうの駄目っ!」
先輩P「は?」グググ
奈緒「大丈夫大丈夫。アレただの処刑だから。な?」サスサス
加蓮「ふぅ~ふぅ~」
まゆ「P……さん?」
凛「まゆ!見ちゃダメっ!!」ギュ
先輩P「なんなんだよ?」グググ
モバP「あんたが……なんなんだよ……ていうか……はやく、しごと……いけ……よぉ……かふっ」パタ
―――
モバP「うぅ……酷い目にあった……」
フレデリカ「お疲れお疲れ!いや~楽しいねっ♪素晴らしいお弁当タイムになったよ」
モバP「あんな中で飯食ってたのか……」
未央「さて、そろそろ私も仕事の準備しないとね」
ちひろ「あ、ごめんなさい。さっきまでのカオスっぷりに言うの忘れてました。未央ちゃんと卯月ちゃんの撮影、先方の事情で延期になりました」
未央「ええ~?む~、暇になっちゃったなぁ……かえ姉さまはまだ仕事じゃないの?」
モバP「この人今日完全オフなんだよ。飲みに行く約束してたんだけど、朝から来てたみたいね。世界は驚きに満ち溢れているよ」
楓「ここにいたら退屈しませんから。それに早くプロデューサーのお顔見たかったから……で、どうでしょう?」
モバP「上々ですね。ただ、奢りになるほどでは無いかと」
楓「ぶ~」
ちひろ「ぶ~」
モバP「意外と飲む人多いから、仕方ないね。特に黄緑の悪魔!」
ちひろ「はて?誰の事でしょうか?」
モバP「あそこに鏡がありますよ?」
ちひろ「ふふ」
モバP「はは」
未央「……二人なんか気安い関係だよね。要注意だよ……ていうか、先輩Pは?ハブ?」
ちひろ「私から一応誘ったんですけどねぇ……海外公演以来、他の子もそうですけど、特にNGとTPの仕事が爆発的に増えましたからね。それに加えて美嘉ちゃんの件でてんやわんやみたいだから」
友紀「そうだっ!その美嘉ちゃんの件ってなに?そんなプロジェクトがあるってのは聞いてたけど」
モバP「そうだな……もうすぐ本人が来るだろうから、その時にでも」
芳乃「ほー。噂をすればー、影といいますがー」
友紀「え?誰か来たの?」キョロキョロ
奏「また謎パワーかしら……」
島村卯月「おはようございます!今日もお仕事頑張りますっ!」カチャ
フレデリカ「残念!卯月ちゃんでしたっ!」
卯月「いきなり残念呼ばわり!?そんな事言っても頑張りますからっ!絶対頑張りますっ!誰が何と言おうとも頑張りますっ!ええ、ええ、頑張りますとも!私を頑張らなくしたら、大したもんですよ!ふんっふんっ!」
モバP「そういう意味じゃないから、落ち着こうな?あと、卯月の今日の仕事無くなったから」
卯月「……プロデューサーさんは大したもんです……ん?プロデューサーさん?」
モバP「おう、お久っ!」
卯月「わぁ~!プロデューサーさんだっ!はむっ」カプ
モバP「うひっ」ビクン
奏「……耳を甘噛みするのはアリなの?」
城ヶ崎美嘉「無しだよ……ほら、卯月。ブレイクっ!」
城ヶ崎莉嘉「あー!Pくん浮気してるっ!ひどいひどいっ!」
卯月「ん?美嘉ちゃん、莉嘉ちゃんもひと噛みいく?」
美嘉「……え?」
莉嘉「いいの?」
モバP「駄目に決まってるだろ!卯月もいい加減にしなさい!」
卯月「は~い」スタ
モバP「ってことで、何となく察したと思うけど、美嘉の妹の」
莉嘉「やっほー☆莉嘉だよ!お姉ちゃんと一緒にアイドルすることになったんだ~!よろしくね☆あと、Pくんの彼女だよ!へへへっ照れるな♪」
楓「……プロデューサー?ふふ」
モバP「ここにいるのが、騒がない人達で良かったですよ。仕事の説明と契約について城ヶ崎家に行った時に懐かれちゃいまして」
莉嘉「Pくんがアタシの魅力にメロメロになったんでしょ~!」
美嘉「莉嘉。プロデューサーを困らせないの」
モバP「美嘉、大丈夫。……ん~、フレデリカなら……」
美嘉「?」
モバP「さて、莉嘉。俺を莉嘉の彼氏にしてくれるという魅力的な事についてだが」
莉嘉「へへっ、自慢していいんだよ?」
モバP「うん。でも残念ながら、もう彼女……いるんだ」
莉嘉「え!?嘘っ!誰!?」
モバP「フレデリカだ」
フレデリカ「そう、彼女です」
未央「迷いなく瞬時にノリおった……」
莉嘉「ぐぬぬっ凄い美人さんだっ」
卯月「かく言う私も彼女でね」
莉嘉「んなっ!?」
モバP「ンフ……んん゛!そういう訳だから、ごめんな?」
莉嘉「む~……でも二人も彼女がいるなら、莉嘉も彼女でいいよね?」
モバP「二人目は、完全に島村奇想天外だったんだけど……どうしよ」
莉嘉「え?」
モバP「いや、何でもない。ん~……あれだ。実は二人とはもう別れないといけないんだ」
莉嘉「じゃあ!」
モバP「事務所が346プロになって規約が変わってな?プロデューサーはアイドルと付き合ってはいけないことになったんだ」
美嘉「結局そういう理由にするんだ……」
フレデリカ「手切れ金は最高級おみたまプリンでいいよ~」
卯月「実質一万円だね。あ、二セットだから二万円だね」
モバP「おまえら……」
莉嘉「……バレなきゃ、いいんじゃないかな~?」
モバP「バレたら二度と会えなくなるぞ?」
莉嘉「う~」
モバP「俺は彼氏彼女にならなくても、大好きな莉嘉と一緒にこの事務所で頑張っていきたいなぁ」
莉嘉「大好き?ほんと?」
モバP「おう!」
莉嘉「じゃあ、それでいい。でも!いつかアイドル卒業したときはっ!」
モバP「そうだな。けど今はトップアイドル目指して一緒に歩んで行こうな?」
莉嘉「うんっ!」
奏「……悪い人ね」
未央「しぶりん達に報告しとこ」
楓「今日の飲み会での話の肴が出来ましたね」
美嘉「莉嘉を泣かしたら許さないからね。あと、アタシだって卒業したときは……わかってるよね?」
フレデリカ「プリン楽しみだなー♪」
卯月「メロンでもいいですよ?生ハムを忘れずに!」
