男「ちょっとまって」妹「どうかした?」 (64)


男「ちょっとまって」幼馴染み「え?」
男「ちょっとまって」幼馴染み「え?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408107579/)

男「ちょっとまって」委員長「何ですか?」
男「ちょっとまって」委員長「何ですか?」 - SSまとめ速報
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男「ちょっとまって」後輩「どうしましたか?」
男「ちょっとまって」後輩「どうしましたか?」 - SSまとめ速報
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前に書いたシリーズの続編
やっぱ中途半端に終えるのは嫌なんで未練がましく続きを書きます
見てない方は上から順に読むのをお勧めします
毎日は無理なんで不定期になるかと(一週間は開けないようにします)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447513520


男「塩入れんの忘れた」

妹「えぇ、完成してから言われても……てか、それ無しでも十分美味いんだけど……」

男「でもなぁ、なんかやだなぁ」

妹「……なんでお兄ちゃんはこんなに料理スキル高いの……」

男「まぁ、簡単に言えば数少ない特技だけどな」

妹「……なんで料理だと勝てないかなぁ、こんな馬鹿に」

男「料理では誰にも負けな……おい、なんか暴言が聞こえたぞ」


妹「でも、その料理スキルを披露する人がいない訳だけど」

男「……いやいや、ちゃんといるから。ほら、幼馴染みとか」

妹「幼馴染みさんだけじゃん」

男「ぐっ……あ、まてまて、先々週後輩に振る舞ってやったわ。ちゃんと美味いって言ってたぞ」

妹「先々週……てああ、合宿ね」

男「おう、悪かったな一人にして」

妹「大丈夫大丈夫、楽しかった?」

男「そりゃもちろん」


妹「後輩さんと二人だからって、変なことしてないよね」

男「変なことって……そんなこ……」


―――― 後輩「私は、先輩が好きです」


男「……してないよ」

妹「……え、なに今の間。もしかして、なんかやった?」

男「やってねぇって!」

妹「……ふーん、なんか怪しいけど……」

男「……やられた、かな」

妹「んー?なんか言った?」

男「なんも言ってないよ」


男「そういえば、お前はまだ行かなくていいのか?」

妹「?どこに?」

男「高校の寮。もうすぐで外出期間が切れるんだろ?」

妹「ああ、それなら……あと十日くらいあるからまだ大丈夫だよ。それに、まだお別れ言ってないし」

男「ああ、幼馴染みか」

妹「それもあるけど、委員長さんとかもお世話になったし」

男「あ、そういや委員長家にくるぞ」

妹「え!ほんと?」

男「先々週のお礼に夕食を作ろうと思ってな」

妹「よかったじゃん!料理スキルを披露する人がいて」

男「……まだいないと思ってたのか……」


――――翌日

幼馴染「やっほー」ガチャ

男「……お、おう」

妹「お、幼馴染さん。今日はどうして」

幼馴染「んー、暇だったから」

男「暇つぶし感覚か」

幼馴染「だって、夏休みって宿題終わると暇だから」

男「いやいや、お前は部活あるじゃん」

幼馴染「今日は休み」

妹「あ、そういえば幼馴染さん、県で二位だったんですよね。おめでとうございます!」

幼馴染「ありがとう!でも、このあとの全国でどうせボロ負けだから、まだまだだよ」

男「え、全国行ったの」

幼馴染「え、知らなかったの!?」


妹「ほんとにごめんなさい!こんな馬鹿で!」

男「おい」

幼馴染「いいよいいよー。こんな馬鹿なのは知ってたから」

男「ねえ」

妹「……なにさっきから、馬鹿……お兄ちゃん」

男「いやいや、分かったから。言い直さなくてもはっきり言ったから」

幼馴染「そういえば、男……この馬鹿は、宿題終わったの?」

男「いや、まだ……って!今の言い直しはおかしいぞ!逆だろ逆っ!なんで馬鹿ってはっきり言ったの!?」

