【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part4 (122)

◇インフォメーション◇

・概要
 タイトルの通り、魔法の存在するファンタジー世界で生きるスレのPart4です。
 主人公がどのような道を歩むかは安価とコンマ次第です。

・世界観
 ファンタジーです。文明レベルは国や地域によって様々ですが、現存文明のほとんどは魔力や魔法を主軸としたものです。
 なお話の都合により設定が一部変更されたり新しく生えたりする可能性はあります。ご了承ください。

・安価について
 安価、コンマの連取りは原則禁止です。ただし最後のレスから30分経過しても安価が踏まれなかった場合は連取り可とします。
 また、内容によっては部分採用や再安価となる場合があります。ご了承ください。
 なおシステムやルールは途中で変更されることがあります。こちらもご了承ください。

・注意
 更新頻度と筆は遅めです。ライブ感で書いているため、展開にガバがあります。
 また、物語の展開や安価コンマの結果によっては、最悪の場合キャラクターが死んだり消えたり闇堕ちしたりすることがあります。
 苦手な方はお気を付けください。


◇用語◇

〈魔法〉
 この世界で生きるための必需技術。
 ほとんどの国や地域に広く普及しており、人々の生活を支えている。

〈魔力〉
 習得した魔法を行使するためのリソース。
 この世界のほとんどの生命は生まれながらにこれを保有・生産・出力する能力を持つ。
 魔力の保有量・生産量・瞬間出力量は生まれつきの才能によって決まるが、多少は訓練などで伸ばすこともできる。
 魔力は一晩熟睡する程度の休息で概ね全回復する。ポーションなどの薬物で即時に回復させることもできる。
 魔力を全て失った生命体は死亡する。ただし普通の人間はある程度まで魔力が欠乏すると意識を失うため、日常生活において魔力枯渇死を心配する必要はない。

〈魔法の属性〉
 大抵の魔法は、火や水などと言った特定の属性を有する。
 属性を持たない魔法は無属性として扱われる。
 属性間に有利不利はほとんどないが、光と闇のように相克し合う関係はいくつかある。
 既存の属性に当てはまらない新属性が発見されることもある。

〈得意属性〉
 ほとんどの生命体は、得意とする魔法の属性を一種類持つ。
 得意属性の魔法は習得コストが低く、行使における燃費が良く、発動する効果・威力も高い。
 そのため、基本的には得意属性の魔法を中心に習得していくのが普通である。
 研究の進んでいない希少属性やユニーク属性の持ち主は独学にならざるを得ない。

 その他質問等あればいつでもお気軽にどうぞ。

前スレ
Part1
【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1704196175/)
Part2
【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/)
Part3
【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1721452715/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1726896316

◇登場人物:旅の仲間その1◇
……………………………………………………………………………………
【名前】クロシュ
【種族】シャドースライム
【性別】女
【年齢】3
【容姿】羊羹くらいの透明度の粘体に真紅の核。容姿は自由自在だが普段はフメイと同様の黒髪赤目セミロングヘアーロリの姿を取る
【性格】臆病でコミュ能力に難あり。恩は忘れない
【魔法】反映魔法。自分の見え方と質感を知ってるものに変換可能
【備考】親友のフメイと共に、人と魔が助け合って暮らす小さな集落でひっそりと暮らしていたスライムの少女
集落を失ってからは、失踪したフメイを探すために旅を続けている

【能力】
・擬態(外見のみ。属性や能力は変化しない)
・同化(道具や物質の属性や能力を一時的に身に付けることができる。多重使用可)
・合成(同化した物品同士を合成して新しいものを作ることができる)
・吸収(食べたものの技能・能力の一部を稀に身に付けることがある)
・分裂(分体を作成することができる。現在、分体は擬態以外の能力は使えない)
・再現(覚醒時のみ。普段は使えない)

【主な技能】
・剣技[3]
・防御[3]
・魔法[3]
・お絵かき[☆]
・ぱわー[☆]
・毒耐性[☆](お酒にも強い)
・カナヅチ(フメイちゃんのせい)

【主な擬態】
・フメイちゃん(普段の姿)
・犬(犬の姿)
・蜘蛛絹(さらさら)
・スライム騎士、幼女騎士、女騎士(騎士鎧をまとった姿)
・木版印刷機(大量印刷可能)
・貝類(カタツムリやオオキイタニシなど。ゆっくり動く)
・イカダ、小舟、大亀(他者を乗せて水上移動できる)
・光学迷彩(透明になる)
・トカゲ(単独行動時、水面移動、高速移動できる)
・オオキイ(大きくなる。力も強い)
・その他クロシュが直接見たり触ったり食べたりしたもの

【主な同化】
・ウニ盾(ウニ盾騎士の姿。防御+、反撃+)
・メイドブレード(メイド剣士の姿。剣技++、加護+)
・竜珠の杖(魔女っ子の姿。魔法++、全能力+)
・大きな巻き貝(ウミタニシの姿。水属性◯)
・バーニングスライム(炎の姿。炎属性☆)
・踊り子の双剣(踊り子の姿。剣技+、舞踊+++)
・光精の祝福(光の姿。光属性☆)
……………………………………………………………………………………
【名前】妖精
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】秘密
【容姿】銀髪セミショートの妖精。くすんだ光の翅を持つ
【性格】口は悪いが面倒見は良い
【魔法】自然魔法。そこにある自然の力を借りることができる。また、妖精類独自の魔法にも精通する
【備考】クロシュと共に旅をしている妖精。人間嫌いだが、人間以外も割と嫌っている
他の多くの妖精類と同様、固有の名を持たない
生命の在り方を悲観して苦しみのない世界を望んでいるが、それが叶うことのない望みだということもわかっている。それでも望まずにはいられず、諦めて朽ちることもできない
かつて緑の国フォレスティナを興した建国の太母という妖精と同一人物だったことが判明した
【主な技能】
・妖精魔法[9]
・自然属性[9]
・隠密[7]
・カナヅチ

◇登場人物:旅の仲間その2◇
……………………………………………………………………………………
【名前】イリス・プラネット
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】髪は少し橙が入った赤のポニーテール。身長は女性の平均くらい、やや童顔気味だけどスタイルは良い美少女。旅に適した魔術師のローブを着て、魔術師用の杖を持っている
【性格】明るく元気いっぱい、前向き。基本的に温厚で礼儀正しいが、やや負けず嫌いなところも。善人だが理知的でもあり、考えなしに人助けに走るわけじゃない。けど周りの人に危機が迫ったときはやっぱり体が勝手に動いちゃうときもある
【魔法】属性:星。自分たちが住むこの星の根源の魔力にアクセスする。この星の様々な自然の力を扱うため、火、水、土、風、光など、一見多数の属性の魔法を使うように見える
現在は自身の属性を把握し、小規模ではあるが星属性の魔法を使うことができるようになった
【備考】お師匠様のような立派な魔法使い目指して修行の旅の途中。その中で自分の謎な魔法属性も把握できればと思っている(達成済み)
既に魔法使いとしての腕前はかなりのものだが、お師匠様にはまだ届かないと思っており、邁進中
旅の日記をつけているが、その中でその地域の料理や料理法も書き留めている。彼女自身料理するのも食べるのも好きで、かなり料理上手
元々知的好奇心が強く、結構な知識通。女性の一人旅なので、魔法の他に護身術、杖での格闘術も使えるが、一流の戦士にはさすがに魔法抜きの近接戦は分が悪い
いろんな人とすぐ打ち解けちゃう良く分からない魅力がある。
現在は魔法の修行をしつつクロシュたちと行動を共にしている
【主な技能】
・杖術[2]
・魔法[6]
・五大属性[5]
・星属性[5]
・料理[6]
・水泳[8]
……………………………………………………………………………………
【名前】ミスティ・クローバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】16
【容姿】黒を基調とした衣服に身を包んだ、儚い雰囲気の女性。長い黒髪で痩せ気味
【性格】根は心優しいがやや悲観的で冷めている
【魔法】氷
【備考】故郷を襲撃されて天涯孤独の身になって以来、自分にとっての安息の地を求めて旅をしている。動物が好き
現在のパーティに居心地の良さを感じており、無謀な復讐を思いとどまって仲間たちと共に力を付ける道を選んだ
フォレスティナに住む森妖精の子に好かれており、ミスティ自身も彼女を気にかけている
【主な技能】
・短剣術[2]
・魔法[6]
・氷属性[7]
・操ソリ[6]
・カナヅチ
……………………………………………………………………………………
【名前】ローガン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】37
【容姿】ボサボサの金髪で無精髭を生やした長身の男性。身なりを整えればなかなかのイケオジ
【性格】元は真面目で正義感の強い性格だったが、今は後述の事件がきっかけで自暴自棄ぎみになっている
【魔法】鋼魔法。魔翌力を使って鋼の武器や防具を作り出したり、その他様々な攻撃が出来る
【備考】かつて、ユーシリア帝国の魔法騎士団に所属していた男で当時はそれなりに名の知れた存在だった。しかし妻と息子が魔物に襲われて命を落とし、騎士でありながら大切な者たちを守れなかった自分に絶望。その後は騎士を辞めて、まるで死に場所を探すかのように放浪の旅を始める
革命前の魔族自治区にてクロシュらと出会い、どうせ死ぬなら今度こそ誰かを守って死んでやろうとの思いでパーティに加入した
【主な技能】
・剣技[7]
・防御[7]
・魔法[3]
・鋼属性[5]
・道具製作[5]
・指揮[4]
・水泳[9]
……………………………………………………………………………………
【名前】エバンス・ブレイカー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】23
【容姿】長身で細身ながらも筋肉質な体つき。日に焼けた肌。ボサボサの黒髪、黒い瞳。鋭い目付きだが端正な顔立ち。長剣が武器で、防具は急所を守る程度と比較的軽装。
【性格】普段は冷静だが、情に厚く仲間思い。
【魔法】大地の属性の魔法が得意。使い捨ての品物を作成したり、地面に穴をあける魔法を使う。
【備考】孤児の生まれで傭兵団に拾われて傭兵になった人物。口下手な傾向があり、一言足りていなかったり言い方が悪かったりするのが玉にキズ。
傭兵団では家事を担当しており家事全般が得意で、特に料理はそんじょそこらの飯屋よりも美味しいくらいに得意。
全年齢板で出番はないだろうがR的な能力が非常に高い。
かつてクロシュたちの住んでいた集落の者たちに命を救われたことがある。
集落の危機の際には救援へ駆けつけようとしたが、途中で馬車が谷底へ転落して大怪我を負い、救援に失敗した。
その後港湾都市ウォーターポートで飲んだくれていたところをクロシュたちと出会い、上記の縁もあってパーティに加入した。
【主な技能】
・剣技[7]
・防御[5]
・魔法[3]
・地属性[5]
・料理[6]
・カナヅチ

◇登場人物:集落の生き残り◇
……………………………………………………………………………………
【名前】フメイ
【種族】人間?
【性別】女?
【年齢】10歳前後?
【容姿】背が低く、肩までの長さの黒髪の子供。燃えるような赤い瞳を持つ
【性格】物静かで感情を表に出さない
【魔法】炎属性の魔法が得意。魔法を使う時には髪が赤くなる
【備考】親友のクロシュと共に、人と魔が助け合って暮らす小さな集落でひっそりと暮らしていた少女
自分やクロシュのような者たちが平穏に暮らせる世界を作るために、アリシラと共に星の力である世界樹の光を追っている
本心ではクロシュと一緒にいたいと思っているが、集落のみんなを焼き殺した自分にはその資格がないとも思っている
トコナツ火山島にて星の力[炎]を獲得し、さらなる力を得た
クロシュの周りにいる人間たちのことはあまり快く思っていない
……………………………………………………………………………………
【名前】アリシラ
【種族】人間(半死人?)
【性別】女性
【年齢】15
【容姿】薄茶色の髪をした青白い肌の小柄な少女
【性格】気弱で臆病で周りの人物を気にして常にビクビクオドオドしている
【魔法】吸収魔法(無属性)周囲の生命から魔力を(強制的に)吸収する 自身の魔力に変えて別の魔法として利用することもでき、各属性の魔法の勉強をすれば全属性の魔法を使うことも可能だが加工した分燃費や効果・威力が通常より劣ってしまい、使用した分の魔力はその分周囲から無差別に吸収してしまう
【備考】生まれた時は死産だったが両親の魔力を吸収して蘇生したが、自身の魔法で無理やり生き残った反動なのか常に魔力が少しずつ消耗し、それを補うように自動的に周囲の生物の魔力を少しずつ吸収しながら生きていく必要があった
普段であれば怪我や病気、魔法の使用等で無駄に体力や魔力を消費しなければ日常生活に支障がない程度の吸収量だったため、周囲に気を遣いながら割と平穏に暮らしていた
しかし襲撃者によって殺されかけた時に吸収魔法が暴走し、襲撃者や同じく殺されかけていた両親の魔力を限界まで吸収し殺害。罪悪感を抱えたまま生き残ってしまった
現在は人が変わったような強気な性格になっており、何らかの意志を持ってフメイと共に世界樹の光を追っている
フメイが星の力を獲得したことで、最近は機嫌が良い
クロシュの周りにいる者たちには実はあまり興味がない

◇登場人物:旅は道連れ◇
……………………………………………………………………………………
【名前】メルル・マインドストーン
【種族】魔族と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】14歳
【容姿】見た目はほぼ人間の女の子だが、額に第3の目があり、帽子で隠している。緑髪のセミショートへア。体格は年相応
【性格】好奇心旺盛だが、夢中になると回りが見えなくなる。
【魔法】地属性が得意だが、周囲の景色に溶け込める迷彩魔法も使用できる。
【備考】世界のあらゆるものを見たいとあてのない旅をしている
クロシュ一行とは少々の縁があり、時折行動を共にすることがある
一行には命を助けられたこともあり、また再会した時は何かしら恩返しがしたいと考えている
……………………………………………………………………………………
【名前】リュアン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】17
【容姿】銀のウェーブのかかったセミロングにキラキラとした青の瞳。身長は130cm前半と小柄。胸は平坦(大分気にしている)
【性格】大人しいが自分の中の信念は絶対に曲げない頑固者。メンタルは年齢相応
【魔法】光魔法(?)。眩い光を放つ。現時点では目眩しとしてしか使えないが……?
【備考】従者と共に追手から逃げていたお嬢様。従者は既に亡くなっている。
自身の魔法が何やら特別なものであるらしく、その存在を知られてからというもの、行く先々で襲撃に遭うように。
何気に足が速い。
旅の途中で触手から逃げているところをクロシュ一行に助けられ、一時期行動を共にした。クロシュからはちゃん付けで呼ばれている

少し前、芸術都市の悲劇に巻き込まれて自分を守ってくれていた従者を失った
最近、芸術都市の郊外で開催されている新興宗教の集会に参加している姿が目撃されている
……………………………………………………………………………………
【名前】暗黒行商少女
【種族】人間(たぶん)
【性別】女
【年齢】10代半ばくらい(正確な年齢は本人にもわからない)
【容姿】黒髪ツーサイドアップ。ややツリ目。エプロン系の装備を身に着けていることが多い
【性格】利己的。調子に乗りやすい。仲間とみなした相手にはかなり甘い
【魔法】闇魔法。護身術程度には使える
【備考】港湾都市ウォーターポートでクロシュ一行に魔導飯盒を騙し売りした詐欺商人
元は出自不明の孤児だったため、他者の助けを借りず自力のみで生きようとする意思が強い。詐欺については騙される方が悪いと思っている
紆余曲折あって幽霊船に監禁されていたところをクロシュ一行に救助され、一時期行動を共にした
クロシュ一行と共に過ごしてからは少しだけ考えを改め、違法な商売は控えるようになる
一行には命を救われたことや他様々な面倒を見てもらった恩があり、必ず恩を返すと約束した
その後商業都市イスファハーンで再会を果たし、クロシュ一行に助力している

◇登場人物:セイントレア王国◇
……………………………………………………………………………………
【名前】サイン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】享年22
【容姿】金髪碧眼。襟足長め。全体的に華奢で小柄。
【性格】何事にも揺れない(様に見えた)、冷静沈着で口数が極端に少ない
【魔法】光魔法。出力がおかしい。地形に影響があるくらいは朝飯前
【備考】故人。勇者と称された人物
魔族自治区が成立したあたりで突然血を吐いて斃れた。王国は彼の死を隠蔽している
……………………………………………………………………………………
【名前】セイン
【種族】人間?
【性別】男?
【年齢】10代前半程度?
【容姿】金髪碧眼。襟足短め。外見年齢相応に小柄。
【性格】冷静沈着で口数が少ない
【魔法】光魔法。出力がおかしい。地形に影響があるくらいは朝飯前
【備考】勇者サインに似た容姿の少年。勇者サイン同様、強力な光魔法を操る
王国の尖兵だったり、緑の国の革新派の護衛だったり、ロイエ教原理派幹部の仕事仲間だったりするが、彼の正体や目的は未だ闇に包まれている
船を失って漂流していたところをクロシュ一行に救助され、一時期行動を共にしたことがある。その縁もあってか、クロシュ一行と争うことには消極的な姿勢を見せる
芸術都市での大破壊の後、生死の境を彷徨ったが奇跡の生還を遂げる。理由はわからないがセインは生還できたのはクロシュたちのお陰だと考えており、クロシュ一行とは争いたくないという思いを強める
……………………………………………………………………………………
【名前】ガッタ・ファーブ
【種族】人間
【性別】男
【年齢】50
【容姿】身長は高い。白髪で頭部の両端にクワガタの顎のような髪型をしている。鼻は少し長くカイゼル髭を生やしている。白衣を着ている。
【性格】昆虫(もしくは昆虫型モンスター)が好きでいつも昆虫の事を考えている。人をあまり信用していなく疑い深い性格。ネチネチと小言をよく言っている。小言が多いが仕事仲間には優しい気にかける事がある。
【魔法】昆虫魔法
・普通の昆虫を使役し操る事が出来る。
・オリジナルの昆虫を召喚して操れる(例えば火に耐性があったり、切っても分裂できる等)。
・自身の体の一部を昆虫の一部に変える事が出来る(例えば背中に蝶々の羽を生やす、両足をバッタの足に変える等)。
【備考】王国で護衛兼学者とやっている。結構頭もよい。昆虫に関する論文で高い評価を受けたり、新種の昆虫型モンスターを発見したして、学者の間では結構有名。武術も強く、護衛の為に習ったら才能が開花した。武術に関しては王国の騎士隊長以上に強くなっている。その強さから王国にも認められている。王国の命令があれば必ず遂行する。セインとはともに仕事した事がある。自身の魔法もおり混ぜて戦う戦闘スタイル。一人称は「ミー」でよくカイゼル髭をいじっている。
セインのことはかなり気に入っており、フレンドシップを感じているらしい
……………………………………………………………………………………
【名前】アルベール・ド・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】長身ですらりとした姿
茶髪で肩ぐらいの髪
【性格】穏やかで理知的
有事には威厳のある王として振る舞う
【魔法】炎属性のみだがかなり上位の腕前
【備考】王国(の人間)の民には優しく公平な王
王としての才覚もなかなかのもの
一方で魔族には過激かつ排他的な政策を進める
そのあまりの差には一部の側近にも不思議に思われている
王国に代々伝わる炎の魔剣を自在に扱い、個人的な武力は世界でみてもかなり上位
実はかなりの愛妻家
卑劣なテロには断固として戦う意思を国民に示し、芸術都市の悲劇を経てその支持率は更に高まった