芳乃「そなたー?……………………………………………………………………………………そなたー?」
モバP「……よしのんが一番怖いんですが」
友紀「よく分からないけど、一件落着したんだよね?美嘉ちゃんと莉嘉ちゃんのユニット楽しみだねっ!!」
モバP「ユッキだけが癒しですよ……」
―――――――――
――――――
―――
モバP「んは~、ねむぅ~」カチャ
先輩P「おう、早いな」
モバP「うおっ!びっくりした。先輩こそ早いッスね。誰も来てないと思ったのに」
先輩P「やることいっぱいなんだよ。誰かさんが休んでたから」
モバP「引っ張りますね……一応言い訳させてもらうなら、本当に休めるとは思ってなかったんですよ?そして実際休みって感じではなかったんですから」
先輩P「休みの終わりに、ちょっと美嘉の家に説明に行ったぐらいで何を言ってんだか」
モバP「その前にですね……部長が言うわけですよ。旅行ついでに、女子寮出来たから、それについて親御さんに直接話してこいって。近況も顔合わせて聞いたほうが安心するだろうって」
先輩P「そんぐらい普通じゃねぇか。芳乃だっけ?そいつの実家に挨拶するって建前だったんだろ?」
モバP「建前って……まぁ、そうですね。でも、そこがスタートです」
先輩P「え?もしかして、全員の実家?」
モバP「南は鹿児島から北は北海道まで。全国行脚です」
先輩P「ぶははははっ!有給使っての日本一周羨ましいですっ!んはははっ」
モバP「これ完全に仕事ですよね……有給なんスかね?」
先輩P「だってお前が申請したんだろ?ふひひ」
モバP「えぇ……京都に拠った時も、和菓子屋の娘に絡まれて結局温泉にも入れてないのに……休日らしいこと一つもしてねぇ……」
先輩P「部長の良心に期待しとくんだな。ふははは」
友紀「おはよーございまーすっ!」カチャ
モバP「おぉ、おはよう。朝から元気ね」
先輩P「おはよう。友紀も早いんだな」
友紀「プロデューサーにこの時間に集合って言われたからね!昨日はビール我慢したんだよっ!褒めてもいいんじゃないかなっ」
モバP「えらいえらい。……そういや友紀って二十歳だったんだよな。最初の印象は巴くらいだと思ってたんだけど……こう見ると意外と背丈あんのな」
友紀「そうだよ~……って!そういえば、この前の飲み会!大人組みんな誘ってたんじゃん!あたし誘われてないっ!ちひろさんと楓さんだけと思って遠慮してたのにっ!」
モバP「それについてはゴメンとしか……完全に中学生の認識だった!てへっ☆」
友紀「今度はちゃんと誘ってよ!勿論おごりねっ」
モバP「しゃーないな。任せとけ」
先輩P「ゴチでーす」
モバP「またこの人は……」
輿水幸子「おはようございます……ふあぁ」
モバP「お、来たか。それじゃ、二人とも行くぞ」
幸子「こんな朝っぱらから呼びつけて、どこに行くんですか?寝不足はカワイイボクのお肌に」
モバP「デビューに向けての特訓だ!」
幸子「……人の話は最後ま」
モバP「前言ってた事、本当にやるぞ!幸子っ!!」
幸子「だから、被せ」
モバP「友紀も頑張ろうな!」
幸子「っ!!」ゲシ
モバP「いてっ」
友紀「……で、どこ行くの?」
モバP「あ、その前にこれにサイン頼む。幸子はこっちだな」
幸子「免責同意書?パパのサインがありますね……スカイダイビングですか…………え!?」
モバP「幸子の実家に行った時にちゃんと説明してるからな?納得してもらった上でのサインだから、そこんとこヨロシク!」
幸子「ボクが納得してないんですが!?」
モバP「はっはっはっ!はい、ボールペン」
幸子「っ!!」ゲシ
モバP「いてっ」
友紀「そもそもデビューになんの関係が……」
モバP「幸子が一人でスカイダイビング出来るって言うから。デビューイベントは野外で、空から登場しようって……」
友紀「幸子ちゃ~ん……えぇ……」
幸子「この人が勝手に言ってるだけです!ボクはただ、その位の度胸はあるって言っただけで」
モバP「流石さっちゃんだぜっ!」
幸子「っ!!」ゲシ
モバP「いてっ」
友紀「一人は無理だよぉ……」
モバP「いや、流石にタンデムインストラクターと一緒だぞ。一人で飛ぶにはライセンスいるし」
友紀「それなら……」
幸子「え!?」
友紀「でもなんであたし達だけ?フレデリカちゃんと奏ちゃんは?あ、芳乃ちゃんもデビューまだだっけ」
モバP「奏はそんなバラエティー向きじゃないかなっと」
幸子「ボク達はバラエティー向きだと言いたいんですか!?だったら、フレデリカさんは!?」
モバP「あいつは仕掛け人っぽいじゃん?寝起きバズーカぶっ放すタイプ?」
友紀「じゃあ、芳乃ちゃんは?」
モバP「芳乃は……ダイブのタイミングで『この背負い袋はー置いておきましてー』とか言って、ふわっと飛びそうじゃん。落ちるんじゃなくて、ふわっと。それを見たとき、どんな顔すればいいかわかんない」
幸子「……なぜか、否定出来ないですね」
モバP「ね?そんな感じで二人に決まりました!ぶっちゃけ、友紀は巻き込まれた感じなんだけどねっ!元々、幸子単独の企画だったし!菜々さんもデビュー決まってなかったら……おしい!」
友紀「幸子ちゃ~ん……」
幸子「断言しますけど、ボクは何一つ悪くないですからっ!!」
モバP「まあまあ、芳乃にも相談したけど、『万に一つもー事故はないのでー大丈夫だとー』って言ってたから」
幸子「それを聞いて安心してしまうのが、なんとも……」
モバP「目に浮かぶようだよ。カワイイ二人がステージに舞い降りた瞬間、ファンの心を」
友紀「鷲掴みっ!」
モバP「はい正解」
幸子「うるさいですよ……うぅ、仕方ないですね。確かにインパクトはありますし……」
モバP「よっしゃ!じゃあ、ここにちょちょっとサインをば。……なんスか、先輩。その目は」