幼馴染「ああもう五月蝿いなぁ。ちょっと黙っててよ」

男「誰のせいだ誰の!」

妹「お兄ちゃんでしょ」

男「……そうだった、ごめん」

一先ずこの辺で

表記変更しました
幼馴染み→幼馴染

期待


幼馴染「さて、男、なんか作って」

男「仕方ねぇな。とりあえずピーマン焼いてきてやるよ」

幼馴染「ちょっ!待って待って!ピーマンだけは!無理だから!」

男「だって、なんか作ってって言ったから」

幼馴染「ごめんなさい」

男「分かればよろしい。てか、よく自然の流れで俺に料理作らせるな。逆に尊敬する」

妹「もしかして、お腹減ってるんですか?」

幼馴染「うん。もう昼だしね」

男「家で食えばよかったのに」

幼馴染「今日両親いなかったし」

男「だったら、自分でつく……あーいや悪い。やっぱなんでもない」

幼馴染「なんで今謝ったし」


妹「では、何か作りますか?」

幼馴染「えー?いいよいいよ。私が作るよ」

妹「お兄ちゃん作って!犠牲が出る前に!」

幼馴染「犠牲!?」ガタッ

男「了解した」サッ

幼馴染「男!?今の素早い動きは何!?この兄妹連携が良すぎる!」

妹「幼馴染さん、まあまあ座ってください」

幼馴染「急に話切り替えた!」


妹「そんなことより、今日は何しに?」

幼馴染「その態度の変化が気になるんだけど……別に、暇だったから」

妹「お兄ちゃんとはどうですか?告白でもしました?」

幼馴染「いっ、いきなりそういうこと言う!?」

妹「え!まさか遂に……!」

幼馴染「うー……まあ、した、のかな?」

妹「……え、何ですかその微妙な反応は」

幼馴染「うん、何ていうか気持ちは伝えたけど、ねぇ、みたいな」

妹「曖昧過ぎて全然分からないのですが」

幼馴染「うん、申し訳ないけど、詳しく伝えられる気がしない」


男「出来たぞー」

妹「お疲れ」

幼馴染「おー、なになにー?」

男「まあ夏休みだし、しかも暑いから」

妹「またそうめん?」

幼馴染「え!そうめん?」

男「いや、ラーメン」

幼馴染「暑いよっ!今暑いからって言ったじゃん!」


男「おう、だからこそだよ。暑いからラーメン。普通だろ」

幼馴染「普通じゃない!」

妹「ラーメン久しぶりー!」

男「俺も最近ラーメン食べてないからな。しかも余ってたし」

幼馴染「……うぅ、熱いの嫌いなのに……」

男「飯作らせといて文句言うなよ」

幼馴染「……冷たいのとかな」

男「いただきまーす」

幼馴染「…………」

今日はこの辺で

>>9


男「幼馴染、いつ帰るの?」

幼馴染「なんか失礼だよ男。せっかくの休みなのに」

男「休みだからだろ。貴重な休みなのになんで来たんだよ」

幼馴染「さっきも言ったよ。ただの暇つぶしって」

男「嘘つけ。どうせ何か目的があったんだろ」

幼馴染「何もないって。てか、妹ちゃんはどこ行ったの?」

男「あ?妹?あぁ、確かコンビニ」

幼馴染「ふーん」

男「じゃ、俺宿題やるから」


幼馴染「ちょっと待って」

男「……今度はな」

幼馴染「えい」ギュッ

男「うわっ!?ななななんだよ!」//

幼馴染「別にー。こうしたかっただけー」ギュッ

男「あああぁー!もう、は、離れろよ!!」//

幼馴染「この感触、久しぶりだなぁ。ふふ」ギュッ

男「うぅ…………」//

幼馴染「おわりー!」

男「も、もう帰れよっ!!」//

幼馴染「はいはーい。じゃ、またね!」ガチャ

男「……あー、もう、恥ずかしい……」//



幼馴染「……これで、少しは好きになってくれるといいけどなぁ」

幼馴染「ていうか、私も恥ずかしい」////



妹「あれ、幼馴染さんは?」

男「あいつ?もう帰ったよ」

妹「えー、せっかくアイス買ってきたのに……」

男「そっか、まあいつかまた来るだろ」

妹「だよねー。あ、私があっちに行く時に呼ぼっかなー」

男「おーおー、呼んでこい」

妹「そういえば、幼馴染さんに告られたの?」

男「うぉっほい!誰からの情報だよおい!」

妹「ん? 幼馴染さん」

男「あいつ……っ!今度会ったら殴ってやる……!」

妹「で、どうしたの? 返事は?」

男「……悪いけど、何も言えないな……」

妹「えー、お兄ちゃんも?」

