【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第25位【アラフォーマーズ】 (1000)

・京太郎主人公

・安価スレ

・某掲示板ネタ

・本編の数年後。京太郎はプロになってる

・基本ギャグ仕立て時々しんみりシリアス

・でも腹パンとか川落ちとか関係ない

・京太郎は麻雀ガチ勢(ランキング13位)

・でもドラマに出たり(松実宥とゲスト同士共演)、料理番組を持ってたり

・異名は「オカルトスレイヤー」。堅実な技術を持つオールラウンダー。闘牌時は非常に獰猛

・でも上位ランカーのオカルト持ちと打つと、ミンチより酷い状態になる。プロ以外なら初見の魔物もルール次第で

・高校生の頃の恋人は高鴨穏乃。少なくとも玄は知らない

・進学などの関係により、破局している

・大学時代、晴絵に息抜きとして連れていかれた先で鷺森灼と出会い、そして恋仲になる。

・なお、関係は切れている。灼が京太郎をフッた(身を退いた)

・弘世菫、小走やえと同じチーム

・同じ大学(T大)なのは、江崎仁美・辻垣内智葉・弘世菫・小瀬川白望(2年上級生)
 鹿倉胡桃(浪人)・臼沢塞(浪人)・荒川憩(1年上級生)、原村和・新子憧(同級生)

・カリス……ではなく、一とは高校時代に一緒にゲーセン行ったり、夏祭り行ったり、バッセン行く程度の仲

・脚力がヤバイ。女子サッカー日本代表にPK対決で勝利

・オカルトスレイヤーの愛称は、出演ドラマから
 超能力ヒーロー学園ものドラマ。超能力者に対抗する、唯一の魔法使い(物理)

・戦闘スタイルは完全にシャコさん

・大学2年時に、オカルトを暴走させた夢乃マホと対局し、敗北

・男友達はちゃんといるよ

・ムエタイの達人。パルクール(フリーラン)を習得

・バイク大好き。愛車には話しかけたりする

・ちょい熱い高校生→陰りのある大学生→三枚目の社会人、へと進化

・カピバラとは死別。死因はウィルス性の消化器潰瘍。ピロリ菌。ゴキブリ殺す

・高校時代の最終成績は男子インターハイ個人戦2位

・Bパート(Bは暴のB)は嘘喰い仕様

・T大の皆は仲良しでほのぼの


   須賀 京太郎 日本

  2X歳 ♂ 高い 標準
 『M.A.R.S.ランキング』13位
  M.O.手術 〝昆虫型″
   ━サバクトビバッタ━


※有志の方のありがたいまとめwiki

http://www54.atwiki.jp/ocltslyrkyo/pages/1.html


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387738236

※前スレ
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.2
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.8【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.9【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.10【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.11【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.12【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.12【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379502188/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第13位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第14位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第15位【アラフォーマーズ】
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380710309/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第16位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第16位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381164915/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第17位【アラフォーマーズ】

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第18位【アラフォーマーズ】
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382191356/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第19位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第19位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383139434/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第20位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第20位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383752033/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第21位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第21位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384350934/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第22位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第22位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385036684/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第23位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第23位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385990078/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第24位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第24位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386945958/)

・安価を出して、安価先の内容を基に、
 そういう「そういう事があった」「そういうトピックのスレッドが立ってる」としてそれに絡めた話を書きます
 例えば安価先が【小鍛治健夜結婚】なら


引用元:【リアルババ抜き】 小鍛治健夜、結婚 【ターンエンド】

1 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ソースはブログ。すこやんが男の手料理を食べたとかなんとか

2 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
すこやんみたいな干物が手料理をごちそうになる……これは結婚ですなぁ

3 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっとすこやんにも春が来たんだね……遅すぎるとしても

4 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
釣りかと思ったらマジだった

5 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
【悲報】ついに人柱がささげられる

6 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
勇者ありがとう。お似合いだよ……どんな人かはしらんけど

7 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
おめでとうすこやん!これで俺も安心できる

8 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんだこれは……たまげたなぁ

9 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
しつぼうしました。うえのさんのふぁんになります

10 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ん、でもこれさ……この背景……スッガが出てる料理番組じゃないか……?

11 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
糸冬 了

12 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっぱりそんな都合がいい話がすこやんにあるはずがなかった


・と言う感じで、これならその番組ですこやんで絡んだシーンとか

・開始時の人間関係はフラットです。安価で人間関係が決まります

・安価についても、明示された部分以外にはキュゥべえ理論展開されたり

・いちゃいちゃとかルートとかコンマで闘牌とか今のところ予定はない。今のところ


安価でお題を3つくらい募集
お題については以下

①いつもの掲示板形式
②掲示板によらない京太郎のオフの日の話
③高校・大学時代の話とか、作中で触れられたけどキンクリされた話(淡ラキスケ、やえタッグ)とか


一応のルールとか

【見出し系】
・基本、恋愛&マイナス結果確定系はNG
 状況なら確定系は可。
 例えば、『須賀プロ、○○プロと路上で口論』。
 但し、『須賀プロ、○○プロと路上で口論。その後、暴行』はNG
 同様に『○○プロ、須賀プロと共演。須賀プロを激怒させる』

・状況確定系でも恋愛関係確定はNG
 『恋人の○○と~』は駄目。
 『恋人と噂される○○と~』はギリOK
 あんまり恋人と噂が多いとなんか悪いこと起こるかもね

・順位確定系もアウト
 『須賀京太郎、M.A.R.S.ランキング2位に』みたいのは駄目

・暴行&下衆&鬱&エログロネタはNG
 AVデビューとかいじめ、強姦被害とか自殺とか薬物中毒とか元風俗嬢など。
 不良に絡まれたとかならまあよし

【ファンスレッド系】
・「○○プロ応援スレ」など
・一般人についてはNG

【質問、目撃スレ】
・「スッガと話したけど質問ある?」のような
・恋愛関係確定系はNG(彼女・元彼女など)


これ+同一IDの連続取得については最安価とします
なお、ズレて取得になった場合もこれにカウント

好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★8
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人

★7
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号

★3
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
原村和:初恋……だったんだ
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい
荒川憩:先輩のおかげで、俺、かなり体もいいとこまで行きました! 先輩笑顔可愛い、癒される!
江崎仁美:先輩の適当さに、結構俺って癒されてたんですよ? 政界、おめでとうございます!

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
戒能良子
江口セーラ
上重漫
鹿倉胡桃
臼沢塞

13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:80/80

★麻雀スキル
・『情報(0)』
・『分析(0)』
・『対策(0)』
・『オカルトスレイヤー(10)』
・『最古の害虫(10)』
・『偽・闇を裂く雷神(10)』
・『偽・神眼の拳闘家(10)』
・『偽・悪魔の天敵(10)』
・『偽・天上の荒武者(10)』


☆スキル
>『爽やかな笑顔』
>女性キャラと(ゲーム的には初登場)遭遇時の判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

>『プロ並のシュートセンス』
>スポーツや運動関連の判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『愚行権』
>彼は本当の意味での凡人だ
>運があろうが実力があろうが、とにかく分かりやすい華はない
>因縁めいた偶然なんて存在しない
>物語の補正なんてのは、ない
>だからこそ、普通と違う誰かには、もの珍しく映ったり……
>【……思考が常識離れしている相手の好感度に影響】

>『反響定位』
>舌打ち音の反響により、無視界でも通常通りの活動が可能
>音感関連の判定や『反響定位』が活用可能な判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『マッハ!!!!!』
>大学時代限度ギリギリまで打ち込んだ古式ムエタイの成果
>立っている人間の肩を足場に走れる、肘でヘルメットを割れる等々……
>タイってスゲー。仏像や象さんに手を出すのはやめよう
>格闘やアクション判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

>『舌使いが上手い』
>種を残して食べたサクランボを舌で結べる程度には舌の使い方が上手く、繊細で精密
>味覚を用いた判定や舌を使用する判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

?位 「???」 宮永 照
ベーススタイル:『技術昇華+運+オカルト』

攻撃力:30+?/60 防御力:30+?/60 速度:30+?/60
技術:45/60 幸運:30+?/60 気力:60/60

・『照魔鏡(0)』
・『黄金回転の連続和了(0)』
・『黄金回転の連続和了Act.2(10)』
・『連続和了Act.3(10)』
・『連続和了Act.4(10)』
・『神砂嵐(20)』


3位 「赤き腕を持つ帝王」 荒川 憩
ベーススタイル:『技術昇華+オカルト』

攻撃力:50/60 防御力:60/60 速度:35/60 
技術:45/60 幸運:50/60 気力:60/60
※(35+45)/2+50=90 コンマ10以上にて聴牌
※50×(50+45/2)=3650 これをコンマ一桁倍

・『赤き腕を持つ帝王(0)』
・『赤き腕を持つ帝王(10)』


?位「???」 宮永 咲
ベーススタイル:『技術昇華+運+オカルト』

攻撃力:?/60 防御力:?/60 速度:?/60
技術:?/60 幸運:?/60 気力:60/60

・『???』
・『???』
・『???』
・『???』


7位「退くことなき双剣の騎士」 小走 やえ
ベーススタイル:『技術昇華+運+不運』

攻撃力:45/60 防御力:45/60 速度:35/60
技術:55/60 幸運:35/60 気力:60/60
※(35+55)/2+35=80 コンマ20以上で聴牌
※45×(35+55/2)=2835 これをコンマ一桁倍

・『退くことなき双剣の騎士(0)』
・『退くことなき双剣の騎士(10)』


9位 「悪魔の天敵」 辻垣内 智葉
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:40/60 防御力:40/60 速度:60/60
技術:50/60 幸運:40/60 気力:60/60
※(60+50)/2+40=95 コンマ5以上にて聴牌
※40×(40+50/2)=2600 これをコンマ一桁倍

・『悪魔の天敵(15)』
・『神速(0)』

12位「天上の荒武者」 弘世 菫
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:30/50 防御力:40/50 速度:40/50
技術:50/50 幸運:40/50 気力:60/60
※(40+50)/2+40=85 コンマ15以上にて聴牌
※30×(40+50/2)=1950 これをコンマ一桁倍

・『天上の荒武者(0)』
・『シャープシュート Mk.Ⅱ改 トランジスタ・スライダーICBM(5)』


13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:80/80
※(40+60)/2+10=60 コンマ40以上にて聴牌
※40×(10+60/2)=1600 これをコンマ一桁倍

・『オカルトスレイヤー(10)』
・『最古の害虫(10)』
・『偽・闇を裂く雷神(10)』
・『偽・神眼の拳闘家(10)』
・『偽・悪魔の天敵(10)』
・『偽・天上の荒武者(10)』


44位「蒼い血の死神」 大星淡
ベーススタイル:『オカルト』
攻撃力:20/60 防御力:20/60 速度:30/60
技術:20/60 幸運:60/60 気力:60/60
※(30+20)/2+60=85 コンマ15以上にて聴牌
※20×(60+20/2)=1400 これをコンマ一桁倍

・『蒼い血の死神(0)』
・『蒼い血の死神(5)』

>>5(訂正)
好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★8
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人

★7
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号

★3
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ。思えば昔は色々あったよな
原村和:初恋……だったんだ。まあ、いい思い出って奴だよなぁ

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい
荒川憩:先輩のおかげで、俺、かなり体もいいとこまで行きました! 先輩笑顔可愛い、癒される!
江崎仁美:先輩の適当さに、結構俺って癒されてたんですよ? 政界、おめでとうございます!

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
戒能良子
江口セーラ
上重漫
鹿倉胡桃
臼沢塞

のどっちがハリオアマツバメしてて楽しかったです


前スレ1000については了解やねん
元ネタ判らないけどな!

まあ、敢えて勝たせるというのも面白いかもしれない。条件を絞れば、まあ……




 【ブレイクユアハート/ブレイクマイハート】




白望「……寒い」

京太郎「シロさん、岩手出身ですよね?」

白望「……」

白望「……寒い所なら、家はなおさら暖かくなるようにしてある」

白望「だから、北国生まれが寒さに強いと思うのは間違いってもん」

京太郎「……つまり」

白望「……寒いものは寒いんだから仕方ない」

京太郎「……ご高説、ありがとうございます」

白望「……」

京太郎「……ま、何でもいいんですけど」

京太郎「それより炬燵から出てくださいって。それじゃ意味無いっすから」

白望「…………」

京太郎「いや、そんな顔されても困りますって。大掃除するんですから」

京太郎「埃が飛びますよね? こんな時期に喉に埃がついたら、風邪引きますよね?」

京太郎「そんなの、馬鹿馬鹿しいと思いませんか?」

白望「……」

京太郎「それに、寒気を入れないとゴキブリの卵全滅させられませんから」

白望「……私は構わないんだけどなぁ」

京太郎「俺が構います。あんな厚かましい生き物は、一秒たりとも生かしてはおけない。絶滅させるべきだ」


 あのカスどものせいで、家族を失った。

 細菌性の消化器潰瘍。それが、死因だった。ピロリ菌によるもの。

 ピロリ菌のベクターとなる生物がいる。それが、ゴキブリだ。

 つまりは――ゴキブリは、須賀京太郎にとって家族の仇であったのだ。

 悍ましいとか怖いとか、気持ち悪いとか、とりあえず見かけたら何かよくわからないけどブッ殺すという次元ではない。

 明確に殺意を以て、殺しつくしてやると思っていた。

 まあ、現実的にはあまりにも不可能すぎるので、とりあえず手に届く範囲では殺しておこうと思っているに留まるが。


白望「……はぁ」

京太郎「出てきてくれないなら、炬燵の電源切りますよ? ……切りましたから」

白望「……。……」

京太郎「潜らないで下さいよ。あなたは、モグラですか?」

白望「死ぬ前にそそを見せたい」

京太郎「……」

白望「見る?」

京太郎「見ねえよ!」


 なんとも気力が削がれる。

 いや別に、本気でゴキブリに対して並々ならぬ殺意を抱いているわけではない。

 というかそうなったら、病気である。頭の。

 だが、許せないものがある。

 それに全力を費やすわけじゃないが、ただ、できる範囲なら殺して叱るべきだと思っている。

 無理しない範囲で。とりあえず、駆除はするのだ。冷静だ。そう、冷静。

 ……だって実際、埃舞って吸い込んで喉を傷めて年末に風邪引くとか困るでしょ。


京太郎「ちゃっちゃとやっちゃいますよ」

白望「……」

白望「……よろしく頼んだ」

京太郎「あんたもやるんですよ!」

白望「……」

京太郎「なんでそこで、『えー』って顔するんですか!?」

白望「……」

京太郎「『ないわー』って顔をしないで下さいよ! ちょっと!」

白望「……。……」


 いや、判ってるけどね。

 判ってるけどさ。

 だって、この人面倒くさがりだもん。京太郎、知ってたよ。

 もう彼是、付き合い長いから判ってた。もう実に四年目だろうか。三年とちょっと。


京太郎「とにかくちゃんと終わらせますよ? そんで、おでんを作りますから」

白望「……おせちは?」

京太郎「……俺、男ですけど」

白望「……」

白望「男女差別はよくないんじゃない…………?」

京太郎「……」

白望「今の時代、女が稼いで男が家にいるのもありかと」

京太郎「……どっちにしても、俺はおせちは作れませんから」


 さすがに、そこまで成熟はしていない。

 というかおせちなんて暫く口にしていない。大体二年ぐらい。

 だからまあ、食べに行こうというんだけど――。


京太郎「まあ、始めましょうか」

白望「……よろしく」

京太郎「あなたもやるんですよ?」

白望「……」

京太郎「やるんですよ……?」

白望「……」

京太郎「お、出てくれるんですか!」

白望「ちょっとお小水」

京太郎「……ですよねー。はい」

ここまで

追い付いた
原作の序盤京太郎が二位で終わってたけどここの咲さんと同じく舐めプの結果かな

咲(京ちゃん初心者だけど多分勝ちたいと思ってるかも)

咲(でも一位になったら絶対調子に乗るよね、よし、二位にして上げよう)

咲「カンッ! カンッ!! もいっこカンッ!!」

うん、泣ける

打ち方分からんならハイライトにして終盤で心理描写いれるのは?

周藤さんといいリチャといい豊作やったね。収穫の時間(意味深)

流石に仮にも麻雀プロスレなんで、ランキングもあるし、打ち筋不明の臨海・有珠山高校キャラはプロとしては出せんけん、了承をば
某ハリオアマツバメさんレベルは無理だけど

ところでもうクリスマスとか普通に終了してるし、別にクリスマスネタとかいらんよなと思いつつも……
敢えてクリスマスネタ書くとしたら誰がいいですかね?
聞くだけは聞くんで、一応

何故誰もハギヨシさんをあげないのか。訴訟
じゃあ、スゲー軽めにクリスマスネタをやるか




  【メリー・ゴーアラウンド・クリスマス】




 GO AROUND : 航空無線用語としては「進入復行」を意味する
              要するに、滑走路に入るんじゃねえ戻れという意味である
              原義としてはぐるぐる回る、である


