【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その4 (1000)

このスレは安価やコンマで、剣と魔法な世界を生き延びていくスレです
なんと4スレ目突入。ご参加ありがとうございます
亀更新、深くは考えていない行き当たりのため、途中で色々変わってしまうかもしれませんがご容赦を

1スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1540304018/)
2スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その2 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1542121865/)
3スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その3 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1543929376/)

・簡単な舞台世界解説

剣と魔法のよくあるRPGな感じです
現状、三つの大国が世界を統べています

【王国】
広大かつ豊かな土地を持ち、三国の中では最も裕福です
街並みも最も発展しており、人口も多く様々な人が集まる
しかし裕福すぎるがために腐敗した人間も多いとのこと

潤沢な資金から一般兵士すら装備品の質がよく、重装騎士が国の守りを固めている
彼らは侵略力も防衛力も高いが、鎧の防御を貫通する魔法には弱い

【聖国】
神を崇める信仰深い国。王国ほどではありませんが広い領地を持ちます
平等主義が根付いており、貧富の差はほとんどなく穏やかな国民が多い
しかしその平等主義は同じ神を敬う国民に対してのみ。異教徒には攻撃的な人間もいるとか

信仰のおかげなのか魔法技術が発展しており、聖国全体に防護結界が施されている
兵士も魔導師が多いが、詠唱時間の隙が生まれやすい彼らは素早い歩兵を苦手としている

【帝国】
過酷な環境下にある国。三国の中では圧倒的に領地がせまく貧困状態です
弱肉強食、実力主義の国であり、弱者や敗者には容赦がない代わりに強ければ差別もない
貧困層は物資の奪い合い、国のトップは他国の領土を奪う、他国に言わせれば野蛮な国

生き延びるには強くあれ。兵士はもちろん一般民すら近接戦闘技能は他国より強いです
しかし素手や刃物の攻撃を受け付けない重装備の騎士は装備の差からどうしても苦手としている

~簡単な主なキャラクター紹介~

【アベル】
帝国の第三皇子。22歳
現在の帝国の実力主義に異を唱え、国家転覆の野心を持つ黒騎士
この物語の主人公。頑張って生き延びて、野心を成就させましょう
強力なスキルを設定してあるのだが、戦闘コンマ運だけは無い様子なので気をつけよう
レベル91、夜レベル99。

【ギルバート】
帝国の皇帝。55歳
アベル達の父にして、帝国最強の存在。現時点のアベルが敵う相手ではない
手心でレベル350。その真の力は未だ不明
夜レベルは100で酒にも強い。まさに死角なし

【フローレン】
帝国の皇妃。54歳
アベル以外の皇族の母。帝国名門の娘にして、あらゆる分野で天才的な才覚を持つ
しかしそれ故に人生に退屈しており、自身の『面白い』と『興味』が優先される享楽主義者
コンマ運が絶妙に無く、フローレンの判定をなかなか上回れない
夜レベルは69

【ノワール】
ギルバートの妾。40歳
アベルの母親。元凄腕の隠密部隊員の過去を持つが、現在はフローレンにより軟禁中
なんと2スレ目において自分周りの重要なコンマ判定全てが66か99のゾロ目大乱舞を披露
その後もゾロ目と高コンマを乱発。夜レベル酒レベル共に隙が無い
夜レベル98

【アドルラン】
帝国第一皇子。26歳
快活な誇り高き騎士にしてアベルの良き兄
整理整頓や隠し事は苦手だが、帝国一般兵からの人望は抜群であり自身も鍛錬を怠らない努力家
従者からの恋心には一切気がつかないが、ネコミミは気に入った
レベル91、夜レベル73

【カイン】
帝国第二皇子。22歳
過去にアベルと共に捨てられ、生き延びる際に別れて以来道も違えてしまった
とにかくコンマ運が絶望的だったのだが、最も重要な場面でゾロ目を叩きだしてなんと改心
圧倒的なレベル差から、脱童貞前にエメリナに搾り取られる日々が続いている
レベル49、夜レベル11。10パーのマイナス判定でレベルダウンという相変わらずの運の無さ

【キアラ】
帝国第一皇女。17歳
大人しめの本読み皇女だが、実は膨大な魔力を隠している
従者のローズが作成した薔薇のコサージュが封印具であり、外すことでその力を解き放つ
コンマが荒ぶった聖王の送り込んだ天使兵部隊を、単騎で全滅させる奇跡を見せつけた
なお現在、登場キャラの中で一番の巨乳となった
レベル130、夜レベル53

【フィーア】
帝国第二皇女。14歳
天真爛漫でアベルを慕う心優しきツルぺタロリ
コンマの悪戯で天才的な暗殺者としての才能を開花させ、しかも鍛錬も開始
皇帝に届きうる刃は、まだ砥がれ始めたばかりである
レベル100、夜レベル51

【エリス】
アベルに仕えるメイド。16歳
幼き頃にアベルに救われて以来、彼を慕い鍛錬を続けて彼を守る力を手に入れた
とにかく戦闘絡みの判定で高コンマとゾロ目を出しまくり、最上位を除けば現状帝国最強の戦士
しかし夜はアベルにいいようにされ、酒にも弱いと両極端に振り切っている
レベル208。夜レベルは02、大幅レベルアップチャンスの時に判定は再び02という奇跡を起こした

【アーシャ】
アベルの学友。22歳
学友にして理解者にして協力者。文武両道な優等生
突出したものを持たない代わりになんでもそつなくこなす設定だったが、防御重視の戦術家に
彼女が考え出した防御策は対皇帝戦では必須スキルであり、鍛錬効率アップのスキルも獲得
そして夜レベルに続き、酒にも弱くなってしまう
レベル101。夜レベルは05。

【ロウル】
アベルの副官。18歳
狼の耳と尻尾を持つ少女。アベルには好意を寄せるが素直にはなれない
戦闘技能は他のアベル隊員よりも僅かに劣るが、天性の感覚の鋭さでサポートする
そして上の二人と同じく酒には弱かった
実は上の下着はつけていない
レベル84。夜レベル04。

【シア】
元・聖国の将。21歳
間延びしたまったり天然な平和主義者
本当の平和を探してアベルの隊へと下ったが、2スレ目ではやたらと辱められた
好感度は100を超えて関係は保留状態だが、辱められた影響でアベルの所有物になりたい願望を持つように
そして酔いやすさ判定で00を取り乱れ、安価で自身と多数の被害者を出しつつ性への欲求はさらに加速することに
レベル80、夜レベル51。平均値の筈なのだが登場キャラの中では上位に入る

【パトラ】
王国の将。23歳
没落した名貴族の娘で、家の再興を望んでいる
国王や部下からの信頼も厚い、王国においては希少な存在
常識人かつ酔わずに済んだのだが、それ故に散々な目にあってしまった
レベル49、夜レベル02。でもお酒には強かった!

【マークス】
元・聖国の将。26歳
魔法が使えないために、肉体言語で物事を解決する常に半裸の神父
アベルと拳で語り合った後、アベルの捕虜という扱いで城塞に住み込むことに
かなり我慢強い性格であり、傍から見れば変質者だが部下からは慕われている
前線部隊での戦闘は行わないが、拠点の防衛を担う

【エカチェリーナ】
聖国の第一王女。23歳
王女にして将でもある才女で、かつてはアベル隊を蹴散らした数少ない人物
兄である聖王シュタイナーが暴走(コンマ)したため、それを止めるためにアベルの下へ亡命してきた
現在はリーナを名乗り正体を隠しつつ、マークスと共に拠点防衛を担う
彼女に酒と胸の話題は厳禁

※詳しいキャラ設定や他の登場人物は過去スレにて

~簡単な当スレの解説~

・このスレは参加して下さる皆さんのおかげで成り立っています
・キャラクターを状況によって募集することがあり、それは後ほどコンマ最大値判定で採用する流れです
・行動選択以外でのゾロ目は基本的になんらかのボーナスがつくと思います(状況的に奇数より偶数ゾロの方がいい結果が多いです)
・判定は通常判定と特殊判定がありますが、基本的に差はありません。特殊判定はゾロ目チケットが使えないだけです
・ゾロ目の中でも00はハイパークリティカル。確実にプラス傾向のイベントになります
・頻繁に安価とコンマ判定が飛びます
・質問には答えられる範囲で答えますが、一部データはマスクして隠しています。ご了承下さい
・特殊判定は判定内容により、高コンマがよかったり低コンマがよかったりと変化します
・コンマ結果は全て運です。誰かを責めたりせずに楽しみましょう
・抜けている判定などがあれば、ご指摘をお願いします

おっと、書いてる最中で埋まっていた
前スレ>>1000、了解です。ただノワールは現在まだ完全な自由行動ができないため、ローズさん主催になります
本日は更新できず申し訳ありませんでした。そしておそらく、明日も難しいかと思います

その間に疑問や質問などがあれば、受け付けておきます
雑談なども大歓迎です、そしてこの判定忘れてない?などのご指摘もどんどんお願いします

乙ー
25日で仕事おさめのうちはやっぱ珍しい方か……
クリスマスにあわせて酒イベントやってくれたけど、お正月的なイベントはある?

>>9、どのスレと間違えたのかわからんが、主人公サイドは明確な侵略行為はしてないぞ

>>1の方に質問するけど、キアラが倒した天使兵が一番強くて、残りの弱いのが聖国守ってる具合?またワープで襲ってくることもある?

ローズさんの主催のイベントだし捕食されてる人がどんな人なのかとかそろそろ判明するかな
あと新スレ乙です

新スレ乙ですー
フローレンさんの説命内のフローレンはノワールの間違いかな
活躍次第ではバーンズさんも次回以降キャラ紹介テンプレ入りしてほしいな

これエリス達女性陣に混じってカインも参加するのか?

立て乙ー。
そういえば天使兵侵略の際に、ローズは★スキル追加なのになんでフィーアはまだ通常スキルかと疑問に思ってたんだがあれだ。
フィーアって恐ろしいことにあのスペックでまだ実戦未経験だった。
(一応バーンズ戦という実戦チャンスがあるにはあったんだけど、エリスのコンマが走りまくって潰された)

そういや天使戦でキアラとフィーアが共同救援に来てくれるようになったってアナウンスあったけど、この二人って組むと
開幕雑魚兵士を封殺orガン無視からのフィーアの一刃(先制優勢)→キアラ炎槍(優勢威力3倍+ガード引っぺがし)のデスコンボ
敵の★ガードで防がれてもフィーアがその度に補正増加、追い込まれても★回復と超回避で粘って、それでも勝てなくて負けても逃走しきれる
って認識であってる?強すぎるってかほぼほぼ無敵だよねこれ

こんばんはー
間が空いてしまい申し訳ありません
まずは返答から

>>8
申し訳ありません、少々予定が立て込んでしまい、大みそか元日の更新は難しそうです……
できてお年玉ということでなんらかのイベントを挟むくらいでしょうか?

>>10
上級天使は聖国に複数体、判定運が悪いと再度帝国に送り込まれます
さらに上級天使より上の天使もおり、聖王の護衛となっています

>>11
出番があまりないかもしれませんが、キャラ募集をかけた方がいいかもしれませんね

>>12
すみません、急いで用意するとろくなことにならないですね……
バーンズはこの後出番が出てくる可能性もでてきたため、次スレではのっけておきます

>>14
夜レベルと一口に言っても
女性陣→性知識・技術、猥談耐性
男性陣→男性器サイズ、性知識・技術
であり、カインの場合知識はあってもサイズの問題が出ている状態です
そしてカインはアベル相談が決まっているため、おそらく参加は壊滅している初期アベル隊+パトラかと

>>15
ローズのスキルは条件を満たしたため発動、フィーアは以前の判定で獲得確定していたためのスキルです
以後の判定でフィーアはさらに強化されるといいますか……
正直、フィーアはお助けキャラとして設定していましたので強キャラです
それなのにエリスを筆頭にアベル隊がばりばり強化+スキル獲得していてお助けを必要としていないのが現状

>>17
お助けキャラ+判定で強キャラ化+レベル順調に上がってる姉妹なのでそれだけ強いです……
なおフィーアのネームレス無視はあくまで無視のため敵スキルは発動
キアラの魔力圧はスキル諸共存在を封じるため、敵スキルも封じます
スキルが強力な代わりに常時補正がまだ低いため、高レベルの敵には弱いのですが二人ともレベルが高いため隙が無くなっています

それでは少しだけ再開し、大事な判定のところまで

――


リーナ「なんですの~アベル~……///」

リーナ「あなたも、他の男と同じように、胸の大きさで人を判断しますの~?///」

アベル「い、いやそんなことはしない。以前も言ったが、俺はあまりそこには拘らない主義だ」

リーナ「……本当ですの~?///」

アベル「あ、ああ。それよりもリーナ、仁王立ちをやめて肌を隠してくれないか……」っマント

リーナ「……マークス神父は常に露出してます。それなら私も問題ないのでは?///」

アベル「この人と同じ土台に立つな! 大体お前は聖国の王女だろう!? もう少し、恥じらいをだな……」

リーナ「……///」

アベル「考え込むくらいなら隠しなさい! 王女じゃなくても淑女なら隠すものだ! ほら!」グイグイ!

リーナ「あ、ありがとうございます……///」

アベル「はぁ……水はここに置いておく。もう少し落ち着いたら、また来るぞ……」スタスタ…

アベル「マークス神父、あなたも一度退室した方がいいと思う。別の部屋を用意しよう……」

マークス「そ、そうだな。君の言う通りだ。それではリーナ様、失礼致します」スタスタ

リーナ「え、ええ……///」

リーナ「……///」

リーナ「……///」ペタペタ…

リーナ「やっぱり、ロウルくらいは欲しいですわ~……///」



アベル(シアと比べると羞恥心が薄い……? 聖国の教育はどうなっているんだ……??)


※リーナがバストアップ願望を持ち始めました


――

――




アベル「はぁ……」

アドルラン「おおアベル。落ち着いたかな?」

アベル「ええ。申し訳ありません兄様」

アドルラン「はははは! 何気にするな! 私も強くないからな。もしかしたらお前に色々と後始末を頼むかもしれん」

アドルラン「困ったときはお互い様だ。だから、私に遠慮などするな」

アベル「兄様……」


アベル(困ったとき、か)

アベル(……)

アベル(騒がしい日だったが、今日ここに集まった者は――兄様とその従者を除いて全員が俺の野心を知っている)

アベル(兄様にだけひた隠しにし、黙りつづけている)

アベル(兄様は良い人だ。鍛錬に励み、教養を積み、人望があり、そして弱者のことも気にかけている)

アベル(……正直で、まっすぐな人。もし俺の野心を知り、俺に怒らずともその態度は表にでてしまう可能性はある)

アベル(母上の件を伝えれば、こちらにはついてくれるかもしれないが、どうしてもその危険性は残る)

アベル(どうするか……)

※アドルランに野心を明かすか否か

↓1~5多数決

※アドルランに野心を明かす(後ほど追加判定あり)


――



アベル(…………)

アドルラン「アベル?」

アベル「……兄様。もし、もし今俺が、酒以外のことで困っているとして」

アベル「そしてその困りごとが、兄様にはより大きな困りごととしてのしかかるとして……」

アベル「――それでも、俺を助けてはくれますか?」

アドルラン「……他の者に聞かれては、不味いことか?」

アベル「ある意味、兄様がその最たる人です」

アドルラン「…………わかった。言ってくれ」




アベル「――俺は、今のこの帝国を……崩します。皇帝ギルバートに、刃を向けてでも」





アドルラン「――――なっ!?」

アベル「兄様なら、少しはご理解頂けるのでは? この国は過剰な実力主義、弱者には過酷過ぎる」

アドルラン「く、それはそうだが……しかし、アベル……!」

アベル「敗れた者は敗者。敗者は弱者」

アベル「――選ばれなかった女。妾は、弱者」

アドルラン「っ……!!」

アベル「ご存じでしょう。俺の母上、ノワールはこの国では敗者。敗者の子である俺もまた、敗者なのです」

アドルラン「そんなことは!」

アベル「……兄様は、優しいです。しかしこれが今の帝国の現実」

アベル「アドルラン兄様の母上、フローレン様は正妻の勝者。皇帝に次ぐ地位を持つ絶対の存在。敗者に何をしようが許される……」

アベル「先日王城に行った時……母上は……兄様の倉庫に幽閉されていましたよ」

アドルラン「なっ……!? そんな、義母上は王城からは出て行ったと――」

アベル「……」

アドルラン「そん、な……」

――――
―――
――



幼アドルラン「はぁ……はぁ……よし、鍛錬、終わり……」ゼェゼェ…

フローレン「まあ、昔は棒切れも持てなかったアドルランが、ねぇ……」

ギルバート「……ようやく、我が子としての力が目覚めたか?」

幼アドルラン「い、いえ……私は何も……ただ、友が私を……」ゼェゼェ…

フローレン「確かに私とあなたの子にしてはまだまだねぇ。まぁ、この調子なら捨てずには済みそうだけど……」

フローレン「楽しめるかどうかは別ねぇ。他の玩具を探した方が早いかしらぁ……?」スタスタ…

ギルバート「……アドルランよ。貴様はまだまだ未熟。さらに励むがよい」スタスタ…

幼アドルラン「あ……」

幼アドルラン「……」

幼アドルラン「いや、父上と母上の言う通りだ。もっと、もっと鍛錬を……」ゼェゼェ…

幼アドルラン「ヒバリも応援してくれているんだ……やれる、やれるんだ……」

幼アドルラン「あ――れ――?」フラ…


ノワール「……無茶は駄目ですよ、アドルラン」ダキッ…


幼アドルラン「あ、義母上……? す、すみません! お見苦しいところを……!」ググ…

ノワール「こら。無茶は身体に毒……今は休みなさい」ナデナデ

ノワール「こんなに頑張ったんですもの……少し休んだくらいで文句は言われないわ。――言わせもしない」ナデナデ

幼アドルラン「義母上……」

ノワール「私の作ったものでよければ……はい、少ないけど焼き菓子よ。お友達と食べるといいわ」ソッ…

幼アドルラン「い、いけません! 私は人よりも弱い! 少しの時間でも惜しい、さらに鍛錬を――」

ノワール「……」ヒュッ…

幼アドルラン「っ!?」

ノワール「……はい、私の勝ち」チャキ…

幼アドルラン(み、見えなかった……いや、聞こえもしなかった……)ガタガタ

幼アドルラン(やはり、私は……)

ノワール「……私は、今のあなたよりも強い」

幼アドルラン「はい……」

ノワール「そんな私が、強者があなたに今は休むべきと言っているのですよ……?」

幼アドルラン「!!」

ノワール「大切なのは、緩急……普段から張りつめていては、肝心な時に動けないこともある……」

ノワール「力を抜く時は抜く」ダラリ…

ノワール「力を入れる時は入れる」ヒュッ…!

ノワール「そしてこれを繰り返して初めて、強くなれる……」

幼アドルラン「そう、なのですか……?」

ノワール「ええ……。そしていいですかアドルラン?」

ノワール「ただ刃を振り続けてもに、強くはなれます。――でも、それは後になって虚しさを覚えることもあります」

ノワール「私は今――大切な家族が出来ました。家族の為に……そう思えば、私はさらに強くなれる……」

ノワール「あなたは……どうして強くなりたいの? あの人と、フローレンに命じられたから……?」

幼アドルラン「わ、私は……」

幼アドルラン「私は、いずれ皇帝となる身です……そのためにも……」

ノワール「……」

幼アドルラン「でも――友のためにも、強くなりたいと、そう思います……」

ノワール「ふふ……それなら、大丈夫そうですね……」

ノワール「そのお友達に心配をかけすぎないためにも、今は休みなさい」

ノワール「そしてお友達と語り合って、ただ強くなること以外にも大切なものを見つけるのです……」

幼アドルラン「は、はい!」

ノワール「そしてこれはできればですけど……私の子、アベルとも仲良くしてくれると嬉しいですね……」

幼アドルラン「それはご安心ください! アベルは私の大切な弟です!」

ノワール「そう……ありがとうアドルラン」ニコリ

幼アドルラン「それでは……以後の鍛錬のためにも、しばし休憩をいただきます。ありがとうございます義母上」パタパタ…

ノワール「……」フリフリ…


幼アドルラン(義母上と話していると、なんだか落ち着くな……)パタパタ

幼アドルラン(ヒバリと話していると、元気になれるけど、それとも違う……)パタパタ

幼アドルラン(でも――誰かとゆっくり話し合う時間というものは鍛錬と同じくらい大切なのかもしれない……)パタパタ

幼ヒバリ「あ、アドルラン! もう、また走り回って! まだまだ身体弱いんだから、無茶は駄目っていったでしょ!」

幼アドルラン「す、すまない! だからそろそろ、休憩しようと思う。ほら、焼き菓子もあるんだ。ヒバリも一緒にどうかな……?」

幼ヒバリ「え、いいの? やった! アドルランと一緒におやつだー!」




――
―――
――――

と、途中ですが今日はここまで
うまくいけば明日の午後にも少し更新できるかな?
なおこの後、アドルランには一回判定があります

本日もありがとうございました!

こんばんはー
結局遅くなってしまった……とりあえず判定までは今年中に投下しときます!
そしてお正月イベント……
当日はちょっと難しそうですが、やってみたい気はしますね
ただ笑ってはいけないと脱いではいけないは難易度高そうなんで、できても格付けをコンマ判定ぐらいですかね?
コンマだと下手すると全員画面から消えかねませんが

それではアドルラン判定まで

――



アドルラン「……私は、かつては弱かった」

アドルラン「今も強い、とは言えないが。それでも成長はしたつもりだ」

アドルラン「アベル、お前の母上ノワール様は……微々たるものでも私の成長を認め、励まして下さった方だ」

アドルラン「こう言ってしまっては不味いのかもしれないが……」

アドルラン「私が心を折らずに鍛錬を続けられたのは、義母上の支えも大きかった。――本当の、母上よりもな……」

アベル「兄様……」

アドルラン「義母上を捕えたのは、本当に母上なのか?」

アベル「はい。母上から直接伺ったので間違いはないかと」

アドルラン「そうか……」

アドルラン「なぁ、アベル。私は義母上から幼い身ながらに強くなる秘訣というものも教わった」

アドルラン「緩急をつける。鍛錬は大切だが、そればかりでもいけない。時には休み、友との交流も大切だと知ったよ」

アドルラン「……ヒバリ達との時間は楽しかった。今も楽しい」

アドルラン「ヒバリからも、よく笑うようになったねと言われたよ。アベルも、休日は交流や休養をしているのだろう?」

アベル「はい。鍛錬の日もありますが、他愛ない話や散策などを」

アドルラン「……義母上も、緩急がしっかりしていた。普段は私やカインにも優しく接してくれるのに……」

アドルラン「その時が来れば、一瞬にして『強者』の気配に変わった」

アベル「……」

アドルラン「……今がどうなのかはわからない。だが、当時の母上と義母上を比較すれば――おそらく、義母上の方が強者だった筈だ」

アベル「!!」

アドルラン「アベル、実力主義とはなんなのだろうな……」

アドルラン「強者の義母上が、母上を捕えることもできたのだろう。だが彼女はそれをせず、逆に今捕らわれている……」

アベル「はい。実力主義の全てを否定はしませんが……武力や権力で弱者を踏み躙る現帝国は誤りだと俺は考えます」

アドルラン「それは、私も同じ気持ちだ」

アドルラン「――だがアベル、少し性急ではないのか?」

アドルラン「お前に野心があるように、私にも野心というほどではないが、望みはある」

アドルラン「いずれ私が皇帝となった時……私はすぐには無理でも、この帝国をゆっくりと変えていきたいと考えていた」

アドルラン「……お前に、私の右腕として働いてもらったうえでな」

アベル「兄様……」

アドルラン「私では、頼りない皇帝かもしれない」

アドルラン「アベル、お前の野心――自身が皇帝になりこの国を変えたいと願うのならば、私の屍も踏み越えるか?」

アベル「いえ……俺は、この国の在り方を変えたいだけです。皇帝になる器ではありません」

アベル「確かに兄様の言う通り、急激な変革は反感……特に力を良しとする兵士からは買うことになるでしょう」

アベル「父を下せる強さならば、兵士もねじ伏せることはできる。だが兄上なら、力ではなく言葉で兵士を纏め上げられる」

アドルラン「!!」

アドルラン「……はは、私も買いかぶられたものだ。私は未熟者だぞ?」

アベル「怠けていた兵士が、兄様の言葉で奮起したと聞きましたよ? 兄様には、人を惹きつける力がある」

アドルラン「それならアベル、お前もだ。お前の野心……エリス君たちも知っているのだろう?」

アベル「……ええ」

アドルラン「はははは、合点が言ったよ。父上を倒す……その目標で鍛錬を積めば、彼女達が強くなるのも当たり前か」

アドルラン「だがそれでも――まだ届かない。それもわかっている筈だ。わかっていて、彼女達はお前について行っている」

アドルラン「アベルこそ、人を惹きつける力を持っていると思うがな」

アベル「それこそ買いかぶりですよ。どうあれ現帝国で支持を得ているのは兄様です」

アドルラン「……精進は必要だがな。しかし私にしろお前にしろ、皇帝の問題は置いておこう」

アドルラン「お前が急くのは……義母上の救出のためか?」

アベル「……それもあります。ですが、母上だけの問題でもない」

アベル「俺は貧民街に出向いて過度な略奪行為などを防いでいますが、そんなものは偽善行為にすぎない」

アベル「俺が守れる範囲などたかが知れている。彼らを助けたければ、国の在り方を変えるしかない」

アベル「そして父を、皇帝ギルバートを納得させる手段こそが――実力主義であると思います」

アベル「兄様、確かに兄様が次期皇帝でしょう。ですがあの父が、力を持たない者を皇帝の座につかせると思いますか?」

アドルラン「!!」

アベル「恐ろしいことに、皇帝は未だに成長をしているといいます。これでは、あと数十年は皇帝のままでしょう」

アドルラン「……否定はできないな」

アベル「あと数十年も、今のような行き過ぎた実力主義を続けるのか?」

アベル「そして老いに老いた父を討って政策を急に変えて、それこそ本当に納得する者は現れるのか?」

アベル「今の、力を持つ父を倒し――実力で彼を上回ることで、この帝国唯一絶対の法の中で最強の強者となる」

アベル「実力主義を唱え続けた父だからこそ、自身を打ち破った強者が現帝国の法を否定しても、それを否定することはできない」

アベル「――強者は絶対なのだから」

アドルラン「なるほどな……」

アドルラン「……父上を、今すぐに殺める気ではないのか?」

アベル「殺す気で挑んで、ようやく一太刀浴びせれたらいい方だと思います。敗北を認めさせるだけで至難でしょう」

アドルラン「そうか……」

アドルラン「……」

アドルラン「父上は、弱者に厳しい。だが、時々……弱者と呼んだ者に、意味ありげに笑みを浮かべるのだ」

アベル「笑み……?」

アドルラン「父上の真意はわからないがな。それよりも私は、母上――フローレンの方が不安に思えてきたよ」

アベル「?」

アドルラン「義母上を捕えたこともだが……カインが視力を失ったあの事件にもどうにも違和感が拭えない」

アドルラン「本当に何を考えているのか、読めない方だが……」

アドルラン「私に対して、楽しめる、次の玩具と言っていたのを思い出してな……」

アドルラン「まさかとは思うが、カインは……」

アベル「……!」

アドルラン「義母上も……このままでは、危ない、のか……?」

アドルラン「……」

アドルラン「アベル――覚悟はできているのか? 父上に挑むということも難題だが、母上と親衛隊も相手取るということだぞ」

アドルラン「もし挑むなら『父上は皇帝の間からは動かない』だろう。そして城攻めで『多数の敵を切り抜ける必要が出てくる』だろう」

アベル「覚悟の上です。そのために俺達は、この城塞にいます」

アドルラン「……ふ」

アドルラン「はははははははは! 慎重派のお前がまさか、父上に挑むなんて無謀なことを考えるとはな!」

アドルラン「だが、誰もが考えもしていないことを考え、その覚悟を決められるのならば、それこそ強者と呼べるだろう」

アドルラン「……アベル、これだけは言っておこう。仮に父上を倒せても、国を変えることはできないかもしれない」



アドルラン「――そんな確約もできない頼りない兄でよければ。私も手を貸そう!」



アベル「あ、ありがとうございます!」

――


アドルラン「なにっ!? 私以外、全員がもうアベルの計画を知っていたのか!?」ガガーン!

アベル「は、はい」アセアセ

アドルラン「………………そうかー………」

アベル「申し訳ありません……」

アドルラン「いや、大丈夫だ。いやしかし、キアラとフィーアが知っていて……」ズーン

アベル「その……兄様は頼りにしているのです。これは嘘偽りありません」

アベル「ただその、何と言いますか……」

アベル「兄様は真っ直ぐすぎるというか……」

アベル「隠し事が苦手ですので、その……」

アドルラン「……」


アドルラン判定
↓1コンマ二桁

うお、まじか―!?

アドルランの隠し事

82(これ程の大事ならば流石に漏らさぬよ!)>80
82>50

※基準値を超えたため、アベルサイドの情報をギルバートに一切漏らしません
※基準値を超えたため、アベルサイドの情報をフローレンに一切漏らしません


――


アドルラン「……流石の私も、ここまでの大事は隠すぞ? 全力で」

アドルラン「それに私だって、まだお前達に話していない秘密だってあるんだからな!?」

アドルラン「そ、そんな理由で今まで避けられていたかと思うと……」

アベル「さ、避けてはいません! 警戒だけです!」

アドルラン「ぐはっ!?」

アドルラン「うぐぐ……と、とにかく安心しろアベル。この件だけは口外しないと、ここに誓おう!」グッ!



※アドルランがアベルの野心を知りました

※またノワールの現状を知り、フローレンへの不信感がさらに増大しました

――

かなり高めに設定したのですが、アドルランが情報の完全ガードに成功しました
皇帝戦でのアベル達への不利なイベントが消滅します
今年最後の判定も上手くいくあたり、アベルはやはり豪運……

さて、本日はここまでで
色々拙いスレですが、いつもご参加ありがとうございます
ここまで続けられたのも、皆さまのおかげです

ゆったり進行ですが、来年度もよろしくお願いいたします
それでは皆さん、よいお年を!

遅れながら、あけましておめでとうございます
本年度もゆったり進行ですが、よろしくお願いいたします
さて再開していきますが、折角の新年なので以前言われていた皇族ミニ格付けチェック的なおまけイベントから始めていきます
なお全部コンマ判定なので、全員優秀な可能性もその逆の可能性もあります
なおズタズタになっても特に悪影響はないので気楽に行きましょう。好成績だとボーナス出るかな?

――番外イベント・新年ミニ格付け――



アベル「……さて、これでアドルラン兄様もこちら側になった」

アベル「祝いの日として、これ以上ない収穫だろう」

アベル「酒は当分控えたいところだが……」

アドルラン「はははは! 色々私も考えたいところだが、今日だけはそれも置いておこう」

アドルラン「まだ、祝いの日は続いているのだからな」

アベル「そうですね。まだ時間も少しありますし、夜更かしでもう少ししますか?」

アベル「キアラとフィーアには、特に申し訳ないことをしましたし……」

アドルラン「そうだな。酒の騒ぎで色々と大変なことになったが妹との交流はやはりしておきたい」

アドルラン「ふむ……そうだな、折角集まっているのだ」

アドルラン「――以前書物でみた、位の高い者達の真偽を見極める、祝い日の遊びでもしてみようか?」

アベル「な、なんですかそれ?」

アドルラン「――格付け、といったかな?」


――

――


フィーア「え、兄様達と遊べるんですか!?」

ローズ「あら、格付け? さっき天使達にやった遊びも、これに含まれているのヨ」

キアラ「そうなんですか?」

ローズ「一人前のレディーとしておさえとくべき教養もあるし、平和だし、丁度いい遊びネ」

ローズ「――折角だから、カイン様も巻き込んで『帝国の皇族ミニ格付けチェック』として楽しみましょう!」

アベル「……質問なのですが、それはどんな遊びなのですか?」

ローズ「昔は遊びじゃなかったのヨ。過去の皇帝には強さ以上に品位の高さを優先する人がいたの」

ローズ「皇族とはいえ、食べ物の味がわからなかったり、いい楽器を聞きわけられない様な人に用は無いと城外追放があったそうヨ」

アベル「……今で言う弱者追放か」

ローズ「そうね。基本は二人一組で、二択問題を答えていくだけのシンプルなものヨ。ただ、高いか安いかを見極めるの」

フィーア「それならできそうです!」

ローズ「最初はみんな一流で、間違える度にランクダウンしていくワ」

・一流皇族
・普通皇族
・二流皇族
・三流皇族
・城外追放

ローズ「こんな具合ネ。ランクダウンと共に扱いも酷くするんだけど、今回は天使もいるし控えめでいくわヨ?」

アベル(控えるだけで、酷くはなるのか……)

アドルラン(自分を一流とは思わないが、追放だけは流石に避けたいな……)

ローズ「ま、要は自分を信じて進むだけの簡単な二択問題ヨ」

ローズ「お遊びで本当に追放はしない……いや、一日だけ追放も面白いかしら?」

アドルラン「!?」

ローズ「うん、多少罰があった方が本気になるかしらネ? それじゃあカイン様も呼んで、早速やってみましょう!」


――

――『皇族ミニ格付けチェック』――


ローズ「帝国は実力主義! 兵士は勿論、皇族でもあらゆる鍛錬を欠かしてはいけないのヨ!」

ローズ「味覚、聴覚、視覚……全てが研ぎ澄まされた者こそ、真の一流! 真のレディー! 真の皇族!」

ローズ「頑張るのヨみんな!」



カイン「……酒の次は、珍妙な遊びかい?」

カイン「まあ、視覚以外は僕でも楽しめる遊びではあるけどさ」ソワソワ

カイン「ふ……僕は強者ではなかったかもしれないが、皇族としての品位まで捨てたつもりはないよ?」ドヤ!

アベル「……カイン兄様、油断はできませんよ」

アドルラン「ああ……お前も、私も、誰もが運が悪いと城外追放判定になりかねない気がする……」

フィーア「たとえわからなくても、兄妹全員で遊べることが嬉しいです!」ワクワク!

キアラ「うん! ……でも、やるからにはいい結果を残したい、かな?」

ローズ「第一問は、お酒の二択と決まっているの」

カイン「!?」ビクゥ!

ローズ「……で、さっきの事件があるからネ。相方はお酒に強い人で行くわ」

ローズ「アドルラン様にはルーシェちゃん」

ルーシェ「頑張り、ます……!」

ローズ「カイン様にはエメリナちゃん」

エメリナ「わ、私品格ないけど大丈夫なんですかぁ!?」ワタワタ

ローズ「アベル様には……うん、アベル様はお酒強いから誰でも大丈夫そうネ。誰にする?」

アベル「そうだな……」

※アベルの相方(アベル隊より指定)
↓1

アベル「兄様達の相方はメイドですし、俺もメイドにすべきでしょう。エリスに頼みます」

エリス「ご、ご期待に添えるよう全力を尽くします!?」ビシィ!

ローズ「そう。それじゃあ他の子にはお手伝いを頼もうかしら。天使達は二人で組んで頂戴? アタシは進行役だし」

キアラ「よ、よろしくねフィーアちゃん」

フィーア「はい姉様!」

ローズ「よし、それじゃあ早速行ってみましょう!」


――『第一問・味覚(酒)』――


ローズ「第一問はさっきも言った通りお酒の問題ヨ!」

ローズ「一方は高いお酒、もう一方は安いお酒! 高いと思った方の札をあげてネ!」

ローズ「代表者はルーシェちゃん、エメリナちゃん、アベル様、キアラちゃんヨ!」



――


アベル「……控室に、さっきの料理らしきものが改めて用意されている」

ルーシェ「一流の、おもてなし……」

エメリナ「美味しいです!」モグモグ

キアラ「ま、待つだけでもドキドキしますね……」


ルーシェチャーン?



ルーシェ「!! 呼ばれ、た……行ってきます……」


――

――

パトラ「どうも、アシスタントのパトラです」ペコリ

パトラ「これでも貴族ですからね。お酒の扱いに関して最低限の知識はありますのでご安心ください」

ルーシェ「よろしく、です」ペコリ

パトラ「しかし帝国も中々面白い遊びがありますね」

パトラ(王国貴族でやったら全員追放とかにならないかしら……?)

パトラ「コホン。それじゃあ、まずはAの果実酒を」トクトク…

ルーシェ「……」ジー…

ルーシェ「……」コクコク…

ルーシェ「ん……」コトン

パトラ「続いてBを」トクトク…

ルーシェ「……」ジー…コクコク…

ルーシェ「……」コトン…

ルーシェ「わかった。答えは――」





※まとめてコンマ判定。第一問はコンマ40以上で正解

アドルラン・ルーシェチーム↓1コンマ二桁

カイン・エメリナチーム↓2コンマ二桁

アベル・エリスチーム↓3コンマ二桁

キアラ・フィーアチーム↓4コンマ二桁

ルーシェ25×
エメリナ55○(ゾロ目は確定成功です)
アベル36×
キアラ56○

――

ルーシェ「両方とも、美味しい……!」

ルーシェ「でも、飲みやすいから、こっち」っB

パトラ(あー……まあまだ未成年ですしね)

パトラ(……あれ? 今回の判定アベル皇子以外未成年なような?)


……

エメリナ「ん……この味、さっきのと同じ?」

エメリナ「深みがあったのはこっちかなぁ?」っA

パトラ(ご名答です。正解がさっきの騒ぎの発端のお酒、はずれが城塞に元々城塞にあったお酒なの)

パトラ(さっき飲んだばかりだから、ローズさんは少しは分かりやすいと言っていたけど……)


……

アベル「……わからん。さっきの騒ぎで、酒という存在を頭が拒否している気がする……」ウーン…

アベル「口にあったのはこっちなんだがな。飲みやすいというか、馴染んでいるというか」っB

パトラ(心中お察しします)

パトラ(元々は城塞のお酒ですからね。馴染んでいるのはそちらですけど、残念ながら不正解です!)


……

キアラ「ん……、こっちの方が渋いけど……」

キアラ「ローズさんから聞いた大人の味は渋みも大切だって言ってたし、こっちかな?」っA

パトラ(お見事です。でも私は渋いより甘い方が好きというか、そもそも赤より白派なんですよね)

パトラ(とりあえず酔いに強い人が何人かいたのは本当に幸いでしたね)


……

……


ローズ「それじゃあ、それぞれ正解だと思う部屋に入ったかしらー?」


――A――

キアラ「あ、あってるかな……」←不安げだが正解

エメリナ「自信ありません~……」←自信をもって大丈夫


――B――

アベル「……なんだか、嫌な予感がする」←予感的中

ルーシェ「お酒、美味しい……」←今は安酒で十分な安舌



ローズ「正解は~……」



ローズ「こっちヨォォォォォォ!」ガチャ!



ローズ「おめでとう~! 正解ヨォォォォォォ!」

キアラ「や、やったぁ!」

エメリナ「やりました、やりましたカイン様ぁ!」ピョンピョン!


ルーシェ「……あれ?」

アベル「ぐああぁぁぁ……か、開幕しくじるとは情けない……!」ガク…


――


アドルラン・ルーシェチーム…一流→普通

カイン・エメリナチーム…一流

アベル・エリスチーム…一流→普通

キアラ・フィーアチーム…一流


――

――

ローズ「はーい、お疲れさまー。みんな色々思うところあるかもしれないけど、気にしないことヨ?」

アベル「エリス、すまない……」

エリス「いえいえ! お酒は私もわからないですし!」アセアセ

カイン「ふふ、頑張ったねエメリナ。次は僕の番だ」

エメリナ「はい!」

ルーシェ「ご、ごめんなさい……」シュン…

アドルラン「ははは! これぐらいでいいんだ。気楽に行こうルーシェ」

フィーア「ね、姉様? 次に間違えちゃっても……」

キアラ「うん、大丈夫だよフィーアちゃん」

ローズ「続いての問題はー……」



――第二問・聴覚(二重奏)――


ローズ「いい楽器の聞き比べヨ! ヴァイオリンとチェロの二重奏ヨ」

カイン「ふふん!」

ローズ「一方は初心者用の安物。もう一方は上流階級御用達の高級品」

ローズ「さっきと同じ様に、二択で正解してみせてネ?」

ローズ「挑戦者はアドルラン様、カイン様、エリスちゃん、フィーアちゃん!」

――

アドルラン「……ううむ、不甲斐ない姿は晒したくないが」ウーム…

カイン「まあね。でも相方が間違えるのは別にいいんじゃないか? 楽しんだもの勝ちだよ」

エリス「ふふ……変わりましたね、カイン様?」

カイン「ふふん、君たちも間違えていいんだよ? むしろ僕以外全問間違えてもいいよ?」

フィーア「もう、兄様ったら!」アハハ!

アドルラン「そうだな……」




アドルラン「しかし、待機部屋の待遇が……」っ焼き菓子

カイン「まぁ……それは耐えるしかないんじゃない?」っケーキ&紅茶

エリス「でも、これも十分美味しいですよ?」モグモグ

フィーア「下がりたくないけど、下がりきるとどうなるのかちょっと気になります……」


カインサマー?


カイン「ん、来たか。今度こそ、僕の勇姿を見せようじゃないか!」


――

――

ヒバリ「どうもー。今回は私達がアシスタントよ」

アーシャ「しまっていた楽器をヒバリさんと一緒に引っ張り出して来ました」

ヒバリ「本職には劣るかもしれないけど、私達もこれでも上流階級だからね」

ヒバリ「楽器の演奏だって嗜んでいるのよ? 今度はこの遊び関係無しにアドルランに披露しようかなー?」

アーシャ(……でも、私もこの格付けやらされたら自信ないんですよね)

カイン「君達が、楽器を変えて演奏をするわけか」

アーシャ「はい。どちらかで高級……というよりも、私達本来の楽器での演奏になります」

ヒバリ「もう一方はローズさんが急いでどっからか拾ってきたやつだから、流石に違いはあるわよ?」

カイン「ふふふ、誰にものを言っているんだい?」

カイン「僕は耳と鼻には自信があるんだ。早速始めてくれ」

アーシャ「わかりました。それではしばし、ご清聴を……」ペコリ


※まとめてコンマ判定。(一部補正あり)

アドルラン・ルーシェチーム↓1コンマ二桁

カイン・エメリナチーム↓2コンマ二桁

アベル・エリスチーム↓3コンマ二桁

キアラ・フィーアチーム↓4コンマ二桁

基準値:50

アドルラン58○
カイン80+10(聴覚生命線補正)○
エリス48×
フィーア51○

――

♪~、♪~


カイン「……ふうん。思っていた以上に演奏上手いんだね」

カイン「楽器の差を、奏者の技量で補おうとしたのは見事だけど……」

カイン「僕の耳は誤魔化されないよ。正解はこっちだね」っB

ヒバリ(お見事。やっぱり気づかれちゃうかー)

アーシャ(流石に聴覚が生命線のカイン様。これぐらいわからなければ、生き延びてはこれなかったのね……)

……


♪~、♪~


アドルラン「……うむ、いい演奏だったよ二人とも」

アドルラン「私はあまり楽器には詳しくないが……重みを感じられたのはこちらかな?」っB

ヒバリ(やった! アドルラン正解だし、演奏も褒められた!)ウキウキ

アーシャ(ちょ、ヒバリさん! それじゃあばれちゃいますよ!?)


……

♪~、♪~


フィーア「す、すごいです!」キラキラ!

フィーア「私もいつか、こんな風に演奏できたらなぁ……」

フィーア「あ、音が特に綺麗だと感じたのはこっちです!」っB

ヒバリ(おお、流石皇族。ここまで全員正解とは驚きね)

アーシャ(最後はエリスちゃんだけど……この流れに乗れるかしら?)

……

♪~、♪~


エリス「わ、わからないです……」ダラダラ

エリス「私、今まで物の破砕音とか金属がぶつかり合う音しか聞いてこなかったので……」

エリス「勘でこちらに……」っA

ヒバリ(おーっと、これはきつい! でも仕方がないかも!?)

アーシャ(エリスちゃん、今度時間が空いたら一緒に音楽を聴きにいきましょうね……)ハラリ…

……


――A――

エリス「アベル様、申し訳ありません……」←敗北を悟りました


――B――

アドルラン「おそらく、こちらだとは思うのだが……」

カイン「思ったより正解者が多くてつまらないなぁ……」

カイン「まあ、あの化物みたいな彼女もこういったことには弱いと知れたのは収穫かな?」

フィーア「い、いえ。何しろエリス姉様です。もしかしたら私達が間違えている可能性も……」


ローズ「正解は~……」



ローズ「こちらァァァァァァァァ!」ガチャ!