男「あいつもなのか」

妹「うん。だから告ったってだけしか」

男「そっか、なら丁度いい。この話は終わり!」

妹「ちぇー」


妹「じゃー、お兄ちゃんに一つだけ質問いい?」

男「あん?おう、いいけど、答えられる範囲なら」


妹「お兄ちゃんは、幼馴染さんのこと好きなの?」


男「…………え、えぇー」

妹「? 嫌いなの?」

男「いや、嫌いではないんだけど……いきなり過ぎるだろ」

妹「人生の殆どはいきなりなんだよ!」

男「そんな胸を張って言われても……」


妹「で、好きなの?」

男「…………多分、好き……ではないと思う」

妹「!」

男「てゆーか、よく分からん。今更そんなこと言われてもさ、今までずっと一緒だったから、この関係を変えたくないんだよ」

妹「……ふーん」

男「なんで、幼馴染は、てか、女子はさ。『恋人』っていう言葉にこだわってるのか、俺は理解できない。それに、俺はそんな言葉で縛られるのは嫌だな」

妹「…………」

男「……ん? 待て待て、何でこんな話になったんだ?」

妹「……ま、いいよ。お兄ちゃんの恋愛観は」

男「あれ、なんで俺いつの間に恋愛観語ってんだ?」

妹「お風呂入ってくるねー」

男「ん、え、あ、おう」

妹「じゃー」ガチャ



妹「私も、『恋人』にとらわれているのかな……」


この辺で


――――別の日

ガチャ

男「ただいまー」

妹「んー、お帰りー」

委員長「お邪魔します」

妹「委員長さん!どうも、兄さんがお世話になっています」

男「態度の違いパネェ!」

委員長「お久しぶりです。妹さん」

妹「先々週はこの馬鹿がすいませんでした」

男「まだ引っ張るかそれ」

委員長「いえ、部活なら仕方ありませんよ」


男「悪いな。本当に」

委員長「大丈夫です。比較的客も少なかったので、居なくても回りましたから」

男「遠まわしにいらないって言ってる?」

妹「それより、ご飯作って」

男「……妹はもう俺をものとして見てるよね」

妹「早く」

男「……はいはい」スッ


妹「委員長さん、どうですか?」

委員長「? 何がですか?」

妹「また、とぼけちゃって」

委員長「話し方、変わりましたね」

妹「えっ、そうかな。前もこんな感じだった気が……」

委員長「今の妹さんには、その話し方が似合いますね」

妹「そ、そうかな? あはは……」

委員長「多分、兄さん、とはいつも言ってないのでしょう?」

妹「う、そ、そうです」

委員長「副長くんが兄さんと呼ばれる度に苦い顔してますから」

妹「そうだったの!?って、よく見てますね」

委員長「っ……いえ、別に」

妹「ははーん、なるほどー。そんな頻繁にお兄ちゃんの顔を見ているんですか」

委員長「っ!」

妹「モテモテだなぁ、お兄ちゃんは」


委員長「わ、私はそんな好きなわけでは」

妹「お兄ちゃんとプール行ったんですよねー」

委員長「!」

妹「お、これは何かありましたね。ささっ、どーぞどーぞ」

委員長「……さすがに副長くんの」

妹「いーですから。早くしないと、お兄ちゃん来ちゃうんで!」

委員長「……確かに副長くんの妹ですね……」


妹「……もう、そこまでいったなら早く告白してしまえばいいんですよ」

委員長「こっ、こくはく……」

妹「そーそー。丁度いい雰囲気だったのに」

委員長「そ、それは考えましたけど、その」

妹「なになに」

委員長「えーと、自信が無くて……ですね」

妹「甘いよ!自信なんて気にしてたらギャンブルなんか全部負けるよ!」

委員長「ギャンブルは関係ない気が」

妹「競馬とかも負けるよ!」

委員長「競馬も関係ないですね」

妹「とにかく!委員長さんみたいな可愛くて綺麗な人が男子に告白したら絶対成功するから、もう少し自信持って!」

委員長「かっ、かわいいなんて……そんな」

妹「よし、決めた!お兄ちゃん呼んでくるから、告白しよう!」

委員長「えぇぇぇええ!?」

この辺で


男「ごめんな、委員長。待たせちゃって」ガチャ

委員長「そそそんな事無いですよ!」

男「て、あれ?妹知らない?」

委員長「い、妹さん?あれ?さ、先程までここに」

委員長(妹さん、なんで逃げたんですか!)

男「んー、まあいいや。じゃとりあえずこんだけ机に置いとくか。あと少しだからもうちょい待ってて」

委員長「は、はい……」

男「ん? 委員長どうした? 何か変だけど、妹がなんかしたか?」

委員長「いいいえ別にそんなことは一度たりとも!」

男「う、そ、そうか。うん、まあごめんね。じゃ、待ってて」ガチャ

委員長「…………う」


妹「委員長さん、告白できましたかー?」ガチャ

委員長「妹さん……一体どこに」

妹「隣の部屋」

委員長「…………」

妹「それよりも!どうだった?」

委員長「……無理ですよ」

妹「……やっぱそうかー」

委員長「……私、副長くんの前だと何故か緊張するんですね」

妹「…………」

委員長「私、やっぱり副長くんのことが、好き……です」//

妹「こ、この純粋さは一体どこから!」


ガチャ

男「ごめんなー、はい、これで全部」

委員長「これは、凄いですね。噂には聞いてましたけれど」

妹「そりゃ私が唯一勝てない奴ですから」

男「そういうことだ。委員長は料理できる?」

委員長「私ですか? 私は、少しなら出来ますね」

妹「そうなんですか」

男「委員長が料理……なんか、めっちゃ失敗しそう」

委員長「失礼ばかりですね副長くんは」

妹「全くだよバカ兄」

男「お前、幼馴染みだったらそんなこと言えんの?」

妹「まあ、あの人はその、アレだから」

男「この妹めっちゃ失礼だぞ」


男「ごちそうさまでした」

妹「ごちそうさま」

委員長「ごちそうさまでした」

男「さてと、片付けるか」

委員長「あ、私も手伝います」

男「妹は机拭いといて」

妹「はーい」

委員長「妹さん、ちゃんと言うこと聞くんですね」

男「口悪いけどな。意外と素直なんだよあいつ」

委員長「口が悪いのは副長くんだけですよ」

男「うん、それは俺もわかる」

妹「お兄ちゃん」

男「あ、終わったか。じゃあ、うん、やること無いから、座ってろ」

妹「委員長さんは、もう帰りますか? せっかくだから泊まっていけばいいのに」

男「そうそう、何よりこっから遠いだろ、委員長の家」

委員長「で、でもさすがにそこまでさせてもらう訳には」

男「そっかー、残念」



委員長「……それに、一緒に過ごすのはちょっと早いし……」///



委員長「そろそろ電車が来るので、丁度いい頃ですね」

妹「えー、じゃ、お兄ちゃん送ってって」

委員長「!」

男「おう、んじゃ、片付け終わったらすぐ行こうか」

委員長「い、は、はい」

男「……? 大丈夫か?」

委員長「ぁ、大丈夫、です」

男「ならいいけど」



妹「じゃ、上手くやってね」コソコソ

委員長「う、上手くって……」コソコソ

妹「それは委員長さんが頑張らないと」コソコソ



男「委員長? 早くいくぞー?」

委員長「え、は、はい!」

妹「力抜いて」

委員長「そ、そんなこと言われましてもぉ……」

この辺で


――――帰り道

男「悪いなー。妹はいつもあれだから」

委員長「い、いえ、大丈夫です」

男「料理、どうだった? 上手くできてた?」

委員長「はい、とても美味しかったです。今日はありがとうございました」ペコ

男「いいって。俺も礼がしたいぐらいだし。なんなら、また家に来てよ」

委員長「…………考えておきます」

男「え、考える程嫌なの? マジで?」

委員長「妹さんが、ちょっと……」

男「あ、それなら妹がいない時ならいいか」

委員長「……それなら……!」


男「ん? どうした?」

委員長「いいいいえ、ななんでも」

男「委員長は嘘が下手だな。そんなの誰でも分かるぞ。……で、何か嫌だったか?」

委員長「…………」

男「……んー、まあ、話したくないならいいや」

委員長「! い、いや、そういう訳じゃ」

男「お、話す気になった?」

委員長「え、と。や、やはり、妹さんがいた方がいいです」

男「そっか、ならしばらくは来れないな」


委員長「……え」

男「妹、寮だから次来るのは冬なんだけど……」

委員長「あ……そうですね……」

男「じゃ、しばらくは無理だなー」

委員長「……えぇと。やはり、妹さんがいない時でも……」

男「お、委員長は発言をコロコロ変えるな。珍しい」

委員長「私も、覚悟を決めましたから」

男「……そんなに俺んち来るの嫌? ちょっと……へこむなぁ」

委員長(副長くんと、ふ、二人きりになるなんて……)

委員長(……心臓にわるい……)


――――駅

男「まだ、来てないな」

委員長「ごめんなさい。時間を間違えるなんて……」

男「いや大丈夫大丈夫。平日と休日間違えるのは俺もあったし」

委員長「来るまで待ってくれるなんて、そこまでしなくても」

男「さすがに、ここで一人はアレじゃん? 危ないじゃん」

委員長「……ありがとうございます」

男「おう、いいよ。あ、妹に言っとかないとな……」

委員長「…………」

男「もしもし、妹? ……おう、駅。電車の時間間違えてさ」

委員長「…………」

男「……委員長? ああ、いるよ。……何って、何も。横にいるけど……は? 代われって……はいはい、分かったよ」スッ

委員長「…………?」

男「妹が変われって。話があるらしいから。あ、終わったら切っといていいから」スタスタ

委員長「……はい?」


妹『委員長さん、どうだった?』

委員長「どうだった、と言われても……」

妹『んー、なんか約束とかしてないの?』

委員長「あ、そういえばまた副長くんの家にお邪魔することになりま」

妹『そうなの!? よかったー! もしかしたらなんもなかったんじゃないかと心配で心配で』

委員長「…………」

妹『……ん? おーい委員長さん?』

委員長「あなたは、私と副長くんがくっついて欲しいのですか?」

妹『……そりゃーもー当然でしょ。私は妹だから、兄の心配はするよ』

委員長「あなたが一人になってもですか?」

妹『……今日は変に突っかかってきますね』

委員長「少し怪しいと感じただけです。何をしたいのか、は分からないですけど」

妹『……ふーん』


委員長「あなたは、もしかして副長くんのことが好きなのでは?」

妹『……はぁ……よく分かりましたね。隠してたつもりでしたけど』

委員長「まず、兄のことをお兄ちゃんと呼ぶ妹はいないです」

妹『……え、そうなの? お兄ちゃんに教えてもらった知識なんだけど』

委員長「……それは、副長くんが変態だった時の知識ですね、忘れた方がいいと思います」

妹『えーそうなの? ……ま、今が合ってるからいいや』

委員長「……それで、何故私を副長くんと?」

妹『……んー、言っていいのか分からないけれど、お兄ちゃん、あれでも滅茶苦茶モテるよ?』

委員長「え」

妹『今のところ……って、他の人の情報は教えちゃつまらないですね。なので、教えません』

委員長「…………」

妹『ただ、私の知る限りではあと二人いますよ? 強敵が』


妹『委員長さんは、その下ですね』

委員長「そう、なのですか」

妹『うん、だから、頑張ってね』

委員長「……て、結局まだ話してないですよね」

妹『あ、バレた?』

委員長「私を試しているのですか?」

妹『別に、そういうのじゃないけどね』

委員長「で、目的は」

妹『えーと、さっきも言った通り、私はお兄ちゃんが好きなんだけど……まあするとなると相手が多いわけで』

委員長「…………」

妹『だから、早く誰かをくっつけて、ちゃんと諦めたいんだ』

委員長「…………」

妹『それと、委員長さんだけ下なのは面白くないからねー。三角関係とかめっちゃ面白いじゃん?』

委員長「他人の恋に面白さを求めるのはどうかと……」

妹『さて、こんな長電話するとお兄ちゃんに怒られるから、ここまでね。じゃ』ピッ

委員長「…………」

委員長「相手が、多い……」

この辺で


男「委員長、ほい、ジュース」スッ

委員長「え、あの、あ、ケータイ」スッ

男「おう、ありがと。ホットレモンでいいよな?」

委員長「……はい、ありがとうございます」

男「……えーと、まあ何言われたか知らないけど、気にするな」

委員長「…………」

男「え、えぇーっと……なんかあった?」

委員長「…………」

男「めっちゃ考えてるー……」


『間もなく1番線に、普通列車――――』

男「あ、委員長。これじゃね?」

委員長「……え、あ」ハッ

男「……これ」

委員長「す、すいません! あの……」ペコ

男「あーいや、大丈夫。調子悪いなら、家帰って、すぐ休めよ?」

委員長「…………はい」

男「じゃ、はい。乗って乗って。すぐ出るよ」

委員長「…………あの」

男「ん? 何」

委員長「…………」ダキッ

男「……え」

委員長「…………」ギュッ

男「ちょちょちょ何! いっ、いきなり!?」///

委員長「…………///」スッ

男「えぇぇぇええ! ちょちょちょっと」///

委員長「…………」タッ


男「電車、行っちまった」

男「……あー、あんなことされるとは」

男「…………」

男「……色んなことを思い出すな。幼馴染みとか、後輩とか……ついに委員長もかよ……」

男「…………はぁ、もう」


男「ただいまー」

妹「おかえりー。アイスは?」

男「そんなん買ってねぇ!」

妹「えー! いつも買ってるじゃん」

男「嘘つくな! 」

妹「ちぇー、まいいや。で、委員長さんは?」

男「え……あー……帰った」

妹「何だ、つまんない」

男「ひでぇいい草だなおい。て、普通に帰ってつまんないなら何が面白いんだよ」

妹「それは……何だろうね」

男「分かんないのかよ」

妹「そういえば委員長さん、電話の後何か言ってた? もしくは何かやった?」

男「えっ、と、何も……」

妹「……ふーん」

男「…………なんだよ」

妹「別に? 何もないよ」

男「く、もう寝る!」ガチャ

妹「おやすみー」


妹「お兄ちゃんは、まだ私が嘘を見抜けること知らないのかなぁ」

妹「ばっればれ。すぐ体に出るし」

妹「まぁ、まだ教えないけどー」

妹「ふふっ」

妹「委員長さんにも、頑張ってほしいなー」

この辺で


――――翌々日

男「…………」ウズウズ

妹「……どうしたの? お兄ちゃん。明後日で夏休みも終わるっていうのに朝から……うざいんだけど」

男「ん、あぁ。今日は先輩が来るんだよ。……え、臭い? マジで?」

妹「うざいって言ったの! どんな聞き間違い……めっちゃ興奮してない?」

男「いやー、興奮っていうか……何だろうなー、心待ちにしてるというか……」

妹「そういえば、先輩って誰なの?」

男「ふふん、聞いて驚け、うちの学校の会長さんだ。めっちゃ頭いいから、今日は勉強を教えてもらおうとな」

妹「勉強を教えてもらうって、まだ夏休みの宿題できてないじゃん。宿題を教えてもらうの?」

男「う、うるさい! べっ別にそんなつもりはなかったからな!」

妹「どんなごまかし方なの。ちょっと古いよ」

男「と、とりあえず来るから!」

妹「へぇー。あ、私も教えてもらおっかな。丁度分からないとこあるし」

男「おー、教えてもらえ。多分会長さんなら大丈夫なはずだ」


妹「ふーん、で、何で興奮してんの」

男「興奮はしてねぇって……まあ、何ていうか、何だろうな」

妹「あ、もしかして、手料理を振舞いたいとか? 委員長さんに作ったばかりじゃん」

男「ああ、まあ、それもだな。風邪ひいた時に来てくれたからな。そのお礼も兼ねて」

妹「ふーん」

男「あ、会長さんも料理めちゃ上手いぞ! 俺が負けるくらいに」

妹「ほぉー、お兄ちゃんより上がいたとは。嬉しかった?」

男「そりゃーもうね。嬉しすぎるわ。てか、あの人が近くにいるだけでもう、落ち着くというか。生徒会の時もなー」

妹(会長さんか、新たなライバルが……)

妹「もしかして、お兄ちゃんってその人のこと好きなんじゃないの?」




男「多分、そうなのかもなー」



妹「…………え?」

男「いやー、改めて考えると……ね。……その可能性も」

妹「…………」

男「さて、もう来てもいい時間なんだけど……」チラッ


ピンポーン


男「来た来た」タタッ


妹「…………」


会長「済まないな。少し遅れてしまった」

男「大丈夫ですよ。今日はお願いします」

妹「……お願いします」

会長「おや? 君は……」

男「ああ、そうでした。俺の妹です」

会長「そうか、君が書記の妹さんか。初めまして、私は」

妹「あぁっと、大丈夫です。おに……兄から聞いています」

会長「そうなのか。ありがとう、書記」

妹「それで……兄は邪魔とか迷惑とか掛けてますよね?」

男「既にしている前提で話すのはやめろ」

会長「そういえば、つい先日」

男「何かしてましたっけ俺!」

会長「ふふ、冗談だ。邪魔どころか、助けになっているくらいだよ」


会長「書記の家に来るのは、これで二度目だな」

妹「二度目? て、どういう事?」

男「前に俺が風邪ひいた時、御見舞に来てくれたんだよ。さっきも言っただろ」

妹「言ったっけ?」

男「言いました! おのお礼に料理するんだろうが」

会長「ああ、そうだったね。ありがとう、書記」

男「いえ、俺が出来ることなんてこんくらいしか無いんで」

男「あ、そうだ。妹も勉強教えて欲しいって言ってたんでもし良かったら……お願いできますか?」

妹「お願いします!」

会長「構わないよ。それなら、今から始めようか。書記はまだ時間がかかるんだろう?」

男「あ、はい。まあ、それなりには。じゃ、よろしくお願いします」ガチャ

バタン


会長「では改めて。初めまして、書記……君のお兄さんの高校で生徒会長を務めている、会長だ。よろしく」

妹「こ、こちらこそ、妹です。よろしくお願いします」

会長「ふむ、じゃあ、早速始めようか」

妹「そ、その前に質問いいですか?」

会長「? 構わないが……」

妹「その……兄は、どうですか?」

会長「……? どう、とは?」

妹「ああの、その……どう思ってますか?」

会長「……書記は、いい奴だよ。優しいし、細かい所にも気付く。それに生徒会の仕事もそつなくこなして、何でも出来る」

会長「料理も出来るなんてな。恐れ入ったよ」

妹「えぇっと……」

妹(聞きたいのはそうじゃないんだけどなぁ)

妹(どうしてか、この人の前じゃ緊張しちゃう……)


会長「それより、書記が料理をしているんだ。先に勉強を始めよう」

妹「あ、は、はい。お願いします」

会長「はは、そんなに緊張しなくてもいいよ」

妹「会長、さんは、緊張しないんですね」

会長「まあ、ね。私はほら、生徒会長だからな。他校との関わりや先生とよく話したりする」

会長「それで自然と社会性が身についたと言うべきか……」

会長「だが、それは書記も同じだろう? 何故か私にだけ緊張しているけれど」

会長「それもじきに治っていくといいのだけどな」

妹(お兄ちゃん……)

会長「さて、話はこれくらいにして始めよう」

妹「あ、はい、お願いします!」

この辺で

ごめんなさい
リアルが忙しく暇がないです
このスレは落とします
またいつか建てようと思います

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