京太郎「というわけで、お疲れさまでしたー」

やえ「お疲れ様でしたー」


 クリスマス。仕事。

 仕事である。社会人一年目ではないけど、恋人と過ごすことはできない。

 というかそもそも恋人がいない。死ね、リア充ども。死ね。


やえ「あんた、仕事でよかったの? クリスマスイブだけど」

京太郎「そりゃあ、やえさんと一緒にいれるんなら大歓迎ですよ」

やえ「ふんッ!」

京太郎「痛い、痛い!」

やえ「くだらない冗談はやめなさいよ」

京太郎「……冗談じゃないんだけどなぁ」

やえ「なら、なおさらよ」

京太郎「……鉄壁なんだよなぁ。麻雀と一緒で」

やえ「……誰の胸が鉄壁だって?」

京太郎「言ってない! 言ってねーっすよ!」

やえ「でも、思ってはいたでしょ?」

京太郎「……いやー、そんなことはないですよ? うん、まあ」

やえ「ふんッ!」

京太郎「い、痛ェ! 痛ェ!」


京太郎「なんか、最近俺の扱い雑すぎませんか?」

やえ「……」

やえ「あんたが、そう扱って欲しがってるんだから仕方ないでしょ」

京太郎「いや、そんなことないっすけど……」

やえ「じゃあ、無自覚ってことね」

京太郎「……」

京太郎「……ついにやえさんが俺の無自覚の部分まで理解してくれるまで打ち解けてくれたのかぁ」

やえ「……は?」


やえ「いや、私はあんたが変に道化として振る舞おうとしてる面があるって――」

京太郎「――いや、いいんです。皆まで言わなくて」

やえ「は?」

京太郎「やえさん、照れてるんですよね?」

やえ「は?」

京太郎「でもいいんですよ、今日はクリスマスイブなんですから」

京太郎「もっと素直になってもいいんですよ? だって俺たち、相棒じゃないですか――」


やえ「ファイナルベント(物理)!」

京太郎「おぐっ!?」

やえ「カフカス・カリンカ(打撃)!」

京太郎「ひぎっ!?」

やえ「衝撃のカフカス・カリンカ!」

京太郎「うげっ!?」

やえ「撃滅のカフカス・カリンカ!」

京太郎「更にっ!?」

やえ「抹殺のカフカス・カリンカ!」

京太郎「まだァ!?」

やえ「更にもう一発!」

京太郎「ちょっと、最初に“衝撃”って言ったなら全部で3発――」



やえ「……で」

やえ「あんた、よかったの? クリスマスまで仕事を入れて……」

京太郎「あー、別に構わないっすよ」

京太郎「代わりに、可愛い後輩にプレゼントを渡す時間が作れましたし」

やえ「ふーん」

京太郎「いやー、これだけで今年は満足ですよ。あいつも喜んでくれて、俺も嬉しかったんで」

やえ「……なら、ま、いいんだけどさ」

京太郎「というか俺、そもそも……恋人とクリスマスを一緒に過ごしたことがないんで」

京太郎「もう悲しいとか悔しいとかじゃなくて、諦めてますよ」


 人間、諦めが肝心という言葉がある。

 まあ、諦めが悪いのがオカルトスレイヤーなのだが。一々諦めてたら、オカルトと戦えやしない。

 自分のことを希望と言ってくれた人間がいる。だから、早々と諦められるものじゃない。


やえ「そうなの?」

京太郎「そうです」

京太郎「まずあれですね、大学生のときは普通に部活で忘年会をやったり……」

京太郎「生活力が皆無の先輩の家で介護やったり……」

京太郎「モテない男友達“2人”――あ、“2人”ってのが重要です――と、苦離済ますパーティーをしたり……」

京太郎「仲がいい女子――って、知ってますよね?――新子憧と、恋人いない同士遊びに行ったり……」

京太郎「そんな感じですね」

やえ「……あー、うん。なんかごめん」

京太郎「去年も普通に仕事が入ってましたからね……ハハハ」

やえ「クリスマスぐらい、休んでもいいんじゃない?」

京太郎「まさか。相棒のやえさんが働いてるのに、俺が休めるわけないじゃないですか」

やえ「……」

やえ「……それはつまり、私には今年恋人がいないと思ってたって訳か」

京太郎「えっ」

京太郎「今のは『こんなに相棒である自分を思ってくれてるんだ』って、照れる場面じゃないんじゃ……?」

やえ「うるさい、バカ男」


やえ「高校生のときは?」

京太郎「あー、そうですねー」

京太郎「高校三年生のときは普通に図書館で勉強してましたね、咲と」

やえ「……宮永プロか」

京太郎「その言い方はやえさんとは言え、やめてくださいよ」

京太郎「アイツは宮永咲です。二人目の宮永でも、宮永照の妹でもないんです」

京太郎「アイツは――宮永咲です」

やえ「……」

やえ「……ったく、いつもそれぐらい真剣な顔してればいいのに」

京太郎「? 何か言いましたか?」

やえ「別に、何でもないわよ」


 残念ながらそのときは、原村和は一緒ではなかった。

 残念ながら。非常に残念ながら。

 何でも、意外にあの家の父親というのはそういうのを大事にする人らしい。

 一度勉強で遅くなってしまって送って行ったときに邂逅した、あの渋めなボイスからは想像できない。


京太郎「高校二年生のときは……龍門渕のパーティーに参加しましたね」

京太郎「で、そのあと仲がいいメイドさんと遊びに行ったり……」

やえ「……自虐風自慢?」

京太郎「?」

京太郎「普通に、親友的な感じですけど……」

やえ「……」

やえ「……はぁ」

×やえ「……宮永プロか」
○やえ「……宮永プロか。二人目の方の」


京太郎「高校一年生の時は――」


 あの時は、奈良に居たのだ。

 両親の旅行に付き合っていて。

 その時出会った少女は、恋人ではなかった。


京太郎「やっぱり、恋人と過ごしてはいませんでしたね」

やえ「……女と一緒だったことは、否定しないのね」

京太郎「まあ、多少は……」

やえ「多少でこれまで五人と過ごしてるなんて言われたら、普通の男にはブッ飛ばされるわよ?」


 そう、その時点では――。


京太郎「かもしれないっすねー」

京太郎「まあ、俺は……それよりも恋人と過ごせる方が羨ましいですけど」

やえ「そんなもん?」

京太郎「そんなもんです」


 高鴨穏乃はまだ、恋人ではなかった。それに、二人っきりでもなかった。

 だって、新子憧も一緒にいたし。


京太郎「……」

やえ「……」

京太郎「あれ、ここは『じゃあ私が今日一日だけなってやる』って流れじゃないんですか?」

やえ「……。……なんでそう思った」

京太郎「いや、憧がそんな冗談吹かすこともあったんで」

やえ「……」

京太郎「冗談とかついででも、嬉しいですよね。可愛い女の子にそう言われるってのは」

やえ「……」

やえ「……はぁ」

京太郎「で、答えは?」

やえ「……」

やえ「相棒として、仕事仲間として……いや、その、まあ……あの」

やえ「そんな感じなら……えっと、遅めの夕飯にぐらいなら……付き合ってあげても……うん」

京太郎「……」

京太郎「……なんか悪いものでも食べました?」

やえ「あんた本当にブッ飛ばすわよ!」


京太郎「まあ、冗談ですよ」

京太郎「折角なんで普通に親交を深めましょうよ。あと、新年麻雀大会の話もあるし……」

やえ「そっちはまあ、適当でいいんじゃないの?」

京太郎「適当って……そんな、やえさんらしくない……」

やえ「そりゃあ流石に、こんな日まで仕事の話ってのは色気がないし――」

やえ「後は何より、あんたが相棒だから」

やえ「今更余計に打ち合わせする必要ないんじゃないの? あんたと私ならさ」

京太郎「――」


やえ「どしたー?」

京太郎「……いえ、しましょう。するべきです」

京太郎「俺のスタイル的に、研究をしないとちゃんと戦えないですから」

やえ「……うーん」

やえ「でも、ここまで来ると実際に打ってみないと私とあんたじゃ協調できないんじゃないの?」

やえ「積み上げたあとなら、実際の場の状況次第だから」

京太郎「それは確かにそうですけど……」

京太郎「それでも、やりたいんです」

やえ「いいけど……なんで?」

京太郎「1%でも勝率を高めたい。やえさんの足を引っ張りたくない」

京太郎「相棒として――絶対に俺は負けたくないんですよ」

やえ「――」


京太郎「……ハハ」

京太郎「なーんて、格好良くないですか? 今の俺。正直結構イケメンだと思うんですけど……」

やえ「……」

やえ「……やっぱり、多少イケメンでも無理だわ。あんたは」

京太郎「イケメンだとは認めてくれるんですね?」

やえ「多少だからなっ。勘違い、すんなっての!」

京太郎「フリですか?」

やえ「フリじゃない! すんなって言ったら、すんな!」


やえ「んじゃあまあ、行きますか」

京太郎「そっすね。どっか希望とかありますか?」

やえ「別にどこでもいいわよ。あんたが居れば」

京太郎「――」


京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……」


京太郎「えっ」

京太郎「えっ」

京太郎「えっ」


京太郎(ま、まさかこんな言葉がやえさんから出てくるなんて……!?)

京太郎(どうしたんだ、今日は。クリスマスだからって浮かれてるのか?)

京太郎(世の中発情期だから、やえさんも発情期になってるのか!?)

京太郎(もうこれゴールしていいのか? ゴールしちまうのか?)

京太郎(白線超えちまっていいのか? そういう意味でホワイトクリスマスになっていいのか?)

京太郎(お互いフリーだからフリーキックっていうか、フリーキッスしちまっていいんだよな?)

京太郎(……)

京太郎(……いやー、でも、いざやえさんとそういう関係になるってのは怖いよなぁ)

京太郎(まるで意識してなかったし、正直全然考えてなかったからなぁ……)


やえ「?」

やえ「別に私がなんか変なこと――ハッ」

やえ「……」

やえ「……」

やえ「……」

やえ「……そ、そういう意味じゃないからな! あんたが居れば牌符の検討とか打ち合わせができるって意味でっ」


京太郎「大丈夫ですよ、やえさん。皆まで言わなくていいです」

やえ「そ、そう? 本当に?」

京太郎「ええ」

京太郎「俺はちゃーんと判ってます。小走やえの相棒なんですから」

やえ「……そう」

やえ「いやでも、あんたのことだから絶対なにか――」


京太郎「やえさんみたいにストイックで子供の頃から麻雀一直線で実直なんだけど実は恥ずかしがり屋でちょっと抜けてて」

京太郎「フォローしてくれてるのかしてくれないのかよくわからないし、ツンデレっていうかそれを通り越して鉄壁っていうか絶壁っていうか」

京太郎「その癖特性は地味の中の地味って感じで、そうなんだけどそれを武器に立ち回って7位になるとかもう麻雀極めているって言って過言ではないっていうか」

京太郎「正直言って俺にとって目標を通り越してもうこの人と組めているっていうか俺のことを指名してくれたのが誇らしかったというか」

京太郎「最初の頃コンビだってのにやけに冷たいし厳しいこと言ってくるわ俺のこと絶対嫌ってるんじゃないかななんて考えてたのに」

京太郎「たまたまやえさんが俺のことを選んでくれたってことを耳にしてしまったときにそれまでの態度が全部変わって腑に落ちたっていうか」

京太郎「それから頑張ろうと思ってたのにタレント的な仕事を入れられてだいぶ腐ってった俺が今思えば情けないっていうか」

京太郎「正直尊敬してもしたりないし、あなたと組んでいることがどこまでも誇らしくてしょうがなくて、不運を逆にものにしているあなたは最高ですっていうか」

京太郎「それくらいまでに麻雀に真摯でひたすら麻雀に打ち込んでいて麻雀以外考えてないんじゃないかってレベルの人が」

京太郎「そんなこと――絶対に、言うわけないっすから!」


やえ「……」

やえ「……」

やえ「……」

やえ「……いっぺん、死んで来なさい」

京太郎「えっ」


やえ「……まあ」

やえ「正直今のはちょっと引くっていうか……軽く怖いっていうかさ」

京太郎「ちょっと……? 軽く……?」

やえ「いや、例によって茶化したのかと思って」

京太郎「まー、半分はそんな感じですね」

京太郎「いや、ちゃーんと本気で思ってはしますけど。結構本気ですし」

やえ「……」

やえ「あとは、私へのフォロー?」

やえ「自分が余計に道化っぽく振る舞うことで、私のミスよりバカになって見せたってとこ?」

京太郎「……ハハ」

京太郎「種明かしとか、人が悪いっすね……やえさんは」

やえ「どんだけあんたの相棒をやってると思ってんのさ」

京太郎「えっと……一年とちょっと」

やえ「真面目に答えんなっ!」


やえ「それ、ちょっとズレてるから。もう、収録終わったからんだかんな」

やえ「あと……」

京太郎「“あと”……?」

やえ「私の前で、余計な気を遣うなってのよ。……相棒なんだからさ」

やえ「私は、麻雀以外であんたに気を遣わせる気なんてないから、そこんとくよーく覚えとけ」

やえ「いい?」

京太郎「……はい」

やえ「よし」

×やえ「それ、ちょっとズレてるから。もう、収録終わったからんだかんな」
○やえ「それ、ちょっとズレてるから。もう、収録終わってんだかんな」


やえ「……で、それとこれ」

京太郎「えっと、何ですか?」

やえ「プレゼントよ。クリスマスの奴」

やえ「一応……クリスマスに顔を合わせるんだし、多少は必要でしょ?」

京太郎「……。……えっと、開けても?」

やえ「いいって。というか、変に勿体ぶらずにさっさと開けてくれた方がいい」


 小さな袋を開けてみる。

 重さはそれほどでもない。チャリという、金属が擦れる音が聞こえたのでキーホルダーだろう。

 職場の同僚に送るとしては些か――と思うものもいるかもしれないけど、普通に、送られたそのことが嬉しい。

 買ってきた袋とじを定規で開けようとする中学生みたいに――訂正、宝箱を開ける勇者みたいに。

 僅かながらに震える指先で、シールを器用に剥がしてみる。


京太郎「これは――」

京太郎「刀、のキーホルダー……っすか?」

やえ「見覚え、あるでしょ? そのデザインには」

京太郎「えっと……」


 これは確か、オカルトスレイヤーの作中にて、オカルトスレイヤーが使用していた刀。


 それは、服装の中に収納出来ずにアジトの武器庫に保管されていた武器。

 それは、一定の振動波と電波を発し、専用の機材を持つ“オカルトスレイヤー”にだけはそれの今ある位置が判る武器。

 それは、オカルト能力者の生み出す装甲を、いとも容易く切断する――――――。

 その協力者が命を賭して、“オカルトスレイヤー”に届けた専用武器。


 “対オカルト振動式忍者刀”――――。

 銘を――――


京太郎「『ウスランガの仮面』」

京太郎「どうして、俺にこれを……?」


 なんで刀なのに仮面なのかという突っ込みは置いておく。

 ちなみにウスランガというのは南アフリカの伝承にいる湿地の女神であり、全ての生命体はこの地から生まれたとされるもの。

 また、その夫のウムヴェリンカンギは創造神であり、雷や地震として顕在すると言われる。

 作中ではこの刀の振動を物体の固有振動数に調節して、辺りや硬質化する敵の装甲を液状化させるなどと行っていた。

× 作中ではこの刀の振動を物体の固有振動数に調節して、辺りや硬質化する敵の装甲を液状化させるなどと行っていた。
○ 作中ではこの刀の振動を物体の固有振動数に調節して、辺りの地面や硬質化する敵の装甲を液状化させるなどを行っていた。


やえ「縁起担ぎみたいなもんよ」

京太郎「縁起担ぎ?」

やえ「所謂――まあ、菫から聞いたけど、ドラマの中のオカルトスレイヤーの強化ってのはそれなんでしょ?」

京太郎「はい」


 持ってからというもの、ただでさえ生身の癖に不死身臭かったオカルトスレイヤーがますます不死身じみてるので、

 “不滅(イモータル)の京太郎”とか、そんな感じに呼ばれたりしてたっけ。

 いや、なんとも懐かしい。

 実に懐かしい。刀なのに、どこら辺が仮面何だか判らないって突っ込みも込みで。

 確かあの時、制御用にヘッドアップディスプレイ機能がついた仮面があったから、そのせいかもしれないけど。


やえ「で、作中のあんたは……どんなオカルトにだって立ち向かって、最終的に勝利をものにした」

京太郎「ドラマっすけどね」

やえ「別に、何でもいいわよ」

やえ「とにかく――こっちのあんたも、そうなりなさい」

やえ「今ので十分やってるってのは判るし、あんたは普通の人間にできる努力以上の努力をやってるってのは知ってる」

やえ「あんま、無理すんなとも思ってる。思ってるけど……」

やえ「それでも――」


やえ「――もっと、強くなりなさい。そこで満足なんてしなさんな、須賀京太郎!」


やえ「あんたは私の相棒だから、私があんたのことを一番よく判ってる」

やえ「あんたが格好いいときってのは、大概が格好つけなきゃいけない時」

やえ「だからこそこうして、嫌でも格好つけさせてやる。格好つけるための土台を、私が作ってやる」

やえ「そうすりゃあんたは――絶対にそれに応える」

やえ「私の知ってる須賀京太郎はそういう奴。なんか、違う?」


京太郎「……さあ?」

京太郎「自分のことなんで……ちょっとよく判らないっす」

京太郎「判らないけど、まあ……やえさんがそういうんなら、そーいうことなんじゃないっすかね」

京太郎「よく、色んな人から格好つけとか言われますし」

× “不滅(イモータル)の京太郎”
○ “不滅(イモータリティ)の京太郎”

ちょっと記憶が曖昧やった


京太郎「ま、そこまで言われて格好をつけられないほど……」

京太郎「俺は、男をやめてはないっすよ」

やえ「……ふん」

やえ「もしもやめてたら、コンビ解消してやってるわよ。今頃さ」

京太郎「そんなことなんてないって、知ってて言ってますよね?」

やえ「そりゃ、相棒だからね」

京太郎「ハハハ」

京太郎「まあ、精々格好つけさせて貰いますよ――オカルトスレイヤーらしくね」

やえ「……まあ、期待しないで待ってるから」


京太郎「つーか、まあ」

京太郎「国民麻雀大会ぐらいのときから、だいぶ俺って新生・俺になってますけど……」

やえ「知ってるけどさ」

やえ「そこは……ほら、あの……なんていうか……その」

やえ「そろそろ新年だから、なおさら……こう、一新して欲しかったのよ。なんとなく」

京太郎「なんとなくっすか……」

京太郎「なんとなくで限界突破しろとか、昭和の特撮もビックリの無茶ぶりっすね」

やえ「それに応えてくれる男とは、思ってるかんね」

京太郎「……」

京太郎「……卑怯っすよ、その言い方」

やえ「いつものお返しよ、馬鹿」

京太郎「……」

やえ「……」

京太郎「……まったく、小走先輩も素直じゃないんだから」

やえ「……あんたに言われたくないわよ、あんたには」


 なんとなく笑いあって、首から下げたシルバーにキーホルダーをつけてみる。

 どっちも金属製だから、デザインとしてはありっちゃありだろう。

 そのまま、歩き出す。


やえ「メリークリスマス、京太郎」

京太郎「メリークリスマス、やえさん」

Q:京太郎がウスランガの仮面をつけるとどうなりますか?
A:射程内の生命体が液状化します

元ネタについてはお察しください
つーか、途中で穏乃とのクリスマス(彼氏彼女になる前)を入れようと思って入れそびれた
次辺り書く。ちゃんと書く。というか書きたい。咲日和の穏乃のファッションがマジでツボすぎて足に頬擦りしたい。すると落ち着くんですよね頬擦り


おやすみー

20年前のバグズ2でミンミンが27歳、その20年後のアネックスで劉が42歳


なんかあるで

着実に取材になってる……羊先輩の出番を増やせっぞ

戻り次第進めるのあっちだけど、大晦日or元旦ネタで見たいキャラの名前挙げて下さい
考慮はするから

・小走やえ 13
・夢乃マホ  8
・宮永咲   2
・宮永照   3
・宮永姉妹  2
・大星淡   5
・辻垣内智葉 4
・弘世菫   4
・新子憧   2
・原村和   2
・神代小蒔  2
・東横桃子  2
・カピバラ  2
・小瀬川白望 2
・鷺森灼   1
・園城寺怜  1
・薄墨初美  1
・松実玄   1
・渋谷尭深  1
_________
      計58


人いすぎィ
何故しずがいないのか。訴訟

流石に旅行先ではSS書けんからなぁ……失礼やし

まあアンケの割合でコンマ判定とかがええかもね
あとアラチャーは夏の間にしか一緒にいないから無理やね
ボウリングでフラグ解消しないと出番与えられんし

結局どの地方に行っても観光なんて碌にせんでゴロゴロしとるだけやった


おら、始めるぞー!


京太郎「……はぁ」

京太郎(最近憧に実にショックなことを言われた。実に)

京太郎(俺ってそんな風に見られてたんだな……)


憧『なんかさ、最近のあんたの話(?)を聞いてて思ったんだけど……』

京太郎『なんだ?』

憧『いや、向こうの人に失礼かもしれないんだけどね』

京太郎『だから、なんだー?』

憧『あんた……最近なんか、古市さんに似てない?』

京太郎『あー』

京太郎『つまりあれだな』

京太郎『ツッコミ役で付き合いが良くて賢くて肝が座っててなんだかんだ頼りになる仲間思いの面白いイケメン』

京太郎『照れるな。……それ告白?』

憧『……。……ないから』

憧『ツッコミ待ちの残念ボケで、女の子大好きで残念な妄想してデレデレしてる残念なイケメン』

憧『あとロリコン』

京太郎『ぐはっ』

京太郎『お、お前……! 俺はともかく親友まで……!』

憧『……いや、流石に冗談だけど』

京太郎『冗談かよ……』

憧『でもなんか、あんた最近気遣いとか常識人っぽさがなくなってきてるからさ』

憧『新年になるし、見直してみたら? そーゆー、自分自身を』

京太郎『あー』

京太郎『了解。ありがとな、憧』

憧『……べっつにー』

憧『ファン第1号として、もっと格好いいあんたが好きなだけよ。うん』

京太郎『何にせよ、ありがとな……憧』

京太郎『愛してるぜ』

憧『……。あたしもよ』

京太郎『えっ』

憧『えっ』

麻雀のプロになるほど常識とか、全体的に一般人から逸脱していくから仕方ないね


京太郎『……憧が大学生のときより成長してる。マジ……かよ……』

京太郎『あの頃なら、「は!? な、な、何言ってんのよバカ! やめなさいよ、変態!」ぐらい言ってんのに』

憧『……あんた、何年前の話してんの? それ大体、2年の始めくらいまででしょ?』

京太郎『そうだったっけな?』

憧『そうよ。……多分』

京太郎『……』

憧『……』

京太郎『……じゃあな。今年一年、ありがとな』

憧『……こっちこそ。おやすみ、京太郎』

京太郎『いや、まだまだ寝ないけどな』

憧『まあ、新年だからねー』

京太郎『おう』

京太郎『……』

京太郎『……今夜は寝かさないぜ、なんちゃって』

憧『ふきゅっ』

京太郎『ん?』

憧『にゃ、な、なんでもないから! おやすみ!』

京太郎『……あ、ああ』


京太郎『……あっ』

憧『なに?』

京太郎『ははぁ……俺の美声でいやらしいこと想像したんだろ? エロ同人みたいに』

憧『し、してない! してないから!』

京太郎『さっすが、酒淫乱の憧だよなー。普段からムッツリですかー』

憧『ちちちち、ちちち、ち、違うわよ!』

憧『た……ただ、あんたからそんなスカした言葉が出てきたのが……!』

憧『ぜんっぜん、似合わなくて! 思った以上に気持ち悪くて! 正直びっくりしただけ!』

憧『以上!』

京太郎『……あ、ああ』

京太郎『俺、そんな風に見られてたんだ……』

憧『そ、そうよ!』

憧『とにかくそこらへん治しなさい、このぽんこつ男!』

京太郎『……はい』

憧『……』

京太郎『……』


憧『……あ、あと』

憧『今の流れからは……変かもしれないけど……』

憧『その……来年も、こーゆー風に連絡とってね?』

憧『あんたの声聞くと落ち着くし……あたしも、頑張ろうって思うからさ』

憧『お願い』

京太郎(……)

京太郎(……かわいい)

京太郎(……)

京太郎(……ハッ)

京太郎(流石隠れ小悪魔セクシャリスト……男の落とし方は心得てるんだな)

京太郎(『えっ、なに? ……フラグ?』)

京太郎(なんて、まんまと乗せられそうになった女性経験の無さが憎い)

憧『……あ』

憧『そ、その……』

憧『一応言っておくわよ? ……勘違いしないように』

京太郎『了ー解』

京太郎(だよなー。憧に限ってないよなぁー)

京太郎『んじゃ、また来年も』

憧『うん』




京太郎(……で、そんなやりとりを経て年越し)

京太郎(二年詣りに行く気力はないからなー。寒いし、相手もいないし……)

京太郎(……歳かも)


咲「京ちゃん、お餅何個がいい?」

京太郎「あー」

京太郎「4つ頼んでいいか?」

咲「いいけど……」

咲「そんなに食べたら、太るよ?」

京太郎「大丈夫、大丈夫。だって俺基礎代謝高いし」

京太郎「それに、アメリカかどっかの論文にな? こう……あったんだよ」

京太郎「筋トレした翌日は7%、ハードなら11%だか14%翌日の代謝が増える、ってさ」

京太郎「だから俺は何にも問題なし!」

咲「……この筋肉バカ」

京太郎「なんか言ったか?」

咲「別にー?」


咲「……ところで、さっきの電話の相手誰? 京ちゃんの彼女さん?」

京太郎「んー?」

京太郎「いや、大学の同級生。結構仲いい奴」

咲「あー、和ちゃんの友達の……」

京太郎「そうそう。新子憧」

咲「……確か、京ちゃんが大学生のとき隣の部屋だったんだっけ?」

京太郎「ああ、そうなんだよなー」

京太郎「その頃……大学三年ぐらいとか、基本どっちかの家で纏めて夕飯食ってたな」

京太郎「段々、アイツも腕が上がってきて……楽しかったなぁ」

京太郎「休日とかは、面倒だからどっちかの家に泊まったりな」

咲(……それって付き合ってるって言うんじゃ)


咲「そこまでしてて、付き合ってないんだ」

京太郎「アイツと?」

京太郎「いやいや、ないないない」

咲「そうなの?」

京太郎「だって初めの頃、俺スゲー避けられてたからな」

京太郎「段々マシになってきたけど……そういう関係になるかなーって、それとなく聞いてみたら全否定されるし」

京太郎「だからさっきのアレは、軽口みたいなもんだよ」

咲「ふーん?」


咲「……まあ、ならよかったけど」

京太郎「どうしてだ?」

咲「彼女さんいるのを差し置いて、私が大晦日一緒に過ごしたら不味いよね?」

京太郎「?」

京太郎「どうしてなんだ?」

咲「へっ?」

咲「……」

咲「京ちゃん……それ、本気で言ってるの?」

京太郎「……?」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……あ」

京太郎「……ああ! そっか! 咲も女だもんな!」

京太郎「そりゃ確かに、彼女差し置いて他の女と――」

咲「――カン!」 シャイニングウィザード

京太郎「ひでぶっ」



京太郎「いきなり何すんだよ! 危ないだろ! 主にお前が!」

咲「……今のは京ちゃんが悪いでしょ」

京太郎「うっ……」

京太郎「確かに、これじゃなんか女扱いしてないみたいで……悪かったな」

京太郎「でも、なんていうかさ……」

京太郎「こう……まあ、それ以上の信頼関係がある……みたいな?」

咲「……」

咲「ばっかじゃないの、京ちゃんは」

京太郎「う……わ、悪い」

京太郎「すまん! このとーりだ! 悪かった!」

咲「……」

咲「……まあ、別にいいけどさ」

京太郎「さっすが、咲! 話が分かる!」

咲「……このお調子者」

京太郎「へっへっへっ」

咲「褒めてないから」

京太郎「……はい」


京太郎「それに……何て言うのかな?」

京太郎「仕事忙しいし……あと、あの……なんつーか、その……」

咲「どうしたの?」

京太郎「俺……からかわれたりフラれたり、残イケとか好い人止まりでモテないんだよな」

京太郎「ハハハ、ハハハ」

京太郎「ハハハ……」

京太郎「……」

京太郎「……言ってて自分で虚しくなってきた」

咲「あー、うん」

咲「まあ、そのうち……いい人が見付かるんじゃないかな?」

咲「うん」

京太郎「その、ナチュラルに『いい人だよ? 私は彼氏にしようとは思わないけど』みたいな言い方やめろよ」

咲「あはは」

京太郎「……おい」


咲「いやー、でもね? そんなことないと思うよ?」

咲「ほら、恋人はともかく結婚相手はそういう人の方がいいって言うから……」

京太郎「……咲」

咲「……何かな、京ちゃん?」

京太郎「そういう話は、俺と目を合わせてから言ってくれ」

咲「あはは」

咲「次からはそうするね」

京太郎「ああ」

咲「……」

京太郎「……」

咲「そこは、『次もあるのかよ!?』ってツッコむところじゃないの?」

京太郎「いや、あえてな……スルーした」

咲「あー、あえてか」

京太郎「おう、あえてだ」

咲「……」

京太郎「……」

咲「……そのあえてって、別にいらないよね?」

京太郎「……面目ない」


京太郎「……はぁ」

咲「まあ、大丈夫だよ? 京ちゃん」

京太郎「ん?」

咲「どうしても相手が見付からなかったら、私が貰ってあげるから」

京太郎「ふーん」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「どーも」

咲「いえいえ」

咲「ただ、私はプロやめる気ないからね?」

京太郎「ああ。勿論、俺もなー」

咲「知ってる」

京太郎「知ってたか」

咲「ってなると、共働きかー」

京太郎「正直、どっちか一人で十分家族養えるからなー」

咲「ねー」


京太郎「……なあ、咲」

咲「なーに? どうかした、京ちゃん?」

京太郎「お前も相手が見付からなかったら、俺が引き取ってやるからな」

咲「ふーん?」

咲「……」

咲「……」

咲「……」

咲「そのときは、お願いね?」

京太郎「おう」

咲「まぁ……、期待はしてないけど」

京太郎「おう」


京太郎「……おっ」

咲「……あっ」

京太郎「――あけましておめでとう、咲」

咲「――あけましておめでとう、京ちゃん」


京太郎「それじゃあ俺、初詣に行ってくるけど……咲はどうする?」

咲「……今から? 行くの?」

京太郎「初ジョギングを軽く流してからだな」

京太郎「まだ人多いだろうし、軽く時間潰したいんだよ」

咲「えーっと」

咲「……私はいいかな? 多分、眠くなっちゃうから」

京太郎「そうか?」

京太郎「……っていうかお前、ぼっち気質は相変わらずなのな」

咲「ぼっちじゃありませんよーだ」

京太郎「……どうだか」

咲「むっ」


咲「じゃあ、京ちゃんはぼっちじゃないって言うの?」

咲「どうせ、初詣も一人で行くんでしょ?」

京太郎「……一人だよ、確かに。初詣は」

咲「ほら、やっぱり」

京太郎「でも俺、今日は予定あるから」

咲「ふーん」

咲「京ちゃん、京ちゃん」

京太郎「なんだよ」

咲「仕事はこの場合の予定に入らないからね?」

京太郎「……知ってるよ」

京太郎「ちゃんと、人と会う予定。むしろデートかもな」

京太郎「……いや、デート以外の何者でもない。確実にデートだ」

咲「えっ」


咲「……まさか」

咲「一般的な意味での気遣いはできても、プライベートではぽんこつ気味になってる京ちゃんとデートする物好きが……?」

京太郎「……おい。聞こえてるからな?」

咲「あはは、ごめんね」

京太郎「……ったく」

京太郎「まあ、聞いて驚けよ?」

咲「うん」

京太郎「なんとな」

咲「うん」

京太郎「意外なことにな」

咲「うん」

京太郎「実はな……」

咲「長い。長いんだけど、京ちゃん」

京太郎「……わ、悪い」


京太郎「――やえさんとな、デートなんだよ!」


咲「――うん、それはデートじゃないね」

京太郎「一刀両断!?」

咲「どうせ、デートだと思い込みたいだけでしょ?」

京太郎「うぐ……」

京太郎「い、いや……な?」

咲「図星?」

京太郎「……」

京太郎「……はい」

咲「ほら」


京太郎「いや、マホを連れて小走先輩に会いに行こうと思っててな」

咲「……ああ、マホちゃんの!」

京太郎「そ」

京太郎「アイツも就活真っ只中だからな……なんかアドバイスにならないかと思ってさ」

咲「へー」

京太郎「まあ、三年の一月だと遅いかも……だけどな」

咲「あ、ははは……」


京太郎「つー訳で、変に遠慮なんてしないでお前が来てくれてもいいんだぜ、咲!」

咲「うーん」

咲「気持ちは嬉しいけど……やっぱり」

京太郎「ぼっちか」

咲「う……。積んでる本、読まないと」

京太郎「……そっか」

京太郎「ま、じゃあ仕方ないよな」

咲「うん」

京太郎「じゃあ、俺……行くから」

咲「うん」


京太郎「――今年もよろしくな、咲」

京太郎「――こちらこそ、京ちゃん」

向かった初詣で何故か淡と顔合わせになって、人混みであわあわ満員電車でハプニングとか
マホちゃんが慕ってくれるのは嬉しいけど、その胸を見て何となくモヤっとなるやえさんとか
思い付いたけど体力尽きた。眠い


菫さんはもうオチ要員以外は(闘牌でもないと)むずかしい
おやすー

オチ要員にしてもディスり過ぎなんだよな…

自演は酷い
眠かったんや……

訂正しますわ


京太郎「いや、マホを連れて小走先輩に会いに行こうと思っててな」

咲「……ああ、マホちゃんの!」

京太郎「そ」

京太郎「アイツも就活真っ只中だからな……なんかアドバイスにならないかと思ってさ」

咲「へー」

京太郎「まあ、三年の一月だと遅いかも……だけどな」

咲「あ、ははは……」


京太郎「つー訳で、変に遠慮なんてしないでお前が来てくれてもいいんだぜ、咲!」

咲「うーん」

咲「気持ちは嬉しいけど……やっぱり」

京太郎「ぼっちか」

咲「う……。積んでる本、読まないと」

京太郎「……そっか」

京太郎「ま、じゃあ仕方ないよな」

咲「うん」

京太郎「じゃあ、俺……行くから」

咲「うん」


京太郎「――今年もよろしくな、咲」

京太郎「――こちらこそ、京ちゃん」








咲「……一人でなにやってるの?」

京太郎「いや、お前の返事が段々おざなりになって眠そうだったから……」

咲「ばか」

しゃあ、続けようかー


 ◇ ◆ ◇


京太郎「さて……流石にこの時間だと出店も少ないな」

京太郎「それにしても……夜の神社ってロマンティックだな(←のんき)」


京太郎(……嘘だけどな)

京太郎(霞さんは、日中の神社の鳥居って外からの侵入を防いでるけど、夜は“中から出るのを防ぐ”って言ってたよなぁ……)

京太郎(そう考えるとスゲー不気味だ)

京太郎(……)

京太郎(……つーかさ)

京太郎(人が多いんだよ! こんな時間なのに!)

京太郎(ピークに比べりゃ少ないんだろうけどな!)

京太郎(……っと) ドン

京太郎(ほら、混みながら微妙にスペース空いてるから、ぶつかるんだよ)


京太郎「……っと、すみません」

淡「ごめんなさい」

京太郎「あっ」

淡「あっ」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「なんでお前が……」

淡「それこっちの台詞」


淡「……」

京太郎「……」

淡「……この間はありがとね」

京太郎「あん?」

淡「エレベーター」

京太郎「……ああ」

淡「私一人なら、……多分すっごく怖かったから」

京太郎「ん、ま、気にすんなよ」

京太郎「逆にこっちこそ良かったよ」

京太郎「知り合いのそーいうピンチに居合わせられてな」

淡「ばーか」

淡「かっこつけすぎだって。ばーか」

京太郎「うっせー」

淡「……」

淡「その……ありがと」


京太郎「……」

京太郎「へっへっへっ」

淡「……どしたの? 麻雀が脳に回ったりした?」

京太郎「……回るのか、脳に。麻雀って」

淡「知るわけないでしょー?」

京太郎「だよなー」

京太郎「あ、でも髪には回るかもな」

淡「どしてー?」

京太郎「小走先輩」

淡「んゆ?」

京太郎「小走先輩」

淡「……」

淡「……ぷっ」

淡「あははは、ははははは!」

淡「回っ、てる……確かに回ってるよ」

淡「片、側だけ……頭に、麻雀が回ってるよ……ぷっ」

淡「あははは、あははははははは!」

背後にドリルが


京太郎「おい、小走先輩を笑うな」

淡「へっ」

京太郎「笑うな」

淡「……自分から振ったのに」

京太郎「笑うな」

淡「……」

淡「……ご、ごめん」

京太郎「いや、冗談」

淡「……」

淡「ばーか! 死んじゃえ、ばーっか!」

京太郎「痛ってえ、痛ってえ!」

淡「ふんっ!」


淡「……」

京太郎「……」

淡「……で、なんでそんな変な笑いの取り方したの?」

京太郎「ん?」

淡「だってさ……あんたが7位の居ない場所で、7位の悪口言うわけないじゃん」

京太郎「あー」

京太郎「よく知ってんなぁ」

淡「……。見りゃ判るよ、そんくらいさー」

京太郎「そうか?」

淡「……そーだよ」


淡「で、なんで」

京太郎「あー」

京太郎「なんていうか、新年早々だろ?」

淡「うん」

京太郎「新年早々、雰囲気が悪くなるのもどうかなと思ってなー」

京太郎「ほら、去年は色々あったろ? だから、今年は色々改めようと思ってなー」

淡「ふーん」

淡「ばっかじゃないの? ばーか、ばーか」

京太郎「……んなに言わなくていいだろ」

淡「ばーか♪」


淡「で、あんたなんでさっき笑ったの?」

京太郎「ん?」

淡「笑ったよねー、さっき」

京太郎「ああ」

京太郎「いやー、新年早々ツイてるなーって」

淡「ん?」

京太郎「いやー、あの大星が新年早々素直になるなんてなーって」

京太郎「何だかんだかわいいとこもあるじゃねーかってな」

京太郎「普段からそうしてればいいのに」

京太郎「顔はかわいいんだから、普段からもそういう態度でいればだなー」

淡「……」

淡「うっさい! ばか! ばーか!」

京太郎「痛っ、痛ってえ! 痛いって!」


京太郎(……ったく)

京太郎(ちょっとかわいいなって思ったら、すぐこれだ)

淡「なにか言った?」

京太郎「いや、なにも」

淡「ふーん」

淡(……はぁ)

淡(ちょっと見直したら、すぐこんなんばっか。ばか男)

京太郎「なにか言ったか?」

淡「べっつにー?」

京太郎「……」

淡「……」


京太郎「――あけましておめでとう、大星」

淡「――あけましておめでとう、須賀」




淡「で、須賀は暇?」

京太郎「始発が動くまではな」

淡「ふーん?」

京太郎「ああ、そういう大星は?」

淡「おんなじだよ?」

京太郎「じゃ、参拝終わったらどっか見て回るか?」

淡「屋台、殆どしまっちゃってるけどね」

京太郎「いいんだよ、こーいうのは雰囲気で」


淡「じゃあ、しゅっぱーつ!」

京太郎「ちょ、なあ、急に動くなよ!」

京太郎「それに腕……」

淡「いいからいいから!」

京太郎「なあ! ……ったく」

京太郎(ま、新年初っぱなぐらいは別にいいか)

京太郎(プロやってる以上、長い付き合いにはなりそうだもんなぁ)

京太郎(さて――来年、というか今年はどうなるんだろうな)

京太郎(……流石にそろそろ、彼女ぐらい欲しい)


淡「人多いねー」

京太郎「な」

淡「こんな時間なのに、よくもまあ……」

京太郎「それを言ったら俺らもだと思うけど……」

淡「まったくもって!」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「大星、ほら」

淡「ん? ……なにそれ」

京太郎「手だよ。はぐれたら、困るだろ?」

淡「ふーん」

淡「……んへへ」

京太郎「どうした?」

淡「べっつにー? なんでもないよっ」

京太郎「そうか? ……ならいいんだけど」



京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……なあ」

淡「なーにー?」

京太郎「使ってくれてるんだな、そのマフラー」

淡「ん? ああ」

淡「だってほら……。……。……寒いし」

京太郎「ああ、確かにな」

京太郎「最近スッゲー寒いよな、冬とか」

淡「それなのに夏が暑いから、やってらんないよねー」

京太郎「本当だよな」

淡「うんうん。地球は今氷河期に入ってるみたいだからね」

京太郎「そうなのか? でも、地球温暖化って……」

淡「しゅーき的には、氷河期なんだってー」

京太郎「へー」


京太郎「あ、寒いって言えばさ」

淡「なに?」

京太郎「お前、やっぱ手が冷たいな。前に冷え症って言ってたよなぁ」

淡「うん」

淡「……で。やっぱって、どーゆー意味?」

京太郎「ん」

京太郎「いや、心が暖かい奴は手が冷たいって言うだろ?」

淡「……」

淡「……ばーか。口説いてるのかな、それ」

淡「それにしても、センスないけどさー」

京太郎「センスどうこう言うなって……」

淡「いやー、須賀ってセンスないよ? うん、センスない」

京太郎「なんでだよ……」

淡「それは……」

京太郎「それは……?」

淡「……」

淡「……な、なんでもないっ」

京太郎「なんだよ、それ」

ちょっと風呂

お待たせー
なんかで淡安価多いってことは京淡期待されてんじゃねとか言われるからどうにもプレッシャー
可愛く書けてんのだろうか

個人的には京咲や京久がいいね。書きやすくて


Q:この二人は何故付き合わないのですか?
A・A:その道はすでにあたしが(ry


淡(私を口説かないから……なんて言えるわけないじゃん! ばーか!)

淡(ま、別に私はこんなばか須賀のこととかどうでもいいし、口説かれたいとか思ってないけど)

淡(でもまあ……。うん、口説かれちゃったらどうしよっかなー?)

淡(ほら、新年早々淡ちゃんと会ってる訳だし、ひょっとしたらひょっとしたでこいつがトチ狂うなんてのも)

淡(そうなったらどうしよっかなー)

淡(……んへへ)


京太郎「どうした?」

淡「……べっつにー」

京太郎「なあ……」

淡「なーにー」

京太郎「寒いんなら、こっちのポケット使うか?」

淡「………………は?」

淡「……それ、どーゆー意味?」

京太郎「手だよ、手」

京太郎「ポケット一緒に突っ込んだら、暖かくなるんじゃないのか?」

淡「……。…………。………………」

淡「……パス」

京太郎「なんでだ?」

淡「……。付き合ってもない奴と、そーゆーことするわけないじゃん」

京太郎「そうか?」

淡「そうだって」

京太郎「ふーん……?」

京太郎(憧とは別に付き合ってなかったけどな)

京太郎(ま、価値観はそれぞれだよなぁ……難しいな、女心)

京太郎(っと……。ああ、あった)


京太郎「じゃあ、いっそ付き合ってみるか?」

京太郎「案外、いい機会かもなー」

淡「――」

淡「――」

淡「――」

淡「~~~~~~~~~~~~~~~!?」

淡「………………。…………。……」

淡「あわわわわわわわわ」

京太郎「なーんつってな」

京太郎「ほら、カイロ。これならいいだろ?」

淡「――」

京太郎「大星?」

淡「ち、誓いますっ!」

京太郎「何を!?」



京太郎「なあ、どうしたんだよ」

淡「うっさいの! こっち見んなっ! ナンパ男! けーはく! しきじょーま!」

京太郎「……ああ、うん、流石に今回は甘んじる」

京太郎(完全なる冗談とはいえ、口説いたようなもんだもんなぁ……)

京太郎(つい憧のノリで……。なんか似てるし)

淡「むー」

淡(なんか考え事してるけど……なんっか、気にくわないっ!)

淡「ちょっと、こっち見ろって!」

京太郎「どっちだよ!?」

淡「こっち!」

京太郎「そういう意味じゃねー! バカかお前は!」

淡「うっさいの!」


京太郎(……まあ、そんなこんなで社に辿り着いたのだった)

淡「須賀はさ、願いをどーすんの?」

京太郎「ん? ああ……」

京太郎「俺と係わりがある人が、ずっと笑ってられるように……かな」

淡「ふーん。なにそれ、ばっかみたいー」

京太郎「ははは」

京太郎(割りと本音だけど……。まあ……)

京太郎(こいつの前で、彼女欲しいとかモテキ来いとか言ったらどーなることやら)

淡「彼女欲しいとか、そーゆーのかと思った」

京太郎(図星です。大星だけに)

京太郎「そういう大星はどうなんだ?」

淡「私? んーと、私はねー?」

淡「今年はキッチリ須賀にリベンジする! と! 須賀を絶対腹上死させるー、で!」

京太郎「ブッ!?」

淡「どしたの?」

京太郎「それ、絶対外では言うなよ! マスコミとか特に!」

淡「言うわけないじゃん。どーでもいい奴に、私のお願いごとをさー」

京太郎「そうか?」

淡「そだよ。そーだって。そーだってば」

京太郎「ふーん」



京太郎「じゃ、帰るか」

淡「始発までどうしよっか?」

京太郎「どっか暖かくなるとこ行こうぜ」

淡「ん。寒いのやだよね」

京太郎「あー、なんか新年だな」

淡「ね! ……あっ! ねーねー、おみくじ引いてこっ!」

京太郎「おう。大吉でないかな」

淡「須賀じゃ出ないーって! 須賀なら……まあ、精々、小吉じゃないの?」

京太郎「また微妙な……」

淡「ま……私は当っ然、大吉だけどねー」

京太郎「くれよ、大吉」

淡「やーだよっ♪」

京太郎「下さい」

淡「やっだよーだ♪」

京太郎「お前、なんでもくれてやるって言ったって話なのに……」

淡「取り返せないものは上げないから」

京太郎「大吉下さい」

淡「そー言われると、大吉だけは上げたくなくなるよねー」

京太郎「……じゃあ、大吉以外全部貰うぞ?」

淡「とれるもんなら、とってみれば?」

淡「ま、須賀なんかにできるなら……って話だけど」

京太郎「……覚えとけよ」

淡「どーしよっかなー?」


淡「あ、須賀」

京太郎「なんだよ」

淡「あれ食べたいなー」

京太郎「そうか。……で?」

淡「大吉」

京太郎「……」

淡「大吉」

京太郎「……行ってくる。ここで待ってろな」

淡「どうだろ? ナンパとかされたら、ついてっちゃうかもね」

京太郎「そんときゃ、奪い返すだけだな。『俺のだ』ってな」

淡「……」

京太郎「大吉をな!」

淡「……。……喋ってないでさっさと行きなよ」

京太郎「お前が話を……。……いや、いい」

京太郎「そちらでお待ちください、お嬢様」

淡「うむっ、苦しゅうない!」

寝ます
次はやえさんだな!

優希はほら、胸がないですしおすし……

どうでもいいけど新道寺(小学校?)見ました
校舎がピンク色だなんて……たまげたなぁ……
近くにコンビニ(ミニストップ?がありました。道路は片側二車線。近くに神社アリですね

誰か、あのタコスがもう一度食べたくて勉強会という名目で花田先輩のツテで京太郎の貸し出しを頼んで
なんで男がなぁ……と初めは乗り気じゃなかったのに、麻雀部以外の女子校の生徒にキャーキャー言われる京太郎を見て、
若干ジェラる新道寺麻雀部たちと交流を深めつつ、まさかの母校訪問に来た野依プロと鉢合わせして、テンパるのよりんに麻雀を教えられながらも
新道寺麻雀部たちと親交を深め、花田先輩の前向きさに魅せられつつこれからも麻雀を頑張って行こうと決意し
それから長野に戻って、不屈の闘志で咲になんとか一太刀浴びせて告白して二人は幸せなキスをして終了する

新道寺スレ下さい

大体何を書こうとしても最終的に京咲に(したく)なるから仕方ないね
教えてスレは最終的に京やえに見えるかもしれないけど、お宅訪問で腐ノートがバレた話に繋がって京咲だし
ライダースレはどこからどう見ても完全無欠なレベルで京咲だからね


じゃあ、移動しつつなんで途切れ途切れやけど始めますか

死んでる相手にフラグはたたない(断言)

>>375
近松門左衛門「せやろか?」
小泉八雲「せやろかなぁ?」


淡「あー、もう、声出ないー」

京太郎「いい声出してたからなぁ……」

淡「うんうん、須賀が聞きたかったら携帯に録音したげるけど」

京太郎「携帯に録音してどうするんだよ……」

淡「……不在着信の声にしたり?」

京太郎「……それなら自分の声でいいって」

淡「でもでもー、急に須賀が私の声聞きたくなったら……こう、ポチっとボタン押して私の声を……みたいな?」

京太郎「寂しくなったら自分の携帯の録音メッセージ確認するとか、軽くホラーだな……」

淡「そーかも」

京太郎「別にいらねーし」

京太郎「あと……お前の声はもう、頭に一杯入ってるよ」

淡「ふーん?」

淡「でもー、そーゆー須賀は声いいのに歌はイマイチだよね」

淡「そのくせー、UVERとか歌っちゃうしー」

京太郎「……うっせえ。ほっとけ」

淡「勿体ないやつー」

京太郎「ほっとけよ。うっせえ」


淡「……」

京太郎「……」

淡「……ね、怒っちゃった?」

京太郎「……怒ってねーよ。安心しろって」

淡「ん……」

京太郎「つーか、そ・も・そ・も・怒・ら・せ・た・と・思・う・よ・う・な・言・動・す・ん・な」

淡「あたたたたた、痛っ、頭、痛っ、いたいよっ、い、いたいっ」

京太郎「ん? 側に居たい?」

京太郎「可愛いこと言ってくれるな」

淡「い、ゃ、ちょっ、待、ぃっ、いたっ、い、いってないっ! わたし、いっ、いってなっ、いたっ」

京太郎「ん? 言った?」

淡「いたいよっ、ばかっ、痛っ、イ、やめっ、や、やだっ、痛いって、痛いのっ、いやっ」

京太郎「んー?」

淡「――痛いって言ってんじゃん! ばかっ」

京太郎「あ、ぉ、う……ぐ……」

京太郎「は、発っ……勁、は、反……則だろ……」

淡「だから、発勁とか知んないって!」

淡「それにー、今のはじゅーにん中じゅーににんが、須賀が悪いって言う!」

京太郎「……二人どっから来た」


淡「だいじょーぶ?」

京太郎「おう、まあ、なんとか……」

京太郎(鍛えてなきゃ即死だったかもなぁ)

淡「じゃーね、楽しかったよっ」

京太郎「おう。……変な車に拐われんなよ?」

淡「――バイバイ、きょーたろー」

京太郎「ああ、またな」

京太郎「……」

京太郎「……ん? 今、須賀じゃなくて……」

京太郎「まあ、いっか。気のせいだろ」

京太郎「へっへっへっ、それより新年早々やえさんと会えるんだなー」


 ◇ ◆ ◇


京太郎「……で」

久「あらー、久しぶりねー。久だけに」

マホ「おひさしぶりですっ、竹井先輩!」

やえ「た、竹井アナか……?」

智葉「新年早々、この面子……」

菫「なんだ? 何か文句でもあるのか?」

京太郎「どうしてこうなった……」

咲さんは強い雀士の脳を用いたCPU『SAKIデバイス』にされてしまったけど京ちゃんの乗機に搭載され
それで京ちゃんは激しい戦闘を生き残るも機体は京ちゃんをかばって完全に破壊されてしまい、
戦後京ちゃんは憧辺りと5~6人子供をもうけて幸せに暮らす京咲ください。

>>382
採用。次はそれでもいいな。ゼノグラシア的なsaki

戦争で離ればなれになった咲を探すために京太郎は軍で戦ってるとかで
機体に選ばれたとか

ありやな

>>382
そのパターンだとアコチャーはやられ役ですわ


久「どうもー。辻垣内プロ、弘世プロ、小走プロ」

菫「どうも、竹井アナウンサー」

菫「聞けば須賀の師匠とやらで……一度、ちゃんと話してみたいと思ってたんだ」

久「そう? そうは言っても、別に大したことは……」

菫「いやいや、十分基礎以上の基礎だよ」

菫「特にプロとしてやるにはどうしてもアナログな部分が必要になるからな」


マホ「つ、辻垣内プロですか!」

智葉「ん、あ、ああ……」

智葉「そういう君は……」

マホ「あ、ゆ、夢乃マホですっ! よろしくお願いします!」

マホ「京太郎先輩のこーはいです!」

智葉「ほう、京太郎の……後輩か」

智葉「なるほど」

マホ(あ、悪い顔です……)


やえ「す、須賀……」

京太郎(見知らぬ人を警戒するやえさんも可愛いなぁ)

京太郎「やえさん」

やえ「な、何よ?」

やえ「あんた、からかおうっての――」

京太郎「挨拶済んだら、別れましょうか?」

やえ「へっ」

京太郎「元々の予定にないですし、新年の挨拶をして別れても問題ないっすよ」

京太郎「どうします? 俺は、挨拶だけでいいかなって思ってますけど」

やえ「……あ」

やえ「あんたに、任すから」

京太郎「りょーかい、任されました」

すまん、お待たせ
ありがとうV3。交通費分は確保できた


京太郎「じゃあ、改めて紹介しときますね」

京太郎「まずこっちが……俺の相棒、M.A.R.S.ランキング7位――小走やえさん」

やえ「ど、どうも……」

マホ「初めまして! よろしくお願いします!」

やえ「よ、よろしく」

京太郎「で……まあ、知らない人の方が多いだろうから先に紹介しとくと――」

京太郎「こっちが夢乃マホ。俺の後輩で、弟子……みたいなもんかな。うん」

マホ「夢乃マホです! よろしくですっ!」

マホ「先輩からは……その、一通りプロについてべんきょーさせて貰ってます!」

菫「ほう、須賀に弟子が居たのか……」

智葉「ああ、弟子が居たんだ。というか、やっと思い出したよ」

菫「お前……その顔……」

智葉「どうした?」

菫「いや……まあ、あまりやりすぎるな」

智葉「ああ、大丈夫だ」


京太郎「……で、次は――そうだな」

菫(まあ、順当に言って私か竹井アナウンサーだろうな)

菫(どっちにしても、須賀の師匠だから……関係性を考えればこのどちらかだろう)

菫(……ふむ)

菫(まあ、竹井アナウンサーか? 須賀の脱・初心者を果たしたというのであれば……そうなる)

菫(それにこいつが言っていた『部長』とやらは、間違いなく彼女だろうからな)

菫(……)

菫(……だが、武器を渡したのは私だよな。うん)

菫(そういう意味では……須賀の中では、私が占めるウェイトもかなり高い筈だ)

菫(いや、別にだからどうという訳ではないし、私はそんな順番などはまったく――そう、まったく気にしないんだが)

菫(でもな、うん)

菫(私と竹井アナのどちらを先に紹介するんだ――)

京太郎「マホ、この人が誰か判るか?」

マホ「辻垣内プロさん……ですよね?」

菫(――なっ、お、おい!? オイ、須賀! 須賀京太郎! どういうつもりなんだ!?)


京太郎「その分だと……ああ、先輩がモード違うからか」

マホ「もーど、ですか……?」

京太郎「先輩、眼鏡を外して髪の毛を解いて貰ってもいいですか?」

智葉「ああ」

智葉「……っと、これでいいか?」

マホ「あ、この間のヤクザさんです!」

京太郎「だよなぁ……やっぱり、なんか変だと思ったんだよ」


京太郎「この間会ってるはずなのに、なーんかよそよそしいと思ったんだよ」

マホ「うぅぅ……」

京太郎「マホが間違えるならともかくとして、先輩はどうして……?」

智葉「ん? いやー、な」

京太郎(――!)

京太郎(しまった、この人――今、俺にその言葉を言わせようとしてたんだ!)

京太郎(や、やば――)


智葉「――あまりにも衝撃的過ぎてなぁ……ちょっと、忘れようとしてたんだよ」


京太郎(やっぱり……!)

京太郎(や、やめろ……! やめてくれ……! それ以上は……!)

京太郎(なんとか、口止めをするか、話を逸らさないと――)

久「――あら」

久「衝撃的って、どういうことかしら?」

京太郎「い、いや……部長? それより、ほら、あっちにロッカーが……」

菫「そうだな、私も聞きたい」

京太郎「弘世先輩? ほら、あっちにおいしそうなドーナツが……」

やえ「……わ、私も」

京太郎「やえさん、あの、あっちにオスのスマトラオオヒラタクワガタが……」

京太郎(……こ)

京太郎(この人数……! 流、石に……フォローができねえッ!)

智葉「いやな?」

智葉「須賀の奴がだな……」

菫「勿体ぶらずにさっさとしろ」

久「気になるわねー、うん」

やえ「……あ、相棒として」


智葉「そこの後輩のマホちゃんにな、『お兄ちゃん』って呼ばせてたんだよ」


やえ「――」

久「――」

菫「――」

京太郎「――」

京太郎(死のう。大星を海に引きずり込んで死のう)


やえ「……」

久「……」

菫「……」

マホ「えっ、えっ? マホ、何か悪いこと言っちゃいましたか?」

智葉「……大丈夫だ。ちゃんと、皆の前でそうやって呼んでやれば」

マホ「はいっ」


京太郎「あ、もしもし? 大星か?」

淡『ふぁぁぁ……なーにー、きょーたろー? これも夢ー? 初夢の続きー?』

京太郎「俺と一緒になってくれ」

淡『――』

京太郎「頼む……!」

淡『う、うん……』

淡『これ、続きだよね……? うん、だって……きょーたろーはあのあと……』

京太郎「――死んでくれ。俺と一緒に。玉川上水で」

淡『――』

淡『………………。…………は?』

京太郎「なあ、聞いてるのか? 聞いてたら、今すぐ来てくれ。それで俺と死んでくれ」

淡『駄目だよきょーたろー、死んじゃったら――!』

淡『私にできることなら、何でもしたげるから! ねえ!』

京太郎「後輩が俺のことを『お兄ちゃん』って読んでるのが皆に――というかやえさんにバレたんだ」

京太郎「頼む。俺と一緒に死んでくれ」

淡『――死ね。一人で死ね』

淡『これ、変な夢。あはは……寝なおそ』

京太郎「ちょっと! 大星! なあ、淡! おい、淡! なあ! 俺とお前の仲だろ!? なあ! 淡!」


マホ「どうしたんですか、京太郎お兄ちゃん」

智葉「やっぱり大星とは仲がいいんだな、京太郎お兄ちゃん」

久「ちなみに鎌倉の勝越で入水したら男は生き残れるわよ、京太郎お兄ちゃん」

京太郎「――ああ、そうやってやってくると思ったよ畜生!」

京太郎「あと、俺だけ生き残るつもりはないですからね、部長! 小説家気取るつもりはありませんから!」

久「いや、だって玉川上水って時点で……ねえ」

×京太郎「後輩が俺のことを『お兄ちゃん』って読んでるのが皆に――というかやえさんにバレたんだ」
○京太郎「後輩が俺のことを『お兄ちゃん』って呼んでるのが皆に――というかやえさんにバレたんだ」

読んでる→呼んでる


マホ「あ、頭が痛いんですか? 大丈夫ですか、京太郎お兄ちゃん?」

智葉「喜んでるだけだよな、京太郎お兄ちゃん」

久「いやー、須賀君にそんな趣味があったなんて……これは驚きよ、京太郎お兄ちゃん」

京太郎「……」

マホ「あ、あの……本当に大丈夫ですか? 京太郎お兄ちゃん」

智葉「大丈夫だよな、京太郎お兄ちゃん」

久「鋼の心の持ち主じゃなかったっけ、京太郎お兄ちゃん」


菫「――おい」


菫「……辻垣内」

菫「須賀は……京太郎は確かにちょっとやそっとじゃへこたれないと言っても、これはやりすぎだ」

菫「お前、この間はあの後反省してただろう? それとほとんど同じ状態に須賀を追い込んでどうするんだ」

智葉「……ああ」

菫「竹井アナ」

菫「私はあなたと京太郎の関係が、どのようなものかは知りませんが……その、言わせてもらうとすれば」

菫「流石にこれは、やりすぎじゃないのか?」

菫「新年早々というし、やえのように緊張している人間がいるから場を和ませようとした……というのは判るが」

菫「流石にもう少し、須賀の落ち込みようから察してやってほしい」

菫「……いや、こんなお堅い言い方で水を注して悪いとは思うんだが」

久「……いえ、確かに弘世プロの言うとおりね」

菫「いいかな、夢乃マホちゃん」

マホ「は、はい……」

菫「その……私は知らないが、以前の時に京太郎は取り乱してはいなかったか?」

マホ「あっ、はい!」

マホ「確かに、京太郎先輩は見たことがないくらいに慌ててました!」

菫「……うん」

菫「なら、それが答えだ」

菫「別に……言うな――とは言わないが、その、京太郎がそんなことになるというのも覚えておいてやってほしい」

菫「言うなら、その、二人っきりの時にしてやってくれないか? ……私から、お願いする」

マホ「はいっ! りょーかいです!」


京太郎「弘世……先輩……?」

菫「……すまん」

菫「もしかしたらお前は、大げさな態度で笑いにしようかと思っていたのかもしれないが……つい、な」

菫「こういうところが、淡なんかには『ノリが悪い』と言われるのかもしれないが……」

京太郎「……いえ」

京太郎「流石に、わりとマジ凹み寸前だったんで……ありがとうございます」

菫「……なら、いいが」

京太郎「……」

菫「……」


菫「あ、安心しろ! 京太郎!」

京太郎「先輩……?」

菫「お前は私の可愛い弟子だからな! 師匠として、弟子を護るのは当然だ!」

菫「な! あー、そのー、きっと、『お兄ちゃん』呼びもそういう感じなんだろう? うん、そうだろ!」

京太郎「先輩……!」

京太郎「でもあそこに、弟子を弟子とも思わない恐ろしい師匠がいるんですが……」

久「えっ、私?」

菫「あー、うん」

菫「きっと、竹井アナなりの可愛がり方なんだろう。なんとなく、素直じゃなさそうなタイプだからな」

久「ちょっと!?」


菫「そう、お前は可愛い弟子だ!」

菫「例え年下のトランジスタグラマーな少女に、師匠という立場を利用してお兄ちゃん呼びさせているどうしようもない奴だとしても!」

菫「やえにやたらアプローチしているのは身長が低い奴が好きなのかとか! 淡と仲がいいのは実は妹系が好きなのかとか!」

菫「宮永咲は妹だから仲がいいのか、とか! しょせん男である以上は年若い女が好きなんだろうな、とか!」

菫「真面目そうな奴に見えても、やはり意外なところに一面が現れるもんだな、とか! 正直軽くないとも思えるが、人間味があっていいんじゃないかなとか!」

菫「私は、可愛い弟子だからそういうのは気にしないぞ! ああ!」

京太郎「……」


久「……あ、トドメ刺したわ。須賀君が死んでる」

智葉「一言多くて残念なんだよな、弘世は」

マホ「これは、あれです! 『虎乃海星那死(このひとでなし)』ですっ!」


マホ「これがシャープシュート……」

智葉「見事に心臓を射抜いてるな……」

久「あそこまで残虐な追い討ちは私にはできないわ……」

菫「えっ」

菫「いや、私は……その、違うぞ? その、違うんだ、京太郎!」

京太郎「……」

マホ「これが弘世菫プロ」

智葉「これが弘世の無神経とダメフォロー」

久「これが――12位」

菫「おい! クソ! おい! しっかりしろ、須賀! 須賀! おい、京太郎!」

菫「やえ! おい、やえ!」

菫「お前が言葉をかけてやれ! なあ!」


やえ「……」

やえ「……いや、ちょっと」

やえ「私にはー、その、荷が重いんじゃないかしらー……」

京太郎「……」

やえ「うっ」

やえ「……」

菫「おまえ、相棒なんだろう!」

菫「例えこいつが年下の少女にお兄ちゃんと呼ばせるそういう些か常軌を逸した趣味を持っていたとしても、相棒だろう!」

菫「確かにお前としても『正直ないわ……』と思うかもしれないけど、京太郎の仕事には問題ないはずだ!」

菫「プライベートで変な趣味があっても、仕事上では大丈夫なはずだ!」

京太郎「……」


智葉「誰かあいつを止めろ」

マホ「ビクンビクンしてます」

久「あー、なんか心臓を何度も打ち抜かれてるわねぇ……」


京太郎(俺、明日からどんな顔して皆に会えばいいんだろう……)

京太郎(穴があったら入りたい……)

京太郎(人を呪わば穴二つって言うよな……)

京太郎(誰か、人を呪ってる人はいないか……ついでにもう一つ穴を掘ってもらうから……)

京太郎(……)

京太郎(……あ、メール)


京太郎(『FROM:松実玄』)

京太郎(本文……)

京太郎(『もしもし、玄です。京太郎君、元気かな? 無理してない?』)

京太郎(……癒される。結婚しよう)

京太郎(そうだ。奈良に行こう。奈良に)

京太郎(元カノと元カノに囲まれてちょっと胃が痛いけど……もう、いいよな)

京太郎(『ちょっと疲れたと思ったら、松実館におまかせあれ! 温泉とかで、癒されちゃったらどうかな? あ、営業とかじゃないよ!』)

京太郎(……うん。結婚しよう)

京太郎(結婚式には誰を呼べばいいんだろうな……?)

京太郎(『ところで、京太郎君はどんな初夢をみたのかな? 私はね、おもちパラダイスの夢で――』)

京太郎(……)

京太郎(……削除、っと)

京太郎(……)

京太郎(……はぁ)


京太郎「……あ、電話」

京太郎「もしもし! ハギヨシさん!?」

一『ハギヨシさんだと思った? 残念、可愛いボクでした!』

京太郎「一さん可愛い!」

一『へっ、えっ、えっ!?』

京太郎「一さん可愛い! 一さん可愛い! 一さん可愛い!」

一『今のだと1カウントにしかしないからね?』

京太郎「まったまたー、俺と一さんの仲じゃないですかー!」

一『親しき仲にも礼儀ありって言うでしょ?』


一『ところで、何かあった?』

京太郎「えっ」

一『いやー、何か声が沈んでるからさ』

京太郎「……」

京太郎「なんでもないっすよ! まっさかー!」

京太郎「俺はいつだって元気です! 新年からそんな、憂鬱になる訳ないじゃないっすか!」

一『そう?』

京太郎「そうです!」

一『……』

京太郎「……」

一『……まあ、君がそういうならそうってことでいいか』

京太郎「そうっすよ。俺がそう言ってるときは、そうでいいっす」

一『じゃあ、あけましておめでとう』

京太郎「はい、おめでとうございます」


やえ「……ぁ」

智葉「あ、甦ったな」

久「流石オカルトスレイヤーね」

マホ「京太郎お兄ちゃん、かっこいいです! ……あっ」

菫「駄目だぞ、だからそういうのを言っちゃ」

マホ「あ、はい」


一『まあ、君は無理をしても無茶はしないからねー』

京太郎「そっすか?」

一『そーとー根を詰めることはあっても、抱えたまま壊れたりはしないで最後で踏みとどまるでしょ?』

京太郎「いや……まあ」

一『そこらへん、信じてるからさ』

京太郎「まあ、信じられてるうちは裏切りませんよ……一さんのことを」

一『そーいうとこ、本当にお調子者だよね』

京太郎「まあ、女の子の前でくらいは格好つけたいですから」

一『ばーか』

一『じゃあ、また』

京太郎「はい、また」


京太郎「――よしっ」

京太郎「こっからは俺に着せられた汚名を晴らし、信頼を取り戻す時間だぜ」

京太郎「ここからは、俺のステージだ!」

京太郎(……電話だ)

京太郎(なんかタイミング悪いなぁ……)

京太郎「はい、もしもし。須賀ですけど……」

姫子『もしもし、きょーたろ君?』

姫子『今部長とおるんやけど、きょーたろ君は姫初めに興味ば――』 ブツン

京太郎「――通話終了っと」


京太郎「よし、今度こそ……っと、はいもしもし!」

姫子『きょーたろ君、きょーたろ君!』

姫子『新年やけん初雪ならぬ初抜き――』 ブツッ

京太郎「――はいどーも、お疲れ様です」


京太郎「なんなんだよ……あの人? っと、はい! もしもし?」

姫子『きょーたろ君、きょーたろ君』

姫子『書初めってあるけど、どうせやけん白い墨汁で――』 ブツッ

京太郎「――はい、お疲れ様」


京太郎「……いやマジ、なんなんだ?」

姫子『きょーたろ君、きょーたろ君』

姫子『もしかしてそいは、高度な放置プレイ――』 ブツッ

京太郎「――はい、どーも」


京太郎「……はぁ」

宥『あの、京太郎く――』 ブツン

京太郎「……あ」

京太郎「あああ……うわああああああ……」


マホ「また、頭抱えてます……」

やえ「……どーせ、女との電話でしょ?」

菫「どうした? 何か、機嫌が悪そうだが……」

智葉「察しろ、弘世」

久「いやー、須賀君も顔が広くなったわねー」


京太郎「うああああ……マジかよ……」

京太郎「絶対、いきなり電話を切る嫌な奴だと思われたってこれ……」

京太郎「はぁぁぁ、マジかよ……うわぁぁぁ」

京太郎「……いや、待てよ」

京太郎「あの、優しい松実プロに限ってそんなことがあるだろうか?」

京太郎「いや、ない! ないに決まってる! ない筈だ! ないと思いたい! ないといい!」

京太郎「だから、折り返し電話を――」

京太郎「……」

京太郎「電池切れてる……」

京太郎「……そりゃ、昨日の夜からだもんな。うん」

京太郎「……」

京太郎「まだだ、予備のバッテリーが……!」

京太郎「……」

京太郎「……走るのにデッドウェイトになるから、置いてきたんだった」

京太郎「……はぁ」

京太郎「それもこれも、カラオケで淡の奴が充電器を占領するからだよな」

京太郎「やっぱりアイツ、許さん」


智葉「というか、あいつ大星と会ってたみたいだな」

やえ「……へー」

久「あら、これは……ふーん。面白くなってきたわね」

菫「おい……まさか、また私だけ誘われてないとか……! そ、そんなことないよな?」

マホ「……?」

マホ「弘世プロ、カラオケ行きたいんですか?」

菫「ああ、いや……なんというか……その」

マホ「なら、よかったらこの後マホとカラオケ行ってください!」

菫「……!?」

菫「なあ、夢乃マホ」

マホ「なんですか?」

菫「その……あの、私の……妹にならないか……?」


京太郎(……電話を借りるか?)

京太郎(だが、さっきのやり取りのせいで俺の評価は最低に近いのに……)

京太郎(ここで……)


 京太郎『すみませーん! 巨乳で可愛い松実プロに電話したいんで電話貸してくださーい』

 久『やだ……気持ち悪い』

 智葉『モブ須賀』

 菫『キモ須賀』

 マホ『ロリコン』

 やえ『ゴミ』


京太郎(……なんてことになったら耐えられねー)

京太郎(っていうか、よく古市はそれを喰らっても傷付かなかったな)

京太郎(いや、傷付いてはいたんだろうけど……よく折れなかったな。あいつスゲーよ)

京太郎(なんとなく灼の写真見せたら、昔の知り合いに似てるって言ってたなぁ)

京太郎(……)

京太郎(まあ、無いとしても……)

京太郎(流石に、部長がいるし……なんかすぐにネタを提供するのもなぁ……)


久「なんか、今すっごい失礼なことを考えられた気がする」

智葉「……普段の行いじゃないのか?」

マホ「や、ヤクザさんですか……? ぎきょーだいの誓いですか……?」

菫「ああ、いや……その……そんなに怯えさせるつもりはないんだ」

菫「それにヤクザはこっちだ」

智葉「オイ」


京太郎「はぁ……」

やえ「こら」

京太郎「痛っ、な、なんすか……?」

やえ「……」

京太郎「……」

やえ「……」

京太郎「……な、なんでしょうか?」

やえ「……溜息」

京太郎「はい?」

やえ「溜息吐くと、幸せが逃げるっつってんの!」

京太郎「は、はい!」

やえ「あんた、ただでさえ運があれなんだから……迷信でもそういうのには気を配んなさいよ」

京太郎「あー……了解っす」


やえ「……」

京太郎「……」

やえ「……行くわよ」

京太郎「えっ」

京太郎「あの、どこに……?」

やえ「初詣。あと、あの後輩の娘に説明すんでしょ?」

京太郎「あっ、はい」

京太郎(淡ともう初詣に行ったんだけど……ノーカンでいいか。アイツだし)

京太郎「……」

やえ「……」

京太郎「……あのー」

やえ「……何よ」

京太郎「その、怒ってらしたり……引いてたりしないんですか?」

やえ「……何に?」

京太郎「えっ」

やえ「なんか、そんな心当たりでもあんの?」


やえ「何か……あんた、謝らなきゃいけないような後ろ暗いことしてる?」

京太郎「いや、まさか!」

京太郎「後ろ暗いことなんてのは、一切してないです! そりゃもう、一切!」

やえ「……ふーん」

やえ「ま、どうせ……軽く口を滑らせたら、あの子が乗ってきたってとこでしょ?」

やえ「だったら、一々リアクションを取るのも馬鹿らしいわよ」

京太郎「……」

やえ「ま、まあ……その、私の相棒だし……そりゃー、うん、そういうのはないって信じてたわよ?」

やえ「でもまあひょっとしたらひょっとしたであの子結構あるしあんたの好み的にもあり得なくはないかなって思わざるを得ないというか」

やえ「ちょっとばかり、そういうこともあるんじゃないかなーって思わなくもないし、いや私は別に気にしてないんだけど――」

京太郎「なんですか? その、もっと大きな声で――」

やえ「なんでもない! なんでもないかんな!」

京太郎「あ、はい」


やえ「まあ、これだけは言っとくけど……」

京太郎「なんでしょうか」

やえ「少なくとも、世間様から後ろ指さされるようなこと、あんたがしないって思ってるから」

京太郎「やえさん……!」

やえ「だってそうなったら、麻雀打てなくなるし」

京太郎「麻雀っすか。俺の主体、そこっすか……」

やえ「違う?」

京太郎「……まあ」

京太郎「やえさんと相乗りするって決めてますから、途中下車とかはしないっすよ」

京太郎「相棒ですからね」

やえ「……ふん」


京太郎「改めて――あけましておめでとうございます、やえさん」

やえ「――あけましておめでとう、京太郎」

誕生日だったのにガイトさん置き去りになっとる
まあ、もう誕生日終わっちゃったから仕方ない……よね
部長書きたかったけど思った以上にセリフがなかった。訴訟

おやすみー

今日はあっちの更新やります
終わらぬ残業

殺したせいかわからんけど、オカスレしてたら地和アガられた
他が親のときはダブリーしないのにこっちのときだけされた
クロチャーが三倍満ツモったけど頑張って点数平たくしたらまた地和アガられた

腹パンってあるよねぇ……

「お見せしよう、王者のうちしゅじを」って言って麻雀してたら、リャンペー・聴牌流れ込みで4半荘で10回七対子張った
3連続で和了した。ブッチ切りでプラス収支だった
ありがとう7位。ありがとうやえさん


仕事が始まってしまいましたので今夜からこっちが始まりまする
ちょっと、シロのエピソード凍結させてもいいかね?

あ、徹麻からの仕事の影響で眠いので今夜から始まらんかもしれませんが、そんときはあしからずで……
阿知ポしてからリアル麻雀やると、満貫和了されても「安いなぁ」と思ってしまうのが不味いっすね

お題
・【栄光の】須賀氏、新作TVドラマにてスタントなしでのバイクアクションを披露【プロ雀士】

・南の島に漂流

・須賀プロ、ボウリング大会で優勝
(天江衣、宮永咲、宮永照、姉帯豊音、愛宕洋榎、花田煌)

・松実旅館で若手プロの交流会(実際はただの飲み会)

・京太郎怒りの日本原産大雀蜂 (VSモブ。京太郎ブチ切れモード)

・【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

・そうだ、龍門渕、行こう。(メイドフラグ回収)

>>1000なら椿野美幸と神戸を巡る旅番組で共演

・【果たして】スッガ、逃走中に出演【捕まえられるのか】

・昔の照、咲、京太郎の日々

・KFC(京太郎ファンクラブ)結成

・仕事帰りにエレベーターの中に淡と一緒に閉じ込められる

・阿知賀の同窓会と鉢合わせ

・憧とツーリングに

・雷帝、戦闘態勢。 (VS 小鍛治健夜)


たまっとるなぁ


①ボウリング大会(実にさらっとテイストである。なお、玄が付属する模様)

②年末、憧とツーリング(大学生編である)

③南の島で逃走中(メンバー安価)

④京太郎「オフだしハギヨシさんと一さんに会える!」(京太郎、マネージャーメイドを手に入れる)

⑤【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

⑥【シュレディンガーの木馬に花束を】(エレベーターのなかにいる。ただし好感度は上がらない)

⑦阿知賀の同窓会だ……



えらべえ
数で割合決めてコンマ判定する故

はいよここまでー

ちょい集計やねん

① 23
③  1
⑤  2
⑦  2
計 28

んじゃあ、まあ、やろうか

判定
1~83:ボウリング
84~90:映画評論
91~93:逃走中
94~00:阿知賀同窓会

↓7

ちょくちょく高いの出ててビビった

んじゃあ、今日はさっさと地雷処理編から入りますわー



【麻雀プロボウリング対決―真夏の夜の16ポンド(本番前)―】



京太郎「……」

京太郎「あ、お疲れさまでーす」

京太郎「どうしたんですか? ……あ、はい。なるほど」

京太郎「うーん」


 本番前の下見とがてら、ボウリング場へ。

 そこにいたのは撮影スタッフ。本番前に器材搬入を行おうとしているらしいが……。

 にべもなく、店長に断られてしまったらしい。

 その後も交渉を続けてはいるが、「時間より前には貸し切りにしない」 の一点張り。


 本来なら大した器材を持ち寄る必要などないので、(リハーサルや流れの確認はともかく)貸し切り時間から始めても問題ないのだろうが、

 ある程度解説席の設置などを行うが為に、事前の準備を必要とする。

 で、プロの出演時間と貸し切り時間というのが丁度であるため――貸し切り時間以前に準備をせざるを得なくなり……。

 ところが、店長が……という流れ。


 これに対して京太郎は、


京太郎(誰だか知らないけど、手際悪いな……)

京太郎(普通なら余裕を持ってもっと前から貸し切っとくよな)

京太郎(……テレビ局だし、多少の無理は通るとでも思ったのか?)

京太郎(あとは、こんな田舎の店だから空いてるって……)


 内心、鼻白む思いだった。

 が、目の前の頭を下げるディレクターと、所在なさげに視線を右往左往させるアシスタントを見て溜飲を下げる。

 麻雀プロ――まあ、その中でも京太郎は、メディア関係では売れっ子である。

 番組内での扱いはともかく、番組外では中々一目おかれるというか、頭を下げられる存在。

 そんな京太郎を筆頭に、幾人もの麻雀プロを待たせて予定を押すというのは冷や汗ものだろう。

 そうなればディレクターの苛立ちはアシスタントに向く。非常に気の毒だ。


 また、何よりも――。

 そうやって切羽詰まった番組スタッフが、店長にどんな態度であたるか判ったものじゃない。

 それこそはひょっとしたら、誹謗や中傷に近い失言を投げかける可能性もあるのだ。


 やれやれと、京太郎は吐息を漏らした。


京太郎「判りました。じゃあ、俺に任せて下さい」



 携帯電話を取り出して、


京太郎「……もしもし。あ、はい、須賀です」

京太郎「はい、はい」

京太郎「本番入りが遅れそうになるかもしれませんのですが……はい、この番組の後のスケジュールは……」

京太郎「はい、はい。了解です」


 と、そんな内容の会話をいくつか。

 掛ける先はいくつか。だけれども、なるたけ早く終わらせたい。

 必然的に言葉は最小限に。余計な諧謔や歓談を交えない、仕事モードだ。


京太郎「今、出演者の皆さんの予定を確認しましたが、大丈夫です」

京太郎「遅れるなら遅れるで仕方ない、って感じですね」

京太郎「局の方も大丈夫。皆さんの方は……ちょっとぐらい大丈夫ですよね?」


 あまり嫌味っぽくなってはいけないが……。

 言外に、『そもそもそちらの不手際があるよな?』と伝える。

 ディレクターは、助かったような困ったような笑いを浮かべた。


京太郎「それじゃあ……店長の方のところにも、顔を見せて来ます」

京太郎「一応こちらからもお願いしてみますけど……期待はしないで下さいね」


 可能なら時間通りが上々だろうが――遅れて始まるにしても、出演者からはオーケーサインが出ているので、及第点。

 所謂、落としどころという奴である。

 それができたお陰か、なんとなく場の緊張は緩み、雰囲気もどことなく柔らかくなる。

 そんな様子に小さく笑みを零しつつ、京太郎は店へと歩き出した。


 もっとも、その心中には――


京太郎(ま、その落としどころだけで十分だよな?)


 店長に無理なお願いをする気など、更々存在していないが。




スタッフ「だから、お願いしますよ」

灼「しつこ……」

スタッフ「貸し切りにするんだから、ちょっとぐらいいいじゃないですか!」

スタッフ「うちとしても、沢山のプロの人たちの予定がかかってるんです」

スタッフ「だから、許して貰えませんかね?」

灼「貸し切りにするとは言ったけど、前倒しにするなんてのは聞いてな……」

スタッフ「確かにそうですけど……その、悪いとは思います」

スタッフ「思いますけど、もっと融通を利かせて貰えませんか?」

灼「そうは言っても、まだ中に客がいる……」

スタッフ「でも、お一人ですよね?」

スタッフ「その方には申し訳ありませんが……なんとか、空けて貰うことはできませんか?」

スタッフ「地元の方なんだし、別の日でもいいじゃないですか」

スタッフ「こっちには大勢いますし……予定も中々合わない麻雀プロなんで、次は難しいんですよ」

スタッフ「だから……」


 しつこく食い下がる番組スタッフたちに、鷺森灼は瞼を落とした。

 深呼吸。

 息を吐き、静かに吸う。徐に右手の人差し指で天を指差し――言葉を紡ぐ。


灼「お祖母ちゃんが言ってた……」

灼「『娯楽の時間には天使が降りてくる……、そういう神聖な時間だ』って」


 スタッフたちが、目を白黒とさせる。

 だが、灼は構わない。

 構わずに、そのまま言葉を続けていくのだ。淡々としている風な口調で。


灼「テレビ局だか何だか知らないけど……この店に来る以上、客は皆同じく客」

灼「だから、誰か客の我儘で別の客のゲームを台無しにするなんて――」

灼「そんなこと、許せるはずがな……」


灼「……」


 これ以上は言わせるなと、灼はそのような視線を送った。


 これ以上話が進むと、頭に血が上ってしまい、不利益な判断を勢いで下すことになるのだ。

 相手が暴言を吐くのならば、灼としても「それなら……そんなことを言う人間を客としては扱わない」と言わざるを得なくなり、

 そうなったら――この若干迂闊だったテレビ局は、非常に失礼なテレビ局へとを印象を変え、

 その、非常に失礼なテレビ局に呼び集められた麻雀プロたちに迷惑がかかる。

 そこまでするつもりはない――というのが本音であるが、何にせよ意地があるのだ。


 意地、などとは……昔から自分は些か頑固なところがあるが――。

 それでもこればかりは、無駄な意地などではなくて、譲ってはならない場面であった。

 だがしかし……。


スタッフ「なんで、判ってくれないんですかね?」

スタッフ「そっちとしても、利益はあ
るわけですよね?」

スタッフ「全国放送ですし……」


 灼の思いは受け取って貰えなかったらしい。

 慇懃な態度に段々と無礼が生じてくる。苛立ちが鬱積していくのが、見てとれる。

 どうやらこのままではスタッフは、落ち着くことも忘れた暴言を飛び出させるだろう。


スタッフ「その方が、そっちもいいでしょう?」

スタッフ「どうせ客なんて、ひとりしかいないボウリング場――」



京太郎「――邪魔しますよ」



スタッフ「あ、す、須賀プロ! お疲れさまです!」

スタッフ「その、すみません……ちょっと事情がありまして、まだ……」

京太郎「いいって、いいって」

京太郎「それよりも、ディレクターさんのところに戻って貰えますか? ちょっと話があるって仰ってたんで」

スタッフ「いや、その……」


 京太郎の瞳が、静かな意味を湛えてスタッフを映す。

 普段通り笑っていても、眼だけが真顔な京太郎の様子に漸く察しをつけたのだろうスタッフは、

 それから、(今のやりとりを……どこからだろうか?)とバツが悪そうに視線を泳がせた。

 勢いづいたとは言え――誰かに聞かせてはならない内容を言おうとしてしまったのだから。


スタッフ「あー、判りましたけど……そのー、須賀プロは……?」

京太郎「俺は、お店の方にご挨拶をするんで」

スタッフ「……あ、はい」

スタッフ「……」

スタッフ「その、須賀プロ……すみません」


 頭を下げたスタッフの謝罪を無言で殺し、京太郎は店長へと向き合った。

 それから、恭しく――というほど手慣れて見えないように。

 然りとて、あまりにも勢いが付きすぎない程度に――頭を下げる。


京太郎「どうも。……出演者の、須賀京太郎です」

灼「……どうも。店長の、鷺森灼」

京太郎「……その、鷺森さん」

京太郎「お店の方を使わせていただくというのに……スタッフが、すみません」

灼「……」

灼「こっちも固くなだったけど……流石にあの物言いは厚かまし……」

灼「なんて……ディレクターならともかく、プロに言っても仕方がないか」

京太郎「……ありがとうございます」

灼「まだかかるけど、どうする?」

京太郎「そうですね……じゃあ、待つように伝えます。スタッフに」

灼「……いいの?」

京太郎「いや、いいんですよ」

京太郎「元々、無理な言い分でしたからね。こっちの」

灼「そ」


 やれやれと息を吐いた灼に、申し訳なさそうに笑い掛ける。


京太郎「その、すみませんね。本当に」

京太郎「こっちの――メディア関係の業界って、どうしてもどっかで『自分が主権』みたいな意識があって」

京太郎「たまーに、ああいう風に現れることがあって……」


 完全に悪い奴とか問題がある人間だとか嫌な野郎だとか――そんなことはないし、

 普通にしている分にはそんな面が出ることもないのだが……。

 どうしても激高すると人は、無意識的に感じていて更々表に出すつもりもない/言うつもりもないことを言ってしまうのだ。

 それは、発信者という立場の職業の人間としては、まあ……どうかと思わなくもない。

 それはさておき……。


灼「別に、須賀プロがそんなに謝らなくてもいい」

灼「……あっちの言ってることには、一理あったし」

灼「でも――」


京太郎「――『本当の名店は、看板さえも出していない』」


京太郎「って、ところですかね?」

灼「ん」

灼「ま、現実問題そうも言ってらんないとこもあるけど……」

灼「……いいか、それは」

京太郎「……」

灼「ところで、どうせ待つのなら――下見してく?」

京太郎「ああ、はい。……でも、客が一人いるって」

灼「須賀プロも、知ってる顔だから平気だと思……」

京太郎「ならいいけど……。案内、お願いしても?」

灼「……おまかせあれ」





京太郎「――ただいま、灼さん」

灼「――いらっしゃい、京太郎」


という訳で今夜はここまで

かるーく付き合いはじめの回想して、いちゃこら(?)の回想して、クロチャーと会話したら掲示板ネタへいくねん

          原作        同棲時      ボウリング大会

鷺森灼     17歳(高2)     21歳          25歳

須賀京太郎  15歳(高1)     19歳(大2)      23歳

ギバード桜子 11歳(小6)     15歳(高1)      19歳

志崎綾     12歳(中1)     16歳(高2)      20歳

山谷ひな    11歳(小5)     15歳(中3)      19歳

桐田凛     12歳(小6)     16歳(高1)      20歳

辰己春菜    12歳(小6)     16歳(高1)      20歳

米田未来    11歳(小5)     15歳(中3)      19歳

佐々岡よし子  12歳(中1)     16歳(高2)      20歳


こうして見ると、登場すんのも普通にありえそうなのが問題

夏休み、遊び場になりそうなボウリング場、知り合いの店、多感な年頃、イケメンの店員……

まあ大丈夫やろ




……判定行っとく?


阿知賀こども応援団
1~20:経由でしずにまで届いてる
21~40:これ以上、奈良に地雷はいらない!
41~70:噂くらいは聞いてたり
71~99:見に行きますよね、そりゃ
ゾロ目:ガチ告白した娘がおったそうな……

↓7

下5から7に直しててよかっ……
よかっ……!?

【悲報】範囲内に地雷回避なし

というかここまで地雷回避1つしかなし。恐ろしいな



さぁて……
経由したのは綾ちゃんかね、某スレを鑑みるに
しずのとこで「こんな格好いい人がいて」って言うの面白いよね(愉悦)

ガチ告白ではないが、彼女がいないかどうかを聞かないとは言ってない


さて、はじめましょうか


 ◇ ◆ ◇


京太郎「ただいま、灼さん」

灼「おかえり、京太郎」


 買い物袋をぶら下げて自動ドアを潜る。

 本日の食事当番は京太郎。ちなみに掃除当番、猫の餌やり当番も京太郎である。

 流石に不公平であると言ってみれば、「今までサボってたのが悪……」と一蹴。

 悲しきかな。

 居候のプータローの京太郎に、拒否権などはなかった。

 どうでもいいが本日の夕食の為に蜂蜜も購入してきた。特に下半身マッパの知障めいた熊と何の関係もないが。


京太郎「それじゃ、俺は引っ込んでます……、――ってこの手、なんですか」

灼「交代の時間」

京太郎「へっ」

灼「交代」

京太郎「……あの、俺、今買い出し行ってきたばっかなんだけど」

灼「いいから、交代しよ」

京太郎「いや……流石に……」

灼「この間まで、それを私にやらせてたんだけど?」

京太郎「……食材しまってくるから、ちょっと待ってて下さい」


 仕方ないなと漏らしつつ、その足取りは重くはない。

 灼としては、須賀京太郎は気紛れな猫のような男だと思っていたのだが、

 どうやらその実、本質は犬のような男だったらしい。手負いの。

 或いは狼か。

 打ち解けるまではかかったが、一度懐いてしまえば従順であった。



 ……なお。

 一応、いや、本当に一応言っておくが……。

 動物の喩えを出してはみたが、別に男を動物として飼う趣味はないし、別に京太郎に懐かれたいとは思ってない。

 ただ、腕によりをかけて作った料理の感想を言わないのが腹立たしかっただけだ。

 動物みたいに懐けなんて言うつもりもないし、懐かれたいなんて思ってないし、現状別にさほど懐かれてはいない。

 いや、別に懐かれたからどーだという話ではない。


 ……というか長々と何を考えてるんだろう。終われ。


客「いやぁ、彼は甲斐甲斐しいのぅ……」

客「良かったねぇ……。ダメ男じゃなくて」

客「恋人になると、一途な子なんだねぇ」

灼「いや、彼とかじゃなく……」


 染々と語る老人たち。

 彼らの前では、いつだって灼は可愛い子供のままだ。二十歳を過ぎようが、五歳だろうが変わらない。

 ……いや。確かに、昔からあんま変わってないところもあるけど。忌々しいけど。

 脳内の京太郎が「そりゃあ……まあ、子供扱いされますよね」と皮肉を垂れた。

 黙れ、このプータローの京太郎め。

 家だけじゃなくて頭の中にまで居着くなんて、厚かましい奴だ。生意気な。


客「灼ちゃんも見る目があったんだねぇ」

客「アッツアツなのかい?」

客「わしも昔は、あの子みたいな灼ちゃん好みのハイカラなイケメンさんだったんじゃがのぉ……」

灼「煩わし……」


 だから……。

 別にそんなもんじゃないんだってば。



灼「それじゃ京、交代」

京太郎「はいはい。……灼さんは?」

灼「カブトとおさんぽ」

京太郎「猫なんだから、ほっとけば歩きまわるんじゃ……」

灼「……はぁ」

京太郎「……なんでそんな、『判ってないなコイツ』みたいな顔してんだよ」

灼「事実だから。……言わなきゃ判んない?」

京太郎「別にいいっすよ」

京太郎「どーせ、柄でもないのにその仏頂面で猫とお出かけヤッターとか思ってるんだろ――痛ッ」

灼「うるさい」


 腹立たしい奴。

 痛いとか言いながらも、実際はまるで応えてない癖に。

 本当にこいつ、腹立たしい。

 わりと打ち解けてきたし、甲斐甲斐しくもなったが……やっぱり一言多い。

 女の子には意地悪をしなきゃ気がすまないとか言うあれか。あれなのか。


京太郎「……灼さん」

京太郎「その――気を付けて」

灼「……」

灼「いってきま……」


 ……まあ、腹立たしいけど。

 そういう素直じゃない性格ってことで、妥協しておいてやろう。仕方ないな。



 ……。


 ……で、


凛「それじゃあ、東京からですか?」

桜子「ハイカラだぁぁあー!」

ひな「恋人がいるのか是非とも聞きたい所存ー」

綾「いや、ちょっとそれは……どうなの?」

京太郎「いやー、ハハハ」

京太郎「そういう君たちは、高校生?」


 なにしてんだ、てめえ。


未来「えーっと、私とひなは中学三年生です」

ひな「中学生はお嫌いでー?」

京太郎「いやあ、どうかな」

京太郎「二人とも大人っぽいから、中学生には見えなかったんだよな」

京太郎「中三って……あー、受験とか大変だよな? 今日は息抜き?」

京太郎「サービスするから、ゆっくりしてってな」


桜子「私たちは高一で!」

京太郎「うんうん、高一ってことは新生活かー」

京太郎「いいねえ、楽しそうで」

京太郎「……なーんてさ。ちょっとこういうの、おじさんくさいか?」

春菜「そんなこと全然ないですよ! 格好いいから問題なしで!」

京太郎「嬉しいな、いやー。君も帽子が似合ってて可愛いよ」

凛「逆に大人って感じで、憧れちゃうかなーって」

京太郎「ありがとな。じゃ、ドリンクサービスしちまうかなーっと」

桜子「やったぁぁぁぁあー!」


よし子「私たちは高校二年生ですね」

京太郎「そっか。結構、勉強とか大変だろ?」

綾「い、いえ……その、大丈夫です……はい」

京太郎「綾ちゃん――だったよね?――は、頭いいんだな」

綾「……あ、いえ、その、あの、は、はい」

綾「あ、ありがとうございます」


 もう一度言う。

 なにしてんだ、てめえ。


 普段の態度はどこへやら。

 中学生~高校生の少女たちに、快活な笑みを向ける須賀京太郎が、そこにはいた――。

 なんだ、あの顔。

 そんな顔できるのか。どこで売ってたんだ、それ。

 おい。

 そんな顔、カブト撫でてるときぐらいしかしてないだろ、お前。


ひな「店員のお兄さんはボウリングがお得意で?」

京太郎「いやー、あんまり得意じゃないんだよな。残念ながら」

京太郎「逆に君たちに教えて貰おうかな?」

桜子「だったら、綾ちゃんが上手ですよ!」

綾「ちょっと、桜子!?」

京太郎「へー、そうなんだ」

京太郎「勉強もできるし……これは、勉強もボウリングも教えて貰おうかな?」

綾「いや、えっと、あの、私は、その……」

ひな「謙遜は捨てよー」


 若さか。若さなのか。

 それとも胸か。胸なのか。

 若さと幼さはまた、別ベクトルなのです、まる。

 くそっ。キャベツも牛乳も効果がないでやがる。なんて時代だ。


春菜「でも、店員さんは大学生なんじゃ……」

京太郎「いやー、まあ、大学生って言ってもあんまり勉強漬けって訳じゃないからなー」

京太郎「そこらへん、現役の子の方が勉強してるんじゃないか? 多分さ」


 そういえばこいつ、大学生だった。

 でもそこらの話をまるでしなかったから、どこの大学なのかはまるで――


凛「店員さんは、どちらにお通いなんですか?」

よし子「もしよかったら、聞かせて欲しかったりー」

未来「私たちでも知ってるとこですかー?」

京太郎「ハハハ……」

京太郎「一応、その……T大なんだ。うん」

桜子「T大だぁぁぁぁぁぁぁあー!?」


 おい。




ひな「衝撃……」

未来「うわーお、すっごい」

春菜「イケメンで、スポーツ得意そうで、爽やかで、T大生……」

桜子「ハイスペックだぁぁぁぁぁぁあーっ!?」

凛「ふっつーに、凄いですよ!」

よし子「逆に、是非教えて貰いたいぐらいだって」

綾「……こ、個人レッスン」

よし子「ん?」


 おい。

 今まで言わないのはなんか重々しい事情があるのかと思ってたから聞かないでいたのに、なんだその軽さは。

 軽薄か。実は軽薄だったのか。

 金髪ナンパ野郎コノヤロウ。京太郎コノヤロウ。


京太郎「ハハハ、いやー。まあな?」

京太郎「つっても別に、理Ⅲの医学部とか有名どころじゃないんだよなー」

京太郎「だから、そこまで騒がれるほどじゃ……」

春菜「店員さんは何学部なんですか?」

凛「確かに店員さんは医学部って感じはしないけど……眼鏡も似合ってるから、法学部って感じも」

よし子「文学部とか?」

未来「経済学部?」

京太郎「いや、教育学部」

桜子「先生だぁぁぁぁぁぁあーっ!?」


凛「先生志望なんですねー」

未来「体育の先生ですか?」

春菜「小学校ですか? 中学校ですか? 高校ですか?」

ひな「先生志望なら、夏休みの宿題を手伝って欲しい所存ー」

よし子「……いや、でも本当に勉強みてもらいたいよね?」

綾「……T大。T大かぁ」

よし子「ん?」

ギバ子「いつもと違うけど、緊張してたり?」

綾「逆に桜子は騒ぎすぎだよっ」


 ほんとだよ。

 中学阿太峯組はともかく、阿知賀通ってる組は中学から女子校だから、どうにも緊張してるんだろう。

 そこにこの、この野郎だ。

 高身長。高学歴。良スタイル。整った顔。爽やかな笑顔。話しやすい性格。

 そんな、設定だけハイスペックな男(あくまで設定だけだ)が現れたら、混乱する。

 しかも、コイツの言動が半ばナンパじみてるからタチが悪い。

 免疫ない少女には、荷が重すぎる。


京太郎「いやー、ハハハ」

京太郎「そうだなぁ」

京太郎「皆が毎日顔を出してくれるなら、付きっきりでどんなことでも教えちゃうぜ?」


 ――。


京太郎「……いや、どんなことって言っても専門外とか物理Ⅱはキツいけどさ」


 もう我慢ならん。




 ――《CLOCK UP》!


 そんな効果音が付きそうなほど一直線に、須賀京太郎の元を目指す。

 そのまま、シャツの裾を引っ付かんで引っ張る。

 ……ダメだこれ、頼りない。

 やっぱベルトにしよう。うん。


京太郎「あ、灼さん!?」

京太郎「いきなり何を――って、ちょ、ちょ、ちょっと引っ張らないでくださいよ!」

灼「店長命令。いいから来て……」

桜子「あらちゃーだぁぁぁぁあ!」

ひな「だー」

綾「……どんなことでもって――、あ、ど、どうもっ」

凛「鷺森先輩!?」


 にわかに色めき立った。

 にわかと言えば小走やえ、今ごろどうしてるんだろう。

 まあ、あの挙動不審でやたら声が大きくなる奈良県個人戦第1位のことはいい。

 それよりは、この態度が大きくなってる男だ。

 ついでに身体も無駄にでかい。実に腹立たしい。首が疲れるったらありゃしない。


灼「ごめん、皆。ちょっと待ってて欲し……」

よし子「はい、判りましたー」

春菜「りょーかいですー」


 そのまま、一目散に京太郎を引っ張っていく。

 されるがままだが、やっぱり重い。なんなんだコイツ本当に腹立つ。

 ヘラヘラ未成年者たちに手を振っているとことか、なおさら。



春菜「いやー、格好いい人だったね」

凛「ちょっと軽かったけど、明るいし……。鷺森先輩の恋人?」

綾「……T大行けば、個人レッスン。どんなことでも、おにーさんと」

よし子「ん?」

ひな「教育学部なら憧ちゃんと同級生ー」

桜子「あこちゃーの知り合い?」


 ……。

 ……さて。


灼「どういうつもり?」

京太郎「えっ、な、何がですか?」

灼「それは……」


 シラを切るつもりなのか。そうなのか。

 金髪ナンパ野郎コノヤロウ。


灼「く……ぃてた、の」

京太郎「えっ?」

京太郎「なんて言ったんだ? まるで、聞こえないんだけど……」


 わざとやってんのか。わざとやってんのか。

 コノヤロウ。京太郎コノヤロウ。

 それとも名字は須賀じゃなくて前田なのか。

 京太郎じゃなくて慶次郎なのか。

 郎しか合ってないぞコノヤロウ。


灼「く、口説いてた……の」

灼「いま、ナンパしてた風に見えた……中学生高校生を」

京太郎「オレェ?」


 お前以外に誰がいるんだ。

 居るなら言ってみるといい。そいつの分まで食費を集めてやるから。


京太郎「あー、いやー、確かにナンパ的な気軽い感じで話してたけど」

京太郎「一応言っとくと、ナンパじゃないっすからね」

灼「……やる奴は皆そう言う」

京太郎「いやー、あの……」

灼「何? 言い訳?」

京太郎「その、なんていうか……」


 はよ言え。


京太郎「結構人数いるし、地元だって言うから……」

京太郎「多少俺目当てでも、リピーターになってくれたらなって思ってさ」

灼「……」

灼「確かに、ナンパじゃな……」

京太郎「だよな? 俺も、店のこと考えて――」

灼「ナンパじゃなくて、ホストだった」

京太郎「……あ」

灼「はぁ……しょーもな」


 やっちゃったと、目を覆う須賀京太郎。

 ナンパ気味ということは判っていても、ホスト風だというのは盲点だったのか。

 ……恐らくは、何とか店の役に立とうと、自分を客寄せパンダとして使おうと思い至ったのか。

 ……。

 ……努力は認める。その努力は。

 ちなみにパンダよりアライグマの方が好みだ。


京太郎「そう言われると、やりすぎだったな。今のは」

灼「もう遅……」

灼「あとのフォローはやっとくから、下がって、洗い物でもやっといて」

京太郎「了解っす……すみません」


 失敗したな、と頭を掻く須賀京太郎に落ち込みは見られないが……。

 まあ、ちょっとは凹んでるだろう。

 反省をしないような男では、ないのだから。


灼「……」

灼「京」

京太郎「……なんですか?」

灼「ボウリング」

京太郎「は?」

灼「ボウリング、私が教えて上げようと思……」

灼「店を閉めてからになるけど」

京太郎「いや……どうして、また?」

灼「店の役に立とうとした、その気持ちの分へのお礼」

灼「いらないなら、受け取らないでも別に良……」


 振り返った京太郎は、逡巡の後に返答する。


京太郎「……どーも」

灼「京、答えは……ちゃんとすること」

京太郎「……、……はい」


京太郎「――お願いします、灼さん」

灼「……おまかせあれ」


ちゅー訳で、寝ます
そいぎ、今日のとこは以上でー

あのときのおにーさんに再び会おうと必死に勉強してT大に合格したら、自分の憧れの先輩と端から見たら夫婦みたいに部活を率いてて、
さらには後輩・妹ポジだと思ってたら、他大学から天然系のロリ巨乳枠が現れて、
こんなの見るなんて……やっぱり憧れは憧れのままにしておいた方がよかったのかな、なんて考えてたら、
そのおにーさんから「久しぶり」「よく頑張ったな」って褒められて胸が熱くなって、
よくよく見たらその二人とおにーさんとの間にはどことなくぎこちなさがあって、「じゃあ私がおにーさんの普通になる」って決意する――

京綾大学生編は始まりません。ゾロ目がなかったので

本当にゾロ目が出てて吹いたw
ゾロ目が出たら綾ちゃんが遠征にどうこうらしいねぃ。知らんけど


すまんがちょっとトレーニングしたら疲れたんで、今日は寝落ち確率高めでお願いします

ゾロ目分綾ちゃんには出番をあげたいね


灼「はぁ……」


 しょーもな。いや、本当にしょーもな。

 店のために何かしようという心意気はよしとしても、それがホスト紛いのアレソレとはいただけない。

 いや、その心意気はいいけどね。

 いいけどさ。うん。


 でも結果が、中学生高校生を口説くってのはどーなんでしょうかね。

 いや、別に誰が誰を口説こうとどうだっていいけど。いいんだけど。

 ……いや、よくない。

 青少年保護うんたらかんたらでヤバいんじゃないだろうか。よくは知らんけど、ヤバい気がする。


 球遊びに来たら竿遊び始まっちゃいました、とか。

 倒されるのはピン(意味深)じゃなくてガター(意味深)の方でした、とか。

 綾のガターに俺のピンがグリークチャーチでワッシャーワッシャーしてます、とか。

 不味いだろ、それは。


灼「……ぷっ」

灼「面白……」


 いや、現実的に不味くてもギャグとしては実にありだけどね。

 静かな自信作。

 お笑い芸人目指そうかな。


綾「あ、お、お久しぶりですっ」

灼「な、なに……?」


 近い。近いよこの娘。

 しかもこっちより身長とかなんか色々大きいから怖いというかなんか複雑。

 凄い年下だと思ってた娘が自分より大きくなると――というかキチンと顔合わせした高校生の時点で大きかったが――やはり、思うところがある。


桜子「店員さんはどこに行ったんですかぁぁあー!」

凛「あの人は鷺森先輩の恋人ですかー?」

春菜「あの人、週何で入ってますかー?」

未来「実際、あの店員さんのボウリングの腕はどうなんですかー?」

よし子「あの店員さんの言ってたサービスは本当ですかー?」

綾「おにーさんのメ、メ、メー、メール………………。……。……おにーさんの名前、教えて下さい」

ひな「店員のおにーさんと写メを取らして頂きたい所存ー」

灼「ちょ、質問多っ……」


 というか全員、こっちよりもう大きかった。

 こうも囲まれると、なんかカツアゲされてる気分だ。くそう。

 成長ホルモンとか巻き上げられてたりして。返して。


灼「あー」


 まあ、物珍しいかもしれない。田舎だし。

 爽やかな笑顔を浮かべる目鼻立ちの整った、快活で親しみやすくて穏やかな、スポーツもできていざというとき頼りになる日本一の大学に通う青年。

 ……。

 ……田舎とか関係なく、全国的にも珍しいんじゃないだろうか。設定だけなら。


灼「まず、あれには洗い物をするために引っ込んで貰った」

凛「洗い物って……かなり気軽な関係っぽいかー」

綾「お、おにーさんの洗濯物……!?」

春菜「裏まで入っていいって、じゃあやっぱり二人は付き合って……」


灼「ふたつめ」

灼「アレと恋人の訳が、な……」

よし子「結構仲よさそうだったんだけど……そう言う職場なのかぁ」

桜子「アットホームな職場なんだ!」

未来「今、二人しかいないからかねー」

綾「……うん、そ、そうなんだ」


灼「次」

灼「週何回って……週7?」

ひな「店員さんは、馬車馬ー」

桜子「ブラックだぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」

未来「しゅ、週……」

よし子「な、7……」

綾「つまり、毎日、おにーさんに……」

凛「……大丈夫なんですか? それ、交通費とか……」


灼「いや……」

灼「だってあいつ、住み込みして……」

桜子「同棲だぁぁぁぁぁぁぁぁあー!?」

綾「えええええええええええええええええ!?」

桜子「うわぁぁぁあぁぁぁあ、びっくりしたあぁぁぁぁぁあああぁー!?」

ひな「いやそれこっち」

すまんち。寝落ち
回数だけだから楽やけどオカスレ以上のトレーニングとかするもんじゃないわ



灼「ボウリングの腕は……さあ?」

よし子「あ……判らないんだ」

凛「できそうな感じなんだけど……」

灼「自己申告によれば、多分そんなに上手くない筈」

未来「店員さんなのに……」

春菜「それで大丈夫なの、このボウリング場」

綾「おにーさんにボウリング……個人レッスン……それから……手とか……ムードが……」

灼「まあ、私が教えるから大丈夫だと思……」

綾「へゃあ!?」

灼「!?」

灼「な、何……? そんな、ウルトラマンみたいな声だして……」

綾「ウルトラマン!?」

灼「へっ」

灼「う、ウルトラマンが……どうかした……?」

綾「あ、なんだ……。ウルトラマンかぁ……」

灼「?」

綾「いえ、あの、はい、その、なんでもないです……はい」

灼「そ」

灼(今どきの若い子のテンションって、難し……)


灼「で、サービス」

灼「うちではそんなサービスは承ってないから……」

未来「そっかー」

桜子「やっぱりー?」

春菜「まあ、冗談だってのは……」

凛「はは、ちょっと残念かも」

ひな「諸行無常ー」

綾「あー……うん、そ、そうだよね。そうですよね。うん」

灼「……ま」

灼「個人的に頼んだらやってくれるかも知らないけど」

綾「へゃあぁぁぁぁあ!?」

灼「!?」 ビックゥゥゥウ

灼(お、おそろし……)

これはアコチャー二世ですわ

ここにきてまさかの綾ちゃんヒロイン
京綾スレは別にあるのにね

疲れた。というか柔らか腹筋になってる
15キロ走ってサーキットトレーニング、腕立て腹筋450回とかやるもんじゃぬえ

15分後から始めますゆえ

京太郎のぽんこつ化が酷くなったのは鹿児島行きからで、身体的に人外になったのは麻雀教室からやった

15分とはなんだったのか…

始めます


灼「名前は……須賀京太郎」

桜子「清々しい名前だー」

よし子「それ洒落……」

ひな「ちなみに須賀の由来は清々しいだったりー」

春菜「へー」

未来「太郎って……長男かー」

凛「人柄と一緒でさっぱりしてそうな感じですね」

灼(本人はさっぱりとは程遠いと思……さつまいも食べたい)

綾「須賀綾……いや、志崎京太郎…………さすがにそこまでは早いけど……」

綾「京太郎さんかぁ……」

よし子「?」

灼「ちなみにメールアドレスは……」

綾「教えて貰えるんですか!?」

灼「!?」 ビックゥゥゥウ


灼「い、いや……その、私も知らな……」

灼「というか京太郎、携帯自体持ってないから……」

綾「そ、ですか……」

凛「珍しいですね、今どき持ってないって」

灼「……喧嘩で壊れたって言ってたけど」

ひな「暴力反対ー」

桜子「物損だぁぁぁぁぁぁあ!?」

よし子「難しい言葉で叫んだ!?」

綾「……喧嘩」

凛「ああ、意外に怖い人みたいだね――」

綾「おにーさん、実はワイルドなんだ……」

凛「……」

凛「……駄目だ、こりゃ」


灼「で、写真だったけど……」

灼「流石に、冗談でしょ? 撮ってどうするわけでもないし……」

よし子「いやー、流石に」

春菜「彼氏さんって見せびらかしてもしょうがないし……」

桜子「携帯置いてきてたよ!」

未来「見せても、紹介してくれって言われそうだから……」

ひな「握手で充電を希望ー」

凛「……私も別に」 チラッ

綾「……でも。……いや。……うん」

綾「……迷惑かも。……欲しいような。……恥ずかしい」 モジモジ

凛「……はぁ」

凛「すみません、鷺森先輩……」

灼「……何?」

凛「やっぱり、一緒に写真撮りたいんで……お願いしても……?」

灼「……」

灼「そ」


灼「じゃあ、呼んでくるから」

灼「そこから先は京太郎次第だけど、それでも……?」

凛「……あ、はい」

凛「私から店員さん……京太郎さんに頼んでみますんで」

灼「……」

灼「そ。判った」

綾「……え、凛も?」

凛「いや、そんなわけないからね」

綾「え?」

凛「……いや」



灼「……あれのどこがいいんだろ」

灼「……」

灼「……」

灼「……」

灼「……はぁ」

灼「年の差を感じる……」


 自分と彼女たちの、と言う意味である。

 決して自分と須賀京太郎が、という意味ではない。決して。

 やっぱり、六歳差や八歳差というのは凄まじい。テンションがよく判らん。

 ……と思ったけど、同年代ともテンション違うんだった。


 まあ、そう思うと二歳差なんて六歳差に比べれば何でもないだろう。

 いや別にどうでもいいけど。関係ないけど。

 ……。

 何言ってんだろ。あほらし……。


灼「……そういえば、カブトが居な」


 同年代と言えば、最近松実玄を見ない。

 ……まあ、あっちもあっちで家業の引き継ぎが大変なようだから仕方ないか。

 そのせいで、学生時代に構築した人間関係の輪にもあまり加われてないらしい。

 姉である松実宥もプロに行ってしまったし、寂しい思いをしているのだろうと思わなくもない。

 ちょっとそのうちそれとなく顔を出してみようかなとも思うが、今は京太郎がいるので却下。

 多分、玄は京太郎の好みにどストライクだろう。というか、玄を一目見て気にならない男はいないはず。

 実際、玄目当ての客もいるらしいし。


 ……で。

 多分、玄も京太郎を気に入るだろう。

 あれも中高女子高の箱入り娘だし、京太郎は無駄にスペックが高いし。

 そうなったら、何となく面倒だ。面倒である。

 最近ようやく鬱陶しくなくなった男が、夕食やなんかで食卓を囲んでいる間中、

 こっちの知人に対するノロケや「どうしたら仲良くなれるのか」なんて甘酸っぱい思いをぐじぐじ語ってくれたら、塩と砂糖を間違えてないのに不味い。

 朝帰りなんてしでかされたら、不味いも不味い。実に気まずい。

 というか、イラっとする。

 人んちに居候してる分際で、人が払ったバイト代で女をコマすとか鬱陶しい以外の何者でもない。

 連れ込んだら、それこそ、16ポンドを投げ付ける。


京太郎「はぁ……」


 ……あ、カブトいた。

 おまけもいた。


京太郎「やっぱまだ、駄目だな……」


 麻雀牌を掴む京太郎の指は、震える。

 初めは小刻みに。それから、電撃を受けたように痙攣をし始めて。

 零れた牌が山を崩した。

 土砂崩れが起きたかのように氾濫する河。積み直そうとするも、怯える指先がそれも困難にする。

 見かねたように、カブトが京太郎の腕で爪を磨ぎだした。

 煩いと窘めているようでもあり、それよりも自分に構えと我儘を言っている風でもあり、京太郎を慮っている感じでもあった。


京太郎「はは……アルコール切れだな」

京太郎「なんちゃって」


 京太郎のそれは自嘲というほど深刻なものではなく、ある程度の余裕を持ったものだ。

 そうして張りつめて――ここにきた当初のように――いないだけ、大分改善されてはいるだろう。

 どこかで自分の現状に、折り合いを付けている風でもあった。


灼「京太郎」

京太郎「ん、どうしました――って、うわっ」

灼「ほら、行くよ」

京太郎「いや、どこに……?」

灼「さっきの子たちが、写真撮りたいって……」

京太郎「……。あとは何とかしてくれるって、そういう話じゃなかったっけ……?」

灼「自分で蒔いた種だと思……」

京太郎「……りょーかいっす」

京太郎「手、放して下さい。自分で立てますんで」

灼「……いいから」

京太郎「いや……」

灼「ほら、早く」

京太郎「……どーも」

灼「どういたしまして」



 ……で。


綾「おにーさん、ごめんなさい……」

綾「その、男の人とこういうことするの……初めてで……」

京太郎「そうなんだ。今どき珍しいな」

綾「えっと、私……変、ですか?」

京太郎「いや、別に変だとは思わないけどな。可愛いと思う」

綾「かわい……へへ」

京太郎「それより、初めてが俺でよかったのか?」

綾「おにーさんで、じゃなくて……初めてはおにーさんがいいです」

京太郎「そうか?」

京太郎「俺もあんまり経験多い方じゃないけど……まあ、悪いようにはしないから安心して任せてくれよ」

綾「……はいっ。私の全部、おにーさんに任せます」


 ……おまえらさ。


綾「あの、おにーさん?」

京太郎「なんだ?」

綾「おにーさん……おっきくて、入りきらないから……」

京太郎「あ、わ、悪い。ごめんな」

綾「いえ……」

綾「その、おにーさんさえ良かったら……私に、構わないで好きにして、下さい」

京太郎「そうか? いや、でもな……」

綾「あの、その……」

綾「おにーさんさえよかったら……私を、抱いて下さい」

綾「もっと、ぎゅって……」

京太郎「……判った。ちょっと痛くなるかもしれないけど、いいか?」

綾「大、丈夫……です」


 ……画面に収まりきらないから肩を抱いて写真を撮るのになんて空気だしてんの。


綾「あ、おにーさんが……(画面に)いっぱい、入ってる」

京太郎「……悪い。でも、どうしてもさ」

綾「いいんです……おにーさんの(笑顔)、いっぱい欲しかったから」

京太郎「俺のせいで……(影が)できちゃうけど、いいか?」

綾「おにーさんの(影)なら、できちゃっても……私は」

京太郎「これ、生(写真)だな」

綾「生(写真)……です」


 わざとやってんのか、おまえら。


 生のくだりが本当に必要だったのか問い詰めたい。

 鍋焼きうどんを前に置いて、あんまんを片手に、口の中に小籠包を突っ込んで問い詰めたい。

 身体をレーンに横たえて、頭スレスレのカーブを放ちながら、観念して自白するまで問い詰めたい。

 ……あ。

 口の中に物を入れたら喋れないか。よく考えたら。


綾「あ……」

京太郎「ほら、こういうときどうするんだ?」

綾「ピース、です」

京太郎「なら、判るよな?」

綾「はい……」

京太郎「俺が(画面に)入れてるから、ちゃんと両手でピースするんだぜ」

綾「あ、こ、こんな格好……恥ずかしいです」


 キメ顔ダブルピースってか?

 やかましいわ。


京太郎「大丈夫だ。かわいいから、恥ずかしいなんてことはないぜ」

綾「でも……」

京太郎「いいんだよ。せっかくなんだから、初めてのまま色々試してみれば」

綾「や、やっぱりこれ……こんな格好、恥ずかしいっ」

京太郎「いいから。綾ちゃんの恥ずかしいとこ、もっと見せてくれ」

綾「お、おにーさんに……私の、恥ずかしいところ……全部」


 そりゃ、成人式で壇上に上ってバカ騒ぎしちゃう系の人間っぽくて恥ずかしいでしょうな、写真でダブルピース。

 まあ、今のおまえらの会話が何よりも恥ずかしいんだけどね。いやほんと。


 ……会話を録音したろか。憧に聞かせたろか。

 大学一緒で学部だし、多分憧とも顔見知りだろう。多分。

 大学で、四つも下の高校生とツーショットやる男って紹介させたろか。

 このバカ男が。


京太郎「綺麗な色だな」

綾「えっ!?」

京太郎「(頬っぺた)ぷっくりしてて、綺麗な色だよ」

綾「そ、そんな……」

綾「でも、こんな(赤面)の見せたの、おにーさんだけです……」

やべぇ、ニヤニヤがとまらんw
でも、あらたそと付き合うんだよな…

灼「ごめん、そうゆうことだから…」
綾「」

こんな感じになりかねないな…


桜子「ストライクだぁぁぁぁぁぁぁああああああああー!」

未来「おおー」

よし子「負けられないなぁ」

ひな「確実にスペアを拾っていきたい所存ー」

春菜「時間かかるねー」

凛「……あ、うん、そだね。うん」


 そして、あまりに時間がかかりすぎる(かれこれ何分経つだろうか)ので、残りの皆は早々にボウリングに。

 わりとドライなのか、阿知賀こども麻雀クラブは。

 約一名だけが、少々落ち着かないといった様子で二人に視線を送り、その会話に頬を染めている。


 まさか、お前もか……。

 と、言いたいところだが――あの内容を考えるに、若干意識して照れてしまうのも至極当然だろう。

 なんの照れもないあの二人が――いや、片方は照れてるが――変なのだ。


灼「……はあ」


 楽しそうに笑いあう須賀京太郎の横顔を眺める。

 あれは――自然な笑みだ。その筈だ。

 なら、やはり、丁度いいリハビリやリラックスの効果になっているのであろう。

 そう考えれば、まあ、良いか。


灼「ばかばかし……」


 ◇ ◆ ◇

すまんち。寝落ちしてた
再度寝ます

始めようかー
たまにはただのギャグ小ネタとか、1日2日で終わる話書きたくなってくる

あとは555のような正当派ヒーローものとか


京太郎「……灼さん」

灼「呼び方、安定しないね」

京太郎「は?」

灼「口調もそうだった。敬語だったり、タメ口だったり」

京太郎「……ああ」

京太郎「恩人――って言うには親しかったし、気安くするには、あなたには恩がありすぎた」

灼「……恩、か」

京太郎「……何か?」

灼「……いや。恩って言葉は、京太郎が思っている以上に残酷だってこと」

京太郎「それは、どういう……?」

灼「……ふふ」

灼「人間は欲張り――ってこと」


 静かな微笑/靡笑。

 自分の胸ほどもないその矮躯が、必要以上に女性を感じさせ、京太郎は頭を振った。

 思えば彼女はそうだった。京太郎より、大人であったのだ。

 単純な年の差以上に、彼女と自分の間には隔たりがあるように思えた。

 そう、今も昔も。


灼「そんなことは、な……」


 思考が読まれていた――。

 京太郎は、頭を強く灼に向けた。そこにあるのは以前と変わらぬ、内心を窺わせない瞳。

 鷺森灼は、ミステリアスな女性だ。

 その外見からは想像も付かぬようでもあるし、逆に、実に的確であるとも思える。

 それも含めて、彼女は深遠なのだ。


灼「一時とは言っても、恋人だったから……当然」

京太郎「逆に……俺には灼のことは、よく――判らなかったけどな」

灼「……」

灼「『男を惹き付ける女は、底が見えてはならない』って」

京太郎「……お祖母さんの言葉ですか?」

灼「私の哲学」

Cまで行ったのがシズ、アラチャー、レジェンドで合ってる?



 叶わないな、と手を上げる。

 思えば自分が彼女になにかを曝け出すことはあっても、彼女からなにかを打ち明けられたことはなかった。

 ある意味で、一方的に求めるだけの関係だったと言っても過言ではないだろう。


灼「……ま、そこらへんは京太郎の魅力だと思」

京太郎「どういうことっすか……?」

灼「自分に自信がある――相手を信頼してるから、そういう面を見せられるってこと」

灼「普通は、怖くてできない」

京太郎「……それじゃあ俺、なんか、ただの馬鹿みたいじゃないですか」

灼「そう言ってるんだけど?」


 言われて――考えてみる。

 こういう、突っ慳貪な言い方は相変わらずだ。相変わらずだった。

 恋人になる前もあとも、その点に置いては変わっていない。

 だから――何となく彼女に対して、ある種の引け目のようなものを感じてしまっていたのだ。


 結局、向こうは大人で、こっちは子供として扱われているようである。

 彼女から別れを口にされたときに逆らえなかったのも、それに由来しているのかもしれない。

 親しくとも、隔たりがあるのだ。

 彼女の言葉が正当で、紛うことなき正論の正答であると――思わされてしまう。


京太郎「……いや、違いますよ。それは」

京太郎「さすがに誰それ構わず、傷を見せびらかすほど俺は子供じゃない」

京太郎「格好付けなんだよ、俺は」


 ただ、だから今は――今となっては、その言葉を否定できた。

 何となく否定するとか、ただ反発するのではなくて。

 明確に、彼女の瞳を見返して首を振れた。


 すると……。


灼「そ」

灼「京も、大人になれたんだ」


>>772
レジェンドは行っとらんねん


京太郎「……」

京太郎「……今の、初めから俺に否定させるのが目的だったか?」

灼「さあ」

灼「京太郎がそう思うんなら、京太郎の中ではそうなんじゃ?」

京太郎「んじゃ、勝手に思いますよ」

灼「そ」


 ふいと、顔を背けてしまう鷺森灼。

 こういうところが――敵わないと思ってしまうのだ。彼女に。

 格好付けになったのは大人になったからではない。多分、ずっと前からそうだった。

 ただ、そうと言い出せはしなかっただけだ。この、鷺森灼の前で。

 何かを言われれば、すんなりと認めてしまっていた。彼女が言うなら、きっとそうだろう――と。

 そこらへんを指して、彼女は京太郎を子供扱いしたのだろう。

 そして、そうではなくなった――反論程度ができるようになったから、彼女は京太郎を「大人になった」と表現した。


灼「ま」

灼「別れたときより――いい男にはなった?」

京太郎「元々、いい男だって。俺はさ」

灼「……」

灼「……はぁ」

京太郎「なんだよ、その『残念な奴』って顔は」

灼「……ふぅ」

京太郎「だから、どうして『判ってるなら言わせるな』みたいな顔してんだよ」

灼「顔で私の考えてることを読むとか……ストーカー……?」

灼「やだ、助けてハルちゃん……」

京太郎「とって付けたみたいなキャラ付けはやめてくださいよ」


京太郎「というかか、それ、盛大なブーメランだからな?」

京太郎「さっき、顔色だけでこっちの考えよんだじゃねーか。そっちが」

灼「……」

灼「わずらわし……」

京太郎「いや、『わずらわし……』じゃなくて」

灼「……はぁ」

灼「お祖母ちゃんが言ってた……『正義とは私自身。私が正義だ』って」

京太郎「それ、本当に灼のお祖母さんが言ったのか?」

灼「だから、言った」

京太郎「どんな状況で? どんな顔してだよ?」

灼「……」

灼「……うるさ」

京太郎「うるさ、じゃないだろ!」


 しっしっ、と手で払われる。

 子供扱いされなくなったと思ったら、コバエ扱いとは一体どんな了見だろうか。

 びっくりすぎる進化である。むしろ退化か。


灼「……京太郎が学生→プロで、人間止めたのに比べたら」

京太郎「流石に、人が昆虫になるレベルの変化はしてねーからな!」

京太郎「それに、やっぱりそっちこそ思考読んでるだろ!」

灼「やかまし……」

京太郎「『やかまし』じゃないって」

灼「ぜかまし……」

京太郎「駆逐艦はもっと関係ないっすからね、この場合」

×京太郎「というかか、それ、盛大なブーメランだからな?」
○京太郎「というかさ、それ、盛大なブーメランだからな?」


 久しぶりにやってきたら――一体、何が嬉しくて元カノと漫才をしなくてはならないのか。

 さっきまでのシリアスな空気はどけに行った。返せ。

 ……まあ、多分それを狙ってやってるんだろうけど。


灼「……ま」

灼「たまたまだから」

灼「そう――」

京太郎「次にあなたは――」


京太郎「『ボウリングだけに』――と言う」

灼「――ボウリンビッチ・ダッケルン・ニソップ。……ハッ」

京太郎「誰だ、それ!?」


 もうやだこの人。

 結婚したら絶対尻に敷かれる。あの薄い尻に。


灼「ふんっ」

京太郎「痛っ!?」

灼「しょーもないこと考える、京太郎が悪……」

京太郎「だって事実……」

灼「ふんッッッ」

京太郎「ちょ、ま、マジに痛い!」


 こうして攻撃されるというのも――なんだか懐かしい。

 自分と居るときの灼は、やたらと手が早かった。(当時、そんな扱いをこちらも受けたがっていたというのもあるが)

 赤土晴絵に聞くところによると、本来は全然そうではないらしい。

 そういう意味で、女性から特別扱いを受けるというのは嬉しいものがある。

 暴力でなければ、なおいい。


 ……いや、ないからね。

 虐められて喜ぶとか、そういう変態的な趣味は。

 流石にそこまで、悪い意味でブッちぎってはいない。


京太郎「ハハ」

灼「どしたの?」

京太郎「いや……懐かしくてさ」


 ちなみに。

 例のドッキリについての誤解は解けた。

 というか、解けてなければここにくる途中のバイク旅で赤土晴絵に出会って、ああも平然とはしてられない。

 流石に、レジェンドのレジェンドにレジェンド決めるとか洒落にならない。

 ドッキリだからスタッフに把握されてるし、真面目にレジェンドになる。

 ……レジェンドレジェンドやかましいわ。


灼「ハルちゃんはやかましくない」

京太郎「また読心術……いや、たしかに師匠のことをそんな風には――」

灼「あれは、わずらわし……」

京太郎「ちょっとぉぉぉお!?」


灼「ちなみに、京太郎はやかまし……」

京太郎「そっすか、はい」

灼「別に――」


灼「無理に、明るく振る舞おうとしないでいいから」


京太郎「……なんのことですか?」

灼「自分もちゃんと明るくなったってことを、私に見せたいんじゃ……?」

京太郎「さあ?」

京太郎「そう思うんなら、そうなんじゃないのか? 灼さんの中ではさ」

灼「そ」

灼「じゃあ、勝手にそう思……」

京太郎「……どーぞ」

灼「ん」


 小さな肩が、とことこと揺れる。

 今ごろスタッフはどうしているかな――なんて考えるが、まあ、素直に引き返しているだろう。

 あれだけ御膳立てしたら、そう思う筈だ。

 それほどまでに、評価というのは固めているつもりだ。

 今ごろ、スタッフの失礼な態度に腹を立てた店長を宥めている――とでも考えられているところか。


京太郎「そういえば、お客さんって?」

灼「玄」

京太郎「へえ……玄さんか……」

灼「……」

京太郎「何だよ、どうかしました?」

灼「別に……なんでもな」



 元カノの前でデレデレする訳にはいかないが、やはり、嬉しいものがある。

 可愛いし。おもちだし。家庭的だし。おもちだし。優しいし。おもちだし。

 こうして一緒に遊ぶ機会があるとか、喜ばしいだろう。

 ……いや、流石に元カノの前だという緊張があるから、嬉しいと言うよりは――やや胃が痛い。


 というか……。


京太郎「俺、昨日から松実館に泊まってるんだよ」

灼「……そ」

京太郎「でも昨日、タイミングが悪かったのか顔を合わせてないんだよ」

灼「ふーん」

京太郎「で、今朝もそう。なんか、タイミングが悪かった」

京太郎「それは――まあ、いいんだけどさ」

京太郎「若女将みたいな立場だと、忙しいんだなって思うから……仕方ないよな、会えなくてもさ」

灼「……で?」

京太郎「でも、ボウリング……」

京太郎「しかも、一人って…………」

灼「……」

京太郎「こんな時間に、一人で、ボウリングって……」

灼「……」

京太郎「ちょっと、灼さん。こっち向いて下さい」

灼「……」

京太郎「なあ……」

灼「知らな……」

死ぬほど愛されて眠れないCD



京太郎「……CD」

京太郎「聞いてみるか?」


 ――『じょう』

 ――『じょうじょう』

 ――『じょう じ』

 ――『じ じょう』

 ――『じょう』

 ――『じょうじぃ~~~ギギギギギギ』


京太郎「やばい、眠れない」

咲「どうしたの、京ちゃん?」

京太郎「ちょっと火星に行ってくる」

咲「あ、ついでに三省堂で本買ってきてね」



×アラフォーマーに死ぬほど愛されて眠れないCD
○テラフォーマーに死ぬほど狙われて眠れないCD

憧ちゃん既にデレデレだと思うの
淡も既にデレデレだと思うの
それ以上にデレデレなのはハギヨシさんに対する京太郎だと思うの

京綾スレの京ハギ楽しみです
あの長文は間違いなくホモ(断言) 一目惚れ(王道にして至高)


菫さんが出番のわりにヒロイン度が全く上がらない現象に誰か名前をつけて下さい
AAに向かって腹パンとか書いてたときはヒロインにする自信はあったけど、もう腹パン欲がなくなってるから仕方ないね

(京ハギ下さい)

(京セラ下さい)



始めます



 いや。

 まさか、あんなに明るい人が。

 あんなに優しい人が。

 あんなにおもち狂いで正直こっちがついていけない人が。


 まさか……一人で、ボウリング?

 正直イメージに合わないけど、ある意味やりそうでもある。

 なんかマイボウルとか持って、しかも磨きながら語りかけてそうだ(偏見)。


灼「玄も実家を継いでる側だから、こうしてときどき遊びに来る」

京太郎「ああ、息抜きってことですか」

京太郎「あとはお互い、愚痴を言ったり励ましあったり?」

灼「そ」

灼「玄は玄で、仕事に悩んでたり……するから」

京太郎「……」


 つまりは……。


京太郎「灼さんもか?」

灼「?」

京太郎「灼さんも、悩んでたりするのか? 仕事で……」

灼「……ああ」

灼「悩んでる。確かに、悩んでる」

京太郎「……」

京太郎「何についてなんだ?」

灼「男も作らずに一人でボウリングに来る若女将について」

京太郎「愚痴の原因と愚痴ってる!?」

灼「若女将が女性客にただならぬ目線を送るのがボウリング場で噂になってることも」

京太郎「灼さんの仕事上の悩みの種あの人しかいないのかよ!?」


灼「……まあ」

灼「三分の一は冗談……」

京太郎「半分ですらねー!?」


 一体なにやってンだよ。松実玄選手は。

 というか正直、冗談だと思う。冗談だと思いたい。

 番組の度に「見たよー」メールが届いて、癒されるし励まされるのだ。

 全ての番組の度に感想&お疲れさまが送られるという多さ、一々今日のおもちが送られてくるのはちょっと困り者だが、

 ファンからの熱い声援というのは嬉しいのだ。それ以上に。


灼「あっちにいると思……」

京太郎「へー」


 玄さーんと、呼びかけようとして――


玄「ごめんね……傷が付いちゃったね……」


 なにこれは。

 ボールに語りかけてるよ。こわい。


 バイクに語りかける奴が、とは言ってはならない。

 何故なら、バイクは生き物だからだ。


 まず、動力がある。バイクは自分で動くのである。

 次に、バイクには機嫌がある。機嫌が悪いと、中々上手く回ってくれない。

 バイクは、食事をする。食事というのはガソリンだ。

 腹が減って――つまり、タンクの中身が少なくなれば調子が乗らなくなるし、逆に満タンまでにすると動きに精彩を欠く。

 回転数により唸り上がる声。ギア比の転換で切れ目や変化が生まれるそれは、さながら息継ぎだ。

 燃焼の為に空気を取り込むのだから呼吸をしているし、温度だってある。温かいのだ。

 だから、バイクはボウリングの玉とは違う。断じて違う。


 ……まあ。

 話しかけるのは、止めようか。うん。


灼「……バイクに話しかけるのに、言う?」


 言ってはならないっつったのに。


灼「知らな……」

京太郎「……そっすか」

京太郎「つーか、なんでそれを?」

灼「鹿児島行きの番組見てたから」

京太郎「あー、なんか、小っ恥ずかしいな……見られてたなんて」


 知り合いに自分が出てる番組を観られるとか、軽く拷問じみている。

 最近ちょっと色々無駄に力を入れたり、あんまり考えずに脊髄反射的にやっていたりしたのも、改めねばならぬかもしれない。

 咲には「京ちゃん最近ぽんこつになった?」と言われる始末である。


玄「よいしょっと……」


 いや、若い娘さんがその掛け声は流石になしじゃあ――


 ――ぶるん。


京太郎「……アリだな」

灼「……ふーん」 ジトー

京太郎「なにか?」

灼「別に、なんでもな……」

京太郎「……」

灼「……」

京太郎「……ごめんなさい」

灼「……別に」  プイッ



 女性の乳揺れに目がいくのは仕方がない。

 あれからは、フェロモンが出ているのだ。視線誘導フェロモンとかそんなのが。

 乳、生足(ふともも)、美人――これらはフェロモンを分泌してるのである。誘蛾燈の如く。

 それに惹かれてしまうのは生物として至って自然だ。

 人間の行動原理だ。大自然の摂理だ。天の自明、地の道理だ。無理が通れば道理が引っ込む……のはきっと関係ない。

 つまり、仕方ないのだ。


京太郎(……まあ、元カレとは言っても、いい気はしないよな)


 が、振ったとは言え付き合っていた男が、

 自分と全くスタイルが違う(より女性的なスタイルの)女に目をやっていたら思うところがあるのが本音だと思う。

 こちらで例えると――どうなのだろう。


 自分より格好いい男だろうか。身長が高い男だろうか。逞しい男だろうか。頭がいい男だろうか。

 どれもそれっぽいし、そうではないと言える。

 そんなこと言ったら、女の子がラオウに騒ぐ度に世の男は歯軋りせねばなるまい。

 ……いや、ラオウに熱狂する女は姉帯豊音以外にはいないと思うが。

 ちなみに理由は「私よりおっきくて、頼りがいがありそうだよー」とのことであった。巨人族か。イェイガーされるのか。

 どうやら、自分が相手を見上げることや、背伸びをしてキスに憧れがあるらしい。付き合う男は大変だろう(骨延長的な意味で)。


 なお、どうでもいいが……。

 宮永照はトキとジュウザが好き。宮永咲はアインとジュウザ。高鴨穏乃はフドウとジュウザで、大星淡はサウザーとジュウザ。新子憧はシンとジュウザだった。

 あ、弘世菫はジャギだった。なんでもゲームでは持ちキャラらしい。

 意外にもジュウザが多い。ジュウザ率半端ない。

 まあ格好いいから仕方ないだろう。雲のジュウザは格好いい。


京太郎(うんうん、判るな。ジュウザ格好いいもんな)

京太郎(それに引き換え、リハク。てめーはダメだ)


 あいつが期待度高いとか意味が判らん。

 あいつ、ラオウのアシストしかしてないではないか。

 軍師(笑)ではないか。

 フシアナアイはリハクの目ではないか。デビルアイは透視力ではないか……というのは関係ないか。デビルカッターは岩砕くのはもっと関係ない。語感はいいけど。

 それとも主人公はラオウなのか。そのあたり問い詰めたい。


 閑話休題。

 まあ、男で言うところの――ナニの大きさ、というのは街中では見えないから除外。

 隣を行く彼女が振り向いて男の股関を凝視する光景とか、目も当てられない。全員デビルアイ持ちか。デビルマンレディーか。

 どうでもいいけど、キャットウーマンとかいいよな。うん。

 ああいう、最初敵同士だったり対立してたりするのが段々と打ち解けていくのって憧れる。すごくいい。

 ああいう関係になりたいものである。

 ……どっかに巨乳の女怪盗とかいないのかな。


京太郎(って……また、話が逸れたな)


 鷺森灼からの咎めるような目線を受け流して、顎に手を当てる。

 女のスタイルというのは、男で言うところの――あ、揺れた――社会的身分だろうか。

 要するに――揺れるなぁ――自分より上の立場の人間にデレつかれたら、結構気にしないか――おお、ブラボー――ということだ。

 あんまり考えたくはないが、仮に――うん、いい――元カノが自分より上位ランカーに黄色い声援を送っていたとしたら。

 かなり――後ろから揉みたい――複雑な気分になるし、正直不貞腐れたくも――鷲掴みとかどうかな――なる筈だ。


 だから、さっきのように――あの人自身のおもちも凄いよな――巨乳にデレデレしてはならないのだ。

 そう、駄目なのである。


灼「ふんっ」

京太郎「やめてください、痛いです」

すまんち、寝落ちしとった


京太郎「なあ……」

灼「なに?」

京太郎「こうも話してて気付かれないとさ」

灼「玄はひとつのことに熱中しやすいから……何?」

京太郎「あ、そうなんだ。……だーれだ、とかやりたくならないか?」

灼「ああ、判るけど……」

灼「……元カノの前で?」

京太郎「……フッたのそっちでしょーが」


 こうやって笑いにできる程度には、消化できたらしい。

 案ずるより産むがなんちゃらだ。いや、子供が生まれるようなことはしてないけど。

 避妊ができない男は挨拶ができないのと一緒。実に名言だと思う。明言された名言だ。

 どうでもいいけど、大星ってなんか望まぬ妊娠が似合いそうだよな。どうでもいいけど。

 ……流石に今のは失礼だったな。いくら大星だとしても。


灼「……やれば?」

京太郎「いや、流石にそこまでデリカシーがないわけじゃないぜ」

灼「言い出した時点でデリカシーとか遅……」

京太郎「それは……確かに」

灼「そもそも考えた時点で……」

京太郎「それは流石におかしいだろ!」


灼「行け」

京太郎「だ、だけど元カノがいるんだけど……」

灼「ボウリング場が広いではないか。行け」

京太郎「でも、ボウリング球が溢れてます」

灼「構わん」

灼「行け」

京太郎「うっす」

灼「いいこ……」

京太郎「どうでもいいけど、ジョジョ読み始めたんですか?」

灼「……。いいから、早く」

京太郎「うぃっす」


 何が彼女をそこまでだーれだに掻き立てるのか。さっぱりわかんねー。

 まあ、これでいてお茶目な人だからな。

 DIO様(外見:こけし)が仰ってるんで、行きますか。

 抜き足、差し足……気配を殺すのは得意だ。この間、自動ドアに挟まれたからな。

 ステルス京の独断場だ。


京太郎「だーれ――」


 ――にゃあ。


玄「カブトちゃ、ん――」


 ――むにゅ。


京太郎「……あ」

玄「……え」

京太郎「……」

玄「……」

京太郎「……」

玄「……」

京太郎「……」フニュモニュ

玄「んっ……」

京太郎「……」モニュモニュ

玄「っ、……あ」

京太郎「……」ポニュグニュ

玄「ぁ、ゃ、だ……んっ」

京太郎「……」ポニュポニュポニポニポニ

玄「ゃ、だ、だめっ、ん、ふっ」

京太郎「……」クリュフニュモニュゥゥウフニィィ

玄「んっ、んっ、ゃ、ぁ、んっ、はっ、ぁ、ん、ゃ……ぁ」


京太郎「――ハッ」


京太郎(俺は確かに気配を殺してたんだ……)ムニュゥゥゥムニムニ

京太郎(だけど……だけどさ)モニュゥゥゥゥ

京太郎(か、カブトの泣き声が玄さんを振り向かせたんだ)モニモニ

玄「だ、だめだよっ、こ、こんなのっ――」


 ――《ONE》。


京太郎(で、着弾点がズレた……)サワッサワッ

京太郎(どっちにしても玄さんは俺より小さいから……斜めに手を出す形になるからな)フニュフニュ

京太郎(驚いた玄さんが後ろに引くことで、丁度重なってしまった……事故だ。これは事故だ)スッフニィィスッ

玄「私のはおもちじゃないからっ、だめだよっ、だめっ、んっ、だめぇ――」


 ――《TWO》。


京太郎(お、思わず……)ポニュモニュゥゥ

京太郎(この大迫力を目にしたら……)モニモニモニモニ

京太郎(いや……手にしたら、か)モミュモミュモミュ

玄「んっ、だ、だって私おもちっ……じゃなくて! 私のおもちがじゃなくて――」


 ――《THREE》。


京太郎(いや、そこはどっちでもいいよな)モミモミュ

京太郎(まあ、目にしたんじゃなくて手にしたんだけどな……)タユンタユン

京太郎(手にしたらさ……そしたら)ポニュポニュポポポニュ

玄「は、恥ずかしいよっ、ん、こんなの、だめっ――」



灼「――死ねばいいと思」


 ――《RIDER KICK》!



 ハイキックが繰り出された。

 しかも後ろ回し蹴り。

 それは京太郎の背中に突き刺さり――。


灼「ふんっ」


 そのまま、踏みつけて踏み倒して踏みにじった。

 何度か。

 何度も。

 それは――必然的に。


京太郎「……灼さん」

灼「何?」

京太郎「ありがとうこざい――うべっ!」


 松実玄を押し倒す形になってしまっていた。

 胸はやっぱり、魔的だと思った。

 思わず意識を失って、揉み続けてしまうぐらい。

 今まで触った中で一番大きかった。文句なしの巨乳である。感動した。


 大星淡? ――知・ら・ねー。

 新子憧? ――ごめんな。お前はイイヤツだったよ。

 高鴨穏乃? ――すまん。弱い俺を許してくれ。

 鷺森灼? ――俺、今まで頑張ったんだよ。許してくれ。


 あとその他出会った人や合コンなどで御一緒した人? ――悪いな。これには勝てない。


 だけど、そうは言ってられない。

 これは痴漢である。

 セクハラである。

 強制わいせつである。

 江戸時代の人間なら妊娠してもおかしくない。


玄「あわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ」


 ほら。

 顔真っ赤だし、涙目だし、髪は乱れて額に張り付いてるし、涎が…………、………………涎?

 まあとにかく、明らかにやり過ぎてしまった。むしろそのままヤりたかった。

 いや、嘘。流石に野外とか人が来そうなとこは懲りた。反省したのだ。

 いや。

 そういう話じゃなくて――


京太郎「……玄さん」

玄「な、なに!? ごめんねごめんね私のおもちじゃないおもちで――」

京太郎「ごめんなさい」

玄「じゃなくてやだこんなの突然すぎて私恥ずかしいよ京太郎くんごめんね私」

京太郎「ありがとうこざいました。結婚しま――」


 ――《MAXIMUM RIDER POWER》。


灼「――死ぬといいと思」


【松実玄の好感度が上昇しました!】

【鷺森灼の好感度が上昇しました!】

好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★8
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人

★7
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号
松実玄:おっきくてやわらかい

★3
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ。思えば昔は色々あったよな
原村和:初恋……だったんだ。まあ、いい思い出って奴だよなぁ

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい
荒川憩:先輩のおかげで、俺、かなり体もいいとこまで行きました! 先輩笑顔可愛い、癒される!
江崎仁美:先輩の適当さに、結構俺って癒されてたんですよ? 政界、おめでとうございます!
鷺森灼:天の道を往き、総てを灼きつくす女

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
戒能良子
江口セーラ
上重漫
鹿倉胡桃
臼沢塞

ということで、また夜にー
地雷とかは消えたのだ

なんか随分昔の飲み会時の、ゾロ目の結果の奴
とりあえず途中までというかやたらと鬱々してるので続きを書くのかどうかはまあ……

http://www1.axfc.net/u/3141265.txt

パスはメ欄で

ミスったねん
正しくはこっちでー

途中までで、しかもエロくなくてすまんな
ツンデレ故致し方なし。らぶらぶちゅっちゅっにならんのや

玄ちゃんなららぶらぶちゅっちゅっです。浮気された憧が泣きます
咲ちゃんなららぶらぶちゅっちゅっです。痣が凄いことなるけど
宥姉なららぶらぶちゅっちゅっです。翌日冷たくなってますが
しずなららぶらぶちゅっちゅっです。ただし憧ちゃんがヤンレズビッチですが

本格的には夜からやけど、まあ軽くゆるりと始めます



【麻雀プロボウリング対決―真夏の夜の16ポンド―】




京太郎「すみませんね、やっぱり駄目だったみたいです」

スタッフ「……ですよね。すみません、須賀プロ」

京太郎「ああ、でも飲み物とかシューズの用意はして戴いたんで……多少は時間の短縮にはなるかなって」

京太郎「一応、スタッフさん用のスペースも作りましたから」

スタッフ「えっ、だ、大丈夫なんですか……?」

京太郎「1つしかレーンを使ってないから、そこはオッケー貰いましたよ」

スタッフ「重ね重ね、須賀プロには御迷惑をおかけして――」

京太郎「ははっ、本当っすよ。次からはちゃんとお願いしますよ? ――なーんて」

京太郎「こういうスポーツもののって、どうにも興奮しますからね。楽しみにしてた俺としても、お手伝いできてよかったです」

スタッフ「え? いや、ありがたいですけど……須賀プロって麻雀プロですよね?」

京太郎「ハハ、そいつは言いっこなしで」

京太郎「まあ、楽しく気持ちよく行きましょうよ。折角の交流ボウリングなんですから」

スタッフ「ありがとうございます……」

スタッフ(……須賀プロにならキスまでされてもいいや)

スタッフ(俺、男だけど)


京太郎(うーん)

京太郎(準備はちゃんと俺がやったし、出演のプロとの調整もやったけど……)

京太郎(頼んだって……元カノの目の前で、別の娘の胸揉んだだけだけどな、俺)


 より正確に言うなら、胸揉んで蹴り飛ばされただけだ。後ろ回し蹴りを喰らった。

 穴があったら入りたい。わりとマジに、入れたいとか冗談言ってる余裕もない。

 だって、あの玄さんの胸揉んだんだぞ。おっきくてやわらかいの。初めてのボリュームの。


 悪いのは、完全にこっちなのにさ。

 ずるいよ。

 セクハラされても自分から謝るんだもん。

 そんなの結婚したくなっちゃうに、人気出るに決まってるだろ(憤慨)。

 ずるいよ(切実)。

 つい、いつも小走やえプロに「結婚したい」とか言ってるのが、うっかりここでも出ちゃったんだよ(猛省)。


 しかも元カノの前で。

 絶対これ、流石に不味いって。

 もう途切れて長くても、いい気するわけないだろ。絶対。



30 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:kayoiAYA
あやややややややややややや
なんで奈良にいるんですか!?

31 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:WOLFanSPC
月曜嫌でしょうとスポンサーが同じらしいです

32 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:kayoiAYA
ちょっと今から行きます

33 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:semaitoko
これ、生じゃないわよ?

34 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:kayoiAYA
なんで教えてくれなかったの……ずるいよ

35 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:SHeepD4C
(おっ、地元民と?)

36 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:Awaawaii
そうだよね。ずっこいよね

須賀がこの中にいるくせに大星プロを呼ばないなんてずっこい!

37 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:SMSMHIMEko
ずるかよ。ずるか
鶴田プロも呼ぶべきやっとね!

38 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:magicSSSS
そうだな。こういう集まりには弘世プロを呼ぶべきだよな

39 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:niwakaOOO
馬鹿馬鹿しい。麻雀プロでしょ?なんでボウリングに出る必要があるのさ

40 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:Guito893
麻雀プロが、たまには息抜きしてもいいんじゃないか?

41 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:niwakaOOO
……こ、小走プロ

42 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:DragonEyE
んー、メンバーはどんな感じなんかなー?

43 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:HAgi4424
・天江衣
・宮永咲
・宮永照
・姉帯豊音
・愛宕洋榎
・花田煌

と、なります


京太郎(さて……と)

京太郎(灼さんが見てる前で、格好悪いところは見せられない)

京太郎(手解きを受けた以上、そしてここで働いていた以上……負けるわけにはいかない)

京太郎(となると、警戒すべきは誰か)

京太郎(咲……は)


咲「えーっと、確かこの本にボウリングの描写が……」

咲「……」

咲「……文章だけだと判んないよ」


京太郎(……ああ)

京太郎(別にいいだろ。咲だし……)

京太郎(タッパの分だけ恐ろしい豊音さんは……)


豊音「わー、みんなでボウリングとか久しぶりだよー」

豊音「うわわー」

豊音「よし、頑張るよー」


京太郎(かわいい)

京太郎(流石天使だ。大天使豊音(身長的な意味ではなく))

京太郎(麻雀はともかく、別にいいだろうな……うん)

京太郎(楽しんでほしい)


京太郎(愛宕プロは……多分普通に運動神経がいい。……ちなみに運動神経って神経は存在しないんだけど)

京太郎(妹の絹恵さんが恵まれているだけに、多分姉である洋榎さんも――)


洋榎「あたた……」

洋榎「……」

洋榎「め、眼鏡眼鏡ー」


京太郎(……)

京太郎(ああ、恵まれてるのは妹の方だけなのかも知れない)

京太郎(おもち的な意味でもそうだしな……うん。多分)

京太郎(衣さんは――)


衣「うー」

衣「も、持てない……」

衣「だけど、衣おねーさんならへっちゃらだ!」

衣「へっちゃら、だ……へっ、ちゃら」


京太郎(ハギヨシさんいないのかな? いるよな、ハギヨシさん)

京太郎(休み入れてるんだし、ハギヨシさんと遊びに行きたいんだけどな……山とか)

京太郎(……)

京太郎(あとでメールしよう。今夜は親睦会だし、翌日使ってどっか行きたい。二人で)

京太郎(……さて。となると、目下恐ろしいのは――)


照「……」


京太郎(リアル鉄球の使い手、回転使いのこの人になる)

京太郎(正直、あのクラスの回転使い相手に……どこまで俺の技術が通用するのか……)

京太郎(今も、正に王者の貫禄だしな……)

京太郎(だけど……負けられないぜ。この試合は……!)



照「……」

照(しまった……)

照(建物の中だと大自然の黄金のスケールが使えない)

照(どうしよう) ダラダラダラダラ

照(……!)

照(それを言ったら人工物しかないM.A.R.S.ランキングの試合でも黄金の回転を使えないことになる)

照(私は、そのためにカモミールをプラスチックで挟んだ栞を持っているんだった)

照(よかった……これで京ちゃんの前で格好悪いところを見せないですむ)

照(流石私……ありがとう。本当にありがとう)

照(……)

照(おめかししたからカモミールの栞を置いてきてしまった)

照(どうしよう) ダラダラダラダラ

次スレ立ててくるからちょっと待っててなー

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第26位【アラフォーマーズ】
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389447788/)

次スレやねん


京太郎(さて、忘れてはならないのが後一人――)


煌「ちっちっちっちっ」

煌「ほら、どうでしょうか! この色! この重さ! この匂い……は、缶なので判りませんね」

煌「これならきっとあなたのお気に召す筈です」

煌「ほら、これで私と仲良しに――あ痛ぁ!?」

煌「す、すばらくない……すばらくないです」

煌「だけど、負けませんよ! 負けませんとも!」


京太郎(全力で猫に話しかけてるクワガタがいた)

京太郎(スバラオオヒラタクワガタのメスだ)

京太郎(そりゃ、クワガタならカブトと相性悪いよ。引っ掻かれますよ、そりゃあさ)


 カブトからは……。

 よくもまあ最終回一話手前で瓦礫に生き埋めにしてくれたな、というオーラが滲み出ていた。嘘だけど。

 それに、花田煌はクワガタじゃなくてネムリユスリカであった。死なないし。


京太郎「あの、これ」

煌「はい? っと、これはこれは須賀プロ」

京太郎「その節はどうも、花田プロ」

煌「こちらこそ大変お世話になりまして……」

京太郎「いえいえ、花田プロとまたお仕事ができるなんて光栄です」

煌「そんな! こちらこそ、須賀プロと御一緒できるなんて……実にすばらです!」


灼(……)

灼(……お見合いか)

灼(あほらし……)


京太郎「これ、使って下さい」

煌「いや、悪いですよ。そんな……」

京太郎「いいから……っと、これ、軽めの消毒道具です」

煌「なんと、そこまで!」

煌「ですが……」

京太郎「いいんですよ。というか、遠慮されたらつまらないじゃないですか」

煌「つまらない? はて、つまらないとは……」

京太郎「やるからには――全力で、全力の花田プロと戦ってみたい。俺はそんな気持ちです」

京太郎「傷が気になってとか……つまらないっすよね?」

煌「……」

煌「……ふむふむ、なるほど」

煌「些か乗せられたような気もしますが……須賀プロのお心遣い、ありがたく頂戴しますよ!」

京太郎「ええ。お礼は、俺が優勝した後に食事でも御一緒してくれたらそれでオッケーですから」

煌「なんの! まだまだ、勝負は始まってませんからね!」


灼「……」

灼「……解説さん」

ハギヨシ「いかがいたしましたか?」

灼「今の、どう見る?」

ハギヨシ「花田プロは遠慮がちな方とお聞きします……が、中々に前向きでやる気に満ち溢れた方とも」

ハギヨシ「今の須賀プロの提案の仕方なら、彼女としても受け取らざるを得ないでしょうね」

灼「……なるほ」

灼「……」

灼「……ところで」

ハギヨシ「いかがいたしましたか?」

灼「どうして、燕尾服?」

ハギヨシ「お嬢様からのご命令で……今は、解説を勤めさせていただいておりますが」

ハギヨシ「私は、いつでも……」

ハギヨシ「あくまで――執事ですので」

灼「そ」



ハギヨシ「さて、それではルールを説明します」

京太郎「ハギヨシさん!?」

煌「なんと……では、あの方が件の完璧超人素敵滅法執事の――」

京太郎「俺が大尊敬する、大好きな師匠です!」

煌「なんと……それは実にすばらです!」

京太郎「ええ、あの人は『すばらっ』なんです!」


照(やっぱり……京ちゃんはそっちか)

照(おねーちゃんだから、京ちゃんのことを応援して挙げる。まかせて欲しい)

咲(京ちゃんは相変わらずハギヨシさんのことが大好きだなぁ……)

豊音(仲良しさんだよー)

衣(うむっ、ハギヨシは衣の自慢のハギヨシだからな!)

洋榎(誰も眼鏡ネタにツッコんでくれへんから、なんかうちがただ一人滑ってまって悲しいわ)


ハギヨシ「……コホン」

ハギヨシ「では、ルール説明を続けます」

灼(……あ、照れてる)

僕は千棘が好きです。幸せに結ばれて欲しいです(真剣)

書き込むスレ間違えたんやねん

ちょっと安価出すことになるんだけど、安価はあっちで出そうかねー
安価前まで進めたい所存ー



168 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TAKEMEEE
ごちそうさまです

169 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:MIHspring
ごちそうさま

170 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:eomotRev
お腹一杯(執事さんので須賀プロの雄膣中が的な意味で)

171 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ANGELAKO
ルールはタッグ。合計スコアを2で割ったものがポイントになる……って感じね

172 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChaliceH1
あれ、でもこれじゃ一人余るよね

173 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:Awaawaii
須賀なんかは一人でいいよ。ぼっちが十分だって

174 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:magicSSSS
ぼっちとかやめろ

175 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:DragonEyE
あー、うちも出たかったなー

176 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:niwakaOOO
まあ、須賀プロなら誰と一緒でもなんとかなるでしょ

177 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:k1nuEATG
ここは愛宕プロを応援せんとなー。がんばれー



京太郎「女子が6名……で、そこに俺がいる」

京太郎「ってなると、一人余りますよね? タッグとなると……」

ハギヨシ「ええ、確かに」

京太郎「そこで提案です」

ハギヨシ「提案?」

京太郎「ええ」

京太郎「ここは是非とも余りを生まないために、俺のパートナーである小走プロを――」

ハギヨシ「却下です」

京太郎「……」

京太郎「相思相愛の相棒である小走プロを――」

ハギヨシ「却下です」

京太郎「……」



187 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:niwakaOOO
うるさいばか

188 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ARKWbjDrK
仲良しさんやねー

189 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:kayoiAYA
やっぱり私が……!


>>1000ならチップスの写真撮影

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