先輩P「いや……お前、ぶっ飛んでんな。よくそんな企画通したよ……」
モバP「俺としてはよく通ったな……ですけど。でも、実際最高のアピールになると思いますよ」
先輩P「そうだな。しかし、これ特訓だから何回か飛ばんといけん事、こいつら気づいてんのか?」
モバP「シッ!」
友紀「どうしたの?これ書いたよ」
幸子「なんか詐欺にあった気分ですね……」
先輩P「あながち間違ってない」
モバP「そこ!要らんこと言わない!よし、それじゃ行くか。ちょっと時間押してるな……」
前川みく「おはようにゃ。あ!Pチャン!早起きして良かったにゃ!あのねあのね」
モバP「おお!おはよう!すまん、ちょっと急いでるんだ!二人共、行くぞっ!」タタ
幸子「ちょっと!待ってくださいよ!」タタ
友紀「それじゃ、行ってきま~す!」パタン
みく「ぁ……」
先輩P「……はぁ。あの馬鹿……みく、こいこい」
みく「……うん」
先輩P「あいつ、マジで時間無かっただけだから気にすんな」ガシ
みく「うん……え、なにこれソファ?」フカァ
先輩P「おうセクハラすんなや」
みく「ふふ……ねぇ、ちょっと借りたいものがあるにゃ」
先輩P「?」
―――
モバP「なんで俺も飛んでんだぁぁぁあああああ!!おわぁああああああ!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
幸子「プロデューサーぁぁとぉ!アイドルはぁあああ!一蓮托生ぉぉぉおおおおおお!ほあぁあぁぁああああ!!!」
友紀「うわあ!あははははは!すごいすごいぃぃ!!んはぁ!ははははは!!ふははっあはははははははははははは」
―――――――――
――――――
―――
モバP「最近事あるごとにダイブしてるけど、経費大丈夫なんですかね?やっぱり三人分はきついですよね?」
ちひろ「大丈夫ですよ。新しく出来たアイドル部門のプロジェクトですもの。予算は潤沢です。プロデューサーさんのダイブ費用もバッチシ!」ニコッ
モバP「最悪にいい笑顔ですね……」
みく「Pチャン発見!確保にゃぁ!!」バタン
モバP「みく?ドアはもう少し静かに……」クル
赤城みりあ「わあ~かくほ~!」ピョン
莉嘉「Pくん、しんみょーにしろ~」ピョン
モバP「甘い!よっ、はっ」ガシッガシッ
みりあ「わあ!かくほされた!あははっ」プラン
莉嘉「おぉ、Pくん力もちだぁ。ハァ……カッコイイなぁ……」プラン
みく「二人とも!これは遊びじゃないにゃ!莉嘉チャンなにトキメイているにゃ!確保にゃぁ!!」
みりあ「そっか!プロデューサー大人しくしろー!やあ!たあ!」プランプラン
莉嘉「そうだった!Pくんっ!痛くしないから、莉嘉に身を委ねてよぉ!んっ!はっ!!」プランプラン
モバP「ちょっ!危ないから、暴れるなって!」ググ
みりあ「ひゃはは!くすぐったい~!」
莉嘉「あはぁ……」
みく「莉嘉チャン!さっきから如何わしいにゃ!Pチャンは空気を読むにゃ!!」
モバP「わかったわかった。ほら、降ろすぞ」
みりあ「っと……かくほっ!」ガシ
莉嘉「Pくん……」ギュウ
モバP「うーわー。なんだー俺がなにしたって言うんだー。はなせー。……莉嘉は正気になろうなー」
みく「最近のPチャンはアイドル差別が激しいにゃ!アイドル労働基準監督官から是正勧告が出されたにゃ!」
モバP「なんだそりゃ。差別なんてしてないって」
みく「口を慎むにゃ!アイドル労働基準監督官……先輩Pのお墨付きにゃ!」
モバP「なにしてんだあの人……」
みく「担当アイドルばかり気に掛けて、他のアイドルは蔑ろっ!その行為、目に余るにゃ!」
モバP「そりゃ担当アイドルは気に掛けるわい。それに蔑ろになんてしとらんよ」
みく「白を切っても無駄にゃ!これを見るにゃ!」
モバP「ハンディカム?」
みく「先輩Pから借りたこのカメラで、ここ数日間のPチャンを……鬼畜を撮っていたのにゃ!」
モバP「ちひろさん、盗撮されてたみたいですよ?」
ちひろ「プロデューサーさん、少女二人をはべらせる。一人はすでにメスの顔っと」カシャ
モバP「待って待って!冗談ですって!!」
ちひろ「みくちゃん、この画像を脅しの……交渉の道具にするといいですよ」
みく「あ、ありがとうにゃ」
モバP「やっぱ鬼畜じゃんか……」
みく「と、とにかく!これを見て大いに反省するにゃ!」
モバP「えぇ?飯食いに行こうかと思ってたんだけど」
みく「事務所で謎のチェーンメールが流行しそうにゃ。恐怖のロリコンプロデューサーってタイトルで」
モバP「なにしてる。はよ見るぞ」
ちひろ「ふふ……お昼行ってきまーす」スタタ
モバP「くそう……悪魔め……」
みりあ「あ!お菓子あるから一緒に食べながら見ようね?」
モバP「うんうん。みりあは天使だなぁ」グシグシ
みりあ「ひゃあ!やめてぇ!あはは」
莉嘉「P……くん」ハアハア
モバP「こりゃあかん……ん~…………あ!カブトムシっ!」
莉嘉「え!?どこ!?」ハッ
モバP「嘘っ!」
莉嘉「もうっ!」
みく「……なんでもいいけど、準備を手伝うのにゃ」
―――
みく「それじゃ、再生するにゃ!ポチっとにゃ!」
ある日の風景①
モバP「テロップまで入れてんのか」
みく「わかりやすい様ににゃ」
卯月『プロデューサーさんっ!制服ですよ、制服!!』
モバP『その言い回しは止めとこうな?どうしたんだ、学校から直接来たのか?』
卯月『プロデューサーさんに見せる為ですよっ!イエイ!トレードマークはお胸のりぼん!』
モバP『だから止めいっちゅーに』
卯月『それで、どうですか?普段とは違う格好にドキッとしちゃったりします?』クルクル
モバP『そうだな。カワイイと思うぞ』
卯月『ですかっ。えへへ!』
向井拓海『わりぃ!遅れたっ!!』バン
モバP『うお!ビックリした!もうちょっと静かに……うおぉ!?セーラー服じゃねぇか!』
