女提督「甘えさせたり甘えたり」 (1000)
百合成分しかないです。
不定期更新、女提督は『提督』と表記します。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422373331
提督「はぁ……今日も一日疲れたなー、っと…」
コンコン
提督「はいはい、今行きますよー…」
ガチャ
提督「どちら様…ってあれ、ん?」
電「………」
提督「電?こんな時間にどうしたの?」
電「あの……その、司令官さん」
提督「?」
電「…一緒に寝ても、いいですか?」
提督「………おおう!?」
提督「そっかそっか、暁がねえ」シャッ
電「はい…電の布団にまで入ってきたのです」
提督「ふふふ、一人前のレディーになる日はまだ遠いね」シャッ シャッ
電「………」ジー
提督「……?ああ、櫛?髪梳きたいの?」
電「えっと……」
提督「…わかった、髪梳いてほしいんでしょ」ニヘ
電「…なのです///」
提督「おー、綺麗な髪」
電「そ、そうですか?」
提督「うん、というか電が髪下ろしてるところ見るのってなんか新鮮だねえ」
電「は、恥ずかしいのです…」
提督「ふふ…可愛いよ」
電「はわわ……///」
提督「そんなに照れなくても…電は恥ずかしがり屋だねえ」
電「……うー…」
提督「でも、可愛いのはほんとだよ?なんならそのままにしておけばいいのに」
電「司令官さんがそう言ってくれるのは嬉しいけど、やっぱり動く時には邪魔になるのです…」
提督「あー、確かに…駆逐艦はよく動くしね」
提督「……ふふ…」シャッ
電「どうしたのです?」
提督「なんか、こうしてると母さんに髪梳いてもらってたの思い出しちゃって」スー…
電「お母さん……」
提督「…よし、整ったよ。ほら、もう遅いし、寝よ?」ポンポン
電「あ……は、はいなのです」モソモソ
提督「はー……電、今日もお疲れ様」
電「あ、ありがとうございます…//」
提督「……おやすみ」
電「………」
提督「………」
電「………」
提督「………」
電「………」ジー
提督「………」
電「………」ジー
提督(…すごい胸見られてるんだけど……どうしたんだろ…)
提督「…い、電?」
電「は、はいっ!」
提督「…寝ないの?」
電「えっと…あの……」
提督「……大丈夫だよ、悩みがあるなら言ってごらん?」
電「は、はい……」
電「あの……司令官さん」
提督「うん」
電「……お母さんって、どんなものなのですか…?」
提督「え……?」
電「電は……司令官さんや他の人間と違って、この姿のまま生まれて、生きているのです……お姉ちゃん達はいるけど、お父さんやお母さんがどういうものなのか分からなくて……」
提督「うん……」
電「もちろん、お姉ちゃん達と一緒にいると楽しいのです……でも…何か、何かが足りないような…そんな気がするのです…」
提督「……そっか、電は寂しいんだね」
電「寂しい…?そんなことは………。……いや、多分そう…寂しいのです」
提督「そうだよ、私だって電ぐらいの歳の頃は母さんに甘えてばっかりだったもん。そりゃそうだよね、電達はまだ子供なのに…甘えられる存在がいないなんて寂しいに決まってるよね」
提督「……電、おいで」
電「え……?でも、電は戦う存在なのに…甘えるのはダメなのです」
提督「電は遠慮しすぎなんだってば。確かに電を含め、ここにいるみんなは戦う存在だけどそれ以前に私と同じ、意思を持って生きてるんだから。誰かに甘えるのなんて、悪いことじゃないよ」
電「…………」
提督「ほら。ね?」
電「………司令官さん…」ギュウ…
提督「よしよし…じゃ、今度こそもう寝よっか…」ギュッ ナデナデ
電「はい……なのです…」ウトウト
提督「……ふ〜ん…ふふふ〜ん…ふ〜ふ〜ん……」ポン…ポン…
電「ん……すぅ………」
電「すぅ……すぅ………」
提督「…………」
提督(はあ、やっと寝付いた……)
提督(子供寝かしつけるのって大変なんだなあ…)
提督(…明日、加賀になんて言われるだろう)
提督(……でも…)
電「……zzz…」
提督(ふふ…なんだか、娘ができたみたい)
提督(暁の寝相が悪いなんて、バレバレの嘘ついちゃって…)
提督(……甘え下手な電らしいなあ)
電「……おかあ……さ…」
提督「よしよーし……ここにいるよー……」ナデナデ
電「にゃ……」
提督「ふふ……おやすみ、電…」
電「……えへへ………zz…」
ーーーーーーー
今日はここまでということで…
今さらですが、にわかなので呼称や一人称に間違いがあると思いますがその時は教えてください…(小声)
では、持病に勝てたらまた夜に来ます
ドタドタ……
\しーれーーいーーかーーーーん!!/
ドタドタ
ザザッ
バンッ
雷「司令官、大変!電がいないの!……ってあれ?」
提督「zzz………」
雷「……?この不自然な膨らみ…もしかして……」
バサッ
電「すぅ………」
雷「………はあ。もう、幸せそうな顔しちゃって」
雷「ふふふ…今回だけだからね」
提督「んん……zz…」
電「むにゃ……すぅ………」
提督「ん〜……んぐ…?」パチッ
提督「んあ…あれ…電……?」
「おそようございます」
提督「ひょわあ!?かっ、加賀!」
加賀「ずいぶん遅いお目覚めね。もうお天道様は高く上っているわ」
提督「えっ?うわ、ほんとだ!ごめん!」
加賀「そう慌てないで。提督がやるべきことはもう電がやったから」
提督「へ?電が?」
加賀「ええ、みんなより少し遅れて起きた後、いつもの恩返しですと言って張り切っていたわ」
提督「そうなんだ…電が…」
加賀「…あの子となにかあったの?」
提督「えっとね……」
提督「…ってことがあってねー」
加賀「そう……なんでもいいけど、そろそろ起きましょうか」
提督「あっ、そうだった」バッ
加賀「はい、着替え」
提督「うん、ありがと」
加賀「食堂に作り置きのカレーがあるから。それを食べたらいつも通りに勤めて」
提督「はーい。じゃ、行ってくるね」
加賀「ええ」
バタン
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「提督と一緒に……」
加賀「…………」
加賀「……何を考えているの、私は…」
加賀「まだあの子は子供じゃない……」
加賀「…そもそも提督は警戒心というものが………もっと一人の軍人として…」ブツブツ
食堂
提督(…ありゃ、やっぱりもう人少ないなー)
提督「おはよー」
雷「あっ、司令官!おはよう!」
提督「おはよう雷。ごめんね、寝坊しちゃって」
雷「ううん、そんなこと気にしなくていいわ、司令官はいつも頑張ってるもの!」
提督「そうかな?」
雷「そうよ!」
提督「そっか…うん、ありがと」
グゥ
提督「おっと」
雷「司令官、お昼まだなの?」
提督「あはは…本当にさっき起きたばっかりだから…」
提督「加賀にカレーがあるって聞いたんだけど…」
雷「ええ、あるわ。鳳翔さーん!カレーあっためてー!」
\はーい/
提督「ふふふ、カレーかあ…」
雷「司令官、嬉しそうね」
提督「うん、カレー好きだもん」
雷「そうなの?じゃあ、今度とびきり美味しいのを作ってあげるわ!」
提督「やった!」
鳳翔「はい、出来ましたよ」コト
提督「おっ、ありがと鳳翔」
鳳翔「いえいえ」
提督「鳳翔はもうご飯食べたの?」
鳳翔「はい、みんなと一緒に」
提督「そっか。いつも美味しいご飯作ってくれてありがとうね」
鳳翔「ふふ…そう言っていただけると、作りがいがあるというものですよ」
雷「司令官、冷めちゃうわよ?」
提督「あ、そうだった。いただきます!」
鳳翔「はい♪」
提督「んー……やっぱり鳳翔の作るカレーは美味しいなあ」
鳳翔「ええ、自信作です」
提督「毎日食べたいぐらいだよ」
鳳翔「あら、お望みなら毎日作って私が食べさせてあげますよ?」
提督「そう?うふふ」
鳳翔「ふふっ…」
雷「しーれーいーかーんー?」
提督「ごめんごめん、冗談だよ」
雷「ならいいけど…」
鳳翔「結構本気なんだけどなあ…」ボソッ
提督「……女の子が簡単にそういうこと言っちゃダメだよ」
鳳翔「!? は、はい…//」
鳳翔(聞こえてた…)///
雷「?」
提督「んーん、なんでもない」
うわほんとだ、IDコロコロ変わってる…
昨日しおいを建造した喜びが伝わったのかな?(適当)
提督「ふー、ごちそうさまー」
鳳翔「はい、お皿片付けておきますね」
提督「ありがとねー……はぁ…」
雷「司令官、どうしたの?」
提督「ん?うーん…いや、なんでもない」
雷「……もしかして、疲れてる?」
提督「………」
雷「今日もお昼までぐっすりだったし…あ、そういえばどうして昨日は電と寝てたの?」
提督「へっ!?み、見てたの!?」
雷「見てたもなにも、毎日起こしに来てるじゃない」
提督「あ…そ、そうだった」
酉ですか…つけるなら何がいいでしょうか
また帰って来てから見て考えることにします
じゃあ今やってるゲームにちなんでこの名前ということで
また夜に来ます
おおっと…酉付けたことないもんで
これで出来てますかね?
雷「で、なんで電と寝てたの?」
提督「んー…詳しいことは聞いてないんだけど、なんだか寂しかったみたい」
雷「やっぱり…」
提督「やっぱり?心当たりでもあるの?」
雷「うん…あの子、みんなと一緒にいても時々寂しそうな顔してたから」
提督「そうなんだ……でも、なんで私に甘えてきたのかな」
雷「そうね…司令官、甘えやすそうな感じするし」
提督「えっ、なにそれ人を軽そうな女みたいに」
雷「言い方が悪かったわ、司令官は優しそうというか…柔らかい目をしているの」
提督「柔らかい目?」
雷「具体的に言えば、こう、見つめられた時に落ち着くというか、心が安らぐというか、あったかくなる感じがするわ!」
提督「そうかなあ…?へへへ、なんか照れるなあ」
雷「あとは…ここね」
提督「胸?なんで?」
雷「胸は母性の象徴って言うじゃない?」
提督「それはそうだけど…私そんなに胸大きいかなあ」
雷「十分大きいじゃない!」
提督「でも、愛宕とか武蔵ほどじゃないし」
雷「あの人達はどう見ても育ちすぎ!司令官は女として十分すぎる胸を持っているわ」
提督(なるほど、だからあの時胸見られてたのかあ)
提督「電が甘えたいって思ってるってことは、雷もそうなの?」
雷「ん?んー…そうねえ、私もたまには甘えていいかしら」
提督「うん、いいよ!おいで!」
雷「ふふっ、じゃあお言葉に甘えて」ギュウ
提督「おー、あったかいねえ」ギュウ
雷「あ……これ、すご…思った以上に落ち着く……」
提督「ふふふ、まだまだ雷も子供だねえ」ナデナデ
雷「ん……」トロン
提督「よしよし…寝ちゃってもいいからね」
雷「うん………」
提督「………」
雷「………」
雷「って、これじゃダメじゃない!」
提督「わっ、どうしたのいきなり」
雷「私が司令官に抱かれて寝ちゃったらまた司令官が疲れちゃうじゃない!」
提督「えー、あんまり疲れないというかむしろ心地いいんだけど」
雷「ダメよ、司令官も疲れてるんでしょ?ちゃんと休まなきゃダメ!」
提督「えっ、でも私、これから仕事しないと」
雷「ダメったらダメ!今日はもう寝なさい!」
提督「いや、さっき起きたばっかりだから…」
雷「むう……ならこっち来て!」グイ
提督「うわわ、ど、どこ行くの?」
雷「外!」
提督「外?あっ、鳳翔さんも行くー?」
鳳翔「いえ、私は夕飯の仕込みがありますので。提督、楽しんできてくださいね」
提督「あ、うん」
雷「しーれーいーかーんー!司令官ってばー!」グイグイ
提督「はいはい、ごめんね」
雷「行ってきまーす!」
提督「じゃあまたね鳳翔、行ってきます」
鳳翔「はい、行ってらっしゃい♪」
鳳翔「さてと…提督の好物は……」
提督「で、結局どこに行くの?」
雷「釣り!」
提督「釣り?」
雷「そう、釣りなら眠くなくてもゆっくり出来るでしょ?」
提督「うん」
雷「はい、竿とバケツ!餌は私が持つわね!」
提督「うん」
雷「よーし、じゃあ行くわよ!」
提督「おー!」
提督「はー、今日はあったかいねえ…雷は寒くない?」
雷「ええ、大丈夫よ。心配してくれてありがとね!」
クー クー
提督「おっ、カモメが…いっぱい集まってきたねえ」
雷「司令官、餌はあげちゃダメよ」
提督「なんで?」
雷「人に餌をもらえるって学ぶと、自分で餌を取ることが出来なくなるらしいの」
提督「へー、そうなんだ…カモメも大変だねえ」
提督(……あれ、私、子供より知識がない…)
クー
提督「あ、こら。めっ」
バサバサ
提督「ちゃんと自立するんだよー」
雷「はい、司令官!餌付け終わったわ!」
提督「おー、ありがと。というかよく触れたねえ」
雷「このくらい司令官の事を思えばなんともないわ!」
提督「…これ、天龍に付けさせたらどうなるかなあ?」
雷「きっと可愛らしいところを見せてくれるわ」
提督「ほう…面白そうだねえ」
雷「ふふふ」
提督「ふふふ」
眠気には勝てなかったよ……
しおいと寝ます
提督「よい……しょっと!」ヒュン
チャプン
雷「えいっ」ヒュン
チャプン
提督「おっきいの釣れるといいね〜」
雷「大きくなくてもいいわ、釣った分は今晩のおかずにしましょ!」
提督「おおっ、期待してるよ」
雷「もう、司令官も手伝うのよ?」
提督「えー、私は食べる専門だもん」
雷「そんなこと言って…最近お腹周り危険なんでしょう?」
提督「うっ…!?な、なんでそれを…」
雷「それぐらい分かるわよ、司令官、最近目に見えて食べる量が少ないもの」
提督「あちゃー、バレてたかー…」
提督「で、でもまだほら、痩せてるように見えるから」
雷「司令官、痩せる時に必要なのは食事量の制限じゃなくて運動よ?」
提督「それは分かってるけど…なかなか暇がないから…」
雷「嘘。ちょくちょく休憩しては鳳翔さんや瑞鳳さんにつまみ食いさせてもらってるじゃない」
提督「うぐぅっ!!」
雷「確かにお腹が空くのは分かるけど、ちゃんとしっかりお昼食べて間食は一回、夜は控えめにしないとダメ」
提督「ううう…間宮のスイーツは…」
雷「当分ナシ。しっかり運動した日は特別に許可するわ」
提督「…週一!」
雷「ダメ!」
提督「……ダメぇ?」
雷「う…そ、そんな声でねだってもダメ!ちゃんと明日から運動すること、いい?」
提督「はーい……」
雷「私も演習の合間に手伝ってあげるから、ね?」
提督「…うん、ありがと」
雷「しかし…あれね…」
提督「あれだね……」
雷「………」
提督「………」
プカプカ
ザザーン…
雷「………」
提督「………」
ザザーン…
雷「ふわあ……」
提督「……ふわ…ん…」
雷「はぁ……」
提督「ふぅ……」
「「平和だねえ〜……」」
「ん?よう二人とも、何してんだ?」
提督「あ、木曾。今ね、釣りしてるんだけどなかなか釣れなくて」
木曾「釣り?釣果はどうなんだ?」
雷「おでこね…かれこれもう30分ぐらいこうしてるんだけど」
木曾「……もしかして、餌食われてるんじゃないのか?」
提督「えー、でも食べられてる感覚なかったし…」
木曾「いいから、二人とも一旦上げてみろよ」
提督「はーい」キュルキュル
雷「よいしょ、よいしょ」キュルキュル
提督「どれどれ…あーっ!!」
木曾「ほら、やっぱりな」
雷「あっ、私のも取られてる…いつの間に」
木曾「やれやれ、二人揃ってだらしねえなあ」
提督「むう…なら木曾がやってみてよ」
木曾「俺か?いいぜ、手本を見せてやる」
雷「自信満々ねえ」
木曾「餌は…これか。よっと」スス
提督「おお…手慣れてる感すごい」
雷「見かけによらず意外と器用なんだ…」
木曾「手が空いているなら餌撒いておいてくれないか?魚が集まるからな」
提督「あ、うん。やるよ雷!」
雷「ええ!」
提督「それ」シャーッ
雷「それっ」シャーッ
提督「……おお?なんかこれ、楽しいね」バッ
雷「そうね、なんだか気分が高揚するというか」バッ
提督「わっしょい!」サッー
雷「わっしょい!」サッー
提督「あっそーれ!あっそーれ!」ブワッ
雷「あっそーれ!あっそーれ!」ブワッ
提督「ええじゃないか!ええじゃないか!」バサッ
雷「ええじゃないか!ええじゃないか!」バサッ
\あはははははは!/
木曾「楽しそうで何よりだ…そりゃっ!」
チャプン
木曾「二人とも、もういいぞ。あとは静かに待っててくれ」
提督「えー、楽しかったのにー」
雷「まあまあ司令官、ここは木曾さんの言う通りにしましょう?」
提督「…うん、魚釣りが目的だしね」
木曾「よし……準備が済んだらあとは待つだけだ。全力で竿を握る手に集中して、魚が食いつくのをひたすら待つ……」
提督「………」ゴクリ
雷「………」ゴクリ
木曾「………………」
ピクッ ピクピク
チャプン
木曾「来たッ!」
木曾「うおおおおおおおお!!!」キュルキュル
ザパァアン
ボトッ
魚「」ピチピチ
木曾「ふっ……これが実力ってもんだ」
提督「おおおおおお!!!かっけーーーーーー!!!」
雷「すごい、すごいわ!」
木曾「そう褒められるほどのことじゃないさ、すぐに出来るようになる」
提督「へー…あっやば、早くバケツに移さないと」
魚「」ピチピチ
提督「ああ、動かないでってば…針抜けないよ」
魚「」ピチ…
提督「よーし、いい子いい子」ググ
雷「よーし、この調子でどんどん釣っちゃいましょう!」
提督「木曾、ありがとね!」
木曾「これぐらいお安い御用さ、お前と一緒に居られるならな」
提督「もー、またそういうことをキッパリ言う」
木曾「俺は本気なんだけどな」
提督「はいはい、演習あるんでしょ?行かないと遅れるんじゃない?」
木曾「ん?あー、そうだな…いいや、俺も付き合おう」
提督「いいの?」
木曾「一日ぐらい問題ないさ。それに、いつお前と同じ時間を過ごせるか分からないからな」
提督「だから、また……もう、本気にしてもいいの?」
木曾「ああ、俺はお前の事が好きだから」
提督「……!」キュン
提督「も、もう!冗談だってば!」
木曾「そうか?……まあいい、それより今度街の方に出掛けないか?」
提督「え?えっと…何か欲しいものでもあるの?」
木曾「いや、俺がお前に服を買ってやるんだ。最高のコーディネートを見せてやる」
提督「で、でも悪いよ、そんなの」
木曾「気にするなって、日頃の感謝の気持ちってヤツさ」
提督「なんか、急にそう改まられると恥ずかしいなあ…えへへ」
木曾「…もちろん、二人きりでな」
提督「………うん///」
木曾「よし、決まりだな!」
雷「しれいかーん!見て見て、一匹釣れたわ!」ピョンピョン
提督「ふふふ、私達も行こっか」
木曾「ああ、手取り足取り教えてやる」
うぐう、なかなか百合百合するところまで持っていけない…たぶん明日には百合百合し始めると思います。
あれ?提督が一番子供みたいじゃね?
提督「おー、また釣れた」
雷「ふふふ、大量ね!」
木曾「ふっ、俺のおかげだな」
提督「そうだねえ…ところで木曾?」
木曾「ん、どうした?」
提督「そのぉ…ずっと後ろから手握られてたら、針外せないんだけど…」
木曾「おっと、それは悪かった」パッ
提督「はー、ドキドキした…」
雷「あら、奥まで刺さっちゃってる…」
木曾「どれ、見せてみな」
魚「」ピチピチ
提督「もう…あれじゃ抱き締められてるのと同じじゃない…」グイ
魚「」ピタッ
提督「はあ……でも、木曾、あったかかったなあ……」
提督「………何言ってんだろ私」グッ
魚「」ビクン!
提督「!」
ブスッ
提督「痛っ……!」
雷「司令官、どうしたの…あっ!」
木曾「おい、血が出てるじゃないか!」
提督「お"お"お"…こ、これくらい大丈夫…」ググ
木曾「あっ、無理やり抜いたら…!」
提督「でぇい!」グイッ
ブシャアッ
提督「おおおおお!??!痛ぁぁああああああ!!!」
雷「いやああああああ!??血が、血がー!!」
木曾「だから言ったのに……」
雷「こっここ、こういう時はどうするんだっけ、えっと、えっと」アタフタ
木曾「とりあえず中に戻ろう、消毒と止血が出来るものが何もないからな」
雷「あ、うん!」
木曾「雷は竿とバケツを片付けておいてくれ。俺は提督を医務室まで連れて行く」
雷「分かった、司令官を頼んだわ!」
木曾「ああ、任せろ。ほら、立てるか?」
提督「うん、大丈夫……ぐうう、痛みが増してきた…」
木曾「安心しろ、俺がついてるからな。ほら、行くぞ」ギュッ
提督「うん…」
医務室
ガラッ
木曾「失礼するぞ。誰かいるか?」
シーン…
木曾「……誰もいないのか。お前はそこに座っててくれ、すぐに応急処置をするからな」
提督「…うん……」
提督(なんだか…頭がぼーっとしてきちゃった……)
木曾「えっと…包帯と消毒液はどこだ……くそっ、こんなことならもっとちゃんと…」ガサゴソ
提督(……血ってあったかいなあ…)
木曾「くっ…俺のミスだ…早く治療してやらないと…」
提督(木曾……私のためにこんなに必死になってくれてる…)
木曾「……あ、あった!提督、手出してくれ!」
提督「あ、うん…」スッ
木曾「まずは消毒からだな……ちょっと染みるぞ」
ピチャ
提督「……っ!!ふぐぅっ……!」
木曾「もう少しで終わるから動かないでくれ……大丈夫だからな、俺がついてるからな…」ピチャ
提督「うんっ……!」
木曾「……よし、終わり!よく頑張ったな!」ポンポン
提督「あはぁ……」
木曾「あとはガーゼかぶせて包帯を巻くだけだから、じっとしててくれよ」
提督(……木曾………)
木曾「……これでよし。どうだ、大丈夫か?ズレてないか?」
提督「うん、平気……」
木曾「なら良かった…」
提督「う……ぅん…」グラッ…
ポスン
提督「あ……」
木曾「大丈夫、じゃないみたいだな」
提督「えへ……ちょっと血が出過ぎちゃったみたい」
木曾「……すまない、俺がもっと早く動いていれば」
提督「ううん…少し休んだら、すぐに治るから……」
木曾「………そうか」
提督「それにね…」
木曾「……?」
提督「木曾の気持ちは、いっぱい伝わったから……ね…」ギュウ
木曾「……ああ」ギュウウ…
提督「木曾……ありがとう…」
木曾「ああ……」
提督「……………」
木曾「………提督?」
提督「…すぅ……」
木曾「………」ポンポン
提督「んん……木曾…」
木曾「……俺は、お前のためならなんだって………」
ドドドド……
ガラッ
雷「司令官っ!!」
木曾「しーっ……」b
雷「えっ?……あっ」
木曾『分かったか?』クチパク
雷「」コクコク
提督「ぐう……」
雷「…まーた幸せそうな顔して寝てる」
木曾「ふっ、きっと俺がいるからだな」
雷「むー…なんだか妬いちゃうわね」
木曾「フフ…そうだ、提督、貧血みたいだから…」
雷「分かってるわ、今鳳翔さんが釣った魚揚げてくれてるから」
木曾「……ありがとう」
雷「ふふふ、お互い様でしょう?」
木曾「ふっ…そうだな」
提督「んにゃ……えへへ…」
木曾とイチャついたところで寝まう
提督「んん……はっ」パチッ
木曾「む、起きたか。調子の方はどうだ?」
提督「うん…もう大丈夫みたい」
「司令官さん……」
提督「え?あ、電」
木曾「お前が怪我したって聞いてすぐに飛んできてな。ずっと心配そうにソワソワしてたぞ」
提督「そうなんだ…ごめんね電、心配かけて」
電「ううん、いいのです。司令官さんが無事なら、安心したのです」
提督「……うん」
木曾「………幸せ者だな」
提督「うん、本当にありがとう」
木曾「よせよ、俺とお前の仲だろ」
提督「木曾は優しいね」
木曾「お前程じゃないさ」
提督「ふふっ…そうかも」
木曾「ところで手は大丈夫か?痛まないか?」
提督「え?うーん…」
電「手をグーパーしてみるのです」
提督「むぅん……」グググ
提督「いたっ!いだだだだ!!」
電「やっぱりダメそうですか…?」
木曾「まあ、肉が抉れてたからな…無理もない」
提督「んぐぉおおお…すごい痛い…」ピクピク
電「こればかりはどうしようもないのです…」
木曾「だな。我慢してくれとしか言えないな」
提督「ううう……」
木曾「けど、もう元気そうだな。そろそろ食堂の方行くか」
提督「あ、うん」
提督(…もうちょっとだけ、木曾の膝枕を堪能してたかったけどな〜……)ジー
木曾「ん、どうした?」
提督「んーん、なんでもない」
木曾「そうか?照れ隠しのように見えるが」
提督「もー、そんなんじゃないって」
木曾「ふふふ、隠し事は良くないぞ」
電「むぅ…二人とも、早く行くのです!」
木曾「おっと、そうだったな」
提督(助かったような、そうでないような……)
提督「よいしょ…っと、うわわ」フラッ
ガシッ
木曾「おいおい、大丈夫か?」
提督「わ…すご、近っ……///」
木曾「?」
提督「あ、ご、ごめん」スッ
木曾「まだ足元がおぼつかないみたいだな。ほら」
提督「えっ?」
木曾「こんな状態で歩いたらまた転ぶだろ?ほら、おぶってやるから」
提督「で、でも、恥ずかしいよ」
木曾「さっきまで膝枕してたろ、何を今さら」
提督「そ、そうじゃなくて、誰かに見られるかもしれないから…」
電「なら、電がおんぶするのです!」
提督「えっ!?」
電「司令官さん、どうぞ!」スッ
提督「えっ…」
電「」キラキラ
提督「うっ…わ、分かったよ…」
電「はい!」
グイ
提督「よい、しょっ…」
電「!!」
提督「…あの、電?」
電「ふっ……んぐぐ…」プルプル
提督「い、電?重いなら下りるよ?」
電「だ、大丈夫…なのです!電のっ、本気をっ、見るのですっ!」グググ
提督「う、うん…」
電「ううっ…や、やっぱり、ダメ…なのです……」プルプル
提督「だよね…ごめんね、重くて…」スッ
電「違うのです…電の力不足なのです……」
木曾「まあまあ、あまり無理はするものじゃないさ。ほら、俺がおぶってやるから」スッ
提督「お世話になります…」
グッ
木曾「…………!」
提督「…どうしたの?」
木曾「いや、その……」
提督「なに?」
木曾「……お前、着痩せするタイプなのか?」
提督「!!!」
提督「…………」ズーン
木曾「そ、その…他意はないんだ、信じてくれ」
提督「分かってますよー……ちゃんと痩せますよー……」
提督「はぁ………」
テクテク
提督「………」
提督(…こんなに小さい背中なのに、しっかりと私を支えてくれてる……)
提督(…もっと、甘えてもいいのかな…)
提督「………」ギュッ
木曾「……! ふふ…」
提督「………///」
電「むー…見て見ぬ振りをするのです」
提督(ごめんね、電)
今まで以上にゆっくりな更新になりそうです…(小声)
これで変わってますかね
大丈夫みたいですね
これでやります
食堂
ガチャ
木曾「邪魔するぜー」
雷「あっ、木曾さん!司令官は?」
提督「やっほー」フリフリ
雷「司令官、もう大丈夫なの?」
提督「うん、ご飯食べたら完璧になるよ〜」
雷「ええ、もう出来てるわ!ほら、みんな座って!」ガガガ
木曾「うむ」
電「いい匂いがするのです…」
提督「ふふふ、楽しみだねえ」
鳳翔「色んな魚がいたので…全部揚げちゃいました」コト
提督「わあ、美味しそう」
木曾「うむ、綺麗に揚がっているな。提督、何をかけて食べるんだ?」
提督「ん?私は何もかけないよ」
木曾「そうか。なら、ほら」スッ
提督「えっ、いやいやいや」
木曾「いやいやじゃないだろ、利き手使えないんだろ?」
提督「むぅ…左手で食べられるもん!」
雷「大丈夫なの?」
提督「それぐらい出来るってば!お箸貸して!」
提督「もー…あんまり大人を舐めないでよね…」カチャ
ポト
提督「……あんまり大人を…」カチャ
ポト
雷「………」
電「………」
木曾「………」
鳳翔「………」
提督「………」カチャカチャ
ポト
提督「…うっ……ううっ、うっうっ…」
電「し、司令官さん!それぐらいで泣いちゃダメなのです!しっかりするのです!」
鳳翔「そ、そうです!子供じゃないんだから!」
提督「ごめん…ごめんね木曾…食べさせて……」
木曾「お、おう…」
雷「えーっ、そんなのずるいわ!」
提督「え?」
電「い、電も食べさせてあげるのです!」
提督「え、ちょ」
鳳翔「な、なら私も!」
提督「あの」
木曾「こらお前ら!邪魔だ!」
提督「け、喧嘩はやめ」
「「司令官は黙ってて!!」」
提督「ハイ……」
提督(……あれ…普通に刺して食べればよかったんじゃ…)
〜〜〜
提督「げふっ…」
鳳翔「どうでしたか?」
提督「お…美味しかったよ…」
鳳翔「ふふっ、ありがとうございます♪」
提督(まさか全部一人で食べさせられるとは思わなかった……)
雷「さあ司令官、食後の運動よ!」
提督「ええ…ちょっとだけ休ませて…」
雷「そう?なら向こうの部屋で待ってるわね!」タタタ
電「電も付き合うのです」タタタ
鳳翔「あ、そうだ…私もそろそろ演習に行かないと…」
提督「いってらっしゃーい…」
バタン
木曾「…行ったな」
提督「うん…」
提督「うう……」
木曾「大丈夫か?」
提督「お腹の中で脂がぐるぐる回ってる……」
木曾「そ、そうか…すまなかった…」
提督「ううん、いいよ…みんな善意でやってることなんだから」
木曾「…出来れば、俺だけが食べさせてやりたかったんだがな」
提督「………」
木曾「…こんな話になると、お前はいつもはぐらかすんだな」
提督「…バレた?」
木曾「そりゃあな。お前に好きだとか愛してるとか言ったのは十回や二十回じゃきかないはずだ」
提督「そんなに言って……いや、そうだね…ずっとはぐらかしてきたもんね」
木曾「なあ……俺じゃダメか?」
提督「………」
木曾「お前が好きで好きで堪らないんだ。俺を選んでくれ、俺が絶対に護ってやる、約束しよう」
提督「………ごめん」
木曾「………」
提督「…木曾の気持ちは嬉しいし、もちろん私は木曾の事も大好きだよ。でもね、私は……」
木曾「………」
提督「…私は、みんなの事も大好きだから。誰か一人を選ぶのはみんなに申し訳ないから……ごめんね」
木曾「……そうか…」
木曾「…なんか、安心したよ」
提督「え?」
木曾「ずっとずっと、何回もはぐらかされ続けてたから…俺、お前に嫌われてるのかと思ってて…」
提督「………」
木曾「けど…お前と離れるのが嫌で、ずっと近くにいたくて…お前の本心を聞きたかったんだ……」
提督「うん……」
木曾「そっか…俺、嫌われてないんっ、だよな……嫌われて…なっ…」ポロ…
提督「木曾……」
木曾「ごっ、ごめ…俺、ずっと怖くて、でも、安心したら、っな、涙が…」ポロポロ
提督「…うん」ギュッ
木曾「そんな…優しくされたら、もう、とまらな……ううっ…」
提督「うん…今は泣いていいから…ね」
木曾「ふ、っう…うう、うあああああっ……あああああああ…!」ポロポロ ギュゥゥゥ…
提督「…………」ポンポン
〜〜〜
ちょっと休憩
木曾ばっかりになってますね…
木曾「…情けないところを見せてしまったな。もう大丈夫だ」
提督「本当に大丈夫?」
木曾「ああ。お前は心配性だな」
提督「たまには甘えてもいいんだよ?」
木曾「気持ちはありがたいが、それはこっちの台詞だ。お前はいつも頑張りすぎなんだよ、たまには甘えてこい」
提督「………そうだね。また、膝枕してもらってもいいかな」
木曾「ああ、約束だ」
提督「うん」
木曾「指切りでもげんまんするか?」
提督「もう、そんな子供じゃないよ」
木曾「ふふふ、そうだな」
提督「じゃあ私、そろそろ行くね」
木曾「ああ」
提督「木曾も来る?」
木曾「いや、俺はそろそろ用があるから」
提督「そっか、わかった」
木曾「あまり無理するなよ」
提督「うん、ありがと」クル
木曾「……あ、ちょっと待ってくれ」
提督「ん?」
木曾「横向いて、ちょっとだけ屈んでくれ」
提督「? こう?」スッ
木曾「そうそう、じっとしててくれよ」
提督「うん」
チュッ
提督「ひゃっ」
木曾「ふふ……じゃあな!」タタタ
バタン
提督「………」
提督「………」サスサス
提督「頬へのキスは……」
提督「親愛、かあ……」
木曾終わり
また夜に来ると思います
提督の容姿とかも書いた方がいいですかね?
