【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい10 (1000)

安価やコンマで、剣と魔法な世界で主人公が姫と結ばれる為に頑張りましょう
亀更新、深くは考えていない行き当たりのため、途中で色々変わってしまうかもしれませんがご容赦を

1スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい - SSまとめ速報
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2スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい2 - SSまとめ速報
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3スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい3 - SSまとめ速報
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素晴らしい支援絵の数々:https://twitter.com/geu9la026k
※スレ主ではなく、別の方による支援絵です

~簡単な舞台解説~

剣と魔法のよくあるRPGな世界の大陸の一つ
三つの大国が大陸を統べていましたが……


【公国】:大公エルクラッド
広大な領地を貴族達が治める国
自国の発展に力を注いでおり、使えそうなものはなんでも使う主義
この性質により民を含めて異国民にも寛容な者が多い
幅広い種類の道具を取り扱い、商業に力を注いでいる

1スレ目開幕から怒涛のコンマを叩きだし、一躍世界の覇者となった
現在各地に展開している公国兵の多くは傭兵や賊である
残った六将の思惑は全くの別方向へ。真に国を想う将は誰なのか


【鉄国】:鉄国王フリーデシルト
屈強な戦士の多い無骨な国
規模はまだ公国より下だが、鉱物や魔道を組み合わせ急速発展中
独自の工学文明により、高い技術力と戦力を保有
世界全体の工学発展を謳い、鉄工業に余念がない

1スレ目開幕から公国の奇襲により壊滅するという憂き目に……
しかし国王と騎士団長が揃って偶数ゾロ目を叩きだし生還するという意地を見せる
打倒公国の為の陽動作戦の主体を務めるが、負担が大きい


【森国】:森国王カタリナ
深い森の中にある神秘の国
自然の恵みに感謝し、他国には無い魔法を操れる者が多い
人と異なる外見の者達も住む影響か、少々閉鎖的
変わらぬ安寧を良しとし、林業や農業が発展している

1スレ目から鉄国同様にコンマが荒ぶり、公国の奇襲により文字通りの大炎上
しかし国王が次々に荒ぶり、公国の隠し玉の一体を粉砕し逆襲の機会を狙う
女王カタリナが六将ベルゲに囚われてしまい、もはや兵の士気はどん底状態

~主人公や姫の簡易紹介~

【ジーク】レベル323
生きることと食べることに執着を持つフリーの傭兵。21歳
このスレの主人公。頑張って姫と結ばれたいけど、正直今はまず生き延びることが大事
鉄国姫リアローズとは幼少期から出会っており、十年ぶりに互いの想いを自覚した。
過去に公国姫セレスティアの命も救っており、四姫中三人の危機を救っていることになる
自身の過ちを乗り越え、再び姫達と共に前へと進む
・夜レベル100
・料理レベル100
・酔いやすさ27
・乗馬レベル95
・清掃レベル31
・お洒落レベル79
・歌唱レベル56
・細工レベル15

【リアローズ】レベル258
鉄国の姫。18歳
メカクレで基本は大人しい。お人形大好きの優しい子
苦難の果てに、ついに祖国を取り戻した
変装時は傭兵シェリルと名乗り、ジークを援護する
リーチェの想いを知っても一切の嫉妬をしない広い心の持ち主でもあった
その心の広さは、公国姫セレスティアを助けることにも繋がった
現時点では、ジークが最も想う姫に
・好感度164
・夜レベル48
・料理レベル90
・酔いやすさ94
・人形作成レベル100
・鍛冶レベル100
・装飾レベル100
・乗馬レベル6
・お洒落レベル100
・清掃レベル2

【リュノ】レベル199
森国の姫。17歳だが奇跡のようなツルペタちっぱい
ぼんやり優しげな見た目とは裏腹に探究心が強い行動派
戦闘能力は妹に劣るが、拠点作成と防衛に凄まじい才能を開花させる
妹リーチェが心配のあまり、父ソウキに拠点防衛を任せてジーク達に合流
変装時は傭兵ノエルと名乗り、その長髪を生かして髪型も好きに変えられる。
姫達の中では少し精神面が脆い場面もあるが、他が高すぎるだけかもしれない
・好感度117
・酔いやすさ96
・夜レベル84
・料理レベル78
・龍知識99
・乗馬レベル61
・お洒落レベル63

【リーチェ】レベル306
森国のもう一人の姫。16歳
真面目で礼儀正しい妖精姫。羽の出し入れは自由自在
森国でジークに助けられて以後、彼と行動を共にすることに
変装時は傭兵ルーチュと名乗り、ジークを援護する
嫌な場面を見ることが多いが、脅威の鋼メンタルを手に入れた強き姫
カタリナが囚われた報を受けても、動じずに姫として兵を諭す強き面も
・好感度172
・夜レベル34
・料理レベル82
・酔いやすさ14
・乗馬レベル6
・お洒落レベル83
・歌唱レベル71

【セレスティア】レベル171
公国の姫。18歳。呪術に侵されていた大人しい金髪美少女
ひたすら愛しい人を求める乙女であるが、愛する人以外はどうでもいい思考だった
リアローズとリーチェを追い詰めるが、彼女達の想いの強さの前に敗北。その後浄化された
以後は生来の大人しさを取り戻すが、過去の行いに悩まされることもしばしば
リアローズから贈られたシャリオのケープはお気に入り
父を抜きにして公国の所業にはかなり怒り心頭状態
・好感度159
・夜レベル100
・酔いやすさ1
・料理レベル25
・お洒落レベル42
・乗馬レベル20
・竜操レベル52
・清掃レベル2

【ユージーン】レベル94
元・セレスティア直属の傭兵。25歳
見た目はヘラヘラした金髪糸目の男
情報を持ち帰ることに特化した傭兵だったが、ひょんなことからジークと遭遇
帰還用のワイバーンを倒されお縄となり、説得の末にジーク達に寝返る
実は現時点で登場人物中最も料理の腕が壊滅している
鉄国に彼を想う傭兵がやってきていることは、まだ知らない
・夜レベル11
・酔いやすさ36
・料理レベル壊滅
・乗馬レベル91
・歌唱レベル54

【イアン】レベル219
鉄国騎士団の長。30歳
壊滅した鉄国からリアローズを逃がし、ジークに託した
ほぼ死亡確定の状況からゾロ目により一矢を報いつつ生存
その後無事にジークとリアローズとの合流を果たす
傭兵団一の巨乳趣味であることが発覚すると同時に、温泉でミナの嬌声を聞いてしまう
敵将ではあるが、その忠誠心の強さから六将ネーロには一目置いている
・夜レベル91
・酔いやすさ40
・料理レベル61
・乗馬レベル74

【ミナ】レベル192(消耗時は2)
鉄国のシスター。子供体型だが20歳
優しく献身的で礼儀正しい、シスターの模範
瀕死のイアンの命を救ったが、その後は逆にイアンに庇われながら旅をしていた
実は希少な回復魔法の使い手ではあるが、最大魔力は控えめ
その為、自分の体力を削って他者を癒していたことが判明した
鉄国奪還後の姫達との交流でイアンを意識するようになってしまう
心身共に強くなった彼女だが、戦況悪化もありイアンにはなかなか想いを告げられない
・夜レベル68
・酔いやすさ39
・料理レベル41
・乗馬レベル100
・お洒落レベル76

【マリリン】レベル240
元・公国六将の一人。見た目はまさにアイドルだが22歳の男である
誰がどう見てもイロモノ、大公エルクラッドからは視界にも入れたくない程嫌われていたが……
実は内面はすごくまともな感性の持ち主であり、公国将ネーロ以外の上層部の全員に敵意か殺意を持つほど
耐えきれなくなり公国を飛び出し、やがてジーク達と出会い行動を共にすることに
親友ネーロとの再会を果たすどころかこちら側に引き摺り込んだ立役者
・夜レベル36
・料理レベル50
・乗馬レベル71
・酔いやすさ24
・お洒落レベル74

※詳しいキャラ設定や他の登場人物は前スレにて

~その他解説・留意事項など~

・このスレは参加して下さる皆さんのおかげで成り立ちます
・頻繁にコンマ判定や安価が飛びます
・コンマ判定は連取有。安価や多数決の時は連取無効となります
・質問には答えられる範囲で答えます
・判定内容により、高コンマがよかったり低コンマがよかったりと変化します
・多数決時以外のゾロ目は、ボーナスがつくことが多いです↓

『奇数ゾロ目』
良結果判定。しかし判定内容次第では最悪の結果になることもあります

『偶数ゾロ目』
基本は良結果判定。しかし敵のレベルアップ判定、国の損害判定など極一部ではマイナスになることも

『コンマ00』
ハイパークリティカル。どんな判定内容であれ主人公にとっての確定最良結果となります


※コンマ結果は全て運です。誰かを責めたりせずに楽しみましょう。自分を責めるのもやめましょう
 ここが一番大事です

※狙えても運任せのコンマで楽しんで頂きたいです。仮に狙うにしても心の中でだけ思って発言は控えてください


・メイン級キャラクターは、その都度安価募集。のちに多数決で採用キャラを決めたりします
・敵、サブキャラクターは私が拾えそうなものを勝手に拾うことがあります
・多数決が同票の場合、コンマ判定。コンマ合計値が多いものを採用します(ゾロ目優先)
・キャラクターはあまりに設定が細かすぎると私が処理しきれない可能性が高いです。ご了承ください
・どんな強いキャラクターも、基本は複数の敵に囲まれると負けてしまいます
・諸事情につき、竜の力を持つキャラクターの登場は難しいです
・展開巻き戻しはありません
・本編、雑談時問わずゾロ目が3つ連続で出た場合はゾロ目チケットを進呈(所持上限は5枚)

※このスレは姫と結ばれることを目的としているため、主人公のハーレム化はまず無理です。ご了承ください

※展開によっては姫含むキャラクターの凌辱や死亡もあります。こちらもご了承ください

~キャラクターシートテンプレ~

【名前】
【年齢】
【性別】
【所属】
【外見】
【使用武器】
【性格】
【その他備考】

※このシートを元にしますが、フレーバー判定等で設定が増えることもあります


~自由行動基本表~


所持アイテム

『ゾロ目チケット』×4(上限5)
『リアローズハンマー』
『連絡用信号弾』
『鉄鉱石』×4


【○○での行動での行動】2/2
1:仲間との交流(好感度アップ、安価イベントなど。内容や交流対象の指定も可能。ジーク抜き姫同士なども可能)
2:鍛錬
※団体鍛錬(味方全体のレベル上げ。各コンマ一桁+4のレベルアップ)
※共同鍛錬(2人を選択しレベル上げ。コンマ一桁レベルアップ+スキルチャンスがあればスキル獲得処理)
・ジークを相手にした場合、もう一人はさらに+5の補正を得る
※個別鍛錬(一人で影の特訓レベルアップ。コンマ一桁×2+スキル獲得難易度緩和)

3:調査(辺りを調べる。一定確率で情報やアイテムを入手。場所によってはマイナスイベントもあり)

4:傭兵団の仕事(街でのみ実行可能。コンマ二桁判定でランダムな仕事をこなし、情報や道具を入手。危険はあるが見返りもある)

前スレより

マリリン新拡声器性能(リアローズ技能により★は確定)

75>50(流石のリアローズも慣れないものだったか。手堅くきっちり完成)

――


新拡声器「……」ジャーン!


マリリン「ふふーん、いいでしょー♪」

マリリン「リアローズ様がマリリンちゃんの為に作ってくれたんだぞ♪」キュルン!

ユージーン「ほんとにあのお姫様はお姫様でいるのが勿体ない気がするぜ……」ゴクリ

マリリン「本当はもっと試してみたいこともあったみたいだけど……」

マリリン「こんな時だからね。手堅くきっちり性能をあげてくれたみたい♪」

ユージーン「何をする気だったのかも気になるが……」

ユージーン「俺はむしろ、その色の方が気になるな。なんだよそのほわほわした色は……」

マリリン「えー!? マリリンちゃんの為にわざわざピンク色にしてくれたんだよぉ!?」

ユージーン「前はもうちょい無機質な感じ……よく見りゃ花の細工までついてやがる!?」

マリリン「流石リアローズ様♪ マリリンちゃんの好みをよくわかってくれてるよねー♪」

マリリン「きっと親衛隊のみんなも感激で涙を流すね!」

ユージーン「あいつら、お前が言った言葉ならなんでも泣きそうだけどな……」

マリリン「ふふーん♪」



マリリン「――もっともっと準備して、ベルゲは磨り潰してやる……」ズゴゴゴゴゴ…



ユージーン「手に持ってる可愛らしいブツとお前の顔が一致してねぇんだよなぁ……」

マリリン「乙女だってお肌が荒れちゃう時はあるのー!」ゲシ!

ユージーン「いって!?」


――

※マリリンは『乙女拡声器』を手に入れた!

※装備品の質向上により、レベル+15

マリリン:レベル255

★『乙女拡声器』
戦闘時、常時補正+15
『響き渡る声援』に敵スキル妨害不可の効果を付与する


――囚われた女王カタリナ


――冷静さを失わなかった国王代理ソウキと、第二姫リーチェ


――しかし、いくら彼らが奮戦しても森国の混乱は収まらない


――決断の時は迫られていた


――女王カタリナの奪還


――そして、打倒公国


――未だ総戦力は不明だが……


――公国六将・ネーロをこちらが抑えているという予期せぬ好機


――森国の地下にて、傭兵団が奮起する


――鉄国も森国も、そして公国すら交えて


――おそらくは、この戦いの命運を左右しかねない……




――今後の、作戦について話し合う



――出される結論は? その結末は?



――それはまだ、誰にもわからない……



※この後、考慮時間を丸一日設けて

『公国進軍の作戦』

を皆さんに考えて頂き、後日改めてその中から多数決判定を行い
選ばれた作戦で公国に乗り込むこととなります

※あまりにも死に急いでいる内容のものはこちらで弾きます

※以前も要望がありました現在のジーク傭兵団の状況を貼って行きます。少々お待ちください

ジーク:レベル323
【スキル】

★『姫との生の誓い』★
敵の奇襲攻撃を無効化。判定を伴わない攻撃を受けた際は受けるダメージを半減させる(小数点切り捨て)
またこのスキルを持つ限り、補正差が50以上であったとしても35まで軽減し戦闘を行う
戦闘不能時は一度だけ耐久1の状態で復帰し、逃走判定に30の補正を得る
さらに姫と共に行動時は奇襲無効化時に優勢判定を得、姫への致死攻撃を肩代わりすることができる

★★★『覇鱗の煌剣・逆鱗』★★★
戦闘時、常時補正+75
自身の攻撃が常時万能属性となり、物理無効及び魔法無効のスキルを確定貫通する
また自軍が劣勢を受けた次のターンに優勢を取得できた場合、その値を倍増させる
さらに味方に負傷者が発生する度、この剣の基本性能に+10を加算していく
この装備は敵のスキルでは奪われず破壊もされず、効果も無効化されない

★★★『血戦・身命を賭して』★★★
戦闘時、常時+130の補正を得、自身への弱体補正を婿化する
また自身の耐久値を1上昇させ、劣勢判定を一度だけ無効化する

さらに重大な決戦時、自軍ターンに任意のタイミングで以下の効果を発動できる
発動から3ターンの間効果が持続する
自軍の耐久値を3上昇させ、『煌破断』が使用済みなら再使用を可能にする
優勢判定を得た時、与える値を2にする
劣勢判定を受けた時、その判定を確定で無効化し敵ターンを終了させる

★『煌破断』★
優勢取得時、一度だけ発動可能
敵に対しダメージ軽減を無視する固定3劣勢を与える

★『双姫のお守り・癒』★
敗北判定時、一度だけ発動
敵の全ての攻撃を確定停止させ、耐久値2の状態で復活する
発動後、判定表そのものに+10の補正を得る
さらに単独戦闘時、負傷判定を一段階緩和させる
このスキルを持つ者は死亡判定が発生しない

★『紫氷のお守り』★
このスキルを持つ者は、回復・復帰無効の影響を受けない
また???の行う???を無効化する

★『いつかの団欒の為に』★
敵が特定の相手に対する特効攻撃を所持していた場合、それを無効化する
更に戦闘時一度だけ、劣勢判定を無効化する

★『双姫の護服』★
自身の耐久値を1増加させる
さらに水属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる

★『傭兵団戦術』
戦闘時、常時補正+20
さらに逃走判定に20の補正を得る

『戦場を熟知する者』
戦闘時、地形や天候等による影響を受けない
また奇襲成功時、与えるダメージを1増加させる

おつおつ
可能なら彼我戦力の比較のために『公国で残っているネームドの、これまでのスレで開示されたステータス』も貼ってほしい。
例挙げるとベルゲはレベル不明だけどカタリナの負傷判定増加させたスキル判明してるからそれだけ、ゼルガーはカタリナ戦時のステータス、再生ジラワークは一切不明だから一応名前だけみたいな

リアローズ:★レベル258
【スキル】

★★『からくり乱舞・銀雷騎士フラネッタ』★★
雷属性。★を含む鉄国対象スキルを全て無効化し、戦闘時、常時補正+45を加える
優勢取得時、敵の所持する通常防御、回避スキル効果全てを貫通し無効化する
劣勢判定を受けた時、二回まで無効化。さらに再度判定を行いコンマ50以上で相手に劣勢を跳ね返す
また雷属性攻撃の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる
さらに追撃優勢取得時、その成功率を10上昇させる
(公国内で強化判定あり)

★★『鉄姫の舞踏』★★
戦闘時、常時補正+60。攻撃状態時さらに補正+50
優勢取得時、敵の防御、回避、★を含むカウンターを無効化し、
敵の★以外のスキル、武器スキルを全て封じる
さらにそのまま敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ

★『からくり護操・蜘蛛糸』
劣勢判定を受けた時、一度だけ判定を無効化し敵を防御状態にする
さらに次ターン、敵の戦闘及び逃走に-25の補正をかける

★『からくり護操・銀剣』
劣勢判定を受けた時、一度だけ判定を無効化
発動後の次ターンに優勢を取得した時、与える優勢を1増加させる

★『思い出のお守り』
自身が一人で戦闘を行う際、敗北判定時に耐久値1で復帰しジークの場所まで確定逃走が可能となる
このスキルを持つ者は死亡判定が発生しない

★★★連携奥義『想姫覇星弾』★★★
重大な決戦時、一度だけ使用可能。射程100
戦闘開始直後、敵に確定で万能属性の8劣勢を与える(奇襲とは異なる)
このスキル発動時、敵の通常防御、回避、回復スキル全てを無効化し、肩代わりの盾を無条件で破壊する
さらに★防御、回避、回復、カウンター、戦闘復帰、耐久上昇 などの相手スキルの
発動を許さずにその耐久値を削り取り、軽減効果を無視して貫通分の劣勢を与える
この際に敵スキル耐久値を全て削った場合は、補正付加効果も無効化する



リュノ:レベル199
【スキル】
★『緑姫の樹縛』
防御状態時、補正+10
戦闘時一度だけ、★を含む敵の回避、逃走スキルの発動を無効化する
さらに次ターン敵の戦闘判定に-20の補正をかける

★『知識の探求』
敵種族が龍種であった場合、戦闘前に全ての情報を解析する

★『氷華の加護』★
氷属性。戦闘時自身に常時補正+20、敵に常時-20の補正を与える
優勢判定を得た時、敵の回復行動と回避行動を無効化する
また氷属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる

★『???』★
※自由安価イベントにて取得

>>11
申し訳ありませんが、そこはマスクデータになっています
本編中コンマで明確にゼルガーが晒したスキルだけは後ほど張っておきます

――

リーチェ:レベル306
【スキル】

★★『天癒の妖精姫』★★
自身の耐久値を1増加させ、戦闘時は劣勢を二回まで回復無効
無効化に成功する度、常時補正+10を加える
自身に対する★を含む回復不可・回復貫通の異常攻撃も確定無効化する
さらに負傷判定を二段階緩和させる

★★『五光障壁』★★
炎水風土光属性。戦闘時、常時補正+60。★を含む森国対象スキルと状態異常を全て無効化
敵の所持する通常防御、回避スキル効果全てを貫通し無効化する
また炎水風土光属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる
さらに敵の戦闘、逃走にそれぞれ常時-20補正を与える

★『覇者の片鱗』
戦闘時、常時補正+20
優勢取得時、コンマが偶数であった場合は敵の★を含む防御スキルを貫通する必中攻撃となる

★『透華のお守り』
自身が一人で戦闘を行う際、敗北判定時に耐久値1で復帰する


セレスティア:レベル171
【スキル】

★『光を得た闇』
戦闘時、常時補正+10
自身は呪属性の影響を受けない

★『想いの障壁』
呪属性。
敵が判定を無視した呪属性の攻撃をしかけてきた時、自身と仲間の想いの合算値で防御行動を行う

★『瞬黒貫』★
戦闘時、常時補正+20
優勢取得時、一度だけ発動。敵の★を含む全ての防御を貫通する優勢を与える
敵が身代わりを呼び出していた場合は、1体を条件を無視して破壊する

★『執念の一撃』
戦闘時、一度だけ発動。
優勢判定を防がれた場合、防いだ敵スキルの使用回数を2倍減らす

★★『七星の守護』★★
戦闘時、自身に対する状態異常を全て無効化し耐久値を1増加させる
さらに劣勢判定時、コンマ一桁が7の度に判定を無効化しその場で敵の行動を強制終了させる
この装備は敵のスキルでは奪われず破壊もされない

イアン:レベル219
【スキル】

★『不屈の騎士団長』★
戦闘時自軍の耐久値を1増加させ、味方全体に対する弱体補正を全て無効化する
さらに敵スキルによる一定のレベル以下で戦闘不能となる効果も無効化する

★『不退の剛槍』
防御状態時補正+15
敵に自身よりレベルが30以上高い者がいた場合、
さらに常時補正+15を加える

★『鉄鬼の鍛錬』
防御状態時補正+20
さらに鍛錬を『団体』とし、恩恵対象を増加させる
このスキルを持つとき、対象者全員にレベルアップ判定時のコンマ1/2を撤廃する

★『鋼の叛逆』
自身が一人で戦闘を行う際、敗北判定時に負傷判定を重傷まで留めて確定逃走を可能とする
さらにその際、敵の基礎耐久値を1減らす

★『真銀の守護』★
戦闘時、常時補正+20
さらに耐久値を1増加させる


ミナ:レベル192
【スキル】

★『献身の聖女』★
負傷判定を一段階緩和させ、戦闘時一度だけ敵のゾロ目攻撃を確定防御する
また自軍の全防御手段が枯渇した時に劣勢判定を2回まで回復するが、発動後自身は虚弱状態(軽傷と同様のペナルティー)となる
このスキルは敵の全てのスキルの影響を受けないで発動する

『スイングクラッシュ』
攻撃状態時、補正+20
優勢取得時、コンマ一桁が9なら敵にスタンの状態異常を与える

『小さな天使』
負傷判定を一段階緩和させる

『人馬一体』
騎乗戦闘中、常時補正+20
さらに逃走判定に+30を加える

★『????』★
※自由安価イベントにて習得

★『????』
※自由安価イベントにて習得


マリリン:レベル255
【スキル】

★『偶像陣形』★
戦闘時、味方が複数人存在する時のみ特殊な『無双状態』となる
自軍の攻撃状態時補正及び防御状態時補正を全て常時補正として扱い、
さらに敵軍の攻防状態指定効果、全体攻撃スキルを全て無効化する

★『響き渡る声援』
戦闘時、味方が複数人存在する時、味方全体のレベルを+10増加させる
この効果は敵スキル発動よりも優先される

★『影の努力』
鍛錬を『団体』とし、恩恵対象を増加させる
さらに判定結果に加えて3の固定レベルアップを加算する

★『惑乱音響』
攻撃状態時、補正+20
戦闘時、敵の戦闘補正と逃走に-25の補正を加える
さらに劣勢判定を受けた時、一度だけ無効化する

★『羽ばたく未来の為に』
自身が一人で戦闘を行う際、敗北判定時に負傷判定を中傷まで留めて確定逃走を可能とする

★『乙女拡声器』
戦闘時、常時補正+15
『響き渡る声援』に敵スキル妨害不可の効果を付与する

★『????』
※自由安価イベントにて習得

おまけ

六将筆頭・ゼルガー:レベル???
【一部スキル】

★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない

★『手中の命灯』★
触れた任意の対象にこのスキルを付与する
敵対者の場合は成功率50の判定を行う
対象者の残耐久値を常時把握できるようになり
その値が1となった時、任意で0に変え死亡させることができる

ワイバーン:レベル200
【スキル】

★『嘶く脅威』
戦闘時、攻撃状態を解除されない
またこのスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を3にし、
補正差が50以上であったとしても35まで軽減し戦闘を行う

★『薙ぎ払う龍尾』
戦闘時常時補正+10
敵対象が複数の場合、自身の基礎レベルを(敵人数-1)×50上昇させる

★『高空からの閃雷』
雷属性・鉄国兵に対して常時補正+20を得る
戦闘開始時、敵に2劣勢を与える
以後、戦闘中にコンマ奇数ゾロ目時も発動

『竜鱗』
戦闘時、一度だけ劣勢を無効化
その後自身に常時補正+15を加える

『翼竜の暴風』
敵を常時防御状態とし、さらに戦闘と逃走に-25の補正をかける

『抉り抜く翼爪』
優勢取得時、コンマ一桁が0か9の時、与える優勢値を2にする

現状、こんなところでしょうか
なおジーク達の方針として少なくとも確定しているのは

・表立っての戦闘は連合軍が担当(しかし森国兵は軒並み使い物にならなくなりました)
・現在の連合軍優勢度は+1
・公国進軍時、クリスとユリーカも同行(非戦闘な代わりにサポート特化+ユージーン死亡率低下)


これに加えて

・カタリナを助けに向かうにしてもその方法は?
・ネーロの転移を使う場合、どこに転移する?
(以前も申しましたが、大成功と大失敗の両案が既に提示されていました)

・カタリナを救出した場合、そのまま進軍するのか撤退するのか

・その他、細かい公国内での行動でこうしたい、こうすべきだという考えがあればそれも明記してよし

あたりが考察される場所でしょうか
私の予測していない、予定を破壊されるような作戦が出てくる可能性もありますが、
一気に傭兵団を瓦解させかねない行動も出てくる可能性は否めません
(こちらが弾くのは明確100%死ににいくような提案のみ。例:エルクラッドの前に転移)

明日は丸々考慮時間としますが、質問がありそうであれば夜に回答に参ります

本日もありがとうございました!

乙です
自由に考えていいと言われると悩むけど

・カタリナ救出最優先
・ネーロにアルテミシアの教会に転移して貰ってからベルゲの研究所に向かう
・ベルゲは殺せたら[ピーーー]が、カタリナを助けられたら即座に森国に転移して逃げる
・シャリオには会わないでおく

こんな書き方で大丈夫?

おつおつ

ネーロの転移って何が出来る/出来ないって詳しく描写ありましたっけ?
質量は竜ぐらいは前飛ばしてた(よね?)からいけると思うのですが、例えば無機物だともっと飛ばせたりします?
他にも引き寄せ方向、石の中にいる攻撃、小石を相手の脳天に挿入などはどうですか?
(以前どっかで言及されていたらすみません)

ジーク達8人
合計レベル1923+マリリン補正80増加
補正合計645(マリリン陣形込み)

イアンのスキルで弱体と強制排除は無効化

覚醒シャリオ:レベル900
★★『廉貞の蹂躙』★★
戦闘時常時補正+150
敵対象が複数の場合、自身の基礎レベルを(敵人数-1)×210上昇させる
900+210×7=2370
★★『巨門の守護』★★
劣勢判定を5回まで無効化する
無効化する度に、自身に常時補正+40を加算していく

もうシャリオとも殴り合えるけど、後半はこっちが競り負ける状態ぽい=それ以上のポラリス相手は現時点では厳しいから逃げ一択
でもシャリオと殴り合える=帝龍は確実に上回れる+倒せば経験値でレベル上がるから、焦らずカタリナ助けたら帰るのが無難かも

転移結界に転移が引っかかるとどうなるのかがいまいち分からないんだけど
①転移自体が出来ない
②弾かれて全く別の場所に転移させられる(いしのなかにいるみたいな)
③転移対象にダメージを与える
④その他
のどれなのかがイメージ出来てなかったりする
結界貼ったネーロがどんなものなのか教えてくれるかな

こんばんはー
明日多数決予定ですが、質問や疑問への回答を

>>18
それで大丈夫です

>>19
ネーロ味方化の予定が無かった為深く解説はしていませんでしたが

対象転移の質量→帝龍やシャリオも大丈夫。ただし大きさに比例して体力を消耗
無機物→岩を敵対象頭上に転移なども可能。ただしネーロの視界が捉えた物のみ。上記同様大きさで消耗
石の中、脳天直撃→いくらネーロでも局所的な集中力が必要になってしまい使用不可
※壁なら衝突、石なら頭部にぶつかる止まり。
※ただし火山の火口や海底、沼に放り込むなど、一応通常でも人間が入れる場所に転移させての実質即死攻撃は可能

ネーロの攻撃に転じる転移は
『敵対象の防御反応が間に合わない速度でネーロの転移魔力が対象の全身を包んで発動→どこかへ飛ばす』
とが主と考えて頂ければ
なお予め忠告しておきますと、ポラリスはとある理由からネーロの転移攻撃を受け付けない状態になっています
(転移を防ぐ能力は無い為、逃走は可能です)

また一日に無理をしすぎると、かつてのミナのような状態になってしまいます
(基礎体力の向上で使用回数も増えます)

>>25
③が近いですね
転移先の途中に妨害障壁があった場合
ネーロ       壁       目的地

この状態で目的地を座標に転移すると

     ネーロ←←壁       目的地

転移途中の無防備な状態を障壁に弾かれ、使用者及び同行者は吹き飛ばされると同時にダメージが入ります
また障壁に触れた瞬間、どの場所でそれを弾いたかは術者に明確に伝わります

行動決定後、結界の解説などはネーロが行ってくれる予定です

この後の作戦ですが、挙がっている案をまとめると

【確定事項】
・カタリナを助ける手段に『ネーロの転移を用いる』
・転移先は『アルテミシアの教会』
・カタリナの救出を最優先し『いかなる場合でも彼女は森国に送る』

これに加えて

1-A:カタリナを助けたら『森国に撤退』
1-B:カタリナを助けた後も『進軍続行』

+

2-A:誰も回収しない
2-B:アルテミシアを回収
2-C:アネットを回収
2-D:アルテミシア、アネットを回収

+

3-A:ベルゲを確実に倒す(カタリナを助けるまでに遭遇していなければ、探し出して倒す)
3-B:ベルゲの撃破は優先しない(カタリナを助けたら帰還。それまでに遭遇しても深追いをしない)

が候補の行動でしょうか?


1:
2:
3:


明日の22時過ぎに告知、30分後あたりに上記三項目に対する作戦を多数決安価で決め、最終的な行動としたいと思います
(なおカタリナ救出後の即時帰還を選んだ場合、その後の公国の防御行動もコンマ判定で行います)
内容次第で難易度も変わってくると思うので、今一度お考えください

まだ質問があれば、受け付けておきます

今のところ挙げられてる案だと『アルテミシアの教会に転移してカタリナ救出を最優先にする』までは確定で進軍するのか撤退かで揺れてる感じだけど、描写的にも自然になるし具体的に飛ぶ場所はネーロの結界解説後に決めた方がいいかな?

悩むなぁ
個人的には
・カタリナを助けたら撤退
・アルテミシアは回収、アネットは遭遇出来たら
・ベルゲはカタリナ救出における障害として立ち塞がるようなら倒す。遭遇しなかった場合は深追いしない
とかかな。ただベルゲ側からすればカタリナってネーロに次ぐ価値のある実験体だし襲撃を察知したら死に物狂いで死守しに来そう

個人的には
1: A
2: B
3:B
かな。とにかく確実に目的見失なうことなく達成したい
ただ転移先教会ならアルテミシアだけは確実に会えるから助けておきたいんだけど
これってアルテミシアに拒否られたりとか判定あったりする?あと作戦と関係無くて悪いけど上手く行ったら再進軍前に明るいイベントとか挟める?

前も言ったけどやっぱり余計なリスクを避けるんならカタリナ救出後即撤退やと思うけどなあ
拾える状態ならアネットとか拾ってもいいけど最優先はあくまでカタリナ救出で変な色気出すとなんかまたヤバいことになりそう
ベルゲは潰せるなら潰しときたいけど

>>28
ジーク達が転移によるカタリナ救出作戦を提案→ネーロが結界について解説→アルテミシアの教会を提案する
の流れを考えています

>>29
当然察知された場合はベルゲも潰しにきます
が、ゼルガーとエルクラッドにも報告できない(独断行動のため)ので
逃げ切った場合はベルゲの泣き寝入りとなります
(ネーロ達への殺意は臨界突破しますが)

>>30
クリスとユリーカに加えて、解呪されたセレスティアもいる為アルテミシアは確定で説得できます
(アネットもセレスティアがいるだけで無条件成功)
なお、アルテミシアを回収した場合はエルクラッド判定が一つ増え、極低確率で……?

カタリナの療養も必要になる+公国の反応を確認する為にも嫌でも森国滞在の時間が増えるため、
そこでの自由行動で好きな行動をとっていただいて大丈夫です

>>31
アネットはシャリオと違って公国内を動いている為、運よく遭遇できればそのまま回収は可能です
しかし運が悪いと遭遇できないため、選択肢を分けています
(アネット込の選択肢の場合、捜索時間が増える感じです)






















朝倉未来「ごちゃごちゃうるさくね?てか・・・誰?」












帝龍も倒せる状態とはいえそれプラスベルゲ達相手はきついし安全第一がいいと思う
ところでアルテミシアのとこに転移した後はどうやってベルゲのとこ行くんだろうか
隠れながらだと時間かかるしクリスとユリーカに部下って紹介して貰って堂々とメイン街道突っ走るとかどうだろう。とにかく最短距離で向かいたい

ベルゲがエルクラッドに報告できないってことはベルゲには姿を見られて大丈夫
逆に他に見つかると後々面倒ってなりそうだし、傭兵団全員ユリーカの時と同じ様に樽に入れてクリスに引っ張って貰う手もある
カタリナ救出後はクリスもまた何処かに視察に向かった感じで





























朝倉未来「何が楽しいんだろね、ここにいる奴等って」
























こんばんはー

>>35
>>36
あー……確かに可能な行動ではありますね(白目)
完全に騎馬進軍を想定していました……
ちょっとこちらも考慮します

すみません、急遽の追加になりますが


【確定事項】
・カタリナを助ける手段に『ネーロの転移を用いる』
・転移先は『アルテミシアの教会』
・カタリナの救出を最優先し『いかなる場合でも彼女は森国に送る』

1-A:カタリナを助けたら『森国に撤退』
1-B:カタリナを助けた後も『進軍続行』


2-A:誰も回収しない
2-B:アルテミシアを回収
2-C:アネットを回収
2-D:アルテミシア、アネットを回収


3-A:ベルゲを確実に倒す(カタリナを助けるまでに遭遇していなければ、探し出して倒す)
3-B:ベルゲの撃破は優先しない(カタリナを助けたら帰還。それまでに遭遇しても深追いをしない)

4-A:転移後は騎馬進軍
4-B:転移後はクリスの雇った傭兵として堂々と振る舞う
4-C:転移後はユリーカに倣って樽の中に隠れる


1:
2:
3:
4:


で30分後辺りに投票を始めたいと思います
質問があれば受け付けます

とりあえず単発回避
あらかじめ123は決めてたけど4はどれにすべきかな……

単発回避
四番のそれぞれのメリットデメリットってある?

>>40

騎馬→コンマ累積値で進軍。プラスイベントとマイナスイベントが発生する可能性有(双方小)
クリス→進軍判定無し。コンマ一発勝負でプラスとマイナスに大きく揺れ動く
ユリーカ→進軍判定無し。コンマ一発勝負でほぼ確実に切り抜けられるローリスクだが、アネットとの遭遇は確定で無し

にしようかと
すみません、侵入したあとの道中もしっかり考えておくべきでした……

それでは

作戦選択多数決コンマ
↓1~7(日付変更までに埋まらなかった場合はその時点で最多のものを採用)

1:A(撤退)
2:B(アルテミシア)
3:B(救出優先)
4:C(ユリーカ)

アネットには悪いが、前回の失敗があったから可能な限りローリスクを引きたい。特にネーロに何かあったら完全に詰むし。

過半数満場一致したしこれで確定かな
てかやっぱみんな慎重になるよね

1-A:カタリナを助けたら『森国に撤退』
2-B:アルテミシアを回収
3-B:ベルゲの撃破は優先しない(カタリナを助けたら帰還。それまでに遭遇しても深追いをしない)
4-C:転移後はユリーカに倣って樽の中に隠れる

ですね。流石に皆さん慎重になられているようで……
少し本編を再開します
4-C決定に伴うちょっとした判定まで進めたらいいな

――『カタリナ救出作戦』――

――




ジーク「――カタリナを、救い出そう」


――部屋に集められた面々は、傭兵団の長の言葉に力強く頷いた

――この提案に異を唱える者は、誰もいない


リュノ「ジークさん……」

リーチェ「必ず、お母様を助け出してみせます!」


――敵は得体の知れない兵を操る公国将ベルゲ

――あのニイハオを異形として使役し、ジラワークまでも手中にある可能性がある


リアローズ「今なら、カタリナ様も……!」

イアン「ええ。日が浅ければ、すぐさま命を奪われることもありません」

ミナ「神よ、どうか私達とカタリナ様に御加護を……」


――それでも、臆する者はいなかった

――油断はしない。されど昔よりも遥かに力を着けたのも事実


ユージーン「とにかく、やるなら早い方がいいな」

マリリン「ベルゲの奴は本当に糞野郎だからね……」

セレスティア「できることであれば、息の根を止めるべきかと思いますが……」


――様々な想いから、傭兵団は一つになっていた

――そして……


ユージーン「ここにゃ馬もまだ何頭か残ってるんだろ? ぱぱっと駆けて――」



ネーロ「……待ってください、ユージーンさん」



ユージーン「ネーロちゃん?」



――もう一人、数奇な運命を辿ることになった公国将もこれに加わる

ネーロ「……わ……」

ネーロ「私、にも……協力、させてください」

マリリン「ネーロちゃん、無理は……」

ネーロ「いえ……」フルフル…

ネーロ「リーチェ様は庇ってくださいましたが……森国の兵の方の怒りはごもっともです」

ネーロ「公国の将がいること自体……受け入れられることが……」チラ…


クリス「……」

ユリーカ「……」


ネーロ「……訂正します。私はクリス様やユリーカ様のような人望も明るさも持ち合わせていませんので」コホン

ネーロ「とにかく……私は、たとえ受け入れられることがなくとも」

ネーロ「……せめて、あなた達の……そしてカタリナ様の『信頼』に応えたいのです」

ジーク「……既に、枷を解かれているからか?」

ネーロ「はい。あれから、再び枷をつけられることもなく……」

ネーロ「……私はこれを、カタリナ様を助けることを条件に外して頂いた身です」

ネーロ「そしてまだ、それは実現できていない……」グッ…

ジーク「それは、俺もだ。だからこそ……」

ネーロ「ええ……」

ネーロ「受けた恩は、必ず返すべきだと私は考えます」

ネーロ「たとえどのような立場、状況であったとしても……」

セレスティア「……それが、お父様の障害になるとしても?」

ネーロ「……」

ネーロ「……はい。イアンさんの仰る通り……本当に、主君が大切なのであれば」

ネーロ「エルクラッド様とのかつての約束を果たす為ならば……きっと、これこそが今の私の為すべきことです」

ネーロ「どうか……お願いします」フカブカ…

イアン「……ジーク」チラ…

ジーク「ああ……」





ジーク「――願ってもない話だ。協力を頼めるか、ネーロ?」




ネーロ「っ!! はいっ!」バッ!



……

――

――

……


ユージーン「そんじゃあ、馬じゃなくてネーロちゃんの転移で一気に公国に乗り込めるってことか?」

マリリン「確かに、一気に時間短縮は出来るとは思うけど……」

リアローズ「その……」

ネーロ「……ええ、皆さんの危惧されている事態も、当然起こり得ます」

リュノ「……転移を妨害する結界、ですね?」

ネーロ「はい。リュノ様も――」

リュノ「あ、あー、お母さんのことを気に病んでくれているのかもしれませんけど……」

リュノ「そんなに硬くならなくても、またもっと砕けてくれて大丈夫ですよ?」

マリリン「一緒に飲んだ仲だもんね♪」

姫達「「……」」コクリ

ユリーカ「飲ん……うっ、頭が……?」フラ…

ネーロ「皆さん……ありがとうございます」ペコリ

ユージーン「うちの姫様にだけは、前から少し棘ある感じもしたけどなぁ」

セレスティア「それは仕方がないことです。直近でもあんなことをしてしまいましたから……」ダラダラ…

ネーロ「全身の骨が砕け散るかと思いましたよ……?」ジト…

セレスティア「う……」

ネーロ「……冗談です。今はそんなことは置いておいて……目の前の事を」

リュノ「そうでした。私も少しは転移魔法を齧っている身ですが……」

リュノ「ネーロさんの技量ですら、公国に最速確実に侵入できないということですよね?」

ネーロ「はい。そもそも、私は転移魔法には少し覚えがあるというだけであり、決して完全無欠というわけではありません」

ネーロ「以前、風帝龍の転移も妨害されたことがあるのですが……」

リュノ「あ、それ私ですね!」エヘン!

ネーロ「……」

リュノ「あ、ごめんなさい!?」アセアセ

ネーロ「……いえ、流石に転移魔法を他の方よりも理解なさっているのですね」

ネーロ「あの時の感じは、帰還の術式でもこちら側に転移……引っ張れない程の魔力圧で風帝龍をあの場に固定した……という具合でしょうか?」

リュノ「魔力圧ではないですけど、私の魔力を込めた樹の根でこう、びたーんと」ウネウネ…

ネーロ「なるほど……」

ネーロ「ならば皆さんにも説明不要でしょう。『転移魔法は強力であるが妨害されると無力』ということです」

イアン「妨害できなければ、一方的な戦いになる恐ろしい魔法だが……」

リーチェ「だからこそ、森国も結界を用意していたのですが……」

マリリン「ほんっと、あの野良犬……」ピキ…

ネーロ「そう。転移魔法は上手く扱えば、大きな攻撃……そして逃走手段になり得ます」

ネーロ「ですから魔法の知識が深い人がいれば、結界を用意することは当然なのです」

ミナ「で、ですが……転移魔法は回復魔法よりも更に難易度が高い魔法……」

ミナ「国全体を覆えるほどの強力なものは、どれだけ強力な魔法の使い手であっても難しいのでは?」

ネーロ「ええ。私も無理です。知識と術式はともかく、魔力総量が圧倒的に足りませんから」


ネーロ「――それを補う為に、陣や宝珠を用意するのです」


ジーク「陣……鉄国と森国を繋ぐあの形式だな」

ネーロ「はい。一度転移知識のある者が綿密に式を陣に記しておきさえすれば……」

ネーロ「その後の起動に関しては、転移術者以外の魔力でも可能なのです」




ネーロ「――そして私は、万が一の備え……対森国用に、公国の各所に既にこの陣を用意してしまっています」




一同「「!!」」

ネーロ「もうご存知かもしれませんが、エルクラッド様ご本人がかなりの魔力をお持ちです」

ネーロ「他の場所はともかく『エルクラッド様の元への転移はほぼ確実に不可能』と言えるでしょう」

ネーロ「私も、宮殿の結界陣は特に念入りに念入りに準備したもので……」

ネーロ「エルクラッド様の魔力であれば、確実に作動することでしょう」

ネーロ「これに加えて、軍事的な要所……ここにも結界陣の用意があります」

ネーロ「しかし今度はゼルガー将軍とベルゲ将軍がいますからね。こちらも、発動されてしまうと考えるべきでしょう」

ネーロ「ただ『元々は他に取り柄の無い私自身が魔力を流すことを想定して用意した陣』ですからね」

ネーロ「他の人が作動しても『不完全な仕上がり』になってしまうことでしょう」

ジーク「……結界に『穴』が生まれる可能性があると?」

ネーロ「はい。上手くその『穴』を潜り抜ければ、結界に弾かれることもないでしょう」

ネーロ「ですが『万が一転移妨害をされた場合はこちらは予定地から離れた場所に弾かれた挙句、相手にも存在がばれます』」

ネーロ「そして有りえないとは思いますが『結界が敵を感知した瞬間に転移を使わずとも敵を迎撃する』仕様になっていると……」ブル…

ユージーン「もうそれ転移妨害結界じゃなくて、完全な防御結界じゃねえか……」ゴクリ…

イアン「……む? 迎撃の方がより凶悪そうだが、君はそうしていないということか?」

ネーロ「できなかった、が正しいです。私の転移対策の結界は、転移魔法の知識を応用して作ったものですから」

ネーロ「相手を感知して迎撃……これは『攻撃魔法のかなりの才能』がなければ実現できないんです……」

イアン「最悪の結界が用意されていることはないということか……」

ネーロ「起動されていても、公国の『転移対策は不完全』な状態と言えます」

ネーロ「ですが、カタリナ様の救出は時間との勝負でもあるでしょう……」

ネーロ「もし万が一にでも結界に弾かれ、転移での侵入が発覚すれば……」

ネーロ「同様の手が使いにくくなるばかりか、おそらく目的がカタリナ様であることも感づかれるでしょう」

一同「「……」」

ジーク「……どこを選ぶかが、重要ということか」

ネーロ「はい。転移先の決定……これがそのまま命運を握ると言っても過言ではありません」

ネーロ「……」





ネーロ「――そして私は、絶対に妨害結界がない場所も把握しています」




一同「「!?」」ガタ!

リーチェ「つ、つまり……!?」

ネーロ「はい。完全に即座に……とまでは行きませんが」

ネーロ「それでも、森国から馬を使って移動するよりも遥かに時間は短縮できることでしょう」

ネーロ「最も、転移した後に馬は使うことになりますが……」

ユージーン「い、一体どこなんだ!?」

マリリン「ゼルガーの奴なら、ネーロちゃんの陣を模して妨害結界増やしたりもしてそうだけど……」

ネーロ「ええ。ゼルガー将軍は時々味方にすら作戦内容を話さずに秘密裏に動かれることもありましたからね」

ネーロ「それでも……確実に一か所。絶対に安全に転移できる場所が公国内には存在するのです」

ユージーン「ネ、ネーロちゃん、もったいぶらずに……」




ネーロ「――アルテミシア様。クリス様達のお母様のいらっしゃる教会ですよ」




クリス「……!」

ユリーカ「あ……!」

セレスティア「お母様の、教会……」

ネーロ「元々、私がそこを経由してから鉄国に向かったということもありますが……」

ネーロ「エルクラッド様は『アルテミシア様にご自身は勿論、兵の誰も近寄らせていない』のです」

ネーロ「最も信頼しているゼルガー将軍に対してですら捨て置けと、近寄ることを許されない程で……」

ジーク「一体、どういうことだ……?」

マリリン「うーん、もう何年も会っていないんだよね……?」

クリス「ええ。母上もそう仰っていました」

クリス「私とユリーカと、使用人くらいしか訪れる者はいないと……」

セレスティア「っ……」

ネーロ「……私もエルクラッド様の命を忠実に守り過ぎた結果、疎遠となっていました」

ネーロ「……かつて、私にも温かく接してくれた方だというのに、私は……」ギュ…

セレスティア「ネーロ……」

ネーロ「……とにかく、大人数で馬ごと教会内に転移するという暴挙ではありますが……」

ネーロ「アルテミシア様に平謝りをすれば、おそらくここが最も速く公国内を進軍できる転移先になります」

ジーク「なるほどな……」

ジーク「クリス、どう思う?」

クリス「……確かに、転移妨害の結界があるとは思えませんね」

クリス「私も母上の元を訪ねる際には周囲の様子にも気をつけてはいましたが……」

クリス「まるであそこは公国から忘れ去られた場所とでも言うべきか……」

クリス「本当に、何もないのです。兵も、罠も、何もかも」

マリリン「……エルクラッドの奴、アルテミシア様は難病だから近寄るなーってことにしているみたいだし……」

ミナ「お、重い病を……?」オソルオソル…

クリス「いえ、お痩せにはなられたが……命を蝕むような病には」

マリリン「何考えているんだろ、あの人……?」

リュノ「で、でもこれでお母さんをはやく助けに行くことが……!」

ジーク「いや、まだ少し問題はある」

ネーロ「……ベルゲ将軍の元に辿りつくまで、ですか」

ジーク「ああ。馬を使って行くにしても……道中で公国兵に見つかる可能性もあるだろう?」

ジーク「ユージーンから以前聞いたが、公国内の守りはかなりのものだそうじゃないか」

ユージーン「あー……確かに警邏している公国兵を倒すことは今となっちゃ楽だろうが……」

マリリン「騒がれると、ベルゲにも感づかれるってことね……」




ユリーカ「――それなら、いい手がありますよ皆さん!」ピョーン!




一同「「!!??」」ビクゥ!

クリス「ユ、ユリーカ? まさかとは思うが……」

ユリーカ「ちょっと、待っていてください! ちゃんと保管してあるので!」

一同「「……?」」



……




樽ユリーカ「――これなら、気がつかれずに公国内を移動できます!」ジャーン!



一同「「」」

クリス「……皆さん、妹が申し訳ありません」キリキリ…

クリス「いえ、元々の発案者は私なのですが……」キリキリ…

クリス「まさかあなた達まで狭い樽の中に押し込むことなど――」



ジーク「――古典的だが、妙手かもしれん」



樽ユリーカ「やったぁ♪」ガタガタ!

イアン「荷台に置いて運ぶのだろうか? それならば一人は表にでなければならないが……」

クリス「あ、それは私がやりますが……」

クリス「……よ、よろしいのですか?」

ジーク「クリスは公国内での知名度と人望の強さ、そして公子の地位がある。普通の公国兵は楽にまけそうだ」

リュノ「狭いっていいますけど、今更そのくらいで文句は言いませんよ」

リアローズ「うん。カタリナ様を早く確実に助ける為なら……」

クリス「う……」チラ…

ネーロ「……馬の数も少なくて済みます。それに怪しまれても、攻撃までの猶予は確実に生まれる筈……」

ネーロ「その僅かな時間があれば転移して逃げることも可能……?」

クリス「……」チラ…

マリリン「むむむ……可愛さだけじゃなくて、作戦考案までできるなんてやっぱりユリーカ様も将来はマリリンちゃんの立場を……」

クリス「……」


クリス(どうして私はユリーカを樽に入れて運ぶ選択を選んだんだ……!)

樽ユリーカ「……ただ、ちょっと問題もあるかもしれません」シュン…

ジーク「何?」

樽ユリーカ「この樽は見事に私に丁度いい大きさなのですが……」ガタガタ…

樽ユリーカ「――残っている樽の数が、皆さんよりも少ないのです」

樽ユリーカ「――大きい物ばかりですから『一つに二人入れる』と思うのですが」


クリス「……ん?」←運搬役

樽ユリーカ「……」←一人用


大樽×5「……」ドーン


クリス「……」チラ…


ユージーン「た、樽の中で女の子と……?」

マリリン「……ユージーンはマリリンちゃんと一緒ねー♪」

ユージーン「ギャー!?」


ミナ「わ、私は小柄ですから、イアン様の樽の中にも入れると思うんです……!///」

イアン「ミナ!?///」


ジーク「……イアンなら大丈夫だと思うが、後々を考えればここは男女は別に……ん?」


リアローズ「……」

リュノ「……」

リーチェ「……」

セレスティア「……」

ネーロ「……」

ネーロ「…………」


ネーロ(な、なんだかお姫様達から妙な緊張感を感じるというか……)

ネーロ(いえ、私でもわかります。私は少なくともジークさんの樽に入ってはいけないのだと……!)



大樽「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁(コンマ判定の為リアローズ含む)

ジーク樽にinする姫は誰?

01~25:セレスティア
26~50:リーチェ
51~75:リュノ
76~00:リアローズ

コンマ50

26~50:リーチェ



判定を取った辺りで今日はここまで
少し想定とは違いますが『密室での会話』ができそうなので姫達の補正イベントを挟みました
会話内容でこれはしておきたいなどがあれば、緩く募集しておきます

本日もありがとうございました!

乙!
ここでイベント挟んでくるのか
これネーロがジークと同じ樽に入ってたらどうなったんだろww

前のリーチェの妄想のこともあるし正面抱っこで落ち着かせよう。折角の閉所だし
ネーロが入った場合の姫達の反応も気になるけどゾロ目だけだったのかな

理性的にジークよりもイアンの方が過ち犯しそう
前回の選択式でリアローズ、今回のコンマ式でリーチェだと次はリュノかセレスティアの二択になるんだろうか

こんばんはー

>>66
>>69
今回はゾロ目もいずれかの姫にあたる具合でネーロは最初から除外してありました
(姫のイベント扱いということで)

>>70
いえ、コンマ式の場合は次回もそのまま込みで4人全員同確率で当たるようにします
これの判定表2パターンしか用意していないんで偏り生じそうだったら除外するかもしれません

遅くなりましたがちびちび再開です

――

ジーク(……俺が姫達と樽の中は不味いだろう)

ジーク(……理性を働かせろ、俺!)

ジーク(そうなると必然的にネーロ一択になるな)

ジーク(ネーロも身体つきはその……あれだが///)

ジーク(あちらも俺に必要以上にくっつく理由も無く、かつ名目上重要戦力を保護するという理由もできる)

ジーク(よし、これで――)



ネーロ「――少なくとも、私とジークさんの樽は別にすべきでしょう」


姫達「「!!」」ピクン!


ジーク「!?」


ネーロ「ジークさんは傭兵団の要。率いる将に万が一があれば、士気の低下は明白です」

ネーロ「そして私はおそらく、ジークさんに庇われたとしても不意の一撃で昏倒ないし死にかねません」

ネーロ「万が一ジークさんが奇襲による手傷を受けた際でも、私が機能していれば緊急撤退もできる筈ですので……」

ネーロ「ここは、万が一にも対応できるよう、私とジークさんの樽は別にするべきだと思います」


ジーク「」

セレスティア「流石ネーロ、いい考えですの」

リーチェ「そ、そうなると必然的に……」ゴクリ…

リュノ「私達の中の誰かが……」

リアローズ「ジ、ジークさんと樽の中……///」


ネーロ(……セレスティア姫のあの頃を知っているだけに、迂闊な真似はできませんからね……)

ジーク「」

ネーロ(……何故か、私の方を見ていますね?)ハテ…


四姫「「……」」

リュノ「……こ、こんなことに時間をかけていられませんからね! こんな時は!」サッ!

セレスティア「その枝は……!」

リーチェ「お姉様のお手製のくじ引き……!」

リアローズ「お花が咲いたら当たり……」ゴクリ…


四姫「「……!」」サッ!


ポン!



リーチェ「あ……!」

リュノ「む、リーチェが当たり……つまりジークさんの樽の中ですね」

リーチェ「……///」パタパタ…

リアローズ「残念……」

セレスティア「ええ……ですが、今は急務の途中。泣き言は言っている余裕はありません」

セレスティア「では私がネーロの樽の中に入るとしましょう。少しは彼女を知っている身ですし」

リュノ「となると私がリアローズさんの樽ですね。身体の大きさ的にはなんだかんだで丁度いいかもしれませんねぇ」

リアローズ「よ、よろしくねリュノさん?」



ユージーン「……なあマリリン、お前ネーロちゃん心配じゃないの?」

マリリン「心配だよ! でもセレスティア様ももしかしたら考えがあるのかもしれないし……」

マリリン「何よりユージーンを女の子の樽の中には入れられないしね♪」キュルン!

ユージーン「何もしねえよ! 手ぇ出してみろ、間違いなく俺の方が死ぬからな!?」

ユージーン(……ま、変に緊張しちまうよりはこいつの方がマシなのかもしれねえけど)

ユージーン(それよりも……)チラ…


イアン「……///」

ミナ「……///」


ユージーン(おっさんのもげねえかなぁ……)ハァ…

ユージーン(実年齢はともかく、見た目だけならあの樽が一番危ない気がするぜ……)


ユリーカ「皆さん、無茶なお願いをしてしまい申し訳ありません!」スポッ!

クリス「母上の教会に着いた後、皆さん樽の中へ」

クリス「全ての責を負い、私が必ずや皆さんを誰にも感づかれることなく運んでみせます!」ビシ!

リュノ「クリスさん、背負い過ぎないでくださいよ!?」アセアセ

ジーク「責は俺も相当に背負ってるから無理をするな!?」アセアセ


ネーロ「……こほん。それでは皆さん、しばしお待ちください」

ネーロ「すぐに、アルテミシア様の元にまとめて飛べる陣を用意致します」


……

――


――

……


ソウキ「……そうか。まだ……」

ジーク「……今度こそ、必ず」

ソウキ「ジーク、君のその実直さは称賛に値する」

ソウキ「だけど、俺やカタリナの為に無茶だけはし過ぎないでくれよ?」

ソウキ「……頼んでばかりだな、俺は」

ジーク「傭兵は、依頼者の頼みを聞くことが仕事ですから」

ソウキ「そうか……」

ソウキ「それじゃあ、改めて依頼を出させて貰おう」


ソウキ「――『カタリナと共に、傭兵団全員で帰ってこい』」


エーテル「――『無事に』……だよ……?」ジワァ…

ジーク「エーテル……」

エーテル「……みんな、無事で……」

ジーク「ああ……約束しよう」

エーテル「ん……!」

エーテル「……森国は、絶対に……守るから……!」


セイム「マリリン様、森国の兵の士気は壊滅状態……これを戻すことは、かなり厳しいと思われます」

ガルム「お供できないことは残念ではありますが……我ら親衛隊もここに残り、引き続き守りを固めましょう」

キスト「何、我らに加えてエーテル嬢もいる。そう易々と敵を通さないことを誓いましょう」ファサ…

アッシュ「お、俺も普通の公国兵くらいだったらなんとか抑えて見せます!」

マリリン「うん。みんなお願いね? エーテルちゃんは強いけど、まだ心の傷がある。支えてあげてね?」

親衛隊一同「「はっ!」」ビシィ!



キィン!


ネーロ「……用意ができました」

ネーロ「皆さん、武具と心の準備は? 樽と馬は大丈夫ですか?」

ジーク「ああ、問題ない」

クリス「こちらも、用意できています」

ネーロ「それでは……」

ネーロ「――いきますっ!」バッ!



シュイン!



ソウキ(あれだけの人数と馬車を一瞬で転移できる……やはり、流石だな)チラ…


エーテル「」カタカタカタカタ…


ガルム「いかん!? もの凄い震え方をしておるぞ!?」ワタワタ

セイム「う、狼狽えるな! マリリン様の命を遂行するのだ!」

キスト「と、とはいえこれはどうすれば……!?」オロオロ

アッシュ「と、とりあえず横にした方がいいんじゃないですかね!?」


ソウキ(……エーテルは、慣れるのにまだ時間がかかりそうだが)

ソウキ(……)





ソウキ「……どうか、無事に……」





……


――

――

……


【公国・アルテミシアの教会】



アルテミシア「ああ、神よ……どうか、あの子達を……」



シュイン!



アルテミシア「!?」ビクッ!



馬「ヒヒーン!?」

ミナ「お、落ち着いて。転移魔法は初めてだったのですね……」ヨシヨシ…

ネーロ「も、申し訳ありません。そこまで配慮が回らず……」


アルテミシア「ネーロ!? ど、どうしたの急に……!?」

ネーロ「と、突然の再訪をどうかお許しくださいアルテミシア様」ペコリ

ネーロ「誠に勝手ながら……私が唯一確証をもって飛べる場所が、ここしかなかったのです」

ネーロ「ですから……?」



アルテミシア「あ……あぁ……」フルフル…




セレスティア「おかあ、さま……」




アルテミシア「セレスティア……! ごめんなさい、ごめんなさい……っ!」ヒシッ!

アルテミシア「全て、全て私が悪いのです……!」

セレスティア「……そんなことはありません」

セレスティア「私こそ、お母様の想いも何も知らずに……」ポロ…

セレスティア「ごめんなさい……ごめんなさい、お母様……!」ギュゥ…!



クリス「セレスティア……」

ユリーカ「うぅ……うぅぅぅ~……!」ポロポロ…


ジーク(あれが、セレスティアの母君か……)

リアローズ(お母さんとは違うけど……綺麗で、優しい雰囲気……)


……

――

――

……



アルテミシア「……ごめんなさい、お恥ずかしいところをお見せして」

アルテミシア「まさか、セレスティアがあの呪いから解放されて……」

アルテミシア「しかもクリスとユリーカだけでなく、こんなに沢山の方と共に……」ウゥ…

セレスティア「……お母様とお話ししたいこと、謝りたいことは沢山あります」

セレスティア「ですが……ごめんなさい。今は、やらなければならないことがあるのです」

アルテミシア「ええ……あなたの瞳をみればわかります」

アルテミシア「染められていない……あなた自身の意志の力……」

アルテミシア「本当に、あの力を……」ウゥ…

セレスティア「……自力では、決して呪縛から逃れることはできませんでした」

セレスティア「こちらのジーク様に命を救われ、リアローズさんとリーチェさんにも命を救われ……」

セレスティア「それからも、多くの人に助けられて……ようやく、この場にいるのです」

アルテミシア「ああ……皆様、本当にありがとうございます……!」フカブカ…

アルテミシア「せめて、何かお礼ができればよかったのですが……」

セレスティア「お母様、お気持ちはわかりますけど今はその時ではありません……!」

アルテミシア「ですが、このような奇跡……」

セレスティア「うぅぅ、ネーロ!」

ネーロ「は、はい!?」

セレスティア「お母様と、仕える使用人も森国に飛ばせますか!?」

ネーロ「え、ええ。そのくらいの人数でしたら可能です」

ネーロ「やはり思った通り、この辺りの転移対策は皆無ですからね。すぐにでも?」

セレスティア「すぐに!」

セレスティア(……お母様と話したいことはあるけれど……)

セレスティア(それは、私の私情。今はカタリナ様を助け出すことに集中しないと……)

アルテミシア「も、森国……? 一体何が……???」

セレスティア「あちらにマリリン将軍の部下も待機していますから、詳しくはそちらから!」

セレスティア「っ、私の決心を鈍らせないで欲しいんですの!」

アルテミシア「ま、待ってセレスティア……!」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

アルテミシアの助言

50>04

※基準値を下回った為得られず

※お母さんは呪いの解けた娘に興奮状態のようです

――


アルテミシア「――せ、せめてあなたに紅茶を……」


セレスティア「ネーロッ! 飛ばしてしまってください!///」


ネーロ「は、はいっ!? 失礼致しますアルテミシア様っ!?」キィン!


アルテミシア「ま、待ってもう少し――」


シュイン!


一同「「……」」ポカン…


セレスティア「……」ハァ…ハァ…

セレスティア「い、今のは見なかったことにしてくださると……///」


一同((無理だなぁ……)


クリス「……セレスティア。母上の気持ちも汲むべきだと思うぞ?」

ユリーカ「はい! ずーっと姉様のことを心配なさっていて……」

ユリーカ「そ、それが、こうして、またながよぐぅ……!」フググ…

クリス「よしよしユリーカ……私の胸の中と樽の中で好きなだけ泣くといい……」ナデナデ…

セレスティア「そ、それはそう、なのですが……」

セレスティア「今はお母様にかまけている余裕はないでしょう!?」

セレスティア「無事に戻ったら、しっかりと向き合いたいと思いますから……!」

セレスティア「ほら、はやく樽の用意を!」

ネーロ「で、では私は事情を話して使用人の方も森国に送っておきます」タタタ…

セレスティア「まったく……」

セレスティア「……」


セレスティア(……私には、今になってもこれだけ愛してくれるお母様がいたのですね……)

セレスティア(……戻ったら、きっとお話ししますの。だからお母様、どうかもうしばらくだけ……)


――

※アルテミシアが森国に送られました

※『???』襲撃が起きない限り、アルテミシアの生存が確定しました

※アルテミシアが公国から離脱したことにより、後日エルクラッドの判定が一つ増えます

――

――

……


ネーロ「……皆さん混乱されていましたが、なんとか森国に送れました」

ネーロ「後は私達が出発するだけです」


クリス「ここからは、私が皆さんの命運を握ることに……」

クリス「うぐぐ……胃が……」キリキリ…

ユージーン「前から思ってたけど、本当にクリス様はちょいと力を抜いた方がいいと思いますよ?」

クリス「す、すまない。思い悩むことが多いせいか、私の胃はこれが平常になってしまったようだ……」

ユリーカ「私も胃薬は持ち歩くようになってしまいました!」

セレスティア(私のどこかも痛みますの……)

クリス「馬はよし……ユリーカ、樽は?」

ユリーカ「大丈夫です!」ゴロゴロ…


スポッ!


樽ユリーカ「さあ皆さん、どうぞ樽の中へ!」

一同「「……」」ゴクリ…


スポッ! スポッ! スポッ! スポッ! スポッ!


……


【ユージーンマリリン樽】


マリリン「へぇ、思っていたよりは狭くないんだねぇ」

マリリン「これなら動いて樽を動かしちゃうような真似はしないで済むかな」

ユージーン「あ、ああ。そうだな……」

マリリン「あれ? ユージーンどうしたの? なんか声が変だけど」

ユージーン「あー、さすがにちょっと空気が籠ってるからだろ? なんでもねえって」



ユージーン(くそおおおおぉぉぉぉぉぉぉ! なんでこいつ女の子の匂いしてんのぉ!?)

ユージーン(香水だろ!? 香水であってくれぇ!)


……


【イアンミナ樽】


イアン「ミ、ミナ……大丈夫か?」

ミナ「は、はい……///」スッポリ

イアン(まさか、私の腕の中に綺麗におさまってしまうとは……)

ミナ(狭くて暗い樽の中、実は少し不安でしたが……)

ミナ(ここは樽の中ではない。イアン様の腕の中だと思うと不安がなくなっていきます……)ホゥ…


イアン(我が鋼の意志よ! 煩悩を打ち払うのだ……!)グググ!


ミナ「……?」


……

――


【セレスティアネーロ樽】


セレスティア「……」

ネーロ「……」

セレスティア「ネーロ……」

ネーロ「……なんでしょう?」

セレスティア「……ごめんなさい。そして、ありがとう」

ネーロ「……」フゥ…

ネーロ「……謝るべきは、私の方です。お礼も同じく」

セレスティア「そんなことは……」

ネーロ「……いいえ。ジークさんを第一に考えるあなたであれば、私の存在は灰色でも危険だった筈」

ネーロ「……あなたも、私を信じてくれた人の一人。だから、ありがとうございます」

セレスティア「……こちらの台詞ですよ。呪いの有無に関わらず、好きに生きる私をわざわざ探していたのですから」

セレスティア「……もう少し、傍に寄っても?」

ネーロ「もうかなりくっついていますけど……ええ、構いませんよ」



……


【リアローズリュノ樽】


リュノ「このまま上手くいけば、お母さんを助けられる……」

リアローズ「……」

リュノ「大丈夫、大丈夫……」

リュノ「お母さんなら大丈夫に決まっています……!」グッ…!

リアローズ「……」

リアローズ「……うん、大丈夫」ギュ…

リュノ「あ……リアローズ、さん……?」

リアローズ「大丈夫……私も、頑張るから……」

リアローズ「ジークさんも、みんなも、だから……」

リュノ「……はい……」ギュ…

リアローズ「絶対に……カタリナ様を助けましょう……!」

リュノ「ええ……!」



リュノ(……温かいなぁ、リアローズさん)

リュノ(……なんか、胸囲の差をこれでもかと突きつけられてるけど)ポロ…

リアローズ「な、泣かないでリュノさん……!? 大丈夫だよ……!?」オロオロ…


……

イアンとミナって体格差や身長差どれくらいあるんだろう
イアンは傭兵団の男性陣だと一番でかい印象あるんだけど

【ジークリーチェ樽】


リーチェ「ご、ごめんなさいジークさん」ムギュ…

ジーク「い、いや狭い樽だ。仕方がない」

ジーク「仕方がないが……」チラ…

リーチェ「……」パタパタ…

ジーク「羽は出したままで大丈夫なのか?」

リーチェ「は、はい。もし襲われた場合……」

リーチェ「すぐに応戦できるようにしておかないと思うと、どうしても……」

ジーク「そうか。いや、リーチェのその心構えは正しい」

ジーク「俺もいつでも剣を抜けるようにしておかなければな」チャキ…

リーチェ「……でも、羽で場所をとってこんな……」

ジーク「……気にするな。より備えて悪いわけがない」

ジーク(リーチェの体温を感じる、俺の身体以外にはな……」

リーチェ「あ、ありがとうござます……」

リーチェ「……」ギュ…

ジーク(……リーチェは、立派だ。兵を諌める様はまさしく姫の姿だった……)

ジーク(だがやはり……どこかで、無理をしているようにも感じる)

ジーク(元は、俺のせいでカタリナが……)

ジーク(すまない、リーチェ……)ギュ…

リーチェ「ひゃ……!?///」ビク!

ジーク「す、すまない!? つい……」

リーチェ「い、いえ……突然だったからびっくりして……」

リーチェ「……も、もうしばらく……このままで……///」

ジーク「あ、ああ……」


……

樽ユリーカ「……皆さん、しっかり樽に隠れられたようですね」ヒョコ

樽ユリーカ「それでは兄様、そろそろ……」

クリス「ああ……」

クリス「……」スゥー…フゥー…

クリス「――行くぞっ!」



ドドドドドドド!




クリス(目指すはベルゲの収容所……恐らくはその深部にカタリナ様は囚われているはずだ)

クリス(最短距離で、突き進む……!)



――進軍開始!!!

いよいよ公国内の進軍が始まった辺りで今日はここまで
ジークとリーチェの会話、遭遇判定はまた後日

>>88
イアンの身長はジークよりも高く傭兵団の中では一番長身を想定しています
(登場キャラでイアンの身長を普通に上回っているのはニイハオとソニアのみ)
また体格もジークよりも更にがたいのいいものを想定していますので、
傭兵団の中では(ユリーカ除く)最も小さい部類であるミナとの体格差は
全キャラ同士でも相当なものとなっています

本日もありがとうございました!

圧倒的な体格差に初見で誘拐犯扱いされるぐらいだし、もしイアンとミナが結婚できても憲兵に通報されてしまいそう
傭兵団の女の子達の身長はどんな具合になってるのかも気になる

カタリナは色々イベント発生する前に描きたかったけど間に合わなかったなぁ……申し訳ない……

そういえばしばらく幕間イベント起きてないけどそれどころじゃない状態なのかな
アルテミシアにはエルクラッドのこととかも聞きたい
>>97
今からでもお願いします!まじで!

