【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その5 (1000)

このスレは安価やコンマで、剣と魔法な世界を生き延びていくスレです
なんと5スレ目突入。ご参加ありがとうございます
亀更新、深くは考えていない行き当たりのため、途中で色々変わってしまうかもしれませんがご容赦を

1スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1540304018/)
2スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その2 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1542121865/)
3スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その3 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1543929376/)
4スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その4 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1545921848/)

・簡単な舞台世界解説

剣と魔法のよくあるRPGな感じです
三つの大国が世界を統べていましたが、4スレ目にて激動が

【王国】
国王:クラウス

広大かつ豊かな土地を持ち、三国の中では最も裕福です
街並みも最も発展しており、人口も多く様々な人が集まる
しかし裕福すぎるがために腐敗した人間も多いとのこと
潤沢な資金から一般兵士すら装備品の質がよく、重装騎士が国の守りを固めている
彼らは侵略力も防衛力も高いが、鎧の防御を貫通する魔法には弱い

聖王シュタイナーの奇襲により、王国は一気に陥落寸前まで追い込まれることに
なんとか持ち直したが、兵力と資財の大部分を聖国に奪われてしまう
不幸中の幸いとも言うべきは、国の腐敗原因であった貴族もいなくなったことか

【聖国】
聖王:シュタイナー

神を崇める信仰深い国。王国ほどではありませんが広い領地を持ちます
平等主義が根付いており、貧富の差はほとんどなく穏やかな国民が多い
しかしその平等主義は同じ神を敬う国民に対してのみ。異教徒には攻撃的な人間もいるとか
信仰のおかげなのか魔法技術が発展しており、聖国全体に防護結界が施されている
兵士も魔導師が多いが、詠唱時間の隙が生まれやすい彼らは素早い歩兵を苦手としている

コンマの悪戯により、帝国にも王国にも最大値の殺意をもって攻め込むことになった
圧倒的な兵力となる天使を繰り出し、王国からは兵力と資財を奪い三国最強の座に
しかし転移魔法を用いた天使による奇襲作戦が、皇帝の逆鱗に触れたことはまだ知らない

【帝国】
皇帝:ギルバート

過酷な環境下にある国。三国の中では圧倒的に領地がせまく貧困状態です
弱肉強食、実力主義の国であり、弱者や敗者には容赦がない代わりに強ければ差別もない
貧困層は物資の奪い合い、国のトップは他国の領土を奪う、他国に言わせれば野蛮な国
生き延びるには強くあれ。兵士はもちろん一般民すら近接戦闘技能は他国より強いです
しかし素手や刃物の攻撃を受け付けない重装備の騎士は装備の差からどうしても苦手としている

聖国の台頭、王国の弱体化。王国を後回しにして先に聖国を叩くのか?
先に王国にとどめを刺し、帝国の地盤をかためるのか?
あるいは帝国の護りに力を入れるのか?その方針はまだ不明である

~簡単な主なキャラクター紹介~

【アベル】
帝国の第三皇子。22歳
現在の帝国の実力主義に異を唱え、国家転覆の野心を持つ黒騎士
この物語の主人公。頑張って生き延びて、野心を成就させましょう
危険な賭けであったが、王国にて聖国の四天を一人で撃破
乗馬技能も最大値となり、なんだか皇子としての風格が出てきたかも?
レベル133、夜レベル99。乗馬レベル100

【ギルバート】
帝国の皇帝。55歳
アベル達の父にして、帝国最強の存在。現時点のアベルが敵う相手ではない
手心でレベル350。その真の力は未だ不明だが、もはや人智を超えているのは間違いない
判定により聖国の奇襲行為にお怒りに。実力主義を唱えるが、正々堂々正面から相手を潰す性格
夜レベルは100で酒にも強い。まさに死角なし

【バーンズ】
帝国の親衛隊長。34歳
皇帝に絶対の忠誠を誓う大柄な黒騎士。常に全身鎧と兜で正体を隠している
帝国騎士最強なのだが、エリスにズタズタに引き裂かれて全裸兜を披露
さらに酒にも致命的に弱く、酔った勢いで兜以外を脱ぎ捨てたらアソコは全キャラ最下位
コンマに弄ばれる不憫な男だが、高度な転移魔法も使える優秀な騎士であることは憶えていおいてただきたい
レベル176。夜レベル07

【フローレン】
帝国の皇妃。54歳
アベル以外の皇族の母。帝国名門の娘にして、あらゆる分野で天才的な才覚を持つ
しかしそれ故に人生に退屈しており、自身の『面白い』と『興味』が優先される享楽主義者
アベルの母ノワールを軟禁しているが、息子達にはそれがバレて反旗を翻された
夜レベルは69

【ノワール】
ギルバートの妾。40歳
アベルの母親。元凄腕の隠密部隊員の過去を持つが、現在はフローレンにより軟禁中
なんと2スレ目において自分周りの重要なコンマ判定全てが66か99のゾロ目大乱舞を披露
その後もゾロ目と高コンマを乱発。夜レベル酒レベル共に隙が無い
鍛錬を重ね、その強さは常にフローレンを上回る
夜レベルは98

【アドルラン】
帝国第一皇子。26歳
快活な誇り高き騎士にしてアベルの良き兄
整理整頓や隠し事は苦手だが、帝国一般兵からの人望は抜群であり自身も鍛錬を怠らない努力家
とうとう彼もアベルの計画に加わることになり、これで兄妹は全員アベル側についたことになる
なお弟二人が従者に手を出す中、長兄は従者からの好意に気がついていない
レベル91、夜レベル73

【カイン】
帝国第二皇子。22歳
過去にアベルと共に捨てられ、生き延びる際に別れて以来道も違えてしまった
とにかくコンマ運が絶望的だったのだが、最も重要な場面でゾロ目を叩きだしてなんと改心
魔法の扱いに長けており、兄や弟の部下にしごかれながらも帝国防衛の要を担う
レベル64、夜レベル40。だいぶ成長できました!

【キアラ】
帝国第一皇女。17歳
大人しめの本読み皇女だが、実は膨大な魔力を隠している
従者のローズが作成した薔薇のコサージュが封印具であり、外すことでその力を解き放つ
天使の軍勢を一人で抑え込んだり、高度な転移魔法を使えたりと、皇帝の知らぬ間に帝国に貢献している
小柄ながらに胸の大きさは登場キャラの中で最大という、わがままボディの持ち主
レベル144、夜レベル53

【フィーア】
帝国第二皇女。14歳
天真爛漫でアベルを慕う心優しきツルぺタロリ
コンマの悪戯で天才的な暗殺者としての才能を開花させ、しかも鍛錬も開始
アベルに連れられ王国に向かった際、四天の開幕攻撃により初めて戦場の洗礼を受けてしまう
しかしその後に偶数ゾロ目を叩きだし、強靭な精神力とスキルを手に入れた強運の持ち主
レベル109、夜レベル51

【エリス】
アベルに仕えるメイド。16歳
幼き頃にアベルに救われて以来、彼を慕い鍛錬を続けて彼を守る力を手に入れた
とにかく戦闘絡みの判定で高コンマとゾロ目を出しまくり、最上位を除けば現状帝国最強の戦士
一夫多妻にも寛容であり、アベルはみんなのものであるべきと考えている
レベル259。夜レベルは02(奉仕のみ100)乗馬レベルは01。色々振り切っている子

【アーシャ】
アベルの学友。22歳
学友にして理解者にして協力者。文武両道な優等生
突出したものを持たない代わりになんでもそつなくこなす設定だったが、防御重視の戦術家に
ちゃんとした性知識を学び、ようやく無知は脱出。それでもまだまだ恥ずかしい
レベル103。夜レベルは32。

【ロウル】
アベルの副官。18歳
狼の耳と尻尾を持つ少女。アベルには好意を寄せるが素直にはなれない
戦闘技能は他のアベル隊員よりも僅かに劣るが、天性の感覚の鋭さでサポートする
カインとの模擬戦で弓を鈍器にして勝利し、接近戦への自信も身につけた
レベル101。夜レベル30。

【シア】
元・聖国の将。21歳
間延びしたまったり天然な平和主義者
本当の平和を探してアベルの隊へと下ったが、何故かよく恥ずかしい目にあってきた
そして4スレ目、彼女は奇跡を起こす。夜レベルが100ちょうどになりそのままアベルとの一線を超える
そのままコンマ99を二連続で叩きだし、堕ちっぷり198にスキル覚醒とレベル+50。これが神の加護か?
レベル130、夜レベル51(受け100)。初めてでも縛られて叩かれて大満足

【パトラ】
王国の将。23歳
没落した名貴族の娘で、家の再興を望んでいる
国王や部下からの信頼も厚い、王国においては希少な存在
王国の危機に命を捨てる覚悟で飛び込んだものの、四天の攻撃により瀕死の重傷を負ってしまう
だがフィーアと共に心を折ることなく、目標に向かって突き進む
レベル67、夜レベル49

【マークス】
元・聖国の将。26歳
魔法が使えないために、肉体言語で物事を解決する常に半裸の神父
アベルと拳で語り合った後、アベルの捕虜という扱いで城塞に住み込むことに
かなり我慢強い性格であり、傍から見れば変質者だが部下からは慕われている
アベルの拠点の防衛を担い、また現在は王国への転移陣の用意もしてくれている

【エカチェリーナ】
聖国の第一王女。23歳
王女にして将でもある才女で、かつてはアベル隊を蹴散らした数少ない人物
兄である聖王シュタイナーが暴走(コンマ)したため、それを止めるためにアベルの下へ亡命してきた
第二皇女フィーアとも友達となったが、その友達は兄の天使に大怪我を負わされ、ますます傷心気味
彼女に酒と胸の話題は厳禁

【マックス】
王国の新米騎士。18歳
王国の期待の新人であり、パトラの部隊に所属していた。根は真面目な好青年
燃え盛る王国の街において、偶然アベルに助けられることで一命を取り留めた
その後、アベル達に恩と興味の感情を持ち、国王クラウスの命もあったことでアベル達に同行することに
好みの女性のタイプは胸が大きくて優しい人
レベル25

※詳しいキャラ設定や他の登場人物は過去スレにて

~簡単な当スレの解説~

・このスレは参加して下さる皆さんのおかげで成り立っています
・キャラクターを状況によって募集することがあり、それは後ほどコンマ最大値判定で採用する流れです
・行動選択、多数決以外でのゾロ目は基本的になんらかのボーナスがつくと思います(状況的に奇数より偶数ゾロの方がいい結果が多いです)
・判定は通常判定と特殊判定がありますが、基本的に差はありません。特殊判定はゾロ目チケットが使えないだけです
・ゾロ目の中でも00はハイパークリティカル。確実にプラス傾向のイベントになります
・頻繁に安価とコンマ判定が飛びます
・質問には答えられる範囲で答えますが、一部データはマスクして隠しています。ご了承下さい
・特殊判定は判定内容により、高コンマがよかったり低コンマがよかったりと変化します
・コンマ結果は全て運です。誰かを責めたりせずに楽しみましょう。自分を責めるのもやめましょう。ある意味ここが一番大事です
・抜けている判定などがあれば、ご指摘をお願いします

前スレ>>1000、了解いたしました
まさかの組み合わせですが、まさかみかけに反してピュアボーイのバーンズが令嬢に性的に襲われるのか……?
少し展開を構想しておきます

それではこちらで前スレの続きから災禍いします

――――

―――

――




【王国・城塞外】


ロウル「っ! おかえりなさいアベルさん! エリスさん!」フリフリ!

アベル「ああ、ただいまロウル」

エリス「ただいま戻りました!」

ロウル「お二人ともご無事でなによりですが……その馬とそちらの騎士の方は?」

マックス(うおおぉぉ!? け、獣耳!? 初めてみたけど……可愛いな!)

マックス(あー……でもおっぱい小さい。ん、でもやっぱり全体的に綺麗だな……)ジロジロ

ロウル「おーい?」

マックス「は!? し、失礼しました! 自分、本日よりこちらでお世話になる王国騎士のマックスですっ!」

ロウル「王国騎士? あー、クラウス王の援護といったところですかね?」

ロウル「私はロウル。一応、アベルさんの副官です。戦闘は苦手ですが、よろしくお願いしますよマックスさん」

マックス「はい!」

ガチャ

アーシャ「お帰りなさい、二人とも」

アベル「ああ、ただいまアーシャ」

マックス(うおおおっ!? 今度は黒髪美人だと!? し、しかもおっぱいも結構大きい……)

アーシャ「二人とも、お疲れのところ悪いんだけど……あら?」

マックス(あぁー……なんだろう、何かよくわかんないけど気品を感じる。うちの貴族連中とは大違いだ。おっぱい大きいし……)

ロウル「マックスさん、マックスさん?」ツンツン

マックス「おうっ!? 再び失礼致しました! 自分、本日よりこちらでお世話になる王国騎士のマックスです!」

アーシャ「まあ、パトラさんに次ぐ新しい王国の協力者の方かしら?」

マックス「はい。元々、パトラ将軍の部隊に所属していました」

ロウル「おや、それならパトラさんも喜びそうですね」

マックス「あ……そういえば、パトラ将軍とフィーアちゃんの怪我は……」

アーシャ「安心して下さい。もうほぼ完治していますよ」

ロウル「うちには、優秀な治療士がいますからね」

マックス「優秀な治療士?」

ロウル「まあそれは後にしておきましょう。折角来ていただいた所を申し訳ないんですが――割と急を要する案件がありますので」

アベル「っ、何かあったのか!?」

アーシャ「ええ。端的に言ってしまうと――皇帝陛下がこのままだと聖国に進軍しかねません」

アベル「」

エリス「」

マックス「え?」

アーシャ「ですから、それを阻止する策をロウルちゃんと話していたんですけど……」

――

なんつー誤字だ……再開です



――

……


アベル「…………アーシャ」

アーシャ「はい?」

アベル「君のことは、とても聡明で頼りになる友だと思っている」

アーシャ「あら、ありがとうアベル」クスクス

アベル「……も、もう少し何か……」

アーシャ「私ではこれが限界ですよ。アベルは何かありますか?」

アベル「………………無いな」

アベル「しかし確かに――いつまでも父に怯えているわけにもいくまい」

アベル「たとえ勝てずとも――俺も昔よりは強くなったと胸を張れる。せめて一太刀は……」

エリス「ま、待ってくださいアベル様! 危険すぎます!」

エリス「ここは私が!」

アーシャ「……」


※皇帝ギルバート(手心)の相手をアベルかエリスがつとめることになります

※模擬戦のため、死亡は無し

※ギルバート、アベル共に馬は無しです

どちらに任せますか?


↓1~5多数決

接戦でしたがエリスに決定
ヒロインが最たる死地に送り込まれるこのスレの異常さよ

――


アーシャ「……ここは、エリスちゃんに任せましょう」

アベル「アーシャ、正気か!?」

アーシャ「……そもそも、二人にこんな策を実行させようとしている時点で、私はどうかしています」

アーシャ「でも、それでもなお冷静に考えた末の答えです」

アーシャ「第一に、アベル。あなたは私達を率いる将であり希望です」

アーシャ「あなたの力こそが、いつか本当に皇帝陛下に打ち勝つ時に必要となるでしょう」

アーシャ「その力は、隠しておくべきです」

アベル「しかしそれでは、父に力を証明することには……」

アーシャ「大天使……四天と呼ばれる存在を葬ったのは、十分な評価材料になると思います」

エリス「――アベル様、私は大丈夫です。どうか、お任せください」

エリス「必ずや、皇帝陛下に一矢を報いてみせます……!」グッ!

アーシャ「エリスちゃんは、私の見立てではアベルの黒氷よりも耐久性のある煌衣を纏えます」

アーシャ「万が一の怪我をしにくいのは、エリスちゃんの方ですから……」

アベル「くっ……」

エリス「はい。アベル様も、そして私自身もしっかり守ってみせますよ!」

アベル「エリス、すまない……」

アーシャ「そして、もう一つの悩みがあります」

アーシャ「……私達は、同行すべきか否か」

アベル「!!」

アーシャ「私、ロウルちゃん。そして怪我に備えたシアさん。あとは……王国を救った話に信憑性を出すためにも、パトラさんとマックスさん」

アーシャ「どう思います、アベル?」

マックス(なんだか帝国に着くなりとんでもないことに巻き込まれている!?)

アベル「……」

※模擬戦場にアーシャ達を同行させますか?

※防衛及び皇帝の怒り回避のためリーナとマークスは同行しません

↓1~3多数決

アベル「……わかった。頼む」

アーシャ「ありがとう、アベル……」

アベル「なに、少しでもエリスの怪我の負担を軽減させたいだけさ」

アベル「アーシャ達がいた方が、俺もエリスも気持ちがぐっと楽になる」

アベル「そして――今度は揃って、父の強さを体感できるからな」

アベル「そういうわけだ。マックスも宜しく頼む」ポン

マックス(クラウス様……俺はどうやら、とんでもない人についてきてしまったのかもしれません……)

ロウル「あー……失神しかかってますね。まあ無理もないですけど」

アーシャ「あまり時間もかけられないわね。すぐにパトラさんとシアさんにも事情を話さないと……」



※模擬戦にアベル隊同行が決定しました

※勝敗にかかわらず、後に全員に成長判定が発生しますが、皇帝と親衛隊に抱えている戦力が露呈します


――


――――
―――
――



【帝国・皇帝の間】



ギルバート「ふむ……」

アベル「……」




特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

王国のアベルとエリス
98>70

※基準値を超えていたため、帝国斥候に王国でアベルとエリスの戦闘現場を目撃されていました

※正直に打ち明けたため、マイナス判定消滅

※皇帝のアベルとエリスの評価が少し上昇しました


――





ギルバート「報告を受けた時はまさかと思ったが……」

ギルバート「まさか、お前とメイドがな……」

アベル「私もアドルラン兄様達に恥じぬよう、一帝国将として駆けている時のことでした」

アベル「煙が見えたので接近してみれば、翼の生えた異形に王国が焼かれ、流されていました」

ギルバート「……」

アベル「聖王の汚いやり口に怒りを覚えましたが、何より連中は私をみるなり襲い掛かってきましたので……」

ギルバート「そうだったか……」

アベル「父上、私は聖王の奇襲を用いたやり口が許せません」

アベル「そして何より、あの異形……天使と戦うのは、私の力量を上げる機会にもなります」

アベル「――どうか、私に聖国を攻める機会を与えてはいただけないでしょうか?」

ギルバート「ふむ……」




ギルバート「腑抜けた聖王が気に食わぬは、我も同じだ……」

ギルバート「そしてアベルよ……いつの間にかお前は、我の予想を超えて成長したようだな……」

ギルバート「……面白い」

アベル「で、では!」



ギルバート「考えてもよいが――そうだな、一つ条件をつけよう」



アベル(やはり、きたか!)

ギルバート「お前の成長は認めよう。だが――我はお前の後ろにいるメイドも気になるのだ」

アベル「!!」

エリス「!!」

アーシャ(っ、皇帝陛下自らがエリスちゃんを選んだ!?)

ギルバート「とあるツテがあってな……聞けばその娘、あの時の拾いものだそうだな?」

アベル「……はい」

ギルバート「娘よ。――名を名乗れ」

エリス「……はい。アベル様にお仕えします、エリスと申します」

ギルバート「そうか……」



バーンズ(エリス……)コソコソ…



ギルバート「アベルよ。我は強者とは、強き者を従えることもそうであると考える」

アベル「……」

ギルバート「アベル。そして後ろに控えるアベルの部隊の者よ」

アベル「っ!」

アベル隊「「っ!」」

ギルバート「この娘、エリスはお前達の中では最も強き者か?」


アベル「……」コクリ

アベル隊「「……」」コクリ


ギルバート「ならば……エリスよ」

エリス「は、はい!」

ギルバート「――我にその力を見せてみよ。結果次第では、アベルとお前達に腑抜けた聖王の始末を任せよう」

一同「「!!」」

エリス「か、かしこまりました」

ギルバート「場所はここで構わぬ――今すぐに、抜け」

アベル「な、父上!? 模擬戦ならば――」

ギルバート「案ずるな。我とて加減はする。本当の強者ならば……成長を望める者ならば――死にはせぬ」

エリス「っ!」

エリス「……」スゥ…

エリス(アベル様……私は、必ずや……!)


アベル(エリス、頼む! どうか、どうか無事に……!)

アーシャ(エリスちゃん……!)

ロウル(エリスさん……!)

シア(か、回復を、いつでも回復できるように……!)

パトラ(な、なんて圧なんですか……!?)

マックス(な、なんでみんな、立っていられるんだよ……!?)ガタガタ…


エリス「皇帝陛下―――――参りますっ!」チャキンチャキン!


ギルバート「来るがいい……!」ジャキン!




――模擬戦開始!!!

エリス:レベル259
【スキル】
★『想剣・星砕き』★
戦闘時、常時補正+40。攻撃状態時さらに補正+20
敵の所持する防御、回避、回復系スキル効果全てを貫通し無効化する
優勢取得時、そのまま敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ
重大な決戦時、アベルにこのスキルを付与することができる

★『聖衣・双煌』★
劣勢判定を受けた時、二回発動。発動の度に以後常時補正+10の効果を得る
判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
その際再度判定をとり、50以上の時は相手に劣勢を返す
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルを無効化する

『模倣・黒き月閃』
敵が防御状態の時、-10の補正をかける
さらに自身が一人で敵軍が複数の時、自身のレベル×敵軍人数まで自軍の合計値を上昇させる

『皇族崩し』
皇族が相手の場合に限り、常時補正+10

★『慈悲無き投刃』
戦闘時、常時補正+10
優勢取得時、コンマ一桁が3、6、9の時、かつそれが防御された時、
★スキルでも防げない必中劣勢判定を与える



VS



皇帝ギルバート:レベル350(手心あり)
【スキル】
★『強者の観察』
戦闘開始後、最初のターンのみこのスキルと『絶対皇帝』以外の自身のスキルを封印する
2ターン目以降このスキルは消滅する

★『絶対皇帝』
三すくみ不利、敵の帝国指定スキル、奇襲及び罠を無効化
このスキルを持つ限り、劣勢を受けられる回数を3にする
さらに補正差が50以上あったとしても30までに軽減し戦闘を行う

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
エリス:レベル259
『想剣・星砕き』補正+60
『皇族崩し』補正+10
『慈悲無き投刃』補正+10


VS


【攻撃状態】
皇帝ギルバート:レベル350

レベル差91=補正-90
スキル補正+80

コンマ60以上で優勢
コンマ50以下で劣勢


↓1コンマ二桁

ん? ここで使っても確定勝利にはなりませんが使用しますか?

あとすみません、コンマ59以下で劣勢でした

使わず、通常コンマで判定します

36

――エリス劣勢!


ギルバート「……」

エリス「っ……!?」


アーシャ(やはり、まだ皇帝陛下は動かない……! エリスちゃん、今のうちに……!)


エリス「っ……はあああぁぁぁぁ!」ブォン!

ギルバート「ほう……」

パシッ!

エリス「!?」


パトラ「なっ……あのエリスさんの斬撃を受け止めた!?」


ギルバート「……」グググ…

エリス(剣を砕くつもりですか!? ならば――)


――『聖衣・双煌』発動――

劣勢判定を受けた時、二回発動。発動の度に以後常時補正+10の効果を得る
判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
その際再度判定をとり、50以上の時は相手に劣勢を返す
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルを無効化する


エリス「……っ!」キィィィィン!

ギルバート「むっ!?」



聖衣カウンター判定
↓1コンマ二桁

20

カウンター失敗。
劣勢判定を無効化し、補正+10追加のみ

――


エリス「せりゃあ!」ズバッ!

ギルバート「……っ!」バッ!

エリス(っ!? この距離で、なんなくかわされた……! やはり、この方は……!)

ギルバート(なるほど……バーンズが敗れるわけだ)

ギルバート(面白い……)

アーシャ「っ!」ゾクッ!

アーシャ「エリスちゃん! 気をつけて!」

※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


        ――皇帝始動――

   ――皇帝ギルバートのスキルが変化します――


※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

皇帝ギルバート:レベル350(手心あり)
【スキル】
★『絶対皇帝』
三すくみ不利、敵の帝国指定スキル、奇襲及び罠を無効化
このスキルを持つ限り、劣勢を受けられる回数を3にする
さらに補正差が50以上あったとしても30までに軽減し戦闘を行う

『威圧する眼光』
敵の逃走成功判定に-50の補正をかける

『白銀月閃』
戦闘時、常時補正+10
敵の人数が自軍より多い時、 自軍の合計値に自身のレベル×(敵軍人数-1)を加算する

『緋鳥の構え』
戦闘時、常時補正+30
敵が防御状態の時、さらに補正+15
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは次の構えに移行する


アーシャ「エリスちゃん、特訓を思い出して!」

エリス(……わかりましたアーシャさん! あの動きですね!)


※アーシャ同行状態のため、一時的にエリスに『堅守・散開襲撃陣』が付与されます
★『堅守・散開襲撃陣』
敵が複数人への攻撃スキル所持していた場合、そのスキルを封じる
さらに常時補正+10の効果を得る


エリス「……!」バッ!

ギルバート「ほう……まだ、我に抗えるか!」

※状況変化

【状況:拮抗】

【攻撃状態】
エリス:レベル259
『想剣・星砕き』補正+60
『皇族崩し』補正+10
『慈悲無き投刃』補正+10
『聖衣・双煌』補正+10
『堅守・散開襲撃陣』補正+10


VS


【攻撃状態】
皇帝ギルバート:レベル350
『緋鳥の構え』補正+30

レベル差91=補正-90
スキル補正+70

コンマ70以上で優勢
コンマ69以下で劣勢


↓1コンマ二桁

21


――エリス劣勢!


エリス「……」ジリ…ジリ…

ギルバート「間合いをとろうとするか……だが!」ゴォッ!

エリス「っ!」ガキィィン!

ギルバート「我が剣は、月閃だけではないぞ……?」

エリス「くっ、うっ……!」

エリス(な、なんて力……!?)

エリス(今一度……!)


――『聖衣・双煌』発動――

劣勢判定を受けた時、二回発動。発動の度に以後常時補正+10の効果を得る
判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
その際再度判定をとり、50以上の時は相手に劣勢を返す
さらに★スキルを含む敵のカウンタースキルを無効化する


エリス「……っ!」キィィィィン!

ギルバート「……!」



聖衣カウンター判定
↓1コンマ二桁

87

カウンター成功!
劣勢無効化、補正+10、ギルバートに1優勢!

ギルバート残耐久2


――


ギルバート(また、この光か……)

ギルバート(一度退いて……)バッ!



エリス「初級、土魔法!」



ギルバート「っ!?」ガクン!

ギルバート(我の着地点だけを、僅かに砕くだと!?)



一同「「!!」」


エリス「いまっ! はあああぁぁぁぁ!」ブオン!

ギルバート「くっ!?」


ズバァ!


ギルバート「……ふ、ふふ……!」

エリス「や、やった……!」


アベル「エリス!」


ギルバート「面白い……見せてみよ、お前の更なる力を!」



※皇帝のスキルが変化します

と、模擬戦途中ですが本日はここまで
……おかしいな、スキルと補正値確認してたら勝ってしまいぞうだぞ???

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは模擬戦から再開していきますが……
おかしい、どこかで計算を間違えたのかゾロ目チケットを使わずに済まされてしまうかもしれない恐怖ががが……

※皇帝ギルバート、構え移行


『緋鳥の構え』
戦闘時、常時補正+30
敵が防御状態の時、さらに補正+15
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは黒甲の構えに移行する



『黒甲の構え』
防御状態時、補正+30
さらに劣勢判定を受けた時、判定値が75以下だった場合は劣勢判定を無効化し、
次のターン相手に-25の補正をかける
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは白爪の構えに移行する

ギルバート「良い動きだ。ならば、これはどうする……?」スゥ…


エリス「!!」



ロウル「こ、皇帝陛下の構えが変わった!?」

アーシャ「あの構え方は……守りに特化している! 迂闊に攻めても防がれて、逆に体勢を崩されるわ……!」

パトラ(な、なんて隙のない……! 王国の重装騎士も守りを得意としますが――あれは次元が違う!)


エリス(あ、あの構えは……!)

エリス(――ここまで完成されていないけれど、私は見たことがある)

エリス(そう、あの日戦った黒騎士と同じ……!)


ギルバート「……どうした。臆したか?」



バーンズ(い、いけません陛下……! 黒甲は、既に……!)コソコソ…



エリス「……いえ」キュオォォォ…

――『想剣・星砕き』発動――
戦闘時、常時補正+40。攻撃状態時さらに補正+20
敵の所持する防御、回避、回復系スキル効果全てを貫通し無効化する
優勢取得時、そのまま敵に対し判定表から劣勢判定を除いた連続攻撃を仕掛ける
この効果は優勢を防がれても発動するが、1ターンに一度のみ

――『黒甲の構え』を無効化――


ギルバート「……っ!?」

エリス「鎧も、盾も――全て斬り崩してみせますっ!」ビュオン!

――『模倣・黒き月閃』発動――
敵が防御状態の時、-10の補正をかける


ギルバート(あの構え……まだ未熟だが、我やバーンズと同じもの)

ギルバート(そして、剣に宿るあの光……)

ギルバート(ふふ……)




※状況変化

【状況:優勢】

【攻撃状態】
エリス:レベル259
『想剣・星砕き』補正+60
『皇族崩し』補正+10
『慈悲無き投刃』補正+10
『聖衣・双煌』補正+20
『堅守・散開襲撃陣』補正+10


VS


【防御状態】
皇帝ギルバート:レベル350
『模倣・黒き月閃』-10

レベル差91=補正-90
スキル補正+120

コンマ20以上で優勢
コンマ19以下で劣勢


↓1コンマ二桁

91


――エリス優勢!


エリス「……」スゥゥゥ…

ギルバート(呼吸を整え、大きな一撃を放とうとするか)

ギルバート(我が構え、並の者ならば崩すことなど出来ぬが……)

ギルバート(――バーンズがあのような姿で帰ってきた、その力を見せてみよ!)





エリス「――――でやああああぁぁぁぁぁっ!」ブォン!


ゴオオオオォォォォォ!


ギルバート「!!」

ギルバート(あの魔力そのものを月閃として飛ばしてきたか……!)グッ…

ギルバート(我が守り、我が盾を超えられるか……?)ジャキン!


バギィィイィン!


ギルバート「…………っ!! 見事だ……!」


ロウル「皇帝陛下の盾を、砕いた!」


エリス「――まだっ!」


ギルバート(魔力刃を耐えている相手に、さらに本体が追撃か……!)



星砕きの追撃

コンマ20以上で優勢

↓1コンマ二桁

コンマ83

追撃確定!

ギルバートに計2優勢!



ギルバート残耐久  0




――


ギルバート「我を相手に、臆さず攻めてくるか……!」グググ…


エリス(皇帝陛下は盾を失い、大剣で守りの構え……!)

エリス(また攻勢に回られたら、これ以上身を守れない私の勝ち目はなくなってしまいます……!)



エリス「――この、一撃でっ!!!」


ズガァ!


ギルバート「っ………!!!」ヨロ…



バーンズ(……! やはり、恐れていたことが……陛下!)コソコソ



ギルバート「……見事!」



――勝利




ギルバート「実に、見事だ。―― 我 も 本 気 を 出 さ ね ば 失 礼 だ な 」

※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 



      ――皇帝が手加減をやめます――



※ ※ ※ ※ ※ ※ 警告 ※ ※ ※ ※ ※ ※

覇道皇帝ギルバート:レベル1162

【スキル】

★『絶対皇帝・改』
三すくみ不利、敵の帝国指定スキル、奇襲及び罠を無効化
このスキルを持つ限り、劣勢を受けられる回数を5にする
さらに補正差が50以上あったとしても25までに軽減し戦闘を行う

★『強者の選定』
戦闘開始時、レベル130以下の敵を強制的に戦闘不能(負傷判定無)状態にする
さらに敵の逃走成功判定に-100の補正をかける

★『覇の闘気』
劣勢判定を一度だけ無効化
以後相手に常時-100の補正をかける

『黄龍剣』
強者の選定の判定後、続けて判定を行わずに相手に4劣勢を与える

『白銀剛閃』
戦闘時、常時補正+20
敵の人数が自軍より多い時、 自軍の合計値に自身のレベル×(敵軍人数-1)を加算する

『緋鳥の構え』
戦闘時、常時補正+30
敵が防御状態の時、さらに補正+15
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは黒甲の構えに移行する

『黒甲の構え』
防御状態時、補正+30
さらに劣勢判定を受けた時、判定値が75以下だった場合は劣勢判定を無効化し、
次のターン相手に-25の補正をかける
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは白爪の構えに移行する

『白爪の構え』
攻撃状態時、補正+30
優勢判定を得た時、優勢判定を2回続けて与える
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは蒼龍の構えに移行する

『蒼龍の構え』
劣勢判定を受けた時、再度判定を行う
判定値が30以上だった場合、劣勢判定を回避し、相手に劣勢を返す
構えスキルは同時に一つしか発動せず、次ターンは緋鳥の構えに移行する

★『????』
???

★『????』
???

――『強者の選定』発動――


ギルバート「ぬううぅぅん!」


ゴアアアァァァァァ!


エリス「―――っ!?」グググ…


アーシャ「っ!?」ビクゥ!

ロウル「っ!?」ビクゥ!

シア「……!」ビクッ

パトラ「っ!?」ビクゥ!

マックス「」ブクブクジョバー…

アベル「け、剣を一振りしただけで、こんな……!?」グググ…



ギルバート(……ほう、我が圧を受けてもやはり動けるか)

ギルバート(エリス以外は駄目……いや、あの白服の娘はほぼ耐えているか?)

ギルバート(だが、それ以上に――アベルよ、お前も倒れぬか)

ギルバート(紛れもない弱者であったお前が……)

ギルバート(価値が無いと思っていたお前が、ここまで成長したというのか……)

ギルバート(……我の血か、それともノワールの血か)




ギルバート「……今日は――良き日だ」



ギルバート「敬意を表し――我が渾身の一撃を与えよう」ジャキィン!

エリス「……!!!」ゾクッ!


――『黄龍剣』発動――
強者の選定の判定後、続けて判定を行わずに相手に4劣勢を与える



エリス残耐久:2
聖衣残耐久:0

黄龍剣判定値:4

2-4=-2


判定

↓1コンマ二桁

嘘ぉ!?


嘘ぉ!?


え……?

少々お待ちください……

あー、駄目です想定外過ぎてほんとどうしよう(吐血白目)
判定はまあ察せる方もいたと思いますが、負傷判定です
ただ……
ちょっと事態が事態なんでこちらの判定基準表をもう晒してしまいます

『負傷判定』

01~10:死亡
11~30:重傷
31~60:中傷
61~95:軽傷
96~00:無傷
ゾロ目:一命を取り留め復帰で強化

コンマ98

96~00:無傷←


ロウルしか防げないように設定してあった黄龍剣を、皇帝に渾身の一撃と断言させてしまった攻撃を受けて無傷?
どうしたらいいんでしょう?(混乱)

一体エリスは何回私のプロットを木端微塵にしたら気が済むんでしょうかねぇ……?(白目)


とりあえず案としては……

1:アベルとロウル、なんとか動いて黄龍剣の軌道を逸らしたのでエリス無傷(自然かな?)

2:エリス、黄龍剣を土壇場で思いついた技でカウンターor回避
(エリスに追加覚醒スキル。でも当然今ストックにそんなんないんでこの後考えます)

3:シアが超速回復でダメージをなかったことに
(シアに超回復覚醒スキル追加。でも当然ストックは(ry

4:影で見守っていたバーンズ、咄嗟に飛び出してしまう
(まさかのバーンズ仲間入り?)

5:その他自由安価

でしょうかね……
すみませんが、今日はここまでで
明日の夜まで、これかな?という案を選ぶか考えて頂けると幸いです

本日もありがとうございました!

2が無難かな。
そういえばこれどこで模擬戦やってるんだろ?
場所によっては模擬戦を兄妹組とかに見られてる場合もあるのでは。

連絡無しでお休みは珍しいね
長いこと毎日更新していただけにちょっと心配
風邪とか大事でないことを祈る

しかし実際手加減に対して真っ向から互角以上で立ち回りつつ全力の一撃を無傷で耐えるメイドとか
皇帝が興味持たない筈ないよな
展開が不安でもあり楽しみでもある

ついでに少しコンマずれてたら即死になってたけど
この場合ガチで死亡だったのかしら ちょっと気になる

すみませんインフルエンザにかかりました。予防接種してこの辛さとは
方針は2の感じでいこうとおもいますが再開は来週をめどということで……
皆さんも、体調管理にお気を付け下さい

こんばんはー
ようやく動けるようになったので、少しだけ再開
時間かかりそうな自由安価部分まで投げておきます

>>100
戦闘場所は皇帝の間。つまり本来のラストバトルと同じ場所です
いるのは連れてきたアベル隊と、玉座の裏でスタンバイ続けているバーンズとその部下
そして影からずっと見ているフローレンのみです

>>104
真剣抜いてますけど、模擬戦なので死亡も重傷に変わります
それでなくともエリスは回復持ちなので耐えきれますし、シアが同行しているので死亡は起こりません
ただ前回の王国の様に、怪我の進行が加速する場合もあるのでそこはご注意を
まあ正直言って、もうアベル達は聖国最終決戦と皇帝最終決戦以外ではまず死亡どころか怪我もしないでしょう(白目)

――



ギルバート「受けよ――  黄 龍 剣 っ ! ! ! 」



ロウル「っ!?」

バーンズ「っ!?」



キュオン…


黄龍「グオオオオォォォォォォォ!!!」


ロウル(……っ! 撃てた……! 今、確かに一瞬だけ狙い目があったのに……!)

ロウル(止められた、止められた筈なのにっ! どうして、どうして……動けないんですか……!)ブルブル…

ロウル(このままじゃ、エリスさんが……!)



エリス(振りかざした銀の大剣から放たれる、黄金の龍の如き力……)

エリス(魔力とも違う、皇帝陛下の力――闘気の塊……!)

エリス(纏える魔力が減っている私が受ければ、たたでは済まない。それでも……)

エリス(これに耐えなければ――強さの証明にも、いつか本当に皇帝陛下を打ち倒すことも、できないっ!)


エリス「く、うああああぁぁぁぁぁぁ……っ!」ギギギギギ…


アベル「やめろエリス! それは受けてはいけないっ!」


エリス「ううぅぅ……」

双剣「」ビキビキ…

エリス(星砕きで覆った剣が二本とも、もう……もってあと2、3秒もない……)

エリス(今から、全身を魔力で包むことも間に合わない……ここまで、なのですか……?)




パリィン…



エリス「――いいえ!」グッ!

ギルバート「何っ!?」

アベル「エリス!?」


黄龍「グオオオオォォォォォォォ!!!」グググ…!

エリス「私は、アベル様の剣――たとえ双剣が砕けても、この身を剣とするまでです……!」グググ…!

ギルバート(まさか全魔力を両の手足のみに集中させ、踏み止まったというのか……!?)

ギルバート(しかし、それを実行できる魔力があれど……我が黄龍に怯まぬか!)

ギルバート(止め損なった場合、他の魔力で覆えていない部分の傷は深くなる。それも恐れぬか……!)

エリス「っ……!」ググ…

エリス(もう、剣も魔力も残っていない。残っていても、、本気を出した皇帝陛下に私は歯が立たないでしょう……)

エリス(それでもアベル様のため――絶対に、一矢だけは……!)

エリス「っ……、やあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ギュリン!



※エリスは追加スキル『鏡反掌』を取得しました!

★『鏡反掌』★
敵が判定を無視した3劣勢以上を与えるスキルを使用した時、一度だけ発動可能
受ける劣勢を1までに軽減し、残りの数値の半分を相手への劣勢として返す
この反射は防御スキルでは防げない


グオオオォォォォォォ!

ギルバート「なっ……ぬおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!?」ドゴオォォォォ!


エリス残耐久:2-1=1
黄龍残耐久:4-1=3
鏡反威力:3×1/2=2(切り上げ)
覇道ギルバート残耐久:5

5-2=3

覇道皇帝ギルバートに2劣勢!

エリス:レベル259
覇道ギルバート:1162

レベル差極高につき戦闘続行不能



エリス「はぁ……はぁ……」ドサッ…


ポタ…


ギルバート「ふっ……ふはは……ふははははははははははははは!」

ギルバート「――見事っ! この模擬戦、エリスの勝利だ!」



――勝利!!!


バーンズ「……」ホッ…

バーンズ「……」

バーンズ(……私は今、どちらが無事なことに安堵したのだ?)

バーンズ(いや、陛下がご無事であったことに決まっている)

バーンズ(しかしまさか、あの陛下の剣を返すとは……)


――

――


アベル「エリス!」ダッ!

ギルバート「模擬戦は終わりだ。すぐにでも回復させてやるがよい」

シア「は、はい~!」パアァァァ…

ギルバート「ふっ……傷らしい傷など、負っていないだろうがな」

シア「え?」

ギルバート「そやつが倒れたのは魔力枯渇の一時的なもの。魔力を補えばすぐにでも起き上がるであろう」

アベル「よし、それならば俺が! 以前も試したが、俺の魔力なら譲渡も可能だ!」パアァァ…

エリス「う……アベル様、私……」ムクリ…

ロウル「エリスさん!」

アーシャ「よかった……!」

パトラ「全く、なんという無茶を……!」

パトラ「いえ、それよりもお見事です。私達は、こんなになってしまったというのに……」

マックス「」ピクピク



ギルバート「さて――アベルとその部隊の者達よ」カツン

一同「「!!」」

アーシャ(信じられない……エリスちゃんが決死の思いで跳ね返したあれを受けても、平然としている……)

ギルバート「此度の模擬戦だが……」

一同「「……」」ドキドキ…




ギルバート「――素晴らしいものであった。我に、十分な力を示したと言える」




ギルバート「我は約束は違えぬ。約束通り――聖国の処理は全て、アベル達に一任しよう」

ギルバート「どれだけの時間がかかろうと、どれだけの人員を使おうと、我から口を挟むことはせぬ」

ギルバート「……流石に、聖王が我に直接挑んで来たならば、我が消すがな」ククク…

アベル「ち、父上。ありがとうございます!」バッ!


ギルバート「――時にエリスよ」

エリス「は、はい……」

ギルバート「我にも、我が剣にも怯まぬその強さ……」

ギルバート「我の傍で、より高める気はないか?」

エリス「!?」

アベル「!?」

ギルバート「お前程の腕ならば親衛隊を纏め上げ、叩き直すことも容易であろう」



バーンズ「!?」ガーン!

親衛隊「!?」ガーン!


ギルバート「どうだ……?」

エリス「……」

アベル「……」


※皇帝直々の親衛隊長への勧誘に対して、エリスorアベルの対応や言葉
↓2~4

短いですがここまで
明日以降はまたいつも通りゆったり再開できればと思います
なお断っても現在の皇帝の機嫌は頂点を突破しているので問題はありません
なおこちらの予定を遥かに上回る好成績であったため、ボーナスが両陣営に発生します
また皇帝からのご褒美もいくつか発生予定です

こんばんはー
実は完治しきってないんですけどね。主に喉が喋るのもおっくうなレベルで痛いです……
さて皇帝への宣言は折角なので全部拾ってそこから再開
ただまた自由安価部分なんで、あまり進めないかも

エリス「……皇帝陛下」

エリス「有難いお話ですが、私は身も心もアベル様に全て捧げています」

エリス「親衛隊長という身分は栄誉ではありますが、アベル様と離れることとなってしまい、それはできません」

エリス「私自身の鍛錬を兼ねて、親衛隊の方と鍛錬をするということは可能ではありますが……」

ギルバート「ふふ……そうか。我は別に無理強いはせぬ。ならば今まで通りアベルに仕えるとよいだろう」

ギルバート「むしろ親衛隊では、お前の鍛錬相手にはならぬしな。今の話は忘れるがよい……」


親衛隊「!?」ガーン!


ギルバート「アベルも、我に渡したくはないようだからな……?」

アベル「……父上。エリスは、俺のものです」

ギルバート「……力持つ者故に、というだけではなさそうだな」

アベル「はい。確かにエリスは父上に認めて頂ける程の強さです」

アベル「しかし彼女はそれだけではありませんし、力もただ手に入れたわけでもない」

ギルバート「……」

アベル「父上。どのようにして皆と共に登り得たのか、まずは聖国との戦いで示させて下さい」

アベル「俺も、彼女達も。更なる高みを目指しているのはエリスだけではありません」

アベル「エリスだけではない――俺達の力と繋がりを、証明してみせましょう」グッ!

ギルバート「ふふ……そうか。ならばそれを楽しみにしよう」

ギルバート「存分に励み、そして聖国を叩きのめすがよい」

ギルバート「貴様達が強者であり続ける限り、我は手出しをせぬ。手助けもせぬ」

ギルバート「アベルよ――期待しているぞ?」

アベル「は!」


――

――


ギルバート「さて……」ガシャン

ギルバート「しかし我は今、実に気分が良い。十何年振りと言ってもよいだろう」

ギルバート「あれ程の力を見せたのだ。聖王の首を取る権利だけでは、強者への褒美としては不足だろう」

ギルバート「そうだな……」



――

皇帝のご機嫌

-2(汚い聖王)+2(エリスの手心皇帝撃破)+1(覇道状態に劣勢判定)+2(アベルの選定耐え)

=+3

――



ギルバート「我の出来る範囲のものでだが――望む褒美を3つ言ってみるがよい」

アベル「!!」


※ご機嫌な皇帝が、ご褒美をくれるようです

※欲しいご褒美安価。無茶なもの、被ったものは下にずれる感じで

※ご褒美その1
↓1

申し訳ないです……
皇帝上機嫌の裏で現在、フローレンの機嫌はダダ下がりです。フローレンに絡む案件は不可です
安価下

※ご褒美その1

・キアラとフィーアの移住

――


アベル「それでは……」

アベル(父上は見たことが無い程に機嫌が良さそうだ……少し危険だが、提案してみるか?)

アベル「――キアラとフィーアを、俺の城塞でお預かりすることは可能でしょうか?」

ギルバート「何?」ピクッ

アベル「聖国の天使は、俺だけではなく帝国そのものに宣戦布告を行いました」

アベル「そして王国への奇襲を見る限り――士気を下げるために、戦闘経験の無い妹達を奇襲してくる可能性も否定できません」

ギルバート「ふむ……」

ギルバート(以前の奇襲……あれも天使とやらであったとするならば、可能性はむしろ高いか)

アベル「妹達も俺やエリス達と共に鍛錬を積めれば自衛技能を身に着けられますし、敵もまさか寂れた城塞に皇女がいるとは思わないでしょう」

ギルバート(フィーアはともかく、キアラは城で本を読ませ続けるより有益か……?)

ギルバート(いや、アベル達の成長……或いはフィーアも……?)


特殊判定
↓1コンマ二桁

皇帝の渋り度

23-30(ご機嫌)+20(フィーア寵愛)<50

=13(放任することが力への鍵か……?)

※基準値を下回った為、要望通過!

※後日、妹達が城塞に引っ越してきます


――


ギルバート「ふぅぅぅぅむ……」ムムム…

ギルバート「……よかろう」

アベル「!!」

ギルバート「我も、少しばかり興味がある。娘達も、お前の願いとあらば喜んで向かうことだろう」

アベル「父上、ありがとうございます!」

ギルバート「しかし、流石にローズは貸せぬぞ。奴には兵の鍛錬やメイドの仕事以外もあるのでな」

アベル「承知しました」

ギルバート「それではアベルよ、次の望みはなんだ?」



※ご褒美その2
↓1

ちょっと待って、この後大レベルアップあるエリスを更に強化するつもりなの!?

※ご褒美その2

・エリスの新たな武器


アベル「う~む……」

ギルバート「なんだ、もう無いと言うのか?」

アベル「父上に力を見せたのはエリスですし。エリス、何かないか?」

エリス「え、私ですか!?」

エリス「そう、ですね……」ウーン…

エリス「あ、それでしたら新しい武器を頂ければ、と」

エリス「先程の皇帝陛下の剣を受けて、私の剣は2本とも粉々になってしまいましたし……」

ギルバート「ふふ……よもやただの鉄の剣ごときで我が剣を耐え返すとはな」

ギルバート「よかろう。しかし双剣か……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

おぉ、もう……(白目)

特殊判定
↓1コンマ二桁


01~20:ナマクラ
21~40:元の剣に似たもの
41~60:ちょっといい剣
61~80:親衛隊級の剣
81~00:バーンズのような付加効果のある剣

コンマ82

81~00:バーンズのような付加効果のある剣←

※何か凄い剣を後日貰えそうです(白目)

――


ギルバート「ちょうど良い。確か宝物庫に双剣があった筈だ。それを贈ろう」

エリス「あ、ありがとうございます!」



バーンズ(わ、私のアイデンティティ……)ショボン


エリス「?」バッ!



バーンズ(い、いや。封魔の神剣は私だけのもののはずだ……)コソコソ…



追加特殊判定
↓1コンマ二桁

32
※神剣の系統決定

――


ギルバート「少し探すのに時間がかかるだろう。見つかり次第、お前の城塞に送ろう」

アベル「ありがとうございます」

ギルバート「さて、それでは最後の願いは何かあるかアベル?」

アベル「そうですね……」

※ご褒美その3
↓1

※ご褒美その3

・王国との同盟


――


アベル「……父上、差し出がましいという自覚はあります」

アベル「しかし――王国と同盟を結ぶということは可能でしょうか?」

パトラ「!!」

ギルバート「我が……帝国が、王国と、だと?」

アベル「はい」

アベル「天使を倒している最中のことでしたが、王国の姿は私が想像していたものとは異なりました」

アベル「遥か格上の相手にも、信念のために臆さず戦う新兵……」

アベル「己の身の危険も顧みず、忠義を貫き国王を守ろうとする王国将……」

アベル「そして何より、燃え盛る城でも逃げることなく奮闘を続けていた王……」

アベル「聖国の汚い奇襲に耐え戦うその姿は、とても腐敗している存在には見えませんでした」

ギルバート「ふむ……」

アベル「彼らの持つ文化には帝国には無いものも多い。単純な資源だけでなく、より帝国を豊かにする目的もあります」

アベル「そして同盟を組んだ場合。弱った王国を叩こうと聖国が動けば、それは即ち帝国に刃を向けるということになります」

アベル「奇襲を用いる聖国です。我ら帝国に臆し、直接攻め込んでこない可能性も否定できません。聖国の動向を伺うことも可能です」

ギルバート「……」

アベル「父上、いかがでしょうか?」

特殊判定
↓1コンマ二桁

あれー?(白目)

皇帝の渋り度

17-30(ご機嫌)-10(カインの根回し)+70(他国制圧精神)<50

=47(……聖国よりはまともか。その在り方、見極めさせてもらう)

※基準値を下回った為、要望通過!

※帝国全体で王国への攻撃が停止します

※どうあがいても帝国VS聖国の国家衝突が確定しました

※聖国に攻め込むのはアベル達が行いますが、聖国から帝国への攻撃は帝国全体で防衛となります



――

皇帝のご褒美が全て決定しかつ全てほぼ最良結果となったあたりでここまで
20パーセントって結構でちゃうなやっぱり……
ま、まあバーンズ&スカーレットの顔合わせがしやすくなったと前向きに考えましょう

この後はレベルアップ判定→フローレン特殊イベ→ロウル特殊イベ→城塞で状況整理→延期されていたおでかけの流れになるかと思います
本日もありがとうございました!

こんばんはー
再開していきますが、うっかり取りそびれていたイベントがあったのでそちらから先に済ませていきます

――


ギルバート「……」

アベル「……」

ギルバート「……よかろう」

アベル「!!」

ギルバート「アベル達の助けがあったとはいえ、聖国の奇襲を王国が耐えたことは事実」

ギルバート「強き存在には敬意を。王が愚かで無いというのならばその在り方、見極めさせてもらおう」

ギルバート「しかしアベルよ。あくまでこれは仮だ。我が価値無しと感じた際は……」

ギルバート「容赦無く、制圧する」

アベル「は!」

アベル(先に転移陣でクラウス王にこの旨は伝えた方がいいな……)


パトラ「……ギルバート陛下。恩情、感謝いたします」

ギルバート「む……? そうか、その紋章は……」

パトラ「は。私は王国将のパトラ」

パトラ「アベル皇子にこの身を救われ、国王陛下よりアベル皇子の補佐を命じられた者でございます」

パトラ「此度は――」

ギルバート「よい。礼ならばアベルに述べよ。するとその後ろが……」

パトラ(マックス! 起きなさいマックス! 下手をするとあなたここで永眠よ!?)ユッサユッサ!

マックス「は!? ……し、失礼致しました! 私は新米王国騎士のマックス!」

マックス「王国にてアベル皇子の強さを目の当たりにし、それに憧れ将軍のパトラと共に参りました!」ビシッ!

ギルバート「そうか……強くなろうとする者は誰であれ歓迎しよう」


――

――



――特殊イベント・皇帝の不満――



ギルバート「敵意無く、国王自らが将を送っているともなれば流石に無碍にもできぬか」

ギルバート「正式な同盟……それはなかなか難しいとは思うが、兵達に停戦命令は出しておこう」

ギルバート「しかし……王国は置いておくとして……」チラリ




シア「!?」ビクッ



ギルバート「あの娘は――聖国の者なのではないか……?」


アベル(し、しまった……!?)


ギルバート「アベル……よもや、聖国とまで同盟を組もうとは言うまいな……?」ゴゴゴ…

アベル「っ……」

シア「っ……」


※シアの存在に対する弁明。アベルからでもシアからでも


↓1

まさかの対応
これ、少しだけこの後が怖いような……

――



ギルバート「……」

アベル「っ……シア」テマネキ

シア「は、はい~」トテトテ

アベル「……」クイッ

シア「あ……」


ジュ…チュル…ジュルルル…クチャ…

チュ…ヌチュ…


アベル隊「「!?」」

ギルバート「!?」


バーンズ「……!?///」


シア「あふぁ……」ヌチャア…

アベル「……この娘は俺の愛人です」

アベル「戯れに戦場で拾った娘ですが、見どころがあったため共に研鑽を続けてきました」

アベル「かつての戦いで命を救われたこともあり、また現在の聖国を打倒せんと志す大切な仲間でもあります」

シア「んぁ、愛人じゃなくてめすど……」モガモガ

アベル「どうか、信じてはいただけないでしょうか?」オサエ


ギルバート「ぬ、ぬぅ……」

ギルバート「ならば……証明してみせよ」


――

――


聖国聖書「……」

ギルバート「聖国の者は、この聖書とやらを後生大事に持つそうだ」

ギルバート「神などと言うまやかしの存在について延々と書かれている価値も無い紙束だが、奴らには宝……」

ギルバート「これを――」


――

試される聖国への忠誠心

198(シアの堕ち度)>60

※判定自動成功

――


シア「中級風魔法~」

聖/国/聖/書「」ビリビリィ!

ギルバート「…………」

シア「私は~アベル様が無事な世界ならそれでいいんです~」

シア(だから神様、どうかお許しを~……)

ギルバート「……アベル。手をこう構えてみせよ」

アベル「え?」スッ…

シア「わうん!」バッ!

一同「「!?」」

シア「あ……///」

シア(ど、どうしましょう。思わず反射的にお手を……)

ギルバート「わ、わかった。もうよい、そやつは聖国の皮を被った別物なのだな……」

アベル「う、疑いが晴れてなによりです」

ギルバート(以前カインが喚き散らしていた雌奴隷……世迷いごとかと思えば、事実だったか……)


※皇帝にシアの存在が認可されました


――

――



ギルバート「それでは、そろそろ行くがよい」

ギルバート「我らも、少しやることができたのでな」

アベル「は。父上、色々とありがとうございました」

ギルバート「……アベルに、その部隊の者達よ」

ギルバート「励め。そして、聖王に帝国の力を見せつけるのだ……」

ギルバート「お前達が更なる成長を遂げ我が前に立つこと、愉しみにしているぞ……」



……


アベル「ふぅ……とりあえずは、なんとかなったか」

ロウル「なりましたけど……ちょっとアベルさん? さっきのシアさんとのあれはなんですか!?」

シア「あ、あれは~、以前のカイン皇子とかにばれそうになった時用の作戦の一つでして~///」

アーシャ「い、いつのまにそんな作戦を……」

マックス(このシアさんとか言う人、おっぱい大きいしさっきの表情凄くエロいしで、思わず前屈み……)ググ…

パトラ「しかしアベル皇子、同盟の件は本当にありがとうございます。これで、少しは復興に専念しやすくなるでしょう」

アベル「礼は全部エリスに言ってくれ。そもそもエリスがあそこまで頑張ってくれなければ、何も始まっていない」

エリス「い、いえそんな……」

アーシャ「そうね。エリスちゃんが頑張ってくれたおかげで……皇帝陛下の恐ろしさも再認識できました」

ロウル「見ているだけでもいい経験になりましたけど、まだまだ鍛錬は必要ですね……」

※皇帝戦を終えて……

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

特殊判定
↓3~5コンマ二桁

※コンマなので連取ありです

特殊判定結果

皇帝戦を終えて……

エリス皇帝(手心)撃破ボーナス
48
93

レベル259+4+8+9+3+15(超難敵撃破)
= 2 9 8

※超大台まであとわずか

怪物模擬戦観戦組
35
48
21
アベルレベル133+3=136
アーシャレベル103+5=108
ロウルレベル101+4=105
シアレベル130+8=138
パトラレベル67+2=69
マックスレベル25+1=26


――


ギルバート「……行ったか」

ギルバート「……バーンズ!」

バーンズ「はっ!」スッ

ギルバート「お前の予感は……正しかったようだな」

バーンズ「は……申し訳ありません。私があの時……」

ギルバート「良い。むしろ――滾らぬか? あの歳で、暗黒街出身の者が、あれ程の強さなのだ」

バーンズ「……確かに、彼女の強さや戦う姿に惹かれるものはあります」

バーンズ「しかし私は、それ以上に己の不甲斐なさが……」

ギルバート「ならば、さらに高みを目指すほかあるまい」

ギルバート「――親衛隊を全員呼べ。我も少し弛んでいたやもしれぬ。全員で、鍛錬をし直すのだ……!」

バーンズ「はっ!」


特殊判定
↓1~3コンマ二桁

特殊判定結果
皇帝達の鍛え直し

ギルバートレベル
26
92
1162+(2+6+9+2)×2
= 1 2 0 0

バーンズと親衛隊
75

バーンズ176+7=183
親衛隊75+5=80



※皇帝ギルバート(手心)の撃破に成功しました

※これにより、皇帝から慢心の感情が消え去ります

※最終決戦時、手心状態をスキップし、第二形態からの戦闘となります


――

――特殊イベント・不機嫌なフローレン――



フローレン「……あなたぁ?」スッ…

ギルバート「フローレンか。どうした」

フローレン「本当に、よかったのぉ?」

ギルバート「……何がだ?」

フローレン「あの小娘が、あなたにまぐれとはいえ傷をつけたことよぉ!」

フローレン「それにアベルなんかにあんなにご褒美沢山あげて」

フローレン「キアラはどうでもいいけど、フィーアも神剣もとられて、挙句王国との同盟ですってぇ?」

フローレン「ちょっと、妾の子にしては図々しいとは思わなぁい?」

ギルバート「そんなことか……」

ギルバート「エリスの力はまぐれなどではない。生まれ持った才に加え、鍛錬を怠らなかった強者の力」

ギルバート「そしてそれだけの力を持ちながら、アベルのみに仕えるという覚悟。素晴らしい逸材だ」

ギルバート「アベルもいつの間にか、我が圧に耐えられるまで成長していた……これを愉しいと言わず、なんという?」

ギルバート「やはり這い上がろうとする弱者は――何よりも強者となる可能性が高い」

ギルバート「アベルの部隊の他の者も……親衛隊は上回っている筈だ。奴らがさらに互いを練磨しあえば……ククク……」

フローレン「……私は愉しくないわぁ」ムス…

ギルバート「何故だ?」

フローレン「逆にあなたは、どうして愉しめるのかしらぁ?」

ギルバート「当然であろう。久しく巡り合わなかった、我に傷をつける者。想像に反して成長した我が子……」

ギルバート「我が肉体、未だ脆弱。我が見識、未だ狭し。己を改める機会を得られたのだ。我はまだ高みに向かえる……」

ギルバート「それを考えれば、アベルへの褒美など安いものよ。どのように聖国を墜とすのか、そういった愉しみもできた……」

フローレン「…………ノワールの子ごときが」ボソリ…


――

――



フローレン(認めない)

フローレン(認めない認めない)

フローレン(何故、何故なのぉ?)

フローレン(アベルは、両親の愛を双方から受けていなかった。ノワールは押し込んでやったのだから当然)

フローレン(カインも同じ位置まで堕ちたけれど、力と知略を身につけて返り咲いた。いつかきっと、もっと大きくなる……)

フローレン(両親から寵愛を受けなければ強くなる……それは違う)

フローレン(その理屈が通るなら、愚図なキアラは今頃強くなっていなければおかしい……)

フローレン(でもあの子は意味も無く部屋に籠り本を読み漁り、意味も無く無駄な脂肪をぶら下げる無価値な存在じゃない……)

フローレン(――血? 私の血が、ノワールに劣っているからとでもいうの?)

フローレン(――ありえない。私は世の中の大抵のことをこなせる。こなせてしまう。私を負かしたのは、生涯であの人だけ……)

フローレン(ノワールにだって、勝った。だからこそ、今この世で2番目の地位で私は愉しいことを自由に探せる……)

フローレン(それなのに、今になってあの人の興味を持っていくなんて……アベル……ノワールゥ……!)

フローレン(いや、一向に成長しないキアラが悪い……?)

フローレン(ああああぁぁぁぁぁぁ……! あの人が愉しそうなのに、こんな不愉快になるだなんて!)


特殊判定
↓1コンマ二桁

フローレンの黒い感情
57<70

※基準値を下回ったため、フローレンはすぐには行動には移りません

※今後の判定次第では、アベル達への妨害が始まる可能性があります


――

――特殊イベント・アーシャ好感度100超――


コンコン

アベル「ん、開いているぞ?」

ガチャ

アーシャ「アベル、少しいいかしら……?」

アベル「ああアーシャか。今後の策なら、また明日改めて――」

アーシャ「ええ。それはまた明日」

アーシャ「私が聞きたいのは――シアさんとの関係です」

アベル「!!」

アーシャ「……私はそういったことに疎いけれど、全くわからないつもりでもないわ」

アーシャ「エリスちゃんは、本当に心の底からあなたを大切に思っている」

アーシャ「そんな彼女の前で、シアさんにあ、あんな……///」

アーシャ「普通なら、私達みたいに取り乱す筈。でもエリスちゃんはそれをしなかった」

アーシャ「もしかしてアベル――あなたはシアさんにも手を出していて、エリスちゃんもそれを了承しているの?」

アベル「ア、アーシャ?」

アーシャ「ねえ、答えてくださいアベル。どうなんですか?」

アーシャ「――私は、浅ましい夢を抱いてしまってもいいのですか?」


アベル「――ッ!」


※アベルのアーシャへの対応
↓2より明日の夜辺りまで募集

と自由安価募集をかけつつ今日はここまで
まさかのシアにがっつり手を出しながらの弁明だったので、回避不可能と判断しアーシャイベントの割り込みです
多分この感じだと予定していた後のロウルイベントもそっち系になるかなぁ……

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それでは少しだけ再開します

――


アベル(……アーシャは、聡明だ)

アベル(周りをよく見ているし、こうしてエリスの反応に違和感をもってやってきた……)

アベル(彼女に隠し事は難しいし、アーシャなら大丈夫か……)


アベル「――流石アーシャ、目敏いな」

アーシャ「!!」

アベル「察しの通り……俺はエリスだけでなく、シアとも関係を持っている」

アーシャ「やっぱり……」

アベル「流石にあれでは、誤魔化せなかったか」

アーシャ「当たり前です。エリスちゃんに限らず、どれだけあなたの事を見てきたと思っているんです?」

アベル「はは、それならもう少し早くからばれていたということか……」

アーシャ「……っ」

アーシャ(……言えるわけがない。ノワール様と会ってから、あなたと顔を合わせるのが恥ずかしくなっていただなんて)

アーシャ(……もう少し早く向き合えていたら、シアさんより先に――いいえ)

アベル「エリスも、俺とシアの関係は認めてくれている。シアも、俺とエリスの関係を認めてくれている」

アーシャ「……それはつまり、二人ともがアベルの――いわゆる一夫多妻を認めているということですか?」ズイッ

アベル「あ、あぁ……そうなるな」

アーシャ「そう、ですか……」

アーシャ「……」

アーシャ「アベル。――あなたにとって、私は学友の一人なのかもしれない」

アーシャ「けれど私にとっては――あなたは、私の生き方を変えてくれた大切な人」

アーシャ「気がついていましたか? 軍学校にいた頃から……私は、あなたが大好きだったんですよ?」

アベル「ア、アーシャ……」

アーシャ「エリスちゃんが、本当に他の女性も認めているなら、私も認めて貰えるのかしら……?」スス…

アベル「アーシャ、これ以上は……」

アーシャ「……ごめんなさいアベル」スッ…

アーシャ「突然こんなことを言われては混乱してしまいますね。私も一度、冷静になってきます」

アーシャ「けれど――さっきの気持ちに嘘はありませんからね?」

ガチャ…

アベル「アーシャ……」


――

――



アベル「……はぁ」

アベル「アーシャも、か。エリスの言うことは本当だったのか……」

アベル「あのアーシャだ。そう時間もかけず、答えを出すのだろう」

アベル「俺も……しっかりと答えをださないとな……」


――『想いを背負う者』発動――
好感度100以上に達した者が現れる度、自身の基礎レベルを10増加させる
また重大な決戦において、その者の持つ一部★スキルを自身のスキルに加えることができる

アベルレベル:136→146




……


アーシャ「あぁ……その場の勢いでとうとう言ってしまいました……」

アーシャ「明日が怖い……」

アーシャ(……でも)

アーシャ(もし本当にエリスちゃんもシアさんも、一夫多妻を認めているなら……)

アーシャ(わ、私も……)

アーシャ(……)


アーシャ特殊判定
↓1コンマ二桁

まさかのシアさんライバル登場?

特殊判定結果

アーシャの純愛願望度
12(正妻とか、そういうのは求めていないんです。どちらかと言うと……)


アーシャ(……ペ、ペットとして認めて貰えたりするんでしょうか?)ドキドキ

アーシャ(昔から、ずっと憧れていた……アベルのあの時折垣間見える野心に燃える紫の瞳……)

アーシャ(本能的に屈服したくなるというか、仕えたくなるというか……)ドキドキ…

アーシャ(ただただ家の名誉のことしか、自分の保身しか考えてこなかった私にとって……自ら動き野心を持つ彼はとても美しくて)

アーシャ(少しでも彼に近づきたい。彼のようになりたいと色々励んだ結果……親友と認めてはくれましたが……)

アーシャ(やっぱり――ペットな扱いもされたい)ゾクゾク

アーシャ(さっきシアさんもお手をしていましたし、私のこの願望も間違ったものではないはず……)

アーシャ(うまくボールでもとってくれば……――私の事も、エリスちゃんやロウルちゃんみたいによしよしってしてくれますかアベル?)

アーシャ(でも大切なのは、アベルを支えること。彼が望む姿に、私は近づこう……)



※好感度100超ボーナス1

※アーシャの『冷静な戦術』が『堅実な戦術』に変化しました!

『堅実な戦術』
防御状態時及び逃走判定時、補正+30

ボーナスその2
↓1コンマ一桁

油断してる頃に強襲してくるなゾロ目(白目)

コンマ33

アーシャレベル108+10(ゾロ目ボーナス)=118

※後日通常鍛錬で、通常スキル獲得

※後日、アーシャがアベルの部屋を訪れます


――

――



――同刻――

――特殊イベント・ロウルの秘密特訓――



ロウル「しっ!」シュバッ!

ロウル「ていっ!」シュバッ!



木製人形「」ドスドスドス!



ロウル(当たりはする。当たりはするんです……)

ロウル(もはやこんな動かない人形なんて、練習にもならない……)

ロウル(肝心な時に動けて、そして急所を射抜けるようにならないと……)

ロウル(さっきは、エリスさんがなんとか自力で耐えていましたけど……)

ロウル(あんな危ないこと誰もが真似できるわけありませんし、エリスさんといえど危険すぎます)

ロウル(エリスさんあの後、私達の前では掌を見せないようにしていましたし……少なからず傷は負われていたはず)

ロウル(――そうなる前に。ノワール様から教わった弓で、敵の大きな攻撃は私が止めないと……!)


ロウル「せいっ!」ビシュ!


木製人形「」ドスン!


ロウル(せめて、あの皇帝陛下を前にしても竦まないくらいに……!)


特殊判定↓1コンマ一桁

特殊判定↓2コンマ二桁

狙い撃たないでください(白目)

特殊判定1

こっそり特訓

コンマ66

ロウルレベル105+10(ゾロ目ボーナス)=115

偶数ゾロ
後日鍛錬で通常→★スキル獲得(2つ目)


特殊判定2

選定に耐えたアベルの姿

73>50


※基準値を超えたため、好感度上昇
ロウル好感度95→105

※100を超えたため……



――


ロウル「……っ!」ギリギリ…シュパン!


木製人形「」バガァン!


ロウル「っと、いけない。力加減を誤りましたか。夜遅いですし、今日はここまでにしておきましょうか」

ロウル「……うん、エリスさんの言う通り地道な鍛錬は大切ですね。不思議と強くなれた気がします」ノビー…

ロウル「それにしても……」

ロウル「あの恐ろしい皇帝陛下を前に、立っていられるのがエリスさんとアベルさんだけとは……」

ロウル「……アベルさん、かっこよかったなぁ」

ロウル「もっと、助けになりたいですよ……」


――好感度100超え――


ロウル「そして、褒められて、ナデナデシテーって……」

ロウル「アベルさんの胸に飛び込んで、思いっきり匂いを嗅いで……」


ロウル「……」


ロウル「そういえば、あの悪夢の禁酒決定日の時……」

ロウル「おぼろげですが、アベルさんに身体をこすりつけても気持ちよかったんですよねぇ……」

ロウル「……」

ロウル「さっきのシアさんも、キス……気持ち良さそうでした……」

ロウル「アベルさんの味、どんなんなんでしょう……」タラー…

ロウル「って私が涎垂らしてどうするんですか! だいたいアベルさんにはエリスさんが……」

ロウル「で、でもシアさんがキスされても、エリスさんは文句言っていませんでしたし……」

ロウル「……」


ロウル特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

ロウル純愛願望度
51(私でも、人並みの恋愛というものはできるのでしょうか……?)


――


ロウル「アベルさん……」ポゥ…

ロウル「はっ!? いけませんいけません!」プルプル!

ロウル「全く、何を考えているんですか私は……」

ロウル「……」

ロウル「いけません。今日ははやくアベルさん分を補給して寝ましょう」

ロウル「今日は豪勢に、アベルさんのコートを着ながら寝ちゃいましょうかね……」

ロウル(でも、もうすぐアレも完成しそうですし、コートを着たままスパートをかけるのも……)



※ロウルの好感度が100を超えました

※アベルの部屋を訪れることで★解放+一線越えの可能性があります


――

――

――特殊イベント・姉妹の引っ越し――




――早朝

【アベルの城塞】

ガラガラガラ!


ロウル「な、なんですか朝っぱらからこの音は!?」ガチャ!


フィーア「あ、ロウル姉様おはようございます!」

キアラ「ご、ごめんなさいうるさくて……」

ロウル「キアラ様にフィーア様? ああ、もしかして……!」

フィーア「はい! どうしてかお父様からアベル兄様の城塞に引っ越してもいいと言われたので!」

キアラ「ローズさんに無理を言って、昨夜のうちから必要な荷物をまとめてやってきました……!」

ロウル(さ、さすが妹皇女お二人。行動が迅速ですねぇ……)



……



アベル「何? もうキアラ達が……!?」ドタドタ

エリス「は、早いですね!?」バタバタ

アーシャ「ど、どうしましょう。まだ準備が……」バタバタ

シア「むにゃむにゃ~……」

パトラ「し、仕事が早いというべきでしょうか? それにしても早すぎるような……。ほらマックス、しゃっきりしなさい」ワタワタ

マックス「ま、待ってください……昨日の今日で激動続きで……」ヨタヨタ…



アベル「すまない、待たせたな」

アーシャ「あ、アベル兄様!」

キアラ「えっと、今日よりお世話になります!」



マックス「――――!?」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


判定をとったあたりで今日はここまで
いやー……まさか妹引っ越し日の夜に、アベルの部屋にアーシャorロウル(両方の可能性も)が突入ってすごいタイミングになってしまったな……
キアラとフィーアは城塞に越してきたため、交流や鍛錬が可能となりますが、一夜を共に過ごせるということは現段階ではありません
なおゾロ攻撃により、好感度スキルとあわせてロウルは★スキル3つ待機状態です(白目)

本日もありがとうございました!

こんばんはー
牛歩でほんと申し訳ない。判定結果から再開です

特殊判定結果

マックスの欲望
41<50

※基準値を下回ったため、表向きは紳士です

マックスのキアラへの好感度
59+20(巨乳)+20(優しい)
=99(やばい……もってかれた……!)


――


マックス(な――なんだあの可愛い子は!?)

マックス(そして――で、でかい!?)

マックス(俺にはわかる。ゆったりしたドレスで隠しているが、とんでもない戦闘力だ!)

マックス(い、今すぐにでも飛び込みたい衝動に駆られる……けど……)



フィーア「兄様と一緒に暮らせるなんて、夢みたいです!」ピョンピョン!

キアラ「ふふ、フィーアちゃんたら昨日からこの調子で……」


マックス(フィーアちゃん……いや、フィーア皇女と親しげとなると……)

マックス(ま、まさか……)



マックス「あ、あのー……あの子は?」

アベル「ん、ああ。そういえば紹介がまだだったな。こいつは俺の妹。帝国第一皇女のキアラだ」

マックス(や、やっぱりー!? 高嶺の花とかいう次元じゃなかったー!?)

マックス(で、でも……おっぱいだけじゃない。小さくて、守りたくなるようなこの可愛さ……)

マックス(全身から溢れている、いい人オーラ……て、天使だ。こっちが本物の天使だよ!)

マックス(クラウス様! 俺、やっぱり帝国に来てよかったですっ!)グッ!


キアラ「……?」


特殊判定
↓1コンマ二桁
↓2コンマ二桁

おっとぉ!?

危ない偶数ゾロまで来ておった……いやもう十分な値なんだけど
果たしてマックスにとってこれは天国か地獄か

特殊判定結果
1アベルの警戒妹ガード
80>75

※基準値を超えたため、キアラをじっくり眺めてもお兄ちゃんは一応文句を言いません

2キアラのマックスへの印象
96(か、かっこいい……かも?)


――


アベル「……あまり、人の妹をじろじろと見ないでもらいたいところだがな」

マックス「い、いえそんな……」

マックス「……」スッ…

マックス「お会いできて光栄です、キアラ皇女」ヒザマヅキ

一同「「!?」」

キアラ「え、え!?」

マックス「私は王国騎士のマックス。この度、アベル皇子にこの命を救われ、新たに皇子に仕える身となりましました」

マックス「勿論、妹君のキアラ皇女にもお仕え致しましょう。なんなりと御用命ください」

キアラ「……!?///」


ロウル「――はっ!? な、何をやっているんですかマックスさんは!? 無駄に動きがいいですし!」

パトラ「あ、あの子ちゃんと動き方覚えていたのね。皆に叩き込んだ甲斐があったわ」

アーシャ「仕込んだのはパトラさんですか……」


フィーア「マ、マックスさんの対応が私と姉様の時とで全然違います!?」

マックス「あ、いやこれは……!」アセアセ

アベル「……マックス」

マックス「はい!?」

アベル「一応、俺も大人だ。だから他人の行いにとやかく口を挟む気はないが――限度はあるからな?」ヒュォォ…

マックス「こ、心得ています!?」ビクゥ!

キアラ「あの、その……マックスさん?」

マックス「は、はい!? なんでございましょうか!?」

キアラ「あ、あまり皇女扱いに慣れていないので……もしよろしければ、フィーアちゃんと同じように……」

マックス「え、いいんですか? そ、それじゃあ――キアラちゃん?」

キアラ「は、はい!」ニコリ

マックス(――クラウス様。俺は王国に帰れないかもしれません)


パトラ「マックスったら、もう……」

アベル「……………………」

パトラ(アベル皇子大丈夫かしら……?)


――

――


【城塞・会議室】


アベル「――ということがあったわけだ」

フィーア「まさかお父様に傷を負わせるなんて! やっぱりエリス姉様はすごいです!」キラキラ

エリス「いえ、まだまだです。かろうじて一矢を報いた程度。本気の皇帝陛下には、やはりまるで敵いません……」

アベル「一矢を報いれただけでも大きな収穫だ」

キアラ「兄様、私とフィーアちゃんを呼んだのは……」

アベル「お前達の安全のため。そして不甲斐ないが、戦力の確保の意味もある」

マックス「戦力? 確かにフィーアちゃんは強かったけど……」

ロウル「キアラ様はさらにその上ですよ? 今でこそ抑えていますけど、力を解き放ったらマックスさんぺしゃんこになるのでは?」

マックス「」

フィーア「今度こそ、兄様の期待に応えられるように頑張ります! ここの方が、鍛錬もしやすいですからね」

アベル「シアとリーナも待機しているこの城塞なら、万が一があってもすぐに治療ができる」

アベル「父のこともだが、現状はやはり対聖国軍を意識していかなければならない」

シア「カインさんにも、防護結界を頑張って貰わないと~……」

アベル「幸い、聖国と戦うという明確な意思を示せた。帝国防衛のためと言えば、兄様も以前よりは動きやすいだろう」

アーシャ「そして次は王国の問題ですね。同盟……というよりも停戦条約に近く思えましたけど」

パトラ「それでも大きな進歩です。本当に、感謝の気持ちしかありません」

アベル「まずは、クラウス王に再び会おう。王国との同盟もそうだが、双方の転移陣の完成は急ぎたい

キアラ「こっちに来れましたし、私もお手伝いします……!」

アベル「そして……」


ガチャ


リーナ「その時は、私の出番です」

マックス「――虚

ロウル「マックスさん、命が惜しければ黙りましょう」

リーナ「……? 見知らぬ方が増えていますのね?」

パトラ「あ、私の部下です。お気になさらずどうぞ」

リーナ「そ、そうですの?」

リーナ「こほん。とにかく、秘密裏にクラウス王に会いに行く転移魔法の心得がある者なんて……私以外に適任者はいないでしょう?」

リーナ「……直接、お詫びの言葉を伝えたいですしね」

アベル「そうだな。擬似的な形になってしまうが、王室内限定で三国の同盟が組めるとも言える」

アベル「まずやるべきことは」

『情勢が安定した後、リーナと共に王国へ』

アベル「これが最優先事項だろう」

アベル「マークス神父の陣はどうなっている?」

リーナ「もうすぐ完成、と言ったところですわね」

リーナ「ところでアベル?」

アベル「ん?」

リーナ「シアさんやマークス神父とも相談していたのですが……」

リーナ「私達が連れていた、聖国兵の部隊――王国に置いてきてもよろしいかしら?」

アベル「……復興支援か。彼らも、色々と今の聖国には思うことがあるだろうからな」

リーナ「とはいえ、城塞の防衛力が低下するリスクもありますの。だからここは、アベルに判断して頂こうかと」

アベル「そうだな……」


※王国は天使の襲撃で壊滅状態です

※復興支援として、シア隊・マークス隊・エカチェリーナ隊を王国に送りますか?

※送った場合、城塞の防衛力が低下。判定次第で、上級天使からは襲撃を受ける可能性があります

支援を送るか送らないか

↓1~3多数決

復興支援確定


――


アベル「彼らがそれを望むなら、大丈夫だろう」

アベル「風当たりは強いかもしれないが、それでも全ての聖国民が聖王に従うわけでもないという認識も広まりそうだしな」

リーナ「そうですわね。しかし何より大きいのは、王城だけでしたら転移を防ぐ防護結界を張れることですの」

リーナ「少しでも持ち堪えられるようになれば、転移陣でここに誰かを報せに向かわせて……」

アベル「俺達が天使を倒して行く、ということもできるわけか」

パトラ「逆も然り、ですね。今回は後れをとりましたが、帝国が襲われた際は王国騎士団の力もお見せしましょう」

パトラ「とはいえ、あの皇帝陛下の人間離れした力を見る限りいらぬ心配でしょうか?」

アベル「ところがそうでもない。王国を見る限り、敵の主戦力は中型の天使」

アベル「そしてその力は、おそらく親衛隊を上回っている。一般兵では、対峙することも困難だろう」

アベル「キアラ、以前転移してきた天使の数は?」

キアラ「えっと、大型一人に小型八人でした」

アベル「編隊にも規則があるのかもしれないが、一度の転移で9体が送れると仮定すると……」

リーナ「あれが9体……下手をすると、アベル達でも辛そうですの」

アベル「そういうことだ。俺達も油断をせずに鍛錬を積み、聖国との戦いに備えよう!」

一同「「はい!」」


――

アベル「さて、キアラとフィーアの部屋の用意はできたが……マックスの部屋はどうしたものか」

マックス「あ、俺にも個室用意してくれるんですか!?」

アベル「仲間なら当然だろう?」

マックス(な、なんだか緊張するな……)

マックス(キアラちゃんが群を抜いているが――改めてみると、アベル皇子の部隊はおかしい)

マックス(ものの見事に、素晴らしい女性陣で固められている……!)

マックス(これが、実力主義なのか!? 俺も、強くなったら……?)



マークス「おや、アベル君に……見知らぬ青年だね」

マックス「うおおぅ!?」

アベル「ああ、マークス神父。連日済まないな。こいつはマックス。国王陛下から遣わされたパトラの部下だ」

マークス「そうだったのか。私はマークス、よろしく頼むよマックス君!」ガシッ!

マックス「は、はい!?」

マークス「しかし、ふむ……」ニギニギ…

マックス「!?」

マークス「君――なかなかの逸材だな。どうだね、私と共に鍛えてみないかっ!?」ムキッ!

マックス「!?!?」

マークス「部下の王国への旅立ちも決まって、共に肉体を鍛えあう同志がいなくなってしまって少し残念だったが……」

マークス「神よ! 感謝致します!」

マックス「ちょ、ちょ、ちょ!? なんなんですかこの人!?」

アベル「聖国の神父だ。今は転移の魔法陣を用意して貰っているぞ」

マックス「神父の要素が帽子しかないんですけど!?」

マークス「よし、この出会いを記念して早速鍛錬だ!」

マークス「マークスにマックス、名前も似ているし、私達はきっと仲良くなれるぞ! はっはっはっ!」ズルズル…

マックス「げ!? なんだこの馬鹿力!? あ、アベル皇子助け――あー……」ズルズル…


アベル「……まあマークス神父なら大丈夫か」

アベル「俺もそろそろ部屋に戻るか……」

アベル(アーシャも、来るかもしれないからな……)



――

――特殊イベント・夜の逢瀬――


アーシャ「……」コソコソ…

アーシャ(まさか、フィーア様達が引っ越してくるなんて……)

アーシャ(こんな恥ずかしい真似、大人として見られるわけには……)


アーシャ(ああ、とうとうアベルの部屋の前に……)ドキドキ

アーシャ(……)ドキドキ










ロウル(あ、あれ? あれはアーシャさん……?)ソロソロ…

ロウル(まだ私には気がついていないようですが……枕抱きかかえてアベルさんの部屋の前って……)

ロウル(ま、まさかアーシャさん!?)

ロウル(……)

ロウル(いえ、当然のことですか)

ロウル(きっとアーシャさんも、アベルさんとシアさんのあれを見て……)

ロウル(うぅー……)



※ロウル、アベルの部屋に乗り込む?乗り込まない?(アーシャは確定で乗り込みます)

↓1~3多数決

乗り込む


――



ロウル(……)ソワソワ…

ロウル(わ、私だって――!)ダッ!




アーシャ「っ!?」バッ!

アーシャ「ってなんだロウルちゃん!?」

ロウル「えへへ、こんばんはアーシャさん」

アーシャ「どうしてここに……って野暮な質問だったかしら?」

ロウル「そうですねぇ……まあ、アーシャさんと多分目的は同じですよ」

アーシャ「まぁ……ロウルちゃんも、その……アベルに抱かれに?」

ロウル「うぇっ!?/// あ、その、はい……///」

ロウル(ちょっとちょっと、告白じゃなかったんですかアーシャさん!?)

ロウル(あるいはもう済ませていたんですか!? くそぅ、出遅れました……)

ロウル(し、しかしここまで来たからにはもう関係ありません……!)


ロウル「ここから先は後戻りできませんよ?」

アーシャ「……覚悟の上です」



ガチャ…



アベル「来たかアーシャ……に、ロウル!?」

ロウル「おやおや~? 露骨に焦ってますねぇアベルさん?」ニヤニヤ

アベル「アーシャ、これはどういう……」

アーシャ「アベル、ロウルちゃんは――」

ロウル「あ、待って待って! ……それはやっぱり、もう遅くとも私の口から伝えたいです」



ロウル「……その、アベルさん? 笑わないで、聞いてくださいよ……?」



ロウル「――私は、あなたのことが大好き。つい弄っちゃうけど、この気持ちは本当です……」



アベル「……!!」

ロウル「わかってる。わかっているんです。アベルさんには、もうエリスさんがいる。それでも……」

アーシャ「ロウルちゃん……」ギュッ…

アーシャ「……アベル。私の気持ちも、変わりません。どうか、あなたの答えも聞かせてください……」


アベル「アーシャ、ロウル……」



――

と二人が部屋に乗り込んだあたりで今日はここまで
そして危惧はしてたけどやっぱ一線越え二人同時かー……少し書き溜めに入りますので、更新が空きます

↓からアーシャとロウルへのそれぞれへのアベルの言葉や対応を募集します
混ぜれそうなものは混ぜますが、あんまりアブノーマルなのは難しいかもです
そして毎回言いますが、エロは書くの苦手なんで期待をしないように

本日もありがとうございました!

こんばんはー
とりあえず生存報告だけで申し訳ありません
現在少々仕事の方が立て込んでいて、なかなか時間が作れない状況です
なんとか今週中には投下及び再開ができるよう頑張りますので、今しばらくお待ちください……

そしてついでに書いている途中で判定を取っておくべきかと思ったものを↓1コンマ二桁で取っておきます

こんばんはー
大遅刻もいいところですが、とりあえずロウルとアーシャの一線越え部分だけ投下です
色々とシチュエーションを頂きましたが、申し訳ないことに自分の書きやすさ、イメージから一部改変しています。本当に申し訳ないです……

――



「ふぅー……」


いきなり溜息をついてしまうのは、失礼だとは思う。
それでも皇子は、顔を覆って息を吐き出さずにはいられなかった。

自分を慕ってくれる従者。そして国を捨ててまで着いてきてくれる聖女。
それに加えて信頼する学友に、気の置けない副官までもが自分を好いてくれているというのだ。
己の身の丈に合わない、なんという幸福なことか。


「全く、この世界は物好きが多いらしい……」

「ちょっとアベルさん!? こんな美女二人に迫られてその対応って変じゃないですか!?」

「まあまあロウルちゃん、落ち着いて?」

ごもっともだ。心の中でそう呟きながら、これ以上は彼女達の覚悟を無碍にしてしまうと皇子も覚悟を決める。
背負うものが多い程……困難は増すが、それでも絶対に生き延びてやろうという気持ちも強くなる。

「……アーシャ」

「は、はい!」

まずは、枕を抱きしめたままの親友を手招き。
彼女への想いは、この一晩で決まっている。

「あれから、考えさせて貰ったよ。そして君には下手に言葉で取り繕うより、こうすべきだろう」

「あ、アベ……んっ……」

左腕で軽く抱き寄せ、触れる程度の口付けを交わす。
それだけで、アーシャの顔はみるみる内に朱に染まっていく。

「これが、俺の答えだ。……アーシャ、本当に後悔は無いな?」

「えぇ、勿論。あなたに何があろうとついていくと決めたあの日から、私に後悔などありませんよ」

そう言いながら柔らかな笑みを浮かべられては、アベルとしてももう止まる理由もない。
勿論エリスは大切だ。しかし自分を支えてくれるシアもアーシャも、やはり大切だ。
実に欲深いという自覚はあるが、それでも伸ばした手を止めることはもうできない。
頬を撫でながら、しかし視線を彼女の後ろへと向ける。


「うぅ……」


耳をぺたんをさせ、そわそわとした様子の少女。
自分よりも年上の、姉の様な存在が可愛がられたのが不服なのか?
いや違う。彼女もからかい癖はあるが、根は真面目で頼りになる。
おそらくは、急に押しかけた自分が邪魔なのではないか。そう考えているのだろう。

「……ロウル」

「は、はい!?」

だから、空いたもう一方の手でこちらも招いてやる。
誰も、邪魔などではない。自分を慕ってくれる皆を愛そうと、アベルは小さな笑みを浮かべてロウルを呼び寄せる。
たちまち立った耳に揺れる尻尾。彼女は見た目でわかりやすいのもいい。

「まさか、ロウルまでもとはな……」

「や、やっぱりご迷惑でしたか……?」

「まあ驚きはしたが、迷惑なわけないだろう。お前の遠慮のない言葉とその明るさに、俺は何度救われてきたか……」

「あれ、そうなんですか? いやー、流石は私ですねぇ。無自覚のうちにアベルさんを助けてしまうとは……」

「お前とはおそらく、今後何があってもこんな関係が続くだろうが……俺はそれが好きだ」

「お前が俺を望むなら……これからも一緒にこの関係を続けられるよう、お前も俺のものにしてやる」


今度は右腕で抱き寄せ、やはり軽い口付けをかわす。
そしてアーシャと同じく、ロウルの顔もまた朱に染まっていく。
どうやら、二人とも羞恥心の程度は近いらしい。

「あ……これが、アベルさんの……」

「ふふ、顔が真っ赤よロウルちゃん?」

「ア、アーシャさんこそ真っ赤ですよ……」

感触を思い出すように、唇が指でなぞられる。
わかってはいたが、二人ともこういった経験はなかったようだ。
初心な美少女を両手で抱き抱える……男としては、夢のような光景だろう。

(……さて)

しかしそんな夢を現実のものとしながら、当のアベルは窮地に追い込まれていた。
二人にしてやれるのは、抱き寄せる腕に僅かに力を込めることぐらい。
それ以降の攻め手に、移れない。
二人に魅力が無いというわけではない。これだけの距離で改めて二人を見れば、とても麗しくそそられる。





(どうしたものか――二人とも、コウノトリとキャベツとか言っていたからな……)




頭の奥底に封じ込めた筈の恐怖の記憶さえなければ、きっと激しく手を出していたことだろう。
だが簡単に忘れられる内容ではない。頼りにしていた二人に赤ちゃんがどこから生まれるのか聞いた時の回答がこれだ。
同レベルと思われるエリスを思わず欲望のまま好き勝手にしてしまった結果、彼女は自分の与える刺激ならなんでも喜ぶようになってしまった。
それはそれで嬉しいし、彼女の元々の忠誠心の高さ故ということもあるかもしれないが、一般的なそれとはずれているだろう。
未熟な身体に強烈な刺激は、何かを狂わせてしまう。それを学んだアベルは、迂闊に動けない。


「どうしたんですかアベル? もっと、強く激しくしてくれていいんですよ?」

「にひひ、やっぱりアベルさんは根はへたれなんですかねぇ? 来ないなら、こっちから行っちゃいますよ?」


だというのに、無知であったはずの二人はエリスやシアとは違った。
自らが動いてくる。受け身ではなく、攻めてくる。
手を拱き、迫られては押し負ける。気がつけばアベルは、二人の手で寝台へと寝かされていた。

「お、おい二人とも?」

「大丈夫ですよアベル。私達、ちゃんお勉強したんですから」

「そうそう。へたれなアベルさんは、私達に任せとけば大丈夫ですって!」

追撃の手は、休まることがない。

アベルも抵抗しようと思えば抵抗はできる。
比較的長身とはいえ細身の二人だ。重さも然程なく、二人を同時にはねのけることも不可能ではない。
しかしこの状況――特に淑やかなアーシャが、紅潮しながら自分の上に覆いかぶさってくるという光景。
普段経験することがない状況が、動きを鈍らせる。

「ふわっ、これがアベルさんの……」

その間にロウルは夜着に手をかけ、アベルの上半身を空気に晒していく。
無数の傷が刻まれた、引き締まった雄の裸体。
まじまじとこれほどの至近距離で見たことのなかった彼女は、思わず喉を鳴らしてしまう。

「はふ……この、匂い……」

そしてそのまま、胸板に頬擦りをしながら匂いを思い切り堪能する。
湯浴みは済ませていたのだろう。しかしそれでも無くならない、大好きな匂いをこれでもかと嗅ぎまわる。
その姿はどことなく犬を彷彿とさせたが、あえて口には出さない。

「逞しい身体……ねえ、アベル。どうか、私の身体にも触れて。そして、抱きしめて……」

横腹辺りをしなやかな指で撫でながら、アーシャもアベルの腕を掴み頬を摺り寄せる。
そして誘導するかのように、掴んだ腕を動かす。

「アーシャ……ッ」

腕が柔らかな膨らみに導かれた瞬間、アベルは堪らず小さく喉を鳴らす。
気がついてはいた。大きく主張はしないものの、彼女の身体は見事なまでに整っている。
指先を動かせば、布越しでも沈み込んでいく。直接触れば、どのような具合なのだろう。

「んっ……」

そんな考えを見透かしたのか、アーシャは自ら夜着の紐を解いていく。
はらりと布が落ちれば、その下からは意外にも黒く布地の少ない下着が姿を現す。

「なかなか、大胆だな……」

「……軽蔑しますか? でも、これが私です。さあアベル、もっと遠慮なく……」

そのまま下着も取り払われ、双丘がふるりと揺れる。
腕を包まれ、引き抜くと見せかけて掌でこねてやれば、甘い声が帰ってくる。

「ん、ふぅ……もっと、強く……」

「あ、アーシャさんばっかりずるいですよ! わ、私だって……!」

そんな光景を見せつけられた影響か、ロウルは勢いよく己の夜着を脱ぎ捨てた。
やはり下着はつけない主義なのか、すぐさま小ぶりな胸がアベル達の前に晒される。

「ど、どうですアベルさん!?」

慎ましいながらに可愛らしく主張する先端をすぐさま隠しつつ、精一杯の笑みを浮かべる。
誰の目にも無理をしていることがわかるが、これに触れてやらないのも優しさだろう。
それ以上にアベルは、二人の行動に内心驚く。

(アーシャが思っていた以上に積極的なのと裏腹に、ロウルは口こそいつも通りだが、やはり恥ずかしいのか……?)

刺激が足りないのか、身体をこすり付けるように動いてくるアーシャ。
それを見て、真似る様に身体をこすり付けてくるロウル。
左右で違う感触を楽しめるということは素晴らしいが、アベルの脳内ではどうにも疑念が尽きない。

手を出す覚悟を決めた以上、二人には満足してもらいたい。
そして何より、アベルは己の欲深さを改めて理解する。
大切なものは、暮らしは、自分の傍から手放したくない。

(俺は……)

他の帝国の人間と同じ。欲深い、独占欲の強い男。
今の帝国が嫌いだからこそ、それをひっくり返そうという欲……野心も抱いた。
そして野心のために、誰よりも強者である必要性も生まれてきた。
はからずも、帝国の皇子らしい生き方になっている。
それでも弁明をするならば――奪うためではなく、奪われないための強さを求めているといったところだろうか。

(彼女達を――手放したくない)

そして今この場においてだけは、帝国で求められる力はなんの役にも立たない。
男女の夜において求められるのは、また別の力だ。

このまま受け身で彼女達の想いを受け止めてもいいが――やはり、想いは自分から伝えるべきだとアベルは決心する。



「ん、んっ……どうですか、アベル……?」

「いやいや、随分奥手みたいですねぇアベルさん? もうちょっと頑張ってくれてもいいんですよ?」



――言質も今、取れたのだから



「――そうか。ならばそうさせて貰うぞ?」


「え? あっ――――ッ!!??」

「え!?」



言うや否や、アベルはアーシャの唇を奪う。
もちろん先程のような、触れる程度のものではない。
口の中全体を舐め回し、突然のことに怯み開いた歯の間にも即座に舌が捻りこまれていく。
防壁がなくなり、もはや奥底で逃げ惑うしかない舌を侵入してきたそれが絡め取る。

「ん、ふぅぅ!? んちゅ、ひゅ、んぁ……!?」

一瞬の陥落。
絡め取られた舌も口内も蹂躙され、思考を掻き乱す。
がくりと身体の力が抜ければ、すぐさまに押し倒されて立場は逆転する。

「アベ、ル……? あ、ひうぅっ!?」

「アーシャ、君は賢い。――男の部屋に、枕を持ちこむなんて真似をすればどうなるか、これで覚えるといい」

「んっ、きゅ、っ……!? んうぅぅぅぅ~~~~っ!?」

一度、唇を離して笑みを浮かべる。
――冷酷な皇子の、嗜虐的な笑みを。
そしてそれを見た瞬間アーシャの身体が悦びに震えたことも見逃さない。
再び口内を好き放題にし、空いた手を黒い下着の中へと滑らせる。
深い口付けだけで濡れてしまったらしいその場所は、すんなりと指を受け入れた。
そのまま中で動かしてやれば、アーシャの身体はぴくりと跳ねて軽く達してしまったらしい。

「はぁ~……はぁ~……ぁぁぁ……?」

「なんだ、望み通り少し激しくやってみたんだが……」

何が起きたのかわからないといった様子で身体をひくつかせるアーシャ。
その本質を見抜かれては、アベルの技術力の前に為すすべはない。


「ああ、そうだロウル。折角だしお前にも†聖暗黒騎士†などと俺を弄ってくれることのお返しをしないとな」

「ひぃっ!?」

「ははは、さっきまでの自信はどうしたんだ? 安心しろ、俺が満足するまでお返しは止めないからな……」

嗜虐的な笑みを自分にも向けられた瞬間、ロウルは短い悲鳴と共に僅かに後ずさる。
一瞬の攻守逆転。目の前でアーシャがあんな目に遭ってしまえば、次は自分だとわかる。
それも普段から生意気な態度をとってきたのだ。先程以上の激しさで『お返し』をされてしまうのかもしれない。
動物的直感が、この雄には勝てないのだと。自分は捕食される側なのだと警鐘を鳴らす。

「あ、やぁ……」

にじり寄って来るアベルから、逃れることができない。
狼の耳と尻尾を持つからといって、ロウルその人が狼というわけでもない。
そもそも狼とて、自分より上位の捕食者が現れればどうしようもない。

(やだ……アベルさんなのに、こ……怖い……?)

いつの間にか震えていた身体を、自分で抱き寄せる。
その頃にはもう、捕食者は迫っており……




「ロウル……」

「ひっ……あ……ん……ふぅ……っ?」




しかし顎に指をかけられ、覚悟を決めた彼女を襲ったのは激しい衝撃ではなかった。
ゆっくりと唇を舌先でなぞられたかと思えば、やはりゆっくりと中へ入ってくる。
おそるおそる舌を伸ばせば、舌先同士が触れ合い撫でまわす程度。

(あ、れ……? 怖く、ない……むしろ、アベルさんの、気持ちいい……?)

「ん、んむ……ん、っちゅ……はふっ……?」

「……すまないロウル。さっきのは冗談だ」

優しい口付けに思わず蕩けた顔を見せてしまったロウルに対し、アベルは静かに謝罪する。
悪戯程度のつもりであったが、少し刺激が強すぎたらしい。
改めてアーシャとロウルが求める『もの』の違いを感じ取り、落ち着かせるように頭を撫でてやる。

「な、何言っているんですかぁアベルさん? アベルさんなんてちっとも怖く……」

「たまには素直になれ、ロウル。いや――素直にさせてやると言った方がいいか?」

どういう意味かと問い返す前に、既にアベルは動いていた。
背に回した手を滑らせ、腰付近へ。
そこからさらに下に向かえば、丸みのある臀部へと辿りつく。

「あ、ちょ、アベルさ、あっ!?」

軽く二度三度、滑らかなその柔肉が揉まれるがこちらは本命ではない。
そこから少し上。割れ目の上あたりにロウルの尻尾の生え際はあった。
普段からこの尻尾が出しやすいようにと、露出が多い軽装の彼女ではあったが……
改めてその尻尾の所在を確認するのはアベルも初めてのことだ。

「ふむ、見た目よりもだいぶ柔らかいんだな」

「あっ、あっ、あっ!?」

根元をしごき、毛並みに優しく手櫛が入れられる。
存在そのものが希少な獣人種を悦ばせる方法など、流石のアベルも知るわけがない。
しかしロウルと共に過ごした時間は長く、『獣人』ではなく『彼女』が嬉しさを表現する時の癖は理解している。

(まだ反応が固いが、それはおそらく……)

(ど、どうして……どうして尻尾触られてるのに、嫌じゃないんですか? 触っているのがアベルさん、だから……?)

「ロウル、どうだ?」

「ど、どうって、別に……んぅっ!?」

「……ここか」

触る位置を徐々に変え、弱い場所を見つけ出す。
彼女は喜ぶと尻尾が勝手に反応を示す。
今の動き方は間違いなく『良い』反応だ。

「あ、あっ、あっ!? だ、駄目ですアベルさんっ!? 尻尾、そんな風にしちゃあっ、あぁぁっ!?」

「尻尾は駄目か。それなら耳はどうだ?」

「きゅ、ふぅっ!?」

続け様に、少しへたった耳を甘く噛む。
なんともいえない柔らかさが癖になるが、噛まれた側は堪ったものではない。
甘噛みの刺激以上に、耳と言う鋭敏な器官に直接水音と声が入り込んでくるのだ。

(な、なんなんですかこれ!? 知らない、こんなの知らないです……!?)

「アベルさん……これぇ……?」

「気持ちいいか、ロウル?」

「あ……はい……これ、好きぃ……」

くにくにと耳の裏側もほぐしてやれば、普段の凛々しさを感じさせない蕩けた声が返ってくる。
文字通りの手さぐりではあったが、確かな手ごたえ。
アベルは小さく笑うと、改めて向き合う。

「ロウル。今ならまだ引き返せる……いや、耳と尻尾だけでお前を満足させてやれるだろう」

「……もう、どれだけへたれなんですかアベルさん? わ、私に挿れるのが怖いんですかー?」

「強がるな。わかっているよ、お前がまだこういったことに不安を持っていることぐらい」

「うぅ……」

「……それでも、俺を想ってくれるのは嬉しいよ。だからロウル……どうして欲しいのか、言ってくれないか?」

「あ……っ、その、できれば、優しく、お願いできますか……?」

「ああ……」

顔を染め、本音を口にした少女を優しく押し倒す。
改めてその細くしなやかな身体を見つめてやれば、朱はさらに濃くなるばかり。

「ア、アベルさんその……そんなに見られると、恥ずかしいです……」

「恥ずかしがることはない。綺麗だし――これからもっと、恥ずかしいことになる」

「あ――」

覆いかぶさり、再びの口付け。
舌で口内を撫で、片手で耳を撫で、もう一方で尻尾を撫で。
ゆっくりと全身を愛撫してやる。

「ん、ちゅ……ぁっあ!?」

「おっと、どうやらこっちも弱いみたいだな?」

細やかながらに胸の先端で主張する蕾を抓めば、ロウルは短い嬌声をあげる。
尻尾の動きからここが彼女の弱点であることもすぐに把握できる以上、攻めない手は無い。

「あっ……! アベルさんっ、私……変かも、です……! そこ弄られると、んぅっ……! 胸の奥が、熱く……!」

「先っぽ、駄目ですってばぁ……! そんなにくりくりされたら、私、本当に変に……!」

「そうか。それならまたこちらに移るが……」

「あ、尻尾ぉ!? くひぃ、耳も駄目ぇ!?」

身体の奥底から湧き上がる、ふわふわとした熱。
これが快楽であるということに、ロウルはまだ思い至らない。
未知の感覚に甘い声をあげ、されるがまま。
それでも、信頼する男に優しく触れられているということだけは理解できた。
知識が追いついていなくとも、女として身体はしっかりと反応を示す。

(お腹、熱い……そうだ、シアさんが言ってた……私のここに、アベルさんの……)

熱に浮かされ揺らめく赤い瞳。
その瞳が見つめる先には、熱く滾る男の象徴があった。




「アベルさ、ん……」

自ら、知らず知らずにゆっくりと両脚を広げる。
自分が今何をしているのかも理解しきっていないのだろう。
それでも、匂いを嗅ぐこと以上の幸せがこの先にあると、身体が訴える。

「ロウル……」

そそり立つそれを目の当たりにし、ロウルの顔はさらに朱に染まる。
だがもはや抑えることなどできない。全身が、アベルを欲しがってしまっている。

「お願い、します……あっ、うっ、くうぅぅっ―――!?」
「っ……!」

何かがつかえるような感覚。
しかしアベルはそれを一思いに突き破る。
僅かに漏れる苦悶の声と涙。心苦しいが、弱点の多い彼女には時間をかけるよりもすぐに上書きをしてあげた方がいい。
そう判断したアベルは、ロウルの奥へと突き進みながら手も休めない。

「っあ、アベルさ、ん……!ぎゅって……ぎゅってしてください……!」

「ああ……!」

「ん、アベルさん……! あぅ、ふっ、ぁ、ぁぁぁあああっ!?」

正常位のまま優しく抱きしめれば、ゆっくりと背中に腕が回されてくる。
ロウルにとっては全てが未知の快楽。
体内を突かれることも、これほどの至近距離でアベルの匂いを嗅ぎ、それに包まれることも。
本人の意思とは無関係に、耳と尻尾が揺らされる。
そしてそこをせめたてられれば、ロウルの身体はますます快楽に堕ちていく。

「んああぁぁ……! どうして、どうして……!? 胸も、あそこも、耳も、尻尾も、全部っ……気持ちいいですぅ……!」

「ロウル……!」

粘着質な水音の中に、浅い呼吸音が入り混じる。
そんな音を背景に、お互いの顔を見つめあいながら快楽の沼に沈んでいく。
匂いを嗅ぐ行為以上に、一度経験してしまっては引き返すことは難しい。

(エリスさん……これが、幸せなんでしょうか……?)

こつこつと奥底を突かれ、尻尾をしごかれ、絶え間ない快感に思考をぐちゃぐちゃにされながら、ロウルは親友のことを考える。
彼女のことを思えば、自分は身を引くべきだったのだろう。
しかしこの多幸感を知ってしまえば、罪悪感を抱えたまま再び溺れてしまうかもしれない。
まさにこれは沼の如き悦びだ。
そう考える思考も、もう塗り潰されていく。

「あ、あ、あふぁぁ……! アベルさん……! んぅうぅぅぅ……っ!」

この幸せを手放したくない。

あの日、飛びかけていた意識の中。
自分に害意しか見せなかった男達に、一人の少年が無謀に挑んでいった。
彼は見ず知らずの自分の為に傷を負い、殺されかけた。
しがみついた背の大きさと、泥と血に混ざって確かに感じた安心する匂いは今も忘れることは無い。
人を信じる、誰かを頼ってもいいということを知れたあの日。
あの日の幸せの延長、大切な人達との暮らし。そこに加えてこれだ。
どれも、手放したくない。

「アベルさ、んっ……! 私……!」

「ロウルっ!?」

いつの間にか、離さないと言うようにロウルのしなやかな脚がアベルへと絡み付いていた。
さらに挿入の動きに合わせるかのごとく、無意識に腰も動かされて雄の射精も煽る。


「く……っ!?」

「んっ、ふぅ……っ! 出して、アベルさん……! このまま、っ……離れずに……!」

「っ! ああ、わかった。このままお前を……!」

腰をさらに深く落とし、奥の奥を突き上げる。
より密着し、細い身体を抱きすくめながら眼下の耳を甘く噛んでやれば、もう嬌声は止まることは無い。
全身で以って、愛を伝える。



「らめぇ! それ、癖になっちゃっ……! ふっ、くぁ……! アベルさ、もう、わたし……!」

「俺も、だ……! ロウル、出すぞ……っ!!」

「んッ! あ、ぁ―――っ、ッ~~~~~~~~ッッッ!!!」



どぷりと濃い欲望が、ロウルの体内へと解き放たれた。
全てが未経験の快楽の中で、今日一番の衝撃を受けた身体は大きく跳ねる。
しかし抱きすくめられたまま、脚も腕も絡めたままでは離れることもできない。

「あ……ふ……ぅぅ……」

脈動を感じながら、ロウルは全身の力が抜けていくのを感じる。
離れたくないと思わず回した脚も腕も、もう力が入らない。
ぽすりとシーツに己の腕が沈んでしまったことは残念だが……

「……ロウル、大丈夫だったか?」

「ふ、ふふ……何を言っているんですかアベルさん……大丈夫に決まっているじゃないですか」


「――こうやって、アベルさんがまた私を抱えてくれているんですからね」


たとえ、自分が腕を離してしまっても。
この愛する人は、私を離さないでいてくれる。

アベルに抱きしめられたまま、ロウルは余韻とその幸せを噛みしめる。
浮かべる笑みはからかいなどではない。心の底からの、柔らかな笑みであった。

――



「ん、んんっ……」


しばらくしてから、ロウルからアベルの性器が引き抜かれた。
溢れ出た精液と未だ硬さを維持するそれを、改めてロウルは見つめる。
こんなものが本当に自分の中に入っていたのかという驚きは、やはり大きい。
どうやらまだ満足しきれていないらしいアベルのお世話をしたいところではあったが……

「あ、あれ……?」

「無茶をするなロウル。すぐには動けないだろう」

「ん、っふぅ……!? あ、ちょ、アベルさん、頭撫でる時は耳は……」

身体は相変わらずくたりとしたまま。
腰に力を入れて起き上がろうにも、何故か起き上がれない。
これが経験の差なのかと歯噛みをすれば、上から優しい手が降りてきた。

「ん、ここだったかな?」

「んぅぅ……って、やめてくださいよ!? またおかしな気分になったらどうするんですか!?」

「その時は、またお前を抱くまでだ」

「っ~~~!?」

「ははは、なかなか珍しい顔だな」

さらりと飛び出た言葉に、ロウルは思わず顔を真っ赤にさせる。
普段は弄れる皇子が、今この時ばかりは立場が逆転しているらしい。

「ずるいですよ、アベルさん……」

夜の場において、彼を超えることは当分できないのだろうと少し悔しさを覚え。
しかし同時に嬉しさも覚えて。
寝台にその身を沈ませながら、枕を抱き寄せて口元を隠す細やかな抵抗をしてみせた。

「――だが、今すぐは無理かもしれないな」

「え?」




「――なぁ、アーシャ?」



普段よりも、どこか冷たさを含んだ声でその名が呼ばれた瞬間。
ロウルはようやく気がつく。
これが戦時でなくてよかったという場違いな考えはすぐに吹き飛び、今度は羞恥からより強く枕を抱き抱えて身を隠す。

(そ、そうでした……! あまりにも気持ちよくて失念していましたけど、元々はアーシャさんが……!)

かき抱く腕に力を込めながら、ロウルは内心でしまったと猛省をする。
元々自分は、アーシャの夜這いにたまたま同行しただけだ。本来であれば彼女が優先されるべきだろう。
このままでは自分は怒られてしまう。いやそもそもが、二人揃ってエリスから怒られる可能性もあるのだが。

「あ……アベル……」

「ん? どうしたアーシャ。まさか君ともあろうものが、俺とロウルを見て興奮でもしていたのか?」

「そ、そんなことは……」

「ならば君の右手のその粘液はなんだ? 寂しくて、我慢できず、自分を慰めていたのか?」

(ん……?)

しかしロウルはこの状況に違和感を覚えた。
アーシャが服の全てを脱ぎ捨てていることはアベルに押し倒された時点からだ。問題は無い。
だがアベルの言うように、彼女の右手は濡れている。
そして何より、先程までの優しげなアベルの口調から打って変わって、どことなく冷たさというか棘を感じる。

「アーシャ――君はどうされたいんだ? ロウルは答えてくれたぞ?」

「わ、私は……」







「わ――私は、アベルのペットになりたいんですっ!!!」






「げほっ!?」

衝撃的な言葉が、アーシャの口から飛び出す。
ふにゃりとしていたロウルの耳は嫌でもそのとんでもない叫びを拾ってしまい、たちまちピンと張りつめる。
そして耐えきれずに、むせこみさえもしてしまう。

「……………………………………」

そしてこのとんでもない言葉を聞いても動じていない様子のアベルにも、驚きを隠せない。

(……え? 私の考え方がおかしいんですかね……?)

「………………アーシャ」

しかしロウルの考えは間違っている。
ようやく学友の名前を絞り出したアベルの内心は、動じるという次元を遥かに超えている。
ロウルのようにむせこまなかったも、既にシアという前例をその目で見たことがあるからに過ぎない。
彼女のように前戯の時にやたらと激しさを求めてきたため、まさかと頭の片隅で考えていてほんの僅かな覚悟があっただけだ。
そして事態は、前例の比ではない程に深刻であった。

(アーシャ……君は……)

頼りにしていた親友。誰よりも聡明で、いつか知識で勝ちたいと本気で思った才女。
凛々しく正しく美しく、気配りができて料理も上手い女性の手本とすら呼べたかもしれない彼女。
まさか、そんなアーシャがコウノトリ思考どころかペット願望まで持っているなど、誰に予測できるというのか。
アベルは心中で涙を零す。自分は、親友の何も理解できていなかった。
シアの件は大元を辿れば自分の雌奴隷発言だ。しかしアーシャにはそんな真似はしていない。
つまるところ、彼女はずっとこの願望を心中に留めたまま自分達と付き合っていたことになる。

だが。

(――まだ遅くは無い筈だ。今からでも、彼女を……)

アベルは仮面を被る。
彼女が自分の望む理知的な親友を演じていたのだとすれば。
自分も彼女が望む姿を演じてやろう。
――幸い、演じることは苦になりそうにないのだから。
理解できていないのであれば、今から理解すればいい。そしてこれからも。

「……どうして、ペットになりたいと?」

「幻滅しましたか……?」

「いいや。少しは驚いたが、その程度で君を見捨てる程、俺は狭量ではないつもりだが……理由は知りたいところだな」

僅かに声のトーンを落とし、さながら貧民街の黒騎士のような態度で親友に圧を飛ばす。
その状態でゆっくりとにじり寄り、彼女を寝台へと引き上げる。
軽く顎を持ち上げて視線をあわせれば、瞳を潤ませ僅かばかりの身震いをするアーシャ。
その態度こそが、彼女の身体はこの対応に悦びを覚えているのだと、嫌でもアベルに理解させた。

「……ロウルちゃんにも、エリスちゃんにも話していない。パトラさんに聞かれた時もはぐらかした……」

「そして……アベル、あなたにも話したことはありませんでしたね。――私の家は、帝国での地位はありますが、決して誇れる家ではありません」

「より家を強く盤石なものにするため。――最初にあなたに接触したのは、両親の命だったんですよ?」

「爪はじきとはいえ皇子のアベルと親密になって、皇族との繋がりを持てとね。学んだ教養は、そのための手段に過ぎませんでした……」

「……!」

語られる予想外の言葉に、アベルは小さく息を呑む。
しかしアーシャの悲しげな表情から、それは少なくとも今の彼女の本心でないことはわかった。
だからこそ。それをわかった上であえて演じる。自分を騙していた女に怒る皇子の姿を。

「ほう? 俺を利用しようとしていた、ということか?」

「あうっ!?」

少し乱暴に、乳房を握りこむ。
爪の先が僅かに食い込むような、ともすれば快楽も無いただの痛みしか感じない扱い。
しかし短い悲鳴と共に飛び出た舌が、下で量を増した蜜が、彼女が悦んでいるのだと伝える。

「……」

気を抜けば、アベルの仮面は剥がれ落ちてしまいそうだ。
理解をしようと心を決めても親友にこんな真似をしてしまい、さらにそれを受け入れられてしまうというのは、やはり耐え難い。
指先に感じる弾力に神経を集中させ、深く考えずに自分も彼女も快楽に沈んでしまった方が早いのではないか?
その結論に達したアベルは、スイッチを完全に切り替える。

(アーシャは大切だ。大切だからこそ――望み通りに堕としてやろう)

「っ……」

ぎらりと、アベルの瞳に冷たく暗い光が宿った風に感じるアーシャ。
僅かばかりの恐怖は覚えるものの、彼女はアベルのこの瞳が好きであった。

「そうです、私は……己の保身のために家の指示に逆らいもしなかった、卑しい女なんです」

「あなたを騙して近づいて……そして……」

「う、嘘です!」

「ロウルちゃん……? いいえ、本当のことですよ。今は違うけれど、ね……」

そんな中、様子を見守っていたロウルから待ったの声がかかる。
彼女からしても、信頼する姉のようなアーシャの言葉はとても信じられるものではない。
最初の言葉も、今の言葉も。
本当は真面目で優しい性格であると知るアーシャは、彼女を泣かせまいと先に答えは伝える。
今は違うのだという、大事な部分を。

「今は違う……そ、それなら!」

「ええ。アベルの考え、行動を見ていたら……すぐに自分や家の下らなさを痛感しました」

「そして静かな野心に燃えるこの人に、本当に憧れたの。この人の力になりたい、この人と共に在りたい……この人のペットになりたいなって」

「最後だけ変ですよねぇ!?」

「あ、勿論最初から思っていたわけではないですよ? 多分当時は、エリスちゃんの様にアベルに仕えたかったんだとおもうんだけど……」

「最近色々とあって、エリスちゃんが既に想いを伝えたアベルに、そもそもどう取り繕っても一番最初はアベルを騙していたのは事実だし……」

「そんな彼に愛されたいなんて思ってしまう私はどうしようもないし、それにアベルのあの眼で見て貰うには何が一番かと言えば……ペットしかいないでしょう?」

「えー……」

珍しく饒舌となったアーシャの言葉に、ロウルはもう何も返せない。
理解も追いつかない。わかったのは、性的知識が浅いロウルですらわかる程にアーシャの性癖がどこかで拗れてしまったことだけだ。

「諦めろロウル。どうにも信じ難いが、これがアーシャの望む形らしい。――さてアーシャ、君の考えはわかった」

「は、はい……その……」

「俺も正直に答えよう。まさか君がという感情がかなり強いが――先に謝っておこう」

「え?」

「君が俺にその想像もつかない性癖を隠し持っていたように――俺にも隠していた面はあるんだぞ?」

口の端を吊り上げるアベル。
その表情は、まさしく冷酷な皇子そのものであった。


――

「あ、あ、あああああっ!?」

夜の室内に、女性の艶やかな悲鳴が響き渡る。
美しい黒髪を振り乱し悶えるその女性の両手は吊るされ、逃げ場はない。
鎖で縛られ、扱いはまるで罪人の様だ。

「どうしたアーシャ。激しいのが好みなのだろう?」

「ま、待ってアベル……! こんな、こんなの想像もしてなっ、ひっ……!?」

「聞こえないな」

「ひぐ、ああっ!? だ、だめぇっ!?」

くつくつと笑いながら、冷酷な皇子は責めを止めることは無い。
彼の手に握られているのは一本の筆だ。
きつい拘束をしておきながら、性感帯への刺激は筆先が触れるか触れないかぎりぎりの位置での一撫でずつのみ。
痛みはない、むず痒さというべきだろうか。しかし逆にそれがアーシャを乱れさせる要因となっていた。
嗜虐的な笑みを浮かべ、何故部屋に既に用意があったのかはわからない拘束具で身動きを封じられるまではいい。
何故その後の責めが、こうもじれったいものなのか。

「……ここか」

「んひぃ!?」

時折、こそばゆい場所を撫でられては悲鳴をあげてしまう。
はやく、はやくもっと大きな刺激が欲しいと目で訴えかけてもアベルは動こうとはしない。
何故だかこれほどまでに手慣れているのだ。きっと、理解はしているはずなのに。

「はぁー……! はぁー……!」

自分でも息が荒くなっているとアーシャは自覚している。
身体の奥が疼き、股がむず痒く、脚をこすりあわせるだけではとても足りない。

「……」

「んっ!? ん、きゅ……ふぅっ!?」

そんな時、いきなり筆先がじゅぽりと大きな水音と共に蜜壺へと挿される。
入り口だけとはいえ、突然の異物挿入は強い刺激には違いない。
筆を浅く咥えたまま、アーシャはその身体を仰け反らせる。

「おやおや……筆が一気に湿ってしまったな」

「んんんぅっ!?」

勢いよく引き抜かれ、また身体が跳ねる。
そして今度は濡れそぼった筆で、ぷっくりとした胸の頂がなぞられる。

「わかるか? これは全部、君から溢れた愛液だ……実にはしたないな、アーシャ?」

「あ、ひあっ、くあああああぁぁぁぁ!?」

背後から耳元で、耳の内側に舌を入れられながらの言葉責めも加わり、身体の震えは止まることを知らない。
想像を遥かに上回る程のアベルの視線と言葉、そして焦らすような責め方。
アーシャの中で、何もかもが塗り潰されていく。

「さて、そろそろこれは外そうか。君の肌に傷がつく真似はしたくないからな」

「あうっ……」

徐に拘束を解かれたアーシャは、寝台の上へと倒れ込む。
彼女から飛び散った液体は既にシーツにまで及んでいる。
それを実感したアーシャは羞恥の感情を覚えるが、それ以上に恥ずかしいものは眼前にあった。

「ア、アーシャさん……」

「あ……」

枕を抱き抱え、これ以上ない程に顔を染め上げたロウルの心配そうな顔。
ああそういえば自分も枕を持ちこんだ筈だったが、何処へやったのだったか。
てっきり布団の中で組み伏せられて、力一杯に子宮を突かれるだけだと思っていたアーシャにとって、こんな倒錯的な快楽は完全に想定外だ。
快楽を得れば準備の為に愛液を分泌する。あの後もしっかりと書物で勉強し知識を固めたつもりでいたが、甘かったと言わざるをえない。

「だ、大丈夫よロウルちゃん……アベルは、私のことを理解してくれている。私以上に、私の身体を理解してくれているの……」

知識は完璧ではない。しかし自分の身体は、自分の心は、嗜虐に満ちたアベルの行為に悦びを覚えている。
この気持ちよさ、誰かと共有したい。

「ねえ、ロウルちゃんも一緒にどうです……? 恥ずかしいけれど、気持ちよくて、なんだか開放的になれて――」

「け、結構ですっ!?」

勢いよく左右に振られる首に、アーシャは短く残念とだけ呟く。

(ア、アーシャさんがいいならいいんですけど……アベルさん、こんな一面があって……こんな愛し方もあるんですね……)

「こらアーシャ。ロウルを巻き込んで俺の責めを分散させる魂胆か? そうはいかない」

「あ、そっちは――ッ!? あっ、ぐぅぅ!? かふっ……お、おし、りぃ……!?」

「ペットになりたい、だったか。ならば尻尾の一つくらい生やしてみるのはどうだろう?」

ロウルの目の前で、アーシャの菊門に筆の先端部分だけが逆さに押し込まれる。
彼女が悶えれば、それは確かに短い短い尻尾が生えたように見えなくもない。
シーツを両手で握りしめながら、アーシャは全身を濡らしながら乱れ狂う。
そんな姿を見せつけられ、ロウルは枕を抱く力を強めた。

自分の尻尾が一度左右に揺れたのがわかる。
お尻に妙なものを入れなくても、自分にはこの自前の尻尾があるのだ。

(私も、アベルさんのペット……いやいやいや、流石にこれは……)

一瞬だけよぎった感情を、即座に打ち払う。
どうにもローズの講習会だけではわからない程、世の中の愛とは多岐に渡るらしいが……

(私はやっぱりアベルさんと正面から抱きしめてもらって、匂いを堪能して、そして……耳と尻尾を、また撫でて欲しいですねぇ……)

つい先程のことを思い返しながら、ロウルは耳と尻尾をはためかせる。
自分とアーシャの時とでは、アベルの態度は全然違う。
しかしアーシャの言う通り、彼は確かに自分達を理解してくれているのだろう。
だからこそ自分には普通に接し、理解しきれないがペットになりたいらしいアーシャには激しい責めを。
それぞれが望む形の愛をくれたのだろう。

(まったく……やっぱりアベルさんは冷酷な皇子なんて似合いませんよ。でも……)

「どうだ、アーシャっ!?」

「あっ、あっ、ああっ♪ いいの、アベル……! これ、気持ちよくてぇ……♪」

(これからアベルさんをからかいすぎるのはやめておきましょう。アーシャさんさえこんな顔になっちゃうんじゃ、私なんて……)

身震いをしつつ、ロウルは改めてアーシャの顔を見つめる。
普段の穏やかさも貞淑さも何もかもを投げ捨て、蕩けきった表情。
お尻に異物を捻りこまれて、その下の肉も割り広げられて指を何本も挿入されて。
激しい責めにも関わらず、嫌悪の感情は一切ない。
確かな悦びが、そこにあった。

「ん、ぐ……ぅ! アベ、ル……ごめん、なさい……私、こんな……!」

「……謝ることは無いよ、アーシャ。俺こそ、本当の君を見れていなかった……」

「――だから、今度こそ君を知ろう。……くくっ。さぁアーシャ、君の望みを、君の口から言って貰おうか?」



「――っあ♪ お願い、アベル……このまま、後ろから……あなたを刻み付けて……!」

「……わかった。いくぞ、アーシャっ……!」

「んっ、くぅぅ――っあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」




背後から、一息に熱杭が打ち込まれる。
四つん這いのまま、尻から擬似的な尻尾を揺らしたまま、最奥を抉られる。
そこに清らかさや品性などは欠片もない。
まさに獣の交わい。それでもアーシャは、初めての痛みすら快楽の前に塗り潰し、悦びに打ち震えた。
家にも何にも縛られず、力になりたいと思った大切な存在の前で、本当の自分を曝け出せる。
自由で、これ以上ない幸せだ。

「ひ、んぅ、んんぁぁっ!」

腰を掴まれて、後ろから激しく突かれる度にアーシャは嬌声をあげる。
厳しい貴族の躾や家名など、知ったことではない。
あの日から、そんなものは捨てると誓った。
勉学も武術も作法も、全ては彼に見て貰うため。彼の隣に在り続けるため。
そしてこうして抱かれるのも、自分が抱いてしまった想いを満足させるため。
断じて家のためなどではない。

「アベル、アベル、これが、私です……! 偽りの無い、本当の私……!」

「ああっ……!」

「はっ、くぅ……! こんな、こんな私でも、まだ私を……」

「当たり前だ、アーシャッ! 今更、俺から逃げられるなどと考えるなよ……!」

「ん、ぁ―――――ッッッ!!?」

予告も無く、子宮に精が注がれる。
同時に自分も達してしまい、ともすればあがりかねない絶叫を、アーシャは咄嗟に片手で口を押さえることで強引に飲み下した。

「っく、ふぅ、ふぅぅぅ……!?」

「おや、どうしたんだアーシャ。ペットは手で口を塞いだりはしないぞ?」

「あ……」



「――今度は、君の声をちゃんと聞かせてくれ」

「あ、アベ――きゅぅ!? だ、だめぇ!? ま、まだ私――ッ!?」



抗議の声は、力強く打ちつけられた腰により遮られる。
未だ全身に余韻が残っているというのにこの仕打ちは、余りにも強い快楽だ。
それでも、二人は止まることは無い。

隠し続けてきた、恋慕と従属の願望。
隠し続けてきた、嗜虐と独占の感情。

親友と言えど、お互いの全てを知るわけではない。
ならばこれからだ。
その先に至った今ならば、知ることができる。もう隠す必要もない。


何かを埋める様に、二つの影はまだまだ休むことなく交わり続ける。



――

と、ここまでになります。アベルとロウルの★スキル判定その他はまた後日
その後はかなり間が空いてしまったので、こちらも再度イベント表を確認しながら本編に戻っていこうかと思います

募集をかけておきながら、『アーシャもロウルを押さえ込んでアベルが仕返し』等ができなかったことは本当に申し訳ありません
ただこれまでのアベルの行動、ロウルの望む純愛値などを加味した結果、あまりハードなものはできないかなと思った次第です
ご期待にそえなくて本当に申し訳ない

それではまた後日。うまく時間がとれれば、明日の23時ころには来れるかと思います

こんばんはー
改めて確認したら取る判定やイベントぎっちぎちで危機感を覚えます……
とりあえず処理できるものから順々にしっかりやっていこうと思います

――

アーシャ「……///」

アベル「アーシャ、そろそろ枕から顔をあげてくれないか?」

アーシャ「む、無理です……///」

アーシャ「あんな、あんな……あぁぁ……///」

ロウル「いやぁ……凄かったですよお二人とも」

ロウル「もっと勉強すべきかと思いましたけど、止めておきます。アーシャさんの世界はちょっと私には……」

アーシャ「ああぁぁぁ……! 言わないで、言わないでロウルちゃん……!」

ロウル「あ、安心してください。アベルさんは勿論、私だってアーシャさんにあんな趣味があるからと距離を取ったりしませんから!」

ロウル「……むしろ、なんで部屋の片隅からあんな拘束具をすぐ取り出せたのか。アベルさんの方が怪しいですし……」ジト…

アベル「うっ、あれは俺の趣味ではなく…………シアの趣味だ……」

ロウル「!?」

アーシャ「シ、シアさん……!」パアアァァ!

