【安価とコンマで】幻想に走り給う ⅩⅡ【幻想入り】 (1000)

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      「新しい事を、私に教えてくださいますか?」

このスレは幻想郷を舞台に色々やろうっていう東方安価コンマスレです。
筆者が甘いので色々とご迷惑をお掛けすると思いますがご了承ください。
独自解釈、キャラ崩壊、パロディネタが多いと思われます。
更新は基本不定期です。ごめんなさい。
また、展開に応じてキャラの死亡やR-18的な内容になる可能性もあります。
主は遅筆です。
以上で大丈夫だ、付き合ってやるって人がいるならば、よろしくお願いします。
コンマは基本的に>>1の采配で行っています。
補正とか色々で+-が付いたりします。
自由安価時にお下劣な内容などこれはダメだなーと判断した際は安価↓にすることもあります。あしからず
また、1(ファンブル)・0・ゾロ目(クリティカル)は他の補正を受けません


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408266533



以下、過去スレ

第一幕
主人公:安藤(妖怪・細胞生物)
(始まり~)
【安価とコンマで】幻想に走り給う【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1357661533/)
(~第一幕閉幕)
【安価とコンマで】幻想に走り給う�【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365604576/)
第二幕
主人公:鎌足 零(妖怪・鬼)
(始まり~序章終了)
【安価とコンマで】幻想に走り給う�【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368284855/)
(第二章)
【安価とコンマで】幻想に走り給う�【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373446161/)
(二章~終章 第二幕閉幕)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅤ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1375801188/)
第三幕
主人公:夢路 現(幽霊・怨霊)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅥ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383315512/)
(中盤~異変の途中まで)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅦ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385033465/)
(夢路異変途中から~第四幕途中まで)
第四幕
主人公:リンガー・ローゼス(妖精)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅧ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387368247/)
(第四幕途中から~)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅨ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389459001/)
(第四幕中盤~第四幕閉幕)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅩ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403358501/)
第五幕
主人公:片山 刑(外来人・改造人間)
(第五幕開始~序盤)
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅩⅠ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407060466/)
(第五幕序盤~)
Now



※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:5 機械の体にも慣れた様だ。人間離れした動きは出来ないけど
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『1/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に-1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:少し変わった方ですが、賓客として招き入れたいですね【興味】
『守矢神社』
東風谷 早苗:何かあったら、守矢神社に来てください!【知り合い】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
橙:良い人なんですねー【好感】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】


※というわけで、前スレ 991 選択:射命丸 文 から


「おっと、珍しいですね。守矢神社へ人間が参拝に来るだなんて」

刑「……お」

「しかもその服装は、幻想郷でも中々見られないもの。もしかしなくても外来人のようですね」

刑「おおおォォオッ! 翼人キターーッ!!」

「ふぁっ!?」

 目の前に居たのは黒い翼を持つ少女だった。

 半袖ワイシャツにフリルの着いたスカート、セミロングの黒髪を風に揺らせている。

 キタよキタ、ここに来て美味しい幻想が目の前に現れた!!

刑「お前、種族は!」

「か、鴉天狗ですけど……」

刑「天狗! 天狗か!!」

 鼻は長くないし顔も真っ赤じゃないけれど、なる程。底が長い下駄の様な物を履いているし、帽子もそんな風なものを付けている。

刑「どうもこんにちは、片山 刑です」

文「あ、これはご丁寧にどうも。私は清く正しい、文々。新聞を発行させて頂いております記者の射命丸 文と……じゃなくてですね!?」

刑「射命丸か! その名を覚えたぞ!!」

文「もう、何なんですか貴方は!?」

 そう言われても、幻想を研究したい者であるとしか言えない。

※判定
射命丸の心象
1程悪い 9程悪い 0・ゾロ目で……?

判定直後


※前スレ 1000 了解。……フラグ、ねぇ。どうするかなぁ

>>5 コンマ:2 ※心象悪いですねぇ

※射命丸 文:取材する側はこっちなんです!【怒】 を入手しました

文「せっかく珍しいと思って取材しようと思えば……!」

刑「取材か、幻想郷の技術力は外の世界よりも遅れていると言うが、印刷機はあるのか? 新聞の発行の仕方は? その手に持っているのはカメラの様だが、どうやって現像してるんだ?」

 天狗と聞けば、古来から日本に伝わるポピュラーな妖怪の一種だ。

 先日に会った伯爵――吸血鬼は外来種で日本に馴染んでいるとは言えそれも近代の話。

 天狗はそれこそ、根深く根強く存在を伝えられる存在だ。

 源 義経が牛若と呼ばれていた幼少期に過ごした鞍馬と言う地、その名を冠する鞍馬天狗が有名である様に、その歴史は悉く古いのだ。

 オレは伯爵の時の様な、桁違いの興奮を覚えていた。

文「いい気にならないでくださいよ。外来人は別に殺しても構わないというのが幻想郷における暗黙のルール! その血、その肉引き裂いて妖怪の餌にしても……!」

刑「ほう、オレの体を食らえる様な妖怪が居るのならばその脅しも効くんだがなぁ……!」

文「なっ……!」

 咄嗟に出たのはハッタリに近い真実だ。

 この体は機械で出来ている。食べられるとしても、この頭の中にある脳髄くらいだろう。

 そりゃあ、殺されるなんて事は勘弁だ。今は武器も何もないから、対抗しようにも出来やしない。

 相手が妖怪で、更に天狗ならばオレに出来る事など口八丁だ。

 オレは未知の存在である。手の焼ける人間である。そういう認識をさせ、時間を稼ぐ。

 それだけに尽きる。

刑「外の人間だからと、甘く見ないで頂こうか! それにオレは、好奇心で聞いている。害意など、どこにもない!!」

文「それが気に入らないんですよ。質問する側は私で、それに答えるのは貴方! 質問を私は許可していない!」

刑「ならば答えれば、答えて頂けるのか!」

文「そういう問題で言っているわけじゃないんだって、なんでわからないのよ!」

刑「取材料と言っているのだ。……オレは、どういう質問をされるか体験してみたい!!」

 そう、戦うなど以ての外だ。興奮しているせいか口調が荒くなってしまっているが、オレはオレの望む事を口にする。

 なんにせよ、オレはこの少女がどんな事をするのか興味があるのだ。

 好奇心が、オレを突き動かす。

※判定

1(ファンブル):問答無用でぶっ殺しに来ます
2~:一歩引いてから、弾幕を放ってくる
5~:ドン引きされる
8~:ドン引きされる上に、見るからに嫌な顔をされる
0・ゾロ目:???

判定直後


文「……わかりました。貴方、馬鹿ですね」

 そんなオレの行動に何を思ったのか、射命丸はめんどくさそうな表情を浮かべた。

 口を『へ』の時に曲げて、顰めた顔からうわぁ、という言葉が聞こえて来そうだ。

 見るからに嫌な顔をされる。

刑「馬鹿って、おま……」

文「妖怪に面と向かって、ハッタリをかます。死ぬことを恐れていない様に振舞う。そして、目的は知りませんがその為に愚直な姿勢である。……ここまでされるとは、肝っ玉が据わっていると思いますが馬鹿の領域ですよ。何を考えているのか、皆目検討が付かないくらいに」

刑「なんだと? オレの目的は知る事だ。そして、調べる事だ。未知がそこにあれば求める、ただそれだけの事だぞ?」

 だから、オレはこの土地がとても魅力的でならない。

 知らない存在が数多く居て、解き明かしたい不思議や現象がそこかしこに溢れている。

 死ぬ筈だった命を使って、第二の人生をここで歩もうと決めた。

 しかし、オレという存在の本質は変える事は出来ないのだろう。

 オレは知りたいと思ったから彼女に質問した。ただ、それだけの事なのだ。

文「……やはり馬鹿ですね。好奇心は猫をも殺してしまうというのに」

刑「死なない様に努力するさ。今の様にな」

文「食えない方ですね。……取材の邪魔もするし、嫌いです」

刑「オレは興味津々だがな」

文「やめてください、寒気がする」

 身震いをする仕草で、体を抱えながら本気で嫌そうにする射命丸。

 それから、二度とこんな事をしない様にと忠告――おそらく彼女からしたら本気で――してから、風の様に去っていく。

 肉眼では決して反応出来ない速度で、吹き飛ばされるかと思う程の突風を伴いながら。

 眼球に備えたカメラですら影を捉える事しか出来なかったので、その速度は人間に対応出来る様な事はないだろう。

 新たな出会いは最悪だったが、ああ、なんと気分の良い事か。

 オレは多分、この事を戒めないだろう。理屈ではないのだ。この好奇心は。

 だから、きっと、曰くこの馬鹿な行動は、一生治る事はないと思う。

 そう、オレは自嘲して心の中で呟いた。

※射命丸 文と出会いました


※早いですが、ちょっとリアルで用事が入ったので今日はここまで

※妖怪の山に住む妖怪に嫌われるのだろうか。研究者だしね、そういう雰囲気でもあるのかな

※次回は明日。早ければお昼から。遅くて夕方から再開予定です

※では、お疲れ様でした。次回またお会い致しましょう


※腹の中に機関砲は構造的に無理じゃないのでやろうと思えば出来るんじゃないかな(白目)

※ただ、武装化するにあたって電子機器が手に入るかの問題あるんだぜ。幻想入りしてるかもしれないけど

※さて、16:30頃に再開する予定です


※再開します。まったりとやって行きましょうかー

 ―守矢神社・境内(昼2)―

 あれだけ騒がしくしたと言うのに、守矢家の面々は誰も出て来なかった。

 静観していたのか、ただ単に間が悪く外出していいたのか。

 早苗あたりは人里に行って信仰を集めている最中かもしれないが、二柱の神様達は普段何をしているのだろうか。

 まぁ、何にせよ体は無事で何も起こらなかったのだから問題はない。

刑「……あー、ゾクゾクした」

 二つの意味を含ませて、オレは呟く。

 死ぬかと思ったし、殺されるかと思った。天狗達にはある程度の科学が存在していて、それを使う知能がある事がわかった。

 ハッタリが効いてくれた、というよりもオレに心底呆れて興が削がれたと捉えるべきだろう。

 命綱無しのバンジーをして奇跡的に無傷で助かった、と言うべきか。

 何時、人外に殺されるかはわかったものじゃないな。

刑「ま、そういう性格ですしお寿司」

 結果良ければ全て良し。生きているんだから、また新しい行動に移ろう。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:このまま境内を探索するかな
5:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>30 選択:2 コンマ:99(ゾロ目) ※イベント発生

※コンマ神は何時だって僕らの事を見守っています

 ―霧の湖(昼2)―

 守矢神社に誰も居ない、というわけでもなさそうだが、とりあえず何かしらの用があったわけでもないので、下山してやって来ました霧の湖。

 最早日課となっているフィールドワークをこなす為ここに来たは良いけれど。

刑「……おいおい」

 どうも、キナ臭い反応が周囲から感知されている。

 生体反応多数だが、中にはそれが弱くなっているモノもあった。

 集音感度を高め、何か聞こえないかを探る。

 すると、西の方角――雑木林から金属が空を切ったり何かが破裂する音が聞こえてくる。

 何かと争っている、と考えるのが妥当だろう。こんな真昼間から何をしているんだ?

刑「……さて」

 好奇心がまた疼き始める。気になる、気になる気になる気になる。

 顔が自然とにやけて、何が起こっているのかという想像が頭の中を駆け巡る。

 だが、危険性を孕んでいるのは間違いなく、オレの中で本当に行って良いのかと理性が囁く。

 知的好奇心に突き動かされるべきか、それとも理性でそれを押さえつけるか。

 オレは――

※選択

1:行くに決まってるだろ、ヒャッハー
2:いや、日に何度も危険な目にあってたまるか

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


刑「行くに決まってるだろ、ヒャッハー!」

 不思議と非日常が溢れている幻想郷で日和見なんて、冗談じゃない!

 未知に向けて体を張るのも、研究の一環だ。絶対に安全な場所など、外の世界でも有りはしなかった。

 そうだ、オレは『まだ』死なない。『死ぬ事なんて絶対にない』と断言出来る。

『そんな結末』なんて知らないし、『ここでオレは死なない』のだから見に行くくらい、しても良いだろう。

 理性を振り切って、前進。地面を踏みしめて、駆け足。音のする方へと、無我夢中で足を動かしていく。

 そうしていると、音の場所に近付くにつれて増えていくのは血痕だ。

 まだ時間が経っていないのか、酸化して黒ずんでおらず赤いまま木々や土に付着している。

 間違いなく、誰かと誰かが争っている。

 危険を感じ、頭の中でアラートが鳴るけれどオレはそれを無視して進み続けた。

 そして、

刑(見つけた――!)

 スマホを片手に持ち、木に隠れながら何かと戦っている者達を発見したのだった。

※選択 誰が戦っていた?

1:夢美
2:早苗
3:橙
4:咲夜
5:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


1+2


>>47 選択:5 夢美&早苗

夢美「なる程、妖怪退治をする巫女さんか、素敵」

早苗「言っている場合ですか!? 何者かは知りませんが、その真っ赤な十字架で戦えるなら動いてください!」

刑(早苗に、夢美……? 珍しい組み合わせだな)

 木陰から観戦しつつ、宙に浮かんで相手を攪乱しているのだろう知り合い二人にオレは心の中で呟く。

 戦っているのは、真っ黒に染まった熊の様なナニカだった。

 単純に巨躯。その体を支える四肢は丸太の様に太く、前身には誰かの返り血だろう、赤く染まっている。

 あれが血痕を作り出した主か。だとすれば、その血は誰のものだ?

 ここから見える限りだと、早苗や夢美の物ではないだろう。

 だとすれば、

刑(……弱くなった生体反応はまだあるな)

 ここから見えない場所に、その誰かがいると見て間違いないか。

 考えるに、あの熊の様なナニカ――あれも妖怪だろう、それに襲われた誰かを助ける為に二人は動いている様だ。

 夢美は散策の途中で出会したか、早苗は助けに呼ばれたか。

 まぁ、その理由はどうでもいい。

 しかし、あの妖怪から生体反応は検出されないな。目で見えるという事は、幻ではないとと断定出来るだろう。

 サーモグラフィーに切り替えてみると、体温は極低温。死体並だな。

 無音カメラのアプリでこの戦闘を写真保存していく。何とも煌びやかなものだ。

刑(……一種のエネルギー弾、と言うべきか。早苗はわかるが、夢美のあれは本当にそうだろうな)

 レーザーやら、光弾を打ち出せる装置を持っているのだろう。あの十字架から射出されている様に思える。

 ちょっとそれ解析させろ夢美。オレの身の安全の為にも。

 そんな風に、バレない様に木陰でその戦闘を見ていたオレだが――

※判定

1(ファンブル):なぜかあの巨体がこちらへと突撃して来た
2~:あの巨躯が振るった腕が隠れていた木を薙ぎ倒し、隠れていたのがバレた
5~:そろそろ離脱しよう。そう思ったのだが、運悪く小枝を踏んで音を鳴らしてしまった
8~:最後までバレることなく、その二人の放ったエネルギー弾が巨躯を撃沈するのを写メに収めることに成功した
0・ゾロ目:???

判定直後

ほい


>>49 コンマ:8 ※成功

※うーん、この高コンマ。強制しないと中々死に際に立てないなぁ



早苗「秘宝「九字刺し」!」

 声を発すると同時に、早苗が放ったのは縦横に走る大量のレーザーだった。

 どこから現れているのかはわからないが、それは格子の様にあの熊の様なナニカを閉じ込める。

 触れれば恐らく、痛いではすまないだろう。

 動きを制限された敵に止めを刺すように、早苗の米状のエネルギー弾と夢美の十字架から放たれるソレが放たれた。

『■■■■ォォオ――――……!!』

 悲鳴、と言うべきか。声になっていない歪み切った声を上げて、奴は轟音を立てつつ地面に倒れ伏す。

 オレはその瞬間を写メに収めることに成功した。

刑(なる程な。こんな戦いなら、一般人に何か出来るハズがない)

 バレずに見届けられたのは、射命丸の時と同様非常に運が良かったと言わざるを得ない。

 そしてこの、棚ぼたラッキーだ。申し分ないな。

早苗「大丈夫ですか!?」

 そんな事を呑気に考えていれば、早苗が声を上げてオレの見える範囲から消えて行く。

 夢見は夢美で、十字架を携えたまま熊の様なナニカに近付いていた。

 恐らく、持ち帰るかその一部を回収する為だろう。あの十字架は、死んでいなかった場合の保険と考えるのが当たり前か。

 さて、オレもそろそろ出て行くか。

 あの妖怪について気になるが、早苗の向かった方も気になる。

 死体があるなら、後で見る事も出来るだろう。もしも人命が掛かっているならそっちの手伝いをしても良いかもしれない。

 夢美と死体の観察をするか、それとも人命救助か。

 どっちに行こうか。

※選択

1:見知らぬモノへの好奇心。夢美の方へ行こう
2:女の子一人に任せるのもなぁ。早苗を手伝いに行こう

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

1


※寝落ちしてました。夏バテで体力奪われてるのかしら

※22:00頃に再開させて頂きます。申し訳ない

さすがにアイアンマンみたいに空飛ぶのは無理っすかね?


>>59 ※装置を作りましょう。その為の材料を探しに行くか、誰かに頼んでみましょう

>>53 選択:1

 やっぱり好奇心には勝てなかったよ……

 というくだらない冗談は去ておき、向こうにだって怪我していない者も居るようだ。

 早苗がそっちの対応をしている間に、オレは夢美の方へと向かおう。

 そういうわけで、木陰から出て夢美に声を掛けることにした。

刑「……よっす」

夢美「あ、刑。こんな所で会うだなんて奇遇ねぇ」

刑「騒がしかったもんでな。一部始終見てた」

夢美「あらー、好奇心に負けて見に来ちゃったって? あんまりオススメ出来ない行動だなぁ」

刑「うっせーよ。それより、こいつ」

 挨拶から軽い雑談を流して、本題に入ろうと屈んで死体を指差す。

 黒く塗り潰された様な、と言ったが間近で見ると本当にのっぺりとしていた。

 様な、ではない。塗り潰されている。毛並みも何も、あったもんじゃない。

刑「白黒絵か何かから出て来て実体を得た、って感じなんだが」

夢美「そうね、私も思ってた。……あー、無闇に触っちゃ駄目よ。何があるかわからないし」

 わかってるって、そこまで無計画で後先考えてないわけじゃないっつの。

 そう思いつつ、オレはこの存在を写メる。

夢美「現場検証か何かみたいね」

刑「実際、似た様なものだろ。……で、岡崎教授的に何だと思うさ」

夢美「んー、見た事も聞いた事もないからねー。新種か何か、だとは思うんだけど」

刑「……機材貸してくれるなら、オレも手伝うぞ」

夢美「出来るなら、喜んでやるんだけどさ」

 意味深にそう言って、夢美はやれやれと肩を竦ませる。

夢美「残念ながら、妖怪の類いって倒すと消えちゃうのよね。だから、研究に時間を掛ける事が出来ないのよ」


刑「おいおい、マジかよ」

 夢美が残念そうにそう口にすると、タイミング良く真っ黒な死体が透過されて行く。

 黒い粒子を泡の様に浮かばせ消しながら、だんだんと希薄になっていく。

刑「え、ちょ、まっ――!」
                               モルモット
 あ、ああああ、あああああ!! せっかく見つけた実験台候補がぁぁぁああ!!

刑「どういう理論でこうなってんだ畜生ー!!」

夢美「妖怪の比重は、生体的なものよりも精神的なものらしいから仕方ないわ。こいつは、妖獣の類いかもしれないけど」

刑「死んだら消えるとかゲーム内だけの話だろ!」

夢美「VRって、こっちの外の世界でどれくらい進んでるのかしら」

 そういう話をしているわけじゃない。

 話が逸れてしまいそうなので、オレはそれをスルーする。

刑「くそぅ、死体って情報の宝庫なんだぞぉ……」

夢美「執着しても仕方ないわよ。切り替えていきましょ、ね」

 ついさっきまで目の前にあった死体は消えていた。

 その存在を否定するかの如く、オレ達の目に映る世界から完全に。

 あーもう、せっかく良い研究材料が手に入ると思ったのに!

 オレはそう思いつつ、悔しさに両手を地面に叩きつけた。

夢美「……いや、研究者としてその気持ちは分からなくもないけど、そこまで悲しむのはちょっと引くわー」

 余計なお世話じゃー!

 その後滅茶苦茶泣き腫らした。




早苗「あーのーでーすーねー」

 その後の事、襲われていた連中の介抱が終わったらしく早苗がこちらへと合流する事となった。

 オレが居る理由を普通に話せば、眉間に皺を寄せた彼女が唸るように声を上げる。

刑「おいおい、そんな怒ると皺が増えるぞ巫女さん」

早苗「誰のせいで怒っていると思ってるんですかー! 岡崎さんも何か言ってください!」

夢美「私も同業だからあまり強くは言えないんだが……。まぁ、自衛手段がないのに危険に首を突っ込むのはどうなんだろうね?」

 いや、無いわけじゃないんだ。ただ使えば、恐らくしばらくは物理的に体の一部を失うかもしれない。

 リミッター解除。これだけは、うん。今は使うわけにはいかないよなぁ。

早苗「そういうわけです。……刑さん、聞いてますか?」

刑「ああ、ああ、聞いてる。聞いてるよ」

 ちなみに、夢美と早苗は互いにオレを通して自己紹介をしている。

 で、外来人である事と夢美が並行世界の住人であるのが早苗にとってポイントが高かったのか嬉しそうに握手とかしていた。

 夢美は夢美で早苗の使う力に興味があるみたいで、満更でも無さそうだ。歳が近い、というのもあるのだろう。

 さて、介抱した連中はさっさと帰っていったらしい。

 早苗も夢美も暇だと言うけれど、どうしようか。

 何かするか、話す事はあっただろうか?

※話題安価(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

早苗はどうしてこんなところで妖怪と戦う羽目になったんだ?


