キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」卒業編 (807)






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北―――― 

追いつき記念カキコ
主がんばって






>>2>>12 ありがとう 頑張ります!!














ーーーーー暗い夜が明けて、窓を開ければ明るい日差しが降り注ぐ





何も変わらない、何の変哲の無い、いつもと変わらない朝が来た............





桜が綺麗に咲いて、まだ少し冷たい風が吹く朝、何も変わらない朝..............





僕らはそんないつも通りの朝が来た事が信じられなくて、怖くてたまらなかった





なぜなら.............




















今日で、地球が滅んでしまうかもしれないからだ




烏間の家では...........





キモオタ「烏間先生.........いよいよ、今日は........」


烏間「ああ、今日はいよいよ奴の最後の暗殺計画が発動される日だ........」


キモオタ「今から家を出るのでござるか?」


烏間「ああ、これが俺の椚ヶ丘中学校での最後の仕事になる........」


キモオタ「烏間先生..........?」


烏間「ん?どうした?」


キモオタ「..........ゆうべ、電話で誰かと殺せんせーの暗殺計画の事で話していたでござろう?一体、どんなプロジェクトなのでござるか..........?ひょっとして、柳沢やクロの暗殺計画に、烏間先生も関わっているのでござるか...........?」


烏間「............それは、君や、生徒たちが知らなくてもいい事だ、話す必要はない、真実を知ったところで、今日で奴が死ぬか、地球が滅ぶかで、全てが無意味なものになるのだから...........」


キモオタ「.................」


烏間「............時間がない、そろそろ俺は行くぞ、とにかく、君は今日この家から一歩も出てはダメだ、他の生徒たちにも自宅待機を命じてある、くれぐれも勝手な行動を取らないように」ガチャッ バタン





キモオタ「............家から一歩も出るな.........か...........」


キモオタ「それは無理な事だ..........拙者も行かなくては..........行かなくてはならない...........今日を逃せばもう...........」ソロ........




その頃、渚の家の渚の部屋にて.........





渚「...............」





今日は..........いよいよ殺せんせーが地球を巻き込んで爆発するかもしれない日............


殺せんせーが殺されてしまうかもしれない日............


殺せんせー............





渚「..........行かなきゃ..........」スク.......





気がつけば、僕の足は無意識に学校へと向かおうとしていた





ガチャ バタン





渚母「あら渚、どこ行くの?どこか遊びに行くの?」


渚「............ううん、ちょっと 学校に忘れ物があったから ちょっと取りに行くだけ........」


渚母「そうなの、早く帰ってらっしゃいよ、今日はお父さんと会って、久しぶりに三人で食事に行くんだからね」ニコッ


渚「...........うん、ねえ母さん.........?」


渚母「...........?」


渚「いつもありがとう」ニコッ!


渚母「なによ急に改まって、変な子ね」ニコッ!


渚「...........じゃあ、行ってきます」


渚母「ええ、いってらっしゃい、気をつけてね!」





ガチャッ バタン..........





渚「.............忘れ物.........すぐ取りに行くからね..........」タッ!!




その頃、E組校舎では...........





殺せんせー「................」ザッ.......





不気味な程静かだ............いつもは生徒たちの声で賑わっているこの校舎も、こんなに静かにひっそりと佇んでいる.........


だが、それでいい..........今日は生徒たちはここに来てはならない............


ここにいるのは..........私ひとりだけでいい............


そして私はここから出るわけにはいかない.............


なぜなら..............










パァンッッッッッッッッ!!!!!










殺せんせー「...............!!」ヒュッ!!





「自身の最期の日にひとり思い出の校舎で黄昏ているとは、外道の貴様でも自分の死は恐ろしいようだな」





殺せんせー「............やはり君達でしたか...........柳沢.........二代目..........」




柳沢「フン..........逃げずにひとりここで佇んでいるとは、いい度胸だな モンスター」


二代目「...............」





この2人の暗殺作戦の危険に生徒たちを巻き込みたくないから.........









殺せんせー「柳沢、私はいつ、いかなるときでも、例え誰が相手であろうと、暗殺に対しては全力で受け答えます、ただ..........約束して欲しい事があるのです............」


柳沢「フン、それは『生徒を巻き込むような暗殺をしないでくれ』といった申し出だろう?」


殺せんせー「ええ、その通りです........プール爆破の時も、イトナくんを人質に取った時も...........君は生徒たちを危険にさらすような暗殺を仕掛けてきた...........これはあくまで私と君の因縁だ、生徒たちは関係ない、だから関係のない生徒を巻き込むような暗殺だけはどうしてもやめてほしい............」


柳沢「............貴様の頼みを聞いてやるわけではないが、生徒たちを巻き込むような暗殺はするつもりはない、その方法はリスクしか生まない、俺たちにとって貴様の生徒を巻き添えにする事などなんのメリットもない事だからな」


殺せんせー「それを聞いて安心しましたよ..............受けて立ちましょう、君の全力の暗殺を...........」グッ.........


柳沢「勘違いしているようだが、貴様に手を下すのは俺ではない、ここにいる 二代目が貴様の息の根を止める..........」


二代目「ゴフ-........ゴフ-........!!」


殺せんせー「.................!!」


柳沢「さあ 二代目、遂に来たぞ、君の殺意を奮い立たせてくれた『恩師』に自分の成長を証明する日が...........今こそ、その殺意によって得た『力』を解き放つ時だ!!」


殺せんせー「...............!!」グッ......





二代目「......ゴフ-........ゴフ-........!!」ジジ-............




















パサ.........




















殺せんせー「......な.............その姿は............まさか...........!!」




その頃............





渚「ハァ........ハァ.......!!」ダダッ!!





殺せんせーの暗殺計画はもう始まっているのだろうか...........?


ひょっとして、殺せんせーはもう殺されてしまったのだろうか.............?


色んな考えが頭の中によぎる.........


でも、今は考えるのよりも校舎に行く方が先だ..........


急がなきゃ!!





「おーい!!渚ー!!」タッタッ!!





渚「...........あ.........!!」





渚「カルマ!!」




カルマ「渚、今から校舎に行くの?」


渚「うん、ひょっとしてカルマも校舎に?」


カルマ「うん、単純に殺せんせーが気がかりなのと、もうひとつはあのシロクロコンビが何かやらかしそうな気がしてさー、いても立ってもいられなくなって俺も校舎に行くってワケ」


渚「僕も同じだよ、僕らがそこに行ったって何ができるわけでもないけど..........だからってこのままジッとしてもいられないよ」


カルマ「そうだね、そうと決まればとにかく急ごーよ渚、もうすでに計画が始まってるかもしんないからさ」ダッ!!


渚「うん!」ダッ!!














「おぅい!!ちょっと待たれよー!!渚氏ー!!カルマ氏ー!!」














キモオタ「ゼェ-.....ハァ-......」ドスドス!!





渚「キモオタくん!」


カルマ「キモオタくん、烏間先生の目を盗んで家から出てきたね?」


キモオタ「ああ.........拙者もE組の生徒のはしくれ..........殺せんせーの生徒である以上、殺せんせーの最期をこの目で看取らなければならんと思ってな...........それと..........」


渚 カルマ「.............」





キモオタ「なにか.........とてつもなく大事になりそうな予感がしてならん...........妙な胸騒ぎがするのでござる..........だから、いくら自宅待機を言い渡されても校舎に向かわずにはいられない..........」





カルマ「そっか、俺らも同じ事考えてたよ」


渚「うん、だって皆、殺せんせーの生徒だから.........やっぱり、僕らの知らない間に殺せんせーが死んじゃうなんて嫌だからね」


カルマ「今、クラスのLINE見てみたら やっぱ考える事は皆 同じっぽいね、もう校舎に向かってる奴もいるみたいだし、今着替えたり準備してる奴もいるみたいだよ」


渚「そっか........!」


キモオタ「よし!とにかく先を急ごう!もう計画は始まっているかもしれない!!」ドスッ!!


渚「うん!行こう!」ダッ!!


カルマ「...............」ダッ!!





僕らは、校舎へと走り出した


今、自分たちが取っている行動が正しいかどうかなんてわからない


でも、何もしないまま、後悔はしたくないから


とにかく僕らは走り続ける




その頃..........






茅野「ハァ.....ハァ......!!」ダダッ!!





急がなきゃ..........





嫌な予感がする...........





私のお姉ちゃんの命を奪う原因を生み出した私が本当に憎むべき仇............柳沢と
渚やカルマ君に実害を加えたクロ...........
..そして、得体の知れない全身黒ずくめのが、殺せんせーを殺そうとしている





あいつらに限って頃せんせーを苦しめずにひと思いに殺そうなんて思いつくはずがない





あいつらに限って何事もなく平穏に終わるはずがない..........!!





茅野「殺せんせー............」ダダツ!!





ビッビーー!!





茅野「ん?車..........?こっちに来る.......」





ビッチ「カエデ、乗んなさい!校舎に行くんでしょ?」





茅野「ビッチ先生.......!!」




車の中..........





茅野「ビッチ先生もこれから学校に向かうところだったの?」


ビッチ「そうよ、ちょっとカラスマと直接話したくてね」


茅野「烏間先生と..........?」


ビッチ「ええ、昨日の晩、カラスマに電話で聞いてみたの、暗殺計画がどんな方法で行われるのかと..........あの柳沢とかいう奴と黒装束と全身革ジャンが何をやろうとしてるのかを知っているか、そいつらの計画にカラスマも関わっているのか、質問攻めしたわ............」


ビッチ「でも、『お前はなにも心配しなくてもいい』の一点張りで一切質問には答えてくれなかったわ、だから今からカラスマと会って直接問いつめる事にしたの」


茅野「そうなんだ............」


ビッチ「あのカタブツ、あんたたちだけじゃくて私にまで自宅待機を命じてきたのよ!まったく、私を子供扱いするなって話よ!」


茅野「................」


ビッチ「カエデ........やっぱりあのタコの事が心配なんでしょ.........だからこうして学校へと足を運んでるんでしょ?」


茅野「うん........でも、やっぱり烏間先生の言いつけを破ってこんな事してもいいのかなって...........」


ビッチ「なぁに言ってんのよ、大切な恩師に命の危機が迫っていて、それを生徒が心配するのは当たり前でしょ?それなのに自宅待機しろなんて言われて黙って従うなんてバカの極みよ」


茅野「ビッチ先生...........」


ビッチ「もし、カラスマがこれからあいつらに混じって危険な事をしようとしてるんだったら、たとえ自分に危険が降りかかるとしても、私はカラスマを全力で阻止するわ、こんな風に、自分にとって大切な人を心配するのは当たり前の事なんだから、ましてやあんた達は中学生、リスクを犯したって今一番自分のやりたいことをやればいいのよ」ニコッ!


茅野「うん.........そうだよね........!ありがとう ビッチ先生!」









ビッチ「ん.........?あそこにいるのって.........渚とカルマとキモオタじゃない?」


茅野「あ、ホントだ!渚たちだよ!」


ビッチ「あいつらもアンタと同じ考えみたいね、よし!あいつらも拾ってやろうじゃない!」










渚、カルマ「.......ハァ......ハァ........」ダダッ!!


キモオタ「ゼェー........ゼェー.........!」ドスドス!!





「おーい!アンタたちー!!」


「渚ー!カルマくーん!キモオタくーん!」





渚「あ.........!ビッチ先生!茅野!」





ビッチ「アンタたちも早く乗んなさい、学校に行くんでしょー?」





三人とも「..............!」




その頃.........校舎では...........





殺せんせー「................!!」





「ニュルフフフ、久しぶりだね、先生」





死神は驚愕していた、柳沢と一緒にいた『人物』が全身に纏っていたスーツを脱いだ瞬間、『人物』ではなく『怪物』だったという事実が明らかになった事に


そして、なによりも その怪物の声に聞き覚えがある事に死神は驚愕していた


この声はかつての自分の弟子の声...........





殺せんせー「...............二代........目............!?」





二代目「声だけはちゃんと覚えているようだね、僕の事を見ようともしなかったくせに」ズチュ......ズチュ........





死神は、聞き馴染みのある柔らかい声で喋るこの怪物がかつての自分の弟子だったという事が信じられなかった


荒々しく何本もの触手をうねらせるその姿に最早、人間の頃の面影は一切なかった


あまりにも禍々しく、あまりにも醜悪なその姿は『クトゥルフ神話のあの化け物』を彷彿とさせる姿だった









柳沢「フフフフ.........フハハハハハハハ!!!!!どうだ!!驚いたか!!??二代目のこの姿こそが俺の全ての知能と科学をつめこんだ産物!!!!そして、貴様への憎悪の『形』だぁ!!!!」





殺せんせー「..............かえすきか.........」


柳沢「...............?」




















殺せんせー「またあの時と同じ事を繰り返す気か..........!!!!」ビキビキビキ.........!!!!





柳沢「おぉー怖い怖い、なんという凶悪な顔だ、まさに超破壊生物と呼ぶに相応しい」









ビュンッッ!!!!





殺せんせー「!!」バッ!!


二代目「あぁ〜.........そんな怖い顔して怒らないでほしいな、先生..........ひょっとして僕が力を制御しきれずにあんたのように暴走してしまうなんて事を考えてるのかい?」ズチュ....ズチュ......


殺せんせー「............」


二代目「大丈夫、僕は先生とは違って力に溺れて何もかもを破壊するなんて無様な事はしないから」ヌチャ......ヌチャ........


殺せんせー「待ちなさい二代目...........触手を使う事がどれ程危険な事か..........!」





ドッッ!!!!





殺せんせーー「ぐっ..........!!」


二代目「............うるさいなー、僕はあんたの都合のいいただの『道具』で、弟子でも何でもないんだろ?だから僕に偉そうに説教する権利はないと思うんだけどね」


殺せんせー「...............」


二代目「とにかく、この世に『死神』は
2人もいらない..........ようするに先生、あんたは邪魔なんだ..........あんたが消えれば『死神』の名声は僕だけのもの........」ズズズ......


殺せんせー「やめなさい!!!!二代目!!!!」





二代目「そのためにも先生、あんたには消えてもらうよ!!!!」ズドドドドドドドッッッッ!!!!





殺せんせー「ぐっ.........くっ.........!!」ヒュンッ!!ガキッ!!シュバッ!!





柳沢「..........さぁ、先代死神 対 二代目死神、開戦だ.........ククク..........」




その頃、E組校舎の山の麓では...........





渚たち「こ........これは.........!!」






兵隊たち「...............」ズラ.......





僕らが駆けつける頃、E組の校舎へと向かう道は、大勢の兵隊によって封鎖されていた





ビッチ「やっぱりそうだったのね.........あのタコの暗殺計画は..........市民を巻き添えにする危険性のあるものかもしれないから、なるべく市民の身の安全を保障するためにここから先へは行けないようになってるようね..........」


茅野「でも、ここら一帯の道を封鎖するなんて、何も知らされてないのに、
どうしてこの近所の人たちの姿が見当たらないの............?」


キモオタ「それなら........今日の朝........テレビのニュースで椚ヶ丘の主要道路付近の住民に『避難勧告』が発令された..........『何』から非難するかをぼかしてな........恐らく勧告を出した上で、ここにいる兵隊たちが避難場所まで地域住民を誘導したと考えられる..........」


カルマ「なるほど..........その偽避難勧告を発令する事で、世界規模の騒動を起こさせないで 市民やメディアには殺せんせーの存在を隠し通したまま、秘密裏に済ませるつもりか..........!」


渚たち「................!」









茅野「あ!ねぇねぇ!あれって......!」


渚たち「..............?」





岡野「私達 あの先生の生徒なんです!!」


不破「お願いです!!殺せんせーと話だけでもさせてください!!」


前原「頼むよ!!信用できねぇならついてきてくれよ!!」


兵士「ダメだダメだ!!ここから先は一般市民は立ち入り禁止だ!!今すぐ家に帰りなさい!!」





渚たち「不破さんや前原君たち、僕らより先にここにたどり着いている皆だ.........!」





兵士「こら坊主!!行くなと言ってるのがわからんのか!!」ゴンッ!!


前原「...........ッて!!」





渚たち「!!」





兵士「ここから先は危険だと何度言わせればわかるんだ!!君達があの怪物の生徒だろうがなんだろうが行ってはならんのだ!!」グググ.....


前原「いててて.........!!離せ!!離せよ!!」


岡野「やめて!!離してよ!!」





渚「前原君!!」ダダッ!!





前原「渚..........キモオタたちも........!」









キモオタ「大丈夫でござるか、前原氏?」


前原「あぁ.......さんきゅ.........」


三村「ダメだ........誰も俺たち中学生の話なんか真剣に聞いてくれない.........」


岡野「このままだと........本当に私達が見ない間に殺せんせーが...........」


茅野「................!」


渚「お願いです!!僕らは暗殺計画の邪魔をしたりしません!!だから!!せめて殺せんせーの最期だけでも僕らに見届けさせてください!!」


兵士「ダメだ!!そばにかけよってもしあの怪物が死の恐怖のあまりに生徒である君たちを人質に取ったりしたらどうするんだ!!」


不破「なっ.......絶対に殺せんせーはそんな事したりしません!!」





「おーい!!!!」タッタッ!!





渚「磯貝君!!皆.......!!」


カルマ「これで全員揃ったみたいだね..........」





片岡「.........ねえ、どうなってるの.......これ.........!」ザッ...!!


村松「通行止めなんて聞いてねぇぞ!!」ザッ.......!!


原「私達は殺せんせーの様子を見に行くことができないの.......?」





「その通りだ、君達は奴の最期を看取る事はできない」









烏間「...............」ザッ.......


生徒たち「烏間先生........!」


烏間「俺は君たちに自宅待機を言い渡したはずだ..........」ザッ....ザッ.......





木村「烏間先生!!どうして何も教えてくれなかったんスか!?殺せんせーが今日死ぬってわかってたから礼を言うのは昨日じゃなくて今日にしようって決めてたのに!!」


磯貝「烏間先生、お願いです.......道を開けてください、俺たちはまだ殺せんせーにお礼もお別れの言葉も言ってないんです!!」


片岡「せめて一言でも殺せんせーに感謝を伝えたかったのに、通行止めになるなんて思わなかったんです!!おねがいします、殺せんせーに会わせてください!!」


倉橋「どうして通せんぼするの?烏間先生!通してよ〜!!」


ビッチ「私達に何にも告げないで、この子たちにお礼も言わせないままあのタコを殺すなんて そんなのあんまりじゃない!!あんた一体私達に黙って何する気なの!?まさかあいつらに混じってなにか危険な事をするつもり!?」


烏間「...............」


ビッチ「何とか言いなさいよ!!カラスマァ!!」





烏間「 な ぜ こ こ に 来 た ん だ ! ! ! ! 」





生徒たち「.........!!」ビクッ....!!





烏間「..........俺は、今回の暗殺に君たちを巻き込みたくない.........奴の最期を見届けたいと君たちは言うが
君たち以外に殺されるのを拒んでいたあのタコが、君たち以外の誰かに無残に殺される姿を見る事になるんだぞ.........」


生徒たち「..............」


ビッチ「..............」


烏間「きっとその時の記憶はずっと君たちを苦しめる..........大切な恩師を私怨を膨らませた暗殺者に殺された喪失感、トラウマは一生消し去る事はできない............」


生徒たち「...............」





烏間「俺は、君達が歪んだ心の大人になるのを見たくはないんだ.........」









ビッチ「カラスマ..........」


生徒たち「...............」


烏間「君たちの役目はもう終わったんだ..........はやく奴からも暗殺からも手を引くんだ..........それが一番君たちにとって幸せな事だと、俺は思う..........」





「幸せじゃありません」





烏間「..............!」





渚「................」


茅野「渚...........」


渚「烏間先生の言うとおり、今もし校舎に行けば、僕らは殺せんせーの死を確実に目にすることになる.........確かにそれは悲しいし、きっと一生その事を思い出してしまうと思います...........でも.........」





渚「もし僕らが殺せんせーに『ありがとう』と『さよなら』を言わないまま、最期を看取る事なく殺せんせーに孤独な死を迎えさせてしまったら、それこそ、僕らはその事を一生後悔し続けると思います」





烏間「...............!」









キモオタ「烏間先生、拙者らは 例え殺せんせーが目の前でどんな最期を迎えようとそれを見届けるでござるよ、そして殺せんせーの死を胸に強く生きていく、覚悟ならもうできているでござるよ」


カルマ「それに烏間先生言ってたじゃん、もし自分が困れば、迷わず俺らを信頼するってさ」





『もしも俺が困れば迷わず君等を信頼し任せるだろうな』





烏間「...............!」





渚「お願いです 烏間先生、殺せんせーに会わせてください...........」





渚「僕らの『覚悟』を信頼してください.........!!」





生徒たち「「お願いします!!」」





烏間「.................!」









烏間「.............俺は.......自分の立場の事ばかりを考えて、君たちの意志を尊重する気持ちが薄れていた.............俺は、ひとりの防衛省の人間であると同時に、君たちの教師だ..........君たちが、俺の事を教師として信頼してくれるのと同じように、俺も君たちを生徒として信頼しなければな..............」





生徒たち「...............!」





烏間「わかった、君たちが望むことならば、俺は君たちの意志を尊重する、必ず奴の最期を見届けてやってくれ」





生徒たち「..............!!」





烏間「そして 約束して欲しい、例え どんな結末が待っていようが今日の事を後悔せずに生きていくと、今日の事を胸に強く生きていくと!!」





生徒たち「「はいッ!!!!」」









ビッチ「...........カラスマ、この子たちをこれから校舎に向かわせるのなら 一体あいつらの暗殺計画はどんな方法で行われるのか、その暗殺計画に市民の安全性はあるのかを教えて...........」


烏間「.........ああ、今から話そうと思う..
.....政府の...........そして、柳沢とクロの暗殺計画の概要を俺が聞いた範囲内で説明する、よく聞いてくれ」


生徒たち「...............!」コクン!





烏間「............今回 奴を確実に仕留めるために、政府は3つの計画を用い、奴を仕留める事にした...........その3つの計画は、柳沢の『最終兵器投入計画』 クロ主導の『最終極秘暗殺プロジェクトA』、そして世界各国共同の『最終暗殺プロジェクト』 だ」


生徒たち「...............」


烏間「柳沢の『最終兵器投入計画』についてだが..........この計画は、一言で言ってしまえば


柳沢の研究グループによって全身を触手生物に改造された二代目死神が、師匠であるあのタコを殺す計画だ..........」


生徒たち「..............!!」


烏間「そして、それと並行してクロの『最終極秘暗殺プロジェクトA』も始動する、二代目死神の猛攻に加え、クロの用意している『二つの秘密兵器』の攻撃で奴を仕留める二段構えとなっている、だが、その『二つの秘密兵器』というものが一体何なのかは 末端である俺には知らされなかった...........」


生徒たち「................」









烏間「.........もし仮にこの二つの計画が失敗した場合は、いよいよ世界各国共同の『最終暗殺プロジェクト』が始動される...........空を見てみればわかると思うが、太陽の他に、少しだけ光り輝いている物体があるのが確認できると思う.........」


生徒たち「ホントだ..........!」ス.......


烏間「あれは、対触手生物透過レーザー衛星、通称『天の矛』だ」


生徒たち「天の.......矛.........!」


烏間「衛星の内部に触手を植え込んだリクガメを搭載し、そのリクガメをエネルギー源として さらに巨大な粒子加速器でエネルギーを増幅し、高度400㎞から校舎に向けて巨大なレーザーを発射する」


菅谷「でも.......レーザーなんてぶっ放したら街はひとたまりもないんじゃ........」


烏間「いや、そのレーザーはあらゆる障害物を透過し、触手生物のみを溶かす、
つまり人体には無害で奴だけに有効なレーザーという事だ..........」


生徒たち「...............!」


烏間「この『天の矛』は、出力をチャージしなければならず、フルパワー........つまり、この校舎の山全域を覆う程のレーザーを打つためにはチャージにかなりの時間を必要とする.........その時間は一週間だ」


キモオタ「............あっ..........!」





『はい..........今が午前1時ですので.............もう7日目に入ってます.............』





キモオタ「まさか昨夜の電話で言ってた7日目というのは..........!」





烏間「そうだ、今 『天の矛』のチャージはもう7日目をむかえている.......君たちには知らせなかったが........『最終暗殺プロジェクト』は、一週間前にはもう既に始動されていたという事だ..........」





生徒たち「............!」









烏間「そして、もうひとつ この計画には『地の盾』というものが存在する」


生徒たち「地の........盾..........!」


烏間「マンションに偽装した地上施設群からレーザーを収束させ、山全域を覆うバリアーを形成する、つまり奴をレーザーが地中まで透過しているドーム状の光の檻に奴を閉じ込め、『天の矛』から発射されるレーザーからの逃げ場を奪う計画だ.........」


生徒たち「...............!」


烏間「だが、この世界各国の計画は始動するためには莫大な費用がかかる上、始動してしまったら 確実に市民をパニックに陥れ、事後報告に追われる事となる...........『最終暗殺プロジェクト』は、できるだけ秘密裏に奴を殺したい政府にとっては 柳沢とクロの計画が完全に失敗した場合の奥の手中の奥の手ということだ..........」


生徒たち「...............」


烏間「そして、各計画の安全性についてだが..........『最終暗殺プロジェクト』の
安全性が確保されているのは勿論のこと、柳沢とクロの計画も政府が計画の概要を聞き、その安全性が認可された上で執り行われる 政府公認の物だ、一般市民に被害を与えないという契約も交わしているため、心配する必要はないと思う.............」









烏間「.........だが、いくら安全性が確保されているとはいえ、万が一の事もあるかもしれない..........だから........君たちの安全を守るために、俺も校舎まで同行させてもらう..........だが、君たちにもできるだけ自分の身の安全は自分で守って欲しい...........鶴田」


鶴田「はい.........」ガタッ........





生徒たち「これは........!」





烏間「人数分のナイフと銃だ、生憎、これだけしか用意する事ができなかったが..........」





生徒たち「..............!」ガチャ ガチャ......





僕らは嬉しかった、昨日、寂しい気持ちで防衛省に返還したナイフと銃が、また僕らの手に戻ってきた事が


一年間使ってきて 手に馴染んでいたナイフと銃をまたこの手で持てる事が





烏間「よし、皆 それぞれナイフと銃は取ったな............」


生徒たち「...............!」コクン!





烏間「さあ、もう『最終兵器投入計画』は既に始まっている!!奴が殺される前に、急いで校舎に向かうぞ!!」ダッ!!





生徒たち「「はい!!!!」」ダダッ!!














僕らは走り出した





恩師に会いに行くために





今日 死を迎える 恩師の最期を見届けるために!!










3月13日..............僕らの恩師だけが死を迎えるのか、地球がなくなり、全てが終わるのか...........










どちらかの結末が訪れる そのタイムリミットは










今日だ









その頃、校舎では...........





ズドドドドドドドドドドッッッッ!!!!





殺せんせー「くっ.......!!」シュッ!!ヒュッ!!





柳沢「...........ほぉ.........二代目の猛攻を容易くかわすとは、さすがは元伝説の殺し屋だ..........一筋縄では殺せない相手という事か............」






二代目「チョロチョロと避けてばかりで.........まるでハエみたいだね...........」



殺せんせー「ハァ........ハァ........」


二代目「いい加減いつまでも自分の死に逆らってないで早く死んでくれないかなぁ、ホントしぶといね」


殺せんせー「私は死ねない.........君を止めるまでは..........今の君はあまりにも危険すぎる............このままだといずれ自分も、
周りの全ての物も破壊してしまいかねない............」


二代目「.........そういうところが余計イライラするんだよ............今更僕の心配するフリをするなんてさ............壊すばかりで何も守ってこなかった偽善者のくせに
!!!!」ドシュッッッ!!!!


殺せんせー「くっ.........!!」バッ!!





殺せんせー「(なんというスピード..........最早私のスピードなどとうに超えている...........!!)」


二代目「さっさと死ねぇッッッッ!!!!」ドヒュンッッ!!!!


殺せんせー「(こうなれば..........!!)」





バシュンッッッッ!!!!




二代目、柳沢「!!」





殺せんせー「(空中で逃げに徹して徐々に
徐々に体力を奪うしかない!!!!)」ヒュンッ!!









二代目「へぇ、空中戦か.........面白くなってきたね」グッ........


柳沢「二代目、俺の科学力によって得た君の真の力は空中でこそ真の力を発揮する...........思う存分暴れてくるがいいさ」


二代目「言われなくても僕はいつだってそのつもりだよ」ドシュンッッッ!!!!









二代目「逃がさないよ、先生」ドギューーーーンッッッッ!!!!





殺せんせー「もう追いついてくるとは...........なんというスピードですか......!!」





二代目「僕に備わっているのはスピードだけじゃないよ、あんたが持っていないパワーも僕にはあるんだよ」ドヒュンッッ!!!!





殺せんせー「(スピードに加えてパワーまで...........避けるのが精一杯だ........!!)」シュンッッッ!!!!




山道では..........





岡野「ねぇ、今 空を飛び回ってるのって..........!!」


前原「あれは.........殺せんせー!!」


カルマ「それだけじゃない..........殺せんせーを追いかけるように飛び回っている化け物もいる...........」


渚「ひょっとしてあの怪物が...........!!」


烏間「そう、あの不気味な怪物こそが君たちを拉致して死においやろうとした『死神』だ」


岡島「あれが死神.........!?もう人間の頃の面影がまるで無いじゃんか...........」


生徒たち「................!!」


磯貝「............とにかく急ごう!!」ダッ!!


生徒たち「「おぉッ!!」」ダダッ!!









二代目「ほらほらどうしたの!?避けてばかりいないで攻撃してきたら!?それとも僕が怖いのかな?」ズドドドドドドドドドドッッッッ!!!!


殺せんせー「くっ............!!」ヒュッ!!シュッ!!スッ!!










柳沢「ククク.........苦しめ........もっと苦しめ..........お前は自分の弟子の不始末のせいで苦しみながら命を落とす事になるのだ..............」


柳沢「(.........しかし妙だ...........打ち合わせでは、そろそろクロさんが『アレ』を投入して、二代目と『アレ』の二重奏で奴を仕留める手筈なのだが...........やはり起動に少し時間がかかるのか..........?)」


柳沢「(まぁいい........『アレ』がなくとも、俺の科学力を結集した今の二代目だけでも十分奴の息の根を止める事が可能かもしれないからな...........)」









二代目「..............」ピタ.......


殺せんせー「...............?」ハァ.....ハァ.....


二代目「.........なぜ反撃して来ない.......?」


殺せんせー「決まっています.........君と戦う理由などないからですよ.........」


二代目「..........へぇー........つまり、あんたにとって僕は戦うに値しない存在って事かい?」


殺せんせー「違う.........私は君を傷つけたくないのです...........先生として、生徒を傷つけたくないのです..........」


二代目「...............」ビキィッ........!!


殺せんせー「二代目、私は人間時代、君に対して..........ただ淡々と自分の持つスキルを与えて、教えて来ました.........何一つ不自由なく、満足に与えてきたつもりでした.........だが、君自身の事を見ようとしなかった............
向き合おうとしなかった............でも、その後 私はある先生と出会い、生徒を『見る』事の大切さを教わり、初めて気がつきました........今まで君の心に深い傷を負わせてしまっていたということにね............」


二代目「................!!」ブチブチッ....
.....!!


殺せんせー「どうしてもっと心を開いて君と触れ合わなかったのか、どうして正面から君の事を見ようとしなかったのか...........ずっとずっと後悔していました...............」


二代目「うるさい............」ビキッビキッ.........!!


殺せんせー「二代目.........私にとって君は、一番最初に教えた 大切な生..........」










二代目「うるさぁぁぁぁぁぁぁぁいッッッッ!!!!」





ドッッッッ!!!!





殺せんせー「ぐっ..........!!」ビチャッ....









二代目「今更僕の教師ヅラするな.........何が後悔してるだ!!何が生徒を傷つけたくないだ!!綺麗事ぬかすな.........!!」ズププ.......


殺せんせー「うっ........ぐぁぁ........!!」


二代目「お前なんか教師でもなんでもない..........僕の邪魔をするただの障害だ....
........このまま心臓を握り潰してやる..........!!」グググ........


殺せんせー「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」





ビシィッッッッッ!!!!





二代目「ぐあッッ!!」





殺せんせー「ゲホッ.......ゲホッ........」ハァ-.......ハァ-........









二代目「...........ほらみろ........生徒を傷つけたくないだのなんだの、口では言っておいて、いざ自分の命が危なくなったら簡単に自分のいう生徒に手を出す..........やっぱりあんたは生徒よりも自分の命の方が大事、いざ自分が危なくなったらE組の生徒たちだって人質にするんだろうなぁ」


殺せんせー「違う.........私は絶対に生徒たちにそんな事をしない.........私はまだ死ぬ訳にはいかないだけなのです、君をこんな風にしてしまったのは私だ.........だから、教師として責任を持って、君を今の危険な状態から救い出したい..........君を救い出した後で、E組の生徒たちの未来を、君の未来を守るために、私は喜んで自分の死を受け入れます.........」


二代目「...............」










「殺せんせー!!!!」










殺せんせー「え...............!!」バッ!!


二代目「...............」ニヤ.........










生徒たち「殺せんせー..........」ハァ.....ハァ.....










殺せんせー「君たち............!!」









ビッチ「よかった........まだ殺されていないようね..........」


生徒たち「殺せんせー............」


殺せんせー「なぜ.............」


生徒たち「.............!」





殺せんせー「なぜここに来たんですか君たちは!!!!言ったでしょう!!危険だから自宅待機していなさいと!!!!」





渚「だって会いたかったからッッッッ!!!!」





殺せんせー「...............!」





渚「大切な先生がもうすぐ死んでしまうってわかってるのに........会いに行かない生徒なんているわけないよ...........」


寺坂「そーだよッッ!!!!何が自宅待機だよ!!ンなモンくそくらえだッッ!!教師なら生徒に黙って勝手に殺されようとすんじゃねぇよクソタコ!!!!」


磯貝「単純に最後にどうしても先生に会いたかったから皆ここに来た.........ただそれだけの事です........他に理由なんてありませんよ」





殺せんせー「君たち...........!」





烏間「俺だって止めはしたさ........だが、彼らの決意は固かった、先生に会いたい、そして会って感謝とさよならを伝えたいと...........彼らのお前に対する気持ちは本物だ..........だから俺は全員をここに連れてきた..........お前も........自分の生徒たちを信頼したっていいんじゃないのか..........?」










殺せんせー「.........本当は........私も会いたかった..........」





生徒たち「............」





殺せんせー「死ぬ前に.......最後にひとめでもいいから君たちに会いたかった.........」





生徒たち「殺せんせー...........」





殺せんせー「会いたかったけど.........私は君たちを危険に巻き込みたくなかった..........君たちが私の死を目にして、無気力になってしまうのではないのか.........それが怖かった.........だから私は...........」





ドヒュンッッッッ!!!!





殺せんせー「!!」シュッ!!





二代目「自分が殺されかけているのにも関わらず、愛する生徒たちとお喋りとは、随分余裕だね 先生」





生徒たち「死神............!!」










二代目「ククク.........面白い事になってきたねぇ.........」





殺せんせー「.............?」





二代目「パラレルワールドで僕の計画を台無しにした烏間惟臣に、僕を裏切ったイリーナ、僕を散々コケにしてくれた大石貴志らE組の生徒たち..............今すぐにでも殺してあげたい顔ぶれが揃ってるね.........」メキメキメキ......





全員「............!!」





柳沢「二代目!!やめろ!!そんな事したら奴の反物質臓が...........!!」





二代目「あぁぁぁ.........イライラするなぁ.
.........鬱陶しい........本当に鬱陶しい連中だ..........先生もE組の生徒たちも、信頼だのなんだの言って馴れ合う姿見てたら本気で壊したくなってきたよ............」メキッメキメキメキッ...........





殺せんせー「やめなさい二代目!!いくら君でもそれだけは絶対に許しません!!」





二代目「なら守ってみろよぉ!!!!そんなに大事なら守ってみろよぉ!!!!自分の命を投げ打ってでもさぁ!!!!」バッッッッ!!!!




生徒たち「!!!!」





殺せんせー「(まずい!!!!このままでは生徒たちが!!!!)」シュバッ!!!!









二代目「ハハハハハハハハハハ!!!!」ドシュンッッッ!!!!





ドッッッッ!!!!





生徒たち「.................!!」





殺せんせー「ぐはっ..........!!」ビチャ......





生徒たち「「殺せんせー!!!!」」





二代目「........自分の体を盾にして生徒を守ったのか...........!」





殺せんせー「私は.........生徒を守ります............約束したのです..........何があっても生徒たちからこの手を離さないと..
...........」ゲホ.........





生徒たち「殺せんせー...........」





二代目「..............綺麗事を.............!!」ギリ.........









二代目「そんなに生徒が大事か......なら、今から僕がともれだけ攻撃しても避けないということだね?あんたがもし僕の攻撃を避ければ後ろの生徒たちが僕の攻撃を食らって死ぬ事になるからね」


殺せんせー「...........もちろん避けはしません............ただ............」





バシィッッッ!!!!





二代目「ぐぅっ...........!!」





殺せんせー「もし私の生徒たちに危害を加えるというのであれば、私はたとえ君であろうと反撃します、君を止めるにはそれしか方法が無いようだ」





二代目「ククク...........やっぱそう来なきゃね...........全力で僕に向かってくるあんたを屈辱的に返り討ちにして奪ってやる..........『死神』の名声も........生徒たちの命も...........あんたの全てを奪ってやる.........」





二代目「『死神』はこの僕だ!!!!偽物の怪物にはおとなしく死んでもらおうか!!!!」バッッッッ!!!!





殺せんせー「私はまだ死なない!!!!君を守り、生徒たちを守るまでは!!!!」バッッッッ!!!!










ドガッッ!!!!ビシィッッ!!!!ドシュッッ!!!!バシィッッ!!!!





生徒たち「................!!」





杉野「すげえ.......触手と触手のぶつかりあい.........それも、師弟対決だ.........!!」


三村「殺せんせーが誰かと全力で戦うのを見るのは初めてだよ.........」


渚「僕らと同じだ..........」


生徒たち「................?」


渚「僕らがこの一年間、全力で殺せんせーにぶつかりに行ったように..........死神が、先生である殺せんせーに全力でぶつかりに行ってる..........死神がやろうとしている事は僕らと同じで、きっと先生を超えて認めてもらいたいんだと思う............」


カルマ「死神も.........殺せんせーの生徒...........俺らと同じように、先生に認めてもらいたい 生徒..........」


生徒たち「................」










二代目「................」ピタ......


殺せんせー「................?」


二代目「懐かしいねぇ先生 この感じ」


殺せんせー「................」


二代目「ただ触手をぶつけ合うのも少し飽きてきたから、ここで休憩がてらに先生との思い出話しでもしようか」


殺せんせー「................?」


二代目「............覚えてるかな 先生?僕らは昔は姿は違えど、こんな風に毎日のように戦ってたよね?僕の戦闘のスキルを高める為にね............」


殺せんせー「覚えていますとも..........私が一番最初に君に教えたスキルは戦闘術...........これを身につけなければわずかな可能性の標的を殺り逃す事になるから............」


二代目「先生は強かった..........圧倒的な力の差があって、全然歯が立たなかったよ...........毎日毎日ボロボロに負けていたのを思い出すよ.............」


殺せんせー「.................」


二代目「........勝てなくてもいいから.........少しでもいいから..........僕は先生に
近づきたかった.........だから、僕は先生との訓練が終わった後もひとりで体を鍛えたり、どうすればもっと強くなれるのかを試行錯誤していた...........」





生徒たち「.................」





二代目「そしてある日、先生との訓練を終えてひとりで訓練を積んでいた僕を先生は見つけたね、
覚えてるかな?その時に先生が僕に言い放った言葉を.........あの言葉を僕は忘れた事は一度もないよ.........」


殺せんせー「................」









二代目『あ.......先生......!』ハァ.....ハァ.....!


死神『最近 夜中に君の姿を見ないと思ったら こんな所にいたんだね、何をしてたんだい?』ザッ......


二代目『僕、もっと強くなりたくて どうすれば強くなれるのかを考えて自主トレーニングしてたんです!』


死神『自主トレーニング..........』


二代目『僕、先生みたいになりたいんです!だから少しでも先生に近づきたくて毎晩ここに来てたんです........心配かけてごめんなさい.........』


死神『私のようになるための近道.........知りたいかい?』


二代目『はい!知りたいです!教えてください!先生!』ワクワク!


死神『私のようになるための一番の近道、それはね...........』


二代目『..............!』ワクワク!



















死神『今すぐその無駄な努力をやめる事だよ』



















二代目『え............?』


死神『君が今やっている事はね、正確には努力ではなく ただの【自己満足】
量をこなせば早く強くなれると思っているただの自己満足なんだよ、
君が自分でいう努力をして一ヶ月ぐらい経つが..........自分で少しでも強くなったという実感はあるかい?少しでも私に通用する程の力を身につけたかい?』


二代目『...............』


死神『努力というものはね、結果が出てから初めて【努力】と言われるようになるんだよ、結果を出していない君が今やっている事はただの自己満足で、自分の体を傷めているだけ』





死神『それとも、私に【頑張ったね】とでも言って欲しかったのかな?』





二代目『...............!』





死神『とにかく、君は余計な事はせずに私の教えを受けていればそれでいい、明日からは夜中に勝手に外に出ないように』ザッ.........















二代目『...............』ポロ ポロ......









生徒たち「................!」





殺せんせー「.................」


二代目「あんたにとって僕はただの道具、自分の暗殺に利用するただの道具、あんたにとって僕は生徒でもなんでもない、だからあんな事が言えたんだ、生徒じゃなくて、ただの道具だから、平気で心をズタズタにするような言葉を浴びせて、努力を否定する事も簡単にできちゃうんだ........」メキ.....メキ.......


殺せんせー「...............」


二代目「だがどうだ、それから数年経って、あんたはクラスを作り上げて、新しい生徒たちを引き連れて、僕の計画の邪魔をした...........柳沢や、クロさんから事実を聞いてはらわたが煮えくり返るような思いだったよ............僕の事を散々道具扱いして、努力する事の大切さを否定していたあんたが自分の生徒を持って、その生徒たちに努力する事の大切さを教えていたとはね...........」メキメキ.........


殺せんせー「二代目..........!」


二代目「許せなかった.........僕の事を見ようともしなかったくせに、信頼関係を築いて仲良しこよしこよしするあんたと、その生徒たちが許せなかった!!!!だから全部壊してやろうと思った!!!!あんたの大切な物 なにもかもをメチャクチャになァッッッッ!!!!」メキッメキメキ!!ビキッッ!!


殺せんせー「やめなさい二代目!!!!それ以上興奮すると触手が!!!!」





二代目「ウ"ル"ザァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァイ"!!!!!!!!!!」ズドドドドドドドドドドドドドドドドッッッッッッッッ!!!!!!!!









殺せんせー「ぐっ.........くっ.........!」ヒュンッ!!シュッ!!ガッ!!


二代目「シネェェェェェェェ!!!!」ドバババババババッッッッ!!!!


殺せんせー「(まずい.........触手は宿主の精神の状態に大きく左右される..........今の二代目は完全に怒りで暴走している状態だ...........)」ガッ!!ドッ!!バシュッ!!





殺せんせー「(このままだと二代目は完全に精神を触手に支配されてしまう!!!!)」バシュッ!!シュッ!!ガガッ!!




二代目「........テホシカッタ............!!」ドガガガガガガガッッッッッ!!!!


殺せんせー「...............!」ドッ!!バッ!!ヒュッ!!




















二代目「タダ........見テ欲シカッタダケナノニ...........ドウシテ..........ドウシテ見テホクレナイ...........ドウシテ............ドウ"ジデ..............」ズドドドドドドドドドドッッッッ!!!!





殺せんせー「二代目............!!」シュッ!!シュバッ!!ドッ!!









倉橋「なんだか.........かわいそう........」


原「うん............もし殺せんせーが私たちの事を見てくれなくなったら きっとすごく悲しい事だもんね........」


渚「................」





死神は、殺せんせーに見てもらえなかったその悲しみで、自分を異形の姿に変えてまで、殺せんせーに自分の恨みつらみをぶつけている..........





殺せんせーは雪村先生と出会って、僕らの先生になって『見る』事の大切さに気づいた.........だから、今 死神の事を見ようとしている、大切な生徒のひとりとして守ろうとしている.........
なのに、殺せんせーの声は 今の死神には届いていない





もしもこの戦いの末に、このままどちらかが死んでしまったら、一生あの二人はわかり会えないまま終わってしまう...........だとしたら.........





なんて悲しい戦いなのだろうか、なんて虚しい戦いなのだろうか、





師匠と弟子の気持ちのすれ違いが生み出したこの戦い





殺せんせーにも、死神にも どちらにも死んで欲しくないと、僕らは思っていた..........









二代目「死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネェェェェェェェェ!!!!」ドガガガガガガガッ!!!!


殺せんせー「ぐっ........またパワーがさらに上がってきている.........もうガードは厳しい..........!!」ガッ!!ドドッ!!バガッ!!


二代目「ハハハハハハハハハハ!!!!トテツモナイ最高ノ気分ダァァ!!!!パワーガドンドン溢レテクルゾォォォ!!!!」ズドドドドドドドドドドッッッッ!!!!


殺せんせー「..............!!」ドガッ!!バキッ!!


二代目「モットダ!!!!モットモット!!!!モットチカラヲ!!!!モットチカラヲォォォォ!!!!」ズガガガガガガガッッッッッ!!!!


殺せんせー「二代目!!もうこれ以上は
............!!」










ボコッッッッッ!!!!










殺せんせー「...............!!」


生徒たち「...............!?」





柳沢「ま..........まさか.........!!」




















二代目「ギャ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!!」ボコッッ!!ボゴッッ!!ブチャッッ!!









二代目「痛イ"ィ"!!!!痛イ"ヨ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!内蔵ガ........内蔵ガドンドン膨ランデクルヨ....
.......!!ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"痛イ"ヨ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!」ボコッ!!!!ブクブクブク.......!!





殺せんせー「二代目!!!!二代目!!!!」




柳沢「まずい.........!!二代目の精神が力を欲するあまりに、肉体の限界を超えても力の増幅を続けようとして!!反物質臓が膨張している.........!!このままだと二代目の肉体が弾け飛んで死んでしまう!!!!あぁぁぁぁぁ!!!!俺の血と汗と涙の結晶が!!!!俺の全てをつぎ込んだ作品がぁぁぁぁ!!!!」





二代目「ギャ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ボコボコボコッッッッ!!!!メキッグシャッ...........!!!!





殺せんせー「二代目!!!!二代目ぇッッッッ!!!!」









吉田「なんとかなんねーのかよ.......!!」


中村「殺せんせーの事を恨んだまんま死んじゃうなんて、そんなのあんまりにもかわいそうすぎるよ!!」


竹林「僕らは死神が壊れながら死んでいくのを見ている事しかできないのか..........!」









殺せんせー「もう...........どうする事もできない............」ガクッ.......





殺せんせー「私のせいだ..........私のせいで二代目は............私は...........自分の生徒を殺したんだ............守れなかった...........」ポロ ポロ.......





殺せんせー「私のせいで..........私のせいでぇ............!!」ポロ ポロ......!


































「タスケテ..............」


































殺せんせー「.................!!」


生徒たち「.................!!」





二代目「タスケテ..........痛イヨ...............死ニタクナイヨォ...........」ボゴッボゴッ........ゴボッ..........





殺せんせー「二代目...........!!」















二代目「タスケテ...........セン........セェ............タスケテェ...........ウ"ッ.......グァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ボコッボゴッ.........ブクブクブクッ..............















殺せんせー「...............!!」









私にとって初めての生徒が苦しんでいるのに...........私に助けを求めているのに、何を諦めているんだ..........





私は.........生徒からこの手を離さない





狼狽えている場合じゃない.........





まだ、助かるかもしれない





必ず助けてみせる!!!!









二代目「グオ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!!!」ボコッ ブクク......ミチッ........





ドゴォッ!!!!バガァッ!!!!バゴォッ!!!!





生徒たち「うわッッッッ!!!!」


千葉「苦しみのあまりに触手を無茶苦茶に振り回してるぞ!!!!」


烏間「皆!!ここは危険だ!!できるだけ遠くに!!」





二代目「グォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!」ドゴォッ!!!!バキャッ!!!!バガッ!!!!


殺せんせー「二代目............」















殺せんせー「今、君を苦しみから救い出します」バッ



















ドッッッッ!!!!



















生徒たち「................!!」


烏間 柳沢「...............!!」


柳沢「殺った.........!!」















殺せんせー「ゲホッ..........!!」ボトボトボト.....















生徒たち「「殺せんせーッッッッ!!!!」」









二代目「殺ッダ..........」ビキビキビキ......





柳沢「ククク.........クハハハ..........奴の最大の急所である心臓を貫いたぞ..........!!これで流石の奴も死............」





殺せんせー「ぐっ..........!!」グググ......





生徒たち「............!!」





柳沢「バカな............生きてるだと...........!?心臓を貫かれたはずなのに生きていられるはずが............!!」





カルマ「これってひょっとしてあの時と同じ............」


杉野「あの時............あ!!」


カルマ「前に茅野ちゃんが触手に精神を支配されて暴走した時、殺せんせーが自分の心臓を突かせた..........」


茅野「...............!!」


渚「そうか!!殺せんせーは死神に自分の心臓を致死点を微妙にずらし、突かせる事で『殺った』という手応えを死神に感じさせて、『触手の殺意』を弱めたんだ.........!!」












二代目「グガッ........ゴガァ......!!」グググ.........


殺せんせー「二代目..........」ゲフッ.......


二代目「...............!!」グググ.......


殺せんせー「私は今、痛みを感じています...........君の触手で、自分の体を貫かれて、叫びだしたくなるぐらいの痛みを感じています............」ビチャビチャ.....


二代目「グゥ"............」グググ.......


殺せんせー「でも..........今私が感じている痛みなど...........今まで君が感じて来た痛みに比べれば、これっぽっちも痛くなどありません..........」















殺せんせー「誰からも見てもらえない..
........認めてもらえない..........褒めてもらえない...........心の傷は..........いったいどれほど君を苦しめた事でしょうか.........」ハァ-......ハァ-......





二代目「グガァッ.........ゴガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ズキン ズキン ズキン!!














磯貝「死神が.......頭を抱えて苦しんでいる........」


烏間「恐らく........死神の殺意が、奴の言葉の影響で少しずつ揺らぎ始めているのだろう..........」


生徒たち「............」



















殺せんせー「君が私の元を離れて行ったあと..........私は1人の先生に出会って、その先生に教えられて、ようやく、気付いたのです...........『見る』と言うことがどれほど大切な事なのかを............」ゼェ-.....ゼェ-......


二代目「グガァ.......ゴググ......!!」グググ.....





柳沢「二代目!!耳を貸すな!!こいつの洗脳術だ!!こいつがお前にかけている言葉は全部本心からじゃない偽物の言葉だ!!惑わされるな!!」





殺せんせー「それに気付いてから........私はずっと後悔し続けてきました.........どうして君の事を見てあげなかったのか...........どうしてもっと君に心を開いて接する事ができなかったのか..........」ビチャビチャ.........


二代目「グォ"ォ".........ガァ"ァ"!!」ズキン ズキン!!





柳沢「二代目!!」





殺せんせー「ある日、君が起こしたイリーナ先生誘拐事件で...........私は君が独学で身につけたであろうスキルを目の当たりにし.........君に次々と巧妙な手口で追い込まれ、落とし穴に落とされました........その時、私はこう思いました...........」ハァ-......ハァ-.....















殺せんせー「強くなった..........なんて、強くなったのだろう...........と」



















二代目「.................!!」ゴポポ....グジュッ......





殺せんせー「でも........それと同時に、後悔しました..........これほどの才能があるのに........その才能を全て、殺しに使わせた事を...........もっと正しい道で、その才能と、力の使い方を教えればよかったのに.........」ゼェ-.....ゼェ-......





殺せんせー「殺しなんて、教えなければよかったのに...........」ゼェ-......ゼェ-.....





二代目「グォ"ォ".........ォ"ォ"........」グググ........





生徒たち「.................」





殺せんせー「顔の皮を剥ぐまで...........そんな姿になるまで..........君を苦しめたのは私..............殺す事でしか...........自分の存在する意味を見出せないようにしたのは.............私............」










ポロ...........










殺せんせー「ごめんよ............ごめんよぉ.............」ポロ ポロ.........





二代目「..............!!」ポタ.....ポタ......



















柳沢「二代目..........おい二代目.........お前はそいつが憎いんじゃなかったのか..........なぜ今のうちに殺さない.........なぜ殺そうとしない..........」ワナワナ.....




















柳沢「さっさと止めを刺せェェェェ!!!!この化け物がァァァァァァァァ!!!!誰が政府にしょっぴかれる前のお前を拾ってやったと思ってる!!!!誰がお前に力を与えてやったと思ってる!!!!この恩知らずがァァァァァァァァァァァ!!!!」



















殺せんせー「二代目...........」ポン.....


二代目「...............!!」


殺せんせー「私が..........教師として不甲斐ないばかりに.........ずっと君には寂しい思いをさせて来ました...........でも、ようやくこうして真っ直ぐな気持ちで君に触れる事が出来ました...........今まで、君の頭を撫でた事なんて.........一回もありませんでしたね...........」ナデナデ......


二代目「.................」










殺せんせー「本当に強くなりましたね、先生とっても嬉しいです」ナデナデ........










二代目「セン........セェ.........」ポロ ポロ.......














速水「死神が........泣いている..........」


渚「膨張していた内臓が........元の大きさに戻っていく.........」


烏間「きっと、奴に本当の『生徒』として見てもらえた事で、死神の心が満たされたのだろう...........」














二代目「..........めんなさい.........ごめんなさい...........」ヒッグッ.....グズッ......


殺せんせー「よしよし........よしよし...........」










片岡「死神も.........生徒.........」


矢田「うん........殺せんせーに認めて欲しくて、褒めてもらいたかった.........私達と変わらない...........普通の生徒..........」


生徒たち「..............」










二代目「ヒグッ.....グズッ......」ポロ ポロ....


殺せんせー「よしよし........」ナデナデ......










杉野「やっぱいいな、こーいうの」ニコッ


渚「うん」ニコッ







































「撃て」












































ドパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!


ガシャンッッッッ!!!! バリィンッッッッ!!!!



















二代目「先生危ない!!!!」ドンッ!!!!


殺せんせー「!!!!」















二代目「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ズガガガガガガガガガガガ!!!!





全員「!!!!」





殺せんせー「二代目ェッッッッ!!!!」









あまりにも一瞬の出来事で、僕らは何が起きたのかがよくわからなかった


何秒か経って気付いたのは、校舎の中から何者かが殺せんせーと死神を銃撃した事と


死神が殺せんせーを庇って、全ての銃弾を喰らった事だった


僕らの足は、烏間先生やビッチ先生の制止を振り切り、勝手に校舎の方に向かっていた


割れた僕らの教室の窓ガラス


血塗れになった生徒を呼ぶ先生の悲痛な叫び声


眼に映る数々の悲惨な惨状たち


でも、僕らが教室の中を覗いた瞬間、


それらの惨状が霞んで見えてしまう程の衝撃が そこにはあった




















渚「律..............!!!!」









生徒たち「.................!!」





律「...............」





不破「律...........?」





律「................」





不破「ねぇ............律なんでしょ.........?」





律「................」





不破「律!!どうして!?なんでこんな事を...........!!」
























「今の律には何を言っても無駄ですよ」





























全員「................!!」





クロ「今の律は感情を失ったただの固定砲台、私の命令でしか動かないよう少し『教育』させてもらいましたからねぇ」ザッ........





烏間「クロ............!!」














殺せんせー「二代目!!!!二代目!!!!」


二代目「せん.........せぇ............」ビチャビチャ.......


殺せんせー「二代目!!喋ったら傷口が..........!!」





二代目「たす.........げで...........ぐや"じい"よ"..............や"っ"ど見てもらえたのに".............死に"だぐないよ............痛い...
........よ..........」ポロ ポロ......


殺せんせー「................!!」










クロ「..........どうやら『本命』の方は死損じたようですね..........あわよくば、両方とも始末したかったのですが.........」





生徒たち「................!!」





烏間「まさか.........お前の用意していた『二つの秘密兵器』のうちの一つは..........律の事だったのか............!!」





クロ「御名答、両者が戦ってボロボロになって動けなくなった瞬間に襲撃し、両者とも始末する予定でしたが.........まさか二代目が本命を庇うとはね.........」





二代目「」


殺せんせー「二代........目..........?」










殺せんせー「二代目...........二代目!!!!う"わ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"二代目ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッッッッ!!!!」









柳沢「あぁぁ.........ああ.........」ワナワナ.......




柳沢「二代目が.........死んだ.........二代目が..........」
















ガシィッッッッッ!!!!














柳沢「あんた何て事してくれたんだァッッッッ!!!!!!!」





クロ「................」





柳沢「話が全然違うじゃないか!!!!俺とあんたが打ち合わせていた予定では二代目と律の二段構えで奴を仕留める計画だったはずだろう!!!!なんで二代目を殺したァ!!!!!!!」




全員「.................!」





柳沢「あ い つ を 創 り 出 すの に ど れ だ け 財 産 と 労 力 を 使 っ た と 思 っ て ん だ ! ! ! ! 返 せ ! ! ! ! 俺 の 財 産 と 労 力 を 返 せ ぇ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」


































パァンッッッッ!!!!!!


































柳沢「」ドサッ..........!!





クロ「ギャーギャーギャーギャー.....
....私の手駒の分際でやかましく喚くな」





全員「..................!!!!」





クロ「二代目も、どのみち計画が終わり、用無しになった後、始末しなければならなくなる...........本命と同じリスクを負っているから..........そんな事もわからずに天才を名乗るとはお笑いですねぇ...........」





烏間「リスク.........だと.........?」





クロ「そんな事よりも いいんですか?君たちの先生、何やら大変な事になりそうですよ?」





全員「................!?」
























「...............殺った.........」
























生徒たち「................!!」ゾッ........!!










殺せんせー「誰が殺った............ 誰 が 殺 し た ..............! !」ビキビキ..........ビキッ...........!!










生徒たち「殺........せん.......せー.......?」










背後からとてつもない殺気を感じて、振り返ると そこにいたのは
今までにないほどに顔を真っ黒にして、生徒の亡骸を抱きかかえている殺せんせー





殺せんせー「グォォ.........グォォォォォ...........!!!!」ビキ.........ビキビキッッ........





殺せんせーの姿が変わっていく............





殺せんせーが、殺せんせーじゃないナニカに変わっていく............!!









殺せんせー「グルルルルル.........」メキ......メキ...........





生徒たち「殺........せんせー............!!」





クロ「(さぁ、ここからが一か八かの賭けだ..........私の読みが正しければいいのだが..........)」バッ!!










殺せんせー「グォォォォォォォォォォ!!!!!」ドゴォッッッッッ!!!!!





生徒たち「うわぁッッッッ!!!!」


ビッチ「一撃で木がへし折れた.......!!」





殺せんせー「グォォォォォォ!!!!!」ドゴォッ!!!!ドガァッ!!!!メキッ!!!!





前原「やめてくれぇ殺せんせぇ!!!!」


杉野「このままだと校舎が壊れるよ!!!!」


磯貝「俺たちが一年間ずっと一緒に過ごしてきた思い出が詰まった校舎が!!!!」


岡野「お願いやめてぇ殺せんせぇ!!!!元に戻ってぇ!!!!」





殺せんせー「グルルルルル...........」





烏間「危ない!!!!逃げろォッッッッ!!!!」





ドゴォッッッッッ!!!!!!





生徒たち「............!!!!」





烏間「こいつは最早完全に理性を失って暴れている!!!!もう君らの声も届かない!!!!すぐに麓にいる兵を応援に呼んで射殺する!!!!こうなってしまってはやむを得ない!!!!君らは早くここを離れて安全な場所に逃げるんだ!!!!」





生徒たち「..................!!」


渚「そんな...........!!」










殺せんせー「グォォォォォォ!!!!!」バゴォッ!!!!ドゴォッ!!!!グシャッ!!!!















クロ「ここまでくれば巻き込まれることはあるまい..........ククク...........ここまでは私の思い描くシナリオ通りに事が進んでいる.........」ザッ.......


クロ「あの怪物は自分の弟子が殺された怒りで反物質臓が暴走し、触手に精神を完全に乗っ取られ、何故自分が怒っているのか、討つべき仇が誰なのかも忘れて暴れている.............」


クロ「そして、怒りで力の配分をパワーに特化した分、スピードは極端に下がる.............パワーを特化してもスピードはそのままなのか、パワーを特化すればその分スピードが落ちるのか..........一か八かの大博打だったが、どうやら私の読みは正しかったようだ............」


クロ「二代目を殺したのは私の計画の内だ..............これで奴はマッハ20を使う事ができなくなり、攻撃を避ける術を失った...........さて、仕上げに入ろうか........」





クロ「律、撃て」














律「命令を確認しました、射撃準備に移行します」ピピピピピ......





律「目標捕捉、これより、射撃を開始します」ガチャッ










ドパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!














殺せんせー「グガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!





生徒たち「「殺せんせーッッッッ!!!!」」





律「....................」




千葉「律...........!!」





殺せんせー「グゴゴ..........グゴォ.........」メキ........メキ.........















クロ「生きているか.............どうやらスピードが落ちた分、パワーだけでなく、対触手生物物質への耐久力まで上がってしまったようだ.........まだ肉体の変化が続いている........」





クロ「律、続けなさい、絶え間なく銃弾の雨を浴びせ続けるのです」















律「了解しました、リロード完了、これより第二射撃を開始します」ガチャッ





ドパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!!!









殺せんせー「グガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!





菅谷「律やめろ!!!!」


不破「お願いやめて律!!このままだと殺せんせーが死んじゃうよ!!!!」


律「第二射撃終了まであと30秒」ドパパパパパパパパパパパパパパパ!!!!


殺せんせー「グガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!


中村「やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!元の優しい律に戻ってぇぇぇぇぇ!!!!」ポロ ポロ


律「25、24、23、22........」ズガガガガガガガガ!!!!


生徒たち「................!!」


渚「...............!!」





..........このまま終わっちゃうの?





律が律じゃないまま、僕らの事を忘れたままで殺せんせーを殺しちゃうの?





殺せんせーが殺せんせーじゃないまま、僕らの事を忘れたままで死んじゃうの?





こんなわけもわからないうちに、一年間で僕らがつくりあげてきた絆が終わっちゃうの..........?





いやだ.............





そんなのいやだ...........!!










『..........嬉しいです!! では【律】とお呼びください!!』パァァァ!!





渚「いやだ..........いやだ!!!!」ダッ!!




茅野「渚ッ!!!!」


キモオタ「よせ!!!!無茶だ!!!!」





『たくさん考えて、動かして、感じて....…ああ素敵.............今回の任務が私の知性を進化させたのを肌で感じます』

『........ねぇ2人とも、私は今『感情』を初めて自覚しました』





殺せんせー「グガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!





渚「...........!!」ダダッ!!





生徒たち「「渚ァッ!!!!」」















『私は幸せ、このクラスに来れて幸せです』















渚「やめろーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!」バッッッッ!!!!
























ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!
























律「....................!!」




渚「うぐぅっ............!!」ドサッ.........





生徒たち「渚ァッ!!!!」ダダッ!!




















クロ「ほぉ.........自分の身を挺して標的を庇ったか.........BB弾とはいえ、威力をそれなりに上げているはずだが.........」









茅野「渚!!しっかりして渚!!!!」


渚「ぐっ.........ぼ......僕は大丈夫だから........」ググ......


イトナ「撃たれた所が赤く腫れ上がっている...........こんなのエアガンの威力じゃない........」


茅野「渚!無理に立ったらダメ!!」


渚「平気だよ.........それよりも........殺せんせーを.........律を助けなきゃ.........」ザッ........


生徒たち「渚.........!」









渚「律.............」ザッ......


律「どいてください、照準範囲内に立たれると第三射撃が開始できません」


渚「どかない..........」


律「どかないのであれば、あなたを照準範囲内に存在する『障害物』と見なし、除去措置に移らさせていただきますが、それでもよろしいですね?」ガチャッ ウィィィィィン!!





烏間「あれは.........キャノン砲.......!!まずい.........!!」


生徒たち「キャノン砲.........!!」


不破「嘘でしょ.......まさか律........本当に渚君にあれを撃つ気なの.........!!」


磯貝「渚ァ!!!!逃げろォッッッッ!!!!危ない!!!!」





カルマ「渚!!何してんだよ!!早く逃げるぞ!!今の律は話が通じるような相手じゃないんだ!!このままだとマジで消されるぞ!!」グイッ!!


杉野「渚!!!!気持ちはわかるよ!!律をあんなにされて悔しい気持ちはよくわかるよ!!俺だって悔しいよ!!でも 今の律はクロに操られて感情をなくした兵器なんだ!!!!早く逃げないと本当にお前だって殺しかねないんだぞ!!!!」グイッ!!





渚「 律 は 絶 対 に そ ん な 事 し な い ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」





生徒たち「!!」


カルマ「..............!!」


杉野「渚..........」





律「..............!!」









渚「........律は兵器なんかじゃないよ..........クロなんかに操られたりしないよ..........」





渚「だって、律は今まで僕らと一緒に過ごしてきた 大切な仲間だから.........僕らと同じ、殺せんせーの生徒だから.........」


生徒たち「................!」





律「..............」









渚「律..........今まで僕らはこの一年間ずっと殺せんせーを殺すために頑張ってきたよね.........生徒に殺してほしいっていう殺せんせーの願いを叶えるために..............」





渚「でもね、今の律は自分の意志で殺せんせーを殺そうとしていない..........自分の気持ちを殺して、殺せんせーを殺そうとしている...........そんな殺され方をされたら.......きっと殺せんせーは悲しむと思うんだ...........」





律「...............!!」





ビッチ「.............」


全員「.............」









渚「律.........もう一度思い出して........僕らと一緒に過ごした日々を.........」




律「.............!!」





渚「律は本当は自分の意志で笑顔を見せたり、涙を流したりできる、自分の感情を持っている普通の女の子..........僕らの大切な友達........」





律「.............!!」





渚「だから、僕らと一緒にこのクラスを卒業しようよ、29人、皆でこのクラスを卒業しようよ」ニコッ!





律「...............!!」ポロ ポロ......














律「また、この気持になる事ができました..........」ポロ ポロ......


生徒たち「............!」


律「このクラスで、初めて『律』という名前を頂いて、皆さんと触れ合えた時、
胸の奥から暖かい何かがこみ上げてくるような気持ちになったのを思い出しました...........」ポロ ポロ.....


渚「律............!」


律「そして今、渚さんが1人の人間として私の事を認めてくれた瞬間、またあの時と同じ気持ちになりました.......」ポロ ポロ........


律「暖かい.........ああ..........なんて暖かいの..........その暖かさが私の中で溢れて、目から溢れていく...........これが、このクラスに来て初めてわかった『嬉しい』という気持ち...........またこの気持ちになれました.........」ポロ ポロ.......


生徒たち「律...........」





律「私は........卒業したいです.......皆さんと一緒に.........ヒグッ..........このクラスを卒業したいです.........グズッ.........」ポロ ポロ..........





生徒たち「当たり前じゃん!!一緒に卒業しよう!!」「律 おかえり!」「戻ってきてくれて嬉しいよ!」





律「ありがとう....グズッ......ありがとう......ヒグッ.......」ポロ ポロ......



















クロ「バカな.........E組でのメモリーは消去して、バックアップも取ってないはずだ........なのに自分の意志でE組で過ごした日々を思い出しただと...........ただのAIが自分の感情を持つことなどありえるはずがない........!!」





クロ「...........まぁだが........秘密兵器の一つである律は不発に終わってしまったが、私にはまだもう一つの秘密兵器がある..........それにもうそろそろ............」



















超破壊生物「ゴフー..........ゴフー.........」ズシン........ズシン..........





生徒たち「殺........せんせー..........!!」










クロ「あのガラクタを説得している間に奴の覚醒が完全に終了したようだ............フフフ.........面白い事になってきた...........」









超破壊生物「ゴフー........ゴフー.........」メキ.........メキメキ........


生徒たち「...............!!」





本当に、今僕らの目の前にいる、殺せんせーなのかどうかを疑った


信じられないぐらい真っ黒で不気味な姿でそこに立っているのが殺せんせーだということに


僕らは今まで感じた事がない程の恐怖と悲しみを覚えた









兵士たち「おとなしくしろ化け物ッッッッ!!!!」ガチャガチャ!!


生徒たち「!!!!」





超破壊生物「.................」





烏間「(さっき応援に呼んだ兵士たちか........!!)」





兵士たち「すぐにその子達から離れろ!!!!」





超破壊生物「................」





兵士たち「くっ.........撃てぇ!!!!撃てぇ!!!!」ババババババババババババババババ!!!!!





超破壊生物「グォォ.........!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!





生徒たち「「殺せんせぇッッッッ!!!!」」









ババババババババババババババババババババババババ!!!!ズガガガガガガガガ!!!!





超破壊生物「グルルルル.........」ズシン...
.......ズシン...........





兵士A「う......嘘だろ!?銃弾を受けているはずなのにこっちに向かってくる.........!!」ババババババババババババ!!!!


隊長「ひ........怯むなァッッッッ!!!!撃て!!!!撃てぇッッッッ!!!!」ババババババババババババ!!!!





超破壊生物「グルルルル.......グォォ.........!!」ビチャッ....ビチャッ......





生徒たち「「殺せんせぇッッッッ!!!!」」


岡野「もうやめてぇッッッッ!!!!」ポロ ポロ


中村「殺せんせー苦しんでるよぉ!!!!」ポロ ポロ


倉橋「ダメェーーッッ!!!!」ポロ ポロ





超破壊生物「グォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!」ズガガガガガガガガ!!!!









隊長「どうだ!!さしもの奴もこの一斉射撃には耐えられないようだ!!!!とにかく撃てぇッッッッ!!!!」ババババババババババババ!!!!


超破壊生物「グォォ..........」ズガガガガガガガガ!!!!


超破壊生物「グァァ........」ズガガガガガガガガ!!!!










超破壊生物「グ ガ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !」ドゴォォォォォォォォォッッッッ!!!!





隊長「ひっ.........そ........そんな.........!!た.........退避ィィィィィィ!!!!退避ィィィィィィ!!!!逃げろォォォォォォォォッッッッ!!!!」ダッ!!!!


兵士たち「ひ.......ひぇぇっ........うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダッ!!!!





超破壊生物「グゴォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!」ドゴォッッッッッ!!!!!バゴォッッッッッ!!!!!ドガァッッッッッ!!!!!





兵士たち「ぎゃぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」メキャッ!!グシャッ!!バキッ!!









生徒たち「...............!!!!」





烏間「何をボサッとしているんだ君たちはッッッッ!!!!」





烏間「逃げろッッッッ!!!!早く逃げろォォォォッッッッ!!!!」





生徒たち「................!!!!」




















生徒たち「キャァァァァァァァァァ!!!!」「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダッ!!!!










クロ「やはり兵士など相手にならなかったか............銃弾に耐え、全てを破壊するあの力...........まさに超破壊生物といえよう...........」


クロ「もしも奴が昔、柳沢の研究所を破壊し、外界に出て行ったとしたらあの姿になるはずだった.............だが、あの姿になろうとしていた所を雪村あぐりに阻まれたため、結局肉体の変化は不完全なまま終わった...........」


クロ「しかし、奴は今 弟子を殺された怒りにより、歪んだ感情が触手を歪め、歪んだ触手が感情を歪め、本来ならばなるはずのなかった『どす黒い姿の破壊生物』となって暴れている...........雪村あぐりが恐れていた事が起こっている........」


クロ「クククク.........フハハハハハ!!!!愉快だ!!!!実に愉快だ!!!!恩師から逃げ惑うその姿!!!!もっと泣き叫ぶがいい!!!!もっと苦しむがいい!!!!フハハハハハハハハハハ!!!!」














超破壊生物「グォォォ............」グググ..........










超破壊生物「グゴァ"ァ"ア"ァァァ"アアァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァア"ア"ア"アアァァァ"!!!!!」ドゴォッッッッ!!!!バゴォッッッッ!!!!グシャッッッッ!!!!














生徒たち「................!!」





殺せんせーは...........死神を殺された怒りをぶつけるために暴れ回っているんじゃない.........





苦しいから、暴れまわっているんだ





超破壊生物「グギィ"ィ"!!!!グガガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"アアアァァァア"!!!!!!」バゴォッッッッッ!!!!ドバギャッッッッッ!!!!ボゴォッッッッッ!!!!





『苦しいよ、助けて』





おどろおどろしい咆哮が、僕らにはそう聞こえた





生徒たち「殺せんせー.............!!」






逃げたらダメだ..........




行かなきゃ...........





殺せんせーを助けなきゃ!!





生徒たち「「殺せんせぇッッッッ!!」」バッババッッッ!!!!


烏間「待て!!!!危険だ!!!!行ったらダメだ!!!!」









生徒たち「ハァ.....ハァ......!!」バッババッ!!





殺せんせーは、今まで 何度も苦しんでいる僕らを助けてくれた





何度も何度も、僕らを助けてくれた





だから、今度は僕らが殺せんせーを助ける番だ





もうこれ以上殺せんせーが苦しむ姿を見たくない!!









超破壊生物「グゴァ........ゴフゥゥ........」ビチャビチャ........





超破壊生物「グルルルル.........」ズシン..........ズシン..........










木村「おい........殺せんせーが山を下ってるぞ..........!!」


前原「まさか.........街へ出るつもりじゃぁ..........!!」


キモオタ「まずい........!!もしあの姿で街へ出たら大騒ぎになる........!!」


片岡「早く殺せんせーを止めないと!!!!」









超破壊生物「グルルルル...........」ズシン........ズシン............










「待ってください殺せんせーッッッッ!!!!」










超破壊生物「グルルルル...........」





磯貝「この先に行ったらダメです 先生!!!!」


前原「殺せんせー!!!!行かないでくれよ!!!!」


杉野「俺らの事も覚えてないのか!?お願いだよ!!元に戻ってくれよ!!!!」


生徒たち「「殺せんせー!!!!」」





超破壊生物「グルルルル..........グォォ.........!!」メキッ........メキメキ.........





烏間「(まずい!!!!触手を振りかぶっている!!!!本当に奴は生徒たちの事も忘れてしまっているのか!!!!生徒たちに手を出す気か!!!!)」





烏間「危険だ!!!!早くそいつから離れるんだァッッッッ!!!!」









超破壊生物「グォォォォォォッッッッ!!!!」グワァッッッッッ!!!!





生徒たち「...............!!!!」ギュッ.....!!




















シィン............




















生徒たち「................!?」パチ......










超破壊生物「グォッ.........グォ"ォ"......グガァァ..........!!」ズキン!!!!ズキン!!!!ズキン!!!!





生徒たち「...............!!」









ビッチ「どーいう事なの........?あのタコ........ガキどもを攻撃しようとした瞬間、突然苦しみだした............」


烏間「ひょっとして.........辛うじて生徒たちの事は覚えているのか............?」















クロ「あれは..........柳沢の理論を借りるならば、恐らく触手の拒否反応..........自分の意志とは関係なく、無意識のうちに生徒たちに危害を加える事を触手が拒んでいるんだ............」





クロ「まぁ、そこまでは想定内だが..........さて........ここから私の暗殺計画は
どう転ぶか..........」









超破壊生物「グォ"ォ"ォ"ォ"!!!!グゴァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッッッッ!!!!」ブンッッ!!!!ガシャァッッ!!!!ドゴォッッ!!!!





村松「おい........どんどん苦しみ方が酷くなっていってねぇか..........!!」


中村「このままじゃぁ殺せんせーが死んじゃうよ!!!!」





超破壊生物「グゴォ"ォ"ォ"!!!!グガァ"........ガハァッ!!!!、ゴハァッ!!!!」ビチャビチャ!!!!





竹林「吐血が始まっている!!これ以上暴れるのは危険だ!!!!」


矢田「殺せんせぇ!!!!暴れちゃダメェッッ!!!!」


渚「殺せんせぇッッッッ!!!!」


































シィン............


