ではそれとなく触れていく形で
提督「やー、お待たせー」
雷「司令官、遅い!」
提督「あはは、ごめんね、ちょっと話し込んじゃってさ」
電「……?司令官さん、ちょっと顔が赤いのです」
提督「え?あ、ああ、食堂、暖房効きすぎてたからかな?」
電「そう……なのですか?」
雷「なんでもいいわ、早くやりましょう!」
提督「はーい」
雷「とは言っても…もうすぐ夕飯だし、あんまり激しい運動は出来ないわね」
提督「えー、じゃあどうするの?」
雷「そうね……なら、今日は食前と食後のストレッチだけにしましょうか」
提督「むー、ストレッチかあ…」
電「イヤなのですか?」
提督「嫌じゃないんだけど…こう、もっとわーって運動したいっていうか」
雷「え?司令官、運動嫌いじゃなかったの?」
提督「えっ、嫌いどころかむしろ好きだよ?」
雷「なら、なんで運動するの渋ったの?」
提督「いや…太ってきてるんだなと思われるから」
雷「そう?それくらい別に構わないんじゃない?」
提督「乙女心は複雑なんだよ…」
提督「まあ…もう知られてるから、今さらどうでもいいんだけど」
電「あのー、まだ始めないのですか?」
雷「そうね、じゃあ司令官、足開いて座って」
提督「よいしょっと…うわ、なんか懐かしい気分」
雷「はーい、そのまま上体を前に倒してー」
提督「うううぅ"ぅ"〜〜……」グググ
雷「電、司令官の背中押してあげて」
電「よいしょ…」ググ
雷「ゆっくり息を吐いて〜」
提督「ふぅぅ〜〜……」ペタン
雷「司令官、身体柔らかいのね」
提督「ん〜…あ、なんか痛気持ちいい……」
電「………」ググ
提督「ぐおお〜……」グググ
電(司令官さんの背中、あったかい……)
電(髪も鮮やかな黒で…すごく長くて綺麗……)
電「……んっ…」スンスン
提督「………!」
電「はぁ……」
提督「………電、電」ボソボソ
電「!」
提督「今日の夜、また私の部屋においで?」ボソボソ
電「……!」コクン
雷「………」
提督「……はぁ、柔軟もいいもんだねえ」
雷「よし、じゃあ電も司令官と同じようにして」
電「うん」
雷「押すわよー」ググ
電「はい……なのです…」グググ
提督「……なんか、こうして一人で待ってると学生の頃思い出すなァ…」
雷「学生の頃?」
提督「うん、私ここに来るまではずっと静かだったから」
雷「へぇ、どうして?」
提督「……まあ、色々あって塞ぎ込んじゃってね」
雷「ふーん……」
電「お、お姉ちゃん……もうそろそろ離してほしいのです……」プルプル
雷「あっ、ご、ごめん!」パッ
雷「次は…二人とも、背中くっつけて腕組んで」
提督「ほい」ガシッ
電「はい」ガシッ
雷「やっぱり身長差があるけど…まあ、問題ないわよね。提督、前に身体倒してー」
提督「よいしょー」グイ
電「おおぉ……足が浮くのです」
提督「どう?」
電「あっあぁ…なんか、不思議な感じがするのです……」
提督「ほれほれ〜」グイグイ
電「あっ、あっ、あっ、あっ」ピクピク
雷「司令官!!」
提督「うふふ、ごめんごめん」
電「あへぇ…」
雷「じゃあ次、電……大丈夫?」
電「あ、だ、大丈夫なのです」グイ
提督「おお〜……」バキッ パキパキ
雷「うわ、すごい音」
提督「ぜ"ん"ぜ"ん"・"ん"ど"・"じ"で"な"が"っ"だ"が"ら"ね"ぇ"〜"」
電「す、すごい声…」
ドドドドド
提督「……ん?」
雷「あれ…?」
電「? どうしたのです?」
提督「アレ、球磨だよね?」
雷「ええ、そうみたいだけど」
ドドドドド
球磨「なんで木曾を泣かせたクマーーーーーーーーーッ!!!」ドゴォッ
提督「ぐびゃあ!?」
雷「しっ、司令官!?」
球磨「訳を話すクマ!!場合によっては許さないクマァ!!」ガッ ユサユサ
提督「あうあうあう」
電「く、球磨さん!何を!?」
球磨「二人は黙ってるクマ!!!」
雷電「「ひい…」」
提督「く、球磨ちゃん!お、落ち着いて!」
球磨「大切な妹が泣いてるのに落ち着いてなんていられないクマ!!」
提督「わ、分かった!話すから!」
提督「……ということがあってね?」
球磨「………へ?」
提督「うん、まあ、結論を言うと、ただの早とちりかな」
球磨「………わ"ーーーーっ!!ごごご、ごめんなさいクマ!!」
提督「いやいや、私にだって責任はあるし…球磨は悪くないよ」
球磨「こ、今度どこか遊びに連れて行ってあげるから!それで許してほしいクマ!」
提督「いやだから、怒ってないから…」
球磨「それでも球磨の気が済まないクマ!これはケジメクマ!」
提督「わ、分かったよ…」
球磨「よ、よし!じゃあ球磨は帰るクマ!失礼しましたクマ!」
ドヒュン
雷「なんだったの一体…」
電「嵐のようだったのです…」
提督「えっと…早とちりしたところまではいいんだけど、たぶん私が怒ると思ったんじゃないかな…」
電「怒る?司令官さんが?」
提督「ああ、うん……」
雷「司令官が怒ったところって見たことないわね…どんな感じなの?」
提督「えっと、私もよく覚えてないんだけど…前に私が二徹ぐらいだったかな?で仕事してた夜、球磨型の部屋のみんなが枕投げか何かをしてて騒いでたの」
電「ふむふむ」
提督「で、それが耳に障って最初はやんわり注意したんだけど、それでもやめる気配がなくて…」
雷「あー……」
提督「球磨型の部屋に怒鳴り込んで、その後のことはよく覚えてないんだけど……次の日から二週間ぐらい球磨型全員に露骨に逃げられてたね」
雷「二週間って……」
電「いったい何をしたらそうなるのですか…」
提督「さあ…木曾も私の顔を見るなり『ひいっ!』って言いながら慌てて逃げ出すぐらいだったから相当怖かったんじゃないかな…」
雷「あの木曾さんですら恐れるとは…」
電(司令官さんだけは怒らせないようにしよう…)
提督「まあ、その後ちゃんと仲直りしたからよかったんだけど…あの時の北上可愛かったなあ……えへへ」
雷「北上さん、どうしちゃったの?」
提督「んー?一番に私にもう怒ってないか聞きにきて、私がうんって言ったらその場にへたり込んで泣き出しちゃって…」
雷「あららら…」
提督「『よかったぁ…よかったよぉ…』って言いながら泣きじゃくってて…可愛かったけど泣き止ませるのも大変だったよ」
雷「へぇー、北上さんが…意外ねえ」
提督「大井ちゃんなんか『やだあああああああ!!見捨てないでええええええええええっ!!』って泣き叫びながら抱き着いてきて離さなかったもん」
雷「大井さんが?ちょっと見てみたい気もするけど…司令官を怒らせるのは嫌ねえ」
提督「そう?ふふふ、優しいねえ」
雷(そういう意味で言ったんじゃないんだけど……)
電(たぶんそういう意味で言ったんじゃないのです…)
おやすみなさい
加賀「はぁ……ここにいたんですね」
提督「うっ…か、加賀…!」
加賀「いつまで経っても執務室に帰ってこないと思えば、仕事もせずにこんなところで…何をしていたんですか?」
提督(うわー、やばい…敬語になってるってことはかなり怒ってるなあ…)
加賀「なんとか言ったらどうですか」
雷「ま、待って加賀さん!司令官は悪くないの!」
提督「雷……」
加賀「………」
雷「私が司令官にっ」
提督「……嘘はダメだよ、雷」
雷「え?」
提督「ごめんなさい、加賀。私が雷に一緒にサボろうって言い出したの」
加賀「………」
雷「しれいか…むぐっ」
提督『いいから任せて、ね?』
雷(司令官……)
提督「悪いのは全部私だから、雷には何もしないであげて…お願い」
加賀「………はぁ……分かったわ」
提督「加賀…!」
加賀「執務室に私ではどうしようもない書類があるから、あなたは今すぐそれを片付けてきて」
提督「うん、分かった!」タタタ
雷「あ、あの、加賀さん」
加賀「なに?」
雷「本当は、私が…」
加賀「…分かっているわ。あの人のことだから、あなた達を庇うために嘘をついたのでしょう?」
雷「うん……」
加賀「心配いらないわ、あなた達を責めるつもりはないから」
電「でも、司令官さんは……」
加賀「全部あの人が悪いのよ、疲れてるならそう言えばいいのに何も言わずこんなことをするのだから」
雷「! じゃあ……」
加賀「ええ、しばらく休むように言っておくから。私に任せて」
雷「ええ、よろしくお願いするわ!」
加賀「それじゃあ、またあとでね」
電「……加賀さん、優しいのです」
加賀「はぁ………」
加賀「疲れてるならそう言えばいいのに……どうしてあの人はこう…」
加賀「自分のことはそっちのけで人のことばかり心配して…」
加賀「もっと素直になればいいのに…」
加賀「…………」
加賀「……いや、それは私にも言えることで……でも私は提督が…」ブツブツ
また夜に
執務室
提督「はぁー、結局お仕事かあ…」
提督「……まあ仕方ないか、昼休んだ分頑張ろうっと」
提督「えっと、片付けないといけない書類は……あ、これか」
提督「………うわ、すご…記入欄全部埋まってる…」
提督「後は……私のサインだけか」
提督「んむむ…これくらいなら左手でも…」
カキカキ
提督「…よし、大丈夫」
提督「…というかそもそもなんでサインにするのさ…最初っからハンコにしておけばこんな手間もかからないのに…」
提督「まったく、どうしてこう上の人達は頭が固いのかなあ……そもそも考え方が…」ブツブツ
提督「ふー、これで終わりかな…」ギギ
提督「…ん?あ、やば…資材及び経費の……???」
提督「……ダメだ、全然分からん…というかまったく把握してない」
コンコン
「加賀です」
提督「あ、ちょうどよかった。入って入って」
ガチャ
加賀「…失礼します」
バタン
加賀「………」カチャン…
提督「ねえ、加賀って確か資材とか経費とかの帳簿付けてたよね?」
加賀「………」
提督「加賀?」
加賀「ええ…そうね」
提督「じゃあ、これ分かる?」
加賀「…見せて」ズイ
提督「っ………えと、燃料と弾薬の支出は問題ないんだけど、ボーキサイトの支出が記載されてる分より明らかに多くて…そのことに関して通達が来てるんだけど」
加賀「なるほど……」
提督「……えっと、あの、加賀?」
加賀「なに?」
提督「そのー、ちょっと近いかなーって…」
加賀「そう?」
提督「う、うん…その、恥ずかしいから…」
加賀「……そう」スス
提督「ほっ……で、この件について、なにか心当たりとかない?」
加賀「……あ」
提督「あった?」
加賀「心当たりというか…正解なのだけれど」
提督「なになに?」
加賀「……赤城さんのつまみ食い」
提督「あっ…ああー……」
加賀「はぁ…私から言って聞かせておくわ」
提督「あはは…よろしくね」
加賀「………あの、提督」
提督「ん?」
加賀「…最近、お疲れのようね」
提督「んー?そんなことないよ?」
加賀「なら、なぜ今日は仕事をしなかったの?」
提督「えっ……と…」
加賀「……提督………」ガシ
グイ
提督「ひゃっ…!?」ポスン
加賀「…嘘はつかないで……」
提督(な……な、な、なにこれ…!?か、加賀に…抱かれてる……!??)
加賀「確かに頑張るのはいいけど…それで身体を壊したら元も子もないわ」
提督「あ…う、うん…そう、だよね…///」
加賀「誰もあなたが倒れるところなんて見たくない……そう思ってるはずよ」サラサラ
提督「う、ぅうん……」ピクッ
提督(か、髪触られるのくすぐったい…)
加賀「みんなあなたのことを心配してるから…」
提督「うん……」
加賀「……そして、私も…あなたのことが、心配……だから…」スッ…
提督「!」
提督(わ、か、顔近付いてくる…!これ、もしかして……っ!)カァアア
提督「だっ……ダメだよ、加賀…///」
加賀「…どうして?」
提督「どうしてって、私達、女同士だし、こんなの、おかしいよ……」
加賀「……本当に、心からそう思ってるの?」
提督「え……?」
加賀「嘘はつかないで、って…私は言ったはずよ?」ズイ
提督「な、なに…?どういうこと…?」
加賀「……あなたも女性が好きなのでしょう?」
提督「……!!!」ビクッ
加賀「…大丈夫よ、心配いらないわ……」スッ…
提督「あ……!ま、まっ…加賀……っだ、ダメっ………!///」
僕もう眠いんだ…
眠気には勝てなかったよ…
ガチッ
<ん?なんで鍵かかってんだ?
提督「!」
加賀「………」パッ
<おいこらー、開けろー
提督「あ、うん!すぐ開けるね!」
ガチャ
天龍「せっかく遠征から帰ってきたってのになんで鍵なんて…二人で何してたんだ?」
加賀「…私はこれで」スタスタ
天龍「あ、お、おい」
バタン
天龍「……なんかあったのか?」
提督「………」ボー
天龍「おいっ」ペシペシ
提督「え?あ、ああうん、なんか、二人で相談したいことがあったみたい」
天龍「ふーん……二人で、ねえ…」
提督「な、何もやましいことなんてないからね!?」
天龍「まあ、なんでもいいけどよ…ほら、報告書」
提督「あ、ありがと」
天龍「…ところでその右手、どうしたんだ?」
提督「ん、ああこれ?ちょっと色々あって…」
天龍「……まあ、その、なんだ…困ったことがあればなんでも言ってくれ」
提督「うん、ありがとね」
天龍「そんじゃ、オレはこれで失礼するぜ」
提督「またねー」
バタン
天龍「はぁ……」
天龍「…………」
天龍「二人で、しかも鍵かけて話すことなんてあるわけねえだろ……」
天龍「…………」
天龍「……馬鹿野郎…」
加賀「………」
加賀「………」
加賀「…提督は一人では生きていけないのに……」
加賀「あの女が邪魔しなければ、提督を救えたのに……」
加賀「提督……」
加賀「………」
提督「……はぁ〜…」
提督「…加賀、どうしちゃったんだろう……」
提督「…………」
提督「……なんか、今日は長い一日だったなあ…」
提督「………あ、もうこんな時間か…」
提督「…ご飯の時間になったらまた会えるかな……」
(布団に倒れこむ音)
(ヤツらが押し寄せてくる音)
食堂
提督「………」ヒョコ
提督「おー、もうみんな集まってる…」
提督「さて、今日はどこで食べようかなー…」キョロキョロ
響「……ん、あれは…」
電「司令官さんなのです」
暁「あ、ほんとだ」
雷「しれーかーん!」ブンブン
提督「おや、熱烈なアピールが…」
提督「ここまでされたら無視するわけにはいかないよねえ…」
提督「お邪魔させてもらうねー」
響「フフ、司令官なら歓迎だよ」
提督「そう?うふふ、嬉しいこと言ってくれるねえ」
電「司令官さんは人気なのです」
提督「そうなの?」
雷「そうよ、この時間は闘いと言っても過言じゃないんだから」
提督「そ、そんなに?」
響「うん。帽子を深くかぶって」
提督「こう?」
響「で、目線が合わないように周りを見てごらん」
提督「………」キョロキョロ
提督「………」
響「どうだった?」
提督「うん…すごい恨めしそうな顔で見てる子がちらほら」
響「だろうね」
提督「今度からもっと考えて座ることにしよう…」
響「そうだね、それがいいよ」
提督「…そういえば今日の献立は?」
暁「今日はコロッケとエビフライが出るそうよ!」
提督「嬉しそうだね。好きなの?」
暁「べ、別にそんなことはないけど」
提督「そっかそっか、ふふふ」
暁「な、なに笑ってるのよ!もう!」
提督(しかし、コロッケかあ……)
提督「………えへへ」ニヘラ
響「司令官もコロッケが好きなんだね」
雷「…二人とも子供ねえ」
提督「わ、私はもう大人だもん!」
暁「あ、暁は子供じゃないわ!一人前のレディーよ!」
電(みんな子供なのです……)
(ご飯を食べる音)
雷「そういえば司令官、お箸握れるの?」
提督「うーん、握れなくても刺せばいいし、ご飯は右手で持って左手でかきこむようにすれば食べられるから大丈夫かな」
雷「そう、なら安心ね!」
響「話は聞いたよ。大変そうだね」
提督「だねえ…色々と不便だし」
暁「見せて……うわ、痛そう…血が滲んでるじゃない」
提督「力入れないと痛まないから大丈夫だよ。包帯はお風呂入った後に替えるね」
電「お風呂はどうするのです?」
提督「んん?あー…どうしよう…かな?頭とか洗えるかな…」
雷「なら私達が一緒に入ってあげるわ!そうすれば困らないでしょう?」
提督「んー…そうだね、お願いするよ」
電(司令官さんとお風呂……えへへ)
サクッ
提督「んんんん…やっぱり鳳翔さんの作るコロッケは美味しいなぁ…」
暁「………」ジー
提督「…ダメだよ、コロッケはあげないよー」
暁「………」シュン
提督「……エビフライならあげるけど」
暁「本当!?…あっ、あ、暁は大人だから!一人前のレディーだから別にいらないけど!?」
提督「そーお?私、いっぱい食べる大人が好きだけどなあ〜」
暁「…な、ならもらってあげないこともないわ!ねっ!」
提督「ふふふ、素直な子は好きだよ」
響「………おかわり」モグモグ
電(露骨に食べ始めたのです……お姉ちゃんだけじゃなくて食堂にいる人達みんな露骨に食べ始めたのです……)
提督「おー、みんなよく食べるねえ」
電(知らぬが仏……)
入渠
秋月「えっ今日は全員バケツ使ってもいいんですか!」
提督「ふー、ごちそうさまー」
雷「ごちそうさま。さて司令官、お風呂行きましょ!」
提督「えっ、私まだ入る時間じゃないよ」
雷「そうなの?」
響「そういえば、司令官がいつお風呂に入ってるのか知らないね」
暁「いつ入ってるの?」
提督「そうだねえ…みんなが入った後最後に入ってるから結構遅い時間だよ」
電「そうだったのですか…なんだか、ちょっと悪い気がするのです」
提督「そんなの気にしなくていいよ、みんなの方が疲れてるんだし」
電「でも……」
提督「でもじゃないの、大人はすごいんだから!」
電「…ふふふ、そうですね、司令官さんは強いのです」
提督「どうする?みんな待てる?」
雷「ええ、問題ないわ!」
響「私もだよ」
電「もちろんなのです」
暁「大丈夫よ」
提督「そっか、じゃあ私、執務室に戻ってるね」
雷「ええ、またあとでね!」
提督「うん、じゃあねー」
廊下
提督「はー、お腹いっぱい…」
「あ、提督……」
提督「ん?おー、榛名!元気ー?」
榛名「は、はい。榛名は大丈夫です」
提督「えへへ、なんか、こうしてお話するの久しぶりだねえ」
榛名「そうでしょうか……いえ、そうですね…」
提督「ごめんね、最近一緒にいられなくて」
榛名「……はい…」
提督「…榛名、なんか暗いよ?本当に大丈夫?」
榛名「…………」
提督「……榛名?」
榛名「……あ、あのっ」
提督「うん?」
榛名「そ、その…榛名も、提督と……一緒に…」
提督「?」
榛名「にゅ、にゅ……、うきょ……///」モジモジ
提督「にゅう…なに?」
榛名「ううう……や、やっぱりなんでもありませんっ!///」ダッ
提督「うわおっ、は、榛名?榛名ー!?」
<大丈夫じゃありませええええん!!
提督「……どうしたんだろ、一体…」
秋月とカレー食べます
秋月ちゃんはのちのち出す予定です提督と一緒にご飯食べさせてあげます
(DMC3しよ…)
執務室
提督「はぁー……いつもより動いてないはずなのになんか疲れたなあ…」
提督「………」
提督「…そういえば加賀、食堂にも来てなかったけど……」
提督「どこ行っちゃったんだろ……」
提督「………ふわぁ…」
提督「あーう…なんか眠くなってきちゃった…」
提督「……加賀…」
提督「………」
〜〜〜
ごめんなさい明日から更新ペース上げます今日は布団に全機フルブラストします
「……いかん!司令官!司令官ってば!」
提督「ん……んん……?」ムクッ
雷「もー司令官ってば、みんなとっくにお風呂出てるのにまた居眠りしちゃって!」
提督「んえ…?あっ、ああ!ご、ごめんね!」
響「司令官は本当によく寝るね」
提督「でへへ…昔からよく言われるよ」
電「司令官さんの子供の頃の話……」
暁「そういえば、あんまり聞いたことなかったわね」
提督「そうだっけ?なら、お風呂行きながら話してあげよっか」
雷「ほんと!?」
提督「まあ、そんなに面白い話でもないけどねえ」
電「司令官さん、どんな子だったのです?」
提督「んー?そうだなあ…ものすごく静かな子だってよく言われてたなあ」
暁「今も大人しいと思うけど…」
提督「いや、ほんと大人しいというか無口すぎて意思疎通が困難なレベルだったらしいよ」
雷「そ、そんなに…」
提督「うん、八歳か九歳ぐらいになってからは普通に喋るようになったらしいけど…あ、いや、違うか」
電「?」
提督「えっと、一応喋るようになったんだけど、自分から話しかけたりすることはなかったみたい」
響「喋りかけられたら喋るってこと?」
提督「そうそう、親に対してもそうだったってさ」
雷「しかし、どうしてそうなっちゃったのかしら」
提督「うーん……多分親の教育ミスだと思うな〜」
雷「教育ミス?どうして?」
提督「私、三姉妹の一番上のお姉ちゃんだったからねえ。一人目の妹が産まれてからはずっと親に『お姉さんらしくしていなさい』って言われてて」
暁「でもそれだけじゃ理由にならないんじゃないないの?」
提督「それだけじゃないんだ…近所に住んでたすごい綺麗なおねーさんがいてね?その人がすっっごい静かで大人らしくてカッコよくてね?」
電「あっ……あー」
提督「そう…その人の真似してたら、いつの間にかそうなっちゃった」
暁「へえ〜…静かな大人かあ…」
提督「私は今の暁が好きだなあ」
暁「そ、そう?ならそうしてあげなくもないわ」
響「しかし、よくここまで矯正出来たね」
提督「そーだねえ、やっぱり幼馴染のおかげかなあ」
電「幼馴染?」
提督「うん、私が産まれた時からずーっと一緒にいる子。私と違って、活発で元気な子だよ」
雷「なるほど、その人と一緒にいたから矯正されたのね」
提督「うん、私が大人しくなり始めた時もいつもと変わらずに接してくれてね、高校に入る頃にはもう今と同じになってたよ」
暁「今でも付き合いはあるの?」
提督「うん、よく一緒に遊ぶよ」
響「いい友達を持ったね」
提督「ふふふ、今度呼んじゃおっか」
電「わあ、楽しみなのです!」
提督「よいしょっと」
響「なんだか、こんな時間にお風呂に入るのって新鮮だね」
暁「そうね、いつもにぎやかだからちょっと…」
提督「ふふふ、私がいるから大丈夫だよ〜」ツンツン
暁「なっ、べ、別に怖くなんかないわよ!」
雷「ほら、二人とも遊んでないで早く入るわよー」
提督「はーい♪」
暁「はーい…」
電(子供が五人なのです…)
雷「司令官、右手出して。ビニール袋巻いてあげるわ」
提督「うん」スッ
雷「綺麗な手なのに…もったいないわねえ」ガサガサ
提督「うひひ…く、くしゅぐったい…」
雷「…はい、終わり!さあ、入りましょう」
暁「早く早くー!」グイグイ
提督「はいはい、分かってるよー」
電「………ふふっ」
雷「嬉しそうね?」
電「うん、司令官さんと一緒だから」
響「行かないの?」
電「すぐ行くのです」
ガラッ
雷「わっ、やっぱり誰もいないわねえ」
提督「ふふふ……」
暁「い、いきなりどうしたの?」
提督「普段みんながお風呂入る時はいっぱい人がいるんでしょう?」
雷「ええ、そうだけど…それがどうかしたの?」
提督「…今は少人数で入る時にしか許されないことが出来るんだよ」
電「ま、まさか……」
提督「そう、飛び込み」
響「でも、それは禁止されているんじゃ…」
提督「私も普段やってる」
雷「やってるの!?」
提督「今日は私が許可する」
電「で、でも……」
暁「ダメよそんなの、子供になっちゃうわ!」
提督「今日を逃したらもうチャンスはないかもしれないんだよ?それでもいいの!?」
雷「………」
響「………」
提督「みんな…自分の心に従うんだ…」
電「……やるのです。電はやるのです!」
暁「…あ、暁もやりたい!」
雷「私も!私もやる!」
響「ふふっ…みんながそう言うなら、私もやるしかないね」
提督「よーし、みんな!私に続けっ!」
「「「「おうっ!!」」」」
提督「とうっ!」バッ
暁「やっ!」ピョンッ
響「ほっ」ピョンッ
雷「それっ!」ピョンッ
電「えいっ!」ピョンッ
\ドボォォオオォオオン!!!/
提督「ぷはっ……どう?」
雷「たっ…楽しい!司令官、これすっごく楽しいわ!」
電「も、もう一回!もう一回やりたいのです!」
暁「司令官も!ほら!」
響「………ハラショー…」ジーン
提督「ふふふ、いいよ、何度でも付き合うよ〜」
\あはははは!/
俺もお風呂に突入する!
提督「はあぁ〜、疲れた〜……」チャプン
電「………むぅ」ジー
響「………」ジー
暁「浮いてる……」ジー
雷「ええ、浮いてるわ…」ジー
提督「ん?……あー、どこ見てるのさ」
電「本当に大きいのです…」
雷「そうね、服着てる時より大きく見えるわ」
提督「んー、まあ軍服って結構窮屈だからなー。着痩せするタイプなだけなのかもしれないけど」
暁「ねえ、どうやったらこんなに大きくなるの?」
提督「どうもなにも…よく食べてよく眠るとしか言えないなあ」
暁「ううん…もっと具体的なものはないの?」
提督「う〜ん…私がやってたわけじゃないけど、豆乳飲めば育つらしいよ?」
暁「豆乳?あれあんまり好きじゃない…」
提督「なら、今度みんなで豆乳鍋しよっか」
雷「賛成!」
電「…い、電も大きくなりたいのです!」
提督「うん、応援してるよ!」
響「……豆乳…豆乳か……」ボソボソ
提督(……ふふふ、響も乙女だねえ)
提督「とは言っても、まだみんな子供だからねえ。今はそんなのでも、きっとだんだん成長していくよ」
暁「むっ、そんなのって言ったわね!」
提督「えー、別に他意はなかったんだけどなあ」
暁「こんなに大きいものを持ちながら言ってもイヤミにしか聞こえないわよっ!」ムニッ
雷「そうだそうだー!」ムニムニ
提督「にゃっ!!このっ、やってくれたな〜!」ザバァ
暁「きゃー、妖怪ウシチチが怒ったわー!」
提督「わははー、ぺったんこ共はワシが食ってくれるわーっ!」ザブザブ
電「はわわわわ!げ、迎撃するのです!」バシャバシャ
響「Ураaaaaaa!!」バシャバシャ
提督「ぐわ!お、おのれ第六駆逐隊共め〜!」
雷「ふふん、これが私達の力よ!」
提督「くっ!ここは撤退だ!身体洗うからついてきて!」
雷「ここで逃がしちゃダメ!分かったわ!」
電「痒いところはないですか?」シャカシャカ
提督「んー、大丈夫だよ〜」
雷「しかしホントに綺麗な髪ねえ…」ワシャワシャ
提督「ふふふ、そう言われると嬉しいなあ」
暁「でも、これだけ長いと洗うのも大変じゃない?もう背中の半分ぐらいまで伸びてるけど…」
提督「そうだねえ…でも、母さんが長い方が似合うって言ってくれたし、このままでいいかな」
響「司令官、目を閉じて。頭流すよ」
提督「はーい」
シャー
雷「司令官、タオルはだけさせて!背中流してあげるわ!」
提督「はーい、よろしくー」
ハラリ
雷「あら…綺麗な背中」
電「わっ、ほんと……」
暁「白い……」
響「………」フー
提督「ひゃあっ!?い、今息吹きかけたの誰!?」
響「電」
電「えっ!?ちょ、ちょっと!」
暁「こら、響!」
提督「もー、恥ずかしいから早く洗ってよー!」
雷「よいしょ、よいしょ」ゴシゴシ
提督「あ"ーーーー……き"も"ち"い"〜〜…」
雷「やっぱり大人の背中って大きいわねえ…」
提督「ふふ、みんなもいつかそうなるよ」
電「いつか……」
電「………」
暁「……電?」
電「……なんでもないのです」
響『…どう見てもなんでもないようには見えないけど』ヒソヒソ
暁『そうね…あとでちゃんと話を聞いてあげましょう』ヒソヒソ
雷「はい司令官、終わったわ!」
提督「おー、ありがと!じゃあタオル貸して、前は自分で洗うから」
提督「よーし、じゃあもう一回浸かるよー」
暁「えーっ、もう出たいのにー!」
提督「ちゃんと入らなきゃダメ!こっち来なさい!」
暁「むー…分かったわよ…」チャプ
提督「ほら、ちゃんと肩まで浸かって!」グイ
暁「うぎゅう…」
提督「はい、みんなで百数えるよー!いーち!」
電「にー」
雷「さーん!」
暁「しー!」
響「……いーち」
提督「こら!」
〜〜〜
提督「はー、さっぱりしたねえ〜」ホカホカ
暁「牛乳牛乳!」ダッ
提督「だーめだってば!ほら、ちゃんと頭拭けてないでしょ!」ガシ
暁「うあう……」
雷「司令官、着替えここに出しておくからね!」
提督「んー、ありがとー!」ゴシゴシ
暁「に"ゃ"あ"〜〜〜!?」
雷「あら……?あれっ?」
提督「どうしたの?」
雷「し、司令官!下着がないわ!」
提督「うん、私寝る時は着けないもん」
雷「えっ!?そ、そうなの!?///」
提督「ふふん、ノーパンノーブラ健康法ってやつだよ」
雷「そ、そうなんだ…そういうものがあるのね…///」
提督「おや〜、どうして赤くなってるのかな〜?」ニヨニヨ
雷「も、もう!司令官のいじわる!」
電「………はぁ…」
響「………」
暁「司令官、もういい?」
提督「ん、いいよ。ちゃんと髪乾かしに戻ってくるんだよー」
暁「分かってるわ!」ダッ
響「ねえ、司令官」
提督「ん?」
響「さっきから少し電の様子がおかしいみたいなんだ。あとでケアしてあげられないかな?」
提督「ふふ、いいよ。私に任せて」
響「スパスィーバ、恩に着るよ」
雷「司令官、飲み物何にする?」
提督「んー…コーヒー牛乳!」
雷「分かったわ。はい、どうぞ!」
提督「あ、あと………
電「…………」
ナデナデ
電「ひゃっ!?な…なに……」ビク
提督「ふふふ…はい、いちご牛乳」スッ
電「あ……ありがとう、ございます」
提督「また悩み事?」ストン
電「……うん」
提督「そっかそっか…多感な時期だもんね」ペコッ ゴクゴク
電「………」
提督「…またあとで、私の部屋に来た時に話聞いてあげるからさ。今はそれ飲んで元気、出そ?」
電「……はいなのです」ゴクッ
廊下
提督「もう寝てる子もいるから、静かにね」
暁「ふあ……んっ…」
提督「暁、まだ寝ちゃダメだよ」
暁「うん…だいじょぶ…」
響「…大丈夫じゃなさそうだね」
提督「うん…何か目の覚める話でもしようか」
雷「んー…私も眠いからお願い…」
提督「そうだねえ…私が一人でお風呂に入ってた時の話なんだけどね」
響「うん」
提督「こう、お風呂で頭洗ってたらねー…」
提督「……後ろに視線を感じてね」
暁「えっ」
提督「すぐ振り返ったんだけど誰もいなくて…でも、視線はずっと感じるんだ」
雷「ちょ、ちょっと…」
提督「身体を拭いてる間も、着替えてる間も、髪を乾かしてる間もずっと……」
電「…………」ブルッ
提督「……そして…」
響「………」
提督「……今みたいに、廊下を歩いてる時も」
暁「ひいっ!」
提督「あははは!どう?目覚めた?」
暁「こ、これじゃ逆に眠れなくなるじゃない!ばかっ!」
提督「あはは、ごめんごめん」
雷「もう!心臓に悪いわ!」
提督「ふふふ、ごめんね〜」
「…………」
響「………?」ピタッ
「…………」
響「…………」クルッ
「…………」ジッ
響「………っ!!」バッ
提督「で、やっぱりホラーっていうのは……おうっ!?ひ、響?いきなりどうしたの?」
響「………」ギュゥゥゥゥ
提督「響?おーい、響ー?」
響「なんでもないから、ほら、早く行こう」グイグイ
提督「う、うん」
「…………」
うぐう…おやすみなさい…
提督「さてと…そろそろ電が来る頃かな」
コンコン
提督「きたきた……はーい」
ガチャ
提督「いらっしゃい…ってあれ?」
暁「………」ギュッ
響「………」ガッチリ
雷「ご、ごめんなさい…」
電「…みんな、着いてきちゃったのです」
提督「あらら」
提督「私の話、そんなに怖かった?」
暁「あ、暁は別に怖くなかったけど!?みんなが怖かったって言うから、暁も来てあげたのよ!」
提督「そう?なら無理せずに部屋に戻ってもいいんだよ?」
暁「えっ」
提督「他の子は私と一緒に寝ようねー」
雷「ええ、ありがと司令官!」
響「……ハラショー」
暁「うう〜……司令官の意地悪…!」ガバッ
提督「ふふふ、よしよし、みんなで一緒に寝ようね」ボフボフ
提督「暁、髪梳かしてあげよっか」
暁「いいの?ありがとう!」
提督「ふーんふふふーんふーふーん…」シャッ シャッ
暁「ん〜……♪」ウットリ
響「………」ジー
雷「………」ジー
電「………むぅ」ジー
提督「…ふふっ、心配しなくてもちゃんとみんなにもしてあげるよ」
響雷電「「「!」」」
提督「……ほいっ、響終わり〜」
響「スパスィーバ……すごく気持ちよかったよ」
提督「よーし、じゃあ次は……あ、あれ?これどっちだ?」
雷「もう、司令官!私は雷よ!」
提督「あーごめんごめん、眼鏡ないとホントに何も見えないから…ほら、おいで」
ポスッ
雷「司令官が眼鏡外してるところ見るの、珍しいわねえ」
提督「そう?……あー確かに、さっきお風呂に入った時が初めてだっけ」シャッ
暁「そうね。司令官、眼鏡外してても綺麗じゃない!」
提督「ふふふ、ありがと」
響「眼鏡はいつ頃からかけ始めたんだい?」
提督「んー…そうだねえ…」
提督「確か、中学校に入ったあたりからだったかな?目が悪くなり始めて、それで幼馴染が眼鏡屋まで連れ添って、似合うーって選んでくれたのがこれなんだ」
雷「へぇー、思い入れが深いのね」
提督「うん、ずっと大事にしてるよ。一時期は寝る時も一緒だったもん」
暁「そんなに!?」
提督「えへへ、だから私が眼鏡取ったところを見た人ってほんとに少ないんだよ」
響「へえ、なら私達は運がいいのかな」
提督「ふふふ、まだ加賀にしか見られたことなかったからね」
雷「…で、眼鏡は大丈夫だったの?」
提督「え?えっとね…あはは、一度、寝返り打った時に壊れちゃったんだよね…」
雷「まあ、そりゃそうなるわよね…」
提督「それでね、私が大泣きしてたら深夜なのに家に来て慰めてくれてね」
雷「深夜に!?すごい友達思いなのねえ…」
提督「さすがに寝る時とお風呂入る時は眼鏡は外せって怒られたけどね…」
暁「そりゃそうでしょ…」
提督「えへへ…まあ、あの頃の私は浮かれてたからなあ…」
響「そういえば、その幼馴染の名前はなんて言うんだい?」
提督「雪菜だよ」
響「雪菜か…可愛らしい名前だね」
提督「性格とは一致してないけどね…私と名前入れ替えたらどうだったかな」
響「……あまり変わりはないと思う」
提督「そうかな……うん、そうだね」
暁「んー…雷、もうちょっと詰めてよ」
雷「そんなこと言ったって、私もギュウギュウだし」
提督「ふふっ、やっぱり五人だと狭いねー」
響「………」ツン
提督「ひんっ!?こら、響!変なとこ触るのダメ!」
響「フフ、司令官はかわいいな」
提督「もー、変なこと言わないの」
電「………」ギュゥ…
提督「あたっ…電、ちょっと痛いよ」
電「司令官さん……」
提督(おっと…そういえば電のケアがまだだったなー…)
提督「電、悩みがあるなら言ってもいいんだよ?」
電「はい……さっき、司令官さんは、いつか大きくなる…って言ってたのです」
提督「うん」
電「でも…でも、そうなるまでにこの戦いが終わったら電達は、この世界にいられるのですか…?」
暁「電……」
電「深海棲艦と戦えるのは電達だけだけど、逆に言えば電達は戦うことしか出来ないのです。なら、戦いが終わったら、電達は……」
提督「……怖いの?」
電「戦うのは怖くない、けど………司令官さんや、お姉ちゃん達と一緒にいられなくなるって、そう、考えると…怖くて、こわくって…うっ…う、ううっ……」
提督「…よしよし」ポンポン
電「あぅ"…しれ"い"かんさんっ…」ギュウ…
提督「……大丈夫だよ。戦いが終わっても、電達がこの世界に居てはいけない理由なんてないんだから」
電「…でも……司令官さんは…」ズズッ
提督「大丈夫だってば、私も、みんなもどこにも行かないから。私は絶対に誰も見捨てないから、ね」
電「!! ……うう…!」ポロポロ
提督「うんうん、安心していいからね……みんな、ずっと一緒だから…」ナデナデ
電「・ぅ…うわああああああん……!」ポロポロ ギュゥゥゥゥ
提督「………」ギュウ…
響「…司令官、その……私も、もっと近くに行ってもいいかな」
提督「うん、もちろん」
暁「…あ、暁も…」
雷「わ、私も…いい?」
提督「いいよ、くっついて寝よう?」
暁「うん……」ギュウ
雷「今日だけは…甘えさせてね…」ギュウ
響「………」ギュウ
提督「…………」
電「んふ…しれいか…さ……」
響「すぅ……だい…すき……」
雷「んにゃ……」
暁「……くぅ………」
提督「……はぁ…」
提督(みんな寝付いた、かー…)
提督(……電、思ったより悩んでるみたいだなあ)
提督(…でも、私を頼ってくれてるし、なんだかちょっと嬉しいな…)
電「ん………」
提督(……ふふっ、なんだか家族が出来たみたい)
提督(娘のわがままに付き合うのも…悪くない、かな………)
提督「………」スゥ…
( ・ω・)スヤァ…
〜〜〜
「……かん……司令官…」
提督「ん〜……?」
暁「司令官……」
提督「んん…どしたの…?」
暁「そ、その……」モジモジ
提督「………ああ…」
暁「い、今なら暁も一緒に行ってあげるわ、ねっ?」
提督「はいはい…お願いするよ」
暁「は、早く行こっ!」
提督「あーい……ふあぁ…」
「し、司令官」
提督「………」
「…あれっ?司令官?」
提督「…zzz……」
「し、司令官ー?いるー?」
提督「んあ……んう、いるよー」パチッ
「もう…今寝てたでしょ…」
提督「んー…?立ったまま寝るなんて無理だって……」
「…絶対ウソでしょ」
提督「ほんとほんと……ぐぅ…」
「司令官!」
ガチャ
暁「ふぅ……」
提督「終わったー…?じゃ、戻るよー…」
暁「うん…司令官、絶対離れないでね」
提督「はいはい……」
暁「ぴったりついてきてよね!?」
提督「分かってるってば…暁は怖がりだなあ…」
暁「そ、そんなんじゃないってば!もう!」
提督「ほら、もう行くよー…私眠いから…」
暁「全くもう…司令官はデリカシーというものが……」ブツブツ
提督「んー…そだねえ……」
カタッ
提督「………?」クルッ
シーン……
提督(……気のせいかな…)
暁「司令官、早く!」
提督「あ、うん……」
〜〜〜
番外編『したいことされたいこと』
金剛「………」
比叡「………」
榛名「………」
霧島「………」
長門「………」
陸奥「………」
大和「………」
武蔵「む、揃ったようだな」
霧島「あのー、これ、なんの集まりなんです?」
武蔵「ん?まあ、貴様らが相棒のことをどう思っているか聞きたくてな」
陸奥「どうって言われても…具体的に何を話せばいいのか分からないし…」
武蔵「それもそうだな…なら私から話すことにしようか」
武蔵「まず脱がしたい」
金剛「ブフォオッ」
長門「ちょっと待て、したいこととはそういうものか!?」
武蔵「語弊があったな。パジャマ姿の、が抜けていた」
長門「そういう問題ではない!」
武蔵「知っているか?相棒は寝る時はノーブラノーパンなんだ」
長門「だからなんだと……」
武蔵「考えてみろ、パジャマのボタンを一つ一つゆっくりと外して、それに連ねて提督もだんだんと頬を赤く染めていくんだぞ」
長門「…………」
武蔵「どうだ?」
長門「………素晴らしい」
武蔵「だろう?」
陸奥「ちょっと!?」
陸奥「待って!なに自然な流れで猥談に持って行こうとしてるの!?」
武蔵「貴様もしてみたいだろう?」
陸奥「確かにそうだけど!してみたいけど!提督は滅茶苦茶に犯したいけど!見てみなさい、この四姉妹なんて固まっちゃってるわよ!?」
長門「いや、だいたいお前のせいだと思うが…」
武蔵「続けてもいいか?」
陸奥「なんでこの流れで続けようと思ったの!?もうやめた方がいいってば!」
武蔵「同じ穴のムジナ」
陸奥「……ハイ」
大和(なんなのこれ…)
武蔵「続けようか。…そうだな、恥ずかしがって落ちそうになるパジャマを支えようとする相棒の手を掴んだまま焦らすようにボタンを外していきたいな」
長門「ああ……いいぞ…」
武蔵「ボタンを全て外し終えて、パジャマを支えるもう片方の手も開くと…大きくも形の良い胸が出てくるわけだ」
陸奥「わぁ……」
長門「ちょっといいか?」
武蔵「なんだ?」
長門「私は軍服の提督を脱がしたいのだが、ブラはどちらで止めているんだ?」
武蔵「前」
長門「なるほど、ありがとう」
霧島(なんなのこの人達…)
比叡(ひええ…変態が二人も…)
長門「話がそれたな、すまない」
武蔵「ああ。それで、前を全開にさせたまま、胸を押し付けたいな」
長門「ほう……」
陸奥「………」
武蔵「そして、両腕をガッチリ掴んで抵抗出来ないようにしながら、ずりずりと色んな方向に動いて…」
長門「イかせると」
武蔵「そう。もちろん、口はキスで塞いだまま」
陸奥「なるほど、声が出せないように」
武蔵「ああ、その方が興奮しないか?」
陸奥「するする!」
武蔵「ふっ、素直になってきたな」
大和「金剛さん、紅茶おかわりもらってもいい?」
金剛「あっはい、大丈夫ですよ」
比叡(お姉さま、口調が…!)
