【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その2 (1000)

このスレは安価やコンマで、剣と魔法な世界を生き延びていくスレです
なんと2スレ目突入。亀更新、深くは考えていない行き当たりのため、
途中で色々変わってしまうかもしれませんがご容赦を

前スレ:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1540304018/)

・簡単な舞台世界解説

剣と魔法のよくあるRPGな感じです
現状、三つの大国が世界を統べています

【王国】
広大かつ豊かな土地を持ち、三国の中では最も裕福です
街並みも最も発展しており、人口も多く様々な人が集まる
しかし裕福すぎるがために腐敗した人間も多いとのこと

潤沢な資金から一般兵士すら装備品の質がよく、重装騎士が国の守りを固めている
彼らは侵略力も防衛力も高いが、鎧の防御を貫通する魔法には弱い

【聖国】
神を崇める信仰深い国。王国ほどではありませんが広い領地を持ちます
平等主義が根付いており、貧富の差はほとんどなく穏やかな国民が多い
しかしその平等主義は同じ神を敬う国民に対してのみ。異教徒には攻撃的な人間もいるとか

信仰のおかげなのか魔法技術が発展しており、聖国全体に防護結界が施されている
兵士も魔導師が多いが、詠唱時間の隙が生まれやすい彼らは素早い歩兵を苦手としている

【帝国】
過酷な環境下にある国。三国の中では圧倒的に領地がせまく貧困状態です
弱肉強食、実力主義の国であり、弱者や敗者には容赦がない代わりに強ければ差別もない
貧困層は物資の奪い合い、国のトップは他国の領土を奪う、他国に言わせれば野蛮な国

生き延びるには強くあれ。兵士はもちろん一般民すら近接戦闘技能は他国より強いです
しかし素手や刃物の攻撃を受け付けない重装備の騎士は装備の差からどうしても苦手としている

~簡単な主なキャラクター紹介~

【アベル】
帝国の第三皇子。22歳
現在の帝国の実力主義に異を唱え、国家転覆の野心を持つ黒騎士
この物語の主人公。頑張って生き延びて、野心を成就させましょう
1スレ目では好感度、危険回避等の判定で抜群に安定したコンマを次々叩きだす
しかしそのコンマ運は戦闘においては発動しない様子
レベル55、夜レベル93。ヒロインの一人、エリスと一線を越えた

【ギルバート】
帝国の皇帝。55歳
アベル達の父にして、帝国最強の存在。現時点のアベルが敵う相手ではない

【アドルラン】
帝国第一皇子。26歳
快活な誇り高き騎士にしてアベルの良き兄
レベル72、夜レベル73と非常に安定しているのだが……

【カイン】
帝国第二皇子。22歳
過去にアベルと共に捨てられ、生き延びる際に別れて以来道も違えてしまった
アベルとは対極的に、とにかくコンマ運が絶望的で境遇含めて最も不幸な男かもしれない
レベル40、夜レベル14。これだけでも兄や弟と比べて悲惨なのがわかるだろう

【キアラ】
帝国第一皇女。17歳
大人しめの本読み皇女だが、膨大な魔力を隠している
回復、攻撃双方に才能を持つ

【フィーア】
帝国第二皇女。14歳
天真爛漫でアベルを慕う心優しきツルぺタロリ
しかしコンマの悪戯により、尋常ではない暗殺才能を開花させてしまった
レベル83

【エリス】
アベルに仕えるメイド。16歳
幼き頃にアベルに救われて以来、彼を慕い鍛錬を続けて彼を守る力を手に入れた
戦闘特化という設定を後押しするかのごとくコンマがあらぶり、ぶっちぎりの戦闘能力を誇る
レベル104。でも夜はアベルにされるがまま

【アーシャ】
アベルの学友。22歳
学友にして理解者にして協力者。文武両道な優等生
突出したものを持たない代わりになんでもそつなくこなす設定だったが、さらりと第一皇子より強かったりする
レベル73

【ロウル】
アベルの副官。18歳
狼の耳と尻尾を持つ少女。アベルには好意を寄せるが素直にはなれない
アベル隊初期メンバーでは最もレベルは低いが、それでもアベルとは互角
レベル55

【シア】
元・聖国の将。21歳
間延びしたまったり天然な平和主義者。
コンマに翻弄され心に傷を負うが克服し、本当の平和を探してアベルの隊へと下った
レベル44

※詳しいキャラ設定や他の登場人物は前スレにて

~簡単な当スレの解説~

・このスレは参加して下さる皆さんのおかげで成り立っています
・キャラクターを状況によって募集することがあり、それは後ほどコンマ最大値判定で採用する流れです
・行動選択以外でのゾロ目は基本的になんらかのボーナスがつくと思います
・判定は通常判定と特殊判定がありますが、基本的に差はありません。特殊判定はゾロ目チケットが使えないだけです
・ゾロ目の中でも00はハイパークリティカル
・頻繁に安価とコンマ判定が飛びます
・質問には答えられる範囲で答えますが、一部データはマスクして隠しています。ご了承下さい
・特殊判定は判定内容により、高コンマがよかったり低コンマがよかったりと変化します

前スレ>>1000はっや!?
ボーナス内容は皇子三人のメイドのイベントで大丈夫ですかね?
……なんとなく怖い予感がしますが、了解です
アーシャとロウルのイベントが終わり次第、開始させます
あと前スレの質問のスキル獲得ラインですが、現在一律60以上になっています

次スレ立てておいてなんですけど、続きは後日
改めて本日もありがとうございました

新スレですが特に変わりなくいつも通りぼちぼち進めていきましょう
妹ズは一緒の部屋で生活+フィーアが完全に護衛不要レベルなのでどうかと思いましたが、
あとで従者募集をかけてみましょう

さて昨日、空いたスペースで過去最多の判定を行いましたが……
時間をあけて改めて見てみると、想像以上の大惨事でした
ですが、これまでの判定でも度々大惨事は起きており、また変更も行ってきませんでした
そのため、以後はこのような大惨事が発生してもそのまま進みます

のですが結果を踏まえ、また要望もあったので追加特殊判定
↓1~2コンマ二桁

おっとぉ!?
カイン……

まずは大惨事の
7連特殊判定結果
『女の子の夜レベル(性技や性知識、猥談耐性など)一括判定』

1エリスの夜レベル
02(アベルとお勉強して、一線越えて、これ。覚えたのは『男女の身体の違い』と『アベルに触れられると気持ちいい』のみ)

2アーシャの夜レベル
05(え? 赤ちゃんはコウノトリが運んでくるんですよ? 軍学校は何してたの? 要・お勉強な子その2)

3ロウルの夜レベル
04(え? この世にクンカクンカするより気持ちいいことあるんですか? 要・お勉強な子その3)

4シアの夜レベル
51(聖職者ですもの。一般教養と分別はしっかりしていますよ)

5キアラの夜レベル
53(色々な本を読んでいれば、いつかそういう本も読んでしまいます)

6フィーアの夜レベル:76-25(年齢・皇帝の寵愛による逆補正)
51(周りがブロッキング頑張ったけど、お姉ちゃんと一緒に本を読んじゃった)

7おまけのエメリナ夜レベル:85+25(キャラシートの自己学習補正)
100(110)(天性のエロモンスター。圧倒的な知識と技術で、男を絞り尽します)

そして先程の
追加判定結果

1エメリナレベル(普通の):一般人だったためコンマ1/2
保証値25<33+5(皇子直属)+10(ゾロ目ボーナス)
=48

2ルーシェ夜レベル
67(戦闘も、家事も、そして恥ずかしいけど夜のお勉強も頑張ってます……!)


【参考】
カイン:レベル40

昨日は笑って済ましてたんですけど、ふとこの後の流れを確認したら
『エリスと一線越えたアベルをアーシャとロウルが詰問』があるんですよね
……エロ知識仲良く一桁三人組と夜レベル93のアベルはカインとは違った意味で大惨事

でももうこのまま行っちゃいますね

―――

【帝国・アドルラン私室】



アドルラン「ふう、結構遅くなってしまったな」

ヒバリ「あ、アドルランお帰りー」

ルーシェ「お帰り……なさいませ……」

アドルラン「ああ、ただいま」

ヒバリ「アベル様に会いに行ったんだっけ? どうだった?」

アドルラン「ああ、負傷はしていたが元気そうだったよ」

ヒバリ「ふーん、じゃあやっぱり敗走したって情報は兵士のデマかな?」

ルーシェ「……アベル様、兵士に……好かれてない……?」

アドルラン「嘆かわしい……。連中も、アベルの力を知れば考えを改めるだろうか?」

ヒバリ「お、アベル様と戦ったの?」

アドルラン「いや、今回は無理だった。代わりに、アベルの部下の子と戦ったんだが……」

ヒバリ「うっわ、第一皇子が大人げない!」

アドルラン「……私が何もできないまま、一方的に敗けたよ。剣も盾も砕かれてな」

ヒバリ「嘘でしょ、アドルランがそんな敗け方するなんてどんな化物よ!?」

ルーシェ「……」


特殊判定↓1~2コンマ二桁

1ルーシェ憤慨度
04(アドルラン様を完敗させるなんてすごい……!)

2ヒバリ憤慨度
57(ア、アドルランの調子が悪かったんだよ! もう一回戦えばきっと!)

――

アドルラン「メイドの子だよ。魔法と双剣を織り交ぜた圧倒的な強さだったよ」

ルーシェ「す、すごい……!」キラキラ

ヒバリ「く、アドルランの方が凄いもん! ……他にどんな子がいたの?」

アドルラン「ヒバリみたいな綺麗な黒髪の女性と、獣耳が可愛らしい子がいたぞ」

ヒバリ(か、可愛らしいですって!? でも……その手があった!)

アドルラン「彼女達も強そうだった。私も更なる鍛錬を積んで己を磨かねばと痛感したよ」

ルーシェ「……獣耳……悪い人から、狙われている……」

アドルラン「アベルのことだ。きっとそういった連中から保護したのだろうな」

ヒバリ「参考までに、どんな耳だった?」

アドルラン「そうだな、あの見た目は……狼だな」

ヒバリ(狼……被ると印象が薄い。それなら私は――猫で行くべき! 今度は黒猫になってアドルランの心を鷲掴むのよヒバリ!)

アドルラン「ヒバリ?」

ヒバリ(でもどうしよう。どうやったら猫の耳をつけられるの? また色々と調査しないと……)

ルーシェ(ヒバリさん、また何か考えてる……)……えい」コツン

ヒバリ「ほぁ!? あ、ああ危ない。ありがとねルーシェ」

アドルラン「大丈夫かヒバリ? 君も仕事の疲れが溜まっているだろう」

ヒバリ「だ、大丈夫だって! アドルランがいい休暇を過ごせたんならこのくらい!」

アドルラン「そうか。しかし……本当に収穫のある一日だったな」

ルーシェ「楽しめたなら、なにより、です……」

アドルラン「ああ。今度は君たちをアベルに紹介するのも悪くないな」

ルーシェ「あ……私は、メイドの人には会えるかも……」

ルーシェ「明日は――」


――

――


【帝国・アベルの城塞】




アベル「メイド試験?」

エリス「申し訳ありませんアベル様! 明日がその日だということをすっかり忘れていて……」

ロウル「あー、あの不定期に開かれるやつですか?」

アーシャ「騎士団と同じように、メイドも弛んでいないか確認するためでしたっけ?」

エリス「は、はい。ここで評価が低いと、メイド廃業です……」

ロウル「……まあ、大丈夫でしょう」

アーシャ「あの試験、戦闘技術が一番配点高いから……」

アベル「メイドとは一体……」

エリス「ですので――」

ロウル「あー、心配しなくても大丈夫ですよ。明日も休みですし、エリスさんの分は私達がカバーしておきます」

アーシャ「たとえ一夜漬けでも、何もしないよりはいいわ。今日の仕事も切り上げて、お勉強の時間に使うのはどうでしょう?」

アベル「ああ、俺もそれで構わない。頑張れよ、エリス」

エリス「は、はい! ありがとうございます!」

――

ロウル「さて……」

アーシャ「都合のいいことに、エリスちゃんだけ退室しましたね……」


アベル「」ドキドキ


ロウル「それでは約束通り……」

アーシャ「エリスちゃんに何をしたのか……」



アベル「」ダラダラ



アーシャ&ロウル「「教えて頂きましょうか?」」




アベル(――終わったかもしれない)

ロウル「何そんなに汗かいてるんですかアベルさん?」

アベル「いや、その……」

アーシャ「とにかく、アベル。教えてください」




アーシャ「エリスちゃんが恥ずかしそうにしていましたが、本当に何をしたの?」キョトン




アベル「え?」




ロウル「身も心も捧げた―とのことでしたけど、まさかエリスさんの身体に『アベルのもの』とでも書いたんですか?」キョトン

ロウル「駄目ですよー、アベルさんはもう子供じゃないんですから」ヤレヤレ





アベル「……え?」







アベル(思っていた展開と違う……)

アベル(まさか、まさかとは思うんだがな……)

アベル「そもそも聞いていいか? あの時なんで騒いだ?」

アーシャ「え? エリスちゃんが急に恥ずかしがって……」

ロウル「フィーア様がちょっと泣き始めて、何かあったのかなーと」

アベル(んん……?)

アーシャ「そういえば、突然結婚しようと言い始めたアドルラン様がすぐに取りやめましたね?」

ロウル「エリスさんのあの言葉を聞いてからですよね?」

アベル(そんな馬鹿なことが……)

アベル「……二人とも、結婚も大切だが……その、あれだ……子供は……どうすれば……」




アーシャ「結婚した夫婦の所にコウノトリさんが運んでくるんですよ?」


ロウル「え? 夫婦が育てたキャベツから生まれてくるんですよね?」





アベル(うわあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! エリスだけじゃなかっただとおおぉぉぉぉぉ!!??)

アーシャ「違いますよ、コウノトリです!」

ロウル「いやいやキャベツですって!」

アベル(違うぞ!?)

アベル(いや、ロウルは百歩譲ろう。エリスと一緒に俺と長いこといたんだ)

アベル(エリスと同レベルの知識になってしまっても……不思議ではないのかもしれない)

アベル(だが、だが!)

アベル(アーシャ、君だけは駄目だ!)

アベル(軍学校で、いつでも君は優秀だったじゃないか……!)


~~


若アベル「むむむ……」

若アーシャ「あらアベル、どうしたんですか?」

若アベル「いや、先程の試験で一問間違えてしまってな。どこで間違えたのか……」

若アーシャ「どれどれ? ……あ、ここですね。ここの数式で、ほら」

若アベル「あっ!? くそ、こんなところで……」

若アーシャ「ふふ、直前のひっかけをかわしたところにもう一つの罠。油断は禁物ですよ?」

若アベル「アーシャはまた全問正解か。なかなか君に追いつけないな……」

若アーシャ「これでも、頑張っている自負はありますからね。貴方と一緒にいるなら、知識は身に着けないと」

若アベル「すっかり俺が負け越しているぞ。今や完全に俺が君を追いかける状態だ」

若アーシャ「追い抜かれないよう、ますます頑張らないと」フフ

若アベル「いつか、君に勝る知識を身に着けたいな……」

若アーシャ「できますよ、アベルなら。待っていますからね?」


~~



アベル(こんな知識で君に勝ちたくなかった……っ!)

アベル(誰だ!? あの学校の性教育担当は……!? どうなっているんだ……!?)

アベル(選択科目だったか!? 選択科目だったのか……!?)

アベル(駄目だ、混乱状態で何も思い出せない……)

アベル(いや、今大事なのは過去ではなく、今だ!)



アーシャ「コウノトリ!」

ロウル「キャベツ!」



アベル(この地獄をどうにかしよう)

アベル(俺の大切な家族はどうやら全員が一般教養を部分的に投げ捨ててきたらしい)

アベル(しかしな……)

アベル(エリス一人に教えるのにあの恥ずかしさだぞ?)

アベル(耐えきれる気がしない……)

アベル(どうすべきか……)



※アベルの想像とは違う意味で大惨事と化しました
 解決策を考えましょう


1:エリスと同じように教える

2:コウノトリかキャベツと偽る

3:逃げる

4:その他自由安価

↓1~3コンマ最大値採用

まさかの丸投げ&延焼拡大

4:シア先生お願いします!

――

アベル(無理だ……俺にはできない……)

アベル(ああ、少しだけ聖国の気持ちがわかる……)

アベル(神よ、もし本当にいるのなら――)


ガチャ






シア「アベルさ~ん、こちらにいらっしゃいますか~?」







アベル「――神はいた!」グッ!



シア「ふぇ?」

シア「え、えっと~?」





アベル「神よ!」



アーシャ「コウノトリ!」



ロウル「キャベツ!」





シア「……ん~???」


アベル「――っは、危ないところだった。とにかくシア、ありがとう」

シア「ど、どういたしまして~?」

アベル「この状況をどうにかしてくれ。俺には無理だ」

シア「……状況がわからないんです~」

アベル「実は……」


――アベル説明中――


シア「え、えぇ~……///」

アベル(助かった。これはちゃんと理解している表情だ)

シア「は、恥ずかしいですよぉ~……」

アベル「済まない、もう頼れる相手がいないんだ……」

シア「アベルさんが説明するというのが普通だと思いますけど~……」

アベル「察してくれ。長年付き合った家族の隠れた惨状を目の当たりにして、俺も心が折れそうなんだ……」

シア「で、でも~……」

アベル「……聖国の者は、困っている者を見捨てないんじゃなかったのか?」

シア「あう、あう、あう……」

アベル「迷える子羊にどうか慈悲を……」

シア「あ、あ、あ……」


↓1 シア特殊判定

夜レベル51>23


成功!


――


シア「わ、わかりましたよぅ~!」トテトテトテ…

アベル「おぉっ!?」


シア「アーシャさん、ロウルさん! 聞いてください!」

アーシャ&ロウル「「え?」」




――シア先生による特別講習――







アーシャ「そんな……コウノトリさんは……」

シア「いません!」

ロウル「キャベツは……」

シア「ありません!」

アーシャ「それじゃあ、それじゃあ赤ちゃんは……」

シア「だからさっきも説明したじゃないですか~!?」

ロウル「……人はあまりにも衝撃的な事実を受け取ると、記憶が飛んじゃうんですよ」

シア「ついさっきですよ~!?」

アーシャ「すみません、これまでの人生を否定されたようで……もう一度お願いします!」

シア「で、ですから~……赤ちゃんは、男の人と女の人が、愛しあってですね~……」

ロウル「具体的には、どうするんですか? 今度こそちゃんとした正しい知識を身に着けないといけません」

シア「あの、その……男の人のアレを……///」ドキドキ

アーシャ「その、アレとは……」ドキドキ

シア「……お、おち……ん……」プシュー

ロウル「おち?」

シア「…………」

シア「………………」





シア「男の人のおちんちんをぉ! 女の人のおまんこにぃ! 入れるんですよおおぉぉぉぉ!!!」ヤケクソ




アーシャ&ロウル「「な、なんか恥ずかしいです……」」

シア「私の方が恥ずかしいですよ!?」

ロウル「シア先生! 入れるだけで赤ちゃんが!?」

アーシャ「シア先生! そもそも入るんですか!?」

シア「もう質問しないでください~!?」



―――
――


――

アーシャ「その……///」

ロウル「お二人ともなんか、ごめんなさい……///」

アーシャ「とにかく、よくわかりませんがアベルはエリスちゃんに酷いことはしなかったということなんですよね?///」

ロウル「それならいいんですよ。エリスさんをちゃんと大切にしなきゃですよ///」

アーシャ「ごめんなさい、ちょっと頭がくらくらするから私はこれで……」フラフラ

ロウル「私も頭がぼーっとするのでこれで……」フラフラ




シア「うぇぇぇん……」シクシク

アベル「その……すまない……」

シア「アベルさんに辱められましたぁ……」シクシク

アベル「いや、そんなことは……」

アベル「……」

シア「……」

アベルorシアから何か一言
↓1~3コンマ最大値採用

またゾロだよ……

――


アベル「本当にすまなかったと思っている……」

シア「状況が状況とは言え、女性にこんな話を押し付けるとか酷すぎますよぉ!」シクシク

シア「これ新手の国際問題ですぉ……!? アベルさんの責任問題ですよぉ……!?」シクシク

アベル「うぐ、この埋め合わせは必ずする……」

シア「――ではお詫びの品で帝国の領土を」

アベル「ごふっ!?」

シア「――は流石に冗談ですけど、本当にこれはお詫びが欲しいです~……」ジトー

アベル「わかった、俺が可能な範囲で、誠心誠意尽くす。だからどうか……」

シア「……約束ですよ~? 今日はもう遅いからいいですけど、私も色々何がいいか考えます」

アベル「……本当にすまない」

シア「あ、あともう一つ」

アベル「な、なんだ?」

シア「エリスさんのこと、大切にしなきゃ駄目ですよ~?」

アベル「ああ、勿論」


――

――






アーシャ「……」

アーシャ(ほとんど頭に入ってこなかったけど……)





ロウル「……」

ロウル(確かなのは、アベルさんはエリスさんに大切にされている……)


――なんでだろう


――すごく、羨ましい――


アーシャ好感度70→85(でもコウノトリはショック)
ロウル好感度70→85(でもキャベツはショック)

――

シア「神よ、私は今日、大いなる試練を乗り越えて迷える子を助けることができました……」オイノリ

シア「……ふぅ」

シア「本当に、大いなる試練でした……」

シア「困っていたのはわかりますけど、やっぱり酷すぎます。お詫びは確定です!」プンプン

シア「でも何にしようかな~。アベルさん本当に申し訳なさそうでしたし、あまり無茶なのは駄目ですよね~……」

シア「あれ……?」

シア「私、辱められたのに……アベルさんのお詫びを楽しみにしてる……?」

シア「……エリスさんと、アベルさんが、ですか~……」

シア「アベルさんに抱きしめられたら、どんな感じなんでしょうか~……」

シア「はっ、違う違う。お詫びを考えないと~……」

シア好感度63+10(ゾロ目ボーナス)
=73(お詫び、何がいいかな……)

――

―――

――




【王国領・???】


王国兵1「ふあああぁぁぁ……ほんと夜警って意味ないよなぁ……」

王国兵2「ほんとだぜ。あー俺も貴族様みたいに毎日酒をあおりたいぜ」

王国兵1「本当に今の国王様にはムカつくぜ。贅沢禁止だの、職務に励めだなんだと……」

王国兵2「真面目に夜警したって、誰も――」



カイン「は、これが王国兵? 雑魚じゃないか」



王国兵「「!?」」


カイン「死ね」


――『全てを薙ぎ払う暴風』――



王国兵「「」」

カイン「他愛ないな」

王国兵3「な、なんだ今の音、はっ!?」ブシャ!

王国兵4「て、敵襲だと!?」

ズバズバッ!

カイン「雑魚がどれだけ群れようが、僕の前には無意味!」

カイン「いい土地だ。貴様らには勿体ない――この僕が貰ってやろうじゃないか」

カイン「はーはっはっはっ!」


※カインが尋問から得た情報で、王国領の一部を夜襲し制圧しました

※王国の国力が低下し、帝国の国力が上昇しました!

『25/30

あ、最後の行は無視しといてください
色々あった一日が終わったところで、本日はここまで
次はアーシャとロウルのレベルアップ+スキル判定と前スレボーナスのイベントとなります
ルーシェからの敵対感情判定はなかったため、和やかに進むかと思われます

最後に、最初にご指摘のあった『キアラ&フィーアのお付きの者』を募集します
なおこのお付きは最低条件として、『妹二人共にいい感情を向けている』+『アベルの野心を知っている』になります
あと追加で丸投げ被害にあった『シアの望むお詫び』もできれば

本日もありがとうございました!

乙~
【名前】ブリューナク
【年齢】19
【性別】男
【所属】帝国
【外見】青みがかった銀髪に翠目でホストっぽい感じの優男。黒のスーツに肩当てや膝宛のみを着けた超軽装の騎士
【性格】言動がチャラくてよく勘違いをされる真面目系ツンデレ男子、基本的にはチャラついてツンデレる以外は騎士道精神を貫く紳士的なできる男。
【情報】帝国軍騎士団長の次男で実力は折紙付きであり日々の鍛練を欠かさない、フィーアがギルバートにごり押しして彼をキアラ&フィーア姉妹のお付き兼護衛騎士に採用させた。紅茶を淹れて菓子を焼いたり部屋の整理なども得意なのでキアラ達の身の回りの世話も城のメイドや執事に替わってしたり、実際の戦場での経験を元に戦術の指揮等を教える教師の代わりもやっていたりする。
魔翌力があまり高くないので戦闘スタイルは独特に練り上げていて、術式の罠を仕掛け敵に縛りを与え行動を阻害する。その隙に素早く戦場を駆けレイピアで素早く敵を切る形を取っている。
アベルの野望の事に関してはアベルパイセン達と共に良い国を作る補佐役が出来ればと思っている。
【その他備考など】 キアラに好意を持っているがツンデレてしまい全くそれがキアラに伝えられずに、それを知られているフィーアから物凄く叱責された上に煽られ、他の皇族のお付きのメンバーからは笑われたり同情されたりしている。他の皇子や皇女のお付きが女性なので少しだけ肩身が狭いらしい。

シアの御詫びは城下の蚤の市でなんか魔除けの効果のある宝石で出来た像をあげるとかで

【名前】サレナ
【年齢】23
【性別】女
【所属】帝国
【外見】黒の長髪に眼鏡。背が高く常にメイド服(ロングスカート)を着用。
【性格】礼儀正しく規律に厳しいが本質は優しい性格。ただしややロリコンの気がありフィーア関連でたまに暴走する。
【情報】キアラとフィーアに仕えるメイド。二人が物心付く頃から面倒を見ており二人からの信頼も篤い。
二人のことは大切な主人と考えており、特にフィーアに心酔している(なおあくまで『二人』に仕えているので皇帝に関しての忠義はあまり高くはない)。
フィーアの望みを全て叶えたいと思っており、現在はアベルとフィーアの結婚を成し遂げるべく奔走中。
とりあえずエリスとのことを知ってからは『アベル様とフィーア様は母違いですので結ばれても問題はありません』『そもそも王族は複数の配偶者を持つものです』などとフィーアに色々と吹き込みまくっている。
なお勘違いされがちだが、ロリコンブーストでフィーアに対しての愛情が振り切れまくっているだけで別にキアラを冷遇しているわけではない。
【その他備考など】
アベルの思想にはフィーアの件を抜きにして理解を示しておりアベルの評価もそれなりに高い。ただし主人(特にフィーア)を泣かせたりした場合は割りと容赦無し。
実はメイド以外に密偵としての役目も持っており、フィーアの才能を見抜き隠密技術をこっそりと教えた張本人。
ただしここまでの才能があるとは流石に予想外で、隠密スキルに関しては既にフィーアに抜かれていたりする。
なお余談だが、キアラとフィーアに夜の知識を仕込んだのも彼女である。

【名前】ローザ
【年齢】63
【性別】女
【所属】帝国
【外見】白髪の老女で眼鏡とキャップを着用 服装はクラシックなメイド服
【性格】物腰穏やかでいつも微笑みを絶やさないがたまに影のある表情し達観した態度も取ることも
【情報】キアラとフィーアに仕える老メイド。王城に仕える人間の中では最古参の1人である。今でこそメイドとして仕えて、熟練の技術を持っているがかつては帝国のスパイ(ハニトラ含む)兼暗殺者として活動していた。
今でこそ体力の衰え(それでも同年代よりはるかに体力は高い)により全盛期の力は出せないが、隠密技術や暗殺技術(特に暗器等の武器の投擲技術)などは健在
【その他備考など】
かつては幼馴染の親友がいたが親友は聖国に留学した際に、そのまま帰依し聖国側に付いてしまった。何度も帝国に戻ってくれるように説得したが狂信者の域に達していた親友は聞く耳を持たず、
ついに帝国と聖国の国境付近で行われた異教徒討伐(という名の虐殺・略奪)の際に親友を指揮官もろとも暗殺してしまった。
それ以来多くの民が殺されてしまったことは、親友を止められなかった自分にも責任の一端があるとして後悔を抱えながら生きてきた。

キアラとフィーアに対しては自分の孫のように大切に思っているが、フィーアについては彼女の隠密技術と戦闘力については早期に見抜いており、かつての自分と重ね合わせ同じ闇の道を歩んでしまうのではないのかと危惧している。一方キアラに対しては面影や性格が似ているかつての親友と重ね合わせて、また何かのきっかけで彼女を暗殺してしまうのではないかという恐れを抱いてる。

アベルの野心については皇帝の実力も知ってるため無謀だという気持ちも持っているが、それでも帝国が変わることでキアラとフィーアの未来もより良い物に変わるのではないかという期待も捨てきれずにいる。

【名前】 ローズ(本名ローゼン)
【年齢】 29
【性別】 おとこ×…アタシは乙女よッ!
【所属】 帝国
【外見】 赤髪の三つ編みサイドテールのゴスロリメイド服、素っぴんは結構なイケメンでメイク技術で顔を変えている。
【性格】 素敵なおネエ様、レディーの嗜みに物凄く厳しい。キアラとフィーアの事をまるで自分の娘のように溺愛している。
【情報】 城のメイドや執事等の筆頭で使用人ながら城内で高い発言力と地位を持っている。あらやだアタシったらこんな天使二人をいつの間に産んだのかしら?と二人を物凄く大切に思っている、フィーアの事は皇帝ギルバートが可愛がる理由も知っているが、こんな可愛い女の子を帝国最強の暗殺兵にされないようにと彼女自信の立場を最大限利用してフィーアの事を今まで守ってきている。キアラの魔翌力の事にも気を配っていて、放題な魔翌力がギルバートに感知されないよう誕生日プレゼントに送った魔翌力を隠匿する魔具である手作りのバラのコサージュを与えている。それ以外にもフィーアのために町娘等々の衣服を密かに用意したり、キアラの勉学の為本を調達している。しかし本の調達で夜関係の本の検閲を見逃してしまいフィーアに覚えさせた事については失敗したと凹んでいる。
【その他備考など】 アベルの計画には賛成していて、大切な二人を守る為に密かに協力をしている。早くこの国を変えてフィーアちゃんが暗殺者ではなく一人のレディーとしてキアラや他の皇子達と平和に仲直りして一緒に暮らせる国にすることが目標。
余談だが、彼……いや彼女はかなりの面食いで最近気に入った新米兵士を囲って食べたりしている。外堀まで埋めてその兵士は完全に逃げ道を失って搾りとられて居るとか。

おつー
これってつまり、お兄ちゃんと妹は休暇満喫して、弟は聖国のシスター辱めて楽しんでいる中、カインはただ一人で帝国のために頑張ってたってことだよね?
頑張ってるのにとことん報われねぇ…(エメリナコンマ的にも)
シアのお詫びは、女の子の扱いを勉強する名目の一日デートとか

【名前】ベルン
【年齢】30
【性別】男
【所属】帝国
【外見】筋肉質で大柄な男。顔にも傷が多数あり、髪の毛は生えてない
【性格】粗暴な言動もするが、根は優しい
【情報】悪人面だが、かつては実際に王城に忍びこみ盗みを働こうとした過去を持つ
貧民街で暮らす家族の為の行動だったが、親衛隊に見つかり奮戦するも重傷を負う
その際に侵入しようとしたのが皇女の部屋であり、騒ぎと彼の事情を知ったキアラの治療で一命をとりとめ、さらにフィーアの説得で彼女達の配下に
一連の事情から皇女二人には絶対の忠誠を誓っており、皇女のためなら躊躇いなくあらゆる仕事に突撃していく
皇女は守るべき存在であり恋愛感情などは持っていないが、結婚願望そのものは意外と強い
アベルの計画については期待を寄せており、今の劣悪な貧民街が改善されることを願っている
【その他備考など】力を磨き帝国の将軍も兼任しており、斧を用いた豪快な攻めを得意とする
普段はタキシードのような執事服だが、サイズに限界があり常にパッツパツ

こんばんは
今回のキアラとフィーアのお付き候補は

>>69(ブリューナク)
>>71(サレナ)
>>72(ローザ)
>>73(ローズ)
>>74(ベルン)

でしょうかね。珍しく男性率高めかな?
前回の失敗を踏まえ、22時頃より判定を行います
範囲は↓1~5コンマ二桁最大値です

開始までの間、質問などがあれば答えられる範囲で答えます

以前の判定はあくまでアドルラン個人へのものですので、シアを連れての帝国散策も可能です
ただし、帝都内の散策では遭遇判定もあり、カインやアドルランと遭遇する可能性もそれなりにあります
その際は上手く誤魔化すか方法を考えておきましょう。強行突破も用意しておきますが、おすすめはしません

浮気というか、他の子に手を出した場合ですね
そこら辺もコンマ判定となっています
一応、現在関係を持っているエリスは忠誠心から暴走する可能性は極めて低いです
きちんと説得してから、安易に手を出さないなどは必要でしょう

特殊判定時は使えない分、通常判定の時はチケットは好きなゾロ目に変えられます
……内心いつもかなりドキドキしています
自分の首を絞めてしまいそうな発言ですが、強敵等にアベルがボコられるのを避けたければスキル獲得判定の時に使用するのが無難ではありますが、
できれば控えてください(主に敵のために)

では……
キアラとフィーアのお付きは

>>69(ブリューナク)
>>71(サレナ)
>>72(ローザ)
>>73(ローズ)
>>74(ベルン)


↓1~5コンマ二桁最大値

※キアラとフィーアのお付きはローズとなりました

これまた濃い人がお付きになりましたね
というかメイド長だとこの後のメイド試験ですぐさま出ることになりそう……

それではゆるりと開始します

――特殊イベント・各々の休日――



【アベルの城塞】

エリス「ではアベル様、行ってまいります!」

アベル「ああ、頑張ってこいよ」

アベル「……もしメイドではなくなったとしても、俺はお前を捨てる様な真似は絶対にしない」

エリス「なんで落ちる前提なんですか!?」

アベル「冗談さ。エリスも成長しているからな。きっと大丈夫だ」ナデナデ

エリス「んぅ……これで、頑張れます!」ホクホク



エリス「いざ、メイド試験です!」



――

――

【鍛錬場】


ロウル「この時間から空いているのは久々ですねー」

アーシャ「いつもエリスちゃんが使っていますからね」

ロウル「ではアーシャさん、私では不足かもしれませんがお手合わせを」

アーシャ「あらあら、そんなことありませんよ? お手柔らかに?」

ロウル「では――」






ロウル「あああああぁぁぁぁぁぁ! 恥ずかしすぎて死にそうですううぅぅぅぅぅ!」ババババババ!



アーシャ「私もでええええぇぇぇぇぇす!」キンキンキンキン!




ロウル「アベルさんとシアさん、何考えていたんですかねぇ!?」

アーシャ「わかりませーん!」

ロウル「アベルさんを問い詰めようと思いましたが、それ以上に私達の方が恥ずかしいです!」

アーシャ「……そしてなにより」

ロウル「あの反応からして、キアラ様とフィーア様は――知っていた」

アーシャ「私、皆よりお姉さんなのに……」

ロウル「私も一応お二人より年上なんですよぉ!? ちょっと色々不味いですってぇ!」

アーシャ「ロウルちゃん、こんな時だからこそ!」

ロウル「今日はずっと鍛錬ですね! そうしないとやってられません!」



↓特殊判定1~2コンマ一桁(保証値有)

アーシャ:レベル73→78
ロウル:レベル55→60

コンマ20:スキル取得失敗
コンマ12:スキル取得失敗

――

ロウル「ぜぇぜぇ……」

アーシャ「はぁはぁ……。ちょっと、休憩しましょう……」

ロウル「ですね……」





アーシャ(新しい戦術、もう少しで思いつきそうなんですが……)

ロウル(羞恥心のせいですかね、考えがまとまりません……)

アーシャ&ロウル((ああ、恥ずかしい……))


※二人ともスキル獲得ができなかったようです……

※前回から連続失敗のため、以降失敗するたびに獲得率が上がっていきます


――

――


アベル「むう……エリスは試験、アーシャとロウルは逃げるように鍛錬場へ行ってしまった」

アベル「なんとなく今、鍛錬場に行くと危なそうだしな……」

アベル「さて、どうするか」

コンコン

アベル「ん? 開いているが――」

ガチャ

シア「アベルさ~ん? 朝からごめんなさいです~」

アベル「シア?」

シア「……昨日の件、憶えていますよね~?」

アベル「ぐ、ああ勿論だとも……」

シア「あれから考えたんですけど~……」

※シアが望んだお詫びとは?

1:魔除けの効果のある宝石で出来た像

2:帝都散策

3:女の子の扱いを勉強する名目の一日デート

4:その他自由安価

↓1~3コンマ最大値

3:女の子の扱いを勉強する名目の一日デート

――


シア「アベルさんは~、女の子の扱いが駄目だと思うんですよ~」

アベル「うぐっ!?」

シア「もし昨日、私じゃなくてエリスさんが来ても同じ対応しましたか~?」

アベル「ううむ……」

シア「駄目ですよ~? そんなことじゃ~」

アベル「ですので~……」

シア「今日は、私を使って女の子の扱い方をしっかり勉強して貰います~!」

シア「それがお詫びですよ~」

アベル「突然そんなことを言われても、どうしろと……」

シア「う~ん……私も少しはお手伝いしますから、アベルさんが自力で考えるしかないですよ~?」

アベル「……(そういえば、ロウルは散策の時に呼ぶと嬉しそうにしていたな)」

アベル「なら、とりあえずどこかへ出かけるか……?」

シア「わ~い! アベルさんと帝国散歩です~」

アベル「流石にフードとかで正体は隠してもらうが……」

シア「了解です~」

シア(……エリスさんごめんなさい。でも、一日だけなら……許してくださいね?)

シア「しゅっぱ~つ!」

アベル「お、おおー……」


――

――

【メイド試験会場】

ワーワー!


メイド「さー、ついにこの時が来ました!」

執事「何故、不定期開催なのか?」

メイド「抜き打ち気味にやらないと意味がないからでーす!」

執事「帝国は実力主義!」

メイド「たとえ一度高みに登ったとして!」

執事「鍛錬を怠れば蹴落とされる!」

メイド「あんた達、覚悟はできてる!?」

オー!!!

執事「その意気やよし!」

メイド&執事「それでは、メイド試験を始めます!」

――

エリス(……緊張します)

――

エメリナ(カイン様のおそばにいるためにも……)

――

ルーシェ(私はアドルラン様の、メイド……醜態、晒せない……)

――

【第一試験・家事技能】

メイド「メイドといえばお世話、お世話と言えば家事!」

執事「はじめぇ!」



エリス「はわわわ~!?」ボコボコォ!

審査員「おい、なんだあの料理は!? やめろ、あれを私に食えと!?」

メイド「あー、彼女の料理は前回の審査員に一口で6劣勢を与えたとか」

審査員「!?」



……


エメリナ「えっと、これしてあれして……きゃあああ!」ガシャーン!

審査員「……彼女はまずメイド服のサイズを変えるべきでは?」

メイド「カイン様の趣味との情報がありますが、真偽不明です」

審査員「!?」


……


ルーシェ「ん……、よ……」テキパキ

審査員「ほう……素晴らしい……!」

メイド「流石アドルラン様のメイド。しかし前髪が長いのは少し減点ですかね?」

審査員「可愛ければよし!」


――

【第二試験・夜技能】

執事「メイドたるもの、主人へ奉仕する必要性も出てくるだろう」

執事「さあ、秘めたる色を解放せよ……!」



エリス「……? ……???」

審査員「もうやめてくれ! これ以上自分の穢れっぷりを知りたくない!」

メイド「おーっと、まさかの純粋過ぎで審査員が先に白旗を上げたぁ!?」

執事「あいつ、数値化すれば02くらいしかないんじゃないのか……?」


……


審査員「では、こんな主人の要望に君はどう応えるかな?」

エメリナ「えっと……」


エメリナ「×××で××××な××××! ×××××、×××! ××で×××××していいですかカイン様!?」


審査員「」

メイド「」

執事「」

メイド「――は!? ストップ、ストーップ! もう喋るなぁ!」


……


ルーシェ「……」

審査員「……」

ルーシェ「……こう、します///」

審査員「おお~……! いいね、ぐっときたよ!」


メイド「ほうほう、まだかなり恥じらいは残っていますが、色々勉強していそうですね彼女」

執事「なかなか優秀だな」


――

――

【第三試験・戦闘技能】

メイド「時には主人の命を狙う不届きものも現れる!」

執事「俺達は、そういった連中から主人を救うのも役目だ」

メイド「この帝国にいる以上、誰であれ強くあれ!」



審査員達「「」」シシルイルイ


エリス「えっと、次は……」

執事「もういねえよ!?」

メイド「全員秒殺とか嘘でしょ、審査員の中にはお忍びの将軍もいるのに……」


……


エメリナ「あわ、あわ……」ヒラリ

審査員「どりゃあ!」

エメリナ「ひいぃ!?」ヒラリ

エメリナ「ちゅ、中級風魔法!」

審査員「ぬわぁ!?」ズザー!


メイド「ほーう……歩く性欲なだけかと思ったら、意外と彼女も頑張りますね」

執事「カイン様の風魔法の模倣のようだな。しかしなかなかうまくできているな……」



……


ルーシェ「……」ヒュン!

審査員1「ぐわ!?」

審査員2「この……!」

ルーシェ「……こない、で」ガード!

審査員2「ぬぉぉ!?」バギィン!


メイド「彼女も相当な強さですね。特にあの滅茶苦茶な動き方する光刃は一体……」

執事「かためて身を守ることにも使っている。いやむしろそうしてからが本番なのか?」


――

???「……」


???特殊判定
↓1~2コンマ二桁

ぎゃー!?

特殊判定結果

1最終審査員メイド長ローズ、手心
04(ガチでやる)

2最終審査員メイド長ローズ、レベル(長のため1/2排除)
保証値30<97+20(メイド長)

= レベル 1 1 7

手心で-4

=それでも レベル 1 1 3


※この値はこちらが設定しているボスキャラのほとんどを越えています
少々お待ちください……

――要・警戒――


ローズ「……いいわね、今年のコ達―――アタシの中の男の部分が目覚めちゃいそう」ジュルリ…

ローズ「滾って来ちゃうわぁ……!」バッ!



ズドォォォン!




審査員「!?」

メイド「あ、あなたは――メイド長!?」

執事「」ガクブル



ローズ「アナタ達、さがりなさい。そこの特に優秀な三人……」


エリス「」ビクゥ

エメリナ「」ビクゥ

ルーシェ「」ビクゥ




ローズ「 ア タ シ と ヤ リ ま し ょ う ? 」



皇子メイド「」ガタガタ

一般メイド「」ジョバー…




※04で申し訳程度の手心をしたメイド長が最終試験をぶつけてきました

※試験ですので死にはしませんし、一部スキルも使いません

※しかしレベル3ケタです

※勝利で特大ボーナス。負けてもボーナス

※逃げれません

※誰から戦いますか?

残り:エリス、エメリナ、ルーシェ

↓1

ローズ「そうねェ……」チラリ

ルーシェ「っ!?」

ローズ「決めたワ。まずはアナタから……」

ルーシェ(ア、アドルラン様……助けて……)


――


ローズ「いくわよ……?」

ルーシェ「……は、はいぃ……」ガタガタ




――最終試験開始!!!

ローズ
レベル:113(手心あり)

【スキル】
『男は度胸』
攻撃状態時、補正+10。相手がカウンタースキルを持っている時さらに+20

『女は愛嬌』
防御状態時、補正+15。コンマ値が偶数だった場合は劣勢判定を無効化

★『オネェは最強』
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する

★???
※今回は使用しません

★???
※今回は使用しません

★『咲き乱れる薔薇』
敵が複数の時、自身のレベルを基準に敵全体へ攻撃可能となる

★『薔薇は何度でも咲き誇る』
戦闘に敗北した際、逃走が確実に成功する
戦闘に勝利或いは敗北する度にレベルアップ判定を行う

VS


ルーシェ:レベル80
【スキル】
『変幻自在の光』
戦闘時・常時補正+10。敵のカウンタースキルを無効化する

『聖癒の護光』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、防御状態へ移行し防御状態時補正+15の補正を得る
以後は防御状態を維持したまま戦闘を行う

状況【拮抗】

【攻撃状態】
ルーシェ:レベル80
『変幻自在の光』補正+10

【攻撃状態】
ローズ:レベル113
『男は度胸』補正+10


レベル差33=補正-30
スキル補正相殺


コンマ80以上で優勢
コンマ79以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ94
――
優勢!


ローズ「い、く、わ、よおおおぉぉぉぉぉ」ゴオォ!

ルーシェ(素手!? この人素手が武器なの……!?)

ルーシェ(で、でも……リーチが短いなら……!)シュルル…

ローズ「――あらん?」

ルーシェ「……はっ!」ビュオン!


ズバァ!


ローズ「アナタ……やるじゃない!」


メイド「な、なんとルーシェの一撃があのメイド長に炸裂!」

メイド「珍妙な服が裂けてその下から見えるのは雄々しい肉た――」


ローズ「アナタアトデマルカジリ」

メイド「」ブクブク


ルーシェ「よし……!」



ローズ「でも残念ね……」


――『女は愛嬌』 発動――
防御状態時、補正+15。コンマ値が偶数だった場合は劣勢判定を無効化

――劣勢判定を無効


ルーシェ「う、そ……!?」


ローズ「いい動きネ。でも、もっと激しく踏み込まないと、ネ!」ギュォ!


――『オネェは最強』 発動――
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する

――敵に劣勢判定を付与


ローズ「このくらいにネ!」ズゴォ!


ルーシェ「ひぃ!?」


――『聖癒の護光』発動――
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、防御状態へ移行し防御状態時補正+15の補正を得る
以後は防御状態を維持したまま戦闘を行う

――劣勢判定を無効化

ローズ「っ!?」ガキィィン!

ルーシェ「ま……まだ、ですぅ……!」ガタガタ

ローズ「アナタ……」


ローズ「本当にやるじゃない……!」ニタァ


状況――拮抗――

※ルーシェがローズに優勢判定を得たことでボーナス発生
※ルーシェが劣勢を防いだことでボーナス発生

ルーシェが奮闘する中、本日はここまで
ある意味フィーアが強いわけにも納得がいく判定結果となりましたね
しかし味方サイドにこれだけ強いのがいると、いよいよ敵さんの立場が……

本日もありがとうございました!

こんばんは
ローズは今回は試験のため一部スキルを使っていないため、ギリギリで勝ち筋はあるはずです
ですがこのスレのコンマはよく荒ぶるから怖い……
ちなみにまだ発生していない戦闘中のゾロ目は、フィーア以外の相手には確定優勢です
それでは戦闘途中から再開

状況【拮抗・戦況変化】

【永続防御状態】
ルーシェ:レベル80
『変幻自在の光』補正+10
『聖癒の護光』補正+15

【攻撃状態】
ローズ:レベル113
『男は度胸』補正+10


レベル差33=補正-30
スキル補正+15


コンマ65以上で優勢
コンマ64以下で劣勢

↓1コンマ二桁

――劣勢!

ローズ「なかなか、面白い魔法ネ!」ガガガガガ!

ルーシェ「ひ、ひぃぃぃぃぃ!?」ミシミシ…!

ルーシェ(そんな、私の光装を素手で突き破ろうとしてる……!?」

ルーシェ(一部を鋭く尖らせても、刺さる前に折られるなんて……!)

ローズ「さぁ、見た所その攻防一体の光装甲魔法がアナタの切り札!」

ローズ「このまま押し切らせてもらうわよ!」ガガガガガ!

ローズ「それともまだ何か、奥の手はあるのかしら!?」

ルーシェ「うぅぅ……!」ミシミシ…!

コンマ65以上で優勢
コンマ64以下で劣勢

↓1コンマ二桁

85 『女は愛嬌』不発


――優勢!


ルーシェ(だめ、このままじゃ、破られる……!)ビクビク

ルーシェ(でも……)

ルーシェ(このまま、ただ敗けるよりは……)

ルーシェ(立ち向かって、敗ける……!)

ルーシェ(アドルラン様も、逆境に負けない方! その方に仕えるからには、私も……!)

ローズ「そろそろ限界かしらぁ? これでフィニッシュよ!」ゴッ!


ルーシェ「――今っ!」ビシュゥ!



ローズ「っ――!? アナタ、防壁光を全部……!」グラ…

ルーシェ「今度は、ちゃんと、はい、った……?」

ローズ「ええ。見事だわ」

ローズ「でも、それじゃあすぐには防壁は纏いなおせない」

――『オネェは最強』 発動――
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する


ローズ「惜しかったわね」ゴッ!


ルーシェ「むきゅぅ!?」ドサッ!


――敗北……


※ルーシェが再度優勢を与えたため、ボーナスが発生します
※累計ボーナスはイベント戦終了後に

―――

ルーシェ「アドルラン様……もうしわ、け……」ピクピク

エメリナ「ひぇぇ、あれだけ強い人でもこんな風にされちゃうんですかぁ!?」

ローズ「いい戦いだったわ。さあてお次は……」

エリス(っ、すごい……あれだけの戦いの後なのにあの人まるで呼吸を乱していません……)

ローズ「――よし決めた!」

エリスとエメリナどっちが戦いますか?

↓1

ローズ「そこの金髪のアナタ!」

エリス「……!」

ローズ「さっきの試験の様子はみていたわヨ?」

ローズ「アナタも間違いなく強い……!」

エリス(アベル様、どうか私に立ち向かう勇気を……!)


――


ローズ「さあ、始めましょう!」グッ!

エリス「は、はい……!」チャキン!


――最終試験開始!!!

ローズ
レベル:113(手心あり)

【スキル】
『男は度胸』
攻撃状態時、補正+10。相手がカウンタースキルを持っている時さらに+20

『女は愛嬌』
防御状態時、補正+15。コンマ値が偶数だった場合は劣勢判定を無効化

★『オネェは最強』
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する

★???
※今回は使用しません

★???
※今回は使用しません

★『咲き乱れる薔薇』
敵が複数の時、自身のレベルを基準に敵全体へ攻撃可能となる

★『薔薇は何度でも咲き誇る』
戦闘に敗北した際、逃走が確実に成功する
戦闘に勝利或いは敗北する度にレベルアップ判定を行う

VS




エリス:レベル104
【スキル】
『道を切り拓く剣』
戦闘時、常時補正+15。攻撃状態時にさらに補正+15
『速攻回復』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
★『魔法剣・黒煌』
敵の所持する防御・回避系スキル効果全てを貫通し無効化する
★スキルは他のスキルより優先され、妨害もされない

状況【拮抗】

【攻撃状態】
エリス:レベル104
『道を切り拓く剣』補正+30

【攻撃状態】
ローズ:レベル113
『男は度胸』補正+10

レベル差9=補正0
スキル補正+20


コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

25

――劣勢!


ローズ「畳みかけるわヨ!」ガガガガガ!

エリス「くっ!?」ガキンガキン!

エリス(なんて、重さ……!)

エリス(拳の一発一発が、下手な武器以上の凶器……!)

ローズ「そこよ!」グァ!

エリス「しまっ――!?」バキィ!

エリス「――っ!」

ローズ「このまま――」


――『速攻回復』発動
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う

劣勢を無効化、攻撃状態へ


エリス「まだ、です!」ゴッ!

ローズ(速い! 体勢をもう立て直したというの!?)


コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

87 『女は愛嬌』不発


優勢!

エリス(せめて一矢は報いたい……!)ビュォン!

ローズ「っ! これはちょっと……」

エリス「はあっ!」ブォン!

ローズ「かわせないかしらね……っ!」バキィ!

ローズ「でも――」ゴッ!

――『オネェは最強』発動
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する

エリス「かはっ……!」ガクッ…!

ローズ「さっきの戦いを見ていたらわかるでしょう?」

ローズ「アタシ、ツッコんでくるコにツッコみかえすのが好きなのよ?」

エリス「う、うぅ……!」

状況【両者劣勢】

【防御状態】
エリス:レベル104
『道を切り拓く剣』補正+15
※攻撃状態維持失敗のため-15

【攻撃状態】
ローズ:レベル113
『男は度胸』補正+10

レベル差9=補正0
スキル補正+5


コンマ45以上で優勢
コンマ44以下で劣勢

↓1コンマ二桁

優勢!

エリス(つ、強い……!)

エリス(でも、私はアベル様の剣……!)

エリス(挫けたりなんかしない……! ここで挫けるくらいなら、あの時にもう挫けている……)

エリス「ああああぁぁぁぁ!」ブォン!

ローズ「なっ、体勢を崩してなおこれほどの……!?」

エリス(この人がもしアベル様の敵だったなら)

エリス(私はこの人の反撃に対処できないで敗けてしまうのでしょう)

エリス(……それじゃあ駄目です)

エリス「せめて、相討ち狙い……っ!」ゴォォォ!

ローズ「こ、この子!?」


↓1コンマ二桁

ゾロ目で……?

げ……
戦闘判定ですのでチケットは使えますが……

ゾロ目チケット:2枚

チケット使いますか?

↓1~3多数決

すでにボーナス加算が十分あるんでほんと勘弁してください(土下座)

コンマ36
スキル覚醒失敗……

――

――『オネェは最強』発動
劣勢判定を受けた時、相手にカウンター不可の劣勢を与える
『女は愛嬌』の効果で無効化した際にも発動する


エリス「たとえ、敗れるとしても! 最後まで諦めません!」

ローズ「ふ、ふふ……いいわ! 受け止めてあげ――」


バギィッ!


エリス「……っ、アベルさ、ま……」ドサ…

ローズ「ま、まさかアナタまで拳で語ってくるとは予想外ヨ……」

ローズ「いい拳……もってるじゃ、ないの……」ドサ…

シーン……

メイド「――な、なんと相討ち!?」

執事「嘘だろ、あのバケモンみてえなメイド長を……!?」




――双方戦闘不能・引き分け――

※エリスが二度優勢を入れたためボーナス発生

※相討ちとはいえローズを戦闘不能にしたためボーナス発生

いえ、チケットの使用は皆さんの判断でお任せするので、
私を悶えさせたい人はどんどん使ってやってください(白目)
なお、今使われていた場合、エリスの戦闘能力がさらに上がってました
……この子主人公じゃなくてヒロインだよね?

――


ルーシェ「す、すごい……!」キラキラ

ルーシェ(間違いない、あの人がアドルラン様を完敗させた人だ……!)

ルーシェ(あんなに怖い人にも臆さず切り込んでいける、私とは違う人……)

エメリナ(し、白い人が目を輝かせてる……)

エメリナ(この人も強くて、わかってたけどエリスさんも強くて、メイド長も強くて……)

エメリナ(私は……)



ルーシェ特殊判定↓1コンマ二桁

エメリナ特殊判定↓2コンマ二桁

確かにチケットいらなかったかなーとも思うんですよね
こうやって普通に判定越えてくるんで(白目)
正直こっちの方が恐れていた事態です


特殊判定結果
1ルーシェやる気:90-5(惜敗)+20(ローズ撃破)
100(105)(一緒に頑張ろう……! なんでも言ってね……!)

2エメリナやる気:67+20(ローズ撃破)
87(カイン様のためなら、もっと戦闘も頑張ります!)


――

――



エリス「――っつう……」ムクリ

ローズ「――アイタタ……」ムクリ


執事「げ、二人とももう起き上がりやがった!?」

メイド「この人達はどこに向かおうとしているの……?」


ローズ「……いい拳だったわ、エリスちゃん」パァァ…

エリス「回復魔法……やはり使えたんですね」パァァ…

ローズ「はっ!? あらヤダうっかり。……ごめんなさいね、アナタ達を馬鹿にしてたわけじゃないのよ?」

エリス「はい、それはわかります。貴方は、正々堂々と挑んで下さった」

ローズ「ありがとう。安心しなさい。回復魔法の速度はアナタやルーシェちゃんの方が上。だから戦闘中は使えなかっただけよ」

ローズ「それにしてもアタシもまだまだねぇ。もっと女を磨かなきゃ!」

エリス「私もまだまだ未熟です……」

ローズ「なーにいってんのヨ!」ギュッ!

ローズ「このアタシを殴り倒すなんて真似したの、アナタが初めてよ? 胸を張りなさい!」ニッ!

エリス「は、はい!」


メイド「メイド長のお墨付き!? このメイドはただものじゃない!」

執事「彼女の主人は――第三皇子アベル様だな」

メイド「帝国内では口数少なく何考えてんだかよくわかんないって言われている方ですが、凄い子を隠し持っていましたねー」

執事「……戦闘以外はかなり悲惨だったがな」

――

――



一般メイド1「とんでもない強さね彼女……」ザワザワ

一般メイド2「メイド長と殴りあうなんてあたしには無理……」ザワザワ

一般メイド3「アベル様かー……お城でみかけたことないけどどんな人なのかな?」ザワザワ

一般メイド4「噂ではあまりいいこと聞かなかったけど、あの子がメイドになってもいいって思える程の人ってことでしょ?」

一般メイド5「だよねー。そうじゃなきゃあの子、親衛隊に余裕で就職できるだろうし……」




執事「こら、ざわつくなお前達」

メイド「まだ終わってないのよー?」





ローズ「よし、体力も回復したし! 最後はアナタを頂くわ!」






エメリナ「――え?」



――

――


ローズ:レベル113

エメリナ:レベル48

レベル差:65

補正-60



エメリナ「い、いやあああぁぁぁぁぁ―――!」



敗北……

――

――

ローズ「ほんっとーにゴメンナサイ!」パン!

エメリナ「」キゼツ

ルーシェ「……どうして、私達の時より、強く……」

エリス「手を抜かないでくださるのはありがたい反面、これはちょっと……」

ローズ「アナタ達が頑張るから、アタシも昂ぶっちゃって!」

ローズ「でも安心して頂戴。きっとそのコも、刹那の間に何かをつかめた筈よ?」

ローズ「もちろん、アナタ達もね?」

ボーナスその1

↓1~3コンマ十の位&一の位

あかんて……

4→ローズのレベル117+4+3(戦闘回数ボーナス)=124
0→エメリナのレベル48+1=49
03→ルーシェのレベル80+1+3+=84
58→エリスのレベル104+5+8+5(相討ボーナス)=122

――


エメリナ「」キゼツ

ルーシェ「……私は、少し、強くなれたかも、だけど……」

エリス「私はかなり充足感がありますね」

ローズ「……やっぱり後でエメリナちゃんには謝っておくわネ」

――

――――



――【試験終了】――



エリス「ふぅ……最後にローズさんに加点を頂けたこともあって、なんとかメイド継続です……!」

ルーシェ「……お疲れ様、です。エリスさん」

エリス「あ、ルーシェさん!」

ルーシェ「疲れた時は、ハーブティー……どうぞ」コト

エリス「あ、ありがとうございます!」コクコク

エリス「お、美味しい……!?」

ルーシェ「このくらい、なら、メイドとし――なんでもないです」アセアセ

エリス「いえ、大丈夫ですよ。自分の事はよくわかっているつもりです……」

エリス「でもルーシェさん本当に凄いです。全部の試験で高成績だったじゃないですか!」

ルーシェ「アドルラン様……何でも、頑張ります。だから、私も、色々……」

エリス「そういえばルーシェさんはアドルラン様のメイドだったんですね。凄く納得できます……」

ルーシェ「エリスさんは、アベル様のメイド……」

エリス「は、はい!」

ルーシェ「……そして、アドルラン様にも勝ったメイド……」

エリス「あ、やっぱりその件はお話されてたんですねアドルラン様……」


エリス「……」

アドルランに求愛され断ったことを話す?話さない?

↓1~3多数決

憤慨してたり、やる気が下がってればなー……
片方ほぼ最低値に片方最大値ですもん、そりゃこうなるよ(白目)

話す


――


エリス「でも驚きました。いきなりアドルラン様から妻になってくれだなんて……」

ルーシェ「――え?」

エリス「え?」

ルーシェ「それ、は……聞いて、ないです、はい」

エリス「え!?」

ルーシェ「ごめん、なさい。その話、詳しく……!」ズズイ!

エリス「え、えっとですね? アドルラン様と模擬戦をすることになりまして……」

ルーシェ「……」

エリス「そ、それで――アドルラン様に本気で挑んで……その、私が勝ってしまいまして……」

ルーシェ「……さっきの、戦い、見てました。だから、それは、全然納得いきます……」

ルーシェ「そ、そして……?」

エリス「その……突然妻になってくれと」

ルーシェ「具体的、には?」

エリス「確か……

「素晴らしい! 君は素晴らしいぞ!」

「その若さで、この強さ!」

「この私を、ここまで打ち負かしたのは父以外では君が初めてだ!」

「ただ強いだけではない! 魔法を織り交ぜた、最先端の剣術!」

「舞い踊るような動きながら、苛烈な一撃!」

「美しくも強い、そして本当に皇族に微塵も容赦しない公正さ!」

「まさに私の理想の女性!」


「頼むエリス君! ――どうか私の妻となってくれッ!!!!」

エリス「――だったかと思います」

ルーシェ「」

エリス「ル、ルーシェさん?」

ルーシェ「――は、意識、飛んでました……」

ルーシェ「んー……」

ルーシェ「……ん」

ルーシェ「……エリスさん、おいくつ、ですか?」

エリス「えっと、数え間違っていなければ、今年で16になりますが」

ルーシェ「ん、私は、17歳。ほとんど、変わらない。……やった」

エリス「や、やったー?」

ルーシェ「……エリスさんから見て、私は、強かったですか……?」

ルーシェ「私も、エリスさんとは系統、違うけど……『魔法剣』の、一種……」

エリス「ルーシェさんもお強かったですよ! でも確かに、あれも魔法剣の一種なんですね」

ルーシェ「うん。私は、魔力そのものを固めて、握っている。エリスさんは、実在する刃に、纏わせてる……」

ルーシェ「私のは魔力そのもの。だから、形を変えやすい。けど、固めきれていないと、本物の刃がないぶん、砕けやすい……」

エリス「いえ、私の方式だとルーシェさんのような器用な立ち回りはできません。特に防御面ではその差が……」

ルーシェ「……」

エリス「……」

ルーシェ「エリスさん、私の魔法剣。教えるから、貴方のも、教えて……?」

エリス「え、いいんですか!?」

ルーシェ「むしろ、お願いします……!」

ルーシェ「一緒に、頑張れば……なんだか私達、強く、なれそうです……!」

エリス「は、はい!」

ルーシェ「アドルラン様、とアベル様、お守りできる……とても、いいこと」

エリス「はい! ありがとうございます!」キラキラ

ルーシェ「こちら、こそ……!」キラキラ

ルーシェ(『年齢』『魔法剣』『強さ』はクリア……)

ルーシェ(私に足りない、苛烈に攻め込む勇気……エリスさんに教えて貰おう……!)

ルーシェ(そして、最後……)

ルーシェ「……ところで、エリスさん。アベル様に、容赦しない?」

エリス「え、何をですか!?」

ルーシェ「何でも」

エリス「鍛錬の時は、アベル様の命でもありますから全力で向かいますけど……それ以外は特には?」

ルーシェ「なるほど……アベル様、お掃除……します?」

エリス「あ、アベル様は結構綺麗好きなんで大丈夫です!」

ルーシェ「……いいな。アドルラン様は――整理整頓ができないんです」

と、中途半端ですが本日はここまで
ルーシェのキャラシートを見た瞬間から、魔法武器メイドというある意味同類のこの二人が噛み合うと大変そうだなと思ってたら04と100で超友好状態という
この後はエメリナも飛び込んできてしばらくメイドさんのお話と、若干のカイン救済が入るかもしれません

メイドイベント→シアイベント→アーシャロウルスキル再判定が一通り終わったら元のサイクルに戻れて皇子のお母さん募集とかできるかな……?
本日もありがとうございました!

こんばんは
今日も少しだけ進めて行きます
皇帝ギルバートに関しましてだけは、既にこちらで絶対的な数値のレベルとスキルを設定していますので、女性陣に負けるへたれ化は起きないでしょう
妻に頭があがらない、とかはあるかもしれませんが

皇子イベントは……こちらがやらかした時の補填の時にと言いたいところなんですが……
実際問題、女性陣の強さが完全に男性陣を置いてきぼりにしているため、どこかでイベントとして挟むかもしれません

ルーシェ「色々なことに挑戦し、物にしていくことはご立派だと思います。尊敬もしています」

ルーシェ「しかしそれとあれこれと引っ張り出したものをしまわなかったり山積みにするのは別問題です」

ルーシェ「後で必要になった時にすぐに出てこない可能性があります。それってすごくもやもやしませんか?」

ルーシェ「それに大きさの違うものを山積みにしたら不安定ですから倒れやすくて危ないですし」

ルーシェ「仮に怪我をしなくても余計に部屋は散らばるし埃も舞い散りますし、本も傷みます」

ルーシェ「勿体ないからとあれもこれもと拾ったり大切にすることもご立派です」

ルーシェ「ですけどいつかはちゃんと捨てる物とそうでない物をわけないと部屋が溢れかえります」

ルーシェ「後で片づける、これが一番いけませんよ。絶対にやりませんからね。普段から小まめに片づける癖を――」

エリス「」

ルーシェ「はっ!? ご、ごめんなさい……つい、熱く……」

エリス「い、いえ。ものすごい熱意が伝わってきましたし、ルーシェさんの意外な一面が見れて嬉しいです」

ルーシェ「恥ずかしい、です……」

ルーシェ(……でも、アドルラン様に容赦ない、というか遠慮がないのは、ヒバリさんの方……かな……)

エリス「……ルーシェさん、本当にアドルラン様を大切になさっているんですね」

ルーシェ「え?」

エリス「私もこれでもメイドの端くれですから。ルーシェさんの忠誠心はわかりますよ」

エリス「だからこそ少し意外です。私がアドルラン様に妻になってくれと言われたなんて話を聞いて、取り乱さず……」

ルーシェ「……それを、断ったことにも、怒っていない?」

エリス「っ! は、はい。光栄ではありましたが……その……」

ルーシェ「……怒る、理由ないです。私、は、アドルラン様が大切。エリスさんは、アベル様が、大切」

ルーシェ「それだけ、のこと。むしろ、アドルラン様にも……そういう、感情あること、知れました。大きな収穫、です」

ルーシェ(そして、断ってくれて、ありがとう。私と……ヒバリさんとそのお父さんの精神的な、意味でも……)

ルーシェ「……でも、エリスさんが、それだけ忠誠を誓う、アベル様……少し、気になる……」

エリス「! はい、アベル様はとってもお優しい方なんですよ! そうですね、たとえば――」


―――

――


エメリナ「うぅ~……まだ頭が痛い……」サスサス

エメリナ「なんとかカイン様のメイドは続けられそうですけど、こんな結果じゃ……あれ?」



エリス「――なんですよ!」ニコニコ

ルーシェ「……それ、いい!」ホクホク


エメリナ「エリスさんと、白い人? なんだか楽しそうですけど、挨拶だけはしておかないと……」

エメリナ「あのー……」

エリス「あれ? エメリナさんじゃないですか。もう大丈夫なんですか?」

ルーシェ「……まだ、痛いなら、回復する……?」

エメリナ「あ、おかまいなくです。一瞬だったんでそこまででは……」

ルーシェ「それじゃあ……あなたも、お疲れ様の、ハーブティー」コト

エメリナ「え、え? い、いいんですか?」

ルーシェ「ん」コクン

エリス「そうですね。エメリナさんもお疲れでしょうし、久々に会えましたし。少しお話していきませんか?」

エメリナ「は、はい……!」パァァ!


――

エメリナ(と、喜んだのはいいけれども)



ルーシェ「あの時、ここをこうしていれば……」

エリス「いえ、どの道ローズさん相手ではそれも……」


エメリナ(お二人とも真面目に、試験の反省をしている)


エリス「食材を切る工程までは評価を得ていたのですが、煮た瞬間から何故か発砲が……」

ルーシェ「……凄かった。あれは、そもそも、使う粉を……間違えてる……」


エメリナ(私はただ、話を聞きながら相槌しかうつことができない)

エメリナ(アドルラン様の専属メイド、ルーシェさん)

エメリナ(アベル様の専属メイド、エリスさん)

エメリナ(……この国の皇子様に仕えるメイドとしては、私達は同じなのでしょう)

エメリナ(でも、私とこの人達は違う)

エメリナ(ルーシェさんはなんでもできる。エリスさんは、前以上に強くなっている……)

エメリナ(私は……)


エリス「ところで、あの夜の……なんでしたっけ? 私のキノコからベシャメルソース? よく意味がわからな――」

ルーシェ「あ、あぅ……あれはその、言葉遊びというか、隠語という、か……///」







エメリナ(――あった! こんな私でも、二人に勝っている点が!)


エメリナ「ああ、あれは普通におちんぽを刺激して射精させた上で、舌の上でちゃんとじっくり転がして味わってから飲み込め、という意味ですよ」

エリス「?」

ルーシェ「~~っ!?」バタバタ!

エメリナ「そんな命令をされた上ですべきことは何か? という問題ですね。あえてきっぱり断るのも正解だったかと思います」

エメリナ「もしカイン様のモノが飲めたら……私なら、きっと抑えが効かなくなりますからね」

エメリナ「ちゃんとお部屋で、失礼のないよう……そう、まずはそちらの前に全身へのご奉仕も大切ですよね」

エメリナ「戦いから疲れて帰ってきたご主人様……その全身に舌を這わせて汚れを落とすもよし」

エメリナ「あるいは全身に石鹸を塗って、この身でもってご主人様を綺麗にする……」

エメリナ「雑味を落とした上で、改めて新鮮なご主人様のおちんぽと精液を味わうのが――」

エリス「??」

ルーシェ「――!?――!?」ジタバタ

エメリナ「――待ってください、あえて綺麗にしないことで、より熟成された雄の臭いを頬張るのも!?」

エメリナ「むむむ、迂闊でしたね。シンプルですが奥深い問題だったようです」

エメリナ「あ、お二人はどちらがいいと思います? 綺麗にしてから頂くか、洗わずに頂くか。贅沢な二択ですよね」

エメリナ「二択と言えば、前か後ろかも悩んじゃいますよね。私は――」


ルーシェ「――ッ! 光塊殴打!」プシュー

エメリナ「ごふっ!?」ドゴッ!

エリス「エメリナさん!?」


――

エメリナ「すみませんでした……」

ルーシェ「そういう、お話……! 外で、言うの、よくない……!」プンプン

エリス「えっと……多分発端は私ですので、あまりエメリナさんを責めないで……」

エメリナ「いえ、私がついスイッチ入っただけですから……」

エメリナ「そ、それに私も……本の知識だけです。カイン様からは、いつも断られて……」

ルーシェ「……自主的、なの? ……カイン様の、趣味なら……もっと評価、下げてた……」ムスッ

エメリナ「あ……」ズキッ…

エメリナ「……」

エメリナ「やっぱり、お二人も……カイン様を、軽蔑なさりますか?」


ルーシェ「……」

エリス「……」

ルーシェ、エリス特殊判定
↓1~2コンマ二桁

えー……?

何故毎回決まってやばいところでゾロ目が出るの……?


特殊判定・皇子メイドのカインへの感情(負)

1エリス77×2(ゾロ目)+30(過去のアベル重傷補正)
184(怒髪天衝!!!)

2ルーシェ42+10(アドルラン伝聞補正)
52(若干いいイメージはないかも……)



このままだと普通にカインに生命の危機です。レベル122の防御貫通メイドがレベル40の第二皇子に襲撃をかけかねません
……怒りの値はそのままに、フォローを入れた方がいいでしょうか?

1エリス77×2(ゾロ目)+30(過去のアベル重傷補正)
184(怒髪天衝!!!)

2ルーシェ42+10(アドルラン伝聞補正)
52(若干いいイメージはないかも……)

+若干のフォロー

――

ルーシェ「……あまり、いい話を、聞かないのは……事実」

ルーシェ「でも……詳しくも知らないから、なんとも言えない、です……」

エメリナ「そ、そうですか」ホッ…

エメリナ「エリスさん、は――」



エリス「……」ゴゴゴゴゴ…



ルーシェ「!?」ビクゥ!

エメリナ「ひぃっ!?」ビクゥ!


エリス「エメリナさん。あなたが、カイン皇子のメイドであることは理解しています」

エリス「理解したうえで。あえて、あえて本音を言いますよ」



エリス「できることなら。今、この帝国にいる人で――最も、この剣で切り刻んでしまいたいほどに、嫌いな人ですよ」シャキン…



エメリナ「あ、あ……」ガタガタ



ルーシェ「エ、エリスさん……落ち着いて、ね……?」オロオロ

エリス「……失礼致しました」スッ…

エリス「ですが、私はあの人が嫌いです。それは変わりません」

エメリナ「ほ、捕虜の扱いのことは……、帝国のためで……!」

エリス「……それも、確かにあの人を嫌う一因ではあります」

エリス「――ですが、それが一番の理由ではありません」

エメリナ「え?」

エリス「エメリナさんの言い分も……わかります。生き抜くための戦争、誰もがその手を汚しますから」

エリス「私がカイン皇子を一番許せないのは……アベル様への対応です」

エメリナ「っ!」

ルーシェ「な、何があったの……? お、落ち着いて、話してくれる……?」オロオロ

エリス「……以前、アベル様はカイン皇子に大きな怪我を負わされました」

エリス「全身裂傷、右腕の複雑骨折、腹部大裂傷……兄弟喧嘩の傷じゃありません」

ルーシェ「っ!?」

エメリナ「そ、そんな……!? ごめんなさい! でもあれは――」

エリス「もちろん、アベル様をお守りすることができなかった自分にも、カイン皇子にも腹が立ちます」

エリス「だからもし、またカイン皇子がアベル様に刃を向けるなら、今度こそ私がお相手を。でも……」

エリス「アベル様は、この時よりも前に大きな傷を負っています」

エリス「それも、回復魔法では治せない――心の傷です」

エメリナ「ど、どういうことですか……?」

エリス「……アベル様とカイン皇子は、数年前に皇帝陛下に不要なものと判断されて。暗黒街に捨て去られたそうです」

ルーシェ(っ、アドルラン様から、聞いたことがある。何かが崩れてしまった日……)

エメリナ(カイン様が、絶対に語ろうとしてくれない……カイン様の、過去……)

エリス「……アベル様は、当時はカイン皇子を慕っていました。とても賢くて頼れる兄がいる、そう仰っていました」

エメリナ「そ、そうなんですか?」

ルーシェ「……待って、その言い方だと」

エリス「はい。その暗黒街で――目の前で両親を殺され、絶望に染まっていた幼い私を助けて下さったのが、アベル様です」

エメリナ「!」

ルーシェ「……!」

エリス「後にもう一人、アベル様は一人の女の子を救っています。その人も今では共にアベル様に仕えるとても大切な人です」

エリス「私達は三人で、暗黒街を生き延びて……時間はかかりましたが、帝国の王城まで戻ることができました」

ルーシェ「……三人? アベル様とエリスさん、そして助けた子……カイン様は?」

エリス「……捨てられた直後。アベル様はカイン皇子に不意の一撃を受けて昏倒したのです」

エメリナ「そん、な……!?」

エリス「でも……アベル様はそれにも理解を示していた。状況が状況だから、と」

エリス「それよりも目が視えない兄が、暗黒街を生き延びているか心配だ、と。賢い兄だから、きっと上手く動いていると思いたい、と」

ルーシェ「……」

エメリナ「……」

エリス「アベル様は、あの日まで……カイン皇子を信じていたんです」


エリス「でも、王城に帰ったあの日」

エリス「アベル様が目にしたのは、生き延びてこそいたけれど……変わり果てたカイン皇子の姿でした」

エリス「アベル様とカイン皇子は、捨てられてから王城に戻るまでの間の、短くない空白期間があります」

エリス「……ですから、カイン皇子に何があったのか。それはアベル様も私も知りません」

エメリナ(カイン様の、過去……)

エリス「でも、必死に生き延びて……! 尊敬していたお兄さんと久しぶりに再会したアベル様に!」

エリス「あの人は……、カイン皇子は! 何をしたと思いますかっ!?」



エリス「再開を喜んだアベル様に――ッ、いきなり、風魔法を使ったんですよ……っ!!!」



エメリナ「――ッ!」

ルーシェ「……!」

エリス「そして、困惑するアベル様を見下すように。その力を見せびらかすように。アベル様を罵りながら、攻撃は続けられました」

エリス「殺意はなかった……痛めつける意思、でしょうか。ひたすら、アベル様を下に見て、僕は強者だと叫んでいたのは忘れられません」

エリス「何が起きたのかわからず震えていた私とロウルさんにも風が飛んできて……アベル様は、身を挺して庇ってくれました……」

エリス「自分より弱い奴を拾ってきて、強者になったつもりか。一人じゃ何もできない、出来損ないが……!」

エリス「っ、そう、嘲りながら……アベル様と私達が、転がるように逃げ去るまで……攻撃は止みませんでした……」

エリス「あの日からしばらく……アベル様は茫然自失の状態が続きました」

エリス「そして私達はあの日に決意しました。アベル様をお守りできる力を、アベル様に迫る危機を察知できる力を手に入れようと」

ルーシェ「エリスさん……」

エリス「……それから、アベル様もなんとか立ち直られました」

エリス「けれどアベル様は、攻撃されたこと以上に……カイン皇子の――」

エリス(……っ、弱者への扱いと思想を認めまいと決別して、この国を変える決意を――これは、言えません……)

エリス「――あまりの変貌ぶりに落胆し、関係は断絶。今に至ります……」

エメリナ「ご、ごめんなさい……! ごめんなさい……!」ポロポロ









エメリナ「でも、でも――これだけは聞いてっ!!!」








エリス「!?」

ルーシェ「!?」

エメリナ「アベル様が、エリスさんを助けてくれたみたいに……!」

エメリナ「カイン様も、私を救ってくれたの……!」

エリス「え……?」

エメリナ「わ、私……見ての通り、ちんまくて、何の取り柄も無くて……」

エメリナ「でも逆にこの小ささがいいっていう客がいるとかで、私は――王国に、商品として扱われてました」

エリス「!!」

エメリナ「そしてその時の私のご主人様だった商人は――カイン様に捕まって、報いを受けた」

エメリナ「帝国は弱者を必要としない、そう聞いていたから。私も……殺されると思った」

エメリナ「でもカイン様は、そうしなかった。きまぐれだったのかもしれないけど……」

エメリナ「それでも、カイン様は間違いなく私を助けてくれた皇子様です!」

エメリナ「こんな駄目なメイドでも、捨てないで置いてくれる、優しい方なんです……!」

エメリナ「だから……!」


エメリナ「たとえ、全ての人がカイン様を嫌おうと! 私は、私だけは……っ!」


エリス「……ごめんなさい、エメリナさん」ギュ…

エメリナ「あ……」

エリス「あなたに、あたっても……意味なんてないのに、ごめんなさい……」

エリス「でも……」

エリス「どうして、カイン様はその優しさを……弟のアベル様や他の人にも向けてくれないんですか……!」ポロポロ

エリス「あの日、少しでもその優しさがあれば……アベル様もカイン様もきっと……!」ポロポロ

エメリナ「う、うああああぁぁぁ……」ポロポロ

ルーシェ「……私も、同じ」

エメリナ「……え?」

ルーシェ「私、も……商品。髪色とこれが、珍しいって……」ファサッ…

エメリナ「あ、目の色が……!?」

エリス「綺麗……」

ルーシェ「……ありが、とう。私も、売られかけているところを、アドルラン様に助けて頂いて……」

ルーシェ「この嫌いだった目も、アドルラン様から褒めて貰ってから、好きになれたの」

ルーシェ「……私達は、似ている。私達は、みんなメイド……」

ルーシェ「私達を助けてくれたのは……みんな、この国の皇子様」

ルーシェ「そして、私は勿論……あなた達も、仕えるご主人様には大きな恩と、大きな忠誠心がある……」

エリス「はい……」

エメリナ「うん……」

ルーシェ「どの皇子様にも、誰かが心の底から仕えたいと思えるほどの、何かがある……」

ルーシェ「だから、皇子様も根っこでは……同じ、なんだと思う」

ルーシェ「みんな、同じなら……きっといつかは――分かり合える」

途中で申し訳ないですが一旦ここまでで……
明日は上手くいけばお昼ごろに少しこれるかな……?

軽いお茶会で終わる予定が重くなってしまった気がしますが、この後にカインへの救いのイベントのカギを出すつもりです
本日もありがとうございました

こんにちは
とりあえずメイドパート終了までと、次のアベルの行動安価まで投げておきます

ローズ「……その通りヨ」ザッ

ルーシェ「!?」

エリス「え!?」

エメリナ「ロ、ローズさん!?」

ローズ「ごめんなさい。盗み聞きするつもりはなかったのヨ。たださっきのコ達が集まっていて気になって……」

ローズ「ルーシェちゃんの言う通り。いつかはあのコ達も仲直りできる――いや、させなきゃいけない」

エメリナ「!!」

ローズ「何の因果かしら? アナタ達は皇子のメイド。そしてアタシは、キアラ様とフィーア様、皇女のメイド……」

ローズ「アタシも、あの天使達のためだったらなんでもできる」

ローズ「アタシは見ての通り、こんなだからネ。この国で認められるために力をつけたケド……」

ローズ「争いなんて、ないのが一番なのヨ。天使達が大好きなお兄様と一緒に過ごせるそんな時間……それが一番」

エリス「ローズさん……」

ローズ「皇帝陛下に聞かれたら、たかが一メイドの戯言と思うでしょうけど……アタシは本気ヨ?」

ローズ「だからどうかアナタ達も――諦めないで」

ローズ「わだかまりはすぐには無くならないかもしれない。カイン様もアベル様も、アドルラン様も……」

ローズ「でもきっと、あのコ達も心の奥底では昔のような関係に戻りたいと思っている……そう信じているの」

ローズ「主人が動けないなら……アタシ達はどうすべき?」

エリス「私達は、メイド……」

エメリナ「ご主人様に代わって……」

ルーシェ「ご主人様のために、仕事をこなす……」

ローズ「その通り」

ローズ「時間はかかるかもしれないし、意外とかからないかもしれない」

ローズ「でも、少しは動いてみるのも悪くないと思うわヨ?」

エリス(アベル様と、カイン様の関係を歪めてしまった過去……)

エメリナ(そもそもどうして、カイン様は視力を失ってしまったの……?)

ルーシェ(アドルラン様は、アベル様と、カイン様の過去……どれだけ、知っているの……?)

ローズ「その顔は、みんな何かを決意したようネ」

ローズ「……はい! なんだか重い話はここまで! 折角アナタ達みんな合格したんだから明るくしないとネ!」パン!

ローズ「というよりもヒドイわネ~? アタシだって皇女メイドなんだから、皇子メイドのお茶会混ぜて欲しかったわ~?」ジトー

エメリナ「ひ!? お、畏れ多いといいますかぁ!?」ビク

エリス「そもそも最初はお茶会ではなかったんです!?」ビク

ルーシェ「ハ、ハーブティー、です。ど、どうぞ……」コト

ローズ「頂くわ。……70点」

ルーシェ「!?」

ローズ「なかなかだけど、お湯の温度がちょっと高すぎたようね。それと外気に触れることも計算に入れないと」

ローズ「ルーシェちゃん、アナタは優秀だけど完璧には程遠いワ。もっと頑張るのヨ?」

ルーシェ「は、はいぃ!?」ビク

エリス「そんな……ルーシェさんのお茶でその評価でしたら、私のお茶なんて……」

ローズ「そうヨ! エリスちゃん、アナタの戦いのセンスは素晴らしいわ! でもアナタ、それに振り切りすぎなのヨ!」

ローズ「アナタも綺麗な金の髪で天使に似ているせいかしらね……正直、戦いからは離れて欲しいくらい」

エリス「で、でも私から戦いを取ったら何も……」

ローズ「だからっ、それが間違ってるのヨ! アナタも少しはレディーとしての嗜みを……いえ、まず常識を身につけなさいっ!」

エリス「す、すみません!?」

エメリナ「あわわわ……」

ローズ「エメリナちゃん! もちろん、アナタもよ!?」

エメリナ「ひぃ、やっぱりこっちにも来た!?」

ローズ「アナタも全体的にもっと努力が必要だけど、それ以上に――街中で卑猥な言葉を叫んじゃダメ!」

ローズ「レディーとして……いえ、人としての羞恥心を身につけなさい!」

エメリナ「ご、ごめんなさい~!?」

ローズ「やれやれ、立派に合格したコ達と思っていたけど、やっぱりまだまだ半人前のようネ」

ローズ「いいわ。折角だからこのアタシ自らが、アナタ達に色々叩き込んであげるっ!」


皇子メイド(((に、逃げられない……!?)))



※皇族メイドが全員、アベルとカインの過去を知りました
 同時に、カインの過去に興味を持ちました
※特定交流時、イベント選択時などにおいて、カインの過去の調査を行うことができます
※メイド経由でそれぞれの主人へ情報が伝聞される可能性もあります

※ローズの扱きにより、三メイドの家事能力が上昇しました

ボーナスその2(優勢判定を与えたルーシェとエリスのみ)

↓1コンマ二桁エリス判定(弱補正あり)

↓2コンマ二桁ルーシェ判定(強補正あり)

げふぅ!?(吐血)

特殊判定結果・レベル100超敵との戦闘経験による追加スキル

1エリス:32+15(弱補正)<60
=47:習得失敗。次回以降、ルーシェとの交流で再判定あり

2ルーシェ:33+30(強補正)>60
ゾロ目による特殊成功。かつ奇数ゾロのため通常→★
★スキル獲得確定。次回以降、エリスとの交流で★スキル獲得&エリス側に補正追加


※三メイドの試験での奮戦により、それぞれの皇子の帝国内評価が上がりました




―――

【帝国・帝都】



シア「わぁ~……ここが、帝国の街なんですね~」フードカブリ

アベル「……あまりキョロキョロするな」ヒソヒソ

アベル「帝国の王城やこの帝都では、俺は一応傲慢冷酷な皇子で通しているからな……」ヒソヒソ

アベル「あまり、多くは喋れないぞ……?」ヒソヒソ

シア「似合わないです~……」

アベル「言うな、地味に傷つく」

シア「それでこの後、どうするんですか~?」

アベル「そうだな……」

※アベルの向かう場所、行動などを指定してください
※シアに偽名やどういう立場でアベルに連れられているかの設定が必要と思う方は、それも併記願います

↓1~3コンマ最大値採用。混ぜれそうなら混ぜます

こんばんはー
覚悟を決めたつもりでも、こうもゾロ目の襲撃にあってはやはり驚きます

すみません、ギルド的なものは存在していないため、↓以降を採用させていただきます
のでほぼ同じな237と238で続きを始めていきます

――


アベル「まずは、シア。俺との関係だが……」

シア「はい~?」

ドン!

シア「!?」ビクゥ

アベル「……このように、俺が恐怖を与えて屈服させた捕虜という扱いにしておく」

アベル「情報は持っていないが、兵力として使えそうだから生かしておいた……」

アベル「後々を考えた場合、これが一番怪しまれないだろう」

シア「は、はい……」

シア(い、今のアベルさんの鋭い目つき、本当に怖かった……)

シア(でも普段のアベルさんを知っていますから、大丈夫ですね~)ポヤー

アベル「……おい、言っているそばからそんな表情をするな」

シア「ど、努力します~」ポヤー

アベル(これは、俺が『帝国に仕える喜びを刷り込むために笑顔を強制させている』設定も必要かもな……)アタマオサエ

シア「でもでも~、お詫びのお散歩なんですから、案内はしっかりお願いしますよ~?」

アベル「……わかっている。しかし本当に、俺にできるのはただの散策が限度だぞ……?」


――

――




【帝都・大通り】


シア「人がたくさんです~」キョロキョロ

アベル「……帝国は、実力主義の弱肉強食だ」

アベル「貧民街はまともな物資も施設も揃わないが、逆にこの帝都には物資も施設もそのほとんどが集中する」

アベル「そしてこの帝都すら、少し離れたらもう奪い合いだ。……それほど、帝国の状況は劣悪だ。だからこそ、領地を奪う」

シア「……物資を一杯持っている人が、貧しい人に分け与えたりとかは?」

アベル「無理だ。仮にそれをやったとして、賄いきれない。そして根付いた思想から、少しでも取り分を増やそうと殺し合いだろう



シア「……」

アベル「まずは今の制度そのものを崩して、新たな制度を作らない限り、帝国は変わらないだろう……」

シア「アベルさんは、その道を……」

アベル「ああ。必ず成し遂げてやるさ。それよりもシア、あれを見てみろ」

シア「え?」


八百屋1「安いよー! 林檎安いよー!」

八百屋2「安いよー! そして美味いよー! こっちの林檎はなんたって改良品だからなぁ!」


シア「お、同じようなお店が向かい合って……競い、あっているんですか~?」

アベル「ああ。折角だ、少し寄っていくか」



――

八百屋1「へい、らっしゃ――ア、アベ、アベル様!?」

アベル「貴様達、何やら競い合っていたようだが……暇潰しに、私が判定を下してやる」

アベル「そちらの店と、こちらの店……値段は同じか。なら林檎を一つずつ貰おう」

八百屋1・2「「か、かしこまりましたぁ!?」」っ林檎

アベル「ふむ……」シャク、シャク

アベル「……お前も、食べてみろ」スッ

シア「は、はい……!?」シャク、シャク

シア「あ……こっちの方が、甘くて美味しい……?」

アベル「そうだな。私も同じ意見だ」

八百屋2「しゃあっ! どうよぉ!?」

八百屋1「く……!?」ガク…

アベル「値段は同じで味は上。こちらの店の言葉には偽りはなかったようだな……」

八百屋2「あ、ありがとうございます……!」

八百屋1「あ、ああ……ど、どうか命だけは……」ガタガタ

アベル「…………」フゥー…

アベル「……一度の敗北程度で死を覚悟するな。次の戦いではこの男に逆に地獄を見せる程の気概を見せろ」

八百屋1「!!」

アベル「貴様も、勝利に浮かれ慢心をするな。油断をすればすぐに足下を掬われる……」

八百屋2「!!」

アベル「この帝国で生き延びたければ――互いに励み続けろ。いつの日か……また来るぞ」スタスタ

八百屋1・2「「は、はい!」」



――

アベル「やれやれ、まさか命乞いまでされるとは思わなかったが……」

アベル「シア、さっきのあれが以前も言ったと思うが、競い合うことの大切さだと思う」

シア「競い合う、平等じゃない……」

アベル「帝国は領地も狭ければ環境も厳しい。食糧の生産も厳しいものがある」

アベル「だからこそ各々があらゆる努力をする。より環境に適応したもの、より品質の良いもの……」

アベル「そしてそれを売る者も、質や値段などで他店に負けまいと商売に力を入れる」

アベル「競い合うことで、より上が見えてくることもあると俺は考える。……無益な屍を晒す競い合いもあるがな」

アベル「シアも、同じ値段ならより美味いものの方がいいだろう?」シャクシャク

シア「う~ん……確かにそうです、ね!?」

アベル「ん、どうした?」シャクシャク、ゴクン

シア「あの、その、その林檎……私も齧っていたんですけど~……」アセアセ

アベル「あ……すまない、まだ食べたりなかったのか」

シア「いえそういうわけではないんですけれども、というよりも芯はどこへ……?」

アベル「林檎は丸ごと食べるだろう? 客人に出すならともかく、少し硬い程度で捨てるなど勿体ない」

シア(色々と全く気にしていない……これもアベルさんというか、帝国の風習なんですかね~?)

アベル「今から戻ってまた林檎を買ってもいいが……昼時だしな、どこか店に入るとしよう」

※帝都散策中

↓1コンマ二桁判定

何故、ピンポイントでぶち抜けるの……
少々お待ちください

21~40:遭遇カイン


――


アベル「さて、どこにするか……っ!?」バッ!

シア「え?」


カイン「なっ――アベル!?」


アベル「兄様……!?」

シア(顔に包帯……兄様、つまりこの人が……)

シア(捕虜に容赦をしないという、カイン皇子……!)ゾクゥ!


カイン「ふん……結構痛めつけてやったつもりだったんだが」

カイン「それに聖国の部隊に敗けたとも聞いたんだけどねぇ……」

カイン(クソ、やはり使えない兵士どものでまかせか……!)

カイン(落ち着け……アベルの傷だけじゃなく、僕の傷だって完治している)

カイン(昨日だって、王国の雑魚どもを蹴散らしてやったじゃないか……)

カイン(大丈夫、大丈夫だ……)


※カインのメンタルはトラウマ級を負った後、回復はしていますがまだ中程度のダメージが残っています

※同時刻にメイドが頑張っているため、現時点ではまだカイン説得のイベントは起こせません


アベル「……っ」

シア「……」

カイン「ん……?」

カイン特殊判定
↓1コンマ二桁

ゾロ目がでなくても通常内で暴れるコンマの恐ろしさ

特殊判定結果
カインの警戒心:84+10(精神ダメージ補正)
94(完全にシアの正体に気がつく)

――


カイン「……その臭い、憶えているぞ」

カイン「あの日、お前の城塞の中で嗅いだ――聖国の人間の臭いだ」

シア「!!」

アベル(やはり、気がつかれるか……!)

カイン「……妙だね? お前は王国の貴族と、貧民街にいた商人は僕に泣き縋るように送りつけてきた」

カイン「それでいてなんで……古い捕虜がまだ生きていて、お前の傍にいるんだい?」

アベル「……兄様の真似事をして、尋問したはいいが」

アベル「こいつは末端中の末端でろくな情報を持っていなかった」

アベル「だが兵士としては使えそうだったから……色々と、教え込んでいる最中だ」

カイン「へぇ……」

カイン「お前が、尋問、ねぇ……?」

カイン「まさか本当に成功させるとはね」

アベル「……」

カイン「なあ、アベル?」

カイン「――参考までに聞かせてくれよ? お前が、どういう尋問をしたら――そんな小奇麗な臭いのまま、屈服するっていうんだい?」

アベル「……!!」


※カインの警戒心が非常に強いです

※生半可な言葉ではより警戒心を強めるでしょう

カインへの弁明
↓1~3コンマ最大値採用。混ぜれそうなら混ぜます

ゾロ目最大値(00がありますがまずでないので)なのでこちらを採用いたします
ゾロ目フルパワーで全力でかつて自分が半殺しの目にあった兄を煽っていく弟、それがアベル
再び少々お待ちください

99ゾロのため、アベルが全力でカインを煽ります


――


アベル「……兄様、もしかしてお疲れなのですか?」

カイン「な、なんだって?」

アベル「おわかりかと思いますが、この捕虜は女です。女の捕虜にすることなど決まっているでしょう」

カイン「な……お前、まさか……!?」ドキドキ

アベル「ええ。私の手で女の喜びをこの身体に刻み込んでやりましたよ。徹底的にね」

カイン「!?」

シア「///!?」

アベル「ククク……最初はこの女も嫌がっていたんですよ? 神に捧げた身体だなんだと……」

アベル「それでも所詮は女です。あえてイけないように焦らしてやれば、だらしない顔を晒して身を捩り……」

アベル「やがては下の口からもはしたなく粘液を滴らせはじめ……」

カイン「……」ドキドキ

シア「///」

アベル「一晩と経たず、私の雌奴隷になりたいと懇願してきましたよ」

カイン「め、雌奴隷!?」ドキドキ

シア「……///」プシュー…

アベル「ああ、言わなくてもわかっていますよ兄様。その程度で手を緩めてはだめだと仰るのですよね?」

アベル「ご安心下さい。もちろんすぐに雌奴隷として認めたわけではありません」

アベル「懇願しても、まだ処女は奪ってやりません」

アベル「まずは後ろから貫いてやりました」

カイン「う、後ろ!?」ドキドキ

シア「!?!?///」

アベル「不浄の穴から敵国の皇子に貫かれる……聖国の者にはこれ以上ない屈辱でしょう」

アベル「泣き叫びながらも、それもすぐに快楽に染まっていきました」

アベル「淫らな娘だと言葉責めしてやることも忘れません。聖国に戻ったところで、穢れたお前に居場所などないともね……」

カイン「……」ゴクリ

アベル「幾度も幾度も、快楽を刻み込んで、心を圧し折って……それから」

アベル「拠り所の神と決別して帝国に、私に永遠の忠誠を誓うなら――望み通り雌奴隷にしてやると言ったのです」

カイン「そ、それで……?」

アベル「もちろん、喜んで神を捨てて、私に貫かれて娼婦のように乱れ狂いましたよ」

アベル「あれ以来、私無しでは生きていけなくなったのか……こうして待ちきれずについてくることもありますが」

アベル「ああ、それはそれで、野外調教ができますが」

カイン「!?!?」ドキドキ

アベル「まずは我慢をしつけてやらなくてはなりません。こうも雌の臭いを撒き散らしては……」

カイン「め、雌の臭い?」ゴクッ…

アベル「ええ。これ以上相応しい言葉はないと思いますよ? こんなに撒き散らして私にこんなに屈服して――」









アベル「おや、もしかして、まさかとは思うのですが、その反応。失礼ですが……」











アベル「兄様――――――――――――――童貞ですか?」













カイン「」

アベル(……まさかと思って聞いてみたが、どうやら図星だったらしい)

アベル(なんだか、悪いことをした気分だ……)

アベル(だがこれで有耶無耶にして、シアを連れて逃げることは出来そうだ)

アベル「よし、シア――」ピト…



シア「ひ、ひやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?///」ビックゥ!



アベル「!?」

カイン「!?」

シア「あ……///」


アベル「し、失礼しました兄様。今のように、私が軽く触れるだけでこの有様です///」

アベル(や、やめろシア! 本当に変な声を出すな!?)

カイン「べ、別に構わないよ。僕にとってはこの程度の声、聞き慣れたものだからね……」ドキドキ

カイン「全く、この僕が、ど、どど、童貞なわけけないだだろう?」ドキドキ

カイン「僕がこれまでどれだけの捕虜を相手にしてきたと思っているんだい?」ドキドキ

アベル「――そうですよね。申し訳ありません」

カイン(な、なんだ今の甘ったるい声は……あんな声、今までどんな尋問をしても聞いたことがないぞ……!?)ドキドキ

アベル「……そういうわけでして、申し訳ありません兄様。私はこの雌奴隷の躾を急ぎますので、これで失礼致します」

カイン「そ、そうか。ま、まあ? お前にしてはなかなか頑張ったんじゃないかと褒めておこう。せいぜい頑張るといいさ」

アベル「ありがとうございます。ほら、行くぞ」グイッ

シア「あ……///」





カイン「……」

シア「……///」


カイン、シア特殊判定

↓1~2コンマ二桁

特殊判定結果

1カイン欲情度27+10(ゾロ目ボーナス)+10(童貞)
47(気になる、気になるが誰を抱けば……)

2シア欲情度61+10(ゾロ目ボーナス)
71(もし、そうなっていたらと想像したら……)


――



カイン(……まずいまずいまずいまずい!)スタスタ

カイン(兄さんだけじゃなく、アベルまで……!?)

カイン(馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な……!)

カイン(くそ、なんだ、股間が痛い……!?)

カイン(くそ、アベルの奴……!)

カイン(ふ、ふん。だがやはり奴は浅ましい!)

カイン(僕は帝国の強者、第二皇子だぞ?)

カイン(遊んで使い捨てるにしても、誰が薄汚い捕虜なんぞに……!)

カイン(そう、僕の初体験は僕に相応しい強く高貴な人間に捧げるべきなんだ)

カイン(……)

カイン(くそ、なんでそういった縁談は全部兄さんのところに行くんだ……!)

カイン(ああくそくそ! 頭を掻き乱される! なんのために帝都に来たのかも忘れてしまった!)

カイン(くそぉ……!)

カイン(今に見ていろアベル! 童貞なんてすぐに……!)グッ!

※カインを特殊撃退しました

――

――

シア(……さっきのアベルさんの言葉……)

シア(フリ、ってわかっていますけど、カイン皇子を騙すためってわかりますけど……)

シア(どうしてでしょう……頭の中で、それを想像すると……なんだかお腹の奥が……)

シア「あぅ~……///」

アベル「す、すまない……兄を撃退するためだったとはいえ……」

アベル「安心してくれ。さっき言ったような真似はしない」

シア「やっぱりアベルさん酷いですよ~……」

シア「嘘でも、あの様子じゃカイン皇子の中では私のイメージは……」

アベル「あ」

シア「もぉ~! もぉぉぉぉ~!」ポカポカ!

アベル「ぬおっ!?」

シア「お詫びの筈のが、より酷い辱めになってますよ~!?」

シア「あんまりですよ~!」


※この散策はシアへのお詫びの予定でした

※が、カインへの弁明時にそっち系の話題を持ち出したためシアに飛び火しました
 追加でお詫びをする必要があるでしょう

シアが望んだ追加お詫び
↓1~3コンマ最大値。混ぜれそうなら混ぜます

あー……
申し訳ないです、好感度不足の時にそういった行為は基本出来ないです。内容もハード系ですし(エリス初回時は連続判定突破とゾロ目だったので)
↓に一個ずれて、279採用でもよろしいでしょうか?好感度に多少ボーナスはつけますので……

アベル「ほ、本当にすまない……追加で詫びがいるな」

シア「本当ですよ~!」

アベル「またお手柔らかに頼みたいとこなんだが……」

シア「そうですね~……」

シア(……私ばっかりどきどきしたり恥ずかしいのも悔しいです)

シア(ちょっとだけ、アベルさんに悪戯しちゃおうかな~……?)

シア「じゃ、じゃあ~……」



シア「さっきアベルさんが仰っていたこと、本当に私に――」

ドン!

シア「ひぅ!?」壁

アベル「……あまり、からかうな」

アベル「城塞の俺が偽りで、こっちが本性だとは思わないのか……?」

シア(み、耳元で、アベルさんの声が、息が……!?)

シア「あ、ご、ごめんなひゃいぃ……」

アベル「まったく……。で、本当の詫びは何がいいんだ?」

シア「あ……その、……お昼の場所、アベルさんのおすすめの美味しい料理が出るところに連れて行ってください」

シア「そして、全部アベルさんの奢りでお願いします~!」

アベル「くっ……わかった」

アベル「そうだな、昼時でおすすめとなると……」


――

詫びの詫びが決定したところで、本日はここまで
進行遅くて申し訳ないです……

しかしまさか、遭遇率20パーセントから高警戒値を引いたのに、最大ゾロ目で童貞爆撃を食らうあたりカインはやはり何かもっているかもしれませんね……
ちなみに今回はあえてメンタル判定は行いませんでした。中ダメージ状態で童貞責めの判定とったらカイン壊れそうだったんで……

本日もありがとうございました!

こんばんはー
いつもの如く進めて行きます

現状、カインの次の懸念材料はレベル判定を取っていないキアラの存在です
……そして、実はローズの登場で残念ながらキアラのレベルは確実にカインを上回ります
ちょっと本格的にアベルとカインはどこかでレベル上げをしてあげたいところですね

――


【帝都・飲食店】



シア「おいしいです~!」モグモグ

アベル「まさか、昼時だというのに甘味を大量に注文するとはな……」

シア「全てがとはいえませんけど~、女の子は甘い物が好きな子が多いですよ~?」

シア「少なくとも私は好きなのです~♪」モグモグ

アベル「払えるとはいえ、本当に容赦がない……」

シア「アベルさん、昨日あのアレとさっきのアレ……本当に酷いですからね~……?」ジトー

アベル「うぐ……」

シア「でもさっきは……私を、守ろうとしてくれたんですよね。ありがとうございます~」ニコリ

アベル「……いや、元は俺が引き込んだせいだからな。すまなかった」

アベル「そしてありがとう。俺の命を救ってくれたこともだが、エリスにも回復魔法を教えてくれたそうだな?」

シア「私は特になにもしてないですよ~? できることをやっただけですので~」

アベル「……そう、か。それでもありがとう」

シア「いえいえ~」

シア「それにしても、いいお店なのにあまりお客さんがいませんね~?」

アベル「……この店の平均価格を見ればわかると思うが、帝国内ではかなりの高級店だ」

アベル「多少金がある程度の人間では、一瞬で財布が弾け飛ぶ。気安く来れる場所ではない」

シア「え!?」

アベル「……お詫びで連れて行く店が辺境の店のはずがないだろう」

アベル「それに折角の食事の時まで、俺の奴隷のような振る舞いは嫌だろう?」

シア「な、なんだか急に申し訳なくなってきました~……」モグモグ

アベル「だがフォークを止める気はない、と」

シア「だ、だっておいしくて……」

アベル「まあ、気に入って貰えたならなによりだが」

シア「そういえば、アベルさん達の資金源って一体どうなっているんですか~?」

アベル「ああ、俺の場合は皇族特権もないからな。一帝国将としての給金が出ている」

アベル「……実力主義のこの国において、軍に所属するというのはそれだけでステータスだ」

アベル「将でない、一般兵でも相当な高給取り。普通か少し贅沢な暮らしさえできてしまう」

アベル「だから貧しい者は生き延び、力を付け、いつか這い上がることを夢見る」

アベル「帝国軍に入る一番の近道は、帝国兵を殺して空いた席に入ることだからな……」

シア「……どうして、そこまで実力主義に拘るのでしょう?」

アベル「俺には、父の考えはわからない。だが、いずれ……」

※食事中

↓1コンマ二桁判定

連続遭遇ってどうなってんの!?

21~40:遭遇カイン


――


アベル「ふぅ、結構な出費だったが満足――!?」

シア「え――?」




カイン「ア、アベルと雌奴隷!?」





アベル(何故、ここに来た兄よ!?)

シア(そんな呼び方やめてくださいよぅ~……)


カイン「な、何故ここに!?」

アベル(こっちの台詞だ)

アベル「……雌の臭いが強すぎたので、料理の匂いをまぶして誤魔化そうかと思いまして」

シア(あぁ……もう、この人の前では覚悟を決めてそう振舞わないといけない気がします~……)

カイン「そ、そうか……」ドキドキ

アベル(……いつも高圧的な態度だが、さっきといい今といいやたら大人しいな)

アベル(いざという時はこの話題で上手く逃げれるかもしれないな)


※アベルはカインの扱い方を少し学習した!


アベル(……このまま立ち去ってもいいが、兄が大人しいのも珍しい)

アベル(何か情報を聞き出してみるか?)


カインに何か質問する? せずに帰る?

↓1~3コンマ最大値採用。混ぜry


アベル「……それにしても兄様、先程も思いましたが、随分とお疲れの様ですね」

アベル「何か任務の帰りだったのですか?」

カイン「はっ。そうさその通り。お前が雌奴隷の調教などで遊んでいる間、僕はちゃんと皇子としてこの国に尽くしているのさ」

カイン「……まあ、お前が送ってきたあの貴族に吐かせた情報が元なのが癪だけど」

カイン「王国領の防御が手薄なところを見つけてね。僕が直々に制圧してきてやったのさ」

アベル「!!」

シア「!!」

カイン「だが雑魚は蹴散らしてもすぐに湧くからな。あらかた片づけたら、兵士と資源を抱えてとんぼ帰り」

カイン「いくら制圧拠点に移動用の魔法陣を置けるとはいえ、面倒な作業には変わらない」

カイン「それに折角の土地も連中は満足に扱えていなかったからな。帝都の優秀な整備士にも声をかけなきゃいけない」

カイン「流石の僕も昨日から動き続ければ疲れるさ。甘い物くらい食べに来て、何が悪い?」

アベル「い、いえそのようなことは思っていません。……お疲れ様です、兄様」

カイン「……さっきはお前達のせいで一時的に記憶までとんだからな。本当にいい迷惑だ」

アベル「申し訳ありません……」

アベル(記憶が飛ぶ程に童貞指摘が堪えたのか……)

カイン「ただ……」

アベル「ただ?」

カイン「いくら僕が強者とはいえ、本当に制圧は拍子抜けする程簡単だったんだ」

カイン「腹立たしいが、帝国の一般兵と王国の一般兵を比較した場合、王国の方が装備品がいい分手強いと言える」

カイン「だが始末した連中は装備の質も並でね」

カイン「それにどうにも連中、『現在の王国の王にあまりいい感情を持っていない』らしい」

アベル「……!」

カイン「王もさらに堕落でもしたのかもしれないが、王国の厄介さはその領地の広さと資源だ」

カイン「削り取れるところから削り取り、領地差を覆して帝国が豊かになりさえすれば、王国の制圧など容易いさ……!」

カイン「っと……僕としたが無駄話が過ぎたか。早く糖分を補給して僕の頭脳を元の状態に戻そう……」スタスタ


アベル(王国の王に、堕落した兵が不満を持つ……)

アベル(ならば現在の王は、堕落を立て直そうとしている……?)

アベル(これは結構有益な情報かもしれないな)

シア「……も、もう喋っても大丈夫ですか~……?」ビクビク

アベル「ああ、すまなかったな」

シア「でもさっきのお話……」

アベル「考えていることは、同じだろうな」

シア「王国の王様、お話できる人だといいですね~」

――

※王国の国王の情報及び、王国兵の不満の情報を手に入れました!

――

【帝都・小高い丘】


シア「わぁ~……夕陽が綺麗です~……」

アベル「この国は嫌いだが、ここから眺める景色は好きでな。出歩いた時はよく来るんだ」

アベル「結局、兄と二度も遭遇したりしてあまり帝都を回れなかったが……」

アベル「少しは、機嫌を直してくれただろうか……?」

シア「ん~……」


↓1コンマ二桁シア特殊判定

特殊判定結果

シアの満足度
89(楽しかったですよ~♪)


――

シア「大満足ですよ~」

アベル「そ、そうか……」ホッ

シア「確かに昨日のアレやお昼のあれは減点ですけど~……」

シア「帝国の暮らし、競い合うことの意味、帝国の料理にこの景色……」

シア「今日だけで、色々と知ることができました~」

シア「それに……アベルさんの優しさも」

アベル「俺の、優しさ? 特に何かをした記憶もないんだが……」

シア「無意識でなら、それこそアベルさんの優しさですよ~?」

シア「冷酷で通しているって言っておきながら、八百屋さんのこと励ましていましたし~」

シア「私が美味しくご飯を食べられるお店を選んでくれましたし、何より……ほら」

アベル「?」

シア「足の遅い私にあわせて、アベルさんもゆっくり歩いてくれているじゃないですか~!」

アベル「……気がつかなかった」

シア「ふふふ~……名残惜しいですけど、そろそろ城塞に戻りましょうか~?」

アベル「そうだな。そろそろエリスも試験を終えて――受かっている頃だろうからな」

シア「そうですね~。今度は、エリスちゃんともちゃんとこうやってお散歩してあげるんですよ~?」

アベル「そう、だな……」

シア「あ、私の場合は仕方がなかったですけど、その時はこうしてあげるんですよ?」

ギュ

アベル「シ、シア?」

シア「人が多かったですし、こうやって手を繋いでいればはぐれませんし、安心しますよ~」

アベル「そ、そういうものか……」

シア「そういうものです~。……よし、それじゃあ最後の特訓に、城塞までこのままで帰りましょう~」

アベル「こ、こら引っ張るな……!?」


シア(もうすぐ、終わっちゃいますね~……)

シア(今日一日だけのつもりだったんですけどね~……)

シア(また――来たいなぁ……)



――



シア好感度73+10+8(満足度)
=91(いい一日でした。また、いつか……)

――

【アベルの城塞】


アベル「今、戻った」

シア「戻りました~」


エリス「あ、お帰りなさいませアベル様、シアさん!」ヘトヘト


アベル「ああ、ただいまエリス。表情からするに試験は無事済んだようだが……」

シア「だいぶお疲れにみえますよ~?」

エリス「ええ、最終試験で相討ちになってしまい、内心ドキドキしていましたが……無事に合格できました!」

シア「エ、エリスさんが相討ちって……」

エリス「メイド長のローズさんが担当だったんです。キアラ様とフィーア様のメイドでもある、凄い方でしたよ!」

アベル「……あの人と相討ちまで持ち込めれば、それは合格だろう。俺も、あの人には頭が上がらないよ」

エリス「えへへ、そしてなんと! そのローズさんと、アドルラン様のメイドのルーシェさんともお友達になれました!」

エリス「以前のエメリナさんを含めれば、これで皇族の方に仕えるメイドの皆さんとお友達になれたことになりますね!」

シア「すごいです~。エリスさんもいい一日を過ごせたようですね~」

エリス「はい!」

アベル「よかったな。無事に合格できたお祝いに今日の夕食は奮発するか! ……そういえばアーシャとロウルはどこに?」

エリス「そ、それが……」

――

【鍛錬場】


アーシャ「うー……」グテー

ロウル「うー……」グテー



アベル「……何があった」

エリス「どうやら朝から今までずっと鍛錬を続けていたようで……」


アーシャ「あ、みんなお帰りなさい……」

ロウル「いやー、流石に無茶し過ぎましたね……」


アーシャ、ロウル判定
↓1~2コンマ二桁+α

アーシャ:コンマ42
ロウル:コンマ57

レベルアップボーナス2(コンマ一桁1/2)
アーシャ:レベル78+1=79
ロウル:レベル60+4=64

42<50:スキル取得失敗(次回、さらに判定ラインを下げます)
57>50:スキル取得成功!(次回交流時、スキル増加)


――


アーシャ「なれないこと、するべきじゃなかったですね……」ピクピク

ロウル「で、でも私はなんとか新しい力を得られた気がしますよ……!」グッ!

ロウル「でもお披露目はまた今度でお願いします……」ピクピク



アベル「珍しいな、この二人がここまでになるなんて」

アベル「何かあったんだろうか……」

シア(多分、昨日のアレですよ~……)

アベル「流石に、この状態の二人に夕飯の用意は酷だな……」


エリス特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

エリス料理上達具合
85(流石メイド長ローズ直伝、これまでとは比較になりません)


――


エリス「で、では! 今日は私が!」ソワソワ!

アベル「!?」ズザッ

シア「?」

エリス「あ、アベル様、流石にあんまりです!」

アベル「すまん、だがな……」

エリス「ご安心ください! 試験後にローズさんに徹底的に叩き込まれ、完璧……とは言えませんが、確実に上達はしました!」

アベル「そんな一日で変わるものなのか……?」

アベル(いや、だがエリスはそもそもスタートラインがマイナス過ぎた。それにあの人直伝となれば……もしかしてもしかするのか?)

アベル(それにこれだけ楽しそうなエリスの顔を曇らせるのもな……)

アベル「……わかった。今日はエリスに任せよう」

エリス「お任せを!」


――

と、また中途半端なところですが本日はここまで
とりあえずカイン連続遭遇は想定外だったので、以後は同日中に同一人物との遭遇は起こらないよう調整しようと思います

さて、まだ多少判定事項などが残っていますが、そろそろ
『皇帝ギルバートの妻(アベル以外の母)』
『皇帝ギルバートの妾(アベルの母)』
をそれぞれ募集かけようかと思います
お時間のある方は、よろしくお願いします

本日もありがとうございました!

>>320
特殊イベント続いてシア加入にアベル以外のレベルゴリゴリに上がったから、仮に戦場行っても一瞬で勝てそう
アベルェ……

【名前】ノエル
【年齢】39
【性別】女
【所属】帝国
【外見】子持ちとは思えないほどに若々しく、落ち着いた雰囲気と美しい黒髪と紫の瞳の持ち主
【性格】包容力のある優しい女性であり、帝国人ながら争い事を嫌う
【情報】アベルの母。まだ少女であった頃、戯れにギルバートに抱かれた際にアベルを授かった
その美貌と分け隔てない優しさから一部穏健派兵士からの人気も高かったが、現在の皇帝の正妻はそれが気に入らなかった
魔力を矢に変えて放つ弓の名手であったが、ある日正妻の奇襲により反撃する間もなく利き腕の腱を斬られ、戦う力を奪われてしまう
殺されなかったのは一部兵士の反乱を防ぐ意味もあり、現在は妾として王城内で軟禁に近い状態で生かされている
【その他備考など】
自身の境遇に関しては半ば諦めているがアベルのことはずっと心配しており、またアドルラン達のことも気にしているが、彼らからの評価は不明

【名前】 テルクラッセ
【年齢】 53
【性別】 女
【所属】 帝国
【外見】肩までの金髪を持ち、気が強い目をしている。歳相応の皺が在るものの「美しい」と形容される顔つき
【性格】厳格にして理知的。しかし独占欲が強く敵対者には容赦がない。
【情報】皇帝ギルバートの正室、アドルランの母である。
元々は帝国の重鎮の娘であり、ギルバートとは幼馴染の立ち位置。「ギルバートの側に居られるほど強い女」を目標に日夜勉強と鍛錬に励み、周りの後押しもありギルバートの正室となった。実の子であるアドルランには「自らの息子」として寵愛しているが、カイン・アベルに関してはかなり警戒している。
『正室』に恥じない魔法と武力の才能を持っているが、どちらかといえば策謀・謀略で他者を貶めたりする方が得意。周りを顧みない夫の敵を人知れず排除して、彼の覇道を助けている。
【その他備考など】
直属の暗殺部隊を所有しており、自身の敵や帝国の反乱分子を排除している。

【名前】 サンドラ
【年齢】 45
【性別】 女
【所属】 帝国
【外見】 紫目黒髪のセミロングでカチューシャで前髪をあげている。服装はおかれている立場の関係で質素なドレスの上に白衣を着ている事が多い
【性格】 とても博識で争いがあまり好きではない、しかし自分の製薬技術で多くの人が殺させる事に深い悲しみと絶望を覚えている
【情報】 帝国でも長く名が知れている公爵家の愛娘、現在は領地が数年豪雪に見舞われ少し厳しい状況になっている。そのために家の命令で、皇帝唯一の妾になりアベルを授かる事を仕向けられた。ギルバートも多少怪しんでいたが、公爵家が唯一持つ回復薬や特殊な毒薬を精製する技術に目をつけて戯れ兼帝国の繁栄の道具に使えると判断して何度も玩具のように抱いたらしい。
しかしアベルを産んだ結果正妻の逆鱗に触れ、密かに始末されそうになる。だが彼女が精製する毒殺した事が探知されない毒薬は帝国の暗殺部隊に重宝させていた為に彼女を慕っていた彼らが正妻の暴走を必死に止めて帝国の暗殺用の薬品の精製所長という肩書きを与えられて無理矢理毒薬を作られられる形で軟禁生活をしている。
【その他備考など】 アベルを生む前、というかギルバートの妾になる2年前に実家で彼女に付いていた護衛騎士との間に一人息子を産んでいたが実家を断続させる為に護衛騎士が実家の働きで牢獄に囚われてしまい訳あって孤児院に捨てているというか預けた。その子供が自分の出生の秘密を知らない中で帝国の転覆を願うレジスタンスのリーダーをしていると風の噂で聞いている。
アベルの事は愛して居るし、アドルラン達正妻の子供達の事も大切に思っている。カインが暗殺されかけアベルと決別することになった事も、幼い頃二人の仲睦まじい兄弟として遊ぶ日々を知っている為にとても胸を痛めている。

【名前】ウオルミルカ
【年齢】40
【性別】女
【所属】帝国
【外見】若々しい青い髪をハーフアップにしていて、傾国とも謳われた美貌を維持している。
【性格】尊大なアロガントでプライドが高い。
【情報】アドルランの母でありギルバートの正室。ギルバードの元部下で公爵家の一人娘。
代々魔翌力が高いものが生まれやすい家柄でありそれが誇りでもあるため「そうでない者」を見下している。
高く洗練された魔翌力を使った独自の暗殺術で数多の敵を屠ってきたが、ある時を境に前線に出るのを止め、指揮や教育を学びギルバートの直属の部下を教育している
暇があれば才能のある者を男女関係なく「メイド」として教育していて、メイドは彼女を慕うものが多い。
【その他備考など】
昔は実の息子であるアドルランすらも「病弱なひ弱で、まるで魔翌力がないだと?そんな者は腐るだけだ!ならば…」と、暗殺しようとしていたらしいが、詳細は不明。

【名前】セシリア
【年齢】46
【性別】女
【所属】帝国
【外見】金髪のセミロング。豪奢なドレスを愛用しているが、仕込んだ武器や己の脚の動きを悟られないために敢えて着ている。
【性格】実力主義かつ非常に貪欲。
【情報】アドルラン達の母にして皇帝ギルバートの正妻。
非常に高い魔力を誇り、また腕力も並の男以上という女傑。その力で文字通りライバルを叩き潰し、皇帝の妻の座を勝ち取った。
しかし彼女はそれでも満足しておらず、皇帝が強者でなくなれば容赦無く首を刎ねると断言しており、
皇帝もまた面白いとそれを許している。とにかく強い男が好きな為の発言であり、現在まで皇帝も隙を見せていないため夫婦仲は良好。
帝国最強の男の最強の妻という地位には執着心も強く、少しでも己を脅かす存在は徹底的に潰す。アベルの母はこれの犠牲者。
【その他備考など】
強い男が好きというのは自分の子供にも及び、過去はともかく現在は鍛錬を重ね逞しくなったアドルランを可愛がっている
反対に中途半端な強さで努力を止めてしまったカインには非常に冷たい
娘二人にはあまり興味を持っていないが、皇帝がフィーアを可愛がるのが少しだけ悔しい

【名前】ノワール
【年齢】40
【性別】女
【所属】帝国
【外見】濡羽色のロングストレートヘアに菫色の穏やかな目をしている。服は質素な黒衣
【性格】冷静沈着であまり感情を表に出さないが、愛情深い
【情報】アベルの母親であり、元は帝国隠密部隊の一員だった過去を持つ
若くして投剣や弓の狙撃など精密攻撃に長けており、皇帝の目にとまり夜伽を命じられてやがてアベルを孕むこととなった
しかし隠密部隊に所属していたのはあくまで生き延びるためであり、技術も生まれつきで本来は争い事を嫌う性格であった
それが後に皇帝に息子共々つまらない相手と判断される要因となり、また現在の正妻からの圧力もあり、敗北者(妾)となった
皇帝の態度から、アベルがいずれ自分の手が届かない場所で捨てられることも察しており、幼いアベルに生き抜く様々な技術を仕込んだのも彼女である
【その他備考など】
王城では日陰暮らしだが、強者は優遇される帝国の性質を逆手にとり、密かに鍛錬を続けて腕前は衰えていない
そのため興味を無くされてはいるが皇帝に殺されることもなく、傲るでも誇るでもなく淡々とした強者たる彼女に密かに憧れる兵もいる
王城で飼い殺されているとも言えるが、全てはいつか再び我が子に会うため

【名前】 マリー
【年齢】 49
【性別】 女
【所属】 帝国
【外見】 ブロンドヘアの碧眼の女性、魔翌力強化の効果がある礼装のドレスを着用
【性格】 子供思いの母親ではあるが一部例外のある慈悲のない実力主義
【情報】 皇帝ギルバートの正室、他の国からは魔女と恐れられている魔法と鞭の使い手。帝国の軍学校を他の男達すらはね除けて主席で卒業した頃からギルバートとは縁があり彼から力を認められ帝国の女王となった
才能がなかった息子のアドルランを産んだ事で皇帝との関係が拗れかけたが努力を積み重ね実力を示した事から皇帝との仲も元通りとなりアドルランの事をとても寵愛している
その反面失敗作であるカインの事はギルバートと自信の血を引く事すら認めたく無いらしく、憎い妾の子アベルと共に何時でもギロチンで首を跳ねられるように常に処刑の準備をしている
フィーアとキアラについても胎内にいた頃からキアラの魔法の才ある未来を期待したり、フィーアの暗殺の才能をギルバートが寵愛している事を誇りに思っている
【その他備考など】 ギルバートに認められた自身を差し置いて妾となった愚者を処刑しようとするが渋々取り止めている。カインとアベル以外の子供達の前では実力主義ではあるが子供を大切に思っている母親として振る舞っているが、カインとアベルを処刑しようとしていることは隠している

【名前】フローレン
【年齢】54
【性別】女
【所属】帝国
【外見】金髪のセミロングで、若々しさと妖絶さを合わせ持っている
【性格】享楽主義で自身の「面白い」と「興味」を優先
【情報】帝国でも屈指の名門の娘として生まれ、幼少時から武芸・魔術・学問様々な面で天才的な才覚を発揮したが、それゆえなんでも上手くいきすぎる人生に退屈した日々を過ごしていた。
しかし、軍学校時代に先輩でもあったギルバートと模擬戦を行うことになり、人生で初めて他者に負けるという経験をすることになった。しかしその模擬戦は彼女に初めて「面白い」という感情を与えたものであり、以後その面白さを与えてくれたギルバートに「興味」を持ち彼に付きまとうようになり、やがて彼の正室となった。
アベルの母親でもある妾については、最初の内はギルバートを巡るライバルとして競い合うのも面白そうと好意的に感じていたが、あくまで妾の地位に甘んじる姿に興味を失い非道な扱いをするようになった。
しかし直接命を狙わないのは、あえて生かさず殺さずの状況を作り出すことで彼女(とアベル)の憎しみを煽りいずれ自分に牙を向かせるようにするのも面白そうと考えたためである。
【その他備考など】
自分の子供たちの扱いについてはアドルランには普通、フィーアには溺愛とギルバートの関心に合わせているが、ギルバートの関心が薄いカインにはフィーア以上に溺愛、キアラには初めから存在しないような冷淡・無関心と露骨に態度を変えている。
これは同じ血を分けた子供でも環境の違いでどれだけ違いが生まれるかについて興味を持ってしまったためである。(両方から溺愛されるフィーア、両方から普通の扱いをされるアドルラン、父は無関心。母は溺愛のアベル、両方から無関心のキアラ)
また暗黒街を生き延び良くも悪くも一皮むけたアベルに対して、いまだに燻り続けているキアラが彼女にとっては面白くない人間に見えていることも関係してる

こんばんはー
今日はちょっといつも以上に先に進めないかな……申し訳ないです
さて今回は

アベル母候補

>>323(ノエル)
>>325(サンドラ)
>>329(ノワール)

皇族母候補

>>324(テルクラッセ)
>>326(ウオルミルカ)
>>327(セシリア)
>>330(マリー)
>>331(フローレン)

ですかね?22時頃より判定を行います
範囲は↓1~5コンマ二桁最大値です

開始までの間、質問などがあれば答えられる範囲で答えます

一応分けて行おうと思いますが、そもそもそんなに人が集まるのかって不安はありますね……
とりあえず、まずはアベル母から判定予定です

んー、難しいところです。何しろ最初期に孤軍奮闘手に入れちゃった関係で、単純にレベルが倍速で上がってるのと同義ですので
通常時に鍛錬で一人で鍛錬(判定を2回行う)のが確実ではあります
実はコンマのせいでもあるんですけどね
王族を倒すとコンマ一桁の判定でレベルアップチャンスがあります
が、アベルはカイン戦で辛勝(ボーナス無し)、エカチェリーナ戦で実質死亡(ボーナス無し)、負傷でアドルランと戦えず(ボーナス無し)
フィーア戦はエリスが担当(ボーナス無し)となんと全部逃しているんですよね
あとはキアラとの模擬戦くらいしかすぐに起きる皇族戦はないでしょう

あ、カインは流石に色々考えてはいます
決まるお母さん次第でさらに地獄を見そうですし……

では始めましょう
アベル母候補から

>>323(ノエル)
>>325(サンドラ)
>>329(ノワール)

↓1~5コンマ二桁最大値です

アベルの母親はノワールに決定しました
結構この人もレベル高そう……

続いて皇族母候補

>>324(テルクラッセ)
>>326(ウオルミルカ)
>>327(セシリア)
>>330(マリー)
>>331(フローレン)

↓1~5コンマ二桁最大値です

皇族の母親はフローレンに決定しました
カインにとっては安らぎ、キアラにとっては地獄そうです

さて、まだ取るべき判定等は残っているのですが、このままだと延々と特殊イベントが続いてしまうため、
一度通常の流れを挟みます

【城塞での休日】

アベル「まさか、エリスの料理があそこまで上達するとは……」

アベル「あの人には、妹達のことも含めていつかお礼を言わなくては」

アベル「……それにしても、普通の休日を久々に感じるな?」

アベル「さてさて……」

アベル:レベル55
夜技:93
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×2
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可

1:仲間と交流(好感度上昇やイベントなど、交流相手指定も可能)

・エリス(レベル122・★好感度104)

・アーシャ(レベル79・好感度85)

・ロウル(レベル64・好感度85)

・シア(レベル44・好感度91)

2:鍛錬(レベル上げ、鍛錬方法も指定可能)

3:散策(貧民街・帝都が散策可能。判定で遭遇や情報)

4:調査(敵将や戦場の情報入手)

5:道具屋(道具の購入を行います)

↓1

2:鍛錬


アベル「よし、鍛錬をするか」

アベル「どうするかな……」

1:一人で

2:誰かと(人物指定)

↓1

2:ロウルと鍛錬

――

アベル「よし、ロウルと鍛錬だ」

アベル「アーシャとの鍛錬では何かを掴めたというからな」

――

アベル「――というわけで、鍛錬しようかロウル」

ロウル「むぅ……くたびれた私にも容赦なく鍛錬を持ち込むアベルさん、まさに外道」

アベル「なっ!?」

ロウル「冗談ですよ。ええ、私でよければお相手しますけど……」

ロウル(すっごく嫌な予感がしますよ、これは)



――鍛錬開始――!!!

状況:拮抗


【攻撃状態】
アベル:レベル55
『孤軍奮闘』
レベル2倍=レベル110

VS

【攻撃状態】
ロウル:レベル64

レベル差46=補正+40

コンマ10以上で優勢
コンマ09以下で劣勢

↓1コンマ二桁

――優勢!


ロウル「ね、ねぇアベルさん!?」ヒョイ

アベル「なんだ!?」ブォン!

ロウル「普通に考えて!」ヒョイ

アベル「ああ!」ブォン!

ロウル「弓兵の私が、ここまで接近を許したら、死ぬと思うんですよぉ!?」ヒョイ

アベル「だがしっかりかわしてくるじゃないか。流石だ、ぞ!」ブォン!!!

ロウル「ひいぃ! アベルさんの鬼畜~!?」ガキィン!


コンマ10以上で優勢
コンマ09以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ12


――勝利!


ロウル「あ、やばいですやばいです! 弓がメキメキしてます! 降参ですってばぁ!」メキメキ

アベル「ふぅ、勝負ありか」スッ



アベル(……なんだか誰かに勝ったのが久々に思えるぞ?)



ロウル「あーあ、やっぱり厳しいですねぇ。近接射撃も覚えないといけないですかね……」

アベル「短剣を使うというのはどうだ? ……母上も、そう戦っていたと聞く」

ロウル「あー、お会いしたことはないですけどアベルさんのお母様は短剣と弓の達人なんでしたっけ?」

アベル「……ああ。俺がロウルに教えた弓術も元は母上が俺に教えてくれた狩りの技術だ」

ロウル「なるほど。いつか、お会いしてみたいですね……」

アベル「そうだな……。ところでロウル、昨日の新しい力とやらはどうしたんだ?」

ロウル「誰がいつ戦闘用なんていいました!?」

アベル「違うのか!?」

ロウル「違いますよ!」

ロウル「アベルさんが言ってくれたんじゃないですか。無理に戦う必要もないって」

ロウル「私は私の得意分野を伸ばして、アベルさん達のサポートをするって決めたんです」


『警戒散策』
散策時に同行している場合、マイナス判定を起こす人物との遭遇を回避し、友好的な人物との遭遇率を上げる
また低確率で道具を入手する


ロウル「こんな感じです。いくらアドルラン様の計らいがあっても、帝都も危険が無いとはいえませんからね」

ロウル「まあ鍛錬はちゃんと続けますから、戦闘用を覚えることもあるかもしれませんけど」

ロウル「気を付けてくださいよ? 帝都はあのカイン皇子の行動範囲でもあるんですから」

アベル(昨日二回遭遇したことは黙っておこう……)


※ロウルは『警戒散策』を獲得しました!

アベルレベル上昇↓1コンマ一桁1/2
ロウルレベル上昇↓2コンマ一桁1/2

判定結果

アベルレベル55+5=60
ロウルレベル64+4=68

――鍛錬を終了します

【城塞での休日・夜】

アベル「久々に充実した鍛錬が出来た気がする」

アベル「ああは言っていたが、ロウルの腕前だって並の将軍なら簡単に蹴散らせるだろう」

アベル「だが慢心はしないぞ。また重傷を負うのはこりごりだ」

アベル「さて今度はどうするかな」

アベル:レベル60
夜技:93
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×2
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可

1:仲間と交流(好感度上昇やイベントなど、交流相手指定も可能)

・エリス(レベル122・★好感度104)

・アーシャ(レベル79・好感度85)

・ロウル(レベル68・好感度85)

・シア(レベル44・好感度91)

2:鍛錬(レベル上げ、鍛錬方法も指定可能)

3:散策(貧民街・帝都が散策可能。判定で遭遇や情報)

4:調査(敵将や戦場の情報入手)

5:道具屋(道具の購入を行います)

↓1

アベル「そろそろ戦が起きそうな気がする……」

アベル「慢心はしないと言った手前、調査は怠れないな」

アベル「まあ調査するのはネスト達なんだが」

アベル「さて今回は、と」


1・紳士知将

2・没落貴族

3・変質神父

4・煩悩騎馬

↓1

2:没落貴族

――

アベル「ネスト……」

アベル「毎回必ず下にいる、この二人はなんなんだ……」

アベル「とりあえず、この没落貴族にしてみよう」

アベル「兄が王国の一部を制圧したというし、王国軍にも動きがあるかもしれないからな……」

アベル「……」

アベル「多分、王国軍だよな?」

※次の対戦相手が決まりました

――とある戦場――

「うぐぁ!?」

「く……!」

「小娘の分際で……!」

「左翼壊滅! 撤退、撤退ー!」






王国兵「パトラ隊長! 帝国兵の撃退に成功しました!」

パトラ「よかった……。先日、王国領の一部が奪われてしまったそうですからね。警戒を強めて正解だったわ」

パトラ「負傷者はいない? 少しの傷でも放置すれば悪化してしまうわよ?」

王国兵「は、若干名ですが軽傷者は出ています!」

パトラ「それなら、その兵達は一度下がらせて。私は、このまま帝国兵に追撃を行います!」

王国兵「隊長、我らもついていきます!」

パトラ「……ありがとう。行きましょう!」

パトラ(奪われた領地の兵は、皆殺しにされたそうね……)

パトラ(非道な帝国軍、許しはしない)

パトラ(それに私が武勲を立てれば、きっといつか……)



敵将:パトラ
レベル判定↓1コンマ1/2(将補正+5及び最低保証あり)

――

アベル「やはり、王国軍か」

ロウル「はい。統率の取れた動きで帝国兵もだいぶ蹴散らされているみたいですね」

アベル「……帝国は個の力に頼る者が多いからな。連携攻撃には弱いだろう」



ネスト「殿下――こほん、アベル様。お待たせしました」

アベル「ネストか。調査の方は……」

ネスト「もちろん、完了していますよ」

ネスト「とはいえしばらくお会いしないうちに皆様お強くなられたようで……」

ネスト「今回は我々がいなくても、楽に勝てたのではないでしょうか」

アベル「ネスト、戦場での油断は死を招くぞ。俺は身を持って知っている」

ネスト「っ! 失礼致しました。これが敵の情報になります」


【王国軍】

敵将:パトラ
レベル:35

スキル
『部下との絆』
部隊の仲間のレベルを全員+5する

『誇りの剛槍』
攻撃状態時、補正+20


王国兵×8
レベル20
『部下との絆』の効果で+5=25

アベル「ふむ……」

ネスト「敵将は王国の没落貴族のようですね」

ネスト「どうやら家の家宝らしい槍は強力ですが、アベル様達なら対処もできるでしょう」

アベル「だから没落貴族……直球だな」

アベル「まあそれは置いておくとして、だ」

アーシャ「ねえ、アベル?」

アベル「ん、どうしたアーシャ?」

アーシャ「前回……エカチェリーナ王女との戦いから私なりに考えたのですが」

アーシャ「一度戦闘が始まってしまっては、説得は難しい」

アーシャ「思わぬ負傷者も出る可能性があります」

アーシャ「そして私達は……少なくとも、一般的な兵士よりは強くなれていると思います」

アーシャ「――単騎で、最初から白旗。対話の環境を作ることもできるのではないでしょうか」

アーシャ「ロウルちゃんがいますから、奇襲は防げますし」

アベル「それも手か。どうするか……」

※アーシャの提案で選択肢が増えました

1:攻める

2:撤退

3:対話(相手によっては失敗します)

↓1

3:対話(アベル単騎)


――


アベル「……よし、俺が行こう」

ロウル「アベルさん、何かあれば私達が全力で援護しますけど、くれぐれも無茶はだめですよ!?」

アーシャ「深追いしなければ、失敗しても防御や逃走は可能です」

エリス「はい。万が一王国軍が刃を抜いた場合、斬り伏せます!」

シア「回復はお任せを~」

アベル「……今更だが、シアがこの場にいることが驚きなんだがな」

シア「ひ、酷いです~!? 折角アベルさんに協力しようと思ったのに~……」

シア「でも、この作戦は嬉しいです。アベルさん、成功を祈っていますよ~」

アベル「ああ。では行ってくる」


――


王国兵「!? 隊長!」

パトラ「どうしました!? 帝国軍に動きがあったのですか?」

王国兵「そ、それが……」

王国兵「部隊を率いていた黒騎士が、白旗を……」

パトラ「……はい?」

――

アベル「王国の部隊とお見受けする」スタスタ

王国兵「止まれ!」

アベル「我が名はアベル。帝国の第三皇子だ」

王国兵「!?」

パトラ「帝国の……皇子!?」

パトラ(もし、打ち倒せれば……これ以上ない武勲!)

パトラ(しかし、白旗を上げた者に手を出すのは貴族としては……!)

アベル「見ての通り、こちらに戦闘の意思はない」

アベル「白旗で足りぬなら、この剣も置こう」トサッ…

王国兵「……っ」

パトラ「何が、目的なの? 私達に降伏して捕虜になりたいと?」

アベル「いや違う。王国に降伏する気はないが……」

アベル「見たところ、貴女は話が通じそうだ」

アベル「こちらの要望は一つ。互いに武器を置いての、対話だ」


パトラ「……」

パトラ特殊判定
↓1コンマ二桁

本当にアベルは戦闘以外のコンマが安定し過ぎである

特殊判定結果


パトラのアベル信用度:81+10(貴族の誇り)
91(信用に値しますし、ここで攻撃しては貴族の名折れ!)

――


パトラ「……」スッ…

王国兵「た、隊長!?」

パトラ「全員、武器を降ろして」

王国兵「しかし、罠の可能性も……!」

パトラ「武器を先に捨て、白旗を掲げた人を攻撃するなんて、私にはできません」

パトラ「それにこの人は、信用しても大丈夫そうです」

パトラ「……むしろ、私達は助けられたとも言えるわ」

王国兵「ど、どういうことですか隊長!?」

パトラ「悔しいですけど……私達と彼らの部隊は恐らく練度の次元が違う」

パトラ「それでいて将……いえ、皇子自らがこうしてやってくるのは余程の事情があるはずですから」

アベル「ご理解頂き、感謝する」


※パトラ隊の説得に成功しました

※戦闘を終了し、対話に移ります

説得があっさり成功したところで本日はここまで
お気づきかと思いますが、アベル隊の強さは尋常じゃない値になっています
ほとんどの相手が補正差+50以上で瞬間勝利できますが、説得に成功すれば情報を聞き出したり等のメリットがあります

あとロウルのスキル、カインを仲直りするまで判定から除外する効果もあったんですが、弄りたい方もいらっしゃるようなので、カイン込にしてよろしいでしょうか?

本日もありがとうございました!

こんばんは
今日もゆったりと進みます

フィーアの救援ですが、戦闘劣勢時や重大な戦いにおいて判定で増援として出る可能性があります
が、現在のアベル隊はちょっとやそっとでは追い込まれない筈なので、余程のことが起きない限りは王城で過ごしたり城塞に遊びにくるだけでしょう
鍛錬はもう少し話が進めば王城内にも入れるようになるため、散策→王城→鍛錬で可能となります。城塞に遊びに来ているときも可能です

――


アベル「ここなら大丈夫か」

ロウル「そうですね。現在は他の兵士の気配は感じません」

ロウル「いずれは送られてくるかもしれませんが、しばらくは大丈夫でしょう」

王国兵「獣耳……!?」

ロウル「王国では然程珍しくないんじゃないですか? 貴族のいい獲物にされてるみたいですし」

パトラ「っ、あんな連中は貴族でもなんでもないわ!」

パトラ「……ごめんなさい。まずは部下の非礼を謝らせてください」

ロウル「あー、大丈夫ですよ。私は別に気にしてませんし、こんなだからこそ役立てる力もありますからね」

アーシャ「アベル、今の口ぶりだと……」

アベル「ああ。腐っていない貴族、と言ったところだろう」

パトラ「今では、没落してしまったけど。だからといって、私は連中に負けたままでいるつもりはない……!」

パトラ「とはいえ、貴方達を倒して武勲を得ることは間違いだと思います」

パトラ「さて、それではそろそろ貴方達の目的を聞かせてもらっても?」

アベル「ああ。我々は――」



――アベル説明中――



パトラ「そう、だったのですか……」

王国兵「とても信じられないが……」


パトラ「……」


パトラ特殊判定
↓1

特殊判定結果

王国信頼度:43(家の再興はしたいが、今の王国は……。かなりぐらついています)


――


パトラ「私も、自分の国が……王国が嫌いになることがあります」

パトラ「豊かで美しい国です。ですが豊か過ぎたのがいけないのでしょうか?」

パトラ「一部の貴族は欲に塗れ、それを咎めた者は圧力で潰される……」

パトラ「……アベル皇子、貴方達も自分の国が嫌いですか?」

アベル「ああ、全てがとは言えないが、父の過剰な実力主義だけは認められない」

パトラ「はぁ……。仮に貴方に勝てる力を持っていても、討ちたくはないわね」

パトラ「国の異常さに気が付けて、それに立ち向かえる人は希少だもの……」

アベル「……」

パトラ「貴方達の置かれている立場は理解したわ」

パトラ「でも無駄な争いを避けるだけなら、わざわざここに潜んで話し合う必要はない」

パトラ「私達に、何を求めているのですか?」

パトラに質問や話したいことがあれば
↓1(パトラがぐらついているため、高確率で成功)

アベル「非常に単純な話だ。お互い、少なからず自国の現状を疑問視している」

パトラ「ええ」

アベル「――互いの国を変えるため。協力関係を結びたい」

パトラ「!!」

王国兵「!!」

アベル「……おそらく、だが。王国は腐っていても国王は違うのではないか?」

パトラ「ええ。前王が崩御されてから、今の国王は若きクラウス王です」

パトラ「今の王国を変えようと必死に頑張っておられる良き王なのですが……」

アベル「ある意味で、こちらと同じか。少数派はいきなり根付いた風習には逆らえないと」

パトラ「その通りです。王国の上層部や貴族の抵抗は尋常ではありません」

パトラ「そして我が国の利点であり問題点である広大な領土と人員の多さ。軍も完全に掌握しきれていないでしょう」

アベル「……以前、王国貴族の私兵団と衝突したことがあったが、そういう連中も多くいそうだな」

パトラ「残念ながら……」

王国兵1「我ら正規の王国兵すら、一部には贅に溺れる者が多数いる。情けないことにそれが王国の現状だ」

王国兵2「パトラ隊長は素晴らしい方だ。だが、中には賊のようなおぞましい隊長もいる……」

アベル「なるほどな……」

アベル「生憎とさっき話した通り、俺は皇子だが発言権はない」

アベル「だが部下は優秀だと自負している。第四斥候部隊を総動員し、そちらへ流せる情報は流そう」

アベル「予め攻められる場所がわかっていれば、迎撃は容易く被害も減るだろう」

アベル「少しこちらが有利になってしまうかもしれないが、切り捨てても問題ない領地を囮にするのも手かもしれない」

パトラ「……皇子が、売国とも受け取れる発言ですよ?」

アベル「何を今更。そして貴女達には、可能であれば俺達の情報を国王に伝えて頂きたい」

アベル「俺の考えに賛同しなくても構わない。ただ、帝国内部にも現状をよしとしない存在がいることだけでも知ってほしい」

パトラ「なるほど、クラウス王にとっては少しは心が楽になる情報かもしれませんね」

パトラ「……あえて、問題のある兵ばかりを貴方達にけしかけて討伐していただくこともできるのかしら?」

アベル「……そちらも随分な発言だな。普通に仲間を売る発言だぞ」

パトラ「お互い、手段は選べないということで」

アベル「なるほど……」

パトラ「とはいえ、私も一将に過ぎません。貴方の期待に添えた動きができるか確証はありませんが、王への報告だけは必ずや」

アベル「――感謝する」


※パトラ隊の動きにより、国王にアベル達の存在が知られることとなりました

――

――


パトラ「……それでは、貴方達のことを考えると」

王国兵「我々は為すすべなく敗れ、王国へ敗走。その強さを伝えるために王の下へ。これで問題ないか?」

アベル「こちらは構わないが、それだとそちらの評価に問題が出ないか?」

パトラ「ご心配なく。仮に一時的に評価が下がったところで、そんなものに負けはしない」

パトラ「王国を真の意味で救えたなら、それこそまさに至上の勲章でしょう?」

王国兵「そうすれば隊長の家の再興もすぐです!」

パトラ「しかしアベル皇子、お気をつけて」

パトラ「帝国軍そのものが動き、またクラウス王も完全に軍を掌握しきれていない以上、必ず衝突は起きるでしょう」

パトラ「真紅の令嬢――スカーレット。彼女にはご注意を」

アベル「情報感謝する。そしてこちらも情報を、というよりも詫びる必要があるかもしれないが……」

アベル「先日、王国領の一部を制圧したのは俺の兄、第二皇子カインだ」

パトラ「!!」

アベル「昔はもっと理知的だったのだが、どこで道を違えることになったのか……非常に好戦的になっている」

アベル「決して貴女達を馬鹿にするわけではないが、兄の風魔法の前に兵の数は無意味だ」

アベル「万が一遭遇した際は、全力で逃げるべきだろう」

パトラ「……ご忠告ありがとうございます」

パトラ「それでは我々はここで。もしまたお会いする機会があれば……」

アベル「お互い、自国が良くなっている報告ができるようになっているといいな」

パトラ「ええ。私は誇るべき祖先のためにも、腐敗貴族に負ける気はありません。貴方もどうか、ご武運を!」


――パトラ隊と別れました――

――城塞に帰還します

※協力関係を結んだため、アベル隊と戦場で出会うことはなくなります

【城塞での休日】

アベル「王国の将と関係を結べたのは大きい」

アベル「すぐにとはいかないだろうが、国王の人柄を考えれば同盟が一番近道だろう」

アベル「さて今日はどう動くかな……」

アベル:レベル60
夜技:93
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×2
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可

1:仲間と交流(好感度上昇やイベントなど、交流相手指定も可能)

・エリス(レベル122・★好感度104)

・アーシャ(レベル79・好感度85)

・ロウル(レベル68・好感度85)

・シア(レベル44・好感度91)

2:鍛錬(レベル上げ、鍛錬方法も指定可能)

3:散策(貧民街・帝都が散策可能。判定で遭遇や情報)

4:調査(敵将や戦場の情報入手)

5:道具屋(道具の購入を行います)

↓1

1:シアと交流(好感度100超えは確定)


――


シア「アベルさ~ん、おはようござます~」ニコニコ

アベル「ああシアか。おはよう」

シア「ふふふ~」

アベル「どうした、なにやら嬉しそうだが」

シア「王国の人ともお話ができましたよ~♪」

アベル「ああ、それでか。確かに、話の通じる貴族でよかった」

アベル「……だがしかし、王国の問題も明るみになったぞ?」

アベル「帝国と聖国は王の力は盤石なのに対して、王国はそうでもないことがわかった以上」

アベル「無秩序に動く王国兵と遭遇する可能性も高いだろう」

シア「どこの国も大変です~……」ショボン

アベル「たしかにな。だが大きな収穫だったのは事実だ。今はそれを喜ぼう」

シアとどのような交流をしますか?

↓1~2(混ぜれそうなら混ぜます)

シア「ところでアベルさん、今お時間ありますか~?」

アベル「ん、まだ決めていなかったからな。大丈夫だが」

シア「その……すごく厚かましいお願いだとは思うんですけど……」モジモジ

シア「また……帝都に連れて行っていただけませんか?」

アベル「正体を隠すなら問題は無いと思うが……なんでまた?」

シア「……お部屋にお花を飾りたいな~って思いまして~」

アベル「なるほど。そういうことなら構わない。早速行こうか」

シア「あ、ありがとうございます~!」



――


【帝都・大通り】



シア「やっぱり凄いですね~」フードカブリ

アベル「……先に断っておくが、また兄に見つかったら例の作戦でいくからな?」

シア「……」

アベル「シア?」

シア「は、はい!? わ、わかっていますよ~?」

アベル「そうか。さて花屋はどこだったかな……」


――

シア「わぁ~……お花も、聖国とは違うんですねぇ~……」

アベル「帝国は環境が環境だからな。草花もそれに合わせて進化しているらしい」

アベル「中流以上の娯楽に思われがちだが、意外とガーデニングは貧民街でも人気が高い」

シア「そうなんですか~?」

アベル「見ためや香りで一時の安らぎを得る者も多いからな」

アベル「……蜜に寄ってきた虫を喰う者もいるが」

シア「ひぃ!?」

アベル「帝国の花の特徴は、その生命力の強さだ。少量の水でも生き延びる逞しさを持っている」

アベル「……欠点は、他国の花と共生ができないことだ。養分を奪い取って貧弱な花を枯れさせるんだ」

シア「お花まで実力主義……ちょっと怖いです~」

シア「あ……この小さな花、特に可愛いですね~。これにします~」

アベル「これか。確かに悪くないな。ちょっと待っていてくれ」


――

――


シア「どうもありがとうございます~♪」

アベル「ああ……」

アベル(俺が花を買った時に店主に凄い顔をされたがな……)

シア「~~♪ ――あ……」

アベル「ん、どうした?」

シア「……」ジー…


アベル「あれは……」






アベル(チョーカー……?)



シア「……」ジー…

アベル「はぁ。欲しいならば、素直にそう言え」

シア「え? あ、いや、そういうわけでは~……」アセアセ

アベル「別に今更遠慮するな。甘味の方が打撃的には大きい」

アベル「すぐに戻る」スタスタ

シア「あ……」

――


アベル「ほら、これでよかったか?」

シア「あ、ありがとう、ございます~……」

シア「……」

シア「あ、あの、アベルさん?」

アベル「なんだ?」

シア「そのチョーカー……今、私につけてみてくださいませんか?」

アベル「わ、わかった。そんなにすぐ着けてみたいものなのか……」


スッ……




シア(あ……)ブルッ

シア(あ、あぁ……)ブルブル

シア(この、感覚は――)




アベル「ほら、つけれたぞ?」

シア「ぁ……」

アベル「シア?」

――好感度100超・特殊イベント発生――




シア(だめ、です……)

シア(だめなのに……)

シア(身体が、もういうことを……)

シア「……」トサッ…

アベル「お、おいシア!? 大丈夫か!?」ギュッ

シア(ああ、温かい……誰かに抱きとめてもらうのってこんな感じなんですね~……)

シア「アベルさん、ごめんなさい……」

シア「エリスさん、ごめんなさい……」

シア「神よ、お許し下さい……」

シア「でも、もう私は……」

アベル「シア?」

シア「ねぇ、アベルさん……」

シア「私、アベルさんに辱められすぎたせいで、おかしくなっちゃいました……」

シア「嫌だったのに、恥ずかしかったのに……」





シア「私は――アベルさんの所有物になりたい――この気持ちが抑えられないんです……」



アベル「――ッ!」

※アベルの対応

※暴走の危険は低いですが、エリスと関係を持っていることもお忘れなく

↓2~4コンマ最大値採用(混ぜれそうなら混ぜます)

シアが100超えしたところで本日はここまで
自由安価が多くて申し訳ないです
なお、関係を今この場で断っても100超えは確定しているので、レベルアップやスキル強化はされます
受け入れるや、断り方によってはこのまま続くかもしれません

本日もありがとうございました!

すみません、ちょっと仕事が長引いたので今日の更新はお休みって思って来たら(白目)
はい、過去に認めているのでこの00も範囲内の00、ハイパークリティカルです
とはいえ内容は保留、クリティカルのしようもないので……
00は100として扱っており、偶数ゾロとも言えるので鍛錬外ですがシアの好感度100★スキルの獲得でもよろしいでしょうか?

あと、この交流が終わった後にまた特殊イベントなのですが、その際に必要と思われる特殊判定を3つ先にとっておきます
特殊判定
↓1~3コンマ二桁

……時々、皆さんは特殊判定内容を察知してコンマを操っているんじゃないかな?と思う時があります
内容は明日公開しますが、今回は犠牲者が二人です

それではまた明日、よろしくお願いいたします

こんばんは
それではまた進めて行きます
判定結果内容は、それぞれの場所で公表しますね

アベル「……シア」グッ…

シア「あ……」

アベル「俺なんかに、そういう感情を持ってくれるということは……嬉しいよ」

アベル「だが俺には、エリスがいる」

アベル「そしてシアも、俺のせいで所有物になりたいのだと思い込んでいるだけかもしれない」

アベル「お互い、今この場で軽々とこたえるというわけにはいかないだろう」

アベル「一度、冷静になろう」

シア「そう、ですね……ごめんなさい」

アベル「いや、元は俺のせいだろう。帝国に連れてきたのも、そういう偽りの姿を与えたのも、俺だ」

シア「……いいえ。アベルさんに出逢えた、これだけでも十分嬉しいですよ~?」

シア「こちらこそ急に変なことを言ったり色々おねだりしちゃって申し訳ないですよ~」

シア「――大切に、しますからね」

アベル「あ、あぁ……」

シア「さて、そろそろ帰りましょうか~」


――

アベル(まさか、シアからあんなことを言われるとはな……)

アベル(……俺が背負っているのは、彼女の想いもか)

アベル(……なおさら負けるわけには、いかない)

――『想いを背負う者』発動――
好感度100以上に達した者が現れる度、自身の基礎レベルを10増加させる
また重大な決戦において、その者の持つ一部★スキルを自身のスキルに加えることができる

アベルレベル60→70


――


シア(……はしたない女と、思われちゃいましたかね~……?)

シア(それでもアベルさん、私があなたに救われたのは本当なんですよ~?)

シア(もしあのカイン皇子と出会ったのが先だったら……多分、命はなかったでしょうから)

シア(仮に生きていても、こんなに楽しく皆さんとお喋りをしたりお買いものをしたりできなかった筈です……)

シア(さっきのアベルさん……真剣な眼でしたね。そんなあなただから、私もきっと……)

シア(――神よ。私はきっと、もう戻ることのできない裏切り者なのでしょう)

シア(私は平等を謳っておきながら、もうその考えに戻ることもできそうにありません)

シア(誰も傷つけたくなかった筈なのに、今はきっとあの人を守るために力を振るえる)

シア(そして、聖国の平和ではなく――あの人の無事を祈ってしまう)

シア(でもそれでいい。後悔は、ありません)


※シアは固有スキル『戦後手当』が強化され『戦場の聖女』を獲得しました

『戦場の聖女』
敗北判定時、怪我のレベルを二段緩和させ、中傷までに留める

※シアは追加スキル『聖女の祈り』を獲得しました!

★『聖女の祈り』
敗北判定が出た場合、一戦闘につき一度だけ、確実に拮抗状態で復帰する

シア好感度100ボーナス
↓1コンマ一桁

シアレベル44→50

※シアとの関係を保留しました

※今後の交流内容次第では、シアが再燃する可能性があります

――

――


【帝国・皇帝の間】



カイン「父上、母上。先日の奪った王国領の整備が完了致しました」

カイン「防衛砦も強化し、王国軍が奪い返しにきたところで返り討ちが可能です」

ギルバート「……そうか」

フローレン「まぁ~……流石はカイン。見事な仕事の早さねぇ」ナデナデ

カイン「あ、ありがとうございます母上!」

フローレン「あなた達も、カインを見習ってもっとしっかり働くのよぉ?」

アドルラン「はっ、申し訳ありません」

フィーア「……」

キアラ「……」


カイン「……」

3連特殊判定結果(1/3、2/3)

1カインのキアラへの理解度
12(僕と違って戦えもしないアベル以下の弱者のくせに……)

2カインのフィーアへの理解度
69(まぁ……弱者だが、僕を素直に慕う姿は認めてやるよ)



――


カイン「まあまあ母上、兄さんは僕から見てもよく働いています」

カイン「それにフィーアも、年齢を考えれば仕方がないでしょう」

カイン「――そう、二人はいいんですよ」チラ

ギルバート「……そうだな」チラ

フローレン「……そうねぇ」チラ

キアラ「……っ」

アドルラン「……次は、きっとご満足いただける報告を致しましょう」

フィーア「っ、失礼します!」グイッ

キアラ「あ……」



カイン「ふん……」

フローレン「本当に、つまらない子ねぇ。カインはこんな立派に育ってくれたというのに」

ギルバート「……カインよ。引き続き我が国のために力を尽くすのだ。我を失望させるなよ」

カイン「は!」


ギルバート(これ以上、な……)


――

――


【帝国・皇女の私室】

ローズ「そう……」

フィーア「お父様にお母様、それにカイン兄様まで……!」

キアラ「仕方がないよ、フィーアちゃん。私が帝国の役に立っていないのは事実だし……」

フィーア「でも!」

キアラ「……私は大丈夫。フィーアちゃんとローズさんが、こんなに優しくしてくれるんだもの」

キアラ「それに、アドルラン兄様も庇ってくれるし……アベル兄様も私をちゃんと見てくれる」

ローズ「……皇帝陛下は、本当に力しか見ていない。お妃様は、自分が気に入った楽しめるものにしか興味を持たない」

フィーア「……私が可愛がられているのも、この歩法とかのせいなんですよね?」スッ…

ローズ「驚いちゃったわヨ。まさかアベル様の所から帰ってきたら、自分の力の片鱗に気がついちゃうなんて」

ローズ「まさかエリスちゃんが護身術教えてたなんてネ。あの子が教えたんじゃ、開花しても不思議じゃないか……」

フィーア「ローズさん、エリス姉様を知っているんですか?」

ローズ「ええ、この前のメイド試験でやりあったわ。まさか相討ちになるなんて思ってなかったし、アタシも鍛え直さないと」

フィーア「やっぱり姉様とローズさんは凄いです! 私も、もっと強く――」

ローズ「そ、それは……」

キアラ「ねえ、ローズさん?」

ローズ「な、何かしらキアラちゃん?」

キアラ「私も――強くなりたいです」

ローズ「キアラちゃん……」

キアラ「ローズさん、昔……私には大きな魔力があるって言ってましたよね?」

キアラ「そして、誕生日にくれたこの可愛い薔薇のコサージュ。お気に入りでいつもつけているけど……」

ローズ「ええ。それは魔力を抑え、隠す魔具でもある……」

ローズ「さっきの話からして、まだキアラちゃんの魔力は皇帝陛下達にはばれていない筈」

ローズ「フィーアちゃんのことも、アタシがこの後もきっと守り抜いて見せるワ」

ローズ「……戦いなんて、悲しいだけヨ。二人には、普通のレディーとして幸せを掴んで欲しいのヨ……」

キアラ「ありがとうございます、ローズさん……」

フィーア「でも、私も自分の力を知ってしまった以上――もう、ただの何も知らない子供じゃいられないの」

キアラ「私もです。コサージュをつけてても、アベル兄様の城塞で……魔法を褒めて頂けました」

キアラ「せめてアベル兄様には隠さずに。この力が、何かの役に立つのなら……」

フィーア「それはお父様たちのためじゃなくて」

キアラ「アベル兄様のために、使いたいです」

ローズ「あなた達……」

ローズ「――まったく、戦いたがるなんて野蛮な真似、本来はレディーらしくないんだけどね」

――


エリス「……くしゅん!?」

アーシャ「あらエリスちゃん、風邪?」


――

ローズ「……いいわ。アタシももう止めない」

ローズ「ま、鍛えちゃってるレディーのアタシが二人を止めるのも説得力ないわよネ」

ローズ「……いい、天使達? あくまでレディーの嗜みの範囲に留めておくのヨ?」

ローズ「絶対に、この国の玩具、兵器になっては駄目。これだけはアタシと約束して頂戴?」

フィーア「勿論!」

キアラ「ありがとう、ローズさん!」

ローズ「王城内は流石に感づかれるわ。今後のためにも、アベル様の城塞内だけにしておくのよ?」

ローズ「行きなさい。あとはアタシが適当にしておくから」

フィーア「はい!」




ローズ「アタシの天使も……いつの間にか立派になっちゃったわネ……」

ローズ「アタシも負けてられないワ! もっと強く美しく! 身体は誰よりも男らしく! 心は誰よりも女らしく!」



――

――特殊イベント・姉妹の覚悟――


【アベルの城塞】


フィーア「アベル兄様ー!」

ロウル「おぉぅ!?」ビクゥ

ロウル「あ、なんだフィーア様ですか……こんにちは」ドキドキ

フィーア「こんにちはロウル姉様!」

ロウル(く、やっぱりまだフィーア様は感知できそうにありませんね)

キアラ「こ、こんにちは」

ロウル「おや、キアラ様も。今日もまたお二人で? アドルラン様は……」

フィーア「アドルラン兄様は、またお仕事で……」

ロウル「護衛なし……いやいりませんでしたね。少々お待ちを。すぐにアベルさんを呼びますので」

フィーア「あ、ロウル姉様。できれば兄様を呼ぶのは……」


キアラ「鍛錬場に、お願いします……」



――

【鍛錬場】



アベル「どうしたんだ、二人とも」

アベル「遊びたいなら、何もこんなところでなくとも……」

フィーア「……」

キアラ「……」

アーシャ「私達もここに集めるということは……」

ロウル「揃って遊んで欲しい、っていうわけでもなさそうですね」

エリス「そうなるとやはり、鍛錬でしょうか? フィーア様の力は確かに……」

シア「か、回復の用意をした方がいいですかね~?」


フィーア「いえ、それもまたお話したいのですが……」




キアラ「今日は――私が模擬戦をお願いしたいのです」




アベル「!?」

※キアラと模擬戦を行うことができます

※キアラは模擬戦を望んでいますが、断ることも可能です

※模擬戦は誰が担当しても問題ありません

※勝利で追加イベント+ボーナスあり

※敗北しても問題はありません

キアラと、模擬戦を行いますか?

↓1~3多数決(行う場合、誰が担当するかも)

アベル「……フィーアの時はエリスに譲るかたちとなったが」

アベル「今日の俺は、体調も万全だ」

アベル「優しいキアラが、わざわざこんなことを言ってくるなんて、何か理由があるんだろう?」

アベル「少しは、兄らしいことをしないとな」

アベル「安心しろキアラ。全て、俺が受け止めてやる」

キアラ「兄様……」

キアラ「やっぱり、兄様は優しいです」

キアラ「そんな兄様だから……私は、力になりたいのです」

キアラ「生まれ持ったこの力も――兄様のために」スッ…

アベル「キアラ? なぜコサージュを――」


ゴゥッ!


アベル「――っ!?」

エリス「これ、は!」

シア「……!?」

アーシャ「まさか……!?」

ロウル「はは……あれは、魔具の一種でしたか……!」

これは皇帝夫妻やカインが悪いんじゃない
ローズのコサージュの封印力が凄すぎただけなんだ(白目)


3連特殊判定結果(3/3)

3キアラの戦闘レベル(ローズのコサージュ封印が発覚したため、1/2解除)
81+10(皇族補正・弱)-30(実戦経験0)+14(封印状態下での魔法才能)+25(封印解除)
=100


――


アベル「キアラ……お前……!?」

キアラ「私も、フィーアちゃんと同じように実戦経験はありません」

キアラ「だから、どうか兄様の胸をお貸しください!」

アベル「っ、わかった。来い、キアラ!」

キアラ「は、はい!」


――模擬戦開始!!!

【帝国軍】

キアラ:レベル100
【スキル】
『見習い軍師』
戦闘時、常時補正+5
『広域回復・強』
劣勢判定を2回まで無効化する
『???』
習得条件を満たしていません

★『溢れ出る魔力の奔流』
戦闘時、常時補正+5。自身のスキル全てに敵の妨害を阻止する★効果を付与する
またこのスキルを持つ限り、補正差が50以上であったとしても30までに軽減し戦闘を行う
さらに自身のレベルの半分以下の敵全てを行動不能(戦闘参加不可)にする


VS

【アベル隊】

アベル:レベル70
【スキル】
『譲れぬ野心』
敗北判定時、コンマを再度振る。コンマ一桁が8、9、0の時、劣勢状態で復帰する
このスキルは一度の戦闘で一度しか発動せず、逃走失敗判定時は発動しない
この効果を使い勝利した場合、戦闘終了後にペナルティ判定を行う
『孤軍奮闘』
味方が自分以外存在しない時、自身のレベルを倍にする
『想いを背負う者』
好感度100以上に達した者が現れる度、自身の基礎レベルを10増加させる
また重大な決戦において、その者の持つ★スキルを自身のスキルに加えることができる
★『魔法剣・黒煌』
敵の所持する防御・回避系スキル効果全てを貫通し無効化する
★『聖女の祈り』
敗北判定が出た場合、一戦闘につき一度だけ、確実に拮抗状態で復帰する
『???』
解放条件を満たしていません

【状況・拮抗】

【攻撃状態】
アベル:レベル70
『孤軍奮闘』でレベル2倍
=レベル140


VS


【攻撃状態】
キアラ:レベル100

レベル差40=補正40
『溢れ出る魔力の奔流』の効果発動
レベル補正+30

『見習い軍師』補正+5
『溢れ出る魔力の奔流』補正+5

スキル補正-10


コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

78

――優勢!


アベル「いくぞ、キアラ!」ゴッ!

キアラ「……はい!」スッ…

ミシィ…

アベル(……っ、キアラから溢れる魔力が、辺り一帯に圧力をかけているのか!?)



シア「あうぅ……!? 身体が重く、立っていられないです~……!?」ペタン…

エリス「シアさん、大丈夫ですか!? と、とにかく私の後ろに!」

シア「すみません~……」


キアラ「ご、ごめんなさい! これを取ったの凄く久々で、魔力のコントロールが……」

アベル「キアラ、その優しさは素晴らしいが、戦場では敵から目を離すな!」ブォン!

キアラ「くっ……!?」

――『広域回復・強』発動――
劣勢判定を無効化

キアラ「まだです、兄様……!」

コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

87

――優勢!


キアラ「初級、火炎魔法!」ボッ!

アベル「くっ……!」ヒラリ


アーシャ「なんて魔力……初級の火球の威力ではないわ」

ロウル「恐ろしい魔力ですけど、キアラ様はこの前初めて攻撃魔法の書を読んだんです」

ロウル「それでいてこれとなると……」

アーシャ「しっかり勉強したら……」


キアラ「はっ!」ボッ!

アベル「いくら威力があろうと、当たらなければ意味はないぞキアラ!」ビュッ!

キアラ「うっ……!?」

――『広域回復・強』発動――
劣勢判定を無効化

キアラ(駄目、これ以上は戦闘中に集中した回復はできない……!)

キアラ(このまま何もできずともアベル兄様の教えは、しっかり覚えないと……!)

コンマ30以上で優勢
コンマ29以下で劣勢

↓1コンマ二桁

おいィ!?

戦闘経験の無い妹相手の時だけ戦闘コンマが荒ぶるアベル

00 ゾロ目により確定優勢

ハイパークリティカルにより一撃で2倍の劣勢を与える

※情け容赦なくお兄ちゃんにボコボコにされたため、妹側にもボーナス発生です(白目)


――



アベル「キアラ……どうして、そのコサージュを取った?」ゴッ!

キアラ「私のこの魔力は、普通の人よりも強いっていうから……」ヒラリ

キアラ「この力で、少しでも兄様の力になれればと思って……!」

アベル「そうか……」

アベル「お前は本当に優しいな。……だがな、キアラ」ゴッ!

キアラ「あっ!?」ピタ

アベル「自分にも制御できない力は、やがて自分自身に跳ね返ってくる」

アベル「魔力は武器以上に扱いが難しい。優しいお前が使えば、こうして俺に直撃しないよう止めてしまう」

キアラ「……!」

アベル「キアラ、今のお前にはまだこの力を操って戦うのは無理だ。少し強くいくが……」

アベル「――これが実戦だったらどうなっていたか、よく考えて、受けてくれ!」


ゴスッ!


キアラ「か――ふっ――!? にい、さま……」ドサッ…


アベル「……許してくれ、キアラ」


――超完全勝利!!!

これまで戦闘コンマだけは壊滅していたアベルがその弱点すら克服してしまったところで本日はここまで
初の王族相手勝利+、ぴったりキアラがレベル100なので追加スキル獲得チャンス、さらに00のせいで妹にもボーナス、
スタック状態だけどルーシェも★確定、エリスも緩和状態……
ゾロ目と高コンマ怖い……

まあそれ以上に問題なのは、好感度最低クラスで下に見ている妹にレベルを想定以上に突き放されたカインなんですが
流石に可哀想なので、これが終わったらアドルラン共々訓練イベント入れます
本日もありがとうございました!

こんばんはー
今日もまったりと
妹二人に好感度は考えてもいいのですが、残念ながら二人の★スキルは固有なので借りれません。申し訳ない
とりあえずクリティカル勝利後の判定を済ませたあとは、男サイドのお話に移ります
その際の判定は、正直かなり重要かもしれません。頑張ってコンマ神に祈りましょう

――強敵・キアラに勝利しました!

――


キアラ「う、う~ん……?」ムクリ

エリス「よかった、キアラ様!」

シア「アベルさんが本気でやるとは思っていませんでしたけど、どきどきしました~……」

ロウル「キアラ様の魔力が、障壁代わりになっていたのも大きそうですけどねぇ」

アーシャ「アベル、ちょっとやりすぎではないですか!?」

アベル「う……」タジタジ


キアラ「いえ、いいんです皆さん。――アベル兄様、ありがとうございます」

ロウル「え?」

キアラ「兄様は、私に戦いの厳しさを教えてくれたんです。ただ強い力を持っているだけじゃ、意味がないと」

キアラ「初歩の戦術書にもありました。どれだけ強い兵でも、無策で敵陣に飛び込めば死に至ると」

キアラ「兄様、やっぱり私は……戦うことは苦手。それでも兄様のために――強くなってみせます」

アベル「キアラ、しかし……」

フィーア「兄様、私もです! 私も、もっと本格的な鍛錬を積んで、兄様をお助けします!」

キアラ「フィーアちゃん……うん、一緒に頑張ろう!」

フィーア「はい、姉様!」

アベル「こ、こらお前達勝手に……!」

アーシャ「……アベル、諦めた方がよさそうですよ?」

シア「お二人とも、嬉しそうですよ~?」

ロウル「まあ敬愛するお兄さんに役立てそうなことが見つかったんですから、当然なのかもしれませんけどね」

エリス「私達も、キアラ様達に負けないよう鍛錬を続けなくては!」

アベル「どうしてこうなった……」

――


フィーア「姉様、行きますよー!」

キアラ「う、うん!」

――『皇帝に届きうる刃』――

キアラ「っう!?」

ロウル「ああ、キアラ様気を付けて! フィーア様の初撃はとても見切れません!」

キアラ「だ、大丈夫……!」

――『広域回復・強』――

フィーア「うーん、速いだけじゃ駄目みたい……」

エリス「そうですね。私もとらせていただいた手法ですが、被弾後にすぐ回復できれば持ち直しは可能ですね」

フィーア「なるほどです!」


アーシャ「和気藹々としているけど、明らかにこれ達人の争いですよアベル?」

アベル「わかっている。本当にどうしてこうなった?」

アベル(少し前の俺なら、一瞬で二人に組み伏せられていたのではないか?)

アベル(兄の威厳のためにも、やはりまだまだ鍛錬は必要そうだな……)

アーシャ「ふふ、そう言っていても、なんだか嬉しそうに見えるけど?」

アベル「……こういう形になるとは思っていなかったが」

アベル「妹達との触れ合いはやはり……嬉しいものだ」

アーシャ「アベル……」

アベル「妹が頑張って、兄が頑張らないわけにもいくまい。俺も少し、鍛錬に付き合うか!」


3連特殊判定↓1~3コンマ一桁

特殊判定結果
皇族撃破ボーナス(アベル)+00ボーナス(妹二人)

アベルレベル70→71
キアラレベル100→105
フィーアレベル83→88

――


アベル「待て、待て待て二人とも! 二人同時は不味い!?」

キアラ「兄様、戦場で強敵に勝つには力を合わせることも大切なんだよね!?」ボォ!

フィーア「私達、実戦経験がないから……姉様と一緒に練習です!」チャキ!

アベル「うおおおおぉぉぉ!? だ、誰かー!?」




ロウル「ごめんなさいアベルさん、パスです」

アーシャ「兄妹の時間を奪うのは流石に、ね?」

エリス「えっと……入ったら入ったでアベル様の動きが阻害されてしまうような?」

シア「回復準備しておきますね~」



アベル「!?」


※イベント時、キアラが救援に来てくれる可能性が生まれました!

※キアラとの鍛錬が可能となりました!

※キアラとフィーアのレベルが上昇するようになりました!

――

――

――救済特殊イベント・男達の覚悟――

【帝国・鍛錬場】


帝国兵1「ふぅー……まさか昼飯後に召集とはな」

帝国兵2「アドルラン様直々だ。きっと大切なお話だろう」

帝国兵3「最近、王国兵や聖国兵との小競り合いも増えているからその話かね?」

帝国兵4「そういえば……」

帝国兵特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

帝国兵やる気
35(帝国兵ってだけで強者でしょ? 鍛錬だるいっす)

※一般帝国兵のレベルアップが相当遅くなりました

――

帝国兵4「前にアドルラン様が、鍛錬プログラムがどうのこうのと……」

帝国兵1「うへえ、まじで?」

帝国兵2「うー……アドルラン様の鍛錬に俺達がついていけるのか……?」

帝国兵3「敵将は厄介だが、兵士の相手は今のままでもできるしなぁ……」



アドルラン「……」

カイン「……」

3連特殊判定
↓1~3コンマ二桁

ごはぁ!?(吐血)

もうカインは呪われてるとしか思えないんですけど!?
救済できねえ!


3連特殊判定結果

1カインやる気
09-10(プライド高い)
=0(-1)(僕は母上から認められた強者だよ? 鍛錬なんて必要ない)

※鍛錬を完全放棄。レベルアップ無し

2アドルランやる気
96+15(エリスに完敗)
=100(111)(私などまだまだ未熟! せめて彼女の相手ができるくらいまでは鍛えねば!)

※鍛錬により確定大幅レベルアップ

3アベルの帝国兵間の評価
93(前線で活躍して、敵将を雌奴隷にしたらしいぞ!? 意外とやる人なのか!?)

※アドルランが話の引き合いに持ち出します
※高値のため、帝国兵の鍛錬に補正追加

――

アドルラン「騒ぐな、諸君!」

帝国兵「」ビクゥ!

アドルラン「どうやら見たところ、諸君らは鍛錬が不服と思える」

アドルラン「諸君らはなんだ? 言ってみろ!」

帝国兵「はっ! 偉大なる帝国の兵士でございます!」

アドルラン「そう、その通りだ」

アドルラン「では……現在の帝国の、軍の基本はなんだろうか?」

帝国兵「じ、実力主義であります!」

アドルラン「……そうだな。実力があるものが優遇される。だからこそ皆が努力する」

アドルラン「さて……では実力のある者は、そうでない者を下に見ていいのか?」

帝国兵「そ、それは……」

アドルラン「私が、何も知らないと思ったら大間違いだとは言っておこう」

帝国兵「……!」ゾクッ

アドルラン「知らない者もいるかもしれないが……私も昔は、どうしよもない弱者だった」

ザワザワ……

アドルラン「当然、私は冷遇された。蔑みの言葉と視線を浴び続けた」

アドルラン「だが私には、そんな私にも手を差し伸べて支えてくれる友がいた」


ヒバリ「えへ、えへへへ……」ニヤニヤ

ルーシェ(ヒバリさん、友じゃ、恋人じゃない、です……)



アドルラン「もちろん他にも多くの人に支えられ、今の私がここにある」

帝国兵「……」

アドルラン「諸君の目から見て、今の私はどう映るだろうか?」

帝国兵「それは、もちろん誇り高く強い、帝国が誇る騎士の見本のような方です!」

アドルラン「ありがとう。確かに私は、帝国第一皇子としてその名に恥じぬよう鍛錬してきた」

アドルラン「してきた、つもりだった……」

アドルラン「だが、私は先日。為すすべもなく一人の少女に敗けた」

帝国兵「!?」ザワザワ

アドルラン「反撃の一撃も与えられず、だ。あれが実戦であれば私は確実に殺されていた」

帝国兵(嘘だろ、アドルラン様がそんな目にあうんだったら、俺達なんてどうなるんだよ!?)

アドルラン「その少女は……諸君らの中にも嫌う者が多いであろう、我が弟アベルに仕える子だ」

アドルラン「彼女は言っていた。アベルに敗れ、強くなろうと努力したと」

帝国兵「!!??」

帝国兵1(おいマジでかよ!?)ヒソヒソ

帝国兵2(いや待て、確か先日のメイド試験でアベル様に仕えるメイドが暴れ回ったと聞いたぞ!?)ヒソヒソ

帝国兵3(本当の話だったのか。そしてそれを倒すってアベル……いやアベル様も強かったっていうのか?)ヒソヒソ

帝国兵4(……俺さ、前にカイン様の独り言聞いたんだけどよ。アベル様、なんだかんだで俺らが敗けた敵将の相手してくれるじゃん?)

帝国兵達((うんうん))

帝国兵4(普段は俺らが何言っても何もしてこない腰抜けかなーと思ってたんだけどよ……どうやら、倒した敵将を自分の雌奴隷にしてるらしい)

帝国兵達(!?)ブフォ

アドルラン「こらそこ、静粛に!」

帝国兵「失礼致しました!?」

帝国兵1(め、雌奴隷って……あの雌奴隷か?)ドキドキ

帝国兵2(流石に冗談だろう。あのアベル様がやるとは想像もつかん……)ドキドキ

帝国兵3(あのカイン様が冗談を言うとは思えないぞ!? つまり……事実!)ドキドキ

帝国兵4(俺達の煽りなんて気にもしないで、皇帝陛下からも関心を寄せられていないのに……)

帝国兵4(あの人はただ淡々と、帝国のために戦い、帝国に刃向う奴に身の程を教え込んでいたんだな……)

帝国兵2(アドルラン様のお話通りなら、アベル様は力を表に見せない強者。弱者の言葉など気にもとめる必要がないのは当然だ)

帝国兵1(俺達が、弱者……)


アドルラン(なんだか、一部から雌奴隷という言葉が聞こえた気がするが気のせいだろうな)

アドルラン「――故に!」

帝国兵「」ビク

アドルラン「私は己の未熟さを痛感した! 今の自分程度に満足してはならないと!」

アドルラン「もっと己を磨かねばと! もっと鍛錬を積まねばならないと!」

アドルラン「実力主義とは、努力主義とも言える。努力をしない者は、落ちていくだけだ!」

アドルラン「諸君よ、本当に今の自分に満足しているのか?」

アドルラン「今のままではいけないと、思わないのか!?」

帝国兵「……!」


帝国兵特殊判定
↓1コンマ二桁(補正有)

特殊判定結果

帝国兵やる気

補正保証47<98+10(アドルランの説得)
=100(108)(アドルラン様!俺達目が覚めました!)

※帝国兵全体のレベルアップ確定

※帝国兵からのアベルの評価が上がりました
 散策時、帝国兵との遭遇がマイナスからプラス判定に変わります

――


帝国兵「ア、アドルラン様!」

アドルラン「なんだ?」

帝国兵「お、俺達でも、変われるのでしょうか!?」

アドルラン「……すぐに変わる、ということは難しいだろう」

アドルラン「肉体的にも、精神的にもな」

アドルラン「――だが、大切なのはその『変わりたい』という気持ちだ!」

アドルラン「その気持ちを持ち続け、努力する限り! 必ずや変われると断言しよう!」


ウオオオオォォォォ!


アドルラン「さあ、ならば早速鍛錬だ!」

アドルラン「安心したまえ。流石にいきなり無茶なことはしないさ」

アドルラン「一歩一歩、確実にだ!」

帝国兵「はい!」


ワーワー!


カイン「ふん……」

――――


アドルラン「……待て、カイン」

カイン「……なんだい兄さん」

アドルラン「どこへいくつもりだ?」

カイン「帰るんだよ。僕はこういう雰囲気は苦手でね」

アドルラン「お前は……」

アドルラン「お前は彼らを見て、何も思わないのか?」

カイン「雑魚共がどれだけ足掻いて群れようが、僕の敵じゃない」

カイン「彼らの努力は、無駄なだけだ」

アドルラン「……確かに、お前の魔法の才は凄い。憧れていると言っていいだろう」

アドルラン「だがなカインよ。私は知っている。どんな優れたものも、手入れをしなければ錆びつく」

アドルラン「そして手入れをしていても、予想外の相手とぶつかった時、為すすべがない時もある」

アドルラン「手入れをし、それを鍛えなければ、お前は……」

カイン「どうなるっていうんだい? 今朝も言った通り、僕は王国領を一人で制圧してきたんだよ?」

アドルラン「カイン! 己の力を過信するな!」

カイン「うるさいなぁ、兄さんは……」



ヒバリ「ちょ、ちょっと……なんだかアドルランとカイン様が険悪なんだけど……!?」

エメリナ「あぁぁ、カイン様、どうしてそんなにぃ……!」オロオロ

ルーシェ「……もしもの時、取り押さえる」ヒュオン

ヒバリ「ちょ、ルーシェ!? その光ひっこめて!?」



アドルラン(ここまで歪んでしまったか……こうなっては……)


※アドルランのカインへの処遇

1:自分で気がつく時を待つ

2:私がこの手で矯正

3:ルーシェ、飛び出す

4:その他自由安価

↓1~5多数決(同票の場合、コンマが高いものを採用)

4:エリスとの死闘


――

アドルラン「……そこまで、自分の力に絶対の自信を持つか」

カイン「ああ。母上だって認めてくれているからね」

アドルラン(……母上は、その真意が読めない方だ)

アドルラン(確かにカインの魔法の才は素晴らしい)

アドルラン(私も……おそらく油断をすれば、すぐさま地に這いつくばることになるだろう)

アドルラン(誰か、このカインの風をものともしない……)

アドルラン(弟の間違った認識を正してくれそうな強者はいないだろうか?)

カイン「……兄さん?」

アドルラン(情けない。弟の矯正もできずに何が兄か。やはり私は鍛錬が足りない! 今日は皆ととことんやるぞ!)

アドルラン(……違う、そうじゃない。身近な強者となるとルーシェだが……)チラ

ルーシェ「……!」コクン

アドルラン(彼女はあれでいて臆病だし、皇族相手に遠慮をしてしまうか、も……)

カイン「兄さーん?」







アドルラン( い た ぞ ! 皇 族 に 遠 慮 を し な い 強 者 が ! )

アドルラン「……わかった、カイン。私もいつまでも同じことを言い続けるのも不毛だ」

カイン「わかってくれたかい?」

アドルラン「お前が、本当に強者ならむしろ頼みたいことがある」

カイン「へぇ、兄さんが?」

アドルラン「ああ。この私を下した少女――エリス君を倒してみせてくれ」


エメリナ「!?」ガタッ!

ルーシェ「!?」ガタッ!

ヒバリ「うわびっくりし――汗凄いけど大丈夫二人とも!? ハンカチ使う!?」


カイン「ああ、さっき言ってた兄さんが敗けたっていう?」

カイン「兄さんは昔からそうだ。女に甘いから足下を掬われるんだよ」

カイン「アベルの下僕程度、僕が潰してきてあげるよ」


エメリナ「ま、ま、ま、待って下さいカイン様ぁ!?」ギュッ

カイン「うおっ、ってエメリナか。何をそんなに慌てているんだ」

エメリナ「だ、だ、だ、駄目です! エリスさんだけは駄目ですぅ!?」ガタガタ

カイン「……あぁ、君のメイド仲間ってことか。はは、安心しなよ、殺しはしないさ」

エメリナ「そうじゃなくてぇ……!」ガタガタ

ルーシェ「……」チラ

アドルラン「……」コクン

ルーシェ(アドルラン様、本気……これは、私が止めていい件じゃ、ない)

ルーシェ「エメリナさん……落ち着いて」

エメリナ「ルーシェさん!? だ、だってぇ!?」

ルーシェ「エリスさんなら、大丈夫」

ルーシェ(カイン様も、大丈夫……多分)ヒソヒソ

エメリナ(多分じゃ困りますよぉ!?)ヒソヒソ

ルーシェ(それに、ある意味、チャンス……)ヒソヒソ

エメリナ「え?」

ルーシェ「アドルラン様、エリスさん、私達の友達、です……」

ルーシェ「カイン様に、怪我……負わされないか、心配……」

ルーシェ「エメリナさんと一緒に、戦い見守って、よろしいでしょうか?」

アドルラン「ん、問題ないぞ」

ルーシェ「ありがとう、ございます」


エメリナ(ルーシェさん、どうして?)ヒソヒソ

ルーシェ(カイン様は、証明のために、アドルラン様にエリスさんに勝つ光景を見せる必要がある)ヒソヒソ

ルーシェ(勿論それは不可能だけど……大事なのは、アドルラン様とカイン様、私達が揃うこと)ヒソヒソ

ルーシェ(エリスさんが試合を申し込まれたら、アベル様も来る……つまり、皇子様とメイドが揃って……前の話ができる)ヒソヒソ

エメリナ(!!)



カイン「やれやれ、まあたまには僕の勇姿を見せてやるのも一興か」

アドルラン「頼んだぞ」

アドルラン(エリス君にアベル。上手く行けば弟も私と同じように気がついてくれるはずなんだ……)


※アドルランの計らいで、カインがエリスに試合を申し込むことが決定しました


――

ほぼカインのプライドが木端微塵になるのが確定したあたりで本日はここまで
もうカインのコンマは笑うしかないです、はい
なおあくまで試合なのと、運よく回復力が強化されたシアがいるので、カインが死ぬことはありません

本日もありがとうございました!

すみません、ちょっと急な仕事が入ってしまい間があいてしまいました
今日の夜よりまた再開できればと思いますが、安価部分まで投げておきます

――

【アベルの城塞】

キアラ「それでは兄様、また……!」

フィーア「またすぐに、遊びに来ますね!」

アベル「ああ、気を付けて帰るんだぞ」




アベル「まさかフィーアだけでなく、キアラまでとはな……」

ロウル「実戦経験がなくてあの力ですからね……」

アーシャ「でも私が見た感じだと、戦術は齧っている風でしたからね。将来は……」

アベル「……だろうな。だが二人とも、本来は争い事が嫌いな優しい子だ。使わずに済む国にしたいな」

シア「そうですね~」

エリス「ですが、それまでは鍛錬は欠かせません。頑張りましょう!」

ロウル「――ん?」ピクピク

アベル「どうしたロウル?」

ロウル「いえ、まさかとは思うんですが……ちょっと高台に行ってきます」




ロウル「……アベルさん、今日は千客万来のようですよ?」

アベル「どういう意味だ?」

ロウル「今度は、アドルラン様に……何故かカイン皇子が。それとそれぞれのお付きの方が……」

アベル「は?」


――

――


アドルラン「アベル、突然すまないな」

アベル「いえ、何の問題もありませんよ兄様。そちらは……」

アドルラン「ああ、紹介しておこう。私の頼れる友、ヒバリとルーシェだ」

ヒバリ「アドルランの全てを知る女、ヒバリです。よろしくね、アベル様!」

ルーシェ「ルーシェ、です。よろしく、お願いします……」ペコリ

アベル「よろしく頼む。こちらは……」

ロウル「アベルさんの副官、ロウルです。以後お見知りおきを」

アーシャ「同じく、補佐を務めますアーシャです」

エリス「ヒバリさんは初めましてですね。アベル様のメイドのエリスと申します」

ルーシェ「よろしく、です……」

ヒバリ「うん、みんなもよろしくね!」

ヒバリ(……これが、獣耳。――可愛いじゃない!)

ヒバリ(なんだか撫でたい衝動に駆られるし、私も獣耳をつけたらアドルランももしかして!?)

ヒバリ(そしてこっちの子は……むむ、私に負けず劣らずの綺麗な黒髪。ま、負けてられるかぁ!)

ヒバリ(……で、この一番小さい子がアドルランを倒したっていう? そうは見えないけどなぁ……)

ルーシェ(ヒバリさん、あまりジロジロ見るの、失礼……)

アドルラン「そして……」

エメリナ「カ、カイン様のメイドの、エメリナです!」ペコ!

カイン「……」

ロウル「え、ええ。エメリナさんもよろしくお願いします」

アーシャ「確かエリスちゃんのお友達だったわよね? よろしくお願いします」

エリス「エメリナさん、ようこそです。……カイン様も」

アベル「……しかし、兄様達が揃ってこの城塞を訪ねてくるとは何事ですか?」

アドルラン「ああ、以前エリス君に私が敗れた話をカインにしたのだがな。私の仇をとってくれるそうでな」

アベル「!?」

カイン「はは、そういうことだ。アベル、可愛い従者が傷物にされるのは辛いだろうが、これは兄さんの望みなんだ」

エリス「……」

カイン「断りは、しないよねぇ?」

アベル「……勿論です。用意を済ませますので、少々お待ちください」



――

アベル「……それでアドルラン兄様、本当の目的はなんですか?」

アーシャ「こう言っては失礼ですけど……」

ロウル「今のエリスさんの相手をしたがる人なんて、よほどの戦闘狂ぐらいですよ? 変態と言っても過言じゃありません」

エリス「!?」ガーン

アベル「こらロウル! しかし実際、エリスの戦闘能力は俺の隊の中でも最も抜きんでています」

アドルラン「わかっているさ。だからこそ、エリス君に頼みたいのだ――カインの、弟の思い上がりを正して欲しい」

ヒバリ「ちょっとね……アドルランがかっこよく兵士纏め上げてる時に、カイン様勝手に帰ろうとしたのよ」

ヒバリ「そりゃ私よりは強いかもしれないけどさ、アドルランよりも弱い癖に僕は強者だーって聞かなくて」

ロウル「あれ、ヒバリさんは戦われないんですか?」

ヒバリ「あははは……元々、アドルランを支えたい一心だったから支援と回復に寄っちゃってね」

ルーシェ「ヒバリさん、働き者。他にも、色んな雑務で忙しいです。メイドのお仕事も、結構とられてる……」ムスッ

ヒバリ「ご、ごめんねルーシェ?」

ルーシェ「でも、忙しくて最近、鍛錬できてない……。代わりに、私は鍛錬がよくできる……補い合い」

エリス(ルーシェさん、少しだけ私に似ています……)

ルーシェ「とにかく、カイン様と、お話するにしても……あのプライド、邪魔」

アドルラン「そういうことだ。私が知る、高い実力と皇族への遠慮をしない公正さを持つ人物はエリス君しかいない」

アドルラン「私が完敗し、己の未熟さを知れたように、あいつにも同じく己の未熟さを知ってもらいたいのだ」

アドルラン「私が直接矯正できないのが情けないが、どうか頼まれてはくれないだろうか?」

エリス「……つまり、アドルラン様公認。合法的に、カイン様と――戦っていいんですね?」

アドルラン「ああ。カインはどうしてか自分の力を過信しているからな。私の時と同じく全力でやってもらいたい」

エリス「かしこまりました。そのお話、お受けします」

ルーシェ(……ヒバリさんと一緒に、回復準備しておこう。……カイン様の)

アベル(……これはまた、妙なことになってきたな)

アベル(エリスの力は信じているが……むしろ兄の方が心配だ)

アベル(話を聞く限り、アドルラン兄様の従者二人は回復魔法が使えるらしい)

アベル(だが万が一を考えるとシアもいた方がいいか……?)



シアをカインの試合に立ち会わせますか?(アドルラン一行にシアの存在がばれます)

↓1~3多数決(ついでにコンマ二桁判定)

こんばんは
それでは先ほどの判定結果から再開していきます

3連特殊判定結果

1エリス手心
14(大丈夫です、試合だとはわかっていますよ?)
※カインの試合の際、レベルが手心分引かれます
122-14=108

2カインのエリス警戒度
50(いつも通りやるだけさ。いつも通りにね)
※補正の増減はありません

3エメリナの抵抗度
39(これもカイン様のためなら、仕方がないかな……?)
※抵抗度が50を下回ったため、試合が滞りなく進みます

――

シアを同行させる

※シアの同行により、回復の使い手が増えました
 ヒバリ+ルーシェ+エリス+シアの計4人体制により、カインは試合で負傷しても即座に完治可能
 これにより、連続試合も可能となりました

――


アベル(……やはり念には念を入れておこう)

アベル(知り合いが増えてしまった以上、帝都の散策も含めてこれ以上シアの存在を隠すのも難しいしな)

アベル「アドルラン兄様、それともう一人会って欲しい女性がいるのですが……」

アドルラン「む?」



アベル「シア、出てきてくれるか?」


ガチャ


シア「ど、どうもです~?」ヒョコ


アドルラン「アベル、彼女は?」

アベル「彼女は――」

シア「初めまして~。私、聖国のシアと申します~」フカブカ

アドルラン「聖国!?」

シア「はい~。以前危ないところをアベルさんに助けて頂きまして~」

シア「何か恩返しが出来ればと、この城塞で住み込みでお手伝いをさせていただいてます~」

シア(嘘は言ってませんし、大丈夫ですよね~? 何のお手伝いかだけは秘密ですけど~)

アドルラン「そうだったのか。私は帝国第一皇子アドルラン。弟が世話になったようで……」フカブカ

シア「だ、第一皇子様!? も、申し訳ありませんご無礼を~!?」フカブカ

アドルラン「はははは! そう緊張なさるな。あまり私の立場は気にしないで大丈夫だぞ」

アベル「……兄様、申し訳ありませんがどうか父上達には内密に頂けると……」

アドルラン「なるほど、そういうことか。優しいお前らしいな。わかった、彼女のことはここ以外では口外しないと誓おう」

アドルラン「シア君、国としては対立してしまっているが……どうか、弟のことだけは信用し、安心してもらえるとありがたい」

シア「大丈夫ですよ~。アベルさんのことは十分信用していますし、アドルラン様もいい人そうです~」ポヤー

アドルラン「それはありがたい。……ヒバリ、ルーシェ。君たちもいいな?」

ヒバリ「勿論。そもそもカイン様の試合の件含めて、城塞内の出来事は口外する気はないから安心してね?」

ルーシェ「アベル様……優しい。誰でもなんでも分け隔てなく拾うの、アドルラン様に似てる……」

アドルラン「はははは! 私はアベル程ではないがな! ……ルーシェ、それは褒めてくれているんだよな?」

ルーシェ「もちろん、です。決して、人はともかく物はもう少し整理して欲しいとかは思ってないです、はい……」

アドルラン「そ、そろそろ行こうか! カインを待たせすぎるのもよくないからな!」

アベル「ええ。シアは回復魔法が使えますので、万が一も安心でしょう」

シア「頑張りますよ~」


――

――


【鍛錬場】


カイン「ふん……この僕を随分と待たせてくれたね?」

アドルラン「そういうなカイン。元は私のわがままだ」

エメリナ「カイン様……」

カイン「エメリナ、君も強者のなんたるかを見て学ぶといいさ」

エメリナ(カイン様……エリスさんの実力は普通じゃないんです……)

エメリナ(エリスさん……お願いします)ペコ

エリス(はい。勿論、最後の一線を越える気はありません。ですが――容赦はしません)ヒソヒソ

エメリナ(……ルーシェさん達も、よろしくお願いします)ペコ

ルーシェ(最善を尽くします……)ヒソヒソ


アベル「すまない、遅れたが俺も兄様の試合に立ち会わせて貰おう」

シア「か、回復のお手伝い頑張りますよ~」トテトテ



カイン「アベルに――雌奴隷!?」ビク


エメリナ「!?」

アドルラン「!?」

ルーシェ「!?」

ヒバリ「!?」

エリス「!?」

アーシャ「!?」

ロウル「!?」




アベル(――ぬかったああぁぁぁぁぁぁ!?)

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

とことんカインに厳しい、アドルラン
そしてシアさん再燃確定です

特殊判定結果

1アドルランのアベルへの不信感
09(またカインは女性をもののように扱って……)

2シアの羞恥心
30-10×2(イベントでの辱め回数)-10(好感度100)
=0(むしろ本当にそうなりたい……)


※エリス、アーシャ、ロウルは夜レベルがあまりにも低すぎるため、雌奴隷の意味を理解できないため、判定除外

――

コンマ結果については、あまり誰かを責めるような真似はしないでいただけると助かります
こちらもコンマ結果でプロット粉々ですけど、それも楽しんでこその安価コンマスレですので

――

アドルラン「こらカイン! また女性をそんな風に……!」

カイン「いや、兄さん違うんだ!? アベルの奴、本当に雌奴隷に――」

アドルラン「エリス君! 遠慮はいらない! 矯正項目が増えたようだからな!」



ルーシェ「め、雌奴隷……///」

ヒバリ「やーねカイン様ったら……」

ルーシェ「で、でも本当に……?」

ヒバリ「会ったばかりだけど、アベル様はそんな感じじゃないよ。カイン様の妄言じゃない?」



エリス&アーシャ&ロウル「「「め、雌奴隷……!?」」」

エリス&アーシャ&ロウル「「「ってなんですか?」」」キョトン


シア「――!?」


シア(え……もしかして、三人ともわからない……?)

シア(私だけが、意味をわかって、なりたがっている……///?)

シア「~~~~///」カァァ

ロウル「あ、シアさんはやっぱり知っているんですね!?」グイグイ

アーシャ「教えてください! また私達だけ知らないのは不公平です!」グイグイ

エリス「シアさん、試合が終わったら教えてくださいね!」グイグイ



シア(神よ……穢れた私をおゆるしくださいぃ……)



アベル(……よし、兄様はうまくかわせたようだ。これ以上状況が悪化する前に先に進もう)

アベル「エリス、そろそろ始めよう!」

エリス「は、はい!」


――

――

エリス「それでは、カイン様――参ります」

カイン「ふふん、兄さんに勝ったこと、まぐれだと証明してあげよう」



――模擬戦開始!!!




【帝国軍】

カイン:レベル40

【スキル】
『全てを薙ぎ払う暴風』
敵の人数が自軍より多い時、
自軍の合計値を自身のレベル×敵軍人数に変えることができる
『気配探知の護風』
奇襲を無効化し、奇襲をしてきた者に劣勢を与える


VS


【アベル隊】

エリス:レベル108(手心あり)

【スキル】
『道を切り拓く剣』
戦闘時、常時補正+15。攻撃状態時にさらに補正+15
『速攻回復』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
★『魔法剣・黒煌』
敵の所持する防御・回避系スキル効果全てを貫通し無効化する

【状況・拮抗】

【攻撃状態】
カイン:レベル40


【攻撃状態】
エリス:レベル108
『道を切り拓く剣』補正+30
敵対感情184
※この試合に限り、1/10を補正に加える=補正+18

レベル差68=補正-60
スキル補正-48

合計補正:-108





―― 敗 北 確 定 ――


特殊判定コンマ二桁
↓1

コンマ81

特殊判定結果

エリスのカイン滅多打ち:攻撃と回復を繰り返し、計81回の戦闘不能を与える

※戦闘不能回数分、カインのプライドからマイナスされます

――


カイン「さあ、どこからでも――」


エリス「せいっ!」ゴッ!

カイン「ぐはぁ!?」バキィ!

――劣勢!

カイン「な、なにが――」

エリス「せいっ! せいっ!」ゴッ! ゴッ!

――劣勢!

カイン「ぐふぅ……!?」ズザー…

――敗北……




ヒバリ「…………アドルランが敗けたって、よくわかったよ」ガタガタ

アドルラン「だ、だろう?」ガタガタ

アドルラン(エリス君、前よりもさらに腕前上がっているな……)

ルーシェ「……でもエリスさん、加減、してくれてる」

ヒバリ「あれで!?」

ルーシェ「とりあえず、まずカイン様回復……」タタタ

ヒバリ「あ、うんそうだね……」タタタ

シア「待ってください~」トテトテ

エメリナ(……しばらく目をつむっておこう)

――

ルーシェ「ん……」ポヤァー

カイン「はぁ、はぁ……わ、悪い夢をみていたようだ……」

ヒバリ「カイン様、頼みますよー? 強者の姿、見せてくれるんですよね?」ポヤァー

カイン「ああ勿論だとも!」

――

カイン「行くぞ!」


――『全てを薙ぎ払う暴風』――


エリス「……上級風魔法」ゴォッ!


カイン「な――僕の風が打ち消され……!?」

エリス「せいっ! せいっ!! せいっ!!!」ゴンゴンゴン!!!

――劣勢!――劣勢!

カイン「ごふぅ……!?」ベシャア…

――敗北……

――

カイン「はっ!?」

シア「大丈夫ですか~?」ポヤァー

ヒバリ「カイン様、手を抜き過ぎですって―」ポヤァー

ルーシェ「……傷は浅い。頑張って」

カイン「ふ、ふん。年下みたいだからね。ちょっとは花を持たせてやっているのさ」

――


カイン「少しはや――」

エリス「せい、や!」シュッ!

カイン「おぶっ!?」バターン

――劣勢!劣勢!敗北……


ルーシェ「おぉ……見事な投剣。あんなこともできるんだ……!」キラキラ

ヒバリ「ちょ、ルーシェ感動してないで急いで急いで」

ヒバリ「多分これ、最終的にカイン様が試合場に立ってる時間より回復に時間かかるやつだよ!」


――

――――
―――
――



アベル(その後は、地獄のような光景だった)

アベル(かつて慕った兄が、俺がシア達を守るために死闘を演じた兄が……)


カイン「がっ!?」ドサッ…

カイン「ぎっ!?」ドゴォ!

カイン「ぐっ!?」ガシャーン!

カイン「げぇっ……!?」グシャア!

カイン「ごぉぉ……!?」グチャッ!

劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北!
 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北!
劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢――



アベル(あの手この手で、赤子の手を捻るように叩きつけられ、転がされて、悶えまわっている)

アベル(そしてそれをやっているのが、愛するエリスだというのがまたなんともいえない)


カイン「」ピクピク

ヒバリ「今回は4回地面を跳ねたね。新記録じゃない?」ポアァー

エリス「すみません、そちらまで飛ばしてしまって! お怪我はありませんか?」

シア「大丈夫ですよ~」ポヤァー

エリス「あ、私も回復お手伝いしますね」ポヤァー


アベル(しばらくしてからはそのエリスは回復にまでまわる始末)

アベル(それは彼女に大した疲労も無い――兄カインが、その程度の相手でしかないという残酷な証明でもあった)


――


カイン「はぁ……はぁ……く、くそおおおおおぉぉぉぉぉ!」ヒュン!

エリス「……」パシッ

カイン「くっ!?」

エリス「しっ!」ドスゥ!

カイン「がふっ――!?」ドシャァ…


アベル(流石の兄も、この状況の異常さに気がついたらしい)

アベル(いや、50を超える回数を徹底的に叩きのめされたのだ。気がつかなければおかしい)

アベル(エメリナが止めに入るかと思ったが、彼女も兄には思うところがあったのだろう)


ルーシェ「エメリナさん、ハーブティー……」コト

エメリナ「あ、ありがとうございます」


アベル(隅っこの方で、惨劇を見ないようくつろいでいた)

アベル(そして、この恐ろしい光景が81回程繰り返され――)


―――
――

カイン「く……」ドサッ…



エリス「ふぅ……流石に少し疲れました」

ヒバリ「こっちもだよー……」

ルーシェ「疲れた……」

シア「こんなに何度も回復したことないです~……」


アドルラン「ふむ、彼女達も限界が近いし……流石にああもやられては流石のカインも堪えただろう」

アドルラン「ありがとうみんな! 一度そこで止めてもらって大丈夫だ!」

アベル(兄様、流石に81回は多すぎだったのでは……?)

エメリナ「カイン様、大丈夫かな……」

アベル「おそらくは生きてはいると思うが……」


エリス「ふぅ……」

アベル「お、お疲れエリス……その、大丈夫だったか?」

エリス「はい、問題ありません! こっそり試したことの無い技も試せましたし、私もいい経験になりました!」

アベル(さすがに兄に同情する)


(一応)皇族撃破ボーナス
↓1コンマ一桁

エリスレベル:122→124

――


エリス「しかし大切なのは私の経験ではありません」

エリス「肝心の、カイン様の心に響いたかです」

アドルラン「そうだな。私は一度の敗北で気が付けたが、強情な弟はこれぐらいしなくてはな。先程の雌奴隷発言を含め」

ヒバリ「いや、あーれだけやられてまだプライドが勝ったら本当にある意味凄いよ~……?」

ルーシェ「とりあえず、もう一回回復……」ポヤァー



カイン「う、うぅ……」ムクリ

エメリナ「カイン様!」

カイン「ぼ、僕は……」

アドルラン「カイン……これでわかっただろう?」

アドルラン「世の中には、我々よりも強い者は存在する」

アドルラン「そして彼女は、強者だからと弱者を蔑ろにはしない」

アドルラン「彼女だけではない。アベルも、アーシャ君も、ロウル君も、シア君も」

アドルラン「みんな、恐らくお前よりも強者だが……お前と同じようなことは決してしないだろう」

アドルラン「カインよ、己が強者という驕り。そして弱者を魔法でいたぶる過ち。気が付けたか……?」


カイン「ぼ、僕は……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

えっ!?(白目)

カインプライド
100-81=19
19-88=0以下(プライド木端微塵)

かつ……コンマ88

偶数ゾロ目により、カイン改心です(白目)

少々お待ちください……

――

カイン「僕は……僕は弱者だったっていうのか……?」

アドルラン「……少なくとも、ああも負かされては強者は名乗れまい。お前も私もな」

カイン「はは……そうだな、あんな滅茶苦茶な娘が相手じゃ兄さんも敗けるわけだ……」

エリス「……カイン様」

カイン「……!」ビクゥ!

エリス「私は……最初から今の力を持っていたわけではありませんし、少なくともこの帝国で私が勝てていない人もいます」

エリス「私も――昔はあなたよりも遥かに弱かったんですよ?」

カイン「なん、だって……!?」

エリス「お忘れですか? 私は――アベル様が暗黒街から生き延びたあの日。あなたが弱者とした子供の一人ですよ」

カイン「!!!」

ロウル「ちなみにもう一人は私ですよ。まぁ私はエリスさん程強くなれてはいませんが」

ロウル「――少なくとも今のカイン様相手なら、多少は有利に動ける自信はあります」

カイン「はは……憶えているさ……そうか、アベルが拾ってきた子供が、こんなに……」

カイン「あの時の恨みから、あそこまで滅茶苦茶な攻め方を……」

エリス「いえ、手加減はしてましたよ?」

ルーシェ「うん、エリスさん、ちょっとだけ速度落としてた……」

カイン「」

アドルラン(むぅ、エリス君でもやはり皇族に遠慮を……)

ヒバリ(いや、本気出したら殺しちゃうからじゃない……?)ヒソヒソ

アドルラン(……納得がいった)ヒソヒソ

エリス「……正直な話を申します。確かに、カイン様に個人的な恨みはあります。私というより、アベル様への対応にですが」

エリス「ですが……ある人のおかげで、ギリギリ踏みとどまることができました」

カイン「ある人……?」

エリス「貴方もよく知る人――エメリナさんです」

カイン「!!」

エリス「私が思わずカイン様への怒りをぶつけてしまった時……それでもエメリナさんは貴方を庇ったんです」

エリス「たとえ誰が否定しようとも、自分だけはって……貴方への忠誠を示したんです」

カイン「エメリナ……君は……」

エメリナ「……はい。私は、誰が何と言おうとカイン様のお傍にいます」

カイン「はは……こんな、無様という言葉も生温い姿を晒した僕でも、かい……?」

エメリナ「強さなんて関係ありません! カイン様の気まぐれだったのかもしれないけど……!」

エメリナ「それでも、それでもカイン様が私を助けてくれたのは間違いない! そしてこんな私でも捨てずにいてくれている……!」

カイン「……!」

エリス「……カイン様。どうして、どうしてその優しさを……あの日、アベル様にも向けてくださらなかったんですか……!?」

エリス「そうすれば、アベル様はあの後も苦しまずに済んだかもしれない……! 傷つけあわずに済んだかもしれない……!」ポロポロ

カイン「そ、それは……。いやそれよりアベル、お前……」

アベル「…………兄様は、ちょっと自信家なところがあったが、実際に頭が良かった」

アベル「父から見向きもされなかった俺に、たとえどんな理由があったにせよ普通に話しかけ、知識を披露してくれたのは……兄様だ」

アベル「……尊敬する兄が尋問官などに変貌し、挙句いきなり攻撃されて罵倒されては……流石の俺も傷つくさ」

カイン「――っ」

エメリナ「カイン様、教えてください!」

ルーシェ「アベル様とカイン様は、同じ時期に暗黒街に捨てられた……」

エリス「そしてそれが、兄弟の仲を引き裂いた……」

アドルラン「……そうだな。あの日から、お前はどこか変わってしまった」

アドルラン「カイン、頼む。何がお前をそこまで狂わせてしまったんだ?」

カイン「それは……」

――

※ゾロ目のため無条件成功

――


カイン「あの日……父上と母上から、寝室を変えるように言われたんだ」

カイン「兄さんが外泊するから、代わりに兄さんの部屋を使えって……」

アドルラン「――っ!?」

カイン「兄さんのベッドは……僕の部屋のベッドよりももっと柔らかかった」

カイン「子供ながらに、無邪気に跳んで遊んでしまった。兄様の無駄に多い私物を色々眺めたのも憶えている」

カイン「それが……僕が最後に見た、はっきりと色づいた世界だ」

カイン「ぐっすり眠ってしまった僕は……その夜、何者かに襲われて――視力を奪われた」

カイン「侵入者が何かを言っていた気がするけど、当時の僕は視えない不安と痛みで叫び続けてよく聞き取れなかった」

アドルラン「……!」

カイン「その後、親衛隊がすぐに侵入者を始末したみたいだけど……」

カイン「それからほとんど経たないうちに、僕はアベルと共に暗黒街に打ち捨てられたんだ……」

カイン「突然のことに心細くて、何も信用できなくて……アベルを攻撃して、逃げ出して……」

カイン「その後は必死だった。残飯を貪り、這いずりまわって、生き延びて……」

カイン「運よく魔導書を拾えた時だったかな。魔力のこもった文字なら、僕でも読めるとわかった」

カイン「後は簡単さ。魔法を鍛えて、音で判断が難しい多数を葬れるように改良して――暗黒街の弱者を蹴散らした」

カイン「一人で、生き延びられる力を手に入れ、そして城に帰ったら……父上から褒められて、尋問官の役職ももらったのさ……」

アドルラン「すまん……カイン!」ガバッ!

カイン「に、兄さん!?」

アドルラン「その日……私は外泊などしていない……!」

アベル「な!?」

カイン「そんな!? どういうことだ!?」

アドルラン「私もあの日、父上と母上に言われたよ……寝室を変えるように」

アドルラン「……カインが外泊するから、カインの部屋を使え、とな……」

カイン「!?」

ヒバリ「待って、それじゃあ……」

カイン「はは……なんだ、そんなことだったのか……僕は――兄さんの身代わりに使われたのか」

アドルラン「カイン……!」

カイン「いやそれとも、都合よく出来損ないの僕を殺そうとしたのかな……?」

カイン「本当は……僕だってわかっていたさ。父上の関心は僕にも向いていなかった……」

カイン「母上も……こんな偽りの強者を持ち上げてたんだ。あの愛情も、偽物だったのか……」

カイン「はははは……! こいつは傑作だよ! 僕は誰からも必要とされていなかった!」

カイン「それに気がつかず、いい様に持ち上げられて、強者になったつもりでいて……結果は僕が馬鹿にしてた弱者にぼろ負けだ!」

カイン「はははは! なぁ、アベル……笑ってくれよ、この兄を……」


アベル「……」

中途半端なところですが、本日はここまで
本当、ゾロ目チケットいらなかったんじゃないかな?

なおあまりにゾロ目が飛び交うのでもうばらしますが、これでも途中からゾロ目は確定で良イベにはしなくなってるんです
アベル隊や皇族メンバーの重要な判定(スキル獲得含む)が偶数ゾロ、それ以外は奇数ゾロが最良です
まあ綺麗にエリスとカインは偶数ゾロ、ルーシェは奇数ゾロ出したりしてるから、全く意味がないんですけどね!

最後に、もう改心は確定してしましましたが、アベルよりカインにかける言葉を↓1~3で
本日もありがとうございました!

こんばんはー
ちょっと遅くなってしまいましたが、行けるところまで
とはいえカインパートを投下してぎりぎり次の判定に行けるかどうかかな?

アベル「……兄様、それは違う」

カイン「何が違うんだ。こんな――」

アベル「少なくとも、フィーアにキアラ、そして俺は――兄様を必要としている」

カイン「……!?」

アドルラン「ははは、酷いぞアベル。私だけ除け者にするな」

アドルラン「カインよ。確かに、お前のこれまでの行いは決して無視できるものではない」

アベル「だが人は過ちを正せる。それに兄様、俺も決して強者ではない。弱者の部類だろう」

アベル「あの暗黒街で学んだのは……人は一人では限界があるということ。だからこそ、皆で助け合う」

カイン「そうか、お前は僕とは逆の答えに行きついていたか……」

アベル「だから兄様――強者とか弱者とか、そんなことは関係なく……また昔のようにやり直しませんか?」

カイン「ははは……本当にお前は変わらないな。どこまでも甘い……」

カイン「今更そんな都合のいい話が、僕がお前達とまた一緒だなんて……」

アドルラン「やれやれ、お前は強情なくせに、妙なところで心が脆いな」

アドルラン「アベルがいいと言っているのだ。そして私も、きっとキアラもフィーアもな」

アドルラン「もうプライドなんて砕け散っただろう? あとはお前が手を伸ばすだけだ」

アベル「ええ、その通り」

カイン「兄さん……アベル……」フルフル

カイン「だけど、僕は今まで……それにこんな弱者……」

アドルラン「ええい! いつまでそんなものに拘っているつもりだ!」

アドルラン「私は幼い頃はそれこそお前の言う弱者の中の底辺だったのだぞ!」

アドルラン「まずは変わろうという気持ちを持て、カイン!」

アベル「俺も兄様の言う弱者だ。今も昔もな」

アドルラン「あとはそうだな……うん、友を作れ! お互いを支えあう友を!」

アドルラン「私が駄目な頃、支えてくれたのはヒバリだ。共に勉学に励み、競い合う素晴らしい時間だぞ」

ヒバリ「や、やだアドルランったらも~! 私との時間が素晴らしいものなら、夜だってぇ~……」

アドルラン「アベルも、経験があるだろう?」

ルーシェ(……ヒバリさん、頑張ろうね……)

アベル「ええ。俺の場合はエリスとロウルが支えてくれて……軍学校ではアーシャの世話になりっぱなしだった」

アーシャ「あらあら、私の方こそアベルには色々と助けられましたよ?」

ヒバリ「え? 二人って学友だったの?」

アーシャ「ええ。これでも通っていた学校ではお互い競い合っていい成績出してたんですよ?」

アベル「……ほぼほぼ俺の負け越しだったけどな。しかし、有意義な時間だったのは間違いないな」

ヒバリ「ね、ねえアベル様? アーシャに感謝してる?」

アベル「それは当然だろう。軍学校時代は勿論だが、今も食生活や資金のやり繰りは頼りっぱなしだしな」

アベル「正直、頭があがらないよ」

ロウル「それは私達も同じくですねー。私とエリスさんだけじゃ、アベルさん支えきれません……」

ロウル「というかアベルさんがもっとしっかりすればいいんですよ!」

アベル「すまない!?」

アーシャ「ふふ、大丈夫。ちゃんとアベルが頑張っているの、私は見ていますから」

アドルラン「ははは、仲がいいなみんな!」

ヒバリ(むむむ……黒髪美人の学友、私と似てるのに私とアドルランより親しげな感じがする……)

ヒバリ(今度ちょっとアーシャにコツかなんか聞いてみようかな……?)

カイン「……すごいな、アベル」

アベル「?」

カイン「いや、普通に部下に叱られたり、名前呼びだったり……」

アーシャ「あ……ついいつもの癖でアドルラン様達の前で……」

アドルラン「はははは! 別に気にしなくていいぞ! アベルも気にしてないだろう?」

アベル「ええ、むしろ居心地がいいですよ。あとカイン兄様、彼女達は部下ではなく友であり家族です」

アドルラン「私もだ。ヒバリとは親友だからな。堅苦しいのは性に合わん」

アドルラン「……ルーシェも普段は大人しいんだが、たまに遠慮のない小言を言うしな」

ルーシェ「アドルラン様、小言じゃなくて、提言」

カイン「……僕も……、そういう存在がいれば、今とは違う道を歩んでいたのかな……」

アベル「兄様、それなら今から歩み直せばいいだけです」

アドルラン「家族は、友とも言えるだろう?」

カイン「あ……」オドオド

アドルラン「やれやれ、まだ駄目か? なら仕方がない――エリス君!」

カイン「ひぃ!?」ビクッ

エリス「は、はい!?」




アドルラン「私とも今一度、徹底的に鍛錬して欲しい! 徹底的に、遠慮なくだ!」


カイン「!?」

エリス「い、いえしかし……!?」

アドルラン「構わない! さっきと同じくらいでだ!」

エリス「か、かしこまりました!?」

カイン「に、兄さん何を考えているんだ!?」


――


エリス「せいっ、せいっ、せーいっ!」ガンゴンガン!

アドルラン「こ、この程度――ぐっはぁ!?」ヒュー…グシャア!

――敗北……


ヒバリ「ア、アドルラーン!?」

ルーシェ「……生で見ると、やっぱり凄い」キラキラ


エリス「あ、あのアドルラン様……」アセアセ

アドルラン「まだまだぁ!」


アドルラン「ぐわああああぁぁぁぁ……」ゴロゴロゴロ!

――敗北……

アドルラン「ぬおおおぉぉぉぉ!?」ガシャーン!

――敗北……


カイン「お、おいアベル止めてくれ! というより普通に僕以外にも容赦ないな!?」

アベル「……俺も前に至近距離で三連魔法を使われたことがあります」

カイン「皇子全員に牙剥いてるのか!? メイドなのに!?」


アドルラン「ごふ……ち、力の差がさらに広がっている……もっと、鍛えねば……」ピクピク

ヒバリ「アドルラン、あの子はやめとこう。一歩一歩、身の丈にあった人を相手にしよう!?」アセアセ

カイン「本当に兄さんすら手も足もでないのか……」

アドルラン「ふふ、どうだカイン……?」

アドルラン「私も、お前と同じ相手に転がされる、同じ弱者だ」

カイン「!!」

アドルラン「これでもう、お前が私達を拒む理由も無くなっただろう?」

カイン「にい、さん……」

アベル「やれやれ、無茶をする人だ……だが、その通りだ」

アベル「それとも兄様、俺もエリスに……転がされた方がいいのか……?」

カイン「い、いやそれはいい……」

カイン「しかしその彼女が……」

エリス「……ふぅ」

エリス「カイン様。先程も言った通り、私の貴方への怒りはアベル様への対応です」

エリス「ここで私が怒りのままに刃を向けるとすれば、それはアベル様とアドルラン様の想いを無碍にすることですよ?」

カイン「……君たちは?」

ロウル「まあ、私はアベルさんがいいって言うなら別にいいですよ?」

アーシャ「私もです。アベル達以外の人に対しては……カイン様自らが、接し方を考えるべきとは思いますが」

ヒバリ「私としてはアドルランとは仲良くして欲しいかな。結構、カイン様の行動に悩んでたんだからね?」

ルーシェ「うんうん……」

カイン「…………」

カイン「兄さん、アベル……」

アドルラン「なんだ、弟よ?」

アベル「兄様、もう少し前のように自信満々で喋ってもいいんですよ?」

カイン「っ、どうしようもない弟で、兄かもしれないけれど……」



カイン「……また――昔みたいな関係に、戻っていいのかな……?」



アベル「ふ……」

アドルラン「はははは! だからさっきからそう言っているというのに! 本当にどうしようもない弟だな!」バシバシ!


カイン「あ、ありがと、う……!」ボロボロ…


――カインが改心しました――

――



アドルラン「さて、色々あったが……また、家族の思い出を作り直していこうではないか」

アドルラン「失った時間の分、濃密な思い出をな……」

カイン「兄さん……」

アドルラン「とりあえずまずは、カインの友を探すか!」

カイン「兄さん!?」

アベル「兄様はさっき見ていて思いましたが、皇子としてのプライドが高すぎましたからね」

アベル「俺を見て欲しい。皇子なんて身分は全く気にしない」

アドルラン「ふうむ、高すぎるプライドが邪魔をして、学校で友も作ってこなかったのだな……」

ルーシェ「……カイン様、ぼっち?」

カイン「おい!? メイドは僕の身体か心を痛めつけるのが趣味なのか!?」

アベル「……兄様、そこまで言ってまだ気がつかないですか?」

カイン「え?」

アドルラン「いるじゃないか。そんなお前でも、ずっとついてきてくれた子が」

エリス「私達に、カイン様も優しさを持っているということを教えてくれた方が」

カイン「あ……」


エメリナ「……///」

カイン「エメリナ……」

エメリナ「はい、ここに……」

アドルラン「まあすぐに友を作れと言っても、お前の性格では難しいかもしれないからな」

アドルラン「まずはお前が気がついていなかっただけで、お前を支えてくれていた彼女ともっと仲良くなることから始めよう」

カイン「エメリナ、僕は……」

エメリナ「いいんですカイン様。何も言わないで……」

エリス「……本当に、もっとエメリナさんを大切にしてあげてくださいよ?」

ルーシェ「ちなみにエメリナさん……鍛錬も頑張っているみたい。多分――カイン様と互角、です」

カイン「!?」

エメリナ「い、いえそんなことは!?」

カイン「いや、いいんだ。そうか……ずっと、ただの弱者だと思ってたのになぁ……」

カイン「僕みたいに怠けず、ずっと頑張ってたのか……はは、本当に駄目な主人だな」

エメリナ「カイン様……」

カイン「なぁ、エメリナ。君さえよければ……君も、もっと僕に遠慮なくなんでも言ってくれ」

カイン「もう、強者だからとか、弱者だからとか言わないからさ……兄さんやアベルのメイドみたいに、ぶつかってきてくれないか?」

カイン「そうすれば、僕もきっと……変われると思うんだ」

エメリナ「カ、カイン様ぁ……!」ジーン…

アドルラン(メイドがぶつかってくるものという認識だけは、間違っているのだがな……)

アベル(こう思うのは不味いかもしれないが、兄様に限らず俺達全員が駄目な主人なのではなかろうか?)

エメリナ「あの、カイン様?」

カイン「なんだいエメリナ?」

エメリナ「実は、ずっと言いたかったことがあったのですが……」

カイン「ああ、構わないよ。なんでも言って来い。今なら罵倒も平気で受け止められるだろう」

エメリナ「で、では――」




エメリナ「できればカイン様と×××、××××××、して××! ×××××××とか××××もしてみたくて練習してて!」

エメリナ「あとあと、××××××××××××××××××××××××××××××!!!」




一同「」





エメリナ「……あれ?」


――

――


アドルラン「で、では私達は部下も待たせているために先に失礼するが……」

アドルラン「カイン――さっきの件に関しては今度ゆっくりと話がある」

カイン「ま、待ってくれ兄さん!? あれは僕のせいじゃない!?」

ヒバリ「いやー……凄いね、カイン様」

ヒバリ(アドルランにも有効な手段かもしれないわ……)

ルーシェ「……」

ルーシェ(これは濡れ衣だけど、エメリナさんがアドルラン様に怒られるのも困るし、黙っておこう……)

アドルラン「ではな諸君、また会おう!」


――


ロウル「……で、カイン様は戻られなくて大丈夫なんですか?」

カイン「いや、さっき散々にやられたからね。正直、身体の節々が痛くてあまり動きたくない」

アーシャ「回復魔法も、万能ではありませんからね」

エリス「流石にやり過ぎでしたでしょうか?」

カイン「やり過ぎだよ!? 僕に腹を立てるのはわかるが、途中から僕を玩具にしてなかったか君は!?」

アベル(流石兄様、技の実験台にされたことに気がついている……)

カイン「まったくなんなんだ……」

カイン「はぁ……無駄に肩肘張らなくていいっていうのは――確かに随分と楽でいいものかもしれないけど」

カイン「その状況で改めて気配を探れば、アベル……お前の部下――いや友の力はなんだ?」

カイン「何故かさっきから突然黙ってしまった雌――」

シア「カイン様~? 私の名前は~、シアと申します~。復唱お願いしますよ~?」グリグリ

カイン「シ、シアもおそらくかなりの魔力を持つだろう……」

カイン(こいつ、いつの間に詠唱を……というよりもこれは岩槍か!? 雌奴隷に脅迫されているのか!?)

アベル(ああ、雌奴隷と兄に呼ばれたくなくて息を殺していたのか……)

アベル(しかしこれは……)

カイン「お前の部隊は少数だ。しかし、この力は……僕とは違う、本当の強者のもの」

カイン「アベル、何か考えているのか……?」

アベル「……」


カインにアベルの野心を話すか否か

↓1~3多数決

野心を打ち明ける


――


アベル「…………」チラ

エリス「!」

アーシャ「!」

ロウル「!」

シア「!」

カイン「ん?」

アベル「兄様は、この国を――帝国をどう思いますか?」

カイン「これはまた、いきなりと随分漠然とした質問だな?」

カイン「そうだね……もう今更、アベル達に隠す意味もない程の醜態晒したし本当のことを言うよ」

カイン「――怖い。そう、その一言に尽きるよ」

アベル「……」

カイン「実力主義の世界。強ければなんでもできるし手に入る。強者には楽園だろうね」

カイン「でも……多分、どんな強者も心のどこかでは怯えているんじゃないかな」

カイン「いや、そうであって欲しいよ」

カイン「僕だって……内心は、ずっと怖かった。今の地位を失い弱者になったら、今度こそ父上にゴミのように殺されるんじゃって……」

アベル「それで、捕虜にもあのような真似を?」

カイン「自分に酔わなければ、他者をいびらなければ、強者の実感がわかなかった……」

カイン「ははは、僕もアベルのことを笑える身分じゃなかったってことだね。挙句酔っただけで弱者のままで……」

カイン「……あれ? でも敵国の兵は普通に薙ぎ払えたしな。まさか敵国まで僕を持ち上げようと!?」ガタガタ

ロウル「……カイン様って実は結構メンタル弱いんですか?」

アベル「どうやらそうらしい」

アーシャ「いえ、私達も王国や聖国の兵とは何度か衝突しています」

アーシャ「私的な分析で申し訳ないですが、これまでの統計からすれば、カイン様の力なら将を含めた敵軍は全て撃破可能でしょう」

カイン「……つまり、僕はそこら辺の敵将よりは強いが、帝国の中では弱者だったってことかな?」

アーシャ「まぁ……そうなりますね……」

カイン「最悪だよ……要するに今の僕は、それで勘違いして一番中途半端な状態で粋がっていた救いようがない道化じゃないか……」

エリス「カイン様、そう思ったのならば鍛錬あるのみです!」

カイン「……少なくとも君とは御免だよ。で、僕の力はそこらの敵将より上、それでこの子を筆頭にアベルの隊は僕以上」

カイン「つまり、そこら辺の部隊は僕以上に容易に蹴散らせることになる。それでいてまだ鍛錬を続けるというのは……」

アベル「はい。王国と聖国は目下の敵ではありません。まあ聖国は衝突の可能性が高いですが、目的地はそこじゃない」

アベル「俺の狙いは――帝国軍。俺達の父、皇帝ギルバートです」

カイン「なっ――!?」

カイン「ま、まさかアベル……この国をひっくり返すつもりなのか!?」

アベル「はい。今はまだ無謀かもしれませんが、幸い俺は目をつけられていない。着実に力を蓄え、その機を狙っています」

カイン「だからと言って、相手はあの父上だぞ!?」

アベル「はい、だからこそです。父、皇帝ギルバートは確かに絶対の存在にして実力主義の体現者」

アベル「それ故に、彼を打ち倒せたならば――それは、彼に実力を認めさせることにもなります」

アベル「勝者が絶対であるというならば、実力主義の頂点が今の帝国を否定しようが彼にはそれを止めることができない」

カイン「絶対に揺るがない実力主義だからこそ、最も強い者が唱える主義こそが正しいと認めさせるというのか……!?」

カイン「だが――父上は、もはや人間という枠から逸脱しているんだぞ!?」

アベル「兄様。だから先程も言ったではないですか。一人で駄目ならば……支えあうと」

アベル「兄様、考えてみてください。もしこの国が、こんな過剰な実力主義じゃなくなれば……」

アベル「多くの人が、兄様も、怯えずに暮らせるとは思いませんか?」

カイン「……!」

アベル「皆で力をあわせ、いつの日か皇帝に挑みこの国を変える。それが俺が長年抱き続けた野心ですよ」

カイン「……君たちも、こんなとんでもない考えを知っているのか?」

エリス「当然です。アベル様の道が、私の道」

アーシャ「アベル、それとなく軍学校でもこれを主張してたんですよ。すごいでしょう?」クスクス

アベル「お、おい人の黒歴史を掘り起こすな!?」

ロウル「いやいや今も†聖暗黒騎士アベル†とかやってるじゃないですかー?」

アベル「それを言っているのはロウルだけだからな!?」

カイン「……なんて緊張感の無い連中だ。それでいて、本当にそんなおおそれた事を……」

アベル「確かに困難は極めるだろう。だがいずれ誰かがやらねばならない、実現させなくてはならないことだ」

カイン「は……頼りない子犬と思っていた弟が、まさかとんだ狂犬だよ……」

カイン「それで、少数精鋭のようだけど味方はこれだけかい?」

アベル(……ここまできたら、フィーアとキアラのことも話すべきか?)

と、再び中途半端ですが本日はここまで
本来カインはこんな早く味方になる予定じゃなかったんですが、ほんとコンマ怖い
なお無事に改心はしてくれたのですが、これまでの散々なコンマの影響と話の流れから、まだカインに一部判定が残っています
そこでまた変な数値が出ると、カインがまた弄られてしまう可能性があるので頑張りましょう
最後に、妹組のことも話すか否か。
↓1~3多数決で

本日もありがとうございました!

こんばんは
さ、流石に多数決のゾロ目は特典無しでお願いします。ほんとにゾロ目乱舞するなぁ……
明かすことに決まったところで、ちょっとだけ再開です

妹の事も話す

――


アベル「いや、俺としてはあまり好ましいとは言えないんだが……」

アベル「キアラとフィーアも、俺側だ」

カイン「……は?」

ロウル「うん、その反応が普通ですよねぇ……」

カイン「いやいや待て待てアベル。あのフィーアと、それにキアラだぞ?」

アベル「……兄様、落ち着いて聞いてくれ。あの二人の地力は、俺達……いや、アドルラン兄様より上だ」

カイン「アベル、冗談ならもっと笑える……」

アベル「……」

カイン「………………本当、なのか?」

アベル「兄様達が来るちょっと前に知ったばかりだが……」

カイン「……一応聞くが、二人の戦闘スタイルは?」

ロウル「フィーア様は短剣の二刀流です。まあ基礎を教え込んだのがエリスさんですから、その影響でしょう」

カイン「また君か! 何をしているんだ本当に!?」

ロウル「ちなみにフィーア様は相当なお強さでしたけど、エリスさんが本気で挑んで負かしています」

カイン「フィーアにまで牙剥いたのか!? もう既に反逆すれすれだぞおい!?」

エリス「キ、キアラ様にだけは刃向けてませんから!」

アーシャ(……逆に言うとそれ以外の皇族全員に刃を向けて、勝っちゃっているんですよね)

カイン「ああ、頭が痛い……今日は厄日か……?」

カイン「もう何が来ても驚かないぞ。キアラは?」

アベル「キアラは俺と模擬戦をしたが、フィーアと比べると少し動きが甘かったが、当然だろう」

カイン「当たり前だ。いつも本ばかり読んで、まともに出歩かないあいつが……」

シア「でも漏れ出る魔力に、私押し潰されそうになったんですよ~?」

カイン「……!? 馬鹿な、そんな魔力、僕が感知できないわけが……」

シア「キアラさんのコサージュが、封印具だったみたいですよ~?」

カイン「……くそ。僕自身がそれを体感しなきゃ、流石にその話は信用できないぞ」

ロウル「あ、それなら今度はカイン様がお二人を連れてきてくださいよ」

カイン「……いいだろう。今日はもう遅いから、明日の朝にでも連れてきてやる」


※カインと妹二人の模擬戦が決定しました


――

カイン「しかし仮に二人も力を持っていたとして……それでも父上には届くまい」

アベル「それはわかっている。だからこそ、帝国将として実戦を経験し、休日は鍛錬や交流をしているんだ」

カイン「……なあアベル、こうは考えないのか?」

カイン「今、聞いた話を――僕がこのまま父上か母上に話したら?」

カイン「間違いなく、お前は死ぬぞ?」

アベル「ふっ、兄様はそんなことをしないさ」

カイン「……何故、言い切れる?」

アベル「兄様は、なんだかんだで俺に甘いからな」

カイン「な……!?」

アベル「あの日、暗黒街でも……気絶した俺に追撃をしていれば、俺を殺せた。俺も敵と認識していたなら、そうすべきだ」

アベル「以前この城塞で戦った時も。首を狙えば、殺せていた」

カイン「……っ」

カイン「はっ……どこまでもおめでたい、昔から変わらない馬鹿だなお前は」

カイン「そんな馬鹿と、皇族殆どに剣を向ける狂ったメイドやその同類達じゃ勝てる戦も勝てやしないよ」



カイン「――そんな馬鹿達でも、僕みたいな優れた頭脳が加われば少しはマシになるとは思うよ?」



アベル「はは、兄様こそやっぱり本質は変わっていないじゃないか。ええ、是非お願いします」

カイン「ああ。兄より優れた弟などいないと証明してやるよ」

カイン(……そうさ。僕も馬鹿だ。偽りの強者であることにも気がつかず、それでいて強者の陰に怯えて……)

カイン(どうせ馬鹿なら、どこまでも馬鹿になった方が楽ってもんさ)

カイン(……『強者と弱者』に縛られない世界、か。もし、本当に実現できたなら――)


――

カイン「さて、僕もそろそろ戻るとしよう」

カイン「……偽りだとしても、母上がうるさいだろうしね」

アベル「兄様……」

カイン「安心しろアベル。僕の性格はよく知っているだろう? 僕を敬わなかったり舐めたりする奴は嫌いなんだ」

カイン「……あっちが偽ってくるなら、こっちだって偽ってやるまでさ」

カイン「アベル、僕もしばらくはお前との敵対関係を続けておくぞ」

カイン「父上達の動向や、親衛隊の様子を探るのはお前には無理だろうからな」

カイン「せいぜい、鍛錬を積んでおくことだね」

アベル「……兄様もな」

カイン「……そうだな、とりあえずエメリナには勝っておきたい」

エメリナ「カイン様……」

カイン「エメリナ、君はこんな馬鹿達の馬鹿な計画に付き合う必要はないんだぞ?」

エメリナ「いえ、私はただカイン様にお仕えするだけです……!」

カイン「……馬鹿ばかりだ、全く」

アベル「しかし兄様も、お気をつけて」

カイン「誰に言っているんだ。僕に任せておけばなんの問題も無い」

アベル「キアラとフィーアには……いや、それは明日話した方がいいか」

カイン「そうだな。城内にも隠密部隊はいる。迂闊な発言はできないからな」

カイン「……」

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

……いや、ゾロ目って出はするんだよね?
問題なのはやたらと大事なところで出まくるってのがね(白目)
ゾロ目じゃない方も含めて、アベルサイドに強烈に有利な結果です

特殊判定結果

1カインのアベル母(ノワール)と自分の母(フローレン)の天秤
20(正直、落ち着いていて優しいノワールの方が好きだった)

※50を下回ったため、カインがフローレンに惑わされなくなりました

2ノワールの現在の技量
66×2(ゾロ目ボーナス)
=100(132)(全盛期どころか今なお成長を続けているとんでもお母さん)

※フローレンのレベルを確定でノワールが上回ります

――


カイン「そういえばアベル――義母さんはこのことを知っているのか?」

アベル「いや……それよりも母上は今どうしているかさえ……」

カイン「そうか……。とりあえず、まだ生きてはいるよ」

アベル「!!」

カイン「ただ、母上……フローレンの圧力で、半ば城に軟禁状態だ」

カイン「……隙があったら、彼女の様子も見に行くよ」

アベル「兄様……」

カイン「今だから言うけどさ……僕は、お前の母さんが羨ましかった」

カイン「静かな人だったけど、綺麗で、僕にも本当に優しくて……そして、強かった」

アベル「そうだな……」

カイン「城内の兵士の会話を耳にしただけだが――義母さんはそんな状態でも、衰えていないらしい」

カイン「もしかするとあの人もお前と同じように……は、まさかな」

カイン「だがあの人なら、お前の味方になってくれる可能性は高いだろう」

アベル「兄さん、ありがとうございます……!」

カイン「ふん、感謝しなよ?」

カイン「……」

カイン「……こっちこそ、ありがとうなアベル」

アベル「……兄様、また明日」

カイン「ああ、またな……」


――

――

【帝国鍛錬場】

アドルラン「どうだ諸君、励んでいるか!?」

帝国兵1「あ、アドルラン様!」

帝国兵2「どこへ行かれていたのですか!? ご覧ください、我々を!」


帝国兵ズ「「ふおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」」


帝国兵1「ご覧の通り、なんだか全員滾りがおさまりません!」

アドルラン「素晴らしい! その様子ならば……」

帝国兵2「はい! 明日以後も、弛まぬ鍛錬を重ねて行きます!」

アドルラン「頼もしいぞ……!」

帝国兵1「それにしてもアドルラン様……妙にお姿がボロボロなような?」

アドルラン「あ、あー……これはだな、私の秘密鍛錬のせいでな……」

ルーシェ(エリスさんとの戦いが、回復しきれてないですからね……)

ヒバリ(私も、仕事の合間にちょっと鍛え直さないと、アドルラン助けられないかなぁ……)

帝国兵ズ「「さ、流石アドルラン様……! 俺達の今日の鍛錬なんて、アドルラン様の足下にも及ばないんだ……!」」

部隊長「アドルラン様のお言葉通り、まさにこの程度で満足してはならないということだ!」

帝国兵ズ「「それを自ら示してくださるとは……! 俺達もアドルラン様に恥じないように頑張るぞ!!!」」


アドルラン(ふふ……終わってみれば、今日は実に素晴らしい日だ)

アドルラン(しかし唯一の気がかりは、カインの視力が失われた事件……)

アドルラン(父上、母上……貴方がたは、何をお考えなのですか……?)

※アドルランが帝国に不信感を抱きました

↓1~2特殊判定コンマ一桁

特殊判定結果


帝国兵レベル18+10(やる気100ボーナス)+5
=33(現在の聖国将と同一)


アドルランレベル72+10(やる気100ボーナス)+9
=91


※帝国兵の大幅な練度上昇により、通常戦闘の発生率が下がりました

※一定時間経過で、王国と聖国の帝国警戒度を判定します

――

【翌日】

【帝国・皇帝の間】

ギルバート「……何?」

カイン「いえ、フィーアが僕の勇姿を見たいというので」

フィーア「はい!」

キアラ「……」

フローレン「まぁ、流石カインだわぁ。……それで、そっちは?」

カイン「ああ、ついでですよ。少しでも僕に近づけるように、ね」

カイン「まぁ、見ただけでこの出来損ないが変われるとは思えませんけど」

フローレン「ふふ、そうねぇ……?」

キアラ「……」

ギルバート「フィーアよ、本当にカインでよいのか?」

フィーア「はい! アドルラン兄様もカイン兄様も大好きですから!」

ギルバート「……そうか。ならば我からは何もいうまい。行くがよい……」


――

――



カイン「……はぁ、冷静に今までの自分の言動を思い出すと頭が痛い」

キアラ「あの、カイン兄様、その……いきなり私とフィーアちゃんをどうして……」

カイン「……キアラ、お前のことはアベルから聞いたよ」

キアラ「!?」

カイン「フィーアのこともな」

フィーア「アベル兄様が……ということはカイン兄様、もしかして!?」

カイン「……ああ。あの馬鹿の馬鹿な計画に、馬鹿な僕も一枚噛ませてもらうことにしたよ」

カイン「ただ、まだ僕はお前達の力を直接見ていない」

カイン「積もる話も色々あるけど、まずはアベルの城塞に着いて、それが済んでからだ」

フィーア「は、はい!」


――

――



【アベルの城塞・鍛錬場】


ロウル「本当に朝一で来ましたね……。というか、前線とか大丈夫なんですか?」

カイン「ああ、昨日兄さんが兵士達を鼓舞したら、彼ら本当にやたらとはりきったみたいでね」

カイン「我先にと、自ら戦場に飛び出していったよ。おかげで都合よく僕らも時間ができたったわけさ」

カイン「……僕も、少しはここで鍛錬するつもりだよ」

アベル「兄様……」

カイン「だが、その前にこっちの確認が先だ」


カイン「まずはフィーアからだ! その力、この兄にも見せてみろ!」

フィーア「あ、あの兄様は、視力を……」

カイン「言葉のあやだよ! さぁ、模擬戦だ!」

エリス「フィーア様、頑張ってください!」

フィーア「は、はい!」


アーシャ「シアさん、早朝から悪いけど、回復準備お願いできますか?」

シア「うう~ん、まだ眠いです~……」ウトウト



カイン「悪いが僕は妹にも容赦はしないからな」

フィーア「お願いします!」


――模擬戦開始!!!

【状況:拮抗】









――『皇帝に届きうる刃』発動――








カイン「ぐふぅ!?」




――劣勢!

カイン(な、何が起きた……!?)

カイン(僕は、自分の弱さを知った)

カイン(だからこそ、最初から探知の風も極限まで張りつめたのに、まるでわからなかった……!?)

カイン(くっ……!)



カイン:レベル40

【スキル】
『全てを薙ぎ払う暴風』
敵の人数が自軍より多い時、
自軍の合計値を自身のレベル×敵軍人数に変えることができる

『気配探知の護風』
奇襲を無効化し、奇襲をしてきた者に劣勢を与える


VS


フィーア:レベル88
【スキル】
『天衣無縫』
自身に劣勢判定が発生する時、判定コンマが偶数かゾロ目だった場合は劣勢判定を回避する
『瞬速の変り身』
敵のカウンタースキルの成功率を半減させる
★『無音変化』
逃走判定が確実に成功する
★『皇帝に届きうる刃』
戦闘開始直後、敵に確定で劣勢を与える(奇襲とは異なる)
またこのスキルを持つ限り、補正差が50以上であったとしても30までに軽減し戦闘を行う
さらに戦闘時、ネームレス敵兵の存在を全て無視して敵将のみへの攻撃が可能となる

【状況・劣勢】

【攻撃状態】
カイン:レベル40

VS


【攻撃状態】
フィーア:レベル88
『皇帝に届きうる刃』補正差を30まで軽減

レベル差48=補正-40


コンマ90以上で優勢
コンマ89以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ55

ゾロ目による確定優勢

――


フィーア「まだまだ行きますよ、カイン兄様!」シュン!

カイン(落ち着け、カイン……)

カイン(今の一撃は確かに驚いたが――軽い)

カイン(少なくとも、昨日のエリスと比べれば、まだ勝機がある……!)

カイン(どうしてかフィーアの気配も音もまるで探れないが……)

フィーア「やあっ!」シュバッ!



カイン(戦場に立ったことない、真っ直ぐな妹は――愚直に正面から来る!)


カイン「そこだ、フィーア!」ゴァッ!

フィーア「!?」



――『天衣無縫』発動――
自身に劣勢判定が発生する時、判定コンマが偶数かゾロ目だった場合は劣勢判定を回避する



フィーア「あ、危なかった~……!」ヒラリ



カイン「なっ……!?」

カイン(ば、馬鹿な!? 我ながら今の一撃は完璧だった! アベルや兄さんにだって、確実に決まっていたはずだ!)

