【安価】ローラ「リリウム魔法学校へ! 3人チームを組もう!」【百合】 (1000)

◆あらすじ
魔法が当たり前に存在する世界の、魔法学校のお話。
良き学園ライフを送れるよう頑張りましょう。

◆注意
スレタイにもある通り、このスレは百合スレです。
女子校のため、もちろん女の子しかいません。
苦手な人は回れ右。

◆安価について
連取り禁止。
長文安価、意味不明な安価については部分採用もしくは再安価。

◆過去スレ
【安価】生徒(♀)「リリウム魔法学校へ!」【百合】
【安価】生徒(♀)「リリウム魔法学校へ!」【百合】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1552622193/)
【安価】クロエ「リリウム魔法学校へ! 2学期よ!」【百合】
【安価】クロエ「リリウム魔法学校へ! 2学期よ!」【百合】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1558438807/)

◆リリウム魔法学校のご案内◆
全寮制の女子校。現実世界での高校(15~18歳)を想定。
寮は二人一部屋。
もちろん授業は魔法を用いたもの。

三人チームで戦う「マホリオ」という競技が存在する。
三人の中に一人大将を決めて、その大将が倒されるか降参するまで魔法で戦闘を行うというもの。
7月 学内トーナメント
10月 学外対抗戦
といった大会も存在する。

ストイックに勉強に打ち込むも良し、マホリオの大会で好成績を狙うも良し、怪しい魔術に手を出すもよし、誰かと恋愛するも良し。
どうぞ自由な学校生活をお送りください。

◆スケジュール◆
4月 入学、学内レク、部活紹介
5月 マホリオ一年生大会
6月 (結婚式)
7月 マホリオ学内トーナメント
8月 夏休み
9月
10月 マホリオ学外対抗戦、収穫祭
11月 文化祭
12月以降 ???
※カッコの中は学校のイベントではなく、生徒の間で受け継がれてきた極秘のイベントです。

◆リリウム魔法学校のご案内◆
全寮制の女子校。現実世界での高校(15~18歳)を想定。
寮は二人一部屋。
もちろん授業は魔法を用いたもの。

三人チームで戦う「マホリオ」という競技が存在する。
三人の中に一人大将を決めて、その大将が倒されるか降参するまで魔法で戦闘を行うというもの。
7月 学内トーナメント
10月 学外対抗戦
といった大会も存在する。

ストイックに勉強に打ち込むも良し、マホリオの大会で好成績を狙うも良し、怪しい魔術に手を出すもよし、誰かと恋愛するも良し。
どうぞ自由な学校生活をお送りください。

◆スケジュール◆
4月 入学、学内レク、部活紹介
5月 マホリオ一年生大会
6月 (結婚式)
7月 マホリオ学内トーナメント
8月 夏休み
9月
10月 マホリオ学外対抗戦、収穫祭
11月 文化祭
12月以降 ???
※カッコの中は学校のイベントではなく、生徒の間で受け継がれてきた極秘のイベントです。

◆登場キャラクターの紹介◆

【名前】クロエ・アートルム
【容姿】金髪ツーサイドアップで碧眼。体格は並だが胸は平坦
【性格】自信過剰で高飛車だが、困っている人を放っておけないなど、お人好しな面もある
【得意魔法】闇魔法エターナルダークフォース。一瞬で相手を周囲の空間ごと闇に包み込み、相手の視界を封じる。
闇の力は魔力と完全に分離しているため、攻撃には使えない。
また、魔力のみを展開することで周囲の魔力を探ることができる。
【備考】若干の厨二病をこじらせている

主人公。
演劇部所属。
彼女の闇の魔法は「闇の魔物」を呼び寄せてしまう。また、彼女の内側からも闇が侵食し、彼女の心を壊そうとしている。

孤児であり、クロエという名は孤児院の先生から、アートルムという名字は高名な魔法使いであるアートルムにあやかりローラから名付けてもらった。

【名前】ローラ・リーケ
【容姿】緑髪のポニーテールで小柄で華奢な体格
【性格】気弱で引っ込み思案な性格だが、心優しい性格
【得意魔法】人間以外の生物と意思相通ができ、その生物と融合しその生物ならではの能力を使うことができる
【備考】実はかなりのお嬢様

クロエの幼少期からの幼馴染。
助っ人同好会所属。

ーローラの魔獣ー
【名前】エアロ
【種族】小翼龍[プチワイバーン](肩乗りサイズのワイバーン)・風族種
【特殊能力】飛行・風属性のブレス
【融合能力】空気の流れを『観る』、透明化・飛行能力・風のブレス

【名前】きゅーちゃん
【種族】九尾の狐
【特殊能力】狐火を操る能力 火を壁にする・縄のように捕縛するなどなんでもござれ
【融合能力】狐火を操ることが出来るが殺傷力は薄れる(熱さは感じるのでマホリオでの攻撃や威嚇等では十分)
融合中は狐耳と小さめの九本の尾(もふもふ)が生える。性格は穏やかでおしとやかになるが同時にS度が跳ね上がる。

【名前】ユーニ
【種族】ユニコーン
【特殊能力】生物の魂の状態が分かる(ユニコーンの所謂処女関連の俗説は、魂が汚れている人間には決して友好的な態度を取らないことからきた誤解である)
【融合能力】相手の感情が分かるようになる(明確にどう考えているのかまではわからず、嘘をついてる、怒っている、悲しんでるなどの大まかな感情が分かる)

【名前】ミトラ
【種族】影獣(シャドー・ビースト)。見た目は真っ黒な子犬
【特殊能力】影の中に「潜り」姿を隠す(あまり長い時間は潜れない)
自分の質量の範囲内で形を自由に変えることができる。主に体を薄くして狭いところに入るのに使う
【融合能力】他者の影の中に「潜る」(潜っている間は水中のように呼吸ができず、長時間は潜れない)
その状態から近く(数メートル程度)の影へと移動することができる

【名前】クリア
【種族】水晶竜(の子供)
【特殊能力】空気を屈折させることで透明になることが出来る。また、取り込んだ光や熱を利用して口から閃光やビームを放つことも出来る。
空は飛べるが飛行はそこまで得意ではない。
普段は透明化能力で外敵から隠れている。
【融合能力】???
【備考】森の中に迷い込んで弱っていたところをローラに拾われて以来、ローラと共にいる。
人化にも成功し、成長著しい。

【名前】ラピス
【種族】水晶竜
【特殊能力】空気を屈折させることで透明になることが出来る。また、取り込んだ光や熱を利用して口から閃光やビームを放つことも出来る。
空は飛べるが飛行はそこまで得意ではない。
普段は透明化能力で外敵から隠れている。
【融合能力】???
【備考】クリアの親。貴重な存在のためドラゴンということは隠しているが、よく食堂で食事を摂っているところが目撃されている。
気づいたらローラに懐柔されていつも一緒にいるようになった。

【名前】ルク
【種族】不死鳥
【特殊能力】聖なる炎を司る
また血肉は万病に効く薬となる
【融合能力】???
【備考】美しい燃える羽を持った巨大な鳥。
数百年近く地下遺跡で眠りについていた
あくまで寿命が無いという意味の不死であり、かつて乱獲され不死鳥という種は絶滅したとされていた。
ローラの召喚石から自由に出入りできる唯一の魔獣。

【名前】???
【種族】バジリスク(の卵)
【特殊能力】猛毒の牙、相手を睨むだけで殺せる
【融合能力】???
【備考】ルクのいた遺跡に、卵のまま封印されていた。
封印を解けば孵すこともできるが、ローラは悩んでいる様子。

なお、召喚獣からローラへの好感度は非常に高い状態。

【名前】ヒカリ・ロゥレス
【容姿】白髪ロングで背は高め。体型は着痩せしており脱ぐとすごい。
【性格】穏やかで物腰柔らか。困っている人は見捨てられない優しさを持つ。
ややボーイッシュなところがあり一人称は『ボク』
【得意魔法】実は昔から無自覚に魅了魔法を垂れ流しにしていた……が、やっと自覚するに至った。
【備考】得意魔法の影響からか裏で彼女を慕う者が多いらしい。ただし魔法の件も含めて本人は全く気づいていないフラグメイカー兼フラグクラッシャー

クロエと寮が同室。
演劇部所属。

【名前】水津 凜華(すいず りんか)
【容姿】やや青みがかった黒髪ロング、紅い瞳。背はすらりと高く誰もが振り向くような美少女…というより美女
胸は控えめ
【性格】優しく紳士的な王子様タイプ
本人も自分が周りからそう思われていることを自覚しており、あえて男性のように振る舞って黄色い声をあげさせる事も
その実甘えん坊で甘いものと可愛いものが大好きという一面も
【得意魔法】自身の周囲の空気を瞬時に凍結させ、ダイヤモンドダストめいた小さな氷の結晶をたくさん発生させる
視覚的にとても綺麗な上に氷晶は結構固く、集中させて(凜華は発生させた氷晶を任意でコントロールできる)盾としても用いることができる
氷晶はしばらくすると溶けて消えてしまう
【備考】母親が高名な舞台女優で、彼女も卒業後は母と同じ道を歩む予定


【名前】モミジ・クレナイ
【容姿】背は低いが胸は大きいロリ巨乳 灰色の長髪と赤目
【性格】オドオドして引っ込み思案
【得意魔法】引力や斥力を操り物体を引き寄せる・はね除けることが出来る
【備考】自分を変えるために演劇部に入部。 部長曰く拙いが光るものがあったらしい。


二人ともクロエとマホリオにて同チーム。一年生のみの大会で準優勝した。

【名前】ティア・ソレル
【容姿】白の癖っ毛に青と赤のオッドアイ 体型は見事な幼児体型 いつも寝ぼけ眼
【性格】無口で感情の起伏がほとんど表に出ないが優しい良い子 少々天然のフシがある
【得意魔法】生物以外の物体を浮遊させることが出来る 物体が重ければ重いほど疲れる
【備考】ローラと同室の娘。見た目や性格から無愛想と勘違いされやすいが実際は良い子。
喋るのがあまり得意ではないので筆談で話すことが多い。ちなみに余談だが地声は透き通るように綺麗で優しい声らしいが聞いた者はほとんどいないらしい。
アルシェのことが好き。

【名前】アルシェ・ブランカ
【容姿】銀髪ショートのつるぺた幼女体型。瞳は明るめの琥珀色
【性格】感情が乏しく、自発的に動くことは滅多にない。しかし食欲は旺盛で、食事だけは積極的に行う
【得意魔法】魔力を圧縮したレーザーやビームを撃つ。高威力だが燃費が悪く、撃ちまくるとすぐに魔力が尽きる
【備考】かなり古い魔術家系の末裔。幼少期より社会から隔絶された場所で修行をさせられてきた為、かなりの世間知らずで情操教育も不足している
常に腹を空かせている為、餌付けすれば簡単に懐く

クロエのクラスメイト
ティアのことが好き。夏休み、夏祭りの時に告白し、晴れて恋人同士となった。


【名前】ナミネ・スフィアード
【容姿】比較的長身で結構なグラマラスボディ。髪はウェーブのかかった水色の長髪。瞳も同じく水色で眼鏡着用。
【性格】礼儀正しく慈愛と包容力に溢れる(物理的にも)。その様はしばしば『大天使』と形容されるとか。ただし少々ドジっ娘なところも。
【得意魔法】水を自在に操ることが出来る。
【備考】ティアとアルシェのチームメイトで、無口な二人の考えを瞬時に理解出来たりする。二人と一緒の時は『母親と娘二人』に見えるとかなんとか。
またリリィ先生と一緒にいる時は独特の癒し空間を発現する。


マホリオにて同チーム。
一年生のみの大会では三回戦敗退。ベスト16。

【名前】雨宮 楓(あまみや かえで)
【容姿】白髪(ポニーテール)赤目のアルビノで肌も白い 身長はクロエと同じぐらいだがクロエ以上の絶壁
【性格】飄々としたからかい好きで一人称は『あたし』
胸の話題を出されるとキレる
【得意魔法】風を操ることが出来る。用途は風の刃を飛ばす・風の障壁を展開する・風を纏って移動速度を上げるなど多岐に渡る
【備考】クロエのクラスメイト。体質上日光が苦手でそれを補うために特殊な薬を貰っているらしく頻繁に保健室に通っている(薬のおかげでマホリオ含め学園生活を問題なく送れている)。
しかし普段はそんな自分の体質を嘆くことなく明るく振る舞っている。
ちなみに胸に関してはそれとは別に最大のコンプレックス。こっちはどうにかしたいらしくよく科学部や黒魔術部に顔を出しているらしいが成果は芳しくないらしい。


【名前】真壁 晶(まかべ あきら)
【容姿】赤髪ショート 瞳の色は翠 中性的な顔立ちで一見すると男子に見える 胸は膨らみかけ
【性格】細かいことを気にしない大雑把な性格だが曲がったことは大嫌いな熱血漢。一人称は「アタシ」
【得意魔法】炎を発生させ操る。出せる炎の規模は彼女のテンション次第で視界を遮るほどの業火から明かり程度の小さなものまで色々と応用が効く
なお本物の炎ではないので熱さこそ感じるが火傷は一切負わない。寒いときの暖房代わりにもなるが晶自身は暖かさを感じないので別途対策が必要
【備考】クロエのクラスメイト
実家は古武術の道場で彼女自身も習っている
「かじった程度」とは本人の談だが少なくとも下手な不良とはケンカで負けないくらいの実力を持っているようだ


【名前】七峯 嵐(ななみね らん)
【容姿】灰色の長髪に青の瞳。目はつり目で目付きが鋭い。ティアやアルシェとどっこいどっこいかそれ以上に背が低い。?
【性格】気が強く少しぶっきらぼうなオレっ娘。しかし実際は極度のツンデレで割りと涙脆い。
【得意魔法】雷を操る魔法。手から稲妻を放ったり相手の頭上から雷を落とすことが出来る。
【備考】楓の幼馴染。楓とは喧嘩することが多いが実は常に楓の体調を気遣っている(以前楓が保健室に連れていかれた時も、クロエが退室した直後ぐらいに駆けつけた)。
最近楓と晶の仲が良いのでやきもきして楓チームに加入。ちなみに楓と晶に関しては『楓が悪い』と考えているので別に晶との仲は全く悪くない(実際三人の連携精度は高め)。
ちなみに体型レベルの胸だがそれでも楓よりはある。


三人ともクロエのクラスメイト。
マホリオにて同チーム。一年生のみの大会で優勝した。
全校生徒の大会でもベスト8に入り、リリウムの一年生最強トリオとして学外対抗戦に出場した。

【名前】レナ・フォールン
【容姿】茶の姫カットに青の瞳 背はそれなりだがスタイルは良い
【性格】クールで物静かだが一度熱中すると周りが見えなくなることも
【得意魔法】物理的な力を反射出来るバリアを貼ることが出来る 魔法は反射出来ないが弱めることは出来る
【備考】演劇部所属の一年生。クールな性格とは裏腹に演技に興味があり演劇部に入部した。
残念ながらクロエと同じく裏方スタートだが、その性分からより一層部活に打ち込んでいる。
デンとは出身校が同じ。


【名前】デン・ハザード
【容姿】本来は低めの身長ながら胸はCカップで起伏もある。のだが、自分に自信がないのでしょっちゅう外見を変える
【性格】魂に呪いでもかけられたかの如き劣等感の塊、他人が何を言おうがどれだけ公平な場でどんな結果を出そうが時には言いがかりそのものの超理論で自分を否定する
【得意魔法】肉体変換
【備考】肉体変換は自分だけでなく他人の体にもできるが、今のところ他人の変換は長く保たない
クロエの闇の試練について何か知っている様子。


【名前】イオ・ローライト
【容姿】銀のロングヘアーと金の瞳。身長はそれなりだが胸は得意魔法の如く爆発級。
【性格】臆病で引っ込み思案。人を傷付けることを嫌う。
【得意魔法】爆発魔法。強力だが故に制御が難しい。
【備考】幼少期に自身の魔法で人を傷付けてしまったことがトラウマになっている。
そのため無意識に人を遠ざけてしまい、周りも彼女の性格と難のある魔法から深く関わろうとする者がいなかった。

【名前】ウィン・フォルクス
【容姿】白銀のショートボブに金の瞳の垂れ目 背はクロエとどっこいどっこいだが実はスタイルは良い
【性格】無邪気で天然ボケののんびりや よく語尾が間延びする
マホリオの時は口数が少なくなり普段ののほほんムードが消える(>>366みたいな様子)
一人称は『ボク』
【得意魔法】周囲の時間の進みを僅かな間だけ極端に遅くすることが出来る(周囲からは高速移動に見える)
負担が大きいため連続使用や日に何度も使えたりするものではなくここぞという時に使っている
ちなみに発動時に触れているもの(生物含む)は魔法の影響を受けない(時間が遅くならない)
【備考】マホリオランキング一位に君臨する二年生。
普段はのんびりとしてマスコットのように可愛がられているがマホリオの時は極度の集中から様子が変わる(周囲からはそのギャップが良いという声も)。
他者に屈託なく接するので友人も多い。好物は甘いもの。


【名前】ナナ・ヴァーミリオン
【容姿】青のショートヘアーに紅の瞳。小柄な体格で胸も小さめだが絶壁組よりはマシ。
【性格】優しく礼儀正しく献身的。いつも敬語口調で基本的に他人のことはさん付け(ただしウィンのことは時々『ウィン』と呼び捨てにしているらしい)。
【得意魔法】自身の魔力を相手に譲渡し回復させることが出来る。発動には身体的な接触が必要かつ接触方法で魔力譲渡の効率が変化する(一番効率的なのは粘膜を介した場合だとか)。
【備考】ウィンと同室の二年生で一年生の頃からずっとウィンとチームを組んでいる。
魔法の扱いがあまり得意ではなく、魔法の精度にやや難がある。
そのため最初は校内トップクラスの実力を持つウィンに引け目を感じていたが、そんな自分に屈託なく接してくれるウィンにいつしか惹かれていった。
そして結婚式の時に意を決して自分の想いをウィンに伝え見事受け入れられた。
ちなみに恋愛面に関してはぐいぐい行く方であり普段の様子に反して彼女が攻めらしい(結婚式のキスもナナの方から行った)。


【名前】早川 時雨(はやかわ しぐれ)
【容姿】黒のポニーテールにつり目。長身スレンダー体型で凛とした顔立ち。
【性格】真面目で気難しいが結構天然。一人称は『私』で男口調。
【得意魔法】棒状の物に魔力を込めることで光の刀身を持つ刀を精製することが出来る。
物理的な攻防以外に斬った軌跡を飛ばしての遠距離攻撃も出来る。
マホリオではウィンと同時に斬り込む・無数の斬撃を飛ばしての迎撃など臨機応変に立ち回る。
【備考】ウィン・ナナと同じチームの二年生。実家が剣道の道場であり自身も有段者。
さらにウィンほどではないがマホリオランキング上位に君臨しており身体・魔法どちらも高いポテンシャルを誇る。
入学当初は普段の様子からウィンのことを軽く見ておりマホリオの実力も魔法頼りと思っていたが、一騎討ちを行い完膚無きまでに敗北したことで見直しウィンを友人及びライバルとして認める。
さらにより近くで修練を積み少しでもウィンに近づくために同じチームになった。
鍛練に明け暮れた生活を送ってきたためか様々な知識、特に性知識に乏しく未だにコウノトリレベル。
ウィンとナナが付き合っていることは知っているが、彼女達が隠れてキス等していることや結婚式のことは全く知らない。


リリウム魔法学校において最強のトリオ。
特にウィンと時雨はマホリオのプロチームにスカウトされるほどの実力者。
地域代表としてマホリオの全国大会に呼ばれている。

【名前】早水 百合江(はやみ ゆりえ)
【容姿】黒髪ロングヘアー。背は高めで中々の巨乳。
【性格】おっとりした礼儀正しい性格のお嬢様。語尾がデフォで『ですわ』
【得意魔法】投影魔法。映像をプロジェクターのように空間に投影することが出来るが、自身のイメージしたものを直接映すことも出来る。
【備考】演劇部新部長。ローラほどではないが(そもそもローラが規格外すぎる)名家のお嬢様。
名は体を表すのか、女性同士の恋愛を見ることを好む百合っ娘。
彼女の魔法がプロット作りに役立つことや(百合作品への)凄まじい情熱から部長へと推薦された。


【名前】白夢 くるくま
【容姿】黒髪、背は小さめ、丸眼鏡
【性格】やる時はやるけど基本人に流されやすい
【得意魔法】オーラを操る
【備考】演劇部元部長。存在感が薄くよく見失われる。
アルトとは幼馴染だったが、つい最近恋人同士になった。


【名前】アルト・ナナリー
【容姿】金髪超ロング 丸メガネ 青眼 普段猫背な巨乳ロリ
【性格】普段おどおど コミュ障 コスプレすればキャラが変わりどんなキャラでも演じる。
【得意魔法】普段は明かりにしているがコスプレ時は光を更に集めビームや刀にする。
【備考】コスプレ大好き漫画アニメ研究部部長
自宅で自撮りしたコスプレを裏垢で晒している。バイトでメイド喫茶もやる。
くるくまのことが好きで、最近告白。
付き合うようになった。


【名前】エミール・ストライア
【容姿】ボサボサの黒の長髪にメガネ。ジト目と目の下の隈が目立つ。背は低くやせ形。
【性格】ややコミュ障気味で暗い性格。ボソボソした喋り方
【得意魔法】唱えるまで本人にも何が起こるか分からないランダム魔法。一言で言えばパル○ンテ
【備考】黒魔術部の部長。自身の魔法の制御の度に日々怪しげな実験をしているらしい。
実は本人も自覚していないが身なりを整えれば相当可愛く化ける。


【名前】アリサ・シルフィ
【容姿】黒のショートカットに黒の瞳。長身で健康的に引き締まっているが出るところは割りと出ている
【性格】サバサバしたストイックで姉御肌な性格。一人称は『あたし』
【得意魔法】触れた相手の傷や体力の消耗を回復出来る。ただし代わりに自分が疲労する。
【備考】陸上部の主将のイケメン系女子。
後輩から絶大な支持を受けており、陸上部の大半の生徒は彼女を慕って入部したとかなんとか。
実は意外なことに可愛いものや甘いものに目が無いという一面も。

【名前】樹(いつき)・ユグドラシル・リリウム
【容姿】年期を感じさせる青い三角帽とローブを纏った10歳ほどの少女
勿論この姿は強大な魔力を抑えるための自己封印であり、封印を解くと20代後半ほどの妙齢の女性となる(魔力量の影響でそこで成長が止まった)
服はどちらの姿でも問題ないように伸縮するが、大人の姿の時は見事な上乳が露になる
【性格】慈悲深く穏やか。先達として生徒達を優しく見守るみんなのお母さん
道を踏み外したもの、踏み外そうとしているものには厳しくも優しく接し正道へ導こうとする
【得意魔法】一度見た魔法を自分のものとして使える
性質はそのまま樹自身の魔力を乗せる事でより強力な術として放てる(例外あり)ただし一度使用した術をもう一度使いたかったらもう一度同じ術を見る必要がある
【備考】リリウム魔法学校の校長先生。学校の創設者でもある
クロエに警告したのは、かつて道を踏み外した生徒を救えなかった過去への後悔があるらしいが…?


【名前】リリィ・アンスリウム
【容姿】青髪ロング 穏やかさの中に情熱のこもった翠色の瞳 母性を感じさせる豊満な胸
【性格】生徒達を優しく見守るお姉さん属性
一方で情熱家でもあり、目標に向かって努力することと努力している人が大好き
【得意魔法】自身の周囲に心を落ち着かせリラックスさせるフィールドを発生させる
【備考】教育実習生あがりの若い教師
大家族の長女で、昔から仕事で忙しかった両親の代わりに弟妹たちの世話をよくしていた
その関係で家事全般が得意


【名前】峯岸 橘花(みねぎし きっか)
【容姿】白のショートヘアーに翠の瞳で眼鏡。幼モードの樹とどっこいどっこいのロリっ娘。
【性格】冷静でやや辛辣。どこか冷めているが、自分の興味を惹く分野にはぐいぐい来る。
【得意魔法】魔法の仕組みや効果を解析出来る。ただし一部例外もある(エミールのパルプンテを予測するなど)
【備考】リリウムに勤める教師の一人。毎日研究室にこもって魔法の解析と研究を行っている。
年齢不詳だが、樹と同格のように会話しているとこが目撃されているため樹と同世代ではないかと噂されている。
現在はエミールのパルプンテに興味津々なので黒魔術部の顧問をしているらしい。

【名前】音無 舞(おとなし まい)
【容姿】黒のショートヘアーに黒の瞳で童顔。体格はやや小柄。
【性格】穏やかで礼儀正しく、初対面では人畜無害そうな印象を受ける。
しかし実は並々ならぬ執着心を持つ。
【得意魔法】相手の感情を増幅することで暗示をかける(友情を徐々に愛情へと転じさせるなど)。
なお元々ある感情にブーストをかける方式なので、全く興味を持っていない方向に暗示をかけることは出来ない(同性に全く興味の無い相手を同性愛者にするなど)。
【備考】クロエ達とは違う学校の一年生。かつて凜華の母、水津真凜に演技を見込まれたことがある。学校の演劇部とともに、宝坂への入団も両立している。
元々は大人しく引っ込み思案だったが真凜に演技の道を示されたことでそれを克服した。
そのため真凜のことを尊敬しているが、自身の魔法が無意識に自分に作用したために真凜、そしてその娘の凜華に少し歪んだ愛と執着を抱いている。
なお凜華は舞のことは全く知らない。


【名前】ラミー・アルファウス
【容姿】重ための黒髪の小柄の少女 
【性格】自虐的で自分に自信がない臆病な性格 しかしそれ故に自分が守るべきと認めた相手には自分を犠牲にしてでも守ろうとする
【得意魔法】闇魔法
【備考】かつて闇に飲み込まれた魔法使い 当時二年生
イジメや家庭内暴力によって荒んでいた時に樹によって救われ、彼女に教師以上の強い感情を持つ
最後の時も樹を救うため自らの意思で闇に飲み込まれた

~前スレでの出来事~

リリウム魔法学校の全生徒によるマホリオ大会が開催される。

結果は
ウィンチーム 優勝
デンチーム ベスト4
楓チーム ベスト8
レナチーム、ティアチーム ベスト16
クロエチーム 三回戦敗退

その後夏休みに突入。

宝坂という劇団を鑑賞した際にカサブランカ魔法学校の生徒、音無舞と出会う。

その後はリーケが所有する島に一年生達で旅行に行く。

不死鳥ルクとの遭遇、闇の試練について書かれた魔本やバジリスクの卵を手に入れるなど様々な出来事があった。

帰ってからは演劇部の大会があり、闇の魔物の乱入もあったものの、無事演じきる。

その後はウィンとラピスの戦闘を見届けるなどのイベントを経て、夏休みを過ごす。

夏休み最後の日、夏祭りにてアルシェがティアに告白。無事結ばれる。

そんなことも露知らず、クロエは人間大の大きさの黒いクモに襲われる。

樹の助力により危機を脱し、夏休みは終わった。

安心したのもつかの間、ちょうど一ヶ月後の九月末日、今度は巨大な二頭の黒いヘビに襲われる。

だが、事前のデンの言葉や周囲の人の手助けにより無事に撃退。

十月末の学外対抗戦では、ウィンチームが優勝。地域代表として全国大会に出ることに。

一年生で唯一出場した楓チームはグループ3位という結果に終わる。

十一月末の文化祭の準備の最中、橘花のおかげでヒカリの固有魔法が判明。

また闇の魔本の解読も進み、様々な情報を得る。

そして来たる文化祭は大成功で幕を下ろした。

その晩、今度は大量のドクロの軍団と巨大なドクロがクロエを襲う。

しかしこれは偶然弱点を突いたヒカリ達の魔法により撃退する。

闇の試練に対抗するには、皆の悩みやトラウマを解決することが重要だと気づく。

クロエは皆の悩み解決のために奔走する!

空き教室ーー


ナミネ「……」ジリ…

ナミネ(な、なんで追い詰められてるんでしょう……)


ティア「……」ジリジリ


アルシェ「……」ジリジリ


ナミネ「あのぅ……?」


ガチャッ


クロエ「あーいたいた。ちゃんと人目につかない場所確保してくれたのね」


ナミネ「クロエさん……? あの、話が見えないのですが……」


クロエ「ナミネは恋愛がしてみたいって悩んでたわよね。ぜひ解決の手助けをさせてくれないかしら」


ナミネ「あ、ありがたいですが……クロエさんの闇の試練のために恋愛をする、というのもなんだか違う気が……」


ティア「そんなことありません。私達の仲を取り持ってくれた人の恋路を応援したいんです」


アルシェ「……」コクコク


クロエ「私も自分の試練のためだからって人に恋愛を強制したりしないわよ。でもナミネが悩んでるって話を聞いて、こっちの二人が黙ってなくてね」


ナミネ「二人とも……」


クロエ「無理に恋愛しろとは言わない。でも、協力できることはなんでもするつもりよ」


ティア「気になってる人とか……」


アルシェ「いたら教えてほしい……」


ナミネ「……そう、ですねえ……」ムム…

ナミネ「……今はまだよく分からない、というのが本音でしょうか」

クロエ「そうよね。いたら多少なりともアプローチしてたでしょうし……」


アルシェ「計画が破綻した……」


クロエ「計画がずさんすぎる」


アルシェ「好きな人がいたらその人と二人きりにする計画だったのに……」


ティア「練り直しですね」


クロエ「ずさんな上に大味すぎない?」


ナミネ「ふふっ」クスッ


クロエ「ほら、出会い方考えるわよ。学校広いんだし、校内に運命の人がいるかもしれないじゃない」


アルシェ「食堂でご飯奢る」


ティア「それは私達にしか当てはまりませんから……」


クロエ「あーもー、この二人ゆるすぎる!」


ナミネ「だからこそ上手くいったんでしょうね」


クロエ「そうかもしれないけど……」

クロエ「と、とにかく。会う人を増やすか知り合いのことを深く知るか、どっちかしかないわよね」


ナミネ「あんまり焦ってもいい結果にはならない気も……」


クロエ「ぐぐ……恋愛って難しいわ……」


ーーーーー

ーーー

体育倉庫ーー


リリィ「では必要なものを仕分けしていきますので、用具をとにかく入り口まで魔法で持ってきてください」


クロエ「分かったわ」


ローラ「はいっ」


クロエ「まずボール類よね」ポイポイッ


リリィ「これは穴が空いてますね。こっちは使える。これは……傷みがひどいので捨てましょう」


ローラ「じゃあこのマットとかは……」フワー


リリィ「式典用の絨毯ですね。あとで床に広げて見てみましょう」フワー


クロエ「『大掃除手伝い』……中々大変ね」


リリィ「年内に片付けたくて……助かってますよー」


ローラ「わとと……これ、魔獣のしつけ棒だ」


リリィ「それは厩舎に返さないとですね……」


ーーーーー

ーーー




リリィ「大分片付きましたし、少し休憩しましょう。飲み物をとってきますね」タッタッタ…


クロエ「お願いするわ……」


ローラ「あ、奥にマットがあるから座って待ってようか」ポスン


廊下ーー


別の先生(リリィ先生……こっちに来たってことは倉庫の整理終わったのかしら。確認しましょう)


体育倉庫ーー


別の先生(ドアは開きっぱなし……でも見た限り終わったみたいね)

別の先生「施錠魔法【ロック】」ガチャン

別の先生(全く……リリィ先生は少し抜けてるわよね)テクテク


クロエ「閉められた……?」


ローラ「あ、あれ……リリィ先生?」


クロエ「ちょっと! 開けなさいよー!」ドンドン


ローラ「ミトラ、融合【シンクロ】!」ドプン

ローラ「……だめだな。倉庫の方が影になっているから出られない」フシュウ…

ローラ「ありがと、ミトラ。ミトラだけなら外に出せるけど、鍵を取ってこれないもんね……」ナデナデ


ミトラ「くぅん……」

クロエ「……まあ、リリィちゃんが閉じ込めたとは考えにくいし、何かの手違いでしょ。どうせすぐ開くわ」


ーーーーー


その頃リリィサイドーー


ナミネ「あ、リリィ先生。こんにちは」


リリィ「はい、こんにちは」


ナミネ「あの……クロエさんが恋愛について相談に乗ってくれてですね」


リリィ「まあ。進展あったんですか?」


ーーーーー

ーーー




ローラ「……こないね」ブルッ


クロエ「暖房もないから冷えるわね……もう12月だし……」カタカタ

クロエ「……ローラ」


ぎゅっ


ローラ「く、クロエちゃん!?」


クロエ「こ、こうすれば多少はあったかいでしょ」ギュウ


ローラ「うん……」

ローラ「……きゅーちゃん出そうか?」


クロエ「あ、そ、そうね。きゅーちゃんがいたわね」


ローラ「きゅーちゃん」キンッ

ローラ「暖めてくれる?」


きゅーちゃん「こんっ! ふぅー!」ボウッ


クロエ「火はやっぱりあったかいわね……」


ローラ「クロエちゃんもあったかいよ」ギュッ


ぎゅー……


ーーーーー

ーーー

リリィ「掃除の続きをーーって、あれ!? 閉まってる!? 解錠魔法【アンロック】!」ガチャン


クロエ「あ……」


ローラ「開いちゃったね」


リリィ「ごめんなさい……ナミネさんとのお話に夢中になってしまって……。しかし一体誰が鍵を……」


クロエ「別に平気よ。もう出れたし」


ローラ「それじゃあ掃除終わらせちゃいましょうか」


リリィ「そ、そうですね。あ、まず飲み物渡しておきます」ハイ


ーーーーー

ーーー

街ーー


クロエ「やっぱり冬物はあって損ないわね……」ブルッ

クロエ(まさかローラと体育倉庫に閉じ込められて実感することになるとは思ってなかったけど……)


ヒカリ「そうだね……最近学校にずっといたけど、冬休みはそうもいかないし」


クロエ「とにかく、本格的に雪が積もる前にいろいろ買っときましょう」


ヒカリ「うん」


アパレルショップーー


クロエ「か……かっこいい……!」キラキラ


ヒカリ(鎖がジャラジャラついてるトレンチコート……?)


クロエ「どう? いい感じじゃないかしら」クルクル


ヒカリ「うーん……ボクの趣味ではないかな」


クロエ「そう……」シュン


ヒカリ「クロエはどっちかといったらこういう可愛いのが似合うよ」

ヒカリ「ほら、ふわもこパーカー」


クロエ「わ、かわいい」

クロエ「ヒカリはそうね……このシャツとか保温効果高いって。練習着にいいんじゃない?」


ヒカリ「ボクが入るサイズあるかな……」ボイン


クロエ「……」ベシッ


ヒカリ「あはは、ごめんって」

喫茶店ーー


クロエ「ふう……おいし」


ヒカリ「ココアが甘くてしみるね……」ホッコリ


クロエ「冬休みも、こんな風にいろいろ行けるといいわね」


ヒカリ「うん。夏休みも楽しかったもんね」


クロエ「3月末に闇の試練があるってことは、逆を返せばそれまでは比較的穏やかに過ごせるってことだし、冬休みくらいはめいっぱい楽しむわ」


ヒカリ「その前に期末試験だよ」


クロエ「その点も抜かりなし。ちゃんと勉強は続けてるもの」


ヒカリ「部屋で見てたから知ってる。冬休み、気分よく迎えられるといいね」


クロエ「そうね」


ーーーーー

ーーー

自室ーー


クロエ「さてと……ヒカリ、ローラ」ポスン

クロエ「レナのガードが固いのよ。どうしたものかしらね」


ヒカリ「深入りしてほしくないんだろうね……」


ローラ「あの……」


クロエ「なに?」


ローラ「私ね、見たことあるんだ」


クロエ「なにを……」


ローラ「生徒手帳に入れてる、女の子の写真」


クロエ「それがどうかしたの?」


ローラ「『誰?』って聞いたらびっくりして隠しちゃって……大切な人なのかもって」


クロエ「なるほどね……」


ローラ「でも、写真を見ただけ。他はなんにも分からないから……」


クロエ「そうね……ローラとヒカリにはチームとして引き続きレナの悩みを探ってもらっていいかしら」


ヒカリ「うん」


ローラ「何に悩んでるんだろうね……」


クロエ(心当たりはデン……かしらね)


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


デン「な、え、なに……? カツアゲ……?」


クロエ「ちょっとね……聞きたいことがあるのよ」

クロエ「単刀直入に聞くわ。今悩んでることとかないかしら」


デン「え……」

デン「……」

デン「そ、そりゃいつも皆を不快にさせて申し訳ないから死にたいとか……」


クロエ「そういうことじゃないのよねぇ……」ウーム

クロエ「ああ、そうそう。レナがあなたと同じ学校の出身って本当?」


デン「お、覚えてない……」


クロエ「向こうはしっかりデンのこと覚えてたみたいだけどね」

クロエ「前の学校の時のレナの話も聞きたかったんだけど……」


デン「……」ブンブン


クロエ「知らない……と」


デン「うん……ごめん、こんな役立たずと話もしたくないよね。はあ死にたい」


クロエ「じゃあ昔のデンの話を聞かせて。あなた天才って呼ばれてたって本当?」


デン「む、昔の話だよ。私なんかなんもできない奴だよ」


クロエ「どおりで最初に戦ったときとんでもない強さだった訳ね」

クロエ(……うーん……いまいちピンとこないわね。昔の話をしてもなんとなくはぐらかされるし)


デン「わ、私なんかと話しても役になんか立てるわけないよね。ほんともう申し訳なさでいっぱいすぎて死にたいとしか」


クロエ(デンが有名人だったからレナが一方的に知っていたってことかしらね)

クロエ「手間かけたわね。また何かあったら聞くもしれないから、その時はよろしく」


デン「う、うん……」

クロエ「うーん……いまいちピンとこないわね」


デン「わ、私なんかが役になんか立てるわけないよね。ほんともう申し訳なさでいっぱいすぎて死にたいとしか」


クロエ(デンが有名人だったからレナが一方的に知っていたってことかしらね)

クロエ「手間かけたわね。また何かあったら聞くもしれないから、その時はよろしく」


デン「う、うん……」


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい
楓    死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   ???
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

12月第3週
15/16回目の行動です
16回目の行動終了後、期末試験になります
期末試験終了後、冬休みに入ります

>>3
>>25
コピペミスです…
無視してください

中庭ーー


クロエ「さ、克服トレーニングやるわよ」


モミジ「う、うん!」


リリィ「その前に一つだけ」

リリィ「モミジさんのそれは“高所恐怖癖”と言って、恐怖症とは違います」

リリィ「具体的には、恐怖症とは日常生活にも悪影響が大きく、治療が必要な症例です。しかし、恐怖癖は克服が可能です」

リリィ「私もついてますから、安心してトレーニングしてくださいね」


モミジ「はい、お願いします!」


ふわ……


クロエ「ゆっくりよ、ゆっくり上がって」フワー


モミジ「う、うん……」フワフワ


凜華「下は見ないように」


リリィ「リラックスですよー」ホワア


モミジ「…………」フワフワ


クロエ「おー、高くなってきたわよ」


モミジ「そ、そういうこと言わないでぇ……」カタカタ


凜華「景色を楽しんじゃえばいいんじゃないかな」フワー


モミジ「景色を……」


リリィ「お、安定してきましたね」


ーーーーー

ーーー




モミジの恐怖克服トレーニングを始めました

その頃レナチームーー


街中ーー


レナ「街中はもうクリスマスムード一色ね……」


ヒカリ「雰囲気からして甘いね」


ローラ「さすが恋人の日だね……あ、これもカップル割引」


ヒカリ「あはは……」


レナ「全く……世の中の連中緩みきってるんじゃないの」


ローラ「レナさんは恋人とかいないの?」


レナ「いないわよ」


ローラ「でも生徒手帳に写真入れてたし……」


レナ「あれは昔の写真。恋人とかじゃないわ」


ヒカリ「写真を入れてるなんて可愛いところあるね」


レナ「う、うるさいわね。別にいいでしょ」


ローラ「ふふ、レナさん可愛い」


レナ「……///」カアア…

レナ「ふ、二人はどうなのよっ」


ヒカリ「ボクは考えたことないなあ……」


ローラ「私もあんまり……」


レナ「そ、そうなの」

レナ(なんか拍子抜けね……)


ーーーーー

ーーー

自室ーー


ヒカリ「ーーってことがあってね」カリカリ


クロエ「ふむふむ」カリカリ


ヒカリ「なんとなくだけど、レナさんはその写真の人のことを特別に思ってる気がするんだ」


クロエ「甘酸っぱいわねえ」


ヒカリ「ボクもそう思う」


クロエ「クリスマスはその人と過ごすのかしらね」


ヒカリ「それはないみたい。恋人じゃないとは言ってたから」


クロエ「ふーん……」

クロエ「ヒカリはクリスマスどうするの?」


ヒカリ「リリウムの食堂で友達パーティーがあるらしいから、それに出るよ。プレゼントは街に出たときに買ってきたしね」


クロエ「じゃあ一緒ね。私も友達パーティーよ」


ヒカリ「聞いた限りは一年生で友達パーティーに出ないのはティアさんアルシェさんくらいかな」


クロエ「進んでるわねえ」


ヒカリ「あ、年越しはやっぱり家族と過ごすの?」


クロエ「……ああ」

クロエ「言ってなかったわね。私家族がいないのよ」


ヒカリ「えっ……?」

クロエ「産まれてすぐ魔法の検査をしたら、闇の力が判明してね。気持ち悪いと思ったのか孤児院の前に捨てられてそれっきりよ」


ヒカリ「ご、ごめん……! そうだとは知らなくて……」


クロエ「言ってなかったしねえ。あ、別に気にしてないわよ」

クロエ「孤児院の先生もいい人だし、ローラとも出会えたし。それに皮肉だけど、闇の試練のおかげでたくさんの仲間もできたしね」


ヒカリ「……」


クロエ「そうね、年越しは孤児院に帰るのもいいかもね」

クロエ「……もう、そんな暗い顔しないの。ヒカリは帰省するの?」


ヒカリ「あ、う、うん。ボクは実家に帰るよ」


クロエ「そう。ならちゃんと家族に感謝を伝えるのよ」ニコッ


ヒカリ「……うん、そうするよ」


クロエ「さ、勉強勉強。冬休みの前にテストよ」カリカリ


ヒカリ「うん」カリカリ…


ーーーーー

ーーー

楓と嵐の部屋ーー


クロエ「初めて二人の部屋に来たけど同室だったのね」


嵐「楓は体調のこともあるから、さすがに知らない人とは同室にできないよ」


楓「全く面倒くさい体質の人もいたもんですな」


嵐「お前のことだよ」ペシッ


楓「あははっ。まあ茶番はこの程度にしといて、何か用?」


クロエ「……ちょっと聞きにくいことだから、無理なら話さなくていいわ」


楓「もったいぶるねー。なになに?」


クロエ「昔死にかけた……って。その時の話を聞きたいの」


楓「おおう……」


嵐「聞いてどうするんだ?」


クロエ「トラウマになってるようなら、解決したい。もしかしたら緊急の時の手助けになれるかもしれないし……」


楓「んー……ま、いいよ。クロエになら」


嵐「いいのか!? だって……」


楓「いいよいいよ。ドラゴンのこと黙ってるような人だし……大丈夫」

楓「ただこれは晶も一緒に聞いてほしいかな」


ーーーーー

クロエ「連れてきたわ」


晶「大事な話があるって……」


楓「おー、なんか緊張するね」


嵐「ほ、ほんとにいいのか……?」


楓「クロエも晶も人種差別するような人じゃないでしょ」


クロエ「人種……」


晶「差別?」


楓「あたしねー……」グイッ

楓「吸血鬼なんだ。ほらこれ牙。力入れると出てくるの」イーッ


クロエ晶「ええっ!?」


晶「うわっ、まじだ……ちゃんと牙だな……」マジマジ


クロエ「ほえー……綺麗な歯並びしてるわね……」


楓「吸血鬼が吸血するには歯が命だからね」

楓「なんて言うけど、あたし吸血はしないんだなー」


クロエ「でも吸血鬼って……」


楓「遠いとおーい先祖が吸血鬼なの。あたしに残ってるのはこの見た目だけの牙と、日光に弱いって厄介な体質くらい」


晶「それが……大事な話?」


楓「いや、こっからこっから」

楓「吸血鬼ってね、強い人だけが残るようになってるんだ。吸血鬼にだけかかる病気があって、それを乗り越えられれば強い吸血鬼って認められるの」

楓「あたしはそこまで強くない上に、そもそも体が弱くてさ。その病気にかかったときも他の病気併発してて……」


嵐「……それで、楓は死にかけたんだ」


楓「なんかね、分かるんだよ。指先からどんどん冷えてって「あ、これ死ぬな」って。怖かったなー」

晶「そ、そんときはどうやって助かったんだ?」


嵐「必死に親が魔法かけたり薬飲ませたり……」


楓「嵐は添い寝してくれたよね」


嵐「そ、それ関係あるか!?///」


楓「いやー、死の淵で感じる体温ってすごいよ。気持ちいいのなんのって」


クロエ「つまり……楓は吸血鬼の末裔で、その体質のせいで死にかけた……と」


楓「そそ。それで面白いのが、自分が死ぬかもっていうのを探知できるようになったんだよ」


晶「物騒だな……」


楓「有名な魔法使いは占いで死の運命が分かるって言うじゃん? それみたいなもんかな」

楓「ただまあスマートではないんだよね。危ない場所とか物が近づくと、体が勝手に反応するんだ。「危ないぞー」って感じで」


クロエ「それめちゃくちゃ凄いじゃない。死を事前に知るってほんの一握りの魔法使いにしかできない芸当よ」


楓「だからスマートじゃないんだって。体がガタガタって震えて、魔法も撃てなくなるんだから」

楓「ちなみにあの晩凄かったよー」


クロエ「あの晩?」


晶「あれじゃないか? 文化祭の晩の……」


嵐「ああ、その日だな」


楓「もう全身震えて、冷や汗も凄かったんだから」


晶「……そうか。話してくれてありがとうな」


楓「えへへ。んでクロエ、これ聞いてどうするのさ」

クロエ「そうね……」ウーム

クロエ(絶対に死ぬことはないって口で言うのは簡単だけど、それじゃ多分意味はないし……)


晶「…………」


楓「ま、簡単な問題じゃないってのは自分でも分かってるからさ。クロエの闇の試練とやらの対策練るのがいいよ」

楓「うーん……しかし聞いてもらえてスッキリしたな」


クロエ「ちなみに吸血鬼って知ってるのは……」


楓「ここにいる三人と、先生達には話が通ってる。「うちの教師は人種差別なんかしない」って樹校長が親を説得してね」


クロエ「そうなのね」


嵐「じゃ、これからは晶も楓のこと頼むな。俺も常に楓のこと気にかけてられる訳じゃないから、チームメイトとして見てやってくれ」


晶「お、おう! 任せとけ!」


クロエ(しかし楓もいい友達に恵まれてるわね。嵐も晶もすごく気にかけてくれて……)


ーーーーー

ーーー

研究所ーー


クロエ「……ふう」


ローラ「……」


クロエ(今週最後の大仕事、かしら)チラッ

クロエ「さ、行くわよ」


ローラ「……うん」ギュッ


ぎいいいいぃぃ……


クロエ「研究員さーん、いるー?」テクテク


おわーっ!? あ、逃げたっ!!


クロエ「……」


大型獣「ヌオオオオ!」ドドドド


研究員「ぬおおお……!」ドドドド

研究員「って玄関開いてる!? 閉めて閉めて!」


クロエ「え!? ええ!」バタン!


ローラ「すぅ……」


大型獣「ヌオオオオオオッ!」


ローラ「落ち着いて! 大丈夫だから!」バッ


大型獣「ヌオッ!?」ビクッ


ローラ「フロウヌーだね。風を感じて外に出たくなっちゃったんだ」ナデナデ


フロウヌー「ヌオオ……」ブルルッ


ローラ「タイミング悪かったかな……」


研究員「た、助かったっす! さっきから走り回ってて……」


ローラ「さっきからってことは……怒らせちゃったんだ?」


研究員「……っす」


ローラ「もう……。大丈夫、この人怖い人じゃないからね」ナデナデ


フロウヌー「ヌオオオオ」スリスリ


ーーーーー

研究員「それで、今日はどうしたっすか?」


ローラ「……これ」


研究員「おー、バジリスクの卵っすね」


ローラ「……どうするか決めたの」


研究員「……聞かせてもらうっす」


バジリスクの卵をどうするか
多数決↓~
バジリスクを「育てる」
野生に「返す」
卵のまま元の場所に「戻す」

どれか3票集まるまで投票

ローラ「この子……卵から孵して、育てます」


研究員「……了解っす。じゃあ、この間の解析で分かった封印の説明をしてくっすね」


ーーーーー

ーーー




研究員「とまあこのように、一つ一つの封印は簡単っす。数が多いのと、封印同士が強固に繋がってるから中からは破れないっすけどね」

研究員「このメモに封印の解き方は書いといたっす。その後は……まあ卵を孵すだけならローラお嬢様の方が詳しいっすよね」


ローラ「うん。ありがとう」


クロエ「じゃあ帰りましょうか」


研究員「バジリスクは本当に危険な魔獣っすから、何かあればすぐに呼んでくださいっす」


ローラ「……」コクリ


クロエ「よろしく頼むわ」


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


樹「こ、今度はバジリスク……?」


ローラ「お願いします。育てさせてください」ペコリ


樹「だ、だめよ。さすがにそれはだめ。危険すぎる」


クロエ「ローラなら大丈夫よ」


ラピス「私がちゃんとローラさんや他の方を守りますから」


キンッ


ルク「今回ばかりは私も手助けします」


ローラ「お願いします!」


樹「……ドラゴンと不死鳥って、改めて間近で見ると威厳が凄いわね……」

樹「……分かった。ラピスさん達にお願いされて拒否はできないわ」

樹「ラピスさん、ルクさん。くれぐれも安全第一でお願いしますね」


ラピス「お任せください」


ルク「もちろんですとも」


樹「じゃあ……これ」パサッ

樹「人の来ない空き教室の施錠魔法と解錠魔法の書いてあるスクロールを渡しておくわ」

樹「保護魔法もあとで私がかけておくから、今日の放課後には使えるようになってるはず」


ローラ「あ、ありがとうございます!」


クロエ「それじゃあ封印を解く道具を揃えておきましょうか」


ローラ「うんっ」


ーーーーー

ーーー

放課後、空き教室ーー


ローラ「……」カリカリ…

ローラ「よし、この魔法陣で……」ボウンッ

ローラ「……うん、成功」

ローラ「次はナナンセの葉を手で砕いて……」クシャクシャッ

ローラ「魔法をかけた水に溶かす……」トロー

ローラ「これを卵にかければ……」ポワー

ローラ「……成功」


ラピス「すごい集中力ですね……」


クロエ「あのローラ久しぶりに見たわ。魔獣のためとなるとああなんだから」


ローラ「……最後」

ローラ「両手で抱えて、逆呪文を唱える……」

ローラ「『ヨセンイウフ』!」カッ!

ローラ「……これでおしまい」


ラピス「お、終わったんですか?」


ローラ「うん。あとはこの部屋の温度と湿度を保って、しっかり見てれば大丈夫」

ローラ「寝床はできた?」


クロエ「バッチリよ」


ローラ「じゃあ卵はここにおいて……っと」ヨイショ

ローラ「……うん、大丈夫そう」


クロエ「封印なしの卵を触った感じはどう?」


ローラ「小声だけどもう声が聴こえたから、多分すぐ孵化すると思うな」


ラピス「緊張しますね……」

ぴきっ


ルク「!」


ラピス「産まれたらまずどうすれば……」


ローラ「えっとね……」


ぴきぴきっ


ルク「その話は後にしてください」


ローラ「え?」


ルク「……産まれます」


ばきっ!


クロエ「わ、割れた……」


子バジリスク「しゅるる……」ヒョコッ


ローラ「……」ゴクリ

ローラ「……私のこと、分かる?」


子バジリスク「!」ピクン


しゅるしゅる……


ラピスルク「……」ジリ…


子バジリスク「……しゃー」


ローラ「……うん、目を見て」ジッ…


子バジリスク「……?」ジイ…


ローラ「……いい子だね。敵じゃないって分かるんだ」ナデナデ


子バジリスク「しゅるる……♪」


ラピスルク「……ほっ」


ローラ「全然敵対心も感じないし、攻撃性もない。この子は安全だよ」


クロエ「よかったわね、ローラ」


ローラ「うん。この子がひどい目に合わなくてよかった」ナデナデ


子バジリスク「しゅあっ♪」

ルク「全く……無駄に緊張させないでくださいよ」トコトコ


子バジリスク「しゃーっ!」フシャー


ルク「お、やりますか?」バサアッ


ローラ「ルクさん! まだ赤ちゃんなんですからそういうことしない!」


ルク「威嚇したのそっちですよ!」


ローラ「ごめんね、この鳥さんちょっと怖かったね? 大丈夫、敵じゃないからね」ナデナデ


子バジリスク「しゅー……」


ルク「私はすでに孵さなければよかったと後悔し始めてますよ」


ラピス「まあまあ、気長にいきましょうよ」


ーーーーー


敵対心のないバジリスクが産まれました
封印から孵してくれたローラを好いているようです

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   ???
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください
同時に子バジリスクの名前も募集します
名前はコンマが高いものを採用します

12月第3週
16/16回目の行動です
16回目の行動終了後、期末試験になります
期末試験終了後、冬休みに入ります

12月第3週ではなく
12月第4週でした

魔獣は男の子でも構わないと思ったのですが、エミールやら研究員やら魔獣を人化させかねないキャラもいるので、魔獣もみんな女の子ということにしておきます

中庭ーー


クロエ「おー、パーティーの準備してるわねー」フワフワ


凜華「設営も力入ってるね」フワフワ


モミジ「し、したっ、見れな……っ!」


リリィ「大丈夫ですよー、リラックスしてー」ホワア


クロエ「ちょっとずつ高さは出てきてるのよね」


モミジ「う……うん……でもやっぱり怖いかな……」フラフラ


リリィ「焦りは禁物ですよー」


クロエ(着実に飛べるようにはなってる……。けど、もうひと押しね)

クロエ(凜華が言ってたように飛ぶことを楽しめるようになるか、高いところが怖くないって思えればあるいは……かしら?)


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


クロエ「お、元気ね」


レナ「あれがバジリスク……」


ヒカリ「小さくて可愛いね」


子バジリスク「しゅるる……?」


ローラ「今日はみんなのこと紹介するからね」


キキキキキンッ


ローラ「大丈夫。怖くないよ」


子バジリスク「しゃー……」スルスル


ユーニ「ぶるる……」


すりすり


子バジリスク「……しゅあぁ♪」


エアロ「かううー」パタパタ


きゅーちゃん「こぅんっ」モフモフ


ミトラ「わうっ」テコテコ


子バジリスク「しゃーっ♪」


ルク「……」ソオ…ッ


子バジリスク「……」ジ…ッ

子バジリスク「しゃあっ♪」スルスル


ルク「……くるるっ」


ローラ(ルクさん喉なってる。気に入られて嬉しいんだ)ニコニコ


クロエ「そういえばこの子の名前とか決めたの?」


ローラ「まだ決めてないよ。どうしよっかな……」


ヒカリ「ボク達も考えていいかな」


ローラ「うん」


クロエ「ティールとかどうかしら」


ヒカリ「クリバとか……」


レナ「……リズ」


ローラ「リズ! 可愛い!」

子バジリスク「しゅるる?」


ローラ「あなたの名前だよ。リズ……どうかな?」


子バジリスク「しゅあっ!」コクンッ


ローラ「気に入ってくれたみたい……よかった」


子バジリスク→リズ「しゅるる♪」スリスリ


レナ「わっ、何よ?」


ローラ「『素敵な名前をありがとう』って」


レナ「そ、そう……///」

レナ「あ、そ、そーだわ、この子ともシンクロってできるの?」


クロエ(話の切り替えが下手くそすぎる)


ローラ「できるけど……まだしない方がいいかな。産まれて間もないし、慣れないことしたら疲れちゃうかも」


レナ「そう……」


ローラ「まだ成長途中だもんね。毒も葉っぱとか柔らかいものしか溶かせないレベルだし……」

ローラ「睨まれると死んじゃうって聞いたけど、そんなこともない」ナデナデ


リズ「しゅるる~♪」スリスリ


ローラ「よしよし」ナデナデ


ミトラ「……」ジー


ローラ「ミトラも撫でてほしいの?」ナデナデ


ミトラ「わぅんっ」スリスリ


きゅーちゃん「こんっ!」


エアロ「かうー!」


ローラ「わー、待って待って! 手は二つしかないよー!」


クロエ「モテモテねえ」


レナ「すごい求心力だわ……」


ーーーーー

ーーー

また別の日ーー


ローラ「今日は人に慣れてもらうね」


リズ「しゅるっ」


ローラ「みんな、入ってきていいよ」


ぞろぞろ……


ティア「おお……」


ナミネ「さすがにバジリスクは子供でもそこそこの大きさですね……」


楓「ヘビだー」


凜華(可愛い……目くりくりしてる……)


リズ「しゅるる♪」


晶「おお、人懐っこいやつだな」


ローラ「あとはおやつ」ドサッ

ローラ「好きな食べ物も調べたいから、いろいろあげてくれるかな?」


レナ「じゃあこれ……」スッ


リズ「……」チロチロッ

リズ「かぷっ」


レナ「……美味しい?」


リズ「しゅあ~」


ローラ「食べた……」メモメモ


嵐「俺はこれやるよ。甘いぞー」スッ


リズ「……」チロチロッ

リズ「……」プイッ


嵐「……だめか」


ローラ「ふむふむ……」メモメモ


ーーーーー

ーーー

ローラ「おもちゃとかいるかな……」


リズ「しゅるる……」スルスル


ローラ「あ……うーん、私に巻き付かれても、常に一緒にはいられないし……」ナデナデ


リズ「しゅるっ」


クロエ(……なんか母親みたいね)


ローラ「みんな、今日はありがとう。おかげでいろいろ分かったし、ちゃんと飼育できそう」


ナミネ「それはよかったです。では私達はこれで失礼しますね」


リズ「しゅる~……」


ローラ「あ、『またね~』って言ってる」


モミジ「ま、またね」バイバイ


バタン……


クロエ「今後はどうするの?」


ローラ「んー……バジリスクは成長が早いけど、それでも何ヶ月かはこのお部屋でゆっくりさせてあげたいかな」

ローラ「怖い思いもしてほしくないしね」ナデナデ


クロエ「しっかり者が拾ってくれてよかったわね」ナデナデ


リズ「しゅあっ!」


クロエ「……ね、ねえローラ?」


ローラ「?」


クロエ「私のことも撫でてほしいなー……なんて」


ローラ「ど、どうしたのクロエちゃん」


クロエ「リズが気持ち良さそうにしてるの見てたら私も撫でてもらいたくなって……」


ローラ「……ふふ」

ローラ「クロエちゃん可愛い」ナデナデ


クロエ「……///」


ーーーーー

ーーー

廊下ーー


ナミネ「……あ」


リリィ「あら、ナミネさん。こんにちは」


ナミネ「こんにちはリリィ先生」


リリィ「最近はどうですか? 気になる方とか……」


ナミネ「そ、それはまだです」

ナミネ「……リリィ先生って結構恋バナ好きなんですね」


リリィ「そうではありません。真面目なナミネさんが今何を感じてるのか興味があるんです」


ナミネ「それはそれで恥ずかしいですっ」


リリィ「ふふ、冗談です。悩める生徒の手助けがしたいだけですよ」


ナミネ「もう……」ムウ


リリィ「それで、実際のところはどうですか? 進展とか……」


ナミネ「ありません。最近はテストに向けて勉強中ですから」


リリィ「さすがナミネさんです。テスト頑張ってくださいね」


ナミネ「はいっ」

ナミネ(……最近はリリィ先生と話してるときが一番心が安らぎますね。先生の魔法もあるんでしょうが、ティアさん達のことを考えてドギマギせずに済んでます)


リリィ「どうかしましたか? ま、まさか顔に何かついてますか?」ペタペタ


ナミネ「ああいえ、なんでもありません。では勉強しに部屋に戻りますので、失礼しますね」ペコリ


ーーーーー

ーーー




百合江(本能に従って来てみれば……校内でも有名な癒やしコンビではありませんの)

百合江「しかし……」フム

百合江(教師と生徒の恋愛……萌えますわね。ナミリリ、今後の動向に注目ですわ)

アルシェの部屋ーー


アルシェ(ティア……)モンモン

アルシェ(ティアの唇ってなんであんなに柔らかいんだろ……)

アルシェ(キスしてもしたりなくなる……)

アルシェ「ティア……」

アルシェ(……体があつい……)


もぞ……


アルシェ「んっ」ピクン

アルシェ(な、なにいまの……)

アルシェ(こう……)モゾッ

アルシェ「ふぁ……っ!」ピクンッ

アルシェ(お、おまたのとこ擦れたら気持ちいい……?)


こすこすっ


アルシェ「あっ、あっ……」ピクッ

アルシェ(こ、こわい……けど、きもちいい……)

アルシェ「て、てぃあ……!」ビクッ

アルシェ(ティア、ティア好きっ、大好きっ)キュウウウッ

アルシェ「ーーーーっ!!」ビクンッ!

