設計者「安価で平和に町を作るよ」 (261)

王「設計者よ。どこかに町を作って参れ」

王「そなたには王国軍基地の設計を依頼したが、軍部との都合が合わずしばらく始められそうにない」

王「しかし待たせたままではその才能が勿体ない」

王「そこで、そなたに開拓の一部を委託することにした。良いな?」

設計者「ええ」



設計者「僕は設計者。紹介にあずかった通り、王国軍基地の設計予定者だ」

設計者「以前は王都で都市計画の仕事をしていたから、計画者と呼ばれていたよ」

設計者「でも、今回の仕事は開拓!」

設計者「何もない土地に一から町を作り上げる仕事だ」

設計者「都市計画と勝手は違うけれど、初めてじゃないから、何も問題ないね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1591173292

秘書「どこかに、と王様はおっしゃられたので?」

設計者「そうだけど、使者さんからもらった候補地のリストならあるよ」

秘書「安心しました」

秘書「しかしながら設計者様。開拓には多くの場合ノルマが設定されていますはずでございますが」

設計者「いや、ノルマの指示も無かった」

設計者「でもそうだな……自分でルールを決めてもいいかもしれないね」

設計者「よし! 今回の開拓は軍事力を育てるのは無しにしよう」

秘書「軍事に関する計画は、王国軍基地の設計まで取っておくのですね」

設計者「この間の湾岸での町作りでも、全力で要塞を作ってしまったからさ」

設計者「今回くらいは息抜きということでね」

※備考
『兵士』『防衛設備』の類の安価はNGではありませんが、防衛力は上がりません。
防衛力が必要になる外的脅威は発生しませんのでご安心ください。


前回(魔法編)→開拓者「安価と魔法で町を作ります」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590055886/)
主人公初登場回(湖畔&湾岸編)→開拓者達「安価で素敵な町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486966618/)

他の回は前回のラストに貼ったリンクから読めます

ペラペラ

設計者「ページが多いなぁ」

設計者「人間、選択肢が多すぎると決められないものなんだよ」

設計者「そうだ。秘書、候補地を絞ってよ。冊子の何ページ目がいい?」

秘書「わ、わたくしが決めるのですか?」


そのページに記載されていた開拓候補地は


1.暖かい地方
2.涼しい地方

安価↓1



A.どちらかというと湿った気候
B.どちらかというと渇いた気候

安価↓2



あ.沿岸部
い.内陸部

安価↓3

秘書「では、このページでいかがでしょうか」

設計者「最後のページか。涼しく渇いた内陸の開拓地……」

設計者「どれも中々厳しい土地だね」

設計者「温暖な気候、降雨量、海岸もしくは河岸、それが人間が住むのに最も適した土地なんだけれど……すべて当てはまらない」

秘書「申し訳ございません。ページを変えましょうか」

設計者「その必要はないよ。困難な土地だからこそ開拓が必要なんだ」


・山岳
 山脈中に位置する台地。標高は3000mを超えており、空気が薄く日差しが強い。

・塩湖
 岸には塩が堆積し、人が泳げば強い浮力を得られ、鏡のように空を映す浅瀬も存在する塩湖群。その周辺の平野。

・強風平野
 凄まじい強風が吹き荒れ、草も疎らにしか生えていない嵐の大地。

・凍原
 常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。


設計者「さて、この中から選ぶわけだけど……」

設計者「どこを選んでも厄介な気候だけど」

設計者「逆に言えば、現地の人と揉める心配は少ないということだ」


1.山岳
2.塩湖
3.強風平野
4.凍原

↓1から、2票先取したもの

設計者「凍原に決めた」

設計者「王国の栄えている地域からは……かなり遠いな」

設計者「こんな気候だから仕方ないか」

秘書「それでは、開拓の準備を進めてまいります」

設計者「よろしく。あと、計画の方の準備もね」

秘書「調査書と開拓団の件ですね。承りました」



設計者「溶け残った雪の白と、わずかなコケの緑」

設計者「あとは砂利と石しかない」

設計者「平地と丘陵がどこまでも続く」

設計者「いわゆるツンドラ地帯だ」

設計者「どうしようか。漁業もできないし、砂漠や雪原の方がまだやりやすいぞ……」

設計者「今回の僕には秘策がある」

設計者「前回の開拓の反省を生かして、自由な町作りのための新制度を計画してきたんだ」


プラン1.開拓地ランクシステム

設計者「開拓地が発展するとランクが上がる」

設計者「そのランクの度合いに応じてインフラ整備が進むように、前もって各所に手配しておいたんだ」

設計者「もちろん僕の手でインフラ整備を行えば、ランク相応のそれよりも優れたものになる」

設計者「ただし寒すぎる土地や雨の少なすぎる土地では、一部のインフラが使えないという懸念がある……この凍原とかね」


プラン2.調査書システム

設計者「秘書に依頼して、開拓予定地の近隣に住む村人の主な農作物、そして地下資源を調べてもらっておいた」

設計者「作物を指定せずに農業を振興すると、農民はその土地で元々育てていた作物を育てる」

設計者「また、地下資源の種類と量を見て、鉱業を行うべきかどうかを判断できる」

設計者「無人の土地や農業を行っていない土地では、何の作物が適しているかわからないのが難点……この凍原のようにね」


プラン3.開拓団システム

設計者「開拓前にいろいろな職種の人を集めてチームを作っておいた」

設計者「彼らがいるから、施設に応じた労働者教育を行わなくても、何かの職業がいなくて困ることはない」

設計者「ただし開拓が終わると僕らとともに町を去る」

設計者「その後は……他の町から必要な職種の人が移り住んでくるんじゃないかな」


設計者「以上。これが僕の都市計画術さ」

設計者「この凍原では半分くらい使えないけれどね!」

秘書「調査報告書でございます」

設計者「ありがとう」

設計者「でも、案の定……」

・主要農作物……無し

秘書「農業を行っている現地住民は存在しませんでした」

設計者「そもそも誰か住んでるの?」

秘書「トナカイを放牧している先住民がおりました。開拓地からは離れていましたが」

設計者「なるほど。で、地下資源だけど」

・主要地下資源……不明

設計者「これはどうして?」

秘書「都市から遠すぎて、最新型の地質調査機器を運べなかったためです」

秘書「出来る限り調査を試みたものの、凍土層が厚く歯が立たなかったと報告を受けています」

設計者「なんて無意味な報告書なんだ……」

1週目

称号:生命を拒む荒野
ランク:集落

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・労働者……特別な技術や知識を持たないが、熱心に働く。

●その他
・農業と鉱業を育てるのは簡単ではない。

●ステータス
一次産業Lv.0
二次産業Lv.0
三次産業Lv.0



開拓団農家「ここを開拓するって、何かの罰か?」

開拓団医者「すぐに引き返しましょう」

設計者「駄目だ。一度やると決めた以上、簡単に覆しちゃいけない」

設計者「君たちも、開拓は困難の連続だと分かっていて応募してきたんじゃないのか?」

労働者「こんなに絶望的な環境だとは誰も思わないだろ!」

開拓団配管工「おーい、川を見つけたぞ!」

設計者「グッジョブ! そこに町を作るのがベターだね」

開拓団配管工「でも完全に凍ってたぞ」

労働者「嘘だろ……」

開拓団建築士「一応、住むための小屋は作った」

労働者「やべえ、毛布かぶっても寒い」


ランク:集落

交通……川に沿った道なき道

水道……氷を溶かす

医療……近隣の町へ搬送(遠い)

廃棄物……ゴミ置き場

公共サービス……まだ無い


設計者「まあ、最初はこんなものだ。集落というか開拓団が住む準備をしただけだし」

開拓団事務員「今後の方針を聞かせていただけませんか?」

設計者「町を作るなら、何かの産業を育てないといけない」

設計者「産業が生まれたら交通の便をよくする必要が出てくる」

設計者「王国の大きな町がある辺りからは遠すぎるし、船も使えない。鉄道を敷くことになるね」


設計者「僕は施設の設計が得意だ。僕の書いた仕様書に従えば、週に三件の建築が可能だ」

設計者「開拓者には二件が限界だね」

設計者「一次産業か二次産業がLv.2まで育つと、ランクが上がってインフラが整う」

設計者「今後どんな町にするかを考えつつ、施設を作っていこう」


安価↓1、2、3 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

設計者「設計図は、これで大丈夫かな」

開拓団メカニック「暖炉っすか」

設計者「まずは暖を取らないと。できるだけ少ない材料で作れる暖炉を設計してみた」

設計者「燃料は石炭だから限りがあるけど、多めに運んできたからしばらくは持つと思う」

開拓団メカニック「おおっ、こいつを量産すればいいんすね!」

設計者「事故につながるから、設計図通りに正しく作るんだよ」


労働者「お、終わる気がしない」

開拓団工員「木々がないから、広大さを余計に感じてしまうな」

設計者「皆、柵の設置は順調?」

労働者「こんな柵なくても、誰も来ないでしょう!」

設計者「いや、先住民がいるんだ。トナカイを遊牧して暮らしてる」

設計者「ここからは遠いと聞いてるけど、間違って開拓地に入ってこられるとお互いに困るからさ」

開拓団農家「柵の内側に農作物を植えて育てるんだよな。でも氷点下の土に何を植えるんだ」

設計者「この環境では農作物は育たない。夏はどうか分からないけど」

開拓団農家「じゃあ何を植えるってんだ」

設計者「野草だよ」


●開拓地
・ハナゴケ栽培地……町になる予定の区域に緑を増やす。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.1


設計者「先住民に学ぼう」

設計者「彼らはトナカイを育てているからこそ、この厳しい土地で生きていくことができるんだ」

開拓団飼育員「牛と馬と羊の役目をトナカイだけで全部まかなうんですね」

設計者「ミルクを飲んでみたけど……濃厚で、慣れない後味がする」

設計者「僕は人に何かを指導した経験がほとんどない」

設計者「だから、労働者教育は君に任せるよ」

開拓団教師「設計者さんの方針に従って、講習会を開けばいいんですね?」

設計者「うん。今週使ってほしい教本は……これとこれかな」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「極寒地サバイバルの講習会は、超満員だった」

設計者「まあ、知らないと死ぬからね……僕も教本を読んでおこう」

設計者「なるほど、まずは何が何でも体温の維持……焚火、洞窟、おやつ、動きを止めてはいけないが汗をかいてもいけない……」


●住民
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員……大規模建築や道路、橋などの大がかりな工事現場で働く。

●ステータス
第二次産業Lv.1


労働者A「もう何も怖くない!」

労働者B「バカ。何を怖がればいいかを学んだんだろ」

労働者C「氷を食べたら駄目だったのか。海水と同じだな」


開拓団建築士「建築の人手が増えて助かるよ」

土木作業員「どんどん建てないと凍えちまいますから!」

開拓団医者「都市に住んでいるときは土木の仕事を下に見ていたが……」

労働者「俺たち間違ってたな……道路も家も、誰かが作らないと町は成り立たないよな」

秘書「やはり、苦戦しておりますね」

計画者「まあね……町を作る準備だけで一週間使ってしまった」

計画者「物資も人員も潤沢ではあるけど、もっとペースを上げたい」

計画者「秘書。王都にお使いを頼みたいんだけど」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「この凍原でも育つ農作物を調べて欲しいんだ」

秘書「失礼ながら……存在しないと思いますが」

設計者「品種改良技術は日進月歩だ。世界のどこかにはあるかもしれない」

秘書「そうですね。失礼いたしました」

秘書「学問の都で研究者を訪ねてみます」

設計者「よろしく頼んだよ」



1週目結果

称号:生命を拒む荒野 → 荒野に挑む人間と生き物たち

~住民の声~
労働者「ホワイトアウトのリスクが少ないのがせめてもの救いだな」
土木作業員「土が冷てえ……基礎工事も大変だ」

~来訪者の声~
無し

2週目

称号:荒野に挑む人間と生き物たち
ランク:集落

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・ハナゴケ栽培地……町になる予定の区域に緑を増やす。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員……大規模建築や道路、橋などの大がかりな工事現場で働く。

●その他
・農業と鉱業を育てるのは簡単ではない。
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.1
第二次産業Lv.1
第三次産業Lv.0



博士「オホン。それは無理だね」

秘書「やはりそうでしたか……」

博士「雪に耐える品種ならともかく、年中凍り付いた土地ではね」

博士「どうしてもと言うなら、鋼鉄の都を訪れてみたまえオホン」

博士「魔法を使い、不可能とされた品種改良に成功した町だね」

博士「ただしそれは研究所の培養器の中でしか育たないね。オホン。魔法を使った弊害だね」

秘書「なるほど……培養器ですか」

博士「寒冷地での品種改良……オホン、機会があれば取り組んでみたいものだね」

秘書「遺伝工学の権威に話を伺ってきました」

設計者「どうだって?」

秘書「かくかくしかじか」

設計者「……ああ、そうか。直接土を耕して植えようとするからいけないんだ」

設計者「培養器の設計は植物学の知識も要るし、すごく難しそうだ……植木鉢じゃ駄目かな」

秘書「植木鉢の土も凍るのではありませんか?」

設計者「今週分の建築を指示しようか」

設計者「土木作業員もいるし、滞りなく作業してくれると思う」


安価↓1、2、3 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

設計者「川があるなら水運ができる。そのためにカヌーを設計して船着き場を作ってもらおうとしたけど……」

土木作業員「駄目だな。分厚い氷が張ってる状態で工事はできない」

設計者「季節が変われば役に立つのは間違いない……」

労働者「カヌーをトナカイに引かせてみたらいい感じで進めるぞ」

設計者「危ない! 船底が壊れる!」



設計者「この形だと凹面鏡が要るけど、流石に準備はしてきてなかったな……」

開拓団科学者「何の設計図を書いているんですか?」

設計者「集光装置だよ。幸い日は出ていることが多いから、日光の熱を利用しようと思ったんだ」

開拓団科学者「太陽炉ですね」

設計者「そう、それ。川の氷を融かすのに使えれば、燃料の節約になる」

開拓団科学者「平面鏡で作ってみますか。効率は落ちますが」

設計者「そうするしかないか」

設計者「あと、日光を活かすとしたら、こうかな」

開拓団農家「こりゃなんだ?」

設計者「壁を厚く、床を高くして、ドアは二重。断熱性を入念に確保した」

設計者「天井は二重ガラスにして日光を取り入れるようにした」

設計者「計算上、中は氷点下を下回らないはず」

開拓団農家「もしかして、温室か?」

設計者「よく分かったね。でも温室というほど暖かくもないよ」

設計者「植物の工場……栽培室と呼ぼうか」

開拓団農家「今度こそ農作物が育てられるな!」

設計者「小規模だけれどね。天井が低いから背の高い植物は育てられないし」

開拓団農家「中も寒いとなると、結局小麦や米は無理だな」

設計者「小麦は寒さに強いほうじゃなかった?」

開拓団農家「米に比べりゃそうだが限度はある」

開拓団農家「穀物を育てるなら、アワ、ヒエ、ライ麦が寒さに強いといわれてる」

設計者「うわ、美味しくなさそう」

開拓団農家「野菜ならほうれん草、カブ、玉ねぎ。果物ならベリー類だな」

設計者「とりあえず、できるだけ試してみてよ。一種でも上手くいけば御の字だ」

★ランクアップ★

集落 → 村


設計者「家が増えて、わずかだけれど農業と畜産業が生まれた」

設計者「第一次産業Lv.2を達成。開拓地のランクが村になった」

秘書「おめでとうございます」

設計者「目標は町を作る。そして鉄道を通すことだ。まだまだだね」

秘書「次のランクアップ条件は、産業Lv.4の達成となっております」

土木作業員「いくつか深めの穴を掘ったぞ。汚いものはここに捨ててくれ」

労働者A「ここの土で、有機物を分解できんのかな……」

開拓団農家「活動してる微生物もいるはずだ。もちろん少ないが」

労働者B「焼いて処分した方がいいんじゃないか?」


開拓団医者「建屋を一件いただき、診療所を開設しました」

労働者「まだ病気しても一安心とはいかないな……ここも寒いし」


設計者「青年団を組織した」

労働者「全員参加かよ」

設計者「要するに、火事が起きたり揉め事があったりしたときは、動ける人が動いて解決しようという取り決めだ」

設計者「パトロールが必要な時は、当番制にするよ」


ランク:村

交通……川に沿った道なき道+村の中の小道

水道……氷を溶かす+肥溜め

医療……診療所

廃棄物……焼却炉

公共サービス……青年団

●開拓地
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・栽培室……寒さに強い農作物を試験的に栽培している。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。

●ステータス
第一次産業Lv.2


設計者「太陽炉は、量産するか、大型のものを作れば、使い道の幅が広がるかもしれない……」

開拓団工員「反射板を曲げる機材を用意しておくか」

開拓団教師「設計者さん、今週の教本はどうしますか?」

設計者「まだ専門職は土木作業員しかいなかったか。じゃあ……」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「今回は魚釣りの本と、地衣類の図鑑だ」

開拓団教師「とことん環境を利用しようという構えですね」

設計者「ここに合った町を作らないと、ここに町を作る意味がないからね」


●住民
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。


釣り人A「鮭だー」

釣り人B「鮭ってこんな川にいるのか?」

釣り人A「さあ?」

釣り人B「じゃ、これ鮭じゃないんじゃねーの」

釣り人A「なんだこの魚」

研究家A「うーむ、我慢すれば食えなくもない……」

労働者「うえっぷ! なんてもの食わすんだ!」

研究家B「お茶にしてみたぞ」

労働者「ぺっ! うっすら変な風味のお湯!」

研究家C「この色……染め物に使えるかもしれない!」

労働者「この布、汚れてるけど雑巾か?」

労働者「……使い道合ってるのか?」

研究家A「四季林では地衣類が珍味だとか」

研究家B「山岳では地衣類をお茶にするって図鑑に書かれてた」

研究家C「低木林の沿岸部の地衣類は染料に使う」

労働者「ここは凍原だぞ」


設計者「謎魚と謎サラダと謎茶じゃ産業は育たないか……」

釣り人「そもそも漁獲量が少ないからな。氷が解ければもっと釣れる」

労働者「マヨネーズと胡椒をかけたら何とか食えるようになった」

設計者「地衣類図鑑の利用法のページを見たら、食べれる種類もあるにはあるようだけど」

設計者「美味しさに差があるのは野草やキノコと一緒か」

秘書「農業はなかなかうまくいかないようですね」

設計者「当然だよ。長い歴史の中で、先住民も、何度も農業を試したことがあるに違いない」

設計者「そんな難題に挑んでいるんだ。一朝一夕にはいかないよ」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「秘書。先週訪ねた、品種改良の専門家に再度面会してきてくれないかな」

秘書「もう一度ですか?」

設計者「彼に開拓地に来てもらって、品種改良してもらおうと考えているんだ」

秘書「分かりました」

秘書「先方も、寒冷地での品種改良に興味がおありのようでしたので、良い返事がいただけるかと思います」



2週目結果

称号:荒野に挑む人間と生き物たち → 凍ってさえいなければの村

~住民の声~
釣り人「地衣類を餌にしてみたが……釣れないなぁ」
労働者「肥料にもならないし、排泄物は焼くか遠くに捨てるかした方がいいな……」

~来訪者の声~
無し

2週目

称号:凍ってさえいなければの村
ランク:村

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・ハナゴケ栽培地……町になる予定の区域に緑を増やす。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・栽培室……寒さに強い農作物を試験的に栽培している。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員……大規模建築や道路、橋などの大がかりな工事現場で働く。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。

●その他
・農業と鉱業を育てるのは簡単ではない。
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.2
第二次産業Lv.1
第三次産業Lv.0



博士「オホン。それは無理だね」

秘書「そこを何とか、考えていただけませんでしょうか」

博士「凍土でも育てられる品種を作るとしても、凍土では作らないね」

博士「まずは、オホン、涼しい気候の土地で栽培して、低温への抵抗力が高い性質の株を選ぶという方法が一般的だね」

博士「どうしてもと言うなら、鋼鉄の都を訪れてみたまえオホン」

秘書「魔法による品種改良ならば可能性がある、と」

博士「ただし、私は詳しくないのだが……オホン、魔力の得られない土地では難しいと聞くね」

秘書「なるほど……参考になりました。お話ありがとうございました」

博士「オホン、役に立てずすまないね」


※雪山の町はまだできていません

秘書「良い返事はいただけませんでした……」

設計者「そうか……。この小さい栽培所だけで品種改良を頼むのは無茶だったかもしれない」

設計者「こんな時、開拓者たちだったらどうしたかな……」

設計者「僕にできるのは、建物を設計したり、頭を使うことだけだ……」

秘書「十分ではありませんか?」

秘書「設計者様は、設計者様の強みを活かせばいいのです」

設計者「うん。少し考えてみるよ」


設計者「意見を聞きたいんだけど、実際、魔法で品種改良ってどう?」

開拓団魔法使い「植物の性質をいじるわけですから、魔法でも簡単にはできませんよ」

設計者「たしかに、予期しない性質も付加されそうで怖いね」

設計者「トライ&エラーの連続……そこは普通の品種改良と一緒かな」

開拓団魔法使い「しかし、氷点下の土地で農作物を育てるなんて、マナタケを育てるくらい無謀でしょう?」

設計者「その例えはよくわからないけど」

開拓団魔女「魔界で農業をするくらい無理よ。諦めた方がいいわ、代表さん」

設計者「ああ、それは無理そうだ……」

開拓団魔法使い「その例えは分かるんですか?」

設計者「秘書の帰りが早かったから、週末少し時間が余ってるな」

設計者「やっぱり、農業を何とかしたい……」


1.栽培室を大きくする
2.魔法に手を出してみる
3.一旦考えを切り替える(建築ターンが1回増える)

↓1選択

設計者「いや、僕は設計者だ」

設計者「設計で立ち向かうしかない……この逆境に!」

設計者「単純な話だ。栽培室の中で、寒さに強い植物の生存が可能だと分かったのなら、栽培室を大きくすればいい!」

設計者「問題は温度管理だ。太陽光じゃ足りない。火を焚いて、金属板からの放射熱で内部を温めよう」

設計者「昼間は太陽炉も使える……! だったらここの構造はこうして……」


●開拓地
・栽培棟……寒さに強い農作物を試験的に栽培している。中は常に0℃を下回らない。

●ステータス
第一次産業Lv.3


労働者「これで植木鉢全部か。栽培棟に移し終わったぞ」

設計者「全種類生きてる?」

開拓団農家「アワが耐えられなかったみたいだ。他は今のところ枯れてないな」

設計者「よしよし、いい調子だ」

設計者「普通の農地よりはまだ狭いけど、生産量の増加が見込める」

設計者「自給率100%にはほど遠いけどね」

設計者「さて、今週の建築だけど」

設計者「今ある施設の増築や内装の改良をすると、施設のレベルが上がる」

設計者「僕は設計が得意だから、最大で4段階まで上げることができる」

設計者「まあ、あまり4段階目までは上げることはないんだけどね」

設計者「下手すると他の施設の仕事を奪ってしまって、町のバランスが崩れるから」


安価↓1、2、3 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

設計者「栽培棟と同じ仕組みを使って、発酵蔵を建ててみた」

研究家「ならば、地衣茶と染料を」

労働者「やめてくれ」

釣り人「魚が長持ちするように発酵させてみるか」

労働者「すげー臭くなりそう」


ハスキー「バウッ」

サモエド「……」

開拓団飼育員「元気なそり犬たちです」

設計者「ハスキー犬とサモエド犬だね」

設計者「ハスキーだけで良かったんじゃない?」

開拓団飼育員「サモエド、可愛いじゃないですか。穏やかな笑みを浮かべていますよ」

●開拓地
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。
・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。

●ステータス
第二次産業Lv.2


労働者A「食料と燃料が届いたぞ!!」

労働者B「川の氷が割れやしないかと冷や冷やした」

開拓団飼育員「犬ぞりで川を上る計画は大成功ですね」

設計者「氷が解けたらカヌーが使える。氷が張っていたら犬ぞりが使える」

設計者「氷が薄く張った時期は……犬ぞりで陸路を進むには雪が少ないな」

設計者「物資を多めに蓄えてしのぐしかないか」

設計者「職業も、施設と同じようにさらに専門的な教育によってレベルを上げることができる」

設計者「僕は労働者教育を不得手としているけれど、開拓団に教師がいるから、3段階まで上げられる」

設計者「知り合いの指導者と呼ばれてる女性は、4段階まで教育することができるらしい」

設計者「彼女が求職者に設計と都市計画を最大まで教え込んだらどうなるんだろう……。まさか僕を超えたりしないよな……」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「僕たち開拓団がここを離れても食料に困ることがないようにしよう」

設計者「今週の講習テーマは狩猟と養殖だ」

開拓団教師「狩猟はともかく、養殖は可能なんでしょうか?」

設計者「やってみないと分からないままだよ」


ハンター「……」

設計者「何かいた?」

ハンター「あの丘を越えてみようか」


ハンター「……」

設計者「何かいた?」

ハンター「もう一つ丘を越えてみようか」


ハンター「……」

設計者「野生動物が見当たらない」

ハンター「足跡やフンから、ウサギやヘラジカ、キツネ、オオカミ、クマがいるのは分かってるんだが……」

設計者「肉食動物が多いな。しかも寒冷地の哺乳類は体が大きくなる傾向がある……」

設計者「……町の防衛力を上げないと!」

ハンター「必要ない。この通り、滅多に遭遇しないし、柵がある」

設計者「でも、柵を壊されない?」

ハンター「よほど飢えていない限り、野生動物が進んで人間に接触することはない」

●住民
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。

●ステータス
第一次産業Lv.4


養殖者「鮭もどきは籠の中で元気に泳いでいるぞ」

設計者「うん、養殖ってこういうことじゃないよね」

養殖者「川が凍っていて養殖場は作れない。大きな水槽も用意できてない」

養殖者「しかも水槽だと水温調節が難しいんだよ」

設計者「太陽炉でどうにかならない?」

養殖者「煮魚にする気か」

★ランクアップ★

村 → 田舎町


設計者「そうこうしている間に、開拓団の力で石畳の道ができた」

設計者「産業も、見込み値だけど第一次産業Lv.4を達成」

設計者「大きな町に近くて、普通の農業や漁業ができる地域なら、他の町に食糧を売れるくらいの生産量になる値だ」

設計者「これで開拓地のランクが田舎町になった」

秘書「おめでとうございます」

秘書「町へのランクアップ条件は、二種類の産業レベルがLv.5を達成することですが……」

設計者「……見込み値だけ提示して町を名乗るのは難しいだろうね」

設計者「開拓地ランクシステム、失敗か……」

秘書「いいえ、他の開拓地であれば十分に通用する制度です!」

開拓団教師「学校を開校しました!」

労働者「俺、小学校中退なんだ。親がいろいろあってな」

開拓団魔女「人間の知識……興味深いわ」

開拓団数学者「ボクは教育を受けるべき年齢ですから。先生、まずは初歩的な代数幾何学からでいいですか」

開拓団教師「生徒数は三人……」

設計者「開拓に子供を連れてこれる環境じゃないしね」


開拓団事務員「燃えないゴミは広場で回収いたします」

ハンター「獣の骨は燃やしていいのか?」

土木作業員「折れた釘と割れた鉄骨置いてくぞ」


開拓団事務員「廃水の汲み取り回収サービスも始めました」

労働者「ここの家の廃水だけ死ぬほど臭せぇ……」

ハンター「魚の血と内臓が入ってるからじゃないか?」

釣り人「あなたが獲ってきた動物の腸でしょ?」


開拓団飼育員「金属のゴミは再利用できる町に持っていけばいいんだね?」

土木作業員「ゴミが刺さらないように気をつけろよ」

設計者「田舎町になると、他の町への道路整備の必要があったけれど」

設計者「幸い、犬ぞりがあったおかげで何とかなった」


ランク:田舎町

交通……犬ぞり+石畳の道路

水道……氷を融かす+廃水汲み取り回収

医療……診療所

廃棄物……焼却炉+ゴミ分別

公共サービス……学校(初等・中等)・青年団

秘書「今週は順調でしたね」

設計者「そうかな。農業や養殖が上手くいかなければ、最悪、産業Lvが下がるなんてこともありえるよ」

設計者「気を抜くには早すぎるね」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「ねえ、犬ぞりが使えるようになったってことは、開拓前に断念した地質調査ができるんじゃないかな?」

秘書「ええ、わたくしも同感です。しかし、川の氷が重機の重さに耐えられるでしょうか」

設計者「それは確かに考えられる」

設計者「その懸念も含めて専門家に相談してきてよ」

秘書「承りました」



3週目結果

称号:凍ってさえいなければの村 → 試行錯誤の食卓

~住民の声~
労働者「トナカイヨーグルトでも作ってみるか」
開拓団環境学者「水道が通せないのは厳しいですね」

~来訪者の声~
無し

>>58 は3週目でした

4週目

称号:試行錯誤の食卓
ランク:田舎町

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・ハナゴケ栽培地……町になる予定の区域に緑を増やす。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・栽培棟……寒さに強い農作物を試験的に栽培している。中は常に0℃を下回らない。
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。
・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員……大規模建築や道路、橋などの大がかりな工事現場で働く。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。

●その他
・農業と鉱業を育てるのは簡単ではない。
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.4
第二次産業Lv.2
第三次産業Lv.0



地質調査技師「ああ.。いいとも」

地質調査技師「氷の厚さ? そんなの、予備の機材で確かめながら進めばいいのさ」


秘書「二つ返事で引き受けていただけました」

設計者「そんなにあっさり? 品種改良は渋られたのに」

秘書「先方は興味津々といった様子でした」

設計者「前々から興味があったけど、調べに行くための手段がなかった、といったところかな?」

地質調査技師「サンプルは無事に採取できた」

地質調査技師「オイルが凍結しないか、地盤が硬すぎないかが不安だったが、案外なんともなかった」

地質調査技師「あとは分析待ちだな。今週末には届けられるぞ」

設計者「ありがとう。結果が楽しみだよ」

地質調査技師「サンプル見て一つだけ分かったんだが、石油があるぞ」

設計者「石油! 王国ではまだ貴重な資源の!」

地質調査技師「まだ量は分からんがな」

地質調査技師「前々から、ここにはいい資源がありそうだと思ってたんだ」

設計者「細々と農作物を栽培できたとして、ここに住むのを選ぶ理由はあんまりない」

設計者「その点、地下資源が見つかれば、町がこの地にある妥当性が生まれる」

設計者「本当に調査結果が楽しみだよ」


安価↓1、2、3 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

設計者「結果が出るまでは、引き続き生活基盤の安定化に力を入れよう」


養殖者「鮭もどきが水槽の中で元気に泳いでいるぞ」

設計者「産卵はした?」

養殖者「いや。人工孵化に挑戦するしかないな」

養殖者「なあ、もっと水槽を増やせなかったのか? これじゃ大した数は飼育できないぞ」

設計者「今の設備でこれ以上広くするのは簡単じゃないよ」


開拓団職人「毛皮の加工場を作ってもらった。今後はここで毛皮を買い取ろう」

ハンター「ちょうどいい。毛皮が余ってたんだ」

開拓団職人「近いうちにコートの販売を始める。どうぞよろしく」


設計者「毛皮の買い取りと毛皮の防寒具の普及で、狩りに行く人の数が増えた」

●開拓地
・養殖棟……捕獲した魚を温かな部屋の水槽で飼育している。養殖場としては手狭で養殖の役目は果たせていない。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。

●ステータス
第一次産業Lv.5
第二次産業Lv.3
第三次産業Lv.1


開拓団スタッフ「レストランChief Luisへようこそお越しくださいました」

労働者「店名が地衣類」

開拓団スタッフ「コケティッシュな創作料理をお楽しみください」

開拓団スタッフ「本日はこけら落としを記念した特別コースをご提供しております」

労働者「コケコケうるさいな……特別コースってどんなの?」

開拓団スタッフ「前菜の乳酸発酵コケサラダでございます」

労働者「うぉえっ!! 酸っぱい分、普通の地衣類サラダより不味い!」

開拓団スタッフ「お口直しに赤ワインをどうぞ」

労働者「ああ、ありがとう……ブフォッ!! 何か入ってるぞ……」

開拓団スタッフ「ブドウの絞り汁にみじん切りにした地衣類を入れ一晩漬け込む、独自の製法でございます」

労働者「アルコール発酵すらしてねぇのかよ!」

開拓団スタッフ「大変失礼いたしました! メインディッシュのトナカイチーズ、一口だけでも召し上がっていただければ……!」

労働者「本当に一口分しかねぇ!」

開拓団スタッフ「一日に作れる量がごく少量でございまして……」


設計者「いつか美味しい創作料理が出てくるといいな……」

開拓団教師「今回は採掘と製錬の教本でいいですか?」

設計者「えっ、もう決まってるの」

開拓団教師「前もって準備した方がいいと思いまして。それでは私は教室に」

設計者「待つんだ、勝手に話を進めないで」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「分かったよ、労働者に採掘の専門知識を教えていいよ」

開拓団教師「はい。それでは行ってきます」

設計者「待った。製錬の教本は置いていくんだ」

設計者「今回はこのファッションの本を使ってほしい」

設計者「見つかる地下資源が金属資源とは限らないからね」

設計者「確実に、この土地ならではの産業を生み出していくよ」


●住民
・ファッションデザイナー……防寒具にデザイン性をプラスする。
・鉱山労働者……掘る。


労働者男「おっ、それ今売り出し中の細見え毛皮コーデってやつ?」

ハンター女「便利よ。どこかに引っかかったりしにくいし。あなたのその靴もかっこいいね」

労働者男「これの良さが分かるか。オオカミの脚がモデルでさ。ワイルドだろ?」


鉱山労働者「掘る」

設計者「とりあえず調査結果を待とうか」

鉱山労働者「早く掘りたい」

鉱山労働者「ここ掘る」

設計者「ど、道路を掘らないで! 川の氷を掘ってきてよ」

鉱山労働者「川、掘る」

設計者「掘りすぎて落ちないようにね」

地質学者「ちょっと、このサンプル間違ってない!?」


地質調査技師「はぁ!? この分析結果間違ってるだろ!?」


地質調査技師「申し訳ないな……どうやら調査サンプルに別のサンプルが大量に混ざってしまったようだ」

設計者「しっかりしてもらわないと困るよ。開拓の時間は有限なんだから」

地質調査技師「どこで混入したんだろうなぁ……俺にも、分析を頼んだ地質学者にも、心当たりが全くない」

設計者「……一応、その間違った分析結果見せてよ」

・主要地下資源……石炭(超大量)・石油(超大量)・リン(超大量)

 鉄(大量)・鉛(大量)・錫(大量)・亜鉛(大量)・コバルト(大量)・ニッケル(大量)・アルミニウム(大量)・タングステン(大量)

 金(中量)・銀(中量)・銅(中量)・プラチナ(中量)・水銀(中量)・エメラルド(中量)・トパーズ(中量)

 ダイヤモンド(少量)・ウラン(少量)


設計者「ありえない、この報告書は間違っている!」

地質調査技師「だよな。パッと思いつく限りで、載ってない金属資源はリチウムくらいか?」

設計者「他のサンプルが混ざったという見立ては正しいと思う」

地質調査技師「でもさっきな、念のためもう一度いくつかサンプルを取ってみたんだ。ほれ」

設計者「……サンプルのこの辺り、金色に光ってない?」

地質調査技師「ここの色違う部分が分かるか? ダイヤモンドの原石だ」

設計者「つまり分析結果は本物ってことかい?」

地質調査技師「ははは。そんな馬鹿な」

設計者「だったら、正しい地下資源はこうだね?」


・主要地下資源……金(極微量)・ダイヤモンド(極微量)


設計者「まあ、これでも掘る価値はあるかもしれないな」

地質調査技師「極微量かどうかは分からないが、こちらのほうが現実的だ」


地質調査技師「ああ、一つ注意がある」

地質調査技師「一つの鉱山で地下資源が全部採れるわけじゃないからな」

地質調査技師「金鉱山の副産物で銀が採れたり、銅と一緒に錫やニッケルが採れることもあるが、絶対に出るとは限らない」

設計者「なるほど。ターゲットを絞って採掘する必要があるんだね?」

地質調査技師「でないと採算が取れないからな」


地質調査技師「じゃあな、俺はこのサンプルをまた届けてくる」

設計者「今度は他のサンプルが混入しないように気を付けてよ」

設計者「ふう、焦った」

秘書「これは……あり得ない調査結果ですね」

設計者「秘書もそう思うよね」

鉱山労働者「おーい。さっき見つけた崖を掘ってみたら、銅鉱石があったぞ」

設計者「勝手に掘らないでよ」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「秘書。資源の採掘、製錬に強い世界的企業の協力が得たい」

秘書「……!? つまり設計者様はこの報告書を信じたのですか?」

設計者「流石にあの報告書は盛りすぎだ」

設計者「でも、少なくとも開拓地の近くに、石油、金、ダイヤモンドがあることは分かった」

設計者「そして、地下資源があるのはこの辺りだけじゃない」

設計者「これほど広大で誰も手を付けていない土地に、地下資源が少ないわけがないじゃないか」

秘書「そうですね……。わたくしの考えが至りませんでした」

秘書「確認ですが、力を借りるのは世界的企業でよろしいのですね?」

設計者「うん。正確には製錬、精製の設備だけ使わせてもらう。採掘権は譲らない」

秘書「それならば、王国もしくは鉱山の町に依頼してはいかがでしょうか」

設計者「普通はそう考えるね」

設計者「秘書。今回の開拓で、物資と人員はどこが提供してる?」

秘書「物資は設計者様のパトロンから。開拓団は募集に応じて集まった方々で構成されております」

設計者「そう。王国から助けてもらったのは、使者さんからご好意でいただいた開拓候補地のリストだけ」

秘書「お言葉ですが、開拓の権利も王からいただいたものではありませんか?」

設計者「おっと、秘書はもしかして僕が地下資源を独り占めしようとしてると思ったのかい?」

秘書「違いますか?」

設計者「いやあ、ただね……今はあまり王様や市長の力を借りない方が都合がいいと思っただけだよ」

秘書「今朝がた読んでいた新聞に関係がありますか?」

設計者「秘書は鋭いな」

設計者「気にしないで、とにかく秘書は企業に話を持っていけばいいんだよ」

秘書「承りました。理由は、いずれ分かることですね」

設計者「栽培棟に来てくれと言われたけど……」

開拓団農家「おお、設計者さん、待ってたぞ」

設計者「こ、これは……ほとんどの植物が枯れている!」

開拓団農家「水やりが少なかったか、中の気温も低すぎたか、」

開拓団農家「開拓中にだけ使う特別な肥料の影響で、無理をさせてしまったか……」

設計者「おや、生き残っている植木鉢もあるじゃないか」


生き残ったのは

1.ベリー類
2.穀物類
3.野菜類

↓1選択

開拓団農家「それはヒエとライ麦だ」

設計者「穀物が生き残ったか」

開拓団農家「はじめは慣れないかもしれないが、小麦や米の代わりが務まる大事な作物だ」

設計者「もっと暖かくすれば育てられる農作物も増えるかもしれない」

設計者「水不足の問題は開拓地のランクが上がればいずれ解決する、かな……?」


●開拓地
・栽培棟……ヒエとライ麦を栽培している。中は常に0℃を下回らない。

●その他
・農業と鉱業が可能になった。



4週目結果

称号:試行錯誤の食卓 → 毛皮を着こなす村

~住民の声~
デザイナー「ウサギの毛皮は他の町でも売れそうね」
開拓団製錬工員「俺の出番だな……。えっ、町で製錬はしないって?」

~来訪者の声~
先住民「季節外れの洪水の兆候。気を付けて」

5週目

称号:毛皮を着こなす村
ランク:田舎町

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・ハナゴケ栽培地……町になる予定の区域に緑を増やす。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・栽培棟……ヒエとライ麦を栽培している。中は常に0℃を下回らない。
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・養殖棟……捕獲した魚を温かな部屋の水槽で飼育している。養殖場としては手狭で養殖の役目は果たせていない。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。
・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員……大規模建築や道路、橋などの大がかりな工事現場で働く。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。
・鉱山労働者……掘る。
・ファッションデザイナー……防寒具にデザイン性をプラスする。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.5
第二次産業Lv.3
第三次産業Lv.1



労働者「し、死ぬかと思った……」ガタガタ

設計者「犬ぞりが川に落ちたって!? 犬は無事か!?」

労働者「俺の心配は……?」

開拓団医者「皆、現在のところ命に別条はありません」

設計者「良かった……。でも犬が風邪をひかないか心配だ」

労働者「俺は……?」

養殖者「明らかに川の氷が薄くなってるぞ」

開拓団飼育員「しばらく犬ぞりは出せないね」

設計者「恐れていたことが現実になった」

設計者「でもこれから冷えてくる時期なのにどうして?」

鉱山労働者「地質調査技師さんが機材を持ってこれない……」

ハンター「皆、大変だ! 今すぐここから離れろ!」

釣り人「川が増水してる! 割れた氷ごとあふれ出てくるぞ!」

設計者「なんだって!?」


翌日。

労働者「建物が水浸し……」

養殖者A「水槽から魚が逃げた……!」

養殖者B「その辺の水たまりに鮭もどきが残されてるから放り込んどけ」

開拓団農家「栽培棟もやられた……」

研究家「町にハナゴケを植えなおさなければ……」

設計者「急いで復旧工事だ。幸い、流された建物はほとんどなかった。人も犬も無事だし、被害は少ないよ」

土木作業員「ミステリーだな。凍った川でなぜ洪水が?」

設計者「上流の川の水が融けたんだよ。すると水量が一時的に増えて、氷の下からあふれ出すんだ」

設計者「春の洪水。山の麓の町ではよくあることだよ」

土木作業員「頭いいなー。ミステリー解決だ」

設計者「今は春じゃないというミステリーは残っているけどね」

昔、とある土地での開拓中の出来事。


気候学者「か、乾季の最中に豪雨が降るなんて。こんなことあり得ない!」

開拓者「ほう、久しぶりに見たな」

気候学者「開拓者さん、何か知っているんですか?」

開拓者「これは俺が王国に雇われる前、流浪の開拓団にいた頃の話なんだが」

開拓者「俺たちの開拓は、半年以内の短期間で行われていた」

開拓者「あまり時間をかけすぎると、作った町がどこかの連中に乗っ取られてしまうからな」

開拓者「しかし世界には、季節によって全く姿を変えてしまう土地がある……」

気候学者「それではせっかく出来た町が季節の変化で水没することも起こり得ますね」

開拓者「ああ」

開拓者「だがそういう土地では、不思議なことに、開拓中に他の季節に変化することが稀に起こる」

開拓者「俺たちはその現象を『自然の悪戯』と呼んでいた」

開拓者「他の季節の様子が知れて開拓の役には立つのだが……急な現象だから、起こるたびに軽くパニックに陥っていたな」

設計者「凍った川が融けて、カヌー水運の準備が始まった」

設計者「犬ぞりはしばらくお休みだ」

設計者「先住民の話によると、通常この時期に洪水は起きないし、本来ならこの開拓地の建物が沈むほど水量は増加しないらしい」


安価↓1、2、3 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

水路・養殖場・堤防で確定して今夜はここまで

太陽炉に限らずなんでも大きくして質を向上させられます

異様に充実した地下資源は>>17の時点で決まっていました
道路かそれに類するものが出来た後に安価で地下を調査すると開示される設定でした

設計者「先住民の話を信じるなら、洪水のリスクはほぼ無いと考えてもいいんだけど」

設計者「こうして一度起きたからには備えが必要だ」

土木作業員「もう堤防工事初めていいですか?」

設計者「ああ、いいよ。でもあとで少し手直しできるように加減しておいて」

土木作業員「その図面は……建物には見えませんが」

設計者「開拓地の俯瞰図だ」


設計者「よし、完成だ」

開拓団建築士「開拓地の俯瞰図と鳥観図、それと建物の図面と、養殖槽の仕様書ですか」

設計者「今回は複数の設備をまとめて工事する必要があるからさ」

土木作業員A「まず作るのは堤防か」

開拓団建築士「一般的な堤防を作ればいいとのこと。ただし、堤防の底には水門を用意します」


土木作業員B「俺たちの仕事は養殖場だな」

労働者「今回はガラスの水槽じゃなく、床をへこませて円形のプールを作るのか」

開拓団計器工「水温・水質調整機器を取り付けます」


鉱山労働者「掘る。……なぜ掘ってる?」

開拓団建築士「水路です」

土木作業員C「川と養殖槽を繋ぐのか」


釣り人「本当に川に網を張っていいのか? また水面が凍るんだろ?」

養殖者「ここは夏用の養殖場だからOKだ」

養殖者「川が凍る時期になったら、堤防の底にある水門から、水路を通して魚を移動させる」

養殖者「冬用の養殖場は水温が維持されてるから凍らない」

釣り人「ああ、夏場だけは自然の川で養殖できるようにしたのか」

●開拓地
・堤防……開拓中のイレギュラーな洪水にも対応できる。
・養殖場(夏)……川の一部に網を張り、自然に近い環境で魚を育てる。
・養殖場(冬)Ⅱ……精密な水温調節が可能な養殖施設。養殖場(夏)と水路でつながっている。
・上水道……水道管で川の水を引く。ただし夏限定。

●ステータス
・第一次産業Lv.6


開拓団開墾者「水道管と基本的なフィルターの設置は完了した」

開拓団開墾者「だが、この排水ポンプは何に使うんだ?」

設計者「冬場は水が凍って水道が詰まる可能性がある。それどころか水は凍ると膨張するからパイプが破損する恐れもある」

設計者「だから冬場は水道管から水を抜いておくんだよ」


レストランChief Luis。

開拓団スタッフ「お待たせしました。本日の日替わりメニューでございます」

労働者「今日こそまともな料理、来てくれ……!」

労働者「これは……丼ものじゃないか! あ、あったけぇ! うめぇ!」

労働者「……ん? いや、これ米じゃねぇな」

開拓団スタッフ「鮭もどきフレークのヒエ茶漬けでございます」

労働者「茶漬けにすればヒエも案外いけるもんだな。このために緑茶を取り寄せたのか、やるな」

開拓団スタッフ「いえ。発酵地衣茶を使用しています」

労働者「ブーッ!!」

設計者「第一次産業Lv.6。町を支える一大産業になる見込みだ」

設計者「お試しレストランは、ついに正解の一つを見つけたらしい」

設計者「鮭もどきのうま味と塩気で、ヒエの食感と地衣茶の苦味をうまくカバーできている」


鉱山労働者「そろそろ地下を掘っていいか?」

設計者「あと少し待ってくれ。秘書と地質調査技師が帰ってきてから指示する。約束するよ」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「工事の様子を見ていたけれど、やはり凍った地面での土木作業は、そうでない地面と同じようには進まないみたいだ」

設計者「土木工事用の機材を特注したから、操作の訓練をしっかりと行わせてほしい」

開拓団教師「はい。採掘用の機材の訓練はいりませんか?」

設計者「いや……ある程度は土木作業の応用が利くと思うけど」

開拓団教師「ではもう一冊はどうしますか?」

設計者「考えてなかったな……。ちょっと待って」

設計者「うーんと…………娯楽が欲しいかな」

設計者「こう寒いと気分も冷え込むだろ。こういう環境にこそ娯楽が必要だよね」

開拓団教師(テーマがおおざっぱ……設計者さんらしくない)


開拓団教師「皆さんは今日からエンターテイナーです」

開拓団教師「エンターテインメントを提供してください」

労働者→エンターテイナー男「あの、エンターテインメントって具体的には何ですか?」

開拓団教師「あなた方の心に聞いてください」

エンターテイナー女「そうよ……私達の思い思いのエンターテインメントを追求すればいいのよ!」

●住民
・土木作業員Ⅱ……土木工事の現場で効率的な作業を行う。
・エンターテイナー……エンターテインメントを提供する。
・凍原土木作業員Ⅱ……施設を作るスピードが速い。この特性は開拓中の凍原でのみ発揮される。

※6週目、8週目の施設安価が1回増えます


土木作業員Ⅱ「重機が届いたぞ」

開拓団メカニック「分解された状態で運ばれてきたな……カヌー水運の限界か」

開拓団メカニック「あっ大丈夫だ、組み立ては任せとけ」

凍原土木作業員Ⅱ「うおおおおおお!! 燃えてきたああああ!!」

土木作業員Ⅱ「あいつはどうしたんだ? いや、他にも熱くなってるのが何人かいるな」

開拓団老人「おおっ、あれは開拓魂に燃える建築系労働者!!」

土木作業員Ⅱ「知っているんですか、おじいさん」

開拓団老人「何かのきっかけでスイッチが入り開拓魂に火が付いた彼らは、建築作業が素早くなるのだ!!」

開拓団老人「より正確に言うと、2週間につき1件、多くの工事をこなせるようになる!!」

開拓団建築士「す、すごいな! 次から開拓団には必ずあいつらを連れていこう」

開拓団老人「しかし、激しく燃える開拓魂の寿命は短い」

開拓団老人「開拓が終わると彼らは実力相応の建築系労働者に戻るとともに、しばらくの間やる気を失ってしまう」

土木作業員Ⅱ「燃え尽き症候群か……」

エンターテイナー男「……エンターテインメントってなんだ?」

エンターテイナー女「考えすぎてわからなくなってきたわ……」


エンターテインメントのヒントを求め、エンターテイナーたちはエンターテインメントとは何かを訪ねてまわった……。


1.腕を競う釣り人とハンター
2.暇そうにしているそり犬たち
3.外との寒暖差が大きい栽培棟

↓1選択


A.奇抜なファッションデザイナー
B.楽器を弾く先住民
C.天才児の開拓団数学者

↓2選択

1…スポーツハント 3…サウナ A…ピエロ C…遊園地のマシン でした



エンターテイナー男「なあ、エンターテインメントってなんだと思う?」

サモエド「……?」

ハスキー「バウッ」

エンターテイナー男「わかんないよなぁ……」

サモエド「……」

エンターテイナー男「お互い暇だなぁ……」

ハスキー「バウッワウッ」クルクル

エンターテイナー男「外で走りたいのか。よっしゃ、どうせ暇だし一緒に走るか!」


エンターテイナー女「開拓地の外を散歩してたら、丘の向こうから音がする……」

ポロロ ポロロロン

歌う先住民「おおトナカイよ走れ走れ~♪ 森を乗り越え北限へ~♪」

エンターテイナー女「……」パチパチパチ

歌う先住民「おや。王国の人の定住地に近づきすぎた。すまない、すぐに離れる」

エンターテイナー女「別にいいわよ、柵は超えてないでしょ」

エンターテイナー女「それ、変わった楽器を弾いてるわね」

歌う先住民「バラライカ。はじいて音を出す」ポロンッ

エンターテイナー女「もう一曲お願いしていいかしら?」

ソリ工場が忙しくなった。

設計者「何が起きてるんだ?」

開拓団修理工「エンターテイナー改めレーサー達が無茶してるんだ」

レーサー「俺は凍原のスピード狂。そりが壊れても気にしねえ」

設計者「君は気にしなくても修理工と医者と僕らが気にするんだよ」

レーサー「誰に迷惑をかけても俺たちは意に介さない。犬たちが楽しければそれでいいのさ」

設計者「そうか、最近そり犬たちが元気だと思ったらこういうことだったんだ」


レストランChief LuisでBGMが流れるようになった。

シンガー「つれないあんた許さない♪ あたしの気持ち、コケにしないで♪」ジャン ジャン

研究家「『ツンドラ・ラブ』。心震える歌詞だ……」

開拓団スタッフ「ビューティフォー……」

設計者「エンターテイナー改めシンガーソングライター……素敵なエンターテインメントをありがとう」

労働者(えっ。ダサい歌だと思ったの俺だけ?)


