馬場このみ「同級生は……クシュン!」ミリP「……風邪?」【ミリマスSS】 (38)


ミリマスSSです。
プロデューサーはP表記。

続きものです。
過去作はこちら。
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<一応のあらすじ>
同級生で幼馴染だったこのみさんとプロデューサーは、今頃になってまたイチャイチャし始めています。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1607607357


昼下がり 冬の砂浜にて


『あっ、その表情いいですね!』カシャカシャ

『……うんっ、OKです! これで撮影終了になりまーす!』

このみ「ありがとうございましたー!」

このみ「……だあぁ! さすがに寒いわね!」

P「このみさん、寒い中ひとまずお疲れ様。とりあえずコート着て」

このみ「ありがとう」

P「あと温かいお茶もあるぞ」

このみ「ごめんね、何から何まで準備してくれて」ズズッ

このみ「ああ~、温かいのが沁みるわ……」

P「大丈夫か?」

このみ「かなり寒かったけど、大丈夫。それに、この真冬の海辺で水着グラビア撮るんだから、これくらいは覚悟してたわよ」

P「俺は屋内スタジオかプールで良いと思ったけどなあ」

このみ「いーのよ、私が屋外で撮るってお願いしたんだから。私のセクシーさアダルティさを世の中にアピールするチャンスだし、とことんセクシーに決めたいじゃない」フフン


このみ「それよりもプロデューサー、どうかしら? さっきまでの撮影、アダルティに決まってた?」

P「……カメラマンさんもスタッフさんもダウンジャケット着てるなか一人だけ元気に水着姿だから、まさに『子供は風の子』だなーって」

このみ「ああ、もう! アンタはまたそういうこと言う!」ギュウウゥ

P「痛い痛い! つねるな!」

このみ「そんなこと言わなかったら、私だってつねらないってば」

P「冗談だよ。傍から見てても、いい表情で撮影に臨んでてかなり良かったと思う。途中でカメラマンさんから写真を見せてもらったけど、雰囲気良く撮れてたし」

このみ「プロデューサーもドキドキ、した?」チラリ

P「……正直、結構した」

このみ「ふふっ、じゃあ良かったわ♪」ニコッ

P(今もめっちゃドキッとした)

このみ「……へぶちっ!」

P「やっぱり寒かったんだろ。よし、早く着替えて帰るぞ」

このみ「はーい♪」

・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・

翌日 事務所


小鳥「昨日は寒かったから撮影も大変だったんじゃないですか?」

P「見てるほうが寒そうでしたよ。撮影の合間は待つから色々と防寒対策はしましたけど、風邪を引いてないといいな……」

莉緒「でもこのみ姉さん、撮影前からかなり気合入ってたもんねえ」

P「ああ。外で砂浜での撮影もこのみさんが志願してたし、昨日も『自分のセクシーさを売り出す絶好のチャンスだから』って、楽しそうに撮影してたよ」

莉緒「プロデューサーくんにも水着姿を見せたかったんじゃないの?」ニヨニヨ

P「それは……どうなのか知らないけど」


小鳥「でも、プロデューサーさんこのみさんの間柄なら、水着姿くらい見てそうな気もしますけどね」

P「どんな間柄ですか」

小鳥「二人とも実家は海辺に近かったようですし、海とかにもよく行ってたんじゃないかなーって」

P「確かに、歩いて5分くらいのところに砂浜あったから、よく砂浜に遊びに行ってましたけど、一緒に泳いだりはしなかったですね。海に突き飛ばされたりはしましたけど」

莉緒「じゃあスク水は? 水泳の授業とかあったでしょ」

P「うちの高校、何故か体育に水泳がなかったんだ」

莉緒「ふうん。……じゃあ、今回の撮影、プロデューサーくんも楽しみだったわけね? 初めてこのみ姉さんの水着姿見れるわけだし!」ムフフ

P「……」プイッ

小鳥(あ、楽しみだったのね)


莉緒「もう、楽しみだったら楽しみだったって直接言ってあげたらよかったのに。そしたらこのみ姉さんも喜んだわよ♪」

P「……このみさんがアダルティな仕事を取って来てくれってずっと俺にお願いしてたから、水着の仕事を取ってきただけだよ」

莉緒「もう、素直じゃないんだから」クスッ

莉緒「あとプロデューサーくん。いくら楽しみだったからって、このみ姉さんのグラビアを使ったらダメだからね?」

P「ゲホッ、ゲホッ! ……使うか!」

Prrrrrrrr

莉緒「あら、電話?」

小鳥「私、出ますね」ガチャ

小鳥「はい、765プロダクションです。……あら、このみさん」

P「!」

小鳥「はい。……はい」

小鳥「……風邪、ですか?」

P「えっ」


・・・・・・


・・・・・・

午後 このみ宅


このみ「……あ”ー、キツイしゾクゾクする」

このみ「完っ全に風邪こじらしたわ……」ズズッ

Prrrrr

このみ「電話? ……莉緒ちゃんからだ」

このみ「もしもし?」ピッ

莉緒『もしもし、姉さん? 風邪大丈夫?』

このみ「何とかね。こうして電話に出られるくらいには」

このみ「でもごめんね? レッスン一緒にしようって話だったのに」

莉緒『良いってば。気にしないで思いっきり休んで頂戴よ』


莉緒『それよりもさ、風邪引いてたら寂しくならない? 特に一人暮らしのときって』

このみ「あー、そうね。部屋がやたらとしんと静かに感じるし、心細くなるかも」

莉緒『ふふっ、でしょでしょ♪』

このみ「なんだか楽しそうだけど、どうしたの?」

莉緒『そう思ったから、プロデューサーくんをこのみ姉さんのお家に向かわせたわ』

このみ「へぇ!? ……ゲホッ、ゲホッ」

このみ「何で!?」

莉緒『プロデューサーくん、朝に姉さんが風邪引いたから休むって電話してからずっと仕事に手がついてないのよ。あんまり見てられないから、看病しに行って来いって、みんなで事務所から追い出したの』

このみ「……私が勝手に風邪引いただけなんだから、プロデューサーも気にしなくていいのに」


莉緒『……それに』

このみ「それに?」

莉緒『プロデューサーくんがお見舞いに行ったほうが、姉さんも喜ぶかなーって思ってね♪』

このみ「別に喜びません!」

莉緒『ホントにー?』

このみ「……」

莉緒『もう、二人とも強情っぱりなんだから』

莉緒『とにかく、ゆっくり休んで早く良くなってね』

このみ「うん、ありがと」

ピッ

このみ「えっ、P来るの」

このみ「部屋掃除したほうが良いかな。部屋はそこまで散らかってないけど、……まあ別にPだし、いっか」

このみ「……一応、髪の毛だけ手櫛で整えておこうかしら」サッサッ


カチャカチャ ガチャッ

P「……お邪魔しまーす」ソロリ

P「……」チラッ

このみ「……」

P「寝てるのかな」

P「とりあえず、買ってきたものを冷蔵庫に入れておくか。それからどうしようか、起きるまで待っておくか、それとも……」ブツブツ

このみ「起きてるわよ」

P「うおっ!?」

P「……びっくりしたぁ、起きてたのか」

このみ「うん。貴方が来るって聞いてたからね」

このみ「カギ持ってたの」

P「事務所に合鍵預けてるだろ。それ借りてきた」

このみ「そっか」


P「病院は行った?」

このみ「うん。ただの風邪だって。お医者さんに昨日のこと話したら、原因はそれだろうって言われたわ」

P「……もっときちんと風邪対策すべきだったな。ごめん」

このみ「どうしてPが謝るのよ。もとは私が無理言って外で撮るって頼んだんだからさ」

P「でも結果こうして馬場が風邪引いたんだから……」

このみ「いいの。Pはプロデューサーとして私の体が冷えないよう最善を尽くしてくれました」

このみ「……もし、どうしてもお詫びしないと気が済まないって言うのなら、そうね、……せっかくお見舞いに来てくれたんだし、看病してもらおうかしら」

P「ああ、任せろ。そのつもりで来たんだから」

このみ「じゃあ、お願いするわ」クスッ


P「昼飯は食べた?」

このみ「あんまり食欲なかったから食べてなかったんだけど、ちょっとお腹空いてきたのよね。薬が効いてきたお陰かも」

P「じゃあ、雑炊でも作ろっか」

このみ「あら、いいの?」

P「もちろん。和風だしか鶏ガラだしある?」

このみ「両方あるわよ、台所の上の棚ね。あと、ご飯も昨日の朝炊いた残りをラップに包んだのが冷蔵庫にあるわ」

P「じゃあ丁度よかった」

このみ「材料も冷蔵庫にあるの好きに使っていいから」

P「OK。作ってる間ゆっくりしてて」

このみ「はーい」クスッ


P「……」トントントン

このみ「……」ジーッ

P「どうした?」

このみ「なんか、昔も同じようなことあったような気がしてね」

P「あったあった、馬場が風邪引いてな。高校何年のときだったっけ。そのときもこれくらい寒かった時期だったよな」

このみ「うん、思い出した。目が覚めたらお母さんじゃなくてPがいるんだもん、びっくりしたわ」

P「家でくつろいでたら急に電話かかってきて、出掛けないといけないから代わりに看病してーって馬場のお母さんから頼まれたんよ」

このみ「ああ、そういうことだったの」

このみ「あのときもPがこうして雑炊作ってくれんかった?」

P「作った。今作ってるのも、まったく同じやつ」

このみ「昔よりも手際がよくなった気がするわね」

P「今は時間があるときに自炊してるけど、高校の頃はほとんど料理せんかったからなあ」アハハ


P「……ほれ、出来たぞ。生姜とネギたっぷりの中華風雑炊」ゴトッ

このみ「そうそう! 途中からネギと生姜の匂いがし始めて何となく思い出してたけど、これだったわ! 美味しそう……」

P「鍋のままだと熱いだろうから、お椀とお玉も置いておくぞ」

このみ「うん、ありがと。……そうだ!」ティン

P「どうした?」

このみ「ん」スッ

P「何でお椀を俺に渡す」

このみ「食べさせて」

P「はい?」


このみ「看病してくれるんでしょ?」フフン

P「オプション料金がかかるぞ」

このみ「いくら?」

P「缶ビール一本とか」

このみ「意外と安いわね」

P「一口あたり」

このみ「高っ! ……ゲホッ、ゲホッ」

P「お、おい、大丈夫か?」

このみ「あんたが中途半端にボケるからやろ! ……って元は私のせいだったわ」


P「仕方がない。今回は特別に食べさせてあげよう」

このみ「お願いしまーす」アーン

P「このまま食べると火傷するよな……フーッ、フーッ」

このみ(あ、これ思ったより恥ずかしいかも)

P「ほら、あーん」スッ

このみ「あ、あーん」パクッ

このみ「……んっ、おいひい!」

P「熱くないか?」

このみ「ううん、丁度ええよ。ネギと生姜がだからたくさん入ってるから、風邪に効くって感じがするわね」

P「そうやろ。風邪引いたときにうってつけの、うちの母親直伝の一品やけな」フフン

このみ「匂いもええし、食欲もそそるわね」

P「ほれ、もう一口」

このみ「はーい」アーン


このみ「……あー、美味しかったぁ」

P「全部食べてしまったな」

このみ「朝からほとんど食べちょらんかったし、思ってたよりお腹空いてたのかも」

このみ「それに、作ってくれた人が上手だったってのもあるかもね」

P「褒めても何も出らんぞ?」

このみ「やだね、本心っちゃ。ご馳走様、美味しかったわ」ニコ

P「お、おう。どういたしまして」

このみ「何、照れてるん?」

P「しゃーしい」


このみ「体が結構ポカポカしてきたわ」

P「あの雑炊、温もるやろ」

このみ「うん。……それに、ちょっと眠くなってきたかも」

P「ゆっくり休んで体力回復したほうがええぞ」

このみ「うん、そうする。ベッドで横になるわ」


P「じゃあ、長居しても馬場も困るだろうし、俺もそろそろ……」スクッ

ガシッ

P「……どうした?」

このみ「帰るん?」

P「うん」

このみ「……」


このみ「……もう少しだけ、そばにいてよ」

P「」


このみ「へ、変な意味じゃないんよ? 実はPが来る前に莉緒ちゃんから電話があってね、一人暮らしで風邪引くとすごく寂しく感じるよねって話になってね」

P「ああ、分かる。めっちゃ不安になるよな」

このみ「それで、Pが帰るってなったら、急に実感が湧いちゃって……」

このみ「……ダメ?」

P「……だめ、じゃない」

このみ「ほんとっ?」パアァ

P「……」

このみ「どうしたん?」

P「いや、何でもない」

P(風邪引いてるせいか普段よりも表情がふにゃふにゃしてる。……ヤバい)


P「それで、どうしてたらええの? お腹ポンポンたたいちょこうか?」

このみ「やめてよ、赤ちゃんじゃないんやしさ。……それに、Pのことやし変なところ触ってきそう」

P「……帰るぞ?」

このみ「ウソウソ、ごめんっちゃ。そんな寂しいこと言わんでよ、もう……」

このみ「でも、どうしようかな……あっ、そうだ」ティン

このみ「ねえ、左手出して」

P「? 分かった」スッ

このみ「えいっ」

ギュッ

P「!?」

このみ「よし、と。これでPも逃げれんやろ?」ニギニギ

P(……恋人つなぎすることになった)

P(手、小さい)

P(あと柔らかい。ふにふにしてる)


このみ「……ふふっ。Pがもうしばらくいてくれるって思ったら、何だか安心してきたわ」

このみ「ワガママで子供っぽいかもしれんけど」アハハ

P「確かに見た目は……」

このみ「ほう?」

P「……冗談っちゃ。でも、大人っぽく見られたくて肩肘いつも張ってるけどさ、普段からもう少し人に甘えたらええのにな、とは思うぞ?」

このみ「いやよ。私はアダルティなアイドル目指してるんだから。アダルティは孤高じゃないといけんのよ」

P「なんやそれ」アハハ

このみ「……それに、こんな姿見せられるの、Pくらいやけどね」

P「……そっか」


このみ「……」スゥスゥ

P「寝たか……」

P(……そんな背伸びせんでも、俺よりずっと大人びてると思うけど)

P(でも、何かに向かってひたむきなところは昔から変わらなくて、それに……)

このみ「……」zzz

P(そんなところに、少しずつ惹かれたんだよな)


P「……」

P(しかし、どうしよう)

ガシッ

P(手、握ったままだから帰れないし)

P(馬場が起きるまではこうして過ごすしかないか)

P(暖房入ってるから温かくて心地いいな……)

P(なんだか俺まで眠くなってきた……)

___
______
_________


___
______
_________

このみ「……ん」パチッ

このみ(……いつの間にか寝てたのね)

このみ(何だろう、えらい右手が変な感覚だけど……)チラッ

ギュッ

P「……」

このみ「あ」

このみ(わ、忘れてた……。Pと手をつないでそのまま寝たんだった……!)


このみ「ね、ねえ、P?」

P「……」zzz

このみ「……寝てる?」

このみ(Pもベッドの脇に突っ伏して寝ちゃってるし)

このみ(……手を握ったままで帰れないから、Pもそのまま寝ちゃったのかしら)

このみ(でもこうしてみると、Pの手、大きいな。……やっぱり、男の人の手ね)

ニギニギ

このみ「……ふふっ♪」ニギニギ


P「……」zzz

このみ(Pが突っ伏して寝るときに左向くクセも、学生の頃から変わらんなぁ)

このみ(お陰でこっち向いて寝てるけど)

このみ「……」

カシャッ

このみ「……よし、と」

このみ「……」

このみ(……いやいやいや何が『よし』なのよ。今そもそも何で私、Pの寝顔撮ったの)


P「……んん」モゾモゾ

このみ「!」

P「やべっ、寝てた……?」

P「あ、馬場はもう起きとったんか」

このみ「う、うん」

P「……ごめん。俺も寝てたから手を離せんかったな」パッ

このみ「あっ……」

P「どうした?」

このみ「ううん、なんでもない」

このみ(もう少しだけ手を繋いでいたかった、なんて言えないわよね……)カアァ

P「……えらい顔が赤いけど、まだ熱はありそうか?」

このみ「えっ? ほ、ほんと? 寝る前よりは気分はええけど、もしかしたらまだ熱あるのかも。あ、あははー!」

P「?」


ピピッ

このみ「……うん。熱もだいぶん下がってる」

P「それはよかった」ホッ

このみ「でも、寝てる間に汗を結構かいたのかな。服がじっとり湿ってるわ」

P「寝汗かくとちょっと気持ち悪いよな」

このみ「そうなのよねぇ。……そうだっ」ティン

このみ「ねえP、拭いてくれん?」

P「」ブフッ

このみ「背中の方だけで大丈夫だからさ」

P「流石にそこまではできないっていうか何というか……!」

このみ「ええやん。昨日も私の水着姿見たでしょ? ほとんど変わらんって」

P「変わるわ! それとこれとは別!」

P「……もう夕方だし、熱も高くないのなら風呂入ったほうが汗も流せるぞ」

このみ「ヘタレめ」プクー

P「分別があると言ってくれ」

P「ったく、もう少し恥じらうというか、そういう気持ちを持つというか……」ブツブツ

このみ(……恥ずかしいに決まってるでしょ。ばか)プイッ


P「流石に暗くなってきたし、そろそろ帰るぞ?」

このみ「ええっ。もう少しいてくれてもいいのに」

P「起きてからあれだけ冗談も言えるようになったってことは、体調がよくなってきた証拠だろ?」

このみ「うぐっ、そう言われると」

P「万一、夜また体調悪くなったら俺に連絡したらええ。すぐに行っちゃる」

このみ「……うん、ありがと」


このみ「あ、夕飯どうしよう」

P「冷凍食品は買ってきておいたぞ。冷凍庫に入れてるから、食べたいときに食べたいもの選んで食べり」

P「あと冷蔵庫にはゼリーとスポーツドリンクも入れてるから」

このみ「わあ、助かるわ」ガラッ

このみ「おっ。この冷凍の鍋焼きうどん、美味しいよね」

P「それ美味いよな。俺も好きなんだよ」

このみ「よし、夕飯はこれにしようかな。だいぶん体調もよくなったことだし、温かい飲み物とでも。……熱燗とか玉子酒なんて♪」

P「少し良くなったからって調子に乗るな」ペチ

このみ「冗談っちゃ。今夜は大人しく過ごすから」

P「ちゃんと治ったら、また飲みにでも行こうよ」

このみ「ホントっ? ちゃんと覚えとくからね?」フフッ


P「んじゃあ、帰るから。早く風邪治しなよ」

このみ「うん。早く元気になって、事務所に行かなきゃね」

P「そうだな」

このみ「P、今日は本当にありがとう。来てからずっと看病してくれて……。ご飯も美味しかった」

P「どういたしまして。お役に立てたのなら何よりかな」

このみ「Pが来てくれたお陰でホッとしたもん。安心した」

P「どうだ、少しは見直してくれたか?」フフン

このみ「ええ、そうね。むしろ惚れ直したかも」

P「えっ」

このみ「あっ」


Pこのみ「「……」」///

このみ「あのさ、P。私……」
P「あのさ、馬場。俺……」

ピーンポーン ピーンポーン

Pこのみ「「……」」

このみ「……莉緒ちゃんが来たわ」

莉緒『♪』ブンブン

P「インターホンのカメラ越しに手振ってるな。……多分、見舞いに来てくれたんだろ」

このみ「きっとそうね」

このみ「……莉緒ちゃんとバトンタッチしたら?」

P「あ、ああ、そうだな。せっかく来てくれたことだし」

P「……それじゃあ、また」

このみ「うん、またね」


ガチャ

『姉さ、あっ、プロデューサーくん、まだいたのね? もう、熱心なんだから♪』

『うん、そうなの。私もこのみ姉さんのお見舞いに行きたいって思ってね』

『……あれ? 何かプロデューサーくん、顔赤くない?』

『え? うん、いいわよ。任せておいて、私もしっかり看病しちゃうんだから』

『はーい、バイバーイ♪』

ヒョコッ

莉緒「やっほー、このみ姉さん。今からはプロデューサーくんに代わって私が看病しに来たわよ♪」

このみ「……」

莉緒「……あれっ、姉さんどうしたの? まだ顔赤いし、もしかしてまだ熱ある?」

このみ「莉緒ちゃん、好かんっ!」プイッ

莉緒「ええっ!?」ガーン!



その晩、仲直りしてこのみさんは莉緒さんにしばらく看病してもらいました。



このあと回復して事務所にやって来たこのみさんにアイドルのみんなが寄ってたかってPちゃんの看病の様子を聞いてきたり、Pちゃんに風邪がうつってこのみさんがお返しに看病しに来てくれたり、莉緒姉さんが『グラビア写真を使う』という言葉の本当の意味を知ったり、このみさんのスマホの写真フォルダにPちゃんの寝顔写真があることが事務所のアイドルにバレたりするのはまた別の話。



……つづく?



「あなたがワガママを気兼ねなく頼めて、また逆にワガママを頼まれてもあなたが嫌だと思わない人こそ、あなたの好きな人だ」という言葉をいつだったかツイッターで見かけました。そういう気兼ねなく心を許せる関係っていいですよね。
このみさんとそんな関係になりたい人生でした。

このみさんの水着画像は10回ぐらい使えたっけな
乙です

>>2
馬場このみ(24) Da/An
http://i.imgur.com/GrEtN72.png
http://i.imgur.com/nY03uzJ.png
http://i.imgur.com/IfeE9Bx.png
http://i.imgur.com/nvVe5ru.jpg

>>4
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/3BkZKTj.jpg
http://i.imgur.com/hFRWAa5.jpg

百瀬莉緒(23) Da/Fa
http://i.imgur.com/YE0VoqK.png
http://i.imgur.com/O9NikLc.png

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