◇登場人物:魔族国◇
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【名前】フラナ=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】439歳
【容姿】金髪ロングの幼女
【性格】ややわがままだが知識・経験は豊富
【魔法】血を操る魔法が得意だが闇魔法も使える
【備考】日の光はある程度平気なのでよく外に出て魔法薬の材料を探している
現在の魔族国の実質的な統治者だが、本人は早く後任を見つけて魔法や薬の研究に没頭したいと考えている
姉についての手紙を受け取って以降ややピリピリしており、クロシュの無茶な行動を聞いた際はその軽率さに苛立ちをつのらせた
しかし後にクロシュがまだ幼いスライムであったことを思い出し、イリスへクロシュを見捨てるよう促す手紙を送ったことを後悔している
……………………………………………………………………………………
【名前】マリー・セイントレア
【性別】女
【年齢】24
【容姿】金髪ショート、スレンダー体型
【性格】真面目
【魔法】身体強化魔法が得意な他、雷魔法も使える
【備考】現セイントレア王の子息。王族内での地位は高くない
内心は皆仲良くできればな・・・と願っているがなかなかうまく行かない
王国騎士団魔族自治区駐屯地の部隊長だったが、現在は魔族国の捕虜となっている
最近捕虜にも労働が課されることとなり、アラクネたちの指示に従って蜘蛛絹の製糸を手伝っている。依然として自由は制限されているが労働条件は悪くなく、充実した捕虜生活を送っている
ミュージアの悲劇を聞き及んだ際は激しく動揺した。敵国であるにも関わらず支援物資を送った魔族国には感謝している
……………………………………………………………………………………
【名前】聖女
【性別】女
【年齢】19
【容姿】亜麻色の髪を背中の辺りまで伸ばした、柔らかい雰囲気の女性。普段は修道服に身を包んでいる
【性格】博愛の心を持つ
【魔法】ロイエ教の神聖魔法を修めているが、得意属性は異なるため習熟度は低い
【備考】ロイエ魔族国教会に務める年若いシスター
誓願を立てた時に彼女の名は神へ捧げられたため、個人名を喪失しており、魔族国の者たちからは様々な意図を込めて〝聖女〟と呼ばれてしまっている
なお現在のロイエ教において名を神に捧げる習わしを堅持している派閥は多くなく、穏健派を初めとした多くの派閥ではその習わしは時代にそぐわないとして撤廃する方針が主流となっている
普段は炊き出しや子供の遊び相手を務める他、教育を受けられていない子供たちに読み書きを教える等、様々な奉仕活動を献身的に行っている
少し前に教会からの緊急要請があり、復興支援の為に単身芸術都市ミュージアへ向かった。魔族国の子供たちやオークたちは寂しがっている

◇登場人物:緑の国フォレスティナ◇
……………………………………………………………………………………
【名前】ティセリア
【種族】エルフ
【性別】女性
【年齢】約1500才
【容姿】外見では二十歳前後。緑髪のポニーテール、スタイル抜群の爽やかな雰囲気の美少女
【性格】明るく快活ながらも、慈愛と威厳も併せ持った女性
【魔法】精霊との親和性が非常に高い。様々な属性の精霊の力を借り、千年以上の研鑽を積んだ武術に上乗せする
【備考】
他種族との平和な暮らしを望む、冷静で大局的な判断もできる首長
多忙ではあるが、他の国の文化も興味を持って知ろうとしている
お菓子作りが得意で身近な人におすそ分けしたりしている
彼女の魔翌力が籠もったお菓子は食べると心身ともに元気になる
精霊や子供に懐かれやすいが、懐かれやすすぎてちょくちょくじゃれつかれまくってあわあわ言ってる
現在は鎖国したフォレスティナにて、世界樹の光を追って旅立った妖精の代わりに政務を執っている
ここ最近は鎖国の混乱も落ち着き始めており、余暇を使って木苺堂の手伝いや子供たちとの触れ合い、森妖精の子へのお菓子作り指導などを行っている
芸術都市ミュージアの悲劇を聞いた際は、敵国であろうとも民に罪はなしとして支援物資の輸送を決意した
……………………………………………………………………………………
【名前】サリー(紫髪のエルフ幼女)
【種族】エルフ
【性別】女
【年齢】約1000歳
【容姿】見た目は紫ショートの幼女
【性格】冷静沈着だが時折腹黒な一面も
【魔法】基本地属性魔法が得意だが、幻術も使える。
【備考】ティセリアの補佐を務めるエルフの少女。
毎日業務に追われるもそれが使命だとして日々励んでいる。その経験からか人の心を見透かすこともできる。
現在は首長代理であるティセリアの補佐を務めつつ、鎖国によってダメージを受けた産業の根を絶やさぬよう尽力している
鎖国の混乱も落ち着いてきた最近は、ティセリアが手伝う木苺堂でスイーツに舌鼓を打つ姿が度々目撃されている
なお風船スライムと風の精霊の力でミュージアへ安全かつ大量に支援物資を送るアイデアを考案したのは彼女である
観光客に人気だった風船スライムたちも現在は暇を持て余していたため、その仕事を快く承諾してくれた
……………………………………………………………………………………
【名前】マーベル・クライス
【種族】エルフ
【性別】男
【年齢】約600歳
【容姿】フォレスティナの伝統衣装の上に今国際的に流行りのブランドマントを着けている。笑顔が特徴的な薄金髪のお兄さん。
【性格】脱田舎思考のシティボーイ。新しい物好き。気さくな時とシリアスの時のギャップがある。
【魔法】金属を生み出し操る
【備考】世界を渡り歩いた国際通として革新派から出馬。人当たりがよく選挙活動の一環で街に出没して色んな人に握手を求める。
森しかない祖国に多少のコンテンツを増やす目的で一部森林の開拓を主張する。レジャーやスポーツ、その他娯楽施設を開業することで国民の幸福度は上がるわ、業者から裏金が入ってくるわとWin-Win。彼の事務所には王国やその他の外国の者たちが出入りしてるが、いったい何なのだろうね。
祖国は歴史的に伝統派が強く、そのため進歩が止まっている事実に悲観し、森>進歩の現状を変えようと心から思っている。それはそれとして汚職はする。
現在はフォレスティナの地盤や星脈の状態調査や、鎖国が解かれた時の為の再開発計画作りに勤しんでいる
ここ最近は事務所を空けていることが多く、フォレスティナ内でも姿を見かけないことが多い
マーベル印の機械製品は妖精や精霊たちからは評判が悪いが、ドワーフや馬頭族からはとても評価が高い

【名前】森妖精の子
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】7歳
【容姿】深い緑色の髪をサイドテールにした、妖精の幼子
【性格】気弱で泣き虫。命を愛する心を持つ
【魔法】癒やしの魔法。特に植物へ施すのが得意だが、毒や呪いを浄化するほどの技量はまだない
【備考】とても幼い森妖精の子。自身の住処であるおうちの木の中で生まれ、おうちの木に守られながら育った
おうちの木を救ってくれた復権派に深く感謝しており、特に依頼を受諾してくれたミスティを慕っている
本心ではミスティに緑の国にいて欲しいと願っていたが、旅人であるミスティを縛り付けてはいけないという思いもあり、口には出せなかった
最近はティセリアの指導により、お菓子作りが上達してきた。将来の夢はおうちの木で小さなお菓子屋さんを開くこと
芸術都市への支援物資には木苺堂の日持ちするお菓子も入っており、その中には彼女が丁寧に作ったお菓子も含まれている

◇登場人物:トコナツ火山島◇
……………………………………………………………………………………
【名前】モーリィ・フースーヤ
【種族】半竜人
【性別】女
【年齢】2000歳
【容姿】赤毛ロングの小柄な少女
【性格】勝気な性格
【魔法】火炎魔法・素手も強い
【備考】トコナツ火山島の島長(しまおさ)。親のドラゴンの血で不老不死となっており、勝気ながらも達観した所もある
現在は火山活動によってもたらされた被害地域の復興活動を精力的に行っている。自分の力のみで事態を収めようとして失敗したことは反省しており、最近はコルトを初めとした周囲の人員ともよく話し、他者に仕事を任せることも増えた
最近は星竜の子供に竜としての生き方を指導しているが、教えるのはあまり上手ではないらしく、コルトや溶岩エイにしばしば助けられている
……………………………………………………………………………………
【名前】コルト・キャルト(猫人の男)
【種族】猫の獣人
【性別】男
【年齢】35
【容姿】茶髪で猫の耳がある。顔に猫の髭。糸目。茶色の猫の尻尾がある。背が高く、痩せ型。
【性格】どんな方にも紳士的に対応する。
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
砂魔法(砂を操る事が出来る魔法。砂嵐や流砂も作れる)剣と組み合わせて切れる砂を放つ。
【備考】元々別の国の出身だが若い頃にトコナツ火山島に移っている。生態系を研究している学者だったが現地の人達との交流を重ねて今では火山島でも一目置かれる名士となった。レイピアを所持しており、戦闘では魔法と合わせてそれを使っている。どんな方でも敬語で話す
現在はモーリィと共に復興活動を行っており、人の住む地域だけでなく動植物や魔物の住む場所の保全にも力を入れている
故郷であるテラヌス・ウルスの干ばつ被害を心配していたが、最近島を訪れた猫耳の商人から近況を聞いて一安心した
……………………………………………………………………………………
【名前】レッド
【種族】バーニングスライム
【性別】男
【年齢】1000
【容姿】ボコボコマグマを垂れ流している危ないスライム。
【性格】面倒見が良い。
【魔法】冷凍魔法
【備考】マグマを垂れ流すその姿から、周囲に疎まれていた。そのため、世界中を放浪しており最終的にこの島にたどり着いた。周囲にマグマを垂れ流し嫌われることに耐えられなかった彼は冷凍魔法を極め自身を常に冷やし続けている。それはバーニングスライムである彼からしたら苦痛でしかないがもう誰からも嫌われたくなかった。
現在はモーリィらの復興活動の手伝いをしつつ、クロシュたちの身を案じている。少し前、なんとなく自分の欠片が役立ったような気がした
星の力がもたらした異変はひとまず沈静化しているものの星脈は未だ安定していないらしく、最近は溶岩エイと共に火山内の見回り活動などをしている
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【名前】エイパチ(黒丸メガネのタコ人おじさん)
【種族】半タコ人
【性別】男
【年齢】55
【容姿】スキンヘッドでムキムキの腕4本脚4本。黒丸メガネ着用
【性格】ストライクゾーンが広く女の子に甘いが気のいいおっちゃん
【魔法】吐く墨で色々な物を作れる(主に料理道具)
【備考】トコナツで屋台やってる料理人。観光客はいいお客さんなので良くしてくれる。人魚の肝っ玉お嫁さん持ち
復興地で炊き出しを行い赤字を出したが、お嫁さんは了承済みのため気兼ねなく大盤を振る舞った
最近東の方から島を訪れた人魚の一団に鼻の下を伸ばし、お嫁さんにそれを目撃され無事折檻された

◇登場人物:芸術都市ミュージア◇
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【名前】レーティア・フォン・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】ないしょ
【年齢】ないしょ
【容姿】中性的で笑顔が素敵な白髪美人
【性格】お人好しでよく騙される正直者と思いきや結構頭はキレる。善人が好き。
【魔法】闇魔法
最近闇魔法の出力が上がっている気がする
【備考】とある大富豪一族の一人。お金や権力の闇を散々見てきたから、そんなものに染まりたくないと出奔。芸術家になる。一族からは高位の職につけと圧力が加えられている。散々見てきた真っ黒い人たちは少数派だ。人の性は善だと信じて、誰かが困るとお金を貸したり、助けたりと人の言ったことを信じて生きてきたがどうにも騙されることが多い。金持ちも貧乏人も悪性は変わらないのかとうちひしがれ、自分の心まで真っ黒に染まりそうなところを芸術に逃げることで何とか立ち止まっている。別にお金なんていくら盗られても問題じゃない。でも心が痛い。正直芸術のセンスより金稼ぎのセンスの方が高い。そのため、売れない芸術家であるのにこの街ではかなりリッチな生活をしている。
先日の芸術都市で起きた惨事に対しては、個人として最大の支援を行っている。元々お金はあり余っていたため出費はそれほど痛くないが、どちらかと言うと数多くの芸術が失われてしまったことに心を痛めている
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【名前】芸術妖精
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】秘密
【容姿】金髪ショートの妖精。三角巾に塗料で汚れたエプロンを身に着けている
【性格】陽気。やや迂闊
【魔法】自然魔法。練度はそこそこ
【備考】芸術都市ミュージアで活動している芸術家の妖精
美術、工芸、彫刻など、物質的なものづくりに関する技能は一通り習得している。演劇も多少できる。音楽は不得意
普段は似顔絵描きをやったり、レーティアの提案で〝売れる〟ものを作ったりして生計を立てている。芸術作品と商用作品は別物と区分けしている
近年はややスランプ気味……だったが、レッサースライムたちに食われかけたこと、クロシュに助けられたこと、そのクロシュが芸術的ぱわーを秘めていたことなど、多くの出来事が立て続けに起こり、ここ数年間感じられなかった自身のぱわーが再燃してきた
芸術祭が終わった後は緑の国フォレスティナへ向かう予定だったが、荒れ果てた芸術都市に背を向けて一人街を出る気にはなれず、結局街に残って復興支援活動を行っている

◇登場人物:砂漠都市テラヌス・ウルス◇
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【名前】ヨードリー・ソウル・ソサエティ
【種族】人間(魔族とのクオーター)
【性別】女
【年齢】100歳
【容姿】銀髪ロングの女性。スレンダー体型。
【性格】真面目
【魔法】風・闇魔法が得意だが、剣技にも秀でる。
【備考】テラヌス・ウルスの議会において最も高い影響力を持つテレス族の首長
先代から首長の座を受け継いだばかりで、先代に恥じぬために日々頑張っている。
料理が得意。
砂漠の干ばつが解決した今は、光のミイラの襲撃によって破壊された街の修繕等を精力的に行っている
魔族を追い出さずに済んだことで重圧からも解放され、以前よりも顔色が良くなったと評判
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【名前】アニス・スターグラス
【種族】人間
【性別】女
【年齢】20代後半
【容姿】長い艷やかな黒髪、褐色肌に瞳の色は紫。身長160cm後半
砂漠の国風のやや露出多めのへそ出し衣装(フェイスベール付き)を好んで着用する。真面目な会談の時などには王国風の正装を着こなす
【性格】あらあらうふふ系お姉さん。語尾を「〜」で伸ばす癖がある
いつも柔和な笑みを浮かべているが、商家の長らしく抜け目のない強かな性格で国や家のためなら非情な決断を下す胆力も併せ持つ
【魔法】氷系統の魔法。「魔法の才能はあまりない」と称し普段は周囲をひんやりさせる程度に留まっているが
その実才能を隠しており、いざとなれば周囲一帯を凍結させてしまうほどの力を秘めている(消耗が大きい&ここぞというタイミングまで切札的に伏せている)
【備考】テラヌス・ウルス議会議員の一人。テレス族の幹部
若くして急死した父親の跡を継いだ才女であり、テラヌス地方の商人ギルドであるテラヌス商会を束ねる大商長でもある
人・魔の関係においてはどちらかに大きく肩入れすることなく中立的なスタンスを保つが、その思想の根底には子供の頃から親しかった魔族の幼馴染が大きく関わっているらしい
先代から跡を継いだばかりのヨードリーと境遇が近いこともあり、首長としてまだ少し不慣れなヨードリーを支える
干ばつが解決し国内情勢も安定してきた最近は、本業であるテラヌス商会での活動に注力している
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【名前】ラハニ四世
【種族】人間
【性別】男
【年齢】80
【容姿】金刺繍を施したターバンを頭に巻いた、痩せぎすのおじーちゃん。刻まれた深いシワも相まって枯れ木のような印象を受けるが、鋭く赤い瞳からは生命力の強さを感じる
【性格】丁寧な口調ながらも意思を曲げない頑固者
【魔法】金細工魔法。テラヌスの結構な収入源になっている
【備考】テラヌス・ウルスの議会において二番目に高い影響力を持つスピーゲル族の首長。より多くの人々のため、少数が犠牲になるのを是とするが、それはそれとしてテラヌスという共同体全体が出来るだけ良い条件で王国と結びつくべきと考えていた。その交渉をやり遂げる自信もあった
しかしその後干ばつ解消により王国と連帯する必要がなくなった際は、非人間排斥法案をあっさり取り下げる。未だ野心はあれど、国益を損なう行為は彼の本意ではないからだ
現在はテラヌス商会のアニスと共に金細工の販路拡大を模索している
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【名前】ミラ・スピーゲル
【種族】人間
【性別】女
【年齢】28
【容姿】スタイル抜群の金髪美女だが、いかにもプライドの高そうな雰囲気を漂わせている
【性格】プライドと自意識と上昇志向の塊。自分の考えは絶対に正しいと信じて疑わない
【魔法】鏡魔法。魔法を反射させたり自分の分身を作り出したりする事が出来る
【備考】テラヌス・ウルス議会議員の一人。スピーゲル族首長ラハニ四世の実孫
生まれも育ちもテラヌス・ウルスだが、幼少期にとある魔族の一団に両親を殺害され、魔族に対して強い憎しみを抱くようになる
それ以降は魔族を排斥するべく、様々な手段や首長の孫という身分を駆使して今の地位まで成り上がった
水不足の問題が持ち上がった時は、これ幸いとばかりに中立を捨てて王国の支援を受けるべきだと訴えた
現在は非人間排斥法案が否決され魔族を追い出すことに失敗し、失意と酒とシーシャにまみれた日々を過ごしている
スライム排除の依頼を冒険者ギルドに出したのは彼女だが、実はスライムのことは人型の魔族ほど嫌いではないらしい