>>65

刑「ところで」

 このまま説教を言われ続ける気はないので、話を変える為にオレは切り出す。

刑「早苗はどうしてアレと戦う羽目になったんだ?」

早苗「人里で信仰を集めていたら、助けて欲しいと頼まれまして」

 あー、やっぱりそんな感じの理由だったかとオレは心の中で答え合わせに○を付ける。

 つーか、だから射命丸と悶着あった時に助けてくれなかったのな。

早苗「たまーに、私に妖怪退治の事を尋ねて来る方だったので人情でそれを受け、今に至ります」

夢美「恩を売っておけば、信仰も稼げるからかな?」

早苗「そんな俗っぽい事ではない、わけでもありませんが。人助けもご縁につながりますし」

 小さな事をコツコツと、ってやつか。

刑「どうせならドカンと一発、思わず信仰したくなる様な事すれば良いんじゃないかな」

早苗「出来るならやってますよ。ですが、そういう事をしても根強いものにはならないですから」

夢美「ちょっと流行ったものに乗っかるだけってやつかな?」

刑「俗世の人間はそういうのに弱いからなぁ……」

 ぽっと現れて有名になったと思えば、いつの間にか消えている著名人も多い。

 真新しい神輿を担ぎたがる人間は、最初に受けた対象へのイメージに期待する。

 次はどんな事をするのか。次はどんな結果を残すのか。次は、次は。

 第一印象が大きすぎると、それよりつまらなかったり小規模だったりする事を行えば、段々となんだこんなものかと関心を無くしていくものだ。

 信仰もそういうものなのだろう。それこそ、大多数の人間の心に根深く突き刺さる様な出来事でもなければ、そんな力を持っていなければ長く続きはしないのか。

 人間の性――というより、日本人の特性と言っても過言じゃないと思う。

 熱しやすく冷めやすい。ブームに乗るけどすぐに乗り換える。つまりはそういう事だ。

刑「信仰もお客商売、ってか」

早苗「それだけではないんですけどね……」

夢美「それは私達も似た様なものでしょ」

 当たらずとも遠からず、という風な早苗の苦笑の後に、夢美が俺を見ながらそう言った。

 ああ、研究するにはスポンサーが必要だしな。ある程度特許持ってれば、生活や研究費に困る事はないけれど。

 そうだなぁ、確かにそれを言えば興味関心を惹きつけておく、ってのは難しいだろう。

 何せ、真新しいモノや実用性があるものを常に誰よりも早く研究して完成させなければ、純粋な評価はもらえないのだから。

……いや、それは現代日本にとって何にでも言える事か。特に、作家なんかはそうだろうなぁ。

刑「まぁ、頑張れや」

早苗「すごく他人事ですね。だったら刑さんも信仰してくださいよ」

刑「生憎だが、そう言われて信仰出来る程オレは単純じゃない」

 というか、そんな同情みたいな形で信仰される対象になってみろ。すっげー複雑だろ絶対。

※早苗、夢美の好感度がグッとあがりました


 ―霧の湖(夕方)―

 かぁ、かぁ、と鴉が鳴く。

 夢美や早苗と話していれば、もうこんな時間だ。

 実験及び観察材料になりそうなものはスマホで撮影した写メくらいで、どうせなら毛の一本でも欲しかった。

 まぁ、その毛すらもなかったわけだが。

 さて、そろそろ人里に戻るかしようかな。

 それとも、やはり妖怪から何か手に入らないか探してみるか……

 どうしようか。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ戻るか
6:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

5


>>72 ※選択:5

※道中襲撃判定

コンマ一桁1(ファンブル)が出た場合、野良の妖怪からの襲撃に遭う

判定直後


>>75 コンマ:7 ※襲撃回避

 ―稗田家(夕方)―

 夜になる前に、身の安全を確保する為に戻って来ました稗田家。

 まぁ、夜まで粘って阿求ちゃんに心配させても仕方ない。一応、居候させてもらってるのだし良いだろう。

 広々とした居間で寝転がりながら、ソーラー充電器で充電しているスマホに保存した今日の画像を見る。

刑(のっぺらぼうな熊。真っ黒な熊。ある種、これまでで一番妖怪らしい妖怪を見た気がするな)

 話が通じないであろう相手と出会した場合、今までみたいな口八丁のその場凌ぎも不可能だ。

 やはり、自衛する為の武器が欲しくなる。

刑「銃か、それとも弓矢か」

 近接戦闘を仕掛けるのは、無謀だ。だからなるべく、中・遠距離から攻撃出来るものが望ましい。

 銃の構造自体は昔、遊びで頭の中に叩き込んであるし作れんことはないが問題は材料だ。

 材料さえ手に入ってしまえばこちらのもの。

刑「オレも、あいつらみたいにエネルギー弾が使えればなぁ」

 なんて、理論も何もあったようなものじゃないことを呟いてみる。

 隣の芝生は青いものだ。オレに無いそれが、少しだけ羨ましくて自嘲する。

刑「簡単に出来れば、苦労はしないか……」

 スマホをスリープ状態にして、オレは起き上がって背筋を伸ばす。

 さて、暇だな。

 何かするか、それとも屋敷の中を散歩するか、阿求ちゃんも居るだろうし手伝うか百物語について調べるかしよう。

※選択

1:屋敷の中を散歩する(遭遇判定あり)
2:阿求のお手伝い(居るかいないかの判定あり)
3:百物語について調べる(遭遇判定あり)
4:何か作ろうか(判定あり)
5:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

1


>>78 選択:1



 暇を持て余したら、散歩。これに限る。

 ゴロゴロと畳みで過ごすのも良いけれど、やはり体は動かしてなんぼだろう。

 研究所に居た時も、よく所内を散歩してアイデアを整理していたものだ。

刑(まぁ、良い思い出はないけれど)

 視線をまったく気にしなくなったのは何時の頃からだろうか。

 他人の意見から目を逸らし、耳を貸さなくなったのは何歳になった頃からだろう。

……いかんいかん。昔の事はもう、関係ない。関係ないから、気にしてはいけない。

 そう思いつつ、夕暮れに染まる稗田家を歩いていると――

※判定

5以上で誰かと遭遇

判定直後


>>84 コンマ:9 ※成功

※誰と遭遇した?(稗田家に現れそうなキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

慧音


>>88 指定:慧音

※判定
慧音の心象
1程悪い 9程悪い 0・ゾロ目で……?

判定直後

はい


※またミスった。9程良いです。ちゃんと見てレスしないからこんなことになるんや……

>>92 コンマ:4 ※普通よりの悪い

※上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】を入手しました

「……お前か、最近稗田の屋敷に出入りしている外来人というのは」

 縁側を歩いていれば、不意にそんな言葉を後ろから掛けられた。

 振り向いてみるとそこには、腰近くまで届こうかというくらいにまで伸びた青メッシュの入った銀髪の女性が居た。

 ワンピースの様な青い衣服の胸元はリボンが結ばれ大きく開かれていて、頭には赤い変な帽子が乗っけられていた。

 彼女の言葉を聞く限りでは、人間の里の住人だと予想出来る。

 最近、漸くこの里にも顔見知りが増えてきたから、その噂でも聞いたのだろう。

刑「その通りだが……あんたは?」

慧音「上白沢 慧音という。この里の寺子屋で、教鞭を取っているものだ」

刑「慧音さん、ね。オレは片山 刑。よろしく」

 教鞭、という事は教師という事か。教授と言い、学者には何かと縁があるのかオレは。

 しかし、ならその教師様が何故そんな険しい表情でオレの事を睨んでいるのだろうか。

慧音「ああ、よろしく頼む。阿求から聞いているが、片山。お前、ここに居候を始めたそうだな」

刑「住む所と働き口が無くてな。手伝いや、まぁ外の世界の事を話すのを条件に住まわせてもらっている」

慧音「なる程、そういう事か。……しかし、良い歳頃の男の居候をよく彼女が許したな」

刑「信頼してくれてるんだとさ。……あー、一応言っておくがナニカを起こすつもりなんて何処にもないぞ」

慧音「本当か?」

刑「そんな趣味は持っておりませんゆえ」

 オレは阿求ちゃんの好意を素直に受け取って、住まわせてもらっているだけだ。そこに他意は……あるにはあるが、それだって邪な感情から来るものではない。

 つーか、なんで阿求ちゃんを知ってる面々からオレはロリコンの疑惑を向けられねばならぬのだ。

慧音「……これからどうなるかわからんな」

刑「どうしてそうなるのかなぁ!?」

 確かに、大の男がかなり年下の女の子の家に居候するなんて怪しいと思うのはわかるけど!

 そういうつもりは毛頭ないし、更に言えば阿求ちゃんだってそのつもりだったって言ってるし!

刑「オレは悪くねぇ! オレは悪くねぇぞ!」

慧音「……そう、必死に否定する所はどうなんだ?」

刑「じゃあどうしろと!?」

 こんな風に、慧音さんから疑いの目を向けられてそれを否定し続けるという不毛な時間を過ごした。

 それと、オレが学者だという風に阿求ちゃんから聞かされていたらしく、変な気を起こさないなら寺子屋の授業をやってみないかとも誘われた。

……本当に、ロリコンじゃないからな。オレは正常だ! 体は異常だけども!

 その疑いを晴らせる日はいつ来るのだろうか。そんな風な事を思いながら、オレはこの時間を過ごしたのだった。

※慧音と出会いました


 ―稗田家(夜)―

 あー、もう今日は疲れた。ほんっとうに疲れた。精神的に疲れた。

 射命丸への口八丁、熊の様な妖怪との戦いを観戦する為の隠れんぼ。そして、慧音さんへの誤解否定。

 どれも違う意味で頭を使うものだから、ドッと体がだるく感じてしまう。

刑「……あーもう、スッキリしねぇ」

 何が一番スッキリしないって、ロリコンっていう大層不名誉なレッテルがオレに貼り付けられてかけているという事だ。

 別に子供が嫌いってわけではないが、別段好きというわけでもない。

 もちろん、恋愛の対象なんかとして見るわけもなければそういう思いを募らせるわけでもない。

……いや、確かに誰かに惚れた腫れたなんて事はないけどさ?

刑「だからって、なぁ」

 そういう対象に彼女がなり得るか、と言われればそれは否定するだろう。

 それならまだ、早苗や夢美の方が――

刑「……いや、違うだろ」

 なんでこんな事を考えにゃならんのだ。色恋に目敏くする様なキャラじゃないだろ、柄でもない。

 あーもう、気晴らしに何かするか。

※選択

1:眠くなるまで散歩するか……(遭遇判定あり)
2:眠くなるまで百物語を調べるか……(遭遇判定あり)
3:阿求ちゃんと話に行くか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント
※採用されたレスのコンマが末尾1(ファンブル)だった場合襲撃。尚、11の場合襲撃はなし

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

3


>>100 選択:3 コンマ:00(ダブルクリティカル)

※コンマ神はロリコンだったのか……。そして驚異のゾロ目・0率である



 という事を言いつつも、オレは阿求ちゃんと話す為に彼女の部屋へと赴いていた。

 オレって、自分で思っていないだけでロリコンなのかな……

阿求「どうされましたか、陰鬱そうな顔をして」

刑「いや、なんでもない。なんでもないから、気にしないでくれ」

 額に掌を押し当てて、一瞬過ぎった考えに深く落胆する。

 溜息を吐いて、一瞬でも疑問に思ったオレに自己嫌悪。なーんでこんな事に頭を抱えなけりゃならんのじゃ。

阿求「慧音さんに何か言われた様ですね。……彼女も、まぁ、悪い方ではないですから気に病まないで下さると助かります」

刑「いや、うん。客観的に見ても確かにそう思われても仕方ないかもしれないんだけどさ……」

 その人物の評価、というものは自分で決めるものではない。周囲に居る存在が決める事であり、それは簡単に伝播する。

阿求「前にも言いましたが、私はあなたを信頼して居候しても良い、と判断したんですよ?」

刑「だから、そういうつもりなんてないから安心してくれっての!」

阿求「……そこまで頑なに否定されると、流石に来るものがありますね」

刑「何か言ったか?」

 ボソボソとそっぽを向いて、阿求ちゃんが何かを呟いた様だがオレの耳に入るには小さすぎて上手く拾えなかった。

 そんなオレは、立ち上がって百物語について綴った本を手に取って元の席に戻る。

 そうして本を開いて、前に見た話の続きを読もうとした所で――

阿求「ねぇ、刑さん」

刑「なんだよ」

阿求「刑さんがそういう気が無くとも、私にその気があったらどうするんですか?」

 盛大に吹き出した。それはもう、天地がひっくり返ったのではないかと思うくらいに驚いた。

 ななな、何をいきなりかますんですかねこの子は!!

阿求「稗田の家系は皆短命、後継は早く居れば居るほど良いんです」

 上目遣いで、猫の様に四足をついて阿求ちゃんはこちらへと詰め寄ってくる。

 おい、おいおいおいおい! ちょっと待てよどういうつもりだこの子はぁ!!?

阿求「生憎と、私にその様な殿方は居ません。……ですが、刑さん」

――あなたから見て、私はそんなに魅力はないおなごなのですか?

 真剣なトーンで、真剣な眼差しで、阿求ちゃんはそう言うとジッとオレの瞳を覗き込んでくる。

 顔の位置は既に目と鼻の先。互いの息遣いがわかってしまうくらいに、近い距離。

※選択

1:はしたないから、やめんさい。女の子がそんな事を言うもんじゃない
2:……やめろやめろ。そんなの、オレに言われても困るっての
3:阿呆か、からかうのはやめろ。……お前は確かに、可愛いけどさ

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用



 

というか生殖機能はついてるのか?
2


※元々ギャルゲー的な内容です。バトルとかそういうのが濃いだけな! 厨二要素が多いだけの!

>>114 選択:2

刑「……やめろやめろ。そんなの、オレに言われても困るっての」

 顔を少しのだけ逸らした後、オレはそう言いながら阿求ちゃんの額を右手で押して元居た場所に戻す。

 機械の体と言っても、オレは人間と遜色の無い義体をコンセプトにこの体を設計し、作り上げた。だから、勿論『そういう事』だって出来はする。

 子供だって、作ろうと思えば作れるだろう。

刑「冗談でも止してくれ。……それでオレの評判が下がったら、嫌だ」

阿求「自分本位な意見ですね」

刑「そんな男が隣に居たら、お前だって迷惑すると思うからだ。お前に迷惑を掛けたくはない」

 ロリコン、というかペドにはなりたくない。そういう判断を下されたくはない。性的な目で彼女を見るなんてことは、あってはならない。

 オレは考え方は異端らしいが、趣味まで外道に成り下がったつもりはないのだ。

刑「……つーか、前にも言ったろうに」

阿求「貴方だって男だとも言っていましたが」

刑「それは、お前があまりに安易な事を言うからだろう」

 軽率な言葉は軽率な馬鹿を吊るし、勘違いを引き起こす。

 それで痛い目を見てもらいたくはないんだ。例え、信頼してると心から言ってくれたのだとしても。

刑「お前が信頼してくれているオレが、そんな鬼畜外道で良いのか?」

阿求「……ふふ、それもそうですね。ごめんなさい、ちょっと意地悪しちゃいました」

刑「意地悪って……。だから、そういうのがな」

阿求「でもこれで証明されたじゃないですか。あなたがロリコンではないって。流石に、私に反応されてしまったらどうしようかと思いました」

……オレが言いたい事はそういう意味じゃない。

刑「無防備なんだよ、お前は」

阿求「あは、こんな事を言うのも刑さんくらいしか居ませんけどね」

 はいはい、そうですか。

 こうして阿求ちゃんの悪ふざけにまた精神を削られたオレの夜は更けて行く。

 百物語について、お詫びと言わんばかりに細かい補足や説明をしてくれる彼女だが、やはり距離が近く感じてしまった。

 それは、先の出来事があったから意識してしまっているのだろうか?

……オレはロリコンではない。絶対に、ロリコンでもペドフィリアでもない!!

※阿求の好感度がグっと上がりました
※シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『2/6』になりました


※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:5 機械の体にも慣れた様だ。人間離れした動きは出来ないけど
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったも

ので、ベルトポーチにしまってある

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『2/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジ

ーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に-1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
『守矢神社』
東風谷 早苗:無茶せず、命を大事にしてください!【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:取材する側はこっちなんです!【怒】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
橙:良い人なんですねー【好感】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】


※今日はここまでで。慧音先生を相関図に入れ忘れましたが、ちゃんとメモに取ってあります

※橙とのフラグはどうしたものか……妖怪の山に行けば起きるんじゃね?

※そして、このスレは色々と濃ゆいですがちゃんとギャルゲー要素あるんやで! 零君の時もそうだったろ!

※というわけで、お疲れ様です。次回は明日の夕方くらいからかな? 寝落ちしない様にします

※では、また次回お会い致しましょう


※15:30頃に再開予定



※少し遅れましたが、再開します。今日もまったりやって行きましょう

※まずは夢判定から 

コンマ一桁6以上で刑は夢を見る

判定直後



>>125 コンマ:1 ※失敗

※アンドロイドは電気羊の夢を見るか? いや、こいつは脳だけちゃんと人間だから見ると思うんだけど……

六日目

 ―稗田家(朝)―

刑「……眠い」

 昨日の事が尾を引いているせいか、それとも精神的に削られすぎたのかはわからないがどうも寝付きが悪かった。

 そのせいで睡眠時間が減ってしまった。最近の習慣で早起きしてしまったせいでもあるが、頭がまだ起きていない。

 幻想郷に来て、早くも一週間が過ぎようとしている。

 早いものだ。そんな短期間で阿求ちゃんがああいう悪戯をしてくるまで友好を深められたのは良い事なのか悪い事なのか。

刑「あー、くそ」

 そんな事を考えても埒が明かない。

 二度寝する気分ではないし、何かして目を完全に覚ましてしまおう。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:阿求と話すかな
6:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


1


>>128 選択:1

 ―人間の里(朝)―

 屋敷に居るとそのまま居間で寝落ちしそうなので、外に出て軽く散歩する事にした。

 霧に包まれた早朝の人里。疎らに店の鍵を開けたりしている住人の姿が見えたり、オレの様に散歩している者も居る。

 日が昇っている間は人間の時間、という事だろう。

 早朝の涼しげな風を感じながら、オレは歩く。

刑「……くぁ」

 あくびを噛み殺して、しばらく散歩していると――

※判定

5以上で誰かと遭遇

判定直後

a


>>133 コンマ:77(ゾロ目) ※どう足掻いても成功

※誰と遭遇した?(人間の里に現れそうなキャラ以外でも無理が無さそうなら出す)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

阿求


>>138 指定:阿求

※阿求推しの勢いが凄まじい件について。これはロリコンマ神が動いてますわ。

※いいぞ。

阿求「あれ、刑さん。おはようございます」

刑「あ、ああ。おはよう……」

 今はあまり顔を合わせたくない少女と、遭遇する事になった。

 別に嫌な意味で合わせたくないわけじゃない、ただちょっとだけ、昨日の一件が尾を引いているだけなんだが……

刑「……お互い、同じ家に住んでるのに外で挨拶なんてのも、変な感じだな」

阿求「ふふ、そうですね。刑さんもお散歩ですか?」

刑「ああ。ちょっと、頭を起こす為にな」

 それも殆ど起きかけていたし、お前と鉢合わせて完全に目覚めたけど。

 なんて、口に出せる筈もなく後頭部を軽くかく。

阿求「朝食まで時間がありますし、ご一緒しても構いませんか?」

刑「別に、許可を取るまでのことじゃあないだろ」

 今更、拒否したりする事もない。ただの散歩なのだから、それに誰が付いて来ようとも構わん。

 用事があるならまだしも、ただ歩くだけの事に許可を求める必要などないだろう。

 嫌いな奴が相手だったら話は別だが、阿求ちゃんはそういう場所にカテゴライズされる奴じゃないし。

 ただ、まぁ、ちょっと気恥ずかしくはあるけれど。

阿求「では、勝手に傍らを歩かせて頂きますね」

刑「おう、勝手にしてくれ」

 そういうわけで、朝の里中をオレ達は一緒に歩く事になった。

 さて、何も話さないで歩くのも何だか物哀しい。

 何か彼女にする話題や質問はあっただろうか?

※話題安価(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

モノづくりのための材料はどうやったら手に入れることができるか

>>141


>>143 指定先:>>141

 ああ、重要な話があったわ。これがないと、本当に先立つものも作れやしない。

刑「なぁ、モノ作りの為の材料なんかはどうやって入手すりゃいいかね」

阿求「モノ作りの材料、ですか?」

刑「何時までも居候させてもらうのも問題あるからな。とりあえず、金稼がんと」

 オレに出来る事は、何かを研究する事や作る事。知識は生憎、無尽蔵とは言えないが常人以上の物を持っている自信がある。

 手先だって器用だ。この体にも慣れたし、元の生身の時くらいの事は出来るだろう。

 製作はオレの原点だ。何かを作る事から始まり、その為に研究という手段を取ったから今のオレがいる。

 とは言え、その為に必要な材料が無ければ、何も始まらないのだが……

阿求「別に、我が家に住み着いたって構わないんですけど」

刑「からかうのは無しだ。……大の男がなぁ、女の子の家に居候させてもらっている時点で情けないってのにさぁ」

阿求「そうですか」

 何だか、ものすごーくどうでも良さそうに言い切られた。

 おいおい、オレは何にも悪い事は言ってねぇだろ。

 まぁ、オレから居候させてくっれって頼みはしたけど……

阿求「……そうですね」

※判定

1(ファンブル):だったら、自分の足で探したらどうですか?
2~:でしたら、屋敷にある地図を参考にしてください
5~:色々と説明してくれる
8~:散歩してる間に、軽く紹介してくれる
0・ゾロ目:???