アルシェ「っ、はぁ、はぁ……っ」

アルシェ(な、なに、いまの……ふわふわって……)


ぽふん


アルシェ「つ、つかれた……」ハアハア

アルシェ(このまま少しお昼寝……)ウト…


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


ティア(ローラさん中々戻ってきませんね……バジリスクのお世話はやはり大変なんですかね)

ティア(……アルシェは今何してるんでしょうか……)

ティア「……はっ」

ティア(何もしてないときに顔が浮かぶなんて、私がアルシェのこと大好きみたいじゃないですかっ///)

ティア(もー……)

ティア(まだローラさん帰ってきません……よね?)チラッ


くにくに


ティア「はっ……あ……っ」

ティア(アルシェが悪いんですからね。さっきまで一緒にいたのに、空き教室から出るなり自分の部屋に行って……!)


こすこす


ティア「んっ、く……あっ」ピクッ

ティア「アルシェ、アルシェ……」キュウウ…


くちゅくちゅくちゅ


ティア「あっあっあっ……き、きちゃう……っ!」

ティア「ん、んぅう……っっ!!」ビクンッ!

ティア「……はぁ、はぁ……」ネト…

ティア(やってしまいました……)イソイソ

ティア(それもこれもアルシェのせいなんですからね……)


ーーーーー

ーーー

テストの日ーー


先生「クリスマスの前に、生徒の皆さんにはテストですよー」

先生「もちろん赤点は補習になりますからね」

先生「はい、では前から配っていきます」


クロエ(しっかり勉強したつもりだけど、今回はどうかしら……)


先生「では、テスト開始です!」


クロエの座学平均点↓コンマ
クロエの実技平均点↓↓コンマ
>>22>>36->>37によりコンマ+20のボーナス
また1学期満点のため、最低値50保証(ボーナス含め最低点は70になります)

テスト返却日ーー


先生「では出席番号順で取りに来てください」


クロエ(……全部平均で90点ってとこね。前よりは下がったけど、まあ悪くないでしょう)


先生「結果……赤点はいませんでした!」

先生「明日は終業式、そしてそのまま冬休みになりますから、帰省の予定がある方は早い内に荷物をまとめておくといいですよ」

先生「……その前にクリスマス、ですね?」


わああああっ!


先生「はいはい、落ち着いてください。19時から食堂でパーティーをしますから、予定のない人は来るように」


はーい!!


現在の目標
・クリスマスパーティーを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
クリスマスパーティーでの行動を指定してください
(ウィンナナは書くと思いますが、時間がかかるかもしれません)

食堂ーー


ざわざわ ざわざわ


「えー今年もたくさんの生徒にお集まりいただき……なんて堅苦しい挨拶はなし! クリスマスパーティーの開催だー!」


いえええええい!


「さー早速やっていこう! お待ちかね! プレゼントこうかーん!」


わああああっ!


「ルールは至ってシンプル。全員がクリスマスパーティー用のプレゼントを提出し、それを目隠ししたまま交換魔法で交換するだけ! 何が来るかは分からない! だから面白い!」

「さあやってみよう! 手にプレゼントを持って、目隠しをして……」

「チェンジターイム!」


チェンジ! チェーンジ!


ぽんっ ぽぽんっ


クロエ(私のプレゼントはブラックチョコのケーキ。誰にいくかしら……)ワクワク

クロエ「交換魔法【チェンジ】!」ポンッ

クロエ(きたっ!)


「全員交換できたかな? さあ目隠しを外して見てみよう!」


本だー  こっちはお菓子の詰め合わせ!
  わ、可愛いシュシュ  マジックアイテム!やった!


クロエ「……っ」バッ


安価↓
クロエが手に入れた物
ただのお菓子等でも構いません
道具テンプレート↓
【道具の名称】
【見た目】
【効果】

クロエ「ほ、箒……?」


「あ、それ当たった? 箒屋でセールしてたんだけどさ、それ使うと3倍の速さで飛べるらしいよ」


クロエ「へえ……そんな凄いもの貰っていいの?」


「代わりに10倍制御が難しいんだってさ。変わり種で作ってみたら売れなかったんだって」


クロエ「……貰っとくわ」


「楽しんでー」


ーーーーー

ーーー

「ど、度胸試しほんとにやんの……?」


「やるよ! 乗り越えてこそ女だもん! このお酒を、先生にバレずにドリンクボウルに注ぐ……この綱渡り、やってみせる!」


百合江「もし、そこの方」


「ひっ」


百合江「その度胸試し、わたくしにやらせてくださいませ」


「え、ほ、本気?」


百合江「先生にバレずにドリンクボウルにお酒を混ぜる……なんてスリリングでしょうか」


「い、いいよ。やってみな」


百合江「お預かりしますわ」ニヤリ

百合江(そしてこの読みが正しければお酒の力で……)ツツー

百合江「おっと鼻血が……」フキフキ


それは神業であった。
監視の先生の視線が動いたほんの一瞬。
時間にしてコンマ数秒。
その刹那に懐からお酒を取り出し蓋を開け、中身をすべてボウルに注ぎきったのだ。
執念の勝利の瞬間であった。

クロエ「……なんか雰囲気変わってきたわね……リリウムのクリスマスパーティーってこういうものなのかしら?」


「ヒカリくんこっち来てえ」

「こっちー」


ヒカリ「あ、あはは……」


「あ、なんかいい匂いする……」

「ちょ、ヒカリスメルはズルい!」


クロエ(む……)

クロエ(ヒカリ困ってるじゃないの。ヒカリはああいうの苦手なのに……)


ヒカリ「あ、く、クロエ!」パタパタ


クロエ「……限界?」


ヒカリ「な、なんか皆お酒臭いし……限界。お願い、外に出よう!」


クロエ「はいはい。こっち……」ドムッ

クロエ「な、なによ? 誰かぶつかってきた……?」


ローラ「んふふー」ギュー


クロエ「ローラ? ってお酒くさっ!」


ローラ「クロエちゃんはー、わたしといるのー」ムギュ


クロエ「……こういうローラも悪くないわね」


ヒカリ「……クロエ」ジト


クロエ「そ、外に出ましょうか。ほら、ローラも歩いて」


ローラ「はーい」ギュッ


ーーーーー

ーーー

食堂の外ーー


レナ「……」オロオロ


クロエ「レナ?」


レナ「あ、クロエ……」


クロエ「どうかしたの? いつになくうろたえてるじゃない」


レナ「生徒手帳落としちゃって……探してるの」


クロエ「そういうこと。この辺にあるの?」


レナ「多分。さっきまではあったからこの辺りに……」


ヒカリ「じゃ、探さないとね」


レナ「いいの? パーティーは……」


クロエ「抜け出してきたところよ。ローラの酔いを醒ますのにもちょうどいいわ」


ローラ「うーん……さがすよぉ……」


クロエ(まだ酔ってるのに探そうとしてる……)クスッ


レナ「三人とも……ありがとう」


ーーーーー

ーーー

ヒカリ「ないね……」


レナ「どこいったのかしら……」


クロエ「もう誰か拾って先生に届けてたりして」


レナ「それならいいけど……」


「あの……」


レナ「?」


デン「こ、これ……落ちてたよ」ハイ


レナ「あら、ありがとう。デンが拾ってくれたのね」


デン「そ、そのさ……誰のか調べるために中見ちゃったんだけど……」

デン「その写真の人……私も知ってる人? 見覚えあるような……」


レナ「……っ」ギリッ


クロエ「……レナ?」


レナ「これは“中学の時のあなた”よ! デン!」


デン「えっ」ビクッ


ヒカリ「えっ?」


ローラ「ええーっ!?」


クロエ「び、びっくりした……。酔いは醒めたのね」


ローラ「そんなこと言ってる場合じゃないよ! だってあの写真……」


クロエ「私その写真とやらを見たことがないのよね……見てもいい?」


レナ「……はい」


クロエ「……えっ!?」


ローラ「だよね! そうなるよね!」

クロエ「すっごい美少女じゃない!」


レナ「……」


デン「いや……えっと……」

デン「覚えてない……」


レナ「またそれ!? 中学の時の話してもいつもそうじゃない!」


デン「お、覚えてないんだもん」


クロエ「ちょっと、落ち着きなさいよレナ」


レナ「落ち着いてなんかいられるわけないでしょ!」

レナ「私、あの時のデンに憧れてたのに!!」


デン「わたし……に?」


クロエ「憧れてた……?」


ヒカリ「つ、次から次にすごい情報が出てくるね……」


レナ「なのに当の本人は覚えてないって言うし、いつの間にか卑屈になってるし……!」


デン「……わ、分かった」


レナ「何が分かったのよ!」


デン「全部話す……から」

デン「……三人も来て」


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


クロエ「廊下じゃだめだったの?」


デン「人に聞かれたくないから……」


レナ「いいから話しなさいよ。理由によっては怒るわよ」


デン「既に怒って……」


レナ「なに?」


デン「ナンデモナイデス」


レナ「ほら、話して」


デン「う、うん……。信じてもらえないと思うけど……」

デン「私、この一年をずっとループしてるんだ」


レナ「……どういうこと?」


デン「そ、そのままの意味。4月1日から次の年の3月31日までをループしてるの」


クロエ「ちょっと待って……スケールが大きすぎて……」


デン「ま、待たない。冗談だって思われたくない」

デン「……ヘビが襲いに来るって言ったのも何回も経験してるからだし、中学の時のことを覚えてないのはループしすぎたから」

デン「す、筋は通ってるでしょ?」


ヒカリ「通ってる……けど……」


ローラ「信じられないよ……」


デン「い、いいよ。そんな気はしてたし……」


クロエ「……3月31日?」


デン「そ、そう」


クロエ「最後の闇の試練も多分その日……よね。何か知ってることはないの?」


デン「……知ってるよ、もちろん」

デン「……まず、襲ってくるのは鬼みたいなやつ。大きさはこの間のドクロと同じくらいで、両腕がいやに長い。手も使って四足歩行みたいに動く。額からは大きい角が生えてて……それくらいしか鬼っぽいところってないんだけど、あとは背中にもとげとげした角みたいな突起がある」

デン「基本的にその鬼は撃退できるけど、鬼は空に吸い込まれて今度はその空が攻撃してくる。とにかくめちゃくちゃに……」


クロエ「……」

クロエ「分かった。信じるわ」


レナ「クロエ!?」


クロエ「私はデンには闇の試練の話はしてない。それでもあの本と同じことを言ってる。……いや、それ以上に詳しいかもしれない」

クロエ「もっと詳しく教えてくれない?」


デン「……ご、ごめん。それは無理かも……」


レナ「や、やっぱり嘘なんじゃない」


デン「ち、違う」

デン「……死んじゃうんだ」


レナ「……は?」


デン「闇の攻撃のせいで、絶対に私は死ぬんだ! 何度も何度も何度も何度も繰り返して繰り返して……! もうやだよ! 死にたくないよ!!」


レナ「デン……」


デン「ハーッ、ハーッ……!」

デン「……ごめん、取り乱した……」


クロエ「死んで……4月1日に戻るってこと?」


デン「……っ」コクッ


レナ「聞いていい? 性格が変わったのはなんで?」


デン「……もうあまり覚えてないけど、最初は私も立ち向かおうとした。相手が何者でも倒しきる自信があったし、実力だってあった」


レナ「そうよ、あなたは私が知る最高の魔法使いだもの。そう簡単にやられないわ」


デン「……だめなんだ。私が何をやっても……」

デン「最初の何回かはよかったよ。今度は倒せるはずだ、生き残れるはずだって考えてた。でも、そのたびに希望は打ち砕かれて……」

デン「気づいたらこう」


レナ「……」


デン「どうせ死ぬし、何やってもだめだし、ならもういいかって。私の魔法は闇の魔物とやらも倒せない貧弱な魔法なんだって。そう思い始めたら止まらなくなっちゃった」

レナ「……分かった。私も信じる」

レナ「今のデンが嘘ついてるようには見えなかったしね」


デン「……信じてくれてありがとう」


レナ「ただ納得いかないのが容姿なのよね。写真と全然違うじゃない」


デン「最近は死ぬ間際まで耐えようとしててさ、だから肉体変化かけたまま死に戻りしてるんだ。そしたら前の顔とか分からなくなっちゃって……」


レナ「ふーん……」

レナ「ならこの写真の通りにしない? 一応卒業する少し前の写真だから、リリウムに入学したときと顔は変わらないはず」


デン「えっ……と……」


レナ「ね?」


デン「そんなに言うなら……」


デンの容姿が変わります
安価↓
【容姿】

デン「どう……かな」


クロエローラヒカリ「おー……」


レナ「ま、まあいいんじゃない」


デン「確かにいつもより馴染む感じ……」


クロエ「元の自分の姿なんだし当然かもね」


デン「じゃ、じゃあそろそろ行ってもいいかな……? 生徒手帳は渡したし、いいよね」


クロエ「ええ。これからいろいろよろしくね。闇の試練のこととか聞きに行くかも」


デン「て、手伝えることなら……」


ーーーーー

ーーー




デンの悩みが判明しました

翌日ーー


クロエ「さてと……用意しないとね」


ヒカリ「その……孤児院は遠いの?」


クロエ「そうでもないわ。ただまあ数日はいるつもりだから、準備だけはしとかないとね」

クロエ「そっちはどうなの?」


ヒカリ「同じ感じ。年越しは家かな」


クロエ「そう。じゃあ……よいお年を、かしら」


ヒカリ「うん、よいお年を」


現在の目標
・冬休みを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
今後三日程度の行動を指定してください
冬休みは15日あります

1/5回目の行動です
2回目の行動終了後に年越しとなります

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)

校内と出先での安価があった場合、校内の安価を処理→出先に移動、となります
2回目の行動はおそらく孤児院やその周辺での安価のみを採用します

なおリーケのお城と孤児院はそれなりに近い位置関係にあります
ローラのお屋敷(魔獣を保管していた屋敷)とリーケのお城(クロエとローラが出会ったお城)は別の建物です

クロエ「デン、今から校長先生のところに行くから付いてきてくれる?」


デン「あ、う、うん」


クロエ「帰省の準備とか大丈夫だったかしら」


デン「わ、私の親は世界中飛び回ってるから、家に帰っても誰もいないし……だから学校に残るよ」


クロエ「そうなの。じゃ、行きましょうか」


校長室ーー


クロエ「ーーというわけで、強力な味方を得たわ」


樹「あなたが……」ジロジロ


デン「……」ビクビク


樹「入学した時の情報と違いすぎて、あの天才デン・ハザードとは思えなかったけど……ひとまず信じるわ」


クロエ「校長先生もデンのこと天才って言うのね……」


樹「ええ。ウィンさんの後釜としてリリウムのマホリオの強さを引き上げてほしいと思ってたくらいよ」


クロエ「ウィンさんレベルなのね……」


デン「いやそんな、私なんかがそんな強い訳ないし、私でウィンさんと同じ強さだったらみんなウィンさんより強いみたいな訳わかんないことになってるよ」


樹「……」


クロエ「やられすぎて自分の魔法に自信が持てないらしいわよ」


樹「全く……見た目は元に戻ってるのに……」

樹「それで、クロエさんが伝えたいのはデンさんのことだけ?」


クロエ「冬休み中は闇の試練は起きないと思うけど、何か対策はできないかと思って相談に来たの」


樹「そうだったのね……」

樹「それじゃああの闇の本は? 何か発見があったり……」


デン「そ、それ知らない……」


クロエ「デンの前では見せたことなかったかしら。これよ。よっ……」キイイ…

私の力を持ってして、闇の力を感知し学習し続ける魔本を創り上げた。

いずれ必要な者の手に渡り、きっと役立ててくれることだろう。



著者 アートルム

クロエ「……なるほどね」パタン

クロエ「この本は、アートルムが創った学習し続ける魔本。だから闇の力に反応して前回の闇の試練のことも書いていた」


樹「アートルム……」


デン「伝説の魔法使い……」


樹「確かに、アートルムならそんな魔本を創ることも不可能ではないんでしょうね」


クロエ「真新しい情報は他にはないわね。とりあえずデンにも内容を共有しとくわ」


ーーーーー

ーーー




デン「……」


クロエ「どう? 何か発見はあった?」


デン「ぜ、全部新発見……かも。今までは私が体験したことしか知らなかったから、悩みを解決することが弱点を突くことになるなんて知らなかったし……」


クロエ「ちなみによ? 今までは一度も闇の試練は解決したことないの?」


デン「どうだろう……いつも闇が晴れる前に私は絶対に死んじゃうから、もしかしたら解決してるのかも」

デン「ただ……今まではそもそもクロエさんが演劇部に所属したこともなかったし、試練のために色んな人が集まってるのも初めてだから……」


クロエ「てことは解決するはずないわね」


デン「前回はドクロが来てたけど、あの時期にあんな強い敵が来るのも初めて。いつもは巨大な黒い狼が来てたし、もう少し簡単に倒せてた……」

デン「今回は確かに今までとは違う……気がする」


クロエ「それが聞ければ十分よ。今回は結果も違うわ」

クロエ「あなたは死なない。そして闇の試練も解決する。それで二年生からは平和に過ごすのよ」


デン「……うん」

樹「対策としては、魔法の練習を怠らないことかしら」

樹「もしくは……その本に書いてある『闇の試練に打ち勝った者』に会いに行く……とか」


クロエ「……確かに、その手もあるわね」


樹「誰のことが書いてるか知らないけど、会いに行く前に私に連絡を入れること。危険な魔法使いじゃないとも限らないからね」


クロエ「分かったわ。それじゃあ部屋で準備してくるわね」


デン「あ、こ、校長先生。私は親が家にいないので寮で年越しします」


樹「了解したわ」

樹「それじゃあクロエさん、よいお年を」


クロエ「ええ、よいお年を」


バタン……


クロエ「誰もいない学校ってちょっと楽しそうね」


デン「そ、そうかな……」


ティアアルシェ「……」トコトコ


クロエ「あら、ティアにアルシェ」


ティア【こんにちは】


クロエ「クリスマスはどうだった? 昨日のうちは帰ってなかったわよね?」

クロエ(もしかして……///)ゴクリ


ティア【何もやましいことはしてません】


クロエ「ほんとに?」


アルシェ「えっちなこ」ガバッ


ティア「あっち行きましょうかアルシェ」ズーリズーリ


クロエ(『えっちなこ』……えっちなこと……かしら///)モヤンモヤン


デン「く、クロエさん? 行かないの?」


クロエ「そ、そうね。早いとこ準備しないと……」

クロエ(き、気になるわ……!///)ドキドキ

自室ーー


クロエ「ヒカリ、これ忘れてる」


ヒカリ「わわ、入れ忘れちゃってた」

ヒカリ「あ、クロエ、これ良かったら持ってってよ。一日遅いけど、クリスマスプレゼント」


クロエ「舞台の映像?」


ヒカリ「何か参考になるかもでしょ? 移動のお供にでも見てみて」


クロエ「ありがたく見させてもらうわ」


ヒカリ「あとは……」


クロエ「駅かどこかで家族用のお土産でも買えばバッチリね」


ヒカリ「そうだね。最近冷え込むし……温まるものにしようかな」


クロエ「それじゃあヒカリ」ポンポン


ヒカリ「? 膝を叩いてどうしたの?」


クロエ「冬休みの間分なでなでしてあげるわ。それともいらない?」


ヒカリ「あ、えと……お願いします」ポフン


クロエ「よしよし」ナデナデ

クロエ「あ、そうだわ」カリカリ…

クロエ「これ、孤児院の住所よ。よかったら年賀状でも送ってちょうだい」


ヒカリ「ん……そうする……」ホニャア…


クロエ「もう、だらしない顔しちゃって」


ヒカリ「クロエのなでなでが気持ちいいせいだよ……」


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


コンコンッ


ティア「はい」ガチャッ


クロエ「ティアいるかしら」


ティア「います。どうぞ」


ローラ「はい、復唱して」


クリアラピスルク「絶対にバレないように行動すること」

クリアラピスルク「美味しそうなものがあっても勝手に食べないこと」

クリアラピスルク「どこかに出かけたい時はちゃんと言うこと」


ローラ「はい、よくできました」ナデナデ


クロエ「……」


ティア「なんでも注意事項の確認だとか」


ヒカリ「お母さんみたいだね」


ローラ「あ、二人とも来てたの?」


クロエ「ええ。ローラ達にあいさつしてから出発しようと思って」


クリア「クロエ、よいお年を!」


クロエ「おー、クリアはいつでも元気ね。よいお年を」ナデナデ


クリア「きゅー♪」


ローラ「ヒカリさんも、よいお年を」


ヒカリ「うん。ローラさんもね」

ローラ「えっと、クロエちゃん……よかったら冬休み中遊びに来て?」

ローラ「向こうの魔物もクロエちゃんに会いたがってと思うから」


クロエ「そうね。久しぶりにそっちに行くのもいいかも」

クロエ「……そうそう、リズはどうするの?」


ローラ「さすがに置いてけないから、我慢させちゃうけど召喚石に入ってもらってる」チャリン


クロエ「そう。じゃあ準備はバッチリなのかしら」


ローラ「うん。今も最後の確認をしてたところだから」


クロエ「じゃあローラと私は同じ方向の列車に乗るから、一緒に行くわね」

クロエ「ローラ、出発できる?」


ローラ「うん、大丈夫」


クロエ「あらためて二人とも、よいお年を」


ティアクロエ「よいお年を」


ーーーーー

ーーー

列車ーー


ガタンゴトン……


クロエ「今のところのみんなの悩みをまとめておきましょうか」


ローラ「うん」


皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)


クロエ「……こんなところかしら」カキカキ

ローラ「こういうのでもちゃんと自分のこと書けるとこ、好きだな」


クロエ「そ、そう……恥ずかしいけどね」

クロエ「で、聞きたいのは……ローラの魔法も闇の魔獣に効いたってこと。心当たりはあるかしら」


ローラ「もちろん! って言っても大したことじゃないかもだけど……」

ローラ「昔クロエちゃんと出会って、クロエちゃんが『リーケのお嬢様』とか『リーケの娘さん』とか言わなかったから……だからかな」


クロエ「……凛華と似たようなことかしら」


ローラ「似たような……っていうかおんなじかも」

ローラ「リーケって呼ばれるの、好きじゃなかったから」


クロエ「はー……ローラはローラじゃないの」


ローラ「それが嬉しいの。ローラって呼ばれるたびに『ちゃんとローラとして見てくれてるんだ』って思えるから」


クロエ「水津といいリーケといい……名家の娘って大変なのね」


ローラ(その悩みも確かにあった……けど、ほんとは人気者のクロエちゃんが私から離れちゃうんじゃって悩んでた。でも……一緒に過ごすたびにクロエちゃんがみんなのことを大切に思ってるのが分かったから)

ローラ(だから大丈夫。クロエちゃんは私のことをないがしろにしたりしないし、それに、私だってみんなのことが大好きだもん)

ローラ(クロエちゃんがこの先どうなっても、きっとずっと仲良しでいられる。そんな自信がある)

ローラ「……これからもよろしくね、クロエちゃん」


クロエ「え? ええ」

クロエ「そういえばクリスマスが終わったから、サンクスデイなのよね。友達やお世話になってる人に感謝を伝える日」

クロエ「……こほん。いつもありがとうローラ。これからもよろしく」


ローラ「……うんっ」

ローラ(ほら、やっぱりクロエちゃんは優しい)


ガタンゴトン……

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)

プシュー……


ローラ「んー……っ」ノビー


クロエ「久々に帰ってきたわね……」


ローラ「このあとはまっすぐ孤児院に行くの?」


クロエ「そうね、そのつもり。先生にも会いたいしね」


ローラ「そっか。じゃあここでお別れかな。私はクリア達にこの辺りの案内もしたいから」


クリア「んん……」クシクシ


ラピス「全く……クリアったらずっと寝てたんですよ。ほら起きて」ナデナデ


ローラ「ふふ、目が覚めるような飲み物でも飲みに行きますか」


ラピス「行きます!」


ローラ「じゃあね、クロエちゃん。またね」


クロエ「ええ。また」バイバイ

クロエ(……よし、行きましょう)


孤児院の名前 安価↓
「○○孤児院」でも「○○ハウス」でも構いません

明日(日付変わったので今日ですが)クロエが「先生」と呼ぶ人物の設定を募集する予定です
設定を考えていただけると嬉しいです

そういえば新年といえば初詣だけど、初詣でローラ以外の同級生に遭遇して挨拶とかする展開はありですか?
あとリーケの城以外で孤児院の近くに同級生の家はあるのかどうかとか

>>120
神社仏閣より教会があるというイメージだったので、初詣のことを考えてませんでした
初詣どうしようか悩み中です

もちろん孤児院から出かけた先で誰かに出会うというのはありです

生徒の実家の位置関係は考えてませんが、洋名の人は割と近場、和名の人は遠い地方に住んでる、くらいの感覚で考えてます(もちろん人によって距離に差はあります)
全員と出会うようなことがなければ、安価で「実は近所に住んでた○○と出会う」みたいに書いてくれても大丈夫です

マクベス・エクスルードハウスーー


クロエ「まだここから出てから一年経ってないけど……懐かしいわね」


コンコンッ


クロエ「クロエよ。少しの間だけど帰ってきたわ」


ガチャッ!


???「クロエ! おかえりなさい!」


クロエ「先生、久しぶり」


???「お久しぶりですね。外は寒いでしょう。ほら、入って」


???のプロフィールを作っていきます
孤児院の名前が人名のようですが、先生の名前はこれに関係する名前でも、全く違う名前でも構いません

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可。名字もあればお願いします)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】カーラ・ファウスト
【容姿】 金髪ショートで背は高め、修道服を着用している
脱ぐとすごい
【性格】 心配性だがしっかり者のお姉さん、人が傷つくことを極端に嫌う
【得意魔法】生命力譲渡
自分の生命力を他人に分け与え爆発的な治癒力で対象を回復させる(対象の損傷が大きいほど自分への反動も大きい)
死んでしまった生命を蘇らせることもできるが膨大な量の生命力と準備時間が必要
庭で育てている草花から毎日少しずつ生命力を貰って蓄えている
【備考】孤児達を溺愛しており、幼い頃から面倒を見ていたクロエのこともとても心配している

1.ソラ
2.カーラ
3.クロッホ

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが先生となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが先生となります
自分の作成したキャラには投票できません

先生はカーラ・ファウストに決まりました
設定は>>126を参照

カーラ「あらためておかえりなさい、クロエ」


クロエ「ええ、ただいま」


カーラ「お部屋は前のところを使ってください」


クロエ「ありがとう、そうするわ」


カーラ「さてさて、リリウムでのお話……聞かせてもらいますよ?」


クロエ「もちろん話すわ。まずね……」


ーーーーー

ーーー




カーラ「そうですか……闇の試練……」


クロエ「大変だけどきっと大丈夫よ。たくさん友達もできたし、みんな手伝ってくれてる」


カーラ「よいお友達ができたのですね」


クロエ「ええ」


現在の目標
・冬休みを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
今後三日程度の行動を指定してください
孤児院にはクロエの魔法発覚後も何人か孤児が増えております
カーラやクロエの努力のおかげで、今いる孤児たちはクロエのことを怖がってはいません

2/5回目の行動です
2回目の行動終了後に年越しとなります

当然ママ×ママです

というより可能な限り男性はシナリオに絡ませないようにと考えているので、主要キャラの親はみんなママとお母さんで考えてます

男性で考えてるのは時雨や晶の道場での師匠くらいでしょうか(武道や魔力なしのスポーツは男性が強いので)

カーラ「……あのー」


クロエ「?」


カーラ「確か演劇部に入ったんですよね?」


クロエ「ええ」


カーラ「あの水津真凜の娘がいるとか……」


クロエ「言ったわね」


カーラ「いいですねー。羨ましいです」


「あ、クロエだー!」ダーッ


クロエ「おっと。ただいま、みんな」


おかえりー!


「ねえねえ、恋人できた!?」


クロエ「できるわけないでしょ。勉強に部活にマホリオに……忙しいのよ」

クロエ(ティアとアルシェみたいな例外もいるけど……)


「なんだー。ローラお姉ちゃんと付き合ってるのかと思ったのに」


クロエ「残念ね、ローラとはそういうんじゃないわ」


「綺麗な人とかいないの!?」


クロエ「ヒカリに凜華に……美人さんはたくさんよ」


「すっげー!」


クロエ「まったく……ちょっと会わない間にませたわね、皆」


カーラ「ふふ、みんなクロエのことが取られないか不安なんですよ」


クロエ「ものは言いようね……」


「ねーねーもっとお話聞かせてー!」


クロエ「はいはい」


ーーーーー

ーーー

翌朝ーー


クロエ「おも……」パチッ


「ぐー……」


クロエ「なに人の上で寝てるのよ……」ヨイショ

クロエ「ふあ……先生のとこ行きましょ……」ノソノソ


キッチンーー


クロエ「おはよう……」


カーラ「おはようございます」

カーラ「今日はローラさんのところに行くんですよね?」


クロエ「ええ。慌ただしくてごめんなさいね」


カーラ「いえいえ。せっかくですもの、心置きなく好きなところに行ってください」


クロエ「そう言ってもらえると助かるわ」


「おはよー」


カーラ「はい、おはようございます」


「あ……」タタタッ


カーラ「ふふ、あれは照れてますね」


クロエ「私の顔見て逃げたようにしか見えないけど……」


カーラ「あの子もクロエのことが大好きですから。いつか同じ学校に通いたいっていつも言ってるんですよ」


クロエ「……そうなの。照れるわね」


カーラ「……よし、朝ごはん完成です。皆を起こして食べましょう」


クロエ「ええ。起こしてくるわね」


ーーーーー

ーーー

「えー、クロエ行っちゃうのー」

「遊ぼーよー」


クロエ「ローラと約束してるのよ。明日はローラ連れてくるから我慢しなさい」


カーラ「ということは年越しは……」


クロエ「ローラもこっちで年越しね。いいかしら?」


カーラ「もちろん構いません」


クロエ「そ。じゃ、行ってくるわ」


「いってらっしゃーい」


カーラ「いってらっしゃい、クロエ」


ーーーーー

リーケのお城ーー


使用人「クロエ様、お待ちしておりました」


クロエ「この寒空の中待ってたの?」


使用人「仕事ですから」


クロエ「ったく……」ポイッ


使用人「おっと」パシッ

使用人「これは……」


クロエ「火炎石よ。握ってれば手くらい暖まるわ」


使用人「……ありがとうございます。ただの使用人に……」


クロエ「いいから中に通しなさいよ。ローラ待たせてるんでしょ」


使用人「いえ、待っているのはローラお嬢様ではありません。ローラお嬢様の母君です」


クロエ「……え」


応接室ーー


クロエ「うーん……呼ばれる心当たりがないわ……怒られるのかしら……」


ぎいいい……


ローラ母「クロエさん……ですね」


クロエ「……はい、そうです」


ローラママ「そんなかしこまらなくていいのに。いつもローラに話してるみたいにして?」


クロエ「そう、ならそうするわ。……で、なんで呼ばれたのかしら」


ローラ母「感謝の日ですから……」

ローラママ「感謝を伝えようと思ってね」


クロエ「?」


ローラ母「帰ってきたローラを見て安心しました。とても良い学校生活を送れているようで……」

ローラママ「やっぱクロエさんに任せてよかった」


クロエ「そんな大仰な……」


ローラママ「そんなことないよ。本当に感謝してる」

ローラ母「私の家系は魔獣と会話ができる力を持ちます。それによって魔獣関連の事業でリーケは大きくなりました」

ローラママ「ひいばあちゃんの頃から魔獣以外に医療とかマホリオの大会運営とかいろいろし始めたんだっけ?」

ローラ母「そうです。結果としてここまで大きな家になりました。その代償でしょうか……」

ローラママ「ローラはちっちゃい頃からリーケの一員として育てられて、周りの人もリーケに取り入ろうとローラにくっついて来て……そのせいでローラには嫌な思いをさせちゃった」

ローラ母「でもあなたは違った。魔獣しか友達のいなかったローラにできた初めての人間のお友達」

ローラママ「だからクロエさんがいなかったらローラはずっと暗い人生を歩んでたかもって思って……そしたら感謝せずにはいられなかったんだ」


クロエ「なるほどね……特別なことをしたつもりはないけど」


ローラ母「クロエさん、本当にありがとう。これからもローラのことをよろしくお願いします」


クロエ「ええ。任されたわ」

ぎいいい……


ローラ「あ、ママ、お母さん。ここにいたんだ」


ローラ母「少しクロエさんをお借りしてしまいました。あとはゆっくり過ごしてね」


クロエ「そうするわ」


ローラ母「そうそう、あの一緒に来たラピスさんとクリアさん……」

ローラ母「使用人達に見られないようになら、ドラゴンになって羽根を広げてくれてもいいですよと伝えておいて」


ローラ「あ……」


クロエ「バレてたのね……」


ローラ母「さすがにドラゴンは驚いたけど、私も何人か友達だしね。それっぽいなーって感じで気づいちゃったわ」


クロエ「すごいわね、リーケ親子……」


ローラ「あ、じゃあルクさんとリズのことも紹介するね」キンキンッ


ルク「どうも」


リズ「しゅあっ!」


ローラ母「……」


ローラママ「おお、鳥が喋ってる」


ローラ母「不死鳥はちょっと想定外」


ルク「どこかで監禁して実験とか……」


ローラ母「それはしません。驚きましたけど、ローラに懐いているようですし……何より大事なのは魔獣の気持ちですから」


ルク「……お母様もいい方ですね」


ローラ母「バジリスクも、育て方を間違えなければ良いパートナーになるわ。大切にね」ナデナデ


リズ「しゅるる~♪」スリスリ


ローラ「うんっ」


ーーーーー

ーーー

ローラ「明日は年越しパーティーをするんだって」


クロエ「ああ、昔私達が出会ったパーティーね」


ローラ「明日多分早水さんも来るけど……」


クロエ「早水……百合江部長ね。せっかくだから挨拶くらいしとこうかしら」


ローラ「そしたら、明日は挨拶してからクロエちゃんのお家に出発だね」


クロエ「お家っていうかまあ、孤児院ね」


ローラ「いいの。あそこはクロエちゃんにとってお家みたいな場所でしょ?」


クロエ「……ええ。あそこは大事な我が家よ」


ローラ「ん、よし」

ローラ「あ、そうそう。ラピスさーん?」


ラピス「はいはーい」モグモグ


ローラ「……」


ラピス「はっ」ササッ


ローラ「美味しそうなものがあっても……?」


ラピス「か、勝手に食べないこと……」


ローラ「その手に持ってるのはなんですか……?」ユラリ


ラピス「これは、あの、ローラさんの友人だと言ったらもてなしてくれて……せびった訳ではなくてですね?」


ローラ「……そっか。ごめんなさい、早とちりしちゃって……」

ローラ「もう……シェフの人達クロエちゃんにもいっつもお菓子とかあげちゃうんだから」プンプン


クロエ(『ローラお嬢様と仲良くしてくれてありがとう』って毎回渡されるやつだ……)


クリア「ローラ、これ……」テクテク

クリア「もらったけど、ローラに勝手に食べちゃだめって言われたから持ってきた」


ローラ「クリア……!」ギュー

ローラ「ラピスさんもクリアのこと見習ってください!」ナデナデ


クリア「えへへー♪」


ラピス「そ、そんな……娘を見習うだなんて……」

ローラ「冗談ですよ。とにかく食べすぎないでくださいね?」


ラピス「は、はいっ」ホッ


ローラ「クリアも、食べていいよ」


クリア「わーい!」


ローラ「じゃあ食べながら聞いてください」

ローラ「えっと、例えばこの部屋は使用人は入ってきません。こういうとこでならドラゴンになっても大丈夫です」


ラピス「ふぉんふぉへふか!(ほんとでふか!)」


ローラ「ほんとです。校内だとそうそう羽根を伸ばせなかったでしょうから、ここでくらいのびのびと羽根を伸ばしてください」


ラピス「わー、嬉しいです」


クロエ「良かったわね」


クリア「うん!」


ーーーーー

ーーー

翌日ーー


クロエ「……」ムクッ


ローラ「おはよう、クロエちゃん」


クロエ「おはよ、ローラ」

クロエ「うーん……」


がやがや


クロエ「もう人来てるのね……」


ローラ「朝食会からやるみたいだね。私達も食べに行こっか」


ーーーーー


ホールーー


がやがや がやがや


「ローラお嬢様だ……」


「ドレスじゃないのね……」


クロエ「えーっと……」キョロキョロ


百合江「あら……?」


クロエ「あ、いたいた。百合江部長」


百合江「クロエさん。どうしてここに……はっ!」

百合江「お泊りですわね! そうですわね!?」


クロエ「そ、そうだけど……。よく分かったわね」


百合江「っはぁーっ!」ドプッ


クロエ「鼻血!! ちょ、誰かー!」


ーーーーー


百合江「失礼。取り乱しましたわ」フキフキ


クロエ「落ち着いたみたいで何よりよ……」

クロエ「それとさっきの質問の答えになるけど、ここにいたのはローラと一緒に私の家で年越しするためよ」


百合江「ということはローラさんは今年はパーティーには出席なさらないのですわね」


クロエ「そうなるわね」


百合江「ではあまり引き留めても悪いですし……この辺りで失礼しますわ」

百合江「よいお年を」


クロエ「部長も、よいお年を」

ローラ「あ、クロエちゃん」


クロエ「ローラ大丈夫だった? 変な人に絡まれたりしてない?」


ローラ「大丈夫。それより朝ごはん用意してもらったから、お部屋で食べよう?」


クロエ「ええ!」


ーーーーー

ーーー




ローラ「そろそろ行くよー」


クリア「はーい!」


ローラ「クロエちゃんも準備できた?」


クロエ「こっちはいつでも」


ローラ「じゃ、しゅっぱーつ!」


クリア「おー!」


ーーーーー

ーーー

マクベス・エクスルードハウスーー


ローラ「失礼します」


カーラ「はい、いらっしゃいローラさん。と……」


ラピス「ラピスと申します。ローラさんの友人で……」


クリア「クリアだよ! よろしくね!」


カーラ「ラピスさんとクリアさん。はい、よろしくお願いします」ニコッ


「ローラお姉ちゃんだー!」


ローラ「久しぶり、みんな」


「ローラお姉ちゃんは恋人できたのー?」


クロエ「こら、そういうこと聞かない」


ローラ「まだできてないんだー」


クロエ「ローラも答えなくていいから」


「じゃあじゃあーー」


クロエ「あーもー! 大掃除するわよ!」


ローラ「はーい」


「はーい!」


ーーーーー

ーーー




「終わったー!」


カーラ「おかげさまでとっても綺麗になりました。ありがとうございます」


クロエ「いいのよ、これくらい」


ローラ「あ、テレビ……」


『さあ! 全国マホリオ学生大会もいよいよ決勝! リリウム魔法学校対ーー』


クロエ「……ウィンさん決勝にいったのね」


カーラ「お知り合いですか?」


クロエ「友達で、先輩で……私が超えたいと思ってる相手よ」


『両チームの応援団も駆けつけております! 熱気はもはや爆発寸前! 試合開始はこのあとすぐです!』


カーラ「ふふ、では見ておかないとですね」


ーーーーー

ウィン『よろしく~』


相手1『よろしく』


審判『大将は互いに確認したな? では飛んで』


時雨『……』フワ…


審判『では……試合開始!』


相手2『魔弾【シュート】!』ゴウッ!


ナナ『防御魔法【シールド】!』ギイッ!


相手3『両手強靭【ダブルナックル】! そりゃ!』ブンッ!


時雨『手に魔力を集めて身体強化か』チャキッ


キンッ ブンッ!


実況『おっとこれは面白いことになっているぞ! 空中でまさかの肉弾戦だー!』


時雨『肉弾戦が物珍しいか。私にとってはそうでもないんだが……なっ!』ギュバァッ!


相手3『くぅ……っ!』


実況『ここで一人脱落! まるで戦い慣れたかのように攻撃を加えたのは時雨選手!』


相手1『大将狙い撃ち!』


相手2『了解! 岩弾【ロックボール】!』ボゴオッ!


相手1『煙幕魔法【スモーク】!』モワアッ


ナナ『!』


実況『大将のナナ選手が煙の中に! その上空には岩石が迫っているー!』


ウィン『……』ユラ…


ボゴオンッ!!


実況『岩が砕けたー! 中で直撃したかー!?』


審判『……』


もくもく……


相手2『どうやらリリウムの盾役はずいぶんな実力者みたいね……』


ナナ『ウィン……ありがとうございます』


実況『無事だー!! 空中で静観していたウィン選手がいつの間にか防御にまわっている!』

ウィン『……』ボソボソッ


ナナ『え?』


ウィン『魔弾【シュート】』ズゴオッ!!


相手1『なっ……!!』


ナナ『ウィン、ストップ!』


ウィン『!』


ふしゅっ……


相手1『ひ、ひい……っ』


相手2『こ、降参します!』


ピピーーーーッ!


審判『試合終了ー!』


実況『ウィン選手のシュートが大将にあたる寸前、自力で魔法解除! 実力の差に降参しました!』

実況『とんでもない強さ! 在学中のプロ入りさえ囁かれるその実力は本物だったー!』


わああああああああっっ!!!


審判『両チーム整列。礼』


ありがとうございましたっ!


ーーーーー


カーラ「……」


ローラ「……」


クロエ「……」


「す、すっげー! プロみたい!」


カーラ「あ、あれを超えるんですか……」


クロエ「なんかどんどん強くなってるわね……」


ローラ「とんでもない強さだね……」


カーラ「今年最後にとんでもない試合を見れました。さ、晩御飯にしましょうか」


「わーい! ごはーん!」


ーーーーー

ーーー

ローラ「年越しの瞬間ってドキドキするね」


クロエ「日付が変わるだけなのにね」


カーラ「そろそろ時間ですよ」


ーーーーー


楓「あと10秒……!」


嵐「9……」


ーーーーー


デン「8……」


ーーーーー


レナ「7……」


ーーーーー


ティア「6……」


ーーーーー


アルシェ「5……」


ーーーーー


凜華「4」


ーーーーー


モミジ「3……」


ーーーーー


ヒカリ「2……」


ーーーーー


クロエローラ「1!」


カチッ


クロエ「あけましておめでとう! ローラ!」


ローラ「あけましておめでとう、クロエちゃん!」

クロエ「今年もよろしくね」


ローラ「うん、いい年にしようね」


クリア「ん……」ムニャムニャ


ローラ「クリア達寝てるし、私達も寝よっか」コソコソ


クロエ「ドラゴンにとっては年越しも特別なイベントじゃないのかしらね」コショコショ


ローラ「かも」


もぞもぞ


ローラ「それじゃ、おやすみなさい」


クロエ「ええ。おやすみ、ローラ」


現在の目標
・冬休みを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
今後三日程度の行動を指定してください

3/5回目の行動です

クロエ「……? あれ……」ゴシゴシ

クロエ「確か家で寝てたはず……」ムクリ

クロエ「いつの間に学校に……」


バキインッ!!


クロエ「!!」バッ

クロエ(黒い触手!? 窓を突き破って入ってきたのね……)

クロエ「魔弾【シュート】!」ドシュッ


うぞうぞうぞっ


クロエ「なによ、こんな攻撃で引っ込むなら来るんじゃないわよ」

クロエ「ねえヒカリ」


ヒカリ「……」


クロエ「ヒカリ?」ユサユサ

クロエ「ちょっと、起きなさいよ……」ユサユサ


ヒカリ「……」ゴロン


クロエ「な、何これ……黒い斑点が……まさか……!」ダッ


ーーーーー


モミジ「こ、こないで! うあっ!」ドサッ


凜華「くっ、この……! ぐうっ!」バタッ


クロエ「モミジ! 凜華!」

クロエ「あの触手のせいね……!」ギリッ

クロエ「ひとまず校長先生やウィンさんに協力してもらわないと!」


ガチャッ


クロエ「……!!!」

クロエ(寮の外に人が倒れてる)

クロエ(一人二人じゃない。何人も、何十人も……)

クロエ「嘘でしょ……ねえ、レナ……楓……ウィンさん……」ガクッ

クロエ(先生や孤児院の子まで倒れてる……)

クロエ「あ……」フラ…

クロエ「ローラ……」


ローラ「……」


クロエ(魔獣に守られるように囲まれて……でもその中でぴくりとも動かないローラ)

クロエ「ねえ、起きてよ……みんなそんな簡単にやられる人じゃないでしょう……」

『お前には誰も救えない』


クロエ「え……?」

クロエ(空から声が降ってきた……?)

クロエ「ぁ……ああ……!」


『お前のそばには誰もいやしない』


クロエ(空一面の……闇)

クロエ「こんなの……勝てるわけない……」ガタガタ


うぞうぞうぞっ


クロエ「ひっ……!」

クロエ(触手が……次から次に降ってくる……!)

クロエ「た、戦わなきゃ……」ガチガチ


うぞぞぞぞぞぞぞぞっ!


クロエ「ぅ……うあああああああああああ!!!」


ーーーーー

クロエ「っ!!」ガバアッ!

クロエ「はっ、はっ……! はっ……!」

クロエ(ゆ、夢……)ホッ…


ローラ「ん……」モゾ…

ローラ「おはよう、クロエちゃん……」


クロエ「え、ええ。おはよう、ローラ」


ローラ「今日は大きな神社に初詣に行くんだもんね。用意しないと」


クロエ「そうだったわね。着物もあるし……」カタカタ


ローラ「クロエちゃん……?」


クロエ「どうかした?」カタカタ


ローラ「えいっ」ギュッ


クロエ「ろ、ローラ!?」


ローラ「クロエちゃん、震えてるよ。怖い夢見たの?」


クロエ「……ええ。ちょっとね」

クロエ「みんなが闇のせいで倒れて……私一人になる夢」


ローラ「大丈夫。みんながいればそんなことにはならないから。ね?」


クロエ「……そうね。少し落ち着いたわ。ありがとう、ローラ」


ローラ「いえいえ。それよりそろそろ準備しよっか。着付けは時間かかっちゃうからね」


クロエ「ええ」


ーーーーー

ーーー

楓家ーー


楓「あけましておめでとー」


嵐「それ年明け直後にも聞いたぞ」


楓「めでたいんたから何回言っても損なし!」グッ


嵐「そういうもんか?」


楓母「朝ごはん用意できたわよー」


楓ママ「嵐ちゃんのママたちも手伝ってくれたの。豪華だよー」


楓「やった! 嵐ママの料理美味しいんだよねー」


楓ママ「ほんとほんと」


嵐ママ「褒めてもなんもでねーよ」


嵐「いいから早く食べよう。晶との待ち合わせに遅れるぞ」


楓「はいはーい」


ーーーーー


晶「お、きたきた。あけましておめでとう、二人とも」


楓「あけましておめでとー、晶」


嵐「あけましておめでとう」


晶「で、そちらは……」


楓「ん? ああ、うちのママとお母さん、嵐の両親と初詣行くんだって」


楓ママ「そちらは……」


楓「真壁晶。あたし達のチームメイト! 強いんだよ!」


楓母「そうなの。うちの子のこと、よろしくお願いします」


嵐ママ「中々イケメンだな……」


嵐母「……」ギュッ


嵐ママ「痛い痛い! つねるなって!」


晶「仲いいんだな……」


嵐「出産前の入院時期が被ってた時に仲良くなって、それからずっとこんな感じなんだと」


晶「へえー。なんかいいな、そういうの」

楓「へいへーい。いいからそろそろ行こうぜー、混むぜー」


晶「分かった分かった。……ああそうだ」

晶「その着物似合ってるぞ。すごく可愛い」


楓「ふへっ……?///」


楓ママ「ヒューヒュー!」


楓「ちょ、ママうるさい!」


嵐「さらっとこういうこと言うんだもんな……」


ーーーーー

ーーー

がやがや がやがや


クロエ「人多いわね……」


ローラ「だね……」


どんっ


クロエ「おっと……ごめんなさい」


イオ「こ、こちらこそ……って」


クロエ「イオじゃない! あけましておめでとう」


イオ「あけましておめでとう! まさか知り合いに会うなんて……」


クロエ「この人混みの中すごい偶然よね……」


ローラ「もしかして皆いたりしてね」


楓「おーい、クロエー、ローラ、イオー」


ローラ「ほ、ほんとにいた……」


クロエ「楓に嵐に晶まで! 奇遇ね」


晶「あけましておめでとう!」


ローラ「あけましておめでとう」


レナ「クロエ」


クロエ「レナもいたの! あけましておめでとう」


レナ「ええ。あっちでもナミネさんやらモミジさんやらいろいろ会ったわよ」


クロエ「へー。やっぱみんな大きいところに初詣に来るのね」

晶「……」


嵐「どうかしたか?」


晶「いや……楓とクロエが一番晴れ着似合ってるなって」


楓「……」ストーン


クロエ「そうね。補正もいらなかったしね……」ペターン


晶「あ、わ、悪い! そういうつもりじゃなかったんだけど……」アワアワ


デン(賑やかだなあ……)ペラッ

デン「……え、末吉……!?」

デン(今までは凶や大凶だけだったのに……本当に今回は違うのかも……)

デン(争い事……今までは「負けるべし」……だったけど今回は……)

デン(「立ち向かえば吉」……。うん、今までと違う……)

デン「……ちょっと頑張ってみようかな……」


クロエ「デンもいた! おーい!」


デン「あ、ど、どうも」


レナ「こっち来なさいよ。甘酒配ってるわよ」


デン「う、うん。今行く……!」

その頃マクベス・エクスルードハウスーー


クリア「学校はね、すっごく楽しいんだよー!」

クリア「プールでしょ、授業も面白いし……食堂のご飯も美味しいんだから!」


「いいないいなー!」

「私も早く行きたいなー」


ラピス「クリアがお姉さん風吹かせてます……大きくなりましたね……」ホロリ


カーラ「とても楽しそう。うちの子にも友達ができて嬉しいです」


ラピス「こちらこそ。クリアにお友達がたくさんできて嬉しい限りです」


「もっとお話聞かせてー!」


クリア「もっちろん!」


現在の目標
・冬休みを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
今後三日程度の行動を指定してください

4/5回目の行動です

ぷるるる… ぷるるる…


ヒカリ『はい……ヒカリです』


クロエ「もしもし、ヒカリ?」


ヒカリ『あ、クロエ……どうしたの?』


クロエ「初詣に行ったとき色んな人に会ったけど、あなたには会ってなかったと思って。あけましておめでとうって言ってないわよね」


ヒカリ『そうだね、あけましておめでとう。……実は風邪を引いてさ……それで初詣とか行けてないから会わなかったのかも』


クロエ「そうだったの。油断したわね」


ヒカリ『面目ないよ……』


クロエ「早くよくしなさいよ。あなたが風邪だなんて心配だわ」


ヒカリ『うん。すぐ治すよ』


クロエ「そうそう、年賀状も届いたわ。ありがとね」

クロエ「『この人が年賀状くれたのよ』ってヒカリの写真を孤児院の子に見せたら大人気だったわ」


ヒカリ『ふふ、それはありがたいな』


クロエ「機会があったらぜひ遊びに来て。子供たちも喜ぶと思うわ」


ヒカリ『うん、そうさせてもらうよ。ありがとう、クロエ』

ヒカリ『少し元気も出てきたかな。ちゃんとご飯食べて体力つけないとね』


クロエ「ええ。冬休み明けに会えるの楽しみにしてるからね」


ヒカリ『ボクもだよ。……それじゃあ、切るね』


クロエ「ええ。それじゃ」


ガチャッ ツー ツー ツー……

ローラ「いくよー……エアロ!」キンッ


エアロ「かうっ!」


ローラ「融合【シンクロ】!」


「おおーっ!」


ローラ「へっへーん! どうどう?」


「かわいー!」 「羽根はえたー!」


ローラ「ふふーん♪」


クロエ「ローラ、ヒカリに連絡ついたわ」

クロエ「風邪を引いてたみたい。だいぶ良くはなってるみたいだけどね」


ローラ「そっか……年明けそうそう可哀想に……私がいれば看病したのにー!」バサバサーッ


クロエ「部屋の中で羽ばたかない!」


「あははははっ!」


クリア「……」ジーッ


ローラ「どしたの、クリア」


クリア「クリアも!」


「え、どういうこと?」 「クリアちゃんって人間だよね?」


ローラ「えっと……ちょっとこっち来よっか」


ーーーーー

ローラ「解除」フシュウ…

ローラ「クリア、バレるようなことはしないって……」


クリア「みんなばっかりずるい……クリアもローラとシンクロしてみたい」


ローラ「そ、そっか。そこまで心を開いてくれたのはすごく嬉しいけど……」


クリア「……やっぱりダメ?」


ローラ「……分かった。やってみよっか!」


クリア「いいの!?」


ローラ「ちょっと心配だけど……。じゃあいくよ?」


クリア「うん……」ドキドキ


ローラ「融合【シンクロ】!」


ーーーーー


「あ、ローラお姉ちゃん出てきたー」


ローラ「やっほー!」


「すごーい! さっきより羽根が大きい!」


ローラ(クリアすごい……体中に力が溢れてる……!)

ローラ「へへーん。これもシンクロの力なんだー」


「いいなあ」 「その魔法使ってみたーい!」


ローラ「魔獣とお話できるようになれば簡単だよー」


クロエ「ちょ、ローラっ、それって……」コショコショ


ローラ「うん、クリアとシンクロしてる。みんなは気づいてないし大丈夫だよ」コショコショ


クロエ「ならいい……のかしら」

クロエ「って時間! そろそろ買い物行くわよ!」


「はーい!」


ーーーーー

ーーー

街中ーー


ざわざわ ざわざわ


クロエ「人集まってるわね……出し物かしら?」


「試合見たよー! 強いねお嬢ちゃん!」


ローラ「試合?」チラッ


ナナ「あ、ありがとうございます」エヘヘ


クロエ「ウィンさん達じゃないの……」


ウィン「あ、おーいクロエさーん」モミクチャ


クロエ「……はあ」

クロエ「すみません、この方たちとこの後用事があるので失礼します」グイッ


ーーーーー


「クロエー、これ買っていい?」


クロエ「ん、いいわよ」


「わーい!」


クロエ「……さて、あんなところで何してたのかしら」


ウィン「打ち上げを兼ねて買い物に来たら試合見てた人に捕まっちゃって……」


時雨「無理に押しのけることもできなくて困っていたところだ」


ナナ「クロエさんとローラさんは……」


クロエ「孤児院の子たちと買い物よ。おもちゃの福袋とかも買ってくつもり」

ローラ「私は付き添いです」


ウィン「孤児院……」


クロエ「言ってなかったわね。孤児院の出身なのよ、私」


時雨「そうだったのか……」

時雨「……そうだ」


クロエ「?」


ーーーーー

ーーー

マクベス・エクスルード孤児院ーー


クロエ「というわけで、子供たちと遊んでくれるって」


カーラ「あらあら。ようこそ、マクベス・エクスルード孤児院へ」


ウィン「お邪魔します~」


「ナナお姉さん! こっちでおままごとしよー!」


ナナ「はーい」クスッ


「時雨お姉さん、あたしと戦ってくれ!」


時雨「戦うって……ああ、新聞紙のチャンバラか。受けて立とう」ニコッ


「ウィンお姉さんすごいね! 魔法がぶわーんって!」


ウィン「そう? 教えてあげよっか?」


「うん!」


クロエ「みんな打ち解けてるわね……」


カーラ「子供たちの相手をしてくれるお礼に晩御飯でもご馳走しないとね」


クロエ「そういうと思って食材はいろいろ買ってきたわ」


カーラ「では準備に取り掛かりましょうか」


ーーーーー

ーーー




ナナ「美味しいですっ!」


ウィン「口の中が幸せ~」ホワー


カーラ「ありがとうございます」ニコッ


時雨「うむ、美味い……」パクパク


ラピス「そうでしょうとも」ドヤ


ローラ「ラピスさんは味見係してただけだよね」


ラピス「そうですとも」エヘン


クロエ「早く食べないと子供たちに取られるわよ」


ラピス「えっ、それはだめです!」パクパク


ーーーーー

「ふわあ……」


クロエ「みんな眠そうね……」


カーラ「たくさん遊んでもらいましたからね」

カーラ「ウィンさん達も、よかったら泊まっていってください」


ナナ「ではお言葉に甘えて……」


時雨「ホテルに行っても昼の二の舞になるかもしれないしな」


クロエ「なら、ちょっと早いけどみんなのこと寝かしつけてくるわね」


カーラ「お願いします」


ーーーーー


クロエ「ついでに使ってない部屋の鍵も開けてきたわ。好きなところ使ってちょうだい」


ナナ「ありがとうございます」


ローラ「あの、皆さんは年末どういうスケジュールだったんですか? お忙しいとは思うんですが……」


ウィン「えーっと、25日に学校が終わってー」


時雨「私は家が遠いからその日にすぐ実家に帰ったよ」


ナナ「その後は私達もそれぞれ実家に行って、30日に会場近くのホテルに」


ウィン「大会が終わったらまたホテル。結局年越しはホテルの中だったよ」


ローラ「そうだったんですか……」


クロエ「家族は大会の応援には来たの?」


ウィン「来たよ~」


時雨「私の方はさすがに無理だと断られたよ。地元の人を集会場に集めて、大きいスクリーンで応援するとは言ってたがな」


ナナ「ウィンのお母さんはウィンの大ファンですから」


ウィン「応援グッズがすごくてちょっと恥ずかしいけどね~」


ナナ「私のママもお母さんも、マホリオを見るのは大好きなんです。まさか自分の娘が学生大会とはいえ全国の舞台で戦うなんて思ってもみなかったみたいですけど」

クロエ「へー……」


カーラ「あ……もうこんな時間」


ローラ「おしゃべりしてたらあっという間ですね……」


ウィン「それじゃあお部屋お借りしますね」


カーラ「寝巻きはよければ私のを使ってください」


ナナ「ありがとうございます」


クロエ「それじゃあ私達も寝ましょうか」


ローラ「うん」


カーラ「私も寝ますね。皆さんおやすみなさい」


クロエ「おやすみ」


ローラ「おやすみなさい」


ーーーーー

ーーー

クロエ「……」ピクッ

クロエ(この感じ……また夢ね)

クロエ(四方八方暗闇……)キョロキョロ


『お前には誰も救えない』


クロエ(またこの声……)

クロエ(星光の羅針盤は学校に置いてきちゃったし……どうしたら……)


『違う! 彼女は違う!』


クロエ「!?」


『すべてが我によって飲み込まれる』


クロエ(「我」……? 闇に自我はないハズじゃ……)


『樹の生徒にそんなことさせない!』


クロエ「!」

クロエ「ラミー・アルファウス!」


『そう! 私は……! 我ハ……! ぐうぅ……!!』


クロエ「ラミー! そこにいるのね!」


『コの子の心は……壊さセない……!』


クロエ(闇の侵食から私を守ってる……!?)

クロエ「ラミー・アルファウス! もう少しだけ待ってて! あなたのことも闇から救い出すから!」


『さスが樹の生徒……いイ子……』


きいいいいい……!!


クロエ「光が……!」


『闇をこじ開けた……そこを通って目覚めて……! 早……ク……!』


クロエ「え、ええ!」ダッ!

クロエ(ラミーさん! ありがとう……!)


ーーーーー

ーーー

クロエ「……」パチッ

クロエ「……ふう」ムクリ

クロエ(闇の中でラミー・アルファウスは生きている。そして闇から私のことを守ってくれている)メモメモ

クロエ「まさか闇の魔法使いの先輩から助けられてたなんてね」


ローラ「んう……?」ムクッ

ローラ「クロエちゃん、また怖い夢……?」


クロエ「違うわ。今回は……助けられたから」


ローラ「……そっか」


クロエ「闇の試練……かかってきなさい」グッ

ー幕間
  ティアとアルシェの帰省風景ー


アルシェ家ーー


アルシェ「はあっ、はあっ……」ポタポタ


アルシェママ「ここまで」


アルシェ「……ん」ゼエゼエ


アルシェ母「大丈夫? アルシェ……」サスサス


アルシェ「大丈夫……」


アルシェママ「帰ってくるなり『稽古をつけて』は驚いた」


アルシェ母「昔は修行も言われた分はこなしてたけど、自分から努力することなんてなかったものね」


アルシェママ「なんでそうなったか分かる。ママもだから」


アルシェ「ママも……好きな人のために?」


アルシェ「ん」コクン


アルシェ母「えっ?」


アルシェママ「マホリオでお母さんが傷ついて、このままじゃだめだって思った」


アルシェ「おんなじ……」


アルシェママ「昔話はこの辺にしよう。母さん、ご飯の用意は?」


アルシェ母「え、ええ。できてるわ」

アルシェ母(もう、ママったらいつまで私に惚れ直させる気かしら///)キュン

ティア「ママ、知りたいことがあるんだけど……」


ティアママ「なあに?」


ティア「マホリオで、他の人のサポートがしたいの」


ティアママ「そうねえ……ティアの場合は……」


ティア母「試合ではポジションはどこだ?」


ティア「えっと……私は大将が多いかな。アタッカーの子と、アタッカー兼サポーターの子がチームだから、必然的に後ろに回ることが多くて」


ティア母「なら簡単だ。ティアは撃墜されないようにしてればいい。サポートはサポーターの役割だ」


ティア「でも……」


ティアママ「お母さんは頭が固すぎ。ティアがサポートしたいって言ってるんだからサポートの仕方を考えないと」


ティア母「んむ……」


ティアママ「浮遊魔法で味方のホウキを浮かせてあげるのはどう? 相手の魔法がぶつかりそうなとき、魔法でかわしてあげるの」


ティア母「そんなの危険だ! ママが大将の時はすべて私が防いだじゃないか。ティアのチームメイトもそうやってだな……」


ティア「私がアルシェのホウキを……」


ティア母「だめだぞティア。ティアには怪我なく過ごしてほしいんだ」


ティアママ「ママはティアが好きなことやるのが一番だと思うわ」


ティア母「うぬぬ……」


ティア「……ありがとう、ママ、お母さん。やってみたいことできたかも」


ティア母「……怪我だけはしないようにな」


ティア「うんっ」

現在の目標
・冬休みを楽しむ

安価↓~↓5自由行動安価
今後三日程度の行動を指定してください

5/5回目の行動です

「わー!」 「すごいすごーい!」


クロエ「んん……?」モゾ…

クロエ「朝から賑やかねえ……」


「クロエ! 外すごいよ!」


クロエ「外?」


「雪が積もってる!」


クロエ「おー……真っ白だわ」


ローラ「わー……!」


「着替えてお外で遊ぼうよ!」


ーーーーー


ウィン「それー!」ヒュッ


「うわ! やったなー!」ポーイッ


時雨「ふっ!」スパッ!