【名前】リアンノン・ルルゥ
【種族】亜人(通常の人間形態と爬虫類系の亜人形態の両方の姿を持ち、自由に変身できる種族)の父と人間の母のハーフ
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】(人間時)緑の髪を三つ編みにした細身の華奢な女性。
(爬虫類型に変身時)2メートル程の体躯と鋭い牙や爪、長い舌や大きい尻尾をもつ二足歩行の緑色のトカゲ。血液も緑色になる
【性格】引っ込み思案で大人しいが心優しい性格
【魔法】水魔法。爬虫類型に変身時は牙や爪や舌や尻尾を駆使した格闘術、強酸性の血液や胃液を水魔法を使って飛ばしたりする
【備考】テラヌス・ウルスの議会における影響力の低い少数部族ホトルスの首長。前首長の父が急死したことで若くして後を継いだ
完全な人間とも魔族・魔物とも違う微妙な立場だが、それでも自分を頼ってくれる人の為に首長の役目を勤める
以前はトカゲに変身した自分の姿があまり好きではなかったが、クロシュに褒められたことで少し好きになれた
最近は大柄で力強いトカゲの姿を生かし、都市の警備や力仕事などを積極的に行っている。光のミイラ襲撃事件での活躍により兵士や住民たちから人気を獲得し、今では大きなトカゲの戦士として人々に親しまれている
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【名前】ベスティア・バッドエンド
【種族】悪魔
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】黒髪長髪で虚ろな目をした美人さん。強力な認識阻害結界を自身にかけているため、立派な悪魔翌翼と悪魔角を持つが他者はそれを認識できない。自称人間。
【性格】誰よりも優しい臆病者
【魔法】結界魔法。常に薄い皮膜のような防御結界を自身にかけているので、奇襲に強い。その他様々な結界を自身に張っている。
全力の防御結界は世界の何よりも硬い。
【備考】ホトルス族の一員。首長であるリアンノンの補佐を務める
悪魔族は魔王化しやすいという迷信が古くから信じられており、差別排斥の対象となることが多かった。そんな中逃げるように各地を放浪していた彼女は、テラヌスウルスに辿り着く。自身が悪魔だとバレるのが何よりの恐怖であるが、困っている人がいると助けずにはいられない。そのため首長補佐という面倒事を引き受けている。自分なりに差別のない理想郷を創りたいと思っているが、何もなせていない絶望が強い。
クロシュヴィアとは腐れ縁で2000年近く昔、理想郷の建設を語り合った仲だがいつしか離散。
干ばつ解消後もホトルス族で魔族の地位向上を目指して活動を続けている。長く生きてきた分知識や技術が豊富な為、物知りな先生として慕われることが多い
クロシュヴィアの提唱したデロデロの世界をあの時は否定したものの、結局何も為せなかった自分に彼女の理想を否定する資格などあったのかと悩んでいる

◇登場人物:国際商業都市イスファハーン◇
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【名前】リチャード・デンネル
【種族】人間
【性別】男
【年齢】36
【容姿】スーツを着ており、背が高く筋肉質。スキンヘッドでサングラスをかけている。腰には蛇腹剣を付けている。
【性格】平等主義者で人、魔物関係なくフレンドリーに接している。流行に敏感。
【魔法】頭脳魔法(ユニーク魔法で自身のIQを上げる魔法)、雷魔法。
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。かつてはある魔法騎士団の参謀を勤めていたが辞めてからは当主となる。その頭脳を活かし都市経済をさらに発展させた。戦闘も得意で頭脳魔法で相手の魔法や攻撃などを瞬時に分析、相手の攻撃や動きを何パターンか予測する事で対応できる。他にも蛇腹剣を巧みに操り、雷魔法を駆使する。フラナ・バイオレットやマーベル・クライスとは個人的に親交がある
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【名前】エミリオ・ゲンズブール
【種族】人間
【性別】男
【年齢】12
【容姿】サラサラとした金髪の美少年。服装は見るからに高そうなスーツに半ズボン
眼の色は髪同様に金色だが、魔法発動時は片眼が紫色のオッドアイ状態になる
【性格】子供とは思えないほど落ち着いており、常に丁寧な口調で話す
だがそれ故に年相応の子供らしさは感じられず、却ってそれが不気味さを漂わせている
【魔法】魔眼魔法。この魔法の使い手は彼以外にも複数確認されているが、どのような効果が現れるかは使い手によって大きく異なる
ちなみに彼の場合は相手を見つめることで相手が最も恐れているものの幻覚を見せ、心身共に蝕むというものである
殺傷能力はないが、場合によっては精神が崩壊して最悪死に至ることもある
【備考】イスファハーン最大富豪であるデンネル家の分家、ゲンズブール家の現当主
先代の当主であった父が病に倒れた為、代理という形で12歳という異例の若さで当主を務めることとなる
当初は子供が当主を務めることに反発も多かったが、幼い頃から父に徹底した帝王学を叩きこまれていたお陰で、いざ当主の座に就くとその手腕を遺憾なく発揮し周囲の声を一気に反発から称賛へと変えることに成功する
だがその一方先代の病気に関して、「自分は父よりも優秀な存在だ」と感じた彼自身が当主の座を奪う為に引き起こしたのではないかという噂がまことしやかに囁かれており…
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【名前】シュヴィア・オーデルシュタイン
【種族】オリハルスライム
【性別】男
【年齢】1200
【容姿】煌めく黄銅色のスライム。人間に擬態する際は、むすっとした顔のスーツを着た黄銅髪の青年の姿をとる。
【性格】気難しい
【魔法】空間魔法
【備考】オリハルスライムの中でも希少金属の含有量が大幅に高く、オリハルコンそのものスライム。レア中のレア。何しても物理的なダメージは受けない。しかし希少なスライムだと追いかけ回され攻撃され、それで身体が傷付くことはないが心が痛くて仕方がない。レアというだけで誰も受け入れてくれない恨みつらみが現在の彼を形作っており、基本的に同じオーデルシュタイン家の者かスライムにしか心は開かない。人間、特に冒険者は嫌い。
攻撃されるトラウマから強力な兵器や私兵、諜報機関を作り上げた。反撃能力を越えて他国と大戦争でもするつもりかという武力を備えてしまっている。大昔に存在したと言われるスライムの王国を復活させることが夢。スライムたちが幸せで脅かされず安寧に生きていくためには武力が必要と結論付けた。
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【名前】グラドス
【種族】阿修羅
【性別】男
【年齢】34
【容姿】癖毛で長い黒髪。焼けたかのような赤い肌。一見長身痩躯だが筋肉質ないわゆる細マッチョで、四本の腕を有する。獰猛な野獣を思わせる野性味溢れる面構え。
【性格】三度の飯より戦が好きな生粋の戦闘狂。堅気の人間に(積極的には)手を出さない主義で、戦闘が絡まなければ気の良いあんちゃんでもある。イスファハーンの中では善良な人物。
【魔法】天
【備考】シュヴィア・オーデルシュタインが運営するオーデルシュタイン軍警に務める精鋭の一人。なおオーデルシュタイン軍警は戦闘や警備業だけでなく、傷病者への各種支援や福祉、基地や街道をはじめとしたインフラの整備など幅広い分野の産業を担う巨大複合企業でもある。
グラドスはイスファハーンに古くから存在する名門の一族の当主で、野性的な顔立ちとは裏腹に古風な話し方をし頭も良く一族の当主としても前線の指揮官としても非凡な才覚を見せる。
己の生き方を何よりも優先するタイプで、それゆえに自身も前線に出て強い者に戦いを挑む癖がある。
王国の異種族排斥に対しては「気に食わない」と思う反面、闇雲に戦争することには反対であり、シュヴィアには王国内の穏健派や反体制派への支援、異種族の保護などを推進し避戦を働きかけるよう提言している。
魔法を剣に纏わせて戦う魔法剣士で薙刀と投げナイフが武器。防具は急所を守る程度の軽装。
手数の多さと初見の敵でも弱点を見抜き攻める洞察力、対応力の高さなど攻撃能力が非常に高いのが特徴で、四つの魔法を合成するという切り札を持つ。
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【名前】シモンズ・オーガス
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】青髪でリーゼント。マッチョの大男。タバコを咥えている。ハンマーを装備している。
【性格】情に厚く涙もろい、豪快な性格。
【魔法】岩石魔法(地属性の亜種で岩石を操る事が出来る)
【備考】シュヴィア・オーデルシュタインが運営するオーデルシュタイン軍警に務める精鋭の一人。元傭兵をやっていた事があり、武器や兵器など詳しい。誰かを守りたいと思う気持ちがあって都市の防衛や治安を守っている。本人の性格から魔物にも人気がある。ハンマーで豪快に攻撃したり岩石魔法をハンマーに纏う事も出来る。もちろん岩石魔法で攻撃も出来る。どんな攻撃を受けても最後まで立っていた伝説がある。
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【名前】マリッサ=マガジン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ショートで青い服を着た女性
【性格】普段は冷静沈着だが可愛い「女の子」を見ると理性を失い暴走する
【魔法】土や布でできた人形を操る魔法や、光魔法が得意
【備考】イスファハーンの文化・芸術を支える一族の当主。
自分のミスで友人を死なせた過去を持ち、彼女の精巧な魔導人形を製作する研究を続けている。

◇登場人物:シノホシ◇
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【名前】レイン・フォール
【種族】エルダーサキュバス
【性別】女
【年齢】120
【容姿】金髪オッドアイで黄色いパーティードレスを着たナイスバディ美人。泣きぼくろがチャームポイント。
【性格】気が強く孤高の寂しがり屋
【魔法】心理支配が最も得意で催眠や読心などを行える。
攻撃系統だと闇魔法も得意。触れたら消滅する強力な闇の塊を生み出し操るが、心理魔法ほど練度は高くない
【備考】かつて勇者サインと恋に落ちたサキュバス。勇者に一目惚れしてつきまとうようになり、いつしか勇者も受け入れてくれた。何故魔物である自分を受け入れたのか、そんな勇者の心は魔法をもってしても最期まで見透かすことができなかった。今はもう愛した勇者はいない。たった一人になった彼女は、勇者に誘惑催眠をかけたサキュバスと人類社会から烈火の如く憎まれ、勇者と仲良くしている裏切り者と魔物社会からも侮蔑の限りを尽くされていた。それらに抵抗するうちにいつの間にか国際指名手配の極悪人。賞金稼ぎに狙われ、傷つけられ、既に心は世界への復讐心にとりつかれていた。そのため、今では自分を迫害してきた社会に対して、悲しみと怒りをぶつける手段としてテロに興じる。
彼女はただの一度だって勇者に催眠をかけたことはない。あの時感じた純粋な恋心を魔法なんかで汚したくはなかった。
現在は国際テロ組織シノホシに所属し、勇者を死後も利用し続ける王国を破壊する為に活動している
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【名前】フレメア=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】444歳
【容姿】赤毛ロングの幼女
【性格】普段は無口だが怒ると暴言をまき散らす
【魔法】巨大化魔法。全身は勿論一部分だけ大きくもできる。
【備考】フラナの腹違いの姉。より高位の魔族を血を受け継いでいる
妹との仲は悪く、互いに家族の情はほとんどない
かつて強烈な破壊衝動で理性を失い荒野を彷徨っていたところをザイルに発見され、狂気を除去されて助けられた
現在はその恩人であるザイルが指揮するテロ組織シノホシに所属し、不真面目に活動している。シノホシのことはそれなりに気に入っている
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【名前】アウル・フォクシー
【種族】狐の獣人
【性別】男
【年齢】25
【容姿】銀髪で狐耳と狐の尻尾がある。顔は整っておりイケメン。長い槍を背負っている。いつもニヒルな表情をしている。
【性格】腹黒い性格。本人は自覚していないがナルシストなところがある。
【魔法】毒を操る魔法(毒液や毒霧も可能)
【備考】昔暮らしていた村が人間によって滅ぼされてしまった過去がありそれ以降人間を憎んでいる。魔物に対しては結構普通に接している。ある組織に所属している。槍術と毒の魔法が得意。腹黒い性格もあって騙し討ちもする事がある。テンションが上がるとヒステリックな笑い方をする。実は緑の国に滞在時、世界樹の果実を潰しそれから五色の光が放たれている様子を目撃している。
人間への復讐を果たして魔族が平穏に暮らせる国を再興するというザイルの理念に賛同し、テロ組織シノホシの構成員となった

【名前】セレスティア・ベールグラッド
【種族】ドラゴン
【性別】女
【年齢】1800
【容姿】赤いドレスと赤い眼、金髪、立派な龍角を持つ妖艶美人で真の姿は赤いドラゴン。龍角から加工した大業物の槍を持つ。
【性格】面白いものが何より好きで、退屈が何より嫌いな気分屋。自由人。基本は気さくだが、心から誰かを愛さないし心から憎むこともないどこまでいっても爬虫類。仲良くなった相手でも必要があれば敵対するし、その逆もある。
【魔法】ドラゴンとしての溢れる魔翌力を魔法というよりドラゴンブレスとして雑に魔翌力の塊をぶつけるだけのストロングスタイル。変身魔法も使えるが杜撰。
【備考】国際テロ組織「シノホシ」のメンバー。面白そうというだけで特に目的意識も忠誠心もない。組織のメンバーになれるだけにかなりの実力者。組織の任務以外には傭兵業をこなして生計を立てている。世界でも稀な純正純粋のドラゴンだが、めんどくさいいざこざに巻き込まれないため普段は人間の姿をしている。しかし度々龍角が生えちゃうくらい爪の甘い変身っぷりで、その度にファッションだからと変な言い訳をしている。空を飛べ、普段はフワフワ空中で揺られながら昼寝してる。気に入った相手は背に乗せてくれる。気に入った相手でも必要であれば躊躇なく殺す。空から不法入国を繰り返す常習犯。本質はどこまでも冷めた人であり、戦いの中で、唯一ひりつく感情の中で死にたい。
実のところシノホシの理念や目的には一切興味がないが、強者が集い強者と戦えるシノホシでの仕事にはかなり満足している
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【名前】ザイル
【種族】魔族
【性別】男
【年齢】1000歳
【容姿】銀の長髪、中肉中背
頭にある二本の角、背中には黒い翼を持つ。それ以外は特徴を持たない普通の青年
【性格】泰然自若。知識を尊び、色んな物事に興味を示し、他者の話に良く耳を傾け、良く喋る。だが自身の価値観は頑なに譲らない。力こそ全てとし、力で意志と矜持を貫き通す。一方で身体が弱くても、強き心を持つものには敬意を払う
【魔法】圧倒的な出力の光魔法
【備考】産まれてから暫くの間、非力でそこらの村人より弱かった魔族
力なき故に他の魔族から虐げられ、飢えと渇きに苦しみながら、死にたくない一心で生き続け、鍛え続けてきた
ある時、長年自身を虐げてきた魔族を殺害。その魔族が貯め込んだ食料を喰らうことで、生まれて初めてのまともな食事にありつく
かつて自分より遥かに強かった魔族を倒し、飢えから解放されたことにより、力さえあれば飢えることもなく、尊厳も守れると力に執着していった
研鑽の日々の中、滅ぼされた村の生き残りの少女を虐げて楽しむ魔族を見つける
力こそ全て。ならば、少女が虐げられるのも弱いが故
そう考えるも怒りを覚えたザイルは魔族を屠り、少女を助けた
その後、助けた者の義務として少女を養う。始めは義務感のみで少女と接していたが、次第に情が移り兄妹のように仲良くなる
しかし、かつて虐げていたザイルが自分達より遥かに強くなったことを妬んだ魔族達が義妹(少女)が連れ去る
だがザイルの実力を見誤った魔族達は、義妹を人質にザイルを脅す間もなく皆殺しにされる
このことから、大切なものを守り通すにも力が必要と信じるようになる
やがて圧倒的な力と知識を手に入れたザイルは、繁栄も豊かさも平和も、人材すらも力で得られると、周辺の者を種族関係なく従える
そして自分の思う通りの法を整え、思い通りの国を作らせ、その国を亡き義妹の名前からリーリアと名付けた
かつての飢えの経験から、食事がなによりの楽しみ。一番の好物は義妹の得意料理だったシチュー