霧島「…だっ、ダメです、そんなこと!」
武蔵「どうした、いきなり」
霧島「提督はそんな人じゃありません!健全なお方です!」
長門「ほう、なぜそう言い切れる?」
霧島「提督は週に一回または二回しか致してません!」
陸奥「ふーん……」
霧島「………あっ」
武蔵「貴様もこっち側だな」
霧島「ち、違います!違います!そういうことを知っているだけで、私は提督と淫らなことをしたいわけではありません!」
武蔵「まあ、なんでもいいが…なら相棒と何をしたいんだ?」
霧島「えっ……」
霧島「わ、私は……ただ、眼鏡を交換したいなと…」
武蔵「純粋だな」
霧島「これが普通だと思うんですけど…」
大和「そうよ、それを見失わないで」
霧島「あ、はい…」
陸奥「提督の眼鏡って結構度高かったと思うけど…」
霧島「そうですね、私と同じくらいです。少しでも、提督のものを身につけられたらなと…」
武蔵「……そう言うと変態じみてくるな」
霧島「あ、あなただけには言われたくありません!」
武蔵「他の者はどうだ?」
金剛「ワタシは…ただテイトクと一緒に居られればいいネー」
比叡「私はー…お姉さまと司令に尽くしてあげたいかなって」
武蔵「榛名は?」
榛名「えっ!?えー…っと、榛名は…榛名は…」
長門「なんだ、そうもったいぶるな」
陸奥「そうよ、私達しか聞いてないんだから」
榛名「………その、榛名は…提督に、色んなところを舐められたい…です」
大和「舐められたい!?」
武蔵「ほう、ネコ派か」
金剛「ネコ?」ニャーン
武蔵「ああ、ネコだ」
榛名「こう…首筋とか、太腿の裏とか、弱い部分を舐められたいです」
武蔵「ふむ…されたい派か。それもいいな」
榛名「少し恥ずかしいですけど…大事なところを舐められるって、すごい信頼関係を築けているように思えるので」
長門「なるほど」
陸奥「信頼してるからこそ出来ることね」
榛名「はい…もちろん、提督とはそういうこともしたいですけど…まだ、榛名には早いかなと…///」
長門「まあ、まだ誰も夜這いすらしていないからな」
陸奥「キスもまだしてないみたいだし」
武蔵「そうそう、言い忘れていたことがあった」
大和「なに?」
武蔵「相棒が使っていたワイシャツを確保したぞ。まだ匂いもかなり残っている、誰か欲しい者はいるか?」
長門「はい!」
陸奥「はい!」
武蔵「取り引きだ。何を出す?」
長門「提督が使っていた歯ブラシ!」
陸奥「提督のパンツ!匂いは薄れてきているが二枚ある!」
武蔵「パンツで売ろう。いい取り引きだったな」
長門「くっ…!」
陸奥「ふふっ、今回は私の勝ちね」
武蔵「そう落ち込むな、また次の機会があるさ」
大和(なんなのこの戦艦達……)
武蔵「もう全員の意見も出たことだし、そろそろお開きということにしようか」
陸奥「そうね、そろそろ出撃の時間だし」
長門「お前のおかげで新しい道も見えそうだ、ありがとう」ガッシィ
武蔵「ああ、今度は貴様の話も聞かせてくれ」ガッシィ
ガチャ
提督「あの〜、もういいかな…?/////」カオマッカ
一同「!!???!??!!!?」
武蔵は変態。番外編終わりですおやすみなさい
ジリリリリリ
提督「…………」
ジリリリリリ
提督「…………」
バシッ
提督「………zzz」
シーン
提督「…………」ムクッ
提督「…………」チラッ
提督「……ひとまるまるまる…」
提督「………かんぜんにねぼう……」
提督「………加賀にやすめっていわれたし、どーでもいーや…」
提督「…………」グウ
提督「ごはん………」
スタスタ
ガチャ
バタン
廊下
提督「…………」フラフラ
「ん?」
提督「んぁ……?あー、えっと……だれだっけ…」
北上「北上だよー」
提督「きた…んん…?みなみ…?ひがし…?」
北上「南でも東でもなくて北上」
提督「にし……ああ、きたかみ…」
北上「そう、北上。ふーちゃん大丈夫?」
提督「んん〜……だいじょぶ……」
北上「ありゃー、大丈夫じゃないみたいだねー」
北上「この時間に寝起きモードってことは…さてはふーちゃん、寝坊した?」
提督「んー……、う〜ん…」
北上「そっかそっかー、なら私とおんなじだね」
提督「……んぁ」
北上「ほら、顔洗っといでよ。まともに喋れてないよ?」
提督「あ〜い………」フラフラ
北上「……はぁ、危なっかしいなあ」
提督「んお……おおお…?」
北上「こっちだよー」クイ
提督「………」
北上「こういう時はなんて言うんだっけ?」
提督「え〜っと……ごちそうさまー…」
北上「じゃなくて?」
提督「……ただいまー…」
北上「ダメだこりゃ」
バシャバシャ
提督「うー……」
北上「はい、タオル」
提督「んあ……ありあと」
ゴシゴシ
北上「ちょっとは目ぇ覚めた?」
提督「うん……ううう」ブルッ
北上「この時期に冷水は辛いもんね、早く食堂行こ?」
提督「うん……」
北上「おっ、やっとまっすぐ歩けるようになった」
提督「酔ってないもん…」
北上「そ、そう…」
食堂
北上「おはよー」
提督「おは…ふあ……」
瑞鳳「二人とも、おそよう」
北上「やっほー瑞鳳さん」
提督「やっほーずいほー…」
瑞鳳「なんか、韻を踏まれたような気がするんだけど…そうだ提督、卵焼き焼いたんだけど、たべりゅ?」
提督「たべりゅ…」
北上「あー、アタシもたべりゅー」
瑞鳳「はいはい、ちょっと待ってね」
提督「たべるゅ…たべり…たべ…りゅ」
北上(噛んでたんだ…)
瑞鳳「おいしい?」
提督「おーしー…」モグモグ
瑞鳳「ふふっ、よかった♪」
北上「いやー、ほんとおいしいねこれ」
瑞鳳「そう?ありがとう」
提督「…………」
北上「瑞鳳さん、卵焼き以外に何か作れるものあるの?」
瑞鳳「んー、あることにはあるけど…やっぱり卵焼きが一番かなあ」
北上「そうなんだ。そうそう、ふーちゃんが一番好きな食べ物、コロッケだってさ。ねえ?」
提督「…………」
瑞鳳「……提督?」
提督「………zzz」
北上「」
瑞鳳「食べながら寝るって…」
北上「ほらふーちゃん、起きてってば」ユサユサ
提督「んぁう……あう…」ガクガク
瑞鳳「ねえねえ、コロッケ好きなの?」
提督「コロッケ!?コロッケあるの!!??」
瑞鳳「うわっ」
北上「コロッケはないよ、でも好きでしょ?」
提督「なんだ…コロッケないんだ…好きだけど」
瑞鳳「なら、今度私が作ってあげるわ!」
提督「ほんと!?やったあ!!瑞鳳大好き!!」
瑞鳳「えへへぇ、私もだよぉ」
北上「二人とも現金だねえ」
北上「ところでもうぱっちりみたいだね」
提督「うん、いやーコロッケの力ってすごいね」
瑞鳳「それは関係……あるのかな?まあいいや、お腹いっぱいになった?」
提督「ん〜、ちょっと足りない感じはするけど、お昼前にあんまり食べるのも良くないしこれぐらいがちょうどいいかな。ありがと、瑞鳳」
瑞鳳「ふふっ、どういたしまして♪それじゃあ、そろそろ行ってくるね!」
提督「うん、頑張ってね」
北上「いってらー」
バタン
北上「ふーちゃん、これからどーするの?」
提督「んー、私は…一休みしてから運動でもしようかな」
北上「運動?仕事は?」
提督「今週いっぱいはお休み、どうせこの手じゃ何も出来ないしね」
北上「あっ、それ、木曾から聞いたよ。大変だね」
北上「まだ痛むの?」
提督「昨日よりはマシかな。ギリギリ何か掴めるくらいで、まだ指先とか繊細な動きは出来ないっぽい」
北上「そうなんだ、お大事に」
提督「うん、ありがと。そろそろ私も行こうかな」
北上「なら私も付き合おっかな」
提督「いいの?演習あるんじゃないの?」
北上「いいよいいよ、どうせ遅刻するぐらいなら行かない方がいいし」
提督「…まあ、確かに」
北上「それに、たまにはふーちゃんに隣歩いてもらいたいからねー」
提督「ああ…いつも大井と一緒にいるから」
北上「まあね、そんじゃ行きますか」
提督「はーい」
補足編『ふーちゃんって?』
木曾「そういや、なんで北上姉は提督のことふーちゃんって呼んでるんだ?」
時雨「確かに、気になるね」
榛名「榛名も詳しくは知らなかったので…もしよかったらお聞きしてもよろしいでしょうか?」
加賀「………」ピクッ
北上「あれ、みんなふーちゃんの下の名前知らないの?」
木曾「知らないな」
時雨「知らない」
榛名「お恥ずかしながら…」
北上「あれ、なんか意外。提督の下の名前、風花(ふうか)って言うんだよ」
木曾「そうだったのか。だからふーちゃん」
北上「そだよー」
時雨「ふーちゃんか…可愛らしい響きだね」
榛名「ふーちゃん…いいですね!」
加賀「………ふ、ふーちゃん…」ボソッ
提督「?」クルッ
加賀「………!///」ササッ
北上「……ふーん…」
_(:3」∠)_スヤァ
ダァーイ…
提督「そういえば北上、昨日の夜、加賀見なかった?」
北上「ん?加賀さんかー、見てないね」
提督「そっか…」
北上「なんかあったの?」
提督「まあ、色々と」
北上「ふーん…まあ、あまり詮索はしないけど」
提督「あはは…助かるよ」
提督「うわ…まぶしっ」
北上「身体溶けそうだね」
提督「吸血鬼かな」
「げえっ!?な、なんで提督がここにいるクマ!?」
提督「あ、やっほー球磨」
球磨「ひ、ひいっ!!」
「姉さん、なにをそんなに……!?」
提督「おー、多摩ちゃんも」
多摩「ううう……」
提督「な、なんで二人ともそんなに怯えてるの?私何かした?」
球磨「お、怒ってないクマ?」
提督「…もしかして、昨日のアレ?を多摩ちゃんにも話したの?」
球磨「そ、そうクマ」
多摩「………」ガクガクブルブル
提督「ああ、そういう……大丈夫だってば、怒ってないから」
多摩「……ほんと?」
提督「うん、そんな簡単に怒らないって」
球磨「はー、ならビビり損クマ」
多摩「ねー」
提督「怒るよ」
多摩「じょ、冗談にゃ」
球磨「…………」ガクガクブルブル
北上「ふーちゃん怒ると怖いもんねえ」
提督「そんなに?」
北上「うん、あの二週間は生きた心地がしなかったもん」
提督「ふふふ、北上はへたり込んで泣いてたもんねえ」
北上「もー、その話はやめてってば」
提督「ところで二人とも体操着だけど今から何かするの?」
球磨「今からというか、もう次で最後クマ」
提督「ということは、さっきまで運動してたってことかな。次は何するの?」
多摩「持久走…にゃ」
北上「だってさ、おあつらえ向きなんじゃない?」
提督「だね。私達も一緒に走っていい?」
球磨「大歓迎クマ!」
多摩「……負けないにゃ」
提督「ふふふ、私を侮っちゃいけないよ〜」
北上「えー、私も走るのー?」
提督「付き合うって言ったのは北上でしょ?ほら、着替えに行くよー」
北上「走るの好きじゃないんだけどなあ……ま、ふーちゃんのためと思えばいいかな」
島風「」フンスフンス
球磨(すごいアップしてるクマ…)
多摩(やる気まんまん……)
那珂「よーっし、那珂ちゃんも張り切っちゃうよー!!」
更衣室
「ふーちゃーん」
提督「んー?」
「なんでしきりの向こうで着替えてるのー?」
提督「いや、こっちの方が落ち着くから……なにさ、見たいの?」
「んー、見たーい」
提督「わー、北上さんのえっちー」
「ぐへへ、おまえの柔肌を見せるのじゃ〜」
提督「いや〜ん…って早く着替えようよ」
「うん、そだね」
「あ…ふーちゃん、そっちに上着忘れたからとってくれない?」
提督「いいよー」
「悪いねー」
提督「んっと……あ、これかな」ヒョイ
「あった?」
提督「うん、カーテン開けるね……だあぁあっ!??」ガッ
北上「どうしt……おおっ!?」
ガッ
提督「うわあっ!?」グイ
ドサッ
北上「いたた……ん?」
提督「……あ………」
北上「…………///」
提督「…………///」
北上(押し倒されてる……)
提督(お、押し倒しちゃってる……)
北上「……ふーちゃん?」
提督「……はっ、ご、ごめん!すぐ退くから…」スッ
北上「………んーん」グイ
提督「へっ…!?」
北上「私は……もうちょっとこのままがいいな」
提督「ぬな、な、なん……///」
北上「…………ね、風花」
提督「あぅ………/////」カァア
加賀とお風呂入ります
ちなみに提督が躓いた原因は床に落ちていた翔鶴の紐パンです
番外編『はぐらかす』
木曾「提督、ピザって十回言ってみ?」
提督「ピザピザピザピザピザピザぴぁっぴじゃぴづピザ!」
木曾「俺のこと、好きか?」
提督「ひざ!」
木曾「…………」
北上「…風花、髪綺麗だね」サラ…
提督「う……あ、あの、北上…///」
北上「なに?」
提督「そろそろ離れたいかなー…って…」
北上「えー、もうちょっとだけこのままがいいんだけどな」
提督「ほ、ほら、みんな待ってるから、ね?」
北上「……ちぇっ、しょーがないなー」パッ
提督「あ、ありがと…はー、ドキドキしたー…///」
北上「ふふん、ふーちゃんウブだねえ」
提督(あ…もう風花って呼んでくれないんだ…)
北上「どしたの?」
提督「な、なんでもないよ。ほら、早く着替えて行こ?」
北上「はいはーい」
提督(ちょっと残念……かな)
北上「やー、お待たせー」
島風「おっそーい!!」
提督「ごめんごめん、ちょっと立て込んじゃって」
島風「もー、そんなのいいから早く早く!」
提督「はーい、みんなもやるよー」
球磨「……更衣室で色々あったなんて怪しいクマ」
多摩「提督の顔、ちょっと赤いにゃ」
球磨「これはあとで北上に問い質す必要があるクマ」
多摩「了解、にゃ」
北上「あれ、そういや大井っちはいないの?」
球磨「大井ならいつもの時間だとかなんとか言ってどっか行ったクマ」
北上「そっか、ならいーや」
那珂「提督、ジャージ姿似合ってるね!」
球磨「教師みたいクマ」
提督「こーら、茶化さないの。それじゃあ行くよ、よーい…スタート!」ピーッ
島風「」ダッ
北上「おー、さすがに速いねえ」
提督「持久走はそういう競技じゃないんだけどなあ…」
球磨「まーまー、自分のペースでやるクマ」
提督「歩いたら今日のデザート抜きね」
北上「げえ、鬼教師」
那珂「ゆっくりでも走り続けることが大事なんだよ!」
提督「那珂ちゃんうるさい」
那珂「えっ、ひどくない!?」
島風「ふふん、島風がいっちばーん!」ビュン
提督「若いっていいねえ…」
多摩「…その台詞、おばさんくさいにゃ」
提督「ふぐぅっ!!!」
北上「おー、クリティカル」
那珂「そういえば、提督っていくつなの?」
提督「にじゅう……って何言わせるのさ」
球磨「でもかなり若く見えるクマ。化粧してなかったらもっと老けて見えるクマ?」
提督「え?私化粧してないよ?」
那珂「え"っ」
提督「いや、だってここ女の子しかいないし…さすがに外に出る時はちょっとするけど」
北上「ふーちゃん朝弱いってレベルじゃないし、化粧出来ないもんね」
提督「あはは…まあ、化粧しない理由の七…八割がそうなんだけど…」
島風「おっそーい!」ビュン
提督「あの小娘、若さを武器に……」
北上「今何周目さあれ」
多摩「…三周目にゃ」
北上「私らは?」
球磨「まだ一周目クマ」
那珂「ゆっくり行けば大丈夫だって!」
提督「なんか悔しいな〜…」
島風「」クルッ
北上「お?」
球磨「なんか振り返ったクマ」
島風「……ぷっ」
提督「」カチン
ダッ!!
北上「元気だねえ」
球磨「あれはまだ二割も怒ってないクマ」
多摩「というか、負けず嫌いなだけにゃ」
島風「はっ、はっ、はっ…」
ビュン
提督「ふふん……♪」
島風「むっ…!」
ビュン
提督「ぬぬ……」ダッ
ビュン
島風「!」ダッ
ビュン
提督「くっ!」ダッ
ビュン
ビュン
「「ぬおおおおおおお!!!」」
北上「アツいねえ」
那珂「あんなに無茶したらすぐ身体壊しちゃうのになあ…」
提督「はーっ、はーっ、はー……はひぃ、ちょっと、きゅ、けい…」ピーッ
北上「おつかれー」
島風「はぁ…はぁ…な、なかなか、やるじゃない…」
提督「ふふん、まだまだ、若い子には負けないもんね…ふへえ…」
球磨「はい、水クマ」
提督「あ、ありがど…ぐうう」
島風「し、しぬ……」
那珂「そんなに一気に走り込んじゃダメだよ?」
多摩「…二人ともバカみたいにゃ」
提督「………」
島風「………」
北上「…………」ジー
提督「………?」
北上「ふむふむ…」マジマジ
提督「な、なに?」
北上(顔赤くして汗だくで息切らしてる風花……エロいっ)ニヘラ
提督「……なんか変なこと考えてるでしょ」
北上「あ、バレた?」
提督「もー………えっち」
北上「」キュン
球磨「」キュン
多摩「」キュン
那珂「」キュン
島風「?」
提督「ふー…そろそろ休憩終わりにしよっか」
北上「そだね、もう息も整ったし」
球磨「球磨ももういけるクマ」
多摩「というか、まだまだこれからにゃ」
那珂「那珂ちゃんもだよ!」
島風「次は負けないんだから!」
提督「気合い十分だね。よーし、行くよー」
ピーッ
お
や
す
み
提督「ふー…みんなお疲れ様、よく頑張ったねー」
球磨「うあ〜…もー走れないクマ…」
多摩「にゃあ……」
島風「もうダメ……」
北上「ああ〜疲れた〜…ふーちゃんおぶって…」
提督「ダメ、食堂まで自分で歩きなさい」
北上「ぶー、鬼教師」
提督「私の世代はこれが普通だったもん」
球磨「完全に老害の台詞クマ」
提督「なんだって?」
球磨「何も言ってないクマ」
提督「ほら、みんな食堂行くよー」
北上「うーん…まだ動けそうにないから後で行くー」
球磨「球磨もクマ」
多摩「多摩もそうするにゃ」
那珂「那珂ちゃんもちょっと無理かも…」
島風「私も…」
提督「なんだ、じゃあ先に行ってるよ」
北上「はーい」
廊下
提督「はー、年甲斐もなく張り切りすぎた……」
提督「…って、まだそんな歳じゃないし…」
提督「………ん?」
猫「…………」スタスタ
提督「猫…?どこから入ってきたんだろ……」
提督「…………」トントン
猫「!」ピタッ
提督「おっ……」
提督(えーっと…まずゆーっくりまばたきして……)
猫「…………」ジー
提督(で……注意を惹きつける…)
猫「…………」ジー
提督(…そして、目を逸らして敵意がないことを示す)
猫「………」ペタン
提督(警戒心がある程度なくなったら……拳を握って、差し出す)スッ
猫「………!」ススス
提督(指をこすって何かあるように見せて近寄ってくるのを待って……)コスコス
猫「…………」スンスン
提督(気を引いて、もう片方の手で…)ナデナデ
猫「…………」
提督(しっぽの付け根はどうかな…?)サスサス
猫「………♪」ゴロゴロ
提督「うわ…うへへ、か、かわいい…」ニヘラ
猫「…………」スリスリ
提督「あ、も、もっと撫でてほしいの?」ナデナデ
猫「ウニャ〜…」ゴロゴロ
提督「ふ、ふふ…君も好きだねえ…」ニコニコ
猫「…………」ゴロン
提督「わ、そんなにお腹見せて大丈夫……?」
猫「…………」ジー
提督「あ……し、信頼してくれてるんだよね…えへへ」ナデナデ
猫「♪」
提督「えへへ………♪」
大井「あ、あ、あああ、て、提督、か、か、か、かわいい〜っ……ふへ、ふえへへ、ふへへへへ」・・REC
その後このビデオが高値で取り引きされたことを提督は知る由もない
この部分は読み飛ばしても大丈夫です
提督「よいしょっと…」ダキアゲ
猫「ニャ〜」
提督「えへへ…君、軽いね〜」
猫「ウニャン」
提督「よしよし…一緒に食堂行こっか、ご飯あげちゃうよ」
猫「♪」
提督「ふふっ…にゃーん…♪」
スタスタ
大井「」ダラダラ
間宮(なんで鼻血出しながら倒れてるんだろうこの子……)
食堂
提督「……あれ、誰もいない?」
提督「…………」クンクン
提督「…まだ誰も何も作ってない…そっか、そういえば今日鳳翔さん出撃してていないんだっけ…」
提督「……よーし、久しぶりに私が何か作ってあげますか」
猫「ニャー」
提督「ちょっと待っててね、君の分もすぐ用意するから。はい、ボール」コロコロ
猫「!」ダッ
提督「さて、食材何が余ってたかな…」ゴソゴソ
提督「う〜ん……」ゴソゴソ
提督「……ん?お、にんにく…」
提督「でもにんにくだけじゃなあ…いやでも揚げにんにくというのも…いやでも駆逐艦の子達は好きじゃないだろうし…」ゴソゴソ
提督「…あ、ベーコンにコンソメ」
提督「…そうだ、あとはオリーブオイルがあれば……」
提督「………あ、あった!よーし、これで簡単なペペロンチーノが作れる」
提督「ふふん、なんだか楽しくなってきちゃった」
ガチャ
金剛「うう、もう腹ペコネー…」
比叡「あ、頭がクラクラしてきた……」
榛名「は、榛名は……大丈夫、じゃないです…」
霧島「まさか朝食を抜いただけでこんなことになるとは……」
提督「ん?みんなふらふらだけど、どうしたの?」
霧島「あ、提督!その、実は、今日鳳翔さんがいないせいか、朝食を抜いた人が多くて…」
提督「ああ、みんなもその弊害を受けたってこと?」
榛名「お恥ずかしながら…」
提督「もー、ちゃんと朝ご飯は食べなきゃダメだよ」
比叡「面目ないです……」
提督「というか、金剛も料理上手なんだから何か作ればよかったのに」
金剛「……スープカレー」
提督「まだ根に持ってたんだそれ…」
金剛「だって!だって!!」
提督「まあまあ、英国式のスープカレーが口に合わなかっただけで、金剛の作るスコーンは美味しいよ?」
金剛「…むう、テイトクがそう言うなら考えマス」
霧島「あの〜、ところで今日は誰が昼食を…?」
提督「私だよ」
比叡「司令が作るんですか!?」
榛名「わあ…!」
提督「そ、そんなに期待されると緊張するんだけど…あんまり上手く出来ないし」
榛名「そんなことはありません!提督の料理はどれも美味しいものばかりです!」
提督「そうかな…あんまり自信ないんだけど…」
霧島「ここだけの話、提督が朝弱くなかったら朝食を作ってもらいたいという声が多数挙がっています」
提督「そ、そんなに?」
比叡「はい!なんなら毎日作ってもらいたいくらいですよ!」
金剛「………」ゲシッ
榛名「………」ゴスッ
霧島「………」ガスッ
比叡「ですよね!抜け駆けは良くないですよね!」ボロッ
提督「は、はぁ……」
提督「あのー、そろそろ厨房に戻りたいんだけど…」
霧島「あ、はい。すみません、引き止めてしまって」
提督「いいよいいよ、すぐみんなの分も作るから座って待ってて」
比叡「超特急でお願いしますね!」
金剛「急かすのは良くないネー」ギリギリ
比叡「ゆっくりでだいじょうぐぐぐお姉様絞まってます絞まってますタップタップ」パンパン
提督(この子達こんなに騒がしかったっけ……)
榛名「ちっちっちっちっち」
猫「………」プイ
榛名「…………」ショボン
ジュワア…
霧島「わあ……」
比叡「いい匂い…」
金剛「楽しみデスネー…」
榛名「…………」ソー
猫「フシャー!!」
榛名「ひいっ」ビクゥ
比叡「さっきからなにしてるの?」
榛名「いえ、見慣れない子がいたもので、つい…」
金剛「Oh!これはvery cuteなblack catネー!」
霧島「ずいぶん嫌われてるみたいだけど…」
<ダメだよー、その子もお腹空いて今気が立ってるから
榛名「よかった…嫌われていたわけではないんですね…」
<ほら、もう出来るからちゃんと座ってなよー
提督「ほいっ、お待ちどう」コト
金剛「おおおおお!!」
比叡「おおっ、この香しい香り…」
榛名「榛名、感激です…!」
霧島「パスタはあまり慣れないものですが…これはいいものですね」
提督「まあ、ソース作るだけだからね、簡単だよ」
比叡「ふむふむ、今度教えてもらってもいいですか?」
提督「え"っ……ひ、比叡に?」
比叡「はい!」
提督「あー、う、うん、機会があればね?」
比叡「はい!よろしくお願いします!」
猫「ニャー」
提督「おっと、忘れてた…はい、君の分はソース無しだよ」
提督「さてと、そろそろ金剛が死にそうだし食べよっか」
「「「「「いただきます!」」」」」
猫「………」ハグハグ
提督「……そういえば、猫ってパスタ好きなんだってね」
比叡「わあっ、すごい!これすごい美味しいです!!」モグモグ
金剛「にんにくのspicyさと…オリーブオイルの風味が口の中に広がって…Delicious!」モグモグ
榛名「やっぱり提督の作る料理は美味しいですね!」
霧島「うん、おいしい!」
提督「……聞いちゃいないね」サスサス
猫「ウニャ?」
提督「……ふう、ごちそうさま」カチャ
霧島「もう食べ終わったんですか?」
提督「うん、みんなの分のソースも作らないといけないからね」
金剛「あ、ならワタシも手伝いマース!」
提督「いいよいいよ、みんなはゆっくり食べてて」
比叡「遠慮しなくてもいいですよ?」
提督「いやほんと比叡は座ってて、お願いだから」
比叡「? は、はい…?」
猫「ふにゃあ………」
猫「……zzz…」
霧島「食べたら寝る…子供みたい」
榛名「提督も同じようなものですね」
霧島「ふふっ、言えてる」
〜〜〜
提督「よし、と…隣に乾麺置いておけばあとは茹でるだけ」
提督「隣に粉チーズを…お好みでどうぞ、なんて…」コトッ
提督「えっと、ソースは……こっちが子供舌の駆逐艦用の辛さを控えめにしたやつで」
提督「これが普通で………これが辛口かな」
提督「紙、紙……あった」
提督「からさひかえめ、ふつう、からくち、と………」カキカキ
提督「………あ、そうだ、長門用のも作っておかないと…」
〜〜〜
提督「四人とも、食べ終わったら食器重ねておいといてねー、あとでまとめて洗うから」
金剛「了解デース!ところでテイトク、どこに行くんデスカ?」
提督「うーん、食べ終わったのにここにいるのもなんだし、どこかブラブラしようかなーって」
霧島「いつもの提督なら居眠りをしてる頃ですね」
提督「そうだね…どうせ暇だし、ちょっと昼寝しようかな」
榛名「はい、休むことも大切ですよ」
提督「うん…この子も寝てるしそうすることにするね」
猫「zzz……」
提督(……そういえばこの子、首輪がないってことは野良なのかな…)
提督(…まあいっか、寝よう……)
提督「ふあ…じゃあね〜…」
比叡「おやすみなさーい!」
バタン
提督の私室
提督「はあ、やっぱりここが一番落ち着くな……」
提督「よいしょっと……」ボフッ
提督「…………」
提督「……加賀、ご飯食べてるのかなあ…」
提督「…………」
提督「………今日も平和だなあ」
提督「…………」
提督「………zz…」
ガチャ
響「……………」
響「司令官、寝てる……?」
提督「………」
響「……司令官………」スッ
モゾモゾ
響「…暖かい……」
響「…………」スンスン
響「いい匂い……ん…」ギュッ
響「司令官……司令官……」
響「…はぁ、安心するよ……司令官……」スーハー
響「司令官………」スリスリ
提督「……………」
提督(どうしよう)
提督(意識が飛びそうになった瞬間ドアが開く音が聞こえて、すぐ響の声が聞こえて起きようとしたけどそんな間もなく布団の中に潜り込まれた)
響「司令官………」スリスリ
提督(というかすごい胸に顔埋められてる、すごいすりすりされてる)
響「んっ……ふ………」スーハースーハー
提督(すごい匂い嗅がれてる、すごい変な感じする)
提督「んぁ………」
響「………!」ピタッ
提督(やば、変な声出ちゃった)
響「…………」
提督(寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる寝てる)
響「………司令官…」スリスリ
提督(ふう、なんとかバレずに済んだ………ってなんで起きないようにしてるんだろう私…)
提督(いやでも、私が起きている間にこういうことをしてこないということは、私に甘えたいと思ってるけど恥ずかしいとかそういう感情があるから出来なくて私が寝てるうちにこうしているだけなのかもしれない)
響「ふふ……司令官…」ツンツン
提督(そうそう、そうに決まってる)
響「司令官の寝顔……可愛いな…」サスサス
提督(そうに決まってる…よね…?」
響「司令官………」ギュウ…
提督(ああやっぱり、そうだよね、響はしっかりしてる子だもんね)
響「はぁ、はぁ…司令官……フフ…司令官、可愛いよ、司令官……」ムニムニ
提督(変態だーーーーーーーー!!!!)
提督(なにこれえええええええ!??響ってそんな子だったのおおおおおおおおおおおおお!???!!!?)
響「フフ………起きないでね、司令官……」モミモミ
提督(ちょっと!!!?本格的に揉まれてるんだけど!??!もしかして昨日の夜もそれ以外に私が寝てる時もこんなことされてたの??!!?)
響「昨日はみんながいて出来なかったからね……今日はたくさんしないと……」
提督(あっ、それなりに節操は弁えてるんだ……って違う違う、そういう問題じゃない)
響「さて、次は………フフ……」スス…
提督(次って……ひっ!?ちょっ、そこアウト、ダメなところだよ!?!?!)
響「はぁ……はぁ………」スリスリ
提督(あっちょ、やば、これほんとにダメなやつ……!)
響「司令官……」
提督(ど、どうしよう……ええい、こうなったらやけくそだ!)
提督「ん……うぅん…」ゴロン
響「あっ……?」
提督「ぐぅ………」ギュウ
響「…………!?」
提督(必殺、寝ぼけて抱き枕と勘違いしたフリ…!)
響「…………」
提督(大人しくなったかな…?)
響「…………」ギュウ
提督(ほっ…やっと落ち着いた…)
響「…………」
提督(やっぱり響も子供なんだなあ…うんうん)
響「…………」スウ…
提督(……なんか眠れなくなっちゃった)
提督「…………」
響「zzz……」
提督「………」ゴソゴソ
ストン
提督「はあ…予定狂っちゃったな…」
スタスタ
ガチャ
バタン
提督「…………」
提督「みんな元気だなあ……」
提督「………なにしようかな」
「にゃー」
提督「ん?おお、君も起きたの?」
猫「うにゃ〜…」
提督「よしよし…君は猫なのに甘えんぼだねえ」ヒョイ
猫「…………」
提督「一緒にぶらぶらしよっか」
猫「にゃあ」
演習場
提督「……おー、みんなやってる」
提督「…………」
提督「…加賀は……」キョロキョロ
提督「…………」
提督「…いないか……」
提督「……どこ行っちゃったんだろうね、加賀…」
猫「………?」
提督「………君に聞いても分かるはずないよね…」ナデナデ
猫「………♪」
提督「……そういえば、君、君って呼ぶのじゃ不便だね」
猫「?」
提督「私が名前付けてあげよっか…うーん」
猫「………」
提督「……なにがいいかな…」
猫「うにゃ……」
提督「………あすか、とかどう?」
猫「………にゃあ!」
提督「気に入ってくれたかな?なら、よかった」
あすか「にゃあ」スリスリ
提督「ふふふ、よしよし」サスサス
提督「………」
あすか「………」
提督「………」
あすか「………」
提督「…暇だねえ」
あすか「………」
提督「………あすか?」
あすか「zzz……」
提督「……寝ちゃってたか…」
提督「君も、私と同じで…誰かを求めてるんだね……」
提督「……………」モフ…
提督「…………」
提督「………」
提督「………zz」
ねむい
うま
「提督殿、提督殿」
ユサユサ
提督「ん……んん…?」
あきつ丸「提督殿、もう日が暮れてきています。こんなところで寝ているとさすがに風邪を引くであります」
提督「んぁ…あ、ああ、ありがと。……えっ、もうそんな時間?」
あきつ丸「はい、あれを」スッ
提督「あれ…?わ、ほんとだ、もう遠征隊も戻ってきてる」
あきつ丸「もう夕飯の時間であります、我々も引き上げるであります」
提督「そうだね…ごめんね、わざわざこんなところまで」ムクッ
あきつ丸「礼には及びません」
天龍「………ん?あれは……」
龍田「提督とあきつ丸ちゃんね〜」
天龍「……んだよ、楽しそうな顔しやがって」
龍田「うふふ、天龍ちゃん、嫉妬?」
天龍「…そうだよ、なんか悪いかよ」
龍田「あら、素直…」
天龍「はあ……」
龍田「……でも、私もちょっとあれは妬いちゃうかも…」
天龍「……なんでもいいや、さっさと戻って飯食おうぜ」
廊下
あきつ丸「……そういえば提督殿、その子は?」
提督「この子?えっとね、今日この廊下で会ったんだけど…たぶん野良の子だと思う」
あきつ丸「ふむ……失礼」スッ
ツン
あすか「…………」
あきつ丸「………無反応であります」
提督「うーん、まだ眠いんじゃないかな。さっきまで寝てたわけだし」
あきつ丸「むう、少し残念であります」
提督「まあまあ、この子、ここ気に入ってるみたいだからそのうち元気な時に会えるよ」
あきつ丸「そうですか……なら、今は提督殿を」プニ
提督「やん、もー、私は猫じゃないってばー」
あきつ丸「猫……ネコ?」
提督「?」
あきつ丸「ネコじゃない……提督殿はタチ?いやでも、この顔は完全にネコ………いや、セリバシーという線もある……?」ブツブツ
提督「あ、あきちゃん?」
あきつ丸「…提督殿、自分は提督殿がどちらでも大丈夫であります」
提督「あ、は、はい?」
提督(まずい、全く意味が分からない)
提督「え〜っと…猫、かわいいよね」
あきつ丸「ネコがかわいい…ということはタチ…?」
提督「え?」
提督(猫好きのことをタチって言う……のかな?)