「時雨お姉さん、斬るのズルいよー!」


時雨「そ、そうだな。すまない」


クロエ「そりゃー!」ブンッ


ローラ「燃えなさい!」ボッ


クロエ「きゅーちゃん禁止ー!」


ローラ「ふふっ」クスクス


ナナ「皆さん楽しそうですねー」ペタペタ


カーラ「ですねえ。かまくらができたら皆で中に入ってお餅でも焼いてみましょうか」ペタペタ


「賛成……」ペタペタ


ーーーーー

ーーー

ナナ「できました……!」

ナナ「クロエさーん」


クロエ「?」テクテク


ナナ「少し中でお話しませんか?」


クロエ「かまくらできたのね! 入らせてもらうわ!」ヨイショ


ナナ「隣失礼します」

ナナ「それでお話というのはウィンさんのことなんですが……」


クロエ「ウィンさん?」


ナナ「大会は見ていただいたんですよね?」


クロエ「ええ、見たわ」


ナナ「決勝の時、ウィンさんが呟いてたんです。『つまらない』って……。その時のウィンさんなんだか怖くて……」


クロエ「ふうん……」


ナナ「ラピスさんや闇の魔物と戦ったときのウィンさんとは全然違いました」


クロエ「強い人が相手じゃないと満足できなくなってるのかしら」


ナナ「かもしれないです……それでもしかしたら悩んでたりするのかも、と……」


クロエ「ウィンさんにも悩みの種はあるのね」


ナナ「クロエさん、時間がかかってもいいです。どうかウィンさんの悩みを解決してあげてください」


クロエ「分かったわ。やるだけのことはやる。戦いがつまらないだなんて思ったままじゃマホリオが辛くなるかもしれないしね」


ナナ「ありがとうございます……!」

ウィン「おー、かまくらできてるー」ヒョコッ


「いれていれてー!」


ナナ「どうぞどうぞ」


カーラ「餅焼き用の魔法具持ってきましたよー」


「わーい!」


ーーーーー

ーーー




ローラ「うう……名残惜しい……」


「ローラお姉ちゃんまた来てねー!」


ウィン「それじゃあボクたちもこの辺で。楽しかったです」


ナナ「お世話になりました」ペコリ


時雨「また来たいな」


「待ってる!」


クロエ「相手してくれて助かったわ。今度は学校で会いましょう。ほら、挨拶して」


「じゃーねー!」 「またね!」


ーーーーー

ーーー

ナミネ家ーー


ナミネママ「ただいまー」


ナミネ母「おかえりなさい」チュッ


ナミネ「……」


ナミネママ「ナミネも、ただいま」


ナミネ「おかえりなさい」

ナミネ「……ねえママ、お母さん」


ナミネママ「?」


ナミネ母「どうしたの?」


ナミネ「ママ達はいつからそんなにラ……ラブラブ、なの?」


ナミネママ「いつからか……気づいたときには、かな」


ナミネ母「いつの間にか好きになってて、それから毎日さらに好きになるのよね」


ナミネ「へー……」


ナミネ母「なあに、気になる人でもできたの?」


ナミネママ「ホントか!? どれ、聞かせてくれ」


ナミネ「えー……えっと……。先生……なんだけど……」


ナミネママ「先生か! そういう恋もいいと思うぞ!」


ナミネ母「燃えるわねー、年の差恋愛」


ナミネ「そ、そんなんじゃないってば! 一緒にいると一番安らぐ相手なのは確かだけど……」


ナミネ母「ヒューヒュー♪」


ナミネ「も、もう! 茶化さないで!///」


ナミネママ「まあ、真面目な話焦ることじゃない。これから先、安心できる相手よりも心臓にどかーんと来る相手に惹かれることもあるかもしれないしな」


ナミネ「お母さん達の馴れ初めってどうだったの?」


ナミネ母「お母さんが飛行訓練してる時にママに正面から激突したの。唇までくっついちゃったのよ」キャッ


ナミネママ「いやー、あれは心臓にきたなー」


ナミネ「そ、そうだったんだ……」

ヒカリ家ーー


ヒカリママ「……うん、熱はないね」


ヒカリ「体調もいいし、もう大丈夫だと思う」


ヒカリ母「これで元気に学校行けるわね」


ヒカリ「うん。……そうだ、学校のことで相談なんだけど」


ヒカリ母「何かあったの?」


ヒカリ「ボクじゃなくて、これから大変な目に遭いそうな子が学校にいるんだ。ボクはその子の力になってあげたいんだけど……」


ヒカリママ「そうか……」


ヒカリ「ボクの固有魔法は、学校の先生曰く魅了魔法なんだって。何かに役立てられないかな?」


ヒカリ母「魅了魔法……?」


ヒカリママ「聞いたことがあるな。確か周囲の人にとって心地よい魔力を伝播させる魔法だとか」


ヒカリ「そうなの?」


ヒカリママ「先生は詳しく教えてくれなかったのか? 私は専門ではないがそうだな……」

ヒカリママ「魔法使いの魔力にはそれぞれが持つ形がある。そしてその形がフィットする人が近くにいると、その人同士は惹かれ合うらしい」

ヒカリママ「例えるならジグソーパズルだな。ふと出会った私と母さんのように、偶然魔力の形が一致すると互いに居心地の良さを感じたりするんだ」

ヒカリママ「そして魅了魔法はその形を常に変化させることができる。完成しないジグソーパズルに、粘土で穴を埋めるようなものかな」


ヒカリ「魔力の形を変える……」


ヒカリママ「かつて強力な魅了魔法の使い手は、異なる二人の魔法使いに同時に魔力の形を合わせ魔力を共鳴させたとも聞く」

ヒカリママ「そうでなくとも、魔力の譲渡ができるようになれば、他の魔法使いに大きな力を授けられるはずだ」

ヒカリ母「ママ、ちょっと難しすぎよ。ヒカリはママみたいな学者じゃないんだから」


ヒカリママ「そ、そうだな……すまない」


ヒカリ「ううん。少し分かった……かも」

ヒカリ「ボクの魔法は今は無意識で魔力の形を変えるっていうのが本質で……」

ヒカリ「もし魔力の形をコントロールして他人に譲れたら、魔力の回復役にもなれるかもしれない。そういうことだよね?」


ヒカリママ「大体はそんな感じだ。もっと言えば、火の魔法使いに水の魔力の特徴を持つ魔力を譲渡できれば……その魔法使いはおそらく二つの魔法を別々に、あるいは同時に撃てるようになるかもしれない」

ヒカリママ「しかし魅了魔法か……中々面白い魔法が発現したじゃないか」


ヒカリ「友達のおかげで魔法に自信も持てたし……今は少し気に入ってるかな」


ヒカリ母「いい魔法使いになれるよう頑張るのよ」


ヒカリ「うん。ありがとう、お母さん。魔法の練習頑張るよ」

ローラ家ーー


ローラ「ただいま帰りました」


使用人「おかえりなさいませ、お嬢様」ペコリ

使用人「お母様方がお待ちです。こちらへどうぞ」


ローラ(なんだろ……?)


コンコンッ


使用人「失礼します」ガチャッ

使用人「お嬢様をお連れしました」ペコリ


ローラ「ただいま、お母さん、ママ」


ローラママ「おかえりローラ。はい、ここ座って」ポンポン


ローラ母「学校のお話をローラから聞けてなかったと思って。聞かせてくれる?」


ローラ「うん!」


ーーーーー

ーーー




ローラ「それで、ルームメイトのティアちゃんがアルシェちゃんと付き合うことになったの」


ローラ母「あら。進んでるわね」


ローラママ「ふーん……。で、ローラはいつクロエちゃんと付き合うの?」


ローラ「えっ!?」


ローラママ「ちっちゃい頃からずっと一緒にいるし、もう付き合ってたりして」


ローラ「なっ、ないない! クロエちゃんとはそういうんじゃないから!」


ローラママ「そう? お似合いだと思うんだけどなー……」


ローラ「もー、変なこと言わないでよ! クロエちゃんは今そういうこと考える余裕もないんだから……」


ローラ母「ママったら、ローラを困らせないの」


ローラママ「ごめんなさーい」


ローラ母「とにかく、学校は楽しそうでよかったわ。しっかり学んで、魔法の練習も欠かさないようにね」


ローラ「う、うん。あの、私そろそろお部屋に戻るね」


ローラママ「ありゃりゃ、戻っちゃうの」


ローラ母「ママのことはいいから、あとはゆっくりお部屋で休んでらっしゃい」


ローラ「うん、そうする……」

ローラの部屋ーー


バタン……


ローラ「クロエちゃんと……付き合う……」モンモン


クロエ『ローラ、好きよ』


ローラ「うううう……///」ジタバタ

ローラ(そりゃクロエちゃんは可愛いしかっこいいし優しいしいいところしかないけど……!)

ローラ(私がクロエちゃんといるのは幼馴染だからだもん。そういう感情はない……と思う)

ローラ(それにそれに、今は闇の試練で大変なんだから。余計なことは考えないようにしないと)


ルク(ふーむ……)


ローラ(ああでも、クロエちゃんのことが嫌いとかじゃなくて……って誰に言い訳してるの私ー!)


ルク(やれやれ、人間というのは本当にめんどくさい生き物ですね。部屋で唸ったってどうにもならないのに……)


ローラ「ルクさーん」キンッ


ルク「どうかしましたか?」


もふっ


ローラ「癒やしの力で癒やしてー……」


ルク「……不死鳥を個人的な悩みを癒やすのに使った人なんて聞いたことありませんよ」


ローラ「むー……」モフモフ

冬休み最終日、マクベス・エクスルードハウスーー


クロエ「それじゃ、行ってくるわね」


「クロエいってらっしゃーい」


クロエ「いい子にしてるのよ?」ナデナデ


「うん!」


カーラ「クロエ」


クロエ「先生。行ってきます」


カーラ「……」ギュッ


クロエ「……先生?」


カーラ「闇の試練、大変だと思います。でも、負けないでください。クロエならきっと立ち向かえるって信じてます」


クロエ「……ええ」


カーラ「それとこれを」スッ


クロエ「なにかしら? 小さい箱みたいだけど……」


カーラ「それは魔力の保存箱です。あらかじめ魔力を入れておいて緊急時などに開けば、魔力を急速回復できる魔導具なのですが……」

カーラ「その中に私の魔法を入れておきました。開くなり砕くなりしてその箱を開ければ、私の魔法が周りに広がるはずです」


クロエ「先生の魔法……生命力の譲渡ってやつかしら」


カーラ「はい。つまり、ある程度ダメージを負ってても回復できるということです」


クロエ「それは心強い道具ね……。大切にするわ」


カーラ「私ができる手助けはそれくらいですが……ここから応援しています」


クロエ「ありがとう、先生」


カーラ「……では、いってらっしゃい」


クロエ「いってきます!」


冬休みが終了しました

自室ーー


クロエ「帰ってきた、って感じね」


ヒカリ「久しぶり、クロエ」


クロエ「ええ、久しぶり」


ヒカリ「えっと……ボクも頑張るからね」


クロエ「?」


ヒカリ「魔法の練習とか、サポートの仕方とか勉強して……少しでもクロエの役に立てるようになるから」


クロエ「そう。よろしくお願いするわ、ヒカリ」ニコッ


ヒカリ「うんっ」


現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください
1月10日に3学期がスタートするので
1月4回行動(20日)
2月6回行動(28日)
3月6回行動(31日)
とします

1/16回目の行動です

マホリオの1年チームごとにそれぞれ年明けの挨拶+休み中に何をしていたかを話し合う
(休み中一緒だった楓チームはあまり必要無いかも?)

マホリオの特訓&ウィンの悩み解決のためにクロエ・レナ・楓・ティアチーム全員+デンVSウィンの模擬戦
多数のハンデをものともせずに無双されるが、死に物狂いで喰らい付いた楓がウィンの能力の糸口を掴んだ

吸血鬼+時止めってことでつい浮かんでしまった

マホリオシーンが長くなってしまいました……
>>211>>212だけですが、一旦書けたとこまで投下します

部室ーー


クロエ「二人とも久しぶり」


凜華「久しぶり。あけましておめでとう、かな」


モミジ「あけましておめでとうございます」ペコリ


クロエ「二人は冬休みの間何してたのかしら」


凜華「うちは母さんが忙しい人だから、ママと家でゆっくりしてたよ」 

凜華「といっても魔法の練習や演技の練習ばかりしてたけどね」


モミジ「私は実家で空を飛ぶ練習を……。あまり効果はなかったけど」


クロエ「ふむふむ。私も家で過ごしたわ。小さい子の世話をしたり、マホリオの試合を見たりね」


凜華「冬休みの間は闇の魔物に襲われたりしなかったかい?」


クロエ「ええ。……と言いたいけど、悪夢は何度か見たわ。モミジや凜華も闇に襲われて、すごく怖い思いをしたわね」


モミジ「そっか……」


凜華「でも私達の魔法なら闇の魔物に効果的なんだよね。ならきっと大丈夫だよ」


クロエ「ええ。信じてるわ」


モミジ「私も頑張って空を飛べるようにならないと……!」


クロエ「そのことなんだけど、私もいい箒が手に入ったから手伝えるかもしれないわ」


モミジ「ほんと!? ますます頑張らないとっ」ムンッ

ローラ「あけましておめでとうございます」


レナ「ええ、あけましておめでとう」


ヒカリ「あけましておめでとう」


レナ「今日はさっそくローラさんが助っ人?」


ローラ「うん。なんでも早速風邪の人が何人か出たって聞いて……」


ヒカリ「風邪か……他人事じゃないな」


ローラ「ヒカリさんは年明けそうそう風邪を引いちゃったんだっけ」


ヒカリ「うん。なんとか治ったけどね」


レナ「ローラさんも気をつけるのよ。今年の風邪は厄介らしいから」


ローラ「うん」


ヒカリ「風邪を治して……多少魔法の練習をして、気づいたら3学期。なんかあっという間の冬休みだったな。二人はどうだった?」


ローラ「私はほとんどクロエちゃんと孤児院で過ごしてたよ。年末年始にゆっくりできたの久しぶりかも」

ローラ「あとは、クリアがシンクロしてくれるようになったのが収穫かな」


レナ「……私は特に話すこともないわね。舞台の参考になりそうな本を読んだりしてたくらいかしら」


ヒカリ「レナさんらしいかも。それじゃあ今年もこのチームでよろしくね」


レナ「ええ」


ローラ「よろしく!」

食堂ーー


アルシェ「……」モグモグ


ナミネ「あけましておめでとうございます」


アルシェ「ん」モグモグ


ティア【あけましておめでとうございます】


ナミネ「お二人は冬休みの間どこかに行かれましたか?」


ティア【特には】

ティア【家族と過ごしてました】


アルシェ「アルシェは家で修行……」


ナミネ「かくいう私もほとんど家でした。お母さんの料理が美味しくって少し太ってしまいましたが……」サスサス


ティア【そうは見えません】


ナミネ「そうですか?」


アルシェ「ナミネはもっと食べた方がいい」


ティア【アルシェは食べすぎです】


ナミネ「ふふっ、この感じも懐かしいです。今年もよろしくお願いしますね」


アルシェ「ん」


ティア【よろしくお願いします】サッ

楓「みんな冬休みの間のこと話してるねー」


嵐「俺達は毎日のように会ってたしな……」


楓「あたしもきゃっきゃお話ししたいー!」


晶「きゃっきゃ?」


楓「おお晶!」


嵐「冬休みの思い出を語り合いたいんだと」


晶「思い出ー? そうだなー……道場行ってばっかだっからなー……」


楓「つまんなーい」ブーブー


晶「そういう楓はどうだったんだ?」


楓「家で嵐とグータラしてた!」


嵐「グータラしてたのは楓だけ。俺は魔法の練習してたよ」


晶「楓……」


楓「ま、まあまあ。これからも仲良くやってこ? ね?」


晶「ったく。仕方ないやつだな」


嵐「全くだ」


楓「よ、よーし、ウィンさんにマホリオの試合でも申し込みに行こっかー」


嵐「話のそらし方が白々しいことこの上ないぞ」


楓「いいからいいから。あの試合見てからやりたかったのは事実だしさ」


晶「なら行くだけ行ってみるか」


ーーーーー

ーーー

クロエ「それでこの団体みんなウィンさんと戦いたくなった訳ね……」


ウィン「モテる女は辛いですなー」


アルシェ「修行の成果を見せる……」


ローラ(クロエちゃんからウィンさんの悩みのこと聞いちゃったし……)


クロエ「でもまさか……」


ヒカリ「ナナさんも時雨さんも風邪でダウンとはね……」


ウィン「厄介な風邪だねー」


嵐「試合はしたかったけど、相手がいないんじゃな……」


晶「時雨さんのお見舞い行くか。イオも誘って……」


ウィン「相手がいない?」


レナ「ナナさんも時雨さんも風邪なんでしょ?」


ウィン「うん」


ナミネ「3対1では試合はできませんもんね」


ウィン「できるよ?」


クロエ「……ウィンさんまさか一人でやる気?」


ウィン「うん。ボクも最近普通のマホリオじゃ満足できなくなってきちゃってね~」


楓「ならあたし達と!」


クロエ「それならうちとやってくれないかしら」


ウィン「バラバラだとめんどくさいなー。みんなまとめてかかってきて?」


ざわっ!


ヒカリ「ずいぶんな強気ですね」


ウィン「先輩ならまだしも、みんなは一年生だしねー」


クロエ「後悔しないわね?」


ウィン「当然」


クロエ「そう。ならやりましょう、皆」


ウィン「うんうん。それじゃ中庭に行こー」

中庭ーー


レナ「もう一人連れてきたわ。いいかしら」


デン「ど、ども……」


ウィン「いいよー」


デン「え、い、1対……いち、に、さん……13人!? や、やりすぎじゃ……」


クロエ「ウィンさんたっての希望よ。やるだけやってみましょ。こっちは大将のモミジ、ティア、楓、レナの四人が倒されたら負けってことで」


デン「う、うん……」


ウィン「それじゃ……」フワ…


クロエ「試合開始!」


ナミネ「水弾【アクアボール】!」ゴッ


晶「炎弾【ファイアボール】!」ボッ


バシュウ!!


ヒカリ「魔弾【シュート】!」ゴオウッ!


ウィン「!」ギュンッ


晶「爆発で目くらまししてもだめか……」


ローラ「エアロ! 融合【シンクロ】!」キンッ

ローラ楓「風弾【エアロボール】!」ブワアッ!


ウィン「時間魔法【クロック】」ユラ…


楓「っ!?」ビクッ


デン「アルシェさん! そっち!」


アルシェ「!!」


ウィン「遅い。魔弾【シュート】」ズゴォッ!


ティア「浮遊魔法【フロート】!」


アルシェ「うわわっ!?」グインッ!


ウィン「……避けられた」


クロエ「強い人から狙ってるのかしら? なら……」

クロエ「レナ! デンの防御について! ティアはそのままアルシェの援護!」


レナ「ええ!」


ティア「分かりました!」


楓(……さっきの……なんだ?)

凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ


嵐「雷弾【サンダーボール】!」バチイッ


ギュンギュン!


モミジ「は、速……!」


ウィン「魔弾【シュート】」ズゴオッ!


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」


ぎいんっ!


クロエ「防いだ! アルシェ!」


アルシェ「破壊魔砲【キャノン】!!」ゴオッッ!!


ウィン「時間魔法【クロック】」ユラ…

ウィン「魔弾【シュート】」ズゴオッ!


ティア「浮遊魔法【フロート】!」


アルシェ「!」グイッ


ナミネ「また瞬間移動ですか……」


レナ「デン、あなたもなんかしなさいよ」


デン「え? えっと……」


ウィン「ふっ!」ギュン!


晶「楓そっち行ったぞ!」


楓「分かってる! 極風魔法【イダテン】!」ブオウッ


嵐「極雷魔法【ナルカミ】!」バチチッ


楓嵐「風神雷神【フウジンライジン】!!」


バチッ! ズオオオッ!!


ウィン「!」

ウィン「魔弾【シュート】!」ドゴオオオッ!


バシュッ!


ウィン「くっ……!」ギュン!


楓「わ、わー!!」ドオン!


晶「楓脱落! アタシ達は降りるぞー!」


クロエ「ええ!」


ウィン(風神雷神……この間受けたときより格段に威力が上がってる。つい力込めてシュートで対抗しちゃったな……)

クロエ「次は私達よ! 闇よ、彼の者を包め!」ブワッ


凜華「冷塵魔法【アイスフィールド】!」ヒュオオオ


モミジ「重力魔法【グラビティ】! 反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイングイン」


クロエ「疑似宇宙魔法【アストロ】!」


ウィン「この……!」ユラ…

ウィン「時間魔法【クロック】!」


デン「そ、そこ! 魔弾【シュート】!」ズゴウッ!


ウィン「!」チッ


ナミネ「か、かすりました!」


ウィン「魔弾【シュート】!」ドゴオオオッ!


レナ「デン! 魔障壁【ガーディアン】!」


みしっ……!


レナ「ぐ……う……!」


バキンッ!


レナ「きゃああああ!」


デン「ぐうう……!」


ローラ「ああっ、レナさん!」


ヒカリ「デンさんも……! ボク達も降りるね!」


ウィン(ガーディアンもあんなに堅い魔法じゃなかったはず……)


ナミネ「半分やられちゃいましたよ……!」


ティア「アルシェ……」ゴニョゴニョ


アルシェ「……」コクン


ティア「クロエさん! 闇を!」


クロエ「ええ! 闇よ! 彼の者を包め!!」ブワアッ!

ウィン「……!」

ウィン(やば……)


ナミネ「あ、アルシェさん!?」


ティア「箒は私が浮かせてます! アルシェ、全魔力撃ち込んじゃってください!」


アルシェ「ん!!」

アルシェ「神槍魔法・貫【ブリューナク】!!!」ギュゴオオオッ!!


ウィン「時間魔法【クロック】!」


アルシェ「っ!」ズルッ!

アルシェ(お、落ち……!)


ティア「アルシェ!」


ナミネ「ティアさん後ろです!」


ウィン「今のは危なかった……魔弾【シュート】」ズゴオオッ


ティア「!」バチイッ!

ティア「うわっ、あっ、箒折れました! 降参です!」


ナミネ「アルシェさんはしっかり回収しました! クロエさん達頑張ってくださーい!」


凜華「いよいよ私達だけ……だね」


クロエ「こうなったらやるしかないわね……」


モミジ「あ、アレするの?」


クロエ「練習してないけど、やるだけやるわ!」

クロエ「闇よ! 玉となれ!」ボウンッ


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」グイン!


ヒカリ「氷礫魔法【アイスシャード】!」バキキキキッ


クロエ「新魔法、黒洞魔法【ブラックホール】よ!」


ウィン「く……吸い込まれる……!」グググ…!


ひゅん! ひゅんひゅん!


ウィン「!」バッ!

ウィン(こっちのブラックホールに気を取られてたら正面から氷にぶつかるってことか)

ウィン「終わらせる……!」ユラ…

ウィン「時間魔法【クロック】」

ウィン「っ!!」ガクンッ!


モミジ「あれ……? 消えた……」


クロエ「モミジ後ろ!」


ウィン「し……魔弾【シュート】……っ!」ゴッ


モミジ「あううっ!」ドウッ!


クロエ「モミジ!」


凜華「ここまで……かな」


モミジ「いたた……降参です……」


クロエ「これで試合終了ね。13人がかりでも勝てないなんて……」


ウィン「はあ……はあ……っ!」ボタボタ


クロエ「ちょ、すごい汗じゃない! 体冷やしたら風邪引くわ! 早く中戻るわよ!」


凜華「あ、ああ!」


モミジ「つ、捕まってください!」


ーーーーー

ーーー

保健室ーー


リリィ「もう! 何やってるんですか!」


クロエ「ご、ごめんなさい……」


リリィ「1対13でマホリオなんていじめですよ!」

リリィ「ウィンさんもなんでそんな試合受けたんですか!」


ウィン「ボクが頼んだんだよ~……」


リリィ「な、な……! ナミネさん!」


ナミネ「は、はいっ!?」


リリィ「ナミネさんはこんな馬鹿な試合に手を貸す人だとは思ってませんでした!」

リリィ「ウィンさんがやるって言ったからって本気にしないでください!」


ナミネ「ご、ごめんなさいっ!」


リリィ「……とにかく応急処置はしました。ウィンさん含め全員あとで反省文ですからね!」


「はーい……」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


クロエ「さて、今回少しは手応えあったんじゃないかしら」


楓「はいはーい、ちょっといい?」

楓「すごい発見かも。ウィンさんの瞬間移動なんだけどさ、瞬間移動じゃないのかもしれない」


クロエ「どういうこと?」


楓「あたしの魔法の性質上、空気の流れを感じるんだよ。それでウィンさんが消えたとき、すごいスピードで空気が動いたのを感じたんだ」


嵐「てことは……」


楓「あれは瞬間移動じゃなくて、超超超高速移動ってこと」


クロエ「なるほどね……」


レナ「よくそんなのにシュート当てられたわね」


デン「い、いや、なんとなく分かったっていうか……それにかすっただけだし……」


晶「消える訳じゃないなら、対策できないこともないな」


ヒカリ「動く前に撃つ……とか?」


モミジ「身動きを取れなくするとか……」


やいのやいの


クロエ(ふふ、どうよウィンさん。あなたの後輩は進化し続けるわよ。これでもまだつまらないのかしら?)


ーーーーー


ウィン(半年前より楓さん達は魔法が強くなってた)

ウィン(遠巻きに見てただけだけど、レナさんの魔法も前より堅くなってた)

ウィン(ボクに魔法をかすらせるデンさんがいる)

ウィン(新しい魔法を試してきたティアさんアルシェさん、それにクロエさんチーム……)

ウィン(つい我を忘れて強いシュート撃っちゃったし、クロックも5回も使わされたし……)

ウィン「んー……」

ウィン「面白かったな~」ノビー

ここまで
続きは明日書いて投下します

校長室ーー


樹「ふっ……くくっ……!」プルプル


クロエ「ちょっと、何笑ってるのよ」


樹「だって……リリィ先生が怒るなんて初めて見たもの……っ」プルプル


クロエ「あらそう……せっかく耳寄りな情報を持ってきたのにそんな態度でいいのかしら?」


樹「耳寄りな情報?」


クロエ「きっと驚くわよ」


樹「そんなに言うんなら笑わないで聞いてみようかしら」


クロエ「……ラミー・アルファウスさんは生きてるわ」


樹「!!」


クロエ「私が闇に侵されかけた時、闇の中から声が聞こえたの。姿は見えなかったけど、私のことを助けてくれたわ」


樹「ラミー……」


クロエ「これでも笑ってられるかしら」


樹「……いえ、その情報は貴重だわ」

樹「もし仮に生きているのだとしたら……私が助け出す。……絶対に」


クロエ「決まりね。最後の試練は私が勝つだけではなく、ラミーさんも救出する」


樹「ええ。不謹慎だけれど……あなたが闇の魔法使いで良かったと今は思ってるわ」


クロエ「そういうのはラミーさんを助けてから言いなさい。まだ安心するには早いんだから」


樹「そうね」


ーーーーー

ーーー

自室ーー


ヒカリ「魔力の調整……うーん……」


ガチャッ


クロエ「ただいま、ヒカリ」


ヒカリ「おかえり、クロエ」


クロエ「なんだか難しい顔してるけどどうしたの?」


ヒカリ「ボクの魅了魔法のことでママに話を聞いたんだ。そしたら魔力の形を変えられることが魅了魔法の本質だって言われて」


クロエ「?」


ヒカリ「例えばボクとクロエが闇の魔物に向かって同時にシュートを撃つとするでしょ? その時ボクの魔力がクロエのものと似ていれば、ぶつかったときの魔法の威力が大きく上がるんだって」


クロエ「へえ……魔法ってそういうものなのね」


ヒカリ「そして変化させた魔力の譲渡ができれば、他人に自由自在に好きな魔法を撃たせられる……らしい」


クロエ「私に魔力を入れたときに、ヒカリみたいな魅了魔法が出るってこと?」


ヒカリ「いや、魅了魔法に限らないよ。ボクが性質を変えることができれば、それこそ光の魔力を注ぎ込むことだってできる」

ヒカリ「そうなったら光と闇の魔法を同時に撃てるってこと」


クロエ「す、すごい魔法ね。魅了魔法……」


ヒカリ「ただその魔力の調整と譲渡の仕方が難しくて困ってたところ」


クロエ「水臭いわね。手伝うわよ」


ヒカリ「そう言ってくれると思った」


クロエ「その前に……ほら」ポンポン


ヒカリ「……」ポフン

クロエ「ちょっと力みすぎ。私の膝枕で少しリラックスしなさい」ナデナデ


ヒカリ「ん……」


クロエ「魔力の譲渡も私でよければ受け取る役をするし、魔力を変化させる方法を一緒に調べたっていいし……」


ヒカリ「クロエは優しいね……」


クロエ「普通よ、このくらい」ナデナデ


ヒカリ「それじゃあこれからよろしく、かな」


クロエ「ええ。任せなさい」


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


クリア「なんで戦うって言ってくれなかったのー! シンクロしたのにー!」


ローラ「ご、ごめんね? でもウィンさんとの試合だったからすごく疲れちゃうと思って……」


クリア「ローラのためならそんなのいいの! 助けになれない方がやだ!」


ローラ「うう……嬉しい……」キュン


クリア「今度は仲間はずれはヤだからね? 一緒に戦うからね?」


ローラ「うん、お願いするね」ナデナデ


ラピス(ほほえま……あ)ピコーン

ラピス「うう……クリア……」メソメソ


クリア「ど、どうしたのママ!」


ラピス「私なんかよりローラさんの方がいいんですね。ママはクリアを取られて寂しいです……」ヨヨヨ…


クリア「ち、ちが……! ローラも好きだけどママも好きだもん!」アワワ


ラピス(はー……私の娘可愛いですねえ……)ホッコリ


ルク「どう見ても母親よりローラさんにくっついてますよね」


クリア「ルクまで! 違うもん!」

クリア「違う……もん……!」ウルッ


ローララピスルク「はっ!」


ラピス「わ、分かってますよー。ママもクリアのこと大好きですから!」


ローラ「うんうんっ。ドラゴン親子仲良し!」


クリア「……ママ」ギュッ


ラピス「よ、よしよーし」ナデナデ


ティア「……」

ティア(なに愉快なことしてるんでしょうか……)

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

2/16回目の行動です

ウィンとナナの部屋ーー


ウィン「……」


ナナ「……」ゴゴゴゴゴ…


時雨「……」


ナナ「私達がなんで怒ってるか分かりますよね?」


ウィン「……はい」


時雨「無茶なんてものじゃないぞ。下手したら死んでたかもしれないんだ」


ウィン「分かってます……」


ナナ「一年生達にも迷惑かけて……」クドクド


ウィン「はい、はい……」


時雨「……む、すまない。私は用事があるから席を外すことにするよ。……ほどほどにしておいてやれよ?」


ナナ「……善処します」


ウィン「ヒッ」


時雨「じゃあまたな」バタン


ナナ「さてと……」ペロリ


ウィン「な……ナナさん……?」


ナナ「なにはともあれクロックを5回も撃ったとのことなので、魔力を回復させないとですよね」


ウィン「ひっ……!」


ああああああぁぁぁぁぁんっ!♡

修練場ーー


クロエ「うーん……魔力が来てる感じはないわね……」


ヒカリ「ボクも出せてる感じしないしな……」


ギイイイィィ……


ナナ「クロエさん、いますか?」


クロエ「ナナさん。どうかしたの?」


ナナ「ウィンさんと戦ってくれて、ありがとうございました」ペコリ

ナナ「久しぶりに楽しく戦えたみたいです」


クロエ「そう。なら多少は力になれたのかしらね」


ナナ「でもウィンさんのためとは言え、無茶させてごめんなさい。もしウィンさんが本気になったらと思うと……」


クロエ「無事だったからいいわよ。それに、こっちもいろいろ気づけたしね」


ナナ「そう……ですか?」


クロエ「ええ。それよりナナさんと時雨さんは風邪の方はどうかしら」


ナナ「バッチリ回復です。代わりにウィンさんが休むことになってしまいましたが……」


クロエ「あら、災難ね。お見舞い行こうかしら」


ナナ「いえいえ、お気遣いなく。重症ではありませんから明日には復帰できるはずです」


クロエ「そう? とりあえずお大事にって伝えておいて」

クロエ「……あ」


ヒカリ「?」


クロエ「ナナさんって確か魔力譲渡ができる人だったわよね」


ナナ「はい」


クロエ「それってどうやってるのか教えてもらっても?」


ナナ「うーん……魔力を撃つのではなく相手にくっつけるイメージですかね」


ヒカリ「くっつける……」


ナナ「あと、個人的には身体接触がある方がやりやすいですね」


クロエ「ふむふむ……」


ナナ「何か気になることでもありましたか?」


ヒカリ「ボクの魔法なんですけど……魔力の譲渡ができればもっと使い勝手がよくなるかもしれなくて」


ナナ「そうだったんですね。私でよければいつでも相談に乗りますから、練習頑張ってください」


クロエ「ありがとね、ナナさん。参考になったわ」


ナナ「いえいえ。では私はお部屋に戻りますね」


ヒカリ「はい」


ギイイイィィ…… バタン


ヒカリ「身体接触か……」


クロエ「手でも握ってみる?」


ぎゅっ


ヒカリ「……」キイイイ…


クロエ「……お?」


ヒカリ「ちょっとできてる……かな」キイイイ…


クロエ「なんか来てる気がするわね。ちょっとだけど」


ヒカリ「一歩前進、かな」

職員室ーー


ナミネ「あの、リリィ先生」


リリィ「はい? あ、ナミネさん」


ナミネ「あの試合のことで謝りに……」


リリィ「もういいんですよ。反省文も受け取りましたし」


ナミネ「うう……でもリリィ先生に怒られたのがショックで……」


リリィ「では、危ないことをする時はせめて一声かけてください。えこひいきはよくありませんが……私もナミネさんが知らない内に危ない目にあってケガをされたらショックですから」


ナミネ「はい、そうします」

ナミネ(……すみません先生! 3月末にまた危ない目に合いそうです!)


リリィ「はい、この話はこれでおしまい。ナミネさん、あまり気負いすぎないように」


ナミネ「……はい。では失礼します」ペコリ


ゴーン ゴーン……


リリィ「放送?」


樹『クロエ・アートルムさん、至急校長室へ来てください。繰り返します。クロエ・アートルムさん……』


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


クロエ「来たけど……」


樹「ラミーの情報をもらってから、もっと力を入れて闇の魔法使いについて調べてみたの」

樹「そしたら、一人話を聞けそうな人が見つかったわ」


クロエ「闇の魔法使い……この本にも載ってる人かしら」


樹「かもしれないわね。会いに行けるよう手配はできるから、これを見て会うかどうか考えてみて」ペラッ


クロエ「資料にまとめてくれたのね。どれどれ……」


闇の魔法使いのプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可。名字もあればお願いします)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】闇魔法
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】ソフィア・ルナール
【容姿】透き通るような白の長髪と暗闇でも怪しく輝く金の瞳を持ち、人形のように儚い外見の少女
【性格】口数が少なく機械的な口調で無機質な印象を受けるが悪人ではない
【得意魔法】闇魔法 クロエのように闇を発生させるだけでなく闇を凝縮させ様々な形を取ることが出来、その応用で使い魔のようなものを使役することも出来る
【備考】深い森の奥地に存在する廃墟となった古城に一人(+闇で作り出した使い魔)で住んでいる少女(ただし年齢不詳)
人の名前を呼ぶ際は必ずフルネームで呼ぶが、相手から要望があった場合は一応それに合わせてくれたりする

今日のところは寝るので、明日朝9時頃から改めて投票のアナウンスをします
それまではキャラクター案の募集とします

それと、最近二日に一度の更新ですみません
明日から少しずつ更新ペース上げていきたいと思います

1.ソフィア
2.墨羽

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に100を超えたキャラが闇の魔法使いとなります
12:00までに誰も100に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが闇の魔法使いとなります
自分の作成したキャラには投票できません

闇の魔法使いはソフィア・ルナールに決定しました
設定は>>247を参照

クロエ「ソフィア・ルナールさん、ね……」


樹「森に迷い込んだ人が闇に助けられたって。多分その人がやったんだと思うわ」


クロエ「ぜひ話を聞きたいわね」


樹「それじゃあ本人に会えるよう手配しておくわね。来週あたりでいいかしら」


クロエ「ええ、お願いするわ」


現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

3/16回目の行動です
3回目の行動終了後、ソフィアに会いに行きます

クリア「ママ~♪」ギュー


ラピス「は~い♪」ギュー


ローラ「……」ギュー


クロエ「……ローラ? 抱きついたりしてどうしたの?」


ローラ「クリアとラピスさんが羨ましくて……」


クリア「暖かいねえ」ギュー


ラピス「ですねえ」ギュー


クロエ「やれやれ……」ナデナデ


ローラ「!」


クロエ「可愛いこと言ってくれるわね、ローラ」


ローラ「うう……」


クロエ「たまにはこういうのもありかもね」ギュッ


ローラ(……しあわせ……)


クロエ「あったかい?」


ローラ「うん……」


クロエ(時雨さんには悪いけど、少し会うのが遅れちゃいそうね)


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


クロエ「遅れてごめんなさいね」


時雨「大した遅れでもないし構わないよ。それより、相談というのは?」


クロエ「晶のことでちょっとね」


時雨「晶……」


クロエ「魔力のない喧嘩でも負けないほど晶は強い。けど、そのせいで人を傷つけてルールなしじゃ戦えなくなったの」


時雨「そうだったのか……」


クロエ「古武術と剣道じゃ違うかもしれないけど、なにかアドバイスがほしい」


時雨「私は正直なところ武術馬鹿だからな。あまり期待はしないでくれ」


クロエ「……そう。じゃあ期待しないで聞くけど、アドバイスはある?」


時雨「一つ言えるのは、晶も私と同じ馬鹿だと言うことだ」


クロエ「馬鹿?」


時雨「晶の場合は大馬鹿、かな」

時雨「何度か稽古を付けてて思ったが、晶は考える前に体が動くタイプのようだ」

時雨「思えば初めて私達と戦ったときも、恐らく反射だけでウィンのシュートに反応していたしな」


クロエ「そうね……あの反射速度は尋常じゃなかったわ」


時雨「だからもしかしたら……頭では喧嘩じゃないと考えていても、体が反応しないこともあるかもしれない」


クロエ「それはやっかいね」

時雨「だが逆に……ルール無用の状態で、なおかつ体が動いてしまう状況を作り出せば……」


クロエ「体が勝手に反応して、殻を破れる……?」


時雨「あくまで「かもしれない」だがな」

時雨「私も体が勝手に反応することがあってな。その時の動きはほんの一瞬だが、ウィンのスピードも上回れるんだ」


クロエ「それはすごいわね……」

クロエ(体が反応する状況を作りあげる……ね。光明見えてきた、かしら?)

中庭ーー


クロエ「イオ、今日はよろしくね」


イオ「う、うん。お手伝い頑張るね」


モミジ「よろしくお願いします」ペコリ


ふわ……


モミジ「わわ……」


クロエ(かなり安定して高く飛べるようになってきてるわね……)


凜華「いい感じ。そのままそのまま」


イオ「飛びたい方向だけを見てください」


モミジ「っ……」フワフワ


クロエ「いいわよモミジ。昨日よりまたさらに高く飛べてる。一回降りて記録確認よ」


モミジ「う、うん」フワー…


イオ「すごい、モミジさん……苦手なことを克服してるなんて」


モミジ「そ、そんなことないよ」フワ…

モミジ「みんなも頑張ってるし、足は引っ張れな……っ!」ガクッ


イオ「モミジさん!」バッ!


モミジ(お、落ちる!)

モミジ「反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイン!


もっにゅううう……


凜華「大丈夫!?」


イオ「……だ、大丈夫……ですか?」


モミジ「う、うん。ギリギリ自分と地面の間に魔法を撃てたから」


イオ「よ、よかったです。怪我もなさそうで……」ムギュウ…


モミジ「い、イオ……さん? そろそろ離れてくれないかなー……」

イオ「ひゃっ!? す、すみません!///」バッ


モミジ「い、いいよいいよ。イオさんもケガなかった?」


イオ「は、はい。私は平気です……」


モミジ(うう……あの柔らかさ、旅行のときのこと思い出しちゃうよ……///)


イオ(し、下着姿で抱き合ったんですよね……記憶ないんですけど……///)


クロエ「」


凜華「クロエさん、とんでもない爆弾がきちゃったね……」


クロエ「ナニアレ。ムネガツブレテ……?」


凜華(クロエさんが壊れた……)

凜華「き、今日のところは解散! 私達は演劇部に行くから!」


モミジ「あ、う、うんっ」


ーーーーー

ーーー

部室ーー


百合江「さて、今日は次の舞台の発表をしますわ」


クロエ「次の舞台……」


モミジ「マホリオの優勝校ってことで、その学校の演劇部の人たちが毎年子どもたちにマホリオのことを教える劇をしてるんだって」


百合江「つまり今年はリリウム演劇部の番。まあ簡単な劇ですが、流れを確認しますわね」ヴオン

百合江「まずメインキャストは三人。マホリオですから当然ですわね」


アルト『くるくま、私ずっと我慢してたんだよ……』


くるくま『だ、だめ……アルト……もう一人のチームメイトが来ちゃう……』


アルト『捜し物を頼んだからしばらく来ないよ……』


くるくま『あ……っ』


クロエ「な……っ!」


モミジ「え……え……?///」


凜華「こ、これは……///」


百合江「いいい今のは違いますわ間違えましたわ常日頃考えていたアルくま妄想のシチュがつい出ちゃっただけですわ」


クロエ(常日頃考えてるのね……)


百合江「あああえっと今日のところは解散しますわまた後日説明しますわごきげんよう」ピューッ


モミジ「す、すごいの見ちゃったね」


凜華「そうだね。ビックリしたよ」


クロエ「あんな漫画みたいなシチュエーションよく思いつくわね……現実どこを探してもそんなことないでしょうに」


ーーーーー

アルシェの部屋ーー


ティア「漫画持ってきました」


アルシェ「これで作戦練り直し……」


ティア「やはり恋愛のことは恋愛漫画が一番ですね」


アルシェ「……」ペラペラ


ティア「……」ペラッ


ぺらっ…… ぺらっ……


アルシェ「……ティア」


ティア「はい?」


アルシェ「このページ……」スッ


ティア「壁ドン……ですか?」


アルシェ「ヒロインがすごくときめいてる。もしかしたら使えるかも」


ティア「壁ドンはキュンときちゃいますよ。ありかもです」


アルシェ「きゅんと……」


どんっ


アルシェ「……」ジッ…

アルシェ「これできゅんとくるの?」


ティア「はい……っ」キューン


アルシェ「……もう」

アルシェ「ティアのその嬉しそうな顔ずるい……キスしたくなる……」クイッ


ちゅ……


ティア「ん……っ」


アルシェ「ん、ちゅ、ちゅ……」


ティア「ちゅう……」


ガチャッ


ナミネ「アルシェさん、作戦かい……ぎ……?」


ちゅっちゅっちゅー


ティア「!? あ、あるひぇ、まっ……んむうっ!」


アルシェ「ティア……ちゅ……好き、好き……!」


ナミネ「ご、ごごごごゆっくり!」バタン!

アルシェ「!」ビクッ

アルシェ「今もしかしてナミネいた……?」


ティア「いまひた……」ヒクッヒクッ

ティア「お、追いかけましょう……弁解しないと……」


アルシェ「立てる?」スッ


ティア「ふあ……っ!」ゾクッ♡

ティア(腰に手を当てられただけなのにぃ……!)フルフル


その後ナミネに追いついた二人は「見せつけるためではなく歯止めが効かなかっただけ」と弁解し、余計恥ずかしい思いをしたという……。

闇の魔法使いが住む森ーー


クロエ「ここが……」

クロエ(空気が気持ちいいわね……私の闇の魔法と馴染むのかしら)


迷い人……


クロエ「! いいえ違うわ!」

クロエ「ソフィア・ルナールさん、あなたに会いに来たの!」


そう……


クロエ(闇がそこら中に……)キョロキョロ


闇の無い方へ進んでください……その方向にお城があります……


クロエ(なるほどね。闇を通行止めのテープ代わりに使って道順を教えてるってわけ)テクテク


昨日雨が降ったので足元に気をつけてください……


クロエ「あ、ありがとう。優しいのね」


いえ……


ーーーーー

ーーー

廃墟のお城ーー


ギギイイイ……


クロエ「……ソフィアさん?」


ソフィア「はい。お待ちしておりました」


クロエ「はじめまして、ね。私の名前はクロエ・アートルム。よろしくね」


ソフィア「よろしくお願いします、クロエ・アートルム様」


クロエ「堅苦しいわね。クロエだけでいいわよ」


ソフィア「ではそう呼びます。クロエ」


クロエ「そうそう、それでいいの」

クロエ「それじゃあ本題に移るわね」


ソフィア「その前にこちらへどうぞ。お部屋を暖めておきました」


クロエ「あ、そう……それじゃあ失礼するわ」

クロエ(見た目弱々しいのに、マイペースでしかも優しくてなんだかギャップが……)


ソフィア「こちらにお掛けください」


クロエ「わ、柔らかい……」


ソフィア「取り寄せました」


クロエ「え? まさか私をもてなすためだけに?」


ソフィア「はい」


クロエ「そ、そうなの。なんだか悪いわね」


ソフィア「冗談です。きちんと手入れしているだけです」


クロエ(冗談が分かりにくい……)

クロエ「……椅子の話はいいのよ。それより聞きたいことがあるの」


ソフィア「樹・ユグドラシル・リリウムより聞いています。なんでもあなたも闇魔法の使い手だと」

クロエ「そう。そのことで相談に来たの」


ソフィア「と言いますと」


クロエ「どうやって闇をコントロールできるようになったのか聞きたいの」


ソフィア「私の場合は闇と友達になりました」


クロエ「闇と友達? そんなこと可能なの?」


ソフィア「友達というのはあくまで比喩表現です。小さい頃から友達もできず家族にも見放された私に、15歳の頃闇が襲ってきました」

ソフィア「闇が私を捕らえようとしたその時、この闇が私の友達ならいいのにと思ったんです。そしたら闇は吸い込まれるように私の内側に入り込んで、それからは闇魔法を自由自在に使えるようになりました」


クロエ「へえ……。自由自在にっていうのはどのレベルで?」


ソフィア「このような感じです」


ざっざっざっ


クロエ「小人?」


ソフィア「これは私が産み出した使い魔です」


クロエ「へえ……」


ソフィア「言葉は話せませんが……結構気に入ってますよ」

クロエ「闇を受け入れる……ね」


ソフィア「闇は使う人によって性質が微妙に異なります。私の場合は友達がいない『孤独』から生まれた闇。本質は『友達である使い魔となるまで闇を凝縮できること』です」


クロエ「私は皆を失いたくない『喪失感』……かしら」


ソフィア「であれば『闇の中に魔力を感じることができる』。あるいは『何かにぶつかっても消えることのない闇を撃つことができる』といった性質になるかと」


クロエ「なるほど……」


ソフィア「あくまで予想なのでどうなるかは分かりませんが。ちなみに今までに何回ほど闇の魔物に襲われましたか?」


クロエ「えーっと、3回ね。クモ、ヘビ、ドクロの順よ」


ソフィア「でしたら次が最後かと思います。私の場合はそうでした」

ソフィア「最後の魔物は、私の場合は鬼でしたね。そしてそれを倒したあとに闇そのものが襲ってきて……」


クロエ「それを受け入れた、と」


ソフィア「はい。私の場合は、ですが」


クロエ(やっぱり最後の魔物は鬼……そして闇が襲ってくる)

クロエ「ありがとう。いろいろ参考になったわ」


ソフィア「それはなによりです」


クロエ(闇を受け入れることで試練を乗り越えることができる……これは収穫だわ)

クロエ(闇の性質が違うってことは試練の乗り越え方も違うかもしれない。でも、目の前に闇の試練を乗り越えた人がいる)

クロエ「……頑張るわ」


ソフィア「はい。無事乗り越えられたらまた来てください。私も闇の魔法使いの友達が増えるのは大歓迎ですから」


クロエ「ええ。その時はよろしく」

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

4/16回目の行動です

修練場ーー


ヒカリ「では、よろしくお願いします」ペコリ


ナナ「はい。魔力の譲渡をヒカリさんにやればいいんですよね?」


クロエ「ええ。体験するのが早いと思ってね」


ナナ「ではやってみましょう」ギュッ

ナナ「……」キイイイ…


ヒカリ「あ、来てる……」


クロエ「すごいわね。ウィンさんチーム魔力切れしないんじゃない?」


ナナ「うーん……」


ヒカリ「どうかしましたか?」


ナナ「ウィンさんに魔力を補給するときと違って、あまり上手くいかなくて……」


クロエ「なにか違いでもあるのかしら。ヒカリも魔力を受け入れる準備をしないとだめとか」


ヒカリ「クロエ」ヒソヒソ


クロエ「?」


ヒカリ「好きな人に魔力を補給するときは上手くいきやすいのかも」ヒソヒソ


クロエ「あー……ウィンさん相手にってそういう……」


ナナ「?」


クロエ「ヒカリも相手のことを想ってやれば上手くいくかもね」


ヒカリ「かも。ありがとうございました、ナナさん。少し掴めた気がします」


ナナ「そうですか? お役に立てたなら嬉しいです」


ーーーーー

校長室ーー


クロエ「失礼するわ」


樹「いらっしゃい。相談があるって聞いてるけど……なにかしら?」


橘花「む、席を外したほうがいいな」


クロエ「いえ。一緒に聞いてくれる?」

クロエ「楓のことで相談したいんだけど……教師になら聞かれても大丈夫でしょ?」


橘花「かえで……ああ、あの吸血鬼の」


樹「楓さんがどうかした?」


クロエ「昔死にかけたせいで、危険が迫ると体が動かなくなるって……」


樹「そんなことが……」


橘花「面白いな。未来予知はそこらの魔法使いにできる芸当じゃない」


樹「橘花、面白がるところじゃないわよ」


クロエ「仮に私の闇の試練のせいで体が動かなくなったら、最悪の場合攻撃を避けられないなんてことも考えられるじゃない」


樹「そうね……」


橘花「ならこういうのはどうだ? ウィンに全力で戦ってもらって荒療治するんだ」


クロエ「危険じゃないかしら」


樹「危険ね」


橘花「うむ……」


クロエ「橘花先生どうにかできないの?」


橘花「管轄外だな。魔法に起因しないことは分からん」

クロエ「どうにかして助けたいのだけど……」


樹「……それは自分の闇の試練のために、強力な味方がほしいから?」


クロエ「は? そんな訳ないじゃない」キョトン

クロエ「私の闇の試練は避けられない。でもその過程で苦しむ人が出てほしくない。それじゃ理由にはならない?」


樹「……そう、それならいいの。もし自分のために危険なことに巻き込もうとしてたならこちらにも考えがあったけど……協力するわ」


橘花「どうするんだ?」


樹「それはまだ分からないけど……どうにかする」


クロエ「頼もしいわ」


樹「とにかくありがとう。私達のしらない問題を教えてくれて」


クロエ「ええ。頼り切りにはならないようにするけど、何か案があれば手伝わせて」

クロエ「それじゃあ私は部活に行くから失礼するわね」


樹「ええ」


バタン


橘花「……ところで闇の試練ってなんだ?」


樹「えーっと……」

樹(話してもいいわよね)

樹「ちょっと長くなるけど説明するわね」


ーーーーー

ーーー

部室ーー


クロエ「さて、今日こそレナの悩みを聞かせてもらうわよ」


レナ「しつこい」


クロエ「だって悩んでるのに誰にも言えないなんて辛いじゃないの」


レナ「別に辛くないわよ」


クロエ「ぐぬぬ……」


ーーーーー


クロエ「私からはどうやっても聞き出せそうにないわ」


デン「そ、それで私が?」


クロエ「ええ。レナはデンのこと気に入ってるみたいだし、もしかしたら話してくれるかも」


デン「自信ないけど……」


クロエ「いいから行って。頼んだわよ」


デン「強引だ……死にたい……」


ーーーーー

ーーー

クロエ(さて、どうかしら……)コソコソ


デン「え、えと、レナさん」


レナ「デン? どうかした?」


デン「レナさんが悩んでるってクロエさんから聞いて、力になりたいなーって……」


レナ「……クロエが差し向けたのね」

レナ「はあ……デン、あなたがそんなことしなくていいのに」


デン「た、確かにクロエさんに頼まれたけど、でもレナさんのおかげで昔の姿も取り戻せたから……だからレナさんの力になりたいのは本当」

デン「……それとも私なんかには話したくないかな……?」


レナ「そうね、他人には話したくないわ」

レナ「……でもあなたになら話してもいい」


デン「ほ、本当!? 聞くよっ」


レナ「……すう、はあ……」


デン「……」ゴクリ


レナ「……昔……まあ、中学までの頃の話ね。私、今のあなたみたいな……ううん、もっと酷い根暗だったの」

レナ「それを知られるのが怖い。昔のことを誰かに知られて、馬鹿にされるんじゃないかっていつも悩んでる」


デン「……そうだったんだ」

レナ「あなたに話したのは、私は中学の頃のあなたを知ってるから」


デン「お、覚えてないけど……」


レナ「それでもあなたの根っこは変わってないって信じてる。誰にでも優しくて、人の違う一面だって受け入れてしまう」

レナ「それに、こんなふうに変われたのもあなたのおかげだから」


デン「そ、それってどういう……」


レナ「それはさすがに恥ずかしいから秘密。もしあなたが思い出せたらその時は教えて?」


デン「……うん」


レナ「話したら少しすっきりしたわ」

レナ「……あ、万が一にもないと思うけど、言いふらしたりしたら酷いわよ」


デン「言わないよ、絶対に」

デン「話してくれてありがとう、レナさん」ニコッ


レナ「っ///」ドキッ


デン「じ、じゃあ秘密を抱えてる者同士頑張ろうね」


レナ「あなたから頑張ろうなんて言葉が聞けるなんてね」


デン「信用ない……死にたい……」


レナ「ふふっ、からかっただけよ。頑張りましょうね」


クロエ(……聞いちゃったわ……)

クロエ(デンに任せるのが最善かしら……)


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


ローラ「よしよし」ナデナデ


クリア「~♪」


クロエ「……」


ローラ「クロエちゃん? ボーッとしてるけど何かあった?」


クロエ「あ、ううん。なんでもないわよ」

クロエ(レナの悩みのこと考えてたとは言えないものね……)

クロエ「……ただローラがクリアの母親っぽいなーって思って」


ラピス「母親ですか……」


クロエ「そういえばクリアのもう一人の親ってどこにいるのかしら。会ったことないわよね」


ローラ「うん。私も気になるなあ」


ラピス「いいですよ、お話します。私の嫁はですね……」


クリアのもう一人の親、ラピスの嫁は
1.人間
2.ドラゴン
3.その他(自由安価)
安価↓

仮にラピスの嫁がドラゴンであっても、クリアの恋人には人間・ドラゴンどちらもなることができます

レッドアイズダークネスメタルドラゴンは禁止のようですが青眼の白龍やタイラントドラゴンは可ですか?

>>289
調べました
遊戯王ですね

クリアのお母さんも、機会があればどんなドラゴンなのか安価で募集するつもりです
種族としてありえそうなら、見た目がゴツいという理由で不採用にはしません
人化したときにかっこいい女性になるっていうのもありかもしれませんね

ラピス「私の嫁はとても強いドラゴンなんです」


クリア「そうだよ! ママよりずっと強いの!」


クロエ「ラピスさんよりねえ……」


ローラ「お母さんの方はクリアと一緒にいなくていいんですか?」


ラピス「ドラゴンというのがそもそも個体の少ない種族なのはご存知ですよね」


ローラ「はい」


ラピス「実は、違う種族のドラゴン同士で番になると子どもは必ずそれぞれの種族の双子になるんです。そして、それぞれ同じ種族のドラゴンの親が双子が大人になるまで育てます」


ローラ「ということは、お母さんの方は水晶竜ではないということですか?」


ラピス「そのとおりです。何の種族かは……もしも会えたときのお楽しみにとっておきましょう」


クロエ「楽しみね。それに、ラピスさんより強いだなんてウィンさんが聞いたら喜びそう」


ラピス「ふふ、そうですね」


ーーーーー

ーーー

保健室ーー


ぐすっ、ぐすっ……


リリィ「よしよし、泣かない泣かない」


ナミネ(幼女)「泣いてないもん……」グスッ


リリィ「うんうん、ナミネちゃんは強いね」ナデナデ

リリィ(エミールさんの魔法が暴発したって聞いたけど……まさかナミネさんが小さくなってしまうとは)


ナミネ「……」ギューッ


リリィ「私の妹になったみたい」ヨシヨシ


ナミネ「リリィ……お姉ちゃん?」


リリィ「はーい、お姉ちゃんですよ」


こんこんっ


エミール「あ、あの……何か手伝えることありますか……」オズオズ


ナミネ「やっ!」プイッ


リリィ「あらら……ナミネさんは私がお世話しますから、気にしなくて大丈夫ですよ」


エミール「そうですか……ご迷惑おかけします……」ペコリ


リリィ「いえいえ」


バタン


リリィ「もうあの怖い魔法使う人はいませんよー」


ナミネ「んー」ギュー


その後保健室に訪れた生徒によると、そこには微笑ましい二人組が佇んでいたという……。

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(克服中)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

5/16回目の行動です

自室ーー


クロエ「それじゃあ練習してみましょうか」


ヒカリ「うん。お願いします」


ぎゅっ


クロエ「ナナさんとウィンさんみたく考えるのよ」


ヒカリ「ナナさんみたいに……」


クロエ「……///」


ヒカリ「……///」


クロエ「ちょっと、なに顔赤くしてるのよ///」


ヒカリ「く、クロエこそ。なに考えてるのさ///」


クロエ「私のことはいいから早く魔力出しなさいよ///」


ヒカリ「わ、分かったよ」キイ…


クロエ「……あ」

クロエ「すごい、魔力が増えてるのが分かるわ」


ヒカリ「うん、ボクも感じる」


クロエ(ヒカリから来た魔力が体の中に溶けていく感覚……これが魔力が形を変えるってことかしら)


ヒカリ「これで他の魔力の形に変えられれば文句ないんだけど……」


クロエ「これでも十分よ。ナナさんほど効率もよくないし、魔力量も少ないかもしれない。でも、ナナさんと違って『その人にあった魔力』を補給できる」


ヒカリ「うん。自信ついてきたかも」


クロエ「これからも練習は付き合うわ。でも無理はしないように」


ヒカリ「うん」


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


クロエ「モミジ、一回休憩よ」


モミジ「う、うん」


凜華「だいぶ安定してきたね」


モミジ「うん。高いところにも行けるようになったし……」


クロエ「あとは実戦かしら?」


モミジ「うん」

モミジ「でもその前にもう一回飛んでくるね」


クロエ「頑張るわねえ……」


凜華「……あれ? 箒が違うような……」


クロエ「え?」


びゅんっ!!


クロエ「も、モミジ! それ私の! 超速箒よ!」


なにそれええええええぇぇぇぇ


クロエ「落ち着いて! ゆっくり降りてきて!」


凜華「お」


モミジ「え、えいっ、真っ直ぐ! 真っ直ぐー!」ギュン!


クロエ「そう、そのまま! 凜華、空で捕まえるわよ!」フワッ


凜華「ああ!」フワッ


モミジ「と、止めてえええええ!」


クロエ「せー……」


凜華「のっ!」ガシッ!