しかし国は、王国から放たれた一筋の光に焼かれ、呆気なく滅んだ
国を包んでいた、民の笑い声。平穏な日常。明日への希望。どれもが、燃えて灰となった
力こそ全て。国が滅んだのもまた、自身の弱さ故
されどこの怒りは。この哀しみは。この苦しみは。力なき者として当然の末路を、なぜ受け入れられぬ
灰の中に燻る激情の熱が、決意と共に蘇る
王国を滅ぼし、国を再興せん
光を――。義妹と同じ力を放つ世界樹の光を、我が手に――

◇登場人物:その他◇
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【名前】メイ841
【種族】メイド型オートマトン(機械人形)
【外見】メイド服を着た黒髪ロングの15歳くらいの少女
【年齢】不明
【性格】無機質で機械的な喋り方をする
【魔法】魔法は使えないが護衛用に右手にブレード、左手にマシンガンを仕込み、両足にローラー、背中にジェットエンジンを備える。
【備考】かつて機械都市で量産されたメイドロボの一体。その核には妖精類を加工して造られた精核が使われている
何らかの不具合により精核が元となった妖精の自我を半端に取り戻し、人間たちへの復讐と同胞の救出を目的に機械都市と港湾都市で殺戮と破壊を繰り広げた
最期にはクロシュに精核を呑み込まれ、対話の後にブレードを遺して吸収された
吸収された後もその遺志の断片はクロシュの中で生き続けており、クロシュが魔剣に乗っ取られた時はブレードにその遺志が宿り、クロシュ救出の為に魔剣と激しい戦いを繰り広げた
元となった妖精はフォレスティナの出身だったとされる
自分のメイドブレードこそが最もクロシュの役に立っていると思っている
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【名前】ブラッド(冒険者ギルド命名)
【種族】スライム類の一種と推測される
【性別】♀
【年齢】不明
【容姿】血のように赤いスライム。人間に擬態する時は、真紅の髪を足元の辺りまで無造作に伸ばした幼子の姿を取る
【性格】わがまま。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあるとすぐに癇癪を起こす
【魔法】詳細は不明だが、通常のスライムとは一線を画す卓越した擬態能力と同化能力を有する
【備考】幼い外見とは裏腹に異常な力を有しており、何人もの冒険者を血の海に沈めている
単純な戦闘能力も高いが、擬態能力を活かして不意打ちや騙し討ちをする等の狡猾さもあり、危険
過去に起きた災害級の事件に関与している疑いがあり、冒険者ギルドは調査を進めている

ここ最近にわかに動乱の気配が沸き起こっているのを感じ、多数の分体を大陸中に放って動向を観察している
未だに人間のペットをやめない黒いスライムのことが気に入らない
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【名前】レイ・アンバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】18
【容姿】長身だが猫背で地面につくほど長い灰色の髪をした陰鬱なオーラを醸し出してる女性 体中にタトゥーのように無数の魔法陣が刻まれている
【性格】根暗で対人恐怖症で常に不安と恐怖に囚われている
【魔法】体中に刻まれた魔法陣の影響でによって禁呪扱い・あるいは歴史の中で忘れ去られた魔法や呪術を含めて多数の魔法を使える
【備考】かつてはとある国(どの国かは作者に任せます)の孤児院で暮らしていた普通の少女だったが、その孤児院は邪神(とロイエ教では扱われている)を信仰するカルト教団が運営しており、彼女は邪神の器として選ばれてしまいその際に魔法陣が刻まれる。そして邪神を彼女に憑依させる儀式の直前にカルト教団を滅ぼすためにロイエ教原理派が襲撃。その混乱に乗じる+魔法陣によって使えるようになった魔法を駆使して脱走に成功したものの、カルト教団とロイエ教原理派双方によって全世界の冒険者ギルドに捕獲や討伐の依頼が出されお尋ね者になってしまい、常に怯えながら逃走生活を続けている。しかしお尋ね者でまっとうな職に就けないとはいえ盗みを働いて金や食糧を得たり、不安と恐怖が強すぎるあまり追手と勘違いして無関係の一般人を攻撃したりと単純な被害者とは言えない行動をしてしまっている。過去のことで善良な心が歪んでしまったのか、あるいは元から邪神の器に相応しい素質を持っていたのか……

密航した貿易船を紆余曲折あって幽霊船と化させ、その奥に引きこもっていたところをクロシュ一行に叩きのめされた。その後彼女の処遇について紛糾していたところ、クロシュの進言によって命を救われ(?)、クロシュのことが気になり始める
逃亡生活は現在も続いており、少し前に海上を漂流していたところを再びクロシュ一行に見つかって救助される。そこでまたクロシュやクロシュの仲間たちの優しさに触れ、久しぶりの安らぎを得た
その後国際商業都市イスファハーンに到着する前にクロシュたちの迷惑にならないようひっそりと一行から離れ、孤独な逃亡生活に戻っていった
……………………………………………………………………………………
【名前】クロシュヴィア・スウィートエンド
【種族】スライム
【性別】なし
【年齢】2000
【容姿】特に一つの姿に頓着せず、様々な姿に変身する。普段は風になって漂っている。
【性格】姿形を変えられるように性格もいくらでも変えられる。普段は朗らか風。しかし本質はことなかれ主義の悲観論者。
【魔法】体積も質量も材質もエネルギーも無視して何にでもなれる。コピーした相手の能力魔法すら使いこなせる。
【備考】人間が魔物を嫌うようにどんな種族でも別の種族を嫌ったり好いたりと差別心を心に抱えている。そんな世界でもみんなから好かれるため嫌われないため、相対する種族に合わせて姿を変え偽り生きてきた(人間相手には人間として振る舞うなど)。伝説のスライムだがスライムとしての本来の姿にはもう長いこと戻っていない。
どうにもならない現実を目の当たりにしすぎた結果、最期には生命の在り方に絶望して風の中に溶けていったと言われている

それから千と数百年後。芸術都市での大破壊の後、彼女は再び人々の前に現れた。全ての生命を救う、真の正しい世界の導師として――

というわけで新スレです。よろしくお願いいたします

>>前スレ990
シュヴィア氏はとても純度の高いオリハルコンを含有しているオリハルスライムなので、もし彼を捕獲してオークションに出品することができればとても大きな値が付くことが予想されます。ただし彼を捕獲しておくのは様々な事情から非常に難しく、彼を捕らえるほどの技術や武力を用意するとなると割に合わないかもしれません

>>前スレ991
シノホシ結成秘話みたいなのは確かに面白いかもしれません。いつか余裕のある時に幕間の小話として書くことがあるかもしれません
芸術都市での戦闘は、前スレで猫写や言及された以上に特徴的な事態は多分あまり起きていないかと思われるので、ちょっと難しいです。そしてIFシナリオについては……流石に文字書きカロリーが高すぎるため、無理だと思われます……

>>前スレ992
何やら裏で糸を引く怪しい何者かがいるようです。気を付けた方が良いかもしれません
クロシュ氏は以前、分体を5体くらい作れたようです。がんばればもっと作れるかもしれません。しかし分体は擬態はできても同化ができないため、今のところ戦力として数えるにはやや不十分なようです。数を多く見せかけて相手をびっくりさせるくらいならできるかもしれません。また、安全地帯から分体を斥候に出すみたいなこともできますが、分体は作れば作るほどお腹が減るため、作った分体はなるべく回収しないと食費が上がります

>>前スレ993
運命賽をあの場で手に入れることができたのは、残りがあと1つだけだったというのもあります。たくさん持っている状態でさらに手に入れようとした場合、手に入る可能性は低くなっていたかもしれません。買い物がそればかりになってしまうのは実際あまり良いことではないので、今回はやや特別な例だったと思っていただければ幸いに思います

>>前スレ994
あの時は最後のレスから30分以上経っていたため、>>1にある規定の通り連取り可となっていました。また、運命賽というアイテムについて少しだけ掘り下げることもできたので、運命賽について安価を出すことは特に問題ないと思います。その時の運命賽所持数やその他の様々な状況を総合的に見て最終的な入手確率が決定されると思われるので、お気になさらないでいただければ幸いにおもいます

>>前スレ995-996
自分ではよくわかりませんが、たぶん殺伐展開が好きというわけではありません……と思います
また、今作では運命賽以外の強引な救済措置などは一切講じない予定なのでご安心ください。だめなときはだめなので仕方ありません

>>前スレ997
>>1がどんな気持ちで書いているかはわかりませんが、実のところ運命賽という保険のお陰で一番気楽になっているのは>>1自身かもしれません。一回の失敗で取り返しのつかないシビシビなやり方は>>1にとっても少し厳しいようです

>>前スレ998
バイオレット姉妹に仲の良かった時代があるかどうかは今のところわかりませんが、今後シノホシやフレメア氏と激突していく過程で明らかになっていくこともあるかもしれません
旧魔族国時代のフラナ氏は、今の新魔族国の子供たちにはとても見せられないような恐ろしい吸血鬼であったとハーピィ記者のルフ氏は語っています。バイオレット姉妹の昔話と共に、もしかしたら幕間の小話等で少しだけ語られることがあるかもしれません

>>前スレ999
白銀スライムちゃんがどうなってしまったのかは今のところ全くわかりません。クロシュさんは白銀スライムちゃんのことをとても心配しているようです
セインくんとレイさんの過去編については……実際、メインシナリオを追っていくうちに明らかになっていく可能性が高いです。お楽しみにしていただけると幸いにおもいます

>>前スレ000
今作では百合らしい百合猫写を書いているつもりはあまりなかったのですが、言われてみればレイさんのクロシュちゃんに対する感情や態度とかには少しそういう風に見える面があったかもしれません(もちろんレイさんは同性愛者というわけではなく、クロシュ個人を好いているだけです)
しかし既に表出した登場人物の感情や関係性を無理矢理修正するというのはとても難しいため、既存の関係性についてはご容赦いただけると幸いにおもいます
また、>>1がセーフと思っていても平均的な人間の感性ではアウトとなる事例も多分あるので、完全に排除するというのもまたかなり難しいのではないかとおもいます。一応気を付けようとは思いますが、あまり期待しない方が良いかもしれません(あまりにも極端に排除しようとするとたぶん>>1のモチベーションがデロデロに溶けてしまうので、ご容赦くださいませ)
なお、登場キャラクター募集などの際に備考欄に「百合NG」みたいな記載を入れていただければ、当該キャラクターに関しては確実にそういった猫写をしないよう努めることができます。もしご投下の予定などがございましたら、ご一考いただけると幸いです

―国際商業都市イスファハーン 滞在7日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[4/8](エバンス)
・魔法[2/6](エバンス)
・剣技[2/8](ローガン)
・魔法[1/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他

ー朝
 シルバーコイン 客室

 チュンチュン

イリス「ど、どうする……? これから……」

ミスティ「……捜しましょう。ここまで来てあの子を見捨てるなんてありえないわ」

暗黒行商少女「ちょ、ちょっと待って待って! 私たち実際もうかなりヤバい立場なのよ!?」

ミスティ「知ったことではないわ。こんな国の法律なんてクソ喰らえよ」

暗黒行商少女「不法侵入と器物破損は大体どこの国でも違法じゃない!」

ミスティ「じゃあどこの国の法律もクソってことよ!」

暗黒行商少女「ああああ!! なんで暗黒商人の私が法令遵守を説いているのよ!?」

イリス「い、一旦落ち着こうよ! ね、妖精さん!」

妖精「……うん。まあ、この国の治安組織を実質的に握っているのはシュヴィア・オーデルシュタインだから……あいつらを信じるなら、すぐに私たちの身柄がどうこうって話にはならないと思う」

暗黒行商少女「うむむう……。まあ、それはそうだけど……」

ローガン「……信用しても大丈夫か?」

妖精「それは……う〜ん……」

暗黒行商少女「……まあ、さっきはああ言ったけど多分大丈夫よ。御三家の一角が崩れた今、デンネル不在の隙を狙って多くの魑魅魍魎が蠢き出す混乱が訪れるわ。そんな時にわざわざ旅の一行なんかに構っている暇なんかないはず」

エバンス「なるほど、確かにそうだ。仲間の救出に夢中な奴らなんか放っておいても大した害にはならねえもんな」

暗黒行商少女「そういうこと。とは言っても、デンネルの後釜……例えばあのエミリオとかが、建て直しの片手間に私たちへ刺客を差し向けてくる可能性もあるから注意は必要だけど」

妖精「そうだね……。ひとまず、私もあのステラスライムを捜すのに賛成。ただしあのステラスライムは御三家のうち二つ……マガジンとデンネルに狙われてたから、追う過程で本格的に奴らを敵に回す危険性もある……。もしもの時はすぐにこの街を離れられるように準備をしておく必要はあると思う」

ミスティ「妖精……!」

イリス「……私も賛成。やっぱり、このまま放ってはおけないよね」

ローガン「フッ……私も付き合おう。法に背いて弱きを助くというのも、悪くない」

エバンス「旦那ってけっこうノリが良いよな。俺も賛成だぜ。あ、でも傭兵団に迷惑がかかるとまずいから顔と身分は隠させてもらいたいが……」

暗黒行商少女「ああもう、このお人好し共め……! わかったわよ、私も手を貸すわ! でも何かあったら本当にすぐ逃げる準備を整えておくのよ!?」

妖精「うん。ありがとう」

暗黒行商少女「宿も変えた方が良い……ていうかここで誘拐されたんなら、この部屋で呑気に作戦会議してるのってめちゃくちゃヤバイわ!」

イリス「い、言われてみれば!」

妖精「そ、そうだった! すぐ出よう!」


クロシュ「……」ウツラウツラ

妖精「クロシュ――は疲れてるか」

クロシュ「んぇ……。あ、えと……」パチクリ

ローガン「クロシュくんは私がおぶっていこう。もう少しの間、人間の姿で辛抱してくれ」

クロシュ「あ、うん……」

イリス「次の宿に着いたらご飯にしよ! 夜通し働いて朝ご飯も食べてないもん、私たち!」

エバンス「ゆっくり休む暇もなかったからな……」


↓1
イスファハーン滞在7日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?

―シルバーコイン ロビー

エルフの看板娘「チェックアウトですね、かしこまりました!」

妖精「あそうだ、昨晩この宿の近辺とかに不審者を見かけたりしなかった?」

エルフの看板娘「不審者ですか……? 私は特に見ていませんが……」

妖精「そっか、わかったよ。ありがとう」

エルフの看板娘「チェックアウトの前に、イリス・プラネット様宛にお手紙が届いていますのでお渡ししておきますね」スッ

イリス「え、私に?」

 フラナからの手紙「」ポン

↓1コンマ
01-35 日傘修理キット
36-65 ハーミットローブ
66-95 マジカルブラッドワイン
96-00 ハーピィ記者

 手紙『この前は酷いことを言った気がするわ。お詫びにこのワインを送る。リチャード・デンネルは油断ならない男よ。奴を相手取るなら搦手は愚策。これを飲んで力を示しなさい』

 マジカルブラッドワイン「」ポン

妖精「こ、これは……」

ミスティ「少し遅かったみたいね……」

イリス「でも……良かった! 短いけれど、今回の手紙にはフラナ先生のいつもの優しさがこもってる気がする!」

妖精「書いてあることは強行突破だけど……今回の作戦もほとんど強行突破みたいなものだったし的確だね。ていうかフラナはリチャードのことを知ってたのかな?」

イリス「まあ……御三家のトップだし、フラナ先生が知っててもおかしくはないかな……?」

 ☆マジカルブラッドワインを1つ手に入れました

 ◆

―国際商業都市イスファハーン
 ホテル「ゴールドコイン」

メイドの看板娘「いらっしゃいませ。お泊りでございますか?」

暗黒行商少女「ええ。7人分、スイートを2部屋でお願い」

メイドの看板娘「承知致しました」

 *

―ゴールドコイン スイートルーム

 シャンデリア「」キラキラ
 豪華な内装「」キラキラ

 最新の魔導保冷庫「」ピカピカ
 最新の魔導キッチン「」ピカピカ

 ふかふかなソファ「」フカフカ
 もふもふなクッション「」モフモフ
 ふかふかなベッド「」フカフカ

イリス「わ、わ、わわわ……!? こ、これがスイートルーム!!?」

ミスティ「こ……これが、お金持ちの景色なの……」

暗黒行商少女「一応言っておくけれど、この部屋に泊まったのには理由があるわ。まず、このホテルが御三家のどことも比較的関わりの薄い系列の運営であること――そしてこのスイートルームが最も高いレベルのセキュリティを有しているからよ」

妖精「私たちだけじゃどこの宿が安全かどうかなんて見分けが付かないから、助かったよ」

暗黒行商少女「まあ、私にとっても他人事ではないから……。ああでも、あんたたちの宿代までは流石に肩代わりできないわよ! あのスライムを助けるって言ったのはあんたたちなんだからね!」

イリス「わ、わかってる! 教えてくれただけでも十分助かるよ、ありがとう!」

ミスティ「オークション前の金稼ぎがこんなところで役に立ったわね……」


クロシュ「……」ウツラウツラ

妖精「クロシュ、もう宿に着いたよ。お風呂に入って休もう」

クロシュ「あ、うん……」パチクリ

ミスティ「ふわ……。今すぐいろいろ調べたいところだけど……流石に今日は休んだ方が良さそうね……」

イリス「せっかく最高の部屋を取ったんだし、今日一日はゆっくり堪能しよう」

 ◆

―夜
 ゴールドコイン スイートルーム

イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz
妖精「……」zzz
暗黒行商少女「……」zzz


スライムクロシュ「……」モニョ

スライムクロシュ「……」


スライムクロシュ(銀色のスライムちゃん……)

スライムクロシュ(探しにいかなきゃ……)

 モニョモニョ…

 *

―深夜
 学術区 公園

 噴水「」シャワシャワ

スライムクロシュ「……?」モニョ?