卯月『……すごくビックリしてる』
拓海『んだよ、見てんじゃねーよっ!着替える暇なかったんだよっ!!』
モバP『なんか新鮮でいいな!カワイイぞ、たくみん!写真撮っていい!?いや、もう撮るけどね!?』カシャーカシャー
拓海『や、やめっ!オイコラァ!シメんぞ!!こ、このっ!ニヤついてんじゃねぇ!!』
モバP『だってカワイイ。カワイイだって。仕方ない仕方ない』カシャーカシャー
卯月『……』
拓海『くぅ……やめろよぉ……恥ずかしいだろぉ』グス
モバP『!?悪いっ!調子乗ってたっ!』
拓海『なんてなっ!アタシも結構演技上手くなったろ?でも、恥ずかしいのはマジだかんなっ!消しとけよ、それっ!』
モバP『うおぉ……焦ったぁ……でもあんな姉御もカワイかったと』
拓海『あ?』
モバP『あ、はい。早急に画像消去を致します』
拓海『ったく。それじゃ、着替えてくるから』
モバP『あいよ。今日のロケ地、近場だからまだゆっくりでいいぞ』
拓海『……はやく言えよ』
卯月『……とーう』ビョン
モバP『のわっ!……強制おんぶは妖怪の特権だぞ?』
卯月『そうです。私は今妖怪です。乙女心を傷つけまくった、プロデューサーさんに憑りついた妖怪です』
モバP『……演技って言ってたけど、やっぱり傷ついてた?』
卯月『……何もわかってませんね。許せません。お仕置きですね』
モバP『えぇ……何すんの?』
卯月『耳を舐ります。やめてって言っても舐り続けます』
モバP『耳は本気で敏感だから、無理かなーって。ましてや、ねぶるっとかぁぁ、やめへぇ!』ビクン
卯月『はむん、んん。んんん』
モバP『』ビクンビクン
みく「これ以上は教育上良くないから、ここでカットしたにゃ」
莉嘉「ええ~!もっと見たかったぁ!」
みりあ「みりあもねぶっていい?」
みく「駄目にゃ!そこは触れなくていいのにゃ!Pチャン、客観的に見てわかったでしょ!?」
モバP「……確かに調子に乗りすぎてたな」
みく「んにゃぁ!少しはなんで卯月チャンが妖怪耳舐りになったのか考えるのにゃ!そしてこのビデオを見ることになった切っ掛けをっ!」
モバP「あぁ……なるほど。でも、卯月にもちゃんとカワイイって」
みく「シャラーップにゃ!あんだけあからさまに差をつけられたら、誰だって傷つくにゃ!卯月チャンだからあの程度で済んだのにゃ!」
モバP「だって拓海のセーラーとか意外過ぎて……」
みく「言い訳はいらないにゃ!Pチャンが差をつけた事!これがリアルにゃ!!」
モバP「そうだな……これについては、言う通りだ。すまん。卯月にもよく謝っとくよ。でも、蔑ろにしとる訳では……」
みく「ビークワイエットにゃ!まだまだ裏づけ映像があるにゃ!……見るにゃ?」
モバP「見ないにゃ」
みく「二発目、スタートにゃ!」ピッ
モバP「……」
ある日の風景②
まゆ『お弁当……Pさんの為を想って作ってきたの……食べてくれますかぁ?』
モバP『あ~……有難く頂くよ。ただ、昼は先約があってな。夕飯にしてもいいか?』
まゆ『そうですか……じゃあ、これは冷蔵庫に入れときますね……』
モバP『ごめんな?折角作ってくれたのに』
まゆ『急に作ってきたまゆがいけないんですから……それに、食べてもらえるなら、まゆは嬉しいですよぉ?』
モバP『そっか』
村上巴『P!はよ行こうでっ!何しとんのじゃ!いちごパスタがうちを呼んどる!』
橘ありす『巴さん、まだ作り始めてもないんですから……ふふ』
モバP『……どうだ?一緒に』
まゆ『まゆは自分のお弁当があるから……その……』
モバP『ねー、だよねー』
巴『のぉ、作っとるとこ見てもええか?うちも料理の一つでも作れるようにならんとのぉ』
ありす『いいですよ。どうせなら、皆で作りましょうか。Pさん、どうですか?』
モバP『それはいいなっ!それがいいなっ!まゆっ!』バッ
まゆ『ふふ、はい。ありすちゃん、私も一緒でいいですか?』
ありす『もちろんです。よろしくお願いします』
巴『これは最高のいちごパスタが出来そうじゃのぉ!』
モバP『Oh……』
モバP「これの何が問題なんだ?」
みく「他の子の料理を優先したにゃ!」
モバP「先約なんだから……ありすを断ってまゆの弁当を食べるのほうが問題だろ」
みく「もちろんにゃ。でも、頭ではわかってても後回しにされたって思ってしまうものにゃ!女の子っていう生き物は!」
みりあ「そうなの?」
莉嘉「そうかも?」
モバP「どうしろと……」
みく「無理してでも、両方一緒に食べるべきだったにゃ」
モバP「ラブコメでよくあるやつね。でもそれはそれで、嫌じゃないの?味わう事もなく詰め込んでますって感じで」
みく「むっ」
モバP「だから俺は夕飯としてちゃんと食って、感想を伝えたよ」
みく「それなら、蔑ろにはしてないにゃ……Pチャンの勝ちにゃ」
モバP「勝ち負けなのか……まぁ、フォローじゃないけど弁当箱返すついでに、それに弁当を作って渡したよ。要らんお世話かもしれんから、許可はとってな」
みく「作ったの!?」
モバP「うん」
みりあ「みりあも!みりあもプロデューサーのおべんとうたーべーるー!」
莉嘉「莉嘉もっ!Pくん作って!!」
モバP「仕方ない……明日弁当箱持ってくること。皆には内緒にすること。キリがないからな。約束できるか?」
みりあ・莉嘉「「うんっ!」」
みく「みくもお願いするとして……次にゃ!」ピッ
モバP「まだあんのか……」
ある日の風景③
龍崎薫『……』ガチャ
みく『……』ビク
薫『せんせぇ!!ロッカー開けたらっ』
みく『待つにゃ!』ガバッ
薫『ん~!ん~!』
みく『今大事な撮影中なのにゃ!Pチャンにバレてはいけない大切なミッションにゃ!大声出しちゃダメにゃ!わかったにゃ!?絶対大声出しちゃダメにゃ!!』ヒッソー!