クロエ「箒から手を離して!」


モミジ「!!」パッ


ひゅー…… からんからーん……


凜華「……ふう」


クロエ「なんとかなったわね……さ、降りましょう」

クロエ「まさか箒置き場に置いといたのを間違って使っちゃうなんてね」


モミジ「びっくりしたよ……」


凜華「大丈夫かい? また怖くなったり……」


モミジ「……そういえばそんなこと考える暇もなかったかも」


クロエ「じゃあ改めてもう一回飛んでみましょう。はい、こっちがモミジの箒よ」


モミジ「ありがとう」フワッ…


凜華「どうかな? 飛ぶのに支障はない?」フワー


モミジ「す、すごい……! 全然怖くないよ! さっきのが強烈すぎて……」


クロエ「そ、そう……」

クロエ(まさかあの箒でいい方向に転がるなんて)


モミジ「飛べるよ、私! 特訓に付き合ってくれてありがとう!」


クロエ「いい顔ね、モミジ。あとはたくさん飛んで、どんどん慣れていけばいいから」


モミジ「うん!」


ーーーーー

ーーー

楓と嵐の部屋ーー


こんこんっ


クロエ「失礼するわよ」ガチャッ


嵐「あ、クロエ。来てくれたんだな」


クロエ「ええ。楓の風邪の具合はどう?」


嵐「今は寝てる。なんだかうなされてるから、起きたときに悪化してないか心配だけど……」


楓「ぅ……あ……」


クロエ「辛そうね……」


嵐「こういう時は手を握れば大概落ち着くんだけど、今回はそうもいかないみたいでな……」ギュッ


楓「ら……ん……」


嵐「ここにいるよ、楓」


楓「や……こわ、い……」フルフル


嵐「……楓?」


楓「っ!!」ビクウッ!


嵐「楓!」ギュッ!


楓「やだっ! や……っ! からだ、動かなっ……!」ガタガタ


クロエ「楓、大丈夫!?」


楓「し、死ぬ、やだ、死にたくないっ、こわい、こわいこわいっ! らん、あきら!」ガタガタ


クロエ「あ、晶呼んでくるわ!」


嵐「頼む! 楓、大丈夫だ。怖くない、死んだりしないよ」ポンポン


楓「さむ、い……からだ、凍ってるみたいで……っ! 死ぬの……やだよ……っ」

楓「うっ……! げ、げええええ……」ビシャビシャ


嵐「大丈夫、大丈夫……」ナデナデ

バンッ!


晶「楓! 大丈夫か!」


クロエ「廊下にいた! ちょうどお見舞いに来たとこだったわ!」


嵐「ナイス、晶!」


楓「こひゅーっ、こひゅー……っ!」


嵐「落ち着いて、深呼吸するんだ」


晶「楓……大丈夫だぞ。アタシも来たからな」


嵐「晶、暖める程度の炎出せるか? 楓が寒いって言ってたから……」


晶「任せろ」ボワッ…


楓「あ……ゆび、動く……」


嵐「ゆっくり……ゆっくりな……」


楓「らん……あきら……くろえ……」


嵐「分かるか?」


楓「う、うん……ここ、学校……」


晶「ああ。寮の部屋だ。怖いものなんかないぞ」


楓「よかっ……た……」カクン


クロエ「楓!?」


嵐「大丈夫、安心して寝てるだけだ」


クロエ「そう……。驚いたわ、いつもの楓らしくなくて」


嵐「この発作が起きたときはいつもこんな感じだよ。文化祭の夜はこれより酷かったしな」


晶「……とりあえず片付けないか? 吐いたのがパジャマにも染みてるし、着替えさせないと」


嵐「そうだな」

嵐「あとは俺たちでなんとかするからクロエは帰って大丈夫だぞ。お見舞いありがとな」


クロエ「ええ。お大事にね」


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


クロエ「……って感じだったわ」


ローラ「そうだったんだ……楓さん大変だね……」


クロエ「ええ。まさかあんなに酷いとは思ってなかったわ」

クロエ「確かにあれじゃ闇の試練の日に外に出るなんてもってのほかよ」


ローラ「どうにかしてあげたいね……」


ーーーーー

ーーー




ローラ「……」

ローラ(あ、夢だ……)

ローラ(クロエちゃんと別れたあと、寝た記憶があるもん)

ローラ(すごい意識がハッキリした夢だなあ……)


「ーーーー」


ローラ「え?」


「ーーーー、ーー」


ローラ「あ、ラピスさんの奥さん!」


「ーーー」


ローラ「こっちに来たいって……それを伝えるために夢の中にテレパシーを?」


「ーーーーーー」


ローラ「ふんふん。学校の敷地にいるのは分かってるけど、ラピスさんには内緒でサプライズで会いたいと……それで近くにいる人に聞きに来たんですね」


「ーーーーーーーー」


ローラ「私はいいですけど……バレないようにはしてくださいね?」


「ーーーー!」


ローラ「ふふ、では待ってますね」

ーーーーー


ローラ「……」ムクリ

ローラ(うん、覚えてる。夢だけど、夢じゃないよね)

ローラ「すぐ来るのかな……」


ティア【なんの話ですか?】


ローラ「あ、おはようティアちゃん」


ティア【おはようございます】サッ


ローラ「ううん、こっちの話。人が来るかもしれないの」


ティア【そうでしたか】


ローラ「多分びっくりすると思うけど、皆にも会わせてあげたいな」


ティア「?」

ティア(誰なんでしょう……)


こんこんっ


ローラ「はーい」ガチャッ


親ドラゴンのプロフィール↓~↓3
【名前】
【種族】
【容姿】(人状態での容姿です)
【性格】
【特殊能力】
【備考】

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】レイア
【種族】黒鋼竜
【容姿】身長はラピスより一回り大きい程度
いつも西洋風の兜を被っている
兜の下は思わずハッとしてしまう程の黒髪ロング美人。瞳の色は紫
ちなみに胸の大きさはラピス以上
【性格】冷静沈着な武人肌。やや男性めいた口調で喋る
しかしその実極度のあがり症で、初対面の人の前では兜を被っていないと会話すらままならなくなってしまう
男性めいた口調も緊張感から来るもので、最愛の家族であるラピスやクリア、あるいは心を許した人の前では優しい女性口調になる
【特殊能力】己の肉体を金属質に変質させる。一部分だけ変化させることも可能
本気を出すと鈍く光る黒色の兜付きプレートメイルを纏い、見た目からは予想もつかない俊敏さで動ける
【備考】ラピスのパートナーでクリアのもう一人の母親
竜族のしきたりに従い遠く離れた地でもう一人の子供を育てていたが、ラピスの事が気になりはるばる彼女の元を訪れた
黒鋼竜はその名の通り黒く輝く鋼の肉体を持つ竜で
その鱗はとても価値が高く武具の材料・芸術作品などにも利用されている

1.レイア
2.ルミア
3.ミラ

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが親ドラゴンとなります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが親ドラゴンとなります
自分の作成したキャラには投票できません

親ドラゴンはレイアに決まりました
設定は>>309を参照

レイア「はじめまして。レイアと申す者だ」


ローラ「は、はじめまして……」


ティア【そちらの方は?】


ローラ「えーっと……ラピスさんの奥さん。まさか仮面なんてしてるとは思わなかったけど……」


レイア「これは……すまない。緊張してしまうのでな」


ローラ「そうだったんですね。じゃあ早速ラピスさんに会いに行きますか?」


レイア「ああ、頼む」


ーーーーー


食堂ーー


ラピス「朝ごはんはやっぱりご飯に限りますね」モグモグ


クリア「あ、ローラ! おはよう!」


ローラ「おはよう、クリア。それと、クリア達にお客さんだよ」


レイア「クリア、久しぶり」


クリア「お母さん!!」ガタッ


ラピス「むぐっ!?」

ラピス「げほっ、げほげほ」


レイア「落ち着いて、ラピス」


ラピス「ほ、本物ですか? ほんとにレイア?」ペタペタ


レイア「くすぐったいよ、もう……。ほら」スポッ


ローラ「わ……!」

ローラ(す、すごい美人さん……!)


レイア「ね?」


ラピス「レイアー」ギューッ


レイア「はいはい、レイアよ」ナデナデ

ローラ「そ、そんなにふにゃふにゃなラピスさん初めて見ました……」


レイア「!」カポッ

レイア「そ、そうか。ついいつもの感じで接してしまったな」


クリア「お母さんー」ギュー


ラピス「レイアー」ギュー


レイア「……い、いつもはこんなに甘えたがらないぞ。もう少し節度はある」


ラピス「だって久しぶりなんですもん。ずっと会ってなかったからその分補給してるんです」スリスリ


レイア「く……///」

レイア(かわいい……)


ローラ「えっと、朝早いので人いませんけど、早めに移動しませんか? そろそろ朝ごはん食べに生徒が集まってくる時間なので……」


ラピス「そ、そうですね。クリア、食べますよ」


クリア「はーい!」


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


ローラ「あの、娘さんは来てないんですか?」


レイア「私の娘は他の獣達と仲良く故郷で待ってるよ」


ラピス「そうだったんですね。あの子は仲良くなるのが得意な子ですから、きっと上手くやってるはずです」


レイア「ところで……ここに来る途中闇の魔物がいたから倒してきたんだが、問題なかったか?」


ローラ「闇の魔物……」


ラピス「大丈夫です。闇の試練とやらが迫っている子がいて、その子の影響で闇の魔物が産まれてるみたいですね」


レイア「闇の試練……鬼と魔法使いが戦うことか?」


ローラ「そうです。知ってるんですか?」


レイア「遠巻きに見てたことはある。その時は魔法使いが鬼に喰われて、そのまま闇が空中に溶けて消えてしまったがな」


ローラ「助けなかったんですか?」


レイア「助けようとはしたんだ。鬼とも戦ってみたかったしな」

レイア「だがその前に魔法使い自身が全てを諦めて、自ら死を選んだんだ」


ローラ「自ら……」


ラピス「……私は、この学校の闇の魔法使いの子にとてもお世話になってます。居心地もいいですし、毎日楽しく過ごさせてもらってます」

ラピス「だから、その子のことを助けたいです」

レイア「そうか、ここが気に入ったんだな。だからずっとここに……」


ローラ「ずっとって……離れてても分かるんですか?」


レイア「ドラゴンの婦妻(ふさい)は基本的に離れて暮らすことになるが、愛し合う気持ちはそうそう消えない」

レイア「その気持ちがあれば、互いに相手がどこにいるかを感じ取れるんだ」


ローラ「素敵……」


レイア「さてラピス。私はもちろん止めたりしない」

レイア「あなたの好きなようにやって。それで、今度は親子揃って会おう」


ラピス「はい!」


レイア「クリアも、うちの娘に負けないくらい強くなるんだよ」


クリア「うん!」


レイア「よし。ラピスもクリアも元気そうで安心したよ」


ローラ「もう行っちゃうんですか?」


レイア「少しこのあたりを散策してから帰るよ。あまり長居しても迷惑をかけてしまうかもしれないからな」


ラピス「あ、じゃあ私が案内しますよ」


レイア「頼む。それじゃあローラさん、クリア達のことよろしくお願いします」ペコリ


ローラ「はい! 今度は娘さんも連れてきてくださいね!」


レイア「そうするよ。では失礼する」


ーーーーー

ラピス「ほ、ほんとに帰っちゃうんですか?」テクテク


レイア「そのつもりよ。でもまた来ちゃうかも」テクテク


ラピス「!」パアッ


レイア「ローラさん、って言ったかしら」


ラピス「はい」


レイア「あの子、すごくいいわね。落ち着くというか……本能的に逆らえない感じ」


ラピス「そうなんです。とても愛されてますよ」


レイア「愛……」ムッ


ラピス「クリアもローラさんが大好きですし……んむっ!」


レイア「ちゅ……ん……」

レイア「私以外の人から愛されてるなんて、そんな嬉しそうに言わないの」


ラピス「ふぁい……///」トロン


レイア「とにかく……」コホン

レイア「あの人にならうちの子も会わせてもいいかも」


ラピス「あ、会えたらきっとローラさんも喜びますよ」


レイア「それと、闇の試練ね。闇の魔法使いのことは知らないけど……」


ラピス「もしレイアが力を貸してくれれば、とても心強いのですが……」


レイア「ラピスのためにも守ってあげたいわ」


ラピス「レイア……」キュン


レイア「ま、今日はひとまずゆっくりラピスとデートね」


ラピス「はいっ!」


ーーーーー

ーーー

廊下ーー


ナミネ「……///」フラフラ


樹「おっと……ナミネさん?」


ナミネ「……///」フラフラ


樹「ナミネさーん?」


ナミネ「はっ……こ、校長先生……」


樹「ボーッとして、ナミネさんらしくないわね。何かあった?」


ナミネ「あ、あの……その……」

ナミネ「せっ、先生と生徒の恋愛ってどう思いますかっ!!?」


樹「き、急ね……」


ナミネ「わ、わーっ! えっと、友達の話です! 私のことじゃなくて……」


樹「焦らないの。落ち着いてナミネさん」


ナミネ「す、すみませんっ。なんか頭がぐちゃぐちゃーってなってて……。支離滅裂ですよね」


樹「……私は別に構わないと思ってるわよ」


ナミネ「え?」


樹「教師と生徒の恋愛よ」

樹「告白されたのか告白したのか分からないけど……愛に身分も肩書も関係ない」


ナミネ「……」


樹「ま、あまりえこひいきが過ぎるようなら考えなくちゃならないけど……うちの教師陣の中にそんな人はいないと思ってるわ」


ナミネ「あ、ありがとうございます。こんなヘンテコな質問に答えてくれて……」


樹「ううん。力になれたならいいのよ」


リリィ「校長先生! やっと見つけましたっ」タタタッ

リリィ「あ、ナミネさんも一緒にいたんですね。こんにちは」


ナミネ「こ、こんにちは」


樹「何かあった?」


リリィ「この書類なんですけど……」


樹「ふむふむ……」


ナミネ「……リリィ先生」ボソッ

ナミネ(私……先生のこと……)

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(進行中)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

6/16回目の行動です
(2月に入って3回目の行動です。バレンタインがあります)

空き教室ーー


リズ「しゅる……?」


「バレンタインだから……はいこれ。あげる」


リズ「しゅー……」


「あ、ありがと。……これ、お返し」


リズ「しゅる……」ウズ…


「ケーキ? 作ったの?」

「うん。お砂糖多めで……」


リズ「しゅるる……」ウズウズ


「私が甘いの好きって覚えててくれたんだ」

「ま、まあね」


リズ「しゅあっ!」ビュッ


じゅわあっ!


リズ「……」キョロキョロ

リズ「しゅるる~♪」スルスル


ーーーーー

ーーー

自室ーー


こんこんっ


ヒカリ「はーい?」ガチャッ


ローラ「クロエちゃんは……」


ヒカリ「出てってから戻ってきてないけど……」


ローラ「そっか」


ヒカリ「あ、それ……」


ローラ「!」


ヒカリ「チョコ……だよね」


ローラ「ひ、ヒカリさんこそ机の上にチョコがあるけど」


ヒカリ「考えてることは一緒かな」


ガチャッ


クロエ「ただいまー」

クロエ「あ、ローラもいたのね。ちょうどよかったわ」


ローラ「ちょうどよかった?」


クロエ「ええ。はいこれ」


ローラ「チョコ……?」


クロエ「ヒカリにも。キッチンで冷やしてたのを取りに行ってたのよ」


ヒカリ「これ……手作り……?」


クロエ「ええ。出来は良くないかもしれないけど……日頃の感謝を込めてね」


ローラ「あ、ありがとう! 大事に食べるね!」


ヒカリ「それじゃあボクたちからもお返し」


ローラ「はい、どうぞ」


クロエ「二人とも……! ありがとう! 嬉しいわ!」


ヒカリ「ふふっ」クスッ


ローラ「毒気抜かれちゃうなあ」


クロエ「? 二人ともニヤニヤしてどうしたのよ」


ローラ「なんでもないよ。これからもよろしくね」


クロエ「ええ。よろしく、ローラ、ヒカリ」

クロエ「ちょっと早いけど、さっそくいただいていいかしら」


ローラ「どうぞどうぞ。……あ、そうだ」

ローラ「はい、あーん」


クロエ「うぇっ!? は、恥ずかしいわね。あーん……///」パクッ

クロエ「うん。美味しいわ」


ヒカリ「じゃあボクも。あーんして」


クロエ「あーん……」パクッ

クロエ「こっちはちょっとビターね。美味しいわ」


ローラ「……」ソワソワ


クロエ「はいはい。ほらあーんしなさい」


ローラ「あーん」パクッ

ローラ「ん、おいしい!」


クロエ「ふふ、そう。ならヒカリも」


ヒカリ「あーん……」パクッ

ヒカリ「……うん、美味しいよ」


クロエ「よかったわ。じゃあ最後は……」


ヒカリ「……え?」


ローラ「ヒカリさん……と?」


クロエ「そこだけ食べないのは変じゃないかしら?」


ローラ「それもそうだよね……は、はい、あーん」


ヒカリ「あーん……」パクッ

ヒカリ「ボクの方も、はい」


ローラ「あーん」パクッ


ヒカリ「あ、美味しい……」


ローラ「ほろ苦で美味しい……!」


クロエ「おっと、そろそろ食堂行くわよ。みんなで交換するんだから」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


百合江(さて……)

百合江「今年も愉しませてもらいますわよッ!!」


クロエ「っ!?」ビクッ

クロエ「び、びっくりした……急に大声出して何事よ?」


百合江「なんでもありませんわ。ぜひバレンタイン楽しんでくださいませ」


クロエ「え、ええ……」


アリサ「おー、みんなこんなにくれるのか。ありがとな」ニコッ


「先輩卒業しないでください~」


アリサ「泣かない泣かない。卒業しても遊びに来るよ」ポンポン


百合江(あ~~~頭ポンポンイケメンムーブ~~~)タラー


エミール「え、も、もらっていいの……?」


「ん。抜け駆けなしって決めたから全員から一つずつね」


エミール「抜け駆け……?」


百合江(無意識総受け顔が良い~~~)フキフキ


「わっ、何これ!? 血溜まり!?」


百合江(鼻血が止まりませんわ)ボタボタ


ーーーーー

ーーー

楓「それじゃあ一年生で交換ターイム! いやー、この時を待ってたよー」


嵐「楓はチョコが食べたいだけだろ」


楓「そうとも言う」


クロエ「楓元気そうね」コショコショ


晶「ああ。なんともなくて良かったよ」コショコショ


ティア「……」ムー


ローラ「ティアちゃん怒ってる?」


ナミネ「アルシェさんがたくさんチョコをもらったのが面白くないそうです」


アルシェ「みんな優しい。たくさんくれた」


ティア「むー……!」


ローラ「まあまあ。交換しよ?」


モミジ「はい、どーぞ」


イオ「ありがとうございます。はい、お返しです」


レナ「はいこれ」


デン「あ、ありがと……」


ヒカリ「ファンの子からたくさんもらっちゃった……」


クロエ「ヒカリと凜華が頭一つ抜けた量もらってるわね」


凜華「好かれて悪い気はしないけど、さすがに多すぎるのも困るかな」


楓「ならあたしが減らすの手伝うよ!」


凜華「ありがたい申し出だけど、それはくらた人に悪いから遠慮するよ」


楓「ざんねーん」


百合江(演劇部のツートップがいれば百合の未来は明るいですわね……!)


ーーーーー

ーーー

ナミネ「それでは私はこの辺で失礼しますね」


アルシェ「ん」


楓「チョコありがとーねー」


クロエ「……なにか様子変じゃないかしら?」


凜華「そうかい?」


クロエ「もしかしたら悩みのことで進展があったのかも……。見てくるわね」


ローラ「あ、じゃあ私も……」


楓「なになに? 面白いの? ついてっていい?」


ぞろぞろ


ーーーーー


廊下ーー


ナミネ「リリィ先生っ」


リリィ「ナミネさん。こんにちは」


ナミネ「こ、こんにちは」


リリィ「どうかしましたか?」


ナミネ「えっと、チョコ、です。どうぞ」


リリィ「あら、手作り? 大変だったでしょう」


ナミネ「いえそんな。好きでやったことですから」


リリィ「でも……ナミネさん他の人にも配ってたから、何人分も作るのは大変だったんじゃない?」


ナミネ「……違います」


リリィ「え?」


ナミネ「て、手作りは……先生だけです」


リリィ「え……」


ナミネ「先生」


リリィ「は、はいっ」ドキッ


ナミネ「私、先生のことが好きです」


リリィ「え、ええっ!?///」カアッ

ナミネ「好きになるたびに、変になるんです」

ナミネ「頭の中がぐちゃぐちゃってなったり、でも先生といると安心して甘えたくなったり……」

ナミネ「先生は困るかもしれません。でも……大好きなんです」


リリィ「わ、わああっ///」


ナミネ「へ、返事を……聞かせてください」


リリィ「す、すごく嬉しい……けど、私、先生だし……」


ナミネ「分別はわきまえます。放課後や休みの日だけでもいいんです。先生と恋人になりたいんです」

ナミネ「私の……特別な、大切な人になってください」

リリィ「は……」

リリィ「……はい。よろしくお願いします……///」ペコリ

ナミネ「~~~~っ!!」ギュッ


リリィ「ひゃっ!?///」


ナミネ「先生、大切にします。この気持ち」


リリィ「……はい。大切にしてください」ギュッ…


ーーーーー


物陰ーー


ローラ「うわ、わ、わーー///」


嵐「ほー……」


凜華「素敵な組み合わせだね」


モミジ「うん……」


クロエ「これは付いてこないほうがよかったかしら……。すごいもの見ちゃったわ」


ヒカリ「バレないうちに戻ろうか?」


楓「さ、さんせー」


アルシェ「ナミネ、よかった……」


ティア「ナミネさん、おめでとうございます」ボソッ

ティア(私も彼女にバレンタインがなんたるものか教えないとですね……)


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


楓「いやー、すごいもの見た……」ガクンッ


嵐「楓!?」


「キャーーーーーー!!」


晶「!!」バッ


クロエ「なに!?」


「ど、ドラゴンが出たの! 助けて!」

「あっちは教室の机が壊されてる! 化け物の仕業だ!」


ローラ「ドラゴン!?」ダッ!


ヒカリ「ローラさん、ボクも行くよ!」ダッ!


クロエ「ラピスさんやクリアが……? でもあの二人が暴れるなんて……」


レナ「いいから! あんたも来なさい!」タタタッ


クロエ「え、ええ!」ダッ


ーーーーー


ラピス「あら、皆さんおそろいで。どうしました?」パクパク


クリア「……?」ポリポリ


ヒカリ「チョコ食べてるだけ……だね」


レナ「まさか闇の魔物!?」


クロエ「いえ、闇が迫ってきてる感じはないわ」


ローラ「……まさか」


キンッ! バサアッ!


ルク「ああもう、人間鈍すぎでしょう……!」ビュン!


ローラ「る、ルクさん! だめ! 見られちゃう!」


ラピス「何事か分かりませんが……フッ!」パキュン!

ラピス「ルクさんの光の屈折率を変えました。これで見られることはありません」


ローラ「よ、よかった……」


クロエ「魔力展開!」ブワッ

クロエ「ルクさんの魔力を追えばいいのよね!?」


ローラ「う、うん! たぶん何が気づいてたから……!」


クロエ「ならこっちよ!」タタタッ

校舎裏ーー


リズ「フシュー……! フシュー……!」


ローラ「り、リズ!?」


クロエ「ルクさんは上に乗っかってるのね」


ルク「近づくな!!」


クロエ「!」ビクッ!


ルク「やはりこんな危険な魔物、卵の内に私が割っておけば……!!」


リズ「ブシャアアアアアアア!!」ブシュウ!


ルク「この……!」ジュウジュウ…


ミシッ……!


リズ「グ……ギ……!!」


ローラ「ルクさん!!」


ルク「!」ピタッ!


ローラ「リズ、怖かったんだね」テクテク


リズ「ジャアアアアアアアッ!!」ギンッ!


クロエ「うぶっ……!」

クロエ(なに……!? 睨まれただけで吐き気が……!)


ローラ「っ……」フラッ

ローラ「皆が騒ぐから、興奮しちゃったんだ」テクテク


リズ「シュアアアアア! シュアアアアアア!!」ビシュ! ブシャ!


どちゃっ! じゅわ……


ローラ「うっ……! ぐっ……」ヨロ…

ローラ「大丈夫……落ち着いて……」ナデナデ


リズ「しゅあ……!」


ローラ「そう……ゆっくり力を抜いて……」ナデナデ


リズ「しゅあ……しゅああ……」


ルク「……」パッ

リズ「……しゅああっ」


ローラ「……うん、落ち着いたね。大丈夫だからね」ヨシヨシ


ルク「……バジリスクを撫でるだけで懐柔する人間……」

ルク(卵から孵して育てたという理由があるにせよ、この力は……)


リズ「しゅあ、しゅああ……」ペロペロ


ローラ「心配してくれてるの? 大丈夫……とはいえないかな」フラッ


ルク「おっと」フワッ


ぽうう……


ルク「しばらくは私の側にいてください。バジリスクの毒程度なら数時間で抜けますから」


ローラ「う……ん……」


クロエ「……リズ」


リズ「……しゅあ」


クロエ「私にはあなたの言葉は分からないけど……ローラを傷つけて申し訳なく思ってるのは伝わってくるわ」

クロエ「だから今度からはその力、ローラを守るために使いなさいね」


リズ「しゅあっ!」コクン!


ルク「それじゃあ早速お手伝いです。このまま外にいては体が冷えますから、ローラさんを中に運びましょう」


リズ「しゅあ!」スルスル


クロエ「手伝うわ」


ーーーーー

ーーー

その頃カップル達はーー


ティア「アルシェ、100個のチョコと私からのチョコ、どっちが嬉しいですか」


アルシェ「ティアからのチョコ」キッパリ


ティア「ぐっ……///」キュン

ティア「な、なら他の人からのチョコで喜ばないでください。妬いてしまいます」


アルシェ「でも嬉しくないわけじゃないから……」


ティア「むう……」パクッ


アルシェ「? 自分のチョコ食べちゃうの……んむっ」


じゅぷ ちゅぷ……


アルシェ「!!?」ビクンッ


ティア「ぷは、はあ、はあ……」


アルシェ「なに、いまの……」


ティア「し、舌です。舌を絡めました」


アルシェ「した……? そんなの、しらない……」


ティア「だから今まで唇だけだったんですね……!」


アルシェ「ティア、いまのもっとして……」トロン


ティア「んっ……れろ、ちゅ……ちゅうう……」


アルシェ「はむ、ん……んーー……っ!」ピクッ


ティア「ぢゅる……じゅぷ、れろ……」


アルシェ「ひゃ、んっ……! んみゃ、あ、んんぅ!」ビクンッ!


ティア「ぷはっ、は、はあ……」

ティア「ど、とうですか。私からのチョコの方が甘くて美味しいでしょう」


アルシェ「う、ん……すごかった……」


ーーーーー

ウィンとナナの部屋ーー


ナナ「ハッピーバレンタインです」


ウィン「おお、去年はチョコケーキだったけど今年は……」カポッ

ウィン「チョコケーキ……」


ナナ「ちっちっち……ただのチョコケーキと侮るなかれですよ」


ウィン「てことはすごい高級とか!?」


ナナ「いえいえ。これは食べ方が特殊なんです」


ウィン「普通のケーキに見えるけど……」


ナナ「このケーキ、フォークを使ってはいけないんです!」


ウィン「な、なんだってー!」

ウィン「ってなんでさ! 食べれないよ!」


ナナ「こうですよ」ズプッ


ウィン「ケーキに指を突っ込んで何を……」


ナナ「はい、あーん」


ウィン「!?///」

ウィン「ゆ、指食べちゃうよ?」


ナナ「それが狙いです」


ウィン「……じゃあ……」パクッ


ナナ「んっ」ピクッ

ナナ「はい、次です」


ウィン「あむっ……れろ……」


ナナ「あっ……」ゾクッ


ウィン「ちゅぱ、ちゅぷ……」


ナナ「ひゃ、や……!」ゾクゾクッ

ナナ「ふ、ふふ……まだまだケーキは残ってますからね……」ズプッ


ウィン「うん……///」


ぱくっ


ーーーーー

アニ研部室ーー


アルト「な、なんの色気もない渡し方でごめんね。あんな廊下で渡しただけで……」


くるくま「ううん。それよりアルトが私の好みを覚えててくれたのが嬉しいよ。さっそく食べていいかな?」


アルト「う、うん。美味しくできてると思うよ」


くるくま「じゃあ……いただきます」パクッ

くるくま「……うん、甘くて美味しい!」


アルト「そっか、よかった」


くるくま「私の好みにドンピシャだよ」


アルト「あ、もう。口の端に付いてるよ」


くるくま「え、恥ずかしいな」フキフキ


アルト「逆逆。そっちじゃなくてこっち……」

アルト(って、近……!)


くるくま「あ……」

くるくま(アルトの唇……)

くるくま「……んっ」チュッ


アルト「ん……!」


くるくま「……ごめん、近かったからつい」


アルト「こ、こっちこそごめん。近すぎた……よね」


くるくま「……///」ポッ


アルト「……///」カアッ


ーーーーー

空き教室ーー


リリィ「では、早速いただきますね」


ナミネ「は、はいっ」ドキドキ


リリィ「あむっ」パクン

リリィ「ん、美味しいです!」


ナミネ「ほ、ほんとですか? 無理してませんか?」


リリィ「心配しないでください。ほんとに美味しいですよ」


ナミネ「うう……幻滅ですよね……。なんか、ほんとにダメなんです。先生にあの時みたいに甘えたいのに、気ばかり焦っちゃって……」


リリィ「あの時?」


ナミネ「私が小さくなったときの……」


リリィ「き、記憶あるんですか?」


ナミネ「あ……う……はい……///」


リリィ「そうでしたか……では、はい」バッ


ナミネ「?」


リリィ「どうぞ飛び込んできてください! ナミネさんならいつでも歓迎ですよ!」


ナミネ「で、では……!」オソルオソル


きゅっ……


ナミネ「……」ジワ…


リリィ「もう、泣くことないですよ」


ナミネ「なんか、嬉しくて……」グスッ


リリィ「よしよし。泣き止んだら一緒にチョコ食べましょうね」ナデナデ


ナミネ「はい……」グスグス

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

7/16回目の行動です

修練場ーー


クロエ「だいぶコントロールできるようになってきたわね」


ヒカリ「うん。今は離れてても魔力補給できるよ」ポウウ…


クロエ「おおー」


ヒカリ「クロエ以外の人とも試してみたいかも」


クロエ「そうね。上手くいけばマホリオでもサポーターや大将として立ち回れると思うわ」


ヒカリ「でももう少し練習しないと。動いてる人に魔力を渡すのは一苦労しそうだし」


クロエ「そうね。飛びながらやってみる?」


ヒカリ「うん」


ふわ……


クロエ「まず修練場の壁に沿ってぐるぐる回りながら飛ぶわね」フワー…


ヒカリ「うん。いくよー」ポウ-


クロエ「来てないわー」フワフワ


ヒカリ「こう……かなっ」ポワンッ


クロエ「おおっ! 来たわ!」


ヒカリ「ちょっとだけだけどね……」


クロエ「ちょっとでも前進よ」ストッ


ヒカリ「止まってれば簡単なんだけどなあ」ポワー

ヒカリ「っ」ゾクッ


クロエ「え……今……」


ヒカリ「なんか入ってきた感じ……」


クロエ「私の闇が少し持ってかれた感じがしたわ」


ヒカリ「……まさか」

クロエ「大丈夫? 具合悪くなったりしてない?」


ヒカリ「大丈夫。違和感とかはないし……」


クロエ「ならいいけど……」

クロエ「もしかしたら、ヒカリの魔法はすごく危険なのかもしれないわ」


ヒカリ「うん……」


クロエ「形を変えた魔力を譲渡するだけじゃなくて、魔力の融合ができる魔法なのかも……」

クロエ「とにかく、すこし調べてみないと」


ヒカリ「分かった。ボクも詳しく知りたいし、調べてみるよ」


クロエ「ええ、お願いね」


ーーーーー

ーーー

廊下ーー


クロエ「それじゃあ私はこのままローラのところ行ってくるから。ヒカリはちゃんと部屋で寝てること。いいわね?」


ヒカリ「うん。行ってらっしゃい」


クロエ「行ってくるわ」テクテク


ーーーーー


クロエ「あら、レナ」


レナ「……ああ、クロエ」


クロエ「暗い顔してるわね……どうしたのよ」


レナ「デンが……」


クロエ「デンがどうかしたの?」


レナ「チョコもらってたの……」


クロエ「別にいいじゃない。デンだって嬉しいでしょうし」


レナ「1個や2個じゃないの……たくさん貰ってて……今までで一番の数だったって……」


クロエ「ふーん……?」


レナ「……なんか、ムカつくわ」


クロエ「レナって……デンのこと好きよね」


レナ「はあ!!?///」


クロエ「だって、今のって完全にヤキモチじゃない。そんなに取られたくないの?」


レナ「と、取られるとか、デンは物じゃないし……」


クロエ(分かりやすくうろたえてるわね……)

クロエ「デン可愛いし、本命チョコもあったりして……」


レナ「だっ、だめよ!」


クロエ「あら? なんであなたがダメなんて言うのかしら?」ニヤニヤ


レナ「なんでもよ! 今のデンは根暗でひねてて可愛いとこなんて一つもないんだから、付き合うとかダメ!」


クロエ「『今の』……ねえ」ニヤニヤ


レナ「そのニヤケ顔やめなさい!///」

クロエ「ま、さっさと素直になることね。デンが誰かに取られてからじゃ遅いんだから」


レナ「余計なお世話よ!」


クロエ「はいはい。じゃ、私ローラのところ行くから」


レナ「早く行きなさい!」

レナ(素直になんてなれるわけないじゃない……。思い出さないデンが悪いのよ……!)


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


リズ「しゅる、しゅるる~♪」スルスル


クリア(龍形態)「きゅあ~♪」スリスリ


ローラ「あはは、くすぐったいよ」


クロエ「ローラ、ルクさんとお話させてくれる?」


ローラ「うん、いいよ。ルクさん」キンッ


ルク「なんですか?」


クロエ「ラピスさんにも聞きたいんだけど……吸血鬼についてなにかしってる?」


ラピス「吸血鬼……ですか」


ルク「昔はそれなりにいましたけど、今の状況は知りませんね。どこかでこっそり暮らしてるのか、絶滅したか……」

ルク「しかしなぜ今吸血鬼のことを?」


クロエ「知り合いに吸血鬼の子孫がいるのよ。ただ体質で苦しんでて、どうにかしてあげたくて」


ルク「ふむ……私が癒やしてどうにかなりますかね」


クロエ「どうかしらね……」

ラピス「吸血鬼と言いますと……弱点が多い代わりに、小さな体で屈強な力を持つ種族だと聞いたことがあります」


ルク「日光、流水、にんにく、十字架、銀……確かに弱点だらけですね」


クロエ「楓は確かに、一年生の中ならトップクラスで魔法が強いわ」

クロエ「でも日に当たると体調が悪くなる程度だから……ウィンさんほどの強さって訳じゃない」


ラピス「日光に弱いのを治したいのですか?」


クロエ「ううん。死が近づくとトラウマで体が動かなくなるって……」


ルク「それはそれは……」


クロエ「実際にリズが暴れたとき、膝から崩れ落ちるのを見たわ。それに、悪夢のせいで我を失ってるのも見たことがある」


ルク「残念ですが、そんな吸血鬼は聞いたことがありませんね。私の癒やしの炎も効くかどうか……」


ラピス「誰か心の底から安心できる人に守ってもらうのが一番確実でしょうか……」


クロエ「難しいわね……」

ルク「そうそう、吸血鬼の話とは変わりますが……ローラさんのことで一つ」


クロエ「なに?」


ルク「ローラさんの力は、私が思ってるよりとんでもないものかもしれません」


クロエ「どういうこと?」


ルク「私はアートルムのことを知ってます。……あなたではありませんよ」


クロエ「まさか……伝説の魔法使いのこと?」


ルク「そうですね、そのアートルムです。彼女が生きていた時代から私は生きてますから」


クロエ「不死鳥すごいわね……」


ルク「それでですね、アートルムが存命の時にもその名声は光輝いていました。で、気になった私は一度会いに行ったんです」


クロエ「会いにって……不死鳥が簡単に人前に出ていいの?」


ルク「人目につかない遺跡で休息をとっている時に訪ねましたから。それに、魔獣には優しいと聞いていましたしね」


クロエ「ふーん……」


ルク「でですね、アートルムの近くには二人の魔法使いが常にいたんです」


クロエ「聞いたことあるわ。それがそもそもマホリオが三人チームになった理由だものね。伝説の魔法使いとその仲間のように、互いを助け合い高め合う……」


ルク「そうです。そしてその内の一人が……ローラさんのような方でした」

ルク「どんな魔獣とも会話ができ、その力を借りてアートルムの手助けをしていると、彼女は話してくれました」


クロエ「へえ……すごいわね」


ルク「ただ、全ての魔獣と『心を通わせる』ことはできなかった」

ルク「言ってしまえば、荒くれ者のバジリスクなどは手懐けることができなかったらしいです」


クロエ「え……」


ルク「もちろん、ローラさんは卵から育ててます。だからこそ心を開いてるのかもしれない」

ルク「でも、あの暴れたバジリスクを抑え込むのは簡単にできる芸当じゃないと……私はそう思います」


クロエ「神話クラスの力……」


ルク「安心してください。ローラさんがその力を悪いことに使う人じゃないのは、クロエさんこそよく知ってると思います」


クロエ「ええ、そこは心配してないわ」


ルク「私もラッキーですね。そんなすごい人にお世話してもらえるなんて」


クロエ「そうね。ローラは優しい子だから、きっとバジリスクのことも大丈夫よ」


ルク「ええ。私も無闇に喧嘩しないように気をつけます」


ーーーーー

ーーー

喫茶店ーー


凜華「舞さん、久しぶり」


舞「はい。お久しぶりです!」


凜華「ちょっと遅くなっちゃったけど……はい、チョコ」


舞「わあ! う、嬉しいです! まさか凜華さんから貰えるなんて……」


凜華「大げさだよ。それにお返しの練習にもなったしね」


舞「お返しの練習?」


凜華「ありがたいことに、いろんな子からチョコを貰ってね。ホワイトデーには返さないといけないから……」


舞「な……」

舞(なに凜華さんに群がってんですかリリウムの子たちは。凜華さんはあのトップスター真凜さんの娘。憧れるのもおこがましいってことを自覚してないんですか)


凜華「舞さん? どうかした?」


舞「はっ」

舞「いえいえ、なんでもありません。それより凜華さんの方こそお返しを楽しみにしててください。気合入れたの渡しますから」


凜華「それは楽しみだな。……おっと、そろそろ時間だね」


舞「そうですね。行きましょうか」ガタッ


凜華「まさかあの演目の再演を見られるなんてね。一人で見に行くのも寂しかったし、舞さんがいてくれて嬉しいよ」


舞「私こそですよ。カサブランカの人たちは観劇に誘いづらくて……」


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

8/16回目の行動です

図書室ーー


クロエ「魔力譲渡……あった」パラパラ

クロエ「『魔力を譲ること。他の多数の魔法と同じく、訓練次第ではできるようになる魔法使いも多い』……簡単な火魔法や医療魔法なら誰でも使えるのと一緒ね」

クロエ「『ただし、固有魔法として発現した魔法使いの魔力は他とは異なる。魔力量が多く、質も良い傾向にあるのだ。他の魔法を苦手とする代わりに、大量の魔力を他人に譲ることが可能だと考えられる』……。つまり、ナナさんは魔力譲渡のみに特化した魔法使いってことね」

クロエ「『魔力譲渡を訓練したての者がコントロールできずに、逆に魔力を吸収してしまう現象も報告されている。ただし、吸収の途中で純粋な魔力に変化するため、属性魔法を扱えるようにはならない』。……てことはヒカリの中には闇は入り込んでないのかしら? ひとまず安心ね……」パタン

クロエ「あら?」


嵐「パニックに陥った時は、とにかくリラックスできるようにすること……」ペラッ


晶「トラウマは刺激せず、ゆっくりと治療をすること……」ペラペラ


クロエ「二人とも。珍しいわね」


晶「ああ、クロエ。楓のためになにかできないかなと思ってさ」


嵐「どうにかして楽にしてあげたいんだけどな……」

クロエ「なにかいい対策は見つかった?」


晶「なかなか見つからないな。トラウマっていうのは簡単には治らないらしいし……」


嵐「やっぱり根気よく付き合ってくしかないのかな……」


クロエ「発作が起きた時に「死なないんだ」って思わせられれば解決したりしないかしら」


嵐「それが難しいんだよ」

嵐「まず発作が起きるのが頻繁にあることじゃない。近頃の発作は仕方ないとしても、普段は死なんて身近にあるものじゃないからな」

嵐「そして、あの状態だと落ち着かせるので精一杯だ。他のことを意識させるなんていうのは難しいと思う」


クロエ「うーん……」


晶「発作が起きないのが一番なんだけどな」


クロエ「そ、それはごめんなさい。私の闇の試練は避けられないから……」


嵐「あと一日くらいならなんとかするよ。クロエも頑張ってな」


晶「正直一番危ないのはクロエだからな……手伝えたらいいんだけど」


クロエ「いいのよ。二人こそ楓のこと頼んだわよ」


嵐「ああ」


晶「任せろ!」


クロエ「それじゃあ私、そろそろ行くわね」


嵐「またな、クロエ」


ーーーーー

研究室ーー


クロエ「遅くなってごめんなさいね」


橘花「いや、いま始めるところだ。気にするな」

橘花「さて……」


樹「……」ジー


橘花「なぜいる?」


樹「ヒカリさんが心配だからよ。ほら、始めるんでしょ」


橘花「はいはい……。では、やるぞ」


ヒカリ「お願いします」


橘花「分析魔法【アナライズ】」ヴン…

橘花「ほう……」


クロエヒカリ樹「……」ドキドキ


ーーーーー

ーーー




橘花「結果が出たぞ」


ヒカリ「ど、どうでしたか」


橘花「結論から言おう。危険な変化は見られなかった」


クロエ「よ、よかった……」


橘花「前回の診断のときのデータと比べても、闇の魔力は入り込んでないと断言できる」

橘花「ただし、魔力量と性質に変化が見られた」


樹「だ、大丈夫なの?」


橘花「言っただろう。『危険な変化は見られなかった』と」

橘花「魔力量が増えるのは、魔力譲渡ができる魔法使いに見られる現象だ。魔力を渡すために、魔力の限界量が増える」

橘花「そして性質の変化だが、さまざまな性質を微細ながら感じることができた。これは魅了魔法の力だな」

ヒカリ「つまり……」


橘花「魔力譲渡のできる魅了魔法の使い手として着実に進化していただけだ。心配することは何もない」


クロエ「……さまざまな性質って……その中に闇魔法は入ってないの?」


橘花「……そうだな、そういえばその性質は見つからなかった」

橘花「まあ、火や水といった属性魔法はコントロールも簡単で、魔力の形もシンプルだからな。性質の変化も簡単なんだろう」


樹「じゃあ心配することはないのね」


橘花「そうなるな」

橘花「そうそう、魅了魔法についての文献を少しだが用意しておいた」ドサドサッ!


クロエ「少し……?」


橘花「なにか参考になるかもしれん。読んでおいて損はないぞ」


ヒカリ「ありがとうございます。読ませてもらいますね」


橘花「しかし、魔力譲渡に魅了魔法というと、アートルムの仲間を連想せずにいられないな」


クロエ「アートルム……伝説の魔法使いね」


橘花「そうだ。アートルム自身もさまざまな魔法を使えたと言われるが、二人いた仲間の内の一人は魅了魔法の使い手だったと考えられている」

橘花「そして、さまざまな性質の魔力をアートルムやもう一人の仲間に分け与えたらしい」

橘花「……まあ、アートルムの話は記録が完璧には残ってないから、これは数ある学説の一つなんだがな」


クロエ「へえ……」

クロエ「中々興味深い話だけれど……」


ヒカリ「ああ、マホリオの練習だね」


クロエ「ええ。そろそろ時間だから失礼するわね」


樹「忙しい子ね……」


橘花「どうだ、ヒカリさん。ここで文献を読むなら、私の見解でも話しながら語り合おうじゃないか」


樹「魔法のこと語り始めたら止まらないんだからダメよ」


橘花「止めるな樹。魅了魔法は珍しいんだぞ! 使い手と話す機会なんてそうそうないんだ!」


ヒカリ「あはは、仲いいんですね」


樹「……まあね」


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


クロエ「よーし、やるわよー」


モミジ「うんっ」


凜華「モミジさんの連携がかなり取れるようになったし、そろそろ新しいコンビネーションに挑戦してもいいかもね」


クロエ「そうね。この間のブラックホールはマホリオには使いにくいし……」


凜華「クロエさんが闇を球状に展開させて、そこにモミジさんが引力を発生させ続ける。そして私がたくさん氷をばら撒いて、逃げられない包囲攻撃……のつもりだったけど」


クロエ「この間のウィンさんみたいに相手が一人なら捕らえきれるけど、三人相手だと一人に抜かれた瞬間にモミジがピンチになるものね」


モミジ「クロエさんが闇を壁みたいに展開して、そこに私が引力を発生させるのはどうかな? そしてそこに凜華さんが氷を撃ち込めば……」


クロエ「向こうにしてみれば、闇の中から突然引力で加速した氷の弾が飛んでくる……」


凜華「面白そうだね。やってみようか」フワ…


クロエ「それじゃあ……闇よ、そびえ立て!」ズオッ


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」グイッ


凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ


どしゅっ!!


クロエ「おお……! すごい早さだわ!」

凜華「難点はこっちからも向こうが見えないことだね。見えなきゃ当てるのは簡単じゃないし……」


クロエ「それじゃあ、天井みたいに上に闇を展開するのはどう? 凜華は氷の塊をその場で作れば……」


凜華「撃ち下ろすようにできるかもしれないね」


クロエ「じゃあ早速! 闇よ、空を覆いつくせ!」ズオッ


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」グイッ


凜華「はあっ! 氷弾【アイスボール】!」キンッ


ひゅんっ! ……どうっ!


モミジ「わあ、流れ星みたい……」


凜華「さっきより格段に狙いが付けやすいね」


クロエ「じゃあ、これで完成ね。名前は……流星魔法【シューティングスター】でどう?」


凜華「うん。分かりやすくていいと思う」


モミジ「本番が楽しみだなあ」


クロエ「この時期は学生大会はないのよね。小規模の草マホリオ大会ならどこかでやってるかもしれないけど……」


凜華「ランキングのために他の生徒に挑むのもありかもね」


クロエ「そうね。ま、今日のところは解散よ。お疲れ様、二人とも」


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


リズ「しゅあー……」


ルク「……」


リズ「しゅー……」


ルク「……はあ」

ルク「そんなに炎が気になりますか? 燃えませんよ」


リズ「しゅあー……」ソローリ

リズ「しゅあ♪」


ルク「はいはい……」


リズ「しゅーあ、しゅーあ」スルスル


ルク「動き回ってなにを……ああ、体を動かしたいんですか」

ルク「ほら、ボールですよ」コロコロ


リズ「しゅあー!」グルグル


ルク「ボール遊びで満足ですか……子供ですねえ」


ーーーーー

ーーー




こんこん


ローラ「ルクさん、リズのことと見ててくれてありがと……」ガチャッ


クロエ「あら」


リズ「しゅー……しゅー……」コックリコックリ


ルク「すう……すう……」ムニャムニャ


ローラ「ふふ、ちょっとずつだけど仲良くなってきたみたい」


クロエ「ルクさんも面倒見いいわよね……」


ローラ「うん。すごく助かってるよ」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


凜華「ふう……」


ヒカリ「あ、凜華さん」


凜華「やあ、ヒカリさん」


ヒカリ「その顔、もしかして……」


凜華「もしかしてヒカリさんもかい?」ゴソゴソ


ヒカリ「あ、チョコ……」


凜華「だいぶ消費してきたけど、さすがに辛くなってきたかな」パクパク


ヒカリ「ボクも少し甘いもの漬けで辛くなってきたよ……」


アルシェ「アルシェが食べてあげる」


ヒカリ「わっ! び、びっくりした……」


凜華「どこから聞いてたんだろう……」


ヒカリ「うーん、ごめんねアルシェさん。さすがにそれはできないんだ」

ヒカリ「やっぱり食べてほしくてくれてるわけだから、誰かに譲るわけにはいかないよ」


アルシェ「そっか」


楓「あわよくばと思って聞いてたけど、やっぱりダメか」ヒョコッ


ヒカリ「楓さんもいたんだね」


凜華「これはやっぱり自分で食べてお礼しないとね」


楓「いい人だなー、二人とも」


デン(ふ、二人とも私以上の量を食べてお礼……!? や、やっぱりこんなんでへこたれる私なんかがお礼なんておこがましかったんだ死にたい)モグモグ


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

9/16回目の行動です

本日のパルプンテ
今回は『校舎及び寮内の生物が擬人化してしまう』という内容だった(クリアを発見した森とかは幸い範囲外)
そのせいでなんときゅーちゃん・エアロ・ユーニ・ミトラ、そしてルクやリズまでもが擬人化してしまった
なお時間経過で元に戻った(今後も擬人化可能になるか、あくまでここだけの効果かは>>1的にやりやすい方でお願いします)

中庭ーー


クロエ「珍しいわね、凜華からマホリオのお誘いなんて」


凜華「やっぱり連携の確認には実戦が一番だからね」

凜華(チョコの食べ過ぎで太っちゃったとは言えない……)


ローラ「よろしくね」


モミジ「はいっ」


クロエ「じゃ、やるわよー」フワ…


ヒカリ「試合開始ー!」


凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」ギイッ

レナ「凜華さん、ちょっと威力あがったんじゃないの……!?」


凜華「レナさんこそ、固さが増してるみたいだね」


ヒカリ「ローラさん! 魔力譲渡【ギフト】!」フオン


ローラ「融合【シンクロ】!」キンッ

ローラ「エアロスタイルプラス火の魔力! ファイヤーカッター!」ブオン!


凜華「うわわ!?」


クロエ「や、やるわね……」


モミジ「クロエさん! ヒカリさんを!」


クロエ「ええ! 魔弾【シュート】!」ゴッ


ヒカリ「防御魔法【シールド】!」ギイッ


ローラ「燃えろ燃えろー!」


凜華「く、速くて熱い……!」


モミジ「魔弾【シュート】!」ゴッ


ローラ「わっ!?」


レナ「モミジさんの動きが良くなってるわね……。早いとこ決めるわよ!」

ローラ「融合【シンクロ】! きゅーちゃん!」


ヒカリ「魔力譲渡【ギフト】!」


ローラ「ナイスですよ、ヒカリさん。火の魔力がたぎるのを感じます……!」ボウ…

ローラ「獄炎魔法【ヘルファイア】!!」ボワアッ!


凜華「これは……! く、魔障壁【シールド】!」


モミジ「反重力魔法【アンチグラビティ】!」


クロエ「ローラの魔法の威力じゃない……魔力が合わさって強くなってる……!」

クロエ「二人とも、あれを!」


ローラ「ふう、疲れますね……」フシュッ


ヒカリ「はい、魔力譲渡【ギフト】」


ローラ「助かります。では改めて……」ボウ…


クロエ「闇よ!」ブワッ


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」グイッ


凜華「巨大氷弾【フロスト】!」ギンッ


ず……っ!


レナ「ローラさん! 上!」


ローラ「ええ! 獄炎魔法【ヘルファイア】!」ボウッ!


クロエ「流星魔法【シューティングスター】!」


ゴッ! ドオオオオオオン!!


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」


ーーーーー

ーーー

モミジ「きゅう……」バタンキュー


クロエ「負けたわ……」


ヒカリ「最後のガーディアンがなかったら相打ちだったかも」


レナ「それで、カロリー消費はもういいのかしら?」


ヒカリ凜華「!?」ギクッ


クロエ「それで二人ともマホリオしたがってたのね」


凜華「そ、それもあるけど……ほんとに連携の確認もしたかったんだよ?」


レナ「……くだらない」プイッ


ヒカリ「れ、レナさん怒っちゃった……」


ローラ「あとで謝らないと」


クロエ「うーん……多分くだらないって言ったのは二人がマホリオをしたがったことじゃなくて、バレンタインそのものだと思うわ」


ーーーーー


レナ「全く……みんなバレンタインで浮かれすぎなんじゃないの」ツカツカ


デン「れ、レナさん」


レナ「デン?」


デン「な、なんか機嫌悪いからどうしたのかなーって……」


レナ「なんでもないわよ」


デン「……『私はレナさんの笑顔、好きだよ』」

デン「だから、あんまり怒らないで……」


レナ「……」ポカン

デン「あああ、わ、私なんかが偉そうに言うことじゃないよねおこがましすぎて死にたい」


レナ「ま、待ってデン。なにか思い出さないの?」


デン「え?」

デン「えっと……」


ーーーーー


『私はレナさんの笑顔、好きだよ』


ーーーーー


デン「さっきみたいなこと、言ったことあるような……」

デン「ああでもループしすぎてていつの記憶か分かんないし……」


レナ「……完全に忘れたわけじゃないのね」


デン「へ?」


レナ「いいわ、もう。少しスッキリしたから」


デン「そ、そう?」


レナ「……♪」スタスタ

ーーーーー

ーーー




クロエ「ま、レナのことはデンがなんとかするでしょ」


ヒカリ「そうかな……」


ローラ「! 融合【シンクロ】解除!」ポンッ

ローラ「きゅーちゃん大丈夫!?」


きゅーちゃん「こん……」


ピカーーーーっ!


凜華「な、なに!?」


きゅーちゃん「う、ううん……?」

きゅーちゃん「あら、人間の手? というか、人間になってる……?」


ローラ「え」


「ええーーーーーーーっ!!?」


ーーーーー


エミール「またとんでもないことに……絶対怒られる……」


橘花「ぐずぐずするな! 人化魔法の効力を調べに厩舎の魔獣を見に行くぞ!」ウキウキ


エミール「あああああああぁぁぁ……」


ーーーーー

ローラ「と、とにかくみんなのことも出さないと……!」キンッ


エアロ「うわーい! 足だー!」ピョンピョン


ユーニ「面白い体験ですね」フフッ


ミトラ「……」アワアワ


クロエ「みんな人間になってるわね……」


ローラ「……まさか!」ダッ!


モミジ「ううん……」ムクッ


凜華「あ、モミジさんおはよう。試合は負けちゃったよ」


きゅーちゃん「正直あの連携は驚きました。私だけの火魔法では押し負けていたでしょうね」


モミジ「……はじめまして?」ペコリ


凜華「えっと……人化したきゅーちゃんさんらしいよ」


モミジ「きゅーちゃん……?」グルグル

モミジ「きゅう」パタン


きゅーちゃん「あらあら」モフン


エアロ「うー! 楓のとこ行っていい!? 自慢したい!」ソワソワ


ヒカリ「えっと、ローラさん行っちゃったし……迷惑にならなきゃいいんじゃないかな」


エアロ「わーい!」ダーッ

空き教室ーー


バンッ!


リズ「っ!」ビクッ


ローラ「や、やっぱり……」ヘナヘナ


ルク「なにか魔力が来たと思ったらこうですよ。驚きました」


クロエ「あら、二人とも可愛くなったわね」

クロエ「赤いロングヘア似合うじゃない。燃えてるみたいでかっこいいわ」


ルク「どーも」


クロエ「で、リズは……」


リズ「ローラ!」ムギュー


ローラ「うう、可愛い……」ヨシヨシ


クロエ「栗色の跳ねたショートヘアが似合ってるわ」ナデナデ


リズ「えへへ……」


ルク「ま、大方あの魔法使いの仕業でしょうね。魔力も薄らいでるのを感じますし、そのうち魔法も解けると思います」


ローラ「そ、そっか。よかったあ……。体に害がないんだったらとりあえずは大丈夫……かな」


リズ「あのね、最初はびっくりしたけど、ルクがよしよしってしてくれたんだよ」


ルク「あなたが泣きそうだったからですよ。泣かれたらめんどくさいじゃないですか」


ローラ「ルクさん、ありがとうございます。リズのこと、いろいろ助かってます」


ルク「……まあ、乗りかかった船ってやつですか」


リズ「ルク最初の頃は怖かったけど、今は大好きだよ!」ニパーッ


ルク「……///」ポリポリ

クロエ「解けるんだったら今のところは問題ないわね」


ローラ「うん。そのあとどうなるかが怖いけど……」


ルク「ま、死ぬようなことはなさそうです。安心してください」


リズ「ローラ、お外行っちゃだめ?」


ローラ「うーん……」


ルク「もう何時間かは大丈夫ですよ。人のまんまです」


ローラ「それじゃあ一緒に外に出よっか」


リズ「うん!」


ーーーーー

ーーー

カサブランカ魔法学校ーー


百合江「皆様、粗相のないように。快く見学を許可してくださったカサブランカの方々に感謝するように」


はいっ!


ーーーーー


舞「『私を……空へ連れてって!』」


凜華「魔力欠乏症に悩む女の子と、そのヒロインのお話か」


百合江「やはり音無様はずば抜けていますわね。声の通し方、体の動かし方、すべてプロですわ」


ヒカリ「参考になるね……」


ーーーーー

ーーー




舞「ふう……」フキフキ


凜華「お疲れ様、舞さん」


舞「り、り、凜華さん!?」


凜華「今日は見学。すごく参考になったよ」


舞「お、お力になれたなら光栄ですけど……」


凜華「ただ、舞さん以外……その……」


舞「はっきり言ってくれて大丈夫ですよ」


凜華「やる気がない……ように見えたな」


舞「そうですね。多分私がいれば来年も再来年も大会で優勝できると思ってるんだと思います」

舞「それで、大会優勝の実績だけ引っさげて進学でもするつもりなんじゃないですか」


凜華「不機嫌だね」


舞「三年の先輩達は本気でした。だからこそ私も期待に応えるために、本気の演技で返したつもりです」

舞「でも、今のカサブランカにはその熱がない。このままなら私、退部して宝坂に専念するかもしれません」


凜華「それは困るな。まだ私達も舞さんと舞台で腕を競いたい」


舞「まあ、まだ辞めませんよ。どこかで本気になってくれれば、私だって頑張ります」


凜華「そうなってくれればいいな」

クロエ「凜華ー、そろそろ時間よ」テクテク


凜華「ああ、今いくよ」スクッ

凜華「じゃ、舞さん。またね」


舞「はい、また」


ーーーーー


百合江「今日学んだことは各自活かすこと。来年のためにできることは今からでもたくさんありますわ」


はいっ!


百合江「では今日は解散ですわ。お疲れ様でした」


お疲れ様でしたっ!


百合江(……持つものと持たざるものというシチュエーション……良かったですわ)ジュルリ


ーーーーー

ーーー

街中ーー


ナミネ「先生! こっちです!」


リリィ「ふふ、なんだかドキドキしますね」


ナミネ「は、はい」ドキドキ


リリィ「それじゃあ行きましょうか。えっと……デートに」


ナミネ「は、はいっ!///」ドキドキ


ーーーーー


ナミネ「こ、この服とこの服だとどっちが似合いますか?」


リリィ「うーん……どっちも似合ってるので悩みますが……こっちのワンピースの方が可愛いです」


ナミネ「じゃあこっちにします!」パタパタ


リリィ「…………」


ーーーーー

ーーー

学校ーー


リリィ「はあ……」


樹「リリィ先生」


リリィ「校長先生」


樹「デートはどうだった?」


リリィ「し、知って……!?」


樹「ナミネさんにそれっぽいことを相談されたから、誰が相手か考えてみたらリリィ先生しかいなくって」

樹「ただ、今までの様子を見る限り……リリィ先生はナミネさんのことを好きってわけじゃないわよね」


リリィ「……」


樹「生徒と付き合うなとは言わない。でも、本気じゃないのに付き合うのは相手が可愛そうよ」


リリィ「そ、そうですよね……でも……」


樹「でも?」


リリィ「き、今日のナミネさんとのデートで、一生懸命なナミネさんを見てたら『こんな可愛い子が私のことを好きなんだ』って考えてしまって……」

リリィ「ナミネさんがすごく可愛く見えてしまって……もう……!」キューン


樹「その様子だと心配なさそう……かしら?」


リリィ「ま、まだ分かりませんけど……」


樹「とにかく、生徒のことは大切にね。どう転ぶにせよ、誠実に向き合うこと」


リリィ「は、はいっ」


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

10/16回目の行動です

空き教室ーー


コンコン ガチャッ


クロエ「ルクさん……あら」


ルク「おや、クロエさん。どうかしましたか?」


クロエ「頼みたいことがあったんだけど……」ジロジロ


ルク「変ですか?」


クロエ「いえ、人化した姿も素敵よ」


ルク「ありがとうございます。この間の魔法を受けて人の姿がイメージしやすくなったので、もう一度やってみたら人化できました。いろいろ便利ですし、この姿も悪くないですね」


クロエ「そうね。外も出歩けるし……」


ルク「ところで頼みたいこととは?」


クロエ「そうそう、魔法の練習がしたいから見ててほしいのよ」


ルク「実戦なら私よりラピスさんの方が向いてると思いますが」


クロエ「ケガしたときにルクさんいたら便利じゃない」


ルク「不死鳥を救急箱扱いですか……つくづく面白い人間ですね。分かりました」スクッ


クロエ「褒め言葉として受け取っておくわ」


ルク「リズも行きますか?」


リズ「しゅあっ!」


クロエ「ルクさんがいれば平気かしら。じゃ、修練場に行くわよ」


ーーーーー

ーーー

修練場ーー


ルク「今日はどんな練習をするんですか?」


クロエ「私は魔力と闇の力が別々に存在してて、闇の力は強くしようがないから……」


ルク「魔力の強化、ですか」


クロエ「ええ。とにかく魔力を強くできれば、闇の魔物も自分で対処できるかもしれないしね」


ルク「では僭越ながら、私の炎を的にさせてもらいましょう。それくらいしか手伝うこともなさそうですし」ボワッ


クロエ「ありがとう。それじゃあ……」フワ…


ボシュッ ドシュッ!