 噴水の下の方「」モニョ…モニョ…

スライムクロシュ「!」モニョニョ!

 噴水「」シャワシャワ

スライムクロシュ「」ピョンッ

 *

―イスファハーン地下水道

 モニョニョニョニョ――
 スポンッ!

スライムクロシュ「!」モニョッ!


「〜〜?」モニョニョ?


↓1コンマ そこにいたスライム
01-40 レッサースライムたち
41-80 シティスライムたち
81-95 オリハルスライム
96-00 スピリチュアルジェル

シティスライムA『わぁ〜』モニョモニョ

シティスライムB『こんばんは!』モニョニョ

スライムクロシュ『えと、こんばんは』モニョモニョ

シティスライムB『この辺じゃ見かけない黒いスライムだね。旅スライム?』モニョモニョ

スライムクロシュ『うん……』モニョニョ

シティスライムA「わぁ〜」モニョモニョ

スライムクロシュ『えと……昨日の夜……銀色のスライムちゃんを、見なかった……?』モニョモニョ

シティスライムB『銀色のスライムちゃん?』モニョニョ?

スライムクロシュ『うん……。えと……悪い人たちに、捕まりそうになってて……』モニョモニョ

シティスライムB『ん〜わかんないなあ……』モニョニョ…

シティスライムA『ボク見たよ!』

スライムクロシュ『! え、えと……どこで、見たの……?』モニョモニョ

シティスライムA『えっとね――』


『待て』モニョモニョ


シティスライムB『わ、その声は――』モニョニョ

シティスライムA『シュヴィアさん!!』モニョニョ!!


スライムシュヴィア『……そこで何をしている。黒いスライム』モニョモニョ


スライムクロシュ『!』モニョ!

スライムシュヴィア『この街はもう懲りただろう。早く出ていった方が身のためだ』モニョモニョ

スライムクロシュ『……』モニョ…

スライムシュヴィア『それとも……他にやることでもあるのか?』モニョモニョ


↓1〜2 自由安価 シュヴィアとどんな話をする?

スライムクロシュ『えと……銀色の、スライムちゃんを、探してて……』モニョニョ

スライムシュヴィア『銀色のスライム? 例のスピリチュアルジェルのことか?』モニョモニョ

スライムクロシュ『うん……』モニョ…

スライムシュヴィア『お前たち一行は、マガジン家への義理を果たした。あのスピリチュアルジェルを探さなければならない理由はないはず』モニョモニョ

スライムクロシュ『でも……。あの子……ずっと、捕まってたって……言ってて……』モニョモニョ

スライムシュヴィア『……』

スライムクロシュ『……わたし……自由に、してあげたい……』モニョモニョ

スライムシュヴィア『……マガジン家を敵に回してでも?』モニョニョ?

スライムクロシュ『……敵に、なって欲しいわけじゃ、ないけど……。もし、酷いこと、するなら……わたし、立ちはだかる……』モニョモニョ

スライムシュヴィア『…………』

スライムクロシュ『…………シュヴィアさんは……知らない……?』モニョニョ…?

スライムシュヴィア『……僕は、知らない』モニョモニョ

スライムクロシュ『……』モニョ…

スライムシュヴィア『…………命が惜しければ、諦めろ。マガジンとデンネルが絡んでいる以上、この件に首を突っ込めば待つのは死……あるいは、それよりも悍ましい末路だ。同じスライムとして、忠告はしておく』モニョモニョ

スライムクロシュ『……』モニョニョ…

スライムシュヴィア『わかったら、早くこの街から離れろ。仲間たちが命がけで救ったお前の命を、無駄にしたくなければ』モニョモニョ

スライムクロシュ『……心配……して、くれてるの……?』モニョニョ…?

スライムシュヴィア『…………違う。僕は……お前がスライムだから、老婆心として言っているだけだ』モニョモニョ

スライムクロシュ『……最初に、会った時は……力づくで、殺そうとした……』モニョモニョ

スライムシュヴィア『あの時は…………お前がスライムだと、気付けなかったからだ』モニョニョ…

スライムクロシュ『どうして……スライムには、優しいの……?』モニョモニョ

スライムシュヴィア『……仲間だからだ。同じ、スライムの』

スライムクロシュ『それなら…………。あの、銀色のスライムちゃんは……?』モニョモニョ

スライムシュヴィア『………』

スライムクロシュ『あの子だって……スライムなのに……。どうして……諦めろなんて……言うの……?』モニョモニョ

スライムシュヴィア『……………』


↓1コンマ
01-40 早く帰れ
41-80 黙れ
81-95 ……
96-00 ??

スライムシュヴィア『………』

スライムクロシュ『……』

スライムシュヴィア『……………』

スライムクロシュ『…………』

スライムシュヴィア『…………命を賭けてくれる仲間に囲まれている……幸せなスライムのお前に……ボクの……ボクたちの苦しみが……』モニョニョ…

スライムクロシュ『…………?』モニョ…?


スライムシュヴィア『……』クルッ モニョッモニョッ


スライムクロシュ『あっ……』モニョ…


スライムシュヴィア『忠告はした。後は好きにすればいい』モニョッモニョッ


スライムクロシュ『シュヴィアさん……』モニョニョ…


スライムシュヴィア『もう夜も遅い。僕は帰る』モニョッモニョッ…


スライムクロシュ『…………』モニョニョ…



シティスライムB『シュヴィアさん行っちゃった』モニョモニョ

シティスライムA『行っちゃったねえ』モニョニョ

シティスライムB『なんだかむつかしそうなお話してたねえ』モニョモニョ

シティスライムA『してたねえ』モニョニョ


スライムクロシュ『……』モニョ…

シティスライムA『ねえねえ黒いスライムちゃん。さっきのお話の続き、聞く?』モニョモニョ

スライムクロシュ『んえ……?』モニョ…?

シティスライムA『銀色のスライムちゃんを見たって話!』モニョニョ!

スライムクロシュ『!』モニョ!

シティスライムA『えっとね、昨日の夜遅くに街をお散歩してたらね……なんと、銀色のスライムちゃんを抱えながら空を駆ける黒いもやもやな人影を見たの!』モニョモニョ

スライムクロシュ『!!』モニョニョ!!

シティスライムA『スゴく速かったよ! ボクでなきゃ見逃してたよ、絶対!』モニョモニョ

シティスライムB『こいつスッゴく眼が良いんだよ〜。魔法で姿を誤魔化してるトカゲとかも簡単に見つけちゃうんだもん!』モニョモニョ

シティスライムA『えっへん!』モニョッ!

スライムクロシュ『え、えと……どっちに行ったか、わかる……?』モニョニョ

シティスライムA『郊外の方……あっちは、オーデル軍警の駐屯基地がある方だったかなあ』モニョモニョ

スライムクロシュ『わかった……! えと、ありがと……!』モニョモニョ

 ☆白銀スライムを連れ去る人影と、人影の向かった方角についての情報を得ました

 ◇

―深夜
 ゴールドコイン スイートルーム

妖精「クロシュが……いなくなった……」ゲッソリ

ミスティ「こ、今度はクロシュが……!?」

イリス「まさか……今度はクロシュちゃんが行方不明に……!?」

暗黒行商少女「……一人で起きて、どこかに買い物にでも出たのかもしれないわ」

妖精「クロシュが一人で買い物に行くことなんて今まで一度もなかったし……」

ミスティ「でも独断専行する悪い癖はあるから……。ただの独断専行であればまだ良いけれど……」

妖精「良くないよ!! あのバカ……こっちの気も知らないで……!!」


 扉の隙間「」モニョニョニョニョ…

 スポンッ!

スライムクロシュ「!」モニョッ!


イリス「あ」

ミスティ「……」クスッ

暗黒行商少女「……あ、はは……」

妖精「………………」

 *

 ゲシッゲシッゲシッゲシッ

妖精「ばかクロシュ!!! 一人で外に出るなら書き置きくらいしてけ!!!」ゲシゲシ

スライムクロシュ「〜〜…」モニャニャ…

ミスティ「でも良かったわ、何事もなくて……」

イリス「本当に何もなくて良かったよ! クロシュちゃん、妖精さんのお叱りはしっかり聞かなきゃだめだからね!」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「……え? 銀色のスライムを連れ去った人影……!?」

ミスティ「!」

イリス「情報を集めてきたの!?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「人影は銀色のスライムを抱えて、郊外の……オーデル軍警駐屯基地の方へ飛んでいっただって!?」

スライムクロシュ「〜」モニョ

暗黒行商少女「え……そ、それ本当……?」

スライムクロシュ「〜」モニョニョ

妖精「駐屯基地そのものかはわからないけど、方角的には一致してるみたい……」

イリス「軍警駐屯基地……!? もし本当に軍警駐屯基地に連れ去られたのなら……」

ミスティ「相手は……この国の実質的な軍事力ってことじゃない!!」

 ◆

―国際商業都市イスファハーン 滞在8日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  
氷精の魔導書
ブラッドワイン*2
吸血鬼殺ワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[4/8](エバンス)
・魔法[2/6](エバンス)
・剣技[2/8](ローガン)
・魔法[1/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他

―??

 遥か彼方の空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


クロシュ『』モニョモニョ


白銀スライム『クロシュちゃん……届いて……』モニョ

クロシュ『!!』モニョニョ!!

白銀スライム『良かった……繋がった……』モニョニョ

クロシュ『銀色の……スライムちゃん……!!』モニョモニョ

白銀スライム『えっとね……。私は……大丈夫だから……。クロシュちゃんは……もう、この街を離れて……』モニョモニョ

クロシュ『え……? そうなの……?』モニョニョ…?

白銀スライム『うん……。きっと……仕方のない、ことだから……』モニョモニョ

クロシュ『……』モニョ…

白銀スライム『あの、オークションの時……助けてくれて……本当に、ありがとう……。あんな風に、助けてもらったの……生まれて、初めてだった……』モニョモニョ

クロシュ『……』モニョニョ…

白銀スライム『私……がんばれるよ……。クロシュちゃんに、助けてもらったこと……クロシュちゃんの仲間の皆さんに、優しくしてもらったこと……全部、全部……忘れないから……。きっと……大丈夫……』モニョモニョ

クロシュ『…………』モニョニョニョ…

白銀スライム『それじゃあ……さよなら……』モニョ―

 プツン――

 ◆

―朝
 ゴールドコイン スイートルーム

 チュンチュン

スライムクロシュ「!」モニャッ!

ミスティ「わっ! ど、どうしたのクロシュ……」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「……夢の中で……銀色の、スライムちゃんに……会って……」

ミスティ「え、夢の中で……?」

クロシュ「…………もう……大丈夫だから……街を、出ろって……」

ミスティ「……」

クロシュ「でも……あんまり………大丈夫じゃ、なさそうだった……」

ミスティ「………」

 *

暗黒行商少女「いやいやいやいや、冗談じゃないわ!! だって駐屯基地でしょ!? 無謀も無謀よ、絶対だめよ!!」

クロシュ「んゅ……」

暗黒行商少女「イスファハーンタワーとはわけが違うわ!! あれは最高の警備を雇っていたとは言っても、その役割は富の象徴と単なるビジネスの場! 本来戦いとは無縁の場所なのよ! でも駐屯基地は違う! 初めから殺る気満々の戦闘狂が跋扈する魔窟なのよ!! そんなとこを攻め入るなんて絶対だめ!!!!」

エバンス「…………クロシュちゃんにゃ悪いが、こうなっちまうと流石に俺も反対だ。前回はその軍警が味方にいたわけだが、今回は俺たちしかいない。むざむざ死にに行くようなもんだ、相手が悪すぎる」

イリス「……」

ローガン「……もし本当に駐屯基地に囚われているというのなら、その救出は困難を極めるだろう。エバンスくんの言う通り、成功率は限りなく低いと言える。それでも、行く意思はあるのか?」

クロシュ「…………」

ミスティ「…………」

妖精「……何も、突撃して強引に救出しなきゃならないわけじゃない。幸い私たちには御三家やそれに関係する者たちとの繋がりがある。あのステラスライムを連れ去った目的とか、解放の余地があるかどうかとか、いろいろ情報収集してからやり方を考えても遅くはないよ。クロシュ」

イリス「わ、私も……まずは、お話してみるのが良いと思う! 力じゃ勝てない相手だもん、別のやり方を探そうよ!」

クロシュ「うん……」

ミスティ「……わかってるわ」

暗黒行商少女「まあ……正直御三家の奴らと接触するのは危ないし嫌だけど、突撃するよりは良いと思うわ。うん」


イスファハーン滞在8日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?

妖精「そうだクロシュ、分体作れたよね? これから一人でどこかに行ったりする時は、伝言用に小さい分体とかを残していったりできない?」

クロシュ「!」ピコン!

 モニョモニョ…プチッ!

ちびスライムクロシュ「」モニョモニョ

ミスティ「あら、小さいクロシュ……」

 モニョモニョ…ポン!

ちびクロシュ「でんごん……できる……!」

イリス「わあ! ちっちゃい人型のクロシュちゃん!」

妖精「な、なんか妖精みたいな大きさ……」

ちびクロシュ「ようせい……」

 モニョモニョ…ポン!

ちび妖精クロシュ「ぱたぱた、できる……!」パタパタ

暗黒行商少女「妖精みたいな翅が生えたけど……飛べてないわね」

クロシュ「んゅ……飛ぶのは……難しいみたい……」

妖精「まあとりあえず試験運用ってことで、今日はこのちびクロシュをここに置いてってみよう。もし侵入者とかが来ても見ておけるし」

イリス「あ、でも悪意ある侵入者が来たりしたら、殺されちゃったりしないかな……? この子……」

ちび妖精クロシュ「!」ピコン!

 モニョモニョ…ポン!
 スゥー…

ちび光学迷彩クロシュ「かくれんぼ……できる……!」

イリス「ええっ!?」

ミスティ「分体なのに光学迷彩まで使えるの!?」

クロシュ「えと……光学迷彩は……同化じゃ、ないから……。擬態なら、分体でも、できる……」

妖精「……分体、思ったより凄いかも」

暗黒行商少女「いや、本当に凄いわ……! 私にもこんな力があれば……!!」

ミスティ「ろくでもない悪さに使いそうね……」

 ☆ちびクロシュをスイートルームに置いていきます

 ◆

―中央区
 高層住宅街 オーガネ通り

 そびえ立つ高層住宅「」ヒュオオオオ――…

イリス「ひええ……あれが、人の住む場所なの……!?」

暗黒行商少女「ええ。上流階級の資産家にのみ居住を許された、最高のステイタスとなる高層住宅……通称〝タワマン〟よ」

エバンス「大風が吹いたらぶっ倒れちまいそうだが……イスファハーンピラーも倒れてないし今更か」

ローガン「景色は良さそうだが、住居としての機能はどれほどのものなのだろうか」

暗黒行商少女「さあ……私は住んだことがないから……」

ミスティ「私は緑の国の高層樹木住居の方が良いわ」

妖精「あはは、緑の国の高層樹なら住み心地もばっちり良いと思うよ」

 *

貴族の男「」HAHAHA
貴族の娘「」キャッキャ

貴族の貴婦人「」アラアラ
貴族のマダム「」オホホ



イリス「……ここで情報収集するの?」

暗黒行商少女「……まあ、普通の金持ちは基本的に心の余裕があるわ。下々からの求めにも気軽に応じてくれる可能性は高い。情報収集もしやすい……と思う」

ローガン「何事もやってみなければわからん。当たって砕けるのが良いだろう」

クロシュ「ん……!」


↓1コンマ 情報収集結果
01-05 ??
06-35 マリッサの過去
36-65 オーデルシュタインの暗部
66-95 御三家が共同で開発した魔導機械技術の噂
96-00 ??

身なりの良い男性B「お、また会ったなアンタら!」スタスタ

妖精「げっ、いつぞやの陰謀論者!」

暗黒行商少女「あんたここの住人だったの……」

身なりの良い男性A「俺もいるぜ。嬢ちゃんたちはまた情報収集か?」

イリス「は、はい」

ミスティ「御三家について、何か面白い情報はない?」

身なりの良い男性B「そうだな……御三家の面白い情報ならいくらでもあるが」

ミスティ「あなたじゃないわ……」

身なりの良い男性A「てことは俺か? そうだな……それならマガジンの魔女についてなんだが――」

 *

今でこそマリッサ・マガジンは才色兼備のクールな魔導研究者として名を馳せているが、実はあの魔女にもちょっと可哀想な過去があってな……。

なんと、かなり昔とある魔導実験に失敗して相棒を死なせちまったことがあるらしいんだ!

そんで今マガジン研が熱心に王国の高度な魔導人形を研究してんのは、その死なせた相棒の魂を魔導人形に降ろして蘇らせることを目論んでいるかららしい! 人形遣いらしい死者蘇生へのアプローチだよな! まあ実際のところは陰謀論だと思うが。

ただ、近年はデンネル主導の法改正で資金繰りが厳しくなってきてるらしくて、研究も難航してるらしい。これは陰謀論じゃなくて事実だぜ。実際にマガジン研の研究者たちが愚痴ってるのを俺は何度も聞いたことがあるからな。デンネル死すべしってな。

まあそうは言ってもデンネルはイスファハーン最強の大富豪。強引な方法でデンネルを破滅させりゃあこの都市そのものが傾くし、そもそも強引にでもデンネルを滅ぼすなんて不可能だ。例え当主のリチャードが突然暗殺されたとしても、頭がすげ変わるだけでこの支配体制は変わらんと思うぜ。どうにかして穏便にこの体制を覆すには……都市全体を洗脳でもしない限り不可能だろうな。まあそんなことこそ絶対に不可能だが!

 *

イリス「なるほど……マリッサさんにそんな事情が……」

身なりの良い男性A「マリッサ・マガジンの過去については本当にただの噂話だから話半分にしといてくれよな」

ミスティ「でも資金繰りが厳しいって話は収穫だったわ。ありがとう」

身なりの良い男性A「どういたしましてだ!」

身なりの良い男性B「ところで、マリッサ・マガジンは実は重度のロリコンだという噂があるんだが――」

暗黒行商少女「あーはいはいロリコンねロリコン」

 ☆マリッサ・マガジンおよびマガジン研究所の事情についての情報を得ました

 ◇

というわけで本日はここまでとなります。次回は再び御三家のどこかと接触を図る編からとなります

新スレそうそうクロシュちゃんが動きました。やはり主人公がいるとお話もスライムらしくなる気がします。これからもがんばっていただきたいところです
そして不穏な様子を見せるシュヴィア・オーデルシュタインと、過去の話を勝手に面白おかしく語られてしまったマリッサ氏でした。夢の中でクロシュと話をした白銀スライムさんの運命はどうなってしまうのか。クロシュは、巨大な力を持つ相手にどう立ち向かえば良いのか――

クロシュ氏やシュヴィア氏がクロシュヴィアの名前の一部を持っている理由については、今のところよくわかっていません。スライム界では伝説スライムの名前の一部をもらう習わしがあるのかもしれませんが、実際のところがどうなのかは名付けた人に聞いてみない限りわからないでしょう。ちなみにクロシュの名前はクロシュ自身が付けたものではないようです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします

マリッサ氏にもいろいろ事情があるようです。でもだからといってスライムにひどいことをするのは良くない、とクロシュはおもいました
聖女氏はセクリエ・ロイエから派遣される立場で魔族国教会に来ているそうなので、こうした緊急事態の際は招集されることがあるようです。芸術都市の惨状を見て彼女が何を思いどう行動するのかはわかりませんが、聖女と呼ばれるような人なのできっと真面目に働くと思います

魔女とは厳密な定義があるわけではありませんが、魔法に熟達した成人以上の女性をそう呼ぶ場合があるようです。魔女という言葉には、大抵の場合尊敬や畏敬の念が込められています

オーデルシュタインの暗部が明らかにならないのは、もしかしたら情報統制ができている証なのかもしれません。そんな恐ろしい相手とことを構えるのはとても危険なことですが、クロシュたちはこの先一体どうなってしまうのでしょうか

―中央区
 高層住宅街 公園

ミスティ「……やっぱり、御三家のどこかと接触を図るべきではないかしら?」

妖精「……確かに、その辺の人からの情報収集にも限界があるしね。でもやっぱり今の私たちはちょっと危ない立場だし……」

イリス「一番安全そうなのはマガジン家のマリッサさんかな……? デンネル家とはついこの間不法侵入したばかりだし、オーデルシュタインはまさしくあのステラスライムの子を囚えている疑惑があるところだし……」

エバンス「マガジン家もマガジン家であのステラスライムの子を監禁してたわけだし、今でも探してるわけだろ? まあこちらから情報を漏らしすぎなければ即敵対ということにはならないだろうが……」

ローガン「どの陣営も危険があるのは変わりないな……。慎重に考えなければならん」

クロシュ「……」


↓1〜3多数決 どこと接触を図る?
1.マガジン家
2.デンネル家
3.マガジン家&デンネル家
4.オーデルシュタイン家
5.その他(自由安価)

―イスファハーン・ピラー
 応接室

エミリオ「……で? 強盗団の皆様が一体何の用ですか?」


イリス(も、物凄く機嫌が悪い……!)

ミスティ(でも正面から堂々と訪問したら入れてはくれるのね……)


ローガン「うむ……まずは先日の非礼を詫びさせていただきたい。クロシュくんを助ける為とはいえ、デンネル家の魔導人形を多数損壊し、その他様々な被害も出してしまった」

エミリオ「ではスピリチュアルジェルを返してください。そうすれば他の様々な損害は見逃して差し上げますよ。元はと言えばそこの黒いスライムがオークションで強盗を働いたのが原因でしょう」

クロシュ「んゅ……」


↓1〜3 自由安価 エミリオとどう話す?

ローガン「そのことなのだが……実は、オーデルシュタインにスピリチュアルジェルを奪われてしまったのだ」

エミリオ「……」

ローガン「あのスピリチュアルジェルの秘密は君も知っているだろう? オーデルシュタインに奪われてしまった今、200億どころではない事態に発展する恐れがある」

エミリオ「……200億どころではない事態? 下らない作り話は結構です」

妖精「作り話じゃない。あの子……スピリチュアルジェル自身が言ったんだよ。イスファハーン洗脳支配計画……聞いたことはない?」

エミリオ「……!」

ローガン「その顔……どうやら心当たりがあるようだな。200億どころではないということの意味もわかるだろう?」

エミリオ「……確かに、そのようですね。戦争屋のオーデルシュタインなどに持たせるには危険すぎる力でしょう」

妖精「オーデルシュタインだけじゃない。誰であっても、あの子の力を恣意的に利用することは許されないよ」

エミリオ「……」

妖精「……私たちは、あの子を保護して他者に利用されることのない安全な場所に送り届けようと思ってる。異論はある?」

エミリオ「どこの馬の骨ともわからない旅の一行など信用できると思いますか?」

妖精「……仕方ない。これでどう?」スッ

 精霊の印「」ポン

エミリオ「これは……! 中央大陸の、緑の国フォレスティナで認められた者に授与される、精霊の印……!?」

妖精「富豪一族の当主をやってるなら聞いたことあるでしょ、建国の太母ってやつ。あれ私のことだよ。顔とか調べられる?」

エミリオ「け、建国の太母!? ちょっと待ってください……ブレア!」

スピーカー『はい、エミリオ様』ピピッ

イリス「えっ!?」

ミスティ「な、なに?」

エミリオ「建国の太母とこの妖精は同一人物か?」

スピーカー『はい。彼女は99.992%の確率で、建国の太母と呼ばれる妖精と同一人物です』ピピピ

ローガン「な、なんだこれは……」

エミリオ「これはデンネルを中心に御三家の技術を結集して作られた情報生命体、通称電子妖精のブレアです。基本的にはこの塔の維持管理を担っていますが、僕やリチャードが働けない際は代わりに当主としての仕事を代行する権限および能力を持ちます」

イリス「情報……生命体……!?」

暗黒行商少女「噂には聞いていたけれど、実在したのね」

エミリオ「別に隠しているわけではありませんが、大っぴらに宣伝しているわけでもないのであまり知られてはいないようですね。しかし……ブレアが言うのなら、恐らくあなたは本物の建国の太母なのでしょう」

妖精「え、うん……。いや、私が言うのも何だけど……そいつ、本当に信じられるの?」

エミリオ「そこらの人間より遥かに優秀です。こと情報処理に関しては、頭脳魔法を持つリチャードを上回る能力を持っています。余計な感情も持っていないので、仕事のパートナーとしてこれ以上に優れた存在はいないと僕は思いますね」

クロシュ「……ブレアさん……そうなの……?」

スピーカー『はい。私はそこらの人間より遥かに優秀です。こと情報処理に関しては、頭脳魔法を持つリチャード様を上回る能力を持っています。余計な感情も持っていないので、仕事のパートナーとしてこれ以上に優れた存在はいないと私も思います』

エバンス「おい、エミリオの言葉をそのまま繰り返したぞこいつ。本当に優秀なのか?」

エミリオ「ブレアは人間の言葉を繰り返す癖があるだけです」

妖精「そ、そう……。まあとりあえず、私たちのことは信じてくれた?」

エミリオ「……建国の太母は仲間の強盗を容認するということですか?」

妖精「うっ……そ、そのことだけど……そもそも出品者が怪しいと思わない? 初めから罠だったんだよ! 出品者をとっちめてお金を払い戻させればそれで解決でしょ!!」

エミリオ「滅茶苦茶ですね……こんなのが本当に建国の太母なのですか?」

スピーカー『はい。99.992%の確率で彼女は建国の太母です。伝説の人物像とは少々食い違いが見られますが、長年かけて各地に伝わる過程で美化されて尾ひれが付いたのだと考えられます』

エミリオ「……まあいいでしょう。出品者の素性を突き止めて200億我々に返すことができたら、この件は不問と致します。失敗したら国際問題ですよ」

妖精「う……言わなきゃ良かった……」

暗黒行商少女「でも出品者の素性についてなら、あのオークションはデンネル主催なんだからあなたの方が詳しいんじゃないの?」

エミリオ「……オークションの後でわかったことなのですが、件の出品者情報はダミーだったのです。実在する名のある富豪の名前だったので問題なしとしてしまったのですが、後日確認してみると本人は何も知らなかったようで。リチャードが頭脳魔法で確かめても全く記憶がありませんでした」

エバンス「マジかよ」

エミリオ「ま、あなた方が失敗したら緑の国に請求するだけですので」

妖精「うへぇ……」

ローガン「話を戻すが、例のスピリチュアルジェルはオーデルシュタイン軍警の駐屯基地に囚われているようなのだ。どうかこの国の為に、奪還に協力していただけないだろうか?」

エミリオ「ええ、わかりました。200億の方も話が付きそうですし、僕としてもそんな危険な洗脳兵器をオーデルシュタインが所持しているのは看過できません。協力しましょう」

ローガン「うむ。よろしく頼む……。ところで、リチャード氏は?」

エミリオ「さあ。賊にやられた傷が深すぎてまだ動けないんじゃないですか?」



クロシュ「……」

エミリオ「……? 何ですか? もうあなたには用はありません。今更ねだっても茹でカニもお刺身もあげませんよ」

クロシュ「………あの銀色のスライムちゃんは……兵器じゃない……」

エミリオ「……」

クロシュ「オークションの邪魔、したのは……ごめんなさい……。でも……エミリオさんは……あの子と……仲良く、なれない……」

エミリオ「…………そうですね。もう取り繕いませんよ。僕はあのスライムと仲良くなれない。仲良くなるつもりもない。そんなもの、僕にはいりません」

クロシュ「……友達は……いないの……?」

エミリオ「必要ありますか?」

クロシュ「…………必要あるとか、ないとかじゃ……ないと、思う……」

エミリオ「………」

クロシュ「……友達…………できると、いいね……」

エミリオ「…………」

 ☆デンネル家と協力関係を築きました

 ◆

―国際商業都市イスファハーン 滞在9日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  
氷精の魔導書
ブラッドワイン*2
吸血鬼殺ワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[4/8](エバンス)
・魔法[2/6](エバンス)
・剣技[2/8](ローガン)
・魔法[1/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他

―朝
 ゴールドコイン スイートルーム

 チュンチュン

暗黒行商少女「はああ〜〜……。昨日は本当に死ぬかと思った……」

イリス「でもエミリオくんの協力も得られたし、けっこう上手くいきそうじゃない?」

妖精「まあ、出品者をとっ捕まえないとティセリアたちに物凄く迷惑をかけてしまうことになっちゃったけどね……」

暗黒行商少女「まあ……実際デンネル家からしてみれば、200億で競り落としたものを横から盗まれたのは事実なんだから、法に則るのなら仕方がないと思うわ」

ミスティ「そうね……。頑張って、胸を張ってこの街を出られるようにしましょう」

クロシュ「うん……!」


イリス「ところで、オーデルシュタインの基地に行くのは明日なんだよね?」

暗黒行商少女「もし本当にあのステラスライムを利用した洗脳計画なんてものがあるなら、実際は一刻の猶予もないと思う。でも流石に昨日の今日で出陣ってほど簡単にはいかないんでしょうね」

妖精「あれ、半分くらい憶測の適当なデマカセのつもりだったんだけど、エミリオの様子を見るになんかけっこう事実っぽいんだよね……。放って置くと本当にけっこうまずい事態なのかも……」


イスファハーン滞在9日目です。この行動終了後、オーデル基地攻略編に移ります
↓1〜3 自由安価 何をする?

―学術区 公園

 噴水「」シャワシャワ

妖精「へえ、ここの地下水道で街のスライムとシュヴィアに会ったんだ」

クロシュ「うん……」

妖精「じゃあ私たちはここで情報収集してみよう。もしかしたら、その時みたいに有益な情報が手に入るかもしれないし」

クロシュ「うん……!」


↓1コンマ 情報収集結果
01-30 レッサースライムたち
31-60 マリッサの過去その2
61-90 マリッサ「本人に直接聞いたら?」ヌッ
91-00 ??

 噴水「」シャワシャワ

レッサースライム「」モニョモニョ


妖精「あ、丁度スライムが……ってレッサースライムかあ。まあ聞くだけ聞いてみよう」

クロシュ「うん……」

 *

クロシュ『ちょっといい……?』モニョモニョ

レッサースライム『ほえ?』モニョ?

クロシュ『えと……御三家って、わかる……?』モニョモニョ

レッサースライム『ごさんけ……おいしいの〜?』モニョモニョ

クロシュ『んゅ……。えと、じゃあ……シュヴィアさんって、わかる……? えと、ぴかぴかの黄色っぽい色の……カチカチのスライムさん……』モニョモニョ

レッサースライム『あ〜、うん〜! しゅびあさん〜!』モニョニョ!

クロシュ『えと……どんなスライムさんか、わかる……?』モニョモニョ

レッサースライム『しゅびあさんはね〜。わたしたちのすみかをまもるスライムさんだよ〜』モニョモニョ

クロシュ『住処を、守る……?』モニョモニョ

レッサースライム『うん〜。ぴかぴかで、かちかちで、かっこいいんだよ〜』モニョモニョ

クロシュ『そうなんだ……』モニョニョ

レッサースライム『おなかすいたよ〜っていうと、ごはんもくれるんだよ〜』モニョモニョ

クロシュ『わあ……』モニョニョ

レッサースライム『んふふ〜、わたししゅびあさんのこと、だいすき〜』モニョモニョ

クロシュ『……うん。ありがと……』モニョモニョ

 *

妖精「……これは……」

クロシュ「やっぱり……シュヴィアさん、スライムにはすごく優しいみたい……」

妖精「みたいだね……。でも、それならどうして……?」

クロシュ「……」

 ☆レッサースライムのシュヴィアへの印象を知りました

 ◇

―商業区 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

通行人A「オーデルシュタインについてだあ? 知るかいそんなもん」


通行人B「おっと、お嬢さん探偵ごっこかい? そんなことより僕とあのホテルに……げぼァッ!」


通行人C「ちょっとあなた、街を守ってくれてるオーデル軍警の方々に失礼よ」

 *

エバンス「……こりゃ、今回はダメそうだな……」

ミスティ「そうね……。まあ往来で治安組織の話を嗅ぎ回るのは実際良い選択とは言えなかった気もするわ……」


 武具屋の看板「」


エバンス「ん、武具屋か……。剣はこの前新調した魔銀の剣がだいぶ良い感じだから良いとして……防具はそろそろ買い替え時かもしれないな。ミスティちゃんも、そのローブけっこうボロボロになってきてないか?」

 精霊のローブ「」ボロッ…

ミスティ「……」

 ◆

―先日
 シルバーコイン 客室

風の精霊『ミスティさん宛にお手紙だよ〜』ヒュルヒュル

 手紙「」パサッ

妖精「ミスティ、風の精霊がお手紙だって」スッ

ミスティ「私宛に手紙……?」

 手紙「」ピラッ

ミスティ(その手紙は……緑の国の、あの森妖精の子からのものだった)

ミスティ(内容は、緑の国の平穏な日々を綴る温かいものと――)

ミスティ(私たちの旅を気遣う、心優しい言葉たち……)

ミスティ(……そして、緑の国を発つ前にあの子から贈られた……この精霊のローブについて)

ミスティ(もしボロボロになってしまっていたら、買い替えて欲しい。私の身の安全こそが最も大事だから……と……)

ミスティ(……いつだったかウォーターポートで、旅人の服を買い替えるのを渋ったクロシュに、私が言ったのと同じような内容……)

ミスティ(………あの時のクロシュも……こんな気持ちだったのかしら……)

ミスティ(でも……そうね……。あの子の気持ちに応えるのなら……感傷の為にいつまでもこれを着続けるのではなく……新しく、より身を守れるものを新調すべきよね……)

 ◆

―現在
 イスファハーン商業区 武具屋

武具商人「らっしゃい。ウチは仕立てもやっとるから気軽に見ていきな」


ミスティ(というわけで、今日こそ買い替えるわ……。いつまでも尻込みして、あの子の優しさを無碍にするわけにはいかない……)ゴゴゴゴ

エバンス「お、おお……なんかミスティちゃんえらく気合が入ってるな。よし、俺も良い装備を探すぜ!」


↓1コンマ ミスティが買い替える防具
01-70 氷精のローブ
71-95 氷竜革のローブ
96-00 極夜の衣


↓1コンマ エバンスが買い替える防具
01-40 硬質革鎧
41-70 魔獣の革鎧
71-90 サメの革鎧
91-00 竜の革鎧

ミスティ「……ん? こ、これは……!!」

 明るい水色のローブ「」ポン!