薫『ん!ん!』コクコク
みく『いい子にゃ。じゃあ、手を離すにゃ。絶対大声出さないように……』ソ……
薫『せんせぇ!!!』
みく『なんでにゃ!?』
薫『おやくそくでしょ?かおる知ってるよ!』
みく『ふんにゃぁ!!今のはフリじゃないにゃあ!!』
モバP『なに騒いでんだー?事務所ではもう少し静かになぁー。みくー』
みく『みくだけ!?』
みく「みくだけに注意!みくだけにっ!!」
モバP「う~ん……」
みく「なんか言ったらどうにゃ!?みくは傷ついたにゃ!!」
モバP「いや……さっきも言おうと思ったんだけど……。要は、俺が自分の担当を贔屓してるって言いたいんだよな?」
みく「はっきり言ってしまえば、そうにゃ!だからもっと、みく達をっ」
モバP「でも、ちび達の担当って部長だぞ?」
みく「……………………………………次っ!」ピッ
モバP「えぇ……」
ある日の風景④
神崎蘭子『なんと難解たる古の辞遣いよ……』
モバP『基本的には単語を二つに分けて、前後逆に言ってるだけだから』
蘭子『ツェーマン……』
モバP『一万ね。ツェーはドイツ語らしいぞ』
蘭子『ほうっ!』
モバP『ドイツ語が琴線に触れたか』
ちひろ『何ですか、その資料。勉強ですか?』
モバP『業界用語集ですよ。蘭子のこと気に入ってるディレクターさんが、時代を感じる業界用語を使いまくる人なんで』
ちひろ『うわぁ、それは大変そうですね』
モバP『その人もワザとやってる節はあるんですけどね。二人の会話のカオスっぷりは周りを笑顔にしますから』
蘭子『ククク……あえて道化を演じてるとも知らず……哀れな……』
モバP『噛みあわなさ過ぎて、段々涙目になる蘭子の可愛さにほっこりしてるんだけどね』
蘭子『んなっ!?ばかばか! もぉしらない!……はっ』
遊佐こずえ『ぷろでゅーさー、いじめちゃ、めっ』
モバP『はい、すいませんこずえさん。あと、お願いが。そろそろ足が痺れてきたので、膝上から退いてくれるとありがたいんですが』
こずえ『ん~……こずえはちゃいちーだから、だいじょうぶー』
モバP『こずえはこの紙見ちゃだめー』パッ
こずえ『やー、こずえもみるー』ヨジヨジ
モバP『登るな登るな』
先輩P『お疲れっす』カチャ
こずえ『あ、ぱいおつかいでーの、ちゃんねーだー』
先輩P『……モバP』
モバP『ちゃうねん』
ちひろ『こずえちゃんは、こっちに来ましょうねー』ヒョイ
こずえ『ん~』
先輩P『幼女にしょーもないことを……』
モバP『蘭子助けて……』
蘭子『魔王でも及び難いものはある』ダッ
モバP『あっ!某自称カワイイが言ってたぞ!アイドルとプロデューサーは一蓮托生だって!』
先輩P『っ!』ダッ
モバP『ちょっ!来た来た来たっ!!らんこぉぉぉ……』
モバP「……これ、ただ俺がひどい目に合ってるだけじゃん」
みく「この画面端を見て欲しいにゃ」
モバP「美優さん?」
みく「おわかりいただけただろうか……」
モバP「美優さんを心霊扱いすんなよっ」
みく「寂しそうに見つめる女性。その腕の中にはモフられ過ぎてぐったりしてる着ぐるみ少女が……」
モバP「仁奈……」
みく「お互い少女を抱っこしてる者として、楽しくおしゃべりしたいオーラを出してる美優チャンに気付けば、仁奈チャンはこんなことにはならなかったにゃ!」
モバP「難癖もいいとこじゃねぇか……」
みりあ「ねーねー、ぱいおつかいでーのちゃんねーってなにー?」
モバP「さあ、なんだろーなー」
莉嘉「お姉ちゃんに聞いてみよっ☆」
モバP「なにそれ楽しそう」
みく「なんて言ってる間に、次にゃ」ピッ
モバP「マジか……」
ある日の風景⑤
財前時子『……』
大沼くるみ『……』
モバP『アレ、何してるんだ?くるみが差し出してる箱、ケーキか?』
双葉杏『あれ、ドーナツだよ。友達に折り合い悪い人と仲良くなるには、どうしたらいいか聞いたみたいだね』
モバP『甘いもので釣るってことか。しかし、くるみも強くなったなぁ。時子さんを前にしても堂々と』
くるみ『……』フルフル
モバP『……は、まだ無理か』
時子『貴方、ちょっとこっち来なさい』
モバP『ういッス。どうしたんです?』
時子『コレ、本当に脳に行く栄養が胸に行ってるわ。事あるごとにドーナツを差し出してくるの。どんな躾けをしているの?貴方の管轄でしょっ?言わないと分からないグズなのっ!?何黙ってるのっ!?貴方に躾けが必要みたいねっ!?あぁ!?』
モバP『……ス。言葉もねッス』
杏『急にスイッチ入ったもんね』
時子『ドーナツドーナツドーナツっ!!朝来てドーナツ!着替えてドーナツ!!レッスン後にドーナツ!!!昼食後にドーナツ!!!!帰り際のドーナツ!!!!!あぁ!?』
くるみ『ひぅ……だって、ドーナツさえあればすぐ仲良くなれるってぇ。とにかく、ドーナツだってぇ……ふぇぇ』
モバP『その友達はドーナツに命でも助けられたんかな……』
くるみ『でも、それだけじゃダメだってぇ……ひぐっ』
モバP『流石にちゃんとしたアドバイスしてたか』
くるみ『時と場合に応じたドーナツを提供することってぇ……気遣いは大切にねってぇ……』
モバP『………………………………………………そっかぁ、時と場合に応じたドーナツかぁ』
時子『アァン!?時と場合!?そいつ、私の前に連れて来なさい!縛り上げてやるわっ!』
くるみ『ひぃ……ふぇぇ、ぷろでゅーしゃー……ひぐっ……ぐすっ』ギュウ
モバP『あーあー。鼻水と涎が……ほら』ウニウニ
杏『まあレッスン後すぐにドーナツ出されたら、口の中パッサパサにしたいんかと思っちゃうよね』