一応メンタルダメージ皆無で公国侵入出来たけど、されたことがことだからカタリナのトラウマが心配
森国の男にトラウマ残っちゃってもおかしくないし

ところで森国捕虜はどうなったんだろう、ベルゲのことだから理由付けて処理しそうだけど

こんばんはー

>>96
リアローズ>セレスティア>リュノ、ネーロ>リーチェ、ミナ、マリリン>ユリーカ
の感じです
セレスティアも特別背が高いわけではなく、傭兵団メンバーが小さい子が多い状態ですね

>>97
支援絵いつも本当にありがとうございます!
ですがご無理だけはなさらないでくださいね

>>98
お察しの通り、幕間予定は綺麗に吹っ飛びましたね……
少し落ち着いたら二回分入れてみましょうか
アルテミシアとは森国に戻れたら交流対象に含んでおきます

>>99
現在のベルゲの捕虜の扱いは『実験台』か『孕ませ役』になっています

遅くなりましたが少しだけ再開です

――


「……」


女王カタリナの救出。
それは紛れも無く急務であり、クリスが馬を急かすのも当然のことと言える。
勿論彼も、ただ愚直に突撃をするわけではない。
安全に、かつ最短距離を選んでの進軍。
運ばれる樽の中の者達のことを考え、そのぎりぎりの線を選んでいく。


「きゃ……!」

「っと……!」


しかし、どうしても揺れる時は揺れる。
ましてや樽の中になど、普通の人間は入ることはしない。
外の様子もろくにわからず、急な揺れがくれば体勢を崩してしまうのも仕方がない。


「す、すみませんジークさん……」

「いや、構わない……」


樽のうちの一つ、ジークとリーチェが入る樽の中もそれは同じこと。
狭い密室で、姫が出自もわからない男に抱きつくような格好になってしまっても仕方がない。


「すぐに、離れますから……」


慌てて身を離すリーチェ。
暗い樽の中では表情を窺い知ることはできないが、きっと頬は染まっていることだろう。


(ジークさん……)


既に身内……傭兵団には半ば暴露されてしまっているが、この妖精の姫は一介の傭兵に想いを寄せている。
幾度も救われ、辛い想いをした後も彼の傍にいれば不思議と安心ができた。
身体の疼きを自覚してからは、その肌にも触れたくなった。


(私は……)


姫とはいえ、直系ではない。
稀有な普通の人間と変わらない体躯を持つ、迫害されたはぐれ妖精。
それが女王カタリナと本当の姫であるリュノの優しさに保護され……その才を認められて姫となったのだ。
ならば……
この地位を捨て去ることも、できるのではないか。
一時の感情の昂ぶりから、彼女はその言葉を口にし……返ってきたのは、想い人からの冷静な拒絶だった。

(私は、森国の姫として……)


それが辛くもあったが、目が覚めた気がしたのも事実。
自分を家族としてくれた王家には、感謝してもしきれない。
惜しみなく注がれた愛情。役立とうと学んできた魔法に知識。
いつしか自分にも寄せられていた、森国の民からの信頼。
それを裏切るわけにはいかないのだから。


「……」

「……リーチェ、大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫です」


それでも、生まれて初めて抱いた想いをすぐに捨て去れる程リーチェは器用ではなかった。
姫らしくあらねばという想いの裏で、どうしても彼の影がちらついてしまう。
結ばれることが許されないというのであれば、せめて傍にいて欲しい。
それだけ十分だ。

そう思っていた筈なのに、気がつけば再び自分を抑えきれなくなっていることが増えている。
自分でそうはっきり認識できてしまうほどに、初めての感情には戸惑うばかり。
どうしようも無くなった時は自分で自分を慰めてしまう。
彼に抱きつき、口づけ、触れあうことを夢想してしまう。
敬愛する姉は、自分よりも遥かに凄そうな夢想であったのには驚いたが。


(駄目、駄目です……)


実際のところ、目覚めたばかりのリーチェの知識はまだまだ浅い。
教えられたばかりで、自らそういう教本に手を出す勇気も無ければ時間も無かった。
だからこそ、想いのままに動いてしまいそうになる。
それは妖精の本能なのか、或いは……


「私は、大丈夫です」


それを捻じ伏せるのも、やはり想いの力であった。
この感情をぶつけたいという想いと同時に、ぶつけてはならないという想いも同時に存在している。
彼に釘を刺されたということは、やはり大きかった。
せめて自分の夢の中でだけは触れて貰うが、自ら言い出すことはできない。



――清く正しく立派に。森国の姫としての正しい立ち振る舞いを。



『姫』の姿こそが、彼も民も、そして姉達も望む姿。
大好きな姉があれだけ取り乱している。自分も本当は苦しくて仕方がなかった。
それでも、あんな状態の姉に姫としての責務までその場で求めるのは余りにも酷だと思えた。
だからこそ、自分でも驚くほどに冷静に兵士達に言葉を投げかけることができたような気がした。
心の強い公国の姫の手本を見ていたからというのも、大きいだろうけども。

「大丈夫です。私も……お母様も」


そして、それらしい立ち振る舞いは周りにも評価された。
ああ、やはり自分はこうあらねばならないのだと、痛感した。
自分の言葉で多少は兵士達も冷静さを取り戻してくれた。
やはり自分も、森国の姫なのだ。信頼されているのだ。

それを裏切ることは、できない。

優しさや知識、行動力……全てが姉姫には届かない。
それでも唯一勝れる点があるとすれば、それは多様な魔法の才能。
操れる数だけで言えば、女王にさえも並べるほどの魔法の才。


――森国の民は、王に力も求めている


これは最近まで知る由も無かったが、母が囚われた……
いやその前の敗北の報せを受けた時点での兵士達の狼狽えようからも察することができた。

戦うことは未だに慣れない。しかし、戦う力がなければ守りたいものも守れないということを知った。
誰かを守る前に、自分自身さえ守ることができなければ意味が無い。
姉に無い才を持つのであれば、姫として自分も支える必要がある。

大好きな母を救い出す為。
森国の民を安心させる為。
繊細な姉の負担を軽くする為。

その為に、自分は『姫』であり続けなければならない。

大丈夫。問題は無い。

教えられ、実感し、実際にそう振る舞えたのだから。

何の心配もいらない。


「大丈夫なんです……」


そう、言い聞かせる。



――狭い樽の中で二人きり……



この状況下でも、思わず反応してしまった。

触れられると。
触れて貰えると。
その甘えの感情を、押し殺す。


それは誰も望まないこと。
彼を慕うのも、自分だけではない。
自分よりも遥かに昔から救われてきた姫達だけでなく、姉もなのだから。

「……リーチェ」

「は、はい?」



「……すまない」



「え……? あっ……」


そんな時に。
不意に、短い謝罪と共に抱きしめられたともなれば。
妖精姫の思考が停止してしまうのも、無理はない。


「ジーク……さん……?」

「俺は……」


微かに、ジークの声が奮える。
しかしそれを感じさせまいと、触れすぎない範囲でリーチェに回した腕に力を込める。


(リーチェ、やはり……)


姫らしく振る舞う彼女は頼もしいと、ジークはそう思えた。
それでも、時折その裏に見え隠れする感情は……自分と同じもの。
他者には見せないようにと、自らを抑圧する行動。
そもそも自分が助け出せていれば。
立ち直り、今度は一丸となって今まさに向かっているとはいえ……
自分でも気がついていないのか、小さく震えるリーチェの姿を見てしまえば、止めることはできなかった。


「……ジークさんのせいでは、ありません……」

「……」


自分が救われたように、彼女の苦しみを少しでも請け負えたら。
そう思い抱きしめてしまったが、逆に心配をかけてしまったようだ
思うようにはいかないようだが、それでもジークは腕の力を抜くことはなかった。


(……生きている)


腕の中に感じる温もりと柔らかさ。
リーチェの生の証。


――自分が目を離したばかりに、危うく奪われかけた生命


「リーチェ……」

「あ……」


同じ過ちを繰り返した。
娘だけでなく、その母親さえもがあの時と同じかそれ以上の絶望を味わわせようとしてしまっている。
今度こそ……そう思うのは、この妖精姫を護りきれなかった苦過ぎる記憶のせいもあるのかもしれない。

「……ジークさん」

「……なんだ?」


返事がされるよりも前に、リーチェの方からも腕が回される。
口づけも何もない、ただの軽い抱擁。
知識のある者であれば、もう少し踏みこめたのかもしれない。
それでも、彼女には十分幸福な時間だった。


「……もう少しだけ、このまま……」

「ジークさんが傍に居てくれれば、きっと私は誰が相手でも立ち向かえますから……」

「ああ……」


触れてはならない。
触れてしまいたい。


――このくらいは、許して欲しい。


二人が願ったのは、同じこと。

腕の中のこの温もりが無くなることを考えると、背筋が凍りつく。

どうか、傍に。

守って、生きて。


「……ジークさんのおかげで、私は大丈夫です。お母様も……」

「ああ……」


ゆっくりと、頬が擦られる。
強く、立派で、時々甘えたがりな妖精の姫。


(リーチェはおそらく、ベルゲが行うであろうカタリナへの仕打ちは……)


大人びる時もあれば、まだ未熟な面もある愛らしい姫。

男の底なしの欲望と下劣さを、まだ全ては理解しきれていないであろう無垢な姫。


(俺は、今度こそ必ず……!)


温もりを分け与えながら、ジークは改めて決意を固める。

守るべきものの為に……



……

――

樽ジークとリーチェが終わったあたりで今日はここまで
なお前回アナウンスし忘れましたが、リアローズの方は初期補正+もついているので、
今回のイベント込みでもまだリアローズの方が補正値上回っていたりします

次はクリスの進軍ですが、こちらはコンマ一発勝負。極端な目が出ないことを祈ります

本日もありがとうございました!

もしかしてリーチェ、本当にカタリナただ捕まっただけで陵辱されてることにまで気付いてない?
これカタリナ助けた後も下手すりゃトラウマになるんじゃ……

リーチェはジークとこうして二人きりでも「触れたいキスしたい」止まりだけどリュノは妄想上とはいえ「挿れてほしい」だったからなぁ
やっぱり姉妹間で相当な認識の違いありそう

こんばんはー

>>110>>114
リーチェもニイハオの所業を目の当たりにしているため、全くの無知ではありませんが
性知識も外の世界の知識も完全なものではないため『人間の負の部分』を理解しきれていない状態です
(捕虜に対する非道、女王の扱いなど)
凌辱の発想は実はリアローズもできていなかったりします(夜レベル準拠)

遅くなりましたがクリス達の判定から再開です

――

……


ゴトゴトゴト…



クリス「……」

クリス(元々、この辺りは兵が警戒する場所では無かったが……)

クリス(こうも誰とも遭遇しないと、逆に不安になるな)


馬「ヒヒン!」


クリス「……こっちだ!」クイ!


馬「ヒヒーン!」


クリス(やはり、フリーデシルト様の決起を警戒しているのだろうか?)

クリス(だとすれば必然、兵力は首都に集まるとは思うが……)

クリス(公国の主力たるワイバーンに加えて『まだ何かを抱えている』可能性は否定できない)

クリス(ベルゲは捕虜を兵とする非道な真似をする輩ではあるが……)

クリス(度を過ぎた公国選民思想……表立ってワイバーン達を前線に送る真似はしない筈だ)

クリス(どうあれ『必ず自分の兵』を仕掛けてくる)

クリス(それはつまり、空からの強襲を警戒しなくてもいいということだが……)

クリス(逆にあの男、ゼルガーは敵を排除する為ならばいかなる手段でも用いるだろう)

クリス(向かうのはベルゲの拠点だが、やはり警戒するべきはゼルガーだ)

クリス(将軍位にすら自身の作戦の全貌を明かさなかった男。そして父の信頼が厚い将……)

クリス(多少の独断、損害等には目を瞑られる。何をしてくるか……)


樽ユリーカ「……人が、いませんね」ヒョコ!


クリス「ユ、ユリーカ。危ないから隠れていなさい……」

樽ユリーカ「大丈夫、公国を出る時にこの状態のコツは少しは掴みましたから」

樽ユリーカ「……気をつけて兄様。人がいないということは……」

クリス「ああ、わかっているよ。皆さんの様子はどうだ?」

樽ユリーカ「大丈夫そうです! 止まっている状態なら動くこともなさそう!」

クリス「ただの兵士なら、上手くやり過ごせそうだな……」

クリス(とはいえ、油断はできん。一回の失敗が命取りになるからな……)


……

――

――

……


【公国・街道】


クリス「……」ゴクリ…

クリス(なんとか、ここまではこれたか)

クリス(着実にベルゲの元へは近づいているが……)

クリス(問題なのは、奴の収容所の防御状態)

クリス(ベルゲ自身は攻撃魔法や結界作成技能は持たない)

クリス(そうなると番兵か、あるいは鉄国から奪った兵器を備えていそうだが……)

クリス(今のジーク殿達の力であれば『たとえ帝龍であっても遅れはとらない』だろう)

クリス(仮に見つかったとして『迅速に処理』をできれば……)

クリス(……『ベルゲが駆けつけてくる前』に、カタリナ様を救い出すことができるかもしれない)

クリス(その為にも、道中で余計な騒ぎを起こすわけにはいかない……!)


ゴトゴトゴト…


クリス「……っ」

クリス(遮蔽物が少ない……! だが、ここを通らねば……!)



ゴトゴトゴト…



???「……ん?」



クリス「……!」



――

遭遇判定!
↓1コンマ二桁!

遭遇判定!

01~10:ユリーカ派閥兵
11~33:公国上級兵
34~66:公国兵
67~89:ゼルガー私兵
90~99:???

コンマ06

01~10:ユリーカ派閥兵

※無条件突破+ベルゲ収容所到着!

――


ユリーカ派閥兵1「クリス様! クリス様ではありませんか!」

ユリーカ派閥兵2「お久しぶりです!」

クリス「君達は、確か……」

ユリーカ派閥兵1「はい。以前ユリーカ様の手当を受けた兵士でございます」

ユリーカ派閥兵2「ここのところクリス様とユリーカ様の御姿が見えずに不安だったのですが……」

クリス「……そうだったか。すまないね」

クリス「君達も知っているかもしれないが、戦争は激化している……」

クリス「前線で戦っているのは傭兵達だが、彼らの労を少しでも労えればと思ってね」

クリス「私は酒を娯楽品を運んでいたのだが、最近ユリーカもついていくと話を聞かなくて」

クリス「怪我人の手当ができるようにと、前以上に薬の調合に熱中し始めているんだ」

ユリーカ派閥兵1「そうだったのですか! やはり、ユリーカ様はお優しい……」

ユリーカ派閥兵2「それにクリス様も。自らそのような重労働を……」

クリス「なに、この程度。私の労力など、皆と比べたらとるに足らないものだ」

ユリーカ派閥兵1「いえ、そのような……」

ユリーカ派閥兵2「……クリス様は、前線に向かわれたのですよね?」

クリス「ああ」

ユリーカ派閥兵2「……ユリーカ様も」

クリス「……ああ」

ユリーカ派閥兵1「……前線の様子は……」

クリス「……」

クリス「……膠着……いや、僅かだが公国が押されているかもしれないな」

クリス「鉄国王フリーデシルトの軍に加えて、森国の残党も加わっているようだからな」

ユリーカ派閥兵1「そう、ですか……」

ユリーカ派閥兵2「……和平……などは?」

クリス「……無理だな。まともな宣戦布告もせずに鉄国と森国を奇襲したんだ」

クリス「両国の損害は甚大。少なくとも兵力の8割以上を減らしての和平提案など意味もなければ受け入れられる筈も無い」

クリス「父も、将軍達も『制圧』を諦める気はないだろうな」

ユリーカ派閥兵達「「……それでは、ユリーカ様が望まれる未来は……」」

クリス「……」

クリス(この者達ならば……)

クリス「……妹の夢を馬鹿にしないでくれて、ありがとう」

ユリーカ派閥兵1「す、するわけがありません!」ブンブン!

ユリーカ派閥兵2「ユリーカ様は、お優しく聡明な方です」

ユリーカ派閥兵1「……確かに、難しい道だということはわかります。ましてやこんなことになって……」

ユリーカ派閥兵2「ですが……」

ユリーカ派閥兵2「……ご無礼をお許しください」

クリス「……構わないよ。私も、ユリーカ側だ」

ユリーカ派閥兵2「……エルクラッド様の指針よりも、ユリーカ様の望まれる世界の方が……」

ユリーカ派閥兵2「絶対に、公国の未来が明るくなると思うのです……」

ユリーカ派閥兵1「……我らのような考えを持つ者は、未だ少ないようですが……」

ユリーカ派閥兵1「それでも、ユリーカ様は間違っていない。無用な争いなどをしない方がいいに決まっています」

クリス「同感だ。……無力な私は、表向きは父の意向に従うほかないのが現状だが」

クリス「……しばらく公国を離れていたが、公国内……軍以外の様子はどうなっている?」

ユリーカ派閥兵1「……我らからすれば、あまり好ましいものではありません」

ユリーカ派閥兵2「元々、公国民の多くはエルクラッド様を支持しています。生活が豊かになっていることは事実ですからね……」

ユリーカ派閥兵1「鉄国と森国から奪った物資に技術に商人達は大歓喜。それを買う貴族も平民も皆がエルクラッド様を称えています」

クリス「……」

ユリーカ派閥兵1「しかもそれだけでなく、あの二国を瞬く間に滅ぼした圧倒的な公国の軍事力……これも、民を酔わせてしまっているようです」

ユリーカ派閥兵2「勿論全てが……というわけではありませんが。民達の間ですら、ベルゲ将軍のような選民思想の者が現れているのが現実です」

クリス「戦に大勝し過ぎ、本当に公国に並び立つ存在はこの世に存在しないとでも思いこんだか……」ハァ…

ユリーカ派閥兵1「今は中断されているようですが、海の外の国にも優位に戦を進めているそうで……」

ユリーカ派閥兵2「それがまた、民達の熱気を増す要因ともなっているようですね……」

クリス「……胃が痛い」キリキリ…

ユリーカ派閥兵達「「まったくです……」」

クリス「……わかった。出来ることは少ないかもしれないが、私も出来る限りのことをしよう」

クリス「悪いが、内密に動きたい。私とユリーカが公国に戻ってきたことは、まだ誰にも言わないでくれるか?」

ユリーカ派閥兵1「かしこまりました!」

ユリーカ派閥兵2「ゼルガー将軍などに目をつけられると、動きにくいですからね……」

クリス「すまない、助かるよ。それじゃあ――」

ユリーカ派閥兵1「あ、お待ちくださいクリス様!」

クリス「ん? なんだろうか。ユリーカへの言伝なら聞いておくが」

ユリーカ派閥兵1「あ、それならば無茶をし過ぎず、どうかご自愛をお願いしますと」

ユリーカ派閥兵2「私からも。我らはいつでもユリーカ様の味方です」

ユリーカ派閥兵2「できることなどたかがしれていますが……それでも、この気持ちが揺らぐことはありません」

クリス「……ありがとう。確かに伝えておこう」

ユリーカ派閥兵1「クリス様もですよ? あなた様もこのような無茶をしているわけですからね……」

ユリーカ派閥兵2「まずはその荷物を宮殿かどこかに届けるおつもりなのでしょう?」

ユリーカ派閥兵2「それでしたら、こちらの道では無くあちらの道をお使いください」

クリス「何かあったのか?」

ユリーカ派閥兵1「……我らも詳しくは把握できていないのですが」

ユリーカ派閥兵1「どうにも『鉄国の技術と森国の技術を合わせた試作品』が何体か徘徊をしているようです」

クリス「試作品……?」

ユリーカ派閥兵2「『より強力な魔導人形』というべきでしょう。公国の民を守るように命じられているのだとは思いますが……」

ユリーカ派閥兵2「何しろ、得体の知れない存在ですからね。近寄らずに済むなら、そちらのほうがいいでしょう」

クリス「わかった。気をつけよう」

クリス「では、君達も気をつけてな」

クリス「君達の身に何かがあれば、きっとユリーカも悲しむぞ?」

ユリーカ派閥兵達「「はっ! 承知しました!」」

ユリーカ派閥兵達「「クリス様、お気をつけて!」」バッ!




……



クリス「……」フゥ…

クリス「……聞いていたかい、ユリーカ?」


樽ユリーカ「……はい。嬉しいな……///」ヒョコ


クリス「……この先も彼らのような兵ばかりとは限らない。気は抜くなよ?」

ユリーカ樽「はい!」スポン!

クリス「……」チラ…



ジーク(……公国兵も、全てが腐っているわけではない、か……)

ジーク(……)



……

――

――


……


ゴトゴトゴト…!



クリス(よし、彼らの情報は大きい……!)

クリス(やはり新兵力であるらしい魔導人形も公国兵も、市街地の方に回されているらしい)

クリス(おかげでこちらの道が予想していた以上に楽に進める)

クリス(ここを抜ければ……!)


コン、コン


傭兵団樽「「……!」」


クリス「皆さん……警戒を」ボソ…

クリス「もう、間もなくです……」




ゴトゴトゴト…!




清潔な建物「……」ドオオォォォン!




クリス(あった……! ベルゲの、捕虜収容所……!)

クリス(後は……!)


コンコン!


樽セレスティア「!!」ヒョコ!

樽ネーロ「!!」ヒョコ!



クリス(頼むぞ……!)



――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

ベルゲ収容所・防御レベル

1:転移妨害結界

97>75

※基準値を上回った為、展開済み

※カタリナ救出後、収容所内からの脱出進軍判定追加

2:護衛戦力

25>16

※基準値を下回った為、存在せず

――


ピリ…


ネーロ「……!」

ネーロ(この感じは……もうすでに、対策が施されている)

ネーロ(いえ、これは考えれば当たり前のことですね)

ネーロ(ベルゲ将軍の領域内に、国家間規模の転移陣を不用心に描いてしまったのは私ですから……)

ネーロ「……」フルフル…

クリス(く……! 結界は用意されているか……)

クリス(急ごしらえのものであれば、建物内の陣の場所さえ見つければ即座に破壊はできるだろうが……)

クリス(おそらくは脱走を封じる目的で罠もあるだろう。下手に動いて囚われては意味が無い)

クリス(あくまで、今の我々の目的はカタリナ様。これを忘れないようにしよう……)

クリス(しかし、この静かさは……?)

セレスティア「誰も、いない……?」ボソリ…

ネーロ「まさか、そんな……?」ボソリ…


パカ…


ジーク「……カタリナは、俺達を逃がす為に死力を尽くしてくれていた」

ジーク「もしかすると、奴の戦力に相当な打撃を与えてくれたのかもしれん」

リーチェ「お母様……」

クリス「……結界は厄介ですが、敵が少ないのであればこれは好機ですね」

クリス「ここから先は、馬は使えません。私はここを見張るぐらいしかできませんが……」


スタ!


ジーク「十分だ。後方奇襲を断てるだけでも大きい」

ジーク「助かったぞクリス。ここから先は、俺達の仕事だ……!」

※カタリナ救出作戦・ベルゲ収容所攻防※

・現在地は地上入口
・作戦はカタリナの救出最優先の為、道中は全て強行突破
・コンマ累積値100に到達でカタリナの囚われている実験所に到着

・転移妨害結界の破壊は今回は不可能
・カタリナ救出後、再度コンマ累積値100で地上に帰還
・その後転移で森国に帰ることができれば作戦成功


ジーク傭兵団第一進軍判定

特殊判定
↓1コンマ二桁

コンマ34

31~40:通過


累積値34/100


※次判定、ベルゲターンに移行します

――


ベルゲの収容所に乗り込んだあたりで今日はここまで
即時転移撤退ができなくなりましたが、消耗も無く兵力減衰状態ですので有利と言えるでしょう
この後もいくつか判定はありますが、頑張りましょう

本日もありがとうございました!

おつおつ
この後でベルゲがどれぐらいで気付くかか
個人的には節穴かましまくって気付いた時には既にもぬけの殻……も良いけど、ジーク達に叩きのめしてほしい感もある
とりあえずもしも遭遇戦になったらフレーバーでいいから去り際にマリリン辺りから全力で顔面パンチされてほしい


妨害結界で内側からの転移もできないってことか
カタリナ助けたら背負ったりして逃げなきゃいけないって地味に辛そう


確かベルゲとゼルガーってベルゲの方からゼルガーに仕掛ける可能性が高いって言われてたし、下手したらベルゲVSゼルガーが勃発して収容所に気付かないどころかそのままゼルガーに負ける可能性もあるかもしれない

待って三連で確かゾロ目チケット一枚だったけど四連ってなんか言われてた?
とりあえず明日>>1は確実に爆散しそうと思うが、これはコンマ神をベルゲ全力でぶん殴りたい意思表示なのではなかろうか

よく考えるとベルゲってカタリナが犠牲になった時も隊壊滅させられたりでコンマさんには結構嫌われてたから……
そろそろコンマさんが『いちゃラブちゅっちゅ見せろ』と痺れを切らしてもおかしくない



































朝倉未来「俺、拳銃頭につきつけられたことあっからね」

















































朝倉未来「>>132 俺が君殴ってあげよっか?」




























朝倉未来「>>133 女一人も担げないのかよ馬鹿」





































朝倉未来「>>135 バカなこと考えてないで働けよお前」

































朝倉未来「>>137 コンマ神?大丈夫?日本語話せる?」

































朝倉未来「>>138 取り合えず俺の動画見てよ。このゴミよりめっちゃ面白いからさ」













……いや流石に四連続ゾロ目は想定していなかったです(白目)
とりあえずゾロ目チケットの補填(4→5)と
悩みましたが今のイベントが終わり次第

『鍛錬以外の自由安価イベント(敵サイドのものも可能)』

の補填を行わせて頂きます
明日は更新できるかと思いますので
↓1から何か良い案がありましたら挙げて頂けるとありがたいです
挙がった中から一つ(混ぜられそうなものがあれば混ぜます)イベントを発生させる形にします


多少の無理が通るならソニア団長の合流とか狙いたい

おつおつ
ネーロが公国脱出する前の会話でアルテミシアはエルクラッドについて何か知ってる口ぶりだったし情報知りたいね
他の案だとどこかで純愛シチュぶちこんでカタリナ凌辱の分を中和したい
今回の樽でイアンとミナの仲が縮まるとか、救出からある程度経って落ち着いた辺りでソウキとカタリナの性教育兼ねたいちゃラブとか

本編更新もしてないのに乙とかバカじゃね。他の作者をも小馬鹿にする馴れ合いだわ(白目)

こんばんはー

イベントは
少し掘り下げた感じでアルテミシアとの交流を採用したいと思います

>>151
基本ソニアは合流できても鉄国か森国の防衛配置です
イベント後に鉄国での合流判定もあるので、今回は対象外とさせていただきます

>>152
イアンとミナは自由行動時にえらんで頂ければ大丈夫です
カタリナはまだこの後どうなるかわからないので保留で

>>153
エーテルの相手は流石に考えてなかったですね……
クリスも一応公国の重要人物なので考えてもいいのですが、
キャラシートの真面目さ+平均的な夜レベルもあって自ら探す姿が想像しにくいなぁと思います
まあそれも今後次第かもしれませんが
(ミリアに関しては彼女の軽装巨乳と性知識の薄さが巨乳趣味のクリスにクリティカルしちゃった感じです)

ジーク達の進軍より再開していきます

――

コンマ34

31~40:通過


累積値34/100


――


タタタタタタ!


リアローズ「と、扉が沢山あるけど開かなくて大丈夫かな……?」

リュノ「もし、どこかにお母さんがいたら……」

ジーク「いや、それはない。カタリナのあの魔力だ」

ジーク「万が一脱出を許した時に出口が近ければ簡単に逃げられてしまう」

リーチェ「お母様の力ならば、壁を破壊して進むことも可能ですからね……」

ネーロ「……」ギュ…

セレスティア「ネーロ、大丈夫ですよ」

ネーロ「……申し訳ありません、私が案内をできればよかったのですが……」

マリリン「いいのいいの! それよりジーク、よかったのネーロちゃんも連れてきて」

ジーク「クリスとユリーカは公国に戻ってきても不思議ではない」

ジーク「だがネーロを地上に置いておくわけにもいかないだろう?」

イアン「我々と同行した方がいざという時に守りやすいし、回復もできるからな」

ミナ「怪我を負わないのが一番ですけど……」

ユージーン「だな。とっとと女王様助け出しておさらばすんのが一番だ」


タタタタタ!


ジーク「……」チラ…

ユージーン「……大将」ボソ…

ジーク「……わかっている。今はカタリナだ」



ジーク(……扉の奥に感じる、人の気配)

ユージーン(……それに、鎖が擦れる微かな音……)

ジーク(襲われない、侵入者を排除しようとしないということはつまり……)

ユージーン(……まだ正気を保っている捕虜かもしれないし、そうじゃないかもしれない)

ジーク(……許せ)


タタタタタ!


……

――

――


【公国・大公の間】



ベルゲ「――このように、我が部隊の戦闘力は傭兵共とは比較になりません」

ベルゲ「そして私に忠実になるように念入りな調教も施しております故……」

ベルゲ「万が一にも、公国を裏切るようなこともありません」

ベルゲ「さらに素体が森国の者であれば、魔力を暴発させて自爆させることも可能なのです」


エルクラッド「……ふむ……」


ベルゲ「勿論、現状で満足する私めではございません」

ベルゲ「公国の為に、常により優れた結果を残す為の研究は欠かしておりません」

ベルゲ「エルクラッド様、どうか今一度お考え直しください」


エルクラッド「……」


ゼルガー「……」


ベルゲ(ふふ……甘いですぞゼルガー将軍)

ベルゲ(あなたが私の周りを探らせていた『駒』は既に全員我が実験台となった……)

ベルゲ(実に容易い。使えぬ駒と傭兵を未だに使うあなたでは、我が隊の力には及ばない……)

ベルゲ(非国民を排する為には、我が手でより強力な『駒』を生み出すしかない)

ベルゲ(エルクラッド様もこれで……!)


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁
↓3コンマ二桁

ベルゲェ……(白目)
少々お待ちください……

エルクラッドの『将作戦』の信頼(ゼルガー+50補正)

1ベルゲ
36(……森国の娘に蹴散らされたと聞いたが?)

2ゼルガー
81+50
=100(……構わぬ。全てお前に任せよう)

※ゼルガー>ベルゲの為、ベルゲの進軍累積値に+50


ゼルガーのベルゲへの牽制

コンマ88

88

偶数ゾロ目:暴露+???

※これにより……

――


エルクラッド「……ならぬ」


ベルゲ「そ、そんな……!?」


エルクラッド「軍の指揮……作戦は……」

エルクラッド「このまま、ゼルガーが行う……」

エルクラッド「頼んだぞ、ゼルガー……」

ゼルガー「はっ!」バッ!

ベルゲ「エ、エルクラッド様!」

エルクラッド「……確かに、ベルゲよ……」

エルクラッド「お前が言う部隊は……賊や傭兵共よりも強いのであろう……」

ベルゲ「え、ええ! 勿論ですとも!」


エルクラッド「――しかし、森国の娘に敗れた」


ベルゲ「っ……!」

ゼルガー「相手が手練れであったことは間違いないでしょうが……」

ゼルガー「戦とは、勝たねば意味が無いのですよ」

ゼルガー「どうせ敗れて土になるのであれば、金のかからない雑兵でも事足りますからねぇ」

ベルゲ「それでは、さらに家畜共が増長するではないか!」

エルクラッド「……それでよい」

ベルゲ「な、なんですと?」

エルクラッド「……今更、鉄も森も……得るべきものはない……」

エルクラッド「我が欲するは『外』の力……」

エルクラッド「……兵を他国に攻め込ませるのも、時間と金がかかる……」

ゼルガー「付け加えますと、末端の統制も難しくなります」

ゼルガー「ただでさえ奴らは信じるに値しない『駒』ですからねぇ……」

ゼルガー「私も色々と考え、エルクラッド様にお伝えしましたが……」




ゼルガー「――引き込んでから討ち取っても十分であるということになりました」



ベルゲ「ど、どういう意味ですかな……?」ヒク…

ゼルガー「言葉通り。無理に遠方まで兵を進め、敵国付近で倒す必要もないということ」

ゼルガー「公国側に攻め込まれて、敵が増長する……そこを待ち構えて叩くのですよ」

ゼルガー「調子よく進めていると士気は上がるでしょうが、それを折られれば反動もその分大きい」

ゼルガー「元より鉄国の残党と森国の残党が合わさったとして、かつてのどちらかの国の総軍数には届きません」

ゼルガー「そして進軍先で部隊が討たれれば、後続も慎重に……進軍を遅らせてくることでしょう」

ベルゲ「し、しかしそれではまたいつまでも家畜が身の程を弁えずに逆らってきますぞ!」

ゼルガー「その都度潰しましょう。連敗を喫すれば、あのフリーデシルト王も流石に諦めることでしょうしね」

エルクラッド「……公国に従い……公国に利をもたらすのであれば……」

エルクラッド「鉄国の者も、森国の者も……根絶やす必要は無い……」

ベルゲ「……!」

ゼルガー「わかりましたか? ベルゲ殿」

ゼルガー「エルクラッド様が望まれているのは『公国の発展』であり……」

ゼルガー「あなたが望むような『非国民の完全なる排除』ではないのです」

ベルゲ「ぐ……!」ギリィ…!

ゼルガー「……」

ゼルガー「……ところで、エルクラッド様。少し作戦に関することでご報告があるのですが」

エルクラッド「……どうした?」

ゼルガー「エルクラッド様にもご報告しました通り、鉄国と森国の王は侮りがたい相手です」

ゼルガー「無論、敗れる気はございません。ですが、まるっきりの無傷で打ち倒すということは不可能でしょう」

ゼルガー「フリーデシルトは動きが読めませんし、カタリナは氷帝龍ですら討ち漏らす程の使い手」

ゼルガー「私自身も追撃を仕掛けましたが、それさえも失敗してしまいました」

ゼルガー「おそらく……ベルゲ殿ご自慢の部隊で取り囲んだとしても、カタリナを損害無しに撃破することは無理です」

ベルゲ「……っ!」

ゼルガー「……正攻法で彼女を捕えることは難しい。次善の策で殺すにしても、それすら容易ではない……」


ベルゲ(馬鹿め……! 確かに我が部隊に大きな損害は出たが……)

ベルゲ(私は、あなたのできなかった女王の捕縛! そして調教すらもしている……!)

ベルゲ(真に公国を想う優秀な者が誰かは、一目瞭然……!)


ゼルガー「――ですので、あの女王とは交渉も視野にいれていたのです」

エルクラッド「ほう……?」

ゼルガー「強大な魔力の持ち主ではありますが……非情さに欠けます。無論、降りかかる火の粉を払いはするでしょう」

ゼルガー「しかしその選択をするまでに、隙がある。身内が被害に遭わない限りは、すぐには動かない」

エルクラッド「……」

ゼルガー「つまるところ、価値の薄くなった駒……捕虜の引き渡しです」

ベルゲ「……」

ゼルガー「カタリナにも、投降すれば捕虜を解放するということは伝えたのですがね……断られてしまいました」

エルクラッド「そうか……では……?」

ゼルガー「いえ、確かにあの状況下では証明ができませんでしたからねぇ……」

ゼルガー「女王が信じないのも、無理はない」ヤレヤレ…

ゼルガー「ですが……こうして現に鉄国と森国の残党は手を取り合って公国に歯向かっているわけです」

ゼルガー「当然――今戦っている兵士と捕虜の中にも、顔見知りがいることでしょう」

ゼルガー「捕虜の口から直接語らせるのです。何事も無く解放されたと」

ゼルガー「当然、相手は混乱する。ですが安堵もするでしょう。仲間が帰ってきたのだから」

ゼルガー「特に森国は閉鎖的な国。身内意識は他よりも強い筈です」

ゼルガー「段階的に捕虜を解放することで、兵士達の期待を膨らませる。投降すれば、逆らわなければ殺されることは無い」

ゼルガー「多くの兵がそれを望めば、やがては女王も折れることでしょう……」

エルクラッド「……上と下……双方を揺さぶるということか……」

ゼルガー「その通りでございます」

ゼルガー「――ですが、この計画はもう使えそうにないのです」チラリ…

ベルゲ「……!?」



エルクラッド「……どういうことだ?」

ゼルガー「まずは手始めに、森国の妖精兵の捕虜を帰したのです」

ゼルガー「ネーロ殿と、ベルゲ殿立ち会いの下で」



ゼルガー「――そして捕虜の妖精達は、全員が死亡しました」

ゼルガー「――解放して、然程時間が経たないうちに」



ベルゲ「……」

エルクラッド「ほう……?」

ゼルガー「収容中に体調を崩した? それはありません。あの場所は衛生面には特に気を使ってますからねぇ」

ゼルガー「病気はありえません。そもそも、私達に向かって元気な姿も披露していましたから」

ゼルガー「では森国の残党が疑わしきは罰せよと即座に処断した?」

ゼルガー「これも、ありえません。森国は仲間意識も強いですし、仮にそうであったとしても早すぎます」

ベルゲ「……何かあったのでしょう。そもそも、解放してすぐに死んだかどうかの判断はあなたには――」






ゼルガー「できますよ」ボッ!




★『手中の命灯』★
触れた任意の対象にこのスキルを付与する
敵対者の場合は成功率50の判定を行う
対象者の残耐久値を常時把握できるようになり
その値が1となった時、任意で0に変え死亡させることができる





ベルゲ「そ、その指先の炎は一体……」

ゼルガー「……他者の生死を把握できる魔法、とでも言っておきましょうか」

ベルゲ「そ、そんな魔法が……!?」

ゼルガー「ええ。知っているのは、エルクラッド様とネーロ殿だけ……」

ゼルガー「ああ、今ここであなたも知ることができましたねぇ?」

ゼルガー「この魔法を、あの捕虜達全員にも仕込んだのですが……」

ゼルガー「結果は、指先に炎が灯らない――死んでいたのですよ」

エルクラッド「……お前の指先で今灯っている炎は?」

ゼルガー「これはまた別。ちょっと確認したいことがあったので、つい先日10人の部下に仕込んだものです」

ゼルガー「しかしこれは驚きましたねぇ。人差し指一本だけ……9人が命を落としています」






ゼルガー「――全員、ベルゲ殿の動きを補佐するようにと伝えた、無害な兵士なのですがねぇ?」チラ…





ベルゲ「っ……!」ゾワ…!

ベルゲ(や、やられた……! あれはまさしく、使い捨ての駒だったか……!)

ベルゲ(しかし、まさかこの私にまで魔法の詳細を伏せるなど……!)ギリ…!




エルクラッド「……」

ゼルガー「聡明なエルクラッド様ならば、もうおわかりでしょう」

ゼルガー「私が、何故この話をこの場でしたのか……」

エルクラッド「ああ……」



エルクラッド「――ベルゲ」



ベルゲ「!!」ビク!



エルクラッド「――何か、弁明はあるか?」



ベルゲ「っ……!」


――

追加特殊判定!
↓1コンマ二桁!

ベルゲの失言

87>50

※基準値を上回った為……?


――



ベルゲ「お、お待ちくださいエルクラッド様!」バッ!

ベルゲ「ゼルガー将軍の部下の件に関しましては……」

ベルゲ「もしかすると、我が部隊の者が手をかけてしまった可能性はございます」

ベルゲ「何しろ、皆忠誠心に溢れております故……」

ベルゲ「私や収容所に危害を加えない様、見知らぬ者を攻撃してしまうこともあるかもしれません……」

ベルゲ「誠に、申し訳ございません。より調教と教育を徹底しますので、何卒……!」

エルクラッド「……」

ゼルガー「ああ、そうだったのですか? それならば仕方がないかもしれませんねぇ」

ゼルガー「別にそこまで謝られなくても大丈夫ですよ。すぐに替えのきく駒ですから」



ゼルガー「――では、妖精の方はどうしてでしょうかねぇ……?」ジロリ…



ベルゲ「ぐっ……!」

ベルゲ(おのれ、おのれ……!)

ベルゲ(エルクラッド様の前で、このベルゲに疑いをかけるだと……!?)

ベルゲ(やはり、家畜共に情が移っているのか……?)

ベルゲ(いや待て、そもそもあの小娘も森国に逃げ出そうと……)

ベルゲ(……! そうか、やはりこの男も森国への亡命を企てているのか……!?)

ベルゲ(なんということだ……! 公国を守れるのは、もう私しかおらぬではないか……!)

ベルゲ(少なくとも、あの小娘が裏切ったことだけは間違いないのだ……!)

ベルゲ(私が! 私が!! 私が公国を……!!!)

ベルゲ「あ、あの場にはもう一人いたではありませんかゼルガー将軍」

ゼルガー「……何?」ピク





ベルゲ「――ネーロ将軍ですよ。彼女なら――」








エルクラッド「……」ズズズズズズズ…!





ベルゲ「ひいっ!?」ズザ!

エルクラッド「…………」

ベルゲ「エ、エルクラッド様……?」

ゼルガー「……」ハァ…

ゼルガー「……まさか言うに事欠いてネーロ殿の名を挙げるとは……」

ゼルガー「まだ、私の狂言であると弁明された方がエルクラッド様も納得されたと思いますよベルゲ殿?」

エルクラッド「……それも、信ずるに値せぬ言葉よ」

ゼルガー「ありがたきお言葉……!」バッ!

エルクラッド「……ベルゲよ」

ベルゲ「!!」ビクン!

エルクラッド「貴様の妄言……我らに伏せた思惑があることはわかった……」

エルクラッド「貴様もまた、優秀な人材故……ここで処することはないが……」


エルクラッド「――相応の覚悟は、しておくのだな……」


ベルゲ「お、お待ちください! 何故、何故なのです! どうしてネーロ将軍を――」


エルクラッド「……」


――頼んだぞ、ネーロ


エルクラッド「……ぐ……っ」ズキ…

エルクラッド「……もう良い。さがれ。我は……少し休む」

ゼルガー「承知致しました」

ベルゲ「お、お待ちくださいエルクラッド様ぁ!?」



バタン…



ベルゲ「ぐ……!」ギリィ…!

ゼルガー「……もし。もし仮にあなたの言い分が正しかったとしましょう」

ゼルガー「あなたではなく、ネーロ殿が妖精を処理した……いえ、公国を裏切る真似をしたとしましょう」

ベルゲ「!! ええ、そうですとも! 私でないのですから、もう彼女しか――」


ゼルガー「――仮に彼女が公国を裏切るとしても、それは必ずエルクラッド様の為に繋がることでしょう」

ゼルガー「――公国はともかく、彼女がエルクラッド様を裏切ることはない。そう断言できます」

ゼルガー「――そうでなければ、私の手の内のほぼ全てを明かしたりなんかしませんよ」

ゼルガー「――あなたとは、違ってね」


ベルゲ「ぐ、ぐぐ……!」

ゼルガー「……エルクラッド様の寛大なお心に感謝するのですね。それでは私もこれで失礼」スタスタ…


ベルゲ(おのれ、おのれ、おのれ……!)

ベルゲ(ネーロ……ゼルガー……!)



ベルゲ(公国民の皮を被った――家畜どもがあぁぁぁぁぁぁ……!)ギリギリ…!


……

イベント途中ですが、今日はここまで
ベルゲは収容所への到着遅延+状況によってはイベント追加になります

なお、ジーク達のコンマが振るわない+ベルゲのコンマが好調だとこの状態でも追いつかれますので
完全には安心できませんが有利な状況ではあります

本日もありがとうございました!

おつです
ゼルガー:ガチLOVE勢レベル
ネーロ:上に同じ
ベルゲ:公国の民こそ至高
ジラワーク:出世できればどの国だろうと関係無し
ニイハオ:そんなことより妖精ください
マリリン:エルクラッド含めてネーロ以外全員○ね

六将の忠誠心ってだいたいこんなんだからなぁ……

こんばんはー

>>178
大体マリリンが信頼度判定で荒ぶった後、指摘を受けてエルクラッド分も判定したら奇数ゾロ目(殺意)
な辺りから完全に予定狂った気がします(白目)

ぼちぼちベルゲの帰還判定から再開していきます

――

……


コツコツ…


ベルゲ「……」イライラ…

ベルゲ(いけない、気を静めなければ……)

ベルゲ(ここで焦り、しくじるわけにはいかないのです……)

ベルゲ(先程はあの小娘の本性を知ってしまったが為につい口をついて出てしまった)

ベルゲ(あの小娘の転移魔法は確かに驚異的なもの……)

ベルゲ(しかし奴の陣を応用し、私の収容所には妨害の準備も整っている)

ベルゲ(カタリナは我が手中……ゼルガーよりも、優位にあるのはこの私の方なのです)

ベルゲ(媚薬も何もかもが効かないというのは想定外ではあったが……)ゴソゴソ…



カタリナの血「……」チャプ…



ベルゲ(こうして、材料は手に入っている)

ベルゲ(そして自国の兵士達に家畜以下の扱いを受け続ければ、やがて心も折れよう)

ベルゲ(焦るな、焦ってはいけない……)

ベルゲ(カタリナを従順な奴隷として完成させた暁には、確実に森国は降伏する)

ベルゲ(そして鉄国も……!)

ベルゲ(そうなればエルクラッド様も今度こそ私の方を評価なさってくださる筈だ……!)


コツコツ…


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ベルゲ帰還累積値0/200

コンマ36

ベルゲ帰還累積値36/200

――


ベルゲ(そう、焦ってはいけない……)

ベルゲ(私の勝利は、もう目前なのだから……)


コツコツ…


……


――


……



マリリン「でも、もしかしてだけどこの感じ……」

マリリン「ベルゲの奴はどっかにでかけているのかな?」

ユージーン「或いは、女王様のところにいるか……」

ネーロ「……わかりません」

ネーロ「マリリンさんと私を欠き、公国六将で残るのはゼルガー将軍とベルゲ将軍の二人だけ」

ネーロ「連合軍との戦いを考えれば、一人あたりの負担は増えていますから……」

イアン「……殲滅する為の作戦会議を行っている可能性があるということか」

ジーク「……その隙に、カタリナを救い出す……!」


タタタタ!



――

ジーク累積値34/100

特殊判定
↓1コンマ二桁

ジーク累積値34/100

コンマ81

34+81=100!

※カタリナの部屋まで到達!

――


タタタタタタ!


リアローズ「……な、なんだか怖いな……」

ミナ「ど、どうされたのですかリアローズ様?」

リアローズ「……ここまで、罠も……見張りの人もいない……」ゾク…

リアローズ「鉄国だったら、もっと仕掛けとかが……」

ジーク「……確かに。クリス達の協力、そしてネーロの転移があり優位な状態ではあったと思うが」

ジーク「ここに至るまで、あまりにも……拍子抜けするほどに順調だ」

ジーク(……俺の杞憂であればいいんだが……)

マリリン「どっちかっていうと、罠とか色々用意するのはゼルガーの方」

マリリン「ベルゲはその……他の国の人、見下してたから……」

セレスティア「……優秀な公国の人間である自分の拠点に忍び込めるわけがないと慢心していたと?」

ユージーン「わかりませんねぇ……ただ、ここまで来ちまった以上」

ジーク「戻るにしても、カタリナを見つけてからだ……!」

ネーロ「おそらく、現在地は相当な深部……もう間もなくだと思われます」


リュノ「お母さん……!」

リーチェ「……」ギュッ…



タタタタ!



分厚い扉「……」ズズズズ…



一同「「……っ!」」


ジーク(一際頑丈そうな扉と……奥から感じるこの気配は……!)チラ…

ユージーン(傭兵の勘が訴えている。ここがそうだってな……)

ジーク「……」ゴクリ…

ジーク(……どうする?)

――

※カタリナの囚われている部屋の前まで到着しました

※誰が扉を開きますか?

※傭兵団メンバー+ネーロから選択。二人同時に選択することもできます


↓1~3多数決コンマ
↓4特殊判定コンマ二桁

ジークとイアン

――


ジーク(っ……)

ジーク「……イアン、来てくれ」

イアン「どうしたジーク?」

ジーク(……万が一の時がある。前線を張れるのは俺達だけだ)ヒソヒソ…

ジーク(……姫達に見せる必要がないものも、お前なら身体が壁になって見えなくなる)ヒソヒソ…

イアン(……承知した)グッ…

ジーク「……ユージーン」

ユージーン「ん? なんだ大将。多分だが……」

ジーク「ああ、わかっている」

ジーク(念の為、姫達を連れて後ろの警戒を頼む……)ヒソヒソ…

ユージーン(……そういうことか。わかったよ)タッ!


ユージーン「……歴戦の傭兵の俺にはわかるねぇ」

マリリン「え?」

ユージーン「やっと辿りついたと安心……油断させたところを背後からグサー! ってな」

ユージーン「割とよくある手なんだが、これにやられちまう奴ってのはかなり多いんだ」

ユージーン「だが来るとわかってりゃ対処もできる。みんな、ちょっと戻った位置で待ち構えとこうぜ」

セレスティア「ユージーン……」チラ…


ジーク「……」コクリ


セレスティア「……そうですね。ユージーンは特に危機察知能力に優れた優秀な傭兵です」

セレスティア「奇襲してくる敵を、私達で逆に奇襲してしまいましょう。皆さんも、備えて」シャキン!

リアローズ「う、うん……!?」バッ!

リーチェ「伏兵の脅威は……この身で思い知っています」キィィン!

リュノ「で、でもこれさえ倒せばお母さんは……!」バッ!

ミナ「ネーロさんは、私の後ろに……!」バッ!

ネーロ「えっ!? はみ出てしまいますけど……!?」


ジーク(……よし)

イアン(今だな……!)グッ!


ギギギィ…

4部屋の惨状

71(凌辱の真っ最中。知識が無いものに見せてはいけない)>50

※基準値を超えてしまったため……

――


イアンが扉を開けると同時に、ジークは最高速度で踏み出した。
扉が開ききる前に、その隙間から身体を滑らせて部屋に乗り込む。


(――ああ)


その瞬間、ジークの全身を煮え滾る感情が支配する。
予測はしていた。だから念の為に、姫達を下がらせた。

その選択は間違いではなかったと、頭の片隅でジークは確信する。
拘束され、拷問された女王の姿など姫達には見せることができない。
だが。だが、これは……


「ん゛、ん゛ん゛ん゛……!?」

「あ゛はぁ、カタリナさまぁ……感じておられるのですねぇ……?」


目の前で繰り広げられていた光景は、ジークの予測していた中でも……最悪の光景であった。

あの優しい女王が、大粒の涙を零しながら汚らしい肉棒に奉仕を強要されている。
口だけではない。穴という穴を塞がれ、手も髪さえもが欲望の捌け口として使われている。
挙句、そんな真似をしている男たちの耳は――尖っていた。
生気を感じさせない声で女王を『様』をつけて呼ぶ男達。つまりその正体は……




「――死ね」



肉欲に溺れ、武装もしていない兵士など相手にもならない。
口には出さず、ジークは行動でそれを示していく。
剣は抜かない。その汚らしい血を女王の肌にぶちまけることさえもが腹立たしかった。

――最も腹が立つのは、やはり自分自身に対してだったが。

虚ろな兵士達は、何が起きたかもわからないまま死んでいく。
首の骨を圧し折られ、快楽に溺れた表情のまま死んでいく。
幸せであろう。美しい女王の身体を堪能したまま死んでいくのだから。


「あ゛」


最後に、カタリナの口を犯していた兵士の首が回る。
部屋を見渡しても、もう誰もいない。
効き目の無くなってきた媚毒の香だけが、静かに佇んでいた。

――


ジーク「――ふぅぅ……!」ブン!


森国兵屍「」ドシャ…


カタリナ「げほっ……!?」

ジーク(くそっ……!)


媚毒香「……」フワァ…


ジーク(っ、この感じ……やはり媚薬か!)

ジーク(ベルゲ……)ギリッ…!

ジーク(他に兵士もいなければ、道具も無い……)

ジーク(カタリナを縛っている鎖だけ。これさえ壊せば……!)チャキ!



バキィィィィン!



ジーク(媚薬の効果がどの程度かわからんが……長居は無用だ)


ジーク「カタリナ……カタリナ……!」ユサユサ…

カタリナ「あ……う……?」

ジーク「カタリナ!」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

え゛!?(白目射出)
ここで出るの!?
少々お待ちください。この後どうしようか……

1カタリナメンタルダメージ(無知補正+20)

コンマ11

11

ゾロ目:鋼メンタル

※たとえこの身を穢されようとも心は染まらない!

2ジーク媚薬(薬物)耐性(リーチェからの光魔法譲渡により補正+20)

コンマ72+20

92(傭兵をやっていれば色々ある。毒キノコも散々食べて慣れた)>75

※基準値を上回った為、ジークには媚薬等は通用しないようです

※媚薬無効化により、ジーク帰還の遅延判定消滅

――



カタリナ「ジー……ク……?」

ジーク「カタリナ……!」

カタリナ「どう、して……?」

ジーク(……思ったよりも、意識がしっかりしている)

ジーク(流石と言うべきかもしれないが、この状況下では……)

ジーク「……すまない。俺のせいで……!」クッ…!


フワ…


ジーク「!?」

カタリナ「ジークのせいじゃ、ないですよぉ~……?」ナデ…

カタリナ「……凄く、怖くて、痛かったけど……元々、私のせい……」

カタリナ「……みんなのことを考えて……死んでなるものかーって……」

カタリナ「あの子達と、また会いたいから……頑張れたの……」

カタリナ「……ジーク、あなたとも……」

ジーク「カタリナ……」ジワ…

カタリナ「……あの、兵士達は……?」

ジーク「……悪いが、始末した。あれは薬にやられて、手遅れだった」

ジーク「仮に治療できたとして、奴らは自責の念で絶望しながら命を絶っただろう」

カタリナ「そう、ですか……」

ジーク「……カタリナ。早くここを出よう。俺にこの程度の薬は効かないが……」

カタリナ「……大丈夫。私も、もう大抵の薬は効かないから……」フラ…

ジーク「カ、カタリナ!?」

カタリナ「……でも、身体中が痛くて……上手く立てないの……」トサ…

カタリナ「……運んで、貰えるかしら……?」

ジーク「あ、ああ! 勿論だ!」


……

――

よかった……てか森国王族みんなメンタル強い中、なんでよりによってソウキとこのカタリナの血を引くリュノだけピンポイントでメンタル弱いんだろう

――

……


イアン「ジーク! 大丈夫だったか!?」

ジーク「……俺はな」

ジーク「悪いなイアン。壁になどなって貰って……」

イアン「いや、この身が役に立ったのであれば幸いだ」

イアン(……ベルゲの悪評を聞く限り、部屋の惨状は想像に容易い)

イアン(断じて姫様達には見せてはならぬというお前の気持ち、わかっているぞ)

イアン(お前がコートを脱いでいるのも……)


カタリナ「あなた、は……?」ボロ…


イアン「!?」

ジーク(……イアン、察せているとは思うが……)

イアン「……私のことは後程」

イアン「……リュノ様とリーチェ様もお待ちです」

カタリナ「……!」

イアン「今は逃げることに集中致しましょう」クル


イアン(見ては駄目だ見ては駄目だ……)ブツブツ…


ジーク(……身体は俺のコートで隠せても、浴びせられた精液……髪に絡まったものまではどうしようもないからな……)

ジーク(もっとフードを被って隠してもらうとして、やはり問題はカタリナ……)

ジーク(いくら精神が強くとも、肉体のダメージと疲労は相当なもの……)

ジーク(氷帝にニイハオ、そしてベルゲから負わされた傷を考えれば、とてもすぐに戦闘復帰できるわけがない)

ジーク(なんとか、俺達の手だけで脱出までにこぎつけなければならない)

ジーク(そしてカタリナを……背負うことも)


――

※カタリナは精神面はともかく肉体面のダメージは重傷相当で戦闘不能です

※帰還の進軍判定(累積値0/100)中、ジークかイアンが背負ってカタリナを運ぶことになります

※カタリナを運んでいる最中にベルゲと戦闘になった場合、運んでいる者は戦闘に参加できません

※ベルゲ帰還累積値は現在36/200です

カタリナを運ぶのはジークorイアン?

↓1~3多数決コンマ

カタリナ背負い役がイアンとなったあたりで今日はここまで
……森国のメンタルどうなっているんでしょうね(白目)
いずれくるジークとイアンのメンタル判定がちょっと怖いです

カタリナ救出折り返し、次は再度ベルゲターンですが、頑張って脱出しましょう
先にベルゲの進軍コンマも↓1コンマ二桁で取っておきます

本日もありがとうございました!

こんばんはー

>>205
何しろ全員コンマ任せなもので……
とりあえず思いついた理由づけとしては、外の世界を知らなさすぎた+厳しい戦いを経験していなかった
からとしています

ちなみに現在メンタル最強で絶対揺るがないのはセレスティアとなっています

救出作戦後半からゆったり再開です

イアンにお任せ

――


ジーク「……」

ジーク「イアン、悪いがカタリナを頼む」

イアン「なっ!?」

ジーク「カタリナの衰弱具合が酷い。より確実に安定して背負うにはイアンの方が適している」

イアン「し、しかしカタリナ様と面識のあるお前の方がカタリナ様も……」

ジーク「……俺が耐えられん」

イアン「な……カタリナ様は――」


カタリナ「……重く……ないですぅ……」ハァハァ…


ジーク「……とても軽い。本当にだ」

イアン「ならば何故……」

ジーク「……やはり、俺自身の後悔もあるんだが」

ジーク「……」

イアン「?」

ジーク「……カタリナは今、俺のコートに包まっているだけだ」

イアン「ああ……」

ジーク「……そして俺はコートを脱ぎ、ご覧の通りだ」ウスギー

イアン「ああ……」

イアン「……」

ジーク「俺がカタリナを背負うとどうなるか、わかるな?」

ジーク「だがイアンなら大丈夫だ。お前の鋼の精神力もあるが……」

ジーク「何しろ鎧を着こんでいるからな。体温が伝わることもないだろう?」

イアン「ぐぅ……!?」

イアン(ジークは、私を信頼してくれている……)

イアン(それに、万が一この後戦闘になった場合、道を切り拓けるジークが身軽な方が安全でもある……)

イアン「……わ、わかった。私が責任を持ってカタリナ様を背負おう」ガクリ

ジーク「……すまない」


……

……



ジーク「――カタリナを救出した! すぐに戻るぞ!」


一同「「!!」」


ユージーン「おや、俺の勘も外れっちまったか。背後からの奇襲もなかったぜ大将」

ジーク「ユージーンも、助かったぞ」

ユージーン「なになに、この程度お安い御用ってか?」


リュノ「お、お母さん……!」ジワァ…

リーチェ「お母様……!」ジワァ…


カタリナ「ああ、リュノ……リーチェ……よか……った……」

イアン「……カタリナ様は衰弱しておられるが、命に別状はありません」

イアン「すぐにここを脱出し、森国に戻りましょう」

イアン「それまではこのイアン、何があろうともカタリナ様の御身を守り抜いて見せます」

リアローズ「お願い、イアン……!」

ミナ「カタリナ様、ご安心ください。イアン様であれば、必ずや……!」

イアン(……裏切れない、この信頼……)ドキドキ…

マリリン「ベルゲの奴、本当に留守だったんだ……」

セレスティア「天が味方してくれたのかもしれませんね。もうひと頑張り……」

セレスティア「地上に戻れば、ネーロの魔法も使えます。……頼みましたよ」

ネーロ「は、はい……!」

ネーロ(カタリナ様……いえ、今はまだ)

ネーロ(この作戦を完遂した時にこそ……)



――

※カタリナの救出に成功しました

※次判定より、累積値をリセットし、再度100溜まるまで脱出進軍判定が発生します

――

――

コンマ14

ベルゲ帰還累積値50/200

――



ベルゲ(そう……焦るべき状態にはないのだ……)コツコツ…



……


ゼルガー(……ベルゲ殿。やはりあなたも、ジラワーク殿と同じ道を歩むというのですか)

ゼルガー(確かに向上心を持つ者は素晴らしい。ですが、目的を見失ってしまっては意味が無いのです)

ゼルガー(……もう少し、あなたの様子は探らせて頂きますよ)

ゼルガー(私の駒は、まだまだいるのですからねぇ……)


……


ゼルガー私兵「あ、ベルゲ将軍! 少々お時間よろしいでしょうか……?」

ベルゲ「!」ピク

ベルゲ「……なんでしょうか」

ゼルガー私兵「わ、我が軍は大丈夫なのでしょうか?」

ベルゲ「……どういう意味ですかな? 家畜共を相手に、公国が敗れると?」

ゼルガー私兵「い、いえそんな! ……ですが……」

ゼルガー私兵「――このままゼルガー将軍の指示に従っていて大丈夫なものかと……」

ベルゲ「……!」

ゼルガー私兵「ゼルガー将軍は、どうにも手緩く感じるのです。もっと、ベルゲ将軍のように徹底すべきでは……」

ベルゲ「ふ、ふふ……!」

ベルゲ「……あなたは現状を把握する目をお持ちの様だ。そう、勿論私もわかっておりますよ」

ベルゲ「ですが、心配することはありません。このベルゲ目にお任せあれ……」

ベルゲ「すぐに、家畜共を根絶やしてみせましょうぞ……」ククク…

ゼルガー私兵「おお……流石はベルゲ将軍!」


ゼルガー私兵(……ゼルガー様の睨まれた通り、やはりベルゲ将軍は……)


ベルゲ(ふふふ……ゼルガー……やはりあなたは、六将筆頭の器ではないようですぞ?)


……

――

ジーク進軍判定
特殊判定
↓1コンマ二桁(現在累積値0)

コンマ72


累積値72/100

71~80:トラップ(中)

――



タタタタタタ!


イアン「流石に、一度来た道だ。上手く進めているな」

カタリナ「……」ギュ…


リュノ「イ、イアンさん! お母さん落とさないようにしてくださいね!?」ハラハラ…

リーチェ「イアンさんなら大丈夫ですよお姉様!」

ミナ「その通りです!」


イアン(……ジークの言う通り、鎧を着ていてよかったと心底思う……)

イアン(状況が状況だ。少しでも早く……!)



ユージーン「……っ!」ピク!


――『生存本能』発動

『生存本能』
散策、一部イベントのマイナス判定を緩和させる



ユージーン(この、感じは……!)



罠判定
↓1コンマ二桁

ベルゲのコンマ運がズタズタ過ぎる……


脱走者迎撃トラップ中(生存本能により-25補正)

コンマ11

11

ゾロ目:不発

――


ユージーン「――っ! 気をつけろおっさん! 何か臭うぞ!」

イアン「何っ!?」


床板「……」

床毒針「……」シャキン!


イアン「上から何かが降ってくるのか!? ならば、駆け抜ける……!」ダッ!


バキャァ!


床毒/針「」グシャ…


イアン「……ん?」

ジーク「……下だったようだな」

リアローズ「ど、毒針かな……?」

リアローズ「イアンが一踏みで全部折っちゃったけど……」

ユージーン「あー……捕虜が逃げ出した時用の罠っぽいなぁ……」

ジーク「相手が全身鎧で身を固めていることは、最初から想定していないということか……」

マリリン「ばーかばーか! ベルゲの間抜けー!」

イアン(……運が良かったが、私ももっと周囲を警戒せねばな……)ダラダラ…


――

※ジーク傭兵団、トラップによる遅延回避。進軍続行

――


ベルゲ帰還判定累積値50/200

特殊判定
↓1コンマ二桁

今日ゾロ出るなぁ
進軍ゾロはどういう扱いだろ

ああっと!?(白目吐血)
これはまずいかもしれません……

>>230
奇数ゾロ目:ストップ+イベント
偶数ゾロ目:+100
00:100+追加進軍判定
です

コンマ22

22

偶数ゾロ目:+100

ベルゲ帰還累積値150/200

――


ベルゲ「ふはははは……!」タッタターン、タッタターン!



公国上級兵1「ベ、ベルゲ将軍がご乱心だ……!?」

公国上級兵2「あんなベルゲ将軍初めてみたぞ……」

公国上級兵3「マリリン将軍がやれば愛らしいかもしれないが……」

公国上級兵4「ベルゲ将軍のスキップはちょっと……」



ベルゲ(そうだ、そう……!)

ベルゲ(何もゼルガーの策に不満を持つのが私だけなわけがない……!)

ベルゲ(私としたことが、何故このような当たりまえのことを失念していたのか……!)

ベルゲ(兵士がゼルガーに異を唱え始めれば、必然的にエルクラッド様からの評価も下がる……)

ベルゲ(まずは兵士達からの支持を集めれば、流石の奴も……)ククク…



ベルゲ「ははははは……!」ターン、ターン!



公国上級兵1「……無駄に軽やかだな、ベルゲ将軍」

公国上級兵2「見た目からは想像もできないが、あれでゼルガー将軍に次ぐ強さらしいからな……」



ベルゲ(……そうだ。産む子供は使えないかもしれないが、性処理の肉奴隷として兵士達にカタリナを与えるのもいいかもしれん)

ベルゲ(私はまるで勃たないが、兵士達は家畜でも穴があれば十分であるようだしな……)

ベルゲ(はやく戻って、準備に取り掛かるとしよう……!)


――

※ベルゲ高速帰還。残り50

――

ジーク進軍判定
特殊判定
↓1コンマ二桁(現在累積値72)

※コンマ28以上で脱出成功

コンマ54

72+54=100!


※カタリナを保護し、ベルゲの収容所を脱出しました!

――


タタタタ!


ジーク「ユージーン、まだ罠の気配はあるか!?」

ユージーン「いや、もう感じねえ!」

ユージーン「多分、仕掛けてあっても部屋の中や扉に集中してんだと思うぜ!」

マリリン「あ、この場所入口の近くで見た気がする!」

ジーク「……! 扉だ!」

一同「「……!!」」



バッ!



クリス「皆さん! ご無事ですか!?」

樽ユリーカ「こちらは、まだ誰にも見つかっていません!」


カタリナ「あ……陽の、光……」


リュノ「お母さん……!」ポロ…

リーチェ「すぐに、また沢山浴びられますよ……!」ポロ…

ジーク「クリス、カタリナは助け出してベルゲは中にはいなかった!」

ジーク「結界の範囲はわからんが、少しここから離れた場所まで馬を飛ばしてくれ!」

クリス「わ、わかりました! こちらへ!」

ネーロ「結界の有無は、私も肌で感じられます。安全だと判断出来次第、すぐに森国に……!」

樽ユリーカ「お願いしますネーロさん!」

クリス「駆けろ! もう少しだ……!」パァン!

馬「ヒヒーン!」



ドドドドド!



ネーロ「……! 今です!」キィィン!



シュイン!


……

――

――

……

【森国・地下拠点】



シュイン!



ジーク「……!」

リアローズ「この景色……」

イアン「間違いなく、森国です……!」



カタリナ「あ……」ジワ…

カタリナ「帰って……これた……」ポロ…



リュノ「お母さん! お母さん……!」ポロポロ…

リーチェ「おかえりなさい、お母様……!」ポロポロ…



ジーク「……」ハァ…

ユージーン「かなり危ない橋を渡った気がするが……」ドサ

クリス「これは夢ではない。現実だ……」

ユリーカ「はい……! みんな、無事です!」シュポン!

ミナ「ああ、神よ……感謝致します……!」

マリリン「ざまあみろベルゲェ! 今度はその顔蹴り倒してやるからなっ!!!」


イアン「それでは、カタリナ様……」ソッ…

リアローズ「ま、待ってイアン……! カタリナ様、歩けそうにないからまだイアンに……」

イアン「……承知致しました」

カタリナ「ご、ごめんなさい……」

カタリナ(戻ってきた……本当に、戻って来れた……)

カタリナ(みんなと話したいこと、謝りたいこと……沢山あるけれど……)

カタリナ(……今はちょっと、水浴びをした後……休み、たいなぁ……)

カタリナ「……」カク…

イアン「カタリナ様!?」ギョッ!

ジーク「……緊張の糸が切れたんだろう。無理もない……」

ジーク「……少し落ち着いてから、報告に向かおう」



ネーロ「……」

セレスティア「……お疲れ様です。ネーロ」

ネーロ「わ、私は……」

セレスティア「誇りなさいネーロ」

セレスティア「あなたは見事、ジーク様とともに重要な依頼をこなしてみせたのですから」


……

――

――

……その後、しばらくして


【公国・ベルゲ収容所】

ベルゲ「ふっふふ……」タターン! タッタターン!

ベルゲ「いよいよ私の策が……ん!?」


玄関扉「」パカーン!


ベルゲ「だ、誰だ!? 私の断りも無く立ち入ったのは!?」

ベルゲ(ま、まさか捕虜が脱走を……?)

ベルゲ(いや、それはない。奴らが扉に触れた瞬間、我が毒が奴らに苦痛を与え悶えさせる……)

ベルゲ「くっ……! 折角気分が乗っていたというのに……!」バッ!



……


床毒/針「」グシャ…


ベルゲ「……ま、まさか……」ワナワナ…


……


ベルゲ「はぁ……はぁ……!」タタタタタ!

ベルゲ(馬鹿な、ありえぬ……あってはならぬ……!)

ベルゲ(カタリナが逃げ出すなど……!)



半開きの鉄扉「」



ベルゲ「!!!」



ギギギギィ…



森国兵屍「「」」

砕かれた鎖「」

破壊された香「」



ベルゲ「」

ベルゲ「」

ベルゲ「」

ベルゲ「……」

ベルゲ「…………」プルプル…



ブチッ!



――
特殊判定
↓1コンマ二桁(特殊状況により、補正+20)

ベルゲ、怒りの矛先(ネーロの裏切り確認済補正+20)

ゼルガー 00←50→99 ネーロ

コンマ06+20

=26(ゼルガー……これも貴様の仕業かぁ!?)ピキピキ!


※ジーク達へのベルゲの即時追撃が完全に消滅しました

※ゼルガーは濡れ衣でさらに怒りを向けられた為、追加イベント発生

――

カタリナの救出が無事に終わったあたりで今日はここまで
少しこの後のベルゲと公国の様子を描写したあと、森国の場面へと移ります
……ここまで被害無くとんとんと行けるとは思いませんでした(白目)


本日もありがとうございました!









































朝倉未来「お前らってさ、親に誇れること何かしてる?」






























































朝倉未来「YouTubeだけでもめっちゃ収入あるからね俺」

























































朝倉未来「いじめってやっぱやられる方がわりぃんだよね」

























































朝倉未来「(笑)」






























































朝倉未来「(笑)」






























































朝倉未来「(笑)」



























すみませんが、昨日の今日で少し言わせて頂きたいのですが、
私も別にこの状況を好んでいるわけではありません。どうにかできるならしています
見づらいというのであれば、今後のコンマも安価もイベントも削り取って巻きの巻きでこのスレ内で一気に終わらせればいいのですか?
場所を変えたところで追われる可能性もありますし、さらに参加して下さる方が減ればどの道進行が成り立たず消滅します
流石に私が何も思わず考えず放置していると思われ、いい加減にと言われてしまうと久々にくるものがあります

申し訳ありません、しばらく頭冷やします

こんばんは
昨日は大変お見苦しいところをお見せしました……

とりあえず大前提として途中で投げ出すことはしたくないので、
ご提案のあったおーぷんへの移行も視野に入れておきます
ただそちらの仕様などは全くの無知識であり、このスレもまだ容量が残っているため
様子を見つつ今しばらくはこのスレを使いたいと思います

こんなスレですが、見てくださる方には本当に感謝です

ベルゲの矛先からゆるゆる再開していきます

ベルゲ、怒りの矛先(ネーロの裏切り確認済補正+20)

ゼルガー 00←50→99 ネーロ

コンマ06+20

=26(ゼルガー……これも貴様の仕業かぁ!?)ピキピキ!


※ジーク達へのベルゲの即時追撃が完全に消滅しました

※ゼルガーは濡れ衣でさらに怒りを向けられた為、追加イベント発生

――


ベルゲ「おのれ……おのれ……!」ピキピキ…

ベルゲ「おのれ、ゼルガー……ッ!」

ベルゲ「どこまで私の邪魔をすれば気が済むというのだ……!」

ベルゲ「私の手柄を横取りしてまで、筆頭の地位にしがみつこうというのか……!」

ベルゲ「も、もう許しませんぞ……」

ベルゲ「そちらがこのような手を用いてくるのであれば、私にも考えはある……」ブツブツ…

ベルゲ「あの小娘といいゼルガーといい……」

ベルゲ「エルクラッド様からの信が厚いなど、ただ仕えた年数が少し多いからに過ぎぬ……」

ベルゲ「長年に渡り家畜を放置するなど、無能な証拠ではないか……」






ベルゲ「――真に恐れるべきは有能な敵では無く、無能な味方だ」





ベルゲ「そう……私は、公国の為に正しい行いをするだけ」

ベルゲ「エルクラッド様も、必ずや……」

ベルゲ「我が部隊をもってすれば、ゼルガー如き……」

ベルゲ「ふふふふふ……」ユラ…


……

――

――

……


ゼルガー(……さて、あの様子ではベルゲ殿もまた勝手に動きかねない)

ゼルガー(とはいえネーロ殿の協力無しには、捕虜を鉄国や森国には送れないでしょう)

ゼルガー(エルクラッド様に認められたい一心だったのか、自爆させるとも漏らしていましたからねぇ……)

ゼルガー(魔力に満ちた妖精であれば、確かに可能でしょう)

ゼルガー(しかし外側に爆弾を括りつける以上に、内側からの爆破となれば遺体は原型を留めない)

ゼルガー(これは必要以上に森国からの怒りを買っていそうです)

ゼルガー(まぁ、怒りに我を忘れた者も処理が楽な相手ではありますが……)

ゼルガー(さて……どうしたものか)

ゼルガー(今のベルゲ殿を放置するのはあまりにも危険だ)

ゼルガー(かといって駒を送りすぎては、それをそのまま洗脳されて奪われる可能性も高い)

ゼルガー(……)



コンコン…



ゼルガー「開いていますよ。どうしました?」


ガチャ…


公国上級兵「し、失礼致します! エルクラッド様へはお伝えしたのですが……」

公国上級兵「ゼルガー将軍は自室に戻られたとのことでしたので」

公国上級兵「その……我が軍と鉄国軍が再び衝突しまして……」

ゼルガー「ほう? まだ然程展開させてはいない状態でまたぶつかりますか」

ゼルガー(……退いたと見せかけての、再進軍。本気で公国を陥落させるつもりですか?)

ゼルガー「……敵軍の規模と、結果を述べなさい」

公国上級兵「はっ……!」


――


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

【遭遇戦】(現在値+1)
1公国軍(ベルゲ隊損害により休み)
01~33:公国兵
34~66:公国兵
67~99:ワイバーン

コンマ58
34~66:公国兵

2連合軍
01~33:傭兵部隊
34~66:鉄国兵
67~99:ミリア+混成部隊

コンマ92

67~99:ミリア+混成部隊

※公国兵vsミリア隊

※戦力差大により自動勝利。連合軍さらに+1

――

【???・???】



ミリア「てやああああぁぁぁぁ!」バシュバシュバシュ!


公国兵1「ぐあああああぁぁぁ!?」ドスドスドス!


公国兵2「くそっ!? あの猫を潰せ! 弓使いなら接近さえすれば――」



エニック「――仲間は、守る!」ブオン!


公国兵2「ぎゃっ!?」プチ!


ミリア「すみませんエニックさん、助かりました!」

エニック「い、いえ……///」テレテレ…

エニック(よかった。私でも、誰かを守れる……)


公国兵3「く……くそおおぉぉぉぉ! こうなりゃ貴様らだけでも……!」バッ!



鉄国兵「怯むな! 森国や傭兵の皆さんの力に頼ってばかりではならん! 我ら鉄国の意地を見せよ!」バッ!

鉄国兵達「「おおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」」ドドドド!


公国兵3「うおおおぉぉぉぉ!?」



……

――


公国上級兵「……また、件の猫将が。それに傭兵も力を貸しているようでして……」

ゼルガー「……もはや、ただの兵では相手になりませんか」ハァ…

ゼルガー(ベルゲ殿の部隊であれば、或いは……)

ゼルガー(歯がゆいものですね……)


――

※連合軍が公国軍を撃破し、さらに士気が上がりました(森国除く)

※次回公国ターン時、複数イベント同時発生

――

……



公国兵達「「」」




ミリア「……ふぅ」

鉄国兵1「今度は、妙な変化をしない普通の兵士でしたね」

鉄国兵2「とはいえ、それでも私達だけでは五分と五分といった戦いになりそうでしたが……」

鉄国兵3「噂のミリアちゃんは強くて頼りになるなぁ! おかげで俺達も怪我無くみんな無事だ!」

ミリア「いえ、私程度まだまだです。リアローズ様には手も足も出ませんでしたし……」


鉄国兵達((姫様、いつの間にそこまで逞しく……我らの立場が……))ダラダラ…


ミリア「皆さんがいてくれるからこそ、私も狙いを定めて弓を射れるんですよ?」

ミリア「それにエニックさんも、先程はありがとうございました!」

エニック「い、いえ……///」

エニック「本当は、王都の守りの方のお仕事のつもりだったけど……役立てたなら……///」

鉄国兵1「申し訳ありません。騎士団内でも、まだ傭兵の力を借りるのはどうかという意見もあり……」

鉄国兵2「こうして混成部隊として動いて頂いたわけです」

鉄国兵3「まー俺達もしっかりこの目で見たし、まだ文句言う連中がいればちゃんと説得しておくよ」

エニック「ありがとうございます……///」

鉄国兵2「これが傭兵、そして森国の将の力……」

鉄国兵1「しかし、ミリア殿……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

1ミリアメンタルダメージ(鋼メンタル補正-50、カタリナ捕縛補正+30)

24-20

=4(カタリナ様はお強い方です! それにジークさんにリュノ様達もいるから大丈夫です!)

※一切動じずに進軍していたようです

2エニックレベル(最低保証40。ユージーンコンビ経験+20)

61+20=レベル81

――


鉄国兵1「……カタリナ様が囚われたという速報のことは……」

ミリア「大丈夫です。カタリナ様はお強い方ですから」

ミリア「それにもしそんな事態になれば、リュノ様とリーチェ様……それになによりソウキ様が黙っていません」

ミリア「きっとすぐに奪還作戦を考えて行動してくれる筈です。ジークさん達もいますからね!」

ミリア「私にできることは、私に与えられた任務を確実に遂行することです!」

鉄国兵1「そ、そうですか……」

鉄国兵1(見習いたい、この鋼のような精神力……)

鉄国兵3「くぅぅ、可愛いだけじゃなくて身も心も強いってすげぇ……」

鉄国兵3「エニックちゃんもそんな馬鹿でかい剣振り回せるって信じられないし……」

エニック「わ、私……昔から大きなものを振り回してたから……」

鉄国兵2「……んー、まあ姫様も意外と重いハンマーとか振っていたから、割とよくあることなのか……?」

鉄国兵1「いや、リアローズ様と比較するのは駄目だろう……団長に何を言われるか……」

鉄国兵3「あー、そういえばなんだっけ? たしか紅い悪魔だとか鬼だとかいろんな異名を持つ女傭兵の話も……」

エニック「ソニアさん!? あの人は本当に凄いの……! 私よりも全然力持ちで、斧を振り回してとってもかっこよくて……!」

エニック「私の憧れの傭兵です……///」


鉄国兵達((女の子に負けていられないという気持ちと、勝てる気がしないという気持ちが半々だなぁ……))



……

――

――

……

【森国・地下拠点】


ジーク「……流石に、今のカタリナの姿を森国の民に見せるわけにはいかない」

リュノ「ええ……それがいいと思います」

ジーク「身なりを整え、身体を休ませてからでもいいだろう」

ジーク(とはいえ……今のカタリナは一人では歩くことすらできない)

ジーク(それに手酷い扱いを受けてきた痕も残っている……どうするべきか……)

ジーク(姫達に見せるわけにも……)


ドドドドドドド!




ソウキ「カタリナアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!」




一同「「!!??」」

ジーク(まさかの四足全力疾走だと……!?」


カタリナ「あ……あなた……」ジワ…



ヒョイ


イアン「ん!?」


ソウキ「ああカタリナ、辛かっただろう!? すぐに君の大好きな泉に行こうな!?」ガシ!

カタリナ「あ、あなた……!?」カツガレ

ソウキ「みんな、よくカタリナを助けてくれた! お礼はまた日を改めてさせてもらおう! それじゃあな!」ドドドドド!


一同「「」」ポカーン…


リアローズ「ソ、ソウキ様やっぱりすごく我慢していたんだ……」

リュノ「うぅ、私達だってお母さんと……」

リーチェ「我慢ですよお姉様。お母様が無事であっただけで、私は……」



ジーク(今のは、まさか……)



……

――

――

……


カタリナ「あなた……」

ソウキ「……」

ソウキ「……すまない、カタリナ」




ソウキ「――俺は自分の欲望に負けて、君を傷つけた」




ソウキ「そしてそれから逃げ続け、君に正しい知識を教えることすら放棄してしまった」

ソウキ「その結果が……これだ」

ソウキ「また君を傷つけた、傷つけられた……!」ギリ…!

ソウキ「俺が、もっとちゃんと強い戦士であれば……! そもそも君を戦いになんて向かわせずに済んだんだ……!」

ソウキ「俺にできることは……」スッ…


忘却薬「……」チャプ…


カタリナ「……!」

ソウキ「カタリナ……俺は、間違っていた」

ソウキ「でも、今回ばかりは……」

カタリナ「……」スッ…


パリン!


ソウキ「なっ……!?」

カタリナ「……駄目です」フルフル…

カタリナ「痛くて、怖くて、変な苦いものを沢山飲まされたけど……」

ソウキ「……」ピキ…

カタリナ「……逃げては、駄目な記憶……」

カタリナ「……戦う力が無ければ、どんな目にあわされてしまうのか……」

カタリナ「戦えても、油断をすれば結果は同じになってしまう……」

カタリナ「忘れてはならない、忘れたくても忘れられない記憶……」ブル…

ソウキ「カタリナ……!」ポロポロ…

カタリナ「……あなたが、とても優しい人だって知ってる……」

カタリナ「だからあの日、私は豹変してしまったあなたが怖くて……」

カタリナ「でもやっぱり優しかったあなたは、自分を責めて……私に忘却の薬を飲ませ続けた……」

ソウキ「……許してくれ、カタリナ。俺は……」

カタリナ「……」フルフル…

カタリナ「……捕まって、痛くて怖くて……あんな経験は……二度としたくない……」ブルブル…

ソウキ「っ……」ズキ…

カタリナ「……でも、だから……あなたの優しさがより際立ったの……」

ソウキ「え……?」

カタリナ「脚を掴まれて、拡げられて……ここと、お尻に…………」

ソウキ「……」ピキピキ!

カタリナ「……痛くて痛くて、子供みたいに泣いてしまいました」

カタリナ「でも、あの日のあなたと似たことをされて……その違いが、わかったの」


ギュ…


カタリナ「――あなたは、私を想ってしてくれていたんだって///」

ソウキ「カタリナ!?///」

カタリナ「ねぇ、あなた……?」



カタリナ「――今度は、私も頑張るから。今度こそ……ちゃんと、あなたの手で教えて欲しいな……///」



ソウキ「~~~~~っ!?///」

ソウキ「だっ、駄目だカタリナ!」

カタリナ「……駄目なの?」ショボン…

ソウキ「だ、駄目じゃない! 駄目じゃないけど駄目なんだ、今は!」アセアセ!

ソウキ「今のカタリナはボロボロだ。そんな姿、リュノやリーチェは勿論、他の誰にも見せるわけにはいかない!」

ソウキ「……今は、ゆっくり休んでくれカタリナ」

カタリナ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

カタリナの奪われた魔力
50>
96(ほぼ根こそぎ。元の状態に戻るには相当な時間を要する)>95

※第二基準値を上回ってしまった為、カタリナ対公国戦線から離脱(回復は可能)

※ベルゲが奪ったカタリナの血が……?

――


カタリナ「……そう、ですね~……」

カタリナ「ジークが、魔封じの枷を壊してくれたけど……」グッ…


プシュゥ…


カタリナ「……魔力、ほとんど持っていかれちゃったみたい……」

カタリナ「これじゃあ、もうみんなの力には……」ポロ…


ギュ…


ソウキ「何を言うんだカタリナ……」

ソウキ「生きた君が、ここにいる。それだけで俺は無限の力が湧いてくるよ」

ソウキ「魔力なんて、森国を基の姿に戻して森林浴でもすればすぐに戻ってくる」

ソウキ「生きていれば、君も森国も元に戻れるんだ」

カタリナ「あなた……」

ソウキ「……俺は、俺達は君に頼りすぎていたんだ。だからカタリナ、どうか休んでくれ」

ソウキ「君に支えられてきた俺達が、今度は君を支えて見せるから……」

カタリナ「……うん……」ポロ…


綺麗な泉「……」キラキラ…

ソウキ「……ほら、着いたよ。まずは身体を綺麗にして。リュノやリーチェにみられる前にね」

カタリナ「……」

カタリナ「……あなた?」

ソウキ「な、なんだいカタリナ?」

カタリナ「……腕を、動かすのも痛いの……拭いてくれる……?」



ソウキ「」


カタリナ「あ、あなた……?」



ソウキ(耐えろ、耐えるんだ俺……! せめてカタリナの傷が癒えるまでは……!)ググググ!



……

――

――


アナター!?


ガマンガマンガマン…



ガサ…



???「……」



――

特殊判定
↓1コンマ二桁

※75以上かゾロ目で……

穢されたカタリナを見てしまう者

75>04

※基準値を下回った為、リュノとリーチェには見つからず

――


ソウキ「ん……?」




ガサガサ…



キュイ「……キュイ?」カシゲ

キュイ「……」キョロキョロ…

キュイ「キュキュー」テテテテテ…




ソウキ(……一瞬娘達に見られたかと思ったが……)ドキドキ…

ソウキ(キュイだったか。悪いがしばらくここはカタリナの治療の為に使わせてもらうよ)

ソウキ(……カタリナのこんな姿を見てしまうのは、俺だけで十分だ)

ソウキ(あの子達に見せるわけにはいかない……)



カタリナ「あなた……?」

ソウキ「ああ、待ってくれカタリナ! 俺も少し目隠しをしてだな……!」




……

――

カタリナ救出後の判定が済んだあたりで今日はここまで
カタリナの戦力的な面でのロストは痛いですが、公国サイドも身内の潰しあいに発展してしまったのが救いでしょうか?
リュノとリーチェへの追撃判定もかわしカタリナは長期療養
次はアルテミシアとのイベントとなります

本日もありがとうございました!

おつおつ
あぁ、回復は可能ってあったけどそれって『相当時間かかるけど戦線復帰可能』じゃなくて『魔翌力はいずれ復活するけど少なくとも本編中は戦力としては完全ロスト扱い』ってことなのかな

とりあえずソウキはカタリナが落ち着いてきたらまずは膜を治さないってことを教えてあげてくれ、頼むから

おつ。
妊娠判定がないか心配していたがベルゲがカタリナの血をどう扱うのかも気になる

ゼルガーがベルゲ倒して水帝龍発見したら捕縛解いて前線にまた出てくるようになるって言ってたし、森国に水帝が侵攻してきたor何らかの要因でキュイちゃん連れてる時に水帝にエンカとかしたら親子で何かイベントあるかもしれない
てかキュイちゃんって性別明言されてたっけ?

性別不明だけどなんとなく雌のイメージある
しかしこれリュノとリーチェに弟か妹できそうな予感

こんばんはー

>>287
本編中は戦力としてはカウントできない状態ですね
回復魔法は生きているので後方支援はできますが、現況で森国深部まで攻め込まれたら
地獄絵図確定なのでなんとか避けて欲しいところです

>>290
長期間捕まった場合に判定する予定だったので、高速救出により判定は消滅しました

>>292>>293
キュイは釣り上げた後の性別判定で『雌』になっています


遅くなりましたが、アルテミシアイベントからゆっくり再開です

――

――


……


エーテル「……!」テテテテ!


リュノ「あ、エーテルさん!」

エーテル「ぁ……ぅ……」ジワァ…

エーテル「みんなも……カタリナ様も……大丈夫……?」

リーチェ「ええ。お母様もお助けできましたし、私達も怪我はありませんよ」

エーテル「っ……よか、った……」ジワァ…

リュノ「ただ、お父さんがすぐにお母さん連れていっちゃったんですよねぇ……」

エーテル「ん……ソウキ様……心配、していました……」

エーテル「私は……もう少し、我慢……」

リュノ「……むむむ、エーテルさんまで我慢されたら、私も我慢するしかないじゃないですかぁ」

リーチェ「もう、お姉様ったら」クスリ

リュノ「そう言えば、然程時間はかかっていないと思いますけど、エーテルさん達は大丈夫でしたか?」

エーテル「はい……」コクリ

エーテル「……」

エーテル「……」プルプル…

リュノ&リーチェ「「!?」」

エーテル「……で、でも……」

リュノ「で、でも?」ドキドキ…



エーテル「――いきなり、金色の髪の人達が転移されてきて……」カタカタカタカタ…



リュノ「あー!? ごめんなさいエーテルさん!? 計画に無かったですものね!?」アセアセ

リーチェ「だ、大丈夫です。その方達は危害を加えるような人では……」

エーテル「ん……」コクリ

エーテル「……セイムさん達から、聞きました……」

リーチェ「思えば、アルテミシアさん達にも深い事情は話していませんでしたね……」

リュノ「セレスティアさんも気がかりでしょうし、今どのあたりにいらっしゃるかわかります?」

エーテル「えっと……」



……

――

――『妾妃との対談』――


――


ジーク「セレスティアの母君、アルテミシアと?」

リュノ「はい。お母さんとも話したいことはあるんですが……すぐには難しいでしょうし」

リーチェ「それにあまりこちらの事情を話さずにここに転移させてしまいましたから……」

リュノ「エーテルさんのお話だと、マリリンさんの親衛隊が警護してくださっているとのことです」

マリリン「うんうん。流石マリリンちゃんの親衛隊♪ 言われなくても最善の行動が取れるね♪」

クリス「母上は今回の戦争には一切関与していません」

クリス「ですが公国が犯した罪は重い。同罪として森国の方から疎まれる可能性が高いですからね」

リュノ「ああ、それは大丈夫だったみたいですよ?」

クリス「え?」

リュノ「クリスさんとユリーカさんのお母さんだとわかれば、随分と軟化したそうです」

リュノ「これもお二人の地道な活動の賜物ですよぉ?」

クリス「いや、私は特に何も。ソウキ様について薬を作っていたユリーカのおかげでしょう」

ユリーカ「いえ! クリス兄様は森国の女性からも褒められていましたから兄様のおかげに違いありません!」エヘン!

セレスティア「……二人とも、が正解だと思いますの」

クリス「セレスティア……」

セレスティア「カタリナ様の容態も気になりますが……」

セレスティア「ソウキ様が後でと仰ったのならば、今はその時ではないということです」

セレスティア「……私もネーロも気になっていますし、少し向かってもよろしいでしょうか?」

ジーク「……いや、俺達全員で向かわせて貰おう。母君も俺達の存在は気にかかっているだろうが……」

ジーク「俺も、少し気になることがあるからな……」


……

――

――

【地下拠点・とある一室】


ガチャ!


セレスティア「――お母様!」



アルテミシア「――セレスティア!?」


セイム「おっと、セレスティア様達がお戻りになったようだ」

キスト「ふっ……マリリン様達の手にかかれば、どんな任務も容易い……わかりきっていたことだ」ファサ…

ガルム「それでは、私達は本来の任務に戻るとしますかな」

アッシュ「あっ! カ、カタリナ様は大丈夫なん――」

キスト「それは後にしろアッシュ。さっきのエーテル嬢の顔を見ればわかることだ」

ガルム「そしてあの子がカタリナ様の傍にいないということは、まずは落ち着いた休息が必要ということですぞ」

アッシュ「えっ!? それじゃカタリナ様――」

セイム「我々が安易に首を突っ込んでいいことではない。いくぞアッシュ!」ズルズル…

アッシュ「あー……」ズルズル…


アルテミシア「……」

セレスティア「……」


マリリン「……騒がしい親衛隊で申し訳ありません」ペコリ

アルテミシア「あっ、大丈夫ですよ……?」アセアセ

アルテミシア「いきなりのことで状況を把握しきれていない私を助けてくれたのは、彼らですから……」

ネーロ「……申し訳ありません、アルテミシア様。説明も無く転移させてしまい……」ペコリ

アルテミシア「ネーロ、あなたも……」

ネーロ「アルテミシア様、私は……」

アルテミシア「……何も言わなくて、大丈夫です」フルフル…

アルテミシア「今のあなた達が、何を思って動いているのか」

アルテミシア「大まかにですが、察せてはいますから……」

セレスティア「お母様……」



アルテミシア「――まさか、あなたにこんなに……」ウゥ…!


セレスティア「お母様……!///」

ジーク「……流石に、俺達のことを少しは話すべきだな」


……

――

――


……


アルテミシア「……ジーク傭兵団、ですか……」

アルテミシア「……皆様、この度は公国が……いえ、私が招いたも同然な争いに――」

ネーロ「アルテミシア様の落ち度はありません」

ネーロ「……」

ネーロ「……戦争に動いたのは、エルクラッド様と私達将です……」

マリリン「ネーロちゃん……」

クリス「……母上。私も今になって思い出したのですが……」

クリス「セレスティアを蝕んでいたのはやはり……」

アルテミシア「……そう、でしたね。あなたは、あの時の彼女を見ていた」

アルテミシア「そう。セレスティアを苦しめていたのは、あの人の正妻であったローレシアの呪術」

一同「「……」」

アルテミシア「あの人がどうにかしようとしても……できなかった呪術」

アルテミシア「ああ、それがまさか今になって解かれるだなんて……」

アルテミシア「皆様、本当にありがとうございます……!」フカブカ…

アルテミシア「本当になんとお礼を言ったらいいか……」

ジーク「……」

ジーク「アルテミシア様」

アルテミシア「は、はい」

ジーク「……今、我々は傭兵団を名乗ってはいますが……その実は、三国の姫や将を抱える一団」

ジーク「あなたを敵視する者はいませんが、疑問に思っている者もいることでしょう」

リアローズ「……」

イアン「……」

ミナ「……」


ジーク「……恐ろしい飛竜に襲われ、一度奪われた鉄国」


リュノ「……」

リーチェ「……」


ジーク「……今も尚、厳しい状況が変わらない森国」


ユージーン「……」

マリリン「……」

ネーロ「……」


ジーク「……この戦争に疑問を抱き、公国から離反した者達」



クリス「……そして、私達も」

ユリーカ「……」

セレスティア「……もっと、お母様とお話したいことは沢山あります」

セレスティア「でも、今は……」


アルテミシア「……ええ。わかっていますよセレスティア」

アルテミシア「……私は、大公の妾という立場ですが、それさえも飾りに過ぎません」

アルテミシア「それでも……あなた方が望まれることであれば、どのようなことでも致しましょう」


――

※アルテミシアとの対談1/3※


※自由安価・アルテミシアとしたいこと、聞きたいこと※

↓1~3多数決コンマ

ローレシアについて詳しく

――

セレスティア「……ジーク様、何か気になることはありますか?」

ジーク「そうだな……」チラ…


リアローズ「……」チラ…

リーチェ「……」チラ…


ジーク「……では、恐らくこの場ではあなたしか知りえないであろうことをお聞きしても?」

アルテミシア「なんでしょうか?」

ジーク「……セレスティアにかけられていた呪術」

ジーク「それは外部からの、公妃ローレシアのものなのですよね?」

アルテミシア「はい。彼女は、私がセレスティアを身籠っているうちから、じわじわと呪術を……」

リアローズ「……呪術に蝕まれた状態のセレスティアさんは、とても強かったです……」

リーチェ「リアローズさんと協力して、なんとか打ち払えはしたのですが……」

リーチェ「その……」

セレスティア「……私は、ローレシアの呪術道具のようなものとして扱われていた、ということでしょう?」

アルテミシア「っ……」

セレスティア「……どれだけ強力な呪術道具も、術者本人には及びません」

セレスティア「記憶にほとんど残っていない、ローレシアという人……」

セレスティア「一体、どのような人物だったのですか?」

アルテミシア「……」

アルテミシア「……彼女は、ローレシアは……完璧に近い存在でした」

アルテミシア「あなたにかけた呪術の腕もですが……他の魔法にも精通していました」

アルテミシア「さらには武術にも優れ、博識でその見た目も美しく……あの人に選ばれて当然の人でした」

マリリン「そんな完璧な人がいるの……?」

リュノ「魔力に恵まれていれば、全身に巡らせることで自己強化……肉体を強くすることはできます」

ミナ「で、でもそれだけじゃ武器の扱いは上手くならない……」

イアン「本来、武器を使った武術を魔力を使った魔法は相反する存在と言っても過言ではありません」

イアン「どちらかを鍛えれば、もう一方が疎かになってしまう。仮に両立できたとして、どちらも半端になってしまう可能性もあります」

アルテミシア「……」フルフル…

アルテミシア「エルクラッドも、文武に優れた人でした。ですが、彼女の才はそれさえも凌駕していました」

ネーロ「……エルクラッド様のお力を、上回っていたと?」

アルテミシア「……性格の違いも大きかったとは思いますが」

アルテミシア「エルクラッドは……かつてのあの人は、とても冷静かつ真っ直ぐな人だった……」

アルテミシア「対してローレシアは……あらゆる手を講じる、そんな人でした」

ジーク「……搦め手、卑劣と称されても仕方がない真似もしたと?」

リアローズ「……セレスティアさんに、呪術を仕込むような人だもの……」グッ…

リュノ「少なくとも、真っ当な方ではありませんよねぇ……」

アルテミシア「……ええ。私がもっと気をつけていれば、セレスティアも……」

セレスティア「お母様、過去は変えられません。それに今の私は、こんなにも満ちていますから大丈夫です」

アルテミシア「セレスティア……」ジワ…

ネーロ「……」

ネーロ「……私が幼い頃、エルクラッド様は仰いました」

ネーロ「『妻』とも協力し、公国をよりよい国にするのだと……」

クリス「この妻というのは……」

アルテミシア「勿論、ローレシアですよ。私は取り柄の無い……仮にあってもローレシアには及ばない女でしたから」

ユリーカ「むぅ……お母様のお料理、私は大好きです!」

ジーク「……!」ガタ!

ユージーン「おう大将、もう少し我慢しようぜ?」

アルテミシア「……確かに、お料理はあの人の為にとかなり頑張りはしましたが……」

ジーク「……」ガタガタ!

イアン「ジーク、後にしよう」

アルテミシア「ローレシアは……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

1ローレシアの生み出す『呪術道具』

58>50

※基準値を超えたため、アルテミシアに知識あり

2かつてのローレシアの料理技能

20(……辛うじてサラダは作れるレベル。ここはアルテミシアに完敗)

――


アルテミシア「……」


――


エルクラッド「うまい……うまい……!」ガツガツ!

アルテミシア「あ、あなた……そんなに慌てずとも……」

エルクラッド「うまい……うまい……」ポロポロ…

エルクラッド「口の中が、癒されていく……!」

アルテミシア「……ご、御冗談を///」テレテレ…


――


アルテミシア「……確かに、料理だけはあの人を上回れていたのかもしれません」

ジーク「……それは是非とも」ガタ!

マリリン「がーまーんー!」ガシ!

アルテミシア「……ふふっ」

セレスティア「!!」

アルテミシア「ごめんなさい。そんな反応は初めてされたから……」クスリ

アルテミシア「……でも、お料理だけでは公国を変えることはできない。当たり前のことです」

アルテミシア「ローレシアは、より役立つもの……自身の魔力を込めた特殊な武具を作成することができました」

アルテミシア「そう、セレスティア以外にも、呪術道具は普通に作成していたようです」

アルテミシア「――魔力をかき乱す漆黒の槍などの武具も」

イベント途中ですが、今日はここまで
アルテミシアも本来は交流できない相手の予定だったので、質問内容次第では結構マスクデータとか引きずり出されそうで怖いところです(白目)
なお、流石にエルクラッドの戦闘レベルやスキルなどは把握していません

本日もありがとうございました!

こんばんはー
すみません、ワクチン接種副反応でダウンしていました……
遅くなりましたが、アルテミシアの語りから再開です

ジーク「漆黒の、長槍……?」

アルテミシア「はい。とはいえ、元々彼女の呪術の力は表沙汰にはなっていませんでしたから……」

アルテミシア「ほとんどの人は、それが呪術道具であることも知らなかった筈です」

アルテミシア「それにローレシアも、拘りはなかったのか……作っては破棄することも多かったようです」

ミナ「呪術道具を徒に増やして廃棄するなど……」ブル…

ミナ「その方は、何故そのような恐ろしい真似を?」

アルテミシア「……わかりません。もしかすると、単に武具を作成することができるその技能……」

アルテミシア「エルクラッドに相応しい、『優れた女』であることを誇示したかったのかもしれません……」

リーチェ「……」ブル…

ジーク(……特徴を聞く限り、ニイハオが使っていた妖精殺しの槍に似ている)

ジーク(しかしだとするとわからない。『妖精を無力化する』想いを込めて作ったのか、或いは別の思惑があったのか……)

ジーク(だが、あの槍は一度叩き折れた。『鍛冶師としての腕前はリアローズには及ばなかった』ようだな……)

リアローズ「……想いを込めた、武器……」

イアン「しかし、話を聞けばとてつもない才女ですな……」

イアン「呪術のことを抜きにしても、森国の者のように魔導に優れ……」

イアン「そして鉄国の者のように武具の扱いにも長けている……」

アルテミシア「……加えて、彼女はその美貌も完璧でした」

アルテミシア「さらにはその……///」モジ…

イアン「?」



アルテミシア「――む、胸の大きさまであの人の好みにぴたりと///」



一同「「」」

アルテミシア「……対して私は、ご覧の通り」ポヨ…

アルテミシア「本当に、ローレシアはあまりにも完璧すぎました」

ユージーン「俺はアルテミシア様を支持しますね!」フンス!

マリリン「ユージーン、気持ちはわかるけど今は黙っとこうね?」

クリス(……私の性癖は父上譲りか……)ゴクリ…

ジーク「しかし、その才女も今は……」

アルテミシア「はい。彼女は既にこの世にはいません……」

リュノ「そんな完璧な人でも亡くなるって……やはり、病か何かでしょうか?」

アルテミシア「……」フルフル…

アルテミシア「……あなた達は、エルクラッドのことをどれほどご存じですか?」

一同「「え?」」

アルテミシア「……今のあの人は、世界に戦争を仕掛けた血も涙も無い冷血な男……そう映っていることでしょう」

ジーク「……ええ。今回の戦争が無ければ、ここにいる者達も……鉄国と森国、そして公国の者も傷つくことはなかった筈です」

ジーク「直接の指揮を取ったのが公国将だとしても、大公の責任は……」

アルテミシア「ええ、その通りです……」



アルテミシア「――ですが、全ての原因は私……ローレシアからエルクラッドを奪ってしまったことが発端なのです」



ジーク「……!」

クリス「……母上。かつての父は、あなたを愛されていた筈です」

クリス「そうでなければ、私もセレスティアも、そしてユリーカも存在しえない」

アルテミシア「……ええ。あの人は私なんかを愛してくれました。ローレシアと比べれば、全てが圧倒的に劣るこの私を」

アルテミシア「だからこそ、ローレシアはそれが我慢できなかった。私を追い詰め、妾の座からも蹴落とす為だけに……」

アルテミシア「セレスティアに、生まれながらの呪術を宿したのです……」

セレスティア「お母様……」

ユージーン「ん? ちょっと待ってくださいよ?」

ユージーン「正妻の嫉妬で姫様がーってのはまだわかりますけど……戦争には直結しませんよね?」

アルテミシア「……どこかで狂ってしまった道は、そのまま狂い続けてしまうこともあるのです」

アルテミシア「……そう、昔は良かった……」

アルテミシア「信じては貰えないかもしれませんが……かつてのエルクラッドは、とても心優しい人だったのですよ?」

マリリン「……それは、わかります。ネーロちゃんを、救ったわけですから……」

ネーロ「……」

アルテミシア「そう、あの頃の彼は優しく……そして、真っ当に公国の発展を考えていました」




アルテミシア「――尊敬する兄を補佐しながら、それを実現しようとしていたのです」



ジーク「尊敬する、兄……」

アルテミシア「……かつて、エルクラッドには二人の兄がいました」

アルテミシア「お二人とも真面目で誠実で……本来であれば、どちらかが公国の次期大公となる筈でした」

アルテミシア「そしてエルクラッドは、その傍近くに仕える近衛騎士を目指していて……」

ジーク「それが、一体どうして……」

ネーロ「……お二人が、急逝なさったのです」

一同「「!!」」

アルテミシア「突然のことでした……」

アルテミシア「……エルクラッドの黒い噂については?」チラ…

ジーク「噂?」

クリス「父が、大公の座を手に入れる為に謀殺した……という噂です」

ネーロ「公国内でのエルクラッド様の支持は盤石ですが、どこにでもそういう噂を流す人はいるんです」

マリリン「それこそ、大公の座を狙っていた他の貴族とかもいるわけだからねぇ……」

イアン「フリーデシルト様も、今でこそ圧倒的に支持されてはいるが……」

ミナ「その……一部では、その素行が……」ゴニョゴニョ…

ジーク「……高位の存在は大変だな……」

リュノ「その点、私は結構気楽に動けていましたけどねぇ……」

リーチェ「お姉様……というよりも、やはり森国が特殊だったのでしょう」

アルテミシア「公国は特に、貴族同士の柵も多いですから……」



アルテミシア「――ですが結論から言ってしまうと『この噂は誤り』です」



ジーク「エルクラッドは、大公の地位に興味は無かったと?」

ネーロ「……かつてのエルクラッド様は、そもそも地位に囚われないお方だったのです」

ネーロ「私のような者を引き立てて頂いたこともそうですが……」

ネーロ「『使えるものは使う』、年齢や身分に関わらず優秀な人材はどんどんと登用すべきだというお考えでした」

ネーロ「それが、他貴族との衝突にも繋がっていたようですが……」

ミナ「年齢や身分を問わない……」

リアローズ「すごく、いいことだと思います……」

ネーロ「ええ。エルクラッド様は、本当に素晴らしい方でした……」

アルテミシア「……ええ。エルクラッドは、兄達の道を継ぐ為に大公の座に就かざるをえなかった……」

アルテミシア「決して、その地位を欲していたわけではないのです」

ジーク「……それでは急逝の理由は?」

アルテミシア「一人は食あたり。もう一人は豪雨の際に氾濫した川に呑まれ……」

ジーク「なるほど……確かにそれでは、謀殺とは言い難いな」

アルテミシア「そうです。ですが彼が大公となってからも、しばらくはその噂が流れていて……」

ネーロ「エルクラッド様は、意に介していませんでしたが。介する余裕も無かったと言えますが……」

イアン「……無理もない。突然大公となり、手をつけるべき事柄も多かったことだろう」

イアン「噂など相手にしている暇もなければ、下手に反論すれば……」

ユージーン「証拠はしめせねーから、余計に泥沼になるってわけね……」

リーチェ「……辛かった、でしょうね……」

リュノ「後ろ指を指されながら、それでも国の為に民の為……」

ネーロ「はい……ですが、エルクラッド様は次々に成果をあげることで、潔白とその手腕を示したのです!」

アルテミシア「……」

ネーロ「……アルテミシア様?」

アルテミシア「……そう、潔白です。兄殺しについては……」

ネーロ「え……?」

アルテミシア「……これは、恐らく私以外誰も知らないこと」

アルテミシア「噂はあっても、誰も確証は得られないこと……」

アルテミシア「クリスも、ユリーカも……セレスティアも、ネーロも、誰も知らないこと……」

一同「「……!?」」

アルテミシア「……エルクラッドの黒い噂は、もう一つありました」









アルテミシア「――ローレシアの死因は、他殺」





アルテミシア「――そして彼女を手にかけたのは、他でもないエルクラッド」

アルテミシア「――こちらの噂は『真実』。そして、これがローレシアの末路です……」




ネーロ「―――ッ!?」

クリス「……!」

ユリーカ「そ、そんな……!?」

セレスティア「……」


――

※アルテミシアとの対談2/3※


※自由安価・アルテミシアとしたいこと、聞きたいこと※

↓1~3多数決コンマ

エルクラッドの変化について

――



リュノ「じ、自分の手で性格はともかく他は完璧な奥さんを……?」

リアローズ「どうして……」

ユリーカ「も、もしかしてセレスティア姉様に酷いことをしたのを知って……!?」

アルテミシア「……理由までは、わかりません」

アルテミシア「あの日私が目にしたのは……」



アルテミシア「――幾度となくローレシアに剣を突き刺し続ける血塗れのエルクラッドと」

アルテミシア「――何故、といった驚愕の表情のまま事切れたローレシアの遺体と」

アルテミシア「――そして彼の親友でもあった宰相の遺体でした」



一同「「……!」」ゾクリ…

ユージーン「な、なんでそんなとんでもない現場に宰相まで……?」

マリリン「それ以前に、こんなことが明らかになれば……!」

ネーロ「エルクラッド様が、そんな……!」

アルテミシア「……ええ。公国は貴族の国。国政に口を挟みたがる人も多い……」

イアン「……このことは、秘密裏に闇に葬られたと?」

アルテミシア「はい。二人とも、賊に襲われたということにされた筈です」

ユージーン「はは、金で雇われた傭兵の仕業とかにされなくて良かったと言いたいところだが……」

ジーク「一体、何が……」

アルテミシア「……」チラ…

アルテミシア「……少し、その前の状況を語るべきですね」

アルテミシア「おそらくそれこそが、エルクラッドを凶行に走らせた理由でもありましょう……」

ネーロ「……!」

アルテミシア「で、ですが……その……///」

一同「「?」」



アルテミシア「――す、少し大人の話になってしまうといいましょうか……」

アルテミシア「――とても、各国の姫君やユリーカなどに聞かせられる内容ではないといいますか……///」


ジーク(痴情の縺れ、か……)

ジーク(確かに、あまり聞かせられる内容ではないな……)

マリリン「あ、それならご安心を! 私、耳栓を常に持ち歩いているので♪」サッ!

リアローズ「き、聞いちゃいけないことなら聞かない方がいいよね……?」スポッ

リーチェ「必要なことであれば、きっと後でジークさんがお話してくださる筈です」スポッ

リュノ(……大人の話、気になります。耳栓つけたふりしておきましょう……)スッ…

ユージーン「ま、俺らは大人だから大丈夫ってか?」

イアン「あ、ああ。だがミナは……」

ミナ「わ、私ももう大人なのですよ? それに、この戦争にも関係あるのであれば……受け止めるべきだと思います」

ジーク「……確かにな」

ネーロ「……そうですね。覚悟を、決めなければ」

クリス「私達も、逃げるわけにはいかない。それでいいなセレスティア?」

セレスティア「勿論です」

クリス「だが、ユリーカだけは駄目だ。マリリン将軍、こちらにも耳栓を――」





ユリーカ「大丈夫です! セレスティア姉様に大人の事情ということも沢山教えて頂きましたから!」

ユリーカ「えっと、確か寝室に女の人一人で男の人が二人の状況は寝取――」






セレスティア「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!? 駄目ユリーカ、お母様の前で……!?」

一同「「」」




アルテミシア「……セレスティア?」

セレスティア「!?」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

夜レベル低め、控えめ清楚なアルテミシアのお怒り

50>41

※基準値を下回った為、お咎め無し

――


アルテミシア「……ごめんなさい」ポロ…

セレスティア「え!?」オロオロ…

アルテミシア「せめて、私が傍にいてあげていれば……」

セレスティア「あの、その……これはお母様のせいではないといいますか……」アセアセ

セレスティア「ただ私のジーク様への想いが昂ぶりすぎた結果といいますか……」

セレスティア「もしジーク様に想い人がいても、この身体で奪って――」

クリス「セレスティア! 口を閉じろ!」バッ!

ユリーカ「?」ミミセンイレラレ

セレスティア「も、勿論今は悔いていますし、ジーク様にそのようなことをするつもりは……」

アルテミシア「……」ウゥ…



アルテミシア「――わかっていますよ、セレスティア……」ギュ…



セレスティア「あ……」

アルテミシア「わかっています。それもきっと、ローレシアの呪術のせいなのですよね……?」

セレスティア(……そうなのかもしれませんけど、色々な本を読み漁ったのは私自身なんですの……)ダラダラ…

アルテミシア「もう、だいぶ遅くなってしまったけれど……いつか、私とそういったお勉強もしましょうね?」

セレスティア「は、はい!」

セレスティア(……女子会で皆さんから引かれてしまうくらいの知識を既に会得してしまっていることは明かせません……)

アルテミシア「そう……ローレシアのせい。大元は、私のせいではありますが……」

セレスティア「え?」

アルテミシア「ローレシアは、完璧に近い人間でした。ですが……淑女ではなかった。『愛』を持ち合わせていなかったのです」




アルテミシア「――彼女はエルクラッドを裏切り、宰相と肉体関係を結んでいた」

アルテミシア「そして宰相との間にできた子を彼の子と偽っていたのです」




一同「「……!!」」

イベント途中ですが今日はここまで
ローレシア(正妻)のスペックはアルテミシア(側室)の対になるようにしてあるため、
ローレシアは巨乳かつ高めの夜レベルの持ち主だったりします

そして不貞の場面ですが、宰相(エルクラッドの幼馴染の親友)の名前だけ募集したいと思います(故人に設定をつけたいという方がいれば設定も大丈夫です)
(本来、これも語られざる予定でしたが、名前無しだと少しやりにくいため)

本日もありがとうございました!

おつおつ

名前:サイアス
設定:エルクラッドの宰相。親友のエルクラッドを常に支えていた良き理解者だったが、自分より秀でた才を持っていたエルクラッドに嫉妬心も持っていた(本人は自身の嫉妬心を嫌悪していた)。
実は二人の結婚前から既にローレシアに惹かれており、ある時遂に耐えられずにローレシアと関係を持ち子供まで作ってしまった。

ローレシアの子供は産まれる前で母体ごと始末されたのか、それとも既に産まれていて今もどこかで生きているのかさてどっちだ

こんばんはー

>>337
ローレシアの子は生まれた後にエルクラッドの手で殺害されています

まさか宰相案全てに設定をつけてくださるとは……
故人で出番も無いため、ここはコンマ判定で決めたいと思います
判定後に本編ゆったり再開です

↓1コンマ二桁

01~33:サイアス
34~66:エドガー
67~99:ストレイン

コンマ02

01~33:サイアス

※かつての宰相はサイアスとなりました

それでは本編もゆったり再開

イアン「それが、大公の乱心の理由だと……?」

ミナ「愛を裏切られることは、辛いでしょう。ですが……」

マリリン「自分だってアルテミシア様がいるのに……」

ユージーン「まだ、何か裏があるって感じかねぇ……」

アルテミシア「……公国は、貴族は、外聞を気にします」」

アルテミシア「セレスティアが呪われた子と蔑まれ、公国内では私を快く思わない者も増えて来ました」

アルテミシア「幸いと言うべきなのか……クリスとユリーカはローレシアの毒牙にはかからず、立派に育ってくれた」

アルテミシア「そのお蔭で、私を処刑しようという話は立ち消えとなったのですが……」

クリス「母上……」

アルテミシア「やはり、そんな女が大公の傍にいるべきではないという貴族が大半でした」

アルテミシア「そしてエルクラッドは、私の身を守る意味も込めて、この別邸と教会を用意してくれたのです」

ミナ「神の御力、光で呪いを防ごうと……?」

アルテミシア「ええ……」

アルテミシア「そして、セレスティアの呪いを解く為に奔走もしていました」

セレスティア「お父様……」

アルテミシア「セレスティアは大人しく、また文武に優れていた為に殺されることは無く、専用の部屋を与えられました」

ジーク「……」

アルテミシア「エルクラッドは、大公として公国をまとめつつ、私達を守ろうとし……」

アルテミシア「そして周りの貴族達、正妻であるローレシアの顔を立てる為にも、奮闘してきたのです」

アルテミシア「ですが……彼は働き過ぎた。無理を、し過ぎていました……」

アルテミシア「ネーロ、あなたはあの頃のあの人の理想を……憶えているかしら?」

ネーロ「……最終的には、全ての国と人が豊かになる世界の実現、です……」

ジーク「それは……」

アルテミシア「はい。とても容易には実現できない理想です」

アルテミシア「それでもエルクラッドは、本心からそれを望む……優しく真っ直ぐな人だったのです」

アルテミシア「……私という異物がいなければ、或いは……ローレシアと共に……」

セレスティア「……」

セレスティア「……呪術は、その込めた想いに大きく左右されます」

セレスティア「その想いの方向さえ間違えなければ、大切な人達を守る力にもなりますの」

セレスティア「でも、私に植え付けられたあの力は……」ブル…

セレスティア「元来の私の性格もあったのかもしれませんが……その本質は身を持って理解しています」

セレスティア「――『圧倒的なまでの自己中心的かつ排他的思想』……」

セレスティア「もしお母様がいなくても、きっとお父様は苦しまれたと、私は思います」

クリス「そうですね。それに母上がおられなければ、私達もこの世にいない」

ネーロ「……以前も申しましたが、アルテミシア様は間違っていません」

アルテミシア「……ありがとう」ジワ…

イアン「しかし、わかりませぬ。それほどの思想を持ち、行動力があった大公が……」

アルテミシア「……彼の思想は、そのまま公国内にも適用されています」

アルテミシア「つまりは――『自分に関わる者全ての幸福』です」

ユージーン「それはちょいと無理が過ぎるんじゃないですかねぇ……」

ユージーン「公国は金に煩い連中が多い。あっちをたてりゃこっちがってなるでしょうに」

ミナ「関わる者全ての幸福は……神ですら為し得ることができません……」

アルテミシア「そう……どれだけ頑張っても、それは難しい道。誰もがわかることの筈」

アルテミシア「あの人は……元々の性格に加えて大公の重責から、背負い込みすぎていました」

ユージーン「……クリス様にもその血が色濃いようですね」

クリス「う……」

アルテミシア「私を守り、セレスティアも治し、幸せに……」

アルテミシア「そして、私達の存在に不満のある貴族を黙らせる手段と、穏健派が望むことは奇しくも一致していたのです」

マリリン「もしかしてそれって……」





アルテミシア「――正妻であるローレシアの懐妊。正式な子の誕生です」




クリス「……」

アルテミシア「貴族達は、エルクラッドにローレシアとの子を望みました」

アルテミシア「正式な妻との間に子があれば、呪われた母子の存在は風化していきます」

アルテミシア「そしてエルクラッドとローレシアの子ともなれば、将来有望間違いなし……」

アルテミシア「私達が存在していても大丈夫なように、公国の未来の為に、彼らはエルクラッドを急かしました」

イアン「急かした……?」





アルテミシア「――連日、ローレシアとの交わいを強要されたのですよ」





ユージーン「れ、連日って……そりゃ、男としては少し憧れはあるかもしれませんが……」

ジーク「……流石に、体力がもたん。大公としての職務、そしてセレスティア達の為の奔走」

ジーク「休むべき時に、休めなかったのではないですか?」

アルテミシア「その通りです。エルクラッドは日々の激務での消耗が激しかった」

アルテミシア「さて休もうかと思えば、宮殿内でくつろいでいて体力の有り余ったローレシアが待ち構えている……」

イアン「む、むう……」ダラダラ…

マリリン「し、搾り尽くされたってやつ……?」ダラダラ…

アルテミシア「彼も、なかなか子に恵まれないローレシアに負い目はあったようです」

アルテミシア「ですので来る日も来る日も、彼女の中に精を放った……」

アルテミシア「それでも何故かローレシアは妊娠することがなく、数年が経ちました……」

ネーロ「エルクラッド様……」

アルテミシア「そしてある日……ようやくローレシアは新たな命を宿しました」

アルテミシア「これにはエルクラッドもローレシアも、貴族達も皆が喜びました」

アルテミシア「エルクラッドも肩の荷が降りたのか、より深く公国の発展に注力していくようになって……」

アルテミシア「セレスティアの問題は依然として解決しない状態でしたが、それでも公国は明るかったのです」

アルテミシア「あの日が、来るまでは……」

アルテミシア「有能な兄に先立たれ、激務ですぐには成果を残せなかったエルクラッドも……」

アルテミシア「それまでの遅れを取り戻すように、兄達でさえもできなかったような改革をしていきました」

アルテミシア「民達がエルクラッドを支持し、多くの貴族達もエルクラッドを認め支援致しました」

アルテミシア「……その中でも一番エルクラッドを支えていた人」




アルテミシア「――それが、当時の宰相サイアス」

アルテミシア「――エルクラッドの、幼い頃からの親友でした」



一同「「!!??」」

マリリン「ま、待って!? 宰相って……」

イアン「まさか大公は、親友にまで手を……?」

ジーク「……そのサイアスという男と、ローレシア」

ジーク「信じていた親友と尽くしてきた妻に同時に裏切られたことで、大公は心の何処かを壊したと?」

アルテミシア「……私は、そう考えています」

アルテミシア「サイアスは……とても優秀で、真面目な人でした」

アルテミシア「私もエルクラッドと一緒に、彼とよく談笑したものです」

アルテミシア「……」

アルテミシア「彼はよく、エルクラッドに勝負を挑む……好敵手のような関係でもありました」

イアン「それほどの親友と、何故……」

アルテミシア「ですがどんな勝負も、いつもエルクラッドが一枚上手でした」

アルテミシア「サイアスは負けても『お前には敵わないな』と笑っていて……」

アルテミシア「エルクラッドも彼に負けじと、日々の練磨は欠かしていませんでした」

アルテミシア「サイアスは私と一緒の時だけ、どうしてエルクラッドに勝てないのか……」

アルテミシア「どうしてあいつはあんなに凄いんだと、嫉妬のような感情も持っていたようですが……」

アルテミシア「酔いが醒めると、自分はなんて嫌な奴なんだと自嘲して、落ち込んで……」

アルテミシア「すぐに前を向いて、エルクラッドに追いつけるように努力を重ねる、立派な人だった……」

アルテミシア「でも、彼がある日漏らした言葉を……私は覚えています」




アルテミシア「サイアスは――ローレシアに、エルクラッドと結ばれる前の彼女に、焦がれていた」



一同「「!!」」

アルテミシア「私には、あの日何があったのかわかりません……」

アルテミシア「ですが、あの部屋の惨状は……」

アルテミシア「生まれて間もないローレシアの子諸共にサイアスとローレシアを殺害したエルクラッドの、あの時の表情は……」

アルテミシア「とても……冷酷で、無感情で……」ブル…

アルテミシア「私はその場から、逃げ出しました……」

アルテミシア「それからです。エルクラッドが、公国の発展に取りつかれたような政策ばかりをうちあげ……」

アルテミシア「そして……」

アルテミシア「そして……ついに今回の戦争が、起きてしまったのです……」ポロポロ…




クリス「……」

セレスティア「……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

子供達の感知

1クリス
50>25

※基準値を下回った為気がつけず

2セレスティア
90>50

※基準値を上回った為、感知!

――


セレスティア「……お母様、少しだけよろしいですか?」

クリス「セレスティア?」

アルテミシア「な、なんですかセレスティア?」

セレスティア「お父様は……今の状態になる前、そのサイアスさん達を殺害するまでは純粋に公国の為に尽くしていた」

セレスティア「お母様のことも、そして私のことも……気にかけてくれていた」

アルテミシア「ええ……」





セレスティア「――ローレシアからお母様を遠ざけようとしていたお父様なのに」

セレスティア「――どうして、お母様はお父様の凶行の瞬間を目撃できたのですか?」



一同「「……!!」」

アルテミシア「……あの日『私はローレシアに呼び出されていた』のです」

セレスティア「え!?」

アルテミシア「とても上機嫌で……クリスにもユリーカにも手出しをされていない状態で……」

アルテミシア「――『いいモノを見せてあげるから、夜中に私達の寝室にいらっしゃい』と……」

アルテミシア「立場的にも私は逆らえませんから、彼女の言葉に従い……」

アルテミシア「そして、時間通りに訪ねた時には、もう……」

アルテミシア「まさか、サイアスと自分がエルクラッドに殺される場面がいいものだとは思えません」

アルテミシア「それにあの時のローレシアの表情……」

アルテミシア「『彼女にとってもあの日は予想していなかった結末』だったのではないでしょうか……」

アルテミシア「いずれにせよ、あの日からエルクラッドが狂ってしまったのは間違いありません」

一同「「……」」


ジーク(公国の闇は深そうだな……)


――

※アルテミシアとの対談3/3※


※自由安価・アルテミシアとしたいこと、聞きたいこと※

↓1~3多数決コンマ

ゾロ目によりゼルガーとベルゲについて

――


アルテミシア「私でお話することができるのは、このくらいでしょうか?」

アルテミシア「エルクラッドがああなってしまってからは、顔を合わせたこともないのです」

アルテミシア「今の彼が何を想い、どうしてここまで狂ってしまったのか……」

アルテミシア「できることならば、彼の本心を知りたい……」

アルテミシア「でも、セレスティアが救われたというだけでも、私は……」

セレスティア「お母様……」

ジーク「……アルテミシア様、最後に一つだけよろしいでしょうか?」

アルテミシア「な、何でしょうか?」

ジーク「戦や政から離れた場所で暮らしていた貴方では知らないかもしれませんが……」


ジーク「――現在の公国将の残る二人。ゼルガーとベルゲについてなにか御存じではありませんか?」


アルテミシア「……」

ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁
↓3コンマ二桁

ゼルガーとベルゲについて(ゼルガーのみネーロの援護有)

1ゼルガー
75>28

※基準値を下回った為詳細は知らず

2ベルゲ
75>51

※基準値を下回った為詳細は知らず

ネーロの知るゼルガーとエルクラッド

97>75

※基準値を上回った為、ゼルガーとエルクラッドの過去を一部把握済

――

判定を取った辺りで今日はここまで
ゼルガーは少し過去描写追加、ベルゲは多分このままだと追加は難しいかな……
この後は森国での最後の自由行動2回→全体スキル獲得鍛錬→公国への出陣
となります

本日もありがとうございました!

こんばんはー

遅くなりましたが、過去ゼルガーの話からちびちび再開です

――


アルテミシア「……ごめんなさい。私ではその人達のことはわかりません」

アルテミシア「お力になれず、申し訳ありません」

ジーク「いえ、こちらももし情報があればと思っただけです」

ネーロ「……」

ネーロ「ゼルガー将軍のことでしたら、私が少しお話できます」

アルテミシア「ネーロ?」

ネーロ「……とはいえ、その強さや用いる策はお話できませんが」

イアン「公国への忠義の為か。素晴らしい心がけではあるが……」

マリリン「ううん……違うよ。多分、ネーロちゃんが言いたいのは……」

マリリン「あっ、もう大丈夫そうならリアローズ様達の耳栓も取っていいかな?」

リアローズ「ひゃ……!?」スポッ!

リーチェ「んぅ……!?」スポッ!

ユリーカ「わっ、びっくりしました!?」スポッ!

ジーク「……聞かせて大丈夫な内容なのか?」

マリリン「あ、ごめんごめん。ネーロちゃんは喋りたくても、喋れないんだと思うよ」

ジーク「何?」

ネーロ「……ゼルガー将軍は公国六将の筆頭。最も智略と戦闘に秀でた人です」

ネーロ「この道を私が選んだ以上、お話すべきだということはわかっています」

ネーロ「ですが……」


クリス「――あの男は、味方にすら正確な情報を伝えないことがある、でしょう?」


ネーロ「……その通りです」

クリス「私もゼルガーの策に嵌り、結果としてフリーデシルト様達にお詫びしきれない事態を招いてしまった……」

クリス「ここでゼルガーの詳細な能力を聞けたとしても、それが正しい……本当の力かは判断できません」

ジーク「情報に踊らされ、俺達が手痛い損害を被る可能性があるということか」

クリス「はい。ネーロ将軍は信頼されていたようですが……」

ネーロ「それも、絶対ではありません」

ネーロ「現にゼルガー将軍の扱う特殊な魔法の一つは……私以外の六将にも明かしていないそうですから」

ネーロ「さらに強力な魔法はエルクラッド様にしか明かしていない可能性も、十分にあるということです」

ネーロ「ですから、私でもお話できることは……かつてのエルクラッド様とゼルガー将軍の関係くらいになります」

マリリン「え? なんでネーロちゃんあいつの過去知ってるの?」

ネーロ「ゼルガー将軍のエルクラッド様への忠誠心には、私も驚かされますから……」

ネーロ「以前、招かれた時に聞いてみたのですよ」

ネーロ「ゼルガー将軍は……」


……

――――
―――
――



ゼルガー「さてさて、紅茶の用意もできましたし……」

ゼルガー「チェスの用意もできました。ああネーロさんはそちらの椅子にどうぞ?」

ネーロ「ありがとうございます」スト…

ネーロ「……」キョロキョロ…

ゼルガー「つまらない部屋で申し訳ありません」

ゼルガー「エルクラッド様の為に色々と策を記して残してはいるのですが……」

ゼルガー「使えそうなものから、我ながら愚策と思うものまで、様々です」

ネーロ「こ、この貼ってある紙全てが……?」

ゼルガー「全て、ではありませんね。大部分を占めてしまっていますが」

ゼルガー「そちらの壁のものは、魔導研究の成果を記したものですよ」

ネーロ「こんな研究まで……」

ゼルガー「いやはや、こちらは上手くいくことの方が稀ですがねぇ……」

ネーロ「……ゼルガー将軍程の使い手でも、さらに上を目指されているのですか?」

ゼルガー「当然です。あなたも、エルクラッド様の為に練磨し今の力を得たのでしょう?」

ネーロ「は、はい。ですが私は転移魔法以外にまるで取り柄がなく当然のことで……」

ゼルガー「くっ……ははははははは!」

ネーロ「ゼ、ゼルガー将軍?」

ゼルガー「いや、失礼……」ククク…

ゼルガー「取り柄が無いから、練磨を続ける……その考えを万人が持てるわけでもありません」

ゼルガー「転移魔法のみ……大変素晴らしいと思いますよ?」


ゼルガー「――私など、火炎系統の魔法しか使えませんからねぇ。あなたの転移魔法に比べたら圧倒的に汎用性に劣ります」


ネーロ「え……?」

ゼルガー「そう、私が扱える魔法は一系統だけです。それも氷や雷、光といった上位の属性でもない」

ゼルガー「ただの火。基本の属性のうちの一つです。湯を沸かしたりごみを焼くのには便利ですけどねぇ」

ネーロ「ほ、本当に……?」

ゼルガー「ええ。私は別に恵まれた素質を持っているわけではありません」

ゼルガー「ジラワーク殿のような特殊な魔法や、あなたの転移魔法には少し羨望の感情すらありますよ?」

ゼルガー「まあ、森国の民でないのに魔法を扱えるという時点で、恵まれてはいるのかもしれませんが……」

ゼルガー「……それに胡坐をかいた連中が、私は嫌いなのですよ。虫唾が走って、どいつもこいつも消し炭にしたくなる……」メラ…

ネーロ「……!」ゾクッ!

ゼルガー「ん?  ああ違いますよ!?」アセアセ

ゼルガー「私が嫌いなのは中途半端な才で満足して鍛錬もろくにしないような連中です」

ゼルガー「あなたは自信の力をもっと世間に広めても許される程に才に溢れている」

ゼルガー「それでいて謙虚で常に練磨を欠かさない。消し炭になんてしませんよ」フッ…

ネーロ「あ、ありがとうございます」

ネーロ「で、ではゼルガー将軍は、他の属性も操る為にこのような研究を?」

ゼルガー「いいえ、違います」

ネーロ「ん……?」

ゼルガー「確かに、相手が使ってきた場合に備えて他属性の知識もそれなりにはありますが……」

ゼルガー「私がより練り上げているのは、生まれ持ったこの力のみ」


ゼルガー「我が真紅の炎をより高みに……!」メラメラ!


ネーロ「ゼルガー将軍! 漏れています!?」

ゼルガー「おっと、これは失礼」プシュゥ…

ゼルガー「とにかく、私はこの属性一つを集中的に鍛えている」

ゼルガー「系統や希少さこそ違いますが、あなたとは似た状況かもしれませんねぇ……」

ネーロ「炎、一筋……」

ゼルガー「そうですとも……」ククク…

ゼルガー「炎は素晴らしい。日々の暮らしには欠かせませんし……」

ゼルガー「敵を骨も残さぬほどに焼き尽くせば何も証拠は残りません」

ゼルガー「夜遅くの読書にも困りませんし……」

ネーロ「本が燃えてしまいませんか……?」

ゼルガー「ちゃんと蝋燭に灯していますよ流石に……」

ゼルガー「そうそう、激しく燃え盛る炎もいいですが、静かな炎も素晴らしいものです」

ゼルガー「いつ消えるかもわからない、蝋燭の儚げに揺らめく炎……これも美しい」

ネーロ「本当に、炎への拘りがお強いのですね……」

ゼルガー「ええ。あ、暖を取る時もにも便利ですよねぇ」

ネーロ「あの、もしかして……」


――

フレーバー判定
↓1コンマ二桁

ゼルガーお洒落レベル

24(マリリンの見立ては正しかった。色彩の暴力のNOTお洒落さん)

――

ネーロ「もしかして、そのマントや髪型もより炎に近づく為にあえて……?」






ゼルガー「え? これは普通にいいデザインだと思ったから着ているだけですが」





ネーロ「」

ゼルガー「ああ、でも言われてみれば確かに揺らめく炎のように見えなくもないですねぇ……」

ゼルガー「そう思うと、ますます愛着がわいてきてしまいますよ」

ゼルガー「あ、ちなみにマントだけでなくその下の服もなかなかいいデザインでしょう?」バサ…





ネーロ(赤っ……! め、目が痛いぃ……!?)ジワァ…




ゼルガー「いやぁ、炎のおかげだとは思うのですが、私は赤い色のものも大好きでしてねぇ……」

ネーロ(よ、よかった……部屋の中まで真っ赤だったらと思うと……)

ゼルガー「実は、部屋の内装も真っ赤に模様替えしたのですよ」

ゼルガー「残念ながら、この大量の紙を貼りつけたらほとんど見えなくなってしまいましたが……」ペリペリ…

ゼルガー「剥せばご覧の通り、ほら!」


赤い壁「……」ギラァ!


ネーロ(うぐぅ……!)プルプル…

ネーロ「な、なるほど……」ゴシゴシ…

ネーロ「ですが、炎魔法一つだけでゼルガー将軍は六将になられたのですか?」

ゼルガー「単純な戦闘ではそうですねぇ。一応、接近戦もできるよう鍛えてはありますが……」

ゼルガー「あとは……少し気恥ずかしいですが、智略といったところでしょうか」

ネーロ「……感服致します。それで今の地位にまで登りつめるなど、容易なことではなかったでしょう?」

ゼルガー「……そうですねぇ」



ゼルガー「――あの日、エルクラッド様にお会いできていなければ……」

ゼルガー「――私は今頃はどこかで落ちぶれるか、野垂れ死んでいたことでしょうし」



ネーロ「エルクラッド様と、ゼルガー将軍の過去……」

ゼルガー「何、私のことなど大したものではありませんよ」

ネーロ「ですが、気になります。もしかして、ゼルガー将軍もエルクラッド様に命を?」

ゼルガー「あなたほど危機的状況ではありませんでしたが……」

ゼルガー「そうですね。ある意味で、命を救われたのかもしれません」

ゼルガー「私の人生観を、変えてくださったのですからねぇ……」

ネーロ「……」ジー…

ゼルガー「……別に、面白い話ではありませんよ?

ネーロ「構いません。エルクラッド様の素晴らしい行いに興味があるのです」ワクワク

ゼルガー「クク、私の過去ではなくエルクラッド様目当て……相変わらずあなたは正直で気持ちがいい」

ゼルガー「まあ実際に私の過去などなんでもないものですから、当然と言えば当然の言葉ですが」

ゼルガー「……そう、あれはまだ私が、学生だった頃ですねぇ……」


――



【公国・魔導学院】


若ゼルガー「……」カリカリ…


学生1「おい見ろよ、またあの落ちこぼれ勉強してやがるぜ?」

学生2「使える魔法一種類だけで、なんでここに通れたんだあいつ?」

学生3「親の力だろ? ここは公国でも魔法を扱える者が集まる、選ばれた者の中のさらに一握りがこれる場所だぜ?」

学生1「入学は誤魔化せても、試験結果は誤魔化せないってか?」

学生2「今の試験は簡単なのになぁ。あんな必死に勉強しちまって可哀相に」

学生3「俺らは合格を貰えてる。これから優雅にティータイムにしようぜ」


ハハハハハ!



若ゼルガー(ふん……)

若ゼルガー(確かに私は火を操るぐらいしかできないさ)

若ゼルガー(だがそれでも、他属性の知識がないわけじゃない)

若ゼルガー(試験だってお前らと同じように合格している。立場は同じだ)

若ゼルガー(だが、確かに才はお前達に劣っているだろう。ならば追いつくには、授業以外にも学ばねばならない)

若ゼルガー(お前達は才能の上に胡坐をかき、怠惰な生活をしている。ならば、私でもいつか追いつける筈だ)

若ゼルガー(人生は有限。されど学ぶべき知識は無限。有限のこの時を生かさないでどうするというのだ……?)


他属性魔法書「……」


若ゼルガー(……理解はできるが、詠唱し上手く操れない)

若ゼルガー(それに上手くいったとしても、魔力消耗が大きすぎる。無駄な魔力を流してしまっているということだ)

若ゼルガー(くそ、やはり私の血は、素質はないということなのか……)

若ゼルガー(……いや、諦めては駄目だ。いつか私もあらゆる魔法を操ってみせるぞ……!)




???「ん? あの青年は……?」

教師「ああ、彼はなんといいましょうか……」

教師「我が学院の下層といいますか、その……」

???「……」

???「……」コツコツ…

教師「あ、どちらへ!?」

若ゼルガー「……ここを……こうして……」ブツブツ…



???「随分と熱心だな」



若ゼルガー「っ!? だ、誰だお前は!?」バッ!



若エルクラッド「おっと、失礼。私の名はエルクラッド・ルミニス・フラウス」

若エルクラッド「この学院には兄に代わりちょっと視察に来たんだ」

若エルクラッド「勉強の邪魔をしてしまって悪かったな」

若ゼルガー(……! 公国でも最大の力をもつ大貴族……!?)

若ゼルガー「も、申し訳ありません! ご無礼を!」

若エルクラッド「はは、構わないよ。私は兄達と比べれば大した力も無いからね」

若ゼルガー「いえ、そういうわけには……」

若ゼルガー「ましてや私のような者に……」

若エルクラッド「ん? 随分と熱心に勉強していたようだが自信が無いのか?」

若ゼルガー「……私の才が、他の者より劣っているのは事実です。それならば、彼ら以上の努力をしなければ」

若エルクラッド「なるほど……」

若ゼルガー「そうすれば、いつかは越えられる。あらゆる魔法を操ることも、きっと可能な筈なのです!」

若エルクラッド「……それが、君の夢であり、努力を欠かさない理由か?」

若ゼルガー「はい!」


若エルクラッド「――では、そうして手に入れた力で、君は何を為したいのかな?」


若ゼルガー「……え?」

若エルクラッド「あらゆる魔法を操り、君を馬鹿にした学生たちより優越感を得たいのか?」

若エルクラッド「それともその魔法で彼らを葬り去りたいのか?」

若ゼルガー「そ、それは……」

若エルクラッド「……私も人の事を言えないそうだが、今の君は少し焦っているように見えるな」

若ゼルガー「っ……! 私は、火炎の魔法しか扱えないのです! 焦るのも当然でしょう!?」

若エルクラッド「魔力は、生まれた瞬間からその量と司る属性が定められてしまっている」

若エルクラッド「中には例外も存在するようだが、人はその理からは逃げられない」


若ゼルガー「……!」ギリ…!

若エルクラッド「無理に身体に合わない魔法を使おうとすれば、余計な魔力を消耗する」

若エルクラッド「それでもなお無理に使っても、大した効力は得られないばかりか……」

若エルクラッド「酷い時には、暴発して自分が吹き飛ばされるぞ?」

若ゼルガー「そ、そこまでは……」

若エルクラッド「それがあるんだ。私も通った道だからな……」ウンウン

若ゼルガー「え……?」

若エルクラッド「いやな、私も兄を支えるには色々な魔法が使えればいいと単純に考えた時期があった」

若エルクラッド「そして無理に無理を重ねて、四属性まで同時に発動させようとして……大爆発を引き起こしてことがある」

若エルクラッド「宮殿の一部が吹っ飛んでしまったね。いやぁ、あの時は酷く怒られたものだよ」

若ゼルガー「」

若エルクラッド「……無茶は駄目だ。君の魔力の性質は、複数の属性を扱うには向いていない」


若エルクラッド「――だが、これだけ長時間唱え続けることができる、魔力の最大量は凄まじい」

若エルクラッド「――間違いなく、私よりも優れているよ。断言しよう」

若ゼルガー「ほ、本当ですか!?」

若エルクラッド「ああ。羨ましいくらいだ」

若ゼルガー「でも、もしそれが本当でも……一つしか使えなければ……」

若エルクラッド「……」

若エルクラッド「君の勤勉さは目を見張るものがある」

若エルクラッド「だが、大切なのはその学んだ力を何に活かすかだ」

若ゼルガー「私の知識を、活かす……」

若エルクラッド「それに、一つのことしかできないことも悲観することじゃない」





若エルクラッド「――ただ一つの道を極めれば、それだけでも立派な力になるんだ」





若ゼルガー「……!!!」

若エルクラッド「私も、昔から公国と世の中の豊かな生活のこと以外考えられないからな!」

若エルクラッド「私の道も一つ。君とは似た物同士かもしれんな」ハハハ!

若ゼルガー「エルクラッド……様……」



――

イベント途中ですが今日はここまで
以前挙がっていた実はゼルガー本当はお洒落なんじゃないか、ということはありませんでしたね……
明日か明後日には自由行動安価に移りたいところです

本日もありがとうございました!

一応ネーロはゼルガーと同じく『エルクラッドのため』の志の上での寝返りだから(震え声)
そういえばカタリナ奪還に成功したけど森国兵メンタルどうなるんだろ

・カタリナ奪還出来たけど戦いは出来ない→カタリナを守るために今こそ奮起する
・カタリナ奪還出来たけど戦いは出来ない→『もう駄目だ……』と更に意気消沈
のどちらかだと思うけど、これまでのメンタル面での体たらくを見ると後者になりそうなのが怖い

やっぱ敵でも芯がある奴は好きだな
しかしゼルガーこれもしかして顔以外全身真っ赤コーデなのか?

決戦近づいてるぽいけど自由行動で単に姫達とのスキンシップとかでも大丈夫?

公国道中でも交流とかは入れられそうだけど、安心出来る状況の自由安価だと今回が最後かもだから純愛系の交流はここで入れたいね
幸い全体スキル獲得のための鍛練(マリリンの未修得スキル1とミナの未修得スキル2)は確定で入るし

こんばんはー

>>387
実はもう後者確定していたりします(白目)

>>388
赤い手袋やブーツを想定しているので、顔面以外本当に赤一色です

>>389>>390
大丈夫です。公国内での交流も可能……というか先に明かしてしまいますと

★★『転移滅葬』★★
戦闘開始時、最速起動
敵対象が一人かネームレス敵兵だった場合、敵のあらゆるスキルの発動を許さず
自動的に勝利する。さらに対象を任意の場所に転移させることができる
このスキルは自身の耐久値が1以上減っている場合、成否判定を行うようになる

↑ネーロが完全にこちら側(ベルゲに捕われずカタリナ救出)についたため、
公国内の戦闘はボス戦以外完封可能になっています(白目)
(ネーロの弱点である奇襲もジークが防げてしまうため)

ただそれでも森国内での交流をしたいという方もいらっしゃるかもしれませんので、
最後の自由行動を自由安価交流×3にしておこうと思います

遅くなりましたが自由行動決定まではいけるかな?

――


ゼルガー「――それから、私は無理に他属性にまで手を出すことをしなくなりました」

ゼルガー「ひたすらに己が持っているこの火の力を高め続けた」

ゼルガー「そして、その力の行く先はエルクラッド様……あのお方の為だけに使おうと心に決めたのです」

ネーロ「そんなことが……」

ゼルガー「エルクラッド様のお言葉は間違っていなかった。現にネーロさんは転移の道を極め、六将となっている」

ゼルガー「この私もね……」ククク…

ゼルガー「それが魔法であれ武術であれ想いであれ……一つの何かを真っ直ぐに突き進むことは大変ですが、だからこそ素晴らしい」

ネーロ「ゼルガー将軍はエルクラッド様にお会いしてから道を極めるようになられたようですが……」

ネーロ「その学院内では、やはり肩身の狭い思いを?」

ゼルガー「いいえ? 私は勉強する内容を絞って、エルクラッド様という目標を持っただけですからねぇ」

ゼルガー「外部の者からすれば、然程変化は無かったでしょう。胡坐をかいた連中も変わることはありませんでしたから」

ネーロ「ゼルガー将軍と、エルクラッド様にしかわからない変化……」

ゼルガー「そう言われるとなんだか気恥ずかしいですが……」

ゼルガー「少し変化が現れたのは……もう私が卒業するくらいの頃ですかねぇ?」

ゼルガー「魔導の扱いに慣れた……加減を知っただろうということで、生徒同士の実戦試験がありました」

ゼルガー「クク、これがまたなんの因果か、私を一番見下してきた男が対戦相手でしてねぇ……」

ゼルガー「『お前が火炎魔法しか使えない落ちこぼれなのは知っている。私の水魔法の前に勝ち目はないぞ?』などとほざいたので……」

ネーロ「ので……?」

ゼルガー「周囲に見せびらかす様に放たれた彼の上級水魔法……大波を私の下級火炎魔法、火球一発で貫いてやりましたよ」ククク…

ネーロ「そ、そこまで圧倒的に……」ゾクリ…

ゼルガー「誰もが驚いていましたねぇ。ただ一方的になったのも、彼が戦術を間違えたからです」

ネーロ「間違えた?」


ゼルガー「はい。確かにあの大波に相対すれば威圧感から竦んで動けなくなる者もいるでしょう」

ゼルガー「ですが同時に、彼は自身の魔法で私の姿を目視できなくなっている」

ゼルガー「それに加えて無駄に高く広く波を広げたものだから、一か所あたりの波の層が薄くなっていた」

ゼルガー「私の炎を警戒するのであれば、同じ上級水魔法でも雨を降らせるべきでした」

ゼルガー「互いの目視は可能ですが、水魔法を使えない私は雨で動きを制限されていたかもしれない」

ゼルガー「服や燃えやすいものも濡れれば上手く燃えない……私は不利になっていたということですよ」

ゼルガー「ま、彼では何年経っても見た目の派手さに囚われて地味な雨は選ばなかったでしょうけど」ククク…

ネーロ「戦いに派手さは不要ですものね。味方の鼓舞にはなるかもしれませんが」

ゼルガー「その通りです。さて、私の昔話はこれで終わるとして……」コト…

ゼルガー「そろそろ、一局お相手願いましょうかネーロさん?」

ネーロ「は、はい!」

ゼルガー「先手はお譲りしましょう。そちらの白い駒がネーロさんのものです」コト、コト

ゼルガー「……ところで、なんで白と黒なんでしょうね? 私なら赤く――」

ネーロ「準備できました!」

ゼルガー「おや、やる気十分のようですね。それでは見せて頂きましょうか、ネーロさんの一手目を」

ネーロ「……」ゴクリ…

ゼルガー(ふふ、さあどのように攻めて来ますか? 私でも思いつかない一手があれば、それは頂きたいところですねぇ)

白兵駒「……」

ネーロ「……」グッ!

ゼルガー「……ん?」


シュイン!


カツーン!


黒王駒「」コロン…


ネーロ「――ポーンをゼルガー将軍のキングの位置に転移」ドヤ


ゼルガー「駄目ですよネーロさぁん!? これは反則です!」ガタァン!

ネーロ「ですがゼルガー将軍、戦は勝たねば意味が無いと」

ゼルガー「これは駒遊びだからいいんですよ! 転移魔法は禁止です!」

ネーロ「……真っ向勝負では相手にならないと思いますが」

ゼルガー「あー、では私の初期駒を減らしましょう。ポーンを半分にし、ビショップとルークも一体ずつ……」

ネーロ「……ただ使わない駒をどけているだけなのでは?」ジー…

ゼルガー「うーん……私の普段のものいいのせいなんでしょうけど、用心深いですねぇネーロさん……」



――
―――
――――

――


ネーロ「……ということがありました」

マリリン「ふーん、あいつがねぇ……」

ユージーン「あいつ熱い奴なのか冷たい奴なのかわっかんねーな……」

ネーロ「エルクラッド様の為に動かれていることだけは確かです」

ネーロ「自身の道も、忠誠も、ひたすら一筋に貫き通す……」

ネーロ「エルクラッド様の為であればどんな冷酷なことでもできる。それがゼルガー将軍です」

ジーク「公国の発展の為に。ただこれだけを貫くエルクラッドの道にも従わない道理はないということか」

ユリーカ「で、でもそれじゃあおかしいです!」

ユリーカ「昔のお父様はまだ、他国の方のことも考えておられたのですよね!?」

ユリーカ「それなら、その道を貫いてくれても……」ショボン…

クリス「……父の豹変はあった。だが、最終的な目標は公国の為……何も変わっていないんだ」

アルテミシア「あの人のことを評価してくれるのは嬉しいけれど……」

アルテミシア「ゼルガー将軍もいつの間にか、エルクラッドの思想ではなくエルクラッド自身に酔ってしまったのでしょう……」

ネーロ「……耳が痛いです」

クリス「しかし……なるほど」

ネーロ「?」

クリス「ゼルガーはつまり、道を貫く者には少しは心を許すということなのでしょう」

クリス「だから……セレスティアにも、秘密裏に協力をしていたりした」

セレスティア「う……私の貫く道と言いますと……」チラ…

リアローズ「……」コクリ

リーチェ「……」コクリ

セレスティア「……」ハァ…

アルテミシア「……大丈夫ですよ、セレスティア」

セレスティア「お母様……」

アルテミシア「あなたには、これからがあるのですから……」

アルテミシア「さっきの件も含めて、いつかユリーカとも一緒に……」

セレスティア「はい……!」

セレスティア「……お母様、私達はジーク様達と共にもう一度公国に向かいます」

セレスティア「そして、お父様を……エルクラッドを、止めてみせます」

セレスティア「大切な人達の為に、私自身の意志で」

クリス「私も、微力ながら」

クリス「全ての公国の民が現状に納得しているわけではないことも、知ることができました」

クリス「この子の、ユリーカの考えを支持してくれる者もいるのです」

ユリーカ「……嬉しかったです。笑われることの方が、多かったから……」

ユリーカ「……笑う人の気持ちも、わかっちゃうんです。本当の戦争は、こんなに残酷なんだって……」

ユリーカ「薬じゃ治せない傷を負って亡くなってしまう人も多くて……でも、だからこそ……!」

アルテミシア「……本当に、立派になって」

アルテミシア「あの人が今もあの頃のままだったら、きっと喜んでくれたでしょう」

アルテミシア「……何もできない無力な母は、ただ祈ることしかできません」

アルテミシア「教会はここにはないようですが、それでも……」

ミナ「神は、いつも私達を見守ってくださっています」

ミナ「アルテミシア様の祈りも、きっと……」

アルテミシア「……ありがとうございます」



アルテミシア「……皆様、どうか子供達のこと……よろしくお願い致します……!」フカブカ…



ジーク「……傭兵の誇りにかけて、必ず」




……

――

――

……


【森国・地下拠点】


ジーク(現状、俺達は大公エルクラッドについて得られる情報は手に入れ終えた)

ジーク(大公の身に、何があったのかはわからない)

ジーク(だが、過去は過去。今現在戦争を引き起こしている男なのは間違いない)

ジーク(今回の戦争で実質的な被害の原因ともなっている六将筆頭ゼルガー)

ジーク(自身の命さえ駒として扱える、敵ながらに確かな忠誠心を持つ難敵)

ジーク(そして……私情は挟むべきではないが、この手で叩き斬りたい六将ベルゲ)

ジーク(奴が扱うのは薬毒にメイスによる打撃と回復魔法。そして……捕虜への非道の数々)

ジーク(可能であれば、奴の収容所の捕虜も助け出したいが……)

ジーク(考えることは、山ほどある)

ジーク(戦いの日は近い。今はどう動くべきだ……?)

ジーク(カタリナはなんとか、ベッドから起き上がる程度までは回復できたらしいが……)



※森国最終交流1/3

※ジーク傭兵団の面々、クリス、ユリーカ、ネーロ、アルテミシア、マリリン親衛隊
 カタリナ、ソウキ、エーテル、アッシュとの交流が可能です

自由行動多数決コンマ
↓1~5コンマ二桁(日付変更まで埋まらなかった場合その時点で受付終了)

無事だったカタリナに甘えようとするもまだ本調子じゃないから自重するエーテル
安心感欲しさで代わりにジークに抱きつくがそれを姫が見ていて…?

コンマゾロ目により
姫達やエーテル、ネーロと一緒にカタリナのお見舞い
ですね

短いですが次の行動が決まったあたりで今日はここまで
なお森国兵の士気に関してですが、カタリナ様帰ってきたうおー!からの
カタリナ様魔力ほとんど奪われてるもう駄目だおしまいだぁ……な流れです
カタリナの力を知っているからこそ、その力まで奪われたことに対する絶望のような

本日もありがとうございました!

おつおつ
そこで姫達が鼓舞するってわけですよね?ね?

おつおつ
個人的にはカタリナに助けられたアッシュ君が奮起したら熱い

>>410
そんな怪物を一応戦闘不能というか強制離脱できるだけでもやばいけどな……
てかこれでベルゲやエルクラッドもワンパンできるのでは

あと流れ的に>>399もお見舞いに混ぜれませんかね?森国いるうちにできるだけエーテルちゃんとも交流したい

こんばんはー

>>406>>407
出発前に鼓舞する流れになっています
流石にどうにかしないとエーテルとマリリン親衛隊はお通夜ムードの国を
防衛し続ける苦行になりますからね……

>>411

★『絶対忠誠』
大公エルクラッドと共に戦闘を行う時、自身に+200の補正を加える
このスキルを持つ者は大公エルクラッド及び六将の名を持つ者とは戦えない

↑ゼルガー及びネーロは上記スキルを持つため、転移攻撃が不可
帝龍及びポラリスとシャリオは体躯の関係で即時転移ができない
のでワンキルはできない仕様になっています
(なお特殊状況により、ゼルガーはベルゲに対して攻撃可能とします)

それと確かに>>399も混ぜられそうなので混ぜてみましょうか

遅くなりましたがゆったり再開です

姫達やエーテル、ネーロと一緒にカタリナのお見舞い

――


ジーク(……やはり、カタリナの容態が気になる)

ジーク(なんとか心は砕かれてはいなかったが、あの惨状は……)ギリ…

ジーク(……)

ジーク(……公国に向かう前に、やはりもう一度顔を見ておきたい)

ジーク(傭兵団の仲間を連れて、見舞いに向かおう)

ジーク(とりあえず見舞いの品は林檎や果物でいいのか……?)

ジーク(俺の時もそうだったし……後はリュノが用意してくれた花か)

ジーク(勝手な印象だが、カタリナはどちらも好きそうだしな)

ジーク「よし……」



……



ユージーン「女王様の見舞いに?」

ジーク「ああ、やはり気になってな……」

ユージーン「なんだ大将、姫様達だけじゃなくて年上も好みってか?」ヘラヘラ

クリス「ユージーン、あまりジーク殿をからかうな」

クリス「私としても、その考えには賛成します」

クリス「ですが……」

ジーク「?」

クリス「……私も、そこまで無知ではありませんし、楽観視をすることもできません」

クリス「あのベルゲの管轄下で囚われていたとなれば……尊厳を踏み躙る行為をされたことは想像に容易いです」

ユージーン「……ま、実際クリス様の考える通りだったよ」

ユージーン「大将も気をきかせて、なんとか姫様達には現場は見せていないけどな」

クリス「ああ、なんと取り返しのつかない真似を……」キリキリ…

クリス「これでは私はカタリナ様に詫びようにもどのように詫びれば……」

ユージーン「……大将は信頼を得ているようだが、俺達はまだ遠慮しておくぜ」

ユージーン「あんまり大勢過ぎても騒がしいだろうし、男って存在そのものに怯えちまう可能性あるもんな……」

ジーク「……わかった」


……

――

――

【地下拠点・カタリナの部屋前】


リュノ「お母さんが回復できたっていうのは本当ですか?」ソワソワ

ジーク「ああ、まだ安静にはしている必要があるようだが……」

リアローズ「う、うん。あまり騒がないで静かにしておかないと……」

リーチェ「そうですね。お母様が無事であることがわかればそれだけでも嬉しいです」パタパタ

セレスティア「し、しかし私達も向かって大丈夫なのでしょうか……?」

ネーロ「セレスティア様はまだ姫の位があるからまだしも、私は……」

ジーク「気にするなネーロ。お前の力が無ければ公国に迅速に乗り込むことはできなかった」

ジーク「それにネーロ自身、カタリナのことは気になっているんだろう?」

ネーロ「それは……」

ネーロ「……あの時、私がベルゲ将軍に捕まってさえいなければ」

ネーロ「ジークさんとカタリナ様の力であれば、あの場でベルゲ将軍達に敗れることも……」

ジーク「……俺もカタリナも消耗していた。あの場では、どうあれ誰かが残らなければ逃げることはできなかった」

リュノ「ネーロさん、あまり落ち込まないでください」

リーチェ「そうですよ。そもそもネーロさんが最初に転移していなければ、お母様は知られることなく命を落としていたかも……」

ネーロ「……ありがとうございます」

ジーク「……部屋の入り口を塞ぐのも邪魔になる。そろそろ入ろう」



コンコン…



カタリナ「あいてますよぉ~」



ガチャ…

ジーク「カタリナ、身体の調子は……!?」




エーテル「……」ジワァ…

エーテル「……」オロオロ…




ジーク(部屋に入って真っ先に目には入ったのはカタリナの姿ではなく)

ジーク(相変わらず泣きそうな表情のまま、何かに躊躇った様子で狼狽えるエーテルの姿だった)

ジーク(なるほど、カタリナの家族を除けば最もカタリナを心配していたのはエーテルだ)

ジーク(いても立ってもいられず、俺達より先にカタリナの見舞いに来ていたといったところだろう)


エーテル「……!」ハッ!

エーテル「……」トテトテ…


ジーク「ん?」



エーテル「――ジークさんも、無事……よかった」ダキッ!


ジーク「!?///」


一同「「!?」」


カタリナ「あらあら~、エーテルがそんなに懐くだなんて……」

カタリナ「やっぱりジークはすごいですねぇ~」ホッコリ


???「……」




――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロもベルゲには攻撃出来そうな気がする
てかベルゲこれ持ってないってことはやっぱ完全には忠誠誓って無いんやな

>>417
ネーロも特殊状況で攻撃は可能になりますが、元々ベルゲは自身+配下の混成部隊編成
なので転移滅葬が発動できなかったりします
そもそもこちら側についた今はボス戦での戦闘参加をさせずに下がらせて守る形になります
そして森国終了後の公国判定次第でベルゲの前にゼルガーが立ち塞がるわけで……


姫判定

01~25:リアローズ
26~50:リュノ
51~75:リーチェ
76~00:セレスティア

コンマ18

01~25:リアローズ

――


リーチェ「……エーテルさん、いいなぁ……」ボソ…

リュノ「だ、大胆ですエーテルさん……!?」

セレスティア「わ、私も……///」クネ…


タッ…


三姫「「え?」」


ダキ…


リアローズ「……わ、私もジークさんに怪我がなくてよかったなぁって……///」ギュ…

エーテル「うん……!」コクコク!

ジーク「リ、リアローズまで……!?///」

ジーク(せ、背中に柔らかな感触が……)

リアローズ(ど、どうしよう……///)

リアローズ(エーテルさんを見てたら、つい……///)


カタリナ「あら~♪」


ジーク「ふ、二人ともそろそろ離れてくれ……!///」

ジーク「カタリナの部屋で騒ぐのは駄目だろう……!」

エーテル「……むぅ……」パッ…

リアローズ「ご、ごめんなさいジークさん!///」スッ…


三姫((……))ゴクリ…


ジーク(くそ、自分の心臓が煩い……)ドキドキ…


――

※リアローズに追加補正(小)が加算されます

――

……


ジーク「……申し訳ない。カタリナの見舞いに来たつもりだったんだが」

カタリナ「いいんですよぉ? なんだか温かい気持ちになれたし……」

カタリナ「エーテルもきっと、私に抱きつきたいけど遠慮しちゃったんだと思います」

エーテル「……カタリナ様、まだ安静……だから……」

カタリナ「それでも不安で……安心したくて、あなたに抱きついたんだと思うの」

ジーク「そ、そうなのかエーテル?」

エーテル「……」コクリ

エーテル「……ジークさん、怖くない。ご飯美味しい。安心する人……///」

ジーク「そ、そうか。ありがとう」

カタリナ「ふふふ……」ニコニコ

カタリナ「ソウキから、大体の話は聞きました」

カタリナ「……ごめんなさい。本来であれば、私があなた達を助けなければいけなかったのに」

カタリナ「こうして起き上がれるくらいには回復できたけど、戦いでの援護はちょっと難しそうなの……」

リュノ「お母さんが無事なら、それでいいんです……!」

リーチェ「微力ながら、私がお母様に代わりジークさん達をお助けするつもりです……!」

カタリナ「ふふ、すっかり頼もしい顔つきになって……」

カタリナ「……今まで、本当によく頑張りましたね。撫でてあげるからこちらに――」スッ…


ズキィ…!


カタリナ「っ……!」

リュノ「ああ、駄目ですよお母さん!?」ワタワタ

リーチェ「まだ安静にしていないと!」ワタワタ

カタリナ「ご、ごめんねぇ~……」モゾ…


カタリナ(……回復魔法でも、身体の内側の治りは表面よりも遅くなる……)

カタリナ(この子達には、あんな怖い思いをしてほしくないし、知ってほしくもない。我慢我慢……)

カタリナ「それにしても、驚きました」

カタリナ「まさか公国の人まで沢山ジークに協力してくれているだなんて……」

カタリナ「今はまだ、全員揃っていないのかしら?」キョロキョロ…

ジーク「ああ。あまり大人数で押しかけるのもまずいと思ってな。また後日見舞いにいくとのことだ」

カタリナ「そう……」

カタリナ「それじゃあその内の一人が、あなたなのですね――転移の才に恵まれた子」

ネーロ「……!」

カタリナ「……無事でよかった。敵の攻撃範囲外に逃がす為とはいえ、枝で拘束してしまってごめんなさいね?」

ネーロ「い、いえ! あの時、カタリナ様が戦ってくださらなければ、私は……」

カタリナ「確かにあの片眼鏡の将軍は、あなたに並々ならぬ殺意を持っていましたね……」

カタリナ「でも、あなたが協力してくれたからこそ、私は助かったのよ?」

カタリナ「最初の時も、そしてあそこから脱出する時も、ね?」

ネーロ「カタリナ様……」

ネーロ「私は、そんな優しい言葉を頂く資格はありません」

ネーロ「私の名はネーロ。エルクラッド様に仕える公国六将の一人」

ネーロ「そして多くの公国兵を各国へ飛ばし、戦乱を加速させた者です……」


エーテル「……」ジワァ…


ネーロ「う……」

エーテル「……!」フルフル!


カタリナ「……気にしなくていいの」

ネーロ「で、ですが!」

カタリナ「あなたの力は驚異的。私があと何十年の魔法を練り続けても到達できない境地にいる」

カタリナ「そしてこの子の感知でも対応しきれない程の数の兵士を送り込んできたのも、事実なのでしょう」


カタリナ「――それでも、あなたが私を助ける為に一度ならず二度も動いてくれたことも揺るがない事実なのです」

カタリナ「――私をまた家族と会わせてくれて、ありがとうネーロ」ニコリ


ネーロ「っ、カタリナ、様……」ジワ…

カタリナ「大丈夫……あなたもアッシュと同じ。優しくて澄んだ瞳をしているもの……」ナデナデ…

イベント途中ですが、今日はここまで
この後セレスティアとも会話後、カタリナに聞きたいことしたいことの自由安価選択を出す流れを予定しています
(方式を変えて安価選択↓3まででコンマの高い二つを採用しようかと思います)
おそらく明日の再開あとはやめに安価を出すことになると思いますので、あらかじめ考えておいて頂けると幸いです

本日もありがとうございました!

おつー。ポイント的にリアローズ独走状態、そしてエーテルもまさかのレース参加の流れ?
カタリナママンはとりあえず元気になっててよかった

RPGだと終盤とか決戦前に王族のみが使える専用装備が手に入るパターンあるけど、森国にはそういうの物ってあるのかな?
カタリナが身に付けてた場合はベルゲに没収されてるかもだけど、ベルゲ確かカタリナの魔翌力にしか興味示してなかったからそこ不明なんよね

こんばんはー

>>424
現在の補正値はリアローズ>リーチェ>リュノ=セレスティア
ですね。若干リアローズ有利ですがコンマ次第で覆る範囲です
あとエーテル参戦はないです。ただ懐いた感じ

>>428
森国も鉄国も公国もそういったものはないですね。あえていうなら公国の宝物庫に優秀な装備があるくらいです
カタリナは自前の魔力で全て補っていた為、装備品はリュノ達と大差なかったりしますので、
奪われても問題ありません(ベリィ装備は流石に補正が入ります)
仮に専用装備があってもよくある裏ダン、隠しボス装備の方が強いということになっていたと思います
正直リアローズの能力が高すぎるのもありますが

ぼちぼち再開していきます

セレスティア「……」

カタリナ「そしてあなたが、公国の姫セレスティアですね?」

セレスティア「は、はい……」

カタリナ「ちょっと驚いたけど、お兄さんと妹さんには森国も随分助けられたみたいで……」

セレスティア「お兄様とユリーカは、元々争い事は好まない性格でしたから」

カタリナ「私も外は……公国は野蛮な人の集まりだと思っていました」

カタリナ「おそらく、森国の民達もです」

カタリナ「そんな中で、あなた達は周りの目を気にせずに森国を助けてくれた……」

カタリナ「とても容易にできることではありませんよ~?」

セレスティア「っ……ですが、私は何も――」

カタリナ「……」フルフル

カタリナ「……妖精達が、非道な爆弾にされて送られていた話も聞きました」

カタリナ「そしてジークが、リーチェを庇って大怪我をしてしまったことも」

リーチェ「……」ギュ…

カタリナ「誰もが頭が真っ白になるなか……あなただけは、的確な指示を出せていたそうですね?」

セレスティア「あ……」

カタリナ「もし全員が混乱したままで、治療が遅れていたらジークが死んでしまっていたかもしれない」

カタリナ「そうなればリーチェもきっと一生消えない傷を背負っていたでしょう」

カタリナ「あなたの揺らがない意志の力も、誰かを助けているんですよ~?」ニコリ

セレスティア「そう、だといいのですが……」

リーチェ「いえ、その通りです。私が森国兵の皆さんに声を荒げられたのも、セレスティアさんの姿を見ていたからですし」

カタリナ「ほら」

セレスティア「……///」

カタリナ「……身体がもう少し良くなったら、私の方からも説得してみるわ」

カタリナ「だからどうか、森国を嫌いにならないで……いいお付き合い続けられたら嬉しいな~」

セレスティア「……それは私達公国が言うべき言葉な気がしますの」

ネーロ「確かに……」


……


カタリナ「んー……折角色々お見舞いの品を持ってきてくれて嬉しいんだけど~……」ドッチャリ

カタリナ「まだあまり食欲が無くて。果物は後日頂くことにするわ~」

リュノ「お見舞いといえばやっぱりお花ですよね! と言いたいところですが……」


花冠「……」チョコン


リュノ「お母さんの頭の上に乗っているそれは……」

カタリナ「エーテルが作ってくれたの。お揃いよ~?」

エーテル「……元気の、おまじない」

リュノ「むぅ、私もそうしておけばよかったですかねぇ?」

ジーク「冠を大量につければ横になって眠れないんじゃないか……?」

カタリナ「大丈夫大丈夫~。エーテルの冠はご両親から贈られた宝物で、強力な防御魔法がかけられているの」

カタリナ「この冠もそれに倣って月の加護が宿っているから、寝ても崩れないの」

リュノ「私の冠は潰れちゃうわけですね!?」ガーン!

カタリナ「ふふ、張り合わないのリュノ」

リーチェ「お母様も思ったよりも元気そうでよかったです!」

カタリナ「ありがとうリーチェ。もう少ししたら大丈夫だと思うから……」

カタリナ「本当なら私も何か手伝えたらよかったんだけど……」

カタリナ「今の状態の私でも、何かできることはあるかしら?」

ジーク「……」



――

※カタリナに聞きたいこと、したいこと

自由安価コンマ(コンマ高値二つを採用。特になければ会話後次の自由行動へ)
↓1~3コンマ二桁

コンマにより
・フラネッタ雷補充
・カタリナがして欲しいこと
ですね。少々お待ちください

フラネッタ雷補充

――


ジーク「いや、大丈夫だ。今はゆっくりと休んで――」


カタリナ「あ、そういえばリアローズ?」


リアローズ「は、はい!?」

カタリナ「あの時は急いでいたから大した説明もしないで私の魔力を込めた石を渡しちゃったけど……」

カタリナ「あれは今も使ってくれているかしら?」

リアローズ「は、はい! 今もフラネッタの大事な部分で……」ゴソゴソ…

リアローズ「ほらフラネッタ、カタリナ様に御挨拶」


フラネッタ「……!」ガシーン!

フラネッタ「……」ペコリ


カタリナ「」

カタリナ(思っていた絡繰り人形と違う……)

カタリナ「ず、随分とがっしりしたお人形になったのね~……」

リアローズ「ジークさんとリーチェさんと一緒に作ったんです……!」

カタリナ「リ、リーチェがこの外見に?」ビックリ

リーチェ「あ、いえ。私は魔力部分を担当したのです。外殻部分はジークさんが……」チラ…

カタリナ「……」チラ…

ジーク「……何も言わないでくれ///」

リアローズ「ううん、ジークさんは凄いんです……!」

リアローズ「この堂々として無骨な感じ……今じゃこれ以外の見た目のフラネッタは考えられないくらい」

リアローズ「ね、フラネッタ?」

フラネッタ「……」コクリ

ジーク「……ありがとうリアローズ、フラネッタ」

カタリナ(……あら? 今頷く時……リアローズは糸を動かしていたかしら……?)ハテ…

カタリナ「その立派な子の役に立ったなら、私もあの石を用意した甲斐があるわ~」

カタリナ「でも、長いこと動かしているのでしょう?」

カタリナ「多分、あの日からそう遠くない日からずっと……」

リアローズ「は、はい……」

カタリナ「あれは一応かなり力を込めたつもりだったけど……」

カタリナ「もしかしたら、かなり消耗しちゃっているかも」

カタリナ「よければ、魔力を再補充しておこうと思うんだけど~……」

リアローズ「だ、大丈夫なんですか……!?」

カタリナ「大丈夫大丈夫~。なんの為に休んでいると思っているの~?」

ジーク「できればその魔力は自分の為に使って欲しいんだが……」

ネーロ「右に同じです。カタリナ様は……」

カタリナ「……本来、一緒に戦うつもりだったのに、できなくなっちゃったから」

カタリナ「だから、今の私でもできる精一杯のことがしたいの」

カタリナ「私を助けると思って、ね?」

リアローズ「……」

リアローズ「わかり、ました……。フラネッタ!」

フラネッタ「……」パカン

カタリナ「あ、中身はこんな感じなのね? 私の石は――」


四姫想魔力「……」ズゴゴゴ…


カタリナ「!?」ビク!

カタリナ(な、なんだか限界ギリギリまでもの凄い魔力が内包されているわ……)

カタリナ(いざと言う時の、切り札かしら?)

カタリナ(慎重にいかないと……)バチバチ…


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

カタリナの魔力補充

59>50

※基準値を上回った為、成功!

※フラネッタの性能強化により、リアローズのレベルに+10

リアローズ:レベル268

――


カタリナ「ん……!」バチバチ!

カタリナ(やっぱり私の魔力は減っているけど……)

カタリナ(こっちの魔力の混合体があるし、大きな影響は出なかったかしら?)

カタリナ(それなら無理に核に全て注ぐのではなく……鎧全体に巡らせる感じにすれば……!)キィィィン!


キィン!


カタリナ「……ふぅ。これで大丈夫」

フラネッタ「……!」ガッキョンガッキョン!

カタリナ「見ての通り、フラネッタを覆う感じで流してみたわ」

カタリナ「これでこれまでよりも機動性が上がったと思うわ~」

リアローズ「ほ、本当だ……! カタリナ様、ありがとうございます!」

カタリナ「お役に立てたなら何より」

カタリナ「他に何かあるかしら~?」

ジーク「……」

ジーク「なあカタリナ、本当に無茶はしないでくれ」

ジーク「カタリナが消耗していることは、もう誰もがわかっていることだ」

ジーク「上手く言えないが……こういう時ぐらいは、甘えたり誰かに頼っても許さると思うぞ」

カタリナ「私が、甘えさせるんじゃなくて……甘えるの?」

ジーク「ああ」

リュノ「そうですねぇ。お母さんはつい甘えたくなる雰囲気を放っていますけど……」

エーテル「……うん///」ホクホク

リーチェ「お母様も、たまにはお休みにならないと……」

カタリナ「そう……?」

カタリナ「……」



――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

カタリナの甘えと頼り

1ジーク

79>75

2リュノ

94>75

※双方基準値を超えた為……?

――


カタリナ「……特にそういう考えはないですね~」ポヤン

一同「「え?」」

カタリナ「これでも女王ですからね~。頼りたいことがあれば自分でやっちゃいますし~」

カタリナ「一番やりたいことはもう、ジークに依頼という形で出しちゃっていますからね~……」

カタリナ「あと甘えるのは、みんなに見えないところであの人に沢山しているから大丈夫~♪」

ネーロ「……ソウキ様も、すごく心配なされていましたからね」

セレスティア「愛する人に甘える……確かに、普通に考えればそれが一番ですね」

カタリナ「そういうこと~」

カタリナ「だから心配しなくても大丈夫。今日はお見舞いに来てくれて嬉しかったわ~」

カタリナ「落ち着いたら、また来てくれると嬉しいな~」

エーテル「……勿論、です」

セレスティア「ええ、必ず」

リアローズ「今度は、食べ物以外のお見舞い持って来ますね……!」

リーチェ「ではお母様、どうかごゆっくりとお休みください」


ゾロゾロ…


カタリナ「あ、ジークとリュノはちょっとだけ待って~?」

ジーク&リュノ「「?」」クル

カタリナ「リュノにはちょっと言いたいことがあったし……」

カタリナ「やりすぎないように、ジークにも立ち会って欲しいかな~って」

リュノ「え゛!? 私一体何を……心当たりが多いのが困りものです」ダラダラ…

リーチェ「お姉様……」

カタリナ「大丈夫大丈夫~。すぐに済みますよ~」

カタリナ「他の子達は、気をつけて戻ってね~?」

ジーク(……?)


……

……


リュノ「……」カタカタ…

ジーク「お、落ち着けリュノ」

リュノ「な、何をされるのか怖くて……」


カタリナ「……ごめんなさい。さっきはちょっと、嘘をつきました」


ジーク&リュノ「「嘘……?」」

カタリナ「私は、森国の女王だから。どんな時も、毅然としていなきゃいけないから……」

カタリナ「……私も、頼りたいことが、譲れない想いはあるのです」


カタリナ「――そしてそれを叶えてくれるかもしれないのは、リュノ。あなただけ」


リュノ「わ、私が!? お母さんが譲れない想いって一体……」

カタリナ「……私は、氷の三つ首龍……氷帝龍に為すすべなく敗れてしまいました」

カタリナ「特性は氷の結界を瞬時に展開し、魔力製を含めて増援の妨害……結界内での孤独な戦いの強要です」

ジーク「……」ゴクリ…

カタリナ「……悔しかったです。一手遅れればあの龍一体に私と一緒に戦ってくれていた部隊は全滅していたでしょう」

カタリナ「私自身も何も出来ずに深手を負わされ……逃げました」

リュノ「それは仕方がないことですよ。龍を相手に一人で立ち向かうなんて土台が無茶なんですよ……」

カタリナ「……もし、あれが森国に最初に来ていたら?」

リュノ「っ……」ゾク…

カタリナ「……森で魔力を取り戻しながら、私はあの戦いの反省をしていました」

カタリナ「そして対抗策を考えたところで……別の相手の襲撃を許してしまい、それを完璧な形にする前に戦えなくなってしまった……!」

カタリナ「だからリュノ、お願い……」ギュ…


カタリナ「あの無慈悲な『氷帝龍だけは、絶対に倒してみせて』……!」

カタリナ「あなたなら、きっと閃ける筈だから……!」コオオォォ!

リュノ「……!!!」ブワ!

――

※カタリナ敗北後のゾロ目奮起ボーナスの権利がリュノへと移されました

※鍛錬時、リュノのスキルがさらに追加されます

――

イベント途中ですが、今日はここまで
譲渡がリュノ固定なのは、氷を使えるのが彼女だけだからです
この後はジーク側のイベントも行い、その後二回目の自由行動となります

本日もありがとうございました!

こんばんはー

それではぼちぼち再開です。次の自由行動を決めるくらいまでは進みたいところ

――


リュノ「この力は……」

カタリナ「あなたは、樹だけでなく氷の才にも恵まれていた……」

カタリナ「すぐには使えないかもしれないけれど、あなたなら……」

リュノ「お母さん……」

リュノ「……わかりました! お母さんの頼みごと、絶対に果たしてみせます!」

カタリナ「ふふ、ありがとうリュノ」

カタリナ「でも、一人では絶対に倒せません。倒して欲しいけれど、無茶は駄目ですよ?」

リュノ「わ、わかっていますって!」

カタリナ「あなたは、すぐに周りが見えなくことが多いから……」

カタリナ「それにざっと見た感じだと、あなたはお見舞いに来てくれた子達の中では最も戦い慣れしていないでしょう?」

リュノ「うっ……」

カタリナ「それを責める気はありません。本当なら、それが一番なんだから」

カタリナ「……ジーク」

ジーク「ああ、わかっている。リュノと共に、必ず全員無事に氷帝龍を倒してみせよう」

カタリナ「ありがとう……」

ジーク「どの道、残る帝龍は公国の防衛に回されるだろう。戦いを避けることはできない」

カタリナ「……リュノ、ジーク。もう一つ大事なことを覚えておいて?」

カタリナ「もし公国深部の防衛で帝龍に遭遇した時は周りに気をつけて」

カタリナ「『二体以上の帝龍に挟撃されたら、あなた達に幸運が訪れない限り勝ち目はありません』」

カタリナ「逃走……『帝龍の初撃を耐えて、ネーロの転移か何かで退くべき』です」

ジーク「公国に敵襲を完全に察知されることを覚悟の上で、か」

カタリナ「はい。あれは確実に、一体一体相手にするべき相手です」

リュノ「確かに、風帝龍もかなりの強さでしたからね……」

リュノ「実物の龍を見た時、好奇心や喜び以上に……恐怖を感じました」

リュノ「本に書いてあったことが、全て現実のことなんだって……」

リュノ「それどころか、どの本にも乗っていない黄金の龍まで控えていることがわかりましたし」

リュノ「油断せず、私の持てる知識を活かして皆さんと頑張りますよ」

リュノ「……絶対に、お母さんを悲しませるようなことはしませんから」グッ!

カタリナ「いい返事です、リュノ」

リュノ「お母さんに酷いことしたであろう公国兵の顔も、ぶん殴ってやりますからね!」フンス!

カタリナ「……ジーク、いざという時は」

ジーク「ああ、止めよう。リーチェ達も止めるとは思うが」

カタリナ「お願いね~……」ペコリ

カタリナ「それじゃあリュノ、引き留めてごめんなさい」

カタリナ「急な魔力譲渡は疲労しやすいから、ゆっくり休んでね?」

リュノ「お母さんの方こそですよ! フラネッタに続いて私にまで魔力を割いて……」

リュノ「本当に、絶対にしっかり休んでくださいよ!?」

リュノ「それじゃあジークさん、お母さんの頼みごとも終わったようなので戻りましょうか」

カタリナ「あ、ジークはもう少し待って~?」

ジーク「ん?」

カタリナ「やっぱりちょっとお腹が空いちゃったから、林檎を剥いて貰おうかな~って」

リュノ「なんだ、そういう頼みごともあったんですか。それなら私が――」

カタリナ「ジークの方が包丁捌きが上手いから~」

リュノ「うわあああぁぁぁぁん! 地味に気にしていることをお母さんに言われるなんて……!」

リュノ「わ、私だっていつかもっと……!」タタタタ!


パタン…


カタリナ「ご、ごめんねリュノ……」

ジーク「リュノもかなりの腕を持っているし、林檎は普通に剥けると思うんだがな」



ジーク「それじゃあ、この林檎でいいかカタリナ?」

ジーク「道具はいつも持ち歩いているからな。この程度ならすぐに――」




カタリナ「……ごめんなさい。本当はまだ食べれそうにないの」

カタリナ「……リュノに私の我儘を頼みたかった。けど、もう一つ頼みごと……甘えたいことはあったから……」




ジーク「なっ……なら、リュノも」

カタリナ「……あなたにしか、話せない」

ジーク「っ……!?」

カタリナ「……私は、女王だから。誰の前でも、相応しく振る舞わなければいけません」

カタリナ「でも私も、一人のエルフに過ぎない……人の目がないところでまで、そうは振る舞えない」

ジーク「……この場に俺がいるが」

カタリナ「甘えてもいいと言ってきたのは、ジークの方ですよ……?」

ジーク「リュノやリーチェでなく俺個人に甘えるというのは考えていなかったな……」

カタリナ「無理です。それに……ソウキにすら、甘えられない……」トッ…

ジーク「お、おいカタリナ!?///」ギュ!

カタリナ「やっぱり、優しいですね。急に身体を預けても、受け止めてくれるのだもの……」

ジーク「ま、待てカタリナ。甘えるべきだとは言ったが、これは俺がソウキ様に殺されかねん……!」

カタリナ「このことは、あの人には秘密。私とあなただけ、二人だけの秘密にするから……」

ジーク「――ッ」ゴクリ…

ジーク「!!」ブンブン!

ジーク「駄目だカタリナ。ちゃんと――」



カタリナ「――私に怒りをぶつけていた兵士達が、森国の者であることは、私とあなたしか知りません」

カタリナ「――あの人にも、娘達にも、こんなことを言えるわけがないでしょう……?」ギュ…



ジーク「っ……!」

カタリナ「……わかってはいるの。もっと私が結界を強固にしておくだとか、非常時の召集を徹底していれば」

カタリナ「完全にとはいかずとも、ここまで酷く森国を蹂躙されることはなかった」

カタリナ「沢山の兵士が殺され、捕虜となることもなかったの……」

ジーク「……ワイバーンも帝龍も、人智を超えた存在だ。カタリナの責任は無い」

ジーク「それどころか、公国の部隊に炎帝龍まで倒しているじゃないか」

カタリナ「それでも、出てしまった犠牲者は変わりません。死者を蘇らせる魔法も、存在しません」

ジーク(ん……? なら、あのニイハオは一体……)

カタリナ「あの槍と融合した将軍のことかしら……? あの姿は、確かに異形でおぞましいものでした」

カタリナ「でも、どんなに優れた回復魔法の使い手でも、至れる境地は洗脳が限界。死者を蘇生させることはできません」

カタリナ「……あれは恐らく、龍の血を混ぜ込まれたのでしょう。龍の持つ圧倒的な生命力による、疑似的な蘇生……」

ジーク「そ、そんなことが……」

カタリナ「勿論、必ず成功するとは思えません。……無数の実験、犠牲者が出た筈」

カタリナ「そしてそれは……戦争で囚われた捕虜達に行われていた……」

ジーク「く……!」ギリ…!

カタリナ「……あの兵士達は、みんなどこかおかしかった。もしかしたら、龍の血を混ぜられてもかろうじて無事だったのかもしれない」

カタリナ「でも、もう普通の人間ではない……自分がいつおかしくなるのかもわからない……」

カタリナ「その恐怖に加えて、皆が囚われる原因を作った私に対して怒りの感情を覚えることは……」

カタリナ「積もり積もった怒りと憎しみを私に叩きつけ、徹底的に痛めつけたいのだという気持ちは、わかるのです……」

カタリナ「っ……でも、でも……」




カタリナ「――痛かったの……! 怖かったの……!」ポロポロ…

カタリナ「――公国の兵士と戦うよりも、龍と戦うよりも、ずっと……!」ポロポロ…

カタリナ「――私の大切な人達を考え続けなければ、きっと何かが壊れていた……!」ポロポロ…




ジーク「カタリナ……」

カタリナ「あなた達の信用を上げる為にも、これから公国に向かうあなた達を支える為にも……」

カタリナ「私は女王として、民や兵の前に堂々と立って、無事を知らさなければならない」

カタリナ「森国一丸となって、あなた達を支える為にも、そうすべき。それもわかっているのに……!」

カタリナ「怖いの……! ここの、森国の兵士も民も……!」ブル…

カタリナ「また、同じことをされるんじゃないかって……!」

ジーク「落ち着けカタリナ……!」ギュッ!

ジーク「あいつらは、正気じゃなかった。ベルゲの薬のせいで狂わされていたんだ……!」

ジーク「森国の民達は、みんながお前を慕っている。頼りにし過ぎているくらいに……!」

カタリナ「だから……余計に怖いの……」ギュ…

カタリナ「今の私は魔力のほとんどを失った無力な存在……」

カタリナ「誰かの怪我を治すくらいは大丈夫だけど、国を守るために戦うだけの力は残っていない……」

カタリナ「国も守れず壊滅させた挙句、もう戦えないって……もういらない女王だって思われたら……」

カタリナ「あの場所に居た時よりもさらに強く、沢山の怒りを向けられる……!」ブル…

カタリナ「今度は薬でもなんでもない、純然な民達の意志によって、私は……!」

カタリナ「それでもし、あの人や娘達まで同罪とされてしまったらと思うと……もう、耐えきれないの……」ポロポロ…

ジーク「カタリナ……」

カタリナ「わかっているの。こんなの駄目だって……!」

カタリナ「そんなことはないって、堂々としていなきゃいけないって……!」

カタリナ「でも……そう思っても、まだ身体が震えるの……」ブルブル…

カタリナ「……お願いジーク。みんなの前に姿を出せる様に頑張るから……」



ギュ……



カタリナ「少しだけ、甘えさせて……」ポロポロ…

カタリナ「吐き出しきれば、きっともう大丈夫、だから……」ポロポロ…



ジーク「……」グッ…

ジーク「……俺の胸程度であれば、貸そう」

ジーク「そして、このことは絶対に誰にも話さない。約束しよう……」

カタリナ「ごめんね……ごめんね……」ギュゥ…

ジーク「カタリナは何も悪くない。もし万が一、カタリナが恐れていることが現実になったなら……」

ジーク「その時は、カタリナを助けて全員でここを経つ。今度こそ、失敗はしない……!」

カタリナ「うっ……うぅぅ……」ポロポロ…




……

――

――


……


ジーク(あの後、カタリナは静かに泣き続けていた)

ジーク(どんなに強い心を持つ者でも、あの仕打ちに女王としての責務……)

ジーク(それに魔力を奪われてしまったという現実を突きつけられて、全く動じずにいられるわけがない)

ジーク(カタリナは最後には礼を言って、もう大丈夫とは言っていたが……)

ジーク(まだ無理をしているのは明らかだ)

ジーク(もう少しカタリナが落ち着くまでは、森国に留まっていよう)

ジーク(言いたくはないが、エーテルとミリア以外の兵士はあまりにもカタリナに頼りすぎている)

ジーク(無いとは思いたいが……)

ジーク(とにかく、今しばらくは森国に残るということは変わらない)

ジーク(俺達は、どう動くべきだ……?)


――


※森国最終交流2/3

※ジーク傭兵団の面々、クリス、ユリーカ、ネーロ、アルテミシア、マリリン親衛隊
 カタリナ、ソウキ、エーテル、アッシュとの交流が可能です
※鉄国にいる面々との交流も可能となりました

自由行動多数決コンマ
↓1~5コンマ二桁(日付変更まで埋まらなかった場合その時点で受付終了)

鉄国に戻って今後の行動についてフリーデシルト達に報告
可能ならその間に>>402みたいなイアンとミナ間のイベント

票数によりイアンとミナの進展ですね
流れ的に>>459も混ぜれそうなので混ぜます

少々お待ちください
判定までは進めるかな?

――


ジーク(とりあえず、フリーデシルト王には報告しておこう)

ジーク(連絡の鉄国兵が来ているとはいえ、やはりあちらの様子も気になる)

ジーク(しかし、森国の現状を考えるとここは……)




……



クリス「フリーデシルト様への報告ですか! それならば私も是非」

クリス「あの方にはいくつも詫びなければいけないことが……」キリキリ

ジーク「いや、ただの報告に行くだけだ。俺だけでいい」

ジーク「まだカタリナも、すりおろした林檎を少し食べただけで満腹というほど、体調が優れていない」

ジーク「彼女の食欲が元に戻るまでは、俺達も森国に残るべきだと思ってな」

ジーク「その間、フリーデシルト王達にはもう少し粘ってほしいということを伝える程度だ」

ジーク「森国の兵士が上手く動けない今、戦力はこちらに残しておくべきだろう」

クリス「し、しかし……」

リュノ「おやおやー? 随分粘りますねぇクリスさん?」

リュノ「もしかして本当のお目当てはフリーデシルト様ではなく、あちらに加勢しているミリアさんの方だったり?」

クリス「な、何を言うのですかリュノさん……!///」

クリス「ミリアさんは恩人であり、そのような目でみるなど……」

リュノ「そのようなって、どんな目ですかねぇ?」ニヤリ…

クリス「ぐぅ、わかりました。今は森国の為に力を尽くすべきだということですね?」

リュノ「……ごめんなさい。でも、クリスさんとユリーカさんももう森国の中ではかなりの信頼を得ているんです」

リュノ「お母さんが助かっても動けない今、私やリーチェだけでは周りきれなくて……」

クリス「……微力ですが、私にできることであればなんでもしますよリュノさん」

クリス「ジーク殿、申し訳ありませんが……」

ジーク「ああ、わかっている。すぐに済ませるよ」

……


イアン「陛下への報告か。それならば私も……」

ミナ「それならば、私もイアン様と共に……」

ジーク「いや、本当に軽い報告だけだ。イアン達は森国に残っておいて欲しい」

リアローズ「やっぱり、カタリナ様はまだ……?」

ジーク「ああ。まさに病み上がりといった状態だからな……」

ジーク「とはいえ、カタリナを助け出してからここが襲撃されることはなかった」

ジーク「少なくともベルゲはまだこの拠点に気がついていないのだろう」

ジーク「この貴重な時間は、それぞれ羽休めに使ってくれ」

ジーク「これから先の戦いはさらに激しくなる筈だ。休める時に休まないとな」

イアン「うむ……休息は確かに必要なことだ」

リアローズ「えっと、私達も……?」

ジーク「ああ、リアローズもミナもだ」

ミナ「わ、私は森国の方の為に……」ワタワタ

ジーク「無茶をするな。回復魔法でも疲労は治せない」

イアン「そうだミナ。もちろん、鍛錬も駄目だ。一番休むべきはミナなのだぞ?」

ミナ「は、はいイアン様……」

リアローズ「……じゃあ私――」

イアン「姫様もです! ああ、どうして私の周りの女性はこう、自分のことを大切になさってくださらないのか……」ガクリ…

リアローズ「ご、ごめんねイアン? うん、フラネッタを磨くくらいにしておく……」

ジーク「ここのところ、色々ありすぎた。ゆっくり休んでくれ」


……

――

――


……


【鉄国・王城】


ガヤガヤ…


ジーク(随分と賑やかになったな……)

ジーク(鉄国兵の士気が高いのは勿論、同業者もかなり多い)


鉄国兵「これはジーク殿! お疲れ様です!」ビシ!


ジーク「ああ、ありがとう。だが俺もここに集まっている傭兵の一人だ」

ジーク「そう畏まらないでくれ」

鉄国兵「いえいえ、確かに多くの傭兵にご協力頂いている状況ではありますが……」

鉄国兵「やはり、救国の傭兵団の団長ともなればさらに敬意を払わねば!」

ジーク「やれやれ……」

ジーク「傭兵の中には金で動くものも多い。自身が評価されなければ、公国に流れる者も出てくるだろう」

ジーク「俺ばかりを贔屓していても、あまりいいことはないぞ?」

鉄国兵「わ、わかりました……」

ジーク「しかしこの様子を見る限りだと、打倒公国の士気は随分と高そうだな?」

鉄国兵「はい! 森国のミリア将軍の活躍が特に凄まじく……」

鉄国兵「それに続こうと、誰もがやる気に満ち溢れていますね」

ジーク「そうか、ミリアが」

鉄国兵「ええ。我らが鉄国騎士団の中でもどんどん評価されていて……」



――

特殊判定
↓1コンマ二桁

大活躍のミリア。鉄国全体での人気ぷり

89(民達にまで轟いたその名前と容姿。獣耳尻尾ブームの日は近い……!)>75

※基準値を超えた為、鉄国と森国そのものの友好度上昇

※滅びずにエンディングまで残れた場合、良好な関係が築けるでしょう

――


判定を取った辺りで今日はここまで
イアンとミナも多少判定は挟みますが、関係の進展は確定です

本日もありがとうございました!

おつー
よかったここで迫害なんてなくて!国視点で見ると久々に明るいな。ところで>>453
「でも、どんなに優れた回復魔法の使い手でも、至れる境地は洗脳が限界。死者を蘇生させることはできません」
これってベルゲの洗脳は薬じゃなくて回復魔法由来ってこと?ちょっと回復魔法の到達点が洗脳なの想像つかない

>>471
前シリーズのクリア後番外編で洗脳=回復魔法の解説があった+今シリーズ序盤のミナ虚弱体質のところで説明されてたんだけどこの世界観だと

・回復魔法は術者の魔翌力を切り分けて相手に与えることで回復させる
・この世界ではあらゆる人間が大なり小なり魔翌力を持っており、魔法を使わなくても生きているだけでカロリーみたいに消費している(休めば消費した魔翌力は回復する)
・一度に自分以外の存在から魔翌力を大量に与えられると本人の魔翌力が消滅しかねない
・この応用で、洗脳魔法=相手に自身の魔翌力を過剰に流し込むことで相手の魔翌力を塗り潰して自身の操り人形にする
ってことよ

こんばんはー

>>471
すみません、つい書いてしまいましたがそう言えば洗脳魔法の解説まではしていなかったですね……
もう>>472さんが代わりに答えてくださっていますが、これが大体の仕様です
ちなみに実力差があれば、魔法障壁などでも防御可能です
なおベルゲはこの洗脳魔法+薬物の二段構えです(薬物で抵抗を削ぐ→徐々に洗脳調教)

呪術に近いかもしれませんが、違いとしては
・回復魔法はある程度の魔力と才能に恵まれていなければ使えないが、呪術は強い想いがあれば使える(魔力があればより強力)
・回復魔法が傷や異常を回復できるが呪術はそれができない
・回復洗脳は術者が死ねば効力を失うが、呪術は術者の死後も効力を維持し続ける
という違いがありますね

それではちびちび再開です

大活躍のミリア。鉄国全体での人気ぷり

89(民達にまで轟いたその名前と容姿。獣耳尻尾ブームの日は近い……!)>75

※基準値を超えた為、鉄国と森国そのものの友好度上昇

※滅びずにエンディングまで残れた場合、良好な関係が築けるでしょう

――


鉄国兵「今では、民達にもその名が広まっているほどです!」

ジーク「そ、そこまでなのか?」

鉄国兵「ええ。ミリア将軍ご本人はかなり困惑された様子でしたが……」

鉄国兵「その器量の良さもですが、戦場を駆け的確な射撃を行う勇ましさも兼ね備えていますからね」

鉄国兵「騎士団の士気も俄然上がりますし、あの耳と尻尾に焦がれる者もあとを絶ちません」

ジーク「獣人だからと、蔑まれることはなかったか」

鉄国兵「最初はやはり警戒心もあったようですね」

鉄国兵「何しろ、鉄国を壊滅させた主犯であるジラワークが獣寄りでしたから」

鉄国兵「ですがミリア将軍の明るさと人柄、強さはそんな悪印象も全て吹き飛ばしてくれたのです」

鉄国兵「これにはフリーデシルト様達もお喜びでして。今後の関係改善がさらに近づいたと仰っていました」

ジーク「確かに、それはいい報せだな」

ジーク「今、ミリアは鉄国に?」

鉄国兵「公国の一団を蹴散らし、帰還中との報告を受けています」

ジーク「深追いはしない、ということか」

鉄国兵「はい。その……カタリナ様の件もありましたから」

鉄国兵「余力を残し、勝敗に関わらず攻撃と退却を繰り返すようになっています」

ジーク「それがいいだろうな」

ジーク「それと、その戦局についてだが……少し、王に話したいことができてな」

鉄国兵「こ、これは失礼致しました! すぐにご案内致します!」



……

――

――

……

【森国・地下拠点】


イアン(今頃、ジークが陛下への報告をしている頃か)

イアン「……」

イアン「…………」




イアン(――やはり私も同行すべきだったかもしれない)




イアン(生まれてこの方、鉄国の為に尽くしてきた)

イアン(姫様をお守りするという使命を持つ身である以上、空いた時間などほとんどない)

イアン(部下達が気を使い、私やアインを酒場に送り出した時くらいなものだろう)

イアン(姫様の暗殺未遂があってからは、より一層姫様のお傍にいることが増えた)

イアン(空いた時間があれば、それは鍛錬や武具の点検に費やした)

イアン(そのことに不満はない。この歳まで結婚できなかったことだけは少々辛いが……)

イアン(そんな私が……森国で、鍛錬以外に何をして時間を潰せばいいのだろうか?)

イアン(姫様をお守りする?)

イアン(いや、今は姫様はとても立派に成長なされた。いざと言う時は我が身を賭してお守りするが……)

イアン(姫様はもう、無力な守られるだけの存在ではない。今もきっと、心を落ち着かせているだろう)

イアン(下手に私がお傍に居ては、逆にご迷惑かもしれない)

イアン(だからこれはない。ユージーンを誘って酒を飲むか……?)

イアン(いやこれもない。あくまで私の酒の強さはほどほどだ)

イアン(もし飲み過ぎでもした日には、羽を伸ばすどころか地を這う羽目になる)

イアン(鍛錬も駄目、姫様も駄目、酒も駄目……)

イアン(一体、どうすればよいのだ……)ハァ…

イアン(堅物とは言われていたが、やはり何か趣味の一つでももっておくべきだったか……)

イアン(私にできることなど、たかが知れているが……ん?)


イアン(そういえば、あのポラリスという男を描いた時……)

イアン(周りからの評価は、かなり高かったな)

イアン(……たまたま、だとは思うが)

イアン(正直、武芸や忠義以外にあそこまで何かを評価されたのは、初めてのことかもしれん)

イアン(……絵を描く、か)

イアン(落ち着いて時間を潰すには丁度いいかもしれんな)

イアン(誰かに画材を借りて、静かな場所で描いてみるとしよう)

イアン(しかし何を描こうか。森国の地上が焼かれていなければ良い風景もかけたかもしれないが……)

イアン(いや、評価されたのは人物画だった。ここは人を描くべきなのか?)

イアン(そうなると……)



……



ミナ(鍛錬もお休み、自由な時間……)

ミナ(日課の神へのお祈りも済ませてしまいました。この後どうしましょう……)

ミナ(森国の皆さんの相談に乗る……いえ、カタリナ様がまだ不調いらっしゃるのに、私程度の言葉では……)

ミナ(教会であればお仕事もありましたけれど、ここは教会ではないし……)

ミナ(広大な拠点とはいえ、お店や観光名所があるわけでもありません)

ミナ(どのような時間の過ごし方をすればいいのでしょう?)

ミナ「……」

ミナ「…………」

ミナ(こ、この前久々に描いて楽しかったし……絵を描こうかな……?///)



……

――

――


【エーテルハウス(仮)】


コンコン…


ミナ「エーテルさん、いらっしゃいますか?」


ガチャ…


エーテル「……ミナさん?」

ミナ「あ、突然ごめんなさい」ペコリ

ミナ「実は、ちょっと絵を描きたくなりまして……」

ミナ「画材を少しお借りしたいのですが……」

エーテル「……!」

エーテル「……ちょうど、よかった……」ニコリ

ミナ「え?」

エーテル「……ネーロ、さんから聞いた……」

エーテル「ミナさん……凄く、絵が上手いって……!」キラキラ!

ミナ「そ、そんな大げさですよ。確かに、絵を描くことは好きですが……」

エーテル「見たい……!」キラキラ!

ミナ(ああ、なんて眩しさなのでしょう……!)

ミナ(こんなにも期待を寄せてくださるエーテルさんに、恥ずかしいから無理だなんて言えません……!)

ミナ「わ、わかりました。ですが、あまり期待しすぎないでくださいね……?」

エーテル「……あり、がとう!」パァ!

エーテル「……部屋、こっち……!」テテテテ!

ミナ「お、お邪魔します」

ミナ(少し予定が変わってしまいましたけど……)

ミナ(エーテルさんはとても静かな方ですし、これなら落ち着いて描けるでしょうか?)

ミナ(でもエーテルさんに見られる絵となると、一体何を描けば……?)

ミナ(この前のポラリス……人物画は皆様からお褒めの言葉を頂けましたが……)


……

ガチャ…


エーテル「……ここ。道具、好きに使って……大丈夫」

ミナ「わ、広いですね。それでは――」





エーテル「――イアンさん、ミナさんも、きた」





ミナ「え!?」


イアン「ミ、ミナ!?」ガタ!


ミナ(ど、どうしてイアン様がここに!?)

ミナ(あ、いえ、イアン様の絵は私よりも遥かにお上手でしたし、当然なのでしょうか?)チラ…

イアン「……」ドキドキ…

ミナ(今日持たれているのは木炭と食パン。イアン様の前には籠に山盛りの果物……デッサンでしょうか?)

イアン(な、何故ミナがここに……!?)

イアン(いや、彼女の絵は素晴らしかった。それに私と違い、以前から描きなれているようだったし当然のことなのか?)

エーテル「……」

エーテル「……えい」


果物籠「……」ヒョイ


イアン「!?」

エーテル「……ネーロさん、言ってた」

エーテル「二人とも、人を描くのが上手いって……」

イアン「いや、私はろくに経験が無いからこそ基本から――」


イアンデッサン画「……」ジャーン!


エーテル「……大丈夫。私以上……」

エーテル「……私、小説の挿絵……人、描くこと多いから……」

エーテル「二人の絵を見て……勉強したい、です……!」キラキラ!

イアン&ミナ「「」」



……

――

――

……


イアン(ど、どうしてこうなった……?)

ミナ(どうしてこうなったのでしょう……?)



エーテル「……」ワクワク!



イアン(まさか、ミナと向かい合って彼女を描くことになろうとは……!)

ミナ(人物画は考えていましたが、まさかイアン様だなんて……!)


イアン&ミナ((か、顔が熱い……///))


イアン(本当ならば、逃げ出したい気分だ)

ミナ(でも……)



エーテル「……」ワクワク!


イアン&ミナ((あんな顔をされて断れるわけがない……!))


イアン(彼女は真剣だ。本当に、絵の勉強をしたいのだろう)

イアン(果たして私の絵が参考になるかはわからないが……やるからには全力を尽くさねば失礼だろう)

イアン(描くしかない……!)バッ!


――

※イアンはどんなミナの絵を描いた?

↓1~3コンマ二桁(30分で埋まらなければこちらで適当に)

聖母のような美しい後光が差したミナ

――


イアン「……」ジー…

イアン「……」カキカキ…

イアン(まさか、このような形でミナを何度も凝視することになろうとは)

イアン(しかしこうして、改めてミナをじっくりと見てみると……)



ミナ「……」カキカキ…



イアン(……美しい。それ以外の言葉が出てこない)

イアン(いつでも神への敬いを忘れないシスター……)カキカキ…

イアン(その中でも、ミナの内面の美しさは群を抜いているだろう)

イアン(そして、あの教会でも多くの者から気にかけられていた……)カキカキ…

イアン(シスターの見本であるような、献身的で穏やかな……)

イアン(そしてそれだけでなく、容姿までもが美しい)カキカキ…

イアン(美しく清潔感の溢れる澄んだ水色の髪と瞳……)

イアン(肌を安易に晒さない、純白の姿……)カキカキ…

イアン(子供と見紛う姿ながら、慈愛に溢れた立ち振る舞い……)

イアン(まさしく、この世の清さを集めたかのような存在だ……)

イアン(それでいて……その胸だけは、今も成長を続けているという……)ゴクリ…

イアン(清純さの中に、僅かに男を惑わす魔さえも内包するとは……!)カキカキ…

イアン(あらゆる面において隙の無い聖女……)

イアン(……だが)

イアン(……私は、生涯忘れることはないだろう)カキカキ…

イアン(限界以上の死力を振り絞り、ワイバーンに抗ったあの日)

イアン(確実に命を落としたと、私自身が思っていた)カキカキ…

イアン(それをミナが救ってくれた。心からの、挺身……)

イアン(自分の命を削ってまで、私の回復を諦めないでいてくれた……)カキカキ…

イアン(そう、あの日最初に私の目に飛び込んできたのは……)カキ…


聖母ミナ画「……」キラキラ!


イアン(後光に照らされた、聖母のようなミナの姿だった……)

イアン(私の力では、あの時の美しさは再現しきれないが……本当に、美しかった)


……

……


ミナ(ああ、目の前にイアン様が……)カキカキ…

ミナ(……)

ミナ(普段の闘われている姿も格好いいですけれど……)


イアン「……」カキカキ…


ミナ(絵を描くことに集中なされている御姿も、また違った良さがあります……)ホゥ…

ミナ(か、描かれているのが私であるという問題がなければ、このまま眺めていたい……)

ミナ(ですが、イアン様のあの集中力)

ミナ(きっと、エーテルさんの為に一切手を抜かずに全力を尽くそう……ということなのですよね?)

ミナ(イアン様が真剣に取り組まれているのに、私だけイアン様に見惚れているわけにはいきません)

ミナ(恥ずかしいですけれど……イアン様を描くのであれば、私も持てる力の全てを出しきらないと失礼です!)

ミナ(大丈夫、私も集中……)スゥ…

ミナ(――神よ、私に力を!)バッ!


――

※ミナはどんなイアンの絵を描いた?

↓1~3コンマ二桁(日付変更まで埋まらなければこちらで適当に)

これは状況的に混ぜれそうなので混ぜましょうか
お互い理性と煩悩がせめぎ合っているようでもあるので、後で追加判定も

傷付きながらも天を睨みつける(ワイバーンと対峙している)感じ

鎧が砕けて上半身裸の状態でも諦めないイアン

――

ミナ「……」カキカキ…

ミナ「……」ジー…


イアン「……」カキカキ…


ミナ(イアン様は、鎧姿のことが多いです)

ミナ(いつ如何なる時も、リアローズ様をお守りするために)カキカキ…

ミナ(……イアン様は、とても真面目で素晴らしい騎士です)

ミナ(重たい鎧をいつも纏って、銃などの飛び道具にも頼らず槍を振るわれて……)カキカキ…

ミナ(……確かに、フリーデシルト様もバレット様も銃を扱われている)

ミナ(でも、銃は強力ではありますが……使い手の肉体の強さは、あまり影響しません)カキカキ…

ミナ(あの日……鉄国が一度滅ぼされた日……)

ミナ(教会のみんなも、ワイバーンと対峙していた……)

ミナ(そして皆で力を合わせ……ようやく、ワイバーンに神の十字架を突き付けた)

ミナ(みんなの想いを、神の力を乗せて叩きつけて、ようやく勝てた)

ミナ(……でもイアン様は、リアローズ様を庇い負傷された状態で……たった一人で挑まれた)カキカキ…

ミナ(明らかに、無謀。その場で逃げ出したとしても、フリーデシルト様もリアローズ様も責めることはなかった筈……)

ミナ(それでも、イアン様は逃げなかった。一歩も退かないで……飛竜という恐ろしい存在に真っ向から挑んだ)カキカキ…

ミナ(もうその時点で、ボロボロだった筈なのに……立ち上がり、大地を踏みしめて……)

ミナ(最後は見事に、一矢を報いて……)カキカキ…

ミナ(あんな姿になるまで、諦めずに戦い続けた……勇敢で、自分を平気で犠牲にできる……放っておけない方……)カキ…



空を睨む手負いイアン「……」ドーン!



ミナ(ああ、フリーデシルト様の仰る通りです。イアン様は、鉄国が誇る最高の騎士……)

ミナ(私の回復魔法が、命が、このお方の役に立てたこと……改めて、神に感謝致します……!)


……

――

――


……


コト…


イアン「……ふぅ」

ミナ「……ふぅ」



エーテル「……!!!」

エーテル「……すごい!」キラキラ!

ミナ「そ、それほどでも……///」テレ…


エーテル「……」テテテテ…!


エーテル「……こっちも!」キラキラ!

イアン「あ、ありがとう。私も全力を尽くしたつもりだが――」



エーテル「……見て、見て!」クルッ、クルッ!

イアン&ミナ「「え!?」」



聖母ミナ画「……」キラキラ!

空を睨む手負いイアン「……」ドーン!



イアン「なっ!?///」ガタン!

ミナ「ひゃっ!?///」ガタン!


イアン「ミナ!」

ミナ「イアン様!」



イアン&ミナ「「いくらなんでも私を美化し過ぎだ(です)!!!」」



エーテル「……すごい、すごい!」ホクホク

エーテル(あれ……? でも……)

――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

イアンとミナ、印象深い絵の中に滲み出てしまった煩悩

1イアン

75>28

※基準値を下回った為、下心無しの聖母ミナ!

2ミナ

87>75

※基準値を上回った為、少し筋肉に煩悩出ちゃった勇ましいイアン!

――


エーテル「……」ジー…


空を睨む手負いイアン「……」


エーテル(とても、かっこいい……)

エーテル(小説にこんな挿絵があれば、絶対に惹きこまれちゃう……)

エーテル(でも……)チラ…


イアン「ミナ、あそこまで勇ましく私を描いてくれるのは嬉しいのだが……///」

ミナ「イアン様こそ、私をあんな神のごとき光を背負わせるだなんて……///」


エーテル「……二枚とも、すごく上手」

エーテル「でも……ミナさんのイアンさん……」

ミナ「!!」ビク!



エーテル「……少し、筋肉のつき方がおかしいかも……?」



イアン「そ、そうなのか? いや確かに筋骨隆々としていて、このおそらく上空の敵を射抜き殺すかのような眼力……」

イアン「かなり美化された私だとは思うが……」

ミナ「そ、そんなことはありません!」ワタワタ…

エーテル「……すごく、惜しい……」

エーテル「……」

エーテル「……!」ピコーン!



エーテル「――……実際に見て触ればみれば違いがわかるかも」

エーテル「――……イアンさん、脱いで?」



イアン&ミナ「「!?///」」

判定を取ったあたりで今日はここまで
少し高めに設定した基準値ですが、ミナが超えた為にもう少し先に進むことになりそうですね
(なおエーテルはこの後退室します)

この後のコンマ次第では……?

本日もありがとうございました!

おつおつ
このままコンマさん荒ぶれはワンチャン一線越え狙えるかもしれんな


正確なデッサンには全裸が必要だな!

そういやジークとリュノの時も脱がせてたからな
意外とむっつりエーテル

こんばんはー

>>499
申し訳ないのですが、私の思考の問題で即座に一線越えっていうのは中々ないです
面倒臭いですが、仲を深めてからと言いますか……
一応、荒ぶった場合も用意はありますが残り三つの判定全部潜るのは結構大変だと思います

>>501
現時点で脱ぐのは上半身のみです

>>503
エーテルの夜レベルは82、リュノやユリーカとほぼ同じ値ですので……
全体的に夜レベルが極端に高いか低いことが多い中で、一番平均的なのがクリスとリアローズだったりします

それではゆるゆる再開
できればコンマが平穏でありますように

ミナ「ど、どどどどうしてイアン様が……!?///」ドキドキ…

エーテル「……」テテテ…


聖母ミナ画「……」


エーテル「……イアンさんの絵……すごい」

エーテル「すごく、優しくて温かい……///」

イアン「う、うむ。あの時のミナを少しでも表現できていればよいのだが」

イアン「しかし実際のミナはもっとだな……」

ミナ「あうぅ……///」

エーテル「……イアンさんの絵……『実際に見てて、焼きついている』」

エーテル「だから、その記憶だけで……こんなに、描けてる……」

エーテル「……」テテテ…


空を睨む手負いイアン「……」


エーテル「……ミナさんの絵も、すごい……」

エーテル「でも……」



エーテル「――実際に見てない……こうだったらいいなって……希望……」



ミナ「!?///」

エーテル「ちょっとだけ……違和感?」

エーテル「だから……ミナさんも『実物』を見るべき……」

ミナ「実物……」ゴクリ…

エーテル「ん……」コクリ



エーテル「――イアンさんの、筋肉」



イアン「」


……

――

――

……


イアン「……///」ハンラ


ミナ「か、神よ……!///」プルプル…

エーテル「……ミナさん、見ない、と……」

エーテル「ジークさんよりも、もっと凄い……」

ミナ「ふぇっ!?///」

イアン「そ、それはないだろう。戦いにおいてはジークの方が上手だ」

エーテル「……ジークさん、しなやか」

エーテル「よく動く、からかな……?」

エーテル「……イアンさん、がっしり」

エーテル「動かないで、受け止める身体……?」

イアン「戦い方の違いが、筋肉のつき方に影響しているということか……」

ミナ「……」チラ…


イアン筋肉「……」ピクピク!


ミナ「んっ……!///」

ミナ(か、神よ! 私は一体どうすればよいのですか!?)

エーテル「……ミナさんの絵と、同じに、する……」

エーテル「……足が、こう。……腕、この角度……首は……」クイ…

エーテル「……」

エーテル「…………」

エーテル「…………」ピョン! ピョン!

エーテル「…………」ジワァ…

イアン「す、すまない!? ミナの絵と同じ姿勢になればいいのだな!?」アセアセ

イアン「こんな感じだろうか……」スッ…

イアン「確かにあの日、私は奴を見上げた。こうして……」スッ…

イアン「姫様を襲い、部下達を目の前で殺した……あの飛竜を」スッ…

イアン「苦く苦しい、しかし決して忘れることのできない……あの日に」ダン!

ミナ「……!」

エーテル「……これ、は……」



イアン「ど、どうだろうか?」ドーン!


空を睨む手負いイアン「……」ドーン!



ミナ「……イアン様……///」ポー…

エーテル「同じ……! かっこいい……///」

イアン「……むぅ///」

エーテル「あ……しばらく、そのまま……」

エーテル「……」チラ…

エーテル「……」チラ…

エーテル「……ミナさん」

ミナ「は、はい!?」ドキィ!

エーテル「……見比べると、よくわかる……」

エーテル「本物のイアンさんと……」

エーテル「絵のイアンさん……」

ミナ「こ、これは……!?」



――

特殊判定
↓1コンマ二桁

1見比べた本来のイアンの筋肉の凄さ

57>50

※基準値を超えた為、リアルイアン筋肉の方がミナの絵以上!
※蓄積値1

――

イアン腕筋肉「……」ムキィ!


ミナ「――ほ、本物のイアン様の方が……私の絵よりも逞しいです……///」トロン…

ミナ「ど、どうして……? 以前拝見した時は……」

イアン「……私も、鍛錬は続けているからな。その成果が出たのかもしれん///」

ミナ(ああ、やはりイアン様は……素晴らしい騎士です)

ミナ(あれほど逞しいのに、まだまだ上を目指されて……)

ミナ(そ、そういえば樽の中で抱えられた時……///)

エーテル「……」ペタペタ…

エーテル「……硬い、立派」

エーテル「……ミナさんも」スッ…

ミナ「え!?」

イアン「わ、私の腕など触っても楽しくは無いと思うぞ……?///」

ミナ「そ、そのようなことは!」

ミナ「失礼しますイアン様!」バッ!


ペタペタ…


ミナ「~~~~っ!?///」ドキドキ!

イアン「……///」

エーテル「……どう?」

ミナ「……ご立派です///」カアァァ…

ミナ「私の腕とは、大違いで……」ヒョロ…

イアン「ミナはそれでいい。無理をすればまたいつあの頃のようなことになるか……」ハラハラ…

エーテル「……」

エーテル「……」チラ…

イアン腕「……」ムキィ!

エーテル「……」チラ…

ミナ腕「……」ヒョロ…

エーテル「……」

エーテル「……もしかしたら」

イアン&ミナ「「?」」



エーテル「――もしかしたら、ミナさんの身体もイアンさんの想像と違うかも?」

エーテル「――折角だから……ミナさんも脱ぐ……?)


イアン&ミナ「「!!??///」」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

おっとこれは……

2ミナの羞恥心(イアン筋肉により-10補正)

50>16-10=6

※基準値を下回った為、ミナは覚悟完了!

3イアンの邪念

56>50
75>

※第一基準を上回った為、イアン僅かに期待

※ミナ蓄積値2、イアン蓄積値1

――


ミナ「ぬ、脱ぐ……」ドキドキ…

ミナ(イアン様の、目の前で……!?///)



イアン「さ、流石にそれは……」


イアン(――待て、しかし絵を描く為ならば……仕方がないことなのか?)

イアン(私はまだ素人であり、よりあの時のミナを完璧に再現する為には必要なことなのか?)

イアン(……待て待て、私は一体何を考えているんだ……!?)

イアン(いくらなんでもこれは不味い。ミナはシスターの鑑。穢すわけにはいかない……)

イアン(私が肌を晒すのとミナが晒すのでは、天と地程の差がある)

イアン(……いや、この考えは男女を差別しているのか……?)グルグル…


ミナ(で、でも確かに実物を見ないと本当のイアン様の御姿はわかりませんでした……)

ミナ(イアン様もあれだけ真剣に絵に取り組まれていたのです)

ミナ(私が少し服を脱ぐだけで、イアン様の絵の為になるならば……!)グッ!


ミナ「……ええい!」バサァ!


タプン!


エーテル「……!?」

エーテル(わ、私やリュノ様と全然違う……!?)


イアン(駄目だ駄目だ! 騎士として人として、この流れは断たねばならない)

イアン(そもそもミナの普段の格好を考えろ。シスターとして、一切露出の無い清楚な格好だ)

イアン(これはつまりやはりミナも人前に肌を晒すことを嫌っているということであり……)

イアン(……だが、鍛錬の時は脱いでいたりもしたな……)

イアン(普段は隠されているが、あの法衣の下にはあんなにも立派なものがあるわけで……)

イアン(もしミナが服を脱いだとすれば……あれが私の目の前に……?)ゴクリ…

イアン「……」

ミナ「……イ、イアン様? どうなされたのですか……?///」ヌギヌギ…

イアン「―――ぬああああああぁぁぁぁぁ!?」ズザザザザザ!

ミナ&エーテル「「!?」」ビク!

ミナ(うぅ、やっぱりこんな身体おかしいですよね……)

ミナ(背が伸びないで胸ばかり成長するだなんて……)ショボン…

イアン「ミ、ミナ……!?///」ドキドキ…

ミナ「……///」

イアン(な、何故もうミナが脱ぎ始めている……!?)

イアン(私が止めるよりも前に……)

イアン(いや、私が心の何処かで期待していたから……?)

ミナ「あの、その……」ワタワタ…

イアン「ミナ、すぐに――」


ミナ「――わ、私はイアン様の為にできることであれば、なんでも致します!///」


イアン「ん゛ぅ!」グッ!

イアン(お、落ち着くのだ私……!)

イアン(下半身に向かう血を頭に集め直せ……!)

イアン(ミナに他意はない! これは誘っているわけではない……!)

イアン(ミナは厚意から、私の絵の為に身体を張ってくれているのだ……!)

イアン(そんな彼女を、いやらしい目で見るわけにはいかない……)

イアン(見るわけには……)チラ…


ミナ胸「……」タプン!


イアン「っ……!」

イアン(あ、あれは反則だ……///)

イアン(まだミナは服を全て脱いだわけではない……)

イアン(それだと言うのに、胸をしめつけている下着から零れ落ちようとしているのがわかる……!)

イアン(し、鎮まれ私……!)

イアン(このままでは、不味い……!)

イアン(ミナにだけは、軽蔑されたくない……!)グググ…

ミナ(ああ、神よどうかお許しください……)

ミナ(シスターの正装。この法衣を躊躇いなく脱いでしまった私をお許しください)

ミナ(私達は、迷える者達全てに手を差し伸べるべき存在)

ミナ(そこに差を作ってはならない。皆に等しく接しなければならない……)

ミナ(わかってはいるのです。頭では……)

ミナ(それでも私はもう……かつてのようには戻れません)

ミナ(この方が……イアン様に、特別な感情を抱いてしまったのです……)

ミナ(ご自身の身体を気にせずに、リアローズ様や民達の盾となる崇高な騎士様……)

ミナ(あれだけの酷い傷を負って、一命を取り留めても……リアローズ様を第一に行動しようとされた方)

ミナ(その姿が……眩しく映ると同時に、不安にも思えたのです)

ミナ(鉄国が誇るべきこの忠義の騎士はしかし、このままでは近いうちに命を落としてしまうと)

ミナ(不安で不安で、たまらず同行を求めてしまった私は……どうしようもない足手まといになってしまいました)

ミナ(それでもこのお方は、私を見捨てることはなく……それどころか、幾度も助けてくださいました)

ミナ(イアン様は、私がいなければ死んでいたと仰いますけど……それは私もなのです)

ミナ(イアン様が私を庇い続けてくれなければ、私は一体何度命を落としていたのでしょう?)

ミナ(いつでも、どこでも、私を守ってくださる騎士様……)

ミナ(……わかっています、神よ。イアン様はリアローズ様の騎士。私の騎士ではありません)

ミナ(……それでも、この想いはもう抑えきれないのです)

ミナ(せめて、夢想の世界でぐらいはお許しください。現実にするつもりは……ない、のです……)

ミナ(だから、私にもできることを……イアン様のお役に立つことで、この雑念を振り払うのです)

ミナ(どうか、どうか。イアン様を優先してしまう私をお許しください)


ミナ(私は……イアン様の傍で、このお方をお守りしたいのです……)

イアン「……」グググ…

ミナ「……」グッ…



エーテル「……どう?」

イアン「!」ビクン!

エーテル「……ミナさんの、身体」

ミナ「……///」

イアン「……先程も言ったが……ん? 言ったか……? 頭の中だったか……?」グルグル…

イアン「……どんな時、どんな格好であれミナは美しい。それ以外には言えない……///」フイ!

ミナ「……イアン、様///」カアアァァ…

エーテル「……」

エーテル「……うん、凄く綺麗」

エーテル「……そして、大きい……」

ミナ「あう、それは……///」アセアセ


イアン(いかん、限界が近い……)

イアン(かくなるうえは……)


イアン「きょ、今日はとても勉強になった。後日、機会があればまた絵を描いてみるとしよう」

ミナ「!!」


エーテル「……」


エーテル「…………」


――

最終判定!
↓1~2コンマ二桁!

……ここまでのオーバーキルは想定してなかったなぁ……(白目射出)
判定取って終わりの予定でしたが、次の選択肢の表示まで進めたいと思います

エーテルからの最終爆弾

4イアンの残理性(蓄積値1により-10補正)

コンマ55

55

奇数ゾロ目:理性崩壊+どう足掻いても隠せない最大勃起

5ミナの残理性(蓄積値2により-20補正)

コンマ03-20

= 0 (……聞こえます! 神からの御許しの声が……!)

※!?

――


エーテル「……まだ、途中……」

イアン「……何?」

ミナ「え?」







エーテル「――身体、確認……一番、全裸……///」カアァァ…






イアン「」ゴフッ!

ミナ「」ゴフッ!



エーテル「……!」

エーテル「ん……わかって、ます」

エーテル「……知っている人以外に見られると、恥ずかしい……///」

エーテル「すぐに、出てくね……!」テテテテ!

ミナ「ま、待っ――!?」


パタン…!


イアン「い、行ってしまった……」

ミナ「あぅ……///」




イアン(ミナの……)

ミナ(イアン様の……)




イアン&ミナ((ぜ、全裸……!?///))















喫茶店の外では・・・・


カレン(コート姿)「美味しそうですね・・」窓から見ている

ハベトロット(草の中)「そうだねぇ・・・」ジュルルゥゥ・・・

ボガード(草の中)「うぅぅ・・・」グウゥゥゥ~~・・

ハベトロット(草の中)「おい、腹音を鳴らすな!」

ボガード「だって、昼から何も食べていないし・・」


通行人の妖精1「あいつら、一体なにをしているんだ?」

通行人の妖精2「ほっとけ!あいつら、金がなくてひもじい思いをしているんだろ?」

通行人の妖精「でも、あの白いの・・ボガード様に似ているような・・・」


怪しい三人組の行動に不快感を感じるシェフィールドの住人達・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バーゲスト「・・なぁ、アルト。主と初めて出会った事を覚えているか?」

アルト「あぁ、ソールスベリーの事か?あの時の出会いは最悪だったなぁ・・・」

バーゲスト「そうか・・。あの時の私はモルガンに仕える妖精騎士ガウェインとして、予言の子を追っていたからな・・」


バーゲスト「アルト・・汝はあの時、私の不注意で殺してしまったあのやせ細った人間の子をどう思うか?」

アルト「ソールスべリーのあの子か?あの子は死んで欲しくなかったなぁ・・。やせ細ってて尚且つ奴隷の子供でも未来があったんだ・・・」

バーゲスト「未来か・・・。アルト、私はあの子を殺した罪を背負って生きていこう・・それが私の、あの子に出来る唯一の償いだ・・。」


バーゲスト「私はアルトに心を乱心され、周りからバカ騎士と呼ばれ、モルガンが私に対する仕打ちを見せられ、あの時の私はアルトに険悪な感情を抱いていた・・」

バーゲスト「それでもなお、アルトは私の事を好きと良い・・私の力になって欲しいと言ってくれた・・・」

バーゲスト「だから・・アルトに抱かれ、私の初めてを奪い、私に相手を真に愛する事とあの快感をくれた事を・・私は嬉しかったのだ・・」

アルト「バーゲスト・・・」

バーゲスト「だからだ・・アルト、貴方に頼みたいことがある!」

アルト「頼みたい事って・・・?」


バーゲスト「私が治めている領土であるマンチェスターには、『アドニス』という病弱の少年がいてなぁ。彼は私の家で保護しているんだ。」

アルト「アドニスかぁ・・。彼はバーゲストの前の恋人なのか?」

バーゲスト「べ、別に・・彼は私の保護対象であって恋人ではない!ただ・・彼の生活を楽にさせたいのもあるし・・」

バーゲスト「わ、わたし以外の・・ヴァージェやメリュジーヌとは別の意味で、私の事を深く愛してくれるか?」

アルト「愛するって・・・それって・・」

バーゲスト「そうだ・・・」


バーゲスト「わ、私と・・結婚してくれ!アルト!!」

アルト「!!??(彼女からプロポーズだと!?)」


イアン下半身「……」ムクムクムク!


イアン「っお!?///」

ミナ「きゃっ!?///」


イアン(な、なんということだ……!)

イアン(数瞬想像しただけだというのに……っ!)

イアン(ミナの目の前で、こんな醜態を……!)


ミナ(あ、あれが、イアン様の……?///)ハァハァ…

ミナ(ズボンを押し上げて……ものすごい、主張を……///)ゴクリ…

ミナ(きっと、あの状態ではお辛い筈……)

ミナ(わ、私が……お助け、しないと駄目ですよね……?///)


イアン(な、何故だミナ。何故私を罵らない! 何故叫ばない……!)

イアン(私は今、最低の行いをしているのだぞ……!)

イアン(だと言うのに……君はどうして……!)グッ…!



ミナ「イアン、様……♪///」トローン…


イアン(どうしてさらに、私を惑わすような表情をしているのだ……!///)ギンギン!

イアン(このままでは、私は……私は……)


プツリ…


イアン「ミナ……」




――

1:イアンの部屋へ

2:ミナの部屋へ

3:この部屋で

――













《山中ロッジ》








五十鈴「と、東京にこんなところが…」

監督「一応群馬だな、ギリギリ」



監督「それじゃあ…」



第一ロッジ:星野 森 五十鈴
第二ロッジ:木村 芹澤 
第三ロッジ:唐澤 浅間 廣川
第四ロッジ:濱野 天本
モブが第5、6ロッジ


監督「って感じで分けたから」

「「はーい!!」」



(そして…)


監督「んで、こっちが温泉な。下にグラウンドもあるぞ」

濱野「…前からあったんですかね」

監督「らしいな。俺が子どものころからあったみたいだ」




監督「それじゃあ、練習と休暇を1日おきでやっていこう!今日は練習だ!」




安価↓1が急成長!(能力ランク+1)

判定↓1分経験点+















2

えー、選択肢まで進んだので今日はここまで
明日か明後日の22時頃から多数決安価を行えたらと思います。他にも安価出てしまうかも
……ここまで早いのは本当にちょっと予定外

本日もありがとうございました!

アンバー「…別ブロックだね」


アメジスト「決勝であおう!」

クロム「決勝であおう!」


アンバー「まあ、こういうのが『フラグ』って言うんですよね」



アメジスト「あはは、私は天才だから大丈夫!」

クロム「何言ってるの…」



アンバー「それに、私は、優勝が目標ですから」


アメジスト「そうだよね…なら、私もそれに負けないようにしないと」


クロム「ボクもだよ!」




>そして…1回戦


アンバー「エンペルト、ハイドロポンプ!」

アメジスト「ヒエン、フレアドライブ!」

クロム「ドダイ!ウッドハンマー!!」



>無事に3人とも突破した。そして…とうとうベスト16が出そろった!




シロナ「…あの3人、勝ったのね」





実況「さあ、いよいよベスト16が出そろいました!それでは、ベスト16ノ試合の紹介をしましょう!!」


【第一試合】ミカVSグレイ
【第二試合】アリシアVS謎のプロゴルファー鳥
【第三試合】アンバーVSエリオス
【第四試合】大五郎VSタカヤ・アベ



【第五試合】アメジストVSアバチャ
【第六試合】ナランチャVSジーナ
【第七試合】クロムVSザオボー
【第八試合】やまおとこのナツミVSデクシオ



アンバー「謎のプロゴルファー鳥!?」


謎のプロゴルファー鳥「何か問題でも?」


アンバー「すいません…」


実況「そう1謎のプロゴルファー鳥!彼女は経歴など一切不明!唯一わかるのは、南国、アローラ出身ということのみ!いったい何者なんだー!!!」


ザオボー「…」


ザオボー(…え、マジで?やばくないですか?コレ…)


ルル「ささ!どうぞ上がってくださいな!」


フローリア「し、失礼します…!」

ルル「ちょーっと散らかってるんですけど、まぁあまり気にしないでください!あっはは!」





ルルの言うとおり、部屋の中は読みかけの本や書類が散乱していたり。
見たことのないアイテムが床に転がって






いたりと中々に酷い状況であった。

途中転びそうになったがかろうじで足の踏み場はあるので何とか来客用のテーブルセットまでたどり着くことができた。


ルル「その……誘った分際であれなんです
けどー……本当にごめんなさい!!こんな事なら掃除しておけば良かったですよね!?」












フローリア「いえいえ!私は気にしていませんので…」

ルル「いや、でも…」


フローリア「逆にこういうのが、生活感がある…というのでしょうか? むしろ私の周
りでは無いこの感じ、新鮮で楽しいです♪」

ルル「……あはは、とりあえず元気が出てきたみたいでなにより、かな?」


王族らしからぬ親しみがあるというべきか。

この時ルルは
このお姫様の前ではなぜか気を張り詰めてもつい緩んでしまうなと感じた。


フローリア「その、ルルさんに聞きたいことがあるのですが…」


ルル「何ですか?私で答えられることならぜひどうぞ!!」

フローリア「その、魔法と


いうのは……誰でも扱えるようなものでしょうか?」

ルル「フローリアさ





まは魔法が使いたいの?」









フローリア「その、はい……」

すみませんでした
ミナ、(コンマ)神の加護を得る
ジークさん先越されますね(あっちは選択肢多いからしかたないか)

おつおつ




ありす「えぇ・・・・うっそぉ・・・・何でなん・・・・?」

晶葉「こっちが聞きたいですよ」

ありす「・・・

・ありす、このマグロ寿司を食べてみてくれ」

晶葉「はい」パクッ


    モグモグ


晶葉「・・・・あれ、何故かいつもより美味しく感じますね」

ありす「ふむ、やはり入れ替わった時に味覚も交換されたワケではないか」

晶葉「マグロ好きなんですか?」

ありす「寿司全般好きだぞ」

晶葉「へぇ~」

ありす「だとすれば、次に考えられるのは・・・・」





飛鳥「ただいま~」

ありす「丁度いい所


に帰ってきた」

飛鳥「ありす?・・・・いや、晶葉か」

晶葉「どうして分かるんですか」

飛鳥「エクステの力さ」

晶葉「・・・・」




ありす「まぁそんなのはどうでもいい、これを食べてくれ」

飛鳥「えっ、嫌だ」

ありす「頼む、大事な事なんだ」

飛鳥「・・・・」ススーッ












飛鳥「マッズ」ペッ

ありす「なるほど、私の体で作ったから



普段と違う味になってる訳じゃないか」

晶葉「普段が不味いみたいな言い方止めてください」

飛鳥「不味いだろ」ペッ

 

ヒューストン「もう一回……」


提督「いや、でも……」


ヒューストン「もう一回だけですからっ……ね?」


提督「……わかった。ほら、もう一回な」








ヒューストン「ふふ、ありがとうございますっ♪」   


スタスタスタ…


ノーザンプトン「……珍しいですね。あの娘があんなふうに甘えて」


提督「そうなのか?」


ノーザンプトン「ええ。しっかりした娘ですから」









↓1  どうなる?



カブール了解です











リベッチオ「やったー!お祭り、お祭りっ♪」


カブ
ール「こらこら、はしゃいで余り遠くまでいくなよ。わしの目の届くところに……」


グレカーレ「そうは言ってもさあ、カブールさんもあたしたちと変わらないんだし……」


カブ

ール「こらっ!まったく……」








↓1  どうなる?

 
新スレ建てました、ギレンの野望が難しすぎてクリアできません(半ギレ)

カオスモードとは?

キャラクターが原作キャラクターとは違う、別のガンダムキャラクターになります。
例 アムロ→シャア シャア→アムロ

安価でイベントが起こるので、原作なんてくそ食らえなんて感じで崩壊します、
例 ガンダム大地に立たない 

原作崩壊やキャラ崩壊が嫌いな人はブラウザバック!

R18なのでもちろんベッドシーンあり。

原作安価 安価下1

1 君は生き残れるか
2 時の涙を見る
3 アニメじゃない!
4 自由安価 新スレ建てました、ギレンの野望が難しすぎてクリアできません(半ギレ)

カオスモードとは?

キャラクターが原作キャラクターとは違う、別のガンダムキャラクターになります。
例 アムロ→シャア シャア→アムロ

安価でイベントが起こるので、原作なんてくそ食らえなんて感じで崩壊します、
例 ガンダム大地に立たない 

原作崩壊やキャラ崩壊が嫌いな人はブラウザバック!

R18なのでもちろんベッドシーンあり。

原作安価 安価下1

1 君は生き残れるか
2 時の涙を見る
3 アニメじゃない!
4 自由安価 新スレ建てました、ギレンの野望が難しすぎてクリアできません(半ギレ)

カオスモードとは?

キャラクターが原作キャラクターとは違う、別のガンダムキャラクターになります。
例 アムロ→シャア シャア→アムロ

安価でイベントが起こるので、原作なんてくそ食らえなんて感じで崩壊します、
例 ガンダム大地に立たない 

原作崩壊やキャラ崩壊が嫌いな人はブラウザバック!

R18なのでもちろんベッドシーンあり。

原作安価 安価下1

1 君は生き残れるか
2 時の涙を見る
3 アニメじゃない!
4 自由安価 新スレ建てました、ギレンの野望が難しすぎてクリアできません(半ギレ)
カオスモードとは?

キャラクターが原作キャラクターとは違う、別のガンダムキャラクターになります。
例 アムロ→シャア シャア→アムロ

安価でイベ
4 自由安価 新スレ建てました、ギレンの野望が難しすぎてクリアできません(半ギレ)

カオスモードとは?

キャラクターが原作キャラクターとは違う、別のガンダムキャラクターになります。
例 アムロ→シャア シャア→アムロ

安価でイベントが起こるので、原作なんてくそ食らえなんて感じで崩壊します、
例 ガンダム大地に立たない 

原作崩壊やキャラ崩壊が嫌いな人はブラウザバック!

R18なのでもちろんベッドシーンあり。

原作安価 安価下1

1 君は生き残れるか
2 時の涙を見る
3 アニメじゃない!
4 自由安価

 てへw 

こんばんはー
申し訳ないですが今日は選択決定安価のみで

――

※一線越えの場所の選択

※ほぼフレーバーのようなものなので然程気にしなくて大丈夫です


1:イアンの部屋へ(イアンが少し積極的に)

2:ミナの部屋へ(ミナが少し積極的に)

3:この部屋で(???)


※15分後辺りから一応↓1~5多数決で

――

3気になるけどどうしようかな……
ところでこれって後でジーク達に知られる?

>>547
一線越えの後、一回判定を取ってコンマ50以上でジーク達にも報告
(高い程周囲の目を気にしなくなる)
そうなった場合はさらに追加で四姫の判定も発生……のような具合ですね

それでは……

一線越え場所選択

↓1~5多数決コンマ二桁

1

票数が同じですが、コンマ合計値で

1:イアンの部屋

ですね

それでは場所が決定した辺りで、しばらく書き溜め時間を頂きたいと思います

それともうある程度の内容が決まってしまっていますが、シチュエーション案などがあればお寄せ頂けると助かります
(全て採用できるかは難しいですし、そもそも内容にはあまり期待をしないでください)

ご参加ありがとうございました!

おつ
3の???がなんだったのか気になる
シチュはとりあえず甘々でお願いします

(多分あると思うけど)胸でしてもらえ!イアン!
おつ

こんばんはー

>>560
エーテルが固有魔法で覗き見て興奮してたりしていました

間が空いてしまいましたが、イアンとミナの一線越えを投下していきます

――


「はぁ……」


イアンの身体の奥底から深く息が吐き出される。
誰にも見られることなく自室まで戻れたことは、奇跡かもしれない。
あんな状態を家主に見られれば、きっと泣き叫ばれたことだろう。
借りた道具を急いで戻し、置手紙を残した程度で去ってしまったことは明日にでも謝ろうと心に決める。

だが悲しいかな。最も見られたくなかった人には、この醜態を目撃されてしまっている。


「イアン様、あまり無理をなさらないで……?」


まさしく慈愛の聖女と言っていいであろう態度で、目の前のシスターは微笑みを浮かべた。
しかしその顔は朱に染まっており、相変わらずそそり立つそこに視線が向いているのもわかる。
国と姫を護りきれなかったことも恥ずべきことと認識しているが……
これはそれとは違った意味で恥ずべきことだと、項垂れずにはいられない。


(私は、なんと愚かなのだ……)


鉄国騎士団の長。王からも姫からも信の厚い、誇りある立場。
ひたすらに忠義を貫き、堅物と言われようが実直に騎士であり続けた。
部下達には畏れられ、親友とは互いを高め合い真面目に生きてきた。
内に秘めた願望も口にすることなく、尽くしてきた。
飛竜の閃雷に焼かれ、死を覚悟したその瞬間も。


(ミナの前で、このような……!)


だと言うのに。
ここにきて、自分を死の淵より救いだしてくれた聖女を前にして。
抑えきれない程の劣情を催し、それを真正面から見られてしまっているというこの状況。
ましてや事故で彼女の身体に触れてしまったからなどではなく……
ほんの数瞬だけ、成り行きで彼女の裸体を想像してしまっただけでこれなのだ。
いっそここで自刃できたならば、どれほど楽か。


「……ミナ、私は大丈夫だ。すまなかった……」

「……」


絞り出した声に、覇気はない。
そんな様子を察してなのか、当のミナは困惑しつつも動く様子はない。
その頬は、変わらず染まったままだ。
まさか、本当に大丈夫になるまでこの状況のままなのか。
そう考えたイアンは、さらに項垂れる。
地獄の責め苦のようなこの時間。
聖女に己が醜態を見せ続けるという拷問。
強き肉体と精神を身上とするが、今回ばかりは折れてしまいそうだ。


「イアン様……」


そう項垂れたままだったからこそ。
イアンは、聖女のその表情を見ていなかった。

そこに浮かんでいたのは……

「失礼、しますね……?」


いつもより少しだけ上擦った声で、断りがいれられる。
しかしそれは退室の挨拶などではなかった。

聖女の手が躊躇いがちにゆっくりと伸ばされる。
騎士の股間、そそり立つものが隠されたその場所に。


「ミ、ミナ!?」


予想だにしていなかった行動に慌てて制止の声がかけられるが、彼女は止まることは無い。
心の内で色々と思い悩んでいたのはイアンだけではなかった。
ミナもまた葛藤し、しかしイアンよりも先に答えを出していたのだ。
イアンという男が鉄騎士を体現したような存在であれば……
ミナという女は聖女を……献身を体現したような存在であるが故に。


「すぐに、イアン様をお助けします……」

「ミナ……」


そう優しく微笑まれては、イアンは二の句を告げられない。
惚れた弱みか、彼女が持つ人柄か。
これから行われる行為は、彼女には似つかわしくない欲望に塗れたものだというのに。

かちゃりと金音がたてられ、ベルトがその役目を失う。
控えめに、しかし着実にズボンが脱がされていく。
残されたのは下着のみ。今ならまだ引き返せる。


「や、やめるんだ。これ以上は……」


しかしようやく口から出た言葉は、とても弱弱しいもので。
やめろと言いつつも、その両腕はまるで動いていない。
両脚も、脱がされている途中で閉めることができた筈だ。
しかしそれはなく……どころか、彼女の身体が納まりやすいように開かれつつすらあった。
無意識での期待に、騎士は気がつかない。
だが脱がせている側は、その動きを察することができる。


――受け入れてくれている。


その事実が、ミナの理性をさらに崩していく。
募り募った想い、それが決して独りよがりのものではないようで……
おそらくはシスターとしては正しくない行いをしているとはわかっていても、止まることができなくなっていた。


「え、えい……!」


行為とは裏腹な初々しい掛け声と共に、ついに最後の砦であった下着が脱がされる。


「――ひぃっ!?」


そして同時に、短い悲鳴があがった。


解放されたそれは見事なまでにそそり立っていた。
戦況が不安定であり、地下の避難拠点ともなれば娼館などといった場所も無い。
久しく己の性欲を処理していないイアンは――溜まっていた。


「これ、が……イアン様の……」


聖女が初めて見る男のイチモツを前にごくりと喉を鳴らせば、肉棒もまたぶるりと反応を示す。
無理もないだろう。ただの想像だけで勃起してしまう程だというのに……
今、現実に焦がれていた聖女が自分の股の間に身体を納めているのだ。
そして自分を、雄の象徴を興味深そうに見つめている。
下手をすれば、それだけでも射精してしまいそうなほどの興奮をイアンは覚えていた。


「ミナ……」


しかし、流石にそれはしない。びくびくと反応は示すが耐えてみせる。
それは鉄国の騎士として培ってきた忍耐力の賜物でもあるが……
その中に薄暗い欲も混ざっていることを、彼も自覚していた。

純粋なシスターであると信じてはいるが、絵を描いている時から……
いや、自惚れでなければそれ以前から……
自分は彼女から、少なくとも嫌われてはいないであろうと……そう思えていた。
そして危惧していた、浅ましい醜態を晒してしまっても、彼女は変わらずに自分を見てくれている。
これは、そういうことなのか。
そういうことならば、彼女は。
ミナが、自分に好意を持ってくれているのであれば。
このまま、見て終わるわけがない。


「あ……あつ、い……」

「っお……!」


そしてイアンの予想通り、ミナはそっとそこに触れた。
穢れ無きシスターには似つかわしくない、欲望の象徴。
そこにあの白くて小さい手が、確かに触れている。


「おっ……!」

「ご、ごめんなさいイアン様!?」

「っ、大丈夫、だ……」


それを自覚するだけで、イアンは堪らず声を漏らす。
何かを間違えてしまったのかとミナも慌てるが、なんでもないとそれを誤魔化す。
素直に君が触れてくれているだけで反応してしまうと言えれば、どれだけ楽だっただろう。
しかしそれはどこか情けなく、口にすることができなかった。


(ああ、ミナ……あのミナに、触れられている……)


教会を訪ねたあの日、ミナはやはり特別な存在なのだと確信に変わった。
あの教会の誰もがミナを大切にしており、彼女だけでも逃がそうとあの飛竜に立ち向かう程に。
誰もが認める穢れを知らない真っ白なシスター。それがミナだ。



そんな彼女が、まさに今穢れてしまおうとしている。
他ならぬ自分の手で。鉄の意志を貫ききれない愚かな騎士の手で。

悔やむべきなのだろう。止めるべきなのだろう。
しかしそれができない。
背徳。抗えない雄の本能。
制止の言葉の代わりに、脈打つ肉棒はさらにミナにその存在を主張する。









































朝倉未来「進行がおせぇ」


































(イアン様の……ますます硬く、熱く……)


太く長いそれは、ある種の凶器のようなおぞましさすらある。
かつての教会時代のミナであれば、その恐ろしさを前に引き下がっていたかもしれない。
だが、今の彼女はかつての彼女ではない。
羞恥の感情こそ捨てきれていないが……これより先に進めるだけの知識を、思わぬ場所から得てしまったのだから。


「イアン様。こうすると……気持ち、良いのですよね……?」

「ミ、なぁっ!?」


イアンは声を抑えようとするが、それができなかった。
この状況に興奮しているとはいえ、彼の頭の中のミナはまだ色々なことに疎い聖女だ。
それがまさか、いきなり扱いてくるとは想像もしていなかった。


「ど、どうですか……?」

「いっ……! ミナッ、どこ、で……ふぉっ!?」


もたらされる刺激の前に、イアンは悶えることしかできない。
赤らめた顔に娼婦のような慣れもないたどたどしい手つきは、ミナが経験を積んでいないことを伝えてくる。
しかしその動かし方は、無知ではないことも伝えてきた。


「ああ、イアン様……」


白く細い指が絡み付き、自分の竿を懸命に扱いてくる。
温かく柔らかな手に包まれ、自分の手で抜くのとはまるで違うその快感。
されるがままの状態であるが、イアンには頭の奥底から蕩けてしまいそうな至福の時間だった。

あの無垢な聖女が、頬を染め上げて自分のブツを扱いている。
先程から堪らず先走りの汁が溢れていることも自覚しているが、それでも彼女は動きを止めない。
そんなことをすれば、程なくして彼女の手は穢れる。ぬちゃりと淫らな音をたてるようになる。
滑りがよくなり、手の動きが速まっていく。そうなれば、もたらされる快感も増していき……
いよいよ、かつてない昂ぶりを実感する。

股の間には、べとついてしまった手でなおも懸命に奉仕を続けているミナの姿。
呼吸を乱し、慣れないどこで聞いたかもわからない知識で扱いてくれる彼女。
小さな手に包まれた自分のイチモツが、興奮に打ち震えているのがよくわかる。
このまま腰を突きだし、身体を前に押し進めてしまえば……
きっと、あの小さな口を犯してしまえるだろう。
体格差を考えれば、喉奥までも。


(私は、一体何を考えている……!?)


仄暗い欲望。
手の動きだけでなく、荒い吐息を漏らすあの口が惑わしてくる。


(違う、私は……私はミナを……!)


踏み止まり、それに抗えるのは騎士故か、生来の性格か。
噛みしめた奥歯の音が、嫌に頭の奥に響く。
それでもイアンは、その欲望を振り払う。
自分が、本当にしたかったこと。それを支えに邪念を捻じ伏せる。


「……え?」


不意にイアンが立ち上がったことで、ミナの奉仕は強制的に中断させられてしまう。
経験が無い為に詳細はわからないが……
それでも、先程までの様子からするにある程度の快感は与えることができていた筈。
それなのにこうして突然立たれてしまっては、焦ってしまうのも無理はない。


「イ、イアン様……!?」


やはり自分の未熟な奉仕では駄目なのか。
この人を助けることは、できないのか。
そう思うと、目尻に涙が溜まってくる。


「ミナ……」


上から降ってくる声は、どこか震えていた。
そこに怒りや不満の感情が無かったことだけは救いではあるが……
ミナからすればやはり不安は拭えない。


(あ……)


だが、目の前でこれでもかと主張する恐ろしい肉棒を目の当たりにし、一つの考えに至る。


(もしかして……これを、口に含めと仰るのですね……?)


さる姫達から叩きこまれた知識の中には、手以外の部位を使った奉仕も存在する。
手での奉仕とはわけが違う。より深い性行為……
もっと満足させろという、次の段階への誘い。

怖くないと言えば、嘘だ。
これほど硬く熱いものを口に入れるなど、これまでの人生で経験したこともない。
そしてこの長さ。自分の狭い口の中でおさまりきるとは到底考えにくい。
確実に、喉まで貫かれる。それは一体、どれほどの苦しみなのだろうか。


(イアン様のためならば、私は……)


それでもミナは、覚悟を決めた様子でゆっくりと動く。
膝で立ち、最も咥えやすいような体勢を模索する。
はち切れんばかりの肉棒を前に、息を呑む。
ここまで溜め込むというのもきっと相当な苦しみな筈だ。
私が助けなければ、この人を助けたいという想いが、ミナを突き動かす。


「イアン、様……」

「……ミナ、すまない」


苦しげに吐き出された謝罪の言葉。
そして……








ミナの身体は、宙に浮いた。


「!?」


突然のことに、ミナの頭は真っ白になる。
しかしそれもすぐに落ち着いていく。
自分は空を飛んだのではなく、イアンに抱き抱えられているのだと理解が遅れて追いついた。
まるで、あの日と同じように。

予想外の出来事、そして恥ずかしさからミナの口はまだまともな言葉も喋られないまま。
そんな状態のまま運ばれた先は……寝台であった。
乱雑に放られるのではなく、壊れ物を扱うかのようにそこに横たえられる。


「あっ……イアン、様……?」

「……ミナ、すまない」


先程と同じやり取り。
しかし少し場所が変わっただけで、ミナが想像する顛末もまた変化していく。
恐ろしいものを咥える、未知の恐怖はもう感じない。
今感じるこの感情は……ミナもよく知るもの。
それは……いつの頃からか、望んでしまっていたもの。



「私は……私はもう、我慢ができそうにない……」

「……私も、です……」



だから、騎士の詫びるような言葉に抱いた感情は――歓喜。
迷える者の懺悔を聞くように……シスターはその言葉を許す。
自分も、同じ気持ちで……あなたは何も悪くないのだと。


「……」

「……」


そこで言葉は途切れた。
代わりに二人の顔が近づいていく。
顔が熱いことなど、今更だ。それを相手に知られてしまうことも。

ぎしりと寝台が軋む。
傍から見れば幼い少女の上から大男が覆い被さっている事案の構図。
それも今や当人達は気にも留めない。

騎士は聖女を見下ろす。
その澄んだ瞳は潤んでいたが、拒むことなく男を見つめていた。
聖女は騎士を見上げる。
国の為に尽くしてきた真面目な男の瞳には、今は一人の女しか映されていない。



――二人の初めての口付けは、音も鳴らない静かなものだった。

――それでも、その線を越えた喜びは……何よりも大きい。









































朝倉未来「俺の身体は、 宙に浮いた。 」


































「ん……」

「ちゅ……ふ……!」


音も無く触れただけの唇。
足りない。
少しだけ長めに唇を触れ合わせてみる。
足りない。
騎士と聖女、どちらが先にそう思ったのかはもうわからない。


「んぁ……」


初めての快楽に先に音をあげたのはミナの方だった。
決して激しくは無い、穏やかな口づけ。
見た目の無骨さからは想像もできない……
しかし彼の内面…、優しさを知る者からすれば想像通りの口付け。


「ミナ……」

「イアン様……もっと……」


せがめばゆっくりと、しかし着実により深く長い口付けへと変化していく。
何度目かの折、ミナの舌はイアンの舌で絡め取られて、口の端から吐息と共に唾液まで漏れる。
拭おうにも、その間も口内をゆっくりと愛撫されていては止めようも無い。


(キス……気持ち、いい……)


ミナとしては、この行為は誓いの意味合いが大きかった。
だがこうして自分が経験してみれば、それだけではないことがよくわかる。
上手く言えないが、身体の奥底が熱くなるような……
もっとこの人としたいという、そういう想いが沸いてくる。


(イアン様に包まれて……温かくて、優しくて、気持ちよくて……)


この感覚がなんなのか、わからない。
それでもこれを心地良いと思っていることは間違いなくて。
蕩けてしまいそうなこの感覚に、身を委ねてしまいたくなる。
このまま緩く甘い痺れに溺れて……


「――っ、い……いけませんっ!?」

「うおっ!?」


そこまで考え、唐突にミナは上体を起こす。
あまりに突拍子もない行動であったが、イアンも反射的に離れることで衝突を回避する。


「す、すまない! 私は、ミナの優しさに甘えて……!」

「え、あ!? ち、違うんですイアン様!?」


いけないと、突然女性側から起き上がられたらそれは明確な拒絶行動だろう。
我慢ができずにその唇を奪ってしまったが、やはり不味かったのだとイアンは自己嫌悪に陥るが……
流石のミナも、この反応は自分の対応が誤っていたということを痛感する。
真面目な騎士は、下手をすればこのまま自害しかねない。


「……もっと、して欲しい、です……」


だからまずは、恥ずかしくとも本当の想いを告げる。
そうすれば、誤解は解け……赤く染まった騎士の顔を間近で見ることもできる。
けれどまだ。本当のことは言えていない。


「わ、私ばかり、その……き、気持ちよくなっては……駄目だと思うのです」

「……っ」

「イアン様をお助けすることこそが……私の、望みなのですから……」


初めての刺激に、手で触れていたあの硬さと熱を忘れてしまうだなんて……
そこまでは口にせずとも、ミナは僅かに後悔していた。
優しく優しく扱われ、蕩けてしまいそうにはなったが……それこそがイアンの優しさなのだとわかる。
本当はもっと……あれを解放したいであろうに、経験の無い自分の為に我を殺してくれている。
我慢ができないと言いながら、それでも耐え続けようとするその姿は立派であると同時に心苦しい。
ミナは、改めて覚悟を決める。


「イアン様、どうか……」


もう、騎士の優しさに甘えることはしない。
我慢ができなくなってしまっているのは――自分も同じこと。
あなたが欲しくてたまらないとは……恥ずかしくて、すぐには言えないのだけれども。
まだ手による奉仕と柔らかな口づけ止まり……引き返せる道が残されてしまっている。


「私を……」


だから、自らその退路を断つ。
引き下がり、自分だけが甘い快楽を享受するわけにはいかない。
ミナはゆっくりと言葉を続けながら……
その真っ白なシスターの証を脱ぎ捨てていく。


「ミ、ナ……」


イアンはその光景から目が離せない。
かつて鍛錬の時にミナが服を脱ぎ捨てている場面は見ている。
だが、今の目の前の光景はそれとはまるで違う。
恥らいつつも、躊躇うことなく脱ぎすてられる法衣。
衣擦れの音は耳をうち、徐々に晒されていく柔肌を前に喉をならさずにはいられない。
元々露出の無い清楚な服装だからだろうか。
陽に晒されることもなかった肌は、法衣を脱いだにも関わらず白く透き通っている。
そして子供と間違えてしまいそうな華奢で小柄な体躯だというのに……
たわわに実った一部分だけが、視線を釘付けにして逃さない。


「んっ……!」

「おおっ……!?」


窮屈そうに押さえつけられたそれも、そそられるものがあった。
淡い水色の清楚な下着だというのに、それに拘束され零れんばかりの胸は途端にそれを淫猥に見せる。
そしてミナが一瞬苦しげに呻いたかと思えば、下着の留め具が外され――夢想し続けたそれが一気に解放される。
反動も加わり目の前で揺れてみせるそれを前に理性を保っていられる者がいるわけがない。
堪らず漏れてしまった感嘆の声を誤魔化すように、イアンはそう結論付けた。

そう、抗えるわけがない。
きっと自分は、彼女の胸が平坦であったとしても焦がれていたことだろう。
ミナの持つ優しさと愛らしさに、惹かれてしまったのだから。
そんな彼女が、自分好みの大きな胸の持ち主で肉体的な包容力も兼ね備えているともなれば……

勝ち目など、あるわけがない。








































朝倉未来「どの面下げて戻ってきたんだ?」


































「私を、イアン様のお好きなように……」


緩やかに下着が落下すれば、もうミナの胸を覆うものは何も残されていない。
産まれたままの姿、男を魅了してやまない豊満な胸が惜しげも無く晒されている。
控えめな乳頭が慎ましいミナをそのまま体現しているようで、目を離すこともできない。


(これが、これがミナの……!)


その裸体を想像したのは一度や二度ではない。
時によってはその胸に包まれる奉仕すらも考えてしまったイアンにとって、目の前の光景はまさに奇跡。
夢か現実かの区別もつかない。それほどまでに、ミナの身体はイアンの思い描いていた通りの身体だった。
だからこそ……


「はぁ、はぁ……ミナ、その胸でどうか私を……!」

「胸で、イアン様のこの男性器を……挟めばよいのですね? はい、お任せくださいイアン様……♪」


ついにその理性は完膚無きまでに砕け散り、己の欲望を前面に押し出してしまう。
しかしミナはそれに怯むことなく、柔らかな笑みを浮かべて了承する。
その表情だけで、イアンを縛り付けていた何かは完全に吹き飛んだ。
優しくて、包容力があって、胸が大きくて……
理想の体現者が、微笑みながら受け入れてくれた。
何故、無垢な彼女がこんな男の欲に塗れた奉仕方法を知っているかなどという疑問は些細なことに過ぎない。


「ミ……ミナァ……!」

「はい、私はここに」


情けないとは思う。
部下や姫、主君にはこんな姿をとてもではないが見せられない。
イアンという男はどこまでも真面目で、鍛錬馬鹿で、鉄国を第一に考えてしか動かない。
そういう印象を持たれているということはわかっている。
それは一種の期待でもあり、それを裏切ることはできない。騎士としては、間違った姿でもないのだから。

しかし、自分も騎士である前に男なのだと、イアンは心中で叫ぶ。

酒飲みたい揉みたい包まれたい癒されたい結婚したい幸せな家庭を築いて平和に暮らしたい……

平凡な、しかし確かな欲望。

騎士団長としての立場から公にはできない、人並みの欲望……願い。
我慢して我慢して、抑えて抑えて。
臨界点を超えていそうな下半身をいきらせたまま、縋るようにミナに迫る。
抑えられない欲望を前にしても、顔を赤らめるだけでミナは退くことをしなかった。
受け入れようという姿勢。穏やかな笑み……
あの日とは違うが、こんな状況下でもイアンはこう思う。


(――ああ、やはりミナは、天からの……)


「――えい……♪」


とても優しい声と共に、聖女は躊躇うことなくその両胸を寄せてイアンの欲棒を柔らかく包み込んだ。

この日、この夜を鉄国騎士団長イアンはその生涯を終えるまで忘れることはないだろう。

まさしく、夢にまでみた天使の抱擁であった、と。

「うっ――――おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

「きゃっ……!?」


包まれて、すぐの出来事だった。
笑顔を張りつけた傭兵にこの光景を目撃されていれば、きっと指をさされて笑われたことだろう。
自分でも呆気ないと思うほどに……もたらされた天使の至福の前に、何もできないままに射精してしまった。
包まれてなお飛び出た先端からはびゅくびゅくと精液が吐き出され……無垢な聖女の身体と顔を汚していく。


「え? え……?」


べっとりと汚された……いや、汚されているにも関わらず、ミナは只々困惑していた。
流石の彼女、というよりも仕入れた知識にもこれはなかったのだろう。
まさか誰も、奉仕の前段階でここまでの大量射精をする男がいるなどとは思うわけがない。


「はっ……! はっ……! すまない、ミナ……!」


その謝罪の言葉は、どういった意味のものなのか。
混乱から戻りきれていないミナも、それはすぐに理解することとなる。


「――もう、止まらない! 止められないんだ……!」

「あっ……イアン、さまぁ……!」


射精したばかりだというのに、剛直は一切衰えた様子がなかった。
まるで射精などしていないと言わんばかりに、その凶悪さを柔肉の中で主張し続ける。


(イアン様の……熱くて、硬くて……♪)


知識だけのシスターとはいえ、ここまで濃密な精液……
そして雄の力強さを見せつけられては、本能的に身体がそれを求め始めていた。
詳しいことはよくわからない。しかしこの反応は間違いなく、気に入って頂けたということ。
拙い自分の奉仕、食生活の変化から太ってしまったのであろう自分の胸でも、この人の救いになれているのだという現実。
ミナにはそれが、堪らなく嬉しかった。


「はい……全て、私が受け止めて見せますから……♪」

「ミナァ……ッ!」


変わらぬ微笑みを浮かべたまま。
はしたないとは思いつつも、ミナの口からはゆっくりと唾液が垂らされた。
これが、あの純真可憐なミナなのかと、イアンの頭の中も混乱する。
しかし包み込むような慈愛の心はまさしくミナであり、その顔は紛れも無く羞恥に染まりきっている。
彼女はミナだ。自分の知るミナだ。

ただ、先走りに精液に唾液に……
あっという間にドロドロに汚された胸だけは、娼婦など比較にならない程に淫らに見えた。
相反するその様相。
そして再び包み込まれる極上の柔らかさの前に、イアンの下半身にはさらに血が集っていった。
流石に今度は一発で出してしまうようなことはしない。
けれど、すぐに萎えるようなこともしない。
夢にまで見たひと時……いや、それ以上のこの時間を少しでも長く楽しむ為に。

「あっ……! あっ……! い、いかがですかイアン様……?」

「すまない、すまないミナ……っ!」

「――夢のようだ……!」


灼けた鉄杭の如きそれは、聖女の胸を犯すかのように暴れ回る。
それを離すまいと、聖女は両手で胸を支えて包み込みをより確かなものにしていく。
淫らな音を立てながら、その奉仕が止められることはない。

再び脈打ったかと思えば、衰えない量の精液が再び吐き出された。
少し前まではそんなものの存在すらも知らなかったミナは、これも平然と胸の中で受け止めて見せる。
少しして両腕を離せば、どろりと自分の胸を伝ってやがて滴り落ちた。


(これが、イアン様の……)


濁り粘つき独特の臭いを放つそれは、決してよいものとは言えない。
それでも吐き出されたこれが愛してしまった人のものだと思うと、悪い気はしなかった。
何しろ知識が不足している為に正確なことはわからないが……
反応とこの量を見る限り、イアンが相当に我慢し溜め込んでいたというのは紛れもない事実だろう。
それを自分の手でこうして吐き出させ……辛く苦しそうな表情から、どこか恍惚とした表情へと変えられたのであれば。
それはシスターとして、彼を愛する者として冥利に尽きると言えた。


(……これが、私の中に入ると……)


想像すると同時に、ミナの身体は熱くなった。
口づけだけで子供はできない……鉄国の温泉で、森国と公国の姫にそれを教えられるというとんでもない珍事。
だが、大切なことを知ることも出来たのも間違いない。
あの日が無ければ、こうして奉仕をすることもできなかったのだから。


(イアン様の、この男性器を……)


心臓の鼓動が早まった気がする。
無意識のうちに、太腿を擦り合わせたくなる。
自分の身体が年相応に疼いてしまっているのだということを、ミナも自覚していた。
しかし、それを口にすることはない。
今はもう、この先の行為がどういったものなのかを知っているから。
愛する者との契り、それが初ともなればなおのこと重要なものだ。


(私は、イアン様を……)


ミナの中では、既に想いは決まっている。できることならば……
しかし、彼女は生来の気質が献身的過ぎた。
自分の為では無く、誰かの為に。
今の行為も、自分の為では無く、想いを寄せるイアンの為に。
彼には、自分よりも相応しい女性が現れる可能性が高いのだから。
一時のこの勢いに任せて、彼を縛り付けてしまうような真似だけはしたくなかった。


(……いいえ、私はイアン様のお力になれれば、それで……)


身体は疼いて仕方がないというのに。
何故か、胸奥が痛んだ気がした。









































朝倉未来「キャラの名前入れ忘れてるぜ。もしかして自分を小説家と思ってる?」


































「イアン様、まだこんなに……」

「うっ……」

「……ご安心ください。何度でも、何度でもお助け致します」


僅かばかりの寂しさも滲ませずに、ミナは変わらぬ微笑みでイアンを魅了する。
あれだけの精液を吐きだしたというのに、イアンの物は変わらずに元気だ。
これを完全に本来の状態に戻すとなると骨が折れそうではあったが……
ミナの言葉に、偽りは無かった。
イアンの為にできることであれば、喜んで自分の体力が尽きるまで奉仕を続けるつもりだ。


「さあ、イアン様……」


粘液に塗れようとも、本質的な美しさは一切損なっていない双丘がイアンの眼前で大きく揺れる。
一度あれに挟まれる快楽を知ってしまったら、もう過去には戻れない。
空っぽになるまで、延々と包まれ続けていた……そう思えてしまう程に。


「……」

「イアン様?」


しかし変わらず勃たせたままの状態で、イアンはその動きを止めていた。
その様子からしてまだまだ吐き出し足りないであろうに。
どうしたのかとミナが身体を乗り出せば、再びその胸は大きく揺れてみせる。


「っ……ミナ」

「は、はい?」

「……すまない……」


幾度目になるかわからない、騎士の謝罪。
ミナはそれを気にすることなく、何度でもイアンを受け止めるつもりだった。
それこそが、望みだから。


「――え?」


だから、再び寝台に仰向けで寝かせるように押し倒されるとは思ってもみなかった。


「あ、あの、イアン様?」

「……ミナ。愚かな私を、許してくれ」


言葉と共に、ミナの唇が再び塞がれる。
そして……今度はその間に、無骨な手がミナの胸にそっと触れた。


(ああ、イアン様。『そういうこと』なのですね……?)

(大丈夫です。私が、私の身体があなた様のお役に立てるというのであれば……)


優しい口付けに、胸に小さく奔る甘美な刺激。
それを少し切なく感じながらも、ミナは改めて覚悟を決める。
この身で、何度でも受け止めて見せるという覚悟を……


……

――

……


「ひぁ……! はぁん!? はっ、ふっ、ん……うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」

「だ……めぇ……いあん、しゃま……も……わらひはぁ……♪」


ミナが改めて覚悟を決めてから、どれだけの時間が経ったのだろうか?
それはもうイアンにもミナにも、わからない。
地下拠点では陽も昇らなければ沈みもしない。おおまかな時間を把握することもできない。
ただ確かにわかることは……


「ミナ……もっとだ。もっと君をほぐさなければ……」

「んいぃ♪ も、もう……あ、あ、あはああああぁぁぁぁぁぁ!?」


ミナの耳元でイアンが囁いたかと思えば、ミナの身体が大きく跳ね――何度目になるかもわからない絶頂を迎えたということだ。
鍛え抜かれた騎士の身体で覆われ、小さな聖女の様子はよほど傍に寄らない限り誰も知ることはできないだろう。
その顔も身体も、これ以上ない程にとろとろに蕩けきっているなどとは、誰もわからない。
向かい合う、この二人だけの秘密だ。


「ああ、ミナ……」

「いあんしゃま……」


実に――愛おしげにイアンはミナを見つめる。
それを受けたミナも、蕩けた顔のまま舌を差し出した。
すぐに舌が絡み合い、唾液が混ざり合う。幾度も繰り返されてきた行為。

そうしている間に、イアンの太い指がミナの狭い秘所を掻き回していた。
上下で揃っていた下着は既に剥ぎ取られ、机の上に置かれていた。

淡い水色だった筈のそれは、水分を限界まで含んだ影響かその色合いを変えてしまっていたが。

これがここに置かれたのは、果たしてどれだけ前だったのか。当然、二人とももう覚えていない。
考えようにも、お互いがそれどころではなかった。
騎士はひたすらに聖女をイかせ続け、処女のままにその身体を舌と指だけで解し続け。
聖女は覚悟が容易に吹き飛ばされてしまう程の圧倒的な快楽の前に、もはや気持ちを抑えることすらできなくなっていた。


「んぅ、ふぅぅぅぅぅぅ……♪」

「我慢しなくていい。もっと、もっとだミナ。イっていいんだミナ……」

「い、ぁ、……ん、イッ―――きゅぅぅ!?」


数刻前までの無垢なシスターと同一人物だと言われても誰もわからない程に、ミナは乱れ果てていた。
イアンの指が彼女の弱い場所を探り当て刺激する度に、潮を撒き散らして身体を悶えさせる。
逃げようにも、圧倒的な体格差がそれを許さない。

何も知らない者にこの光景を見せれば、山賊か何かが幼気な少女を凌辱しているようにも映っただろう。
しかし、実際にはそうではない。
見た目なら親子ほどの体格差と年齢差を感じさせるこの二人は――確かに、愛し合っているのだ。

「いあんしゃまぁ、もう、もう大丈夫れすよぉ……?」

「もう、わらひのからだ……いあんしゃまが欲しくて、欲しくてぇ……♪」

「ああ、ありがとうミナ……!」


ミナは蕩けきり、普段の清楚な雰囲気はどこかへと旅立ってしまっていた。
誰にでも敬語を欠かさないその真面目な口ぶりも、呂律は回らず舌足らずなものになっている。
それでも変わっていないのは――その優しい微笑みだ。


「……だが、私はミナを壊したくないんだ……もう少しだけ、身体を慣らそう」

「ひぅぅ……!? だいじょうぶ、なのにぃ……♪ いあんしゃま、うけとめ、て……ぇ♪」


少し休ませていた乳首をきゅうと摘み上げれば、ミナの身体は鋭敏に反応を示す。
どうにも彼女は感じやすい体質らしいと、イアンは頭の片隅にそれをしっかりと記憶していく。

どうしてこうなってしまったかといえば……原因はイアンとミナ二人にあるだろう。
彼は責任感が強く……忍耐を得意とする男であった。
そして恐れていたことは――ミナに嫌われてしまうこと。
抑えきれない性欲を前に、それでも彼は抗おうとした。
それをどうにかしようと、イアンの苦しみを放っておけないミナが救いの手を差し伸べた。
葛藤し耐えるくらいなら、性欲をすっきりと発散させるべき。それは間違った考えではない。


「ミナ……」


しかしことイアンにおいて、この救いの手は同時に魔の誘いでもあった。
総動員させている理性を崩す――ミナに嫌われてしまうであろう行為をしでかしかねないからだ。
結果としてイアンはミナの奉仕で快感を得ると同時に罪悪感も覚えていた。
誘惑に負け、彼女の優しさに甘え性処理をさせてしまっているのだと。
そしてイアンのその感情は、ミナにも影響を与えていた。
本当は別の想い人がいるかもしれないイアンに対し、救いの手を免罪符に性行為を持ちかけている。
独りよがりの奉仕をしてしまっているのだと……ミナはミナで罪悪感を覚えていた。


「いあんしゃまぁ……」


現状を見てしまえば、取り越し苦労もいいところである。
お互いが想い合っていながら……
奥手な性格が災いしてか、好きだ愛しているという言葉を一切口にできなかったことが一番駄目な点だろう。
だからこそ、逆に言ってしまえば。


「――愛している」

「――愛しています」


その言葉を一度でも口にすれば、これまでの反動も手伝いまさしくどろどろの沼のように深みに嵌まっていく。
立場を弁えようとしていたミナも、イアンの執拗すぎる愛撫を未経験の身体に受ければその刺激で何かが弾け飛ぶに決まっている。
イアンとしては一切の他意は無く、只々ミナが大切で万が一にも壊したくないからこそ念入りにしたに過ぎないのだが……
結果として、順序がおかしくなっているが二人はお互いの想いを理解した。
そしてかたや自身の理想の体現者とも言える聖女。
かたや過保護と言われても言い返せない程に自分の身を案じてくれる騎士。
一度開いてしまった扉を閉めて後ろに戻るなどという考えは、最初から用意されていなかった。









































朝倉未来「やべぇ・・・・・・・・・・・・・(白目)」


































「ミナ、駄目だと思ったらすぐに言うんだ……」

「だい、じょうぶ……イアンさま、きてください……」


呼吸を整えてから、二人は向かい合った。
心も身体も溶けきったミナは、誰に教わったでもなく自ら秘所を割り開く。
浮かべた笑みの裏には、騎士に刻み込まれてしまった快楽への期待。
信仰する神でさえもが許されているというのであれば、どうして拒めるだろうか。
この身で愛する人の昂ぶりを鎮めることができる。
この身で愛する人と一つになることができる。
そう考えるだけで、身体に似つかわしくないほどに蜜壺は淫らに男を誘うようにひくついて見せる。


(神よ……私は、もう……♪)


知らなかった。
他のシスターも神父様も、神の教えだというのに隠していた。
それでも、構わない。
今こうして、どうしようもないほどに蕩かされてしまったのだから。
今まで知らなかった分、強烈に焼きついてしまった。
もう、過去の自分には戻れそうにない。


「ミナ……っ!!!」

「――っ、ぁ……んああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


そして長い長い準備の果てに、ついに聖女の聖域にいきりたった槍が突き刺さる。
大人と子供の体格差、狭いその場所は本来であれば頑なに侵入者を拒んだことだろう。
しかし念入りに念入りに解され、心まで染まってしまったミナは一息で半ば以上まで受け入れて見せる。
破瓜の痛みさえもほとんど感じず、どろどろになったそこは貪欲に槍を締め上げさえしてみせた。


「く、おお……!」

「イアン、さまぁ……!」


あれだけの快楽を得たというのに、まだ上があるとは思わなかった。
見た目通りに窮屈な膣は、容赦なくイアンの精液を絞り出そうと蠢く。
見た目通りに凶悪な肉棒は、ミナの身体の奥まで貫くように今もゆっくりと突き刺されていく。

お互いの口からは、絞り出す様に空気が吐き出される。
誰が見ても、体格が釣り合っていない。お互いが苦しいだけだと思われても仕方がない。
それでも二人は、確かに幸せであった。


「イアンさま、イアンさまぁ……!」

「ミナっ……! ミナァ……!」


繋がったまま、お互いに腕を伸ばして抱き合う。
繋がった熱も心地良いが、こうして触れ合う熱もまた愛おしい。
ただお互いの名を呼びあうだけ。その言葉だけでも愛おしさがこみ上げてくる。

ただミナに痛みを与えない為に愛撫に集中していてイアンは、その間は射精をこらえ。
ただイアンにされるがままに快楽を刻み込まれたミナは、繋がれた幸福感も手伝い……


「「―――――ッ!!!」」


抱き合ったまま、すぐに仲良く果ててしまった。
安全な日であるとか、子供ができてしまうとか……
普段であれば気にかけたであろう二人も、この幸せな時の前には何も考えられず。

再び寝台が軋むまでに、ほとんど時間を要することはなかった。


……

――

……


「ふあぁ……いあん、しゃまぁ……これ、だめぇ……♪」

「大丈夫だミナ。ゆっくりと動くからな……」


二人を知る者が見れば、二人の乱れ様に困惑することだろう。
あのミナが四つん這いで小ぶりな尻を惜しげも無く揺らしてイアンを誘ったかと思えば……
そのまま後ろから獣のように貫かれ、甘く媚びた声を漏らしているなど。

そしてあのイアンが、このような行為にいつまでも没頭してしまっているということも、信じられないだろう。
真面目な二人だったからこそ、とも言えるのかもしれないが。

しかし快楽に溺れた二人ではあるが、そこには肉と肉が激しくぶつかり合う音も無ければ……
淫らな水音も、獣のような喘ぎもなかった。


「ゆっくり、ゆっくりだ……っ!」


ミナの細い腰を掴みながら、奥へ奥へと侵入を試みるイアン。
しかしその速度はとてもゆっくりとしたものであって……
焦らしているように見えるが、やはりこれもミナを気遣っての行為。
いきなり子宮を突き上げないように注意しての、ゆっくりとした抽挿だ。


(ああ、ミナの膣内はなんという心地よさだ……しかし、このまま果てるわけには……)


当然、時間をかけている最中もぎゅうぎゅうと締め付けてくるそこはイアンにも多大な快楽を与える。
気を抜けばすぐにでも射精してしまいそうだ。できるならば何度でも出してしまいたい。
しかしその欲望以上に、イアンの想いは強かった。


(私は……この子を、大切にしたい……)


理性を崩されても、決して失わない信念。
守りたい人だからこそ、どこまでも大切に愛したいという想い。


(ああ、イアンさまの手で、私の身体……作り変えられちゃっています……)

(お腹の、奥が……熱くて、寂しくて……イアン様が来てくれるのを待っているの、わかっちゃいます……♪)


そんな想いが、ミナの身体を変えていってしまっていることにはまだ気がついてはいないが。


(……私を想って……なのですよね、イアン様……?)


その変わらない想いは、確かに届いている。


「ミナ……」

「イアンさま……」


ゆっくりと、ゆっくりと。
それでいて、深く。
蕩けた愛を確かめ合うように、二人の身体はまた密着していく。

まだまだ、夜は長い……




……

――

――

……

――【翌朝・イアンの部屋】――


イアン「……///」

ミナ「……///」

イアン「その……ミナ?///」

ミナ「は、はいっ!?///」ビクン!

イアン「昨夜のことだが……」

ミナ「あっ、あっ……!///」ワタワタ!

ミナ「わ、忘れて、ください……!///」

ミナ「私、違うんです……あんな……///」

イアン「……それは、無理だ」

ミナ「う……」

イアン「……すまない、ミナ。私が間違っていた」

ミナ「っ……」

イアン「……本来であれば、もっと時間をかけて……お互いのことをもっと知るべきだった筈だ」

イアン「だというのに、私はこの想いを抑えることができなかった」

イアン「勢いに、欲に狂った男であると。ミナに何を言われても、仕方がないだろう」

ミナ「……」

イアン「だが。どうかこれだけは信じて欲しい」スッ…



イアン「――私は、君を愛してしまった。いつまでも、ずっと……大切にしたい」

イアン「――この想いは、本物なのだ」



ミナ「イアン、様……」ポロ…

ミナ「イアンさまぁ……!」ギュッ!

イアン「ミ、ミナ!?///」ダキ!

イアン(い、いかん……この柔らかさ、また……)ムクムク…

ミナ「……私も、イアン様のことが……///」

ミナ「そ、そうでなければ、あのようなことは致しません……!///」

イアン「ミナ……ありがとう……」ギュ…


――

特殊判定
↓1コンマ二桁








































朝倉未来「計画性の無い中出しに野蛮人みが溢れ出れるわ」









































































朝倉未来「いやヤッてから告るんかーい。どんな人生歩んできたんだよ」


































二人の関係の公表

50>43

※基準値を下回った為、今はまだ明かさない
(姫にばれないわけではない)

――

判定を取ったあたりで今日はここまで
この後はもう少し二人のやりとりをした後にまた判定を取る形になります
それではまた後日








































朝倉未来「――この想いは、本物なのだ 直後ムクムク   ・・・・・・結局性欲猿じゃんwwwwww」









































































朝倉未来「書く奴と見る奴は所詮、同レベル・・・・か」


































こんばんはー

判定を取って最後の行動選択あたりまで行けたらなと思いつつゆったり再開です

――


ミナ「……イアン様」モゾ…

ミナ「その、私色々と……恥ずかしいことを……///」

イアン「い、いや。それも私が悪いのだ」

イアン「ミナの身体に負担をかけまいと思ったのだが……」

ミナ「……///」コテ…

イアン「ミナ……?」



ミナ「……実は動けないんです……///」プルプル…



イアン「本当にすまない!?」ガバ!

ミナ(神の御許に旅立ってしまうかと思いました……///)

ミナ「で、ですので……」

ミナ「もう少しだけ、このまま……抱きしめていただけますか?///」

ミナ「まだ、現実味がなくて……」

イアン「……ミナの傍にいよう。今も、これからも」ギュ…

ミナ「イアン様……」ギュ…


ミナ(……神よ。私はこの時を……)


……



――

※ミナがイアンと一線を越えた事により、スキル強化

※森国出発前の鍛錬で統合強化された状態で特殊スキルを習得します

――

――

……



エーテル「……」ペタ


置手紙「……」


エーテル「……」チラ…



額縁入イアン絵「……」ドン!

額縁入ミナ絵「……」ドン!



エーテル(……いい)グッ

エーテル(でもあの二人、なら……もっと……)

エーテル(……今度、また描いて欲しいな……)

エーテル(……)

エーテル(もうすぐ……二人も……)

エーテル「……」フルフル…

エーテル(……大丈夫。ジークさんも、リュノ様もリーチェ様もいるもん……)

エーテル(みんな、無事で帰ってきてくれる……)ギュ…

エーテル「……」テテテ…


描きかけの絵「……」


エーテル「まずは……元気なカタリナ様の絵……」カキカキ…

エーテル「そして……」カキカキ…



……

――

――

……

【鉄国・会議室】



フリーデシルト「いやぁ、悪いねジーク」

フリーデシルト「まさか色々話してたら日付を跨いでいるとは驚きだよ」

ジーク「いえ、この程度。伝えるべきこと、やるべきことも多かったですし」

ジーク(……フリーデシルト王の話術につられ、軽い報告どころかここまで綿密な話し合いになってしまうとは)

ジーク(後で何か言われないか少し不安だな……)

フリーデシルト「そう言って貰えると助かるよ」

フリーデシルト「イアンやベリィがいると、強制中断されることもあるからさー」

フリーデシルト「状況次第では、すぐに考えて行動しなきゃいけないこともあるんだって」

ジーク「ええ。ですが、王の立場を考えれば休息が必要という言い分もわかりますが」

ジーク「そもそも、俺のような傭兵とこうして長時間二人きりというのも……」

フリーデシルト「ははは、それこそ王様権限さ」

フリーデシルト「……酷い言い草かもしれないけれど、集まって貰った傭兵の中に公国の間者が紛れていないとも言い切れないしね」

フリーデシルト「この作戦の中枢の話だけは、僕と君以外には万が一にも漏れると不味いだろう?」

ジーク「……ええ」

フリーデシルト「それにしてもあのネーロが協力してくれるっていうのは、圧倒的な優位だよねぇ」

フリーデシルト「カタリナさんも無事……とは言えないけど、生きていてくれたことが嬉しい」

フリーデシルト「森国の士気が不安というジークの考えはもっともだけど……」

フリーデシルト「僕ら鉄国がそれを補おう。元々そういう作戦だったわけだしね」

フリーデシルト「もう知っていると思うけど、ミリアのおかげもあって鉄国は親森国思想も急速に広まっている」

フリーデシルト「森国が窮地なら、逆により奮い立ってくれると思うよ?」

ジーク「ありがとうございます。しかし……」

フリーデシルト「うん、わかっているよ。いくら強い想いがあっても基礎の力で負けていたらどうしようもない」

フリーデシルト「イアンがいない今の状況だと、こちらの最大戦力はミリアと僕だろう」

フリーデシルト「とりあえず僕は『今ならワイバーンの群れでも相手にできる』とは思う」

ジーク「……帝龍には劣りますが、それでも奴らは強力です。あまり無茶は……」

フリーデシルト「わかっているよ。僕もそこまで自惚れる程馬鹿じゃない」

フリーデシルト「それでも、襲撃された際に僕がある程度引き受けられたら『鉄国全体の被害は減る』筈だ」

フリーデシルト「今の兵の練度なら、最初の雷を防げれば囲んで囲んで撃ち落とすことも不可能じゃない」

ジーク「本当に、やるつもりなのですか……?」

フリーデシルト「ネーロもクリス君すらも、公国のワイバーンの正確な数を知らないんだろう?」

フリーデシルト「君達が見つけた、公国への転移移動の隙でもあるアルテミシア様の教会……」

フリーデシルト「ここから大公のいる宮殿に向かうにしても、空を飛ぶワイバーンに見つけられる危険性もあるからね」

フリーデシルト「さっきも話した通り『僕らが先に公国に近づいてさらに陽動作戦を行って』」

フリーデシルト「『公国内の戦力が出払った隙にジーク達に一気に進軍して貰う』。これが一番いいと思うんだよ」

フリーデシルト「『なんとか市街地』か『クリス君達に友好的な兵士達の拠点』に辿りつけさえすれば……」

フリーデシルト「少しは君達にも時間の余裕ができる。休息したり、準備を整えたり色々とやれることはあるはずさ」

フリーデシルト「そうしたら僕らもまた退いて、注意を惹きつける」

ジーク「……鉄国の陽動には、本当に感謝致します」

ジーク「ですが『鉄国は現時点で公国軍を相手に勝利を重ねている状況』でもあります」

フリーデシルト「うん、言いたいことはわかる」

フリーデシルト「この時の陽動でも『僕らが調子よく勝ち過ぎると』……」

ジーク「最悪『鉄国陽動部隊の方に帝龍が割り当てられる』危険性も……」

フリーデシルト「流石にその状況になったら全力逃走かなぁ……申し訳ないけど」アハハ…

フリーデシルト「ただそうなったらそうなったで『しばらく帝龍の誰かは公国からいなくなる』利点もあるけどね」

ジーク「……」ジ…

フリーデシルト「わかってるわかってる。無茶はしないってば」

フリーデシルト「……公国には、ワイバーンよりも帝龍よりも強い龍がいる」

フリーデシルト「君達はそれとあの大公を相手取るんだろう?」

フリーデシルト「間違いなく、君達が最も死地に赴いていると言っていい」

フリーデシルト「まさかその中に、リアローズをはじめ各国の姫が集うとは思ってもみなかったけどねー」

ジーク「……」

フリーデシルト「……だから、さ。僕らもできる限りのことは協力したいんだ」

フリーデシルト「そしてみんなで生き延びて戦争が終わったら、もっと忙しくなるからね」

フリーデシルト「そうなったら、またお互いに協力しあうってことでよろしくね!」

ジーク「……ええ、勿論です」



コンコン…



フリーデシルト「お? もしかしてあの件の報告かな?」

ジーク「あの件?」

フリーデシルト「入っていいよー?」


ガチャ…


鉄国兵「失礼致します!」ビシ!

鉄国兵「陛下の密命ですが……」



――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ここでゾロ目99は想定外ですよ(白目吐血)
また練り直しというよりも、随分と余裕が出てきてしまったような……
少々お待ちください

フリーデシルトのソニア捜索進行(累積値0/150)

コンマ99

99

ゾロ目ボーナス×2

99×2= 198>150

※団長、もう到着っ!!!

――



鉄国兵「その……」



ズン!



ソニア「――ソニア傭兵団団長、ソニア。陛下の書状を受け取り……ってジーク!?」

ジーク「団長ぉ!?」ガタ!

ジーク「っ!」バッ!

フリーデシルト「いやー、あははー?」ダラダラ…

フリーデシルト「なんとか探し出して説得できればなーって思ったんだけど……」

フリーデシルト「……早すぎないかなソニアさん?」

ソニア「俺……ごほん、私も公国軍に追われている身です」

ソニア「私が各地を転戦することで公国軍の注意を逸らすことができるかと考えていましたが……」

ソニア「鉄国が大々的に公国に宣戦布告し、各地の傭兵を集めて公国軍を蹴散らしているともなれば」

ソニア「公国の注意は一傭兵の私よりも、鉄国に向く」

ソニア「ならば、私もそこに加わることで……共に公国を叩くことができる」

ソニア「いい加減、軽く戦っては逃げ隠れするのにもうんざりしていたところでして……」



ソニア「――正面から公国軍を握り潰せる、絶好の機会を頂けたともなれば何を差し置いても馳せ参じましょう」ゴキゴキ!



フリーデシルト(こ、怖いな~……返り血ついたままなのがまた……)

ジーク(団長のことだ。下手をすれば文字通り直進して最短距離で来たんじゃないか……?)ブル…

フリーデシルト「と、とりあえずソニアさん、楽にしてくれないかな~……?」

フリーデシルト「僕、堅苦しいのが苦手で~……」

ソニア「……ありがとうございます。それでは失礼して……」フゥ…

ソニア「……俺の力でよければ、好きに使ってくれよ陛下?」ニヤリ


――

※鉄国にソニアが合流してしまいました

※公国との衝突の際、鉄国か森国どちらかの防衛、或いは陽動部隊に加わってくれます

※ソニアが所属する部隊は基本勝利確定、余程の出目が出ない限り帝龍に狙われても防衛が可能となりました

※ジークが公国に出発する前+団体鍛錬が確定している状況の為、最終鍛錬にまでブーストがかかります(白目)

※また最速到着の為、ゼルガーにも情報が到達していない(無対策)状態です

――

――

【森国・地下拠点】



リアローズ「うぅ、ジークさんが戻ってこない……」ワタワタ…

リアローズ「もしかして、あっちで何かあったんじゃ……」ワタワタ…

リーチェ「お、落ち着きましょうリアローズさん。ね?」オロオロ…

ユージーン「そう言うリーチェちゃんもかなり慌ててねえか……?」

マリリン「ジークのことだし、大丈夫だと思うけどなー」

クリス「しかし、すぐに戻ると……いや、あのお方ならつい話し込んでしまう可能性も……?」

ネーロ「ジークさんは真面目な方ですからね。おそらくは、フリーデシルト王の方に原因がありそうです」

リアローズ「うう、お父さん……」ワタワタ…

リュノ「もし何かあったなら、伝令の兵の一人くらいは来るでしょう?」

セレスティア「それがないのであれば、ジーク様は大丈夫ですよ。落ち着きましょう」



イアン「……」ジ…

ミナ「……」ジ…

イアン(……流石に、今はまだミナとの関係を姫様方に話すわけには……)

ミナ(イアン様の膝の上……/// ああ、できればこのまま覆い被さって欲しいですけど……)

ミナ(まだ、皆さまの前では恥ずかしいです……///)



セレスティア「……あのお二人のように」

リアローズ「ど、どうしたんだろうイアンとミナさん? いつも以上にしゃんとしているような……?」

リュノ「慌てたい時ほど、心を無にするというやつでしょうか? でも――」




ソニア「ほーう、ここがその拠点かジーク」ズカズカ!

ソニア「んで? 他に俺になんか話しておくことはないのかー? もっと色々聞かせろよなー?」ズカズカ!

ジーク「」ヒキズラレ…



一同「「!!??」」

――


※森国最終交流3/3

※ジーク傭兵団の面々、クリス、ユリーカ、ネーロ、アルテミシア、マリリン親衛隊
 カタリナ、ソウキ、エーテル、アッシュ、アルテミシアとの交流が可能です
※鉄国にいる面々との交流も可能となりました

※ソニアとの交流も可能となりました

自由行動多数決コンマ
↓1~5コンマ二桁(日付変更まで埋まらなかった場合その時点で受付終了)

票数とコンマでリアローズとの語らい
ですね
ソニア即時合流は予定外でしたが、ジーク達には非常にメリット大きいですね……
リアローズとの語らいの後、鍛錬をして公国に……
と行きたいのですが、時系列の関係で鍛錬前に一度公国ターン(ゼルガーとベルゲ)を入れる必要がありそうです

本日もありがとうございました!

おつー
イベント内容的にリアローズ独走体勢入りそうだけどまだ他姫にもチャンスあるかな?

こんばんはー

>>620
悩みましたが確かに今回のイベント内容的にリアローズに補正値(小)の追加はありますが
一応、公国での行動でも選択式(次回はリアローズ除外)とランダム式(全姫均等)は考えていますし
補正があってもコンマで覆る可能性はあるので全員にチャンスはあるかと思われます

リアローズとの語らい前のソニアとのやりとりで終わってしまうかもしれませんがぼちぼち再開です

――

……


ソニア「……顔ぶれが増えたとは思ったが……」



クリス「……」ドキドキ…

セレスティア「……」ドキドキ…

ユリーカ「……」ドキドキ…

ネーロ「……」ドキドキ…



ソニア「まっさか、大公の子全員と六将の一角まで引きこんでるたぁなぁ……」

マリリン「あ、マリリンちゃんも元・六将なんで……」

ソニア「んで、ニイハオとジラワークは殺して残りの将は二人」

ソニア「あの帝龍も残ってるのは水、氷、雷、光。それにその親玉がいるんだな?」

マリリン「そ、そうですはい……」

ソニア「最初に比べれば、だいぶ敵の戦力もわかってきたってところか」

ソニア「後は、今回の戦争の理由も知れればもっと動きやすくなるな」チラ…

クリス「っ……」

ソニア「……」


ソニア「――だが、今回の件に関して俺はそこまで深く詮索しないでおくよ」フゥ…


クリス「……!」

ソニア「ジークの傭兵団の状況を見れば、どれだけ普通じゃない状況かだなんて誰でもわかる」

ソニア「そして、依頼人は『ジーク』を信頼して依頼を出しているんだ」

ソニア「過去の関係はあるが、こいつはもう独立して立派にやってる。部外者の俺が口を出せる範疇を越えている」

セレスティア「あの……」

ソニア「……今の俺は『鉄国王フリーデシルト』に雇われたただの一傭兵」

ソニア「依頼内容は『連合軍への救援』。それに必要な敵の情報や仲間の現状は把握したいが……」

ソニア「それ以外のことは詮索しない。依頼人以外にまであれこれするのは信頼を失うからな」

ジーク「団長……」

ソニア「だから、ジーク。お前はお前の責任で、しっかりと依頼をこなすんだ。わかったな?」

ジーク「勿論だ。傭兵の誇りにかけて、誓おう」

ソニア「ああ、しっかりやれよ?」ニヤリ

ソニア「……ただ、詮索はしないが警告はさせてくれよ?」

ジーク「警告?」

ソニア「ああ。俺は公国に目をつけられてから、あっちこっち動き回って、追手も適当に処理してたんだが……」

ソニア「合間合間で、お前みたいに俺の傭兵団から独立した奴らにも声かけてたんだよ」

ジーク「!!」

ソニア「……覚悟はしなくちゃいけねえが、それでもできれば前の仲間と一戦交えたくはなかったからな」

ソニア「まあ幸い、殆どが無所属か……鉄国の御触れや俺の動きに合わせて合流してくれた」

ジーク「そうか。それは心強いな」

ソニア「……」

ジーク「団長?」

ソニア「……ただ、『イリアス』と『マイラ』だけは、見つからなかった」

ジーク「……っ!!!」

ソニア「……覚悟はしておけ、ジーク」

ソニア「あいつらは、直接的な戦闘は俺やお前の足下にも及ばなかったが……」

ソニア「その代わり、俺達にはない才能を持っていた」

ソニア「ジーク、お前は『奇襲に対する防御反応は鋭いが、罠までは見抜けない』からな」

ソニア「俺が言うまでもないだろうが……警戒はしておけ」

ソニア「……」チラ…

ネーロ「……!?」ビク!

ソニア「最悪あの育ちの良さそうなお嬢ちゃんは『罠でも死にそう』だしな」

ネーロ「!?」

マリリン「だ、大丈夫だよネーロちゃん!? 私達で絶対守ってみせるから!」


クリス「……ソニア殿、よろしいでしょうか?」

ソニア「お? どうした?」

クリス「……今のお話は、ジーク殿とソニア殿のかつての仲間が公国軍に所属している可能性があるということですよね?」

ソニア「……ああ。依頼人は選ぶように言ってるがな」

ソニア「それでも俺達は傭兵だ。この腕っぷしや技で仕事をこなして、報酬を貰って生きている」

ソニア「……そう、生きているんだよ。生きる為にはどうしても金が要る」

ソニア「それにあいつらも独立している。俺の教えに従う必要も無いんだ」

クリス「……」

ソニア「……もう、どこかで野垂れ死んでいるかもしれないって?」

クリス「!!」

ソニア「その考えも間違ってはいないな。傭兵なんてのはいつも危険と隣り合わせだ」

ソニア「俺が傍にいたにも関わらず、ついさっきまで一緒に飯食ってた奴が死ぬこともある」

ソニア「……こいつも、それは経験しちまっているよ」チラ…

ジーク「……」

ソニア「ただあいつらは……前線に出る強さじゃない。その力の有用さを公国で認められれば……」

ソニア「秘密裏に『公国の防衛や偵察』の仕事を任される可能性もある。そういう奴らなんだよ」

ソニア「だから、覚悟を決めろと言ったんだ。もし再会しても……絶対に躊躇うな」

ソニア「お前の目的、依頼人からの信頼を……一時の感情で見失うな」

ソニア「傭兵としての『覚悟』を、忘れるな」

ジーク「……ああ」

ソニア「……まあ、会わないこともあるかもしれない。そもそも、公国に所属しているかどうかも絶対じゃないけどな」

ソニア「あれこれ言っちまったが、まああれだ……」

ソニア「もうすぐ、大仕事が待っているんだろう? そんな時は、少し気を抜いて休んどけジーク」

ソニア「勿論、他の傭兵団の連中にお姫様方もだ」グルリ

ジーク傭兵団「「!!」」

ソニア「今しばらくは、俺もこの拠点や防衛戦術の把握の為にここに残るからな」

ソニア「多少強化された公国兵程度が襲ってきたところで、全部俺が握り殺してやるからよ」

ソニア「お前達は、今の内に休んでおけ。休息も仕事の一つ、忘れるなよ?」

ジーク「あ、ああ……」

ソニア「うし! それじゃあ俺は今のこの国の防衛力を把握したいんだが……」



ソニア「――女王が大変な状態ってのは聞いてる」

ソニア「――現時点で、一番戦力足りえそうで防衛を担当できそうな奴の場所ってわかるか?」



リュノ「え……?」サー…

リーチェ「そ、それは……」



エーテル「……」トコトコ…



ソニア「お?」

リュノ&リーチェ((エーテルさん逃げてぇ!?))


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

……二日続けてソニアさん開幕ゾロ目は本当に想定していないというかせめて二つ目が低ければなぁ(白目)
軽いつもりがえらいことに……

森国防衛顔合わせ
1ソニアのエーテル気に入り感情

コンマ88

88

ゾロ目×2


176( こ の 子 は 俺 が 守 ろ う )
※感情の振り切り方がかつてのセレスティアレベルです

2エーテルのソニアへの恐怖感情(見た目-補正とジーク師匠補正で相殺)
92(こ、怖いよぉ……!)ブルブル…>50

※基準値を上回ってしまった為、結構怯え
※悲しいまでに感情のすれ違いが発生したようです……

――

――その時、傭兵団長ソニアに電流奔る……っ!!!

ソニア(な、なんだ……あの子は……!?)ワナワナ…

ソニア(強い魔力を感じるが、そんなことはどうでもいい……!)ダッ!


一同「「!!??」」

エーテル「!?」ビクゥ!



ガシ!



ソニア「かーわーいー……なあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」タカイタカーイ!


エーテル「!?!?」プラーン…


ソニア「な、なんなんだこの可愛さは!? 神の毛はさらさらで綺麗だし……」

ソニア「頭に花冠なんて洒落たもんのっけているのに違和感もまるでない……」

ソニア「それに小さくて軽くて……あ、服までお洒落じゃねえか……!?」

ソニア「ぜ、全身で女の子を体現していやがる……!?」

ソニア「くそ、まさか俺の理想としている姿の写し身と現実に出会うだなんて……!?」

エーテル「……!? ……!?」ジワァ…

ソニア「ど、どうした!? 何が怖いんだ!? 俺に任せろ、お前を怖がらせる奴は全員グシャッってしてやるからな!」

エーテル「――――ッ!?」ブンブン!

エーテル「……!」バッ!


ジーク傭兵団「「」」


エーテル(た、たすけて……!)

ソニア「いやー、本当に可愛いなぁお前……!」

ソニア「俺も、お前みたいだったらすぐに結婚できたのかなぁ……」

エーテル「……!」プルプル…

ソニア「おっと、今はそんなことよりお前を泣かせている奴をぶっ飛ばさないとな!」グッ!

エーテル「」


ジーク傭兵団「「」」


……

――

……


ユージーン「な、なんだったんだあれは……」ガタガタ…

ジーク「……団長、ああいう格好がしたかったんだな……」

ジーク「だが、子供の俺にそんなことを聞かれても答えられるわけがないだろう……」

ユージーン「言っちゃ悪いが、あの人がエーテルちゃんの格好は無理があるわぁ……」

ジーク「ああ、疎い俺でもわかる。だから当時、俺は確か団長には皮の腰巻がいいと答えたんだが……」

マリリン「女の子……子?にそれは流石に酷いよジーク……?」

リュノ「と、とりあえず私達は連れ去られたエーテルさんを助けに行きましょう!」ワタワタ

リーチェ「そ、そうですね。せめて誤解を解かないと……」

イアン「私も行こう。ソニア殿に持ち上げられた彼女に手が届きそうなのは私ぐらいだからな……」

ミナ「イアン様が向かわれるのであれば、私も……!」

ユージーン「あのままじゃエーテルちゃん何されるかわかんねえもんな……」

マリリン「人間不信、悪化しないといいね……」


タタタタ…!



ネーロ「……お、恐ろしい人でした」ブルブル…

セレスティア「……想いは時に秘めるべきだということを教えられたような気がします///」

ユリーカ「でも、エーテルさんの格好が可愛いというのは私もよくわかります!」ピョン!

クリス「し、しかしあれは少女らしい可愛さというべきで……」

クリス「ソニア殿には少し……げふんげふん!」

クリス「……少し衝撃的でしたが、ソニア殿の仰ることも最もだ」

クリス「我々も公国内の要所を照らし合わせ、ジーク殿のお役に立てるよう策を練ります」

クリス「ジーク殿は、どうかごゆっくりと」

ジーク「あ、ああ……」


……


ジーク「……相変わらず団長は嵐のような人だ」

ジーク「色々と考えを吹き飛ばされてしまった気がする……」ハァ…


リアローズ「あ、あの……!」


ジーク「っと、どうしたリアローズ?」

リアローズ「ジ、ジークさん、この後の予定……ある?」

リアローズとの語らいまで到達していませんが今日はここまで
……とりあえずエーテルからの評価は酷いものの、突き抜けたソニアの好感度なので
森国防衛に配置した場合、エーテルの死亡判定は無くなります(元々相当強い+マリリン親衛隊もいるので大丈夫だったとは思いますが)

リアローズとの語らい、ジークの過去はかつての傭兵時代をコンマを交えて語る感じを予定しています
本日もありがとうございました!

こんばんはー
遅くなりましたが少しだけ再開
判定その1まで行ければ

――

……


ジーク「しかし、よかったのかリアローズ?」

リアローズ「な、何が……?」

ジーク「おそらく、近いうちに公国に向かうことになる」

ジーク「クリス達の協力があれば、公国内でも休める場所は見つかるとは思うが……」

ジーク「この拠点のような絶対性があるとは限らない」

ジーク「ここでなくとも、鉄国に戻ってバレット達と会うこともできた」

ジーク「そんな貴重な時間を、俺の昔話を聞くことに使うなど……」

ジーク「別段、面白い話はないと思うぞ? そして俺は詩人のように話を盛り上げることもできん」

リアローズ「いいの。私が、ジークさんの昔のことが気になったから……」

リアローズ「もっと、ジークさんのことを知りたいって思ったから……」

ジーク「そ、そうか」

リアローズ「駄目、かな……?」

ジーク「いや、俺の昔話など特に隠すようなものでもないが……」

ジーク(しかし、本当にリアローズが好むような内容を語れるとは思えん)

ジーク(退屈で眠ってしまわないだろうか……)ムムム…

ジーク「……どうやって話したものか。道端で話すのもなんとも……」

リアローズ「あ、それなら私の借りているお部屋に……」

ジーク(……流石に何度も俺が姫の部屋に入るというのもなぁ)

ジーク(傭兵を頻繁に自室に招く姫の噂が流れるのはまずい)

ジーク(ただでさえ今の鉄国は傭兵に溢れている。勘違いする輩も――」


リアローズ「私が作ったものでよければ、焼き菓子とかも――」


ジーク「すぐに行こう」


……

――

――

……

【森国・リアローズの部屋】


ジーク「……」

リアローズ「……」ダラダラ…



ゴチャァ…



ジーク「リアローズ……」

リアローズ「ご、ごめんなさい! 昨日の夜はフラネッタのお手入れしてて……///」

ジーク「そして夕食をまた干し肉で済ませたな……」ハァ…

リアローズ「うぅ……///」

ジーク「ここまで念入りかつ大々的に手入れをされればフラネッタも満足だとは思うが……」


フラネッタ「……」


ジーク「……こころなしか、シェリルと似た視線を感じないでもない」

リアローズ「つ、次! 次はちゃんとお片付けします……!///」プルプル…

ジーク「まあ、俺も人の事を言えるほど片づけられるわけでもないんだがな」

ジーク「とりあえず、椅子と机が使えればいいか。これはこっちに置いておこう」ドン

リアローズ「それじゃあこれもここに……」ドン


グラグラ…


リアローズ「……」

ジーク「……」

リアローズ「こういうことがいけないって、わかってはいるんだけど……」

ジーク「つい、な……」

リアローズ「また後ですぐに使うと思うと……」

ジーク「……まだ倒れる程じゃない。今日はこれでよしとしておこう」


……

リアローズ「お待たせ、ジークさん」コト…


焼き菓子盛り「……」ジャーン!


ジーク「おぉ……!」

リアローズ「紅茶も淹れてみたんだけど……」カチャ…

ジーク「いただこう」

リアローズ「……」ドキドキ…

ジーク「……美味い」ホワ…

リアローズ「よかったぁ……」ホッ…

ジーク「リアローズの腕なら、失敗もないだろうに」サクサク…

ジーク「うん、やはりこれも美味い」サクサク

リアローズ「私より上手い人もいるし、頑張らないと……」

リアローズ(ジークさん、美味しい物を食べる時に嬉しそうな顔するから……)

ジーク「向上心があることはいいことだとは思うが、自信を持っていいと思うぞ?」サク…

ジーク「っと、食べてばかりで本来の目的を見失いそうだった。俺の昔話でよかったか?」

リアローズ「う、うん」

リアローズ「久しぶりにソニアさんと再会して昔のジークさんのこと、気になったから……」

リアローズ「ソニアさんがエーテルさんを持ち上げちゃったのにもびっくりしたけど……」

ジーク「あれは流石に俺も驚いたな……」

ジーク「団長は普段は頼りがいのあるいい人だが、たまに変なこともするような人だとわかってはいるんだがな」

リアローズ「変なこと?」

ジーク「ああ」


ジーク「……最たる例は、俺を拾ったことだと思うがな」

リアローズ「え?」

ジーク「考えてみてくれ。俺は自分の故郷も親の顔も知らない男だぞ?」

リアローズ「……」

ジーク「そして物心がついた頃には、団長の傭兵団で戦い方を仕込まれていた」

ジーク「危険と隣り合わせの傭兵団が、わざわざそんな小さな俺を拾っているんだ」

ジーク「傭兵団の生活は決して裕福とは言えない。それなのにどうして俺を拾ったのか……」ムムム…

リアローズ「……ふふ、それはソニアさんが変なんじゃなくて、優しいからじゃないかな……?」

ジーク「団長が?」

リアローズ「うん。きっとジークさんを放っておけなかったんだと思う……」

リアローズ「ソニアさん、見た目や言葉遣いは荒々しいけど……困っている人を見捨てられない、そんな優しい人だと思う」

リアローズ「ジークさんも、そうだしね」ニコリ

ジーク「お、俺は別に……」

リアローズ「……私もセレスティアさんも、子供時代のジークさんに助けられたから今こうしていられるんだよ?」

ジーク「むぅ……」

ジーク「……まあ確かに、俺も団長に拾われていなければ、こうしてはいられなかっただろうな」

ジーク「優しい……と言いきれるかは別にして、俺は団長に……いや、傭兵団のみんなに感謝はしているよ」

ジーク「俺にとっての、家族だったからな……」

リアローズ「ジークさん……」

ジーク「あの頃は俺は本当に子供で、周りの奴らも色々と世話をしてくれた。団長はいつも厳しかったけどな」

ジーク「俺は普通の家庭というものを知らないが、世の父親にあれより恐ろしい者が存在するのだろうか……?」ブル…

リアローズ「あ、ソニアさんお父さんなんだ……」

ジーク「父か母かで言えば父だな……色々な意味で」

ジーク「……とはいえ、団長も一応生物としての分類は女になる」

リアローズ「ジ、ジークさん。それは怒られちゃいそうだよ……?」アセアセ

ジーク「そ、そうだな。聞かなかったことにしてくれ」

リアローズ「でも、それってソニアさんにも女性らしい一面があったっていうこと……?」

ジーク「そもそも俺自身が、何を持って女性らしいというのかを理解していない問題もあるが……そうだな」

ジーク「物心ついた頃の俺が見た団長の姿は……今のリアローズと同じくらいの歳でな」

リアローズ「え!? あ、そうか……そうだよね」

ジーク「今よりも……細身だった気がするな。それに少し肌の露出も多かった気がするが……」

リアローズ「私と同じくらいのソニアさん……その頃は大人しかったりしたのかな?」

ジーク「ああ、今と比べるとだいぶ大人しいな」



ジーク「――村娘の身代わりとして攫われて、山賊の根城を内部から壊滅させた時も敵が原型は保っていたからな」



リアローズ「」

リアローズ「――え!? ソニアさんその頃からそんなに強かったの……!?」

ジーク「俺が物心つく前から傭兵団の長をやっているような人だしな……」

リアローズ「ずっと団長だったんだ……」

ジーク「嘘か本当かはわからないが、傭兵団の創成期の団員は団長を襲って返り討ちにされた賊らしい」

リアローズ「す、すごい」

ジーク「まあ、酒で酔った連中の言葉だ。実際のところはわからない」

ジーク「ただ俺にとってはあいつらも……大切な仲間だったよ」

ジーク「ただ、傭兵という職の性なのか……どいつもこいつも酒が好きでな。騒がしすぎることも多々あった」

リアローズ「ジークさんも、お酒好きだもんね……」

リアローズ「わ、私もいつかは……!」グッ!

ジーク「俺があいつらから学んだのは、好きでも酒は程々にということだ」

ジーク「酒に強い奴でも、考え無しに飲めば大変なことになるからな。ついでに金も余計にかかる」

リアローズ「うん。私もちょっとだけ……ジークさんと一緒に軽く飲めるだけでいいんだけどなぁ……」

ジーク「無理をしない約束であれば、また、な……」

リアローズ「うん……!」パァ!

リアローズ「……でも、傭兵の人ってお酒以外にも好きなものあるの?」

ジーク「ん? ああ……」

ジーク「俺は美味い物を食うことだが……他の連中は」

ジーク(……流石に女を抱く、などとはリアローズには言えん……)

ジーク「他の連中は、そうだな……賭け事、博奕が好きな奴もいれば」

ジーク「……そうだ、団長もよく応援していたが身内での恋愛も多かった気がする」

リアローズ「……え!?///」

ジーク「ソニア傭兵団は団長自身もだが、比較的女性傭兵も多かったからな」

ジーク「それにみんなでまとまって各地を旅し続ければ……いつの間にか仲が深まっているということも多かったようだ」

リアローズ「そ、そうなんだ……」ドキドキ…

ジーク「やれ誰と誰がつきあう、つきあっているだのという話題は酒の席でも多かったな。賭けられている奴もいた」

ジーク「そして団長は……よくその後押しをしていた」

リアローズ「後押し……?」

ジーク「ああ。噂の二人を一緒に買い出しに行かせたり、それとなく仲を取り持ったり……」

ジーク「最後はよく二人を同じ天幕に押し込んだりもしていたな」

リアローズ(そ、それって……もしかして……///)ドキドキ…

ジーク「そんな団長のおかげもあってか、傭兵団の中では結構仲間どうして結婚するということも多かったんだ」

リアローズ「……!」ドキドキ…

ジーク「……ただ、その後になって団長はよく『また先を越されちまった……』って複雑な顔をしていたが」

リアローズ(ソニアさん……)

ジーク「……」

リアローズ「ジークさん?」

ジーク「……ただ、そうして団長の後押しもあって円満さのあったあの傭兵団でも」

ジーク「昔、恋愛絡みで嫌な事件はあった」

リアローズ「っ……!?」

リアローズ「も、もしかしてジークさんかソニアさんが……?」オソルオソル…

ジーク「いや、俺はあまり興味が持てなかったし……団長は高望みが過ぎたから大丈夫だ」

リアローズ「そ、そうなんだ?」

リアローズ(よかった……のかな?)

ジーク「……事件とはいうが、然程珍しいものでもない」

ジーク「……傭兵団の仲間の一人が、恋人に裏切られ……薬を盛られたんだ」

リアローズ「……!?」

ジーク「どうやら正気を失わせる薬だったらしい。そいつを操って傭兵団の情報を手に入れる算段だったようだ」

リアローズ「そ、それじゃあその恋人は……」

ジーク「偽りだ。情報の為だけに仲間に近づいて好意があるふりをして……最後には始末しようとさえ考えていた」ギリ…

ジーク「その罠に嵌められた仲間が……」


ジーク「――俺にとって、兄のような存在だった男……『イリアス』だ」


リアローズ「……!!」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

傭兵イリアスとジーク

1当時のレベル(キャラシート最弱よりコンマ1/2、傭兵補正無し)

コンマ15×1/2

=8(……大丈夫か、イリアス!?)

※おそらく虚弱体質。現代で遭遇した場合、接近できたら無条件勝利確定

2ジークの信頼度(キャラシート兄的補正+30)

コンマ86+30

=1 0 0 (傭兵団の中で団長ソニアを除けば最も信頼する存在)

※ジーク、イリアスと遭遇時に『???』……

――


ジーク「……イリアスは、俺よりも一つか二つ年上の子供だった」

ジーク「それでも、俺の方がずっと強かったんだがな」

リアローズ「ジークさんなら仕方がないんじゃないかな……?」

ジーク「いや、俺以外の誰であっても……」

ジーク「それこそ、同年代の女の子相手にもまるで歯が立たないほど……イリアスは弱かったんだ」

ジーク「……そう考えるとユリーカは恐ろしい才の持ち主な気がするな……」ブル…

リアローズ「クリスさんとセレスティアさんの影響もあるだろうし……」アセアセ

リアローズ「でも、イリアスさんってさっき……」

ジーク「ああ。あいつはとにかく戦いは苦手で弱い存在だったが……」

ジーク「その気配を消すのが抜群に上手かったんだ。誰も、あいつの接近に気がつかない」

ジーク「それに手先も器用でな。リアローズともいい勝負ができたと思う」

ジーク「だからあいつは、ひっそりと敵の罠を外したり逆に俺達を守るために罠を張り巡らせたり……」

ジーク「戦いは力だけが全てじゃない。それを体現してくれるような男だったんだ」

ジーク「いつも冷静で慎重で……俺も、色々なことを教えられた」

ジーク「……そんなイリアスに、恋人ができたって報せがあった時は、傭兵団全員が驚いて……そして祝ったんだ」

リアローズ「っ……」

ジーク「いつも茶化すような連中さえ、やったなって。ようやくお前にも人並みの春がきたかって……自分のことのように、喜んで……」

ジーク「それを……」ギリ…

ジーク「それを、あの女は裏切った。あのイリアスが寄せた『信頼』を、踏み躙ったんだ……!」

ジーク「……イリアスはそれ以来、食事がまともにできなくなった。誰の料理も食べられなくなった」

リアローズ「酷い……っ!」

ジーク「ああ……もっと早くに、奴の目論みに気がつけていればな……」

リアローズ「その……女の人は?」

ジーク「団長を筆頭に傭兵団全員の怒りを受けた、とだけ言っておこう」

イベント途中ですが今日はここまで
随分と極端な兄貴分になってしまいましたが、まだどうなるかはわかりません
この後はもう少しジークの昔話のあとにリアローズの昔話予定ですが……
ほぼほぼお人形弄りだけになってしまうかも?(白目)

本日もありがとうございました!

乙です
ジークの過去話の続きも気になるけど、黙々とお人形弄りやっていた過去リアローズも想像すると可愛い

お互いの過去の話しから二人の関係がもっと進展したりしないかな?

こんばんはー

>>657
明確な進展はありませんが、イベントの最後でリアローズの内部補正にさらに+は入ります

遅くなりましたが今日もゆったり再開
リアローズパートにまで辿りつけるといいなぁ……

リアローズ「その……イリアスさんはその後……」オズオズ…

ジーク「ああ、食事に対しては強い恐怖心が植え付けられたが……」

ジーク「幸い、団長や仲間達のおかげもあって立ち直れはしたよ」

リアローズ「よかった……」ホッ…

ジーク「……あいつも、俺と同じで傭兵団には子供の頃からいたおかげもあるんだろうな」

ジーク「美味い話や急に現れた女には裏がある……前以上に疑り深い性格にはなってしまったが」

ジーク「それでも『ここは絶対に俺を裏切らないから』って言ってくれたよ」

リアローズ「イリアスさんにとって傭兵団は離れられない場所、帰る場所になってたんだね」

ジーク「ああ、だがどうしても食事だけは俺達の手のものでも食べられなくてな……」

ジーク「俺や仲間も何回か食べてもらいたくて挑戦したが、全敗した」

ジーク「その都度、あいつは凄く申し訳なさそうに謝っていた。いつかは克服したいってな……」

リアローズ「……あれ? でもイリアスさんはそれだとどうやってご飯を?」

リアローズ「材料を買って、自分で作ってたのかな……?」

ジーク「それが店先で買ったものにすら『何か仕込まれているかもしれない』と警戒する有様でな……」ハァ…

リアローズ「し、仕方がないことだけどお店の人が怒っちゃいそう……」

ジーク「ああ。だから基本あいつは買い出しには出ていないし、市販の物は口にしていなかったな」

リアローズ「え!?」

ジーク「今はどのくらい回復したかはわからないが……普通の生活ができていればいいな」

リアローズ「それじゃあ、もしかして……」

ジーク「想像通り、あいつは自分で採ったキノコや狩った動物だけを食べて暮らしていた」

ジーク「……懐かしいな」


……

――

――――
―――
――




ジーク「……イリアス、これなら食べられるか?」

イリアス「……悪い、ジーク。やっぱり難しそうだ」カタカタ…

ジーク「……イリアスは悪くない。悪いのはあの女だ」

イリアス「はは、だがあいつの正体を見抜けなかった俺の落ち度から始まっている……」

イリアス「……優しくて、気配りできてよ……顔も良くて、身体つきも団長よりずっと女らしくてさぁ……」

イリアス「そんな人に、好意を寄せられて……俺、浮かれてたんだろうなぁ……」

ジーク「イリアス……」

イリアス「……なあ、ジーク」

ジーク「なんだ?」

イリアス「お前は、俺みたいになるなよ……?」

ジーク「……どうしてだ? イリアスは俺と歳もほとんど変わらないって団長は言っていた」

ジーク「でも俺の知らないことを沢山知っているし、教えてくれる。俺はイリアスみたいになりたい」

イリアス「っ、ははは! 俺なんかをそんな風に言ってくれてありがとよジーク」

イリアス「……俺はみんなと違って、身体は貧弱だからな。知恵と工夫が無ければ生き残れなかったからな」

ジーク「それだけじゃない。イリアスは罠を張るのも上手い」

ジーク「……俺は、全然できない」シュン…

イリアス「そういやジーク、意外と不器用だもんなぁ」

ジーク「……どうすればイリアスみたいになれる?」

イリアス「んー……まぁ慣れるしかないんじゃないか?」

ジーク「……」ジ…

イリアス「……わかったわかった。お前でもできそうな罠、見せてやるよ。ついてきな」スタスタ…

ジーク「……!」


……

ピィン!


野兎「」ドタ…


イリアス「よしっと。この辺りはよく取れるな」

ジーク「おぉ……!」

イリアス「仕掛けは単純だろ? 後は相手が通りそうな場所に仕掛けておくだけでいい」

ジーク「……だが、これじゃあ全ての獲物はかからない」

イリアス「一つの罠で全部は無理だ。罠ってのはいくつも入念に準備するもんだからな」

イリアス「俺はこの貧弱さだ。野生の魔物は勿論、この獣にすら何匹かにたかられたら殺されかねないからな」

イリアス「念には念を入れて、使わないだろって罠も仕掛けておくんだ。生き残る為にな……」

ジーク「生き残る、為……」

イリアス「ああ。だが、いくつも罠をしかけても安心するなよジーク?」

ジーク「?」


シャッ!


パシィ!


毒蛇「!?」ジタバタ!

ジーク「!?」

イリアス「中にはこうして、罠をすり抜けつつ俺達を狙う奴もいるからな」グググ…

イリアス「ちょうどいい。こいつもいい食糧になるな」

ジーク「今の、どうやったんだ……?」

イリアス「これも慣れっていうかなぁ……敵の気配って言えばいいのか?」

イリアス「とにかく罠を張ってもそこで油断をしない。万が一の備えをするんだ」

イリアス「罠も万能じゃないし、いつでもどこでも仕掛けられるわけじゃないからな」

イリアス「罠の綻び、ここからこんな奴なら襲ってくるかもしれないって普段から警戒しておくんだ」

イリアス「そうすると、いざこういった奴が飛びだして来ても素早く反応できると思うぜ?」

ジーク「……難しそうだ」

イリアス「ジークなら大丈夫だろ。お前も、気配を察する力は優れている。俺が保証するよ」

ジーク「……!」

イリアス「なんだよぉジーク。俺のお墨付きなんだからもっと喜べよなー?」ワシャワシャ

ジーク「う、嬉しい」クシャクシャ

イリアス「へへ、だろー?」


イリアス「ついでにこの蛇は食うこともできるが……」キュゥ…

毒蛇「」タラー…

イリアス「こうやって毒を採ることもできる。これも色々な罠に使えるな」

ジーク「……やっぱりイリアスは凄い」

ジーク「俺は、そいつを焼くことにしか興味が無かった」

イリアス「はは、そいつは勿体ないぜジーク。限られたもんは最大限利用しないとな」

イリアス「お前が興味を持って、かつ使えそうな知識っていうと……」キョロキョロ…

イリアス「お、ちょうどいいもんがあった」ブチッ

ジーク「なんだ、それは?」

イリアス「この特徴的な葉っぱの植物はな、ちょっと煮込むだけでお茶そっくりの味になるんだぜ?」

イリアス「それにこっちの葉っぱはいい臭み消しになる」

ジーク「……もっと教えてくれイリアス」

イリアス「ったく、お前は本当に食いもんへの反応はいいよなぁ」

イリアス「……」

イリアス「だからジーク、お前は俺みたいになるんじゃないぞ?」

ジーク「……!」

イリアス「……誰かが自分の為に作ってくれた美味い料理、食いたいだろ?」

ジーク「イリアス……」

イリアス「食いたいのに……食えない。そして俺以上に、作ってくれた人が傷ついちまう……」

イリアス「……お前はそのままでいろジーク。美味そうに色々なもんを食え」

イリアス「ただし、急に好意を振りまいてくるような女の料理にだけは気をつけろよ? 絶対だぞ!?」

ジーク「あ、ああ……」

イリアス「俺がお前に教えることができるものの中じゃ、それが一番重要って言っても過言じゃないからな」

イリアス「……家族以外、信じちゃ駄目なんだ……女は……恐ろしい……」ブツブツ…

ジーク「……イリアス!」

イリアス「ど、どうしたジーク?」

ジーク「お、俺も教える……! 肉、捌き方……! 焼き方も、塩の振り方も……!」

ジーク「イリアス一人で作るより、きっと美味くなる……!」

イリアス「……!!」

イリアス「……そうだな。悪いがジーク、教えてくれ。こいつはどう捌いたらいい? 俺は今までそのまま焼いていたんだが……」

ジーク「こいつはそうだな……」




――
―――
――――

……


ジーク「……俺が教えられることなんて、ほとんどなかった」

ジーク「それでもイリアスは俺に色々教えてくれて……時々、俺に教えてくれとせがんできたよ」

リアローズ「……ジークさんとイリアスさん、仲が良かったんだね」

ジーク「ああ。昔の俺は今以上に考え無しだったしな……」

ジーク「いつも冷静なイリアスが俺を引き止めたり宥めたり……いつの間にか、一緒にいる時間も増えていたんだ

ジーク「気がついたら、俺は何か疑問を聞きに行くのに団長と同じくらいイリアスを頼っていた」

ジーク「あの傭兵団の中でも、団長に次いで一番信頼していたと言っていいだろう……」

リアローズ「ジークさん……」

ジーク「……わかっている。団長にも言われたからな」

ジーク「俺達は傭兵。いつでもその覚悟は決めておかなければならない……」

リアローズ「……まだ、公国にいるって決まったわけじゃないよ?」

ジーク「ああ、そうだな。できれば……イリアスには、安全なところで暮らしていて欲しいと思う」

ジーク「甘いと思われるかもしれないが、それでも……」

リアローズ「……大切な友達に無事でいて欲しいのは、当然のことだよ……」

ジーク「……ありがとう、リアローズ」

ジーク(……だが、もしイリアスが敵に回って……俺達を、傷つけようとしたら。俺は……)

リアローズ「……そういえば、もう一人」

ジーク「ん?」

リアローズ「さっき、イリアスさんとは違う仲間の人の名前が……」

ジーク「……」



――

特殊判定
↓1~3コンマ二桁

なんで綺麗に三番でゾロってしまうのか?(白目吐血)
せめて55以下だったら……
ちょーっとこれは下手をすると後々の判定というか公国にも影響でかねませんね
少々お待ちください……

傭兵マイラとジーク

1当時のレベル(キャラシートよりコンマ1/2、傭兵補正+15)

コンマ54×1/2+15

=42(使役動物がいなくてもそこそこ戦えるが、あくまでそこそこ)

※戦法が完全後方支援となりました

2ジークの信頼度(キャラシート会話少ない補正-20)

コンマ94-20

75>74(口数は少ないが、頼りにはしていた)

※基準値を下回った為……?


3マイラからジークへの内心の好感度(キャラシート会話少ない補正-20)

コンマ66

66

ゾロ目×2

66×2-20

=112 (…………好き///)


※!?


――


ジーク「……マイラか」

ジーク「彼女も俺と歳は近かったが……変わった傭兵だったな」

リアローズ「ジークさんと、同年代の女の人の傭兵……?」ムム…?

リアローズ「どんな人だったの……?」

ジーク「そうだな……」ウーン…

ジーク「……」

ジーク「リアローズの反対……と言えばいいのか?」

リアローズ「わ、私の反対?」

ジーク「或いは、そうだな……」

ジーク「少しだけエーテルに近いとも言えるか……?」ムムム…

リアローズ「私と反対でエーテルさんに似ている……???」

ジーク「すまない。マイラはとにかく喋らない奴だったんだ」

リアローズ「大人しい人、だったの?」

ジーク「ああ。だが、リアローズやエーテルと違って感情の起伏さえもわからない徹底した無表情でな……」

リアローズ「わ、私そんなにわかりやすい……?///」カアァァ…

ジーク「ああ、静かだがかなりわかりやすいと俺は思うぞ?」

リアローズ「///」

ジーク「……マイラは、森国の出身だったそうでな」

リアローズ「え? じゃあリュノさんやリーチェさんとも……?」

ジーク「いや、森国とはいえこの王都からは離れた場所……」

ジーク「ちょうど、俺達が最初に立ち寄った町があっただろう? ああいう辺境の場所の生まれだったらしい」

ジーク「何もないが、森国領の例に漏れず静かで平穏な村だと聞いた」

ジーク「……だが、ある日その村が盗賊団に襲われてな」

リアローズ「!!」

ジーク「森国も森深い場所の守りは強かったかもしれないが、当時の辺境の村ともなれば結界も何もありはしない」

ジーク「結局……その村はほぼ全てが焼き尽くされ、あとにはほとんど何も残らなかった」

リアローズ「……」

ジーク「そんな村の唯一の生き残りが、マイラだったんだ」

ジーク「盗賊団は別の村の依頼で動いていた俺達が討伐したが……マイラには、もう帰る場所もなかった」

ジーク「だが間に合わなかったことを悔いている俺達に……マイラはただ一言だけ口にしたんだ」

ジーク「……『連れて行って』とな……」

リアローズ「それで、ソニアさんが?」

ジーク「あのまま焼け跡にマイラ一人を残していても、彼女はそのまま死んでしまいそうだったからな……」

ジーク「消え入りそうに、儚い印象が強かったのを覚えている」

ジーク「その雰囲気が、エーテルとも少し似ているな。背が低く細く、病的に白い肌……」

ジーク「ただその中で、団長と同じく燃えるように赤く長い髪は目をひいた」

リアローズ「あ、だから私と反対……」

リアローズ「……わ、私細くない……太って、ますか?///」

ジーク「い、いやそんなことはないぞ!?」ブンブン!

ジーク「……リアローズの反対と言ったのは、その戦い方もあったからだ」

リアローズ「戦い方……?」

ジーク「マイラは、火の魔法に長けていた」

ジーク「あの無口無表情な様は氷のようだと仲間内からも言われていたが、実際はそうじゃない」

リアローズ「とっても、燃え盛る……激しかったの?」

ジーク「……それ以上、だな。彼女との会話は少なかったし、俺も人の理解に長けているわけでもない」

ジーク「そんな俺でもはっきりとわかった。マイラは『嫌う者を滅する為なら容赦はしない』ということがな……」

リアローズ「……」ゴクリ…

ジーク「マイラの火はただ放つだけでなく『特殊な火種』にすることもできた」

リアローズ「火種?」

ジーク「マイラの火の魔力の塊と言えばいいか。リーチェなら上手く解説してくれるかもしれないが……」

ジーク「とにかく、その火種を虫や動物に埋め込むのがマイラの基本戦術」

ジーク「この火種を埋め込まれた者は――『マイラの意のままに動き、巨大化した上で火炎の息を吐くようになる』んだ」

リアローズ「そ、それって……!?」

ジーク「ああ。今思うと、かなり小型の龍を生み出しているに等しい魔法だな……」

ジーク「そして埋め込まれた動物はマイラに決して逆らわないまま、その命を散らしていく。公国なら悪用しそうだ……」

リアローズ「え……命を、散らす……?」

ジーク「……そうだ」

ジーク「マイラの魔法は、強力だった。頼もしかった」

ジーク「だが火種を一度埋め込まれた動物は……もう元の姿には戻れない」

ジーク「そして埋め込まれた火種が尽きると同時に、命も尽きる」

ジーク「……マイラの使役は、使い捨て。犠牲を前提としたものなんだ」

ジーク「何かを操り、共に戦うという点ではリアローズにも近しいものがある」

ジーク「だが、こうしてフラネッタや人形達を友と呼び大切にするリアローズに対して……マイラは……」

ジーク「だから俺は、リアローズとは反対だという言葉を使ったんだ」

リアローズ「……そう、だったんだ……」

ジーク「……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

……これはとりあえず、遭遇時の鬱イベが一個破壊されましたね(白目吐血)

マイラの火種術に対して

1マイラの術の有効時間(現代にも適用)

95>60

※基準値を下回った為、例外なく埋め込まれた動物は24時間以内に死亡確定

2マイラの術に対してのリアローズの心情(正反対の為判定激化。奇数ゾロ目で……)

コンマ22

22

偶数ゾロ目:理解と受け入れ

※!?!?

――


ジーク「……火種を埋め込まれた動物は命を顧みずに戦った」

ジーク「マイラの命じるままに、敵を倒し続け……時には俺達を庇って倒れた」

リアローズ「……」

ジーク「……すまない。聞いていてあまり気持ちのいいものではないな」

ジーク「俺達は救われたが、リアローズからすれば――」

リアローズ「……マイラさんは」

ジーク「?」

リアローズ「マイラさんは、どういう風に戦っていたの……?」

ジーク「どうって……動物に火種を埋め込んで、それを使い捨てて……」

リアローズ「……きっと、マイラさんの命令で一番多かったのはこれじゃないかな?」




リアローズ「――『みんなを守って』って……」




ジーク「……!」

リアローズ「……戦いたいけど、自分じゃ上手く戦えないから……誰かに頼る……」

リアローズ「……命じれば、どうなるかはわかっている。それでも、守りたい人がいれば……命じちゃう……」

リアローズ「……私も、マイラさんと一緒だよジークさん?」

リアローズ「フラネッタを一番危ない前線で戦わせている。シェリルにみんなを守ってってお願いしちゃってる」

リアローズ「そして……お父さんを助けてって……あの子達にも、命じちゃってるから……」

リアローズ「だから、かな? 私……少し、マイラさんの気持ちもわかる気がするの……」

ジーク「リアローズ……」

イベント途中ですが今日はここまで……
ちょっと久々にコンマが走って公国への二次災害になりかねない域になってきましたね……
次の公国ターンの計4つの判定がかなり重要になってくるかもしれません

マイラの荒ぶりでたどり着けませんでしたが、次はリアローズの過去話→現代での誓いの流れになるかと思います
本日もありがとうございました!

イリアスもいい感じの兄貴ぶんだしマイラも好感度やリアローズの対応見る限りうまく行けば戦わなくてもすみそう?
てかマイラはまさかここからヒロインレース殴り込んでくるんだろうか

これってもしかして奇数ゾロ目だと流石のリアローズもぶちぎれてたのかな
しかしマイラ表向きは動物は使い捨て(駒)で炎タイプで髪も赤いってなるとゼルガーから気に入られてそう

こんばんはー

>>687
流石に参加はしません(時期+姫でもありませんし)
マイラのキャラシートでマイラがジークをどう思っているか不明という表記だったので
低かったら争う要因になるかなーと測ったらまさかの結果に……

>>689
奇数ゾロ目だったらリアローズ激怒だったのはお察しの通りです
マイラが元々リアローズの対極という位置で設定されていたキャラクターだったので
寛容なリアローズでも怒る可能性があると思い本来ならゾロ目で成功→偶数ゾロ目のみ
に判定を厳しくしたのですが、そこを綺麗に射抜かれました

今日も今日とてぼちぼち再開です

リアローズ「動物を犠牲にするのは、私もしたくないけど……」

リアローズ「他に戦う手段が無いと……それしかなかったら」

リアローズ「……きっと私も、その魔法を使っちゃう」

ジーク「……」

リアローズ「……私は、魔法を使えない」

リアローズ「使えたらいいなって思うことはよくあるけど……」

リアローズ「魔法も万能じゃないって、リーチェさんやミナさんに教えられたの」

リアローズ「回復魔法の才能があっても、自分の命を削らなきゃいけないかもしれない……」

リアローズ「それに使える魔法も魔力総量も、産まれた時から決まっちゃってるって……」

リアローズ「マイラさんの魔法が、それしか使えなかったら……」

ジーク「……マイラが扱えるのは、火だけだと聞いたな」

リアローズ「うん。それに小さくて、接近戦も得意じゃないんだよね……?」

ジーク「……ああ。イリアスよりは動けたが、小柄で非力な少女だった」

リアローズ「それならやっぱり……使っちゃうかも」

リアローズ「ジークさん達を、守る為なら……」

ジーク「……あいつは、どういう気持ちだったんだろうな」

リアローズ「きっと、マイラさんも傭兵団のみんなが好きだったんじゃないかな……?」

リアローズ「だから今度こそ誰にも帰る場所を奪われたくないから……」

ジーク「……どんな手段を使ってでも、敵を倒しきろうとした、か」

リアローズ「うん。マイラさん、どんな人だったの……?」

ジーク「そうだな……」


……

――――
―――
――




ジーク「……」

マイラ「……」

ジーク「マイラ」

マイラ「……」

ジーク「なんで、ここにいる?」

マイラ「……」

ジーク「団長も、みんなも、打ち上げに行ったぞ?」

マイラ「……」

ジーク「……」

マイラ「……」

ジーク「……行きたくない、のか?」

マイラ「……」コクリ

ジーク「……」

マイラ「……」

ジーク「……酒が入るとあいつら、煩いからか?」

マイラ「……」コクリ

ジーク「……悪かった。団長達には、俺から伝えておく」スッ…

マイラ「……あ……」ハシ…

ジーク「……マイラ?」

マイラ「……ジークは、大丈夫……静か、だから」

ジーク「……そうか」

マイラ「……」

ジーク「……マイラ用の食事持ってきてるけど、食べるか?」

マイラ「……うん」



――
―――
――――

……


ジーク「……こんな風に、ほとんど喋らない奴だったからな」

リアローズ(あれ? マイラさんもしかしてジークさんのこと……?)

ジーク「とにかく、騒がしいことが嫌いでな……」

ジーク「普段は団長達にも懐いていたんだが、酒が絡むと大抵は一人で静かな場所に避難していたんだ」

ジーク「幸い俺は悪酔いもしないからか、少しはマイラに心を許されていたようだが……」

ジーク「何時の頃からか、俺がマイラを探しに行く役になっていることが多くなっていたな」

リアローズ(マイラさん、ジークさんに会いたかったんじゃ……?)

ジーク「……すまない、マイラとはそこまで深い交流はなかったからな」

リアローズ「う、ううんいいの! 私が気になっただけだから」ワタワタ

ジーク「……」

ジーク「気になる、と言えば……リアローズはどうだったんだ?」

リアローズ「え?」

ジーク「俺の幼少時代はそのまま傭兵時代」

ジーク「イリアス達との交流はともかく、普段は血生臭い戦いばかりだ」

ジーク「あまり話せるような……いや、できればリアローズには聞いて欲しくないようなものも多い」

ジーク「……だが、ふと気になってな」

ジーク「俺は今も昔もほとんど変わっていないと思うが、リアローズの過去はどうだったのかと」

リアローズ「ええっ!? わ、私も面白い話はないと思うよ……!?」アセアセ

ジーク「いや、俺の過去よりも何かありそうと言うか……」

ジーク「……俺が、個人的に気になった」ズイ

リアローズ「あ、う……///」


ジーク「勿論、無理にとは言わないが」

ジーク「誰にでも詮索されたくない過去はあるだろうからな」

リアローズ「うぅ……」

リアローズ「で、でもジークさんが昔のことを話してくれたんだし……」

リアローズ「私もちゃんと話さないと、駄目だよね……?」

リアローズ「えっとえっと、情報には等価の情報を……だったかな?」

ジーク「……確かに、信頼できる筋なら情報交換はよくあることだが」

ジーク「リアローズは鉄国の姫だ。俺達の流儀につきあう必要はないぞ?」

ジーク「吹き込んだのはユージーンあたりだとは思うが」

リアローズ「う、うん……」

リアローズ「でも……」

リアローズ(……少し私のことも、ジークさんに知ってほしい……なんて……///)

リアローズ「……」グッ!

リアローズ「……ジークさん!」

ジーク「!?」


リアローズ「――遠慮なく、どんなことでもどうぞ!」バッ!


ジーク「そこまで覚悟を決めなくても大丈夫だぞ!?」

ジーク「それにどんなことでもと言われてもな……」

ジーク「ただ、昔のリアローズのことが気になっただけだ」

リアローズ「……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

幼少期のリアローズ

1鉄国民全体の当時の評価

82(口数は少ないけど、心優しいいい姫様だ)

※幼少期から現代まで、民からの支持率は高かったようです

2当時の外出具合

50>39

※基準値を下回った為、籠りがち

――


リアローズ「……昔の私も、今の私とあまり変わらないかな?」

リアローズ「誰かと話すことが苦手で……」

リアローズ「お部屋に籠って、お人形とばっかり話してて……」

ジーク「まあ、リアローズが活発に野原を走っている姿は想像できないな……」

リアローズ「ちゃ、ちゃんと偶にお外にも出てたよ?」アセアセ

リアローズ「……ほ、本当に偶にだけど……///」

ジーク「……ああ、知っている」

リアローズ「え?」

ジーク「……何でもない」フイ…

ジーク(……その顔を見に行って、会えずじまいで帰ったこともあるからな)

リアローズ「……鉄国の姫として、駄目な姿だってわかってはいるんだけど」

リアローズ「お父さんも、周りの人も、みんな優しかったから……」

リアローズ「それに、甘えちゃったというか……」

ジーク「あまり姿は見せていなくても、民達から何か言われることはなかったんだな?」

リアローズ「う、うん。声をかけられても、うまく応対できていた自信ないけど……」

ジーク(……他国の出先では鉄のような王女と蔑みの言葉もあったが)

ジーク(どうやら鉄国では昔からリアローズは評価されていたようだな)

ジーク(……当然といえば当然だが、辛い幼少期ではなさそうで良かった)

リアローズ「でも、どうしてだろう……?」

ジーク「何がだ?」

リアローズ「わ、私こんなだから……」

リアローズ「周りの人に評価される理由とか……思いつかなくて」

リアローズ「お部屋の中でも、たまにお外にでてもやることは同じ……」

リアローズ「ずっとずーっと、お人形と一緒に遊んでいて」

リアローズ「……駄目な姫だって、思われてなかったかなぁ……」

ジーク「……」

ジーク「リアローズ、その頃は……」

ジーク「昔から、今も……変わらずに、人形と遊んでいたんだろう?」

リアローズ「う、うん。本当に今と変わってないと思う……///」

ジーク「……それなら、大丈夫だ」

ジーク「きっと鉄国の民達も、リアローズを見て安心していた筈だ」

リアローズ「ええ!?」

ジーク「何もしていなくても……周りに影響を与えることもある」

ジーク(人形と遊んでいるリアローズ……)

ジーク(その時の笑顔に惹かれた者は、きっと俺以外にも大勢いることだろう)

リアローズ「安心、できたのかなぁ……?」

ジーク「……」

ジーク「……フリーデシルト王の奔放さと、バレットの騒がしさも後押ししたかもな」

リアローズ「あ」

リアローズ「あぁー……」

ジーク「……民からすれば、落ち着いているリアローズの姿は眩しく映りそうだ」

リアローズ「なんだか色々な意味で恥ずかしい……///」

ジーク「そういえば、バレットとは遊んでいなかったのか?」

リアローズ「お兄ちゃんは私と違って凄く活発だったから……」

リアローズ「昔からお父さんに憧れていて、子供用の銃とか持ってたし……」

リアローズ「あ、脱走するお父さんに無理についていこうとした時もあったなぁ」

ジーク「想像に容易いな……」

リアローズ「でも、お父さんって身軽でいつの間にかいなくなることも多かったから……」

ジーク「まさか……」タラ…

リアローズ「うん……お父さんとはぐれて……もの凄い泣いちゃったこともあったみたい」

ジーク「そしてその時もリアローズは黙々と人形と戯れていた、と」

リアローズ「う、うん///」

ジーク「……リアローズは、変わらずそのままでいて欲しい」

リアローズ「!?///」

ジーク「きっと、鉄国の民もそう望んでいると思うぞ……?」

リアローズ「……それでも、少しは変わらないと」

リアローズ「今も、お部屋でお人形と一緒にいることは多いけど……」

リアローズ「あの時、お兄ちゃんと一緒にもう少し外で動くこともしておけばなって……」

ジーク「リアローズ……」

リアローズ「あ、でもお兄ちゃんも私と一緒に遊んでくれることもあったんだよ!?」ワタワタ!

ジーク「一緒にって……人形遊びをか!?」

リアローズ「う、うん。機会は少なかったけど……イアンも一緒に」

ジーク「!?」

ジーク「こちらはちょっと想像ができんぞ……?」

ジーク「リアローズがやるぶんには、その……」

ジーク「微笑ましい、というものだとは思うが」

リアローズ「///」

ジーク「あのイアンと、バレットが……?」

リアローズ「う、うん。元々はお兄ちゃんの方からの提案で……」

リアローズ「私を無理に外に連れ出して怪我させたくない」

リアローズ「でも、私と一緒の時間も過ごしたいからって……」

リアローズ「それなら俺も人形を弄ればいいじゃんって……」

ジーク「バレットらしいな」

ジーク「なんだかんだで、リアローズの安全を優先しているのも含めてな」

リアローズ「うん。お兄ちゃん……よく怒られることもあるけど」

リアローズ「私や鉄国のこと、すごく大切にしてくれているから……///」

ジーク「……そうなると、イアンも?」

リアローズ「イアンは、万が一に備えていつでも私を守れるようにって……」

ジーク「……バレットの暴走を警戒してか」

リアローズ「多分……」

ジーク「しかし理由はどうあれ……あの二人がなぁ」

ジーク「……ど、どうなったんだ?」ドキドキ…

リアローズ「実は……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

リアローズのお人形遊び・兄と騎士と


1バレットの人形遊び

57(意外と遊べるぜ!)>50

2イアンの人形遊び

78(……手入れは、好きですので)>50

※二人揃って基準値を超えた為、リアローズは平和に楽しく過ごせていたようです

――
――――
―――
――



リアローズ「おにいちゃんが、私と……?」

バレット「おう! 遊んだことねーけど、リアローズが楽しいならきっと楽しいことだしな!」

バレット「大丈夫だ! 迷うぐらいならやってみなきゃな! 父さんもそう言ってたし!」

イアン「……姫様の身に何かあってはいけません。ここは、私も」スッ…

バレット「……ん? イアン、俺は?」

イアン「……王子は、少し痛い目を見た方がいいのかもしれないとベリィ様が……」

バレット「母さぁん!?」

リアローズ「……」オロオロ…

バレット「おっと、悪かったなリアローズ! 早速遊ぼうぜ!」

バレット「で、どうやって遊ぶんだ!?」

リアローズ「えっと……」チラ…

人形「……」

リアローズ「こ、この子達とお話ししたり……」

リアローズ「お洋服を直してあげたり、身体を磨いてあげたり……」

バレット「なるほどな、わかったぜ!」

イアン「……手入れでしたら、少しは心得があります。お任せを」

リアローズ「……」ドキドキ…

バレット「よし、まずはお前だな!」ズイ!

人形「……」ビク!

バレット「……」ジー…

人形「……」

バレット「そうか、まずは服を全部脱いですっきりしたいんだな!」バッサァ!

リアローズ「!?」

イアン「!?」


……

……


人形「……」ジャジャーン!


バレット「おー! どうだリアローズ!」

バレット「前の服よりもよくなったんじゃないか?」

バレット「……お前も、こういう服着たらもっと可愛くなりそうだけどなぁ」



人形「……」ピッカピカ!


イアン「……ふぅ、こんなところか」

イアン「自分の鎧の手入れも欠かしませんが……」

イアン「なるほど、人形だと関節の手入れ等も増えて大変なのですね」

イアン「その分、やりがいはありましたが」


リアローズ「」ポカン…



――
―――
――――


……



リアローズ「……意外と、二人も楽しんでくれたみたいで///」

ジーク「意外過ぎるな……」

ジーク「だが、リアローズも楽しめたならよかったな」

リアローズ「うん……」

リアローズ「いつもいつもじゃなかったけど……楽しかったよ」

ジーク「やはり、家族やイアンとの時間が一番記憶に残っているのか?」

リアローズ「……」フルフル

ジーク「ん?」

リアローズ「私の子供の頃の思い出……」


リアローズ「一番記憶に残っているのは……やっぱり、ジークさんのことだよ?」チャリ…


ジーク「……!」

リアローズ「大切な、大切な……私の大事な思い出……///」ギュ…


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

思い出のお守り、再強化

85>54

※基準値を下回った為、今のまま

――

判定を取ったあたりで今日はここまで
リアローズの過去コンマは平和でしたね
(平和だった分一度国を滅ぼされたダメージも大きいわけですが)
次はキュイを交えつつ、ジークとリアローズそれぞれのとある判定も取りたいと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
今日もゆったり再開
イベント最後の判定まで進めるといいな

思い出のお守り、再強化

85>54

※基準値を下回った為、今のまま

――

ジーク「……ああ、俺もだ」チャリ…

リアローズ「……嬉しい///」

リアローズ「でも、そのお守り……」

リアローズ「やっぱり、昔のものだからちょっと寂しいかも……?」

ジーク「いや、俺からすれば十分な出来だと思うがな」

ジーク「俺のお守りこそ、不格好なものだろう?」

リアローズ「ジークさんとの思い出のお守りだもん。私はこのお守りが大切……///」ギュ…

ジーク「それなら、俺も同じ気持ちだ」ギュ…

ジーク「俺とリアローズの、最初の繋がりだからな……」

リアローズ「……///」

リアローズ「……」チラ…

ジーク「ん?」

リアローズ「その……他に首からぶら下げているのは……」

ジーク「ああ……」


蝶羽のお守り「……」チャリ…

紫氷のお守り「……」チャリ…


ジーク「リーチェと、リュノとセレスティアのお守りだな」

リアローズ「うう、やっぱりリーチェさん達のお守りの方が綺麗……」

リアローズ「私も、もう一度ジークさんに想いを込めて……」モジモジ…

ジーク「……」

ジーク「想いの込められたものなら、もうリアローズから貰っている」

リアローズ「え?」

ジーク「……」スラッ…


覇鱗の煌剣「……」ギラン!


ジーク「リアローズが俺の為に作ってくれた剣……」

ジーク「素手でも戦えるように鍛えてはきたが、それでもこの剣があると安心感がある」

ジーク「慢心しないように注意が必要だがな」

ジーク「本当に俺の手によく馴染むし、身体への負担も無いいい剣だ」

リアローズ「よかった……初めての素材で、初めて大型の剣なんて打ったから……」

ジーク「つくづく、初めてとは思えないな……」

ジーク「このお守りもそうだが、やはりリアローズは子供の頃から才に恵まれていたんだろう」

リアローズ「お母さんのおかげな気もするけど……」

リアローズ「こうしてジークさんのお役に立てたなら、頑張ってきてよかったな……///」

ジーク「俺だけじゃないと思うぞ? セレスティアも、あのケープはお気に入りのようだしな」

リアローズ「うん、それも嬉しい……///」

リアローズ「私の作ったもので、セレスティアさんがあんなに笑顔になってくれるなんて……」

リアローズ「……」

リアローズ「…………」

ジーク「リアローズ?」

リアローズ「……ジークさんも、もっと凄いものを作ったら笑ってくれる?」

ジーク「!?」

ジーク「な、なかなかそれは難しいな」

ジーク「嬉しい気持ちはあるんだが……」

ジーク「俺自身、自分の感情を上手く表現できないことも多い」

ジーク「昔と比べれば、これでも随分と感情豊かにはなったようだが」

リアローズ「うん。最初のジークさんよりもだいぶ……」

ジーク「そ、そうか。やはりむず痒いが……」

ジーク「それを言うなら、リアローズもだな。明るく、笑顔でいてくれることが増えた」

リアローズ「……うん。きっとそれも、ジークさんのおかげだよ」ボソ…

リアローズ「まだ、恥ずかしいって気持ちもかなり強いし……」

リアローズ「でも……」

リアローズ「お人形以外のお友達が出来たのは、やっぱり嬉しいな……」

リアローズ「鉄国に籠って、お人形弄りばかりしていたら……出会えなかった人達」

ジーク「……」

リアローズ「それに……」



ペチペチペチ!



ジーク「な、なんの音だ!?」

リアローズ「あ、この音は……」タタタ…


ガチャ…


キュイ「キュキューイ!」バッ!


ジーク「キュイが扉を叩いていたのか……」

ジーク(……リアローズがこの部屋にいること、そして戸を叩く礼儀を理解しているのか)

ジーク(子供だとはいうが、やはり知性はそこらの獣や魔物よりも遥かに優れているな……)

キュイ「キュキュー……」

リアローズ「え? あ、もしかして……!?」バッ!


時計「……」


リアローズ「ご、ごめんねキュイ!? ジークさんとのお話しについ没頭しちゃって……」

ジーク「む……いつの間にかもうこんな時間か」

キュイ「キュイキュイ」

リアローズ「うん、ご飯すぐに用意するからね?」

ジーク「なっ……リアローズがキュイの分も作っているのか?」

リアローズ「うん。最近増えてきたかも……」

ジーク「キュイ、お前な……」ハァ…

ジーク「仮にも、帝龍の一族なんだろう?」

ジーク「自然界に君臨する者なら、自分で獲物を獲れないとまずいだろう?」

キュイ「キュイ、キュー」

リアローズ「それは大丈夫。ちゃんとキュイは自分でお魚獲れるんだけど……」

ジーク「?」

リアローズ「……前に、焼き魚を食べてからそっちの方が気にいっちゃったみたいで……」

キュイ「キュイン!」ハヤクハヤク!

ジーク「……間接的に俺のせいだというのか……」

ジーク「確かに、流石にキュイ自身で焼き魚を作るのは無理だからな……」

リアローズ「ジークさんのせいじゃないよ。でも、そういうことだから……」

ジーク「しかしやはり、本来自然界で食する機会の無い物に慣れてしまうというのは――」


グゥゥゥ…


リアローズ「……」

キュイ「……」ジー…

ジーク「……くっ!」

ジーク「……仕方がない! 俺も焼き魚が食いたくなったからな! 川に行くぞ!」バッ!

キュイ「キュキューイ♪」

リアローズ「ふふ、やっぱりジークさんを笑顔にするにはお料理の方がいいかな……?」


……

――

――

……


ジーク「ほっ……!」クイ!

リアローズ「きた……!」クイ!


バシャァ!


大漁の魚「……」ピチピチ!


キュイ「キュイー♪」パチパチ!


ジーク「……いい釣り場だ。キュイは最初ここにいたんだったな?」

リアローズ「うん。私が間違って釣りあげちゃって……///」

ジーク「水が綺麗で獲物も豊富となれば、住処としては最高だな」

ジーク「……焼き魚の美味さに目覚めてしまったのは間違ったことかもしれんが、気持ちはわかる」

ジーク「これだけ釣れば十分だろう。そろそろ仕込みに入ろう」

リアローズ「うん!」



……



焼き魚「……」ジュワ…


キュイ「……!」ブンブン!

リアローズ「ふふ、キュイったら待ちきれないみたい」クスリ

ジーク「待て。まだだキュイ」

ジーク「美味い魚が食いたければ、ここはぐっと堪えろ」グウゥゥゥ…

キュイ「キュ……」グッ…


……


こんがり魚「……」ジャン!


リアローズ「……うん!」

ジーク「いい焼き具合だ……!」ゴクリ…

キュイ「キュイン!」


パン!


「「いただきます!」」

「キュイー!」


……

――

>>717から>>719で三連続ゾロ目になってる

――

……


ジーク「ふぅ……」マンプク

キュイ「キュイ~……」マンプク

リアローズ「すごい、あれだけあったのに全部食べちゃった……」

ジーク「……すまない、リアローズ」

リアローズ「え? な、何がかな……?」

ジーク「キュイに釣られ、俺まで魚を食いたくなったばかりか……」

ジーク「自然とリアローズまで巻き込んでしまっていた……」

リアローズ「ぜ、全然大丈夫だよジークさん!?」アセアセ

リアローズ「私もちょうど今日はお魚の気分だったから……!」

ジーク「そうか、それならよかった……」

リアローズ(……なんだかんだで、今日はずっとジークさんを独り占めしちゃった……///)

リアローズ(嬉しいけど、セレスティアさん達にちょっと申し訳ないかも……)

ジーク「しかし、少し食い過ぎたか……?」

ジーク「あまり、起き上がる気力がわかん……」ゴロン…

キュイ「キュー……」ゴロン…

リアローズ「ふふ、二人で張り合うように食べるからだよ……?」

ジーク「面目ない。少し休んでから戻ると……おっ……」

リアローズ「ジークさん?」

ジーク「……リアローズ、空を見てみろ」

リアローズ「……わぁっ!」


星空「……」キラキラ…


ジーク「……こうして寝ころびながら見る星空も悪くない」

リアローズ「そ、それじゃあ私も……///」ゴロン…

リアローズ「……綺麗」

ジーク「ああ……」

リアローズ「……」

ジーク「……」

リアローズ「……ねえ、ジークさん」

ジーク「なんだ?」

リアローズ「……戦争が終わったら、したいこと……ある?」

ジーク「……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

※ゾロ目で……?

>>720
まさか自分でそんなことをやってしまうとは……(白目)
ゾロ目チケットカンスト状態の為、代わりに
『イベントチケット』(公国進軍中、クリア後等に1000代わりの自由安価と同様のイベントを起こせる)
を一枚配布しておきましょう……

そして本当にジークゾロったぁ!?(白目吐血)
これは……

ジークとリアローズ、それぞれの望む未来

1ジーク

コンマ22

22

ゾロ目:???


2リアローズ

85>19

※基準値を下回った為、一番の願いは呑みこむ

――


ジーク「……戦争が終わったら、か……」

ジーク「そうだな……」

ジーク「それでも俺はきっと……変わらずに傭兵を続けているだろう」

ジーク「戦争が終わっても……いや、終わるからこそ起きる問題もある」

リアローズ「……」

ジーク「傭兵は道が一番分かれやすい。そのまま戻るか、賊に堕ちるか」

リアローズ「え……!?」

ジーク「……争いが増えれば、今回のように傭兵の需要は増える」

ジーク「だが争いが無くなれば、増えすぎた傭兵達は仕事が無くなることもある」

ジーク「そんな連中は、堕落して賊になることもよくある……」

ジーク「そして、仕事を続けている傭兵に討伐されることもな……」

リアローズ「そんな……」

ジーク「……だから団長は、普段から信頼できる相手には仕事を選ばず引き受けているんだ」

ジーク「それこそ、迷子になった猫の捜索、開かなくなった扉の破壊だとか色々とな……」

リアローズ「……便利屋さん?」

ジーク「その認識で間違っていないと思う……」

リアローズ「でも、それなら平和になってからもお仕事沢山ありそう」

ジーク「そうだな。傭兵の身からすれば少しは警戒すべきなんだろうが……」

ジーク「戦争が終わって……平和になる。これは誰もが望むことだろう」

ジーク「……俺も、そうあって欲しいと思うよ」

リアローズ「平和な世界で、傭兵を続ける……それがジークさんのやりたいこと?」

ジーク「……いや」

ジーク「それは、このままいけば俺が辿りついていそうな……一番現実味のある話だ」

ジーク「……柄にも無い、夢見が過ぎると笑われるかもしれないが……」

ジーク「平和になった世界で……やってみたいことは別にあるんだ」

リアローズ「な、何……?」ドキドキ…

ジーク「……」

ジーク「……俺はこれまでの傭兵生活で、各地を回ってきた」

ジーク「それなりに知識は得たつもりだし、一人でもやっていけると思っていた時期もある」

ジーク「だが……ワイバーンや帝龍、未知の存在が現れた」

ジーク「イアンがいなければ、俺もあそこで死んでいた。一人では何もできなかった」

ジーク「それは今も、変わらない。傭兵生活で周りきれるほど、世界は狭くなかった」

ジーク「それどころか、海の『外』にも、別の国があることもわかった……」

ジーク「だから、な……」





ジーク「――俺は、『外』の世界も見て回りたい」

ジーク「――こんな俺の無茶にも、つきあってくれそうな人と『一緒に』な……」





リアローズ「……!!!」

ジーク「……無謀だとは、自覚している」

ジーク「何しろ『外』の一部だけでさえ、公国軍がまともに調査もできないんだからな」

ジーク「興味はあるが、危険性も高い。そんな俺についてきてくれる者がいるかどうかも怪しい……」

リアローズ「そ、それは……」

ジーク「だが……乗り越えれば、きっと新しい発見があると思う」

ジーク「その喜びを共有できれば……」

リアローズ「……『外』には、何があると思う?」

ジーク「……」

ジーク「……見たことも無い美味いものかな?」

リアローズ「……ふふっ、ジークさんらしい」

ジーク「ま、まず一番気になるものじゃないか……?」アセアセ…

ジーク「……まあ、俺のこの願いはまず叶うことはないだろう」

リアローズ「っ……」

ジーク「それよりも、リアローズはどうなんだ?」

リアローズ「え?」

ジーク「リアローズも、戦争が終わって平和になったら……やりたいことはないのか?」

リアローズ「わ、私は……」

リアローズ「……」グッ…

リアローズ「……私は、まずはお城からよくお散歩にでるようにしようと思うの」

ジーク「ほう?」

リアローズ「そして、鉄国だけじゃなくて……森国の人とも、公国の人ともお喋りできるように頑張って……」

リアローズ「これまでの、壁を無くせたらいいなって……」

ジーク「リアローズらしい、いい願いじゃないか」

リアローズ「あと、お人形の良さももっと広めたいかな……?」

リアローズ「それに……」チラ…


キュイ「キュイ……?」


リアローズ「……キュイや、他のドラゴンの子とも……仲良くできたらいいなって」ナデナデ…

ジーク「そ、それは……」

リアローズ「……甘いって、思われるかもしれないけど……」

リアローズ「争わないで済むなら、それが一番だと思うの」

リアローズ「……私、ジークさんと一緒に旅をしてきてわかったことがあるの」

リアローズ「知らない人と喋るのは怖いけど……それは、お互いのことを知らないから……」

リアローズ「リーチェさんは初めて出会った妖精……人じゃないけど、とってもいい人で」

リアローズ「セレスティアさんも最初は怖かったけど、実は私に近い人で……」

リアローズ「キュイもそう。見た目は全然違うけど、こんなに可愛い」ナデ…

リアローズ「シャリオさんも、あんなに怖い見た目だけど……平穏を望んでいたでしょう?」

ジーク「確かにな……」

リアローズ「……だから、すぐには無理でも……いつかできると思うの」

リアローズ「みんなが、仲良く暮らせる世界……」

リアローズ「それが、平和な世界だとも思うから……」

リアローズ「ご、ごめんなさい! こんなおおそれた願いなんか語っちゃって……!」ワタワタ!

ジーク「いや、いい話を聞けた。俺よりも、ずっといい願いだと思うぞ?」

ジーク「リアローズは本当に、優しいな……」

リアローズ「そ、そんなことは……///」

リアローズ(そんなこと、ないよジークさん……)

リアローズ(みんなが仲良く暮らせる世界。それは勿論私の望みだけど……)

リアローズ(……それは、この世界への望み)

リアローズ(私の……私自身に抱いている一番の望み。それは……)

リアローズ(……これは、言えないよ……)

ジーク「……リアローズ」

リアローズ「は、はい!?」ビク!

ジーク「……そんな未来を見る為にも」



ジーク「――必ず、生き延びて戦争を終わらそう」グッ!


リアローズ「――うん……!」グッ!


ペタ…


キュイ「キュ!」

ジーク「なんだ、キュイもか?」

リアローズ「……うん。頑張ろうね、みんなで……」

リアローズ「生きて、みんなで……!」

ジーク「ああ……!」




ジーク(そう、俺は……いや、俺達は『生きる』……!)

ジーク(この手を、離したりはしない。守り抜いてみせる……!)

ジーク(そして……)

ジーク(……)

ジーク(……俺が望む、未来か……)

ジーク(俺と一緒に……俺の傍で、喜びを分かち合える存在……)

ジーク(俺が、求めているのは……?)



……

――

※未来への展望により、ジークの結婚願望が密やかに強くなりました

※姫とのイベント時、踏み込んだ行動を取りやすくなりました

――

語らいイベントが終わったあたりで今日はここまで
ゾロ目を綺麗に出されましたが、お互いが同時じゃなかったぶんまだ助かったかも……
以後ジークは少し未来を考え始め、イアンとミナの関係が露呈するとさらに願望が強まったりします

そして未来を語らったあとの次のイベントは複数の爆弾抱え込んだ公国ターンとなります
今日でゾロ目を使い果たしたと思いたい……

本日もありがとうございました!

おつおつ
ジークの願い考えると最後は誰選んでも国を出るエンドなのかな?
リアローズのヒロイン力が高いけどだからこそ他の姫との交流も見てみたい

>>リアローズ「……『外』には、何があると思う?」

>>ジーク「……」

>>ジーク「……見たことも無い美味いものかな?」

確かに竜を食いまくって強くなった皇族とかいるからなぁ()

こんばんはー

>>737
ジークの願い→各地を回った傭兵なので外を見たい
姫達の願い→それぞれの祖国を良くしたい
これをベースに想い人ができると『その人と一緒に』が加わるのが当初の予定でした
既に色々状況は変わっていますし、最終的にジークに姫がついていくことも
逆に姫を支える為にジークが外を諦めるなど、道は複数あります

開幕から判定になりますが、公国ターンをゆったり始めていきます

――『六将の亀裂』――


【公国・???】


ベルゲ龍兵「ガアアアァァァ!」


ザシュ!


ゼルガー私兵「がっ……」バタ…

ベルゲ鉄兵「……ベルゲ様」

ベルゲ森兵「嗅ぎまわっていた連中……始末致しました」

ベルゲ「ああ、それでいい」

ベルゲ「ゼルガーめ、まだ性懲りもなくこの私を……」

ベルゲ「私が奴の配下を始末しているということも、わかってはいると思うが……」ブツブツ…

ベルゲ(しかし、わからぬ……)

ベルゲ(奴にカタリナを奪われてからそれなりの時間が経過したが、未だ何も進展がない)

ベルゲ(おかげで、私はカタリナの血を研究することはできたが……)

ベルゲ(ゼルガーからも、エルクラッド様からもなんの言及がないことがかえって不気味……)

ベルゲ(まさか、私などいつでもどうとでも処理できるとでも……?)

ベルゲ(そしてあの家畜の軍を警戒し、私に割く時間の余裕がないと……?)

ベルゲ(……ふざけないでいただきたいっ……!)ギリィ…!

ベルゲ(真に公国を想う私に、なんという侮辱……!)

ベルゲ(ああ、どうするべきか……)

ベルゲ(カタリナがどうなったのかの疑問が尽きないが……)

ベルゲ(ここは……)


――

公国特殊判定・ベルゲ
↓1コンマ二桁

ベルゲ攻め姿勢(以前の激昂により+15補正)

コンマ65+15

=80>50

※基準値を超えた為、ゼルガーに……?

※ベルゲ値:80

――


ベルゲ(――やはり、まずはあのゼルガーを黙らせるとしましょう)

ベルゲ(私の収容所の最深部からカタリナを連れ出せる者など、彼くらいのもの……)

ベルゲ(何故、カタリナのことをエルクラッド様も把握なさっていないか?)

ベルゲ(それはやはり、ゼルガーもまたカタリナの力を利用しようと考えているから……)

ベルゲ(そしてそれが難航している。だからこそ、エルクラッド様への報告も行えない)

ベルゲ(勿論、私の成果を横取りしているのだ。私に相談することは愚か、感づかれてはならないと思っているでしょう)

ベルゲ(くく……その隙が、命取りですぞ……?)

ベルゲ(改めて我が手中にカタリナを取り戻し、より確実な成果をあげ……)

ベルゲ(エルクラッド様に、真に公国を想う者が誰なのかを知って頂かねばならない……!)



ベルゲ「……お前達」

ベルゲ隊「「はっ!」」

ベルゲ「戦いの、準備をするのだ……」

ベルゲ(まがりなりにも公国六将の筆頭……私一人では、勝ち目は薄いかもしれない)

ベルゲ(しかし従う兵士の練度は私の方が遥かに上だ)

ベルゲ(奴の抱える私兵以上の戦力をもって……)グッ!



ベルゲ「出し惜しみはしなくていい!」

ベルゲ「むしろエルクラッド様に示すように、存分に振るうのです……!」



……

――

――

……

【公国・???】



ゼルガー「……」フゥ…

ゼルガー「ベルゲ殿、いよいよ私の駒を始末することに些かの躊躇いもなくなったようですねぇ」

ゼルガー「……」

ゼルガー「……宜しくない傾向だ」

ゼルガー「エルクラッド様を、公国のことを考えれば六将内で争っている場合ではないというのに」

ゼルガー「私の自由な駒も、だいぶ減らされてしまったものです」

ゼルガー「まあ、駒がどうなろうと……彼らは元より使い捨て」

ゼルガー「生き延びようが死のうが……いえ、死んでくれた方が後処理も楽ですか」

ゼルガー「金で簡単に寝返る傭兵や賊など、いなくなった方が公国の為にもなりますし」

ゼルガー「だが……ベルゲ殿。あなたの場合はそうもいかない」

ゼルガー「あなたの力は本物だ。私にはできないことができるあなたには、畏敬の感情を持っている……」

ゼルガー「容易には手に入らない人材、公国六将の要……」

ゼルガー「それでも……」



ゼルガー「――エルクラッド様の道の妨げとなるならば……」グ…



ゼルガー「……こんなことになるとは、夢にも思いませんでしたよ」

ゼルガー「やれやれ、ままならないものですね。人生は……」

ゼルガー「さて……」


――


公国特殊判定・ゼルガー
↓1コンマ二桁

ゼルガー攻め姿勢

コンマ72

72>50

※基準値を超えた為、ベルゲに……?

※六将双方が基準値超えの為、開戦決定!

※ベルゲ値:80
※ゼルガー値:72

80>72より、ベルゲがゼルガーの方に攻め込みます

――


ゼルガー「……切り替えましょう」

ゼルガー「全ては、エルクラッド様の為」

ゼルガー「エルクラッド様の前には、私も所詮は駒の一つ」



ゼルガー「――ベルゲ殿も、同じく」



――

※ゼルガーが一時的に『絶対忠誠』のスキルを封印します

――


ゼルガー「さてさて、そうと決まれば動くべきか……」

ゼルガー「前回の彼の行動からして、何故か切羽詰っているのは明らかです」

ゼルガー「小言の煩い私を排そうと考えても、不思議ではない」

ゼルガー「動かせる私兵では、とてもベルゲ殿ご自慢のあの兵士達は抑えきれない」

ゼルガー「そうなると、私一人で解決しないといけなくなってしまいそうですねぇ……」

ゼルガー「……」

ゼルガー「ベルゲ殿との一騎打ちなら、負ける気はしませんが……」

ゼルガー「あの兵士達も相手取りつつ、何をしてくるかわからないベルゲ殿相手は分が悪すぎる」

ゼルガー「下手に問い詰めようと乗り込めば、間違いなく私が袋叩きにされそうですねぇ……」

ゼルガー「むざむざ敵地に殴り込みにいく必要性は低いでしょう」ククク…

ベルゲの負け濃厚らしいけど、可能な限り善戦してゼルガー削ったり情報引き出してほしいな

ゼルガー「流石のベルゲ殿も、まさかエルクラッド様の前で狼藉は働かないはず……」

ゼルガー「ならば向かってくるのは……」

ゼルガー「……丁度いい。ご自慢の部隊が存分に暴れられる絶好の場所で待ち構えてあげるとしましょうかねぇ」

ゼルガー「ちょうど、書類を届けに私もそこを通る予定でしたし……」

ゼルガー「この情報を、ベルゲ殿も知っている」

ゼルガー「私を数の暴力で圧するならば、あの広場が絶好の条件……」





ゼルガー「――そう、思っているんでしょうねぇ」ニタリ…





ゼルガー「いいですよ……焦りから冷静さを失いなさい」

ゼルガー「ベルゲ殿、あなたは性急過ぎた……」

ゼルガー「私の地位や命が欲しいというのであれば、差し上げていたでしょうに」

ゼルガー「――その胸に、エルクラッド様への絶対の忠誠があればですが」

ゼルガー「必要以上に他国の者を家畜と称し、取れたであろういくつかの策まで潰してくれたあなたには……」

ゼルガー「一度、頭を冷やして頂く必要がありそうです」スッ…

ゼルガー「……」パチン!


シュタ!


???「……」

ゼルガー「用意はできていますか?」

???「……」コクリ

ゼルガー「結構。それでは、急いで向かうとしましょうか」

ゼルガー「私も、こんなことにばかり時間をかけているわけにはいきませんからねぇ……」


……

――

――

【公国・広場】


ザワザワ…


公国兵1「ゼ、ゼルガー将軍だ……」ヒソヒソ…

公国兵2「最近お忙しいと聞いていたが、何故こんなところへ?」ヒソヒソ…

公国兵3「もしかして、昇格の可能性が……!?」ヒソヒソ…



ゼルガー(思ったよりも雇った傭兵達が集まっていますね)

ゼルガー(どうやら彼らは比較的ましな部類。鍛錬を怠らない者達ですか)

ゼルガー(……ならばあなた達には、あなた達なりに後で役立ってもらうことにしましょう……)



ザッ…ザッ…ザッ…



ゼルガー「……!」ピク!

公国兵達「「うおっ!?」」ビク!



ベルゲ「これはこれは、ゼルガー将軍。こちらにいらっしゃいましたか」

ベルゲ隊「「……」」ズラリ!


ゼルガー「ええ。用事がありましたもので」

ゼルガー「私に御用でしたら、場所を変えましょうか?」

ゼルガー「先日、新しい茶葉を買ったばかりでしてねぇ……」

ベルゲ「いえいえお構いなく。この場で結構です……」





ベルゲ「――すぐに、済みますからな!」バッ!

ベルゲ隊「「……!」」ジャキン!





公国兵達「「なっ!?」」オロオロ

ゼルガー「……」

ベルゲ「ふふ、落ち着いておられますな?」

ベルゲ「もしや、ここにいる雑兵達が我が部隊に勝てるとでもお思いですかな?」

ゼルガー「いいえ?」

公国兵「あ、あのゼルガー将軍!? これは一体……!?」

ゼルガー「何、大したことではありませんよ。……全員、私よりも後ろに下がっていなさい」

公国兵達「「は、はいぃ!?」」ダダダ!

ベルゲ「おや、まさかゼルガー将軍、あなた一人でこれだけの人数を相手取るつもりで?」

ゼルガー「ご冗談を。私は別に戦うつもりはありませんからねぇ」

ゼルガー「我ら公国六将、身内で揉め事などエルクラッド様もお嘆きになられるでしょう」

ベルゲ「……」

ゼルガー「ですから、穏便に済ませたいのですよ」

ベルゲ「それは私も同意見ですな」

ゼルガー「くくく……こんなに殺気を出しておいて、よく言えますねぇ?」

ゼルガー「……そんなに、あなたの思想を否定した私が憎いですか?」

ベルゲ「ふふ……」ヒク…

ベルゲ「確かに、それもありますな」

ベルゲ「私も、公国を想っている身。それをあそこまで否定されてしまっては……」

ゼルガー「……」

ベルゲ「ですが……今のこの私の怒りの原因は、それだけではありません」



ベルゲ「――森国女王カタリナの件ですよ」


ゼルガー「……はい?」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ベルゲの油断

52>50

※基準値を上回ってしまった為、うっかり……

――


ベルゲ「ふふ、そうやってとぼけようとしても無駄ですぞゼルガー将軍?」


ゼルガー(……ベルゲ殿は何を言っているんでしょうかねぇ?)

ゼルガー(流石にこれは想定外……いや、私を油断させる為の策か……?)


ベルゲ「……悔しかったのでしょう?」

ゼルガー「はい?」

ベルゲ「この私が、六将筆頭であるあなたを上回ってしまったから」

ゼルガー「……???」


ベルゲ「このベルゲがっ! あなたが取り逃がしたカタリナを! 捕えてみせたから!」

ゼルガー「なっ……!?」




ベルゲ「――だからと言って、私の収容所に忍び込んで手柄を横取りするなどっ!!!」

ベルゲ「――あってはならないことだ!!!」




公国兵達「「!?」」


ザワザワ…


ベルゲ「……大人しく、罪を認めてカタリナを引き渡せば命までは奪いません」

ベルゲ「ああ。エルクラッド様の前で、このベルゲの方が優れていると、あなたの口からも提言して貰いましょうか」


ゼルガー「……そう、でしたか」ユラ…




ゼルガー「――これは、お灸程度の熱じゃ済まされませんよベルゲ殿?」ゴゴゴゴゴゴ…!


ベルゲ「!?」ビク!

ゼルガー「あの女王カタリナを捕えた……ですか」

ゼルガー「大した妄言です。いや、妄言でないにしても……」


ゼルガー「――何故それをエルクラッド様に報告しないのです?」ギロリ


ベルゲ「そ、それは――」

ゼルガー「己の欲を満たす為ですか?」

ゼルガー「確かにかの女王は見た目麗しく才に溢れ……女王の身ながらに鍛錬を怠っていない優秀な逸材でした」

ゼルガー「あなたが欲してしまうのも、わからないでもありません」

ゼルガー「ですが、彼女はただの兵士の捕虜とはわけが違う!」

ゼルガー「森国の女王! それを捕えるなんて、討ち取る以上に大変なことだとわかっているでしょう!?」

ゼルガー「女王を捕えたと報せることができれば、いくらでも交渉も脅迫もできるんですよ……!」

ゼルガー「それをあなた……自分の欲を優先させて……!」

ベルゲ「わ、私は何も間違ってはいない! あの雌豚を調教すれば、最強の兵士に――」

ゼルガー「一個の強力な兵なんかより、鉄国と森国を早急に黙らせる方がずっと上策だと思いますがねぇ!」

ゼルガー「まったく、想定外ですよ……! あなたが、私の想像以上に愚かだったことは!」

ベルゲ「なんですと……?」ピキ…

ゼルガー「……ああ、本当に困ったことをしてくれた!」

ゼルガー「あなたのことです。調教と称し、彼女を凌辱したのですか?」

ゼルガー「それが森国にばれたらどうなると思います? 一国の女王を凌辱する逸脱した行為……」

ゼルガー「エルクラッド様に置き換えて、よぉく考えてごらんなさい……!」

ベルゲ「……」

ゼルガー「ああ、あのガーネルといいあなたといい、どうして公国の品位を落とす輩が私の周りには多いのか……!」ダン!

イベント途中ですが今日はここまで
残るとある二つの判定はまた後日。
この後はイレギュラーなベルゲVSゼルガーの戦いが発生してしまいますが、
どちらの視点で戦闘を行うか(その後の顛末も)を少し多数決で決めたいと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは今日もゆったり再開です
戦闘発生まで行ければ

ゼルガー「生憎と私もエルクラッド様も、あなたの独断行動は把握していない……!」

ベルゲ「なっ……!?」

ゼルガー「自ら語り落ちるとは愉快ではありますが、流石にこれは笑って済まされる問題ではありませんよ……?」

ベルゲ「ぬぅぅ……!」


ベルゲ(馬鹿な、ゼルガーでないのだとしたら一体誰が……!?)

ベルゲ(カタリナが自力で逃げ出すことはありえない……!)


ゼルガー(……どうやらベルゲ殿は私が女王カタリナを奪ったと本当に思い込んでいた様子)

ゼルガー(女王自らが脱出した可能性もありますが、ベルゲ殿に捕えられる程に弱り切った状態では厳しいか……?)

ゼルガー(そうなると、残る可能性は……)

ゼルガー(……)


ゼルガー「……何にせよ、あなたはみすみす女王カタリナを逃がしてしまったのは確かですねぇ」

ゼルガー「まだ公国領内にいるにしても、森国へと帰っていたとしても……」

ゼルガー「かの女王ないし狂った森国軍からの報復は想像に容易いでしょう。ああ、鉄国もこれに加わりますね」

ゼルガー「負けるつもりは毛頭ございませんが、面倒なのは確かでしょう」

ゼルガー「この責任、どうとるおつもりで?」

ベルゲ「ふん……!」

ベルゲ「奴の力は既に奪った。今更何もできまい……」

ゼルガー「……練磨の結晶は、そう容易く奪えはしませんよ」

ゼルガー「一時的に魔力を枯渇させたところで、時が経てば蘇ります」

ベルゲ「その時を与えなければいい……!」

ベルゲ「今一度、我が部隊の素晴らしさをエルクラッド様にお披露目するのです……!」

ベルゲ「私こそが、真に公国を想っている……!」

ゼルガー「やれやれ……」

ベルゲ「我が部隊の前に、鉄国と森国の家畜が手を組んだところで敵うはずも無し……!」



ベルゲ「――そしてゼルガー! あなたとて例外ではない……!」



ゼルガー「……私を葬り、公国軍全体を掌握なさるつもりですか」

ベルゲ「ええ。あなたのような者に任せていては、勝てる戦も勝てませんからな……!」

ゼルガー「私も自分の策が完璧だとは言いません。私を低く評価なさることは甘んじて受け入れましょう」

ゼルガー「ですが、あなたが私に代わったところで事態は好転しない……むしろさらに悪化するとだけは断言しましょう」

ベルゲ「それはどうですかな……!」

ゼルガー「……いいでしょう。そこまで言うのであれば、私も覚悟を決めましょう」

ゼルガー「この場で私を討ち取れたならば、あなたの方が優秀であることは間違いない」

ゼルガー「使えない駒を始末して、優れた者が上に立つのは道理。エルクラッド様もきっとお認めになられることでしょう」


ゼルガー「――ベルゲ殿の昇格試験と言ったところですかねぇ。現六将筆頭ゼルガー、お相手致しましょう」ザッ…


ベルゲ「その笑みをすぐに浮かべなくなりますぞ……?」

ベルゲ「あなたの兵の強さは、我が部隊に及ばず。背に控えるその傭兵達も同じこと……」

ベルゲ「この状況でまだそんな余裕を保てるとは……」

ゼルガー「……くくっ」

ベルゲ「っ!」

ゼルガー「……以前、ベルゲ殿にはお話ししたとは思うのですが」


ゼルガー「――私、手の内は誰にでも隠す主義でしてね!」

ゼルガー「――代えのきかない優秀な者は、いつも手元に置いているんですよ!」バッ!



イリアス「……」スッ…

マイラ「……」スッ…


――

公国特殊判定・イリアス
↓1コンマ二桁

公国特殊判定・マイラ
↓2コンマ二桁

※判定値次第で……?

イリアスの『警戒心』
98(全てを疑え……)>75

※基準値を上回った為、ゼルガーのことどころか他のあらゆる者も警戒
※公国領内に罠増加
※ジークと遭遇時すら疑ってかかるようになってしまいました

マイラの『内心のゼルガー信頼』
75>32(…………これも、目的の為)

※基準値を下回った為、心は変わらずソニア傭兵団時代のまま
※公国内部から『???』に細工をしてくれたりします

――


イリアス「……」

マイラ「……」


ベルゲ「ふん、何かと思えば小汚い家畜か……」

ベルゲ「そんなものが、ゼルガー将軍の懐刀だとでも?」

ゼルガー「ええ。少なくとも他の駒よりは優秀ですよ?」

ゼルガー「二人とも油断せず、無駄口も叩かない優秀な傭兵です」

ベルゲ「一人二人増えたところで、我が部隊の前には――」



マイラ「……」スッ…



パチン!



サラマンダー1「フシャアアアアアアァァァァァ!」ドドドドドド!

サラマンダー2「フシャアアアアアアァァァァァ!」ドドドドドド!



ベルゲ「なっ……!?」

ベルゲ隊「「!?」」



ゼルガー「ああ、ついでに隠していたのは傭兵だけではありません」



ゼルガー「――ワイバーンが仕事をし過ぎてくれたおかげで出陣の機会を失った炎蜥蜴も、戦力にはいたんですよ?」

ゼルガー「そしてマイラ殿の力があれば、屈強な炎の僕として私達に従順にもなるんです」


サラマンダー達「「フシュルル……」」

※公国、対地戦力公開
サラマンダー:レベル220

マイラ(…………実は、ほとんど火種入れてないけど)

マイラ(いれてあるのは、私の命令に従うようになるぶんだけ……)

マイラ(サラマンダーが本来の力を発揮したところを、ゼルガーも知らないから誤魔化せる)

マイラ(……火種無しで、火を吐く巨大な蜥蜴……とても、危険……)

マイラ(でも、私の魔法を植えれば……一日で命が尽きる)

マイラ(嫌いな魔法だけど……今は、これで公国の戦力をひっそりと削れる……)


イリアス「……」



ベルゲ「くっ……! だが、そんな生き物が増えたところで我が部隊の優位は変わらぬ……!」


サラマンダー「フシュゥ……」ギロリ…


★『クラッシュテイル』
戦闘時常時補正+20
敵対象が複数の場合、自身の基礎レベルを(敵人数-1)×60上昇させる


ゼルガー(確かに、ベルゲ殿の部隊の強さで複数に囲まれれば……彼らも危ういでしょう)

ゼルガー(ですが……)チラ…


ベルゲ「――かかれ! その蜥蜴諸共に、打ち砕くのだ!」

ベルゲ「――炎の力など、今の貴様達の敵ではない!」バッ!


ゼルガー「……!」


ベルゲ上級龍兵「シャアアアアアァァァァァァ!」


――『ウォーターガン』発動――

★『ウォーターガン』★
水属性・戦闘開始時、敵に貫通する2劣勢を与え――



イリアス「……ふんっ!」ギュリィ!



――『クイックワイヤー発動』――

★『クイックワイヤー』★
敵に戦闘開始時に判定を無視して2劣勢以上を与えてくる者がいた時のみ発動
戦闘開始時の敵のスキル発動を強制的に無効化させる
さらにこの効果が発動した場合、敵を防御状態に移行させる


ギュルルル!


ベルゲ上級龍兵「ガァ……!?」ドシャァ…


ベルゲ「なにっ!?」

イリアス「……まだだ」ガッ!


――『奈落の落とし穴』発動――

ボコォ!


ベルゲ隊「「!?」」フワ…


ズシャアアアアァァァァ!


ベルゲ隊「「ぎゃああああぁぁぁぁぁ!?」」ジュワァ…


★『奈落の落とし穴』★
敵が攻撃状態から防御状態に移行する度に発動
敵の耐久値を1減らし、さらに猛毒の状態異常を与える
猛毒(敵に-50の補正を与え、3ターンに一度敵の耐久値を1減らす)



ベルゲ「こ、これは……!?」

ゼルガー「彼には公国の色々な場所に罠を仕掛けて貰ったんですよ……」

ゼルガー「本来はエルクラッド様を狙う不届き者を始末する為のものなのですが」

ゼルガー「いやはや、こうして役に立つ日が来るとは」ククク…

ゼルガー「日頃からの準備って、大切ですよねぇ?」

ゼルガー「ああ、お二人とももう下がって大丈夫ですよ」

ゼルガー「あなた達もね。巻き込まれたくはないでしょう?」

公国兵達「「は、はいっ!?」

イリアス「……御意」スッ…

マイラ「……」スッ…


ベルゲ「何をしているお前達! そんな落とし穴など――」


サラマンダー「フシュゥゥ……!」メラメラメラ!

――『獄炎の吐息』発動――

★『獄炎の吐息』
炎属性・森国兵に対して常時補正+20を得る
戦闘開始時、敵に2劣勢を与える
以後、戦闘中にコンマ奇数ゾロ目時も発動


サラマンダー「フシャアアアァァ!」ボゴォ!


ベルゲ隊兵「「」」メラメラ…



ベルゲ「ぐ……!?」

ゼルガー「ふむ、流石に一発で全滅とまでは行きませんか……」

ゼルガー「とはいえ、毒と火傷の二重苦……それに突然の出来事ですからねぇ」

ゼルガー「妙な薬や洗脳によって力だけを得てしまった者には、対処しきれない事態でしょう」

ゼルガー「さて……」

ゼルガー「どうします、ベルゲ殿?」

ゼルガー「ご自慢の部隊は穴の底で蝕まれて燃えています」

ゼルガー「耐えきったとしてすぐにはあなたを助けることはできないでしょう」

ゼルガー「あなたらしくもない……」

ゼルガー「私があなたの行いに痺れを切らし、収容所の方に乗り込むのを待っていればよかったのですよ」

ゼルガー「そうすれば、今のこの状況を私にそのまま再現できたかもしれないというのに……」

ベルゲ「ぐ、ぐ……!」ギリィ…


ベルゲ「わ、私は……」



ベルゲ「私は、まだ負けていない……っ!!!」ジャキン!



ゼルガー「……とうとう、あなた自ら武器を抜きますか」



――

※特殊戦況・ベルゲVSゼルガー

※ジーク達にとっての敵同士の戦闘となりますが、どちらかを操作して戦闘を行います

※戦闘終了後、選ばれた側の視点で話が進みます

視点決定『ベルゲorゼルガー』

↓1~5多数決(日付変更時に締切。その時点で多かった方が選ばれます)

視点・ベルゲ

――


ベルゲ(何故だ……?)

ベルゲ(何故、私の部隊があんな家畜共の手でいいようにされる……?)

ベルゲ(龍の力を取り込んだ者もいるというのに……)



公国兵達「「……」」オロオロ…

イリアス「……」ジ…

マイラ「……」



ベルゲ(いや、奴らに負けたのではない……)

ベルゲ(誰一人をとっても、我が部隊に勝る力の持ち主はいない)

ベルゲ(つまりこれは、小賢しい策を打ち出してきた者……)



ゼルガー「……」



ベルゲ「――ゼルガー! お前さえ倒れれば、こんな家畜共はすぐに始末できる!」

ベルゲ「――公国を想っているのはこの私だ! 公国を陥れようとする者は、たとえ誰であれ……」ググ…!

ベルゲ「――我が鉄槌を下すっ!!!」グオ!


ゼルガー「――振りかかる火の粉は、払わざるを得ませんねぇ!」バサァ!





六将・ベルゲ:レベル260


VS


六将筆頭・ゼルガー:レベル460



――戦闘開始!!!

六将・ベルゲ:レベル260
★『公国六将』
このスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を4にし、
補正差が50以上であったとしても30まで軽減し戦闘を行う

★★『絶対衛生管理』★★
自身への状態異常を全て無効化し、耐久値を1増加させる
さらに劣勢判定を3回まで回復させる

――


ベルゲ(我が薬に癒しの力……)

ベルゲ(たとえ相手が六将筆頭であろうとも、必ず隙は生まれる筈だ……)

ベルゲ(それに……!)ブン!


パリィン!


★『トキシックゾーン』★
戦闘開始時、敵の耐久値を1減らし、猛毒の状態異常を付与する
さらに戦闘時コンマが奇数ゾロ目の時、絶毒の状態へと悪化させる
猛毒(敵に-50の補正を与え、3ターンに一度敵の耐久値を1減らす)
絶毒(敵に-100の補正を与え、2ターンに一度敵の耐久値を1減らす)


ゼルガー「む……!?」

ゼルガー(これは……!)

イリアス「……! 毒だ! お前達、もっとさがれ!」バッ!


ゼルガー(長引かせるのは不利、ということですか……)


――

※ゼルガーに猛毒の状態異常を付与しました

★『公国六将筆頭』★
このスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を5にし、
補正差が50以上であったとしても25まで軽減し戦闘を行う

ゼルガー残耐久5→4

――


ベルゲ(よし……!)

ベルゲ(あとは隙を見つけ叩き、耐えきれば……!)




※公国六将の効果で補正差を30まで軽減


コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ49

――ベルゲ劣勢!



ゼルガー「早めに終いとしましょうか……!」


★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない


ゼルガー「これでどうです!」ドゴオォォォォォ!


ベルゲ「くっ!?」ババッ!

ベルゲ「ぐおおおぉぉぉぉぉ……!?」ジュワアアアァァ…!


『絶対衛生管理』発動

――劣勢判定を無効化


ベルゲ「……ふぅぅぅ……!」パアアァァァ!

ゼルガー(……! 回復魔法……!)


ベルゲ「ふふ、どうしたのですかなゼルガー将軍……!」

ベルゲ「私はこの通り、ぴんぴんしておりますぞぉ!?」

ゼルガー「くっ……」


コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ83

――ベルゲ優勢!


ベルゲ(いける……!)

ベルゲ(奴の炎は凄まじい威力だが、我が手で回復が間に合わないということもない……!)

ベルゲ(奴が臆している今こそ、攻める好機……!)

ベルゲ「――鉄槌を受けよ!」ブオン!

ゼルガー「っ!」


ゼルガー「……私だけ毒に蝕まれるのも寂しいものです」

ゼルガー「――あなたは炎に蝕まれろ」


――『スカーレットヴェイル』発動――

★『スカーレットヴェイル』★
劣勢判定を受けた時、2回まで発動
劣勢判定を無効化し、さらに敵の耐久値を1減らす



ゴアアアアアアア!



ベルゲ「ぐわああああぁぁぁぁぁ!?」ジュワアアア!

ベルゲ(な、なんだこの炎は……!?)

ベルゲ(か、回復ができぬ……!?)


ゼルガー「……まだ、続けますか?」

ベルゲ「ぬぅぅ……!」


――

ベルゲ残耐久5→4

コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ85

――ベルゲ優勢!


ベルゲ「当然、でしょう……!」ダン!


ゼルガー「愚かな、まだ焼かれ足りないのですか!」バッ!


――『スカーレットヴェイル』発動――

★『スカーレットヴェイル』★
劣勢判定を受けた時、2回まで発動
劣勢判定を無効化し、さらに敵の耐久値を1減らす



ベルゲ「ぐぬううぅぅぅぅぅ……!」ジュワアアアア!



ベルゲ「まだまだぁ……!」

ベルゲ「炎ならば、この私の怒りの炎も負けてはおりませんぞぉ……!?」ギロ!

ゼルガー「っ……!」

ゼルガー(まさか、ここまで形振り構わないとは……!)


シュウゥゥ…


ベルゲ「おやおや? 纏う炎の色が変わりましたな……」

ベルゲ「近付く者を問答無用で焼き払う高度な魔法など……いかにゼルガー将軍とて、そう多用はできますまい」

ベルゲ「――次こそはその脳天を打ち砕く!!!」

ゼルガー(……参りましたね、これは……)

――

※ゼルガー猛毒により消耗
残耐久4→3

※スカーレットヴェイル発動限界

コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ29

――ベルゲ劣勢!



ゼルガー「とはいえ、まだこれは想定の範囲内……!」バッ!


★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない


ゼルガー「はぁっ!」ドゴオォォォォォ!


ベルゲ「ぐぬぅ!」゙バッ!

ベルゲ「おおぉぉぉぉぉ……!?」ジュワアアアァァ…!

『絶対衛生管理』発動

――劣勢判定を無効化


ベルゲ「ふははははは!」パアアァァァ!

ベルゲ「無駄、無駄、無駄ぁ!」

ゼルガー(く……思うように、炎を当てられない……!)

ベルゲ(戦えている……! 六将の筆頭を相手に……!)

ベルゲ(そうだ、私の部隊は公国最強ではあるが……私とて、戦えるのだ!)

ベルゲ(自惚れたこの男に、突きつけろ! 想いも強さも、私の方が上であると!)

ベルゲ「ぬううぅぅぅぅぅぅん!!!」ドドドドド!



コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ56

――ベルゲ劣勢!

かつ一桁が6なので

★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない


また『絶対衛生管理』で無効化

ですね

戦闘の途中ですが今日はここまで
まさかのベルゲ超善戦……
二種貫通+軽減無効のクリムゾンフレアを計三発耐えるのは完全な傍から見れば化け物ですね(白目)
……ただ、頼みの回復も使い果たしたのでこの後どうなるかはわかりません

本日もありがとうございました!

おつおつ
ゼルガー高威力攻撃連発したりセルフバーニングしてきたり間違い無く強いのに回復と毒のベルゲが相性最悪って感じか
レベルもカタリナやソニア団長よりちょい下だし本来はやっぱ部下連れてんのかな

おつ。身に纏うなら弓矢とかで無視できるかな?
勝負はどっちも負けろ!

おつ人前に出せないジラワークの方はともかくアインもつれてこず名無し兵だけとはずいぶん舐めてるのね
それともアインのほうも人前に出せない状態なのだろうか

こんばんはー

>>797
本来ゼルガーはサラマンダー引き連れ戦闘orエルクラッド戦時のお供の予定でした
なおゼルガーは回復貫通スキルも持っているのですが、コンマ運に恵まれず発動できていない状態です

>>798
仕様上遠距離攻撃にも反応しますが、
劣勢判定を伴わない耐久値直接攻撃には反応しきれないため、
バレットやミリアの狙撃などは有効です

>>801
ベルゲがゼルガー私兵(囮)の弱さに油断して総力を持ってきていない状態ですね
前回の攻め具合コンマでゼルガーがベルゲを上回っていると、逆に待ち伏せて水帝などがベルゲの援護に回っていました
アインも人前に出せない状態なのはその通りです

遅くなりましたがゆったり再開
戦闘終了までは辿りつきたいところです

コンマ56

――ベルゲ劣勢!


ベルゲ「大人しく、私に脳天を砕かれなさい……!」

ベルゲ「あなたの大好きな赤い血が、存分にみられることでしょう!」ブオン!

ゼルガー「頭を割られては、それを見る前に死にそうですがね……!」バッ!

ゼルガー(さて……そろそろ頃合いだとは思うのですが……!)

ゼルガー「炎よっ!」ゴオオォォォ!



★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない



ベルゲ「がああぁぁぁぁぁぁ……!?」ジュワアアァァ!



――『絶対衛生管理』発動――



ベルゲ「はぁ……はぁ……!」パアアァァ!

ベルゲ「無駄な、ことを……!」

ベルゲ「我が癒しの力の前には、何度撃とうが同じことです……!」

ゼルガー「おや、本当にそうでしょうか?」

ベルゲ「……!」

ゼルガー「私の纏う炎同様、ベルゲ殿の回復の光も弱まって見えますが?」

ゼルガー「回復魔法は本来、戦後に集中力を高めて行使するもの……」

ゼルガー「一瞬の隙が命取りとなる戦場で、即時回復できる力は実に素晴らしいものです」

ゼルガー「だがそれも、いつまでも続くものではないでしょう?」

ベルゲ「く……」

ゼルガー「次は、回復の間も与えません……!」


――

※ベルゲ残耐久3、絶対衛生管理発動限界

※ゼルガー残耐久3、猛毒進行2


コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ79

――ベルゲ劣勢!


ゼルガー「私の炎をここまで続けて浴びて立っていた者は見たことがありません」

ゼルガー「ベルゲ殿、あなたも紛れも無く公国に仕える立派な将でした……」

ベルゲ「何を終わったかのような口ぶりを……!」

ベルゲ「私は、まだ――」





ゼルガー「――これまでのあなたに敬意を持って、今度こそ確実に叩きこみましょう」ゴオオオオ!




★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない



ドゴオオオオォォォォォ!




ベルゲ「ぬわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」メラメラメラ!

ベルゲ(か、回復、を……!)ググ…

ベルゲ(っ、何故魔力を放てない……!? 早く、傷を……)



――

ベルゲ残耐久3-クリムゾンフレア威力3

= 0


――


ベルゲ「が……」プスプス…



ドシャァ…


ベルゲ「」

ゼルガー「……」


敗北――

ベルゲ「っ……!」カッ!


イリアス「っ! ゼルガー将軍!」バッ!

ゼルガー「ええ、言われずともわかっていますよ!」


ベルゲ「――ふん!」ドス!


――『生命増強秘薬』発動――

★『生命増強秘薬』★
戦闘不能時、一度だけ耐久2の状態で復帰する
さらに自身に常時+30の補正を加える


ベルゲ残耐久0→2



チュウウゥゥゥ…


ベルゲ「ふぅぅぅぅぅ……!」ユラリ…


公国兵達「「!?」」


ゼルガー「……そうでしたね。あなたは、魔法以外に薬まで用いる人だった」

ベルゲ「くく、このベルゲはまだ敗れたわけではない……」

ベルゲ「貴様も、確実に毒に蝕まれているだろう……?」

ゼルガー「っ……」フラ…

――

ゼルガー猛毒進行
残耐久3→2

――


ベルゲ(……奴も、私の渾身の一撃が当たりさえすれば倒せる射程には入った筈だ……!)

ベルゲ(一撃を、いれさえすれば……!)ギュッ!


※戦闘続行

コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ29

――ベルゲ劣勢!


ベルゲ(一撃、一撃を与えさえすれば……!)ジリ…

ベルゲ(この私の一撃を、鉄槌を……!)ジリ…


★『クリティカルメイス』★
優勢取得時、コンマ一桁が2、4、8なら発動
敵の★防御を貫通する2劣勢を与え、スタンの状態異常を付与する
スタン(次の判定表から敵の優勢を除外する)


ベルゲ(私の裁きを、脳天にぃ……!)ググ…!





ゼルガー「――執拗に私の頭を砕きたいようですが、その欲は抑えるべきでしたね」

ゼルガー「――動きが単調になっていますよ、ベルゲ殿」





ベルゲ「っ……!?」

ゼルガー「――終わりにしましょう」ゴオオオォォォ!


★★『クリムゾンフレア』★★
炎属性。優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9なら発動
敵の★防御と回避を貫通する3劣勢を与える
このスキルは軽減の影響を受けない


ドゴオオオオオォォォォォォ!



ベルゲ「ぬがあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」メラメラメラ!

ベルゲ(わ、私、は……公国、を……)


ベルゲ「が、あ……」ググ…

ベルゲ「……」パタ…


公国兵達「「」」


ゼルガー「……」


ベルゲ「」


ゼルガー「流石に、種が切れたようですねぇ……」

ゼルガー(まさか、策を用意した私がここまで削られるとは思いませんでしたが……)


敗北……

――

――

……


ベルゲ「……」プスプス…



公国兵「あ、あの……ゼルガー将軍……?」オソルオソル…

ゼルガー「ん? ああ、すみませんねぇ。ちょっと熱くなりすぎていたかもしれません」

ゼルガー「今、この場で見聞きしたことは忘れることをおすすめします」

公国兵「……」ゴクリ…

ゼルガー「まあ、無理だと言うのであれば……」

ゼルガー「ただベルゲ将軍が、エルクラッド様の意思に反する行いをしたために制裁を受けた……」

ゼルガー「エルクラッド様の為に動かない者はたとえ六将であろうともこうなるという、戒めとしてくれれば結構です」

公国兵「は、はいっ!?」ビシィ!

ゼルガー(……かなり、蝕まれていますね。私も然程余力が残っていない……)


ベルゲ「……」プスプス…


公国兵「あの、ベルゲ将軍は……」

ゼルガー「そうですねぇ……」


ベルゲ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ベルゲの処遇・処刑か投獄か(ゼルガー想定外のダメージにより判定軟化基準値+10)

85>47

※基準値を下回った為、投獄。一命は取り留めました

――

判定を取った辺りで今日はここまで
……ゼルガーの優勢判定で全てクリムゾンフレア出ているのに妙な殺意を感じましたが、
今回は一応投獄で一命は取り留める結果となりました
ジーク達との戦いではこんなコンマを出さないで欲しいところです(白目)

この後はベルゲ視点でその後の描写後、ジークサイドに戻ります

本日もありがとうございました!

一応決着ついたぽいけど、二人ともカタリナから奪った結晶と血液使ってないってことはまだ本気じゃない……?

こんばんはー

>>825
戦後の判定でそれが残っていたりします

遅くなりましたがベルゲ投獄より再開
なんとかジーク達の鍛錬コンマ判定まで進みたいところです

ベルゲの処遇・処刑か投獄か(ゼルガー想定外のダメージにより判定軟化基準値+10)

85>47

※基準値を下回った為、投獄。一命は取り留めました

――

ゼルガー「……エルクラッド様の許可も無くトドメを刺すことはできません」

ゼルガー「それにベルゲ殿がこれまで公国の為に働いてきたことも、また事実」

ゼルガー「女王の件を独断で進めていたことは許されざることではありますが……」

ゼルガー「減刑の可能性も踏まえると、ここはしばらく牢で頭を冷やして貰うのが一番でしょうかねぇ?」


ベルゲ「……」


ゼルガー「私も少し疲れました……」

ゼルガー「誰か、連行は任せましたよ。書状くらいなら、今書きますので……」サラサラ…


公国兵「で、では私達めが……」


ゼルガー「よい心がけですねぇ」

ゼルガー「――ベルゲ殿が抜ける穴、うまくいい逸材が見つかるといいのですが……」チラ…

公国兵達「「!!」」

公国兵達「「お、お任せくださいゼルガー将軍!!」」ビシ!

公国兵達((ここで印象を残せれば、六将への道もあるかもしれない……!))

ゼルガー「頼みましたよぉ……」ヒラヒラ…

ゼルガー「……」

ゼルガー「……ふぅ」

イリアス「……宜しかったのですか?」

マイラ「……ベルゲ、嫌い」

ゼルガー「……流石に、あそこまで焼けばそう簡単に復帰はできないでしょう」

ゼルガー「ですが、私の炎をあそこまで耐えたことは驚嘆に値します」

ゼルガー「もし奥の手があったのだとすれば……」

ゼルガー「私とて余力は残してはいましたが、この毒がある以上長引くのは不利でしたからね……」

ゼルガー「一度投獄し、様子見……できることなら、考えを改めて欲しいのですが」

イリアス「……警戒するに、越したことはない」

ゼルガー「ええ、その通り。さて、私もそろそろ解毒に向かわねば……」フラ…

ゼルガー「あなた達もお疲れ様でした。しばらくは自由にしていて結構です。それでは……」

イリアス&マイラ「「……御意」」


……

――

――

……


【公国・牢屋】



牢番「なっ……ベルゲ将軍を投獄!?」

公国兵「ああ。ゼルガー将軍自らが処罰され、こうなっている」


ベルゲ「……」


公国兵「これがゼルガー将軍からの書状だ」スッ…

牢番「むう、確かに……」

公国兵「俺達も現場に居あわせたんだが……」

公国兵「どうにもベルゲ将軍はエルクラッド様の意思に反する行為を重ねたいたようでな」

牢番「……重罪人、ということか」

公国兵「ああ。ゼルガー将軍、これでもかと容赦なく炎を放っていたからな……」ブル…

公国兵「ベルゲ将軍が生きているのも半ば奇跡……エルクラッド様がいるからこそだ」

牢番「……わかった。この書状の通り、厳重に監視しておくことにしよう」

牢番「……ただ」

公国兵「?」

牢番「指示には書かれていないんだが……一応、ゼルガー将軍への報告を頼めるか?」

公国兵「何を伝えればいい?」

牢番「下層の牢屋の環境はいいとは言えない。罪人相手であればそれも当然と言えるが……」

牢番「……衛生面だけは、しっかりとしておこうと思ってな。お前達もわかるだろう?」

公国兵「あぁー……」

牢番「ベルゲ将軍は自身の捕虜に対してすら衛生管理だけはしっかりしている様子だったからな……」

牢番「ここで糞尿塗れの牢なんかに放り込んだとなったら、俺がベルゲ将軍に殺されかねん」

牢番「もしベルゲ将軍に極刑が課せられたとしても、呪い殺されそうだ……」ブル…

公国兵「わかった。要はエルクラッド様の指示があるまで監視しておけばいいわけだからな」

公国兵「牢の衛生面の話は、ゼルガー将軍に伝えておくよ」

牢番「ありがたい。では……」


ベルゲ「……」


……

――

――


【地下・ベルゲの牢】


ガシャァン!



ベルゲ「……」



見張り1(お、おい。あれ生きているのか……?)ヒソヒソ…

見張り2(かろうじて、というところだろう。治療もした様子がないし……)ヒソヒソ…

見張り1(何があったか知らねえが、これってかなり大事なんじゃないのか……?)

見張り2(かもな。でも俺達は、言われた仕事をきっちりこなしていればそれでいい)



ベルゲ「……」



ベルゲ(おのれ、忌々しいゼルガーめ……!)

ベルゲ(まさか、我が秘薬を使ってなお仕留め切れぬどころか……)

ベルゲ(回復が追いつかなくなるまで焼かれ続けるとは思いもしなかった……)

ベルゲ(しかし、やはり温い……いや、今回ばかりはそれに助けられたとも言えますがな)

ベルゲ(想定外の負傷……だがこのベルゲ、回復魔法は得意とするところ……)パァ…

ベルゲ(この激痛の中で、いつも以上に集中しなければ回復できないが……)

ベルゲ(牢の中という、ある意味で安全な場所……回復にのみ力と時間を割くこともできる)

ベルゲ(それに……)


――

特殊判定!

↓1コンマ二桁!(偶数奇数も同時判定)

ベルゲの秘策・カタリナの血
コンマ04

コンマ偶数:ベルゲ隊
コンマ奇数:自身


血の反発

25>04(ほとんどない奇跡のような状態)

※基準値を下回った為……

――


ベルゲ(私の研究の成果は……既に完成している……!)

ベルゲ(龍の血に、カタリナの血……)

ベルゲ(あのネーロの血も残しておけば、究極の兵士ができあがったかもしれないが……)

ベルゲ(家畜共を皆殺しにし、エルクラッド様に功績を認めて頂くには十分過ぎる力)

ベルゲ(我ながら無茶だと思ってしまうような実験ではあったが……)

ベルゲ(流石は、身体だけは頑丈な奴だ。精神は崩れたとはいえ、二つの血を混ぜられて尚肉体は強く進化した)

ベルゲ(アレさえいれば、問題は無い……)

ベルゲ(万が一に備え、私が定めた時間までに戻らねば研究所から移動するように命令もしてある)

ベルゲ(水帝龍は見つかるやもしれんが、変化した兵の能力を見ればいずれはその正体に感づかれる)

ベルゲ(……帝龍も持ち出したことも加われば、確かに死罪が近づくかもしれんが……)ゴクリ…

ベルゲ(ゼルガーの奴も、そこまで素早くは動けまい。それならば、まだ手はある……)

ベルゲ(私はその時までに、ここで傷を癒すことに専念すればいい)

ベルゲ(だが、その前に……)パアァ…



ベルゲ「……そこの、お前達……」ムクリ…



見張り達「「!?」ビクゥ!

ベルゲ「……怯えるな……見ての通り、私はろくに動けん……」ズズ…

見張り1「ベ、ベルゲ将軍……ご無事、だったんですね……」ドキドキ…

見張り2「……お許しください。ゼルガー将軍の御命令ですので」

ベルゲ「わかっておる……」ズズ…

ベルゲ「……」


見張り達「「……」」ドキドキ…



――

※ベルゲ、自力脱出不可能により追加判定

追加特殊判定
↓1コンマ二桁

ベルゲ、見張りの懐柔

58>50

※基準値を上回った為、成功

――


ベルゲ「……私は、このまま死ぬかもしれぬ……」

見張り達「「!!」」

ベルゲ「だが、このままでは死ねぬ……公国の未来の為に……」

ベルゲ「ものの道理のわからぬゼルガーもそうだが……それ以上に許せぬ、売国奴……!」ギリ…!

見張り1「ば、売国奴!?」

ベルゲ「そうだ……」

ベルゲ「……お前達、他言をする必要はないが……しかと心に刻むがよい……」




ベルゲ「――公国六将の一角、ネーロは森国に下っているのだ……!」



見張り達「「なっ……!?」」

ベルゲ「私が、この目で見た……奴はエルクラッド様の寵愛を受けながら、公国を売ったのだ……!」

ベルゲ「しかし、このことをゼルガーに伝えても取り合わず……どころか、こうして私は無様な姿をさらすことに……」

見張り2「ベ、ベルゲ将軍はネーロ将軍の裏切りがあったからこそ……!?」

ベルゲ「許される行為ではない……! 私は、誰よりも公国を想っている……! それはここに断言しよう……!」

見張り1「し、しかしあのネーロ将軍が……?」

ベルゲ「……確かに、私も疑問が無いわけではない。だからこそ、捕えたならば……!」


ベルゲ「――私の部下達に、あの小娘の身体に徹底的な尋問をさせるつもりだった! そう、じっくりねっとりとな……!」


ベルゲ「ああ、しかしそれも難しいか……先程の戦いで、我が部下も焼かれ……」

ベルゲ「……今からでも、私の話に耳を傾け、計画に賛同する者がいれば……」


見張り達((ネーロ将軍を……好き放題に……?))ゴクリ…



ベルゲ(……ふん。家畜は本当に分かり易い。雌豚に発情などするから、貴様らも家畜なのだ……)

ベルゲ(だが、この様子なら存外に楽にいくかもしれませんなぁ……)



……

――

――

……


【森国・治療室】


ジーク「カタリナ、調子はどうだ……?」

カタリナ「……うん、少しはよくなったかしら~?」グッ…

カタリナ「魔力は、まだまだだけど……」

カタリナ「髪の毛も、こんな具合で……」ヘタ…

ジーク「カタリナは髪にも魔力を流しているんだったな?」

カタリナ「ええ。そうして浮かせないと、踏んだり絡まったりしちゃうから……」

カタリナ「……随分、傷んじゃったなぁ」

カタリナ「身嗜みもしっかりしないと、みんなの前に姿を……」ブル…

ジーク「……無理はするな」

カタリナ「……ごめんね」

カタリナ「でも、そろそろ出ないと……」

カタリナ「民達もだけど、あなた達にも余計な心配をかけちゃうし……」

カタリナ「公国が動く時間も、与えてしまうから……」

ジーク「カタリナ……本当に大丈夫なのか?」

カタリナ「……2、3日中には復帰できるように頑張ってみる」

カタリナ「リュノとリーチェも、手伝ってくれるみたいだし~……」

ジーク「……」

カタリナ「あ、大丈夫。あのことは私とあなただけの秘密よ~……?」

ジーク「ああ……」


……

――

――

……


ジーク(……カタリナの心身の傷が完全に癒えているとは言い難い)

ジーク(だが、確かにそろそろ動かねば森国内の情勢も、そして公国の情勢も……)

ジーク(……戦いの日は近い、か……)


クリス「ジーク殿」


ジーク「クリスか。どうした?」

クリス「いえ、私もカタリナ様の容態が気になったもので」

クリス「ユリーカも、ソウキ様と共に新しい薬湯を作っています」

クリス「やはり、皆心配なのです……」

ジーク「……近いうちに、民の前に姿を現すと言っていた」

クリス「!!」

ジーク「それはつまり、同時に……」

クリス「……公国へ向かう、ということですね」

ジーク「ああ。変わらずあの教会には転移を防ぐ結界は無いらしいからな」

ジーク「公国内の案内は、任せてもいいか?」

クリス「はい。お任せください。今の我らにできることは、それくらいですから」

クリス「……しかし、いざもうすぐ出発となると……」

ジーク「……ああ、俺も緊張が無いといえば嘘になる」

ジーク「何より、あのシャリオをも上回るというポラリスがエルクラッドの傍にいるという事実」

ジーク「大公エルクラッド以上に、こいつとの争いだけは絶対に避けては通れないだろう」

ジーク「そうなると……」


ジーク「――今一度、限界ぎりぎりまで俺達も鍛えた方がいい気がしてきてな」


……

――

先に鍛錬特殊判定
↓1~5コンマ二桁(数が多い為連取有)

ゾロ目来ちゃったかー(白目)
判定を取った辺りで今日はここまで
鍛錬結果とリュノ達のスキルは後日公開
ソニアの手助けもあり公国突入前の恩恵は非常に大きいですね……

正直なことを言ってしまいますと、ネーロがこっちにいる+スキルが揃ってレベルも満遍なく上昇
な状況ですので、奇数ゾロ目連打とかしない限り(+帝龍戦で事故らない)は安定して公国を攻略できる……筈です
(ちょっとベルゲ隊絡みの爆弾が増えましたが、確定出現ではありません)

本日もありがとうございました!

おつおつ
そういえば前回のカタリナ救出の大失敗パターン(多分だけどシャリオに接触するとシャリオが無条件死亡)って、公国攻略戦だとどうなるんだろ

この感じだとポラリスがラスボスかな?
鍛錬前のジーク傭兵団の総力がシャリオよりちょい下くらいだったみたいだから
今回の鍛錬に残りの帝龍とエルクラッド倒してレベルアップでポラリスもさっくり行けるようになると思いたい

こんばんはー

>>850
お察しの通り、前回の死亡確定はシャリオでした
しかし現在は状況も変わっている為、シャリオの確定死亡は無くなっています
(なお判定次第の死亡の可能性は残っています)

>>851
今回の鍛錬で相当な強化が入るのに加えて、しっかり帝龍を確実に一体一体倒せれば大丈夫……な筈です

遅くなりましたが鍛錬結果+追加判定まで進めれば

――


……


ソニア「ほーう? それで、また俺に鍛えて欲しいってわけか?」

ジーク「はい。お願いします団長」ペコリ

ジーク「ところで……」チラ…


エーテル「」グッタリ…


ジーク「……何故、エーテルを抱き抱えているのですか?」

ソニア「いやぁ、なんか知らんがこいつが愛しく見えてなぁ」ナデクリ

ソニア「……すげえ昔のことだが、俺もこいつみたいな淑やかな娘に憧れていたことはあってな」

ジーク「……っ」

ユージーン「ぷふんっ!?」

ソニア「……お前、あとで覚えとけよ?」ゴキゴキ…

ユージーン「!?」

ソニア「ま、今の俺に似合わないってのはわかってんよ。ただ、いざこうして目の当たりにすると……」

エーテル「」グッタリ…

ソニア「……可愛くて可愛くて、つい甘やかしたくなっちまうんだ」ナデクリ

リーチェ「あ、あのエーテルさんは……」オロオロ…

ソニア「ああ、大丈夫。頭の花冠は宝物だっていうからな。ちゃんと外してから頭は撫でているぞ?」

ジーク(そういうことではなく、体格差からくる団長の圧でエーテルが涙目を通り越しているんです……)

クリス「……かの高名なソニア殿直々の鍛錬」ゴクリ…

クリス「これは、私も覚悟を決めなければ……」

ソニア「んー……」チラ…

ジーク「……クリス、今日は止めておけ」

クリス「な、何故です!?」

ソニア「いや、一応は出立も近いっていうから少しは加減するつもりではあるんだけどな?」

ジーク「……団長の鍛錬は、慣れていないと後日に響くからな……」ブル…

クリス「!?」


ソニア「ま、ジークの作戦によれば公子様達の役目は余計な争いの回避だ」

ソニア「無理に身体鍛えるよりも、そっちの策を入念に考えておいた方がいい」

ソニア「戦って相手を捻り潰すよりも、そもそも争いを起こさない方が生き延びやすいんだからな」

クリス「わ、わかりました」

クリス(悪魔とさえ称される、ソニア殿……)

クリス(しかし、彼女は決して戦いに飢えているわけではない)

クリス(ジーク殿と同じ、生き延びる為にこそ……なのですね)

ソニア「ただし、直接公国軍とぶつかる可能性の高いお前達にはそんなことは言ってられない」

ソニア「たとえ各国のお姫様相手だろーが、遠慮なく鍛えていくぜ?」

リアローズ「お、お願いします……!」

ソニア「前よりは少し控える……が、あくまで前よりはって話だ」

ソニア「ジーク式の鍛錬よりかは厳しくいくから、覚悟しときな!」

ジーク傭兵団「「はいっ!!」」ビシィ!



ユージーン「……」ソローリ…

ネーロ「……何をしているんですかユージーンさん?」

ユージーン(逃げるんだよ……! あの赤鬼の鍛錬は普通じゃねぇんだ!)ヒソヒソ…

ネーロ(さっき、目をつけられているようにも見えましたけど……)ヒソヒソ…

ユージーン(言わないでぇ……)



ソニア「よし! んじゃあ早速行くぞ!」バッ!


……

――

スキル獲得鍛錬(ソニア主導ボーナスあり)

1ジーク&リアローズ
コンマ82

ジーク:レベル323+8×2+15=354
リアローズ:レベル268+2×2+15=283

――


ソニア「おらジーク! 弛んでんぞぉ!」ブオン!

ジーク「うおっ!? だ、団長!?」ガキィン!

ソニア「なんだ!」ブオン!

ジーク「き、鍛えて欲しいとは言ったが……!」サッ!

ジーク「2対1で団長と模擬戦だなんて、聞いてないぞ……!?」

ソニア「今さっき教えただ……ろっ!」ゴッ!

ジーク「ぐおお!?」ギィン!

リアローズ「ジークさん!? ……フラネッタ!」ギュリン!

フラネッタ「……!」ブオン!

ソニア「っとぉ!?」ガギィン!

ソニア「へっ……ジーク、お前よりもお姫様の方がこっちの隙を狙うのは上手いかもなぁ?」

ジーク「くっ……! リアローズ、前に出過ぎるな! 俺が出る!」ダン!

リアローズ「……! 援護します!」ギュリィ!


ソニア(……なあ、ジーク。お前は本当に強くなったよ)

ソニア(それにこのお姫様もだ。大人しいなりして、国を目の前で滅ぼされた悔しさをしっかりと糧にしてやがる)

ソニア(冷静に動け。お前達なら、俺も倒せない相手じゃなくなっているんだ)

ソニア(……敵はあの龍よりもさらに強い。だからお前達ももっと強くなれ)


ジーク「うおおおぉぉぉ!」ダン!

リアローズ「たあぁぁ!」バッ!


ソニア(一人一人じゃ届かなくても、お前達全員が力を合わせれば、きっと……!)



……

――

2リュノ&リーチェ
コンマ22

22(ゾロ目:スキル習得)

リュノ:レベル199+10×2+15=234
リーチェ:レベル306+10×2+15=341

――


ソニア「さて、次は……」


ゴゴゴゴゴ…


ソニア「んおっ!?」


リュノ「……ソニアさん、全力で行かせて頂きますよ?」チャキ…

リーチェ「……お母様の為にも、私達は……!」チャキ…


ソニア(そうか、この子達は……)

ソニア「……かかってきな小さなお姫様達!」バッ!

ソニア「俺は逃げも隠れもしなぁい! その悔しさ、全部俺に打ち込んで来い!」

森国姉妹「「はいっ!!!」」キィィィィン!

ソニア(凄まじい魔力だ。女王を、母親を痛めつけられた怒り……)

ソニア(だが、それだけじゃない。これは……)


リュノ「――お母さんの想いは、私が引き継ぎます!」キィィィン!


パキパキパキ!


ソニア「っ!? 樹と氷の二重結界か!?」

ソニア(こりゃ、かわしたり回復したりってのが出来なそうな……ん?)



リーチェ「私だって……森国の為に、そしてジークさん達の為に!」キィィィン!


ソニア(なんだ、あの光……妖精の羽が片側だけ巨大化したのか……!?)ザリ…

ソニア(……! これは、本気でかわせねぇ!?)


リュノ「今ですよ、リーチェ!」

リーチェ「はいっ! てりゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!」ギュパン!


ソニア「うおあああああぁぁぁぁぁぁ!?」ドガアアァァァァ!


ソニア(いってぇ!? だが、この力……! 公国の奴らに、思いっきりぶつけてやんな!)


――

――


※リュノのスキルが統合強化&新規取得!

★『緑姫の樹牢』★
防御状態時、補正+30
戦闘時一度だけ、★を含む敵の回避、逃走スキルの発動を無効化する
さらに次ターン敵の戦闘判定に-30の補正をかける

★★『相伝・樹氷領域』★★
氷属性。戦闘時自身に常時補正+30、敵に常時-30の補正を与える
優勢判定を得た時、敵の回復行動と回避行動を無効化する
さらにコンマが偶数であった場合は敵の★を含む回復行動と回避行動を貫通する必中攻撃となる
また氷属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させ、さらに回復無効の能力を受け付けない


※リーチェは『妖光一閃』を取得した!

★『妖光一閃』★
優勢取得時、一度だけ発動
敵の★を含む防御、回避、回復を貫通する3劣勢を与える


――

3セレスティア&マリリン
コンマ04
セレスティア:レベル171+1×2+15=188
マリリン:レベル255+4×2+15=278

――


ソニア「いやぁ、久々にかなりいいの貰っちまった」

ソニア「それじゃあ次は、公国のお二人さんの番だな」


セレスティア「信じられない……連戦しているのにまだこんな余力がありますの!?」

マリリン「うーん、わかってはいたけどソニアさんってやっぱり凄い……」

ソニア「これでも修羅場はいくつも潜り抜けているからな」

ソニア「これくらいじゃ、まだまだへこたれるわけにもいかないんだよ」

セレスティア「……」ゴクリ…

マリリン「……」ゴクリ…

ソニア「……お前達も、そうなんだろう?」

セレスティア&マリリン「「!!」」

ソニア「公国の将軍に、お姫様……それが一介の傭兵団に属するってのは、あっちのお姫様達以上に異質だ」

ソニア「なんせ圧倒的優位だった筈の公国の地位を蹴ってるんだからな」

セレスティア「それは……」

ソニア「前にも言ったが、詮索はしない。だが、その強い想いだけは汲んでやれる」

ソニア「……二人とも、本来は前線で戦う感じじゃないな。お姫様の方は双剣って攻めの姿勢が強そうだが」

ソニア「まだ、体力が追いついてないって感じか? お前さんは基礎体力をみっちり上げてやる」

セレスティア「お、お願いします!」バッ!

ソニア「そんで将軍さんには……俺がこのお姫様をどんどん殴りに行くから、それをかわせるような上手い指示を出してやれ」


セレスティア&マリリン「「……え?」」サァ…


ソニア「んじゃ……おらぁ!」ブオン!

セレスティア「ひぃっ!?」サッ!

ソニア「おら! 大きくかわすと余計な体力を使う! 回避の時も最小限の動きに留めないと身がもたねえぞ!」ブオン!

セレスティア「わ、わかりました!? で、でもマリリン将軍、指示をお願いしますのぉ!?」サッ!

マリリン「ま、待っててセレスティア様!? えっと、えっと……そうだ! こう動けば……!」

マリリン「いや、待てよ? みんなでこう動いて……あ、これなら……」ブツブツ…

セレスティア「マリリンさーんっ!?」


――

※マリリンは『陣形修復』を取得した!

★『陣形修復』
防御状態時、補正+20
さらに戦闘中に敵増援が現れた場合、判定を無視した攻撃及び奇襲を無効化する

――

4イアン&ミナ
コンマ07
イアン:レベル219+1×2+15=236
ミナ:レベル192+7×2+15=221

――


ソニア「いやぁ、わりと本気で殴りに行った時もあるけどしっかりかわしてくれたな」

ソニア「さて次、と言いたいところだったんだが……」チラ…


イアン「……」ドキドキ…

ミナ「……」ドキドキ…


ソニア「……」ジー…


イアン「……」ドキドキ…

ミナ「……」ドキドキ…


ソニア「…………」ジー…!


イアン手&ミナ手「「……」」ギュ…


ソニア(こいつら、まさかとは思うが……)ヒク…


ソニア「……」

ソニア「よし。お前達はジーク達と同じ方式で行こう」

イアン&ミナ「「!?」」

ソニア「あの二人ほどしっかり攻め込んでこなくてもいい。俺から一本取れれば、それでいい」

イアン「……」グッ…

ソニア「舐めるな、という気持ちもわかる」

ソニア「だが、もうわかっているんじゃないか?」

ソニア「……幸せってのは簡単に手に入るもんじゃない。手に入ったら入ったで、今度はそれをいつ失うかもわからない」

ミナ「!!」

ソニア「だから、それを奪われないようにするしかない。強くなるしかない。負けても、生き延びて……手を離さないようにするんだ」

ソニア「……いくぞ」スッ…

イアン「……参ります!」ジャキン!

ミナ「……私も!」バッ!


……

イアン「でぇい!」ブオン!

ソニア「……」ヒラッ…

イアン「ぬぅん!」ビュオ!

ソニア「……っと」サッ…

イアン「くっ……!」

イアン(やはり、ソニア殿は強い……!)

イアン(しかし、だからといってここで折れるわけにはいかぬ……!)ググ…!

ソニア(……いい眼だ。確かな信念を感じる)

ソニア(だが、それだけじゃ……大切なものは守りきれないぜ?)



タン…



ミナ「ええーい!」ブオン!


ソニア「うおっと!?」サッ!

イアン「ミナ!?」ハラハラ


ミナ「っ、私も……」

ミナ「私も、皆さんの為に……イアン様の為に、戦いますからっ!」チャキ!


ソニア「こいつは驚いた。前よりも数段鋭くなってやがる……」

ソニア(だが、まだ俺に当てるには――)


ミナ「……」キィィィン…

ミナ(神よ、どうか私に……勇気を!)


ソニア「っ!?」グラ…


ミナ「! 今です!」ブオン!


ドガァ!


ソニア「っ……はは! こいつは見事に一本取られちまったな!」

ミナ「や、やった……! やりましたよ、イアン様!」

イアン「ミナ、頼むから無茶はやめてくれ!?」

ソニア(しかし、なんだ今の一撃は? まるでこの子の想いに本当に神か何かが応えでもしたような……?)


――


※ミナのスキルが統合強化&新規取得!(一線越え恩恵有)

★★★『神祈・望む未来』★★★
戦闘時、一度だけ発動
自軍に不利なコンマが出現した場合、そのコンマをゾロ目以外の自軍の有利な値に変更する
このスキルは敵の全てのスキルの影響を受けないで発動する

★『アースクラッシュ』
攻撃状態時、補正+40
優勢取得時、コンマ一桁が3か9なら敵にスタンの状態異常を与える


――

――

……


ソニア「ふぃー……」コキコキ…

ソニア「流石に、ちっとばかし疲れたな」

ソニア「だが前よりも強くなっててくれて、嬉しかったぜ!」

ソニア「その調子で、公国の奴らをぶっ飛ばしてやんな!」




ジーク傭兵団「「」」チーン…




ソニア「はははは! なんだよもうへばっちまったのかみんな?」

ソニア「俺も結構身体の節々が痛い気がするけど、まだまだ元気だぜ!」


クリス「」ガタガタ…

クリス(お、恐ろしい……)

クリス(ジーク殿の言う通り、私如きにはまだ早すぎる鍛錬だ……)

クリス(ミリア殿がいれば、私も身の丈にあった訓練ができるかもしれないんだが……)


ソニア「……」チラ…


クリス「!?」ビク!



ソニア「――そうだ、お前も逃がさねえからなユージーン?」ギロリ


ユージーン「ひええぇぇぇぇぇ!? こいつまた俺に目をつけやがった!?」ガタガタ…

ネーロ「だから言ったじゃないですか。それに、あれはあなたが笑ったのが悪いのですから――」




ソニア「――あとそこのまるで鍛えてない嬢ちゃんも、なんか腹立つからまとめて鍛えてやる。来な」クイクイ





ネーロ「………………はい?」




……

――

――
5おまけ・ユージーン&ネーロ
コンマ91
ユージーン:レベル94+9×2+15=127
ネーロ:レベル15+1×2+15=32

――



ネーロ「」ビクン、ビクン!



ソニア「……想像を絶する程にだらしねぇなぁ……」

ソニア「これなら灰色髪のちっこいお姫様の方が、まだ頑張れたんじゃねえかな……」

ソニア(やっべぇ、ここまでとは思ってなくてやりすぎちまったか……?)

ソニア(だが、こいつもだが気になるのは……)



ユージーン「はぁ、はぁ……!」ザッ…



ソニア(まさか、こいつがここまで喰らいついてくるとはな)

ソニア(特に強い原動力があった森国のお姫様はともかく……)

ソニア(お世辞にも戦闘向きとは言えないこいつが、今日一番粘っている……?)

ソニア(一体何が、こいつを動かしているんだろうな……)


ユージーン「へ、へへ……!」フラ…

ユージーン「なんだよ、前の時よりも、本当に温くなったみてぇだなおい……?」ヘラヘラ…


ソニア(それは、前よりもお前が強くなっているからだよ)

ソニア(あんだけ逃げ腰の癖に、前回も俺の鍛錬から逃げなかったしな……)


ユージーン「これでおしまいか?」

ソニア「あ、ああ。これくらいでいいだろう」

ソニア「あいつがちょっと心配ではあるが」


ネーロ「」ビクン、ビクン!


ユージーン「……」


――

ユージーン追加特殊判定
↓1コンマ二桁

ユージーンの奮起

69>50

※基準値を上回った為、鍛錬追加志願!

※コンマ二桁+一桁分追加レベルアップ

ユージーン:レベル127+6+9=1 4 2

※この世界での明確な強者の基準値、レベル140を突破しました!

※これにより……?

――

判定を取った辺りで今日はここまで
ここにきてゾロ目を取った森国姉妹もですが、奇跡的な滑り込みという意味ではユージーンの方が凄いかも……?
一部プロットの練り直しなども必要になってきていますが、これで自由安価鍛錬も終了。
長い道のりでしたが、次回よりいよいよ公国に向けて進軍となります

本日もありがとうございました!




































朝倉未来「こ」
























































朝倉未来「まともな奴はRIZIN、見てよ」


















































朝倉未来「最強は俺ね」





























































朝倉未来「お前らさ、この大人気スレよろしくマジで」




























こんばんはー
遅くなりましたが、とりあえず滑り込んだユージーンから再開です
多数決はまた後日

ユージーンの奮起

69>50

※基準値を上回った為、鍛錬追加志願!

※コンマ二桁+一桁分追加レベルアップ

ユージーン:レベル127+6+9=1 4 2

※この世界での明確な強者の基準値、レベル140を突破しました!

※これにより……?

――


ユージーン「ネーロちゃんはすぐに潰れちまったし、俺達はみんなほど時間使ってないだろ?」

ユージーン「……ネーロちゃんの分の時間、俺に使ってくれよ」

ソニア「……!」

ユージーン「……追加講習は有料だったりするのかねぇ?」ヘラヘラ

ユージーン「自慢じゃねえが、俺ってば結構貯金はする方だぜ?」

ソニア「……別に、金はとらねえよ」

ソニア「だが、俺を前にしてそれを口にする覚悟はできているんだろうな?」

ソニア「いや、答えなくていい。お前が口に出した瞬間に俺は承諾している」


ソニア「――お望み通りに、もう少ししごいてやるよ!」グッ!


ユージーン「っ……!」ゾク…!

ユージーン「……」チラ…


ネーロ「」ビクンビクン!


ユージーン「……」チラ…


ジーク傭兵団「「」」チーン…


ユージーン(誰も、俺を見ちゃいない。見てるのは、この赤鬼だけだ)

ユージーン(あーあ……)

ユージーン(何やってるんだろうなぁ、俺……)


ソニア「行くぞ!」


ユージーン(がらでもねぇ……)

ユージーン(こんな状況、ちょっと前までの俺ならすぐに逃げ出していた)サッ!


ドォン!


ユージーン(模擬戦たって、俺じゃ万が一にも勝ち目はない。一撃も与えられない)

ユージーン(完全な詰み。逃げ出したって、誰も怒らない筈だ)

ユージーン(なのにどうして俺は、わざわざ相手が終わりだと言ってくれたこの地獄のような時間を延長した……?)バッ!


ドガァ!


ユージーン(終わっとけば、みんな疲れているだろうから眠ることを選ぶだろう。俺だってそうする)

ユージーン(誰かに狙われずいびきかいて寝られることの、なんて贅沢なことか……!)タン!


ズガア!


ソニア(こいつ、まだこれだけ俺の攻撃をかわせるだけの体力が残っているのか……)

ソニア(目が細くて相変わらず感情が読みにくい奴だが、これは……)


ユージーン(ああ、なんで俺はこんなことをしているんだろう?)

ユージーン(もう、姫様から大金を受け取れるのは確定しているんだ。無理をする必要なんてないじゃないか)

ユージーン(金を貰ったら、もう面倒な傭兵も辞めちまえばいい。どこか森国の端っこで、のんびり暮らせばいい)

ユージーン(腑抜けだ守銭奴だ、言わせたい奴には言わせておけばいい。俺は全然そんなこと気にしないしな)

ユージーン(なぁ、俺……)

ユージーン(俺は、そういう男だったろ? そうやって生きてきて、生き延びてきたんだから)

ユージーン(俺の立ち回りは……生き方は、間違っていなかった。そうだろう……?)


ソニア「――おらぁ!」ブオン!

ユージーン「ってあっぶねぇ!?」サッ!

ソニア「気を抜くと死ぬぜ!」


ユージーン(ああ、くそ……)

ユージーン(……わかっている。本当は全部、わかっているんだ)

ユージーン(世の中、金は大事だ。これは誰がなんと言おうと、絶対にゆるがねぇ)

ユージーン(国をまわすのにも金はいる。この眼の前の怪物でさえも、傭兵業で金を稼いでいる)

ユージーン(金がなけりゃ美味いもんも食えねえ。酒も飲めねえ。誰も生きていけねえ……)

ユージーン(だから俺は、金さえ貰えれば何でもやった。金があれば、何でもできるんだから)

ユージーン(……)

ユージーン(そう、思っていた筈なんだがなぁ……)


ユージーン「だああぁぁぁぁぁ! ちくしょおおぉぉぉぉぉぉぉ!」ジャラァ!


ソニア(……鎖か! 距離を保って飛ばせば、俺の攻撃範囲外からも一撃を当てることができる!)サッ!


ユージーン「ちっ……!」ジャラ…!

ユージーン(はは、我ながら拙いもんだぜ……)

ユージーン(ずーっと、誰かを囮にして後ろから攻撃してたからなぁ……)

ユージーン(戦いの相棒なんて、使い捨てだった。いつ俺を裏切るかもわからないなら、先に切り捨てるべきだ)

ユージーン(勝てなくていい。逃げ帰って、情報だけでも届ければ金は貰えるんだからな)

ユージーン(……だから、手に入るのはいつも『金だけ』だったんだ)

ユージーン(……こんな、俺を受け入れてくれるような『居場所』は、手に入らなかった……!)


ユージーン「なろぉ……!」ジャラララ!

ソニア「っと!」サッ!

ソニア(……なるほどな)


ユージーン(それだけじゃない。料理の腕前だの、ブツの大きさだの……)

ユージーン(くだらねぇ、必要のないようなもんだと思われても……金で手に入るもんじゃない)

ユージーン(……ワイバーンまで持ち出して、危うく殺しかけたっていうのに、ジークの奴は俺を殺さなかった)

ユージーン(俺みたいな存在とは無縁だったろう鉄国と森国のお姫様すら、俺を受け入れてくれた)

ユージーン(……お人好しばかりで、時々俺の心を抉りにきたりもするが……それも気にならない)

ユージーン(余計な考え事をしないで、本気で笑って馬鹿なこともできて……今までの俺からすれば、信じられないような場所)

ユージーン(……俺は、この傭兵団に愛着を持っちまってるんだなぁ……)


ユージーン「ったく、誰か笑ってくれよな……!」ジャララ!

ソニア「何をだ……!?」バッ!

ユージーン「今の俺をだよ!」ジャラァ!


ユージーン(……そう。俺はがらにも無く、ただ一つの場所にこだわりを持っちまった)

ユージーン(それが、儚いもんだってのをわかっていながら……)

ユージーン(ジークは同業者だからともかくとして……)

ユージーン(他は各国のお姫様ばかり。みんな、戦争なんかなきゃ戦う必要も無いような人達ばかりだ)

ユージーン(それに騎士団長にシスター……鉄国の本格的な復旧に駆り出されるのは目に見えている)

ユージーン(あいつは……多分、自分の道を突き進むだろう)

ユージーン(そう。俺は……戦争が終われば無くなるような、幻のような傭兵団にしがみついている)

ユージーン(……誰かが欠けたら、きっと今の空気は無くなっちまう)

ユージーン(俺が逃げ延びても……それで誰かがやられちまうことを、恐れている……)

ユージーン(ああ、信じられねえ。だけどある意味で、金に目が無い……強欲な俺らしい願いなのかね?)

ユージーン(俺は、死にたくない。今の仲間の誰にも、死んでほしくない……全員で、生き延びたいと願っちまってる)

ユージーン(でも、それが叶うかは怪しいところがある。敵はあの大公様と金色の龍なんてとんでもない奴らだ)

ユージーン(勝てないかもしれない。危なくなったら逃げればいい……でもきっと、あいつらは誰も逃げない)

ユージーン(傷ついて倒れても、最期の時まで……仲間と共に戦う)

ユージーン(なのに、俺は……俺は……!)


ダン!


ユージーン「――逃げられるわけがねぇってんなら! 最後はいちかばちか突っ込むしかない!」

ユージーン「姫様達もミナちゃんも……! 俺よりちいせぇ女の子達が身体張って公国に挑もうってしてるのによぉ……!」バッ!

ユージーン「何かと理由つけて、俺だけが逃げ続けるなんて、そんなの……!」




ユージーン「――俺も同じ傭兵団の仲間だって、胸を張れねえだろうがよおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」ジャララララララ!



ソニア「……!」

ソニア(もう一本……!)バッ!



バチィ!



ソニア「っ……」

ユージーン「へ、へへ……」

ユージーン「たまには逃げるの堪えて、頑張ってみるもん……だな……」ドサ…


ソニア「……大したもんだよ、ユージーン」


……

――

――

……


ユージーン「う……」ムクリ…

ユージーン(俺……ああ、そうだ。無理に身体捻って鎖を当てにいったんだっけか)

ユージーン(最後のあれは……夢か?)


ソニア「お、起きたかユージーン」


ユージーン「うおぁ!?」ズザ!

ソニア「おいおい、俺をバケモンでも見る様な目で見んじゃねえよ」

ユージーン「実際そうだろうがよ!? お前は――」

ソニア「……そんなバケモンに、お前は一撃を与えて見せたんだぜ?」

ユージーン「……へ?」

ソニア「……お前も、強いよ。もっと胸を張って生きな!」バシバシ!

ユージーン「ってぇ!? 説得力まるでねえぞ!?」

ソニア「俺の鍛錬に一番くらいついてきたんだ。もうそこらの奴には負けねえ力はついている筈だぜ?」

ソニア「ま、たった数日で日頃から鍛え続けて実戦経験積んできた奴らには届かないだろうけどな」

ユージーン「んなことは俺が一番わかってるっての……」ハァ…

ソニア「……なあユージーン。お前、ジーク達と一緒に戦いたかったのか?」

ユージーン「……」

ソニア「……一口に傭兵って言っても、腕っぷしだけが全てじゃないのはわかるよな?」

ユージーン「ああ……」

ソニア「ジークの兄貴分だったイリアスも、傭兵団の中では一番弱かったが……隠密行動は誰よりも上手かった」

ソニア「それぞれの持ち味を生かす……お前の場合は、逃げ足か。それじゃ駄目だったのか?」

ユージーン「……俺も、それでいいと思っていたんだよ。実際に、この逃げ足だけは自慢だしな」

ユージーン「でもよ……こうしてギリギリまでみんなが鍛錬に打ち込んで……」

ユージーン「これから公国に乗り込むんだって時に……」

ユージーン「……この戦いから逃げたら、俺はきっと後悔すると思った」

ユージーン「今までさんざ逃げ続けておいて、どの口がって言われるだろうが……」

ユージーン「せめて、せめて……この傭兵団の、最後の仕事からは……逃げたくなかったんだよ……」

ユージーン「馬鹿みたいだろ? 笑ってくれよ……」

ソニア「なるほどな……」



ソニア「――だそうだぞ、お前達?」ニヤリ

ユージーン「なっ……!?」バッ!





イアン「……今のお前を笑う者は、ここにはいない」

マリリン「ふふー♪ こういう笑い方はするけどねー♪」ニコニコ

ミナ「ユージーンさんの勇気、きっと神も見ておられます……!」

リアローズ「うん。ソニアさんを相手に一人であんなに頑張って……凄かったよ!」

セレスティア「ええ。あのシャリオにも臆さなかったあなたの強さ……改めて、拝見させていただきました」

リュノ「ユージーンさんは、もっと自信を持っていいですよ。私よりも前から、傭兵団で頑張ってきたのでしょう?」

リーチェ「そうですよ。私達が旅立った頃から、一緒に頑張ってきたではありませんか」ニコニコ

ネーロ「……かつてのあなたとは、違うのですね」プルプル…

クリス「ああ。ジーク殿との出会いが、お前を変えてくれたのだろうな……」パチパチ…


ユージーン「な……あ……!? ど、どこから見ていた、聞いていた!?///」




ジーク「……」フッ…




ユージーン「ちょ、大将!? なんだよその似合わない顔はよ!?///」

ジーク「悪いな。俺もこの感情を上手く表情に出来ないのかもしれない」

ジーク「だが……これはきっと、嬉しい感情だな」

ジーク「……俺もお前と同じだユージーン」

ジーク「この傭兵団に、愛着が無いわけがないだろう?」

ユージーン「く……///」

ジーク「お前もそんな感情を持ってくれたことが、ただ嬉しい」

ジーク傭兵団「「うんうん」」

ユージーン「ぐああぁぁぁぁ……!」ガクリ…

ユージーン「ち、違うんだ! 戦っているうちについ熱くなっちまったからで……」アセアセ…

ネーロ「……逃げればよかったのでは?」プルプル…

ユージーン「この鬼が逃がしてくれなかったの! あとネーロちゃん辛いなら座っときな!?」

クリス「おっと、残念だがその逃げ道は塞がせて貰おうかユージーン」

ユージーン「!?」

クリス「私はソニア殿の鍛錬を受けれていない……つまり、元気なまま全ての様子を眺めていたんだ」

クリス「いや、流石に驚いたぞ? あのユージーンがまさか、自らさらなる鍛錬を望むとは……」

ユージーン「クリス様やめてぇ!? なんなんだよこの恥ずかしさはよぉ!?///」

セレスティア「恥ずかしがる必要はありませんよ、ユージーン」

セレスティア「あなたは確かに、お金に執着する逃げ足自慢の傭兵だったかもしれません」

セレスティア「それは、雇い主の私が一番知っていると思います」

ユージーン「う……」

セレスティア「そしてあなたも、私の人となりを見てきたでしょう」

ユージーン「ええ、まあ……」

セレスティア「……今の私は、あの頃よりも少しは変われたかと思います」

セレスティア「罪が消えるわけではありませんが、良き方向に」

セレスティア「……人は変わることができる。あなたにも、それが訪れただけ」

セレスティア「シャリオも認めているのですから、あなたは前から勇気ある人ですよ」クスリ

マリリン「うんうん♪ ユージーン、覚えてる? 前に鉄国で二人っきりで――」

ユージーン「あー! あ゛ー! 何も聞こえなーい!」ワタワタ!

イアン「ふ……諦めろ、ユージーン」

イアン「誰も笑う者はいない。むしろ、喜んでいるのだから」

ジーク「ああ」フッ…

ユージーン「くそぉ……」

ユージーン「……いつまでも気にしている俺が馬鹿みたいじゃねえか」ハァ…

ユージーン「……」

ユージーン「なあ、みんな?」

ユージーン「聞かれちまった以上……もう正直に言うぜ?」



ユージーン「――役立たず、足手まといになる可能性は高い」

ユージーン「――帝龍はこっちの人数にあわせて強くなるからな」

ユージーン「――おまけに鍛えてこなかったから、体力はともかく技もろくにない」

ユージーン「――それでも、頼む……」



ユージーン「――公国では、俺も一緒に戦わせてくれないか……?」




ジーク「ユージーン……」


……

――

――

ユージーンの分岐路に到達したあたりで今日はここまで
ユージーンはレベル上昇に伴い

・傭兵団前線入り(警戒等はクリスとユリーカが引き継ぎ)
・スキルは少ないが、鎖刃による援護攻撃持ち

or

・傭兵団後方警戒続行(警戒技能上昇により、一部罠判定を緩和)
・ジーク達が窮地の時も、逃走し誰かに情報を伝えられる

の道に分かれます。
後日こちらを多数決で決めたいのですが、
少々今週は立て込んでいて更新がいつも以上に不安定になりかねませんので
事前告知→翌日に多数決の形をとらせて頂きたいと思います

本日もありがとうございました!

乙ー
最初は下手すりゃ殺処分すらされかねなかったユージーンがこんなに輝くなんて
個人的には前線入り推したいけどスキルって事前に見れるかな?


例えば、大ボス級の敵(エルクラッドやポラリス等)と戦う時だけユージーンも戦闘に参加、みたいなのは流石に都合良すぎかな?

ジーク達+ユージーン
レベル合計2277+マリリン声援+90=2367
戦闘補正約700
シャリオ
レベル900+廉貞の蹂躙210×8=2580
戦闘補正350?

で今ならシャリオにも勝てそう=どの帝龍相手でも勝てるからユージーンの危惧してる足手まとい化は無さそう
罠というかネーロ筆頭にキャラの死亡発生がチケットで回避できるならユージーン前線の方がスキル増えて有利になるかな?
(ポラリスかエルクラッドはチケット使用にカウンター持ち)

間が空いてしまいましたが、明日の22時くらいに告知後ユージーンの投票を開始したいと思います
お時間のある方はよろしくお願いします

>>886
確かに参考に必要でしたね。失礼致しました
以下がユージーンのスキルになります↓

※前線の場合
★『チェイスチェイン』
攻撃状態時、補正+15
優勢取得後の追撃が発生した場合、その成功率を5上昇させる
★『エスケープチェイン』
戦闘時一度だけ、敵の追撃判定を確定停止させる
さらにその後逃走判定に補正+10を得る

※後方警戒の場合
★『生存欲求』★
散策、一部イベントのマイナス判定を-30緩和させる
さらに敵の奇襲を無効化し、罠の判定を-30緩和させる


>>888
流石にそれは難しいですね。どちらか一方のみです

>>889
正直シャリオの能力公開に追い込まれたのはこちらからは結構痛手だと痛感しています
逆算されると帝龍の強さが確実にシャリオ以下ってわかっちゃうんですよね……

悩むなこれ
マイナスイベと罠を回避しやすいのはでかいけど前線入りも戦闘補正にリアローズのスキル合わせて追撃翌率+15ならゼルガーとか相手にも90パーで命中するってことだよね?

こんばんはー

それでは15分後に↓1~5で多数決を行いたいと思います
なお申し訳ありませんが、今日も更新はお休みです……

>>893
その通りです
敵が最低保証25なら、コンマ10以上で追撃命中となりますね

それでは

ユージーン前線or後方多数決
↓1~5多数決コンマ(日付変更まで)

思ったより埋まるのが速かったですね
あとすみません、番号はこちらで振っておくべきでした
割れましたが

ユージーン、ジーク傭兵団前線入り

ですね
明日には今の案件も片付いて更新を再開できると思いますので、よろしくお願いします
ただそろそろ次スレのことも考えないとな……

ご参加ありがとうございました

こんばんはー

遅くなりましたが、公国出発へ向けてぼちぼち再開です

ユージーン、ジーク傭兵団前線入り

――


ジーク「……一つだけ、条件をつけよう」

ユージーン「な、なんだ?」

ジーク「……俺は『生きる』。お前も、『生きろ』」

ユージーン「!!」

ジーク「もっとも、お前は言われなくてもそうするだろうがな」

ジーク「改めて、よろしく頼むぞユージーン」スッ…

ユージーン「……ああ、任せなって大将!」ガシ!



ネーロ「……人は、変われるものなのですね」

ネーロ(時にそれは『変わってしまった』ということにもなってしまいますが……)

ソニア「なーにしけた面してんだお前は?」

ネーロ「ひぃ!?」ビク!

ソニア「仲間の成長は、素直に喜んでやりな」

ネーロ「い、いえ彼とは仲間というわけではなく……」

ソニア「深い事情は聞かねえが、お前もジーク達と一緒に行くつもりなんだろう?」

ソニア「ならたとえ一時であろうと、お前も傭兵団の一員だ」

ソニア「そして傭兵団の一員は、仲間であり……家族でもあるんだぞ?」

ネーロ「家族……?」

ソニア「俺の持論だがな。一緒に生き死にを共にして、遠慮なく本音でぶつかれる存在なら間違ってもないだろ?」

ネーロ「私は……」ギュ…

ソニア「……すぐに潰れたが、お前も逃げはしなかった。それは覚悟のある奴の目だ」

ネーロ「!!」

ソニア「だが……その覚悟に潰されるな。そんな時は今のお前の周りを頼れ」

ソニア「あいつらなら、きっとお前にも手を差し伸べるだろうからな」

ネーロ「……ええ。もう、幾度も……」

ソニア「なら、もう俺から何か言わなくても大丈夫だよな?」

ネーロ「……はい」


……

ジーク「しかし、あのユージーンがと思うと……」

ジーク「これが、感慨深いというやつだろうか?」

ユージーン「だぁー! くっそ、なんだよ認めてくれて尚も俺を弄るつもりかよ!?」

ジーク「弄ってはいない。この感情を噛みしめているだけだ。そうだろう?」チラ

リアローズ「うん。今のユージーンさん……前よりも、ずっといきいきしてる……」

リーチェ「心からの言葉なんだって、信じられます」ニコニコ

リュノ「そういえばユージーンさん、最初は森国を出たばかりのジークさん達に襲いかかったんですよね?」

セレスティア「お恥ずかしいことに、大元は私のせいなのですが……」

クリス「私がジーク殿の立場だったとすれば、ユージーンはその場で始末していたかもな……」

ユージーン「俺も最初はその覚悟決めてたんだけどなぁ。まさか俺を餌付けしてくるとは思わなかったよ……」

イアン「最初の理由がどうあれ、今のお前が共に戦う決心をしてくれたことは……私も喜ばしいことだと思う」

イアン「安心するがいいユージーン。共に戦う仲間は、私が守ってみせよう」

ユージーン「おっさん……」

ミナ「ユージーンさん、私も戦いは不慣れな身です」

ミナ「一緒に、頑張りましょう……!」グッ!

ユージーン「ミナちゃん……」


ミナ:レベル221←

ユージーン:レベル142


ユージーン(あっれ……おかしいな……?)

ユージーン(なんかよくよく見れば、いつの間にかミナちゃんワイバーン殴れそうな気配漂ってる……)ブル…


マリリン「やったねユージーン♪ ところでさ、前にマリリンちゃんと話した――」

ユージーン「お前それここで言ったらぶっ飛ばすぞ!?」


ネーロ「……今更、照れることでもないでしょう」


ユージーン「ネーロちゃんまで!?」

ネーロ「……以前の言葉を撤回しましょう」

ネーロ「今のあなたは……好感の持てる、立派な人ですよ」

ユージーン「おぉ……///」ドキ…

ユージーン(これは、俺にも春が……!? いやでもネーロちゃん可愛いけど胸――)

マリリン「ユージーン? 女の子は邪念に敏感だから気をつけよーねぇ?」ゴキゴキ!

ユージーン「!?」

ジーク「待て待てマリリン。流石にこれ以上の鍛錬続行は身が持たん」

イアン「うむ……私も身体の各所が悲鳴をあげている気がする」

ソニア「ジークの言う通りだな。俺がやったことだが、今日はもう全員休んでおけ」

ソニア「さっきやりあってわかったが、ユージーンの戦いの動きは誰かと共に戦うこと前提のもんだった」

ソニア「傭兵『団』として戦ってきたお前達なら、合わせることも難しくないだろう?」

ソニア「細かい修正だなんだは『公国の安全な場所でもできる』だろうから、慌てる必要は無いと思うぜ」

ユージーン「……」ゴクリ…

ソニア「ただし、お前の経験が他の面々より浅いのも事実だ」

ソニア「『戦うこと』と『警戒すること』の両立を狙おうとするな。戦うって決めたならそっちに集中しろ」

ソニア「幸いにして、代わりにやってくれる人材もいることだしな」チラ

クリス「公国内の地理なら、私も把握している。奇襲などが起きないよう、全力を尽くそう」

ユージーン「あー、そのクリス様? なんか申し訳ありません、俺の我儘で仕事押しつけちまったような……」

クリス「何、元より私がジーク殿達にできるようなことといえばこのくらいの事だからな。気にしないでくれ」

クリス「私も、もう少し強くなれていればジーク殿と共に前線で戦えたかもしれないが……」

セレスティア「そこは、私がお兄様の分まで。私も未熟な身ではありますが、退くことはいたしませんの」

ソニア「はは、公子様達も面白いもんだ」

ソニア「ま、まだ話したいこと、やりたいことはあるかもしれないが……」

ソニア「休息も大事だ。今は休んで……大仕事に備えろ」

ソニア「後ろは気にするな。俺達は俺達の仕事をきっちりこなす」

ジーク「団長……」

ソニア「ジーク。俺はお前に色々と教えてきたが……今は、お前が『団長』なんだ」

ソニア「お前の意思で動け。どんなことも、悔いが残らないようにな」

ジーク「……わかりました」

ソニア「よーし! そんじゃみんなお疲れ! 飲みたい奴は俺が奢ってやんよ!」

ユージーン「まじで!?」

ジーク「お前は一番休め! 団長も控えてくださいよ!?」

ソニア「はは、わりーわりー。つい癖でな」


ソニア(……宴会は、この大仕事が終わってからだな。待ってるぜジーク)


……

――

――『いざ、公国へ……』――


……


ソウキ「カタリナ、大丈夫かい?」

カタリナ「ええ、だいぶお休みも貰えたし……」

カタリナ「私が逃げ出したことで、公国でも動きがあるかもしれないし~……」

カタリナ「そろそろ、向かい合わないと」スクッ…

ソウキ「あまり気負い過ぎないでくれ。頼りないだろうけど、俺もいるからさ」

カタリナ「ふふ、ありがとうあなた」ニコリ

カタリナ「……」スー…

カタリナ「……」フー…

ソウキ「そう、落ち着いて……」

ソウキ「大丈夫さ。森国の民は君のことを慕ってくれている」

ソウキ「リュノとリーチェもいる。だから、大丈夫だ」

カタリナ「ええ……」



……



ジーク「……いよいよ、か」

リュノ「はい。もうすぐ、お母さんがみんなの前に姿を現します」

リーチェ「大丈夫だと、思いたいのですが……」

ジーク「カタリナの容態もだが、それ以上に……」

リュノ「ええ、懸念材料は森国の兵です」

リーチェ「マリリンさん達にも、ご協力をお願いしていますが……いざとなれば」グッ!

ジーク(……俺はあの日、カタリナに欲望を打ちつける森国の兵を見ている)

ジーク(ベルゲの薬が無くとも、忠誠心は時に歪められる)

ジーク(どうなるかはわからない。俺も、動けるようにしておこう……)


……

――

――



【森国・地下拠点広場】


ザワザワ…


森国民1「ほ、本当にカタリナ様が……!?」

森国民2「ご無事だったのか……!」


森国兵1「カタリナ様がお戻りになられたのであれば、もう何も怖くない!」

森国兵2「公国軍に、目に物を見せてやりましょう……!」


ザワザワ…


ジーク「……」

ジーク(何事も起こらなければいいが……)



カタリナ「……我が森国の民達よ」スッ…

ソウキ「……」スッ…



一同「「!!」」



カタリナ「こうして姿を見せることが遅れてしまい……申し訳ありません」ペコリ


ザワザワ…


ジーク(カタリナの様子も、森国の民達の様子も今のところは大丈夫そうだ)

ジーク(安堵した様子の者が多い。やはり、カタリナは民に慕われた女王に間違いない)

ジーク(ただ、問題は……)



……

カタリナ「――そして、捕われてしましましたが……」

カタリナ「公国の勇気ある者……」


ネーロ「……」


カタリナ「そして、見知った者も多いでしょう。ジーク傭兵団の手により、私は生き延びることができました」


ザワザワ!


ジーク(カタリナの民達への説明は、自身が氷帝龍に敗れたことから包み隠さず行われた)

ジーク(ただ一つ、自国の兵士に輪姦されたことを除いて……)

ジーク(そして俺達による救出作戦……残るは、もう……)


カタリナ「……ですが、私は生き延びただけに過ぎないのです」

カタリナ「度重なる強敵との戦い、そして……」

カタリナ「……捕えられた時に、魔力を奪われてしまい」




カタリナ「――今の私は、戦うことができない状態なのです」



森国兵達「「!!??」」



ジーク「!!」

ジーク(やはり、兵士達の動揺が大きい!)

ジーク(これは……)



森国兵1「そ、そんな……」ガタガタ…

森国兵2「カタリナ様が、戦えない……!?」ブルブル…

森国兵3「もう駄目だぁ……おしまいだぁ……!?」ガクブル…

森国兵4「公国軍に、皆殺されてしまうというのか……!?」カタカタ…


カタリナ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

森国姫+協力者の奮起

>25

96(お母さんに余計な心配はかけられない!やってやりますよ!)>75

※第二基準も超えたため、カタリナの負担0

※逞しくなった娘や心強い味方に肩の荷がおります

――


カタリナ(やはり、私では……)


バッ!



リーチェ「――皆さん、どうか落ち着いてください」


一同「「!?」」

リーチェサマ!?

ザワザワ…


ジーク(リーチェ……相変わらず、よく通る声だ)

ジーク(たった一言で、狼狽える兵士達が動きを止めるとは)


リーチェ「確かに、お母様は力を失っている状態ではありますが……」

リーチェ「それは一時的なものです。いつかは、元のお母様に戻られることでしょう」


ザワ…


リーチェ「……ですが、より強力な軍勢を引き連れる公国がこの場所を発見しないとも限りません」

リーチェ「かつてこの森国を焼いた飛竜と炎帝龍すら、公国の戦力としては中位程度なのです」


ザワザワ!


リーチェ「力がいつ戻るかわからないお母様だけを頼っていれば、森国がどうなってしまうか……」

リーチェ「それは皆さんも、想像に容易いことでしょう。ですから――」


バッ!



リュノ「ああ、もうリーチェ! こういう時は一発がつんと言った方がはやいですって!」

リーチェ「お姉様!?」

リュノ「……」スゥ…




リュノ「――お母さんが戦えない今こそ、自分たちがって奮い立てないんですかっ!?」ビリビリ!




森国兵達「「!?」」ビックゥ!


リュノ「……いえ、皆さんの気持ちもわかります。相手はあの恐ろしい公国軍ですからね」


リュノ「――だから、私がお母さんの代わりにあいつらをブッ飛ばします!!!」


一同「「!!??」」ザワザワ!

森国兵1「し、しかしリュノ様……!?」

リュノ「このまま黙ってればやられてしまうんですよ?」

リュノ「ならば、やるしかないじゃないですか!」

リュノ「そもそも、国を焼かれてお母さんも傷つけられて、この私が黙っていられると思います?」

森国兵2「う……確かにリュノ様の性格だと……」

森国兵3「で、でも相手はカタリナ様すら勝てなかったんですよ!? リュノ様でも勝てるわけがない……!」

森国兵4「無謀すぎます! カタリナ様からも――」


リーチェ「皆さん、どうかご安心ください」


森国兵1「おお、リーチェ様! どうかリュノ様を止めて――」




リーチェ「私もお姉様と一緒に、えっと……?」チラ…

リュノ「殴り込みです!」

リーチェ「そう、殴り込みに向かいますので!」



森国兵達「「」」


カタリナ「あ、あなた達……」

リュノ「お母さんは何にも心配しなくて大丈夫ですよ」

リュノ「今まで、沢山頑張って来てくれたんですから。少し休むくらい、許されて当然なんです」

リーチェ「ええ。今度は、私達の番です」

カタリナ「で、でも……」オロオロ

ソウキ「ふふ、あまりリーチェまでお転婆にしないでくれよリュノ?」

ソウキ「それに今の言い方だと語弊がある。ちゃんと説明しないとな?」ニヤリ

リュノ「そ、そうでしたね。えっと……」

リーチェ「では、お姉様に代わり私から……」

リーチェ「……こほん。失礼致しました」

リーチェ「皆さんの危惧されている通り、私とお姉様の二人だけでは公国は倒せません」

リーチェ「ですが、私達には心強い味方がいます」

リーチェ「先程お母様のお話しにも出てきた、ジーク傭兵団……」

リーチェ「私とお姉様はこちらで偽名を名乗り、傭兵の一人として共に戦って参りました」


ザワザワ…


リーチェ「……団長を筆頭に、皆さんとても信頼できる方々です」

リーチェ「お母様だけでなく、私も……幾度となく救われてきました」

リーチェ「森国の姫としてだけでなく、傭兵ルーチュとしても私は公国と戦う覚悟です」

リュノ「私も、同じくです。それだけの深い恩のある傭兵団、万が一にも公国に寝返ることは無いと断言しましょう」


ザワザワ…


リーチェ「そして……まだ、味方はいます」チラ…



マリリン「はぁ~い! お姫様達に呼ばれてマリリンちゃん推参~♪」ピョーン!


セイム&ガルム&キスト「「我らマリリン親衛隊も推参!!!」」ビシィ!



一同「「」」




アッシュ「えぇっ!? そんな派手に飛びで無きゃいけなかったの!?」ガーン!

アッシュ「あ、その……俺も推参、です……///」ススス…


カタリナ「あらあら……」フフフ

リュノ「彼らは、見知った人も多いんじゃないでしょうか?」

リーチェ「この拠点で、私達を支え続けてくださった方々です。そして……」

リュノ「このマリリンさんは、元公国の将軍。敵の内情もよーく知っている人です」

リュノ「これはもう負けは無いと言って過言ではありませんねぇ!」

リュノ(実際にそんなことはないんですけど、民や兵を安心させるには多少の誇張も必要でしょう……)



マリリン「ご紹介にあずかりましたマリリンちゃんでーす♪」キュルン!

マリリン「そしてこの三人は私の一番信頼する親衛隊♪」パッ!



セイム「マリリン様の名にかけて、我ら親衛隊一同……この拠点を守り抜くことを誓おう!」

ガルム「なに、まだまだ若い者に負ける気はありませんぞ?」

キスト「何を仰る。私こそ若輩者ではありますが……森国の令嬢達を守ってみせましょう」ファサ…


森国兵1「こ、公国の将軍達なんて信用できるのか……?」

森国兵2「まず、公国の兵だということを抜きにしても立ち振る舞いが独特過ぎないか……」

森国兵3「い、いやそれよりも……」


アッシュ「……俺も、公国の兵でした。でも、マリリン将軍やセイムさん達みたいに強いわけでもない」

アッシュ「戦えると思っていたけど……小さい女の子と戦って負けるくらい、俺は弱かった」

アッシュ「……俺の力なんて、たかが知れている。いてもいなくても、何も変わらないかもしれない……」

アッシュ「……それでも!」ダン!

アッシュ「それでも俺は、俺を救ってくださったカタリナ様の為にできることがあるなら、どんな些細なことでもいい!」

アッシュ「たとえ誰になんと言われようとも、俺はカタリナ様の為に最後まで戦い抜く覚悟ですっ!!!」ビシィ!


森国兵4「あんな、小さな奴が……」

森国兵1「敵国の兵が、あそこまで言ってるのに……」

森国兵2「俺達は……」

森国兵3「……」

リュノ「……色々と、思うところはあるかもしれません」

リュノ「ですが、これだけは覚えておいてください」

リュノ「――お母さんが戦えないからって、諦めないでください」

リュノ「――森国を守りたいという想いは、私達が引き継いでいます」


ザワ…


リュノ「……そして、一部ですが力も」パキパキ…!

リーチェ「傭兵団で力を合わせ、帝龍を退けたこともあります」キィィン!

森国兵達「「!!」」

リュノ「……今度はお母さんじゃなくて、私達がいれば大丈夫だなんて思わないでくださいよぉ?」ジトー…

リーチェ「ジークさん達がいなければ、私達だけではとても倒せる相手ではありませんでしたからね」

リュノ「今は、誰かを頼るんじゃなくて……自分達にできる精一杯をやり遂げましょう」

リュノ「そうすれば、たとえ公国相手でも、戦うことができます」

リュノ「その公国に詳しい味方も、これだけいるんですからねぇ」

森国民「あ、あのリュノ様……!」

リュノ「ん? どうされました?」

森国民「こ、公国からの協力者って……」

リュノ(ああ、やっぱりまだ不安な人も……)



森国民「――ク、クリス様はどちらに……?///」テレテレ…



リュノ(あー、そっちですか!?)

リュノ(クリスさん、女性から人気でしたもんねぇ。でもこの流れなら……)クイクイ…



クリス「……わ、私も微力ながら今回の公国攻めに関し、リュノ様達に協力を惜しむことは――」



森国女性陣「「きゃー!!」」

森国兵達「「!?」」


クリス「えーっと……」チラ…

リュノ「勿論、このクリスさんに妹のユリーカさんも手助けしまくってくれます!」

ワアアァァァァ!

森国兵達「「」」オロオロ


クリス「……私程度では、あまりお役に立てないと思うんですが」

リュノ「何を言うんですクリスさん。クリスさんとユリーカさんが誠実だったからこそ、この反応ですよ?」

リーチェ「兵士の方々は、若干この熱気に押され気味ですけど」クスリ

ソウキ「何、彼らもユリーカ印の薬湯の世話になっている者が多い。これならきっと……」

カタリナ「……すごい……」

ソウキ「だから言っただろうカタリナ? 一人で気負い過ぎるなって」

カタリナ「……うん!」

カタリナ(リュノもリーチェも、いつの間にかこんなに立派になって……)

……

……


ガヤガヤ!


ジーク(喧騒は続いているが……)

ジーク(……悪い空気ではないな)

ジーク(リュノとリーチェ達の参戦表明……)

ジーク(そして元公国軍の協力は信頼さえ得られれば心強いものだろう)

ジーク(森国の兵には、アッシュの覚悟が一番響いたようではあるがな)


ソニア「なんだ、この様子なら俺の出番は無さそうだな」

ジーク「だ、団長!?」ビク!

ソニア「このソニア様がいるとわかれば、公国軍なんて一捻りって安心して貰えるかと思ったが……」

ジーク「……民はともかく、兵の方にそれは逆効果だったかもしれないな」

ソニア「ま、みてえだな。お国柄か、頼もしい女王様に甘え過ぎたって感じか」

ソニア「でもちゃんと、別の策も用意はしてたぜ?」

ジーク「別の策?」

ソニア「これよ!」グイ!


ソニアonエーテル「どうよ、これ!? 森国の将軍も乗って懐いてくれるこの姿!」ガシーン!


エーテル「……」プルプル…

ジーク「……」

エーテル「……」ジワァ…

ジーク(団長、ものすごく怖がられています……)

ジーク(悪人、とは思われてはいないだろうが……)

ソニア「俺が担いで走って、この子が移動砲台にもなるいい策だと思うんだが……」

ジーク「エーテルは守りが主なので降ろしてあげてください」

ソニア「……やっぱ駄目か」スッ…

エーテル「……」ホッ…

ソニア「……俺も、絶対にここの守りにつけるとは限らねえしな」

ジーク「それは……」

ソニア「ああ。状況次第では、鉄国を守るかもしれない」

ソニア「お姫様達のおかげで兵士も少しは持ち直しそうだが……」

ソニア「連合軍の指揮をとっているのは鉄国の方だ。この後の公国の動き……それ次第だな」

ジーク「……」


……

――

イベント途中ですが今日はここまで
森国内での判定は無事終わりましたが、この後すぐに公国軍のとある判定、その後公国への出発となります
なお特殊状況により、非戦闘ですがクリス、ユリーカ、ネーロの三名も同行
それぞれが技能によりジーク達をサポートしてくれます

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは森国内から公国の判定を行っていきたいと思います
値次第では追加判定も発生しますが、荒ぶらないことを祈ります

――

……


カタリナ「みんな……本当にありがとう」

カタリナ「あなた達のおかげで、なんとか民や兵達も落ち付いてくれたみたい」

リュノ「お母さんもたまには強めに言わないと駄目ですよ?」

リーチェ「お姉様のは、少しやり過ぎな気もしましたが……」

リュノ「私は今更真面目なお姫様を演じてもばれますし、できる気もしませんからねぇ」

リュノ「それに兵はアッシュさん、民の方はクリスさんの方が影響大きそうでしたよ?」

アッシュ「お、俺でもカタリナ様のお役に立てたのでしょうか?」

セイム「ああ。我らよりも、お前の言葉の方が兵士達の胸には刺さったことだろう」

カタリナ「ええ、私も嬉しかったけど……命を簡単に投げ出しては駄目ですよ~?」

アッシュ「は、はい!///」

キスト「……とはいえお前がまだ私達に劣るのも、私達がマリリン様達よりも劣るのも事実」

キスト「己が未熟であることを理解し、単独行動だけはとらぬように心がけよう」

ガルム「それが一番ですな。私は皆の盾となる覚悟はできていますが……」

ガルム「マリリン様だけでなく、アッシュ達の成長もまだまだ見守りたい。生き延びることを約束致しましょう」

セイム「誰もが望むこと……私も、必ずや」

カタリナ「お願いね~……?」

リュノ「ソニアさんが森国と鉄国どちらにつくかは、まだわかりませんが……」

セイム「陣形を組むうえで、不確かな要素は予め排するべきです」

ガルム「確かにあの戦鬼とまで謳われた女傑の助力があれば心強いのは確かでしょうな」

キスト「だが、それに甘えてしまうわけにはいかない。いれば儲けものと考えるのが妥当……」

アッシュ「お、俺達だけでカタリナ様達をお守りできるように頑張るべきだってことですね……!」フンス!

キスト「その通り。後でガルムさんとエーテル嬢に改めて防御陣形を相談するつもりではあるが」

セイム「……念の為に確認しておきたいのですが、ユリーカ様も同行されるとか?」

リーチェ「はい。クリスさんとユリーカさん、そしてネーロさんも同行して下さるそうですが……」

カタリナ「私は危ないと思ったんだけど、実はあの人がね~……?」

一同「「?」」



……

――

――

……


【地下拠点・ソウキの研究室】


ソウキ「……森国は、きっと大丈夫だ」

ユリーカ「はい! 私もそう思います!」

ソウキ「君達のおかげで、森国の民達の公国への態度も以前よりも軟化している」

クリス「いえ、私は何も……本当に些細な手伝いごとばかりでした」

ソウキ「彼女達にはその些細なことが大きかったんだよ」

ソウキ「元々森国は閉鎖的な国だったからさ。見知らぬ土地の人は警戒してしまうけど……」

ソウキ「触れ合って大丈夫な人だとわかれば、心を開くことができる」

ソウキ「あのエーテルですら心を開いたんだ。森国の民達も、時間はかかるかもしれないがいつかきっと……」

ソウキ「おっとごめんよ。今は目の前のことに集中しないと」

クリス「ソウキ様、間もなく作戦は始まりそうですが……」

クリス「ユリーカも向かわせるべきだと改めて提言したのは、あなただとお聞きしました」

ソウキ「……そうだ。危険だということは、勿論承知しているが……」

ユリーカ「わ、私がソウキ様に無理を言って……」ワタワタ

ソウキ「いや、俺が君の覚悟につけこんでしまったとも言える」

クリス「ユリーカは一度こうだと決めたら折れることをしない子ですからね……」ハハ…

クリス「ユリーカを慕う兵も、変わらず公国にいることがわかっています」

クリス「彼らの説得を考慮すれば、ユリーカの同行も無意味ではないと理解はしていますが……」

ソウキ「それを俺が提言したのが不思議ってところかな?」

クリス「はい。ソウキ様自らとなると、もしや別の理由が……?」

ソウキ「まあ、ね。念には念を入れてというやつかな。これはユリーカにしか頼めないことなんだよ」

クリス「ユリーカにしか?」

ユリーカ「秘密の任務、頑張ります!」フンス!


――

※公国ユリーカ同行時、『???』が発生する可能性があります

――


……

――

――

……


【公国・大公の間】



エルクラッド「……して、ベルゲの件のその後はどうなったのだ……?」

ゼルガー「はっ……! ベルゲ将軍は投獄し、今のところは大人しい様子とのことです」

ゼルガー「しかしながら……」

エルクラッド「……どうした?」

ゼルガー「……彼の実験室から、水帝龍が凌辱された状態で発見されました」

エルクラッド「……ほう?」

ゼルガー「彼が誇示していた部隊の力の源は、どうやら帝龍を独自で利用したものだったようです」

ゼルガー「激しい姦淫の跡もあり、水帝龍はかなり衰弱していますが……」

ゼルガー「一応、生きてはおりますので……回復を待ち、再び前線に送ることも可能かと思われます」

エルクラッド「……龍の力の利用……効果は……?」

ゼルガー「私が見る限りでは『対応した属性攻撃の習得』に『身体能力の著しい向上』……」

ゼルガー「そして兵士全員の『生命力の上昇』といったところでしょうか?」

ゼルガー「ベルゲ将軍の仰っていたように、確かに公国の戦力は劇的に強化されるとも言えます」

エルクラッド「……うむ」

ゼルガー「……しかし、彼はエルクラッド様の命に背き、独断で森国女王カタリナを捕縛」

ゼルガー「そればかりか、水帝龍同様に凌辱し兵士の更なる強化を図ろうとしていた痕跡がありました」

ゼルガー「いくら公国の力を増す為とはいえ……あまりにも、身勝手が過ぎると私は判断致しました」

ゼルガー「そして六将同士の私闘を行ってしまった私もエルクラッド様の命に背いてしまった……」

ゼルガー「全ては、エルクラッド様の御意思のままに……」ザッ…

ゼルガー「どうか、私とベルゲ将軍の処分を……」

エルクラッド「……」



――

※『???』状況の為、判定消滅。自動生存

――

エルクラッド「……顔をあげよ、ゼルガー……」

ゼルガー「はっ……」

エルクラッド「我は、お前を罰することはせぬ……」

エルクラッド「お前とベルゲ……どちらがより公国の為に動いたかと問われれば……」

エルクラッド「我は、お前の方だと答えよう……」

ゼルガー「身に余る、光栄でございますっ……!」バッ!

エルクラッド「……しかし」

ゼルガー「!!」

エルクラッド「女王の件が許されぬこととはいえ……ベルゲもこれまで、公国の為に働いてきたことは事実……」



エルクラッド「――それに、帝龍を利用した生命力の強化は……興味深い……」



エルクラッド「これまでの功績、そして新たな実験の産物……」

エルクラッド「これらを加味し……死罪だけは、免じてやるとしよう……」

ゼルガー「さ、流石はエルクラッド様。なんと寛大なお心……」

ゼルガー(……危うくとどめを刺してしまいそうでした。やはりエルクラッド様のご指示無く動くのは得策ではありませんね)

エルクラッド「……無論、今しばらくは牢で己が罪を自覚してもらうが……」

エルクラッド「どうあれ……六将の一人と、その部隊をしばらくは欠いた状態なのは間違いない……」

エルクラッド「ゼルガーよ……ベルゲの件と、女王の行方はもうよい……」

エルクラッド「……未だ抗う、鉄国の者共はどうなっている……?」

ゼルガー「それは……」


――

連続特殊判定
↓1~3コンマ二桁

おっとこれは……
追加判定発生確定、次の二回のコンマが重要になりそうです
少々お待ちください

連合軍VS公国軍
(鉄国進軍現在値+2)

※連合はミリア+混成部隊
※公国軍はベルゲ捕縛によりベルゲ隊休み

公国軍
01~33:公国兵
34~66:公国兵
67~99:ワイバーン


コンマ57
34~66:公国兵…連合軍の勝利!


コンマ54
34~66:公国兵…連合軍の勝利!


コンマ44

※エルクラッドのスキル『運命歪執』発動

★★『運命歪執』★★
自国に関する判定時、ゾロ目が出現した際に発動
奇数:判定結果を自国に最も有利なものへと変える
偶数:判定結果による自国への損害を0にする
ただし00のみ対象外となる

偶数ゾロ目:公国軍、被害無く迅速撤退(進軍値±0)

最終結果…連合軍累積値4(公国軍相手に全勝)

※これにより……

――


ゼルガー「……あまり、よい結果とは言えませんね」

ゼルガー「元より、誘い込んで叩き潰す予定ではありましたが」

ゼルガー「それを踏まえても、想定以上に深く攻め込まれているというのが現状です」

エルクラッド「……そうか」

ゼルガー「直近の戦闘では、被害が出る前に動けたそうではありますが……」

ゼルガー「それはこちらの被害が無いだけのこと。敵に打撃を与えたわけでもありません」

ゼルガー「ワイバーンも放ってはいるのですが、どうにも敵もうまくかわしているようでして……」

エルクラッド「……ふむ」

ゼルガー「エルクラッド様、流石にこれ以上深く攻め込まれるのは……」

ゼルガー「こうなってしまった以上、私が……!」

エルクラッド「よい……まだ、動かずとも……」

エルクラッド「……お前は、ベルゲとの戦いの療養をしておくのだ……」

エルクラッド「……我にも……考えはある……」

ゼルガー「はっ……」


エルクラッド「……」


……

――

――


……


【公国・???】



エルクラッド「……」



ポラリス「ふん……無様なものだな、大公よ?」



エルクラッド「……ポラリス」

ポラリス「まさか、ご自慢の将同士で殺し合うとはな」

ポラリス「人間は脆く愚かな生き物だが……まさか、ここまでとは」ハッ…

ポラリス「そればかりか、国同士の戦もこれまで負け越しているようだな?」

ポラリス「一度滅びた国の者を相手に、ここまで形勢逆転されるものか?」

ポラリス「最後にはやられる前に逃げたとか……」


ポラリス「下らぬ……!」ギリ…!


ポラリス「争え、奪え、殺せ。我に、躍動する世界を見せよ……!」

エルクラッド「……いずれ、みることができるであろう……」

ポラリス「……ほう?」ピク…

ポラリス「面白い、この状況でまだそのようなことを口にできるとはな」

エルクラッド「……我が配下の者が、帝龍の一体を孕ませる道具にまで堕としていたが……?」

ポラリス「……!」

エルクラッド「……龍という座に、甘んじていれば……」

エルクラッド「……いずれは、お前達も……我らを、笑うことなどできなくなるぞ……?」



ポラリス「ク……ハハハハハハハハ!!!」


エルクラッド「……」

ポラリス「面白い……! 面白いぞエルクラッド……!」

ポラリス「帝龍の一を御したからと、この頂点たる我さえ御せるつもりでいるのか……!?」

ポラリス「これは、愉快だ。我との力の差を理解できていないのか……?」

ポラリス「ふむ……」


――

公国軍惨敗(-40)、水帝龍完堕(+30)
追加特殊判定!

↓1コンマ二桁!

↓2コンマ二桁!

あ゛ー!?(臓物爆散)
色々な意味でこれはうわぁ……
とりあえずまずチケット一枚消費はほぼ確定です(白目吐血)

龍の力(龍サイド有利補正+10=慢心+10)

1ポラリスの自身の力の誇示

コンマ44

44

偶数ゾロ目:時には神自ら動くも一興か……


※ ポ ラ リ ス 来 襲 !


2ポラリスの人間舐め具合

30>19+10=29(帝龍を討つだけの力は認めよう。だが、ムシも全力で潰すのが我らだ)

※基準値を下回った為、容赦無し!

※ポラリスの特殊スキルが発動します

――



ポラリス「……お前には、我が力の一部を見せたと思ったのだがな」

エルクラッド「……」

ポラリス「あれでは、まだ不服か?」

エルクラッド「……」

ポラリス「だが、我も本気を出してしまえばお前を消し飛ばしてしまうやもしれん……」

ポラリス「お前はまだ楽しめそう故、それは惜しいが……どうしたものか」

エルクラッド「……」

ポラリス「……ああ、そうだ。丁度良い」

エルクラッド「……?」

ポラリス「……お前達が、負け続けた軍を造作も無く屠ればよいな」









ポラリス「――この至天の輝きたる、我自らの手でもって!!!」バサァ!」






エルクラッド「……っ!?」



……

――

――


……


【公国領・???】



鉄国兵1「ふぅ、だいぶ公国軍との戦いにも慣れて来ましたね」

鉄国兵2「ああ。この前戦った相手は取り逃がしてしまったが……」

傭兵1「なぁに、俺達の強さに恐れをなして逃げ出す様な連中にびびる必要は無いさ」

傭兵2「そうだな。ここはこの勢いに乗って、もう少し先まで攻めよう」

ミリア「皆さん、あまり油断をしてはいけませんよ?」

ミリア「あの戦い以来、変化する兵士に出会っていないのが不思議で……」

ミリア「なんだか、嫌な胸騒ぎがするんです……」

鉄国兵1「だ、大丈夫ですよ! ミリアさんなら――」



キィィィン…



一同「「!?」」



金神龍ポラリス「――死ね、ムシケラども」



カッ!





★★『極点の威光』★★
戦闘開始時、レベル255以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定有)状態にする
敵を常時防御状態に固定し、防御状態時-100、常時-150の補正を与える
さらに敵のあらゆる手段での逃走を封じる



連合軍「「あ゛っ」」ジュッ…!



ミリア「みなさ――」



★★★『北極星の裁定』★★★
戦闘開始時、敵に回復、カウンター不可の1劣勢を7連続で与える
さらに敵の通常装備をすべて破壊し、そのスキルを封印する
破壊した装備一つにつき敵に常時-50補正を与える



ドドドドドドド!




判定(負傷増加有り、ゾロ目変化有り)
↓1コンマ二桁

『負傷判定』

01~10:死亡
11~30:死亡
31~60:死亡
61~95:死亡
96~00:重傷
ゾロ目:重傷だが帰還

コンマ46
31~60:死亡

ゾロ目チケット使用!
コンマ46→00!

ゾロ目:重傷だが帰還

ミリアの負傷判定を取った辺りで今日はここまで……
奇数ゾロじゃなかった分まだマシではありますが、ポラリスが先んじたのは予定外です(白目)
なお、問題はミリア以外にも及んでいまして……


★★★『龍星軍』★★★
自身が支配する領域に敵対国の者が侵入してきた時、発動
判定を行い、敵対国の本土に向けて、神龍の加護を加えた配下を送り込む


こっちの判定はまた後日……
運が良ければ、耐えきれる……と思いたいです

本日もありがとうございました!

おつ
状況的にこれはジーク達が出発前に配下と戦うことになるのかな

乙ー
チケット余っててよかったけどそれでもミリア重傷なのは辛い
そしてこの次の判定ってもしや鉄国と森国同時……?

ラスボスのドラゴンが自分からプレイヤーサイドに先制攻撃しかけて鬱ってくるとかまじセブンスドラゴン状態
スキル見る限りイアンとマリリンは必須というかジーク達以外じゃこんなん勝てるわけないやん……

こんばんはー

とりあえずまずは申し訳ありませんが、ポラリスのスキルの訂正から↓

★★★『龍星軍』★★★
公国領内に敵対国の者が侵入してきた時、発動
判定を行い、敵対国の王都に向けて、北極星の加護を加えた配下を送り込む

効果は変わりませんが、初期の金神龍のものを張ってしまいました

>>952>>953
ジーク達出発後、鉄国に対してのみ攻撃が行われます
(本来は森国も対象外ですが、リュノの地下拠点効果で存在がばれていない=まだ攻撃対象外)

>>956
予定とは大違いですが、金神龍は本来三国が手を取り合って挑む最強の力の象徴だった

ポラリスのキャラシート設定により金神龍からさらにレベル上昇+スキル増加
なのでネームドキャラクターでもチームを組まなきゃ対峙できない強さなのです……

ちょっと判定が多くなりそうですが、ゆるゆると少しだけ再開です

ゾロ目:重傷だが帰還
(チケット残り5→4)

――


ドドドドドドドド!


ミリア「っ……!」ダッ!


ミリア(何、あれは……?)

ミリア(身を焦がす様な光に、黄金の雨……)

ミリア(一緒にいた人達が、一瞬で焼かれてしまった……)

ミリア(私が、未熟な将だから……?)



ポラリス「はははははははは!」



ミリア(違う、それもあるけど……あの生き物が、危険過ぎるんだ……!)

ミリア(逃げられない、脚が奮えている)

ミリア(敵は上空、森に逃げても森ごと焼かれちゃう)

ミリア(怖い、怖い……私も、あとほんの少しで死んじゃう)

ミリア(……本当に? このまま、何もできずに?)

ミリア(っ……違う! カタリナ様達だって、諦めることはしません……!)

ミリア(どうせ死ぬなら……『一矢』は報いて……!)ギリギリ…!



ポラリス「……む?」



――

ミリア特殊判定
↓1コンマ二桁

ミリア、決死の一矢(死地補正判定軟化-15)

★『迅風の剛弓』★
風属性。戦闘時、常時補正+10。
戦闘開始時と敵の耐久値が1になった時、最速で成功率70の奇襲とは異なる特殊攻撃を行う
戦闘開始時:敵のスキル発動を許さず耐久値を1減らす
耐久減少時:成功した場合、敵の逃走判定及び死亡時発動スキルを消滅させ撃破する

コンマ30-15以上で成功

17>15

※基準値を上回った為、決死の一撃!

――


ミリア「――っ、あたれええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」バシュン!


ゴオオオォォォォ!



ポラリス「ほぉ? 我に殺されると理解していながら、抗うのかにんげ……猫か?」

ポラリス「まあよい……」

ポラリス「……!」

ポラリス(ただの矢ではない……これは、風の力か!)バッ!


キィィィィィィン!


ミリア「う……!?」


ポラリス「――だが、天の支配者たる我の前では無意味!」バッ!


神龍宝珠・風「……」キラン!


――


神龍宝珠・風:レベル300

★★『宝珠結界』★★
耐久値3。本体への攻撃を肩代わりする
宝珠の残耐久がある限り、本体へのいかなる攻撃も無効化する


――


ガキィィィィン!



宝珠・風「……」シュゥゥゥゥ…



ミリア(そん、な……全霊の一撃を、あっさりと防がれた……)

ミリア(あれは一体……)

キィィィィィィィン!



ミリア「……!?」




ポラリス「――我が宝珠を傷つける者には、鉄槌を」


宝珠・風「」パリン…

――

★『理の共鳴』★
自身と同属性の攻撃を受けた時、発動
自身の耐久値を0にし、敵に同属性の1劣勢を与える

――


ビュゴオオオォォォォ!


ポラリス「――風に裂かれ、我が威光で消し飛べ……」


ミリア「―――ッ!」



ドドドドドドド!



シュウウゥゥゥゥゥ…



消し炭達「「」」



ポラリス「ふん……やはり、この程度か」

ポラリス「しかし宝珠のこの輝き……我が力も戻りつつあるか」

ポラリス「……」

ポラリス「足りぬな。もっと、もっとだ……!」バサァ!



ヒュオオオォォォォ…



ミリア「う……うぅ……」ズリ…

ミリア(咄嗟に、地面にも風の矢を撃ちこんで、自分から吹き飛んだけど……)

ミリア(それでも、かわしきれなかった……)ズキズキ…

ミリア(爆風に呑まれた両脚は感覚が無いや……)

ミリア(でも……生きて、る……!)

ミリア「う……」ゴソ…

ミリア(万が一の時の……転移の、護符……)

ミリア(私がもっとはやく使えていたら、皆さんも……)ジワ…

ミリア(……駄目、今は……戻らないと……!)

ミリア(猫は、しぶといんです……!)ズリ…!

ミリア(生きて、帰って、報告を……!)ズリ…!

ミリア(フリーデシルト様と、カタリナ様に……!)ズリ…!

ミリア(脚が動かないからって、なんだ……! まだ、手は動く……!)ズリ…!

ミリア(這ってでも……!)サッ…



シュイン!



……


【公国・セレスティアの私室】


アネット「ああ、姫様……」グルグル…

アネット「姫様は、ご無事なのだろうか……」グルグル…

アネット「最近は公国の動きも慌ただしい。よからぬことが起きねばいいが……」グルグル…

シャリオ『……オチツクノダ』

シャリオ『ジークタチガイル。ソレニセレスティアモツヨキムスメダ』

アネット「それはわかっているのだが……」



キィン…!



シャリオ「……!?」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

シャリオのポラリス感知

92>50

※基準値を上回った為、感知!

※これにより……?

――


シャリオ『コノケハイ、マサカ……』

アネット「ど、どうしたのだ?」

シャリオ『……ヤツガ、ポラリスガウゴキハジメタヨウダ』

アネット「……!」

シャリオ『ココカラハハナレテイルガ……』

シャリオ『コレハ、マチガエヨウモナイ。ヤツノハナツヒカリノアメ……』

シャリオ『ソシテ、アノホウジュガクダケチッタトキノチカラダ』

アネット「宝珠が、砕け散る……?」

シャリオ『アア……』

シャリオ『ヤツノハデナカラダヲイロドルホウジュハ、タダノカザリデハナイ』

シャリオ『ソレゾレガヤツノカラダヲマモル、キョウリョクナケッカイヲウミダス』

シャリオ『マトモニブキデタタキワロウニモ、スベテヲワルロウリョクハワレノウロコヲスベテハガスコトノヒデハナイ』

アネット「なんだと……」ゾク…

シャリオ『ダガ……アノホウジュハ、ソレゾレノイロ……タイオウスルゾクセイニキョウメイシ、ミズカラクダケルコトモアル』

シャリオ『ワガイブキハ、ヤツノホウジュスベテニタイオウシ……ソレヲハカイデキタ』

シャリオ『シカシ、ソノトキノキョウメイコウゲキニヨリ、ワレハミヲケズラレ……ソコヲサラニアヤツノヒカリニヤカレタ』

シャリオ『ワズカナジカンデ、ヤツハリュウオウタルワレノコウゲキヲフセグトドウジニ、ワレヲヒンシニオイコンダノダ』

アネット「そんな怪物が、動き始めたというのか……?」

シャリオ『シビレヲキラシタカ、アルイハウゴカザルヲエナクナッタカ……?』

シャリオ『ソレハワカラヌガ……』

シャリオ『――ユウヨガナクナッタノハ、マチガイナイ』

アネット「くそ……どうすれば……」

シャリオ『……』

シャリオ『……ヒトツ、テガナイデモナイ』

アネット「!! 何か、策があるのか?」

シャリオ『ヤツガマダ、コノミヤコデアバレテイナイコトハタシカダ』

シャリオ『スクナクトモ、コノコウコクゼンドヲヤクツモリデハナイナラ……』

シャリオ『イズレカナラズコウコクニヤッテクルデアロウジークトセレスティアタチニ……』

シャリオ『ワレモチカラヲカスコトデ、アルイハヤツニタイコウデキルヨウニナルヤモシレヌ……』

アネット「……しかし、お前ですら一度敗れた相手なのだろう?」

アネット「姫様の想い人であるならば、その力量も確かだろう」

アネット「しかし我々人間から見れば……お前達龍は、超常の存在」

アネット「勝ち目があるとは、とても思えんぞ……?」

シャリオ『……タシカニ、ポラリスノチカラハアマリニモキョウダイ』

シャリオ『ダガ、ワガチカラナラヤツノホウジュヲハカイシ……セレスティアノタテトナルコトモデキル』

アネット「……!」

シャリオ『アトハ、ジークタチガソノウデヲミガイテイレバ……カノウセイハ、アルハズダ』

アネット「……腕を磨いていなかった場合は、どうなる?」

シャリオ『アノモノタチノセイカクカラシテ、ソレハアリエヌ』

シャリオ『ダガ、ソレデモナオポラリスニドドカナカッタバアイ……ワレガヤツヲミチヅレニスルシカナイ』

シャリオ『ナントシテデモ……』

アネット「……」

アネット(……姫様達が、強くなっていれば可能性はある……か)

アネット「……シャリオ」

シャリオ『……ドウシタ?』

アネット「私も、私なりに動こうとは思うのだが……」


……


――

※ジーク達が公国行動時、判定次第で……???

――

――

……


【公国・???】



ポラリス「実に、他愛無い相手だったぞ?」

エルクラッド「……」

ポラリス「……」

エルクラッド「……証明は?」

ポラリス「……何?」

エルクラッド「……あまりに時間が短い……」

エルクラッド「……死体も、持ち帰っておらぬ……」

エルクラッド「本当に、他愛ない相手だったのか……?」

ポラリス「我が威光に焼かれては、持ち帰ることができるような形も残らぬ」

ポラリス「そのようなことは、お前もわかるであろう?」

エルクラッド「……」

エルクラッド「……その宝珠……」

ポラリス「……!」

エルクラッド「……少し、欠けて見えるが……?」

ポラリス「……時が経てばすぐに元に戻る」

エルクラッド「……」

ポラリス「……まだ、我が力を理解できぬというのか」

ポラリス「人間にしては賢い部類かと思っていたが、そうではないのか?」

エルクラッド「……」

ポラリス「……いいだろう。ならば今度は、飛び出てきた虫ではない方を……」


ポラリス「――直接『巣』を叩いてくれよう……!」バサァ!


――『龍星軍』発動――


★★★『龍星軍』★★★
公国領内に敵対国の者が侵入してきた時、発動
判定を行い、敵対国の王都に向けて、北極星の加護を加えた配下を送り込む


ポラリス「――ゆけ!!!」



――



龍星軍特殊判定!

↓1コンマ二桁!

龍星軍戦力(北極星の加護持ち)

01~05:ベビードラゴン軍
06~30:ワイバーン軍
31~70:ワイバーン+サラマンダー軍
71~90:帝龍(再判定)
91~95:帝龍複数(再判定)
96~00:???(滅亡判定)

コンマ30

06~30:ワイバーン軍

※鉄国、因縁の飛竜との再戦

――



極星ワイバーン達「「ガアアアアアアアァァァァァ!!!」」バサァ!



エルクラッド「む……」

ポラリス「ふん、我が加護を与えた飛竜共だ」

ポラリス「我からすれば、こやつらも虫に過ぎないが……」

ポラリス「虫も、我が威光の力を振りかざせば凶器となるであろう……」クハハ…

ポラリス「大公よ、お前達が攻めあぐねている国も、そう遠くない日に……」

ポラリス「再び、滅びの運命を辿るのだ」

ポラリス「公国ではなく、我らの手によってな?」

エルクラッド「……」

ポラリス「帝龍共は変わらず勝手に使うがいい」

ポラリス「種の恥である水帝も、そのまま使い潰して構わぬ」

ポラリス「……ああ、しかし口惜しいな」

ポラリス「これでお前達の戦争が終わってしまったならば……」




ポラリス「――やはり、我が手で世界に更なる争いをもたらすべきか?」



ポラリス「クハハハハハ……!」

エルクラッド「……」



……

――

――

……

【鉄国・王城】



フリーデシルト「そうか……いよいよジーク達が公国に向かうんだね」

森国兵「はっ!」

森国兵「……我らも、全員とまでは参りませんが……」

フリーデシルト「ううん、構わないよ。戦うだけが全てじゃない」

フリーデシルト「こういった情報の共有、協力してくれていることだけでもとてもありがたいことだからね」

森国兵「あ、ありがとうございます……!」

フリーデシルト「さて……それじゃあこっちも作戦をもっと煮詰めないとね」

フリーデシルト「ジーク達が動きやすくなるための陽動部隊の編成は勿論大切だけど……」チラ…

バレット「わかってるぜ父さん。公国が一気にこっちを叩いてくる可能性もあるっていうんだろ?」

バレット「勿論、みんなもわかってくれている。防衛戦の準備も進めてくれているぜ」

バレット「敵が来たら、俺も一発撃ちこんでやる!」

フリーデシルト「バレットには出来れば少し後ろに下がって貰いたいところだけどね……」

バレット「そうはいかないぜ父さん! リアローズ達だって戦っているんだしよ!」

フリーデシルト「やれやれ……」

ベリィ「……この状況では、この子の態度も仕方がないのかもしれません」ハァ…

バレット「おう! 母さんのことも守って見せるからな!」ドン!

ベリィ「……私も、戦えればよかったのですが」

フリーデシルト「気にしない気にしない。それに君にも色々と任せちゃっているし……」

フリーデシルト「そればかりか、今や傭兵達や民まで巻き込んで……」

フリーデシルト「……今度こそ、鉄国を守らないとね……」

フリーデシルト「……そういえば、あの件はどうなっているかな?」

バレット「ああ、あれなら……」


――

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

鉄国防衛網

1魔導ゴーレム

30>13

※基準値を下回った為、各地配備ならず

2毒弓シスター部隊

31>30

※基準値を上回った為、配備完了!

――

鉄国防衛網の判定を取った辺りで今日はここまで
龍星軍は上手く被害が少ない範囲だったのではないでしょうか?

さてもうすぐこのスレも終わりですが、少々ご相談したいことが
次スレ、このままここに建てるべきか以前挙がっていた場所に移動するか?
人もかなり減っていますし、自然消滅の可能性もありますが少しご意見伺いたいです

本日もありがとうございました!





































朝倉未来「出てっていいよ」































































朝倉未来「まぁ俺の勝ち…だね」
















































朝倉未来「寂しくはなるけどね」





















































朝倉未来「相手が悪かった。それだけ。」





























































朝倉未来「いじめはいじめられる奴が悪いって動画でも言ったけどさ。あれ、マジだよね」

























































朝倉未来「ま、取り合えずRIZIN見てよ」










































































朝倉未来「強い奴と強い奴の闘い、そこにあるから」


































































朝倉未来「大晦日もRIZINやってっから。男なら見るでしょ」

























































朝倉未来「今月もあるけどね、RIZIN。見てよ」



























































朝倉未来「俺は出ないんだけどねw」































































朝倉未来「しかし勝っちゃたな。圧勝」





























































朝倉未来「俺思ったよ。やっぱ強い奴と闘う方が楽しいわ。逃げるのとか無理」




























































朝倉未来「YouTubeも好調。俺のやつの登録者数知ってる?すごいよ」





























































朝倉未来「200万人。お前じゃ無理だよね」





































































朝倉未来「じゃーな。戻ってくんなよ負け犬君。俺の勝ち」










































































朝倉未来「朝倉未来のYouTubeチャンネル登録よろしく!」



























このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 01:09:33   ID: S:ZuTqSb

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