提督「ああうん、たぶんそう…?」
あきつ丸「なるほど……これは予想外でした」
提督(まあ、猫好きだって公言してなかったし仕方ないかな…)
あきつ丸「本当は提督殿を可愛がりたかったのですが……安心してください、自分は提督殿に合わせるであります」
提督「う、うん……?」
あきつ丸「良いことを知られたであります。ありがとう」ギュッ ブンブン
提督「あ、うん」
あきつ丸「では、自分は妄s…作業がありますので、これで」
スタスタ
提督「………あきちゃんも猫好きだったんだ…」
食堂
提督「おっ、さすがにもういっぱい人がいる……」
提督「さて、今日はどこで食べようかな…」
長門「………」チラチラ
陸奥「………」チラチラ
武蔵「………」チラチラ
大和「はぁ……」
提督「………うん、軽空母のところ行こう」
長門陸奥武蔵「「「」」」ガーン
大和「そりゃそうなるでしょう…」
提督(アプローチしてくれるのは嬉しいけど、あの戦艦組に捕まるとホストクラブみたいな扱いされるからな〜…)
提督「よいしょ、お邪魔するね」
隼鷹「んお!?おぉお〜提督ぅ〜!元気してるぅー?」ガッシィ
提督「ああ、うん…もう出来上がってる?」
飛鷹「ええ、バッチリ」
瑞鳳「さっきからずっとこんな感じ」
提督「やっぱり…隼鷹、ちょっとお酒控えなよ」
隼鷹「んえぇ?やーだもーん!」
提督「ほら、駆逐艦の子もいるし…こういうところでは」
隼鷹「だってー、提督があたしと一緒に呑んでくれらいんらもん!」
提督「まあ、そりゃそうだけど…」
隼鷹「ねーえー、なんで一緒に呑んでくれないのさー!」バタバタ
提督「もう、子供じゃないんだからじっとして…ほら、私が酔ったらまとめ役がいなくなるから」
隼鷹「うそつけー!!どんだけ呑んでも酔わないくせにー!!」
提督「…それ言われると何も言い返せない」
鳳翔「そうなんですか?」
提督「んん…まあ」
龍驤「ほんまやで、一回一緒に呑んだことあったんやけど、うちがダウンしそうになるぐらいまで呑んでたのに全く酔ってへんかった」
瑞鳳「うん、ほんと提督尋常じゃないぐらいお酒強いから」
提督「いやいや、呑んでるように見せてちょっとしか呑んでないだけだから…」
隼鷹「……あたしより呑んでたことあったくせに」ボソ
提督「隼鷹……」
隼鷹「ふーんだ…どーせあたしなんて正規じゃないし…酒しか呑めないし…」
提督「…みんなはこうなるまで呑まないようにね」
祥鳳「善処します…」
隼鷹「………んぐぅ…」
提督「ごめんね飛鷹、また隼鷹任せるね」
飛鷹「ええ、分かったわ」
瑞鳳「ところで提督、今日は私と呑まない?」
龍驤「あっ、それうちも言おうとしてたのに」
提督「あはは……ごめん、今日はなんかそんな気分じゃないや」
瑞鳳「そっか…残念」
龍驤「なんや…なら、今度呑む時は誘ってな!」
提督「うん、たくさん呑も」
提督(お酒よりジュースの方が好きなんだけどなあ…)
瑞鳳(提督の酔ったところ見たいなあ…)
鳳翔「あ…そうだ、今日はごめんなさい、朝とお昼用意してなくて…」
提督「いいよいいよ、たまには私も料理したかったし」
飛鷹「えっ、提督がご飯作ってたの!?」
龍驤「うそ!?」
鳳翔「いいなぁ…」
瑞鳳「出撃してた組は食べられなかったもんね」
飛鷹「くう…こんなことならもっと早く終わらせて帰るんだった…」
提督「そんなに悔やまなくても…また今度作ってあげるから」
鳳翔「本当ですか?ふふっ、楽しみにしていますね」
龍驤「…あ、せや!なーなー、うち、今日MVP取ったんや!やからさ、ほら!褒めて褒めて!」
提督「おお〜、よく頑張ったねえ」ナデナデ
龍驤「ふふん、もっともっと!」
提督「よしよし、えらいえらい」ワシャワシャ
龍驤「にゃあ〜〜///」
瑞鳳「……いいなあ…」
祥鳳「…次、頑張りましょう?」
瑞鳳「………うん」
鳳翔「ふふ…微笑ましい…」
龍驤「ん〜〜〜〜♪♪」スリスリ
提督「ふふふ、犬みたいだねえ」ナデナデ
龍驤「はへぇ……」ツヤツヤ
提督「うおお、おおおお……」プルプル
瑞鳳「大丈夫?」
提督「手が疲れた…」
鳳翔「まあ、龍驤ちゃんはまだ少し幼い部分がありますから……」
提督「うん……可愛いよね」
飛鷹「えっ」
瑞鳳「提督………ロリコンじゃないよね…?」
提督「!? ち、違うよ!」
瑞鳳「怪しい…」
龍驤「えへへぇ、うちはキミがロリコンでも構わんねんで」
提督「こら、龍驤まで!」
飛鷹「ロリコンはちょっと困るわね…」
提督「違うってば!もうっ!」
ギャーギャー
一番いい布団を頼む
廊下
提督「ふう、お腹いっぱい……」
提督「…………」
提督(…加賀、また食堂来てなかったな……)
提督「どこにいるんだろう…」
「誰がだ?」
提督「あ……天龍……」
天龍「よう、なんかお悩みみたいだな」
提督「ああ、うん…まあ…」
天龍「……なんだよ、そんな渋ることねえだろ」
提督「……加賀を、見なかった?」
天龍「加賀?……見てないな」
提督「そっか……」
天龍「……なんかあったのか?」
提督「…色々とね」
天龍「色々ってなんだよ…ちゃんと言わないと分からないだろ」
提督「………天龍には、関係ないことだから」
天龍「なっ……なんだよ、それ」
提督「ごめん…もういいかな」
スッ
天龍「あ、おい!」
スタスタ
天龍「…………」
天龍「クソッ………なんだってんだよ…」
提督の私室
提督「はぁ………」
提督「…………」
提督「………なんであんなこと言っちゃったんだろ、私……」
提督「…………」
提督「………加賀…」
コンコン
「提督、いる?」
提督「……最上?なに?」
「いや、なんだか、元気ないみたいだったから……大丈夫?」
提督「……うん、大丈夫」
「そう?……なら、いいんだけど。今日はもう寝るの?」
提督「…ううん、まだ」
「……なら…」
提督「…ごめん最上、今日の私、ちょっと、ダメみたいだから」
「………」
提督「………ごめん」
「……うん」
提督「………」
提督「………」
提督「……静かになったなぁ…」
提督「………」
提督「みんな、寝ちゃったかな…」
提督「………」
提督「……はぁ…」
ムクッ
提督「いつもならこの時間は寝てるのになあ…」
ガチャ
バタン
提督「どこにもいない…」
提督「演習場にも、食堂にも、空母寮にも、お風呂にも…」
提督「……………」
提督「……私のせいなのかな…」
提督「加賀……どこにいるの…?」
〜〜〜
中庭
提督「…………」ボー
コト
提督「!」
「……こんなところで寝てると、風邪を引くわ」
提督「加賀……」
加賀「それ、ココア。コーヒーは好きじゃないんでしょう?」
提督「………うん」スッ
加賀「……ごめんなさい、随分と心配をかけさせたみたいで」
提督「…………」ズズ…
加賀「……あの…」
提督「……ごめんね」
加賀「え?」
提督「私が加賀を拒絶しようとしたから……」
加賀「そんな…違うわ、悪いのは私なのに…」
提督「……あのね、加賀…」
加賀「………?」
提督「その…私、なんだか嬉しくて…」
加賀「え?」
提督「加賀が……その、私に、き、キスしようとした時、ね?加賀が私のこと、愛してくれてるって感じて…」
加賀「提督……」
提督「………ねえ加賀、もうちょっとそっち行ってもいいかな」
加賀「……ええ」
提督「ん……ありがと…」
提督「ふふ……加賀、あったかい」
加賀「そう?」
提督「うん……手、握っていい?」
加賀「ええ」
提督「………」ギュ…
加賀「………」
提督「えっと…ね…私、さっき嬉しかったって言ってたでしょ?」
加賀「………ええ」
提督「だから……加賀のことは嫌いじゃないっていうか…その……むしろ…好き、っていうか……」
加賀「………!」
提督「うん……というか、私も、加賀と同じ気持ちみたい…」
加賀「…………提督…」
グイ
提督「ん…?んむっ………!」ビク
加賀「…………」ギュッ
提督「んっ………んん……」ギュウ…
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「………ん」スッ
提督「ぷはっ……はぁ…もう、いきなりすぎるよ…///」
加賀「……ごめんなさい、我慢出来なくて…」
提督「ふふっ…一応、初めてだったんだけどなあ……」
加賀「えっ…!?そ、そうだったの…?」
提督「うん…いきなりでびっくりしちゃったから、もう一回………ね?」
〜〜〜
加賀「……どうしてその気があることを隠していたの?」
提督「…怖かったから」
加賀「怖かった?」
提督「うん……私ね、生まれた時からずっと連れ添っていた幼馴染がいて…」
加賀「へえ……」
提督「その子とずっと一緒にいたからかは分からないんだけど、異性との付き合い方とか、恋とか、分からなくて…でも、いつの間にか、その子のこと、好きになっちゃってたみたいでね…?」
加賀「…………」
提督「で……私、その子に手を出しちゃって……それで、拒絶されて…」
加賀「…………」
提督「今は昔みたいに普通に付き合いはあるんだけど…それが原因で、私、塞ぎ込んじゃって…」
加賀「…………」ギュ…
提督「ん、ありがと……それから、心のどこかで、好きだと感じても、何も言ったりしちゃいけないと思っちゃってたみたい」
加賀「そう…辛かったのね…」
提督「うん…でも、今はこうして加賀が一緒に居てくれるから……」
加賀「…ええ、私はずっと貴方の側にいるから」
提督「えへへ…プロポーズみたいになってるよ?」
加賀「……その覚悟もあるけど」
提督「ふふっ、嬉しい…」スリ…
加賀「今日はやけに甘えてくるのね」
提督「うん、今だけね」
加賀「私にならいつでも甘えてもいいのよ?」
提督「…ダメだよ、私はお姉ちゃんだから」
加賀「お姉ちゃん?」
提督「うん…ちゃんと大人らしくして、下の子達に甘えさせてあげないといけないから」
加賀「そんなこと、今は気にしなくていいわ」
提督「…………」
加賀「誰も見ていないから…甘えたい時はそうすればいいの」
提督「……いいのかな」
加賀「ええ、誰も見ていないわ」
提督「………なら、今だけは甘えちゃおうかな…」
加賀「今だけじゃなくても、好きな時に好きなだけ甘えるといいわ。人は誰でも辛くなるから、甘えたい時は誰かを頼れと言ったのは貴方よ」
提督「うん………ねえ、加賀」
加賀「?」
提督「……たまには、こうして甘えてもいいかな…」
加賀「…ええ、もちろん」ギュ
提督「ん……ありがと……」ギュウ…
〜〜〜
提督「そういえば、加賀、ずっとどこにいたの?」
加賀「え?どこもなにも、赤城さんと街に出かけていたけど…」
提督「……えっ?」
加賀「えっ、許可はもらったはずだけど……」
提督「…………あっ」
加賀「……………」
あしたはやおきわたしねる
私室前
提督「はー…何はともあれ、加賀が戻ってきてよかった」
加賀「そうね、貴方が安心してくれたのなら私も嬉しいわ」
提督「えへ…次からは忘れないようにするからね」
加賀「ええ。……ここまででいい?」
提督「あ………うん」
加賀「それじゃ、おやすみ」
提督「お、おやすみ……」
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「……入らないの?」
提督「………ね、ねえ、加賀」
加賀「?」
提督「いっ、い、一緒に、寝ない?」
ゴソゴソ…
加賀「さすがに枕一つだと狭いわね…」
提督「うん…でも、その分…」
加賀「……距離が近いと」
提督「…………///」
加賀「…は、恥ずかしがるぐらいなら最初から誘わないで……///」
提督「ご、ごめん……///」
加賀「…………///」
提督「…………///」
加賀「……寝ないの?」
提督「えっ……と…」
提督「あ、あの……さっきまで、外にいたから…身体、冷えちゃった……ね…?」
加賀「……そう、ね…」
提督「だ、だから…そのっ………暖めてほしいっていうか、二人で暖かくなりたいっていうか………///」
加賀「…………!!」
提督「うう………や、やっぱり今のナシ!もう寝よ、ねっ!///」
加賀「……提督……」グイ
提督「ひゃっ…!?か、加賀!ほんとに、冗談だから…!」
加賀「提督、私は本気」ギュウ…
提督「うぁ………ぁぅ……///」
ドサッ
加賀「…………」スッ…
提督「あっ……ま、待って、加賀……///」
加賀「……?」
提督「……や…優しくしてね……?」
加賀「………善処します」
提督「あ…………」
〜〜〜
R-18はキャンセルだ
加賀「………はっ」バッ
加賀「……夢………?」
コツン
加賀「ん……?」
提督「すー………すー………」
加賀「…………」ゴシゴシ
加賀「…………」チラッ
加賀「…………!?」
提督「んぁ……?」パチッ
加賀「あ」
提督「……?………あ」
加賀「………おはよう」
提督「お、おはよう……」
提督「……あ、あの、加賀?」
加賀「は、はい」
提督「えっと………昨日の夜って…」
加賀「……ごめんなさい!」バッ
提督「えっ、ちょ、そ、そんな、謝らなくていいってば!」
加賀「でも、勢いとはいえ…」
提督「い、いいよほんとに……それに、わ、私も……」
加賀「?」
提督「その……き、気持ちよかったし……///」モジモジ
加賀「」キュン
ドサッ
提督「ひゃあっ!?な、なんでぇ!?」
加賀「……可愛い」
提督「加賀!?」
加賀「ごめんなさい、我慢出来そうにないわ…」スス…
提督「だっ、ダメだって!もうみんな起きるから、ほんとにダメだから!!」グググ
加賀「遠慮しないで……」グググ
提督「いいから服を着てーーー!!」
ガチャッ
加古「よう提督!もうみんな起きて……る………ぜ…………」
提督「」
加賀「」
加古「」
加古「………ごっ、ごゆっくりどうぞおおおおおおお!!!!」ダダダダ
提督「ま、待って加古!違うのこれは、加古!加古ーーーーーー!!!」
加賀「…………」
提督「………はぁ…」
加賀「……ぷっ」
提督「もー、笑い事じゃないでしょ」
加賀「ふふっ、そんな笑顔で言われても」
提督「………ふふふ、確かに」
加賀「…どうせ見られたのなら、もう隠す必要もないんじゃない?」
提督「……そうだね、大丈夫…だよね」
加賀「ええ、私達なら」
提督「………うん!」
一応本編はこれで終わりです…(小声)
あとは適当に思い付いたネタややりたいことを書き込んでいこうかなと思ってます
R-18はそのうち書くので許してくださいなんでも
まだ天龍とか木曾とかに色々と言うことが残ってますからね
『お前の為なら』
木曾「………は?」
提督「本当にごめんなさい」ドゲザ
木曾「いや、別に怒ってないけどさ……一人を選ぶのは良くないって言ってたよな?」
提督「ちちち、違うの!み、みんなのことは大好きだから!ほんとだよ!?」
木曾「はあ。なら加賀は?」
提督「加賀は特別」
木曾「それが一人を選ぶって言うんだけどな…で?なんでこうなったんだ?」
提督「えっと…なんか、好きになっちゃったみたい」
木曾「なっちゃったって…恋か?」
提督「うん、たぶんそう…初恋の時と同じ感じがするから」
木曾「はぁ……好きになっちゃった、か…なら、前から好きだったんじゃないか?」
提督「え?」
木曾「だから、前から好きになってて、それが昨日の夜目覚めたんじゃないかって」
提督「ああ、なるほど……」
木曾「なら俺に振り向かなかったのも納得いくだろ………」ゴロン
提督「あの…ごめんね、嘘ついちゃって…」
木曾「気にするな、俺なら大丈夫だから……それに、お前が幸せなら俺も幸せなんだ」
提督「…本当に木曾は優しいね」
木曾「よせよ、俺以外の奴に怒られるぞ」
提督「…うん」
木曾「…………」
球磨「……木曾、なんで泣いてるクマ?」
木曾「っ、姉さん!?ま、まだ起きてたのか…」
球磨「…また提督のことクマ?」
木曾「! ……お見通しってことか…」
球磨「木曾は提督のことでしか泣かないから、分かりやすいクマ」
木曾「………ああ、そうだな…」
球磨「……木曾、こっちに来るクマ。今日は一緒に寝るクマ」
木曾「姉さん……」
球磨「泣いてる人を、ましてや大切な妹を放ってはおけないクマ。ほら」
木曾「………ありがとう……」
明日から四日間、用事があって全く更新出来ないっぽいです…
『木曾の告白』
親愛なる提督へ
提督、お前の事が好きだ。
絶対、誰にも負けないぐらいの自信がある。
四六時中お前の事を考えている時もある。本当はずっとお前の傍に居てやりたいんだが、お前の指示を無視する訳にはいかないからな。
けど、お前が命じるなら、俺はなんだってやってみせる。死ねと言われたら死ぬし、人を殺せと言われたら例えそれが姉さんでも殺す。お前がそう望むなら、俺もそれを望もう。
お前の幸せが俺の幸せ、俺に振り向いてくれなくても、好きになってくれなくても、嫌いになってもいい、俺はただ、お前に想われ続けていたいんだ。
けど、お前に忘れられるのが何よりも怖いんだ。だから、俺を見捨てないでくれ。お前に忘れられたら、もう俺が生きる意味なんてないんだ。
最後にもう一度。
提督、愛してるよ。
提督「……っていう手紙が届いたんだけど…これ、全部本当?」
木曾「ああ、俺の想いを込めて書いたんだ」
提督「………あの、正直に言うと、ちょっと怖い」
木曾「自分でもおかしいってのは分かってる。けど、お前に俺の事を理解してもらいたかったから……」
提督「……うん。ちょっと怖いけどね、それ以上にすごく嬉しい」
木曾「……ふっ、そうか…」
提督「木曾に愛されてるのがすごく伝わったというか……なんて言えばいいんだろ…ああもう、木曾、ちょっとこっち来て」
木曾「? ああ」スッ
提督「ん、ありがと……」
チュッ
木曾「………!!」
提督「えへへ…この前のお返し」
木曾「お前なあ……」
提督「大丈夫だよ、誰も見てないから」
木曾「…だからってあんまり危なっかしい事はするもんじゃないぞ」
提督「ふふっ…もう一回、する?」
木曾「…………ああ」
短編おわり
完全従順型ヤンデレ流行れ(願望)
執務室
天龍「………」
提督「………あ、あの…」
天龍「んだよ」
提督「えっと……いつまでここにいるのかなーって…」
天龍「邪魔だから出てけって言いたいのか?」
提督「そ、そういう意味じゃないんだけど…」
天龍「ならなんだってんだよ」
提督「いや……なんか、落ち着かないから……」
天龍「へえ、オレと二人がそんなに嫌か」
提督「ち、違うよ、そんなこと…」
天龍「ふーん、加賀とはよく一緒にいるのにか」
提督「!!」
天龍「別に嫉妬してるとかじゃねえけどよ…あいつとばっかり一緒にいるのはどうなんだよ」
提督(…それを嫉妬って言うんじゃ…)
天龍「なあ、どうなんだよ」
提督「え?あ、ま、まあ、確かにそうだけど……でも、そんなに加賀と長いこと一緒にいるかな…」
天龍「そうじゃなかったらこんなことわざわざ言いに来ないだろ」ジロ
提督「う……ご、ごめん…」
天龍「………言葉より、行動で示してくれよ」ガタッ
提督「え?」
グイッ
提督「え、ちょっ、な、なn
チュッ
提督「んっ!?」ビク
天龍「ふっ……はむ、ん……」ギュッ
提督「んぁ……う……」
天龍「ちゅっ…じゅる……」
提督「んんっ!??ぷあっ、て、天龍、待って!///」バッ
天龍「逃げるなよ………」グイ
提督「ひゃっ…!」
ドンッ
提督(な、なにこれ、天龍に壁ドンされてるというかもう顔近付いてきてる逃げられないやばいやばいやばいやばいやばい)
天龍「んむ………ちゅぷ…」ジュル…
提督「は、ふ……ぁ…///」
夕暮れの色が、交わる二人を朱く染めていた。
執務室の最奥の壁に押さえ付けられている提督と、暴れる提督を捩じ伏せるようにキスをしながら舌を滑り込ませる天龍。
「ふあ……っは、やぁ……!」
なんとか押し退けようと力を込めるが、ガッチリと手首を掴まれていてまるで抵抗すら出来ずに、ただ舌を摘まれて身をよじるだけになってしまう。
「ぷはっ……はっ…はっ……」
「はぁっ……はあ、はあ……」
不意に唇が離れ、二人の間に引かれた白い糸が重力に従って床に落ち、真紅のカーペットに黒い染みが生まれた。
「天、龍っ……」
今だ整わない呼吸に肩を大きく上下させながら、睨み付けるように天龍を見つめる。が、天龍もまた同じように提督を見つめていた。
「はぁ…はぁ…これで分かっただろ…?」
「分かったって、何が……」
本当は分かっているのに、嘘をつかなきゃいけないような、真実を言ってしまえば、もう戻れないような気がして分からないようなふりをしてしまう。
しかし、それも意味をなさなかった。
「お前の事が好きなんだよっ!!!」
書き溜めしてきます…(小声)
二回目───加賀との分を含めれば三回目だが───とはいえ、舌を入れられるという異物感に慣れず、反射的に舌を引っ込めてしまう。それを追うように天龍の舌が口内に侵入し、また舌を絡め取られる。
「はふ……じゅる…」
「んっ………!」
舌が口内を這い回る度に身体を強張らせる提督を安心させるために、空いている右手を後頭部に回し、抱き寄せるように髪を撫ぜる。
「ん……ぁ…」
強く肩を掴んでいた手の力が緩み、舌も動かなくなり天龍のなすがままになる。幾分か不安は消えたようで、天龍自身からも怯えは取り払われた。
身体を動かす度に二人の間で豊満な乳房が擦れ合い、わずかな快感が脳に走り理性を少しずつ溶かして行く。
ずっと手首を掴んでいた左手は、いつの間にか上へ上へと向かい重ね合わされ、そして指先が触れ合った瞬間、お互いにぎゅっと指を絡め合う。爪が食い込むぐらいに強く、この時間だけでも二人が離れないように、離さないように。
「ひ、あ…っ…!」
不意に足を擦り付けられ、声を挙げてしまう。が、それすらも塞ぎ込まれ、更に深く太腿を食い込まされながら規則的に揺すられる。
断続的な快楽に口の端から小さく初々しい喘ぎ声を漏らすが、その表情は物足りないと言わんばかりに切なげなものだった。
「っあ、は、ううっ…て、天龍っ……///」
「…分かってるよ」
「ゃ、んっ…!」
左手は握り合ったまま、右手を胸へと伸ばす。太腿を秘所に擦り付けながら、手の平からこぼれる程の胸を揉む。軽く握り込むように、下から押し上げるように、指を沈み込ませるように。何度も何度も、微弱な快楽の波を大きくするように解していく。弄ぶような指遣いに形を変える乳房は厚手の軍服の上からでも確かな弾力と柔らかさを感じられた。
「…もう、限界って顔だな」
「う、ん…も、むりっ……」
ウウウ…もうちょっと…頑張れ自分…
すでに部屋に月光が差し込む程時間をかけられ、じっくりと刺激された身体は小刻みに震えるほど蕩けさせられていた。
「……今、楽にしてやるからな」
「ひっ、い…!あ、ああ……!」
それだけ言い、右手に更に力が入る。先程の甘く溶かすような手つきではなく、速く、強く。秘部を刺激し続けていた太腿もより上下に、より激しく。左手は握り合い、愛情表現を見せ付けるように。そうしている間も、ずっと唇は離れなかった。いや、提督が離さなかった。
一際大きく身体を跳ねさせた後、ぷつりと糸が切れたように壁に背を付けながら床にへたり込む。
肩を震わせて荒い息をつく二人は、互いに顔を見合わせ、軽く優しいキスを交わした。
天龍「…………」
提督「………///」
天龍「……やっちまったな」
提督「……うん…///」
天龍「なんつーか、さ…ほんとすまねえ」
提督「まだそんなこと言って…天龍は嬉しくなかったの…?」
天龍「いっいや!オレは嬉しかったぞ!お前がちゃんと答えてくれて…」
提督「そっか……えへへ…」
天龍「…………///」ポリポリ
提督「…ねえ、天龍」
天龍「ん?」
提督「その、ね……天龍がまたこういうことしたくなった時は、いつでも言ってね?」
天龍「………おう///」
提督「ふふっ、もう他人じゃないね」
天龍「………」キュン
コンコン
「司令官、もうご飯出来てるわ!早く食堂に来てね!」
天龍「……だってさ。いけるか?」
提督「ん、どうだろ…よっ、と…うわ、わわわ」ヘナヘナ
天龍「お、おいおい」
ペタン
提督「あはは、ダメっぽい…」
天龍「そうか……なら…」グイッ
ギュッ
提督「きゃ!?」
天龍「これで行くか」
提督「え、な、あ、ちょ、て、天龍!?///」カァア
天龍「なんだよ?」
提督「さ、さすがにこれ、お姫様抱っこは恥ずかしいというか、ねっ?」
天龍「あんなことしといて今さら言うことでもねえだろ、ほら行くぞ」
提督「ちょちょっ、ちょっと待ってってば!ここここんなところ見られたら恥ずかしいって!」
天龍「文句言うなよ、他にどうしろってんだよ」
ガチャ
青葉「あっ司令官!お待ちしてまs……あ"ぇ!??」
天龍「ん、まだ食堂行ってない奴がいたのか」
提督「」
青葉「しっ、司令官と天龍さんが…!!こ、これは大スクープだああああああああああああああ!!!!」ダダダダ
天龍「なんだ、騒々しい奴だな……っておい、なんで顔隠してんだ?」
提督「うううぅぅぅ…み、見られた…もうお嫁に行けないよぉおお……」
天龍「あん?んなもんオレが貰ってやるから安心しろって。それよかさっさと行くぞー」スタスタ
提督「わあああああ!!それは嬉しいけどせめて下ろして!!」
天龍「ふふん、やだね」
提督「下ろしてってばああああっ!!」
天龍「へへっ……もう離さないからな」
『漢天龍』、終わり
(流石に今日は布団に入っても許されるだろう……)
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira069837.jpg
木曾「………」
提督「……あ、あの」
木曾「正座」
提督「ハイ…」
木曾「なに?お前そんな女ったらしだったの?」
提督「ちちち違うよ!私は加賀一筋だもん!」アセアセ
木曾「じゃあなんで天龍とやっちゃったんだよ」
提督「いや、愛されてるならそれがどういう形であれ受け止めるのが私なりの愛っていうか…」
木曾「やっぱりたらしじゃないか」
提督「だ、だって愛されてるってすごく嬉しいんだもん!みんなの事が大好きなんだもん!」
木曾(俺が言うのもなんだけど、この子割とメンヘラじみてるな…)
木曾「お前、いつかマジで刺されるぞ」
提督「うう……で、でもその時は木曾が守ってくれるよね?」
木曾「……まあ、そうだけど」
提督「えへへ…嬉しいな」
木曾(はぁ……天使か悪魔か分かったもんじゃないな……)
提督「ねえねえ、木曾」トントン
木曾「なんだ?」
提督「木曾は…私とそういうこと、してみたい?」
木曾「………お前なあ…」
提督「嫌?」
木曾「……お前が望むなら俺もそう望もう」
提督「そっか。ふふっ、私はいつでもいいからね♪」
木曾(腹に辞典でも仕込ませた方がいいんじゃないかこの子……)
短編おわり
この後めちゃくちゃにゃんにゃんした
女提督はノンケです(大嘘)
工廠
提督「んー……んー…?」ゴソゴソ
北上「ふーちゃん、どしたの?」
提督「んー…えっとね、ソナーを開発しようと思って工具箱を探してるんだけど……」
北上「見つからないの?」
提督「うん、確かここらへんに置いたはずなんだけど…どこやったかなあ」
明石「工具箱なら前に開発した時、私が提督の私室に運びましたよ?」
提督「あ、そうなんだ。じゃあついでに資材と一緒に取りに行ってくるね」
北上「ならあたしも手伝うー」
提督「うん、助かるよ」
明石「準備して待ってますねー」
スタスタ
私室前
提督「ごめんね、付き合わせちゃって」
北上「いいよいいよ、これも秘書艦のお務めだし」
提督「ふふっ、一緒にソナー作ろうね」
ガチャ
提督のパンツを被った大井「はっ!?」
提督「」
北上「」
大井「」
大井「あ、あn
バタン
提督「戻ろっか」
北上「えっ、でもソナー開発は」
提督「知らない」
北上「えっ」
提督「知らない」
ガチャ
大井「ちょっと!?なんで無視するんですか!??!」
提督「あっどうも大井さん、私用事があるのでこれで失礼しますね」
大井「なんですかその口調!?と、とりあえず話だけでも聞いてください!!」ガシッ
提督「うわ、ちょちょちょ」
北上「あ、ふーちゃn「北上さんも!!」グイッ
バタン!!
摩耶「……なんだったんだ今の…」
提督「………」
北上「………」
大井「あのですね、これは違うんです」
北上「この状態で弁明するの?」
提督「何が違うの?自分が正しいと思ってるの?」
大井「いえ、私は提督の衣類に危険性がないか身を呈して調べていただけです」
北上「パンツ被る必要はあるの?」
大井「あ、あります」
北上「なんで?」
大井「………とっ、塗布性の毒薬などがあるかもしれないから…」
北上「さすがにそれは無理があるよ大井っち…」
提督「あのー、そろそろパンツ戻してほしいんだけど」
大井「嫌です」
提督「なんで!?そこは譲ろうよ!!?」
大井「ここは譲れません」
提督「それ加賀の台詞でしょ!?怒るよ!?」
大井「違うんです!私は提督の身を案じるが故にこういうことを!!」
北上「大井っち、もう諦めようよ…」
提督「大井…お願いだからちゃんとほんとのこと言ってよ…」
大井「うぐぐ……!」
〜〜〜〜
北上「ふむふむ。で?なんでこんなことしたの?」
大井「普段味わうことの出来ない背徳感があって興奮しました」
北上「ふむふむ。いつからしてたの?」
大井「確か三ヶ月ほど前から」
北上「ふむふむ。他に盗んだりしてたものは?」
大井「シャツブラパンツ靴下執務用の手袋汗を拭いたタオルあとゴミ箱に入ってたオナty」
提督「わ"ーーーーーー!!!わ"ーーーーーーっ!!!///////」
北上「それ以上はプライバシーに関わるからアウトね。まーここまででも十分だけど…で、ふーちゃん、判決は?」
提督「変態……」
大井「フヒッ…」
提督「…………」
北上(うわあ、風花がドン引きしてるところ初めて見たかも)
提督「あのさ…大井って北上が大好きなんじゃなかったっけ?」
大井「ぶっちゃけると北上さんと同じくらいかそれ以上に提督が好きです」
提督「えぇ……」
北上「いやー、あたしはなんとなく気付いてたんだけどまさかここまでとは」
大井「バレると思ってなかったんです…ごめんなさい…」
提督「いや、別に怒ってはないけどさ…」
大井「ゆ、許してくれるんですか?」
提督「あ、ああ…まあ、私は受け入れるけど…」
大井「やったぁ!!じゃあ提督が入った後のお風呂の残り湯でご飯炊いたりそれに提督の汗から抽出した塩をかけて食べたりしてもいいんですね!!」
提督「っう、うん、そ、それが愛だから……」ヒクヒク
北上(風花、顔が引きつってるよ…)
大井「ふへへ、では早速」ワキワキ
提督「……えっ、な、なにが」
大井「ふへ、ふへ、ふえへへへへへへへへ」サワサワ
提督「ひいぃ!?ちょっ、どこ触ってるの!!??」
北上「ふーちゃん大変そうだね」
提督「見てないで助けてよ!?」
北上「じゃー、あたし先に戻ってるからー」
提督「ちょっと!?北上!?北上ーーーー!??」
大井「ふひっぐへはははへへへ、て、提督、ふ、ふふ二人っきりですねえへへへへ」ジリジリ
提督「ひぃっ!」
大井「さあ、提督!私の愛を!!受け止めてくださああああああああああああああああいっ!!!!」ガバッ
提督「いやあーーーーーっ!!!」
『大いなる愛』おわり
クレイジーサイコレズ大井が書きたかっただけでした本当にすみません許してください!なんでもしてください!
長門「………」
陸奥「………」
翔鶴「………」
鳳翔「………」
青葉「………」
羽黒「………」
愛宕「………」
大井「………」
大淀「………」
香取「………」
武蔵「む、揃ったようだな」
長門「なあ、これは…」
陸奥「もしかしなくても…」
武蔵「ああ、前と同じものだ」
長門「…大和は?」
武蔵「私は純粋に提督と愛し合いたいから、と言って来なかったぞ」
長門「そうか…つまり、ここにいる全員は……」
武蔵「うむ。筋金入りの変態だ」
羽黒「えっ!?」
大淀「異議あり!」
武蔵「ほう、言ってみろ」
大淀「私はただ提督の顔にぶっかけたいだけです!」
長門「それを変態と言うんだ」
羽黒「ちょ、ちょっと待ってください、ぶっかけるってなんですか?」
大淀「言葉の通りだけど…」
羽黒「それってつまりその、あの、アレを、提督の顔に、ですか?」
大淀「はい」
羽黒「えっ、で、でも、生えてないですよね?」
大淀「それが何か?」
羽黒「えっ」
大淀「生えてる前提の妄想も出来ないんですか?」
羽黒(どうしよう、とんでもないところに来ちゃった)
提督「あの〜…」
武蔵「どうした、相棒」
提督「なんで私もここにいるのかなって」
武蔵「前に聞かれていたし、どうせ話すなら聞かれていた方がいいだろう。そっちの方が興奮するという者もいる」
提督「………」
羽黒(何を言ってもダメだって顔だ…)
提督「…ちなみにさ、みんな、大淀の意見はどう思うの?」
一同「わかる」
提督「ひぃ……」
陸奥「もうね、べとべとにしてあげたい」
愛宕「私は胸にかけたいなあ…♪」
翔鶴「私は脚に」
提督「……………/////」カァアアア プルプル
長門「真っ赤になったな」
武蔵「ああ、犯したい」
提督「ぅぅぅ………////」バッ
長門「帽子を深くかぶったな」
翔鶴「嗅ぎたい」
大井「吸いたい」
提督(やだよぉ…加賀ぁ…助けてよぉ…)
武蔵「まああまり相棒をいじめるのも良くない、次に移ろうか」
愛宕「でも、提督が顔真っ赤にしてるの見るともっといじめたくなっちゃうというか…」
翔鶴「加虐心を煽られますよね」
大井「興奮しますよね。抉りたい」
香取「そうですねぇ、もっと恥ずかしがらせたくなります」
陸奥「まあ、分からなくもないけど…私は逆かな」
鳳翔「守ってあげたくなる、ということでしょうか」
陸奥「そうそう、お姉さんが一緒に居るからって言って安心させてあげたい」
鳳翔「分かります、その気持ち」
羽黒「わ、私もです!力不足かもしれませんけど…」
武蔵「そうだな、人それぞれだが…今は相棒にしたいことを語る時だ」
長門「お前はどうなんだ?」
武蔵「いじめたい」
長門「だろうな」
武蔵「そうだな…では青葉、よろしく頼むぞ」
青葉「はい!きょーしゅくです!」ガタッ
羽黒(青葉さんはまともだと思ってたのに…)
青葉「えっとですね、青葉は司令官を撮りたいです!」
長門「撮りたい?」
青葉「はい!具体的に言うと、司令官の恥ずかしいところを撮りたいです!」
武蔵「ほう」
青葉「実は司令官ってお堅いように見えますけど、結構ドジなところもあるんですよ」
陸奥「そうなの?」
青葉「はい。何もないところで転んだりとか、書類をどこにしまったか忘れて慌てたりとか…」
提督「あ、青葉!!」
青葉「執務室に隠しカメラを設置して、司令官のそんなところをいっぱい撮って何も知らない司令官に見せてあげてみるみるうちに真っ赤になるのを見たいですね!」
提督「!?」
青葉「あ、まだ設置はしてないので安心してください!」
提督「素直に喜べないよ…」
武蔵「ふむ。いい趣味を持っているな」
青葉「えへへぇ、それほどでも」
武蔵「では次、鳳翔。行ってみようか」
鳳翔「……」ビクッ
武蔵「…どうした?」
鳳翔「え、あ、いや…わ、私は…」
武蔵「なんだ、したいことがないのか?」
鳳翔「あることにはあるんですけど…」
武蔵「なら言ってみるといい」
鳳翔「……その…て、提督のアn………やっぱりパスしてもいいでしょうか…」
武蔵「ああ、まあ強制はしないが…もし言いたくなったら声をかけてくれ」
鳳翔「すみません…」
提督(鳳翔さんがしたいことってなんだったんだろ…)
鳳翔「………」チラッ
提督「……?」
鳳翔「………///」カァ
提督(え?な、なんなの?どうしたの?)
武蔵「言いたくないのなら仕方あるまい。翔鶴、頼んだぞ」
翔鶴「はい。提督」
提督「な、なに?」
翔鶴「……あなたを苦しませたいです」
提督「………は?」
翔鶴「提督が苦しんだり痛がったりする表情を見たいんです」
提督「えっ何それは……」
翔鶴「朝挨拶して駆け寄ってくる提督のお腹をいきなり殴って、目を見開きながら痛みと呼吸が出来ない苦しみに顔を歪ませて涙目で私を見つめる提督を見たいんです」
提督「………」ジリッ…
翔鶴「そんなに怯えなくてもいいじゃないですか。我慢出来なくなってしまいます」
提督「ひっ……」ビク
陸奥「こらこら、そんなにいじめちゃダメよ」
翔鶴「……そうですね。すみません、調子に乗りすぎました」
武蔵「大丈夫か?」
提督「う、うん…」
翔鶴「………」
提督「……あ、あの、翔鶴?」
翔鶴「はい、なんでしょうか?」
提督「えっと、そのぉ…それって翔鶴の趣味なの?」
翔鶴「ええ、そうですよ」
提督「そ、そっか……」
翔鶴「……ふふっ、嫌いになりましたか?」
提督「え?……ううん、そんな…むしろ、私は受け容れるつもりだから…」
翔鶴「…え?」
提督「それが翔鶴の愛なら……ね?」
翔鶴「………!」キュン
武蔵「いい雰囲気になっているところ悪いが、ここはそういう場ではないのでな。ほら、離れた離れた」グイ
提督「あう」
愛宕「次、私でいい?」
武蔵「ああ」
愛宕「ふふっ♪そうねえ、私は……寸止め祭りをしてあげたいなぁ」
長門「寸止め祭り?」
愛宕「ええ♪絶頂する直前まで弄ってあげて、寸前で止める〜…っていうのを何回もね?」
大井「手は?」
愛宕「もちろん拘束!だって自分で弄られて勝手にイかれちゃったら困るもの…」
大井「ですよね。いい趣味です」
愛宕「何度も寸止めされて足を擦り合わせながら涙目で『お願い……いっ、イかせてよぉ……///』って頼んでくる提督……ああっ…・・」
提督「…………///」プルプル
羽黒(あ、また赤くなった……司令官さん、こういう話苦手なのかな…)
武蔵「拘束プレイが好きなのか?」
愛宕「そうですねぇ、拘束プレイもいいけど、手だけだと拘束とは言わないんじゃ?」
武蔵「そうか。私は手足をガチガチに拘束して指先しか動かせなくなるほどのものが好きなんだがな。……話が逸れたな、すまない」
長門「次は…つい最近判明し、変態と名高い大井、聞いてみようか」
大井「なんですかそれ、失礼ですね」
陸奥「でも間違ってないでしょう?」
大井「……まあ、提督本人にそう言われたしそうなのかもしれないですけど」
武蔵「で、貴様の望みはなんだ?」
大井「還りたい」
武蔵「えっ」
大井「還りたい」
武蔵「……還りたいって、どこに?」
大井「提督の子宮」
武蔵「」
長門「」
陸奥「」
大淀「」
香取「」
愛宕「」
翔鶴「」
羽黒「」
鳳翔「」
青葉「」
提督「!?」バッ
羽黒(あ、すごい勢いでお腹隠した…)
武蔵「還りたいって、なんだ?」
大井「言葉通りですけど」
武蔵「……ダメだ、分からん」
長門「その…提督の子宮に還ることの何がいいんだ?」
大井「いや、なんだかこう、羊水があったかそうというか包容力があるというか、臍の緒でいつも繋がっているし提督から栄養を与えられるということはディープキスされてるのと同義なn」
武蔵「次行こう次、もう理解の範疇を超えている」
大井「ちょっと!ひどくないですか!?」
長門「まだ続けようというのか!?あれを見ろ!」ビッ
鳳翔「よしよし、大丈夫ですからねー私が居ますからねー」ナデナデ
提督「ううぅぅっ…大井がおかしくなっちゃったよぉ…怖いよぉ…こんなのやだよお……」ギュゥゥ
大井「あっずるい!鳳翔さんそこ代わってください!」ガタッ
武蔵「お前は座っていろ!!」スパーン
大井はこれまでもこれからもクレイジーサイコレズです(ゲス顔)
武蔵「次だ次!これ以上言わせると本気で相棒が泣き出しかねない!」
提督(今も十分だと思うけど…)
香取「じゃあ、私が行きますね」
武蔵「ああ、頼む」
香取「えっとですね…つい最近知ったんですけど」
陸奥「うん」
香取「犬の躾用の首輪に、吠えたら微弱な電流が走るというものがあるそうなんですよ」
長門「……ほう」
香取「まあ、もう言いたいことは分かると思いますけど……提督、まだまだ知らない事もあるみたいですから、ね?」チラッ
提督「……!」ビクッ
香取「ふふっ………提督、この後どうですか?色んな事、いーっぱい教えてあげますよ?」
提督「え、遠慮しようかな…あはは…」
香取「あら、残念」
提督(電流走らないなら首輪プレイもあり……いやいや、何考えてるんだろ私)
Be Somewhereがいい曲すぎて114514回リピートしてたらこんな時間になってましたごめんなさい
提督(首輪…どんなことされるのかな…)
提督「…………」
提督「…うう……///」モンモン
香取「………ふふっ、可愛い…」
陸奥「次、私でいい?」
武蔵「ああ、構わんぞ」
陸奥「ありがと。そうねえ、前は滅茶苦茶にしたいって言ったけど…やっぱり私、提督とは純粋に愛し合いたいなぁ」
提督「へっ!?/////」カァ
陸奥「ふふ、ほんとにウブなのね。可愛いとか好きとか言われただけですぐ赤くなるし」
提督「や、やだ、やめてよ///」
陸奥「…そんな浮気性ところも、大好きだけど。思わず抱き締めたくなっちゃう」
提督「うあ…うう……///」プシュー
長門「…おい、口説くなら私の見ていないところでやってくれ」
陸奥「あら、ごめんなさい」
提督「……………///////」
武蔵「真っ赤になりながら帽子を両手で引っ張って動かなくなったぞ。どうするんだ」
陸奥「あら。あらあら」
陸奥「ねえ、もう初めてはしちゃったの?」
提督「ん、初めて……ああ、うん、加賀と…」
陸奥「そっかそっか。どうだった?気持ちよかった?」
提督「気持ちよかったっていうか、あったかかった…かな?」
陸奥「そう……なら、やっぱり加賀もあんまり慣れてないのね」
武蔵「おいおい、ずいぶんとストレートな話だな」
陸奥「ストレート?……キスの話だけど…」
武蔵「え?あっ……」
提督「…………」ジトッ
武蔵「す、すまない!勘違いだったんだ、許してくれ」
提督「……むう。なら仕方ないけど…」
陸奥「……キスってね、暖かいだけじゃなくて気持ちいいのよ?」
提督「え?」
陸奥「何度も何度も、それこそキス中毒になるまでね。お姉さんが教えてあげようか?」
提督「い…いや、私は、加賀と…」
陸奥「そう?そんなに遠慮しなくてもいいのよ?」
提督「……でも…」
陸奥「きっと気持ちいいわよ?二人っきりで、誰の邪魔も入らないところで抱き合いながらキスするの」
提督「…………」
陸奥「柔らかい唇を押し付けあって、吸ったり甘噛みしたり、涎が垂れても気にせずに、ずっと二人で…」
提督「あ………」
陸奥「舌を絡ませて…口の中をどこまでも相手に任せて。歯の裏とか擦られたら、もう立っていられないぐらい気持ちいいんだから」
提督「っあ……あ、あ…」
陸奥「唾液を交換して、お互いの味を噛み締めて…息が出来なくなるくらいに互いを熱く求め、愛し合うの」
提督「はぁ…はぁ…ぁっ、う…」パクパク
陸奥「ふふっ……きっとすぐに抜け出せなくなってしまうわ。だって、こんなに暖かくて気持ちいいことは他にないもの」
提督「う、あ…きっ、キス……///」
陸奥「うふふ…気持ちいいコト、想像しちゃった?もう口の端から涎垂れてるわよ?」
提督「あ……うう…///」ジュル
陸奥「キス……したい?」
提督「う、う……キス……/////」
陸奥「お姉さんが優しく教えてあげる……ね・・」
提督「うあっ…あ、き、キス、しt
長門「おい、いい加減にしないか」
陸奥「んもう、いいところだったのに」
提督「あ……」
長門「あのな、そういう話は二人きりの時だけにしろ」
陸奥「あらあら、嫉妬?」
長門「違う!」
提督「…………///」チラ
長門「………あら」
長門(……あとで私の部屋に来て、ね?)クイクイ パチッ
提督「…………!」ビク
長門「おい、ちゃんと聞いているのか!」
陸奥「聞いてるってば、もう」
提督(キス……気持ちいいキス……)ドキドキ
青葉「……むう、なんかずるいです」
鳳翔「もっと積極的になる必要があるのかも…」
大井「提督の唾液を味噌汁とブレンドして飲みたい…」
武蔵(こいつはなんなんだ…)
盛大にミスってることに気付く屑
クッソ眠い時に書いたからゆるして
>>573
長門「あのな、そういう話は二人きりの時だけにしろ」
陸奥「あらあら、嫉妬?」
長門「違う!」
提督「…………///」チラ
陸奥「………あら」
陸奥(……あとで私の部屋に来て、ね?)クイクイ パチッ
提督「…………!」ビク
長門「おい、ちゃんと聞いているのか!」
陸奥「聞いてるってば、もう」
提督(キス……気持ちいいキス……)ドキドキ
青葉「……むう、なんかずるいです」
鳳翔「もっと積極的になる必要があるのかも…」
大井「提督の唾液を味噌汁とブレンドして飲みたい…」
武蔵(こいつはなんなんだ…)
武蔵「次、どうだ?」
長門「ん?ああ、私はいい」
武蔵「そうか。ならもうお開きということにしようか」
青葉「あ、そうだ!青葉、みなさんにお土産があるんですよ!」
陸奥「お土産?」
青葉「はい!司令官の写真コレクションです!」
提督「えっ!?ちょ、青葉!?」
武蔵「ほう、どんなものがあるのだ?」
青葉「えっとですね、仕事中の真剣な顔や完全に油断しきったあくび顔、寝顔に自分を慰めてる時の顔もあります!」
提督「はぁ!?いつ撮ったのそんなの!??」
大井「ください!!特に最後の!!!」
青葉「えーっと、一枚五百円からになりますね!」
翔鶴「買います!」
大淀「私も!」
鳳翔「わ、私も…!」
提督「だだだダメだよそんな写真!ダメだってば!///」
大井「ふへっへえへへへへ、うひ、これが提督の…ぐへへへへ///」
提督「ほんとに買ったの!?ちょ、み、見ないで!!」バッ
大井「ふっふふ、うふふ、うふふふふふ、なんなら今からでもこんな表情に
加賀「へえ、いい度胸ね」
提督「あっ」
一同「「「「」」」」
ベキッ バキバキボゴォッ ゴスッ
ブチィッ ピシピシバリーン
ガスッガスッガリガリガリガリ
イタイイタイイタイ!!!チョッマジデシヌギャアアアアアアアアア!!!!
大井「ひっ、ひいぃぃ……」ガクガクブルブル
加賀「次はあなたね。遺言を聞いてあげるわ」
大井「てっ、提督愛してる!!!」
加賀「死ねェ!!!!」
大井「いやあああああああああ!!!」
おわり
なんでクッソ眠い時に書こうなんて思ったんですかね…盛大にミスったのが心残りです(半ギレ)
羽黒以外全員ボコボコにされました。特に五航戦の子とクレイジーサイコレズ
また後日談は書きますので…(小声)
あ、鳳翔さんは無事です
提督「よいしょっと…」
加賀「どこか行くの?」
提督「うん、昨日加賀がボコボコにした子のお見舞い」
加賀「そんなにひどかったの?」
提督「うーん、怪我自体はしてないんだけど…打ち所が悪くて動けなくなってるみたい」
加賀「そう…少しやりすぎたかしら…」
提督「どうだろ…大井にはいいお灸になったと思うけど…」
加賀「……そうね。一応、悪いとは思ってるのだけど」
提督「それも伝えとくね。じゃ」
加賀「ええ、行ってらっしゃい」
バタン
加賀「……書類片付けないと」
コンコン
陸奥「ん、入って」
ガチャ
提督「お邪魔しまー……うわ、ずいぶんやられたみたいだねえ」
長門「ぐう…死ぬかと思ったぞ」
武蔵「腰が上がらない…」
提督「まだ動けないっぽい?」
長門「ああ、身体中の至るところが痛むぞ」
武蔵「ぎっくり腰がこれほどまでに痛いものとは思わなかった…」
提督「ごめんね、なんか迷惑かけちゃったみたいで」
長門「気にするな、悪いのは私達の方だ」
提督「うん…そういえばもうあの変態会議はしないの?」
武蔵「さすがにもうこんな思いはしたくないからな…次は密会にしよう」
提督「は、はあ…そういえば陸奥は大丈夫なの?」
陸奥「ええ、私は写真買わずに眺めてただけだったから…まあ、デコピンされちゃったけど」
提督「そうなんだ…じゃあ私、次に行くね」
長門「ああ、よろしく言っておいてくれ」
提督「はーい」
バタン
提督「次は鳳翔さんのところにでも行こうかな…」
コンコン
提督「………」
シーン…
提督「……あれ?」
瑞鳳「ん、提督?どうしたの?」
提督「あ、瑞鳳。鳳翔さん見なかった?」
瑞鳳「鳳翔さんなら食堂で夕飯の仕込みしてるけど…」
提督「えっ、そうなの?」
瑞鳳「うん、ついさっき行った」
提督「そうなんだ…ありがとね、食堂行ってみる」
瑞鳳「えへへ、どういたしまして」
食堂
提督「鳳翔さーん?」
鳳翔「はい、呼びましたか?」
提督「あれっ?ピンピンしてる!」
鳳翔「ピンピンって…?あっ、ああ、加賀さんのことですね」
提督「そうそう、鳳翔さん、何もされなかったの?」
鳳翔「何もされないどころか、あのクサレから提督を守ってくれてありがとうと固い握手をされましたよ」
提督「そ、そう…ん?クサレってなに?」
鳳翔「おそらくクレイジーサイコレズの略かと…」
提督「ああ……」
提督「ところで鳳翔さん、今日の夕飯は?」
鳳翔「今日はハンバーグですよ。今ソースを作ってるところなんです」
提督「ほんと!?」
鳳翔「ふふっ、味見してみます?」
提督「うう〜…うんと言いたいところだけど、戻れなくなりそうだからやめとくね…」
鳳翔「そうですか?ふふ、提督の好みって本当に子供みたいですね」
提督「んん…この事は内緒にしてね」
鳳翔「私は可愛らしくて良いと思いますよ?」
提督「むう…でも大人としてちょっと恥ずかしいから、ね?」
鳳翔「はいはい、分かってますよ」
提督「うん、なら良し」
提督「あ、そうだ」
鳳翔「はい?」
提督「鳳翔さんの趣味って結局なんだったの?」
鳳翔「えっ!?」
提督「今は他に誰もいないし、教えてくれてもいいでしょ?ねっ?」
鳳翔「い、いや…あの…」
提督「そんなに嫌?」
鳳翔「て、提督ってそういうの苦手だったんじゃ…」
提督「まあ、そうだけど…でも、やっぱり気になるというか…」
鳳翔「そ、そうですか…」
提督「私、知りたいなぁ…」
鳳翔「う……」
鳳翔「……すみません、やっぱり無理です…」
提督「えー、そんなに言いたくない?」
鳳翔「はい……」
提督「そっか、残念…」
鳳翔(言えない…提督のお尻の方を開発したいとか、絶対に言えない…)
鳳翔「申し訳ないです…」
提督(……ちょっと強硬手段に出てみようかな)
提督「どうしても言えないなら…鳳翔さんと私が二人っきりの時に鳳翔さんが私にしたいこと、してもいいよ?」
鳳翔「……えっ!?」
提督「ふふっ、楽しみにしてるね」
鳳翔「は、はい…」
鳳翔(て、提督のお尻を開発出来る…!?)
提督「じゃあ、私次行くね!」
スタスタ
鳳翔「提督のお尻提督のお尻提督のお尻提督のお尻提督のお尻提督のお尻提督のお尻提督の……」ブツブツ
香取「あら、提督」
提督「あれ、香取!?もう動いて大丈夫なの?」
香取「ええ、私は隙を見てすぐに抜け出したので小破で済みました」
提督「そ、それでも小破なんだ…他の子は?」
香取「愛宕さんが面会謝絶、同じく翔鶴さんもです。大淀さんは大破、今入渠中です」
提督「そんなに!?」
香取「はい、戦艦二人と他相手に大暴れでしたからね。まさに無双でしたよ」
提督「そこまでやってたとは……そうだ、青葉は?」
香取「青葉さん…そういえば見てませんね」
提督「うーん、トラウマにでもなったのかな…」
香取「また見つけ次第報告しますね」
提督「うん、ありがと」
提督「…………」ジッ
香取「……どうかしました?」
提督「いや、香取のその教鞭ってどう使ってるのかなって」
香取「これですか?……そうですねぇ、調ky…躾がなってない子に指導したりとかですかね」
提督「脅してるの?」
香取「指導してるだけですよ♪」
提督「そ、そう…」
香取「提督も躾がなってないようなら、私がご指導しましょうか?」
提督「あはは…その時はお手柔らかに…」
香取「うふふ、検討しておきますね」
香取「それでは私、演習がありますので、これで」
提督「あ、うん。頑張ってね」
香取「はい♪」
スタスタ
提督「………さて、次の子に……」
カタ…
提督「……………」
スタスタ
「!」バッ
提督「…………」クルッ
サッ
提督「…………」スッ
「!」ヒョイ
提督「そこだぁ!!」ガシッ
青葉「ひえぇ!?」
提督「あれ、青葉!?」
青葉「はい!青葉です!」
提督「無事だったの?全然傷付いてないみたいだけど」
青葉「それがですね、体の方は大丈夫でも心の方が…」
提督「どういうこと?」
青葉「加賀さんに胸倉掴まれた時はもうダメだって全てお終いだってなってたんですけど、私が持っていた写真に目をつけられましてね?」
提督「うんうん」
青葉「その写真を全部こっちに引き渡したら見逃してあげる、と言われたので…」
提督「全部渡したんだ?」
青葉「青葉も自分の身が大切ですしねぇ…あ、写真は後で焼却処分されてました…」
提督「そっか、それで精神的にきちゃってるんだね」
青葉「はい!」
提督「で、なんで私の後をつけてたの?」
青葉「はい!また写真を撮ろうと思って!」
提督「ぬああああああ!!」ギリギリギリ
青葉「ぐええええ!!ギブギブ!!締まってます!!」パンパン
提督「懲りた?もうやらないって誓う?」
青葉「…………」
提督「ユニコオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!!!!」ギリギリギリギリギリ
青葉「誓います!!誓いますうううううううう!!」バタバタ
提督「もう…写真なんかより一緒にいた方が色んな表情見られるのに」
青葉「へ?」
提督「だ、だから、写真撮られるより青葉と一緒にいる方が好きなの」
青葉「あ、え…きゅ、急に改まられると恥ずかしいんですけど…///」
提督「わ、私だって恥ずかしいよ!///」
青葉「…………///」
提督「…………///」
青葉「そ、その……こ、今度、間宮さんのところでお茶でもしに行きましょう///」
提督「う、うん///」
青葉「…………//////」カァ
提督「…………///」
提督「……ぷっ」
青葉「な、なんで笑うんですか」
提督「ううん、青葉も積極的なところあるんだなって」
青葉「あ、青葉だってやる時はやります!」
提督「ふふっ、そうだよね」ナデナデ
青葉「な、なんですかもう!///」
提督「いや、微笑ましいなって……それじゃ私、そろそろ行くね?」
青葉「あ、はい!」
提督「ふふ、今度楽しみに待ってるね」
青葉「はい!期待しておいてください!」
提督「うん、じゃあねー」
青葉「はーい!」ブンブン
青葉(……あれ?そういえば加賀さん、写真一枚だけ懐に入れてたような……)
提督「……あ、羽黒!」
羽黒「へっ…?あ、司令官さん…」
提督「よかった、無事だったんだね」
羽黒「は、はい…たぶん、何も言ってなかったからだと思います…」
提督「あれ?そういえば羽黒がしたいことってなんだったの?」
羽黒「……!//」
提督「えっ、な、なんで聞いただけで赤くなるのさ」
羽黒「い、いえ…あの…///」モジモジ
提督「い、嫌なら言わなくても大丈夫だけど…」
羽黒「………///」チラ
提督「?」
羽黒「そ、そのぉ……私はただ、司令官さんとお話出来たらいいな…って…」
提督「……おおう」
羽黒「…………ご、ごめんなさい!やっぱり私なんかよりもっと他の人と…!」
ギュ…
提督「ううん…いいよ、私ももっと羽黒と話したいから…」ポンポン
羽黒「へ、え、ええええ…!?/////」カァアア
提督「ふふっ、羽黒はシャイだねえ」
羽黒「ぁぅ……////」
提督「………でも、今はやることがあるからダメ」パッ
羽黒「あっ……」
提督「ふふ、また今度ゆっくりお話しようね」
羽黒「は、はいっ!よろしくお願いします!」
提督「うん、それじゃあねー」
スタスタ
羽黒「…………///」ボー
那智「む、こんなところにいたのか。ほら、演習の時間だぞ」
羽黒「……………」
那智「おい、羽黒?羽黒ー?」
提督「………さて、次で最後だけど…」
提督「……大井、大丈夫かなぁ…」
コンコン
ガチャ
北上「お、ふーちゃん。入って入って」
提督「お邪魔しま……うわっ!」
大井「モゴモゴ…」
提督「ミイラ状態になってる…!そんなにひどかったの…?」
北上「うん、危うく骨砕けるところだったって」
提督「うえぇ…容赦ないなあ」
大井「…………」チョイチョイ
提督「ん?どしたの?」
大井「…………」ススス
提督「口元?に?私の指?」
大井「…………」コクコク
提督「こう?」スッ
大井「…………」ペロッ
提督「ひいっ!?もう!!!」ゴスッ
大井「〜〜〜〜〜〜ァッ!??!」ビクンビクン
北上「さすがにそれは自業自得だよ大井っち…」
大井「ッ……ッ……」
大井(あ、ヤバイ何かに目覚めそう)
大井「……て、いとく…」
提督「なに?」
大井「も………もっ…と…」
提督「え?」
大井「ハァハァ……フヒッ、た、叩いて…くだ…、さい……」
提督「………トドメ刺していい?」
北上「いいよ」
大井「ァエッ!?あっちょまっやめアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!?!??!!」
その日の大井の叫びは鎮守府全体に木霊したという。おわり
提督「……ってことがあってねー」
木曾「はあ、お前も大変なんだな」
提督「普段言わないだけで、もしかしたら他の子達もそういう変態じみたこと考えてるのかなあ?」
木曾「さあ…」
提督「……木曾は私にしたいこととかあるの?」
木曾「ん?うーん…俺はお前を護れたらそれでいいかな」
提督「そう?ならされたいことは?」
木曾「されたいことか……難しいな…」
提督「………」
木曾「うーん……」
提督「……ない?」
木曾「………あ」
提督「あった?」
木曾「…ああ、一つだけ」
木曾「…誰も聞いてない……よな」
提督「う、うん。私達二人だけだよ」
木曾「……前にお前に抱き締められながら泣いてた事があっただろ?」
提督「うん、あったね」
木曾「あれ。あれだよ」
提督「え?泣きたいの?」
木曾「違う!」
提督「ああ、抱き締められたいの?」
木曾「…そうだよ、あの時の温もりが忘れられなk「えいっ」
ギュッ…
木曾「………お前なあ、心の準備ってもんがあるだろ」
提督「えへへ…でもこっちの方がドキドキしない?」
木曾「…まあ、そうだけどさ」
木曾「…………//」
提督「あー、赤くなってる」
木曾「言うな」
提督「ふふっ、かわいい…」プニプニ
木曾「よせ、やめろって///」
提督「そんなに照れなくても…」
木曾「お前積極的すぎだろ!///」
提督「ん〜、木曾〜…♪」スリスリ
木曾「おっ、おい!こんなところ誰かに見られたら…」
ガチャ
加賀「失礼しま………」
木曾「あっ」
提督「ん?………あっ」
加賀「…………」
木曾「」
提督「」
加賀「…………」
木曾「あ、あn」
加賀「出て行って」
木曾「えっ」
加賀「出て行って」
木曾「いや、でm」
加賀「 出 て 行 け 」
木曾「ハイ」
提督「!?」
ガチャ バタン
加賀「………さて」
提督「」ビクッ
提督(やばい)
加賀「…………」ジッ
提督(やばいやばいやばい)ダラダラ
加賀「……これはどういうつもり?」
提督(やばい!!詰んだ!!)
加賀「どういうつもりなのかと聞いてるのだけど」
提督「あ、え、い、いや」
加賀「は?」
提督「スンマセン」
提督(やばい、ここから生存する道が見えない…)
加賀「私の見ていないところで…浮気?あの言葉は嘘だったの?それともただ私が勘違いしていただけだったの?」
提督「ち、違うの!私はただ…」
加賀「ただ…なに?」
提督「……みんなの事も大好きだから…」
加賀「…………」
提督(……死んだかなこれ)
加賀「………はぁ、どうせそんなことを言うだろうと思っていたわ」
提督「えっ!?」
加賀「私がどれだけあなたの事を見ているか分かってるの?どうせ愛されてるのならそれがどういう形であれ受け入れるのが私の愛だから、とか言うんでしょう?」
提督「うっ」ドス
加賀「……確かにあなたが他の子に靡くのは嫌だけど、それでもあなたは私を愛してくれている。それは私が一番よく分かっているわ」
提督「………」
加賀「だから、最後はちゃんと私のところに帰ってきて」
提督「加賀……」
加賀「返事は?」
提督「うん!」
加賀「……ならいいわ」
提督「えへへ…」
加賀「その代わり、もし裏切ったら」
提督「?」
加賀「許さないから」
提督「」ゾク
ガチャ
木曾「…もう終わったか?」
提督「うん、大丈夫だよ」
加賀「…………」ジロ
木曾「な、なんで睨むんだ」
加賀「あまりこの子を誑かすのはやめてくれないかしら」
木曾「どちらかと言うと俺が誑かされてる側なんだけど…」
提督「もー、喧嘩はダメだよ」
加賀「……そうね」ナデナデ
提督「ん〜♪」
木曾(誰のせいでこうなったと思ってるんだ…)
提督「もっともっと〜♪」
加賀「はいはい」ワシャワシャ
木曾(…でもまあ)
提督「えへへぇ…」
木曾(……幸せそうで何よりだ)
このあとめちゃくちゃいちゃいちゃした
おわり
そういえば次に書くものを何にしようか迷ってるんですけど、加賀といちゃいちゃか陸奥のお部屋訪問か龍田の嫉妬、どれがいいですかね
龍田の嫉妬で決まりですね
R-18はないですが許してください!なんでも島風!
龍田→正妻→陸奥の順で
天龍「よっと…」
龍田「出かけるの?」
天龍「おう」
龍田「……また提督のところ?」
天龍「ん、まあな」
龍田「そう……」
天龍「じゃ、行ってくる」
龍田「うん、行ってらっしゃい」
バタン
龍田「………」
龍田「………」
提督「あ、龍田!お疲れ様!」
龍田「あら、提督。提督もひと段落したところですか?」
提督「うん、さっき仕事終わらせて今休憩するところ」
龍田「なら、これから一緒にお昼なんてどうですか?」
提督「あー、その気持ちはありがたいんだけど…ごめんね、今日は先約があるから…」
龍田「……そう」
ビスマルク「Admiral、まだ?他の子達が文句を言い始めてるわ」
提督「あ、うん、すぐ行く!ごめんね龍田」
龍田「ううん、私のことは気にしないで」
ビスマルク「ほら、早く!」グイグイ
提督「わわっ、こ、今度何か埋め合わせするからね!」パタパタ
龍田「うん……」
龍田「…………」
龍田「…………」
龍田(提督のお部屋…)
グッ
『えへへ、司令!』
龍田「!」
『んー、どうしたの?』
『なんだか、司令はお母さんみたい!』
『お母さん?』
『うん!あったかくて、優しくて…甘えたくなっちゃう』
『そっかそっか…ふふ、ならおいで』
『わー!』
『もう、時津風ったら…いつまでも子供じゃないんだから…』
『天津風も司令のこと好きなくせにー』
『う……ま、まあ否定はしないけど…』
『なら一緒に甘えようよー』
『でも…』
『私は天津風のこと好きだけどなー』
『……分かったわよ、もう!』
『素直な子は好きだよー、えへへぇ』
『きゃっ!か、髪が乱れるじゃない!』
『ほれほれ〜』
『うう…きょ、今日だけだからね!』
『司令、あたしもー!』
龍田「…………」スッ
スタスタ…
龍田「…………」
カタ
龍田「!」ピク
提督「隣、失礼するね」ストン
龍田「あら〜、提督…」
提督「最近、龍田とお話出来てなかったからねえ…たまにはゆっくりお話しよ?」
龍田「……! はい♪」
提督「ふふっ、最近どう?」
龍田「そうね〜、実は艤装の調子が良くないみたいで…」
提督「そうなの?じゃあ、今度一緒にメンテしよっか!」
龍田「うん♪でね………」
〜〜〜
〜〜〜
龍田「………っていうことがあったの〜」
提督「あははは!龍田も大変だねえ」
「楽しそうだな、なんの話してんだ?」
龍田「あ…天龍ちゃん…」
天龍「よっ」
提督「ん、今龍田とお話してたところで…」
天龍「そうなのか、ならオレも混ぜてくれよ」
提督「え、でも…」
天龍「いいだろーなーオレとお前の中だろー」ガッシィ
提督「て、天龍…」チラッ
龍田「あ……わ、私なら大丈夫だから…」
提督「ん……もう、ちょっとだけだからね」
天龍「ははっ、さすが話が分かるぜ」
龍田「…………」ギリッ
龍田「…………」
天龍「よう龍田、次の任務の通達だぜ」
龍田「……うん、何て?」
天龍「オレ達二人と、第六駆逐隊を含めた六人で二十四時間の遠征だそうだ」
龍田「え……」
天龍「御守りと弁当渡すから頑張ってきてくれだとさ。まったく、遠足じゃねえんだから…」
龍田「……そう…」
天龍「……おい、聞いてるのか?」
龍田「え?」
天龍「お前、最近ぼーっとしてることが多いぞ?ホントに大丈夫か?」
龍田「あ、うん…私は大丈夫だから…」
天龍「ならいいけどよ……しっかり準備しとけよ?」
龍田「うん………」
龍田「提督と…一日会えない……」
龍田「………………」
眠気には勝てなかったよ…
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira070799.jpg
龍田「…………」
龍田「……提督…私……」
龍田「………………」
龍田「…………ふふ」
コンコン
提督「ん?入ってー」
提督(こんな時間に誰だろう…)
ガチャ
龍田「………」
提督「龍田?どうかした?」
龍田「………」スタスタ
提督「……?眠れないの?それとも晩酌でもしたくなった?」
龍田「………」スッ…
提督「っ…た、龍田?ちょっと近……わっ!?」
ギュウ…
龍田「……提督…」
提督「………龍田、ほんとにどうしたの?」
龍田「…天龍ちゃんや他の子と一緒にいて楽しい?」
提督「え?」
龍田「私と一緒は、嫌……?」
提督「そんなこと…」
ガチャ
龍田「!」
加賀「お茶が入りまし……」
龍田「……失礼します」スタスタ
提督「あ、龍田」
バタン
加賀「……何かあったの?」
提督「あ、ううん…なんでもない」
加賀「…そう」
提督(龍田、どうしちゃったんだろ…)
提督「はぁ……」
加賀「………」
提督「…………」カリカリ
ピタッ
提督「…………」
加賀「…………」チラッ
提督「…………」ソワソワ
加賀「……はぁ…行ってあげたら?」
提督「えっ?」
加賀「さっきからずっと気になって仕方ないって顔よ。早く行ってあげなさい」
提督「でも……」
加賀「仕事なら私が代わりにやっておくから」
提督「……うん、ありがと」ガタ
ガチャ バタン
加賀「本当に世話が焼ける子ね、全く……」
加賀「……まあ、悪い気は、しないけど…」ブツブツ
提督「うーん……」
提督「鎮守府内を一通り探してみたけどどこにもいない……」
提督「………ん?そういえば龍田、もう夜遅いのに普段着のままだった……ということは…」
提督「………お風呂だ!」
浴場
龍田「はぁ……」
龍田(やっちゃったかなあ…)
カラララ
龍田「………?」クルッ
提督「ふぅー……」スタスタ
龍田「!??」バッ
龍田(な、なんで提督が……い、いや、ただ時間がかぶっただけ…そうよね…)ブクブク
チャプ…
龍田「……?」チラッ
提督「龍田、大丈夫…?」
龍田「ひゃっ!?」ザバッ
ゴチン
龍田「い"っ……!?」
提督「た、龍田!?」
龍田「・・うぅ……」
提督「……くくっ、あはははは!」
龍田「な、なんで笑うんですか、もう!///」
提督「ふふふふ、やっといつもの龍田に戻ったね」
龍田「え?あ……」
提督「何かあったんでしょ?ほら、話してごらん」
龍田「………うん…」
龍田「……最近、提督が天龍ちゃんや他の子達にかかりっきりだったから、私……」
提督「寂しかったってこと?」
龍田「…寂しいというか、嫉妬しちゃってたのかも」
提督「そっか…ごめんね、なかなかかまってあげられなくて」
龍田「いいんです、提督が忙しいことは知ってるから…」
提督「……ねえ、龍田」
龍田「?」
提督「嫉妬してたってことはさ……やっぱり、龍田も天龍と……」
龍田「……! …うん、同じ気持ち」
提督「だよね…うん…」
龍田「ずっと天龍ちゃんが心配で、見守ってあげようと思ってたんだけど…天龍ちゃんが提督とそうなっちゃった以上、私が出しゃばるのも良くないって思って…」
提督「うん」
龍田「けど、そうなって初めて気付いたの。天龍ちゃんがいなかったら、私、一人ぼっちなんだって」
提督「うん」
龍田「上辺だけ心配だからって言ってても、本当は誰かに頼りたかったみたい。そうしないと自分が保てなくて、すぐに壊れてしまいそうで…怖かった」
提督「うん……」
龍田「天龍ちゃんに頼れないとなると、他の人にって考えたんだけど…真っ先に思い付いたのが提督、しばらく考えて思い付いたのが提督、最後に残ったのも提督。天龍ちゃんの他には、あなたしか思い浮かばなかったの」
提督「………うん」
龍田「それで、やっと気付いたの。私、提督のことが大好きなんだって」
提督「…………」
龍田「だから、他の子と仲良くしてるのを見るとなんだか胸が締め付けられるようになっちゃって…天龍ちゃんが提督と一緒にいても同じことを思うようになっちゃった」
提督「…………」
龍田「だから、ね……提督、好き」
提督「……ありがと、龍田」
龍田「……ふふっ、ごめんね?嫌いになっちゃった?」
提督「まさか。むしろ逆だよ」
龍田「逆、って…」
提督「うん、私も龍田のこと、大好きだよ」
龍田「……提、督…」ポロッ…
龍田「!」バッ
提督「泣きたい時は泣いてもいいんだよ、誰かに頼りたかったんでしょう?」
龍田「………あの、提督…」
提督「?」
龍田「胸を、借りても、いい?」
提督「うん、もちろん」ウデヒロゲ
龍田「あり、がどっ……うっ、う…」ギュッ ポロポロ
提督「よしよし…」ギュウ ナデナデ
〜〜〜
龍田「………」
提督「……落ち着いた?」ポンポン
龍田「……うん」
提督「よし…ならそろそろ離れよっか、私もさすがに恥ずかs」
モニュ
提督「ひいんっ!?」
龍田「あら、可愛い声」クスクス
提督「た、龍田!泣いてたんじゃなかったの!?」
龍田「ふふっ、私、嘘泣きは得意なんですよ〜」ムニムニ
提督「あんっ!?ちょ、なにその手つきすごいいやらしいんだけど!?」
龍田「あら〜、気持ちいいのね〜」ススス
提督「ひっ!?ちょっ、ほ、ほんとにこれ以上はダメだって!っあ……!」
『あら〜、好きなだけ甘えていいと言ったのは提督の方よね〜?』
『ダメダメダメ!ストップストップ!!』
『遠慮しないで、ほらほら〜』
『ダメーーーーーー!!!』
その時の龍田の目元は心なしか赤く見えたという
おわり
加賀「ねえ」
提督「なに?」
加賀「私の爪にマニキュアを塗ってくれるのはいいけど」
提督「うん」
加賀「どうして膝の上で、しかも私にもたれながらなの?」
提督「えー、だってあったかいし安心するんだもん」
加賀「……重いのだけど」
提督「そんなこと言って加賀も私の首元に腕回してるじゃない」
加賀「…………」
提督「それよりほら、じっとしてないと塗れないから」
加賀「え、ええ」
提督「…………」
提督「……はい、終わり!」
加賀「ふぅ…なんだかくすぐったかったわ、これ」
提督「どう?淡いピンク色でも綺麗に見えるでしょ?」
加賀「……そうね、血色が良くなった感じがするわ」
提督「あんまり濃い色は加賀みたいに綺麗な子には似合わなさそうだしねー」
加賀「口説いてるの?」
提督「えー、そんなつもりはなかったんだけど」
加賀「無自覚な愛は罪よ」
提督「むぅ、私はちゃんと加賀を愛してるよ?」
加賀「…素でそういう事を言えるのはあなたの長所であり短所でもあるわ」
提督「あー、照れてるー」
加賀「………///」
提督「ねえねえ加賀、加賀は私のこと愛してくれてる?」
加賀「いきなりなに?」
提督「私は加賀を愛してるよ」
加賀「………そう」
提督「加賀はどうなの?」
加賀「…………」
提督「ねーってばー」
加賀「…分かったわ、もう…愛してるわ」
提督「えへへ、嬉しいなあ」
加賀(今顔見られたら…)
提督(ちょっと恥ずかしいかも…)
加賀「…………/////」
提督「…………/////」
提督「…加賀、指細いね」サスサス
加賀「そう?」
提督「うん、すべすべしててすごい綺麗」
加賀「あなたもそうだけど」
提督「そうかなあ」ニギニギ
加賀「そうよ……なぜ手を握るの?」
提督「いや、あったかいなーって」ギュッ
加賀(生粋の女たらしねこの子…)
提督「ふーんふふふーんふーふーん♪」
提督「〜♪」
加賀「…………」ナデ
提督「わっ、な、なに?」
加賀「いえ、可愛いなと思って」ナデナデ
提督「そ、そう……」
加賀「…………」ナデナデ
提督「…………//」
提督(報告書の内容が頭に入らない…)
加賀「風花、髪綺麗ね」スス…
提督「そう?」
加賀「ええ、いい匂いもするわ」スンスン
提督「んっ…なんかそれ、ちょっと変態じみてるよ?」
加賀「変態でもいいわ、これは愛だもの」
提督「うぅ…そう言われるとなんか恥ずかしいな…///」
加賀「…………」サラ…
提督「んぁ…あ、それ気持ちいい…」
加賀「…………」サラサラ
提督「ん、ふふ…なんか、昔を思い出しちゃった」
加賀「昔?」
提督「うん、よく母さんに髪梳いてもらってた時のこと。妹が産まれてからはずっとしてもらってなかったけど…」
加賀「よく覚えてるわね」
提督「まあ、結構妹と歳離れてるからなぁ」
加賀「いくつ?」
提督「確か六歳差」
加賀「確かって…曖昧ね」
提督「うーん…正直な話、妹が産まれてからの事はあんまり覚えてないんだよね」
加賀「え?」
提督「それまでのことは覚えてるんだけどなあ…なんでだろ…」ブツブツ
加賀「…………」
提督「あ、そういえばさ」
加賀「?」
提督「二人っきりの時は風花って呼ぶようになったんだね」
加賀「嫌だった?」
提督「ううん、懐かしい感じがして好き」
加賀「そう、なら良かった」
提督「どうせならずっと風花って呼んでほしいけどなあ」
加賀「…それは、まだ恥ずかしいから…」
提督「そっか、まあゆっくりでもいいよ」
加賀「ええ、努力するわ」
提督「ふあ……なんだか眠くなってきちゃった…」
加賀「…本当に寝るのが好きなのね」
提督「加賀の膝心地がいいのが悪いんだもん…」ゴシゴシ
加賀「……眠いなら寝てもいいけど」
提督「え、ほんと?このまま?」
加賀「ええ。夕食の時間になったら起こすわ」
提督「うー…でも、もうちょっとだけこのまま夕陽を見ていたい…」
加賀「ふふ、わがままね」
提督(あ、笑った…)
提督「…………」
加賀「…………」
提督「……綺麗だね……」
加賀「………ええ」
提督「………真っ赤に燃えてるね…」
加賀「………ええ」
提督「…………」ウトウト
加賀「…………」
加賀(なんだったかしら、あの歌…風花が好きな歌…そうだ、証の歌)
加賀「ふーん……ふふふーん…ふーふーん……♪」
提督「……ん…」
加賀「〜〜……♪」
提督「…zz……」
加賀「………おやすみなさい」ポンポン
〜〜〜
「しれーかーん!!」ドドドドド
バンッ
雷「司令官!もう晩ご飯の時間……あれ?」
加賀「しーっ……」
提督「すぅ……」
雷「あ、ご、ごめんなさい」
加賀「いいわ、気にしないで」
雷「……起こさなくていいの?」
加賀「…もう少ししたら私が起こすから。あなたは先に行ってて」
雷「…分かったわ、よろしくね!」
加賀「ええ、任せて」
バタン
加賀「………それまでは、甘えさせてあげるから……」ナデ
提督「ん……えへ………」
その後加賀も爆睡して二人仲良く雷に怒られました。おわり
さあ次は陸奥のお部屋訪問ですね(ゲス顔)
コンコン
『陸奥、いる?』
陸奥「ええ、入って』
ガチャ
提督「お、お邪魔します…」オズオズ
陸奥「……ふふ、そんなに緊張しなくてもいいじゃない。ほら、リラックスリラックス」
提督「う、うん……」ガチガチ
陸奥(…ダメね、これは)
提督「な、長門はいないの?」
陸奥「うん、邪魔になるだろうからって大和型の部屋に行っちゃった」
提督「そっか……うん、そうだよね…」
陸奥「……それじゃあ早速……する?」
提督「えっ……」ドキッ
陸奥「ふふっ、私はいつでもいいわよ?」
提督「う、うう…」
陸奥「やっぱりこういうのは苦手?嫌ならやめるけど……」
提督「そ、それはやだ!」
陸奥「…そうね、ならおいで?リラックスさせてあげる」ポンポン
提督「う、うん…」
ぽんぽんと膝を叩くと、すぐにそれに応じて乗ってくる。
……… ……… ……思ったよりちょっと軽いかも。でも、なんだかこの重みが ああ、大好きな彼女がここにいるんだな、って実感に思えてほっとしちゃう。
「…………」
身体は強張って、顔は不安いっぱいって感じの色。
その態度とは裏腹に、彼女の琥珀色の眼は爛々と輝き私を見つめている。それを見つめ返すと、すぐに頬がぽっと赤くなっちゃって。
シャイなこの子は本当に愛おしくて抱き締めたくなっちゃう。でも、今はまだその時じゃないから。
優しく髪を撫でてあげると、気持ち良さそうに目を細める。猫みたいな仕草でちょっと可愛いかも。
「ん………」
しばらく髪を触ったり喉元をさすっていると、少しずつ私に身体を預けてくれるようになった。まだ緊張はしているけど、警戒心そのものはなくなったみたい。
…………なら、そろそろかしら。
顎を指先で持ち上げ、口を尖らせながら軽く触れるようなキス。押し付けたりはせずに、すぐに離す。
所謂バードキスっていうの。幸福感とか、深いキスをする前の前座的な愛情表現なんだけど……ちゃんと伝わってるかな?この子、そういう知識には疎そうだからちょっと心配かも。
「ひゃ、んっ…ぅ……」
それよりも、まだ身体が強張っちゃってるみたい。だから、ずっと髪を触ったり、肩を撫でたり、頬に指を這わせたりするの。
女の子はムードっていうものが大事で、お互いに求め合うようにならないとどんな事をしても気持ちよくなれないみたい。
特にこの子は人一倍愛には敏感みたいだから、いーっぱい私の愛情を注いで、緊張を解してあげる。
(書き溜めの)弾切れを気にする必要はない
書き溜め終わりました。11時に投稿予定です
今度は唇で唇を咥え込むキス。バインドキスって言うそう。
いきなりだったから、目を見開いてちょっとびっくりしちゃったみたい。でも、すぐにまた目を閉じてされるがままになる。目を開けながらするのは恥ずかしいみたい。さっきからずっと顔が赤いし……私は見つめ合いながらしたいんだけど。
「んん……」
ふふっ、せがむような声出しちゃって。そんなに欲しいならすぐにでもあげちゃおうかな。
唇を咥え込んだまま、首を傾けて顔ごと引っ張るように動かす。時々舌を出して唇をなぞったり、つんつんと刺激したり。
……身体くねらせちゃって。そんなに気持ちよかったのかしら。あはっ、可愛い。
ふふっ、もう我慢出来そうにないみたい。唇をつんつんしたら、徐々に口が開いていくんだもの。早く舌を挿れられたくて、中を蹂躙してほしくてたまらないっていうのが痛いぐらいに伝わってくる。
「あ…っ…?」
でも、まだお預け。だって本当に気持ちいいことは後にとっておいた方が楽しみになるでしょ?よく言うじゃない、空腹は最高のスパイスって。それに何より、ここで簡単に気持ち良くなられたら私の収まりがつかないもの。どうせなら普段見られないぐらい乱れた表情を見せて貰わなきゃ。
恨めしそうな目で見つめられるけどそんなの無視、舌先を出して唇の端に触れさせる。力を加えずそっと。そのまま下唇をなぞるように舌を這わせ、ゆっくりと端から端まで舐める。続いて休みを置かずに上唇へ。今度は途中で少し戻ったり、速度を変えてみたり。
「あ、あ……ぁ…」
ふふ、効いてる効いてる。さっきからずっと唾を飲む音が聞こえてるし、肩を掴む手もずっとこっちが引き寄せられるように力が込められてる。目はもう完全に据わっちゃって…普段の天真爛漫で子供みたいな表情からは想像も出来ないような、オンナの顔になってる。
早く欲しい、挿れて欲しい、そんな声が聞こえてきそうな切なそうな顔。
ふふっ……そんなに可愛い顔されたら、滅茶苦茶にしてあげたくなっちゃう……♪
………でも駄目ね、今はあくまでキスだけだから。
「ふぅ……よしよし」
「きゃっ…な、なに……」
「よく我慢出来たわね、えらいえらい」
「だ、だって……」
「だって…なに?」
「………き、キス、されたい…から……」
「あら。あらあら」
「…………/////」
「キスされるの、好き?」
「うん、好き……愛されてるんだって、実感出来るから………」
………完全にメンヘラね。もし裏切ったりしたら大変な事になるかも。まあ、そんな事絶対にしないけど。
「そっか……じゃあ、待たせてごめんなさい。ここからが本番」
「………」
「もっと暖かくて気持ちいいキス、教えてあげる」
「………!」
「ほら、おいで?」
「うん……」
両腕を広げて、彼女を迎え入れる。身体はもう熱くなってるけど…なんだか、優しいような温もりがあるというか、安心するというか……私よりも小さいはずなのに、すごい包容力を感じる。私もこれに惚れちゃったのかな?
もし叶う事なら、ずっとこうしていたいんだけどなぁ……
………って、こんなことばかり考えてても駄目ね。よし、覚悟完了っ。
「じゃあ、私が指示するからそれに従ってね?」
「指示……うん、わかった」
「舌、出して?」
「ん…こう…?」
「そう…そのまま動かないでね」
「………!!」
口を開いたまま、舌と舌でキスをする。ビックリしちゃったのか、身体が大きく跳ねたけどすぐに順応するどころか、むしろがっついてきて、求められてる。手も握られちゃった。
「ふぁ、はっ、れろ……ん…」
お互いの唇を合わせないまま、舌だけを絡ませ合う。これ、初めてやったけど……すごくそそられるというか…うん、気持ちいい。さっきからずっと焦らされてきたわけだし、この子は私が感じてるものよりもっと気持ちいいんだろうなぁ。身体がもう小刻みに震えてるし……舌と舌の結合部から落ちる唾液も、口の端から垂れる涎も気にならないくらい熱中してる。
特有の水音が耳までねっとり響いてくるみたいで私まで興奮してくる。
「んっ、んっ、はぁ、もっと、もっと…」
この子、凄い。ぐいぐい来るけど、ひょっとして…淫乱?こんなに清楚そうな顔して?やだ、興奮しちゃう。
変な空気に当てられちゃったみたいで、もう私も我慢出来ない……そのまま後頭部を掴み寄せ、唇を押し付ける。厭らしく音を立てながら何度も何度も、短くキスを繰り返す。
口内に舌を滑り込ませ、ひたすらに蹂躙していく。歯茎も、歯の裏も、舌の下も、余すところ無く舐め回していく。
「んん……んくっ…!」
未知の快楽に身を震わせる彼女を見ていたら、ちょっとだけ嗜虐心に火が着いちゃった。
舌を奥まで挿れ、そこから唾液を流し込む。少しずつ、少しずつ。
拒絶されるかと思ったけど……余計な心配だったみたい。むしろこくこくと喉を鳴らして飲み込んでいってる。今初めてやってみて分かったけど、自分の体液を相手に飲ませるってすごく興奮する。
「はっ…はっ…ふふ、えへへへ、陸奥、陸奥……」
名前呼ばれながらするの、好き。
だから私も、お返し。
ありったけの愛情を込めて、抱き締めて指を絡め合いながら口内を犯していく。舌を吸い上げ、舌を絡ませ、唇を柔らかく押し付けながら。そして最後に、一番気持ちいいところ。上の歯の裏側、ここを一気に擦り上げる。
また一際大きく身体を跳ねさせたかと思うと、ぐったりしたように私の方にもたれかかってきた。
「………?」
この太腿の感覚は………?
「はぁ……はぁ…っふ、はぁ……」
………あら。あらあらあら。この子、ホントに素質あるのかも。キスだけでイっちゃうなんて……さすがに予想外かなぁ。
「陸奥……」
「どう?気持ちよかった?」
「う、うん………」
「……どうしたの?」
「っ……だ、ダメっ…」
「え?」
「お、思い出したら、また…っ、疼いて、きちゃった…」
「そう………ふふ」
「わっ…!?」
優しく抱き上げて、そのままベッドに押し倒すように倒れ込む。顔の距離は、キスの前と同じ。
「抑えられないなら……やるしかないわよね」
「う……」
「ふふっ、どうする?」
「うぅ………したい……///」
「ん、素直ね」
今度はもーっと激しくやっちゃうんだから。それに備えて、眼鏡を外してあげてそっと隣に置く。
「うん……いっぱい、愛して…」
「……よーし」
「今夜は寝かさないぞっ♪」
その後無事にキス中毒に調教されました。おわりです
木曾「……で、ここんとこ最近飴ばっか舐めてるってわけか」
提督「うん、何か舐めてないと口寂しいから」
木曾「はあ、これまた上手いこと慣らされたものだな」
提督「だって、愛されてるって感じられると嬉しいし…」
木曾「……まあ、それは確かにそうだが」
提督「木曾も愛されてると嬉しいの?」
木曾「ああ、特にお前にはな」
提督「なるほど……あ、飴なくなっちゃった」
木曾(……何か嫌な予感が)
提督「…………」スクッ
提督「………」シャッ
カチッ
木曾「……なあ、なんでカーテン閉めて鍵かけt
グイ ドサッ
木曾「おい!?」
提督「えへへへ」
木曾「く、この天然ジゴロめ…」
提督「私に愛されたいって言ったのは木曾だよ?」
木曾「けど…」
提督「それに私も口寂しいなぁ……ねえ?」
木曾「………ちょっとだけだからな」
提督「うん♪」
提督「いっぱいいっぱい、愛してあげるからね♪」
いつもの短編おわり
次はほのぼのにしようかと
酔ったらキス魔になりますがその話はまた今度
提督「…………」カキカキ
武蔵「よう相棒、何を書いてるんだ?」ガシ
提督「ん、武蔵……ほら」ピラッ
武蔵「……?なんだこれは?何かのリストか?」
提督「うん、食材とか服とか、その他諸々の日用品。さっき倉庫を見に行ったんだけど、もうほとんどなくなってたから明日にでも買いに行こうかなって」
武蔵「買いに行ってなかったのか?」
提督「普段は私がちょくちょく買い足してるんだけど、最近珍しく暇がなかったからねえ…」
武蔵「そうか…一人で行くのか?」
提督「一応手伝ってもらいはするけど……もしかしたら人手不足になるかも。思ったより足りないものがあるから」
武蔵「ふむ…なら私も付き合おう」
提督「いいの?」
武蔵「ああ、どうせ明日は暇だからな」
提督「ふふ、ありがとう」
提督「……しかし……」ジー
武蔵「?」
提督「…………」マジマジ
武蔵「な、なんだ?」
提督「うーん……」
武蔵(すごい、ジロジロ見られているぞ…)
提督「ちょっと後ろ向いてみて」
武蔵「こ、こうか?」クルッ
提督「そうそう、そのままね」
武蔵(なんだ…?はっ、まさかついに私に惚れたか?ふっ…私も罪な女だな…)
提督「………」ジー
武蔵「ふふん……」
提督「……やっぱりダメだなぁ」
武蔵「ダニィ!?」
提督「その服!」ビシィ
武蔵「む、これか?これは私の一張羅でな」
提督「そんな公然猥褻ファッションで外に出たら捕まるよ!?」
武蔵「」
提督「前々から気になってたけどね!武蔵に限った話じゃないけどね!女の子がそんなに肌を露出したらダメです!!」
武蔵「そ、そうなのか?」
提督「そうだよ!!ここの子達は外に出たことがないか少ないから知らないだろうけどね、街でそんな格好してる人いないよ!??」
武蔵「は、はあ…」
提督「逮捕されてもいいの!?私と会えなくなるんだよ!?」
武蔵「そ、それは嫌だな…」
提督「私も嫌だよ!!そんなの絶対やだもん!!」
武蔵「と言っても、他に服なんてな…」
提督「……それが問題だよねぇ」
提督「うーん……ちょっとこっち来てみて?」
武蔵「ああ」ツカツカ
提督「よいしょっと…」ググ…
武蔵「…………」
提督「次、腕広げてみて」
武蔵「ん」
提督「ふむふむ…」
武蔵「くくっ、くすぐったいぞ」クス
提督「ごめんごめん…武蔵って身長いくつ?」
武蔵「身長?測ったことがないから詳しいことは分からんが…175前後じゃないか?」
提督「うーん、私が170ぐらいだから…この差だとそれぐらいかなあ?」
武蔵「加賀と同じくらいだろう?」
提督「うん、私の方がちょっとだけ小さいかな」
武蔵「なら相棒は168ぐらいじゃないか、加賀は170だし」
提督「たぶんね」
提督「………」サワサワ
武蔵「くく、ふふふ…」ピクピク
提督「もー、じっとしててってば」
武蔵「そうは言ってもな、くくく」
提督「肩幅は…同じくらいかな、うん」
武蔵「なあ、さっきからなんの話だ?」
提督「んー?私の服なら着られるかなーって」
武蔵「ふむ、緩めのものなら大丈夫だとは思うが」
提督「そうだね、10cm以内の差なら大丈夫だよね。ところで下はどうする?」
武蔵「下?下など別に着けなくても」
提督「だーめ♪」グググ
武蔵「分かった着ける!着けるから離してくれ!!」
提督「まったくもー、女としての威厳を保ってよね」
武蔵「ハイ…」
提督「よーし、じゃあついて来て、私の部屋に仕舞ってあるから」
武蔵「ああ。最高のコーディネートを頼むぜ?」
提督「自信はないけど…頑張るね」
提督の私室
提督「……おー」
武蔵「どうだ?似合っているか?」
提督「黒がよく似合うねえ、落ち着いてる感じがするよ」
武蔵「ふっ、そうか。相棒に頼んでよかったよ」
提督「ふふふ、そう言われると嬉しいなあ」
武蔵「しかし……アレだ」
提督「?」
武蔵「胸が少しキツい」
提督「……武蔵がでかすぎるだけだから」
武蔵「……自覚はしているさ」
提督「まあ…出先で買えばいいし」
武蔵「そうだな……」
武蔵「……ところで」
提督「なに?」
武蔵「意外と可愛らしいデザインが好きなのだな」
提督「……〜〜〜〜〜〜〜!!!/////」ポコポコ
武蔵「ははは、そう怒るなって」
提督「セクハラ禁止!!///」マッカ
武蔵「乙女らしくて可愛いと思うぞ」
提督「んえ、うぇええ!?////」ドキッ
武蔵「くくく、貴様は本当にすぐ赤くなるな」
提督「もう、からかわないでよ!///」
ガチャ
雷「しれいか〜ん…」
電「し、失礼するのです…」
提督「あれ、二人ともまだ寝てなかったの?」
雷「うん、なんだかドキドキして眠れなくなっちゃって…」
提督「あらら…」
武蔵「なんだ、君達も一緒に行くのか?」
電「司令官さんのお手伝いなのです」
武蔵「そうか、明日は早いのか?」
提督「うん、まあー…一日使うから結構暗いうちから出かけることになるかも」
武蔵「ふむ…なら早く休むといい」
提督「そうだね…一緒に寝る?」
武蔵「私はいい、この子達を早く寝かしつけてやってくれ」
提督「うん、分かった」
武蔵「それじゃあな、また明日」
提督「おやすみー」
武蔵「ふっ、お休み」
バタン
提督「……さてと、布団入ろっか」
電「ごめんなさい、早く寝ないといけないのは分かってるのに…」
雷「なんだか悪いわね…」
提督「いいよいいよ、楽しみで緊張するのは私も分かるし」
雷「よいしょっと…わっ、布団冷たい!」
提督「まあ入ってなかったからね、仕方ないよ」
電「ひい…寒いのです」
提督「抱き枕ー♪」ギュウ
電「はわわわ!///」
雷「あー、私も!」
提督「はいはい、二人ともねー」ギュウ
電「司令官さんの胸、あったかいのです…」
提督「はー、やっぱり子供はあったかいねえ…そういえば暁と響は?」
雷「もう寝ちゃったみたい、二人とも口には出さなかったけど相当楽しみにしてたわ」
提督「そっかそっか、なら目一杯楽しまないとねえ…」
電「…司令官さん、遊園地ってどんなところなのですか?」
提督「遊園地?ふふ、行ってみたいの?」
電「そっそんな、電はただお話を聞きたいだけで…」
提督「……明日どんなのか見に行ってみる?」
電「えっ!?」
雷「いいの?お金とか大丈夫なの?」
提督「ここってかなり大きい鎮守府だからね、大本営からお金下りるんだよ」
雷「そうだったんだ…」
電「でも、買い物は…」
提督「夕方から行けばいいよ、そんなに心配することでもないって」
電「………本当にいいのですか?」
提督「遠慮しなくていいってば、みんなで行けばきっと楽しいよ?」
電「…司令官さんがそう言うのなら、電も…」
提督「うん、行こう?」
電「……はい!えへへ…遊園地…」
雷「司令官、服は?」
提督「事前に買ってあるよー」
雷「ならなんの心配もいらないわね!」
提督「うん、だから今日はもう寝よう?明日早起きしなきゃ」
電「はい…おやすみなさい…」
雷「おやすみ、司令官…」
提督「はい、おやすみー」
提督「…………」
提督(ほんとは私のお金だけど……この子達の笑顔を思えば安いもんだよね)
提督(おやすみ、二人とも……)
〜〜〜
靴込みで168ぐらいなので実際はそれより1〜2cm低いかもしれません
設定は曖昧です
艦これアニメに失望したので那珂ちゃんのファンネルやめて寝ます…
ピピピピ ピピピピ
提督「んう……うう〜…」ムク
カチッ
提督「ふあぁ……はぁ。ほら、電、雷、起きて」ユサユサ
雷「うう〜ん…」ムク
電「んぁ…あ、あれ、司令官さん…?なんで…」
提督「今日は出かけるって言ってたでしょ」
電「あ…ああ、そうだったのです…」
雷「司令官、朝なのに珍しくハキハキしてる…」
提督「そんなに毎日朝がダメなわけじゃないもん、私だって起きる時は起きられるよ」
雷「……そう…」ポケー
電「…………」フラー
提督「ダメ!寝ちゃう!!」ユサユサ
提督「ほら、着替えに行こ?」
雷「は〜い…」
電「なのです…」
提督(ほんとに大丈夫かなあ…)
雷「……うわ、寒っ…!」ブルッ
提督「まあ今は一番冷える時間帯だしねえ、早く防寒着着ないと」
電「はわわわ…」ガタガタ
提督「早くあったかいところで着替えよ、ほらほら、ダッシュダッシュ」グイ
雷「ほっほっ」タタタ
電「はっはっ」タタタ
食堂
提督「はー、あったか…ここはいつでもあったかいねえ」
雷「司令官、着替えは?」
提督「ん……はい、これ」スッ
電「わぁ…可愛いデザインなのです」
提督「ふふん、私がしっかり選んできたからねえ」
雷「上着は…これね!早く着替えて行きましょ!」
提督「そだね、パジャマだと寒いしね」
ガチャ
加賀「おはよう。今から着替えるところ?」
提督「あーおはよう加賀。加賀はもう着替えてるんだね」
加賀「ええ、早くしてもらいたいものね」
提督「もー、そんなに急かすもんじゃないよ」
ガチャ
武蔵「話し声がすると思ったら…ここにいたのか」
響「おはよう、司令官」
暁「まだ眠いわ…」
提督「おはよう三人とも、もう準備は出来てるんだね」
加賀「あなたも行くの?」
武蔵「ああ。ふっ、お邪魔かな?」
加賀「……まあ、なんでもいいけれど」
提督「じゃあ、もう外で待っておいてね」
加賀「? 朝食は?」
提督「ん、時間潰しがてらに喫茶店かどこかで食べようかなって」
加賀「………えっ」
提督「?」
加賀「何もないの?」
提督「ないよ」
加賀「」
加賀「…………」グゥゥ
武蔵「なあ、そんなに落ち込まなくてもいいじゃないか、な?」
ガチャ
提督「お待たせー」
武蔵「ほら、相棒も来たことだし…」
提督「ん、どうかしたの?」
武蔵「ああ…お腹が空いたみたいなんだ」
提督「そ、そうなんだ…」
加賀「早く…ご飯を…」
提督「今から少し歩くよ?」
加賀「えっ」
提督「そこから車乗って、駅まで一時間ぐらいかかるんだけど」
加賀「」
武蔵「ついに動かなくなったか…」
暁「うえぇ、そんなにかかるの?」
提督「まあ実質軍港みたいなものだしねえ、市街地まではちょっと時間かかるよ」
雷「司令官、まだ行かないのー?」
提督「ん……そうだね、みんな準備出来てるし行こっか」
加賀「」
提督「ほら加賀、しっかりして」
加賀「………ええ……」
響「目に見えてテンションが下がってるね」
電「電もお腹空いたのです…」
加賀「…………」
提督「うわー、さすがに寒いねえ…」
武蔵(加賀、さりげなく相棒の隣をキープしている…)
雷「司令官、手繋ごっ!」ギュッ
電「い、電も…!」
暁「あっ、ずるい!暁も!」
響「…………」ソワソワ
提督「はいはい、順番ね順番」ギュ
加賀「…………」チラ
武蔵(あ、ムスッとしてる…)
武蔵「ふ、くく…」
加賀「なに?」
武蔵「いいや、何も」
武蔵「…………」ジー
提督「どうしたの?」
武蔵「いや、帽子をかぶっていない相棒は新鮮な感じがしてな」
提督「そういえばそうだね、鎮守府ではいつもかぶってるし」
武蔵「目がよく見えるから明るい印象になるな」
提督「私そんなに暗いように見えるかなあ…」
武蔵「まあ、黒い軍服だし眼鏡だしな…暗いイメージが付いても仕方ないんじゃないか?性格自体は静かながらも明るいとは思うが」
提督「ん〜…なんとかした方がいいかなあ」
武蔵「今の相棒でも十分可愛らしいさ」
提督「もう、すぐそうやってからかうんだから」
武蔵「何を、本心で言ったことだ」
提督「…………///」
武蔵「ふっ、隠せるものがないから赤くなった顔がよく見えるな」
提督「やだ、やめてよ///」
武蔵「ははは……はっ」
加賀「 <・> <・> 」
武蔵(これ以上はまずい気がする…!)
提督「こっちだよー」
暁「わあ、大きい車」
提督「ワゴン車って言うんだよ、大人数で乗るならこれしかないからね」
雷「これ、司令官の車なの?」
提督「うん、ちょっと前に買った」
暁「でもローン?とか大変じゃないの?」
提督「もう現金で支払った」
電「現金で!?」
提督「だって分割にした方がお金かかるもん」
武蔵「そういう問題ではないと思うが…」
響「ちなみに幾らしたんだい?」
提督「200万ぐらいじゃないかな?」
暁「にひゃく…」
響(もしかして司令官ってすごいお金持ちなんじゃ…)
提督「そんなことよりほら、加賀が死にそうだから早く乗ろ」
雷「はーい」
加賀「…………」
武蔵(何も言わずに助手席に乗った…何も言わずに…)
雷「しれいかーん、これなにー?」
提督「それシートベルト、後ろなら別に付けなくてもいいけど心配なようなら付けておいて」
暁「ん〜、窮屈ねこれ…」
響「私はいいかな」
武蔵「付けないと危険なのか?」
提督「200キロぐらい出るから付けておいた方がいいんじゃない?」
電「!??」バッ
提督「あははは!冗談だってば!」
加賀「早く……」
提督「ごめんごめん、じゃあ出るよー」
武蔵「なんだか緊張するな…」
提督「そんな怖いものじゃないって、リラックスしなよ」
提督「う〜ん、やっぱりこの時間帯はまだ人がいないからすいすい行けるねえ…」
武蔵「これでも一時間かかるのか?」
提督「いや、思ったより少ないから30分ぐらいで着くかも」
加賀「………!」
提督「もうちょっと待っててね加賀、すぐ着くから」
加賀「ええ……」
武蔵(目に光が戻った…)
提督「ん〜………」ゴソゴソ
提督「………あ。はい、これ」スッ
加賀「……?煎餅?」
提督「ポケットに入ってた」
加賀「……ありがとう」バリボリ
電「ポケ煎…」ボソッ
提督「ンフwww」
暁「…??」
提督「だんだん空が明るんできたねー」
武蔵「そうだな。少し違った世界に見える」
提督「鳳翔さんはいつもこの時間から仕込みしてるんだねえ…」
武蔵「ああ…それも毎日な」
提督「……今度何か贈ってあげよう」
暁「司令官、人が増えてきたわ」
提督「もう駅前だからねえ、始発乗る人がちらほらいる」
暁「ふーん…世の中って大変なのねえ」
提督「戦うほど大変なことはないと思うけど…よいしょ、着いたよー」
雷「あの店?」
提督「うん、結構前からある店」
響「へえ。綺麗な外観だね」
加賀「なんでもいいわ、早く入りましょう」グゥゥゥ
武蔵「腹の音鳴らしながら歩いてるぞ」
提督「あはは…もう限界みたいだね…」
カランカラン
店長「いらっしゃい……あら、風花ちゃん」
提督「おはよう店長さん、久しぶりだね」
店長「ふふ、そうね…そちらの方達は?お友達?」
提督「うん、みんな大切な子達」
店長「そうなの…よかったわね、少し心配だったけど…」
提督「もー、私だって友達くらい出来るよ」
店長「でも風花ちゃん、あんまり目立たないタイプだから…」
提督「それは店長さんもでしょ」
加賀「…………」フラッ
武蔵「おい、大丈夫か?」ガシ
店長「どうしたの?」
提督「ああいや、お腹空きすぎちゃったみたいで…」
店長「あらあら……なら何か作ってくるわね」
武蔵「……すごいおっとりした人だな」
響「知り合い?」
提督「うん、学生時代の友達」
電「司令官さん、すごく心配されてたのです…」
提督「ああ、まあ…なんでだろうね」
加賀「…………」スッ
雷「ダメよ加賀さん、塩は舐めちゃダメ!!」
提督「店長さーん、急いでねー」
<は〜い
提督「店長さんの料理、とっても美味しいんだよ」
加賀「…………」ダラー
提督「はいはい、涎は拭いてねー」フキフキ
加賀「あー」
暁(加賀さんってこんなキャラだっけ…)
店長「はい、お待たせ」コトッ
加賀「!」ピク
電「わあ…」
雷「いい匂い…」
提督「オムレツかあ…いいねえ」
店長「そっちの方、お腹空いてるみたいだから多めにしておいたね」
提督「あっ、ありがと…お代は?」
店長「サービスしてあげちゃう♪」
提督「…悪いね」
暁「すごい太っ腹ねえ…」
響「ハラショー…こいつは信頼出来る」モグモグ
提督「……………」
提督「あの、店長さん」
店長「なあに?」
提督「なんで私のだけケチャップがハート型なの?」
店長「うふふ」
提督「うふふじゃないよ、もう…」
店長「いっぱい食べてね?」
提督「はぁ…いただきます」
加賀「…………」パク
加賀「………!!」
加賀「…………」モグモグ
店長「あら、すごい食べっぷり…」
提督「加賀、もうちょっと落ち着いて食べなよ」
加賀「ん」モグモグ
提督「聞いちゃいないよ…」
武蔵「お嬢さん、水を貰えるかな」
店長「はぁい♪」
加賀「ふぅ…」
提督「お腹いっぱいになった?」
加賀「ええ、おかげさまで」
店長「はい、食後のコーヒー」
加賀「あ…ありがとう」
武蔵「む、すまないな」
店長「風花ちゃんと子供達はホットミルクね」
提督「…なんか私まで子供扱いされてるみたいなんだけど」
店長「あら、でもコーヒー飲めないでしょ?」
提督「……まあそうだけど」
暁「むう…暁は大人だからコーヒーも飲めるわ!」
店長「ふふふ、大人っていうのは本当の自分を素直にさらけ出せる人のことを言うのよ?」
暁「うぐ…」
提督「おー、店長さん良いこと言う」
店長「大人なのにコーヒー飲めない人もいるけどね」
提督「…………」
提督「ふぅ……それじゃ、そろそろ行こっか」
店長「え〜、もう行っちゃうの〜?」
提督「うん、もう電車混んじゃうから」
店長「久しぶりに会えたのに…なんだか寂しいなぁ…」
提督「そんな顔しないでよ、また来るからさ」
店長「本当?なら、はい。コーヒーの無料券と、モーニングの割引券」
提督「いいの?」
店長「私と風花ちゃんの仲じゃない、気にしないで」
提督「うん…ありがと。それじゃあね」
店長「うん、またね〜♪」
電「ごちそうさまでした、なのです」ペコリ
店長「ふふ…行ってらっしゃい」
電「優しい人だったのです」
響「司令官は色んな人に好かれてるね」
提督「ああ、うん…」
雷「嬉しくないの?」
提督「いや、嬉しいことは嬉しいんだけど、これでいいのかなって…」
雷「どういう意味?」
提督「う〜ん、私の周りって女色家が多いというか、みんなそうなるというかなんというか…男の人を好きにならないのかなって…」
加賀「…類は友を呼ぶって言うじゃない」
提督「かもね…」
武蔵(人に勘違いさせるような台詞を吐いたり優しくしておいてよく言うな…)
寝
長い間眠っていたような気がするので番外編をお送りします(白目)
加賀「ねえ」
提督「なに?」
加賀「そういえば夜戦の時…」
提督「夜戦?加賀、夜戦するの?」
加賀「そうじゃなくて、私とあなたの夜戦の話」
提督「へ?……あっ、あー…」
加賀「その話なのだけど…」
提督「ちょ、ちょっと待って、さすがにここじゃ他の子に聞かれるから私の部屋に来て」
加賀「ええ」
パタン
提督「ふう……で、夜戦の話だっけ」
加賀「ええ」
提督「…もしかして私、なにかまずいことでもしてた?」
加賀「いえ、そういうことではないのだけれど……」
提督「?」
加賀「あの……なぜ頑なに眼鏡を外そうとしないの?」
提督「え?眼鏡?」
加賀「そう、キスする時とか結構邪魔になるから…」
提督「え、あ、ご、ごめん///」
加賀「どうして赤くなるの?」
提督「い、いや、ね…その、眼鏡かけてないと、加賀の顔が見えないでしょ?」
加賀「そうね」
提督「そうなるとなんだか不安になる……から……/////」カァア
加賀「ごめんなさい私が悪かったわもういいから大丈夫だからごめんなさい」ギュウウポンポン
このあとめちゃくちゃ夜戦した
眼鏡掛けたままで
提督「よーし、腹ごしらえも済んだし電車乗るよー」
加賀「ずいぶん遠くまで買い物に行くのね」
提督「ううん、今から遊園地に行くんだよ」
加賀「え?」
武蔵「遊園地?」
提督「うん、昨日決めたの」
加賀「でも予定とは…」
提督「それじゃあ私、みんなの分の切符買ってくるね!」ダッ
加賀「ちょ、ちょっと……はぁ…」
武蔵「お前も苦労人だな」
加賀「そうね……悪い気はしないけど」
武蔵「それに、アレだ」
加賀「?」
武蔵「遊園地、楽しそうではないか」ワクワク
加賀「…………」
暁「これなにかしら?」
響「あの板、光ってる…」
電「これ、通ってもいいのかなあ…」
雷「でも閉まってるわよ?」
加賀「あまり勝手に動いちゃ駄目よ」
提督「お待たせー、みんな集まってー」
「「「「はーい」」」」
加賀「これが切符?」
武蔵「思ってたより小さいのだな」
提督「これ持って私について来てねー」
提督「ここに切符を入れてね」スッ
加賀「ここ?」
提督「そうそう、このまま進んで…」
シュッ
提督「ここでもう一回切符を取る。駅から出る時はやらなくていいからね」
加賀「なるほど、分かったわ」
武蔵「結構面倒なものだな…」
提督「まあ仕方ないことだよ、公共の乗り物って」
武蔵「世界中が海になれば私達の速力でだな…」
提督「それだと私が困るよ」
武蔵「む……それもそうか」
電「やった、通れたのです!」
暁「司令官、これ楽しいわ!」
雷「もう一回やっていい!?」
響「…………」ソワソワ
提督「楽しんでもらえるのは結構だけど、遊園地の方が楽しいよ?ほら、行こ」
「「「「はーい!」」」」
加賀「…………」
武蔵「どうした?」
加賀「いえ、子供の動かし方が上手なんだなと思って」
武蔵「そうだな…私達とはまるで違う」
加賀「ええ……なんだか、まるで…」
武蔵「……?」
加賀「………母親みたい」クス
武蔵「ほう。あの子達が子供で相棒が母親なら貴様は…」
加賀「……あまりからかわないで」
武蔵「そんなに照れなくてもいいじゃないか」
加賀「早く行かないと置いて行かれるわよ」ザッ
武蔵「ふっ、素直じゃないな」
雷「司令官、探検してきてもいい?」キラキラ
提督「いいよ、電車来るまでね」
雷「やった!」
電「あ、電も行くのです!」
暁「待ってよ、暁も!」
響「じゃあ私も…」ワクワク
加賀「…………」キョロキョロ
提督「どうしたの?」
加賀「いえ、駅はもっと人が多いものだと思ってたのだけれど…そうでもなかったみたいね」
提督「うーん、あと一時間もしたら人でいっぱいになるんじゃないかな」
加賀「そうなの?どのくらい?」
提督「……足の踏み場もないくらい?」
加賀「えっ」
提督「通勤ラッシュがあるからねえ、七時ぐらいと夕方の五時ぐらいはすごく混むよ」
加賀「そ、そう…」
提督「ここはまだマシな方だよ、都心部なんて四六時中人の往来があるんだから」
加賀「……私、鎮守府に住む…」
提督「あはは…それがいいと思うよ…」
武蔵「なあ、電車というのはアレか?」
提督「ん?あーそうそう、あれ」
武蔵「ほう…なかなか大きいな」
提督「みんなー、電車来たよー」
雷「はーい」
キキーッ ガタンガタン
電「はわわわ!?」ビク
響「……!」ビク
提督「ふふふふ、最初はびっくりするよねえ」
暁「あ、暁はびっくりなんてしてないわ!」
提督「はいはい、えらいえらい」
雷「司令官、まだー?」
提督「はーい、じゃあ乗るよー」
提督「下の隙間、足引っ掛けないように気をつけてねー」
暁「司令官、これなあに?」
提督「それ吊り革、立ってる時に倒れないように持つんだよ」
雷「揺れるの?」
提督「うん。でも座っていれば大丈夫だから」
響「おお…柔らかい」ボフ
武蔵「沈むぞ…」
提督「もう座ってるし…」
暁「ぐぬぬ…」ピョンピョン
提督「………暁、その身長じゃ吊り革には届かないよ」
暁「くう……!」
『ドアが閉まります』
提督「おっと…私も座ろ」
提督「よいしょ…」ストン
加賀「………!!」
武蔵「ほう、私の隣か」
提督「え?」
武蔵「ふっ、加賀が嫉妬するぞ?」
提督「えっ、あ、そ、そういうつもりじゃなかったんだけど」
加賀「別に私はそんなこと気にしていないわ」
武蔵「くくく、意地っ張りめ…」
加賀「…………」ユサユサ
雷(すごい貧乏ゆすりしてる…)
電(絶対嫉妬してるのです…)
響「………ふふ……」ボフボフ
電「景色が流れていくのです…」
暁「あ、飛行機…」
響「どれどれ」
雷「司令官、どれくらい時間かかるの?」
提督「んー…結構かかるよ」
雷「そっか…ならちょっと退屈ね…」
提督「まあねー…仕方ないよ」
雷「じゃあ司令官、しりとりでもしよ!」
提督「おっいいねぇ、よーし負けないぞー」
雷「じゃあ私から!りんご!」
加賀「………ごま」
武蔵「え、私か?え、ええっと…まめ」
提督「め……メロン」
加賀「ん?」
雷「んっ?」
暁「ん〜?」
提督「あっ……ま、間違えた!メロン……パン!!」
電「司令官さん…」
提督「うう……」
加賀「……ンジャメナ」
響「!?」
武蔵「ナス」
雷「続けるの!?」
〜〜〜〜
提督「………あ、ここで降りるよ」
雷「やっと着いたー!」
提督「まだ少し歩くんだけどね」
暁「まだかかるのぉ!?」
提督「あとほんのちょっとだから!頑張って!」
電「み、みんな、がんばるのです!」
響「………Ура」
武蔵「早く私も遊びたいのだがな」
提督「私も!ほら、早く行こ!」
「「「「「おー!」」」」」
加賀(子供が六人も…)
ゲート前
暁「あれ?司令官、ここ閉まってるわ」
提督「まだ開演時間じゃないからね…あ、ほら、スタッフのおねーさんが」
スタッフ「申し訳ございません、至急準備を進めておりますのでもうしばらくお待ちくださいね」
提督「はーい……だってさ。先に並んでよう?」
暁「ふふふ…楽しみね」
提督「そうだねえ、私も久しぶりだから楽しみだよ」
雷「いっぱい人が集まってきたわ…」
提督「今日は平日だし、まだ少ない方だよ」
電「休日はこれより多いのですか…」
武蔵「しかしよく晴れたな」
提督「うん、園内歩き回るにはちょうどいいかもね」
スタッフ「お待たせ致しました、どうぞ先へお進みください」
提督「あ、開いたみたいだよー」
暁「暁がいっちばーん!」ダッ
雷「あっ、ずるい!」ダッ
電「い、電も負けないのです!」ダッ
響「Ураaaaaaaa!!!」ダッ
提督「大人三枚と子供四枚ください」
スタッフ「大人三枚、子供四枚ですね……はい、どうぞ」
提督「あはは、まだチケット買ってないのに…すみません」
スタッフ「いえいえ、元気なのは良いことですよ」ニコ
武蔵「ほら、早く、行こう」グイグイ
提督「ひ、引っ張らないでってば、うわわ!」
スタッフ「楽しんできてくださいねー」フリフリ
加賀「…………」ペコリ
スタッフ(……綺麗な人達だったなー)
暁「ねえねえ司令官、あの回ってるのなにー!?」キラキラ
提督「ああ、あれメリーゴーランド」
雷「あの船は!?」
提督「あれバイキング」
電「あのお屋敷は!?」
提督「あれお化け屋敷…」
響「あれは…!?」
提督「……ジェットコースター」
武蔵「なあ、あれは……」
提督「…加賀、助けて」
加賀「あの塔みたいなのはなに?」
提督「…………」
提督「じゅ、順番に見ていけば分かるから、ね?」
暁「じゃああれから!」ダッ
雷「司令官も、早く早く!」
提督「はいはい、もう…」
電「次はあれに乗りたいのです!」
響「じゃあその次は…」
ギャーギャー
武蔵「ふっ、賑やかなものだな」
加賀「………さすがに気分が高揚します」
雷「司令官、ここを進めばいいの?」
提督「そうそう、まだ人いないからすぐ乗れるよ」
暁「やった!なら早く乗っちゃいましょ!」
響「ちなみにこれはどんな乗り物なんだい?」
提督「そうだなあ、遊園地の中でも特に人気のあるアトラクションだよ」
電「どうしてですか?」
提督「普段味わえないスリルというか…なんて言うんだろう?ま、乗ってみたら分かるよ」
スタッフ「ようこそー、どうぞお乗りください〜」
ガシャン
スタッフ「手前のバーを下ろしてくださいね〜」
暁「こう?」グイ
提督「そうそう」
武蔵「うぐ、強くしすぎた…」
加賀「…………」ワクワク
響「ところで司令官、これはどういう乗りもnお"ぅっ!?」ガクッ
ガタガタ
提督「おっ、動き出したねえ」
雷「ねえ司令官、これからなにが…」
ガクン!!
提督「……みんな、愛してるよ」
電「!?」
提督「ここからは本当に死ぬかもしれない、だから今のうちに言っておくね」
暁「う、嘘でしょ、そんな…」
ガタンガタン…
響「……ああ、もう予想はついたよ」
提督「覚悟……出来てる?」
加賀「ええ、貴方とならどこへでも」
武蔵「ふっ、私を誰だと思っている」
雷「司令官が一緒なら大丈夫よ!ねっ!」
暁「ええ、もちろん!」
電「い、電の本気を見るのです!」
提督「よーし、じゃあ覚悟かんry
ガタン!! ギュオオオオオオオ
提督「ああああああああああああああああああああ!!??!!!?」
ギュイイイイイイン
提督「いった!!舌噛んだ!!舌噛んだwwwwww」
暁「ああああああああああ!!!!」
響「ああああああああああ!!!!」
雷「ああああああああああ!!!!」
電「ああああああああああ!!!!」
武蔵「ああああああああああ!!!!」
提督「あっはっはっはっはっは!!加賀、楽しんでr………!?」チラッ
加賀「…………(真顔)」
提督「あひゃはははははははははwwwwwwwwwwwwwwwwww」
暁「ああああああああああ!!!!」
響「ああああああああああ!!!!」
雷「ああああああああああ!!!!」
電「ああああああああああ!!!!」
武蔵「ああああああああああ!!!!」
ギュイイイイイイン
暁「はー、すっごい楽しかったわね!」
響「ハラショーハラショー、実にハラショーだ」フンス
雷「司令官、もう一回乗りましょこれ!」
提督「はー……はー……」ピクピク
電「……司令官さん?」
提督「だめ、加賀がずっと真顔だったのがツボってやばい……ぐっ、くくくく………www」
武蔵「相棒がここまで笑うとは珍しいな…なあ?」
加賀「そうね」スタンバーイ
提督「もうww乗ってるしwwwww」
雷「司令官、はーやーくー!」
提督「は、ひぃ…分かったよ、今行くから」チラッ
加賀「…………(真顔)」
提督「ふひーーーーーwwwwwwwwwwwwwww」
暁「司令官うるさい!」
スタッフ(大丈夫かなこの人…)
提督「はっ、はが、ひい、お腹痛い、お腹痛い……」プルプル
雷「そんなに面白かった?」
提督「いやだって、ジェットコースター真顔で乗る人なんて初めて見たから…」
加賀「楽しかったわ」
提督「そ、そう…ならよかった」
加賀「もう一回乗って来る」クル
提督「………ンフ」
暁「司令官…」
提督「分かってるよ、もう熱引いたから」
武蔵「しかしすごい疾走感だったな」
響「ブラボー」
提督「うわ、響があまりの興奮に錯乱してる」
電「はぁ…まだ足が震えてるのです」
提督「怖かった?」
電「ううん、楽しくて…」
提督「そっか、ならよかった」
加賀「ふぅ…」
提督「あ、戻ってきた」
加賀「もう気が済んだわ」
提督「そっか……もう人も並び始めてるし、そろそろ次行こっか」
武蔵「私ももう一度乗りたかったのだがな…」
提督「また夕方ぐらいに乗ればいいよ」
武蔵「……そうだな、そうしよう」
雷「司令官、次あれがいい!」
提督「ん…コーヒーカップね」
雷「おお〜…回ってるわ」
提督「だねえ…はぁ、これはゆっくり出来ていいなあ」
暁「しれいかーん!」バタバタ
加賀「あまり乗り出すと危ないわ」
響「風が気持ちいいな…」
武蔵「これ、なんだろうか?」
電「さあ……えい」グル
グイン
電「はわわわ!回転が早くなったのです!」
武蔵「どれ、もっと回してみようか」グルグル
グイングイン
提督「は〜………」
ビュン!!
提督「んおっ!?」ビクッ
武蔵「うおおおおおおおお!!!」グルグルグルグル
電「はわわわわあああああああ!?」グググ
雷「うわあ……」
提督「大丈夫かなあれ…」
雷「さあ…ベイブレードぐらい回ってるけど…」
武蔵「まだまだああああああああああ!!!!」ギュイイイイイイン
電「とっ、飛ばされる!!飛ばされるのです!!」グググ
武蔵「ああああああああああ!!!!」ギュイイイイイイン
電「ああああああああああ!!!!」ギュイイイイイイン
武蔵「オエエエエエエエエエ」ビチャビチャ
電「うっ……ぷ、おえぇぇ……」ビチャビチャ
提督「もー、そりゃあんなに馬鹿みたいに回してたらそうなるよ…」サスサス
武蔵「いやな、気分が高揚しすぎ……」ドクン
武蔵「………!!」サーッ
武蔵「オエエエエエエエエエエエエ」ビチャビチャビチャ
電「うげぇぇぇええ……」ビチャビチャ
提督(トイレじゃなかったら二人とも女を捨ててるところだった…)
八卦掌回天
電「うぅ……」フラフラ
武蔵「はぁ……」ヨロヨロ
加賀「終わった?」
提督「うん、結構吐いてた」
雷「電、大丈夫?」
電「大丈夫…じゃないかも…」
提督「うーん、とりあえず口に何か含まないと気持ち悪いだろうから売店行こ」
加賀「そうね、小腹も空いたことだし」
提督「あはは…相変わらず燃費悪いね…」
店員「いらっしゃいませ、ご注文どうぞー」
提督「んっと…オレンジジュース五つとコーヒー二つとホットドッグください」
店員「かしこまりました、少々お待ちください」
暁「…………」ジト
提督「どうしたの?」
暁「なんで暁までオレンジジュースなのよ!」
提督「オレンジジュースぐらい大人だって飲むよ、私だって飲むもん」
暁「ぐぬぬ…」
提督「本当の大人って言うのは不満を漏らさない人のことを言うんだよ?」
暁「むう…なら飲むけど…」
店員「お待たせいたしました、こちら注文の品です」カタ
提督「ほら、向こうで休憩しよ」
暁「うん」
提督「はい、ホットドッグ」
加賀「ん…ありがとう」
提督「みんなもなにか食べる?」
雷「私はいいわ」
電「電もなのです」
響「響もなのです」
暁「暁もなのです」
電「なんで真似するんですかぁ!」
提督「元気だねえ…」
武蔵「武蔵もなのです」
提督「…………」
加賀「……美味しいわ、これ」
提督「こういうの食べるの、初めて?」
加賀「ええ。あなたも食べる?」
提督「私はいいよ、加賀のなんだから」
加賀「私なら大丈夫だから、遠慮しないで」
提督「…なら一口だけ」
武蔵(……なんだこの絵面は)
武蔵(あ、相棒が棒状の物を咥えている…!)
加賀「どう?」
提督「うん、美味しい」
加賀「でしょう?」
武蔵「実にセクシーだ…」
提督「何が?」
武蔵「なんでもない」
加賀「ふぅ……」
提督「そろそろ行こうか」
響「司令官、次はあれがいいな」
提督「あれって…お化け屋敷?」
響「ああ、怖いのかい?」
提督「そうだねえ…うん、ここのはとびっきり怖いよ〜」
電「そ、そんなに…?」
提督「ここ結構評判あるからねぇ、聞いた話では本物も出るとか」
暁「えっ」
武蔵「ふっ、そっちの方が燃えるというものだ」
響「フフ…いい塩梅だよ」
提督「おおー、肝が据わってるねえ」
加賀「私は外で待ってるわ」
提督「えーなんでさ、一緒に行こうよ」
加賀「少し疲れたから」
提督「今休憩してたじゃない」
武蔵「怖いのかい?」ニヤァ
加賀「そんなことはないわ」
響「ならなんで来ないんだ?」
提督「ねーえー、一緒に行こうよー、きっと楽しいよー」
武蔵「いいさ、来ないのなら私が相棒を守るだけだ。なあ?」ガシッ
提督「え?う、うん」
加賀「ここは譲れません」ガタッ
武蔵「良し」
屋敷内
加賀「…………」
暁「うわ、暗い…」
雷「司令官、こっちが順路みたい」
武蔵「屋敷というより……なんだ、病院?みたいな感じだな」
提督「そうだね…ほらここ、第一診察室ってプレートがあるし」
響「今にも何か出てきそうな雰囲気だ…」
電「い、電は後ろにいるのです…」ササッ
提督「後ろから追いかけてくるかもよ?」
電「えっ!?」バッ
提督「あはは、冗談だよ冗談……というか、加賀」
加賀「なに?」
提督「そんなにくっつかれると歩きづらいんだけど…」
加賀「…………」ギュウウウウ
提督「そんなに怖いの?」
加賀「怖くないわ」
提督「いや、でも」
加賀「怖くないわ」
提督「……なら離れt」
加賀「」ブンブンブンブン
提督「じょ、冗談だってば…」
ガタン!!
加賀「!!!」ビクゥ
提督「そこまで驚かなくても…」
加賀「あなたは私が護るから離れないでね、絶対によ、絶対」ガッチリ
提督「はいはい……」
武蔵「ぐっ…くく、くくく…」ピクピク
提督(武蔵、さっきから怖がってる加賀見てずっとツボに入ってる…)
提督「このままここに居ても埒が明かないし、進もっか」
雷「そうね、ちょっと怖いけど…」
提督「…………」
加賀「…………」
暁「…………」
響「…………」
雷「…………」
電「…………」
武蔵「…………」
提督「……あの、行かないの?」
暁「し、司令官前に行ってよ!大人なんだから!」
提督「えー私?まあいいけど…」
提督「………あ」
暁「きゃっ!?い、いきなり止まらないでよね!」プンスカ
提督「ねえねえ、あれ見て見て」
雷「あれって……あのワゴン?」
提督「の、上」
電「わっ……!こ、これ…」
響「血が付いてる…」
加賀「」
提督「メスにハサミにゴム手袋…うわー、雰囲気あるねえ…」
武蔵「ここは…手術室か」
加賀「……入るの?」
提督「ん〜…ガイドによるとしゅじゅちゅしちゅに置いてある鍵を取らないと先に進めないみたいだよ」
響「今噛んだ?」
提督「噛んでない」
響「…………」
提督「噛んでないもん!!」
響「そ、そう…」
提督「開けるよー」グッ
雷「…………」コクコク
提督「……よいしょっと」
ガチャ ギィィ…
提督「うわー…不気味…」
武蔵「真っ暗な部屋に赤いランプだけか…不安を煽るな」
加賀「」
雷「加賀さん、さっきから喋らないけど大丈夫?」
加賀「らいじょぶ」
雷(ダメなやつだ…)
電「…あ、司令官さん、あれ!」
提督「あれが鍵かな?これまた都合良く一番奥に…」
提督「暁、取ってきなよ」
暁「えっ、なんで暁なの!?」
提督「いや、私が行ったら加賀が一人になるし」
暁「他の人と一緒に居たらいいじゃない」
加賀「嫌、行かないで」
提督「加賀を一人にしてもいいの!?この人でなし!!」
暁「なにその逆ギレ!?分かったわよ、行けばいいんでしょ行けば!」
武蔵「くくく、大人気ないな」
提督「いやあ、私はただ楽しませてあげようと思っただけだよ」
武蔵「本当は怖いんじゃないのか?」
提督「まさか」
武蔵「ふっ、だろうな」
加賀「…………」ギュゥゥ
武蔵(こっちは本気で怖がってるみたいだがな…)
暁「なによ、暁だって本気出せばこんなの怖くもなんともないんだから」スタスタ
武蔵「……何がそんなにおかしいんだ?」
提督「なにがー?」ニヤニヤ
武蔵「そんな顔で言っても説得力がないぞ」
提督「あはは、だよね…ちょっと耳貸して」
武蔵「こうか?」スッ
提督「そうそう……でね……」ボソボソ
武蔵「………ふむ。あの真ん中の手術台か」
提督「うん…あそこでお腹にタオルかけて寝てる遺体があるでしょ?あれ」
武蔵「そうか、あれか…くくく、面白そうだ」
暁「これね……なんだ、大したことないじゃない」
遺体「」
提督「暁ー、鍵取ったー?」
暁「バッチリよ!そっちに戻るわ!」スタスタ
遺体「」ピク
武蔵「あ」
雷「!!」
響「……!!」
電「はわ…!!」
加賀「」
提督「暁、後ろ!」
暁「え?」クルッ
遺体「う ゥヴオ ぉおおおオ…」フラフラ
暁「いやあああああああああああああああああああああああ!!??!?!!?」
武蔵「あっはっはっはっは!!」
暁「笑ってる場合じゃないでしょ!?早く逃げるのよォ!!」
提督「元気だねえ」
暁「当たり前でしょ!!」
雷「司令官、こっち!」
提督「ほいほい、電、私の前においで」
電「は、はい!」
響「鍵、早く!」
暁「分かってるってば!」ガチャガチャ
提督「早く早く、追いつかれちゃうよ」
暁「もー!急かさないでよー!」
遺体「・・・・ヴヴぁ……」
暁「開いたわ!早くこっちに!」
電「ひいいっ!な、内臓がはみ出てるのです!!」
響「て、撤退のタイミングも……あわわわ」
雷「司令官も、早く!」
提督「はーい」
バタン!!
暁「はぁ〜…もうダメかと思ったわ…」
武蔵「そうか?案外余裕だったがな」
暁「暁はアレ間近で見たのよ!?顔グチャグチャだったのよ!?余裕なんてなかったわよ!」
提督「うんうん、よく頑張ったね」ナデナデ
暁「むう…司令官のバカ!」
雷「ところで加賀さんは…」
提督「ダメっぽい」
加賀「」ゼェゼェ
雷「ああ…」
電「…あれ?司令官、その手……」
提督「え?……うわ!真っ赤になってる!」
響「もしかして、手術しちゅの扉を開けた時に…?」
提督「今」
響「噛んでない」
提督「噛んだ」
響「…………」
提督「うわー、すごい赤い…」
加賀「…………?」
提督「……まるで血みたいに」チラッ
加賀「!?」ビクッ
武蔵「ぷくく、意地悪はよせよ」
提督「あはは、ごめんね加賀」
加賀「えっあっえっええ、別に怖くはないけど」
武蔵「ングッ……」ピクピク
提督「ブフ、クク…ww」
雷「ねえ司令官、次はどこに行けばいいの?」
提督「ん?んっとね………あ、ここ」
電「ここって……あっ」
響「………遺体安置所」
加賀「」フラッ
提督「よいしょ」ガシ
武蔵「おお、もう…フィナーレという感じだな」
暁「うう…き、気合い入れて行くわよ!」
提督「加賀ー、大丈夫?次行くよー?」ユサユサ
加賀「えっあっああ…加賀は大丈夫です」
提督「加賀……」
ガチャ
武蔵「ここが遺体安置所か…」
暁「うわ、寒っ…」
提督「冷気が漏れ出してるんだろうね、きっと…」
響「暗くてよく見えないな…」
電「あ……たぶん、突き当たりにあるドアが出口なのです」
加賀「行くの?」
提督「行かなきゃ出られないよ?加賀はずっとここにいるの?」
加賀「早く行きましょう」
雷(ちょろいわ…)
武蔵(甘すぎる…)
提督(ちょろ甘だ…)
暁「し、司令官…」クイクイ
提督「はいはい、大丈夫だからね」ギュ
暁「べ、別に怖くはないけどね…」
提督「ふふふ、分かってるよ」
ガタ
加賀「!」ビクッ
武蔵「ロッカーが…」
響「動いた…」
雷「そ、そんな、遺体が…!?」
キィ…
ボト
加賀「…………!!」ゾワッ
提督「うわ、手が……」
「あ…あ"ァァア……」ズルズル
暁「で、出てくる…!」
ズル…
提督「………!?」
電「えっ……!!??」
響「く、首が…」
雷「ない…!?」
加賀「」ダッ
武蔵「疾い!」
提督「うわわわ、ちょ、待ってよ加賀!」
バタン! バタン! バタン! バタン!
「「「「ヴァああァあ"ア…!」」」」
提督「うわっ、いっぱい出た!!」
暁「ひいいい!?なんで身体が半分なのおおおおお!?」
電「か、下半身だけで歩いてるのです!!」
響「こっちは腕だけで動いてる…!」
雷「は、早く逃げましょ!!」
提督「結構速い!!」
暁「なんで半身だけであんなに動けるのよおおおおっ!?」
雷「分からないけど!今はとにかく逃げるのよ!!」
提督「電、捕まったら地獄に連れて行かれるよ!」
電「ええっ!?」
響「見て、加賀さんなんてもう外出てるよ」
武蔵「あの焼き鳥め!」
提督「脱出脱出ー!」
外
暁「はー…はー…死ぬかと思った…」
電「まだ心臓がばくばく鳴ってるのです…」
雷「思ってたより怖かったわ…」
響「ああ…実にハラショーだった…」
提督「すごかったねえ…あれ、どういう仕掛けなんだろ…」
武蔵「そんなことよりほら、こっちのケアをしてやらないか」
加賀「」
提督「ああ…加賀、大丈夫?」
加賀「」ガバッ ギュゥゥゥ
提督「おおう、どうどう」ポンポン
武蔵「ウグッ…ww…」
提督「うんうん、怖かったねえ」ポンポン
加賀「もう二度と行かない」
提督「そ、そんなに?」
加賀「あの…あれが怖かったわ、上半身だけで這って追いかけてきたの」
提督「え?そんなのいなかったよ?」
加賀「え?」
提督「え?」
加賀「」ウズクマリー
提督「ぐっくくくく、ふえっひひひひ……wwwww」ピクピク
武蔵「へはっ、フヒィ…ww、つまらん嘘をつくのはやめないか」プルプル
提督「ふー、ふー…いやまさか、あそこまで反応するとは…」
武蔵「ああ…耳を塞いで丸まってるぞ…」
武蔵「お遊びはほどほどにして、ネタバラシでもしてやったらどうだ?」
提督「そうだね……いやーしかし、あれだね」
武蔵「?」
提督「ロッカーの奥で動かずにひたすらこっちを睨みつけてた生首はちょっと怖かったね」
武蔵「え?」
提督「え?」
武蔵「…………え?」
提督「ほら、立って加賀、次行くよ」
加賀「もうお化け屋敷は行かない?」
提督「うんうん、行かない行かない」
加賀「………まあ、怖くはなかったけど」スクッ
暁「そうね、全然怖くなかったわ」
提督「そう?なら二人でもう一回行ってきなよ」
暁「次行きましょう次!ほら加賀さんも、ねっ!!」スタスタ
加賀「早くしないと置いて行くわよ」スタスタ
提督「クッ……www」ピクピク
武蔵「……お前も悪い奴だな」
雷「司令官、お腹すいた…」
提督「え?……あ、ほんとだ、もういい時間だね」
加賀「そうね、私ももう我慢出来ないわ」
提督「さっきホットドッグ食べてたじゃん…他の子は?」
暁「私も結構…というかかなり」
電「電はまだ…」グゥゥ
提督「まだ、なに?」
電「……ご飯、食べたいのです//」
響「右に同じ」グウ
提督「空母が持たないなら戦艦も…」チラ
武蔵「ああ、正直限界だ」
提督「うん、ならあの店入ろう」
ゾロゾロ
暁「へぇ〜…お洒落な雰囲気…」
提督「ほら暁、色んなメニューがあるよ」パラッ
加賀「私にも見せて」ズイ
武蔵(加賀、さりげなくずっと相棒の隣をキープし続けている…)
電「どれも美味しそうなのです…」
響「この、ステーキとかいうの…こいつは信頼出来そうだ」
雷「あ!司令官、ハンバーグもあるわ!」
提督「ほんとだ!でもどれも美味しそうだしね〜迷うなあ〜」
暁「ふんふん…パスタもあるのね!」
武蔵(花より団子とはこのことか…)
提督「武蔵はどれにする?」
武蔵「……そうだな、私は…」
店員「失礼します、お飲み物の方をお持ち致しました」コト
提督「はーい…暁、そっちにメニュー置いといて」
暁「うん」バサ
コト
響「…………うん、グレープフルーツ…中々いけるね」
提督「どう?苦くない?」
響「ちょうどいいよ」
雷「どれどれ、私にも飲ませて」
ゴク
雷「……あら、美味しいじゃない!」
暁「暁も!飲みたい!」
響「どうぞ」
ゴク
暁「………うぇ、苦い…」
提督「あー、暁にはまだ早かったみたいだねえ…」
提督「…………」ゴク
暁「あー!司令官、ぶどうジュースなんて飲んじゃって!」
提督「ふふふ、子供っぽいかな」
暁「暁、大人だから知ってるのよ!こういうジュースってだいたい本物の果実は使われてなくって、ほとんどが着色料とか人工の甘味料の味なんだってね!」
提督「へぇー、暁は物知りだねえ」
暁「当然よ、大人なんだから」フフン
提督「でも、私はこの味が好きだなぁ」
暁「え?」
提督「たとえ嘘だとしても、それが幸せなら私はその嘘に騙されていたい…って」
暁「……??」
提督「…あはは、暁にはまだ早かったかな」
暁「え?い、いや!ちゃんと分かってるんだから!」
提督「ほんと?」
暁「ホントよ!」
提督「ふふっ、そうだね」
加賀「まだ来ないのかしら」
提督「今頼んだばっかりでしょ…」
店員「失礼します、セットのサラダです」
提督「…噂をすれば」
加賀「………」チラ
提督「いいよ、私のも食べて」
加賀「ありがとう」シャキシャキ
暁「武蔵さん、暁のも食べていいわ!」
武蔵「む、そうか?なら」
提督「ダメだよ、ちゃんと野菜も食べなさい」
暁「……はーい」
武蔵(私のサラダは…)
ジュワアア…
提督「おお〜…ステーキ、いいねえ」
加賀「………?」
響「??」
提督「……?二人ともどうしたの?」
加賀「これ…」
響「どうやって使えばいいんだ?」
提督「え?ああ、ナイフとフォークか。まず右手にナイフ、左手にフォークね」
加賀「こう?」
提督「そうそう。で、フォークで肉を刺し抑えて、ナイフで切る」ススス
響「ふむふむ」
提督「あとはぱくりと…」パク
響「…あ、一口食べられた」
提督「えへへ、ごめんね、お腹空いてたから」
加賀「ご飯もフォークで食べるのね…」カチャ
提督「まあ慣れないうちは難しいよね…仕方ないよ」
響「…ほっ」
雷「あら、上手じゃない!」
響「まあね」
武蔵「子供でも出来ているが?」ニヤニヤ
加賀「………」ムッ
提督「あんまりからかっちゃダメだよ、武蔵」
武蔵「はいはい…」
電(……みんな子供なのです…)
暁「むぅー…」パタパタ
提督「暁、あんまり動いちゃダメだよ」
暁「だって退屈なんだもん…」
提督「まあ確かに、ご飯を待ってる時間は辛いよね」
電「電、飲み物を入れてくるのです」
雷「あ、私も」
提督「じゃあ私もー」
暁「暁も行く!」
響「司令官、私のも適当に何か入れて来てくれないかな」
提督「うん、いいよ」
響「悪いね」
提督「んふふふ…」
電「司令官さん、悪巧みしてる顔なのです…」
提督「んー?そんなことないよー?」
暁「そんな顔で言っても説得力がないわ」
提督「ふふふ、バレたかぁ」
雷「そりゃそうでしょ…で?何をするの?」
提督「ふふふふ、こういう場所で人に飲み物を取って来させようとするのが悪いんだよ」
提督「ふんふーん、まずは烏龍茶」ジャバー
雷「私は…あ、カルピスにしよっと」
提督「次は炭酸にコーラ」ジャバー
暁「えっ」
提督「お次はオレンジジュース〜♪」ジャバー
電「司令官さん!?」
提督「そしてココアを少々…」チョボボ
雷「ねえ司令か……ちょっ、なにしてるの?」
提督「ハイポーション合成」
雷「はぁ!?」
暁「それ、響に飲ませるの…?」
提督「もちろん。でもまだまだだよ」スッ
雷「……?なにそれ?」
提督「スティックシュガー」
サッー!
電「ほんとに大丈夫なのですか…?」
提督「大丈夫大丈夫、次はこれ。ガムシロップ」
雷「…うわ、すごいなんかもう、匂いが…」
提督「最後にミルク、これをよーくかき混ぜて…」ドポドポ
電「うわあ…」
提督「特製ハイポーションの完成!さっ、戻ろ!」
暁「なにこの…なに?しっぱいりょうりとかそういうものを超越したような匂いがするんだけど…」
提督「おまたせ」
響「ああ、ありが………なにこれ?」
提督「ハイポーション」
響「ダークマターの間違いじゃなくて?」
提督「ハイポーションだよ」
武蔵「なんだこの匂い…毒薬か何かか…」
提督「良薬は口に苦しって言うでしょ?」
響「司令官、私に何か恨みでもある?」
提督「あるっちゃあるけど言わない」
響「そうか……なら贖罪のために少し飲んでみようかな」
提督(ふへへ、人が寝てる間に好き放題された恨みを思い知るがいい!)
響「…………」
ゴクッ
雷「いった!」
響「…………」
暁「…どう?」
響「……うぇっ…」
提督「うわあ、すごい顔」
武蔵「どんな味なんだ?」
響「なんていうか…なんだろう、説明しづらいな…」
提督「どれどれ」ゴク
雷「うわっ、司令官も」
提督「…………」
提督「なんていうか、その、ごめんね、響」
暁「そんなに!?」
響「いいさ。これも司令官への償いだ」
提督「響…」ヒシッ
響「司令官…!」ヒシッ
雷「なにこれ……」
武蔵「さあ…」
加賀「…………」モグモグ
武蔵「というかもうみんなの分も来ているぞ」
提督「あ、ほんとだ」
暁「どんだけ夢中になってたのよ…」
電「電のパスタは…」
提督「これかな」ヒョイ
電「あ、ありがとうなのです」
暁「暁のも!」
提督「暁もパスタなんだ?」ヒョイ
暁「ふふん、レディーだからね」
提督「おー、大人だねえ」
暁「………」クルクル
提督「……ねえ暁」
暁「なに?」
提督「パスタ食べる時にスプーン使って巻くのって、本場じゃ子供だけなんだよ」
暁「えっ!?」
提督「暁は子供じゃないから当然フォークだけで巻けるよねぇ?」
暁「あ、当たり前じゃない!暁は一人前のレディーなんだから!」
提督「ぷくく…」クスクス
加賀「意地悪ね」
提督「違うよ、ちゃんと将来暁が困らないために教えたんだよ」
加賀「そう…ところでそのオムライス」
提督「はいはい、一口あげるよ」スッ
加賀「あー…」
パク
加賀「……美味しいわ」モグモグ
提督「ん、ならよかった」
ネコの提督をいきなり抱き締めたらどんな反応するかとかネコの提督に壁ドンして迫ってみたらどんな反応するかとかじゃないですかね(適当)
雷「ふぅ、お腹いっぱいねえ」
提督「美味しかった?」
雷「ええ、最高だったわ!」
提督「ふふっ、ならよかった」
加賀「…………」ズズ
提督「そのコーヒー飲んだら行こっか」
加賀「そうね」
暁「司令官、次なに乗る?」
提督「ん〜、そうだねぇ…」
〜〜〜
提督「わあ…よく晴れてるねえ」
暁「ほんと、雲一つないわ」
加賀「…………」ジー
提督「加賀、ポップコーンならあとで買ってあげるから」
加賀「わかったわ」クル
武蔵「現金なやつだな…」
電「あの、司令官さん」クイ
提督「ん、どしたの?」
電「あれ、乗りたいのです」
提督「あれ…?……おお、あれ!」
プカプカ…
提督「ふふ…スワンボートなんて、電は平和主義だねえ」
電「だ、ダメでしたか?」
提督「ううん、こうして電と一緒にゆっくり過ごす時間は好き」
電「い、電もなのです…///」
提督「あはは、嬉しいこと言ってくれるね」
電「えへへ…やっぱり司令官さんは優しいのです」
提督「そんなことないよ、電の方が優しいんだから」
電「むぅ、絶対司令官さんの方が優しいのです」
提督「いーや、絶対電の方が優しいもんね」
電「むむむ…!司令官さんは自分の優しさをもっと理解した方がいいのです!」
提督「……ふふ、ふふふ」
電「?どうして笑うのです?」
提督「うん…電はほんとに優しい子なんだなって」
電「???」
提督「そうやって怒るのってね、誰かを想ってないと出来ないことなんだよ」
電「は、はい」
提督「電はいつも誰かを気にかけてるし、礼儀正しくて芯が通ってる子だって私は分かってるから」
電「司令官さん…」
提督「滅多に怒らないし気弱でちょっと頼りないけど…電は他の子にはない、強さを持ってるから。それを忘れないでね」
電「……はい!」
提督「よしよし、そんな優しい電にこれをあげよう」スッ
電「これは?」
提督「アヒルの餌。ほら、ぽいぽいしてみて?」ポイッ
電「ぽいぽい」ポイッ
グワグワ グワグワ
電「わっ、いっぱい来たのです!」
提督「ほーらアヒルさん、ご飯だよー」ポイッ
電「わあ…たくさん食べてるのです」
提督「ふふ…可愛いねえ…」
ビュン!!
グワァアーッ!?!??
提督「!?」
電「!?」
武蔵「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」キコキコキコキコキコ
暁「あはははは!サラマンダーよりずっとはやい!!」
雷「ゴーゴー!ゴゴーゴーゴーゴー!!」
提督「…………すごいテンションだね」
電「…………なのです」
グワァ…
響「…………」
加賀「…………」
響「………静かだね」
加賀「………そうね」
ヌオオオオ ジャバババババ
響「………一部は騒がしいけど」
加賀「………そうね」
響「…………」
加賀「…………」
響「…ねえ、加賀さん」
加賀「なに?」
響「司令官のこと、どう思ってる?」
加賀「……そうね………」
響「…………」
加賀「………よく分からないわ」
響「ふふっ…なんだ、それ」
加賀「ちょうどまだ手のかかる子供を見ているような…けど、なんていうか…包まれるみたいに優しくて、気を抜いたらすぐ甘えてしまいそうになるの」
響「まあ確かにね。私達はよく甘えてるけど」
加賀「でも、恋人だと思っているし、愛おしくもなるし、護ってあげたくなるわ…だからよく分からない」
響「そうか…そうだね。司令官は子供みたいなところもあるけど、優しい大人だし…私はまだ子供だから甘えることしか分からないけど、加賀さんのような大人から見たら何か別の見方もあるのか」
加賀「そうね、そんな感じ」
響「そうか…」
加賀「…………」
響「…………」
提督「…………」
電「司令官さん、あの鳥綺麗なのです」
提督「…………」
電「……司令官さん?」
提督「zzz………」
電「あれ、寝てる…」
提督「zzz………」
電「……なら、電もちょっとだけ………」ポスン
提督「zzz………」
電「……………」ギュ
提督「ん……zz…」
電「…………zzz…」
ゴンッ
武蔵「おい、おいっ」ユサユサ
提督「んぁ……ぁう…?」
武蔵「もうそろそろ貸し出し時間が過ぎるぞ。加賀なんてほら、すでに向こうで休んでいる」
提督「あー…あぁ、もうそんな時間になってたんだ…うん、すぐ戻るよ」ゴシゴシ
雷「あれ?電、寝てる?」
提督「え?あ、ほんとだ…」
暁「まったくもー、のん気ねー」
武蔵「安心出来る存在が近くに居たんだろう、仕方ないさ」
提督「あのー、いつまでもそこに付けられてると戻れないんだけど…」
武蔵「おっと、悪いな」キコキコ
提督「私、電起こさないように静かに行くからねー」
武蔵「おー」キコキコ
提督「よいしょ…っと…」グッ
電「ん……」
武蔵「重くないか?」
提督「うん、大丈夫……」スッ
ガタン グラッ
提督「うわ、わっ!」フラッ
パシッ ギュ
武蔵「大丈夫か?」
提督「あ、う、うん。ありがと…///」
武蔵「まったく…まだ寝ぼけているんじゃないか?」
提督「あはは、そうかも…顔洗ってくるね。電をよろしく」
武蔵「ん」
雷「でね、武蔵さんがぶっ飛ばしすぎたせいで危うく転覆しかけてね」
響「へ、へえ…大変だったね…」
電「んぅ……うぅん…?」
暁「あ、電が起きたわ」
電「………?……??」キョロキョロ
加賀「どうしたの?」
電「司令官さん……?どこ…?」
武蔵「相棒なら向こうに…」
電「!」ダダッ
響「……もしかして、寝ぼけてる?」
雷「そうみたい…」
提督「お待たせ〜………おおうっ!?」
電「…………」ギュウゥ
提督「い、電?どうしたの?何かあった?」
電「お母さん……」
提督「へぇえ!?」
雷「あー…司令官、今電寝ぼけてるみたいだから…」
提督「そ、そうなんだ…それにしてもお母さんって、なんだかなあ…」ポンポン
武蔵「もうそんな歳なのか?」
提督「…………」ゲシッ
武蔵「痛い!」
加賀「ぷっ」
武蔵「…………」
電「…………」
暁「ねえ、そういえば司令官っていくつなの?」
提督「…………」
武蔵「おい加賀、貴様は知らないのか?」
加賀「知らないわ。私も気になる。いくつなの?」
提督「うぐぐぅ…」
雷「ねーえー、教えてよー」
提督「に…二十……」
響「二十?」
提督「…………二十、代」
暁「えー!?ちゃんと教えてよー!」
提督「やだ!こんなところで言うの絶対ヤだ!」
電「……んぁ?あれ?電、なんで……あっ!?ごごご、ごめんなさい!?」バッ
提督「おー!おはよう電!」
雷「こら!話逸らさないの!」
提督「ち、鎮守府に戻ったら教えるから!」
暁「ほんとぉ?」
提督「ほんとほんと!約束する!」
電「へ?みんな、なんの話をしてるのです?」
響「司令官の歳の話だよ」
電「司令官さんの歳?あれ…前に書類整理を手伝っていた時何かの紙に書いていたような…」
提督「はっ!?」
雷「いくつだったの?」
電「確か…」
提督「ダメー!!!」ガバッ
電「むぐごご」
暁「あー!なんでよ!今いいところだったのに!」
提督「鎮守府に!帰ってからの!お楽しみ!!分かった!?」
暁「でも」
提督「分かった!??!!?」
暁「ハイ…」
提督「はぁ……」
加賀「ねえ」
提督「なに?」
加賀「実際のところ、何歳なの?」
提督「もう、加賀まで…」
加賀「仕方ないでしょ、気になるんだから」
提督「…………」
加賀「教えてくれないの?」
提督「……〜〜〜〜っ………今度!今度、お酒飲みながら教える!それでいい?」
加賀「まあ、いいけれど…」
提督「よし!はいはいこの話やめやめ!次行こ次!」
暁「あ!待ってよー!」
〜〜〜
武蔵「ふぅ…たくさん遊んだな」
提督「うん…もうこんな時間」
暁「司令官、次あれがいい!」
加賀「ダメよ、もう閉園時間なんだから」
暁「え〜…」
提督「と言ってもまだ少し時間あるし…最後に観覧車乗って行こうか」
雷「あのおっきいの?」
提督「うん。定番中の定番なんじゃないかな?今なら綺麗な街を一望出来るよ」
暁「へぇ…!司令官、早く乗りに行こっ!」
提督「おー、急がないとしまっちゃうからね」
加賀「…………」
武蔵「フフ…どうした、そんな顔をして」
加賀「……なんでもないわ、早く乗りましょう」
武蔵「……やれやれ、意外と奥手なものだな」
雷「司令官、早く早く!」
提督「はいはい、分かってるってば…」
グイ
提督「にょわ!?」
電「司令官さん!?」
武蔵「悪いな、君達はこっちだ。さ、相棒はこっち」
加賀「……!」
提督「え?でも」
武蔵「いいからほら、さっさと行く!」
提督「う、うん…じゃあ、加賀…」
加賀「え、ええ」
ガコン
武蔵「ふっ、世話の焼ける…」
響「武蔵さん、早く乗らないと置いて行かれるよ」
武蔵「おっと!」
暁「わー!綺麗!」
電「キラキラしてるのです…」
雷「すごい…宝石みたい…」
響「みんな、あれが私達の鎮守府だよ」
暁「あ、ほんとだ!」
武蔵「おい、それよりも遥かに面白そうなものがあるぞ」
雷「なになに?」
武蔵「あれだ」
暁「あれって…あ、司令官と加賀さん!」
武蔵「ああ。ここからなら見える」
提督「わぁ……綺麗だね…」
加賀「そうね……」
提督「ほら、向こうの夕焼けなんて真っ赤に燃えてるみたいで…」
加賀「そうね……」
提督「あ、見て!あれ、私達の鎮守府だよ!」
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「………隣、座ってもいい?」
提督「………うん…」
雷「あっ!隣に座ったわ!」
電「座ったのです!」
響「座ったね」
暁「あーもう!いちいち言わなくていいから!」
武蔵「こら、あまり騒ぐと勘付かれるぞ」
暁「…………」
響「…………」
雷「…………」
電「…………」
武蔵(素直な子達だな…)
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「……ごめんね、あんまり構ってあげられなくて」
加賀「いいの、あの子達があなたに懐いているのはよく知っているし」
提督「うん……」
加賀「…………」
提督「…………」
提督「……ねえ加賀、今日楽しかった?」
加賀「ええ、とても」
提督「そっか……えへへ、なら良かった」
加賀「今度は二人で行きたいわ、あなたと」
提督「うん、私も。また怖がってる加賀が見たいし、うひひ」
加賀「む……もうその話はやめて」
提督「ふふっ、やっぱり怖かったんだ?」
加賀「……ムードもへったくれもないわね?」
提督「だってそういう雰囲気になるの、なんだか恥ずかしいんだもん…」
加賀「安心して、今は私達二人だけだから」ギュ
提督「……うん…」キュ…
暁「あっ!手繋いだ!」
雷「加賀さんずるーい!」
響「これは実にハラショーではないな。ああ、実にハラショーじゃない」
電「……なんだか、大人な雰囲気なのです…」
武蔵「ああ、そうだな。ここからは一瞬たりとも目を離すなよ」
暁「…………」ゴクリ
響「…………」ゴクリ
雷「…………」ゴクリ
電「…………」ゴクリ
提督「………綺麗だね」
加賀「そう?」
提督「綺麗だよ。少なくとも私はそう思う」
加賀「……そう。なら私も。綺麗ね」
提督「そうかな?」
加賀「綺麗よ。少なくとも私はそう思うわ」
提督「ふふっ…真似しないでよ」
加賀「嘘は言っていないわ」
提督「もう…そういう問題じゃないよ」
加賀「普段は可愛らしく見えるけど…なんだか、こういう場所だと綺麗に見える……わ………」
加賀「………………」
提督「むっ、子供扱いしてr
チュッ
提督「〜〜〜〜〜〜!??!?」
加賀「…………」ギュウ
提督「ぁんっ…ちょ、加賀!?」
加賀「なに?」
提督「なにじゃないよ!!なんでいきなりなの!?ムードもへったくれもないよ!?」
加賀「いえ…ちょっと、恥ずかしくなったから」
提督「はぁ!?」
加賀「ならやり直しましょう、さあ」
提督「えっちょっま、あっあっあー!!あーっ!!」
暁「」
響「」
雷「」
電「」
武蔵「おっと、これは少し過激だなあフフフ」
暁「だっ、ダメ!ダメよ司令官!」
武蔵「どうしてだ?」
暁「き、キスしたら子供が出来ちゃうじゃない!」
響「え?」
雷「え?」
電「え?」
武蔵「ンフwww」
暁「ど、どっちに出来るんだろう…!?」
武蔵「ポパァwwwwww」
提督「ちょっと!?時間と場所を弁えろって金剛も言ってたでしょ!?」グググ
加賀「二人きりなのに他の子の名前を言わないで」グググ
提督「えええぇぇぇ何その逆ギレ!?ほぼ加賀が無理矢理押し通そうとしてるだけじゃん!!」
グイ
ギュウ
提督「んぐ!?」
加賀「愛してるわ、風花」
提督「んぇ…!?あ、ぅ、ぁ……//////」
響「…動かなくなった」
武蔵「落ちたな」
暁「えっ?この観覧車落ちるの?」
雷「えっ!?」
暁「えっ!?」
武蔵「えっ!?」
「ちょっ、落ちるの!?」
「そうなの!?」
「し、知らん!私に言うな!」
「武蔵さん落ちたなって言ったじゃない!?」
ギャーギャー
電「あ…司令官さんが甘え始めた…」
電「あ…抱き合ってる…」
電「あ…あ……」
電「あー……」
加賀「ふぅ」
提督「…………//////」
武蔵「……貴様ら、何をしていたんだ?」
提督「…………//////」ブンブンブンブン
加賀「何って…ナニ」
ボゴォ
加賀「〜〜〜〜〜ァッ!!!」
提督「加賀っ!!!////」
響「たぶん聞こえてないと思うよ」
電「…………///」ボー
雷「電?ぼーっとしちゃって、どうしたの?」
電「……えっ?あ、い、いえ、なんでもないのです」
雷「そう?ならいいけど」
電(………すごかったのです…///)
武蔵「で、実際のところ何をしていたんだ?」
提督「何もしてないよ…キスしてただけ」
武蔵「へえ。加賀はああ言っていたが?」
提督「こんなところでしたら後処理どうするのさ…」
武蔵「…それもそうだな」
提督「だからほんとに何もしてない」
電(それは電が保証するのです…誰にも言わないけど)
提督「……そろそろ行こっか」
暁「そうね。もうみんな出口に向かってるし」
響「もう終わりなんだね…そう思うと、少し寂しいな…」
雷「うん……ねえ司令官、また連れて行ってくれる?」
提督「ふふ、もちろん」
暁「やったぁ!」
提督「ほら加賀、立って」グイ
加賀「うぐゥォ……」ピクピク
武蔵(私含めた戦艦達相手を一人で圧倒する加賀<<<<相棒か……)
ガタンガタン…
ガタンガタン…
暁「すぅ……すぅ……」zzz
響「ん………」zzz
雷「ぐぅ………」zzz
提督「……みんな寝ちゃったね」
加賀「やっぱり、まだまだ子供ということね」
武蔵「君は大丈夫なのか?」
電「はい、電はお昼に少し寝ていたので平気なのです」
武蔵「そういえばそうだったな…別に眠っても構わないぞ?」
電「ううん、みんなのお手伝いをしたいのです」
武蔵「そうか?なら頼む」
提督「よいしょっと…加賀は暁、武蔵は響をお願い」
加賀「ええ」
武蔵「分かった」
電「電は…」
提督「電はお土産お願い、ほい」
電「はい、なのですっ…」グッ
提督「重い?」
電「これぐらい司令官さんに比べたら軽いのです…」テクテク
提督「……………」
加賀「……ご愁傷様」
提督「そっとね、そーっと」
加賀「分かってるわ」スッ
武蔵「よっと…」スッ
提督「んしょ…」スッ
暁「う……んん…」zzz
響「ん………」zzz
雷「にゃ〜………」zzz
バタン
提督「電も車の中で休んでる?」
電「ううん、電は司令官さんのお手伝いをするのです」
提督「そっか、ならさっさと買い物済ませちゃおっか」
電「はいなのです!」
提督「まずは業務用スーパーで食材を……ほら、これだけ入って200円」
電「えっ!?こんなに入ってるのにですか!?」
提督「うん。他のもいっぱい」
加賀「さすがに気分が高揚します」
提督「色んなものがあるよー」
加賀「見てきていい?」
電「電も見たいのです!」キラキラ
提督「いいよ」
加賀「やりました」
武蔵「…おい、スキップしてるぞあいつ」
提督「ああ…まあ、楽しそうだしいいんじゃない?」
加賀「これ買ってもいい?」
提督「ダメ、それちょっと高いから」
加賀「ならこれは?」
提督「箱アイス?いいよ」
加賀「やりました」
電「司令官さん、これ買ってもいいですか?」
提督「うん、電はもっと買っていいよ」
電「ほ、ほんとですか?なら色々持って来るのです!」ダッ
提督「お菓子だけなら安価でいいなぁ…」
武蔵「武蔵もプリン買っていい?」
提督「う、うん」
武蔵「よし」スタスタ
提督(最近武蔵がよく分からない…)
提督「えっと、あとは野菜と……魚は遠征のお土産でもらってくるしいいかな…」
加賀「終わった?」
提督「うん…ってうわ、そんなにいっぱいお菓子食べられるの?」
加賀「もちろん」
提督「…なんだろうこの説得力」
電「司令官さ……はわわわ!?すごい量なのです!」
提督「電のお菓子が良心的に見える…」
武蔵「プリン、ゼリー、ケーキにアイス、ホットケーキの素」ドサドサ
提督「うわわわ、そんなに食べ切れるの!?」
武蔵「任せろ」キラーン
提督「…やばい、すごい説得力」
提督「食料品はこれぐらいかな…ちょっと余計な物が多い気がするけど」
加賀「貸して。持つわ」
武蔵「私も貰おうか」
電「電はこっちのを持つのです」
提督「おお〜…すごい助かる…」
武蔵「そんなにか?」
提督「うん、普段は一人で持ってたからねえ…」
電「一人でこの量を…」
加賀「それは確かにきつそうね…」
提督「でも、今日はみんながいてよかった!えへへ、ありがとね!」ニコニコ
加賀(可愛い)
武蔵(抱き締めたい)
電(抱き着きたい)
提督「さてと、次は日用品だね」
武蔵「日用品って…何がないんだ?」
提督「ティッシュとかコップとか…フライパンとかも、色々ともう劣化してきてるから新しいのに買い替えておかないとなーって」
武蔵「ふーん…」
加賀「そう…」
提督「…なんでそんなに関心薄いの?」
武蔵「だって…なあ?」
加賀「ええ…」
提督「……まあ、なんでもいいけど…早く行こ?」
武蔵「ああ…」
加賀「そうね…」
武蔵「…………」
加賀「…………」
提督「えっと…あとはタオルとかかな…」
武蔵「なあ、まだ終わらないのか?」
加賀「退屈すぎるわ」
提督「二人とも食べる物以外に興味なさすぎでしょ…ほら、向こうでケーキ売ってるから見てきなよ」
加賀「さすが、話が分かるわ」ダッ
武蔵「いざ…出撃するぞ!」ダッ
提督「はぁ……」
電「現金な人達なのです…」
提督「電はえらいね、ちゃんとついて来てくれて」
電「えへへ…」
〜〜〜
提督「ふぅ……これで全部だね」
電「メモも全部埋まったのです!」
加賀「終わった?」
提督「うん……ってうわ、それどうしたの?」
加賀「ポケットマネーよ」
提督「そ、そう…ケーキはなるべく早く食べてね」
加賀「分かっているわ」
武蔵「フフ…モンブラン、楽しみだな…」
電「あの…」
加賀「安心しなさい、あなたの分もあるから」
電「あ…ありがとうなのです」
提督「さてと…もうやることも済んだし、帰ろっか」
提督「はぁ、みんなお疲れ様」
電「あの、司令官さん、手を繋いでもいいですか?」
提督「うん、いいよ」ギュ
電「あ…えへへ…」
加賀「ずいぶん仲良しさんね」
電「はい…ふふ、こうしてるとなんだか、本当の家族が出来たみたいなのです…」
加賀「家族?」
提督「おっ、じゃあ誰がお母さんかな?」
電「えっと…司令官さんがお母さんで……加賀さんは……加賀さんも、お母さん…?」
提督「あはは!なら夫婦じゃなくて婦婦だね!」
武蔵「私は?」
電「おばあちゃんなのです」
武蔵「」
提督「んふwww」
加賀「ウクッ…」ピクピク
ガチャ
武蔵「荷物、全部乗せ終わったぞ」
提督「お、ありがと。じゃあ車出すから、みんな乗って」
加賀「…………」ガチャ
武蔵(また無言で助手席に…)
電「どうかしたのですか?」
武蔵「いや、なんでもない」
提督「みんな乗った?」
加賀「ええ」
武蔵「ここに」
電「お姉ちゃん達もいるのです」
提督「よーし…じゃあ帰ろうか」
提督「いや〜…長い一日だったね…」」
加賀「…………」
武蔵「…………」
電「…………」
提督「………あれ?もしかしてみんなお疲れ?」
加賀「まあ……」
武蔵「あれだけはしゃげばな…」
電「い、電はまだ元気なのです」
提督「そっか……ならゆっくりしててね」
雷「ん…んん〜……?」パチッ
電「あ…お姉ちゃんが起きたのです」
提督「雷、おはよー」
雷「あれ…ここどこ…?」
提督「車の中だよ、今鎮守府に帰ってるところだからまだ寝ててもいいよ」
雷「そう…ならおやすみ〜……」パタン
提督「はーい」
電「……また寝ちゃったのです」
武蔵「…………」
加賀「…………」
電「あ…二人も寝てるのです」
提督「二人ともはしゃいでたからねえ…電も寝てていいよ?」
電「ううん、電は司令官さんとお話したいのです」
提督「……そっか」
電「………司令官さんは、本当に成長したのです」
提督「ふふっ、なにさいきなり」
電「覚えてますか?司令官さんが初めてここに来た時のこと」
提督「うん、もちろん。一番付き合いが長いのは電だもん
電「色んなこともありましたけど…初期艦として二人で一緒に頑張って、鎮守府を大きくして、ここまで来たのです」
提督「うん」
電「最初は司令官さんは滅多に笑わない人で…正直、ちょっと怖い人だって思ってたのです」
提督「あはは…ごめんね、無愛想で…」
電「でも、成功を重ねて、だんだん司令官さんが笑ってくれるようになって、電が頑張った時は褒めて、撫でて、失敗した時は怒ったりせずに励ましてくれて、悲しい時にはぎゅっと抱き締めてくれて…電、本当に司令官さんと会えてよかったのです」
提督「うん……」
電「……むぅ、なんだか聞き流されてるような感じがするのです。司令官さんはどうなのですか?」
提督「ん、私?そうだねえ、私も電に会えてよかったと思ってるよ」
電「ほんとなのですか?」
提督「もちろん。あの頃と比べたら、自分でもよくここまで変われたなぁって思うし…ほんと、電がいなきゃ私駄目になってたかもしれないね。ありがと、電」
電「あぅ…急にそうかしこまられると恥ずかしいのです…///」
提督「ふふ、自分で振っておいてそれはないでしょ」
電「…………」
提督「…どうしたの?急に黙りこんじゃって」
電「なんでもな………ううん、やっぱり言うのです」
電「司令官さんも電も、強くなって、鎮守府が明るくなったのはいいことなのです…けど…」
提督「?」
電「新しく建造された人達はみんな強くて、司令官さんに褒めてもらったりしてて…なんだか、電だけ置いてけぼりにされてるような気がして、不安になるのです…」
提督「うん」
電「電はたぶん…ううん、絶対嫉妬してるのです。なんで電の司令官さんに、どうして電だけの司令官さんに、なんで司令官さんがあの人に笑顔を見せるんだ、って……」
提督「うん」
電「司令官さんは誰にでも優しいし、暖かいからみんなに頼られるのは分かってるのですけど……それでもやっぱり、なぜか司令官さんのことが一番になっちゃって…」
提督「…………」
電「…………」
提督「電」
電「………?」
提督「大好きだよ」
電「………!!……はいっ!電もなのです!」
提督「うん」
電「司令官さん、大好きなのです!」
提督「うん」
電「えへへ…」
提督「ふふ…」
提督(悩む必要なんてないんだよ、電……私は絶対に誰も裏切らないからね……)
自分から手を出してはいないからただのメンヘラだゾ(適当)
キキッ
提督「着いたよ、電。加賀と武蔵起こして」
電「はい、なのです」
提督「私、先に荷物下ろしてくるねー」
電「はーい…加賀さん、武蔵さん、起きてください」ユサユサ
加賀「………ん…着いたの…?」
電「はい、司令官さんはもう荷物を下ろしてるのです」
加賀「……そう………完全に寝ていたわ、ごめんなさい」スッ
電「………ほら、武蔵さんも」ユサユサ
武蔵「んぐぁぁ…あと五時間……」
電「ケーキ処分しますよ?」
武蔵「おはよう!」スッ
電「それでいいのです」
加賀「…………」
電「なんですか?」
加賀「い、いえ…」
提督「よいしょっと…」
ガチャ
提督「ただい……うわっ!?」
金剛「テイトクゥーーーーー!!!」ドドドドド
榛名「提督!?てっ、提督!!ていとぐぅ"・・・・・・!!!!」ドドドドド
提督「うええぇ!??ちょっ二人ともなn……うわーーーーーっ!??!!?」
ガバッ
ドサドサドサ
金剛「テイトクゥぅ〜〜〜〜……寂しかったデスぅぅぅ〜〜〜……」スリスリ
榛名「・わ"あ"あ"あ"ん"!!!会いたかったでず・・・・ぅぅぅ!!!」ギュゥゥゥゥ
提督「いたたたた!!分かった、分かったからとりあえず離して!あとでいっぱいかまってあげるから!!」
金剛「NO!!!!!」ガッシィ
榛名「い"や"でず!!!!」ガッシィ
提督「き"り"し"ま"ー"ー"ー"ー"ー"!!!!」
霧島「どうしたんですか司令、そんな大声出して」
提督「あっ霧島!この子達をどうにか……ちょっ、こら榛名!胸に顔うずめないでってば!あー金剛!さりげなく頬にちゅって…こら!!」バタバタ
霧島「ああ…やっぱりこうなってましたか…」
提督「やっぱりって?んあっ」
霧島「いえ、司令が出かけたのはいいんですけど…昼にもならないうちにお姉様二人とも子供みたいにおろおろし始めて夜にはもうお通夜みたいなムードでしたので…司令に会った途端こうなるかなと」
提督「へぇ〜…比叡は?ひぅっ」
霧島「しこたま飲んでグッスリです」
提督「そ、そうなんだ…ひんっ!というか金剛、さっきから変なところばっか触りすぎ!!」
金剛「うぇえへへ、テイトクぅ〜」サワサワ
提督「いい加減にしなさい!!」ベシン
金剛「アウチ!!」
提督「というかほら、もうそろそろ退いてよ、荷物運ばなきゃいけないから」グイ
金剛「えへへへへへ、テイトク〜」ニコニコ
提督「何さ……」
金剛「えへへへへ」ニコニコ
提督「………ねえ、霧島」
霧島「はい?」
提督「もしかして金剛も飲んでる?」
霧島「ええ、自棄酒ですね」
提督「榛名も?」
霧島「はい」
提督「はぁ……ごめんね、なんだか押し付けるみたいになっちゃって」
霧島「気になさらないでください。ほらお姉様、立ってください、司令の迷惑になりますから部屋に戻りますよ」グイグイ
金剛「あーーーーテイトクぅ〜……うっぷ、ゴポ…」
榛名「やー!提督と一緒に寝るー!!はなしてー!!やー!!」ジタバタ
霧島「あ、そうだ司令」クル
提督「?」
霧島「私も寂しかったんですから……その、あとで、お酒、付き合ってくださいね?」
提督「うん、いいよ」
霧島「約束ですよ?ふふっ♪」
金剛「……………」
榛名「ていとくぅう……」
霧島「さァああ来い!!」グッ
金剛「あっちょもうちょっとゆっくり…ヴヴォエ…」ズルズル
榛名「はるなはだいじょうぶじゃないれす……」ズルズル
霧島「文句を垂れるな文句を!!」
提督(こっわ…)
加賀「どうかしたの?」
提督「ああ、加賀…起きてたんだね」
加賀「ええ。武蔵さんもすぐ荷物を運んでくるわ」
電「よいしょっと……これでお土産の方は全部なのです」
提督「ありがとね、電。暁達は?」
電「まだ寝てるのです」
提督「そっか…なら電は先に食堂でご飯食べてきなよ、私と加賀は暁達運んでくるから」
電「はい、待ってるのです」
武蔵「あ、ケーキ冷蔵庫に入れておいてくれ」
提督「さてと、行こうか」
提督「よいしょっと」グッ
響「…………」
加賀「行ける?」
武蔵「こっちも大丈夫だ」
雷「んぅ………」
暁「ぐぅ………」
提督「忘れ物ない?よね?」
加賀「ええ」
武蔵「早く戻ろう、寝起きは冷えるんだ」
提督「ふふっ、おばあちゃんみたいなこと言うね」
武蔵「おば…………」
響「…………」スス…
提督「………ん?」
響「…………」ピタ
提督「…………」スタスタ
響「…………」……スッ…
パシ
響「うっ」
提督「響、起きてるでしょ」
響「……バレたか」
提督「まーた変なところ触ろうとして…」
響「またって……え?この前のももしかして…」
提督「そうだよ、起きてたよ」
響「………不覚を取ったね」
響「今日の劇薬はそのお返しか…」
提督「ハイポーションだってば。というか、そんなにコソコソしなくてもいいのに」
響「え?」
提督「いやだから、胸ぐらい減るもんじゃないんだし、頼んでくれれば好きなだけ触らせてあげるって」
響「………マジ?」
提督「マジ」
響「………なるほど」ムニ
提督「言ったそばから触ってるし」
響「こっちは?」ツン
提督「んひっ!脇腹はダメ!」
響「ほう。司令官は格納庫が弱いのか」サワサワ
提督「うっひはははは!!というか起きたならもう降りなさい!!」ブンッ
響「おっと」スタッ
提督「ぐぬぬ…ガキンチョめ…」
ダメです
響「まあまあそんなに怒らないでよ、暁達はまだ寝てるのかい?」
提督「ん?ああうん、ぐっすり」
響「電は?」
提督「食堂」
響「そうか、電は大人だな」
提督「ふふっ、なに?暁達が子供だって言いたいの?」
響「そうだね、遊び疲れて寝るなんて子供だよ」
提督「響も子供じゃない」
響「司令官だけには言われたくないね」
提督「なにをー!?」
加賀「そういうことで怒るところが子供なのよ」
提督「加賀は黙ってて!!」
加賀「……………」
提督「いーい?私は一人の大人としてね」
響「でも司令官コーヒー飲めないじゃないか」
提督「私はココアの方が好きなの!」
響「子供」
提督「またそうやって馬鹿にしてー!!」
加賀「静かにしなさい、もう寝てる子もいるのだから」
提督「むぐぅ…!」
雷「んぁ〜…司令官うるさい…」
提督「あ…ご、ごめんごめん」
雷「う〜…加賀さん、下ろしてもらってもいい?」
加賀「はい」スッ
雷「んしょ…ありがと」
提督「雷、部屋で寝る?」
雷「んー…お腹すいたからご飯だけ食べるわ」
提督「そっか」
武蔵「暁はどうするんだ?まだ眠っているが」
提督「一緒に食堂に連れて行こう、お腹空いてるだろうし」
雷「そうね、起きるかもしれないし」
加賀「まだ誰かいるかしら」
武蔵「フタヒトマルマル……酒を飲んでる者ならいるかもな」
提督「まあ金剛達が飲んでたし隼鷹あたりはいるんじゃないかなぁ…」
ガチャ
提督「ただいま〜…」
隼鷹「んお?おお〜!!提督おっかえり〜!!」ブンブン
提督「やっぱり居た…」
隼鷹「うへへ〜いいじゃん明日休みなんだしぃ〜」
提督「はぁ…まあ程々にね」
ガシッ
提督「うっぐ」
龍田「うふふふふ、うふふふふふふ」
提督「うげっ、龍田!」
龍田「なんですかどうしたんですかぁ?そんなに私の事が嫌いですかぁ?」
提督「ちがっそういうわけじゃ…というか飲み過ぎでしょ!もう瓶の三分の一もないじゃん!」
龍田「うふふふ、提督も一緒に、ほらほら〜」グイグイ
提督「ひいっ!ちょっ加賀、助けて!」
加賀「…………」スタスタ
提督「ええええなんで無視するの!?」
加賀「いえ…疲れたから…」
提督「ちょっと!?なんで加賀だけじゃなくてみんなも行くの!?ちょっとー!?」
グイ
提督「あfg」
龍田「うふふふふふふふふ♪」
龍田「ほら〜、飲んで飲んで♪」
提督「い、いやちょっとほんとに無理…あ、あ、あああああああああ!!!」
<いやあああああああああ!!!ワインいやあああああああああ!!!!
武蔵「元気だな…」
加賀「そうね…」
暁「んうう…騒いでるのだれ…?」ムク
加賀「……カレー食べる?」
暁「食べる……」
電「…………」モグモグ
雷「…………」モグモグ
響「…………」モグモグ
雷「ふあぁ〜…」
加賀「……もう寝る?」
雷「うん…」
加賀「そう…ならお風呂は明日の朝入りなさい」
雷「はーい…」
電「電もそうするのです…」
響「私も…」
暁「暁ももう寝る…」
武蔵「……はぁ、私もそうしよう…そろそろ限界だ」
加賀「お疲れ様」
武蔵「貴様は寝ないのか?」
加賀「私は部屋で提督を待つわ」
武蔵「そうか…ではな」
加賀「ええ」
加賀「…………」モグモグ チラッ
龍田「どうして飲まないんですか〜?うふふふふ」グイグイ
提督「あっやだやだ、私ほんとにワインはダメだから!!」
龍田「あら〜、嫌いなんですか〜?」
提督「そういうわけじゃないけど…」
龍田「なら飲んでよ〜、えいっ♪」
提督「あああああああああ!!!!」
隼鷹「あっはっはっはっはっは!!」
加賀「…………」カラン
加賀(戻ろう…)
〜〜〜
加賀「…………」
ガチャ
加賀「………!」
提督「あはは…ごめんね、遅くなって」
加賀「大丈夫だったの?」
提督「うん、天龍と木曾に助けてもらって霧島と飲んでた」
加賀「………?それにしては顔が赤くないけど…」
提督「んー、そんなに飲んでないからねえ」
加賀「そんなにって…どれくらいなの?」
提督「ん?一応霧島が潰れるまでは同じくらい付き合ったよ」
加賀「………!?」
加賀(霧島さん、確か割とお酒強かったはずだけど…)
提督「どうしたの?」
加賀「い、いえ…なんでもないわ」
提督「そう?」
加賀(その霧島さんと同じ量まで付き合ったのに顔色すら変わらないし態度の変化もないなんて…どれだけ強いのこの子…)
提督「今日は疲れたし、もう寝ようか」
加賀「そうね…はい」スッ
提督「ん、ありがと…」
ゴソゴソ
提督「ふぅ…おーあったかい…」
加賀「早く眠れそう?」
提督「うん…もう落ちそう…」
加賀「本当に寝るのが好きね」
提督「だって気持ちいいんだもん…」
提督「……ねえ、加賀」
加賀「なに?」
提督「私と会えてよかった?」
加賀「いきなり何?」
提督「私は加賀と会えてよかったと思ってるよ」
加賀「そう…そうね、私もそう思ってるわ」
提督「…嘘じゃないよね?」
加賀「ええ」
提督「そっか…えへへ、そっかぁ…」
加賀「今日はやけに甘えるのね」
提督「うん…手握ってもいい?」
加賀「ええ」
ギュ…
加賀「……ここに来られて、あなたと出逢えて本当によかったと思っているわ」
提督「うん」
加賀「私、兵器としてこの世界に生まれてきて、また戦うだけかと思っていたわ。けど…あなたは色んな事を教えてくれた」
提督「うん」
加賀「嬉しい事や今日みたいな楽しい事、誰かが苦しむ悲しみ、美味しいものに誰かを好きになる事だって愛する事だって、全部全部、あなたが教えてくれたの」
提督「うん」
加賀「もう一度言うわ。あなたと出逢えて、本当によかった。ありがとう」
提督「うん……なんか歳柄もなくうるっと来ちゃった…」ゴシゴシ
加賀「歳柄もなく?」
提督「やめてよ、その言葉はアラサーに突き刺さるから…」
提督「………人の意思を持つ物は人に成り得る」
加賀「…私達の事?」
提督「うん。持論だけどね」
加賀「そう…たまには良いことを言うのね」
提督「むぅ…いつも軽い事しか言わないみたいな言い方やめてよ」
加賀「ふふっ…でも、それに救われている人もいるわ、少なくとも私は」
提督「……なら今のままでいいや。加賀も今の笑顔のままでいてね」
加賀「……善処するわ」
提督「善処じゃなくて、いつもそうであるべきなの」
加賀「………あなたが一緒なら、約束するわ」
提督「……うん」
提督「加賀」
加賀「なに?」
提督「愛してるよ」
加賀「ええ」
提督「ずっと一緒だよ」
加賀「ええ」
提督「えへへ…おやすみ」
加賀「ええ、おやすみ」
パチッ
提督(ああ……私、今幸せなんだなぁ…)
提督(いつも誰かの心が近くにある……ずっと欲しかった温もりが……)
提督(今、ここにあるんだ……)
おわりです^o^
あと一つぐらい短編書きたかったんですがもう埋まりそうですね
長かったです
大井「提督、今月まだ来てないですよね?」
提督「」
>>991
提督「一応聞くけどさ」
大井「はい?」
提督「その……あの日の事だよね?」
大井「そうですけど」
提督「把握してるの?」
大井「はい」
提督「私の?」
大井「もちろん」
提督「北上ーーーーーーーー!!!!」
ほんとにおわりです
このSSまとめへのコメント
支援します!!
すごくいいです!!次の作品を出す時も楽しみにしてます!!
もっと続けてください
次スレたてますよね?
お願いいたします!