一ノ瀬志希「こんなの、ひどすぎるよ!」 (26)
主な登場キャラ……モバP、志希
※一ノ瀬志希
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志希「ねぇねぇ、プロデューサー。あたし、思うんだけど……」
モバP(※以下P表記)「なんだ志希、珍しく真剣な顔して」
志希「……この事務所でのあたしの扱い、かなりひどい気がするんだ」
P「まさか。そんなこと無いだろう?」
志希「でも、だってこの間……」
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――――
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志希「お、プロデューサー? なんかいつもと違う匂いがするねー」
P「これから夏だし、新しい制汗剤を試してるんだよ」
志希「そだね。あたしのプロデューサーたるもの、ニオイの身だしなみには人一倍気をつけてもらわないと!」
P「ニオイの難しいところは、自分の嗅覚がイマイチ信用出来ないところだな」
P「人間、自分から発せられる臭さには鈍感になるんだろ?」
志希「自分の鼻に従うのが不安なら、あたしが毎日キミのニオイを判定してあげようか?」
志希「資●堂のCMのおばさんみたいに、ぐーっど! って○×で臭気鑑定しちゃうよ♪」
P「……いや、志希はダメだ」
志希「なんでよ!? ニオイに関して、あたしの右に出るヒトは居ないはずだよ」
P「だって、志希に判定を任せてたら、いつの間にか体臭がタバスコみたいな刺激臭にされてそうだし」
志希「」
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志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!?」
P「いやいや、これは軽いジョークだって」
志希「タバスコを愛する全てのヒトへのひどい侮辱だよ!」
P「まぁまぁ、今や志希はこの事務所でも人気上位のアイドルだ。綺麗な仕事がいっぱいあるじゃないか」
志希「でも……やっぱりこの事務所でのあたしの扱い、けっこうひどい気がするよ」
P「まさか、そんなことは」
志希「だって、この間……」
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――――――
志希「にゃーっはっはっは! 今日の志希ちゃんは、珍しく朝から目が冴えちゃってるぞー♪」
まゆ「あ、志希さん。おはようございます。とってもご機嫌ですね」
志希「まぁね♪」
志希(最近はお仕事も増えて忙しくなって、プロデューサーもあまりついててくれないけど)
志希(今日は久しぶりに現場入りからプロデューサーがつきっきり……)
志希(これなら安心して失踪できるよね……♪)
まゆ「プロデューサーさん……一つ、悪いご報告が」
P「どうした、まゆ」
まゆ「志希さんが、姿を消しました……」
P「あいつ、久しぶりにやりやがったな!」
志希(ふっふー♪ さぁさぁプロデューサー、あたしを探して、見つけちゃってよ)
志希(あたしと出会ったばかりの頃を思い出して、さぁ♪)
志希「……」
志希「…………」
志希「………………………」
志希「プロデューサぁああーっ! なんであたしを探しに来ないの!」
まゆ「おかえりなさい、志希さん。やはり、ギリギリ間に合わせてきましたね」
志希「プロデューサーは? あたしが戻ってこなかったら、お仕事ムチャクチャになってるってのに、何もしてないの?」
まゆ「……プロデューサーさん曰く、
『志希は近くでこっちを見てるから、ギリギリになったら飛び出してくる。だから大丈夫だ』
……だそうです。本当にそのとおりでしたね」
――――――
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――
志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!?」
P「いや、お前こそ失踪するなよ。本当に」
志希「あたしはキミに汗だくでひーひー言いながら探しまわって欲しかったの!
そうしたら、問題児アイドルを御すプロデューサーって感じで有能に見えるでしょう?」
P「そんな演出はいらんわ!」
志希「それにしても、プロデューサーはよくあたしのことを放置してられたね。キミにそんな度胸があったんだ。
もし本当にあたしが戻ってこなかったら、まゆちゃんとか、ほかのコにも迷惑がかかってたろうに」
志希「……ひょっとして、あたしならキミのために絶対戻ってくるって信じてくれてた?」
P「あー、それはこの間……」
――
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――――――
志希「ねぇねぇ、プロデューサー。今日は5月30日だよ! 何の日か知ってる?」
P「答えがお前の顔に書いてあるじゃないか、志希の誕生日だろ」
志希「せいかーい! そんなプロデューサーには、志希ちゃんを祝う権利をあげよう♪」
P「ま、なんだかんだで志希には世話になってるからな。ということで、これは俺からの気持ちだ」
志希「わぁ♪ イヤリングだ! つけてもいい?」
P「お、気に入ってくれたか。志希は毎回イヤリングの種類変えてるけど、
これからはなるべくこのイヤリングを着けていて欲しい」
志希「へー、キミにしてはダイタンなコトゆーのね。いいよ、キミがそうして欲しいのなら……」
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――
志希「……このイヤリングがどーしたの?」
P「それ、まゆと晶葉に頼んでGPS仕込んでもらったんだ。
志希が近くからこちらを伺ってることは、最初から知ってた」
志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!?」
志希「プロデューサー以外のヒトを見ても、この事務所でのあたしの扱い、けっこうひどい気がするよ」
P「そうなのか?」
志希「たとえば、この間フレちゃんホームにお泊りにいったんだけど……」
しきにゃん可愛い、可愛いよー
――
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――――――
志希「ふわぁあ……ねむねむ。昨日の夜は、フレちゃんと夜遅くまでお話しちゃったからなぁ……」
志希「あーあ、髪が……えーと、いつもの櫛持ってきてたかなぁ」
フレデリカ「……おはよー、志希ちゃん」
志希「ああ、フレちゃんおはよー、今洗面台あけるから、ちょっと待ってて」
フレデリカ「…………」
志希「どしたのフレちゃん。今、あたし髪がひどい有様だから、そんなに見られると……」
フレデリカ「シキちゃんの普段のヘアスタイルって、ナチュラル寝癖じゃなかったんだー」
志希「」
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――
志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!?」
P「夜遅くまで実験やってたとかなんだかで、志希はしょっちゅう寝坊して遅刻寸前だったからなぁ。
フレデリカの勘違いも仕方ないだろ」
志希「プロデューサーに追い打ちをかけられた!?」
志希「フレちゃんばかりじゃないんだよ。この事務所でのあたしの扱い、けっこうひどい気がするよ」
P「そうなのか?」
志希「たとえば、この間にゃん・にゃん・にゃんに入りたい! って言ってみたらさ……」
――
――――
――――――
アーニャ「Тогда я начинаю "чайки чайки чайки" интервью принятия в этом」
(では、これより『にゃん・にゃん・にゃん』の採用面接を開始します)
志希「Большое спасибо заранее……」
(よろしくお願いします……)
志希「Чтобы быть откровенным, я напряжен немного……
Но я прилагаю все усилия!」
(正直、ちょっと緊張しちゃってます……でも、頑張っていいトコ見せます!)
のあ「にゃにゃ、にゃーにゃー。にゃにゃっ、にゃっにゃにゃっにゃーにゃ」
(そう構えることはないわ。普段の、あなたの持ち味を出してくれればいい)
のあ「みゃみゃっ、にゃーにゃー……にゃあ、にゃにゃっ、にゃんにゃんにゃーっ」
(そして、あなたの才能に……私たちを惚れさせてみせなさい)
志希「みゃ、みゃみゃみゃっ、にゃーっ、にゃにゃにゃにゃーっ、にゃにゃんっ♪」
(そうと言われちゃったら、もー、ここであたしの魅力を存分に味わってもらうしかないね♪)
みく「今回は縁がなかったということで」
志希「早いよ!? まだ面接始まったばっかりじゃんっ」
みく「日本語での意思疎通に支障がある方はちょっと……」
志希「そこを何とか……前川さん!」
みく「前川さんって呼ぶんじゃないにゃっ!」
――――――
――――
――
志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!? ちゃんと日本語で会話してるじゃないっ」
P「それより、アイドル同士で勝手にメンバー編成を決めるなよ」
志希「あとはさ……あたし、香水を作るの得意でしょ。
だから、ときどき事務所に持ってきておすそ分けするんだけど、その扱いもけっこうひどい気がするよ」
P「そうなのか?」
志希「たとえば、この間ね……」
――
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――――――
ほたる「あ、茄子さん……それって……」
茄子「ほたるちゃん、ちょうど良かった♪ 渡そうと思ってたんですよ、この開運お守り。
地元の神様に福を分けていただいたから、きっとほたるちゃんを守ってくれるはずです♪」
芳乃「ほたる殿、いや……ほたる。待つのでしてー」
ほたる「芳乃さん?」
芳乃「出雲の国津神ばかりにいい顔は――こほんっ。
……わたくしも、ほたるが幸(さき)くあらんとの願いを込めて、
日向のばばさまとともに祈りを込めた護符を差し上げるので、ぜひとも御身に携えて欲しいのでしてー」
ほたる「こんなわたしのために、お二人とも……わたし、もう自分を不幸だなんて言いませんっ」
志希(なるほど。ほたるちゃんはシアワセになりたいんだね……)
志希(でもあたし、オカルトは苦手だから……さて、どうしようか)
志希「ほたるちゃーん!」
ほたる「志希さん、おはようございますっ」
志希「ねぇねぇ、ほたるちゃんってシアワセになりたいんだよね?」
ほたる「えっ、あっ……そ、そうですね」
志希「そんなほたるちゃんに、これをあげよう! 嗅ぐだけで薔薇色気分のシアワセになれるフレグランス♪」
ほたる「嗅ぐだけで……ですか?」
志希「うんうん♪ あたしとフレちゃんで試したら、効果覿面だったよ♪ さぁさぁ、ほたるちゃんも――」
早苗「――待ちなさい! いたいけな少女の弱みへ漬け込んで、アヤシいクスリに染めるなんて言語道断よ!」
志希「ああっ、あたしの自信作がーっ!」
――――――
――――
――
志希「こんなの、ひどすぎるよ! あたしを何だと思ってるの!?」
P「お前……自家製脱法ドラッグを事務所でサバいてたなんて……」
志希「そんな不健康なことしてないからね!?」
志希「だいたいさー。あたしの香水よりも、みんなの感覚のほうがよっぽどおかしいと思うよ」
P「そうなのか?」
志希「たとえば、この間ね……」
――
――――
――――――
??「ねぇ、志希さぁん。折り入ってご相談があるんですけれど……
志希さんなら、プロデューサーさんを永遠にまゆの虜とする薬、作ってくれますよね」
志希「……志希ちゃん、媚薬は専門外だよー。自前の魅力でなんとかするんだね」
??「またまたぁ。そうやって油断させておいて、実は……」
志希「いやいや、ホントに作ってないから」
??「ねぇ志希ちゃん。被暗示性を高める香水って無いかしら」
志希「……念の為に聞かせてもらうケド、それ誰にどーゆー目的で使うの」
??「ちょっと一枚書類を書いてもらうだけ、よ」
志希「……当事者の婚姻意思の欠如は、婚姻の無効原因に引っかかるよ」(民法742条)
??「志希ちゃん、知ってるかしら。
『(前略)婚姻意思を有し、その意思に基づいて婚姻の届書を作成したときは、
届書の受理された当時意識を失つていたとしても(中略)
届書の受理により婚姻は有効に成立する』のよ」(最判昭和44年4月3日)
志希「明らかに恣意的な省略して論旨をねじ曲げたよね!?」
??「何のことかしら。わからないわ」
??「ね、志希ちゃん……内緒のお願いがあるんだけど……。
私もロッカーの端くれとして、ジミヘンの見たパープルヘイズってやつを見てみたいんだよね」
志希「あたしの香水を、勝手にロック扱いしないでくれるかな」
??「えー、でも早苗さんに取り締まられたって」
志希「あたしとロックのコトを何だと思ってるの!?」
――――――
――――
――
志希「こんなの、ひどすぎるよ! みんな、あたしの香水を何だと思ってるの!?」
P「いや、前に志希は
『キミにもあげようか、惚れ薬! もちろん志希ちゃんのお手製~♪』
って言ってたじゃないか」
志希「そんなのがつくれたらねー、あたしはキミのコト、とっくにあたしのモノにしてるよ」
P「そんなモノがなくても、俺は自分のこと志希のモノだと思ってるけどな」
志希「……えっ、それって――」
P「――なーんて、な。冗談だよ。志希はいつも思わせぶりなことを言うから。
たまには言われてヤキモキさせられる側もどうだ?」
志希「ねぇ、プロデューサー」
P「ん、なんだ?」
志希「あんまり調子に乗ってると、この香水でキミを『失踪させる』よ」
P「お前の発想も十分ひどすぎる」
――
――――
――――――
志希(――この事務所のアイドルは、ひどすぎる)
のあ「にゃんにゃにゃんにゃ、にゃんにゃにゃん」
春菜「にゃんにゃにゃん♪」
アーニャ「パズドゥラリャーユ! おめでとう、採用です」
みく「いやおかしいでしょ明らかに!?」
志希(――この事務所は、プロデューサーもひどすぎる)
P「なぁ晶葉。川島さんに結婚適齢期の男を紹介するロボを作ってくれよ」
晶葉「正気か? アイドルの婚活をロボで推進するプロデューサーなんて、前代未聞だぞ」
P「まぁ、川島さんのファンなら結婚を祝福してくれそうな気がするし」
晶葉「婚期を心配されるアイドル声優扱いはやめるんだ」
志希(――ついでに、この事務所は……)
ちひろ「どうしたの、志希ちゃん。わたしの顔に何か……」
志希(――この事務所は、アシスタントもひどすぎる)
ちひろ「ちょっと待ちなさい」
――――――
――――
――
志希(――つまり、この事務所はひどすぎる。誰も彼もがひどすぎる)
志希(――でも)
志希「にゃーっはっはー♪ キミも一緒にやる? 楽しいよ! ヘンタイごっこ!」
P「やらんわ!」
志希(そこが、あたしに合ってる気がする♪)
(おしまい)
コピペPの手法を参考にしましたが、なかなか本家の安定感は
たまには志希にもツッコミ役を
※志希が主役の過去SS
ジャンルも形式もバラバラですがよろしければ
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お疲れ様です
しきにゃんはかわいいなあ…
>楽しいよ! ヘンタイごっこ!
これが公式の台詞なんだよなぁ……
しきにゃんにツッコミさせるとこうなるかww
公式でもしゅーこの次はしきにゃんのツッコミ見てみたいね
あなただったのか。
志希可愛いよ志希。
いいssだった、かけ値なしに
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