ローズ「お見事ヨ~!」

カイン「ふふん、当然さ。流石にこればかりは譲れないよ」

アドルラン「ふぅ、とりあえず第一皇子としての面目は保てたかな?」

フィーア「よかった~! で、でもエリス姉様が……」



エリス「お、お酒に続いてまたアベル様の顔に泥を塗るようなことを……」ガックリ…


――

アドルラン・ルーシェチーム…普通

カイン・エメリナチーム…一流

アベル・エリスチーム…普通→二流

キアラ・フィーアチーム…一流


――

進行途中ですが、今日はここまで
まさかのアベルチーム連続不正解
第三問は二段階ダウンもあるので場合によっては主人公なのにアベルが消える(城外追放)可能性が……

本日もありがとうございました!

こんばんはー
なかなか進めないけどゆったりと再開です
そっくりさんいないのは仕様

――

ローズ「はい、お疲れ様。今回はみんな優秀だったわネ」

ローズ「……一人だけ、二流が紛れていたみたいだケド」

エリス「ううぅ……申し訳ありませんアベル様……」

アベル「気にするなエリス。俺もああいうことには疎いからな」

カイン「ふふふ……どうだいアベル? これが僕の実力さ」

アベル「ええ、お見事です兄様」

カイン「戦いはともかく、こういった面は僕を見習えよ?」フフン

アドルラン「油断するなカイン。どんな場所であれ、油断は死を招くぞ?」

フィーア「次も全力で頑張ります!」

ローズ「さて、次は……」


――第三問・味覚(チーム戦)――


ローズ「一流のコ達には簡単かもしれないけど、また味覚のチェック!」

ローズ「しかも今度はチーム戦だから、片方の舌が残念でももう片方がフォローできる可能性もあるワ」

ローズ「これなら、二流でも安心ネ!」

アベル「うぐ……」

ローズ「ただーし、今回は三択ヨ!」

一同「「!?」」

ローズ「最高級食材、安物食材、そもそも別物の間違えたら絶対駄目な食材の三つなんだけど……」

ローズ「駄目なものを選んだら、2段階落ちるワ!」

エリス「!?」

アベル「ま、待ってください。それはつまり俺達は間違えると……」

ローズ「今晩限りとはいえ、城外追放ネ。問題を残して」

カイン「……アベル、流石にそれだけは避けろよ?」

アベル「わ、わかっていますよ……」ダラダラ

ローズ「勿論、今の一流と普通も間違えると大ダメージなのは間違いないわヨ?」

ローズ「それじゃあみんな、行ってきなさい!」



――

――


ロウル「はいはい、今度は私がアシスタントですよー」

ロウル「今回の食材は、正直に言うとさっきアドルラン様達が持ってきてくれたものが最高級」

ロウル「この城塞に備蓄されていたものが安物。でも安物でも美味しいですからね!?」

ロウル「そして間違ったらいけないものなんですが、さっき私が急いで狩ってきたナニかです!」

カイン「おいちょっと待て、せめて正体ぐらいは……」

ロウル「一応、生き物ですから食べれはしますよ?」

フィーア「な、なんだか怖いです!?」

キアラ「で、でも狩れるってことは帝国領内の動物だし……」

アドルラン「ふむ……猪肉あたりだろうか?」

ルーシェ「……猪、普通にご馳走、です。ハズレには、向いてない……かも?」

エメリナ「……だ、大丈夫。牛でも豚でも鳥でもわかるはず……」

アベル「……ハズレを気にする必要はない。ただ高いものを当てられればいいんだ」

エリス「流石に問題の途中で追放は嫌です……頑張らねば!」

ロウル「ほんとにお二人は頑張ってくださいよ~?」

ロウル「一応、追放した時用の毛布はもう用意してありますけど」

アベル「もう間違える前提というか、本当に追い出されるのか……」

ロウル「あはは、まあそういった前提のゲームですしね! 大丈夫、流石のアベルさんでも一日でホームシックはないでしょう?」ニヤニヤ

アベル「く……絶対に勝つ!」


――

ロウル「それじゃあ皆さん、目隠しはしましたかー?」

カイン「僕は常時目隠し状態だけどね。だからこそ僕にはいつもの食事と変わらない」

カイン「つまり間違えようがないのさ。エメリナ、迷ったら僕の答えに合わせるんだよ?」

エメリナ「はい、カイン様!」

ロウル「安物とアレを舐めないことですよー?」

アドルラン「うむ。準備はできているよ」

ルーシェ「……」コクン

キアラ「こ、この状態でどうやって食べるんですか?」

ロウル「あー大丈夫ですよ。今から私が皆さんの口にそれぞれを一匙分ずつ口に運びますので」

フィーア「ひ、一口だけなんだ。大丈夫でしょうか……」

エリス「……」ドキドキ

アベル「やるしかない。頼んだぞロウル」

ロウル「はいはい。それではA、B、Cの順番で皆さんの口に入れていきますねー」


※まとめてコンマ判定。(一部補正あり)

※ご指摘があったので判定チームの位置を変動させていきます

↓1~4コンマ二桁

基準値上げたのにまさかの全員回避とは……

正解:60以上
不正解:31~59
アカン:30以下

キアラ・フィーアチーム:72○

アベル・エリスチーム:70○

アドルラン・ルーシェチーム:78○

カイン・エメリナチーム:76+5(通常食事)○


――


ロウル「はーい、お口開けてくださいねー」

キアラ「ん、……」モグ…

フィーア「……」モグモグ…

ロウル「次行きますよー?」

アベル「……ん」モグ…

エリス「……!」ゴクン

ロウル「これが最後ですよー」

ルーシェ「……?……!」モグ

アドルラン「ふむ……」モグモグ


カイン「…………これはまさか?」

エメリナ「?」



ロウル「それでは、キアラ様とフィーア様から部屋の前で札を挙げて、その部屋に入って行ってくださいね」

キアラ「わ、わかりました」

――

キアラ「えっと、正解はCかな?」

フィーア「はい! 私も姉様と同じです!」

――

アベル「おそらく、正解はCだろう」

エリス「そしていつものお肉がAで、Bが多分……」

――

ルーシェ「ん……」っC

アドルラン「よかった。私もルーシェと同じくCだ」

――

カイン「簡単すぎるね。答えはCだが……なるほど、確かに他も悪くはなかったよ」

エメリナ「わ、私はカイン様の答えにあわせてCで!」

――


ロウル「へぇ、流石に皆さんこれはわかるんですねぇ」クンクン

ロウル「まあ私程の鼻が無くても、これだけ違えばわかりますかね?」

ロウル「でも、私は正直言っちゃうと高いのよりもやっぱりいつものお肉がいいですね」

ロウル「歯ごたえがあって、食べてる実感がありますし」

ロウル「ハズレ枠にされちゃいましたけど、これも美味しいのに……」モグモグ

――

――C――

アドルラン「まさか、全員が同じ部屋に集まるとは」

カイン「ふふん、流石のアベルもこれはわかったか」

アベル「ええ。追放は嫌ですし、これは間違いようがないですからね」

エリス「そうですね。助かりましたよ……」

カイン「だよねぇ……」

エメリナ「え、え? どういうことなんですか?」

ルーシェ「アベル様もカイン様も、ハズレを知っている……?」

アベル「ああ。俺と兄様はおそらく、暗黒街で喰い慣れている」

カイン「Aがアベルの安肉、Bのハズレはおそらく、カエルの肉だ」

フィーア「え!? あれカエルさんのお肉!?」

キアラ「全然わからなかったです!?」

カイン「安肉もだが、カエルも意外とイケるだろう? まあ高級とわかるのはCだったけど」

ルーシェ「うん、悪くなかった、です……」

エメリナ「で、でもやっぱり少しだけ遠慮したいかも……?」


ガチャ!


ローズ「お見事! みんな正解するなんて本当にお見事ヨ!」

一同「「よし!」」グッ!

ローズ「そしてカエルも正解ヨ! 見なければ普通に食べられるでしょう?」

アベル「カエルで助かりましたよ。俺はてっきりあっちが――」

カイン「いや、僕はアレを警戒していたが――」

ローズ「アハハ、天使達に流石にアレとかは食べさせないわヨ?」

キアラ(他にも凄い食材あったんだ……)

フィーア(ちょっと気になります……!)





――全員現状維持!――

――

ローズ「いやー、流石だワ! もうそれしか言えない!」

ローズ「これぞ一流の皇族にレディーヨ!」

ローズ「でも油断は禁物。次はちょっと大変かもヨ?」


――第四問・視覚(生け花)――


ローズ「次は生け花! 片方はアタシが、もう片方はシアちゃんが生けてくれたワ!」

シア「あうぅ~……結構自信はあったんですけど、ローズさんの作品には敵いません~……」

シア「これでもお花はそれなりに弄っていたんですけどね~。ローズさん、本当に達人で驚きです~」

ローズ「シアちゃんのもよかったわヨ? 単純にアタシが嫉妬してアタシのを正解にしたってだけだから気にしないでネ?」

シア(いえ、お花の心得が少しでもあればローズさんの方が上だってわかりますよ~?)

アベル「……今までよりも難易度が高いか?」

アドルラン「そうだな。経験者と上級者の、それも生け花……素人目にはわかりにくそうだ」

カイン「それ以前に、流石にこれは僕にはどうしようもないぞ?」

ローズ「ええ。今回の挑戦者はフィーアちゃん、ルーシェちゃん、エメリナちゃん、エリスちゃん」

ローズ「キアラちゃんと皇子サマ達には、次の最終問題を頑張ってもらうわヨ?」

ローズ「それじゃあ、行ってらっしゃい!」

――


エリス「うぅ、アーシャさんがいれば……」っ水

ルーシェ「お花、流石にメイドの仕事にない……」っお茶

エメリナ「私も経験ありません~……」っ高級紅茶+菓子

フィーア「わ、私もないです。大人のレディーには必須ってローズさんが言ってたけど……」

エメリナ(大人のレディーに必要なのは、ご主人様を満足させられる腕前だと思うけどなぁ……)

ルーシェ(そうなんだ……ヒバリさんに、今度聞いてみよう……)

エリス(私は大人子供以前に、もっと色々勉強しないといけない気がします……)


エメリナチャーン!


エメリナ「はわぁ!? わ、私からですか……」ドキドキ

エリス「頑張って下さいエメリナさん!」

ルーシェ「メイドの中では、エメリナさんが今一番。ここまできたら、一流でいこう……」

フィーア「私も応援しますよ!」

エメリナ「み、皆さん……ありがとうございます! いってきます!」


――

シア「それでは~、両方の作品を同時に見せますね~」

シア「片方は拙い私作品で申し訳ないです~」

シア「それでは幕を開けて~……」スルスル…




A<バアアァァァァン!


B<パアアァァァァ!



エメリナ「……!?」

エメリナ(こ、これは……)


※まとめてコンマ判定。

↓1~4コンマ二桁

基準値:66

前回も今回も、基準値+1で正解していくフィーアの凄さよ

エリス74○
フィーア67○
ルーシェ14×
エメリナ63×

――


エメリナ「ど、どっちも綺麗に見える……」

エメリナ「ど、どうしよう」オロオロ

エメリナ「……落ち着いているのは、こっちかな?」

エメリナ「うん、こっちにします!」っB

シア(ありがたいです~。でも残念ながらそっちがハズレの私の作品ですよ~)

シア(ローズさんの作品は、私にはない大胆さがありながら、繊細さも失っていない素晴らしい作品なんですよ~)


――


エリス「う~ん……駄目です、私にはお花の世界は難しいです……」

エリス「でもあえて選ぶなら……こちらでしょうか?」っA

エリス「お花が生き生きとしているというか、なんだか逞しさを感じました!」

シア(正解ですよ~。そう、あの大胆に広がったお花が生命力の強さを表現しているんです~)

シア(……私も、大胆になれたらいいなぁ)


――


ルーシェ「……綺麗」

ルーシェ「……個人的には、これに優劣をつけたく、ない」

ルーシェ「間違えても、悔いはない、です……」っB

シア(う、嬉しいです~。でもルーシェさん、よくお花を見てあげてください)

シア(私がうっかりして、ほらあの辺り、お花が重なっちゃっているんです)

シア(今度はもっといい作品を作りますよ~)


――


フィーア「うーん、ローズさんらしいのはこっちかな!」っA

フィーア「乙女も時に大胆に、でも繊細さは失わずに……」

フィーア「ローズさんの教えに似ているのは、こちらだと思いました!」

シア(お見事です~。でも簡単そうに見えて、大胆かつ繊細って難しいんですよね~)

シア(大胆に行き過ぎると、ただ散らかっただけになっちゃいますからね~……)

――

――



――A――


エリス「自信はないですけど、これまで正解してきているフィーア様と一緒ならいけそうです!」

フィーア「そ、そんな私なんて……! エリス姉様はどうしてこちらを?」

エリス「あの逞しさは、ローズさんに近しいものを感じましたからね」

フィーア「そうですよね!」


――B――


エメリナ「あああぁぁぁ……どっち? これどっち!?」←あっちです

ルーシェ「一流が、どっちか落ちちゃう……?」←彼女は二流になります

エメリナ「あああ、カイン様お許しを~!?」



ローズ「正解は~……」



ローズ「こっちヨォォォォ!」ガチャ!



ローズ「嬉しい! 流石アタシの天使っ! エリスちゃんもありがとう!」ダキッ!

フィーア「やったぁ! よかった~、実は結構ぎりぎりだったから……」

エリス「アベル様、なんとか生き延びれました……!」




エメリナ「あぁぁぁぁぁぁ……」ズルズル…

ルーシェ「…………ど、どうしよう……私、個人だと、連続不正解?」ワタワタ

――


アドルラン・ルーシェチーム…普通→二流

カイン・エメリナチーム…一流→普通

アベル・エリスチーム…二流

キアラ・フィーアチーム…一流


――

――

ローズ「みんなお疲れ様。いよいよこのミニゲームも次が最後の問題よ」

ローズ「今間違えたコは気にしないこと。シアちゃんのもかなりのレベルだったんだから」

エメリナ「ご、ごめんなさいカイン様ぁ~…」グスン…

カイン「気にしなくていいよ。口ぶりからしてかなり難問だったみたいだしね」

ルーシェ「その……」オロオロ

アドルラン「はははは! そう怯えなくても大丈夫だ! 美学は特に難しいからな」

エリス「本当に、難問でした。正解できたのもたまたまですが、なんとか正解できました!」

アベル「ああ、見事だったぞエリス。次は俺が頑張らねば……」

キアラ「ど、どうしよう……兄様達を差し置いて一流だなんて……」

フィーア「ここまで来たら、このままで行きたいかも? 姉様、頑張ってください!」

ローズ「悲喜交々だけど、ここで朗報ヨ!」

ローズ「次の問題に正解すれば、なんと一段階上がるワ!」

一同「「!!」」

ローズ「でも、その分間違えると三段落ちるワ!」

一同「「!?!?」」

カイン「待て待て待て! それじゃあ今までの頑張りは一体何になるんだ!?」

アドルラン「……間違えても安全なのはキアラとフィーアのみだな」

アベル「……」ダラダラ

キアラ「それでも、フィーアちゃんの頑張りを無にしたくないし……」

ローズ「そう! 正解すればみんな幸せ! それだけの事ヨ!」

ローズ「最後の問題はコレ!」



――第五問・味覚(肉)――



ローズ「三度味覚! 天使と皇子様にはフローレン皇妃御用達の最高級牛肉と市販の牛肉を食べ比べて貰うワ!」

ローズ「それも、みんなが見守るこの場で、今すぐにネ!」

一同「「!?」」

ローズ「さぁさぁ、目隠しをしてスタンバイ!」


――

ローズ「泣いても笑ってもこれで決まるわヨ!」

ローズ「さあ、口を開いて!」



アドルラン「……」ドキドキ

カイン「……」ドキドキ

アベル「……」ドキドキ

キアラ「……」ドキドキ



※最終判定コンマ二桁(補正無し)
↓1~4

oh…

――

ローズ「まずはAのお肉!」

アドルラン「……」モグモグ

キアラ「……」モグモグ

アベル「……」モグモグ

カイン「……」モグモグ

ローズ「続いてBのお肉!」

アドルラン「……」モグモグ

キアラ「……」モグモグ

アベル「……」モグモグ

カイン「……」モグモグ

ローズ「さぁ、みんな正解だと思う方の札を挙げて!」


ルーシェ「……」ドキドキ

フィーア「……」ドキドキ

エリス「……」ドキドキ

エメリナ「……」ドキドキ


アーシャ「……」ドキドキ

ロウル「……」ドキドキ

シア「……」ドキドキ

パトラ「……」ドキドキ

ヒバリ「……」ドキドキ


ババッ!



――

――


最終判定結果

基準値:20(牛肉はわかりやすいのでサービス)

アベル03×
カイン49○
キアラ57○
アドルラン94○


――


アベル「……」っA

カイン「……」っB

キアラ「……」っB

アドルラン「……」っB





アベル「」ポトッ




一同「「」」



アベル「――」マッシロ

ローズ「」


――最終結果――


アドルラン・ルーシェチーム…二流→普通

カイン・エメリナチーム…普通→一流

アベル・エリスチーム…二流→城外追放

キアラ・フィーアチーム…一流

――

※アベルチームのみ城外追放となりました(白目)

※明日には帰って来れますが、アベルへの成績に応じたイベントボーナス加算は0です(白目)

えー、予想外の結果にになったところで今日はここまで
普段はコンマ運がいいアベルが今回ばかりは運がなかったようです……
対して一度も基準値を下回らなかった妹組の豪運が凄いですが、全体的にかなり成績がよかったですね
次は城外追放イベントをやった後に、前スレ1000のローズさんの教習会を行いたいと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは少しだけ再開です
お遊びの判定でしたので、ペナルティはありませんし低いコンマが出たことも何にも悪くありません
今後もこういうイベントがあるかもしれませんが、気楽に行きましょう

――――


ローズ「えーと……全ての問題が終了したわけなんだけど……」

カイン「おいアベル、お前そんなに普段酷いものを食べているのか……?」

アベル「ち、違うんです。俺はただ、馴染んだ方を……」

アドルラン「第三問では、全員正解できたじゃないか!」

ローズ「ええ、流石にアタシも驚いたワ。でもルールはルール」

ローズ「アベル様とエリスちゃんは、今日限りとはいえ城外追放ヨ……」

キアラ「そ、そんな!」

フィーア「ローズさん、どうにかならないんですか!?」

アベル「いや、いいんだ。俺の舌が駄目だっただけにすぎない」

アベル「……巻き込んだエリスには、申し訳がないがな」

エリス「そ、そんなことは! それこそ私が、ちゃんと音楽を勉強していれば!」アセアセ

アベル「いや、仮にそこで正解していても追放は変わっていない。全ては俺の未熟さだよ……」

カイン「……アベル、僕も余裕ができたらお前に城の食材を横流ししてやるよ……」

アドルラン「そうだな。私もそうしよう」

キアラ「わ、私も! ね、フィーアちゃん!?」

フィーア「はい、姉様!」

アベル「みんなの優しさがかえって痛い!」グサッ!

ルーシェ「アベル様、思わぬ、弱点……?」

エメリナ「いえ、どちらかといえば思った以上に間違えてたルーシェさんに驚きというか……」

ルーシェ「……私も頑張る」ショボン

アーシャ「あぁ……私が、もっとちゃんとした料理を作れていれば……」ガクリ…

ロウル「いやいやいや、アーシャさん悪くないですよ!? 悪いのはアベルさんだけです!」

シア「ロウルさん、落ち着いて~」

パトラ「逆に考えるんです。アベル皇子は食事に贅を求めない庶民派なんですよ!」

ヒバリ「そうそう! 庶民の味方!」

ロウル「なんと言おうが、アベルさんが駄目なんですー! この城塞の主が遊びとはいえ追放とか笑えませんよ!?」

アベル「いや、ロウル達も本当にすまない……。アーシャ、明日まで管理を頼む……」

アーシャ「わ、わかりました」

ロウル「全く、エリスさんまで巻き込んで! ほら、二人分の毛布です!」ポイッ!

ロウル「寒空の中でちゃんと反省して、ちゃんとすぐに戻って来るんですよ!?」

アベル「わ、わかった……。それでは、しばしさらばだ……」トボトボ…

エリス「あ、待ってくださいアベル様!」タタタ…


――

――



ローズ「驚きの結果だワ……天使が一流を保ったことが吹っ飛んでしまうくらいに」

キアラ「アベル兄様、大丈夫かな……」

フィーア「確かに心配ですけれど、楽しかったです! また、こうしてみんなで遊びたいなぁ……」

カイン「アベルなら心配はいらないだろうよ。たった一晩程度、僕もあいつももっと過酷な環境で生きてたんだからさ」

カイン「ふふふ、しかしあれだな。我ながら……確かに楽しかったよ。アベルよりいい成績を残せたしね」

アドルラン「わからんぞカイン? 問題が変われば、立場が丸々逆転していたかもしれない」

ルーシェ「私、も……今度は、ちゃんと正解したい……」

エメリナ「私も、今度はちゃんと最初から最後までカイン様を一流でいさせたいです!」

シア「確かに見ている側もドキドキして楽しかったです~。お酒以外なら、私もやってみたいかも~?」

アーシャ「そうですね。機会があれば、今度は判定される側も楽しそうです」

ロウル「私も耳と鼻と目には自信がありますからね。やったらきっと一流間違いなしですね!」パタパタ!

ヒバリ「うんうん。私も頑張れば結構いい線いくんじゃないかなー?」

パトラ「貴族としての重圧はありますが、それでも私も頑張れそうな気がしますよ!」

ローズ「フフ、そうね。また機会があれば、こうして集まってみんなで遊ぶのも楽しそうネ」

ローズ「でも、流石に今日はもうお終い。そろそろ戻って休んだ方がいいワ。お酒もちゃんと抜ききるのヨ?」


――

―――




【帝国・野外】





アベル「本当に、すまないなエリス。祝い日に、こんな……」

エリス「大丈夫ですよ、アベル様」

アベル「少し、戦い以外の面も見直さないとなぁ……」

エリス「そうですね……」

アベル「……大きめの樹だな。この辺りでいいか」ペタペタ

アベル「エリス、お前はどこかで宿をとってきていいぞ。俺はここで寝れる」

エリス「そんな、アベル様こそどこかで宿を! 私も、ここで寝れますから!」ワタワタ

アベル「いや、これは俺自身への戒めだ」

エリス「それなら私も自分への戒めです!」

アベル「……」

エリス「……」

アベル「……折れそうにないな。仕方がない、それじゃあ二人で寝るか」

エリス「はい!」



――

――


アベル「エリス、大丈夫か?」モゾモゾ

エリス「はい。ロウルさんが毛布をくれましたし、大丈夫です!」モゾモゾ

エリス「……」モゾ…

アベル「エリス?」

エリス「……なんだか、昔を思い出します」

エリス「暗黒街を生き延びていた頃、寒い日はこうして身を寄せ合いましたよね?」

アベル「ああ、そうだったな」

エリス「私は今よりもちっちゃくて、アベル様が後ろからすっぽりと覆ってくれて」ソッ…

アベル「……」ギュ…

エリス「そんなアベル様の後ろからロウルさんが抱きついたり……とっても温かかったです」

エリス「今も、温かい……」ギュゥ…

アベル「エ、エリス……」

エリス「えへへ……いけないことですけど、こうなってしまったこともちょっとだけ嬉しいかもしれません」

エリス「アベル様はみんなのものですけど、今だけは……二人きりです……」コテン…

エリス「アベル様に包まれて、いい夢が、見られそうです……お休み、なさいませ……」ムニャ…

アベル「……お休み、エリス」ナデナデ

アベル「……」


特殊判定
↓1 コンマ二桁

特殊判定結果

アベル欲望値
06(本当に情けない結果で落ち込み)<50

※基準値を下回ったため、理性が優先されます

――

アベル「……」ナデナデ

アベル「不甲斐ないな……」

アベル「俺は戦いも、教養も、味覚も、何もが劣っている……」

アベル「兄様や妹達にも、そしてエリス達にも、二度とこんな醜態を晒すわけにはいかない……」

アベル「機会があれば、戦い以外の修練も積まねば」

エリス「んぅ……」コロン…

アベル「……今は寝て、明日に備えるか」ギュッ…

アベル「俺も、よく眠れそうだ……」


※アベルは今回の結果に内心かなりショックを受けているようです

※反省点として捉え理性が非常に強かったため、次回の戦闘外のアベルの判定に大幅な補正がかかります


――

――

――数日後――


アベル「……静かだな」

アベル「あれから天使兵の襲撃は無い」

アベル「王国に回した斥候部隊もそろそろクラウス王のところに辿りついた頃合いだが……」

アベル「聖国の動きには気をつけねば」

アベル「先日の失態や酒も大問題だが、大局を見失うわけにはいかない」


コンコン


アベル「ん?」


ガチャ



ローズ「はぁい、アベル様。お久しぶりネ」

アベル「ローズさん!?」

ローズ「フフフ、あれから少しはお肉の味がわかるようにはなったかしら?」

アベル「……わかりません」

ローズ「まあそれは機会があればまたチェックしましょう。今日は別件で来たのヨ」

アベル「別件?」

ローズ「そ。ちょっと、アベル様の隊のコ――エリスちゃんにアーシャちゃん」

ローズ「そしてロウルちゃんとパトラちゃんを貸して欲しいのよ。今日中には返すから安心してネ?」

アベル(シアにマークス、リーナ……防衛に専念するだけの兵力は残るか)

アベル「わかりました。しかし彼女達を一体どうして……」

ローズ「ウフフ――乙女の秘密ヨ?」



――

――特殊イベント・ローズの性教育講座――



【帝国・???】


ローズ「みんな、準備はいい?」

ロウル「じゅ、準備と言われましても……」

エリス「ま、まさかもう次の格付けですか!?」

アーシャ「それにしては人数が少ないような?」

パトラ「アベル皇子の隊の者だけ……特別任務かしら?」

ローズ「いいえ」

ローズ「この前の祝日での騒ぎは憶えているわよネ?」

アーシャ「は、はい……」

ローズ「アタシ、それを見ていて思ったの」





ローズ「アナタ達ッ! レディーとしての性教育が、あまりにも欠落し過ぎなのヨッ!」

ローズ「アベル様の部隊にいなきゃ、今頃帝国兵に騙されて貪られてるわヨ!?」




一同「「せ、性教育!?」」

一同「「――ってなんですか?」」




ローズ「……これは強敵ネ!」

――


ローズ「いいかしら? 何もアタシは、アナタ達に痴女になれと言っているんじゃないのヨ?」

ローズ「ただ、なんというかアナタ達……ある意味でアタシの天使達以下なのヨ」

ローズ「特に、アーシャちゃん?」

アーシャ「は、はい!?」

ローズ「アナタ、いい所のお嬢様でしょう! そういった教育ってしっかりしているんじゃないの!?」

パトラ「わ、私も家には自信があります!」フンス!

ローズ「安心なさい、今アーシャちゃんもパトラちゃんもほぼイコール、同等だから!」

ローズ「今後の事も考えて、最低限の知識はレディー以前に人として必要ヨ!」

ローズ「まずはこれ!」


『男と女の違い・改』


エリス「あ、その本見た記憶がありますよ!」

ロウル「え、そうなんですか!?」

ローズ「エリスちゃん、見てあの反応ならアナタ相当よ!?」

エリス「?」

ローズ(あ……この子特に大変そうだワ……)

ローズ「とにかくまずはこれを読むの!」



特殊判定
↓1~4コンマ二桁

嘘だろおい……

4連特殊判定結果

ローズさん厳選の教本を読んで問題児4人の理解度

基準値:50

ロウル:13(うーん、やっぱりわかりませんね!)

パトラ:98(こ、これが男女の……!? つ、次の教本をください!)
※非常に高値のため、次の判定に大補正あり

エリス:12-15(ノワール匙投げ)
=0(??? つまり、アベル様に触られると気持ちいいんですね?)

アーシャ:47(す、少しわかってきたけど……軍学校の授業の数倍難しい……)

※パトラ以外、次の判定にマイナス補正がかかります



――



ロウル「……さっぱりですね。そもそも人を射抜く時、男女の違いはあまり関係ありませんし」

エリス「そうですよねぇ……」

ロウル「男の人のお股の間に妙なものがぶら下がっていて、汚い貴族はそれを見せびらかすのが趣味ってのは知ってますよ!」エヘン!

エリス(アベル様の……男の人だからじゃなくて、アベル様だから、私は……)

アーシャ「うぅーん……こんなに難しい教本、初めて読みました……」

アーシャ「えっとこれが膣で……うーん、うーん?」



ローズ「」

ローズ(嘘でしょアベル様……アナタの隊は一体どうなっているの……?)

ローズ「ん?」


パトラ「………………///」ハァハァ

パトラ「………………///」ペラ…ペラ…

パトラ「お父様、お母様……パトラは今、大人の階段を登っています……!」ゴクリ…



ローズ(こっちはこっちですっごく食いついている!?)

ローズ(ちょっと食いつき方が怖いけど、よかったこのコはなんとかなりそうね!)


――

――



ローズ「わかったワ……この教本で一人以外駄目ともなれば……」

ローズ「もうストレートに、過激なモノでいくしかないわネ!」

パトラ「か、過激ですって!?///」ハァハァ!

ロウル「ちょ、どうしたんですかパトラさん急に!?」

エリス「呼吸が荒いですよ!?」

アーシャ「顔も真っ赤ですよ!?」

パトラ「ご、ご心配なく。私は今、失われた十数年分の知識を一気に流し込まれて興奮しているだけですっ!」ハァハァ

パトラ「さあローズさん! 過激な次の教本を! 早く!」グイグイ!

ローズ「ま、待ちなさい。今出すから……」ゴソゴソ


『男の身体に魅せられて~性別なんて些細なこと~』


ローズ「あ、間違えたワ」ゴソゴソ


『特集! 姫初め!』


ローズ「まあ過激と言っても、市販されている本だけどネ」

ローズ「女がいない帝国兵の多くは、こういった本で抜いて己を保っているのヨ」

ローズ「さっきの本はあくまで男女の違いを解説しただけのもの」

ローズ「でもこれは初っ端から男女が激しくまぐわっているワ!」

ローズ「これなら全員、ちょっと性に目覚めすぎるかもしれないけどレディー化間違いなし!」


特殊判定
↓1~4コンマ二桁

※先程とは位置が変わっています

もう笑うしかない(笑)
コンマってすごい

4連特殊判定結果

過激なエロ本! 理解できないわけがない!

※最終判定値の半分を夜レベルに加算
※ゾロ目はそのまま加算


エリス:15-30(前判定)
=0(-15)
02+0= 変 動 無 し ! (二回目)

アーシャ:83-30(前判定)
=53
05+27=32(ちょ、ちょっとはわかったけど恥ずかしい……)

ロウル:81-30(前判定)
=51
04+26=30(匂いを嗅ぐこと以上の快楽が、本当にこの世に……?)

パトラ:43+50(前判定)
=93
02+47=49(やっと、やっと私は人としてのラインに到達したのですね!)

参考:シアの夜レベル:51

――

コンマがまた荒ぶったあたりで今日はここまでで
エリスはもうアベルが徹底するしかなさそうです(白目)
そしてパトラドエロ化かと思いきや二度目のコンマが落ち着いていたため、程ほどの一番いい位置で収まる奇跡
なお現時点で、通常交流できる女性陣で一番夜レベル高いのは妹のキアラ(53)です

本日もありがとうございました!

こんばんはー
ちょっとだけ判定部分まで投げておきます
夜にまたこれれば、そこから再開していきます

――

アーシャ「……///」ペラ…

アーシャ(なるほど、ようやく理解できました……)

アーシャ(これが、男女の違い。そして性交……///)ペラ…

アーシャ(子を生すだけじゃない、快楽を得るためにも行われる行為……///)ペラ…

アーシャ(~~~ッ! こ、これ以上は無理!///)パタン!

アーシャ「はぁはぁ……///」

アーシャ(駄目、私にはまだ早すぎます……///)



ローズ(アーシャちゃん、理解はできたみたいだけどあれじゃあ前途多難ネ……)


――

ロウル「ふむぅ……///」ペラ…

ロウル(これが、キャベツではない本当の赤ちゃんの作り方……///)

ロウル(なんだか大変そうですけど……)ペラ…

ロウル(載っている女の人、凄く気持ちがよさそうです……///)ペラ…

ロウル(でもなんだか見続けていると恥ずかしいです!///)パタン!

ロウル「ふぅー……こ、ここまでにしておきましょう///」

ロウル(まさか、この世に匂いを嗅ぐこと以上に気持ちいいことがあるんですか……?)



ローズ(ロウルちゃんも一応はわかってくれたみたいだけど、完璧じゃなさそうネ……)


――

――

パトラ「……なるほど///」ペラペラ…

パトラ(女性器に男性器を挿入し、その刺激により射精が行われ、それにより女性が受精、つまりは妊娠すると……///)

パトラ(コウノトリでないのは残念ですが、夫婦の愛の結晶という意味ではこちらの方が相応しいかもしれません///)ペラペラ…

パトラ(そして子供を求めずとも快楽のためだけにまぐわうこともある、と……)ムッ…

パトラ(成程、王国の腐った貴族が奴隷を売買しているということは耳にしていましたが……これも目的の一つですか)ペラペラ…

パトラ(汚らわしい……子供を作る愛の行為と欲を満たすためだけの行為が本質としては一緒なのは驚きですが……)

パトラ(違いというものは、あるのでしょうか……?)

パトラ(男性は随分と胸を揉んだり吸ったりという行為がお好きなようですが……)ペラペラ…

パトラ(こんな邪魔なものが好きとは、男性の考えはよくわからな……ああ、そういえばリーナさんにも凄い顔をされましたっけ)

パトラ(……我が家を建て直すには、後継ぎは必要。私もいつか、この胸で男性を惑わして、そして結婚してこういう行為をするのでしょうか?)ペラペラ…

パトラ(……相手がいない寂しい時は、自らの手で自分を慰める。物足りなくなったら道具を使う、ですか……)

パトラ(思った以上に奥が深そうですが……この本はここまでにしておきましょう)パタン

パトラ(色々と情報が多すぎます。まずは一つ前の教本に戻って基礎を叩き込むべきね)ペラペラ…



ローズ(よし、パトラちゃんはだいぶまともになれたようね。これなら安心だワ。問題は……)


――

――


エリス「男の人の、裸……」ペラ…

エリス「……」ペラペラ…

エリス「…………」ペラペラペラペラ…


ローズ「!?」

ローズ(顔を赤らめるでもなく、淡々と読み進めている!?)


エリス「……」ペラペラ…

エリス「……」ピタ…

エリス「自慰……? 一人で、気持ちよく……?」

エリス「……ん」サワサワ…

ローズ「!?」

エリス「……なりません。やはりこの本には嘘しか載っていないのですね」ポーイ

エリス「ローズさん、騙されていますよ! この本はでたらめです!」プンプン!

ローズ「」

エリス「なんだか性感帯? とか色々難しいことも書いてありましたが、アベル様に触って頂けるならどこでも気持ちいいんですよ!?」

ローズ「」

ローズ(だ、駄目だワこのコ! 何があったかしらないけど、知識の無いままアベル様が好き放題にしたせいで……)

ローズ(もう、全ての基準がアベル様になっちゃっている……! アベル様本人が実践で教え込まない限り、理解する気配がない……!)


――

――



エリス「?」

アーシャ「……///」

ロウル「……///」

パトラ「ふふ」マンゾク

ローズ「えー、とりあえずは理解して貰えたようでなによりだワ」

ローズ「アナタ達も、いつかは結婚するの。そんな時に、こういった夜の営みは大切になってくるワ」

ローズ「恥ずかしいかもしれないけど、最低限の知識は必要ヨ?」

ローズ「あ、人それぞれだからアタシに咎める権利はないけど、レディーとしては男を性欲のままに片っ端から捕まえて食べちゃだめヨ?」

アーシャ「!?///」

ロウル「!?///」

パトラ「貴族として、そのようなはしたない真似はしないとここに誓いましょう」

ローズ「――そしてエリスちゃん?」

エリス「は、はい!?」

ローズ「アナタのアベル様への想いはわかったワ。アベル様以外の男に興味がないからこそ、知識が頭に入ってこないのかもしれないけど……」

ローズ「他のコは目を瞑りなさい! そしてエリスちゃんだけこれを見るのヨ!」

エリス「!?」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

エリスェ……

もうエリスは2の神がついているとしか思えない


特殊判定結果

1:エリスの奉仕への興味
78+30(忠誠心)
=100(108)(アベル様のためならなんだってできます!)

※最大値到達のため、次判定の1/2撤廃

2:新・エリスの夜レベル(奉仕限定)
32-30(これまでの判定累積)
=02(熱意と実技が伴わない。すっごくたどたどしい)


――


『 ザ・ご奉仕 ~メイドの喜び~ 』



エリス「こ、これは?」

ローズ「エリスちゃん、もうアナタに男女の仕組みだとか世間一般の性交の様子を叩き込むのは諦めたワ」

ローズ「もうそこらへんは機会があればアベル様に聞いて頂戴」

ローズ「でもね、確かにアナタはアベル様に触れられて気持ちいいかもしれないけど……アベル様は気持ちいいのかしら?」

エリス「!?」

ローズ「夫婦の営みなら、双方が気持ちよくならないとネ? アナタ、アベル様に気持ちよくなって貰ったことはあるの?」

エリス「そ、それは……」ウツムキ…

ローズ「アナタの反応からして、アベル様の技巧とアベル様への愛情のせいで、何が起きているかもわからないまま気持ちよくて意識飛ばしてない?」

エリス「!!」

ローズ「それじゃあ駄目よ。ちゃんと、アナタからアベル様を満足させないと」

エリス「私、から……」

ローズ「そうよ。この本はかなり過激な内容も載っているけど、全部ご主人への愛を伝える内容ではある」

ローズ「アナタ自身の身体への理解はできずとも、アベル様へのご奉仕ってことなら理解できるんじゃないかと思ってネ……」

エリス「ローズさん……ありがとうございます!」キラキラ!

エリス「それでは早速……」ペラペラ…

ローズ(やれやれ……一般常識は無理だったけど、これでなんとか……)


――


エリス「……う~ん……???」

エリス「んんん~???」

エリス「――はっ!?」

エリス「つまりアベル様の身体を舐めればいいのですね!?」

ローズ「」


※エリスはどう足掻いても性知識の習得が遅いようです
※ご奉仕そのものには興味を持っているので、何かの拍子に化ける可能性はあります

※ノワールに続きローズまでもが匙を投げました。アベルは頑張りましょう


――

――



――講習終了――



ロウル「その、ありがとうございました///」

アーシャ「で、でもこの本はお返ししますね? 最初の教本だけ頂きます///」

パトラ「有意義な時間でした。感謝いたします」

エリス「ご奉仕、頑張ります!」


ローズ「ええ、みんな頑張って素敵なレディーを目指すのヨ?」





ローズ「……ふぅー……」

ローズ「認識が甘かったワ……」

ローズ「まさかこのアタシがこんなに手こずるだなんて……」

ローズ「用意した他の本、無駄になっちゃったわネ」

ローズ「……勿体ないけれど、持ち帰って天使に読まれても不味いワ」

ローズ「ここに捨てて……まぁ、帝国兵の誰かが拾っていくかしら?」ポイ…



??「……」スッ…

??「……」キョロキョロ…

??「……」バッ!

特殊判定
↓2コンマ二桁

一旦ここまで
夜にまたこれれば来ます
エリスはもう頑張って仕込んであげてください

あ、踏んでしまった
ここの↓1コンマ二桁で

こんばんはー
ちょっとだけ再開と思ったらコンマがやっばいことに……
やっぱエリスのコンマといい、皆さんこっちの判定全部読み切っているかコンマ神が降りっぱなしなのか……

特殊判定結果


気になってこっそり来てたシアの理解度

※判定値の半分を夜レベル(受身限定)に加算
※ゾロ目はそのまま加算
98×1/2=49

現在のシアの夜レベル:51

51+49= 1 0 0 ぴ っ た り !


100(ああ、駄目です駄目です! 駄目なのにぃ……♪)




――

――



シア「て、てっきり私がしでかしたからみんなで対策会議でもするんだと思って来てみたら……」キョロキョロ…

シア「まさかみんなでお勉強だったなんて~……」

シア「……それなら、前に私が恥ずかしい思いをしてまで教える必要なかったじゃないですかぁ!」プンプン!

シア「酷いですよ~! こんな本でお勉強できるなら――」



『 雌 堕 』



シア「!?///」


『やめて! そこは違う穴!?』


シア「!??///」


『被虐の喜び・皆伝』


シア「~~~!?///」


シア「え……みんなこんな凄い本で……?」ドキドキ

シア「……」ドキドキ

シア「ちょ、ちょっとだけ。ちょっとだけです……」

シア「聖国にはこんな本ありませんでしたし、そう! これは大切な異文化交流ですよね~……?」ペラ…




シア「わ、わぁぁ~……!?/////」



――

――



シア(私が拾い上げた本の内容は、とても過激で……)

シア(これまでの私の常識を塗り替えるにはあまりにも十分過ぎて)

シア(本の中の女性は、とてもはしたない格好で乱れていました……)

シア(ある人は首輪をつけられ四つん這いに……)

シア(ある人はおちんちんを不浄の穴に入れられて……)

シア(ある人は縛られて目隠しされて……)

シア(ああ、いけない。これは駄目なことなのに……どうして、私はこの手を止められないのでしょうか?)


シア「はぁ、はぁ……んぁ……!」クチュクチュ…


シア(はしたない。片手で本を読み進めながら、片手で自分を慰めるなんて)


シア「あ、アベルさ……もっとぉ……」クリクリ…


シア(浅ましい。既に想い人がいる殿方を想いながら、しかも彼に激しく虐められることを夢想するなんて)


シア「駄目ですぅ……こんなんじゃ、こんなんじゃないのぉ……」グチャグチャ!


シア(どうかしている。それでいて、全く満足ができないなんて)

シア(頭では冷静でいるのに、身体は全く言うことを聞いてくれない)


シア「んぅぅ……! だめぇ、アベルさん……この前みたいにもっと強く弄ってください~……!」クニクニ…


シア(原因はわかってはいる。あの日、私はアベルさんの逞しいモノを見てしまった)

シア(そしてあろうことかそれを掴み……挿入する一歩前までいった。私の入り口に触れさせてしまった)

シア(そしてアベルさんはそれを止めるため……私の乳首を虐めてくれた。痛かったけど、気持ちよく)


シア「あぁぁ……神様……アベルさん……エリスさん……」ポロポロ…

シア「ごめんなさい、ごめんなさい~……!」ポロポロ…

シア「もう、私は――」クチュクチュ…



シア(――駄目になってしまいました……♪)



※シアが受身限定とはいえ夜レベル100になってしまいました(白目)

※アベルに責められた場合、そのほとんどを快感として受け取ることでしょう(白目)

――

――



ロウル「ふぅ……ようやく顔の火照りもとれてきましたよ」

アーシャ「ええ。大事なことかもしれないけど、やっぱり恥ずかしいですね……」

エリス「わ、私は相変わらずよくわからなくて……」グルグル…

パトラ「ふふ、私でも理解できたのです。皆さんも焦らずにいきましょう?」

ロウル「むぅ、パトラさんから急に大人の余裕を感じます……」

パトラ「皆さんより、お姉さんですからね!」エヘン!

アーシャ「……やっぱり私ももう少し頑張らないといけませんね?」

エリス「うーん……ですが、頑張るならやっぱり鍛錬です! このもやっとした気分を打ち払いましょう!」

パトラ「さ、流石エリスさんと言ったところなのでしょうか? 全くぶれていませんね」

エリス(だって全くわかんなかったんですもん!)シクシク…

ロウル「まあ、そうですね。ここのところちょっと浮わついてしまった感はありますし……」

アーシャ「少し、引き締め直しましょうか!」


1000ボーナス・+通常鍛錬

特殊判定
↓1~4コンマ一桁(パトラのみ成長補正あり)

もげぇ!?(吐血)
もう22という数字に恐怖を感じるんですけどぉ!?

戦闘絡みでは22、夜絡みは2。それがエリス……?