ーーーーー

ーーー




ルク「お疲れ様です」


クロエ「ありがとう、助かったわ。付き合わせて悪かったわね」


ルク「いえ、こちらも退屈しませんでしたし」


リズ「しゅるる……」


ルク「おっと、リズはそうでもなかったですか。戻ります?」


リズ「しゅあっ!」


クロエ(仲いいわね……)


ルク「では、私達はこれで失礼します」


クロエ「ええ」

部室ーー


クロエ「ってことがあったのよ」グイー


ヒカリ「へえ。でも仲悪いよりいいんじゃない?」野美ー


クロエ「そうね。子供とはいえバジリスクを放ってはおけないし」グッグッ


百合江「はい、アップ終了ですわ。今日は練習としてエチュードをしますわ」

百合江「二人一組で、私の言うシチュエーションで即興劇を行ってくださいまし」


はいっ!


百合江「ではまず、ヒカリさんとクロエさん、お願いしますわ」


クロエ「はい」


ヒカリ「はいっ」


百合江「シチュエーションは……『仲を割かれた恋人たち』」


クロエ(ど直球ね……)

クロエ「『ヒカリ……逢いたいわ……今どこで何をしてるの……』」


ヒカリ「『クロエ!』」


クロエ「『ヒ、ヒカリ……?』」


ヒカリ「『ごめん、逢うなってお母さんに言われてたけど……無理だった。どうしても逢いたくて』」


クロエ「『なんで……』」


ヒカリ「『……好き、だから』」


百合江「っはぁーーーっ!」ドプッ


クロエ「だから鼻血!」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


楓「ほーれ、肉だぞー」プラプラ


エアロ「はぐっ! ……きゅー!」パタパタ


楓「おーよしよし、美味いか」ナデナデ


クロエ「仲いいわね」


楓「こないだの魔獣人化事件の時に人化したエアロが来てさー。そしたらなんか仲良くなっちゃった」


クロエ「へえ。中々いい取り合わせじゃない?」


楓「あたしもエアロとは気が合うし、人化した時に会いに来てくれたっていうのも嬉しかったな」ナデナデ


晶「……」ムスッ


嵐「……」ムー


クロエ「ま、まあほどほどにね。ちゃんと人間とも付き合いなさいよ」


楓「分かってるって」


クロエ「……仲がいいって言えば……レナとデンも最近仲いいわよね」


楓「さっき一緒に出かけてくとこ見たよー」


クロエ「ふうん……」


ーーーーー

ーーー

街の図書館ーー


デン「ここ……」


レナ「図書館よ」


デン「私読みたい本とか特に……」


レナ「いいじゃない別に。寮ですることもないんでしょ?」


デン「う、うん……」


レナ「……♪」


デン「機嫌いいね……?」


レナ「なっ、べ、別にいいでしょっ!」


デン「いいけど……」

デン(ここに何かあるのかな……)テクテク


ーーーーー


デン「……」キョロキョロ

デン(ダメだ……思い出せない)


レナ「これ借りたいんですけど」


「はい、貸出ですね。……どうぞ」


レナ「ありがとうございます」


デン「な、なに借りたの?」


レナ「演劇の本。特に台本関係ね」


デン「……」

デン「れ、レナさん。レナさんが演劇を始めた理由って……」


レナ「……秘密よ。もし思い出せたら教えなさい」


デン(『思い出せたら』ってことは……やっぱり私が関係してるんだ)

デン「……うん、きっと思い出すよ」


ーーーーー

ーーー

クロエ「そういえばそろそろ期末試験ね」


ヒカリ「うん。終わったらすぐ卒業式だ」


クロエ「卒業式ね……」


ローラ「寂しくなるね……」


クロエ「そうね……」


現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

11/16回目の行動です


11回目の行動終了後、期末試験となりす
13回目の行動終了後、卒業式となります

期末試験に向けてみんなで最後の追い込み勉強

部室ーー


ガチャッ


百合江「っ!」ビックゥ


クロエ「あら、部長」


百合江「ど、どうかしまして?」


クロエ「今何か見てたわよね。何見てたの?」


百合江「えー、えーっと……そう、次の舞台のイメージを練ってたんですわ。それを確認してて……」


クロエ「そうだったの。試験も近いのに部長も大変ねえ」


百合江「好きでやってることですわ。気にしないでくださいまし」


クロエ「よかったら私も確認のお手伝いしましょうか?」


百合江「み、未完成のものですし結構ですわ。お気づかいありがとうございます。それよりも、クロエさんはなぜこちらに?」


クロエ「そうそう、勉強しようと思ったら教科書がなくて。部室に置きっぱなしだと思って探しに来たのよ」


百合江「確かにありましたわね……。そこの机の上に置いておいたはずですわ」


クロエ「あ、あったわ。ありがとう」


百合江「いえ。お勉強頑張ってくださいましね」


クロエ「ええ」


バタン

百合江「……ふう。行ってくださいましたか」カチッ


ローラ『ヒカリさんだめだよ、クロエちゃんは私の幼馴染なんだから』


クロエ『ローラぁ……』トロン


ヒカリ『リリウムに来てから一緒に過ごした時間が一番多いのはボクだよ』


クロエ『ヒカリぃ……』ウットリ


百合江「こんな妄想、本人に見られるわけにはいきませんわ……!」ドプッ

百合江「……さて」

百合江「もう少し堪能してから私も試験の勉強としましょう」キリッ


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


クロエ「ごめん皆。待たせたわね」


楓「全くもー、教科書くらい見せるのに」


クロエ「そういうわけにいかないでしょ。メモの書き込みだってあるし……」


ヒカリ「とりあえず勉強はじめよっか?」


アルシェ「ん」


嵐「じゃあナミネ先生、頼む」


ナミネ「は、はい。まずはそうですね……得意科目不得意科目、それぞれ把握するところからでしょうか」


楓「薬学苦手ー」


晶「魔法陣が覚えられなくて……」


嵐「錬金術の配合間違っちゃうんだよな」


クロエ(実技ならずば抜けてすごいのに……)


ーーーーー

ーーー

勉強終了後ーー


ナミネ(ううん……もっと上手く教えられる方法はないでしょうか……)


リリィ「あ、ナミネさん」


ナミネ「リリィ先生!? こ、こんにちはっ」


リリィ「何か考えてたようですが……」


ナミネ「一年生で勉強会をしてたんですが、そこで先生役をしてて……どうにかしてもっと上手く教えられないか考えてたんです」


リリィ「そうでしたか。よければ教え方のコツをお教えしましょうか?」


ナミネ「お、お願いします!」


空き教室ーー


リリィ「ではまず、今は何をしてるか教えてもらっていいでしょうか」


ナミネ「はい。えっと、まず最初に皆さんの得意な科目と不得意な科目を教えてもらいました。そして、分からない人には得意な人が教えるという形をとってます」


リリィ「ふむふむ。それは良いですね」

リリィ「教える、というのは実はそれ自体が良い復習になります。さらに、分からない人に分かりやすく教えるためには『分かりやすくまとめる』という工程が必要になります。そうすると、教えてる側も理解が進むんです」


ナミネ「そうだったんですね」


リリィ「あとはそうですね……アドバイスとしては、一緒に考えるというのも有効ですよ」


ナミネ「一緒に考える……?」

リリィ「分からないところがある人に答えを教えるのも重要ですが、まず『どこが分からないのか』を一緒にくださいんです」

リリィ「もし根本的に解決できれば、今後は似た問題でつまずくこともないはずです」


ナミネ「なるほど、参考になります」


リリィ「ときにナミネさんは分からないところはありませんか? 分かる範囲で教えますよ」


ナミネ「あ、では魔獣学のことなんですが……」ペラペラ

ナミネ「ここです。『素材の使い道』で……」


リリィ「ふむふむ……」ピトッ


ナミネ「っ!///」ドキッ


リリィ「あ……///」


ナミネ「先生……」

ナミネ「キス……してもいいですか?」


リリィ「……///」コクリ


ナミネ「……///」ドキドキ


ちゅ……っ


ナミネ「……うぅ///」ドキドキドキドキ


リリィ(全然嫌なんかじゃない……ナミネさんが愛おしくてたまらない……)ドキドキ


ぎゅっ……


リリィ「少し……このままでいいですか……?」


ナミネ「は、はい……///」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


クロエ(頭を使ったあとは甘いものよねー)テクテク


アルシェ「難しい……」カショカショ


ティア「大丈夫です。できてますよ」


クロエ「二人とも。厨房借りてお菓子作り?」


ティア「そうです」


アルシェ「バレンタインのお返し」


クロエ「お返し?」


アルシェ「貰ったら、ホワイトデーに返すって聞いた」


クロエ「ティアに?」


アルシェ「ん」


クロエ「ティアから教わりながらティアへのお返しを作ってるってこと……?」


ティア「そうなりますね」


クロエ「そ、それなんか変じゃないかしら」


アルシェ「変? 分かんない」


ティア「あ、アルシェ。頬にチョコ跳ねてますよ」フキフキ


クロエ「……」

クロエ(あー……)

クロエ(考えるのやめましょう)


ーーーーー

ーーー

街中ーー


ルク「ラピスさん、あれはなんですか」


ラピス「あれはチョコレートフェアですね」


ルク「フェア……?」


ラピス「様々なお店が自慢のチョコレートを売ってるんですよ」


ルク「ほう……!」


クリア「行ってみよー!」


店員(よく食べる人今度お姉さん連れてきた……!)

通行人(お姉さん美人さんだあ……)

家族連れ(またフードファイトみたいなことになるのかな……)


最近街では大食いの三姉妹が見られるという噂が流れているようだ……。

時は遡り、クリスマスの日……

ー幕間
  ティアとアルシェのクリスマスデートー


街中ーー


ティア「……」ソワソワ


アルシェ「……」テクテク


ティア「…………」ソワソワソワソワ


アルシェ「……ティア」


ティア「は、はははははいっ!?」ビクーッ


アルシェ「どうかした?」


ティア「ど、どうもしてません」


アルシェ「ソワソワしてる」


ティア「し、してませんっ」


アルシェ「……ティア」ジーッ


ティア「ーーーっ、い、行きたいところがあるんです! それで、ソワソワ……してた……かも……」ゴニョゴニョ


アルシェ「だったらそこに行こう。連れてってくれる?」


ティア「え、ええっ、ほ、ほんとにいいんですか」


アルシェ「ん」コクン


ティア「じゃあこっち……です」テクテク


ーーーーー

ーーー

ラブホテルーー


アルシェ「ここ……前になんのお店か教えてくれなかったところ……」


ティア「は、入りましょう」


ぎいいいぃぃ…… ばたん


アルシェ「……魔法案内板? お部屋の案内みたいな……」


ティア「こ、ここでお部屋を選びます」


アルシェ「……ホテル?」


ティア「そ、そうです。ホテルです」

ティア(ラブが付く方の、ですけど……)


アルシェ「でもこれどこも使えない……」フォン


ティア「えっ?」


アルシェ「多分満室……」


ティア「ええ……?」

ティア(クリスマス舐めてました……どうしましょう……)


アルシェ「ホテルに泊まりたかったの?」


ティア「ぅえっ!? えと、そうですけどそうじゃないと言いますか……」


アルシェ「じゃあ他のホテル探そう。他のところなら空いてるかも」


ーーーーー

ーーー

ティア「全滅……」


アルシェ「なんでこんなにお部屋空いてないんだろ……ホテルってそういうもの?」


ティア「ホテル泊まったことないですか?」


アルシェ「うん。リリウムに来るまではずっと家だったし、リリウムに来てからは寮以外で寝たことないから」


ティア「えっと……普通はホテルはお部屋空いてます。ただ今日はクリスマスなので……」


アルシェ「クリスマスだと皆泊まるの?」


ティア「恋人同士とかが泊まってるかと」


アルシェ「一緒にお家にいればいいのに……」


ティア「家じゃできない人とかが使ってるんだと思いますよ」


アルシェ「できない……?」

アルシェ「何かホテルでするの? 恋人同士はしないとだめ?」


ティア「しないとだめではありませんが、してるという話は聞きますね」


アルシェ「んー……何するの?」


ティア「そ、それは……その……」

ティア「……ぇっち……なこと……です///」ボソボソ


アルシェ「えっち?」


ティア「こ、声が大きいです!///」


アルシェ「ご、ごめん」

アルシェ「……えっちなことってなあに?」コソコソ


ティア「し、知らないんですか……!」


アルシェ「ん……知らないの変かな……」

ティア「珍しいですが変ではないかと……」


アルシェ「ほっ」

アルシェ「……あ、じゃあティアが教えて?」


ティア「ぶっ!」

ティア「む、無理です! 無理無理!」


アルシェ「むー……」


ティア「と、とてもデリケートなことなんです。ゆっくり知ればいいですから」


アルシェ「……ティアがそう言うなら……」


ティア「じゃあ今日のところはどこかで食事でもして帰りますか」


アルシェ「……ん」


ーーーーー

ーーー




公園ーー


アルシェ「お腹いっぱい」ポンポン


ティア「たくさん食べましたね」


アルシェ「……ティア」


ティア「はい?」


アルシェ「これ。クリスマスプレゼント」


ティア「!!」


アルシェ「ネックレス。ティアに似合うと思って買ってみた」


ティア「さすがのアルシェもクリスマスの文化は知ってたんですね」


アルシェ「うん、知ってる」


ティア「じゃあこれ……私からもプレゼントです」

ティア「ブレスレットです。気に入ってくれるといいんですが……」


アルシェ「ティアからのプレゼント……」

アルシェ「……嬉しい」ギュッ


ティア「私もアルシェからのプレゼント、すごく嬉しいです」


アルシェ「……えっと、ティアに言いたいことがある」


ティア「……? なんですか?」

アルシェ「感謝を伝える日だから……まず、ありがとう」ペコリ


ティア「これはこれは、こちらこそ」ペコリ


アルシェ「まだ出会って一年も経ってないけど、ティアにはいろんなことを教えてもらった」

アルシェ「一緒にご飯を食べると美味しいこと、誰かのためならいつもより頑張れること、なにより、人を好きになるのがどういうことか教えてもらった」

アルシェ「ドキドキして、一人の時でもティアのことを考えて、会いたくなって……」

アルシェ「ティアに出会えたからこの気持ちを知ることができた。きっとこの先も、ティア以外にこんな気持ちにはならないと思う」

アルシェ「……アルシェは、ティアのことが大好きです。恋人になってくれて、本当にありがとう」ニコッ


ティア「……」

ティア「……」

ティア「!!?///」ボンッ

ティア(な、え、あ、アルシェがカッコよすぎます……!)ドキドキドキ


アルシェ「それで、ここからはアルシェのわがまま」

アルシェ「今日は恋人の日だから、アルシェとずっといてほしい。友達にありがとうって言うのは明日にしてほしい」

アルシェ「すっごくわがままなことだって分かってるけど……」


ティア「~~~っ!」キュンキュンキューン

ティア「き、今日はアルシェと過ごします! 学校には帰りません!」


アルシェ「……んっ」


ーーーーー

ーーー

ホテルーー


アルシェ「ここはキラキラしてない……」


ティア「普通のホテルですからね」


アルシェ「ホテル……。あっ」


ティア「?」


アルシェ「えっちなこと、するの?」


ティア「し、しません。アルシェが理解できてからです」

ティア「……代わりに、くっついて寝ましょう」


アルシェ「ん」


もぞもぞ ぎゅっ


アルシェ「……あったかい」


ティア「一緒に寝るのも夏休みの旅行以来ですか……」


アルシェ「……ティア」


ティア「はい……?」


アルシェ「来年も、その来年も、クリスマスは二人で過ごそうね」


ティア「……はいっ」


アルシェ「ずっと……ずーっと、ティアのこと大切にするから……」

アルシェ「ずっと……いっしょに……」


ティア「……アルシェ?」


アルシェ「……すー……すー……」


ティア「……もう寝ちゃったんですか」ナデナデ

ティア「全く、プロポーズみたいなことをさらっと言わないでくださいよ」

ティア「ま、そこがアルシェらしいと言えばらしいですけど……」

ティア「……私もアルシェのことが大好きですよ」チュッ

ティア「……おやすみなさい……」


ーーーーー

ーーー

そして学校では……

時雨は食堂で人を探していた。
両手に何かを持ち、あたりをキョロキョロと見回している。

「時雨さん?」

後ろからかけられた声に肩を跳ねさせ、振り返った時雨は笑みを浮かべた。

「お、探したよ。晶、イオ」

「アタシ達のことを探してた?」

「な、なんでしょうか……」

「これを渡したくてな。修行を頑張ってる君たちにクリスマスプレゼントだ」

晶達に渡されたのは小さな箱だった。時雨いわく魔力の保存箱であり、普段から魔力を込めておけば好きな時に魔力を取り出せる代物だという。

「あ、ありがとうございますっ。大切にします」

「あとはアルシェにもと思ったんだが……」

「アルシェは恋人と街に出てます。よかったら渡しておきますよ」

「そうか、すまないな。実家が遠方なもので、今日行かないと年末のマホリオの全国大会に間に合わないんだ」

アルシェにも、と魔力の保存箱が晶の手に渡された。

「確かに預かりました」

「それじゃあ私はウィン達に会ってから出発するよ。メリークリスマス……それと、よいお年を」

二人に見送られ食堂を後にした時雨は、その足で寮へと向かった。

ーーーーー

ウィン達の部屋の前に立ち、ドアをノックする。

「ウィン、ナナ。入ってもいいか?」

少し遅れてからドアが開き、ナナがひょっこりと顔を出した。

「時雨さん。どうぞどうぞ」

ウィンはベッドの上でシーツにくるまって座っていた。
それを横目に、時雨は荷物の中からお菓子を取り出す。

「二人には……私からは特別な物を渡さなくてもいいだろう。お菓子を買ってきたから二人で食べてくれ」

「はい、いただきます」

ナナがお菓子を受け取る。それはチョッポと呼ばれる細長い棒状のお菓子で、『最後までチョコガッポリ、略してチョッポ』の広告でよく見るものだった。
クリスマス限定の味で、パッケージもきらびやかだった。

「これ高くて買うのためらってたんですよ! ありがとうございます」

にっこりと笑ったナナは、お返しにと小説を渡す。
ウィンと二人で選んだ小説だ。スポーツがメインだが恋愛要素もあり、時雨に少しでも恋愛を学んでほしいという二人からのクリスマスプレゼントだった。

「本か。ちょうどいい、移動中に読ませてもらうよ」

「やっぱり今日出発なんですね」

「ああ。大会に間に合わせるとなるとどうしてもな。二人は日程は大丈夫なのか?」

「ぼ、ボク達は大丈夫」

「……どうしたウィン。顔が赤いぞ? 大会前に風邪か?」

よく見てみれば額はうっすらと汗ばんでおり、頬も赤らんで上気している。
普通ではない様子に時雨は不安を隠せない。

「そ、それはない。大丈夫、うん」

「そうか……? ちゃんと体を温めて寝るんだぞ。全国大会前に風邪を引いては地区代表の名が廃る」

「ウィンさんは私が責任持って元気にさせますから、安心してください。それより時間は大丈夫ですか?」

時計を見ると、そろそろ学校を出ないと魔法列車の出発時間に間に合わなくなりそうだった。慌てて時雨は荷物を担ぎ直す。

「慌ただしくてすまないが……そろそろ行くよ。メリークリスマス」

「はい、メリークリスマスです」

「メリークリスマス~」

ドアが閉じる。時雨の足音が遠のいて、やっとウィンはベッドから降りてきた。

「ふふ、まさか裸で時雨さんと会話するとは思いませんでしたね?」

「ナナが部屋に入れたんじゃん! やめてって言ったのに~!」

ウィンは何も身に着けていなかった。
白い肌にはいくつかキスマークがつけられており、今まさに情事が行われていたことを証明していた。

「まあまあ。貰ったお菓子でも食べましょう」

「う~……」

箱から取り出し「はい」と差し出されたチョッポを、ウィンは無碍にはできなかった。
ぱくりと口に咥えてポリポリと食べ進める。

「もう一本どうぞ」

「ん……」

次のチョッポを口に咥えた瞬間、ナナに顔を抑えられる。

「んっ……!?」

ウィンが理解するより早く、ナナが逆側からチョッポを食べ進めていく。
どんどんと迫るナナの唇からウィンは逃げられなかった。

「んむっ……」

甘いチョコレートの味が口に広がる。
それだけでは飽き足らず、ナナはウィンに舌をねじ込んだ。
チョッポを噛み砕きながら、それを舌で送り込む。唾液と混ざったチョッポは、ゆっくりとウィンに飲み込まれていった。

「んは……あ……」

口を離すと、飲みきれないものがあったのか、でろりとチョコの塊がウィンの胸元へと落ちていく。
それを見たナナはそっとウィンをベッドに押し倒す。

「私が拭ってあげますから動かないでくださいね?」

ナナはゆっくりと顔をチョコに近づけると、それを舐め取った。
だが、チョコがなくなったあとも執拗に舌を往復させている。

「ふっ……んっ……も、もういいよナナ……あっ……!」

舌はゆっくりと胸の上部を滑り、やがて頂点に辿り着いた。
そのままちゅうっと吸い上げてから口を離せば、たぷんと大きく弾んで完璧な丸さで留まった。

じんとした甘い痛みが、先端から沁みるように駆け抜ける。

「ふう……きれいになりました」

「な、ナナぁ……」

甘い声でナナに訴えかける。ウィンは太ももをこすり合わせて、もじもじと何かに耐えていた。

「さっきイく直前までいきましたもんね? ちゃんとイかせてあげます」

ふわふわと頭を撫でつけると、そっと太ももを割り開く。
耐えきれないとばかりに薄ピンクのそこは濡れそぼり、シーツに濡れ跡を作っていた。

「ペロ……ッ」

「んぅ……!」

そっと口づけ、そのまま上下に舐めていく。
ひくんひくんと反応するウィンを見ながら、ナナは徐々にスピードを早めていく。

「ちゅぷ、れろ、れろれろ……」

「あっ……! ま、待って、まって、ナナ……!」

構わずナナは舌を出し入れし続ける。
水音が激しくなり、やがてウィンは限界を迎えた。

「だめ、でちゃう、でちゃ……!」

ぷしゅっ。吹き出したのが初弾。
ぶじゃっ! 後を追うようにナナの顔を濡らしていく。
ぷしゃああああ……。そしてそのままシーツも濡らしていった。

「……わあ」

「ご、ごめ……なな……出ちゃった……」

顔を濡らしたナナは、満足そうな顔で微笑む。

「いいんですよ。スッキリしましたか?」

「……うん。全部出ちゃったから……」

「ではこのまま二回戦に行ってみましょうか」

「えっ」

二人の性夜は、日付が変わっても続いたそうな……。

ーーーーー

ーーー

試験日ーー


クロエ「三年生がいないと校舎も静かね……」


楓「三年生はもう試験もないみたいだしね」


先生「はい、では期末試験を開始しますよ。皆さんしっかり勉強の成果を発揮してくださいね」

先生「では、テスト開始です!」


クロエの座学平均点↓コンマ
クロエの実技平均点↓↓コンマ
>>416によりコンマ+10のボーナス
また1学期満点のため、最低値50保証(ボーナス含め最低点は60になります)

クロエ(テストの方は順調ね)


楓「よし、実技行こう実技」


晶「テストはだめだったのか?」


楓「う、うるさいなー。なんだかんだそれなりにやれたと思うよ。皆で勉強したし……」


晶「点数いいといいな。その前に……」


楓「実技ー♪」


ーーーーー


先生「飛行技能のテストは終了です。では、固有魔法と魔力のテストに移ります。今年度最後ですから、頑張ってくださいね」


はいっ!


先生「それじゃあ出席番号順で……アートルムさんから」


クロエ「はい」


先生「ではまず魔力の強さを計測します。あちらに向かってシュートを打ってください」


クロエ「魔弾【シュート】!」ゴッ!


先生「あら……。ずいぶん強くなりましたね。いい数値が出てますよ」

先生「では次、固有魔法の宣言と発動をお願いします」


クロエ「闇魔法よ。じゃあ、打つわね」キイ…

クロエ「闇よ……」

お前は独りだ

クロエ「ーーッ!!?」ガクッ


先生「クロエさん!?」


クロエ「う゛っ……!」ガバッ


白夢くるくまは、二度とお前の前には現れない


クロエ「いや! いやああああ!!」


お前の側には誰も……


楓「クロエ!」ガシッ!


晶「クロエ、しっかりしろ!」


嵐「先生! クロエのこと保健室まで連れていきます!」


先生「え、ええ。お願い!」


ーーーーー

ーーー

保健室ーー


クロエ「……」パチッ


ヒカリ「……あ、起きた?」


ローラ「よかったあ……心配したんだよ」


クロエ「私……」


ヒカリ「テストの実技試験中に倒れたんだよ」


クロエ「そ、そう。急に声が聞こえて……」

クロエ「くるくまさんが学校を離れるんだって思ったら、怖く、なって……」ポロ…ッ


ローラ「前の演劇部の部長さん……だよね? 呼んでこよっか」スクッ


クロエ「待って!」


ローラ「?」


クロエ「だめ、行かないで……怖いの……離れてほしくない……」


ヒカリ「重症みたいだね……」


ローラ「大丈夫。怖くなくなるまで一緒にいるよ」


クロエ「ありがとう、二人とも……」


ガラガラッ


楓「ヒカリー、クロエが落ち着いたら改めて再試験だって」ヒソヒソ

楓「ってありゃ、起きたのか」


クロエ「ええ。心配かけたわね」


楓「じゃあ先生に伝えてくるねー。ゆっくり休んどいて」


ローラ「……楓さんは行っても大丈夫なの?」


クロエ「そうね……ヒカリとローラがいなくなるのが一番怖いから……」


ヒカリ「そっか」


その後改めて行われた実技テストでも本領は発揮できず、追試は免れたものの60点という結果に終わった……。

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

12/16回目の行動です

ふと演劇部に顔を出したくるくま
生憎クロエ達には会えなかったが百合江に『卒業後もアルトと一緒に公演を見に来る』と約束
なお『アルトと一緒に』の辺りで百合江の百合センサーが反応し進展を根掘り葉掘り聞かれた模様

空き教室ーー


楓「で、リズと触れあえばいいの?」


クロエ「ええ。リズが暴れたら死ぬこともあるでしょうし、トラウマ対策にはいいんじゃない?」


リズ「しゅあ?」


楓「うーん……本気で死ぬ場面じゃないとああならないしなあ……。多分リズとあたし仲いいから、本気で殺しにはこないでしょ?」


リズ「しゅあ!」コクン


クロエ「そうよね……。友達を襲えなんて言われて襲えないわよね……」


楓「……それよりさ、二人はどうしたの?」


ローラヒカリ「?」


楓「いや、クロエと一緒にいるけど何もしてないから……」


ヒカリ「ああ、クロエが闇の力の影響でボク達から離れられなくなってね」


ローラ「解決できるまでできるだけ一緒にいることにしたの」


楓「あたしよりそっち先に解決した方がよくない?」


クロエ「う……分かってるわよ。さすがにこのままじゃいられないわ」


楓「あたしのことはいいからさ、クロエは自分のことも大切にしなよ。そういうことすると心配する人たくさんいるんだからね?」


クロエ「わ、分かったわ。頑張って解決してみる」


楓「ん、頑張れ」


ーーーーー

ーーー

クロエ「とりあえず今日のところは寝るわ。おやすみなさい」


ローラ「おやすみ、クロエちゃん。寝るまでは一緒にいるからね」


クロエ「毎日ごめんなさいね」


ローラ「ううん、いいの」


ヒカリ「電気消すよー?」フッ


ーーーーー

ーーー




クロエ「ん……」パチッ

クロエ「ヒカリ……ローラ……」ムクリ

クロエ「ヒカリ……? どこ……?」

クロエ「ひ、ヒカリ!」ダッ!


お前は弱い


クロエ「うるさいうるさいうるさいッ!! ローラ! ローラ!!」


お前には誰も近寄りはしない


クロエ「黙れええええええええええええええ!!!!」ゴウッ!!


ーーーーー


クロエ「ぁぁぁぁぁあああああああ!!」ガタガタガタッ!


ヒカリ「クロエ!! クロエ!!」


ローラ「クロエちゃん!!」


クロエ「あ、あ……?」ボケ…


ヒカリ「声は聞こえる? 返事できる?」ペタペタ


クロエ「ヒカ……リ……?」


ローラ「眠ったと思ったらすぐうなされて……」アセフキフキ


クロエ「ローラ……」

クロエ「二人が……いない夢で……闇の声が……」


ヒカリ「うん、大丈夫。二人ともいるよ」


ローラ「今日は一緒に寝よっか。先生にも話せば分かってもらえると思うし」


クロエ「うん……一緒がいい……」ウト…


ローラ「……おやすみ、クロエちゃん」ナデナデ


ヒカリ「……さて、どうやって寝ようか」


ローラ「お布団借りてお部屋の真ん中に敷く?」


ヒカリ「それしかないね」


ーーーーー

ーーー

ソフィアの住む城ーー


ソフィア「それでご学友共々いらっしゃったのですね」


クロエ「ええ。悪夢の頻度と、その時の心の落ち込み方がだんだんひどくなってる気がして……」


ヒカリ「何か心当たりは……」


ソフィア「私にも同じ経験があります。おそらく闇が使い手の心を不安定にさせるために見せてるのだと思いますが」


ローラ「心を不安定に?」


ソフィア「そうすることで抵抗する気力を無くし、取り込みやすくするためではないでしょうか」


ヒカリ「闇もいよいよ本気で襲いに来たってわけか……」


ソフィア「そうなります。ここで心が折られれば、容易く闇に飲み込まれるでしょうね」


クロエ「ここが耐え時ってわけね……」


ソフィア「ただ……」


クロエ「?」


ソフィア「私の場合は周りに友人もいませんでしたから、見る悪夢も自分の体が崩れるような、私自身を対象にしたものでした。当時は自分のこともどうでもいいと思ってましたから、大して悪夢とも感じませんでしたね」

ソフィア「しかし、クロエの場合は友人を失う夢が多いらしいと聞きました。きっととても精神的に辛いはずです」

ソフィア「絶対に悪夢に負けないこと。友人を自分が守るんだと強く想うこと。そう心から強く思わないと、闇に負けてしまうかもしれません」


クロエ「……」

ヒカリ「大丈夫ですよ」


ローラ「私達がいますから」


クロエ「ヒカリ……ローラ……」


ソフィア「よいご学友に恵まれたのですね、クロエ」


クロエ「……ええ」


ソフィア「私からできるアドバイスは先程申したとおり、こころを強く持つことだけです」

ソフィア「どうか負けないでください」


クロエ「ありがとう、ソフィアさん」


ローラ「よーし、それじゃあまず美味しいもの食べに行こう!」


ヒカリ「いいね。元気でるよ、きっと」


ーーーーー

ーーー

街中ーー


ヒカリ「よし、まずカフェに行こう。凜華さんに教えてもらったおすすめがあるんだ」


ローラ「その後はカラオケだよ。歌ってスッキリしちゃおう」


ヒカリ「夜は水族館でナイトショーを見よう。きっと楽しいよ」


クロエ「二人とも……」


ローラ「ほら、行こっ?」


クロエ「……ええ!」


ーーーーー


ヒカリ「あ、クロエ。ほっぺにチョコついてる」フキフキ


ーーーーー


クロエ「~♪」


ーーーーー


ローラ「ほら、見てクロエちゃん。この子はね……」


ーーーーー

ーーー

ローラの屋敷ーー


使用人「奥様方からお話は伺っております。お部屋は掃除してありますのでどうぞおくつろぎください」ペコリ


クロエ「あ゛りがと……」


ヒカリ「あはは、クロエ声ガラガラ」


クロエ「歌いすぎたわ゛……」


ローラ「喉にいいお茶をお願い」


使用人「かしこまりました」


ヒカリ「おお、お嬢様っぽい」


ローラ「え、そ、そうかな。偉そうだった?」アワワ


ヒカリ「うーん……かっこよかった、かな」


ローラ「そ、そっか……」テレテレ


クロエ「と、とりあ゛えずお水もらっていい?」


ローラ「あ、うん。どうぞ」


クロエ「んく、んく……」


ーーーーー

ーーー

寝室ーー


ローラ「外泊許可出たよ。今日は屋敷に泊まっていいって校長先生が」


ヒカリ「よかった。帰るのにも時間かかっちゃうもんね」


クロエ「……」ウト…


ローラ「クロエちゃん、眠い?」


クロエ「ん……」


ヒカリ「最近悪夢のせいで寝不足気味だったもんね」


ローラ「じゃあ早めに寝ちゃおっか」


ヒカリ「ほら、真ん中に寝て」


クロエ「……」コロン


ヒカリ「おやすみ、クロエ」


ローラ「おやすみなさい、クロエちゃん」


クロエ「ん……」


ーーーーー

ーーー

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

13/16回目の行動です

ホワイトデーが存在します
13回目の行動終了後、卒業式となります

見返してたら前スレ>>464でローラは父がいるって言ってるんね

①実はローラのパパ(意味深)だった
②経営上何らかの理由で男が必要だったので父を購入
③リーケ家は母・父・ママの三親

どれだろう

>>469
4ですね…
あとになって「両親母とママでも書けるじゃん」って思って変えたので、そこまで深く考えてませんでした
その部分はママとして読み替えてもらえれば幸いです

ちなみにローラ母→魔獣関連事業の中心(研究所や保護施設を多数所有)
ローラママ→経営の中心(最近はスタジアムを建設するなどスポーツの発展に注力中)
みたいなイメージで書いてます

お久しぶりです
前回行動時に>>454を書いていなかったので、今回の行動の中で採用しました

久しぶりな上に長い投下になってしまいますが、お付き合いください

ホワイトデー当日ーー


アルシェ「ティア……これ……」


ティア「わあ、嬉しいです……!」


クロエ「……何あの茶番」


ローラ「ふ、二人が幸せならいいんじゃないかなあ」


アルシェ「食べさせてあげるね」


ティア「は、はい///」


ヒカリ「見てる方が恥ずかしくなっちゃうね……///」


クロエ「あーもー、修行いくわよー」


ーーーーー


クロエ達がいなくなった後、ティアの部屋ーー


アルシェ「はい、あーん」


ティア「あー……」パクッ


アルシェ「おいしい?」


ティア「美味しいです、とっても」


アルシェ「じゃあもっと美味しくしてあげる」


ティア「もっと?」


アルシェ(漫画で読んだ「口移し」を……)パクッ

アルシェ「んー……」


ティア「!?」


アルシェ「ちゅっ……れろ……」


ティア「ぁむ……! ふ、ん……!」


アルシェ「ぷは……。どう? 美味しい?」


ティア「はぃ……/////」ポーッ


ーーーーー

ーーー

修練場ーー


クロエ「じゃあ、ザゼンを組むから」


ヒカリ「そっと出てけばいいんだよね」


ローラ「ダメだったらすぐ出てきてね」


クロエ「ええ」

クロエ「……ふう」ストン


ローラ(それじゃあ……)コソコソ


ヒカリ(うん。外に出よう)コソコソ


ギイ…… バタン


クロエ「……」

クロエ「…………」


???「クロエ」


クロエ「!」ビクッ


晶「あ、悪い。驚かせちゃったな」


クロエ「ああ、晶だったの。どうかした?」


晶「外でヒカリ達に会ってクロエが座禅組んでるって聞いてさ。アタシ道場でよくやってるから手伝えるかもと思って」


クロエ「そうなの? なら手伝ってもらおうかしら」


晶「任せろ。まず、一番大事なのは呼吸だ」


クロエ「呼吸?」


晶「落ち着いて呼吸を繰り返すことで、とっさの時も心を落ち着かせることができるんだ」


クロエ「へえ……」


晶「じゃ、まず体勢から整えてこうか。真っ直ぐを意識して座ってみてくれ」


クロエ「体勢を……」


晶「そうそう。あ、目は閉じなくていい。そして深呼吸。吸って、吐いて」


クロエ「すぅ……はぁ……」


晶「そう。もう一回。吸って……吐いて」


クロエ「すー……はー……」


ーーーーー

ーーー

晶「ラスト。10秒そのまま……」


クロエ「………………」


晶「……よし、いい感じだな。あとはこれをできるだけ毎日すること」


クロエ「ありがとう、晶。だいぶスッキリしたわ」


晶「どういたしまして。アタシも手伝える時は手伝うし、いつでも気軽に声かけてくれ」


クロエ「助かるわ」

クロエ(あとは……星光の羅針盤も常備した方がいいわね。忘れないように持ち歩かないと)


ーーーーー


廊下ーー


デン「あ……クロエさん」


クロエ「あらデン。どうかした?」


デン「えっと、バレンタインのお返しを配るのを手伝ってほしくて……」


クロエ「? 私よりレナの方が……」


デン「機嫌悪くさせちゃうかなって思って……」


クロエ「あー……」

クロエ「分かったわ。そういうことなら手伝わせて」


デン「あ、ありがとう」


ーーーーー

デン「こ、これお返し……。バレンタインのときはありがとう」


「えー! お返し!? 嬉しい!」


クロエ「人気ねえ」


デン「私なんか人気になっても仕方ないのにね」


クロエ「はいはい、次行くわよー」


レナ「……」コソッ


ーーーーー


「ありがとー。ありがたくいただくねー」


クロエ「これで全員ね……疲れたわ」


デン「手伝ってくれてありがとう。すっごく助かったーー」


レナ「デン!」


デン「わっ!?」


レナ「なんでクロエと一緒にお返し配ってるのよ」


クロエ「あら、何か困ることでもあるの?」


レナ「べ、別に困ることなんかないけど……」


クロエ「ならいいじゃない。デンが誰と配ったって問題ないわ」


レナ「うぐぐ……!」


デン「れ、レナさん!」


レナ「なによ」


デン「こ、これ……バレンタインのお返し」


レナ「!」


デン「バレンタインにチョコくれた人と一緒にお返し配るのも変かなって……」

クロエ「あら」

クロエ(デンも中々隅に置けないわね)


デン「レナさんがくれたの手作りのチョコだったから、私も手作りなんだけど……形とか味とか良くないかも……」


レナ「そ、そんなの素人のチョコに求めてないわよ」


デン「そ、そう?」


レナ「……♪」


クロエ(あーあ、ずいぶんご機嫌になっちゃって)


デン「あ、それと一緒に配ってくれたお礼。はい、クロエさん」


クロエ「あら、ありがとう」


レナ「……」ジトー


デン「さ、さすがに何もお礼しないわけにはいかないから」


クロエ「そ、そうね……あはは……」

クロエ(わざわざレナのいるところで渡さなくたっていいでしょ……!)


ーーーーー

ーーー

部室ーー


百合江「も、持ちませんわ……」ボタボタ

百合江(本命を贈ったと思われる子が予期せぬお返しに顔を染めていたり、他の子とは明らかに違う包装のお返しを用意している方がいたり、バレないよう周りを気にしながらロッカーにチョコを置く方がいたり……)

百合江「なんて……幸せ……!」


「あ……!」


百合江「?」


後輩「あ、あの……! 舞台、素敵でした! バレンタインには渡せなかったんですけど、これ、チョコです!」バッ

後輩「し、失礼しましたっ!」タッタッタ…


百合江「……」ポツン

百合江「これ……私に……?」

百合江(わ、私は見る専ですわ。こんな、こんな……!)

百合江「と、とにかく今日のところは自室で休みましょう。血を流しすぎましたわ……」フラフラ


百合江の部屋ーー


百合江「あら、ポストに何か……」ヒョイ

百合江「『百合江先輩へ』……ま、まさかチョコですの!?」


百合江のクラスメイト「あ、百合江。これ百合江に渡してって頼まれてさ。はい、確かに渡したからね」


百合江「これは……ま、またチョコ……!」

百合江(こ、こんなにチョコが……。とてもありがたいことですわ。でも、私は百合に混ざりたい訳ではありませんの……)フッ

百合江のクラスメイト「百合江ってさー、誰かと付き合ったりしないの?」


百合江「へっ!?」


百合江のクラスメイト「誰それが付き合ってるとかお似合いだとかよく言ってるけど、百合江自身はどうなのかなーって」


百合江「わ、私は誰かとお付き合いするつもりはありませんわ。見るだけで十分ですの」


百合江のクラスメイト「ふーん……恋愛いいと思うんだけどなー。私も最近毎日楽しいし」


百合江「その口ぶり……誰かとお付き合いを始めたのですわね」


百合江のクラスメイト「う、バレたか」


百合江「お相手は……」コショコショ


百合江のクラスメイト「せ、正解。すごいね百合江」

百合江のクラスメイト「ま、恋愛はいいよって話。やっぱり見るのとするのじゃ全然違うよ。百合江もいい人見つかるといいね」


百合江「いい人……」


百合江のクラスメイト「んじゃーね。あとでお礼言っとくんだよー」


百合江「え、ええ……」


ーーーーー

ーーー

卒業式前日、黒魔術部ーー


黒魔術部員「え、エミール。あのさ、卒業したら私と……」


黒魔術部員2「エミール! 卒業記念のお出かけしよう!」


エミール「あ、あわわ……みんな落ち着いて……」


こんこん ガチャッ


橘花「エミール、いるか」


エミール「あ、き、橘花先生。どうしました?」


橘花「いやなに、簡単なお誘いだよ」


エミール「お誘い……?」


橘花「卒業したら私の元で助手をしないか?」


部員「!」ザワッ


橘花「もちろんその魔法の研究を私にさせるという条件付きだが……どうだ?」ウキウキ


エミール「あ、え、えと、ごめんなさい。それはできません……」


橘花「なぜだ! しっかり給料は出すぞ! 手当もちゃんと付ける!」


エミール「進学先ありますし……」


橘花「……」

橘花「そうだな。卒業するとなると進路は決まってるか」


黒魔術部員「残念でしたね橘花先生。エミールは私達と大学生活を謳歌するんですよ」


橘花「なら四年後だ」


エミール「へ?」


橘花「お前の四年後を予約する。大学を卒業したらすぐここに来い。エミールなら大歓迎だ」

橘花「他の部員も、エミールの魔法について知りたければ研究員として雇おう。これでも私は学会じゃ多少は名の知れた魔法研究家だ。ここの部員を抱え込むくらいの給料は出せる」


エミール「な、なんでそこまでするんですか……?」

橘花「お前の(魔法の)全てを知りたいからだよ、エミール」

部員達「!!!」ザワザワザワッ!


エミール「そ、そうですか……///」


橘花「どうした、顔が赤いぞ」


エミール「い、いえ。あ、あの、四年後、本当に来るかもしれませんよ」


橘花「大歓迎だと言っただろう。何が起こるか分からない魔法使いなんて、他に聞いたことがない。研究家としてはぜひ研究したい対象だ」


エミール「じ、じゃあ……四年後……また、会いに来ます」


橘花「ああ、待ってる」

橘花「……それじゃあ、伝えることは伝えたし私は行くとするよ」スタスタ


黒魔術部員2「行っちゃった……」


黒魔術部員「ほ、ほんとに大学卒業したらここにくるの?」


エミール「ど、どうなるかは分からないけど……来てもいいかなって……」


黒魔術部員「ここにいる部員だけがライバルだと思ってたのに……!」ボソッ


エミール「?」


ーーーーー

ーーー

そして卒業式ーー


樹「……以上で、卒業式を閉式いたします」


パチパチパチパチ……


クロエ(式はつつがなく終わった。式の途中で別れを惜しんで涙を流す人も何人かいて……私もその内の一人だった)


ヒカリ「クロエ、行こう。見れなくなっちゃうよ」


クロエ「そうね……ぐすっ。卒業生と在校生で最後のマホリオだものね」


ーーーーー


グラウンドーー


先生「卒業生は誰と戦いたいか指名してくださいね。もちろんマホリオ不参加でも大丈夫ですよー」


ざわざわざわざわ


クロエ「さすがにウィンさんは大人気ね……」


ヒカリ「プロ級の人と戦う経験なんてそうそうできないもんね」


先生「えーっと……あ、クロエさん。対戦指名ですよ」


クロエ「わ、私? 誰かしら……」


ーーーーー

くるくま「やあ」


クロエ「くるくまさんだったのね。百合江部長と戦わなくていいの?」


くるくま「彼女とは部活の中でいろいろ語り合ったしね。それにマホリオも得意ではないし……」


クロエ「なら喜んで試合を受けさせてもらうわ。凜華とモミジもいいわよね?」


凜華「もちろん」


モミジ「うん!」


アルト「そ、それじゃあよろしくね」フワ…


審判「試合開始ー!」


クロエくるくま「シュート!」ゴッ!


ーーーーー

ーーー




凜華「ありがとうございました」


アルト「あ、ありがとうございました」ペコリ


モミジ「今回も負けちゃったね」


クロエ「ええ。やっぱり先輩達は強いわ」


くるくま「そんなことないよ。そもそも魔力量が違う三年生に対してあそこまで善戦できるのがすごいんだから」


クロエ「そう言ってもらえると嬉しいわ」


くるくま「うん……最後にふさわしい楽しい試合だった。ありがとう」


クロエ「……そうね」


くるくま「それじゃあね、クロエくん。これから大変かもしれないけど……頑張って」


クロエ「ええ」


ーーーーー

ーーー

部室ーー


くるくま「あ、いたいた」


百合江「くるくまさん……」


くるくま「百合江くん、演劇部を頼んだよ」


百合江「はい」


くるくま「ま、時々見に来ちゃうかもしれないけど……許してくれると嬉しいな」


百合江「もちろんですわ。くるくまさんが見にいらしてくだされば、部員みんな気が引き締まるはず」


くるくま「そう? じゃ、アルトと一緒に遊びに来るよ」


百合江「……アルトさんと?」ギラリ


くるくま「あ……」


百合江「何か進展はありましたの!? 最近はお二人で何をなさって!?」ハアハア


くるくま「あ、あー。今晩卒業記念のパーティーに呼ばれてたんだったー。時間だからもう行くよー。またねー!」


百合江「くっ、なんて下手くそな演技を……!」

百合江「……」

百合江「……卒業おめでとうございます、先輩」


ーーーーー

ーーー




白夢くるくまが卒業しました。
アルト・ナナリーが卒業しました。
エミール・ストライアが卒業しました。
アリサ・シルフィが卒業しました。

夜、自室ーー


ヒカリ「三年生がいないと、寮もこころなしか静かだね」


クロエ「そう、ね……」


ヒカリ「……クロエ?」


クロエ「……っ」ポタッ


ヒカリ「……」ナデナデ


クロエ「卒業って……寂しいわね……」グスッ


ヒカリ「うん……」


クロエ「人が、離れて……っ」


ヒカリ「クロエ、落ち着いて。クロエを嫌って離れた訳じゃない。分かるでしょ?」


クロエ「頭じゃ分かってるつもり……。でも、心の中で黒い部分が叫ぶの。『お前から人が離れていくぞ』って……!」


ヒカリ「クロエ……」


クロエ「怖い。怖いの……」ガタガタ


ーーーーー


樹「……!」ゾクッ


ーーーーー


クロエ「!」ビクッ!


ヒカリ「怖がらないで。大丈夫だから」


クロエ「ち、違うの……」


ヒカリ「え?」


クロエ「闇が……来た……」フラ…

中庭ーー


ウィン「来たねー」


クロエ「……」フラフラ


ヒカリ「クロエ、掴まって」


ローラ「嫌な予感がして出てきたけど……」


ティア「正解みたいですね」


アルシェ「ん」


レナ「デン、今日来ることってあった?」


デン「ううん……初めて」


凜華「前部長にはよくしてもらったからね。それで仲良くなったから……」


モミジ「その分、反動が……」


樹「みんな、来るわよ」


ず……っ


がしゃどくろ?「ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! !」


ラピス「う……なんですかあれ……」


クリア「き、気持ち悪い……!」


ナナ「前やってきた骨に、肉がところどころ付いてるような……」


クロエ「あ……」フラ…


ヒカリ「クロエ!」ガシッ


クロエ「離して……呼んでるの……」


ヒカリ「違う! あいつはクロエを喰う気だ!」


クロエ「あ……う……!」ズキッ

クロエ「頭が……いた……い……!!」ズキズキズキ

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『もう二度と白夢くるくまは会いに来ない』

     『お前の力が恐いからな』

ラミー『黙りなさい! お前の言葉なんかに力はない!』


クロエ「……ラミーさん……いるのね」


ラミー『ええ、そう。それと……ごめんなさい。この闇は私を取り込んだことで知能を得たみたいなの。そして、あなたの心が不安定になったことを察知して、不完全な姿ながらもあなたを襲いに来た……』


クロエ「だから今日来たってわけね」


ラミー『ただ、私が中にいるせいで闇自身も私に影響されている。今日は絶対に手を出させないわ』

   『クロエ、お前の心は弱い』

        『何も考えず闇に飲み込まれた方が楽だぞ』

ラミー『あなたが心を強く持てば闇は諦めるはず。頑張って……!』


クロエ「……」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

ヒカリ「クロエ、クロエ!」


クロエ「……あ」ピク


ローラ「よかった……気がついた?」


クロエ「あの中に……ラミーさんが……」


樹「!」


クロエ「ラミーさんが、闇を止めてくれてる……!」


樹「ラミー……」


ウィン「どおりであの骨モドキが動かないわけだ」


ナナ「どうするんですか……?」


樹「助けに行きたいとは思うけど……そのせいで闇が暴れだすのが恐い」


クロエ「……ふん。なら悩むことはないわ」

クロエ「ローラやヒカリ達みんなに支えてもらえば、私の心は折れたりしない。そうなればあの不完全な闇くらい撃退できる」


時雨「なるほどな。ウィン、用意しておいて損はなさそうだ」


ウィン「うん」


樹「……ダメな校長ね。生徒を危険に晒すのを分かっていながら、気持ちが抑えられない」


ナミネ「そんなことありません。今の校長先生、とっても素敵ですよ」


樹「……私の愛しい生徒達、信じてるわよ」フワ…


クロエ「校長先生、念の為これを」


樹「星光の羅針盤……まさか私が使うことになるなんてね」

樹「……ラミー、今行くわ」フオン!


がしゃどくろ?「イ ツ キ … … コ ナ イ デ … … ! !」


樹「さあ、私を食べなさい!」


がしゃどくろ?「ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


ばくんっ!!


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


闇の体内ーー


樹「ラミー! いるなら返事をして! ラミー!!」


ラミー「…………」


樹「ラミー!」ペタペタ

樹「息はしてる……本当に生きてたのね……!」グスッ

樹「ううん、泣いてる場合じゃないわ。すぐにこの絡みついてる闇も剥がして……外に出してあげるから……!」ベリベリ


『ソイツに触れルなア!!』バシュッ!


樹「魔弾【シュート】!」ゴウッ!

樹「邪魔をしないで。今私は忙しいの。魔弾【シュート】!」バリイッ!

樹「ほら、ラミー。闇は全部剥がれたわ。すぐに外に出ましょう」


『コノ暗闇ノ中、ドウ帰ル気ダ』


樹「ご心配どうも。……星光の羅針盤よ、道を示せ!」キイイ…!


『ヤメロ! ソイツヲツレテイクナ!!』ズルズルズルッ!


樹「……はあ。拘束解除【リミットブレイク】」ゴオオッ!

樹「邪魔な触手ごとぶち抜くわね?」キイイ…

樹「魔弾【シュート】」


カッ


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

ウィン「っ」ゾクゾクッ!


どおおおぉぉぉぉぉん……!!


がしゃどくろ?「ア … … ガ … …」


ナミネ「な、なんですか今の! 校長先生は大丈夫なんですか!」


ウィン「大丈夫。今のは……」


樹「ふう」スタッ

樹「ナナさん。ラミーをお願いできる?」


ナナ「は、はい!」


クロエ「助けられたのね……。よかった……」


アルシェ「……えっと……どなたでしょう」


樹「ああ、この姿を見せるのは初めてだったかしら。私は樹よ。普段の姿は魔力を抑えてるだけで、こっちが本当の私」ドタプーン


アルシェ「そ、そうだったんですか」


ウィン「さっきあいつの腹に穴が空いたのも、校長先生が魔法を撃ったから」


樹「さすがウィンさん。正解」


ウィン「ぜひその姿でお手合わせ願いたいな」


樹「それはーー」


がしゃどくろ?「ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! !」 


樹「……後で話しましょうか」

ウィン「……空気読んでくれないかなー。魔弾【シュート】」ズゴオッ!


がしゃどくろ?「グ ガ ア ア ア ア ! ! !」ボロボロボロッ

がしゃどくろ?「グ … … ! マ リ ョ ク … … コ ワ ス … … ! !」ズズン…!


樹「! 寮の方に!」


寮、楓と嵐の部屋ーー


楓「は、はっ、こわい……っ、からだ、うごかな……」


嵐「楓……」ギュッ


楓「ううぅぅぅぅ!!」ガバッ

楓「二人とも、もう、はなれて」ゼエゼエ

楓「死が……ここに迫ってきてる……」


晶「……」スクッ


嵐「おい、晶! 楓を見捨てるのか!?」


晶「違う……」


嵐「え?」


晶「楓はアタシが守る!!」

中庭ーー


時雨「く……! 間に合え……!!」ギュン!


がしゃどくろ?「コ ワ レ ロ ! !」


晶「炎弾【ファイアボール】!!」ボウッ!


がしゃどくろ「ギ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」ボロボロボロッ


時雨「ナ、ナイスタイミング……」


晶「ど、どーだ! 熱かっただろ!」ガタガタ


クロエ「晶……」


がしゃどくろ?「ク ズ レ ル … … カ ラ ダ ガ … …」ボロボロボロ…

がしゃどくろ?「ツ ギ ハ … …」ボロッ…


しゅううううう……


クロエ「……消えた」


ヒカリ「大丈夫だった?」


クロエ「ええ……なんともなってないみたい」


晶「く、クロエー!」タタタッ


クロエ「晶……」


晶「あ、アタシ、アタシ……!」カタカタ


クロエ「大丈夫よ。あなたはもうルールがなくたって、自分の意志で魔法が撃てるわ」


晶「そ、そうだ! 楓!」ダッ


樹「今日のところは無事乗り切れたみたいね……」


ラピス「今日はもう解散した方がいいですね。みなさんも疲れてるみたいですし」


樹「そうね。明日から春休みだし、話し合う時間はあるはず」


クロエ「じゃあ、今日のところは解散で……」フラッ


ヒカリ「おっと」ガシッ


ローラ「また三人で寝よっか」


クロエ「うん……」


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた(進行中)
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

14/16回目の行動です

校長室ーー


クロエ「ラミーさん、今いいかしら」


ラミー「は、はい?」


クロエ「会わせたい人がいて……。デン、入ってきていいわよ」


デン「し、失礼します」


ラミー「はじめまして」ペコリ


クロエ「なんて言ったらいいかしら……デンはこの一年をループしてるらしいのよ」


ラミー「ループ……?」


クロエ「それで、最後の対策にいろいろ話し合おうと思って」

クロエ「まずそうね……今までラミーさんと会ったことは?」


デン「な、ないよ」


クロエ「じゃあラミーさんのこと紹介したほうがいいわね。ラミーさんは……」


樹「ラミーはここの生徒よ。クロエさんと同じ闇魔法の使い手で、最後の試練の時私を守るために自分から闇に飛び込んで……」


デン「す、すごいですね。誰かを守るために自分を犠牲になんて」


ラミー「樹が傷つくのが嫌だったから……」


樹「ラミー……」


デン「な、なんか雰囲気が……」コソコソ


クロエ「二人とも好きあってるみたいよ」コソコソ


デン「ええっ」


樹「……こほん。というわけで私は二度とラミーを危険な目に合わせたくないわ」

ラミー「で、でもわたしクロエさんの先輩だもん……! 闇への対処法ならわかってるつもり……」


クロエ「確かにラミーさんが味方になってくれるのは心強いわ。でも、校長先生の言い分も分かる」


デン「……作戦指示だけもらうとか」


クロエ樹「それよ!」


樹「それなら許可できるわ」ウンウン


ラミー「確かに魔法の実戦経験もずっとないし……それならできるかも」


クロエ「ナイスよ、デン!」


デン「じゃ、じゃあ私が知ってることも伝えておくね。どうせなら情報はたくさんあったほうがいいし」


クロエ「そうね。頼むわ」


樹「ならこの部屋を使ってていいわよ。私は試練に向けて、校舎や寮に防御魔法を上掛けしてくるから」


クロエ「なら私も修練場で精神修行してくるわね」


樹「頑張ってね、ラミー」ナデナデ


ラミー「う、うん。頑張るね」


クロエ「見せつけてくれるわね……」


樹「もう会えないと思ってた人に会えたのよ。これくらい許しなさい」


クロエ「はいはい。じゃあね、デン。頼んだわよ」


デン「うん」


ーーーーー

廊下ーー


嵐「く、クロエ。話し合いは終わったのか?」


クロエ「ええ。どうかしたの?」


嵐「ここじゃちょっと……。どこか別の部屋で話を聞いてくれるか?」


クロエ「ええ、いいわよ」


教室ーー


クロエ「今は春休みで誰もいないし……ここならいいかしら」


嵐「ああ。それで話っていうのは……晶のことで」


クロエ「晶? 楓じゃなくて?」


嵐「楓もまあ、関係あるけど……」モニョモニョ

嵐「晶が魔法を撃てるようになってさ。それがなんか……楓のために俺は何もできなくて惨めだなって……悔しくて……」


クロエ「なるほどね……」


嵐「楓のために俺も強くなりたい。楓を守れるくらい……」


クロエ「ウィンさんみたいになりたいってこと?」


嵐「ウィンさん……」


クロエ「だってあの人、ナナさん守りながら勝っちゃうじゃない」


嵐「あ、ああ。確かにそうだな」


クロエ「やっぱり強い人に弟子入りするのが早いわよね。私が相手するより格段に強くなれると思うわよ?」


嵐「……」ガタッ


クロエ「いい顔ね、嵐。しょんぼりするより、そのいつもの勝ち気な顔してる方が好きよ」


嵐「クロエ、ありがとな!」タッタッタ…


クロエ「頑張りなさいよー」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


嵐「いた! ウィンさん!」


ウィン「むぐっ!?」ビクッ

ウィン「び、びっくりした……なに?」


嵐「頼む! 俺を弟子にしてくれ!」


ウィン「弟子~?」


ナナ「ワケアリみたいですね……」


嵐「守りたい人がいるんだ。でも、俺は弱いから……」


ウィン「んーと……たしか君、雷の子だったよね」


嵐「あ、ああ」


ウィン「……わかった。いいよ」


嵐「ほんとか!」


ウィン「ま、詳しいことは後でね。まずはこのケーキを食べてから~」パクッ


嵐(これで楓のことを……!)メラメラ


ウィン(たまたま転がってきた話だけど……試すにはちょうどいいかな)ペロリ


ナナ「あ、ほっぺについてますよ」フキフキ


ウィン「ん~」


ーーーーー

ーーー

修練場ーー


晶「よーし、やるぞー」ウキウキ


クロエ「元気ね……」


晶「自分にも魔法が撃てるって思うと心が軽くなってさ。楓のためにも頑張らないとな」


クロエ「楓のためねえ……。嵐も言ってたわ」


晶「そっか。二人でならきっと楓も守れるよな」


クロエ「ええ」


晶「よし、じゃあまずクロエの修行だな。座ってくれ」


クロエ「今日もよろしくね、晶先生」ストン


ーーーーー

ーーー




晶「……よし、大分ブレずに呼吸できるようになったな」


クロエ「そう? 指導がいいからかしら」


晶「クロエが真剣にやってくれるからだよ。さてと……」


クロエ「晶も修行?」


晶「ああ。あの時の感覚を忘れないようにな」


クロエ「みんなも外でマホリオ形式の練習してたし……ありがたいことだわ」


晶「クロエを闇に飲まれるなんてごめんだからな。みんなそうならないために必死なんだよ」


クロエ「私も闇の仲間入りなんてごめんよ」


晶「その意気だ。大事なのはまずは気持ちだからな」

晶「……そうだ。クロエはもう今日は終わりか?」


クロエ「そうね……みんなの様子も見ておきたいし、そろそろ終わろうかしら」


晶「ならさ、時雨さんを呼んできてほしいんだ。やっぱりあの人がいた方が気も引き締まるしな」


クロエ「分かった。呼んでくるわ」


ーーーーー

食堂ーー


クロエ「ーーで、時雨さんを呼んでほしいって」


時雨「承知した。わざわざすまないな」


クロエ「いいのよ。それより早く行ってあげて」


時雨「ああ」


クロエ「……ん?」


ローラ「それでね……」


ヒカリ「うんうん」


クロエ「……」モヤッ


ヒカリ「あ、クロエ。修行は終わったの?」


クロエ「え、ええ。お邪魔だったかしら」


ローラ「そんなことないよ。よかったら一緒に座ろ?」


クロエ「なら……失礼するわ」ストン

クロエ(二人で仲良く話してただけなのに、なんかモヤモヤする……)


ローラ「それでね、美味しいお店をラピスさん達が見つけたから一緒に行ってみないかって話をしてたんだけど……」


ヒカリ「クロエも一緒にどうかな。修行が大変じゃなければだけど……」


クロエ「い、行くわ! 絶対に一緒に行く!」


ローラ「そっか。じゃあ三人で行こうね」ニコッ


クロエ「ええ」

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた(進行中)
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた(進行中)
デン   死にたくない
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない(???)

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

15/16回目の行動です

>>507の娘たちって全員闇の試練のこと知ってたっけ?

知らない子いたらその子にも協力要請出してラミー樹含む全員で作戦会議

楓たちは戦わせるんじゃなくて『どの辺が戦場になり得るか』の情報を共有させる感じで

>>511
全員知ってます
それに加えて、ナナ、時雨、樹、ラミー、クリア、ラピス、ルク、が戦いに参加します
くるくま、百合江、橘花も知っている状態ですが、戦いには参加しません

これも後から設定が生えてきたパターンなのか、何気にクロエとローラの出会い方と闇の力の目覚め方も多分変わってるのね
1スレ目の719からのローラの話と2スレ目966からのクロエの回想を見返すと

>>518
設定後から生えてますね…
回想のあったリーケのお屋敷の方が正史という認識でお願いします

修練場ーー


ウィン「それじゃあやってくよ~」


ナナ「……」ハラハラ


嵐「お願いします!」


ウィン「まずそうだな~……一対一で魔法を撃ち合ってみようか。ボクは受けるのに徹するから、できる魔法は全部見せてほしい」


嵐「ああ!」フワ…


ウィン「いつでもどーぞー」フワー


嵐「まずは……雷弾【サンダーボール】!」バチイッ


ウィン「防御魔法【シールド】」バシュウッ


ーーーーー

ーーー




嵐「これが俺の全力……! 極雷魔法【ナルカミ】!!」バチチィッ!


ウィン「防御魔法【シールド】」バチイッ

ウィン「……ふむ」


嵐「ど、どうだった? じゃなくて……どう、でしたか?」


ウィン「んー……」

ウィン「まだいけそうなんだけどな……」ボソッ


嵐「な、なんですか?」


ウィン「んーん。いい魔法だったよ。雷は威力も高いし、使い勝手もいいって聞くし、多分マホリオや戦闘に向いてると思う」

ウィン「次はボクの言うとおりにやってみてくれるかな」


嵐「はいっ!」


ウィン「……その前に、敬語はなしにしよっか。あんまりカッチリしすぎるのはボクも好きじゃないしね~」


嵐「わ、分かった!」

ウィン「それじゃあまず、溜めるイメージを作ろっか」


嵐「溜めるイメージ?」


ウィン「魔法を撃つ前に、自分の中に雷の力を溜めておく。それだけで魔法の威力は上がるからね」

ウィン「具体的には、体の中で魔法を撃つ感覚を身につけること。そして、魔法を撃つときにそれを放出するって感じかな」


嵐「自分の中に……」バチンッ


ウィン「もっと杖は軽く握って。深く考えないで、手のひらの中に雷の力だけを集めてみて」


嵐「……」チリッ


ウィン「そうそう、いい感じ。今度はそれを逃さないように杖を握り込む」


嵐「……っ」グッ


ウィン「そして、いつも通り魔法を撃つ」


嵐「雷弾【サンダーボール】!」バチュンッッ!


バチチチチチチチチッ!!!


嵐「お、おお……!?」


ウィン「さっきより強くなったでしょ~」

ウィン「ま、本番は飛びながらだからそう簡単にはできないよ。それこそ訓練あるのみ」


ナナ「ウィン……あの……」


ウィン「?」

ナナ「正直驚いてます……。修行と称してスパルタな魔法の撃ち合いでもするのかと……」


嵐「そ、それはちょっと想像してた……。でも強くなるためならウィンさんとも撃ち合おうと思って」


ウィン「……笑わないで聞いてくれるかな」


ナナ「?」


ウィン「ボクね、マホリオのコーチになりたいんだ」


嵐「コーチ?」


ウィン「正直……最近マホリオをやっても楽しくなかったんだ」


ナナ「全国大会の決勝でも言ってましたね」


ウィン「うん。でもね、最近すごく楽しいことがあって……」


ナナ「一年生13人がかりでマホリオをしたこと……ですか?」


ウィン「正解~」

ウィン「なんて言うのかな……『いつかボクと渡り合えるかもしれない力が出てきた』っていうのがすごく嬉しくて、楽しくて……」


嵐「だからコーチになって、自分より強い魔法使いを育てたくなった……?」


ナナ「自分が楽しみたいから魔法使いを育てるなんて……」


ウィン「そういうこと」

ウィン「……だったんだけどなあ」ポリポリ


ナナ「?」


ウィン「今の嵐さんを見てたら、純粋に力になってあげたくなっちゃって……。『夢への足がかりにちょうどいい』なんて思ってたはずなのに、今は嵐さんにもっと上手くなってほしいなって思うんだ」


嵐「ウィンさん……」

嵐「俺、ウィンさんの指導をもっと受けたいです! 分かりやすかったし、強くなった実感もあるし!」

嵐「ウィンさん……いや、師匠!」


ウィン「師匠!?」


嵐「これからも俺に稽古をつけてください! そして、師匠のチームといつか戦って……勝ちますから!」


ウィン「……」


ナナ「ふふ、頼もしいですね」


ウィン「……うん」


嵐「これからよろしくお願いします! 師匠!」


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


ラミー「闇の標的はクロエさんです。なので、迎撃しやすい場所でクロエさんには待機してもらって……」


楓「てことは中庭かグラウンドか……屋内ってのもあるけど、万が一追い詰められたときに逃げられないかもしれないな」


ナミネ「でしたらやはりグラウンドが最善かと。一番広い場所ですし、寮からはそれなりに離れてるので他の生徒も安全です」


クロエ「じゃあ私はグラウンド待機で……」


ティア【アルシェのホウキを私が浮かせる練習もしましょう】


アルシェ「ん。飛ぶこと考えなくていいなら、全力で魔法が撃てる……」


レナ「デン、大丈夫?」


デン「怖い……けど、今までとは違うから。……きっと大丈夫」


ガチャッ


ウィン「遅れちゃった~。ごめんごめん」


ナナ「すみません……」


晶「嵐も一緒だったのか」


嵐「まあな。今何話し合ってた?」


晶「迎撃ポイント決めて、各自の役割を決めようかってところだな」


ウィン「戦闘はボクにお任せ~」


イオ「戦力と言えば……ドラゴンさんや不死鳥さんはどうですか?」

ローラ「みんな参加してくれるみたいです」


クロエ「ラピスのお嫁さんは?」


ローラ「あ……! 来てくれるかラピスさんに聞いてみるね!」


ヒカリ「じゃあボクも行くよ。調べたいものもあるし……」


クロエ「アートルムのこと?」


ヒカリ「うん。だから話し合いは任せてもいいかな」


凜華「うん。こっちは任せて」


クロエ「なら私も行くわ。戦力にはなれそうにないし……調べ物ぐらい手伝わせて」


ローラ「それじゃあ三人で抜けますね。失礼します」ペコリ


樹「それじゃあこっちは作戦会議を続けましょうか」


ーーーーー

ーーー

ローラとティアの部屋ーー


ローラ「それで、レイアさんを呼んでほしいのですが……」


ラピス「もちろんです。頼まれなくても呼びに行くつもりでしたから」

ラピス「では早速……」キイイイ…


ローラ「えっ、も、もう呼んじゃうんですか!?」


ラピス「少し遠くにいるようですから、早めに呼んでおきます。遅れるよりは早いほうがいいですもんね」


ローラ「そう……ですね。では、お願いします」


クリア「お母さん来るの?」


ローラ「うん。一緒に戦ってもらうね」


クリア「じゃあもうクロエ大丈夫だよ! お母さんほんとにほんっとーに強いから!」


クロエ「正直、すごく頼りにしてるわ。ウィンさんに勝ったラピスさんより、さらに強いって言うんだから」


クリア「楽しみだなー。早く会いたいなー」ウキウキ


ーーーーー

ーーー

図書室ーー


ヒカリ「アートルムについての本をお願いします」


司書「春休みなのに勉強家ですねえ……。検索魔法【モニター】!」バラララッ

司書「はい、こんなところですね。どうぞ」


ヒカリ「ありがとうございます」ニコッ


司書「きゃっ///」キュン


ヒカリ「クロエ、ローラさん。借りてきたよ」


クロエ「ありがとう。早速読んでくわね」ペラッ


ローラ「じゃあ私はこっちの本から……」パララッ


ーーーーー


その頃、校長室ーー


嵐「……」ソワソワ


楓「どしたー、嵐」


嵐「あ、いや、校長先生の大人の姿ってどんなんなのかなって思って……」


樹「もう噂になってるの?」


ウィン「ボクが『大人姿の校長先生と戦いたい』ってみんなに言って回りました~」


樹「ウィンさん……」


ウィン「それより、うやむやになってましたけど結局戦ってくれるんですか?」


樹「仕方ないわね……。見られた時点でしつこく誘われるのは分かってたし、観念してあげる」


ウィン「わ~い」ヤッター


樹「どうせだからみんなも外に出なさい。こもって頭使ってるだけっていうのも疲れるでしょう」


ウィン「それじゃあみんなで中庭に行こ~」

中庭ーー


樹「拘束解除【リミットブレイク】」ゴオオッ!

樹「怪我だけはしないようにね。手加減できないから」


ウィン「さっさとやりましょう」フワ…


ナナ(早速本気モードですか……!)


嵐「……」ドキドキ


時雨「晶、よく見ておけよ」


晶「はいっ」


ナミネ「では僭越ながら私が声掛けを……」フワ…

ナミネ「……試合スタートです!」


樹「魔弾【シュート】」ズゴオウッ!!


ウィン「!! 時間魔法【クロック】!」ユラ…


時雨「あのウィンが避けに徹した……」


樹「魔弾【シュート】」ズゴオオオッ!


ウィン「二回も見れば十分……。魔弾【シュート】」ズガアッ!


グラグラ……ッ


レナ「きゃっ……!」ヨロッ


デン「あぶないっ」ガシッ

デン「大丈夫? レナさん」


レナ「え、ええ……///」


嵐「見た目だけなら校長先生のシュートの方が大きくて早いのに……」


ナナ「ウィンは魔力が薄い箇所にシュートを撃ち込んでますから。相殺するならそれで十分……らしいですよ?」

樹「模倣・爆発魔法【エクスプロージョン】」バゴオオンッ!!


ウィン「フッ!」ギュン!


晶「粉塵に紛れて後ろを取った!」


ウィン「魔弾【シュート】」ゴオオウッ!


樹「模倣・時間魔法【クロック】」パッ


ウィン「消え……」

ウィン(違う! 後ろ……)グルッ


樹「魔弾【シュート】」ドウッ!


ウィン「ぐっ……! あああああああああ!!」


ナミネ「試合終了ー!!」


ナナ「ウィン!」


樹「ふう……お疲れ様。ウィンさん」


ウィン「いてて……手加減できないとか嘘じゃないですかー。最後のシュート、めちゃくちゃ弱かったですよ」


樹「自分の生徒に本気の弾を撃ち込むわけないじゃない」


ナナ「よかった……怪我はないみたいですね」


ラミー「樹……かっこいい……///」ポッ

晶「……」ゾクゾク


嵐「……晶?」


晶「あ、いや……時雨さんはこんな人達に勝つために修行してるんだって思ったらなんか感動してさ……」


時雨「晶、どうだ。今から私とトレーニングに行かないか」


晶「時雨さん! もちろんです!」


アルシェ「アルシェも……」


デン(みんなトレーニングしに行った……)

デン(今までとは本当に違う……。戦力だって集まってるのに、さらにみんな自分を鍛えるなんて……)


レナ「デン」


デン「あ、な、なに?」


レナ「……デンのことは私が守るわ」


デン「え……」


レナ「今の試合を見ても表情が明るくならないってことは、最後の闇の試練はもっと激しいってことでしょ」

レナ「もしそうなら、私があなたを護るって約束するから。だから、その……元気出しなさい」


デン「えと……」

デン「みんながトレーニングに行ってるのに何もしてない自分が恥ずかしくなっただけで、最後の試練うんぬんは関係ない……かも……」


レナ「……」

レナ「……///」ポコポコ


デン「いたた、いたいいたい」

デン(レナさん可愛いところあるなあ……)ホッコリ

図書室ーー


クロエ「……」パタン


ヒカリ「やっぱり伝説的な人だってことばっかり書いてるね……」


ローラ「ドラゴンを使役したとか……」


ヒカリ「いろんな魔力を扱えたとか……」


クロエ「周りにはいつも人がいたとか……」

クロエ「……ドラゴンを使役って、ローラみたいね」


ローラ「いろんな魔力……ヒカリさんも使えるよね」


ヒカリ「クロエの周りにもいつも人がいる気が……」


クロエ「ふふ、まるで私達三人でアートルムみたいね」


ローラ「……あれ、クロエちゃんの足元のそれ読んだっけ?」


クロエ「?」ペラッ

クロエ「……何も書いてないわ、この本。白紙よ」


ヒカリ「変な本だね……」


クロエ「あ、著者だけ書いてあるわね。……アー……トル……ム」


ローラヒカリ「アートルム!?」


クロエ「そ、そうみたいね。また魔本かしら……」


ヒカリ「……それはクロエが持ってた方がいいと思う。闇の魔本みたいに、また何か読めるようになるかも」


クロエ「そうね。校長先生に話して、借りっぱなしでいいか確認しましょう」


ローラ「思いもよらない収穫だね……」


クロエ「そうね。とりあえず今日のところはこれを持ち帰って……解読は明日からかしら」


ヒカリ「そうだね。それじゃあこの本たちは返してくるよ」


ーーーーー

ーーー

皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  リーケの娘として見られたくない(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   昔のことを掘り返されたくない
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手(解決)
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい(解決)
楓    吸血鬼の体質で死にかけた
嵐    楓を失いかけた(進行中)
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた(進行中)
デン   死にたくない(進行中)
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
ウィン  戦いがつまらない(進行中)

現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓~↓5自由行動安価
今後5日程度の行動を指定してください

16/16回目の行動です

すみません、生存報告だけさせていただきます
お待たせして申し訳ありません

お待たせしております
年が明けてから実生活が忙しく中々執筆時間が取れなかったため、まだ一年生編を書ききれていません
闇の試練前夜までは漕ぎ着けたので、とりあえずそこまで投下しようと思います

3月になれば安定して時間が取れるはずですので、一年生編の完結までもう少しだけお付き合いくださいませ

自室ーー


クロエ「さてと……」パサッ


ヒカリ「それ、解読するの?」


クロエ「ええ。闇の試練のことは分からなくても、アートルムがどんな人物だったのかが分かるかもしれないわ。そうすれば、なんで闇の魔本を創ったのかも分かるかも……」


ローラ「でも白紙なんだよね?」


クロエ「魔力は感じるわ。魔力を込めれば文字が浮かび上がる本なのかも」キイイイ…


ローラ「……どう?」


クロエ「……だめね。変化なしよ」ペラペラ


ヒカリ「今はその本より闇の試練だよ、クロエ」


クロエ「そ、それもそうね。……これはしまっとくわ」パタン


ローラ「うーん……何かすることあるかなあ」


ヒカリ「ここのところ根を詰めてたし、息抜きもいいと思うけど……」


クロエ「それじゃあ……」


ーーーーー

ーーー

ソフィアの住む城ーー


ラミー「よ、よろしくお願いします」ペコリ


ソフィア「よろしくお願いします、ラミー・アルファウス様」


ヒカリ「結局闇の試練のこと調べに来ちゃったね」ヒソヒソ


ローラ「今はクロエちゃんの好きにさせてあげよう。他のことしても落ち着かないだろうし……」ヒソヒソ


クロエ「ソフィアさん。ラミーさんも闇の魔法使いなの。何か分かることとかないかしら」


ソフィア「私は闇の魔法に特別詳しいわけではありません。ですが、情報を共有できれば何か分かるかも……」


ラミー「私は……闇に一度飲まれました」


ソフィア「!」


ラミー「でも、今はこうして外に出て生きています」


ソフィア「闇からの生還……非常に興味深いです。詳しく聞かせてください」


ーーーーー

ーーー




ラミー「……以上が、私の経験したことです」


ソフィア「なるほど……。記憶があるのは闇から脱出する少し前からなのですね」


クロエ「私とラミーさんの接触が関係してるのかしら」


ソフィア「その可能性は高いかと。普通であれば飢えで亡くなってもおかしくないほどの時間を闇の中で過ごした。しかし本人曰くその前後で身体的に変化は見られない……」


クロエ「闇に完全に封じ込められてたわけね。それが私との接触で揺らいだ」

ヒカリ「それじゃあもしかして、闇に飲まれてる間ラミーさんは歳をとってないってこと?」


ラミー「そうなる……のかな」


ローラ「じゃあまだ生徒ですね! もしかしたら一緒にリリウムに通えるかも……」


クロエ「それは面白そうね。楽しみだわ」


ソフィア「あの、質問なのですが。ラミー・アルファウス様は今、闇の魔法は使えますか?」


ラミー「は、はい。クロエさんのと比べると硬い感じ……でしょうか」


クロエ「そうね。撃ち合うと私の方が勝つけど、盾のようにしたラミーさんの闇は、私の魔法じゃ撃ち抜けなかったわ」


ソフィア「硬い闇……。樹・ユグドラシル・リリウム様を自身の身を犠牲に護ったように、人を護ることに特化しているのかもしれません」


ラミー「人を護る……」


クロエ「いい魔法ね」


ラミー「て、照れますね……」


ソフィア「ラミー・アルファウス様が脱出しても闇は消えなかった。つまり、最後の鬼は近い将来またクロエを狙ってくるはずです」

ソフィア「私の時は、闇が近づく程に心が重く暗くなりました。……おかげで闇を友達に、なんてことに考えが至った訳ですが」


ラミー「あ、同じ……かもです。樹が支えてくれてたけど、それでも悲しくて、辛くて……。その日は朝から、闇に飲まれた方が楽なんじゃないかとか、そんなことばっかり考えてました」

クロエ「最後の闇の試練の日は精神的にも大変そうね……」


ヒカリ「今までも闇の試練の最中に具合が悪くなったりしてたよね」


クロエ「そうね。頭痛がしたり……」


ソフィア「それのひどいものと考えていただければ」


クロエ「う……今から憂鬱だわ」


ラミー「大丈夫。クロエさんは闇なんかに渡さないから」


ローラ「レイアさんも向かってくれてるし、大丈夫だよ!」


ソフィア「私もここからですが応援しています」


ヒカリ「ソフィアさんは一緒に戦ってはくれないんですか?」


ソフィア「考えたくはありませんが……。万が一闇が学校の外まで広がるようなことがあったときに、街の人を守る人がいないと大変でしょうから」


クロエ「ここの近場の人はソフィアさんのことを信頼してるみたいだし、避難指示もすぐ聞いてくれるわ」


ヒカリ「そっか」


ソフィア「……健闘を祈ります、クロエ」


クロエ「ええ、ありがとう」


ーーーーー

ーーー

街中ーー


クロエ「あら、楓たちじゃない。奇遇ね」


楓「おー。クロエたちは帰るところ?」


ローラ「うん。ソフィアさんには会えたから……」


嵐「ローラ、ありがとな」コソコソ


晶「ほんと、気づかなくて……」コソコソ


クロエ「?」


楓「じゃあ帰るの邪魔しちゃ悪いな。嵐、晶、次はあそこのゲームセンターに行くぞー!」


ヒカリ「行っちゃったね……」


クロエ「ローラ、あの三人と何かあったの?」


ローラ「エアロがね、楓さんが二人と遊べなくて寂しがってるって教えてくれたの」


ヒカリ「それを伝えたら、三人で遊びに行くことにしたわけだね」


ローラ「うん、多分そう」


クロエ「楓は愛されてるわねー」


ラミー(話を聞きに行くだけなのに、ローラさんとヒカリさんが付いてきてるクロエさんも相当愛されてると思うけど……)


ーーーーー

ーーー

カフェーー


楓「いやー、遊んだ遊んだー」


晶「こんなに景品貰ってどうするんだよ……」ドッサリ


楓「んー……はい!」

楓「二人にもあげる! 仲良しの証にさ」


嵐「あ、ありがとう」


楓「ほんとはさ、二人の邪魔しちゃいけないって分かってるんだよ。晶は時雨さんのとこで、嵐はウィンさんのとこで毎日特訓してるんだもん」

楓「二人がクロエのために特訓してるのは邪魔したくなかったけど……二人とも疲れてる顔してたから」


嵐晶「!」


晶「そっか……自分じゃ気づかなかったな」


嵐「まあ、命がかかってるわけだしな……」


楓「二人の気分転換になればなって思って……。迷惑だった?」


嵐「そんなことない。嬉しかったよ」


楓「そっか。よかった」


晶「でも、クロエのためだけじゃない。アタシたちは楓を守るために稽古をつけてもらってるんだ」


嵐「そうそう」


楓「あたしのため……」

楓「……そうだったんだ」

楓「なら、あたしも頑張る!」ガタッ


晶「お、おおっ?」


楓「二人は気づいてないのかもだけどさ、ほんとに必死で、クマもできてて……。そんな二人を見て放ってはおけないよ」

楓「死に立ち向かう強さ……あたしだって身につけたい」


嵐「うん、楓ならいつかそう言う気がしてた」


晶「無理はすんなよ」


楓「しないしない。でもそうだなー……帰ったらまず二人の稽古の見学でもしようかな」


嵐「その前に、目の前のケーキセットを片付けなきゃな」


楓「そうだったそうだった♪」パクッ


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


コンコンッ


クロエ「失礼するわ」ガチャッ


樹「おかえり、ラミー。クロエさんたちもお疲れ様。収穫はあった?」


ラミー「私のは防御向きの魔法なのかもって。あと、万が一街の方に闇が行っちゃったときはソフィアさんが率先して街を守ってくれるみたい」


樹「そう。ソフィアさんにはお礼をしなくちゃね」


クロエ「あとは報告することもないかしら。最終日に向けて訓練してくるわね」


樹「ええ」


ガチャッ……バタン


樹「ラミー、こっちに来て」ポンポン


ラミー「校長室のソファーって何回座っても緊張するね……」モフッ


樹「……ラミー、私の子にならない?」


ラミー「へっ!?」


樹「言いづらいけど……あなたが闇に飲みこまれた時あなたの家族は、その……」


ラミー「……私を化物扱いしてたから、いなくなっても困ってなかったでしょ?」


樹「……ええ」ギリッ

樹「……だから、今あなたは孤児のような……まあ、扱いが難しいけど、身寄りがいないことになっている」


ラミー「それで……樹の子に?」


樹「そうよ。そうすればいろいろ行政の手続きもしやすくなるし、身元もハッキリさせられる。……どう?」

ラミー「……やだ」


樹「な、なぜ? 悪い話じゃないわ。あ、いや、確かにアルファウス家には悪い話かもしれないけど……」


ラミー「アルファウスさんはどうでもいいの」


樹(アルファウス『さん』……。まるで他人みたい)


ラミー「でも……樹の子供になったら、樹と結婚できないもん……」


樹「なっ……!///」カアッ


ラミー「リリウムの名字を名乗るなら、樹の子供じゃなくてお嫁さんとして名乗りたい」


樹「わ、分かったわ。なら……せめて、卒業してから」

樹「さすがに妻を学校で指導して正気ではいられないと思うし……。それでもいいかしら」


ラミー「うんっ!」


ーーーーー

ーーー

レナの部屋ーー


レナ「まず基本はデンの好きに動いてもらって……危ないと思ったときに私の後ろに来てくれればいいわ」


デン「う、うん」


レナ「きっと守ってみせるから、信じて」


デン「でも、ウィンさんでも駄目だった相手だよ」


レナ「人を護るだけならウィンさんより強い自信あるわよ」


デン「なんでそんなに……」


レナ「?」


デン「なんでそんなに私に構うの……?」


レナ「そうね……クロエのことも見捨てられないし、試練に協力するのは当然として……そうなると戦力が欲しいのよ。そして、私が知る中で最強の魔法使いがあなただから、あなたといる。それじゃ不満?」


デン「最強って……私なんかだめだよ……弱くて、使えない魔法だけが取り柄のしょうもない奴だよ」


レナ「そんなことない。私はあなたを信じてるわ」


デン「……レナさんは優しいね」


レナ「な、べ、別に。そんなことないわよ」


デン「……分かった。レナさんが信じてくれるなら今回の試練、全力で協力するよ」

デン(もし、本当にレナさんが私のことを護ってくれたなら……その時は……)


レナ「そ。良かったわ。あ、せっかく部屋に来たんだから紅茶でも飲んでく?」


デン「うん。いただこうかな」


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


ティア「……」


アルシェ「ティア、あーん」


ティア「え、あ、あーん」パクッ


アルシェ「悩んでも仕方ない」


ティア「?」


アルシェ「敵が強くても、アルシェがなんとかする。だからティアは安心してていい」


ティア「アルシェ……」


アルシェ「ティアは難しく考えすぎ。きっとなんとかなるよ」ナデナデ


ティア「そう、ですね……」


アルシェ「だからほら、一緒にプリン食べよ? あーん」


ティア「あーん……」


百合江「はーっ、はーっ……!」ドクドク

百合江(幼女百合やべえですわ……!)ボタボタ


ーーーーー

ーーー

生徒指導室ーー


リリィ「はい、コーヒーです」コトッ


ナミネ「あ、ありがとうございます。いただきます」ズズ…


リリィ「……」

リリィ(かわいい……)


ナミネ「せ、先生? ボーッとしてどうかしましたか?」


リリィ「あ、いえ。なんでもありません。ただ平和だなと思って……」


ナミネ「平和……」


リリィ「何事もなく新年度も迎えられそうですし、のんびりした時間っていいなあと」


ナミネ「……」ポロッ


リリィ「な、ナミネさん!?」ドキッ

リリィ「急にどうしちゃったんですか? 落ち着いてください」ホワン


ナミネ「こ、怖くて……なんか、涙が……」ポロポロ


リリィ「……話してください。何かあったんですね?」


ナミネ「今月の最後……クロエさんを狙って、闇の魔物が襲ってくるんです。私はクロエさんが好きです。闇に負けてほしくありません。だから、手助けをするつもりで……」


リリィ「……」ナデナデ


ナミネ「でも、闇の魔物はとても強くて……私の方が無事じゃ済まないかもとか、建物の中にいるリリィ先生に被害がいったらとか、そういうことを今になって考えてしまって……」

ナミネ「先生に今まで話せなかったのも、辛くて、心配かけたくなくて……!」


リリィ「もういいですよ。大丈夫です」ギュッ

リリィ「そんな大変なことがあるなんて、全く知りませんでした」

リリィ「それはクロエさんとナミネさんだけしか知らないことなのですか?」


ナミネ「いえ……他にもたくさんの人がクロエさんを助けようとしています」

ナミネ「生徒の中でもクロエさんと仲のいい人はほとんど……あとは校長先生と、その恋人のラミーさんがクロエさんを助けるために動いています」


リリィ「そうですか……」

リリィ「それならきっと大丈夫ですね」ニコッ


ナミネ「え……」


リリィ「この一年、生徒のことはよく見てきたつもりです。中でもクロエさんの周りの子は、互いを刺激しあい、支え合い、めざましい成長を見せてくれました。だから大丈夫です! 私が保証します!」


ナミネ「先生……でも……」


リリィ「先生の言うことが信じられませんか?」


ナミネ「先生のことは信じてます。でも、やっぱり怖くて……」


リリィ「まったく……仕方のない子ですね。分かりました、おまじないをかけてあげます。前髪を上げておいてもらえますか?」


ナミネ「?」ササッ


リリィ「妹たちが怖がったりしたときは、魔力をこめたこのおまじないが一番効くんですよ」


ちゅっ……


リリィ「はい、これでもう大丈夫」

ナミネ「……」

ナミネ「!!?/////」ボンッ


リリィ「ふふ、顔真っ赤ですよ」


ナミネ「だ、だって、おでこ……!」


リリィ「おまじない……というより、リラックスの魔法を集中させたものです。恐怖心は脳から生まれますから、そこに近い額から魔力を流すことで最も効き目が大きくなるんです」


ナミネ「な、なるほど……???」グルグル


リリィ(妹たち相手にするときは額に手を当てるだけなんですけどね。恋人仕様の特別版です)フフッ

リリィ「また怖くなってしまったら言ってください。何回でもしてあげますから」


ナミネ「あ、う……!///」カアアアアッ


リリィ「頑張ってくださいね」ナデナデ


ナミネ「は、はい……///」


ーーーーー

ーーー

♡幕間
  ウィンとナナの試練前夜♡


季節は春に向かい、日々暖かさを増している。それでも夜はやはり肌寒く、人肌恋しくなる。
いつものようにナナをベッドへと迎え入れ、ぬくもりを分けてもらおうと包むように抱きしめる。
いつもならこのままぎゅっと抱きしめて眠りに落ちるのだが、今日はそうはいかなかった。

「じゃあ、始めますね……」

こくり。
明日の闇の試練に備え、ナナからありったけの魔力を受け取っておく。それがボクのできる事前準備だ。
僕の頭の横に両手を付き、まぶたを閉じたナナの顔がゆっくりと迫ってくる。

「んっ……」

ふに、と唇が押し当てられる。今まで何度もしてきた行為だが、未だにドキドキしてしまう。
そして同時に、じんわりと魔力が流れてくるのを感じる。

「ん、んん……っ。ちゅ、ちゅ……」

体が熱を持ち、吐息も甘い熱を帯びてくる。
おぼつかない手付きでナナの寝巻きを脱がせると、白い肌はほんのりの桃色に色づいていた。

「あつい……ですね」

袖からするりと腕を抜き、ナナはとうとう裸になる。
ボクもナナに手伝ってもらいながら、やがて寝巻きを脱ぎ去った。
高鳴る胸同士を潰すようにくっつけ、再び口付けを交わし合う。

「ちゅむ……れろ、ぢゅ……」

どちらのものとも付かない唾液が零れ落ち、互いの口周りを濡らしていく。その量が増すにつれ、ボクの中の魔力は爆発しようと体に訴えかけてくる。
もっとナナとくっつきたくて、脚も絡ませる。ふとナナの太ももがボクの敏感な部分を擦り上げ、それがとどめになった。

「ふぁ……っ! ぅ、あ、んんんん……っ!」

びくびくびくっ。
二、三度体が震え、ゆっくりと落ち着いていく。
ほわんとした夢見心地にまどろみかけるが、はっと気を持ち直す。

「ナナ……もっと……」

この程度では足りない。もっともっとーー。

「……ぐすっ」

「な、ナナ? どうして泣いてるの……?」

なぜか目の前の彼女は泣いていた。
ポロポロと溢れる涙がシーツを濡らしていく。
とにかく泣き止んでほしくて、頭を撫でてあげる。
しばし泣き続けていたナナだったが、やがて涙が止まるとボソボソと話し始めた。

「明日……万が一にもウィンさんが死ぬかもって考えると怖くて……」

要するに、この彼女は不安でいたたまれなくなってしまったらしい。
いつもは強気にボクを攻めるのに、やっぱり年相応に不安になることもあるようだ。

「ナナ、泣かなくていいよ」

それなら言ってあげることは決まっている。

「ボクは死なないからさ。約束するよ」

できる限り優しく伝える。どうか少しでも彼女が安心するように。

「ウィンさん……でも……」

ナナは一瞬ふわっと笑顔を見せたが、すぐに落ち込んだ表情へと逆戻りしてしまった。
言葉では説得は無理かもしれない。なら次は……。

「じゃあ……安心できるまで魔力を注いでほしいな」

「安心できるまで……?」

「うん。これだけ魔力あれば大丈夫って思えるまで、どんどん注いでよ」

言葉ではなく行動で示すしかない。

「……分かりました。精一杯注ぎます」

「うん、お願い」

かくして、ボクとナナの二回戦が始まった。

まずはキスからだ。
舌を絡ませ合い、唾液を交換する。
その間にナナは手を下ろしていて、ボクの胸を優しく包むように触ってきた。

「んく、ふぁ……! ちゅ、ん……!」

きゅううっと先端をつねられる。ビリビリとした刺激が駆け抜け、秘所が湿り気を帯びたのを感じる。
かと思えば優しくついばむようなキスだけになり、その優しい口付けにうっとりとしてしまう。

「ん、く……んぅっ!?」

ナナから与えられる刺激が気持ちよすぎて、手が降りていることに気づかなかった。突然電気魔法を撃たれたかのように体がのけぞり、ボクから漏れ出した液体がぴしゃっとシーツを濡らす。

「やっ、ナナっ、だめ、イっちゃ……からぁ……!」

くちくちと粘ついた音がボクの下腹部から聞こえてくる。それがなお興奮を呼び、さらに体液を分泌させる。

「あっ、ぅ~~~~……!!」

きゅううううと体が切なく疼き、一際大きな快感が全身に襲いかかってくる。
じっとりとした汗が額を濡らし、ふうふうと熱い息を吐くことしかできない。

「ナナ……満足……した……?」

中々に激しかったが、これも彼女を安心させるためだ。たっぷりキスもして、魔力はたくさん貰った。
さて着替えようかと勝手に終わった気になり体を起こそうとするも、がっしりと腕を掴まれ立ち上がることができない。

「……ナナ?」

まさか。

「満足……してません」

不安気な顔で見つめられ、もっと注ぎたいという意思が表情から読み取れる。
嫌な汗が背中を伝う。

ーーーーー

ーーー

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!! も゛っ、む゛り、しんじゃ……!! や、あ、ふああああああっっ!!」

「イッちゃだめです。イッたら魔力が発散しちゃいますよ」

「やだあ゛あ゛ああああ!! イぐ、イぎゅ、う、あ゛っ、あ゛あ゛あ゛あ゛……っ!」

びちゃびちゃびちゃっ!
もはや何度目か分からない潮吹きがボクから発射される。
直接粘膜を触れさせるのが効率的だと、ナナがボクの秘部を舐め始めてからずっとこのままだ。
ナナは顔を離すことなく舐め続け、時に肉種を甘噛みし、時に舌を突き刺してくる。

「ひいっ、ひいっ……! あっ、また……!? やだ、もう、やだ……!」

「……ぺろっ」

「んくぅううう!!」

ぴしゅっと弾けるように少量の潮が吹き出す。もはやナナに責めつくされたボクの体はおかしくなってしまったらしい。
ほんの少し触られただけで、気が狂うほどの快感が生まれる。

「じゅぷ、ちゅ、じゅるるる……! れろ、かりっ、れろれろれろ……」

「いやああ゛あ゛あ゛っ!! もうイキたくない、やだ、やだやだやだああああああ!!」

こんな状態で激しく責められれば、当然もっと強い刺激となる。
バチバチと視界が明滅し、かつてない絶頂が来ていることを本能が知らせる。
これ以上は本当にーー。

「しぬっ、イ゛キ死ぬっ゛! こわい、やだ、イキたくない、あ、あああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

ビクビクビクビクンッ!!
膣が、子宮が、腹筋が、腰がありえないほど脈動し、ボクの機能をとうとうぶっ壊したらしかった。

「あ゛っ、あ゛ー……」

びしゃああああ……。ぶしゅああああ……。
ぴしゃっ。しゃああああああああ!
じょぱっ、ちょろろろろ……。

「こわれたぁ……ぼくのおまんここわれちゃったあ……」

「うわわ、止まりませんよこれ……」

漏れだす液体が止まらない。
シーツが水分を吸っていき、やがてそれはボクのお尻の部分を濡らし、背中の部分まで浸食し……。
とうとうボクは、そこで意識を手放した。

そして、闇の試練の日がやってくるーー

久しぶりです
投下いたします

自室ーー


クロエ「っ!!」ガバアッ!


ヒカリ「クロエ!?」ガバッ


ダダダダダッ


ヒカリ(お手洗い……? それにしては様子が……)


クロエ「げええええっ、うぶ、うええええ……!」ビチャチャッ


ヒカリ「!! クロエ!」タタタッ


ローラ「クロエちゃん!」


ヒカリ「大丈夫……じゃないよね。一回全部出しちゃおう」サスサス


クロエ「うぐ、げええええ……」ビチャビチャ…


ーーーーー

ーーー




クロエ「……」ゲッソリ

クロエ「あさから……いやなものみせたわね……」


ヒカリ「ううん、大丈夫だよ。それより立てる? みんなのところに行かないと……」


クロエ「……」グッ

クロエ「たてない……肩かしてくれる……?」


ヒカリ「う、うん。もちろん」

ヒカリ(これは重症そうだ……)


ーーーーー

ーーー

食堂ーー


ヒカリ「……というわけで、クロエはすごく危険な状態です」


ラミー「私の時はあんなんじゃなかった……」


樹「ラミーのときより闇が強力ってことかしら」


デン「た、多分そうだと思います。今までも体調に波があって、体調がひどいときは闇も比例して強い奴で……」


レナ「ここまで酷いのは見たことある?」


デン「ここまでやつれてるのはさすがに……」


ナミネ「それじゃあ気を引き締めていかないとですね」ムンッ


ティア【すごいやる気ですね】


アルシェ「あれは恋人に元気をもらってるから。アルシェにはよく分かる」


ナナ「……というより、今日なんだか暗くないですか?」


時雨「天気予報は晴れのはずだが……」


バンッ!!


楓「ぜぇ……ぜぇ……」ガタガタ


ヒカリ「うわっ!? びっくりした……」


ローラ「楓さん……?」


晶「わ、悪いみんな。楓がどうしてもって言うから連れてきたんだけど……」


楓「もう……来てる……」


樹「え……」


楓「学校の上を……闇が覆って……」カクンッ


嵐「楓っ」ガシッ


樹「もうご到着してたのね……」


ナナ「想定よりずっと早いですけど……」


レナ「やるしかないわね」

時雨「ウィン、いよいよ大一番だぞ。……ウィン?」


ウィン「……っ///」ピクンッ

ウィン「はぁ……はぁ……。な、なに? なんのはなし……?///」フルフル


時雨「大丈夫か? 顔が赤いが……」


ナナ「だ、だいじょーぶです! ウィンは今かつてない最強モードですから!」


時雨「ならいいが……」


凜華「クロエさん、掴まって」


モミジ「私達が護衛するからね。イオさん、前線はお願いね」


イオ「は、はいっ!」


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


ズゥン…… ズゥン……


鬼「………………」ギロリ…


アルシェ「……でかい」アングリ


樹「久しぶりに見たわ。ラミーの時の分、しっかりお返しさせてもらおうかしら」


デン「今度こそ……!」ボソッ


ウィン「……」ポケーッ


イオ「い、いきますっ!! 爆発魔法【エクスプロージョン】!」


ドゴオオオォォォォン!!


鬼「!!」グラッ…


樹「畳み掛けるわ。拘束解除【リミットブレイク】!」ゴオオッ!

樹「魔弾【シュート】」カッ


ズゴォォォォォオオオオオッッ!!


鬼「ガアアアアアアアアアア!!!」


ラミー「す、すごい……」


鬼「ブフゥー……!!」ズシン…!


時雨「! あの二人の攻撃を耐えるのか……」


わらわらわらわら……


クモ「ウゥゥゥウウウヴヴウウウ」カサカサカサカサ


ヘビ「ギシャアアアアアアアアア!!」ズルズル


ドクロ「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺」ガサガサ


デン「わ、わわっ!? こんなの今まで出てこなかったよ……!?」


レナ「どうやらクロエの周りの魔法使いも排除したいようね」


ナナ「それじゃあ作戦変更ですね。打ち合わせどおり、主力の皆さんは鬼と対峙。他の皆さんはできる限りバラけて主力が戦いに集中できるようにサポートします」

ナナ「さあ、作戦開始です!」

対鬼メンバー

ウィン
デン
イオ
アルシェ

分隊1(対ヘビ)
時雨
ナミネ

分隊2(遊撃隊)
ラミー
ナナ
レナ
ティア

分隊3(星見の塔でクロエの護衛)
ローラ
ヒカリ
凜華
モミジ

寮の防衛
楓(自室で休息中)

ヘビ「ギシャアアアアアア!!!」


時雨「鬼も可哀想だな。あのメンバーが相手だとさすがに何もできないだろう」


ナミネ「もしかしたら私達の方があぶないかもですね。二人でヘビを倒さないと……」


時雨「確か悩みの解決した人は闇の魔獣に魔法がよく効くんだろう? きっと大丈夫さ」


ヘビ「ジュアアアアアアア!!」ズルルルッ!


時雨「ふっ!」シュパッ!


ヘビ「ギシャアアアアアアアアア!!」


時雨「全く……まだ喋ってる途中なんだがな」チャキッ

時雨「確かヘビは攻撃し続ければ小さくなって消滅する……だったかな」


ナミネ「はい!」


時雨「ならさっさと倒してクモやドクロの討伐を手伝いにいかないとな」グッ…

時雨「……今から見る技はウィンには内緒だぞ?」


ナミネ「え……」


時雨「居合……閃【せん】!」キンッ!


ヘビ「ギ……ア……?」ズル…


ナミネ「……今……何が……?」パチクリ


ヘビ「ギ……ギアア……!」ズ…ズズ…


ナミネ「あ、水弾【アイスボール】!」バシュッ!


ヘビ「ギイイイィィ……!」シュウウ…


時雨「あ、頭だけでなお動くとは……。油断していた」


ナミネ「い、今何したんですか?」


時雨「なんのことはない。剣を抜き、魔法で斬撃を飛ばし、再び剣を収めただけさ。光が拡散してしまうから、剣を抜く時間をできる限り短くした結果があの技というわけだ」


ナミネ「早すぎて見えませんでした……」


時雨「おっと、おしゃべりしてる場合じゃないな。他の加勢に……」


ヘビ「ルアアアアアアアアアア!!」ズルルル!


時雨ナミネ「!!」


「炎弾【ファイアボール】!」ゴウッ!

「雷弾【サンダーボール】!」バチッ!

時雨「もう一匹いたのか……! それより助かったぞ……晶、嵐」


晶「間に合ってよかった……。あのヘビずっと時雨さんの戦いを観察してたみたいです。一筋縄じゃいかないかも……」


ヘビ「フシュルルルル……」


ナミネ「水弾【アクアボール】!」バシュッ


ヘビ「……」ビシャッ

ヘビ「?」キョロキョロ


ナミネ「な、き、効いてない? 硬さもさっきのヘビより上ってことですか……」


時雨「閃【セン】!」キンッ!


ヘビ「ルオオオオオオオオ!!」ギュン!


時雨「あれを避けた!?」


ナミネ「避けたってことは時雨さんの攻撃が当たればあるいは……」


晶「倒せるかもな」


ヘビ「ルアアアアアアアアアッ!!」ガバアッ!


嵐「雷弾【サンダーボール】!」バチッ!

嵐「っと……。さて、どうやって倒す? 時雨さんの攻撃が当たれば倒せると言っても、さっきは避けられたし」


ナミネ「かく乱しましょう! 水と炎と雷! これだけあれば隙を作るくらい簡単です!」


晶「だな」


嵐「時雨さんはいつでも攻撃できるよう準備しててください」


時雨「ああ。頼むぞ」


ナミネ「ではまず……嵐さん! 水障壁【アクアカーテン】!」ブワアッ!


嵐「おう! 雷弾【サンダーボール】!」バチチッ!


晶「雷をまとった巨大な水のカーテン! これならあいつも……」


蛇「ルオ……!!」


バチチチチチチチチッ!!

蛇「ルガ……ア……!」ビリビリ


時雨「閃【セン】!」キンッ!


蛇「ルオオオオオオオオ!!」ズバアッ!


晶「斬れた!」


蛇「ルオオオオオ……オオオオ……!!」


嵐「小さくなったな……でもまだやる気みたいだ」


ナミネ「もう一度……! 水障壁【アクアカーテン】!」ブワッ!


嵐「雷弾【サンダーボール】!」バチッ!


蛇「ルアアアアアアアア!!」ズルル!


ナミネ「避けられた! 晶さん!」


晶「任せろ! はああああぁぁ……!」コオオオ…

晶「炎神魔法【カグツチ】!!」ゴウッ!!


蛇「ルオッ!?」ビクッ!


時雨「よくやった、晶……」チャキ…ッ

時雨「閃【セン】!!」ギンッ!!


蛇「ル……オ……」ズル…


ずうううううん……


ナミネ「倒した……」


嵐「やったな、晶! あんな炎出せるなんて聞いてなかったぞ!」


晶「はは、時雨さんとの修行の成果だよ。二人のナルカミやイダテンに負けてられないしな」


時雨「盛り上がるのはほどほどにな。すぐに遊撃に回るぞ。蛇が発生し次第また集合だ」


はいっ!!


ーーーーー

ーーー

楓「はー……はー……」

楓(今日は……意識がある……)

楓(死を感じる時間が長過ぎて慣れてきちゃったのかな……)

楓「嵐……晶……」

楓「あたしも……頑張るんだ……!」


ーーーーー

ーーー

星見の塔前ーー


凜華「氷剣【アイスソード】」キンッ

凜華「はい、ヒカリさんも」ポイッ


ヒカリ「ありがとう、凜華さん」


凜華「剣を使った殺陣は習ったことあったかな」


ヒカリ「一応練習としては何度か」


凜華「じゃああまり難しく考えなくていい。習ったとおりに剣を動かせばきっと大丈夫だから」


ヒカリ「うん。確かこう握って……」ギュッ


クモ「キシャアアァァアア!!」 


ヒカリ「ふっ!」ズパッ!


凜華「そうそう、いい感じ。……はっ!」スパッ!


ドクロ「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺」ガサガサ


凜華「さ、クロエさんを守るためのワルツ……始めようか」ニコッ


ーーーーー


モミジ「や、やっぱりあの二人かっこいいなあ……」


ローラ「うん……」


ルク「……」ソワソワ


クロエ「ルクさん……リズの部屋にいていいわよ……」


ルク「あ、い、いえ。今はそういう訳にはいきません。もし校舎が崩れるようなことでもあれば見に行きますが……今はクロエさんです」


ローラ「! エアロ! 融合【シンクロ】!」キンッ

ローラ「風弾【エアロボール】!」ブワッ!


クロエ「まさか……」ノソ…


ローラ「コウモリ……かな。空からも攻めてきたみたい」


ルク「ほほう。いよいよ総力戦みたいですね」


ーーーーー

ーーー


対鬼チームーー


鬼「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!」ブンッ!


メゴオオオッ!


アルシェ「パンチ一発で地面がえぐれた……」


樹「当たったらタダじゃすまなそうね」


ウィン「……」ポー


イオ「私の爆発で足元を崩してみます! 爆発魔法【エクスプロージョン】!」ドオオオン!


鬼「ガ……!!」グラ…


アルシェ「もうひと押し……破壊魔砲【キャノン】!!」ズゴオオォッ!!


鬼「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」ズウウウウウン!


ウィン「……」ボケー


樹「畳み掛ける! 魔弾【シュート】!」ズドオオオオン!!


デン「え、えと、えと、魔弾【シュート】!」ズゴオオッ!


鬼「ガ……ア……ッ!」ガクンッ


アルシェ「……これで終わり……?」


デン「今までと同じなら……まだ……」


鬼「ゴアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」ガバアッ!!


イオ「ひいいぃぃ!!」


樹「くっ……!」


鬼「フシュー……フシュー……!」ゴキッ…ベキッ…


デン「強くなって復活して……」

デン(最近はこの状態の鬼によく殺されるんだっけ……)ガタガタ


ウィン「……」スウ…

鬼「ゴオオオアアアアアアアアアアア!!!!」ブオン!


ウィン「魔弾【シュート】」


ズゴオオオオオオオオオッッ!!!!

鬼「ガフッ……! グ……オオ……!」グラ…


デン「は?」


樹「ちょっ……」


イオ「え……」


ずうううううん……!


アルシェ「いっ……ぱつ……?」


ウィン「はっ、やっと強いのが来てくれて反応できた。昨日の晩からちょっとボーッとしてて……」

ウィン「……あれ? 鬼は?」キョロキョロ


樹「今あなたが倒したわ」


ウィン「そんなあ……」


デン「ま、まだ……です」

デン「ここから、本当の闇が襲ってきます……!」


ズズ……


ウィン「鬼が溶けてく……」


ーーーーー


ローラ「コウモリが帰ってく!?」


ーーーーー


時雨「数が減ったか……?」


ーーーーー

ーーー

クロエ「来る……」グッ…


ローラ「クロエちゃん立っちゃだめ! 横になって……」


クロエ「私が立ち向かわないと……終わらない気がするのよ」


ルク「体調はどうですか?」


クロエ「かなりまともになったわ……。普段通りとはいかなくても7、8割の力なら出せそう」


モミジ「それじゃあ……行く?」


クロエ「ええ!」


ーーーーー


寮ーー


バンッ!


楓「……嵐、晶」


晶「無事か、楓」


嵐「大丈夫だったか!?」


楓「二人とも……お願いがあるの」


晶嵐「?」


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


ズズズズ……


ウィン「みんな空に吸い込まれてくね」


クロエ「あれを消滅させれば終わる……はず……」


樹「クロエさん。大丈夫?」


クロエ「なんとかね……」


デン「……」ブルッ


レナ(デン……)


???『クロエ・アートルム……』


クロエ「な、だ、誰?」


???『我は闇。貴様を喰らうもの』


クロエ「闇が……声を……?」


樹「ラミー、こんなことあったかしら?」


ラミー「ううん……。闇が喋るなんてありえないよ……」


闇『ラミー・アルファウスか……。貴様が長く意識を保っていたせいで……いや、「おかげ」で言葉を学習することができたよ』


クロエ「あっそ。それで、喋れるから何? 帰ってくれるのかしら?」


闇『宣戦布告だ。我が体を痛めつけ消滅させた罰は、貴様ら全員の命を以って償ってもらう』


ローラ「い、命……」


クロエ「ふーん……分かりやすくていいわね」

クロエ「正直、ここにいる魔法使いは強い。私から生まれた闇なんかじゃ到底敵わないわよ?」


闇『何を馬鹿なことを……。我はお前から生まれた訳ではない。常に数多の生物の陰の部分に潜み、蝕み、時に喰らい尽くす。それが我だ』

闇『喰らい尽くす対象は勿論、貴様のような闇魔法と称して我の力を使役せんとする馬鹿者よ』


クロエ「あーもーごちゃごちゃと! とにかく、あんたは私達を殺したい。で、私を喰らってさらに強くなりたい。私たちはあんたを消滅させて平和な日常に戻りたい。それだけでしょ?」

クロエ「さっさと決着付けようじゃない」キッ

闇『そうだな……』


ズオッ!!


ナナ「り、寮の方に攻撃を!?」


樹「平気よ。寮にかけた防御魔法にダメージは入ってない」


闇『まずはコイツから殺すか……』スッ


楓「あ……ぐっ……!!」


クロエ「楓!! 魔弾【シュート】!」ゴッ!


闇『ふん!』バシイッ!

闇『間抜けが一匹倒れ込んでいたが……どうやらコイツも貴様の大切な人物らしい』


ギチチ……!


楓「ば……」


闇『む?』


楓「ばー……か……!」ヒュンッ!


メゴオォッ!


闇『が……っ!』パッ


クロエ「あ、あれ……超速箒!? なんで勝手に飛んで……」


楓「は……はは……! グリップグローブ使えんじゃん……!」パシッ!


闇『お……のれェ!』ズルルル!


楓「クロエー! あたしはもう大丈夫ー! 晶と嵐がいれば、死なんて大したことないって分かったからー!」ビュン!


モミジ「の、乗りこなしてる!? あれすっごく速いのに……」


嵐「悪い、クロエ。楓も戦うって言って聞かなくて……」タタタッ


晶「クロエの手伝いができないことずっと気にしてたからな」


ヒカリ「どうやら負けの目はなくなったんじゃない?」


ローラ「みんなで戦えば、きっと負けないよ!」


クロエ「二人とも……。そうね、ここで畳み掛けるわ!」

クロエ「全員、闇に向かって攻撃!!」


おおおおおおっ!!

闇『ちょこまかと……!!』


楓「あたしに構ってていいのー!?」ビュ-ン!


闇『なに……!?』


ウィン「神弾【ネオ】」

樹「魔弾【シュート】」

イオ「超新星爆発【スーパーノヴァ】」

アルシェ「神槍魔法・貫【ブリューナク】」

時雨「剣戟・飛燕」

晶「極炎魔法【カグツチ】」

嵐「極雷魔法【ナルカミ】」

凜華「巨大氷弾【フロスト】」

ナミネ「巨水球弾【アクアマリン】」


楓「あ、これやば……あたし逃げるねー。風加速魔法【マッハ】!」ビュン!


クロエ(闇が負けを悟ってる。私の中の闇が薄らいでいく……これなら……!)

クロエ「……闇弾【ダークボール】!」ズオッ!


闇『やめろ……! ふざけるな……! くそ、くそおおおおおおおおおおおお!!!!!』



  ゴ    ッ

闇『……』シュウウウ…


クロエ「あれだけの攻撃をくらってまだ完全には消えないのね……」


闇『驕ったな……クロエ・アートルムよ』


クロエ「ーーーーは?」


バクンッ


ローラ「く……!」


ヒカリ「クロエ!!」


ズズズ……


闇『クロエ・アートルムだけは……こいつだけは喰らっていく。こいつの中の闇を糧に……次こそはこの世を闇で染めてやる……』


ズズズ……!!


ナナ「! 闇の魔獣多数出現! 迎撃を……」


ティア「アルシェ! 私の後ろに隠れてください!」


ラミー「樹、休んで。今度は私が……!」


時雨「まずったな……。先程の全力攻撃で、主力はほぼ全ての魔力を放出した。このままじゃ防衛はできてもクロエさんが……」


レナ「……デン、あなたの番よ」


デン「……」


レナ「背後のことは私に任せなさい」


デン「……うん」


ヘビ「ギシャアアアアアアアアア!!」ズルル!


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」ギイン!


ヘビ「ガ………ガフ……!」ギリ…


レナ「早く行って!」


デン「うん!」

デン(レナさん……ありがとう……!)

がしゃどくろ「ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


ナナ「ウィンさん、顔こっちに向けてください。魔力の補給を……」


ウィン「しなくてもいいかも」


ナナ「え?」


ズウウン!


ラピス「遅れてすみません! 闇の魔獣がこの近辺にも溢れてて……!」


レイア「……あの闇の魔法使いはどこだ?」


ローラ「そ、空です! あの闇の中に閉じ込められてます!」


ラピス「空に溶けて消えようとしてますね……。消える前に私がこじ開けます!」バサッ!


レイア「ラピス!」ゴッ!


がしゃどくろ「ギ ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」ガラガラガラ…


ローラ「あ、あの骨をワンパンで……」


レイア「全く……。飛ぶ前に周りに注意してくれ」


ラピス「す、すみません。では改めて!」バサッ!


ナナ「ドラゴンの増援ですか……確かにこれならクロエさんに辿り着けるかもしれませんね」


ウィン「でしょ? だから補給は……んっ」チュッ


ナナ「それとこれとは別問題れふ……ちゅ、くちゅ……」


ウィン「んんっ、く……! ぁ、ふ……!」ビクビクッ

ウィン(昨日のこと思い出しちゃうから駄目なんだって~~~!)ビクンッ!

デン「クロエさん……!」ビュン!


ラピス「おや、あなたもクロエさんの救出を?」バサアッ!


デン(ド、ドラゴン……!)

デン「そ、そうだよ……クロエさんを助けに……」


ラピス「では私と同じですね。手助けしますよ。周りのコウモリは私が相手します」


デン「……」コクン!


ラピス「ゴアアアアアアアアア!!」カッ!


コウモリ「キー!」ジュオッ


デン(す、すごい……これなら近づける!)


闇『なぜ……なぜたかが魔法使い一人にここまでの手下が……!』


デン「手下なんかじゃないよ……」


闇『追い付かれたか! ならば貴様も捕らえてやろう!』ズオッ!


デン「魔弾【シュート】」ズゴオオッ!


闇『ムグオオオオオ!!』


デン「私達は……クロエさんの友達。みんなクロエさんに感謝して、助けになりたくて……それだけでここまで来れちゃうんだ」


闇『貴様はなぜ! それだけの力がありながらクロエに与する!』


デン「……レナさんと仲良くなれたのは、きっとクロエさんのおかげだから」


闇『なに!?』


デン「おしゃべりはもういいや。開けるね」

デン「魔弾【シュート】」ゴッ!

クロエ「……」

クロエ「……はっ!」パチッ


デン「大丈夫?」


クロエ「ありがとう、デン。助かったわ」


デン「それじゃあこのまま降りるから……」


闇『クソがああああああああああ!!!』ズルルル!


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」バキイッ!

レナ「最後まで油断しない!」


デン「ご、ごめん……!」


闇『もういい……我が半身達よ……』シュウウウ…

闇『我の血肉となれ……!』


クロエ「まだ何かする気……!?」


ヘビ「オ……オ……」シュウウウ…


がしゃどくろ「ガ ア … …」シュウウウ…


ズオオオオオ……


闇『貴様を取り込むのはもう止めだ。貴様はここで……殺す』


クロエ「人形にもなれるのね。中々器用じゃない」


ヒカリ「クロエ! 大丈夫!?」フワー


ローラ「どこか痛いところとかない?」フワワ…


クロエ「大丈夫よ。それより危ないから離れて……」


ヒカリローラ「だめ!」

ヒカリ「一緒に戦うよ」

ローラ「クロエちゃんだけ危ない目には合わせられないもん!」


クロエ「……だったら協力してほしいことがあるわ」


ーーーーー

ーーー

闇『はあ……はあ……!』


クロエ「辛そうね。その形態は禁じ手だったりするのかしら?」


闇『黙れ……!』


クロエ「こっちの作戦会議の間動かなかったし。実は動くのも辛かったりして」


闇『黙れえええええええ!!』ブンッ!


クロエ「ヒカリ! ローラ!」


ヒカリ「うん!」キンッ


ローラ「え、えい!」キンッ


闇『今更何を……!?』


クロエ「へー……案外できるものね」ガシッ


楓「な、何あれ何あれ!」ワクワク


クロエ「ヒカリがローラの魔力を吸って、それを私に送った……。簡単に言えば私を含めて三人分の魔力が体に溜まってる状態……ハイパークロエ状態よ」

クロエ「魔弾【シュート】!」ズゴオオオッ!!


闇『ガアアアアアアアア!!』


ハイパークロエ「おお、強い」


ナナ「そんな……二人分ならまだしも、三人分の魔力を体に溜めるなんて……」


晶「あ、そうだ」

晶「クロエ、これ使ってくれ!」ポイッ


クロエ「?」バキッ

クロエ「あ、わ、割っちゃったわ!」


晶「割っていいんだ! その箱の中にはアタシの魔力が入ってるから!」


クロエ「お、おお……!」ムクムク

クロエ「炎弾【ファイアボール】!」ボウッ!


ローラ「きゅーちゃん!」ポンッ!


クロエ「融合【シンクロ】!」キンッ

クロエ「火炎弾【フレイムボール】!」ゴオオ!


闇『ぐ……おおおおお……!!!』

ウィン「ナナ。ナナの魔法でみんなの魔力送れないかな?」


ナナ「……そんなの必要ないみたいです。クロエさんに通じる魔力の道がとてつもなく広い。きっとここにいる誰でも魔力を送れるはずです」


凜華「へえ……送ってみようかな」キンッ


ナミネ「私も……」


クロエ「水障壁【アクアカーテン】! 氷輪華【アイスフラワー】!」ビシャ!ビキイッ!


楓「あたしもやってみよー」キンッ


晶「さっきの渡さなくてもよかったかな……」キンッ


嵐「こうでいいのかな」キンッ


レナ「ったく……」キンッ


アルシェ「アルシェも……」キンッ


ティア「やっちゃってください」キンッ


闇『く……そ……! なぜ貴様に手を貸す……!』


クロエ「そんなの……友達だからに決まってるでしょ」


闇『!!!』


クロエ「さ、終わりにしましょう」

クロエ「我が体内に巡りし魔力よ! その力で闇を晴らせ!」


クロエ「始原にして終焉なる魔法【フィナーレ】!」


ぽしゅうううう……


ポンッ!

ローラ「……お」


ヒカリ「終わった……?」


モミジ「終わった……!」


凜華「そのようだね……」


楓「やっ……たーーーーーー!!」


わあああああああああ!!


レナ「お疲れ様、デン」


デン「レナさん……! いきてる……生きてるよぉ……!!」グジュッ


ウィン「さっきの状態のクロエさんと戦いたいなあ~」


時雨「お前は早速それか。せっかく終わったんだ、休ませてやれ」


ナナ「あはは……」


ナミネ(先生。無事終えることができましたよ……)


晶「やったな、嵐」


嵐「楓もトラウマ克服できたみたいだし、ほんとよかったよ」


ティア「くたくたです……」


アルシェ「甘いもの食べたい……」


ラミー「食堂貸し切ってパーティーかな? ね、樹」


樹「そうね。中に戻ってお祝いしましょうか」


クロエ「みんな、騒ぐわよー!」


おーーーー!!


ーーーーー

ーーー

こうして、クロエ・アートルムの一年生としての波乱の一年は終わった。

どんな新入生に出会えるかを心待ちに、その日はあっけなく眠りについたのだった。

悪夢に悩まされることのない快適な睡眠。だが、その両隣にはしっかりとヒカリとローラがいたそうな……。

4月1日ーー


クロエ「……」ムクッ


ヒカリ「ん……おはよう、クロエ」


ローラ「おはよー、クロエちゃん……」


クロエ「おはよう、二人とも」ニコッ

クロエ「新学期が始まるまでちょうど一週間あるわね……。どう過ごそうかしら」


安価↓~↓5自由行動安価
残りの春休みをどう過ごすか

街中ーー


クロエ「んー……気を張らなくていいって楽ねー……」ノビー


ヒカリ「長いこと大変だったもんね。お疲れ様」


ローラ「今日はめいっぱい羽伸ばそうね」


クロエ「そうね。でもその前に……」


ーーーーー

ーーー




ソフィアの住む城ーー


ソフィア「……!」


クロエ「来たわよ」


ソフィア「…………」テクテク


ぎゅっ


ヒカリローラ「!?」


ソフィア「……おめでとうございます、クロエ。お疲れ様です」


クロエ「大変だったけどなんとかなったわ。いろいろアドバイスしてくれてありがとう」


ソフィア「いえ、私はなにも。クロエが頑張ったおかげです」


ローラ「は、離れて! 離れてください!」グイー


ヒカリ「と、とにかくっ。これでクロエは無事に闇の魔法が使えるようになったわけで……」


クロエ「そうね。戦いの中で撃てたわ」


ソフィア「どんな性質を持つのか楽しみですね」


クロエ「あ、これさっきここに来る前に買ってきたの。うちのグルメ担当に聞いたお菓子だから美味しいと思うわ」スッ


ーーーーー


ラピス「へくしっ!」


クリア「ママ風邪? 大丈夫?」ヨシヨシ


レイア「暖かくなってきたからと言って油断しちゃだめ。竜とはいえ風邪引くんだから気をつけてね?」


ラピス「はい……」ズビッ


ーーーーー


ソフィア「ありがとうございます。いただきます」

ソフィア「……クロエ、せっかく闇に怯えることもなくなったのですから、こんなところにいないで遊びに行ってはどうですか?」


クロエ「そうね。お礼のお菓子も渡せたし……また今度時間があるときに来るわ」


ソフィア「お待ちしております」

ソフィア「ローラ・リーケ、ヒカリ・ロゥレス」コソッ


ローラ「はい?」


ヒカリ「なんですか?」


ソフィア「これからは日常生活に余裕ができます。そうなるとクロエさんほどの人がほっとかれるとは思えません。新入生や他の人に取られる前に行動しないとまずいですよ」ヒソヒソ


ヒカリ「う……わ、分かってます」


クロエ「ヒカリー、ローラー、行くわよー」


ローラ「あ、う、うん!」


ソフィア「健闘を」グッ


ーーーーー

ーーー

魔法具屋ーー


クロエ「せっかく新年度だし、ここらで道具の新調をしてもいいかもね」キョロキョロ


ヒカリ「闇の魔法に馴染む杖とかあるかな?」


クロエ「うーん……」


ローラ「魔獣の毛を固めた杖っていうのもあるよ。闇に強い魔獣の毛とかあれば作れるかも」


???「あ、リリウムの生徒だ……!」


クロエ「?」


???「!」ササッ


ヒカリ「どうかした?」


クロエ「誰かに見られてた気が……気のせいかしら」

クロエ「あ、この杖かっこいいわね」ヒョイ


ローラ「うねうねして握りくそうだけど……」


ヒカリ「そ、それはやめたほうがいいんじゃないかな」


ーーーーー

ーーー

寮ーー


ローラ「……」


アルシェ「……お邪魔してます」ペコリ


ティア「あ、あのあのローラさんのベッドは使ってないので汚れてないと思います」アワワ


ローラ「あ、ううん。びっくりしたけど大丈夫。最近クロエちゃんと寝てたもんね」

ローラ「これおみやげ。クロエちゃんがありがとうって」ハイ


アルシェ「いただきます」


ローラ「それじゃあ他の人にも渡してくるから。あ、アルシェちゃん、私多分今晩もクロエちゃんのところに行くからベッド使ってもいいよ」


アルシェ「ティアと寝るから大丈夫」


ローラ「」


アルシェ「一緒のベッドで寝てるから大丈夫」


ローラ「きゃー!///」

ローラ「すごいね、ティアちゃんそんなに進んでるんだね///」キャーキャー


ティア「/////」プシュー


ローラ「じゃ、お邪魔虫は退散するね」スクッ

ローラ「ごゆっくりー……」ソソクサ


ティア「……」


アルシェ「照れてる」


ティア「……///」プイッ


アルシェ「かわいい」


ティア「/////」カアアア…


ーーーーー

ーーー

クロエ「あ、レナ、デン。これあげるわ」


レナ「お菓子?」


クロエ「助けてもらったお礼……にしては安いけど、気持ちよ」


デン「あ、ありがと……いただくね」


クロエ「……そういえばデンの魔力もあの時私の中に入ったのよね」

クロエ「トランス!」


シーーーン……


デン「も、もう魔力霧散したんじゃないかな。あの時はみんなの気持ちが一つだったからああいう状態になったけど、今は特に何もないし」


レナ「……フッ」ププッ


クロエ「は……ハイパークロエー! カムバーーック!」


レナ「諦めなさい。これも運命よ」


クロエ「う……うう……!」


ーーーーー

ーーー

マクベス・エクスルードハウスーー


カーラ「クロエ……!」ダキッ


クロエ「ただいま、先生」


ローラ「お邪魔します」


ヒカリ「お、お邪魔します」


「わー、美人さーん」


「ローラお姉ちゃん久しぶりー!」


カーラ「どうぞ中でお話を聞かせてください」


クロエ「ええ」


ーーーーー


カーラ「ではもう闇に怯えることはなくなったと……」


クロエ「そうなるわ。これから新年度も始まるし、楽しみなことが多くて闇に怯えてる暇もないわね」


カーラ「ふふっ……ではこちらも一つニュースです」


クロエ「なあに?」


カーラ「わがマクベス・エクスルードハウスから、リリウムに入学する子がいます!」


クロエ「え!?」


新入生のプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】ステラ・ステラ
【容姿】紺色の髪は星空のような煌めきを放っている。スレンダーな美人さん
【性格】大人しいようで案外強気なところがある
【得意魔法】空から無数の隕石を落とす
【備考】年下に頼られるのが好き。年上には甘えたい

【名前】エルフィニア・ヴァナディース
【容姿】黒髪ロングヘアーに黄と紅のオッドアイ。背は低めで胸も体型レベルだが絶壁コンビ(クロエ&楓)よりはある。
普段は紅目の方を眼帯で隠している。
【性格】クロエが可愛く見えるレベルの中二病。基本的に尊大な口調だが根はお人好しでヘタレ。
【得意魔法】触れたものを透明にすることが出来る。
【備考】名前が長いため『ニア』という愛称で呼ばれている。クロエに憧れており、クロエに近づくために中二病を拗らせた結果こうなった。
魔法の用途は主に『虚空から異物を召喚』みたいなシチュエーションに使っている。

余談だが多分CVが付いたら高確率でCV内田真礼。

1.エティナ
2.ナユタ
3.ステラ
4.エルフィニア

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが新入生となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが新入生となります

新入生はステラ・ステラとなりました
設定は>>608を参照

カーラ「ステラです♪」


ステラ「は、はいっ」


クロエ「ステラ! おめでとう」


カーラ「しっかり勉強してましたからね。これからは先輩後輩です」


ステラ「く……クロエ先輩……!」


クロエ「……いいわね、後輩って」ナデリ


ステラ「荷物は用意できてます。学校まで一緒に行ってもいいですか?」


クロエ「もちろんよ!」


カーラ「入寮日まではまだ日数がありますから、数日ここで過ごしていってください」


ヒカリ「お、お世話になります」ペコリ


ーーーーー

ーーー

寮ーー


ティア「……」


アルシェ「……」ギュー


ティア「……」ギュ…

ティア(また流されるままにアルシェと一緒に寝ることに……)ドキドキ

ティア(ローラさん早く帰ってきてください……! 心臓が持ちません……!///)ドキドキ


アルシェ(ティアが暖かくなった……)ギュッ


ーーーーー

ーーー

リリウム魔法学校ーー


ステラ「ここが……」


クロエ「そう。私達の過ごす学校よ」


ステラ「楽しみです!」


クロエ「寮は二人一組だから、ステラにも多分同室の子ができるはず。紹介してね?」


ステラ「はい!」


クロエ「それじゃあ改めて……ようこそ」

クロエ「リリウム魔法学校へ!」ニコッ

ーーーーー


入学式が終わり、レクリエーションーー


クロエ「今日は上級生は休み扱いなのね……どこで時間を潰そうかしら」


安価↓以下から選んでください
コンマゾロ目で新キャラ
 食堂
 図書室
 部室(演劇部室)
 寮

図書室ーー


ざわざわ


クロエ「ふふ……一年生達頑張ってるわね。微笑ましいわ」

クロエ「せっかく図書室来たし、何か借りていこうかしら」


ーーーーー

ーーー




クロエ「闇の魔法に関係ない本を読むのも久々ね。これは後で読むとして……」

クロエ「さ、次はどこに行こうかしら」


安価↓以下から選んでください
コンマゾロ目で新キャラ
 食堂
 部室(演劇部室)
 寮

寮ーー


クロエ「私達の部屋が変わらないってことは、卒業した生徒のいた部屋に新一年生が入ったってことなのかしら」

クロエ「……ステラと同室の子、気になるわね」

クロエ「あーでもだめよ。身内だからって構ってばかりいたらステラのためにもならないし……」

クロエ「……す、ステラが偶然見つかったらそれとなく聞く程度にしましょう。うん」

クロエ「さ、さあ他の場所でも見てみるかしら」


安価↓以下から選んでください
コンマゾロ目で新キャラ
 食堂
 部室(演劇部室)

食堂でしょうか?

食堂ーー


クロエ「……」


ラピス「美味しいですねえ」パクパク


クロエ「ラピスさん、新入生にはバレないようにしなさいよね」


ラピス「正直バレて大事になったことがないので、だいぶ危機感薄れてます」モグモグ


クロエ「クリアとかルクさんは日中部屋でおとなしくしてるのに……」


ラピス「うぐ……ここのご飯が美味しいのがいけないんですよ」


クロエ「欲に正直過ぎるわ……。私もう行くわね」


安価↓以下から選んでください
コンマゾロ目で新キャラ
 部室(演劇部室)

部室ーー


百合江「『ここで会ったが百年目……その首貰い受ける!』」


凜華「『受けて立とう』」ニッ


キンッ! キンッガッ!


百合江「『ぐは……! む……無念だ……』」


凜華「『良い太刀筋であった……さらば』」チャキッ


きゃーーーーーー!!!


クロエ「大人気ねえ……」


百合江「ええ、大成功ですわ」


凜華「くるくまさんに殺陣は鍛えられたからね。役に立って良かったよ」


百合江「次はレナさんとモミジさん、お願いしますわ。お題目は任せます」


レナモミジ「はい!」


百合江「最後はクロエさんとヒカリさんに頼んでも?」


クロエ「ええ。一通り見て回ったし、腰を落ち着けるにはちょうどいいわ」


ヒカリ「それじゃあどんなエチュードにしよっか」


クロエ「そうね……」


ーーーーー

ーーー

翌日、部活紹介ーー


百合江「ここで新入生の心を掴みますわよ……!」


「続いて演劇部の紹介です。演劇部の皆さんお願いします!」


凜華「『私達は海賊!』」


ヒカリ「『私達は医者』」


モミジ「『私達はサーカス団!』」


レナ「私達はただの学生。でも」


クロエ「何にだってなれる!」


「ぜひ、演劇部にお越しください!」


パチパチパチパチ!


クロエ「短すぎる……!」


ヒカリ「去年は部活が多くて疲れたけど、紹介する側になるとこんなに短いんだね……」


演劇部新入部員数↓コンマ一桁+10人
10人につき1人後輩キャラ作成(0の場合のみ2人作成になります)

部室ーー


「よろしくお願いします!」


百合江「こんなにたくさん……! 嬉しいですわ……」ホロリ


クロエ「いち、に、さん……16人かしら」


百合江「まずは皆様の実力を知るために、二人一組で組んで簡単な演技をしてもらいますわ。台本はこちらを」

百合江「練習はこちらの部室でも、どこか好きな場所でも構いませんわ。発表は明日。楽しみにしてますわね」


クロエ(あれはブラックとシャイニーの……懐かしいわね)


ーーーーー

ーーー




翌日ーー


百合江「さあ、皆様の演技を見せていただきますわね」


クロエ(さて……誰か一年生に声かけてみようかしら)


新演劇部員のプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】相葉 夜魅
【容姿】黒髪の長髪である以外は身長体重体型の全てが平均値で特徴が無いのが特徴
【性格】好意と悪意、害意と善意を両立させられる狂人、愛しているから殺したいと愛しているから尽くしたいを両立でき、自分の中では如何なる理屈も矛盾しない。そのため何をしてもおかしくない
【得意魔法】感情操作
 自分の感情や発想を強制的に一方向に向かせる自己制御手段、本来的には洗脳魔法と言うべきモノ
 今のところ前科は無いが自分以外に向けることもでき、その場合洗脳以外の何物でもない
【備考】性格と思考回路が破綻しているだけで常識が無い訳ではない(良心は無いし納得もする訳が無い)ので自分自身を洗脳して常識人に矯正している
 洗脳魔法は意思の力で抵抗できるのできっかけさえあれば自分にかけた洗脳を振り払う可能性もある

【名前】ノワール・ヴァーミリオン
【容姿】薄い青の髪で瞳は金色。背は低め
https://i.imgur.com/FS2L9iM.jpg
↑(雑なイメージ)
【性格】冷静な性格であまり感情を表に出したがらない。しかし内心は皆と仲良くしたいと思っている
【得意魔法】
『パンデモニウム』
ランダムに悪魔を召喚。戦闘力はピンキリで強ければ強い程制御が効かない。負の感情が高まっている時程強大な存在が呼び出され、特に怒りの感情に関しては本人の意思と無関係に魔法を発動させることもある

【備考】
幼少の頃に暴走した悪魔から自身を庇った事で両親が死亡しており、それ故に魔法を使うことに躊躇いがある
魔法をあまり使いたがらない代わりに生身での戦闘力はかなり高い
実は極度の怖がりで夜は1人でトイレに行けない

【名前】ノルン・サイネーラ
【容姿】金髪のおかっぱに碧の瞳。服の上からでも分かるほど胸が目立つ。
【性格】常にゆっくりと間延びした喋り方をするのんびりやの天然さん。昼寝が大好きで授業中も寝ていることが多い。一人称は『ノルン』
【得意魔法】睡眠魔法。実はねぼすけなのは自身の魔法が自身にも作用しているから(本人の性格もあるが)
【備考】実は演劇部には道に迷って辿り着いていた。部活紹介の時もずっと寝ており見ていなかったのだが、部室に来てなんとなく興味が湧いたので入部してみることにした。

1.夜魅
2.ノワール
3.アンナ
4.ノルン

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが新演劇部員となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが新演劇部員となります
自分の作成したキャラには投票できません

新演劇部員はノルン・サイネーラとなりました
設定は>>647を参照

>>645さん、イラストまで描いていただきありがとうございました!)

ノルン「zzz」スヤスヤ


クロエ「ちょっと」ユサユサ


ノルン「ん……はい?」


クロエ「次あなた達の番よ。起きなさい」


ノルン「はいは~い」ノビー


クロエ「……」


ノルン「んー……やりますかー」タユン


クロエ「くっ……!」ギリッ


ノルン「ノルン・サイネーラです、よろしく~」


ノルンの演技の実力↓コンマ(高いほど優秀)

ノルン「『好きだ、ブラック!』」


「えと……な、『なに、と、突然』」


ノルン「『ずっと想ってた。君と恋人としてお祭りに行きたい……どうかな』」


「よ……『よろしくお願いします……シャイニー』」

「『私こそずっと好きだったのよ』」


ノルン「『そっか。……そっか、嬉しいな』」


百合江「はい、そこまでですわ」

百合江「ノルンさんは一通りできるようですし……役者から始めてもらいますわね」


ノルン「はーい」


クロエ(なんかウィンさんっぽい雰囲気ね……)


百合江「さて、これからこのメンバーで始める前に……一つ報告ですわ」

百合江「演劇部の大会には予選大会、といったものはありませんの。各校が「この日にする劇を見てほしい」と応募し、一年間かけて精査されます。そして上位校のみが翌年の全国大会に呼ばれるのですわ」

百合江「昨年私達は文化祭の劇で応募しましたわ。その結果……無事全国大会への招待が届きましたの!」


クロエ「それって……」


ヒカリ「全国大会に行けるんだ……!」


百合江「夏休みの全国大会へ向けて、これから早速練習しますわ。その心づもりでお願いしますわね」


はいっ!!


百合江「では早速発声と筋トレから!」


ーーーーー

ーーー




樹「……この時期に転校生?」


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

1ヶ月4週間とし4月~7月までの4ヶ月を一学期とします
16週間あります

1/16回目の行動です
1回目の行動終了後、転校生が……?

ラミーどちらの学年か決めてませんでした
二年生か三年生か↓~↓5で投票お願いします

投票ありがとうございました
ラミーは二年生からの編入生としてリリウムに在籍していることとします

昼休みーー


クロエ「あら、デンにレナ」


デン「あ、こんにちは、クロエさん」ニコッ


クロエ「……雰囲気変わったわね」


デン「うん、自分でもそう思う。レナさんが守ってくれたおかげでこうして新学期を迎えられて……本当に幸せなんだ」


レナ「なっ……! よ、よくそんな恥ずかしいセリフ言えるわね」


クロエ「これはいよいよ本気のデンが見られるかしら?」


デン「うん。今まで以上に本気で魔法の訓練にも取り組むつもり。まずはマホリオのメンバーも決めないとね」


クロエ「ふーん……。レナ、デンと組まなくていいの?」


レナ「私はヒカリさんとローラさんと組んでるもの」


クロエ「二人ならちゃんと話せば分かってくれると思うわよ」


デン「いや、レナさんにそこまで迷惑はかけられないよ。わざわざチームを解散してもらうなんて失礼だし……」


クロエ「……ほんと変わったわねー」


レナ「今のなんか『チームを解散してもらうなんて、そんなことされたら申し訳なさで死にたくなる』とか言いそうなものよね」


デン「あ、あはは……さすがにもう死ぬのはイヤかな……」


クロエ「……レナ、ほっとくとデン誰かに取られるわよ。めちゃくちゃいい人になっちゃってるもの」


レナ「とっ……! 取られるとか意味わかんないわよ!」


デン「?」キョトン


クロエ「とにかく元気そうで安心したわ。そのまま頑張りなさいね」


デン「うんっ」


ーーーーー

クロエ「……あら」テクテク


ナミネ「……」キョロキョロ


ささっ


クロエ「保健室……? どこか悪いのかしら」チラッ


ナミネ「先生、今日もお弁当作ってきました!」パカッ


リリィ「わ、今日も美味しそうです」


ナミネ「今日は卵焼きが上手に焼けたんですよ」


リリィ「ほんと。キレイな黄金色です……。食べさせてくれますか?」アーン


ナミネ「は、はい」


リリィ「あむっ。……うん、美味しいです」ナデナデ


ナミネ「えへへ~」


リリィ「ではそうですね……私のサラダをどうぞ」


ナミネ「あ、家庭菜園してるって言ってましたね」


リリィ「はい。学校のガーデンの間借りなので家庭菜園とは言えないかもですが……どうぞ」


ナミネ「え、えいっ」パクッ

ナミネ「んん、とってもみずみずしくて美味しいです!」


リリィ「それは良かったです」ニッコリ


クロエ「あら……」ホッコリ

クロエ(邪魔しちゃ悪いわね。こっそり離れましょう)ソソクサ


ーーーーー

ーーー

放課後ーー


凜華「この三人で戦うのも久しぶりだね」


クロエ「悪いわね、これから夏休みまで部活も頑張らないといけないのに」


モミジ「それはお互いさまだよ。クロエさんの魔法が演技に役立つかも分からないしね」


クロエ「そうね。何ができるかも確かめないと……」


凜華「今日のお相手さんが来たみたいだよ」


安価↓
1.レナチーム
2.楓チーム
3.ナミネチーム
4.ウィンチーム

クロエ「今日は私の実験も兼ねてるけど、本気で来てくれて構わないわ」


レナ「元からそのつもりよ」


ヒカリ「よろしくね」


凜華「ああ、よろしく」


安価↓~↓3覚醒したクロエの闇魔法の力(防御性質、クロエだけ視認できる闇、引力を持つ闇などなど)
最高コンマのものを採用

↓~↓3コンマの合計
偶数でクロエチームの勝利
奇数でレナチームの勝利

コンマ合計154


クロエ「それじゃあ……」フワ…

クロエ「スタート!」


ローラ「きゅーちゃん、融合【シンクロ】!」キンッ


ヒカリ「火送【ファイアライン】!」


ローラ「火炎弾【フレイムボール】!」ゴオオッ!


凜華「氷弾【アイスボール】!」ギンッ!


ゴシャアア!


モミジ「反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイン


レナ「流れ弾が全部こっちに……! 魔障壁【ガーディアン】!」バキィ!


クロエ「お……おおー。みんな強くなったわね……」


レナ「ぼーっとしてると撃ち落とすわよ! 魔弾【シュート】!」ゴッ


クロエ「闇弾【ダークボール】!」ブオン


ヒカリ「ほんとに闇と魔力を一緒に撃ち出せるようになってる……!」


クロエ「暗幕【ダークカーテン】!」ブワアッ!

クロエ「! なるほどね……」


レナ「ヒカリさん、ローラさん、自分の周りに盾を……」


クロエ「闇弾【ダークボール】!」ブオン


レナ「!」チリッ

レナ「かすった……」


クロエ「次は当てるわよ」


レナ「魔障壁【ガーディアン】!」ギイン!


クロエ「闇弾【ダークボール】!」ブオン


ごうっ!


レナ「な……う、後ろから……!?」


クロエ「勝負あり、ね」


ーーーーー

ーーー

レナ「なんで後ろから撃てたのよ。外からも見えないんだから、あなたが移動できるはずないじゃない」


クロエ「ふふふ……私の闇も進化したのよ。元からできてた魔力探知が闇の中でもできるようになったって言えばいいかしら?」


ヒカリ「魔力探知……」


凜華「闇の中の状況が常に分かるってこと?」


クロエ「そうね。みんなが目隠ししてる中私だけ普通に見てるみたいな優越感があるわ」フフン


モミジ「すごく強力な魔法になったね」


ローラ「それじゃあエアロで吹き飛ばして……それより飛んで離れたほうが早いかなあ」


レナ「対策しないとね」


ーーーーー

ーーー

寮ーー


クロエ(今日は新発見があったわね。まさか闇魔法に探知能力が付くなんて……)テクテク

クロエ「……」ピタッ

クロエ(ここ……確かステラの部屋よね。お邪魔してみようかしら)ソワソワ


コンコンッ


クロエ「クロエ・アートルムよ。ステラはいるかしら?」


ガチャッ


ステラ「クロエお姉ちゃん……じゃなくて。先輩、来てくれたんですね」


クロエ「ええ。ステラのことが気になって……」


ステラ「では中でお話しましょう。あ、同室の方も紹介しますね」


ステラと同室の子のプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

【名前】ゼレス・ケルキオン
【容姿】低身長で幼児体型。金髪で色白な肌
【性格】丁寧な口調で話すが自分より弱い相手と馴れ合うつもりはない
【得意魔法】神聖魔法(闇属性以外を一切受け付けない圧倒的な光魔法の光線を出鱈目に放出する。神聖と言っている割に魔法が発動した際の光景は外道としか言いようがない。しかし闇に対しては極端に相性が悪い)
【備考】身長が低いことを気にしている。チビは禁句
愛する者のためなら他はどうなっても構わないという危険な思考を持つ

【名前】紅林 御桜(くればやし みお)
【容姿】艶やかな長い黒髪と紅い瞳を持つまるで日本人形のような美人。美少女ではなく美女という感じ
胸はそこそこある
【性格】とてもマイペース。割と世間知らずなところがあり、たまにとんでもないことを無自覚でやらかしかけるが
そこは令嬢、持ち前の愛想と機転の良さで切り抜けてしまう
【得意魔法】魔翌力で構成された光輝く花吹雪を発生させる
単純に他者の視界を奪う他、吹雪故にそこそこ強めの風も伴うので妨害などにも使える(風の強さや方向は彼女の意思でコントロールできる)
あと見た目がとても綺麗
【備考】歴史の古い名家の令嬢。姉が一人いるらしい
身の回りの世話は殆ど使用人に任せている程の箱入り娘だったが、親の言いつけで社会勉強の為にリリウムに通うことになった

1.ぜレス
2.ユニ
3.銀河

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが同室の子となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが同室の子となります

4.御桜

も追加します

同室の子はぜレス・ケルキオンとなりました
設定は>>683を参照

ステラ「こちらゼレスさんです」


ゼレス「ゼレス・ケルキオンです」


クロエ「私は二年のクロエ・アートルムよ。ステラとは出身が同じで……」


ゼレス「興味ありません」キッパリ


クロエ「なっ……」


ゼレス「私はここで強い女性(ひと)を見つけ、その方とマホリオの学生大会で優勝するという目的があります。ザコに興味はありません」


クロエ「へえ……。ならウィンさんに勝つつもりなのかしら?」


ゼレス「ウィン?」


クロエ「この学校のナンバーワンにして昨年度マホリオ学生大会の優勝チームのリーダー、ウィン・フォルクスよ」


ゼレス「名は聞いたことがあります。当然私が勝ちます」


クロエ「くっ……ふふ……っ、そんなちっさいのによくそんな大それたことを……!」プルプル


ゼレス「ちっ……さい……?」ブチッ


ステラ「あっ」


ゼレス「神聖魔法【ホーリー】!!」バギュウウウウ!


クロエ「はっ!?」

ステラ「先輩危ないっ!」ガバッ


クロエ「この……! 暗幕【ダークカーテン】!」ブウン!


ゼレス「これは……!」


クロエ「な、なによ……驚いたけどただの光じゃない。私の闇は貫通できないみたいね」

クロエ「……あー、ごめんなさい。背は関係なかったわよね。謝るわ」


ゼレス「……分かればいいんです」


ふしゅう……


ゼレス(消えた……)


ステラ(クロエお姉ちゃんすごい……!)


クロエ「ま、私もウィンさんに勝ちたいとは思ってる一人だし、もしかしたら学内トーナメントで戦うことになるかもね」


ゼレス「……その時はその闇かき消してみせます」


クロエ「楽しみにしてるわ。ステラ、お邪魔したわね」


ステラ「いえいえ。また来てくださいね」


クロエ「ええ」ガチャッ


ぱたん


ステラ「さて……ゼレスさん。お部屋の中で魔法を使わないって言いましたよね?」


ゼレス「あ……ご、ごめんなさい。つい……」


ステラ「片付けますよ!」


ゼレス「は、はい!」


ーーーーー

ーーー

翌日ーー


先生「皆さん、おはようございます。早速ですがお知らせです」


ざわざわ ざわざわ


先生「我がクラスに転校生がやってきました! どうぞ入ってきてください」


クロエ「転校生……?」


楓(一学期始まってちょっと経ったこの時期に……?)


ガララッ


???「はじめまして」ペコリ


転校生のプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

二年目の新キャラは(考えてる中では)これで最後です
中々ストーリーが進まなくて申し訳ありません

【名前】ミラ・クレイン
【容姿】ふわっとした紫のロングヘア、瞳は黄金色。体型はちんちくりん
【性格】気が強く物怖じしない。仲間想いで優しい一面もある
【得意魔法】局所的な時間を加速または遅延させることができる。時間遅延で新鮮な食材の鮮度を保たせたり、時間加速でぬか床に入れた食材をすぐに古漬けにしたりすることも可能
ウィンと違って極めて限定的な範囲にしか効果が及ばないが、その分消費魔翌力が軽い
なお自分自身の時間は操ることができない
【備考】人前ではブラックコーヒーを飲むが、誰も見ていないところでは砂糖やミルクをドバドバ淹れて飲む

【名前】イリス・オーレリア
【容姿】薄いピンク髪のカールがかかったショートヘアでBカップ、ライトグリーンの瞳
【性格】基本敬語で喋るが、真面目という訳では無い。誰に対しても優しいが、敵に対しては容赦がない
【得意魔法】
相手の脳内を覗く、操る事が出来る
これにより、思考回路を読み取ることも出来る
また、脳内を操り若干だが相手を意のままに動かせる(時間は30秒程で複雑な命令はできない)
【備考】
この魔法により相手が本当にいい人かどうかを見極めて今まで生きてきた
魔法を悪事に使ったことは無いが、思考回路を読み取った際相手の秘めている思い(恋愛感情等)も無条件で分かってしまうのが悩み
他人の色恋沙汰を見るのは結構好きだったりする

寝落ちしてしまいました…!
こんなにたくさんありがとうございます
せっかくたくさん考えてもらったので、この中から2キャラ採用させてもらいたいと思います

1.夜魅(>>644
2.マリア
3.ミラ
4.ノウス
5.ノワール(>>645
6.シエラ
7.ネルエラ
8.イリス

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラ2人が転校生となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での上位コンマ2キャラが転校生となります
自分の作成したキャラには投票できません

投票ありがとうございました
転校生はノワール・ヴァーミリオンとイリス・オーレリアとなりました
設定はそれぞれ>>645>>716を参照

ノワール「ノワール・ヴァーミリオンです」ペコリ


イリス「イリス・オーレリアです。よろしく」


クロエ(ヴァーミリオン……?)


先生「これからクラスの仲間として仲良くしてあげてくださいね」


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

2/16回目の行動です

休み時間ーー


クロエ「二人はどこから来たの?」


ノワール「私はカサブランカからです」


イリス「私はけん……いえ、多分言っても分からないくらい遠いところからです」


クロエ「マホリオの実力とかどうなのかしら。気になるわ」


ノワール「マホリオは……」


イリス「……」ジー…

イリス「あまりやらない?」


ノワール「そ、そうです。魔法が好きではなくて」


イリス「私は多分相当強いですよ。やったことはありませんが」


クロエ「やったことないの?」


イリス「はい。だから楽しみです。この学校でどれだけ通用するのか……」


クロエ「そうそう、ヴァーミリオンといえば知り合いに……」


ボーン ボーン……


クロエ「おっと、授業の時間ね。ごめんなさい休み時間に」


ノワール「いえ」


イリス「いえいえ♪」


ーーーーー

ーーー




放課後ーー


てくてく


クロエ「二人はマホリオどうするのかしら。この学校だとチームを組んで学内トーナメントもあったりするけど……」テクテク


ノワール「私は……先生と話し合って決めます」

ノワール(悪魔のせいで何が起こるか分からないって話せば、多分分かってもらえるよね……)


イリス「私は一通りの生徒を見て回ったあとで、組んでくれそうな人に声をかけてみます」

イリス(『悪魔』?)


クロエ「同じ二年生じゃなくても組めるし、いい人がいるといいわね」

クロエ「そうそう。朝の続きだけど、ヴァーミリオンっていう名字の知り合いがいるのよ」テクテク


ノワール「はあ」


クロエ「それで会ってもらいたくて……」


ウィン「お、クロエさん」


ナナ「こんにちは、クロエさん」


クロエ「噂をすれば……。こちらナナ・ヴァーミリオンさん」


ウィン「そっちの人たちは初顔さんだね~」


ナナ「……」


ノワール「……」


クロエ「二人って知り合いだったり……?」


コンマ↓二人の関係
01~10 生き別れの姉妹
11~40 いとこ
41~99、00 同じ名字の他人

ナナ「はじめまして……?」


ノワール「どうも……」ペコリ


クロエ「知り合いじゃない?」


ノワール「そうですね。たまたま名字が一緒なだけかと」


ナナ「そうだったんですか? えーと……」


ノワール「ノワールです。ノワール・ヴァーミリオン」


ナナ「わわ、なんだか親近感湧きますね」


ノワール「ですね」


きゃっきゃ


ウィン「……」ジェラシィ…


クロエ(ウィンさんがすごい顔を……)


ーーーーー

ーーー

休日ーー


クロエ「さ、準備オッケーよ」


ヒカリ「それじゃあ行こっか」


ローラ「うん!」


ガーデンーー


クロエヒカリローラ「おおー!」


クロエ「これは中々見事な咲きっぷりね」


ヒカリ「去年は入学したてでお花見なんてする余裕なかったもんね」


ローラ「……あ」


アルシェ「あむあむ」バクバクモグモグ


ティア「アルシェ、ちょっと落ち着いて……」フキフキ


ナミネ「ふふ、取ったりしませんよ」


リリィ「あら、皆さんお揃いで」


クロエ「皆もお花見してたのね」


ナミネ「よければご一緒しますか?」ポンポン


クロエ「せっかくの申し出だしご一緒しようかしら」


ヒカリ(誰にも邪魔されず距離を縮めようと思ってたのに……!)


ローラ(クロエちゃんならそう言う気がしたけど……もー!)


クロエ「ほら、二人とも座りなさい。せっかく作ったお弁当が冷めるわよ」


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


樹「それで……」


デン「ラミーさんとマホリオのチームを組んでほしい……と」


樹「そうよ。校長という立場上こういう贔屓はダメだと分かってるけど、デンさんにならラミーを任せられる」


ラミー「任せられるって……私子供じゃないのに」


デン「いいですよ。ラミーさんとチームを組みます。今まで決まったチームを組んでこなかったし、他の人には頼みにくかったところですから」


ラミー「……デンさんがいいならいいけど」


樹「決まりね。残り一人は任せるわ」


デン「これからよろしくね、ラミーさん」


ラミー「よろしく……」


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

3/16回目の行動です

一年生がグラウンドに集まっていた
何かと思えばウィンと時雨の実戦形式の練習で、二人(特にウィン)のあまりの強さに一年生達の黄色い声や唖然とする様子を目にする(なお以前大口を叩いていたゼレスも流石に絶句していた)

なおナナがかなり不機嫌になっていた模様

ステラがうっかり屋内で隕石魔法を使ってしまい周囲一帯の天井を粉々に破壊してしまう。ぜレス2度目の絶句

悪い、自分のはずらして

そうですね
>>758
>>760
の2つが連取りに当てはまってしまうので、ずらします
>>765さんありがとうございます)

IDを変えての連取りは少し対策が難しいので、皆さんの善意に甘えて対策せずでやっています
あまりにも連続で同じキャラが安価に含まれ、なおかつIDの末尾も一致している、という状況になりましたらさすがになんらかの対策をしようと思います(このスレのみ各自トリップを付けての参加とか?)

ノワールの悪魔も安価で募集したりするのかな

空き教室ーー


「~~~」


クロエ「ん? 声……?」チラッ


ノワール「いつも君みたいな悪魔が召喚できたらいいんだけどなあ」


悪魔「それは無理だゼ。お前すぐカッとなるもんナ」


ノワール「それは言わないでよ~」クスクス


クロエ「なっ……!」サッ

クロエ(何あれ……!?)


悪魔「大体こうしてワタシを呼ぶのもよくないゼ。いつヤバイやつが出てくるか分かんないんだからナ」


ノワール「そうだけど……友達が作れなくて」


悪魔「クククッ、前の学校じゃあ丸一年一人ぼっちで過ごした挙げ句、進級と同時に「進級できたんだ……」だもんナ! そりゃあなんとかして別の学校でやり直したいって思うのも分からなくもないゼ!」


クロエ「そうだったのね」スタスタ


ノワール「!!」ビクッ


悪魔「あ、おイ……!」フシュッ


クロエ「悪いけど聞かせてもらったわ」


ノワール「あ……その……」オドオド


クロエ「別に怯えることないわよ。私でよかったら友達になるわ」


ノワール「で、でも……私の魔法は……」


クロエ「魔法?」


ノワール「見たでしょ? さっきみたいな悪魔を召喚する魔法なの。呼び出す悪魔もコントロールできない欠陥魔法よ」


クロエ「悪魔を……!?」


ノワール(し、しまった……! こんな正直に話したら引かれるに決まって……)

クロエ「カッコいいわね!!」ガシッ


ノワール「へ?」


クロエ「悪魔を召喚……もうその響きだけでカッコいいわ」


ノワール「怖く……ないの?」


クロエ「怖い? なんで? まだ何も怖いことされてないわよ?」


ノワール「……変な人」


クロエ「そうそう、気づいてるか分かんないけど、敬語外れてるわよ。そっちの方が親近感湧くわ」


ノワール「……そう」


クロエ「あ、ねえ。よかったら頼まれてほしいことがあるんだけど……」


ノワール「?」


クロエ「下級生に決闘を挑まれたのよ。で、マホリオ形式でってことになったんだけど、その子まだチームが組めてないみたいで……。一戦だけの即席チームを組んであげてくれないかしら」


ノワール「はあ……分かった。いいよ」

ノワール「けど私、魔法は使わないから」


クロエ「使わせてみたいわね」フフッ


ーーーーー

ーーー




ゼレス「来ましたね」


クロエ「そっちこそ、もう一人見つけてきたんでしょうね」

クロエ(そもそもなんで相手のチームメイトを私が都合してるのかしら)


ゼレス「もちろんです」


安価↓ゼレスが連れてきた人は?
1.ステラ
2.ノルン
3.イリス
4.その他(自由指定)

>>773
いずれ機会があれば募集してもいいかもしれませんね

ステラ「ど、どうも」


クロエ「結局ステラなのね……」


ゼレス「ふっ……ステラさんを甘く見ない方がいいですよ。なんせこの私が認めた魔法の使い手なのですからね」


クロエ「いや知ってるわよ。同じ出身って言ったわよね」


ゼレス「そ、そうでしたね……。つまりこちらの手の内がバレていると……」


クロエ「ただステラと戦うのは初めてかしら。楽しみだわ」

クロエ「それと、こちらが手伝ってくれるノワールさん」


ノワール「よろしく」ペコリ


ゼレス「せいぜい足は引っ張らないでくださいね」


ノワール「善処するよ」


凜華「こっちは準備いいよ」


モミジ「よろしくね」


クロエ「それじゃあ」フワー

クロエ「スタート!」


コンマ↓
01~25 クロエチーム敗北
26~99、00 クロエチーム勝利

00 圧勝


クロエ「! ……二人とも、私のそばに」


凜華モミジ「?」フワ…


ゼレス「神聖魔法【ホーリー】!」バギュウウウウウ!


クロエ「暗幕【ダークカーテン】!」


ステラ「いたた! こっちに当たってます!」


ノワール「っ! ……っ!!」ギュンギュン!


ゼレス「クソ……! そんな闇なんか……!」キイイイイイイ!


クロエ「……闇弾【ダークボール】」ビシュッ


ゼレス「あうっ」ビシッ


クロエ「……試合終了でいいかしら?」


ゼレス「……はい」グスン


ーーーーー

ーーー

クロエ「あのねえ、一人で突っ走ってたら世話ないわよ。マホリオで強い人を見つけられたって、あなたに攻撃されるんじゃ組んでくれないわよ」


ゼレス「ひくっ……ぐすっ……」メソメソ


ステラ「ま、まあまあ先輩、その辺で……」


凜華「威力は凄かったけどね。今後の成長に期待かな?」


モミジ「あ、相性とかもあるからねっ。気落ちしないで……ね?」


ゼレス「うん……っ」グスグス


ノワール「……どんまい」ナデナデ


ーーーーー

ーーー

校長室ーー


樹「なんだか騒がしいわね……」


リリィ「一年生が二年生にマホリオを挑んでるとかなんとか……。それより、なんで私呼ばれたんでしょうか……?」ビクビク


樹「ああ、悪い話題じゃないわ。緊張しないで」

樹「えっと……ナミネさんとの経過を聞きたいのよ」


リリィ「ナミネさん……ですか?」


樹「あなたが生徒と付き合いはじめて、今のところ問題は起きてないわ。ただ、ちゃんと一人の人として好きなのか、「生徒と教師の関係」におぼれてないかを聞きたいの」


リリィ「それはその……大丈夫……かと」


樹「その根拠は?」


リリィ「最近その……二人きりのときは「ナーちゃん」「リリさん」と呼ぶようにしてて……///」


◆◆◆◆◆◆◆◆


リリィ「ナーちゃん、どこか分からないところは……。って聞いても無駄でしょうか。ナーちゃんは頭いいですからね」ナデナデ


ナミネ「う、リリさん意地悪です……。いろいろ教わりたいのにそんなこと言われたら聞きづらいじゃないですか」


リリィ「どこか分からないところが?」


ナミネ「こ、ここ……です」ピトッ


リリィ(ち、近い……!)

リリィ「ここは……その……」ドキドキ


ナミネ「リリさん……」


リリィ「ナーちゃん……」


ちゅっ


◆◆◆◆◆◆◆◆


リリィ「い、いずれは呼び捨てで呼んでほしいんですけどっ、まだナミネさんが恥ずかしいみたいでっ////」ワタワタ


樹「わ、分かった。分かったわ」

リリィ「そ、そういう校長先生は……ラミーさんとはどうなんですか」


樹「わ、私!? 私はその……たまに校長室でお茶会を……」


◆◆◆◆◆◆◆◆


樹「ラミー、お茶が入ったわよ」


ラミー「ありがと、樹」


樹「……」ジー…


ラミー「な、なに……? そんなに見つめて……」ズズ…


樹「ラミーがほんとに生きてるんだなあって思って」


ラミー「なにそれ」フフッ


樹「触れば感触があって、匂いもして……」ナデナデ


ラミー「あぅ……///」


樹「それに……」チュッ

樹「……甘い」ペロッ


ラミー「い、樹っ、学校でそういうことしないっ!///」


◆◆◆◆◆◆◆◆


樹「健全なお付き合い……だと思うわ///」カアアア…


リリィ「///」プシュウ…


ーーーーー

ーーー

夜、学校ーー


ローラ「それじゃあ今日は私引率で学校探検にいきまーす!」


リズ「しゅあー♪」


クロエ「おー!」


ヒカリ「お……おー」


ルク「能天気な……また暴れたらどうするんです?」


ローラ「そうなっても大丈夫なように、今日は夜の間だけの探検。ちょっと怖いけど、ルクさん達がいれば安心だから」


リズ「……」キラキラ


ルク「うぐ……っ。分かりましたよ、ついていきます」


リズ「しゅあー!」


ーーーーー


リズ「♪」キョロキョロ


ローラ「かわいいなあ」ナデナデ


クロエ「そろそろリズのこと召喚石に入れたりしないの?」


ローラ「そうだね。結構大きくなってきたし、入れてあげてもいいかも」


ルク「そうしてもらえればこちらの負担もなくなりますし、願ったり叶ったりですね」


ローラ「どうしようかな……」


リズを召喚石に…
1.入れる(ローラとシンクロ可能に。校外への持ち出し可能に)
2.入れない(リズとルクの信頼度アップ)

↓~↓3で投票です

ローラ「入ろっか」


リズ「しゅあ!」


ローラ「シンクロとかもできるかなあ」


リズ「しゅあっ!」コクコク


ローラ「そうだね、楽しみだね」ニコニコ


リズ「しゅあ~、しゅー!」


ローラ「うんうん」ナデナデ


クロエヒカリルク(何を喋ってるのかまったく分からない……!)


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

4/16回目の行動です

食堂ーー


ノワール(美味しい……)モグモグ


イリス「ノワールさん」


ノワール「ん?」


イリス「よければ相席しても?」


ノワール「どうぞ」


イリス「ものは相談なのですが……」コトッ


ノワール「?」


イリス「転入生同士、私と友達になりませんか?」


ノワール「友達……?」


イリス「実はですね……私は人の思考を読むことができるんです」


ノワール「!?」


イリス「読心魔法とでも言いましょうか……。それで、いろんな人を観察してきましたが、ノワールさんは信頼できそうだと思ったんです」


ノワール「じゃあ昔何があったかも……」


イリス「ごめんなさい。見させてもらいました」


ノワール「……いいよ、別に。知った上で近づいてくるなんて変な人だけど……クロエといい変な人ばっかいるのかな、この学校」


イリス「む、変な人とは失礼ですね。これでも慎重に吟味を重ねて接近してるのですよ」


ノワール「はいはい。それより早く食べないと午後の体育遅れちゃうよ」


イリス「あわわっ」パクパク


ーーーーー

ーーー

体育館ーー


リリィ「今日はドッヂボールですよー。しっかりストレッチしてくださいねー」


楓「よーしやるぞー」フンス


イリス(ボールを持ってる人の思考を読めばこんなもの簡単に……)


リリィ「はーい、ではスタートです!」ポイッ


クロエ「取った! まずは……」


イリス(来る!)


クロエ「イリス!」ビュッ!


イリス「あうっ!」ベシッ

イリス(……な、なんで……! 来るのは分かってたのに……!)ジンジン


リリィ「顔面セーフですよー。気をつけてくださいねー」


ノワール「……」オタオタ


晶(ボーッとしてるとこ悪いが……狙わせてもらうぜ、ノワール!)ビュッ!


ノワール「!」ヒョイッ


晶「!?」


アルシェ「ナイスパス……」ビシュッ!


ノワール「ひゃっ!」ガシッ!

ノワール「え、えっと……」キョロキョロ

ノワール「そこっ!」ブン!!


クロエ「は……?」ゴオオオオ

クロエ「あべしっ!!」ベチーン!


ノワール「ご、ごめんクロエ! まさか当たるとは……」ペシッ


楓「喋ってちゃ戦場では生き残れないぜ……譲ちゃん」フッ

楓(決まった……!)ベシッ


リリィ「はい、ノワールさん、楓さん、外野にどうぞー」ピピーッ


ーーーーー

ーーー

晶「なあノワール」


ノワール「?」


晶「さっきの動き……ただ者じゃないよな」

晶「完全に意識してないタイミングだったはず。なのに避けて、キャッチして……」


ノワール「魔法に頼らないで運動できるようになろうと思って生活してたらあんな風に……」


晶「どこか道場に通ったりしてるのか?」


ノワール「特には……。時々修行じみたことはしてますけど」

ノワール(間違って召喚した中級悪魔を一人で退治したり……)


イリス(なるほど、それであの身のこなし……)


晶「へえ~……カッコいいな、なんか」


ノワール「またそれ……」


晶「また?」


ノワール「クロエにもカッコいいって言われた」


晶「あっはは! じゃあノワールはカッコいいで決まりだな」


ノワール「むー……」


ーーーーー

ーーー

放課後ーー


クロエ「二人は部活とかどうするのかしら」


ノワール「決めてない」


イリス「私もです」


クロエ「この学校やたら部活あるし、いろいろ見て決めるといいわ」


ノワール「クロエは何部なの?」


クロエ「演劇部よ」


ノワール「演劇部……見てもいい?」


クロエ「もちろんよ!」


ノワール「イリスも……」


イリス「はい、ご一緒させてください」


ーーーーー


部室ーー


クロエ「あ、え、い、う、え、お、あ、お!」


ノワール「……」


イリス「入部するんですか?」


ノワール「考え中」


イリス「黒魔術部なんてのもあったらしいですよ」


ノワール「なにそれ?」


イリス「なんでも「なにが起きるか分からない魔法」の研究をする部活だったようです。ただその魔法使いが卒業したので、部室は空っぽみたいですが」


ノワール「まさか……」


イリス「お考えの通りです。せっかく空いた部室ですから、その部室でノワールさんの召喚魔法の研究をしてみては?」


ノワール「……考えとく」


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


クロエ「さ、やるわよー」


嵐ちゃーん! 頑張れー!


嵐「嵐ちゃん言うな!」ガオー!


きゃああああああ! 可愛いいい!


モミジ「モテモテだね……?」


楓「ちっさ可愛い嵐が一年生の間で人気らしい。よかったね嵐」ナデナデ


晶「大丈夫だって、その内伸びるよ!」


嵐「ううぅ……楓あとでしばく……」


凜華「や、やろうか」


嵐「目にもの見せてやるー……!」


ステラ「さ、ゼレスさん見てください。あれがフォーメーションです」


ゼレス「うん」


ステラ「ああやって被らないで飛ぶことで、味方への被弾をしないようにしてるんです」


ゼレス「試合始まったらそうもいかないじゃない」


ステラ「試合後は大将、あるいは指示役の人が指示を出します。プロになってからも組み続けたチームなんかはアイコンタクトだけで指示もしないそうですよ」


ゼレス「へー……」メモメモ


ステラ(しっかりメモしてる……)ホッコリ


クロエ「それじゃ……試合スタート!」


コンマ↓試合結果
偶数 クロエチームの勝利
奇数 楓チームの勝利

95 楓チームの勝利


嵐「いくぞおおおお! 雷弾【サンダーボール】!」バチチイッ!


モミジ「反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイン!


クロエ「暗幕【ダークカーテン】!」ブオン


楓「空に闇!? よく分かんないけど吹き飛べ! 扇風魔法【サイクロン】!」ゴオオオ!


クロエ「ぐっ……魔力で闇を固めてるだけだから長くは持たないわよ……! 凜華! モミジ!」


凜華「巨大氷弾【フロスト】!」キイイイイ…


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」グググ


ず……っ!


楓「んなっ……!」


クロエ「流星魔法【シューテングスター】!」


晶「楓! 獄炎魔法【ヘルファイア】!」ゴアアアア!


楓「風斬魔法【かまいたち】!」

楓「これで……火焔砲射【フレイムスロワー】!」ゴオオオオッ!


ジュゴオオオオオオ!


凜華「ぐ……く……!」


嵐「極雷魔法【ナルカミ】!」バチチチチッ!!


バキイイイイッ!!


クロエ「く、砕かれた!?」


嵐「溜めて……撃つ! 迅雷弾【ライトニングボール】!」バチンッ!


モミジ「あぐぅっ……!」


クロエ「し、試合終了! モミジ、大丈夫?」


モミジ「大丈夫大丈夫……びっくりしちゃった」

晶「やるなあ嵐」


嵐「どーだ! これで可愛いなんて……」


嵐ちゃん素敵ー! 可愛いー!


嵐「……」シュン…


凜華「いや、ほんとに強かったよ。まさか上からの加速をつけたフロストが砕かれるとは思わなかったな」


楓「だろー? 嵐は凄い奴なんだよー」


嵐「今更褒めたってしばくのは変わらないからな。雷弾【サンダーボール】」パチンッ


楓「あおうっ!?」ビリッ


ーーーーー


ゼレス「すごい……」


ステラ「あの二組は二年生の中でも1、2を争う強さらしいですよ。一人ではなく、二人や三人での組み合わせ技、フォローや声掛けなどいろいろ参考になったはずです」


ゼレス「ま、まあ私は一人でも強いですけど、仲間にするならチームワークも考えないといけませんね」


ステラ「いい人と組めるといいですね」ニコニコ


ーーーーー

ーーー

クロエ「そういえばもう一年生大会の時期よね……誰が勝ち上がるかしら」


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

5/16回目の行動です

ゼレスとステラの最後のチームメンバー探しを手伝ってあげる

マホリオのランキング上げを兼ねて、戦い慣れた身内チーム以外の初見相手で今の自分達の力を試すのに良さそうなチームを探すためランキングと掲示板のチェックに行く

>>818の安価から書き始めようと思うのですが、これは新キャラ募集でいいでしょうか?
これ以上キャラを増やすと多すぎな気もするのですが、どうでしょうか
>>819も新キャラ募集になるかもしれません)

ありがとうございます
では一年生は新キャラ募集、新チームは募集なしとさせていただきます

食堂ーー


クロエ「三人目はもう決まったのかしら」


ステラゼレス「?」


クロエ「もうそろそろマホリオの一年生大会でしょう。二人はチームを組むとして……」


ステラ「えっと……そういう話はしたことないですね」


クロエ「え」


ゼレス「そうですね。まあステラさんがどうしてもと言うなら組んであげますけど」


クロエ「と、とりあえず今はそういうのなしにしなさい。マホリオは三人じゃないとできないんだから、早いとこメンバー見つけないと」


ステラ「ではチームとしてよろしくお願いしますね」ニコッ


ゼレス「……ふん。せいぜい足は引っ張らないでくださいね」


クロエ「その調子だと三人目はちっとも探してないわね?」


ステラ「恥ずかしながら……」


クロエ「私でよければ探すの手伝うわ。どうにか見つかるといいわね」


三人目のプロフィールを作っていきます

テンプレート↓
【名前】(和名でも洋名でも可)
【容姿】
【性格】
【得意魔法】(その人本人にしか使えない、特殊な魔法をお願いします。名前だけではなく、どんな魔法かも説明があると嬉しいです)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

安価↓から3つほどでてくるまで
何個か集まったら、コンマを使用しての投票になります

できる限りボヤかして(あとから家族が出ても大丈夫なように)描写してるつもりです
クロエとステラだけが特殊で、一人っ子でもあり姉妹でもある感じです

誰かの妹が新キャラとして登場は可能です

【名前】ラクリマ・ソレル
【容姿】オッドアイじゃないこと以外はティアにそっくり(双子と間違われるほど)で、カラコンを付けたらティアにしか見えない
【性格】ティアとは真逆の性格。喋るの大好き
【得意魔法】フィルターのようなものを最大で5枚まで展開。そこを通った魔法は攻撃方向や属性が切り替わる。自分の正面には出すことが出来ない為防御には(ほぼ)使えない
【備考】お姉ちゃん大好きっ子。お姉ちゃんが好きなものなら自分も好きなのでアルシェの事もきっと大好き。お姉ちゃんが書いた文字をお姉ちゃんの声真似で読み上げる事が出来る(本人が恥ずかしいと感じるくらいには似ているようだ)。

>>686

1.ミラ(>>710
2.ラクリマ
3.御桜(>>686
4.ルゥ
5.ネリー

↓から投票
投票レスのコンマの合計が最初に150を超えたキャラが三人目となります
本日中に誰も150に到達しなかった場合、その時点での最高コンマキャラが三人目となります
自分の作成したキャラには投票できません

三人目はラクリマ・ソレルとなりました
設定は>>837を参照

ラクリマとは「涙」の意(調べた)
ははあ、姉の「ティア(=tear)」って名前ともかかってる訳だ

クロエ「とは言ったものの、一年生の心当たりが演劇部の後輩くらいしか……」ウーム


ローラ「人探し?」


クロエ「ああ、ローラ。実は一年生大会があるのにまだ三人目が見つかってないチームがあって……」


ローラ「一年生のためにチームを組んでくれそうな人を探してるんだね!」


クロエ「そうよ。助っ人同好会の人脈でどうにかならないかしら」


ローラ「うーん……あ! ティアちゃんの妹が入学したって話は聞いたよ」


クロエ「ティアの妹?」


ーーーーー


ラクリマ「はじめまして。ラクリマ・ソレルです」ペコリ


クロエ「そ、そっくりだわ……!」


ラクリマ「あなたがクロエさんですね。姉から噂はかねがね聞いてます。なんでもローラさんと仲良しだとか」


クロエ「姉とは違っておしゃべりさんね……」

クロエ「頼み事があるんだけど……いいかしら?」


ラクリマ「?」

クロエ「はい、連れてきたわ」


ステラ「ラクリマさん?」


ラクリマ「あ、ステラさんにゼレスさん」


クロエ「知り合い?」


ゼレス「クラスメイトです。……ラクリマさんは特別強そうには見えませんが」


クロエ「強いとかどうとかじゃなくて、チーム組まないと参加できないの。大会終わったらまた別の人と組んだっていいんだから、今は我慢しなさい」


ラクリマ「よろしくお願いしますね、二人とも!」ニコッ


ーーーーー

ーーー

クロエ「それじゃあ小手試しと、こっちの訓練を兼ねて練習試合をするわよ」


ラクリマ「よろしくお願いします!」


凜華「ティアさん……?」


モミジ「り、留年したの?」


クロエ「似てるけど別人。妹よ」


ラクリマ「姉がお世話になってます」ペコリンコ


ステラ「それじゃあゼレスさん、作戦は……」ゴニョゴニョ


ゼレス「は、はあ!? そんなの絶対いや……」


ステラ「ゼレスさん?」ゴゴゴゴ


ゼレス「わ、分かりました」


クロエ「それじゃあやってみるわよ」フワー

クロエ「試合開始ー!」


試合結果↓コンマ
01~95 クロエチーム勝利
96~00 ステラチーム勝利

66 勝利


ステラチーム大将…ゼレス


凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ


ステラ「防御魔法【シールド】!」ミシッ


ゼレス(「最初は攻撃せず受けて回る」……そんなのつまらないです!)

ゼレス「聖弾【ホーリーボール】!」ボヒュッ


クロエ「暗幕【ダークカーテン】」ブオン!

クロエ「やっぱり私の魔法とは相性最悪みたいね?」ニヤリ


ゼレス「もおおおお! 聖弾【ホーリーボール】! 聖弾【ホーリーボール】ー!」ヒュッバシュッ!


ラクリマ「転板【チェンジボード】!」パキンッ


クロエ「?」


凜華「気をつけて! なにか来る!」


ドプンッ


クロエ(ラクリマの出した板を通ったゼレスのホーリーボールが黒く……!?)

クロエ「暗幕【ダークカーテン】!」ブオン


ズズ……


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」ベシャッ!


クロエ「た、助かったわモミジ」

クロエ(私でのダークカーテンを「通り抜けようとした」……まさか同じ闇の魔法が使えるの!?)


ステラ「ゼレスさん、そろそろ私も攻撃に加わります! 隕石魔法【メテオ】!」ゴオオオオ!


凜華「まずい……!」


クロエ「凜華、一点集中! 闇弾【ダークボール】!」ゴオッ!


凜華「氷弾【アイスボール】!」キイッ!


バキィン!!


モミジ「反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイイィ…


凜華「なんとかしのいだけど……すごい魔法だね」


クロエ「こっちのが上ってところ見せてやりましょう」

クロエ「闇よ、彼の者達を包め! 暗黒匣【ブラックボックス】!」


凜華「久々だね……! 冷塵魔法【アイスフィールド】!」ヒュオオオ!


モミジ「重力魔法【グラビティ】! 反重力魔法【アンチグラビティ】!」グイングイン!


クロエ「疑似宇宙魔法【アストロ】!」

ステラ「な、ななな……!」


ゼレス「見えないー! 神聖魔法【ホーリー】!」バギュウウウ


ラクリマ(範囲魔法はさすがに私の魔法ではどうもできないですね……)


クロエ「打つ手なしみたいね。魔弾【シュート】」ペシュッ


ゼレス「いてっ」ペチッ


クロエ「はい、試合終了」


ーーーーー

ーーー




クロエ「どうだった?」


ゼレス「は、反則です! 視界奪うなんて反則!」


クロエ「それが私達の戦略だもの。闇を払うだの、防御するだの、そもそも闇にとらわれないだの、いろいろ対処方法はあるみたいよ」


ラクリマ「面白かったです! ありがとうございました!」ブンブン


凜華「こちらこそ。初めて見る魔法だったし驚いたよ」


ラクリマ「あれはチェンジボードです。あれを通過する魔法は属性やら方向やらが変わるんです」


クロエ「それでゼレスの攻撃が闇の力を持ってたわけね」


ラクリマ「ある程度はどうチェンジするのか操作できますが、闇や氷に包まれると板を出したところでどうしようもないのが弱点ですね」


モミジ「あの隕石も凄かった」


ステラ「少し魔力の消費が激しいですが……自慢の技です」ムフー


クロエ「一年生大会もこの調子で頑張って。応援してるわ」


ーーーーー

ーーー

掲示版ーー


クロエ「最近のランキングはどうなってるのかしら……」


~マホリオチームランキング~

1.ウィン ナナ 時雨
2.ーーーーーーー
3.ーーーーーーー
4.楓 晶 嵐
ーーーーー
ーーー

13.クロエ 凜華 モミジ
ーーーーー
ーーー

16.レナ ヒカリ ローラ
17.ティア アルシェ ナミネ


クロエ「確か10位以上なら校外の大会に選抜で出られるのよね……」フム…

クロエ「10位のチームと戦いましょう」ウン


ーーーーー


VS.10位のチーム


クロエ「よろしくお願いするわ」


凜華「三年生との試合かあ……緊張するね」


モミジ「が、頑張る……!」


試合結果↓コンマ
偶数 クロエチーム勝利
奇数 クロエチーム敗北

41 敗北


クロエ「出し惜しみなしでいくわよ! 疑似宇宙魔法【アストロ】!」


「これが噂の……すごいなあ……! 音速魔法【マッハ】!」ゴオオオ!


クロエ「抜けられた! 凜華!」


凜華「氷弾【アイスボール】!」


「あぶなっ! 二人ともこっち! 拡声魔法【スピーカー】!」

「こっちに飛んでーーーーーー!!!!!」キイイイイ…ン


モミジ(み、耳がぁ……!)プルプル


バッ ババッ


クロエ「モミジ! シールドを!」パクパク


モミジ「え、なに? 聞こえない……」パクパク


凜華(耳がやられてる……これじゃ指示が通らない!)


「魔弾【シュート】!」


モミジ「わっ!? 重力魔法【グラビティ】!」グイン!

モミジ「あぶな……」


「音波弾【ソニックボール】!」パシュン!