●住民
・レーサー……犬ぞりで凍原を駆ける。他に人を乗せている時はスピードを抑える。
・シンガーソングライター……歌を作り、ギターを奏でながら歌う。

●ステータス
第三次産業Lv.3

設計者「やあ、着いたんだね。地質調査技師。氷が融けていて驚いたんじゃないか?」

地質調査技師「…………」ズーン

設計者「どうしたんだ、いかにも聞いて欲しそうに落ち込んで」

地質調査技師「……とにかく、報告書を見てくれ」


・主要地下資源……石炭(超大量)・石油(超大量)・リン(超大量)

 鉄(大量)・鉛(大量)・錫(大量)・亜鉛(大量)・コバルト(大量)・ニッケル(大量)・アルミニウム(大量)・タングステン(大量)

 金(中量)・銀(中量)・銅(中量)・プラチナ(中量)・水銀(中量)・エメラルド(中量)・トパーズ(中量)

 ダイヤモンド(少量)・ウラン(少量)


設計者「またサンプルが混ざった? 前回と全く同じ配合で」

地質調査技師「断言する。混ざってない」

地質調査技師「これは現実だ。えらいこっちゃ」

設計者「なるほどね。業者を呼んでおいて大正解だった」

社長「君が設計者くんか。私はグローバルサイクツ社代表の社長だ。よろしく」

設計者「よろしくお願いします。思ったよりお若いですね」

社長「はは、もう40だよ。君こそ20代そこらで王都の都市計画者と開拓者を歴任とは、今後の成長が怖くなるな」

設計者「ありがとうございます。さて、相談の件ですが」

社長「ああ。わが社の設備を全面的に提供しよう」

社長「未開拓領域の地下資源が手に入るならば安いものだ」

設計者「おや、社長さん。契約書を読まれましたか? 鉱山の採掘権は開拓団が所有します」

社長「言葉の綾だよ設計者くん。では、利益の取り分について詳細を確認させてもらおう」

設計者「ええ、なんでも質問してください」


秘書「商談の結果はいかがでしたか?」

設計者「Win-Winだ」

秘書「オーライでございますね」


設計者「地下資源の分析は正しかった」

設計者「鉱山労働者がいる」

設計者「地質調査技師から資源ごとの採掘に適した地点を聞ける」

設計者「製錬、精製の準備は整った」

設計者「もはや掘らないという選択肢はないね」

石炭(超大量)・石油(超大量)・リン(超大量)

鉄(大量)・鉛(大量)・錫(大量)・亜鉛(大量)・コバルト(大量)・ニッケル(大量)・アルミニウム(大量)・タングステン(大量)

金(中量)・銀(中量)・銅(中量)・プラチナ(中量)・水銀(中量)・エメラルド(中量)・トパーズ(中量)

ダイヤモンド(少量)・ウラン(少量)


設計者「副産物に期待するなら、似た性質の資源がないものは狙わないほうがいい」

設計者「資源によっては、町の産業や暮らしが大きく変わる」

設計者「何を掘るべきかな……」


安価↓1

設計者「この際、全部一気に掘り出す装置か仕組みを設計した方が早いかもしれない」

地質調査技師「一か所掘ってもこの報告書通りには出てこないぞ」

地質調査技師「鉄が大量の地点だとアルミニウムが少量しか出ない」

設計者「一応少しは出るんだ」

地質調査技師「結構遠くの方まで行ってあちこちでサンプルとってきたからな」

地質調査技師「この開拓地を中心にした、凍原の一定範囲の資源をまとめたのがその報告書だ」

設計者「よく短期間でそんなに広範囲を移動できたね?」

地質調査技師「開拓団に一台しかないトラクター車両に乗せてもらったのさ」

開拓団ドライバー「オレの私物だよ」


設計者「なるほど、それで資源を一つ狙うのが効率がいいわけだ」

設計者「だったら、まず石油にしよう」

地質調査技師「石油ならここら一帯どこでも汲みだせるぞ」

地質調査技師「環境のことを考えるならここから少し離れた、下流の方がいいな」

設計者「そうだった、鉱業に手を出すともれなく町の環境が悪化するのを失念していたよ」

地質調査技師「んなこたない。これだけ広ければ影響は無いさ」

設計者「本当、こういうところも特殊な開拓地だ……」

鉱山労働者「ほ、掘る。ほっ、ほほほほほ掘るぅ!!」

設計者「鉱山労働者、出番だ!」

設計者「と思ったけど、つるはしや火薬はいらないな」

鉱山労働者「掘れなぁああああい!!」

地質調査技師「油田用の機材は用意してるのか?」

設計者「抜かりないよ」

開拓団開墾者「どちらかというと井戸掘りに近いな」

鉱山労働者「掘りたぁあああい!!」


●開拓地
・油田……石油がたくさん取れる。

●ステータス
第二次産業Lv.4


設計者「汲みだした石油はドラム缶に入れて集めておこう」

鉱山労働者「わかった、集める」

設計者「あとは定期的に、カヌーか犬ぞりで運んで、グローバルサイクツ社の設備で精製してもらうことになる」

設計者「王国では石油はまだ貴重な資源。これは大きな進歩だ!」

設計者「秘書、お疲れ様。社長に話をするまで大変だったろう?」

秘書「設計者様に仰せつかった重要な仕事。苦労などございません」

設計者「無理しなくていいよ」

秘書「正直に言うと、緊張しました……」

設計者「そうか。秘書が頑張ってくれたおかげで助かったよ、ありがとう」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「悪いんだけど、続けて大きな仕事を頼んでいいかな」

秘書「何なりと」

設計者「近隣の各都市への鉄道網を整備したい」

秘書「それは……大きな目標ですね」

設計者「そうだね。近隣には村一つ無いからね」

設計者「この地域にいくつも都市ができて、それぞれが鉄道でつながっている、そんな未来も実現不可能ではないと思う」

設計者「その第一歩として、ここから一番近い都市への鉄道を敷きたい」

秘書「一番近いのは、州都の中で最も栄えていないことで知られている、端っこの都ですね」

設計者「あれでも州都だ。交通網が整備されていて利便性の高い都市だよ」

設計者「さて、僕は王国および市長の力を借りたくない気分なんだけど」

秘書「では、わたくしはまず鉱山の町のINKレールウェイ社へ行ってまいります」

設計者「聞いたことのない会社だな」

秘書「田舎の鉄道開発と鉱石運搬用トロッコに秀でた会社です」

設計者「なるほど、最適解」



5週目結果

称号:毛皮を着こなす村 → アクセルを全力で踏み始めた町

~住民の声~
レーサー「地面、ガタガタで、酔う……うぷっ」
養殖者「鮭もどきの正体が分かった。こいつは、鮭の仲間だ!」
地衣類研究者「ハナゴケが今にも開花しそうです!」

~来訪者の声~
歌う先住民「ご清聴ありがとう」
社長「実にユニークな味の料理だ」

地衣類研究家「ハナゴケが満開です!」

開拓団農家「満開でこんなものか……」

ハンター「不毛の土地では十分鮮やかだ」

設計者「かなり小さいけど、可愛らしい花だと思うよ」


●開拓地
・花咲く町……花を咲かせる地衣類が植えられており、夏になると慎ましく町を彩る。

6週目

称号:アクセルを全力で踏み始めた町
ランク:田舎町

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・花咲く町……花を咲かせる地衣類が植えられており、夏になると慎ましく町を彩る。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・堤防……開拓中のイレギュラーな洪水にも対応できる。
・上水道……水道管で川の水を引く。ただし夏限定。
・養殖場(夏)……川の一部に網を張り、自然に近い環境で魚を育てる。
・養殖場(冬)Ⅱ……精密な水温調節が可能な養殖施設。養殖場(夏)と水路でつながっている。
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・栽培棟……ヒエとライ麦を栽培している。中は常に0℃を下回らない。
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。
・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。
・油田……石油がたくさん取れる。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員Ⅱ……土木工事の現場で効率的な作業を行う。
・凍原土木作業員Ⅱ……施設を作るスピードが速い。この特性は開拓中の凍原でのみ発揮される。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。
・鉱山労働者……掘る。
・ファッションデザイナー……防寒具にデザイン性をプラスする。
・レーサー……犬ぞりで凍原を駆ける。他に人を乗せている時はスピードを抑える。
・シンガーソングライター……歌を作り、ギターを奏でながら歌う。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.6
第二次産業Lv.4
第三次産業Lv.3

設計者「農業、養殖、鉱業、娯楽」

設計者「伸ばしたい分野はいっぱいあるけど、時間がない」

凍原土木作業員Ⅱ「工事やるぞやるぞやるぞ!!」

設計者「でも、やる気に満ち溢れた土木作業員はいる」


※凍原土木作業員Ⅱの力で、施設の建築・増築が一回増えます
※土木作業が関係なさそうな施設ばかり指定しても増えます


安価↓1、2、3、4 施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

今日は無しです

設計者「ファッションデザイナーが活躍できるように、会社を立ち上げて店舗を構えた」

設計者「そして、レーサーとそり犬の安全のため、そして競技の活性化のために、犬ぞり用のレーンを用意した」


●開拓地
・アパレルショップ……凍原ブランドの直営店。おしゃれな防寒具を販売中。
・犬ぞりレーン……犬ぞりが走りやすいように路面を平坦に整えた競技場。

●住民
・レーサー……犬ぞりの速さを競う。川が凍る季節には運送業も担う。
・ファッションデザイナー……デザイン性の高い防寒具を販売する凍原ブランドの社員。

●ステータス
第三次産業Lv.4


労働者女「工事してた場所、ここだけ急にオシャレなお店が出来てる」

開拓団スタッフ「いらっしゃいませぇ~」

開拓団スタッフ「何かお探しですか?」

労働者女「いえ、新しいお店なので見に来ただけです」

労働者女「へえ、ハナゴケ柄の長袖カットソー、コートの袖から覗く長さになってるんだ」

労働者女「……えっ、高っ」

デザイナーA「値段設定間違えたかしら」

デザイナーB「あんまり安くするとブランドの価値が下がるからダメだって、設計者さんが言ってたんだよ」


レーサーA「おおっ、走りやすい!」

レーサーB「粒の細かい砂を取り寄せたんだってさ。犬が滑りにくくて、そりを傷つけない、ちょうどいい粒径の砂を」

設計者「せっかく鉱山労働者がいるから、早めに鉱山整備にも取り掛からないといけない」

設計者「しかし選ぶのが面倒だ。時間が有限じゃなければ片っ端から採掘させるのに」

設計者「僕が去った後も継続して採掘事業を拡大できるように準備するべきか……?」

地質調査技師「悩んでるようだな」

地質調査技師「鉱山労働者も土木作業員もやる気に溢れてるし、全部掘っていいんじゃないのか?」

設計者「今週は他にも設計するものが三件あるから、どれもこれもとはいかないんだよ」

地質調査技師「そんなお前のために追加で調査を行ってきたんだ」

地質調査技師「この地図に、複数の鉱石を掘るのにベストなポイントをいくつか選定してきた」

設計者「あらためて、広いな……」

設計者「鉱山一か所ごとに一つの町を作ってもいい距離だ」

設計者「全種類まんべんなく掘れるポイントは無い?」

地質調査技師「広く浅く掘ると、パッとしない鉱山町になるぞ」

ポイント1:鉄-銅-錫-タングステン

地質調査技師「鉱山の町でもよく掘れる金属だ。埋蔵量では凍原が圧倒的だが」

設計者「これぞメタルって感じの金属類だ。重工業向きかな」


ポイント2:鉛-亜鉛-ニッケル-コバルト-アルミニウム

地質調査技師「詳しく知らないが、電池の材料になると聞いてる」

設計者「アルミニウムとマグネシウムは軽量金属だね。便利な材料だけど、加工に大量の電力が必要だから王国では普及してない」


ポイント3:金-プラチナ-銀-水銀

地質調査技師「貴金属の出やすい地点だ。儲かるぞ」

設計者「銀と水銀はどちらも伝説の多い金属だね。でも今では医療の役に立ってるから、伝説もあながち間違っていなかった」


ポイント4:石炭-リン

地質調査技師「どこでも出てくるが、この地点で掘ると一番効率がいい」

設計者「手っ取り早く産業Lvを上げるならこれか……将来性を考えると微妙だけど」

設計者「まだ選択肢が多い……! どれが最善の策だ……?」

地質調査技師「どれか一つ限定じゃないから、そこまで悩まんでも。まだ二週間あるんだろ?」


1.工業ポイント
2.電力ポイント
3.貴金属ポイント
4.石炭ポイント
5.広く浅く掘る
6.鉱業事務所を設立する

↓1 選択

設計者「決めた。まずは電池の材料が多く取れる、ここにしよう」

設計者「種類が多いのも魅力だ」

地質調査技師「発電方法のあては……石油があったな」

設計者「ウランを採掘して利用するという手もある」

地質調査技師「まさか、核分裂を使うのか。制御が難しいと聞くが」

設計者「僕になら可能だよ」

設計者「なんにせよ、電線になる金属も欲しいところだ」

地質調査技師「少しなら銅も出るぞ」

設計者「それは助かる。足りなかったらグローバルサイクツ社から買えばいいか」

秘書「ただいま戻りました」

設計者「おかえり。首尾はどうだったかな?」

秘書「設計者様の名前を出すと、すぐに取り掛かるとおっしゃっておりました」

設計者「僕の名前も案外知れ渡っているんだな」

秘書「ええ。わたくしもとても嬉しいです」

秘書「しかしながら一つ問題が。INKレールウェイ社の総力をもってしても、この長距離路線の整備には数か月を要するとのこと」

設計者「うちの土木作業員を貸し出そう」

秘書「では、そう連絡しておきます」


設計者「そうだ、図書館に入れる図書の選定を手伝ってほしいんだけど」

秘書「図書館を建てるのですか?」

設計者「このタイミングで、意外だろうね。特に意味もなく図書館なんて作らないよ」

設計者「僕の設計した図書館には特別な機能を持たせている」

秘書「寒冷地に対応した空調システムでしょうか?」

設計者「それはもちろん完備してる」

設計者「特別に用意したのは、個室型のブックカフェだ」

設計者「リラクゼーション効果の高い椅子と、集中力を高める色彩の壁」

設計者「眠気対策で、空気を循環させて酸素濃度を維持、暖かいと感じない程度の気温に調整し、コーヒーを提供する」

秘書「まるで自習室ですね」

設計者「その通り。自習を促すためのブックカフェなんだ」

設計者「そこで、より多くの住民に当てはまる本のテーマを一緒に考えて欲しい」

秘書「例えば『発声法』だと、仕事に活かせるのはシンガーソングライターの方のみになるので、ふさわしくありませんね」

設計者「『仕事』『やる気を出す方法』で全住民を狙うと、それはそれで上手くいかないと思う」

秘書「難しいですね……」

設計者「二つの職業までなら簡単だよ。『魚類』か『犬』でカバーできる」


↓3まで 図書館の目立つ棚に置く本のテーマ (影響する住民が一番多いものが採用されます 同数なら↓1採用 20:10締め切り)

土の種類による特性

約1時間離席しないといけないので↓3までの縛り無しで21:00まで延長です
ただ>>157が上手いのでこのまま決まりそうな予感

『土の種類による特性』→土木作業員・地衣類研究家・鉱山労働者・レーサー
『発酵による魚の保存食』→釣り人・養殖者
『芸術』→地衣類研究家・ファッションデザイナー・シンガーソングライター
『異世界ファンタジー』→ハンター・ファッションデザイナー
『原子力工学』→ツンドラ労働者・土木作業員・レーサー