カイン(フィーア、お前は一体……)ゾクリ…

コンマ90以上で優勢
コンマ89以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ41

――敗北……


カイン「く……」

カイン(初めてだよ……視力を取り戻したいなんて思ったのは……)

カイン(音も匂いもない、それでいて僕を狙ってくる刃だなんて――どうしようもない)


フィーア「やっ!」シュバッ!

カイン「ぐはっ……!?」ドサッ…



ロウル「いやー……あれをかわせるフィーア様がやっぱりおかしいですよ」

アベル「俺なら、確実にやられていただろうな……」



フィーア「だ、大丈夫ですかカイン兄様!?」オロオロ

カイン「あ、ああ平気さ」ムクリ

カイン(……)

カイン(不思議な気分だ。妹に何もできないまま敗けたってのに、悔しいって感情が前ほどわいてこない……)

カイン(……やっぱり昨日のアレが原因かなぁ……)

カイン(我ながら、ちょっとやそっとの敗北じゃ折れない心は手に入った気はするけど、複雑すぎる)

カイン(しかしフィーアが本当にここまでやるとなると、キアラも本当に……)

――

――

アベル「兄様、大丈夫ですか?」

カイン「ああ、昨日と比べればなんともないさ」

シア「フィーアちゃんですから、流石に大きな怪我はないですね~」ポヤァー

カイン「驚いたよ、本当に……」

カイン「この眼が視えていれば……いや、焼け石に水か」

シア「……」


特殊判定↓1コンマ二桁

特殊判定結果

シアの呪術知識
74>70(カインの傷に心当たり有り)

――


シア「カインさん、少し失礼しますね~?」

カイン「お、おい雌――シア、何をするつもりだ?」

シア「ちょっと、眼の様子を……」シュルシュル…

シア「これは……!」

カイン「お、おい……?」

シア「……これでも、聖国の将の端くれです」

シア「全力は尽くしますよ……!」

特殊判定
↓1コンマ二桁

ゾロ目で……?

コンマ07
失敗……

と、キアラ戦前に本日はここまで。ゾロ目怖い(リアル話)
よりによって唯一ゾロ目攻撃を受け付けないフィーア相手にゾロ目をくり出すあたり、やはりカインは運がないのかもしれません
問題なのはカインがノワール寄りかつノワールがゾロったことで確実にフローレンを抑え込めるようになってしまったことなんですが
(コンマ90台でも、フローレンに負けてる予定でした)

なお今回の判定はカインの視力が回復するか否かの判定です
ゾロ目チケット使用希望者がいるので↓1~3で使用するか否かを

本日もありがとうございました!

こんばんはー
よかったー判定取ってなくて(範囲外のゾロ目をみつつ)
お察しの通り、シアが70判定越えてるんで、また機会はあります
それでは今日もちびちびと

――


カイン「いや、やめてくれ」スッ…

シア「え?」

カイン「今、もし本当に視力が戻っても……僕は弱いままだろう」

カイン「それに、流石に母上には怪しまれるかもしれないからね」

カイン「もし本当に僕の眼が治せるなら……もう少し僕が、肉体的にも精神的にも強くなってからだ」

シア「でも……」

カイン「治るかもしれない。それがわかっただけでもありがたいさ」

シア「そ、それならいいんですけど~……」

カイン「ただ、もしこの傷に詳しいなら、どんなものなのかだけは教えてくれないかな?」

シア「は、はい~。これは恐らく、呪術を込めた短剣の傷です」

シア「傷は浅くても、威力の低さの代わりに半永久的に局所的な呪いが残る……回復魔法や自然治癒を阻害してます~……」

カイン「そうか、ありがとう……」




カイン(もし、本当に兄さんの暗殺が目的なら、もっと直接的な効果……猛毒でも使った方が早い)

カイン(それが、呪い?)

カイン(確かに強力なのは身を持って知っているが、皇族狙いの暗殺はすぐに仕留めなければ護衛が来るのは誰でもわかる)

カイン(…………いや、今はいい。これまでこの状態でやってきたんだ。まずはこの状態で強くなろう)



※カインの治療は、また別の機会があります


――

――


カイン「さて、次はキアラだね」

キアラ「に、兄様……」

カイン「キアラ、まずはお前に今までの非礼を詫びよう」

キアラ「い、いえそんな!?」

カイン「僕も弱者だった。僕が誰かを見下す資格はなかった。だからこそ……」



カイン「本気でぶつかってこい、キアラ」

キアラ「……! は、はい!」


――模擬戦開始!!

【状況:拮抗】



カイン「さて……」

キアラ「……」スッ……


ゴオオォォ!


カイン「な、んだこの魔力――!?」




――『溢れ出る魔力の奔流』発動――
戦闘時、常時補正+5。自身のスキル全てに敵の妨害を阻止する★効果を付与する
またこのスキルを持つ限り、補正差が50以上であったとしても30までに軽減し戦闘を行う
さらに自身のレベルの半分以下の敵全てを行動不能(戦闘参加不可)にする


キアラ:レベル105
溢れ出る魔力=105×1/2=53



カイン:レベル40

魔力射程圏内――強制戦闘排除




カイン「むぐぁ!?」ベシャア!



――敗北……

――



カイン「うん、ほんとごめんキアラ……」プルプル

キアラ「い、いえカイン兄様は悪くないです!?」

カイン「能ある鷹は爪を隠すか……」プルプル

シア「大丈夫ですよカインさん~。私も動けませんから~」

カイン「……逆に言えば君以外は動けるんだろう?」

アーシャ「い、一応は」

ロウル「かろうじてですけど」

エリス「動けますね」

キアラ「この前は何もできないままアベル兄様に敗けてしまいましたし、もっとちゃんと色々勉強しないと……」

カイン(向上心と、謙虚さか……僕とは無縁と思っていた、しかし最も必要なものだな……)

アベル「なかなか衝撃的だったとは思うが、これで二人の力はわかっただろう兄様?」

カイン「ああ、嫌という程ね」

カイン「……キアラ、フィーア。お前達は僕よりも身も心も強い強者だよ」

カイン「今更だが……僕も、少しは兄らしいことができるよう頑張るよ」

キアラ「カ、カイン兄様ぁ……!」ダキッ!

フィーア「わーい! 本当にカイン兄様とアベル兄様、仲直りされたんですね!」ダキッ!

カイン(……懐かしい、な。どうして僕は、これを忘れて捨ててしまったんだろう……)






カイン(あと今すらフィーアの気配感じられなかったのもなんでだろう……)

――


フィーア「でもカイン兄様、どうして急に?」

カイン「まあ色々あったけど……端的に言えば、エリスにこれ以上ない程にいたぶられて……」

カイン「自分が強者じゃないってことを骨身に刻み込まれたのが大きいかな……」ガタガタ

フィーア「さ、さすがエリス姉様! いつでも全力なんですね!」

キアラ「……」



※希望されている方がいるのと、実行可能なので一応

※瞬殺されたカインに代わりキアラとエリスで模擬戦しますか?

↓1~3多数決

模擬戦決定

※カインが強者の戦いを肌で感じることでボーナス発生


――


キアラ「その、エリスさん……私とも模擬戦、いいかな?」

エリス「え!?」

カイン「……!?」

アベル「お、おい!?」

アーシャ「あらあら、これは……」

ロウル「一見無謀に見えますけど、多分この場にいる人の中ではもっとも釣り合っているんですよねぇ……」


カイン(……そうだ、僕はこれまで負け続けてきた)

カイン(だが、偽りじゃない……本当の強者の戦い方がどんなものかわかれば……手掛かりになるかもしれない!)


カイン「はは、いいじゃないか。キアラは僕がすぐに潰れて鍛錬になってないだろうし」

カイン「エリス、君はこれでキアラとも戦えば皇族コンプリートだぞ?」

カイン「はははは! 父上に刃向うアベルの腹心らしいじゃないか」

エリス(……コンプリートしちゃいけないものだと思います)


キアラ「その、お願いします!」

エリス「わ……わかりました! ここまで来たならば、私も覚悟を決めます!」



――模擬戦開始!!!

【帝国軍】

キアラ:レベル105

【スキル】
『見習い軍師』
戦闘時、常時補正+5
『広域回復・強』
劣勢判定を2回まで無効化する
『???』
習得条件を満たしていません

★『溢れ出る魔力の奔流』
戦闘時、常時補正+5。自身のスキル全てに敵の妨害を阻止する★効果を付与する
またこのスキルを持つ限り、補正差が50以上であったとしても30までに軽減し戦闘を行う
さらに自身のレベルの半分以下の敵全てを行動不能(戦闘参加不可)にする



VS


【アベル隊】

エリス:レベル124

【スキル】
『道を切り拓く剣』
戦闘時、常時補正+15。攻撃状態時にさらに補正+15
『速攻回復』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
★『魔法剣・黒煌』
敵の所持する防御・回避系スキル効果全てを貫通し無効化する

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
エリス:レベル124
『道を切り拓く剣』補正+30


VS


【攻撃状態】
キアラ:レベル105
『見習い軍師』補正+5
『溢れ出る魔力の奔流』補正+5

レベル差19=補正+10
スキル補正+20



※両者が回復手段を持ち長引きやすいためまとめて判定

コンマ20以上で優勢
コンマ19以下で劣勢

↓1~3コンマ二桁

――


エリス「いきますよ、キアラ様!」ゴッ!

キアラ「は、はい!」


エリス「ふっ!」シュバ!

キアラ「くっ!」ガード!

エリス「たぁ!」ガキン!

キアラ「うっ……!?」ガード!

エリス「そこです!」ゴウッ!

キアラ「きゃあっ!?」



ロウル「相変わらず、エリスさんも容赦しませんね……」

アベル「それをガードできるキアラも相当だがな……」

シア「私にはついていけない世界なのです~……」



カイン(空気でわかる。これが……本当の強者の戦い……)

カイン(キアラの障壁のガードは僕の風のガードよりも早くて正確だ)

カイン(だがそれを力づくで突破する程に、エリスの突進力は異常……)

カイン(攻めなければ、やられるぞキアラ……)




キアラ「く……」ポヤァー

エリス(キアラ様は、戦闘中でも回復魔法が安定している……)

エリス(本来は隙になるその時も、魔力障壁で防いで確実に傷を癒す……)

エリス(それでも攻め続けなければ!)ゴッ!

キアラ「……そこです! 上級火炎魔法!」ゴオオォォ!

エリス「っ!? しまっ――!?」ガード!


アーシャ「……! 上手い、エリスちゃんの一瞬の隙をつきましたよ!」

フィーア「すごい、姉様達みんな凄いです!」

カイン「……!」

カイン(隙って……今、おそらく一呼吸あったかどうかぐらいだろう!?)

カイン(それを狙えるなんて、キアラは本当に……)

カイン(すごいな……僕は何も出来ずに遊ばれたっていうのにさ)



エリス「っ、流石ですキアラ様。ですがまだです!」ジャキン!

キアラ「……! 速い!?」ガード!



カイン(……そして予期せぬ反撃を受けても、即座にこちらも回復しつつ立て直すか)



キアラ「うぅ、もう回復は無理そうですね。それなら、後はぶつかるだけ!」ポヤァー

エリス「私もです。いざ!」


カイン(僕が経験した戦いは、おままごとと言われても仕方がないな……)

カイン(この感覚、大切にしよう)

【状況:拮抗】

コンマ20以上で優勢
コンマ19以下で劣勢

↓1~2コンマ二桁

コンマ56・12

双方に劣勢!


――



エリス「……少し、挑んでみたくなりますね」

エリス「上級火炎魔法! 上級風魔法! 上級土魔法!」

キアラ「……! 三連詠唱!?」


アベル「お、おいエリス!? 俺の時以上に本気でやるな!?」

ロウル「……やられたんですか、あれ?」

アベル「うん……」


キアラ「やらなきゃ……! 上級火炎魔法! 上級風魔法! 上級土魔法!」

カイン「!?」

エリス(……! 私の詠唱を、そのまま真似たのですか!?)


ゴバアアアァァァ!!!


エリス(そして、私の方が押し負けている……! ですが……!)


キアラ「よ、よし真似でき――いたっ!?」ゴスッ!

キアラ(うぅ~……痛い……なんで……!?)ズキズキ

キアラ(……投剣! 詠唱と同時に曲射したの!? でも、魔法では押し勝っている!)


エリス「く、くうぅぅ……!」ズザザ…


アーシャ「エリスちゃんの攻撃体勢が崩れたの、久々に見ました……」

シア「お二人ともそろそろ限界ですよ~!?」


カイン(そうか……恐ろしい、これこそが本当の戦い……)

フィーア「すごいです! ねえカイン兄様!?」キラキラ

カイン「あ、ああそうだねフィーア」

カイン(……これを楽しく感じられるようになって、ようやく強者か)

カイン(そうか、あの日の父上の質問の本当の意味は……)


エリス「はぁ……はぁ……」

キアラ「はぁ……はぁ……」

最終判定

【状況:双方劣勢】
※エリス攻撃維持失敗により補正-15

コンマ35以上で優勢
コンマ34以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ95

――エリスの優勢!



エリス「お見事です、キアラ様……」シャキン

エリス「今の私の全力を持って……魔法剣・黒煌!」ゴゥッ!

キアラ「……!」

キアラ(なんて研ぎ澄まされた魔力……あれじゃあ、どれだけ障壁を張っても無意味かな……)

キアラ(駄目なら、障壁分の魔力もぶつける!)

キアラ「私も、全力で!」ゴオオォ!



ボオオオオォォォ!!!

――ザシュッ!


キアラ(……! 黒い斬撃を飛ばして、私の炎に裂け目を……!)

キアラ(あの速さを私が止めるのは無理だね……)


エリス「キアラ様、勝負ありですね……」チャキ

キアラ「はい。流石ですね……」



カイン「……キアラ、本当にごめん。そして、よく頑張ったね……」パチパチ…



――勝利!

――


シア「もぉ~! 無茶は駄目ですってみんなに言ってるのに~……」ポヤァー

エリス「す、すみません……」

キアラ「でも、凄く勉強になりました……」

アーシャ「途中から鍛錬離れした域になっていた気がしますけどね」

ロウル「全くです。これ帝都の人に見せたら、もう帝都のコロセウムは廃業確定ですよ」

アベル「間違ってもそれはやめてくれ……ああ、毎度心臓に悪い」

フィーア「でもキアラ姉様すごいです! 私、エリス姉様に何もできないまま敗けちゃって……」

キアラ「ううん、たまたまだよ。さっきの時も、フィーアちゃんなら回避できたかもしれないし……」

カイン「はは……キアラ、誇れ。お前は間違いなく、この帝国でも最上位の才を持っている」

カイン「僕が言っても説得力なんてまるでないけど……その力、間違った使い方をしないようにな?」

キアラ「はい……!」


※接戦によりキアラの判定追加

↓1~3コンマ一桁

カインレベル:40+5(フィーア戦ボーナス)+4
=49
エリスレベル:124+5(皇族撃破ボーナス)+5(皇族全員撃破ボーナス)
=134
キアラレベル:105+3
=108

――


エリス「ああ、でも本当に皇族の方全員に刃を向けてしまうなんて……」

カイン「刃どころか魔法まで向けていたけどね」

キアラ「でも、戦場ではなく鍛錬でこれ程の人と戦うなんて滅多にないこだよね?」

キアラ「なんだか……」

エリス「はい……」


※キアラ&エリス、双方レベル100↑の相手との戦闘経験

↓1~2コンマ二桁

カイン「……」

↓3コンマ二桁

また22、偶数ゾロかエリス……(白目)

キアラとフィーアにお兄ちゃん勝利のレベルアップが無いのはお兄ちゃんのレベルが二人よりも低すぎたからか。

三連特殊判定結果
カインの運が良くなりはじめている……?

エリス:コンマ22
ゾロ目でスキル追加確定かつ、偶数ゾロ目のため★スキル

キアラ:コンマ56>30(前回アベル戦時の判定を取り損ねたため1/2に緩和)
スキル追加決定

カイン:コンマ81>70
スキル追加決定

※次回鍛錬や交流時、それぞれスキル追加決定

――


キアラ「なんだか、新しい力が身につきそうな……」

エリス「私もです……」


ロウル「いいなぁー。私も新たな力を身に着けたい……けどこんな戦いはごめんです」

アーシャ「ロウルちゃん、焦らず頑張りましょう?」

ロウル(アーシャさんもそろそろ覚えそうにみえるんですよねぇ……)

フィーア「ロウル姉様、それなら私はいかがでしょうか?」

ロウル「すみません、一番遠慮したいです……」

アベル「……俺も、本当に頑張らないとな」

シア「アベルさん、こんなときこそゆっくりですよ~?」


カイン(……)

カイン(僕は、まだまだ弱い)

カイン(それでも――確かに、さっきの戦いで得るものがあったぞ!)

カイン(エメリナ、見ていてくれ。今度こそ、僕は本当の強者になってみせる……!)

――

――

カイン「……とはいえ、疲れたな」

ロウル「そりゃあそうでしょう。カイン様、昨日から体力がりがり持ってかれてますし」

カイン「君らとなら、まだ少しは戦えるかとも思ったが……」

アーシャ「あら、お手柔らかにお願いしますね?」

カイン「だから疲れたと。それに、おそらく僕が敗けるだろうさ」

カイン「ギリギリいい勝負ができそうなのは、シアくらいか?」

シア「嫌ですよ~? 鍛錬ばかりじゃなくて、お茶も必要です~」

カイン「……そうだな」


カイン「ん?」



カイン(……これまでの言動を見る限り、シアはとても雌奴隷とは思えない)

カイン(もし、あの時のアベルの言葉が僕を騙して切り抜けるものだったとしたら?)

カイン(つまり、だ……)


カイン(シアは雌奴隷ではない=アベルは雌奴隷調教をしていない)

カイン(アベルは雌奴隷調教をしていない=アベルは女に手を出したことが無い)

カイン(アベルは女に手を出したことが無い=……)








カイン( ア ベ ル は 童 貞 ! ! ! )




カイン「っしゃあ!」

アベル「兄様!?」ビク

中途半端ですが続きはまた明日
エリスが着実にバトルマシーンになりつつ、かつ今回のゾロ目で帝国のとある重要な役職の方が射程圏内に捉えられました(白目)
キアラはともかくカインまでスキル獲得など、カインに運気が向いてきた?
……ところで、次はいろいろな問題を抱えているこちらの判定に入っていきます
本日もありがとうございました!

>>745
皇族撃破ボーナスはアベル以外の皇族には出ない仕様です
キアラ達の場合、他国の王族やローズなどの一部超強敵撃破でボーナス発生
それ以外は今後の交流で上げていきましょう

こんにちは
ちょっとだけ次のカインの判定までだけ投げておきます

カイン「おっとすまなかった。ちょっとな……」

カイン「アベル、ちょっと二人で話したいことがあるんだが……」チラリ

アベル「……わかりました。みんな、少し待っていてくれ」

フィーア「はい兄様!」



キアラ「でもよかった、カイン兄様が落ち着いて……」

アーシャ「そうですね。私達も、嬉しく思います」

キアラ「私も頑張らないと……! 魔法の威力はあるみたいだから、次は戦術かなぁ……」

アーシャ「……よろしければ、私の戦術書お使いになられますか?」スッ

キアラ「え、いいんですか!? わぁ、すごい……内容もだけど、色々書き込んである……」

アーシャ「本から得られる知識は素晴らしい。けれどそれが全てでもありませんからね」

キアラ「なるほど……」ペラペラ

アーシャ(さっきの戦い、純粋な力量ではエリスちゃんの方が上だったはず……)

アーシャ(キアラ様はその差を、回復魔法で粘ってエリスちゃんの隙を突くことで埋めた)

アーシャ(耐久力があれば、フィーアちゃんのあの攻撃も防げる。やはり、守りは大切ですね……)



フィーア「あとはアドルラン兄様もここにいればいいんですけど……」

ロウル「難しいですねぇ。素晴らしい武人なのは間違いないのですが、隠し事苦手なのは……」

フィーア「いつか、兄妹揃うといいなぁ……」

ロウル「大丈夫、いつかきっとなれますって。一番問題児だったカイン様がなんとかなったんですから」

フィーア「あはは! でもさっきのカイン兄様、凄かったです……」

ロウル「え?」

フィーア「ちゃんと、気配は絶ったと思ったのですが……」

フィーア「これでもあの日から、普段からも気配を絶てるよう練習してたのに……」

ロウル「怖すぎるからほどほどでお願いしますよ? それとさっきのは、気配のせいじゃないですよ」

ロウル「いくらフィーア様がお強いとはいえ、実戦経験はカイン様の方が上です」

ロウル「おそらく、経験の浅いフィーア様が次にどう動くかを予測して攻撃したのでしょう」

フィーア「経験かぁ……やっぱり才能なんかに甘えないで、もっと頑張らないとですね!」

ロウル(本当にこの人がアベルさんの味方でよかったと思います……)



シア「うぅ~……フィーアちゃん達まで思考が戦闘に寄っています~……」ションボリ

エリス「まあまあシアさん。やっぱり鍛錬は大切ですし、ね?」

エリス「あ、よろしければ今度はシアさんと模擬戦を――」

シア「い、いやですよ~!?」シャガミガード!

エリス「……そんなに怯えなくても」ションボリ


――

――


カイン「……」

アベル「それで兄様、どのようなお話でしょうか?」

カイン「ああ、割と重要な話だ」

アベル「……」ゴクリ

カイン「以前の雌奴隷……シアの件は嘘だな?」

アベル(……今の兄様なら大丈夫か)

アベル「はい、失礼致しました。あの時はまだ兄様を警戒していたために……」

カイン「やっぱりか。目的のために戦力を秘密裏に蓄えていることがばれそうになれば、それは焦るね」

カイン「ましてや僕みたいな切れ者が相手じゃねぇ」

カイン「まあそこは褒めよう。僕も逆の立場なら、似たようなことをしただろうからな」

アベル「ありがとうございます」

カイン「だが大事なのはそこじゃない」

アベル「はい?」

カイン「雌奴隷じゃないなら……」






カイン「――アベル、 お 前 は 童 貞 な ん だ な ? 」






アベル「」




※アベルの対応


1:兄を気遣い、童貞を偽る

2:童貞ではないと正直に言う

3:その他自由安価


↓1~3多数決(自由安価等の場合はコンマ値採用)

3
シアとの関係は嘘だが、エリスとは関係があると暴露
可能ならエリスを呼び、それを見せつける(聞かせる)
トドメに兄様はやはり童貞なのかと確認

3
2+エメリナのことをどう思っているのか聞いてみる

こんばんはー
まさかの和解してなお兄を煽り続ける鬼畜弟とは
ゆったり再開です

>>760>>761混合

――

アベル「」

アベル「――は!?」

アベル(あまりに予想外の問いに一瞬意識が飛んでいた)

アベル(こんなことをわざわざ、そして妙に強調して聞いてくるということはつまり……なんだろうな)

カイン「どうしたアベル?」

アベル(兄様の性格的に、ここは騙すよりも正直に打ち明ける方が得策か……?)



アベル「兄様、確かにシアの件は嘘ですが――俺は童貞ではありません」

カイン「」

カイン「――は!? い、いやいやいやいや、もう僕に嘘をつかなくてもいいぞアベル!?」アセアセ

カイン「もう僕を騙す必要はないんだ! 正直に言っていいんだ! 言えアベル!」アセアセ

カイン「自分は童貞ですと! モテませんと! 縁談も来ませんと! 言ってくれぇ!」アセアセ

アベル(兄様が、かつてない程に取り乱して……いや逃避している!?)




アベル(やはり強者のプライドもだが、兄様のこの逃避も徹底的に現実を突きつけねばならないようだ……!!!)




アベル「……兄様、少々お待ちください」

ガチャ

アベル「エリス、悪いがちょっと来てくれ……」テマネキ

エリス「? はい、ただいま!」


――

――


アベル「お待たせしました兄様。残念ながら、俺はエリスと一線を越えていますので童貞ではないのです」

カイン「」

エリス「その、アベル様? 童貞とはなんなのでしょうか?」キョトン

アベル「エリス、今はその単語はあまり気にしなくていい」

カイン「」

カイン「――っは!? く……!」


カイン特殊判定
↓1コンマ二桁

カイン特殊判定
↓1コンマ二桁


コンマ69>50(現実を受け入れられない)


――


カイン「だ、騙されないぞ!? 自分のメイドに嘘を言わせるなんて簡単だからなぁ!」

アベル(心なしか兄様の身体が震えている……)

カイン「はははは! どうだアベル、僕に同じ手は――」

アベル「兄様……それならば仕方がありません」

アベル「エリス、少し我慢してくれ」

エリス「アベル様? あ――」


チュウゥゥゥ…


カイン「!?」


アベル「――っはぁ。……これで察して頂けるとありがたいのですが」

エリス「あ……///」


カイン「――」


カイン特殊判定

※判定が増える度に内部値が蓄積されています

↓1コンマ二桁

コンマ84>50(信じられるかぁ!)


――


カイン「そ、そんな音程度で、信じられるかぁ!?」ドキドキ

カイン「もっとちゃんとした証拠を見せてみろぉ!」

カイン「僕は視えないけどねぇ!?」

アベル(こんな必死な兄様、暗黒街の時以来だな……)

アベル「……止むをえませんね。エリスも、すまない」

エリス「///え?」

アベル「……」スッ…

エリス「あ、アベル様――きゃ!?」

カイン「!?」

アベル「……」サワサワ

エリス「ん、ふぁ……駄目です、アベル様……服にシワがついてしまい、あふぅ!?」ビクン!

アベル「エリス、そんなことは気にしなくていい……」サワサワ

エリス「ん……! でも、カイン様が、あ、あぁぁ……!?」

アベル「……俺もこんなことはしたくなかったが、兄様が信用してくれないのが悪い」

カイン「――」ドキドキ


カイン特殊判定

※判定が増える度に内部値が蓄積されています

↓1コンマ二桁

カイン、抵抗が激しすぎませんかねぇ……

コンマ52>50(信じない! 兄弟の中で僕だけ童貞なんて!)


――

カイン「は、はは……アベルもなかなか頑張るな」プルプル

アベル(それはこちらの台詞だ)

カイン「わかる。わかるよ。自分が童貞と認めるのは辛いよな……」プルプル

アベル「兄様、何故粘るのですか……」

アベル「……」モゾ…

エリス「ん、んああああぁぁぁ!?」ビクビク

カイン「!?!?」ドキドキ

エリス「あ、だめです……アベル様にそこ触られると――なんだか、恥ずかしい声が……」

アベル「我慢しなくていいんだエリス……ほら」キュッ!

エリス「ふあぁ!? だめぇ、さきっぽだめですぅ……」

カイン「――」ドキドキ

アベル(まずい、エリスの声を聞いていたら俺も我慢が……)モゾモゾ…

エリス「んっ……! ふぅ、ん、んぁ……ぁぁぁ!!?」

アベル「……」クチュ…

エリス「―――っ!!?」ビクゥ!

アベル「……」クチュクチュ…

エリス「ん、ッ―――!!」ビクビク

カイン「――――」ドキドキ


カイン特殊判定

※判定が増える度に内部値が蓄積されています

↓1コンマ二桁

カイン……(白目)

ゾロ目:最後まで信じない

――

カイン「あは、あはははははは……――信じないぞ!?」クワッ!

アベル(なにゆえ)

カイン「その程度の音と声じゃ――」

アベル(……もうこの頑固な兄様は無視して、エリスを可愛がろう)

アベル(――確か、こういう致し方もあると学んだからな)

アベル「エリス、顔こっちに向けて……」

エリス「は、はぃ……」トローン…

エリス「ん、はぁぁ……」チュッ…クチュゥ…

アベル「……流石にこの場で脱ぐのはまずいか。このまま……」シュルシュル…

エリス「あ、そんな、アベル様――んくぅ!?」

アベル「……いけない子だな、エリス。こんなにして……」グチュグチュ!


カイン「!?!?!?」ドキドキドキドキ


エリス「ふぁ、もうしわけ、ございません……!? でも、アベル様に触れて頂いていると思うと……」

エリス「身体が熱くなって、切なくて、ふわふわしてぇ……!」ビクビク

アベル「ああ、俺もだエリス。お前に触れていると――たまらなく興奮してしまう」


カイン(な、なんだこの空気は!? 匂いは!? 音は!?)

カイン(だ、だが認めない! 認めないぞ!)

カイン(アベルは僕と歳はほぼ変わらない! そのアベルが、声音からしてキアラと大差ない女の子に手を出しているだって!?)

カイン(そう、ありえない。これはまた僕を騙すための――)

ゾロ目:最後まで信じない

――

カイン「あは、あはははははは……――信じないぞ!?」クワッ!

アベル(なにゆえ)

カイン「その程度の音と声じゃ――」

アベル(……もうこの頑固な兄様は無視して、エリスを可愛がろう)

アベル(――確か、こういう致し方もあると学んだからな)

アベル「エリス、顔こっちに向けて……」

エリス「は、はぃ……」トローン…

エリス「ん、はぁぁ……」チュッ…クチュゥ…

アベル「……流石にこの場で脱ぐのはまずいか。このまま……」シュルシュル…

エリス「あ、そんな、アベル様――んくぅ!?」

アベル「……いけない子だな、エリス。こんなにして……」グチュグチュ!


カイン「!?!?!?」ドキドキドキドキ


エリス「ふぁ、もうしわけ、ございません……!? でも、アベル様に触れて頂いていると思うと……」

エリス「身体が熱くなって、切なくて、ふわふわしてぇ……!」ビクビク

アベル「ああ、俺もだエリス。お前に触れていると――たまらなく興奮してしまう」


カイン(な、なんだこの空気は!? 匂いは!? 音は!?)

カイン(だ、だが認めない! 認めないぞ!)

カイン(アベルは僕と歳はほぼ変わらない! そのアベルが、声音からしてキアラと大差ない女の子に手を出しているだって!?)

カイン(そう、ありえない。これはまた僕を騙すための――)


ズチュゥ…!



カイン「!??」


エリス「ふぁ―――――――あ、あぁ―――ッ!?」



カイン「!!??」


エリス「ふきゅ……、これ――きもひいい、です!――アベルさまにからだの奥を突かれるの……♪」

エリス「ごりゅごりゅってぇ――私の中に、外に、アベル様がぁ……♪」

アベル「ああ、エリス……可愛いぞ……」チュゥゥ…

エリス「はずかしいのに、気持ちよくて――アベルさまに包まれて、またわたし、おかしく……!」


カイン「…………!?」ムクムク!


エリス「あ、あぁ……♪ アベル様―――また、何かが――っ!?」ギュゥゥ!

アベル「エリス……!」


カイン「うっ!」


ドピュッ!



カイン「ふぅ……」


カイン「…………!?」

カイン(な、なんて失態を……!?)


※全ての判定で折れなかったため、カインの欲望が最大値まで蓄積されました

――――

アベル「……兄様、流石にこれでもわからなかったら、もう殴ります」

エリス「……///」トロン…


カイン「ああ、わかったよ……アベルは童貞じゃない……」

カイン「仮に童貞であっても、今まさにそうではなくなったんだね……」


アベル「失礼ですが……俺の童貞にそこまでしつこく拘るとなれば」

アベル「兄様―――――――やはり童貞ですね?」

カイン「ぐはっ!?」

カイン「………………」

カイン「ああ、そうだよ……」

カイン「僕にだって、女性の好みはある。強くて、高貴で……捕虜にはそんな奴いなかったし」

アベル「念のために言っておきますが、エリスに手を出したら誰であれこの手で息の根を止めますからね?」

カイン「わ、わかっている……」

カイン「強くて高貴なそういう女性は、まず兄さんのところに縁談がいくんだ……」

カイン「そして、何故か僕の周りに女性は寄ってこない……お前の隊は、全員女だというのに!」ワナワナ

アベル「……そういえば、兄様」

アベル「兄様のお付きのメイドの子……エメリナのことはどう思われているのですか?」

カイン「え?」

アベル「彼女のことはあまり詳しくは知りませんが、それでもあそこまで兄様に付き従うのです」

アベル「彼女は間違いなく、兄様に好意を持っているでしょう。……先日、とんでもないことを口にしていましたし」

カイン「僕は……」

カイン特殊判定
↓1コンマ二桁(カイン味方化の功労者のため、補正あり)

特殊判定結果

好みと違う一般市民のエメリナに対する抵抗感
28-30(恩義)-30(欲望全開)
=0(-32)(正直今すぐ抱きたい)


――

カイン「……好きに、決まっているだろう」

カイン「あんな言動を取ってきた僕にも、ずっとついてきてくれたのはあの子だけだ……」

カイン「今ならわかるよ。僕も、なんだかんだ理由をつけて――エメリナを手放したくなかったんだ」

カイン「小さい癖に、必死で僕の後を追ってくるんだ。小動物みたいとも言えるかな」

カイン「それにあの子は聞き上手でさ、眠れない夜にも話し相手になってくれて、よく眠れるようになるんだ……」

カイン「できるなら――すぐにでも、抱きたいよ」

アベル「……驚きました。まさか、それほどとは」

カイン「お前達が、ここまでするからだぞ!?」

アベル「ここまでしなきゃ認めなかった兄様のせいですからね!?」

カイン「ただ……皇子が、平民のメイドを抱くだなんて……」

カイン「なんだか、権力で無理矢理している感じで、愛なんてなさそうで……」

アベル「……俺は、エリスが愛しいと思っています」ダキッ

エリス「アベル様……///」ギュッ

アベル「この気持ちの前には、身分など関係ないと思います。兄様と、エメリナもそうではないのですか?」

カイン「!!!」

アベル「むしろあの子の場合は――兄様が素直になるのを待っているのではないでしょうか?」

カイン「そう、なのか……?」

アベル「ええ」

カイン「……そう、か」

カイン(エメリナ……僕は……)ムクムク

※予想外にカインとの会話が長引きました

待たせていたメンバーは……

特殊判定
↓1コンマ二桁

コンマ62

60~89:暇なので鍛錬


――


アーシャ「あ、アベル。随分話し込んでいたみたいですね……」ゼェゼェ

フィーア「アーシャ姉様、きっとカイン兄様との親睦を深めていたんですよ!」

ロウル「う、恨みますよアベルさん……」プスプス…

キアラ「ロ、ロウルさんごめんなさい!?」アセアセ

シア「ああ、また回復で忙しいです~!」トテトテ



アベル(……みんなが鍛錬してる中、俺はつい我慢しきれずにエリスと致してしまったのか)

アベル(罪悪感が凄いが、元は兄様のせいだ)

特殊判定
↓1~5コンマ一桁

もう、もう(白目)

特殊判定結果
ボーナスレベルアップ(コンマ1/2)

アーシャレベル:79+10(ゾロ目ボーナス)=89
ロウルレベル:68+1=69
シアレベル:50+10(ゾロ目ボーナス)=60
キアラレベル:108+4=112
フィーアレベル:88+1=89

――


アーシャ「待っている間に鍛錬をしていましたが、いい時間でしたよ?」

ロウル「私は見事に転がされてこの有様ですけど……」

シア「私も皆さんの回復ばかりしていたら、練度が増した気がします~」

キアラ「私も、もっと強くなれた気がする……」

フィーア「うーん、私も姉様に追いつきたいけど、イメージが……」



アベル(……うん、今度こそ俺もちゃんと鍛錬しよう)


――

――


カイン「それじゃあアベル。僕はさっき話した通り――大切なことを為すために失礼するよ」

フィーア「もう少しいたかったけど、仕方がないです……」

キアラ「ま、また来ます……!」

アベル「ああ、みんな気を付けて」


――


ロウル「アベルさん、何を話していたんですか?」

アベル「あ、ああ。今後の事をちょっとな。兄様にしかできないことだよ」

ロウル「そうですか。それにしても――」

ロウル「カイン様、なんか妙にイカっぽい臭いがしませんでした? あ、アベルさんも少し?」

アベル「…………………気がつかなかったなぁ」


――

――その日の夜――

【帝国・カイン私室】


エメリナ「……///」

カイン「その……今言った気持ちに、嘘はないんだ」

カイン「エメリナ――僕と――」

エメリナ「カイン様っ!」ガバッ!

カイン「うおっ!?」ドサ!

エメリナ「カイン様……! 私、私嬉しいです……!」

エメリナ「精一杯、ご奉仕致しますから……いつまでもお傍に……!」シュルシュル…


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

まあ勝てるわけがないよ……

カイン、初めての夜

32+14(カイン夜レベル)-100(エメリナ夜レベル)
=-54(初めての快感の前に一瞬で果てました)


――


エメリナ「カイン様、失礼します……」スッ…

カイン(ああ、僕もとうとうさっきのアベル達みたいに……)

ポロン…

エメリナ(あれ、カイン様のまだ小さい……?)

エメリナ(!!)

エメリナ(そうか、まずはご奉仕して奮い立たせろと! そういうことなんですね!?)


エメリナ(今こそ、勉強と鍛錬の成果を見せるとき……!)

エメリナ(幾本ものバナナを吸い潰してきた成果を、今ここで……!)

チュ…

カイン「おふぅ――


ヂュルルルルルル! グボッ! グボォ!

ズチュゥ、ジュボボボボボボ! ムチュゥゥゥゥ!

ギュボオオオオオオォォォォォォ!!!

カイン「アフン!?」ビクビクビックーン!

ドピュルルルルルルル!


カイン「」

エメリナ「きゃっ!? あれ? カイン様? カイン様!?」ユサユサ

カイン「」


※カインは脱童貞前に真っ白になりました……

※いずれまた脱童貞のチャンスはやってくるかと思います

――

――

【王国・???】

パトラ「――そのため、敗走した次第です」

クラウス「そうか……」

貴族1「使えぬ騎士団じゃのう……」ヒソヒソ

貴族2「全くじゃ。出兵もタダではないというのに……」ヒソヒソ

パトラ隊兵「……っ」ギリィ…

パトラ(陛下……この件、続きがございます)ボソリ…

クラウス「!! ……だが、帝国に何もできないまま敗れるというのは無視できないな」

クラウス「全員、後で私の部屋に集まるように」

パトラ「はっ……」

貴族1「くくく……腑抜けた王にすら叱責を受けるとはな」

貴族2「不要な騎士団にはお似合いじゃのう。ほっほっほっ!」

パトラ「……」

――

――

【王国・王の私室】


パトラ「へ、陛下、よろしかったのですか? 私などの一将をこのような……」

パトラ隊兵(流石にこれは委縮してしまう……)

クラウス「構わない。今の王城内で、安心できるのはここだけだからな」

クラウス「あの場では報告できない――貴族連中には聞かれたくない話なのだろう?」

パトラ「はい」

パトラ「我が隊の交戦……実際にしたのは対話なのです」

クラウス「ほう、帝国の将とか!?」

パトラ「それも正しくは、ただの将ではありません。帝国第三皇子――アベル皇子です」

クラウス「……!?」

特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

クラウスの記憶
コンマ25<50(アベルのことは思い出せない)

――

王国の判定をとったところで今日はここまで
いやぁ、今日もゾロ目出ましたね(白目)
アベル隊が非常に強化されたため、この後通常休日の後、先延ばしになっていたレベル100キャラ登場によるイベントです

本日もありがとうございました!

いえ、確かに予想外の速度でレベル上がっていますがまだ皇帝への反逆は厳しいです
結構そういう意見を持たれている方多いようなので、手心状態でも皇帝の力をどこかで出した方がいいですかね?(その場合模擬戦相手は帝国兵が担当しますが)

こんにちは
夜の再開までにちょっとだけ投下

それとまずは申し訳ありません。
昨日のボーナス鍛錬で2ゾロも出されて失念していましたが、アーシャが鍛錬における偶数ゾロ(好感度100★スキル獲得条件)を満たしていました
本来は好感度100達成後のゾロ目が条件なのですが、イベント挟みまくりで交流回数の減少を考慮すると、今後の確率的に先倒しもありかと考えています
(都合よく、皇帝のおかげで取得の流れが作りやすいというのもありますが)
そのため、今回の補填を
・アーシャ★スキル前倒し習得
・普通のミスとして、イベント等の追加
のどちらかを選択していただけるとありがたいです

クラウス(アベル……どこかで聞いたような?)

パトラ「陛下?」

クラウス「いや、なんでもない。しかし帝国の皇子が……」

パトラ「はい。恥ずかしながら、アベル皇子の隊は精強でした」

パトラ隊兵「アベル皇子が、他の帝国将のように力で攻めてきていたら……我々は全員戦死していたでしょう」

クラウス「そうか……。それで、皇子の要求は?」

パトラ「はっ。それが、アベル皇子の立ち位置が帝国でも特殊なものであり――彼は、現帝国の転覆を計画されているようです」

クラウス「!?」

パトラ「アベル皇子は妾……帝国では敗者とされる存在の子らしく、発言権等はほとんどないとのことです」

パトラ「そのため、密かに力を蓄えていると。可能であれば、他国との余計な争いは控えたいと」

パトラ「帝国の情報の一部をこちらに流すと言うお話もされていましたが、そちらは確証は難しいかもしれません」

パトラ「アベル皇子が望まれたのは、陛下に皇子の存在を伝えることそのものです」

パトラ「考えに賛同しなくてもいい、ただ帝国の中にも今の帝国を受け入れられない者がいることを知ってほしい、と」

クラウス「なるほど……」

クラウス「……」

特殊判定
↓1コンマ二桁

マジですか……

特殊判定:結果
覚えていないため補正無し

クラウスのアベル警戒度
28(パトラの話を聞く限りでは信用してもよさそうだ)<30

※規定値を突破したため、クラウス個人からの援護が得られるようになりました!