判定直後

せいや


>>146 コンマ:6 ※順当だなぁ



 それから、阿求ちゃんの説明を受けながらオレは散歩を続けた。

 霧雨商店と呼ばれる大手道具店の老舗、それとは別に小売店も多くあって掘り出し物もたまにあるのだとか。

 運に左右されるが、外の世界の物を一番入手出来やすい場所となると、人里から少し離れた魔法の森と呼ばれる場所に隣接して構えている店らしい。

 名は『香霖堂』。店主が商人らしからぬ考えを持っているらしいので、売ってもらえるかどうかはわからないそうだ。

阿求「とまぁ、何かを探すならこんな所ですね」

 運が大いに絡み、多少危険を孕みますが自分の足で探すのもありですけど、と付け足して阿求ちゃんは言う。

刑「……最初は探すべきかなぁ」

 無一文だし、スマホとソーラー充電器は絶対に手放せないものだ。写真だって研究に必要なものなのだから、担保にするわけにもいかない。

 日中、霧の湖か妖怪の山のフィールドワークのついでに探すのも有りだろう。

阿求「そういうと思ってました。なので、前金として帰ったらお金をお渡ししておきます」

刑「ちょっと待て。それは幾ら何でも貰えねぇよ」

 完全にヒモ状態継続じゃねえか! なんだ、これじゃあオレがただのダメンズになってしまう!!

阿求「だから、前金と言ったじゃないですか。ちゃんと返してもらいますよ」

刑「金の貸し借りもなぁ……」

阿求「私の好意を無碍にするおつもりで?」

 そう言われると、何にも言えなくなってしまう。

阿求「その体を自分で作ったと仰るなら、それ相応の物を作れることでしょう。きっとあなたの作ったものは売れますよ。外の世界の技術が使われているとなれば、ここの住人が黙っている筈がありませんから」

刑「……オレの技術が担保ってか」

 信頼関係、期待、成果の上納。まさしく、今、阿求ちゃんはスポンサーになっても良いと、そう言っている。

 企業との連携、みたいなものか。それで、人里を賑やかせって事なのだろう。

 金が回れば経済は潤う。つまりは、そういう事。

刑「……わかった。わかりました。そこまで言われちゃあ、もらわないわけにはいかないでしょ」

阿求「はい、あなたの作る物、楽しみにさせて頂きます」

 にっこりと笑って、オレの言葉に返す阿求ちゃん。

 何だか、轡を握られている様な気がしてなんだかなーと思いつつ、オレ達は揃って屋敷に帰るのだった。

 余談だが、帰って渡されたものが一円札が五枚と十円札が一枚だったので、流石に突っぱねて一円札だけもらう事にした。

 現代換算で二0万近く渡すのかと、改めてこの子が良い所のお嬢さんだって事を思わされた。

……でも結局一〇万はもらってるんだよなぁ。なんだかなぁ。

※阿求の好感度が上がりました
※霧雨商店・香霖堂に行ける様になりました


※ちょっと休憩します。再開は20:00時頃の予定

霖乃介って刑の体見たら名前と用途が分かるのかな?

リミッターと言えば五感のスペックってどうなってんのかな?
常時人外レベルなのか
人間レベルなのか
リミッターで人間レベルに抑えてるのか

なんにせよ、物理的に拡張可能なのは夢が広がるな・・・・
問題は脳か、直結系なら訓練かなんかして最適化する必要があると思うし

そこら辺はバランス次第か


>>151

※吹いたじゃないかwwwwwヤメロwwwwwww

>>155

※通常時は人間レベルである程度なら操作可能です。リミッター解除で開放されるのは、運動性能。所謂火事場の馬鹿力

※遅れました、仮眠と夕飯で気付いたらこんな時間。22:30頃に再開します




※再開しますー

 ―稗田家(昼)―

 朝食を終えて、貰ったお金を一緒に貰った巾着にしまい、スマホとソーラー充電器をポケットにしまう。

 材料の揃えられそうな店もわかったし、これからはそこで買い物する事も可能だろう。

 何か作った場合は、まずは露天でも開いて売りに出してみるか。

 阿求ちゃんや早苗、夢美にも何か作って渡しても良いかもしれない。

 とりあえず、手持ちの金額として多すぎるので落としたり盗まれたりしないようにしよう。

刑「さってと」

 とりあえず、何をしようか。立ち上がり、縁側で太陽の眩しさに目を細めながら考える。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:何か作るかな
9:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

6


>>163 選択:6

※香霖堂に行く前に霧雨商店に行けというコンマ神の思し召し

 ―人間の里・霧雨商店(昼)―

 屋敷を出て、暫く行くと大通りに大きな店がある。大手道具屋の霧雨店だ。

 阿求ちゃん曰く、道具屋で一番大盛しているのがここなのだとか。

 道具屋という事は様々な道具の他にも、加工に使う材料なども入手できるはずだ、と思って近場から来てみたが。

「へいらっしゃーい!」

 確かに、繁盛していた。外の世界で言う百貨店とまでは言わないけれど、古き良き小売店としてはかなり大きな方だろう。

 手に取って商品を見ている者も多い。店の弟子らしい人間が忙しなく商品の説明や、道具を勧めているのが見えた。

 売り場に出る、という行為にはお客とのコミュニケーションと同時に万引き防止の効果を高める。

 うーん、しかし古い。道具も古ければ、鉄も高い。流石に配線に使える様なものはないか……

 そんな事を考えながら店内を探っていると――

※判定

5以上で誰かと遭遇or何かを発見

判定直後

やあっ


>>167 コンマ:5 ※成功

※誰と遭遇した? or 何を見つけた? (キャラの場合、人間の里に現れそうなキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


>>175 指定:藍 コンマ:0 ※イベント発生

 とりあえず、必要になりそうな木材や加工品を購入した。

 聞けば、住んでいる場所に配達するサービスも行っているのでチップ込みで少しだけ多く払ってそうしてもらう事にした。

 稗田の屋敷に頼む、と言ったらああ、みたいな顔をされてあなたが例の、と言われたけれどそこまで顔が広まっているらしい。

 日用大工ですかな、と聞かれたので趣味で使うんで、と返して店から出た。

刑(稗田家に出入りしている外来人――まあ、それだけでもう簡単に伝わっちまうもんなのか)

 さすがはかつての日本をそのまま残している様な場所、情報の伝達速度が半端じゃない。

 そんな事を思いながら里の中を歩いていると、唐突に背中を叩かれた。

「片山 刑殿とお見受けするが、本人かな?」

 振り向いてみると、そこには大層な美人さんがそこに居た。

 帽子を被った金色の髪を持つ美しい少女、背中には九つの狐の尾が生えていて揺られている。

 九尾だ。九尾の狐が、目の前に居る。

刑「これはこれは、九尾の方から話し掛けられるとは恐悦至極の極みですな。如何にも、オレが片山 刑ですが」

「……ふむ、噂に違わぬ演者ぶりだな。私は八雲 藍という」

 八雲? ……八雲って苗字、どこかで聞いた覚えがあるが。

※好感度判定
八雲 藍の心象

1程悪い 9程良い 0・ゾロ目で……?

イベントなう:+1
橙の恩人:+1

判定直後

 


>>180 コンマ:1+2=3 ※これは妖怪から嫌われる何かを持ってますわ……

藍「以前、橙が世話になった様だ。その礼がしたくて、探していたんだ」

刑「それはそれはご丁寧に。橙ちゃんのお知り合いの方で? 別に、大した事をした覚えはないのだが」

 ただ、阿求ちゃんに用があるから居るか? という用件に答えただけのことなのになぁ。

 それにしても、何とも奇妙な縁だ。

 二尾の猫を助けたら、九尾の狐が礼を言いに来たでござるの巻。

藍「橙は私の式でな、よく使いをしてくれている。今回は紫様から稗田の子に用があって、橙に行ってもらったのだが」

刑「……ほう?」

藍「良い人が居て助かったと、そう言っていた。君に大層感謝していたみたいだよ」

 朗らかで柔和な笑みを浮かべて、彼女は言う。

 そうだ、思い出した。八雲と言えば、阿求ちゃんから幻想郷について説明してもらっていた時に聞いた大妖怪、そして幻想郷の賢者と呼ばれている者の苗字だ。

 八雲 紫。その存在を様付けで呼んでいる所を見るに、藍は賢者の従者なのだろうか?

藍「ふふ、あの橙がそう言うとはな。君は中々、面白い人間の様だ」

刑「それは何とも、大層な評価をどうも。だが、オレは――」

藍「故に、その仮面を外してはどうかな。道化師殿」

 ピシリ、と。空気が張り詰めて凍ったのがわかった。

 周囲の人間にもそれがわかったらしい。どよめきが耳に入って来て、オレ達から避ける様に広がっていく。

刑「道化師とは、どういう意味ですかな。わかりかねますなぁ」

藍「口八丁手八丁、嘘と実を語り飄々と恐怖に抗うその精神力は見事だと評価する。……だが、聞けば君はここの研究をしたいそうではないか」

 それが何か、と言いたかったけれど口に出す事は出来なかった。

 憚られるとか、気に掛かるとか、そういう話ではない。

――恐怖。本能に訴え掛けてくる恐怖。逃げる事すら許されない、背中を決して向けてはならないと訴えかけてくる程の恐怖。

 スイッチが入る。

 面白い、このオレを道化と評するか。なる程、それはとても的外れで的確な評価だ。

刑「何とも語弊がある気がしますが、オレは単純に好奇心を満たす為にそうしたいだけだ。他意はない」

 そう、飽くまで研究は自分の為に行うのだ。

 誰かの為に行うわけではない。それは、オレが元々持っている性質故に求める行為。

 まぁ、先立つ物の為にそれを使って何かを作ろうと考えてはいるが、それを兎や角言われたくはない。

※判定

1(ファンブル):気付いたら、世界が逆さまになっていた
2~:突然掴まれ、人間の里から強制的に移動させられることになった
5~:嗜虐的な瞳で睨まれ、忠告をされた
8~:落ち着いた雰囲気に戻り、耳元で忠告を囁かれた
0・ゾロ目:???

判定直後
 

おりゃ


>>188 コンマ:1(ファンブル) ※初の死亡

藍「……君は、それがどれだけ危険な事なのかに気付いていない様だ」

刑「あ……?」

 視界が、勝手に横へとスライドしていく。

藍「そして、私はそれを容認する事が出来ない」

 そして、急速な落下を体験する。

藍「橙に危害を与えかねない君を、捨て置く事など出来ない」

 ごしゃり、という音が耳元で響いた。

 急な事に脳が痛覚信号をシャットアウトした、とういよりも感じる暇もなかったのだろう。

 ゴロリと転がった首だけのオレは、首なしの自分の体と冷ややかな目で見下ろす八雲 藍の姿があった。

藍「さよならだ、科学の申し子」

 理不尽な終わりが、オレを襲った。


                             .. ..: ,,.::..,.,,::,;;::,::,,;;,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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                                                 .. .. .,,.. ..;:..
                                                 ..  :;;  :;
                                                     .. ..:


「あらあら、死んでしまったのね。人間なら仕方ないと言いたいけれど、ちょっと理不尽な終わり方だったとは私も思うわ」

「さすがに第一印象で1(ファンブル)だった、そして判定で1(ファンブル)だった。>>1が補正を受けないの忘れてて多少よくなっていても、これは仕方ないわねぇ」

「あなたは妖怪にとって、人間だけど人間とは思えない事を何処かで察せられているのかも。自分たちの研究をしようだなんて輩、多少頭の良い者だったら嫌に思うのは常よねぇ」

「さて、貴方にはまだやれる事がある。一回死んではい終わり、だなんて言わないわ。あなただってまだ忘れられたくないでしょう? やりたい事があるでしょう?」

「選択肢は三つ。やり直すか、先に進むか、それとも諦めるか」

「さぁ、どうするかしら?」

片山 刑 残機(3/3)

※選択(アンケート)

1:>>187 の判定をもう一度行う(残機1消費)
2:先に進む(残機1消費、次の日に目覚める。人体に欠損発生)
3:諦める(キャラメイク)

↓5までで多い選択肢を採用


多数決:2 残機:2/3

※八雲 藍:恩はあるがお前は、危険だ……!【敵意】 を入手しました

※選択(何処で目覚めた?)

1:稗田家
2:守矢神社
3:可能性空間移動船内
4:その他(場所明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

3


>>228 選択:3

 七日目

 ―可能性空間移動船内(昼)―

 目を覚ますとそこは、ガラス管の中だった。

 培養液に浸され、管に巻かれた自分の姿が透明なガラスに薄く写っている。

 オレは、死んだ筈だ。八雲 藍によって首を落とされて、意識をブラックアウトさせた筈である。

 確かに生体パーツは脳だけであるが、頭だけで生きられるという設計をした覚えはない。

 しかし、今はどうだ。生きている。意識がある。思考が出来る。

……あれは白昼夢だったのだろうか?

刑(……いや、もしかするとあの数日感が既に夢だったのだろうか)

 明晰夢というものがある。そもそも、夢というものに時間の流れは関係がない。

 オレは、結局あの研究所から抜け出す事が出来ずに捕まって、目が覚める今までただ夢を見ていただけなのだろうか?

 視界に映るのは、何処かの研究所の様な室内。モニタが発光し、コンピュータが電算を行う近未来的な場所。

夢美「お、目覚めたみたいだね刑君。……いやぁー、間一髪だったわねぇ」

刑「夢美……か?」

夢美「そう、岡崎教授様よ。あなたの命の恩人」

 そこに居たのは、夢美だった。それは、この一週間近くの日々が夢じゃなかった証明だろう。

 となると、ここは夢美の船の中か……?

夢美「意識はハッキリしているみたいで安心したわ。……驚いたんだからね。頭と体がさようならしちゃってるあなたを見つけた時は」

 やはり、オレは首を飛ばされていた様だ。

夢美「……体、改造していたのが幸いしたわね。最初見た時は更に驚いたけど」

刑「どうやら、大きな借りを作ってしまったみたいだ」

夢美「良いのよ、あなたの体をいじるの楽しかったし」

 その言い方はどうなんだろうと思う。


 ◇

 それから夢美がこれまでの経緯を簡単に説明してくれた。

 偶然、人里に向かったら首を飛ばされたオレを発見して回収したらしい。

 人里の人間たちは、首から血ではなく電気を発生させているオレに恐れて近付こうともしなかったそうだ。

 で、持ち帰って脳死を起こす前に色々と施してくれたという。

夢美「ナノマシンも随分と良いものを使ってたみたいね。首の接続も楽出来たわ」

刑「……元々、簡易修理装置として内蔵させたものだけどな」

 首の切り口がよっぽど綺麗だったのだろう。

 人間の自己修復機能をナノマシンで再現しようと考えて搭載しておいたら、思わぬところでオレの命を繋いだ様だ。

 しかし、オレのやっている事が危険、ねぇ。

 八雲 藍は何に危機感を感じていたのだろうか? オレを殺す程の理由があるのか?

……いや、そもそも人間の里でオレを殺せたという事は、やはり外来人ってのは守られる存在ではないのかもしれない。

 改めて、簡単に殺されたものだと寒気を感じる。

夢美「そろそろ出ても大丈夫だと思うけど、無茶はダメよ。今日はここに居ても良いから、何かあったら言って頂戴な」

刑「ありだとう。……しかし、何故助けてくれたんだ?」

夢美「同業で、同じようなものを研究しようとしてる友達を見捨てる事なんて出来ないでしょう」

……そんな事で助けてくれたのか、このお人好しめ。

 だが、ああ、命を拾われたというならばそれに感謝する。

 ありがとう、夢美。オレも、色々と考えるべきなのかもしれない。






※刑君、初死亡(?)しました。死んだけど死んでなかった。夢美さんのお陰で、すぐに治せたようですね

※他の場所だったら、首は繋がってるけど暫く移動が出来ない体になっていました。寧ろ、そこは幕劇の管理者筆頭様が首の代わりに腕か足を切り落された結果になっていたかもしれません

※今日はここまでで。明日は23:00頃に再開の予定です

※では、お疲れ様でした。また次回、お会いしましょう


※申し訳ないですが、今日はなしで明日のこの時間頃に再開させていただきます


※戦闘手段は必須というわけではありません。ただ、自衛手段はあった方が死亡率が下がる事は確かです。前回みたいな突然の死はさすがに回避出来ませんが

※では、人が居れば再開しようと思います。ちょっと短時間になるかもしれませんので、あしからず


 ―可能性空間移動船内(昼)―

 夢美の言った通り、培養槽からすぐに出る事が叶った。

 簡易シャワーを借りて、体中に着いた液体を洗い流し体を拭いて何時もの服に着替える。

 夢美曰く、オレの入っていた培養槽を満たしていた液体にはナノマシンを活性化させる効果もあるらしく、断首痕は残ってしまったもののさようならする事は無さそうだ。

 だが、一度切れた神経の接続の復帰にはリハビリが必要である。

 脳と一時的にでも離された体はエラーが大量に出たらしく初期化され、幻想郷に来た当時の様なギコチナイ動きをする様になってしまった。

刑(……まぁ、これぐらいはな)

 首が断たれたのだ。死を避けれた上で、不随さえも起こさなかったのだからこの程度、受け入れよう。

 また体を動かして、感覚を取り戻せば良いのだ。これだけでも、幸運なものである。

刑「さて」

 軽く体を動かすか、それとも夢美と話すか。ここには補助用のロボットアームもある様だから、何か作れる可能性もある。

 材料を貰えるならば、だが。

※選択

1:霧の湖に出て軽く体を動かすか
2:夢美と話すか
3:多少無理してでも人里に戻るか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用



 

1


>>262 選択:1

 ―霧の湖(昼)―

 夢美に一言入れてみれば、今は周囲に反応がないから外に出ても大丈夫との言葉を貰えた。

 一応、最終チェックを終えてるとは言え何時不具合が出るかもわからない。

 故に、あまり遠くに行かない様にとも言われてオレは外へと出たのだった。

刑「……今日は曇りか」

 空を見上げてみれば、曇天の空だった。

 まるで、今のオレの心の様だと無駄にポエムっぽく思ってしまってすぐに振り払う。

 柄にもない事を頭の中で考えてしまった事に自己嫌悪をしながら、オレはストレッチを行いつつ溜め息を吐く。

 いきなり走るなんて馬鹿な事をするわけにもいかない。

 そんな風に体を動かしていると――

※判定

5以上で誰かと遭遇or何かを発見

判定直後

 

q


>>264 コンマ:2 ※遭遇せず

 ―霧の湖(昼2)―

 軽く散歩とランニングを行い、不具合が出ないか自己診断システムでチェックしていく。

 反応は悪いモノの、いきなりコケる事はなかった。

 夢美によって弄られているせいか、それともナノマシンのおかげかわからないが挙動がおかしくなってはいない。

刑「このまま動いていけば」

 すぐに、体の不自由は治るだろう。

刑「……さて」

 日も傾き始めた頃になってこれからどうするか考える。

※選択

1:まだ霧の湖で軽く体を動かすか
2:夢美と話すか
3:多少無理してでも人里に戻るか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>267 選択:2

 ―可能性空間移動船(昼2)―

夢美「どうだった? 不具合はなかったみたいだけど」

 船内に戻れば、回転椅子に座った夢美に開口一番で聞かれた。

刑「ああ、しばらくリハビリをすれば首を落とされる前くらいまで動ける様になるだろうさ」

夢美「無理は禁物よ。まだ様子見ないと、何時エラーが出るかわかったもんじゃないし。その首の傷も、何故か治らないしね」

 そう言って、夢美は3D表示された立体キーボードから目を離す。

夢美「妖怪によって付けられたから、その傷が残ってしまったのか。呪いとかだったら、いっその事研究してみたいわね……」

刑「それも手段としては有りだが、もしも本当に呪いなら困ったものだな」

 興味津々と言った風に夢美がオレの首の傷をマジマジと見つめてくる。

 これがもしも呪いのせいならば、オレの身に何時何があってもおかしくはないだろう。
      バショ
 こんな幻想郷なんだ。それに、九尾の狐と言えばそういう力に秀でていた筈。

……それを従える八雲 紫って奴はどんな化物なんだろうか。

 考えるだけでも、背中に寒気が走る。

刑「ま、どうにかなるさ。そう考える他ねえさ」

 今どうにかならない事を、とやかく言っても仕方ない。

 前を向こう。命があるだけ、儲け物なのだから。

 さて、何か話そうか。せっかくだし、後ろ向きな話をしても実りはない。

※話題安価(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

船内部の機器に非常に興味を持っていること


>>273

 そう思って、改めて船内を見回してみると船内部の機器に次々と目に入ってくる。

刑「そう言えば、ここの機器はどれもオレには見覚えのないものばかりだな」

夢美「そう言えば、この世界では統一原理は証明されてないのよね」

 夢美の言葉に、オレは首を縦に振って肯定した。

 彼女の居る世界では、重力・電磁気力・原子間力の全ての力が統一原理によって説明されているらしい。

 科学の発展が著しいらしく、23世紀相当の科学力が浸透している世界。それはそれで未知なんだが、そこらへんに興味はないので聞かないでおこう。

 さて、その科学の産物たるこの可能性空間移動船の動力は核融合エンジンだと言う。

……放射能漏れとかも無い様だし、隔壁も完璧なのだろう。

夢美「やろうと思えば、簡単な研究や製作も出来る筈よ。そもそも、魔力の存在を証明する為に此処には来ているわけだし」

刑「製作、か。設計はどうやって行うんだ?」

夢美「設計図と材料さえあれば、コンピュータに読み込ませて自動的に作らせる事が出来るわ。メイドロボットからICBMとかなら、なんとか出来るわね」

 何からツッコミを入れれば良いのかわからなかった。

 簡単な製作で何故、家政婦ロボや大陸間弾道ミサイルが出てくる。

刑「……お前んとこが、オレ達とはまったく違う世界って事はよーくわかった」

夢美「そういう並行世界の人間なんだもの。手の込んだ事をすれば、奇跡とかって持て囃されるじゃないかしらね」

刑「奇跡、ねぇ」

 オレはその言葉が、あまり好きではない。

刑「そんな事を外の世界でやってみろ。……やるだけ、無駄だろうさ」

 どれだけ結果を出しても、どんな素晴らしい研究であろうとも、どんな凄まじい成果を出しても、オレに返って来たものはなんだっただろうか。

 思い出すだけ無駄な事だろう。奇跡だと持て囃されたあの頃とは、まったく違う。

夢美「まぁまぁ、無駄な事なんてないさ。全部一つに繋がっていくものよ」

刑「ハッ、言ってろ」

 無駄に思える事が多い世の中。

 世界とは、結果を求めて評価を下す。

 お前も、阿求ちゃんみたいな事を言うんだなと思い、それから夢美に当たり障りがない程度の出来る事を教えてもらった。

※夢美の好感度が上がりました


※死んでから一日しか経ってないですよ。科学の力って凄いね(適当)

※今日はここまでで。次回はまた明日の同じくらいの時間に再開予定

※では、お疲れ様です。また次回お会いしましょう

刑「もうなにも怖くない」
次のシーンで首チョンパ

ガンダム作ろうぜ(提案)


※ダイジョーブ博士はNG

※そろそろ再開の時期。書きつつ再開宣言を此処にしましょうか


 ―可能性空間移動船(夕方)―

 スマホの時間を確認すれば、既に外は夕方になっている様だ。

 夢美の気遣いか、無理をせずに今日は泊まっていっても良いとの言質も聞いている。

刑(……居候を始めて、数日でこの様になるだなんて誰が予想しただろうか)

 オレを死んでいると、人間の里の住民たちは思っているのだろうか。

 阿求ちゃんはそれを聞いて、何を思っているのだろうか。

 人間の里に戻るのが、少しだけ怖いと思ってしまう。

刑(だが、無事なのはちゃんと伝えないとなぁ……)

 生きているのに、無事を伝えないのは些か問題がある。

 オレは動けない状態じゃないのだから、どうにか無事を伝えるべきだろう。

 とは言っても、無理をして道中に襲われてしまえば元も子もない。

 これは今日はもう泊まったほうが良いのかもしれないと思うけれど、阿求ちゃんに心配させ続けるのもなぁ、と思う。

……どうするか。ああ、どうするか。

※選択

1:霧の湖に出て軽く体を動かすか
2:夢美と話すか
3:多少無理してでも人里に戻るか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


※なんだこの大低空

>>296 選択:3



 夢美から難しい顔をされたけれど、そうしたいならそうすればと言われた。

 一応エラーも出ていないし、これなら大丈夫だろうと思っての行動だ。

 礼を言って、これで何かあればオレの責任だからと告げて苦笑する。

 無事に戻れたら、また顔を見せに来なさいよと言われてオレは外へと歩みだす。

 さて、戻り方はわかっているのでその道を最短で進もう。

 途中で何も起こらなければ、無事に戻る事が出来るだろうし。

 だが、時間は掛かりそうだ。

※無事に夜になる前にたどり着けたかどうかを判定

5以上で成功 1(ファンブル)で妖怪に襲われる 0・ゾロ目で???