判定結果

エリス:レベル208+10(22ゾロ目ボーナス)=218
アーシャ:レベル101+2=103
ロウル:レベル84+7=91
パトラ:レベル49+8+5(前回イベントボーナス)=62


※前スレ1000ボーナス終了

――

――特殊イベント2・必死な第二皇子――


【アベルの城塞】


アベル「シア? シア―?」

アベル「見当たらないな……彼女も出かけているのか?」

アベル「いくら防衛面を強化したとはいえ、あまりここを手薄にしすぎるのもな……」


コンコン


アベル「ん? 開いているが――」

ガチャ

カイン「邪魔するよ、アベル」

アベル「カイン兄様!? エメリナも連れず、一人で来られたのですか!?」

カイン「ああ。幸い、僕一人の方が動きやすいんだよ」

カイン「アベルを弄ってやると言うだけで、城の誰もが納得するからね」

アベル「そ、そうなのですか」

カイン「ん? 珍しい、今日はいつもの連中の臭いを感じないね?」

アベル「ああ、ちょっと私用で出払っていまして……」

カイン「嗅いだことの無い臭いもあるが……」

アベル「ああ、そうでした。先日は祝い日なので伝え忘れたのですが、実は……」

カイン「待ってくれアベル。折角これだけ出払っているんだ。今しかできない話をしたい」

アベル「!?」


アベル「……重要な、案件ですか?」ゴクリ…

カイン「ああ、重要だ。下手をすると、僕の生命にもかかわる」

アベル「な、なんですって!?」

カイン「兄さんかお前のどちらかに相談しようと思って……お前に相談することに決めたんだよ」

アベル「……ありがとうございます」

カイン「この件は、他言無用だ。いいね?」

アベル「わかりました。それで、その内容とは……」

カイン「あぁ……」












カイン「エメリナに連日吸引されてばかりで困っているんだ」











アベル「」

カイン「きっと今お前は呆れた顔をしているんだろう」

カイン「だがな、僕は至って真面目なんだよ」

アベル「は、はぁ……」

カイン「まず第一に……その、あれだ……僕は、エメリナを…………愛しているんだ///」

アベル「ふむふむ」

カイン「だが彼女は決まって、僕への奉仕から始める。そしてその度に――僕は根こそぎ吸い取られるんだ」

アベル「」

カイン「比喩じゃない。本当に全てを吸い取られるんだ。彼女の口は魔性の口さ」

カイン「やらせないが、多分アベルや父さんでも耐えきれるか怪しいレベルだよ……」

アベル「そんなに凄いのですか……?」

カイン「あぁ……おかげで、彼女に挿入どころか触れてやる前に僕は意識を無くす。また僕の恥ずかしい歴史が増えたわけさ……」

カイン「僕が童貞を卒業できない以上に、彼女をまともに愛してやれないのが辛くてね……」

アベル「兄様……」

カイン「そして第二の問題だ」

アベル「……」ゴクリ…








カイン「その吸引が、あの日お前のモノを見た日から激しさを増した」




アベル「」




カイン「エメリナいわく、僕のモノをお前のモノと同じになるまで吸い伸ばすためらしい」






アベル「」




カイン「正直に言うよ? 助けてくれアベル、このままじゃ伸びる前に千切れて飲み込まれる……」ガタガタ




アベル「」

カイン「このままじゃ不味いと思って、精力剤にも手を出したんだ」

カイン「でも効果は現れなくてね……」

カイン「そもそも気がついた。市販の精力剤で多少強化されたところで、エメリナに吸われたらお終いだとね」

アベル「どれだけ凄いんですかエメリナは……」

アベル「と言うよりも、いいんですか? そんな大事なことを話してしまって……」

カイン「だから他言無用と言っただろう! それに、代わりにこれからお前のことも聞くんだからな!」

アベル「え!?」

カイン「え、じゃない! 僕が恥を忍んでこれだけ暴露しているんだよ!? お前の情事も細やかに報告するのが筋だろう!?」

カイン「何の因果か、僕もお前も手を出したのはお付きのメイドだ。歳も近い。何か打開策が転がっているかもしれないだろう?」

アベル「し、しかし……」

カイン「童貞の兄を助けると思って! さぁ、僕にぶちまけろアベル!」

アベル(本当に、形振り構っていられないようだ……)

アベル「わ、わかりましたよ……」

カイン「そう、それでいいんだよ。で? お前のエリスはどれだけの吸引力を持っているんだ?」

アベル「……です」

カイン「?」

アベル「エリスにそういった行為をさせたことは……ないんです」

アベル「そもそも彼女は――性行為がどんなものかを理解しきってすらいません」

カイン「な、なんだと!?」

カイン「馬鹿な、同じメイドなんだぞ!?」

カイン「少なからずお前も吸引されていると思って相談に来たんだぞ!?」

カイン「いやそもそもお前……確かあの子16歳なんだろう?」

カイン「そんな性行為を理解してもいない小さな子に手を出すのは男としてどうなんだ……?」

アベル「エリスより小さいエメリナに手を出した兄様には言われたくありませんね!」

カイン「くっ……。まあそこは置いておこう。吸引されてないなら仕方がない。主にどうしているんだ?」

アベル「そう言われましても……ただ、全身を愛撫しているだけですよ」

アベル「エリスはどうしてか、どこを触っても嬉しそうにするんです」

アベル「それにあれだけ鍛錬を積んでいるのに身体は真っ白で柔らかくて……俺も飽きがこないんです」

カイン「……」ゴクリ…

アベル「それに俺が我慢できなくなって、つい押し倒してしまうことが多くてですね……」

カイン「……つまり、あれか」

カイン「僕はメイドの奉仕の経験はあるが、本番の経験はない」

カイン「お前はメイドの奉仕の経験はないが、本番の経験はある」

アベル「そうなりますね」

カイン「……」

アベル「……」




カイン「まるで解決策が見当たらないじゃないか!?」

アベル「そんなことを俺に言われても!?」


兄弟のぶっちゃけ話の途中ですが、今日はここまで
いやー……今日もコンマが暴れましたね。というか暴れない方が珍しいかも?
シアはちょっとだけ知識増えたらなーと思って判定用意したらあんなことに……
ちょっと可哀想なのと、ぴったり100到達記念で何かシアにボーナス出した方がいいですかね?
何かいいボーナス案がある方は書いてくれるとうれしいです

本日もありがとうございました!

信じられないだろ
こいつら当初はガチで命取り合うレベルで敵対していたんだぜ

好感度も性知識もカンストってことだし関係持つイベントが最善かな

純情シスターに扮したシアが悩み中のエリスに遭遇
「アベル様との夜伽を指導させてくださいぃ」
「認めれば奉仕のやり方を教えていただけるんですね?」
とのやり取りを経て二人してアベルの前へ
アベル砲を見て「凄いサイズですねえ」と驚愕
「しゃぶりますよ」と自分からエリスに見せつけるように奉仕開始
エリスが奉仕を理解した後は一転攻勢 二人でアベルを攻め立てて……

エリスの夜スキル 『変 更 無 し !』

流石にこうなったら嫌だわ

こんばんはー
今日も少しだけ進めていきますが……
申し訳ないのですが、できれば他所のスレの話題だけはNGでお願いします
『他所のスレみたいに~』といわれても私の技量の問題で良スレを真似る真似はできませんし
『他所のスレより良い~』といわれても、誰かを貶めるような空気は好きではないのです
あくまでこのスレはこのスレということで。至らないところばかりですが、どうかよろしくお願いします

シアボーナスにつきましては希望者が多いようなので、交流選択を飛ばしてアベルとの夜イベントの方向で
元々臨界値だったのでちょうどいいでしょう
戦争バフを望まれている方もいましたが、現状だと負傷の状況は大きく分けて二つなのですが

・アベル隊→基本は敗北による致命傷はアベルが全て引き受ける(ヒロインではなくアベルに死亡判定。実はリーナ戦で出てます)
・アベル隊以外→敗北した個人が重傷を負う(死亡判定は無し)

ここに現在はシアの好感度100超えによる大回復(死亡判定も中傷まで抑える)と祈り(敗北時蘇生)があるため
シアが傍にいる限り、アベルはまず死にません(行動で皇帝に単騎殴り込みとかやらかしたら流石に死にますが)
そしてそれ以外の敗北者も救援判定で妹組が動いて助けてくれます
フィーア(絶対逃走)とキアラ(妨害不可回復)なので、重傷でも確実に生還はできるわけですので、うま味は少ないでしょう


想定しうる最悪の状況としては、シアと妹組がそれぞれ単騎の時に逃げる間もなく奇襲からの大劣勢を受け重傷を負ってしまった場合です
その状態でアベル他が襲われた場合、死亡判定も出るかもしれませんが、まあたぶん大丈夫でしょう
それでは再開

カイン「まったく……やはり兄さんに相談すべきだったか?」

アベル「……アドルラン兄様に今の話をすれば、多分殴られていたのでは?」

カイン「それもそうか……」

カイン「しかし参ったな。このままじゃ僕はまたエメリナに吸いつくされてしまう」

アベル「……」


※アベルの手元に、『スゴイ教本』×1があります。カインに渡しますか? 魔法文字でカインも読めます

※渡さなかった場合、アベルが読み直して後ほどアベルの夜レベルが100になります

↓1

教本をカインにあげる

――


アベル「……兄様、これを読まれてみては?」スッ…

カイン「ん? 魔法書か? って――!?」

カイン「な、なんだこの本は!?」

アベル「先日、戯れに買ってしまった本です」

カイン「お前、こんなものを読んでいたのか。いや、しかしこれは……」

アベル「兄様、先程の問題には一応の解決策があります」

アベル「ヤられる前にヤれ。これは母上の教えでもありますが、話を聞く限り兄様はいつも受け身です」

アベル「たまには兄様がエメリナを押し倒し、主導権を奪うのです」

カイン「なるほど……」

アベル「大体、兄様はかなり高圧的というか、攻めに攻める性格だったじゃないですか。どうしてエメリナの時だけそんな……」

カイン「う、うるさい!」

カイン「だが確かにお前の考えにも一理ある。そう、たとえ僕のモノが小さかろうが、手や口だってあるんだ」

カイン「先にエメリナを攻めれば、僕の童貞はひとまず置いておくとして彼女を満足させてやれるかもしれないな……」

カイン「……よし!」

カイン「ならばこの流れに乗るまでだ! また買い足したこの精力剤も、今この場で飲んでやる!」

アベル「!?」

カイン「大丈夫、今の僕はこの本で滾ってきたぞ……いける! いけるんだ!」

グビッ!


特殊判定
↓1~2コンマ一桁

おうっ!?
今年はカインに運が向いてきている!?

っていうか前回のエリスの戦闘判定22を見て
誰も驚いていなかったのが改めて考えると異常すぎる

特殊判定結果

カインの夜の成長

1教本の成長(コンマ一桁そのまま)
コンマ17→7成長

2精力剤の成長(コンマ1/2。奇数ゾロは10、奇跡の偶数ゾロ目はそのまま採用。上限40)
コンマ22→偶数ゾロ、そのまま採用
→22成長!

11+7+22
=40(まだ小さいけど、技術でカバー!)


――



カイン「ふ、ふおおぉぉぉぉぉぉ!?」ビキビキビキビキ!

カイン「い、いたた!? なんか本当に滾ってきたぞアベル!?」

アベル「だ、大丈夫なんですかその薬!?」

カイン「毒ではないのは確認済だが……ふおおおぉぉぉぉぉぉ!?」ビキビキビキ!

……



カイン「アベル……僕は生まれ変わったのかもしれない……」ビキビキ…

アベル「よかったですねと言いたいですが、ちゃんとそれ鎮めて下さいよ?」

カイン「わかっているよ。いやぁ、今回の本と薬は大当たりだったな。また買おう」

アベル「あまり薬に頼りすぎるのもよくないと思いますが……」

カイン「わかってはいるんだけどね。ただ、こうなってもまだエメリナには……」

カイン「いや、さっきの教本の技を使えばあるいは……?」

カイン「ふふ、少し希望が見えてきたじゃないか! まあ、感謝してあげるよアベル」

アベル「あ、ありがとうございます」

カイン「――そして感謝ついでに、僕からもお前に解決策をやろう」

アベル「?」

カイン「確かに、ヤられる前にヤるのはいいかもしれない。エメリナ相手は恐らくそれが正解なのだろう」

カイン「だが、エリスの場合はそれが正しいのか?」

アベル「っ!」

カイン「お前のことだ。手荒には扱わないんだろうが、一方的に責められては相手も楽しめないだろう」

カイン「エメリナは、僕に奉仕することが喜びだと言っていたよ。エリスも同じかはわからないけど……」

カイン「お前も、一度吸引されてみたらどうだ? 吸いつくされるが――すんごいきんもちいぃんだぁ……」トロン…

アベル「兄様! 皇族がしちゃいけない顔になっています!?」

アベル「……」

アベル(だが確かに、考えていなかった……)

アベル(エリスの奉仕、か……)

アベル「兄様、ありがとうございます」

カイン「ん? あぁ、まあ僕の手にかかればどんな問題もあっという間に解決さ」

アベル「……俺に相談しに来たのに?」

カイン「……大抵の問題は解決する」

アベル「っと、そうでした。これも結構な問題でしたが、実は帝国全体に関わる問題もありまして……」

カイン「ああ、待てアベル。なんとなく予測はつく」

カイン「先日の、城内での兵士の虐殺と侵入者の件だろう?」

アベル「……ええ」

カイン「メイド長がわざわざ動いているあたり何かあるとは思ったが……」

カイン「そういう重要な話なら、日を改めよう」

アベル「し、しかし!」

カイン「兄さんも交えて、しっかりすべき案件じゃないのか? 聞いたぞ? とうとう兄さんまで引き込んだとか」

カイン「それに今、僕は血液こっちに集中して上手く考えられないよ?」ビキビキ…

アベル「あー……わかりました。では、また明日……」

カイン「ああ」


※天使兵及び帝国防衛について、アドルランも交えた会議が行われることになりました

※アドルラン同席により、カインが鍛錬でよりしごかれます


――

――


――特殊イベント・聖女の限界――



パトラ「ただいま戻りました」

ロウル「戻りましたよー」

アベル「おお、お帰り。どうだったローズさんの話は?」

パトラ「詳細はお伝えできませんが、非常に有意義な時間であったとだけ」

エリス「私はどちらかというとその後の鍛錬の方が収穫が大きかったような?」

アーシャ「エリスちゃんはいつも通りですね。でもどちらもいい時間だったのは確かかもしれません」

アベル「そうか、それはよかった。ところで、シアをみかけなかったか?」

アーシャ「いえ、今日は私達四人が呼ばれていましたので……」

アベル「そうか……」


……


ガチャ…


シア「……」キョロキョロ…


アベル「はぁ……」

シア「!?」ビクゥ!

アベル「お帰りシア。全くどこに行っていたんだ?」

シア「ア、アベルさん!? そ、そのですね~!?」ワタワタ

アベル「……一応、変装はしていったようだが」

アベル「あまり一人で出歩くのは感心しないな」

シア「ご、ごめんなさい~……」ビクビク…

アベル「いや、そこまで怯えなくていい。不自由させているのは俺のせいであるし……」スッ…

シア「あ……あれ? 怒らないんですか~……?」

アベル「いや、心配はしたが怒る必要はないだろう。無茶をしてきた風にも見えないしな」

シア「――怒ってくれていいのに」ボソリ…

アベル「ん、何か言ったか?」

シア(もう、駄目……抑えきれない……!)


シア「――ねえ、アベルさん?」



シア「ちょっと、エリスさんも呼んで三人でお話しませんか~?」



――

――


アベル「……で、なんなんだ話とは?」

エリス「わ、私は何故呼ばれたのでしょうか?」

シア「……エリスさんにも大事な内容だからですよ」

シア「……」グラッ…

アベル「っ!? おいシア!?」ダキッ!

シア「ふあぁ!? こ、これですよ~……///」ギュゥ…

エリス「!?」

アベル「!?」

シア「アベルさんに抱きしめられると、気持ちいいです……」

シア「これをいつでもやってもらえるエリスさんが、羨ましいです……」

エリス「シアさん……」

シア「――ねえアベルさん?」

シア「以前お話したこと……憶えていますか~?」ギュゥ…

アベル「シア、まさかお前……!?」

シア「はい。もう――自分で自分を抑えられなくなっちゃいました~……」

シア「アベルさんとエリスさんの関係は、わかっているのに……」

シア「アベルさん、どうかこの卑しい女に罰を与えてください」

シア「一度、一度だけでいいんです……」フルフル…

シア「アベルさんの手で、私を滅茶苦茶にしてください……」

アベル「シア……」


※シアは我慢の限界のようです

※シアに対するアベルの対応や言葉(なお前スレでの判定ではシアは純愛よりも叱られたい派でしたが、純愛的な行動も可です)

↓1~3混ぜれそうなら混ぜます

まずはエリスがされているようなことを体験させる
過激な責めを期待しているようであればそれを言わせて求めさせる

アベル「……これも、俺のせい、か」ハァ……

シア「いえ、全ては私が弱いからです……」ウツムキ…

エリス「……罰だとかは、よくわかりませんけど」

エリス「――シアさんも、私と同じようにアベル様に抱きしめられたいんですよね?」

シア「エ、エリスさん!? い、いえ私はそこまでの贅沢は――」

アベル「……こんな腕でよければ、いつだって抱きしめるさ」ギュッ

シア「ひゃ!? あ、だ、だめ、です……! エリスさんが見て――」

エリス「ふふ、シアさんも嬉しそうです」ニコニコ

シア「え――? お、怒らないのですか? 私は、あなたのアベルさんに手を――」

エリス「アベル様はみんなのものですよ? それにシアさんも……アベル様が好きなんですよね?」

シア「~~!?/// わ、私は……」

エリス「隠さなくても大丈夫。同じ人を好きになってしまったんですから」

シア「で、でも……」

アベル「全く、なんでこんな男にそんな感情を向けるようになってしまったのかはわからないが……」

アベル「……その気持ちは、嬉しいよ。そして俺も、シアのことは気にっている」

シア「!?///」プシュー

エリス「私も、シアさんのこと好きですよ? いつも優しくて一緒にいるとふわふわした気持ちになれます」

シア「~~っ!?///」

アベル「……二人とも、本当にいいんだな?」

シア「は、はい……!」

エリス「ええ。どうかシアさんも、愛してあげてください」

アベル「……あまり妙なことはしないよう心掛ける」スルスル…


シア(本当は、妙なことをして欲しい。ああ、けれど本当に、こんな……)


シア(――ゆ、夢では、ないんですよね?)

――

通常→徐々にアブノーマルな流れが確定したあたりで今日はここまで
ちょっとちゃんと考えて書く必要がありそうなので、しばらく更新空くかもしれません
それでも内容に期待はしないでくださいね?

また展開の関係上エリスも同席していますが、彼女を退席させるか否かも聞いておきましょう
退席でシアのみハード責め(?)、同席でエリスとシアからアベルへの奉仕が入るかもって感じかと思われます

本日もありがとうございました!

すみません、ちょっと仕事の方が立て込み、更新が滞りました……
現在書き溜め中でして、短いかもしれませんが明日には更新できるかと思います

こんばんはー
遅くなりましたが、前回のシアとの夜イベントを投下していきます
最後に少し判定があります

――


「あ、あのアベルさ……あ……」


黒衣の青年に、白衣の聖職者が押し倒される。
しかしその行為に荒々しさはなく、押し倒された側はただ困惑の声をあげる。

「シア、力を抜け」

「は、はい~……」

命令。
それも強い口調のものではないが、素直に従ってしまうのは何故なのだろうか。
わけもわからぬまま、シアはただ男の言葉に従う。
緊張はするが全身の力を抜き、行為の全てを相手に委ねる。

「……嫌になれば、いつでも俺を突き飛ばせ」

「え? ん、ふぅ……!?」

僅かに思案したのか、一瞬動きが止まる。
しかしその後には顔が迫り、その舌で唇を割り開かれていた。

「ん、んふぅぅ……!? んっ、んちゅ……! ん、ん!」

聖国の聖職者。
神の信奉者にして、人々にやすらぎと癒しをもたらす者。
神への感謝、人々への分け隔ての無い救済が日課たるシアには口付けの経験などもない。
だが彼女は、己の口内に入り込んできたそれにいち早く順応した。
想像していたものとは違う、しかし女性ならば誰もが喜んでしまうのではないかと錯覚する程に優しく深い口付け。
身体が、求めずにはいられなかったのだ。

「ん、……っぁ。ふふ……随分と、積極的だな?」

「はふ、だってアベルさんのキス……きもちいいです~……」

ぬちゃりと引き抜かれた舌を寂しげに目で追いながら、シアは甘い吐息を漏らす。
口の端に意地悪そうな笑みを浮かべるアベルに対して何かを言ってやりたい気もしたが、
それ以上に身体は物足りない快楽の続きを求めてしまう。

気持ちいい。

これまで、聖国では味わってきたことのない感覚だ。
彼を夢想し、自分で慰めることはあれど直接してもらったのはこれが初めて。
表情からしてこれはまだ前戯なのだろう。
それだけで自分の慰め以上の快感。続きが欲しくて、たまらない。

「聖国の教義に関しては詳しくはないが……その蕩けた顔では、聖職者と言っても説得力に欠けるぞ?」

「そ、そんなことないですよ~。アベルさんの、いじわる……」


見透かされている。
そんな恥ずかしさから顔を朱くさせてしまうが、自覚もある。
彼に助けられ、優しさを知り、ふとした拍子に持ち始めてしまった己の浅ましい願望。
とてもではないが、神に自分は潔白だとは言い切れなくなっていた。
そしてそれを構わないと思ってしまっているほどに、堕ち始めていることを自覚している。


「この程度で意地悪とは。ならば、これからすることはどうなってしまうんだろうな?」

「あ――」


アベルが、ニヤリと笑う。
濃紫の眼にじぃと見つめられ、視線をそらすこともできなかった。
初めてみる、彼の嗜虐染みた笑み。
それを見て感じてしまったのは――期待感。


「あ、あ、アベルさん、恥ずか、しいですよぉ~……」

「ふふ、この前あれだけのことをした娘と同一人物とは思えないな」

「い、言わないでくださいよ~!? あ、あれはもう忘れて! 忘れて下さ――あ」


自分があの日のことを忘れられずに、とうとうこの様な暴挙に出たというのに。
どの口で物を、そう考えている最中に既にアベルの手は伸ばされていた。
聖国の象徴とも言える白い法衣は捲り上げられ、隠されていた豊かな双丘が空気に晒される。


「……」

「そ、そんなにじっくり見ないでぇ~……」

「っと、すまないな。見るだけではなく、触って欲しかったか?」

「ひっ――!?」


下着越しに胸に触れられた瞬間、シアはその身体を跳ねさせる。

「これは、すごいな……」

「んぁぁ!? あ、あうぅ……!?」


アベルの手つきは、決して激しいものではない。
両の手から零れ落ちる柔肉を、丹念に掬い上げるように刺激しているだけ。
それだけだというのに、シアの身体には電流でも流されたかのような衝撃が駆け巡る。


「ど、どうしてぇ!? わたしが、自分でするより、アベルさんの方がぁ……!?」

「ほう? 自分で、普段はどうしているんだ?」

「あ……その、乳首を、虐めたり……」


思わず零してしまった言葉に、アベルは笑みを浮かべる。対してシアはさらに羞恥で顔を朱に染め上げる。
はしたない女だと思われただろうか。聖職者の身でありながら、自慰行為に勤しんでいるなどと。


「これほど立派なものは俺も弄ったことが無いな。勝手がわからんし、どうやるか教えてくれないか?」

「ふぇぇ!?」


たぷたぷと実りを弄ぶアベルの口から出た言葉に、たまらずシアは妙な悲鳴をあげてしまう。
それに動じぬまま、実りは優しくこね回され続ける。
下着越しに、先端を刺激することなく、ゆっくりと。

「いじ、わるぅ……」

薄らと涙を湛えながらも、シアは理解していた。
彼女とて性に深く精通しているわけではないが、かといって無知な少女でもない。

以前部下の兵士が漏らしていた、男は大きな胸を見れば皆が獣のように襲い掛かるという話はやはり嘘なのだろう。
それは欲に取りつかれた者の対応。目の前の意地悪い笑みを浮かべる青年はそうではない。
口付けもこの胸への愛撫も、優しいものだ。
――女の悦ばせ方を理解している者の技だ。
そんな彼が、やり方がわからないなどありえない。

「アベルさ、あ……」

「どうした、シア……?」


抗議の視線を向けても、帰ってくるのは優しい声と止むことの無い愛撫。
わかってやっている。持ち上げては離し、ゆっくりとこねるだけの刺激だけでは物足りないとわかっている。
あえての行動。こちらの羞恥心を煽り、普段の自慰の様子を見せなければこれ以上の刺激は与えないという。


「んっ……!」


そんな対応に、何故か身体は悦びで震えてしまっていた。

「こ、こうやってぇ、下着越しじゃなくて、直接、んぅ……!」

「ふむ……」



髪色と同じ愛らしい下着を自らの手で取り払い、己の手で己の先端を虐める。
そしてそれを、聖国からは悪とされた帝国の皇子にまじまじと見られている。
これ以上ない羞恥、恥辱。

(あ、あぁ……み、見られている。私の、恥ずかしいこと、アベルさんに……)

だというのに、不快感を微塵も感じない。
それどころか興奮さえしてしまっているかもしれない自分自身に、シアはただただ混乱する。
混乱し、蕩け、思考は掻き回される。


「――こういった具合かな?」

「ひきゅ―――!?」


そして不意に、アベルの手が伸ばされて蕾を抓り上げた。
突然の強い刺激に、思わず呼吸すら一瞬止まってしまう。
直後。


「ふあ、ふああああぁぁぁぁぁぁぁ!? こ、これ、これえええぇぇぇぇぇ♪」


その身体は大きく跳ねた。
もはや隠しようのない嬌声をあげ、絶頂を迎える。
潮を吹き、上に被さるアベルの衣服を汚してしまってもなおそれは止まらない。

「あ、あぁ……アベルさ、ん……今の、もっとぉ……」

「……驚いたな。少し強めにやったと思ったのだが。だが、それが望みならば……!」

「きゅふぅぅぅぅぅ!?」

今度は手ではない。
口が近づいたかと思えば、歯を立てられる。
少し強めに、痛みを微かに覚えてしまうような塩梅。
その刺激は再び聖女を絶頂へと導いた。


「あ、あぁ……アベルさん……♪」

「シア……」


もう、取り繕えない。
自分はどうしようもなくはしたなく、快楽に溺れてしまった雌だ。
神に見捨てられても、文句は言えない。
だがそんな雌にも、目の前の雄は熱い視線を寄越してくれる。
それが嬉しくて、嬉しくて。身体にさらなる熱を持たせる。

「あまり、俺を惑わさないでくれ。そんなに艶めいた声に顔をされると……」

「アベルさんも、もう我慢ができないんですか~……?」





「俺も――エリスも大変なことになりそうだ」

「っ?!?!」

「あ……あぁ……」



その言葉で、シアは今の状況を理解した。

「あ、あああぁぁぁぁぁ……!?」


口から出てしまうのは、甘い嬌声ではなく悲嘆の声。
快楽を求めるあまり、すっかり周りが見えなくなっていた。
そう、この場にはもう一人少女がいた。
眼前のこの青年を愛し、青年から愛されている少女が。


「シアさん……」


見れば、彼女の象徴とも言えたメイド服ははだけきっていた。
そして大きくはないが形の良い胸が、彼女自身の手でその形を変えている。
切なげな声は漏れているが、それは快楽に染まったものではない。
困惑の色が濃い。おそらくは目の前で繰り広げられる情事に本能的に身体が反応するも、慰め方を知らないのだろう




「ご、ごめんなさいエリスさん!? わ、わたし……」

「いえ、いいんです。今は、シアさんがアベル様に愛される時ですから……」


にこりと笑みを浮かべるエリスに対して、シアは羞恥と罪悪の感情に苛まれる。
反応を見ればわかる。自分と彼女とでは、求めている快楽の度合が大きく違うのだ。
無垢な彼女は、ただ想い人に触れて貰うというだけで本当に幸せを感じるのだろう。
そしてろくな知識ももたないがため、自分の手では快楽を得にくく、彼の手を欲してしまう。

その気持ちは理解が出来た。
シアとて、自分の手では満足できなかったからこそこうしているのだ。
だが、それでもまだ足りない。
意地悪さはあったが、それはまだまだ軽い。少し羞恥を煽るが手つきは優しい。
本来はエリスに施されていたであろう行為だ。

(でも、私はそれじゃあ――足りないんです……)

純真な少女との対比で、ますます自分が穢れているようにも思える。
それでも最早、止まることはできそうになかった。


「でもシアさん、とっても気持ち良さそうでした。そして、アベル様も少し楽しそうで……」

「そ、そんなことはないぞ!?」



「シアさん、どうすればシアさんの様になれるか――教えて頂けませんか?」



そんな時に、こんな言葉を聞かされてしまっては。
何も知らない少女に教えるためという免罪符を手に入れてしまっては。

(あぁ……)

もう聖女は、堕ちることを止められなくなっていた。


――

――




「そ、それじゃあ始めますよ~……?」

「は、はい!」

「お、おいエリス、無理はしなくていいんだぞ? シアも……」

「エリスさんを放ってしまうのは駄目ですよ~? それに、これからの為にも、です」


決して、自分がしたいからではない。
その言葉を飲み込み、シアはアベルの前で膝をつく格好をとる。
眼前には、半勃ちとなったアベルの肉棒。
恥ずかしげにそれをちらちらと見る少女の反応は実に初々しい。
まさか聖職者の自分が、それを目にしただけで愛液を垂らしてしまっているなどとは知られるわけにはいかない。


「いいですか、エリスさん? これが男の人の男性器。おちんちんとか、陰茎とか、ペニスとかおちんぽとか……
 色々呼び方はありますけど、大事な場所です。これを私達の女性器、おまんこに挿れることが一般的な性交、セッ

クスですよ~?」

「は、はいぃ……」

「っ……」


普段であれば口にしないような言葉が、シアから発せられていく。
もう我慢の限界が近いからか、あるいはこの空気にあてられて気がどうにかなっているのか。
それを口にする者も、聞かされる者も、三人ともが顔を染め上げる。


「でも、それだけじゃないんですよ~? 手や口を使ったご奉仕もありまして~……」

「ご奉仕……?」

「そうですよ~。……アベルさん、失礼しますね。んむっ……!」

「くっ……!?」


言うや否や、シアはそれにむしゃぶりついた。
むせる様な雄の臭いは、決して心地よいものではない。
しかし雌を惑わすには十分なものであり、しゃぶりながらますます愛液は滴るばかり。


「んじゅ、ん……んむぅ……ぢゅるる……っ!」

「く、シア……!?」


淫らな音と共に、アベルのモノを吸い上げるシア。
大きなものを頬張り苦しげでありながら、どこか嬉しそうに頬を上気させるその姿は艶めかしい。
聖職者に自身をしゃぶらせているのだという倒錯感も、刺激の一因となる。

「っ……!」

「――ぷぁ……」

だが、昂ぶらせたその状態で、名残惜しげにシアはその身を引いた。
本音を言ってしまえば、このまま精液を吐き出して欲しい。
どんな味がするのか、知りたい。それでなくとも征服されている感じがする行為を続けていたい。

「シア……?」

「ふふ~……さっきのいじわるの、お返しですよ~?」

「なるほどな……」

だが、先程自分は意地悪されたのだ。
その仕返しがしてやりたいという感情もあり、さらに……


「次は、エリスさんの番ですよ~? 今みたいに、アベルさんにご奉仕してみてください~」

「ふぇ、わ……わかりました!?」


恥ずかしげに二人の様子を眺めていた少女にも、この奉仕を教えてやらねばならない。


「エリス、やはり……」

「ア、アベル様。失礼致します……」


シアに倣い、アベルの前で屈んだエリスはおそるおそるといった様子でそれに近づく。
いきなり口に含む、というのはやはり怖いのだろう。
小さな舌を出すと、その先で軽く触れるという行為を幾度か繰り返す。
それに慣れれば、今度はぺろぺろと舐めあげる行為を繰り返す。

(あぁぁ……やっぱり、いきなり頬張ったのははしたなかったでしょうか~……?)

そんな様子を眺めながら、シアは僅かに落ち込む。

「ん、れろ……ふぁ……」

それには気がつかず、エリスの奉仕は続いていく。
その奉仕ははっきりと言ってしまえば、まさに児戯にも満たない。
技術も知識も無く、今まさに目の前で聖職者が見せた行為の前段階をしているに過ぎないのだから当然ではあるが…



「く……ぅ……」

それでもアベルは時折快感を感じていた。
先程は聖職者がしゃぶり、今度は自分の従者が丹念に舐めあげているのだ。
その状況による興奮は勿論のこと、偶然であれ裏側の弱い部分が刺激されることもある。
さらには上目遣いで、ただ只管に主人に奉仕したいというその懸命な様子が劣情を煽る。

「エリス……っ!」

「ん、んん……? んっ……!」

「くっ!?」

そんな時に、アベルは思わず呻き声をあげてしまう。
これまで偶然刺激されていた場所が――狙って刺激されたのだ。

「あ、あの! アベル様、気持ち、いいですか……?」

「っ、あぁ……」

頬を染めながら、しかし嬉しげに呟かれたその言葉にアベルは首を縦に振る。

「えへへ、よかったぁ。私も、アベル様にご奉仕、できるんですね……」

そして顔を綻ばせた少女の奉仕は再開される。
やはり、的確に弱点をついての奉仕だ。


(す、すごいです~……)


その様子を見ていたシアは驚きを隠せない。
エリスは間違いなく無知で無垢であった筈だ。そしてついさっきまで奉仕すらおぼつかなかった。
それがどうだ。見ればアベルの表情は、自分がしゃぶっていた時以上に心地よさそうではないか。
少なくとも『奉仕』という点だけを見れば、彼女はすぐさま自分を追い抜くことだろう。

エリスという少女は、その思考に偏りがある。
敬愛するアベルこそが第一であり、彼の力になる為ならば一切の努力を惜しまない。
そしてそんな実直な性格を後押しするかのごとく、彼女には戦の天賦の才があった。

幼い頃から『実戦』を経験してきた彼女だが、当然幼い頃は魔力操作――身体強化も完璧ではなかった。
その状態で、小柄な彼女が相手を倒すにはどうすればいいか?
それは幼い身ながらに、戦いの中で理解した『人体の弱点』を攻めることに他ならない。

(アベル様、ここがいいんですね……?)

幼い頃の習慣が、今も当てはまった。
書物を読んで理解するよりも、手本とすべき人の傍でその技を見て盗む。
こと『実践形式』において、彼女の成長と学習能力はずば抜けて高い。
書物では理解できなかった性感帯を、今自分の舌先で見つけ出し、その弱点を執拗に攻めているのだ。


「エ、エリ――ッ!?」

急速に増していく快感に、アベルの腰は反応せざるをえない。
そしてその反応から、目ざとく次の弱点を見つけ出していく。

「ん、んちゅ……ん、くぅ……アベル、ひゃま……んぅ……」

とうとう舐める行為から完全にしゃぶる行為へ。
咥えたまま喋ることで、亀頭に愛らしい唇が不規則に触れる。
それがまた新たな快楽となり、それを理解し、より深く深く奉仕は激しさを増していく。
くぐもった声と共に口の端から溢れる唾液が、酷く淫猥に見えてしまう。

「エリス……もうっ……!」

ほんの数刻前、兄とメイドの奉仕について話してしまったせいだろうか。
アベルはいつも以上に、この懸命に奉仕する従者が愛らしくて仕方がなかった。
吸引、とまではとても呼べないが、心からの奉仕なのは間違いない。
喉奥に突き立ててしまいたいという邪な願望も、その姿の前にはすぐさま霧散していく。
どころか無理をさせまいと、引き抜こうとしたその時。

「ん、む……!」

「ぐっ!? く、っ……ぅ!?」

しがみつかれ、引き抜くことを妨げられた。
予想外の行動に驚いたせいか、刺激に堪えきることもできずに白き欲望も吐き出してしまう。

「す、すまない! すぐに吐きだし――」

「ん、んん……んく、ん、くぅぅ……はぅ……」

慌てふためくアベルが指示を出し切る前に、エリスはもう動いていた。
今度はシアからの実技も見ていないというのに、吐き出された精液を少し口に含んだ後、飲み下したのだ。
決して飲みやすいわけでも、美味というわけでもないそれを。

「ま、まさか飲んでしまったのか……?」

「んぁ……アベル、様、ご奉仕……うまくできましたでしょうか……?」

小首を傾げ、おずおずと聞いてくる姿はとても愛らしい。
だが舌先にまだ僅かに白い粘液が残っているのは、なんともいやらしい。


「ああ。よかったぞエリス。だが、あまり慣れないことはするものじゃない……」

「ん、アベル様のためなら、私はなんでも……どんなご奉仕でも致します」


抱きしめいつものように頭を撫でてやれば、嬉しげに目を細める。


(いいなぁ……)


互いに慈しみあう主従の姿は、聖職者にも美しく映って見えた。
だがそれ以上に今は、彼女が先に彼の精液を味わえたことへの羨望が大きかった。
もう本当にどうしようもない、浅ましく淫らだと頭ではわかっていても、身体の疼きが止まらない。


「お見事ですよ、エリスさん~」


――だから、免罪符を手にしたまま言葉を口にする。

「次のご奉仕ですけど~……」

――今更な、これは自分が望んでいるのではなく、教えるためなのだという言い訳を用意して。





「アベルさん……わ、私を縛ってください!」



――普通ではない願望を、叶えようとする。

――



「こ、これでいいのか……?」


じゃらじゃらと、鎖の音が響く。
シアが望んだのは、捕虜が受ける扱い以上の拘束であった。
それはつまり、尋問される者のような扱い。


「シ、シアさん? 本当にこれがご奉仕になるのですか……?」

「え、えぇ。アベルさんはこう見えて、意外と私を辱めたりいじめたりするのがお好きみたいですから……
 その欲望を解き放つお手伝いをするのも、んっ、ご奉仕のひとつですよ~……?」


困惑の声をかけられるなか、シアは自分の昂ぶりを感じていた。
いつの日か夢想した……いや、カイン皇子を騙すために語られた偽りの扱い――雌奴隷。
これから自分は、本当にそうなってしまうのではないか。その期待感が確かにあった。
錠で両手を繋がれ、それを頭上でさらに拘束される。
身体には鎖を巻きつけられ、無慈悲な束縛を。

「も、もっと強く縛って……んあぅ!?」

白い肌に跡が残ってしまうのではないか。
それほどまでに強く、束縛は求められた。


「はぁ……エリス、鵜呑みにするな。どうやらこれは彼女の――シアの性癖らしい」

「なっ!? ち、ちが――」

「どこが違うというんだ?」

「ひぐぅ!?」


少し呆れた表情を浮かべていたアベルが、途端に嗜虐的な笑みを浮かべて腕に力を込める。
すると鎖の締め付けも強くなり、よりシアの身体に食い込むこととなった。
冷えた鎖に締め上げられるなど、苦痛でしかない。
誰もがそう思うし、現にこの光景を目の当たりにしているエリスはそれを案じていた。


「ほう、ならばこれはなんだ?」

「はぁっ……んっ……!」


白のローブ越しに、指が力強く押し込まれる。
身を捩りかわそうとするが、自ら望んで縛られたシアにそれを防ぐ手立てはない。
たまらず声を漏らせば、そのすぐ後にぐちゅりと水音が響く。
濡れている、という表現も生温いだろう。察するに既に下着はその機能をとうに失い、愛液に沈んでいる。


「こんなにして、恥ずかしくはないのか?」

「やぁ……」

「確か、この卑しい女に罰を与えてください……だったか。
 こうも縛り上げ、自由を奪われ、一方的に弄られることは帝国に限らずどこでも立派な罰だと思うのだが……
 その罰で、お前はこんなに股を濡れさせているというのか?」

「そ、そんなことは……」

「まだ認めないか。ならば――お前には、仕置きが必要なようだな」


仕置き。
その言葉を耳にした瞬間、鎖の無機質な音が再度響く。
縛られている者がその身を震わせれば、当然鎖もそれにあわさる。
何を思ったかは、隠しようがない。

「ひあぁ!?」

突然、背後から胸を力強く掴まれる。
普段はわかりにくいが、鎖で縛られ強調された豊かな胸部。掴んでしまえばその大きさと重さがよくわかる。
握力を強め、愉しみながら執拗に揉みしだかれていく。

「ひゃ……んぁ、あっ……あんっ……!」

アベルの手が柔肉を蹂躙し始めて、すぐにシアの息づかいは荒くなった。
声も顔も蕩けきり、完全な喘ぎ声。苦しむ呻き声ではない。

「おや、これは痛みを与える尋問のつもりなのだが?」

何度目になるかわからない笑みを浮かべながら、ローブ越しに頂きの先端を押し潰す。
下着は先程取り去ったため、布が擦れる感触と指の圧力を両方感じることだろう。

「んあぁっ! ひ、はぁ……はぁぁ……!?」

身体は跳ね続け、その度に鎖の音も鳴り響く。
先にどの程度の力で刺激してやれば絶頂を迎えるのかをアベルは把握している。
それ故、あえてそれ以下の力でいつまでも刺激を続けてやる。
逃げ出すこともできない、達することもできない、もどかしさに苦しむ責め。
それは確かに尋問の一つであった。

「あ、ひゅ、ひゅぅぅ……」

「なぁ、シア? 正直になれ。全てを吐き出して楽になってしまえ。――お前はどうされたい?」

「あ、あぁ……わたし、はぁ……」


耳元で囁かれただけで、脳が麻痺するような錯覚を覚える。
そして、然程時間もかからず。
聖国の聖職者は、帝国の皇子に屈服することとなった。



――

――


「あ……アベルさん、その……お願いします……」

「……」

「……」


拘束をとかれたシアは――四つん這いとなっていた。
ベッド上で枕に頭を向け、アベルに尻を向けている格好だ。
これから行われるであろう行為を経験しているエリスも、この体位での経験はない。
先程の束縛と言い、まだまだ知らないことが多いと感じる反面、知っていいのかという不安も頭をよぎる。
正しい行為を『実践』を目の当たりにすることで覚えようとする彼女の実直さ。
羞恥心より優先されたそれは、シアのあられもない格好を確かに目に焼き付ける。

(見られている……アベルさんだけじゃなくて、エリスさんにもこんな格好を……)

そして当のシアは、その視線にすら身体が疼くのを感じていた。
もう手遅れ。ならば、どうせ堕ちてしまうのならば。とことん堕ちきってしまおう……
覚悟を決めたシアは、後ろからの視線を感じながら最後の願いを口にする。


「アベルさんの、逞しいおちんちん……ください……
 私を、私を……」

「シア……」




「私を、アベルさんの……っ」



そこで、言葉が止まってしまった。
それは何故なのか。シア自身にもわからなかった。

「……これだけ濡れていれば、これ以上の前戯は必要ないな」

「やぁ……!」

ローブを捲り上げ、限界まで水分を含んだ下着を眺めてやる。
誰もがわかるほどに、受け入れる準備は整っていた。
軽く下着を食い込ませるように引っ張ってやれば、さらに愛液が溢れて太ももを伝っていく。

「いくぞシア。いいんだな?」

「は、はい……!」

役目を果たさない下着はすぐさまに剥ぎ取られ、隅へどけられる。
聖女の秘部が、完全に晒される。



とろとろと未だに愛蜜を零す蜜穴。
そのすぐ上には寂しげに疼く小さな菊穴。
獣のような格好で、全てを曝け出している。

「ひっ! ぅぅ……!?」

くちゃりと音を立てながら、スジがなぞられる。
それだけでも身体が跳ねるが、両の親指でスジが左右に割り開かれていく。
これ以上ない程の聖女の秘密の場所、処女の証までもが晒される。

「……っ」

先程一度吐き出した剛直も、この光景の前には再びその強度を取り戻す。
小さく喉を鳴らした後、アベルはそれをゆっくりと近づけ、桃尻へとぴたぴたと触れさせる。

「あ……」

「一応、聞いておこう。――優しくした方がいいか。それとも激しくした方がいいか?」

「あ……♪」

感じる熱と言葉に、シアの身体は震える。
そこに恐怖や後悔などは微塵もない。








「――激しく、乱暴に、アベルさんの手で、滅茶苦茶に……!」

「――わかっ、た!!!」

「ひや、あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」






懇願の声が漏れると同時。
アベルは狙いを定めると望み通り、遠慮なく一息で最奥へと踏み込んだ。
おそらくは痛みを感じる筈だ。それなのに響くこの甘ったるい声は、やはり彼女の性癖故なのか?

「シア……、大丈夫か……!?」

「ひん、んあぁ! も、もっと強く、もっとですぅ……!」


背後から、腰をしっかりと持つ。
そのまま望み通りに少々乱暴に突き上げてやれば、悲鳴のような嬌声があがる。
きゅうきゅうときつく締め上げてくるシアの膣内の感触を楽しみつつ、アベルも責めをさらに強くしていく。
ある程度まで引き抜き、再び抉るように突き上げる。
奥底を叩けば、引き抜く。そしてまた貫く。
その速度を、徐々に徐々に速めていく。


「は、あ、あ、あ、あぁぁっ!? あう、あ、あぅぁぁ……!?」

「っく、シア、どうだ……!?」

「あ、あ、あああ! 駄目、です、もっと、もっと私を――虐めて……!」

「っ、本当に、相当な性癖の持ち主だったようだ、な!」

「あひぃん!?」


そしてまさかの更なる責めの期待を口にしたシアに驚きつつも、アベルはすぐさまそれに応える。
目の前で美味しそうに揺れる桃尻をはたいたのだ。
尻叩き、スパンキング。子供の躾に用いられることもあるというそれは、罰を求める彼女には相応しかったのかもし

れない。

「これも、気持ちいいのか!?」

「ふやぁ!?」

もう一度、今度は反対側をはたく。
突き上げる合間をぬいつつ、両手も稼働しての激しい責め。
パンパンと乾いた音が響く中、接合部からはぐちゃぐちゃと濡れそぼった音が響く。
音の鳴り止まない部屋の中で、堕ちた聖女への罰は止まることが無い。

「大した奴だよ、何も知らない純真な聖職者かと思えば!」

「んあ!」

「こんな激しく、どころか感じる必要のない痛みを求めてよがり狂うなんてな!」

「ひぐぅ!」

「こんなに俺のものを締め付けて……っ! 俺の方が痛みを感じるくらいだ。このまま抜いてしまおうか……!」

「しょんなぁ、ぁ、っぁ、ぬ、抜かないでくださいぃ……♪」

言葉による責めも加えてやれば、締め付けはますます強くなるばかり。
白い尻に紅葉が刻まれていくのがアベルの眼にも映る。
ここまで心身を叩かれて、それでいてここまで蜜を撒き締め付けるとなれば言い逃れはできまい。
彼女は、生来の被虐趣味。
聖国の規律のせいなのかはわからないが、乱暴にされることをどこかで望みつづけていた特殊性癖の持ち主なのだ。
ならば、彼女に合わせてやるのが彼女のためであろう。
そう結論付けたアベルは、しばらく言葉責めも肉体責めも止めることはなかった。


――

「ほら、言ってみろシア! どうされたい!? どうなりたい!?」

「ひぅん! わ、私はぁ、もっと突いて欲しいですぅ! アベルさんのおちんちんで、子宮も虐めて欲しい♪
 ごりゅごりゅって、もっと深く抉ってぇぇぇぁぁぁあああああ!?」

「そら、早速望み通りに、こじ開けてやったぞ……! 次は……!?」

「ひ、ゅ、っ……ぁ、お、お尻も、もっと虐めてくだひゃぃ、叩くだけじゃなくて、こっちもぉ……
 アベルさんの手で、私を堕としきってぇ……!」

「っ! 本当に、聖職者とは思えないな!」

「ふあああぁぁぁぁぁっ!?」


突き上げ、叩き、罵り、そしてさらに後ろの穴にも指を捻りこむ。
とても普通ではない初体験。にもかかわらず、悦びの声がやむことはない。


「……この姿を、他の聖国者に見られたらどうなるだろうなっ!?」

「んふぁぁ!?」

「とてももう、聖国に戻って元の生活には戻れないだろう……!」

「ひぎゅぅ!?」

「仮にこの姿を見られずとも、帝国の皇子に協力したともなればどの道反逆罪だ……!」

「くあぅ!?」

「俺などを信用し、帝国に来てしまったが為に、お前に帰る国はもうないも同然……っ!」

「ふゃああぁ!?」




「だから――お前は俺のモノにする。聖国のことなど思い出せない程に、染め上げてやる……!
 何も心配せずに――堕ちろっ!」





「っ!! っぁ……♪」

「ん、んぁ、アベルさん……う、嬉しい、です~……!」


蕩けきり、聖職者の面影などどこにもない程に乱れ果て。
その状態でもシアは、その言葉を口にすることができた。
知識はともかく、何も知らなかったこの身体に快楽を刻み込まれ。
アベルの言葉通り、もう元の生活に戻ることなどできないだろう。
みんなが平等で幸せで。その願いは変わっていない。
それでも、変わってしまったこともある。




「か、神さま、ごめんなひゃい……♪」

「私は、帝国の方に気持ちいいことを教え込まれちゃいましたぁ……」

「そ、そのうえ、今から……」

「こんなはしたない格好で、子宮を抉られながら、中に出して頂きます……♪」

「私の身も心も、この人の――アベル様の所有物になっちゃいますぅ……♪」




「う、く……! シア、出すぞっ……!!」

「ひ――ふぅぁ~~~~~~~~ッッッ!!?」



指先で尻奥をひっかかれたその瞬間。
シアの膣圧は最大まで高まった。
それにより同じく限界を迎えたアベルは、容赦なく射精する。
子宮をこじ開けての、尋常ではない体内浸食。


「あ、ああぁぁ……♪」


かつてない満たされたという感情。
そして内側からも自分が書き換えられているのではないかと思う程の快感。


(しあわせ、です~……)


最後まで嬉しそうな表情のまま、限界を迎えた聖女はその身体をベッドへと沈み込ませるのであった。



――

――



シア「はひゅぅ……はひゅぅ……♪」ピクピク…

アベル「っ、しまった! 流石にやり過ぎたか……!?」

シア「あべるしゃまの、しゅごいのぉ~……♪」ピクピク

アベル「おいシア、しっかりしろ! 大丈夫か!?」ユサユサ

シア「あ、あ、……あぁ、アベルさん!? だ、大丈夫、で――」



エリス「…………す、すごかったですシアさん」ドキドキドキドキ…



シア「~~~~っ!?」



シア「ああああぁぁぁぁぁ!? やっぱり駄目ですぅ! 殺してください~!?」ゴロゴロゴロ!

アベル「やれやれ。俺のせいもあるが、シアは元から快楽に溺れやすいのかもな?」クツクツ

シア「そ、そんなぁ!? エ、エリスさん……!?」

エリス「ご、ごめんなさい!? わ、私は叩かれたり縛られたりは早すぎるというか……」

シア「ああぁぁぁぁぁ!?」ゴロゴロゴロゴロ!

エリス「……」



特殊判定
↓1~2コンマ二桁

おぉう!?

コンマ神「お前ら作者渾身のエロシーンに浸ってるんじゃねえぞ」

いや素晴らしかったですよマジで

極端すぎぃ!

特殊判定結果

1エリスの興奮具合
76(お尻、気持ちいいんでしょうか……?)

2エリスの夜レベル上昇(奉仕限定)
※実践経験及びシアのプレイ直視により、1/2撤廃
※ゾロ目は×2
02+55×2(ゾロ目ボーナス)+10(奉仕興味100)

=100(122)(何かを、掴めました! これからもアベル様のために……)


――


エリス(でも、お尻を弄られて気持ち良さそうにしていたシアさんは……少しわかるかも?)

エリス(恥ずかしかったけど、前にアベル様が少しだけ私のお尻を……)

エリス(い、いえ! 私ばかりが気持ちよくなってはいけません!)

エリス(今はそれよりも、アベル様に気持ちよくなって頂くことが大切です……)

エリス(これまで、私ばかり気持ちよくさせて頂いたんですから……)

エリス「シアさん、これからもご指導のほど、よろしくお願いします!」バッ!

シア「え、ええええええぇぇぇ!?」

アベル「待てエリス! シアには少々問題があるぞ!?」

シア「ひ、酷いですよぅ!? わ、私をこんな風にしちゃったの、アベルさんなんですからねぇ~!?」

アベル「……そうだな。あの発言は、今も悪かったと思っている」

シア「……ありがとうございます、アベルさん。無理のない範囲で、あの時の……」

シア「私が勝手に妄想のアベルさんのような言動をしてくれたんですよね~?」

アベル「さて、どうかな……」

アベル「お前を虐めて喜んでいるのが、俺の本性かもしれないぞ?」

シア「ふふ。アベルさんならどっちでも嬉しいですよ~?」

シア「フリなら優しいアベルさん。本性なら、理想のアベルさんです~」

アベル「お、お前な……」

アベル「人の性癖にとやかく言うつもりはないが、本当に聖職者か怪しく見えてくるぞ?」

シア「もう、いいんです。私は、アベルさんのモノですからね……」

シア「たとえ飽きたとこのまま捨てられても、満足です~……」

アベル「……」ギュゥ…

シア「あ……」

アベル「……俺は、あまり女性を物のように扱う風習は好かん」

アベル「それでなくとも、俺のモノならば……俺は一度懐に入れたものを捨てることはしない」

シア「あ、う……」ジワァ…

シア「でも、でもそれじゃあ私きっと……また、アベルさんを……求めちゃいますよぉ……?」

アベル「……お前が望むなら構わないさ」

シア「でも、でも……」チラ…

エリス「大丈夫ですよ、シアさん」

エリス「さっきも言いましたけど、アベル様は私一人のものじゃありません」

エリス「ですから、シアさんも一緒に――アベル様にご奉仕をしましょう?」

エリス「私、まだまだ全然ですから……色々と教えてください」

エリス「本よりも、実戦の方がやはり一番覚えやすいんです」

シア「エリスさん……」ウル…

アベル「……シア、お前は悪くないよ。だから、俺から頼もう」

アベル「――お前を堕としてしまった俺でよければ、どうかこれからも宜しく頼む」

シア「は、はいっ! 勿論です! だって私は――アベル様のモノですからね!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

もべぁ!?(吐血)

特殊判定結果

先に大ボスの手の内がばれまくる異常事態

1シアの堕ちっぷり(覚醒スキル)
99×2(ゾロ目ボーナス)>90
=198(もう絶対に他の男の人なんかじゃ駄目です~♪ 私はアベル様だけの雌奴隷♪)

※桁外れに堕ちました(白目)街中でも求められれば躊躇わず渾身の雌奴隷に早変わりします

※聖王シュタイナー他からの聖国特効攻撃及び回復不可攻撃諸々を完全ブロックします(白目)


※シアは追加スキル『堕ちた聖女』を獲得してしまいました!

★『堕ちた聖女』★
聖国指定のスキル、状態異常攻撃を無効化する。
さらに味方全体に対しての★を含む回復不可の特殊異常攻撃も完全防御する
上記に加え、???による行動不能スキルも完全防御する


2所有物の証
75>50

※基準値を超えたため、エリスがシアのチョーカーに気がつきます



――


シア「もう、聖国だとか神様とか、いいんです……」コテン…

シア「皆が仲良く、そしてアベルさんが無事な世界ならそれで……」

アベル「シア……」

エリス「……あれ? シアさん、その首のチョーカーは……」

シア「ふぇ? あ、これですか~? えへへ~、アベルさんからの大切な贈り物……」

シア「アベルさんのモノの証、ですかね~?」

アベル「!?」

エリス「え!? う、羨ましいです!?」

アベル「羨ましがるな!?」

シア「あ……もしかしてアベルさん、まだエリスさんに贈り物したことありませんね~……?」ジトリ…

アベル「うっ!?」

エリス(……あの時のナイフは、ずっとお守りとして大切にしていますけどね)

シア「むぅぅ、やっぱりアベルさんはどこか駄目かもしれません……」

シア「今度、エリスさんと一緒に所有者の証を買いに行きますよ~?」

アベル「買い物はいいが、その指定はいただけん!」


※後日、シアとエリスとの買い物が確定しました

追加特殊判定
↓1~2コンマ二桁

まただよ(笑)

びちゃびちゃびちゃ(血だまり)

え?今日なんなの!?

どういうことなのシアさん……

特殊判定結果

1シア覚醒による特大レベルアップ
コンマ二桁1/4

99×1/4×2(ゾロ目ボーナス)
=50

80+50= 1 3 0

※感覚麻痺している方のために言いますと、一気にアベルサイド№3のレベルです


2シアの普段の振る舞いの変化

14(みんなの前ではいつもどおりのぽやぽや聖女。アベルとエリスの前でだけ乱れます)

そういえばNo.2は誰だっけ?キアラ?

コンマが荒ぶるを通り越したあたりで今日はここまで……
少々イベントが山積みになっていますが、この後の流れはカイン鍛錬→帝国防衛会議→王国判定→聖国判定→妹おでかけ→シアエリスおでかけ
かと思います。つ、通常行動が遠い……!
上手くエロいのかけていないのは申し訳ない限りです

本日もありがとうございました!

>>328
現在の高レベル帯は

エリス:レベル218
キアラ:レベル140
シア:レベル130

帝国強者
皇帝ギルバート:レベル386(手心)
ローズ:レベル185
バーンズ:レベル175

聖国天使兵
上級:レベル140
中級:レベル90
下級:レベル50

です。王国は一定の基準値と、バーンズやアルフォンスと同じ位置の強キャラが一人控えていますが、王国判定時に変動がある感じです

こんばんはー
少しだけ進めて行きます。まずはカインの確定鍛錬あたりから

――


シア「なんだかアベルさんのモノになってから、とっても強くなれた気がしますよ~?」ポヤポヤ

アベル「何を馬鹿な。それよりもシア、その俺のモノという発言は外では控えてくれよ?」

シア「あ、当たり前じゃないですか~!? は、はしたない女って色々な人にばれたらと思うと……///」

アベル(恥ずかしいという感情は、しっかりあるんだな……)

シア「わ、私があんなになるのは……アベルさんの前だけなんですからね~?」

エリス「私と同じく、服を脱いでいいのはアベル様の前だけということですね!」

シア「そうですね~。……アベルさんが望むなら、その、お外に裸で首輪でも……///」

アベル「何の影響を受けた!? もう俺のせいというだけでは説明がつかないからな!?」

シア「……/// と、とにかくです。エリスさんにしちゃ不味いような行為は、私が受け止めます~」

エリス「……わ、私も縛られ慣れた方がよいのでしょうか!?」

アベル「やめろ! あぁもう、今日はもう大人しく寝るぞ!」バサッ

エリス「はい! それではアベル様、失礼します……」ダキッ

シア「あ……アベルさん枕ですか~? それなら反対側をお借りします~」ダキッ

アベル「……襲わんからな。明日も早いんだから、しっかりと休めよ?」


アベル(……背負うものは大きくなるばかりか)

アベル(俺も、はやく相応しい男にならねばな……)


※シアには羞恥心が残っているようです
 周囲にはアベルとの関係を隠す方向性になりました


――

――特殊イベント~帝国防衛作戦・第一段階~――





【帝国・皇帝の間】


フローレン「あら、カインにアドルランにフィーアまで……」

フローレン「みんな揃ってどうしたのかしらぁ?」

アドルラン「……先日、この王城内に侵入者があり、狙われたのはキアラ達でした」

キアラ「……」

カイン「ま、弱い皇族から切り崩そうとするのは定石とも言えるでしょう」

カイン「敵の思考はそう問題ではない。問題なのは、雑魚とはいえ侵入を許してしまったことです」

アドルラン「さらには、少なからず兵に犠牲者が出ています。これが僅かに士気にも影響しており……」

カイン「油断した馬鹿が悪いわけですけど。このまま帝国が舐められたままというのも癪です」

アドルラン「まずは我ら皇族全員で兵達の前に姿を現すことで、士気を取り戻すべきでしょう」

カイン「本当は強者の僕と兄さんの二人が健在ならば事足りるけど、一応は妹達も皇女ですからね……」

フローレン「まぁカイン、なんて慈悲深いのかしらぁ……」

カイン「……えぇ。僕は母上の子ですからね」

フィーア「っ、ありがとうございます、カイン兄様!」


ギルバート「侵入者は、ローズが始末した。そして我もフローレンもおる……」

ギルバート「お前達が動かずとも……羽虫が何度入り込もうと結果は変わらぬと思うが?」

カイン「……お言葉ですが父上、真に強き帝国は羽虫の存在すら許さないのではないでしょうか?」

アドルラン「そして我ら皇族も、父上や母上達に頼り切りではいつまでも真の強者にはなれないでしょう」

ギルバート「ふむ……そうか」

ギルバート「ならば、好きにするがよい……」



――

――




【帝国・裏街道】


カイン「っ、はぁ~……そろそろ自分を強者ということに寒気を感じてきたよ」

アドルラン「はははは! そう思うならば本当の強者になれるよう努力しないとな?」

カイン「わかってるよ。それにしても、状況を理解してから母さんの言葉を聞くとおぞましい……」

アドルラン「何を考えているかはわからない方だが……少なくとも、義母上幽閉の件は事実のようだ」

アドルラン「私が久々に倉庫に道具を押し込もうとしたら、慌てて別の倉庫を用意されたからな」

フィーア「あんまりです! キアラ姉様には相変わらず冷たいし、もうお母様なんて大嫌いですっ!」プンプン!

キアラ「私はいいけど……ノワール母様は大丈夫なんでしょうか?」

カイン「僕はまだ会えていないけど、大丈夫だとは思う。あの人は本当の強者だからな……」

アドルラン「……大丈夫さ。今は義母上の心配より、私達自身の心配をすべきだろう」

アドルラン「アベルの計画の最終目標もだが、天使兵という存在は必ずや帝国の脅威となるだろうからな」

フィーア「大丈夫です! アドルラン兄様もアベル兄様に賛同してくれて――これでまた、兄妹が揃いましたもの!」

アドルラン「はははは! 私など、戦力としては微妙だろうがな」

アドルラン「むしろ、キアラとフィーアの実力が高いというのが私は驚きだよ」

カイン「……兄さんも一度はアレを味わえばいいと思うよ」

アドルラン「それも面白そうだが、今日の主役はお前だぞカイン?」

カイン「うぐ……」

キアラ「天使兵は、転移魔法でやってきます……」

フィーア「それを防ぐ結界を張るには、やっぱり魔法に精通したカイン兄様が一番頼りになります!」キラキラ!

カイン「そ、そうかい? 仕方がないなぁ全く。たまには僕だってやれるってところを見せてあげるよ」


――

――



【帝国・アベルの城塞】


カイン「で……」


アベル「……」

エリス「……」

アーシャ「……」

ロウル「……」

シア「……」

パトラ「……」

アドルラン「……」

キアラ「……」

フィーア「……」


カイン「なんで僕は囲まれているのかな!?」

アベル「いえ、兄様がすぐに鍛錬しやすそうな相手を見つけられるよう、みんなで集まっただけなのですが」

カイン「待て待てアベル! 僕は未知の敵に対応するために呼ばれたんじゃなかったのか!?」

アベル「ええ。ですがまずは、そのためにもカイン兄様の基礎練度を上げようという話になっていまして」

カイン「くそっ、兄さんが少し嬉しそうにしていたのはこれが理由かっ!」

アドルラン「はっはっはっ! 私も見ているからな。この鍛錬からは逃れられんぞカイン!」

カイン「くぅ……!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

特殊判定結果

1カインの自己鍛錬
40>25

※カインは改心してから鍛錬をするようになっていたようです

※次判定値分レベルアップ

2鍛錬の成果(コンマ一桁。1/2撤廃)

52

49+2=51


――


カイン「ぼ、僕だって少しは強くなっ――」


エリス「?」←レベル218


カイン(こ……殺される……)ガタガタ…


カイン「うん、少しはマシになったと思うんだよ」

アベル(兄様、すっかり丸くなったなぁ……)

カイン「まあ、足りないってのも分かっているよ」

カイン「――いいだろう、謀られた感じもするけど、鍛錬してやろうじゃないか!」



※カインの最初の鍛錬相手(エリス除外)

※できるだけ勝負ができそうな人を選んであげてください(切実)

↓1~3コンマ最大値採用

パトラ「……では、僭越ながらここは私が」

アベル「パトラ?」

パトラ「私は、未熟な将です。まだまだアベル皇子達には到底敵わない……」

パトラ「ですがだからこそ、最初の相手としては相応しいでしょう」

パトラ「勿論、貴族の誇りにかけて全力で挑みますけれど」

カイン「なるほど、君が相手か……」

カイン「昔なら、王国兵などと侮っていただろうけど……今の僕は違うよ」

カイン「鍛錬の中で、フィーアの恐怖を思い出して僕なりに技を練り上げつつあるんだ……」

※カインは追加スキル『風神の衣』を獲得しました!

『風神の衣』
防御状態時、補正+10
劣勢判定が発生する時、判定コンマ一桁が7、8、9の場合は劣勢判定を回避する


カイン「いくぞ……!」ゴォッ!

パトラ「まいります!」チャキン!


――鍛錬開始!

【アベル隊】

パトラ:レベル62

【スキル】
『誇りの剛槍』
攻撃状態時、補正+25

『信頼される将』
周囲に味方が存在する時、味方全体のレベルを+5
自身が一人で戦う時、自身のレベルを+10

『???』
解放条件を満たしていません


VS


【帝国軍】

カイン:レベル51

【スキル】
『全てを薙ぎ払う暴風』
敵の人数が自軍より多い時、
自軍の合計値を自身のレベル×敵軍人数に変えることができる

『気配探知の護風』
奇襲を無効化し、奇襲をしてきた者に劣勢を与える

『風神の衣』
防御状態時、補正+10
劣勢判定が発生する時、判定コンマ一桁が7、8、9の場合は劣勢判定を回避する

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
パトラ:レベル62
『信頼される将により』+10=72

『誇りの剛槍』補正+25


VS

【攻撃状態】

カイン:レベル51


レベル補正+20
スキル補正+25

合計補正+45


コンマ05以上で優勢(パトラ)
コンマ04以下で劣勢(パトラ)

↓1コンマ二桁

36

――パトラ優勢!



パトラ「本気でいきます!」ジャキン!

カイン「……!」ゴォォ!

パトラ「っ……!」


パトラ(これが、王国の多くの兵を薙ぎ倒したカイン皇子の風魔法……!)

パトラ(なるほど、アベル皇子が警告するわけね。この威力と範囲じゃ、私の隊は壊滅していた……!)


パトラ「でもっ!」ダァン!


アベル「っ! 突き立てた槍を軸にして空に跳んだ!?」

アーシャ「カイン様の風は今は前方扇形! 頭上は風が弱いです!」



カイン「くっ……!?」

パトラ「私だって、ここに来てから何もしてこなかったわけではないんですっ!」ガァン!

カイン「ぐ、くぅぅ……!? ま、まさか僕の頬を蹴り上げるとはね……!」ヨロ…

パトラ「私にだって、将の意地はあるんです!」

カイン「そうかい……だが、僕にも少しだがまだ意地は残っているんだ……!」


――『風神の衣』発動――


【状況変化】

※カインにスキル補正+10が加わります

レベル補正+20
スキル補正+15

合計補正+35


コンマ15以上で優勢(パトラ)
コンマ14以下で劣勢(パトラ)

↓1コンマ二桁

61

――パトラ優勢


パトラ「……っ!」バッ…

パトラ(風魔法の衣……半端な攻撃では、防がれるかかわされてしまう……)ジリ…


カイン(く、やはり厳しいか……)ジリ…

カイン(多数を相手取ることを想定してきた僕にとって、真っ向勝負を挑んでくる奴は相性が悪い)

カイン(やはり僕も一対一を想定した立ち回りを考えないと……)

カイン(だが今すぐは無理だ。フィーアほどうまくはいかないだろうが、この風で回避をしつつ機をうかがうしか……)


パトラ(く……一度体勢を崩されてしまうと、私の不利です。ならばここは……!)


パトラ「……」ブォンブォン!


アーシャ「パトラさんが、槍を回転させ始めた……?」

ロウル「あ、なんだか凄く嫌な予感がしますよ!?」


パトラ「――風ごと貫く! 一点集中っ、いけええぇぇぇぇぇぇ!」ブオン!



カイン「な、この音まさかっごふぉぉ!?」メリメリ…!



アドルラン「しょ、勝負あり!」

アベル「あの槍の石突きが鳩尾とは……普通に死ねるぞ……?」


パトラ「はぁ、はぁ……や、やりました!?」

ロウル「やりすぎですよ!?」


――勝利!

――


シア「あ~……骨にヒビが入ってますねこれ~……」パアァァァ…

シア「ちょっとじっとしててくださいね~?」

カイン「ごほごほっ……武器を、投げるか……?」

エリス「あ、私も結構投げますよ?」

アベル「流石に剛槍はそう気軽に投げはしないがな……」

パトラ「はい。私も普段ならしませんよ、あんな真似」

パトラ「ですが、敵が大将であり、討つことで戦を終局に導けるのであれば手の一つとは考えます」

パトラ「外した場合、槍が壊れた場合のリスクを考えれば危険なのは重々承知しています」

カイン「はぁ……それでいて、なんで僕に投げた?」

パトラ「だ、だって――勝ちたかったんですよ!」

カイン「」

パトラ「鍛錬だって、戦の一つです! これでも私だって、貴族に恥じないよう努力してきました!」

パトラ「ちょっとはその努力の成果、見てみたいじゃないですか!」

ロウル「パトラさん、意外と負けず嫌いですもんね……」

カイン「僕の鍛錬がメインじゃなかったのか……?」ヨイショ

カイン「はぁ……まあいいよ。改めて僕の課題は見つかったし、いい経験にはなった」


特殊判定
↓1~2コンマ一桁

特殊鍛錬結果(1/2撤廃)


カインレベル:51+4=55

パトラレベル:62+5=67


※鍛錬第一戦を終了します

――

カイン強化鍛錬の一戦目が終了したあたりで今日はここまで
正直、根本的なレベルの問題でカインは非常に不利です
さらにカインのキャラコンセプトとして設定してあるスキル群が多数を相手にしたもの及び回避よりで、攻めの補正も無いのです……
一応、★スキルは非常に凶悪な性能にしてあるのですが、悲しいことにアベル隊の約一名はそれをピンポイントで防げます(白目)
次は二戦目の相手から再開かと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
今日も少しずつ進めます
アドルランがいるため、カイン鍛錬はコンマ1/2撤廃+2連戦。
そのため今日もカインからスタートです

――

カイン「さて……」


アドルラン「待て、カイン!」


カイン「兄さん?」

アドルラン「まだ鍛錬は終わりではないぞ?」

アドルラン「シア君に回復され、もう次にも支障はあるまい」

カイン「!?」

アドルラン「なに、エリス君にあれだけ転がされたお前だ」

アドルラン「苦境を乗り越えたお前なら、絶対に乗り越えられると信じているぞ!」ガシッ!

カイン(兄さんに両肩押さえつけられて動けない!? わざとか? わざとなのか兄さん!?)

カイン(……だが、確かに一人の鍛錬の時よりもさっきは大きな収穫があったことは確かだ)

カイン(もう一回ぐらいなら、まあいいかな……)

カイン「わかったよ兄さん。それじゃあ……」


※カインの次の鍛錬相手(エリス・パトラ除外)


↓1~3コンマ最大値採用

ロウル「あー、それでは今度は私がお相手しましょう」

アベル「珍しいな、ロウルが自分から戦いたがるなんて」

ロウル「さっきの様子を見る限り、カイン様は多数相手には滅法強いですが、一対一になれていない様子でしたからね」

ロウル「お恥ずかしながら、私も一対一の戦闘が得意とはいえませんからね。逆にそれが丁度いいのではないかと」

カイン「く、舐められていると言いたいが、その通りなのが悔しい……」

ロウル「あれれー? 私じゃご不満ですか? それじゃあ仕方がない、代打でエリスさん――」

カイン「君でいいよ! お願いします!」

ロウル「そこまで言われちゃぁ仕方がないですねぇ」ムフー!

ロウル「……負けませんよ、カイン様」チャッ…

カイン「それはこっちの台詞だね……!」ゴォッ!




――鍛錬開始!!!

【アベル隊】

ロウル:レベル91
【スキル】
『獣の鋭覚』
敵の奇襲及び罠を無効化する

『警戒散策』
散策時に同行している場合、マイナス判定を起こす人物との遭遇を回避し、友好的な人物との遭遇率を上げる
また低確率で道具を入手する

★『叛逆の一射』
敵が判定を無視した2劣勢以上を与えるスキルを使用した時、そのスキルを無効化する
さらに劣勢判定を相手に与える

★『銀狼の追射』
敵が回避行動スキルを発動した際に発動
次ターン、敵に-15の補正をかける
自軍のスキルで回避行動を防いでもこの効果は発動する


VS


【帝国軍】

カイン:レベル55

【スキル】
『全てを薙ぎ払う暴風』
敵の人数が自軍より多い時、
自軍の合計値を自身のレベル×敵軍人数に変えることができる

『気配探知の護風』
奇襲を無効化し、奇襲をしてきた者に劣勢を与える

『風神の衣』
防御状態時、補正+10
劣勢判定が発生する時、判定コンマ一桁が7、8、9の場合は劣勢判定を回避する

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
ロウル:レベル91


VS

【攻撃状態】

カイン:レベル55


レベル差36
レベル補正+30




コンマ20以上で優勢(ロウル)
コンマ19以下で劣勢(ロウル)

↓1コンマ二桁

35

――ロウル優勢!


カイン「ふんっ……!」ゴォォォォォ!

ロウル「全く、強風なんて大嫌いですよ!」ビシュッ!

ロウル「矢が狙った方向に飛んでくれないんですからねぇ!」ビシュッ!

カイン「それも考えての風魔法さ! 接近されれば臭いや音で気付けるけど、遠距離攻撃はそうもいかない!」ゴオォォ!


シア「ロウルさん、押されちゃってますね~……」

パトラ「矢は槍と違って、渾身の力で投げる真似ができませんし、一本一本が軽いですからね……」

アベル「いや……」


ロウル「ああもう! いい加減一本ぐらい当たって下さいよ!」ビシュッ! ビシュゥン! ビシュッ!

カイン「ふふ、どうやら君の矢は僕の風でも防げるようだ――」

カイン(違う! 今、音の違う矢が……!)

カイン「くっ!?」

ロウル「遅いです!」

ドスッ!

カイン「ぐああぁぁ!? 頭頂部に何かがぁ!?」

ロウル「模擬戦用だから大丈夫ですよ! さっきパトラさんに頭上から攻撃された失敗が生かせてませんよぉ!?」

カイン「く、確かに迂闊だったよ!」ズポッ


――『風神の衣』発動――


【状況変化】

※カインにスキル補正+10が加わります


コンマ30以上で優勢(ロウル)
コンマ29以下で劣勢(ロウル)

↓1コンマ二桁

47


ロウル優勢!


カイン(曲射攻撃……厄介だな)

カイン(確かに彼女も僕と同じように直接戦闘は苦手のようだが……)

カイン(押されているのは僕。基礎の力の違いが出ているのか……)

カイン(はぁ……なんで僕は、今まで強者を名乗っていたのやら……)


ロウル「戦闘中の考え事は、不味いですよカイン様!」ビシュッ!

カイン「っ!!」


――『風神の衣』発動――

劣勢判定が発生する時、判定コンマ一桁が7、8、9の場合は劣勢判定を回避する


カイン「続けて受けるわけにはいかないね!」ヒラリ…

ロウル「!!」

アドルラン「!!」

アベル「!!」

カイン「よ、よし! 今度はかわせ――」


――『銀狼の追射』発動――
敵が回避行動スキルを発動した際に発動
次ターン、敵に-15の補正をかける
自軍のスキルで回避行動を防いでもこの効果は発動する


ロウル「そう回避するのも、読んでいますよっ!」バシュゥ!

カイン「ぐっ!?」

カイン(足下を撃たれた……違う、牽制!?)

カイン(しまった、今ので体勢が……!)


【状況変化】

追射により補正+15

コンマ15以上で優勢(ロウル)
コンマ14以下で劣勢(ロウル)

↓1コンマ二桁

65

ロウル優勢!



カイン「くっ……!」ゴォウ!


シア「風魔法の範囲を狭めて、防御に専念した……?」

アーシャ「体勢を立て直すより先に、ロウルちゃんが撃つと思ったのでしょう」

アーシャ「あの風の流れでは、確かに矢の一本や二本は弾けそうですけど……」


カイン(くそ、風で回避する行動も読まれているか……!)

カイン(本格的に、逃げじゃなくて正面からぶつかる手段を考えないといけないかな……)



ロウル(遠距離から撃っても、やはりこういう防壁や鎧は苦手です……)

ロウル(以前アベルさんとの鍛錬でも思いましたけど、私も接近戦の手段考えないとなぁ……)

ロウル(でも無い物ねだりはいけません。今できる、私の最善手は……!)グッ!



カイン「……?」

カイン(矢が、放たれない……?)


タッタッ…


カイン(いや、この音は!?)



ロウル「とりあえず最終奥義! 矢じゃなくて弓で直接殴る攻撃ですっ!」ゴガッ!

カイン「ぐぇ!?」



アドルラン「しょ、勝負あり!」

アベル「あれはあれでかなり痛いぞ……」


――勝利!

――


シア「は~い、頭だしてくださいね~?」パアァァ…

カイン「舌を噛んだよ……さっきから、武器の使い方が何かおかしくないか?」

ロウル「ぜーんぜんですよ。ねぇパトラさん?」

パトラ「はい。どこも間違っていない、見事な振り下ろしでした」

ロウル「仕方がないじゃないですか。それともあれですか? 矢を束ねて持って、まとめて頭に突き立てた方がよかったですか?」

カイン「やめろ!」

ロウル「ま……お互い、もう課題は分かっているんじゃないですか?」

カイン「……ああ」

ロウル「私もいい鍛錬になりましたよ。ありがとうございますカイン様」

カイン「こっちこそな……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

おいぃ!?しかもまた偶数だよ(白目)

特殊鍛錬結果
コンマ一桁レベルアップ(1/2撤廃)
コンマ二桁スキル獲得(同悩みのため両者一律50以上)

79>50
カインレベル:55+9=64

※次回スキル獲得決定

88>50
ロウルレベル:91+10(ゾロ目ボーナス)=101

偶数ゾロのため通常→★

※次回★スキル獲得決定

※鍛錬第二戦を終了します



――

ロウル(うーん……しかしなんでしょうか?)

ロウル(今、弓で思いっきりカイン様を殴りましたけど……)

ロウル(私、意外と接近戦できるかも?)

ロウル(……できるかも!?)ブンブンパタパタ!


アベル(ロウルの尻尾と耳が荒ぶっている……何かを掴めたかな)


カイン「……なんだか、本当にこの短時間で強くなれた気がするよ」

カイン「相当な苦痛を経験したけどね」

アドルラン「はははは! これからさらに凄い痛みを経験するかもな!」

カイン「!?」ビクゥ!

アドルラン「――だが、一度鍛錬は切り上げよう」

アドルラン「続きは話をしてからでも遅くはないだろう」

フィーア「カイン兄様、お疲れ様でした!」

キアラ「これで兄様も、基礎体力が少しついたかな……?」

カイン「ど、どういう意味だ?」

アベル「あー……先に要件を言ってしまうとですね」



アベル「カイン兄様、その強くなった力で帝国全体に防護結界を張ってください」






カイン「――――え?」



――――
―――
――





カイン「待て、待ってくれ。いかに僕の頭脳とはいえ、少しは考える時間をくれ!?」



リーナ「大丈夫ですの? 頼みの綱が一番狼狽していますけど?」

アドルラン「はははは! カインは昔から想定外の事には弱いんだ」

アドルラン「まあかく言う私も、流石に驚いてはいるがね」

リーナ「とてもそうは見えませんの。流石は第一皇子といったところでしょうか?」

アドルラン「いやいや、国を憂い単身帝国に乗り込んでくるその勇猛さ! リーナ君こそ素晴らしい第一王女ではないか」

リーナ「ありがとうございます。ですが、元はと言えば我が国、我が一族の暴走ですの。本当に申し訳ありません……」

マークス「リーナ様、過ちは正すこともできます。いえ、正さねばならないのです」

アドルラン「その通りだ。しかしマークス神父、何故かあなたとはとても仲良くなれそうな気がするぞ?」

マークス「それは光栄だ。帝国の第一皇子は邪悪どころか、鍛錬の大切さを知っている存在とは!」

アドルラン「魔法を使えないことを嘆いている時間があれば……」

マークス「鍛錬だっ!」ムキィ!



カイン「――なんで兄さんはそんなに受け入れが早いんだよ!?」



アドルラン「聖国の王が暴走、妹君のリーナ君がそれを憂いて我が国に伝えに来てくれた」

アドルラン「そして王国の使者だったパトラ君が王国にもその情報を届けてくれている」

アドルラン「目下の問題は、キアラを襲った許し難い天使兵。その転移を防ぐためにお前が頑張る」

アドルラン「すごく分かりやく、当然の流れだったと思うのだが……」



カイン「どこがだよ!!!」

アドルラン「なに、アベルの計画を聞かされた後だとな。アベルならそう動いても不思議ではないと思えるぞ?」

アドルラン「まさか聖国の第一王女まで匿っているとまでは思っていなかったがな」

フィーア「凄いですアベル兄様!」ピョンピョン!

フィーア「私たち兄妹を揃えただけじゃなく、パトラさんとリーナさん、王国と聖国の方とも仲良くできて!」ピョンピョン!

フィーア「……確かに、聖王様の暴挙とキアラ姉様が襲われたことは許せませんし、大変な問題ですけど」

フィーア「アベル兄様とここにいるみんななら、きっと大丈夫だと思えます!」キラキラ!

アベル「ありがとうな、フィーア」ナデナデ

リーナ「……」ジー…

フィーア「?」

リーナ「……フィーア、よければ私ともお友達になってくださる?」

フィーア「も、勿論です! やったー!」ピョンピョン!

リーナ「ふぐっ! 無垢、無垢ですのこの子! 聖国の民よりも綺麗ですのっ!」

ロウル(まーた胸を見て……)

リーナ「それにしても……あなた達本当に姉妹ですの? 仲は大丈夫?」

フィーア「え? 勿論、キアラ姉様は大好きですよ!」ツルペター

キアラ「は、はい。私もフィーアちゃんのこと、大好きですよ?」ボインッ!

リーナ(ここに来てから私の穢れっぷりを嫌でも自覚する羽目になりますの……)ガクッ…

リーナ(そして……やはり帝国を討つべき異教徒とはどうしても思えません……)

リーナ(兄上、どうして……)

カイン「くそ、僕だけ混乱しているのが馬鹿みたいじゃないか!」ダン!

アベル「まあ兄様落ち着いて」

カイン「元はお前があっちこっちから拾ってくるからいけないんだろう!?」

カイン「はぁぁ……もういいよ。確かに、話を聞いた限りでは天使兵と聖王は現状帝国最大の敵と見ていいだろう」

カイン「この城塞は、一応転移魔法を防ぐ結界が張ってあるんだな?」

マークス「うむ。私の知る限りの、強力な陣を奥地に描いてあるよ」

リーナ「それを私達、聖国出身者で発動、維持していますの」

カイン「とりあえず後でそこに案内してくれ。陣を複製し、僕も色々試してみたい」

カイン「母さんが動いてくれれば楽だが……難しいだろうな。やはり僕が頑張る必要があるってのか……」

キアラ「ご、ごめんなさいカイン兄様……」

カイン「……お前の魔力はまだ公にできないんだ。謝る必要はない」

カイン「ところでキアラ、その倒した天使兵の特徴だが……さっきの王女の話と少し違うのが気になったんだけど?」

リーナ「それは私も思いましたが……おそらく、天使兵には階級があるのでしょう」

リーナ「終始無言であった天使を下級」

リーナ「私が聖国で見せられた、片言の天使が中級」

リーナ「しっかりと発言をしたのが上級、と言ったところでしょうか?」

キアラ「わ、私が上級を倒せたって本当かなぁ……」

カイン(……キアラの力なら、可能ではあるだろう)

カイン(ただ気になるのは、天使がどんどん言葉を喋るようになった割には、上級もまだ言葉数が少なかったという点だ)

カイン(まさか、まだ上がいるのか……?)

カイン「……とりあえず置いておくか。倒すべき相手なのは違いないんだし」

カイン「『下級の群れ』なら僕が制圧できないこともないし、数の多いそいつらの転移を妨害するだけでも被害は減るね」

カイン「で、王国の方はどうなっているんだ?」

パトラ「それは……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

げ!?(吐血)
え、どうしよう? 少々お待ちを……

極端に寄ったが果たして。
そしてリーナには残酷なことに、フィーアはあと6年の成長の余地がある上に既にリーナを超えてはいるという……

って吐血したよ(白目)
もしかして王じゃ抑えきれなくなったとか?

すみません、まさかの事態なのでとりあえず判定結果だけだしておきます……

特殊判定結果

コンマ13
1王国への天使兵の脅威の伝達

基準値
50-30(聖国の王国への攻撃緩和)-5(斥候部隊による安全策)
=15

13<15

※基準値を下回った為、伝達前に王国が天使兵の襲撃を受けていました

※第二判定が被害状況に変化します

コンマ91
2王国の被害状況

91+10(王国三すくみ不利)
= 1 0 0 (超壊滅的損害。超級天使が複数送り込まれています)


※王国が一気に存亡の危機です(白目)



――

えー、私自身が少々パニック起こしていますが今日はここまでで
なんといいますか、今までもコンマは暴れてきましたが、マイナス方面でここまで暴れたのは初めてのことです……
追加の判定もとる必要が出てきましたが、まずは私が落ち着いてからの後日ということで
少しは自重しろシュタイナー

本日もありがとうございました!

各国での聖国の動向
聖国:帝国ぶっ潰すモード
帝国:元帝国所属の淫乱モンスター爆誕
王国:聖国に攻め込まれて滅亡危機←NEW!

聖国波乱しか持ってこねぇ(白目)

特殊判定にはゾロ目券使えなかったような

こんばんはー
昨日は驚愕しましたが、少しだけ再開
特殊判定はゾロ目使えないんで、申し訳ないですがこのままで進みます……
とはいえ私も平気でゾロやピンポイントコンマ食らい過ぎて感覚麻痺って特殊判定ばかりにしていたミスはあります
この後の王国絡みのイベントで、一部救済を用意し、そこで使用可能できるようにしようと思います
ただ温存して、今後のゾロ目チケット攻撃が通る相手に備えるという手もありといえばありです

――


パトラ「それが、まだ連絡が無いのです……」

パトラ「アベル皇子の斥候部隊が出発してから、それなりの時間は経ったのだけど……」


ガタン!


ロウル「おや、噂をすればどうやら斥候部隊が帰ってきたみたいですよ? 天井裏から――


バキバキ、ドシャア…!


斥候兵「ア、アベル様……っ!」ボロボロ…


一同「「!?」」


アベル「ど、どうしたんだその怪我は!?」

リーナ「酷い火傷ですの! はやく、回復を!」パアァァ…

シア「は、はい!」パアァァ…

エリス「お手伝いいたします!」パアァァ…

キアラ「わ、私も!」パアァァ…

斥候兵「う……あぁ……」シュウゥゥ…

斥候兵「す、すごい……身体が、もう動かせる……皆さん、ありがとうございます!」バッ!

アベル「礼は後にしておけ。一体何があったんだ!?」

斥候兵「は……申し訳ありません、アベル様。我々は――間に合わなかったのです……!」

アベル「どういう意味だ……?」

斥候兵「私達が王国に到着した時にはもう……王国は、天使に蹂躙されていました……」


リーナ「っ!?」

パトラ「え……?」

斥候兵「帝国は、略奪の国。それこそ凄惨な光景なんて見飽きたと思っていましたが……」

斥候兵「あの光景は、まさに地獄。天使が、感情も込めずにただ淡々と人間を切り刻み、焼き払うのです……」ガタガタ…

斥候兵「無言のまま、あるいは狂ったように断罪とだけ口にして……」

パトラ「……っ!」

斥候兵「そんな折、パトラ隊の一員とは合流が出来、王城までは向かえたのですが……」

斥候兵「王城内すら戦火に包まれる、壊滅的な有様でした……」

パトラ「へ、陛下は? 部下のみんなは!?」

斥候兵「クラウス王とは、お会いすることができました。そして……」



~~~~~



クラウス「くっ!」ブン!

下級天使兵「……!」ボシュゥゥ…

クラウス「そうか、帝国にもこの化物が……」

斥候兵「も、申し訳ありません! 我々がもっとはやくこの情報を届けられていたら……」

クラウス「いや……仮に届いていたとして、これほどの魔導の軍勢を防ぐほどの用意は早々できなかったであろう……」

クラウス「むしろこんな最中すら、私に会いに来てくれた諸君らと、アベル皇子達には感謝しかない」

クラウス「やはりこれは聖国の侵略であり、しかし第一王女はアベル皇子達と手を組んだ……」

クラウス「これはこの場にいてはわかりえなかった情報であり、光でもある」

クラウス「……パトラも、あちらでも馴染めたようだしな」

クラウス「申し訳ないが、もう一仕事を頼めるか?」

クラウス「――これは『転移の護符』。一度訪れた場所に正確に転移できる貴重な魔法道具だ」

クラウス「これを使って、諸君らは帝国に戻れ。まだ正式に同盟を組んだわけでもない国の戦乱には巻き込まれたくないだろう?」

斥候兵「し、しかし!?」

クラウス「そしてアベル皇子とパトラにどうか伝えて欲しい。何もできなかった愚かな王を、どうか許してくれと」

斥候兵「な、ならばこの護符でクラウス王が転移すべきでは!?」

クラウス「……私は未熟だが、王としての最低限の誇り――民を見捨てて自分だけ逃げることだけは絶対にしない!」

バキバキ!

中級天使兵「ダンザイ!」

クラウス「っ、先程より大きい!?」ガキン!

斥候兵「……!」

クラウス「――行け!」


~~~~

斥候兵「城内は騒然としており、この護符を安定して使える場所まで出た頃には……」

斥候兵「仲間ともはぐれ、私だけが……」

アドルラン「なんという、ことだ……」

カイン「馬鹿な、いくら魔法が苦手とはいえ王国の首都は守りが硬いことで有名なんだぞ?」

フィーア「酷い、酷すぎます……!」ポロポロ…

キアラ「フィーアちゃん……」

キアラ「でもおかしいです! 天使兵は強力でしたけど、王城を攻め落とす程の力は……!」

アーシャ「……上級以上の、存在」

キアラ「え?」

カイン「くそ、疑念が現実のものになるのがいくらなんでも早すぎだ……!」

カイン「王国の兵は、装備の品質の良さとその兵の数に物を言わせている」

カイン「そして近年では腐敗して、騎士団でも実力の幅が広がっている……」

カイン「だから僕でも、まとめて薙ぎ払えた。――天使も広範囲を薙ぎ払えるなら、王国兵のほとんどはひとたまりもないだろう」

エリス「……それに耐えられる人がいても、下級天使の数の暴力、ですか……」

ロウル「城下町と王城を同時に攻めれているんです。そもそもが帝国に送られた戦力とは圧倒的な差がありますよ……」

リーナ「く……!」ウツムキ

マークス「……!」ウツムキ

シア「……!」ウツムキ

パトラ「……」フラ…

アベル「パトラ?」

パトラ「陛下から渡された護符……あと何枚ですか……」

斥候兵「それは……」


クラウスの個人援護『転移の護符』

特殊判定
↓1コンマ一桁

特殊判定結果

コンマ18

7~9 3枚

※『転移の護符』を3枚入手しました

『転移の護符』
一度訪れた場所に転移可能
また戦闘敗北時、使用することで確定逃走が可能となる

――



斥候兵「申し訳ありません……天使の雷撃で何枚かを焼かれてしまい、残りはこれだけで……」スッ…

パトラ「3枚、ですか……」

パトラ(今、1枚を使って私が王国に……そうすれば、陛下ともう一人誰かは救える筈……!)グッ…!

アベル「……パトラ、何を考えている?」

パトラ「……アベル皇子、皆さん、お世話になりました」ペコリ

アベル「何?」

パトラ「皆さんと共に過ごした時間は……とても、楽しかったです」

パトラ「きっと、ただ武勲だけを考えて戦場を駆けているだけの私よりもずっと成長も出来ました」

パトラ「ですがそれでも――私は、王国の将なのです」

パトラ「わかっています。私よりも強い将はいる。陛下が私を信用して下さっているのも、祖先のおかげであると」

パトラ「ですがたとえ小さな存在であれ、私は確かに王国の将」

パトラ「先程も言ったかもしれませんが――私にも譲れないものがあります」

パトラ「たとえこの命果てようとも、貴族として、騎士として――やり遂げてみせます!」


アベル「……」


※パトラを止める? 止めない?

※止めなかった場合、パトラが一時的にアベル隊を脱退します


↓1~3多数決

パトラを止めない

――


アベル「……わかった」

アベル「元より、パトラはクラウス王の命で俺の隊に所属していた」

アベル「王国が危機的状況な今、帰国しても問題はないだろう」

アーシャ「ア、アベル! でも……!」

アベル「彼女の気持ちを組んでやれアーシャ」

アベル「彼女も言った通り、騎士には譲れない物がある……」

アベル「たとえどんな目に遭おうと、譲れぬ想いがな……」

アドルラン「アベル……」

パトラ「……アベル皇子、ありがとうございます」

パトラ「……あなたは、生き延びるんですよ? そして陛下と共に、どうか……」

パトラ「っ、ご安心を! 陛下は、貴族と騎士の誇りにかけて必ずお救いしますから!」

パトラ「……」

パトラ「はぁ……私も、王国将失格なのかもしれませんね」

パトラ「護符は3枚。1枚は私が今向かうため、もう1枚が陛下をお助けするために」

パトラ「最後の一枚は、アベル皇子がお持ちになってください」

パトラ「きっと、役に立ちますから……」

アベル「……」


1:護符を貰う(ギルバート等からも確定逃走可能)

2:護符をパトラ帰還を信じて返す(判定クリアでパトラ復帰の可能性上昇)

3:その他自由安価


↓1~5

アベル「……これは、パトラが持っているべきだ」

パトラ「し、しかし……」

アベル「そして――ここに帰ってきてほしい」

パトラ「!!」

パトラ「……ぅっ」ウルウル…

アベル「誇り高い貴族なら、救出は当たり前。きちんと生還し、報告が行えてこそ真の貴族ではないか?」

パトラ「っく……その、通りです……!」グスッ…

パトラ「……」グイッ…

パトラ「王国将として」

パトラ「そして――アベル皇子の部下として、必ずやクラウス王と生き延びることを誓いましょう!」グッ!



パトラ「転移の護符、発動――!」


※パトラがアベル隊を一時離脱しました


――

――







アーシャ「よかったんですか、アベル。本当に……」

アベル「彼女の誇りを踏み躙るわけにもいかないだろう……」

フィーア「でも、でもぉ……!」

エリス「フィーア様、お気持ちは私もよくわかります……」

ロウル「でももし、アベルさんがクラウス王の様に襲われていたら、フィーア様はどうされます?」

フィーア「そ、それは……」


リーナ「……もう、兄は……」ガクリ

マークス「リーナ様、お気を確かに……」

シア「……どっちが、邪悪なんですか」ボソリ…


アドルラン「……しかしどうすべきだ。もはや天使兵の問題の規模は……」


カイン「……」

キアラ「……」


救済判定
↓1~2コンマ二桁



※ゾロ目チケット使用可能です

※両方がゾロ目の場合、最良の結果となりますが、片方だけでも救済はあります
また高い値でもそれなりにいい結果となります

※ゾロ目チケットを使用される場合は、使用すると宣言をお願いします

チケット使えええええええっ!(ビターン!ビターン!)

え? 昨日の今日でコンマぶっ飛び過ぎじゃないですか?

とりあえずまた判定だけ……
ゾロじゃないから完璧じゃないが、ここで90台連発って……(白目)

救済判定結果

1転移魔法が使えるキアラと、王国制圧経験のあるカイン
97(共同転移魔法の作成を考案&即時成功)>70
コンマ一桁÷2追加転移可能
7…3人まで


2王国、クラウス達の抵抗
96(クラウス生存。部下と共に天使兵相手に徹底抗戦)>25
96(王国最強兵も奮戦。下級は殲滅済)>70

えー、今日も取り乱しましたが、ここまでで
うん、コンマ怖い

チケットためてどうする気なの?
まあ完璧でもないので、今後の幅が広がったと考えるようします

本日もありがとうございました!

こんばんはー
遅くなりましたが、今後に関わる大事なところの判定だけとってしまいます

――



キアラ「私がアベル兄様に会うために勉強した転移魔法……どうにか使えないかな?」

リーナ「っ! 驚きましたわ。キアラ貴女転移魔法が使えますの?」

キアラ「は、はい。前は未完成でしたけど、それで天使兵と一緒に王城から移動したんです」

リーナ「凄まじい才能ですのね。私なんて、長年かけて最近やっと習得できたんですのよ?」

アベル「キアラ、気持ちはありがたいが……転移魔法や魔法道具は特に高度な代物だ」

アベル「転移先の座標が全く分からなければ、どこへ飛ばされるか……」

ロウル「石の中にいるとか、とんでもない事態にもなりかねませんよ」

カイン「…………いや、全く分からないわけじゃないぞ」

ロウル「え?」

カイン「一応、僕は前に王国領を端とはいえ制圧しているし、そこに転移点も用意してある」

アドルラン「そういえば、自慢げに話していたな……」

カイン「そこは忘れてくれないかな……? とにかく、王国内の座標はわからないでもない」

カイン「転移魔法の精度は、天使兵を纏めて連行できるキアラの方が上だ」

カイン「――僕とキアラの魔力をあわせれば、王国への転移もできるかもしれないね」

キアラ「に、兄様!?」

リーナ「……お待ちなさいな。元は私の身内の暴走ですの。嫌だと言ってもお手伝いいたしますわよ?」

マークス「長距離転移ともなれば、陣を描かねば。私も微力ながら協力しよう!」

シア「わ、私もお手伝いしますよ~!」

アーシャ「王国のできる限り詳しい地図、探してきます!」


ワイワイ…


アベル「……やれやれ。何故、もう転移するのが当たり前の前提で話が進んでいるのやら」

フィーア「でもアベル兄様、嬉しそうです!」

アベル「さっきはああ言ったが……俺も、クラウス王とパトラは助けたいからな」

エリス「問題は、天使兵の規模です。果たして倒しきれるかどうか……」

ロウル「倒しきる必要はありませんよ。パトラさん達を連れて、逃げ切るだけでも勝ちです」


――

カイン「……違うな。魔力の流れをこうして……」

キアラ「こうした方が、安全性が増すのでは……?」

カイン「ほう、やるじゃないかキアラ。そうだね、それじゃあこれを……」

キアラ「……ふふ」

カイン「どうしたキアラ?」

キアラ「いえ。こんな時ですけど……カイン兄様とこうして、一緒に同じことに取り組めるのが、なんだか嬉しくて」

カイン「……そう、だね」

カイン「だが今は、魔法の完成を急ごう。危険域なのは変わらない以上、迅速な対応が肝要だよ」

キアラ「はい!」



マークス「ふんっ!」ガリガリガリガリ!

リーナ(魔法陣の生成って、力づくで地面を抉り取ることだったかしら……?)

リーナ(でも、雑に見えてしっかりと生成されている。そして描くより、抉った方が上書きされて消えることも無い……)

リーナ(実はこっちの方が革新的なのでは?)

マークス「神よ! 私にこの肉体を与えて下さったことに感謝致します!」ガリガリガリ!

リーナ「……私は、私にできることを」

リーナ「シアさん、私達はキアラとカインの魔力が途切れないよう援護に回りますわよ?」

シア「わかりました~。頑張りますよ~!」

リーナ(天使兵の、兄の横暴……絶対にとめなくては!)


アーシャ「ありました! 古い物ですけど、王国領の地図です!」

アベル「いくら領土が広くなろうと、首都と王城の位置は大きくは変わるまい」

アベル「そうなると……」


――

カイン「これで……」


フォン…


キアラ「やった! 起動した!」

カイン「急ごしらえのものにしては、上手く行ったね」

マークス「帝国と聖国の協力の結晶……素晴らしいぞっ!」

カイン「これで転移して王国に乗り込めば、パトラの援護ができ、王国の王を助ける……恩を売ることもできるだろう」

カイン「だけど当然、問題はある」


カイン「第一に、急ごしらえなせいで完璧とは言えない。『転移できるのは三人が限界』だろう」

カイン「そして帰還の問題。これは片道だ。『王国に乗り込んだ後、なんらかの手段を探す必要がある』」

カイン「転移までの間、『僕とキアラ、補助をしているマークスとリーナは動けない』」

アベル「……」

カイン「第二の問題。クラウス王が少なからず信頼を向けてくれているのはアベル、お前だ」

カイン「『三人の内一人はアベルで固定』だろうね。だから残りは実質二枠だ」

カイン「第三の問題。これが一番の問題だ」

カイン「『詳細不明の天使兵と交戦あるいは逃走劇を演じる必要がある』」

カイン「そして『王国の残存戦力と疲労具合』がわからない」

カイン「考えられる最悪の事態としては『王国軍の助け無しで天使を切り抜ける必要性が出てくるかもしれない』ことだね」

カイン「……はは、随分と無茶な作戦だ」

カイン「だけどアベル、お前のことだ。行く気なんだろう? まあ王国の援助を受けれた場合のメリットは大きいしね……」

カイン「さあアベル、慎重に考えろよ……?」

アベル「……」


※上記の問題を踏まえた上で今後の行動を考えてください

※転移魔法陣は用意されましたが、アベル生存のために飛ばないことも可能ではあります
 その場合、視点がパトラに切り替わり、クラウスと共に脱出の判定群を切り抜けていくことになります

転移一人目:アベル

転移二人目

↓1~5多数決(決まらなかった場合はコンマ値。転移しない場合は無しを)

二人目:エリス

――


アベル「……危険だが、エリス。来てくれるか?」

エリス「当然です! たとえ誰が相手であろうと、アベル様をお守りいたします!」

カイン「……天使との戦闘の危険性を考えれば、適任だな」

カイン「君の力は身を持って知っているが、油断はするなよ?」

エリス「はい!」

カイン「アベル、エリス。あともう一人。どうする?」

アベル「……」


転移一人目:アベル

転移二人目:エリス

転移三人目

↓1~5多数決(決まらなかった場合はコンマ値)

三人目:フィーア


――


アベル「……フィーア、頼めるか?」

一同「「!?」」

フィーア「え、私ですか!?」

フィーア「アベル兄様に選ばれたのは嬉しいですけど……」

フィーア「だ、大丈夫でしょうか……?」

カイン「なるほど、慎重派なお前らしいなアベル」

カイン「エリスが攻めの要、フィーアが逃げの要といったところか」

フィーア「え? そうなんですか!?」

カイン「自覚はないだろうけど、お前のその怖い移動術は攻めることは勿論、逃げることにも適している」

カイン「僕が全く感知ができないんだ。天使如きが、感知できるとは思えない」

ロウル「確かに、完全な無音無臭ですもんね……」

リーナ(お友達になった子がとんでもない子でしたの……)

フィーア「わ、わかりました!」

フィーア「姉様たちを差し置いてしまったのは恐縮ですけど……」

フィーア「私も、アベル兄様やパトラさん達を助けたい気持ちは同じです! 頑張ります!」



※王国のパトラの援護に向かうのが
 アベル・エリス・フィーアで決定しました


――

――



エリス「それでは、行ってまいります!」

フィーア「頑張ります!」

アベル「……カイン兄様」

カイン「なんだい? 転移の安全性なら僕らを信じろとしか言えないよ?」

アベル「いえ、先程の兄様の警告ですが……『可能性は低いが留守の間にこちらに天使兵が送り込まれる』かもしれません」

カイン「っ!」

アドルラン「……任せろ、アベル。お前が留守の間、この城塞も帝国も、私達で守り抜くと誓おう」

アドルラン「なに心配はいらない。アーシャ君達もいるんだ」

アドルラン「だからアベル――必ず無事で帰ってこい。パトラ君や、クラウス王と共にな」

アベル「誓いましょう、必ずや。留守はお願い致します」

キアラ「兄様、フィーアちゃん、エリスさん……どうか、気を付けて」

アベル「ああ。――行ってくる」



シュン!



――


【王国・燃え盛る街】



シュン!



アベル「っと! これが転移魔法――な、なんだこれは……」

エリス「酷い……」

フィーア「っ……!」

アベル「フィーア、無理はするな。警戒は俺とエリスでしておく」

フィーア「い、いえ大丈夫です! キアラ姉様も怖くても天使兵に立ち向かったのです。私も、頑張らないと!」

エリス「……とても、華やかさが売りの王国とは思えません」キョロキョロ

アベル「人がいないのは、逃げたのかあるいは……」




アベル「っ!」



特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定
↓1コンマ二桁

王国兵遭遇判定

69>60

※基準値を上回ったため、遭遇成功


――



中級天使兵「イキョウト、ダンザイ!」ブォン!

王国兵「う、うわあああぁぁ!」

アベル「させるかっ!」



アベル:レベル91
孤軍奮闘により2倍…レベル182

VS

中級天使兵:レベル90

――勝利確定――



中級天使兵「!?」

アベル「くらえっ!」ズバッ!

中級天使兵「ガッ……!」ボシュゥゥ…


王国兵「た、助かったのか……?」

アベル「……王国の兵士だな?」

王国兵「あ、ああ。助かったよ……」

王国兵「だけどこんな状況じゃ、何のお礼も……」

アベル「礼ならばそうだな……俺達の正体に関しては他言無用でいてくれ」

王国兵「達?」

スッ…

フィーア「兄様! 怪我をしている方に圧迫はよくないと思います!」

王国兵「う、うわあぁ!? お、女の子の幽霊!?」ズザッ!

エリス「あ、動かないでください。ある程度なら回復魔法使えますから……」パアァァ…

王国兵「め、メイドさん……??」

王国兵「な、なんなんだあんた達は……」

――


王国兵「て、帝国兵!? この混乱に乗じて王国を滅ぼしに……」

王国兵「ってわけじゃないよな。さっきはわざわざ俺を助けてくれたし……」

アベル「あまり詮索はしないで貰いたいが……王国のパトラ将軍には個人的な恩があってな」

アベル「彼女の……そしてクラウス王のためと言っておこう」

王国兵「!!」

王国兵「そ、そうだったのか……流石はパトラ将軍だな……」

アベル「彼女を知っているのか?」

王国兵「そりゃあそうさ。真面目でいい人だし、可愛いし、おっぱい大きいし……」

アベル「……ふざけている場合ではない」チャキ…

王国兵「ひぃっ!? 思ったことをいっただけなのに!?」

アベル「……お前も、彼女と同じなのだろう?」

王国兵「え?」

アベル「被害の割に、死体の数が少ない。腐った貴族や兵は我先にと逃げ出したのだろう」

アベル「こんな街中で、わざわざ単騎で行動し……さっきの天使兵にも抗おうとしていたということは……」

アベル「――クラウス王やパトラ将軍と同じく、国民の救出を諦めていない立派な兵なのではないか?」

王国兵「ははっ……まさか、貴族連中から馬鹿にされ続けた俺が、帝国の兵士に認めて貰えるとはね……」

アベル「まともな兵士ならば、現状もある程度把握できているだろう」

王国兵「あぁ、全部が全部じゃないけどな」

アベル「構わない。知っている範囲で教えてくれ」

王国兵「そうだな……」


特殊判定
↓1~3コンマ二桁

※一部今後重要かもしれない判定があります

おっふ……

今日も判定結果だけ先に。超級に勝ててしまいそうな悪寒(白目)

特殊判定結果

1王国最強の将・レディ・スカーレットの現在
※前判定により生存は確定
02(数多くの天使兵を始末したが、その数の前に負傷。しばらく戦えない)

※スカーレットの援護を受けられなくなりました

2王国に乗り込んできた複数の超級天使について
88
偶数ゾロ:二体だけかつ、直属配下の天使兵はスカーレットが排除済

3クラウス王達の拠点
94(王城から天使兵を全て追いだし籠城戦の最中。捜索の必要なし)


――

また偶数ゾロ目をくらったあたりで今日はここまで
援護が受けられなくなって逃げ一択かと思えば、部下全排除で超級2体剥きだしのみ、しかも彷徨う必要もないという(白目)
なお超級は全部で4種類で、単純なレベルはアルフォンスよりも上です。どの種類が選ばれるかはまた後の判定で
相当な強さに設定してあったはずなので、あっさり倒すことだけはないと信じたい……

本日もありがとうございました!

こんばんはー
まさかの王国兵人気。まあ確かに折角助けたので、キャラ付けをしてあげますか(出番多く貰える保障はできませんが)
戦闘力は低い一般兵なので、王国を救えたら情報や物資を渡してくれる感じかなぁ

というわけで『助けた王国兵』のキャラ募集かけておきます
性別男、一般兵なのは固定です

夜にこれればそこから再開していきます
ついでに↓1コンマ二桁で先に超級二体の属性決定

思った以上に集まるの早かった!
では22時10分あたりから判定開始です
対象者は

・マックス
・バレッド
・サイラス

ですね
開始までに何か質問あれば受け付けておきます

それでは
助けた王国兵の判定を行います
↓1~5コンマ二桁最大値採用

助けた王国兵はマックスに決定しました
まだ若い新米騎士でおっぱい大好き……まさに青春謳歌の最中での大惨事に巻き込まれたようです

それでは再開していきます

――


王国兵「とりあえず、クラウス様はご無事だ。なんとか王城内の化け物は倒して、籠城戦の最中さ」

王国兵「突然転移してやってきたのには驚いたが、王城の守りは堅いんだ。これで反撃はできるぜ」

アベル「なるほど……」

王国兵「ただ、我が国最強の女将軍。深紅の令嬢とも呼ばれるレディー・スカーレットって将軍がいるんだが……」

王国兵「あの人すら負傷してしまったっていうのが不安材料ではあるな……」

アベル「ふむ……パトラから警戒するように言われていた武人すら手傷を負うか」

王国兵「警戒するように言われていたって……あんたとパトラ将軍一体どういう関係なんだ?」

アベル「あー……口が滑ったな」

王国兵「……も、もしかしてあんた、いや貴方が帝国のアベル皇子!?」

アベル「む……、――その通りだ。他言すれば、その首を飛ばす」チャキ…

王国兵「わぁー!? 待って待って待ってください!? 騎士の誇りにかけて、他言はしませんよ!?」

マックス「俺、マックスって言います! まだ新米ですけど――パトラ将軍の部隊に属しています!」

アベル「!!」

マックス「まだ将軍と一緒に出陣したことはないけど……先輩から、少しは話を聞いてます」

マックス「クラウス様の特命を授かって、パトラ将軍は帝国のアベル皇子の元に行っているって……」

アベル「そうだったか……それならば話が早い」スッ…

アベル「俺の身の上などは知らないだろうが、俺個人としては王国と敵対するつもりはない」

マックス「!!」

アベル「そのパトラは、先程転移の護符で王城付近に戻っている。彼女を援護するために、俺達もここに来たのだ」

マックス「ほ、本当なのか!? さ、さすがパトラ将軍だぜ!」

アベル「時間が惜しい。マックス、王城までの案内を頼めるか?」

マックス「あ、ああ! 任せてくださいよ!」

――

――


マックス「し、しかしまさか、帝国兵どころか帝国の皇子に命を救われるなんて驚きだな……」タタタ…

アベル「あまり気にするな。偶々そこにいたからに過ぎない。外の戦場で出会っていたら、切り捨てていたかもしれんぞ?」タタタ…

マックス「いや、それでも助けられたのは事実だ。将軍の言葉を借りるなら、誇り高き貴族も騎士も受けた恩は忘れない!」

アベル「そうか……」

マックス「……ところで皇子?」

アベル「何だ?」

アベル「助けに来てくれたのはすっごい嬉しいんだけど……あの小さい気配を感じられない子とメイドさんは何なんだ?」

フィーア「あ、申し遅れました! 私、帝国第二皇女のフィーアと申します!」スッ…

エリス「アベル様のメイドのエリスです。よろしくお願いします」

マックス「ぶっ!? だ、第二皇女!? なんで皇族が二人も!? ま、まさかメイドさんも……」

エリス「いえ、私は皇族ではないですよ?」

マックス「よかったぁ~……って皇子、何で助けに来てくれるならもっとちゃんとした戦力連れてきてくれなかったんですか!」

アベル「そ、そう言われてもだな……」

特殊判定
↓1コンマ二桁

85>70

基準値を超えたため、天使と遭遇

――


エリス「っ、さがってください!」


ガッ!


中級天使兵×2「イキョウトハッケン。ダンザイカイシ」


マックス「う、嘘だろ!? さっきの奴が、二体も……!?」

マックス「く、くそ!」チャキ!

アベル「さがれマックス!」

マックス「し、しかし!?」

エリス「アベル様、ここは私が!」バッ!

マックス「あ!? 危ないってエリスちゃん――」


――『模倣・黒き月閃』発動――


エリス「であああぁぁぁぁぁ!」ズパーン!


中級天/使兵×2「……!?」ボシュゥゥゥゥ…


エリス「よし、進みましょう!」タタタ…


マックス「……え?」ポカーン…

アベル「……まぁ、見ての通りだ」

フィーア「どうです!? エリス姉様は、とっても強いんですよ!」

マックス「え、あ、いや……え?」

アベル「気持ちはわかるが、今は案内を頼む」ポン

マックス「は、はい……」

マックス(こ、こんなのを味方に引き入れたパトラ将軍、本当に凄いですよ……! 一生ついていきます!)

※味方戦力極大のため、強行突破して王城を目指せました
 タイムロス無しで王城に突入します
――

【王国・王城内】


ガーウェン「重装隊、かかれ!」

王国兵「「はっ!」」バッ!

中級天使兵「……ッ!」ボシュゥゥゥ…



クラウス「ガーウェン将軍、状況はどうなっている?」

ガーウェン「なんとか持ち直せた、といったところですな……」

ガーウェン「見たところですが、敵の地力は我々を大きく上回っている」

ガーウェン「しかしあの中型は単体攻撃ばかり。重装兵で囲み切れれば、耐えつつですが倒すこともできます」

クラウス「そうか……」

ガーウェン「私以外の将軍も、同様の戦法で各個撃破に努めております。決して勝てぬ戦ではありませぬよ」

クラウス「本当にありがたい限りだ。私のような王に、まだこれだけの人がついてきてくれるとはな……」

ガーウェン「はは、何を仰りますか。確かに此度の敵は恐ろしいですが、あの腐った連中は綺麗に逃げ去りました」

ガーウェン「つまり、今この城に残っている兵は皆、陛下に賛同しているのです。もっと自信をお持ちください」

クラウス「う、うむ……」

王国兵「ガーウェン将軍! 敵影を確認! 指示をお願いします!」

ガーウェン「うむ……。それでは陛下、私は前線に戻ります」

クラウス「ああ、頼んだぞ」



クラウス「負けるものか、絶対に……!」

タタタ…

パトラ「陛下! ご無事ですか!?」

クラウス「パ、パトラ!? 何故ここに!?」

パトラ「陛下が転移の護符をお渡しになった斥候部隊の方から事情はききました」

パトラ「その護符を使い、戻ってきた次第です」

クラウス「何故……! それにアベル皇子は……」

パトラ「アベル皇子からも条件付きで許可を頂きました。――生きて戻るように、と」

クラウス「……」

パトラ「陛下、私も先程ガーウェン将軍の部隊と出会い、大体の状況は理解致しました」

パトラ「報せを聞いた時こそ絶望しましたが、やはり陛下を信ずる将軍や兵は頼りになります」

パトラ「私も微力ながら、加勢いたします!」バッ!

クラウス「……アベル皇子の元では、いい経験が積めたようだな」

パトラ「はい。少しは力もついたと、思っています」

クラウス「頼もしい、しかしだからこそ……帝国でさらに腕を磨いて貰いたかったとも思ってしまうな……」

パトラ「ど、どういう意味でしょう?」

クラウス「ガーウェン将軍達はよく頑張ってくれている。しかし……」

クラウス「――あのスカーレット将軍が、倒れたのだ」

パトラ「!? そ、そんな!? あの深紅の令嬢が、敗れたというのですか!?」

クラウス「あの天使を罵る程度には元気だがな。流石に、前線には向かえない」

パトラ「そんな……」

クラウス「この王城内、城下町に蔓延る多くの天使を倒してくれたおかげで我々も体勢を立て直せたのだが……」

クラウス「詳しくは、彼女から聞いた方がいいだろう」


ガキン! ボシュゥゥ!


パトラ「っ!? 陛下、お下がり下さい!」


特殊判定
↓1コンマ二桁


82>60

※基準値を超えたため、奇襲回避

※クラウス、パトラ負傷無しでアベル達と合流成功


――




王国兵「まずい、一体に抜かれた……!」ガクッ…




中級天使兵「ダンザイカイシ!」ヒュン!

パトラ「くっ、このぉ!」ブォン!

中級天使兵「……!」ガッ!

パトラ(……これが、天使兵!)

パトラ(私よりも、強い……けれど、陛下だけはなんとしてでもお守りする!)グッ!

クラウス「パトラ!」

中級天使兵「フショウ……ダンザイタイショウヘンコウ」ジャキン!

パトラ「来なさい……!」チャキン!


――『皇帝に届きうる刃』発動――


ドスッ…


中級天使兵「……?」ボシュゥゥゥ…


パトラ「……え?」

クラウス「な、何が起きた!?」


フィーア「よ、よかった間に合ったー! 大丈夫パトラさん!?」

パトラ「フィ、フィーア皇女!?」

フィーア「アベル兄様ー! こっち、こっちですー!」ピョンピョン!

アベル「こらフィーア! 平気とはいえ一人で動くな!」タタタ…

エリス「王城内も、まだ討ち漏らした天使が何体かいるみたいですね……」タタタ…

マックス「ひぇぇ……あんな小さな子まで強いって帝国こえぇ……」タタタ…


パトラ「それにアベル皇子にエリスさん――マックス! あなた無事だったのね!?」


マックス「あ、パトラ将軍!? は、はい! 無事ですよ! アベル皇子達に助けてもらったんです!」

アベル「ふぅ……なんとか、間に合ったようだな」

パトラ「ど、どうして……」

アベル「あの後、カイン兄様やキアラ達が転移魔法を急いで完成させてな。俺達もパトラの後を追ったわけだ」

パトラ「なんて無茶を!? ここがどれだけ危険か、わかっておられるのですか!?」

アベル「そんな場所に一人で乗り込もうとしたのは何処の誰だ? まあ言いたいことはわかるが、それは後にしよう」

アベル「――貴方が、クラウス王ですね?」

クラウス「ああ。アベル皇子、だね。まずは――最大限の感謝の意を」スッ…

パトラ「へ、陛下!?」

クラウス「少々混乱はしているが、アベル皇子がパトラや我々の為に危険を冒してくれたということはよくわかった」

クラウス「色々と話したいことは私もあるのだが……」

アベル「こちらの兵士、マックスからある程度は聞いています。まずは現状の打破を最優先としましょう」

クラウス「申し訳ない……マックス、よくアベル皇子達をお連れしてくれたな。お前にも、後で何か褒美を用意しよう」

マックス「も、勿体なきお言葉!?」バッ!

パトラ「もう、敬礼が間違っているわよ……? でも、よく無事だったわね……」

パトラ「アベル皇子、部下も、そして私も助けて頂き……ありがとうございます」

アベル「気にするな。そしてまだ、助かったとは言い切れないぞ」

クラウス「とりあえず、全員でスカーレット将軍の元に向かうぞ。彼女から、真の脅威の詳細を聞かねば……」

――

――

【王国・仮設治療所】


スカーレット「ああぁぁ……あの忌々しい天使め……」

スカーレット「よくも、よくもワタクシの可愛い部下を……!」ワナワナ

コンコン

クラウス「スカーレット将軍、怪我の具合はどうだ?」

スカーレット「へ、陛下! 申し訳ありません、ワタクシとしたことが、あのような輩に後れをとるなど……あら?」

アベル「……」

マックス「は!?」


特殊判定
↓1コンマ二桁

スカーレットのアベル信用度
46(いい男だけど……王国兵じゃない。警戒は必要ね)<50

※基準値を下回ったため超級天使に関する情報が減り、スカーレットに性的に襲われることが無くなります


――


スカーレット「黒騎士……貴方が帝国のアベル皇子かしら?」

アベル「如何にもだが……クラウス王、この女性が?」

クラウス「ああ。我が国最強の将軍、レディー・スカーレット」

マックス「見ての通り、おっぱいは大きいんだけど……」

スカーレット「……」ジロリ

アベル「……」ジロリ

マックス「すみませんでしたっ!?」

パトラ「はぁ……陛下と皇子の前なのよ? 気をつけなさい」

アベル「まあ、俺は別に構わないんだがな」

エリス(……私も、もう少し)ムニムニ…

フィーア(キアラ姉様みたいになれたらなぁ……)ペターン…

マックス(アベル皇子、気をつけた方がいいですよ。スカーレット将軍、強いのは戦闘だけじゃないんです!)

マックス(夜もヤバいんです……)

アベル(…………流石に、今は関係ないだろう?)

クラウス「スカーレット将軍、彼らは身の危険を顧みず我々を助けにきてくれた」

クラウス「どうか、真の脅威のことを彼らにも……」

スカーレット「……陛下のお望みに応えたいのですが、ワタクシも先程のショックで少し記憶が飛んでおりますの」

スカーレット「そう……『敵は二体の大型』天使でしたわ……」

スカーレット「一方は『水』、もう一方は『炎』を操り……先制を許してしまい、ワタクシと部下は吹き飛ばされました」

スカーレット「ワタクシ、思わず激昂してしまいまして……その時に取り巻きの天使は八つ裂きにしてやりましたが……」

スカーレット「あの大天使は……悔しいですが『単騎でワタクシの力量を上回っている』と見るべきでしょう」

アベル「……王国最強を、上回ると?」

スカーレット「最強なんて称号は、周りが勝手につけただけですわよ?」

スカーレット「そもそも、貴方達みたいな弱い帝国兵ばかりを倒していて腕が鈍ったのかもしれませんわね?」

アベル「く……」

スカーレット「……もし、貴方が本当にあれと対峙するつもりなら……『同時に相手をすることは避けるべき』とだけは忠告しますわ」

アベル「……情報、感謝いたします」

スカーレット「貴方のためではなく、陛下のためです」

スカーレット「うっ……喋ったら、急に……っ!」

アベル「っ!? しまった、傷口に――」




スカーレット「急に――新鮮な精液が飲みたくな




クラウス「アベル皇子! みんな! さっそく! 作戦会議だっ!」

アベル「は、はい!?」


アベル(……聞かなかったことにすべきだな)


――

パトラ達と合流し、いよいよ超級天使に備えられるようになったあたりで今日はここまで
まだ超級のデータを引っ張り出してアベル達と照らし合わせてないんでなんとも言えませんが、なんか勝ってしまいそうな悪寒が……
なお判定の結果、相対する超級は『水』と『炎』となりました
まあ4体ともほぼ性能はコピーで、一部スキルが違う程度なんですけど

本日もありがとうございました!

ふと気になったんだがレベル100記念にバーンズさんが襲ってきたわけだけど判定しだいではスカーレットかアルフォンスになってたんだよね?
どういう理由でわざわざ帝国のメイドに襲撃をかけることになってたんだろう?

こんばんはー
まだ超級戦には入りませんが、少々大事な判定と選択ありますので、そこまで投げておきます

>>560
アルフォンスとスカーレットを引いていた場合、通常の戦で一般兵と戦闘中に突然の乱入
混乱の最中レベル100キャラが分断され、強敵との戦闘に突入予定でした
相性もありますが、あの時スカーレットを引いていたら流石のエリスも敗色は濃かったかと
まあそもそも、フルパワーの各国の強敵の確率はそれぞれ5パーセントくらいしかなかったんですけど

――

クラウス「……すまなかった。彼女は優秀で、本当に民を想ってはいるのだが……」

クラウス「その、なんというべきかな……」

アベル「クラウス王、無理はしないで下さい。察しましたので……」

クラウス「申し訳ない……」


フィーア(い、いきなり精液だなんてレディーとしてはしたないですっ!/// ……あれ? 飲むものだっけ??)

エリス(えっと……精液、精液……そう、アベル様からも出る赤ちゃんの元、でしたよね?/// シアさんのおかげでようやく知識が……)

エリス(……怪我の治療に役立つとは聞いてないのですが?)

パトラ(あぁ……/// 知識が身についてしまった今、ようやく彼女の言葉の意味がわかるようになってしまいました……)

パトラ(――貴族的に、その発言は完全に間違っていますよスカーレットさんっ!)

マックス(スカーレット将軍の衣装が血染めの代わりに、自分の血液は全部若い男の精液って噂は本当なのかな……)ガタガタ


クラウス「……」

アベル「クラウス王」

クラウス「あ、あぁ……」

クラウス「とにかくまずは、改めて礼を言おう。アベル皇子と……」

パトラ「アベル皇子に仕えるメイドのエリスさんと、帝国第二皇女のフィーアさんです」

エリス「よろしくお願いいたします、クラウス様」ビシッ!

フィーア「よろしくお願いします!」ビシッ!

クラウス「……念の為確認したいのだが」

パトラ「陛下、お二人の実力ならば私が保証いたします。エリスさんはおそらくもはやスカーレット将軍以上……」

パトラ「フィーアさんも、先程の一撃を見る限り相当な強者です」

クラウス「なんと……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

クラウスレベル(王族のため1/2撤廃)

最低保証30

27×2(国王)+30(王族補正・最大)
=84

※レベル100を下回ったため、一部スキルを封印

――


クラウス「恥ずかしながら、私はまだまだ王としては未熟……」

クラウス「そして戦士としても未熟でね……」

クラウス「私がもっと強ければ、民や兵にも苦労をかけなかったかと思うと……」

クラウス「令嬢のスカーレット将軍の足下にも及ばないというのは、男として少々悔しいのもある」

アベル「クラウス王……」

アベル(何故だろう。クラウス王とはとても仲良くできそうな気がする)

パトラ「へ、陛下! 陛下は十分お強いです!」

クラウス「まだまだ、鍛錬を積む必要はある。そしてその為にも、この危機を乗り越えねば」

マックス「さ、流石クラウス様……俺も、頑張ります! いつか絶対、パトラ将軍やクラウス様を支えられる男になります!」

パトラ「ふふ、頼りにしているわよ? あなた、なかなか見どころがあるんだから」

マックス「え!? ほ、本当ですか!? や、やった! パトラ将軍に認めて頂いたぞやっほーい!」

クラウス「ふふ……期待の新人か。楽しみにしておこう


――

※アベルとクラウスの友好度が上がりました。後の判定が緩和されます

※マックスは20(一般王国兵)+5(期待の新人)でレベル25です

――


クラウス「しかし、戦は個の力だけでは勝てない」

クラウス「一人一人が天使に劣ろうとも、連携を意識して戦えば王城内の中型は相手にできるだろう」

クラウス「小型はほぼ殲滅した。ここにアベル皇子達も加われば、きっと……」

クラウス(しかし何だ? この嫌な胸騒ぎは……)


――――

――――同刻



【聖国・聖王宮】


シュタイナー「……ふぅ。流石に少し、無理をしましたかね……」

アルフォンス「聖王よ、あまりご無理をなされては。王国の異教徒を狩るなど、私に命じていただければすぐにでも」

シュタイナー「駄目ですよ、アルフォンス。貴方は大切な弟であり、この国の要でもあるのです」

シュタイナー「エカチェリーナがいない今……怯える民を励まし勇気づける貴方の存在は必要不可欠」

シュタイナー「政策の面でも、私はどうしても貴方に頼ってしまう。万が一にも、失うわけにはいかないのですよ……」

アルフォンス「勿体なきお言葉……」

シュタイナー「そもそも本来であれば、私もまだこのような襲撃は考えていませんでした」

シュタイナー「しかし、まさか帝国に送った天使が一瞬にして滅ぼされるなどとは、夢にも思いませんでした」

アルフォンス「私もです。やはり、皇帝ギルバートの仕業でしょうか?」

シュタイナー「あるいは魔女フローレンか……いずれにせよ、やはりあの最悪な異教徒の集まりたる帝国は許し難く、侮りがたい」

シュタイナー「帝国は神の力をもってしても、容易には崩せない。また野蛮ですから、いつこの聖国を攻めてくるかもわからない」

アルフォンス「……確実に帝国を断罪するには、さらなる準備と兵力が必要なのですね」

シュタイナー「その通りですよ。だから貴方と天使、それに私もこの聖国と民を守るためにはここを動けない」

シュタイナー「――そこで、堕落した王国です。魔法を不得手とする彼らには、天使の魔法がよく通ることでしょう」

シュタイナー「まあ、こちらも想像以上の抵抗にあい……ふむ、下級は壊滅、中級以上も少し数を減らしていますね」

シュタイナー「ですが――四天の二角は健在。王城を堕とすのも時間の問題かもしれませんね」

シュタイナー「仮に落とせずとも……もう今回の襲撃の目的は達せました。十分な成果といえるでしょう」

シュタイナー「さて、ではそろそろまた成果を見に行くとしましょう。行きますよアルフォンス」

アルフォンス「は!」


――

――



王国貴族「た、頼む! どうか、どうか命だけは!」ガタガタ

上級天使兵「……聖王、この男は断罪か否か?」

王国貴族「ひいいぃぃぃ!? 慈悲を、慈悲を~!?」

シュタイナー「慈悲……そうですね。我らが神も、慈悲深きお方です」

シュタイナー「私個人としては……異教徒は全て滅ぼすべきだと思っています」

王国貴族「あ、あぁ……」ガタガタ

シュタイナー「ですが――私も、まだまだ神に仕える者としては未熟だったのです」

王国貴族「え?」

シュタイナー「異教徒は全て等しく断罪すべき対象ではないと気がついたのですよ」

シュタイナー「――帝国こそが、真に断罪すべき異教徒。王国とは等しくはない……」

シュタイナー「ならばもしかすると、王国の者には救済の余地があるのかもしれない……そう思うようになりました」

王国貴族「ほ、本当ですか!?」

シュタイナー「ええ。ですから……貴方が救済にたる存在かを確かめさせて頂きます」

王国貴族「ど、どうすれば証明できるのでしょうか……!?」

シュタイナー「簡単なことですよ。――我らが神を信じ、これまでの行いを悔いるのです」

シュタイナー「貴方は、王国の貴族ですね? 王国は貧富の差が激しい嘆かわしい国だと聞きます。何故その財を分け与えないのです?」

王国貴族「そ、それは……じ、自分の満たされない欲を、満たすため、です……」

シュタイナー「ほう、素晴らしい。貴方は、先に断罪した貴族とは異なり、しっかりと己の罪を認めるのですね?」

王国貴族「!!」

王国貴族(あ、危なかった……! しかしなんなのだ……この白き王を見ていると、偽りごとが通じるとは思えぬ……)

王国貴族(正直に、正直に話さねば……)ガタガタ

シュタイナー「ふふ、そこまで怯えずとも大丈夫。私は今、感動しているのですから」

王国貴族「……」ガタガタ

シュタイナー「全てが……とは言えないのが残念ではありますが、やはり帝国と違い王国の者は救済の余地がありそうです」

シュタイナー「貴方は、満たされないと言いましたね?」

王国貴族「は、はい」

シュタイナー「信じがたいかもしれませんが……神を崇め、財を困っている人に分け与えて御覧なさい」

シュタイナー「貴方はこれまで、誰かに手を差し伸べたことは、差し伸べられたことはありますか?」

王国貴族「あ、ありません……私は……」

シュタイナー「――今日から、悔い改め、生まれ変わりなさい。神は貴方の行いを常に見ている」

シュタイナー「だからこそ、貴方が本当に悔い改めたならば。神は必ずや祝福を下さる」

シュタイナー「王国では知れなかった、贅の生活だけでは手に入ることの無い、本当に満ち足りた生を知ることができる……」

王国貴族「あ、あぁ……」

シュタイナー「教会の一室を手配しましょう。そこで生活をし、財を全て民に寄付するならば――貴方は救われる」

王国貴族「も、勿論です! 全て、全てを! 誓いましょう聖王様!」

シュタイナー「違いますよ。悔い改め、誓うべきは神です」

王国貴族「おぉ、神よ! どうか、どうかこの愚かな男を御許し下さい!」


……


シュタイナー「……おめでとう。神の裁きの雷はなかった。――神は悔い改めた貴方を御許し下さったのです」

王国貴族「お、おぉ……おぉ……か、神よぉ、ありがとうございます……!」ポロポロ…

上級天使兵「……」スッ…

シュタイナー「これで貴方も晴れて神の信徒。今日より共に頑張ろうではありませんか」

王国→聖国貴族「は、はい!」

聖国貴族(か、神は本当にこんな私を御許しになったのか……? いや、そうではない……これから、これからの行いで神に示さねば……)

聖国貴族(なんと慈悲深い。あの王めとは大違い……ああ、何故もっと早くにこの国を訪れなかったのだろうか……?)


――

――



シュタイナー「では、悔い改め、全てを神の前で話すのです。間違った国王と、決別をするのです」

王国大臣「は、神よ! 申し上げます! 王城には隠し通路がありまして……!」

シュタイナー「ほう?」

王国大臣「さらには、先王の遺産ではありますが強力な武器庫も隠されており、帝国にも有効で……!」



……


アルフォンス「王国は間違っているのです。そうは思わないのですか?」

王国貧民「で、でもクラウス王は……」

アルフォンス「……」スッ…

王国貧民「パ、パン……?」ゴクリ…

アルフォンス「食べなさい。教会ではいつでも食べられますよ」

王国貧民「あ、あぁぁ……!」バクバク!

アルフォンス「あれは襲撃ではない。神が王国から貴方達を救済するために天使を遣わしたのです……」

王国貧民「そ、そうだったんだ……!」バクバク!

アルフォンス「神は慈悲深い。貴方は救済すべき存在とされた。貴方も、そんな神に少しでも感謝の祈りを捧げなさい」

王国→聖国貧民「は、はい……! 神よ、感謝致します……!」ポロポロ…

アルフォンス「……新しき信徒の誕生に、私も感謝を。ほら、もうそんなに焦って食べずとも大丈夫。温かいスープもありますからね」



……


王国→聖国兵「神よ!」

王国→聖国将「聖王様! 聖王様!」


ワアアァァァァァ!



シュタイナー「……全員でなかったのは残念ですが」

アルフォンス「天使が連れ去った者の多くは救済されました。さらに王国貴族が溜め込んだ財も教会に集まりました」

アルフォンス「上々、と言えるのではないでしょうか」

シュタイナー「そうですね。王城の仕組みも理解できました。国王や未だ抵抗を続ける王国兵も悔い改めるなら良し……」

シュタイナー「抵抗をこのまま続けても、次は容易に崩せるでしょうね」

アルフォンス「できれば、彼らも救済を受け入れて欲しくはありますね」

シュタイナー「そうですね。神を信ずる者は多ければ多い程いい。そして――真の異教徒を滅ぼすためにもね……」


――

――



【王国・会議室】


クラウス「将の報告で、件の大天使が確認された」

アベル「!!」

クラウス「敵は二体。これをどうするかだが……」



1:現存最大戦力。アベル隊+パトラ+マックス+クラウス

2:王と新兵は安全の為に待機。アベル隊+パトラ

3:救援に来た以上責任は果たす。アベル隊のみ

4:実戦経験浅いフィーアは待機の少数精鋭。アベルとエリスのみ





A:天使を二体同時に相手にする

※戦闘時間を短縮。運が良ければ一気に勝負を決められるかも……?

B:天使をどうにか分断し、各個撃破

※戦闘時間がかかります。この作戦の場合、割振りをさらに追加決定

C:このまま籠城を続け、天使の帰還を待つ

※判定次第で、天使が聖国へ帰還します


↓2~6多数決

例:1-A
などと組み合わせて選んで下さい

一旦ここまで。夜にまた来ます

クラウスのスキルって見れませんか?
安価下

あ、そうだ孤軍奮闘あったのか。
となると2-Bでマックス・クラウスが籠城、アベル単騎と残り3人に分けて天使兵で行けるか?
あと気になったんだけど、救援で途中参戦した場合『皇帝に届きうる刃』は有効?

んー、流石に決められませんかね
もう少し待って追加が無ければ、2-Bで進みます
ついでに本来は伏せるんですが、一応情報を

>>574

国王クラウス:レベル84
【スキル】
★『若き王』
三すくみ不利、敵の王国指定スキルを無効化
補正差が50以上であったとしても40まで軽減し戦闘を行う

★『譲れぬ誇り』
劣勢判定を一度だけ無効化
さらに以後常時補正+15の効果を得る



『スウィフトブレイド』
優勢取得時、コンマ一桁が7、8、9の時、
敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ




※正直想定以上にレベル低くなったので大幅カット+弱体化です

>>576
バーンズ戦で漏らしてしまいましたが、救援も新たな戦闘の一部(救援キャラVS敵)です
そのため『皇帝に届きうる刃』は発動し、相手に劣勢判定の処理を行う形になります
バーンズはそれの防御手段を持っていないため、フィーアがお助け要員となっていました

2-B

――

クラウス「スカーレット将軍の情報を踏まえて、各個撃破が望ましいだろう」

クラウス「中型天使にも同様の戦術を取れているからな」

クラウス「城内の守りを手薄にするわけにもいかない。つまり私とアベル皇子達で――」

パトラ「お待ちください陛下。陛下の身に、万が一も許されないのです」

パトラ「ここはアベル皇子達と、私が」

クラウス「パトラ、しかし私は……」

パトラ「マックス、あなたはここで陛下をお守りするの。いいわね?」

マックス「お、俺がクラウス様を!? わ、わかりましたっ! この命に代えてもお守りいたしますっ!」バッ!

パトラ「アベル皇子、それで宜しいでしょうか?」

アベル「そうだな……パトラの言う通り、クラウス王にもしものことがあっては不味い」

アベル「危険な戦いになるかもしれんが……エリス、フィーア、大丈夫か?」

エリス「はい!」

フィーア「兄様のため、そして王国の人のために頑張ります!」

クラウス「く……本当に、我が身が不甲斐ない」

マックス「だ、大丈夫ですよクラウス様! アベル皇子達、さっきは俺をあっさり助けてくれたんです」

マックス「ちょっと相手が大きくなっても勝てますよ!」

アベル「油断はできないがな……」

アベル「さてそうなるとどう戦うかだが……」


※アベル・エリス・フィーア・パトラ
の四人で天使を分断し戦うことになりました

※割振りを決めてください(既に上で書かれているけど一応)

※同時に↓1コンマ一桁で各チームの対戦する超級の属性判定

↓1~2

アベル「ここは、俺一人と」

クラウス「!?」

アベル「エリス、フィーア、パトラにわけるべきだろうな」

クラウス「しょ、正気かアベル皇子!?」

エリス「クラウス様、アベル様に限ってはそうとも言えないのです……」

エリス「あまり深くは語れませんが、アベル様は一人で周りを気にせず戦った方が……動きが良いのです」

エリス「……頼られていないみたいで、少しばかり嫌なのですが」ムス…

アベル「す、すまない……」

アベル(ただ、何かを感じてはいるんだ。もう少しで、この力も……)

フィーア「兄様なら、大丈夫です! 私はエリス姉様とパトラさんの援護をすればよいのですね?」

パトラ「私が一番足手まといになりかねませんが……全力を尽くします!」



マックス「パトラ将軍が足手まといなんてあるわけがないけど……とにかく、頑張ってください!」

マックス「俺はここで、必ずクラウス様を守りきって見せますから!」

クラウス「本当に何度も言うが、申し訳ない……」

クラウス「どうか、武運を……!」



――

※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 



         ――四天降臨――



※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


特殊判定
↓1コンマ二桁

――

四天の王城爆破

90>70

※基準値を超えたため、爆破奇襲回避

※爆破前に対峙

――




ゴゴゴゴゴゴゴ…




アベル「あ、あれが……!?」

エリス「な、なんて大きさなんですか!?」

フィーア「さっきよりずっと大きいし……」

パトラ「何より違うのは、白くない……色づいている……」




???1「おや? これは面白い。こそこそと隠れるばかりかと思えば、我らに向かってくる異教徒がいるとは」

???2「隠れようが、出てこようが、関係は無い。神に仇なす者は、全て断罪するまでだ」




アベル「しゃ、喋っただと……!?」

???1「ああ、申し遅れました」

リーヴ「私は四天の一人、水天・リーヴと申します。短い付き合いでしょうが、どうぞよろしく?」

アベル「っ……!?」

リーヴ「神は慈悲深い。たとえ滅ぼすべき異教徒であったとしても、名乗りは礼儀でしょう?」クスクス

???2「下らぬが……一応我も名乗ろう」

エリュウ「我が名はエリュウ。炎天・エリュウ……貴様らを焼く者なり……」

パトラ「そんな……天使とはここまで自我あるものなのですか!?」

フィーア(な、なんだろう……兄様と一緒にいるのに……すごく、すごく怖いよ……!)

エリス「……っ、く!」

リーヴ「いやはや、しかし異教徒達よ、貴方達は実に運がいいですよ」

リーヴ「実はもう目ぼしいものも無く……エリュウがまさに今、この城を爆破しようとしていたのですよ」

アベル「!?」

エリュウ「ふん……」

リーヴ「勇気を持ち、城から出た……称賛に値します。そして勇気ある者を神は見ておられる」

リーヴ「その勇気のおかげで、貴方達は我らの姿を見ることができた」















リーヴ「 最 期 に 神 の 力 を と く と 目 に や き つ け る が い い 」














アベル「っ、不味い!?」

――戦闘開始







――『メイルシュトローム』発動――








――『スーパーノヴァ』発動――







アベル「っ!?」

★『メイルシュトローム』
戦闘時常時補正+10
戦闘開始時、レベル100以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定有)状態にする
さらに敵の攻撃状態時の補正及び回避スキルを全て無効化し、
敵に常時-15の補正をかける


★『スーパーノヴァ』
戦闘時常時補正+20
戦闘開始時、レベル100以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定有)状態にする
自身の耐久値が0になった時、判定を行わず敵に3劣勢を与える
その際、敵の防御及び回復行動の耐久値を全て削り取る
判定終了後、自身は敗北する



攻撃対象:アベル隊

アベル:レベル91×2=182>100
エリス:レベル218>100
フィーア:レベル100≧100
パトラ:レベル67<100



ゴバアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!


アベル「――逃げろ! フィーアッ!、パトラッ!!!」




フィーア&パトラ「きゃああああぁぁぁぁぁ!?」

フィーア「うううぅぅぅぅ……!」シュッ…!


――『皇帝に届きうる刃発動』――


リーヴ「むっ!?」


――『リジェネヴェイル』発動――
防御状態時、補正+15
劣勢判定を3回まで無効化する
『皇帝に届きうる刃』を回復


リーヴ「く……少しは驚きましたが――そのまま飲み込まれて消えよ、異教徒」


フィーア「あああぁぁぁぁ……!」




アベル「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」


フィーア及びパトラ負傷判定

※メイルシュトロームとスーパーノヴァ同時被弾等補正あり

↓1~2コンマ二桁

1:フィーア負傷判定
39
31~60:中傷
+二連魔法(判定一段階進行)+エリス回復魔法(判定一段階緩和)=相殺

2:パトラ負傷判定
13
11~30:重傷
+二連魔法(判定一段階進行)+エリス回復魔法(判定一段階緩和)=相殺



――

フィーア「あうっ……!」ドシャ…

パトラ「がふっ……」グシャ…

エリス「う、うあああああああ!」ダダダ!

エリス「間に、合って……!」パアァァ…

フィーア「げほ、ごほ……」ビチャビチャ…

フィーア「ね、さま……にい、様をお願いします……」

パトラ「あ、う……」ウツロ

パトラ「に、逃げ、て……」

エリス(な、なんとか一命は取り留めましたけど、これでは……!)



リーヴ「ほう……面白いですね」

エリュウ「我らの攻撃を受けて、全員息があるどころか……あの二人は平然とかわしたか」

エリュウ「この国のつまらない連中よりは、骨がありそうだな……」

リーヴ「ふむ、しかしあの娘の回復魔法……」

特殊判定
↓1コンマ二桁

エリスの聖国認定

16<50

※基準値を下回ったため、聖国認定

※四天によるデバフ対象化決定

――



リーヴ「おお、嘆かわしい……!」

リーヴ「貴女、神に仕える聖国の者でありながら異教徒につくというのですか?」

エリス「誰が! 私が仕えるのは、アベル様のみ!」シャキン!シャキン!

リーヴ「ふむ――汚らわしい混血ですか」



――『反逆者への罰』発動――
敵に聖国関係者がいた場合、基礎レベル-30の補正をかける


エリス「うっ……!?」グラ…

リーヴ「思い出しなさい。貴女が仕えるべきは、誰なのかを」

リーヴ「思い出せないなら――消えるがいい」

エリス「っ……! 消えるのは、あなたですっ!!!」ゴォ!




アベル「貴様ら……絶対に許さんぞ……っ!!!」ヒュオォォォ…

エリュウ「あの娘はリーヴが始末するか……ならば貴様は、我が焼き尽くしてくれる」





――戦闘開始!!!

第一戦


エリス:レベル218
【スキル】
★『想剣・星砕き』★
戦闘時、常時補正+40。攻撃状態時さらに補正+20
敵の所持する防御、回避、回復系スキル効果全てを貫通し無効化する
優勢取得時、そのまま敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ
重大な決戦時、アベルにこのスキルを付与することができる

★『聖衣・双煌』★
劣勢判定を受けた時、二回発動。発動の度に以後常時補正+10の効果を得る
判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
その際再度判定をとり、50以上の時は相手に劣勢を返す
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルを無効化する

『模倣・黒き月閃』
敵が防御状態の時、-10の補正をかける
さらに自身が一人で敵軍が複数の時、自身のレベル×敵軍人数まで自軍の合計値を上昇させる
『皇族崩し』
皇族が相手の場合に限り、常時補正+10
★『慈悲無き投刃』
戦闘時、常時補正+10
優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9の時、かつそれが防御された時、
★スキルでも防げない必中劣勢判定を与える


VS



水天・リーヴ:レベル200
【スキル】
★『四天』
三すくみ不利、敵の聖国指定スキルを無効化
またこのスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を4にし、
補正差が50以上であったとしても35まで軽減し戦闘を行う

★『メイルシュトローム』
戦闘時常時補正+10
戦闘開始時、レベル100以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定有)状態にする
さらに敵の攻撃状態時の補正及び回避スキルを全て無効化し、
敵に常時-15の補正をかける

『アクアバラージ』
戦闘時、常時補正+15.相手が王国兵であった場合、さらに+20
敵の逃走成功判定に-20の補正をかける

『リジェネヴェイル』
防御状態時、補正+15
劣勢判定を3回まで無効化する(残2)

★『心無い天使』
優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9の時、2劣勢を与える

★『反逆者への罰』
敵に聖国関係者がいた場合、基礎レベル-30の補正をかける

★『神光の供物』
このスキルを持つ者は敗北時消滅する
その際、召喚コストの半分を還元し、一部スキルを譲渡する
さらに自身が生存中に聖王シュタイナーが戦闘不能に陥った場合、
自身を消滅させ聖王シュタイナーを復活させる

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
エリス:レベル218
『反逆者への罰』によりレベル-30=188
『想剣・星砕き』補正+60
『慈悲無き投刃』補正+10
『メイルシュトローム』補正-15

VS

【攻撃状態】
水天・リーヴ:レベル200
残耐久:4
『メイルシュトローム』補正+10
『アクアバラージ』補正+15

レベル差12=補正-10
スキル補正+30

補正+20


コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

68

エリス優勢!


エリス「はああああぁぁぁぁぁ!」ブォン!

リーヴ「ふふふ……異教徒に堕ちたのならば、容赦はしませんよ……」ヒラリ…

リーヴ「私のこの水の弾幕! かわし切れるならかわしてみなさい!」

バババババババ!

エリス「邪魔、なんですよ……! 上級土魔法!」


ゴゴゴゴゴゴ!


リーヴ「くっ!? 岩の盾! ですがその程度、我が水圧で砕けぬわけがない!」

ゴバァァァ…! ガラガラ…

リーヴ「ふん、どうですか――」

エリス「……喋らないで下さい」ジャキン!

リーヴ「う!? に、人間がこの私の背後を!?」

リーヴ「で、ですが無駄なこと。先程の異教徒の攻撃と同じく、我が再生の水の前には無意味!」


――『リジェネヴェイル』発動――
防御状態時、補正+15
劣勢判定を3回まで無効化する


エリス「――無意味なのは、そっちです!」

――『想剣・星砕き』発動――
リジェネヴェイル無効化


ズバァ!


リーヴ「がっ……!? ば、馬鹿な!? この私の、身体を……!?」

エリス「せやあああああ!」


星砕きの追撃
コンマ30以上で優勢

↓1コンマ二桁

あ……

コンマ44
追撃確定

追撃時ゾロ目は2劣勢

偶数ゾロは戦後ボーナス

計3劣勢
リーヴ残耐久 1

――



エリス「何が、天使ですか! 何が、神ですか!」ズバズバズバズバ!


リーヴ「が、がああああぁぁぁぁぁ!? わ、私の、私の翼があぁぁぁぁぁぁぁ!?」ブシャアアア!

エリス「私の大切な人達を、フィーア様を! パトラさんを! ――アベル様を傷つけるというのならっ!!!」ズバズバズバ!




エリス「 天 使 も 神 も 私 の 敵 で す ! 」ゴガアアン!





リーヴ「が、は………!?」

エリス「はああああぁぁぁぁ!」ゴシャゴシャゴシャ!

リーヴ「う、うごぁぁ……!」

リーヴ「か、神よっ! 神よぉぉぉぉぉ!?」




コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

04

――エリス劣勢!



リーヴ「かああぁぁぁぁぁみぃぃぃぃぃよおおおおぉぉぉぉ!!!」

リーヴ「がああああああぁぁぁぁぁぁ!」ゴゴゴゴゴゴ…


リーヴ「――メイルシュトロームッ!」


エリス「っ……!」


リーヴ「がはっ……許しません、許しませんよ異教徒ォ!!!」

リーヴ「神に逆らう愚かさを思い知りなさい……そのまま激流でその身体を引きちぎって――」




――『聖衣・双煌』発動――


リーヴ「!?」


聖衣カウンター判定
↓1コンマ二桁

60>50

※基準値を超えたため、カウンター成功
 劣勢判定を無効化し、相手に劣勢を返す

リーヴ残耐久 0

※供物効果により消滅

――



リーヴ「わ、私の水の色が変わっていく……!?」

リーヴ「な、なんですかこれはぁ!? この汚らわしい黒さ、そのくせ煌めいてみせるなど……!!!」



エリス「アベル様の色を馬鹿にしないで……」キュォォォ…

リーヴ「ば、馬鹿な……あの娘、まさか私のこの激流を……受け止めているというのですか……!?」

エリス「お母さんも、お父さんも、穢れてなんかいない……私の中に流れているのは、優しい二人の血……」キュオォォ…!

エリス「あなたなんかに、何も否定させないっ! 唸れ、黒煌流!」ギュバアアアアア!


リーヴ「ば、馬鹿なっ……! 私の、私の技が、神の技が……異教徒の手で、威力を増し、返されるなど……っ!」ギギギ…

リーヴ「認められぬ! こんなことは認められぬっ!!!」ギギギ…

リーヴ「か、神よ――」


リーヴ「ぐぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!?」ブチブチブチブチィ!


ボシュゥゥゥゥ…


ゴゴゴゴ…


エリス「……」


――勝利!!!

えー……四天の一角がメイドの子にかすり傷も与えられずに消滅したあたりで今日はここまで
うん、大体なんもかんもスキル習得判定や一夫多妻承認とかの時に偶数ゾロ出しまくったエリスのせいです
大仰な技名でわかるかと思いますが、四天は本来こんなところで戦う相手じゃありません
しかもまた偶数ゾロっておま……

明日はアベルサイドになります
炎天は水天よりも僅かに手ごわいのですが……うん、明日の判定を待ちましょう

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それではゆるりと再開していきます

確かに今回はかなり判定をキツくしていたりします(ほぼ全てかわされましたが)
というのも、よりによってフルパワーの聖王が判定値最大で王国を攻めているので止むをえません
流石にヤバいと思ってゾロ目可にしたのに使わないで、高コンマと天然ゾロ目で超級の護衛も消えたからこそこうなっています(白目)

ですがいくら持ち直せてもすでに超壊滅判定が出ているため、四天に勝とうが負けようが王国の損害は確定しています
既にあげていますが、国民+兵力+財力の大部分を聖国に略奪されており、かつ腐敗貴族が王国情報を聖王に漏らしたため防衛力も低下
という状況は動かしようがありません

――


エリュウ「なんだ、逃げるのか?」ゴオォォォォ!

アベル「くっ……!」

アベル(もう少し、距離をとらねば……! こいつの攻撃が、エリスに飛ばない範囲まで……!)

エリュウ「小さき者が、翼を持つ我から逃げられるとでも……?」

アベル「現に俺は逃げているが……?」

エリュウ「……小賢しい。建造物を盾にしたところで、我が炎の前には無意味……!」


ゴオオォォォォ!


アベル「っく……」タタタ…

エリュウ「そろそろ終いにするか……」

アベル「あぁ、そうだな……」

アベル(ここまで来れば……)


アベル「――貴様が消えて、終いだ」

エリュウ「笑わせる……!」



――戦闘開始!!!

第二戦


アベル:レベル91
【スキル】
『譲れぬ野心』
敗北判定時、コンマを再度振る。コンマ一桁が8、9、0の時、劣勢状態で復帰する
このスキルは一度の戦闘で一度しか発動せず、逃走失敗判定時は発動しない
この効果を使い勝利した場合、戦闘終了後にペナルティ判定を行う

『孤軍奮闘』
味方が自分以外存在しない時、自身のレベルを倍にする

『想いを背負う者』
好感度100以上に達した者が現れる度、自身の基礎レベルを10増加させる
また重大な決戦において、その者の持つ一部★スキルを自身のスキルに加えることができる

★『黒氷麗剣』
戦闘時、常時補正+15
優勢判定を得た時、敵の回復行動と回避行動を無効化する
劣勢判定を受けた時、次の敵の攻撃に-10の補正を与える

★『黒氷装』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、以後防御状態時補正+20の効果を得る
発動後の劣勢判定値の一桁が0の時、劣勢を無効化する



VS



炎天・エリュウ:レベル200
【スキル】
★『四天』
三すくみ不利、敵の聖国指定スキルを無効化
またこのスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を4にし、
補正差が50以上であったとしても35まで軽減し戦闘を行う

★『スーパーノヴァ』
戦闘時常時補正+20
戦闘開始時、レベル100以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定有)状態にする
自身の耐久値が0になった時、判定を行わず敵に3劣勢を与える
その際、敵の防御及び回復行動の耐久値を全て削り取る
判定終了後、自身は敗北する

『フレアストーム』
戦闘時、常時補正+15。相手が王国兵であった場合、さらに+20
防御状態の敵に-20の補正をかける

『ブレイズメイル』
攻撃状態時補正+15
劣勢判定を3回まで無効化する

★『心無い天使』
優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9の時、2劣勢を与える

★『反逆者への罰』
敵に聖国関係者がいた場合、基礎レベル-30の補正をかける

★『神光の供物』
このスキルを持つ者は敗北時消滅する
その際、召喚コストの半分を還元し、一部スキルを譲渡する
さらに自身が生存中に聖王シュタイナーが戦闘不能に陥った場合、
自身を消滅させ聖王シュタイナーを復活させる







――『想いを背負う者』発動――



アベル「エリス、どうか俺に力を……!」キィィン…


エリュウ「ぬ……」


――『想剣・星砕き』を付与――
戦闘時、常時補正+40。攻撃状態時さらに補正+20
敵の所持する防御、回避、回復系スキル効果全てを貫通し無効化する
優勢取得時、そのまま敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ


アベル「――そして黒氷麗剣ッ!」キィィィン!


エリュウ「……二刀で我に挑むか。浅はかな……」


アベル「自惚れた強者は、いつか地に堕ちる。それを思い知れ……っ!!!」

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
アベル:レベル91
『孤軍奮闘』によりレベル2倍=182
『黒氷麗剣』補正+15
『想剣・星砕き』補正+60

VS

【攻撃状態】
炎天・エリュウ:レベル200
残耐久4
『スーパーノヴァ』補正+20
『フレアストーム』補正+15
『ブレイズメイル』補正+15

レベル差18=補正-10
スキル補正+25

補正+15

コンマ35以上で優勢
コンマ34以下で劣勢

↓1コンマ二桁

59

アベル優勢!


エリュウ「ぬううぅぅぅぅん!」ゴオォォォォ!

アベル「く……!」

エリュウ「異教徒よ、大人しく我が浄罪の炎で焼かれるのだ……」

エリュウ「さすれば、次の生では正しく神の使徒になれる……」

アベル「は、笑わせる。まさにそれは死んでもごめんだな」


アベル「俺は、倒れない。譲れぬこの想い、背負ったこの想いがあるからこそなっ!」ダッ!


エリュウ「ぬっ!?」

アベル「凍てつけ!」ヒュオオオォォォォ!

エリュウ「愚か者め……その程度の冷気で、我が炎は衰えぬわ……!」



ゴオオオオオオォォォォ!


ジュー…


エリュウ「ふはははははは……むっ!? これは……」


アベル「少し考えれば、大量の水蒸気が発生することはわかると思うがな……」

アベル「この程度で俺の姿を見失うようでは、たかが知れているぞ天使?」


エリュウ「ぬぅ! 後ろ――」


アベル「そのまま前だ、馬鹿め!」


ザシュッ!


エリュウ「ぐぅっ!?」


――『ブレイズメイル』発動――
攻撃状態時補正+15
劣勢判定を3回まで無効化する


アベル「無駄だ……!」


――『想剣・星砕き』発動――
ブレイズメイル無効化


エリュウ「ば、馬鹿な!? 我が炎の鎧の勢いが……」シュゥゥゥ…


アベル「好機!」バッ!


星砕きの追撃

コンマ35以上で優勢

↓1コンマ二桁

25

追撃失敗

エリュウ残耐久 3

――


エリュウ「かああああぁぁぁ!」

アベル「っ……!」

アベル(これは、誘われているか……!)バッ…!


エリュウ「ぬおおおおぉぉぉぉぉ!」ゴバアアアァァァァ!


アベル「ち……地中からも火柱を出せるのか」

エリュウ「おのれ、ちょこまかと……!」

アベル(流石に一筋縄ではいかないが……)

アベル(だが奴の炎の勢いが弱まったのは確かだ。このまま攻め込む……!)


※状況変化


【状況:優勢】

【攻撃状態】
アベル:レベル91
『孤軍奮闘』によりレベル2倍=182
『黒氷麗剣』補正+15
『想剣・星砕き』補正+60

VS

【防御状態】
炎天・エリュウ:レベル200
残耐久3
『スーパーノヴァ』補正+20
『フレアストーム』補正+15
『ブレイズメイル』効力喪失

レベル差18=補正-10
スキル補正+40

補正+30

コンマ20以上で優勢
コンマ19以下で劣勢

↓1コンマ二桁

56


アベル優勢!


アベル「どうした、自慢の炎とやらはその程度かっ!」ヒュォォォォ…!

エリュウ「ぬぐぅ……小癪な……!」

エリュウ「我が炎は罪深き者を全て焼き尽くすのだ……!」ゴオォォォ…

エリュウ「神の浄罪の炎には、何人も抗えぬ……!」



エリュウ「焼かれよ、異教徒ッ!!!」



ズゴオオオオオォォォォォ!


シュン!


アベル「図体だけが大きく、視野が狭いようだな」

エリュウ「!?」

アベル「自分が放った炎で視界全てを埋め尽くすのは結構だが、それで相手を見失っては意味がない」

アベル「先程の経験が生きてないなっ!」キィィィン…!

アベル「くらえっ!!!」


ガキィン!


エリュウ「な――があああぁぁぁぁぁ!? ば、馬鹿な、我が腕が、凍りつくなどっ……!?」

アベル「冷気にばかり気をとられるな!」



星砕きの追撃

コンマ20以上で優勢

↓1コンマ二桁

53

追撃成功!

合計2劣勢

エリュウ残耐久 1


――



アベル「はああああぁぁぁぁ!」ズバズバズバズバ!


エリュウ「ぐああああああぁぁぁぁぁ!?」ドズゥゥゥン…!


アベル「どうだ? 自慢の翼も炎も失った気分は?」


エリュウ「おのれ、おのれおのれ……!」ゴォォォォ!

ドロォ…

アベル(流石に、直接炎を浴びては黒氷も溶かされるか……)

アベル(だが奴はそれに注力し、俺への注意が散漫となる……!)ダッ!


エリュウ「ぬうぅ!」ゴォッ! ゴォッ! ゴォッ!

アベル「ふん!」ズバッ! カキィン!

エリュウ「がっ!?」

アベル「……フィーア達の痛み、少しでも味わうがいい……!!!」


ズバッ! カキィン! ズバッ! ガキィン!


エリュウ「う、うごごご……!? か、身体が、身体が動かせぬ……!?」ギギギ…


アベル「……」チャキン…


アベル「これで……!」ゴォッ!


コンマ20以上で優勢
コンマ19以下で劣勢

↓1コンマ二桁

04


――アベル劣勢!



エリュウ「――我が炎は不滅なりっ!!!」ゴオオオォォォォ!

アベル「うっ!?」

アベル(馬鹿な、ここにきて炎の勢いが増しただと!?)



エリュウ「――自惚れた強者は地に堕ちる、だったか? その通りとなったな……」

エリュウ「浄化されよっ!!!」ゴオオォォォ!





アベル「――炎よ、凍てつけ」



――『黒氷麗剣』発動――
劣勢判定を受けた時、次の敵の攻撃に-10の補正を与える


――『黒氷装』発動――
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、以後防御状態時補正+20の効果を得る
発動後の劣勢判定値の一桁が0の時、劣勢を無効化する


パキパキパキ…


エリュウ「……!? なんだ、なんなのだこの氷はぁ!?」パキパキ…

エリュウ「何故、何故我が炎がっ! 神の炎が凍るのだっ!?」


アベル「……」


※状況変化

【状況:優勢】

【攻撃状態】
アベル:レベル91
『孤軍奮闘』によりレベル2倍=182
『黒氷麗剣』補正+15
『想剣・星砕き』補正+60

VS

【防御状態】
炎天・エリュウ:レベル200
残耐久4
『スーパーノヴァ』補正+20
『フレアストーム』補正+15
『ブレイズメイル』効力喪失
『黒氷麗剣』補正-10

レベル差18=補正-10
スキル補正+50


※『四天』の効果で35まで軽減

補正+35

コンマ15以上で優勢
コンマ14以下で劣勢

↓1コンマ二桁

エリュウ耐久値ミスってます申し訳ない……


41


アベル優勢!




アベル「天使がどういう存在なのかはわからんが……」チャキン

アベル「少なくともあの水の天使といい、お前といい……」

アベル「俺が思っていた以上に――よく喋る」


エリュウ「うぅ、動け! 動くのだ我が身体よ……!」ギシギシ…


アベル「生物……として認識していいのか?」



アベル「ならばどんな生物も、首を刎ねられれば生きてはいられまい……!」



エリュウ「おのれ、おのれっ……! そんなことが、許されると思っているのか……!?」

エリュウ「我を、神の使徒たる我をっ! 貴様のような罪深き異教徒が……っ!」



アベル「――もう、黙れ」


ザシュッ!




エリュウ「がっ………ぁ……」ブシャアアァァァァ…



――勝利






――『スーパーノヴァ』発動――

自身の耐久値が0になった時、判定を行わず敵に3劣勢を与える
その際、敵の防御及び回復行動の耐久値を全て削り取る
判定終了後、自身は敗北する


キュォォォォォ……!


アベル「なっ……!?」


エリュウ「ホロビヨ、ツミブカキモノヨ……!」


アベル「――ッ!?」




ドゴアアアアアアアアアアアアァァァァ!!!




スーパーノヴァ判定値3
アベル残耐久2
黒氷装耐久0

2-3=-1



――敗北……

~~~~~



シア「~~♪」


アベル「んっ……ふぁ……なんだもう起きていたのか? おはようシア」

シア「ぴっ!?」ビクゥ!

エリス「っ!? て、敵襲ですかっ!?」ガバッ!

シア「ぴぃっ!?」ビクビク!

アベル「……二人とも落ち着け。そしてエリスもおはよう」

エリス「あ、おはようございます、アベル様! シアさん!」

エリス「……それにしてもシアさん、朝早いですね? あまり眠れなかったのですか?」

エリス「折角のアベル様だったのに……」

シア「い、いえそんなことはないですよ~!?」

シア「その……とても満ち足りていて///」モジモジ

アベル「そ、そうか」

シア「……昨夜は、本当にありがとうございました」

シア「今日早起きしていたのは、アベルさんにこれを作っていたからなんですよ~?」

チャリン…

アベル「ペンダント?」

シア「はい~。真ん中に、桃色の宝玉が入っているのわかりますか~?」

エリス「あ、可愛いです!」

アベル「……しかし、俺に似合うか?」

シア「色についてはどうしようもないです~……中身は、私の魔力ですからね~」

アベル「シアの魔力?」

シア「はい。とびきりの神への願いと魔力を込めたんです。聖国では、大切な人に渡すお守りなんですよ~?」

アベル「……シア、しかし聖国は……」

シア「……聖王様はあんなことになってしまいましたけど、神様は違います」

エリス「シアさん……」

シア「確かに私は、欲に溺れた不届きもの~って怒られるかもしれないですけど~……」

シア「――きっとアベルさんになら、神のご加護があります……」


~~~~

アベル「この、優しい光は……?」パアァァァ…








――『聖女の祈り』発動――



敗北判定が出た場合、一戦闘につき一度だけ、確実に拮抗状態で復帰する









アベル「そうか、これが……」


エリュウ「……!? !??!?!!?!?!?!?!?」ボロボロ…


エリュウ「 ナ ゼ ダ ! ! ! 」


エリュウ「ナゼ、カミノイヤシガ……」ボロボロ…

エリュウ「ナゼ、カミノゴカゴガイキョウトニッ……」ボロボロ…

エリュウ「カミヨ! カミヨ! ワレニモ、ソノゴカゴヲ……!」ボロボロ…


アベル「……神の加護、か」

アベル「本当にこれがそうだというなら――貴様ら天使が偽物だということなのではないか?」


エリュウ「ナ――ナゼ――カミヨ――ナゼワレニハ…………」ボロ……



ボシュウゥゥゥゥ…



アベル「……」


――勝利!!!

――同刻

【聖国・聖王宮】


シュタイナー「がふっ……!?」ビチャビチャ…

聖国民「せ、聖王様!?」

シュタイナー「だ、大丈夫。心配なさらないで下さい……」フキフキ…

シュタイナー「私としたことが、新たなる聖国の民が増えていくことに興奮し過ぎてしまったようです」

シュタイナー「いやはや、お恥ずかしい……」




シュタイナー(ば、馬鹿な……!? 四天が、敗れた……!?)

シュタイナー(深紅の令嬢の仕業ですか……?)

シュタイナー(いや、彼女に備えて水天と炎天を送ったのです……)

シュタイナー(私の知らない王国の強者が他にもいたというのですか?)

シュタイナー(……いや、その確認はいずれしましょう)

シュタイナー(四天が敗れるのでは、他の天使兵では力不足……一度退くべき)

シュタイナー(また一から四天を作るのは……時間もかかりますしね……)

シュタイナー(地天と風天も同様の目に遭わないという保証も無い以上、国防に専念させるべきか)


シュタイナー(まずは、力の回復を……そしてアルフォンスとも今後の相談が必要そうです……)



聖王シュタイナー:レベル???
炎天召喚コスト:100
水天召喚コスト:100

炎天・水天双方消滅

――『神光の供物』発動――
聖王シュタイナーに50×2を還元
『メイルシュトローム』
『スーパーノヴァ』
を譲渡

召喚コスト-200+50×2=-100

※聖王シュタイナーのレベルが100下がりました

※王国から残存天使兵が退きあげました

※王国から奪った民と資源により聖国の国力が飛躍的に上昇し、防衛力も上昇しました

――

はい、四天の半分があっさり沈んでしまったところで今日はここまでです(白目)
当たり前ですが、討伐ボーナス(挙句エリスはゾロ目も)が出ますがそれは後日に

本来スーパーノヴァは道連れの大技なんですが、まあ先にシアの好感度100超えてたのが運の尽きとしか……
ちなみに今回のイベントでアベルがスキル変化の条件も満たしてしまいましたので、ボーナスの時にあわせて判定します(白目)

本日もありがとうございました!

乙ですー
一応>>683にあるように耐久が1から-1になってた場合でも
スーパーノヴァは発動したんでしょうか?念のため

こんばんはー
今日は判定ばかりになりそうですが再開です

>>696、700
はい。スキルの解説が悪いですが、0ちょうどでもオーバーキルでもスーパーノヴァは発動します
なお他にも判定無視打撃を加えてくるのは何人か用意してありました
もう先にネタバラシかもしれませんが、この手の攻撃の本来の防御担当はロウルになります
予定が少しズレ、ノワールからの伝授という形になりましたが、アーシャのスキルと同じくあれも必須スキルでした

ボシュゥゥゥゥ……


フィーア「げほ、げほ……あの、煙は……」ヨロッ…

パトラ「フィーアさん、無理を、しては……」ズルズル…

フィーア「よか、った……アベル兄様と、エリス姉様が勝ったんですね……」

パトラ「ごほっ……!」ビチャビチャ…

フィーア「パ、パトラさん……! は、早くお城に連れて行かないと……っ!」ググッ…

パトラ「大丈夫、ですよ……私より、フィーアさんが……」ボタボタ…

パトラ(エリスさんのおかげで、なんとか意識は保っていられる……)

パトラ(もし、彼女がいなければ私は……)

パトラ(いえ、アベル皇子達がいなければ、陛下は……王国は……)


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

もげぁ!?(失血)

私が一番怖い数字。それは間違いなく22です

特殊判定結果

1王国の治療士

42<50

※基準値を下回ったため、フィーアとパトラ回復不可

2開幕瀕死に陥ったフィーアとパトラのメンタル

ゾロ目:鋼メンタルノーダメージ

偶数ゾロ:ゾロ+奮起による強化及び★スキル獲得


――


パトラ「――いけませんっ!」ブシャア!

フィーア「パ、パトラさん!? 急に叫んじゃ駄目です!?」オロオロ

パトラ「こんな、ごほっ、こんな不甲斐ない姿……!」ググッ…

パトラ「貴族としてっ! 騎士としてっ! 王国将としてっ! アベル皇子の隊の一員としてっ……!」ビチャビチャ!

パトラ「つ、次こそは……! 次こそは私があの天使に風穴を開けてやりますよ……!」ギラリ!

フィーア「!!」

フィーア「わ、私も……!」ググッ…!

フィーア「キアラ姉様だって、同じ思いをしたんです……! 私だって第二皇女……姉様や兄様の妹ですっ!」

フィーア「その顔に泥を塗るようなことだけは……! 私も、今度は初撃であの天使を倒せるくらいに……!」

パトラ「げほごほっ! す、素晴らしい意気ですよフィーアさん……!」

フィーア「パトラさんこそ……!」

パトラ「まずは不甲斐ない姿を晒した謝罪をし、それから鍛錬――


ドサッ…


パトラ「――あ、流石に無理ですかね?」ピクピクドクドク…

フィーア「パトラさーん!? ごほっ!?」ビチャビチャ!


――

※強敵に敗れたことが返って二人に火をつけたようです

※しかし重傷と中傷のため、すぐさま習得は不可能

※後日、強化及び★スキルの獲得が確定しました

※フィーアはキアラとの連携奥義『???』のヒントを得ました(白目)


――

――


エリス「アベル様! ご無事ですかっ!?」タタタ…

アベル「無事……とは言えないな。最後の最後で、魔力を全て解き放たれたよ……」

アベル「シアのお守りがなければ、危ないところだっただろうな……」チャラッ…

エリス「そ、そうだったのですか。戻ったら、シアさんにお礼を言わないと!」

エリス(私もお守りの作り方、教わりたいな……)

アベル「ああ。エリスは……無傷か? 無事なのは嬉しいが、凄いな」

エリス「……口だけの相手に思えました。王国の騎士団が敗れてしまったのも、奇襲が原因なのではないでしょうか?」

アベル(それはお前が強いからだと思うな……)

アベル(しかし……)

判定
↓1~2コンマ二桁

偶数ゾロ目で……?

特殊判定
↓3~4コンマ二桁

アベルの判定はゾロ目チケット可能です。一個でオーケー(エリスの方はダメです)
ゾロ目チケットを使いますか?(スキル系統判定です)

すみません
↓1~3多数決

判定結果

四天撃破ボーナス(それぞれ単独撃破のため、特大ボーナス(白目))

1アベル

98
73

アベルレベル:91+9+8+7+3+15(超難敵撃破)

=1 3 3

※スキル変化失敗

※条件は満たしているため、以後のアベルの判定時に偶数ゾロで取得再チャンスあり


2エリス

45
61

エリスレベル:218+4+5+6+1+15(超難敵撃破)+10(戦時ゾロ目ボーナス)

= 2 5 9

※もはや四天や???すら歯牙にもかけません(白目)



――



アベル(……強敵との戦いは、俺を強くしてくれる)

アベル(だが、これじゃない……俺は……一人ではなく……)


エリス(……天使の戦法は、把握しました)

エリス(消滅したとなると、やはりあれは魔法人形の類……?)

エリス(また復活したなら、今度はフィーア様達には指一本も触れさせないっ!)


アベル「とりあえず、お互い無事なのはなによりだ」

エリス「はい! あとはフィーア様とパトラさんを早く……!」



――

――


【王国・王城内】



王国兵1「て、天使が……」

王国兵2「あのデカブツが……消えて行った……」



クラウス「アベル皇子……見事だ」

マックス「す、すげぇ……!」

マックス(俺なんか、あの中くらいの奴すら怖くて仕方がなかったってのに……)

マックス(実力主義の帝国……正しいとは思えないけど、男としてはちょっと憧れるな……)


ガチャ…


フィーア「ク、クラウス様……! パトラさんを……!」ズルズル…

パトラ「あぁ……花畑の中でシアさんが踊っているぅ……」ドクドク…

クラウス「パ、パトラ―ッ!?」

マックス「しょ、将軍ー!? ってフィーアちゃんも大丈夫かそれ!? え、衛生兵ー!?」

王国兵3「す、すぐに!?」

王国兵4「無理だ! いつの間にかいなくなっていたり、もう寝込んでたり倒れたりで……!」


ガチャ!


アベル「クラウス王! ご無事か!?」

クラウス「アベル皇子! ああ、私は大丈夫だが彼女達が……」

アベル「申し訳ありません……あの天使の攻撃の直弾を受けてしまい……」

エリス「私の回復魔法では、これが限界でした……」

フィーア「だ、大丈夫ですよ姉様! 私は元気ですっ!」プシャー!

アベル「やめろフィーア! 頭から結構な勢いで出ているぞ!?」



王国兵1「あの人たちが、天使を……!?」

王国兵2「流石パトラさんだ……! そして黒い騎士はともかく、あんな小さな子にメイドが……!?」

王国兵達(じ、自分が情けない……)



王国兵3「だ、駄目です! 動ける衛生兵、やはりいませんっ!」

クラウス「なんだとっ!? 何としてでも探し出せ! 彼ら彼女らはこの国の恩人だぞ!」

王国兵4「は、はいっ!」

エリス「ど、どうしましょう!?」

アベル「……」


※前判定により、王国内での治療ができません

※スレ内会話で挙がっていた、フィーアとパトラのみ転移の護符で城塞に戻しますか?

※貴重品の転移の護符はこれで全て使い切ることになり、アベルとエリスは転移不可となります
 護符を使う場合、この後帰還手段等の判定をとろうと思います


護符を使いますか?

↓1~3多数決

護符を使用(残り0枚)


――


アベル「……そうだ、パトラがまだ持っている転移の護符!」

アベル「あと二枚ある筈だ。これでフィーアとパトラを城塞に戻せば……!」

エリス「! それです! 城塞ならシアさんとリーナさん、ルーシェさん達も呼んでいただければ!」

アベル「クラウス王、再びパトラをお借りすることになりますが、宜しいでしょうか?」

クラウス「ああ、構わない。どうか彼女を頼む……!」

フィーア「わ、私の方が怪我が軽いので、私がパトラさんを担いで転移します……!」グググ!

アベル「ああ、不安だ……」ソワソワ…

アベル「不安だが、この状態のパトラはもっと不安だ……」チラリ

パトラ「シ、シアさんが7人に分身して回っている……」クラクラ

マックス「将軍、気を確かに!? あとシアさんて誰ですか!?」

エリス「それに、城塞はマークスさん達の転移妨害結界が……!」

フィーア「だ、大丈夫です! 近くまでいけば、ロウル姉様がきっと見つけてくれますから!」

アベル「それに賭けるしかないか……」


フィーア「そ、それでは兄様、王国の皆様……」ヨタヨタ…

フィーア「こんなはしたない格好で申し訳ありませんが、失礼致します!」

シュン!


――

――



【帝国・アベルの城塞】


ロウル「っ!?」ピクッ!

アーシャ「! ロウルちゃん、敵なの!?」

ロウル「急に城塞の外に気配が一つ……………ちが、う二つ……?」

ロウル「感じにくいにも程があるけど、乱れて――まさかっ!?」ダッ!



……



フィーア「うーん……うーん……!!」ズリズリ…

パトラ「……」ピクピク

フィーア(アベル兄様……)

フィーア(私、今度のお誕生日は身長が欲しいです……っ!)



ガサッ!



ロウル「や、やっぱりフィーアさまってうおわぁっ!?」

フィーア「あ、やっぱりロウル姉様が来てくれましたっ!」ピュー

パトラ「……」ピクピク

ロウル「た、た、た、大変ですよこれっ!? ちょ、皆さんはやくきてくださーい!?」




※フィーアとパトラがアベルの城塞に送られました

※城塞内部には転移できませんが、ロウルが在中していたため無事に保護されました


――

――――
―――
――


【王国・崩れた王の間】

クラウス「……今回の苦難は、王国始まって以来の未曾有のものであった」

クラウス「それをこうして乗り越えられたのは、他でもない」

クラウス「こんな私に命を賭してついてきてくれた兵士諸君!」

王国兵「「我々は、最期まで陛下のお傍にっ!」」バッ

クラウス「そして帝国の皇子でありながら、あの恐ろしい大天使を打ち倒してくれた……」


クラウス「アベル皇子達のおかげだ……!」


王国兵「……!」

スカーレット「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

王国全体の歓迎度

65+15(クラウスとの関係)+15(水天撃破)+15(炎天撃破)

=100(110)(皇帝はアレでも、アベル皇子達なら信じられる!)


※王国からの歓迎値が最大値になりました

※クラウスからの援護だけでなく、王国兵や王国民からも支持を得ます


――


スカーレット「……」スッ…

王国兵「!?」

王国兵「あ、あのスカーレット将軍が――頭を下げた!?」

スカーレット「……悔しいですが、認めざるをえないようですわね」

スカーレット「ワタクシ達だけでは、この国を……民を守りきることができなかった……」

スカーレット「……先程の非礼はお詫び致しますわ」

アベル「いや、そんな……」

スカーレット「そして、最大級の謝辞を」








スカーレット「貴方には、このワタクシにいつでも好きなだけ精液を飲ませる権利を――///」ハァハァ…






アベル「 結 構 だ っ ! ! ! 」




スカーレット「んまっ!? こんなスタイルのいい24歳ピチピチのワタクシを見ても!?」クネクネ

アベル(何しろ16歳に手を出してしまったからな……)

アベル(それに24歳? シアに近い筈だがシアの肌の方が……)



クラウス「スカーレット将軍っ! 自室待機っ!!!」

スカーレット「そんな陛下っ!?」

――


クラウス「……失礼した。彼女は……」

アベル「あ、はい。もう確信しましたので……」

クラウス「本当に、本当に普段は素晴らしい将なんだ……」

クラウス「こほん……さて……気を取り直そう」

クラウス「先の天使戦で負傷してしまい、今はこの場にいないが……」

クラウス「我が国のパトラ将軍と、帝国のフィーア皇女もあの大天使に挑んだ」

王国兵「……!」

クラウス「彼女達にも、最大の敬意と感謝を!」

王国兵「はっ!」バッ!

クラウス「――そして、アベル皇子達を連れてきた、若き新兵マックスにも!」

マックス「お、俺も!?」

王国兵1「お前が……ありがとうマックス!」パチパチ!

王国兵2「流石、パトラ将軍が期待するだけのことはあったってことだな!」パチパチ!

マックス「そ、そんな、俺はただ……」オロオロ

アベル「ただ、一人でも多くの民を救おうとしていただけ、か?」

マックス「うぇ!?」

クラウス「うむ。その志は騎士の鑑だ。是非今後とも、私の力になって貰いたい。頼んだぞマックス」

マックス「は、はいっ!」


王国兵「……と、ところで陛下?」

王国兵「さっきからアベル皇子の横で待機しているメイドの子は……」

エリス「あ、私のことはお気になさらずに」


王国兵(無理だよ……)


マックス「きっと先輩も、エリスちゃんの強さ見たら目が飛び出るだろーなー……」



――

――



――『模倣・黒き月閃』発動――


エリス「せいやっ!」ブォン!


王国兵の群れ「「うぼぁー!?」」



マックス「天使よりこえぇ……」ガタガタ



クラウス「本当にすまない。あんな存在を相手にした後だと言うのに、兵の鍛錬の手伝いまで……」

アベル「いえ。エリスも、動いていないと鈍ってしまうとかで……」

クラウス「しかし帰還の手段が無くなってしまったというのは本当なのか?」

アベル「はい。元より、急いで飛び出してきたので」

クラウス「そうか……」

クラウス「ふむ……」

特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

クラウスの用意した帰還手段

71+15(クラウスの個人援護)
=86

85~99:最上級の馬

――


クラウス「我が国のものでよければ、馬を用意しよう」

クラウス「元々は対聖国用。魔法の詠唱よりも素早く突進できる戦馬だ」

アベル「そんな馬を……宜しいのですか?」

クラウス「問題ない。いくら馬がよくとも、我々の力量が伴わなければ聖国には勝てぬしな」

アベル「……」

特殊判定
↓1~3コンマ二桁

おっと、いつの間にかこんな時間か……
すみません、中途半端ですが今日はここまでで
フィーアパトラの22はアカンですよー……

ついでに判定途中ですが追加で↓1~3コンマ二桁も先にとっておきます

本日もありがとうございました!

こんばんはー。少しだけ再開です
改めてコンマを確認したらあまりの事態に笑えました。狙ってもこうはいきますまい……

今回のイベントで王国は戦争による世界制覇はほぼ不可能となりました(クラウスの性格ではやりませんが)
今後は大幅弱体化状態でアベル個人への支援を行う形になりますが、同盟である以上救援に駆けつける必要性も出てくるかもしれません
また聖国の軍事力上昇+護衛四天軍+聖国防衛結界により、聖国が現在三国最強となっています

帝国には最強生物ギルバートが控えている以上、余程の事態にならない限り帝国そのものは敗北しませんが、
国全体の戦争に発展してしまった場合、泥仕合となる可能性が高いでしょう

なお以前指摘がありましたが、コンマが落ち着いていれば聖国(シュタイナー)との和解も考えてはいました
アベルもシュタイナーもアルフォンスもあんな殺意のコンマになったからです(白目)
なお、聖国民の判定値は基準値超えとはいえまだ説得が出来る範囲ではあります


それでは戦慄の判定結果から

――

アベルの剛運&両極端エリス再び
というか発表前から乗馬ってばれてるのはちょっと不味いかなぁ……

3連特殊判定結果1・乗馬スキル

アベル
80+25(格付けミニゲーム時のボーナス補正)
=100(105)(帝国に並ぶ者無し。馬とは完全に心を通わせ己の身体同然に操ります)

※後ほどボーナススキル発生

エリス
01( ウ マ ト ラ ウ マ )

※完全な最低値です。要介護

マックス(案内役)
57+5(期待の新人)
=62(並の騎士よりも上手に乗りこなします。流石期待の新人)

3連特殊判定結果2・帰還中のそれぞれの危機

1アベル帰還道中のアクシデント
06<15

※基準値を下回ったため、安全な帰還(白目)

2帝国への天使兵再襲の危機
38<50

※基準値を下回ったため、襲撃無し。聖国の防衛強化

3帰ったとみせかけての王国への天使の奇襲
43<85

※基準値を下回ったため、襲撃無し。聖国の防衛強化

――


アベル「助かります。こう見えて、馬の扱いには慣れていますので」

クラウス「それはよかった。道中、どうか気をつけて欲しい」

アベル「はい。クラウス王もどうか、お気をつけて」

クラウス「生憎と今は戦後復興で手が回らない状態だ。何もできぬうえに……」

クラウス「恥知らずにも、少し頼みごとをしてもよいだろうか?」

アベル「ええ、俺にできる範囲であればなんなりと」

クラウス「そうか……実はだな……」



斥候兵達「「アベル様! ご無事で何よりです!」」



アベル「お前達っ!? お前達の方こそ、無事だったのか!?」

斥候兵1「はい。任務に失敗した時は自害も考えましたが……」

斥候兵2「流石に目の前であんな光景見せられて、戦わずに自害するのも帝国民としてどうかと思い……」

斥候兵3「仕方ないから、なりゆきとはいえ王国兵の連中に手を貸してやったんすよ」

斥候兵4「まー俺らじゃ、小さい天使が精一杯でしたけどね。でかいのきたら流石に散り散りで逃げましたよ」

斥候兵5「アベル様がいらしたということは、あいつは無事に帰れたみたいですね」

アベル「そうか、無事でよかったよ……」

クラウス「彼らにも、随分と助けられた。そして頼みと言うのは、彼らを借りたいという話なのだ」

アベル「っ、王国の斥候部隊は壊滅したのですか?」

クラウス「はは、元からというべきか。大部分が貴族に買収されたりしてね……数少ない斥候兵も、天使の奇襲で、な」

クラウス「しかし今回はアベル皇子のおかげで難を逃れたが、あれだけの魔道の軍勢を持つ聖国だ」

クラウス「また攻め込まれないとも限らない。聖国の警戒は、必須事項だろう」

アベル「……わかりました。俺の斥候部隊、お預け致しましょう」

クラウス「本当か! 本当に何から何まですまないな……」

斥候兵1「任務、承知いたしました。今度こそは、必ずや!」

クラウス「彼らであれば、帝国のアベル皇子にも連絡をとりやすい。頼り切りになってしまうが、どうか宜しく頼む」

アベル「とはいえ、国家間の移動は彼らでも苦労します。こちらも、今回の転移魔法陣の改良を考えてみましょう」

アベル「上手く行けば、迅速に情報の共有ができるでしょうから」

クラウス「そうだな……その場合は『最初は魔道に精通した者』を連れてきてくれるとありがたい」

クラウス「こちらにも転移陣を用意できて、初めてその連絡手段は完成といえるからな」

アベル「そうですね。それも検討しておきましょう」

クラウス「……毎回馬の移動では、アベル皇子も大変だろうからな」

クラウス「どうか今回は我慢して貰いたい。帝国までの道中はそうだな……折角だ、マックスを案内につけよう」

クラウス「馬は気に入った馬を持って行ってくれて構わないからな」

アベル「ありがとうございます。では、近いうちにまた……」ペコリ

クラウス「ああ、また会おう。今度は、しっかりと歓迎の用意を整えておくよ」


――

――


【王国・厩舎】


マックス「まさか、帰り道の案内まで俺が担当することになるとは驚きです……」

アベル「すまないな。相当な駿馬らしいが、それでも時間はかかるだろうに」

マックス「いえいえ! 俺の命、ひいてはこの国を救ってくれたんですから全然全然!」ブンブン!

マックス「この厩舎が無事だったのは不幸中の幸いですよ。色々な馬がいますから、お好きな馬を――」






エリス「」ガタガタ






マックス「!?」




馬「ヒン?」



エリス「」ビクゥ!


――『想剣・星砕き』発動――

――『聖衣・双煌』発動――

――『慈悲無き投刃』発動――


エリス「ど、どど、どこからでもかかって来なさい!?」カンゼンブソウ!


馬「ヒィン!?」ブルブル



アベル「何と戦おうとしているんだエリス!?」

マックス「あ、ちょ、投剣から手を離して!?」


――

――




エリス「……申し訳ありません、取り乱しました」フカブカ

マックス「何事かと思ったよ……」

エリス「その、実は……馬は、……に、苦手なのです……」

エリス「アベル様に出会うよりもさらに前、本当に子どもの頃……」

エリス「――頭からこう、ぱっくり噛まれて咀嚼された恐怖が……」ガタガタ…

アベル「……そうだったのか」

アベル「安心しろ、エリス」

エリス「え?」

アベル「……」キョロキョロ

アベル「!」




黒巨馬「……」ズーン…




アベル「丁度いい。こいつにしよう」

マックス「げ!? だ、大丈夫ですか!? そいつ、暴れ馬で有名なヤツですよ!」

アベル「大丈夫だ。目つきは優しいからな。騎手に問題があったんだろう」

アベル「ほら、よーしよし」ナデナデ

黒巨馬「……!」ウットリ…

黒巨馬「ヒィン…///」スリスリ

アベル「おおっと。はは、どうだ、大丈夫だろう?」ヨシヨシ

マックス「す、すっげぇ!?」

エリス「流石アベル様!?」

アベル「悪いが、お前の背を貸してくれ。俺と、もう一人乗るが大丈夫か?」

黒巨馬「ヒンヒン!」コクコク

アベル「よし。エリス、今回は俺と一緒に乗って帰ろう。馬に慣れる時間はまた今度な」

エリス「た、確かにアベル様の傍なら馬も怖くないかもしれません……!」グッ!

――


アベル「ほら、これでどうだ?」グッ…

エリス「ア、アベル様……その、もう少しだけ……」ブルブル

アベル「ああ。これでいいか?」ピト…

エリス「は、はい。これなら……大丈夫です。アベル様の安心感が、馬への恐怖を上回りましたよ!」

黒巨馬「ヒヒン?」

エリス「うっ……」ビクッ…

アベル「大丈夫だ。見た目に惑わされるな。この馬は大人しいぞ?」

黒巨馬「ヒンヒン」

エリス「……そう、ですね。確かに、以前の馬とは違うかも?」スッ…

エリス「ただ馬への恐怖と乗馬の技術は別物になりそうです……」ナデ…

黒巨馬「ヒヒン!」

エリス「あ……」

アベル「はは。こいつもエリスを気に入ったみたいだぞ?」

エリス「……そうなのですか? それならば、私からも歩み寄る努力をしないと……」ナデナデ…

アベル「……」


※帰還用の巨馬はアベルに懐ききっています
名前をつけるか否か(フレーバー程度です)
つける場合は名前を併記

↓1~3コンマ最大値

――


アベル「……折角だ、名前もつけておこう」

アベル「そうだな……」

アベル「――ファフニールなんてどうだ?」

ファフニール「ヒヒン///」ブンブン

エリス「な、なんだか凄く硬そうな名前です!?」

マックス「うっわ、凄い喜んでやがる!? どんだけアベル皇子になついたんだこいつ!?」

アベル「気に入って貰えたようだな。よろしくなファフニール」

ファフニール「ヒン!」ブルル…!



※アベルは特殊スキル『人馬一体』を獲得しました!
『人馬一体』
騎乗戦闘中、常時補正+20
さらに逃走判定に+30の補正を加える


――

――



マックス(すごいなぁアベル皇子は……)

マックス(あの暴れ馬も手懐けるし、恐ろしい天使は倒しちまうし……)

マックス(帝国は、暴力的な人間しかいないって習って育ってきたけど……)

マックス(教本のように、筋肉達磨の毛むくじゃらってわけでもない。それどころか、俺達は救われた)

マックス(正しかったことと言えば――帝国の兵士は精強ってことだけだ)

マックス(クラウス様がお認めになり、パトラ将軍も信頼するアベル皇子と帝国か……)

マックス「……」

アベル「ん? どうしたマックス?」


※救出+パトラ所属+王国救済により、判定を取らず補正値だけでマックスは仲間に加えることができます

※危険判定も判定基準を下回っているため、帰路で天使兵の襲撃を受けることもなくなりましたので城塞までは安全です

※戦力としては多分あてにはならないでしょう


※マックスもアベル隊に引き込みますか?

↓1~5多数決

引き込み決定


――


マックス「その、俺……」グッ…

マックス「すみません! ちょっと失礼します! すぐに戻りますんでっ!」

アベル「? あ、ああ」


エリス「……か、噛まないでくださいねファフニール?」ナデ…

ファフニール「ヒィン」コクン



……


マックス「クラウス様っ! 失礼致します!」

クラウス「おお、マックス。丁度よかった」

マックス「え?」

クラウス「此度は、本当によくやってくれた。新兵ながら、その働きは名だけ騎士団に連ねていた連中とは大違いだ」

マックス「あ、ありがとうございます!」

クラウス「そんな君に――重要な任務を与えたい」

マックス「お、俺に……い、いえ私にでございますか!?」

クラウス「はは、そう硬くなるな。私だって王としては新兵同然なのだ。あまりそういったことは気にしなくていい」

クラウス「与える任務は……アベル皇子への帰路の案内に加え、その後も彼の補佐を続けることだ」

マックス「!?」

クラウス「そしてできればパトラにも伝えて欲しい。もう監視ではなく、誠意を以って彼を補佐するようにと」

クラウス「アベル皇子への恩は計り知れない。そして、彼の手助けをすることは……きっと、後の帝国にも関わってくる」

クラウス「私も彼とはゆっくりと話をしたいところだが、今はそうもいかないからな」

クラウス「私の分も、よろしく頼むぞ?」

マックス「は、はい!」

クラウス「そして、あの国で修練を積むといい。先程の鍛錬を眺めていたが……」


打ちのめされた王国兵の山「「」」ピクピク


クラウス「――彼らは、その気になれば我々にトドメを刺すに十分な力を持っている。きっと、得られる物も大きい筈だ」

クラウス「もしあちらでの生活が気に入れば、君の望み通りに動くといい」

マックス「そんな、俺はクラウス様に忠誠を……!」

クラウス「ははは! それは本当にありがたいが――君も帝国に興味はあるんだろう?」

マックス「っ!」ドキン!

クラウス「隠す必要はない。私も、立場が立場なら帝国に行っていただろうからな」

マックス「」

クラウス「そういうことだ。――騎士マックスよ、この任務、引き受けてくれるかな?」

マックス「お、俺は……」


――

――


アベル「ふ、せいっ!」シュバッ!

ファフニール「ヒィン!」ドドド!



エリス「す、すごいアベル様……ファフニールと、あんなに息をぴったりあわせて……」



アベル「ふぅ……なるほど。クラウス王の言う通り、素晴らしいな」ナデナデ

ファフニール「ヒヒン///」



エリス(……私もナデナデされたいです)





マックス「はぁ、はぁ……アベル皇子、エリスちゃん……!」



アベル「ん、戻ったかマックス。用事は済んだのか?」

マックス「は、はい。それでその……クラウス様から追加の任務を頂いたというか……」

アベル「ほう、凄いじゃないか。どんな任務だ?」

マックス「……アベル皇子達に、道案内だけじゃない。今後の補佐もしてほしい、と」

アベル「!!」

マックス「そしてそれは、俺が抱いてしまった願いを叶える任務でもありました」

マックス「――アベル皇子、どうか俺を鍛えてください!」バッ!

マックス「俺は、強くなりたい……!」

マックス「強くなって、パトラ将軍やクラウス様を助けられる……本当に強い騎士になりたいんだっ!」

マックス「なんだってする! だからどうか――」



アベル「おお、それは助かるな。是非よろしく頼む」



マックス「あ、あれ?」

マックス「ちょちょちょ、いいんですかそんなあっさりと!? 俺、一応王国騎士ですよ!? 帝国の敵ですよ!?」

アベル「だから、俺は王国と争う気はないと言っただろう? 何を今更」

マックス「そ、それはそうだけど……ほら、お前のような弱虫が俺の部隊に入ろうなど頭が高いわーっ! とか……」

アベル「……マックス、いいことを教えてやろう」

マックス「な、なんですか?」

アベル「あの天使を倒した今は手ごたえを感じるが……」

アベル「ここに来る前の俺は……俺の部隊において最弱だったぞ?」

マックス「嘘でしょう!?」

アベル「そして一番強かったのがエリスだ」

エリス「いえ私など……」

マックス「あ、それは納得」

アベル「まあそういうことだ」

アベル「強さなど気にするな。鍛錬を続けていれば、いつかは手に入るものだ」

エリス「鍛錬は、裏切りません!」エヘン!

アベル「それにもう、聖国やパトラ、様々な協力者を得ているからな。それが増えていくのは好ましいことだ」

マックス「か、軽いなぁ……いや、ありがたいんですけどね?」

マックス「――それでは、アベル皇子。今日よりお世話になりますっ!」ビシッ!

アベル「ああ。よろしくマックス」

エリス「よろしくお願いします、マックスさん!」


※新米騎士マックスがアベル隊に加入しました!



アベル「よし、それじゃあ早速、帝国――俺の拠点を目指すとしよう」

マックス「はい! へへ、こう見えても俺、乗馬テクは先輩からも褒められて――」



アベル「いくぞ。エリス、俺が支えているから安心していいからな?」ギュッ

エリス「は、はい!」ギュゥ!

アベル「――駆けろ、ファフニールッ!!!」パァン!

ファフニール「ヒヒイィィィィン!!!」


ズドドドドドドドド!



マックス「すっげええええぇぇぇぇぇぇ!?」

マックス「でも待って!? 案内役置いてかないでくださいよー!?」ドドドドド!



※アベル達が城塞への帰還を開始しました

※襲撃が発生しないため、確定で城塞への帰還ができます


――

マックスが加入したあたりで今日はここまで
まさかのストレート帰還+帝国も無事という安心結果に驚きです
まあ代償で聖国がかなり硬くなっていますが……

マックスの城塞内での補佐や彼の技能などはまた後日判定をとりたいと思います
アベルサイドは無問題のため、次は城塞防衛組に視点が切り替わります
ついでに先に↓1コンマ二桁判定

本日もありがとうございました!

最初から読み返してたんだけど、エリスの両親焼き殺した男のことをアベルが白男って呼んでるんだよね
これってまさかシュタイナー本人?キャラシでシュタイナー全身真っ白ってあるし……

こんばんはー
それでは城塞サイドからゆっくり再開。今回はコンマがあらぶらずセーフでした
あとなんだかアルフォンスが変な性癖を持っている風潮はなんなんですかねぇ?

>>815
すみません、ただの聖国兵のつもりでした。聖国兵の服装が基本白色なだけです
もしシュタイナーだったら因縁凄そうですが、ただでさえ高いシュタイナーへのアベルの殺意が限界突破しそう

――

特殊判定結果

フィーアの迅速な治療

32<95

※基準値を下回ったため、皇帝に気がつかれる前に治療成功

※フィーアは中傷のため、シアとリーナの回復で完治します

――

【帝国・アベルの城塞】



フィーア「……うん、もう大丈夫ですっ!」ピンピン!

シア「よ、よかったです~……」ヘトヘト

リーナ「本当に、本当にどうなることかと……!」ウルウル

フィーア「お二人が回復してくださったおかげです! ありがとうございます!」

リーナ「本当に、ごめんなさいフィーア……」

リーナ「天使が、兄が、聖国が……」ウツムキ

フィーア「そ、そんな! リーナさんのせいじゃないですよ!?」ワタワタ

リーナ「しかし……!」


パトラ「エカチェ……リーナさん、それは違いますよ」ムクリ


シア「あ、あ~!? 駄目ですよパトラさん~!?」

シア「パトラさんは特に酷い怪我で、まだ完治もしていないんですよ~!?」

パトラ「ありがとうございます。しかし、これぐらいまで回復すれば通常行動に支障はありませんよ」

パトラ「流石に、すぐにまた槍を握るのは大変そうなので大人しくはしますが……」

パトラ「完治すれば今度こそあの天使に穴を開けられるよう、より一層の鍛錬に励みたいですね」

リーナ「フィーアもですけど、どうしてあなたまでそんなに元気でいられますの……?」

リーナ「私の兄が、あなたの王国を壊滅寸前まで追いやったのですよ? あれ程の怪我を負わせたのですよ?」

リーナ「少しは、私を責めるべきですの……」

パトラ「ふむ……あえて、言わせて頂きます。エカチェリーナ王女、私はあなたに感謝をしているのですよ?」

リーナ「え……?」

パトラ「あなたがアベル皇子に聖王の暴走と天使兵の情報届けてくれなければ……そもそも、王国に皇子の斥候部隊が派遣されなかった」

パトラ「そうなれば、王国からアベル皇子の元へは護符を使える者もいなくなる。つまり、王国の力だけであれを退けなければいけません」

パトラ「……あの水と炎の魔法を受け、確信しましたよ。不意を突かれた騎士団では、あの天使には勝てない」

パトラ「今回は完全にアベル皇子とエリスさんに救われる形となりました。アベル皇子達がいなければ――王国は滅んでいた」

パトラ「皇子達には感謝してもしきれませんし、その皇子達が王国に向かえる理由を作ってくれたあなたにも感謝しています」

リーナ「パトラ……」グスッ…

パトラ「ですが、それでも。もしまだ私に負い目を感じるというのならば、お願いがります」

リーナ「な、なんですの?」



パトラ「あの天使の弱点を教えてくださいっ!」クワッ!

フィーア「あ、私も知りたいですっ!」ピョン!



リーナ「なんで立ち向かう気満々ですのこの二人!?」

シア「あ、あんな怪我をしちゃったんですよ~!? 痛かったですよね~!?」

フィーア「はいっ! 今までに経験したことの無い痛みで最初は喋るのもつらかったです!」

パトラ「私は何だか妙な世界を垣間見れた気がしますよ?」

リーナ「それなら何故!?」

フィーア「だ、だって! 折角アベル兄様に選んで頂いたのに、なんのお手伝いもできなかったんです!」

パトラ「あ、でも城内では助かりましたフィーアさん」

フィーア「あれは確かに、パトラさんが無事でよかったけど……やっぱり、あの大きな天使を倒せてこそお役に立てたと思うんです!」

シア「大きな、天使……」

パトラ「そうです。アベル皇子とエリスさんが一体ずつ倒してくださりましたが……明らかに、格の違う存在でしたよ」

フィーア「えっと、確か……水天・リーヴと炎天・エリュウって名乗ってました!」

シア「!?」

リーナ「な、なんですって!?」

パトラ「あ、やっぱり知っているんですね!? 弱点を早く!」

シア「水天・リーヴ。炎天・エリュウ。そして地天・ファラーに風天・カミラ……」

リーナ「聖国では神に仕える『四天』と称される大天使の名ですの……」

パトラ「四天……ですか。名からするにそれぞれの属性を司っているようですね」

リーナ「その通りですの。ですが、神は勿論のこと四天も他国を滅ぼそうとする存在ではないのです……」

リーナ「人々に、恵みをもたらす……」

シア「…………」

パトラ「……そうですか。つまりあれが本物であれ偽物であれ、最低二体は同じような天使がいると」

リーナ「そう、なりますわね」

パトラ「それなら、地天か風天に穴を開けられるようなる! これを目標に頑張りますよ!」

フィーア「頑張ります!」

リーナ「折れませんわね本当にっ!?」

パトラ「だ、だってあんな不甲斐なく負けっぱなしなんて嫌ですもん! 今度はちゃんとお役にたちたい、勝ちたいんですもんっ!」

リーナ(……とんでもない鋼の負けず嫌い精神ですの)

リーナ(でも――元気になってくれたなら、なんでもいいです……)


――

――




フィーア「それでは、私は一度王城に戻りますね」

フィーア「あまりキアラ姉様とローズさんにご迷惑はかけられませんし」

ロウル「正直、まだ不安でいっぱいいっぱいですが……」

アーシャ「確かに、戻った方がいいかもしれませんね」

ロウル「万が一、皇帝陛下にフィーア様の不在と負傷がバレると、大変なことになりかねませんからね……」

リーナ「フィーア、もしまだ痛かったらすぐ私に言うんですのよ!?」

フィーア「はい!」

フィーア「戻った後は、キアラ姉様達と相談しておきます。アーシャ姉様達はどうされます?」

アーシャ「そうですね……。やはり、ここはアベルの城塞。彼が不在の間は私達がここを守るべきでしょう」

ロウル「後はアベルさんが戻ってくるまでの間に情報収集くらいですかね?」

パトラ「陛下ならば、アベル皇子になんらかの移動手段を授けて下さる筈。数日の辛抱でしょうか」

ロウル「アベルさんの放浪癖が生かせますね。城塞にいなくても、ふらっと出て行ったの一言で片付きそうです」

フィーア「それでは!」シュッ…


※フィーアが無事に王城まで帰還しました


――

――


パトラ「ふぅ……フィーアさんが無事でなによりでした」

パトラ「……」

パトラ(私は……きっとアベル皇子の逃げろという言葉があと少しでも遅ければ……)

パトラ(――きっと命を落としていた)

パトラ(そして、貴重な転移の護符を使ってまで……自分とエリスさんの帰還を蹴ってまで、私の治療を考えてくれた……)

パトラ(王国と、陛下のことも……)

パトラ(貴族として、受けた恩は返さなければいけません)

パトラ(ですがこれ程の大恩、どうやって? それに……)

パトラ「……いけませんね」


特殊判定
↓1コンマ二桁

パトラ好感度上昇

0
8

50+20(王国救済)+10(治療優先)+0+8
=88(……これは、抱いてはいけない想いです)


――


パトラ「……まだまだ、精進が足りませんね」ハァ…

パトラ「今の王国にも、そしてアベル皇子の隊にも」

パトラ「求めらるのは――強さです」

パトラ「二度と今回の様な不甲斐ない結果を出さないよう。私はひたすら努力を続けなければ!」

パトラ「そして、あの天使に穴を開けてやるっ!」

パトラ「……腕が、まだ本調子ではないですね」ズキズキ…

パトラ「しかし前と比べれば全然軽傷です。本を読んで過ごす分には問題もなさそう」

パトラ「さて、アーシャさんが貸してくれたこの戦術書で勉強勉強……」ペラペラ…



※パトラは回復しきれず、現在『軽傷』の状態です
 一定時間経過で、鍛錬と戦闘参加が可能になります


――

――翌日――


アーシャ「さて、と」

ロウル「どう動いたものでしょうかね?」

アーシャ「アベルとエリスちゃんは必ず戻ってくる。それまでは私達が頑張らなければいけないけれど……」

ロウル「全く、驚きの連続でしたよ。フィーア様とパトラさんは血まみれだし……」

ロウル「急いで治療して話を聞けば、帰還手段捨ててるわ王国を襲った天使倒してるわで……」

ロウル「アベルさんも、たまにはゆっくり休んで欲しいんですけどねぇ」

アーシャ「ふふ、彼は昔から結構無茶しがちだったしね?」

ロウル「そうなんですけどねー。しかし大天使を倒すって……エリスさんはともかく、あのへたれたアベルさんがねぇ」

ロウル「――私達だけでこっそり鍛錬しちゃったりします?」

アーシャ「こら、ロウルちゃん。アベルのためにできることは他にもあると思いますよ?

ロウル「うーん、とりあえずは……」


――


【城塞・特殊休日行動】

※現在、帝国にアベルとエリスが不在です

※代わりにアーシャとロウルが行動してくれます



アーシャ:レベル103
ロウル:レベル101
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×3
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可


1:仲間と交流(イベントなど。交流相手指定も可能)

×エリス(レベル259・★好感度114)

・アーシャ(レベル103・★好感度105)

・ロウル(レベル101・好感度85)

・シア(レベル130・好感度★111)

・パトラ(レベル67・好感度88)負傷中

2:鍛錬(レベル上げ。アベル不在のため簡略化)

3:散策(貧民街・帝都・王城が散策可能。アーシャ+ロウルのため通常時より判定緩め)

4:自由安価(無理のない範囲で)

↓1~2コンマ最大値採用

3:王城を散策


――

ロウル「王城の散策でしょうかね?」

アーシャ「そうね。アドルラン様達も協力してくれているとはいえ、やはり帝国城内の様子は気になります」

ロウル「何事も無く一日経ったのを見ると、とりあえず皇帝陛下にはばれなかったみたいですが……」

ロウル「王国が攻められたという情報は、握られているかもしれません」

アーシャ「それじゃあ早速準備をしましょうか」


――

【帝国・王城】


ロウル「さてさて、やって来ましたよ王城です!」

アーシャ「……」

アーシャ(そういえば、前にこうしてアベルと来た時にノワール様と……そして……)

アーシャ「……///」

ロウル「アーシャさーん?」ツンツン

アーシャ「ひゃ!? あ、ごめんなさいロウルちゃん」

ロウル「珍しいですね、アーシャさんがぼーっとするの」

ロウル「でも大丈夫!」


――『警戒散策』発動――


ロウル「そこは私がカバーしますから!」

アーシャ「まあ、ローズさんの話ではアベルへの風当たりもよくなったそうだし……」

アーシャ「変な人はいないとおもいますけどね?」


判定
↓1 コンマ二桁

――

41~60:遭遇キアラ

――



アーシャ「……兵士達の様子は変わらないみたいですね」

ロウル「およ、あれは……」


キアラ「あれ? アーシャさんとロウルさん?」


ロウル「キアラ様じゃないですか。珍しいですね、この時間から出歩かれるなんて」

キアラ「……フィーアちゃんから、何があったか聞いちゃって」

ロウル「あー……」

キアラ「私もじっとしていられなくて……アーシャさん達も?」

アーシャ「ええ。アベルの代わりに何かできないかとね」


※キアラに何か聞きたいことや手伝ってほしいことがあれば

↓1~2

↓1~2

ローズと皇帝について

――


キアラ「それで王城に情報収集ですか?」

ロウル「まあそんなところです」

ロウル「ところでキアラ様……ちょーっと聞くのが怖いんですけど……」

ロウル「ローズさん、今どうしています……?」

キアラ「えっと……」



特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

ローズの暴走

28<70

※基準値を下回ったため、切れてますが表面上は平静を装っています

※聖国へ殴り込みの危機が去りました


――



キアラ「それはもう、大変でしたよ……」

キアラ「フィーアちゃんは平気そうにしてたけど、お洋服はボロボロだったし」

ロウル「ごめんなさい。流石にあれじゃあ私も縫い直せないです……」

キアラ「フィーアちゃんから話を聞いたら、もう――今までにない顔をして……ブルブル


※キアラに続きフィーアまで負傷したため、ローズの『狂い咲き』発動

ローズ:レベル185+60= 2 4 5

※さらに『狂い咲き』が二度発動したため、二つ目のスキル封印解除

★『薔薇の本性』
『狂い咲き』が二度発動した時、発動
このスキル以外の全てのスキルを激昂状態時のものに入れ替え、以後激昂状態で固定する



ロウル「そりゃそうですよ……」

アーシャ「私達も、状況が状況なら同じ反応をしたと思います」

ロウル「……ちなみに、キアラ様は?」

キアラ「私ですか?」


おまけ特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

キアラの激昂

32<50

※基準値を下回ったため、フィーアの無事を何より喜んでいるようです

※スキル強化傾向が決定しました


――


キアラ「……勿論、私も天使に思うところはあります」

キアラ「でも――フィーアちゃんが無事に帰ってきてくれた。私はそれが嬉しいな……」

アーシャ「キアラ様……」

キアラ「それに、アベル兄様が大型の天使を倒されたと聞きました。兄様もご無事なようで、やっぱりそれが嬉しくて」

ロウル「キアラ様は本当に優しい方ですねぇ……」

ロウル「私は、そんなキアラ様を真っ先に狙った天使が許せませんよ」

キアラ「あれは、多分たまたま私だったんだと思うけど……」

アーシャ「確かに、座標を決めない適当な転移だったらそれもあるかもしれませんが……」

ロウル「天使なんて、間違って皇帝陛下の部屋に飛べばよかったんですよ!」

アーシャ「――あ。そういえば、皇帝陛下は……どんな様子ですか?」

キアラ「お父様は……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

あ……

王国へ奇襲をしかけた聖国への皇帝の反応

15≦15

15≦15

 1 5 ≦ 1 5 


基準値と同値のため、判定……


15( 正 面 か ら 戦 え 腑 抜 け が っ ! )


※皇帝が聖国に殺意その1を持ちました

※皇帝は基本的に不動なのでまだ動きません

※聖国への評価急落、対照的に攻撃を凌いだ体になっている王国が上昇

※皇帝は不意打ちや奇襲を嫌う性格だったようです
 実力は正面から示すもの。正々堂々と相手を完膚なきまでぶちのめす主義のようです


こ れ に よ り


皇帝のスキル★『????』が解放されました



以前の判定とあわせると、アベル達にとっては地獄以外のなにものでもありません
同時に聖王シュタイナーにも地獄が少し近づきました(白目)



――


キアラ「その……斥候部隊や密偵って、アベル兄様以外のもいるわけでして……」

キアラ「とはいえ、兄様の第四部隊ほど優秀でもありませんから、情報はほどほどなんですけど……」

ロウル「な、何か問題が……?」

キアラ「お父様に伝わった情報が、どうもその……」


キアラ「聖国が王国にこれ以上ない汚い奇襲で、街を火責めと水責めにしたって……」

キアラ「それを聞いたらもう……」ガタガタ

アーシャ「」

ロウル「」


追加特殊判定
↓1~2コンマ二桁

怒りの皇帝、とりあえず憂さ晴らしに剣を振るって鍛錬

85
90

皇帝ギルバート:レベル???+36
+(8+5+9+1)×2=46

皇帝ギルバートのレベルが46上昇しました(白目)

――

とりあえずで50近くレベル上げてんじゃねえよ(苦笑)

えー……皇帝がこれによりスキル構成はほぼ完全体となったあったりで今日はここまで
いや、正直にいいますと、四天撃破ボーナスでアベル達が強くなったあたりで
「あれ? これ聖王倒すころには皇帝も……」と考えていた矢先にこれですか(白目)

試しに喧嘩(模擬戦)するイベント考えていましたがやめておきます。このスキルを持たれた段階で今のアベルでは挽肉です
あとシュタイナーが王国ウハウハで喜んでいる場合でもなくなりました
色々どうしようか考えつつ続きはまた後日

本日もありがとうございました!

一応コンマも平均程度にはなってたが確かに優先意識は持つべきやね>パトラ

……しかし……

シア:「ああああああ!(絶頂)」→戦闘力50上昇
パパン:「ふんっ!(素振り)」→戦闘力46上昇

頭おかしなるでホンマ

こんばんはー
未だに悩んでいますが、ぼちぼち再開です
とりあえず問題のスキルが解放されてしまったので、以後の皇帝レベルアップ倍速だけでも無くそうかなぁ……

――


キアラ「……というわけで、お父様はかなりお怒りでした」

ロウル「いやでもあの方、部下に凄く厳しいですよね? それこそ天使兵に殺されてしまった兵にも……」

キアラ「お父様の中にも、線引きはあるみたいで」

キアラ「弱者が生き延びるために行う奇襲などは、強者に勝つ手段と黙認されることはあるようですが……」

キアラ「ある程度の地位にある人が行う奇襲は、軟弱者と認識されているみたいです……」

アーシャ「……一度強者を名乗る、人の上に立つ。そういった人は、己に責任を持てということなのかしら」

ロウル「あー、だから城内の帝国兵には冷たいんですね。奇襲をしかける軟弱者に負ける軟弱者……うわ、二重に怒りそうです」

アーシャ「皇帝陛下に今は近寄らない方が無難かしら……」

ロウル「ですね……」

ロウル(ちょっとこれは、今後の動向に注意しないといけないかもしれませんねぇ……)


※皇帝の現状と怒りを知りました

※この後どうする?

1:キアラに続けて質問(二つまで。選択された場合、再度質問内容安価)

2:王城内の散策を続ける(再度判定。判定値変動)

3:一度城塞に戻って別の行動を選ぶ

↓1

1:キアラに続けて質問

――


ロウル「キアラ様、まだお時間大丈夫ですか?」

キアラ「う、うん。私は、あまり他の人から注目されてないから……」

キアラ「誰も、気にしないから。結構自由に動けるんです」

アーシャ「……そんなことを言っては駄目ですよ」

アーシャ「ですが、そうですね。それならば」


※キアラに質問やお願い
↓1~2

転移魔法とフィーアについて


――


アーシャ「あの転移魔法、改善することは可能かしら?」

アーシャ「具体的に言ってしまうと、人数制限の撤廃と帰還方法の確率ね」

ロウル「まあ人が遠方に転移できるっていうだけで、十分凄い魔法なのはわかっているんですけどね」

ロウル「確かに、そういったところにも手が届けば便利なのは確かですね」

キアラ「えーっと……」

特殊判定
↓1コンマ二桁

41+10(キアラ転移魔法習得済)
=51>50

※基準値を超えたため、解決策あり


――


キアラ「できない、ことはないかな?」

ロウル「ほ、ほんとですか!?」

キアラ「アーシャさんの言う転移魔法の改善って、つまり『王国との安全かつ秘密の連絡口』を作りたいってことですよね?」

アーシャ「はい、その通りです。聖国の問題も大きいですが、皇帝陛下のことなど伝えるべきことなどは色々ありますからね」

キアラ「……勉強していてわかりましたけど、魔法は局所的なものの方が上手くいくんです」

ロウル「そうなんですか?」

キアラ「はい。だから私が覚えた転移魔法も、帰りが私の部屋で行きがアベル兄様の城塞。局所的なものだから陣も無く使えるんですよ」

ロウル「なるほど。つまり、同じ要領――帰りをアベルさんの城塞にして行きを王国にすれば」

キアラ「あ、それだとちょっと難しいかな……」

ロウル「あ、あれ?」

アーシャ「……陣も無しに複数の転移ができるのはキアラ様の魔力があってこそということですね」

キアラ「そ、そうなっちゃうのかなぁ……?」

キアラ「でも、私もいつでも兄様の傍にはいられませんし、失敗してしまう可能性もあります」

キアラ「ですから、いくつか手順を踏むことで順々に連絡口を作るのがいいかな?」

キアラ「1:アベル兄様の帰還を待つ。これは魔力を持ち、且つ今の王国の状況を把握しているからです。兄様の情報を元に転移先を決定します」

キアラ「2:前回と同じように、マークスさん達に陣を描いてもらう。ただし今度は、ばれないように城塞のわかりにくい場所に、です」

キアラ「3:転移魔法の知識を持った人と一緒に、まず王国へ転移する。これは、城塞の行きの陣に帰還まで組み込むのが大変だからです」

キアラ「4:王国の信頼できる人に事情を話して、どこか秘密の場所に兄様の城塞へ向かう魔法陣を3の人に描いてもらう」

キアラ「これで、城塞←→王国のどこかという局所的ではありますが、往来可能な転移魔法は実現できるんじゃないかなぁと……」

ロウル「ふぅむ……魔法って凄いですけどやっぱり大変なんですねぇ……」

アーシャ「でも、十分な希望だわ。アベルが戻ってきたら、すぐに話さないと」


※アーシャとキアラの提案により、城塞←→王国間の転移魔法陣の作成の目処が立ちました

※アベル帰還後、特殊選択で作成可能となります

――

ロウル「いやいや、ありがとうございましたキアラ様」

キアラ「お役に立てたなら、よかったです」

ロウル「あ、あと最後に一つだけ」

ロウル「フィーア様は今どうされています?」

キアラ「フィーアちゃんですか?」


特殊判定
↓1コンマ二桁

安心してください。比較的軽傷ですよ!

鋼メンタル化したフィーアの現在
98>20

※基準値を超えたため、やせ我慢ではなく本当に元気です

98(エリス姉様は言っていました! 鍛錬は欠かさず行うものだと!)>80
基準値を超えたため、自室で必死に鍛錬もしていました
コンマ数値各1/2分レベル上昇

9→5
8→4

フィーアレベル:100→109

――


キアラ「それが、大怪我をしたっていうのに凄く元気で……」

キアラ「エリスさんの真似事をして、とうとう私達の部屋の中でも結構本格的な鍛錬を始めたんですよ?」

キアラ「まあ、広さに限界はありますからね。できるのは私が的になってフィーアちゃんが玩具の剣を――」

ロウル「なんですかその危ない遊び……いや鍛錬……いやいや、やっぱ変ですって!」

キアラ「あ、大丈夫。フィーアちゃんも加減してるし、私もタイミングをあわせて魔道書を掲げて物理的に防ぐ戦法を考えたり……」

ロウル「魔道書はそういう使い方するものじゃないでしょう……」

アーシャ「でも、いざという時には魔道書で殴るっていうのは本当にあるんですよ?」

キアラ「いい魔道書は、装丁も豪華で――金属で縁取りされてたりしますから」

ロウル「痛い痛い!?」

※フィーア室内特訓判定が出たため追加特殊判定

↓1コンマ二桁

フィーアの鍛錬につきあったキアラの成長
コンマ数値各1/2分レベル上昇

15

1→1
5→3

キアラレベル:140→144


――


キアラ「でも結構難しくて……」

ロウル「そりゃそうでしょう!」

キアラ「でも、もし魔法を封じられたら本で戦う必要はあるとは思いませんか?」

アーシャ「うーん……無理に本に拘らなくてもいいような?」

ロウル「かといって、キアラ様まで刃物を振り回し始めたらローズさんが卒倒してしまいそうな気もします」

キアラ「魔法以外の武器……難しいなぁ」

アーシャ「っと、随分と話し込んでしまいましたね」

ロウル「おや、もうこんな時間ですか。すみませんキアラ様、私達はそろそろ……」

キアラ「はい、またお待ちしています!」


※王城散策が終了しました

※特殊行動一回目が終了しました


――

――その頃、アベル達――



特殊判定
↓1コンマ二桁

あれー!?

――


アベル帰還道中

09<10

※基準値を下回ったため、まさかの何かがあったようです


――


アベル「どうだエリス、少しは馬に慣れたか?」

エリス「そ、そうですね。ただ、アベル様の様に颯爽と乗りこなすにはどれだけの修練を積めばいいやら……」

マックス「いや、本当にアベル皇子すごいですね……完璧な乗馬テクですよ」

マックス「パトラ将軍以外にも騎兵の将軍とかはいましたけど、それ以上ですって」

アベル「なに、馬がいいんだ。マックスこそ、新米とは思えないぞ?」

マックス「え? そうですか? へへ……」

エリス「わ、私もいつかは……」



アベル「ん? あれは――」


特殊判定
↓1コンマ二桁

※元々危険が無い道中の予定だったので、判定次第ではプラスイベントになります

16

11~20:遭遇上級天使兵×1

――


上級天使兵「む……?」


マックス「げっ、天使!? しかもかなりでかい!?」

アベル「大きさからして、あれが上級天使か……!」

アベル「……」

アベル(とはいえ、敵は一人。今の俺達ならば勝てない相手ではない)

アベル(少し、試してみるか……)



上級天使兵「王国の印を確認。異教徒を、断罪する」ジャキン!


アベル「いくぞ、ファフニールっ!」キィィィン!

ファフニール「ヒーン!」クワッ!

上級天使兵「!?」


アベルレベル133
『孤軍奮闘』により二倍→266
『黒氷麗剣』補正+10
『人馬一体』補正+20

合計値296

――勝利確定――


ファフニール「ヒンヒーン!」ドガァ!

上級天使兵「がっ……!?」

アベル「凍れっ!」ザシュッ! カキン!

上級天使兵「――」ボシュゥゥゥゥ…

マックス「」

マックス「す、すっげえ……一瞬であの天使を……」

エリス「うう、何もお役にたてませんでした……あれ? アベル様それは……」

アベル「ああ。思いつきだったが、上手く行ったようだな」


凍りついた天使の羽「」カキン


エリス「天使の羽が、消滅していない……?」

アベル「あの饒舌な四天とやらはわからないが、この白い連中はやはり魔力で構成されている可能性が高い」

アベル「だからこそ、活動限界と共に消滅……霧散するんだろう」

アベル「だから霧散する前に、凍らせてみたら……案の定だ」

エリス「こうしてみると綺麗ですけど……どうするんですか?」

アベル「幸いなことに、俺の仲間には聖国の者や魔道に精通している者が多い」

アベル「これが、なんらかの手がかりになればいいが……」


※凍りついた天使の羽を手に入れました!

※特定の人物に渡すことで、天使兵の正体を探れるかもしれません


――

【城塞・特殊休日行動2】

ロウル「……なんだか、アベルさんが珍しい物を拾ったような気がします」

アーシャ「ふふ、意外と本当に拾っているかも?」

ロウル「ですね。それではマークスさん、申し訳ありませんが……」

マークス「うむ、任せてくれたまえ。このマークス、渾身の魔法陣を描いてアベル君の帰還を待とうではないか!」ムキッ!

マークス「うまくいけば、王国の人々とも交流ができる」

マークス「私の目で、本当のことを知れるのだ……」

ロウル「マークスさん……」

アーシャ「でも、王国に行けても服は着てくださいね?」

マークス「なんとっ!?」ガーン!

ロウル「え、そこでショック受けるって変じゃないですか!?」

アーシャ「まあ確かに、マークスさんの身体に合った法衣がないっての問題だとは思いますけど。……ロウルちゃん、お裁縫得意でしたよね」

ロウル「そこで私にふりますか?」

マークス「……」ワクワク

ロウル「はぁ……考えておきますよ」

ロウル「ですが、今日は……」

アーシャ:レベル103
ロウル:レベル101
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×3
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可


1:仲間と交流(イベントなど。交流相手指定も可能)

×エリス(レベル259・★好感度114)

・アーシャ(レベル103・★好感度105)

・ロウル(レベル101・好感度85)

・シア(レベル130・好感度★111)

・パトラ(レベル67・好感度88)負傷中

2:鍛錬(レベル上げ。アベル不在のため簡略化)

3:散策(貧民街・帝都・王城が散策可能。アーシャ+ロウルのため通常時より判定緩め)

4:自由安価(無理のない範囲で)

↓1~2コンマ最大値採用

――


1:パトラのお見舞い


――


ロウル「キアラ様から魔法陣の話は聞けましたし、用意はマークスさんがしてくれます」

アーシャ「そして問題の皇帝陛下には今は近づかないのが一番……」

ロウル「つまり今日は、あまり出歩かない方向で」

アーシャ「そうなるとやっぱり……」


――



コンコン


パトラ「はい、開いていますよ?」

ロウル「失礼しまーす」

アーシャ「失礼します」

パトラ「ふふ、元はあなた達の城塞なのになんだかおかしいですよ?」

ロウル「パトラさん、怪我の具合は大丈夫ですか?」

アーシャ「ごめんなさい。私達も、回復魔法が使えればよかったんですけれど……」

パトラ「いえいえ、もう全然平気ですからお気づかいなく」

パトラ「なんだか、これだけ横になりっぱなしというのも久々な気がします」

パトラ「ですがそうですね……少し、息抜きはしたいかもしれません」

アーシャ「息抜き?」

パトラ「寝転んで勉強ばかりというのも、効率が悪いですからね」

パトラ「そうだ、折角お二人がいらしたんです。何かお話をしましょうよ!」

ロウル「それぐらいならお安いご用ですけど、いいんですか?」

パトラ「いいんですよ。そうですね、何を話そうかしら……」

※パトラとの会話内容(負傷中のため室内限定)

↓1~2

内容が決定したあたりで今日はここまで。ろくに進んでなくて申し訳ないです
アベルが瞬殺したとはいえ天使兵に足止めを受けたので、城塞行動はこの交流のあともう一回あります

本日もありがとうございました!

こんばんはー
ゆったり再開だけどもっとペース上げたい今日この頃
パトラとの交流から再開です

何か欲しい物は?&アベルについて

――



パトラ「……そうね、折角だから――」キュゥゥ…

パトラ「……///」

ロウル「あー……お元気そうでなによりですが、何か食べたいものあります?」

パトラ「で、では……」



……



アーシャ「ちょうどあったから、用意はできましたけど……」コト…

ロウル「何故にバナナとミルク?」

パトラ「なんとなく身体に良さそうといいますか、昔から好んで食べていたせいかしら?」ムキムキ…

パトラ「……」モグモグ ゴクン

パトラ「それに、お腹持ちもいいですし」

ロウル「パトラさんって、王国の名貴族なんですよね? あ、部屋の雑貨とかでも欲しい物があれば……」

パトラ「いえいえ。生活するには十分なものが揃っていますから、これ以上は不要ですよ?」

ロウル「金色に輝く絨毯とか、金色に輝く食器とか……」

アーシャ「ロウルちゃん、貴族=金色のイメージは捨てた方がいいですよ?」

パトラ「その通りです! そんなものを買う余裕があるなら、それこそこのバナナを買い占めますね」モグモグ

ロウル「き、貴族らしからないですね……」

パトラ「……まあ、今の私は色々な意味で貴族から遠いというのは、間違ってはいないでしょう」

ロウル「あ、いえ、そういう意味では……」

パトラ「いいの。私は、まだまだ偉大な祖先には遠いから」

パトラ「ロウルさん、貴族ってなんだと思いますか?」

ロウル「えっ!? そ、そうですね……」チラリ

アーシャ「?」

ロウル「アーシャさんを基準で考えると、気品があって、何でもできて、特にお料理が美味しくて……」

パトラ「あはは! それはただのアーシャさんの評価じゃないですか」

アーシャ「なんだか恥ずかしい……」

ロウル「うーん、言われてみるとアーシャさんと金色は結びつきませんし、意外と貴族とは何かを聞かれると……」

ロウル「……」

ロウル(貴族や王族なんて、人をモノとしか思っていない。自分が優雅な暮らしができれば他はどうでもいい)

ロウル(私が大多数の貴族に抱くイメージなんてこんなものです。でも、アーシャさんもパトラさんも、アベルさんも違う……)

ロウル「貴族ってなんなんですかねぇ……駄目です。降参ですよ」

パトラ「そうですか。では、答えを。とはいえ、これは私が思う貴族の在り方なのですが」

パトラ「貴族とは――守る者です」

ロウル「守る者?」

パトラ「貴族は、領地や資産を多く持ちます。豪勢な暮らし、様々な優遇、恵まれた教育……一般の国民よりも上とされる階級です」

パトラ「帝国は実力主義ですが、それでもこの貴族階級はやはり存在するのでしょう?」

アーシャ「はい。……おそらく王国よりは劣ると思いますが、優位性はありますね」

アーシャ「以前の満席のコロセウムでも、席を確保してもらえたのも貴族特権ですし」

ロウル「あ、そうでしたね」

アーシャ「軍学校にも、試験も無く入ることができました。それも、皇族のアベルが通うような学校にね?」

ロウル「あれ、そういえばアベルさんってどうして軍学校に通えたんですかね? その頃はもう皇帝陛下に……」

アーシャ「無関心、けれど皇族ではあるから、教育を受けさせるぐらいは構わないと思ったのか。そこまではわからないけど……」

ロウル「皇帝陛下もよくわからないですね。でも確かに、私は軍学校には入れませんでしたし、貴族特権っていいですねぇ……」

パトラ「教育面は貴族の恩恵が特に大きいところですね。一般教養以外にも様々な知識を得ることができます」

パトラ「しかし、そうやって人から羨まれるような貴族は――その義務を果たすべきです」

パトラ「その生活を支えてくれる国民への義務。普段が誰よりも優雅であるならば、戦時は誰よりも果敢に挑む」

パトラ「領地を、民を、そして国を守る。貴族の生活で得た力を国の模範たる存在として示す。これこそが、真の貴族であると私は考えます」

アーシャ「……」

ロウル「……」

パトラ「……でも、豊かになり過ぎた王国に貴族は、いつしか堕落しました」

パトラ「あの手この手で財を掻き集め、人すら売りものにし、お金で人を操れると考え、民の事など何も考えず……」ワナワナ…

パトラ「あんな貴族を名乗る資格もない連中……でも、私も今は同じ存在……」

ロウル「そんなことないですよ! だってパトラさんは――」

パトラ「私は……私の力では、王国の危機は救えなかった。アベル皇子が来て下さらなければ……今こうして、お話もできなかった」

パトラ「――だから、今度こそは。今度こそは陛下や民を守れる、真の貴族になれるよう頑張りたいんですっ!」

アーシャ「!!」

ロウル「!!」

パトラ「だから、今なにか欲しい物があるかと言われれば……それは守れる力ですね」

パトラ「まだまだ先は長いですけど、アーシャさんにロウルさん。帝国流の戦う力、今後も参考にさせて頂きますからね?」

アーシャ「ふふ……こちらこそ、王国流――本当の貴族の在り方を学ばせて頂きますよ?」


――

――


ロウル「しかし、その腐った貴族連中はどうなったんです?」

パトラ「陛下をお助けする一心で気にもとめてなかったけれど……城内には姿が無かったのは憶えています」

パトラ「アベル皇子に救われた今だからこそ言えますが……」

パトラ「今回の襲撃は、あの腐った連中を炙り出し、排除出来たという面でだけは収獲と言えるでしょう」

パトラ「民の被害状況が心配ではありますが、あの深紅の令嬢が駆け回ったのです。きっと大丈夫だと思いたいです」

アーシャ「ああ、以前も言っていた王国の……」

パトラ「はい。彼女も、他国からは恐れられていますが、それぞまさに真の貴族の証でもあります」

ロウル「あ、誰よりも戦場に出て誰よりも多くの敵を倒して……民を守ったからですね?」

パトラ「その通りです。……ただ一点、ほんの少し前に気がついたことなのですが」

ロウル「?」

パトラ「一点だけ、模範にしたら駄目な貴族らしからぬ問題点がありました……」ガクン

ロウル「え、なんですかなんですか!?」ワクワク

パトラ(流石に言えませんよ! 言ったが最後だもの!)

パトラ「そ、それよりも貴族らしからぬと言えば! アーシャさんもアベル皇子もそうですよね?」

アーシャ「そう、なんでしょうか?」

パトラ「そうだ。アベル皇子のお話も少し聞かせてくださいよ」

パトラ「多分、アベル皇子本人に聞いてもはぐらかされそうだし……」


ロウル「うーん……」

アーシャ「そうですね……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

特殊判定結果

アベルとの思いで


90>50


08<50

※基準値を一回上回ったため、一つパトラに話す


――



ロウル「……まあ、パトラさんももうお気づきかとは思いますけど」

アーシャ「アベル、普段は冷酷な皇子を演じているとかいいますけど、全然そうじゃないんですよ?」

パトラ「ええ、それはわかります。むしろ演じれるのかと疑問に思ってしまいますね」

ロウル「あ、それアベルさんには禁句ですよ? 地味に凹みます」

アーシャ「私達がいない時、他の帝国兵に絡まれている時とかは結構頑張っているんだけど、ね」

パトラ「そうなんですか……」

ロウル「まあ、振舞おうとしているのも計画の露呈を防ぐためですから、仕方がないんですけど……」

ロウル「アベルさんには、向いてないですよ。冗談とかではなく、本当に」

ロウル「……だって、あんなに優しい人なんですから……」

アーシャ「め、珍しい……」

パトラ「ロウルさんが、普通にアベル皇子を褒めている……」

ロウル「し、失礼ですよ二人とも!? 私だって本当はもっとちゃんと、アベルさんにお礼を言いたいし甘えたいんですよっ!?」

ロウル「ただ……昔の私が原因ではあるんですけどね」

パトラ「昔のロウルさん?」

ロウル「そういえば、パトラさんには話していませんでしたっけ?」

ロウル「私、耳と尻尾がこれですからね」ピョコピョコ

ロウル「まあ王国に高値で売れるってことでそういった連中に狙われていた過去がありまして……」

パトラ「……っ」ギリッ…

ロウル「どうどう。まあ、これでも身のこなしには自信がありましたし、逃げ足も速い方だと思っていたある時」

ロウル「迂闊でしたねぇ。複数人に囲まれて、殴られて蹴られて、抵抗できなくなるまで痛めつけられたんです」

パトラ「そんな……」

ロウル「でも、帝国じゃ割と普通の光景です。ましてや暗黒街ではね」

ロウル「そんな時に――アベルさんが助けてくれたんですよ」

パトラ「!!」

ロウル「……でも、多勢に無勢だったようで。アベルさんもかなり危ない状況に陥ったみたいでした」

パトラ「!?」

ロウル「そういう人なんですよ、あの人は。本人は否定するでしょうけど、あの人は誰かを見捨てない」

ロウル「そもそも見捨てるという行為そのものが、嫌いなんですかね?」

ロウル「だから、今回の王国の件もそう。危険とはわかっていながら、危ない目にあおうとしているパトラさんを放っておけなかったんだと思います」

パトラ「アベル皇子……」

ロウル「あ、ちなみに私の時はその場にエリスさんも駆けつけてくれたおかげで、難を逃れました」

パトラ「よ、よかったです……」

ロウル「今回はどういう結果だったんですかね? もしまた同じようにエリスさんに救われていたなら、からかってあげないと!」ニヤリ

パトラ「……その、何故からかう必要が?」

ロウル「あ、あぁー……そう、そこなんですよねぇ……」

ロウル「助けてもらったのはよかったんですけど……私、その時はまだまだ子供で」

ロウル「周りの人間なんて、誰も信用できてなかったですから……」

ロウル「その……助けて頂いたアベルさんに対しても、今以上にかーなり汚い罵り言葉やら失礼なことを重ねまして……」

パトラ「あらら……それは、なんというか……」

ロウル「でも、それでもアベルさん……私をその場で見捨てなかったんです。この耳と尻尾を見ても、特に何を言うでもなく」

ロウル「私が無礼な態度を続けても、心配だからって。俺から離れるにしても、生き延びるためにせめて弓の使い方ぐらい覚えろって……」

ロウル「他にも、食べられる草だとか。怪我の応急手当の仕方だとか……色々教えてくれて」

ロウル「私に普通に接してくれた初めての人で、とても嬉しくて……」

ロウル「でも、最初に妙な態度を取ってしまったせいなんですかねぇ……」

ロウル「ちょっと勇気を振り絞って、面と向かってアベルさんにお礼を言ったんですよ」

パトラ「そうしたら?」

ロウル「……『無理をしなくていい。お前はお前らしく生きていいんだ』って」

ロウル「――違うんですよっ! あれは幼い警戒心故なんですよっ! 本音じゃないんですっ! 本当は私だってぇぇぇぇ!」

パトラ「あー……。それはなんとも……」

ロウル「その日は思わず、幼いエリスさんに相談しましたよ……」

ロウル「帰ってきた答えが『ロウルさんがアベルさんをきらってなくてよかった!』でずれていましたけど」

ロウル「結局あの日以来、面と向かって本音を話すのが妙に恥ずかしく。またアベルさん自身から遠慮なく言ってくれと望まれて今に至ります……」

アーシャ「うふふふ……ロウルちゃん落ち着いて?」ニコニコ

ロウル「くうぅ! なに満面の笑み浮かべているんですかアーシャさんっ!?」

アーシャ「だって、アベルがいたらどこで聞かれているかわからないって、こんな話はしないもの」ニコニコ

ロウル「な、なんだか私だけ恥ずかしい思いしたみたいじゃないですかっ!?」

ロウル「いいですよ! それなら私だって、アーシャさんとアベルさんの――」

アーシャ「っ!? ロウルちゃん、それ以上いけませんっ!!!」

ロウル「うおあっ!? ちょ、ここパトラさんの部屋で――た、退避ーっ!」タタタ…!

アーシャ「待ちなさいロウルちゃん! あ、パトラさん騒がしくしてごめんなさい。また後でね?」タタタ…!


パトラ「あ……」


パトラ「だから、勘違いをしては駄目よパトラ」

パトラ「でも……」

パトラ「やっぱり――嬉しいな……」

パトラ「私も、アーシャさんやロウルさん、エリスさんみたいに……アベル皇子に報いることができれば……」




……




ロウル「降参、降参ですって!」

アーシャ「まったくもう……アベルの優しさを話すだけなら、まだまだロウルちゃん一杯持っているでしょう?」

ロウル「それはそうですけど……」

ロウル「でも……いざ話すと、改めて感じますねぇ。アベルさんの優しさ」

ロウル「あー、思い出したら……あの時みたいにアベルさんにおぶさりたくなってきました……」シュン…

アーシャ「ふふ、本当にもう素直になっちゃえばいいのに」

ロウル「そうなんですけど、私自身がちょっとした軽口叩くのにも慣れちゃって……本当に色々、難しいんですよ」

アーシャ「困った子ですねー……」

アーシャ(……私も、人の事は言えないのだけれど)

アーシャ(アベルにおぶさる、か……私はまた――アベルに抱きしめられたい、だなんて……)

アーシャ(言えないし、思ってもいけないのに……)


――

アーシャ好感度:105→115(ノワール様、何故あの時……)

ロウル好感度:85→95(思い出したら匂いも嗅ぎたくなってきました……)

パトラ好感度:88→98(私がアベル皇子に報いるには何ができるの……?)


※城塞特殊行動2を終了します

――

城塞・特殊休日行動3】


ロウル「あー……アベルさーん、はやく帰ってきてくださーい……」

アーシャ「アベルが帰ってきたら、その言葉を真っ先に伝えておきますね?」

ロウル「やめてくださいよ!?」

アーシャ「きっともうすぐ帰ってくるわ。だから今日は……」

アーシャ:レベル103
ロウル:レベル101
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×3
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可


1:仲間と交流(イベントなど。交流相手指定も可能)

×エリス(レベル259・★好感度114)

・アーシャ(レベル103・★好感度115)

・ロウル(レベル101・好感度95)

・シア(レベル130・好感度★111)

×パトラ(レベル67・好感度98)負傷中※この行動終了後に完治します

2:鍛錬(レベル上げ。アベル不在のため簡略化)

3:散策(貧民街・帝都・王城が散策可能。アーシャ+ロウルのため通常時より判定緩め)

4:自由安価(無理のない範囲で)

↓1~2コンマ最大値採用

3:貧民街を散策


――

アーシャ「今日は貧民街の見回りをしておきましょう」

ロウル「あー、確かにアベルさん不在の分だけ薄くなってましたね」

ロウル「まあ、以前の様子から昔ほどひどくはなっていないと思いたいですけど」フードカブリ

アーシャ「元々が元々ですからね。武器の準備も大丈夫?」

ロウル「抜かりなしですよ」チャッ!

――

【帝国・貧民街】


ロウル「んー……と」

アーシャ「……静か、ではあるかしら?」

ロウル「以前アベルさんと来た時は、その後結構な大事に遭遇しましたからねぇ……」

アーシャ「何もないのが一番ですけど……」


判定

※特殊状況により、特殊遭遇あり

↓1 コンマ二桁



61~80:遭遇???


※特殊遭遇
追加判定
↓1コンマ二桁 50

シュタイナーの運勢が頂点から下がり続ける……

58

61~80:遭遇聖国民

58>50


※基準値を超えたため、脱国者

――

――




???「……」キョロキョロ…




ロウル「ん、あの人……」

アーシャ「……ロウルちゃん、近づいてみましょう」



……



???「……」キョロキョロ

男「おい、そこのお前」

???「!?」ビク!

男「見ない顔だな? 新入りなら――まずは払えるもの払わないとなぁ!?」

???「!!」





アーシャ「……待ちなさい」チャキ…

ロウル「私達も、その人にちょっと用があるんですよねぇ」チャキ




男「うっ……!?」

男(お、女だがこの佇まい……ただ者じゃねぇ! まさか例の黒騎士の……)

男(くそっ……! 最近暮らしにくいったらありゃしねえ……っ!)


男「へ、へへ。そう怖い顔するなよ姉ちゃん。ちょっとした挨拶だよ……じゃ、じゃあな……」スタスタ…



???「あ……」

アーシャ「ふぅ。大丈夫でしたか?」

ロウル「あーあ。わかっていましたけど、まだああいう連中も多いんですよねぇ」

???「あ、あなた達は……?」

アーシャ「安心して。危害を加えるつもりはありませんから」

???「おお……! やはり、帝国にも心優しい方が……!」

ロウル「え?」



聖国民「神よ、感謝致します……!」



ロウル「そ、その服――聖国の人ですか!?」

――



聖国民「すみません、食べ物に飲み物まで恵んで頂いて……」ゴクゴク

聖国民「しかしよろしかったのですか? この街の様子を見るに、あなた達も恵まれているとは……」

ロウル「あー……私達、ここ住みではないんですよ」

アーシャ「ちょっと事情がありまして。見過ごせない略奪行為がないか、警戒して回っているのです」

聖国民「そうだったのですか……」

ロウル「まあ、当たり前ですが、全てを防げるわけではないんですけど」

聖国民「いえ、それでもご立派ですよ。きっと、神も見ておられます……」

ロウル「……そういえば、あなた聖国の人のようですけど、私達を異教徒とは呼ばないんですね?」

聖国民「っ……呼べませんよ」

聖国民「神を信じていない、野蛮な存在……それは今や、私達の国と言っても過言じゃありませんからね……」

アーシャ「!?」

ロウル「ちょ、大丈夫なんですかそんなこと言っちゃって!?」

聖国民「大丈夫。本当の神は見ておられるのです……だから、私はあなた方と会えた」

アーシャ「……あなたは、聖国から逃げてきたのですか?」

聖国民「はい。今の聖国は、王を含め国民のほとんどすら正気とは思えません……」

聖国民「ここだけの話ですが――王国にも奇襲が行われたのです」

聖国民「被害規模はわかりませんが、王国も聖国も駄目となると……もう帝国しか残っていませんでしたから」

ロウル「……今の聖国の様子を、ご存じなのですか?」

聖国民「嫌と言う程に……」

ロウル「……アーシャさん」

アーシャ「ええ。――この人を、城塞まで連れて行きましょう」

聖国民「え?」


――

聖国に脱国者の綻びが出始めたあたりで今日はここまで
多少判定が出ますが、聖国の現状や天使兵残存数や配置場所等がわかるかな?

皇帝と聖王ハッスルしすぎで色々予定が狂っていますが、なんとか頑張っていきたいです
スレ残りもあと僅か、本当にいつもありがとうございます。

明日には新スレ行けるかな?
質問や要望があれば、今のうちに受け付けておきます

本日もありがとうございました!

おつおつ
アーシャが好感度100超えてるけど、アベル帰ってくれば即えっちぃことできる?
あとパトラさんとロウルも今回のでリーチかかったけど、次の交流で100超えてえっちぃことできる?

乙いやー今回のスレも波乱だらけでしたね
いまって作者の中でどのくらいの進行度何ですか?
今まともにアベル達と戦えそうなのがシュタイナーとギルバートの二人だけだけど(ギルバートはまだ遠いけど)

シアは好感度100オーバーからきっかけのイベントが絡んだし
その際にアベルと望む関係についても判定されたんだよね
他のメンバーもその方が話的にも面白いしキャラも立つし同様にしてほしい

何気にマックスみたいな偶発的な新規キャラやスカーレットみたいなマスク開放されるキャラの登場も楽しみ

>>1的には負担かかるかもしれないが、時々イベント挟んで皇帝やお兄ちゃんの普段生活とか見てみたいかも
今回みたいなアベル抜きでの本音トークや普段の様子を見るのは新鮮だし
あとマックスの技能判定するなら、アベル隊も一緒に判定して欲しいかな(アーシャは料理上手いの確定してるけど)

あとどのくらい募集したキャラって登場しそうですか?
役者はでそろった感じするけど

こんにちはー
再開はおそらく夜ですが、とりあえず頂いた疑問などに回答を

>>941
交流は確定で好感度10は上昇するので、三人とも確実に100を超えることになります
超えた瞬間、想いを吐露しますがシアのように一旦押しとどめることもできます
なおその瞬間、アベルのレベル+10と各ヒロインの★獲得判定になります(アーシャとシアは先取りだったため判定無し)
偶数ゾロでのみ取得可能ですが、少なくともロウルの★はチケットを使ってでも憶えとくべきでしょう

このスレを始めるにあたり、帝国の在り方と主人公アベルの目的から真っ先にラスボスとして能力作成されたのが皇帝です
およそ単騎では勝てないレベル、凶悪無比なスキル構成にしてあります(現状、兵士召喚+α以外はほぼ全てスキル解放済み)
そして皇帝の各スキルを破るスキルがアベルと初期の三人の好感度100★スキルとして設定されています


>>942
進行度的には中盤を過ぎたあたり(仲間が揃った+一国ダウン)なのですが……
コンマで自重しなかった聖王と皇帝のせいで色々と予定は狂っているのが本音です
最初に書いてある通り、行き当たりばったり。今後どうなるかもほぼコンマと安価任せです……
そしてご指摘の通り、現状のアベル達を止められるのはもはや一握りだけです。
それでいて皇帝にはまだ届かないという、なんとも厄介な状態です。これは後々どうにかしようかと思います

>>943
好感度100を超えたあとに行った純愛路線が奴隷路線かの判定ですかね?
了解いたしました。以後好感度100超えが現れた場合、同様の似た判定をとりたいと思います
マックスは予定外でしたが、これ以上キャラを増やすと私がパンクしてしまうかも……?
マスクキャラは残り少ないです……

>>944
技能判定は了解です。お酒の時のように、城塞内でまとめて判定でいいですかね?
イベントは……進行が遅くなってしまう危険性がありますが、余裕があればできるよう頑張ってみたいです
ただその際も、↓1~3コンマ最大値などで採用する流れになるかと

>>945
戦況が完全に想定外であり、これまでの将キャラの登場は難しいでしょう……
折角作成して頂いたキャラクターを使わないということは失礼かもしれませんが、
判定も無しに瞬殺というのもどうかと思うのです……

既に基本的なメンバーは揃っている(各国の王、仲間、サポートメンバー)ので、進行は可能ですが、
状況にあわせた(戦況調整)キャラクターを募集する可能性は0ではないです

ギルバートがシュタイナーに切れてたけど、このまま放置してるとギルバートが聖国潰しちゃう?
回避方法あるなら教えて欲しい

ヒロイン達のイメージ図とかって用意できますか?(小声)

そういえば名ありキャラだけじゃなくその部下達も城塞にいるんだよねだいぶギツギツなんじゃないか王国とつながったらそっちに移ってもらうこともできますか?

こんばんはー
再開していきますが、その前に追加の回答を

>>947
一応、とあるイベントは考えてありました(ギルバートが帝国から動かなくなる)
ただ想定より国家間の争いが早まったため、そのイベントを起こそうとなると
おそらくアベルのレベルをあと4、エリスだとあと2上げればぎりぎり条件を満たすので
そこでゾロ目チケットで00を選択すれば、かなり大きな恩恵を受けられるかと思います

>>948
無理です(白目)私に絵心は皆無です(白目)
既存のフリーキャラクター生成ツールか何かがあれば、それで想像に近しいものは作れるかもしれませんが……


>>949
現在城塞にはシア隊、マークス隊、リーナ隊がそれぞれスタンバイしていますが、
城塞は広いのでこれぐらいの人数はまだ大丈夫です
ただイベントとして、クラウスへの派遣を考えていたのでその際にまとめて送ることは可能です
(マークスとリーナが加わっているため、城塞の防御だけならこの二人で事足ります)

――



【アベルの城塞・???】


聖国民「あの、ここは……?」

アーシャ「私達の、拠点ですよ」

ロウル「そして……」


ガチャ…


マークス「どうしたのだね、私達を集めて」

シア「まさか、また天使兵が~?」


聖国民「あ、あなた達は!?」


リーナ「聖国関係者を集めると言うことはっ……!?」


聖国民「エ、エカチェリーナ様っ!? ご、ご無事だったのですかっ!?」


リーナ「あ、あなたは……! そう、憶えていますわよ。地震で家屋が倒壊して……」

聖国民「はい。そしてその時にエカチェリーナ様に妻共々救われた者です……っ!」

ロウル「おやおや。本当に聖国ではちゃんとしていたんですねリーナさん……」

聖国民「ああ、神よ……! このような奇跡、心より感謝致します……!」

聖国民「でも一体どうして……? 見れば後ろのお二人も、討死したという……」

リーナ「……アーシャ、この人はまさか……」

アーシャ「はい。聖国から逃れ、貧民街に隠れているところを保護しました」

リーナ「そうでしたの……」

リーナ「……安心なさいな。私やシアさんもマークスさんも、生きていますわ」

リーナ「今は不在にしていますけど……帝国の第三皇子、アベルに救われたんですの」

聖国民「な、なんと!?」


――

――



聖国民「そ、そうだったのですか……やはり、エカチェリーナ様も聖王様の暴挙には……」

リーナ「民に黙って国を抜け出したのは、本当に申し訳なく思います……」

リーナ「ですが、あの時は一刻も早く兄の暴走を伝える必要があったのです」

リーナ「しかしあなたの反応からすると、どうやら私は死人扱いのようですわね?」

聖国民「……聖王様は少し濁され、「帝国に捕えられた可能性がある」とだけ……」

聖国民「それでも、国民の多数は帝国への敵意を強めました」

アーシャ「リーナさんの人望が、かえって聖王の暴走を支持する材料になってしまったのね……」

リーナ「くっ……しかし、聖国に戻るわけにはいきませんの。兄の暴走を止めるまでは絶対に……!」

聖国民「エカチェリーナ様……」

シア「でも、よかったです~……まだ、今の聖王様が間違っていると思える人が残ってて」

聖国民「私以外にも、何人かは今の政策に疑問を持つ者がおりました」

聖国民「しかしおわかりのように、聖王様の言葉は神の言葉とされます……」

聖国民「迂闊に口走れば、その時は我々こそが異教徒……断罪されるのです」

ロウル「本当に帝国と同レベルかそれ以下の荒廃具合に思えますよ……」

リーナ「……返す言葉もありません」

リーナ「――どうか教えてください。今の聖国を。兄を……」

聖国民「はっ!」


特殊判定
↓1~4コンマ二桁

また綺麗に射抜いて……(白目)

4連特殊判定結果

1:聖王シュタイナーの魔力消耗

15(この程度、消耗したうちにも入りませんよ)≦15

※基準値と同値のため、聖王シュタイナーの強化が確定
※四天再補充の速度と可能性が高まりました

2:四天の所在

23<50

※基準値を下回ったため、所在不明

3:聖国内の天使兵徘徊

39(意外と少ない。まだまだ人間の兵士もいる)<50

※基準値を下回ったため、聖国民の救出率上昇

4:王国からの戦力補充

60≧60

※基準値と同値のため、王国貴族より???を戦力に


――

――

聖国民「まずは聖王シュタイナー様ですが……やはり、神に愛されているというのは事実なのでしょうか?」

聖国民「およそ人間が持つとは思えない魔力、白く美しいそのお姿はやはり求心力があります」

リーナ「っ、兄は元々の魔力もそうですが……聖王宮にある神の泉で魔力を補充できます……」

ロウル「え、そんなのあるんですか!?」

リーナ「ええ……その様子だと、やはり兄は私の前でも本当の力を隠していたと見るべきでしょう」

リーナ「警戒を怠ってはいけませんよ?」

アーシャ「勿論です。……ところで、天使と称される存在については?」

聖国民「そうですね。街中にも、民の警護のためと何人かその姿をみかけました」

聖国民「決して数は多くありませんけど……あの姿を見ていると、畏敬の念が……」

シア「……四天様の名を冠する天使は?」

聖国民「聖王様いわく、既に降臨はされたとのことですが……すみません、その姿を見る前に私は……」

マークス「ふむ……聖王様は、王国を攻撃なされたというが、そちらは……」

聖国民「はい、事実です。天使に連行される王国の方を何人も目撃しました」

聖国民「そして、命を救う代わりに色々と……」

ロウル「貴族の汚いお金を吐き出させましたか……不味いですね。これで軍に回せる資金は聖国が一強ですよ」

聖国民「そしてそれだけではなく……」

リーナ「っ、まだ何かありますの!?」

聖国民「貴族の何人かが、不思議な紋章の刻まれた道具を聖王様に献上していました」

聖国民「なんだったかな……確か……『王国秘蔵の戦力』だとかなにか……」

アーシャ「王国秘蔵の戦力……?」

ロウル「聞いたこともありませんが、ろくでもないことになりそうですよ……」

聖国民「私が知りえる情報は、このぐらいでしょうか?」

リーナ「……ありがとうございます」

リーナ「……」

リーナ「皆さん、お聞きになられた通りです」

リーナ「兄の力は強く、四天の所在もわからない。さらには王国の力さえ取り込んでいる……」

リーナ「皆さんが……いえ、もしかしたら帝国そのものが動いても、容易には終わらない争いとなるかもしれません」

リーナ「それでも……」

リーナ「それでも私は――聖国の民を救いたいのです」

リーナ「もはや兄は討たねばなりません。兄の所業はそれほどまでに冷酷です。しかし、どうか民の命は……」

リーナ「『聖国に正面から攻め込むことになっても』……民の命だけは、お許しいただけませんか……?」

アーシャ「……」


※聖国は強力な転移妨害結界があります
 リーナやシア達を伴っても、転移で王宮に奇襲をしかけることはまずできません

※いずれ正面から争った場合、一般民も巻き込まれる可能性があります
 場合によっては彼らを庇い、あるいは彼らから不意打ちを受ける不利な状況で戦うことになるかもしれません

※聖国と争っても、戦うのはシュタイナー配下の軍だけにとどめますか?

↓1~5多数決

シュタイナー配下の軍のみと争う

※聖国戦難易度上昇


――



アーシャ「……この城塞において、決定権を持つのはアベルです」

アーシャ「ですが私の個人の意見は……リーナさんに賛成ですよ」

リーナ「!!」

ロウル「私も同意見ですね。さっきの話だと、聖王様に逆らえないでいる人も多いみたいですし」

ロウル「それに全て等しく踏み躙るなんて道、アベルさんが選ぶわけがありませんよ」

シア「私も、勿論リーナさんに賛成ですよ~。そして今度こそ、本当にみんなが仲良く……」

マークス「私もだ。今、民の多くは迷っているのだ。それを助けなくて、何が神父であろうか?」

リーナ「み、皆さん……!」ウル…

聖国民「ああ、神よ……どうか、この心優しき帝国の方々とエカチェリーナ様達に祝福を……!」

聖国民「やはり聖王様の、異教徒排除思想は極端すぎたのです……そして、神がそのようなことを仰るはずがない!」

ロウル「とはいえ、結構難しい問題ですよこれも」

ロウル「仮に聖王様を止められたとして、その後の聖国はどうします?」

ロウル「それ以前に、こちらには皇帝陛下という最大の懸念材料があるのですが……」

アーシャ「キアラ様の話を聞く限りだと、『皇帝陛下自ら出陣する可能性がゼロじゃない』というのが……」

聖国民「その、もし帝国の皇帝が出陣すると?」

ロウル「間違いなく『問答無用で蹂躙』でしょうね。お怒りともなれば、天使すら素手でちぎられるかもしれません」

聖国民「」ガタガタ

アーシャ「皇帝陛下を鎮める、いい材料があればいいんだけど……」

リーナ「……そちらの問題は、詳しいあなた達に任せますわ」

リーナ「それより、少し伺いたいのですが……」

聖国民「はい、なんでしょうか?」

特殊判定
↓1コンマ二桁

本当にコンマ強いなエカチェリーナ!

特殊判定結果

エカチェリーナに対する聖国内での死亡認定

12<(エカチェリーナ様は、今も生きておられる! 必ず戻られるさ!)30

※基準値を下回ったため、聖国内でのエカチェリーナの求心力上昇

※聖国戦に同行することで、大きな恩恵を得られます


――


リーナ「真意も知らせず国を飛び出してしまった私ですけれど、その……」

リーナ「民からはどういった扱いを受けていますの……?」

リーナ「生きていようが死んでいようが、身勝手な――」

聖国民「とんでもない! エカチェリーナ様は今も変わらず我らの希望そのものですよ!」

聖国民「今回の行動だって、我らを思ってのことなのでしょう? そうだ、きっと彼らもエカチェリーナ様のご無事な姿を見れば!」

リーナ「だ、だから今は駄目ですの! ……でも、ありがたいですわね」

リーナ「兄とは違い、強力な力を持たない私が、民からそこまで想われていたなんて……」

ロウル「……どうやら、聖王様を討った後の心配は必要なさそうですね」

アーシャ「ええ。そしてきっとリーナさんなら、聖国の人を導いていけると思います」

ロウル「……新しい聖王様になった途端、巨乳は極刑とかいう法は作んないでくださいよ?」

リーナ「しませんわよそんなこと!? ロウル、あなた私をなんだと思っていますのっ!?」

ロウル「一回アベルさん殺しかけたのはどこの眼鏡さんですかねー!?」

リーナ「うぐぅ……! それを言われると……。で、でも大丈夫ですの! 今の私には、あなたとフィーアという特に大切なお友達がいますもの!」

ロウル「あっ、ちょ!? 勝手に人を同じ組にわけないでくださいよっ!?」


聖国民(す、すごい……エカチェリーナ様にあの禁句を平然と言えるなんて。これが、強き帝国民なのか……)

聖国民(そして……)

聖国民(恐ろしい表情ではなく、笑われているエカチェリーナ様はやはりお美しい……)

聖国民(この方なら、きっと聖国を……)


――

――


聖国民「それでは皆さん、お邪魔しました」ペコリ

リーナ「本当によろしいんですの? アベルにお願いをすれば、きっとあなたをこの城塞に匿うくらいは……」

聖国民「いえ、大丈夫です。今の聖国に立ち向かおうとされているエカチェリーナ様達のお邪魔になるわけにはいきませんよ」

聖国民「それに、やはり聖王様の力は強大です。戦が長引く可能性もあるでしょう」

聖国民「それまでは、私はいわばこの国に厄介になっている流れ者。我が国には我が国の法があるように、この国にはこの国の法がある」

聖国民「強く、逞しく。妻と子と一緒に精一杯生き延びてみせますよ」

ロウル「立派な心がけですけど、貧民街も結構危ないですからね?」

アーシャ「戦える手段は、手放してはいけませんよ?」

聖国民「はは、もっと大きなものと戦う覚悟を決めているあなた方を思えば、私だって町のゴロツキに立ち向かう覚悟くらいは決めないと駄目ですよね」

聖国民「どうか皆さんに、本当の神のご加護があることを祈っていますよ!」スタスタ…



……


ロウル「いやー……思わぬ人に出会うものですね」

アーシャ「本当に。でも、おかげで収穫もありました」

ロウル「そうですね。しかしこうなると、やはり一番の問題は……」

アーシャ「皇帝陛下の聖国への進撃を、どう止めるか、ですよね」

ロウル「はい。こればかりは、フィーア様がお願いしても通る気がしません」

アーシャ「……ですが、やはり無意味に聖国の人々まで殺されるのは避けたいです」

アーシャ「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁(結構大事かも?)

お見事!

特殊判定結果

アーシャの諸刃の策

65>60


※基準値を超えたため、策が開示されます

――

――



アーシャ「……一個だけ、考え付いた策はあります」

ロウル「え、あるんですか!?」

アーシャ「とはいえ、これはあまりにも無謀。且つとても危険です」



アーシャ「アベルか、エリスちゃんか。――あるいは二人ともが」



ロウル「ど、どういう意味ですかアーシャさん!?」

アーシャ「皇帝陛下は、実力主義を唱えています」

アーシャ「弱者を踏み躙る主義ではありますが、同時に彼は強者の力は認めます」

ロウル「まあ、そうですね。それが帝国ですし」

アーシャ「今回の聖国の奇襲で、おそらくもう帝国全体としても聖国に攻め込む方針は固まってしまう」

アーシャ「皇帝陛下の中で、聖国は卑劣な国……そしてもしかすると、王国は奇襲に耐えた強き国と評価されるかもしれません」

アーシャ「ですが、パトラさんのお話では王国はやはり深刻な損害を受けています」

アーシャ「天使を退けたのも……アベルとエリスちゃんの力が大きかった」

ロウル「つ、つまり……?」




アーシャ「皇帝陛下に――聖国の奇襲を退けたのはアベルとエリスちゃんだと、正直に打ち明けてしまうんです」





ロウル「!?」

ロウル「ま、待ってください! そんなことをすれば……!」

アーシャ「ええ。当然色々な問題が出てきますけど……」

アーシャ「幸いなことに、アベルは放任されてきましたからね。気まぐれに王国に攻め込んだ、でも通用してしまいます」

ロウル「そんな無茶苦茶な……」

アーシャ「そして『たまたま』天使に襲われている王国を発見。腕試しで交戦し、撃破」

アーシャ「王国に恩を売ると同時に、奇襲をしかけた聖国の大戦力を打ち倒した……帝国将としてみれば、相当な戦果でしょう?」

ロウル「ま、まあ確かにそうですが……」

アーシャ「王国の方には一時的な負担が出てしまう可能性もありますが、ここで大事なのはアベルとエリスちゃんが天使を倒したという事実」

アーシャ「――皇帝陛下の目からみても、強者と認められる可能性があります」

アーシャ「そして、より強くなるため。あるいは、天使に宣戦布告されたのが気に食わない……何らかの理由をつけ、こう宣言するんですよ」

アーシャ「『私に聖国に攻め入る機会を与えてください』とね」

ロウル「!!」

アーシャ「もちろん、これはあくまで私の頭の片隅で描かれた机上の空論」

アーシャ「皇帝陛下がこの提案を飲む保証はないし、強者として認めてくれるかもわからない」

アーシャ「何より、私達の戦力の情報が皇帝陛下に伝わってしまう」

ロウル「くっ……」

アーシャ「ですが、もし万が一。正規の帝国斥候がアベル達の姿を王国で目にしていたら?」

ロウル「!!」

アーシャ「その危険性も考えると、あえて先に話すことで下手に疑われなくなるという利点はあります」


アーシャ「そして、皇帝陛下に実力を『確実に認めさせる』手もあるにはあります」

ロウル「ま、まさか……」

アーシャ「はい。天使を打ち倒してきたアベルとエリスちゃんなら――私があの日見た皇帝陛下になら、攻撃が届くかもしれない」

アーシャ「おそらく、一撃でも与えられれば――大きな評価は得られるでしょう」

ロウル「で、でも……」

アーシャ「はい。勿論『運が悪ければ一方的に負けて弱者と認定される』可能性もあります」

アーシャ「それだけじゃない。模擬戦とはいえ、アベルかエリスちゃんが怪我をする可能性だってあります」

アーシャ「ロウルちゃんはこの策――どう思いますか?」

ロウル「わ、私は……」



※アーシャの諸刃の策『聖国攻めの権利獲得のための皇帝との模擬戦』

※アベルかエリスで皇帝ギルバート(手心)と模擬戦を行い、ギルバートから高い評価を得られると聖国の処理を一任される可能性があります

※それ以外でも、皇帝に評価されれば大きな恩恵があるかもしれません

※しかし、戦力の露呈により親衛隊の警戒及び皇帝のレベルアップも発生するかもしれません

※死にはしませんが、重傷までは判定がでる可能性があります

※模擬戦のため、1対1です

※まだこの時点では、皇帝は★『????』を使用しません

※今後の展開に大きくかかわります

※実行しないを選択し、後ほどの判定で王国にアベルがいたことがばれると少々面倒です


アーシャの策を実行しますか?

↓1~5多数決

アーシャの策の実行が決定したところで今日はここまで
……まあ殆どの方がお気づきでしょうけど、無謀の極致です。1対1ですし
ただアベルとエリスの現在のレベルなら、1ターン目の静観状態の皇帝にはコンマ次第では攻撃が通る可能性があります
しかし確実性を増すというか、しっかり倒すにはゾロ目チケットは必須でしょう

次スレはまた明日に
本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは再開していきます。
少しこちらに投下した後スレ建て→誘導→埋めつつ1000ボーナス判定の流れですかね
例によってゾロ目チケット以外でお願いします

アーシャの策を実行


――


ロウル「わ、私は……、っ……」

ロウル「……やるしか、ないんでしょうねぇ……」ハァ…

ロウル「でも、本当に危険な賭けですよ? いくらアベルさんやエリスさんでも、一人でどうこうできる相手じゃありません」

ロウル「『皇帝陛下が様子を伺っているうちに、天の加護か何か』がなければとても……」

アーシャ「ええ。それでも、このままでは帝国全体と聖国全体の正面衝突になるわ」

アーシャ「聖国の被害は勿論だけど、帝国兵も天使兵に劣る今では無数の犠牲者が出てしまう」

ロウル「仮にアベルさんに聖国の対処を任されたとして、今度は逆に言うと『帝国の援護無し』で聖国を相手取ることになります」

ロウル「聖王様が暴走した時点で、どう転んでも茨道しか残されてなかったんですかねぇー……」

アーシャ「時間もあまりありません。アベル達には申し訳ないけど、戻ってきたらすぐにこのことを伝えないと……」

ロウル「流石のアベルさんもエリスさんも真っ青になること間違いなしの策ですからね。考え付くアーシャさんが怖いですよ……」

アーシャ「……私だって、本当はこんな危ない橋は渡りたくない。けれど、うまくいけばこれが結果的に皆を守ることにも繋がると思うの」

ロウル「覚悟を決めるしかないですかね……」


※アベルorエリスとギルバート(手心)の模擬戦が確定しました

※最重要案件のため、全てのイベントより優先して行われます


――

――




【帝国・領地内草原】



アベル「よし、見えてきたぞ!」

マックス「あ、あれが帝国……」

エリス「城塞は離れにあります。こちらの道を通って行くんですよ」

マックス「あ、端っこの方なんですね」

アベル「ああ。おかげで好んで近寄る者もいない」

アベル「しかし妙だな――凄く嫌な胸騒ぎがするんだが」

エリス「アベル様もですか? 実は私も……」

マックス「え? 俺は特に感じないですけど。むしろ結構興奮してますよ!」

アベル「マックス、一応お前も俺の捕虜のていでいくが……油断はするなよ」

アベル「弱者は容赦なく毟り取られてしまう。帯剣は忘れるな」

マックス「わ、わかりました!」

アベル「もうすぐだな。もうひと頑張り頼むぞ、ファフニール!」



※アベル達が帝国に帰還しました。

※超特殊イベントのため、休む間もなく模擬戦に放り込まれます


――

それではこちらは埋めてしまってください

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