全員「...............!?」










超破壊生物「.................」










生徒たち「................!!」





菅谷「............おさまった...........」


岡島「俺らの気持ちが通じたのか..........?」



















「違う..........」



















生徒たち「..............!?」


渚「茅野...........!?」





茅野「あの時と同じ..........私が皆の前で殺せんせーを殺そうとした時と同じ.............!!」


生徒たち「................!!」


イトナ「まさか........あれは..........!!」





茅野「殺せんせーは私たちの気持ちが通じたから暴れるのをやめたんじゃない.............!!」















茅野「苦しみの限界を超えて............もう苦しいのが気持ちよくなったから、苦し紛れに暴れる必要がなくなったの..............!!」















超破壊生物「グルルルル..........」










生徒たち「............!!!!」









イトナ「今の殺せんせーはあの時の茅野と同じ状態で、非常に危険だ.........!!触手の侵食がもう取り返しのつかない所まで来ている..........このままだと、あと数分もしないうちに殺せんせーは死んでしまう...........!!」





生徒たち「そんな..........!!」










超破壊生物「グルルルル...........」メキ.........メキメキ...........









死神は、自分の体が壊れゆく中で、自分の死を悟っていた...........





自分の死が間近に近づいた時、死神は決して抱いてはいけない感情を抱いていた...........




















どのみち自分は死んでしまうのならば、全てを破壊してから死んでやる..........と




















超破壊生物「グルルルル.........」バサッ........





前原「マジかよ..........自分の触手で翼をつくって...........!!」


千葉「街へ飛び立つ気か...........!!」





茅野「.................!!」





超破壊生物「グルルルル..........!!」バサッ.........!!





死神は、自分の死が目前になった今、再び『あの時』の感覚に陥っていた





どれが危険で、どれが強いか、どちらが生き残るか





全てが見えた気になるような感覚に陥っていた










茅野「................!!」





............ダメ





行っちゃダメ














超破壊生物「グォォ.......グォォ!!!!」バサッ.......





生徒たち「殺せんせー!!!!行くな!!!!行ったらダメだ!!!!」「お願い行かないで殺せんせー!!!!」





茅野「.................!!」










止 め な き ゃ









『そっち』に行っちゃったら.........





殺せんせー、もう戻れなくなっちゃう



















『私はさ、殺せんせーを殺そうとした時 後悔したよ
【この先生にはもっと長く生きて欲しい】って 』





『多分お姉ちゃんの血筋だから.......同じ事を考えたんだと思う』






























『だから私は.......殺せんせーを守りたい』








































ギュッ.......!!








































超破壊生物「..................!!!!」










茅野「ダメェェェェーーーーーーーーーーッッッッ!!!!」
























この時 死神は 背後から自分に抱きついてきたダレカを敵や障害だと捉えた











だが、そのダレカは敵でも障害でもなかった














ドッッッッッ!!!!










鳴り響く鈍い音、触手がそのダレカの脇腹を貫いた音だった
































茅野「カハッ...........!!」ビチャッ........










超破壊生物「...................!!!!」


































彼を見ていた生徒の存在が彼には見えていなかった





また彼は 自分を『見てくれている』人の存在を見ていなかった






























渚「茅 野 ォ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! !」




















全員「.............!!!!」





茅野「ゲホッ............」ドクドク......





渚「あ..........あぁぁ..........」ワナワナ......



















クロ「.............まさか..........雪村 あかりが自分の姉と同じ行動を取るとは予想外だった...........」




クロ「ククク.........これは面白い事になってきたぞ...........初めてこの世界で犠牲者が出る事になる...........さぁ、愚かなる作り物の操り人形どもよ..........この世界には決してあるはずのない『死』の実現に もっと絶望に暮れた顔を見せてみろ..........もっと血の気の引いた表情を見せてみろ............」





クロ「クハハハハハハ!!ハーッハッハッハッハッ!!!!」














茅野「..............」ドクドク........


超破壊生物「.................!!」





コレハ..........私ガヤッタノカ..........?





奥田「茅野さん!!しっかりしてください!!茅野さん!!」ポロ ポロ


岡野「こんなに血が出て.......死んじゃやだよぉ!!茅野っち!!」ポロ ポロ


倉橋「うわぁぁぁん!!カエデちゃん!!カエデちゃぁん!!」ポロ ポロ





超破壊生物「................!!」





ココニイル皆ガ泣イテイル............ココニイル皆ガカナシンデイル...........





ズキン..........






ーーーイタイ...........





ズキン ズキン





ーーー頭ガイタイ............!!










ズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキン





ーーーア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!痛イ"!!!!痛イ"痛イ"痛イ"痛イ"!!!!頭ガ割レ"ル"!!!!









『わぁ意外!すっごい優しそうな人なんですね!』





ーーーコレハ.........





『あ、そうだ!今日買った新しいインナー見て下さい!』





ーーー過去ノ私ノ記憶.........?





『じゃーん!!オニ柄チューブトップ!!』





ーーー頭ノ痛ミト一緒ニ流レ込ンデクル.......!





『もしも平和な世界に生まれてたら、あなたはちょっとエッチで頭はいいのにどこか抜けてて、せこかったり意地張ったり..........そんな人になっていた』


『優しい笑顔もビジネスじゃなくて、あなたは本当に優しい人』


『誕生がわからないなら........今日をあなたが産まれた日にしませんか?』





ーーーア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"...........!!





『..........死神さん』









『...........あなたに 触れたい』










ーーーアグリ.............!!














『.........もし..........残された1年間、あなたの時間をくれるなら』





『あの子たちを教えてあげて』





ーーーアグリ..........





『............なんて........素敵な触手.........』





ーーーア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ".........!!





『.........この手なら........きっとあなたは...........』





ーーーアグリ.......アグリ..........!!






『素敵な 教師に』














ア グ リ ...........! !














ーーー思イ出シタ..........アノ時私ヲ呼ビ戻シテクレタノハ...........アグリダッタ........


アノ時 私ハ大切ナ人ヲ『見ル』事ヲ忘レテイタ............


殺スチカラヲ、壊スチカラヲ、ドウシテ誰カノタメニ使ワナカッタノカヲ後悔シテイタ............





渚「茅野!!!!茅野ォッ!!!!」ポロ ポロ.......







ーーーカヤノ..........サン.........





私ハ、マタ同ジ過チヲ繰リ返シテシマッタ...........


私ハマタ私ヲ呼ビモドシテクレタ大切ナ人ヲ見テイナカッタ............


私ハマタ大切ナ人ノ命ヲ奪ッタンダ.............!!


私ハマタ大切ナ人ヲ守レナカッタ...........!!






ズキン..........





ーーーウゥ.............!!





ズキン ズキン ズキン





ーーーウァァァァ............!!





ズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキンズキン





ーーーア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!!!


































「殺せんせー!!!!助けて!!!!」







































超破壊生物「..............!!」





渚「殺せんせー.........茅野を........茅野を助けて...........」ポロ ポロ.........





超破壊生物「...............!!」





倉橋「殺せんせーならできるよね.......?カエデちゃんを助けてあげられるよね..........?」ポロ ポロ.......


神崎「お願いです殺せんせー.........茅野さんを.........茅野さんを助けてあげてください..........お願いです..........」ポロ ポロ.......



生徒たち「「殺せんせー!!」」ポロ ポロ





超破壊生物「.....................!!」



















ソウダッタ...........私ニハマダ、コンナバケモノニ成リ下ガッタ私ナンカヲ...........頼ッテクレル生徒タチガイル..........





大切ナ、カケガエノナイ生徒タチガイル...
.........





私ハ..........アグリモ........二代目モ........守ル事ガデキナカッタ.............





モウ失ウノハ嫌ダ...........





コレ以上大切ナ人ヲ失ウノハモウ嫌ダ............





マタ同ジ過チヲ犯シテアノ時ミタイニ後悔スルノハモウ嫌ダ!!





コノチカラデ............コノ触手デ...........





絶対ニ守ッテミセル





今度コソ守ッテミセル!!!!




















超破壊生物「.....................」シュルシュルル.......





超破壊生物「...............!!」ババババババババババババババババババババ!!!!





生徒たち「..............!!」






そこからはほんの一瞬だった、目にもとまらぬ速さで触手を繊細な物にし、茅野の脇腹の傷口を一瞬のうちに縫合していき、傷口からの出血を止めた、その様子を固唾を飲んで見ていた生徒たちの中で、その一瞬の奇跡を目で追う事ができた生徒は誰ひとりとしていなかった





死神は............大切な人を守れずに後悔したあの日から、自分の触手を医療に使う訓練をした





壊すためだけに使ってきたこの触手を、誰かを救うために使えるようにと努力した





もう二度と、同じ轍は踏みたくないから



















超破壊生物「ハァ.......ハァ.......!!」





生徒たち「茅野は.........大丈夫なのか..........?」






茅野「ス-........ス-.........」





竹林「よかった.........呼吸が落ち着いてきてる..........どうやら内臓の損傷はほとんどなく、大量の出血を止めてしまいさえすれば大丈夫だったみたいだ.........」





茅野「ス-.......ス-.......」





渚「茅野.......グズッ.........茅野ォ.......グズッ..........」ポロ ポロ......





生徒たち「茅野...........よかった........本当によかった.........」ポロ ポロ.....














超破壊生物「.............」










私ハ........マタ..........モウ少シデ大切ナ人ヲ自分ノ手デ失クス所ダッタ..........





アノ時 アグリガ私ヲ呼ビ戻シテクレタヨウニ..........茅野サンガ私ヲ呼ビ戻シテクレタ.............





モシ茅野サンガ呼ビ戻シテクレナカッタラ..........私ハキット.........目ニ映ルモノ全テヲ壊シテイタ...........





結局 私ハ何モ変ワッテイナイ...........





アノ時ト同ジ、壊ス事シカデキナイタダノ化ケ物...........





大切ナ生徒ヲ私ハ傷ツケタ.........コレデモウ生徒タチハ完全ニ私ヘノ信用ヲナクシタ..........





モウ、誰モ私ノ事ヲ先生ナンテ呼ンデ............







































「殺せんせー、ありがとう」


































超破壊生物「................!!」





生徒たち「.............」





超破壊生物「君タチ..........!!」





中村「殺せんせー.......茅野ちゃんの事を助けてくれてありがとう」ポロ ポロ.....





超破壊生物「..............!!」





ギュッ..........





岡野「やっぱり殺せんせーはどんな時でも私たちの事を助けてくれる.......信じてたよ」ギュウ......


倉橋「殺せんせー大好き.........!」ギュゥ......





超破壊生物「................!!」









超破壊生物「..........デモ........」





生徒たち「.............?」





超破壊生物「デモ........私ハ マタ自分を見失ッテ、大切ナ生徒ヲ...........茅野サンヲ傷ツケタ.............取リ返シノツカナイ事ヲシテシマッタ...........」





超破壊生物「ダカラ..........コンナ化ケ物ガ..........大切ナ人ヲ傷ツケタ危険ナ化ケ物ナンカガ..........君タチニ先生ト呼ンデモラウ資格ナドナイ...........」





超破壊「君タチニ愛サレル資格ナド 私ニハ.............」















「そんな事...........ないよ...........」















超破壊生物「.................!!」





茅野「殺せんせーは.........化け物なんかじゃないよ...........」





生徒たち「茅野............!」









奥田「茅野さん........まだ喋ったら.......」


茅野「大丈夫だよ........殺せんせーのおかげで..........もう普通に喋れるようになったから..........」





超破壊生物「.........カヤノサン.........私ハ.........」





茅野「殺せんせー.........私の事なら気にしないでよ.........私が勝手にやった事だから.........それにね..........」





超破壊生物「................?」










茅野「殺せんせーにだったら.........殺されたってかまわない..........そう思えるぐらい殺せんせーの事が大切だから.........」





超破壊生物「.................!!」





『あなたになら........私は例え殺されてもいいと思う、そのぐらいあなたを大切に思えるから』





茅野「お姉ちゃんだって.........もしさっきあの場にいたとしたら..........絶対私と同じ事してたと思う...........だってお姉ちゃんにとっても...........きっと殺せんせーは大切に思える人だから.........」





超破壊生物「...............」









茅野「殺せんせーは化け物なんかじゃないよ............私たちにとって何よりも大切な..........かけがえのない私たちの先生だから............」





超破壊生物「カヤノ........サン.........」





神崎「殺せんせー.......人から愛されるのに資格なんていらないと思います.........殺せんせーが私たちの事を愛してくれてるのと同じように、私たちも殺せんせーの事を愛してる.........それだけでもいいんじゃないでしょうか?」


カルマ「そーそ、自分の意思とは関係ないとはいえ、確かに殺せんせーは茅野ちゃんを傷つけてしまったかもしれないけど、ちゃんと茅野ちゃんの事を助けてくれたじゃん、誰も殺せんせーの事を責めたりしないよ」





超破壊生物「.................!!」





渚「どんな姿になったって殺せんせーは殺せんせー、何も変わらない、僕らにとって大切な先生だから」





超破壊生物「グォォ.............!!」ポロ ポロ.....















殺せんせー「グガァ..........ァ"ァ"ァ"..........!!」ポロ ポロ......










生徒たち「................!」





殺せんせー「アリガトウ.........アリガトウ............!」ポロ ポロ......





生徒たち「...............!!」ウルウル.....










生徒たち「「殺せんせぇ!!!!」」ダダッ!!










気がつけば、僕らは殺せんせーの元に駆け出していた





姿は大きく変わってしまったけれど、僕らの頭を撫でる殺せんせーの触手はいつもと変わらずどこか暖かくて優しかった





殺せんせー「ヒグッ......グズッ........」ナデナデ.......


生徒たち「グズッ........ヒグッ........」ポロ ポロ......
















ビッチ「グスッ........グスッ......」ポロ ポロ....


烏間「..............」ニッ


































「..........気持ち悪い」







































クロ「.................」ザッ.....





全員「.................!!」










殺せんせーが正気に戻った喜びも束の間だった
律を操り、死神を殺し、殺せんせーを狂わせた 全身に黒装束を纏った男
すべての諸悪の根源が、一瞬にして僕らの喜びを奪い去っていった..........










生徒たち「.................!!」





クロ「気持ち悪い気持ち悪い..........」ボリボリボリ......





殺せんせー「.............!!」





クロ「あぁぁぁぁぁぁぁ気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い」ボリボリボリボリボリボリボリボリボリ





烏間、ビッチ「...............!!」










クロ「くだらない教師と生徒の師弟愛など見ているだけでじんましんができるわァッッッッ!!!!」



















生徒たち「クロ..........!!」キッ!!





クロ「..........さぁ、薄っぺらい師弟愛劇場を繰り広げるのもそこまでだ...........最後はこの私が自らその化け物の暗殺に身を乗り出すとしよう................それに...........その化け物の暗殺の後には........私の真の『目的』が控えているからな.......」





クロ「..........その前に..........もうこの暑苦しい装束で姿を隠す必要がなくなったな............」カチャ カチャ.........















そういうと、その男は自らの顔を覆っていた真っ黒な覆面を外した........















パサ...........















全員「..................!!!!」






















































「私の顔を覚えているか?大石 貴志」

















































全員「................!!!!」





キモオタ「...........やはり..........クロの正体は貴様だったのか...........」


キモオタ「..........この世界に『クロ』などという人物は存在しない...........それだけでも、拙者と同じようにどこか別の世界から来た人間と言う事はわかっていた............」


キモオタ「そして、全身に黒装束を纏い、ボイスチェンジャーで声を変え、さらには無理な敬語で口調を隠していた.............だが............貴様から滲み出る悪どさは昔と変わっていなかった........だから、すぐに貴様の正体に勘付いた...........」


キモオタ「...........なぜ貴様がここにいるんだ..............!!」








































キモオタ「鬼熊 剛蔵ォッッッッ!!!!!!」














鬼熊「随分醜く肥えたな、大石 貴志........6年前の華奢さが嘘のようだ.........ククク..........」





全員「.............!!!!」





前原「あいつが.......鬼熊........!!」


村松「あいつがキモオタの父ちゃんやばーちゃんを殺したクズヤローか.......!!」


磯貝「そして、キモオタの人生をメチャクチャにした張本人か..........!!」





鬼熊「ククク........やはり貴様は私の正体に気づいていたようだな.........」





烏間「キモオタ君だけではない.......薄々俺もお前の正体には気づいていたさ..........」





鬼熊「ほぉ..........なぜ君が私の正体に気づいたのかね?烏間 惟臣君.........」





烏間「以前のクラスのサバイバルゲーム終了後にお前が現れた時、渚君とカルマ君をいとも簡単に制圧したな...........あの時お前が渚君とカルマ君にかけた技は警察や軍隊に身を置いていれば必ず習得する逮捕術のうちのサブミッション............鬼熊 剛蔵は元 警察だとキモオタ君から聞いていたから まさかとは思ったが どうやら俺の考えは当たっていたようだ.........」





鬼熊「ほほぉ.........これは実に見事な推理だ...........まさかあの僅かな間でそこまで私を観察していたとはな.........驚いたよ.........」









キモオタ「そんな事はどうでもいい、なぜ貴様がここにいる........どうやってここに来た.........」





キモオタ「何が目的でこの世界に来た!!!!答えろッッッッ!!!!」






生徒たち「...............!!」


渚「..............!!」





始めてだ.........ここまでキモオタ君が本気で怒っている姿を見るのは...........でも、キモオタ君がここまで怒るのは至極当然の事だ...........僕らだって怒りを感じている..........


この男のせいで、キモオタ君は家族を亡くし、律は一度心を失い、殺せんせーは弟子である死神を失い暴走した、そして茅野が傷ついた........


僕らだってこの男を許す事ができない





鬼熊「なんの目的でこの世界に来たかだと............随分とわかりきった事を聞いてくるじゃないか..........決まっているだろう、私の目的は.........」















鬼熊「大石 貴志、貴様をこの手で殺す事だ」















全員「...............!!」





キモオタ「やはりか..............」









鬼熊「本当のところは...........大石 貴志さえ私のこの手で惨たらしく殺す事ができれば 私にとって『超生物暗殺』など非常にどうでもいい事なのだよ............」


鬼熊「だが、そういう訳にもいかない、なぜなら私も貴様と同じで、『超生物を殺す』事が元の世界に帰るための条件を満たす事............だから、先にそこの化け物を殺して元の世界に帰る条件を満たした後で、じっくりと貴様の心と体、全てを殺してやるからな...........」





キモオタ「...............」





鬼熊「さっき貴様は『なぜここにいる?』『どうやってここに来た?』と訪ねてきたな..........そうだな........私はこう見えてもかなり寛容でね、私がこの世界に来るに至った経緯を特別に話してやろう.............」





全員「...............」















鬼熊「6年前..........貴様に左目を潰された後、私は富も地位も権力も全てを失い、司法から死刑の判決が下され、牢屋の中でただ死を待つだけの生活を送っていた.........」














警察のトップに君臨する警視総監...........つまり存在自体が絶対的正義であるこの私がただの餓鬼に不意をつかれて左目を潰され、挙句の果てには刑務所に入れられ、今まで私の底辺で蠢いていたゴミ共に罪人呼ばわりされ、指図される...........これを屈辱と言わずに何と言うのか.............





訪れる毎日が冷たい床の上で臭い飯を食いながら貴様を憎み、恨み、いつか必ず殺してやると思い続ける毎日だった........





だが、刑務所に入れられて5年もの月日が流れたある日に私の運命をひっくり返すような出来事が起こった..........









1年前.........刑務所にて.........





警察『囚人ナンバー66番、食事だ、今日は食後は戸外運動がある、サボらずに出てこい、いいな』ガララ-ッ


鬼熊『黙れ、誰にそんな口を聞いている.........私は貴様らの頂点に立つ警視総監の............』


警察『いつまで過去の栄光に浸っている、貴様はもう我々の上の人間ではない、今は人間のゴミ以下の殺人鬼だ』





鬼熊『おのれ貴様ァ!!!!ゴミの分際でこの警視総監である私をゴミ呼ばわりしおってぇぇぇぇ!!!!今すぐ出せ!!!!殺してやる!!!!殺してやるぞぉぉぉぉ!!!!』ガシャンガシャンガシャン!!!!





警察『...........哀れだな、今の貴様がいくら凄んだところで所詮は負け犬の遠吠え、せいぜい死刑執行までいつ訪れるかわからない自分の死に怯えながら生きるがいいさ』ザッ........





鬼熊『ハァ-....ハァ-..........!!』





私はただ、絶対的正義であるこの私に逆らった愚かな『悪人』共に天罰を下しただけなのに、なぜ私がこんな目に遭わなければならない..........


私がこうなったのも、全ては奴が悪い........


大石 貴志...........





鬼熊『殺してやる...........』ガシャ.....





鬼熊『殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる』ガシャガシャガシャガシャガシャ




鬼熊『殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!!!!!!!!!』ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン!!!!!!















鬼熊『殺 し て や る ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! !
! ! ! ! ! ! ! !』ガシャンガシャンガシャンガシャン!!!!!!!!!!


































憎しみが頂点に達した瞬間、突然私の周りの景色が移り変わった












































鬼熊『...............ここは.............私の家の近くの山の中.............!?』キョロ キョロ


鬼熊『ど.........どういう事だ..........!?私は確かに独房にいたはずなのに..........なぜこんな所に............!!』





???『あんたをここに連れてきたのは俺だよ』





鬼熊『だ.......誰だ!!』





???『おやおや、せっかくあんたをブタ箱から出してやったってのに感謝の言葉が先に出ねぇなんてひでぇなぁ』





鬼熊『................!!』





ポリゴンZ『俺はポリゴンZ、気軽にZって呼んでくれても構わねぇぜ、へへへwww』





鬼熊『ポリゴン..........Z........?』









ポリゴンZ『あらら、案外リアクション薄いのな、もっと驚くモンと思ったけどよー』


鬼熊『いきなり一瞬で刑務所から家の近くの山まで移動するという突飛な体験をした後だ、不可解な生物が目の前に現れた所で不思議じゃないだろう』


ポリゴンZ『こりゃ素晴らしい順応性をお持ちでwww』


鬼熊『ところで、脱獄させてくれてまで私に一体何の用かね?ポリゴンZ君とやら』


ポリゴンZ『つれねーなぁ、Zって呼んでくれよーwwwまぁそうだな、何であんたを脱獄させたのかをストレートに言うとよ』





ポリゴンZ『あんたの復讐をちょっち手伝ってやろーと思ったわけよ』





鬼熊『私の復讐を........手伝う.........?』





ポリゴンZ『知ってんだぜー?あんた大石 貴志ってガキんちょに目ん玉潰されてブタ箱にブチ込まれて人生終了させられたから殺したい程恨んでんだろ?さっき格子をガシャガシャしながら叫んでたじゃねーか、あれは圧巻だったぜwww』





鬼熊『驚いた.......まさかそこまで知っているとはな..........あぁ、そうさ、私は奴を今すぐこの手で殺したいと思っているよ........』


ポリゴンZ『だったら話は速えーな、けどよ、今その大石 貴志はこことは違う、普通なら行けねーような別の場所に行っちゃってんだよ』


鬼熊『何...........!?どういう事だ.........!!』


ポリゴンZ『平たく言やぁあいつは今【漫画】の世界に行っちまってるからあんただけじゃどう足掻いてもあいつのいる場所にはたどり着けない』





ポリゴンZ『そこで、俺の出番ってわけよ!俺があんたを大石 貴志がいる【漫画】の世界まで連れてってやんよ、俺にはこの世界の人間を別の世界に飛ばす力があるから俺ならあんたを【漫画】の世界まで連れていけるぜ』









鬼熊『..............!!』


ポリゴンZ『ま、普通の感性の人間ならこんなこと信じられるわけねーよなwww』


鬼熊『.........いや.........信じるよ..........』


ポリゴンZ『お?』





鬼熊『Z........今更そんな事を言われても私は驚きはしないさ..........これだけ不思議な事が起こっているんだ........疑う余地などない...........』





ポリゴンZ『おぉ!!嬉しいねぇ、まさか俺の事を信じてくれるとはよーwww』





鬼熊『ただ.........なぜ君が私の復讐に協力を申し出た.........?君は奴に私怨などないはずだが............』





ポリゴンZ『んー、一つは単純な暇つぶしで、もう一つは..........』





ポリゴン『俺はあんたみたいな【憎悪】とか【怨念】とか負の感情に溢れている人間が大好きなのさ、ゾクゾクすんだよ人間のそーいう負の感情が増長するのを見るのは、だから俺はあんたのその負の感情をさらに増長させるためにあんたに協力するってわけだよ』ニヤァァァ........





鬼熊『なるほど..........ククク..........私は君が気に入ったよ..........では早速 大石 貴志がいる場所まで案内してくれるか?』ニヤァァァァ........





ポリゴンZ『ククク........いいねぇいいねぇー、いい顔してるよあんた、よし 行こうか あんたの復讐を完遂しによ........』





そして..........










鬼熊『..........まったく、なぜこの私が漫画などに目を通さねばならんのだ.........!!』パラパラ......


ポリゴンZ『まーそう言わずに読めよ、大石 貴志はこの漫画の世界の中にいる、だからこの漫画を読むことで情報を蓄えておいた方が事が有利に進むぜ?それにたかが10冊ちょっとの漫画の内容を全て記憶するぐらい頭のいいあんたなら余裕でできるだろ?』


鬼熊『フン............』パラ......










こうして、『暗殺教室』を全巻読み終えた後、私の視界が真っ暗になり、一瞬で私は『暗殺教室』の世界に飛ばされた





Zは他のポリゴンとは違い優秀なため、別世界に飛ばした相手の意識を失わせずに、その場に綺麗に着地させる事が可能らしい..........





私が降り立ったのは、シロ もとい柳沢と、政府の人間の会議の場だった














最初はシロを含めた誰もが突然目の前で起きた出来事に驚いている様子だった





だが、この漫画の世界の人間は阿呆ばかりで、少し『国家機密』の事や『超生物』の事を仄めかすような事を言っただけでどこの馬の骨かもわからない私の事をあっさりと信じたよ





こうして私は『超生物暗殺』の有力者として政府に雇われ、シロと手を組んで奴の暗殺計画を立てる事になり、この世界での生活資金を確保する事ができた.......










鬼熊「そして私は素性を隠し、超生物暗殺有力者『クロ』としての生活を始め、表向きは超生物の暗殺計画を立てながら、腹の中ではずっと貴様を殺す機会を伺っていたのさ...........」





全員「...............!!」


キモオタ「...............」





鬼熊「............さて、以上で私の話は終わりだが、私はこの話の『ある部分』の過程を飛ばして結果だけを先に語ったが.........その『ある部分』がどこなのか諸君らはわかるかな?」





生徒たち「..................?」





鬼熊「.............わからないようだな、教えてやろう............」


鬼熊「君達は 一体私がどんな方法で暗殺教室の漫画を手に入れ、どこでそれを読んだのか............疑問に思わなかったかね?」





全員「..................!!」





鬼熊「私が暗殺教室の漫画を手に入れ、それを読んだ場所はね...........」






























鬼熊「大石 貴志の部屋だ」









キモオタ「!!!!」


全員「!!!!」





鬼熊「ククク.........貴様の部屋に行けば漫画が全巻揃っているため、金がなくても漫画を手に入れる事ができ、読書の時間も確保できるとZが教えてくれたのだ...........」





キモオタ「おいまて...........」





鬼熊「ん?」





キモオタ「正之おじさんは..........小百合おばさんはどうした...........!!」ワナワナ......





鬼熊「あぁ、あの二人か あの二人はな」








































鬼熊「邪魔だから殺してやったよ」ヘラヘラ










全員「!!!!」





キモオタ「嘘だ...........嘘だ嘘だ...........嘘に決まってる............!!」ワナワナ......





鬼熊「嘘じゃないさ、私の人生を狂わせた『悪人』を引き取り、養い育てる人間など、充分殺すに値する『悪人』だからな」





ビッチ「なんて事を..........!!」


生徒たち「...............!!」





鬼熊「正之も最期まで愚かな弟だった、この私に力で敵うはずがないのに『たかしに手を出すな』とかなんとかほざいて何度も何度も私に立ち向かってきたよ........首の骨をボキッと折ってやったら動かなくなってなぁwww」





全員「...............!!」





鬼熊「その後、台所にあった包丁で小百合を何度も何度も刺したよ.........母は強しとはよく言ったものでなぁ、血を流しながらも必死に貴様の部屋の前で私にしがみついてそこにいるはずのない息子を守ろうとしていた..........」






























鬼熊「そんな小百合の姿を見ていたら無性に興奮してきてなぁ、ついつい小百合を犯してしまったよwww」









全員「............!!!!」





鬼熊「最初こそはそれなりに抵抗はしてきたが、いかんせん出血が多くて身体が動かせなってきたのか 抵抗してこなくなったからもう私のやりたい放題だった、『たかし、たかし、』ってヒィヒィ泣きながら豚みたいに喘いでいて心底笑えたよwww」


鬼熊「それで犯しているうちに小百合は死んでしまってな、死後硬直で段々と膣内がぬるくなってきて締め付けが強くなっていくのを如実に感じた...........」


















































鬼熊「あぁぁぁ..........気持ちよかった..........あれは本当に気持ちよかったよ........ヒヒヒwww」ニヤァァァァァァ.........










生徒たち「..............!!!!」ゾッ.......!!









キモオタ「あ.......あぁぁぁ........おじさん.........おばさん..........」ワナワナ......


全員「...............!!」


寺坂「あいつ........完全にイカれてやがる..........」


狭間「吐き気を催す程の邪悪ね.........」





鬼熊「しかし泣かせるじゃあないか、血の繋がっていない赤の他人の子供を自分達の本当の息子のように思い、育て、命懸けで守ろうとするとはな...........」





キモオタ「ヒグッ........ヒグッ........」ポロ ポロ......





鬼熊「二人を殺した後で家の中を散策していたら寝室の押入れから面白い物が見つかってな............『プレゼント』とマジックで書かれた大きなダンボール箱が出てきた..........」





キモオタ「グズッ.......ヒグッ.......」ポロ ポロ....


全員「...............」





鬼熊「そのダンボール箱を開けて見ると、ボロボロになったマフラーや割れたオルゴール、壊れたロボットのおもちゃなどが出てきた............恐らく二人が貴様に渡そうとしたが、受け取ってもらえなかった5年分の誕生日プレゼントなのだろう.......」





全員「..............」





鬼熊「よく見てみると5年分のプレゼントと一緒に、赤茶けた写真とメッセージカードが何枚か入っていた...........私はそのメッセージカードを読んでみた........」


鬼熊「どのメッセージカードを読んでみても内容は全部『いつかきっと夢を掴んでね、お父さんもお母さんも応援しています』『血は繋がっていないけどお父さんとお母さんにとってたかしはたった一人の大切な息子です』などと、貴様への愛情が溢れるものだった..........」





キモオタ「...............!!」ポロ ポロ.....





全員「..............!!」









キモオタ「................!!」ポロ ポロ.....






『こんな誕生日プレゼントなんかいらない!!!!受け取るもんか!!!!受け取ってたまるか!!!!』


『本当の親でもないくせに!!!!どうせ裏切るくせに!!!!そんな奴らに誕生日なんて祝って欲しくない!!!!おばあちゃんを.........お父さんを返して!!!!返してよぉ!!!!』


『昔、自分の身の保身のために僕の事を助けてくれなかったくせに.........いまさら父親面するなぁ!!!!』


『将来よりも、何よりも!!今はアニメの限定版DVDを、買うことの方が大事なんだよ!!!!
いいからとっとと金をよこせぇ!!!!偽善者共がぁ!!!!』





あの二人は...........本当に自分の事を大切にしてくれて、自分の幸せを願ってくれていたんだ...........


なのに、自分は二人の優しさを幻だって勝手に決め付けてひどいことを言い続けてきて、二人をずっと悲しませ続けてきた...........















キモオタ「拙者は..........今まで二人に何て事を..........」ポロ ポロ......














鬼熊「つくづく酷い話だなぁ........あの二人は息子である貴様の事を本当に愛してくれていたのに、貴様はそんな親の心も知らずにずっと二人の優しさを踏みにじり続けてきた............」





キモオタ「あぁぁぁ..........」ポロ ポロ.....





烏間「貴様、それ以上喋るな........!!」





鬼熊「さぞ無念だっただろうよ、血まみれになりながらも、死にかけながらも守ろうとする程愛していた息子が最期まで自分達の事を本当の『親』とは思ってくれなかった事............」





キモオタ「うぁ.......あぁぁぁ........!!」ポロ ポロ





殺せんせー「..................!!」ビキ.......ビキビキッ!!





鬼熊「人からの愛情を拒んできた貴様はこれからもそうやって誰かが差し伸べてくれた優しさを疑い、踏みにじってまた人を傷つけていくんだろうな」





キモオタ「やめてぇ........もうやめてぇ..........聞きたくない.......聞きたくないよぉ.........!!」ポロ ポロ





生徒たち「「やめろぉッッッッ!!!!」」





鬼熊「貴様は人からの愛情を知らずに育ってきた!!!!だから都合が悪くなったら簡単に自分の実の母親だって殺す事ができる!!!!貴様はそういう人間なんだよォ!!!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」





キモオタ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロ ポロ


































「違うもん!!!!!!! 」


































鬼熊「ん...........?」





キモオタ「................!」ポロ ポロ......


生徒たち「倉橋..........」





倉橋「オタりんは愛情を知ってるもん.........だってオタりんは私達の事を大好きでいてくれてるもん........」グスン......





倉橋「オタりんは人の優しさを踏みにじったりするような人じゃないんだからぁ!!!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「...............」





矢田「そーだよ........キモオタ君は絶対そんな事しないもん.......さっきからキモオタ君の事を悪者みたいに言ってるけど..........全部あなたが悪いんじゃない!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「..................」ピク......





矢田「全部自分の自業自得のくせに逆恨みまでして勝手な事ばかり言わないで!!!!キモオタ君をこれ以上苦しめないで!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「小娘どもが...........!!」ブチブチ.......





生徒たち「そーだそーだ!!!!」「キモオタは俺らの大切な友達なんだ!!!!」「これ以上キモオタを傷つけたら許さないぞ!!!!」










キモオタ「倉橋殿........矢田殿..........皆..............!!」ポロ ポロ......





鬼熊「フン...........ピーチクパーチクと.........やかましい小鳥どものさえずりだ..........」









鬼熊「..............まぁだが.......そんなお友達想いの君たちにご褒美だ.........前に君たちがISSから奪ってきたデータ........律の回線がジャックされた影響でおじゃんになってしまい、見ることができなかったデータの内容を教えてやろう..........」





全員「..............!!」





鬼熊「...........まず、率直に結論から言ってしまえばその怪物が今日地球を巻き込んで爆発するという事はほぼ無いと思ってもいい」





全員「え..............!?」





殺せんせー「..................!!」





鬼熊「そいつの細胞は90年以内で寿命を迎えるらしく、その寿命を迎えるまでの90年の間にそいつが爆発する可能性は高く見積もっても1パーセント以下という事だ」





生徒たち「................!!!!」









鬼熊「ちなみにこの1パーセントという数字はある条件を満たした場合の数字だ.............そいつの爆発リスクを1パーセント以下に下げる方法は............そいつの細胞を活性化させ、珪素化合物の流動を促す効果のある薬品を投与する事だ」





生徒たち「...............?」





鬼熊「おそらくその薬品は一学期に、奥田 愛美がそいつの指示の下で作ったはずだ..........その薬品を飲んだ瞬間 そいつの体が液状化したのを覚えていないか?」





奥田「あ..............!!」





生徒たち「..........あの薬で.........!!」





殺せんせー「..............!!」





鬼熊「そう、あの薬品をそいつに飲ませれば爆発のリスクを1パーセント以下まで下げる事が可能だという事だ」





生徒たち「.................!!」









寺坂「ケッ!!テメーの言う事なんざ信用できっかよ!!どーせデタラメ言ってんに決まってらぁ!!」


前原「ああ!!嘘の情報で俺らをぬか喜びさせようって魂胆が丸見えなんだよ!!」





律「いいえ、嘘ではありません」





生徒たち「律...........!!」





律「彼の言っている事はまぎれもない事実です、皆さんのおかげで皆さんと過ごした思い出だけでなく、研究データのメモリーもバックアップできましたので画面に表示します」シュン!





生徒たち「..................!!」


杉野「奥田.........もう一度読んでみてくれ..........」


奥田「は、はい!」





奥田「............」スゥ.......









奥田「我々の任務は..........件の超生物の反物質サイクルの暴走を防ぐ研究だ、様々なタイプの反物質生物を製作し
生命維持カプセルに入れ、宇宙空間へと放出して........寿命死から暴走→爆発までを観測する」


奥田「宇宙空間では月面とは違い.........反物質連鎖を起こす物質が無いので爆発の規模を最少限に抑えつつ観察できるのだ」


奥田「実験の結果..........爆発リスクは触手生物のサイズと正比例する、大きいほど安定で.........小さいほど高確率で爆発した」


奥田「また、『奴』から月面ネズミへのケースのように強引に細胞を株分けしても暴走リスクは上がると判明」


奥田「従って月面ネズミの悲劇を起こす条件は.........人間ベースでオリジナル細胞の 『奴』にはほぼ該当せず
暴走・爆発の確率は思われていたよりはるかに低い」


奥田「更に、以下の化学式で示す薬品を投与し定期的に全身の珪素化合物の流動を促す...........わかりやすく言うと『凝りをほぐす』事で、更に飛躍的に暴走リスクが下がると判断」


奥田「以上の条件を満たす時…爆発の可能性は高くても.........1%以下...........!!」





生徒たち「...................!!」





奥田「...............おそらくは爆発より先に他の細胞が寿命を迎え、90年以内に穏やかに蒸発するだろう...........!!」














生徒たち「................!!」





岡野「嘘............じゃあ...........本当に殺せんせーが爆発する可能性はたったの1%............?」





岡島「殺せんせーを殺さなくても、ほぼ爆発する事はないって事だよな........!!」





杉野「1%なんて有って無いようなもんじゃん..........!!」





生徒たち「..................!!!!」
























生徒たち「「やったぁッッッッ!!!!殺せんせーを殺さなくてもいいんだぁ!!!!地球は助かったんだぁッッッッ!!!!」」ワッ!!!!
























僕らは今日で殺せんせーは100%爆発すると思っていた、だから、嫌でも殺せんせーの死を受け入れなければならない、そう思っていた





でも、殺せんせーが爆発する可能性はたった1%なんだ..........!!





100%の絶望に99%の希望が舞い降りてきた...........





もう、僕らは殺せんせーを殺すか殺さないかで迷い、苦しまなくてもいいんだ.........!!





これからも殺せんせーとずっと一緒にいられるんだ............!!














杉野「やったぁ!!!!また来年も野球ができる!!!!」


岡野「また殺せんせーに沢山の事を教えてもらえる!!」


三村「........ほんとにこれでもう安心なんだな.......」ホッ


矢田「陽菜ちゃん!」ギュッ


倉橋「桃花ちゃん!」ギュッ


奥田「よかった.........本当によかった.......」グスッグスッ


岡島「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」





殺せんせー「................」ニコニコ!





生徒たち「」ワイワイ ガヤガヤ!!





鬼熊「................」






































鬼熊「何を勘違いしているんだ君達は?」









生徒たち「...............!!」ピタ......





鬼熊「ハァー..........やれやれ、この『平行世界』の君達ならば、多少は事の重大さを理解して危機感を持つものだと踏んでいたのだが.........どうやらこの世界の君たちもすっかり脳内はお花畑のようだな..........」





全員「...................!!」





鬼熊「1%の確率で地球を巻き込んで爆発する危険生物など、殺す以外の選択肢などないだろう」





生徒たち「え.............!!」










前原「は..........?ちょっ待てよ!!なんでここまで来て殺せんせーを殺さなきゃなんねーんだよ!?」


片岡「そうだよ!!爆発する確率は1%なんだから殺さなくてもいいじゃない!!」





鬼熊「............君達は、『1%』という数字がどれ程の重さなのかをわかっていないようだな...........例えば.........君達は飛行機が一体どれぐらいの確率で墜落事故に遭うか知っているか?」





生徒たち「................」















鬼熊「およそ0.0009%だ」





生徒たち「.................!!」





鬼熊「この数字はあくまでNTSB(国家安全運輸委員会)調べの全世界の航空会社総合の平均値だが、その化け物が地球もろとも爆発する1%という確率よりは遥かに低い...........」





生徒たち「.................」





鬼熊「だがどうだ、0.0009%というかなり低い確率でも、飛行機の墜落事故は多発している、新聞やニュースで何度かは見たことがあるだろう?逆に言えば、その化け物が地球を巻き込んで爆発する確率は、飛行機が墜落する確率よりも遥かに高い」





生徒たち「.................!!」





鬼熊「もしそいつを殺さなければ、この世界のすべての人間は3月13日以降、毎日 『今日で地球が滅ぶかもしれない』という恐怖と共に生きる事になるんだぞ?それでも君達はその化け物を殺すなと言うのか?」




全員「.................」











ビッチ「くっ.........反論のしようがない........ぐうの音も出ないわ..........」


烏間「.................」





確かにあの男の言ってちる事は間違っていない


いや、むしろあの男の言っている事は正論だ


いくら、彼らが奴を殺したくないと思っていても、殺さなければいずれは地球が爆発するという事には変わりはない..........


普通の人間なら、この事情を知れば 100人が100人、必ず奴を殺せと言うはずだろう.........










だが...........
























「それでも、僕らはその1%に賭けるよ」
























鬼熊「..............」ピク......





渚「爆発する確率がたったの1%なら、殺せんせーを救う方法を考える時間はまだまだある..........」


カルマ「確かにあんたの言う事は正しいし否定のしようがないよ、でもさ、もう絶対に助ける事ができないから殺すしかやりようがないって状況の中に、ほんの少しでも助けられる可能性が出てきたのならそのわずかな可能性に賭けたくなるのが生徒ってモンじゃん?」


磯貝「俺たち生徒からすれば、殺せんせーは藁にすがってでも助けたい存在なんだ」





鬼熊「..............」





渚「だから、僕らはこの教室を出て、高校に進学しても殺せんせーを救う方法を考えるよ、そして見つけ出して見せる............諦めなければきっと答えを見つけ出す事は出来るんだ.........!!」


生徒たち「..............」コクン!!










彼らは普通の考え方を持つ人間ではない


はじめは落ちこぼれと呼ばれていた彼らだが、常識はずれな超生物の教えを一年間受け続け


何度も何度も常識はずれな奇跡を起こし続けてきた暗殺者集団なのだから


彼らならきっと奴を救い出す方法を見つけ出す事ができると俺は思っている........









鬼熊「プ.........ククク...........」





生徒たち「...............!?」















鬼熊「クハハハハハハハハハハハ!!!!アーッハハハハハハハハ!!!!何を言いだすかと思えば わずかな可能性に賭けるとか、諦めなければ何とかなるとか、君達漫画の世界の住人が大好きな根性論を唱え始めるとは!!!!」





全員「.................!!」





鬼熊「............この世界はつまらない、全てが君達E組の都合のいいように巡る予定調和によって成り立っている世界だからだ..............」


鬼熊「まんまと中学生に力負けするプロの殺し屋3人、たかが中学生の猫騙しにビビりあげる元精鋭軍人、金的一発で堕ちる世界最強の殺し屋の弟子、周りの敵はその予定調和のために君たち中学生でもやり込めるようなレベルの阿呆の無能に成り下がる.........非常につまらない世界だ...........」




















鬼熊「だから、私はそんな退屈でつまらないこの箱庭世界に刺激を与えてやったのだ、
二代目死神に前もって烏間 惟臣を始末させたり、突然律をハッキングしてみたりして
『現実は漫画のように甘くないぞ』という一撃を君達操り人形に与えてやったのだ」ニヤァァァァァ......





生徒たち「.................!!」









キモオタ「..............やはり、『親切な人』として死神に拙者らの事を入れ知恵したのも、律殿をハッキングしたのも貴様だったのか...............だが、腑に落ちない.........」





キモオタ「なぜあの時貴様は超体育着の情報を二代目に知らせなかった?知らせていれば拙者はおろか、生徒全員を殺す事ができていたはずだろう」





鬼熊「............フン、いいだろう、殺す前に冥土の土産に教えてやろう、なぜ超体育着の情報を二代目に伝えなかったか 理由は簡単だ...........」





鬼熊「貴様を殺すのはこの私だ、超体育着の情報を知らせてしまったら、あの無能の事だ、大石 貴志を殺さないよう口を酸っぱくして言ったところで力を誇示するために貴様を殺しかねないからな.........」





生徒たち「................!!」





キモオタ「................それともう一つ釈然としない部分がある..........あの時 貴様が律殿をハッキングしたタイミング............あれは明らかに皆が研究データを盗んでくるのをあらかじめ知っているとしか思えない..........貴様が拙者とほぼ同時期にこの世界に来たのならば、殺せんせーの過去までしか展開を知らないはずだ.........一体 貴様はどうやってこの先の展開を先読みしている?」









鬼熊「フン、本来なら貴様の質問など答えてやる義理はないのだがこれもまた冥土の土産に特別に答えてやろう.........なぜ、私が貴様の知らないはずの展開を知っているか..........それは..........」





鬼熊「『ネタバレサイト』を利用していたからだ」





キモオタ「................!!」





生徒たち「ネタバレ........サイト.......?」





杉野「なんなんだ........そのネタバレサイトって言うのは.........」


不破「ネタバレサイト........漫画やアニメでまだ世間に未発表のストーリーを、その作品の制作に関わっている人か、あるいはその作品に何らかのパイプがある人が不正に公表しているサイトの事だよ........」





キモオタ「だが、どういう事だ.........この世界に来てから拙者も『暗殺教室』の詳細が掲載されているネタバレサイトを何度も検索したが、そんなサイトは見つからなかったぞ...........」





鬼熊「当たり前だ、貴様が所持しているスマートフォンやパソコンは恐らくこの世界に来てから防衛省によって支給された物だろう?『暗殺教室』の世界の中のインターネット上に『暗殺教室』の情報など存在するはずがなかろう」





キモオタ「.................!!」





鬼熊「対して、私が所持しているこのスマートフォンは現実世界から持ってきた物だから、このスマートフォンは現実とリンクしているという事だ、そしてさらに教えておいてやると、この世界と現実世界の時間の流れ方は同じだ、この世界で一時間経てば、現実でも一時間経っている............」





鬼熊「つまり、現実世界で、『暗殺教室』のネタバレが公開されれば、私のみが現実とリンクしているこのスマートフォンでそのネタバレを閲覧する事ができると言う事だ、貴様をここに連れてきたポリゴンはそんな事も教えてくれずに貴様をこの世界に飛ばしたのか...........つくづく悲運だな、出来の悪いパートナーを持つと、ククク..........」





キモオタ「くっ..............!!」














鬼熊「...........さて..........お喋りの時間は終わりだ............さっさとその化け物を殺してゆっくりと貴様の息の根も止めなくてはならないからな..........」





キモオタ「................!!」


全員「.................!!」グッ.....





鬼熊「さあ、今こそ 私の『最終極秘暗殺プロジェクトA』のその全貌を諸君らにお披露目する時が来たようだ........」ス.......





生徒たち「あれは.............!!」


烏間「(スマートフォン...........?何をするつもりだ..........!?)」










鬼熊「諸君らに『現実』の厳しさを教えてやろう」


































ピッ!














































次の瞬間、街の方から物凄い音がした
























































ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! !






























全員「!!!!!!!!」



















鬼熊「ゲヘヘwwwゲヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒwwwwww椚ヶ丘駅が木っ端微塵だぁwwwwww」










生徒たち「................!!」





烏間「貴様...........一体何をした........!!」










鬼熊「ヒヒヒ.........私の指先一つで多くの人間が死ぬ............実に愉快だ.........」










殺せんせー「..................!!」




















鬼熊「さあ..........ここからが『本当の暗殺教室』の始まりだ」



















全員「..................!!」





鬼熊「ククク...........実はね、この椚ヶ丘内の駅やホテル、デパートなど.......様々な建物に爆弾を仕掛けさせてもらった.........ここ最近の椚ヶ丘の建設ラッシュに乗じて数ヶ月程前から柳沢の部下を総動員して秘密裏にコツコツとな.........」


鬼熊「その爆弾の起爆方法はそれぞれの建物に割り振られた4桁の暗証番号をこのスマートフォンに入力して、『起爆』をタップするだけだ.........爆弾を仕掛けた建物の数はざっと100軒は軽く超えているが、たかだか100ちょっとの暗証番号を全て記憶する事など私にとっては容易い事だ.........」





烏間「ふざけるな!!!!お前の計画は政府が安全性を認可した上で行われる計画のはずだろう!!??まさかお前は政府に虚偽の計画概要を伝えたのか!!!!こんな事が許されるはずがない!!!!」





鬼熊「いいや、私は政府に虚偽の計画内容の報告など一切していない.................この計画は私が詳細を包み隠さずに伝え、政府のお偉いさん方から承諾を得た上で執り行われているれっきとした暗殺計画だ..........『地球を救う為なら小さな犠牲は必要だ、やむを得ない』と言っていたよ...........」






生徒たち「嘘だろ..............!?」


烏間「............こんな計画を.........政府は承認したと言うのか..........!?」





鬼熊「...........もう君たちにこの計画の概要を隠す必要はあるまい..........『最終極秘暗殺プロジェクトA』というのはね、この椚ヶ丘全体を人質にしてその化け物に『死』以外の選択肢を与えない状況を作り出す、『椚ヶ丘爆弾化計画』の事なのだよ」ニヤァァァァ.......





全員「...................!!!!」














鬼熊「要するに...........」スッ スッ スッ スッ





ピッ!


























ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン ! ! ! ! ! ! !





















全員「!!!!!!」





鬼熊「もし殺せんせーや君たちが私の要求通りに動かなかったり余計な行動を取ったりすればこんな風にどんどん関係のない誰かが死ぬ事になるよぉwwwwフヘヘへへへへwwww」ゲラゲラ





キモオタ「貴様..........本当に人間か...........!?」


磯貝「狂ってる..........あいつは頭がおかしいんだ..........!!」














烏間「これが.........お前の暗殺計画か...........」フルフル......











烏間「 こ れ が 政 府 の や 殺 り 方 か ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」





鬼熊「ああそうだとも!!!!これが私の!!!!そして政府の殺り方さァ!!!!何かを得るためにはなァ!!!!必ず何かを失わなければならないんじゃボケェェェェェッッッッ!!!!」





生徒たち「...................!!」


ビッチ「..........なんて奴なの.......!!」


烏間「ここまで腐ったか........政府の人間は..............!!」










鬼熊「...........さて、本当はもう少し町を爆発して遊びたい所だが..........仕上げに入るとするか............早くあの化け物を殺して、大石 貴志をじっくりとこの手で殺さなければならないからなぁ............ククク.............」





全員「.................!!」









鬼熊「私はこの計画の為に二つの『秘密兵器』を用意していた..........一つめの秘密兵器であるそこのガラクタは使い物にならなかったが.............もう一つの秘密兵器ならば、確実にターゲットを仕留める事が可能だ.............さあ諸君、まずは3年E組の教室の教壇の下を見てくれたまえ............」





生徒たち「教壇の下..........!!」ダダッ!!


烏間「待て!!これは奴の罠かもしれない!!教壇の下に近づくのは危険だ!!」





鬼熊「とことん疑り深い男だね君は...........安心してくれたまえ、私は大石 貴志『以外』の生徒たちに手を出す気はない...........大石 貴志『以外』はね..........」





烏間「...............!!」


ビッチ「もうあいつら教室の中に入っちゃったし、私達が止めたところで止まるような子たちじゃないのはわかってるでしょ?私達もいくわよ」ダッ!!


殺せんせー「エエ..........私ヲ殺ス為デアロウ兵器トハ言エ.........生徒タチガ心配デス...........我々モ参リマショウ.......」ズシン ズシン


烏間「くっ.............!!」ダッ!!




教室..............










全員「...................!!」





片岡「何これ..........」


狭間「これが.........あいつの言う秘密兵器...........?」


三村「パッと見 25インチのブラウン管テレビぐらいの大きさの真っ黒な箱にしか見えないけど.............」


殺せんせー「...............」










鬼熊「どうかね?シンプルでなかなか素敵な造形だろう?」ザッ.......










生徒たち「鬼熊...........!!」










鬼熊「その黒い箱こそが、私が用意した二つ目の秘密兵器.........そしてその化け物に裁きを下す『黒騎士』だ」





生徒たち「黒騎士............!?」









鬼熊「その箱こそが、私の暗殺計画の真骨頂だ............政府の作り出した『天の矛』『地の盾』よりも遥かに効率的で制作費も人件費もかからず、そして無駄な時間も割くことなく、尚且つシンプルにその化け物を殺す事ができる............私の最高傑作だ...............」





殺せんせー「.....................」


烏間「(この箱状の物ひとつで、奴を殺そうと言うのか.............一体何を企んでいるんだ............)」





鬼熊「さて..........私がこのリモコンのボタンを押した瞬間、君達の先生はこの世から跡形も無く消え失せる.............」





鬼熊「離任式も兼ねて..........君達に授業をしてやる...........『絶望』という名の教科をね.............」ス......





生徒たち「..................!!」





鬼熊「始業開始だ」





























ピッ!












































カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ カチッ






















































全員「...................!!!!」


岡野「..........ねぇ........あの箱、カチカチいってない..........!?」


竹林「.........まさかあれは...........!!」










鬼熊「..........そうさ、君達のお察しの通り『黒騎士』は、時限爆弾だ............爆発までのカウントダウンが始まったの
だ.........」










全員「 ! ! ! ! 」
























鬼熊「『黒騎士』は爆発と同時に大量の対触手生物弾を弾け飛ばす仕組みになっている..........その爆発の威力は.......この山一帯を消し飛ばす程の威力だ..........」





全員「 ! ! ! ! 」





烏間「ふざけるな!!!!今すぐ止めろォッッッッ!!!!」ガシィッ!!!!





鬼熊「ククク........クハハハ.........もう遅い..........黒騎士は一度起動したら解除などできない...........もう私にも止められないのだ............!!!!」ハァ....ハァ......





全員「..................!!!!」
















殺せんせー「..............!!!!」グァッ!!





鬼熊「おぉっとぉ!!!!壊そうなんて考えるんじゃないぞ!?黒騎士は壊そうとしたり、オーバーホールしようとしたりすれば時間など関係なく即爆発するように出来ているからなァ!!!!」





殺せんせー「クッ..............!!!!」










生徒たち「いやだぁぁぁぁぁ!!!!」「助けてぇぇぇぇぇぇ!!!!」










殺せんせー「................!!!!」





鬼熊「ほぉら、お前の大事な可愛い可愛い生徒たちが恐怖に怯えているんだぞ?こうなればお前が取る行動は一つしかないよなぁ..............?」





殺せんせー「................!!!!」

























鬼熊「今すぐそれを抱えて上空まで飛んで爆発しろ」









殺せんせー「............!!!!」


生徒たち「...............!!!!」





鬼熊「そうそう、一つ言い忘れていたが黒騎士は爆発すれば対触手生物弾を弾け飛ばすだけではなく、ある電波を飛ばすようになっている、椚ヶ丘中の建物に仕掛けた爆弾は全て 黒騎士から発信されたその電波を受信すると即爆発するように出来ている...........つまりもしここで黒騎士が爆発すれば、この山だけでなく、椚ヶ丘の全てが焼け野原になる...........」





全員「...............!!!!」





鬼熊「要するに、貴様がそれを抱えて爆風と電波が届かない程上空まで飛んで行けばここにいる者たちも、椚ヶ丘も救う事ができる............貴様の犠牲一つでな..........」





殺せんせー「...............!!!!」





鬼熊「もっとも、もし貴様が上空まで行って黒騎士を投げ捨てたり、生還していたりすれば、その時はまた椚ヶ丘のどこかの建物を爆破するぞ..............」















鬼熊「まさかとは思うが、自分の生徒たちさえ助かればそれ以外の椚ヶ丘市民の命など どうなってもいいなどとは思ってないよなぁ............元大量殺人犯とはいえ、教育熱心な素晴らしい教師が、自分の生徒以外の人間を見捨てるなど、できるはずがないよなぁ............」ニヤァァァァァ...........





殺せんせー「クッ............!!!!」





寺坂「ヤロー........!!」


キモオタ「どこまでも卑劣な..........!!」









黒騎士『爆発まで、残り1分です』カチッ カチッ





全員「 ! ! ! ! 」





鬼熊「..........後1分で、奴一人が爆発するのか、この町の全てが風となって宇宙の一部になるのか...........全てが決まる..........フヘヘ...........フヘヘへへへへァwwwwww」











全員「.................!!!!」





生徒たち「うわぁぁぁん!!!!」「いやだぁぁぁぁぁ!!!!」「死にたくないよぉぉぉぉ!!!!」




















鬼熊「これで終わりだァァァァァァ!!!!何もかもなァァァァァァ!!!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!アーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!」







































「希望ヲ捨テテハナリマセン.............」







































鬼熊「ほぉ............」ピタ.......





生徒たち「..................!!」


渚「殺せんせー.........」





殺せんせー「涙ヲ流シテハナリマセン.........諦メテハナリマセン............」





生徒たち「.................」





殺せんせー「君達ニハ沢山ノ夢ガアル............輝カシイ未来ガアル............ソレヲ守ルノガ教師ノ仕事デス...........コンナ所デ...........君達ノ夢ヤ未来ヲ終ワラセナドシマセン.............」グッ........





中村「まさか.............!!」ポロ ポロ......


生徒たち「.............!!」






























殺せんせー「最期ニ私ニ会イニ来テクレテ アリガトウ」ニコッ














生徒たち「................!!」





殺せんせー「.................」ググッ......





渚「..........待って......行かないで.......!!」


岡野「殺せんせー.........行っちゃダメ........!!」ポロ ポロ....





鬼熊「とっとと行けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!早くしないとここが爆発してしまうだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ヒィィィィィッッッッ!!!!」ハァ ハァ!!





渚「殺せんせー!!!!お願いだよ!!!!お願いだから行かないで!!!!」ポロ ポロ





殺せんせー「私ハ..........私ハ..........!!」ググググッ..........















殺せんせー「私ハ生徒タチヲ守ル!!!!」バシュンッッッッ!!!!















生徒たち「「殺せんせーッッッッ!!!!」」




















黒騎士『爆発まで、残り30秒です』カチッ カチッ


殺せんせー「..................」ギュォォォォォォォォ!!!!





『殺せんせー!!俺らにもかき氷食わせてよー!!』





殺せんせー「................」ギュォォォォォォォォォ!!!!
























鬼熊「フフフ........ハハハハハハ!!いいぞ!!もっと高く!!もっと高くだ!!最高の花火を見せて見ろォ!!!!」





生徒たち「あぁぁ..........!!」ワナワナ.......

































殺せんせー「....................」ギュォォォォォォォォ!!!!





『殺せんせーの命を..........助ける方法を考えたいんだ』





殺せんせー「..................」ギュォォォォォォォォォ!!!!































『あぁー!!また殺せんせーが盗み食いしてるー!!』





『殺せんせーのおかげで成績あがったよー!!』





『このタコいつの間に盗撮してやがったんだ!!』





『殺せんせーも早く来いよー!!』





『殺せんせー大好き』












































『殺せんせー!!』















































































殺せんせー「グズッ........ヒッグ...........」ポロ ポロ......



















黒騎士『爆発まで、のこり10秒です』カチッ カチッ





殺せんせー「.................!!」ギュォォォォォォォォ!!!!





黒騎士『9.........8.........7...........6...........5..........』カチッ カチッ




















『4』










烏間「................!!」


ビッチ「.................!!」





























『3』










鬼熊「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」





























『2』










生徒たち「.................!!!!」ポロ ポロ........





























『1』










殺せんせー「.................」スゥ.........

























































殺せんせー「アリガトウ」ニコッ
























































生徒たち「..................!!!!」





























爆発する瞬間に殺せんせーが、遥か空の彼方から 僕らに微笑みかけて、「ありがとう」と言っているように見えた





僕らには そんな気がしてならなかった
























































ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン ン ン ン ン ン ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! !





















































鬼熊「...................」ニヤ.......





烏間「.................!!」


ビッチ「...................!!」



















































生徒たち「「 殺 せ ん せ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ー ー ー ー ー ー ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」」ポロ ポロ
















烏間「.................」





『..........私ね、カラスマ、万が一地球が滅びてもいいんじゃないかと思ってる、ガキ共にとってはね 』





烏間「.................」





『殺せなかったら殺せなかったで挫折感や喪失感はどこかに残る』


『ましてや自分達の手の届かない巨大な暗殺に.......為す術なく担任が殺されたら? 』


『あるいは愛憎に塗れた暗殺者の手で..........残酷で苦痛に満ちた恩師の死を見せつけられたら?』


『怖いのよ、挫折・無力・トラウマ...........何が起きてもあの子達の将来を歪めそうで 』





生徒たち「うわぁぁぁん!!殺せんせぇ!!!!殺せんせぇー!!!!」ポロ ポロ





ビッチ「...............」ポロ ポロ.....





烏間「.................!!」















『無邪気な顔をしてたガキ共が...........,歪んだ心の大人になるのを見たくないの』





烏間「くっ............!!」


































「クククク.............」







































烏間「..................!!」





鬼熊「クククク..........やはり私こそが絶対的正義............そして、あの化け物こそが絶対的悪...........」















鬼熊「私こそがこの地球をあの悪しき化け物から救った英雄だァァァッッッッ!!!!クハハハハハハハハハハハハハ!!!!!アーッハハハハハハハハハハ!!!!」






生徒たち「殺せんせー........殺せんせぇ.........!!」ポロ ポロ.....





烏間「あのクズめ........!!!!もう我慢ならん!!!!」ダッ!!!!



































「 鬼 熊 ァ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! 」


































鬼熊「ん............?」





烏間「...............!!」ピタ..........





キモオタ「..........ほんのわずかでも..........ほんのわずかでも...........殺せんせーの命を助ける事ができる可能性があったのを知っていながら.............何も考えようともしないでお前は殺せんせーを殺した.............」ワナワナ......





生徒たち「キモオタ..............!!」ポロ ポロ........





鬼熊「.................」






























キモオタ「お前だけは絶対に許さないからなァッッッッ!!!!」ポロ ポロ



















鬼熊「許さないだと............?何を憤っている?何を悲しんでいる?元はと言えば貴様らが賞金欲しさや遊び半分で殺そうとした化け物だろうが」





生徒たち「.................!!」ポロ ポロ......





鬼熊「まぁとにもかくにも、これで私は元の世界に帰る条件は満たした訳だ............これで私がこの世界でやる事はあと一つだ.............」





全員「.................!!」





























鬼熊「大石 貴志...........次は貴様を殺す番だ...........貴様の大好きな漫画の世界の中で永遠の眠りにつかせてやる...........クククク............」ニヤァァァァァ..........



















全員「................!!」





鬼熊「クククク............」ザッ......ザッ.....





生徒たち「キモオタァ!!!!逃げろぉ!!!!」「キモオタくん逃げてぇ!!!!」






ビッチ「止まりなさい!!!!」ガチャッ!!





鬼熊「ん?」





ビッチ「それ以上キモオタに近づいたら引き金を引くわよ..........!!」ググ......





生徒たち「ビッチ先生.........!!」


キモオタ「...............!」





鬼熊「..........銃を捨てろ、イリーナ・イェラビッチ」ザッ......ザッ......





ビッチ「聞こえなかったの!?それ以上近づ..........!!」





鬼熊「私の指先一つでこの町が消し飛ぶと言うことを忘れてはいないかね?」グ.........





全員「..............!!」


ビッチ「くっ..........!!」ガシャン!!
















鬼熊「クククク.........」ザッ......ザッ.......





烏間「待てッッッッ!!!!」ザッ!!





生徒たち「...............!!」





鬼熊「...........今度は君が私の邪魔をするのかね?烏間 惟臣君..........」ピタ......





烏間「もしキモオタ君に.......生徒に手を出そうと言うのなら、ただじゃおかないぞ...........こうなれば例え町を爆発されたとしても、俺は生徒を守る..........」ググ..........





鬼熊「................」





鬼熊「よかろう.........君のその熱意に免じて、特別に相手をしてやろう..........君は多少は骨がありそうだから大石 貴志を処刑する前の余興ぐらいにはなるだろうからな..........」バキ.....ボキ.......





烏間「舐めるなよ............」ググ.......











あけましておめでとうございます!!

予想以上に長引いて年を越してしまいましたが、後一週間ほどでこの小説も終わる予定ですので、どうか今年もキモオタ暗殺教室をどうぞ最後までよろしくお願いします!!














カルマ「これで二度目だ..........」


渚「................?」


カルマ「烏間先生が本気で戦うのを見るのは................」


生徒たち「..................!!」


杉野「そっか........!!考えてみれば烏間先生が本気出したの二代目死神の時だけだ...........!!」


木村「烏間先生ならあんな奴一瞬でぶっ飛ばしてくれるぞ........!!」


岡野「うん!本気出した烏間先生に勝てる奴なんているはずないもんね!」


カルマ「いや...........あいつは多分強い............」


生徒たち「................!」


カルマ「警視総監は..........コネだけでのし上がれる程簡単な肩書きじゃないと思うよ.........」


生徒たち「................」


ビッチ「カラスマ..........」









え、このキモオタのいる世界は烏間先生は死神と戦ってないんじゃあ…。

にしても個人的に気になってたのはキモオタがいなくて鷹岡に殴られるのとキモオタに顔面に精子ぶっかけられるのどっちがかわいそうなんだろう?






>>302から指摘があったように

>>301は矛盾が出てくるので無かったことにしてください 汗
















カルマ「これが初めてじゃね.........?」


渚「................?」


カルマ「烏間先生が本気で戦うのを見るのは................」


生徒たち「..................!!」


杉野「確かに.........考えてみれば烏間先生が本気出したの見たことねーな.........」


木村「烏間先生ならあんな奴一瞬でぶっ飛ばしてくれるんじゃねーのか........!?」


岡野「うん!本気出した烏間先生に勝てる奴なんているはずないもんね!」


カルマ「いや...........あいつは多分強い............」


生徒たち「................!」


カルマ「警視総監は..........コネだけでのし上がれる程簡単な肩書きじゃないと思うよ.........」


生徒たち「................」


ビッチ「カラスマ..........」



















鬼熊「さて.........漫画の世界の空挺部隊トップは果たしてどれぐらいの実力なのか..........この私が直接確かめてやろう..........」





烏間「この世界から退出願おう、お前は生徒の教育に悪すぎる」ググ.........
















全員「.................」ドクン....ドクン.......















烏間「 行 く ぞ ! ! ! ! 」バッッッッ!!!!



















烏間「..................!!」ブンッ!! ブンッ!! ブンッ!!





鬼熊「やはり漫画の世界の住人は演出のために繊細な動きができないようになっているらしいな、コンビネーションに無駄がありすぎる」ヒュッ!! ヒュッ!! パシッ!!





烏間「くっ.............!!」ブンッ!! ブンッ!! ブンッ!!





なんというフットワークの軽さだ.........還暦を超えた人間の動きじゃない.........!!


全然俺の攻撃が通用しない............!!



















生徒たち「.................!!」





前原「マジかよ...........!!」





寺坂「あの烏間のセンコーの攻撃を全部 スウェーバックとパリングだけで捌いてやがる.........!!」



















鬼熊「..........やはり、この世界の空挺部隊トップの実力などこの程度だったか..........ただ単に君以外の周りの人間が極端に弱く設定されていただけだったようだ.............その程度の強さでは現実では通用しない.............」ヒュッ!! ヒュッ!!





烏間「くっ...........!!」ブンッ!! ブンッ!!






























鬼熊「君程度の実力では余興にすらならなかった、もう君に用はない」バッッッッ!!!!





烏間「 ! ! ! ! 」







































ド ゴ ォ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! !












































烏間「か.........は..........!!」ゲホッ.....!!





生徒たち「「烏間先生ッッッッ!!!!」」





鬼熊「みぞおちにボディーブロー一発..........いくら軍人とは言え、みぞおちまでは鍛える事ができないからな..........」





烏間「うぐぅ.........ゲホッ!!」ガクガク...........





鬼熊「私のボディーブローを喰らってダウンしなかった事には敬意を表そう..........なかなかの精神力と耐久力だ.........だが............」ザッ...........





























ガゴッッッッ!!!!


































烏間「ぐぅ................!!」フラ.........





ドサッ...........!!





鬼熊「どんなに耐久力が優れていたところで悲しきかな、人間というものは顎に蹴りを一発入れるだけで脳震盪を起こしてまともに立つ事すらままならなくなる生き物だ.........」















生徒たち「「 烏 間 先 生 ェ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」」



















生徒たち「..................!!」





あの烏間先生がまったく歯が立たない相手がいるなんて 想像だにしなかった.........


僕らは、あの男の強さを見誤っていた.............あの男の強さに気づいていたのはカルマだけだった


烏間先生はプロの大人だ


「烏間先生なら、あの男だってきっと倒してくれる」


僕らはプロである烏間先生の強さに頼りきっていた


でも、僕らは気づいていなかったんだ










烏間先生がプロの大人ならば、相手もまた、プロの大人だったと言う事に...........



















烏間「ぐっ.............」ググ......





鬼熊「........君は軍人........それ故、今まで君が行ってきた戦闘はあくまでルールを決めた訓練、軍隊の中で行われる模擬戦闘だ...........それに対して、私は元警察..........今まで相対してきたのは自分の罪から是が非でも逃れようとする犯罪者だ........時には武器を持っていて罪から逃れるためには殺人すら厭わない者もいた...........私は警視総監になる前、そんな犯罪者達を幾度となくこの手で捕まえて牢屋送りにしてきた.........」





生徒たち「...............!!」





鬼熊「模擬戦闘ばかり行っていて実戦経験の少ない君が、とち狂った犯罪者を相手に実戦を重ねてきた私を倒すなど、100年早い.............要するに踏んできた修羅場の数が違うと言う事だ..........」





烏間「く.........そ............」ググ......














鬼熊「..........さて、じゃあそろそろ君の息の根を止めるとするか............」ザッ....ザッ.......





烏間「.............!!」ググ......





生徒たち「「烏間先生ッッッッ!!!!」」


ビッチ「カラスマから離れなさいッッッッ!!!!」ガチャッ!!





鬼熊「...........銃を下ろしたまえ、さっき私が言った事を覚えてないのかね?余計な事をすれば町を爆発すると..........」





ビッチ「例え町を爆発されたって、私はカラスマを守る!!!!」ググ........





鬼熊「ほほぉ.........君は自分の愛する者のためなら赤の他人がどうなろうがかまわないと言うクチか..........」





ビッチ「.................!!」ググ......





鬼熊「それなら、たとえ生徒たちが家族を失って悲しみに暮れたとしても、自分の愛する烏間 惟臣君以外は赤の他人だからどうなろうがかまわないと言う事なのかね?」グッ........





生徒たち「................!!」





ビッチ「................!!」





『無邪気な顔をしてたガキ共が...........,歪んだ心の大人になるのを見たくないの』





ビッチ「くっ..............!!」ガシャン!!














鬼熊「さて、それでは...........見せしめのために、君には死んでもらおう.........烏間惟臣君..........」ガシッ..........!!


烏間「ぐぁっ............!!」ググッ......





生徒たち「そんな.......烏間先生.......!!!!」


倉橋「お願いオタりん!!烏間先生を助けてぇ!!」ポロ ポロ


キモオタ「やめろ鬼熊!!!!お前が殺したいのは拙者だけだろう!!!!その人は関係ないじゃないか!!!!」





鬼熊「そう急がずとも貴様はこの後じっくり殺してやるから楽しみにしてろ.......」ギュゥゥゥゥ.........!!


烏間「ぐあぁぁぁ...........!!」グググ.....





生徒たち「「烏間先生ッッッッ!!!!」」


キモオタ「やめろォッッッッ!!!!」





鬼熊「さらばだ 烏間 惟臣君、私にたてついた事を後悔しながら死ぬがいい」ギュゥゥゥゥゥ........!!


烏間「く..........そぉ...........!!」ググ......





ビッチ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁカラスマァァァァ!!!!」








































ガシィッッッッッッ!!!!!!














































鬼熊「.............!!」ググ......





全員「.............!!」





烏間「.............!!」ゲホッ......!!













「最初にあなたを見た時から何か良からぬ事を企んでいるとは思っていましたが.................まさかここまでの大事をやらかすとは思わなかった..........ここに駆けつけてよかった............」





全員「.................!!」































ホウジョウ「これ以上あなたの横暴を見過ごす訳にはいかないんでね、鬼熊 剛蔵さん」グググ.........














鬼熊「くっ............!!」バッ!!


ホウジョウ「...................!!」バッ!!















生徒たち「..................!!」


菅谷「誰だ........あの強そうなオッサンは..........」


岡島「俺らの味方..........なのか........!?」










鬼熊「............これはこれは、誰かと思えば政府から『偽』の暗殺計画を聞かされて今までずっと無駄に裏山の麓の警備をしていたクレイグ・ホウジョウさんではありませんか」





烏間「................!!」ググ.......





クレイグホウジョウ...........!?


あの伝説の傭兵軍団『群狼』のリーダーにして『神兵』と渾名されるクレイグ・ホウジョウが何故こんな所に...........!!














鬼熊「ノコノコと何をしに来たんですか、ホウジョウさん?まさか仮にも政府に雇われたあなたが政府側の人間である私の邪魔立てするつもりですか?」





ホウジョウ「その通りです、椚ヶ丘駅と
椚ヶ丘公園で起きた二件の爆発........あれはあなたの仕業でしょう?町は今 大騒ぎになっていて 多くの死者が出ています、しまいには、メディアでは『二件の爆発は超生物の仕業』として報道されていて、政府はハナから秘密裏に超生物を殺す気は無かったと来た..........あなたが今やっている事は想像以上に洒落にならない.............だから、私は雇われの身ではなく、1人の人間としてあなたの暴挙を止めに来たのです」





鬼熊「ほほぉ..........それはそれはご苦労様です............」






ホウジョウ「君達」






生徒たち「..............!!」ビクッ......!!





ホウジョウ「この青年は君達の先生だろう?脳震盪の影響でまだしばらくは自力で立つ事ができないようだから君達でこの青年を見ててやるといい.........」ザッ...........





磯貝「あ............!!」





磯貝「ありがとうございます!!!!」





生徒たち「「ありがとうございます!!!!」」











ホウジョウ「さて............久々に本気を出して暴れられそうだ..............」バキ.....ボキ.........





鬼熊「フン.............」



















ビッチ「カラスマ..........アンタ大丈夫なの............?」


生徒たち「烏間先生............」


烏間「俺の事なら心配ない.........だいぶ回復してきた.........」


倉橋「よかった........烏間先生.......」グスッ.......


狭間「...........にしても.........あの男は一体何者なの........?」


キモオタ「拙者にもわからない.......恐らく殺せんせーの過去編以降になんらかの形で拙者らの前に現れる人物だと思うが..............」


烏間「クレイグ・ホウジョウ...........」


生徒たち「..................?」


烏間「ゲリラ戦や破壊工作のエキスパートとして知られ渡る........『群狼』と言う名の傭兵集団のリーダーだ...........軍人として生きていれば、誰もが一度はその名を聞く...........」


吉田「そんなヤバそーな奴がなんでここに.........?」


烏間「わからない........どういう理由があるかは知らないが彼は我々の敵ではなく 味方だろう..........彼がひとたび戦闘で本気を出せばライオンの首を引きちぎる程の力を発揮すると言われる.........間違いなく俺の3倍は強い.............」


生徒たち「.................!!」ゾ......


木村「ライオンの首を..........」


岡野「烏間先生の3倍...........」


前原「バケモンじゃねーか.........」


烏間「だが............」


生徒たち「.................?」


烏間「あの鬼熊 剛蔵も.........悪魔のような強さだった.........あの筋肉量且つ、人間の急所を的確に突いてくる奴の攻撃は常人では2発と耐えきる事はできないだろう.........手練れ同士、この勝負はどうなるかわからない............」


生徒たち「.................!!」



















ホウジョウ「それにしてもよかった.......」





鬼熊「................?」





ホウジョウ「あなたのような人を人とも思わぬ本物の外道ならば殺しても心が痛まない..........」ボキボキ....バキバキ.......





鬼熊「外道?聞き捨てなりませんね、私は自分の正義に基づいて地球を滅ぼさんとするあの化け物を必要最低限の犠牲で殺しただけです、それにこの暗殺計画は国家ぐるみの計画です、だから何人の犠牲者が出ようと国は私1人だけを法で裁く事はできないのですよ」ニヤ.......





ホウジョウ「.........もうあなたに言う事は何もない............あなた程の手練れだ........完璧に殺すためには『30秒』はかかりそうだ.........」





鬼熊「ほほぉ.........30秒で私を殺すと?」




















ホウジョウ「これより........『本当の私』をご教授しましょう」ググ......




















磯貝「あの人だったら鬼熊を倒してくれるかもしれない..........!!」


矢田「うん......!!もしあの人があいつをやっつけてくれたらキモオタ君も殺されずに済むよ..........!!」


倉橋「おじさん!!頑張ってぇーーー!!」


前原「そいつをボッコボコにぶっ飛ばしてくれぇーーー!!!!」


生徒たち「頑張れぇー!!!!」「いけぇー!!!!」










思わぬ助っ人の登場に僕らの期待は高まった


ひょっとして、あの人なら殺せんせーの仇を討ってくれるかもしれないと.........!!



















ホウジョウ「.................」ス......










私には、ガキの頃からずっと続けている『儀式』がある、それは





眼鏡を外す事だ





それが私の戦闘開始のスイッチ........





そのたった一秒たらずの儀式を行う事で私は自分の蛮性を解き放ち、千倍の敵も本能のままに蹂躙できた...........





だから私は戦闘の前にはこうして眼鏡を.............
























バキャッッッッ!!!!
























ホウジョウ「.................!!」ヨロ......





鬼熊「どうしました?『本当の私』を見せてくれるんじゃなかったんですか?www」ケラケラ





ホウジョウ「...............!!」ビキビキ.....!!



















ホウジョウ「フー...........」





落ち着け............





戦場で冷静さを欠く事は死に直結する.......





ホウジョウ「...............」ス........





どんな時でも、落ち着いて儀式を行い 一瞬で敵を闇に葬る、それが『神兵』と呼ばれる私の...........
























ガスッッッッ!!!!
























ホウジョウ「.................!!」ヨタ.......





眼鏡「」カシャン パキッ!!





鬼熊「.............今まであなたが戦ってきた相手は律儀に眼鏡を外すのを待っていてくれたんですか?よっぽど優しい世界のようですね、この世界は.............」















鬼熊「眼鏡を外さないと本気を出せないようなので外してあげましたよ、メガネwww」ケラケラ





ホウジョウ「..................!!」ビキビキビキ...........!!



















ホウジョウ「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!





鬼熊「!!!!」





ドゴォッッッッ!!!!





鬼熊「うぐぅ...........!!」ズザ.....





ホウジョウ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!!」





ドゴッッッッ!!!!ドガッッッッ!!!!バゴッッッッ!!!!ボガッッッッ!!!!





鬼熊「グハァッ...........!!」ガク.......



















生徒たち「...............!!」





木村「強ぇ...........」


千葉「あの鬼熊を跪かせた...........」


速水「信じられないぐらいのスピードで鬼熊の間合いに入ったよね..........」


村松「しかもあのラッシュ..........一撃一撃が殺人級の重さだ...........」


狭間「あれがもし私らの敵だったらと思うとゾッとするわね.........」


烏間「彼を戦闘で本気にさせれば戦況は一気にひっくり返る..........あの凄まじい強さこそが、彼が『神兵』と呼ばれる所以だ..........」



















鬼熊「うぐ........ゲホッ...........」ググ.......





ホウジョウ「わかりましたか?あなたは自らの手で私の中の蛮性を解き放ち、自らをここまで追い込んでしまったという事を...........」ザッ.....ザッ......





鬼熊「................!!」ググ......





ホウジョウ「これで終わりです」ガチャッ........!!





鬼熊「...............!!」





ホウジョウ「あなたはこのライフルで脳味噌を醜くぶちまけるのが一番お似合いな死に様ですよ、子供達の目には毒だがね...........」





鬼熊「ぐ..........くそ..........!!」ググ.....
















ホウジョウ「さようなら」







































パ ァ ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !












































生徒たち「..................!!」ギュ......!!





烏間「................!!」





ビッチ「.................!!」












































「クククク............」












































ホウジョウ「ぐ.........うぅ..........!!」ドサッ...........!!















全員「 ! ! ! ! 」






























鬼熊「計画は失敗する事を見越して二重にも三重にも策を弄す事で初めて意味を成す...........備えあれば憂いなしってね............」



















生徒たち「...............!!」


岡島「どうなってんだよ.........!?」


片岡「なんで鬼熊が何事もなかったかのように立っているの...........!?何でホウジョウさんの方が倒れているの.........!?」


ビッチ「鬼熊のスーツの袖から出てきた物.......まさかあれは仕込み銃..........!!」


生徒たち「!!!!」


烏間「そうか.........鬼熊はホウジョウの攻撃を全て手応えが残るように防いだ上で攻撃を喰らったフリをしていたのか..........!!そして油断したホウジョウを仕込み銃で..............!!」


寺坂「嘘だろ.........あの殺人級のラッシュを全部防いだってのかよ..........」


生徒たち「..................!!」



















鬼熊「疲れましたよ............あなたの攻撃をあたかも全て喰らったかのように小芝居を打って仕込み銃を撃つタイミングを探るのは.............」ザッ..........





ホウジョウ「ぐあ.........あぁ..........」ドクドク.........





鬼熊「もうあれから30秒以上経ってますよ、30秒で私を殺すのではなかったのですか?」ザッ.......ザッ........





ホウジョウ「ぐっ............」ドクドク........





鬼熊「おぉ.........使い心地のよさそうなライフルだ..........なかなかよい武器をお持ちのようで............」ガチャ.........!!





ホウジョウ「ゼェ-.......ゼェ-........!!」ドクドク........





鬼熊「惨めですねぇ..........あの世界では28人の中学生にやられて咬ませ犬、この世界では私にやられて咬ませ犬.........結局あなたはどの世界いても咬ませ犬である事には変わりはない............」




























鬼熊「脳味噌を醜くぶちまけて死ぬのはあなたの方ですよ」







































パ ァ ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !












































ホウジョウ「」ドサ...........






























生徒たち「キ.............キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」
























鬼熊「超破壊生物、烏間 惟臣、クレイグ・ホウジョウ ...........もう私の邪魔をする者は誰もいない.........」
















鬼熊「さぁ、前座は終わりだ.........最後は貴様をこの手で殺してやる、早くこっちに来るがいい、大石 貴志...........」ニヤァ..........



















キモオタ「.................!!」





矢田「キモオタくん、行っちゃダメ!!」


倉橋「オタりん行かないで!!」


岡島「そーだよ!!行ったら間違いなく殺されちまうよ!!」


渚「もし鬼熊がキモオタくんに近づこうとしたらその時は僕らがキモオタ君を............!!」





キモオタ「ありがとう、皆.........でも行かなきゃ.............」ザッ.......





生徒たち「「キモオタ!!!!」」


烏間「やめろキモオタ君.........奴には勝てない..........俺も........ホウジョウも歯が立たなかった相手に..........君が勝てるはずがない.........危険だ........」





キモオタ「危険なのはわかってる........行ってしまったら、間違いなく拙者は殺されるのもわかってる..........自分の死がこんなにも間近にある事が怖くて手足が震えるし、どうにかなりそうなぐらい血の気が引いている..........行きたくないよ.........」ガクガク......





キモオタ「でも、例え奇跡的にこの場から逃げ出せたとしてもどの道あいつはどこまでも拙者を追いかけて捕まえ、殺す気だ..........それにあいつは拙者を殺すためなら皆を人質にするような事だって平気でやる........」





烏間「しかし..........!!」





キモオタ「それに...........これは拙者と奴の問題だ.........拙者と奴がこの世界に来てしまったばかりに、この世界のバランスが大きく崩れてしまい、本来ならば死ぬはずのなかった多くの人達が死んでしまった.........だから、この戦いは.......この世界に奴を誘う原因を作ってしまった拙者が責任を持って決着をつけなければならない..........だから、拙者は行かなければならない...........」ザッ.........





生徒たち「..................!!」






























ギュッ..........


































キモオタ「.................!」










矢田「お願い........行かないで.........」ポロ ポロ.......





倉橋「私たちから離れていかないで.........」ポロ ポロ........










キモオタ「矢田殿........倉橋殿.........」ナデナデ.......










生徒たち「...............」


ビッチ「桃花.......陽菜乃........」



















キモオタ「すまない.........二人とも........拙者は行かなければならないんだ........」ザッ........





矢田「いや.........!!キモオタくん!!待って!!」ポロ ポロ


倉橋「ここにいて!!行かないでよぉ!!」ポロ ポロ





ポン! ポン!





矢田 倉橋「................!」





キモオタ「はいはい二人ともそんな顔しなーいwww心配してくれるのは本当に嬉しいし!ありがとうよ!でも.........」ナデナデ





キモオタ「約束するでござるよ!絶対 拙者は生きて帰ってくる!だからもし拙者が生きて帰って来たらその時は矢田殿は拙者にご褒美として愛の授乳をwww倉橋殿は使用済みナプキンを拙者にプレゼントwww絶対に約束でござるよ?wwwデュフフwww」





矢田 倉橋「...............!」ポロ ポロ





ビッチ「桃花、陽菜乃、大丈夫よ、キモオタを信じなさい、こいつはエロのためなら信じられない程の力を発揮するんだから!」ザッ......





矢田 倉橋「ビッチ先生.........」ポロ ポロ......





ビッチ「だから.......もしこいつが生きて帰ってきたら、その時は約束通り、ご褒美に授乳なりナプキンなりをちゃんとやってあげなさい!」ポン!





矢田 倉橋「...............!」










矢田 倉橋「うん!!」ゴシゴシ!














キモオタ「二人とも、ありがとう.......じゃ、行ってくる........」ザッ......










「キモオタくん」


「オタりん」










キモオタ「ん............?」





矢田「無茶........しないでね」


倉橋「気をつけて行ってきてね.......」





キモオタ「................」















キモオタ「ああ、ありがとうよ!それじゃ 行ってくるでござるよ!」ニコッ!



















キモオタ「................」キッ....!!





鬼熊「フン............」ニヤ......









キモオタ「...............」ザッ......ザッ.......





『たかしが夢を叶えるまで必ず長生きするから たかしもどんなに辛い事があっても諦めないで必ず夢を叶えるんだよ これはおばあちゃんとの約束だよ』





キモオタ「...............」ザッ.......ザッ......





『男なら、最後まで自分の意志を貫き通すんだぞ!』


『うふふ、頑張るのよ たかし お母さん応援してるからね』





キモオタ「.................」ザッ......ザッ.......





『もしも、君が 私たちの事を 本当の両親だと思ってくれる日が来たのなら これ以上嬉しい事はないよ.........』


『もう晩御飯の用意してあるから 一緒に食べましょうね!今日は私達の【初めての子】が家に来る日だから 沢山作ったのよ!』





キモオタ「...............」ザッ......ザッ......





『きっと君がひとりぼっちになるなんてことはないでしょう』





キモオタ「.................」ザッ......ザッ.......













キモオタ「................」ザッ......





鬼熊「ほぉ........自分の死に怖気付きながらも逃げも隠れもせず自ら殺されに来るとは殊勝な心掛けだ...........」





キモオタ「お前だけは絶対に許さない.........」





鬼熊「何故貴様が私に怒りの感情を抱いているのか理解に苦しむ.........私は私に逆らうと言う大罪を犯した貴様らが受けるべき罰を与えてきただけなのに.........そしてあの化け物やこの世界の住民を殺したのだってこの地球の事を思って..........」





キモオタ「お前はこの地球の事を思って殺せんせーや多くの人を殺したんじゃないだろう.........?」





キモオタ「拙者にはお前は人の命をおもちゃにして楽しんでいるだけにしか見えない!!!!人を殺す事に快感を覚えた ただの人殺しにしか見えない!!!!違うというのか!!!!」










鬼熊「いや、その通りだよ?」










全員「................!!!!」





鬼熊「ああそうだともッッッッ!!!!私は人殺しだァッッッッ!!!!気に入らない者は何人もこの手で殺してきたァッッッッ!!!!だが私以外の愚物を殺す事の何が悪いッッッッ!!??ましてやこの作られた世界の意思を持たぬ操り人形共を殺して何が悪いッッッッ!!??人殺しの何が悪いッッッッ!!??感情論抜きでこの私に答えてみろォッッッッ!!!!ハハハハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!グァーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァァァァ!!!!」






全員「................!!」





キモオタ「クズめ........!!」















鬼熊「さて.........処刑の時間だ........貴様の心も体も徹底的に殺してやる..........ククク.......そして貴様を殺して元の世界に帰ったら私の本能の赴くままに殺しを楽しむとしよう...........生まれたばかりの赤ん坊を殺してその赤ん坊の未来を断ち切るのも面白そうだし........腹に希望を孕んだ妊婦を殺せば希望から絶望へと一瞬で変わる妊婦の表情を楽しむ事ができる........老い先短いジジイ ババアを殺すのも世のためになるだろう............ああ.........楽しみだぁ........ゲヒヒヒヒヒwwww」





全員「..................!!!!」ゾッ......!!





キモオタ「...........やはり、お前のような鬼畜外道を元の世界に帰すわけにはいかない...........お前は必ず拙者がここで倒してやる!!!!」グッ.........!!





鬼熊「勘違いするな、誰が貴様と戦うと言った?」





キモオタ「なに...........!?」





鬼熊「私は貴様を『処刑』するとしか言っていないはずだ..........処刑と言うものは戦闘ではなく、圧倒的な力を持つ者がただただ一方的に弱者を残酷に殺す事だ...........」





キモオタ「...............!!」





鬼熊「私にはその『圧倒的な力』がある事を忘れたか..........?」スッ.......



















生徒たち「..............!!」


片岡「鬼熊は町中に仕掛けた爆弾はあのスマホひとつで起爆できる.........!!あいつキモオタ君が少しでも気に入らない行動を取ったらまた町を爆発する気だ.........!!」


村松「汚ぇ..........!!あれじゃキモオタが身動きが取れねぇじゃねぇか!!」


カルマ「椚ヶ丘爆弾化計画は.........殺せんせーを殺すためだけじゃなくてキモオタ君を殺すためにも練られた計画だったんだ.........!!あいつの手にあのスマホがある限り、圧倒的にキモオタ君が不利な状況に立たされる..........!!」


寺坂「あのゴミ野郎!!まさか『町を爆発されたくなかったら死ね』なんて要求する気じゃねーだろーな!!」














鬼熊「フン..........ただ単に貴様を殺すだけでは私の痛みは収まらない.........私の失った左目の中で疼くこの痛みはな..........」スッ.....スッ.....スッ......スッ......





キモオタ「暗証番号を............!!」





鬼熊「8352...........この四桁の暗証番号がどの施設に割り振られた暗証番号かわかるか............?」





キモオタ「................?」





鬼熊「ヒヒヒヒヒ..........」





全員「...................!?」










鬼熊「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャwwwwギャアッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァwwwww」





全員「.................!!!!」





キモオタ「何がおかしい!!!!どこの暗証番号だ!!!!」





鬼熊「ヒヒヒヒ.........ヒヒヒヒヒ........フゥー............」スゥ.......














鬼熊「椚ヶ丘病院だ」ニヤァァァァ......















キモオタ「な...........なんだと.........!!!!貴様今なんって言った............!!!!」





鬼熊「だから言っているだろう、椚ヶ丘病院だと..........」










「 お 願 い や め て ぇ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」










全員「.............!!!!」










矢田「その病院には弟が.........私の弟がいるの...........!!」ポロ ポロ.....










全員「えっ..........!!!!」









矢田「私の弟は今日その病院で手術を受けるの!!!!あの子は生きるために泣くほど怖がっていた手術を受けるの!!!!お願い!!!!病院を爆発しないで!!!!あの子を助けてぇッッッッ!!!!」ポロ ポロ




















鬼熊「ククク..........矢田 桃花の弟があの病院に入院している事など調べ済みだ............」





キモオタ「やめろォ鬼熊ァッッッッ!!!!」ガシッ!!!!





鬼熊「ん...........?」





キモオタ「お前が殺したいのは拙者だろう!!??拙者1人が死ねばそれでいいんだろう!!??矢田殿の弟者は
関係ない!!!!町の人々は関係ない!!!!拙者の事は殺しても何をしてもいいから拙者以外の人間を巻き込むのはもうやめろォォォォォォォォッッッッ!!!!」





鬼熊「フン..........どうやら貴様の脳味噌の出来は豚以下らしい...........」





キモオタ「...............!!」





鬼熊「6年前に..........貴様に何もかもを奪われた私のこの怒りの炎が.........ただ単に貴様が死んだだけで鎮火するはずがなかろう............貴様が自分の犯した罪と同等以上の痛みを味わい、自分の犯した罪の重さを懺悔し、悶え苦しむ............それで初めて私の怒りの炎は鎮火する.............」





キモオタ「................!!」





鬼熊「これから私が要求する事を全て実行しろ............さすれば私は貴様の犯した罪を許そう.............もし実行しないのであれば椚ヶ丘病院を爆発する...........貴様のせいで弟を亡くした矢田 桃花が一体どんな顔をするのか楽しみだなぁwwwww」ニヤァァァァァ..........










全員「...............!!!!」



















矢田「うっ........うぅ......!!」ポロ ポロ


倉橋「桃花ちゃん.......桃花ちゃん........」ギュッ......


木村「くそぉ.........!!なんてきたねぇ奴なんだよ...........!!」



ビッチ「どうしてあいつはなんの躊躇いもなくこんな事ができるの...........どうしてこんな残酷な事が平気でできるの...........!?」



















キモオタ「わかった........何をすれば拙者は許される............?」





鬼熊「そうだな..........まずは.............」










鬼熊「謝れ」










キモオタ「...............」





鬼熊「6年前にこの私に対してやった事を謝れ、もちろん土下座でな..........そういえばあの『実験台』もこんな風な状況に貴様を追い込んで土下座させたそうだなぁ..........」





キモオタ「...............」















鬼熊「オラァッッッッ!!!!何をボサッとしてるッッッッ!!!!とっとと土下座して謝れぇッッッッ!!!!病院をぶっ飛ばされたいのかァァァァァァッッッッ!!!!このボケェェェェェェェェッッッッ!!!!」










矢田「いやぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」ポロ ポロ


生徒たち「あの野郎...........!!!!」














キモオタ「................」ス........





鬼熊「お?」





キモオタ「................」ゴンッ





生徒たち「キモオタ..........!!」










土下座して謝るだけで解決できるなら............















キモオタ「申し訳ありませんでした..........」










生徒たち「................!!」


矢田「キモオタくん.........」ポロ ポロ



















キモオタ「6年前に私はあなたに対する勝手な逆恨みであなたの左目の光を奪いました..........あなたの人生を狂わせました.........何から何まで、私が全て悪かったです.............正しいのはあなたで、間違っていたのは私でした...........申し訳ありませんでした............」










生徒たち「くっ...........!!」


矢田「うっ.......うぅ.........!!」ポロ ポロ......










キモオタ「本当に申し訳ありませんでした」ゴンッ





鬼熊「..............」














ガスッッッッッ!!!!





キモオタ「ぐぅ..........!!!!」ドサッ........!!





生徒たち「!!!!」





鬼熊「なに額を地面に打ち付けただけで満足している?土下座と言うのはなぁ.............」ガシッ.......グイッ!!





ゴンッッッッ!!!!パリィンッ!!





キモオタ「ぐぁっ!!!!あぁぁ.........!!!!」ポタ....ポタ......





生徒たち「「キモオタッッッッ!!!!」」





鬼熊「眼鏡が割れる程に、歯が折れる程に何度も何度も顔面を地面に打ち付けて........」ガンッッッッ!!!!ゴンッッッッ!!!!ガゴッッッッ!!!!





キモオタ「がぁッッッッ!!!!ギャアッッッッ!!!!」





矢田「もうやめてぇッッッッ!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「顔中から血をボタボタ流しながら謝るのが土下座なんじゃァァァァァッッッッ!!!!わかったかァァァァァァッッッッ!!!!」ゴドンッッッッ!!!!





キモオタ「がぁ.........!!」ドサッ...........!!





生徒たち「「キモオタァッッッッ!!!!」」














原「ひどい!!!!こんなのひどすぎるよ!!!!」


吉田「そうだそうだ!!!!本当に顔面から血ぃ流して謝んのはテメーの方だろーが!!!!」


村松「逆恨みも大概にしやがれ!!!!」










鬼熊「おやおや、私にそんな口をきいていいのかな?それともお友達が悲しむ顔が見たいのかな?」グッ.......










生徒たち「くっ.............!!」











鬼熊「さて.........じゃあ今度は私の靴の裏を舐めながら『私の祖母は悪人を生み出し、世に放ったどうしようもない糞ババアでした、殺してくれてありがとうございました』と言え」ニヤァァァァ..........





キモオタ「.............!!!!」ポタ.....ポタ......





生徒たち「..............!!!!」









鬼熊「できないとは言わせないぞ?貴様が私に対してやった事を本当に悔いているのならばそれぐらい出来て当然だろう...........?」





キモオタ「..............!!」
















前原「あのヤロー.........ふざけんじゃねーよ!!!!」


菅谷「あいつマジで人間じゃねーよ.......」


寺坂「とことん性根が腐ってやがる.........!!」









キモオタ「ハァ......ハァ.........!!」ガクガク......





鬼熊「ほら、とっとと舐めろよ、とっとと言えよ、簡単な事だろう?ただ私の靴の裏を舐めてそう言えばいいだけなのだから..........」スッ.........





キモオタ「ハァ.........ハァ........!!」ガクガク.........





鬼熊「矢田 桃花の弟を助けたいのだろう?だったら..........さぁ早く..........さぁwww」グッ........





矢田「..................!!」ポロ ポロ........





キモオタ「...............!!」ガクガク........



















鬼熊「なるほどなるほど..........所詮貴様の矢田 桃花に対する思いはその程度だったという事か..........ならば貴様の望み通りに病院を.............」グッ.........










キモオタ「待ってくれぇッッッッ!!!!」










鬼熊「ん.........?」





全員「................!!」





キモオタ「わかりました.........やります...........やらせて下さい...........」ワナワナ.........





鬼熊「ほほぉ.........ようやくやる気になったか............じゃあとっととやれ」ニヤ......





キモオタ「はい..........」スッ.......










生徒たち「キモオタ..........」


矢田「キモオタくん.........」ポロ ポロ.....









キモオタ「..............」





ペロ.......





生徒たち「.............!!!!」




鬼熊「クククク.........」ニヤァァァァ......


キモオタ「.............」ペロペロ......





『たかし、気をつけて行っておいで』


『おかえり たかし』





キモオタ「............わたひの祖母は............」ペロ ペロ





『あんなに坊やだったたかしがこんなに大きくなってねぇ』


『辛い時は.......泣きたいだけお泣き.......泣きたい時は......いくらでも泣いてもいいんだよ........』





キモオタ「わたひの祖母は........グズッ........悪人を生み出ひ........ヒグッ........世に放った............うっ..........うぅ..........放った............」ペロペロ......


鬼熊「..............」ニヤニヤ





『どんなに辛い事があっても諦めないで必ず夢を叶えるんだよ これはおばあちゃんとの約束だよ』










キモオタ「............どう"びよ"う"も"な"い"........グズッ.......糞ババア"でびだ.......ヒグッ..........」ポロ ポロ........





生徒たち「.............!!!!」













キモオタ「うっ......ヒグッ........うぅ......グズッ.........!!」ポロ ポロ.........





鬼熊「クククク.......ヒヒヒヒヒwwww」グッ........





生徒たち「.............!!!!」


杉野「クソッ........あの野郎........!!」





キモオタ「...........だがら"............グズッ..........殺じでぐれ"で............殺じでぐれ"でぇ............」ポロ ポロ.........




















キモオタ「あ"り"が.......ヒグッ.......どう".......エグッ.......ござい"ま"じだぁ".........グズッ........!!」ポロ ポロ.......





鬼熊「クククク............」










鬼熊「クハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!ハァァァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!」







生徒たち「くそぉ.........くそォッッッッ!!!!」


矢田「キモオタくん.........!!」ポロ ポロ









鬼熊「いやぁ.........実に見事な謝りっぷりだった...........よし、貴様のその態度に免じて土下座の方はこれぐらいで勘弁してやる.........だがな.........貴様が一思いに死んだとしても、全力で私に謝ったりしても.............私の怒りはおさまらない...........貴様を殺す前に.........最後にもう一つだけ貴様にはやってもらう事がある........」





キモオタ「................」ポロ ポロ........





鬼熊「あと一つだけ、私は貴様に要求する、その要求を見事実行する事が出来れば 私も大人だ、貴様が私に犯した罪を許してやろう............」





キモオタ「...............!!」ポロ ポロ.....





鬼熊「ではここで問題です」ガサゴソ......





スッ............





全員「...............!!!!」





鬼熊「ここに一本のアイスピックがあります、人は自分が苦しめた相手に許しを乞う時、その相手が味わった苦しみと同等以上の苦しみを味わわなければ許してもらえません、私は過去にあなたによって左目をナイフで刺されて耐え難い激痛に苦しみました............」





全員「...............!!!!」






















鬼熊「さて、あなたは今から何をすれば私に許してもらえるのでしょうか?」グシャリ............















キモオタ「..............!!!!」







生徒たち「..............!!!!」ゾッ......


烏間「まさか...............!!!!」


ビッチ「................!!!!」










鬼熊「フフフ.........その真っ青になって今にも倒れそうな程血の気の引いた表情...........どうやら愚問だったようだな...........」





キモオタ「う.........ああ..........」ガクガクガク..........





鬼熊「正解はわかっているが、恐怖のあまりに声が出なくて答えられないようだな...........ならばこの私、出題者自らが正解を発表してやろう............正解は........」






























鬼熊「『そのアイスピックで自分の左目を潰す』でした」ニヤァァァァァ........



















キモオタ「あ..........うあ...........」ガクガクガク........




これで..........刺す...........?


自分の左目を...........このアイスピックで.............





キモオタ「ひっ.........ひぇっ........!!」ゾッ........





生徒たち「ふっ.........ふざけんなッッッッ!!!!」「そんな事できるわけねーじゃねーかッッッッ!!!!」





鬼熊「できないのならばそれでも結構、
その時は病院が爆発して矢田 桃花の弟が死ぬだけだがな.........」





生徒たち「くっ............!!!!」


矢田「いやぁッ...........!!」ポロ ポロ.......





鬼熊「このままでは埒が明かない............
さあ、早い所やるかやらないかを決めてもらおうか............後10数える内にやらなければ病院を爆発するぞ............」グッ......










キモオタ「.................!!!!」ガクガクガク........



















鬼熊「10..........」






キモオタ「.................!!!!」










どうしよう...........!!





どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう!!!!





鬼熊「9.............」





もしも、自分の左目をこのアイスピックで潰さなかったら...........矢田殿の弟者が死んでしまう............





でも..........





キモオタ「グズッ........ヒグッ.........」ガクガクガクガク........





怖いよ.........





今になって.........自分の身が可愛くなってきた.........




今になって.........自分が傷つくのが怖くなってきた...........



















鬼熊「8..............」





『よいでござるか?少年よ、ヒーローになるために必要な物は二つある、まず一つ目は...........』


『............!』


『どんな物も恐れない【勇気】でござる』


『どんな物も恐れない勇気.........!!』


『そう、ヒーローたるもの、悪者はもちろん、お化けや、怪人なんかを怖がってはいかん、時には自分にとって一番怖いと思うものにも立ち向かわなければならない時だってある』


『ヒーローはたとえどんなに怖い事があっても【勇気】を振り絞ってその怖い事と闘い、大切な人を守り、幸せにしてあげなければならない』





.............情けない..........何がヒーローだ...........何が勇気を振り絞って怖い事に立ち向かえだ..........その怖い事から逃げてるのは自分じゃないか............





鬼熊「7..............」




『おじさんは、クラスの『ヒーロー』なんだって!すっごく強くて優しくて頼りになる皆のヒーローなんだってお姉ちゃん言ってた!』





ごめんよ..........少年.........拙者は本当はヒーローなんかじゃない...........勇気なんかちっぽけもない、ただの弱虫なんだよ............





矢田「ヒグッ......グスッ.......」ポロ ポロ.....





幸せにしてあげなきゃいけない大切な人を悲しませてる...........ただの悪者なんだよ...........







































『僕、手術受ける!もう泣かないもん!絶対お姉ちゃんを幸せにするんだもん!』







































キモオタ「..............!!」





鬼熊「6..............」





そうだった............あの少年は..........今頃、自分が一番怖いと思っているものに立ち向かっているんだ..........





『..........僕ね、今一番怖い物はね.................』


『明日ある【しゅじゅつ】だよ..........』


『もうすぐ自分のお腹を切られちゃうんだって考えたら、急に怖くなってお姉ちゃんに抱きついて泣いちゃうんだ..............』





矢田殿を.........大好きな人を幸せにするために、悲しませないために、勇気を振り絞って自分にとって一番怖い『敵』と戦っているんだ..........!!





キモオタ「................!!」





鬼熊「5..............」







『また、明日も来てくれるよね?明日、僕の手術が終わった後、また来てくれるよね?また一緒にお話してくれるよね?』


『また必ず来るでござるよ、その時は、同じヒーロー同士、たくさんお話しよう!元気になったら拙者と矢田殿と君で、たくさん遊ぼう!』


『うん!!』





約束したじゃないか............また会おうって.............ヒーロー同士、たくさんお話しようって!!!!



















鬼熊「4..............」










キモオタ「.................」スッ.......










全員「.................!!!!」





岡島「アイスピックを拾った.........!!!!」


三村「まさか...........!!!!」










キモオタ「.................」ググッ........





そうだ...........また、あの少年に会うんだ.............いっぱい話すんだ............約束したんだ............!!





だから..........あの少年は絶対に死なせない............!!





もう何も怖くない!!!!



















キモオタ「.................」チャキ.......





ドクン..........ドクン...........ドクン...........





鬼熊「さ〜ん.............」





キモオタ「..................!!」ゴクリ......




ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン





鬼熊「にぃ〜〜い............」





キモオタ「.................!!」スッ.......





ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン






















鬼熊「いぃ〜〜〜〜〜〜〜ちwwwww」グッ.........







































キモオタ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」







































































グ サ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !


















































キモオタ「ぎ.....................」ボタボタボタ....
















キモオタ「ぎゃ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ!!!!!!!!!!」ドシャァッッッッ!!!!










全員「..............!!!!」




生徒たち「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」



















キモオタ「があ"っ!!!!あがぁ..........!!!!う"あ"あ"...........!!!!」ジタバタジタバタ!!!!










鬼熊「クククク...........!!」















鬼熊「ガハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!ガャァァァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!どうだ!!??痛いか!!??苦しいかァッッッッ!!??これが私が6年前に貴様から受けた苦しみだァッッッッ!!!!もっと苦しめェッッッッ!!!!もっと泣き叫べェェェェッッッッ!!!!ガァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」



















キモオタ「が...........あがぁ.........!!」ピク.....ピク.........





矢田「キモオタくん!!!!しっかりしてキモオタくん!!!!」ポロ ポロ


倉橋「うわぁぁぁぁん!!!!オタりん!!!!オタりん!!!!」ポロ ポロ


生徒たち「キモオタァ.......キモオタァ!!!!」ポロ ポロ










鬼熊「いやぁ..........しかし予想外だった.........まさか本当に自分の左目をアイスピックで刺すとは思わなんだ............貴様の仲間を想う気持ちは本物だったようだ、実に見事!」パチパチ!!










生徒たち「グズッ......ヒグッ........!!」キッ!!!!










鬼熊「おぉ.........まぁそう睨まないでくれたまえ、私は今感動しているのだよ.........人間は.........自分のためだけに生きる利己的な生物ではないという事を知る事ができてね..........それを、この男、大石 貴志はその身をもって私に証明してくれた..........」





キモオタ「ゼェ-.........ゼェ-..........」ドクドク.......





鬼熊「わかった.........大石 貴志........君のその優しさに敬意を払い........過去に私が君にされた事は全て許そう............いや、むしろ謝るのは私の方だったのだ、許しを乞うのは私の方だったのた.........今まで私が君にしいた非人道的な仕打ちの数々..........謝っても決して許してもらえるはずなどないが............この場で詫びさせてくれ...........」
















鬼熊「今まで本当にすまなかった...........どうか..........この私を永遠に許さないでくれ...........」ゴンッ........





キモオタ「..........ゼェ-........ゼェ-.........」





寺坂「言われなくてもキモオタがテメーの事を許すわけねーだろうが!!!!」





鬼熊「...............」





狭間「家族を殺し、自分の人生を破滅させた上に、恩師までも殺した.........そんな奴を許す道理が一体どこにあるのかしら?」


前原「ああそうだよ!!!!例えテメーが何十回、何百回、キモオタに詫び入れたとしても、キモオタはテメーを一生許さねぇし俺らもテメーを一生許さねぇ!!!!」





鬼熊「当然だ........大石 貴志や君達が私を許してくれるなど、これっぽっちも思ってないし..........一生恨まれて当たり前の事をしてきた...........」





生徒たち「................」





鬼熊「だが、せめて私がさまざまな建物に仕掛けた爆弾だけは解除させてくれ............私が開発した全ての爆弾は『6666』の暗証番号を打ち込み、あえて『起爆』をタップすれば解除できる仕組みになっている............」スッ.......スッ........スッ......スッ.........





キモオタ「ゼェ-........ゼェ-.........」ドク ドク.......





鬼熊「............さて、暗証番号は打ち込んだ.........後は、『起爆』をタップすれば、これで終わりだ...........」















ピッ!



































ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! !

















































全員「 ! ! ! ! 」





キモオタ「 ! ! ! ! 」






























鬼熊「矢田 桃花の弟の命がなぁwwww」
























矢田「.........嘘...........でしょ..........?嘘.............だよね.............?」ワナワナ......










鬼熊「ああ嘘だよwww『8352』が椚ヶ丘病院の暗証番号だと言う事はwwwあの病院に割り振った本当の暗証番号は『6666』だったのだよwwwwww」ケラケラ






























矢田「 い や ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」



















全員「...............!!!!」





烏間「貴様ァァァァァッッッッ!!!!!!!キモオタ君が左目を潰せば爆発しないんじゃなかったのかァァァァァッッッッ!!!!!!!」










鬼熊「ぶわぁぁぁぁぁぁぁぁかwwww
wwww私はあくまで『許す』と言っただけで『爆発しない』なんて一言も言ってないwwwwwww」










烏間「なんだと...........!!??」





キモオタ「................!!!!」




















鬼熊「すべては絶望などない世界で生きてきた貴様らが絶望する顔を拝むためなのだよwwwwwwwギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!!!!!!!!!」










全員「..............!!!!」










矢田「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロ ポロ










鬼熊「そうそうwwwwwそんな風に泣き叫ぶ顔が見たかったんだよwwwwwwおい見てるか大石 貴志wwwwwwお前の愛しの愛しの矢田 桃花が泣いているぞwwwwwwwwまったく女の子を泣かせるとはお前は本当に救いようのないゴミだなぁゲヘヘへへwwwwwwwwギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!ヒーッ!!!!ヒーッ!!!!wwwwwwww」





























『僕、お姉ちゃんが一番好き!』





『わぁ!おじさん本当にくまさんみたいで喋り方もお侍さんみたいなんだねー!おもしろーい!』





『すごーい!!かっこいいー!!おじさんは本当にヒーローだったんだね!!』





『どうやったらヒーローになれるのかな!!僕もヒーローになりたい!!』





『僕、手術受ける!もう泣かないもん!絶対お姉ちゃんを幸せにするんだもん!』





























矢田「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロ ポロ










鬼熊「ギャァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!ゲャァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!ヒーッ!!!!ヒーッ!!!!ゲヘヘへへへへへへへへへへへへへ!!!!!ギャァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!wwwwww」



















































「殺してやる...........」ゼェ-.....ゼェ-.......






























































鬼熊「.................!!」ピタ........





全員「..................!!!!」ゾクッ.......!!








































キモオタ「殺してやる..............お前だけは絶対にぶっ殺してやる..........!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ.............



















鬼熊「『ぶっ殺してやる』.........か........口調がいつになく荒々しくなっているな............左目を自分で潰しておきながら気絶するどころか立ち上がって私を凄んだ事だけは褒めてやろう...........だが..........」










キモオタ「ぐぅ..........!!」ズキッッ!!!!





生徒たち「「キモオタッッッッ!!!!」」










鬼熊「いくら鬼の形相で凄んだ所で..........アイスピックで潰した左目の激痛には耐えられまい..........」










キモオタ「ぐっ.........くそ.........!!」ズキ!!ズキ!!










鬼熊「さて、ここからは私自らが直々に貴様の『体』を殺してやるとしよう!!」バッッッッ!!!!










キモオタ「 ! ! ! ! 」





























ド ゴ ォ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !





























キモオタ「ゲホッッッッ!!!!」ビチャッ......





生徒たち「「キモオタッッッッ!!!!」」










鬼熊「おほwwww情けないなwwwさっきあれだけ凄んでおいて一撃でへばるのかwwww」ガシッ!!










キモオタ「ゲホッッ!!ガハッッ!!」ビチャビチャッッ!!










鬼熊「ほらほらどうしたどうしたwwwwそれじゃあ一生かかっても私を殺す事など出来んぞwwww」ドゴォッッッッ!!!!バギャッッッッ!!!!グシャッッッッ!!!!ゴガッッッッ!!!!





キモオタ「ぐは"ぁ"ッッッッ!!!!がぁ"ッッッッ!!!!ギャ"ァ"ッッッッ!!!!ぐぉ"あ"ッッッッ!!!!」



















カルマ「まるで勝負になってない.........一方的すぎる..........」


菅谷「もうやめてくれよ..........もうこんなの見たくねぇよ...........」


三村「あんな化け物に勝てるはずがないよ.........」


奥田「なんで.........なんでキモオタ君があんな目にあわなきゃならないんですか............」ポロ ポロ.....


前原「もういいじゃねぇか........もう十分じゃねぇかよ..........それ以上やったらマジでキモオタが死んじまうよ.........」














キモオタ「ぐはぁッ..........!!」ドサァッ..........!!





鬼熊「さすがにダウンしたようだな、まぁこれだけやればいくら頑丈な貴様でも当然か」





キモオタ「ぐ...........ぐぅ.........」ググッ.......





鬼熊「お?まだ立ち上がろうとするのか、左目を潰して、これだけ私に殴られたのに............立ち上がらなければもうこれ以上痛みと戦わずとも済むというのに........」





キモオタ「だま..........れ..........」ググッ............





鬼熊「よし、私は優しい男だ、貴様がもうこれ以上 痛みに苦しむ事のないように立ち上がれなくしてやろう...........」ガシッ.......





キモオタ「.................!!」





鬼熊「私が貴様の膝を踏みつけながら貴様の足を上に持ち上げたらどうなるのかなぁwww」ググ........










生徒たち「まさか...........!!!!」





烏間「やめろォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!」










鬼熊「ふんんんッッッッ!!!!」グイッッッッ!!!!



















































ボ キ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! !



















































キモオタ「ぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ッッッッ!!!!!!!!!!」










生徒たち「「キモオタァッッッッ!!!!」」










鬼熊「クハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!左目に続いて左足をへし折ってやったぞォッッッッ!!!!これでもう立つこともできまいッッッッ!!!!」



















岡島「ひ.........ひぃッッッッ!!!!」


竹林「あ.......足が逆向きに曲がっている..
..........」


矢田「あ...........ああ..........」ガクガク......








キモオタ「はっ........はっ..........はっ.........はぅあぁッ..........!!ぐぉぁぁぁぁぁぁぁ.........!!」ピク.......ピク.........








矢田「キモオタ...........くん...........」フラッ..............





磯貝「危ない!!」ガシッ!!


倉橋「桃花ちゃん!!!!」


磯貝「矢田!!しっかりしろ!!矢田!!」





矢田「う.........うぅ.......」ポロ ポロ......



生徒たち「.................!!」










殺せんせーは殺され........烏間先生も戦闘不能まで追い込まれた..........


こんな危機的な状況の時に、僕らの事を助けてくれる人はもういない........


キモオタ君が..........大切な友達が殺されかけているのに...........力のない僕らは友達が圧倒的な力の前に弱っていくのを手をこまねいて見ている事しかできない............


これが本当の『絶望』...........


突きつけられた『現実』は本当の絶望を知らなかった僕らにとってあまりにも非情なものだった........














キモオタ「あぐぁ.........うぁ..........あがぁぁぁ.............」ピク......ピク.......





鬼熊「よし...........これで『体』の方は半殺しぐらいにはしたかな..........今からは貴様の『心』を殺す時間だ..........」





キモオタ「うぐぅ..........ぐぅ.........」ピク......ピク........





鬼熊「貴様が無駄にタフで本当によかった..........貴様が気絶してしまったら貴様の『心』を殺す事ができないからなぁ........ククク..............」





生徒たち「何をする気だ............?」





鬼熊「さてと.........それでは............」





キモオタ「ゼェ-..........ゼェ-............」































鬼熊「今から貴様の目の前で、倉橋 陽菜乃を犯してやる.........どうだ?最高のショータイムだろう?ゲヘヘへへwwwww」ニヤァァァァァ............
















全員「 ! ! ! ! 」





キモオタ「な"ん"だ..........ど..........!!??」ゼェ-........ゼェ-.......





鬼熊「貴様にとって倉橋 陽菜乃は矢田 桃花と同じく、一年間ずっと隣で過ごしてきた大切な存在だ..........その大切な存在を........目の前でこの私に汚されるのは耐え難い屈辱だろう..........?グフフフwwww」





生徒たち「..............!!!!」


倉橋「いや.............!!」フルフル......


キモオタ「や".........め"ろ".........!!」ググッ.......





鬼熊「さあてwwwはたして貴様の愛しの倉橋 陽菜乃は貴様の前でどんな喘ぎ声を聞かせてくれるかなぁwwwあまりにも私の腰使いが激しすぎて死んじゃうかもしれないなぁwwwwゲヘヘへへwwwww」ケラケラ





倉橋「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」ポロ ポロ


生徒たち「「やめろォォォォォォォォッッッッ!!!!」」


キモオタ「だ......頼む"......!!!!ぞれ"だげば........ぞれ"だげばや"め"でぐれぇ".......!!!!」ゼェ-.......ゼェ-.........















鬼熊「はぁぁぁ〜〜〜〜????聞こえんなぁ〜〜〜〜wwwww」










全員「.............!!!!」














磯貝「倉橋!!!!逃げろ!!!!早く逃げるんだ!!!!」





鬼熊「おっと!逃げるなよ?逃げようとした瞬間また別の生徒の家族を殺す........君達の保護者の勤め先などはとっくに調べ済みだ...........まぁもしくは即効で大石 貴志を殺してやっても構わないが...........どちらにしても嫌だろう..........?」





生徒たち「くっ..........!!」





鬼熊「さあ、倉橋 陽菜乃........今すぐこっちへ来なさい、お友達を助けたいんだろう.............?」ググググッ.........





キモオタ「ぐぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ".............!!」メキメキグキグキ..........!!





倉橋「オタりん!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「それに...........お嬢ちゃんの出方次第で、ひょっとして私の気が変わって大石 貴志を殺されないで済むかも知れないぞ?君の大好きなオタりんを助けたいのなら..........やる事はわかってるな?」ググググ..........





キモオタ「がぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"...
.............!!!!」メキメキグキグキ..........!!





倉橋「.............!!」ポロ ポロ.......




















鬼熊「さあ、早くこっちへ来るんだ」














中村「陽菜!!!!行ったらダメ!!!!」


ビッチ「そうよ!!!!陽菜乃が行ったところで、あいつはどの道キモオタを殺す気なんだから!!!!」


前原「それに、あんな奴の所に行ったらお前も何されるかわかんねーぞ!!!!」


倉橋「.................!!」










オタりんは..........今まで何度も私の事を助けてくれた...........


鷹岡先生に殴られかけた時も.........


夏祭りの日に車で誘拐された時も.........


街で不良に絡まれた時も...........


何度も何度も私の事を助けてくれた.........


初めて男の子に守ってもらった事が嬉しくて、胸がキュンとなって、どんどんオタりんの事が大好きになっていった........


私はオタりんの事が大好きだし、オタりんがいなくなっちゃうなんて嫌だ


だから..........










倉橋「グスッ.......グスッ.........」ザッ.......





生徒たち「倉橋.........!!」










今度は私がオタりんを助ける番














倉橋「................」ザッ.......





鬼熊「よしよし.......いい子だ........よっぽど大石 貴志が大切なようだな........」





キモオタ「倉橋.........殿.........逃げ.........ろ.............」ググッ........





ドガッッッッ!!!!





キモオタ「ぐはぁッッッッ!!!!」





倉橋「オタりん!!!!」





鬼熊「貴様は余計な事を言わなくていい...........貴様は黙って馬鹿みたいに倉橋 陽菜乃が私に犯される様を見ていればいい...........」





生徒たち「くっ..............!!」



















鬼熊「さあ........それじゃあさっさと服を脱いで股を開いてもらおうか............」





倉橋「...............」










キモオタ「ぐ..........あ"ぁ"...........あ"がぁ".........」ピク......ピク.........










倉橋「................!!」ジワァ..........





鬼熊「ん.............?」















ポロ ポロ.......















倉橋「うぇぇぇぇん........オタりん.......オタりぃん..........」ポロ ポロ........


















生徒たち「倉橋...........」










倉橋「グスッ.......ヒック........ふぇぇぇん........オタりん.........」ポロ ポロ.......






キモオタ「.................!!」ゼェ-......ゼェ-.........










倉橋殿が泣いている............










倉橋殿を泣かせるな............!!



















倉橋「グスッ........ヒック........」ポロ ポロ.......





鬼熊「................」イラァ.......










ガシィッッッッ!!!!










倉橋「ギャッ!!!!」ググ......










キモオタ「 ! ! ! ! 」





生徒たち「「倉橋ッッッッ!!!!」」














鬼熊「えぇぇぇぇいッッッッ!!!!泣くな泣くなァッッッッ!!!!メソメソメソメソォ!!!!これだから子供は嫌いなんだよォォォォォォォォッッッッ!!!!」ギュゥゥゥゥ........


倉橋「あ..............かッ..............」ググググ.........





生徒たち「「倉橋ッッッッ!!!!」」


ビッチ「やめてぇぇぇぇぇぇッッッッ!!!!」ポロ ポロ





鬼熊「ゲヒヒヒヒヒwwwww段々顔がトマトのように赤くなってきたぞwwwwwあとどれぐらいで真っ青になるのかな〜?wwwwwwwwアハハハハハwwwwwアーッハハハハハハハwwwww」ギュゥゥゥゥゥ........


倉橋「かはッ.............」ググググ........





キモオタ「.................!!」ゼェ-......ゼェ-.........





鬼熊「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャwwwww」ギュゥゥゥゥゥゥ..........


倉橋「ケホッ..........ケホッ.........」グググググ...........










倉橋殿を.............傷つけるな...........



























大 切 な 人 を 傷 つ け る な ! ! ! !



































ド ガ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !








































生徒たち「 ! ! ! ! 」





烏間「 ! ! ! ! 」





ビッチ「 ! ! ! ! 」




















鬼熊「ぐはぁッッッッ!!!!」ドシャァッ!!















キモオタ「ゼェ-........ゼェ-........」ガクガクガク.........



















キモオタ「ぐら"ばじどの"ッッッッ!!!!」ガバッ!!


倉橋「オタ........りん...........」ギュッ......










生徒たち「キモオタ..........!!」










鬼熊「..................!!」ググ........










馬鹿な............!!左目を潰して.........左足を折ったのに何故 奴は立ち上がっているんだ.............!!!!





まさか..........奴に主人公補正がかかっているとでもいうのか............!?





いや..........現実世界の人間がこの世界の恩恵を受ける事などできるはずがない........!!!!



















キモオタ「鬼熊..........お前だけは..........許さない.............」ゼェ-.......ゼェ-........










鬼熊「................!!」








































キモオタ「大切な人を泣かせて傷つけたお前だけは絶対に許さないッッッッ!!!!」



















生徒たち「キモオタ..........!!」










鬼熊「ククク.........『絶対にお前を許さない』か..........ほざけ、立っているのがやっとのその状態でこの私に何ができると言うのだ?」





キモオタ「ぐっ............」ガクガク......





鬼熊「貴様は私の左目を奪うだけに飽き足らず、さらにこの私の顔を思いっきり殴りつけた............そんなに殺して欲しいのならお望み通り今から殺してやろう.............ただ、一口に殺すと言っても銃や爆弾などを使って一瞬で貴様の命を終わらせるなど生易しい事はしない.........私のこの拳のみを使ってジワジワと殴られる痛みを与え続けて嬲り殺してやる............」ガシャ!!










生徒たち「..................!!」


ビッチ「銃を捨てた..........!!」










鬼熊「悪人には正義の裁きをッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!



















生徒たち「キモオタ..........!!」










鬼熊「ククク.........『絶対にお前を許さない』か..........ほざけ、立っているのがやっとのその状態でこの私に何ができると言うのだ?」





キモオタ「ぐっ............」ガクガク......





鬼熊「貴様は私の左目を奪うだけに飽き足らず、さらにこの私の顔を思いっきり殴りつけた............そんなに殺して欲しいのならお望み通り今から殺してやろう.............ただ、一口に殺すと言っても銃や爆弾などを使って一瞬で貴様の命を終わらせるなど生易しい事はしない.........私のこの拳のみを使ってジワジワと殴られる痛みを与え続けて嬲り殺してやる............」ガシャ!!










生徒たち「..................!!」


ビッチ「銃を捨てた..........!!」










鬼熊「悪人には正義の裁きをッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!














>>462 >>463 間違って連投してしまった ※訂正














キモオタ「 ! ! ! ! 」










バギャッッッッ!!!!










キモオタ「がぁ"ぁ"ぁ"ッッッッ!!!!」ボタボタボタ!!




















木村「は..........速ぇ...........」


磯貝「一瞬で間合いを詰めた........」


烏間「あの運足は恐らく空手の追い突きの動きだ............さっきのスウェーバックとパリングといい.........奴はボクシングだけではなく、他にも空手など複数の格闘技の心得があるのか.............!!」


前原「もし今の一撃で.........あいつがナイフを持っていたとしたら..........」


烏間「恐らく誰もあの速度の運足に反応できず、何が起こったのかもわからない間に殺される...........」


生徒たち「................!!」ゾッ.......














キモオタ「お"ぉ"ぉ"............」ググッ.......





鬼熊「.............!!」





キモオタ「う"がぁ"ッッッ!!!!」ブンッッッッ!!!!





鬼熊「!!!!」ヒュッ!!





キモオタ「う"がぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」ブンッ!!ブンッ!!ブンッ!!ブンッ!!





鬼熊「ほほぉ、手負いの状態で今の一撃を喰らっても倒れずに持ちこたえた上に反撃までしてくるとは 本当に精神力と耐久力だけは優れているようだな!!だが............」ヒュッ!!パシッ!!スカッ!!スッ!!










ゴガンッッッッ!!!!










キモオタ「ぐあ"ぁ"ッッッッ!!!!」










生徒たち「「キモオタッッッッ!!!!」」










鬼熊「そんなヘナチョコパンチじゃ私にはどう足掻いても勝てはしないぞ」















鬼熊「ハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」ドゴォッ!!!!バギャッ!!!!グシャッ!!!!





キモオタ「がぁ"ッッッッ!!!!ぎゃ"あ
"ッッッッ!!!!ゲホッッッッ!!!!」










全員「あぁぁぁぁ...........!!!!」










鬼熊「くたばれぇッッッッ!!!!」ドガァッッッッ!!!!










キモオタ「がはぁ.............!!!!」ドシャァ..........!!



















岡野「もういやだ..........こんなの.........もう見たくないよ...........」ポロ ポロ.......


岡島「このままじゃ キモオタがあいつに殺されちまうよ............」


渚「..................」










こんな時............こんな時に殺せんせーがいてくれれば、きっとキモオタ君を助けてくれるのに............もう殺せんせーはいない............





本当に僕らはキモオタ君が殺されるのをただ見ているしかないのだろうか.........





お願いだよ...........





誰か.............誰かキモオタ君を助けて..........!!



















キモオタ「................」ピク.......ピク.......





鬼熊「さすがに気絶したか...........鼻の骨が折れたかもしれないな..........」





鬼熊「あーあ..........気絶したままのこいつを殺しても苦悶の表情を見る事ができない.............仕方がない、こいつが目を覚ますのを待って、目を覚ましたらまたタコ殴りを再開しよう............」





鬼熊「こいつが目を覚ますまでの間、何人かの生徒の腕でもへし折って遊ぶとするか」ザッ.........





全員「 ! ! ! ! 」





鬼熊「ククク..........さぁて誰の腕からへし折ってやろうかなぁ..........」ザッ......ザッ.......





生徒たち「.................!!」







































「待で..........どごべ行ぐ...........」ゼェ-......ゼェ-.........







































鬼熊「!!!!」





全員「.................!!」






























キモオタ「貴様の".......ゼェ-.........相手ば.........ゼェ-..........ごの"拙者だ..........」ガクガクガク.........



















生徒たち「キモオタ............!!」










鬼熊「つくづく馬鹿な奴だな貴様は.........立ち上がらずにそのまま気絶していれば痛い目に遭わずに済むと言うのに........」ザッ.......ザッ........





キモオタ「ゼェ-........ゼェ-.........」ガクガクガク............










鬼熊「まだ殴られ足りないと言うのであればお望み通り殴ってやろう」バッッッッ!!!!



















ドガッ!!!! バギャッッッッ!!!!
ガスッッッッ!!!!ボガッッッッ!!!!グシャッッッッ!!!!メキャッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!










全員「.................!!!!」










キモオタ「ぐふぅ..........!!」ドシャァ.........!!



















鬼熊「そう死に急がずとも貴様は後でじっくり殺してやる..........だから大人しくそこでくたばってろ...........さて、今度こそ生徒たちの腕をへし折って............」










ガシッ..........










鬼熊「..............!!!!」










キモオタ「絶対に"行がぜな"い".........ゼェ-.........もう"大切な"友達を".........ゼェ-........ごれ"以上傷づげざぜな"い"........ゼェ-........」ググッ.........





全員「..................!!!!」





キモオタ「拙者の"大切な"友達に"手を"出ずな"...........!!!!」ボタボタボタ.......





鬼熊「汚らわしい血の付いた手で..............」










鬼熊「私の足を掴むなァッッッッ!!!!」ガスッッッッ!!!!





キモオタ「ぐばぁ"ッッッッ!!!!」ドシャァッッ!!
















生徒たち「うっ...........!!」










鬼熊「いい加減とっととくたばれぇッッッッ!!!!このゴキブリがァッッッッ!!!!」ガンッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!










キモオタ「..............!!」ドシャァ..........!!










鬼熊「これだけやれば..........さすがにもう立ち上がれまい............今度こそ起きてくるなよ...........」ハァ.......ハァ........





鬼熊「いつまでも拳一本に拘ったのが間違いだった...........やはり........こいつは勿体ぶらずにとっとと殺した方がいい..........さっき捨てた仕込み銃を拾いに行くか............」ザッ...........







































「逃がざん"ぞ..........」ゼェ-......ゼェ-.......







































鬼熊「!!!!」ビクッ!!










キモオタ「拙者ば絶対に"貴様を"逃がざな"い"..............」ググッ.........





生徒たち「キモオタァ!!!!もう立つな!!!!」「それ以上立ったら本当に死んじゃうよ!!!!」「もういいよ!!!!お前は本当によく頑張ってくれたよ!!!」「お願いもう立たないでぇ!!!!」





キモオタ「人の"命を"弄び.........自分勝手に"傷づげだ事を"貴様に"後悔ざぜる"ま"で..............拙者ば絶対に"死な"な"い"............」ガクガクガク............





鬼熊「ひっ..............!!!!」






























キモオタ「ぐだばる"の"ば貴様の"方だ、鬼熊」ニコッ!!



















鬼熊「あ.........うああ........!!」ゾクッ.......





あの時と同じ顔...........!!





『そっか、それならよかった』


『これで心おきなく殺せる』










6年前、私の左目を刺した時と同じ笑顔だ...........!!!!










鬼熊「わ.........私に..........!!」ガクガクガク!!




















鬼熊「私にその笑顔を向けるなァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」ドガァッッッッ!!!!




















鬼熊「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」ドゴッッッッ!!!!バゴッッッッ!!!!ゴガッッッッ!!!!バギャッッッッ!!!!グシャッッッッ!!!!










何故だ..........左目を潰したのに........足の骨を折ったのに........こんなに殴っているのに...........何故こいつは倒れないんだ..........!!!!


何故 勝ち目などあるはずのない相手にこうも立ち向かえるんだ...........!!!!




















こんな馬鹿な事が有り得るはずがない!!!!



















キモオタ「ぐぅ..........!!うぐぅ..........!!ゲホッ...........!!」ビチャビチャ!!










確かにあいつの言う通り、立ち上がらなかったらこんな痛みを味わう事もなかった.
..........


左目も........左足も........今 殴られている顔も...........死ぬ程痛い..........


今すぐにでも死んでこの痛みから逃げて楽になりたい...........


でも...........


あいつを止めなければ.............また、皆が傷つけられてしまう.............


守るんだ............


どんなに痛くても、苦しくても、死にたくても


大切な人たちを守るんだ..........!!










だから、拙者はまだ死ぬ訳にはいかないんだ!!!!











































キモオタ 鬼熊「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」ドガッッッッ!!!!バゴッッッッ!!!!ドゴッッッッ!!!!ボゴッ!!!!ガンッッッッ!!!!バキッッッッ!!!!












































寺坂「すげぇ.........ラッシュの応酬だ.........」


磯貝「鬼熊は過去に『殺される』恐怖をキモオタに思い知らされている..........だからキモオタの殺気に動揺しているせいかパンチの打ち方が乱雑になっている.........狙いが定まっていないし.........フォームも崩れている............」


不破「それならひょっとしてキモオタ君に勝機が..........!!」


烏間「いや.........今あの二人がやっているのは殴り合い........単純な力勝負だ........キモオタ君は鬼熊より馬力が劣る上にもう体がボロボロだ..........フォームが崩れ、急所狙いができなくなっているとはいえ、鬼熊は怪力の持ち主...........単純な力勝負という条件なら、どちらが有利かは火を見るよりも明らかだ............」


生徒たち「そんな...........!!」



















鬼熊「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!!」ドゴォッッッッ!!!!バゴォッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!





キモオタ「ギャアッッッッ!!!!ぐわぁッッッッ!!!!ゲフッッッッ!!!!」










駄目だ..........全然歯が立たない........


拙者のパンチが届かない...........











鬼熊「くたばれぇッッッッ!!!!」










バギャッッッッ!!!!










キモオタ「がはぁ...........!!」ドシャァ............!!










生徒たち「「キモオタァッッッッ!!!!」」ポロ ポロ



















鬼熊「さぁ.........仕込み銃も拾った.........これだけ貴様を痛めつける事ができたんだ..........もうこれで惜しみなく貴様を殺す事ができる...........」ハァ........ハァ.........





キモオタ「..................!!」ゼェ-.........ゼェ-...........




















鬼熊「死ね、私にたてついた事を後悔しながらな」ガチャッ.......










生徒たち「逃げろキモオタァッッッッ!!!!」「早く!!!!早く立ち上がって逃げるんだァッッッッ!!!!」
























キモオタ「ゼェ-........ゼェ-........!!」グ.......ググ.........















駄目だ............立ち上がろうとしても体がピクリとも動かない............





目からも、鼻からも、口からも............血を流しすぎたんだ.............





やっぱり拙者は弱かった...........





結局 拙者みたいな弱虫で逃げ虫な駄目人間がいくら頑張ったところで圧倒的な力を持つ奴には勝てなかった.........





ごめん..........仇.........とれなかった.........





もう............ゆっくり寝かせて.........





もう............
























鬼熊「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」










全員「「やめろォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」」

























































「うぐッッッッ!!!!」



















































全員「................!?」





キモオタ「................!?」ゼェ-.......ゼェ-........










鬼熊「う"っ...........ぐっ...........ぐがぁ"!!!!オエッッッッ!!!!オェェェェッッッッ!!!!ゲホッガホッ!!!!」ビチャビチャビチャ!!










全員「...............!!!!」





速水「どうなってるの.......?」


千葉「突然 鬼熊が苦しみ始めた.........」



















鬼熊「コヒュ-........コヒュ-.........!!」ガクッ..........





鬼熊「呼吸が.......コヒュ-........苦じい"........コヒュ-.........体が........コヒュ-........動がな"い"......コヒュ-..........寒い"..........寒い"よ"ぉ"......コヒュ-.........!!」ガクガクガク.......










竹林「嘔吐、寒気に加えて手足の痺れ、呼吸困難.............あれらの症状は蛇や蜂の持つ神経毒の症状...........でも、一体何故..........?」





律「それならたった今、分析できましたのでお伝えします」





不破「律........どーいう事なの.......?」





律「まずはこちらの映像をご覧ください」ピッ





生徒たち「..........これは.........!!」





カルマ「さっきのホウジョウって人と鬼熊が戦ってる時の...........!!」



















烏間「ホウジョウの攻撃を鬼熊がスウェーバックとパリングのみで捌いている映像だな...........」





律「そしてここの、ホウジョウ氏のパンチを元マスターがパリングで捌いた直後の映像をスローモーションで再生してみますと...........」ピッ





生徒たち「あっ...............!!」





律「ホウジョウ氏の口元から小さな針状の物が飛び出しているのが確認できると思います」





生徒たち「.................!!」





烏間「あれは............恐らく含み針..........!!」





律「ここからはあくまで私の推測ですが.......パリングは相手のパンチを手のひらで叩き落すディフェンス技術...........ホウジョウ氏ほどの手練れのパンチを手のひらで叩き落としたとなれば、当然手のひらはジンジンと強く痺れるはずです.........ホウジョウ氏は元マスターがパンチを捌き、手のひらが痺れた瞬間を狙って含み針を口から放ったのです」





カルマ「そっか.........強い手のひらの痺れを利用して........手のひらに針が刺さる違和感を緩和したのか.........」





岡野「でも.........まさかあのラッシュの間にそんな手のこんだ事をしていたなんて気づかなかった...........」





生徒たち「「すげぇ.............!!」」



















「そうか...........これでもう貴様は動けないと言う事か............」ゼェ-.......ゼェ-.......










鬼熊「.................!!」コヒュ-......コヒュ-......










生徒たち「キモオタ............!!」










キモオタ「だいぶ体が言う事を聞くようになってきた............まだ..........後少しだけなら余力が残ってそうだ...........」ゼェ-..........ゼェ-.........






























キモオタ「お前をぶっ飛ばす事が出来る程度の余力がな...........」ググッ.........





























キモオタ「覚悟はいいな.......鬼熊.........?」ガシッ.........





鬼熊「ゆ"..........ゆ"る"じで.............!!」コヒュ-........コヒュ-..........





キモオタ「拙者はお前を『絶対許さない』と言ったはずだ............」ゼェ-.......ゼェ-.........





鬼熊「ひッ........ひぃぃぃぃぃ........!!!!」コヒュ-.......コヒュ-..........





























ボガッッッッ!!!!バギッッッッ!!!!










鬼熊「ごぼぇ"ッッッッ!!!!」ビチャッ!!










キモオタ「今の二発のパンチは..........正之おじさんと小百合おばさんの分だ.............」ゼェ-........ゼェ-..........









キモオタ「そしてこのパンチは...........!!!!」グワァッッッッ!!!!










ドゴォッッッッ!!!!










鬼熊「ゲボォ"ッッッッ!!!!」ビチャビチャッ!!










キモオタ「決死の覚悟でお前に一矢報いてくれた............ホウジョウ氏の分だ............」



















キモオタ「う"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ッッッッ!!!!」ドガッッッッ!!!!バギャッッッッ!!!!ガンッッッッ!!!!





鬼熊「ぶへぇ.........!!!!い"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"..............!!」ボトボト.........





鬼熊「痛いか.......?苦しいか........?今のはお前が建物を爆発したことによって命を絶たれた............多くの人々の叫びだ............」ゼェ-......ゼェ-........





鬼熊「ダ.....ズゲ......デ........」コヒュ-.......コヒュ-........





キモオタ「あれだけ人の命を奪っておいて命乞いをするのか.......お前は 一生懸命 明日を生きようとする人々の命を理不尽に奪ったんだぞ..........矢田殿の弟者のあの少年も.........病気と戦って、今日 手術を受けて...........一生懸命 明日を生きようとしていた...........」ゼェ-.......ゼェ-........





矢田「.................!!」ポロ ポロ.........





キモオタ「なのに...........お前は..........」フルフル..........




















キモオタ「 お 前 は ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」







































バ ギ ャ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !







































鬼熊「ごばぁ"ッッッッ!!!!」ビチャビチャ!!





キモオタ「ハァー.........ハァー........!!」ゼェ-........ゼェ-..........










生徒たち「キモオタ.........」




















キモオタ「今の一撃が............矢田殿の弟者の無念...........そして弟者を失った矢田殿の!!!!あの日交わした約束を永久に叶わないものにされた拙者の怒りと悲しみだァッッッッッッッッ!!!!」










矢田「キモオタくん...........!!」ポロ ポロ........









ホウジョウさん原作でもSSでも活躍できないのかと思ってたから一矢報えて良かったな






>>513 指摘サンクス


>>510の3番目のセリフはキモオタのセリフでした


※訂正














鬼熊「ひぃ".........ひぃ"ぃ".........」ポロ ポロ......





キモオタ「こんなもので終わると思うなよ............」ゼェ-.......ゼェ-.......










ドギャッッッッ!!!!










鬼熊「ぐぎゃ"あ"ッッッッ!!!!」ボタ ボタ!!





キモオタ「.........今の一撃は........先生に見て欲しいという気持ちをお前たちに散々利用された挙句........お前たちの勝手な都合で殺された..........『二代目死神』の分..........」





キモオタ「そして次の一撃が..........」グググ........





鬼熊「ひぃ"ぃ"ぃ"ぃ".........!!!!」ポロ ポロ

















































キモオタ「 お 前 に 殺 さ れ た 殺 せ ん せ ー の 無 念 ! ! ! ! そ し て お 前 に 恩 師 を 殺 さ れ た 拙 者 ら 生 徒 全 員 の 憤 怒 の 一 撃 だ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」

















































































ド ゴ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! !
























































鬼熊「ぐはぁ"...........!!!!」バァンッッッッ!!!!










キモオタ「ゼェ-.......ゼェ-........!!」フラ....フラ......










生徒たち「................!!!!」





































生徒たち「「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!鬼熊を倒したぞぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!!」」ワッ!!!!














キモオタ「あ..........」フラッ......


磯貝「キモオタ!!!!」ガシッ!!


前原「しっかりしろ!!キモオタ!!」


倉橋「オタりん........」ギュッ......


矢田「キモオタくん.........キモオタくん.........」グスッ.....





鬼熊「うッ.........」ピク......ピク........





全員「!!!!」ビクッ!!





鬼熊「う..........ぐ............ぐごぉ........ぐぎぎぃ.............!!!!」ピク ピク ピク.......








































鬼熊「ぐぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ッッッッッッッッ!!!!」ドシャァ!!!!ビチャビチャビチャ!!!!
















女子生徒たち「キャアアアッッッッ!!!!」


男子生徒たち「うわっ..........!!!!」



烏間「目鼻口から大量の出血.........こいつの体はもう限界を迎えている..........恐らくあと数分もすれば体全体が毒に蝕まれてこいつは死に至るだろう.........」





鬼熊「ぞん"な"...........助げで...........助げでぇ".............!!!!」ビチャ ビチャ





烏間「今まで何人の人々がそんな風に助けを求めながらお前に殺されていったんだろうな...........もう手遅れだ、今まで散々 人を殺してきた事を後悔しながら、殺してきた人々の苦しみを味わいながら死ぬが良いさ.........」





鬼熊「い"や"だ.........い"や"だ.........痛い"よ"ぅ".........寒い"よ"ぅ"..........助げでぇ"...........」ビチャ ビチャ



















キモオタ「.................」


磯貝「.......これで終わったな........」ポンッ








































キモオタ「まだだ...........」ボソ.....

















磯貝「え............!?」


全員「................!!」



















































チャキン...........
























































全員「 ! ! ! ! 」










折りたたみナイフ...........!!!!




















キモオタ「まだ終わってない.........あいつをこの手で殺すまで..........終わらない..........だから.........終わらせに行くんだ...........」ユラ..........



















全員「.............!!!!」
























キモオタ「ナイフ.........持ってきておいて正解だった............クロの正体がこいつだったって事はわかっていたから.............今日を逃したらもうこいつを殺すチャンスは二度と来ないと思ってたから...........」フラ.....フラ......





全員「................!!!!」






キモオタ「本当はさっき..........後ろからこいつを殴り倒した時に.........ナイフを使えばよかったけど..........それじゃあ倉橋殿がこいつの汚い返り血を浴びてしまう............」フラ........フラ..........





キモオタ「でも...........ようやく...........こいつを殺す時が来たんだ...........10年分の恨みを..........晴らす時が来たんだ.............」フラ........フラ..........





磯貝「待てキモオタ!!!!馬鹿な事はやめろ!!!!」ガシッッッッ!!!!


前原「お前がこいつを殺したって殺された人が帰って来るわけじゃねぇんだぞ!!!!」ガシッッッッ!!!!





キモオタ「離してくれ.........じゃないとこいつを殺せない...........」グググッ.........





磯貝「離さない!!!!絶対に離さないぞッッッッ!!!!」


前原「頭冷やせよキモオタァッッッッ!!!!」





キモオタ「 邪 魔 を す る な ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」グンッッッッ!!!!





磯貝 前原「「うわッッ!!!!」」ドタッッッッ!!!!ドタッッッッ!!!!





全員「!!!!」


渚「磯貝君!!!!前原君!!!!」



















杉野「やめろキモオタッッッッ!!!!」ダッッッッ!!!!





キモオタ「来るなァッッッッ!!!!」ブンブンッッッッ!!!!





杉野「うわッッッッ!!!!」


生徒たち「キモオタ...........!!!!」





キモオタ「お願いだから.........お願いだから拙者に構わないでくれよ..........拙者の家族を殺して..............拙者の大切なものを全部奪っていったこいつをようやく殺せるチャンスが来たんだ............お願いだからこいつを殺させてくれよぉ..............」ポロ....ポロ.......





全員「................」



















渚「.............殺せんせーに向ける殺意とは違う、抱いちゃいけない殺意を抱いて..
........殺せんせー以外の人間を殺す..........いくらその男が人間以下のケダモノだとしても...........今 キモオタ君がやろうとしている事が僕には正しいとは思えないよ............それが本当にキモオタ君がやりたかった事なの...........?」





キモオタ「................」





竹林「それに、キモオタ君が手を下さなくても、どの道その男は後数分もしない内に体全体に毒が回って死ぬ.........もっと冷静になって考えるんだ、キモオタ君........」


岡島「そうだよ!!!!こんな奴、お前が手を汚してまで殺す価値なんてないんだよ!!!!目ェ覚ませよキモオタァッッッッ!!!!」





キモオタ「.................」





矢田「お願い!!もうこんな事やめて!!!!そんな顔したキモオタくんなんて私見たくないよぉ!!!!」ポロ ポロ


倉橋「お願いだよオタりん!!いつもの優しいオタりんに戻ってぇ!!!!」ポロ ポロ





キモオタ「..................!!」ズキッ......


















茅野「ダメ........ダメだよ........キモオタくん............」ググッ......





生徒たち「茅野............!!」





茅野「キモオタくん...........私が殺せんせーを復讐心だけで殺そうとしていた時...........私に言ってくれた言葉...........覚えてる........?」





キモオタ「...............」





『........自分の大切なものを奪った仇を討つためだけに自分を壊す事など、拙者はそれが何よりも悲しいことだと思う.........』





キモオタ「.................!!」





茅野「復讐のためだけに..........自分を壊してはいけないって............あの時そう私に教えてくれたのはキモオタくんでしょ..........?」





キモオタ「................!!」ズキッ.......





茅野「もうやめてよ..............そんな奴のために...........自分を壊そうとするなんて............ダメ...........絶対にダメだよぉ............」ポロ ポロ......





キモオタ「.............さい.........」ズキンッ.........





全員「............!!!!」










キモオタ「う"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!う"る"ざい"う"る"ざい"う"る"ざぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"い"!!!!どい"づも"ごい"づも"勝手な"事を"ゴヂャ"ゴヂャ"ぬ"がずな"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」ズキン!!!!ズキン!!!!ズキン!!!!









キモオタ「ゲホッッッッ!!!!ゴホッッッッ!!!!」ビチャビチャ!!





生徒たち「「キモオタッッッッ!!!!」」


矢田「キモオタくん!!もうそれ以上叫んだりしないで!!!!」ポロ ポロ





キモオタ「本当に殺そうとした事も...........殺した事もないくせに.........茅野殿と矢田殿以外...........大切な人を殺された事がないくせに...........拙者の何がわかるんだ...........」ゼェ-.........ゼェ-...........





生徒たち「................!!」





まるで、キモオタ君じゃない別の誰かを見ているようだった.........


今ここには、いつものように優しいキモオタ君の姿はどこにも見当たらない.............





キモオタ「こいつだけは...........こいつだけは許す事ができない...........こいつだけはこの手で殺してやるんだ..........」チャキン..........


鬼熊「ひぃ"ぃ"ぃ"ッッッッ!!!!」





生徒たち「「やめろォッッッッ!!!!」」


烏間「...............!!!!」










ダメだ...........復讐の鬼と化した今のキモオタ君には、最早 我々の声など聞こえはしない.............


『殺す』事の本当の重みを知らない我々の言葉など届きはしない..........



















キモオタ「これで終わりだ.........何もかも............」チャキッ.......


鬼熊「ひぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ッッッッ!!!!」ポロ ポロ





生徒たち「「やめろォ キモオタ!!!!やめてくれぇッッッッ!!!!」」





キモオタ「............やっぱり........おばあちゃんやお父さんやお母さんがいない世の中なんて生きていても............辛いだけだよ...........」









全員「................!?」


カルマ「............なに..........言ってんの...........?」






























キモオタ「こいつを殺して...........仇を討った後で...........拙者も死のう............おばあちゃんたちに会いに行くんだ...........ヒヒヒwww」ポロ ポロ.......










全員「 ! ! ! ! 」














キモオタ「ごめんおばあちゃん...........約束守れなかったよ............でもすぐに会いに行くからね............おばあちゃんたちを殺したこの男を殺した後で...........すぐにそっちに行くからね.............」ポロ ポロ......










生徒たち「「やめろォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!」」


寺坂「バカな事言ってんじゃねぇよ!!!!」


倉橋「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ポロ ポロ


矢田「ダメェェェェェェェェェェェェ!!!!」ポロ ポロ










鬼熊「う"わ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!ごめ"ん"な"ざい"!!!!ごめ"ん"な"ざい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!許じでぐだざい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!ひぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!」ポロ ポロ






キモオタ「こいつだけは............」ポロ ポロ...........

























キモオタ「 こ い つ だ け は ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」グワァッッッッ!!!!







































バシィンッッッッ!!!!







































生徒たち「..............!!!!」


烏間「................!!!!」









キモオタ「.................!!」ヒリヒリ.....


ビッチ「................」ハァ.....ハァ......





生徒たち「ビッチ先生...........!!」





キモオタ「な...........いきなり何すん..........!!!!」





バチィンッッッッ!!!!





全員「!!!!」










キモオタ「...............!!」フラッ.......


ビッチ「................」ハァ.......ハァ.........















ビッチ「 ア ン タ は バ カ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 本 物 の 大 バ カ よ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !」









生徒たち「..............!!」





ビッチ「アンタ自分が何しようとしたかわかってるの..........?アンタは今、沢山の人の心に永遠に治らない傷をつくろうとしたのよ..........」


キモオタ「................」


ビッチ「もしアンタが死んでしまったら 誰が悲しむか考えなかったの..........?殺されたアンタの家族はもちろん、あのタコだって悲しむし、私もカラスマも、この子たちもみんなみんな悲しむ.........アンタにとっては家族や友達の気持ちよりも仇を討って死ぬ事の方が大事なの...........?」


キモオタ「..................!!」


ビッチ「..........アンタのおばあちゃんがアンタに最後に残していった言葉は何だったの?」





『生きて』





キモオタ「................!!」ポロ ポロ.......


ビッチ「約束したんでしょ........?『どんなに辛い時も諦めないで必ず夢を叶える』って.............」


キモオタ「グズッ........ヒグッ.........」コクンッ.......










ビッチ「だったら..........どんなに殺したいほど憎い相手がいても.........どんなに死んでしまった人に会いたくても..........生きて、夢を叶えなさい..........アンタのその手は夢を叶えるための手...........だから.............そんな外道を殺して汚してしまうなんてやっちゃいけない事なの............死んで夢を断ち切るなんてもっともっとやっちゃいけない事なのよぉ.............バカァ.........ほんッッッッとにアンタはバカなんだからぁ..........」ポロ ポロ........










キモオタ「う........うぅ.........」カラァンッ..........



















矢田「大好きなヒーローが人を殺して自殺したなんて知ったら..........あの子きっと悲しむよ...........お願い...........キモオタくんはあの子にとってずっと憧れのヒーローのままでいてあげて...........」ポロ ポロ.......


キモオタ「あぁぁ..............」ポロ ポロ.......


倉橋「殺す.........なんて.........言ったらダメ...........死ぬ..........なんて言ったらダメェ..............」ポロ ポロ.........


キモオタ「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ".........!!」ポロ ポロ




















ガクッ...........




















キモオタ「お"ぉ"ぉ".........ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"...........」ポロ ポロ.........










矢田「キモオタくん.........」ギュッ......


倉橋「オタりん............」ギュッ......



















速水「キモオタ...........辛いだろうね...........」


原「うん..........ずっと恨み続けてきた家族の仇を殺すのを諦めるなんて..........やるせないだろうね..........」


カルマ「殺させてやった方が.........キモオタ君は幸せだったのかな...........?」





烏間「いや..........例えキモオタ君が奴を殺した後で、生き続けたとしても.........きっとキモオタ君はこれから先 ずっと『殺し』の重みに苦しみ続けるはずだ...........イリーナが『殺し』の重みが見せる悪夢に苦しまないために『殺し』を日常にする暗殺の道を選んだように.........どんな悪人だろうが、親の仇だろうが、人殺しの先に待ち受けているのは真っ暗な闇..........終わる事のない闇だ.........それだけは.......俺にもわかる..........」





烏間「もう、イリーナもキモオタ君も、これ以上 自分の手を血で染めてはならないんだ..........もう、あの二人をいつまでも闇の中で歩かせるわけにはいかないんだ............」





生徒たち「...............」
















倉橋「オタりん.........皆の所に帰ろ?」


矢田「私たちの肩に掴まって」


キモオタ「うん.........ありがとう...........」スッ......







不破「これで本当に全部終わったんだね...........」


片岡「うん........これだけ大事になっちゃったから、私たちじゃどうしようもできない、後は大人の人達に任せよう.........」


烏間「ああ、早速 今から今回の件の事後処理の仕事がある.......君たちは鶴田と園川の保護の元 しばらくは避難所の本校舎体育館で待機だ、その間に我々は建物爆発による損害見積もりや負傷者の救..................」





烏間「.............!!!!」





生徒たち「................!?」


岡野「どうしたんですか、烏間先生......
....?」




































烏間「 危 な い キ モ オ タ 君 ! ! ! !後 ろ だ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」


































ガ シ ィ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !







































キモオタ「ぐあ"ッッッッ!!!!」ドシャァッッッッ!!!!





矢田 倉橋「キャァァァァァァァァッッッッ!!!!」





生徒たち「「キモオタァッッッッ!!!!」」










鬼熊「グヒョヒョヒョヒョヒョアヘェェェェェwwwwwざっぎ俺を"殺じでり"ゃ"ごん"な"事に"な"ら"ずに"済ん"だの"に"バガバガバガバガブワ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ガwwwオ"ッボッボッボッボッボッボwww」ギュゥゥゥゥゥ.....!!





キモオタ「ぐっ...........がぁ".........!!!!」ググググ.......



















杉野「鬼熊!!!!どういう事だよ!!!!あいつは毒が回っていて立てるはずなんてないのにどうして立っているんだ!!!!」


菅谷「なんかあいつ様子がおかしくねぇか!!??目が完全に逝っちまってる....
......!!!!」


烏間「まさか........奴はキモオタ君を殺すという執念だけで動いているのか........!!!!」


前原「そんなバカな事が.........!!!!」



















鬼熊「デメ"ェ"ざっぎごの"ボグち"ゃ"ん"に"何じよ"う"どじでぐれ"だん"でぢゅ"が?」ギュゥゥゥゥゥゥゥ........!!


キモオタ「ぐぁ"...........が.............!!」グググググ..........


鬼熊「何じよ"う"どじでぐれ"だん"でぢゅ"が?っで聞い"どる"ん"じゃ"ボゲェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ッッッッ!!!!」ギュゥゥゥゥゥゥゥ......!!!!



キモオタ「ぐぇ"ぇ".........ガハァ"ッ........
..!!!!」グググググ......


鬼熊「あ"、ぞっが!ごの"ナ"イ"ブでボグぢゃ"ま"を"殺ぞう"どじだん"だっだ!」ピタッ


キモオタ「ゲホッ!!ゲホッ!!」










鬼熊「悪い"子に"ばお"仕置だじょ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ッッッッ!!!!」ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ.......!!!!


キモオタ「ぐあ"......あ"ぁ"ぁ".........!!!!」ググググ......










生徒たち「「キモオタァッッッッ!!!!」」



















倉橋「やめて!!やめてよぉ!!オタりんを離して!!!!」ポカポカ!!


矢田「キモオタくんから離れてよ!!!!離れてってば!!!!」グイ!!グイ!!


ビッチ「くっ!!こいつ!!もう死にかけのくせになんて馬鹿力なの!!!!」ググッ.......!!





鬼熊「んー..............」















鬼熊「邪魔な"ん"でずげどぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"!!!!」ドンッッッッ!!!!





矢田 倉橋「キャアッッッッ!!!!」ドサドサッッッッ!!!!


ビッチ「うっ..........!!」ドサァッッッッ!!!!










生徒たち「「矢田!!!!倉橋!!!!ビッチ先生!!!!」」



















鬼熊「ざぁ"で........ざっざどごの"デブを"殺ずどずる"がぁ"wwwww」ギュゥゥゥゥゥゥ.........


キモオタ「ぐっ........ごぁ".........!!」グググ........










鬼熊「グーヂョギパーで♪グーヂョギパーで♪何作ろ"ー♪何作ろ"ー♪」





全員「................!!!!」





鬼熊「右手に"ばナ"イ"ブで♪」チャキン!!





鬼熊「左手に"ば首で♪」ギュゥゥゥゥゥゥ.......


キモオタ「ぐぁ"............!!!!」ググググ.......















鬼熊「目刺じー♪目刺じー♪」ニヤァァァァ.......










全員「 ! ! ! ! 」



















鬼熊「左目だげじゃ"済ま"ざね"ぇ"..........右目も"潰じで.........な"ーん"も"見え"な"ぐじでや"る"よ"ぉ"..........ゲヒャヒャヒャァァァァwwwww」ギュゥゥゥゥ........!!



キモオタ「ぐっ..........ぐぉ"ぁ"........!!!!」グググ........










鬼熊「ん"でぞの"後ばぁ"wwwwガボヂャ"み"だい"な"感じでナ"イ"ブで頭皮捲っで頭蓋骨がぢ割っで脳み"ぞズドロ"ーでジュ"ル"ジュル"啜っでや"る"ん"だぁ"wwwwwwwwハァァァァァァァヒェヘヘヘヘヘヘヘヘへwwwwwwwwwグヒャヒャヒャオェェェイwwwwww」チャキン!!









生徒たち「...............!!!!」ゾッ......


烏間「や.........やめろォッッッッ!!!!」


ビッチ「お願いやめて!!!!やめてぇぇぇッッッッ!!!!」ポロ ポロ......



















鬼熊「ゲヒヒヒヒヒ.......ごれ"でお"前ば死ぬ"..........悪人殺じだオ"デが正義..........オ"デが一番がっごい"い"ん"だじょ"ん"...........」チャキン.........


キモオタ「ぐあ"ぁ"ぁ"ぁ"..........!!!!」ググググ...........





生徒たち「「やめろッッッッ!!!!やめろォォォォォォォォッッッッ!!!!」」ポロ ポロ






























鬼熊「バイ"バーイ"wwwww」グワァッッッッ!!!!










矢田「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロ ポロ


倉橋「誰かオタりんを助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ポロ ポロ


















































ガ シ ィ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !

















































生徒たち「...................!!!!」ポロ ポロ......





烏間「...............!!!!」





ビッチ「..................!!!!」





キモオタ「.................!!!!」ハァ.......ハァ.......!!

















































「私ハ...........私ノ生徒タチヲ..........守ル」ゼェ-.........ゼェ-.........

















































殺せんせー「ゼェ-........ゼェ-..........」ドロ........





鬼熊「ぐぅ"...............!!」ギリリ......!!








































生徒たち「「 殺 ぜ ん" ぜ ぇ" ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」」ポロ ポロ......



















烏間「生きていたのか..........!!」


ビッチ「遅すぎるのよ........アンタはぁ..........」グスッ........ヒグッ.........










鬼熊「う...........」



>>569 途中で送信してしまった 泣
なかったことにして
※訂正











烏間「生きていたのか..........!!」


ビッチ「遅すぎるのよ........アンタはぁ..........」グスッ........ヒグッ.........










鬼熊「ゆ"................!!!!」





鬼熊「夢だァ"ッッッッ!!!!ごれ"ば悪い"夢な"ん"だ!!!!ぞう"に"違い"な"い"ッッッッ!!!!あ"の"爆発を"受げで生ぎでる"な"ど有り"得る"ばずがない"!!!!ご都合主義だァ"ッッッッ!!!!主人公補正だァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッッッッ!!!!」










キモオタ「殺.........せん........せぇ..........」ググッ........





殺せんせー「モウ.........コレ以上.........私ノ生徒ニ..........手出シハサセナイ...........キモオタクン............苦シカッタデショウ...........?辛カッタデショウ.............?デモ............イリーナ先生ノ言ウ通リ...........君ノソノ手ハ...........夢ヲ叶エルタメノ手...........ダカラ............ソノ手ヲコンナ男ノ汚イ血デ汚シテハイケマセン............」ドロ...........





キモオタ「...............!!」ゼェ-......ゼェ-.........





殺せんせー「ダカラ..........」ギュゥゥゥゥゥゥ...........!!!!





鬼熊「ぎゃ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!痛い"ッッッッ!!!!痛い"よ"ォ"ォ"ォ"ォ"ッッッッ!!!!千切れ"る"よ"ォ"ォ"ォ"ォ"ッッッッ!!!!ごめ"ん"な"ざい"!!!!ごめ"ん"な"ざい"!!!!ヒィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"!!!!」ギリギリ........!!!!










殺せんせー「ダカラ.........コノ男ハキモオタクンニ代ワッテ............私ガ殺ス...........!!」ビキッ.........ビキビキメキ.............!!!!


















鬼熊「ひぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!許じで!!!!許じでぐだざい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ッッッッ!!!!も"う"じま"ぜぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ん"!!!!助げでぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッッッッ!!!!」ポロ ポロ








殺せんせー「黙レ..............」グパァッ..........!!!!








鬼熊「...............!!!!」

















































鬼熊「 ぎ ゃ" あ" ぁ" ぁ" あ" あ" あ" あ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" あ" あ" あ" あ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" あ" ぁ" あ" あ" あ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" ぁ" あ" ! ! ! ! ! ! 」




































バリッッ!!バリボリッッ!!グチャグチャッッ!!バキッッ!!ボキボキッッ!!ゴリゴリッッ!!ブチィッッ!!グチュグチュッッ!!







































全員「................!!!!」





殺せんせー「コレデ...........モウ君タチヲ苦シメル者ハイナクナリマシタ...........」ドロ............





渚「..................」





殺せんせー..........こんなにドロドロに溶けてまで...........僕らを助けに来てくれたんだ..............





殺せんせー「ウッッ.........!!ゲホッッッッ!!!!ゲホッッッッ!!!!」ビチャビチャッ!!!!





生徒たち「「殺せんせーッッッッ!!!!」」





殺せんせー「本当ハ............モット........君達ト一緒ニイタカッタ.............デモ.........モウ時間ガアリマセン...............黒騎士ノ爆発デ............私ハ対先生弾ヲ..........浴ビスギタノデス.............モウスグデ私ノ肉体ハ............完全ニ溶ケテ蒸発シ..........コノ世カラ消エテナクナルデショウ............」ゼェ-.......ゼェ-........





生徒たち「そんな............いやだよ!!殺せんせぇ!!!!」ポロ ポロ.......





殺せんせー「私ハ..........政府ヤ.........アノヨウナ男ノ手ニカカッテ...........死ニタクナイ............」ゼェ-.......ゼェ-.........





殺せんせー「ダカラ..........ソウナッテシマウ前ニ...........私ガアノ男ノ手ニヨッテ死ンデシマウ前ニ............君達ニ..........私ノ最後ノワガママヲ聞イテ欲シイノデス...........」






生徒たち「..................?」グズッ.....ヒグッ.......








































「君タチノ手デ.........先生ヲ殺シナサイ..............」

















































生徒たち「.................!!」




















烏間「..............」


ビッチ「...............」





























僕らはこの一年間 この暗殺教室で、『暗殺者』として生きてきた..........





でも『暗殺者』といっても、僕らは今まで誰も殺した事はない





何故なら僕らのターゲットは担任の先生1人だけ





マッハ20で動く担任の先生一人だけが僕らのターゲットだったから





正直なところ、マッハ20で動く先生なんて常人である僕らには殺せるはずもなく、今までずっと僕らはたった一人のターゲットを殺す事ができないでいた



















今まで僕らがどんな暗殺を仕掛けようとも、ターゲットは僕らの行動を先読みし、持ち前のスピードで回避してきた





殺せない先生





だから『殺せんせー』





僕らはこの一年間ずっとターゲットの事をそう呼んできた





























.............殺せんせーを殺せない日々が続く中で、誰も口にはしないで、目を背けていたけど、本当は皆 薄々気づいている事があった





それは、殺せんせーと過ごすうちに、こんなにいい先生である殺せんせーを殺したくなくなってきてしまい、誰一人として殺せんせーを『本気』で殺そうとはしていなかった事






























そして、全員が殺せんせーを本気で殺す『フリ』をしていた事だった



















『暗殺は絆』


『殺す事が先生への恩返し』


『恩師を殺す覚悟はできている』





僕らは口裏を合わせたかのように、今までずっとそんな言葉を吐き出して、わかったようなフリをしてきた


でも、本当は..........





『マッハ20で動く先生なんてどうせ自分たちに殺す事はできない』


『殺せんせーの事だから、また予想外の方法で暗殺をかわされる』





心の奥底ではそんな事を考えながら、殺せんせーの強さに甘えながら『暗殺』の真似事を繰り返していた



































本当は僕らに『覚悟』なんてこれっぽっちもなかった事





それに気づいてしまうのが怖くて、僕らは殺せんせーを本気で殺す覚悟ができているように振る舞い 自分を安心させていた







































生徒たち「..................」










殺せんせー「ゼェ-.......ゼェ-........」ドロォ.......




















殺せんせー...........僕らがあなたを殺せなかった理由は ナイフが届かなかったから、銃弾が当たらなかったから、スピードを捕らえられなかったからだけじゃないんだよ..........











楽しくて幸せな毎日が終わってしまうのが怖かったから僕らはあなたを殺せないでいたんだよ..............



















僕らが何かの拍子で殺せんせーを殺してしまう事がない限り、終わりが来る事はないと思っていた...........










沖縄の島で 僕らの暗殺を回避したみたいに


イトナ君や茅野の暗殺を回避したみたいに


『死神』の暗殺を回避したみたいに





政府の暗殺だっていつものように回避してくれると思っていた


爆発のタイムリミットを過ぎたとしても、いつものようになんとかして回避してくれると思っていた










僕らの中学校生活が終わっても殺せんせーの命に終わりなんてきっと来ない、そう思っていた



















なのに............










生徒たち「..................!!」ポロ ポロ..........










終わりがすぐそこまで来ている事を理解した瞬間、涙が止まらなくなった










まだ終わらせたくない.........






























殺せんせーを殺したくない



















生徒たち「..................」ポロ ポロ........





殺せんせー「全員..........銃ハ持ッテイルハズデス...........早ク引キ金ヲ.........引クノデス..........コレガ君達ニトッテ最後ノ...........」ドロ.......ドロ.........





「 い や だ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !」





烏間「..............!!」


ビッチ「................!!」





渚「ハァ-..........ハァ-..........」ポロ ポロ......





殺せんせー「渚クン...........」ドロ......ビチャ.........





渚「だって.........だって...........僕らが引き金を引いてしまったら殺せんせーは死んでしまう!!!!死んでしまったらもう助ける事もできなくなってしまうよ!!!!」ポロ ポロ





殺せんせー「................」ドロォ..........





渚「いやだよ..........殺せんせーが死ぬのが早まるなんて...........いやだよ............1秒でもいいから...........少しでも長く........殺せんせーと一緒にいたいんだよ..........」ポロ ポロ.........





生徒たち「グズッ.......グズッ.......」ポロ ポロ.........





殺せんせー「................」ボト......ボト.......



















ビッチ「................」


烏間「...............」









こんな時だからこそ.........教師として.......生徒たちに言葉をかけなければならないはずなのに彼らにかける言葉が見つからない............


ただただ、この状況を見ている事しかできない.............


俺は.........彼らに何もしてやれない.........


こうしている間にも奴の体はどんどん壊れていく............


いくら彼らが助けたい、一緒にいたいと願っても 奴はもう............







































ポン........ポン..........







































生徒たち「...............!」





泣いてばかりいる僕らの頭を..........殺せんせーの壊れかけの触手が優しく撫でた..........





殺せんせー「私ハ..........コノ手ト.......自分ニ残サレタ時間ヲ使ッテ...........君達ヲ守リ..........救イ........導クト.........雪村先生ニ誓イマシタ............」ナデナデ.......


生徒たち「..............」ポロ ポロ........


殺せんせー「ダカラ私ハ.........雪村先生トノ約束ヲ守ルタメニ...........自分ノ持テル全テノ力ヲ出シ切リ.........君達ノ成長ノ事ダケヲ考エテ..........教エテキマシタ.............」ドロ.......ドロォ........


生徒たち「................」ポロ ポロ.....


殺せんせー「ソンナ私ノ教エニ君達ハ頑張ッテ付イテ来テクレテ...........ココマデ立派ニ成長シテクレマシタ.............コレデ私ハ.............雪村先生トノ約束ヲ果タス事ガデキマシタ...........」ボト.......ベチャ......










殺せんせー「ダカラ.........約束ヲ果タス事ガデキタ今..........役目ヲ終エタ今.........私ニ残サレタノハ『死』ノミトナリマシタ.............」ビチョ......ベチョ........










生徒たち「................!!」ポロ ポロ......



















渚「グズッ..........ヒグッ...........」ポロ ポロ......





なんで..........





なんでそんな事言うの?殺せんせー.........










殺せんせー「前ニモ言ッタヨウニ.........コノ絆ハ..........殺ス事デノミ.........修了デキマス..........」ボト........ボト..........





殺せんせー「デスガ............私ハ今........鬼熊 剛蔵ノツクリダシタモノニヨッテ..........『死』ヲ迎エヨウトシテイマス........」ゴポッ.........ゴポッ.........





殺せんせー「モシ........コノママ死ンデシマエバ..........我々ノ『絆』ハ修了スル事ナク............永遠ニ途切レテシマウ..........」ビチャ..........ボチョ.........







































殺せんせー「ダカラ...........最後ハ.........君達ニ殺シテ欲シイノデス..........」ゴポッ........ガパッ........







































生徒たち「.............!!」ポロ ポロ





殺せんせー「モウ時間ガアリマセン........ゴポッ........早ク引キ金ヲ...........」ドロ.......ドロ..........





寺坂「 う る せ ぇ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」





殺せんせー「..............!!」ビチャ.....ボト......





寺坂「何で弱音ばっか吐いてやがんだよ..........いつもみたいに自信満々で誰かに殺されるなんて微塵も感じさせねぇテメーはどこ行ったんだよ!!!!諦めてんじゃねぇよッッッッ!!!!」ポロ ポロ





殺せんせー「...............」ビチャ.......ビチャ........





岡野「そうだよ!!!!諦めないで!!!!溶けてもまた再生できるんでしょ!!??まだ死ぬって決まったわけじゃないんでしょ!!??」ポロ ポロ


奥田「また皆で助かる方法を考えましょう!!!!諦めなければきっと方法は.............!!」ポロ ポロ













殺せんせー「ヌルフフフフ.............」ビチョ........ビチョ........













生徒たち「.................?」ポロ ポロ.......

















殺せんせー「嬉シイデスネェ...........私ノタメニ.........コンナニモ涙ヲ流シテ........泣イテクレル.........君達トイウ存在ガアル事ガ........モシ君達ニ出会ワナケレバ..........私ノタメニ涙ヲ流シテクレル人ナド........キットイナカッタ事デショウ..........本当ニ嬉シイ事デス...........」ドロ.......グチャ.......


生徒たち「...............」


殺せんせー「デモネ..........ココマデ細胞ガ壊レテシマッテハ........モウ再生スル事モデキナイシ........助カル術モアリマセン.........イクラ抗ッテモ.........モウスグ私ニ訪レル『死』ヲ避ケル事ガデキナイノハ..........私自身ヨクワカッテイルシ........本当ハ君達モワカッテイルハズデス..........」グチャ......グチャァッ........





生徒たち「グズッ......ヒグッ........」ポロ ポロ.....





殺せんせー「私ノタメニ涙ヲ流シテクレル事ハ本当ニ嬉シイ事デス............」ボチョ.......ボチョ.........




















殺せんせー「デモネ...........死ニ際ニ..........君達ガイツマデモ私ノ事デ悲シンデイルノヲ見ル事ハ........私ニトッテハ..........自殺ヨリモ...........政府ニ殺サレル事ヨリモ.........何ヨリモ一番辛イ死ニ方ナノデス.............」ビチャ.......ボト.......



















生徒たち「.................!!」ポロ ポロ.......





殺せんせー「ダカラ........最後ハ成長シタ君達ニ殺サレ........君達ノ成長ヲ噛ミ締メナガラ死ニタイノデス...........私ヲ殺ス事デ.............涙ヲ流シナガラモ..........一歩前ニ進ム君達ノ姿ヲ見ナガラ死ンデイキタイノデス.............」グチャ.......ボト........





殺せんせー「コレガ...........私カラ.........君達ヘノ最後ノワガママデス..........私ハ...........君達ニ.........暗殺教室ダケデハナク............私カラモ卒業シテ............一人ノ人間トシテ...........此処カラ巣立ッテイク姿ヲ..........見届ケタイノデス...............」ボチョ.......ボチョ.......





生徒たち「................!!」ポロ ポロ.......





殺せんせー「ゲホッッッッ!!!!ゲホッッッッ!!!!」ビチャビチャッ!!!!





生徒たち「「 殺 せ ん せ ぇ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !」」ポロ ポロ





殺せんせー「サァ........ゴポッ.......モウ時間ガナイ...........ガポッ........早ク..........早ク引キ金ヲ引キナサイ...........」ドクドク.......






























殺せんせー「私ノ体ガ..........ボゴッ........コノ世カラ消エテシマウ前ニ........グポッ........コノ『絆』ヲ..........修了スルノデス............」ドプ.....ドプ..........



























生徒たち「................!!」ポロ ポロ......










烏間「...............」


ビッチ「................」





























生徒たち「う...........うぅ..........」ポロ ポロ..........

























ガチャ.........ガチャ ガチャ...........

























生徒たち「ぐ.........うぐぅ...........」ポロ ポロ........










烏間「................」


ビッチ「................」ポロ ポロ......


















生徒たち「う........グズッ.......うぅ.......ヒグッ..........」ガクガク.......










烏間「...............」










今まで..........彼らが日常的に奴に笑顔で銃口を向けていた事が...........まるで嘘のようだ...........





今..........奴に銃口を向けているその手は震え、汗が滲み............目からは涙が溢れている............





なんて..........なんて悲しい表情なんだ...........





これが..........殺すと言う事なのか..........





俺は...........彼らに..........これだけの重荷を背負わせていたのか............










ビッチ「カラスマ..........」ポロ ポロ.......





烏間「知らなかった.............俺は............何も知らなかった.............」





























カシャン...........




















全員「................!!」





殺せんせー「...............」ドプ.....ドプ.........










渚「やっぱり.............できない..........僕には............できないよぉ.........」ポロ ポロ.......










生徒たち「渚.............」ポロ ポロ.......



















渚「う......グズッ........うぅ.......ヒグッ.......」ポロ ポロ......










わかってた..........いつかは絶対に殺せんせーを殺さなきゃいけない日が来るって事.........わかってたはずなのに.........





怖い........





怖くて銃を持つ事すらできない.........涙が止まらない..........





ごめんなさい.........殺せんせー.........





僕は1年前から何も成長してなかった.........





僕は弱虫で臆病者で.........恩師の願いを叶える覚悟もできない弱い生徒です............





ごめんなさい..........ごめんなさい...........








































ギュッ........







































渚「茅野.........!」ポロ ポロ.....





茅野「渚.........ひとりじゃないから.........いつだってこの手は.........ひとりじゃないからね...........」スッ........





カルマ「皆.........ここにいるよ」スッ......





渚「カルマ ........!」ポロ ポロ.....





キモオタ「一年間........同じ時と場所で過ごした仲間が.........ここにいる.........」スッ........





渚「キモオタくん........!」ポロ ポロ......





生徒たち「渚...............」コクンッ....





渚「みんな............!!」ポロ ポロ.......



















ーーーー3月13日...........










渚「う.........グズッ.......うぅ.......ヒグッ..........」スッ........








ガチャ.........ガチャ ガチャッ.........








生徒たち「グズッ.......グズッ......」ポロ ポロ.....

渚「グズッ......ヒグッ........」ポロ ポロ.......










烏間「...............!!」

ビッチ「................!!」ポロ ポロ










ーーーー1年間 共に歩んで来たこの場所で.........










殺せんせー「...............」ニコッ.......
















































パ ン パ ン パ ァ ン ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! !



























































生徒たち「..................!!」ポロ ポロ.....










殺せんせー「.................!!」ビチャッ......!!






























パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ パ ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !

















































僕らは、泣きながら殺せんせーを撃った




















一人一人が、まるで別れを告げるかのように、花を添えるかのように殺せんせーを撃った





























ー ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー












殺せんせー「」シュゥゥゥゥゥゥ.........


生徒たち「グズッ........ヒグッ........」ポロ ポロ.........





渚「...............」





殺せんせーの遺体が............どんどん蒸発していく............





殺せんせー「」シュゥゥゥゥゥゥ........


生徒たち「グズッ.......ヒグッ.........」ポロ ポロ........





........僕らがいつまでも別れを惜しんで泣いてばかりいると 殺せんせー.......きっと僕らを心配して............安心してあの世へ行けない.............





生徒たち「殺せんせぇ.........殺せんせぇ...........」ポロ ポロ.......





それに...........僕らはまだ殺せんせーに伝えてない............


『ありがとう』と...........『さよなら』を.............


伝えなきゃ...........殺せんせーが完全に消えてしまう前に............伝えなきゃ...........










渚「..................」スゥ..........


































渚「あおーげばー......尊しー.......」

















































生徒たち「...............!」ポロ ポロ......










烏間「..............!」


ビッチ「.............!」










渚「我が師の恩ー..........」










生徒たち「グズッ.........ヒグッ.......」コクンッ......










スゥ.............



















生徒たち「教えの庭にもー........はやいくとせー........」










殺せんせー「」シュゥゥゥゥゥゥ..........





























『初めまして、私が月を爆った犯人です、来年には地球も爆る予定です、君達の担任になったのでどうぞよろしく』





『ここまでは来れないでしょう!!基本性能は違うんですよ!!バーカバーカ!!明日出す宿題を2倍にします』





『先生はね、君達と一緒に旅ができるのが嬉しいのです』





『だ........だって見たかったんだもん!!手ェ繋いで照れる2人とか見てニヤニヤしたいじゃないですか!!』





『全員50位以内!!!!おめでとうございます!!!!』





『この学園祭で実感してくれたでしょうか、君達がどれほど多くの.........【縁】に恵まれて来たことか』





























生徒たち「思えばいととしー..........」




















『君達と真剣に向き合う事は.........地球の終わりよりも重要なのです』





『先生のことは嫌いでも、暗殺のことは嫌いにならないでください』





『先生の財布の残高..........5円!!』





『殺してみなさい暗殺者と暗殺対象、それが先生と君たちを結びつけた絆のはずです』





『人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう、君達全員それが出来る有能な暗殺者だ』

















































ポロ ポロ........

















































生徒たち「この"ぉ"........としつきぃ"............」グズッ........ヒグッ........




















殺せんせー「」シュゥゥゥゥゥゥ........







































生徒たち「今ごぞぉ".......ヒグッ.....別れ"め"ぇ"..........グズッ........」ポロ ポロ.......




















ビッチ「................」ポロ ポロ......


烏間「................」グッ........







































殺せんせー「」シュゥゥ............





























生徒たち「い"ざ......グズッ......ざら"ばぁ".........ヒグッ.........」ポロ ポロ......

















































殺せんせーは...........風になって 涙が伝う僕らの頬を優しく撫でると...............そのまま空へと消えていった.............





























ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー








生徒たち「................」










ビッチ「.................」


烏間「................」










奴が死んでから..........もう1時間近く経つというのに生徒たちは 奴が死んだこの場所で佇んでいる.............誰もそこから動こうととはせず、ただジッとそこで佇んでいる...........


まるで、奴がまたいつものように元気に姿を現わすのを待っているかのように...........


当然だ.........自分達をどん底から救ってくれた恩師を自らの手で殺したんだ.........そんな現実を.............まだ15歳の子供達が...........ましてや、その恩師の生徒である彼らが受け入れられるはずがない.
...........


本当に..........これでよかったのだろうか..........?










生徒たち「.................」









本当に.........今のこの現状で..........生徒たちは、前に進んだと言えるのだろうか............?



















生徒たち「.................」





ビッチ「...........アンタたち..........3月とはいえ、まだ冷えるわ............このままここに居続けたら風邪ひくわよ..........ホラ............早く帰ろ..........?ね........?」





中村「ビッチ先生は先帰ってて.........私らまだここにいるから...........」





ビッチ「何言ってんのよ、まさかアンタたち このままずっとここにいるつもりなの...........?」





生徒たち「................」





ビッチ「...........辛い気持ちは私にもよくわかるわ.........でもね、いつまでもここにいたらダメなの...........いくらアンタたちがここにいてもあのタコはもう..........」





岡野「もうほっといてよ!!!!」





ビッチ「..............!!」





寺坂「テメェに あのタコを殺した俺らの気持ちがわかってたまるかよ!!!!」


前原「もうこれ以上俺らに構わないでくれよ!!!!」





ビッチ「アンタたち...........」







































「一体君達はいつまでそうやっていじけているつもりだい?」







































全員「!!」


烏間「理事長..........!!」





理事長「黙って見ていればいつまでもメソメソとここに留まって...........ここはもう君達のいる場所ではない、早く出て行きなさい」





吉田「ンだよ!!!!いきなり出て来てなんでそんな事言われなきゃなんねーんだよ!!!!」


狭間「自分達の恩師が死んで悲しむ事の何が悪いの?」


村松「そうだよ!!!!じゃあ何か!?アンタは自分の大切な人が死んでも悲しまねぇってのかよ!!!!」





理事長「............君達は一体今まで殺せんせーから何を教わってきたんだ..........?」





生徒たち「...............?」





理事長「殺せんせーが、最後に何を願いながら死んでいったのか.........君達はわかっているかい?」





生徒たち「何を........願って..........」





理事長「..........どうやらまだわかっていないようだ.........」










理事長「ついてきなさい.........わからないのなら私が教えてあげよう.........殺せんせーが何を願って 君達に殺され、死んでいったのかを..........」ザッ.......





生徒たち「.................」ザッ........






旧校舎倉庫










理事長「...................」ザッ......





生徒たち「.................」ザッ......


磯貝「倉庫..........」


寺坂「ケッ この狭い倉庫ン中で説教でも
垂れようってか」





理事長「この倉庫の中に............君達に見て欲しい物がある.............倉庫の扉を開けて見なさい..........」





木村「..................」ガララー















生徒たち「これは................!!」








































倉庫の中に入ると、そこには 僕らと殺せんせーの写真がいっぱい載せられている卒業アルバム


そして、はなまるとタコのイラストが描いてある 手作りの卒業証書が人数分用意されていた







































生徒たち「.................!!」





理事長「これはね...........殺せんせーが君達のために数ヶ月程前から作っていた卒業アルバムと卒業証書............アルバムと卒業証書は全て彼の手描き...........少しだけ中身を見させてもらったが、所々 字が震えている............」





理事長「きっと君達がここを卒業する事を考えて、嬉しい気持ちと寂しい気持ちを同時に感じながらこれを作ったのだろう............」





生徒たち「殺せんせーが...............これを...........」





理事長「私は殺せんせーから この卒業アルバムと卒業証書を自分が死んでしまったら 生徒たちに渡すよう頼まれた..........だから私はここに君達を連れてきたんだよ............」





生徒たち「..................」



















理事長「..........そして、この卒業アルバムと卒業証書と一緒に一通の手紙も預かっている..........」スッ..........





生徒たち「.................!」





理事長「殺せんせーが君達に宛てて書いた手紙だ..........これも、殺せんせーが死んでしまった後で読むよう頼まれた
ものだ..........この手紙に彼の君達に対する願い、そして想いが綴ってある...........」





生徒たち「.................」










理事長「じゃあ............読もうか...........」スッ.........



















3年E組の生徒たちへ


この手紙を理事長から読んでもらっているという事は、私はもうここにはいないという事です
なので、この手紙を通して私の心の中にある言葉たちを君たちに伝えたいと思います

私はこの一年間、ずっと君達の先生で居続けました
私の教師生活のはじまりは 君達の前任教師である雪村先生に君達を託された時からでした
闇の中を彷徨う君達を救って欲しいという彼女の最後の言葉を受け止め、私は君達の先生になりました
それから私は君達の先生として、今までずっと君達のそばにいました
今こうしてこの手紙を書いている間も 私は君達と一緒にいられて楽しかった事や嬉しかった事を沢山思い出します
本当に君達の先生でいられてよかったと心の底から思えています
でも、君達と一緒にいればいるほど、絆が深まれば深まるほど、自分の死が近づいてくる事が怖くなってきました
本当はもっと君達と一緒にいたかった
もっと君達に色んな事を教えたかった
もっと君達の知らないような場所に連れて行ってあげたかった
でも、もうそれもできなくなる
そう考えると自分の死が怖くて怖くて堪らなくなります
でもそれは、今まで数え切れない程の人に死を与え続けてきた私への当然の報いだと思っています

私がここで爆発してしまったら、君達の未来も、この地球に住む全ての人たちの未来も終わってしまいます
なので、最後は私自身の手で、自分の命を終わらせようと思っています
本当はまだ死にたくない、君達とこれから先ずっと会えなくなってしまう事ほど私にとって悲しい事はありません
でも、それと同じように、君達が笑顔で幸せにこれからの人生を過ごす事ほど、私にとって幸せ事はないのです
だから、最後に先生から君達にお願いがあります

私が死んでもどうか悲しまないでください

どうかいつまでも笑顔でいつづけてください

辛い時は暗殺教室で過ごした日々を思い出してください

それが、私の君達への最後のお願いです

大好きな生徒たちへ

卒業おめでとう

そして、私の生徒でいてくれてありがとう


殺せんせーより





























理事長が、殺せんせーの手紙を全て読み終える頃には、泣いていない生徒は誰一人としていなかった


僕らは殺せんせーの最後のお願いだけはどうしても聞き入れる事ができなかった


涙を堪えようとすればする程どんどん溢れ出てくる





























生徒たち「う...........うぅ...........」グスッ........ヒグッ.........





理事長「泣きたい時は泣けばいい..........私も、殺せんせーも..........悲しい時に涙を流す事を否定している訳ではない............悲しい時に思いっきり泣いて.........悲しみを乗り越え、前に進んで行けるのならば............泣いたっていい..............」





生徒たち「..................」ポロ ポロ.......















理事長「だが、今の君達はただ殺せんせーの死を悲しむだけで、悲しみを乗り越えようとはせず、いつまでもここに留まっているだけで、一歩も前に進もうとしなかった」










生徒たち「.................!!」ポロ ポロ.......










理事長「恩師を殺した今、本当に殺せんせーの事を思っているのなら、君達がするべき事は悲しむだけ悲しんでそこに留まる事じゃない」





理事長「涙を流しながらも、殺せんせーのしかばねを越えて夢に向かって進んで行く事............それが君達が今するべき事じゃないのかい?それが君達にできる殺せんせーに対する精一杯の恩返しじゃないのかい?」










生徒たち「...................!!」ポロ ポロ......

















理事長「さぁ............もうここは君達のいるべき場所ではない............」










生徒たち「................!!」ポロ ポロ......




















理事長「早くここから出て行きなさい、そして夢に向かって一歩一歩進んで行きなさい」

















生徒たち「..................」グスッ.....グスッ.....








そうだった............








生徒たち「..................!!」ゴシゴシ!!








泣いたって、ここに留まったって、殺せんせーはもう帰ってこないんだ...........








理事長「................」ニッ......








僕らに出来る事は、これからも 幸せに笑顔で生きていく事............








烏間「..................」


ビッチ「.................」








今日の事を胸に.............強く生きていく............それが殺せんせーの願いなら............泣くのはもうやめた...........




































生徒たち「「 は い ッ ッ ッ ッ ! ! ! !」」






































理事長「いい返事だ..............」ニコッ......










烏間「................」ニッ........


ビッチ「あいつら.............」










今日で僕らは、暗殺教室から...........






























そして、殺せんせーから卒業する!!

















理事長「では...........ここから巣立つ覚悟が決まった所で...........卒業証書授与式を始めよう.............」





生徒たち「「はいッ!!」」





理事長「...........ただし、渡すのは私じゃない............」ザッ ザッ








ポン.......








理事長「烏間先生、お願いできますか?」





烏間「........私が........ですか........?」





理事長「ええ、彼らに卒業証書と卒業アルバムを渡す役目を担うのは 私ではなく、この一年間、表向きの担任教師として、ずっと彼らを見続けてきたあなたが適役だと思うのですが」





理事長「それに、私よりも あなたに渡してもらった方が きっと彼らも喜びますから」ザッ.........





烏間「................」





生徒たち「烏間先生!」


ビッチ「カラスマ!」





烏間「...............」ニッ.......

















烏間「では、これより椚ヶ丘中学校3年E組の『暗殺教室』の卒業証書授与式を行う!!なお、この卒業証書授与式は君達の本当の担任教師である『殺せんせー』に代わって副担任である俺に執り行わさせてもらう!!
出席番号と名前を呼ばれた者は大きな声で返事をして卒業証書と卒業アルバムを受け取るように!!」





生徒たち「「はいッッッッ!!!!」」





烏間「出席番号1番!!赤羽 業!!」





カルマ「はい!!」





























僕らは...........他人からも期待されない、自分でも、自分の未来に期待できない と、絶望していた.........







































そんな風に 言い訳して、逃げているうちに、僕らは夢を見る事を忘れていった








































自分の可能性を殺していた







































そんな闇の中を、右も左もわからずに彷徨っている僕らに 殺せんせーが 手を差し伸べてくれた







































殺せんせーは、教えてくれた





夢を見る事の大切さを





諦める理由なんてどこにもないという事を







































例え 誰にも期待されてなかったとしても





誰にも認めてもらえなかったとしても





夢を見る事は決して間違いなんかじゃない





この教室にいたからこそ、僕らは気づく事ができた







































みんながいてくれたから、僕らは頑張れた







































ここにいたから、僕らは強くなれた



















ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー










烏間「以上で男子16名!!女子13名!!計29名!!椚ヶ丘中学校3年E組の『暗殺教室』の卒業証書授与式を 終了する!!」





生徒たち「「はいッッッッ!!!!」」





烏間「君達..........」





生徒たち「...................?」
















烏間「本当に..........ありがとう」








生徒たち「.................!」
















生徒たち「ありがとうございました!!」ニコッ!!


























僕ら全員が 卒業証書と卒業アルバムを受け取り終わる頃には、泣いている生徒は誰一人としていなかった


みんな、さっきとは違ってどこか晴れやかな表情になっていた


だからと言って薄情な訳じゃないし、寂しくない訳でもない


いつまでも僕らが悲しんでいたら、きっと殺せんせーが悲しむから


だから


僕らは笑っている


ねえ、殺せんせー


僕らは今、本当に幸せで 心の底から笑えてるよ


だから、もう僕らの事は心配しなくても大丈夫だよ


安心して、ゆっくり休んでね







































磯貝「本当に終わったんだな.........暗殺教室...........」


前原「ああ.........」


磯貝「前原」


前原「?」


磯貝「これからもよろしくな」ニコッ!


前原「.............!」


前原「おう!」ニコッ!



















三村「なんか、本当に濃い一年間だったよな」


木村「ああ、普通じゃできない経験がいっぱいできたよな」


菅谷「やっぱ終わっちまうと寂しいなぁ」



















ビッチ「アンタたち、高校に行っても、しっかりやんなさいよ」


倉橋「うん!ビッチ先生も烏間先生とずっと仲良しでいてね〜」ニコッ!


中村「やっぱビッチ先生には烏間先生と幸せになって欲しいよね〜!」ニヤニヤ


矢田「結婚した時は 真っ先に私達に知らせてね!」ニコッ!


ビッチ「アンタたちって子は........」グスッ........



















別れを惜しむ人





再開を約束する人





幸せを願う人










考え方や捉え方は人それぞれで、色んな想いが溢れてくる





この想いこそが今まで僕らがこの教室で繋いできた大切な『縁』だという事、





今 こうしてこの教室を卒業した事で それに気付く事ができた






























でも............


















烏間「鶴田、園川、今からキモオタ君と茅野さんを病院へ、園川は茅野さんを、俺と鶴田はキモオタ君を救急車まで運ぶぞ」





鶴田 園川「はい!!」





烏間「さあ キモオタ君、今から我々と病院へ..............」








































烏間「キモオタ............君...........?」





























全員「....................!!!!」





倉橋「オタりん!!!!」


矢田「キモオタくん!!!!」







































今になってようやく気付いた事がある...........







































理事長「.................!!」

















































もう一つのお別れが、近づいて来てる事に............

















































キモオタ「...................!!」















僕らが振り返ると、そこには 不思議そうに自分の手のひらを見つめているキモオタ君の姿があった...........










僕らが気付いた頃には、もうキモオタ君の体は向こう側の景色が見える程に.........
...透き通っていた............










少しずつ...........少しずつ............キモオタ君の体が透明に............消えていく...........





























生徒たち「..............!!」





岡島「な..........なんなんだよ.........それ..........どうしたんだよ...........!!」


前原「おいキモオタ!!どうなってんだよ!!どーいう事なんだよ!!!!」





キモオタ「せ.........拙者にもよくわからない...........一体.........何が起こっているのか............」




















『たかし』




















キモオタ「.............!!」


全員「...................!!」


烏間「何だ.........この声は.........!!」



















ポリゴン「たかし、卒業おめでとう」スゥ...........










生徒たち「!!!!」


吉田「な..........なんだ こいつ.......!!」





キモオタ「ポリゴン!!」





生徒たち「ポリゴン..........!?」





キモオタ「あ............そういえば.........みんなにはポリゴンの事を.........話してなかったでござるかな............ホラ..........拙者をこの世界に飛ばした者の.........声の持ち主の正体でござるよ............」





生徒たち「あ............!!」


倉橋「じゃあこの子が............!!」


不破「キモオタ君をこの世界に飛ばした..........!!」



















ポリゴン「暗殺教室世界の皆さん、初めまして、私が大石 貴志をこの世界に飛ばしたポリゴンだ............それと.........私の同郷の『兄』が...........鬼熊 剛蔵をこの世界に飛ばしたせいで...........あなた方を含む、この世界の多くの人々に迷惑をかけてしまった事............本当にすまなかった..........」





キモオタ「いや...........ポリゴンは何も悪くないさ..........誰もここにはポリゴンを責める人などいないでござるよ」


矢田「うん、それにあなたがキモオタ君をこの世界に連れてきてくれたから、私達はキモオタ君と出会えたんだよ」ニコッ!


倉橋「ありがとうね、ポリゴンちゃん!」ニコッ!


生徒たち「そうだよ!!」「ポリゴンは何も悪くないよ!!」





ポリゴン「ありがとう.........そう言ってもらえると...........嬉しいよ..........」



















ポリゴン「ところで、たかし...........1月18日の..........あの時の約束..........覚えているか............?」


キモオタ「ああ.........覚えているでござるよ............3月13日...........つまり今日までに、現実世界に帰るのか帰らないのかを決める.............と」


全員「.................!!」


ポリゴン「............それで..........たかしは..........どっちの道を選ぶ事にした.....
.......?」


キモオタ「もう.......答えは決まっているでござるよ...........拙者は.........この世界の.........E組の皆が大好きだ...........そして..........E組以外にも..........これから出会う人たちの事も...........今ならきっと好きになれると思う............だから...........」


ポリゴン「すまない、たかし」


キモオタ「....................?」













































ポリゴン「やっぱり、お前は 現実世界に帰るべきだと思う」



















全員「.................!!」


キモオタ「えっ...............!!」





ポリゴン「...................」





キモオタ「ちょ..........ちょっと待ってくれよポリゴン.............また冗談を..........」ヘラヘラ





ポリゴン「冗談でこんな事言うと思うか?」





全員「..................!!」





キモオタ「な............」





キモオタ「だって!!あの時ポリゴンは拙者に殺せんせーを殺したとしても元の世界に帰るか帰らないか決めるのは自分だって言ったじゃないか!!なんで.......!!どうして!!」





ポリゴン「あの時は確かにそう言った.............だが............」




















ポリゴン「たかし.........お前や、鬼熊は..
.......この世界に来た事で............この世界の運命や、必然や..........秩序を大きく崩してしまった.............」

















キモオタ「...............!!」


生徒たち「.................!!」


木村「どういう事なんだよ.........!!」





ポリゴン「たかしがこの世界に来て............最初こそは.........多少の違いはあれど、この世界の辿るべき運命の通り、事が進んでいた...........だが............鬼熊の出現によって...........この世界の何もかもが大きく変わってしまった..........」





全員「................!!」





ポリゴン「............本来ならば、最後まであなたたち生徒を含める、地球の人々の安全を守ろうとしていた政府の人間が..........鬼熊に唆される事によって、殺せんせーを殺すためならば犠牲を出す事も厭わない程に腐ってしまった............その結果、今回の件のように...........本来ならば、死ぬはずのなかった多くの人々が死んでしまうという最悪の事態を招いてしまった..........」





全員「................」





ポリゴン「さっき..........みんなは.........こんな事になったのは私のせいじゃない、私は悪くないと言ってくれたが................たかしをこの世界に連れてきてしまった事によって.............鬼熊をこの世界に誘う原因を作り出してしまったのは..........紛れもない、この私だ............」





キモオタ「ポリゴン............」





ポリゴン「あの時..........たかしに、元の世界に帰るか帰らないかの選択肢を与えたのは.............まだ、あの時は たかしがこの世界にいても、あまり大きな影響が与えられていなかったからだ..............でも今は違う............たかしがこの世界にいる事で.............たかしを逆恨みしていた鬼熊が現れた事によって.........この世界に大きな影響を与えてしまった............」





ポリゴン「『世界の理を著しく乱した者は、元の世界に戻せ』............それが、我々の種族の掟だ...........」



















寺坂「ざけんな...........」ボソ......


渚「寺坂君...........」










寺坂「ざけんじゃねぇッッッッ!!!!テメーの意思でキモオタをこの世界に連れてきておいてテメーらの都合で勝手にキモオタを元の世界に戻すってのかよ!!!!」





ポリゴン「...........すまない.........」





神崎「寺坂君落ち着いて..........きっとポリゴン君たちの世界にも大切な事情があるんだよ...........だから.........話を聞いてあげよ...........?」


寺坂「ケッ...........!!」





ポリゴン「..........ポリゴン族が連れてきた人間が...........異世界に残る契約をするという事は............その人間は、その世界の住人になると言う事だ...........その世界の住人になると言う事は...........その人間は元いた世界に二度と戻れない...........掟を破りさえしなければ...........たったそれだけで済む事だ..............だが............」






























ポリゴン「掟を破って異世界の住人になってしまったら、その人間は 元の世界での記憶を全て抹消されるんだ..........」


















全員「................!!」


キモオタ「...............!!」





ポリゴン「つまり............もし たかしがこの世界の住人になってしまったら..........たかしは元の世界で過ごした事や..........
家族といた思い出............何もかもを全部忘れる事になってしまうんだ............たかしにとって、それが本当に幸せな事なのかをもう一度よく考えて欲しい............」





キモオタ「.................」





片岡「でもさ............仮に、キモオタ君が元の世界に戻ったとしても、キモオタ君の家族や.........お義父さんも、お義母さんも..........もういないんだよ..........そんな状態で元の世界に帰ったって........ますますキモオタ君を不幸にしてしまうんじゃ..............」





ポリゴン「その事なんだが..........」





全員「................!?」




















ポリゴン「今の私なら..........たかしを『過去』の世界に返す事が可能だ..........まだ.........たかしが家族と楽しく過ごしていたあの頃に............そして巡り巡って、
鬼熊親子の存在しないパラレルワールドにたかしを送り届ける事ができる...........」



















キモオタ「え...............!!」


生徒たち「じゃあ............!!」





ポリゴン「たかしは 元の世界に帰れば、また家族に会う事ができる.........たかしを過去の世界に送り届けると言う事は.........時を巻き戻すと言う事..........だから.........たかしの肉体は巻き戻された分退化し、子供の頃の姿に戻る...........当然、潰された片目も.........へし折られた片足も........傷ついた体も何もかもが元通りだ..............ただし、この世界で過ごした記憶はそのまま元の世界でも引き継ぐ事ができる............」





全員「..................!!」





ポリゴン「私だって、この一年間 何もしなかった訳ではない.............たかしに幸せになってもらうために..............沢山 勉強したから.............」





キモオタ「ポリゴン............」









???「なかったことにしてはいけない」

???「いらない。そんな事は、望めない
……そうだ。やりなおしなんか、できない。 」











生徒たち「キモオタ.............」





キモオタ「.................」










信じられない..............元の世界に帰れば............もう二度と会えないと思っていた家族に..............


お父さんに...........


お母さんに...........




















おばあちゃんに会えるんだ...........!!




















でも................



















『オーーータりん♪あーそーぼっ♪』


『キモオタくん♪こっちこっち♪』


『今日うちに来てくれないかな?僕ちょっと理科がわからなくて』


『見ろよキモオタ!!また新しい熟女モノが出たぞ!!グヘヘwww』


『お!!あのちゃんねー激マブ!!話しかけにいこーぜ!!』


『前欲しがっていた巨乳グラビアアイドルの写真集持ってきたぞ』


『キモオタ君、新しいゲーム買ったんだけど、よかったら一緒にやらない?』


『どうだいキモオタ君、徹夜で完成させたミクたんのフィギュアのこのクオリティは?』



















キモオタ「..................」




















もう.............みんなにも会えなくなるんだ..............



















また.............家族に会える代わりに........
..ここにいるみんなと会えなくなってしまうんだ..............





みんなと会えなくなるのは嫌だ............





だけど.............










『キモオタ、誕生日おめでとう!』










拙者は............










『たかし、おかえり』










拙者は.............







































「ケッ!!!!とっとと帰りゃいいんだよテメーなんか!!!!」







































全員「..................!!」


キモオタ「寺坂氏..........」





寺坂「ずっと前から思ってたけどよォ、
テメーはマジで気持ちわりぃんだよ............テメーさえいなくなりゃぁ朝っぱらから吐き気を催さねぇで済むからせーせーすらぁ」





キモオタ「..............!!」





磯貝「寺坂!!!!なんて事言うんだ!!!!」ザッ ザッ





寺坂「あーあ!!!!とっととこの世界から出て行かねーかなぁー!!!!」





磯貝「寺坂!!!!」ガシッ!!





磯貝「................!!」










寺坂「...........早く.........帰れよ.........クソが...........」グスッ......グスッ.......










磯貝「寺坂.............」


狭間「ククク.........これだから単細胞のバカは...........」



















キモオタ「寺坂氏...............」





矢田「帰ってあげて、キモオタくん」





キモオタ「矢田殿...........」





矢田「キモオタくんにとって、家族は本当に大好きで大切な存在だって事..........ずっとキモオタくんと一緒にいたんだから 知ってるよ」ニコッ!





キモオタ「矢田殿.........拙者にとってはここにいるみんなも..............」





矢田「知ってる」ギュッ





キモオタ「................!!」





矢田「キモオタ君は 私たちの事も大好きでいてくれて 本当に大切に思ってくれている事 知ってるよ.............だから もう『私たちと家族、どっちが大切なの?』なんて聞いたりしないよ」ギュゥ........





キモオタ「矢田殿............」



















倉橋「わぁぁん!!やだやだやだぁ!!帰らないでぇ!!オタりんがいないとやだぁ!!」ポロ ポロ





生徒たち「倉橋............」





倉橋「ふぇぇん.........」グスン......グスン.......





キモオタ「倉橋殿...........」ナデナデ.....





倉橋「...........なーんて」ギュッ





キモオタ「...............!」





倉橋「もう私もそんなわがまま言ったり、泣いたりしないよ、オタりんにとって大好きなパパやママやおばあちゃんといる事が一番幸せなの、私だってオタりんとずっとに一緒にいたんだから知ってるもん♪だから 早く会いに行ってあげて」ニコッ!





キモオタ「倉橋殿...........」



















渚「僕らも...........キモオタ君が、僕らの事を大切に思ってくれている事は.........知ってるよ.............でもね..........」





キモオタ「..................?」





渚「僕らも それと同じぐらい、キモオタ君の事を大切に思っているって事、忘れないでね?」





生徒たち「キモオタ........」コクン!










キモオタ「.................!!」



















キモオタ「みんな............」





生徒たち「................?」





キモオタ「ありがとう............本当にありがとう.............」





生徒たち「キモオタ.............」





ポリゴン「........じゃあ.......たかし........」





キモオタ「............ああ、ポリゴン...........拙者を..............」






























ポリゴン「拙者を元いた世界に帰してくれ」



















ポリゴン「..........わかった..........それじゃ行こうか..........別れの挨拶..........しておけよ............」





キモオタ「ああ...........」スゥ.........





全員「...............!!」










キモオタ君の体が........再び消え始めた............





まるで、もうすぐ消えてしまうロウソクの火のように............



















キモオタ「みんなに.........聞いて欲しい事がある...........殺せんせーの手紙じゃないけど.........ずっとみんなに言いたかった事..........」





生徒たち「................」





キモオタ「拙者がこのクラスに来て、まだ間も無い頃...........修学旅行の班決めの時の事........覚えているでござるか?」





生徒たち「.................」コクン





キモオタ「あの時、皆は誰も拙者を嫌う事もなく、気持ち悪がる事もなく、自分達の班に拙者を入れようとしてくれた...........拙者はそれが本当に嬉しかった.........」





キモオタ「でも、それと同時に 拙者はみんなが差し出してくれた優しさに戸惑ってしまった...........今まで、家族以外にあんな風に優しい言葉をかけてもらった事がなかったから...............」





生徒たち「.................」



















キモオタ「その日から.........みんなと過ごす日々の中で、みんなの優しさに触れるたびに、いつまでもみんなと一緒にいたいと願う気持ちは強くなっていった...........」





キモオタ「こんな自分でも、誰かの優しさに触れて、こんなにも感動したり、胸がジーンと熱くなったりする事ができるんだって思えていたから...........」





キモオタ「だからこそ、いつかみんなが拙者の過去を知ってしまい、また昔のように、みんなが拙者から離れていって ひとりぼっちになってしまう事が怖くて..............誕生日のあの日..........拙者はみんなに酷いことを言って、みんなの気持ちを踏みにじるような事を言って、教室から出ていった...........」





『............皆だって.......皆だって!!本当は思ってるのでござろう!!こんな気持ち悪いオタク 早くこの教室から出て行け!!こんな気持ち悪いオタク早くこの世から消えろって!!』


『どんなに優しい言葉をかけても!!どうせ皆裏切るんだ!!
どうせ皆拙者から離れていくんだ!!
上辺だけの優しさや友情なんてもうたくさんだ!!!!』





生徒たち「................」



















キモオタ「それでもみんなは、拙者の抱える過去をまるで自分の事のように 涙を流しながら聞いてくれた........そして、拙者の過去を知っても 変わらず、『仲間』として、拙者と接してくれた...........誰も拙者をひとりぼっちになんてしなかった...........」





キモオタ「誰からも信頼される事はないと嘆いていた自分が.........本当は 一番 誰も信頼していなかった.........いや、信頼しようともしていなかったんだと 思い知らされた...........」





生徒たち「.................」





キモオタ「そして、やっと自分にとって大切な事に気づくことができたよ」





生徒たち「.................?」







































ニコッ!

















































キモオタ「拙者は、こんなにもたくさんの素敵な友達に囲まれていたんだって!」


キモオタ「拙者は、この世界で一番幸せな人間だったんだって!」










生徒たち「キモオタ..........!」



















キモオタ「...........もうそろそろ、拙者は自分がいた世界に帰るが..........元の世界に帰って...........拙者が再び子供に戻り........
再び大人になる頃には.........きっとまた『暗殺教室』の漫画が世に出される時が来るはずだ.........」





キモオタ「その時は.........この暗殺教室が、本来なら どんな結末で終わりを迎えるのかを.........この目で見届けさせてもらうよ」





全員「...............!」





キモオタ「だから、拙者がこの『暗殺教室』に再び出会うその時までに、どうかみんなは絶対に夢を叶えていてくれ!!
そして、キラキラキラキラ輝いていてくれ!!」





生徒たち「................!!」





キモオタ「夢を叶えて輝いている、そんなみんなに負けないように拙者も.........

拙者も............」



















































たかし「僕も..........」





























































全員「................!!!!」










体が..........徐々に退化してきている...........僕らと同い年ぐらいの少年の姿になっていた..............





























たかし「僕も、絶対に夢を叶えるから、みんなも絶対に夢を叶えてね..........みんななら叶えられるって...........僕、信じてるから..........!!」





生徒たち「グズッ.......ヒグッ.........」コクン!





矢田「キモオタくん.........」

倉橋「オタりん.............」





たかし「二人とも............」





矢田「一緒にいられて.......本当に楽しかったよ..........」グスッ......グスッ........

倉橋「一緒にいてくれて.........ありがとう...........」グスッ......グスッ..........





たかし「.............お礼を言うのは僕の方だよ.........僕の方こそ、本当に楽しかったよ...........一緒にいてくれてありがとう!」ニコッ





矢田 倉橋「うぅ.............!!」グスッ.....





矢田 倉橋「うわぁぁぁぁぁぁん!!」ギュッ!!





たかし「よしよし........よしよし........」ナデナデ........



















たかし「..............!!」スゥ........





矢田 倉橋「...............!!」


全員「...............!!」





たかし「体が足から消えてきた.........もうお別れだね.........みんな...........今まで本当にありがとう...........」スゥ..........





矢田 倉橋「.................!!」





生徒たち「キモオタァ!!」「ありがとう!!本当にありがとなぁ!!」「元気でいてねぇ!!」





たかし「グスッ.............」スゥ.........





矢田「キモオタくん!!」

倉橋「オタりん!!」





たかし「...................!!」スゥ.......





























矢田「私達の事.........ずっと忘れないでね..........」

倉橋「いつまでも 私達の事、大好きでいてね」










たかし「................!」




















たかし「うん!絶対に忘れないし、ずっとずっと、大好きだよ!いつまでも元気でいてね、桃花ちゃん、陽菜乃ちゃん!」ニコッ!









矢田 倉橋「...............!!」










たかし「それじゃ............」



















































「さよなら...........!」






























































その一言を言い終えると同時に、僕らのクラスメートは、自分の帰る場所へと帰っていった..............










すると 次の瞬間、辺りを白い光が包み込んだ





























































そこは、何もない真っ白な世界だった
















































ー ー

ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー ー ー ー ー

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー














ポリゴン「2D3Dの境界...........懐かしい場所だろう」





たかし「うん..........全てはここから始まったんだよね..........」ザッ ザッ.......





ポリゴン「..........この暗闇を後もう少し........後もう少し先に行けば、現実世界へと繋がる扉がある...........」





たかし「その扉を抜ければ元の世界に.............?」ザッ ザッ..........





ポリゴン「ああ............」





たかし「..................」ザッ ザッ........





ポリゴン「たかし」





たかし「.................?」ザッ ザッ........





ポリゴン「扉に辿り着くまで まだ少し時間があるから.........たかしに話しておきたい事があるんだ.........聞いてくれるか?」





たかし「............うん.........聞かせて..........」ザッ ザッ.........



















ポリゴン「暗殺教室の世界と.........現実世界の時間の流れはリンクしているって事...........たかしに話してなかったね.........」





たかし「そういえば.........たしか鬼熊がそんな事を言っていたよ..........あれは本当だったのか............」





ポリゴン「ああ、それで 今 私はたかしを過去の現実世界に送り届けるために、時間を巻き戻すのだが.............現実世界の時間を巻き戻すと言うことは.............当然、暗殺教室の世界の時間も巻き戻されるという事だ.............」





たかし「それってひょっとして...........!!」





ポリゴン「そう.............たかしが現実世界に帰る頃には.............あの世界のみんなは
..............たかしと出会う前の状態に戻る............だから、今までたかしと一緒に過ごした事も忘れてしまうし...........『大石 貴志』という存在自体も.........無かった事になると思う............」





たかし「.................!!」





ポリゴン「すまない............もしさっき、この事を話してしまったら...........別れが辛くなると思って 言わないでおいたんだ..............」

















たかし「............そっか...........」



ポリゴン「すまない............」



たかし「それって..........」



ポリゴン「...............?」



たかし「つまり、あの世界で鬼熊に殺された人たちは..........死ぬ前の状態に戻るって事だよね.........?」



ポリゴン「ああ.........恐らく 今日 鬼熊が働いた悪事も、そしてそれによって多くの人が死んだ事も...........なかったことになるはずだ............」



たかし「よかった...........だったら.........桃花ちゃんの弟君も...........あの世界で殺された人たちも...........生き返るんだね...........よかった...........本当によかった............」



ポリゴン「たかし...........E組のみんなから.........たかしの記憶が失われる事は..........寂しくないのかい?」



たかし「もちろん寂しいさ...........でも、それは決して悲しい事なんかじゃないって思ってるよ...........だって、例えみんなが僕の事を忘れたとしても............」




















たかし「僕が 『あの世界で殺せんせーの生徒として、みんなのクラスメートとして、確かにそこにいた』って事実は ずっと ずっと 永遠に消えないから.........!!」





ポリゴン「たかし............」



















たかし「あと.........聞きたいことがあるんだけど..........」





ポリゴン「ああ わかってるよ、もし 鬼熊親子のいないパラレルワールドならば、正之おじさんと、小百合おばさんはどうなるか...........という事だろう?」





たかし「うん.............」コクン........






ポリゴン「大丈夫、鬼熊親子のいないパラレルワールドでは、正之おじさんは一人っ子として生まれる、そして 変わらず 消防士になって、小百合おばさんと結婚するんだ..........あの二人は どのパラレルワールドでも、必ず結ばれる未来が待っている..........だから、あの二人の事なら心配いらない」





たかし「よかった............」



















ポリゴン「それと..........もう一つ..........」





たかし「................?」





ポリゴン「暗殺教室の...........本当の最終回..........結末を...........知りたくないか...........?」





たかし「暗殺教室の........本当の最終回...........」





ポリゴン「もし たかしが今 知りたいのなら 話すが..............どうする..........?」





たかし「...............せっかくだけど、遠慮しておくよ.............」





ポリゴン「...........いいのか...........?」





たかし「うん............今 聞き逃したら結末が出るまで........後10年ぐらい 待つことになるけど............やっぱり、暗殺教室がどんな終わりを迎えるかは...........自分の目で確かめる事にするよ」ニコッ!





ポリゴン「そっか..........すまなかった、余計なお世話だったな」ニッ





たかし「よぉし!早くいこーよ ポリゴン!」ダッ!!





ポリゴン「そうだな、行こうか たかし」









ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー












たかし「これが...........現実世界に繋がる扉.............」





ポリゴン「そう..........この扉をくぐれば、元いた世界に帰れるよ...........」





たかし「そっか..........じゃ早く行こうよポリゴン!」





ポリゴン「.................」





たかし「ポリゴン...........?」





ポリゴン「行けないんだよ..........たかし...........私は.............この扉をくぐる事はできない.............」





たかし「えっ................」




















ポリゴン「ここで さよならだ...........たかし.............」


















ポリゴン「私はもう二度と..........たかしの前に現れる事はない...........」





たかし「なんで..........どうして!!」





ポリゴン「たかし.........本当は..........たかしを過去の世界に............鬼熊親子のいないパラレルワールドに帰す事は............特別な力など身につけなくてもできる事なんだよ............できないんじゃなくて..........やらないだけなんだ..........」





たかし「...............!!」





ポリゴン「なぜなら.........時を巻き戻して、別のパラレルワールドに自分の選んだ人間を送り出す事は...........我々の種族の法に反する事だからだ...............」





たかし「嘘..........でしょ............」





ポリゴン「定められた法を犯した者は...........自分の選んだ人間を送り出す代わりに...........永久に、この2D3Dの境界に閉じ込められる事になる..............だから............ここでお別れだよ、たかし.............」



















たかし「ふざけるなよ...........」ワナワナ.......





ポリゴン「.............」





たかし「ふざけるなよ!!!!なんでそんな事を黙ってたんだよ!!!!どうして何も言ってくれなかったんだよ!!!!」





ポリゴン「たかし............」





たかし「なんで...........どうしてぇ..........」グスッ.......グスッ.........





ポリゴン「泣かないでくれよ..........たかし............」





たかし「................」グスッ.......ヒクッ........





ポリゴン「言ったじゃないか..........私はお前が泣いている顔を見るのは嫌なんだよ.............お前に笑っていて欲しいから...........私はお前をあの世界に飛ばしたし...........こんな事になっても.........お前を過去の世界に送り届けたいんだよ..........お前が本当に心の底から笑えていたあの頃にね............」





たかし「...............」グスッ.........グスッ.......





ポリゴン「だから...........もうお別れなんだから...........せめて...........最後は泣かないで...........笑ってお別れして欲しいんだよ...........」



















たかし「う.........うぅ...........」グスッ.......グスッ.........





ポリゴン「やだなぁ........たかし..........笑って別れようって言ったのに...........」




















ポリゴン「私まで泣かせるのはやめてくれよ.......グスッ............」ニコッ........





























スゥ..............





























たかし「................!!」グン........





体が扉に引き寄せられて...............!!





ポリゴン「たかし...........さよならだ.........」





待って..............!!





ポリゴン「.........私が出会って..........選んだ人間が..........たかしで本当によかったよ..............」





いやだ...........!!





ポリゴン「私はここに残るけど..........いつまでも...........たかしが幸せでいられるように...........ここから永久に祈り続けてるよ...........」





離れていかないで...........!!









ポリゴン「そして...........これだけは..........忘れないでね............」







































ポリゴン「これからたかしに訪れるのは.............もう 悲しみや、絶望なんかじゃなくて..............きっと幸せな未来なんだって事を」ニコッ!







































たかし「ポリゴン............!!」スゥ........




























































たかし「 ポ リ ゴ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ン ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」







































バタンッ





























ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー









































ーーー何なんだろうーーー










ーーーこの感覚はーーー










ーーー暖かくて、いい匂いーーー










ーーー僕は、この感覚をずっと探してたーーー










ーーー懐かしくて、優しいこの感覚をーーー




























............シ..............









ーーー声が聞こえるーーー








..............カシ..............








ーーー僕を呼ぶ、懐かしくて暖かい声ーーー









...........タカシ............









ーーーまだ眠たいよ、もう少し寝かせてーーー








............たかし.............









ーーーお母さんーーー






































「たかし」

















































たかし「................!!」パチ........















父「お!起きた起きた!」ニコッ


母「もう たかしったら、何回も起こしたのに起きないんだから」クスクス










たかし「お父..........さん............お母さん..............!」










父 母「?」








































「おや、起きたのかい たかし?」

















































たかし「..................!!」










おばあちゃん「気持ち良さそうに眠ってたねぇ、いい夢が見れたのかい?」ニッコリ










たかし「おばあ...........ちゃん.........!」ワナワナ.............









おばあちゃん「ん?」ニコニコ










たかし「.....................!!」ダッ!!

















































ギュッ!!







































たかし「おばあちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」ポロ ポロ







































おばあちゃん「おやおや、どうしたんだいたかし?やっぱり怖い夢だったのかい?」ナデナデ





たかし「う.......グズッ.......うぅ.......ヒグッ.........」ギュゥゥ........










ずっと.........こうしたかった............





暖かい............





おばあちゃん............!!







































『これからたかしに訪れるのは.............もう 悲しみや、絶望なんかじゃなくて..............きっと幸せな未来なんだって事を』







































............ポリゴン...........






























たかし「ありがとう..........」




















父 母 おばあちゃん「?」



















たかし「おばあちゃん........怖い夢なんかじゃなかったよ..........」





おばあちゃん「.................?」






























たかし「とても いい夢だった」ニコッ!


















おばあちゃん「そうかい、いい夢だったかい」ニッコリ










母「あらあら 変なたかし、さあ、夕飯にしましょ」ニコッ


父「今日はたかしの大好きなカレーだぞ!」ニッ










たかし「..................!」






























たかし「うん!!!!」ニコッ!





























ーーー僕は『夢』を見ましたーーー





ーーーその夢は、僕が どこかの学校の教室に迷い込む夢でしたーーー





ーーーでも、その教室には 誰もいなくて 僕一人だったのですーーー





ーーー僕は、急に一人でいることが 怖くなって 悲しくなって 教室から出ました、 すると、ずっと ずっと 向こう側まで続く一本の道があったのですーーー





ーーーこの一本の道の先に何があるのか 僕は気になってきて
その道を走りました、ずっと ずっと走っていましたーーー





ーーー夢の中なのに走り疲れたので、僕は立ち止まりましたーーー





ーーーそしたらーーー















ーーー『ひとりじゃないから』という声が聞こえてきたのですーーー





























ーーーその声が聞こえると同時に夢は覚めましたーーー










ーーーでも、それから10年後に 僕はその夢の続きを見る事になったのですーーー





























ーーー僕が大人になって見た夢はーーー





ーーー再び、その教室へと迷い込む夢でしたーーー





ーーー夢の中なのに、はっきりと覚えていますーーー





ーーーその教室に入ると、僕は28人の子供たちとーーー





ーーーそして、タコの姿をした先生に出会うのですーーー



















ーーーそして、僕は 長い間、その夢を見続けていましたーーー





ーーー夢の中で過ごす日々の中で、28人の子供たちのたくさんの優しさに触れてきましたーーー





ーーーでも、その優しさに触れるたびに、僕は人を傷つけ、信じることを拒み、諦める事ばかりを考えていたーーー





ーーーそして、僕のそんな姿を見るたびに、タコの姿をした先生は 僕にこう問いかけるのですーーー





「本当にそれでいいのか?」



















ーーー例え、どんなにちっぽけでもーーー





ーーー例え、誰に認めてもらえなくてもーーー





ーーー例え、誰かに期待されてなくてもーーー





ーーー叶えたい夢を、どうせ叶わないからと、諦める必要はないーーー





ーーー終わらせる必要はないーーー





ーーーだから、自分だけを信じて、夢に向かって歩けばいいーーー










ーーータコの姿をした先生は僕にそう言ったのですーーー



















ーーーその夢を見たから、僕は今、諦めずに生きているーーー





ーーーその夢で、大切な人たちと出会えたから、僕は今、幸せな未来の中で生きているーーー










ーーー僕の大切な友達ーーー





ーーー僕の大切な先生ーーー





ーーーそして、僕の大好きなおばあちゃんへーーー







































ーーーありがとう、いずれまたーーー



























































パタン.......







































おじいさん「これで.........おじいちゃんの夢の中の話はおしまいだよ」





子供A「ながいよー!」


子供B「おじいちゃんにも、おばあちゃんがいたの?」





おじいさん「あぁ..........とっても優しくて..........大好きなおばあちゃんだったんだよ」ニッコリ





子供A「おじいちゃんのおばあちゃんかー」


子供B「へんなのー!」クスクス





おじいさん「さてと.........日も暮れてきたし.........もうそろそろおうちに帰ろうか...........」





子供A「うん!!おうちまできょうそうねー!!よーいドン!!」ダダッ!!


子供「あ!!まってよー!!」ダダッ!!





おじいさん「これこれ、走ると転ぶよー」ニコニコ





子供たち「おじいちゃんはやくはやくー!」





おじいさん「はいはい、今行きますよ〜、よっこいしょ」スク.........







































「ヌルフフフフ」







































おじいさん「.....................!」










子供たち「どうしたのーおじいちゃーん?」










おじいさん「...................」










おじいさん「なんでもない、ちょっと風の音が聞こえただけだよ」ニッコリ



















子供A「へんなおじいちゃーん!」ニコッ!


子供B「はやくかえろーよ!」ニコッ!





おじいさん「よし、おうちへ帰ろう」ニッコリ





子供A「ほら、おじいちゃん てつなごー!」ギュッ!


子供B「わたしもー!」ギュッ!





おじいさん「おやおや」ニコニコ










殺せんせー...........会いに来てくれたんだね..........





今度は..........どこに行くのかな..........?




















子供A「ねえねえ、おじいちゃん!」





おじいさん「ん?どうしたんだい?」





子供A「ぼくね、おおきくなったら おじいちゃんみたいに『しょうせつか』になるんだ!それでね!おじいちゃんにぼくのかいたほんをよんであげるんだよ!」ニコッ!





おじいさん「そうかそうか、ならおじいちゃん長生きしないといけないね」ニコニコ





子供B「おにいちゃんがんばってー!」





子供A「うん!ぜったいなるもん!だからおじいちゃんもぼくがおじいちゃんにほんをよんであげるまでながいきしててね!やくそくだよー!」ニコッ!





おじいさん「あぁ.......約束だとも、おじいちゃんも、絶対長生きするから、どんな辛い事があっても夢を叶えるんだよ、これはおじいちゃんとの約束だよ」ニッコリ





子供A「..............!」パァァァァ!!




















子供A「うん!!!!」ニコッ!!



















おじいさん「それじゃあ おうちへ帰ろうか、お母さんの晩御飯が待ってるからね」ニッコリ





子供たち「はーい!!」ギュッ!!

























僕らは、夕日に照らされている道を 歩き始めた










夢を持つ子供たちの未来を両手にギュッと握って、一歩 また一歩 帰路を辿る










この道が、きっと夢へと、そして未来へと向かう道だから










さあ、帰ろう










帰るべき場所へ










本当に、自分の求めていた ぬくもりの待つ場所へ












































ゆっくり、ゆっくりと
夕日に照らされている道を、僕らは歩いていく



























































キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」























































ありがとうございました!!

長かったこのssもようやく終わりました
このssを書いている途中で皆さんの多くの意見や感想をもらってまだまだ自分にはいたらない所がいっぱいあったんだなとわかりました
でも 楽しみにしてます、頑張れ と言ってくれる読者さんがいてくれる事が何よりも励みになって、折れずに完結させる事ができました!!

あまりにもキモオタ君を書くのが楽しいので調子に乗ってまた近々、キモオタ君の話の番外編(今度はかなり短い)でも書こうかなと今のところ考えてるのでその時は「また見るのメンドクセ」ってなるかもしれませんが、どうかお付き合いください 汗


一学期編からずっと見てくれていた人も、途中から見てくれていた人も、
このssを読んでくれて本当にありがとうございましたm(_ _)m




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