――


クラウス「……私は、未熟な王だ。今の王国も、聖国も、帝国も全てが私の理想とする国とは違う」

クラウス「そして理想を抱けども、それを実現する力もない……」

クラウス「どことなく、アベル皇子は私に似ているな。しかし、私よりも精力的に動いている……」

クラウス「見習わねばな。私も、必ず今の腐敗したこの国を正して見せる……!」グッ!

クラウス「帝国が本当に変われば、戦争も終結に向かうだろう。聖国が気がかりだが、それでもだ」

パトラ「陛下!」

クラウス「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

クラウスの援護

特殊判定結果
クラウスの援護

60~89:帝国への攻撃低下+まともな王国将温存+アベルへの使者(パトラ)

――


クラウス「……流石に、私が直接出向くのは不味いか」

パトラ「さ、流石にそれは危険かと。アベル皇子が特殊なだけであり、帝国軍そのものは危険なことに変わりませんし……」

クラウス「むう……。ならば仕方がない。まずは遊撃している王国兵を一度可能な限り引き下げよう」

クラウス「全員は無理だろうが、私に賛同してくれている将ならば退いてくれるだろう」

クラウス「そして、パトラよ」

パトラ「はっ!」

クラウス「君には、アベル皇子の下へついて貰う。彼の動きを直接見て、可能ならば手助けをするのだ」

パトラ「!!」

クラウス「表向きは、先の敗戦による罰としての王国からの追放としてしまうが……」

パトラ「いえ、問題ありません。陛下に真実を知って頂けているならば、どれほどの汚名でも引き受けましょう」

クラウス「すまない……。私も、貴族たちの目をごまかしつつうまく動いてみよう」

パトラ「陛下も、あえて愚かな王を演じられるのですね……なおさら、私が断る理由がございません」

パトラ「っ! それならば陛下、アベル皇子にも提案したのですが、あえて戦争欲が強い兵を帝国に向けるのはいかがでしょうか?」

クラウス「なるほど……。非情だが、綺麗ごとばかり言ってもいられないか……」

クラウス「よし、そちらも検討しておこう。それではパトラ――頼んだぞ」

パトラ「はっ!」バッ!


※後ほど、パトラがアベル隊へ合流します

※一部判定において、クラウスの援護により判定が緩くなります

――

――

アベル「帝都へ?」

アーシャ「ええ。少し気になる情報を耳にしたので」

アーシャ「アドルラン様が帝国の兵士の士気を大いに上昇させた……」

アーシャ「それを耳にした皇帝陛下が――直々にその力を見定めるそうです」

アベル「なっ――!?」

アーシャ「皇帝陛下が自ら動かれ、ましてや帝都でその力を見せるなんて滅多にないことです」

アーシャ「――その力量を確認することは、アベルにとってはとても大切なことでしょう?」

アベル「その通りだが、しかし俺が隠れてその様子を眺めていれば、怪しまれるのではないか?」

アーシャ「だから、私が行くんですよ」

アベル「君一人で? しかし……」

アーシャ「ふふ、忘れてしまったかしら? こう見えて私、この国ではいい家の出身ですよ?」

アーシャ「私の家の地位があれば正規の席で疑われることなく、戦いの見学ができるというわけです」

アベル「なるほど……」

アーシャ「安心して、アベル。必ず、あなたのために情報を手に入れてきますから」

アベル「アーシャ……」

アーシャ「アベルはゆっくり、休日を楽しんでください。それでは、また後で」


――

――


【城塞での休日】

アベル「アーシャのことだから、危ないことはしないとは思うが……」

アベル「今は彼女を信じるほかないな」

アベル「さて俺は……」

アベル:レベル71
夜技:93
【状態】健康
【道具】
『ゾロ目チケット』×2
判定を一度だけゾロ目に変えられます
ただし、特殊判定及びレベル判定では使用不可

1:仲間と交流(好感度上昇やイベントなど、交流相手指定も可能)

・エリス(レベル134・★好感度104)

×アーシャ(レベル89・好感度85)※現在皇帝視察中

・ロウル(レベル69・好感度85)

・シア(レベル60・好感度★101)

2:鍛錬(レベル上げ、鍛錬方法も指定可能)

3:散策(貧民街・帝都が散策可能。判定で遭遇や情報)

×:調査(敵将や戦場の情報入手)

5:道具屋(道具の購入を行います)

↓1

エリスの★スキルなら、習得できます
それと申し訳ありません、散策対象に王城が抜けていました
不手際のため、鍛錬の後行動消費無しで帝都散策を行います
アベル単体での散策でよろしいでしょうか?

一応の行動が決定したところで、続きはまた後ほど

こんばんはー
それでは再開していきます
散策につきましては、後ほど多数決で散策先を決定しようと思います

2:エリスと鍛錬

――

アベル「……昨日は、みんなだけ鍛錬させてしまったからな」

アベル「俺もしなくては、示しがつかないというものだ」

アベル「エリスはいるだろうか?」


――

【鍛錬場】

エリス「アベル様!」

アベル「エリス、すまないが今日も鍛錬を頼めるか?」

エリス「はい、アベル様のためならば!」

エリス「その……、昨日のような恥ずかしいことでも、私は……///」

アベル「……本当にすまなかった。まあそちらはまたいずれ、ちゃんとした場所でな」

エリス「は、はい!」

エリス「そういえばアベル様。私、昨日のキアラ様との戦いでアベル様のご兄妹全員に刃を向けてしまったのですが……」

アベル「そうだったな。だが俺は別に気にしな――」

エリス「なんとなく、皇族の方の癖を覚えてしまったようで……今なら、アベル様にも満足して頂ける動きができるかもしれません




アベル「」



※エリスは特殊スキル『皇族崩し』を獲得しました!

『皇族崩し』
皇族が相手の場合に限り、常時補正+10

エリス「それと、もう一つ。思いつきそうなものがあるのですが……」

エリス「アベル様――私は、どうあるべきでしょう?」

エリス「キアラ様の魔法に押し負け、私は攻めの姿勢を維持できませんでした」

エリス「もう少し、守りも意識すべきなのでしょうか?」

エリス「それとも、そもそも体勢を崩さなくても済むよう、さらに深く深く攻め込むべきなのか?」

エリス「アベル様は、どちらを望まれますか?」

アベル「そうだな……」


※アベルの選択
 どちらか一方の系統のスキルのみ獲得できます


1:守り

2:攻め


↓1~3多数決

1:守り


――

アベル「そうだな――俺は、守りを意識して欲しい」

エリス「より確実に、アベル様をお守り――」

アベル「違う。お前は確かに強い。だがな、俺は本当であれば……お前に傷ついて欲しくないんだ」

エリス「!!」

アベル「だから、もう少し……自分も、大切にしてくれないか?」

エリス「……ありがとうございます、アベル様」

エリス「はい、私は倒れません。いつまでも、アベル様のお傍にあるために」

エリス(キアラ様とルーシェさん、二人は魔力の扱いが長けていた……)

エリス(キアラ様は溢れる魔力が障壁に。ルーシェさんは意図的に魔力を固めてより強度を増して攻防一体に……)

エリス(彼女のように、魔力を纏うイメージを。剣ではなく、この身体に……)

エリス(――見えた!)

エリス「これが、私の新たな力……!」


※エリスは追加スキル『魔法闘衣・黒煌』を獲得しました!

★『魔法闘衣・黒煌』
劣勢を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、以後常時補正10の効果を得る
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルの成功率を半減させる

アベル「エリス……」

エリス「それではアベル様、参ります!」

アベル「来い、エリス!」


――鍛錬開始!!!

状況:拮抗

【攻撃状態】
アベル:レベル71
『孤軍奮闘』レベル2倍
=レベル142

VS

【攻撃状態】
エリス:レベル134
『道を切り拓く剣』補正+30
『皇族崩し』補正+10

レベル差8=補正0
スキル補正-40


コンマ90以上で優勢
コンマ89以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ63

――劣勢!


エリス「はああぁぁ!」ゴォッ!

アベル「くっ……!?」ガギィン!

アベル(エリスの動きが、より速く……!)

アベル(く、後ろに一度……)

エリス「! 初級、土魔法!」

アベル「うおっ!?」ガクン!

アベル(逃げ場の地面だけを崩された! 俺の動きが、読まれている……!?)

エリス「せいっ!」ブオン!

アベル「ぐおっ!?」ミシミシ…!

アベル(これほどまでに、また力の差が開くか……!)


コンマ90以上で優勢
コンマ89以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ91


――優勢!


アベル「――だがっ!」グググ!

エリス「!」ギチギチ…

アベル「このまま沈んでは、いられない!」ガキィン!

エリス「っ、あそこから切り返されるとは……お見事ですアベル様!」

エリス「でも……」

――『魔法闘衣・黒煌』発動――

劣勢を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、以後常時補正10の効果を得る
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルの成功率を半減させる


アベル「!?」

アベル(あれは、エリスの魔法剣の魔力か!?)

アベル(アドルラン兄様の盾や剣も切り裂く程の、追尾性を備えた研ぎ澄まされた魔力……!)

アベル(それを纏うともなれば、こちらは迂闊に攻め込めないぞ……)

アベル(確かに、自分を大切にしてほしいとは言ったが、これは……)

【状況変化】

『道を切り拓く剣』補正+30
『皇族崩し』補正+10
『魔法闘衣・黒煌』補正+10

合計補正:-50……判定限界を越えました


エリス「アベル様、お覚悟を!」

アベル(俺の勝ち目が0になっ――)


ズガァ!


エリス「……よし、勝負ありですね」

アベル(……本当に頑張ろう、鍛錬)

敗北……

――

アベル「はは……不甲斐ない……」

エリス「いえ、アベル様が背を押してくれたおかげですよ」

エリス「……いいえ、アベル様だけじゃない。多くの人との戦いが、私を成長させてきました」

エリス「それでも、まだまだです。私は鍛錬を続けます」

エリス「ですからアベル様――どうか、これからも共に」

アベル「ああ、ありがとうエリス……」

特殊判定
↓1~2コンマ一桁

特殊判定結果
鍛錬結果(コンマ1/2)

アベルレベル71+1+2(防がれたが格上への優勢ボーナス)
=74
エリスレベル134+3
=137

――鍛錬を終了します

――特殊イベント・皇帝出陣――

【帝国・皇帝の間】

ギルバート「……」ガシャン、ガシャン…

フローレン「ねぇ、あなた? 本当に一般兵の様子なんて見に行くのぉ?」

フローレン「あなたに勝てる男なんていないと思うけどぉ? 行っても面白いとは思えないわぁ……」

ギルバート「……確かに、我からすれば有象無象の弱者だろう」

ギルバート「だがアドルランの言葉で、兵はかつてない程の士気を得ているという……」

ギルバート「アドルランの兵を従える器は、評価できる。奴も徐々に自覚を持ち始めたのだろう」

ギルバート「しかし、いくら士気があろうと実力が伴わなければ無意味」

ギルバート「舞い上がり、我が一薙ぎしただけで心折れたならば、それはそこまでの存在であったに過ぎぬ」

ギルバート「適当な戦場で、適当に意味も無く命を散らせるだろう」

ギルバート「だが……我の相手をしてなお、心が折れなければ――それこそ強者と言えるだろう」

ギルバート「心を折らずアドルランと共に更なる鍛錬を積み、より精強な兵へと成長していく……」

ギルバート「そうすれば、いずれは古の素晴らしき帝国を取り戻すこともできるであろう」

フローレン「まぁ……私もあなたの目指す強き帝国には興味があるからいいけどぉ……早く帰ってきてね?」

ギルバート「わかった……」


――

――

【帝都・コロセウム】

ワーワー!

アーシャ「凄い人ね……」

アーシャ(強き者を良しとする帝国において、最もわかりやすく力を示しやすい場所……)

アーシャ(賭博も行われ、普段からも活気はあるとは聞いていたけど、今日は一段と多いみたい……)

アーシャ(帝国最強、皇帝ギルバートの力が見られるなら当然、と言ったところなんでしょうけど……)

アーシャ(模擬戦を担当するのは、全て帝国兵)

アーシャ(……お世辞にも、アベルに大きな顔をできるような強者ではなかった筈だけど)

アーシャ(アドルラン様の鼓舞でどれほど腕を上げたのか、それも気になりますね……)


ワー!

アーシャ「!!」

アーシャ(いよいよ、始まるのですね……)

アーシャ(皇帝ギルバート……アベルのお父上。その力、見極めてみせる……!)


――

――


帝国兵1「き、緊張するぜ……」ブルブル

帝国兵2「皇帝陛下と模擬戦なんて、光栄ではあるんだが……」ブルブル

帝国兵3「落ち着け! 俺達だって、鍛えてきた!」

帝国兵4「アドルラン様の部下として、恥じない戦いを心がけよう!」


ガシャ…

ガシャ……


ギルバート「ふむ……」


帝国兵「「……!!!」」


ギルバート「意気込みは良し。ならばその言葉に偽りがないか……」スラッ…


ギルバート「この皇帝ギルバートが、見定めてやろう!」ジャキン!


帝国兵(……!!! やはり皇帝陛下と俺達とでは、次元が違う……!!!)


帝国兵(だが……こっちは一戦闘あたり10人の部隊! 連携を意識すれば――可能性は0ではないはずだ!)



――模擬戦開始!!!

帝国兵:レベル33×10人
【スキル】
『第一皇子の激励』
アドルランがいる時、レベルを10上昇させる


VS


皇帝ギルバート:レベル350(手心あり)
【スキル】
★『強者の観察』
戦闘開始後、最初のターンのみ、このスキルと『絶対皇帝』以外の自身のスキルを封印する
2ターン目以降このスキルは消滅する

★『絶対皇帝』
三すくみ不利、敵の帝国指定スキル、奇襲及び罠を無効化
このスキルを持つ限り、劣勢を受けられる回数を??にする
さらに補正差が50以上あったとしても30までに軽減し戦闘を行う

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
帝国兵団10人:レベル合計330

VS

【攻撃状態】
皇帝ギルバート:レベル350

レベル差20=補正-20


コンマ70以上で優勢
コンマ69以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ06

――劣勢!


帝国兵1「うおおお!」ブオン!

ギルバート「……」

帝国兵1(う、動かない……!? いや、しかしこのままやるしかない!)

ギルバート「……」パシ

帝国兵1「!?」

ギルバート「……」バギィン!

帝国兵1(飴を砕く様に、模擬刀を握りつぶした……!?)

帝国兵2「……退け! 全員で陣形を組むんだ!」

ギルバート「……」

※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


         ――皇帝始動――

   ――皇帝ギルバートのスキルが変化します――


※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

皇帝ギルバート:レベル350(手心あり)
【スキル】

★『絶対皇帝』
三すくみ不利、敵の帝国指定スキル、奇襲及び罠を無効化
このスキルを持つ限り、劣勢を受けられる回数を??にする
さらに補正差が50以上あったとしても30までに軽減し戦闘を行う

『威圧する眼光』
敵の逃走成功判定に-50の補正をかける

『白銀月閃』
戦闘時、常時補正+10
敵の人数が自軍より多い時、 自軍の合計値に自身のレベル×(敵軍人数-1)を加算する

『緋鳥の構え』
戦闘時、常時補正+30
敵が防御状態の時、さらに補正+15
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは次の構えに移行する

※手心状態のため他スキルは封印

【状況変化】

【攻撃状態】
帝国兵団10人:レベル合計330

VS

【攻撃状態】
皇帝ギルバート:レベル350

『白銀月閃』
レベル合計:350+350×(10-1)=3500
補正-10
『緋鳥の構え』補正-45

補正-3225


―― 敗 北 確 定 ――



――

――


ギルバート「……ゆくぞ」



――『白銀月閃』――


ズガアアアアアァァァァァ!!!


帝国兵団1「「ぐああああぁぁぁぁぁ―――!!?」」ドシャ…


ギルバート「……終わりか。――次!」


帝国兵団2「「う、うおおおぉぉぉぉ!!!」」


ギルバート「ぬぅん!」ゴォッ!


帝国兵団2「「ぎゃああああああぁぁぁ――!!?」」グシャ…


ギルバート「次!」


―――


アーシャ「…………っ!」

アーシャ(な、なんて……なんて強さ……!?)

アーシャ(巨躯から放たれる、白銀の大剣による暴虐の嵐……!)

アーシャ(帝国兵も、本当に以前とは比べものにならない程に練度を上げている……)

アーシャ(それでも、皇帝はまるでそれを嘲笑うかのような、桁違いの強さ……)ブルブル

アーシャ(こんなの、人間じゃない……!)ブルブル

アーシャ(……)ブルブル





アーシャ(――いえ、恐れては駄目!)

アーシャ(落ち着くのよアーシャ。帝国最強の存在、そんなことはわかっていた筈……!)

アーシャ(帝国兵の戦術は、間違ってはいない。一の強力な個も、囲めば倒せる可能性が出てくる)

アーシャ(この場合、彼らが誤ったのは距離の取り方……)


ゴオォォォ!


アーシャ(……皇帝は、おそらくこれでも手を抜いている。あの弧月の様な斬撃しか使っていない)

アーシャ(恐ろしい威力に、攻撃範囲。だけど……)


ゴオォォォ!


アーシャ(……あの距離、あの位置でもまだ皇帝の攻撃範囲内)


ウワアアァァ…!


アーシャ(返す剣で薙ぎ払った時は、あの位置まで届く……)


ツギィ!


アーシャ(……身体を捻っての、回転切り。――軸足が常に同じ。時計回り)

アーシャ(――アベルがあそこ、私があっち、エリスちゃんとロウルちゃんがこちら側、そしてシアさんを左側に……)

アーシャ(もし協力者が増えたなら、その時はこちらに寄せて……)

アーシャ(これで、どうですか……?)


ギルバート「はあっ!」ゴオォ!


アーシャ「!!!」


アーシャ(あくまで私の予測でだけど――かわせた! この立ち位置なら、広範囲への攻撃に対処できる……!)

アーシャ(きっとまだ、力を秘めている……)

アーシャ(それでも、あの攻撃にはなんとか対処できそうだとわかっただけでも、大きな収穫です)

アーシャ(アベル……みんなで、必ず。そのためにも……)





アーシャ(――私は、みんなを守る策を考え続ける……!)





※アーシャは追加スキル『堅守・散開襲撃陣』を獲得しました!

★『堅守・散開襲撃陣』
敵が複数人への攻撃スキル所持していた場合、そのスキルを無効化する
さらに常時補正+10の効果を得る



――

――


アベル「さて……エリスには歯が立たないまま敗れてしまったが」

アベル「何故だか急に散策に行きたくなってしまった」

アベル「どこに誰と向かうかな……」


※貧民街・帝都・王城から散策先を選んで下さい

※誰かと一緒に行く場合は人物指定も

↓1~5多数決

あばばば、何度同じミス繰り返してんだ……
すみません、本来は同票の場合はコンマ最大値のものを採用なのですが、説明が抜けていました
補填でロウルと共に帝都→王城の連続散策にします……

補填散策

ロウルと帝都から王城コース


――

アベル「ロウル――」

ロウル「はいはい、散策ですね! もう用意はできていますよ!」ピョコピョコパタパタ

アベル(早いな! そしてまた耳と尻尾が……)

ロウル「アベルさん、さっきの独り言にしては大きかったですよ?」ポイッ

アベル「声に出てたか……」パシ

ロウル「まあエリスさんに敗けたのは仕方がないですよ。なんだかもう皇族キラーになっちゃっていますし」フードカブリ

アベル(本当にそうなっていたからな……)

ロウル「あまり根を詰めるのもよくないですよ。外の空気を吸いに行きましょう」

アベル「そうだな。それじゃあ――」


――

【帝国・帝都】


ロウル「おや、今日はいつもより人が少ないですね?」

アベル「ああ……父が、コロセウムで帝国兵と模擬戦を行うらしいからな」

ロウル「な……っ、それって結構珍しいんじゃないですか?」

アベル「ああ、アーシャが今探りに行ってくれているが……」

ロウル「なるほど、貴族として疑われずにじっくりと観察できるというわけですね」

アベル「そういうことらしい」

ロウル「そうなると、あまり珍しいものは見つかりそうにないと思いますけど……」キョロキョロ

↓1コンマ二桁(皇帝出陣中のため、遭遇判定値が変わっています)

01~20:遭遇アドルラン


――


アドルラン「ん、そこにいるのはアベルに……ロウル君か?」

アベル「アドルラン兄様!?」

ロウル「おや、これは珍しい。どうされたんですか?」

アドルラン「ああ、実は父上がコロセウムの方に出向いていてな……」

アドルラン「ありえないとは思うが、父上を狙う者がいないか、王城の兵や将の多くが帝都の警戒にあたっているのだ」

アベル「なるほど、そうでしたか」

アドルラン「それに、多くの者がコロセウムに向かうということは……」

ロウル「留守の家が増えて、盗人が出没する危険性も跳ね上がる、と」

アドルラン「そういうことだ。むしろ父上の警護よりも、そちらの警戒の方が大切だろうな」

アベル「……そうなると、今度は王城の守りが心配ですが」

アドルラン「それは大丈夫だ。最低限の兵は残しているし、母上もいるからな」

ロウル「……それでも、いつもよりは守りは薄くなっていると」

アドルラン「否定はできないな。しかし、私達が王城に近づく前に不審者を捕えれば済むさ」

アドルラン「済まないなアベル。普段ならばもっと話を聞いたり鍛錬を申し込みたいところなんだが……」

アベル「いえ、任務中の兄様の邪魔はできませんよ。どうか、お気をつけて」

アドルラン「はははは! アベルとロウル君もな! また会おう!」スタスタ



ロウル「アベルさん、聞きました?」

アベル「ああ、王城か……この隙に寄ってみるのもいいかもしれないな」

※アドルランの情報により、王城内の判定が緩和されます

――

――

【帝国・王城】


アベル「……ここも、久々だな」

ロウル「そうですね……」


――『警戒散策』発動――
散策時に同行している場合、マイナス判定を起こす人物との遭遇を回避し、友好的な人物との遭遇率を上げる
また低確率で道具を入手する


ロウル「……アベルさん、私も警戒はしますがご注意を」ピーン!

ロウル「アベルさんに危害を加える人がいないとも限りません」ヒクヒク…

ロウル「流石に戦闘は起きないと思いますが……」

アベル「わかった、気をつけよう……」


↓1コンマ二桁(ロウル+アドルランによる大補正あり)

おぅ!?

コンマ17

17-30(警戒散策)-10(アドルランの情報)
0(-23)(特殊・???との遭遇)

―――


アベル「……」

ロウル「……よし」

アベル「ふぅ……アドルラン兄様のおかげで、俺が城にいても問題は無くなった筈なんだがな」

ロウル「どうしても、警戒しちゃいますよね……」ピーン!

アベル「しかし王城内も変わらないな。キアラとフィーアの部屋に……」

ロウル「え、あそこがそうなんですか? ただの倉庫に見えますが……」

アベル「見た目で皇族の部屋と分かれば、賊に侵入された際の危険性が増すだろう?」

アベル「だから、あえて見た目じゃわからないようにしてあるんだ」

アベル「直属の護衛以外、巡回の兵士程度では気がつかないことも多い」

ロウル「なるほど……」

アベル「キアラとフィーアに会ってもいいが、折角警備が薄いんだ。あまり見回ったところの無いところを見るか」

ロウル「アベルさん、時々大胆ですよねぇ……」

アベル「俺一人では流石に動かんが、今はロウルがついているからな」

ロウル「……もう! おだてても何もでませんよ!」パタパタ!

――

――


アベル「ん……?」

ロウル「どうしました、アベルさん?」

アベル「いや、あの場所は確か本当の倉庫だったと思うんだが……」

ロウル「……妙ですね」ピクピク


――『獣の鋭覚』発動――
敵の奇襲及び罠を無効化する


ロウル「寂れた倉庫の周辺に、真新しい罠が巧妙に設置されていますよ」

アベル「!!」

ロウル「まあ気づいてさえしまえばかわすのは簡単です。これは、何かありますよ!」

ロウル「アベルさん、私に続いてください!」ヒョイヒョイ

アベル「あ、ああ」ヒョイヒョイ

ロウル「……ふふん、罠に頼って鍵はお粗末ですね。この程度なら私でも……」カチャカチャ…カチン!

ロウル「さて、何があるやら……」


キイィィ…



???「あら……?」



ロウル「え――、人?」




アベル「――はは、うえ……?」


ノワール「……アベル? アベルなの!?」

あっさりとお母さんと再会できたところで、本日はここまで
皇帝はまだ一部をマスクしていますが、能力を見ればわかる通り、第一関門突破の為にアーシャの好感度100スキルは必須でした
あとは部隊の鍛錬or味方を増やすことで、皇帝との対決にも希望が出てきますが、コンマ次第ではまだどうなるかわかりません

本日もありがとうございました!

こんばんはー
一番最初の予定では、アベル達だけじゃ絶対に皇帝に勝てない予定でした
王国や聖国と衝突させて疲弊させてor両国を味方に引き入れて皇帝に挑む……
筈だったのですが、妹がコンマで強化され、ゾロ目で孤軍早期獲得やら★獲得やらで、さらに鍛錬しつつ帝国内で結束すれば皇帝は倒せない相手ではなくなっています(白目)
それではゆったりノワール周りの判定とりつつ再開です

ノワール「見間違えなんかじゃ、ない……」

アベル「はい、お久しぶりです……」グス…

ノワール「ああ……こんなに立派になって……」ダキッ…

ノワール「ごめんなさい、私のせいであなたにまで辛い思いを……」

アベル「いえ、母上のせいではありません……」

アベル「母上が俺を気遣ってくれたからこそ、俺は生き延びて今、ここにいます……」

ノワール「ああ、アベル……本当に……よく……!」ポロポロ…

ノワール「っ、少しだけ、このままで……」

アベル「はい……」



ロウル(この人が、アベルさんのお母様……)

ロウル(……よかったですね、アベルさん)ジワァ…



――

――


ノワール「……ごめんなさい、落ち着きました」

ノワール「それにしてもアベル……どうしてここへ?」

アベル「王城内の散策をしていたのですが……」

ロウル「私が、この倉庫に罠を張ってあるのを見つけてしまいまして、何かあるなと思った次第です」

ノワール「そうだったの……えっと……」

ロウル「あ、失礼致しました! 私、未熟者ですがアベルさんの副官を務めています、ロウルと申します!」ビシッ!

ノワール「あらあら。アベルがご迷惑をおかけしてないかしら?」

ロウル「い、いえそんなことは! 私は、暗黒街でアベルさんに救われなければ、今頃どうなっていたか……」

ロウル「その後も生き抜く術を教えて頂き、この恩はとても返せるものではないですよ」

アベル「ロ、ロウル……?」

ロウル「……流石に、アベルさんのお母様の前で生意気な真似はできませんよ。そして――これが私の本心ですよ、アベルさん」

アベル「そ、そうか。なんともむず痒いが、できればいつも通りにしてくれるとありがたい」

ロウル「ぷっ、ふふ!  本当に変わった皇子様ですよアベルさん。ええ、それがお望みなら、いつも通り弄ってあげましょう」

ノワール「ふふ……いい副官さんを持ったわねアベル?」

アベル「ええ、本当に」

ロウル「それにしてもノワール様はどうしてこんなところに?」

ノワール「様付けはやめて? 私もアベルに対してみたいに砕けた感じでいいんですよ?」

ロウル「むむ、それではノワールさんは、どうしてこんなところに?」

アベル「……皇妃、フローレンですか?」

ノワール「ええ……」

特殊判定
↓1~3コンマ二桁

ちょっとぉ!?

――

三連特殊判定結果

割とギルバートとフローレンがじりじり追い込まれています(白目)

1ノワールからアベルへの手助け
99×2(ゾロ目ボーナス)+30(愛情深い)
=228(惜しみない母の愛情は留まることを知らない)

※最大値ゾロ目のためアベルに確定でスキル伝授+ロウルにも伝授

2ノワールの現環境への適応度
81(この程度の軟禁、昔に比べればなんでもないです)

3ノワールのフローレンへの敵意
17(しつこいですけど、放っておきましょう)

――



ノワール「ですが、別に気にする必要はありませんよ?」

ロウル「え……ですが、アベルさんのお母様ともあろう人にとる待遇じゃないですよこんなの!?」

ロウル「罠まで張って、こんな狭くて暗い倉庫に押し込むなんて……!」

ノワール「ふふ……、きっとフローレンもそんな風に考えているんでしょうね」

ノワール「彼女は優秀ですが、優秀過ぎた故に――苦境を知らない温い人ですよ……」

ノワール「どうにも彼女は、私に敵意を抱かせたいようですがこの程度では、ねぇ……」

ロウル「こ、この程度って……」

ノワール「狭い? 暗い? 雨風がしのげるじゃないですか?」

ノワール「内側が強い魔法結界? 多少暴れた程度では壊れない、いい鍛錬場です」

ノワール「冷えたご飯? 毎日何かを食べられることの喜び、彼女は考えたことがあるのかしら?」

ロウル「――!」

ノワール「ふふ、そういうこと。辛かったのは、アベルの様子がわからなかったことだけ……」

アベル「母上……」

ノワール「そしてあなたが立派になって、お友達もできたとわかった今、ここにはまだ何十年も入っていられますよ?」クスリ

アベル「そ、それは……!」

ノワール「……冗談ですよ。あなたを見たら、少しここを出てみたいと思ってしまったわ」

ノワール「母親らしいこと、あなたに全然してあげられなかったから……」

アベル「……」


※アベルの野心をノワールに伝えますか?

↓1~3多数決

野心を伝える


――


アベル「母上、俺は――いずれ父のこの国を転覆させるつもりです」

ノワール「!!」

アベル「そうすれば、母上もここから出られる……!」

アベル「また、昔のように……!」

ノワール「……命知らずな子に育ってしまったようね。ロウルちゃん、あなたもそれを?」

ロウル「はい。確かに無謀かもしれませんが……力が全ての実力主義なんてごめんですよ」

ロウル「ご安心ください。私がアベルさんを精一杯お助けしますし、他にも手伝ってくれている人もいますから!」

ノワール「あら、そうなの?」

ロウル「はい。私と同じくアベルさんに長年協力しているエリスさんとアーシャさん」

ロウル「そして皇女のキアラ様とフィーア様、それになんとあのカイン様」

ロウル「それに聖国からこちらについてくれたシアさんがいます」

ノワール「まあ……嬉しいわ。アベルがロウルちゃん以外にもお友達を持っていて」

アベル「は、母上!」

ノワール「それに、そう……カインとも、仲直りできたのね」

アベル「……はい」

ノワール「アドルランがいなかったのは……隠し事が苦手だからかしら?」クス

アベル「は、はい」

ノワール「……本当に、立派になったわねアベル」

ノワール「私は、生き抜くために――多くの人を傷つけてきたけど、それでも争い事は嫌いなの」

ノワール「でも、ギルバートの支配する今の帝国では……どれだけ待っても、穏やかで平和な時間は流れない……」

ノワール「……平和を勝ち取るため、そして彼を救う意味でも、戦うしかないのかもしれませんね」

ロウル「彼を、救う……?」

ノワール「ギルバートは、強いわ。私も昔は結構自信はあったけれど、敵わなかった……」

ノワール「そう、彼は強すぎて――孤独で満たされていない。私はそう感じました」

アベル「……」

ノワール「……捨てられた女の妄言ですけど」

ノワール「とにかく、いずれにせよアベル――生半可な覚悟では、それは実現しませんよ?」キッ!

アベル「!」ゾクッ

ロウル「!」ゾクッ

ノワール「ここがもう少し広ければ、貴方の力量を見て見たかったけど……流石に無理ですね」

ノワール「ここで妙なことをしてフローレンに感づかれるのも色々と面倒そうですし……」

ノワール「……」

ノワール「アベル、手を出して?」

アベル「は、はい」

特殊判定
↓1コンマ二桁

コンマ29

魔力譲渡に対する抵抗
29-10(親子関係)
19<50

※フローレンの魔力譲渡成功により、獲得スキルランクアップ

――


アベル「――っ!?」ブワッ

ノワール「ふふ、結構簡単に馴染んだみたいね?」

アベル「母上、これは……」

ノワール「……時間が無くて、あなたに教えてあげられなかったことの一つ――魔法の使い方」

アベル「!!」

ノワール「体内に魔力があっても、適した方法を使わなければ才は目覚めない……」

ノワール「私の血をひくあなただからこそ、私の魔力を流し込むことでちょっと活性化させたんですよ」

アベル「これが……」

ノワール「ギルバートや他の強者と戦う時、ただ剣を振るって盾で防ぐだけでは限界があります」

ノワール「アベル、貴方はその力……どのように使いたい?」

アベル「お、俺は……」

※ノワール伝授スキル(魔法系統)

1:攻撃

2:防御

※どちらか一方のみ
↓1~3多数決

訂正:×フローレン→○ノワール
兄さんのコピペしたミスです……

攻撃


――


アベル「俺は――攻める力に使いたいです」

アベル「父の力は絶対……それに対抗するためにも!」

ノワール「そうですか。それならアベル、魔力を指先に集中させて」

アベル「はい」スッ…

ノワール「その状態で、この短剣を持って」スッ

アベル(……何故、軟禁状態で短剣を持っているのですか)

ノワール「そして指先から剣に奔らせるように……」


キイィィィン!


アベル「!!」

ロウル「こ、氷の剣!? エリスさんの魔法剣とはまた違った形みたいですけど……」」

ノワール「あら、お友達もそんな高度な技が使えるのね」

ノワール「これは、私が現役の頃にも使った技……」

ノワール「仮に剣をかわせても、冷気は相手の動きも武具も鈍らせるの……」

ノワール「そんな状態では、上手く傷も癒せない……」

ノワール「そしてそのまま……」フフ…

ロウル(こ、怖いですノワールさん……)

※アベルは追加スキル『相伝・黒氷剣』を獲得しました!

★『相伝・黒氷剣』
戦闘時、常時補正+10
優勢判定を得た時、敵の回復行動を無効化する
劣勢判定を受けた時、次の敵の攻撃に-10の補正を与える


――

――ゾロ目ボーナス――


アベル「母上、ありがとうございます」

ノワール「アベル、頑張るのよ?」

ロウル「いいなぁアベルさん。私も魔法を使ってみたいですよー……」

ノワール「うーん……、流石にロウルちゃんには私の魔力は合わないでしょうし……」

ロウル「あ、お気になさらないでください。元々、私は体内魔力量が少ないですから」

ノワール「……そうだ」

ノワール「見たところあなた……弓兵かしら?」

ロウル「は、はい」

ノワール「ちょっと、構えて貰える?」

ロウル「ここでですか? えっと、こうして、こう矢をつがえて……」

ノワール「! ふふ、やっぱり」

ノワール「その構え方、私が昔アベルに教えたものなの」

ロウル「あ……そういえばアベルさんも前に言っていたような」

アベル「ああ、母上は短剣と弓が得意だと話しただろう?」

ノワール「特に、精密攻撃がね?」フフフ

ノワール「ロウルちゃんは感覚が鋭そうだし、私よりも上手く撃てるかもしれないわ」

ロウル「そ、そんな……」テレテレ

ノワール「でも最終目標がギルバートとなると……弓は少々不利ね」

ノワール「あの人、いつも甲冑姿だから」

ロウル「あー……ですよねー……」ペタン…

ノワール「――そうやって油断している相手にこそ、ここぞという一射は刺さるの」

ロウル「え?」

ノワール「アベル、剣を構えて、この姿勢で動かないで?」

アベル「こう、ですか?」ピタ

ノワール「ええ。これは、ギルバートに限らず、甲冑騎士が敵に重い一撃を放つときによく構える姿勢……」

ロウル「こっちへの殺意に満ち満ちていますね……」

ノワール「でも……ほら、ここ。あとここもね。鎧の構造上、どうしても関節部分が隙になる」

ロウル「!!」

ノワール「闇雲に放った矢は弾かれる。けれど狙い澄ました一射は、反撃の狼煙になるわ」

ノワール「こうして……こう!」

ロウル「!!!」



※ロウルは追加スキル『叛逆の一射』を獲得しました!

★『叛逆の一射』
敵が判定を無視した2劣勢以上を与えるスキルを使用した時、そのスキルを無効化する
さらに劣勢判定を相手に与える


――

――


ロウル「……コツ、掴めた気がします!」

ノワール「……アベルのこと、よろしくお願いしますね」

ロウル「お任せください!」

ノワール「さ、二人とも……」

ノワール「名残惜しいけど、そろそろ戻りなさい」

アベル「母上……」

ノワール「私は大丈夫。本当にあなたに会えたことで、今まで以上に元気よ?」

ノワール「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

…………ノワールさん荒ぶりすぎです(白目)

特殊判定結果

66
強キャラ設定していたんだけど、以前のノワールのゾロ目も含めてフローレン大ピンチです

ノワールの援護
ゾロ目:さらにレベルを上げ、重大な決戦時にアベルに加勢
さらに偶数ゾロ:皇帝ギルバート戦時、フローレンを単騎で抑え込む(フローレンの増援判定激減)


――


ノワール「安心しなさい、アベル」

ノワール「これでも、生き延びるために今まで鍛錬を欠かしたことはないの」

ノワール「――もう、享楽主義なフローレンに遅れをとることはないから」

アベル「――ッ!」

ロウル(この人……多分、出ようと思えばいつでも出られるんでしょうね……)

ノワール「私は今まで通り、静かに待つわ」

ノワール「あなたが、いつかその野心が叶うと確信を持てる、その日まで」

ノワール「そしてその時は――微力だけど母として、あなたの手助けをすることを誓うわ」

アベル「母上……!」

ノワール「もし機会があれば……カインや、あなたの他のお友達にも会いたいですね……」

ノワール「でも、今日はここまで。――本当に、ありがとうアベル」


キィィ…


アベル「母上……」

ロウル「……戻りましょう、今は」

アベル「ああ……」

――

自重しないお母さん大乱舞の中、本日はここまで
そして気が付けば2スレ目も残りわずか。ただただ感謝です
とりあえず、次スレは明日の夜あたりに
最後に今後使うかもしれないし使わないかもしれない特殊判定をまとめて↓1~4コンマ二桁でとっておきます
本日もありがとうございました!

(白目)


(白目)


ゾロ目もやばいですが、ある意味とある人にとって一番やばいのが2番目です
流石にこの数値だと本編に影響でるレベルになりました

こんばんはー
すみません、このスレ内で先日の判定全てを処理できないため、先に判定結果だけを出しちゃいます
その後次スレを作成し、そちらから再開しますので、できれば適当に雑談して埋めていただけるとありがたいです
なお1000ボーナスは今回もありですが、やはりゾロ目チケットやあまりに無茶な要望はご勘弁ください

今回、むしろカイン『は』勝ったんですよ!
カインはね!

4連特殊判定結果


1アドルランのノワールへの好感度
66×2(ゾロ目ボーナス)
132(100)(強くて優しいお母さんは大好きさ!)

※アドルランのフローレンからの離反率が100%になりました
 ノワールの現状を伝えれば即アベル側に寝返ります(白目)

※キアラとフィーアは元よりアベル寄りのため判定除外

2新入りパトラの夜レベル
02(エリスと同じ。おい貴族、教育どうなってんの!? 要・お勉強な子その4)

3新入りパトラのカインへの嫌悪感
37(……今は味方というなら、信じましょう)

※50を下回ったため、カインとのいざこざ消滅

4アベルとエリス、お互いの魔力譲渡に対する抵抗
49<50

※50を下回ったため、黒氷剣及び黒煌の強化確定

それではこのスレは埋めてしまって大丈夫ですが、せっかくなので何か質問があれば受け付けます

王国のコンマ判定を切り抜けてしまったため、しばらく王国からの攻撃頻度そのものが下がります
むしろ心象的に喧嘩売らない方が現状は得策です
聖国はもう一戦すると、聖王シュタイナーに動きが発生します
戦わなくてもそもそも以前の判定で帝国兵のレベルが跳ね上がったため、そちらの理由からも警戒判定が後ほど発生します

フィーアは……望まれてる方多いみたいですね……
ロリ体型、年齢、妹……アベルが犯罪者すれすれになりそうで怖いですし、仮にイベントがあっても詳しい描写はないかもです
まあすべては今後の展開次第かと

キアラは現状では、アベルに対しては最も慕っている兄という状態であり、フィーアよりは一歩後ろです
というか妹に手を出したい人多いな!

>>1000なら妹二人(とメイド長で)恋バナイベント

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