秘書「住民の方々に、好きなもの・興味のあるものについて伺ってきました」

秘書「もちろん回答の用途は伏せております」

設計者「『発酵した魚』、好きな食べ物を答えたのかな」

設計者「魚に関係する職業は二つ、『発酵』に広げても地衣類研究家を入れて三つだ」

秘書「『芸術』はいかがでしょうか?」

設計者「意外と芸能分野は少ないんだよね。地衣類研究家が芸術に目覚めても面白そうだけど」

設計者「『異世界ファンタジー』は好きな本のジャンルか。図書館についての質問だと読み取ったか、やるね」

秘書「ファンタジー小説を仕事に活かせる方がいますでしょうか」

設計者「分からない。未知数だ。住民に魔法使いはいないし、コスプレする人が出てくるかもしれない」

秘書「『原子力』……この知識をマスターできたならば、今の仕事に活かすのではなく転職するでしょう」

設計者「それ、僕が読んだ方がいい本のテーマだな」


設計者「堅実に『発酵』にするかな……。秘書から何かアイデアはある?」

秘書「わたくしは『土の特性』を推薦します。しかし、いささかカフェで読むには不似合いでしょうか」

設計者「ん? いや、なるほど……。それでいこう」

●開拓地
・ニッケル鉱山……大量のニッケル鉱石と同時に、亜鉛・鉛・コバルト・アルミニウムが得られる。
・図書館……湿気対策は十分。読書にぴったりのブックカフェが併設されている。

●その他
・図書館で『土』の自習を促している。

●ステータス
第二次産業Lv.5


開拓団事務員「明日が図書館オープンですね」

開拓団司書「入口前にある棚は、月ごとのテーマの本を置くように指示されたんですけど、最初のテーマは『土』ですって」

開拓団事務員「『土』……? あっ、わかった!」

開拓団事務員「きっと来月のテーマは『太陽』、その次が『月』『火』『水』と続くんですよ!」

開拓団司書「ああ、確かに!」

開拓団司書「……それなら最初の月は『木』か『金』の方が図書館映えしたと思いますけど」

★ランクアップ★

田舎町 → 町


設計者「第一次産業と第二次産業がLv.5に届いた」

設計者「近いうちに鉄道もできる」

設計者「もう、ここは町だ。開拓は成功した」

秘書「おめでとうございます」

秘書「次のランクアップ条件は産業Lv.10です。一般的に開拓で目標とされることが多い値ですね」

設計者「この土地では町がやっとだと思っていたけど、今では実現可能な目標になった」

設計者「石油と電気を活用すれば、大都市だって夢じゃない」


土木作業員A「本来はこのくらい発展したら、街道を作る計画だったらしいな」

凍原土木作業員Ⅱ「ここじゃ街道は無理だが、こうして鉄道は敷ける!」

レーサー「犬ぞりとカヌーで機械を小分けにして運ぶのはそろそろ無理があると思ってたんだ」

開拓団ドライバー「やっとオレの負担が軽くなる……」


土木作業員B「本来は上水道と浄化槽の整備だったけど、浄化槽はできなかったな……」

土木作業員C「水道は現状維持だな」

開拓団事務員「ゴミ収集サービスを始めました」

開拓団事務員「毎朝、犬ぞりでゴミ捨て場へ回収に伺います」

レーサー「いいバイトだ」

ハスキー「……っ!」←悪臭に顔をしかめている


開拓団教師「警察署、消防署、そして高校が建ちました!」

教師「本日赴任して参りました。よろしくお願いします」

消防士「消火もレスキューも忙しそうな土地だな……」

警察官「開拓団でも住民でもない我々は何者なんですか?」

設計者「開拓地の住民じゃなく、市民予定者という扱いだから、開拓地の概要には記載されないよ」


開拓団医者「皆さんのおかげで、受け入れ可能な患者数が大幅に増えた病院が建ちました」

土木作業員D「今週、工事多すぎないか?」

土木作業員E「犬ぞりの競技場、アパレルショップ、図書館、警察署、消防署、高校、病院、鉱山、鉄道……本当だ……」

開拓団建築士「優秀な作業員さえいればこれほどの開発を同時並行で進められる……設計者さんの仕事の速さは異常ですよ」



ランク:町

交通……カヌーor犬ぞり+石畳の道路+鉄道(予定)

水道……上水道or氷を融かす+廃水汲み取り回収

医療……病院

廃棄物……ゴミ収集

公共サービス……学校(初等・中等・高等)・警察署・消防署

設計者「あれ? そうか、今週はまだ講習会を開いてないのか」

設計者「『土の性質』に何か関係する職業なら、図書館で自習する効果が狙える」

設計者「でも効果が出るまでにタイムラグがあるから、こだわらなくてもいいかもしれない」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

開拓団教師「本日の講師はグローバルサイクツ社からいらっしゃいました技術者さんです」

技術者「初めまして。これからしばらくこの町で鉱山開発の指導を行わせていただきます」

技術者「第一回は、採掘機器の運用およびトラブル解決をテーマに話します」

労働者「ふむふむ。土砂層での事故を防ぐためには……」

鉱山労働者「む、難しいな……」


開拓団教師「本日の講師は……先住民です。寒い……」

労働者「先住民の村で屋外授業か……」

先住民「こんにちは。トナカイのこと、教えます」

先住民「トナカイを[ピー]する。よく見ていて」

トナカイ「(声にならない鳴き声)」

労働者「ひいいいい!!」

●住民
・トナカイ飼育員……トナカイの飼育、解体、調理技術を先住民に学んだ。
・掘削技師……凍原の土壌に対応した採掘機器の取り扱い方を心得ている。

●ステータス
第一次産業Lv.7
第二次産業Lv.6


レストランChief Luisの厨房で一部のトナカイ飼育員が働き始めた。

開拓団スタッフ「お待たせしました。ご注文のトナカイステーキでございます」

労働者「ステーキの上に地衣類を乗せるな」


ニッケル鉱山の開発は順調だ。

掘削技師「ようやく凍土層の底までたどり着いた」

鉱山労働者A「ひたすら岩石を掘りまくれ!」

鉱山労働者B「おうっ!」

掘削技師「こちらでは破砕と分別を担当する」

鉱山労働者C「おい、そっちはコバルト鉱石だぞ!」

鉱山労働者D「す、すいません! 採掘する鉱物の種類が多いから、こんがらがってしまいました」

鉱山労働者C「仕事終わったら図書館の本でちゃんと勉強しとけよ」

開拓団ドライバー「精製したオイルが届いたぞ」

労働者「やったー!」

デザイナー「それで、これは何に使えるの?」

設計者「まずは燃料。石炭より燃焼効率がよくて煙も少ないけど、今のところかなり高価だからもったいない気がする」

設計者「あとは樹脂や繊維、医薬品にも加工できる」

設計者「でもこれは僕も詳しくない。化学の領分だね」

秘書「化学者を呼びますか?」

開拓団有機化学者「呼びましたか?」


安価↓1、2 石油を注ぎます(用途を指定するか、施設・住民から選択する)

開拓団有機化学者「なるほど、それならばアクリル繊維を使用したニットが適しています」

開拓団有機化学者「建物の保温には発砲プラスチックを使用すると高い断熱効果が期待できます」

設計者「それでよろしく。足りない道具があったら急いで取り寄せるよ」

労働者「疑問なんだが、こんなすごい材料と技術があるのに、どうして国中に普及してないんだ?」

設計者「理由その一。それぞれの町の市長は王様の指示がない限り、技術をその町で独占しようとするから」

設計者「理由その二。例えば、紡績工場Ⅲの作る天然繊維は、化学紡績工場Ⅰの化学繊維より性能がいいから」

設計者「まとめると、良くも悪くも開拓制度が原因だね」

労働者「開拓ってすごいんだなあ」

●開拓地
・火力発電所……稼働準備中。
・石油化学工場……アクリル繊維や断熱材を製造している。
・栽培棟Ⅱ……壁に断熱材を使用して保温性を高めた。ヒエとライ麦を栽培している。中は常に5℃を下回らない。

●ステータス
第一次産業Lv.8
第二次産業Lv.7


ファッションデザイナー「ウールを取り寄せなくても、もこもこの服が作り放題! しかも軽くて使いやすい!」

開拓団魔法使い「あの黒い油から作ったんでしょ? こわい……」

労働者「魔法使いがそれ言う?」


開拓団農家「設計者さん、見てくれ! 温度計の記録だ」

設計者「わずかだけど、平均室温が上がってる!」

開拓団農家「この前枯れた農作物も、今の栽培棟なら生長できるかもしれない。もう一度試してみる」

設計者「今週は忙しかった……」

秘書「地下資源を発見した成果が出ましたね」

設計者「来週からも同じ調子だな。遅れを取り戻すために気合出していこう」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「考えたんだけど、僕の力、あるいはこの町と王国政府の力だけで、この広大な凍原を開拓するのは骨が折れる」

設計者「うかうかしている間に、地下資源に目を付けた他国がやってくるかもしれない」

秘書「ええ。世界屈指の埋蔵量である可能性もありますから」

秘書「一刻も早く開拓し、王国の領土であることを周知させる必要があります」

設計者「そこでだ。大々的に宣伝して民間企業の力を借りたい。できるだけ多くの企業のね」

秘書「企業に鉱山を握られますと、将来的に行政の発言力が弱くなる恐れがありますが、よろしいですか?」

設計者「それよりも開発の拡大が重要だし、税収も増えるから必ずしも悪くない」

設計者「確かに、資源を独占されて、出し渋られるようになると厄介だけど」

設計者「そうならないように調整して契約を進めるのは君の方が得意だろう? 任せたよ」



6週目結果

称号:アクセルを全力で踏み始めた町 → 鉱業拠点の町

~住民の声~
ファッションデザイナー「もっともっと機能性の高い繊維が欲しいわ」
地衣類研究者「土と微生物と地衣類の関係……面白い、いつまでも読んでいられる」
凍原土木作業員「死ぬほど忙しかったはずなのに全然元気だ……。俺が恐ろしい……」

~来訪者の声~
先住民「これが一番楽にトナカイを[ピー]する方法」
鉄道作業員「ひええ。なぜ彼らはこの寒さで普段通りに工事できるんですか」

7週目

称号:鉱業拠点の町
ランク:町

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・花咲く町……花を咲かせる地衣類が植えられており、夏になると慎ましく町を彩る。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・堤防……開拓中のイレギュラーな洪水にも対応できる。
・上水道……水道管で川の水を引く。ただし夏限定。
・養殖場(夏)……川の一部に網を張り、自然に近い環境で魚を育てる。
・養殖場(冬)Ⅱ……精密な水温調節が可能な養殖施設。養殖場(夏)と水路でつながっている。
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・栽培棟Ⅱ……壁に断熱材を使用して保温性を高めた。ヒエとライ麦を栽培している。中は常に5℃を下回らない。
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・太陽炉……太陽光を集めて中心に置いたものを加熱する装置。高さは2mほど。
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。
・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。
・アパレルショップ……凍原ブランドの直営店。おしゃれな防寒具を販売中。
・犬ぞりレーン……犬ぞりが走りやすいように路面を平坦に整えた競技場。
・図書館……湿気対策は十分。読書にぴったりのブックカフェが併設されている。
・油田……石油がたくさん取れる。
・ニッケル鉱山……大量のニッケル鉱石と同時に、亜鉛・鉛・コバルト・アルミニウムが得られる。
・火力発電所……稼働準備中。
・石油化学工場……アクリル繊維や断熱材を製造している。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員Ⅱ……土木工事の現場で効率的な作業を行う。
・凍原土木作業員Ⅱ……施設を作るスピードが速い。この特性は開拓中の凍原でのみ発揮される。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家……凍原の地衣類を何かに使えないか調べている。
・トナカイ飼育員……トナカイの飼育、解体、調理技術を先住民に学んだ。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。
・鉱山労働者……掘る。
・掘削技師……凍原の土壌に対応した採掘機器の取り扱い方を心得ている。
・ファッションデザイナー……デザイン性の高い防寒具を販売する凍原ブランドの社員。
・レーサー……犬ぞりの速さを競う。川が凍る季節には運送業も担う。
・シンガーソングライター……歌を作り、ギターを奏でながら歌う。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。
・図書館で『土』の自習を促している。

●ステータス
第一次産業Lv.8
第二次産業Lv.7
第三次産業Lv.4

設計者「凍原土木作業員Ⅱは元気だけど、普通の土木作業員が疲れてる」

設計者「鉱山開発や建築も大事だけど、そうでないものを設計してもいいな」

設計者「使いやすい道具や装置が出来れば、それを使っている施設すべての役に立つ」


安価↓1、2、3 施設や物を作ります(用地・店舗・公共施設・素材・装置ほか)

設計者「と思ったけど、やっぱり今は鉱山開発と建築に力を注ぐべきだ」

設計者「石油と電力を活用した作業効率の改善は、後で指示すればいいか」


開拓団メカニック「雪や氷の上でも滑らない工事用車両を作るのか」

開拓団工員「掘削技師から依頼されて設計したらしい」

開拓団メカニック「そっちか。てっきり土木作業用かと」

開拓団工員「どちらにも応用が利く車両だ」


土木作業員ⅢA「新型の作業機械が完成したってさ!」

土木作業員ⅢB「操作方法は予習済みだ! 早速頼まれた工事に取り掛かろう!」

凍原土木作業員Ⅲ「……」コォォォォ

土木作業員ⅢA「あいつは……全身本当に燃えてないか? 大丈夫か?」

開拓団老人「否!! あれは、燃える開拓魂が肉体の器に収まりきらず、外側にあふれ出しているのだ!!」

土木作業員ⅢB「ああ、オーラ的なものか……」

土木作業員ⅢC「機械を見てテンションが上がって進化したんだな」

土木作業員ⅢB「俺たちと同じであいつも作業の効率が上がってるから、俺たちよりさらに速く作業できるってことだ」

土木作業員ⅢC「あんなに燃えて……開拓魂の寿命も短くなるんじゃないか?」

土木作業員ⅢB「まあ……来週までなら持つだろ」

凍原土木作業員Ⅲ「俺の開拓魂が、作業機械の燃料になる!!」

凍原土木作業員Ⅲ「このペースなら今週ももう一件、多く工事できるぜ!! ウオオオオーッ!!」


安価↓1 追加で施設を作ります(用地・店舗・公共施設ほか)

設計者「製錬所は設計段階から燃え上がる土木作業員に任せた」

設計者「僕はそろそろ太陽炉の改良に取り掛かろう」

設計者「温度を上げすぎても危ない。一点を加熱するより、日光の照射される点をいくつかに分散させよう」

開拓団科学者「大型の太陽炉を何に使うんですか?」

設計者「引き続き、水の確保に使うよ」


設計者「完成だ」

設計者「太陽光を集めて、お湯を作り、パイプに流す。蒸気は弁から逃がす」

設計者「お湯が通るパイプを巻き付けた融解槽に川の氷を入れて融かす。融けた水は定期的に貯水槽へと流す」

設計者「流す際は、融解槽に少し水を残すのがポイントだ。水を通して熱した方が氷は早く融けるからね」

設計者「断熱材で覆われた貯水槽に水を蓄えて、必要に応じて取り出す」

設計者「水道管が凍る冬場に、井戸の代わりに使うんだ」

設計者「夜間はパイプから水を抜いておかないといけないけどね」

開拓団科学者「温泉が湧いていれば話は早かったのですが」

設計者「流石に僕も温泉は作れないよ」



インフラ

水道……上水道or貯水タンク


凍原土木作業員Ⅲ「完成ぃっ!!」

土木作業員Ⅲ「俺たちもレベルアップしてるはずだが、ついていくのでやっとだ……」

設計者「お疲れさま」


開拓団教師「鉱業専門の学校、しばらくは私が教えますが、開拓が終わったら現場で働いている方が教えるのでしょうか」

設計者「そうなるかな。鉱山労働者と掘削技師の人口が増えれば、指導に回る人も増えると思う」


開拓団製錬工員「俺の出番が来た!」

開拓団製錬工員「でもグローバルサイクツ社に悪いな……」

設計者「大丈夫。石油の精製はできないし、採掘量に対して製錬が間に合わない計算だ」

設計者「主にこの町で使う分の金属を生産することになるだろうね」

●開拓地
・土木工事局……優秀な土木作業員と工事用機械が揃った公営事業所。
・鉱業研修センター……採掘の専門家を育成する。
・製錬所……鉱石から金属を分離させて取り出す工場。
・太陽炉Ⅱ……太陽光を集めて物体を加熱する大きな設備。冬季の水需要を支える。

●住民
・土木作業員Ⅲ……重機を操り、開拓中に限らず短期間で土木工事を終わらせる。
・凍原土木作業員Ⅲ……施設を作るスピードが非常に速い。この特性は開拓中の凍原でのみ発揮される。

●ステータス
第二次産業Lv.9
土木工事Lv.5
鉱業Lv.6
防寒具Lv.2


設計者「見込みとはいえ、第二次産業Lvが一気に2上がった」

設計者「都市と呼べるまでもうすぐだ」

秘書「開拓も終盤ですので、個別の産業規模も試算してみました」

設計者「土木工事も立派な産業だ。今のところ鉱業に引けを取らないな」

秘書「王都にいた頃はよく依頼しておりましたね」

設計者「防寒具は大した規模じゃなさそうだけど?」

秘書「すでに王国最大級でございます」

設計者「そうか、極端に寒い地方の町が少ないから」

図書館内、ブックカフェ。

土木作業員Ⅱ(道路の舗装には粒径の違う石や砂を重ねて層にするのか……)

レーサー(同じ石ころでも硬度はこれほどの差が……)

設計者(うんうん、いいね。土特集コーナーの本を個室に持っていく人がちらほらいる)


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

設計者「今週の講習会は、防災と環境だ」

開拓団教師「……えっ?」

設計者「何?」

開拓団教師「意外でした」

設計者「また洪水が起きた時のために、災害が起きた際の土木工事の段取りを決めておく」

設計者「あとは救助についても考えないといけない」

設計者「鉱山廃水や鉛鉱石などは環境を汚染する。環境科学で公害への対処が必要だ」

開拓団教師「本当に、今必要ですか?」

設計者「何か起きてからでは遅いんだ。市民に被害が出る前に、リスクを予測して備えるべきだよ」


開拓団教師「と、言われたのですが」

掘削技師「凍原は広大だから町の環境への影響は無いのに」

開拓団教師「洪水も警戒しすぎですよね。本来、堤防すら不要と先住民の方が言っていました」

開拓団弁護士「話に聞いていた通りだ。設計者さんの備え癖」

消防士「でも確か、その姿勢が評価されて、王国軍の基地の設計を依頼されたんじゃなかったですか?」

開拓団教師「都市開発においても、リスクに完璧に備えることが非常に重要なのでしょうね」

●住民
・環境学者……暖炉の排煙や製品に使われた金属などの状況をチェックし、住民の健康被害を減らす。
・土木工学者……目的に応じて必要な土木工事とその手順を計画する。

●ステータス
土木工事Lv.6
環境Lv.5(固定)

※土木作業員Ⅲはこれ以上レベルが上がりません、Ⅳまで上がるのは施設のみです


開拓団教師「よきにはからいました」

環境学者「一口に環境といっても、自然環境だけではなく生活環境もあります」

土木工学者「線路工事の現場指揮に行って参ります!」

開拓団電気技師「ボイラー、タービン、電線、電池の準備はバッチリだ」

設計者「よし、それじゃ火力発電所を動かそうか」

開拓団素材工学者「大きな太陽炉があるので、太陽熱発電も視野に入りますよ」

設計者「同レベルなら火力発電の方が効率がいいからね」

設計者「発電量で火力発電に勝る、他の発電所を作り上げる時間は足りないと思う」


安価↓1、2 電気を流します(用途を指定するか、施設・住民から選択する)

設計者「まだ少ないけど電灯を用意できた」

設計者「電灯で町を明るくしよう!」

開拓団電気技師「材料足りましたか?」

設計者「足りない分は取り寄せたよ」


設計者「まずは水運基地に使おう。暗い中、川に落ちたら危険だ」

開拓団船員「助かりますよ。灯りで手が塞がると作業がやりにくいんで」

設計者「……せっかく電気を使ってバージョンアップするのに、照明だけじゃもったいないと思わないかい?」

開拓団船員「はあ。……他に何か用意してるんですか?」

設計者「これだ!」バサッ

開拓団船員「後ろに何かあるなと思ってたら、モーターボートでしたか!」

レーサー「布をめくると同時に照明で照らし出した!」

シンガー「これぞエンターテインメントね!」

設計者「これだけの発電量があれば、結構前に設計した暖房が作れそうだ」

開拓団メカニック「こりゃすごい……」

設計者「停止させずに使い続けることを想定しているから、電力をかなり使ってしまう」

設計者「だから、民家やレストラン、図書館には使えない」

開拓団メカニック「じゃあ、どこに?」

設計者「そんなの一か所しかないじゃないか。栽培棟だ」


●開拓地
・カヌー庫……川の水が解けている時期に、カヌーを用いて水運を行う。

・水運基地Ⅱ……川の水が解けている時期に、カヌーとモーターボートで水運を行う。

・栽培棟Ⅲ……壁に使用した断熱材と最新鋭の空調機器により一般的な栽培環境を実現した。中は常に15℃を下回らない。
・火力発電所……町に電気を供給している。

●ステータス
第一次産業Lv.9


開拓団農家「あったかい!」

開拓団農家「この気温なら、寒さに弱い農作物以外ならなんでも育てられる!」

開拓団農家「小麦も栽培できる!」

設計者「手狭だから、少量でも高く売れる作物を作って、小麦は他の町から買った方が効率がいいよ」

設計者「そろそろ鉄道が完成するしね」

設計者「モーターボートの導入で、鉄道に先駆けて物流が向上した」

設計者「今は一時的に夏の気候になっているからいいけれど、冬場の物流も改善しないと、書類上、産業は育っていない計算になる」

設計者「つくづく面倒な土地だよ……」


設計者「さて、引き続き石油も活用していこう」

開拓団有機化学者「準備はできていますよ」


安価↓1、2 石油を注ぎます(用途を指定するか、施設・住民から選択する)

設計者「まずはこの設計書を見て欲しい」

開拓団電気技師「路面ヒーティングシステム?」

設計者「車両が走る舗装路の下に合金線を仕込み、熱によって路面の雪を融かす仕組みだ」

開拓団電気技師「舗装路も無いのにか」

設計者「舗装路の下に作るんだよ」


設計者「電力が全然足りなかった……」

開拓団電気技師「そりゃそうだ。もう結構広いんだぞ、この町」

開拓団電気技師「そもそも車も走ってないし、この土地そんなに雪は降らないだろ。一度雪が積もったら中々解けないが」

設計者「くそう。世界が僕の技術力に追いついていない」

開拓団電気技師「贅沢な悩みだな」

設計者「まあ世界に文句を言っても仕方ない。一歩ずつだ。とりあえず土木工事局に舗装を頼んで、先に車両から作ろう」

開拓団有機化学者「合成ゴムに炭素を混ぜると強度の高いタイヤになります」

設計者「あ、そこにスパイクを入れて。川の近くは特に湿気で路面が凍るから、滑り止めが必要だ」


設計者「ガソリンで動く自動車を作ったよ」

レーサー「す、すげぇ!」

設計者「いや、別にこれは一部の町で使われてるけど」

設計者「今後君たちにはこの自動車を使ってもらいたいんだ。素早い乗り物を制御するのには慣れてるだろう?」

レーサー「ものすごく速そうだから少し不安だ……!」

設計者「いや、鍛えた馬や鍛えた犬には敵わないよ。王国の動物はすごく強い」

設計者「ただし、僕の設計したタイヤは凍結した路面でも滑りにくい仕様だ」

設計者「普通のそり犬には間違いなく全てにおいて上回っているね」

レーサー「全ては言い過ぎだろ!」

レーサー「犬は、頭がよくて自分で考えられる! しかも、もふもふで可愛い!」

設計者「ごめん……僕が間違っていた」

●住民
・レーサーⅡ……オフロードカーの速さを競う。レースの無い日にはドライバーとしても安全運転で働く。
・ドライバー……自動車で荷物を運搬する。犬を飼っている人が多い。

●開拓地
・ソリ工場……他の地域から持ってきた木材などを材料にソリの製造・修理を担う。

・自動車工場……凍原に対応した自動車の製造、修理を担う。

・そり犬公園……犬との触れ合いや犬ぞり体験が楽しめる観光施設。

●ステータス
第二次産業Lv.10
第三次産業Lv.5


インフラ

交通……舗装路+鉄道(今週末)+モーターボート



土木作業員Ⅲ「アスファルトでこんなに平坦に舗装して大丈夫なのか? 石畳より滑りやすそうだ」

土木工学者「道に溝を刻むことで、滑りを防止します」


開拓団工員A「ソリ工場は今日から自動車工場か。大胆な事業転換だ」

開拓団工員B「犬たちはどうするんだろう……」

ドライバー「俺の相棒は車の助手席に乗ってるぜ」

レーサー「観光客を乗せて犬ぞり体験もする予定だ。早くお客さん来ねーかな」

開拓団飼育員「犬ぞりレースも続けるし、トナカイ放牧では現役だってさ」

ドライバー「自動車が普及しても、俺たち凍原の町の住民の、犬への愛は変わらないのさ」

修正

・犬飼育場……そり犬たちが風をしのげる建物。

・そり犬公園……犬との触れ合いや犬ぞり体験が楽しめる観光施設。

★ランクアップ★

町 → 地方都市


設計者「第二次産業がLv.10を達成した」

設計者「住宅や下宿も増えて、個人食堂や商店、銭湯を営む労働者もちらほらいる」

設計者「この町は多くの人口を支えられる規模になった」

秘書「おめでとうございます」

秘書「次の目標は王国で有数の都市を作ることです」

秘書「その目安は産業Lv.15です。また、第三次産業は最低でもLv.5が必要になりますが、こちらは先日達成しました」

設計者「いかに産業の一大拠点であっても、商業やサービス業が発達していなければ都市とは呼ばれないからね」

設計者「でも、普通、開拓中に産業Lv.15は目指さない」

秘書「ええ。開拓の目標は町を作ることであり、それはすでに終えています」


設計者「民間企業への宣伝はうまくいってる?」

秘書「説明会の開催が今週末です。業者が採掘を始めるのは早くて来週末でしょう」

設計者「ちょうど開拓2か月目か」

開拓団保健学者「下水道、上水道はすでにあったので浄水場も作りました」

労働者「冬場はどうするの?」

開拓団保健学者「我慢します」


開拓団事務員「ゴミ収集サービスに加えて、ゴミ箱を町の各地に設置しました。環境美化に努めましょう!」


開拓団事務員「新たに、郵便局もサービスを開始しました」

配達員「責任もって運びます!」

土木作業員「本来は今、図書館を建てる予定だったらしい。早めに作った分楽ができた」

労働者「銀行は無いの?」

開拓団事務員「送金は郵便局で受け付けています」

開拓団事務員「その他のサービスは、開拓後にすぐできると思われる民間の銀行を使ってください」



ランク:地方都市

交通……舗装路+鉄道(今週末)+モーターボート

水道……上水道or貯水タンク+浄水場+下水道

医療……病院

廃棄物……ゴミ収集+公共ゴミ箱設置

公共サービス……学校(初等・中等・高等)・図書館・警察署・消防署・郵便局

使者「こんにちは、設計者さん」

設計者「ああ、王様の使者か。どうだい、僕の町は」

使者「途中経過を見ていませんが、苦労した様子が伺えます」

設計者「分かる? 隙の無い町だと思うけど」

使者「施設や住民に地衣類を活かそうとしていた痕跡がありますから」

使者「では、本題ですが、王国軍の将軍から伝言です」

使者「来週には王国軍基地の設計を始めて欲しい、と」


設計者「というわけで、来週で終わりと決まった」

秘書「一般的な開拓と同じ期間でしたね」


安価↓1 秘書への依頼

設計者「僕たちが去った後の事も準備しておかないとな」

秘書「鉱山開発については万事順調です。懸念は、町の舵を取ることになる市長ですね」

設計者「基本的には国王が指名するけれど、過去には開拓の時からいた住民から選ばれた例もある」

秘書「果たしてわたくし達の要望が通るでしょうか?」

設計者「市長をお飾りにして実務を掌握すればいいんだ」

設計者「市長になるのは大抵貴族か元官僚。お金と椅子さえ与えておけば大人しくしてるだろうさ」

秘書「ええ。残念なことですがね……」

設計者「珍しくやる気のある市長が来たらその時はその時だ」


設計者「というわけで、町の運営を任せるために、この地域に興味のある人材を募集する」

設計者「幅広く頼むよ。行政関係だけじゃなく、業者や研究者、普通に移住してくる人も多くいるといいね」

秘書「承りました」

土木作業員Ⅲ「線路が通ったぞ!」

凍原土木作業員「うおおおお!!」

鉄道作業員「こんなに長い鉄道を……やり切ったなあ」


社員A「鉱石5トン、確かに引き受けました」

社員B「出発まで時間があるな。メシでも食っていくか」

社員A「レストランChief Luis、ここにしましょうよ」

社員B「トナカイステーキもいいが、シェフの気まぐれコース……気になる」


観光客「さ、寒い……興味本位で来るんじゃなかった」

労働者「うわっ、セーター一枚じゃ死んでしまいますよ。防寒具買って着てください」


設計者「ついに鉄道が開通した」

設計者「早速、観光客やグローバルサイクツ社の社員が出入りしているみたいだ」


●開拓地
・駅……王国の大都市と行き来できる長距離鉄道が通っている。貨物列車が多い。

●ステータス
第二次産業Lv.11
第三次産業Lv.6



7週目結果

称号:鉱業基地の町 → 北の土木工学都市

~住民の声~
ドライバー「相棒のサモエドは、長距離ドライブの心の動力」
環境学者「生活環境の観点で言うと、明らかに人の住む環境じゃありませんよね」
研究家「閃いたぞ……地衣類の使い道!!」

~来訪者の声~
先住民「これ、線路って言うんだ。上、通っていい?」
観光客「観光客の皆さん!! どうか、どうか!! 無難なメニューを選んでください!! 悲劇を繰り返さないで!!」

図書館内、ブックカフェで住民たちが土に関する知識を蓄えた。


環境学者「土壌中の有害物質測定の手法を学びました」

環境学者「鉱山の周囲の汚染度を測定して、作業員と町の安全を守ります」


掘削技師「凍原以外でも様々な土質に対応できるようになれた気がする」

掘削技師「あとは実践だな。いずれ火山地方に採掘に行ってみるか」


鉱山労働者「色々な鉱物を知ることができた」

鉱山労働者「闇雲に掘るだけじゃない。これからは目当ての鉱物を狙って掘る!」


土木作業員Ⅲ「ためになる事は書かれてたけど、そこまで作業効率が変わった気がしない」

土木作業員Ⅲ「俺が得た新しい知識を1として、重機の働きが10くらいあるからだ」


土木工学者「埋め立て工事、トンネル工事、基礎工事……」

土木工学者「なるほど、土を使い分けることはこんなに重要なのか……!」

研究家「地衣類の使い道……それは安全性の確認!!」

研究家「地衣類の育ちは遅い。つまり、地衣類が無い場所は近い過去に何かがあった場所」

研究家「地衣類を観察することで、鉱山の周りの汚染具合や、洪水で流された範囲が分かるのです!!」

環境学者「仕事がかぶってしまいました……!」


レーサー「犬ぞりが土から受けるダメージを軽減する方法を学びつくした!」

レーサー→そり職人「俺はそり職人に転職する!」

そり職人「今日から、そり工場が俺の職場だ!」

そり職人「あれ?」

開拓団工員「やあ。ここは自動車工場だよ」

そり職人「そり工場は……?」

開拓団工員「そりはもう数個しか作ってないよ」

そり職人は、自動車工に転職した。


●住民
・環境学者Ⅱ……測定機器を使い環境の状態を数値化して、住民の健康被害を減らす。
・掘削技師Ⅱ……様々な土壌に対応した採掘機器の取り扱い方を心得ている。
・鉱山労働者Ⅱ……掘りまくる。
・土木工学者Ⅱ……目的に応じて必要な土木工事とその手順を計画し、適切な機材や資材を選ぶ。
・地衣類研究家Ⅱ……凍原の地衣類を観察し、その種類や特性をまとめている。
・自動車工……荒地や凍った土地に強い自動車を作る。

●ステータス
第二次産業Lv.11→14

土木工事Lv.7
鉱業Lv.7

8週目

称号:北の土木工学都市
ランク:地方都市

●開拓地
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・花咲く町……花を咲かせる地衣類が植えられており、夏になると慎ましく町を彩る。
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・堤防……開拓中のイレギュラーな洪水にも対応できる。
・上水道……水道管で川の水を引く。ただし夏限定。
・養殖場(夏)……川の一部に網を張り、自然に近い環境で魚を育てる。
・養殖場(冬)Ⅱ……精密な水温調節が可能な養殖施設。養殖場(夏)と水路でつながっている。
・水運基地Ⅱ……川の水が解けている時期に、カヌーとモーターボートで水運を行う。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・駅……王国の大都市と行き来できる長距離鉄道が通っている。貨物列車が多い。
・栽培棟Ⅲ……壁に使用した断熱材と最新鋭の空調機器により一般的な栽培環境を実現した。中は常に15℃を下回らない。
・発酵蔵……室内を温めて、発酵食品の製造を試している。
・土木工事局……優秀な土木作業員と工事用機械が揃った公営事業所。
・太陽炉Ⅱ……太陽光を集めて物体を加熱する大きな設備。冬季の水需要を支える。
・自動車工場……凍原に対応した自動車の製造、修理を担う。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。
・アパレルショップ……凍原ブランドの直営店。おしゃれな防寒具を販売中。
・そり犬公園……犬との触れ合いや犬ぞり体験が楽しめる観光施設。
・犬ぞりレーン……犬ぞりが走りやすいように路面を平坦に整えた競技場。
・図書館……湿気対策は十分。読書にぴったりのブックカフェが併設されている。
・油田……石油がたくさん取れる。
・ニッケル鉱山……大量のニッケル鉱石と同時に、亜鉛・鉛・コバルト・アルミニウムが得られる。
・火力発電所……町に電気を供給している。
・石油化学工場……アクリル繊維や断熱材を製造している。
・製錬所……鉱石から金属を分離させて取り出す工場。
・鉱業研修センター……採掘の専門家を育成する。

●住民
・開拓団……農業、工業、建築、医療、教育など、様々な分野に長けた団員がいる。
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員Ⅲ……重機を操り、開拓中に限らず短期間で土木工事を終わらせる。
・凍原土木作業員Ⅲ……施設を作るスピードが非常に速い。この特性は開拓中の凍原でのみ発揮される。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家Ⅱ……凍原の地衣類を観察し、その種類や特性をまとめている。
・トナカイ飼育員……トナカイの飼育、解体、調理技術を先住民に学んだ。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。
・鉱山労働者Ⅱ……掘りまくる。
・掘削技師Ⅱ……様々な土壌に対応した採掘機器の取り扱い方を心得ている。
・環境学者Ⅱ……測定機器を使い環境の状態を数値化して、住民の健康被害を減らす。
・土木工学者Ⅱ……目的に応じて必要な土木工事とその手順を計画し、適切な機材や資材を選ぶ。
・自動車工……荒地や凍った土地に強い自動車を作る。
・ドライバー……自動車で荷物を運搬する。犬を飼っている人が多い。
・レーサーⅡ……オフロードカーの速さを競う。レースの無い日にはドライバーとしても安全運転で働く。
・ファッションデザイナー……デザイン性の高い防寒具を販売する凍原ブランドの社員。
・シンガーソングライター……歌を作り、ギターを奏でながら歌う。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。

●ステータス
第一次産業Lv.9
第二次産業Lv.14
第三次産業Lv.6

土木工事Lv.7
鉱業Lv.7
防寒具Lv.2
環境Lv.5(固定)

設計者「第二次産業Lvがえらいことに」

設計者「自習の成果が出たらしく、いくつかの業種で仕事の質が上がっている」

設計者「特に土木に関しては、国内において圧倒的にトップだと思う」

設計者「土木作業員Ⅲと土木工学者Ⅱがいる上に、今週も燃え上がっている凍原土木作業員Ⅲがいるからこうなるか……」

設計者「もう土木分野は十分だね」


安価↓1、2、3、4 施設や物を作ります(用地・店舗・公共施設・道具・装置ほか)

土木工事局。

設計者「今週の予定は、サウナの建築と遊園地の建設。どちらも観光客のための計画だ」

設計者「それともう一つ、この設計図もよろしく」

土木工学者「これは栽培棟……ですか? 構造がよく分かりませんが」

設計者「ああ、その斜線は階層が違うことを示しているんだよ」

設計者「中央に吹き抜けがあるドーナツ状のフロアが、何層も重なっているのがイメージできるかな?」

土木工学者「ええと、それは分からなくもないのですが、水道管が血管のように張り巡らされていて線が多くて見づらいです」

設計者「水道管無しの図面も書こうか?」

土木工学者「しかも建物の外側に鏡とガラスで出来た謎の構造物が大量にありますし……アートですか?」

設計者「アートを悪く言うつもりは無いけど、これはアートじゃないよ」

設計者「実用性の塊さ」

土木作業員Ⅲ「こんな寒い町に遊園地なんて作って客が来るのか?」

労働者「ジェットコースターなんて乗ったら霜焼けする。冬場は休園だな」


開拓団建築士「まだ骨組みの段階だが見たことのない建築だ……どうなっているんだ」

設計者「よく聞いてくれた」

設計者「屋上の“枝”は鏡面加工された細い板だ。太陽炉と似た機構になってる」

設計者「ここから採光した日光は、ガラスで拡散されて建物の中に降り注ぐ」

設計者「壁面の“苔”も小型の同じ機構だよ」

設計者「曇りの日は最上階の暖房機器を使う」

設計者「縦に長く吹き抜けがあるこの建物は、温められた空気が効率よく循環する」

開拓団建築士「なるほど……要するに、面積が広い上にとても暖かいということですね」


凍原土木作業員Ⅲ「この大量の水道管は何ですか?」

設計者「スプリンクラーだよ」

設計者「建物の一階の散水機に水を補充すると、全ての階の植物に均等に降り注ぐ」

設計者「雨を降らすのと同じだと考えてくれていい」

大樹の幹のような建造物を、繁茂した地衣類のような集光装置が被覆する。

日光を受けるため、やや南向きに傾いた形状は、コンクリート製でありながら人工物らしからぬ雰囲気を醸し出す。

そのビルはまるで大樹のように神々しく光を受けて、町の中心にそびえていた。


設計者「凍原対応型大規模農業用ビルディング“ユグドラシル”」

設計者「アップグレードして見た目は変わったけど、栽培棟だよ」

開拓団農家「農業をする場所には見えない」

設計者「農業につきものの苦労が減ってるのは確かだよ。作物の種類に合わせて、マニュアル通りに水をかけるだけだから素人にもできる」

開拓団農家「ああ……つまりここは、植物工場か」


設計者「発電量が増えたら増設してね」

土木工学者「これ、を……?」

設計者「同じものを」

設計者「あ、中身は同じじゃなくていいよ。好きな作物を植えられるように設計したから」

掘削技師「油井を増やしました」

設計者「OK。パイプラインの敷設も進んでいるよ」


設計者「よし、遊園地も完成したようだね」

土木作業員Ⅲ「ジェットコースターと観覧車、メリーゴーラウンドなんかの遊具に、ステージとお土産屋も完備した」

土木工学者「遊園地の条件を十分に満たしています」

レーサー「……何か足りなくないか?」

設計者「エンターテインメント性ならあるよ」

シンガー「いいえ、違う……。この違和感は何……?」

研究家「この遊園地にはテーマがありません」

設計者「地衣類研究家!」

研究家「遊具の表面に土を盛り、地衣類を移植して、地衣類パークとするべきです」

レーサー「ち、地衣類パーク……」

シンガー「エンターテインメント性が死んでしまうわ!」

研究家「しかし対案はありませんね? 何もアイデアが無いのならば、地衣類パークに決定です」

レーサー「くそっ、何か無いか……」

シンガー「地衣類は栽培ビルだけで十分よ……」

ハスキー「バウッ」

レーサー「はっ、相棒!」

レーサー「決めたぞ! ここは今日から、ハスキーランドだ!!」

●開拓地
・栽培棟Ⅳ……農業用ビル。一般的な農場と遜色ない栽培環境・作付面積の再現と、それ以上の作業の簡易化を実現した。まだ一棟だが今後増える。
・油田Ⅱ……広大な凍原の各地からくみ上げた石油を、パイプラインで町のターミナルへ輸送する。
・サウナ……暑いサウナと冷たい川に交互に入る健康法が人気。
・遊園地……凍原ハスキーランド。冬季は休園する。

●ステータス
第一次産業Lv.10
第三次産業Lv.7
鉱業Lv.8


設計者「産業Lvは上がるほど上がりにくくなる」

設計者「もともとたくさん採れた石油の採れる量が増えた程度じゃ上がらないか」

飼育員「設計者さん、サウナ行かないか?」

設計者「遠慮するよ。僕はそこまで体が強くないからね」

飼育員「それなら猶更だ。体を強くするために交互浴をするべきだ」

設計者「いや、待って。僕はいい。押さないで」


設計者「あ、あづいぃぃぃぃ し、ぬ……」

飼育員「死にそうか! それなら川へ飛び込むんだ!」

ザブン

設計者「ひっ、ぎぃいいいい」ガチガチ

飼育員「凍える前にサウナに入るんだ!」


飼育員「どうだ? 少しはタフになれたんじゃないか?」

設計者「こういうのは!! 開拓者の役目でしょうが!!」

開拓団教員「開拓は今週で終わりだそうですね」

設計者「開拓団が開く講習会もこれで最後だ」

設計者(図書館の土コーナーの本を取る人はもう減った)

設計者(自習の効果には期待できないな)


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

労働者A「接客の心得を習いにきたんだが……」

労働者B「『おもてなしの心講習会』……」

労働者C「怪しいセミナーみたいな題目になってる……」

開拓団スタッフ「いらっしゃいませ。ようこそお越しくださいました!」

労働者A「おー、深々としたお辞儀」パチパチ

開拓団スタッフ「観光客のいるところ私達あり」

開拓団スタッフ「この道5年。スタッフでございます」

労働者B「思ったより短かった」

開拓団スタッフ「直接お客様と顔を合わせる私達は観光都市の花形」

開拓団スタッフ「ではありません」

開拓団スタッフ「昨今、縁の下の力持ちとして工場の職人の方々や、現場で人の命と安全を守る医療従事者、警察官が大変評価されています」

開拓団スタッフ「しかし私達は全然評価されません!」

開拓団スタッフ「一番目に付くところにいるのに、仕事はできて当然だと見なされ、誰でもできる最底辺の労働者だと蔑まれ、何かあった時だけ矢面で批判に晒されております!」

開拓団スタッフ「今や、私達、接客業従事者こそが縁の下の力持ちと呼ばれるべきではないでしょうか?」

開拓団スタッフ「どう思われますか、お客様!?」

労働者A「滑舌がいいと思う」

労働者B「愚痴を聞く会になってると思う」

労働者C「医療従事者は評価されて当然だと思う」

労働者「『よく分かる最先端工学』……これさえ聞けば、明日から俺は最先端工学者だ」

ガチャッ

設計者「最後の講師はこの僕だよ」

労働者「おおおっ!」

設計者「この町を離れる前に、君たちに僕の工学技術のすべてを伝授しておきたいと思ったんだ」

設計者「僕の設計した教育プランに不可能は無い!」



設計者「宇宙線を遮断するために必要な外壁の材質と厚さは―――」

労働者「待ってくれ」


設計者「末梢神経を人工眼球に接続する際には―――」

労働者「頭がパンクする」


設計者「このように、文書のデータを電子化し、クラウドサーバー上に移すことで―――」

労働者「zzz……」



設計者「秘書……。僕には全く教育の才能がないみたいだ……」

秘書「向き不向きがございます」


労働者「なんだったんだあれは。一言も意味が分からなかった」

労働者「やっぱり地道に勉強しよう」

●住民
・スタッフ……接客業従事者。大抵の町にいる。
・工学者……最先端の工学技術を会得するのを夢見る、普通にマルチな工学者。

●ステータス
第二次産業Lv.14.9
第三次産業Lv.8


設計者「14.9って何」

秘書「限りなく15に近いものの、都市の条件を満たしきれない工業の発展度合いです」

設計者「普通の工学者が増えたくらいじゃダメか……」

設計者「だけど僕には電気と石油が残っている」


安価↓1、2 電気を流します(用途を指定するか、施設・住民から選択する)

設計者「遊園地にはすでに電気が通ってる」

設計者「だけど物足りないな」

設計者「もっと電気を流そう」


●開拓地
・発酵蔵Ⅱ……空調機器で室内を温めて、発酵食品を製造している。
・遊園地Ⅱ……夜の凍原ハスキーランドは煌びやかなライトアップが人気。ただしもちろん昼より寒い。
・火力発電所ver.1.5……建物はそのままだが、タービンを詰め込んで発電量を上げた。

●ステータス
第二次産業Lv.15


設計者「色とりどりのイルミネーション……とてもシティライクでいいね」

設計者「僕はこういう人工的な美が好きなんだ」

秘書「わたくしも分かります」

設計者「ついに産業Lv.15を達成した」

設計者「石油と電力と僕の技術力があれば実質1か月でここまで発展させることができるんだ」


設計者「ところでver1.5って何」

秘書「遊園地のイルミネーションに必要な電力を供給するために、発電量を増やしましたが、」

秘書「設計者様が直接発電所に手を加えてはいないため、発電所Ⅱと表記できなかったのです」

開拓団電気技師「建物をリフォームせずにどうにか発電機を詰め込んだだけだからな」

設計者「中途半端だけど……別にいいか」

★ランクアップ★

地方都市 → 都市 → 大都市


設計者「第二次産業がLv.15になった」

設計者「総じて大きな建物が増え、鉱業に関連する町工場が増えてきている」

設計者「この町は立派な都市になった」

秘書「いいえ、大都市でございます」

設計者「あっ、そうか。第一次産業Lvも10あるから、大都市の条件まで満たしていた!」

設計者「州都に並ぶ経済の中心地だ」

設計者「この凍原地方は、後々、王国の新たな州に指定されるだろうね」

秘書「おめでとうございます」

秘書「次の目標は王都を超える巨大都市圏を作り上げ、新たな国家として独立することです」

設計者「冗談きついよ。僕にそこまでの野心は無い」

秘書「ええ。さらに上を目指すとそうなると言うことを申し上げたまでですよ」

鉄道作業員「まだ線路を敷くのか……」

凍原土木作業員Ⅲ「この線路途中までしか無いぞ。どんどん伸ばそう」

設計者「まだそこは行き先未定だよ!」


設計者「凍原地方の拠点駅と呼べる、大きな駅舎への増築工事が急ピッチで進んでいる」

設計者「線路の本数を増やして、今後の路線の増加に備えた」

設計者「凍原各地の鉱山に続く線路になる予定だ」


土木作業員Ⅲ「化学物質を使った飲料水の殺菌と、微生物を利用した汚水の浄化……」

土木作業員Ⅲ「頭いい人ってすごいこと考えるんだなあ」

土木工学者「王都の新市街の水道にも同じ処理場が使われているらしいですよ」


開拓団医者「私どもの病院も、めでたく総合病院となりました」

開拓団医者「今後、地域の皆様のために、最先端の医療を提供することをお約束します」

開拓団医者「私は開拓団の一員であるため凍原を離れますが、これほど大きな都市です。優秀な医師が赴任してくることでしょう」


開拓団事務員「都市の郊外にゴミ処分場が出来ました」

開拓団事務員「今後、凍原地方で新しくできる町の、不燃ゴミの処理、資源ごみのリサイクルがこの都市で行われます」


開拓団事務員「さらに、大学の開校が決定しました!」

開拓団事務員「主に理学、建築学の著名な研究者を迎えます」


開拓団事務員「さらにさらに、公共バスサービスと、福祉サービスが開始されました!」

開拓団事務員「お年寄りを抱える家族の引っ越しも歓迎しております」

開拓団事務員「高齢の方には厳しい寒さですが、ぜひご一考を!」



ランク:大都市

交通……舗装路+拠点駅+モーターボート

水道……化学浄水場+上下水道or貯水タンク+微生物廃水処理場

医療……総合病院

廃棄物……大規模ゴミ処理場

公共サービス……学校(初等・中等・高等・大学)・図書館・警察署・消防署・郵便局・公共バス・福祉サービス

設計者「発酵蔵にも空調機器を取り付けた」

設計者「ビルで大豆や野菜の生産も始まったから、発酵食品の種類も増えていきそうだ」

飼育員「設計者さん、発酵した魚の缶詰を食べないか?」

設計者「それ知ってるやつだ。遠慮するよ」

飼育員「知ってる? 食べたことがあるのか?」

設計者「いや、知識としてね」

飼育員「だったら実際に体験するべきだ。頭でっかちは良くないぞ」

設計者「いやいいって。材料と成分からにおいは想定できるから」

設計者「待って。空けていいなんて言ってない。缶切りを離すんだ」


設計者「ぅぎゃぁああああああ」

設計者「鼻がちぎれるぅううう」

飼育員「鼻をちぎってはいけない! 我慢するんだ!」

飼育員「さあ、次は味を確かめてみよう」

設計者「んむっ!? んんんんん、んんんんんんんーッ!!」(はあ!? くちびるに押し当てないで!!)


飼育員「どうだ? 美味しかっただろう」

設計者「においが染みついて服が台無しだ……。もう二度と食べないからな……!」

掘削技師「うわっ、くっせぇ!!」

設計者「石油まみれの人に言われたらおしまいだよ……」


安価↓1、2 石油を注ぎます(用途を指定するか、施設・住民から選択する)

設計者「拠点駅の利便性を向上させよう」

設計者「誰にでも使いやすい駅にするには、どうすればいいと思う?」

秘書「まずは暖房の設置でしょうか」

設計者「正解なんだけど、待合室はともかく乗り場は構造上、壁が作れないんだよ」

秘書「そうですね。ではバリアフリーですか?」

設計者「そう。点字ブロック、手すり、スロープなどがあるね」

設計者「そういったものを作るとき役に立つのが、合成樹脂だ」

秘書「木材や金属では代用できませんか?」

設計者「できるけど、ここでは木材は取り寄せないといけないし、金属だと冷えて手がひっついたりする」

設計者「何より、合成樹脂は精密に好きな形にすることができる」


自動車工員「持ちやすいハンドルの形状、そりを作ろうとしてた時にいろいろ考えておいたんだ」

工学者「ほう、サスペンションの構造はこうなってるんですか」

設計者「やあ、自動車作ってる?」

自動車工員「ぼちぼちと」

設計者「この設計図を見て欲しい」

自動車工員「今のものより隙間が多いような」

工学者「合成樹脂を使っていますね」

開拓団メカニック「ちょっと見せてくれ」

開拓団メカニック「ああ、軽量化したのか」

設計者「燃費が良くなって、材料費も節約できて、作業も楽になるからね」

●開拓地
・拠点駅Ⅱ……他の大都市への長距離鉄道が通っている。貨物列車が多い。バリアフリー設計。
・自動車工場Ⅱ……凍原に対応した自動車の製造、修理を担う。軽量化によって加速力と燃費、制動力が改善した。

●ステータス
第二次産業Lv.16
第三次産業Lv.9


秘書「明日、三社の鉱業会社の営業部長と、町の運営に志願した方との面会の予定が入っております」

設計者「明日一気に来るって!?」

秘書「設計者様の面会中、わたくしにできることがあればお申し付けください」

設計者(いっそ秘書に来客対応を任せてしまおうか)


安価↓1 秘書への依頼

設計者「分かった。僕が対応するから、秘書にはその間に一つ仕事を頼むよ」

設計者「町の住民に遊園地で遊んでもらって、意見を聞いて、改善案を集めてくれ」

秘書「承りました」


養殖者「集まれって言われたけど、何が始まるんだ……?」

秘書「お集まりの皆さん、こんにちは」

秘書「皆さんには遊園地で遊んでいただきます」

ハンター「それだけか……?」

秘書「遊園地はまだ今週出来たばかりです。まだ見つかっていない課題が隠れているに違いありません」

秘書「どうぞご自由に遊んでいただき、忌憚なき意見をお聞かせください」

若手議員「初めまして。私は王国議会で議員を務めておりました、国民党所属の化学博士でございます」

設計者「国民党……前々から石油の活用の推進を主張していた政党だっけな」

若手議員「はい。覚えていていただき誠にありがとうございます」

設計者「当然覚えてるよ。僕も王都で行政に関わってたうちの一人だし」

設計者「石炭利権の王国党と石油推進の国民党……レベルの低いところで争ってるな、と思ってたよ」

設計者「輸入が必要な石油を推進するのは外国のスパイだとか難癖つけて、技術の発展を邪魔するような人たちが王国の守護者を自称するなんて滑稽だよね」

若手議員「そ、そこまで分かっていただけていましたか!」

設計者「でももう大丈夫だ。国内で大量に石油が取れるようになったからね」

設計者「さて、議員さんには石油局の長官のポストに就いてもらう予定だ」

設計者「合成樹脂、合成繊維の利用をどんどん推進してもらいたい」


元大臣「君が設計者くんか。活躍の噂は聞いてるぞ」

設計者「王国党の先生ですね。ようこそいらっしゃいました。寒くなかったですか?」

設計者「王国各地の鉱山、工場に太いパイプを持つあなたにはいつも助けられています」

元大臣「かつては俺も現場で働いていたからな。顔が利くだけじゃない。いろいろ助言して信頼を得てんだよ」

元大臣「ここはいいところだな。環境学者が場をわきまえている。排煙がどうだとうるさい輩がいない」

設計者「産業保護の王国党と環境保護の国民党……くだらない争いですよ」

設計者「王国では石炭に対応した環境技術が進んでいるのに、そんなことも知らない人たちが環境保護をうたうなんて滑稽ですよね」

元大臣「あいかわらず話の分かる男だな」

設計者「ここにあなたの敵はいませんよ。土地が広大なので鉱山開発が町の環境に影響しませんから」

設計者「先生にはエネルギー局の長官のポストを用意しました」

設計者「石炭をどんどん燃やして、発電所や工場を増やしてください」

開拓団事務員「お茶出しの時に聞いてしまったんですけど……。さっきのは、二枚舌というものでは……?」

設計者「ああ、全然大丈夫だよ」

設計者「あの議員さんは環境保護に盲目的な人じゃないし、先生は石油の価値も理解してる人だから」

設計者「産業と技術の発展……僕と彼らは同じ方向を向いているんだ」



設計者「社長の皆様。よ、ようこそお越しくださいました」

ゴールデン社長「うむ。招待していただき感謝する」キラキラ

鉱山労働者Ⅲ「鉄鉱山開発なら、わたくしどもユニコーン開発にお任せください!」

女社長「ダイヤモンドが掘れると聞いたわよ? 早く採掘を許可なさいな」

設計者(想像以上に偉そうな人達が来てしまった……。現場の人にしか見えない人もいるけど……)

設計者(知らない人が複数いると駄目だ……どこを向いて喋ればいいかわからない……)

夕刻。

秘書「では、ご意見を伺います」

研究家「園内に地衣類が少ないです」

レーサー「乗り物の速さが物足りないな。スリルが無い」

工学者「コーヒーカップのレーンが白かったんだが、オイルが固化してないか?」

デザイナー「急ピッチで作ったからだと思うけど、ペンキの塗りが甘かったわよ」

シンガー「舞台の後ろがジェットコースターって、騒音大きいけどどうなの?」


秘書「ご協力ありがとうございました。設計者様に伝えておきます」

工学者「いや、オイルの件くらいなら俺がやっとくよ」

デザイナー「ペンキも私がね」

土木作業員Ⅲ「許可さえくれれば、舞台の位置もすぐ変えられるぞ」

研究家「地衣類も私が植えておきますので」

レーサー「それはしなくていい」

工学者「いっそ俺たちで力を合わせて遊園地をプロデュースしないか?」

デザイナー「賛成。スタッフの衣装もデザインしなくちゃね」

研究家「そういうわけで、遊園地の改良は我々にお任せくださいとお伝えください」

レーサー「えっ、お前も入るの?」

秘書「分かりました、そう伝えておきます」


●住民
・パーク管理員……機械の点検技術とエンターテインメントの知識で遊園地を運営する。

●その他
・凍原の各地で民間企業による鉱山開発が始まっている。

●ステータス
第二次産業Lv.17
鉱業Lv.9

8週目結果

称号:北の土木工学都市 → ???

~住民の声~
労働者「便利で住みよい都会になったけど、今でも外はクソ寒い」
デザイナー「観光客がみんな安い防寒具ばかり買っていくわ……」
掘削技師「宝石の採掘が始まりましたが、そこに別の町ができ始めたので、今後もこの都市の雰囲気は変わらないでしょう」

~来訪者の声~
観光客「なぜわざわざこんな厳しい環境のへき地に、こんなに工業技術の集まる都市を……?」
鉄道作業員「きっと厳しい環境だからこそ、高い技術力が無いとまともに住めないんですよ」
元大臣「党は違えど君には一目置いていたんだ」
若手議員「議論が成り立たない人だと誤解していましたよ」
ゴールデン社長「なんという資源量だ……金鉱の町が砂金に思えてきたわい」

設計者「みんな、これにて開拓は終了だ」

スタッフ「お疲れ様でした!」

パーク管理員「ああっ、燃える土木作業員からほとばしるオーラが小さく……!」

シュウウゥゥ……

凍原土木作業員Ⅲ「燃え尽きたぜ…………」ガクッ

灰になった土木作業員Ⅲ「もう、ペンも持ち上げられない…………」

土木作業員Ⅲ「ものすごく働いてたからな……。しばらく休暇もらっとけ」

灰になった土木作業員Ⅲ「あとは、頼んだ…………」


開拓団農家「栽培棟の使い方を教えておく。まあ作業自体は簡単だから専門の知識が無くても問題ない」

労働者「マニュアルが薄い……こんなに楽なのか」

開拓団皮革職人「私も事業の引継ぎをしておかなければ」

地質調査技師「開拓団は町を去るんだったか。俺も荷物をまとめておくかな」

設計者「寒さをしのげる建物、よし。安定した飲み水と燃料、よし。王国三大都市に匹敵する社会インフラ、よし」

設計者「農業用ビルと養殖および釣り、トナカイの飼育。そしてそれを活かせる皮革産業と飲食店がある。第一次産業、よし」

設計者「資源メジャーを含む四社の協力を獲得。採掘現場のベテランと石油化学の専門家を招いた。第二次産業、よし」

設計者「遊園地と自動車レース、犬ぞり体験。アパレルブランドも立ち上げた。第三次産業……よし」

設計者「そして、土木工事局……」

設計者「これらすべてを、王様の力をほとんど借りずに作り上げた……」

設計者「これだけ作れれば十分な備えになったかな」

設計者「そう。この大都市そのものが今後の備えだ」

王「待たせている間に大都市を作り上げるとは」

王「先の開拓者試験では、余はあやつの実力を見誤っていたようだ」

使者「いやはや、これが彼の本気ですか……」


王「待たせてしまったな、設計者よ。軍部との都合がようやく合い、そなたを派遣する手はずが整った」

設計者「いえ。僕にとっても有意義な二か月間でした」

王「改めて……設計者よ。ご苦労だった」

王「今ここに、王国の新たな州が誕生した!」

王「そなたの働きに感謝する」

設計者「身に余る光栄でございます」

王「して、この都市の名であるが……」

王「この都市は、豊富な地下資源を有し、土木工事に長ける大地の町であり」

王「また、防寒具が特産であり、衣類の町という側面も持つ」

設計者「ええ。おっしゃる通りです」

労働者(まさか……)

王「凍える大地に力強く根を張るように栄えるこの都市は―――」

王「地衣の都と名付け、凍原州の州都とする!!」

労働者(結局地衣類の町じゃねーか!!)

研究家「王様、ばんざーい!!」

研究家「地衣の都、ばんざーい!!」

町が完成!

称号:州都、地衣の都 / 新天地開拓拠点
ランク:大都市

●州
・凍原……常に氷点下を下回る荒原で、降雪が少ない。夏になると地衣類が一斉に芽吹く。
・油田Ⅱ……広大な凍原の各地からくみ上げた石油を、パイプラインで町のターミナルへ輸送する。
・ニッケル鉱山……大量のニッケル鉱石と同時に、亜鉛・鉛・コバルト・アルミニウムが得られる。

●都心部
・花咲く町……花を咲かせる地衣類が植えられており、夏になると慎ましく町を彩る。
・拠点駅Ⅱ……他の大都市への長距離鉄道が通っている。貨物列車が多い。バリアフリー設計。
・土木工事局……優秀な土木作業員と工事用機械が揃った公営事業所。
・図書館……湿気対策は十分。読書にぴったりのブックカフェが併設されている。
・栽培棟Ⅳ……農業用ビル。一般的な農場と遜色ない栽培環境・作付面積の再現と、それ以上の作業の簡易化を実現した。まだ一棟だが今後増える。
・発酵蔵Ⅱ……空調機器で室内を温めて、発酵食品を製造している。
・自動車工場Ⅱ……凍原に対応した自動車の製造、修理を担う。軽量化によって加速力と燃費、制動力が改善した。
・火力発電所ver.1.5……建物はそのままだが、タービンを詰め込んで発電量を上げた。
・石油化学工場……アクリル繊維や断熱材を製造している。
・製錬所……鉱石から金属を分離させて取り出す工場。
・鉱業研修センター……採掘の専門家を育成する。
・お試しレストラン……普通の料理の他にお試し料理が出てくる。どんな味かは食べてみるまで分からない。
・アパレルショップ……凍原ブランドの直営店。おしゃれな防寒具を販売中。
・遊園地Ⅱ……夜の凍原ハスキーランドは煌びやかなライトアップが人気。ただしもちろん昼より寒い。
・そり犬公園……犬との触れ合いや犬ぞり体験が楽しめる観光施設。
・犬ぞりレーン……犬ぞりが走りやすいように路面を平坦に整えた競技場。

●郊外
・凍川……一年の半分は凍り付いている。
・堤防……異常気象が起きても対応できる。
・上水道……水道管で川の水を引く。ただし夏限定。
・太陽炉Ⅱ……太陽光を集めて物体を加熱する大きな設備。冬季の水需要を支える。
・養殖場(夏)……川の一部に網を張り、自然に近い環境で魚を育てる。
・養殖場(冬)Ⅱ……精密な水温調節が可能な養殖施設。養殖場(夏)と水路でつながっている。
・水運基地Ⅱ……川の水が解けている時期に、カヌーとモーターボートで水運を行う。
・サウナ……暑いサウナと冷たい川に交互に入る健康法が人気。
・トナカイ放牧地……町の外側でトナカイを放牧する。
・毛皮加工場……ハンターの狩ってきた動物の毛皮を防寒具や家具に加工する。

●インフラ
交通……舗装路+拠点駅+モーターボート
水道……化学浄水場+上下水道or貯水タンク+微生物廃水処理場
医療……総合病院
廃棄物……大規模ゴミ処理場
公共サービス……学校(初等・中等・高等・大学)・図書館・警察署・消防署・郵便局・公共バス・福祉サービス

●住民
・ツンドラ労働者……凍原で生き残る術を持ち、熱心に働く。
・土木作業員Ⅲ……重機を操り、開拓中に限らず短期間で土木工事を終わらせる。
・釣り人……川の魚を釣る。凍った川には穴を空けて魚を釣る。
・地衣類研究家Ⅱ……凍原の地衣類を観察し、その種類や特性をまとめている。
・トナカイ飼育員……トナカイの飼育、解体、調理技術を先住民に学んだ。
・ハンター……野生動物を狩る専門職。狩りすぎ注意。
・養殖者……一般的な魚介類の養殖の知識を持つ。
・鉱山労働者Ⅱ……掘りまくる。
・掘削技師Ⅱ……様々な土壌に対応した採掘機器の取り扱い方を心得ている。
・工学者……最先端の工学技術を会得するのを夢見る、普通にマルチな工学者。
・環境学者Ⅱ……測定機器を使い環境の状態を数値化して、住民の健康被害を減らす。
・土木工学者Ⅱ……目的に応じて必要な土木工事とその手順を計画し、適切な機材や資材を選ぶ。
・自動車工……荒地や凍った土地に強い自動車を作る。
・ドライバー……自動車で荷物を運搬する。犬を飼っている人が多い。
・レーサーⅡ……オフロードカーの速さを競う。レースの無い日にはドライバーとしても安全運転で働く。
・スタッフ……接客業従事者。大抵の町にいる。
・パーク管理員……機械の点検技術とエンターテインメントの知識で遊園地を運営する。
・ファッションデザイナー……デザイン性の高い防寒具を販売する凍原ブランドの社員。
・シンガーソングライター……歌を作り、ギターを奏でながら歌う。

●その他
・石炭を使う暖炉が普及している。
・凍原の各地で民間企業による鉱山開発が始まっている。
・石油の活用を推進する石油局と、凍原の開発を進めるエネルギー局がある。

●ステータス
第一次産業Lv.10
第二次産業Lv.17
第三次産業Lv.9

鉱業Lv.9
土木工事Lv.7
防寒具Lv.2
環境Lv.5(固定)

市長「よっす。後輩。今は設計者か」

設計者「あなたは、都市開発部の先輩! なぜここに」

市長「王様に命じられて、お前の作った町の市長になったんだ。奇妙な縁だなー」

設計者「そうだったんですか。先輩が市長なら、とてもありがたいですよ」

市長「まあなー。俺が市長になったから、町の重要なポストは全部お前の関係者になった」

市長「やるなお前。開拓後も町を実質的に自分の支配下におくなんて……計画者の二つ名は伊達じゃないな」

設計者「はじめはそんな気は無かったんですがね」

設計者「余計なことは考えず、この難しい土地をどうやって開拓すればいいか頭を悩ませてましたし」

市長「豊富な地下資源を見て欲が出ちゃったか?」

設計者「まあそうです。ただし、自分のためではなく、恩人のためですよ」

市長「恩人って、第一開拓者だっけ?」

設計者「はい。彼には昔お世話になりました」

設計者「でも近いうち、開拓者の職がなくなるかもしれない。そのことに気づいてしまって、」

設計者「もしそうなった時、彼には王国に代わる後ろ盾が必要になると思いました」

市長「お前は本当に心配性だな……」

設計者「豊富な資源と財力、そして土木技術を抱えたこの町は、僕の恩人が困った時のための備えなんです」

設計者「だから僕は『地衣の都』ではなく、こう名付けます」

設計者「『新天地開拓拠点』と」

市長「王国の未来を変えるような大都市が、何もかも開拓者のためか……」

設計者「次は純粋に王国のために働きますよ」

設計者「王国軍の要塞を作る仕事が入ってますからね」

市長「行ってこい。お前の努力の成果は俺が守る」


開拓団事務員「恩人の方、この町に来るといいですね!」

設計者「いや、あくまで備えだから。来ないほうがいいんだからね?」



おしまい

安価につきあってくれた皆さんお疲れさまでした。読んでくださった皆さんはありがとうございました。

後半ダラダラ進行ですみませんでした。

次回は開拓者に4ターンくらいで町ではないものを作ってもらうスレにしようかと思っています。



過去回一覧

前回(山林編)→開拓者「安価と魔法で町を作ります」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590055886/)
九回目(竹林編)→開拓者「安価で思い出の町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507454884/)
八回目(花畑編)→開拓者「安価でどこかに町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493451944/)
七回目(雪山編)→開拓者「安価で雪山に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492415481/)
六回目(湖畔&湾岸編)→開拓者達「安価で素敵な町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486966618/)
五回目(魔界編)→開拓者「安価で魔界に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1477723880/)
四回目(高原編)→開拓者「安価で高原に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1476533102/)
三回目(南国編)→開拓者「安価で孤島に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462605431/)
二回目(砂漠編)→開拓者「安価で砂漠に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454661413/)
初回(森林編)→開拓者「安価で立派な町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448084293/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom