女提督「甘くても長くても、これが最後だから」 (246)

シュッ

ボワァ…

提督「…よし、明るくなった」

長門「なったはいいが、なぜマッチなんだ…?」

提督「ランタンの方がよかった?ここにあるけど」ガシャン

長門「なぜ持ってるんだ…」

電「執務室に常備されてるのです」

陸奥「…誰が置いたの?」

提督「もし電気が止まったら困るから、って秋月が」

陸奥「なるほどね…」

加賀「…あの子は?」

提督「あれ?あ、漣いなくなってる」

長門「さて、話の続きをしようか」

提督「えー、とはいってもほとんど話すこともないしなぁ」

陸奥「え?まさか、提督に限ってそんなことあるわけないでしょう」

提督「いやー…正直、あまりこの場でどの駆逐艦が可愛いとか言うと怒られかねないから…」

加賀「……………」

電「……………」ギュム

提督「いたた、痛い痛い!つつつねらないで!」

陸奥「それもそうね…」

提督「じゃあ……そうだね、思い出話でもしようか…」

陸奥「なに、またしんみりする話でもするの?」

提督「いやあ、ほんとただの思い出話だよ」

長門「ほう。で、いつの話だ?」

提督「去年の11月11日の話ね」

電「ポッキーの日なのですか?」

提督「そうだね」

加賀「でも、どうして唐突に?」

提督「さあ…でも、なんとなくしなきゃいけない気がして…」

電「はあ…」

~~~

望月「…………」ポリポリ

提督「…………」ボー

望月「ふーちゃん。ふーちゃん」フニフニ

提督「ん…なに?それとなんで胸触るの?」

望月「いや、ぼーっとしてたから」

提督「……まあ、いいや。で、どうしたの?」

望月「今日何の日か分かる?」

提督「ん?………うーーーん………?」

望月「はい、ヒント」スッ

提督「……ああ、ポッキーの日!だから望月もみんなも食べてるんだ」

望月「そう。死ぬほど察し悪いけど」

提督(せ、正解したのに褒められない…)

望月「はい、ふーちゃんにもあげる」

提督「ん、ありがとう。で、それがどうかしたの?」

望月「…別に何もないけど…世間じゃポッキーゲームが横行してるじゃん」

提督「っていうと…二人で一本のポッキーを食べていくやつだっけ」

望月「そう」

提督「…興味あるの?」

望月「んなわけないだろー、あんなんイベントに託けてイチャつきたいリア充だけがやることだし」

提督「まあ、望月ならそう言うよね」

望月「……てか、さ」

提督「うん?」

望月「イチャつきたいならまどろっこしい真似せずに…」クル

グイッ

提督「!?」

チュッ

望月「……こうすりゃいいだけじゃん」

提督「…あはは…確かに、望月らしいね…」ナデ

望月「………//」

提督(甘かった…)

望月(やばい、めっちゃ甘い…)

~~~

提督「…っていうことがあって。望月、可愛かったなぁ…」

陸奥(結局駆逐艦の話じゃない…)

加賀「……あなた、よくそれを私の前で話そうと思ったわね」

提督「その後私からもしたら真っ赤になってたよ。自分がするのはいいけどされるのは恥ずかしいみたい」

加賀「…………」

ズシャアッ

提督「ぬぎゃあああぁぁぁ!!??」ゴロゴロ

長門「おお…これは痛そうな…」

電「思いっきり顔面を引っかかれたのです…」

早霜「……自業自得でしょうね……」

提督「うぐぐ…でもね、まだこの話は続きがあってね…」ヨロヨロ

長門(続けるのか…)

陸奥(続けるのね…)

電(続くんだ…)

~~~

バタン

提督「ふぅ…望月、可愛かったなぁ…」

コマ「あ、提督。おはようございます」ペコ

提督「おはよう、コマちゃん」

コマ「なんだか、今日はみなさん賑やかですね」

提督「あー…そうだね、いつも賑やかだけど今日は特に…」

コマ「オマツリ、ですか?」

提督「うーん、祭りってほどでもないけど…今日はポッキーの日でね」

コマ「ポッキー?あの、チョコのお菓子ですか?」

提督「そうそう」

提督「だからかな、みんなポッキーゲームとかで遊んでるんだろうね」

コマ「ポッキーゲームとは、ポッキーを組み立てて城を作るという遊びの…」

提督「ううーん、誰に教わったのか知らないけどそれは嘘だよ…」

コマ「ハッ…なんということでしょう…」

提督「実際のポッキーゲームはね、二人で一つのポッキーを咥えてそのまま食べていって、先に口を離した方が負けなの」

コマ「ふむ、ふむ。……二人とも離さなかった時は?」

提督「え?えー…まあ、キス…することになるんじゃないかな…」

コマ「な、なるほど…//」

提督(赤くなっちゃって…可愛いなぁ…)

コマ「……………///」

提督「……コマちゃん?」

コマ「あ、あの、提督」モジモジ

提督「なに?」

コマ「ポッキーゲーム、してみたい、です」

提督「……………」

提督(まずい……)

提督(いくらゲームとはいえ、誰彼構わずこういうことをするのはまずいのでは…)

提督「あ、あー…じゃあ、えーと…瑞穂を呼んでこようか?」

コマ「提督と、が、いいです//」

提督「ぐうぅっ!!」

提督(コマちゃんの純真さが眩しい…!)

提督「……あ、あー!ごめんね、今ポッキー持ってな…」ゴソゴソ

コツン

提督(持ってる……)

コマ「?」

提督「……よし、わかった。コマちゃん、私とポッキーゲームがしたいんだね」

コマ「Oui」

提督「じゃあ…いいよ。私も提督として、一人の軍人としてその勝負を受けて立つよ」スッ

コマ「Oui…!」ゴクリ

パク

提督「んっ」カムカム

コマ「…………」ドキドキ

提督(真正面からぶつかれば向こうが折れるはず…)

パク

コマ「…………」ジー

提督「…………」

提督(どうしよう…食べ進めた方がいいのかな…一応勝負だし…)

コマ「…………」サク

提督「!」

提督(コマちゃんの方から来た…!?)

コマ「…………///」サク…サク…

提督(あ、これ相当無理してるやつだ…)

提督(どうしよう…ここでわざと折ったら申し訳ないし…)

提督(コマちゃんが引いてくれるのを誘発すれば…)

提督(……こうしよう)

ガシ

コマ「ッ!?」ドキッ

提督(おりゃああああ!!)サクサクサクサク

コマ「~~~~!!??///」ワタワタ

提督(これで折れてくれれば…)

コマ「…………///」ドキドキ

提督「…………」

提督(…あれ、は、離れない…)

提督(いや、もうちょっと進めば…)サク…

コマ「…………///」サク…

提督(だああっ!?む、むしろ近付いてくる!)

提督(どうしようどうしよう…)

コマ「…………//」サク…

提督(肩、掴んでこんなに接近して…傍から見たら完全に私が迫ってる状況だこれ…)

コマ「んん……//」サク…

提督(…み、見られたらやばい)

提督(かといってこのまま行けばキスになるし…)

コマ「…………///」ギュ

提督(どうにかして終わらせないと…)

提督(……って近いっ!?もう寸前…!)

コマ「…んっ//」サク

提督(あ…)

提督(あ…)

俺ら「あーあ…」

傍聴艦娘(加賀除く)
ノ∀`)ノ∀`)ノ∀`)アチャー

提督「………あのー」

コマ「……………///」ポーッ

提督「…コマちゃん?」

コマ「あ……は、はい。なんでしょう」ドキドキ

提督「その…これはね、あの…事故というか…」

コマ「えっ…」

提督(うぐうううめちゃくちゃ悲しそうな顔してる…!)

提督「い、いや!えっと…その、ね!確かにコマちゃんのことは好きだよ!」

コマ「Oui…///」

提督「でもね、わ、私もケッコンしてる身だから、このことがバレるとまずいというか…その、くれぐれも内密に…」

コマ「……………」

提督「……こ、コマちゃん?」

コマ「……これが…アイジン、というやつですか…//」

提督(なんか変な勘違いしてる…!)

コマ「じゃあ、その…また今度は、ポッキーじゃないベーゼをしましょう///」

提督「え…あ、あー、うん…」

提督(ベーゼってなんだっけ…)

コマ「………//」グッ

~~~

提督「……っていうことがあってね、あとでベーゼって何か思い出してみたらキスのことでその約束をしちゃったって話でね。あははは」

長門「…一応聞くが、それは加賀の前で言ってもいい話だったのか?」

提督「あっ」バッ

加賀「……………」

電(司令官さんってものすごくバカなんじゃ…)

提督「…今の話は全部嘘です」

陸奥「いやその言い訳はさすがに苦しいでしょ」

加賀「…………」

ガッ

提督「みぎゃあああぁぁぁ!!??」

加賀「…………」ググググ

提督「割れる割れる割れるぅぅぅ!!!」

長門(孫悟空だ…)

提督「お…おおぉ…頭にヒビが入った…」プルプル

早霜「近くに刃物が無くてよかったですね…」

提督「ふ、ふふふ…でもね、ポッキーゲームの話はまだ終わらないの…」

長門(わざとなのか?)

陸奥(お仕置きされたくてわざと言ってるんじゃ…)

電(司令官さん、気が狂っちゃったのです…)

提督「あれは、そう…コマちゃんとのすぐ後の話…」

~~~

提督「はぁ…大変なことをしてしまった気がする…」

提督「青葉にスクープされなくて本当によかった…」

提督「ああ…もう今日は何もせずに部屋にこもってようかな…」トボトボ

提督「……………」

提督「……………」

提督「…うん、やめよう」

提督「まさか部屋の前にポッキーを咥えたままの鹿島が待ち構えてるとは思わなかった」

提督「どこに行けば安寧はもたらされるかなぁ…」スタスタ



武蔵(ポッキー咥え)「……………」ズオオオ



提督「…………」

クルッ

提督「別の道を行こう」スタスタ

武蔵「相棒ゥゥゥ!!!!!」ドドドドドド

提督「いやあああああぁぁぁ!!!!!」ドドドドドド

武蔵「なぜ逃げるんだ相棒おぉぉぉ!!!」

提督「追いかけてくるからでしょうがぁぁ!!!」

武蔵「なら私が止まれば相棒も止ま……」ズザァ

提督「」ドドドドドド

武蔵「相棒ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」ドドドドドド

提督「いやあああああぁぁぁ!!!!!」

ガバッ

提督「ぐぇ!」ドサッ

武蔵「はぁ、はぁ、はぁ…よーし、もう逃げられんぞ…」ギュムウウ

提督「うぐぐ…く、苦し…胸が……」

提督「と…とりあえず退いてくれるかな…」

武蔵「おお、重かったか?すまないな」ポリポリ

提督「できれば上からも退いてもらいたいんだけど…」

武蔵「断る」ポリポリ

提督「ですよねー…」

武蔵「さて…相棒よ」ポリポリ

提督「な、なに?嫌な予感しかしないんだけど」

武蔵「今日は」

提督「ポッキーの日ですね…」

武蔵「なんだ、相棒にしては物分かりがいいじゃないか。ならやることはもう分かっているだろう?」

提督「…その割にはさっき食べてたよね?」

武蔵「ん?まだ残っているぞ」クイ

提督「ミリ単位しかないじゃない!?」

武蔵「そうか?」

提督「どう見てもそうでしょ!ポッキーゲームをするイコールキスじゃない!」

武蔵「遅かれ早かれの話だろう、些細な問題だ」

提督「や、やだ!私は絶対にしないからね!」

武蔵「とは言ってもこの状況では逃げられんぞ」

提督「やー!!ポッキーゲームはやだー!!」ジタバタ

武蔵「ええい!ならキスをするぞ!!」

提督「身も蓋もないね!?」

武蔵「元よりそういう遊びだろうがあああ!!」グイグイ

提督「やだー!!どうせするならもっとロマンチックなのがいいーーー!!」ジタバタ

スタスタ…

長門「……あ」チラッ

提督「あ」

武蔵「む」

長門「…………」

スタスタ…

武蔵「よし、何も無かったな」

提督「ちょ、待てえぇぇぇ!!!」

長門「いや…私は何も見ていない…」

提督「明らかに目が合ってたでしょうが!!それでやり過ごすのは無理があるでしょ!!」

長門「まあ、その、なんだ…提督、いくら欲求不満だからといって廊下で盛るのはだな…」

提督「は!?」

長門「他の誰かに見られることもある。駆逐艦の子に見られれば毒だろうしな、控えた方が…」

提督「ちょちょ、ちょっと待って!どう見ても私が迫られてる方でしょ!?」

長門「なに?提督から誘ったのではないのか?」

提督「この絵面で!?」

長門「いや、てっきりそうだとばかり…」

提督(どんなイメージ持たれてるの私…)

SMが見たいと申すか…

長門「そういうことなら…ホラ立て」グイッ

武蔵「ぬあぁ!くそぉ…」

提督「はぁ…助かったよ」

長門「しかしお前も災難だな…」

提督「いや、ほんとにね…もう加賀の部屋に閉じこもろうかな…」

武蔵「…提督よ。私の部屋で待っているぞ」

スタスタ…

提督(絶対行かない…)

長門「……ところで、なぜ押し倒されていたんだ?武蔵のやつが盛っていたのか?」

提督「盛ってたというか…ほら、今ポッキーの日じゃない」

長門「ふむ」

提督「だからポッキーゲームという名のキスを迫られて…」

長門「ああ、なるほど…」

長門「しかし、ふむ…」

提督「………?」

長門「ぽ、ポッキーゲームか……//」

提督「…………」

長門「…………//」

提督「…………」

長門「…………//」チラ

提督「…………」

長門「……な、何か言ってくれ!」

提督「いやあ……長門、可愛いところあるよね」

長門「な!?きゅ、急に何を言うんだ貴方は…!//」

提督(何か言えって言われたから言ったのに…)

長門「こほん…で、だな…」

提督「うん」

長門「その…」

提督「うん」

長門「まあ…」

提督「うん」

長門「………」

提督「………」

長門「………」

提督「したいの?」

長門「………///」

長門「か、構わないのか?」

提督「うん、普通に申し込んでくれるならいいよ」

長門「い…一応言っておくとだな」

提督「うん?」

長門「その……武蔵のやつがすでに提督と接吻をしていたりだとか」

提督「うん」

長門「陸奥がいつの間にか先を越して貴方と接吻していたりだとか」

提督「うん」

長門「そういうのに嫉妬しているとかでは、断じてないんだ」

提督「う、うん」

長門「だからこの機会にでもきっ、き、キスをしておきたいとか思っているわけでも断じてないんだ」

提督「そ、そうなんだ」

提督(わっかりやすいなぁ…)

長門「で、では…ポッキーを一本拝借して…」

提督「ん、どうぞ」

クイッ

長門「…………」ポリ

提督「…………」ジー

長門「…………//」オズ…

提督「…………」

長門「…………//」ドキドキ

提督「…………」

提督(進まない…)

提督(でも、私の方からしたら長門の決意を無為にすることになるし…)

長門「……て、提督」

提督「?」

長門「……やめよう」

ポキッ

提督「あ…いいの?」

長門「付き合ってもらっておいて、すまないが…」

提督「長門がそう言うなら、私もいいけど…」

長門「……こんなまどろっこしい真似は、なしだ」

グイッ

ドン

提督「わっ…」

長門「提督…」

提督「あ……」

~~~

提督「……っていうことがあってね、不覚にもキュンときちゃったよ」エヘヘ

長門「ちょっ…ま、待て提督!それは言わない約束で……!」

加賀「…………」ズゴゴゴ

長門「ひぃっ!?」

加賀「」ガッ

メシャアッ

長門「」

陸奥「うわ…」

電「長門さんの顔面が…」

早霜「見事に壁にめり込みましたね…」

加賀「…………」キッ

提督「ひぃ!?」ビクッ

加賀「」ガシッ グイィ

提督「えっあっ、ちょちょ、何を」

チュッ

一同「「「!!!???」」」

提督「~~~~~ッ!?!?」ワタワタ

加賀「ぷはっ…来なさい、誰があなたの正妻なのか叩き込んであげるわ」グイッ

提督「え…あ、あの…」

加賀「来なさい」グッ

提督「……………」ズルズル

バタン

電「………どうしましょう」

陸奥「…主催が居なくなったから解散でいいんじゃないかしら」

早霜「そうですね…」



おわり

ポッキーゲームの話を書いていたと思ったらすでに年末だった、何を言っているのかわからねーと(ry
SM…SM…ソフトなのでいいですかね…しかも地の文なしで…

ある日のこと


提督「うーん…」ゴソゴソ

コンコン

「司令官さん、いますか?電なのです」

提督「ん、いいよー。入ってー」

ガチャ

電「失礼します」

提督「適当に掛けてくれていいよ」ゴソゴソ

電「はい」ストン

提督「それで、どうしたの?」ゴソゴソ

電「ええと…司令官さんは何を?」

提督「ん?ちょっとねー、部屋に物が溜まってきたからそろそろ掃除しないといけないなーって」

電「はあ、なるほど…」

電「あの、お手伝いするのです」

提督「いいの?」

電「はい、元々退屈だから司令官さんのところに来たのです」

提督「そっか…じゃあ、そっちの方をお願いしていい?」

電「はい!」

提督(いい子だなぁぁぁ……)キュンキュン

電「んっと…」ゴソゴソ

提督(小さいお尻をフリフリして…か、可愛いなぁぁ……)

提督「うへへ……」

電「………?」クルッ

提督「おっと…」フイッ

電(…?見られてたような…気のせいかな…)

ゴソゴソ…

電「……?これ、何に使うんだろう…」

ゴソゴソ…

電「わ、わ……お、オトナな下着なのです…//」

ゴソゴソ…

電「…拳銃…?……たぶん偽物なのです」

ゴソゴソ…

電「………?」ジャラッ

提督「ふぅー、電、ちょっと休憩にしよっか」

電「司令官さん、これ、手錠なのです?」

提督「ぴょわあぁぁぁぁ!!!???」

バッ

電「あっ」

提督「ごご、ごめんね!これは預からせてもらうね!」

電「は、はあ…あの、これは司令官さんのものなのですか?」

提督「いやいやいや違うよ!?誰かが置いていったんじゃないかなぁ!あははは!」

電「棚の奥にですか?」

提督「うん!!!」

電「そ、そうですか…でも、どうして預かるのですか?」

提督「こ、これは不健全なものだからね!!」

電「手錠が不健全なものなのですか?」

提督「~~~~~ッ!!!///」

ガチャ

暁「お邪魔するわ、司令官!」

響「同じく」

雷「あっ、電もいるじゃない!」

提督「いやああああああ!?!?」

加賀「…で、部屋に手錠が置いてあるのが発覚したと」

提督「もう消えてなくなりたい…」

加賀「でも、あの子達は何に使うか分かってなかったんでしょう?」

提督「純粋な反応が逆に辛いんだよぉぉ!!」

~~~

雷「司令官、これで悪い人をタイホするのね!」

暁「へー、ちゃんと鍵もあるわ!」

電「司令官さん、かっこいいのです!」

響「……………」シラー

~~~

提督「ってさぁ!!」オヨヨ

加賀(一人だけ明らかに反応が違うような…)

加賀「それで、その手錠は…そういうプレイに使うもの、でいいの?」

提督「はい…」

加賀「……そういう趣味があるの?」

提督「……はい」

加賀「…どっち?」

提督「責められる方が…」

加賀「いつから?」

提督「たぶん、だいぶ前から…それこそ提督になる前から…」

加賀「経験は?」

提督「想像だけです…」

加賀「いつ買ったものなの?」

提督「……加賀とケッコンしてから、その…やっぱりそういうこともするようになるなら、いつかしてみたいなって思って…けど、引かれるかなと思ったらなかなか言い出せなくて…」

加賀「ふぅん…」

提督「……嫌いになった?」

加賀「そんなことで嫌いにならないわ」

提督「加賀ぁ…」ヒシッ

加賀「よしよし」ポン

提督「うー…辛い…」

加賀「それで、この手錠はどうするの?捨てる?」

提督「えっ、それはもったいないよ」

加賀「なら、どうするの?」

提督「……………」

加賀「……………」

提督「………どうせなら」

加賀「待って」

提督「うん」

加賀「それ以上言わなくていいわ」

提督「なんで?」

加賀「言うことが分かるから」

提督「本当に?」

加賀「ええ」

提督「…じゃあ、せーので言ってみようよ。せーのっ」

加賀「どうせなら一回くらい使ってみよう」

提督「どうせなら一回くらい使ってみよう」

加賀「……………」

提督「……………」

加賀「先に言っておくわ」

提督「なに?」

加賀「私にそんな趣味はない」

提督「ちょちょ、ちょっと待って!」

加賀「何?」

提督「なにも鞭で叩けとかロウソクを滴らせとか言ってるわけじゃないの!ただ私が手錠で拘束されたまましてくれればそれでいいの!!」

加賀「え、ええ…」

提督「あとそれっぽく責めてくれればいいから!!一度やってみるだけでいいから!!ね!!!」

加賀「…そこまで言うなら…まあ…」

提督「やった!」

加賀「…あなた、意外に積極的ね」

提督「はっ…///」

加賀「それで、いつやるの?」

提督「今日」

加賀「今日…!?」

提督「ダメ?」

加賀「い、いえ…別に構わないけど…」

提督「ほら、善は急げって言うでしょ」

加賀「…まあ…そうね…明日は休みだし…」

加賀(はたしてこの行為は善と言えるのかしら…)

提督「よし、よし!じゃあ部屋で待ってるからね!」

加賀「ええ…」

パタパタ…

加賀(…心なしか嬉しそうね…)

その後………


加賀「じゃあ、始めましょうか」

提督「うん、いいよ」スッ

加賀「本当にいいのね?」

提督「うん、早く早く」

加賀「…わかったわ」

ガチャ

提督「うわー、わー…ほんとにかけられちゃった…」

加賀「嬉しそうね」

提督「ふふ、そう?あ、鍵は絶対失くさないでね?」

加賀「ええ、分かっているわ」

提督(もし失くしたら……ずっと拘束されたままになるのかな……)

提督「…………」ゾク

提督「じゃあ、このまま…」

加賀「すればいいの?」

提督「うん」

加賀「脱がせてもいいのよね」

提督「いいよ」

加賀「…………」スッ

パシ

提督「あ」

加賀「?」

提督「ごめん、ついいつものクセで…」

加賀「ええ。続けていい?」

提督「うん」

提督「………やっぱり、ちょっと待って。うーん…」

加賀「どうかしたの?」

提督「……いや、うーん。加賀、ちょっと胸を触ってみて」

加賀「こう?」フニ

提督「いや、私のを」

加賀「そ、そう…///」スッ

提督「ていっ」パシ

加賀「どうして振り払うの?」

提督「あぁー…やっぱりこう、正面から掛けられてるとそこそこ抵抗できるというか、あんまり拘束されてる感じがしないというか…」

加賀「…それもそうね」

提督「私的には…抵抗したくてもできない、みたいなのが欲しいかな」

加賀「…なら、後ろ手にしてみる?」

提督「だね、ちょっと試してみよう」

カチャカチャ

ガチャン

加賀「……これでいいのね」

提督「うん…」

加賀「…さっきより威勢がないわね」

提督「あ、いや…これ、思ったより…」

加賀「?」

提督「自由が利かないなって…その、ほんとに何も抵抗できなさそうで…あはは…」

加賀「……………」ピク

グイ

提督「あうっ!?」

ドサッ

加賀「……………」

提督「か…加賀……?」

提督「……………」ドキドキ

加賀「……ごめんなさい、少し…衝動的になってしまって…」

提督「え?あ…うん、構わないよ…というか、そのぉ…」

加賀「……?」

提督「むしろ衝動的にやってもらった方が……たぶん、私としても気持ちいいというか…好きなようにしてもらいたいというか…」

加賀「ええ…」

提督「あの……可愛がって、ください…」

加賀「……ええ」

カプ

提督「ひっ」

加賀「…弱いのね、首筋」ペロッ

提督「ひあっ、あう…」ピクッ ガチッ

加賀「……本当に抵抗できないのね」

提督「だ、だって…手、動かせないし…」ガチャ

加賀「…今のあなたを見ていると……とても意地悪をしたくなるわ」

提督「え…」

加賀「……ふふ。可愛い顔ね…」ニヤ

スッ…

提督「あ……」ドクン

提督(細まった眼が…見下ろしてる)

提督(ちょうど蛇に睨まれた蛙っていうのは、こんな気分なのかな…)

提督(自分は逃げられない、どうあっても目の前の捕食者の好きにされるんだって……)ドキドキ

提督(これから私は…オモチャにされるんだ…)

フニュ

提督「んっ…」ピクッ

加賀「…ふぅん?」

提督「う……」

加賀「……まだ何もしていないのに。ここ、どうしてこんなに勃っているのかしら」ギュ

提督「きゃんっ!?」ビク

加賀「服の上からでも分かるくらい固くして…」キュッ

提督「い、痛い!つねらないでぇ!」

加賀「…拘束されて興奮してたの?」

提督「っ……ち、ちが…」

スル

提督「ひっ!?」

加賀「こっちも濡らしておいて、何を言ってるのかしら」クチャ

提督「ううぅっ…!///」ビクッ

加賀「……変態」ボソッ

提督「あ…ぁ、ぁ…」ゾクゾク

加賀「………ふっ」

提督「ひゃっ…!」

加賀「あむ…」カプ

提督「あぅ…み、耳、ダメ…」フルフル

加賀「……ん」

ジュルッ…ヌチャ…

提督「ひあああっ!?」ビクビク

提督(あ、これ、やば…頭の中に直接水音が響いてくる…耳が…犯されてる……)

プチ スルスル

提督「はぁっ……はぁっ…」

加賀「…半脱ぎ、というのもなかなかいいものね」ジイィ

提督「……う……///」

遅ればせながら新年ですね
今年も提督と愉快な艦娘たちをよろしくお願いします

持病のことなんですが、命に関わるようなものではないのでとりあえず大丈夫です

あけまして乙ー。
加賀さんは攻めるも攻められるも似合うから良いすなぁ。

そう言えばあすかちゃんはどしたの?パスタ食べてた黒猫の

>>140
あすかちゃんなら執務室にお邪魔したり駆逐艦寮で駆逐艦たちに可愛がられたり工廠で寝転んで明石を困らせたりと鎮守府での生活を謳歌しておりますよ

加賀「……………」

提督「……うぅ…」

加賀「……………」

提督「…そ、そんなに見ないで…///」カァァ

加賀「嫌」

提督「う、うー…意地悪…//」

加賀「…本当に綺麗な身体ね」ピト

提督「ひゃっ」

加賀「眺めているだけでも楽しいわ」

提督「は、恥ずかしいってば…」

加賀「そうして身を捩ると余計に扇情的に…」

提督「~~~~~……///」カーッ

加賀(可愛い…)

加賀「…それにしても、今日は一段と大人しいのね」

提督「……そう?」

加賀「いつもなら小言ばかり言うじゃない」

提督「あ…あれは照れ隠しっていうか、は、恥ずかしいから…」

加賀「ふぅん…」

提督「…あんまりうるさく言われない方が好きなの?」

加賀「どちらかと言えばね」サワサワ

提督「っふ……」ピクッ

加賀「これもひとえに、その手錠のおかげかしら」

提督「それは……どうなんだろう…」

加賀「これからする時は、常に手錠をかけましょうか?」

提督「え…!?」

加賀「冗談よ」

提督「…だ、だよね。ビックリした…」

加賀「その割には頬が緩んでいたけど」

提督「へっ!?///」

加賀「…冗談よ」

提督「う、ううぅ…からかってるでしょ…///」

加賀「そうね、暴れられないから好きに言えるわ」

加賀(冗談じゃなかったのよね)

サワサワ…

提督「んん…」

加賀「今度は目隠しなんてのもいいんじゃないかしら」

提督「め、目隠し…?」

加賀「そういうのもあるものではないの?」

提督「…なんだかんだで加賀もノリノリじゃない」

加賀「それはあなたが可愛らしい反応を返すからでしょう?」モミ コリコリ

提督「ひうっ!?」ビク

加賀「ほら、もう摘めるくらい固くなってる」クニクニ

提督「ちょっ、あ、や、やめ…//」フルフル

加賀「そう」パッ

提督「うぇ…」

加賀「目隠しと手錠なんて、お仕置きにちょうど良さそうじゃない。ねえ?」

提督「え?あ、あの…」

加賀「それに…この口も閉じてあげれば、他の女を誑かす戯言も言えなくなるかもしれないわね」

提督「えっと…加賀…?」

加賀「一度、躾としてやってみてもいいんじゃないかしら」

提督「…じょ、冗談だよね…?」

加賀「誰がいつそんな事を言ったの?」

提督「ひぇ…」

ガッ

提督「ぐぇ!?」

加賀「…あなたが他の女と楽しそうにしているだけで苛々するわ」ググ…

提督「かっ…!か、がっ…!く、苦し……」ガチャガチャ

加賀「言い寄られて満更でもなさそうなあなたも…腹立たしいわ」グググ

提督「かはっ…ぁ、う…!」

加賀「けれど、今のあなたはきっと誰にも見せたことのない顔をしているわ。私だけが知っている顔をね」ギリギリ

提督「あぐ……や…やめ…ほんとに、死んじゃ……!」

加賀「大丈夫よ。あなたなら死に顔も綺麗なはずだから」グッ

提督(あ……なに、これ…気持ちい……)フッ

パッ

提督「ーーっはぁ!かはっ、げほ、げほっ!」

加賀「なんて。少し意地悪が過ぎたわね」

提督「げほっ、ごほ…意地悪すぎるよぉ…ほんとに死んじゃうかと思った…」ゼェゼェ

加賀「でも、可愛かったわよ?もう一度見てみたいわ」

提督「…冗談だよね?」

加賀「…………」ニコッ

提督(ど、どっちか分からない…)

提督「それにしてもまさか、首を絞められるとは…」

加賀「ごめんなさい、初めてで勝手がわからなくて」スリ

提督「っ…や、まあ、いいんだけど…」ピク

加賀「その言い方だと次も許す、みたいだけど」ナデ…

提督「ぁっ……」ビク

加賀「否定しないの?」ツンツン

提督「ひっ…!こ、肯定もしてないでしょ…!」ビクビク

加賀「ふうん、そう」

提督「……そ、それよりさ…」

加賀「なに?」

提督「その…まだ、なの?」

加賀「何が?」

提督「い、いや…その、ほら……」

加賀「ほらと言われても分からないわ」

提督「う、嘘つき!いつもならすぐ弄ってくれるのに!」

加賀「ああ、そう。弄って欲しいの?」ニヤ

提督「うぅ~……っ…///」カアア

加賀「どうなの?ちゃんと返事をしてくれないと分からないわ」

提督「ぅ……は、はい…///」

加賀「そうよね、こんなに濡らしてずっとおあずけじゃ辛いわよね」クチュ

提督「ふあッ……!」ビクン

加賀「すごいわ。どんどん入っていくわね」ズププ

提督「うううぅぅっ!!?」ビクビク

加賀「ほら、もう根元まで」

提督「はーっ…はーっ…ま、待って…」ピクピク

加賀「どうして?」

提督「な…なんか、いつもとちがう……すごく…か、感じる……//」フーッフーッ

加賀「そうなの?」クニ

提督「んんっあぁ!!」ビクッ

加賀「本当のようね」

提督「ひっ…ふっ、ふっ…い、一旦おちつかせて…」フルフル

加賀「嫌」グチュッ

提督「ひあぁっ!」ガクン

提督「いっ…ひ、ッ…」ガクガク

加賀「ふふ…いい顔になったわね」クイ

提督「うう…み、見ないれぇ…」フルフル

加賀「見られたくないなら隠せばいいじゃない。いつもみたいに」

提督「わ、分かってて言ってるでしょ…!」

加賀「ええ、もちろん」ムニ コリコリ

提督「ひうっあぁ…!」ピクッ

加賀「さっきからずっと反応しっぱなしね。可愛いわ」ニヤ

提督「っ……!」ギリ

加賀「ふうん…我慢するつもり?今更遅いような気もするけど」

提督「…………」

加賀「…いいわ、なら付き合ってあげましょう」グチュ

提督「ーーーッ…!!」ビクッ

ズッ…ズチュッ…

提督「っ……!っ………!」ビクッ ピクピク

加賀「気持ちいいなら素直に言えばいいのに」クリッ

提督「ッぁ…!」ビクン

加賀「…片方だけじゃ物足りないかしら?」ハムッ レロレロ

提督「う……う、うぅ~…!」カタカタ

加賀「んん…」チュウ コリュコリュ

提督「あ…は、あぁっ……」ビクン

加賀「吸われるの、好きなの?」

提督「ち、ちが…」

チュウウッ

提督「やぁぁっ…!///」ビクビク

加賀「身体は正直ね」

いつの間にか一ヶ月経っていたなんて
これも某狩りゲーの仕業で…あ、いえ、本当に申し訳ないです…

提督「はぁっ…はぁっ…」

加賀「強情な子ね。意気地になってもいいことなんてないのに」

提督「ううっ…」

加賀「まあ、いいわ。それだけ落とし甲斐があるものね」クニッ

提督「ひゃんっ!?」ガクッ

加賀「ふふ、早速可愛らしい声が出たわね」

提督「~~~……///」カアア

加賀「さっきから、あなたが感じる度にずっとココが締め付けてくるのよ」

提督「へっ…?」

加賀「こうすれば」ズププ

提督「んうぅぅ…!」ビクッ

加賀「ほら。痛いくらいに締まるの。そんなに気持ちいいのかしら」クチュッ

提督「ふあッ…!そ、そんなの分からなっ…!」プルプル

加賀「気持ちいいのは分かるでしょう?ねえ?どうなの?」ズプッズプッ

提督「あぁッ!?やっ、やめ、んっ、ひああっ!ッ、あっ、あぁぁ!」ビクン ガクガク

加賀「ふふ、指だけでイってしまいそうな勢いね。このまま…」グチュッ コリュコリュ

提督「ひゃ、ひゃめっ、やめてぇ…!あっ、うぅっ!」フルフル

加賀「ーーそう。ならやめようかしら」ピタ

提督「うぁ…」ピクッ

加賀「そうね、少し飛ばしすぎたわね。もう少しゆっくりやらせてもらうわ」

提督「ぁ…」

加賀「………」ペロッ

提督「ひゃ…」

チュッ ハムハム

提督「ん…!」

モミッ ムニ…ムニ…

提督「あぁ…はぁっ…」

クチュ…

提督「ひあっ…!」ビク

提督(き、来た…!)///

ズププ…

提督「んっん、ああぁ…」ビクビク

ピタ

提督「へ……」

モミュ

提督「んん…はっ…」

サワサワ…

提督「んぁ…」

グチュ

提督「ひゃうっ!」ビクン

加賀「…………」ピタ

提督「はっ…うぅ…」

提督「…あ、あの…加賀…」

加賀「なに?」

提督「そのぉ……//」

加賀「はっきり言って頂戴」

提督「…も、物足りない、っていうか…もっと…」

加賀「何を?」

提督「うー……い、意地悪…!」

加賀「自分の立場が分かっていないようね」

提督「うぅ…」

加賀「ほら、言ってみなさい」

提督「……お、お情けを…」

加賀「……………」

提督「スミマセン…」

提督「……わ…」

加賀「わ?」

提督「わ、私の…エッチなところ…た、たくさん弄って、気持ち良くしてください…///」カアア

加賀「…いい子ね」クイクイ

提督「んあはぁっ…!!」ビクビク

提督(み、三十路手前になってこんなこと言わされるなんて…!で、でも…)

加賀「…ここを擦れば可愛い声が出るのね」クニクニ

提督「ああっ!?や、いやぁ…!」ガクガク

提督(気持ちいいっ…!)

提督(あ、ああ…私、本当に変態なのかな…)

提督(手錠で拘束されて、恥ずかしいことを言わされて、こんなに…感じてる…)

提督(…きもちいから、なんでもいいや…)

ズプッ

提督「~~~~ッ……!!」ビクン ガクガク

加賀「あら…」

提督「っ、っ……ふ…ァ、あ……///」ビクビク

加賀「盛大にイったわね。そんなに気持ちよかったかしら」

提督「はぁ…はぁ…やばいよ、これ…癖になりそう…」グッタリ

加賀「そんなに?」

提督「うん…ここまでとは思わなかった…」

加賀「そう…。悦んでもらえたようで何よりだわ」

提督「…そろそろこれ、外してもらっていい?」

加賀「え?」

提督「え?」ガチッ

加賀「もう充分休んだでしょう?」

提督「え、いや、待って」ジリ…

加賀「今度する時は足も拘束してみましょうか。今日はこれだけだけれど」

提督「ほ、本気?」

加賀「私もあなたを見ていたら我慢できなくなってきたわ…」スルッ

提督「ちょっ!?待ってよ!終わりじゃなかったの!?///」

加賀「あなた一人だけ満足して終わるなんて、ずるいわ」グイッ

提督「あ、足!足!!なんで持ち上げてるの!?」

提督(あ、まずい、まだガクガクしてる、ほんとに抵抗できないやつだこれ…!)

加賀「観念なさい、この状況だとどう足掻いても私の方が優位なんだから」

提督「ふぇ…」

加賀「安心して」

提督「あ、あの、優しく…」

加賀「可愛がってあげるから」

提督「」ガーン

翌日、昼過ぎに起きてきたら手にある手錠の痕を電ちゃんに見られて死ぬほど狼狽する提督の姿があったとか

いやはや、某狩りゲーに夢中になってて申し訳ないです
提督はジャーヴィスに一撃で狩られました、本当にありがとうございました

提督「……………」

木曾「ん…一人か。隣、いいか?」

提督「……………」コクリ

木曾「…なんだその深刻そうな顔は。なにかあったのか?」ストン

提督「……………」シュボッ モクモク

木曾「いや、その煙草火点けてるだけだろ。吸ってないだろ」

提督「フー……こうして紫煙にまかれてると、気分が落ちつ……げっほ」

木曾「無茶するなって…」

提督「……少し、悩み事があってね」カラン

木曾「……それもアルコール入ってないだろ。ただのオレンジジュースだな?」

提督「聞いてくれるかい?」

木曾「なんのキャラ付けだよそれ…まあ、俺で良ければ聞くが」

提督「まあ、ともかく一杯飲みなよ」トクトク

木曾「…どうも」グビ

木曾(…本当にオレンジジュースだ…)

提督「…………」グイッ ゴクゴク

木曾(何がしたいのかはわからんが、なまじ顔がいいだけあってそれなりに雰囲気は出てるんだよな…)

提督「……ふぅ。悩み事とは言っても、君にとっては些細なことだと思うがね。それでも聞いてくれるかい」

木曾「ああ」

提督「ふふ…優しいな、君は…」

木曾「いや、そういうのはいいから」

提督「……………」

木曾「……………」

提督「……私にとっては、深刻な悩みだ」

木曾「ああ」

提督「嫁が可愛すぎる」

木曾「ポテチ開けていいか?」

提督「あぁん!せっかくハードボイルドだったのにぃ!」

木曾「どこがだ!吸わない煙草にグラスに注いだだけのオレンジジュース、しかもしょうもない悩みだろ!これ以上続ける意味なんてないぞ!」

提督「雰囲気はあったでしょ!?」

木曾「そのなっちゃんオレンジ1.5Lボトルをしまえ!!」

提督「むう…」ゴソゴソ

木曾「まったく…」

提督「でも、悩んでるのはほんとなんだよ?」

木曾「…ほーん」

提督「…何その反応」

木曾「嫁が可愛すぎて悩んでるって惚気ける気満々だろ」

提督「いやいやいや、違うって!ほんとに悩んでるから!」

木曾「……一応聞くが、どっちのだ?」

提督「幼妻の方!」

木曾「…お前まさか、可愛さのあまりついに手を出したとかじゃ…」

提督「出してない出してない!まだ出してないから!」

木曾「まだ?」

提督「……………」

木曾「おい、目をそらすな。こっちを見ろ、おい。おい」グググ

木曾「…まあいい。で、具体的には何で悩んでるんだ?」

提督「いやあ、えへへ。指輪を渡してからというもの、電が私のために料理してくれるようになったり、一緒に寝たいからーって仕事が終わるまで待っててくれたりとか」

木曾「邪魔したな」ガタッ

提督「待って待って待ってぇぇ!!最後まで聞いてぇぇ!!」グイィ

木曾「完全に惚気だっただろうが!俺にそんな趣味はない!」

提督「ち、違うの!今のはちょっとした冗談だから!本格的に別の悩みがあるの!」

木曾「はぁ…さっさとそれを言え。で、なんなんだいったい」

提督「こほん…これは電だけじゃなくて、加賀にも言えることなんだけどさ…」

木曾「ああ」

提督「……………」

木曾「……………」

提督「嫁のメシがまずい」

木曾「あぁ……」

提督「あのね…健気に作ってくれるのは嬉しいんだけど、砂糖と塩を間違えたり、そもそも調味料の分量がおかしかったり、おおよそ合うことのない食材を入れたりね…」

木曾「そ、それは大変そうだな…」

提督「せっかくお嫁さんが魔ごころ込めて作ってくれた料理だし残すのももったいないから頑張って食べてるんだけどさ…」

木曾(文字通り頭を抱えてるな…よほど苦悩してるのか…)

提督「さすがにここ最近、そろそろちょっと…お腹の調子が面白いことになってきた」サスサス

木曾「大丈夫なのかお前…」

提督「……いや……」

木曾(こいつがここまでハッキリ否定するってことはよほどまいってるんだろうな…)

提督「どうにかできないかな…」

木曾「むう…そうだな…」

木曾「いっその事、正直に不味いって言ったらどうだ?」

提督「それも考えたんだけど、やっぱりちょっと気が引けるというか…」

木曾「だろうな」

提督「それでショックを受けたりしたら私も嫌だし…」

木曾「けどなぁ。ちゃんと言わないと苦しむのはお前自身なんだぞ?いつか分かることだし、そうなったら作る側だって今まで不味い飯を食わせてたんだって申し訳なく思うだろ」

提督「むう…」

木曾「悩むのも分かるがな。傷付けることにもなるし」

提督「…………」

木曾「お前の方から教えてやれないのか?」

提督「私もそうしようとしたんだけど、電は極力私の手を借りずにやりたいって。ほら、私に食べさせる料理だから私が手伝ったら意味がないらしくて」

木曾「ふむ…それもそうか…」

提督「…もしかして私、ひそかに毒殺とかされそうになってない?なんだか怖くなってきた」

木曾「さすがにそれは…」

木曾「……………」

木曾「……………」

木曾(こいつの場合、可能性としてはなくはないな…)

提督「まあそうだよね!さすがにないか!」

木曾(こういうところだろうな…)

提督「それはそうと、木曾の方から教えてあげられない?」

木曾「俺がか?」

提督「うん、私に教えられるのはダメでも、他の人の協力って形ならいけるかも」

木曾「それは別に構わないが…人に教えられるほど料理はできないぞ。俺が作れるのはカレーくらいだからな」

提督「そう?手伝ってくれる時はいつも手際いいじゃない」

木曾「お前から盗んでるだけだ、別に大したことじゃ…」

提督「またまたぁ」

提督「うーん。木曾が教えるにしても、そもそもの出来が悪かったらまたふりだしに戻るしなぁ」

木曾「なに?」

提督「一度、テストってことで料理作ってみない?」

木曾「……なるほど。本音は?」

提督「木曾の手料理が食べたい!」

木曾「最初からそう言え」

提督「えへへ」

木曾「まったく…だがまあ、せっかく食べたいと言われて断るのもなんだしな。いいぜ、作ってやる」

提督「やったぁー!」

木曾「何がいい?」

提督「んー、そうだなぁ。なんでもいいって言いたいけど、作ってもらえるなら何かリクエストしようかな。うん、和の一般的な朝ご飯が食べたい」

木曾「というと、白米、味噌汁、焼き魚と煮物か?」

提督「あと卵焼きも!」

木曾「仕方ないな」

キッチン


提督「んふふ」ニコニコ

木曾「なんだ、そんなににんまりして」

提督「いや、こうして誰かにご飯作ってもらうのって久しぶりだからさ」

木曾「確かにお前は基本的に作る側だもんな」

提督「それにほら、ある程度味が保証されてるから…」ズーン

木曾「あ、ああ…美味い飯、作るからさ…」

提督「お願い…」

木曾「さて、と。張り切っていくか」

提督「いぇーい!」

木曾「お前は座ってろ」

提督「はい」

木曾(世話焼きもいいとこだな…)

木曾「さて。まず味噌汁の出汁から取っていくか」

提督「おぉー、本格的」

木曾「普通じゃないのか?」

提督「いや…加賀は…ほら…」

木曾「…言いづらいことだが、お前の感覚は麻痺してるぞ」

提督「えぇ…そうなの…」

木曾「昆布を弱火にかけて…待つ間に他のもやってしまおう」

提督「へぇー、やっぱり手際いいね」

木曾「そうか?」ゴソゴソ

提督「あー…あー、いいね!ちゃんと鮭に塩振ってから焼くのいいよ!」

木曾「電と加賀は振らないのか?」

提督「ううん、電は砂糖を振るね」

木曾「ああ…」

提督「加賀はなぜかシナモンを振る」

木曾「どういう発想なんだそれは…」

~~~

木曾「こんなもんか。さあ、食ってくれ」

提督「うおぉぉ…並ぶ料理から異臭がしない…いい匂いがする…」パアアア

木曾(あいつら普段どんな料理出してんだ…)

提督「い、いただきます!」パンッ

モグモグ

提督「……………」

木曾「どうだ?」

提督「ごきげんな朝食だ……」モグモグ

木曾「そうか、そりゃよかった」

提督「いやあ、ほんとに美味しいよこれ。毎日食べたいくらい」

木曾「…そういうセリフは良くないんじゃないか?」

提督「え?なにが?」

木曾(こういうところだろうな…)ハァ

提督「うう…美味しい…美味しいよぉ…」グスッ

木曾「お、おい。何も泣くことはないだろ」

提督「だって、ほんとに美味しくて…」

木曾「そんなにか」

提督「久々にまともなご飯にあり付いた気がする…久々に気持ちよく完食できた…」

木曾「そんなにか…」

提督「木曾、私のお嫁さんにならない?」

木曾「血迷ったか」

提督「お願い!!もう我慢できないの!!」ガシッ

木曾「うおっ!?お、落ち着けって!他のやつもいるんだぞ!」

青葉「ほう、ほうほう。白昼堂々と欲求不満を訴えるとは、なかなかに大胆ですねぇ」

木曾「ほら見ろ、いらぬ誤解が…」

提督「ちょうどよかった、青葉にも聞いてもらおう!」

青葉「はい?」

提督「実は…」

~~かくかくしかじか~~

青葉「はあ、なるほど。それはなかなかに深刻な問題ですね」

木曾「珍しいな、そのまま聞き入れるとは」

青葉「司令官の命がかかってますからね。さすがにこればかりは」

木曾「そこまでか?」

青葉「味が濃いと塩分過多だったり、逆に味が薄すぎると栄養失調で倒れるかもしれませんし。意外と馬鹿にできない問題ですよ」

木曾「そ、それもそうか…」

青葉「そのところ、どうなんです?味が濃すぎるとか薄すぎるとか、そういった傾向は?」

提督「両方かな…」

青葉「ふむふむ」メモメモ

木曾「ある意味バランスが取れてる…のか?」

青葉「いえまったく。普通が一番です」

提督「普通のご飯が食べたい…」グスッ

青葉「…続けて聞きますね。料理から異臭がしたりとかは?」

提督「するする。しょっちゅうする」

青葉「あぁー…結構ヤバイかもしれませんね…」

提督「だよね?」

木曾「そうなのか?」

青葉「はい。生理的に受け付けない臭いがするっていうことは少なからず人体に有害ということですから」

木曾「本当にまずい状態じゃないか!」

提督「ご飯が不味いだけにまずいってね…はは…ははははははははは!!」ケラケラ

木曾「お、おい!?大丈夫か!?」

青葉「これは相当追い詰められてますねぇ…」

提督「うっ…うっ、うぅぅ…うえぇぇぇん……」グスッ ポロポロ

青葉「よ、酔った時以外泣かない司令官が…」

木曾「じょ、情緒不安定だな…」

提督「もうやだぁ…おいしいごはんたべたいよぉ…ふえぇぇ……おかあさぁん……」グスグス

木曾「よ、よしよし。大丈夫だからな、ちゃんと俺から教えといてやるからな」ナデナデ

青葉「うーん、普段ならスキャンダルする場面なのに状況が状況すぎて…」

木曾「それにしてもここまでとは、暇とはいえ仕事にも影響が出るんじゃないか?」

青葉「ですね。よし、ここはひとつ青葉も協力しましょう!」

木曾「いいのか?」

青葉「ええ、さすがに見過ごせませんし」

提督「あのねー、風花ねー、おっきくなったらおよめさんになるのー」ガリガリ

木曾「で、具体的にはどうするんだ?」

青葉「そうですねぇ…」ウーン

提督「でもねー、おとうさんもおかあさんも、かざねもかざみも大好きだからー」ガリガリ

青葉「電ちゃんは教えてあげたりすれば簡単に矯正できそうではありますよね」

木曾「そうだな。飯が不味いってのも、歳から来る無知だろうし。提督の手伝いをする時は指示に従ってやってるから基本を知れば問題ないんじゃないか」

提督「だれと結婚すればいいのかなー?ウワキはだめだしー」ガリガリ

青葉「そうですね。電ちゃんはそれで良さげですが…」

木曾「まあ…問題は加賀だよなぁ…」

青葉「あぁ…」

提督「日本もホーリツが変わればイップタサイセー?になるのかなぁー」ガリガリ

青葉「あの人のメシマズ度は計り知れないんですよねぇ…」

木曾「なんせ提督以外誰も食べたがらないからな」

青葉「まず何が問題なのか司令官に問いただす必要がありますね」

木曾「どういう風に問いただすんだ?」

青葉「某掲示板の用語を引用しますかね。アジオンチーとか、アレンジャーとか」

木曾「聞いただけでどういう傾向か良く分かるな…まあ何はともあれ、善は急げだな。提督、始めるぞ」

提督「あれ、お姉ちゃんだぁれ?」

木曾「提督?」

提督「えへへー、お姉ちゃんかっこいいねー」キャッキャ

木曾「提督!?」

青葉「メディーーーック!!!」

工廠


提督「……………」ボー

明石「とりあえず落ち着かせはしましたけど…」

青葉「すみません明石さん、助かります…」

明石「いえいえ。でもまた、どうしてこんな幼児退行を?」

木曾「実はだな…」

~~かくかくしかじか~~

明石「なるほど。要するに鬱憤が消化しきれずに自爆してしまったと」

青葉「ええ。このままだと司令官の身に何が起こるか分かったものじゃありませんよ」

木曾「というかもう起こったんだがな」

明石「うーん…そういうことなら私も協力しましょう。心配ですし」

木曾「ありがとう。心強いよ」

明石「まずはカウンセリングからやりましょう。提督?」

提督「あぇ」ビクッ

明石「加賀さんの料理の味が濃すぎたり薄すぎたりというのはお聞きしましたが、そもそも調味料はどれくらい何を使ってるのかなどは把握していますか?」

提督「…たまに合ってることはあるけど…計量カップとか置かれてるの見たことない…そもそも勘で味付けしてる…大さじとか小さじとか一切気に留めてないもん…」ガタガタ

明石「ふむふむ。どう考えてもこの味はおかしいという料理が出たことは?」

提督「え…あ……ま、まんまコーヒー味のカレーが出たことはある…」

明石「ふむ。隠す気なしの隠し味と。えーと、そもそも…加賀さんって味音痴だったりしません?」

提督「……そういえば…何を出しても無言で食べ続けるような…」

木曾「それはお前の飯が美味いからじゃないのか?」

提督「いや…たまに失敗するのもあったんだけど、それも食べてて…その時は気を使ってくれてるのかなと思ったけどもしかしたら…」

明石「うーん…誤解が誤解を生んでるかもしれませんね…」

明石「……提督。結論から言うとですね」

提督「……………」ドキドキ

木曾「……………」ドキドキ

青葉「……………」ドキドキ

明石「あなたのお嫁さんは、メシマズです!」ビシィ

提督「!!!」ガーン

木曾「いや、割と分かってたことだろ」

提督「うう…やっぱりそうだよね…ゲル状の回鍋肉とか、黄色いご飯とか、紫色のカレーは料理とは呼べないよね…」

青葉「逆にそれを食べ切る司令官の漢気を尊敬しますよぉ…」

明石「この際、ハッキリと言いましょう。提督、今の食生活を続けているといつか私のところじゃなくて本当に病院送りになりますよ」

提督「うえぇ…そ、そんなに深刻なの…」

木曾「また入院するのか…」

提督「あ、でも病院食の方が美味しいかも…」ポー

青葉「司令官!目を覚ましてください!司令官!」ユサユサ

提督「うう…で、でも、やらなきゃダメだよね。円満な結婚生活のためにも、私の健康のためにも」グッ

明石「その意気ですよ!」

青葉「なら早速取り掛かりましょう。司令官、好みのタイプは?はいはい、料理上手な方ですね」メモメモ

提督「え?まだ何も言ってない…」

明石「ああ、青葉新聞を出すんですね」

青葉「はい。司令官の好みが明確に示されれば、努力もしてくれるはずです」

提督「な…なるほど」

明石「電ちゃんの方は任せても良さそうですね。木曾さんは?」

木曾「俺も電の方にアプローチをかけるか。すぐ治せるところから治した方がいいだろう」

明石「はい。提督、今日のお昼は何がいいですか?」

提督「え?えーと…カレーがいいかな?」

明石「なら電ちゃんに注文してきましょう!」

木曾「まずは基本からだな」

電「へ?カレー…ですか?」

明石「そうそう。提督が食べたいなーって言ってたの」

電「な…なら、電が作るのです!」

明石「うん、きっと喜ぶと思うわ」

木曾「俺も手伝おう」

電「い、いいのですか?」

木曾「ああ。一人で作らせるのは危険だからな」

電「ありがとう、なのです!」

明石(さてさて、どうなるかなぁ…)

ーー食堂ーー


明石「と、いうわけで。私たちは待ちましょうか」

提督「うーん…うぅーん…だ、大丈夫かなぁ…」

青葉「何をそんなに心配してるんです?」

提督「色々と…おーい、電ー?手伝おうかー?」

<ダメです!司令官さんは座っていてください!

提督「怒られた…」

青葉「木曾さんが付いていますし大丈夫ですよぉ。見守ってあげましょう」

提督「そ、そうだね…」

明石「…………」

青葉「…………」

提督「…………」

提督(え…エプロン姿の電……)

提督「か、かわいいなぁ……エヘへ…せっせと動いて……///」ハァハァ

青葉「度し難いですねこのロリコン」

明石「こればっかりはどうしようもないですね…」

電(どうしよう…司令官さん、カレーが食べたいみたいだけど…)

電(普通のカレーなんて、食べ飽きてるはず…)

電(なにか、特別なものを作らないと…)

木曾「電」ポン

電「はわぁ!?」

木曾「カレーのレシピのメモだ」ピラッ

電「あ、ありがとうございます…でも、これじゃ普通すぎて司令官さんが喜ばないんじゃ…」

木曾「電。あいつが食べたいのは、何も特別なカレーなんかじゃない」

電「へ…」

木曾「あいつは、お前の作ったカレーが食べたいんだ。何も工夫なんてしていなくても、お前が作ってくれた。それだけで特別になるんだ」

電「…………」

木曾「喜ばせてやりたい気持ちはわかるが、気持ちだけが先走ってしまうのは良くない。まずは基本をこなせるようになってからアレンジというものは加えていくんだ」

電「……はい!一生懸命、司令官さんのためのカレーを作るのです!」

木曾「ああ。意気込みはいいが、ジャガイモの芽が残ってるぞ」

電「はわわぁ!?」

~~~

明石「叩いてかぶって~」

提督「じゃんけん!」

提督「ポン!」グー

明石「ポン!」パー

バッ

明石「せいっ!」ピコッ

提督「甘い!」ガッ

木曾「ほう。凄まじい反射神経だな」

明石「すごいですねぇ。とてもアラサーとは思えな……あ」

提督「………」ニッコリ

明石「た、叩いてかぶって~」

提督「じゃんけん」

提督「ポン!」チョキ

明石「ポン!」パー

明石(やば、両方取っちゃえ)サッ

提督「そらァ!!!」ガスッ

明石「痛いっ!?」

青葉「うわあ…エグい手刀ですね…」

明石「ヘルメットの上からでもダメージ通るんですけど!?」

提督「うふふ、誰がアラサーだって?」

明石「提督は永遠の17歳です!」

提督「よろしい」

青葉「ところで木曾さん、電ちゃんの手伝いをしていたはずでは?」

木曾「ああ、あとは煮込むぐらいだからな。待っているだけで大丈夫だろう」

提督「そうなんだ。上手くできてるかなぁ…」

木曾「信じてやれ、お前の嫁だ」

提督「……うん」

木曾「お、出てきたぞ」

電「し、司令官さん。完成なのです」

コト

提督「おお…いい匂い」

明石「匂いはカレーそのものですね」

青葉「残るは味ですね…匂いが良くて味が悪いと期待を裏切られるダメージが倍に思えますから」

木曾「大丈夫だよな、電」

電「は、はい!きっと美味しいのです!」

提督「……じゃあ、いただきます」スチャ

電「…………」ゴクリ

提督「いざ……実食!」

パクッ

明石「…………」

青葉「…………」

木曾「…………」

電「…………」ドキドキ

提督「………!!!」ピキーン

ダンッッ

提督「う!」

提督「ま!」

提督「い!!」

提督「ぞおおぉぉぉぉーーーーーー!!!!」カッ

明石「提督」ポン

提督「ん?」

明石「古いです」

提督「」ガーン

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