モバP『ドーナツ縛りだから仕方ないけど……気遣いとは、程遠いなぁ』
時子『……冷えてたわっ!……………………馬鹿らしいわね、もう……』
モバP『やだ、くるみちゃん気遣い上手』
くるみ『ほんとぉ?よかったぁ……えへへ』
時子『はぁ……もういいわ……くるみ、それ食べてあげるから紅茶入れて来なさい』
くるみ『!?う、うん!』タタ
杏『危なっかしいから、杏も手伝ってくるよ』タタ
モバP『なんだかんだでドーナツで若干仲良くなれそうなのが凄いな……あ、留美さんもどうです?ドーナツ』
和久井留美『え?あぁ、頂くわ。ありがとう』
モバP「これは流石に俺悪くないだろ。ちゃんと留美さんも誘ってるし」
みく「Pチャンそこじゃないにゃ。留美チャンはこの時、結婚情報誌を読んでたにゃ!」
モバP「みく、大丈夫か?それは大丈夫か?」チラチラ
みく「なにキョロキョロしてるにゃ!Pチャンは留美チャンの渾身のネタをスルーしたのにゃ!これを蔑ろと言わなくてなにを」
留美「あれはモデルをしたからチェックしてただけよ。面白そうな事してるわね。私も一緒していいかしら?」ガッ
みく「……Pチャン、みく死ぬのかな?すごく頭に圧迫感があるにゃ」
モバP「みりあと莉嘉もウエディングドレス着たいか?」
みりあ「着たい!ひらひらでカワイイのがいい!」
莉嘉「女の子の夢だよ!当然っ!」
みく「無視するにゃあ!うにゃあぁぁぁぁぁ!あたまがぁぁ!Pチャン、たすけてぇぇ!」
モバP「おや?チャプターがまだあるなー」ピッ
みく「薄情ものぉぉ……」
ある日の風景⑥
佐々木千枝『プロデューサーさん見てください、これっ』
モバP『お、スマホだ。お母さんかお父さんのか?』
千枝『違いますよ!買ってもらったんです!えへへ』
モバP『嬉しそうだな。最近は小学生でもスマホか……凄いな』
森久保乃々『子供向けのスマホですね……お手頃価格で、子どもを見守る安心機能です』
モバP『詳しいな』
乃々『もりくぼも、同じのですから……高校生まではこれじゃないとダメって言われたんですけど……』
モバP『それでいいと思うけどな。充分充分』
乃々『もりくぼも、そう思います……あまり使いませんし……』
モバP『不満に思っとる訳ではなかったんかい』
千枝『あの、それでお願いがあるんですが……番号の交換してくれますか?』
モバP『ん。むしろ、俺からお願い』
千枝『えへへ。よかった~。乃々さんもしてくれますか?』
乃々『しゃべるのは……苦手ですけど……それでも、いいのなら……』
千枝『はい!ありがとうございます!』
モバP『乃々もいい意味で変わってきたな。千枝、乃々と仲良くしてやってくれな』
千枝『もちろんです!乃々さん、しつこくは電話もメールもしないんで、たまには相手してくださいね?』
乃々『あぅぅ……たまになら……』
千枝『プロデューサーさんにもいいですか?出来れば、ラインも……』
モバP『あ~……そうだな。本当は仕事と関係ない事で使っちゃいけないんだけど……千枝はいい子だから、良しとしよう!丁度、ラインもこの前無理矢理登録されたし……』
千枝『い、いいんですか?』
モバP『おう!ただ、皆には秘密な?この三人だけの秘密』
千枝『はい!えへへ。お仕事の邪魔はしないように気を付けますねっ』
みく「何か申し開きは?」
モバP「頭痛くない?大丈夫?ちょっと頭痛薬探してくるな」ガタ
みく「いらない。何か申し開きは?」グイ
モバP「千枝は担当アイドルじゃ……」
留美「乃々ちゃんは担当アイドルね」
みく「みく達には、仕事以外電話もメールも禁止って言ってたよね?あと、ラインなんて初耳なんだけど?」
モバP「語尾が普通になってるにゃ。怖いにゃ」
みく「いいから。ラインしてるの?」
モバP「俺から積極的には……千枝から来るくらいで……」
ポキポキ
留美「いいタイミングで着信したわね」
みく「見ないの?」
モバP「いえ……」
みく「……ふぅ。見ていいにゃ。千枝チャンが可哀想にゃ」
モバP「うすっ。さーせん」ス
シューコ<お腹すいたーん♪
みりあ「シューコってだれー?」ニュ
モバP「ぬあ!みりあちゃん!人のケイタイは覗いちゃイケません!!」
みく「……はよ」
留美「説明」
モバP「うわぁ……あれ?莉嘉がいないなぁ。ちょっと探して」
みく「さっきトイレ行った」
留美「説明」
モバP「……京都で和菓子屋に拠ったとき、絡まれたんですよ。その時にラインも無理矢理登録されて……」
留美「P君なら躱せたでしょう?それとも、タイプだったから、そのまま流されたとでも?」
モバP「いやいや!芳乃が『この方はー、いずれーそなたの助けになるでしょー』って言うんで!」
みく「むぅ!それにしても、店の滞在時間なんて長くても十分そこらにゃ!そんだけで連絡先を」
ポキポキ
みく「……交換なんて」
ポキポキ
みく「……早すぎ」
ポキポキ
みく「るにゃあ!!!」
モバP「いやまあ……そこの店主が芳乃をえらく気に入って、しばらくマスコットとして居てほしいと。その間、娘を観光案内に貸すからって」
ポキポキ
留美「……取り敢えずわかったから、一言でも返してあげなさい」
モバP「すいません」
シューコ<お腹
シューコ<すい
シューコ<たーん
シューコ<♪
これ以上はブロックの対象になります
シューコ<ああ!ゴメンゴメン!でも既読無視はひどいよー
大事な話してたから
シューコ<京都で出会ったカワイイ娘の話かなー
口に最中突っ込んで口の中の水分とばすぞ
シューコ<マジでー?じゃあ待ってるー♪はやく来てねー!
留美「P君。私は一言でもって言ったわよね?」ズイ
モバP「おほぉ……ちかーい……すいませんっした!」
莉嘉「あー!Pくんがチューしようとしてるっ!」
モバP「おぉ!莉嘉帰ってきたか!ほらっ、隣座れっ!続き見るぞ!」
莉嘉「うん!」
みりあ「じゃあ、みりあが再生押すー!」ピッ
みく「後でラインのID教えるにゃ」
留美「拒否は許さないわ」
モバP「は、はは……」
ある日の風景⑦
モバP『菜々さん。デビューCDのサンプルが届きましたよ』
安部菜々『おお!ついに……ついに!長年の夢だったCDデビュー!うぇーん、うれしいですぅ~!』
加蓮『おめでと~!』パチパチ
まゆ『ふふふ、おめでとうございます』パチパチ
奈緒『あたし達もCDデビューの時はテンション上がったよなぁ』パチパチ
凛『だね。おめでと、菜々さん』パチパチ
菜々『ありがとうございますっ!うぅ……アイドルになれてよかった……憧れ続けてよかった……』
モバP『それじゃ、聞いてみますか。実は完成版って俺もまだ聞いてないんですよ』
菜々『みんなで聞くんですか?なんか照れますね~』
モバP『ははは。それじゃ、再生~』
その時、空から不思議な―――
アイドル達『…………フフ』
――― ウサウサウ~サ、ウ~サミ~ン♪
アイドル達『……………』
菜々『えっと……』
モバP『あの間奏のセリフは……』
凛『あの……プロデューサーさんはナナの本当の姿を知っても、好きでいてくれますか?』
菜々『完コピだ!』
奈緒『これ、要はPさんが菜々さんのことを好きってことだよな?』
菜々『なんちゃって~!なんちゃって~って言ってますから!』
加蓮『……』
まゆ『……』
菜々『ハイライトがぁ……ナナもまさか収録されるとは思ってなかったんですよぉ』
モバP『これ完成版なんだけど……えぇ……大丈夫なの?部長が最終チェックしてるはずなのに……』
菜々『正直、笑われる覚悟はあったんですけど……こんな空気になるとは……』
モバP『その……クセになるいい曲だと思いますから』
菜々『うぅ……ありがとうございます……』
モバP「みく、これは……」
みく「Pチャンがナナチャンをホントに好きなのか、追及しようかと思ったんだけど……冷静に見たら…………なんか、ゴメンにゃ」
モバP「これは消そうな?」
みく「うん……」
みりあ「面白い曲だったね!ミミミン!ミミミン!ウーサミン!!」
莉嘉「う~どっか~ん!あははっ!」
留美「この子達に救われるわ……」
みく「気を取り直してっ!次が最後にゃ!!」ピッ
モバP「やっとか……」
ある日の風景⑧
結城晴『なあ、ピンクいのがソファに投棄されて、座れねーんだけど』
佐藤心『すぅー、すぅー……ふぐっ!…………すぅー』
モバP『最近立て込んでたから疲れてるんだよ。寝かせてやってな』
晴『ふーん。わかったよ。……暇だなぁ。なんか面白いことねーかなー。P、なんかねーの?』
モバP『佐藤さん』
晴『おまえ、結構ひでぇな……』
モバP『冗談だよ。後で、相手してやるからテレビでも見ときな』
晴『つまんねーなー』
モバP『それで、未央。相談って?』
未央『うん。ドラマの出演依頼が来たんだよ。人気シリーズでさ、結構いい役なんだ』
モバP『おー!やったじゃん。おめでとう』
未央『ありがと。でも、もう一つ。裏番組でやる新番組のオファーも来たんだよね』
モバP『さすが売れっ子!スーパーアイドル未央ちゃん!拝んでいい?』
未央『ふっふっふ……じゃなくて、その新番組ってバラエティーなんだ。単発なら何回か出たことあるけど、レギュラーは経験ないからさ。いい機会だと思うんだけど』
モバP『裏番組だから、どっちか選ばないといけないと』
未央『うん……もう、業界の暗黙の了解なんてぶっちぎって』
モバP『スポンサー大激怒。そしてテレビで未央を見ることは無くなったのだ……』
未央『それはやだよ~。ねぇ、どっちがいいかな?先輩Pは、自分で決めてみろって言うしさ~』
モバP『信頼されてるってことだよ。ギリギリまで悩んで自分で決めな』
未央『も~、プロデューサーまで~……うあ~、どうしよ~』
モバP『はっはっは、悩む事も大事な経験だ。でも深刻にはなるなよ~。楽に楽に~』
未央『むずかしいこと言わないでよ~。う~、どっち選んでも後悔しそう……』
フレデリカ『ハーイ♪今日は一味違うフレデリカだよ~。ランボー、しるぶぷれー?』カチャ
モバP『ほら、悩み無さそうな奴でも眺めて……って、なんだアレ』
未央『なんか持ってるね』
晴『……それ、バズーカか?』
フレデリカ『そだよ~。風の噂でフレちゃんにはバズーカが似合うって聞いてね~。お笑い部署から借りてきた~』
晴『借りてどうすんだよ……』
フレデリカ『ん~、どうしよっか!』
晴『知らねぇよ。そんなの、ドッキリでしか使えないだろ』
フレデリカ『そっかぁ……ん?』
心『ふぃー、んんっ……すぅー、すぅー…………んごっ』
フレデリカ『…………………………………………………』ジー
晴『ふ、ふふ……や、やんなよ?絶対やんなよ?』
モバP『どうしよう、未央。止めなきゃいけんのに、わくわくが止まらない』
未央『プロデューサー……私達は何も見てないし、聞いてない。いいね?……ふひ』
モバP『お互い仕事に真剣だからね。仕方ないね……んふ』
フレデリカ『あ!指が滑ったっ!!』カチッ
バアァァァァァン!!!!!