武具商人「ほほう、それに目を付けるとはお嬢さんお目が高い! それは正真正銘の氷竜の革でこしらえられた氷竜革のローブ! 熱と冷気に強いのはもちろん、魔力を伴う全般的な攻撃や、物理攻撃にも強い非常に優れた一品だ!」

ミスティ「す、すごいわ……! お値段は……まあまあするけど、意外と安いわね……」

武具商人「あー……その、ちょっとワケがあってな。氷竜の素材で作られた装備を身に着けると、普通の人は体を冷やしすぎちまうんだ。んで、氷属性が得意な人間ってのも少ないだろ? だから需要もあんまりなくて……」

ミスティ「なるほど……。なら丁度良かったわ、私は氷魔法使いよ」

武具商人「おお! へへっ、そりゃあ良かったぜ!」

 *

エバンス「おっ、ミスティちゃんは良いものを見つけたみたいだな! さて、それなら俺も竜の革鎧くらい――」

武具商人「兄ちゃんは革鎧か? 高級品は今仕入れ中でな……悪ィが今はこれしかねェんだ」

 硬質革鎧「」ポン

エバンス「……まあ、今着てるやつより質が良いのは確かだ!」

 *

ミスティ(E:氷竜革のローブ)「……」ビシッ

エバンス(E:硬質革鎧)「おお、機能性だけでなく見た目もかっこいいな!」

ミスティ「ええ……良いものを買うことができたわ。氷属性の力も感じられる……。エバンスは……あんまり変わってないわね……」

エバンス「まあ革鎧は質が上がっても見た目はあまり変わらんからな。でも前よりは硬くて丈夫になってるぜ」



 折り畳まれた精霊のローブ「」ポン

ミスティ(このローブは……大切に仕舞っておきましょう……)

ミスティ(今まで私を守ってくれて、ありがとう……)


 ☆ミスティが氷竜革のローブを購入し、装備しました
  精霊のローブは所持アイテムに移動します

 ☆エバンスが硬質革鎧を購入し、装備しました

 ◆

というわけで本日はここまでとなります。次回は貧民街でオーデル家について聞いてみよう編からとなります

再びイスファハーンピラーへ赴き、エミリオくんとの対話を経て協力を取り付けたクロシュ一行でした。相手は一国の軍隊に等しいオーデルシュタイン軍警……果たして最大富豪の力を借りたとて、無事に白銀スライムちゃんを取り戻せるのでしょうか。エミリオくんに友達ができる日は来るのでしょうか

そしてレッサースライムからシュヴィア氏の印象を聞いてみたり、エバンス氏とミスティ氏が防具を新調したりもしました。今まで特にそういう猫写はなかったのですが、実はミスティ氏が装備していた精霊のローブは緑の国で森妖精の子から贈られた品だったという裏設定がありました。今回はそのローブがボロボロになってしまったので買い替える必要があったそうです。奇しくも、港湾都市でミスティに買ってもらった旅人の服を大切にするあまり買い替えるのを渋ったクロシュ氏と重なります。しかし道具は道具。例え大切にされた道具には想いが宿るのだとしても、身を守れなければ意味がありません。クロシュのように物をためこんだり合成したりできるスライムではない場合は、適宜更新するのが良いのでしょう

それでは本日もありがとうございました。明日は祝日なので多分更新できるかと思います。よろしくお願いいたします

スライム類の生き物はよほどお腹が空いている場合でもない限りスライム同志で争うことが滅多にないため、同類への警戒心が薄いようです。そういった事情が同類に対する親切さに繋がっているのかもしれません
ブラッド氏は同類に対しても厳しいように見えますが、実を言うとクロシュを本気で殺そうしたことはなかったりします(周りの人間は割と本気で殺そうと思ったりしています)。ああ見えてやっぱりスライムにはちょっと甘いのかもしれません

スライムの同化は、物理的に存在するものであれば大体何にでもできます。ただし液体や気体の物質は熟達したスライムでなければ難しいようです
そういうわけなので、クロシュは武器だけでなくローブや鎧、貝殻などといった防具と同化することももちろん可能です。もし同化させたいものがあれば、自由行動で指定してあげると良いかもしれません

フラナ氏が聖女さんと親しいかどうかは何とも言えませんが、聖女さんが魔族国で宗教活動を行えているのはフラナ氏の裁量も関係しているため、少なくとも険悪ということはないかと思われます。フラナ氏はロイエ教のことは好ましく思っていないようですが、聖女さん個人については日頃の貢献もあるのでまあまあ認めているのかもしれません

シュヴィア氏がオーデルシュタイン家を統率できているかどうかは今のところわかりません。彼は気難しいオリハルスライムですが、スライムたちを守りたいという想いは本物のように見えます。オーデルシュタイン家が何を目指しているのか――それは基地攻略編で明らかになるかもしれません

―イスファハーン貧民街

 ヒビの入った建物「」ボロ…
 割れた石畳「」ボロッ…
 荒れた花壇「」ザッソウ

ボロ服の子供たち「……」ジー

ボロ服の女性「……」ジッ…

ボロ服の男性「……」ギロッ…



イリス「うっ……み、見られてます……」

暗黒行商少女「そりゃそうよ。こんなとこに来る旅行者なんて珍しいもの」

ローガン「世界一の商業都市……その繁栄の側面か」

暗黒行商少女「自由な市場ってのは弱肉強食なの。直接的な食ったり食われたりがないだけで、この街の本質は自然界と同じよ。強き者は富み、弱き者は貧する」

イリス「……どうにもならないの?」

暗黒行商少女「さあ? 表向きはマガジン家とかが支援してるし、これでも昔よりはマシになったらしいわよ」

ローガン「ふむ……マガジンは今財政難らしいが、支援は継続しているということか」

暗黒行商少女「餓死や疫病が蔓延すれば街全体の健康や治安の悪化に繋がるから、多少は無理をしてでも支援費を捻出しなきゃならないとかあるんじゃない? 御三家の中で一番評判が良いのもマガジン家だし」

イリス「芸術や文化面だけじゃなくて、医療とかの魔導機械みたいな先端技術も担ってるんだよね。御三家はどれもこの街に欠かせない存在だと思うけど、一般の人々にとって一番ありがたいのは確かにマガジン家なのかも」


↓1コンマ 情報収集結果
01-30 マリッサの過去その2
31-60 オーデルシュタインの暗部
61-90 マリッサ「本人に聞いた方が早いわよ」ヌッ
91-00 ??

マリッサ「あら、マガジン家のことなら当主に直接聞いた方が早いわよ」ヌッ

暗黒行商少女「おわっ!?」

イリス「ま、マリッサさん……!?」

ローガン「……マガジン家の当主が、どうしてここに?」

マリッサ「今あなたたちが話していたじゃない。ここの支援も私たちの役目だからよ。実際の現場も見ずに支援なんてできないでしょう」

イリス「なるほど……えと、お疲れ様です」

マリッサ「ふふ、ありがとう。あなたたちこそ、どうしてここに来てるの? 旅人にとってここに面白いものはないと思うけど」


イリス(……ど、どうします……? 事情を話してみますか……?)

ローガン(うむ……目的の競合こそあるが、もし協力を得られれば明日の戦いもより楽になるはず。対話の価値はあるかもしれん)


↓1〜3 自由安価 どんなお話をする?

ローガン「ここの支援はマリッサ氏の代から始めたのか?」

マリッサ「支援自体は私の代から始まったわけではないわ。ただ、支援の内容を本格的に強化したのは私ね」

イリス「ええと、マリッサさんはどうして支援を強化したんですか?」

マリッサ「それまでの支援はあってないような雀の涙だったから。富める者の務めよ」

暗黒行商少女「ふうん……富める者の務めね。それなら他の御三家はどうなのよ?」

マリッサ「ウチほどではないけどあいつらも少しはしてるみたいよ、体裁を保つ程度には。まあオーデルシュタインはインフラ整備なんかも担ってるから、まあまあ頑張っている方じゃない?」

 割れた石畳「」ボロッ…

ローガン「……割れているが……」

マリッサ「それでも問題なく歩けるでしょ。それにオーデルシュタインの真価は目に見えない部分……例えばこの街の地下に張り巡らされた地下水道なんかは、どの地区も貴賎なく平等に整備が行き届いているはず……って何で私がオーデルシュタインなんかの擁護をしなくちゃならないのよ!!」

イリス「あはは……。マリッサさんから見て、オーデルシュタイン家はけっこう印象が良いってことですか?」

マリッサ「別に。インフラ整備は奴らの責務、行き届いて当然の最低ラインよ。それで高評価とはならないわ」

ローガン「手厳しいな」

マリッサ「それにオーデルシュタインは、平和の為だの人民の保護だのと大義名分を掲げて、独断で諸外国の紛争地に軍を派遣して暴れてるのよ。お陰で国外の敵は増えるし軍費も無駄に消耗するし。あのアホ、何を考えているんだか」

ローガン「イスファハーンの軍が紛争地に介入しているという話は私も聞いたことがあるが……シュヴィア氏の独断だったのか」

マリッサ「ええ。しかもあの軍警、無駄に血の気のあるバカが多いし、シュヴィアもそんなバカ共に慕われてるしで、誰も止める奴がいないのよ。本当に迷惑だわ」

ローガン「……オーデルシュタイン家が有する諜報機関については、何かご存知だろうか?」

マリッサ「ええ、存在は知ってるわよ。いつどこで何をしてるかまでは知らないけど」

ローガン「……ところで、先日のオークションだが……エミリオ氏によると、スピリチュアルジェルを出品した者の正体がわからぬらしい」

マリッサ「………それで?」

ローガン「そしてこれはある筋から手に入れた情報なのだが……オーデルシュタインの諜報員が、マガジン家に潜り込んでいるという話だ」

マリッサ「…………」

ローガン「おわかり頂けただろうか? 私たちは、その者こそがスピリチュアルジェルを持ち出し、そしてあのイスファハーンピラーから持ち去った犯人だと踏んでいる」

マリッサ「……なるほどね。部外者にしてはなかなか悪くない推理じゃない。確かに、渡りに船だったとはいえあのイスファハーンピラー攻略のとき急に協力を申し出てきたオーデルシュタインには違和感があるわ」

ローガン「うむ……。そして結局我々もあの後エミリオ氏に捕まってしまい、200億払うか犯人を捕まえない限りこの街を出られなくなってしまったのだ。ゆえに……今、オーデルシュタイン軍警を攻略する仲間を探していてな……」

マリッサ「え、何ですって? オーデルシュタイン軍警を……攻略する……!?」

ローガン「あまり大きな声を出さないでいただきたい。ここはまた共同作戦といくのはどうだろうか?」

マリッサ「……私がスピリチュアルジェルを取り戻す、最後のチャンスというわけね」

ローガン「……まあ、そういうことでもある」

マリッサ「…………」

イリス「あの……私、聞いたんです。マリッサさんは、大切な研究の為にお金が必要だって……。でも私……その為にあのスピリチュアルジェルの子を閉じ込めて、酷いことをするのには賛成できません。だから、その……」

マリッサ「……協力するだけ協力して、スピリチュアルジェルは諦めろと?」

イリス「……だ、誰かを酷い目に合わせて稼いだお金で、生き返らされた人は……ど、どんな気持ちになりますか!!?」バッ

マリッサ「……!」

イリス「ご、ごめんなさい! 知ったようなこと言って……! 私は、マリッサさんの相棒だって人のことも、マリッサさんのことも、何も知っていないんですけど……でももし、私が死んで……誰かを犠牲に生き返らされたら……どうすればいいか、わかんないです!!」

マリッサ「……」

イリス「……あっ! す、すみません……これ、ただの噂でしたよね。ごめんなさい! わ、私すごく恥ずかしいことを――」

マリッサ「……いいえ。事実よ。私は死なせた者を生き返らせる為に、今の研究をしている。資金が必要なのもその通り」

イリス「……!」

マリッサ「……もしあいつが生き返って、今の私を見たら……きっと軽蔑するでしょうね。そこまで堕ちたか、って」

イリス「……」

マリッサ「でも別に良いのよ。あいつが存在しない世界なんかより……存在する世界の方が、ずっと素敵だもの。例え私が、軽蔑されても……」

イリス「マリッサさん……」

マリッサ「……まあそうね。資金が足りさえすればあのスピリチュアルジェルは必要ないから、もしオーデルシュタイン攻略中に金塊の山でも掘り当てられたら手放してあげても良いわ」

イリス「……!」

ローガン「それは、つまり――」

マリッサ「私も手伝ってあげる。脳筋のアホ共に、知の力というものを教えてやりましょう」

 ☆マリッサ・マガジンの協力を得ました

―国際商業都市イスファハーン 滞在10日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:硬質革鎧     飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  
氷精の魔導書      精霊のローブ
ブラッドワイン*2
吸血鬼殺ワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[4/8](エバンス)
・魔法[2/6](エバンス)
・剣技[2/8](ローガン)
・魔法[1/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他

―イスファハーン郊外
 オーデルシュタイン駐屯基地 付近

エミリオ「……まさか、貴女も来るとは思いませんでした」

マリッサ「あら、ゲンズブールの坊やなのね。ハゲのおじさんは?」

エミリオ「さあ? オバサンたちにやられた傷が深すぎて死んだんじゃないですか?」

マリッサ「まあいいわ。あの目立ちたがり屋のことだし、生きていればそのうちわかるでしょ」


ローガン「作戦の確認をさせてもらっても構わないか?」

マリッサ「ええ、失礼。作戦の大枠は前回のピラー攻略と概ね同じよ。陽動部隊が正面から突入して暴れている隙に突撃隊が侵入。一気に目標地点まで駆け抜ける」

暗黒行商少女「前回はオーデルシュタインの兵士たちが陽動部隊として暴れられたけど、今回はそれが敵になるわけでしょ? 陽動部隊なんて一瞬で潰されて終わりじゃない?」

マリッサ「マガジンの技術力を甘く見ないで欲しいわね。前回はオーデルシュタインが出しゃばって来たから役割を与えてやっただけで、奴らがいなければいないなりに陽動戦力くらい用意できたのよ」

イリス「つまり……今回は、マガジンの人たちが陽動部隊になるってことですか?」

マリッサ「いいえ。人ではないわ。私謹製の……オオキイ人形よ!」

 オオキイ人形「」ヌッ

クロシュ「わあ……!」

エバンス「おわっ……!?」

妖精「で、でかっ……! 巨人族くらいあるんじゃないの……!?」

ミスティ「でも外見は他の人形と同じでフリフリの可愛いメイド服だわ!」

イリス「こ、これ本当に動くんですか!?」

マリッサ「当然でしょう。有象無象が何人かかって来ようが捻り潰してやるわ」

エミリオ「へえ……。マガジンも本気ですね」

マリッサ「落とし前を付けさせるだけよ。それでこの子が暴れて混乱を引き起こしている間に私たちが侵入。偽造の制服や通行証はデンネルが用意してくれたのよね?」

エミリオ「ええ。さらにブレアにハッキングさせて警備システムも無力化します。現場が大混乱に陥っている隙に僕たちは悠々と目標地点まで向かえば良いというわけです」

イリス「おお……なんかすごい! いけそう!」

エミリオ「僕の魔眼があれば雑兵など取るに足りません。前回だって、その妖精が催眠解除魔法を使わなければ僕の圧勝だったわけですから」

エバンス「まあ……実際危うかったからな」

ローガン「うむ……」

マリッサ「じゃあ精々頼りにさせてもらうわよ、坊や」

エミリオ「こちらこそ頼みますよ、オバサン」

 ◇

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[0/10] 持久力[10/10]


 オオキイ人形「」ズン ズン…


オーデル兵士A「巨大な……メイド服の巨人が歩いてくる!!」

オーデル兵士B「はあ? 何を言って……なんだありゃ!!?」


 オオキイ人形「」ブッピガン! グオオオオッ!!!


オーデル兵士A「おあああああ!!! 凄い勢いで突っ込んで来るぞ!!」

オーデル兵士B「敵襲、敵襲だ!! 本部、応答せよ!!!」


 オアアアアア!!!! ジャギーン!!!! ウオオオオオオ!!!!
  ドガァァァァン!! バグオンッ!!!!!!! ズバッシャアアアアッ!!!!

 *

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 内部

 タッタッタッタッ

マリッサ「よしよし、動作は好調! 現場は大混乱に陥ってるわね!」

ミスティ「あんな戦力を隠していただなんて……」

マリッサ「隠してるわけじゃないわ。世間に周知する必要がないだけよ」

エバンス「だが上手く侵入できたぜ!」

イリス「エミリオくん、ブレアさんのハッキングは上手くいったの!?」

エミリオ「ええ、首尾は上々のようです」

ローガン「うむ! 我々はこのまま急ぐぞ!」



クロシュ(……銀色の、スライムちゃん……)グッ

妖精「クロシュ、あんまり気負いすぎないでね。大丈夫、きっと助けられるから」

クロシュ「……うん!」


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、マナブロック(持久力+2、次回戦闘コンマ+10)
56-70 踏破率+3、レーション(持久力+4)
71-90 踏破率+3、携行魔導ミサイル(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破率+3、???

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[3/10] 持久力[9/10]

 タッタッタッタッ――

オーデル士官「ん? おい、止まれ! 貴様らどこのしょぞ――」

エミリオ「……」スッ
 魔眼「」ギラッ

オーデル士官「アバッ!?」ガクガク

 バタッ…

ミスティ「容赦ないわね……」

エミリオ「加減はしてますよ。社会復帰できないと労働力の損失になりますから」

イリス「そ、そういう理由なんだ……」


妖精「……ん? こいつ何か持ってるな」ガサゴソ

イリス「ちょ、妖精さん!?」

マリッサ「やめなさいよ、そういうコソ泥みたいな真似は……」

妖精「敵地に突撃しながらコソ泥も何もないでしょ! 使えるもんは何でも使うのが妖精流なんだよ!」

 マナブロック「」ポン

ミスティ「……これは?」

マリッサ「ウチの研究所が一昨年リリースしたマナブロックね。言わば固形マナポーション。マナポーション1本分をぎゅっと圧縮してこのサイズの固体に収めた上に味も改良されてる。確かに良いものだわ」

妖精「それみろ。クロシュ、食べる?」

クロシュ「ん……!」

 モニョモニョ…モグモグ…

クロシュ「…………おいしくない……」モグモグ…

イリス「えっ!?」

ミスティ「クロシュが……美味しくないですって……!?」

ローガン「まさかそんな物質が存在するとは……」

エバンス「一体どれだけ不味いんだこのマナブロックってやつは……!?」

マリッサ「ちょ、ちょっと!! 美味しいでしょ!? 美味しいはずよ!!!」


 ☆持久力が2回復しました
  次回戦闘におけるコンマが+10されます


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-40 踏破率+3、敵襲
40-70 踏破率+3、レーション(持久力+4)
71-90 踏破率+3、携行魔導ミサイル(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破率+3、???

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[6/10] 持久力[10/10]

 タッタッタッタッ――

妖精「うぷ……はきそう……」パタパタ

イリス「そ、そんなに美味しくなかった……?」

ミスティ「食べてみるとけっこう美味しかったけど……妖精とクロシュにはまずかったのね……」

ローガン「人間用の味付けだった、とかだろうか……?」

マリッサ「妖精とスライムには不評……覚えておくわ。次までには改良させる」

エバンス「こんな時でも商品改良を考えるのか? 真面目だな」


オーデル兵士「……ん? おい、お前らどこに向かっ――」タッタッタッ

エミリオ「……」スッ
 魔眼「」ギラッ

オーデル兵士「オボッ……!?」ガクガク

 バタッ…

エバンス「強すぎるだろ……」

妖精「心属性の恐ろしさってこういうことなんだよ。私が無理してでも対策魔法を覚えた理由、わかるでしょ?」

エミリオ「なるほど……心属性対策がそのまま僕の魔眼対策にもなるんですね。それなら僕もそれを見越して魔眼の使い方を改良すれば――」

妖精「言わなきゃ良かった……」

マリッサ「妖精さんが何も言わなくても、この坊やならそのうち自分の弱点に気付いていたわ。ちょっと早まっただけよ」

エミリオ「それより……この兵士面白いモノを持っていますね」

 携行魔導ミサイル「」ジャン!

イリス「ええと、これは……何?」

ミスティ「長い……棒?の先に……何かしら、これは……」

クロシュ「鉄の……くだもの……?」

ローガン「これは……まさか、爆弾を発射する装置か?」

エミリオ「はい。オーデルシュタインが開発した最新兵器の一つ……携行魔導ミサイルです」

エバンス「携行魔導ミサイルだと……?」

エミリオ「使い方は多分僕しかわからないでしょうから、僕が持っていきましょう。これがあればもし魔眼が効かない敵が現れても戦えるので」


 ☆携行魔導ミサイルを取得しました
  今回の探索中、戦闘コンマが+25されます


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-50 踏破率+3、敵襲
50-90 踏破率+3、レーション(持久力+4)
91-00 踏破率+3、???

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[9/10] 持久力[9/10]

 タッタッタッタッ――

 扉「」バァン!

ローガン「この部屋は――」

エミリオ「……食料庫のようですね」

エバンス「せっかくだし少しかっぱらってくか?」

マリッサ「手早く済ませなさいよ。外のオオキイ人形がいつまでもつかわからないんだから」

 *

 レーションの空き缶「」カラン
 レーションの空き缶「」カラン
 レーションの空き缶「」カラン
 レーションの空き缶「」カラン

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

マリッサ「ちょ、何個食べてるのよ!?」

妖精「さっきのマナブロックってやつがまずかったから、口直しにたくさん食べたいみたい……」

マリッサ「ただ大食いなだけでしょ!?」


エバンス「しかし……この、レーションってやつは……なんというか……」モグモグ

ミスティ「……まずいわね」モグモグ

イリス「はっきり言ったね……」モグモグ

ローガン「うむ……。まずい……」モグモグ

エミリオ「これはオーデルシュタイン軍警が開発、生産してる軍用携行食品ですので……味も当主のシュヴィアが監修しているのでしょう。少なくとも味付けに関しては人間向けではないようです」モグモグ

 ☆レーションを食べて持久力が4回復しました

↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-90 踏破率+3、敵襲
91-00 踏破率+3、??

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[10/10] 持久力[12/10]

 タッタッタッタッ――

「止まれ」ヌッ

「……やっぱりアンタたちだったのか」ヌッ


ローガン「……! 貴様たちは――」

エバンス「グラドス……シモンズ……!!」


グラドス「うむ。しばらくぶりだな、旅の一行よ」スッ

シモンズ「ハッ……こんな場所で再会することになるたあ思ってなかったがな!」スッ


エバンス「……俺もこんなとこで再会したくなかったよ。道を開けてくれないか?」

シモンズ「だはははは! 道を開けろと言われて開ける警備がどこの世界にいる!?」

ローガン「だが彼我の戦力差は明らかだろう。以前、貴殿らは私とエバンスくんの二人が相手だった時も勝利は我々だった。この人数差では――」

グラドス「舐めてもらっては困るな、ローガン殿」スッ
 薙刀「」バチバチ…ゴゴゴゴ…!!

イリス「複数属性のエンチャント……!?」

グラドス「某の薙刀術において、人数の差は決定的な戦力差とはならぬ。むしろ、人が増えて周囲に気を配らざるを得なくなった貴殿らの方が不利ではないか?」

シモンズ「ハッ、そういうこった! 今大将は大事な実験の最中だそうだ! お前らがどういうつもりで来たのか知らんが、邪魔はさせねえぜ!!」ジャキッ

クロシュ「……!」

妖精「実験の、最中……!? あなたたち、あの子をどうしたの!?」

グラドス「あの子……? すまぬが、某ら雑兵は実験の詳細を知らぬ。ただ主君を信じ、仕えるのみ」

シモンズ「おうよ! シュヴィアの大将がやることにケチなんてつけさせねえぜ!」


エミリオ「……はあ。盲目的に雇用主を信じるなんて、奴隷未満の愚鈍さですね。面倒なのでどいて頂きますよ」
 魔眼「」ギラッ


シモンズ「……ん? 目の色が変わったな、坊主。何の魔法だ?」

グラドス「魔眼だ、阿呆」


エミリオ「……何か対策をしていますね」

グラドス「うむ。悪いが対策済みだ。貴殿は最重要対策必須項目だとシュヴィア殿直々に指名されていたのでな」

エミリオ「へえ。それは光栄です。しかしそれなら――」

 魔導携行ミサイル「」ガシャコン!

エミリオ「自社兵器の対策はどうなんですか!?」ニヤリッ

グラドス「!!!?」

シモンズ「ん!!!?」


 ――戦闘開始 グラドス&シモンズ――


↓1コンマ(マナブロック+10、ミサイル+25)
01-10 痛恨 持久力-4
11-40 劣勢 持久力-2
41-90 優勢
91-00 会心

 携行魔導ミサイル「」シュボッ―

 ミサイル「」シュゴオオオッ!!!

グラドス「ぬおおおおっ!!」

シモンズ「んな豆鉄砲なんざ――」

 ドガァァァァアン!!!!


ミスティ「ちょ、いくらなんでも喧嘩っ早すぎるでしょ!?」

イリス「ミスティも時々あんな感じだよ! とにかく戦いが始まっちゃったからには私たちも畳み掛けよう!!」バッ

ミスティ「ええい、わかったわよ!!」

炎魔女クロシュ「ん!」チリッ

マリッサ「アハハハハ!! 面白いじゃない、追撃よ追撃!!」

 星弾「」バシュンッ!!
 氷塊「」バギュウンッ!!
 炎弾「」ゴウッ!!
 光線「」バシュウウウンッ!!!

 ドガァァァァァン!!!!


エバンス「お、おお……」

ローガン「こ、これは……」



黒焦げグラドス「……まだ……倒れる、わけには……」プスプス…

 ドサッ…

黒焦げシモンズ「ぐっ……うおおおおお!!! 俺は……まだ、倒れ――」プスプス…

妖精「無理しないで寝ときな」ペチッ

黒焦げシモンズ「がっ……」プスプス

 ドサッ…

 ――戦闘終了――

―オーデルシュタイン軍警駐屯基地 踏破率[10/10] 持久力[12/10]

 タッタッタッタッ

ミスティ「大丈夫かしら……? さっきの二人……」

エバンス「あれくらいで死ぬ奴らじゃないさ」

ローガン「うむ。少し経てば自力で起き上がれるだろう。彼らはそういう戦士だ」

マリッサ「それより奴らが言ってた実験ってのが気になるわ!」

エミリオ「ブレアによればこの先に実験室があります!」


クロシュ「!」

イリス「星の魔力を感じる! この先にいるよ、あの子が!!」

妖精「……どうか無事でいて……!」


 扉「」バァン!!

機械に繋がれた白銀スライム「」デロロ…


クロシュ「!!!!」

妖精「こ……これは……!!」


「まさか……ここまで乗り込んで来るとは」スタスタ


マリッサ「……あなたが全ての仕掛け人だったってわけね……シュヴィア・オーデルシュタイン!!」ザッ

シュヴィア「どの件についての話なのかは知らないけど、このスピリチュアルジェルを奪い、目的の為に利用しようとしているのは紛れもなく僕だよ」

クロシュ「シュヴィアさん……!! 銀色のスライムちゃんを……今すぐ、離して……!!」ザッ!!

シュヴィア「……お前は……結局この街を出ていくどころか、残ってここまでやってきたのか……」

クロシュ「離して……!! スライムが……仲間が、大切なら……どうして……!?」

シュヴィア「……何か勘違いしているみたいだけど……その子は、了承してるんだよ。こうやって、僕の目的の為に協力してくれることを……」

クロシュ「えっ……?」

シュヴィア「勝手にあの子が苦しんでいると決め付けて、頼まれてもいないのにこんなところまで来て、事態を引っ掻き回さないで欲しい。これは、僕の……僕たちの、悲願なんだ」

クロシュ「ひがん……?」

シュヴィア「スピリチュアルジェルの力を使って、星脈にアクセスし……この星に住む全ての生命を、支配する。そして――この世界の誰もスライムを脅かさない、伝説のスライム王国を復活させる」

クロシュ「???」

妖精「はあ!!!? そんなことできるわけ――」

マリッサ「……理論上は可能ね。理論上は。スピリチュアルジェルには星脈を通して他者と繋がる能力がある。それを発展させれば、他者を支配洗脳することも可能よ。でも――ただの交信ならともかく、支配の範囲を星全体にまで広げようとすれば――スピリチュアルジェルは膨大な情報を処理し切れず、核が焼き切れて死ぬでしょうけど」

シュヴィア「そんなことはわかっている。でも――彼に協力させたら、どうかな? ブレアくん」スッ

スピーカー『はい、シュヴィア様。私がスピリチュアルジェルの代わりに情報処理を行えば、99.9998%の確率でスピリチュアルジェルの死を防ぎつつ安全に支配を続行することが可能です』ピコピコ

シュヴィア「だそうだよ。これの開発に最も貢献してくれたリチャードが、今この場にいないのが残念だ」

マリッサ「なるほど……確かに、ブレアの処理能力なら可能かもしれないわね」

妖精「ちょっとエミリオ!? なんでデンネルの情報生命体がシュヴィアの味方をしてるの!?」

エミリオ「……ブレアは完全に中立的な情報生命体のはず。何らかの手段でブレアにハッキングして、その中立性を破壊したとしか……」

シュヴィア「ブレアくんはただ、僕たちの理念に賛同してくれただけだよ。血も涙もない下劣な人間共なんかと違って、彼の方がよほど優しくて暖かみのある存在だ」

エミリオ「そうだといいですけどね」

シュヴィア「……下らないお喋りは終わりだ。この子とブレアと星脈の同調が完了するまで、もう少しかかる……。その前に、邪魔者掃除をしないとね――」デロデロ―


スライムシュヴィア「来い、薄汚い下劣な人間共。まとめて花壇の養分にしてやる」モニョモニョ


 ――ボス戦闘開始 オリハルスライムのシュヴィア――

 ★シュヴィアの〈オリハルボディ〉が発動!
  相手の会心を無効化し、さらにコンマ+10!

↓1コンマ(ミサイル+25、オリハル-10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-00 優勢

エミリオ「なら遠慮なく行かせていただきますよ! 死ね!!」ガシャコンッ!!

 ミサイル「」バシュウウウンッ!!

スライムシュヴィア「!」

エミリオ「アッハハハハ! 御社の魔導ミサイルなら物理無効だろうと関係ありませんね!?」

スライムシュヴィア「〜〜」モニョモニョ

 空穴「」ヴォン!

 ミサイル「」シュウウウン――…

エミリオ「何!?」

エバンス「空間に謎の穴が開いて、ミサイルが吸い込まれていったぞ!?」

イリス「あれはまさか――空間魔法!?」

スライムシュヴィア「物理以外の攻撃に何の対策もしていないと思ったのか? エミリオ・ゲンズブールは愚かだ」モニョモニョ

エミリオ「チッ、舐めた真似を……!! あなたたち、さっさとかかりなさい!!」


エバンス「言われなくてもかかるが、俺たちゃお前の部下じゃねえぞ!」バッ

ミスティ「子供は邪魔にならないよう隅っこで見てなさい!」バッ


 ガギインッ!!

 鋼の剣「」ギギギギ…

スライムシュヴィア「そんなナマクラでオリハルコンを斬るつもりか?」モニョモニョ

ローガン「いいや。私の狙いは――」

 鋼の盾「」ドウンッ!!

スライムシュヴィア「っ!?」ヨロッ


イリス「そこ!!」バッ

 星弾「」バギュンッ!!

 ドガァンッ!!

スライムシュヴィア「くっ……!」モニョ…!

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ!!

 ガギインッ!!!

炎メイドクロシュ「……!!」チリチリ

スライムシュヴィア「その姿……バーニングスライムの力……!? お前は、一体――」モニョモニョ


↓1コンマ(ミサイル+25、オリハル-10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-00 優勢

スライムシュヴィア「流石に多勢に無勢か――ならば!」デロデロ―

分体シュヴィア「!」ポン!
分体シュヴィア「!」ポン!
分体シュヴィア「!」ポン!
分体シュヴィア「!」ポン!


イリス「オリハルスライムも分体を作れるの!?」

スライムシュヴィア「分体作成はスライムにのみ許された正しき力だ。僕にできない道理などない」モニョモニョ


分体シュヴィア「〜〜」モニョモニョ

分体シュヴィア「〜〜!」ピョンピョン

 ガギンッ!

エバンス「チッ……! こいつら、堅さは本体と同等だぞ!」ギギギ

ローガン「我々では文字通り刃が立たん! 引き付けている間に魔法攻撃を頼む!!」ギギギ


イリス「は、はい! やあっ!」バッ

 星弾「」バシュンッ!!

 ドガァン!!
分体シュヴィア「」デロロ…

イリス「魔法への耐久力は本体よりもないみたい! このまま攻め――」

分体シュヴィア「!」ピョンッ

分体シュヴィア「!」ピョンピョン!

イリス「か、数が……増えてきた……!?」

ミスティ「凍てつけ!!」カッ!!

分体シュヴィア「」カチンコチン

イリス「ミスティ!」

ミスティ「とにかく一体づつ確実に仕留めていくしかないわ! 分体だって無限には出せないはずよ!!」


↓1コンマ(ミサイル+25、オリハル-10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-00 優勢

炎メイドクロシュ「!」クルンクルンッ シュバッ

 ギンギンガギンッ!!

スライムシュヴィア「どうして邪魔をする!? お前もスライムなら、僕たちの気持ちが――」モニョモニョ

炎メイドクロシュ「だって――泣いてたもん!!」チリチリ

スライムシュヴィア「!!?」モニョ!?

 デロデロ――

バーニングスライムクロシュ『あの子――泣いてたんだもん!! ほんとは、だいじょぶじゃないって――泣いてた!!!』モニョモニョ!!!

 ゴウッ!!
 ベチンッ!! ベチンッ!!

スライムシュヴィア『ぐ、ううっ……!! だが――一人の涙で、世界中のスライムを救えるのなら!!!』モニョモニョ!!!

バーニングスライムクロシュ『ばか!! ばか!!! ばか!!!!』モニョモニョモニョ!!!!


↓1コンマ(ミサイル+25、オリハル-10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-00 勝利

スライムシュヴィア『黙れええええ!!!!』モニョニョニョ!!!!

 ベチンッ!!!
 ベチンベチンベチンッ!!!!

バーニングスライムクロシュ『んゅっ……!!』モニャッ…!

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

スライムシュヴィア『はあ、はあ……! 命懸けで助けてくれる仲間に囲まれてる、しあわせスライムのおまえに……!! ボクたちレアスライムが、どれだけ酷い目に遭わされてきたかなんて……わかるもんか!!!!』モニョモニョ!!!!

スライムクロシュ『んゅ……』デロ…

スライムシュヴィア『あの子は……ボクたちが、ボクたちらしくいられる為に……自分から、進んで犠牲になることを選んでくれたんだ!!! おまえなんかの下らない独善で……その想いを、邪魔するなぁぁぁ!!!!』モニョニョニョ!!!!


↓1コンマ(ミサイル+25、オリハル-10)
01-50 敗北
51-00 勝利

スライムクロシュ『で、も……』ヨロヨロ…モニョニョ…


スライムクロシュ『泣いて、ほしく……ない……』モニョニョ…

 ヨロヨロ…モニョモニョ…

 ベチンッ…

スライムシュヴィア『あうっ……』ヨロッ…

 デロデロ…

スライムシュヴィア「」デロロ…


 ――戦闘終了――

というわけで本日はここまでとなります。次回はシュヴィアとの戦闘終了後から再開となります

オーデルシュタインの基地に攻め込み、グラドスとシモンズを撃破して最深部に辿り着いたクロシュが見たものは、機械に繋がれた白銀スライムと静かに待ち受けるシュヴィアの姿だった。
戦いの中、ボロボロになりながら剥き出しの想いをぶつけ合った二人のスライム。激闘を制したクロシュは、シュヴィアの言葉に何を想う――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします

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