身体能力【3】:-1
真・改造:+2

判定直後


>>303 コンマ:8 ※成功

 ―人間の里(夕方)―

刑「……ふぅ」

 完全に日が暮れる前に着いた人間の里の入口。

 そこへと足を踏み入れて、オレは一段落を付ける様に息を深く吐いた。

 妖怪に襲われる事はなく、特に事故が起こることもなく、そして体にエラーが出る事もなくここに戻れたのは僥倖だろう。

 さて、そう思いながら人里を歩いてみる。

※選択

1:このまま人里の住民の様子を一旦見てみるか(遭遇判定あり)
2:いや、いの一番に行くべきは稗田家の屋敷だろう(遭遇判定あり)
3:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>308 選択:2 コンマ:77(ゾロ目) ※クリティカルなのでイベント

※えーい、このロリコンマ神めwwwwwwwww


 ―稗田家(夕方)―

 転けない様にしながら稗田家へと直行する。

 駆け足で、急ぎ足で、稗田家へと向かって足を動かしていく。

刑(どんな顔、するだろうかな)

 死んだ筈の人間が再び現れる。幽霊も居るここなら、それも珍しい事じゃないかもしれない。

 だから、案外すんなりとおかえりなさいと言ってくれるだろうか。

 それとも、驚いて何か言ってくるのだろうか。

 不安と、期待と、色々なモノがオレの胸中に渦巻いていく。

 そんな事を考えていたからか、気付けばオレは稗田家の門前にまで来ていた。

 武家屋敷の門は大きく開いており、中に誰か居るという事を示している。

刑(……良かった。使用人か阿求ちゃんも居るかな)

 そう思いながら、稗田家の敷地内へとオレは足を踏み入れる。

 すると――

※判定

1(ファンブル):突然、凶刃がオレへと振り下ろされた
2~:誰かが立ちはだかった
4~:阿求ちゃんの叫び声が聞こえてきた
6~:阿求ちゃんが走って、こちらへと向かってきた
8~:何もなかった
0・ゾロ目:???

判定直後


>>312 コンマ:0 ※なん・・・だと・・・・

※ロリコンマ神ンンンンンンンンンンン!!!?

 スゴスゴと、稗田家の屋敷から出てくる数人の人間の姿が見えた。

 オレに気付いていないのか、それともスルーしているのか、道を開けてもそいつらは何も反応を見せなかった。

「……クソ、せっかく稗田家に取り入れられると思ったのに」

「しょうがないさ、相手はあの『御阿礼の子』だ。……我々の理念も、その内理解してくれるだろう」

「妖怪の危険を一番知っているのに、何とも嘆かわしい……」

 傍らを通っていく者達は、口々にそんな事を呟きながら去っていく。

刑(今の、先頭の男は――)

 その中で気づいたのは、先頭を歩く男の事だった。

 あいつは確か、先日人里の広場で演説していた男、だったと思う。

 自分の活動に稗田家を取り入れようとしたのか?

 でも、何でこのタイミングで……

阿求「……まったく、妖怪の排斥の為に力を貸せだなんて、馬鹿な行動も休み休み言ってもらいたいものです」

 疑問が浮かび考えていると、少しの間を開けてから屋敷の玄関から阿求ちゃんが呟きつつ現れた。

刑「……やぁ、ただいま」

阿求「……刑、さん?」

 時間が硬直し、世界から音が失われる。

 ぎこちなく片腕を上げて、なるべく大仰しくない様に軽く挨拶をしたのだが、阿求ちゃんのくりんとした目は大きく見開かれていて、その手は着物の袖をキュッと握っていた。

 パクパクと声を出したいのに出せないという風にして、彼女は驚いている。

阿求「ちょちょちょ、ちょっと、ここでは色々何ですからとりあえず中へ!」

 それから、吃音混じりに阿求ちゃんがオレへと近づいて来て手を握ってくる。

 そして思いっきり引っ張られてオレは稗田家の屋敷の中へと連れて行かれるのだった。




※眠いので、今日はここまでで。まだまだ判定やらはあります

※イベントが起こると、話が長くなるのは仕方ないもの。判定に失敗していれば阿求ちゃん救出劇があったりなかったり

※コンマが5以下だったら、もれなく対人戦闘でした。0が出るなんて聞いてないよ

※明日も同じ時間くらいに再開出来ればと

※では、お疲れ様でした。次回、またお会い致しましょう


※申し訳ない、今日はおやすみさせていただきます……


※そろそろ再開させて頂きます。コンマ神、休日でもはしゃいでるなぁwwww


※よっしゃ、再開すっぞ!

 ―稗田家・居間(夕方)―

 阿求ちゃんに手を引かれてやって来たのは、居間だった。

 この前までここでゴロゴロしていたのが、既に懐かしい。

 さて、阿求ちゃんだが息が切れているのかさっきから肩が上下している。

 顔も心無しか紅潮しているし、落ち着かないのかそわそわしていた。

 そんな彼女の様子をジッとしながら見ていると――

阿求「刑さん、あなたいきなり人里に――しかも、私の家に帰ってくるなんてどういうつもりなんですか!?」

刑「お、おう。どうした、ダメだったか?」

阿求「ああああ、違います! そういう意味じゃないんです! 私としてはとても嬉しいんですが、あなたは今の立場というものをわかっているんですか!?」

 アタフタとしながら喜んだり怒ったり忙しく表情を変える阿求ちゃん。

 見ていて楽しいけど、オレの立場か。どうなってんだろうか。

刑「それなんだけど、オレの立場ってのはどうなってんだ?」

 夢美の助けてくれた時の話を聞いた時は、オレの体から電気が出ているのを恐れていると聞いていた。

 という事は、それ相応の畏怖を覚えられていたのかもと思うところはある。

 さて、阿求ちゃんの答えは――

※判定

1(ファンブル):このままだと、貴方が妖怪と扱われてこの里に居られなくなってしまいます
2~:放っておくと、貴方はきっと妖怪になってしまう
4~:何とも言えませんが、弁解をする必要があるでしょう
6~:私から説得はしましたが、まだ少数あなたを敵視しているくらいです
8~:あなたの事を信じている方も多いですが、まだ……
0・ゾロ目:???

判定直後

はい


>>337 コンマ:2

阿求「……素直に申し上げますが放っておくと、貴方はきっと妖怪になってしまう」

刑「は……?」

 阿求ちゃんの言葉に、オレは素っ頓狂な声を出した。

 オレが、妖怪に? 何だそれは、オレがそんなものになるだなんて――

阿求「有り得ない、と思うでしょうね。……性質の問題なんですよ、この幻想郷の」

 オレの考えている事を読んだ様に、阿求ちゃんが真剣な表情で呟く。

阿求「ここはどういう場所ですか?」

刑「幻想が生きる場所、だろ」

阿求「そう。妖怪、幽霊、妖精、様々な伝承や外の世界では存在しない者達が生きている世界。……だから、ですよ」

 目を伏せながら、言い辛そうに彼女は継ぐ。

阿求「畏怖、恐怖、願望。貴方という機械で動く存在がこの場所では余りにも似つかわしくないから、妖怪として見られ始めているんです」

刑「……そんな、馬鹿な。馬鹿な事を言ってくれるなよ」

阿求「体その物が生身ではなく、この世界で存在し得ない物で、更に死んでも生きている。……私個人の感想じゃない。これは、里の人間が抱いている貴方に向けている感情なんです」

――怖い、恐ろしい、人間じゃない、人間であってたまるか。

 そういう思いをこの里の人間が抱いている。だからオレが、人間から妖怪になってしまう。そんな馬鹿な話――

刑「オレは、人間だ。例えこの体が機械であっても……!」

 あってたまるか。誰に否定されても、オレは人間でありたい。人間としての可能性を途絶えさせたくないから、オレはこの体を作って成ったのだ。

 それを否定するな。それを、非難するな! オレは人間だ。オレは、人間だ……!!

阿求「大丈夫ですよ、私は人間だと思いますし、貴方を信じている人間もちゃんと居ます」

刑「だが!」

阿求「だから、このままだと、と言いました。……まだ、間に合うんですよ。貴方が人間だと、思って貰えれば良いんです。畏怖も恐怖もない存在なのだと」

 オレの手を包むように両手を重ねた阿求ちゃんは、オレの瞳を真っ直ぐに見つめながら言う。

 そう思ってもらえばオレが妖怪にならずに済むと、それに成る事を阻止できると。

畏怖が過ぎて信仰になったら神様にもなれるのかな


>>341 ※畏怖から転じてご利益を求めて祀れば神様になる、事は有り得ますからね。現実でもそうやって神様になった存在も居ますし

阿求「貴方の行動次第ですよ。私も、お手伝いします。刑さんが人間でありたいと願っている以上、そして人里がそんな状態にあるなんて放っておけませんし」

刑「……阿求ちゃん」

阿求「私が信頼する貴方です。私に出来る事があればなんなりとお申し付けください。……貴方に畏怖する事なんてないんだと、人々に知ってもらいましょう」

 柔和な笑顔を浮かべて語る阿求ちゃん。

 緩やかに時間は流れ、オレは彼女の瞳を見つめ返す事しか出来なかった。

 言葉が思い浮かばない。何て言えば良いのかわからない。その思いやりがとても嬉しくて、しかしオレには眩しすぎて。

 こういう事にまったく慣れていない弊害なのだろう。そもそも、ここまで優しくされた事なんて記憶にないのだ。

……だから、戸惑っていると言っても良い。

 そしてオレは、

※選択

1:敢えてテンションが高い時を演じる事にした
2:その優しさが何故か、怖いと感じた
3:そのまま、固まっている事しか出来なかった
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


 そのまま、固まっている事しか出来なかった。

阿求「……どうかされましたか?」

刑「いや、そのな……」

 つい先日の時の様に近い顔、その可愛らしい双眸を見返しながらオレは言葉を濁す。

 今回は真面目に、そして本気でオレの事を考えた上でそうしているのだろうと思うから無碍にも扱えない。

 だからこそ、そう。オレはその答えに迷っている。

刑「何て言えば良いのか、わからないんだ」

 言葉が見つからない未知。何て言えば良いのかわからない状況。

 オレが求めているものだけれど、こんな気持ちは初めてなのだ。

阿求「ふふ、刑さんにもわからない事があるんですね」

刑「……わからない事くらいあるさ。オレが言えるのは、知っている事だけだ」

 何でもは知らない。ただ知識として知っているだけ。だから、オレはこの得体の知れない状況に戸惑っている。

 恥ずかしいとは違う。心の底から込み上げるそれは、感動と呼べるものでもない。

 オレは、こんな感情なんて知らない。

阿求「簡単ですよ。……これは私の善意によるお節介。だから、それに対して言う言葉は一つだけじゃないですか」

刑「ありがとう、か」

阿求「はい。……そして私はこう返します。どう致しまして、と」

 感謝。ただ、それを言うだけ。それが当たり前の事であると、それで良いんだと阿求ちゃんは言う。

 しかし、腑に落ちない気持ちがあるのは確かだった。

 それがどういうもので、それが何を意味するのかはオレにはわからない。

 だからそれがとても気持ち悪くて、オレは彼女の瞳から目を背ける事が出来なかった。

※阿求の好感度がグッと上がりました
※刑君が妖怪化する可能性が現れました
※シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『3/6』になりました


※阿求ちゃんの好感度がマッハな件

※今日はここまでで。明日も今日と同じくらいの時間に再開出来ればと思います

※妖怪化ルートが出てきましたねぇ。今後の行動次第では、人間として生きられるかそれとも――って感じになるかと。神様化もありえるのです

※では、お疲れ様でした。また次回、お会い致しましょう


※そろそろ再開します。出馬候補が増えても良い? もっと他の誰かと交流するんや!!


※最大の敵にして仲間はコンマ

 ―稗田家(夜)―

 妖怪になる可能性がある。

 それは、オレが求めているものとは違うものだ。

 オレはあくまで人間だ。人間が良い、人間で良い。

 妖怪になる為に、人外になる為にこの体に成ったわけじゃない。

 確かに思い付きで行動して、思い付きでこの体を作った。それは間違いないし、それを反省するつもりもない。

 だが、それにだって理由がある。人間として生き続ける為の体がオレの居た外の世界では足りないから、そうしただけなのだ。

 それなのに――

刑「結局は、そんなものなのだろうか」

 一般人は所詮、そんなものなのだろうか? 阿求ちゃんがそれの後押しをしてくれると言ったが、それで果たして理解して貰えるのだろうか?

 苛立ちと、虚しさと、ムカつきと、悲しみと。

 様々な思いを胸に抱いてオレは星空を見上げる。

 眠気も来ない。何かをして、時間を潰すか。

※選択

1:眠くなるまで散歩するか……(遭遇判定あり)
2:眠くなるまで百物語を調べるか……(遭遇判定あり)
3:阿求ちゃんと話に行くか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント
※採用されたレスのコンマが末尾1(ファンブル)だった場合襲撃。尚、11の場合襲撃はなし

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>366 選択:2

 ―稗田家・書斎(夜)―

 稗田家には阿求ちゃんが普段編纂を行う場所の他にも、大量の蔵書を保管する為の部屋が幾つかある。

 その内の一つにオレは訪れ、巻物を開封しながら百物語について調べていた。

 古いものを新しくアレンジする、というのは日本人に限らず多くの人間が行う手法である。

 温故知新、とは少し違うがオレの行動はそれに準ずるものだろう。
     タズ
 古きを温ねて新しきを知る。ここに眠るものは、現代の日本にとって失われる程に古くなったものたちだ。

刑「妖怪、幽霊、古今東西における幻想の者共――」

 その仲間に、オレがなろうとしているとは夢にも思わなかった。

 そして、それを否定したい。その為にも、オレは妖怪ではないのだと証明する必要がある。

 そんな事を書物を読みながら考えていると――

※判定

5以上で誰かが来る

判定直後


>>371 コンマ:2 ※失敗

 ◇

 夜がただ、更けていく。

 行灯の中にある蝋燭の火が揺ら揺らとして、部屋の中を照らす。

 ある程度まで読んだオレはそろそろ眠るかと思って蝋燭の火を消し、部屋を後にした。

 これからどうしていくか。そんな事を考えながら、廊下を歩く。

 特に何もなく、オレは客間に戻って眠るのだった。



※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:3 再接続による弊害により、ギコチナイ動きになっている
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『3/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に-1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:無茶せず、命を大事にしてください!【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:取材する側はこっちなんです!【怒】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:恩はあるがお前は、危険だ……!【敵意】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】

死に設定になりかねない猫好き


>>374
※中々ピンポイントなものですからねぇ。扱いが難しい

※夢判定

コンマ一桁6以上で刑は夢を見る

判定直後

死に設定で思い出したけど夢路さんの勇者設定使ったことあったっけ


>>376 コンマ:00(ダブルクリティカル)

※勇者設定は使ってませんね。アレはまぁ、何というか本人の在り方に影響してましたが。こっちもその方向になりそう

※うわーい、ダブクリだ(白目)

※選択

1:――滅・滅・滅・滅
2:それは、記憶整理と言う名の夢
3:大地、祀られた者、そして奇跡
4:猫を追う者
5:研究所の悪夢
6:天才
7:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

4


>>386 選択:4

 ―???(夜)―

 夜の帳の降りた世界、電灯や人工的な光が溢れている場所を避けて、オレは裏路地の中を進んでいく。

 不慣れな体のせいで走る事など叶わず、帰る場所もなくなったオレは宛てもなく彷徨っていた。

 研究所から抜け出して、まだ間もない。追っ手もまだ無い様だから、バレていないのだろう。

 それは、オレが研究所から抜け出した時の夢だ。

 オレの存在を闇に葬ろうとした老害共。オレの考えを理解出来なかった奴らから逃げる為に、オレは研究所から逃げ出した。

 殺されるくらいなら、生きる為に危険を選ぶ。

 そうして、後先のない行動でオレはその状況に陥った。

 きっとあの時、そのまま彷徨っていたならオレは捕まるかそこらで野垂れ死にしていただろう。

 そう、だから、あの猫に出会い追い掛けたのは、そんな死に対する無意識的な不安から抜け出したかったからかもしれない。

 夢に映る映像。オレはその時、確か必死だったから気が付かなかったけれど――

刑「……待ってくれ! 待ってくれよ!!」

 叫びながらオレは猫を追い掛ける。縋る様に、好きなものからせめて逃げられたくなかった思いがあったから。

 不安が大きくなっていて、必死にオレはその猫を追い掛けた。

 そう、確か、あの猫は――



 




                    ――二股に分かれた、尻尾を揺らせていた。




※かなり短いですが、今日はここまでにさせて頂きます。申し訳ない

※明日は出来たら昼に再開、夜は仕事なのでお休みさせて頂きます

※二股の猫。一体誰なのかは皆さんにはわかるでしょう。夢は基本的にフラグやキャラの掘り下げに繋がります。夢は多く見れた方が良い

※では、お疲れ様です。また次回お会いしましょう


※ちょっとリアルで色々と立て込み始めたので、出来る時にやる事に宣言してやる形にします

※仕事とか、CoCのGMとか、書き物とか、嬉しい悲鳴と言えばそうですが

※エタらせるつもりはないのですが、ちょっと一週間に何回出来るかくらいの更新ペースにさせて頂きます

※今日はお休みで、明日出来れば宣言出すつもりです。申し訳ありませんが、ご協力をお願いします

ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん

>>410
信者「お帰り、クトゥルフ」
クトゥルフ「ただいま、信者」

罪袋「男に叩かれるのはちょっと••••• でも幽香さんのパンチなら受けてみたいかも。」 

罪袋「男に叩かれるのはちょっと••••• でも幽香さんのパンチなら受けてみたいかも。」 


※い つ も の

※忙しい期間を乗り越えたのですが、まぁ、この、体たらく。艦これに浮気してました。素直に謝罪させていただきます

※近日中に再開出来ればと思います。こんなに待っている方が居るとは思いもよらなんだ。ありがとうございます

※外伝ももう少しで終わりそうです。もう少しだけ、向こうにもお付き合いくださいませ。

PS.
艦これの非安価SSでも近々細々とやろうかな、なんて考えてます


※22:00頃に再開予定。少し早まるか、もしくは遅くなるかもわからない


※出先からで失礼。家族で外食の為、再開の時間が大幅に遅れます。申し訳ない。日が変わる前には再開出来ればと思います


※向こうの質問への返答は、後日纏めてやらさせていただきます。

※遅れましたが再開します。リハビリも兼ねて、ゆっくりと短めに。

※モナドとか俺の頭がパンクするのでむーりー!


 八日目

 ―稗田家・客間(朝)―

 目覚めの良すぎる朝が来た。

 眠気も全くない、微睡みさえも存在しない、脳が一瞬で覚醒した朝。

 その原因はわかっている。見ていた夢のせいだ。

刑「二股の、猫」

 不明瞭な映像が、脳内に再生される。

 ノイズ混じりでハッキリとしない、その場面。オレは確かに、あの猫を追ってこの幻想郷にやって来た。

 此処に、あの猫は居るのだろうか?

 あの猫が、オレを此処へと誘ったのか?

刑「……まさか、な」

 自嘲を含ませて呟く。

 そんなわけがない、それは偶然だ。天文学的な数字で、奇跡だと言っても過言ではない。

 奇跡。ああ、奇跡。嫌いな言葉だが、それを受け入れるべきだろう。

 現実は目の前に広がっている。だから、オレはこの現実を受け止める。

刑「妖怪化……か」

 どうにかして阻止しなければならない。

 オレは人間でありたいのだから。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:阿求と話すかな
6:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

3


※選択肢:5を選んだ殆どのコンマがゾロ目で大草原

>>504 選択:3

 ―妖怪の山(朝)―

 朝露の濡れる背の低い草花をかき分けて、やって来たのは妖怪の山。

 体は未だギコチナイが、この時間なら襲われる可能性も低いだろう。

 阿求にはフィールドワークをすると伝えているし、研究については文句を言ってくる様子もない。

刑「さて」

 妖怪に成る可能性を秘めてしまったこの身だからこそ、まずは妖怪というものを理解するべきだと思う。

 もしかすると何かを見つける事が出来るかもしれないし、それを使って何か作る事が出来るかもしれない。

 とりあえず、周囲の散策を始めよう。

 オレに出来る事は、まずそこからだ。

※判定

5以上で誰かと遭遇or何かを発見

判定直後


※これには>>1も苦笑い

>>510 コンマ:88

※何を見つけた? もしくは誰と遭遇した?(復帰記念でイベント化させます)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用



 ―妖怪の山・???(朝)―

 段々と険しくなっていく山道を登り続け、やがて出たのは滝の見える崖だった。

 このまま直進していたら、きっと足を踏み外して滝壺へと落ちていただろう。

 今の身で水中に投げ出されるのは御免である。

 リハビリが終わり、普通の運動能力程度まで戻っていればまだ大丈夫かもしれないけれど……

刑「いや、普通に落ちてもお陀仏の可能性はあるよな」

 首に残っている断首痕を人差し指でさする。

 頭と体がサヨナラ、なんてのはもう成って欲しくはない。

 そんな風に思いながらフィールドワークをしながら崖沿いを登って行くと、突然の旋風が吹いて体を揺さぶられる。

 倒れそうになるのを、何とか地団駄を踏んで堪えようとした時――

刑「あ、ヤバ」

 自動姿勢制御が働いて、オレは変なポーズで固まる事になった。

刑(……勘弁してくれよ)

 バランスを崩せばこのままだと真っ逆さまにディザイアだ。

 そんな事は勘弁願いたいので、何とか体を自然な体勢に戻そうとゆっくりゆっくり動かしていく。

※コンマ判定

1(ファンブル):そのまま真っ逆さま
2~:フラッシュが焚かれる
5~:謎の浮遊感
7~:誰かに手を引かれる
0・ゾロ目:???

判定直後

※今日はここまでとさせて頂きます。出来れば明日の23:00頃から再開したいと思います

※期間を開けてしまいましたが、今後ともよろしくお願いいたします


※23:30頃に再開します


※再開しまーす。 >>528の続きから


>>529 コンマ:2

 そうやって無様な姿を晒していると、何処からかカメラのフラッシュが焚かれる。

 パシャッ! パシャッ! パシャッ!

 シャッターを切る独特な音が響くと同時に、閃光がオレを連続で包んだ。

文「無様ですねぇ、滑稽ですねぇ。何をしているんですかぁ?」

刑「お、ま、え、はぁ……」

 ニヤニヤと嫌味ったらしい表情を浮かべて現れたのは、射命丸 文だった。

 手に持っているのは旧式のカメラで、彼女が連続フラッシュの犯人だろう。

 そう言えば、新聞記者って言ってたな。何のつもりでオレを撮影したんだ?

文「あややや? 以前お会いした時よりも、随分と動きがギコチないですねぇ」

刑「だぁーっはぁっ! やっと普通の体勢に戻れた!」

 質問を投げかけられている間に、オレは体勢を立て直して注意深く射命丸を見やる。

 初めて会った時、彼女は去り際にオレの手段を看破しているし、敵意も持っていた。

 口八丁手八丁はもう通用しないだろう。まぁ、敵意を持たれている時点で終了な気もするが。

文「ああ、片山さん。そんな気を張らずとも良いですよ」

刑「……どういう事だ、鴉天狗」

文「もう知っておりますので。あなたの体は『人間』ではないことを」

 ピクリ、と眉を動かす。

文「殺された筈なのに生きている。その首から放電がされていた。気になりますねぇ、ただでさえ外来人なのに」

刑「ほぉ? ではどうするつもりかね、鴉天狗。オレを拷問にでも掛けるつもりか?」

文「いえいえ、そんな物騒な事はしませんよ。私がするのはインタビュー、取材です。そんな暴力的なものは求めてませんし、平和に行きましょう。以前の事は水に流して」

 言い終えた後の笑顔。そこはかとなく、威圧が掛けられているようにも感じる。

……殺そうと思えば、何時でも出来る。無駄な抵抗はやめて素直になれ、と。

文「平等に行きましょう。ギブアンドテイクです。この意味がわかりますね?」

 やっぱり根に持ってるんじゃねえか。

 まぁ、実力差がハッキリしているし素直に従えば害意は見せないつもりらしい。

 仕方ないか、なら休憩がてら少し取材を受けてやろう。




文「はい、というわけで清く正しい射命丸、文々。新聞の取材を始めたく思います」

 滝を超えた少し先にある開けた場所で、射命丸は誰に言っているのかそんな事を始める。

 手にはメモ帳とペン、これがICレコーダーやマイクだったらもっと様になるかもしれないと思うのはオレが現代っ子だからだろうか。

 オレは小さく手を叩いて調子を合わせる。

文「いやー、拍手ありがとうございます。ノリが良いですね」

刑「……いや、何だか地味な気がしてな」

文「あやや、片山さん。これが取材というものです。地道な努力が取材の要なんですよ」

刑「ほう、実力差のある相手に脅しを掛けて聞き出すのが地道な努力、と」

文「人聞きが悪いですねぇ、そんな事をする様な私ではありませんよ」

 いや、さっきの会話思い出せよ。何がギブアンドテイクだ。

文「まぁ、とりあえず片山さんの言動に一々付き合っていては日も登って暮れそうなので取材を始めましょう」

刑「減らず口か。オレの言ってる事が減らず口と言いたいのか貴様は」

文「察しが良いですね。頭の回転は早そうだ」

 ああ言えばこう言うお前には言われたくねぇ。

 さて、そんな風に始まった取材だけれど最初の内はオレが此処に来た時の状況や外の世界ではどういうものが流行っているのかというものだった。

 それについては素直に、そして簡単な説明を加えてオレはその質問に返していった。

 まぁ、オレ自身あまり流行りものに乗ろうとかはしなかったけれど、一応知識には収めてある。

 そういう話を着々と返していくと、

文「では、その体について聞かせてもらいましょうか」

 やっと聞いて来たか、と思う質問を射命丸から寄越された。

 取材を受けるに当たって、どうせ聞いてくるだろうと思っていた。

 だから、それを利用してやろうとも考えていた。

刑(新聞記者、という事は新聞が発行される可能性がある。それを利用して、人間の里の住民からオレに対する畏怖を軽減させる事が出来るかもしれない)

 そもそも、妖怪の新聞を人間が読むのかはわからないが。

 一応、出来る事はしておこう。

 実を言えば取材に対して否を唱えたつもりは一度もない。ただ、テンションの上がった時と彼女の敵意があったので、口八丁が出てしまっただけで。

文「外の世界には電気で動くもの――守谷の巫女によれば、ロボットなる存在がいるそうですが、貴方はそれなんですか?」

……早苗はどんな質問に対してそんな答えを出したんだ?

 いや、良い。そんな事はどうでもいい。とりあえず答えよう。

※選択

1:肯定と言えば、肯定だ。似て非なるものではある
2:オレの体は機械だが、性格もあれば人格もある。そういう意味で言えば、オレは自分を人間だと言い切る
3:改造人間だ、ロボットではないぞ
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


※この統一感である

※範囲内全て選択:2の為自動選択


刑「オレの体は機械だが、性格もあれば人格もある。そういう意味で言えば、オレは自分を人間だと言い切る」

文「死んでも生き返られる人間を、ただの人間だとは思えませんねぇ」

刑「オレだって生き返られるとは思ってなかったぞ。ただ、まぁ、色々と偶然があってな」

 脳死する前に、命を繋ぎ止める術を持つ知り合いが偶然助けてくれた。

 改造された特殊な体だからこそ、首を落とされた後でも救われた。

 断首痕を指でなぞりながら、夢見の事を思い出す。

 いや、本当にあいつが居てくれて助かったと言うしかない。

刑「ただ、外の世界にはこういった体に成れる技術もあるんだ。幻想郷では異端かもしれないが」

文「なるほど、それが起因で生き返る事が出来たと」

刑「この傷は残ってしまったがな」

 そう言って、首に残っている傷を指差す。

刑「流石に、こんなもの残されちゃあ妖怪を恐れずにはいられないさ」

文「ぜんっぜんそういう風には見えませんけど」

刑「強がりだよ。お前と最初会った時にも見せてるだろ」

 尊大な物言い、態度。取材を受けている間に疲れたのでやめたが、今だって逃げたい気持ちがないわけじゃない。

 何を拍子に殺されるかわからないのだ、一度死に掛けている身としては心を強くもたなければ。

文「……なるほど。わかりました、お疲れ様です。これで取材は以上になります」

 そう言って、射命丸は胸ポケットにメモ帳とペンをしまう。

……さて、まだ何か話せる事がある気がする。

 取材に答えたのだ、こちらからも何か取材出来る事はあるのではないか?

 あまりしつこくすると殺されてしまいそうだが、ちょっと試しに聞いてみるか。

※自由安価(内容明記)

 文に質問しようの会

※今日はここまで。全然進んでいませんが、調子が戻らないなぁ

※では、お疲れ様です。安価は↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

研究に使える原材料がありそうな所


※20:00~21:00の間に再開出来ればします。遅くても22:00頃には再開したい

※安価は>>551で。その続きから


※再開しまーす


文「原材料、ですか?」

 そのまま去って行きそうになっていたので、オレは慌てて彼女を呼び止めて質問する事にした。

 そうすれば、訝しげな顔を浮かべる射命丸。

刑「金、銀、鉄、銅――まぁ、言えば鉱石だな。外の世界のものが流れ着き易い場所とかでもいい」

文「そんなものを何に使うんですか、一体」

刑「取材でも答えたと思うが、研究者として研究・製作をする為だ」

 製作、研究、オレはどっちもする総合畑みたいな人間である。

 出来れば横流しして欲しいとも思うが、

文「そうですねぇ、横穴とか調べて掘れば出てくるんじゃないですか?」

刑「……肉体労働か」

文「欲しいものがあれば、自分で掘り当てるくらいはしないとダメですよ。買うなら人里で良いじゃないですか」

 射命丸からダメ出しをもらう。

 前までならそれで良かったかもしれないが、現状では下手に里の人間と関わるのも問題がある。

 ので、その行動をあまりしたくないから質問したわけだが結果はよろしくないようだ。

文「漂着物なら香霖堂でも買えるでしょうし、あー、横穴なら心当たりがあるにはあるんですが」

刑「どうかしたか?」

文「……安藤さんの許可があれば、彼の元の住処を掘らせてくれるかもしれません」

 その言葉にオレは少しの間だが体を硬直させた。


 安藤。紅魔館に住まう吸血鬼の伯爵。そんな彼が以前横穴に住んでいた?

文「彼はまぁ、炭鉱夫みたいな事もしてましたからねぇ。今では紅魔館で執事をしていますが」

刑「ほう? あの紅魔館の伯爵が……」

 意外としか言い様がない。あの男が炭鉱夫?

刑「中々想像が付かないな」

文「でしょうね。今でこそ立派ですが、昔は気弱で腰の低い方でしたよ」

 苦笑する射命丸。

 まったく想像が付かないが、つまり確実に鉱石を掘るならば彼に許可をもらうと良いということらしい。

 香霖堂にもその内行きたいとは思う。

 まぁ、何にせよ危険は伴いそうだ。そもそも、幻想郷を歩き回るのは危険ばかりではあるけれど。

文「もう行ってもいいですか? そろそろ帰って記事をまとめたいので」

刑「あ、ああ。すまないな」

文「情報の提供は取材料という事で」

 ありがとう、そう言って頭を下げれば射命丸は空を翔けて消えていく。

 新聞を見た里の人間が、これで印象を少しでも改めてくれると良いが……

刑「成る様に成れ、か」

 オレもその努力をするとしよう。

 妖怪化なんて、絶対にお断りだ。

※射命丸の好感度がグッと上がった

※射命丸の新聞が発行されます

※シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『4/6』


 ―妖怪の山(昼)―

 射命丸と別れてから、暫くフィールドワークをしてみたけれど成果はあまり芳しくはなかった。

 彼女との会話は中々に精神を削るので、集中力が低下していたのだろう。

 さて、昼頃か。そこらの食べられる果実を齧りながらこれからどうするかを考える。

※選択

1:人里に戻るか
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワークを続行
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ戻るか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:何か作るかな
A:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


>>569 選択:8

 ―紅魔館・門前(昼)―

 下山して、日が傾く前にやって来れた紅魔館。

 霧の湖の先にあるのは知っていたが、実際に門の前まで来ると中々に大きい。

 さて、ここに吸血鬼達や伯爵がいるわけだが――

刑(果たして、素直に会えるかどうか)

 とりあえず尋ねてみようとは思うが、どうするか。

 誰か居れば――主に十六夜が居てくれると助かるのだが。

※判定

1(ファンブル):戦闘に巻き込まれる
2~:誰もいないようだ
4~:中から門番らしい女性が現れた
6~:中から出てくる十六夜の姿を見つけられた
9:見覚えのない日傘を差した少女が出てきた
0・ゾロ目:???

判定直後


>>572 コンマ:2



 インターフォンなんてないし、呼び鈴を一応鳴らしてはみたが反応がない。

 門番が居る、と聞いていたがどうやら今は休憩中なのか交代の時間なのか丁度外している様だ。

 何ともタイミングの悪い。

刑「……不法侵入をするわけにはいかないよな」

 伯爵から以前、嘗めた真似はしないようにと釘を刺されている。

 無礼を働けば恐らく、取り付く島もなく命を絶たれる可能性もある。

 しかし――

刑「日を改めるべきか、それとも」

 どうにか材料の確保する手段は欲しい所。伯爵には所有地での採掘の許可を貰いたい。

 それが認可されるか否かは置いておくとして、話はしておきたいのだ。

 不法侵入するか、それとも日を改めるか。

刑(どうするかな)

※選択

1:日を改める
2:レッツ?不法侵入

↓5までで半数を割った方を選択


多数決:1

 ―霧の湖(昼2)―

 葛藤している時間が惜しいので、日を改める事にした。

 スマホで時間を確認すれば、午後二時過ぎくらいだ。

 さて、これからどうするかな。

※選択

1:人里に戻るか
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ戻るか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:もう一度紅魔館へ行ってみよう
9:何か作るかな
A:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

7


>>584 選択:7

 ―香霖堂(昼2)―

 そう言えば、と思い出して霧の湖から近くの森の方へと歩いていく。

 この近くにある魔法の森という場所の入口付近に、香霖堂という場所があるのをオレは思い出したからだ。

 外の世界から流れ着いたモノがあるなら、何かを買い取れるかもしれない。

刑(財布は――中身はそのままか)

 殺されかけたあの時から財布の中身を確認していなかったので、大丈夫かと思い開いてみればちゃんと一円札が五枚あった。

 これだけあれば、おかしな値段のモノ以外は買えるだろう。

 意を決して、香霖堂と書かれた店の暖簾を潜り抜けて店内へと足を踏み入れる。

※判定

1(ファンブル):???
2~:魔理沙
5~:香霖
8~:香霖+魔理沙
0・ゾロ目:???

判定直後

 


>>591 コンマ:0(クリティカル)

※はいはい、いつものいつもの

「いらっしゃい。店主は今、開けているわよ」

刑「……ッ」

 すると聞こえて来た声で、オレは全身に駆け巡る悪寒を覚えた。

 警鐘が脳内に鳴り響く。

「あらあら、随分と怯えている様ね。藍に殺されたのが、余程トラウマになっているのかしら?」

刑「幻想郷の、賢者……」
                     ココ
紫「どうやら、私を知るくらいには幻想郷に馴染めているみたいね。お初にお目に掛かるわ、八雲 紫よ」

 先端に綿の様な装飾の付けられた薄紫色の扇子を開き、目を細めながら八雲 紫は口元を隠す。

 視線はオレの瞳をずっと捉えていた。

 蛇に睨まれた蛙。捕食者の視線に、オレは身動きが取れなくなる。

紫「……ふふ」

 そうして、彼女は意味深な笑い声を小さく上げた。

※判定

八雲 紫の刑への心象

1程悪い 9程良い 0・ゾロ目で……?

判定直後


!?


※これは笑いっぱなしジャーマンですわ。いやぁ、コンマ神はやっぱりコンマ神だった

※八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】を入手しました

紫「良いわね、中々面白いわ。貴方は随分と数奇な因縁を持っているみたい」

刑「数奇な、因縁?」

紫「科学で構築された体が妖怪にとってどういう意味を持つか」

 射抜く様な視線で、賢者は言う。

紫「科学社会は人間だけの社会。そこに妖怪や神、幽霊や妖精に関与する余地はなくなってしまうもの」

刑「それがオレ――いや、ワタシとどう関連してくると言うのです?」

紫「別に無理して取り繕う必要はないわよ、片山 刑。あなたの事はよく知っているから」

 オレの名前を、などという間抜けな問はしない。

 そんな事よりも、彼女の真意を見抜くことのほうが先だ。

 オレは彼女の式神――八雲 藍によって一度殺されている。

 出来るなら、穏便に済ませたいものだが。

紫「貴方はとても優秀。だけど欠陥品。だから、藍が勝手な真似をした様だけど。 ……それについては謝罪するわ」

刑「……謝罪などいい。オレは今、生きているからな」

 謝られても困るし、何より対応のしようがない。

 死にかけたから、死ねとでも言うべきか? 慰謝料の請求でもした方が良いのか?

 そんな馬鹿な話などあるか。そもそも外の世界とこの場所では常識が違う。

刑「だけど、気に入らないのは欠陥品という言葉だ」

紫「それについては貴方がよく知っているのではなくて? 自覚がないだけだとは思うけれど」

 自覚の無い欠陥。そんな事を言われる筋合いなどないと思う。

 どこでどうやってオレの事を調べたかは知らないが、この体に欠陥などあってたまるか。

 オレが自分で一から設計し、オレの持てる全てを使って作り上げたこの体。

 人間の持てる『可能性』を注ぎ込んだのだ。まだ試作段階でリハビリも完璧ではないからこの現状だが。

紫「だからこそ、そうね。何時でも私を頼りなさい。出来る限りのサポートをしてあげても良いわ」

刑「……脈絡がないぞ、賢者」

紫「ふふ、貴方を気に入ったと言っているのよ。科学の落し子、この幻想郷には似つかわしくない現代の化身」

 意味のわからない事を言い始める賢者に、オレは困惑する。

 だが、彼女は後にわかる事だと言って笑っていた。

紫「貴方のやりたい事をやりなさい。その為に必要な事は私が融通してあげましょう。 ……落胆させないのなら、ね」

 そう言って手渡して来たのは、何かのお守りの様なものだった。

紫「これを持って妖怪の山を冥界の方へと進めば、私の居る家へと来れるわ。何時でもいらっしゃいな」

 最後に笑みを浮かべて彼女は言い終えると、空間にすきまが開かれて幻想郷の賢者はその中へと入っていく。

 その光景を唖然としながら見ていたオレは、まるで嵐の過ぎ去った後の様に思いながら――

刑「なんなんだよ、本当に」

 疑問を抱く事しか、出来なかった。

※八雲 紫と出会いました
※八雲家に行くことが出来る様になりました
※八雲 紫は刑に協力的なようです



 


※今日はここまでにさせて頂きます。

※明日は出来てもかなり短めになりそう。もしかしたら、三日程おやすみにするかもしれません

※では、お疲れ様です。また次回、お会いしましょう


※今日はおやすみです


※今日もおやすみです。明後日には更新出来ればと思います。申し訳ない


※19:30頃に再開します


※では、舞台の幕を開けて再開しましょうか。

※時間なので再開しまーす


※今更ですが、前スレ1000了解です



 ―香霖堂・店内(夕方)―

 幻想郷の賢者が消えて、呆然していれば時間はいつの間にやら夕方に差し掛かっていた。

 店主の居ない香霖堂、とりあえず勝手に、乱雑に置かれている――積み重ねれていると言ってもいい――商品らしきものを眺めるがどれもガラクタにしか見えない。

 確かに、一昔前のものらしきオレの居た外の世界の品々は何個か拝見する事が出来たが、どれもオレが求めているものではなかった。

 流石にコンピュータの部品やそれに準ずる家電製品の様なものは見られない。

 店の奥か、それとも下敷きになっているのかはわからないが見渡させる範囲にはなさそうだ。

 さて、夕方だ。逢魔が刻と言うし、日を改めるとしてそろそろ稗田家に戻るべきだろうか?

 それとも、魑魅魍魎と出会すリスクを負って他の場所へ行くべきだろうか?

 どうするかな……

※選択

1:人里に戻るかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂にもう少し居るか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

そろそろ5


>>646 選択:5 

※このコンマ大低空っぷり

※夕方なので更に判定

コンマ3以下で妖怪に襲われる 0・ゾロ目で???

判定直後

あっきゅん


>>656 コンマ:0(クリティカル)

※相も変わらずロリコンマ神め……

 ―稗田家(夕方)―

 大分感覚が戻って来たらしく、体の動きが少しばかり軽くなった。

 そういうわけで、無事に稗田の屋敷に戻って来れたわけだが道中で何かに誘われる様な柏手を聞いた気がする。

 手の鳴る方へと行けばそこには何もなかった。

 疑問に思ったが、オレの居た場所から何やら鳥が飛び立って行った。

 何か起きたのかと思ったが、オレはそのまま無事にここへと戻ってこれたわけだが。

刑(……まぁ、気にしても仕方ないわな)

 さて、阿求ちゃんは居るか否か。誰か客でも来ているか否か。

※判定

5以上で誰かと遭遇

判定直後


>>666 コンマ:3 ※遭遇せず

 ―稗田家(夜)―

 屋敷には主要な誰か、というのは居なかった。

 暫くスマホを弄っていれば、阿求ちゃんが帰宅。どうやら貸本屋に行っていたらしい。

 そのまま編纂をしに部屋へと篭ってしまい、オレは結局手持ち無沙汰なまま夜を迎えてしまった。

 まぁ、こんな日もあるだろう。夕飯は相変わらず美味しかった。

刑「ふぅ」

 これからどうするかな。

※選択

1:眠くなるまで散歩するか……(遭遇判定あり)
2:眠くなるまで百物語を調べるか……(遭遇判定あり)
3:阿求ちゃんと話に行くか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント
※採用されたレスのコンマが末尾1(ファンブル)だった場合襲撃。尚、11の場合襲撃はなし

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

3だな

大いなる意思があっきゅん推しなんだよ((((;゚Д゚))))

OHANASHIなんだと思うの


>>671 選択:3



阿求「新聞、ですか。鴉天狗の」

刑「ああ、文々。新聞ってやつらしい」

 縁側で月を眺めながら涼んでいると阿求ちゃんが通り掛かった。

 呼び止めて昼頃にあった事を話題として出せば、きょとんとした顔をされた。

 オレがそのまま新聞の名前を出すと、阿求ちゃんは訝しむ様に表情を曇らせる。

阿求「……あまり、期待はしない方が良いかもしれませんね」

 オレの隣に腰掛けながら、阿求ちゃんは言った。

阿求「彼女の新聞は――少しばかり主観が多いと言いますか。ある意味としては、中々面白味があるかもしれませんけど」

刑「……ネタに出来る程度、ってことか」

 新聞なのに、それで良いのかとオレは思うがそこを突くのはお門違いか。

刑「人間の里の連中に上手く知ってもらえると思ったんだが……」

阿求「少しは意識を改善出来るかもしれませんね。皆様方にとって、刑さんは『正体不明』の妖怪、という位置付けみたいですから」

 オレが未確認生物扱い、か。何とも、UMAみたいに思われてるから妖怪に成りかけていると。

阿求「ですが、だからこそ今の状態では刑さんの話を皆さんがちゃんと聞いてくれません」

刑「オレに畏れを持っているから、か?」

阿求「大体は、そんな感じです」

 なるほど。

 しかし、妖怪からは人間判定をされて、人間からは妖怪として見られている。

 どっち付かずの宙ぶらりん。現状が一番危ないのかもしれないなぁ。

 それを打開出来るきっかけに、鴉天狗の新聞が一役買ってくれれば良いんだが。

阿求「焦らず、慌てずですよ」

刑「ああ、わかってるさ」

 阿求ちゃんの注意にオレは苦笑しながら答える。

 さて、もう少し話せそうだが――

※話題安価(内容明記)

↓3

香霖堂に行ったら何故か紫にあったことについて

日本人の精神だよ・・・・YUZURIAI・・・・なwwwwww


>>682

 ふと、今日一番の衝撃だった出来事が頭を過ぎったので聞いてみる事にする。

刑「……なぁ、阿求ちゃん。八雲 紫って何処にでも居る様なもんなのか?」

阿求「八雲 紫、ですか? 彼女は神出鬼没ではありますが」

刑「そうなのか。今日、香霖堂で遭遇してな」

 神出鬼没、という言葉に口元を引き攣らせながらオレは言う。

 あの空間の裂け目か何かを作れるって事は、まぁ、そういう事が出来るのだろうけど。

阿求「あの方は何を考えているのか、誰もわかりませんからね。何かされたりしましたか?」

 妙に落ち着いた雰囲気で、阿求ちゃんは尋ねてくる。

刑「寧ろ、サポートしてあげるとまで言われたよ」

阿求「……それはまた、珍しいですね」

刑「それが何に対してなのかが、非常に疑問でさ」

 オレのやりたい事の最たるは、幻想の研究である事に間違いはない。

 それに追随してやるべき事は、百物語を考える事と妖怪化の阻止だと考えている。

 どちらかと言えば、前者は結果的にやりたい事に今はなってしまっているのだが――

 八雲 紫はどういう意味でその言葉を紡いだのかがわからない。

 それが、非常に気持ちが悪いのだ。

阿求「……あの方がそう言ったという事は、貴方に何かがある、という意味なのかもしれません」

刑「オレに、か?」

阿求「疑問はわかりますが、あの方の思考や行動原理はそもそも人間からかけ離れています。 ……多分、あの方にしか見えていない何かが貴方には存在するのかも」

刑「オレにしかない、何かねぇ」

 オレを気に入った、と彼女は言っていた。

 オレの事を知っている様な風だったし、今更ながら考えてみるとソレがそもそも意味不明なのだ。

 八雲 紫とオレは初対面である。その筈なのに、何だか得体の知れない感情が胸の中に存在している。

 オレは――

判定

5以上で既知感

判定直後

あい

そぉい!!

>>690ナイス

Σ(゚Д゚)<あ

>>690-694まで全部5以上

>>696オマエモナー


>>690 コンマ:7 ※成功

 違和感はその後に続いてやって来る。

 初めて行った会話の筈なのに、今思えばそれをやった事がある気がしてならない。

 知っていた。オレは、彼女と会った事があるのだ。

 それが何処で、それが何時で、それがどんな時だったかまでは『喚起』されていないけれど――

刑(何を求めてるんだ、彼女は)

 そうだ、彼女は何かを求めている。強く欲しているし、何よりも望んでいる。

 それをオレは知っている? いや、そこまではわからない。

『思い出せない』のだ。それを確かに知っているというのに、わからない。

阿求「刑さん、どうかしましたか?」

刑「……悪いけど、一足先に休ませてもらうわ」

 立ち上がり、目眩がしそうな程の得体の知れない気持ち悪さを抱えながら宛てがわれている客間へと向かう事にする。

刑「おやすみ、阿求ちゃん」

阿求「はい、おやすみなさいませ。刑さん」

 とりあえず、寝てしまおう。

 頭がハッキリしない今、この問題を考えるのは余りにも拙い気がした。

※阿求の好感度が上がった


※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:改造人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:4 再接続による弊害により、若干ギコチナイ動きになっている
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すか……
10:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『4/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、本来妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に-1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:無茶せず、命を大事にしてください!【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:普段からその態度なら大目に見るんですけど【嘆息】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】(0)
『八雲家』
八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:恩はあるがお前は、危険だ……!【敵意】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】


※今日はここまでで。お疲れ様でした

オツカレ(つ∀-)
ゆっくり休んでください


※18:30頃に再開します


※中盤って言えば中盤ですね。終盤が長くなる気がしてなりませんが

※奇数は出馬候補が確かに少なめな気がします。何かあるのかしら

※では、再開します。

※まずは夢判定から

コンマ一桁6以上で刑は夢を見る

判定直後

ほい


>>716 コンマ:3 ※失敗

 九日目

 ―稗田家・客間(朝)―

 酷く目覚めの悪い朝だった。

 全身に気持ちの悪い冷や汗が服を張り付かせていて気持ちが悪い。

 何か嫌な夢でも見たのか、それとも昨日の出来事がオレの調子を崩しているのか。

 体温の異常を抑える為の機能が、まさかここまで生身に近い感覚を覚えさせてくれるとは……

刑「いや、それもそうか」

 そもそも、生身の再現を出来る様にしたのだから、当たり前の事である。

刑「……ダメだろ、こんな調子じゃあ」

 体の事を考えるのは何時でも良い。問題は、何故こんなにも目覚めが悪いのかだ。

 気怠い、瞼が重い、意識が覚めては遠のいて浮遊感がある。

 熱があるわけじゃない様だが、どうもおかしい。

 この気分の悪さは何なんだ、畜生。

刑「何かして気を紛らわすべきか」

 いつまでもこんな調子で居たくはない。ならば、せめて気分転換から一日を始めよう。

 そうしよう。

※選択
※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:阿求ちゃんと話そうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

1


>>722 選択:1

 ―人間の里(朝)―

 朝の人里を歩く。

 まだ早朝という事もあって人は疎らだが、しかして明らかにオレへと視線が集中している気がした。

 誰も彼も、不可思議なモノを見るような目。好奇や関心ではなく、どちらかと言えば畏怖や近寄りがたい何かを見るようなものだ。

刑(……勘弁してくれよ)

 額の上を右手で掻きながら、口をへの字に歪ませる。

 どうも、ああどうもこういう視線は嫌なもんだ。誰だって嫌だろうが、オレにとっては思い出したくないものを思い出させてくるから特にだ。

 研究所の連中と同じ目でオレを見ないでくれよ、そんな怖がる様な奴じゃないんだぜ、オレは。

 そこらの妖怪に簡単に殺されるし、危害を与える気なんて一切持ってない。

 人畜無害とまでは言わねえけどさ、オレだって人間なんだ。人間なんだよ。

 機械の体の何がダメだって言うのさ、オレが思い至った答えがそんなにダメなことなのか?

刑(だから、頼むよ。オレをそんな目で見ないでくれ、頼むから)

 いつの間にか思考は負の方へと傾き、足を進めるスピードも上げていた。

 走り去るというよりも、早歩きに人里の道を進んで行く。

 オレは人間だ、そんな風に自分に言い聞かせながら。

※遭遇判定

5以上で誰かと遭遇 1(ファンブル)でマイナスイベント発生

判定直後

良かれ


>>724 コンマ:6 ※成功

※誰と遭遇した?(人里に居そうなキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


※あっきゅんは更に加速していくのですか

 広場に出て、中央の龍神像の近くで立ち止まる。

刑(……ダメだ)

 どうも、疑心暗鬼になってしまっているのか周囲からずっとそういう目で見られていると感じてしまう。

 一度思い込んだら、後が長い。中々振り払えないし、拭い去れない。

 元々それを否定したかっただけに、思い出してしまったら止まらない。

 被害妄想だとしても、ストレスが思いの外降りかかってくる。

 そんな風に頭を抱えたくなる現状で、近寄ってくる影が一つあった。

阿求「龍神様に御祈祷ですか、刑さん」

刑「……阿求ちゃんか」

阿求「おはようございます」

 気軽に、そして晴れやかに朝の挨拶をする阿求ちゃんに、オレもおはようと短く返す。

 その後、ここで何をしていたのかを少しばかり話す事にした。

刑「別に祈祷をしていたわけじゃないんだ。ただ、まぁ、ちょっと考え事をしててね」

阿求「考え事ですか?」

刑「そう、考え事」

 どうやったら、この現状を打破出来るか。否、この嫌な視線を払拭出来るか。

 周囲からの目線は未だ止んでいる気がしない。皆が皆、オレを訝しげに見ている気がしてならない。

 まるで十四歳的な思考だ。周囲の目が気になって仕方ないだなんて、最悪にも程がある。

 しかし、そう考えても視線を感じてしまっているというのも現実だ。

 だから、嫌になる。平気なのは阿求ちゃんくと夢見くらいだろう、早苗がどういう反応をするのかもわかったものじゃない。

 オレの事情を知っている者が少なすぎて、しかしどうやれば良いのかわからない。

 何をして良いのかわからないから、考えている。

阿求「……思い詰めたって仕方ありませんよ。何かお話でもして、気を紛らわせましょう」

刑「……だな」

 彼女の提案に、オレは乗る事にした。

 ならば、何を話そうか。少し頭をひねらせる。


※話題安価(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


もともとは人間だったものについて聞いてみる(早苗的なもの


>>741

刑「……元々人間だった存在も、この幻想郷には居るんだよな?」

 そうして出てきたのは、そんな質問だった。

阿求「刑さん、私の意図をわざと無視してませんか?」

刑「いや、すまん。どうも気になってな」

 気を紛らわす話題としては赤点だろうが、それでもオレは何時かそうなってしまう可能性を持っている。

 オレはそういう問題と向き合う上でどうするか、という手探りの手段が欲しい。

阿求「仕方のない人ですね。 ……都合で言えば、元人間の方は少なからず居ますよ」

 嘆息を吐いて、阿求ちゃんは言葉を継いでいく。

 魔法使い――アリス・マーガトロイド、聖 白蓮。

 半人半妖――上白沢 慧音。

 時を経て妖怪となった尼僧――雲居 一輪。

 西行寺 幽々子、比那名居 天子、村紗 水蜜、霍 青娥、宮古 芳佳、蘇我 屠自古、豊聡耳 神子。

 出てきた名前に幾つか顔を合わせた事のある者の名前もあり、彼女たちも妖怪だったのかとオレは驚愕する。

阿求「……残念ながら、私が言った方々は恐らく刑さんの力に成れるかはわかりません」

刑「どういう意味だ?」

阿求「彼女達は、受け入れているからです。自ら人間でなくなった方も居ますし、自然とそう成っていた方も居る」

――それはつまり、オレと真逆の考えを持っていると言いたいのだろうか?

阿求「死後、という意味ではやむおえずという方もいます。ですが、彼女達は今の自分に満足しているとも思えます」

刑「……今の自分に満足、ね」

 人間である事を止めて、人間の可能性を捨てて新しい種族へと成る。

 それを望み、それが自然とそうで、死後にそう成っていた。

阿求「毎日を謳歌していると言っても良いでしょう。諦めたという風ではありませんよ」

 妖怪として生きる努力をしている、と。そういう風にオレは解釈する。

 きっと、成りたかった者は努力と研鑽を積んでそうなったのだろう。成ってしまった者は、そういう生き方をしていたのだろう。

 幽霊に対して何かを言うのはお門違いだと思う。

……それでもオレは人間で有りたいと思う。人間で良いと、思う。

 それから、帰り道を阿求ちゃんと話し歩きながらずっと考えていた。

 どうにか、話は聞けないものかな、と。

※阿求の好感度が上がった


 ―稗田家(昼)―

 朝食を食べ終え、居間の畳に寝転がってスマホの画面を付けては消すを繰り返す。

 どうにか今朝の気怠さは消えたが、里の人間達の視線が忘れられない。

 文々。新聞は無事発行されたのだろうか、それを読んだ人間がどう思ってくれるのだろうか。

 どうにかして、一気に誤解を解く手立てはないだろうか。

 これでは百物語も出来るかわからないぞ……

刑「あー、クソ。ウジウジしてても仕様がないだろうに」

 最近はずっとこうしている気がする。少し繊細になり過ぎてやしないだろうか。

 オレは誰だ。片山 刑だ。片山 刑は未知の探求者で、科学者だ。

 この体を作ったのだってこんな事になる為じゃない。研究を重ねたのだってこんな状況になる為じゃない。

 動け。とりあえず足を動かせ。まずはそこからだ。

刑「何かしてないと落ち着かないのがオレだろう」

 ジッとしている時間は惜しい。出来る事をやれ。

 そうして、結果は自ずと完成するのだから。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家の中を歩くか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


>>749 選択:9

 ―八雲家・玄関前(昼)―

刑「……何がどうなっているやら」

 早速、助力と昨日言われた事の真意を確かめたくなって登った妖怪の山。

 その途中で一瞬暗がりに入り、抜ければ目の前には屋敷があった。

 オレは目を白黒させつつ、とりあえず考えるのは止めて八雲宅らしき玄関前に立つ。

 さて、鬼が出るか蛇が出るか――

※選択

1:紫
2:藍
3:橙
4:その他(八雲家へ訪れそうなキャラ)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


紫「あら、予想外に手が早いのね」

刑「……その言い方はどうかと思うんだが?」

 待っていました、と言わんばかりに玄関の呼び鈴を鳴らそうとすれば、中から出てきたのは八雲 紫だった。

 開口一番の言葉に、オレは思わず素で返してしまう。

刑「……失敬」

紫「良いのよ、気にせず接して頂戴。私が招待している客だもの、堅くなられても困りますわ」

刑「そうですかい」

 どうやら、寛容な心の持ち主の様だと、オレは胸を撫で下ろす。

 そうして案内されたのは屋敷の中、居間の様な場所に通された。

紫「さて、片山の。今日はどういう要件で来たのかしら。お茶をしに来た、という理由でも良いわよ」

刑「いや、まさか。そんな気軽に来られる場所でもないでしょうに」

 長方形の背の低いテーブルを挟んで、向き合う形で会話を行う。

 対面の賢者は和やかな表情だ。何かしよう、という風には見えないが油断せずに居よう。

……いや、ここは既に胃の中の様なものか。

紫「気にしなくても何もしないわよ。存分に寛いでちょうだい、藍にもちゃんと言ってあるから」

刑「それはどうも」

 彼女の言葉を信じるなら、どうやら襲撃の危険は少ない様だ。

 さて、どうするか。彼女に何を聞くか話そうか。

※話題安価(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


刑「……ここに来た理由は、一つだ」

 佇まいを直して、オレは若干の間を空けながら言う。

刑「前に香霖堂で話したことの真意を知りたい。 ……無論、教えられる範囲までで良い」

 真っ直ぐに八雲 紫の目を見据えてオレは言葉を放つ。

紫「真意も何も、私は貴方が気に入ったからそのサポートをするという申し出をしただけよ?」

刑「それがそもそも疑問だと、オレは言っている」

 互いに『知っている者』であるが、その原因をオレは解明出来ていない。

 彼女はオレの事を良く知っている様に話す。それがとてつもなく不気味で、尚且つ胡散臭いのだ。

 そんな相手を簡単に信用出来る程、オレは馬鹿でもなければ甘くもない。

紫「……それもそうね。良いわ、私が語れる事を語ってあげましょう」

 そう言って、八雲 紫は妖艶に笑った。

紫「藍は貴方を危険だと断じて殺した。だけど、私はだからこそ使えると判断しているの。その一はそんな単純な理由よ」

刑「オレを手駒にするつもりか?」

紫「勘違いしないで欲しいのだけれど、別にそう成る様に仕向けるつもりはないわ。ギブアンドテイクよ。私は貴方の手助けをして、貴方は私に満足出来る結果を残すっていうね」

刑「……ますますわけがわからないんだが」

紫「様は、スポンサーになってあげるという事。外の世界でも、大なり小なりの企業や研究場所にはそういう『出資者』や『後援者』が居て成り立つものでしょう?」

 彼女の言葉に、オレは眉を顰める。

 しかし、それだけだとまだ弱い。一外来人であるオレに、何故に幻想郷の賢者とも呼ばれている存在がスポンサーに志願するのか。

紫「第二に、この幻想郷は今、とても危うい状態にあるから」

刑「……は?」

紫「妖怪の排斥を謳っている者達が居る。前までは特に問題はなかったけれど、最近その勢力が増しているのよ。あちらも『後援者』でも見つけたと見るべきかしら」

 それって、例の連中の事かと頭の中で思い返す。

 阿求ちゃんが断ったと言っていたけど、その勢いを増すだけの力を得られる誰かが後ろ盾に居る、という事なのだろうか。

紫「ここで、貴方への支援その壱。その連中が貴方を妖怪に仕立てようとしているわね」

 オレは言葉を失った。


刑「ちょ、ちょっと待ってくれ。 ……はぁ?」

紫「良い反応をしてくれるのね、久々に面白いわ」

 おちょくり茶化す様な彼女の言葉も気にする暇も余裕もなかった。

 あの連中が、オレを妖怪に仕立て上げようとしているって?

 そんな馬鹿な話があるか。何故オレがそんな事をされなければいけない。

 恨みを買った覚えもなければ、そもそも会話すらしたことのないんだぞ。

紫「さて、繋がりを見い出せないと思うけれど貴方は最近稗田の子と仲がよろしいそうで」

 どこでそんな情報を手に入れたのか、オレは半目で彼女を見やる。

 しかしそれもどこ吹く風だ。八雲 紫は気にせずそのまま語り続けた。

紫「連中は私達が憎いのよ。ヒエラルキーの下層に人間が居るのが我慢ならないらしいわ。外の世界の書物でも読んで、毒されたのかしら」

刑「それが俺と阿求ちゃんの仲と何が関係あるんだ?」

 怪訝に思いながら尋ねる。

紫「稗田家は人間の里でも重鎮に位置する。そして、稗田家を取り込みたかった彼らはそれに失敗した。その八つ当たりじゃないかしら」

刑「八つ当たりって」

紫「申し訳ないけど、うちの藍もその片棒を担いでしまったと言う他ないわね。だって、貴方を殺したせいで丁度良い材料が出来てしまったんだもの。 ……血液ではなくオイルとスパークを放つ死体、首を落とされたのに生きている改造人間。人里は狭いからすぐに噂は広がる。その噂を流布した存在も、恐らくはあの連中の誰かでしょうね」

 人間の里の者達は何かとノリたがる。楽しい事は尚更に、流行にはすぐに反応する。

 物珍しさと意味不明さで言えば、オレという存在は格好の的だったという事だろう。

紫「おかしいとは思わない? 少なからず妖怪に慣れている筈の人里の人間が、明らかに貴方を避けているのが。未知とは恐怖。恐怖とは陰の感情。その対象にされている貴方に掛けられているのは、呪いの様なものよ」

 故に、妖怪に成る可能性を得た。

 故に、オレは恐怖されている。

 即ち、その感情は呪い。

 オレが人間ではなく、妖怪として見られている事による変成の呪い。


紫「止めるには、人里の人間に恐怖する必要がないと知らしめなければならない。仮に噂の元を絶ったとしても、既に広がったものに尾ひれが付くだけよ」

 貴方の妖怪化を加速させるだけ。そう紡いで、賢者は自分の身を抱く様に腕を組む。

紫「そして、第三の理由は貴方の妖怪化を何としてでも阻止しなければならないから」

刑「……どういう意味だ?」

紫「貴方にはその程度の認識かもしれないけれど、事はもっと重大だということよ」

刑「その程度の認識って……ふざけるな! オレは妖怪化など望んでいないし人間であることに誇りを持っている!」

 この体はその体現をする為に作り上げたものだ。それをその程度などと……!

紫「……失言だったわ。忘れてちょうだい」

刑「あ、ああ。 ……すまない、いきなり怒鳴ってしまって」

 しかし、そんなオレの激昂もお咎めなしな上に謝られた。

 肩透かしを喰らった様な気分を抱きつつ、何もされなかった事に対する微妙な感情を覚える。

 こう、謝られて申し訳ないような、殺されなくて良かったというか。

紫「これは私の見解ではあるんだけど――」

※判定

6以上で―― 0・ゾロ目で???

判定直後

こいこい


※まだその時ではないらしい

>>770 コンマ:2

紫「多分、貴方は妖怪には成らないわ」

刑「ちょっと待ってくれ。あれだけ妖怪になるとか言われたのに、それってどういう意味だ」

 不明瞭過ぎる。それこそ、途中まで進んだ道をごちゃまぜにされて迷路を組み立てられた様な気分だ。

 答えがあって、そこまでの道順があったのに突然迂回させられている。

 勿論、妖怪にならない様に道を選ぶつもりだったというのに此処に来て何を言い出すかと思えば。

紫「今は提示出来る確固とした証拠はないのよ。ただ、貴方は科学の落とし子。その意味を考えれば、『この幻想で変われる』とは思えない」

刑「随分と意味有り気に言うじゃないか」

紫「私の出した答えはそういう事、というわけ。これから確証を立てなければならないのよ。貴方にとっても、私にとってもね」

 オレにとっても賢者にとっても重要な事。それはオレの妖怪化を阻止する為の証明。

 だから、彼女はオレに手を貸すと。

紫「さて、まとめるとこうね。私は貴方を通して幻想郷に起きている異変紛いの事件を解決したい。そして、その上で貴方の妖怪化の阻止をしたいから、手を貸す。勿論、貴方を気に入ってるからというのも含めてよ」

刑「……最後のはまだ信頼ならないが」

紫「あら、その言い方から察するに信用はしてくださると?」

刑「……ああ、するしかないだろう。そこまで出されたのならな」

 何より、妖怪化の阻止を目的にしているならそれは願ったり叶ったりだ。

 オレは人間で有り続けたい。人間で良いのだ、人間が良いのだ。

 誇りを持って、未知を解明する努力をしながら生きて行きたい。

 もしも妖怪化した際に何が起こるかはわからないが――

刑「スポンサー、お願い致します」

紫「ええ、承ったわ」

 一歩どころか、三歩先まで歩み出れたのかもしれない。

 


 目下の目的は、人里の人間からオレへの恐怖を払拭する事。

 その為のサポートは賢者がしてくれるらしいが、細かい材料集めは出来れば自分でやって欲しいとのことだった。

 八つ当たりで妖怪化、と言う理不尽な結果など嫌だ。

 絶対に認めないし、認められない。そんな結末など知らないし、あってはならない。

 オレは人間であり続けて、あの連中の思惑通りになんてさせはしない。

 八雲 紫という大きな後ろ盾が出来た。

 彼女を失望させない様に、阿求ちゃんや知り合いに迷惑を掛けないように、オレはこれからも行動していこう。

刑(しかし、あの連中の後ろ盾ってのは一体)

 そんな新しい疑問も、オレの中で芽生えていた。

※紫の好感度が上がりました



※今日はここまで。次回は火曜日になるかと思います

※イベントではありませんが、お話が少し進みました。紫様のお気に入りはなんだかんだでこうなる

※では、お疲れ様でした。また次回お会いしましょう


※まさか集計されている方が居るとは。阿求ちゃんが断トツなのは言わずもがななんですよねぇ

※いや、本当に。奇数の場合は一人に偏る事が多い様で

※そして、体調がよろしくないので今日はおやすみです。申し訳ない

※明日は出来れば再開しようと思います。中々折り合いが難しいものです


※今更ですが金曜日まで更新おやすみです


※23:30頃に再開します


※遅れましたが再開します。

※人いるかなー?




 ―八雲家(昼2)―

 八雲 紫というスポンサー様を得てオレの進む道がある程度定まって来た。

 しかして、やれる事の手持ちは少ない。それをどうやって、どのタイミングで、上手く使うかが鍵である。

 彼女と他愛もない会話や意見交換をしていれば、いつの間にやら時間は午後になっていた。

 さて、これからどうするか……

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家の中を歩くか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家にまだ居る
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>816 選択:2

 ―霧の湖(昼2)―

 八雲家を後に、オレがやって来たのは何時ものフィールドワーク場と化している霧の湖だ。

 ここで一つ結論を出せば、オレはここに生息している動植物を『既に知っていた』という事だろう。

 図鑑やネットで見た事のないものですら、オレにとっては既知のものだったというのは驚きを通り越して呆れの域だ。

刑(……薄気味悪い)

 オレ自身そう思う。この幻想郷に来てから特にその傾向が顕著だ。

 来たことすらもない場所に、知っている存在が居るという現実。

 どう考えても『異常』だ。異常なのだ、オレは『この既知感が疎ましい』

 そんな事を考えていながら散策していると――

※遭遇判定

5以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後

はいな


>>823 コンマ:ゾロ目(クリティカル)

※ゾロ目だからイベントしましょうねー

※誰と遭遇した?

1:阿求
2:早苗
3:夢美
4:その他(キャラ明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

3


※早苗さんェ……いや、良いんだけどさ。ウン

>>830 選択:3 岡崎 夢美



夢美「おろ、刑君じゃないの。やっほい」

刑「夢美か。オッスオッス」

 フィールドワークの途中で現れたのは、岡崎 夢美だった。

 後ろから声を掛けられたので、振り向く形で返事をする。

 そうすると、夢美はオレの傍らにまで歩み寄って来てマジマジとオレの首を眺め始めた。

夢美「どうやら、まだ消えてないみたいね。体に支障はない?」

刑「ああ、問題は起こってないぞ。漸く慣れて来たくらいだ」

 断首痕を指でなぞりながら返答する。

 そう言えば、まったく支障がないので気にしてなかったがエラーが出た覚えはない。

夢美「そっか。経過が順調なら素敵だわ」

 笑みを溢し、夢美はそう言って来たのでオレは苦笑をした。

 どうやらなんだかんだで心配してくれていた様だ。

刑「すまんな、杞憂を与えてしまったみたいで」

夢美「別に、そんなんじゃないわよ。ま、刑君は無理を平気でするからねー」

 そこは否定出来ないので何も言わない。

夢美「ふふ、でも元気そうで何よりだわ。研究は順調かしら」

刑「いや、そこは――」

 と言い掛けた時に、聞こえたのは轟音だった。

 湖から少し離れた場所で、もくもくと煙が上がり始めていた。

夢美「……何かしら」

 訝しげに夢美が呟く隣で、オレは耳の集音率を高めて何が起こっているのかを調べる。

 空気を切る音が二つ、何かが発射される音も二つ、何かに当たる音が複数、足音も――

刑「……戦闘か?」

 何かに対して、多数が襲いかかっているとオレは判断する。

 しかし、この幻想郷で弾幕ごっこ以外の戦闘だと?

 まさか、と思う。以前のあの黒い熊の様な存在が現れたのだろうか。

 音は何かから逃げる様に着々と此方へと近付いて来ている。

刑(逃げるか? それとも――)

 そうこうしている内に、枝を派手に折る音と同時に何かの影が飛び出して来た。

※判定

5以上で追加キャラ それ以下で黒の人形 0・ゾロ目で――

判定直後

そい


>>834 コンマ:3

 現れたのは、あの時の熊の様な奴の様な――

刑「■■■■――ッ!!」

 その姿を見た瞬間、オレの頭に走ったのは激痛だった。

 映る世界に火花が飛び散り、白と黒の点滅を繰り返す。

 痛い、痛い、痛い――!!

夢美「刑君ッ!!」

 夢美の声が聞こえたが、オレはそれに返事をする余裕を持っていなかった。

 比喩のしようがない程の激痛。何かがフラッシュバックするのだが、その映像は全て砂嵐が掛かっていて解明する事すら困難だった。

 膝が震えて、まともに立つ事も出来ない。倒れ掛かって腕で支えようとしても、やはり力が入らない。

夢美「こんな時にエラーって、やっぱり呪われてるの!?」

 オレを引き上げて肩で支えたのは、夢美だった。

 真っ赤なマントの柔らかい感触が頬にした。

刑「す、まん」

夢美「謝ってる場合じゃないって……!」

 震える唇を動かし、絞り出した様な声で謝れば彼女はそう言ってあの黒い人形に向き合う。

 霞む視界に映るのは、両腕を広げてまるで歓喜を体全体で表現している様な『敵』の姿。

――拙い。

 オレはまずそう思った。何よりも、『今の状態』では勝てないとオレは知っていた。

 アレに触れてはダメだ。アレと戦ってはダメだ。

 そう思った時、『敵』の腹部を交差する様なエネルギー弾が貫く。

 クロスファイア。森の方角から放たれた『弾幕』は黒の人形を見事に両断したのだ。

夢美「……助かった?」

刑「……だと、良いんだがな」

 鈍痛が残るが、敵が消えたと同時に体の機能が戻ってきたので、夢美の肩を掴みながら自力で立つ。

 何が何だかさっぱりだ。何故フラッシュバックを起こしたのか、脳が焼け爛れそうな程の痛みを発したのか。

刑「改めて、すまん」

夢美「大丈夫よ、それにしても……」

 森の方へ顔を向けると、こちらを観察している様な視線を感じた。

 正常化した視界を望遠へと変更してその視線の元を辿ってみれば、

刑「……あれは」

 そこに居たのは人間の里で妖怪がどうのと演説していた――というより、以前ののっぺりとした黒い熊に襲われていた連中の一人だった。

 観察を終えたのか、そいつらは身を翻して森の中へと去っていく。

――妖怪を排斥しようとしていて、勢力を増している。

 幻想郷の賢者がそう言っていたが、つまりはこういう事なのだろう。奴らは、戦える力を得たのだと。

夢美「……何? 白昼夢? ふたり揃って?」

刑「生憎だが、夢じゃないはずだ」

 はぁ、と深くため息を吐いてその場にへたり込む。

 さて、こんな事があった手前だが今は安全な様だし夢美と気分転換にでも話すか。

※話題安価(内容明記)
↓3

今の夢について


>>838

刑「……なぁ、夢美さん」

夢美「なんですかい、刑さん」

 その場で空を眺めながら、オレは喋りかける。

刑「オレはさ、この幻想を研究したい」

 今はわからない事だが、それがハッキリした時に『既知』か『未知』かをオレは知りたい。

 ここは本当に未知の筈なのだ。本来、外の世界の人間が踏み入れる様な場所ではないのだから。

 そこに存在する者達を、そこに生きる人間ではない者達の事を、オレは深く理解したい。

刑「幻想を、幻想のまま終わらせるのは嫌だ」

夢美「どうしたのよ、いきなり」

刑「気分転換に、と思ったんだけどな」

夢美「……まだ何も出来てないと見た」

刑「大当たり」

 ああ、ままならぬは人生かな。夢美の言葉にオレは舌先を口から出して言う。

夢美「そんなんで大丈夫なのかしら」

刑「まぁ、何とか出来そうっちゃ出来そうではあるんだがね。まずは解決するべき問題もあるわけで」

 妖怪化だとか、あの連中の動向だとか。

 オレを取り巻く環境が、状況が中々研究に向かわせてくれないのも原因とも言えるだろう。

 ただ、それが終わった後にゆっくりと研究したいものだ。

刑「共同研究とか、面白そうだな」

夢美「あら、素敵。ならその為の施設を用意してくれれば考えてあげるわよ」

刑「結局は」

夢美「先送りなわけだけど」

 互いに苦笑を浮かべながら、オレたちは言葉を交わした。
 
 ああ、ホントに何が起きているのか、これから何が起ころうとしているのか。

 夢美的にも何か考えているのか、魔力についての研究が進んでいないのか。

 まぁ、科学者には得てして壁というものがあるわけで。

 オレは初めてそれにぶつかったわけだが、ああ、何とももどかしい。

 それから、先の出来事を忘れる様にオレたちは他愛の無い話を交わし続けた。

 まるで溜め込んだ愚痴でも吐き出す様に、延々と夕暮れになる前まで。

 こういう時間も、もしかしたらこれから何度出来るかもわからない。

 そういう予感を覚えながら、オレたちは語り合った。

※夢美の好感度がぐっと上がりました


※コレジャナイ感。どうも上手く話がまとめられない

※今日はここまで。お疲れ様です、また次回お会いしましょう


※今日はリアルに予定があるのでおやすみです。

※次回は明日、23:30頃の再会を予定しています


※発熱の為、今日はもう寝ます。すいません、みなさんも風邪に気をつけましょう……


※土曜日に更新出来ればと。しばしのお待ちをお願いします


※20:30頃に再開予定。夕飯などの理由で遅れる可能性あり


※もうちょい遅れます


※再開しますー


 ―霧の湖(夕方)―

 夢美と別れて、暫く自己解析を行う。

 あの痛みのせいで何処かしらにエラーが発生していれば事だ。

 今は正常の様だが、今後に不安があるといけない。

刑(……あの時)

 オレの頭の中に浮かんで来た映像は、一体何だったのだろうか?

 痛みと共にやって来たフラッシュバック。不明瞭な映像の一部を何とか掘り起こすと、

刑「知らない筈なのに、知っている……か」

 覚えのないものなのに、それについてオレは何かを知っていると感じた。

 それは何かの場面の様にも思えた。ただ、やはり砂嵐が濃くてはっきりと思い出す事が出来ない。

 そんな風にフラッシュバックの事を考えていると、頭の中で解析完了の通知が流れた。

刑「……オールグリーン、ね」

 全て正常値。不気味なくらい、何ともない。

 さて、いつまでも此処でのんびりしているわけにもいかないか。

 これからどうするかね。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖をフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家に戻るか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家にまだ居る
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

4


>>866 選択:4

※夕方なので更に判定

コンマ3以下で妖怪に襲われる 0・ゾロ目で???

判定直後


>>871 コンマ:3 襲撃

 ―妖怪の山・道中(夕方)―

 守矢神社へと向かう山道、そこで現れたのは毛玉の様な妖怪だった。

 ふわふわとした毛に覆われた球体が浮いていて、オレの事を観察する様に見てきている。

……襲う気なのだろうか?

刑(マズイな。こういう人形ですらない相手だと、オレのハッタリも通用するかどうか)

 知性があるかないかもわからないし、果たして言語が通ずるかも不明。

 ジリジリと逃げる体勢を取るが、さて――

※更に判定

5以上で誰かが救援 3以下でボス格参上 0・ゾロ目で――?

判定直後

救命


※中途半端だったと今更後悔。何にも考えてないのがまるわかりだわ

>>874 コンマ:4

刑(動いた!)

 体毛を大きく震わせて、淡く光を放ち始めた球体からエネルギー弾が放たれ始める。

 咄嗟に回避運動を行い直撃は避けたものの、当たればただでは済まなさそうだ。

 さて、良い機会だ。落ち着いて動けば、恐らく直撃する事はない。

 今のを見る限り、攻撃方法は単調で単純なものだろう。

 早苗や夢美の複雑なあの攻撃とは違うし、ましてや八雲 藍や八雲 紫の様な恐怖を感じる事もない。

 いや、感じているにはいるが恐らく感覚がマヒしているのだろう。

刑(逃げるタイミングを伺いつつ、観察と考察をしてみるか)

 無理や無茶をする事はない。オレの限界は、自分で把握しているつもりだ。

※連続判定

↓3まででコンマ6以上があれば成功 0で??? ゾロ目で味方増援

※補正

身体能力【4】:-1
真・改造:+1

判定直後


>>878‐880 全成功 + ゾロ目・0

※ウワァ……強化と増援が一緒に来たよ……コンマ神張り切り過ぎィッ!!

※増援に誰が来た?

※選択

1:早苗
2:諏訪子
3:神奈子
4:橙
5:藍
6:紫

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

5


※……早苗さんに何の恨みがあるの?(泣き顔)

>>886 選択:5

 単調な攻撃が段々と激しいものへと変わっていく。

 だが、それも良く見て動けば避けられないものではない。

 眼球カメラを凝らし、出来る限りにその様子を観察する。

 精神的なエネルギーというものは良くわからないものだが、

刑「こう、か?」

 何かを掴む前の様に右手の掌を開いて、そこに精神を集中させてみる。

刑(……ダメか)

 しかし、そうした所で何かが起こる事はなく弾幕が頬を掠めた。

 鋭い痛みが走るが、この程度ならまだ想定内。直撃さえしなければ、大きな怪我をする事はない。

 いや、違うな。ここでオレは『直撃さえすることはない』のだ。見える弾道が、全て一度見た事のある様なものに思えてならないから。

 ここでさえ、オレは『既知感』を覚えている。一度知った攻撃に直撃するのは愚図の行為だ。それが単調なものなら、尚更に。

刑「デジャヴ、デジャヴ。 ……嫌になるな」

 軽い挙動で掠るギリギリを保ちながら、毛玉のエネルギー弾を避け続ける。

 ここは未知。これまでの未知は全て既知。この戦いは未知だと思ったが、既知だった。

 そろそろ観察も良いだろうと思い逃げ出すタイミングを見計らっていると、不意にオレの背後から殺気に似た様な感覚が襲ってくる。

 冷たく、痛みを伴う様なソレ。オレは一度、それを身に感じた事があった。

藍「……まったく、何をやっているんだ貴方は」

 そして聞こえて来た声の主は、一瞬の内にオレへと襲いかかって来ていた毛玉を切り裂く。

刑「お見事」

藍「……半歩、避けた様に見えた」

刑「一度殺されていますからねぇ」

 飄々とした態度を演じ、オレは悪戯っぽく言ってから舌先を出す。

 また会ったな、九尾の狐。避けてなかったら、また殺されていた様に思えるぞ。


藍「安心してくれ、もう貴方を殺すつもりはない」

刑「……ほぅ? それはどういう心変わりかな」

藍「どうせ知っているだろう、紫様から言いつかったからだ。相変わらず、貴方を危険だとは思っているがね」

刑「それは光栄な限りで」

藍「本当に減らず口だな、貴方は」

 そういう性格なもので、と思いながら不敵に微笑んで見せる。

藍「これなら、助けなかった方が良かったかな」

刑「おいおい、勘弁して欲しいものだ。オレは逃げるだけしか出来ない所だったんだ、助けてくれた事は感謝しているよ」

 どういう経緯で助けてくれたかは知らないが、とりあえず危険はなくなったのだ。

 そういう点では素直に感謝している。もしかしたらあの先に死んでいたのかもしれないし、未来の事は未知なのか既知なのかもわからないからだ。

 しかし、彼女はオレの言葉に訝しんで表情を歪めている。

藍「なら、その右手のものはなんなのだ?」

刑「ん? どういう――」

 言われて右手を見てみると、そこには一門の見知らぬ武器が『腕から生えていた』

 は? と疑問に思うのも束の間、タイミングを合わせた様にアラートが脳内に、警告文が視界に写し出される。


 





               不明なユニットが接続されました




 おい、おいおいおいおい、待て待て待て待てッ!!

刑「なんじゃこりゃあ!?」

 驚くのも束の間、気付くのを契機と言わんばかりに体から右腕に生えた機関砲の様なソレに力が集まっていくのを感じる。

 感じる、なんてものじゃない。右腕に浮き彫りになった血管の様なラインを、エネルギーが流れていくのが見える。

藍「上に向けろ!」

刑「お、おおお!? おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!?」

 咄嗟の指示に従い、オレは右手を空へと向けるとそこから巨大な光線が空へと向けて放たれた。

 それは七色の輝きを吐き出し、雲を切り裂く。

 異常な程の重圧、異常な程の衝撃が体を走るがそれで壊れるという予感はなかった。

 必死に両足を踏ん張り、歯を食いしばり、ただこの瞬間を堪えてやり過ごす為に全力を注ぐ。

 そして、漸く光の柱が収束していくのを見届けて、オレは脱力と共にその場にへたり込む。

刑「……なんだよ、これ」

 肩で息をしながら、オレは呟いた。

 スライドして開かれた右腕から現れたのは、一門の機関砲だった。手の横腹から伸びた配線がそこに接続されていたし、そこからエネルギーを供給していたのだろう。

 質量保存なんて知った事ではないと言わんばかりに、オレの右手は何時も通りに戻っていく。

藍「妖怪化が進んでいる、と考えるべきかな」

刑「これが、か?」

藍「本来有り得ないモノである貴方が、更に有り得ないモノへと変化するのは道理だと思うが」

 機械の妖怪。ああ、なる程確かにそんな存在聞いた事もないな。

 というか、あの賢者め。しっかりと妖怪化してるじゃないか。どういうことだよ。

藍「白黒の魔法使いのスペルカードに似た様な感じもするが」

刑「こんな事出来る奴が居るって?」

藍「彼女のは魔法――いや、魔砲だがね」

刑「魔法使いってことは妖怪か?」

藍「いや、彼女は人間だよ」

 人間で、今オレのやった事の様な事を出来る奴が居るってのか。

 いや、というよりも問題はこんな事が出来る様になってしまったということか。

藍「……この事は、紫様に報告する。また使いを出そう」

刑「使いって事は、橙ちゃんか」

藍「私が直接出向いても良いのだが」

 いや、それは勘弁してくれ。まだ殺された事にトラウマみたいなもんがあんだよ。

 そんな風にして、夕暮れから夜の帳へと変わっていく。

 少し時間を掛け過ぎたか。本来の目的はまた後日にして帰るか、それともこのまま守矢神社に向かうか。

 どうやら、八雲 藍はオレの事を送ってくれるらしい。

 どうしようか。

※選択

1:今日はもう帰るか
2:不躾だが、世話になるつもりで守矢神社に行こう

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

※今日はここまでで。明日も出来れば、今日くらいか少し早く再開の宣言をします。
※では、おつかれさまです。また次回お会いしましょう

重体になろうが目的地が近かろうが日が暮れたら意地でも帰宅する居候の鑑


※19:30頃再開予定 なお、昨日同様夕飯での遅延や中抜け有り

>>910 最早伝統に近いですね。リンガー君を除いて、皆居候に近い形が多いですし


※遅れましたが、再開します

>>902 選択:1 コンマ:0だからせっかくなので小イベント

 ―稗田家・玄関(夜)―

早苗「……こんばんわ」

刑「ああ、こんばんわ」

 八雲 藍に送り届けてもらって、オレが居候させてもらっている稗田家に戻るとその玄関口で見知った顔とバッタリと出会した。

 東風谷 早苗。オレが夕方に目指していた守矢神社の巫女である。

 普段はハキハキとして喋る明朗快活なイメージの子なんだが、今はどうにも疲れきっている様な顔をしていた。

刑「お疲れの様だな」

早苗「はい、ちょっと力を使い過ぎたみたいで……」

 力、とういう事は何かしらの働きをした後、という事だろうか?

 彼女は集めた信仰で奇跡を起こす事が出来るという能力を持っている――とここにある書物、幻想郷縁起で見た覚えがある。

刑「信仰、集まっているなら良いじゃないか」

 まさに嬉しい労働だな、とオレは冗談混じりに言った。

 しかし、当の早苗はあまり喜ばしい様な表情を見せず、

早苗「ハハ、そう言われると、そうですね」

 苦笑しながら肯定するだけだった。

 何処か様子がおかしいと、オレは思った。

 余程疲れている、とも思えるが今の苦笑はそう言う意味ではない様に感じた。

 短い付き合いだが、彼女は真面目で頑張り屋だという印象をオレは持っている。

 勝手な押し付けかもしれないが、疲れをこんなにも表層に出すとは思えない。

 いや、勝手な勘ぐりはよそう。

 しかし、

刑(……こうも疲弊している様だと、危なっかしくないか)

 女の夜道は危険だ。彼女が例えオレよりも相当な実力を持っているとしても、そこはやはり女の子なのだからと思ってしまう。

 それも勝手な話か。しかし、余計なお世話でも今の早苗の様子を見る限りこのまま帰すのも――

早苗「あの、刑さん。私の顔に何か着いてますか?」

刑「いや、そういうわけじゃない」

 頭の中で会議を起こす。

 さて、困った。このまま彼女を帰らせて良いものか悪いものか。

 オレだって男だ。男の常識の様なものは持っている。

 だが、ここは常識の通用しない場所だ。果たして、オレの我が儘の様な言い分が通用するかどうか。

……どうするか。どうしようか、オレ。

※選択

1:このまま早苗の帰宅を見送る
2:早苗を連れて阿求の所まで行く
3:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

2


>>915 選択:2

 ええい、ままよ!

刑「早苗、ちょっと来い」

早苗「え、ちょっと刑さん!?」

 悩んだ末に出した答えは、やっぱり一人で帰す事は出来ないというものだった。

 彼女の手を取って、オレは無理矢理に稗田家の中を進んで行く。

 普段の早苗だったら気をつけて帰れよ、の言葉一つでそのまま見送っていただろう。

 だが、今の早苗の様子だとどうもそういう風には出来ない。

 彼女は友人だ。数少ない、オレのこの地で作れた友人の一人だ。

 オレが勝手にそう思っているだけで、彼女からしてみればそうじゃないのかもしれない。

 例の噂を聞いていて、もしかするとオレに対して何か負の感情を抱いているかもしれない。

 だが、だとしても今はまだ友人だとオレは思っている。

 そんな彼女を、オレは放っておけなかった。

 屋敷の中庭まで進んで、真っ先に向かうのは阿求ちゃんの居るだろう部屋。

 その前まで来た所でオレが阿求ちゃんを呼ぶと、スッと障子が開いた。

阿求「あら、早苗さん。おかえりになられたのでは?」

早苗「えっと、刑さんが……」

刑「阿求ちゃん、早苗を今日ここに泊まらせてやっても良いだろうか」

 二人の会話を遮って、オレは用件を発する。

 それに対して驚いたのか、早苗と阿求ちゃんは目を白黒させていた。

 どうやら、何かの用事があって早苗が阿求ちゃんの許へと訪ねて来た様だが、そんな事知らん。

刑「この時間に、こんな疲れきっている様な奴を帰すのは危険だ」

早苗「ちょっと、刑さん勝手に」

阿求「別に構いませんよ」

早苗「阿求さん!?」

阿求「大層お疲れなのはわかっていましたし、良いじゃないですか。斯く言う私も、実は心配だったので」

 意外にも、阿求ちゃんはすんなりとオレの言った事を了承してくれた。

阿求「刑さんにまで言われているんです。早苗さん、今日ばかりは此処でゆっくりしていってください」

早苗「……そこまで言われてしまったら、無碍に出来ないじゃないですか」

刑「こんな時間まで出歩いてるオマエが悪い」

早苗「お仕事と用事があったんですから、仕方ないじゃないですか」

刑「だったら、体力の管理ぐらいちゃんとしろ。この馬鹿」

早苗「な、馬鹿って……刑さん!」

 オレのおちょくりに早苗が声を荒げる。

 が、どうやらそのまま説教や反論をする様な気力も無いようですぐに沈静化する早苗。 

早苗「……ハァ。わかりました、お言葉に甘えさせて頂きます」

阿求「ええ、では丁度良いので先に皆で食事でもしましょう。部屋は使用人に用意させます、とりあえず居間で寛いでくださいな」

 こうして、今日の締めくくりを過ごす人員が何時もより一人増えたのだった。

 




 さて、夕飯やその他諸々の一日の終わりを迎える為の行為を終えて、オレは居間から出た縁側に腰を掛けていた。

 早苗は随分と疲れが溜まっていたらしく、風呂から出てすぐに用意された客間で眠りに就いたらしい。

 無理矢理だが、これが早苗にとって良い事だと思う事にした。

 神様の為、神社の為、信仰の為――

 彼女の役割や生き方に口を挟むつもりはないが、もう少し自愛というものを覚えたらどうだと思う。

 身を粉にして働く事は素晴らしい行為だ。だが、最後に倒れてしまっては元も子もない。

 人間は弱いのだ。自分で思っているよりも、格段に。

刑(……とは言え)

 オレも人の事を言えた義理ではないのを自覚して、鼻で笑う。

 無理無茶無謀はお得意だ。口八丁手八丁、出来る限りを尽くして今まで生き延びてはいる。

 一部、既知感のおかげとも思えるがそれもそれで問題だ。

 そして、更なる問題はこの右腕が変形した事である。

 あんな武装を仕組んだ覚えもなければ、発生に何かを感知したわけでもない。

 突然現れ、接続され、腕にしまわれた。

 妖怪化の速度が、早すぎる。それくらい、オレに対する人里の住人の心象は悪いのだろうか。

刑「それが奴らのせい、ならば」

 やはり八つ当たりなどで妖怪に変生させられるのは、御免被る話だ。

 さて、ネガティブを持っていても仕方ない。何かするかして、少し気分転換でもしよう。

※選択

1:眠くなるまで散歩するか……(遭遇判定あり)
2:眠くなるまで百物語を調べるか……(遭遇判定あり)
3:阿求ちゃんと話に行くか
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
 


※うぉぉお、昨日は寝落ちしてしまって申し訳ない。

※ちょっとキリの良いところまでやります。今日と明日は夜勤なので、それ以上の更新は――多分、明後日くらいになるかと


>>920 選択:3




 そんな感じで、行った先は阿求ちゃんの所である。

 なんだかんだで、ここに居候してからは毎夜の如く彼女と話している様な気がしてならない。

刑(……オレはロリコンじゃない、よな?)

 疑問にさえ思う様になってしまった。いや、思ったらダメだろうけど。

阿求「どうしたんですか、そんな呆けた顔をして」

刑「いや、なんでもない。気にしないでくれ」

 オレがロリコンだとかペドだとか考えてる事を覚られるわけにはいかないので、とりあえず誤魔化す事にした。

阿求「しかし、どういう風の吹き回しですか。貴方が早苗さんを引き止めるなんて」

刑「ただのお節介だよ。他意はないさ」

阿求「どうでしょうね」

 何がどうなのかは知らないが、他意がないのは本当なので訝しまれても困る。

 無事に帰宅が出来るかどうかも怪しい友人――それも女の子をそのまま見送るなんて薄情が出来なかっただけだ。

 まぁ、確かにオレは男だし、此処は阿求ちゃんの屋敷。更に言えばオレは居候で、彼女は宿主という関係になる。

 外の世界で考えれば、まず事案発生だ。そもそも、此処に居候させてもらっている時点でお縄に付く可能性が高い。

 オレ個人の考えや思いなど関係はない。

刑「……何か、不都合なことでも?」

阿求「ありませんよ。 ……困っている方を放っておけない、というのはあの方を思い出しますね」

刑「無差別ではないさ。赤の他人だったら、こんな事はしないよ」

 誰かオレと似たような事をしていた奴が居るみたいだが、別に誰にでもそうするわけじゃない。

 まぁ、それは置いておくとして、まだ何か話せる事はありそうだ。

※話題安価(内容明記)

↓3

>>930


>>932 指定先:930

刑「所で、だが……」

 世話になっている以上、この問題を一人で抱え込むのも無理だろう。

 もしも話すこともなく、結果的に彼女へと迷惑を掛けては事だ。

刑「オレの妖怪化が進んでいる、らしい」

阿求「本当ですか?」

刑「ああ、此処に戻ってくる前の事なんだが」

 そう言ってから、オレは夕方にあった出来事を彼女に説明する。

 妖怪に襲われた事は簡潔に、オレの右腕から生えた謎の砲塔についてを詳しく語った。

阿求「夕暮れ時のあの虹の柱は、刑さんが放ったものだったんですね」

刑「そうなるな。やはり、見えていたか」

阿求「しっかりと。何かの異変が始まったのかと思いました。以前、似た様な事もありましたから」
    ヒヒイロノカネ
――其は虹の柱異変。博麗神社で発生した虹の柱で、妖怪や妖精が活発化した事があるらしい。

 それを解決したのが、かの紅魔館の伯爵だそうで。

阿求「人里では少し騒ぎになりましたが、経過を見て今では落ち着いていますよ」

刑「騒ぎに成らずに済んだのは、喜ぶべきかな」

阿求「そうですね、私も内心ではホッとしています。 ……ですが」

刑「ああ、何とか対策を取らなければいけない」

 その原因と成った、この右腕。ナノマシンの暴走とも考えられるが、そんな事が出来る程の性能をオレは持たせた覚えはない。

 いや、寧ろ現段階の科学では不可能だ。SF小説からそのまま出てきた様な存在であるオレが言うのも何だが、ナノマシンに出来る事は人間の自然治癒と同程度のものである。

 損傷した部分を治す事。神経の接続まで出来るので自然治癒以上ではあるかもしれないが、何かを作り出す事までは出来ない筈なのだ。

刑「この際、少しでも慈善活動をした方が良いかもなぁ」

阿求「絡繰りはここでは大変珍しいものではありますが」

刑「そうじゃなくても、手伝える事くらいはあるだろう」

 最早、形振り構っている時間はない気がする。勿論、機械の開発による人里への貢献何かも出来るかもしれないが。

 相手側からのネガティブキャンペーンに対抗するには、まず信用を勝ち取る必要があるのかもしれない。

 オレが何だかんだで苦手としている分野だが、それを気にしていたらオレが妖怪化してしまうだろう。

 八雲 紫も、そうなっては困る筈なのだ。彼女に支援を申し出る必要もあるかもしれない。

 何にせよ、目に見える変化が起こってしまったのは事実なのだ。

 より一層、この問題に対する努力をするべきだろう。

 それから、暫く阿求ちゃんと何か出来る事はないかという話を進めた。

 直ぐに何か出来る事はないが、阿求ちゃんも何か考えてくれるらしい。

 こうして、オレの一日は終わりを迎えるのだった。

※阿求の好感度があがった



※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:改造人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:4 再接続による弊害により、若干ギコチナイ動きになっている
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すか……
10:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『4/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、本来妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に-1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:無茶せず、命を大事にしてください!【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:普段からその態度なら大目に見るんですけど【嘆息】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】(7)
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:これで本当に良いのか……【疑心】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】


※今日はここまでで。昨日寝落ちさえしなければもっと進められたのに……ぐぬぬ

※次回は恐らく、明後日の夜です。何だかんだで次スレの時期にもなりそうですが、まぁ残り少なくなったら建てます

※では、お疲れ様です。また次回、お会い致しましょう


※申し訳ないですが、明日も今日くらいの時間に帰宅するので明日はナシです。11月1日までには再開出来ると思うので、再開するときに宣言させて頂きます


※予定日を過ぎる体たらく。何時ものことながら、申し訳ない。

※23:30頃に再開します


※ちょっと早く出来そうなので、再開の宣言と同時に夢判定

※夢判定

コンマ一桁6以上で刑は夢を見る

判定直後


>>950 コンマ:1 ※失敗

※これは……何かが起こる

※更に判定

コンマ4未満で……

判定直後

 

ヒエッ


>>954 コンマ:3 成立

※あ……マジか

 ―稗田家(朝)―

 奇妙な息苦しさを感じた。

 体が重い、脳から送られる電気信号の伝達が滞っている。

 オレはどちらかと言えば朝に弱い方ではあるが、こんな感覚は久方ぶりだ。

 以前に味わったのは何時だったかを忘れてしまったが――

「……はぁ、はぁ、はぁ」

 そんな事を考えていると、誰かの息遣いを感じた。それは荒く、緊張を孕んでいる様なものだった。

 オレはゆっくりと瞼を開く。

 すると、ぼやけた視界に誰かのシルエットが映った。

 徐々に修正を掛けて明瞭になっていく視界に映ったのは、

早苗「う、うわぁぁぁぁああ!!」

 包丁を振り上げた早苗だった。


刑「おぉぉぉおおおっ!?」

 突然の事にオレは驚愕の声を上げ、咄嗟に首を動かして包丁の切っ先を回避する。

 そうする事で、オレに突き刺さる予定だった凶刃は使っていた枕に突き刺さる形となった。

 待て、待て待て、待てぃ!!

刑「早苗、スタップ! スタァァアップ!!」

 制止の言葉を叫んで、オレは体を動かそうとする。

 だが、早苗はオレに馬乗りをしていた。そんな状況で、上体を起こせるわけがない。

早苗「待ちま、せん。絶好の機会なんですよ、刑さん。本当はこんな、こんな事をしたいわけじゃないんです」

刑「だったら今すぐその包丁を捨てろ! そして訳を話せ!!」

 歯をガチガチと震わせて言う早苗に、オレは体を起こそうと必死に抵抗しながら語りかける。

 くっそ、がっちりと押さえやがって!

早苗「ダメなんですよ、貴方が妖怪になろうとしているならそんな事を許すわけにはいかないんです。だって、だってそうしないと神奈子様と、神奈子様と諏訪子様が……!!」

刑「説明責任を果たせこの馬鹿! 身に覚えが、一つも!!」

 頬を掠って、包丁が真隣に突き刺さる。

 震える手で、早苗がもう一度振り上げながら唇を動かす。

早苗「機械の、妖怪なんて。信仰を廃らせる力を持った妖怪なんて、いたらいけないじゃないですか。ねぇ、刑さん。あなたがそんな存在になろうとしてるだなんて」

刑「おい、オレの――」

早苗「あなたは人間の姿をした、人間の皮を被った悪者だったって言うんですか!! ねぇ、答えてくださいよ!!」

※判定

5以上で――

身体能力【4】:-1
真・改造:+2

判定直後

zzzzz


>>961 コンマ:3+1=4 ※失敗

※更なるコンマ判定

1~:無残、そのまま突き刺さる包丁
3~:間一髪で包丁回避
5~:助けて阿求ちゃん
7~:紫様乱入
0・ゾロ目:???

判定直後

奇跡よ


>>968 コンマ:8 ※紫様乱入

※コンマ神はまだ刑君を見捨てちゃいない

紫「随分、付け込まれている様ですわね」

 目のレンズ、そのスレスレまで来た包丁が見えなくなった。

 視界が暗転したのだ。否、暗転したのではない。

 その開かれた空間から覗く、無数の目とオレの目が合ったのだから。

早苗「……八雲、紫」

紫「御機嫌よう、守矢の風祝。貴女、自分が何をしようとしていたのかわかっているのかしら?」

早苗「くっ……!」

 聞こえて来る会話、その途中でオレの体から早苗が退いたのか体重を感じなくなる。

 目の前に開かれた謎の空間が閉じると、オレの目の前には幻想郷の賢者が立っていた。

紫「どうかしら、女の子に馬乗りにされた気分は」

刑「こんな時に、そんな悠長な事考えられるか」

紫「あら、余裕の無い物言いね。貴方らしくもない」

 知った事ではない。体を起き上がらせながら、オレは部屋の入り口の近くに立つ早苗と向き合う。

 さて、殺されそうになったのはこれで二回目だ。一回は死んだ様なものだが、命の危機を十全に感じられたのはこれが初めてである。

 という事は、ここでのこの体験は未知という事。それを喜べる程、オレは楽天家ではないが――

刑「さて、早苗。お前には聞きたい事が出来た。大人しく話してくれると嬉しいんだが」

早苗「……私は、わ、私は」

 あー、ダメだ。完全に我を見失ってるって言うか、目が据わってらっしゃる。

 オレを殺せなかった事がそんなに残念なのか。それとも、八雲 紫の登場と言葉に困惑しているのか。

紫「素直に従った方が身の為だと思うけれど」

刑「物騒な真似は止せよ、賢者様。あいつはオレの友人だからな」

紫「甘いわね、あの子は貴方を殺そうとしたのよ?」

刑「それでも、だ」

 暴力で返そうだなどと思わない。それは獣のやる事である。

 報復は報復を呼ぶのだ。早苗にもしもが有れば、あの二柱の神が黙っているわけがない。

 全ては打算の上だ。理想を言えば、ここで早苗が落ち着いて全てを話してくれる事だろう。

 そしてオレへの誤解を解き、まぁ、謝罪さえしてくれればそれで良い。問題は、どうしてこんな事をしようとしたのかという事だ。

刑「早苗、良いか。オレはお前の敵じゃないし、オレは妖怪じゃない。オレは人間だ。それこそが、たった一つの真実だ」

 そう思っているのがオレだけだとしても、それがオレにとっての絶対不変の真実だ。

※判定

8以上もしくはゾロ目で――

判定直後

はい


>>974 コンマ:4 ※失敗

※ロリコンマ神め……。そんなにロリが良いのか! いや、嫌いじゃないけど! 嫌いじゃないけど!!

早苗「私は、ただ、ただ……! あああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 悲鳴、そして絶叫。オレから逃げる様に、早苗は縁側から飛び出して行く。

 その目には涙が流れていた。その表情は、苦悶そのものだった。

 何がお前にそこまでさせたというのだ。

 何がお前をそこまで駆り立てたというのだ。

 何でお前は――

刑「……お前も、わかってくれると思ってたのに」

 オレを、理解してくれないのか。

 この体が生身じゃないからだとでも言うのか。この体が機械だからだとでも言うのか。

刑「オレは、人間だ」

紫「そうね、科学の落し子。貴方は紛れもなく人間よ。ただし、真っ当とは程遠いでしょうけど」

刑「オレは、妖怪じゃない」

紫「そうね、片山 刑。貴方は決して妖怪ではないわ。妖怪である筈がないもの」

 虚空への呟きに、賢者は肯定する。それが、今のオレにとって間違いなく慰みとなっていた。

 理解してくれると勝手に思っていたからなのだろうか。

 過度な期待を、オレは早苗に押し付けていたからだろうか。

 きっとわかってくれる。彼女なら、阿求ちゃんや夢美の様にオレの味方になってくれる。

 そんな自分勝手な空想が現実にならなかった。ただそれだけの筈なのに――

刑(こんなに胸が痛いのはなんでだ。こんなに、ムカつくのはなんでだ)

――こんなに、悲しい気持ちになるのはなぜだ。

 こんな未知など、オレは望んでいない。こんな事など、知りたくなどない。

 オレが探し求めたものは、こんなものじゃないんだ。

 人間だと、ただ人間だって肯定してくれるだけで良い。そうやって、オレを受け入れて欲しかった。

 ただ、それだけなのに。

 いつの間にか幻想郷の賢者の姿は消えていた。オレの目からは涙が流れていた。




紫(そう、またこうして終わりへと近付いていく)

紫(彼は特別だ。特別な性質を持っているからこそ、『何度も繰り返して』この舞台に留まっている)

紫(私達もそれに巻き込まれ、まるで同じ舞台を見ているのだ)

紫(彼の魂が本当の意味で諦めるまでこの舞台は続くだろう。これまでの悉くがバッドエンドなのも中々に稀有だが)

紫(……まるで、メビウスの輪に捉えられている様。だけど、貴方にだって駆け抜けて貰いたい。だから、私は貴方への助力を惜しまない)
      コギト・エルゴ・スム
紫(“我思う、故に我は有るのだから”はその為の言葉なれば)


                                         ◇

          「そうだ、踊れ。踊り続けろ人間。お前の役割は絶対に必要なものだ。お前はそうして、駆け抜けろ。駆け抜けてみせろ」

            「その為に用意した舞台だ。その為に選んだ舞台だ。ここは入口、この先に待つのは決して油断のならない世界」

           「人間の里こそが最も脆く、重要だ。配役としては申し分ないだろう、お前の願いを限界まで高めて叩き付けてやれ」

                  「さぁ、神と共に起こした奇跡、その最果てに何があるのかを示して見せろよ役者」

                       「“未知の結末を見るために”お前はそこに囚われているのだから」


※東風谷 早苗:私は――【???】に変化しました
※シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『5/6』
※早苗さんと会える確率が極端に減りました

※新スレ立てました↓
【安価とコンマで】幻想に走り給うⅩⅢ【幻想入り】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415032240/)

※次回以降はこちらで再開しますので、埋めをお願いします

※出来れば明日も再開の宣言をします。時間は夕方くらいにでもと

※では、お疲れ様です。また次回お会いしましょう。

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