心『☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆』ガタガタガタガタン
晴『っ!っっっ!!かはっ!!っっ!ひゅぅ……なあはっはっはははは!ひひひひっ!!』ゴロゴロ
フレデリカ『……………………………………………………………………………………おー』
心『なんだぁ!?なにが起きたぁ!?』バッバッ
未央『佐藤さんどっから声出して……』
モバP『声っていうか、音?SEの類?』
未央『なんか冷静になっちゃった……』
モバP『なー……』
上田鈴帆『なんねぇ!?今のでっかい音はっ!外まで響いてきたばいっ!』バタン
晴『い~ひっひっひ!なんかイカ魔人まで来たっ!!んははははんっはは』ゴロゴロ
鈴帆『イカ魔人じゃなかっ!どう見ても、おでんばいっ!!田楽鈴帆ばい』
モバP『田楽襲来』
未央『もう、はるちんが楽しそうで何より』
心『おう、クソ坊主☆お前のイタズラか☆悪い子にはお仕置きだぞっ☆』
晴『ひぃ~ひぃ~……え、え?ふ~ふ~……オ、オレじゃねぇよ!』
心『傍にあるバズーカはなにかなぁ♪イタズラした上に嘘まで吐く子には、ダイレクトおしりペンペンだ☆』
晴『な!?フレデリカはっ!?』
鈴帆『入れ違いで、愛しのプロデューサーが呼んでるから行かなきゃって、ダッシュで出てったばい』
晴『Pそこにいるじゃねぇかっ!あの野郎っ!!』
心『人に責任を押し付けようとしてるのかな?いけない子だ☆ほら~、大人しく四つん這いになれ~♪』
晴『嫌じゃ、ボケっ!オレじゃねぇって言ってんだろ!?』ダッ
心『いいから尻だせ☆プリンって剥いて、シバいてやるから~♪あ、ついでに本当に女の子か確認しよっ☆』ダッ
晴『おまえ、ホント頭おかしいっ!』ダダッ
未央『……プロデューサー。私ドラマに出るよ。お笑いはレベルが高すぎる』
モバP『そっか……』
モバP「……これは?」
みく「未央チャンの可能性を一つ潰した……とか言うつもりだったけど、ごめんにゃ。ただ面白かったからにゃ」
モバP「正直でよろしい」
留美「これなら、未央ちゃんも後悔しないでしょうね……」
みりあ「すごかったねぇ。バーンってなったら、佐藤さんバウンドしてた」
モバP「なぁ。パンツ丸見えだったのに、色気も何もなかったなぁ」
莉嘉「そんな事よりっ!鈴帆ちゃん見てたらおでん食べたくなってきた!Pくん、コンビニ行こっ?」
みりあ「みりあも行く!大根食べたいっ!」
モバP「よしっ!行くか!いい加減俺も腹減った!」
みく「待つにゃ!Pチャン!これ見て自分がどんだけ酷いことしてたか、わかったでしょ!?」
モバP「卯月とラインの件以外、無理矢理感が半端ないんですが。件の二つも、蔑ろにしてる訳では……」
みく「うるさいにゃうるさいにゃうるさいにゃあ!いいから反省するにゃ!!」
モバP「えぇ……どーすりゃ、いいのよ」
みく「……もっと構って欲しいにゃ。Pチャン、みくの事スルーし過ぎにゃ。自覚がない分、余計に傷つくにゃ……」
モバP「……すまん。知らずとはいえ、傷つけてるとは思ってなかった。これからは気を付ける」
みく「ホント……?」
モバP「おぉ!手始めに……よ~しよし!ここか?ここがええのんか?」グシグシ
みく「にゃあ!?そういう構い方じゃなくてっ!うにゃぁぁ!!」ワタワタ
市原仁奈「ただいまでごぜーますよ!」
佐城雪美「ただいま…………P…………」
ちひろ「お昼のついでに二人のお迎えに行ってきましたよ。……何してるんです?」
モバP「丁度良かった。仁奈、雪美!カモン!!」グシグシ
みく「にゃにゃにゃ!!」ワタワタ
仁奈「なんでごぜーます?」
雪美「……なに?」
モバP「みくが寂しがってるんだ。仁奈は抱き付いて最高のモフリを!雪美はペロを愛撫するように、みくを頼む!!俺は飯に行くっ!」
仁奈「仁奈に任せやがってください!」
雪美「ん…………みく……かわいがってあげる」
みく「ちょっ!そういう雑な扱いをやめてって……ま、待つにゃ。二人とも、みくは大丈夫だから」
仁奈「動いたら駄目ですよ!モフリ感が薄まりやがります!」ガシ
雪美「みく……気持ちよく……してあげる…………ここ?……それとも…………ここ?」コシコシ
みく「ふにゃ!仁奈チャン離して……これは…………これはぁぁ!!はにゃあぁぁ!!」プシ
雪美「P……なんか…………粘液……出てきた…………」
モバP「鼻水な。それじゃ、後頼むな。みりあ、莉嘉、行くぞぉ」
みりあ・莉嘉「「うんっ!!」」
留美「私も行くわ。ふふ、家族みたいでいいわね」
みく「待つにゃあ!Pチャン、覚えてろにゃあ!!……も、もう……にゃ、にゃはぁぁぁぁ…………」ビクンビクン
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モバP「……なに、この弁当箱の山」
三船美優「あ、あの……みくちゃんが、これを……」ス
みく《平等に接しろと言った手前、お弁当の事、みんなにも伝えることにしたにゃ。ていうか、自業自得にゃっ!!》
モバP「……美優さん。今日の夜、暇ですか?」
美優「え?……は、はい」
モバP「一緒に料理作りませんか?ざっと30人近くのお弁当なんですけど……もちろん、お礼は出来ることなら」
美優「なんでも!?」
モバP「ま、まあ」ビク
美優「ふふ……頑張りましょうね?」
モバP「あと大人組で誰か……」
美優「二人で」
モバP「え?」
美優「二人……」ウルウル
モバP「え、ええ!二人で乗り越えましょう!」
美優「はいっ!」グ
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モバP「寝てないわ~。マジ寝てないわ~」グダ
先輩P「うぜぇな。安請け合いするからだろうが」
モバP「三人分が十倍になるなんて、思いもしませんって」
ちひろ「よく作りましたね。普通に凄いですよ」
モバP「美優さんのおかげですよ。一人じゃ無理でした」
先輩P「あ、それ、留美さんにバレてるぞ。へぇ……だって」
モバP「てめぇがバラしてるじゃねぇかっ!はぁ……もういいです。眠い……」
ちひろ「それにしても、久しぶりですね。事務所に三人だけって」
モバP「……ちひろさん。それ、なんかのフラグに感じる……」
先輩P「ご期待にお応えして。二人ほど別室で待っております」
モバP「……知ってます?俺入社して一年たってないんですよ?すでに、16人も担当アイドルがいるんですが」
先輩P「有能だなぁ……」
モバP「うるさいッスよ……流石に今回は先輩でしょ?」
先輩P「……ここで、朗報です。待機してる二人は、歌もダンスもトップレベルで指導できるほどの?」
モバP「?」
先輩P「……ほどの?」
モバP「え?プロデューサー?」
先輩P「よしっ!挨拶に行ってこい!」
モバP「マジっすか!?行ってきます!」タタッ
ちひろ「……いいんですか?」
先輩P「私、嘘は言ってないですよ」
ちひろ「ま、いつものことですね」
モバP(むぅ……よく考えたら、担当アイドル外されるかもしれないのか……それは、嫌だなぁ)
モバP「悩んでも仕方ないか……よしっ!まずは仲良くなれるように、明るくいこう!失礼しますっ!」カチャ
ヘレン「ヘーイ!」
川島瑞樹「ハーイ!みんなのアイドル、川島瑞樹」
モバP「失礼しました」パタン
ハッピーエンド
このSSまとめへのコメント
待ってました!
やっぱこのシリーズ面白いわw