モミジ「あぅっ!?」


クロエ「ま……負けた……」


ーーーーー

ーーー




「ありがとうございました。いやー、にしてもすごい魔法だねー。中はほんとになんにも見えないんだ」


クロエ「抜けられちゃおしまいたけどね」


「重力が変わる前に高速で抜け出しちゃえばなんとかなるかなーって。なんとかなってよかったよ」


モミジ「さすがに10位ともなると強いね……」


「まーねー♪」


ーーーーー

ーーー

元黒魔術部ーー


ノワール「ここが……」


イリス「元黒魔術部室、ですね」


ギイイ…


ノワール「中はそのままなのかな……道具がいっぱい」


イリス「召喚魔法に使えそうじゃないですか? これとか魔物に効くマタタビですよ」ヒョイ


ノワール「そこまでして自分の魔法を解明したいわけじゃ……使わなきゃいいだけだし」


イリス「へー……いつ何が出るかも分からない魔法を抱えたままこの先の一生を生きるつもりですか? この……」

イリス「人 殺 し」


ノワール「ッ!!!?」ブチイッ

ノワール「黙れェッ!!!」


ゴオオオオオオオッッ!!!


イリス(あはっ♪)


ノワール「ぐ……イリス……!! あああああああああああ!!!」


安価↓
召喚された悪魔(コンマ98)
【名前】
【特殊能力】(悪魔自身の持つ能力)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

ノワール「悪魔召喚【パンデモニウム】!!!」


バシュウウウウ!!


古の怨念「4……5641086」

古の怨念「5434246壱348Ⅸ0867六40」コオオオオ…!


イリス「魔弾【シュート】」ボシュッ


古の怨念「9ッ!!」ズル…


ドサッ……


ノワール「はぁ……はぁ……」

ノワール「は……?」フラ…


イリス「……ふふっ」ニコッ


ノワール「あんた……なに……もの……」バタッ


ーーーーー

ーーー




保健室ーー


ノワール「はっ!?」パチッ


イリス「おはようございます、ノワールさん」


ノワール「うわあああああ!?」ビックゥ!


イリス「落ち着いてください。ほら深呼吸」


ノワール「すー……はー……」

ノワール「……あんた何者なの?」ギロッ


イリス「あら怖い」クスクス

イリス「……少し早くなりましたけどお話します」

イリス「私はイリス。イリス・オーレリア。ただの……魔力欠乏症の女の子です♪」


ノワール「は……?」

ノワール「魔力欠乏症って……聞いたことある。生まれつき魔力を生み出せない体質で、死ぬまでそのままって……」


イリス「そうです。ですがその治療の研究は昔から続いているんです。そしてとうとうそれは治せることが判明した」


ノワール「ニュースで見たことある……確か去年の秋頃……」


イリス「そうですね、収穫祭の翌日だったでしょうか。新聞にも大きく載っていたはずです」

イリス「『魔力増幅剤の開発に成功』……と」


ノワール「それがなに……? あんなことした理由の説明になってない……!」


イリス「私はですね……研究所でずっとモルモットになっていたんです。もちろん自ら望んで、ですが」

イリス「治療の過程でありとあらゆる魔力を打ち込まれました。よく分からない点滴や錠剤も山ほど。でもおかげで私は魔法が使えるようになったんです。誰にも負けない程の魔法を……そして、脳に副作用が及んだのか、読心までできるようになりました」

イリス「ノワールさん。先程あなたを怒らせたのは『怒らせれば悪魔を召喚してくれると思ったから』です。私には強い魔力が必要なんです。そのためなら悪魔だって捕らえるつもりです」


ノワール「……わけ……わかんない」


イリス「あなたが召喚した悪魔を捕らえ、研究所に連れ帰る。その魔力構造を研究してさらに魔力欠乏症の対策が進む。……つまり、研究のお手伝いをしてもらったんです」ニッコリ


ノワール「イリス……あなたおかしいよ……」


イリス「何がです? 世の中には魔力欠乏症で悩んでいる子がたくさんいる。その人たちの助けになれるんですよ?」


ノワール「研究とか助けとか、そんな高尚なものの前に……私達ただの学生でしょうが」


イリス「私は違います! 研究所から派遣され研究のお手伝いをするのが使命なんです!」

ノワール「……分かった」


イリス「分かってくれますか!?」


ノワール「今のあなたに何を言っても無駄ってことが分かった」ムクリ

ノワール「……いつか正気に戻してみせるから」ガチャッ


バタン……


イリス「嘘偽りのない言葉……やっぱりあなたに目をつけて正解だったみたいですね、ノワールさん♡」


ーーーーー

ーーー

一年生大会ーー


ステラ「さ、頑張りましょう!」


ラクリマ「おー!」


ゼレス「足は引っ張らないでくださいね!」


ラクリマ「それもう何回も聞いたよー」


ステラチームの結果↓コンマ
01~10 1回戦敗退
11~25 2回戦敗退
26~45 3回戦敗退
46~70 4回戦敗退
71~90 準決勝敗退
91~98 決勝敗退
99、00 優勝

食堂ーー


ゼレス「私の華々しい初優勝タイトルになるはずだったのに……!」


ステラ「まあまあ」


ラクリマ「まーまー」


ステラ「即席でベスト8は誇っていいんじゃないですか?」


ラクリマ「右に同じく」


ゼレス「ぐぬぬ……!」


クロエ「お邪魔するわよー」ストン

クロエ「聞いたわよ。ベスト8おめでとう」


ゼレス「……まあクロエさんはどうせベスト8にも行ってないでしょうし、その賛辞は頂戴しておきます」


クロエ「私は去年準優勝だったわよ」ドヤ


ゼレス「ムキーーー!」


ステラ「ラクリマさん、さっきの動きなんですけど……」


ラクリマ「ふむふむ」


ゼレス「そっちは私を置き去りに話を始めないでください!」


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

6/16回目の行動です
ゴールデンウィークのため授業はありません

ルクが姿を消して学校を徘徊中、ノワールが召喚した悪魔の魔翌力の痕跡を察知。ラピスやローラに報告する

新入生とも仲良くなっているクロエを見て、ソフィアのそそのかしの言葉が思い出され気になるヒカリとローラ。しかし、全国大会に向け熱の入っている演劇部、新入生の相談事などお仕事いっぱい助っ人同好会、マホリオの特訓とそれぞれあわただしくもあり、焦りは募るばかりな二人


イリスは強そうな能力してるなぁ、と思ってたら、仮にもコンマ98の悪魔を普通にシュートでワンパンして、基礎スペックも高そう。パワーバランスなどんなかんじなんだろう、デンに近いくらいなのかな

ソレル姉妹が立ち話をしている所にアルシェが遭遇。(ラクリマが悪ノリで物真似を始めたのもあり)どっちがティアなのか判別できず、ティアが拗ねる。ラクリマが(本人はスキンシップ感覚で)キスをしようとし、それによってラクリマの方をティアだと勘違いしたアルシェがキスに応じようとした為余計に拗ねる

アルシェ、ラクリマと遭遇するも雰囲気や瞳の違いから別人と看破。しかし姉からアルシェのことを聞かされているラクリマに懐かれてしまい、ティアにそっくりなラクリマのことを無下にもできず無防備にじゃれつかせてしまう
だがその現場をティアに見られてしまい……

>>890
2回目の遭遇時の話にすればいいんじゃない?不自然になるようなところをちょいちょい直してさ

ステラが隕石魔法の練習をしていると黄金の隕石が1個落ちてくる。その隕石は何と家1軒買えるレベルの超希少な魔法石で出来ていた

>>885
>>886
>>887
>>888
>>891
ですね

投下は明日になります

あまり深くまで設定して物語を始めたわけではないので、後々矛盾が出てくるかもしれません

今のところ考えているのは、天界と魔界と人間界とがあり、魔界から悪魔を召喚するのがパンデモニウム、天界と似た光を放つのがホーリー
魔界は毒素が多いせいで人からは嫌われ、天界は人を癒やす力に秀でるため人に好かれる傾向にあります
それぞれ魔王や神とされる者のもと、独自の社会を作り上げています
昔は偏見が顕著でしたが、最近はその偏見もだいぶ和らいでいます

といった感じです

基本的にこの世界は平和なので、戦争や抗争などはないものと思ってください
ただしその平和の中でクロエの周りにやばい問題が起きている、という感じです

廊下ーー


アルシェ「……」テクテク


ラクリマ「……」テクテク


アルシェ「あ、ティア……」


ラクリマ「?」クルッ


アルシェ「……じゃない。人違いでした」


ラクリマ「姉をご存知なのですか?」


アルシェ「姉? ティアのこと?」


ラクリマ「ティア・ソレルは私の姉です。私はラクリマ・ソレルといいます」ペコリ


アルシェ「ティアのことは知ってる。アルシェの彼女」


ラクリマ「えっ!? 恋人!? ってことはアルシェさんですか?」


アルシェ「そう。アルシェ・ブランカ」

アルシェ「ちなみにもうちゅーもした」ドヤ


ラクリマ「きゃー! すごいです! もっと聞かせてください!」


ティア「……アルシェ? と、ラクリマ……」テクテク

ティア「何を話してるんですか……」ピタッ


ラクリマ「こうですか? んー……」


アルシェ「そう、目を閉じて首を伸ばす」


ティア「なっ、な、ななな……!!」


アルシェ「そしてこう……」クイッ


ティア「だめーーーーー!!」ドーン!


ラクリマ「いっ……たぁーい! なに!? なんなの!?」キョロキョロ


ティア「だめ! アルシェ、それ私じゃありません!」グイー!


アルシェ「く、くるし……首しまってる……」ペシペシ


ティア「はっ」パッ


アルシェ「けほけほ……」

アルシェ「この人がティアじゃないのは目を見て分かった。あと喋り方が全然違った」


ティア「ほっ……。あ、じゃあなんでキスしようとしてたんですか?」


アルシェ「あれはキスしようとしたんじゃなくて、ティアとのキスのシチュエーションを教えてただけ。するつもりはちっともなかった」


ラクリマ「してもいいですよ?」キャルン


アルシェ「うーん……顔はそっくりだけど、やっぱりティアの方が好きだから……」


ティア「っ///」キュン


ラクリマ「わ、お姉ちゃん顔真っ赤だよ。お熱いね」


ティア「ラクリマもからかわないで! もう!///」


アルシェ「ティアの方が可愛い。好き」ジッ


ティア「アルシェもここぞとばかりに畳み掛けるのやめてください!/////」


ーーーーー

ーーー

別の日ーー


ティア「それどうしたの……?」


ラクリマ「通販! このカラコンをつければー……」


アルシェ「ティア、ラクリマ。用ってなに?」テクテク


ラクリマ「あ、アルシェ……」クルッ


ティア「!?」


アルシェ「え、あれ……? 目が同じ……」


ティア「こ、こっちはラクリマです。カラーコンタクトをつけてるんです」


ラクリマ「アルシェならどっちが本物か分かりますよね……?」


アルシェ「う、え、えっと……」キョロキョロ


ティア「ま、まさか分からないんですか? こっちが本物ですよ?」


ラクリマ「アルシェ……」


アルシェ「ううぅ……」グルグル


ティア「むっ……! アルシェ!」


ラクリマ「あ、キスすれば分かるかも……」ススス…


アルシェ「そ、そうかも……?」クイッ


ティア「だめーーーーー!!」ドーン!


ラクリマ「いたた……前もやったよこれー」


アルシェ「はっ、ティアじゃない」


ティア「さっきから言ってます! 私がティアです!」ギュー!


アルシェ「あぅ……ごめん……」ナデナデ


ラクリマ(至近距離で姉とその彼女のイチャイチャを見れる……! なんて役得!)


ティア「もう間違っちゃいやですよ……」ジト-


アルシェ「うん。もう間違えない」


ラクリマ(乙女の顔してるお姉ちゃんも可愛いなあ)ホッコリ


ーーーーー

ーーー

ルク「……なんか嫌な気配がしますね」


ギイイ…


ルク(この部屋でしょうか……)キョロキョロ

ルク(……これは……!)ゾクッ


ーーーーー


校長室ーー


ルク「ということで、元黒魔術部に悪魔の痕跡がありました」


樹「悪魔……」


ラピス「怖いですね……」


ローラ「もういないのかな?」


ルク「そこまでは……。部屋の外を通ったときに微かに感じただけなので、召喚されてすぐ消えたとも考えられます」


クロエ「どんなやつかとか分からないの?」


ルク「悪魔というのは、こことは違う魔界に生息する生物全般を指します。魔界には空気中に様々な毒素が存在しているので、その毒素が検出できれば魔界の中でもどのような存在だったか知ることはできるかと」


樹「行ってみましょう」


黒魔術部ーー


ルク「ここです」


樹「壁に魔法が当たった痕跡が……ここで対処しようとしたのね」


ラピス「部屋の外には魔力の痕跡はなかったですし、この部屋の中で退治できたみたいですね」


ローラ「……ううん。多分まだいるよ」

ローラ「召喚されたのは四足の……中型の犬みたいな子だと思う。うっすらだけど土と血の跡みたいなのが感じられるから……弱って、なんとか部屋の外に出て……だめ、ここからはさすがに追えない」


クロエ「す、すごいわねローラ。名探偵じゃない」


ローラ「傷が癒えたらまた活動を再開すると思う。どうにか探し出さないと」

ラピス「そういうのは私達鼻の効く魔獣にお任せください! クリアやルクさんにも手伝ってもらって……」


ギイイ…


ノワール「あ……」


クロエ「あらノワール。部活見学かしら? 残念だけどここは去年いっぱいで廃部してるわよ」


ノワール「違う……ここに悪魔がいないか見に来たの」


ざわっ


樹「何か知ってるのね?」


ノワール「は、はい」


ーーーーー

ーーー




ラピス「なるほど……つまりあなたが悪魔を召喚して、消滅を見届けてないから確認しに来たと」


ノワール「そうです」コクコク


ローラ「残念だけど逃げ出したみたい。部屋の外に痕跡が続いてるから……」


ノワール「なら探し出します。この魔法は召喚した魔法使いと悪魔の間に一種の契約のようなものが発生するんです。だから返還か消滅するまでは互いに見張らないといけなくて……」


クロエ「つまり?」


ノワール「悪魔の力が弱まってるのは確かだけど、近くまでいけば魔法で探知できるの。悪魔が隠れて悪さできないようにするための保険の魔法だったんだけど、いつも一緒に探知魔法をかける癖はつけてたから」


ルク「では探しに行きますか。早く見つかるといいですね」


ーーーーー

ーーー

その頃、中庭ーー


ステラ(今の私は一日5つの隕石を落とすのが魔力の限界。もっと魔法を鍛えて、使いこなせるようにならないと!)ムンッ

ステラ「隕石魔法【メテオ】!」カッ!


ドオオオオオオン!


ステラ「ひいっ! い、いつもより速い……!」

ステラ「……?」

ステラ(この魔法は、隕石の中にある魔力と反応して超高速で引き寄せる魔法。それがいつもより速いということは、この隕石は魔力量が他の隕石より多い……?)ヒョコッ


キラッ


ステラ「おぉー……きれい……」ヒョイ

ステラ「はっ!?」

ステラ「ま、ままままさかこれ、ミスリル!? こ、こんな大きさのミスリルなんて家が買えちゃうんじゃ……!」

ステラ「あわわ、あわわわわ……!!」ワタワタ


ゼレス「ステラ、なにしてるんです?」テクテク


ステラ「っぴゃああああああ!」ビクーッ


ーーーーー

ーーー

ガーデンーー


古の怨念「8ー……8ー……」ゼエゼエ


ノワール「! いました!」


古の怨念「!」ガバッ!

古の怨念「4623参47811零!!」


ローラ「う……ひどい……怪我をそのままにしてる……」

ローラ「大丈夫、私達は敵じゃないよ……」ソッ


古の怨念「……56672……」


ローラ「人は嫌い……そっか」チラッ


ルク「……はいはい」バサアッ!


古の怨念「!?」ビクッ


ルク「治しますからじっとしててください」


しゅううう……


ローラ「よかった、これで傷は治ったね」


ノワール「でもまた暴れたら……」


古の怨念「9~……」ペロペロ


ルク「なんですか、くすぐったいですよ」


ローラ「大丈夫、多分あの子もとは魔獣だから、そういう子の扱いなら任せて」キンッ


リズ「しゃあああああ!」キシャアアアッ


古の怨念「61312198!!」ガオオオッ


ローラ「ルクさん取り合ってる。可愛い」ホッコリ


ズガアァッ! ボシュウウウ!


クロエ「いやほっこりしてる場合じゃなくない!?」


ーーーーー

ーーー

ルク「今度はこの犬の世話ですか……」


ローラ「懐いてるのがルクさんしかいないし……お願いします!」


ルク「いいですよ。お世話します」


ローラ「あれ、あっさり……」


ルク「慣れたというか、クリアやリズを見てたらお世話するのも悪くなくなってきたというか……そんなところです」


ローラ「ルクさん……!」


古の怨念「……」スウスウ


ローラ「パンデモニウムはもう解除したみたいだから、あの子が帰りたがったら教えてくたさい。また魔界との門を開いて帰してあげられるそうですから」


ルク「もし魔獣としての意識が戻れば、このままこっちの世界で生きてもらう……と」


ローラ「そうなります」


ルク「承りました」


ローラ「それじゃあお願いしますね」ガチャッ


バタン


ルク「今度は犬……。ただこの魔力量から察するに、とんでもないレベルの犬ころですよね……」

ルク「……はあー……」


ーーーーー

ヒカリ「クロエ、ローラさんから聞いたよ! 大丈夫!?」


クロエ「大丈夫大丈夫。今回はルクさんがなんとかしたわ」


ローラ「今は寝てるよー」


クロエ「それよりなんでノワールが召喚することになったのかが気になるわね。あんまり自分の魔法好きじゃないみたいだったし……」ウーン


ステラ「クロエおねえちゃ……先輩!」ワー!


ゼレス「大変です大変です!」ドタドタ


クロエ「な、なになに?」


ステラ「さっき魔法の練習をしてたらこんなものが……」


クロエ「こ、これ……!」


きゃいきゃい


ヒカリ(クロエ……やっぱり人気だなあ)


ローラ(転校生も一年生もみんなクロエちゃんのところに集まってる……)


ヒカリローラ(負けられない……!)メラッ


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

7/16回目の行動です

怨念は名前付く?

火と氷属性ならメドローアからとってローアとか考えたが

>>924
名前つく予定です

先程古の怨念の設定見直して「四足歩行の何か」っていうのを失念してたことに気づきました
中型犬程度の~で完全に犬のつもりで書いてました
申し訳ないです

中庭ーー


ゼレス「ラクリマさんの魔法があれば私の魔法でもクロエ先輩に通用するみたいです。よってそれを元にした作戦をいくつか考えてきました」


ラクリマ「おおー」


ステラ「私も魔法の組み合わせを考えてきました。こちらも練習しましょう」


ラクリマ「おおー!」


ーーーーー


ラクリマ「チェンジボードの配置はさっき言ったとおりね」


ゼレス「神聖魔法【ホーリー】!」バギュウウウ


ラクリマ「うわっ!」


ステラ「それじゃなくてボールの方です!」


ゼレス「そ、そうでした。聖弾【ホーリーボール】!」ボヒュッ


ドプンッ


ラクリマ「そこのは……炎!」


ゴオオッ!


ステラ「すごいです……魔法の性質を変える魔法なんて」


ラクリマ「隕石の方もやってみるー?」


ステラ「はい! 隕石魔法【メテオ】!」ゴオオオオッ


バキンッ!


ラクリマ「あ、割れた」


ステラ「ええっ!?」


ーーーーー

ーーー

ゼレス「ふー……」ストッ


ステラ「お疲れ様です」


ラクリマ「おつかれー」


ウィン「ねえねえ、ちょっといいかな?」


ステラ「はい?」


ゼレス「あっ! ウィン・フォルクス!」


ウィン「おー?」


ゼレス「……さん」


ウィン「どこかで会ったことあったっけ~?」


ゼレス「いえ、この学校で一番強いと聞いて、こちらが一方的に知っていただけです」


ウィン「そっかー。あ、今の練習見てたんだけど、君……」


ゼレス「ゼレス・ケルキオンです」


ウィン「ゼレスさんはねー、あの光を一点に集中させた方がいいと思うな」

ウィン「まず魔力を手に集めるよう意識して、それを狙った的に当てられるよう訓練するといいと思うよー」


ゼレス「は、はあ……」


ウィン「クロエさんとの試合も見てたけど、あの闇も貫通できるようになるかも。じゃ、頑張ってね~」


ゼレス「ウィンさん!」


ウィン「?」


ゼレス「い、いつかあなたに勝ってみせます! 最強は私です!」


ウィン「……宣戦布告かー。懐かしいなー」

ウィン「楽しみにしてるよ、ゼレスさん。じゃね~」


ーーーーー

ーーー

部室ーー


クロエ「……あら? ノルンは?」


「さ、さあ……?」


クロエ「もう部活が始まるのに……探してくるわ」


「あ、もしかしたらガーデンかも……」


クロエ「ありがとう。行ってくるわね」


ガーデンーー


ノルン「むにゃ……」スヤスヤ


クロエ「ノルン、ノルン起きて」ユサユサ


ノルン「ん、んん……」


クロエ(あ、起きたかしら?)


ノルン「あとごふん……」ゴロン


クロエ「起きなさいよ」ベシッ


ノルン「はっ。す、すみません、ここ気持ちよくて……」クシクシ


クロエ「まったく……戻るわよ」


ノルン「はーい」


部室ーー


クロエ「そういえばノルンはマホリオしないの?」グイー


ノルン「ノルンは魔法がマホリオ向きじゃないから~」ペターン


クロエ「魔法って?」


ノルン「睡眠魔法です~。当てると眠くなるので、試合中は危険なんです」グイー


クロエ「あー、それは危ないわね……」ペターン

クロエ「はい、ストレッチおしまい。発声から入るわよ」


ノルン「はーいっ」


ーーーーー

ーーー

別の日、ガーデンーー


ノルン「ぐーぐー……」スヨスヨ


クロエ(また寝てる……)

クロエ「ノルン」ユサユサ


「あ、起こさないであげてくださいっ」


クロエ「え?」


「あ、あの、私一年生で、ノルンちゃんとクラスメイトなんですけど、ここがお気に入りって言ってて……」ワタワタ


クロエ「わ、分かったわ。落ち着いて、ね?」


「は、はい。それで、あそこで寝てるノルンちゃんすごく人気で……あ、ほらあそこの陰からも見てる人が……」


クロエ「はー……」


「実はちょっとした話題になってるんです。見てると癒やされるとか、こっちまで眠くなるとかで」


クロエ「ノルンがねえ……」


ノルン「ん……」ムクリ

ノルン「あ、先輩。おはよーございます」ムニャムニャ


クロエ「まだ昼休みよ。眠いなら寝ときなさい」


ノルン「はーい」ゴロン

ノルン「先輩も一緒に寝ますー?」


「!」


クロエ「遠慮しとくわ。この一年生の子とでも寝てなさい」トンッ


ノルン「寝よ寝よー」ムギュ


「あ、ありがとうございますっ」


クロエ「それじゃ、私は用があるから失礼するわね」


ノルン「はーい。また放課後部活でー」バイバーイ


ーーーーー

図書室ーー


クロエ「ほんとに資料があるの?」


ローラ「多分……。ルクさんが言うには一日や二日でなるレベルの変貌じゃないみたいだから、過去の文献になにか手がかりがあるかも」


ノワール「そもそも何の魔獣なのか分からないのかな?」


ローラ「ケルベロス……ううん、三つ首じゃないし……。でも、ルクさん曰くかなり強い悪魔だから、元の魔獣もそれなりに強いはずだって」

ローラ(もしかしたらただのなんてことない魔獣かもだけど、悪魔になるほどの負の感情を抱かせるなんて、そんなの酷すぎる……)


クロエ「とにかく探してみましょう。悪魔になってしまったとき用の対処法とかも見つかるかもしれないわ」


ローラ「そうだね」


コンマ↓
01~40 収穫なし
41~90 古の怨念が過去に起こした事故が判明
91~00 ↑+悪魔になった魔獣の戻し方が判明

ノワール「こ、これ……!」


[悪魔召喚魔法について]


クロエ「ドンピシャなのが来たわね……!」ゴクリ


ノワール「読むね……」ペラリ


[xxxx年x月x日 召喚された悪魔による大事件が発生。周囲の魔獣含め、派遣された討伐隊200人以上が帰らぬ人となった。]


ノワール「! そんなに危険な子だったんだ……」


ローラ「この写真……確かにあの子だ」


クロエ「召喚しただけじゃ強さは分からないの?」


ノワール「うん。魔力を込めた度合いによって魔界との門の大きさが変わるだけだから、すごく魔力を込めても小さいのが出てきたりするし、小さいからって弱い悪魔とも限らないんだ」


クロエ「この本に魔法の制御方法でもあればいいわね……」


[その後討伐隊により消滅。魔界への帰還を確認した。]

[追調査により、かつてこの世界にいた魔獣が悪魔化したものと判明。]


ローラ「やっぱり元は魔獣だったんだ……」


[魔獣が悪魔化したものを元に戻す術式は存在するが、当時は討伐するのが精一杯だった。いずれ再び召喚された時、元の魔獣に戻れることを祈る。]


クロエ「術式……この本にあるかしら?」


ノワール「これかな……」ペラペラ


ローラ「魔法陣と聖水で毒素を抜くんだ……なるほどなるほど……」メモメモ


クロエ「なんとかなりそう?」


ローラ「うん。これで元に戻してあげられると思う」

空き教室ーー


ルク「おや皆さん」


古の怨念「566……」グルル…


ローラ「う……まだ怖がってるね……」

ローラ「大丈夫だよー、怖くないよー。はい、果物持ってきたよ」


古の怨念「……」クンクン

古の怨念「89っ」パクッ

古の怨念「646459」ムシャムシャゴクン


ローラ「食べてくれた……」ホッ


ルク「この子はどうも魔界に帰るつもりはなさそうです。だいぶ私に懐いてくれました」


ローラ「そっか、よかったです」キンッ


リズ「しゅあ~」


ルク「はいはい、リズのことも忘れてませんよ」ナデナデ


古の怨念「!」ピクッ


ルク「そっちのことも忘れてないから暴れないでくださいねー」


古の怨念「……」ストン

ご飯をローラやノワールがあげるようになって数日ーー


ローラ「多少は怖がらなくなってきたかな……?」


ノワール「うん」


古の怨念「8989」ガツガツ


クロエ「そろそろやってもいいんじゃない?」


ローラ「うん」


ルク「解呪ですか。リズに続いて2例目ですね」


古の怨念「?」


ローラ「そこにいてね……」カキカキ

ローラ「魔法陣は……うん、これでよし。じゃあ始めるね」


ぽわわ……


ローラ「解呪魔法【ディスペル】!」カッ!


古の怨念「!」


安価↓~↓3
解呪した魔獣の正体
【名前】(魔獣自身の名前。種族とは別)
【種族】(その魔獣自体の種族をお願いします)
【特殊能力】(魔獣自体の持つ能力)
【備考】(その他付け足したいことがあれば)

最高コンマのレスを採用します

パアアアアアア……


古の怨念?「……」シュウウウ…


クロエ「とっ……」


ローラ「鳥になった!?」


ノワール「さっきまで四足だったのに!」


ルク「……」ダラダラダラ


古の怨念?「ここは……」キョロキョロ


クロエ「喋った!」


ノワール「記憶はありますか!?」


ローラ「名前とか覚えてますか!?」


古の怨念?「ちょ、いきなりなになに!?」


ーーーーー

ーーー




古の怨念?「つまり悪魔になったわたしを元通りにしてくれたと」ピットリ


ルク「……」キリキリキリ


ローラ「そうです」コクコク

ローラ(ルクさんにぴったりくついてる……)


クロエ「ルクさんさっきから顔が真っ青よ。お腹でも痛い?」


ルク「胃が痛いです……」


クロエ「不死鳥なのに体調悪くなるのねえ」

クロエ「あ、ノワールに言ってなかったわね。ルクさんって不死鳥なのよ」


ノワール「えっ」


ルク「隣にもっと凄いのがいるので緊張で胃が……」


ローラ「もっと凄いの……?」


古の怨念?「わたしも不死鳥よ。人間如きが近寄らないで」


ノワール「ええっ」


ルク「違います……この方は「本物」です……」


ローラ「本物……?」


ルク「私は不老ですが、不死ではありません。ですがこの方は本当の意味で不死なはずです」

古の怨念?「もー、この方って言わないで。わたしにはスフィアって名があるんだから」


ルク「す、スフィア様ですか。心得ました」ガタブル


クロエ(ルクさんめっちゃビビってる……。おもしろ……)


スフィア「というかわたし人間に悪魔にされたはずなんだけど……それがなんで元通りに?」


ローラ「可哀想だと思って……私が勝手にやりました」


スフィア「可哀想……? そっちが悪魔化の儀式をしておいてよくそんなことを……!」ギリッ


ルク「ま、待ってください! ローラさんは傷ついた貴女を見つけて保護したんです! 貴女を悪魔化させた人間ではありません!」


スフィア「……わたしが封印されてから何年経ってるの?」


ローラ「え? えっと……分からないです。いつ頃悪魔化したんですか?」


スフィア「xx年くらいかしら?」


ローラ「だとすると数千年経ってることになりますが……」


スフィア「え!?」


ルク「今は昔とは違います。そんなに敵意を剥き出しにしなくても、平和に生きていけると思いますよ」


スフィア「そうなの……?」


ルク「はい」ニコッ


スフィア「っ///」ドキッ

スフィア「……な、ならまあ少しくらい様子見してあげる。この世界のこともまだ分かんないし」


ローラ「ほっ……それじゃあこのお部屋でしばらく過ごしてください。不死鳥はもう存在しないものなので、バレると大変です」


クロエ「あとのことはルクさんに教わりなさい。現代の先輩よ」


スフィア「そうするわ」

ローラ「あとは……」キンッ


リズ「しゅあっ!」


スフィア「蛇?」


ローラ「リズまた勝手に出てきて……! ほら、戻って」


リズ「しゅあー!」ピタッ


ルク「なんですかもう……」


ローラ「うーん……ルクさんのことかなり気に入ってるみたい。リズも置いていっていいですか?」


ルク「……分かりました、なんとかします」


リズ「しゅあ~♪」


スフィア「む……」ムカッ

スフィア(なんか知らないけどムカつく……)


ローラ「それじゃあ三人とも仲良くね~」


ノワール「あ、あの、私もたまに来ますからっ」

ノワール(召喚した責任もあるし……)


クロエ「失礼するわね」ギィ…


バタン


スフィア「……不死鳥は存在しない……か」


ルク「そのようです。私も長いこと寝てましたから本当かは分かりませんが」


スフィア「なんか寂しいわね……それ」


ーーーーー

ーーー

クロエ「で、ルクさんは不死鳥でローラが飼い主。アンダスタン?」


ノワール「う、うん……」


クロエ「バレると大変だから、口外しないでね」


ノワール「ほっとく方が危ないんじゃ……」


クロエ「ノワールが学校来て1ヶ月だけど、今まで問題は起きてないでしょ? だから大丈夫よ」


ノワール「そうなのかなあ……」

ノワール(イリスには絶対バレないようにしないと……)


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

8/16回目の行動です

一年生教室ーー


ゼレス「ステラさん、今時間ありますか?」


ステラ「はい。どうかしましたか?」


ゼレス「さっきの授業で分からないことがあって……ここなんだけど」


ステラ「薬草の見分け方ですね。これは……」


ゼレス「ふむふむ」


ラクリマ「二人ともー、お昼だよー。ご飯食べよー」


ステラ「今行きまーす。ゼレスさん、続きは食べ終わったあとで」


ゼレス「はい、構いません」


ラクリマ「ごはーん♪」


食堂ーー


ラクリマ「相変わらず美味しいねえ、ここのご飯」


ステラ「ほっぺたについてますよ。じっとしてください」フキフキ


ラクリマ「んむんむ……。ありがとー!」


ステラ(なんだか最近二人から頼られることが増えてきた気がします……)パクパク


ーーーーー

ーーー

中庭ーー


ステラ「それじゃあ今日もやっていきましょう。ボードをお願いします」


ラクリマ「転板【チェンジボード】!」パキキキンッ


ステラ「ではゼレスさん……ポイントB!」


ゼレス「聖弾【ホーリーボール】!」ボヒュッ


ステラ「ポイントD、E!」


ゼレス「聖弾【ホーリーボール】! 聖弾【ホーリーボール】!」ボヒュッボヒュッ


ステラ「ポイントA、ホーリー!」


ゼレス「神聖魔法【ホーリー】!」バギュウウウ!


ステラ「あわわっ!」ヒョイッ


ラクリマ「おっと!」


ゼレス「うう……だめですね」


ステラ「でもコンビネーションはバッチリでした! このまま練習しましょう!」


ゼレス「はい!」


ラクリマ「はーい!」


ーーーーー

ーーー




ラクリマ「ふはー、疲れたー」


ステラ「お疲れ様です」


ゼレス「司令塔がいると違いますね。チームっていうのも悪く……」ハッ


ステラ「ゼレスさん……!」キラキラ


ゼレス「その顔やめなさい!」


ステラ「なんて言おうとしてたんですか!? 悪く~?」


ゼレス「悪くないって言おうとしてたんですっ!///」カアアッ


ステラ(ゼレスさん可愛い……!)


ラクリマ「実際司令塔役は必要だと思う。この戦法なら尚更ね。頼りにしてるよー、司令塔さん♪」


ステラ「司令塔……私が……」

ステラ(悪くない……ですね♪)フフッ

ナミネ「一年生も頑張ってますねー」


ティア「……負けられない」


アルシェ「うん」


ティア「やっぱりこのチームには攻め手が足りないと思います。そこを補う作戦を考えないと……」


ナミネ「ですね。アルシェさん一辺倒になりつつありますし、そこは改善しないと」


アルシェ「ナミネの水魔法を活かせば……」


ティア「下に水を大きく敷いておいて、私が高速で浮き上がらせるのはどうでしょう。浮遊状態で固めれば、盾にもできるはずです」


ナミネ「やってみましょう!」

ナミネ「まず……水柱【プール】!」ブワッ!


ティア「浮遊魔法【フロート】!」


ビシュッ! バシュッ!


アルシェ「おお……」


ティア「浮遊魔法【フロート】!」


ビキィン!


アルシェ「固い……」ペチペチ


ナミネ「これで擬似的に水魔法を使える人が二人に増えた訳ですね」


ティア「一歩前進……!」


きゃっきゃ

ウィン「…………」


時雨「…………」


ウィン「…………」


時雨「…………」


ウィン「…………魔弾【シュート】!」ボシュッ!


時雨「フッ!」スパッ!


ナナ「おおー、お見事です」パチパチ

ナナ「10連続でシュートを斬るなんて中々できる芸当じゃないですよ」


ウィン「それもタイミングはこっちの勝手だったしねー」


ナナ「それじゃあ回復して……」ポワワ…


ウィン「ん、おっけー。最後に全力でやろうか」


時雨「ああ、頼む」フワ…


ウィン「それじゃあ……」スッ…

ウィン「魔弾【シュート】」ズゴオォォッ!


時雨「剣戟・飛燕!」ズバアッ!


ーーーーー


イリス「ふむふむ……」メモメモ

イリス(皆さん面白い魔法をお持ちですね……。ナンバーワンチームの誰かの魔力を持ち帰れば、研究も進むはず……♪)

イリス(そうそう、あの悪魔は逃してしまいましたし、何か他の魔獣でも探して持ち帰りますか)

イリス「ふんふふんふふ~ん♪」テクテク


ーーーーー


ウィン「……」チラッ


時雨「閃!」キンッ!


ウィン「あ……っ」


ズバアッ!


ナナ「ウィンさん!」


ウィン「いったぁ~」ヒリヒリ


時雨「大丈夫か、ウィン!? 戦いの最中によそ見などらしくもない……」


ウィン「うーん……ちょっと嫌な視線がね……」

ーーーーー

ーーー

部室ーー


レナ「……」イライライライラ


クロエ「分かりやすく苛ついてるわね。どうしたの?」


レナ「どうしたもこうしたも……」チラッ


演劇部一年「先輩、これクッキー焼いたんです。どうぞ!」


デン「あ、ありがと。いただくね」ニコッ


演劇部一年「は、はい……っ///」ポッ


クロエ「デンが元通りになって良かったんじゃないの?」


レナ「そうだけど……。デンが愛され体質の人だって忘れてたのよ」

レナ「成績優秀、文武両道。誰にでも優しくて、皆から好かれてた。昔のデンが戻ったら当然ああなるに決まってたのに」


クロエ「愛され体質ねえ……。確かに最近は素直だし血色もいいし、人が近づく要素はたっぷりよね」


レナ「~~~ああもう! デン!」


デン「なに?」


レナ「今度の休み遊びに行くわよ、ついてきなさい!」


デン「うん、いいよ。レナさんとお出かけ楽しみだなあ」


クロエ(ほんと素直……)


ーーーーー

ーーー

休日ーー


レナ「なんであんたが玄関にいるのよ」


クロエ「こっちも待ち合わせ。あ、ステラこっちよ」


ステラ「お、お待たせしましたっ」タタタッ


クロエ「別に待ってないわよ。さ、行きましょう」

クロエ「そうそうレナ」ボソッ


レナ「?」


クロエ「デンとのデート、しっかりね」グッ


レナ「なっ……!///」カアッ

レナ「違うわよ!////」


クロエ「ふふっ、じゃあねレナ」テクテク


ステラ「い、いいんですか? 怒ってましたけど……」


クロエ「いいのよ。それよりまずはどこに行くの?」


ステラ「特急でマクベスに行って、先生にお話をしようと思ってます」


クロエ「それはいいわね」テクテク…


デン「あ、レナさーん」タタタッ


レナ「で、でででデンっ///」


デン「……顔赤くない? どうかした?」


レナ「どうもしてないわ! 行くわよ!///」


ーーーーー

ーーー

マクベス・エクスルードハウスーー


コンコンッ


カーラ「はい……」ガチャッ

カーラ「って二人とも!? どうしたんです、中に入ってください!」


クロエ「ただいま」


ステラ「ただいまです」


「おかえりお姉ちゃんたち!」


カーラ「それで、どうしたんですか? 学校に戻るにも時間がかかりますが……まさか退学!?」


クロエ「違うわよ。ステラ」


ステラ「はい。これを」ジャラッ


カーラ「お金……? 強盗ですか泥棒ですか退学ですか!?」


クロエ「だーかーらー!」


ステラ「隕石魔法で落ちてきた石を換金したらすごい額になったんです……! 学生には持て余すので、校長先生と相談して、孤児院のお金にしてもらうことにしたんです」


カーラ「そ、そうだったんですか……」ホッ


ステラ「先生、そういう訳でお預けします」ズイッ


カーラ「自分たちの分はいいのですか?」


クロエ「知ってるのは近くで見てたゼレスって子と、相談に来たとき私のそばにいた友達二人だけだったから……」


ステラ「ゼレスさんはいずれマホリオのトッププレーヤーになるのでお金はいらないと。ローラさんもお金はいらないと言われて、ヒカリさんは自分は関係ない人だからと何も迫られませんでした」


カーラ「いい人ばかりなんですねえ……」


ステラ「……ただゼレスさんはチラチラ見てたので、お菓子を買ってあげることで手を打ちました」


カーラ「まあ」ホッコリ

カーラ「二人の分は?」


クロエ「ステラが街中でご飯を奢ってくれるって。それに、私達が好きに使うよりマクベスの生活が豊かになる方が嬉しいわ」


ステラ「そのとおりです。なので、お金の使い道は先生にお任せします」


カーラ「ありがとうございます……! 大切に使いますね!」

カーラ「まずはほつれてきたタオルケットやぬいぐるみを補充して、あっ、穴が開いて使い物にならなくなった寝室がありましたね。本も買ってあげたいし……」ブツブツ


クロエ「やっぱりここが一番お金が必要だったみたいね」


ステラ「ですね。それじゃあ戻りましょうか」


カーラ「はっ、戻るってどう……」


ステラ「超特急便を使います。お金はあるので♪」


カーラ「そんなぶるじょわな……。あまり浪費癖はつけないように気をつけてくださいね」


ステラ「はい」


カーラ「何かお金が必要なことがあればすぐ連絡くださいね! すぐにお返しします!」


クロエ「分かったわ」


カーラ「それじゃあ……お気をつけて」


ーーーーー

ーーー

夜、レストランーー


クロエ「少し緊張するわね……ドレスコードとかよくわからないし」


ステラ「ですね……あまり欲張らず別のお店にすればよかったかも……」


ウェイター「こちら前菜のカミナリドリのテリーヌになります」コトッ


クロエ(よく分からないの出てきた!)


ステラ(た、食べましょう!)


ーーーーー

ーーー




クロエ(美味しかった……)ケプッ


ステラ「あ……」


クロエ「……わ」


キラッ キラン


クロエ「夜景が綺麗ね……」


ステラ「そうですね。街の高いところにありますから、街が一望できます」


クロエ「……ロマンチックねえ」


ステラ「こういう場所で告白なんかされたら……」


クロエ「ドキドキするわね」


ステラ「ローラさんとかヒカリさんとかに告白されたら最高?」


クロエ「!?///」ガタッ

クロエ「な、なんでそこで二人の名前が出てくるのよ……!」ストン


ステラ「その反応は……」


クロエ「……分かんないのよ。闇との戦いの中で一瞬闇に飲まれたとき、どうにか闇から出なきゃと思って……その時二人の顔が浮かんだの。二人に会いたいって、心の底から思ったわ」


ステラ「まあ///」


クロエ「でも、二人の人を同時に好きになるなんて変だし……」


ステラ「そうですか? 欲張りですけど、それもありではないですか?」


クロエ「え……」


ステラ「二人ともすごく良い人です。惹かれるのも分かります」

ステラ(それにお二人もクロエお姉ちゃんのこと……)


クロエ「うう、まさかステラとこんな話をすることになるなんて……」


ステラ「ふふ、お姉ちゃん可愛いです」

時は戻って街中ーー


デン「今日はどこに……」


レナ「こっちよ」


デン「駅? 遠出するの?」


レナ「そうね。帰りが遅くなることはないから心配しないで」


「魔法列車が到着します。ご注意ください」


プシュウウウウー……


ーーーーー

ーーー




デン「ここは……」


レナ「さすがに覚えてるかしら」


デン「私達の通ってた学校……」


レナ「そうよ。入校許可は取ってあるわ。入りましょう」


デン「懐かしいなあ……」キョロキョロ


ギイィ…


デン「……っ」


レナ「思い出すこととかないかしら」


デン「少し……なんとなくだけど思い出したかも……」


レナ「どんなことを思い出したの?」


デン「ここ歩いたなあとか、魔法の練習してたなあとか、そういう他愛のないこと……。誰がいたかはちょっと……」


レナ「……そう」

図書室ーー


デン「!」ビクッ


レナ「?」


デン「あ……」フラ…


レナ「ちょっとデン!」パシッ

レナ「どうしたの? 目が虚ろよ」


デン「思い出した……ここ……」

デン「私達の思い出の場所……!」


レナ「……思い出したんですね、デンさん」ニコッ


デン「わー! わ、わー! その喋り方凄く昔のレナさんっぽい!///」アワワ

デン「確か……そう、レナさんのこといつも昼休みにも放課後にも姿を見なくて、どこにいるんだろうって探してたんだ」


レナ「あの頃は本が友達みたいなものだったから……ここが落ち着くのよ」


デン「三年生になってからだっけ。ここで本を読んでるレナさんを見つけて声をかけて……」


◆◆◆◆◆◆◆◆

◆◆◆◆

◆◆

過去の図書室ーー


レナ「……」ペラッ


デン「レナさん? レナさんだよね?」


レナ「は、はいっ!? な、なんですか?」ビクッ


デン「あはは、そんな怯えないで。遊びに来ただけだから」


レナ「遊びに……?」


デン「うん。レナさんのこと気になってたから。お話しない?」


レナ「いや、でも……私なんかと話しても面白くないと思います。こんなだし、根暗だし……」


デン「私はレナさんの笑顔、好きだよ」ニコッ


レナ「!!///」


デン「さっきの本読んでるとき、凄く笑顔だったもん! ね、ね、何読んでたの?」


レナ「今は『くノ一、走る』っていう東の国の本を……」


デン「どういう話なの?」


レナ「えと、くノ一……魔法ではなく妖術というのを駆使して戦う裏の世界の戦闘民族のことで、その手に汗握る戦闘描写とか、友の裏切り師匠の死それを乗り越えての主人公の決意がーー」ペラペラ


デン「わわわ、落ち着いて。……好きなんだねえ、本」


レナ「……はい。この世界じゃ暗くて友達ができないような人でも、本の世界に入り込めば主人公になれるんです」


デン「……ね、もっと聞かせてよ。聞きたいな、レナさんの好きな本の話」


レナ「は、はいっ」


ーーーーー

ーーー

デン「えと、どう?」


レナ「こうです!」ブンッ


デン「殺陣……だっけ。難しいね」


レナ「でも、こうやって動きを自分でもやってみたら、もっと本の世界に入り込んでる感じがしませんか?」キラキラ


デン「する……かなあ?」


レナ「します! するんです!」フンス


デン「……レナさんさ、演劇部入ってみたら?」


レナ「えっ?」


デン「だって凄く楽しそうだよ、役になりきってるときのレナさん」


レナ「でも……」


デン「あ、今から入ってもすぐ演劇部引退になっちゃうか……」


レナ「そうですよ、それに私に演技なんて無理です」


デン「無理じゃないよ。なりきるのは楽しいでしょ?」


レナ「はい……」


デン「それの延長だよ! 私、レナさんならできると思ってるから! だから進学したらさ、やってみようよ」


レナ「……考えてみます」


◆◆

◆◆◆◆

◆◆◆◆◆◆◆◆

レナ「その言葉だけで演劇部に入って、ここまで来たの」


デン「すごいな……レナさん」


レナ「……好きな人の言葉だったから」


デン「……へ?」


レナ「あなたに初めてここで出会って、笑顔が好きだと言われて……それだけで好きになったの」

レナ「……デンさん、あなたが好きです」


デン「う、あ……///」カアアアッ


レナ「……返事は?」


デン「……思い出したから言うよ」

デン「私は、もっと前からレナさんのことが好きだった」


レナ「え? もっと前から……?」


デン「ずっと可愛い子だと思ってて、目で追ってた。それで……勇気を出してここで声をかけた」

デン「……私の方こそ、よろしくお願いします」ペコリ


レナ「……はぁあ~」ヘタリ


デン「れ、レナさんっ?」


レナ「安心したら……腰抜けちゃって」


デン「じゃあ……あ、いつものあの席座ろっか。手貸して?」グイッ


レナ「ん……」ストン

デン「……改めて話すけど、教室でもずっと見てたんだ。本を読んでたから、図書室にいるんだろうなっていう予想もしてた」

デン「初めて声をかけた日よりずっと前に図書室にも行った。放課後で、ちょうど夕日がかかってて……あまりにも綺麗で、声をかけられなかった」

デン「それからずっと好きだった……はずなのになあ。なんで忘れてたんだろ」


レナ「死に戻りをしてたんでしょ? 仕方ない気もするわ」


デン「でも思い出したから。レナさんのおかげだけどね」エヘヘ


レナ「……呼び捨てでいいわよ。その……恋人なんだし」


デン「そ、それもそうだね。じゃあ……レナ」


レナ「うん」


デン「レナ」


レナ「……うん」


デン「レナ、好きだよ。ずっと好きだった」


レナ「……うんっ」


デン「んっ……」チュッ


レナ「ん……!」


ーーーーー

ーーー

クロエ(ろ、6月ね……。この学校は結婚式があるのよね……)ソワソワ


現在の目標
・1学期を過ごす
・7月末のマホリオ学内トーナメントまで訓練する

安価↓~↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

9/16回目の行動です
6月に入ったため結婚式が行われる可能性があります

授業中ーー


先生「魔獣の歴史は暦の始まる前まで遡る」カツカツ


ローラ「……」カリカリ

ローラ(なんで……)チラッ


スフィア「……」


ローラ(スフィアさんがいるの……!)


先生「その昔不死鳥と呼ばれた種族がいたが、今は滅んだとされる。不死にも関わらずだ。なぜか分かるか?」


「不死じゃなかったとか」


「もっと強い存在に食べられたとか」


スフィア「人間に悪魔化されたから」


先生「そこの……」

先生(誰だ……?)

先生「せ、正解だ。不死鳥は人間に悪魔化された。よって紀元前にその存在は魔界に封印されたとされる」カツカツ


「なんで悪魔化されたんですか?」


先生「さあ……。文献によれば怒り狂う不死鳥を鎮めるため仕方なくとされてるがな」


スフィア「っ!」ガタッ


ローラ「スフィアさんっ!」ヒシッ


先生「ど、どうした」


ローラ「え、えっとえっと……体調が悪いみたいなので保健室に行ってきます! スフィアさん、こっち!」


スフィア「……」ギリッ…


先生「ひっ」ゾクッ


ーーーーー

ーーー

空き教室ーー


ローラ「ルクさん! なんでスフィアさんが人化して授業受けてるんですか!」


ルク「え、え……?」


スフィア「わたしが勝手にやったの。人化はルクさんの魔力の流れを記憶して見様見真似で。そしてヘビと昼寝している隙に抜け出しただけ」


ローラ「なんでそんなこと……」


スフィア「社会勉強。ま、よく分かったわ。人間って自分の都合のいいように歴史を捻じ曲げるのね」


ローラ「それは……」


スフィア「ルクさん、逃げましょう。こんなところにいたらまた酷い目に合うわ」


リズ「!」ギョッ


ルク「……嫌です」


リズ「!」パアッ


スフィア「……」


ルク「私はここが気に入ってます。悪い人間ばかりじゃないです」


スフィア「……そう」

スフィア「ルクさんに免じて今回は何もしないであげる」


ローラ「ほっ」


スフィア「でももし人間が魔獣に酷いことするようなら……許さないから」メラッ


ローラ「そんなことしません。魔獣は私の友達ですから」


スフィア「……ふんっ」


ーーーーー

ーーー

放課後ーー


ノワール「……」イライラ…


クロエ「ど、どうしたの?」


イリス「ノワールさんは今日朝からツイてなくてフラストレーションが溜まってるんですって」


クロエ「例えば?」


イリス「寝起きにボーッとして足の小指をタンスの角にぶつける、授業中はうとうとしてたときにかぎって当てられる、昼食は狙ってたパンが目の前で売り切れる……」


クロエ「も、もういいわ。災難ね……」


ノワール「あー……! ぶっ放したい……! でもだめ、うー……!」ワシワシ


クロエ「ぶっ放すって……パンデモニウム?」


ノワール「うん……感情によって振れ幅が大きくなるんだけど、一回撃つとだいぶ平静に近づくから」


クロエ「ガス抜きも兼ねた魔法なのね……あ、なら……」


ノワールイリス「?」


ーーーーー


校長室ーー


クロエ「お邪魔するわ」


ノワールイリス「失礼します」


クロエ「相談なのだけど、ノワールのパンデモニウムをコントロールしたいの。監視をつけてやってみてもいいかしら」


樹「突然なに?」


クロエ「ノワールが自分の魔法に不安を感じてるのよ。悪魔を召喚なんて一歩間違えたら大事件みたいだし」

樹「そう……。パンデモニウムのコントロールね……いいわ、やってみて」


クロエ「それじゃあ修練場借りるわね」


ノワール「そ、そんなあっさり?」


クロエ「ウィンさん達と、デンとイオと……ルクさんとラピスさんも入れば大抵は大丈夫よ」


樹「監視ってどうせその辺だと思った。ならなおさら大丈夫ね。コントロール頑張って」


イリス(ルクさん……不死鳥……ラピスさん……ドラゴン……)

イリス「私もご一緒しても?」


クロエ「いいけど、危ないかもしれないわよ?」


イリス「危なかったら逃げます!」


ノワール「そんな心配しなくていいくせに……」ボソッ


ーーーーー

ーーー

修練場ーー


ウィン「……」チラッ


イリス「……」ニコッ

イリス(警戒されてますねえ……。彼女の前でボロは出してないはずなんですが)


クロエ「さあ、どーんとやっちゃいなさい!」


ノワール「悪魔召喚【パンデモニウム】!」カッ


悪魔「ギゴオオオオオオオオオ!!」


ナナ「ゴーレム型。危険度中位の悪魔ですね。ウィンさん、やっていいですよ」


悪魔「ゴオオオオオオオ!! ハカイ、ハカイ、ハカイ!!!」ブン!


ウィン「……」ヒョイッ


ナナ「……ウィンさん?」


悪魔「ブガアアアアアアアア!!」ブンッブンッ


ウィン「……」ヒョイヒョイッ


イリス(「お前が倒せ」……ですか。残念ですがそれは計画外です)

イリス「く、クロエさん、私出てますね」


ノワール「……イリスッ! イリスなら倒せるでしょ!」


イリス「……! ああもう! 魔弾【シュート】!」ズゴォォオオッ!


悪魔「ガグッ!!?」ズウウン…


ウィン「……お見事。魔弾【シュート】」ゴシャァアアアッ!


悪魔「ガ……ア……」シュウウウ…


ノワール「……反応消滅。魔界への送還完了です」


ウィン「おつかれ~。イリスさんも、お疲れ様」


イリス「……」キッ


クロエ「……イリス」


イリス「く、クロエさん……今のは……」


クロエ「あなた凄いわね! ウィンさんより威力あったんじゃない!? また強力なライバル出現ね!」


イリス「……」パチクリ

イリス(この人馬鹿ですか……)ホッ

クロエ「あっと……せっかくみんないるんだし、もっとパンデモニウムの実験しないとよね。次は呼びたい悪魔の姿をイメージしながら撃ってみたら?」


ノワール「あ、うん。悪魔召喚【パンデモニウム】!」カッ


悪魔「……お、久しぶリ……ひいっ!?」

悪魔「なんで人間がこんなニ!? とうとう俺に嫌気が差したカ!?」


ノワール「違うよ。今は魔法の実験」


クロエ「喋れる悪魔もいるのね」


ナナ「小型悪魔。危険度は超低級ですね」


ノワール「この子くらいなら意図して呼べるの。ただ力をこめると何が出るか分からなくて……。あ、帰って大丈夫だよ」


悪魔「そうカ。じゃあナ!」ポシュウ


ナナ「パンデモニウムについてまとめた本です。これを元に呼び出す悪魔をイメージしてはどうでしょう」


ノワール「うーん……」ペラペラ

ノワール「あっ、この子なら大丈夫かも。『危険度低~中、知性︰あり、暴走性︰中、力︰低、毒素︰濃い』……もし暴れたら……お願いします」

ノワール「悪魔召喚【パンデモニウム】!」カッ


実験はしばらく続いた……


ーーーーー

ーーー

別の日、中庭ーー


リリィ「怪我だけはしないように。ではどうぞ始めてください」


ウィン「はーい。それじゃお願いしまーす」フワー


楓「楓チームいきまーす」フワワ


時雨「最初から手応えのあるチームがきたな。よろしく頼む」


ナナ「それじゃあ……スタート!」


嵐「雷弾【サンダーボール】!」バチッ!


ナナ「防御魔法【シールド】!」ギイッ


晶「今日のアタシの相手は……」ギュンッ

晶「炎弾【ファイアボール】!」ボウッ!


ウィン「ふっ!」ギュン!

ウィン「……速いね。魔弾【シュート】」ズゴオォォッ!


楓「風球【ウインドクッション】!」フォン


ばいい~ん


ウィン「弾が跳ねた……」


楓「いろいろ試行錯誤してるんです……よっ!?」スパッ


時雨「やはり反応速度もかなりのものだな……」チャキッ


楓「ガチじゃん……」


ズゴァアアッ! ドウッ!!


クロエ「凄いわね……」


凜華「あれに勝つにはやっぱりコンビネーションしかないね」


モミジ「うん。もう一段階踏み込んだ進化をしないとだめかも……」


ドシュッ!


クロエ「あ、当たった」


楓「やっぱ強すぎるよー」ヒリヒリ


時雨「そんなことはない。そっちの魔法のレベルもかなりのものだった」


晶「次は負けません」


ウィン「嵐さんも頑張れ~」


嵐「はいっ!」


ーーーーー

ナミネ「次は私達です!」


リリィ「……」ハラハラ


時雨「それじゃあスタートだ」


アルシェ「魔弾【シュート】!」ドギュウ!


時雨「!」バッ!

時雨(今のは「斬れない」な……。魔力の練り方が違うのか?)


ナミネ「水柱【プール】!」


ティア「浮遊魔法【フロート】!」バシュッ!


ナナ「わわっ」ヒュンッ


ナミネ「水弾【アクアボール】!」ビシュッ!


ナナ「し、防御魔法【シールド】!」ビシャッ!

ナナ「前から下から……目が回りますね……!」


ウィン「……」ヒョイッヒョイッ


クロエ「……?」ジー


凜華「どうかした?」


クロエ「ウィンさんって……接近戦しないわよね」


モミジ「接近戦は時雨さんの役割なんじゃない?」


クロエ「にしても……離れるように避けてるように見えるわ」


凜華「……言われてみれば確かに」


クロエ「ちょっと試してみたいんだけど……」ゴニョゴニョ


凜華「……うん、やってみよう」


ーーーーー

ーーー

アルシェ「だめだった……」ゼエゼエ


ナミネ「中々届きませんね……」


クロエ「次は私達よ!」


ウィン「やろやろ~。それじゃ……スタート」


クロエ「暗黒匣【ブラックボックス】!」


ウィン「時間魔法【クロック】」ユラ…

ウィン「!?」ガクンッ!


モミジ「重力魔法【グラビティ】……です……!」グググ…


凜華「そのまま押し留めて! 氷弾【アイスボール】!」


時雨「ふっ!」スパッ!

時雨「ウィン、抜け出せるか?」


ウィン「……なんとか」ギギギ…!


ボッ!


モミジ「む、無理やり抜けられた!?」


クロエ「まだよ! 黒丸【ダークポイント】!」ポンッ


モミジ「重力魔法【グラビティ】!」


凜華「氷礫魔法【アイスシャード】!」ビシシシッ!


クロエ「黒洞魔法【ブラックホール】!」


グググ…!


ウィン「く……!」


ナナ「引っ張られる……!」


時雨「これは厄介な魔法だ……!」


ウィン「魔弾【シュート】!」ズゴオオォッ!


クロエ「モミジ!」


モミジ「きゃああああっ!」ドオォッ!


ーーーーー

ーーー

凜華「もう一歩だったんだけどな……」


クロエ「攻撃に集中しすぎて防御が薄かったわね……」

クロエ(ただ……「ウィンさんは瞬間移動はしていない」のは確かね。もしできるんならブラックホールに吸われたとき、真っ先に抜け出してるはずだもの)


レナ「最後ね。お願いします」ペコリ


時雨「よろしく頼む」


ヒカリ「それじゃあ……スタート!」


ローラ「クリア、お願い! 融合【シンクロ】!」

ローラ「竜の息吹【ドラゴンブレス】!」ゴオオオオ!


ウィン「防御魔法【シールド】」ジュワアアア…


ローラ「まだまだー! 竜撃【ドラゴンダイブ】!」ドオッ!


時雨「そこっ!」シャッ!


パシッ!


ローラ「あ、あぶな……」


クロエ(あのスピードに合わせた時雨さんも、白羽取りで止めるクリアスタイルのローラもやばすぎよ……!)


ウィン「魔弾【シュート】」


レナ「フェイントもなしとは舐めてくれますね。魔障壁【ガーディアン】!」バキィッ!


ヒカリ「ローラさん! 水! 水送【アクアライン】!」


ローラ「水竜の息吹【アクアドラゴンブレス】!!」ドバアアアア!


ウィン「……魔弾【シュート】」ズドオ!


バシャアア……


ローラ「し、シュート一発で避けられた……?」ゼエゼエ

ヒカリ「ローラさん回復! 魔送【ライン】!」


ローラ「ありが……」ガクッ


ナナ「おっと」パシッ


レナ「……終わりね」


ウィン「おつかれさま~」


リリィ「だいぶ疲労してますね……高威力の魔法連発してましたもんね」ポワワ…


ローラ「クリアとのシンクロは体力使うね……慣れてないのもあるのかな……」


クロエ「喋らないで。そのまま横になって休みなさい」ナデナデ


ローラ「うん……」


ローラとティアの部屋ーー


ローラ「ん……」ムク…


ティア【起きましたか】


ローラ「うん。んー……だいぶ回復したみたい」


ティア【よかったです】


ローラ「私一時間くらい寝てたんだね」


ティア【お疲れだったんですね】


ローラ「うん。シンクロは体力使うんだけど、魔獣の強さで使う体力も変わるから……クリアみたいなドラゴンだと、使う体力も多いみたい」


ティア【大変ですね】


ローラ「そうそう、6月だしティアちゃんに聞こうと思ってたことがあって……」


ティア【なんですか?】


ローラ「アルシェちゃんとの結婚式はどうするの?」


ティア「!?////」ボンッ!

ティア【↜↫∂√∫ζ✓^~】ガタガタブルブル


ローラ「何も書けてないよ!?」


ーーーーー

ーーー

ティア「け、けっこんしき……というのが、リリウムにはあるんですね……///」←聞いた


ローラ「いきなり聞いてごめんね……?」


ティア「いえ……///」

ティア「そういうのは今のところ考えてない……です」


ローラ「そっか……。でも、愛を確かめ合うって素敵なことだと思うよ」


ティア「愛を確かめ合う……」


ローラ「ま、まあ私が言っても説得力ないかもだけどね」アハハ


ティア「……///」

ティア(結婚式……)モンモン

このスレはここまでです!
次スレは明後日更新させていただきます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom