馬場このみ「同級生は好きな人」ミリP「へ?」 (33)


ミリマスSSです。
プロデューサーはP表記。

続き物です。
P「同級生はアイドルに」馬場このみ「ん?」
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馬場このみ「同級生はプロデューサー」P「ん?」
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あらすじ
地元で仲良しだったPちゃんとこのみさんは、アイドルとプロデューサーという関係になりましたが、昔と変わらず仲良しです。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1584512610


事務所 昼下がり


小鳥「……」カタカタ

小鳥「……これでよし、と」

小鳥「んー、これで一段落。コーヒーでも淹れようかしら」ノビー

小鳥「それにしても静かねぇ。こういうひと時も、案外悪くないかも……♪」

ドドドドド

小鳥「?」

このみ「撮影の話の時間だ! コラァ!!」グァシァァァバァァァン

小鳥「!?」ピヨッ


このみ「あっ。びっくりさせてごめんね、小鳥ちゃん」

小鳥「い、いえ……。でもこのみさん、そんなに血相変えて事務所に飛び込んできて、どうしたんですか?」

このみ「あのバカ、いる?」

小鳥「へ?」

このみ「あの大馬鹿クソPはどこ行ったの!?」

小鳥「そんな乱暴な言葉遣いしたらだめ!」


このみ「コホン......そうね、ちょっと取り乱しちゃったわ」

小鳥「でも、プロデューサーさんなら、昼前に営業に出ていったきりですよ」

このみ「あいつめ……。帰ってきたらタダじゃおかないわよ……」グヌヌヌ

風花「こ、このみさん、早い……」

莉緒「そうよ。いくらプロデューサーくんに早く会いたいからって……」

このみ「そんなんじゃないってーの!」プンスコ

小鳥「あ、風花さんと莉緒さんも戻ってきたんですね。お帰りなさい」


小鳥「でも、プロデューサーさんは一体何を……?」

風花「さっきまでグラビアの撮影だったんですけど、このみさんに用意されてた衣装がセーラー服とランドセルで……」

小鳥「何やってるのあの人……」

風花「一応、何かの間違いじゃないかと思って、このみさんがスタッフさんに尋ねたら、プロデューサーさんの肝いりだって」

このみ「風花ちゃんはナースのセクシーな衣装だったって言うのに!」

風花「あ、あれはあれで私すっごく恥ずかしかったんですよ!」カアァ

莉緒「構図もきっちり指定してて、ほら」

このみ「莉緒ちゃん!? 撮ってたの!?」

小鳥「ングッ、これは……」プルプル

このみ「小鳥ちゃん?」ジトー

小鳥(『似合ってる』って言ったら本当に拗ねちゃうだろうから、やめておこう)

小鳥(でも、ランドセル背負った格好でジャングルジムは……発想が変態的だけど天才ね)


ガチャ

P「ただいま戻りましたー」

小鳥「あ」

このみ「!」

このみ「おらぁ! このバカP!」ドドド

P「おっと」ガシッ

このみ「アンタふざけんじゃないわよ! 今日のあの格好は一体何よ!」

P「いや、この前の飲み会で言っただろ? 今度セーラー服着る仕事入ったらこのみさんに頼むって」

このみ「セーラー服は百歩譲ってもいいわ。でも、ランドセルからわせるってどういうことよ!」ブンブン

P「……いやあ、似合うかなあって」

このみ「ムキーッ! って、小っちゃいからって頭を手で押さえるな! くらせんでしょ!」ブンブンブンブン

小鳥(池乃○だかみたいになってる……)


P「まあ、落ち着けって。このみさんにお土産があるんだから」

莉緒「お土産?」

このみ「……しょうもないモノだったら、承知しないわよ?」

P「ふふふ、そんなことを言ってられるのも今のうちだぞ?......ほら」スッ

風花「CDですか?」

P「ええ。このみさん向けに頼んでいた楽曲のデモCDです」

このみ「ってことは......」

P「はい。このみさん、劇場で今度、センターでこの曲を歌ってもらいます」

このみ「本当っ!?」パアァ


莉緒「このみ姉さん、おめでとう♪」

風花「おめでとうございます!」

このみ「ありがとう、二人とも」

莉緒「でも、もう一人ちゃんとお礼を言わないといけない人がいるんじゃないかしら?」ウフフ

このみ「そ、そうね。......プロデューサー、ありがとう」

P「どういたしまして。公演は来月末だから、それまでに自分のものにしておいてくれよ?」

このみ「ええ。頑張るわよ♪」

このみ「ねえ、ちょっと聴いてみていいかしら?」

P「もちろん」


~♪~~♪

このみ「わあ......!」

莉緒「『dear...』かぁ。何だか大人なムードのある曲ね」

風花「情感があって、とってもいい曲です♪」

P「作曲家、作詞家さんと何度か打ち合わせして、ようやくこのみさんのイメージに合うような一曲が出来たよ」

P「本当は、もう少しこのみさんの意向もあらかじめ訊いてた方が良かったのかもしれないけど......」

このみ「ううん、むしろこんな曲だったらいいなって私がイメージしてた曲とバッチリ。ずっごく嬉しいわ」

莉緒「そ、れ、に、プロデューサーくんがこのみ姉さんにおあつらえの曲になるよう頑張ってくれた、っていうのが嬉しいのよね」

このみ「そうね......」

このみ「!」ハッ!

このみ「って、ち、違うわよ! ちゃんとプロデューサーとして私をプロデュースしてくれるんだなって感心しただけ!」アタフタ

莉緒「へえ~」ニヨニヨ

風花「そうですか~」ニコニコ

このみ「ううぅ......」///


このみ「でもプロデューサー、本当にありがとう。すっごく嬉しい」

P「お、おう。......良いってことよ」ポリポリ

風花(あ、照れてる)

莉緒(照れてるわね)

このみ「次の公演、この曲でバッチリ決めて見せるから」

P「俺も楽しみにしておくよ」

このみ「レッスンも今まで以上に頑張って、プロデューサーの想像以上のステージにして見せるわ♪」

P「ああ!」


このみ「でも、この件と今日の仕事の件は、話が別よ」

P「え?」

・・・・・・


のり子「それでね、このみさんの体勢といい、力の掛け方といい、本っ当に完璧でさ!」フンフン


紗代子「のり子さんは、真ちゃんに何を興奮気味にして話してるの?」

美奈子「このみさんがプロデューサーさんにかけてた『サソリ固め』が見事にキマってたんだって」

桃子「それでお兄ちゃん、給湯室のところでボロボロになってるんだね」


あくる日 事務所


ガチャ

P「ただいま戻りましたー……ん?」

小鳥「あっ、お帰りなさい。プロデューサーさん!」

P「みんな一ヶ所に集まって、一体何事ですか?」

千早「馬場さんが高校時代の卒業アルバムを持ってきたんです」

P「え」


このみ「3組が私たちのクラスで……」

春香「プロデューサーさんは……」

このみ「ほら、ここの芋臭いのがそうよ」

P「誰が芋臭いか」

このみ「あら、お帰りなさい」

P「何で卒業アルバムとか持ってきてるの?」

このみ「何でって、それは春香ちゃんの強い希望で」

春香「お二人の高校時代の姿を見てみたいなって、えへへ……」

このみ「あら? この前は、プロデューサーの高校生姿が見たいって言ってたじゃない」ニヤニヤ

春香「ふ、二人ともですよっ!!」アタフタ

このみ「それで、私も何となく卒アル見返してみたくなったから、実家から取り寄せてもらったの」

P「そういえば俺も高校卒業してから一度も卒業アルバム見てないなあ」


P「ああ、そうそう。このみさん、高校のときはそんな髪型だったな」

春香「わっ、このみさんかわいいっ!」

小鳥「今とは髪型も違うんですね?」

このみ「ウチの高校、やたらと校則がうるさかったからねー。大人しい髪型しかできなかったのよ」

P「だから俺も仕方なくゲジ眉だったってことだ」

このみ「特に卒アルの時は厳しくてね。普段より一層地味な髪形にさせられちゃってね」

千早「そうなんですか」

このみ「千早ちゃんの髪型なら大丈夫よ。卒アルでもその綺麗な姿で撮ってくれると思うわ」

千早「ふぇっ!? あ、ありがとうございます……」///



ペラッ

春香「これ、文化祭ですか?」

このみ「そうそう」

P「確かそのページに……ほら、このみさんが」

このみ「あら、懐かしいわね」

千早「歌ですか?」

P「そうそう。文化祭のイベントでカラオケ大会があったんだよ」

このみ「確か3年の時よ。ほんと、こんなこともやったなぁ」

小鳥「素敵な衣装ですね?」

このみ「被服部の出し物として、大会に参加する子は専用の衣装作ってくれるのよ。要望出したり色々やり取りしてるうちに被服部の子もやる気になって、かなり凝ったのが出来上がってね」

このみ「この年頃からしたらちょっと大人っぽ過ぎたかもしれないけど」

春香「でも、とっても似合ってますよ!」

このみ「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない♪」


このみ「プロデューサーから『カラオケ大会出てみたらどうか』って言われたのよね」

P「前の年に合唱があって、その時にこのみさんの歌がうまいって評判だったからさ」

このみ「最初断ったのに、何度何度も言ってくるから、私も根負けしちゃってね」

春香「あ、それ何だかプロデューサーさんっぽいかも」

千早「ちょっと強引なところが」

P「そうか?」

このみ「乗りかかった舟だし、いっそのこと優勝してやるかーって」

P「副賞のクオカード1000円ってのも魅力的だったよな」

このみ「それがアンタの目的だったんでしょーが」ジトー


このみ「んで、何とかしてプロデューサーも参加させたいと思ってね」

春香「プロデューサーさんも参加を?」

P「俺は歌わなかったんだけど、ギターで参加させられてな」

このみ「私の後ろ、アコギ弾いてる人いるでしょ? それ、プロデューサー」

春香「あっ、本当だ!」

P「爪で弾かないといけないしコードも複雑だから、必死に練習したよ」アハハ

千早「何の曲でしたか?」

このみ「竹内まりあが書いた「元気を出して」よ。昔から好きでね」


このみ「休みにカラオケで練習したり、家近くの砂浜で歌とギター合わせたりしたなあ」

春香「何だかとっても素敵です! 『青春!』って感じがして」

小鳥「結果はどうでしたか?」

このみ「それが、ホントに優勝しちゃって」

春香「わあ、すごいです!」

このみ「他の子はノリのいい曲を歌ってるなかで私だけちょっと昔の静かな歌をチョイスしたから、どうかなって不安だったけどね」

P「『ロリ先輩』って茶化してた声が、このみさんが歌い始めた途端にしんと静まり返ってな。ワンフレーズ歌った瞬間にみんな圧倒されちゃって」

このみ「あれはステージから見てても気持ちがよかったわねぇ」フフン

千早「もしかしたら、その時の経験が馬場さんの今日と繋がってるのかもしれませんね?」

このみ「そうなのかなあ。……うん、そうなのかも。ふふっ♪」


春香「このみさん、もう少しアルバム見ても良いですか?」

このみ「もちろん、良いわよ?」

P「この辺のページは各クラスの風景をあつめたところだよ。俺たちのクラスは……ここだな」

小鳥「休み時間とか、授業中の写真もあって面白いですね」

千早「あ。この写真、プロデューサーがいますね。馬場さんも一緒に写ってて」

春香「......あの」

P「春香、どうした?」

春香「私、気付いちゃいました」

千早「何に?」

春香「プロデューサーさんとこのみさん、いつも二人で写ってるの」

このみ「え?」


春香「ほら、この写真とか。10人で写ってるけど、真ん中にこのみさんがいるけど、右にプロデューサーさんもいるでしょ?」

小鳥「あら......本当ね」

春香「あとは、この写真とか、これとか、あとその写真も」

千早「何というか、......本当に仲良かったのね」

春香「そんな淡白な感想!?」

P「そんなずっとくっ付いてたわけじゃないぞ? 写真撮ったときはたまたまかもしれないけど......」

春香「でも修学旅行のこの写真もツーショットだし、体育祭のこの一枚も、ほら! プロデューサーさんとこのみさん、隣り合って!」

春香「ずっとイチャついてたってことじゃないですか!」

Pこのみ「」


春香「極めつけは......ほら! 寄せ書きですよ、寄せ書き!」

このみ「あ」

このみ「忘れてた......! 春香ちゃん、そこは見ちゃダメ! お願いだから!」

P「そういえば、俺が寄せ書きしようとしたら頑なにさせてくれなかったような......。何が書いてたんだ?」

このみ「見るな! Pは特に!」グイッ

P「危なっ! 首を変な方向に向けようとするな!」

小鳥「えっと......わーお」

春香「『早くP君と結婚しなよ』って書かれてるんです」

P「」

千早「それに、『結婚式には呼んでくれよ』っていうのも......」

春香「他のことも書かれてるけど、見た限り半数以上がプロデューサーさんとのノロケ絡み......!」

Pこのみ「」


このみ「P、今の見てないよね!? 聞いてないよね!?」

P「ウン、キコエテナイヨー。ハハー」

このみ「バッチリ聞いてんじゃないのよー! バカー!!」ボカボカ

このみ「忘れろ! 忘れなさいよ、このっ!」グワングワン

P「ちょっ、首を振り回すな! 三半規管壊れる!」

春香「何なんですか、もうっ! 分かってたけど、もうほとんどデキてたんじゃないですかぁ!」

P「でっ、デキてなかったし! なあ?」

このみ「そ、そうよ! あくまで友達だっただけだし!」

春香「そういうの! もういいから!」


春香「どうして付き合ってなかったんですか! ヘタレですか!? ヘタレ!」

P「誰がヘタレや! 落ち着け、春香!」

春香「今だって2人とも住んでる所すぐ近くだし!」

このみ「ど、どうしてそれを!?」

春香「莉緒さんから聞きました!」

千早「......」

P「千早も春香をどうにか落ち着かせて......って、千早?」

千早「リア充爆発しろ」

このみ「千早ちゃん!?」

P「何か色々混ざってるぞ!?」

__________
______
___


このみ『~♪』

このみ『......ねえ! 今の良くなかった?』

P『ああ。今までで一番ええ感じやった気がする』

このみ『やろやろ? ふふん、これならカラオケ大会でも優勝できるかもしれんね♪』

このみ『いきなりPが「砂浜出て歌うぞ」っち言い出した時は何事かと思ったけど......案外ええね』

P『家で歌うと流石に怒られるし、公園だと人目も気になるけな。カラオケも何回も行ったら金かかるし。海岸なら広いし波音もあるけ、大声で歌っても気にならんかなっち思ってな』

このみ『最初はPがカッコつけて言い出したんかと思っちょったけど』

P『まあ、それもあるけどな』

このみ『あるんかい』ガクッ

P『海辺にギターってカッコよくね?』

このみ『知らんし』アハハ


このみ『でもギター弾けるっち言いよったけど、ホントに弾けるんやね?』

P『やけ言ったやろ? でもこの曲、結構ムズかったけどな』フフン

このみ『別に私だけが歌うんやし、Pまで私のすることに付き合わんでも良かったんに』

P『俺だって好きでやっちょるだけやし。まあ、誘った手前っちのもあるけど』

このみ『あんたもモノ好きね』ケラケラ

P『そうか? だって、馬場は今回やるからには本気で勝ちたいって思っちょるんやろ?』

このみ『まあ、そうだけどさ』

P『なら、その勝ちたいっち気持ちにちょっとでも手伝いたくなるんよ』

このみ『そういうもん?』

P『そういうもんじゃないかなっち、俺は思っちょる』


P『真面目に取り組んで頑張っちょるやつとか、夢に目指してるやつがいたらさ、つい考えてしまうんよ。何か俺にも出来ることないやか、ちょっとでも助けになりたい、っち』

このみ『Pってやっぱ、変わっちょるね』

P『かもしれんな。ただのお節介になだけかもしれんし』アハハ

このみ『ううん、言い方が悪かったね。何か凄いなっち思った。私にはできんよ、そんなの』

P『え?』

このみ『私、今日もそんなお節介とか全然思わんかった。変わったことするなとは思ったけど、こうして私の練習に付き合ってくれたのも、正直嬉しかったんよ』

P『そ、そっか......』ポリポリ

このみ『何なん? 照れちょるん?』

P『こしょばえーだけや』


このみ『ねえ、P。よかったらさ、またこうやって練習付き合ってよ』

P『ええよ。練習したくなったらいつでも言っちょくれ』

このみ『そうだ、大会のときPが弾いてくれたらええやん! バンドはダメやけどアコギならOKやろ?』

P『へっ!?』

このみ『何かPが弾いてくれた方が、私ももっと上手く歌えるようになるっち思うんやけどな~?』

P『わ、分かったよ......。ちーとムズいんよなあ、本番でミスらんかったらええんやけど』

このみ『その代わり、P演奏一度でもミスったらたとえ優勝しても賞金は全部私のモノやけね?』

P『ずいぶん厳しいなあ!?』

このみ『ふふっ♪ それじゃあ、2人で絶対優勝できるように頑張るわよ!』


___
______
_________


夕方 事務所


このみ「......んあ」パチッ

P「……」カタカタ

このみ「あれ、寝てた......?」

P「……あっ、起きた? もう少ししたら起こそうかと思ってたけど」

このみ「あ、うん。いつの間にか眠ってたのね。確かアルバム見てて……」

P「そうそう。春香と千早の2人をなだめてたら、莉緒たちがやってきてアルバム見られて同じ様なやり取りして」

このみ「それから疲れ果ててソファにへたり込んでたら、いつの間にか寝ちゃってたのね」

P「かなりグッスリだったな」アハハ

このみ「みんなは?」

P「帰ったよ。そういえば、莉緒が帰る前に寝顔撮ってたぞ?」

このみ「なっ……。明日、絶対写真を削除してやる」

P(さっき莉緒が俺に写真送ってきたとは言わないでおこう)


このみ「そうそう、夢を見たの」

P「夢?」

このみ「......夢っていうか、昔の出来事。ほら、近くの海岸で歌の練習したときの」

P「懐かしいの思い出したなあ。卒アルのせいかもな?」

このみ「そうかもね」

このみ(あの頃からだよなあ、確か。本当にPのことが好きなんだって自覚し始めたの)

このみ(その前から「一緒にいると楽しい」って思ったり、意識し始めてたけど、「一緒にいたいな」って思うようになって……)

このみ(そんな想いを抱くようになったのは、初めてだったなあ)


このみ「まだ仕事中?」

P「いや、もうほとんど終わったところ」

このみ「毎日遅くまで大変ねえ」

P「今日はまだ全然早い方だけどな。忙しい時期は完徹とかあるし」

このみ「体壊さないよう気を付けてよ? 前にも言ったけど、忙しいときは私も手伝うんだから」

P「大丈夫、その辺は心得てるよ」

P「でも楽しいんだよな、アイドル目指して頑張ってる娘たちを後押しできて。それに、みんなが楽しいって思ってくれたら、もう何よりかな」

このみ「アイドルの夢を叶えるプロデューサーって仕事は、Pにとっては天職なのかもしれないわね?」

P「そうなのかな? そうだったら良いけど」アハハ


このみ「現に私は楽しいよ。これからもずっと、Pと一緒にいられたらって、本当にそう思う」

P「お、おう」

このみ「……あ、アイドルとしての話よ!? これからもプロデュースよろしくってことだからね!?」アタフタ

P「そんな風に言われても、何か恥ずかしいな。……でも、ありがとな?」

このみ「ど、どういたしまして......」

このみ「……」///

P「……」///

このみ「プッ……何か柄じゃないわね、こういうの」クスッ

P「もっと賑やかな方が性に合うな」

このみ「そうそう! もっとドーンといきましょ、ドーンと!」

このみ(でも、またこうして毎日会うようなことになるなんてね)

このみ(これからもPと一緒にいられたらって思う。だから、きっと今も私、Pのこと……)

このみ(そうはいっても、アイドルも楽しいし……。今のままの関係の方が丁度いいのかな)


このみ「ねえ、プロデューサー。これから帰るんでしょ?」

P「ああ」

このみ「時間あるならさ、どっか寄って飲み行こうよ」

P「OK、俺も今日はどこかで食べて帰るつもりだったし。家の近くの店で良いか?」

このみ「うんっ。……そうだ、私、通り沿いの焼き鳥屋行ったことない!」

P「そうなん? あの店美味いぞ。酒も結構選りすぐってるんだ」

このみ「なら決まりね! 早速行きましょ♪」

P「そう急かすなって。今から戸締りするから」

このみ「早く早く!」

このみ(今はとりあえず、一緒に2人で飲むことを楽しもうかしら♪)



……つづく?

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