ロウル「やっぱりシアさんとも関係をって言おうと思ったのに吹っ飛んじゃいましたよ……。え、縛られるのが普通なんですか……?」

アーシャ「ね、ね? やっぱり私だけじゃなかったんですよアベルのペットになりたがる人は!」ガバッ!

ロウル「どうしてアーシャさんもそんな嬉しそうな顔するんですか……」

アーシャ「あ……もしかしてエリスちゃんも?」

アベル「エリスは……」

特殊判定結果(>>265

エリス純愛願望度
86(アベル様が望まれるならばともかく、私はアベル様に優しく撫でて貰ったり抱きしめられるのが一番です)


――


アベル「至って普通だ。むしろ穢れを知らない」

アーシャ「ちょっと、アベル!? その言い方だと私が穢れているようではありませんか!?」

ロウル(少なくとも、普通ではなかったですよアーシャさん?)

アベル「とりあえず、アーシャ。外ではエリスに限らずペット発言は厳禁だ」

アベル「俺すら、未だに君の口からそんな言葉が出たことに動揺しているからな……」

アーシャ「わ、わかりました。利口なペットは、後でご褒美が貰えますしね……」

ロウル(アーシャさん、何かから解き放たれたといいますか、箍が外れたといいますか……)チラ

アベル(俺のせいではないぞ……)フイッ

ロウル「けれどまぁ……まさか、こんなことになるとは予想外でしたよ」

ロウル「まさかみんなでアベルさんを分け合えるなんて……」

ロウル「……」


ロウル好感度100スキル判定
↓1コンマ二桁

偶数ゾロ目で習得

※ゾロ目チケットが使えます

※その他の条件を全て満たしているため、ロウルスキルが習得に成功した瞬間、自動的にアベルのスキルも覚醒します

ゾロ目チケットを使用しますか?
↓1~3多数決

5スレ目にして、初チケット使用……!
チケット残り:2枚
……おかしいな、なんでこんな残っているんだろう?

なおチケット使用は基本的に00扱い(ハイパークリティカル)ですが、スキル習得時は通常の偶数ゾロと変わらないことはご留意ください
そもそもロウルもエリス程じゃありませんがかなりゾロ目出したり高コンマでスキル溢れてますし……

チケット使用。
コンマ00

ロウル★スキル獲得

――


ロウル「……でも、丁度よかったかもしれませんね」

アベル「どういう意味だ?」

ロウル「えっと、ちょっと待ってて下さいね?」


……



ロウル「ふっふっふっ……お待たせしましたお二人とも」

アーシャ「ロウルちゃん、その荷物は……?」

ロウル「本当は最初、アベルさんにはこれを見せる予定だったんですよ」


バサッ!


アベル「!!」

ロウル「ふふーん、どうです? 我ながらかなりの自信作なんですよ!」

ロウル「戦場で羽織る黒衣……アベルさんがしょっちゅうコートを駄目にするんで、私がデザインも素材も一から考えて作ったんです!」



※ロウルは追加スキル『揃いの陣羽織』を獲得した!

★『揃いの陣羽織』

戦闘時、味方全体に対するマイナス補正を全て無効化する
マイナス補正を無効化した場合、常時補正+10の効果を得る
さらに一定のレベル以下で戦闘不能となる効果も無効化する

アベル「これは、すごいな……俺が普段着ているものとは段違いだ……」

アーシャ「ええ、本当に……ロウルちゃんがお裁縫得意なのは知っていたけど、これだけ立派な軍服を作れるなんて」

ロウル「いやぁ、流石の私もこれは骨が折れました。製作期間もかなり長めですよ。何しろ防刃耐魔加工と通気性の両立……」

ロウル「デザイン性その他諸々で縫い針がぼきぼき折れていくんですから」

ロウル「でも苦労の甲斐あり、これならアベルさんでも台無しにはしないでしょう。一生ものですから大切にしてくださいよ?」

アベル「あ、ああ。勿論だ。ありがとうロウル」ナデナデ…

ロウル「ん、く……はあぁ危ない危ない!? こほん、そしてこちらは、アーシャさん用です」

アーシャ「え、私にも?」

ロウル「はい。最初はアベルさんのだけだったんですけど……作っているうちに、みんなで着たくなったんですよ」

ロウル「アベルさんの、私達の目指す道は険しいです。私もたまに、挫けそうになっちゃいます……」

ロウル「だから、そんな時。お揃いの装備でみんな一丸となって士気を高められたらいいなーって」

ロウル「自分一人じゃない。周りには自分を支えてくれる大切な人達がいる。そう思うと、なんだかどんな逆境でも挫けずに頑張れません?」

アーシャ「ロウルちゃん……ありがとう……!」

アベル「ああ、本当に……お前には、励まされるよ……!」

ロウル「えへへ……! ……。まあ正直なことを言ってしまうと、皆さんの分を作り始めた原因はエリスさんなんですけどね」

アベル「?」

ロウル「鎧に法衣に騎馬にが入り乱れる戦場で一人だけメイド服で、それが敵を薙ぎ倒しまくるんですよ? 嫌でも注目浴びて危ないじゃないですか」

ロウル「頼んでも脱ぎそうにないですし、この陣羽織ならメイド服の上からでも装備できますからね」

アベル「な、なるほどな……」


ロウル特殊判定
↓1コンマ一桁

特殊判定結果

ロウル好感度100ボーナス

ロウルレベル115+3→118

――特殊イベント・覚醒アベル――



条件1
『戦闘に敗北し、譲れぬ野心の発動経験がある』
→VSカイン戦、エカチェリーナ戦にて発動。クリア

条件2
『特殊スキル・孤軍奮闘を習得している』
→VSエリス戦にて習得。クリア

条件3
『親愛の情で肉体関係を持った者が一人以上いる』
→現在四人。クリア

条件4
『目の前で自身以外の重傷者を出してしまう』
→VS四天戦にてパトラ重傷。クリア

条件5
『初期城塞メンバーの好感度が全員100を超える』
→エリス・アーシャ・ロウル全員100超え。クリア

条件6
『皇帝討伐に必須のスキル3種を仲間が習得する』
→黒煌(現在は星砕き)・堅守・陣羽織。クリア


※全ての条件を満たしたため、アベルのスキルが変化します

――

アベル「ロウル、これ……今着てみてもいいか?」

ロウル「え? ええ勿論どうぞ! そのつもりで作りましたからね!」

ロウル「いい素材を使ってますから、素肌の上に羽織っても大丈夫です」

アベル「そうか。それならば遠慮なく」バサッ!

ロウル「ど、どうです……?」ドキドキ

アベル「ああ、いい感じだ。それに……」



アベル「なんだか、みんなを率いる将としての自覚も湧いてくる気がするよ……」



アベル(……俺は、一人で戦える強者のつもりだった)

アベル(しかしそれは誤りで、俺の力などたかがしれていた)

アベル(誰かと一緒に戦う……その大切さを知った筈なのに、逆に俺は今度はみんなに甘え過ぎて腕が鈍った)

アベル(結果として、俺はまだ一人で立ち回り、周りを気にしない方が敵を倒しやすかった……)



アベル(だがもう、いい加減そんなことは止めにしなくてはならない……!)

アベル(俺は弱い。死にかけたこともある)

アベル(目の前で、危うく仲間の命を散らせかけもした)

アベル(そして今の俺には、譲れない大切な人達がいる……)

アベル(皇帝だけじゃない。聖国も危険な存在となった今、戦いは激しさを増すだろう……)

アベル(俺は――今度こそ、みんなと共に戦う!)グッ!


※アベルの一部スキルが統合、強化

※アベルは覚醒スキル『不撓不屈の第三皇子』を獲得した!

★『不撓不屈の第三皇子』★
このスキルを獲得時、その時点の基礎レベルを2倍にし、以後のレベルアップ判定に補正を加える
さらに好感度100以上に達した者が現れる度、自身の基礎レベルを10増加させる
戦闘時、常時補正+20。さらに敵との補正差が50以上であったとしても30まで軽減し戦闘を行い、
敗北判定時、劣勢状態で復帰する。この効果は一度の戦闘で一度しか発動しない
重大な決戦において、味方の持つ一部★スキルを自身のスキルに加えることができる
かつ最終決戦時、周囲の味方の人数×10自身のレベルを上昇させ、さらに人数分の耐久値を手に入れる


アベル現在レベル:146
146×2=292

ロウル好感度100到達
292+10 = 3 0 2


※覇道皇帝ギルバートに挑む最低条件が全て満たされました

※皇帝はいつでも挑戦を受け付けています。特殊イベント及び通常行動時、『皇帝の間』の選択肢が増えます

※一応、聖王を無視して皇帝に挑むことも可能ですが、皇帝を倒した瞬間エンディングに入り、聖王は少し雑に処理されます

※重要※
あくまで、最低条件が整っただけです
『皇帝の間』を選択した場合、模擬戦ではなく皇帝は全力で殺しにかかってきます
ちょっとどんなか様子を見ようという軽い気持ちで向かってはいけません
スキルは揃っていますが、十分な鍛錬を積んでいける!と思ったら向かいましょう

ろくに進んでいませんが、ここまでで
エリス・アーシャ・ロウルの必須スキル獲得
かなり条件を厳しくした筈のアベルの覚醒
スレを建てて目標が決まった時の、皇帝打倒の条件はこれで全て満たされました
あとはこのまま最終決戦に……

向かえたはずだったんです。少し前までは
マスクを残していますが、覇道皇帝ギルバートの現在レベルは1200。アベルの覚醒、自重しないエリスの二人だけでそのレベルの半分に到達してしまいます
さらに黒煌により皇帝の構えは半数が機能不全、堅守により必殺の全体攻撃も無効化、陣羽織で弱体と戦力排除も無効化
聖王との決戦が終わるころには、余裕をもって皇帝を倒せていたんじゃないかと思います

ただ、繰り返し言っておきます。もう少し、鍛錬は必要な状況となっています
まあコンマがあらぶったり、なんか経験値の餌にされかねない気がしてきた転生四天とか考えると、やっぱり楽に倒してしまう可能性もあるんですけどね

本日もありがとうございました!

こんばんはー
色々と感想を頂き、感謝です。もっと上手く早く書ければいいんですけど、なかなかそう上手くはいきませんね
流石にバレンタインは無理です(白目)イベントに圧殺される寸前です
現時点でストーリー進行の王国転移陣→前スレボーナスのバーンズ&スカーレット→妹おでかけ→エリスシアおでかけ→etc
と押し込まれていて……マックス絡みで全体の料理技能を判定したりはあると思うんで、その時に擬似的なものをできれば
そしてイベントだけでなくスキル獲得も押していますし、定期的に聖国からの奇襲判定……
頑張ってゆっくり着実に進めて行こうと思います……

――


ロウル「な、なんだかアベルさんがいつも以上にカッコよく見えます……!?」

アーシャ「アベル……」

アベル「俺はまだまだ父には及ばないが……それでも、諦めはしない」

アベル「俺の野望も。大切な存在も、全部……」

アーシャ「ええ。もちろん、私達もですよ」

ロウル「みんなで、必ず……! 私も、アベルさんやエリスさんには敵いませんけど、頑張りますからね!」

アーシャ「アベルの力になる。これは私の偽りの無い、変わらぬ本心ですよ」



特殊判定↓1~2コンマ二桁

そう何度も奇跡は起きない。エリスとシアがおかしいだけです

特殊判定結果

1アーシャ覚醒
58<90

※基準値を下回ったため覚醒ならず

2ロウル覚醒
23<90

※基準値を下回ったため覚醒ならず

※以前もお伝えしましたが改めて
・恋愛に絡む覚醒の判定は一度きりかつチケットも使えません

・再判定はありませんが、救済のようなものだと
1:エリスのようにスキルが揃いきった状態で特殊な状況を生み出す
2:この後も要所でゾロ目を出しまくる
などで覚醒スキルを獲得するチャンスは来るかもしれません
覚醒スキルは強力ではありますが、必須ではありません
(手持ちのスキル統合による★付与+α効果なので)

※別件
・アナウンスが抜けていましたが、好感度100超えでロウルのスキルが強化されています

『獣の鋭覚』
敵の奇襲及び罠を無効化する



『獣の鋭射』
敵の奇襲及び罠を無効化し、仕掛けてきた相手に劣勢を与える

――


ロウル「……とはいえ、誰でもいきなり強くなれるわけでもありませんし」

アーシャ「私達は地道に鍛錬を重ねましょう」

アベル「そうだな」

ロウル「でも今は、アベルさんと一緒に……」コロン…

アーシャ「明日の朝には、ちゃんといつも通りに動きますからね……」コロン…

アベル「ああ。お休み、アーシャ、ロウル」



アベル(みんな、必ず……)



――

――特殊イベント・王国への転移陣


ロウル「……」コソコソ…

ロウル「よし、アーシャさん今です……!」

アーシャ「わかったわ……!」コソコソ…

アベル「普通に出て行けばいいと思うのだが……」

ロウル「流石にキアラ様やフィーア様に見られるのは不味いですし……」コソコソ

アーシャ「時間を置いて後で合流した方がいいかしら……?」

アベル「……わかった。俺も後で部屋を出よう」

アベル「――ちょうど、やらねばならない仕事もあったからな」



……



マークス「おお、おはようアベル君!」ムキッ!

マックス「お、おはようございまーす……」ゲソッ…

アベル(マックスの目が死んでいる……)

アベル(だが心なしか逞しくなったように見えるな)


※マックスのレベルが5上がりました


マークス「いやぁ、やはり共に肉体を鍛える仲間がいるというのは素晴らしいな」

マークス「このまま早朝の鍛錬に君も招待したいところだが……今は置いておこう」

マークス「ようやく、王国への魔法陣が完成したからね。後は君の魔力で更に細かい座標を決めるだけだ」

アベル「マークス神父、感謝する」ペコリ

マークス「はっはっはっ! 肉体的な労働なら任せてくれたまえ!」

マークス「すぐにリーナ様もお呼びし、次の手筈に移らねばな」


――

――



リーナ「そうですの、ついに……」

リーナ「それでは以前取り決めたように、私とアベル、各聖国の部隊兵だった方で王国にお邪魔しますわよ」

リーナ「人数も多いですし、城塞に戻る転移陣はそれほど作成に時間を要しないでしょう」

アベル「クラウス王も、おそらくは協力してくださる筈だ」

アベル「状況がいいとは言えないが……一応、父から王国への停戦の話は引き出した」

アベル「そしてリーナは聖国の第一王女。クラウス王は言わずもがな王国の長」

アベル「争いを続けてきた三国が……極々一部とはいえ、手を取りあえるんだ」

アベル「この機会、無駄にせずにいこう」

リーナ「勿論ですわ!」

リーナ「ただ……気がかりがあるとすれば、アベルではなく帝国の斥候ですの」

リーナ「誤った情報が伝わったり、かと思えばアベル達の姿が見られていたり……油断はできませんわ」

リーナ「王国に転移しても当分は出歩かないか、完全に安全なのを確認しなければ迂闊な行動もできません」

アベル「そうだな……あの父のことだ。『王国が強者か確認する』行動を起こさないとも言い切れない」



フィーア「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

バーンズの正体

36+25(フィーア情報収集成功)
=61>50


※基準値を上回ったため、バーンズの存在が明るみに

※転移魔法使用可能なことを知り、アベルが迅速に動きます
 これによりバーンズよりも先に王国に到着します


――


フィーア「あ、あの……」

リーナ「あらフィーア、どうしましたの?」

フィーア「その、実は……お父様の腹心、親衛隊長さんは転移魔法を使えるみたいでして……」

アベル「なんだと!? いやしかし、父の周りに魔法騎士はみかけたことがないが……」

フィーア「前に気になって、親衛隊の話を盗み聞いたんです」

フィーア「そしてそれをローズさんに伝えたんだけど……その後にローズさんが親衛隊の一人とお話したみたいで」

フィーア「情報を全部聞き出して、秘密の親衛隊長・バーンズっていう方がいることがわかったんです!」

アベル「そうだったのか……おそらく、兄様達も知らないだろうな」

アベル「だがフィーア、助かったがあまり危ないことはしないでくれよ?」ナデナデ

フィーア「はーい!」

リーナ「皇帝が秘密裏に持つ戦力……一体どれほどの強さなのか……」

フィーア「あ、それは以前エリス姉様が打ち倒していましたから、エリス姉様よりは弱いと思います!」

リーナ「」

アベル「エリス……何をしているんだ……」

フィーア「兄様、逆ですよ! 何故か親衛隊長が突然姉様を襲って、姉様はそれを返り討ちにしただけです!」

アベル「っ! あの日遭遇したという黒騎士が親衛隊長だったのか!」

アベル(……なるほど、経緯はわからないが、父上がエリスに興味を持って親衛隊に勧誘したのはそれが原因か)

フィーア「姉様の猛追を振り切って転移魔法を使えるくらいですから、その精度は相当の筈です」

アベル(ん……? 転移する騎士、前に城塞に現れた不審者もそんなだったような……?)

フィーア「もし、バーンズさんが王国に転移できるとすれば……」

リーナ「親衛隊長……信頼も厚いでしょうし、王国への牽制も兼ねれば一番送り込まれる可能性が高いですわね」

アベル「少し、急いだ方がいいか。親衛隊長ならば、少なくとも以前カイン兄様が制圧した地点までは転移できる可能性がある」

リーナ「面倒事が起きる前に、国王陛下にお会いせねば。急ぎますわよアベル!」

アベル「ああ。クラウス王には申し訳ないが、このまま乗り込もう」

フィーア「お気をつけて!」


――

――





【アベルの城塞・深部】


アベル「以前の転移場所が城下町、王城の位置が……」

リーナ「そうなると転移はこちらの座標がいいですわね」

リーナ「本来ならば、ちゃんとそれなりの品をもってご挨拶に伺うべきなのですが……」

アベル「諸々の問題で、それはできないからな……」

リーナ「転移で王城に飛び込むなんてはしたない真似、やっていることが天使と同じで嫌ですが……仕方ありませんわ」

リーナ隊員「エカチェリーナ様、お気をつけて。我々とシア隊、マークス隊も準備を整え次第王国に飛びます」

リーナ「頼みましたわよ。復興支援もですけれど、何より大切なのは天使を弾く防護結界ですわよ?」

リーナ隊員「お任せください! 偽りの天使など、一匹も入れぬ結界に仕上げてみせます!」

アベル「そうなると、城塞への帰還の魔法陣は……」

リーナ「私が用意しますわ。ご安心くださいな。戦闘は苦手ですけれども、こういった補助系は得意分野ですのよ?」

アベル「……」

リーナ「あら、どうしましたの?」

アベル「いや、リーナに鎧の隙間を狙撃されたことを思い出してな……」

リーナ「ああもう! あれはたまたまですの! 悪かったと本当に反省もしていますの! いいから行きますわよ!」グイッ!

アベル「こ、こら引っ張るな!?」


シュイン!



――

――



【王国・崩れた王の間】


シュイン!


アベル「っと!?」スタッ

リーナ「よいしょ」スタッ



王国兵「て、敵しゅ――ってあれ? アベル皇子!?」

アベル「も、申し訳ない。朝から急にこんな押しかけ方で……」

王国兵「かなり心臓に悪かったですよ。てっきりまた天使がやってきたかと……おや?」

王国兵「アベル皇子、そちらの女性は?」

リーナ「私は……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

この人胸を犠牲に幸運の神でも宿しているんですかね……?
多分一度もマイナス判定出てないと思う(お酒以外)

特殊判定結果

王国のエカチェリーナの受け入れ
85+15(クラウスの個人援護)
= 1 0 0 (陛下から聞いてたまともな聖国の人だ! これで結界張れるし怪我人も治せる!)

※大歓迎状態のため、後続の復興支援部隊も無条件で受け入れられます


――


リーナ「……聖国第一王女、エカチェリーナですの……」

リーナ「私や聖国を憎く思うのは当然ですわ。それでも――」

王国兵「ああ、あなたが陛下の仰っていた勇敢な第一王女様ですか!」

リーナ「え?」

王国兵「まさかアベル皇子だけでなく、エカチェリーナ王女まで来られるとは! これは明るい話題だぞ!」

リーナ「ちょ、ちょ、お待ちになってくださる!?」

王国兵「どうされましたエカチェリーナ様?」

リーナ「……今はリーナを名乗っていますの」

王国兵「これは失礼致しましたリーナ様。しかし何を?」

リーナ「どうしてそんなに私を受け入れられるのです……? 私は……」

王国兵「陛下が信用なさり、そして話を聞いて、こうして直接お会いして。あなたは信用できると思ったからですが……」

リーナ「……っ!」ウル…

王国兵「!? な、何か私は失言を!?」ワタワタ

アベル「大丈夫だ。ふっ……流石はクラウス王と、それを慕い従う兵だな」

王国兵「あ、ありがとうございます!」バッ!

アベル「さて、突然の珍妙な来訪をして不躾だが、少々急ぎでクラウス王に内密で伝えたい話が……」

王国兵「! すぐに陛下にお伝えいたします!」タタタ…




リーナ「……少し、泣きそうになってしまいましたわ。もっと厳しい扱いを覚悟していたのに……」

アベル「クラウス王が、もうリーナのことやその行動を兵にも伝えていたんだな……」

リーナ「感謝の言葉しか出て来ませんの……」

リーナ「この国も……今度こそ、天使から守って見せますわ……!」



――

――



クラウス「すまない、アベル皇子。私も色々と駆けまわっていてね……」

アベル「いえ、私こそ突然の来訪をどうかお許しいただきたい」フカブカ

クラウス「我が国の救世主だ。いつでも歓迎するさ。それと……ようこそ、エカチェリーナ王女」

クラウス「こんな状態で申し訳ない。もう少し落ち着けばまともな歓迎の用意もできるのだが……」

リーナ「いえいえいえ!? お気になさらないでくださいな!? そもそもこの状態の原因は我が国ですのよ!?」

クラウス「そう気に病まないで頂きたい。王女は聖国の危険性をアベル皇子に伝えたのだ」

クラウス「流石に聖王本人がやってきたのならばこちらも対応を考えるが、王女ならば話は変わるさ」

リーナ「……それでも、申し訳ありません。私が兄を止められたら、こんなことには……」

クラウス「ふむ……」チラ…

アベル「……」コクリ

アベル「リーナ、クラウス王もこう言っているんだ。今は前を見て進むべきではないか?」

アベル「お前自身が望んだことだろう? ――今のお前は王女エカチェリーナではない」

アベル「強い意志と優しさを持つ、俺の友であり仲間のリーナだろう?」

リーナ「!!」

リーナ「そう、ですわね……」

リーナ「こほん。失礼致しました国王陛下。このリーナ……王国復興に向けて精一杯尽力させていただきます!」

王国との連携もスムーズにいってしまいそうなあたりで今日はここまで
改めて見るとリーナに限らず、聖国出身者は敵味方共にコンマ運がすごいですね……

この後はもめるどころか歓迎なので転移陣は確定最短成功、判定で聖国に奪われた物の被害状況、入れ替わりでバーンズ来訪の流れになるかと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
時間欲しい……ですが今日はなんとかバーンズまでは進みたいところ

――


……


アベル「――ということがありまして。なんとか父、皇帝ギルバートの王国への停戦の言葉は引き出しました」

アベル「とはいえ、安心はできません。そもそもが奇跡に近い対応であり、王国の力を測るために私とは違う正規の使者が送られるでしょう」

アベル「フィーアの話では、親衛隊長バーンズという黒騎士の可能性が高いそうです」

アベル「我が隊のエリスも突如襲われた過去があります。念のため……スカーレット将軍を待機させておくべきでしょう」

クラウス「そうか……。本当に、アベル皇子には助けられてばかりだな」

クラウス「同盟の件は本当にありがたい。後は弱者と認定されぬよう、我らが踏ん張らねばな」

クラウス「本来ならば、王国をあげてアベル皇子の援護をしたいのだが……」

アベル「無理をなさらないでください。まずは、王国の立て直し。そして民と兵を安心させることです」

クラウス「そうだな……」

クラウス「実の所、未だに天使による被害は完全に把握しきれていない」

クラウス「無駄に広がり過ぎた領地のせいでもあるが……」

クラウス「帝国が領地を望むなら、多少は切り取ることも辞さないつもりだよ」

アベル「……私が国政に口を挟むわけにはいきませんが、お気をつけください。我が国は侵略国家ですので……」

クラウス「はは、わかっている。流石の私も、要地まではおいそれと手放さないよ」


――

――



リーナ「アベル、城塞転移の魔法陣ができましたわよ!」

アベル「もうできたのか!? 流石だな……」

リーナ「今度は完全に座標も把握していましたし、王国の方にも手伝って頂きましたから」

リーナ「それにまさか、国王陛下の自室を転移先に用意して頂けるとは驚きですの……」

クラウス「今の私にできることなど、限られているからな」

クラウス「それに私とアベル皇子が直接繋がっている方が、万が一の対応も密に取りやすい」

アベル「本当に、ありがとうございます」

クラウス「こちらこそだ。聞けばこの後、聖国の……いや、リーナ王女達の支援隊にも来て頂けるとか」

クラウス「アベル皇子の斥候部隊といい、貴重な兵力まで借りっぱなしで本当に申し訳ない」

クラウス「こちらもせめて聖国との戦いに兵を貸したいところなのだが……」

リーナ「ご無理をなさらないで。後ほど支援隊には防護結界を張らせる予定ですの」

リーナ「私も天使について詳しく知っているわけではありませんが、まずは守りを固めるべきです」

リーナ「それこそ、耐えることさえできれば転移陣でアベルが救援に駆けつけられますからね」

アベル「俺一人の力では、たかが知れているがな。だが、リーナの言う通りいざというときは尽力しよう」

クラウス「我らも、今度こそ天使に抗えるよう腕を磨かねばな……」

クラウス「アベル皇子も、万が一の時があれば遠慮なく転移してきて欲しい。いつでも精鋭と共に駆けつけよう」


※リーナがクラウスの部屋に転移陣を完成させました

※これにより、帝国アベル城塞←→王国クラウス私室の限定的な転移が可能となりました

※判定によっては王国への救援、王国からの情報などのイベントが発生します


――

――


クラウス「――では、兵達にも徹底してアベル皇子とリーナ王女の来訪は機密事項としておこう」

リーナ「助かりますわ。私は今、帝国にも聖国にもその存在を知られるわけにはいきませんので……」

アベル「親衛隊長がいつ来るかもわからない。我々はそろそろ、一度戻らせて頂きます」

クラウス「ああ、そちらもどうか気をつけて。帝国の使者は、私達だけでなんとかしてみせよう」

リーナ「……そういえば国王陛下、帝国に亡命していた聖国の民から聞いた話なのですが……」

リーナ「王国の財だけでなく、民や貴族まで連れさられたとか……」

クラウス「ああ、事実だ。あの日天使は、ひたすら攻撃を繰り返す個体と……転移し、民を掴んだかと思うとすぐに転移した個体がいた」

クラウス「やはりあれは、用意した転移陣と仕組みは同じ……聖国への帰還の転移だったか」

アベル「……考えられる一番の可能性は、兵力の減少。それ以外の目的があるとすれば……」

クラウス「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

本当に自重しないなシュタイナー……


特殊判定結果

奪われた王国の資源や人員

87(ほぼ根こそぎ。資金を抑えている貴族や溜め込んだ強力な道具全部)>80

※基準値を超えたため……

――


クラウス「……やられた、とだけは言っておこう」

クラウス「人間性は置いておくとして、王国の有力な貴族や宰相、大臣や高官は軒並み連れ去られた」

クラウス「民の救出を最優先した結果、貴族の安否とその財の確認が遅れてしまった……」

クラウス「完全には調べ切れていない。それでも、資産の突然の消滅はあちこちで確認済だ」

アベル「どういうことだ……?」

リーナ「……連れ去られた貴族が、兄に口を割りましたわね。今度は財のある場所に転移させて、それを回収させたのでしょう」

アベル「なるほど、クラウス王の性格からして、まず守るのは財ではなく民と読まれていたか……」

クラウス「くっ……!」

リーナ「そうなると王城の防御も急がないと危ないですわね……」

リーナ「とりあえず、私一人の簡易なものですがもう結界を張っておきますの」コオォォォォ…

アベル「聖国部隊を送るのはやはり正解だったか。王城を拠点に、民も避難させた方がいいな」

クラウス「そのようだな……。その後は将たちの巡回を強化させよう」

クラウス「しかし……私達もだが、そちらもやはり気をつけて欲しい」

クラウス「まだ確認はしていないのだが……王国の点在する宝物庫も天使の被害を受けていた場合は不味いことになる」

リーナ「どういう意味ですの?」

クラウス「……宝物庫はただの宝の保管場所ではない。忌むべき貴族の邪道、負の遺産を封じる場所でもあった……」

アベル「負の遺産?」

クラウス「――暇と金を持て余した貴族の道楽。生体実験。そこから生み出された……『魔物』だ」

リーナ「!!」

アベル「……久しく、聞かなくなった存在だな。三国が台頭して以来、すっかりなりを潜めて僻地でしか見かけなくなったそうだが……」

クラウス「純正のものではない。純正の魔物の危険度はさほどでもないが……罪深き実験の産物は凶悪だったと聞く」

クラウス「万が一それも聖国の手に渡っていた場合……くれぐれも、気をつけてくれ」

アベル「ご忠告、感謝致します」

※王国の国全体の被害状況は相当深刻でした
これにより、帝国戦及び聖国戦で大きな支援を得ることは難しいでしょう

※聖国は非常に潤い、かつ戦力も補充されているようです
また基準値を超えたため、王国に眠っていた最上級の『????』も聖王の支配下に置かれたようです

――

――前スレ>>1000ボーナス特殊イベント――

――親衛隊長バーンズと深紅の令嬢スカーレットの出会い――




……


王国兵「へ、陛下! 城下町に、帝国旗を掲げた黒騎士の一団を発見!」

王国兵「部隊が警戒にあたっていますが、あの佇まいはただものでは……!」

クラウス「……来たか!」

クラウス「総員、攻撃行動は取るな。恐らくは帝国の使者。この部屋までお通しするのだ!」

王国兵「はっ!」バッ!


……



バーンズ「……」

親衛隊「……」

バーンズ(ここが、王国か……)

バーンズ(優雅さなどもはや感じられない程破壊されているな)

バーンズ(怯えたようにこちらを物陰から見る国民も、兵も……)

バーンズ(強者の気配は感じない。アベル皇子の言葉では勇敢な者もいたらしいが……)

親衛隊「隊長?」

バーンズ(いや、私はただ陛下の命を果たすのみ。王国が本当に強者か否かを、この目で見極める)

バーンズ(結果次第では……)

バーンズ「…………王城へ向かうぞ」

親衛隊「はっ!」バッ!


――

――

【王国・王城内】




クラウス「帝国の皆様、ようこそお越しくださいました」

クラウス「散らかったままの王城で大変申し訳ありませんが、どうかご容赦を」

クラウス「私はクラウス。若輩者ですが、この王国を治める国王でございます」

バーンズ「……私はバーンズ。偉大なる皇帝陛下、ギルバート様に代わり王国へこの書状を届けに来た」スッ…

クラウス(バーンズ……やはり、アベル皇子達の情報通りか)

クラウス「……失礼します」

クラウス(正式な、停戦調停の書か……しかし、このバーンズという男の気配……)

バーンズ「……」ゴゴゴ…

クラウス(私を、値踏みしているか……)

クラウス(流石に帝国の親衛隊長。私では敵いそうもないが……)

バーンズ「……見ての通り。陛下は、貴国との停戦を考えられている」



バーンズ「しかし」




バーンズ「それには条件がある」

バーンズ「貴国は聖国の奇襲により壊滅的な被害を受けた。それを……我が国のアベル皇子に救われた」

クラウス「……その通りです」

バーンズ「この同盟を提案したのは、アベル皇子」

バーンズ「アベル皇子は強者故に、陛下はこの提案を受けた」

バーンズ「しかし――肝心の王国が弱ければ、無価値」

王国兵「っ!」バッ!

親衛隊「っ!」バッ!

クラウス「全員、武器を下げろ!」

王国兵「は、はっ!?」スッ…

バーンズ「……私が陛下から受けた命は、王国の力を知ること」

バーンズ「アベル皇子が認めたという王国の力……是非見せて頂きたい」スラッ…





スカーレット「あら、随分とせっかちな殿方ですのね?」

ヒュオン!

バーンズ「むっ!?」ガキィン!

親衛隊「た、隊長!?」


――『クリムゾンウィップ』発動――


スカーレット「さがりなさい。ワタクシはこちらの殿方と話をしていますのよ?」

ヒュパパパパ!

親衛隊1「がっ!?」ドサッ…

親衛隊2「ぐおっ!?」ドサッ…


バーンズ「……!」

バーンズ(私や陛下の月閃に似た鋭い軌跡……)

バーンズ(そうか……この女が、王国で名高い深紅の令嬢……)


スカーレット「陛下、お下がり下さい。せっかちな殿方は、一度躾ける必要があるでしょう」ビシィ!

スカーレット「あちらも、それを望まれているようですし?」

クラウス「……やはり、こうなってしまうか。すまないスカーレット将軍、後を頼む」

スカーレット「お任せを」パシィン!

バーンズ「……」

バーンズ(なるほど、これは……)

スカーレット「……」←レベル180

バーンズ「……」←レベル183

バーンズ(私とほぼ同等……いや、以前の私なら負けていた……?)

バーンズ(面白い……!)



スカーレット「…………」


特殊判定
↓1コンマ二桁

あ……(白目)

特殊判定結果



スカーレットの性欲

57


01~50:緊迫状態なので自重
51~00:我慢できなかった


57

→51~00:我慢できなかった


※戦闘が模擬戦から夜に変化します

帝国と王国が色々交流する中、本当に所業がどっちかというと魔王になってきてるシュタイナー
そしてごめんバーンズ、流石に50は高すぎたかな……
少しこの後を考えつつ、今日はここまで

本日もありがとうございました!

そもそも四天が本当に四人かが怪しいからな。おそらく名前的に
水天・リーヴ=ガ『ヴリ』←エル
炎天・エリュウ=『ウリエ』←ル
地天・ファラー=『ラファ』←エル
風天・カミラ=『ミカ』エル←
だろうし、更に上にルシファーやメタトロン的な奴がいる可能性高い

こんばんはー
確かにシュタイナー(というか聖国)戦の難易度はとんでもない勢いで上がっています
コンマ結果が悪いと、下手すると皇帝よりも面倒なことになる可能性はあります
一応、四天は分断が基本です。先に対策をばらしてしまうと、偶に判定でまた四天が来ますのでその都度各個撃ち落としましょう

あと四天の名前の元がばれてますけど、一応『四』天なのでその4人だけです

さて、ほぼほぼ結果が見えているバーンズVSスカーレット(夜)からゆったり再開です

※戦闘が模擬戦から夜に変化します



――スカーレット・ターゲッティング――


バーンズ「……」ジリッ…

スカーレット「……」ジー…

バーンズ(む……?)

スカーレット「……」ジー…

スカーレット(この殿方……匂いますわね)

スカーレット(――とっても濃厚、凝縮されたぷりっぷりの精液を宿している匂いが……!///)ジュルリ…

バーンズ「!?」


クラウス(あ……)

クラウス(……いや、今この場でスカーレット将軍を下げるわけにはいかない)

クラウス(止むをえん。今回も目を瞑るしかないか)スゥ…


バーンズ(な、何が狙いなのだ……!? 私を注視しながら、涎を垂らすだと……!?)

スカーレット「うふ、うふふふふふふ……前回は逃したけれど……貴方はどうかしらぁ……?」ユラリ…

バーンズ「……!」ジャキン!

スカーレット「ふふふふ……!」



模擬……夜戦開始!!!


――

――★『スカーレットグレイス』発動――
敵対象に男性がいる時、常時補正+30
さらに自身の夜レベルに補正+30


【状況:拮抗】

【攻撃状態】
親衛隊長バーンズ:夜レベル7


VS


【攻撃状態】
深紅の令嬢スカーレット:夜レベル100
『スカーレットグレイス』補正+30


レベル差7-100=-93

スキル補正-30


合計補正-123


特殊判定
↓1コンマ二桁

奇跡起こらず……

特殊判定結果

バーンズの奮闘

90-123
=0(-33)


※66・77・88・99・00は2倍補正で逆転の可能性がありました

――


スカーレット「あははははははは!」ヒュッ……パァン!」

バーンズ「ぬおっ!?」グラッ…

バーンズ(なんという鋭さ……!? しかし、何故私の下鎧だけを弾いたのだ!?)


シュン!


スカーレット「うふふ……捕まえましたわよぉ……?」ニギィッ…

バーンズ「オフッ…!?」

スカーレット「あら、見た目に似合わず随分小さいですわね……」モニュモニュ…

バーンズ「アッ、アッ!?」

スカーレット「でも安心なさって? ――大切なのは大きさではなく精液の味よ?」クニュクニュ…

バーンズ「――」


――敗北……

バーンズ(私は、何をしているのだろう……?)

バーンズ(何故だか、今までに感じたことの無いものを下半身を中心に感じる……)

バーンズ(わからない……なんなのだ、これは……)


バーンズ(私は戦うことしか知らない)

バーンズ(ただ、陛下の為に尽くす)

バーンズ(陛下の御身をお守りするため、影より危険な芽を摘む)

バーンズ(その生き方しか知らないし、他の生き方など考えたこともなかった……)


バーンズ(……思えば、あの日)

バーンズ(あの日から、私の知らない世界は開けてばかりだ……)


バーンズ(エリス……)


――――
―――
――


~~時は遡り……~~


バーンズ「……少し、聞きたいことがある」

親衛隊「うおびっくりした! 隊長から話しかけてくるなんて珍しいですね」

バーンズ「うむ……」

親衛隊「まあ別に構いませんけど、何です?」

バーンズ「……書物が多く置かれている店を知りたい」

親衛隊「書物!? え、あの四六時中剣を持ってる隊長が、本を読むんですか!?」

バーンズ「……私とて、剣を置くことはある」

バーンズ「私は今、厄介な難題を抱えている。これを解決するには、書物から的確な戦術を学ばねばならぬ」

親衛隊(あ、なんだやっぱり戦い絡みか……)

親衛隊(でもやっぱり隊長は凄いな。強いのに、まだ戦術もちゃんと勉強してるのか……)

親衛隊「そうですね……あ、帝都の古書堂なんてどうです? 結構掘り出し物も多いそうですよ」

バーンズ「……そうか。感謝する」

――




【帝国・古書堂】


バーンズ(ここか……)コソコソ…



アーシャ「パトラさん、この戦術書はどうですか?」

パトラ「うーん、これまた難解な……」



バーンズ(ぬぅ、いつぞやのアベル皇子の部下の一人か……)

バーンズ(今なら倒すことはできるだろうが、今は目的を優先すべき……)コソコソ…

バーンズ(あの時以上に、見つかるわけには……)コソコソ

バーンズ(どこだ……どこにある……?)



『今からでも遅くない! 恋愛必勝法!』



バーンズ(み、見つけたぞ! おそらく私が探し求めている本を……!)パシッ!



……


バーンズ「……」パタン…

バーンズ「私は今、初めて剣以外のことを勉強したのかもしれないな」

バーンズ「しかし、奥深いものだな……」

バーンズ「さて、イメージトレーニングが大切とあったが……早速試すとしよう……」



――

~~



バーンズ「――少女よ、今一度私と刃を交えてもらおう!」ジャキン!

エリス「またあなたですか! ですが無駄なこと、あなたはもう私の敵ではない!」ジャキジャキン!

バーンズ「その思い上がり、正してくれる……!」ゴォッ!


……


エリス「きゃあっ……!」ドサッ…

バーンズ「……」ムキズ

エリス「ど、どうして……」

バーンズ「私は陛下の為に剣を振るい続ける。いつまでもあの日の私と同じと思うな」

エリス「完敗です……」

バーンズ「……だが、筋は悪くない。よければ、私が鍛えてやろう」

エリス「え、いいんですか!?」パアァ!



……


バーンズ「……」ブォン!

エリス「……」ブォン!

エリス(剣を振るうバーンズさん、なんて逞しいのかしら……)ウットリ…

バーンズ「……剣に迷いが出ている」

エリス「ご、ごめんなさい!?」

バーンズ「……一段落したら、休憩だ。街に買い物にでも出るぞ」

エリス「は、はい!」


……


エリス「その……バーンズさん……手を、握ってもよいでしょうか?///」

バーンズ「……構わぬ」

ギュッ…

バーンズ「……悪くない」

エリス「……///」



~~

~~



バーンズ「い、いや……手を繋ぐのは気が早すぎたか……」

バーンズ「いかん、やはりまだまだ励まねばならぬようだ……」

バーンズ「……」

バーンズ「……」

バーンズ「恋愛の終着点……結婚……初夜……?」

バーンズ「愛を誓い合った男女……性交……?」

バーンズ「互いを慈しみあうことが重要……」

バーンズ「お互いが全裸となり……ぬぅ……!?」



バーンズ「……剣に生きてきた私も、いつかこのような体験をするのだろうか……?」



――――
―――
――

――


バーンズ「――うぅっ!?」ビクンビクン!

スカーレット「あら、ようやくお目覚めですの?」

スカーレット「驚きましたわ。まさか一度射精しただけで意識を飛ばすなんて……」

バーンズ「!?」

バーンズ(い、いつのまに私は全裸に!? い、いや何故あの女も全裸なのだ!?)

スカーレット「身体はとっても逞しくてワタクシ好み……」スッ…

バーンズ玉袋「……」

スカーレット「ふんっ!」ヒールグリグリ

バーンズ「ふぐおぉぉぉぉ!?」ビクンビクン! ドピュウッ!

スカーレット「あぁ、とっても濃厚で――美味しいですわ」ゴクリ…

スカーレット「あなた、ずっと溜め込んでいたのね……」




スカーレット「嬉しいですわぁ……こんな逞しい雄が、ワタクシのためにこんなに精液を溜めてくださるなんて……」



スカーレット「その全てを堪能しなければ、失礼というものですわね……」スッ…

バーンズ「な、なにオゥッ!?」ビックン!

スカーレット「可愛いこのコも。すぐにワタクシが吸い伸ばしてアゲル……♪」


ジュボッ! ギュボォ! ギュボオオオォォォ!

ジュルルルルルル! ジュギューウ!


バーンズ「――――ッ!!?!!?」ガクガク

スカーレット「……あら、こちらの穴も物欲しそうに……」ツプッ…

バーンズ「―――!? ―――ッ!??!」ビックンビックン!

スカーレット「あはぁ……♪ ほぉら、また元気になりましたわよ?」

バーンズ「」カタカタ…

――


スカーレット「ほぉら、もっと腰を使いなさいな!」パァン! パァン!

バーンズ「」カタカタ…

スカーレット「んもぅ! でも、これはこれで鍛えがいがありそうですわね……!」ジュプジュプ!



親衛隊1「う、うぅ……た、隊長が穢されている……!?」ビクゥ!

親衛隊2「や、やばいぞ! あの女……隊長を吸いつくす気だ!」



スカーレット「――あら、貴方達も混ざりたいのかしら?」ヒュオン!


親衛隊「うっ!? む、鞭が正確に俺達の股間を――」

パァン!


親衛隊「うあああああぁぁぁぁぁぁ!!??」ドピュドピュ!


スカーレット「あら、そちらもなかなかいい匂いですわね?」

スカーレット「ふふ……今日は楽しめそうですわね」

スカーレット「ほら、貴方も喜んで! もっとワタクシに精液を注ぎなさいっ!」グチョ!グチョッ!

バーンズ「」カタカタ…

バーンズ(これが……性交……なのか……)モウロウ

バーンズ(私が学んだものと……違う……)モウロウ

バーンズ(違う……違う……)モウロウ

バーンズ(違う……私は……)モウロウ

バーンズ(わ、私は……)

バーンズ(……)


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

バーンズの意識

70>50

※基準値を上回り意識が飛んだため、蹂躙終了

※蹂躙カウントは1で止まりました


――


バーンズ「」ピク…ピク…

親衛隊「」ピク…ピク…


スカーレット「あ、あら……ワタクシとしたことが、加減を誤ったかしら?」

スカーレット「……駄目ですわね。全員意識が完全に……」

スカーレット「せっかく、この増強剤注射も用意してましたのに……」

スカーレット「いつの間にか、陛下もまたいらっしゃいませんわ」

スカーレット「仕方がありませんわね。童貞の殿方を酷使するのも貴族として褒められたものではありませんし……」

スカーレット「今日はこの辺りで、お開きにしましょうか……」ムラムラ…


※バーンズの童貞が奪われました……


――


カイン「っ!」ビクゥ!

エメリナ「カ、カイン様!?」

カイン「あ、あぁごめんよエメリナ……なんだか、他人事とは思えない凄い悪寒を感じたんだ……」

カイン「でもそれと同時に――君のありがたみも感じたよ」ギュゥ…

エメリナ「あ、あのカイン様……ご奉仕を……」

カイン「いや、今日はいいよ。このまま、君を抱き抱えたままがいいんだ……」

エメリナ「カイン様が仰るのなら……」モゾッ…

カイン(……焦る必要はない。今はこれでいい。エメリナが傍にいてくれている……)

カイン(いつの日か……)


――


バーンズ「」ピクッ…ピクッ…

親衛隊「」ピクッ…ピクッ…

スカーレット「ワタクシが立ち、あなた達は倒れている」

スカーレット「つまり――ワタクシの、王国の勝ちでよろしいですわよね?」

バーンズ「」ピクッ…

スカーレット「……明日、改めて聞いた方がよさそうですわね」


――

――翌日――



スカーレット「おはようございます、陛下」ツヤツヤ!

クラウス「……あぁ、おはようスカーレット将軍……」

クラウス「……」チラッ…



親衛隊「……」ポケー…

バーンズ「……」



クラウス「その……例の件は……」

バーンズ「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

あ……(白目)

特殊判定結果

バーンズの屈服

78+20×1(蹂躙)
=98(もう……戻れない……)>95

※基準値を超えてしまいました……

※恋愛への憧れ、童貞、誇りその他諸々を粉砕されたバーンズはスカーレットに屈服してしまったようです……


――


バーンズ「王国は……強者だった」

スカーレット(あら、流石ですのね。一晩でしゃんと立てるまでは回復できるなんて)

バーンズ「このことは、私から陛下に必ずお伝えする……」

クラウス「……ありがとうございます」

クラウス「そしてその……色々と、申し訳ありません」

バーンズ「いや、構わぬ」



バーンズ「私はまた――新たな世界を開いた気がするからな」



スカーレット「――またのお越し、お待ちしておりますわよ?」


バーンズ「……!」ゾクゾク…!



バーンズ(……陛下)

バーンズ(もしかしたら私はもう、元に戻れないかもしれません……)

バーンズ(この感情がなんなのかは、やはりわかりません)

バーンズ(今回はわかったことはただ一つ)

バーンズ(王国は、強者でした……)


※帝国と王国の同盟が完全に結ばれました

※余程の事態にならない限り、ギルバートからは王国を攻めなくなりました

※代償にバーンズは色々喪いました


――

王国大勝利?になってしまったあたりで今日はここまで
せめて最初の基準を50にしてなければ……
と言いたいところなんですが、確認すると通常模擬戦でもスカーレットが普通に勝っていた可能性が高いです
各国最強兵は
スカーレット・攻撃型
バーンズ・防御型
アルフォンス・バランス型
であり、姿勢を崩されない限りスカーレットが一番有利に設定していた弊害です

明日は取りそびれていた多数決を取ったのち、妹組のおでかけに移れればいいなぁ

本日もありがとうございました!

こんばんはー
遅くなりましたが少しだけ再開
時間が時間なんで、今日は多数決部分だけになっちゃうかな……

――

【アベルの城塞】

シュイン!


アベル「おお、本当に一瞬で帰って来れたな」

リーナ「私、がんばりましたもの」

リーナ「手伝ってくれた王国兵の方に、帝国の使者が帰ったらこちらに報せるように話はつけてありますし……」

リーナ「状況が整い次第、支援隊を送りましょう」

アベル「そうだな。王国の被害は想定以上だったが、クラウス王ならばいつか元の王国以上に立て直してくれるだろう」

リーナ「ふぅ……とりあえず、これで少しは一息がつけますかしら……」

アベル「王国と連携しつつ、聖国攻略の手立てを考える難題は残っているが……」

リーナ「流石の兄も、すぐさま再攻撃はしないでしょう。四天を二体も葬られれば尚更のこと」

リーナ「束の間かもしれませんけど、この時間に羽を伸ばしたり鍛錬をしたり……息抜きはできるかもしれませんわ」

アベル「詰め込み過ぎても倒れるだけだからな。とはいえ、やることをしっかり処理していくのも手の一つだ」ガサゴソ…

アベル「……これの調査とかな」

リーナ「まあ、なんですのこの氷?」

アベル「王国から帰還する際、一度だけ上級天使に襲われてな。それの翼の一部だ」

リーナ「なるほど……凍ると霧散しないんですのね」

アベル「ここからどうにか天使の正体を探れればと思ったんだが……」

リーナ「うーん……下手に解凍すると従来通り霧散する可能性もありますけど……」

アベル「やはり魔力の扱いに長けている者に任せた方がいいとは思うんだが……」

リーナ「以前の見立てでは、天使は光魔法を固めて動かされた魔道人形の可能性があるんでしたわよね?」

アベル「ああ。勿論違う可能性もあるがな」

リーナ「アベル、知り合いにこれを任せられそうな人はどれだけいますの?」

アベル「そうだな……」



※天使の解析、誰に任せる?

※選択次第で展開が変わり、おまけのボーナスを受けるキャラも変わります


1:得意なのは風だが、魔法の才能は間違いない。第二皇子カイン

2:まだまだ発展途上だが、膨大な魔力を持つ。第一皇女キアラ

3:普段の攻撃手段が凝縮された魔力の光刃。メイドのルーシェ

4:意外と博識だった、天使と同じ聖国出身者。元聖国将のシア

5:……皇帝がご機嫌なら協力するか?魔女の異名を持つ皇妃フローレン


↓1~5多数決(同票の場合コンマ高値を採用)

3:ルーシェに依頼


――



アベル「そうだな……何人か候補はいるが、ここはアドルラン兄様のメイド、ルーシェが適任だろう」

アベル「魔力を変幻自在に動く刃にしたり、固めて相手の頭上から叩き落としたり……」

アベル「魔力の扱い、操作性に特に優れた彼女なら、天使が本当に魔法人形か否かもわかるかもしれない」

リーナ「なるほど……」

アベル「問題は、俺と彼女に然程接点がないことだ」

アベル(例の泥酔祭の際は、ものすごく世話になったがな……)

アベル「彼女の拠点や普段の行動を知らねば……」

リーナ「あら、簡単ですわよ? アドルランのメイドならば、必ずその傍にいるはず」

リーナ「そしてあの真面目な第一皇子様なら、きっと王城で鍛錬をしているのではなくて?」

アベル「そうか、確かに。……済まないリーナ、ここを任せていいか?」

リーナ「構いませんけど、すぐに向かうつもりですの?」

アベル「ああ。……正直な所、これを凍らせる魔力を割くのがかなり疲れる」

リーナ「あー……気がつかなくて申し訳ないですわ」

リーナ「そういうことならお急ぎなさい。みんなにはちゃんと伝えておきますわ」

アベル「助かるよ。それでは、早速……」タタタ……


――

――



【帝都・鍛錬場】


帝国兵「でえい!」

アドルラン「甘いぞ!」ガッ!

帝国兵「うわっ!?」ドサッ…

アドルラン「余程の力の差が無い限り、普通の剣は盾に弾かれる」

アドルラン「敵が守りの構えに入ったならば、その構えの癖を見抜くんだ」

帝国兵「わかりました!」


アベル「アドルラン兄様、やはりこちらでしたか」

アドルラン「おお、アベル! よく来たな!」

アドルラン「みんな、すまないが各自で組み手を続けておいてくれ!」

帝国兵達「「はっ!」」


……


アドルラン「父上から色々と聞いたぞ? 大変なことになっているな……」

アベル「ええ、まあ……」

アドルラン「しかしまさか、エリス君を父上にぶつけて傷を負わせるとは……やはり彼女は素晴らしい」

アドルラン「父上に打ち勝つ……もはや夢物語ではないのかもしれないな」

アドルラン「私も兵も、彼女に負けじとこうして鍛錬を重ねているのだが……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

ちょ、ま、……もう……(吐血)

ボーナスキャラがボーナスイベで偶数ゾロボーナス出さないでください(吐血)

特殊判定結果

天使兵の脅威。鍛え直すぞ強者の帝国兵!

1帝国兵の天使兵への対抗心
81(天使? 人外だろうとやることは変わらないぜ!)>50

※基準値を上回ったため士気高揚状態。判定値分レベルアップ

81

帝国兵レベル:33+8+1=42



2アドルランの天使兵への対抗心

44×2(ゾロ目ボーナス)+20(アベルとエリスの活躍)
= 1 0 0 (108)(第一皇子として、私もまだまだ鍛えねば!)>30

※基準値を上回ったため士気高揚状態。最大値のため判定値分レベルアップ+スキル強化+獲得

44

アドルランレベル:91+10(ゾロ目ボーナス)+10(ゾロ目ボーナス)+10(アベルの大幅レベルアップ)=121

通常→★スキル獲得と強化


偶数ゾロ:アベルとエリスの活躍に興奮。確定大幅レベルアップと★スキル獲得

アドルランレベル121+30(偶数ゾロボーナス)=151

後日★スキル獲得(2つ目)



――



アドルラン「 な ん だ か 私 は 今 と て も 充 実 し て い る ! 」 キラキラ!

アベル「な、なによりです……」

アベル(よく見れば、兄様の鍛錬に付き合わされた一部帝国兵の顔が死んだ魚の目になっている……)

アベル(だが流石は兄様とその部下達だ。この調子ならば、天使の襲撃にも耐えきれるようになるだろう)

アドルラン「しかし……お前は、そんな私よりも遥か高みに行ってしまったようだな」

アドルラン「やはり、王国での死闘か?」

アベル「そうですね、それもありますが……」

アベル「……絶対に守りたいものが、たくさん増えたから、でしょうか?」

アドルラン「はははっ、アベルらしいな」

アドルラン「私も追いつけるよう、これからも鍛錬を続けねばな」

アドルラン「しかしアベル、その様子だと私にただ会いに来たわけではないのだろう?」

アベル「あぁ、そうでした。実は件の天使のことでルーシェに頼みたいことがありまして……」

アドルラン「ルーシェ?」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

鍛錬に付き合わされたルーシェ

84(ルーシェ、頑張ルーシェ……)>30

※基準値を上回ったため士気高揚状態。判定値分レベルアップ

84

ルーシェレベル:96+8+4+5(アドルラン直々)=113


――


アドルラン「ルーシェなら、そこで寝ているが……」



ルーシェ「……が、がんばるーしぇ……」ビクンビクン…



アベル「ルーシェェ!? 兄様、あれは寝ているではなく倒れているのでは!? 何か変なことまで口走っていますよ!?」

ルーシェ「……じゅ、熟睡しています……」ビクンビクン…

アベル「無茶をするな!?」

アドルラン「いやぁ、やはりルーシェとの鍛錬はついつい熱が入ってしまって……」

アベル(可哀相に……)


――

――


ルーシェ「……お見苦しい、ところを、お見せしました……」ペコリ

アベル「い、いや俺は全然問題ないんだが……大丈夫なのか?」

ルーシェ「はい。ヒバリさんに、回復してもらい、ましたから……」

ヒバリ「全く、アドルランもだけどルーシェも途中でちゃんと休憩いれなさいよ? ほら、追加の冷たい飲み物」

ルーシェ「ありがとう、ございます……。でも、アドルラン様が、楽しそうだったから、私もつい……」ゴクゴク…

ヒバリ「まったくもう。あ、アベル様も何か飲む?」

アベル「俺にはお構いなく。さて、こんな状態の時に頼むのは酷かもしれないが……」

アベル「ルーシェ、これを見てくれないか?」ガサゴソ…

ゴトン!

ヒバリ「うわ、なにこれ!?」

ルーシェ「ひんやり……じゃなくて……」

ルーシェ「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

ルーシェの天使の解析

57+5(魔法知識)+10(操作技能)+15(固有スキル)
=87>70

※基準値を超えたため、解析成功

※魔法の仕組みの解説及び天使兵・四天の一部行動を先読み可能になりました

――

途中ですが、今日はここまで
アドルラン、長兄の意地を見せんばかりの大暴れでしたね……
ルーシェもしっかり仕事をこなしてくれました

本来アドルランは予定では皇帝戦では入っていませんでしたが、このレベルの上がり具合と設定しているスキルからすると
一気にスタメン入りの可能性大ですね
とはいえ、最終決戦時はアベル隊以外のメンバーはコンマ判定での救援を予定しており、判定成功で各イベントで助けてくれる予定です
なのでアドルランも判定次第……

……お気づきになられた方もいるかもしれませんが、妹二人は皇帝ご褒美の時にまさかの移住に成功しており、アベル隊扱いです
正直これで皇帝と聖王戦の難易度ががくっと下がってる感があります。唯一の連携スキル持ちですからね……
ただキアラの方の特殊スキルは偶数ゾロではない特殊開放式のマスクスキルです。まあまず習得方法はばれないと思いたいです……

本日もありがとうございました!

キアラは個人的にはローズさんは勿論スカーレットさんも怪しいと思うんだよね
バーンズさんいじめる時にスキル使ってるけど「クリムゾン」ウィップに「スカーレット」グレイスってスキルまで赤色統一してるっぽい
で赤の種類の中には「ローズ」もあるし、キアラの攻撃のメインは「赤い」炎魔法で必殺は「紅蓮」の大炎槍。赤繋がりスキルでワンチャンない?
ただ致命的な問題は、違った場合は無垢な天使が変態淑女に穢されそうっていう……

こんばんはー
心底時間が欲しい今日この頃、なんとかおでかけ安価までは辿り着きたいところ
ゆったり再開です

――

ルーシェ「……これは、中々の魔力……」

アベル「やはりわかるか。氷は俺の魔力だが、中身は件の天使の羽だ」

ヒバリ「ああ、これが今帝国を騒がせている……」

アベル「俺達は、天使の正体が魔力人形なのではないかと疑っている」

アベル「それを調べるために、魔力の扱いに長けていそうなルーシェに会いに来たんだが……」

ルーシェ「なるほど、です……」

ルーシェ「……」スー…ハー…

ルーシェ「アベル様、氷魔法……解いてください」

アベル「わかった。だが天使はどうにも絶命すると霧散する。慎重にな……」キィン…


天使羽「……」ボシュゥ…


ルーシェ「……そこっ!」ギュオッ!

天使羽「……」ガギィン!

ヒバリ「わ、固まった!?」

ルーシェ「……私の魔力で、薄く覆いました……」

ルーシェ「内側への圧力をかけるように、しているから、この大きさなら固めたも同然……」

ルーシェ「……これで、手に持ってじっくり調べられます」ヒョイ

ヒバリ「凄いわね。流石はルーシェ」

アベル「ああ。やはり頼んで正解だった」

ルーシェ「えへへ……///」




――

――



ルーシェ「……」ジー…

ルーシェ「……」ペタペタ…

ルーシェ「……」ゴンゴン…

ルーシェ「……」ブンブン…

ルーシェ「なるほど、だいたい、わかりました……」

アベル「本当か!?」



ルーシェ「……結論から言ってしまうと――天使は、膨大な魔力の塊。魔法人形で間違いありません」




ヒバリ「!!」

アベル「やはりか……」

ルーシェ「かなり、複雑な魔力構造に密度、です。しかもこれを精密に動かすなんて……ただ者じゃない……」

アベル「一応それは、上級と思われる天使の羽だ。だが、王国を襲ったのはさらに巨大な明確な自我のある四天という連中だったのだが……」

ヒバリ「自我を持つって……魔法人形に、そんなことが可能なのルーシェ?」

ルーシェ「……できないことは、ないかも?」

ルーシェ「ちょっと、待って。折角調べた、から……できる限り、真似をしてみる……」

アベル「真似?」



ルーシェ「――私も、天使を作ってみる……」





――

――







……



ルーシェ天使「アドルランサマドコー?」トテトテ…



ヒバリ「やだ、可愛いっ!?」

アベル「本当に作れるとは……白く光っているが、ぼんやり小さなルーシェに見えるぞ!?」

ルーシェ「が、頑張りました……」カタカタ…

ルーシェ「でも、ごめんなさい……実験だから、一度消します……」

ルーシェ天使「」ボシュウゥゥ…

ヒバリ「あぁー……」ガックリ…

ルーシェ「ふぅ……凄く、疲れました……」

アベル「大丈夫か? しかしまさか、目の前で小型とはいえ動いて喋る天使を見せられるとは……」

ヒバリ「一体どういう理屈なの? とりあえず、はいお茶飲んで」

ルーシェ「……」ゴクゴク…

ルーシェ「ふぅ……。……天使は、製作者の意思が影響する魔力の多重構造体」

ルーシェ「とりあえず……順を追って説明します。……書いた方がいいかな?」

ヒバリ「あ、私いつも適当な紙と書くもの持ち歩いてるからこれ使って」コトン

ルーシェ「ありがとう、ございます。それじゃあまずは……」ガリガリ…


・魔力とは、生物の体内に循環している力であり、その含量や適性には個人差がある

・扱いに長けた者は、魔力を全身に巡らせることで身体能力も強化される

・体内魔力を練り上げ、魔道書や詠唱の補佐で性質を様々に変えて解き放つ『攻撃魔法』

・与える性質を解放ではなく、圧縮にすることで硬度を増して身を守る『防御魔法』

・高度な性質変化で、魔力をもって傷を癒す習得難易度の高い『回復魔法』

・その他に、状況にあわせた性質変化で様々な効果を発揮する幅広い『補助魔法』


ルーシェ「……ここまでは、大丈夫ですか?」

アベル「ああ」

ヒバリ「大丈夫よ」

ルーシェ「魔力、魔法の研究は今も続いているから、私達の知らない魔法もまだまだあるかもしれない……」

ルーシェ「でも、天使は多分、この魔力の基本だけで、説明はつきます……」

ヒバリ「え、そうなの?」

ルーシェ「はい。……ただ、天使を一つの魔法とした場合、それに与えている性質変化、命令式が多いんです……」

ルーシェ「これを作っている人は、途方もない魔力の持ち主……でも、絶対に個人だけでどうにかできる魔力量じゃない……」

アベル「……聖国には、魔力を補える源泉があると聞いた。それも天使の作成に一役買っているわけだな」

ルーシェ「おそらくは、そうです。さっき作った私の天使、あれを構造的に分解すると……」


1・特に強い、命令式の入った核の魔力を用意する

2・性質変化もさせていないただの魔力だけで核を覆い、作りたい形に成形する

3・2の魔力が霧散しないよう、薄く内側へ圧縮する魔力壁を張ることで全体の強度を確保


ルーシェ「実は、これだけです……与えた式は、歩行だけ……」

ヒバリ「あれ、思ったより単純なのねって言いたいけど……これはあくまでさっきの実験天使だからね」

ルーシェ「はい。これを他国制圧、軍事用の天使として運用することを考えると……」ガリガリ…



1・特に強い、命令式の入った核の魔力を用意(異教徒の断罪+聖国民の護衛+命令範囲内での自由行動)

2・魔力で核を覆い、作りたい形に成形(意図的に霧散しやすい魔力にすることで痕跡抹消+作成魔力の節約)

3・魔力が霧散しないよう、薄く内側へ圧縮する魔力壁を張る(ここを強固にすることで大型も耐久力を得る)

4・出来上がった基本の型に、回復魔法の性質も加える(3の身体を維持する魔力壁の自己再生機能とも言える)

5・さらにその型の上から別種の魔法を上掛けし、二重の防壁で耐久力を得ると同時に外部への攻撃魔法として転用(攻防兼用の属性魔法)

6・強化型に高度な転移魔法も組み込むことで、拠点への迅速な帰還を可能にする(帰還のみ。攻撃のための転移は術者が直接行い組み込む式を節約)


ルーシェ「……こんな感じ?」

アベル「なるほど……霧散するのは、身体全体が硬いのではなく、外装のみが硬いからか」

アベル「しかし、俺が戦った炎天とやらは最後に大爆発を引き起こしたが……」

ルーシェ「だ、大丈夫でしたか……? それは多分、2の魔力を節約せず、攻撃系の放出魔力で形成されていたからかと……」

アベル「……四天というくらいだ。流石にそこに労力は惜しまないということか」

ルーシェ「はい……でも、それだけ作るのには莫大な魔力と……時間がかかります」

ルーシェ「自我を持つ……それは、術者が念じながら、長時間魔力の放出を続けたから……」

ルーシェ「強い思いの籠った魔力は、術者の影響を、強く受けます……」

ヒバリ「回復魔法も、祈り、願い、この人の怪我を治したいっていう思いも大切だからね。そういうことか……」

アベル「つまりあれは、聖王の異教徒を排除したいという願いが強く反映された故の性格か。相当な執念らしいな……」

ルーシェ「あくまで私の推論、だけど……アベル様、お役に立てましたか……?」

アベル「ああ、期待以上だ。ありがとうルーシェ」

ヒバリ「あとでアドルランにも教えないとね。お手柄だよルーシェ!」

ルーシェ「よかった……。でも、気をつけて……」

ルーシェ「いくら身体そのものは霧散しやすい、かさまし魔力でも……生み出して操る数と大きさ、多重構造……」

ルーシェ「天使の製作者の力は、天使の比じゃないです……」ブルブル

アベル「ああ、わかっている。それは覚悟の上だ」

ルーシェ「……今回調べてわかった、アベル様に有利になりそうな確かな情報が一つあります」



ルーシェ「天使は――『正確な座標を指定しての転移はできない』し『転移したら帰還以外の転移は使用できない』みたいです……」



ルーシェ「だから……もし帝国にもやってきたら……『逃げ出す前に、囲んで一気に殲滅』、です……」

アベル「わかった。覚えておこう」


※天使の正体、構造が判明しました
 これにより、一部キャラに天使への特効が加わります

※天使の再転移が不可と判明しました
 これにより、特殊戦術の選択肢が増えました


――

――



ルーシェ「……ところで、アベル様」

アベル「ん?」

ルーシェ「この、天使の翼だけど……」

ルーシェ「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

天使の翼の再利用

12<70

※基準値を下回ったため、再利用不可。このまま消滅します


――



ルーシェ「もう、固めていなくても大丈夫ですか……?」

アベル「ああ、そうだな。ありがとう、おかげでこちらも天使へ対策が練れそうだ」

ルーシェ「……ん、圧縮解除」キィン…

天使羽「……」ボシュウゥゥゥ…

ルーシェ「……アベル様、頑張って。また何か、私でも力になれることがあれば、遠慮なくお願いします……」

ヒバリ「あ、私もいつでもオッケーだからね。勿論、アドルランも!」

アベル「ありがとう。俺はこのことを皆にも伝えるから、今日はここで失礼する」

ルーシェ「また、ね……」フリフリ


※ルーシェ達と別れました


――

【聖国・聖王宮】


シュタイナー「ふううぅぅ……」

シュタイナー「すううぅぅ……」

シュタイナー「神よ……」

シュタイナー「……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

特殊判定結果

四天の補充

1炎天
28<80

※基準値を下回ったため、復活せず
 次回判定時、復活率上昇

2水天
49<80
※基準値を下回ったため、復活せず
 次回判定時、復活率上昇


――



シュタイナー(駄目ですね……まだ、四天の完全な復活は遠い)

シュタイナー(いくら王国から戦力が手に入ったとはいえ……)

シュタイナー(神の摂理に反する存在。極力使いたくはありませんし、何より民の護衛には適さない……)

シュタイナー(民を守るには、安心させるには、四天が揃わねば……)




アルフォンス「……」


追加特殊判定
↓1コンマ二桁

アルフォーンスッ!(白目)

特殊判定結果

兄想いのアルフォンス

98+10(四天復活失敗)
= 1 0 0 (108)>95


これは、神が試練を与えておられるのだ

 今 は 私 が 動 い て 聖 王 を お 助 け せ ね ば ! ! !


※基準値を超えたため、聖王の忠実な弟が爆発しました

※補正を伴った上で王国or帝国に単騎突撃に向かいます


――



アルフォンス「……聖王よ!」

シュタイナー「ど、どうしましたアルフォンス?」

アルフォンス「四天が敗れ、さらには即座に復活しない……神のお力ならば、そんなことは本来ありえません」

シュタイナー「そ、それは……」

アルフォンス「――これは、神が与えた試練なのではないでしょうか?」

シュタイナー「……はい?」

アルフォンス「マークス神父も仰っていましたが……神の御力に頼り過ぎてはいけない、これには一理あります」

アルフォンス「つまり神は――私に本来の役目を、異教徒の断罪を果たせと、そう仰っているのではないでしょうか!」

アルフォンス「そうです。本来であれば、王国など我が手で堕とせた筈なのです」

アルフォンス「いくら民を安心させる役目があるとはいえ……私は武人でもあります」

シュタイナー「アルフォンス、待ちな――

アルフォンス「地天は守護の天使。抜けた炎天は戦の天使。やはり、抜けた穴を私が埋めるのが道理でしょう」

アルフォンス「すぐに武具と馬を用意し、転移して断罪してまいりますっ!」ダダダ!

シュタイナー「アル……い、行ってしまいましたか……」

シュタイナー「まったく、アルフォンスもエカチェリーナも真っ直ぐな子ですね」

シュタイナー「……」

シュタイナー「エカチェリーナ……」



……


アルフォンス「うおおおおぉぉぉ!」

シュイン!


追加特殊判定
↓1コンマ二桁

転移先

00~49:帝国近辺
50~99:王国近辺

コンマ30


00~49:帝国近辺


――




シュイン!


アルフォンス「王国は、大部分が悔い改めたのだ……」

アルフォンス「もしかしたら、まだ悔い改める者が残っている可能性もある」

アルフォンス「――つまり、狙うはエカチェリーナの仇敵たる帝国のみ!」

アルフォンス「待っているがいい、異教徒よ……!」





アルフォンス「この私が、神と聖王に代わり一人残らず断罪してくれる……!」←レベル170


――

ギルバート「……む?」←レベル1200

――

――

エリス「声が、聞こえたような……?」←レベル298

――

――

ローズ「お引越しは寂しいけれど、こっちのお部屋もちゃんとお手入れは欠かさないようにしないと……」←レベル245

――


アルフォンス「……」

アルフォンス(妙だな……何故寒気を感じたのだろうか……)


※後日、アルフォンスが帝国に単騎突撃をしてきます


――

――



――特殊イベント・妹達とのおでかけ――


アベル「さて……王国への転移陣、天使の謎……」

アベル「大きな問題がとりあえず二つ解決した」

アベル「そして今日は戦の気配もないとなれば……」



……



アベル「キアラ、フィーア、ちょっといいか?」

フィーア「アベル兄様! 何の御用でしょうか?」

キアラ「私とフィーアちゃんは、アベル兄様の頼みならなんでも引き受けますよ?」

アベル「ああ、頼みというか……だいぶ待たせてしまったが、いつぞやの埋め合わせの外出に行ければと思ってな」

フィーア「!? す、すぐに支度をしますね!」

キアラ「わ、私も!」

バタン! ドタバタ! コノオヨウフクデー イヤコッチ…

アベル「あ、おい? そ、そんなに待たせていたのか……悪いことをしたな」

アベル「待たせた分、少しでも楽しませてやりたいな……」


※アベルの妹とのおでかけ

※おでかけで向かう場所や、やることなどを自由安価で
↓1~3くらいで募集します

おでかけ内容が決まったあたりで、今日はここまで
天使の正体がばれる、アルフォンスまさかの暴走と珍しくシュタイナーサイドには悪い結果になったかな?

なおアルフォンスですが、彼は魔法を使えないため正面から騎馬で突撃してきます
よほど変なコンマを引かない限り、戦況は拮抗~瞬殺の範囲内でしょう
またアベル隊の誰かと遭遇した場合、一応捕縛も可能ではあります(殺してはいけないため、-補正が入りますが)
そしてもう気が付いている方もいますが、アルフォンスを殺そうが捕えようが、数日後にシュタイナーの怒りが臨界突破します(白目)
想定していた聖国戦の難易度がバキバキに上昇しているというか、もうそっちも臨界突破してます
そして当初の初期スキル構成その他で、ここまで悪化することを想定していないため、今後どうなってしまうかは私にも予測不可能です

さらにこれとは別件の個人的にはらはらしている出来事もあり、何事もないコンマが出ることを祈るばかりです

本日もありがとうございました!

おつおつ。
王国行くことになりそうだけどもしもスカーレットに遭遇して妹組が変な影響を受けてしまった場合

キアラ:現状の恋愛への興味とかを加味するとマックスが危ない
フィーア:ア ベ ル 逆 レ 不 可 避(夜レベル的に確実に逆転されるけど)

ローズいないからアベル(とクラウス)ストッパー超頑張って(白目)

アルフォンスがいなくなってシュタイナーがさらなる暴走をするってことはシュタイナー本人が直接
帝国に襲ってくる可能性もあるってことだよな
ということはちょくちょく言われている
ギルバートVSシュタイナーが実現する可能性もあるのかな?
ギルバートは全体攻撃があるからこれを無効にしないとシュタイナー側に勝ち目はないけど、逆に無効にされたらギルバートもかなりキツイかも

こんにちはー
ちょっと判定部分だけ投げておきますね


>>557
色々暴走しているシュタイナーではありますが、聖国と民の防衛が最優先思考です
ですのでどれだけこの後も暴走しようと、シュタイナー本人だけは帝国攻めを行いません
確実に帝国を攻め落とせるという状況に陥っても、天使の大群が来るだけです

――


ガチャ


フィーア「お待たせしました、兄様!」

キアラ「その、変だったりしませんか……?」

アベル「いや、二人ともよく似合っているぞ」

フィーア「ローズさんに選んで貰った、おでかけ用の服です!」

キアラ「私のコサージュも、予備がこの帽子につけてあるんですよ」

フィーア「もし、皇族であることが明るみにでちゃいけない状況になっても……」

フィーア「これで、ごまかせます!」カワリミ!

アベル(相変わらずとんでもない変装術だな……)

アベル「安心しろ。俺も少しは帝国兵に認められたらしいからな。よほどのことがない限り安全だ」

フィーア「私も、いざという時は!」チャキン!

キアラ「わ、私もいざとなれば魔力を……!」

アベル「ははは、そう気を張るな。今日は一日ゆっくり楽しんでくれると嬉しい」

フィーア「はい!」

キアラ「一日、もう出発するのですか?」

アベル「ああ。色々と連れて行きたい場所もあるからな。午前は帝都を周り、午後は一度城塞に戻って、その後はお楽しみにというところか」

アベル「出かけて留守にすることは、アーシャ達にも伝えてある」

アベル「二人の準備がもういいなら、早速出発するが……」

キアラ「はい、もう大丈夫です」

フィーア「私もです! それじゃあ……しゅっぱーつ!」ワクワク!



――

――


【帝都・商店街】


キアラ「うわー……人が沢山……」キョロキョロ

フィーア「帝都は今日も賑やかです!」

アベル「人が多い。二人とも、はぐれるなよ?」ギュッ

フィーア「えへへ、アベル兄様と手を繋いで歩くの久しぶりだな~……」ギュッ

キアラ「うん、懐かしいね……」ギュッ

アベル「……これからは、もう少しこういった時間を作れるよう努力するよ」

アベル「とはいえ、今の俺にできる兄らしいことと言えば、二人の欲しい物を買ってやることぐらいだがな」

アベル「なんでもいいぞ? それこそ、普段ローズさんにも頼めないようなものでもいい」

フィーア「え!? 本当にいいんですか!?」ソワソワ

キアラ「フィ、フィーアちゃん? 兄様にあまりご迷惑は……」

アベル「迷惑なものか。二人とも、遠慮せずに言ってくれ」

フィーア「そ、それでは……」



特殊判定
↓1~2コンマ二桁

これはローズさんの言う通り天使ですね
間違いない(かわいい)

セーフな反面、それでいいのか妹ズ……
夜辺りにまた再開していきます


特殊判定結果

妹の欲しがるもの

01~45:年頃女の子。お洒落用品
46~80:皇女だって戦える。武具調達
81~95:ローズさんはくれない。ちょっとエッチな本
96~00:????

1キアラ
コンマ80
46~80:皇女だって戦える。武具調達

2フィーア
コンマ49
46~80:皇女だって戦える。武具調達

アベル隊の面々が強くなってるのを身近で感じ取ってるんやろなあ
最初からやばそうな高コンマにならなくて良かったかも

でも序の口なんですよね?(ニッコリ

こんばんはー
それでは再開していきます

――


【帝都・老舗武具店】


フィーア「わぁー……」


片手剣「……」ピカピカ

大剣「……」ズーン…

双剣「……」ジャキン

槍「……」シャキン

斧「……」ギラリ…


キアラ「す、すごい……」


大盾「……」ズシリ…

鎧「……」ドッシリ…


アベル「」

アベル(まさか二人揃ってこんな店に来たがるとは、完全に想定外だ……)

アベル(というよりも、なんでフィーアはこの店の存在を知っていたんだ……)


フィーア「流石はエリス姉様お薦めのお店! 凄い品揃えです!」


アベル(エリス……)ホロリ…

アベル(……今度、本当にエリスに女の子らしい買い物をさせてあげよう)



店主「」

店主(な、何故私の店に皇族の方が押し寄せて……)

店主(下手な真似をすれば、店の商品で私は八つ裂き確定だ……)ガタガタ…

アベル「……店主よ」

店主「は、はい!? なんでございましょうかアベル皇子!?」ビクビク

アベル「……そう怯えるな。今はただの客としてこの店に来ている」

店主「し、失礼致しました……」

アベル(あまり気乗りはしないが、二人の願いだ。どうせ買うのならばしっかりと選ばねば)

アベル「最近、何かと物騒でな……。戦闘経験の無い妹達にも、身を守れる武器を用意して貰いたい……」

アベル「城には、小柄な二人に振り回せる武器が無いのだ。……頼めるか?」

店主(皇女様の護身武器!? 名誉なことだが、責任が重すぎるぅ!?)チラ…

アベル「……」ジー…

店主(こ、この視線……ここで断れば、私の首が飛ぶっ! や、やるしかない……!)

店主「か、かしこまりましたっ!」

アベル「……突然すまないな。二人とも、望む武器とかはあるか?」

フィーア「えっと……この店によく来る、金髪のメイドさんが買っていく武器に似た物がいいかな?」

キアラ「私は……その、できれば軽くて扱いやすいものがいいかな?」

アベル「軽い武器……アーシャが扱う細剣あたりがちょうどいいか」

店主「す、すぐにご用意いたします!」

……




店主「あの金髪のお嬢さんがよく買われるのがこちらの投剣です」

店主「フィーア様のお身体を考えれば、これに近い短剣が一番かと……」

フィーア「す、すごい。軽くておまけに凄く握りやすい……」

店主「それがウリの武器でございます。勿論、刃にも拘っております故に賊など一捻りでございます」

フィーア「気に入りました! この短剣、二つください!」

店主「ふ、二つ……(予備かな?)あ、ありがとうございます!」

アベル(あくまでエリスの真似で二刀流は貫くのか……)

キアラ「私は、これかな……? 今まで剣なんて持ったことなかったけど、これなら振るえます」ヒュオン!

アベル「フルーレか。アーシャの物よりさらに軽量化されているし、慣れるには丁度いいかもしれん」

キアラ「ちゃんとした扱い方も、アーシャさんから習った方がよさそうですね」

店主「そちらの剣もおススメでございます。使われているのは、王国産の魔法金属」

店主「魔法の心得があれば、魔力を流すことで軽さを維持したままサーベルのような扱いも可能となるのです」

キアラ(細くて柔らかいのを、魔力で補える……私には、ちょうどいいかもしれない)

キアラ「では、私はこれを……」

店主「ありがとうございます!」

アベル「二人とも、それだけでいいのか?」

キアラ「はい。一口に武器と言っても、色々と違うことがわかりましたし……」

キアラ「一度武器とは何か、本でちゃんとお勉強してからまた来ようかと」

フィーア「私も、いいものがみつか――あ……」

アベル「ん?」





全身鎧「……」ドーン!




――

――


……



フィ全身鎧「た、大変です兄様! 動けません!?」モガモガ!

キアラ「だ、大丈夫フィーアちゃん!? ああ、だからせめてこっちの盾にしたらって……」

ズシリ…

キアラ「お……重いです……」プルプル…


アベル「……」

店主「……」

アベル「……店主、試着をしておいてあれだが、あの鎧と盾は結構だ」

店主「申し訳ありません……次は、皇女様達でも楽に動ける鎧の開発をしておきますので何卒……!」

アベル「いや、大丈夫だ。やはり小柄な妹が、全身鎧や大盾を持つというのが無理な話だからな……」


※キアラとフィーアがそれぞれ自分に合った武器を購入しました
 防具は重すぎたため購入しませんでした

※装備品の質向上により、レベルアップ

キアラレベル:144+5=149

フィーアレベル:109+5=114


――

――


【帝都・商店街】


フィーア「うーん……やっぱり、ちゃんと鍛えないとアドルラン兄様みたいな鎧は着れませんねー……」

キアラ「私も、もうちょっと運動しないと駄目だなぁ……」

アベル「やれやれ……武器を選ぶときに、ちゃんと合うものを選ぶように言っただろう?」

アベル「防具も同じことだ。そして何も鎧だけではなく、強化服や法衣も存在する」

アベル「二人には、そういった軽くて丈夫な防具の方が適しているだろう」

キアラ「一つのお店で全て賄えるわけではないんですね」

アベル「そうだな。……このまま、そういった店にも寄るか?」

フィーア「い、いえ! それはまたの機会に! ……」チラリ…

キアラ「フィーアちゃん? あ……」チラリ…

アベル「ん……?」





屋台<甘い癒しはいかがですかー?





アベル(甘味の屋台か? 列が出来ているのを見ると、繁盛しているらしい)

アベル(……そういえば、シアが女の子は甘味好きが多いと言っていたな)

アベル「あれが食べたいのか? 遠慮するなと言っただろう?」スタスタ

妹ズ「「!!」」



ウワ、アベルサマ!? レツジャマデシタカ!? イヤソンナコト… スグドキマスカラコロサナイデ!! ……



フィーア「に、兄様待ってください!?」タタタ…

キアラ「私達も並びますから!?」タタタ…



――

――



アベル「流石に、あそこまで怯えられると凹むな……」

アベル「まあ、俺にこういった可愛らしい甘味が似合わないということはわかるが」モグモグ

キアラ「そ、そんなことないですよ?」モグモグ

アベル「しかしよかったのか二人とも? 確かに美味いが、もっとしっかりとした店でも……」

フィーア「いえ、ああいった屋台のお店がよかったのです」モグモグ

フィーア「その、レディーとしてはまずいのかもしれませんけど……」

フィーア「お外で食べたりだとか、歩きながら食べたりとか……そういったことにちょっと憧れちゃって」

キアラ「贅沢なことですけれど、お城の外の食べ物がどんなものか……私もフィーアちゃんも、気になっていたんです」

アベル「そうだったのか……で、その屋台のクレープを食べた感想はどうだ?」

フィーア「とっても美味しいです!」キラキラ!

キアラ「好きな味を選べるというのも、素晴らしいと思います!」キラキラ!

アベル「そうか、気に入ってくれたなら何よりだ」モグモグ

フィーア「兄様こそよろしかったのですか? 一番シンプルなものを注文されていましたが……」モグモグ

アベル「初めて食べるものは、基本から入るのが俺の主義でな。基本を知れば、派生がどんなものかも予測がつく」

フィーア「な、なんだか戦にも通ずるものがありそうな感じがします!」

キアラ「でも、果物が沢山入っているものも美味しいですよ? 兄様、一口いかがですか?」スッ

フィーア「あ、それなら私のクリーム一杯のものもどうぞ!」スッ

アベル「だ、大丈夫だ! 気に入ったならお前達で食べてくれ」

キアラ「そ、そうですか。でも、本当に美味しいです」モグモグ

フィーア「はい! ……」ジー…

キアラ「あ……フィーアちゃんも食べる?」

フィーア「ご、ごめんなさい姉様!? そんなに物欲しそうにしてましたか!?」

アベル「……フィーアもキアラも、気に入ったなら好きなだけ買ってきていいぞ。遠慮するなと言っているだろうに」

フィーア「え、遠慮といいますか、恥ずかしいといいますか……で、でもお言葉に甘えてもう一個だけ///」

キアラ「わ、私も一個だけ……///」


――

――



【帝都・街道】


フィーア「ごちそうさまでした兄様!」

キアラ「ごちそうさまでした。でも結局兄様は一つだけでしたけど……」

アベル「俺にあの列に並び直す勇気はないよ……今度は、二人が俺の分も買ってきてくれると嬉しいかな」

フィーア「わかりました! 今度は、あの看板から名前がはみ出していた商品を一緒に食べましょう!」

アベル「まるで魔法の詠唱のような商品だったな。あれは流石に予測はつかんぞ……大丈夫か?」

フィーア「多分、すっごく甘いですよ!」

アベル「……だろうな。まだ食べたりないとかはないか?」

キアラ「だ、大丈夫ですよ///」

アベル「それならば悪いが、一度城塞に戻るぞ。午後は、実は俺もどうなるかわからない場所だ」

フィーア「な、なんだかドキドキします!?」

キアラ「うん、兄様と一緒なら大丈夫だとは思うけど……」

アベル「安心しろ、危険はないよ」



特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果


城塞への小包

69<80


※基準値を下回ったため、まだ到着せず
 次回判定時、基準値緩和

――


アーシャ「あら、お帰りなさいアベル。またすぐに?」

アベル「ああ、すまないな。何か変わったことはあったか?」

アーシャ「いいえ特には。みんなで警戒は続けているから、安心して兄妹の時間を楽しんでくださいね」

フィーア「アーシャ姉様、さっきいいお店を見つけました! 今度は姉様も是非!」

アーシャ「うふふ、ありがとう」

キアラ「あ、その、できれば私は今度お時間がある時に細剣の扱い方を教えて頂けると……」

アーシャ「細剣……?」

キアラ「は、はい……」←帯剣中

アーシャ「……」

アーシャ「アベル、どういう兄妹の時間なんですか……?」ジトー…

アベル「い、いや俺のせいじゃないぞ!?」

アーシャ「まったく。午後はちゃんとするんですよ?」

アベル「はい……」


――

――


【城塞・転移陣】


アベル「よし、準備はいいか?」

キアラ「転移の、高等魔法陣……もしかして!?」

アベル「ああ」




アベル「午後は――王国へ向かうぞ」




妹ズ「「!!」」

キアラ「お、王国……」ドキドキ

フィーア「前は大変な時でしたけど、今なら少しは落ち着いているのかな……?」ドキドキ

アベル「クラウス王への顔見せと、いい加減少しは帝国から品を渡したいというのもあるが……」

アベル「折角だ。珍しい王国の品も見せて貰おうかと思ってな」

キアラ「……」ワクワク

フィーア「……」ワクワク

アベル「帰りは既にリーナが用意してくれた陣があるから心配しなくていい」

アベル「それじゃあ、行くぞ?」

フィーア「はい!」


シュイン!



――

――


【王国・国王私室】


シュイン!


アベル「クラウス王、突然失礼致します」

フィーア「失礼致します!」

キアラ「え、いきなり国王様のお部屋なの!? し、失礼致します!?」


クラウス「ん、アベル皇子にフィーア皇女!? それに……」

キアラ「突然お邪魔してすみません!? 私、帝国第一皇女のキアラと申します!」

クラウス「第一皇女! 私はクラウス。未熟な国王だが、どうぞよろしく頼む」

クラウス「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

ロリコン回避かなこれは

特殊判定結果

スカーレットの性欲

39<50

※基準値を下回ったため、ちゃんと将軍モード

※クラウスから普通に紹介されます


――


クラウス「そしてこちらが、我が国が誇るスカーレット将軍だ」

スカーレット「お久しぶりですわね、アベル皇子にフィーア皇女」

スカーレット「そして初めましてキアラ皇女」

スカーレット「私は王国将のレディー・スカーレット。どうぞよろしく」ペコリ

キアラ「よ、よろしくお願いします!」ペコリ

アベル「……」




アベル(スカーレット将軍が……まともだと……!?)ガーン!




クラウス(アベル皇子の考えが読めるぞ……)

クラウス(流石に、落ち着いている原因が帝国の使者を蹂躙したからだとは言えないが……)

バーンズさんだけならまだしもバーンズ隊まるごと平らげてるからな
恐ろしいことに

アベル「クラウス王、まずはこちらを」

アベル「帝国ではなく私個人のものになってしまいますが、友好の品を」スッ…

クラウス「こ、これはすまないな」ウケトリ

クラウス「今日はわざわざこれを届けに?」

アベル「いえ、それをお渡ししたかったのもありますが……」

アベル「今日は少し、王国を見て回りたいと思いまして」

アベル「大変な状況だとは理解していますが、物資の調達もしたく……」

クラウス「そうだったのか。いや、全然問題は無いよ」

クラウス「……救国の皇子の頼みで全部無料、などとはできないのが心苦しいが」

アベル「だ、大丈夫です。ちゃんと資金は持ってきていますので」

クラウス「既に民からもアベル皇子の支持者は出ているが、念のため私の紹介状も書いておこう」サラサラ

クラウス「これで、残っている店ならばどこでも自由に出入りできるはずだ」

アベル「クラウス王、何から何まですみません……」

クラウス「なに、この程度。折角だ、懐が空になるまで楽しんでくれたまえ」

スカーレット「あなたならば、仮にまた天使が現れても撃退できるのでしょうね」

スカーレット「皇子に皇女二人、本来なら護衛をつけるべきですが……」

アベル「お気づかいなく将軍。将軍達もクラウス王をお守りしたり他にも仕事が埋まっているでしょうし」

スカーレット「ええ……宝物庫の方がやはり被害が大きく。皆、確認作業に追われていますわ」

スカーレット「どうぞ、お気をつけて……」

スカーレット「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

おいぃ……(白目)

この場合ロックオンされたのはアベルか

特殊判定結果

スカーレットの感知

75≧75


※基準値と同値のため、特殊イベント発生


――


スカーレット「……」ジー

キアラ「あ、あの……?」

スカーレット「……その帽子の薔薇」

キアラ「え?」

スカーレット「素晴らしいですわね。ワタクシこう見えて、紅い薔薇に目がありませんのよ?」

スカーレット「血のように紅い薔薇は美しく……」スッ…

キアラ「あっ!?」


ゴオォォォォ!


クラウス「なっ!?」

スカーレット「――しかしこうして鋭い棘を持つ」

キアラ「あ、か、返してください!?」ピョンピョン!

スカーレット「ああ、ごめんなさいね?」ポスン

キアラ「ふぅ……」

クラウス「ア、アベル皇子……今のは?」

アベル「キアラは、膨大な魔力を持っています。皇帝にそれを隠すため、普段は薔薇の封印具を」

フィーア「で、でも凄いスカーレット将軍……姉様の封印具も魔力も、誰にも気がつかれたことなかったのに……」

スカーレット「ふふ……これでもワタクシも魔導騎士の端くれですもの」

スカーレット「それに、私の血が騒いだのです」

アベル「血が騒ぐ……!?」ズザッ!

スカーレット「ええ。……真面目な意味ですのよ?」

スカーレット「キアラ皇女の方が圧倒的だけれども――ワタクシと同じ赤く燃える力を感じましたの」

スカーレット「この魔力ならあるいは……」



スカーレット「ワタクシが断念した――紅蓮の王の力、ものにできるかもしれませんわね」


――

はい、恐れていた事態が本当に現実のものになってしまったあたりで今日はここまで(白目)

>>506で速攻がっつり当てられていて汗がドバッと溢れましたが……

・何らかの理由でキアラと共に王国へ向かう

・痴女ってないスカーレットとの会話成立

・スカーレットがキアラの薔薇の封印具に気がつく

がキアラのスキル解放の条件でした(白目)
ばれるの早いし、おでかけコース全員王国指定されてるし、最後の壁の二段判定も突破されるし、もう笑うしかないです
さらに問題なのが、以前フィーアが22を出した際のスキルと今回のキアラのスキルが連携解放条件です(白目)
元々正規のアベル隊ではない、お助けキャラのつもりだった妹二人の連携攻撃
その威力は正直バランスブレイカ―です

どうしてこうなった。だがこれも安価コンマの醍醐味ですかねぇ

本日もありがとうございました!

こんばんはー
アルフォンスに関しては、コンマがあらぶったとしか……
問題のスキル覚醒からゆったり再開していきます

――


【王国・鍛錬場】


キアラ「……」ドキドキ

スカーレット「そう緊張する必要はありませんわ」

スカーレット「あなたの魔力ならば、すぐにものに出来る筈……」




クラウス「すまない、アベル皇子……まさかスカーレット将軍があんなことを言いだすとは」

アベル「いえ。キアラ自身も望んだことですから。兄としては、少し不安が残りますが……」

フィーア「でも、王国の誇る深紅の令嬢様からの直接指導……滅多に経験できることじゃありませんよ!」ワクワク



スカーレット「まずは、あなたの今の全力を見せていただけるかしら?」

キアラ「は、はい!」スッ…

ゴオォォォォ!


――『紅蓮の大炎槍』発動――



スカーレット「っ! これは驚きましたわ。ワタクシが口を出さずとも、ほとんど形ができている……」

キアラ「え?」ゴオオォォ!

アベル(あれがキアラの炎槍か……まともに受ければ、怪我どころの騒ぎではないな……)

スカーレット「ワタクシが考えていた紅蓮の力は、必殺の槍」

スカーレット「深紅の鞭でいくら躾けてもきりがない相手を、紅蓮の槍で一撃の下に葬るんですのよ」

スカーレット「……ただ、ワタクシではそこまで到れなかった」

スカーレット「槍を全て魔力で作るには圧倒的に魔力が足りず、実際の槍に纏わせれば高温過ぎて槍が溶解した……」

キアラ「……」

スカーレット「それをあなたは、事もなげに見せてくれた。もはや悔しいという感情すら湧きませんわ」

スカーレット「ただ――もっと、その槍は研ぎ澄ませる筈ですわ」

スカーレット「……きっと、あなたは心優しいのでしょうね」

スカーレット「無意識に、それでも威力を抑えている」

キアラ「……!」

キアラ(前に、アベル兄様にも言われたこと……)

キアラ(天使に放った時も、城塞付近で思わず躊躇っていた……?)

スカーレット「……常に、とは言いませんわ。戦いの中で一度だけでもいい」

スカーレット「一撃で敵を葬れば、もう気を張る必要も無くなるのですから」

スカーレット「――守りたいものの為に。燃え盛る激情を込めて、放って御覧なさい」

キアラ「守りたいものの為……」

キアラ「……」ゴオォォォ…

キアラ(そんなもの……沢山、あるに決まっている)

キアラ(燃え盛る激情。敵を絶対に倒すという強い意志……)

スカーレット「もしかしたら、あなたの兄は天使との戦いで命を落としていたかもしれない……」

アベル(やめてくれ。そうなりかけたことは隠してあるんだからな……)

キアラ「兄様が、天使に……」

スカーレット「ほぉら、またここに天使が出てくるかもしれない……」

キアラ「……っ!」キッ!


スカーレット「っ!」ゾクッ…


キアラ「絶対に、そんなことはさせない……っ! てやああああああぁぁぁぁぁぁ!」ブオン!



ドゴオオオオオオォォォォォォ!



スカーレット「あぁ……美しい。これぞ、ワタクシが求めていた紅蓮の王の力――ロードオブヴァ―ミリオン……!」




※キアラの『紅蓮の大炎槍』が覚醒

※キアラは特殊スキル『ロードオブヴァ―ミリオン』を獲得しました!

★『ロードオブヴァ―ミリオン』★
戦闘中、一度だけ発動
優勢取得時、敵に4劣勢を与える
★を含む防御、回避、回復行動を相手が取った場合、
その耐久値を全て削り取り、貫通分の劣勢を与える

フィーア「ロードオブヴァ―ミリオン……なんだか難しい言葉ですけど、姉様カッコいいです!」キラキラ!

スカーレット「お見事ですわ。ワタクシも、この域まで達せていればあんな天使などには……」

キアラ「や、やった……!」

キアラ「兄様、私……!」

アベル「あ、ああ……凄いなキアラ」

アベル「凄いんだが……」チラ…

クラウス(構わぬよ。元々襲撃を受けてあちこち焼け焦げていたんだ。鍛錬場の一つが炭になった程度……)ヒソヒソ…

アベル(本当に、申し訳ない……)ヒソヒソ…



キアラ(でも……今は敵からの攻撃がなかったからしっかりと投げられた)

キアラ(もし、ずっと敵から攻撃を受け続けたら、今の槍も撃てない……)

キアラ(私も、フィーアちゃんみたいに確実に攻めることができればなぁ……)




フィーア(やっぱりキアラ姉様は凄いです……!)

フィーア(それなのに私は、できることは不意をついた一撃だけ。姉様と違って一撃が軽すぎます……)

フィーア(折角当てても、エリス姉様が仰ったように回復されては意味がありませんし……)

フィーア(私も、キアラ姉様みたいな圧倒的な威力の攻撃ができればなぁ……)



※皇女姉妹が、何かを考えています

※次回城塞鍛錬時、『?????』習得の特殊イベント発生



――

――



スカーレット「それにしても、本当に素晴らしいですわキアラ皇女」

スカーレット「あなたになら……他にもワタクシの全てを教えることが――」ハァハァ…

クラウス「スカーレット将軍! 自室待機ッ!!!」

スカーレット「陛下!?」ガーン!

クラウス「アベル皇子達は、この後我が国を周る用があるのだ。これ以上貴重な時間を奪ってはならない」

クラウス「そういうことだアベル皇子。そろそろ、本来の予定に戻るといい」

クラウス「帰りは見送れないかもしれないが、そこはご容赦願いたいな」

アベル「本当に、色々とありがとうございます……」ペコリ

クラウス「いや、こちらこそ……」ペコリ

キアラ「ありがとうございました!」ペコリ

フィーア「ありがとうございました!」ペコリ


※クラウス、スカーレットと別れました



……



【王国・王都】


フィーア「凄かったですね、姉様の炎!」

キアラ「そ、そんなことないよ。まだまだ、色々頑張らないと」

フィーア「それに、今日のスカーレット将軍はなんだかかっこよかったです!」

アベル(あの将軍からはただ只管に危険な臭いしか感じない……話題を変えよう)

アベル「まあキアラには思わぬ収穫だったかもしれないが、クラウス王の言う通り本来の予定に戻ろう」

アベル「俺も王都を歩くのは初めてだから、あまり遠出はできないかもしれないが……」

アベル「間違いなく、帝国とは違った買い物が楽しめるだろう。二人とも、行ってみたい場所はあるか?」

キアラ「王国の行ってみたい場所……」

フィーア「えーっと……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

おかしい……楽しい兄妹の時間の筈が、なんでキアラ三段強化に……

特殊判定結果

続・妹の欲しがるもの

01~40:せっかくの旅行。色々楽しみたい
41~80:王国の戦術も気になる。戦術書調達
81~94:やっぱり気になる?ちょっとエッチな本
95~00:キアラを追ってきたスカーレット

1キアラ
コンマ49
41~80:王国の戦術も気になる。戦術書調達

2フィーア
コンマ24
01~40:せっかくの旅行。色々楽しみたい


――



【王国・書店】


フィーア「うわー! 見たこともない本が一杯です!」キラキラ!

キアラ「……!」ワクワク!

アベル(よかった、今度は普通の店だ……)ホッ…

アベル(しかし、流石は王国。まず店そのものが明るく広いのだな……)

店主「これはこれはアベル皇子、よくぞおいでくださいました!」

店主「天使共のせいで、新刊の入荷などは滞っておりますが……」

店主「それでも、品揃えには自信を持っております。どうぞ、心ゆくまでご覧になってください」

アベル「ああ、ありがとう。何冊か買わせて貰うよ」



……


アベル「……」


『女心がわかる本』


アベル(本一冊でわかれば、苦労はしないと思うんだが……)



フィーア「あ、この本!」


『これであなたも一人前のレディーに! 著:レディー・スカーレット』


アベル「やめなさいフィーア。戻しなさい」

フィーア「え、でもスカーレット将軍の本ですよ?」

アベル「だから不味いんだ」

店主「申し訳ありません、そちらの本は24歳以下の方は購入できないものでして……」

フィーア「そ、そうなんですか。残念ですけど、やっぱり大人のレディーな本なんですね!」

アベル(どういう年齢制限だ? 俺も少しだけ気になってきたぞ……)



キアラ「うーん……」

アベル「キアラ?」


特殊判定
↓1コンマ二桁

LoV習得された時点でもう血を吐きだし切っただけですよー
とりあえずゾロ以外でも95以上は基本的に最良と思ってくださーい(白目)
(敵の判定の時は最悪ですけど)

特殊判定結果

キアラが見つけた本

01~40:戦術書よりも、恋愛小説が目にとまった
41~80:王国新兵御用達。わかりやすい教本
81~94:初歩は卒業。応用編に入ろう
95~00:歴代王国将の戦術が網羅されたガチのやつ


コンマ98

→95~00:各王国将の戦術が網羅されたガチのやつ

※キアラはしっかりと王城で勉強を続けていたようです

――


キアラ「兄様、この本なんですけれど……」



『将軍真書・皆伝』ズドーン!



アベル「」

アベル(な、なんだこの尋常じゃない分厚さの本は……)ズシリ…

アベル(……いや、外箱? そうか、複数の本が一纏めにされているのか)

アベル(内容は……)ペラ…

『――の時、最終手段として森も砦も棄てた。この火攻めの計は見事に成功し……』

アベル(超軍事書物だ……!)ガーン!

アベル「キ、キアラ? もっと、読みたい本はないのか?」アセアセ

キアラ「あ、ごめんなさい兄様……やっぱり、贅沢過ぎましたよね……」ショボン…

アベル「いやいや、別に金の問題を言っているわけじゃあないんだ」アセアセ

アベル「見てみろ、フィーアを」



フィーア「王国のお料理の本……こっちもいいですけど、あっちも捨てがたいです……」ムムム…



キアラ「あ、フィーアちゃんはお料理の本買うんだ。最近フィーアちゃん、凝っているんですよ?」

アベル「そうなのか、それは知らなかったな。……で、キアラもああいった本じゃなくていいのか?」

キアラ「はい。この本が、いいのです」

キアラ「……戦術や歴史の本って、読んでみると結構面白いんです」

キアラ「この本は特に細かく詳細に書かれていますし、現代でも通用するものが載っています」

キアラ「お勉強と趣味が両立できるなんて、すごい本だと思いませんか兄様!?」

アベル「」

アベル(妹が……キアラがいつのまにか妙なものにはまり出していた……)ズーン…

アベル(い、いやしかしだ。確かにキアラの言うことも間違ってはいない)

アベル(キアラも、大人になっていっているんだ。うん、きっとそうだ……)

アベル「……わかった。キアラが気に入ったなら、これを買おう」ズシッ…

キアラ「あ、ありがとうございます! 大切に、大切にしますね!」


※『将軍真書・皆伝』を購入しました

※後日キアラのスキル『見習い軍師』が大幅強化されます

※また★スキルの獲得も決定しました

――

――


フィーア「うーん……」ムムム…

キアラ「フィーアちゃん、結構悩んでるね……」

フィーア「あ、姉様! こっちとこっち、二つまでは絞れたんですけど……」

アベル「ほう、これが王国料理なのか……折角だ、後で軽食程度ならこちらで食べていこう」

フィーア「え、いいんですか!? わーい!」

キアラ「……折角だから、甘い物がいいかな? 帝国との違いを知れるかもだし」ソワソワ

フィーア「あ、それいいですね! そうしましょう!」ワクワク

アベル「わかった、そうしよう。そしてフィーア、二冊が気になるなら二冊とも買うぞ?」

フィーア「あうぅ……本当に今日はいつも以上に兄様に甘えっぱなしで申し訳ないです……」

アベル「いいんだよ、甘えてくれて」

キアラ「うん、私なんて我儘言って凄い本買って貰っちゃったし……」

フィーア「で、ではこちらとこちらの本を……」

アベル「ああ、これだな」

フィーア「今度、兄様にも私の手料理をご馳走したいです!」

アベル「キアラから聞いたぞ? 最近頑張っているそうじゃないか。楽しみにしているからな?」ナデナデ

フィーア「はい!」


※フィーアは平和に王国の料理本を購入しました

※フレーバーですが、後日判定をとる料理技能に補正が入ります

――

【王国・復旧中の商店街】


キアラ「いい本があってよかったねフィーアちゃん」

フィーア「はい!」

アベル「店内を周りきれなかったからな。また今度見てみるのもいいかもしれん」

フィーア「きっと、今日とは違う発見がありそうです!」

キアラ「……それにしても、ここも書店とは違った意味ですごいですね」キョロキョロ

キアラ「ボロボロにされちゃっているのに、すごい早さで復興している……」

アベル「大部分を聖国に奪われたと聞いたが、それでも建築材料は残っていたのか……?」



王国兵1「おーい、次の石材はまだかー?」

王国兵2「もう少し待ってくれー。今あっちの悪徳貴族の家解体してるからー」



アベル「……そういうことか。ん?」


良識貴族「おお、次の復興場所はここだったか!」

良識貴族「足しになるかわからないが、私の家や領地の樹も持って行ってくれ!」


アベル「ふっ……全てが腐敗しているわけではない、か」

フィーア「パトラさんだって、立派な方でしたし!」

アベル「そうだな。そう考えれば、意外とこれも普通の光景なのかな……」

キアラ「あれ……?」



屋台<甘いよー美味しいよー



アベル「王国でも、屋台だと……?」

キアラ「……」ソワソワ

フィーア「……」ソワソワ

アベル「……行ってみるか。今度は三人同時にな」ギュッ

妹ズ「「はい!」」


――

おでかけももうすぐ終わり、ローズさんへのプレゼントがまだですが今日はここまで
計算したらキアラの成長具合がとんでもないことに……
平和なおでかけの筈が本当にどうしてこうなった?
姉妹のおでかけの次はエリスとシアのおでかけですが、頼むからそっちのコンマくらい落ち着いてほしいところです

本日もありがとうございました!


料理判定ってお酒の時みたいにアベル達だけじゃなく料理しそうにないギルバートやフローレンもとるのかな

ロードオブヴァーミリオン、スカーレットグレイス、パパンの必殺剣が黄龍剣……
>>1もしかしなくてもサガ系大好き?シュタイナーもなんかバラバラになるあの人っぽいスキル持ってたし

こんばんはー
少しだけ再開です
ローズさんへの贈り物判定終了後、次のおでかけ内容の自由安価までかな?
なお勝手ながら、次のおでかけ終了後に強制的に大型合同鍛錬のイベントを割り込ませます
(スキル待機中の人があまりにも増えすぎました)

>>654
やっぱり主要キャラ全員取った方がいいですかね?
そうなるとまた雑談中のコンマも含めてまとめてとることになります
>>659
大好きです。スキル名に困ったら頼りますし、作業用BGMも大抵サガです

――


アベル「……これが、王国の菓子か」

キアラ「丸くて、色取り取りでとっても可愛いですけど……」

フィーア「結構、小さいですね?」シゲシゲ

キアラ「外はサクサク、中のクリームはさっぱりでとっても美味しいですね」モグモグ

アベル「ああ。だが……やはり小さいな」モグモグ

フィーア「でも小さいから、ぽんぽんお口に入れられますよ?」モグモグ

アベル「このサイズで、あの価格だからな……やはり王国と帝国では、食文化や物価が違うらしい」

キアラ「お腹を満たす、という面では帝国ですけど……」

フィーア「でも、お店にこれだけ綺麗に可愛く並んでいたら、ついつい欲しくなっちゃいます!」

アベル「王国では見た目の華やかさ、彩りに重点を置いているのかもな」

キアラ「そういえば、無事な建築物を見てもお洒落なものが多いですよね」

フィーア「焼かれちゃってたけど、花壇もかなりあります!」

アベル「見た目ばかり気にするのもよくないが、確かに彩られていると楽しい気分にはなるな」

フィーア「帝国は、機能性重視でちょっと見た目が寂しいですし……」

キアラ「……いつか、帝国と王国がちゃんと交流できるといいな」

アベル「ああ、そのためにも頑張らないとな」

妹ズ「「はい!」」

アベル「いい返事だ。よし、この菓子の残り全色も買ってきていいぞ?」

妹ズ「「わーい!」」




アベル(こうして、争いとは無縁で妹達が笑っていられる帝国を、いつか……)




――

――


フィーア「あぁ……だいぶ暗くなってきちゃいました……」

キアラ「時間が経つのはあっという間だね……」

アベル「本当にな。だが気にするな、また次の機会に来ればいい」

キアラ「え、いいんですか!?」

アベル「勿論だとも。誰が一度きりだなんて言った?」

フィーア「わーい! 兄様大好きです!」ギュッ!

フィーア「今度は、どのお店を見てみようかなぁ……」ワクワク

キアラ「もう、フィーアちゃんったら」クスクス

アベル「もう一軒くらいならまだ余裕はあるだろう。どこか見てみたい店はあるか?」

キアラ「そうですね……あ、そうだ!」

キアラ「いくらまた来れるとはいえ、兄様も皆さんもお忙しい身です」

キアラ「ここは――城塞の皆さんにお土産を買って帰るというのはどうでしょう?」

フィーア「あ、それ賛成です! 私達ばかり楽しんじゃ駄目ですよね!」

アベル「いや、元々二人のための外出だったんだがな」

アベル「しかし土産は確かにいい案だな……」

アベル「よし、それらしい店を探してみるか」


――

――


【王国・雑貨屋】


アベル「……今日はこんなところでいいか」

キアラ「ま、まさか兄様の選ぶ王国のお土産が家具や雑貨品とは予想外でした」

アベル「……皆の個人的な好みを把握しきれていないだけだ」

アベル「菓子も考えたが、これも味覚の問題がある」

アベル「家具ならば共用で使うこともあるし、なにより流石王国だ。帝国のものより遥かに質がいい」

アベル「細々した雑貨も、これだけあれば皆どれかしらは気に入るものがあるだろう?」

フィーア「流石兄様です!」

アベル「よし、そろそろ支払いを……ん?」


王国服「……」


アベル「服まで取り扱っているのか……」

フィーア「お洒落でレディーな感じがします! ……あ、そうだ!」

アベル「どうしたフィーア?」

フィーア「その、お土産なんですけれど……ローズさんの分も買っていいですか?」

フィーア「兄様の城塞に移住できたのは嬉しかったけど、急な話でローズさんにも迷惑かけちゃったし……」

フィーア「それでなくとも、ローズさんにはずっとお世話になりっぱなしです。少しでも日頃のお礼が出来たらなって……」

キアラ「フィーアちゃん……。 ごめんなさい兄様、私からもお願いします」

アベル「そうだな。俺もローズさんには世話になっているし、何かいい贈り物を探してみるか」

アベル「……とはいえ、俺はあの人の好みはさらにわからないんだが」

キアラ「う……それを言われると私も怪しいかもです。薔薇が大好きなのは間違いないけれど……」

フィーア「とにかく、みんなで探してみましょう!」


特殊判定
↓1コンマ二桁

いきなりかっ!(白目)

ただのおでかけでごりごり強化されていく……

特殊判定結果

ローズへの贈り物

01~50:優雅な薔薇の香りを楽しんで。高級紅茶
51~80:魔道具を作るには欠かせない。細工道具
81~94:心は美しく、肉体は逞しく。筋力増強剤
95~00:薔薇が咲き誇る深紅のドレス

ゾロ目:範囲内の道具最大強化版確定

コンマ77

51~80:魔道具を作るには欠かせない。細工道具


――



アベル「うーむ、薔薇の紅茶……少し捻りが無さすぎるか?」モドシ

キアラ「『これであなたの腹筋も8つに!』……な、なんだか危ない感じがするよ……」モドシ

フィーア「あ、このドレス! ローズさんにぴったりか……も……」

値札「……」

フィーア「……み、見なかったことにします。いくらなんでも、これは兄様に悪いです……」モドシ



……


アベル「……まいった。いざ探すとなると、結構悩んでしまうものだな」ウーン…

キアラ「ローズさんの、喜びそうなもの……」ウーン…

アベル「そもそもあの人、大抵のことは出来てしまうし作ってしまうからな……」

フィーア「ん……作る? そうだ、その手がありましたよ兄様!」ポン!

キアラ「あ、そっか! あれがあった!」ポン!

アベル「?」


……


細工道具「……」ピカピカ

フィーア「あった! ありましたよ!」ピョンピョン!

アベル「これは……魔道具を作る道具のセットか」

キアラ「はい。ローズさんは私のコサージュだけじゃなくて、色々作れるんです」

フィーア「ローズさん、見た目にも拘るから……どうしても、細かい作業や特殊な加工ができる道具が必要なんです!」

キアラ「確か、今使っていた道具もだいぶ古くなっていたから……」

アベル「なるほど……これなら物持ちもいいし、帝国の物より質もいい。よりいい品が作れるようになるな」

アベル「よし、ローズさんへの贈り物はこれにしよう!」

フィーア「異議なしです!」

キアラ「ローズさん、喜んでくれるといいな」


※『王国細工道具・極』を購入しました

※後日、ローズが新たな魔道具をアベル隊の誰かに贈ってくれます(ランダム対象のスキル強化)


――

――


【王国・王城内】


キアラ「アベル兄様、今日は本当にありがとうございました」ホクホク

フィーア「とっても楽しかったです!」ホクホク

アベル「ふぅ……なれないことだったが、楽しんでくれたなら俺も嬉しいよ」

フィーア「ローズさんへの贈り物、いつ渡そうかなぁ……」ワクワク

キアラ「お土産―って渡すよりも、不意をついて渡した方が驚いてくれるかな?」

アベル「あの人のことだ。二人から贈り物をされたというだけで狂気乱舞しそうだがな」

アベル「それにしても、やはり王国の品は興味深い」

アベル「転移陣の存在がばれると面倒だ。今度はしっかり帝国の使者として王国に正式に来れれば……」

アベル「兄様達にも、王国土産が用意できるかもな」

フィーア「楽しみです!」

キアラ「今度、カイン兄様の陣をお借りするのはどうでしょう? そこならもう認知もされていますし」

アベル「なるほどその手があったか。機会があればかけあってみよう」

フィーア「ふふ、きっとカイン兄様やアドルラン兄様も王国にくれば色々とびっくりします!」

アベル「ああ、そうだな」

アベル(……あの人にだけは、会わせたくないのが本音だが)

アベル「さて……名残惜しいがそろそろ一旦王国ともお別れだ」



特殊判定
↓1コンマ二桁

スカーレットの性欲


28<50

※基準値を下回ったので(ry

※平和に帰宅します


――



スカーレット「あら、もうおかえりですの?」

アベル「ス、スカーレット将軍!?」

スカーレット「生憎と陛下は今、書類の処理で忙しいんですの」

スカーレット「なので代わりにワタクシがお見送りを」

フィーア「そんな、わざわざありがとうございます!」

キアラ「スカーレット将軍、お世話になりました」ペコリ

スカーレット「いいんですのよ。ワタクシも、いいものが見られましたもの」

スカーレット「だけどワタクシも……いえ、王国もいつまでも聖国に屈するつもりはありませんわ」

スカーレット「あなた達も、どうかご武運を。またお会いできる日を楽しみにしていますわよ?」

アベル「……ええ。ありがとうございます。それでは、失礼致します」


シュイン!


※無事に城塞に帰還できました

※妹二人とのおでかけを終了します


――

――特殊イベント2・メイドと聖女とのおでかけ――



アベル「……」

アベル(キアラとフィーアは、あの外出をとても気に入ってくれたようだ……)

アベル(少しは自信がついたが……元々あの二人が不満をもらすところなんて滅多にみないからなー……)

アベル(やはり、不安は残る)

アベル(だが……約束をかわしていた外出は、まだ残っているそれも……)


ガチャ


エリス「おはようございます、アベル様!」

シア「ふあぁ……おはようございます~」


アベル「ああ、おはよう二人とも」

シア「アベルさん、聞きましたよ~?」

アベル「な、何をだ?」

シア「アーシャさんとロウルさんにも手を出したそうで~」

エリス「お二人が私に平謝りしに来た時は何事かと思いましたけど……」

アベル「あー……すまない……どうにも、言いだすタイミングがだな……」

エリス「ロウルさんも、かなり悩まれていたみたいです。でもやっぱり、正直に言いたいって……」

シア「エリスさんがあっさり許したら、お二人とも呆気にとられた後、思いっきり泣いてましたよ~……?」

アベル「……すまないな、色々な意味で」

シア「正直、私の方が部外者がー!とか怒られるかと思ったんですけど~……」

シア「何故かアーシャさんからはがっちりと握手を申し込まれました~?」

エリス「でも、よかったです。アベル様が二人を受け入れてくれて……」

エリス「私も、これで心置きなくアベル様に甘えられるかもしれません……」スリスリ…

アベル「エ、エリス……」ナデナデ

シア「お二人にも、今日のおでかけのことは話したんですけど~」

シア「先約だし、そこまで邪魔をする気はないと断られてしまいました~……」

アベル「そうか……今度、あの二人にも詫びを入れないとな」

エリス「そうですね」

シア「でも、それはそれ。今日は今日、ですよ~?」

シア「今日という日を、私もエリスさんも楽しみにしていたんですからね~?」

エリス「シ、シアさん! そのことは秘密にって……!」ワタワタ

シア「今日は頑張って、エリスさんにも似合うアベルさんの証を買いに行きますよ~!」

アベル「その、所有者の証とかいう表現はやめてもらいたいんだがな……」

アベル「まあ、約束ではある。なんらかの装飾は買うが……」

アベル「折角だ。二人とも、もう出かける準備をしてくれ」

エリス「え?」




アベル「ただ装飾を買うだけじゃなく――今日と言う日を楽しもうじゃないか」

妹おでかけ(戦力大増強)が終わり、第二のおでかけに入ったあたりで今日はここまで
明日までにエリスとシアのお出かけ内容を↓から募集し、3つほど選ばせていただきます(本来の約束の装飾具購入だけは確定してます)
今日は開幕ゾロ目にやられましたが、そうなんども上手くいくわけがない。ないんです

あと今回のイベントとは関係ないんですが、本来マックス用だった料理技能判定、皇帝他のメンバーもまとめてとった方がいいか否かも
適当に答えていただけると幸いです

本日もありがとうございました!

こんばんはー
亀スピードで今日も更新していきます
料理判定は、とりあえず全員(主なメンバー)でとる方向でいきますけど、どう絡めたものか……
なお判定量が膨大なことになるため、雑談時等のコンマを拾ってどんどん判定していくことになります

――


【帝都・大通り】


アベル「この時間でも、流石にここは人が多いな」

エリス「アベル様、どこへ向かわれるのですか?」

アベル「なに、これからこうして出かける機会も増えるならば……」

アベル「いい加減、二人にも外行きの服の一つや二つはいるだろう?」

シア「え、いいんですか~? 私、フードとかで正体を隠さないと……」

アベル「あの父が、どうあれシアの存在を認めたんだ。帝国である以上、もはや誰も口出しはできない」

アベル「今まで窮屈な思いをさせてきたが、シア……これからは自由に動いていいんだ」

シア「や、やった~! それなら、アベルさんのお言葉に甘えちゃいますよ~?」

アベル「ああ」

エリス「ア、アベル様? 私はアベル様のメイドですので、この服以外は……」

アベル「そう言うなエリス。前にも言ったが、お前は俺のメイドである前に一人の女の子なんだぞ?」

エリス「しかし……私は……」

アベル「はぁ……それならば、仕方がない」

エリス「申し訳ありません……」

アベル「あまり使いたくない言葉だが、命令だ。俺に普段とは違うエリスを見せてくれ」

エリス「え、えええぇぇっ!? そ、そんな……!?」ワタワタ

アベル「どうした、俺の命令は聞けないか?」ジー…

エリス「あ、あうぅ……アベル様、ずるいです……///」

シア「私も気になります~。私の服よりも、エリスさんの服を探しちゃおうかな~?」

エリス「シ、シアさんまで!?」

アベル「よし、決まりだ。早速向かうぞ」


――

――


【帝国・服飾店】


シア「ここが、帝国の……帝都だからでしょうか、かなり広いんですね~?」

エリス「帝国民なのに、あまり馴染みがないのが恥ずかしいです……」

アベル「これから馴染めばいいさ」

アベル「さて、俺が見繕ってやる……と言いたいところなんだが」

アベル「生憎と、俺にそういったセンスは無くてな……」

アベル「任せる形になってしまうが、これを着てみたいというものがあればそれを教えてくれ」

シア「アベルさん好みの服なら、なんだって着ちゃいますよ~?」

シア「そ、それこそ……く、口に出しては言えないような服でも……///」

エリス「!?」

アベル「何を考えた!?」

アベル「流石に、そういった服はないだろう……」

アベル「そもそもこの後歩く時には、もう着ているんだぞ?」

シア「う……大勢の人に見られるのは流石に……」

エリス「うぅ、どうしてこんなに緊張するのでしょうか……?」

シア「大丈夫ですよ~。私もお手伝いしますから、じっくり選びましょう~?」

エリス「お願いしますシアさん……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

特殊判定結果

シアの服選び

01~50:やっぱりこれが落ち着く。元の服に似た物
51~80:たまにはお洒落も大事。可愛い服
81~94:帝国だもの。普段着も戦用に強化素材でした
95~00:まさかの下着だと……!?

1:自分の服

コンマ37
01~50:やっぱりこれが落ち着く。元の服に似た物

2:エリスに選んであげた服

コンマ71
51~80:たまにはお洒落も大事。可愛い服


――


シア「あ、これ可愛いです~! これにしましょう~!」

エリス「白くてふわふわして、要所にピンクの差し色ですか。確かに、シアさんにお似合いの色だと思います」

シア「何を言っているんですかエリスさん~。これは、あなたのお洋服ですよ~?」

エリス「えっ!? な、ど、どうして私の服なんですかっ!?」

シア「私の服はもうカゴに入ってます~」

エリス「し、白いローブって……シアさん、ほぼ変わりませんよね!?」

シア「やっぱり慣れ親しんだ服ですし、ここはあえて似た物で聖国と帝国の違いを知ろうかと~」

エリス「ず、ずるいです! それなら私も、似た服を……」

シア「……アベルさんの命令があったのに?」ジー…

エリス「うっ!」

シア「私に似合うって言ってくれたのに、自分は着たくないんだ~……」ションボリ…

エリス「そ、そんなつもりじゃないんです!?」ワタワタ

シア「じゃあ着てみましょう~?」ニッコリ!

エリス「謀られましたっ!?」

シア「試着室は……あっちですね~」グイグイ!

エリス「あ、あ、あぁ~……」


――エリス試着中――


――



シア「アベルさん、こっちですよ~」

アベル「待て待て慌てるな」


試着室「……」


アベル「エリス?」


エ試着室「ア、アベル様……?」



アベル「ど、どうしたんだ?」


エ試着室「恥ずかしくて……ど、どうしても出なければいけませんか?」


アベル「それはそうだろう。見たいからな」

シア「ほらほら、アベルさんも見たいそうですし~」

アベル「あと、メイドじゃないならそのヘッドドレスもとるようにな」


試着室「ううっ……わ、私が私じゃなくなっていく気がします……」スッ…


エリ試着室「その……アベル様?」ヒョコ



スッ…



エリス「ど、どうでしょうか……?」シロワンピース!



アベル「……」

シア「わ~、やっぱりエリスさんよくお似合いです~!」

シア「どうですアベルさん?白い服にピンクの上着って見た目は私みたいな色ですけど~……」

シア「エリスさんの綺麗な金の髪が映えるでしょう~?」

シア「青も悩んだんですけれど~……アベルさん?」

アベル「……エリス」

エリス「は、はい!?」

アベル「――悪いがしばらくこのまま小一時間はじっくり見させてくれ」ジックリ…

エリス「ふえぇ!?///」

シア「あはは~。どうやらアベルさんもお気にめしたようですね~」

アベル「いや、普段黒いメイド服だからな……なんというか、上手く表現できないのだが……」

アベル「その、似合っているぞ……」

エリス「よ、よかったです///」

エリス(は、初めてこんなお洋服を着ましたけど……)

エリス(――結構、好き、かも。アベル様も喜んでくださるなら……)

エリス(もうちょっと、たまには……お洒落というものに気を使ってみるのもいいかもしれませんね///)



※エリスは初めての私服を気に入ったようです
 頼めば、仕事時以外は違う服を着てくれるかもしれません

※敵にメイド服以外で戦闘を挑んだ場合、警戒が緩むかもしれません




アベル「いや、しかし……これは……」ジロジロ

エリス「///」

シア「せっかくですから、これに似合いそうな帽子も用意しましょう!」

アベル「そうだな! っとすまない、シアは本当にあまり変わらないローブでよかったのか?」

シア「はい~。着せ替えエリスさんを見れるだけで幸せです~」



店主「」



シア「あ」


ダァン!



アベル「……店主、今見た光景は忘れろ。他言すれば――どうなるかわかるな?」

店主「」コクコク


――

――



【帝国・街道】


アベル「俺としたことが……」ズーン

アベル「いや、エリスがメイド服以外に興味を持ってくれたのならば大収穫か」

エリス「や、やっぱりちょっと落ち着かないんですけどね……」モジモジ…

シア「選んだ甲斐がありました~」

エリス「アベル様、シアさん……ありがとうございます」フカブカ

シア「いえいえ~。ところで、アベルさんはよかったんですか~?」

アベル「今日は二人のための外出だからな。俺のものなどいつでも買える」

アベル「そもそも、俺こそこの黒づくめ服以外何を着ればいいのかわからんからな」

シア「ん~……今度は、アベルさんの服を見てあげた方がいいですかね~?」

エリス「それならば、私も全力でお手伝いします!」

シア「……大胆に、左半分を黒。右半分を白とかどうですか~?」

アベル「……ロウルからまたからかわれそうだから止めてくれ」

アベル「俺のことなどより、こうして外用の服も用意したんだ」

アベル「二人の行ってみたい場所があれば、遠慮なく言ってくれ」

エリス「そう言われましても、難しいですね?」ウーン?

エリス「あ、老舗の武具屋――」

アベル「今日は却下だ」

エリス「!?」

シア「あ、それなら行ってみたいところがあったんですよ~」

アベル「ほう?」


シア「アーシャさんがおススメしてくれた、古書堂ですよ~」



――

――


【帝国・古書堂】



シア「おぉ~……これは凄いですね~」

エリス「古びた本だけじゃなくて、新しい本も扱っているんですね?」

アベル「なるほど、アーシャが好みそうな店だが……」

アベル「シア、どうしてここに来たいと思ったんだ?」

シア「本と言うものは、国柄を結構表すものなんですよ~?」

シア「それに聖国の現状を知ってしまった今、あちらでは検閲されていた本とかがあるかもしれませんし~」

シア「何より、エリスさんのためでもあります~」

エリス「私ですか?」

シア「エリスさんは、確かにお強いですけど~……それに振り切っちゃっていますからね~」

エリス「うぅっ!?」グサァ!

シア「たまには鍛錬から離れて、ゆっくり本を楽しむのもいいんじゃないかな~って」

エリス「ア、アベル様! シアさんが私をいじめます!?」

アベル「シア、さっきの服に続いて素晴らしい判断だ」

エリス「アベル様ぁ!?」

シア「わ~い!」

アベル「俺を想ってくれるのは嬉しいが……たまには鍛錬以外も、な?」ポンポン

エリス「うう……」

シア「これだけ本があれば、きっと読んでみたい本もみつかりますよ~」

アベル「エリス、今日は帰っても鍛錬無しだ。その時間を使ってでも読みたくなる本を、一緒に探そう」

エリス「わ、わかりました!」


特殊判定
↓1~3コンマ二桁

特殊判定結果

本探し。アベルも一緒

01~50:なんだか覚えた方がいい気がする。料理本
51~80:染みついた性なのか。戦術書
81~94:掘り出し物?古びた魔道書
95~00:多くは語らない。夜の本

1:シアチョイス
コンマ80

51~80:染みついた性なのか。戦術書


2:エリスチョイス
コンマ27

01~50:なんだか覚えた方がいい気がする。料理本

3:アベルチョイス

コンマ72

51~80:染みついた性なのか。戦術書


――





エリス「鍛錬から離れて、ですか……」

エリス「う~ん……」

エリス「む、難しいです……!」ガクリ…

エリス「私は、もっと強くなってアベル様をお守りしなければ……」

エリス「……一目でわかります。アベル様も、何かを決意なされて迷いが消えています」

エリス「そんなアベル様の剣たる私も、恥じぬように鍛錬を続けるのが……あれ?」



『大好きな人に喜ばれる! 愛情料理100選!』バーン!



エリス「あ……」

エリス「そうだ、お料理……」

エリス「アベル様に、美味しいものを食べて頂きたい……」

エリス「メイドなら、できて当たり前のこと……」

フラー…

ガシッ!

エリス「……あったんだ。私にも、鍛錬以外に必要な、大切なこと……」ペラペラ…

エリス「大丈夫。ローズさんから習って、私はもう以前の私ではありません……!」

エリス「ちょ、ちょっと難しそうなことが沢山書いてありますけど……」ダラダラ…

エリス「! そうです、やっぱり料理も鍛錬あるのみです! 鍛錬は裏切りませんもの!」

エリス「この本と……も、もう少し簡単そうな本はないでしょうか……?」キョロキョロ

エリス「あ、あの本とかいいかもしれませんね……!」ワクワク!

――



エリス「ふむふむ……」ペラ…

エリス「こ、この本も必要かもしれません!」

エリス「け、結構選んでしまいました……」

エリス「ですが、私はアベル様の剣であり……今は違いますけど、メイドです」

エリス「お料理だって、頑張らねば……!」

エリス「でもそろそろ今日は区切らないと……アベル様とシアさんをいつまでもお待たせするわけにはいきません」

エリス「あ、いました。アベル様――」





アベル「……で、この戦術を帝国は得意とするわけだ」

シア「なるほど~……勉強になります~」

シア「それにしてもアベルさんの教え方、とってもわかりやすくて驚きですよ~」

アベル「意外か? まあ俺もアーシャ程ではないが、彼女を追っていた身だ。程々に色々と学んだからな」

アベル「誰がどのあたりを理解しにくいかとかは、わかるかもしれない」

シア「でしたら~、こっちの戦術はどうしてですかね~?」

アベル「ああ、これか。実はこの戦術は過去には愚策と言われていてだな……」





エリス「あんまりですよっ!?」ガーン!



アベル「ん? ああエリス、欲しい本が随分と見つかったみたいだな」

シア「あ、お料理の本ですね~?」

エリス「酷いです!? 私には鍛錬を止めるよう言いながら、なんでお二人で仲良く戦術書を読んでいるんですかっ!?」

アベル「いや、俺達はエリスほど熱心に鍛錬していなかったからな……」

シア「むしろ、私達こそ少しは鍛錬した方がいいのかな~って……」

エリス「シ、シアさんに本日二度目の謀り事をされた気がします……」

アベル「わ、悪かったよ。だがエリス、それだけ抱えているということは……」

アベル「見つかったんだろう? 鍛錬以外のやりたいことが」

エリス「それはその、そうなんですけれども……///」

アベル「それなら何よりだ。……しかし凄いな。全部料理本か。これはその時が楽しみだな」

エリス「! は、はい! お任せを!」

シア「私達もいい本が見つかりましたし、ここも大収穫でしたね~」



※アベルとシアは戦術書、エリスは料理本を購入しました

※戦術向上によりレベルアップ

シアレベル:138→143

アベルレベル:302→307

※エリスは※フレーバーですが、後日判定をとる料理技能に補正が入ります


――

【帝国・街道】


エリス「……やっぱり、帰ったらいつも通りに鍛錬を」

アベル「駄目だ」

シア「駄目ですよ~?」

エリス「うぅ、今までこんな時間を過ごしたことがないから、頭も体も混乱状態が続いています……」

シア「でもどうですか~? 可愛いお洋服を着て、好きな本を買って……」

シア「たまには――こういう争い事とは無縁ののんびりした時間を過ごしてもいいじゃないですか。ね?」

エリス「そ、それは、そう、ですが……」

アベル「そうか、やはりエリスは俺と外に出るよりも一人で鍛錬をしていた方が有意義だったか……」ウツムキ…

エリス「そ、そんなことはありません! 初めてのことで混乱はしていますが、楽しくて……!」

アベル「そうか、それならいいんだ」ニヤリ

シア「いいんですよ~?」ニコニコ

エリス「また謀られましたぁ!?」ガーン!

エリス「も、もう! もしかしなくても、お二人揃って私で遊ぼうとしていませんか!?」

アベル「そんなことはないぞ? ただ、純粋にエリスに楽しんで貰いたいとは思う」

シア「私も新鮮なエリスさんが見れて楽しいです~」

シア「あ、そうだ。この流れに乗って、次はこんなお店はどうですか~?」ゴニョゴニョ

アベル「……これもまたいい考えだな。それでいこう」

シア「出発です~」

エリス「ああ、とうとう私の意見が無くなりました!?」

アベル「あ、どこか行きたい場所があったか?」クルッ

シア「それなら勿論エリスさんの行きたい場所を優先しますよ~?」クルッ

エリス「…………思いつかないのでお任せします」ガクリ…


――

――


【帝国・雑貨屋】


エリス「な、なんですかこのお店は……?」

アベル「まあ……平たく言えば、雑貨屋だな」

シア「あ、これ可愛いですね~!」

シア「お洋服といい、帝国にも結構可愛いものが多いんですね~」

アベル「可愛い、の基準は人によって変わるだろうからなんとも言えないが……」

アベル「帝国ではある程度の強さを得た強者になれば、次はそれを誇示したくなるものだ」

アベル「かつての王国程ではないだろうが、装飾して見栄を張るということは結構あってな」

アベル「装飾や雑貨は思いのほか発展しているんだ」

シア「なるほど~。これなら、次の計画も上手く行きそうですし、私も楽しみです~」ウズウズ

エリス「け、計画?」

シア「エリスさん年頃の女の子計画~! お洋服に趣味ときたんです」

シア「ここまできたら、女の子っぽい雑貨も一杯買っちゃいましょう~!」

シア「私が、こういったものが好きというのもあるんですけれどね~?」

エリス「お、女の子っぽいって……どんなですか?」

シア「それを知るためにも、まずは店内を物色しましょ~う!」ワクワク

アベル(今度は、店員や店主の目に気をつけておこう……)


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

判定をとったあたりで途中ですが今日はここまで
いやー……アベルとシアに少しレベルアップされましたが、なんだか久々に平和だった気がする……
というか、下手すればスレ開始から初めて平和だったんじゃないかな?
まあたまには本当に戦争を忘れてのんびりする時間も必要でしょう

さて、ではこの下から料理判定コンマを順次取っていきます(本編再開しても、判定場所以外のコンマを順次拾います)
またキャラの判定位置は変えますが、今回は純粋に『料理の上手さ』です
アーシャ、ローズ、ルーシェには最低保証値あり。おでかけでフィーアとエリスにはプラスの小補正が入ります
コンマが高い程上手く、低い程悲惨です
00が最強、偶数ゾロが最良、奇数ゾロは大惨事です

本日もありがとうございました!

おつおつ
コンマがほとんど荒ぶらなかったのは記憶では皇帝戦の前半までさかのぼる気がする

おつおつ。
そういえばふと読み返してみてなんとなく思ったんだが、お兄ちゃんがエメリナにジュボボボされるシチュ。
あれって最早このスレでは定番ギャグみたいな扱いだけど、仮にあの二人の性別が逆だったら一転して凄い捗るシチュエーションになるのではなかろうか。

コンマ神「やっべ寝落ちした
おはよー^^」

妹組はローズさんがそこまで手を回すことができなかったって解釈で一応体裁は整いそうだから万が一でもヘーキヘーキ

下手な人や下手な人に作ってもらっていた人が上手い人のものを食べた時のリアクションが気になる
逆も然り

こんばんはー
か、開幕00だと……!?


お、おめでとうっ!(輸血)


いやぁ、奇跡ってあるもんですね!その下も含めてこれはまさかの結果です
ちょっと今から判定値拾っていくんで、終わり次第ちょっとだけ本編再開します

よりによって11番を奇数ゾロで狙撃されるとは(吐血)
もう少々お待ちください……

特殊判定結果

求めよ女の子らしい雑貨?

01~50:無骨な城塞、私室くらいは可愛くしたい。小物類
51~80:お肌の敵は切り傷だけじゃない。香る霧
81~94:生活に潤いを。なんだか不思議な観葉植物
95~00:おっとここにも淫らな道具が……


1:シアチョイス

コンマ08
01~50:無骨な城塞、私室くらいは可愛くしたい。小物類


2:エリスチョイス

コンマ70
51~80:お肌の敵は切り傷だけじゃない。香る霧


――


シア「これと~、これと~……」ヒョイヒョイ

シア「あ、これも可愛いです~」ヒョイ

アベル「小さいとはいえ、随分買うんだな」

シア「えへへ~。これを綺麗に並べて飾ると、また可愛い感じになりますよ~?」

アベル「そういうものか……」

シア「エリスさんは、何か可愛い小物見つかりましたか~?」

エリス「い、いえまだ特には……」

エリス「私には、あまり小物は向いていないかもしれません」

エリス「ちょっと、あっちの方も見てきますね」タタタ…




エリス(部屋に物を置き過ぎると、絶対に散らかっちゃうんですもん……)

エリス(部屋を綺麗に保つには、極力実用性のあるもの以外は置かないに限ります……)

エリス(うぅ、シアさんが羨ましいです……)

――


エリス「ここは、何を扱っているのでしょうか……?」キョロキョロ

エリス「小瓶に入った、魔法薬?」

エリス「随分と種類が多いですけど、回復量が違う……?」ウーン?

エリス「? 香りをお楽しみください?」プシュ

エリス「あ、押すと魔法薬が霧になって出てくるんですね」

エリス「……魔力は回復しませんね」

エリス「でも……」クンクン


エリス「なんだか、落ち着きますね」ホヘェ


エリス「くどくない、仄かな香り……」

エリス「それになんだか、手の甲がしっとりしたような?」スベスベ

エリス「……これが大人の女性が使う、香水なのでしょうか」

エリス「想像していたよりもずっと落ち着いています」

エリス「嗅いでいるとなんだか爽やかな気分になれますし……」

エリス「こ、これならもしかしたら……お風呂に入る前でも、鍛錬の汗の臭いを誤魔化せるでしょうか……///」

エリス「小瓶ですし、これくらいなら……」





アベル「お、何か見つかったかエリス?」

エリス「はい、一応……」

シア「あ、それは……ふふ、なかなかいいものを選びましたね~」

エリス「そうなんですか? 香りは私好みのものを選びましたけど……」

アベル「香水の類か?」

アベル「……」クンクン

エリス「ひゃあ///」

アベル「軽めだが、確かに悪くないな。エリスの元の匂いの邪魔もしていない」クンクン

エリス「///」

シア「……私も今度、探してみようかな~?」

エリス「ア、アベル様……その、恥ずかしいのでそろそろお会計に……」

アベル「おっと、そうだった。また店員に見つかる前に済ませておこう」





※エリスは安らぎの霧を購入しました

※心の余裕によりレベルアップ


エリスレベル:298→303



――

――




【帝都・大通り】


シア「結構色々と買っちゃいましたね~」

エリス「なんだか、アベル様への申し訳なさでいっぱいです……」

アベル「俺は全然気にしていないから安心しろ」

アベル「さて……次の店だが……」

アベル「約束は守る」

アベル「守るが、シア。くれぐれも変なことは口走るなよ?」

シア「わ、わかっていますよぅ! 私だって、恥ずかしいんですからね~///!?」

アベル「それならその、所有者の証だのはやめたらどうだ?」

アベル「普通に宝飾、アクセサリーでいいだろうに」

シア「わ、私は……」モジモジ

エリス「宝飾……やはり私には……」

シア「駄目ですよ~? エリスさんより先に私がこういったものを贈られてしまったこと、結構気にしているんですから~」

シア「アベルさん、本当にそこはしっかりしないと駄目ですよ~?」ジトー…

アベル「わ、わかっている。今日は責任を持って、エリスに似合うものを探そう」

シア「私も頑張っちゃいますよ~」

シア「このチョーカーはお気に入りですけど、もしかしたらエリスさんにはもっと似合うものがあるかもです~」


――

――



【帝国・宝飾店】


アベル「さあ、今日の本来の目的を達成するとしようか」

シア「どれが似合うかな~」

エリス「あの、その、あまり高価なものは……」オロオロ

アベル「俺がエリスに贈りたいから買うんだ。シアも、それ以外に気に入ったものがあれば選ぶといい」

シア「いいんですか~? それじゃあ~……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

え?


え?


平和……平和、どこ――?


え、ちょ、ほんと自重してよこの二人ぃ!?偶数ゾロ連発でエリスまた22かよぉ!
少々お待ちください(心停止)

>>771は同一IDの連取りなので2つ目はずれますかね
それでも85という高コンマですが

いや皆さん無駄にご迷惑かけてしまい申し訳ないです

このスレはコンマ判定の時は連取オーケーです(白目)
連取禁止は多数決、自由安価の時です

そして凄いね、>>781もゾロ目だぁ(白目)

特殊判定結果

アベルからの贈り物

01~50:やっぱり宝飾は遠慮しちゃう。購入せず
51~80:シアとお揃いのチョーカー発見(シアは予備)
81~94:綺麗な宝石のネックレス
95~00:あからさまに魔力の宿っているイヤリング


偶数ゾロ:???

1:シアチョイス

コンマ88
偶数ゾロ:???


2:エリスチョイス

コンマ22
偶数ゾロ:???

※異常事態(白目)

――


――それは、偶然だったのだろうか。


「む、これは……!」

「あ、これ……」

「わぁ~……」


趣味嗜好が違うはずの男女三人は、同時にそれに手を伸ばしていた。


「「「あ」」」


触れ合う手と手。
もっと深い関係となってしまっている三人にとって、その程度では少し小恥ずかしい程度。

「なんだ、二人もこれがいいと思ったのか?」

「そ、その……とても、惹かれました」

「私もですよ~。なんだか、神様もこれがいいってお告げをしてくれている気がします~」

触れた手を一度戻し、改めてそれを見つめる。

そこにあったのは、虹色の輝きを放つように見える小さな宝石の埋め込まれた指輪。
店の中には当然様々な商品があった。
シアも気に入っているチョーカー。
首元を飾る美しいネックレス。
魔力の宿った宝石のイヤリング。
どれもそれぞれ魅力のある商品だ。それだというのに、三人は指輪に吸い寄せられた。

派手というわけではない。鮮やかだが、主張はし過ぎない。
銀の輪も簡素だがしっかりと作りこまれていて品がある。
決して装飾品に深い理解があるわけではないが、本能的にそれが高貴で美しいものに見えた。

「……」

アベルは静かに喉を鳴らすと、指輪の値段を確認する。

(く……いや、これの美しさを考えれば、安いくらいか……?)

安価ではない。アベルの資金にも流石に限度はある。
しかし。
やはり本能が叫ぶ。これは今この時限りの、奇跡の品であると。
店を出て戻ってきた時はもういないに違いない。

もはや>>766の「エリスさん、安らいで心に余裕ができて5レベルアップする」程度では誰も驚かなくなっている件

しかも、都合よく指輪は二つあるうえ、サイズも問題ないようだ。
聖国の神を信じるわけではないが、確かに神のお告げもあながち間違っていないのかもしれない。

(……)

アベルは僅かに考える。
大切な人に贈る『指輪』とは、大きな意味を持つ。
本来であれば、為すべきことを終えた時に。
然るべき時に、然るべき場所で渡すべきだと考えていた。

だが、果たしてこれ以上に素晴らしい指輪を見つけることができるのだろうか?
二人に見られていては、驚かせることもできない。

(いや……)

しかしもはやアベルに迷いは無くなっていた。
これこそが、彼女達に贈るべき指輪。
自分の全ての想いを込めた、約束の指輪に相応しい。
全てが予定通りにいくことなど、ありはしない。
大切なのは、そこからの判断だ。



……



「え、本当にさっきの指輪を買ったんですか!?」

「し、しかも二つって……私にもですか~!?」


小箱に入れられた奇跡の指輪。


「――予定は狂ったが、それもいいだろう」

「二人とも――左手を出してくれ」


穏やかな、しかし力強い声に導かれて二人は左手を差し出す。

薬指にそれがはめられてしばらくしても、二人は事態を飲み込めないでいた。



「雰囲気も何もあったものではないが、ここに誓おう――」


紡がれていく誓いの言葉は、やがて少女達の喜びの声と涙にかき消されていく。




――



※エリスとシアがそれぞれ★『????』★を獲得しました



――

かつてない猛襲を受けて未だ混乱が続いているところで今日はここまで
料理判定の混乱が収まりきっていない時に、二人そろってここで偶数ゾロ爆撃はもう本当に、もうね
ちょっと色々処理というか落ち着きが必要なので、明日の更新はお休みになるかもしれません(卒倒)

そして覚えているでしょうか? 皇帝のご褒美その2は効果持ちの神剣です
エリスはどこへ向かうのか。そして一線越えてからコンマの加護つきっぱなしのシアも

料理判定は前半部分の位置が少々変則的になったため、予想は難しいでしょう

本日もありがとうございました!

>>742
一応一線を超えたばかりのアベルとエリスが
まんまそれだったからな

ただ女が男のゴッドテクで本番にすら行けないと考えると、
女「私が男さんを気持ちよく」男「ズギュウウン」女「アヘェ(白目ガクガク

女「何とかキスで耐えられるようになってきました今度こそ」男「モミィ」女「らめええ(ビクビク

女「む、胸も何とか」男「乳首クリィ」女「~~~ッ(プシャア

なお陰部にはまだ触れてすらいない模様

こんにちわー
ちょっと昨日投げそびれた多数決判定の部分だけ投げておきます

指輪の処理が完了したら鍛錬予定でしたが、昨日誤ってスキル表のファイルを消してしまいました(白目)
復旧に少々時間がかかるのと、スレの残り量から今日の夜よりぼちぼち先に料理判定イベントを先に行います
まだ展開模索中なんですけどね。17番も地味に困ったことに

――


エリス「ご、ごめんなさいアベル様。泣いたりしてしまって……」グシグシ

シア「こ、これは仕方がないですよ~……」グシグシ

アベル「い、いや。俺の方こそすまない」

アベル「こういったことは、もっと然るべき時にすべきだとは思っていたのだが……」

アベル「これを見つけてしまい、かつ二人にも見られているとなると……もう正直に渡してしまうしかないと思った」

アベル「……だが、受け取ってくれてありがとう」

アベル「内心実は、断られる不安もあったからな」

エリス「そ、そんなこと! まさか、アベル様からこのようなものを頂けるとは思っていなくて……」

エリス「本当に、ずっとアベル様の傍にいていいって、そう思うと……!」ポロポロ

アベル「ああ、また泣いて……」ヨシヨシ

シア「私も、まさかエリスさんと同じものを頂けるとは思っていなかったので驚きですよ~……」

シア「そして申し訳なさもです。私はやはり、首輪とかでよかったんですよ~? 勿論指輪も嬉しいに決まっていますけど」

シア「でもアベルさん、よかったんですか~?」

アベル「何がだ?」

シア「流石に、いくら帝国でも二人が同じ指輪をつけているのを見られるのはまずいと思うんですよ~……」

シア「特に私は、国が国ですし……城塞の皆さんは勿論、皇帝陛下に見つかるといけないかな~って」

アベル「むぅ……」

アベル「確かに本来は、全ての問題を片づけてから贈るつもりだったからな……」

エリス「……折角頂いた指輪です。身につけるより、大切に保管した方がいいのでしょうか?」

シア「エ、エリスさんはつけていてもいいんですよ~?」

アベル「どうするか……」


※予定外の二人の婚約指輪。今後のことを考えてどうする?

1:二人ともつけておこう

2:エリスだけつけて、シアは保管しよう

3:シアだけつけて、エリスは保管しよう

4:二人とも保管しておこう

5:その他自由安価

※身につけても保管しても、誓いの指輪のスキルは発動します

↓1~5多数決

5 二人とも指以外の見えない場所に付けておく
ネックレスか絶対に手放さないような場所に入れておくか

個人的にはエリスも聖国の問題を片付けるまでは婚約を公表しない方が良い気がする
そもそも予定外って話だし

こんばんはー
遅くなりましたが少し再開
料理技能判定ですが、若干名補正が必要そうな人が残っていたので途中安価あります
選択次第で補正が追加される可能性があります

5:二人とも見えない場所に付けておく

――

アベル「ううむ……」

エリス「アベル様、お悩みにならないでください」

スッ…

エリス「……本来、私はこの指輪を受け取れるような身分ではありませんでした」

エリス「ですから――全てを終えた時。改めて、この指輪をつけさせて頂きます」

エリス「アベル様のメイドとして、恥じない働きが出来た時……きっと、その時なら私も……自信を持てます」

アベル「そうか、わかった。そうだな、全てが終わった時に……」

シア「では、私もエリスさんと同じくです~。大切に、大切にします……」

シア「いつでも持ち歩けるよう、丈夫な袋やネックレス用の鎖も用意した方がいいですかね~?」

アベル「そうだな。では残りの時間はそれを買いに行くとするか」

エリス「はい!」



シア(……やっぱり、嬉しいなぁ)

シア(アベルさん……私は生きます。生きて、傍にいて、あなたも絶対に死なせません……!)

エリス(……浮かれてはいけません。より一層、気を引き締めないと)

エリス(――絶対に、成し遂げてみせます。アベル様達と共に! その日まで、私は負けません……!)



★『誓いの指輪』★
戦闘時、常時補正+10に加えて自身の耐久値を1増加させる
さらに敵との補正差が50以上であったとしても30まで軽減し戦闘を行う
自身が一人で戦闘を行う際、敗北判定時に劣勢状態で復帰し、確定逃走が可能となる
このスキルを持つ者は死亡判定が発生しない



――

――

~~その頃~~


【マークス・マックス私室】


マックス「はぁ……」

マークス「む、どうしたんだねマックス君?」

マックス「ああ、いや……ちょっと」

マークス「悩みがあるならば、神父の私に話してみたまえ。少しは楽になると思うぞ?」

マックス「……その、俺はアベル皇子達に助けられて、奇跡的にここにいるわけですけど……」

マークス「うむ」

マックス「なんというか、気後れしてしまうというか……本当に俺がここにいていいのかなって……」

マークス「何を言う。君もまた私の友の一人だ。アベル君も、君を否定するようなことは言うまいよ」

マックス「ありがとうございます。でもやっぱり、その……」

マックス「――実力差が」

マークス「むぅ……」

マックス「これでも俺、王国では期待の新人だったんですよ」

マックス「それでいざ帝国に来てみれば……みんな強い強い。皇帝なんてあれ絶対人間じゃないですよ?」

マックス「それなのにパトラ将軍は、むしろ燃えてきたとか……」

マックス「俺には将軍程の強い精神も肉体も無くて、色々考えちゃうんですよ。何の役にも立てず……」

マークス「ふむ……確かに、アベル君達の強さは素晴らしい」

マークス「私もこれまでこの肉体一つで困難を乗り越えてきたが、彼との戦いは完敗だったよ」

マークス「だがね、マックス君。何も前線で戦うことだけが全てではないと思うぞ?」

マックス「え?」

マークス「私は魔法を使えないが、知識はある。そしてその知識で、魔法陣の用意というサポートができた」

マークス「生き延びるためには、鍛錬は欠かせない。しかしすぐさまアベル君達に追いつくことは不可能だ」

マークス「だからこそ。毎日の鍛錬を欠かさず……さらに自分の手伝えることをこなしていけば良い」

マークス「マックス君、何か戦闘以外でこれならば! というものはないかね?」

マックス「そうですね……――ぱっと思いつくのは料理ですかね? 両親に絶賛されたんですよ」

マークス「ほう、素晴らしいではないか!」

マックス「ただ、アーシャさんいるしなぁ。俺が急に皆さんの料理を作る―なんていう機会も……」



マックス(――とか言っていたら、まさかこの後都合のいい記念日があるとは。この時の俺は知る由もなかった)


――

――



――特殊イベント・強者に塩(料理)をおくる――






【帝国・皇帝の間】






ギルバート「……聞け!」

帝国兵「「!!!」」

ギルバート「今日は、偉大なる初代皇帝がその在り方を示した、歴史的な日である!」

ギルバート「かつて、初代皇帝は己が敵に施しを与えることもあったという……」

ギルバート「しかしそれは慈善などではない。食糧を尽かした相手に十分すぎる食料を与える……」

ギルバート「当時より豊かとはいえぬ帝国において、我が身を切るような行いだ」

帝国兵「……」

ギルバート「だがそれでも初代皇帝は辞さなかった。――敵が強者であるからこそ、対等の条件としたのだ」

ギルバート「食糧があれば勝てていた、そんな言い訳を言えないように。同じ条件で、完膚なきまでに打ち砕いた」

ギルバート「小細工も使わず正面から、ましてや施しを受け最後の晩餐も楽しめたのだ。敗れた者も悔いはあるまい……」

ギルバート「我らもそんな初代皇帝に倣い、己が周りの強者に料理を振舞うのだ」

ギルバート「強者への敬意、或いはいずれ貴様を正面から叩きのめすという念を込めた料理をな……」

帝国兵「「はっ!!」」


――

――



【帝国・アベルの城塞】


エリス「これを、こう……いやそれよりもこっちでしょうか?」ウーン…

フィーア「エリス姉様、これはどうでしょうか!」バッ!

エリス「王国の調理法ですか。なるほど、これはいいですね」

エリス「それにしてもフィーア様が王国のお料理本を手に入れていたとは……」

フィーア「エリス姉様も、こんなにお料理の本を持っているなんて驚きです!」

エリス「アベル様に買って頂いたんです。ローズさんに基礎を叩き込まれてから、ずっと練習はしているのですが……」

フィーア「私もアベル兄様に買って頂き、師匠もローズさんです! ただ……」

エリス「はい。練習を重ねて、味見をしていい出来だと思っても……」

フィーア「いざ、兄様や姉様にお出しするとなると躊躇っちゃいますよね……」

エリス「ですが、今日この日。もう逃げも隠れもしません。全身全霊を込めた逸品を――作ります!」

フィーア「おおっ! 姉様は流石の気合ですね! 私も頑張っちゃいますよ!」

エリスフィーア「「……万が一があっても、今日ならローズさん達がいますし」」

エリス「……」

フィーア「……」

エリス「う、後ろ向きに考えるのはやっぱり駄目ですね! 当たって砕けましょう!」

フィーア「姉様、砕けちゃ駄目です!? 当たって持ち堪えるくらいは頑張りましょう!」



エリス(アベル様に頂いた指輪は、つまりはそういうこと……)

エリス(嬉しすぎて実感はありませんが、相応の覚悟を決めなければなりません)

エリス(アベル様の傍にあるものとして、いつまでも惨劇を起こす料理を作るわけにはいかない)

エリス(私の恥はアベル様の恥になってしまう。大丈夫――落ち着いて、冷静に、全力で……!)


フィーア(大人のレディーとして、料理は嗜み。当たり前にできなければいけません)

フィーア(この日の為、私も色々な方に手伝ってもらいながら腕を上げてきた……はず!)

フィーア(お勉強の成果を、今こそ兄様達に見せる時です……!)

フィーア(強者への敬意とか、そういうのじゃありませんけど、贈る気持ちが大切ですよね?)




――

――




ルーシェ「……フィーア様にエリスさん、すごく張り切ってます……」

ローズ「ああ、頑張る天使も愛しいわっ! エリスちゃんも、アタシの教えを活かしてくれてるみたいネ」

アーシャ「でもまさか、エリスちゃん達が私達にも料理を習いに来るとは思いませんでした」

ルーシェ「……ローズさんも、アーシャさんも、私より上手……私、場違い?」

ローズ「何言ってるのヨ! ルーシェちゃんも十分に上手じゃない。帝都の店潰せるくらいの腕はあるじゃない?」

ルーシェ「……本当に? だと、しても……二人の方が、上手……」

ルーシェ「フィーア様に、教えたりしたけど……私も、二人から色々、教わりたいです……」

ローズ「フフフ、向上心があるのはいいことヨ! とはいえルーシェちゃん、もう基礎や応用完璧なのよネ……」

アーシャ「そうなると、少し道を広げる……変わった料理や調理法の勉強かしら?」

ローズ「そうネ。アタシのおススメはこれかしら? 大胆かつ繊細に――こうよっ!」ビュバッ!

ルーシェ「!?」

アーシャ「!?」

ローズ「我ながらいい出来ネ。そういえばアーシャちゃん、この城塞のコ達の料理の腕前ってどのくらいなの?」

アーシャ「そう、ですね……」

アーシャ「気がついたころには、ほとんど料理は私が担当することになっていたのでなんとも……」

ローズ「そうなの? それじゃあ今日は、みんなの秘密が一気に明るみになってしまうのネ」

ルーシェ「……楽しみなような、怖いような……?」

アーシャ「これだけの人が集まって、この日を迎えるなんて初めてだから……私はただただ楽しいかな?」

アーシャ「いつも通り、アベル達に美味しいって言って貰える料理を完成させるだけですけど」フフッ…

ローズ「少なくとも、なんだかアタシ達だけは絶対に料理を失敗しない気がするわネ」

ローズ「祝い日だからって変に力まず、アーシャちゃんの言う通りいつも通り頑張りましょう!」

ルーシェ「……」コクリ


――

――


キアラ「フィーアちゃん、大丈夫かな……」ハラハラ

シア「エリスさん、大丈夫でしょうか~……」ドキドキ

キアラ「自分も自信がないんですけど、やっぱり気になっちゃいます……」

シア「わかります~……」

シア「そういえばキアラさんはお料理は~?」

キアラ「うーん、実は普段はあまり……最近はフィーアちゃんと一緒に作ることも増えたんですけどね」

キアラ「シアさんは、なんだかお料理得意そうな感じがします」

シア「いえいえ、そんなことはないですよ~?」

シア「聖国にいた頃から、教会の食事が主でしたし~……」

シア「帝国に来てからは、アーシャさんにお世話になりっぱなしで~」

キアラ「そうなんですか? ちょっと意外かも……」

シア「私、かなり鈍くさいもので~……お料理にも時間かかっちゃうんですよねぇ~……」

キアラ「あー……で、でも早ければいいというわけでもないと思いますよ?」

シア「……焼き物はよく焦げちゃいます~」

キアラ「に、煮ましょう! それならなんとか!」アセアセ

シア「あ~、煮物ですか~。いい案です~」

シア「ん~……」


※シアは何を作る?


1:シア「キアラさんの提案通り、煮物で行きますよ~」

2:シア「やっぱり作り慣れている焼き菓子にしておきますよ~」


↓1~3多数決

1:煮物



――


シア「よし!」

シア「キアラさんの提案通り、煮物で行きますよ~」

キアラ「え、本当に私なんかの意見でいいんですか?」

シア「はい~。それにもし失敗しちゃっても~……」

シア「――大切なのは、この料理を贈りたい人への気持ちだと思います~」

キアラ「気持ち……そうですよね!」

キアラ「よしっ! 私もフィーアちゃんや皆さんに負けないよう、全力で挑みます!」グッ!

シア「そういえばキアラさんは、どんなものを~?」

キアラ「私も、フィーアちゃんから王国料理本を読ませて貰ったので、そっちの路線で頑張ろうかなと……」

シア「ん~……私も、聖国のお料理の本持ってきてたらお渡しできたんですけどね~……」

キアラ「王国、帝国、聖国……三国のお料理かぁ。大丈夫、いつかきっと、実現できますよ」

シア「そうですよね~! 今は、この身の限り頑張っちゃいますよ~!」


――

――


リーナ「むむむ、これは……」

パトラ「なかなか、難しいですね……」

ロウル「いやいや、なかなか面白い光景ですねぇ」

ロウル「まさかこの日を、聖国と王国の方と迎えることになるとは思いませんでしたよ」

リーナ「私もですの。ふむむむっ……」グググ!

パトラ「ちょ、ちょっとこのお肉硬くないですか……!」ギギギ!

ロウル「仕方がないじゃないですかー。お二人も、折角だから参加したいって言うから……」

ロウル「飛び入りが増えても大丈夫なように、急いで狩ってきたんですよ?」

リーナ「だ、だって前回は記憶が飛んでしまったんですもの……!」

リーナ「今日は、私もちゃんと帝国の記念日を満喫したいのですわ!」

パトラ「同じくです。前回の反省を踏まえ、今度は外部から妙なものも仕入れていません」

パトラ「今度こそ、皆さんと一緒に、平和な祝日を……!」

リーナ「でも、その……ロウル? やっぱりご迷惑でしたか……?」

ロウル「……そんなことないですよ」

ロウル「……むしろ、嬉しいです。今は、この城塞の中だけだけど……」

ロウル「いつか争い事も何もかも忘れて、みんなで平和にこうして料理を語れるようになりたいですねぇ」

パトラ「ええ、必ず」

リーナ「……ありがとうですの。実現してみせますわ」

リーナ「ところでロウル、このお肉はなんですの?」

ロウル「ああ、安心してください。至って普通の鹿肉です」

パトラ(た、食べたことない……)

リーナ(鹿ってそんなすぐに狩れるものなんですの……?)

リーナ「きょ、教本をいただけます? 流石に鹿肉は一般ではないと思いますわよ?」

ロウル「えー? 感覚で作って、変なもの完成させてくださいよリーナさぁん?」ニヤニヤ

リーナ「な、なんでそこで黒い笑みですの!?」

パトラ「や、やめてくださいロウルさん!? もし変なものを作っても、食べるのはアベル皇子やあなた達なんですよ!?」

ロウル「あはは、大丈夫ですよ。アベルさんの舌は、大抵のものを食べられるようになっていますから」

ロウル「だから――あまり気にせず、思うがままに楽しんじゃってください」

リーナ「くっ……そう言われても、人様に出す以上妙なものは作れませんわ……!」

パトラ「貴族的に、失敗は許されない……! 鹿肉、いざ尋常に勝負です!


――

――


ココデコウシテ…

ウン、ジョウデキ!

…!?

キャー!



マックス(麗しい女性陣が、様々な料理に取り組んでいる……)

マックス(改めて、これだけの女性を自分の城塞に集めるアベル皇子は凄いと思う)

マックス(まさか帝国にこんなお祝い日があったなんて驚きだけど、いい機会だ)

マックス(女性陣はそれぞれ語り合いながら料理を作っている。つまり、こっちまでは注視できない)

マックス(お荷物にしかなってないけど――俺だって、王国騎士の一員だ!)

マックス(マークス神父の言葉通り、別角度からの支援をこなしてみせる……!)


肉「……」ドン!

魚「……」ドン!

野菜「……」ドン!


マックス(この好機、必ずやものにして見せる……!)グッ!



マックス(そしてあわよくばキアラ皇女に……)


マックス「!?」ハッ!


マックス(あ、危ない危ない。邪念が入るところだった)

マックス(料理は邪念が入ったらお終いだ……)



マックス「俺の全身全霊でもって! アーシャさんを超えてみせるぞぉ!」ゴオオオォォォ!



ウオオオオォォォー!


アーシャ「? 呼ばれた、ような? おっと、そろそろ完成ね。これはこっちに盛り付けて……」



――

と、中途半端な位置ですが今日はここまで
明日か明後日にはすべての判定結果を開示できるといいなぁ
お酒の時ほど阿鼻叫喚地獄絵図にはなっていないので、そこはご安心ください

指輪の方は見ての通りの性能です。婚約後のヒロインロストを防ぐためのものでした
……攻撃性能最強と、隊全体の治療をまかなえる要の二人が同時に耐久性を高めるっていう想定を遥かに上回る事態になっちゃいました
初期スキルから一切手を加えていない聖王様とかは判定でスキル追加とかした方がいいかなぁ……でもなぁ……

本日もありがとうございました!

乙一体どうなるかな
シュタイナーは強化が一回確定してるけどこっちは一回強化される間に何回も強化されるからな
状況次第だけど楽勝になりそう
暴れまくってるシュタイナーだけどもともとはどのくらいの立ち位置を想定していたんだろう
最初から皇帝の前座に戦う大ボスの予定だったのかな

こんにちはー
少し展開を考えつつ、トップバッターの料理人だけ安価投げておきます


>>839
三国の王はスレ建てをしてから強さを何段階かにわけておおまかに設定していました(弱~異次元)
アベルの目標が帝国を変える=皇帝がラスボス確定したため初期設定が超強
その後国王と聖王を募集し、クラウスが若王でアベル寄りのため普通。シュタイナーは設定がかなり尖っていたため強
ここにコンマ判定結果を加えて強さを増減させていたのですが……まあ結果は今の通りです
判定次第ではクラウスも強くなり共闘、シュタイナーも和解していれば天使兵を率いて親衛隊を全員押さえ込んでくれていたことでしょう

なお、王国と戦うことも想定していました(国王がまともじゃなかった時など)
今はシュタイナーに奪われていますが、元々魔物はその時用の設定です
クラウスがまともな王だった為無くした設定ですが、王国は魔物を量産して使役(天使兵と同じ立ち位置)
ベタですがスレ開始当初は帝国=人・王国=魔・聖国=神なイメージでした

――




アベル「……で、だ。俺は何故この妙な席に座らされているんだ?」


【審査員席】


ロウル「いやぁ、だってほとんどの人が今日の料理はアベルさんに向けて作っているんですよ?」

ロウル「それなら折角だから大会形式にして、アベルさんに評価して貰おうかなぁと」

ロウル「こうした方が、普段とは違う特別な日っていう感じもしません?」

アベル「言いたいことはわかるが……」

ロウル「それにアベルさんの残念舌なら、大抵のものは平気でしょう?」

アベル「くっ……言い返せないのが辛い」

アベル「だが……多くの人に、敬意や感謝の気持ちがこもったという料理を作ってもらうというのは悪い気はしないな」

ロウル「……これをお前の最後の晩餐にしてやるわっ! という感情かもしれませんよぉ?」ニヤリ

アベル「何、そうなのかっ!?」ガーン!

ロウル「あはは、冗談ですよ。みんなちゃんと、アベルさんに日頃の感謝をこめてますって」

ロウル「……勿論、私もです」

アベル「そうか……」

ロウル「さて、そろそろ始めましょうか。お水はここに」コトン

ロウル「それではアベルさん、誰の料理から食べます?」

アベル「どういう意味だ?」

ロウル「いえ、皆さん張り切りましたけど……これだけ人がいると緊張しちゃうんですよ」

ロウル「ですので最初はアベルさんからご指名頂ければ。そうすればあとは流れができるかと」

ロウル「安全にアーシャさんから行くもよし、この人の料理は危なそうだから先に処理する……なんでもいいですよ?」

アベル「随分と失礼な物言いというか、やはり危ないのはあるのか……」

ロウル「私の勘ですけど、そこまで酷いことにはなりませんよ。前回が異常だったんです」

アベル「そうか。それならば……」


※トップバッター、誰から行く?

※大きな影響はないので、気楽に選んで下さい。最終的に全員分食べるのは確定です

※城塞メンバーより指定
↓1~3コンマ最大値採用

こんばんはー
それでは料理判定結果、城塞部分まで投下していきます

――


アベル「折角だ。言い出しっぺのロウルの料理から頂こうか」

ロウル「え゛っ!?」

アベル「お、驚かすな。どうした急に変な声を出して」

ロウル「こっちの台詞ですよ!? まさか私を一番最初に選ぶって……ど、どどうするんですか!?」

ロウル「一番最初って、いわば判定の基準になりますよね!?」

アベル「安心しろ。俺は残念舌だからな。なんでも平等に食べてやるさ」

ロウル「くぅっ!? からかった私の馬鹿!」

アベル「手先が器用で注意深いロウルのことだ。酷いミスはおかさないだろう?」

ロウル「むうぅ……わ、わかりましたよ……ちょっと、待っていてくださいね」



……


【城塞・大食堂】


エリス「なんだかドキドキします……」ドキドキ

フィーア「最初はロウル姉様からとのことですが……」ドキドキ

ルーシェ「……なんだか、メイド試験の時より、緊張、するかも……」ドキドキ

ローズ「フフフ、今日はいいコが見つかるかしら?」

アーシャ「ロウルちゃんなら、大丈夫とは思うけど……」

キアラ「ああ、自分の番が怖くなってきた……」ドキドキ

シア「私もですよ~……」ドキドキ

リーナ「ロウル、頑張るんですのよ……!」

パトラ「ううっ……」

マックス「……」ゴクリ



ロウル「そ、それではアベルさん。僭越ながら、私の料理から……」カパッ…

ロウル「その、あまり凝ったものは作れないので。普通の鹿肉のステーキですけど……」

アベル「……頂こう」



――実食!!!――



アベル「……」パクッ

ロウル「……」ハラハラ

――


22連特殊判定結果(>>725より)

主要メンバーの料理の上手さ
だいたい50で料理に慣れている人。70を超えれば十分な腕前です

上手←  →苦手
00>偶数ゾロ>98~01>奇数ゾロ




10ロウル:80(狩った獲物の捌き方や処理は慣れたもの。こう見えて一流なんですよ!)


――



アベル「……!」モグ…

アベル「う、美味い……!?」モグモグ!


ロウル「や、やったぁー! やりましたよ! どうですか!?」

アベル「い、いや驚いた……シンプルだが、故に丁寧に処理されているのがわかる」モグモグ

アベル「そしてこの果実のソースがまたよく合うな……」

ロウル(よかった……アーシャさんには及びませんけど、アベルさんに美味しいって言って貰えました……!)

ロウル(ふふ、今日はいい日になりそうですよ!)ホクホク



アベル「ご馳走様でした。……さて、この後の流れはどうなるんだ?」フキフキ

ロウル「このまま私が優勝ー! って行きたいですけど、まあそれはありませんからね」

ロウル「あとは皆さんが料理をそれぞれアベルさんに持ってきて、それを食べていくだけですよ」

アベル「そうなのか。そうなると次は……」


リーナ「アベル、次は私達の番ですわよ!」

パトラ「ちょ、リーナさん!?」

リーナ「私とパトラさんも、ロウルから譲ってもらった鹿肉ですの! ここは正々堂々ロウルに挑みますわ!」

パトラ「ま、待って!? 私まだ心の準備が……」

リーナ「さあ、どうぞアベル!」タンッ! タンッ!

パトラ「ああっ、私の料理まで勝手に!?」

アベル「わ、わかった。では二人の料理を頂こう」



――実食!!!――



アベル「……」パクッ


――

――

特殊判定結果


8リーナ:42(教本通りにしっかり作れた筈。でも味が『薄い』のはなんでだろう?)

9パトラ:20(気合がどうにも空回りしてコゲコゲ。人は失敗から学んでいくものです)


――


アベル「……」モグモグ

アベル(あ、味が……味が薄いだと……!?)

リーナ「あ、あら? そのお顔だと、どこか失敗してしまったのかしら……?」

アベル「い、いや。恐らく失敗はしていない筈だ。ただ少し、俺には味が薄いかな」

リーナ「あー……そうですわよね。殿方は味が濃い方がお好きですわよね……」

リーナ「くぅ、ぬかりましたわ。次こそは!」

アベル(鹿肉は、血の濃さから味がわかりやすい筈だ。それでいて何故ここまで……???)

ロウル「ちょっと失礼して、私も頂きますね」モグ

ロウル(……どうなっているんですか、これ。不味くない、不味くないけど、虚無というかなんというか……)

ロウル(謎が深いです……アベルさん、次に行きましょう)チラリ

アベル「そ、それでは次はパトラの料理だな」

パトラ「ううっ……すみませんアベル皇子。加減を誤り、この有様です……」カパッ…

アベル「む、これはまた……」


黒い肉「……」プスプス…


パトラ「ううっ……」ガクリ

アベル「……ん、だが味付けはしっかりしているな」ガリガリ

パトラ「!!」

アベル「表面を強火で焼いて、中に旨味を閉じ込めるのは定石だ」ガリガリ

アベル「俺も昔、この手の失敗はよくしたものだ」ガリ…

アベル「この程度の焦げならば問題ない。次に期待をしてもいいかな?」

パトラ「は、はい! 今度は、もう少しまともなものをお届けします!」ビシッ!

ロウル(流石アベルさん。この程度なら苦にもしませんか)

ロウル(やっぱり審査員をアベルさんにしてよかったですね。これなら失敗してても、励まして貰えますし)


――

――


アベル「ご馳走様でした。さて、次か……」



フィーア「ど、どうしよう……ロウル姉様が上手だったり、パトラさん達が失敗しちゃったり……」オロオロ

キアラ「落ち着いてフィーアちゃん? 私も不安なんだけど……」

シア「う~ん……怖いですけど、最後の方に残されるのも緊張しちゃいます~……」

シア「いっそのこと、もう覚悟を決めて乗り込んだ方がいいかもです~」トテトテ

キアラ「あ、待ってくださいシアさん!? わ、私も……!」タタタ

エリス「ああ、どうしましょう……」オロオロ

ルーシェ「……の、残されるのも確かに、怖いかも……」

ローズ「大丈夫、自信を持って構えなさい」

アーシャ「アベルなら、何かあっても耐えてはくれると思いますけど……」

マックス「まだ、まだだ……」ドキドキ




アベル「ん、次はキアラとシアか? 珍しい組み合わせだな」

キアラ「今回は二人とも煮物系に挑んだんです」

シア「アベルさんの料理本で張り切っていたエリスさんとフィーアさんを一緒に見守りもしました~」

キアラ「見守ってばかりで、肝心の料理が失敗している可能性もありますが……」

シア「でも、ちゃんと気持ちは込めましたので~」

アベル「ああ、ありがとう。それでは……」スッ…



――実食!!!――



アベル「……」パクッ


――

――



特殊判定結果

6キアラ:88(本から知識を得るのは得意だもの。妹を見守っていたらいつのまにかこの腕前に)

7シア:菓子ではなかったため、追加補正無し
59(人並み以上には作れるけど、ちょっと甘くない? 甘味系は得意なのかも)


――


アベル「……!」モグ…

アベル「……!?」モグモグ!

キアラ「い、いかがですか兄様?」

アベル「キアラ……凄いぞ!」ガシッ!

アベル「食材の触感を残しつつ、しっかりと味が染みわたっている……!」モグモグ!

アベル「これは、美味い……!」

キアラ「よ、よかったぁ……!」ホッ…

ロウル「ちょ、ちょっとまた失礼しますよ?」モグ

ロウル「……! お、美味しい! これは完敗ですよ……」

アベル「師がよかったというのもあるかもしれないが、これはキアラの才能だろう」

キアラ「えへへ……」


ローズ「おめでとうっ! 流石はアタシの愛する天使ネ!」カンドウ!

アーシャ「アベルのあの反応……敗けてしまったみたいですね。私ももっと頑張らないと」

フィーア「す、すごいですキアラ姉様!」キラキラ

マックス(おっぱい大きくて可愛くて、優しくて料理もできる? 何あの子完璧過ぎない?)

マックス(い、いや俺だって料理なら……!)


シア「あ、本当に美味しいです~。これを食べた後だと劣っちゃいますけど~」

シア「折角作ったので、アベルさんどうか一口だけでも~……」カパッ…

アベル「いや、しっかり頂くぞ?」モグモグ

アベル「ん、少し俺には甘いかな……だが、シアの料理も悪くないな」モグモグ

シア「あ~……やっぱり、甘かったですか? 私、甘い物が好きですので~」

アベル「なるほど、そういうことか。だがここら辺はもう個人の好みになってくるからな」

シア「今度はお菓子でアベルさんに挑みましょうかね~?」

アベル「そういえば前にも貰ったな……楽しみにしているよ」

シア「お任せあれ~」


――

――


アベル「ふぅ、ご馳走様でした」

ロウル「なんだか私達もお腹すいてきましたね」

ロウル「アベルさんの審査が終わったら、みんなの料理の食べ比べやアドバイスタイムに入りますか」

アベル「そうだな。色々な味を知れるのはいい経験だ。そして次は……」


フィーア「…………」ドキドキドキドキ

エリス「フィーア様、一度深呼吸しましょう。すー……はー……」

フィーア「すー……はー……、す、少し落ち着きました!」ドキドキ

フィーア「で、でも姉様があれほどの一品を完成させたとなると、プレッシャーが……」

エリス「私もです……」


ローズ(キアラちゃんは、フィーアちゃんにつきっきりの筈……)

ローズ(そうなると、もしかして……)

ローズ「ルーシェちゃん、アーシャちゃん。そろそろアタシ達の出番ヨ?」

ルーシェ「……え!?」オロオロ

アーシャ「こ、このタイミングでですか?」

ローズ「キアラちゃんが見事な一品を作ったのヨ? 料理上手で通っているアタシ達も負けていられないでしょう?」

ローズ「さ、いくわヨ!」ズンズン

ルーシェ「ま、待って……!」ワタワタ

ローズ「男も女も、度胸ヨ!」ズンズン

アーシャ「ちょ、ちょっと間違っていませんか……?」



アベル「……ここでローズさん達ですか」

ローズ「ええ。自分で言うのもあれだけど、アタシ達はかなりの水準で纏まっているはずヨ?」

ルーシェ「ロ、ローズさん……アベル様の期待値、上げないで……」ビクビク

アーシャ「……私は、いつも通りの料理で申し訳ないけど。――いつも通り、気持ちも込めていますよ?」

アベル「ありがとうアーシャ。それでは……」スッ…



――実食!!!――



アベル「……」パクッ


――

――


特殊判定結果


最低値保証組

3ルーシェ:最低保証値80
15<80(多くは語らない。なんでもそつなくこなすメイドは料理も一流です)

4ローズ:最低保証値100(偶数ゾロ扱い)
74<100(大胆に男らしく。繊細に女らしく。調和料理はまさにメイド長の名に相応しい)

5アーシャ:最低保証値90
37<90(長年城塞の食生活を支え続けた確かな実績。味だけでなく食材の扱いに長ける)


――


アベル「……!」モグモグ

アベル「わかっていたことだが、やはり三人とも上手だな……」モグモグ!

ルーシェ「よ、よかった……」ホッ…

アベル「アドルラン兄様も、これなら満足してくれるんじゃないか?」

ルーシェ「そう、でしょうか?」ソワソワ

ローズ「うーん、とはいえあのアドルラン様が相手となると……もう一押しは必要かしらネ?」

ルーシェ「もう、一押し……」

アベル「そうだな、あえて言うならば見た目か? ルーシェのは綺麗にまとまり過ぎているとも言える」

アベル「アーシャの様に、こちらに彩りのソースを数滴でも添えるとか……」

ルーシェ「な、なるほどです……」

アーシャ「でもこれ、やり過ぎるとお皿が汚れてしまうんですよね。その点ローズさんは大胆というか……」

ローズ「うふふ、失敗を恐れちゃ駄目なのよ二人とも?」

ルーシェ「もっと、大胆に……」

アーシャ「そう、ですね」

アーシャ「アベル、私もまだまだ。もっと練習して、もっとあなた達に美味しいって言って貰える料理を作りますからね?」

アベル「ああ、いつもありがとう。そしてこれからも期待しているよ」



――

――


アベル「ご馳走様でした」カチャ

ロウル「今更ですけどアベルさん、よく食べますよねぇ」

アベル「……実は俺もこの日に期待していてな。朝は抜いてあるんだ」

ロウル「何してるんですか。まあ、美味しく食べて貰った方が嬉しいんですけどね?」

ロウル「それにしてもあの三人はやはり流石の一言でしたね」

ロウル「ただ、残ったのが……」



フィーア「エリス姉様ぁ! やっぱり怖くなってきましたぁ!」ギュウ

エリス「大丈夫、大丈夫ですよ……! でも私は大丈夫じゃないです……!」ギュゥ



マックス「だ、大丈夫だ。行ける、俺は行けるんだ……」ブツブツ



ロウル「ちょっと不安定になってきている御三方です」

ロウル「正直あの三人の後なんて、誰でも行きたくないですよ」

アベル「あんなに深く考え込まなくてもいいと思うんだがなぁ……」

ロウル「それでも考えてしまうのが女の子ですよ。マックスさんは男ですけど」

ロウル「まあこのままってわけにもいきませんし……」スタスタ


ホライキマスヨ、エリスサン!フィーアサマ!

キャー!?

ズリズリ…



フィーア「あうう……とうとう番が回ってきてしまいました……」

エリス「こ、こんなことなら、一番槍として砕け散った方がよかったかもしれません……」

アベル「二人ともそんな顔をするな……」

アベル「キアラ達の話を聞く限り、頑張ってきたんだろう?」

フィーア「は、はい……」

アベル「なら胸を張れ。もし駄目でも、次を頑張ればいいんだ」ナデナデ

フィーア「は、はい!」ペタン!


リーナ「……」ホッコリ

ロウル「もう何も言いませんよリーナさん?」ジトー…


フィーア「で、ではエリス姉様! お先に失礼します!」

エリス「は、はい!?」

フィーア「アベル兄様、頑張ってつくりました! どうかお召し上がりください!」コトン

アベル「ああ。それでは……」スッ…



――実食!!!――



アベル「……」パクッ

――


特殊判定結果


補正追加組

2フィーア:料理本補正+5
97+5=102(100を超えたため、偶数ゾロと同等)
=(小さな天才料理人。飽くなき探求心は、新たな料理を生み出していく)


――


アベル「……!」モグ…

アベル「……!?」モグモグ!

フィーア「……」ドキドキ

アベル「……美味い!」

フィーア「や……やった? やったー!」ピョンピョン!

エリス「フィーア様……! よかったぁ……」ホッ…



キアラ「フィーアちゃん!」キラキラ!

ローズ「んんっ! 天使が、アタシの天使が……大天使ヨッ!!!」カンルイ


アベル「驚いたな、キアラにも勝るとも劣らない……」

アベル「それに、これは食べたことの無い料理だ……」モグモグ

フィーア「ふふふ、それはそうですよ」

フィーア「だって、エリス姉様の持っていた帝国のお料理の本と、私の王国のお料理の本……」

フィーア「こことここが一緒になったらいいなーって、私が混ぜちゃったんですもの」

アベル「!!」

フィーア「王国の方とも仲良くできていますし、お料理だって仲良くなれるはずだもの!」

アベル「創作料理か……。こういう料理も、あるんだな……」


パトラ「なにものにも縛られない料理……ロウルさんの言う通り、感覚で作った方がよかったのでしょうか?」

アーシャ「んー……パトラさんはまず単純に火が強すぎたんだと思いますよ?」

パトラ「火加減は感覚でやってはいけないのですね……」


アベル「いや、美味かった。キアラもだが、まさか妹達にこんな才能があったとはな……」

フィーア「キアラ姉様と一緒に頑張った甲斐がありました!」

キアラ「うんうん!」

フィーア「さあ、次はエリス姉様の番ですよ!」

エリス「!!」ビクゥ

エリス「っ、フィーア様の創作料理の次に出すものとしては……あまりにも劣ってしまうと思いますが……」

エリス「か、覚悟は決めました。アベル様……どうかお召し上がりください」コト…


――実食!!!――



アベル「ん、これは……」



――

――



特殊判定結果

補正追加組

1エリス:メシマズ過去補正-30、料理本補正+5
コンマ00(ハイパークリティカル。確定最強)



=(弛まぬ努力が実を結ぶ。もうメシマズなんかじゃない! 至高の料理を見よ!)



――

――



アベル「――アップルパイか?」

エリス「は、はい」

エリス「色々考えたのですが……思いついたのはそれでした」

エリス「林檎なら私も普段から『切って』いますし、アベル様もお好きです」

エリス「中のクリームも林檎もゆっくり『煮て』いきますし……」

エリス「生地は『練って叩いて』伸ばしてから『焼き』ますから……」

エリス「学んだ基礎の知識は、全ていかせるかなと思ったのです」

エリス「そして、何より」

アベル「!!」

エリス「――メイドとして、アベル様に美味しい紅茶を飲んでいただきたくて」コポポ…


ローズ「!!」



エリス「アベル様、どうぞ」コト…

アベル「……頂こう」コク…

アベル「!!」

アベル「……続いてパイの方を」サクッ

アベル「……」モグ…




アベル「エリス」

エリス「は、はい!?」

アベル「……内心、お前を警戒していた俺を許してくれ」ギュウ…

エリス「あ……///」

アベル「――非の打ちどころがないほど、美味いよ……! 何度でも食べたい……!」

アベル「頑張ったんだな、エリス……!」ギュゥ!

エリス「アベル、様……よ、よかったよぉ……わたしぃ……!」ポロポロ…



ローズ「ちょっと、失礼するわネ」

ローズ「……」コクリ…

ローズ「……」サクッ…

ローズ「……」モグ…

ローズ「……」ブワッ!


一同「「!?」」


ローズ「エリスちゃんっ! アナタ、アナタよくぞここまで……!」ギュゥ!

エリス「きゃっ!?」

ローズ「見事、見事ヨ……! あのとんでもない状態から、よくぞ、この域まで……!」ボロボロ…

ローズ「――アタシも、完敗ヨ。本当に、立派になったわねぇ……!」ギュゥ!

エリス「ロ、ローズさん!? 後ろから抱きつかれるとアベル様と挟まれて、私潰れてしまいます!?」

アベル「いや、ローズさんの気持ちはわかる……! 俺も、初期のエリスの料理を知っているから……!」ボロボロ…

エリス「ア、アベル様!?」

――


ロウル「ま、まさかですけど……確かにエリスさん、頑張っていましたもんね」

ロウル「ふふ、これはエリスさんの優勝ですかね? あの二人が泣き止んだら私も分けてもらいましょう」




マックス(す、すごい……あのアベル皇子が泣いている……)

マックス(この光景の後に、俺の料理を持っていくのは、正直かなり遠慮してしまう……)

マックス「だが!」


一同「「!!」」


マックス「王国騎士は退かない! たとえ及ばずとも、前進あるのみだ!」

パトラ「マックス!?」

ロウル「あ、そうでした。まだマックスさんがいました」

エリス「ご、ごめんなさい! 私、つい嬉しくて……!」バッ!

ローズ「アタシとしたことが、天使の活躍にエリスちゃんの活躍加わって流石に舞いあがちゃったワ!」バッ!

アベル「す、すまんマックス。妙なところを見せたな」コホン

アベル「では、気を取り直して……マックスの料理を頂こう」

マックス「はい! どうぞアベル皇子!」ゴトン!


アベル「ああ。それでは……」スッ…



――実食!!!――


カパッ…






――その時、事件は起きた――





特殊判定結果


11マックス:33




(王国の歩く猛毒兵器。何をどうすればこうなるのか?もはや軍用できるレベル)



――



ロウル「ぐふっ!?」バタリ…

最初に犠牲となったのは、ロウルであった。
彼女の人より優れた嗅覚は、誰よりも先にそれの臭いを嗅いでしまったのだ。


エリス「ア、アベル様……いけません!?」

ローズ「みんな、離れなさい!」


傍にいた二人のメイドは本能的に危機を察した。
卓越した技能を持つ二人が、身の危険を感じたのだ。
相手が敵兵なら、楽に処理できたことだろう。

しかしこれは敵ではない。仲間が作った料理なのだ。

この一点が、二人が外敵排除するまでの動きを大きく鈍らせる。


エリス「くぅ……!?」ガクッ…

ローズ「迂闊だったワ……!」ガクッ…


結果として、二人は刈り取られそうになる意識を維持することで手一杯となってしまう。


キアラ「……! 皆さん、さがって!」


惨劇を目の当たりにしたキアラは即座にコサージュを外して、己の魔力を解放する。
展開された障壁が無事な者を守り、諸悪の根源との世界を断絶する。


マックス「……え?」


遅れてマックスはようやく事態を飲み込む。


アベル「……いただきます」ガタガタ

マックス「アベル皇子!?」


そしてアベルは諸悪の根源を飲み込む。
おそらくマックスは、本当に全力で頑張ったのだろう。
誰にでも失敗はあると知っているから。悪意を持って作ったのではないとわかっているから。
皇子としての意地もあったのかもしれない。多少酷くても食べられる自信もあったのかもしれない。

激臭になにやらこぽこぽと謎の発泡を繰り返す、とても直視できたものではないその何かを。
どことなく蠢いているようにすら見えるその蒼紫の物体を、アベルは一息で頬張った。



劣勢! 劣勢! 劣勢! 劣勢! 劣勢! 劣勢!



アベル「ぐっふ……」パタリ…



マックス「アベル皇子ーーーーー!!!」ユサユサ!



――

――

……



ロウル「し、死ぬかと思いました……」

ローズ「アタシも危なかったわヨ……」

マックス「すみません! 本当にすみません! 別にアベル皇子を毒殺しようとしたとかじゃないんです!」

アーシャ「いや、それはわかるのだけれど……」

マックス「でも、本当に……両親は言ってくれたんですよ! 天にも昇るような味だったって、笑いながら!」

リーナ「それ、文字通りの昇天寸前だったのでは……?」

エリス「笑っていたのは、痙攣ではないかと……」

フィーア「一歩間違うと、こんなことに……お料理はやはり奥が深いですね……」

キアラ「奥と言うか、闇と言うか……」

ルーシェ「本体は、アベル様が倒した……食器とかは、私が魔力で固めたけど……」ガチガチ

ローズ「ルーシェちゃん、固めたまま水槽の中に沈めておいて」

ルーシェ「了解、です」ヒューン


シア「アベルさんの回復、終わりましたよ~」

アベル「みんな、迷惑をかけたな……」ヨロ…


マックス「すみませんでした!」ズザー!

アベル「い、いや気にするなマックス……」

アベル「でもしばらくは、パトラと一緒に勉強だな……」

マックス「はい……」ショボン

パトラ「アベル皇子、本当に部下共々申し訳ありませんでした……」フカブカ

パトラ「次こそは、本当に、少しはまともな王国料理を……!」

アベル「あ、ああ……期待しているぞ……」

アベル「……エリス、紅茶を貰えるか?」

エリス「あ、はいただいま!」パタパタ


マックス(料理も駄目って……お、俺ほかに何を頑張ればいいんだろう……)ズーン

パトラ「……マックス、辛いのはわかるわ。だけど前を見るの。前を見て、少しづつでも前進するしかないのよ?」ナデナデ

マックス「パトラ将軍……!」ジーン…

――

――


ガチャ


マークス「おや、どうしたんだねみんな?」

マックス「マークス神父? どうしたんですか?」

マークス「いや、私も料理を作っていたのだがね……なかなかこれが難しくて」

マークス「つい先程、ようやく少しは納得のいくものが作れたのだよ」

マックス(あの見た目のマークス神父が……料理?)

マークス「アベル君、簡単なものだがよければ君にも食べて頂きたいのだが……」

アベル「か、感謝しますマークス神父。今はちょっと気分を変えたいところでしたので……」

マークス「そうか! ならば遠慮なく食べてくれたまえ」

マークス「少々作り過ぎてね。よければみんなで取り分けてくれたまえ」

アベル「取り分ける?」


――実食!!!――


マックス「……」ドキドキ


――

――

特殊判定結果

12マークス:78(強く逞しい肉体の維持には食生活も大事。肉体の裏にはちゃんと理由がある)


――



アベル「これは、サラダか?」

ルーシェ「……! 彩り、すごい……!」

アベル「……」シャクシャク…

アベル「……! せ、清涼感が心地いい……!」

ロウル「度々失礼、また頂きますよっと」シャクシャク…

ロウル「あ……! ほんとだすごいですねこれ!」

エリス「これは、砕いた木の実でしょうか? 歯触りが変わって楽しいです!」

アーシャ「このドレッシングも、拘りがありそうですね……」

マークス「うむ。逞しい肉体を維持するには、やはり毎日の野菜は欠かせない」

マークス「しかし毎日同じでは飽きてしまうからね。私も試行錯誤を繰り返し、日夜研究を続けているよ」

リーナ「み、見事としか言えませんわ……」

フィーア「これが、聖国のお料理……!」

シア「というよりも、マークス神父オリジナルですね~」


マックス「マ……マークス神父の裏切りものぉ!?」ウワーン!



マークス「なにゆえに!?」ガーン!

パトラ「すみません、あの子はちょっとそっとしておいてあげてください……」


マックス「な、仲間が欲しい……努力はするけど、心の平穏のために……あ、そうだ!」



――

――


……


アベル「なに、俺にも料理を作って欲しい?」

マックス「はい! ちょっと、純粋に気になりまして!」

アベル「お、俺がか? しかしだな……」


シュタ!


ネスト「殿下ー、ただいま戻りました。王国の方からは一応天使兵が姿を消したそうで――」

マックス「よし増えた!」グッ!

ネスト「あ、これ何か不味いタイミングで帰ってきましたね俺!?」

アベル「そのようだな……ネスト、今日が何の日かは知っているだろう?」

ネスト「今日? あー、ああぁー……察しました。そしてこの様子を見る限りだと……」グルリ

一同「「……」」

ネスト「……前回と違って平和だったけど、最後にこのマックス君が何かやっちゃったと」ウンウン

マックス「そうだけどやっぱり辛い!」グサァ!

ネスト「ははは、だーいじょうぶですってぇ。男の料理なんて、大体テキトーでいいんですから」

ネスト「何かを喰えるってだけで、十分幸せなんですからねー」

ネスト「ま、折角だ。マックス君を慰めつつ、殿下にも感謝の料理は振舞わないと……」

ネスト「ちょーっと待っててくださいね。期待せずに」シュタッ!


マックス「ネストさん……!」ジーン!



――


特殊判定結果


14ネスト:49(これくらいできれば生きていける。野菜や肉がごろごろと男らしい)


――



ネスト「はいよ、斥候部隊でも大人気! 香辛料で元気もでるカレー――」

マックス「うわあああぁぁぁぁぁぁ!」ゼツボウ

ネスト「ど、どうしたマックス君……」

リーナ「貴方……これじゃあマックスも落ち込みますわよ?」

ネスト「え、そんなに酷かったですか!?」

リーナ「逆ですの! 食べれますの! というより私よりもお上手ではなくて!?」

ネスト「えっ!? い、いやだって、自分で言うのも変ですけど俺の料理結構がさつでテキトーですよ?」

ネスト「普通にやってればこれくらいは……」

ルーシェ「……」ザバァ…

ルーシェ「これ、マックスさんの料理のお皿……」ガチガチ

ネスト「あ、あぁー……察しましたよ。これやべーブツ乗ってましたね? ……え、マジですか?」

ネスト「ちなみにこの上にあったと思わしきブツは……」

アベル「……俺が責任を持って食べた」

ネスト「殿下……」ホロリ…

アベル「しかし……お前にまで料理を作らせては、流石にいよいよ俺も作らねば示しがつかないか……」


一同「「!!」」


アベル「仕方がない……少し、厨房を借りるぞ」


マックス(渋っていたアベル皇子が、動いてくれた……)

マックス(もしかして、俺の為に……?)


ネスト「あ、これは……」


――

――

特殊判定結果


13アベル:94(似合わないからと、やらなくなっただけ。貴重な食料も無駄なく美味しくさせます)


――


……


アベル「……待たせたな」

アベル「今日一日、みんなの料理を食べさせてもらって……嬉しかったよ」

アベル「柄ではないが……俺も、みんなの想いに少しでも報いたいと思い……」

アベル「久方ぶりに、頑張ってみた。どうか、お召し上がりくださいませ」


野菜料理「……」キラキラ

魚料理「……」キラキラ

肉料理「……」キラキラ

焼き立てパン「……」キラキラ



マックス「なんでですか!?」ガガーン!



アーシャ「まあ、アベル……そんなことを言いながら、腕を上げているじゃないですか」

アベル「や、やめてくれアーシャ。俺には似合わん……」

キアラ「そ、そんなことないです兄様!」

フィーア「はい! とっても美味しいです!」キラキラ

アベル「二人には劣るだろうがな。だがそう言って貰えると、作った甲斐はあったかな」

エリス「懐かしい……やっぱり、アベル様のお料理も美味しいです!」

ロウル「そういえば、暗黒街にいた頃はアベルさんが私達に料理を振舞ってくれましたもんね……」

ロウル「あの時のエリスさんの劇物を知っている身からすると、本当にさっきのは奇跡ですよ」

エリス「わ、私はただ、アベル様のために……」モジモジ…



マックス「……」

パトラ「……」ポン

パトラ「マックス、一緒に頑張りましょうね……」

マックス「はい……」

マックス(でも、俺は察してしまった……)

マックス(俺の料理が改善されるまでに、何かしらの犠牲は生まれると)

マックス(料理の修業は勿論する。だけど――俺にできる手助け、他には何かないんだろうか……?)

城塞組の判定結果がでたところで、今日はここまで
まさか妹組が揃って偶数ゾロ級、エリスはまさかの00という奇跡には驚きました
その直後、マックスが狙撃されていて吐血しましたが。これ本来君のためのイベントォ!
後半のお城組は、平和です。……最後の最後で出た22番の04以外は

正直マックスのこれは完全に想定外でした。何かしらまた別の技能判定とってあげる必要あるかなぁ……

あと00は基本大きなボーナスがつくんです
で、今回料理が奇跡的な成長を見せたエリスに、アベルが胃袋掴まれて指輪を渡すという流れを考えていたんですが……
この子22ゾロを出して先に指輪も手に入れてしまい、またプロット木端微塵です
何かエリスの00ボーナスでいい案思いついた方は、是非とも教えてください。お願いします(懇願)

本日もありがとうございました!

こんばんはー
00やそのほかのことを考えつつ、後半の判定結果を発表していきます

――


【帝国・王城内部】


エメリナ「んしょ……」グッ…

エメリナ「お、重い……!」ヨタヨタ…


スッ…


ヒバリ「こら、無茶しないの。そっちも持ってあげるから貸しなさい」ヒョイ

エメリナ「ヒバリさん!?」

ヒバリ「エメリナが一人でここにいるってことは……カイン様のためね?」

エメリナ「は、はい! ヒバリさんは、アドルラン様に?」

ヒバリ「勿論!」

ヒバリ「今日はルーシェが朝からキアラ様達に呼ばれて、私一人……これはまたとないチャンス!」

ヒバリ「いつもはついルーシェに頼っちゃうけど、今日は私の力で、想いを込めた料理を作るの!」

エメリナ「ルーシェさん、なんでもできますもんね……メイドとして、羨ましいです」

ヒバリ「でも、想いの力なら負けていないわ。今日こそは!」グッ!

エメリナ「わ、私も今日は頑張りますよ!」グッ!

ヒバリ「この食材の量、エメリナも気合入っているわね……!」

エメリナ「ヒバリさんも、よければどうぞ。色々掻き集めたので……」

ヒバリ「あら悪いわね。んんー、どれにしようかな……」

ヒバリ「エメリナは、何かイメージはあるの?」

エメリナ「はい。カイン様は、ああ見えて繊細で……ちょっとしたことでも落ち込んでしまいます」

エメリナ「ですから、一杯勉強して覚えた……元気になる食材を沢山使ったお料理でカイン様を元気にします!」


……


エメリナ「えっと、牡蠣とニンニクと……なんかぬるぬる細長い魚と山のお芋と玉ねぎに……」ボチャボチャ

エメリナ「アスパラにぶどうにたまご、小魚にナッツ……あ、いつものバナナも入れないと……」ボチャボチャ

エメリナ「こ、これだけ入れればカイン様も……! あとはこれを煮込んで……!」グツグツ!

ヒバリ「な、なんかエメリナが凄そうなものを作っている……」

ヒバリ「負けていられるかぁー! アドルランには、やっぱりあの身体を維持して貰うためにもお肉よね!」

ヒバリ「この、逞しい熊肉で……っ! 豪快なステーキをっ!」ドスン! 


――

――


カイン「……」グツグツ…

アドルラン「カイン?」

カイン「うわびっくりした!? 兄さんか、止めてくれよ」ドキドキ

アドルラン「珍しいな、お前がここまで私の接近に気がつかないとは」

カイン「くそっ、どうにも最近調子が狂うよ……」

アドルラン「弛んでいるなら、鍛錬に付き合うが?」

カイン「……またアベルの所で鍛錬しろって? 命がいくつあっても足りなそうだよ」

カイン「まあ……いずれ、ね」

アドルラン「これはまた珍しい。お前が素直に鍛錬を受けたがるとはな。ははは、いい傾向だぞ!」

カイン「……兄さんだろ、僕のところにルーシェを遣わしたの」

カイン「元はアベル達の推測だったが、ルーシェの話じゃやっぱり天使は魔法の傀儡だそうじゃないか」

アドルラン「ああ、私もその話を聞いた時は驚いたよ」

カイン「僕は悔しさを覚えたけどね。多数の人形を駆使するなんて、聖王の魔力は底が知れない……」

カイン「それに問題なのは、僕の見立てでも『帝国兵団が下級の天使にすら劣る』可能性があるってことだ」

アドルラン「……」

カイン「僕ももっと強者になって、本当に結界でも張らないと……帝国も王国の二の舞ってなりかねないからね」

カイン「ただ、今日は……お休みだ」ゴト…

アドルラン「しかしお前が料理をするとはなぁ……本当に今日は色々と珍しいな」

カイン「兄さんだって、今日がどんな日かはわかっているだろう?」

カイン「多分アベル達も今頃やってるだろうし、兄さんも偶にはやってみたら? あの二人に感謝を伝える意味でもさ」

アドルラン「そ、そうだな。私もこういったことはあまり慣れていないのだが……二人の為に頑張ろう」


――

――


ヒバリ「アドルラン、喜んでくれるといいけど……」ソワソワ

エメリナ「カイン様も、このスープで元気になってくれれば……あれ?」



アドルラン「む? ヒバリにエメリナ君じゃないか。ちょうどよかった!」

カイン「ここで会うっていうことは……もしかして?」



エメリナ「カイン様! 日頃の感謝を込めて、元気になれる料理をご用意致しました!」

ヒバリ「私もよアドルラン! ルーシェには及ばないかもだけど、男らしくかぶりついて!」

カイン「エメリナ……その、僕も作ってみたんだ。よければ飲んでくれ」

アドルラン「私もだ。大したものではないが、感謝の念は込めたぞ!」



――実食!!!――


エメリナ「……」パクッ

ヒバリ「……」パクッ

カイン「……」パクッ

アドルラン「……」パクッ


――

――



特殊判定結果


15エメリナ:13(勉強を夜方面に頑張り過ぎたか。いい食材を全部混ぜればいいわけでもない)

16ヒバリ:41(勉強はしていた筈。ルーシェに頼ってしまい、少し腕が鈍ったかな?)

17カイン:91(見るな、感じろ。研ぎ澄まされた嗅覚と聴覚が、最適な食べ頃のタイミングも逃さない)

18アドルラン:71(安定の第一皇子、料理もしっかり高水準で作れます。でも鍛錬だ!)


――


カイン「……コッ!?」

カイン(な、なんだこの形容し難い味は……臭いから少し嫌な予感はしていたが……)

カイン(しかし、エメリナが頑張ったんだ……飲まねば……)ゴクリ

エメリナ「お――美味しい!?」ゴクゴク!

エメリナ「カ、カイン様! これは一体……!?」

カイン「ふ……僕を誰だと思っているんだい?」

カイン「普段は面倒だからしないだけさ。まあ今日は……エメリナに感謝の気持ちを込めて作った結果だよ」

エメリナ「カ、カイン様……!」ジーン…

カイン「エメリナも頑張っていたけど、今回は僕の勝ちだね。どうだい? よければ今度僕がこれの作り方教えるけど……」

エメリナ「お、お願いします!」ペコリ

カイン(これでなんとかできればいいが……くそ、流石に料理指導ともなれば視力も欲しい……)


アドルラン「ははは! なかなか大胆な料理だなヒバリ!」ガシガシ!

アドルラン「咀嚼力には自信があったんだが……」ガシガシ!

アドルラン「なかなか……手強いな!」ガシガシ!

アドルラン「まだまだ私も鍛錬が足りないなぁ!」ガシガシガシガシ!

ヒバリ(ごめんアドルラン……多分というか確実に私が作り方を間違えた)ショボン…

ヒバリ(それに比べて、アドルランの料理は美味しい……)モグモグ!

ヒバリ(これじゃあ……)

アドルラン「しかし、この感じ懐かしいな……」ガシガシ!

ヒバリ「え?」

アドルラン「ほら、憶えていないか? 君が小さい私にもこのお肉を食べれば大きくなれると……塊肉をくれたね」

ヒバリ「わー!?」

アドルラン「この感じは、当時の必死さを思い出すよ。あの頃は肉にも勉学にも何でも齧りついたなぁ……」

ヒバリ(昔と料理の腕前変わってないってことじゃない!? ルーシェに頼り過ぎたかなぁ……)

ヒバリ(――待っててアドルラン。今度は鍛える料理じゃなくて、美味しい料理を作るからね……)


――

――



【帝国・皇帝の間】


ギルバート「……」

バーンズ「……」

親衛隊「……」

ギルバート「……」

バーンズ「……」

親衛隊「……」

ギルバート「……」

バーンズ「……」

親衛隊「……」


ギルバート「――総員、食せっ!!!」



一同「「はっ!!!」」



――実食!!!――




――

――



特殊判定結果



19バーンズ:86(まさかの一流の腕前。敬愛する皇帝陛下や部下には美味しいものを食べて貰いたい)

20ギルバート:57(皇帝だもの、自炊の機会が無い。しかしそれでも人並み以上にはできます)


――


……


ギルバート「……全員、持ち場に戻ったか」

バーンズ「はっ……」

ギルバート「……相変わらず、見事であったぞバーンズ」

ギルバート「親衛隊の士気が落ちぬのも、お前の料理の力なのやもしれぬ……」

バーンズ「そのようなことは。全ては、陛下が……」

ギルバート「……我は、力ある者は認める。誇れ、バーンズ」

バーンズ「勿体なきお言葉です……」

ギルバート「……」

ギルバート「ことこの勝負に限れば、我はお前に及ばぬが……」

ギルバート「食えぬものでもないはずだ」スッ…

バーンズ「!? ま、まさか陛下自らが……!?」

ギルバート「この世界は力がものを言う実力主義……今はまだ我が身が未熟故に武術が優先される……」

ギルバート「半端なもので済まぬがな」

バーンズ「そ、そのようなことは! 私などが、陛下よりこのような素晴らしいものを賜れるとは……!」

バーンズ「私こそ至らないものでございますが、陛下のためにご用意した特別なものがございます……!」

ギルバート「ほう……?」




バーンズ「5種の巨大魚のカブト焼きでございますっ!」ズドーン!




ギルバート「……」

ギルバート「……バーンズ」

バーンズ「!!」

ギルバート「……流石に我とて、食いきれぬ。もう少し、晩餐に付き合うがいい……」

バーンズ「はっ!」



――

――



【帝国・軟禁部屋】



ノワール「うっ…ううっ……」ポロポロ…

フローレン「あっはっはっはっはっは!」

フローレン「ぶざまねぇノワールゥ?」ニヤニヤ

ノワール「どうして、どうしてなのですか……?」ポロポロ…

フローレン「――これが、貴女と私の『女』としての格の違いよぉ?」

フローレン「ねえ、ノワール? いつものすまし顔はどこに行ったのかしらぁ?」

ノワール「くっ……」

フローレン「悔しい? ねぇ悔しいぃ??」

フローレン「いつもの食事じゃなくて、この私自らが作り上げた料理を食べられる……」

フローレン「貴女にとって、最高の日なのに……」

フローレン「同時に最低の日にもなってしまうなんてねぇ……?」

フローレン「貴女と私とでは、圧倒的な差がある。それを突き付けられて、無様に泣き崩れるなんて……」

フローレン「さいっこぉよぉ……」トロン…




――

――


特殊判定結果


21ノワール:85(静かに淡々と。それでいて一流の料理を作り上げる仕事人)

22フローレン:04(盛大な勘違いに気がついていない。生み出される数々の兵器は、皇帝の胃すら傷つける)


――


ノワール(最っ低ですよ、あなたの料理……いや、兵器は……)

ノワール(まだ毒を飲まされた方が楽。体内で分解できるもの……)

ノワール(これはなんなのですか? 体内でもまだ暴れているって……普通に生の方が美味しいって……)

ノワール「ううぅ……」ポロポロ

フローレン「あははははははははは!」

ノワール(本当に、この日だけは唯一辛いわね……アベルのことを考えて気を紛らわせないと……)

フローレン「もっと貴女の泣き顔を見ていたいけどぉ……」

フローレン「貴女なんかに、私の料理をこれ以上食べさせるなんて勿体ないわぁ」

フローレン「絶望しながら、格の差を噛みしめなさぁい……?」スタスタ

フローレン「ああ、本当にいい日だわぁ……!」スッキリ


ガチャ…


ノワール「……」

ノワール「……よし」ムクリ

ノワール「えっと、確かここに育てておいた野菜があったはず……」ゴソゴソ

ノワール「あったあった。私も腕がいいわけではないけど、アレよりはまともなものは作れるわ……」

ノワール「早く何か別のものを食べて味を上書きしないと……」


ノワール(アベルは……美味しいものを食べられているのかしら……?)

ノワール(心配ね……)


――

――




【???・???】


アルフォンス「……」

アルフォンス「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

特殊判定結果

54>80-30(記念日により帝国防衛力ダウン)

※基準値を上回ったため、アルフォンスの帝国奇襲!


――


アルフォンス「妙だ……警戒する兵が少ない……?」

アルフォンス「まあ、この程度では私の敵ではないが……」


帝/国/兵「」


アルフォンス「さて……流石に一度では墜とせないだろうが、戦力を削ることはできる」

アルフォンス「――そう、一人一人確実に仕留めていく」


※アルフォンスの奇襲は通常の奇襲と異なり、敵が必ず単騎のところに行われます

※判定次第ではマックスが狙われる危険性もあります。要注意


追加特殊判定
↓1~2コンマ二桁

ごもぼぁっ!?(ハラワタ嘔吐)

う゛ぇ!?(白目)

66
66

えー、と……とりあえずもう理解がおいつかないので、先に判定内容公開……


1:アルフォンスの奇襲対象

偶数ゾロ:奇襲のつもりが返り討ち

まあ、ここはまだいいでしょう



2:対象の奇襲回避

>50

※返り討ち→捕縛判定へ

2:捕縛の成否

>75


捕縛で偶数ゾロって……そこまで考えてなかったんですよね……
どうしたものか……
そもそも一回目の奇襲で負けることも想定外ですが(白目)

んーますます悩みの種が増えていくなか今日はここまでで
エリスの00はとりあえず、ゾロ目チケット+エリスになんらかの恩恵の方向で行こうと思います
しかしまあここ数日で本当にゾロ目の襲撃が激し過ぎやしませんかねぇ……
よく見ればアベル兄妹は全員料理上手いとかそこら辺の驚きもぶっとんじゃいます

本日もありがとうございました!

こんばんはー
今日はちょっと本編の再開は難しそうです
というのもアルフォンスに対するダブルゾロ攻撃の処理に困っているからでして……
流石に重要なポジションのアルフォンスは適当に処理するわけにもいかないため
今日はアルフォンスの処遇を決定し、状況によっては次スレを立てるかもしれません

さて、皆さんいくつか候補を挙げてくださっていますが……
昨日私がパニックに陥り、あえて対象者を伏せていた理由がこれです
あまり公開したくないのですが、止むを得ません
今回のアルフォンスの奇襲はこの表を元にしていたのですが

『奇襲判定・中』

01~05:貧民街壊滅(帝都・王城奇襲率大上昇)
06~10:帝国部隊半壊(防衛力低下)
11~15:マックス
16~25:パトラ
26~35:ロウル
36~45:アーシャ
46~55:フィーア
56~65:キアラ
66~75:エリス
76~85:アベル(捕縛補正)
86~94:ローズ(ローズ聖国戦参戦)
95~99:アドルラン(アルフォンス改心判定)
00:ギルバート(アルフォンス木端微塵+皇帝マスクスキル公開)

奇数ゾロ:迷子になった
偶数ゾロ:奇襲のつもりが返り討ち

コンマ66


66~75:エリス←


捕縛したキャラがスキル取得(orレベルアップ)も考えてはいましたが
これ以上この子を強化しろと?

95~99の狭い範囲でアルフォンス改心判定は元々用意してあったので、捕縛後なんらかで改心ということは可能です
偶数ゾロ2連発なので、しっかりボーナスは出したいのですが、流石に悩みますし、女化はちょっと……

というわけで、困ったらもう多数決に頼ります
まずは最初の66、アルフォンスの返り討ちのボーナスから

1:判定通りエリスがアルフォンスを捻る。スキル獲得orレベルアップ

2:上記表の誰かがアルフォンスを撃破。再度判定を行いキャラを決定しスキル獲得orレベルアップ


↓1~5多数決。スキルかレベルアップも併記お願いします

2:上記表の誰かがアルフォンスを撃破。再度判定を行いキャラを決定しスキル獲得

――

よかったねアルフォンス!(まだ安全じゃないというか、負け確だけど)

それではランダム対象決定

※ギルバートに当たったらアルフォンスは弾け飛びますのでご注意を

↓1コンマ一桁

↓1コンマ一桁

0:マックス
9:パトラ
8:ロウル
7:アーシャ
6:フィーア
5:キアラ
4:エリス
3:アベル
2:ローズ
1:アドルラン

00:ギルバート

コンマ74

4:エリス←

なんでじゃ(白目)

1:結局エリスにやられたアルフォンス

2:4を急遽誰か表外のキャラ持ってきてサイド判定

↓1~3
多数決

どん底アルフォンス
エリスは平穏無事に帰宅したようです

安全になったところで再々判定

↓1コンマ一桁

0:マックス
9:パトラ
8:ロウル
7:アーシャ
6:フィーア
5:キアラ
4:ルーシェ
3:アベル
2:ローズ
1:アドルラン

00:ギルバート


コンマ21

1:アドルラン


※アルフォンスはアドルランに返り討ちにされたようです

さてアクシデントはありましたが、無事?にアルフォンスが返り討ちにされました
続いての捕縛66の処理に移りますが……

1:従来のアドルラン判定と同じく、アルフォンス改心判定→偶数ゾロで確定改心

2:身ぐるみと貴重なアイテム引っぺがしてみる

3:皇帝に差し出してみる

4:その他自由安価


多数決
↓1~5

1
ゾロ目券使えるならば使いたいが流石に特殊判定になるか

1:従来のアドルラン判定と同じく、アルフォンス改心判定→偶数ゾロで確定改心

※アルフォンスは敗北後、色々あって改心したようです

※シュタイナー涙目ですが、どちらにせよより強さを増すのは確定しています



>>982
捕縛者がアドルラン化+元の判定値が66の偶数ゾロのため、アルフォンスは現時点でもう改心確定です(白目)

ありがとうございます。アルフォンスの処理が完了したため、次回更新より本編に戻ります
ちょっと次スレの用意をしてきますね
次スレを貼ったあとは、埋めてしまって下さい
今回のスレは後半のゾロ目乱舞が凄まじかったため、ボーナスで999と1000両方をボーナスにします
でもゾロ目チケットや無茶ブリはご勘弁を!

次スレになります
【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その6 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1551797151/)
それではここは埋めてしまってください

>>999>>1000ならローズさんが新兵を完全に捕食完了して彼氏GET

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