キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」2学期 (670)


前回の話

キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったででござるwww」普久間島編
キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったででござるwww」普久間島編 - SSまとめ速報
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立て乙
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>>2 ありがとう!





キモオタがこの世界に迷い込んで5ヶ月.....地球が滅びるか救われるかの二択の鍵を握る 椚ヶ丘中学3年E組 も二学期がスタートし、タイムリミットは刻一刻と迫っていた.......



始業式では、突然 竹林孝太郎がE組を脱退し、本校舎に復帰するという 二学期が始まって早々に波乱が起こるが
殺せんせーや、クラスメイトたちの優しさにより、竹林の中にあった「家族から認められたい」という呪縛を解き放ち、再びE組へと帰ってくることができた..




だが この9月に もう一つ大波乱が起こることは キモオタ以外 誰も考えてはいなかった....,








殺せんせー「二学期も滑り出し順調!生徒たちとの信頼関係もますます強固になってますねぇ

今日も生徒は親しみの目で私を見つめる
ことでしょう」


殺せんせー「皆さんおはようございます!」ガララ--







生徒たち「...............」ジト....







殺せんせー「汚物を見る目!?」









中村「新聞読んだよ 『多発する 巨乳専門の下着ドロ
犯人は黄色い頭の大男
ヌルフフフ...と笑い 現場には謎の粘液をのこす....』

これ完全に殺せんせーよね」


三村「正直がっかりだよ」


岡野「こんな事してたなんて...」



殺せんせー「ちょっ待ってください!先生は潔白です! 準備室の先生の机に来なさい!!

先生の理性の強さを証明するため...今から机の中のグラビア全部捨てます!!

見なさい!!机の中身全部出し.....」






ブラ「」ワァ-オ






殺せんせー「にゅや!?」



生徒たち「........!!」



寺坂「.....マジか......」




キモオタ「(言えない.......女子の体操服をオカズに夜な夜な抜いてるなんて
この空気で言えない......)」






岡野「ちょっと!!みんな見て クラスの出席簿!!

女子の横に書いてあるアルファベット...
全員のカップ数が調べてあるよ...」


キモオタ「(言えない....このクラスの女子のカップ数を把握してるなんて....言えない....)」



殺せんせー「ちょっ まさか そんなはずが....

そ そうだ! い 今からバーベキューしましょう皆さん!!
放課後やろうと準備しておいたんです!! ホラ見て この串!!

美味しそ〜で.........」






ブラ串刺し「」ズズズズ






村松「......やべぇぞこいつ.....」



片岡「....信じらんない」



中村 矢田「不潔......」






突如 降って湧いた.....


殺せんせード変態容疑


キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン


生徒たち「.........」


殺せんせー「きょ.....今日の授業は....このまで....」トボトボ





渚「でも 殺せんせー 本当に犯ったのかな こんなシャレにならない犯罪を」


カルマ「....仮に俺がマッハ20の下着ドロなら 急にこんなボロボロ証拠のこさないけどね」


キモオタ「.....仮に拙者が下着ドロならこんな花柄ではなくヒョウ柄を盗むでござるがなwwwデュフフwww」



カルマ「こんな事してたら...
俺らの中で先生として死ぬ事くらいわかってんだろ

あの教師バカの怪物にしたら
俺らの信用を失う事をするなんて...暗殺されんのと同じくらい避けたい事だと思うけどね」



渚「....うん 僕もそう思う」


茅野「...でも渚 そしたら一体誰が....」



不破「....偽よ」



茅野「.......不破さん?」



不破「にせ殺せんせーよ!!
ヒーロー物のお約束!偽物悪役の仕業だわ!!」







不破「体色とか笑い方とか真似してるって事は....犯人は殺せんせーの情報を得てる何者か....律に助けてもらいながら手がかりを探してみる」




カルマ「その線だろうね 何の目的でこんな事すんのかわかんないけど
いずれにせよ こういう噂が広まる事で....賞金首がこの町に居られなくなっちゃったら元も子もない」



カルマ「俺らの手で真犯人ボコッてタコに貸し作ろーじゃん?」



渚 茅野 不破 寺坂「おうっ!」





その日の晩 とある建物にて





タッ! サザッ! シュタ!



不破「ふふふ 体も頭脳もそこそこ大人の名探偵参上!」


渚「やってる事は二学期から習い始めたフリーランニング使った 住居侵入だけどね」


寺坂「.....んで不破よぉ なんで真犯人はこの建物を次に選ぶと?」



不破「ここは某芸能プロの合宿施設
この2週間は巨乳を集めたアイドルグループが新曲のダンスを練習してるって

その合宿は明日には終わる 真犯人なら極上の洗濯物を逃すはずないわ」


渚「ん?」





殺せんせー&キモオタ「.........」ハァ ハァ






不破「(なんだ.....殺せんせーとキモオタくんも同じこと考えてたか)」ヒソヒソ


寺坂「(いや....どう見ても盗む側にしか見えねぇぞ あいつら...)」ヒソヒソ



不破「(見て!真犯人への怒りのあまり、二人とも下着を見ながら興奮してる!!)」ヒソヒソ


寺坂「(あいつらが真犯人にしか見えねーぞ!!)」ヒソヒソ







カルマ「! ねぇ あっちの壁....」

渚「え?」

カルマ「誰か来る」



男「」スッ ザザッ.... タッ


渚「(黄色いヘルメットの大男!!)」

不破「(.....やっぱり)」

カルマ「(真犯人は別にいた!!)」




男「........」ザザッ



ガシッ!!


男「!?」


殺せんせー「捕まえたー!!キモオタくん!!」

キモオタ「合点承知wwww」


ズズゥゥゥンンンッッッッ!!!!


男「ぐへぇっ!!」

殺せんせー「さぁ!!顔を見せなさい偽物め!!」ガポッ!!


殺せんせー「......えっ!?」



茅野「あの人...確か...烏間先生の部下の.
....えっと 確か名前は.....鶴田さんっていったっけ」

殺せんせー「なんで....あなたがこんな...
.」



バッッッッッ!!!!!!


殺せんせー「な!?これは!?」



シロ「国にかけあって烏間先生の部下を
お借りしてね この対先生シーツの檻の中まで誘ってもらった
君の生徒が南の島でやった方法だ
当てるよりまずは囲むべし」ザッ


殺せんせー「(.....この声は!!)」



イトナ「........」ヒュッ!!



シロ「さぁ殺せんせー

最後のデスマッチを始めようか」





寺坂「イトナ!!」


ガキンッ!! ドドッ!! ビシッ!!



殺せんせー「くっ.....!!」ビシッビシッ





寺坂「シッ....シロ!!これ全部テメーの計画か!!」


シロ「そういう事
街で下着ドロを重ねたのも 殺せんせーの周囲に盗んだ下着やら色々仕込んだのもね」



鶴田「....すまない 烏間さんのさらに上司からの指示だ....やりたくなかったが断れなかった」



生徒たち「......!!」


キモオタ「(......やはりこの展開が来たでござるか.....)」












寺坂「くっそ....俺らのターゲットだぞ」

不破「.....いっつもいやらしいとこから手ぇ回して....!!


シロ「それが大人ってものさ そうだ!中の様子が見えないと不安だろう 私の戦術を細かく解説してあげよう」


シロ「シーツに見せて囲ったのは対先生繊維の強化布 とても丈夫で戦車の突進でもやぶけない 独特の匂いは洗剤臭でごまかせた」


シロ「次に...イトナの触手に装着したのは...刃先が対先生物質で出来たグローブ

高速戦闘に耐えられるよう混ぜ物をしてあるので....君達が使うナイフと比べて効果は落ちるが....」



殺せんせー「.....!!」ドロッ



シロ「触手同士がぶつかるたび じわじわ一方的にダメージを与える

そしてイトナの位置取り
常に上から攻撃して 標的を逃さない

これで仕留められないようではねぇ」


ドドドドドッ!!!!



殺せんせー「うっ」ヨロッ




イトナ「俺の勝ちだ 兄さん

お前を殺してたった一つの問題を解く

即ち」




イトナ「最強の証明!!」




グワァッ!!





これはキモオタも檻の外にいるの?

てか、キモオタ位置的にカーテンの中に居そう

>>17 >>18

※鶴田と一緒に脱出しました




スルッ


イトナ「(!! 避けた!?そんなはずは...)」


ビュンビュンビュンビュン!!!!


殺せんせー「ええ 見事です イトナ君
一学期までの先生ならば殺られていたかもしれません
でもね 君の攻撃パターンは単純です
いかに速くても いかに強くても いかに保護者が策を積み上げても」


シロ「........」


殺せんせー「いかにテンパりやすい先生でも 三回目ともなればすぐに順応して見切る事ができるのです」



イトナ「バカな.....こんなはずが!!」

ドシュッ!!



ガシィッッッッ!!!!




イトナ「!!」


殺せんせー「イトナ君 先生だって学習するんです
先生が日々成長せずして......どうして生徒に教えることができるでしょうか」


イトナ「..........!」


殺せんせー「さて やっかいな布の檻を始末しますか
夏休みの完全防御形態の経験を通して.....先生も一つ 技を学習しました」










殺せんせー「全身ではなく 触手の一部だけを圧縮して.....エネルギーを取り出す方法......」グググググ.....







シロ「な......なんだ.....このパワーは」


殺せんせー「憶えておきなさい イトナ君 先生にとって暗殺は教育

暗殺教室の先生は.....教えるたびに強くなる」キュイイイイイイイン.....









ドォッッッッッッッ!!!!!!







イトナ「ぐはぁっっ!!」







生徒たち「く.......!!すごい衝撃だ....!!」





イトナ「(なぜ.........勝てない)」




イトナ「(俺は.....強くなったはずなのに)」










殺せんせー「よっと!」


ふわっ



イトナ「!?」トサ.....



殺せんせー「シロさん、この手の奇襲はもう私には通じませんよ

彼をE組に預けて大人しく去りなさい あと 私が下着ドロじゃないという正しい情報を広めてください」



シロ「...........」




イトナ「い.......痛い」



殺せんせー「!」




イトナ「頭が痛い 脳みそが裂ける.......!!」ズキ ズキ








生徒たち「!?」









シロ「度重なる敗北のショックで触手が精神を蝕み始めたか
ここいらがこの子の限界かな
これだけ私の術策を活かせないようではね」



渚「(な......何を言って.....)」



シロ「イトナ 君の触手を一ヶ月 健全に維持するのに火力発電所3基分のエネルギーがいる これだけ結果を出せなくては組織も金を出さなくなるよ

君に情が無いわけじゃないが
次の素体を運用するためにも.....どこかで見切りをつけないとね」








シロ「さよならだ イトナ


あとは一人でやりなさい」ザッ ザッ












キモオタ「...........!!」




殺せんせー「待ちなさい!!あなたそれでも保護者ですか!!」



シロ「教育者ごっこしてんじゃないよ モンスター

なんでもかんでも壊すことしかできないくせに

私は許さない お前の存在そのものを

どんな犠牲を払ってもいい

お前が死ぬ結果だけが私の望みさ」ザッ





キモオタ「待て、イトナ氏はどうなる.....」ワナワナ




シロ「!?」














シロ「........キモオタくんか.....どうしたんだい?そんなに声のトーンを低くして」



キモオタ「お前が裏切ったらイトナ氏はどうなると聞いている!!仮とはいえ、 親から裏切られる事がどれ程辛いことかわかってるのか!!」




渚「キモオタくん.......!?」


シロ「......どうなるって....決まってるじゃないか、お払い箱さ
使えない駒などE組にくれてやるよ
まぁ、私はもう彼のメンテを止めるから、3日程すれば死ぬけどね」







キモオタ「シロォォォォッッッッ!!!!貴様ァッッッッ!!!!」




シロ「おやおや、怖い怖い そんなに血相変えて怒っちゃって、まぁ過去に親絡みの事であれだけ悲惨な体験をしたのならば仕方ない事だけどね」




キモオタ「!? 貴様 まさか.....!!」



シロ「あぁ、君の過去などもうとっくに調べは付いているさ E組の校舎に仕掛けた盗聴器で全て聞かせてもらったよ

E組の先生陣には過去と経緯を話したみたいだね、
あれを聞いた時、そんなにとんでもない奴だと思ってなかったからたまげたね.....だって君は.....」


キモオタ「やめろ!!」




生徒たち「...........!!」




シロ「君は昔.....」







キモオタ「やめろぉぉぉぉっっ!!!!やめてくれぇぇぇぇっっ!!!!」




シロ「くくくく......はははははは!!その取り乱し方....面白いねぇ.....」



殺せんせー「.............」






生徒たち「.........!?」


殺せんせー「止めなさい!!シロさん!!」

キモオタ「.....ハァ......ハァ......」

シロ「ま、人の過去の傷をほじくるのはあまり好きではないがな......それよりいいのかい?大事な生徒をほって置いて」タンッ


殺せんせー「は!? 危ない!!」



ズドッッッッッ!!!!!!



イトナ「がぁぁぁぁぁッッッ!!!!」ダダッッ!!


生徒たち「........!!」


殺せんせー「皆さん、大丈夫ですか?」


渚「な....なんとかね」

不破「びっくりしたー.....」

寺坂「イトナの奴...どこに行くんだ....?」

キモオタ「......」

カルマ「......ねぇ、キモオタ君....さっきの取り乱し方....過去に何かあったの?」

キモオタ「.........」

カルマ「何か....こう.....過去に悲しいことがあったのかと思って.....」

殺せんせー「.....カルマ君」

カルマ「.......ごめん、聞かなかったことにしてよ」


キモオタ「.....いや、気にすることではござらんよ、昔...少しね....」


キモオタ「.....今はあまり言いたくはないが、E組の皆に嘘はつき続けたくない.....いずれはクラスの皆に話すでござるよ.....いずれ必ず.......」




生徒たち「...........」

















シロ「イトナは奴のような全身触手の生物とは違う」



シロ「人間の肉体に触手細胞を植えた者は.....毎日のように適合処置をしなければ

地獄のような拒絶反応に苛まれる」




シロ「私が彼のメンテを辞めたが最後 触手が激痛で神経を蝕んでゆき」




シロ「常人なら3日ほどで狂い死ぬ」



携帯ショップ前にて





イトナ「ハ-ッ.....ハ-ッ...」









イトナ「うっぐぁぁッッ!!!!」







グァシャァァッッッ!!!!!!







翌日





テレビ『椚ヶ丘市内で携帯電話ショップが破壊される事件が多発しています!!あまりに店内の損傷が激しいため 警察は複数人の犯行の線もあると...』





生徒たち「.....これ.....イトナの仕業....だよな?」



殺せんせー「....ええ 使い慣れた先生にはわかりますが この破壊は触手でなければまずできない

担任として 責任を持って彼を止めます

彼を探して保護しなければ....『どんな時でも自分の生徒から手を離さない』

先生は先生になる時 誓ったんです」













携帯電話ショップ前




イトナ「..........」ハァ...ハァ....


ズキン...


『近道は無いんだぞ イトナ
日々勉強の繰り返し
誠実に努力を続けた人だけが強くなるんだ』


ズキン!


イトナ「嘘つき!!」





ドガシャァッッッッ!!!!





イトナ「綺麗事も 遠回りもいらない
負け惜しみの強さなんてヘドがでる」ハァ....ハァ....



イトナ「勝ちたい......勝てる強さが 欲しい」ハァ...ハァ....





殺せんせー「やっと人間らしい顔が見られましたよ イトナ君」



イトナ「........!?」ハァ...ハァ.....




生徒たち「......」ザッ...









イトナ「.....兄さん」ズキン ズキン


殺せんせー「殺せんせー と呼んで下さい 私は君の担任ですから」




イトナ「うるさい....勝負だ.....」ヒュン...ヒュン....



殺せんせー「もちろん勝負してもいいですが お互い国家機密の身 どこかの空き地でやりませんか?

それが終わったら その空き地でバーベキューでも食べながら 皆で先生の殺し方を
勉強しましょう」



イトナ「.........」グゥ...


カルマ「そのタコしつこいよ〜
ひとたび担任になったら地獄の果てまで教えにくるから」



殺せんせー「当然ですよ

目の前に生徒がいるのだから....
教えたくなるのが先生の本能です」




イトナ「...........」





ヒュッ!!






ボフッッッッ!!!!!!








生徒たち「ゲホッゲホッ何だこの煙!?」




イトナ「ううっ!?」ドロッ



殺せんせー「(....これは!!対先生物質のパウダー!!)」ドロッ





白服の男達「........」ジャキ ジャキ ジャキ!





パパパパパパパパパンッッッッ!!!!





殺せんせー「(くっ!!イトナ君の殺気に紛れて気づかなかった)」ヒュッ ヒュッ





シロ「これが今回 第二の矢
イトナを泳がせたのも予定の内さ」パチン!







白服の男達「........」ドッ!!









ブワッ


バサッ!!



イトナ「(な....!!ネット!?閉じ込められた!?)」



シロ「さぁイトナ 君の最後のご奉公だ」



イトナ「うわっ!!」ズザザザザッ




シロ「追って来るんだろ?
担任の先生」ブゥゥゥゥン




殺せんせー「大丈夫ですか 皆さん!?」



磯貝「.......多分 全員なんとか」ゲホ ゲホ ゲホ


殺せんせー「では先生はイトナ君を助けてきます!!」

ドシュンッ!!





三村「...俺らを気にして回避反応が遅れたな」



寺坂「.....あんの白野郎....とことん駒にしてくれやがって....」




キモオタ「(全ての巨悪の根源....あの男だけは絶対に許さんでござる....)」














イトナ「.......く.....ぁぁ.....」



殺せんせー「イトナ君!!」バッ


ピタッ



殺せんせー「(触手が溶けてる!? このネットも対先生繊維か!!)」    



シロ「お察しの通り そしてここが君達の墓場だ」サッ






カッッッッ!!!!!





殺せんせー「(!! この光は...私の動きを一瞬止める圧力光線!!)」カチ....




シロ「撃て 狙いはイトナだ」





白服の男達「........」ジャキ ジャキ ジャキ



パパパパパパパパパンッッッッ!!!





殺せんせー「くっ.....!!」



ビシッ ビシッ ビシッ ビシッ




シロ「服と風圧で防いだか だがね

チタンワイヤーを対先生繊維でくるんだネット いくらお前でも弾を防ぎつつ救い出すのは難しいよ

先ほどの負傷と圧力光線で動きづらい中 ちょっとでも目を離せば イトナの触手は破壊されてイトナもろとも死んでしまう」




シロ「そして 今までの暗殺で確認できたが お前は自分への攻撃は敏感に避けるが 自分以外への攻撃の反応は格段に鈍いね

所詮お前は自分の事しか大事にできない身勝手な生物

イトナもろとも死ぬのが嫌で逃げ出すかい?」








俺は 無力だ


力が無かったから 協力者にも見捨てられた




シロ『いい目だ
君の目には勝利への執念が宿っている
その執念こそ 私が作った強力な細胞を使いこなすのに不可欠なものだ

力があれば 君はこの世の誰より強くなれる』




力への執念があったから 得体の知れない細胞の激痛にも耐えられた

勝利への執念があったから 何度も何度も喰らいつけた


なのに 執念は届かなくて



しかも殺す相手に守られてる







白服の男達「........」ジャキ ジャキ ジャキ





パパパパパパパパパンッッッッ!!!!







俺は.....こんな雑魚達に負けるのか















ドカッ!!


ドカッ!!




白服の男「ぐあっ!!」




イトナ「!?」


カルマ「ははっ!」


前原「ふうっ!」






白服の男「ひっ....落ちる!」ヒュ--





ボスッ




杉野 矢田 倉橋 「よっと!はい簀巻き簀巻き〜♪」ゴロンゴロンゴロン



白服の男「なっ....」



杉野「一丁上がりっと」




寺坂「これ対タコの布の服だろ?ご丁寧に完全防御かよ おかげで俺らがタコに代わってお前らを落とさなきゃなんねーだろーが!」ドカッ!!


ヒュ----


白服の男「ぬわっ!!」ボスッ






白服の男「くっガキどもが!!返り討ちに.....」



ガシッ!!


岡野「ダメだよ 烏間先生に追われるばっかでこっちだって悔しいんだから

このケイドロはあんた達が泥棒側ね!」グンッ


白服の男「うおぉ!?」ヒュ-----



ボスッ!






キモオタ「デュッフゥゥ〜ンwww早く飛び降りないと....公開ディープキスの刑よぉ〜んwww」ブッチュゥゥゥゥ



白服の男「ひぃぃぃぃぃぃ!!!ごめんなさいごめんなさい!!!!」ピョン!



ヒュ----- 




ボスッ!







白服の男達「........くそ......」



杉野「ふぅーっこれで全員 簀巻きにしたな」





シロ「な..........」




イトナ「.......おまえら 何で......」




速水「カン違いしないでよね
シロの奴にムカついてただけなんだから 殺せんせーが行かなけりゃ私達だって放っといてたし」


岡島「速水が『カン違いしないでよね』って言ったぞ」

竹林「生ツンデレは良いものだね」クイ

キモオタ「コポォwwwぐぅ抜けるwww」シコシコ




カルマ「こっち見てていいの〜 シロ?
撃ち続けて殺せんせーを釘付けにしてたのに」



ガコンッ



シロ「!!」バッ



殺せんせー「ヌルフフフ」


ネット「」ボロッ



カルマ「撃つのやめたら....ネットなんて根本からはずされちゃうよ」





殺せんせー「去りなさい シロさん
イトナ君はこちらで引き取ります

あなたはいつも周到な計画を練りますが....生徒達を巻き込めば その計画は台無しになる
当たり前の事に早く気づいた方がいい」



シロ「.........モンスターに小蝿たちが群がるクラスか 大層うざったいね
だが確かに 私の計画には根本的な見直しが必要なのは認めよう」



生徒たち「........」






シロ「くれてやるよ そんな子は
どの道 2〜3日の余命
皆で仲良く過ごすんだね」ブロロロロロ














『ーーーーーすまないイトナ
叔父さんの家で世話になりなさい』







『お前ん家 親 夜逃げしたんだって?どーなのよ そーいう家族持った気分?』









『いっちょまえにキレてんじゃねーよ
金も無ぇ 家も無ぇ ケンカも弱ぇ』







『なーんにも持ってねぇヘタレがよ』








殺せんせー「触手は 意志の強さで動かす物です イトナ君に力や勝利への病的な執着がある限り....触手細胞は強く癒着して離れません
そうこうしている間に 肉体は強い負荷を受け続けて衰弱してゆき 最後は触手もろとも蒸発して死んでしまう」



三村「.....それは いくらなんでもかわいそーだな」


片岡「後天的に移植されたんだよね?なんとか切り離せないのかな」


殺せんせー「彼の力への執着を消さなければ そのためには....そうなった原因をもっと知らせねばいけません」


中村「...でもなー この子 心閉ざしてっから」


前原「身の上話なんて素直にするとは思えねーな」



不破「そのことなんだけどさ 気になってたんだ どうしてイトナ君はケータイショップ襲ってたのか
で さっきまで律と何度かやりとりしてたんだ
機種とか戸籍とか 彼につながる物を調べてもらって」



不破「そしたら 『堀部イトナ』って堀部電子製作所っていう会社の社長の子供だった」








生徒たち「........!?」



不破「世界的にスマホの部品 提供してた町工場だけど おととし 負債抱えて倒産しちゃって 社長夫婦は息子残して 雲隠れだって」




生徒たち「...........」




寺坂「ケッ つまんねー それでグレただけって話か」


磯貝「寺坂!」


寺坂「皆それぞれ悩みあんだよ 重い軽い軽いはあんだろーがよ
けど そんな悩みとか苦労とか わりとどーでもよくなったりするんだわ

俺らんとこでこいつの面倒見させろや
それで死んだらそこまでだろ」



キモオタ「.............拙者もご一緒してよろしいか?微力ながら拙者もイトナ氏の心を力から離れさせる手解きをしたいでござるよ......同じクラスメイトとして」



寺坂「キモオタ.......」





イトナ父『ごらん糸成
この小さな町工場から世界中に部品を提供してる うちにしか作れない技術なんだ
勉強を重ねた腕ききの職人と 研究を重ねた製造機器 誠実にコツコツやっていけば...どんな大きな企業とでも勝負ができる』







そんなのは まやかしだった







イトナ父『どうして!!うちの技術を全部知っている君ら5人に辞められたら..
.』


社員『....すいません 社長 給料倍って言われたら....うちらにも生活の事とか色々あるんで』




『外国の企業だとよ 同じ部品を巨大工場ではるかに安く作り始めた』



『結局 金で技術を盗まれたのさ
あんな事されちゃ うちら町工場はひとたまりもない』





勉強も誠実も意味がない

それを上回る圧倒的な力の前には










キモオタ「デュフフフフwwwwwイトナ氏!!
これを見れば力への執着心など性欲の前では無力!!
『母と息子の禁断の愛 』『貧乳妹 お兄ちゃん眠れないの』 近親相姦モノ二作でござるwwwwデュフフフフwww」シコシコ



イトナ「俺は巨乳派だ」



バキバキバキッ!!



キモオタ「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!拙者のオナネタがぁぁぁぁぁ!!!!」ドピュルルルルルル





寺坂 吉田 村松 狭間「.........」





生徒たち「.........」





村松宅兼ラーメン屋 『松来軒』にて



キモオタ「んまんまwwwww」ズルズルルル


イトナ「........」ズルズル


村松「どーよ
不味いだろ うちのラーメン 親父に何度言ってもレシピ改良しやしねぇ」


イトナ「.....不味い おまけに古い
手抜きの鶏ガラを化学調味料でごまかしている トッピングの中心には自慢気に置かれたナルト 四世代前の昭和のラーメンだ」モグモグ


村松「(こいつ 意外に知ってやがる!!)」




イトナ「(こんな店 チェーン店でも近くにできたらすぐ潰れる
うちの親は勉強してても無惨に負けた)」



吉田「じゃ、次はうち来いよ
こんな化石ラーメンとは比較になんねー技術見せてやっから」ポン



村松「んだとぉ!?」



キモオタ「村松氏wwwおかわりよろしいでござるか?wwww」ドン



狭間「(......20杯目......)」












吉田宅兼 バイク屋 『吉田モーターズ』 敷地内にて




ドルルルルル!!



吉田「どーよ イトナ!?スピードで嫌なことなんざ吹き飛ばせ!!」


キモオタ「デュフォォォwwww風になるぅぅぅwwww私は風になるのぉぉぉwwww」ドピュルルルルル





狭間「いーの?中学生が無免で」


寺坂「あいつん家のバイク屋の敷地内だしな あいつ たまにサーキットにも行ってるらしい」




ドルルルルル!!


吉田「テンション上がってきたか!?」

イトナ「.....悪くない」

キモオタ「あぁぁ 気分爽快www射精しそうでござるwwww」

吉田「おっしゃ!じゃーもっと上げてやらぁ!!
てかなんでテメーまで乗ってんだクソデブゥ!!重いわぁ!!」

キモオタ「吉田氏の背中.....あったかい////」ピト...


吉田「....うげぇぇぇぇ!!!!お前降りろぉぉぉ!!」


ブォォン!!ブォォン!!


吉田「.....あれ?イトナがいねーぞ」




イトナ「」



吉田「.....あ イトナを振り落としちまった......」



寺坂「バカ!早く助け出せ!! このショックで暴走したらどーすんだ!!」


吉田「いやいやこの程度じゃ平気じゃね?」




ギャ-ギャ-ワ-ワ-




中村「.......何にも計画ないみたいだね」

矢田「.......うん ただ遊んでるだけな気が」

カルマ「ま あいつら基本バカだから仕方ないよ」




寺坂「もーちょっとねーのかよ 簡単にアガるやつ!! だってこいつ頭悪そう......ん?」


イトナ「.......」ブルブルブル


吉田「やべぇ....なんかプルプルしてんぞ」

村松「そりゃ寺坂に頭悪ぃって言われりゃキレんだろ」



狭間「......違う

触手の発作だ また暴れだすよ」




イトナ「俺は 適当にやってるお前らとは違う 今すぐあいつを殺して 勝利を」ヒュン ヒュン


寺坂「.........」


吉田「おい!!寺坂!!早く逃げろ!!」ダダッ!!




寺坂「.....おうイトナ 俺も考えてたよ あんなタコ 今日にでも殺してーってな

でもな テメーにゃ今すぐ奴を殺すなんて無理なんだよ

無理のあるビジョンなんざ捨てちまいな 楽になるぜ」





イトナ「うるさい!!!!」





ヒュンッッッッ!!!!!!







ガシィッッ!!!!



キモオタ「(おぉ!捕まえたでござるな!)」


寺坂「2回目だし 弱ってるから捕まえやすいわ 吐きそーなくらいクソ痛てーけどな」ガクガク


イトナ「......」ハァ...ハァ....


寺坂「吐きそーといや 村松ん家のラーメン思い出した」


村松「あん!?」


寺坂「あいつな あのタコから経営の勉強 奨められてんだ
今は不味いラーメンでいい
いつか店を継ぐ時があったら......
新しい味と経営手腕で繁盛させてやれってよ

吉田も同じ事 言われてた
『いつか』役に立つかもしれないって

.......なぁイトナ」



ゴッ




寺坂「一度や二度負けたくらいでグレてんじゃねぇ 『いつか』勝てりゃいーじゃねーかよ」

イトナ「........」


寺坂「タコ殺すにしたってな 今殺れなくていい 100回失敗したっていい
3月までにたった一回殺せりゃ....そんだけで俺らの勝ちよ

親の工場なんざそんとき買い戻しゃ済むだろーが そしたら親も戻ってくらぁ」


イトナ「......耐えられない 次の勝利のビジョンができるまで.....俺は何をして過ごせばいい....」



寺坂「ハァ? 今日みてーにバカやって過ごすんだよ
そのために俺らE組がいるんだろーが」



イトナ「..........!」






カルマ「あのバカさぁ あーいう適当な事平気で言うんだよ

でもね バカの一言は.....こーいう時 力抜いてくれんのよ」





イトナ「........」スゥ...



イトナ「俺は.......焦ってたのか」


寺坂「.....おう だと思うぜ」





殺せんせー「目から執着の色が消えましたね イトナ君
今なら君を苦しめる触手細胞を取り払えます
大きな力のひとつを失う代わり.....多くの仲間を君は得ます



殺しに来てくれますね? 明日から」






イトナ「......勝手にしろ

この力も兄弟設定も もう飽きた」




そして翌日


ザッ....



前原「来たか イトナ
もう壁壊して入ってくんのは無しな」



原「おはよーイトナ君 似合ってるね そのバンダナ」




倉橋「おは〜♪」





殺せんせー「おはようございます イトナ君 気分はどうですか?」



イトナ「最悪だ 力を失ったんだから


でも 弱くなった気はしない

最後は殺すぞ.....殺せんせー」





問題児 堀部イトナは これでようやく僕らのクラスに加入した




イトナ「おい村松 金がない
吐くの我慢するからラーメン食わせろ」



村松「あぁ!?」




.....ちなみに 寺坂グループだ


それから数日後の夜 E組校舎にて





キモオタ「今日は暗殺教室の神回 E組コードネーム回でござったなぁ」


キモオタ「拙者のコードネームは
『性癖オールラウンダー』でござったが....何分、他の人の案が気になるでござる....」


キモオタ「てなわけで.....殺せんせーの机の中を漁って拙者のコードネームの案を見てみるでござるwwwwコポォwwww」ガサゴソ



キモオタ「あったあった!『3年E組コードネーム集』
ええと、キモオタ キモオタ.....と」パラパラ



キモオタ「おwwwwあったでござるwwwwどれどれwwww」ペラ--





『オナ豚』

『E組の汚物』

『パワー系池沼』





キモオタ「..........」




『歩くゴミ袋』

『欠陥凝縮人間』

『生理的に無理』





キモオタ「...........」シクシク




『みんな大好きE組のクマさん』

『私の中のイケメン』

『優しい理想のお父さん像』





キモオタ「...........///」ホッコリ





さらに数日後 磯貝の残留をかけたE組対A組の体育祭の棒倒しでは.....




A組の男子達「うげぇぇぇぇ!!なんだあのデブ!?くせぇぇぇ!!棒に近づけねぇよぉぉ!!」


浅野「おい!!早くE組の棒を倒しに行け!!」


A組の男子達「いやいや!!無理無理!!死んじまうよぉぉぉぉ!!俺は降りるぅぅ!!」ダダッ!!



浅野「おい!!待て!!.......く.....!!」





キモオタ「デュッハッハッハwwwwwまさに鉄壁!!wwwww」プゥ〜〜ン




木村「よかったぁ〜、俺らにはキモオタがいて......」

前原「あぁ、鼻栓がなかったら俺らまでアウトだったけどな...」




棒倒し対決では、思わぬキモオタの活躍により、E組が無事勝利をおさめ、磯貝の退学は免れた.....










そしてやってきた 焦りの10月

殺せんせーの暗殺期限まで

あと....5ヶ月!!

ここで、E組の生徒たちの『強さ』の認識を変える 事故が起こる







老人「......う......ぐぅ....」



生徒たち「.......!!」







E組の生徒たちが街でフリーランニングをしていたのを目撃し、驚いた保育園 園長の老人松方が自転車から転倒して 全治2週間の右大腿骨の亀裂骨折を負ってしまった


罰としてE組の生徒全員で2週間 松方の経営する保育園でタダ働きをする事となった








そして保育園にて




子供「わー!カビゴンだぁー!」ギュゥ

子供2「やわらかーい!」プニプニ


キモオタ「うひょぉぉ!!www本物の幼女でござるぅぅ!!wwwたまらんwwwおじちゃんが高い高いしてあげようねぇwwwデュフフwww」シコシコ ドピュ!


片岡「ちょっキモオタ君!絶対に子供達に変な事しないでよ!」

岡野「はたから見たらロリコンにしか見えないよ!」


キモオタ「心配は無用でござるよwww拙者は子供相手に淫行に走る程堕ちてはおらんよwwww」



片岡 岡野「......大丈夫かなぁ.....」





キモオタ「さて.....お嬢ちゃん.....今履いているおパンチュはどんなおパンチュか教えてもらえないかな....グヘヘwww」ハァ.....ハァ.....


幼女「えっとねーっ 今日はねーっ
くまさんの....」


片岡「はいはーい!お嬢ちゃんはお姉ちゃんと一緒に遊ぼうねー!ほぉら高い高ぁーい!」


幼女「キャッキャッ♪」




ガスッ!!




キモオタ「コポォwww」ドピュン!




岡野「あんたは子供と遊ぶの禁止!!寺坂たちと一緒に建物の修理に回ってよ!!」



キモオタ「あぁぁぁぁ!!拙者の幼女がぁぁぁぁ!!」













こうして、あっというまに2週間が経ち
E組の生徒たちは、学校では経験出来なかったことを沢山学んだ


そして その働きが松方から認められ、
許しを得て 2週間の特別授業は幕を下ろした


その2週間で、E組の生徒たちは 自分たちがこの教室で学んだことは
他の人々を助けるために使えることを学び
殺す力を身につければ 地球を救えるということも知る事ができた











しかし、その一方で
2週間 授業を受けずに臨んだ中間テストの結果は惨敗だった

前にも増して 猛勉強したA組に蹴散らされ....E組の大半はトップ圏内から弾き出された





潮田渚 総合54位 31→54

岡島大河 総合76位 50→76

杉野友人 総合65位 41→65




渚 岡島 杉野「はぁ.......」



しかし、E組の中では2人だけ

2週間のハンデなどものともしない生徒がいた 夏休みの合間を縫って予習復習に励んでいた生徒がいた




カルマ「まーどうせうちの担任は『1位じゃないからダメですねぇ』とかぬかすだろーけど」


キモオタ「くぅ......しかし、拙者がいくら勉強しても五英傑とやらには勝てないでござるなぁ....」



赤羽カルマ 総合2位 13→2


キモオタ 総合8位 11→8







そして、今回の件で大きく成長した生徒たちは 烏間たち防衛省から 『超体育着』をプレゼントされる

その体育着は 衝撃耐性 引っ張り耐性 切断耐性 耐火性
あらゆる要素が世界最先端の体育着である


この体育着の導入により、殺せんせー暗殺に一歩も二歩も近づいた矢先に




暗殺教室に.....



死のプレゼントがやって来る









突然のビッチ先生の失踪

そして次々と倒されていく殺し屋たち



それらの出来事を皮切りに E組は二学期最も最悪な大波乱に巻き込まれる










レッドアイ「(やばい....あいつは絶対やばい)」ハァ ハァ



レッドアイ「(まさか噂に聞いてたあの.....!?
とにかくここに隠れてやり過ごそう)」




???「あの遠距離から身の危険を直感するとは さすがは.....『レッドアイ』の異名を持つ名スナイパーだ」



レッドアイ「(!! いつの間に後ろに!?)」



レッドアイ「ちょっ.....ちょっと待てよ
なんだその『レッドアイ』って
人違いだろ ビビらせやがって

観光先で尾行されたらそりゃ逃げるだろ 一服つけねーと.....」




レッドアイ「(今だ!!)」ジャキッ!!







ドシャァッッッッ!!!!!!








レッドアイ「(納得......した.....名うての殺し屋たちが次々とやられた....『殺し屋殺し』)
この攻撃......『見えない鎌』
こいつが.....伝説の.......」ズシャ....







???「畏れるなかれ」







???「『死神』の名を」












烏間「もしもし....ロヴロさん
今まで何してた!」



ロヴロ『....死にかけてた』


烏間「..........!!」



ロヴロ『この電話は安全か?』


烏間「.....あぁ 傍受されない特別な電波帯を使用してる」


ロヴロ『......そうか.....カラスマ
この暗殺から手を引け
でないと....君達が危険だぞ』


烏間「...どういうことだ?」



ロヴロ『私の子飼いや提携関係の殺し屋たちが....次々とある者にやられている
その鮮やかな手口
凄腕達を仕留める技量

殺し屋【死神】だ とうとう奴が動き出した』



烏間「....あんたの言ってた....世界一の殺し屋か」


ロヴロ『本当の顔を誰も知らないのは 変装技術が超一流だから

殺し屋たちの居場所を難なく突き止めたのは....情報力が超一流だから

腕ききの殺し屋たちがなすすべなくやられたのは.....暗殺技術が超一流だから

殺し屋たちを仕留めた手口の凄まじい難度が....奴の犯行である事の何よりの証拠だ』




烏間「.....つまり 腕の良い商売敵を排除して 満を持して殺しにかかるというわけか

百億の賞金首を」


ロヴロ『千を優に越す屍の山を築いた男だ 誰でも殺すし 誰でも利用するぞ

たとえ女だろうが 中学生だろうがな』




烏間「...........!」





E組の教室にて






片岡「......ビッチ先生どこいったんだろ....」


矢田「う〜ん、ケータイもつながんない」



千葉「まさか.....こんなんでバイバイとか無いよな」


花屋「そんな事はないよ 彼女にはまだやってもらう事がある」


岡野「だよねー なんだかんだ いたら楽しいもん」


花屋「そう 君達と彼女の間には充分な絆ができている
それは下調べで確認済みだ
僕はそれを利用させてもらうだけ」










生徒たち「!!!???」







平然と........その人は 平然と教室に溶け込んで来た









死神「僕は 『死神』と呼ばれる殺し屋です

今から君達に授業をしたいと思います」ニコッ







生徒たち「(なん......だ......こいつ......)」


キモオタ「(遂に来たか.......二学期至上最も厄介な敵.....)」





死神「花は その美しさにより 人間の警戒心を打ち消し 人の心を開きます」




律「!」ピコ-ン



死神「でも 花が美しく芳しく進化してきた本来の目的は」



竹林「律さん 画像を表示して」




律「..........」ブンッ






画像には ロープで縛られ 意識を失っているビッチ先生が映し出された




死神「虫をおびき寄せるためのものです」







生徒たち「.....ビッチ先生!!??」









死神「手短に言います
彼女の命を守りたければ 先生方には決して言わず 君達全員で僕が指定する場所に来なさい

来たくなければ来なくていいよ

その時は彼女の方を君達に届けます

全員に行き渡るよう『小分け』にして


そして多分次の『花』は....君達のうちの誰かにするでしょう」





その時僕は この花屋さんが
ロヴロさんの言う『死神』なのだと確信した



恐ろしい事を平然と口にしてるのに

それが嘘じゃないとわかるのに







死神「...........」ニコッ







どうして....こんなに安心できるんだ






寺坂「......おうおう 兄ちゃん」ザッ


吉田「好き勝手くっちゃべってくれてっけどよ」ガタッ


村松「別に俺らは助ける義理はねーんだぜ
あんな高飛車ビッチ」ガタッ


寺坂「俺らへの危害もチラつかせてるが 烏間の先公やあのタコはそんな真似 許さねーぜ

第一.....ここで俺らにボコられるとは考えてなかったか 誘拐犯?」


キモオタ「やめろ....寺坂氏、吉田氏、村松氏」



死神「不正解です 寺坂君
それらは全部間違っている

君達は自分達で思ってる以上に彼女が好きだ
話し合っても見捨てるという結論は出せないだろうね」



.....優れた殺し屋ほど万に通じる

僕らの思考を読むなんてお手のものだ




死神「そして 人間が死神を刈り取る事などできはしない


畏れるなかれ


死神が人を刈り取るのみだ」








バッッッッッ!!!!





生徒たち「.....き......消えた.....」











杉野「3日前、俺たちでビッチ先生の
ために買った花束に...盗聴器が仕込んであったのか」


前原「これで俺らの情勢を探り....ビッチ先生が単独行動になるスキを狙った

殺せんせーがブラジルに行くのも 烏間先生が仕事に行くのも知ってた上で....大胆にも1人でここへ乗り込んできた」



木村「死神が残したメモによれば
『今夜18時までに....クラスの全員で地図の場所に来て下さい
先生や親御さんにはもちろん...外部の誰かに知られた時点で 君達のビッチ先生の命はありません』....か」


千葉「鷹岡やシロの時と同じだな
俺らを人質にして殺せんせーをおびき出すのが目的だろう」

杉野「くそ...!!厄介な奴に限って俺らを先に標的にする!!」


狭間「しょーがないんじゃない
私ら 大金稼ぎの一等地にいるんだから

狙われて当然 そりゃぁ世界一の殺し屋とやらもそーするでしょーよ」



生徒たち「..........」



寺坂「使うか?これ」バサッ




磯貝「.....超体育着か」


中村「守るために使うって決めたじゃん 今着ないでいつ着んの」


岡島「ま....あんなビッチでも色々世話になってるしな」


キモオタ「拙者は筆下ろしもしてもらったでござるしなwww」


寺坂「最高の殺し屋だか知らねーがよ

そう簡単に計画通りにさせるかよ」




こうして僕らのビッチ先生救出作戦が始まった





そして放課後 死神のアジト前にて





前原「.....あの建物か」


イトナ「俺の作った偵察ラジコンヘリ『イトナ3号』で空中を一周したが
周囲や屋上に人影はない」


速水「あのサイズじゃ 中に手下がいたとしても少人数だね」


不破「それと 花束に盗聴器を仕込む必要があったって事は 逆に考えると
その直前 E組の情報には詳しくない確率が高いって事」


磯貝「いいか 皆
この超体育着や.....皆がそれぞれ殺せんせーを殺すために開発した武器

敵がどんだけ情報通でも....俺たちの全てを知ることはまず不可能
それがこっちの強みだ

おとなしく捕まりに来たフリをして
スキを見てビッチ先生を見つけて救出

全員揃って脱出する!!」


原「律 12時を過ぎて戻らなければ殺せんせーに事情を話して」


律「はい 皆さん どうかご無事で」







磯貝「......行くぞ!」









ガゴォォォン......











磯貝「(....だだっ広いな
あちこちに散れば 皆が一気に捕まる事態は避けられるな)」




死神『全員来たね それじゃ閉めるよ』



ガゴォォォン



カルマ「.....ふん やっぱりこっちの動きはわかってるんだ
死神ってより 覗き魔だね」


死神『皆そろってカッコいい服を着てるね スキあらば一戦交えるつもりかい?』


片岡「クラス全員で来る約束は守ったでしょ ビッチ先生さえ返してくれればそれで終わりよ!」



死神『....ふむふむ 部屋の端々に散っている油断の無さ よく出来ている』ピッ




ガゴッッッッ




生徒たち「!? な 何だ!?
へっ部屋全体が....下に!?」




ゴゴゴゴゴゴゴゴ.....




ガゴォォォン!!





死神「捕獲完了
予想外だろ?」




生徒たち「!? 檻......」



死神「部屋全てがエレベーター式の監獄
ちゃんと君達のために作ったものだ
一人一人捕らえるのは予想外のリスクがある こうやって一斉に捕獲するのが一番早い」



矢田「死神っ....そ それに

ビッチ先生!!」





死神「お察しと思うが 君達全員あのタコをおびき寄せる人質になってもらうよ

大丈夫 奴が大人しく来れば 誰も殺らない」



寺坂「ケッ!!俺らを人質にとってもあのタコや烏間の先公が助けに来てくれらぁ!!」





死神「またまた不正解です、寺坂君


烏間先生なら来ないよ
計画の邪魔にならないように前もって始末したからね」







生徒たち「!!??」













キモオタ「......な.......なんだと....!?」




死神「『親切な人』が教えてくれてねー、烏間先生がいたら僕の計画は必ず失敗に終わると言われてね、癪だったが 考えてみればその通りだと思ってね...念には念を入れて始末しておいたんだ」





生徒たち「...........!!」



倉橋「.......嘘.......」ワナワナ





死神「嘘じゃないよ、これは事実さ
正攻法で奇襲をかければ僕の方も危険だったけど、闇討ちならば 流石の彼も対応できなかったみたいだね」






キモオタ「(.....バ...バカな.......こんなの 展開には無かった......!!
『親切な人』?......誰だ......まさか、拙者の他に.....この世界の未来を知るものがいるとでもいうのか......!?)」













数時間前



ヒラ...



烏間「.....花...?踏みそうだぞ 商品」スッ


花屋「あ!これは有難い!
お礼に一輪どうぞ」スッ


烏間「........この花は?」


花屋「スノードロップです 綺麗でしょう この花の花言葉は『希望』です
今のあなたは沢山の希望に囲まれている....そんな顔をしているからこの花をあなたに贈ります」


烏間「そうか.....ありがとう
せいぜい長持ちさせるさ」クルッ ザッ ザッ




花屋「それと.......その花のもう一つの花言葉は.......」



烏間「!?」バッ







ドシャァッッッッ!!!!!!








死神「『あなたの死を望む』」







烏間「(......しまった....こいつが.......死神.......!?)」ドシャ...































生徒たち「そ........そんな.........烏間先生が..........」



死神「だから言っているだろう?嘘じゃないって.....その証拠に......ほら、烏間先生の血のついたネクタイ」スッ...




生徒たち「......!!」


倉橋「.......嫌......嫌ぁ......!!」ポロポロ





死神「強敵を殺した記念に彼の死体から拝借した物なんだ
まぁ、精鋭部隊所属の割にはえらくあっけなかったし、本当は彼は大したこ.......」



キモオタ「うるさい!!!!何で殺したってお前に言い切れるでござるか!!!!」



死神「.......」



生徒たち「キモオタ......」



倉橋「.......オタりん.......」グスッ




キモオタ「皆もどうしてこいつの話を鵜呑みにしているでござるか!!烏間先生は絶対に生きている!!!!こんな奴に殺されるはずがないでござるよ!!!!
信じよう.....だって、あの人間離れした烏間先生でござる......きっと生きていて、またいつも通り 拙者らに様々な事を教えてくれるでござるよ!」ニコッ



倉橋「.......うん!」コクン ゴシゴシ


磯貝「......そうだよ......キモオタの言う通りだ.....烏間先生は絶対生きている!!お前なんかに殺されるはずがない!!」


生徒たち「そうだそうだ!!烏間先生は死んでなんかいないんだ!!」




死神「.......まぁ、思い込むのは自由だからね」クスクス

























片岡「....さっき言ってた 殺せんせーが来れば誰も殺さないって本当なの?
ビッチ先生も今は殺すつもりはないの?」


死神「人質は多い方がいい
奴を確実に狩場に引き込むために....場合によっては大量の見せしめがいる

交渉次第では....30人近く『殺せる』命が欲しいところだ」



生徒たち「..........!!」



岡島「でも 今は殺さない 本当だな?
俺たちがアンタに反抗的な態度とったら....頭に来て殺したりは?」ビク ビク



死神「しないよ 子供だからってビビりすぎだろ」



岡島「いや ちょっぴり安心した」


竹林 奥田「........」スチャッ



死神「(指向性爆薬にカプセル煙幕!!)」



奥田「えい!」



ボムッッッッ!!!!





ドゴォォンッッッ!!!!!





死神「カプセル煙幕で僕の目を眩まし、指向性爆薬で壁に穴を空けて逃げたか.....

いいね そう来なくちゃ!」パサ...





死神「(前代未聞のモンスターを殺す最難関の仕事 27人の殺し屋は肩慣らしにもってこいだ


一人二人は死んでもいい

万を超える死神の技術を思い出そう)」ゴゴゴゴゴゴ





※あ、>>92
28人だった 訂正




死神「(椚ヶ丘中学校3年E組
幸か不幸か
総額三百億の
怪物賞金首を殺す使命を負った少年達

一致した巨大な目標と 学校内差別の苦い経験を共有しており
クラスの結束は極めて固い.....か)」




死神『聞こえるかな? E組の皆』



生徒たち「!!」


死神『君達がいるのは閉ざされた地下空間だ
外に通じる出口には全て電子ロックがかかっている
ロックを解く鍵は....僕の眼球の虹彩認証のみ

つまり 君達がここを出るには.....
僕を倒して電子ロックを開かせる他ないって事だ』



寺坂「くっそ.....」



死神『実はね 竹林君の爆薬で君達が逃げて嬉しかったよ

これだけの人数の訓練を積んだ殺し屋達を.....一度に相手にできる機会は滅多に無い

人質にするだけでは勿体無い
道の大物の前の肩慣らしだ』




生徒たち「..........!」




死神『君達全員に.....僕のスキルを高める相手をしてもらう


期待してるよ

どこからでも殺しにおいで.....じゃ!』







キモオタニキは先生が助けてくれるの知ってた(はず)だったからわざと一緒に捕まったでおk?
いや1人で逃れてもなんもできなかったろうけど



速水「まるで.....ゲーム感覚」



渚「(鷹岡先生のような単純な執念じゃない さっきまであんなに話してたのに


『死神』の.....顔が見えない)」








その頃ブラジルでは







携帯『ただいま電波の届かない場所にいるか.....』



殺せんせー「(......誰も電話が通じない? こんな事 今まで一度もなかったですが.
......胸騒ぎがする」






>>95

そう、キモオタは先生が助けに来てくれると知っていたからわざと捕まったけど
烏間先生が死神にやられることまでは考えてはなかった



磯貝「(役割を決めて3手に分かれよう
狭い屋内じゃ 全員でいても身動き取れない)」ヒソヒソ



生徒たち「(賛成)」ヒソヒソ




磯貝「(A班は戦闘
連絡役の茅野以外はバトル要因だ

死神や 部下もいるかも

積極的に探して見つけ次第 一気に叩く

B・C班が敵と会ったらすぐA班に連絡だ 助けに行きつつ挟み撃ちを
狙う)」ヒソヒソ




Aチーム


磯貝
前原
木村

カルマ
茅野
千葉
キモオタ
岡野
吉田
村松







磯貝「(B班は救出
気絶してたビッチ先生が心配だし....人質として 敵の手駒にさせたくない

片岡・杉野が守りながら助けに行ってくれ)」ヒソヒソ



Bチーム


片岡
杉野
岡島
三村
速水
矢田
倉橋
中村
神崎



磯貝「(C班は情報収集
寺坂を壁に 各自の力で偵察と脱出経路を探してくれ)」


Cチーム


寺坂
イトナ
竹林
菅谷
不破
奥田

狭間




磯貝「(監視カメラは見つけたら即破壊

そして律 各班の円滑な連絡頼んだぞ)」ヒソヒソ


律「やる気しねぇ〜
死神さんに逆らうとかありえねーし
働くぐらいなら電源落とす」ホジホジ



生徒たち「(.......ハッキングされてる!!)」


竹林「(この建物 電波が通じてない
モバイル律は 律本体よりハッキングが容易だろうが.....この短時間で乗っ取るとは!!)」ヒソヒソ


不破「(トランシーバーアプリでも連絡は取れるよ 臨機応変で対応してこう)」ヒソヒソ




磯貝「(警戒を忘れるな
散るぞ!!)」ヒソヒソ



生徒たち「(おう!!)」ヒソヒソ













キモオタ「(まずい....もし死神の言う『親切な人』とやらが超体育着の情報まで伝えていたら....本当にE組の中の誰かが殺されてしまうなんてことになりかねない......

まず、様子を見て それから策を練ろう.....)」










A班サイド




前原「(『死神』は必ず....不意打ちで襲ってくる
殺し屋って人種は正面戦闘は得意じゃない
多勢でかかればこっちが有利なのは経験済みだ

不意打ちをかわしてバトルに持ち込む

皆で一斉にスタンガンで襲いかかれば.....必ず気絶に追い込める!!)」バチッ...



生徒たち「(おう!!)」バチッ....







カツ-ン





渚「!!」





カツ-ン



カツ-ン




生徒たち「..........!!」




カツーン カツーン



死神「.........」ゴゴゴゴゴ




茅野「何で....堂々と正面から?」





渚「(花屋さんの面影はもうどこにも無い 雰囲気さえ自在に操る

殺し屋のスキル!!)」













村松「バカが!!」バチッ

吉田「ノコノコ出てきやがって!!」バチッ


キモオタ「よせ!!危険だ!!」




ドゴッ!!




吉田 村松「......かは.......」ドサッ



生徒たち「!!」



死神「殺し屋になって一番最初に磨いたのは」スッ!!



木村「!?」



ドガッッッ!!




木村「.........」ピク....ピク.....




死神「正面戦闘のスキルだった」




生徒たち「くっ......!!」



死神「殺し屋には99%必要のないスキルだが....これが無いと残り1%の標的を殺り漏らす

世界一の殺し屋を志すなら.....必須のスキルだ」ダッ!!





ヒュッッッッッ!!!!




磯貝 前原「か....烏間先生より速....」





茅野「!!」




ベキィッッッ!!!!










茅野「あっ.....が....」メキバキベキ


死神「......っと アバラ折っちゃったか 女子はさすがに脆いな
残りの人質はもう粗末に扱えないな」




茅野「ゲホッゲホッ」



岡野「茅野っち!!」



キモオタ「(!!今の発言......やはり、死神は超体育着の情報までは知らないようでござるな.....それならば.......)」



渚「どいて皆!

僕が殺る」ザッ



前原「(渚......)」



磯貝「(.....いや 怒ってるけど目は冷静だ)」


キモオタ「(無茶だ....!!実戦での経験も経てないのにいきなりあれを使おうだなんて...!!)」










右手に本物のナイフ!!



左のポケットにスタンガン!!



夏休みにロヴロさんから教わった『猫騙し』!!



渚「(ナイフの方を警戒してたら猫騙しを!!
ポケットの方を警戒してたらそのままナイフを喉元に!!

どっちにしても必ず一瞬はスキを作る

そのスキに 皆で一斉に!!)」



生徒たち「.......」ス...













渚「(茅野は...なんとか大丈夫そうだ)」


渚「(さっきのバキバキ音は...超体育着の防御機能が正常に作動した音だ

ゲル状の骨組みが強い衝撃を受けた瞬間に硬く固まり
体を守った後は音を立てて崩れるダイラタンシー防御フレーム)」


渚「(『死神』はそれをあばら骨の破壊音と思い 僕がそれに激怒したと思ってる)」ザッザッ


渚「(実際怒ってる
その怒気で殺気を隠して

皆のお返し

この両手で)」ドクン ドクン ドクン


 




ドクン






ドクン























パァァァァンッッッッッッッッ!!!!!!!













渚「......あ.....ああ......」ガクガク






生徒たち「なっ........!!」





死神「フフフ」スゥ.....





岡野「!! 消えっ......」





死神「.........」スッ



カルマ「!!」





カルマ「(......あー.....こりゃ無理だ)」






ドガッ!! ドゴッ!! ドッ!!
バコッ!! ズガッ!!





死神「........」フワ.....



渚「..........」ガクガク










死神「『クラップスタナー』
ロヴロや君のでは単なる『猫騙し』だ

このスキルにはもう一段階 先がある」



死神「人間の意識には波長があり、波が『山』近い時ほど刺激に対して敏感になる
相手の意識が最も敏感な『山』の瞬間に....音波の最も強い『山』を当てるんだ」




死神「その衝撃は一瞬ビビらすなんてレベルじゃない
当分は神経が麻痺して動けなくなる」





『死神』の模範回答を遠くの方で聞きながら....僕は肌で感じていた





渚「........」ガクッ




これが.....『最高』のレベル






渚「.......」ピク...ピク....




死神「......ま、 こんなものか
.....さて、後は君だけだね?」クルッ





キモオタ「.........!!」ジョボボボボ















死神「僕はショートケーキのイチゴは最後にとっておく主義でね......さしずめ君は今、最後に残ったショートケーキののイチゴだ.......」



死神「一口で食べてしまうのも豪快でいいが、少しずつ少しずつ 齧りながら食べるのも乙なものさ」ゴゴゴゴゴ





キモオタ「(ちょwww拙者オワタ\(^o^)/)」ジョボロロロロ





死神「君の情報は全て調べ済みさ、その体重による圧倒的な攻撃翌力.....意表を突いた技、それらを駆使して 烏間先生と同じ 精鋭部隊所属の鷹岡を二度も倒したこと.......」



死神「そして、君がどこから来たのか....
.過去の秘密など.....『親切な人』に教えてもらった、最初聞いたときは耳を疑ったよ 」



キモオタ「!! その『親切な人』とは何者だ!?どこで会った!?
そいつの目的は何だ!?」



死神「おやおや、質問攻めかい?
答える意味は無いね、だって






君はここで僕に殺されるのだから」






キモオタ「!!??」


















死神「人質とはいえ、一人ぐらい殺しても特に僕の計画に支障はないからね....となると.....厄介な者から始末しないとね......」


キモオタ「あばばばばば....」ジョバババババ

死神「....さて、死ぬ前に何か言い残すことはないかい? 」


キモオタ「............!?」


死神「僕も鬼じゃない、E組の皆に遺言があるなら伝えといてあげるよ
なければ命乞いでもいいけどね、
まぁ、どちらにせよ殺すけど」




















キモオタ「命乞いするのはお前の方だ
この『偽物』が」





死神「.............」



























































バキッ
















ドチャッ.........































死神「さよなら....キモオタ君


いや、


〜〜〜〜〜〜君」ザッザッ






















C班サイド




原「......やばいよ 吉田くんに持たせたマイク聞いてたけど

A班全滅みたい」


寺坂「なにぃ!1分前に散ったばっかだぞ!!」


狭間「冗談じゃない強さみたいね
闘えるA班を中心に据えた作戦だったのに うちらだけじゃ勝ち目ないわよ」


寺坂「バカ言ってんじゃねー!!
俺とイトナでA班以上の戦力だっつーの!!
てめーらは安心して構えとけや!!」


竹林「安心できるかはともかく.....寺坂
何か変だよ この建物
脱出の手がかりにと内部構造を 音響探知機搭載の糸成4号で探っているけど

ドアの無い壁の向こうに.....やたら大きな空洞がある」


不破「私達のためにそんな大げさな仕掛けを作るとは考えにくいね

もしかして.....これが殺せんせーを殺すための罠なのかな」




寺坂「(.....ケッ
あらゆるスキルを極めてるよーだがよ
他に何ができるっつーんだ!!)」



B班サイド



片岡「多分 このドアの先がビッチ先生が捕まってる部屋 この鍵くらいなら竹林爆薬で壊せそうだね」


岡島「どーする? A班ヤバいみたいだから俺ら男子が救出に....」


片岡「慌てたら思うツボだよ
『死神』を倒せばこっちが勝ちなのは変わらない いずれどこかで襲って来るから.....返り討ちにするだけよ」


岡島「.....ったって A班抜きでどうやって.....」


片岡「この爆薬は人に向けちゃダメだけど トラップや脅しになら充分使える

さらには奥田さん製 催涙液入りペイント弾 顔の近くに当てるだけでパニックにできるそうよ」


杉野「おう バトる手段は充分にある

生簀の中に小魚放して遊んでるつもりだろうけどよ
その小魚はピラニアだと教えてやろーぜ」





ボムッ!



片岡「行くよ!」バァン!!






生徒たち「!! あそこに縛られてるの......


ビッチ先生!!」








岡島「よっしゃ 第一目標確保だな」ブチッ


速水「目は覚まさないけど.....息はある」


片岡「じゃあ まず寺坂のC班と合流しよう 協力しつつ.....」


杉野「『死神』が来たらぶっ飛ばす!」ヨット


片岡「ビッチ先生と杉野を守りながら....岡島君と三村君が先導 私が後衛!
敵が一人ならまだ充分渡り合える!」



倉橋「良かったよ〜 ビッチ先生無事でさ」

矢田「だね まだまだ教えて欲しい事 沢山あるもん」

中村「まー 先生ってかダベリ友達だけどね」





プシュ! プシュ!




片岡 杉野「」ドサッ....





生徒たち「!?」










生徒たち「.....ビ.....ビッチ先生......」




ビッチ「.....6ヶ月くらい眠ってたわ

自分の本来の姿も忘れて

目が覚めたの カレのおかげよ」




死神のスキル......教唆術!!






ビッチ「......さて 逝かせてあげるわ
ボーヤ達」









矢田「ビッチ先生.....」


倉橋「....本気なの.....?」



ビッチ「あんた達と可能性の見えない暗殺を続けるより....確率の高い奴と組む

悪いわね 商売敵は黙らせろってカレが言うのよ」



中村「ビッチ先生....そんな人だと思わなかったよ」


岡島「な....なぁ ビッチ先生 『死神』の手先になってたのはショックだけどよ」

三村「その....今から1人で俺らを相手にするつもり? 一応俺らも毎日訓練積んでるし」


岡島「先生1人じゃ....もう勝負にならないと思うよ」




ビッチ「クスッ そうかしら


なら......最後の授業をしてあげるわ
ガキ共」ユラァ....






生徒たち「.......!」サッ











ビッチ「あっ痛うっ!!」


生徒たち「」ビクッ


ビッチ「ぐ......ハダシで石踏んだ.....」


生徒たち「..........」



矢田「だいじょ.....」スッ



プシュッ!プシュ!



ビッチ「......」ヨロッ



岡島 「え.....?」



プシュ!



ブワッ!


速水「(布きれ!?
前が見え......!!)」



プシュ! プシュ!





岡島「ず....ずりぃ.....」クラッ...


矢田「弱ったフリするなんて....一瞬心配しちゃったじゃん.....」クラァ...



ビッチ「訓練にはなかったでしょ こんな動き いいことヒヨッコ共
訓練が良くても結果が出せなきゃ意味ないの

手段はどうあれ 私はこの場で結果を出し あんた達は出せなかった 経験の差よ
修羅場を踏んだ数が違うと心得なさい」




ドサドサァッ






















死神「.....なんだ 君1人に負けちゃったか」スッ...


ビッチ「あんたの言った通りだったわ
やっぱりこの子達とは組む価値が無い」


死神「そう言う事 世界が違う
この子達が透明な空気を吸ってる間....僕らは血煙を吸って生きてきたんだ」




ビッチ「(....そう
世界が違う
あんたともよ.....)」







ビッチ「(カラスマ)」








死神「だが それにしてもあっけない

もう少し戦術や用意があるものとわくわくしていたんだが....」スッ...





スッ





生徒たち「!!」ビクゥ!!





死神「期待外れだ」



C班サイド



生徒「(死神!!.....いつの間に!!)」



死神「他の班は全員捕らえた

もう充分だ 君達では僕の練習相手は務まらない

どうする?おとなしく捕まるか
戦闘に不向きなそのメンバーで絶望的な戦いを挑むか」




寺坂「......上等だよ

行くぜイトナ!!俺とテメーで叩きのめすぞ!!」




イトナ「............」





殺せんせー『イトナ君 シロさんが君に施した肉体改造は徐々に薄れ....君の体は自然な中学生に戻りつつあります
だから...しばらくは無理な動きをしてはダメです 昨日は越せた壁も今日は越せない危険がある

そのような越せない壁と出会った時は.
...』




グッ..



寺坂「......?」



イトナ「降伏だ

多分格が違う 戦っても損害だけだ」



寺坂「........イトナ」





イトナ「今日 敗北してもいい

いつか勝つまでチャンスを待つ」





死神アジト 牢屋にて




生徒たち「...........!」ガシャン




死神「この牢屋はさっきと違って脱出不可能だ
練習台はもう結構
あとはもう人質でいればいいよ」





渚「..........」ボ-...


茅野「渚.......」



カルマ「どんな方法で殺せんせーを殺ろうとしてるか知らないけどさ そう計算通り行くのかね?」


死神「ん?」


カルマ「だってあんた俺らの誰にも大したダメージ与えられなかったじゃん

超体育着の情報を知らなかったからさ
この計算違いが 俺らじゃなく 殺せんせーに対してだったら あんた速攻返り討ちでやられるよ」



死神「.....で 結果はどうだ? 君らはそこにいるじゃないか」



生徒たち「........」


死神「情報なんて不足して当然 ましてやあの怪物は...どんな能力を隠し持ってるか誰も知らない

たとえどんなに情報不足でも結果を出す それが世界一の殺し屋だよ」



磯貝「(....確かに これがもし暗殺なら....気絶したその時点で俺らの死は確定してた)」



生徒たち「(俺らを一蹴し ビッチ先生を容易く引き抜き 幾多の技術で結果を出す)」



「(『桁違い』だ
今の俺らじゃ百人いてもこいつには勝てない)」












菅谷「.......なぁ......1人足りなくないか......?」



生徒たち「........!?」




菅谷「.....俺ら....28人なのに....いくら数えても27人しかいねぇ.....」





生徒たち「...............」







矢田「........キモオタくんがいない.....」ワナワナ...









生徒たち「...........!!」
















磯貝「おい!!キモオタはどこにいる!?なんでここにいないんだ!!」




死神「ん? なんでって.....決まってるじゃないか


『動かないタンパク質の塊』には人質の価値はないからねぇ」ヘラヘラ





生徒たち「!!??」




磯貝「.........まさか.........」ワナワナ





矢田 倉橋「..........嘘.........」ポロ ポロ






カルマ「..........!!」





死神「そうだ、証拠にモニターで死体を表示して見せてあげようか?」ピッピッ






ピッ








生徒たち「!!!!!」












 
























モニターに映し出されたのは......





不気味な程 目をカッと見開いて




口からおぞましい量の血を流して微動だにしない






キモオタ君の姿だった..........






















女子生徒たち「.......き........

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」





男子生徒たち「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!キモオタァァァァァ!!!!」





死神「ククク.....アーッハッハッハッ!!!!!


笑えるだろう?さっきまで威勢良く僕にたてついていた人間が人間ではない『タンパク質の塊』になった姿!!!!

これだから殺しはやめられない!!!!」






磯貝「死神!!!!!お前だけは絶対に許さない!!!!」ガン!!ガン!!



前原「刺し違えてでも殺してやる!!!!!」ガン!!ガン!!





死神「......おやおや、もう一度 一戦交えるつもりかい?別にかまわないけど




今度は気絶では済まさない 確実に殺すよ」







磯貝「...........!!」






前原「......くそぉっっ!!!!」ガン!!










死神「フフフ 威勢のいい事を言っても自分が死ぬのは怖いみたいだね やっぱり中学生だな.....」



生徒たち「................!」




矢田「グス......キモオタ.....くん.....ヒック....」



倉橋「う...うぅ.......オタりん.......グスン....




生徒たち「..............」






寺坂「.....テメーら何しけたツラしてんだよ!!」



生徒たち「!?寺坂.....」



寺坂「キモオタは死んでなんかいねぇ!! 絶対に生きてる!!」



生徒「.................」



カルマ「俺も寺坂に同感だよ、キモオタくんは生きていると思う.....根拠はないけど....そんな気がしてならないんだ

それに さっき キモオタが言ってたよね?

『烏間先生は絶対に生きているって信じよう』って
それで、皆も烏間先生を信じたよね?」


生徒たち「..............」



寺坂「だから、烏間の先公は生きてるって信じてるなら こういう時だからこそ キモオタの事も同じように、死んでなんかねぇ 生きてるんだって俺らが信じてやらなきゃいけねーんじゃねぇのかよ!!」





生徒たち「寺坂.......カルマ.....」














倉橋「.......そーだよね....」グス..



矢田「いつまでも泣いてなんかいられないね....私達がキモオタ君の事を信じてあげないで、誰が信じてあげるの....?」グス...



片岡「......寺坂たちのお陰で目が覚めたよ......そうだよね!私達が信じてあげなくちゃ!」


杉野「おう! そうだよ!
キモオタは死んでなんかいない!!
あいつなんかに殺されるはずがない!!」


磯貝「キモオタも、烏間先生も、きっと生きていて 俺たちを助けに来てくれる!!」


前原「それで!絶対にあいつをぶっ飛ばしてくれる!!
なぁそーだろ皆!!」



生徒たち「そーだそーだ!!!!
頑張れぇ!!!!烏間先生ぇ!!!!キモオタァ!!!!こんな奴に殺されるなぁ!!!!」






ビッチ「(........)」ポロ ポロ




死神「.....うざったい.....本当にとことんうざったい子供たちだ......」ググ...














イトナ「タコが言った」



生徒たち「.........?」



イトナ「『生徒に越せない壁があったのなら.......』」



死神「............!!」



生徒たち「.........あ!!」




イトナ「『その時は先生の出番です』と」




モニター映像 アジト入り口前




殺せんせー「...........」クンクン....







生徒たち「殺せんせー!!!!」





死神「フフフ....来たようだね.......本命が......」






























死神アジト入り口前




殺せんせー「生徒たちのにおい
花のにおい

おそらく....
私がこれを辿ってきたところを殺す気でしょう」



殺せんせー「敵にとって計算違いなのは
私が試合も見ずに帰ってきた事でしょう

迎撃準備も万全じゃないはず

さて、入りましょうかねぇ」




ガゴォォォォォォ...  





死神「.....あの怪物がサッカーの試合を見見ずに帰ってきて ここに一人で来ることは予定通りだ

プラン16だ イリーナ まずはエレベータで所定の位置まできてもらう」ピッ



生徒たち「(.....まずい

殺せんせーは....,ビッチ先生の裏切りを知らない!!)」





ガゴォォォォン!!






殺せんせー「!? イリーナ先生!!」






殺せんせー「.......今回の一件....首謀者はあなたですか....」


死神「そう 聞いたことはあるかい?
『死神』の名を」



殺せんせー「.......生徒たちもここのどこかに?」



死神「そうだよ 殺せんせー
君さえ死ねば この娘も生徒と殺しゃしないよ」ドン!



ビッチ「うっ!」ドサッ



殺せんせー「イリーナ先生!!」



死神「彼女と生徒 全員の首に爆弾を着けた 僕の合図一つで爆破できる」



殺せんせー「.....ずいぶんと強引ですねぇ 人質で脅しただけで私が素直に死ぬとでも?」



死神「.....さぁ どうだろうね」ニコッ




殺せんせー「(他に私を狙う『敵』の
気配は無い 彼の両手の銃に気をつければ.......)」





プシュ!!!





殺せんせー「なっ.....!?対先生弾で足を!?」ドロッ




イリーナ「フフフ.....」






殺せんせー「イリ....何故.....」グラ...






ビッチ「(体験しなさいタコ
カレはすごいから)」ポイッ


コロッ....


殺せんせー「(....これは!?渚君達が使ったのと同じ.....!?対先生弾入り手榴弾!

.......まずい!! 足を撃たれたせいで上手く反応できない......!!)」




死神「(さぁ!!暗殺ショーを始めよう!!)」ポチッ!







ドパァァァァァンッッッッ!!!!









シュゥゥゥ........




殺せんせー「ハァ......ハァ.......」





死神「ほぉー、これが月一で使える殺せんせーの奥の手中の奥の手 『脱皮』かぁ、この目で見たのは初めてだよ
不意をついたはずなのに、さすがに一筋縄ではいかないね」



殺せんせー「この手なら渚君達ので一度体験済みです....同じ技は私には二度通用しませんよ」スタッ



死神「....だが、それも計算済みさ 策は失敗することを見越して二重にも三重にも弄すことではじめて結果が出るからね」ポチッ!






ガコンッ!!






殺せんせー「(地面に穴が!? 落とし穴!!)」










殺せんせー「(すぐには飛べない!!
捕まらねば!!)」ヒュッ!



ビシッ!




殺せんせー「え.....」




死神「.......」ガチャッ




ビシッ! ビッ! バシッ!ビッ!




殺せんせー「(しょ.....触手を....見切って撃っている!?)」



死神「(怪物といえど 動き出しからマッハ20が出るわけじゃない
映像解析では最初の1メートルはせいぜい時速600キロ程度 僕なら見切れる
すれ違う新幹線のターゲットを撃ち抜く動体視力を持つ僕のスキルならね...)」



殺せんせー「くっ......!!」ヒュッ!


死神「(すがりつこうとする700キロの触手の初動を見切り)」



ビッ!!



死神「(マッハ2の実弾で叩き落す!!)」



死神「(落とし穴をこいつの暗殺に組み込むなど 常識ではまず不可能....だが...)」



ビシッ!ビッ!バシッ!



死神「(スキルがあれば暗殺の常識は全て変わる!!)」










ボトッッッ!!!!







生徒たち「!?」







死神「.....あっけなかったな
生徒たちを人質に使うところまでも行かなかった

ここさえ決めればもう確定だ お別れの言葉を言いに行こう」スッ....







死神「気に入ってくれたかな 殺せんせー? この牢屋が君が最後を迎える場所だ」



殺せんせー「皆さん......ここは.....?」



死神「洪水対策で国が作った地下放水路さ 密かに僕のアジトと繋げておいた


地上にある操作室から指示を出せば 近くの川から毎秒200トンの水がこの水路一杯に流れ込む」



死神「その恐るべき水圧は君の体から自由を奪い 対先生物質の頑丈な檻に押し付けられ ところてん状にバラバラになるって寸法さ」




生徒たち「...........」ゾッ.....




ビッチ「...........!!」







殺せんせー「待ちなさい!!生徒ごと殺す気ですか!?」



死神「まぁそういうことだね

でもね、今言った暗殺計画はあくまで『本命の計画』が失敗した時の予備の計画だからね」



殺せんせー 生徒たち「..........!?」



死神「『親切な人』曰く、この計画を実行するにはリスクが大きいらしい

『パラレルワールド』での僕がこの暗殺計画を行ったところ 地上にある操作室に行く間に 生徒たちにはまんまと出し抜かれ、そして烏間先生に阻止され、計画は失敗に終わったらしいからね」






生徒たち「『パラレルワールド』....?俺たちが死神を出し抜く......?
どういうことだ.....」





殺せんせー「............!!」




死神「だから、僕はその計画を第二の計画にし、 今から言う『本命の計画』を組み立て直した.....」








死神「まず、生徒たちの首に取り付けた首輪には爆弾が着いている.....その爆弾は
僕のスマホのリモコン機能でのみ、起爆命令 鍵解除の指示を出せる
しかし 乱暴に首輪を外そうとすれば 即 爆発するように改造を施してある....」




生徒たち「..........!!」ゾッ...




死神「その首輪は爆発した瞬間に対先生弾が大量に周りに弾け飛ぶようにも細工を施してあり
さらに、全員の首輪を一斉に起爆すれば その牢屋まるまる一面分が爆発する程に爆弾の威力も範囲も上げてある
本当はまだ威力は上げられるけど それじゃ僕とイリーナまで爆発の巻き添えを食らってしまうからね」




殺せんせー「............!!」






死神「........つまり



僕がこのスマホのリモコン機能で起爆命令をタッチすれば


爆発によって弾け飛んだ大量の対先生弾で殺せんせーはドロドロに溶けながら爆風で弾け飛び......


その爆発の威力で生徒たち全員も吹っ飛ばされて


先生と生徒 みんな仲良く天国まで送ってあげるって寸法さ」ニコッ





生徒たち「...........」サ---ッ...





殺せんせー「.............!!」

























死神「生徒と一緒に牢屋に詰め込んだのも計画のうちだ 乱暴に脱出しようとすれば ひ弱な子供が巻き添えになるし、

さっき奥の手である脱皮はもう使っちゃったから脱皮をして自分の身を守ることもできないね

あ、けど完全防御形態になれば自分の身だけは守れるか.......



でも



生徒たちは爆発に巻き込まれて死んでしまうのに、自分だけ助かろうなんて.....





生徒思いの殺せんせーはそんな酷いことしないよねぇ?




ちゃんと生徒たちと一緒に死んでくれるよねぇ?」






殺せんせー「くっ...........!!」















岡島「........いっ........
いやだぁぁぁぁぁぁ!!!!死にたくねぇよぉぉぉぉ!!!!!」



中村「まだやり残したことだって一杯あるし!!目標だってあるのにこんなところで死にたくない!!」ポロポロ



岡野「殺せんせーならなんとかしてくれるよね!? いつもみたいに解決してくれるんだよね!?」グスッ グスッ






殺せんせー「.............打つ手がありません.........どうすることもできません.....」





片岡「やだぁ.....こんな所で何もかも終わるなんてやだぁ.....」ポロポロ




杉野「くそっ!!くそぉっ!!あんなやつにやられるのかよ!!俺たちの命も殺せんせーの命も!!」



速水「お父さん......お母さん.....今まで迷惑かけてごめんなさい......大好きだよ.....
.」



男子生徒たち「ちくしょぉぉぉぉぉ!! ちくしょぉぉぉぉぉっっっ!!!!」





女子生徒たち「うわぁぁぁん!!やだぁぁぁぁ!!」ポロポロ

















ビッチ「........!!」



殺せんせー「これが......あなたの望んだ結果ですか イリーナ先生?」



ビッチ「!?」



殺せんせー「こうなる事を知った上で
彼に協力したのですか!?」



ビッチ「........プロとして 結果優先で動いただけよ.....所詮 この子たちとはただの業務提携関係ってだけよ......」



殺せんせー「...........」






倉橋「助けてぇ!!ビッチせんせぇ!!」ポロ ポロ





ビッチ「.........!!」





殺せんせー「今の反応.....やはり、あなたは本心ではそうは思ってないはず....
あなたは生徒たちと一緒にいるとき......本当に楽しそうだったし 幸せそうだった....
私から見れば 生徒たちにとってあなたは姉のような 友達のような....それだけ深い深い信頼関係が築かれていました

私には あなたが生徒たちをただの業務提携関係に見ているとは到底思えない.....」





ビッチ「............」



















矢田『ねぇねぇ ビッチ先生がオトしてきたオトコの話 聞かせてよー!』

倉橋『あー!興味ある〜♪聞かせて聞かせて〜♪』






ビッチ「...........」






岡島『ビッチ先生いつもの悩殺ポーズ取ってくれよ!』

菅谷『ビッチ先生をモデルにするからさ』





ビッチ「............!!」





片岡『一緒に帰ろ、ビッチ先生!』

中村『あと、英会話の練習にも付き合ってよ』





ビッチ「..........!!」ダッ!!







生徒たち『ビッチ先生!』









ビッチ「死神!!もうやめて!!」









死神「ん? なんだい イリーナ?」




ビッチ「もうやめて!!
殺すのはあのタコだけでしょ!?
この子達は関係ないじゃない!!」




生徒たち「ビッチ先生.......」グスッ...





死神「今更何を言ってるんだい?イリーナ もうここまで準備をしたんだ
今更計画を中止なんてできないね」



スッ.......



ビッチ先生「......お願いします.....E組の生徒たちだけは解放してください......裏切り者の私の事は殺すなり埋めるなりしてもいいので......この子たちだけは助けてください.......」ゴッ



生徒たち「.......ビッチせんせぇ」グスッヒグッ



死神「.............」











ドカッッッ!!!!!






ビッチ「げほっ......!!」ドサッ




生徒たち「!!!!」







ビッチ「うぅ.......!」



生徒たち「ビッチ先生!!」




死神「見苦しく土下座までしちゃってさ.......まぁ 君が僕を裏切る事は予想の範囲内だったし、ここまで計画がうまく行った今、もう君に用はないからいいけどね」






殺せんせー「くっ..........!!」















死神「........さて、じゃあ始めようか......殺せんせー暗殺計画 最後の仕上げ」








死神「僕も鬼じゃないから10秒 カウントダウンしてあげるよ その10秒間で祈るなり覚悟を決めるなりすればいいさ」ニコッ








生徒たち「.........!!」























死神「10...........!!」





岡島「いっ.......いやだ!!
うわぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」

三村「死にたくねぇよぉぉぉっ!!!」







死神「9................!!」






吉田「やめてくれぇぇぇぇぇぇ!!!」


村松「くそぉぉぉぉ!!やめろぉ!!やめろよぉぉ!!」


竹林「まだ死ぬ訳には......まだ死ぬ訳には行かないんだ.....!!」



狭間「..........これで.....この世ともお別れね..........」










死神「8..............!!」





不破「うっ.....うわぁぁぁん!!パパァ!!ママァ!!」



千葉「速水.......」ギュッ...


速水「千葉.......」ギュッ...



神崎「お父さん.....ごめんなさい......私は先に行きます......」ポロ ポロ


奥田「(神様.......!!)」







死神「7..............!!」





木村「終わるんだな.....何もかも....」



菅谷「もっと.....絵を描きたかった.....」



原「......皆.....今までありがとう......E組に入れてよかったよ.....」グスッ



中村「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!やめてぇぇぇぇぇ!!!!!」ポロ ポロ








死神「6..............!!」




片岡「もう........駄目........」



岡野「前原ぁ!!前原ぁ!!」ギュッ!!



前原「岡野.....大丈夫.....きっと烏間先生かキモオタが助けに来てくれる.....」ナデナデ


磯貝「(.....俺は信じてる!!絶対に助けに来てくれるって!!)」











杉野「」






死神「5..............!!」




杉野「皆 何で諦めてるんだよぉぉ!!言ったじゃねぇかぁ!!!あの2人を信じるって!!」



生徒たち「.........!!」




寺坂「どーせ死ぬんだったら嘆くよりもいちかばちか あいつらに賭けんだよ!!!!諦めんじゃねぇよ!!!!」




渚 茅野「!!........」コクン!




カルマ「フッ........」




生徒たち「...............」コクン!!
















死神「4............!!」





生徒たち「烏間先生ぇぇぇぇぇぇ!!!!キモオタァァァァァ!!!!早く助けに来ぉぉぉぉぉい!!」




倉橋「烏間せんせぇっ!!オタりぃんっ!!助けてぇぇ!!!!」



矢田「 (私 信じてるからね!!
きっと助けに来てくれるって信じてるからね!!)」ギュッ







死神「3................!!」










殺せんせー「(....こんな極地に立たされても 仲間を信じ、一致団結することができる........それでこそ 私の....この暗殺教室の生徒たちです!!)」






















ビッチ「(くっ.......死神を止めなきゃ.......止めなきゃいけないのに.....体が動かない.......)」ググ...ドサッ...



ビッチ「(........私.......バカだった.....自分が本当に欲しかった物は......すぐそばにあったのに.....それに気づかずに....自分で勝手に裏切って.....今頃がついた......私が本当に欲しかったものは.....」





E組生徒たち『ビッチ先生!』







ビッチ「(当たり前の日常の中で過ごす事だった)」



ビッチ「(弟や妹みたいな子たちと楽しく過ごしたり 恋愛の事で悩んだりする
『当たり前の日常』)」



ビッチ「(それはすぐそばにあったんだって.....ようやく気づけたのに......守らなきゃって思ったのに......体が動かない.....)」ポロ ポロ



ビッチ「(私.....バカだった....本当にどうしようもない大バカだった....)」ポロ ポロ


















死神「2.................!!」
























生徒たち「................!!」ギュッ























死神「1.......................!!」


























ビッチ「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!誰かこの子達を助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」ポロ ポロ






























死神「ゼロ...................!!」





























ドカッッッッ!!!!!!!






















死神「ぐはぁっっっ!!!!」ドサッ






スマホ「」ガシャン!








全員「.............!!」















キモオタ「ふぅ......なんとか間に合ったようでござるな!」















生徒たち「キモオタ!!!!」














キモオタ「鍵解除......鍵解除......あった!
これでござるな!」ピッ!


首輪「」ガシャン!


生徒たち「!!首輪が外れた!!
やったぁぁ!!」


殺せんせー「(キモオタくん......今までどこにいるのかと思いましたが....そういうことでしたか.....!)」





倉橋「う.....ヒック.....オタりん......グスッ....心配したんだよ.......」


矢田「グスッ....キモオタくん......怖かったよ.......ヒック....もう......キモオタくんに....グス......会えなくなると思ってた.....」




キモオタ「......すまなかった.....心配かけたでござるな......
でも、トランシーバーアプリでずっと皆の声を聞いていたが.......拙者の事を最後まで信じてくれてありがとうでござるよ!」




生徒たち「キモオタ.......!」





























杉野「しっかし、キモオタ....こういっちゃぁなんだけど よく生きてたなぁ
モニター映像でお前の死体もどきを見る限り もう本当に死んでるものかと.....」





キモオタ「あぁ......!
あれは.....」ゴソゴソ




キモオタ「こういうことでござるよ」スッ.....




生徒たち「(!? ペイント弾!!)」











キモオタ「さっき、死神と対峙した時、拙者は死神に頭部を思いっきり殴られた.......だが、死神は超体育着の情報を知らなかった........それ故、超体育着にはフード部分にも防御フレームがある事など当然 気付いてはいなかった....」




茅野「あ....!! さっき 私が死神に蹴られた時のバキバキ音......!!」




キモオタ「そう、死神は この超体育着の防御機能が作動した際のバキバキ音を拙者の首の骨が折れた音だと勘違いしていたのでござる」



生徒たち「.............!!」




キモオタ「当然、拙者は超体育着によって守られてるため、ダメージはゼロでござるが、『死』を演出するために この赤色のペイント液の含まれたペイント弾を
死神の注意が拙者以外の皆に向いている時に 口に含み
頭部を殴られた時に口の中でペイント弾を噛み砕き、あたかも吐血したかのようにペイント液を吐き出した.... 」



生徒たち「すげぇ.......」




キモオタ「そして、それを見た死神は、拙者が死んだものと勘違いし、 ろくに死を確認することもなく、拙者の前から立ち去った.......というわけでござる!」












キモオタ「殺せんせーの死が目前で気が動転してた死神は 拙者が『ナンバ』で後ろから歩み寄っているのに気づかなかった だから ここに来る途中に拾ったパイプの様な棒で 死神の頭を思いっきり殴り飛ばし、不意打ちに成功した.....

いくら死神といえども、不意打ちには対処できなかったみたいでござる、あの烏間先生ですらそうだったのでござるから」




片岡「.......すごい......見直したよ....キモオタくん....///」



キモオタ「デュフフwwww片岡殿がデレたでござるwwwフラグゲットwwwwフラインゲットでござるwwwwコポォwww」


















死神「.....へーぇ..........随分ナメたマネしてくれたね.....」コキッ コキッ













キモオタ「!!」




生徒たち「!!」
















死神「.........よくも 僕があの怪物を殺すために 練りに練った計画をメチャクチャにしてくれたね......」


キモオタ「あばばばばば!!」ジョボボボボボ




死神「........どう落とし前をつけてもらおうか.......」ゴゴゴゴゴ




キモオタ「やばいやばいやばいごめんなさい軽くごめんなさいいやマジでごめんなさい」ガクガクガクガク




死神「皆殺しだ」











死神「.........」バッッ!!




キモオタ「ひぃぃっ!!」




スッ!




キモオタ「.......え.......通り過ぎた......?」


死神「お前も来い!!イリーナ!!」ガシッ!


ビッチ「きゃぁ!!」



ダダッ!!



生徒たち「ビッチ先生!!」



キモオタ「!! 追いかけなくては!!」ドスドスドス!!



殺せんせー「死神は操作室に行き 水を流すつもりです!!キモオタ君!!トランシーバーをONにしなさい!!」




キモオタ「心得た!!」ドスドスドスドス!!















殺せんせー「.....やはり、さすがは歴戦の殺し屋達です

『味方だと思ってた人が敵だった』
それは先生の苦手とする環境の急激な変化ですが......彼女の演技は その変化を一切 私に悟らせなかった



『死神』はもちろん...イリーナ先生も素晴らしく強い まだ君達が実力で勝てる相手ではない」




生徒たち「............」




殺せんせー「『死神』が設置していた監視モニターですが.......断片的にですが
キモオタ君 対 『死神』の戦いが覗けそうです」











ドスドスドスドスドスドスドス!!



ピタッ......




キモオタ「(........確か.....このドアには爆薬のトラップが仕掛けてあるはず....

よし......なるべくドアから離れて.....この長いパイプで..........)」ガチャッ プツン!







ドカァァァァァン!!!!






シュゥゥゥゥ......







キモオタ「.....やはり、ドアの正面に立たなければ、爆発に巻き込まれることはないようでござるな......よし!急ごう!」ドスドスドスドス!!
















生徒たち「...........すごい........ドアにトラップがある事に開ける前から気づいた......」




殺せんせー「(なるほど.....彼はこの先の展開を知っている.....『死神』がどこにどんな罠を仕掛けるかを見越して行動しているようです.....しかしよくここまで細かな事まで覚えてますねぇ.....)」






原「!? 行っちゃダメ キモオタ君!! 多分そこの曲がり角に.......!!」









ドガガガガガガガガガガ!!!!


犬の軍団「グルルルルルル.....」



キモオタ「(これも....まさに展開通りでござる....銃を撃てるよう調教されたドーベルマン.......)」



キモオタ「(だが!!拙者にとって犬など恐れるに足らん!!)」バッ







犬軍団「!! キャイイイン!!(うげぇぇ!!くせぇぇぇ!!)」ササーッ




キモオタ「よし、犬たちは逃げてったようでござるな!さぁ、先に進むでござる!!」ドスドスドスドス!!







生徒たち「.............」























こうして、キモオタは次々と仕掛けられる死神のトラップの位置 タイミングを正確に予測し、次々とかわしていった....







死神「(.......思ったより 出来るようだね.....やはり、彼にとってはトラップなどお見通しという所か......仕方ない 止まって迎え撃つか)」







ドスドスドスドス!!



ピタッ......






死神「やぁ、キモオタくん
よく来たね」





キモオタ「!! 『死神』......!!
ビッチ先生を離すでござる!!」




死神「........君の執念には負けたよ......わかった イリーナは返すよ」ドン!




ビッチ「う.....!」ドサッ!




キモオタ「ビッチ先生!!」ダッ!




死神「.....イリーナ........最後の仕事をしてもらうよ.......」ピッ!








ドゥンッッッッ!!!!!!


キモオタ「しまった!!天井を!!」



ビッチ「!?」




ガラガラガラガラッッッッ!!!!!







死神「僕の捨て石になる仕事をね」


















キモオタ「た......助かったでござる.....」ジョボロロロロ



死神「ほほぉ、まさかあの岩雪崩の中、生きてるとはね とことん悪運の強い男だ.....だが......」



ビッチ「う.........」ガラ...





キモオタ「!! ビッチ先生!!」





死神「生きているとはいえ、君は完全に瓦礫の山に閉じ込められ、イリーナは瓦礫の下敷き......救出していたら僕に追いつくことはまず出来まい.....遠慮なく最後の仕上げに入るとしよう」スゥッ....




キモオタ「まっ待て!!!!!」



















キモオタ「だせぇ!!!! ここからだせぇぇっ!!!!」ガンガン!!!







キモオタ「...ハァ....ハァ......そうだった.....ビッチ先生を助けださなくては.....」ガラッ...






キモオタ「ふんっ!!!.......ふぅぅん!!!!」グググ......






キモオタ「.........駄目だ..........拙者一人の力じゃビッチ先生にのしかかってる瓦礫が持ち上がらない........それに........拙者一人の力ではここから脱出することもできない...........!!」



キモオタ「......このままでは........操作室に『死神』が辿り着いてしまう.......!!」


























キモオタ「........もう駄目だ.........なす術がない..........拙者一人ではビッチ先生を救出することも.........ここから脱出することもできない........」



キモオタ「........やっぱり、拙者は一人では何もできない......ただのゴミクズでござる.........」






ポロ ポロ




キモオタ「これじゃあ あの時と変わらない.........大切な者を守れなくて嘆いていたあの時の.................」
















キモオタ「くそぉっ!!!!!くそぉぉぉっっ!!!!


くそぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!!!!」ポロ ポロ









ガコォッッ!!!!







キモオタ「!?」





???「」ザッ.....





キモオタ「...........あっ..........!!」




















殺せんせー「聞こえますか!!キモオタ君!!聞こえたら返事をしなさい!!
キモオタくん!!」



キモオタ『....聞こえてるでござるよ、殺せんせー』



殺せんせー「モニターを見てたら爆発したように移りましたが
大丈夫ですか!?イリーナ先生も!!!」



キモオタ『..........拙者は無事でござるが ビッチ先生は瓦礫の下敷きに.....』





生徒たち「!!」





キモオタ『だが、拙者はビッチ先生を助けない、拙者は『死神』を追う!』




生徒たち「...........!!」














倉橋「ダメ!! どーして助けないの!!オタりん!!」



キモオタ『.......倉橋殿.....言ったでござろう?拙者は助けないと......』



倉橋「..........!!」




キモオタ『もし拙者がビッチ先生救出に時間を費やせば時間のロスでそっちにいる皆が死んでしまう.....だから....拙者はビッチ先生を助けない』



倉橋「!! オタりんのバカ!!
オタりんなんて大っ嫌い!!」




矢田「......見損なったよ キモオタくん......そんなこと言う人だったなんて.....
私たちの事は助けてくれたのに....どーして.......?」



















ビッチ「............」






オリガ『村は全滅です 彼女ひとりが民兵を殺して脱出できたと

どうしますか あなた?
難民キャンプなら一応保護してくれるでしょうが.....』


ロヴロ『........ひとつ言っておくぞ お嬢ちゃん この先どんなに平和な世界で暮らしたとしても 今日の記憶は必ずフラッシュバックする.....穏やかな世界に住む程....残酷な思い出は残酷に残る』



ビッチ『...........』


ロヴロ『だが お前には今 選択肢がある

俺は殺し屋だ お前の優れた暗殺の才能を育てられる
我々と共に池の中で暮らせば 忌まわしい血の記憶も ただの日常にできる』



ロヴロ『血の記憶に怯えながら.....それでも平穏な日常を求めるか

血の記憶から逃げるのではなく 仕事として飼いならすか』



ビッチ『...........』












ロヴロ『......幼子には酷な選択か よし 難民キャンプへ......』




グイ



ロヴロ『.......!』





ビッチ『.........』ギュッ





ロヴロ『.........戻れないぞ』




ビッチ『.......』コクン




ロヴロ『よし 房中術を仕込んでやれ オリガ その他の技術は俺が教える』




オリガ『わかりました』






最初の仕事は 親を殺した民兵組織の司令官


次の仕事は 内戦を裏から操っていた金持ちの一人



そこからはただ.....私を求める仕事のままに


一人 殺すごとに 血の温度を感じなくなってゆき


穢れた温もりを思い出す事は減っていった





冷たい血の海が私の日常



裏切られて死ぬくらいが丁度いい






終われて良かった




陽の当たる世界で...




温もりを思い出してしまう前に......










ガコォッッ!!!!






ビッチ「!?」







烏間「さっさと出てこい
重いもんは背負ってやる」



















倉橋「ねぇ、今の声.......!!」


岡島「あぁ..........!!」









生徒たち「烏間先生!!!!」








キモオタ『言ったでござろう?
【拙者】は 助けないと』




















死神「フフフ.......後はこの階段の先にある扉を開けば操作室だ.....!!
皆殺しにしてやる.......僕を散々コケにした復讐だ......」カツ-ン カツ-ン




死神「ククク.....,ハハハハハッ!!」










「待てっ!!!!!」









死神「!?」バッ











キモオタ「またしても計画は失敗のようでござるな!!『死神』!!」ザッ






死神「...........!!」








死神「.........貴様......あの瓦礫の山をどうやって.......!!」




キモオタ「烏間先生に助けてもらったでござるよ」




死神「何っ!? 烏間が生きていたというのか!! バカなっ!! あの時に確実に殺したはず.......!!」




キモオタ「残念だったな 烏間先生は殺されてなどいなかった 皆が信じた通り 生きていて、ここにかけつけて 拙者らを助けてくれたでござるよ......」





死神「...........!!」





数分前.....




キモオタ『烏間先生!!』


烏間「すまなかった 病院を抜け出すのに手間取ってしまい ここを見つけるのに時間がかかった....」


キモオタ『.....よかった...本当によかった....!!』


烏間『ここで何が起こってたかはトランシーバーでおおかた聞かせてもらった......
俺は急いでイリーナを救出し【死神】を追う! 君は安全な所へ.....』


キモオタ『待ってほしいでござる 烏間先生』


烏間『....どうした?』


キモオタ『一命を取りとめたとはいえ、今の烏間先生は満身創痍
無理をすれば取り返しのつかないことになってしまう.....
【死神】は拙者が一人で追うでござるから 烏間先生はビッチ先生を救出することに専念してほしいでござるよ』


烏間『無謀だ!!危険すぎる!!
生徒を一人で危険に晒すことなど......』







キモオタ『拙者を信用してほしいでござる』










烏間『(...........いい目だ)』



烏間『.......わかった、君を信用する
君のことだからまた何かとんでもない奇策でもあるのだろう?
だが、くれぐれも無茶だけはするな...!』




キモオタ『合点承知の助!!』ドスドスドスドス!!

















死神「......なるほどね......それであの瓦礫の山を脱出できたわけか.......」


キモオタ「..........」



死神「本当に 君ほど僕の邪魔をした奴は今までいないね.....もはや 皆と一緒に溺死じゃぁ生ぬるい.....君だけは僕自身の手で殺さないと気がすまない......」




キモオタ「(ふぇぇ怖いよぅ...さっきあんなにカッコつけて啖呵切ったのに怖いよぅ....)」ジョバァァァァ...




死神「今度こそ 確実に終わらせてやる!!」ダッ!!





キモオタ「ひぃぃぃぃぃ!!」
















ガシッッッ!!!!



キモオタ「ひぃぃぃぃ!!何をするぅぅ!!!離せ!!!離せぇぇ!!!」ジタバタ!!



死神「さぁ!こっちに来い!!」グイッ



キモオタ「びぇぇぇん!!ごめんなさいごめんなさい!!」ズザザザザ








死神「さぁ、着いたよ ここが君の処刑台さ」グイッ




ヒュォォォォォォォ......





キモオタ「( ひっ!! ここは確か....
..烏間先生が『死神』と一緒に身を投げた 立坑!!..... まさか........ここから......!?)」



死神「........その顔だと 今から僕が何をするか理解できてるみたいだね
そう、君にはここで転落死してもらうよ」



キモオタ「ちょwwwww冗談キツイっスよ先輩wwwwww」



死神「もう君のくだらない遺言に付き合ってやる気はないね.....おとなしく死んでもらうよ」




キモオタ「いやだ......いやだ.....」ガクガク...












キモオタ「いやだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ジタバタジタバタ!!!



死神「くっ!!暴れるな!!
くそっ!!なんて馬鹿力だ!!」ゲシッドカッ



キモオタ「びぇぇぇぇぇん!!!!!」ジタバタジタバタ!!






ドンッ!!







死神「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」ヒュゥゥゥ





キモオタ「!! ざまぁwwww自分が落ちたでござるwwwプギャーwww」





死神「くそぉっ!!お前も道連れだ!!」グイッ




キモオタ「えっ!?」ズルッ!!





キモオタ「コポォォォォォwwwwww」ヒュゥゥゥゥゥ




















キモオタ「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ヒュゥゥゥゥゥ




死神「くそぉっ!!どこまでもムカつくやつだぁっ!!
だが貴様の命運もここまでのようだなぁ!!」ヒュゥゥゥゥゥ



キモオタ「え!?」ヒュゥゥゥゥ





死神「........!!」バッ!!




キモオタ「!? ちょ!!受け身とか卑怯すぎワロエナイ!!拙者そんなんできない!!」ヒュゥゥゥゥ





キモオタ「ひぃ!!もう地面に着く!!」ヒュゥゥゥゥゥ









キモオタ「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ヒュゥゥゥゥゥゥ








ドッッッッパァァァァンッッッッ!!!!!!!












杉野「なっ何だ!? 向こうで何か水に落ちたぞ!!」



殺せんせー「上からの立坑ですねぇ そして......!!」






キモオタ「ひぎぃぃぃぃぃ!!!痛いぃぃぃぃ!!腹打ったぁぁぁぁぁ!!」バシャ!!バシャ!!



死神「...........」ジャパ...





殺せんせー「キモオタ君!!
.....そして 『死神』!!」






死神「受け身も取ってないのに生きているとは.......ゴキブリ並の生命力だな.....
...」グシャッ





ビチャッ




キモオタ「!?」ヒリヒリ





死神「ここなら.....もう何も視界を遮る物もないし、逃げ場もない.......徹底的に殺してやるよ......」ゴゴゴゴゴ











キモオタ「........遂に素顔を見せたな 化け物め.....」



死神「化け物結構 顔の皮なんて変装のスキルを極める上で邪魔でしかない」



キモオタ「...........!!」




死神「全てを犠牲に磨き上げた『死神』のスキル!!

お前も殺して顔の皮も頂こうか!!」バッ!!




キモオタ「スキルなら拙者にもあるぞ!! キモオタ 参る!!」バッ!!













キモオタ「(こいつは仕込みナイフや吹き矢など、多くの武器を隠し持っている.....一発でも攻撃を食らえば 即ゲームオーバー.......)」



キモオタ「(一瞬で決めなければ!!)」







相手の間合いに入り、素早く両腕を上げ、その激臭で相手が自分の鼻をふさぎ、両手が塞がった所に第二の刃を繰り出す!!




夏休みに鷹岡に使った





『デススメル(死の臭い)』!!







キモオタ「くらえ!!」バッ!!


















死神「..............」シィン....


キモオタ「(な!?効いてな..........)」



ドゴォッッ!!!!!



キモオタ「ゲポォッ!!」バシャッ!!



死神「その技なら既に調べ済みさ
伏間島で鷹岡に使った技だね?
それを使ってくると思って 前もって鼻栓をしておいたのさ....」




殺せんせー「(なんという情報力.......あの技を破られたら キモオタ君に勝機はない........!!)」




キモオタ「(ぐぅ......烏間先生......こんな重い攻撃をかわしたり捌いたりしていたのか......)」ググ....


バチャッ


キモオタ「(!? 体に力が入らない.......)」ググ....


死神「立てないだろう? 数十秒ほどだが体が麻痺して動けなくなる攻撃をしたからね」バチャ バチャ



キモオタ「くっ.........!!」ググ...




死神「終わりだよ.....今度こそさよならだ......」シャキンッッ!!




キモオタ「(ナイフ.....!?まずい....!!逃げなくては......!!)」ググ...
























岡野「私たちじゃぁ向こうの様子を見れないよ!どうなってるの!?殺せんせー!」




殺せんせー「............いまだかつてない まずい状況です.......キモオタくんが倒れたまま、動けず 『死神』にナイフを突きつけられている.......」




生徒たち「!!」



矢田「そんな.......!!」



















死神「今度こそ終わりだ......なかなか楽しませてもらった.....久々に楽しい殺しだった......」チャキン...



キモオタ「.............」



死神「楽しませててもらったお礼だ.....最後に言い残すことがあったら言ってごらん?」




キモオタ「...............」スゥ....






キモオタ「..........この勝負.....お前の負けだ」





死神「?.......ハハハッ....この期に及んで現実逃避かい?何を根拠にそんなことを.........」









生徒たち「キモオタァァァァァ!!!!!がんばれぇぇぇぇ!!!!負けるなぁぁぁぁぁぁ!!!!そんなやつに殺されるなぁぁぁぁぁ!!!!」








死神「!?」バッ






キモオタ「この勝負......こんな風に 最後まで 拙者を信じてくれたE組の皆の勝ちだ

信頼しあえる仲間のいないお前はE組の皆には勝てない」




死神「.......綺麗事を......」ピク ピク...






















キモオタ「.....そして.....お前の敗因は
自分のスキルを過信しすぎたことだ」




死神「..........!!」ピキ...



キモオタ「お前は自分のスキルを過信しすぎるが故
『確認せずとも自分のスキルなら確実に死んでるはずだ』と ターゲットの生死の確認もせずに、自分の手腕に自己満足し、その場を去る」



キモオタ「その結果 お前は誰も殺すことができなかった......

ロヴロ氏も レッドアイも そして烏間先生も 誰一人として殺すことができていない」



死神「............」ブチブチ!!



キモオタ「断言してやろうか?
お前はターゲットである殺せんせーを殺すことはできないし、E組の皆を殺すこともできない....」



キモオタ「そして、今 拙者を殺す事もできない.........誰も殺す事ができないお前はただの......」







キモオタ「『偽物』だ」







ブチィッ!!







死神「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」グワァッッッ!!!!










この時 『死神』は 見事にキモオタの術中にはまった


キモオタの日頃 インターネットの掲示板によって知らず知らずのうちに鍛えられたスキル 『煽り術』
によって冷静さを失い

素人同然の力任せの腕振りでナイフを振ってしまった


その結果 大きなスキができてしまい



反撃の格好の的となった!!















キモオタは その一瞬のスキを見逃さなかった





その数瞬のスキを見計らって その次の瞬間に






キモオタの 切り札であるスキルが発動する!!























ドピュッ!!


















ビチャッ!!

















死神「」ドロォ....

























死神「グギャ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!何だこ"れ"は"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!汚い"!!!!汚い"ぃ"ぃ"!!!!」ジタバタ!!



キモオタ「デュフフwwwいくら数多のスキルを極めていても 汚いものへの耐性までは身につけてなかったようでござるなぁwwwwコポォwwwww」ドピュルルルル













殺せんせー「.......こ.....これは.............!?」







岡島「フェイススナイプ(顔射)だ」
































死神「!! グギャ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!目に"入っ"だぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!
目がぁ"!!!目がぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」ジュゥゥゥゥゥ




キモオタ「拙者くらいになればオカズがなくとも妄想のみで射精することなど呼吸と同じ!!」ドピュ ドピュ



キモオタ「一時間オナ禁をする事で使用が可能になる技でござる!!」ドッピポ!









キモオタ「これで『死神』の目は塞がった.....仕上げに入るでござる....!!」バチィ....



死神「...............!?」ジュゥゥゥゥ...










殺せんせー「あれは.......!! スタンガン..........!!」







キモオタ「E組の麗しいレイディたちを泣かせた事の罪深さを思い知れ!!」バチバチ....





シュッ!!






バチィィィッッッ!!!!!!!







死神「ぐぁぁぁぁっっっ!!!!」







死神「(バカ........な........こんなデブ如きに......この僕が.......)」バチチ.....









ドサァッッ







殺せんせー「.......な.....なんということだ......あの『死神』までも倒してしまうとは........!!」














キモオタ「........こんなもので終わると思うな......拙者の大事な友達と先生たちに手を出したんだ......止めを刺してやる...」



死神「(.....何を...する気だ....)」バチチ....



キモオタ「やっぱすっきゃね〜ん♪やっぱすっきゃね〜ん♪」カチャカチャ ズルッ ボロン


死神「!?」



キモオタ「くやしいけど〜フンフンフ〜ン♪」オシリフリフリ



死神「(.....まさか.....!!)」



キモオタのケツ「」



死神「(....あれを僕の顔に.....!?)」ガクガク



死神「やめろぉぉぉ!!!!やめてくれぇぇぇぇ!!!!」









キモオタのケツ「」ズイッ












キモオタ「でりゅぅぅぅぅぅぅ!!!!うんちでちゃうのぉぉぉぉぉ!!!!」ブリュッブリリリリブリュッブリュミチミチミチ!!!!







死神「あ"ぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!!!」



















死神「」





キモオタ「勝った...........」ハァ...ハァ...フキフキ






殺せんせー「全生徒と全先生
クラス皆で掴んだ勝利ですねぇ」





生徒たち「やったぁぁ!!!!」







そして



キモオタ「よし、死神から奪ったリモコンで.......牢屋開放っと」ポチッ



ガゴゴゴゴゴ..........




生徒たち「やったぁ!!牢屋から出られた!!助かったんだぁっ!!!」



キモオタ「ふぅ........」



矢田「キモオタくん!!」タッタッ



キモオタ「おぉ!矢田殿!」



矢田「どこも怪我とかしてないの!?大丈夫なの!?」



キモオタ「おぉ、拙者の身を案じてくれるとはwwww優しすぎwwww泣いたwwwwまぁ さっき蹴られたところがちょっと痛むでござるが.....」


矢田「キモオタくん......ごめんなさい.......私たちのせいで......」




モミモミモミモミ




矢田「!!」




キモオタ「デュフフwwww気にすることではござらんよwwwwwそれに言ったでござろう?www矢田殿の乳の感触さえあれば怪我などすぐよくなるとwwwwデュフフwwww」シコシコ ドピュ!



矢田「......バカッ!!心配して損した!もう知らないっ!」バチィン!!


キモオタ「オゥフwwwwそんなぁ.....せめてなんかこうご褒美に愛のナデナデとか愛のチューとか愛の授乳とか.....」



矢田「.......してあげない!」プイッ





矢田「.......もう、ほんとバカなんだから..
...///」

















そして 烏間先生の連絡により、『死神』の身柄は防衛省に拘束された




死神「」




生徒たち「うわ.....これが死神の素顔....」



キモオタ「幼い頃 殺し屋の高度なスキルを目の当たりにして....ガラリと意識が変わった結果 顔を潰してまでスキルを求めるようになってしまったようでござる.....」



渚「...........」



殺せんせー「...........影響を与えた者が愚かだったのです
これほどの才能ならば......本来もっと正しい道でスキルを使えたはずなのに」



キモオタ「殺せんせー........」




ビッチ「.........」ソロ〜.....コツン!




生徒たち「!!」バッ!!



ビッチ「あ......」




生徒たち「てめービッチ!!なに逃げよーとしてんだコラ!!」ドドドドド!!!!



ビッチ「ひぃぃぃ耳のいい子たちだこと!!」











ビッチ「あーもー!好きなようにすりゃいいわ!!裏切ったんだから制裁受けてトーゼンよ!!男子は溜まりまくった日頃の獣欲を!!女子は私の美貌への日頃の嫉妬を!!思う存分 性的な暴力で発散すればいいじゃない!!」



木村「発想が荒んでんなー....」

中村「それ聞いてむしろやりたくなってきたわ.....」

キモオタ「デュフフwwwじゃあ遠慮なくwww」ズルッ ボロン!

生徒たち「やめろっっっ!!」








寺坂「いーから普段通り来いよ 学校
何日もバッくれてねーでよ」


矢田「続き 気になってたんだよね
アラブの王族たぶらかして戦争寸前まで行った話」


片岡「来ないなら先生に借りてた花男のフランス語版 借りパクしちゃうよ」



ビッチ「..........殺す直前まで行ったのよ
あんた達の事」


杉野「おう」


ビッチ「過去に色々やって来たのよ あんた達が引くような事」


竹林「何か問題でも?
裏切ったりヤバい事したり それでこそのビッチじゃないか」


中村「たかがビッチと学校生活楽しめないで......うちら何のために殺し屋兼中学生やってんのよ」



ビッチ「あんた達.......」





烏間「そういうことだ」ザッ...


ビッチ「カラスマ.....」



烏間「.........」ス...



ビッチ「それは......!?」



烏間「その花は 生徒たちからの借り物じゃない 俺の意志で 敵の懐から見つけ出して得たものだ 誕生日は それならいいか?」


ビッチ「...............!!」





ビッチ「(......何よ そのムードの無い渡し方

しかも前より花減ってるし!!

ガツンと文句言ってやるわ

こういう時 何て言うんだっけ えーと えーと)」




ビッチ「.......はい///」




生徒たち「(おお〜!良い感じじゃん!
可能性出てきたねこりゃ!)」ヒソヒソ



キモオタ「(おお、烏間先生....やはりあの時の花の渡し方を反省して......拙者が心配する事ではござらんかったな..........ん?
)」



倉橋「..............」



キモオタ「(倉橋殿.......)」




倉橋「...............」


ポン!


倉橋「!」



キモオタ「(よく.....我慢した......やはり 倉橋殿は優しいでござるな....拙者は倉橋殿を応援するでござるよ....)」ヒソヒソ



倉橋「オタりん........」











殺せんせー「.........さて、烏間先生 いやらしい展開に入る前に一言あります」



烏間「断じて入らんが言ってみろ」



ペタ ペタ


生徒たち「!」




殺せんせー「今後......このような危険に生徒を決して巻き込みたくない
安心して殺し殺されることができる環境作りを.......あなたがたに強く要求します」





烏間「........わかってる
打つ手は考えてある」



防衛省にて




烏間「『暗殺によって生徒を巻き添えにした場合....賞金は支払われないものとする』」


烏間「手配書にこの条項を明記しない限り......生徒全員があの教室をボイコットすると言っています

暗殺の選択肢は狭まりますが.....生徒が安全を求めるのも当然の権利かと」




上司「.......随分と子供好きになったもんだな 烏間
.........まぁいい 条件を呑もう

どのみち もう終わりだ 個人レベルのフリーの殺し屋に頼る時期はな」



烏間「..........?」



上司「気づいていないだろうが
椚ヶ丘市は目下空前のマンションの建設ラッシュだ

最近のバブルに見せかけて.....その正体は


各国共同で進めている 最終暗殺プロジェクトだ」




上司「概要を見たが とんでもない超技術だ 『あれ』の前には殺し屋など出る幕無しだ」


烏間「.........」



上司「さらには......シロにはシロで最終兵器の用意があるとか」



烏間「..........?」



上司「全ての条件が整い次第.....最終兵器同士の共同作戦が発動される

今のところ 決行予定は.......

来年の3月!!


もはや君達に必殺までは求めてない
3月までのんびり楽しく暗殺を続け.....奴さえ逃がさないようにしてくれればそれでいい」



烏間「............」









烏間「(この教室が.....どんな結末を迎えるのかはわからない)」





烏間「(.........だが この場所はいい世界だ)」





烏間「(ここにいると 誰もが正しく成長できるチャンスがある)」





烏間「(3月まで待つ必要は無い

この教室は今が最高のコンディションだ)」




E組校舎 宿直室にて






キモオタ「(.........『親切な人』とは一体何者なのか........)」







キモオタ「(.......そろそろ.......生徒たちに正体を隠し通す事が厳しくなってきた......もうそろそろ.........いや、まだ早いか.......)」









キモオタ「(いずれ......必ず......)」










いや、「コミックス派はネタバレ注意」くらいの注意書きはあったら良かったんじゃと思うよ
既刊より先の話になれば読むの止めれば良いわけだけど、外野が喋っちゃうのは不意討ちだしなぁ

じゃあ読むなって言われちゃうと、コミックス派の人は何にも読めなくなっちゃうよ


>>287の言う通り 注意書きをするなどの配慮がなかった


自分の至らない所があったせいでコミック派の皆さんには大変申し訳ないことをしてしまいましたm(__)m


これからはちゃんとコミック派の人にも配慮していこうと思います!













『死神』の件から数日後



つん と冷えた空気

山の木の実の甘い匂い

この季節は毎年 何か切なくなる


皆それぞれクラスの中で......それぞれの答えを出し始める

ーーそんな時期





成熟の11月

殺せんせーの暗殺期限まで


あと



四ヶ月









キモオタ「しまった.........盲点だった..........」





キモオタはここ暗殺教室で起こる『ある』問題の事を忘れてしまっていた......






それは、今日は渚の母親である潮田広海がE組に三者面談に来る日であることだった.......







キモオタ「(まずい......!!非常にまずい......!!)」



キモオタ「(本来ならば潮田氏が鷹岡と二度戦うところを 拙者が二度戦ってしまっている......)」



キモオタ「(つまり、今の潮田氏は『死神』以外に実戦経験がない......!!)」




キモオタ「(実戦経験がほぼ皆無の今の潮田氏が、自分の暗殺の才能に気づいている可能性は低い.......もし......自分の暗殺の才能に潮田氏自身が気づいてなければ......大変なことになる.......)」



キモオタ「(早急に手を打たねば......!!)」





そして.........





渚母「..........」ザッ....







原「......あの人が渚の母さんか」


村松「けっこう美人だな けど確かにキツそーだ」


キモオタ「アッヒヒョwwww久々に見る人妻熟女wwwwたまらんwwww」シコシコ ドピュ!









渚母「失礼します」ガラッ



烏間(殺せんせー)「ようこそ 渚君のお母さん」



渚「(........まぁ よしとしよう)」




烏間(殺せんせー)「山の中まで大変だったでしょう 冷たい飲み物とお菓子でも」


渚母「まぁ グァバジュース 私これ好きなんです」


烏間(殺せんせー)「存じております 渚君のこのクラスでの成長ぶり ここまで利発に育ててくれたお母さんへのお礼です

渚君に聞きましたが 体操の内脇選手のファンだそうで この前の選手権大活躍してましたねぇ」


渚母「あら 先生もご覧になってたんですか?」


烏間(殺せんせー)「彼の頂点を目指す真摯な姿勢は素晴らしい!!」


渚母「そう!先生もわかりますか?」


烏間(殺せんせー)「もちろん!!」




渚「(上手いな 殺せんせー
母さんのツボを押さえて回してくれてる

これだけ打ち解けてくれたら.......

もしかすると上手くいくかも)」








烏間(殺せんせー)「まぁしかしお母さん お綺麗でらっしゃる 渚君も似たんでしょうかねぇ」ヘコヘコ


渚母「...........」



烏間(殺せんせー)「......?」



渚母「この子ねぇ......女でさえあれば私の理想にできたのに」


烏間(殺せんせー)「.........あなたの理想?」



渚母「ええ このくらいの歳の女の子だったら長髪が一番似合うんですよ
私なんか子供の頃 短髪しか許されなくて」ブチ ブチ


渚「.............」ファサ....



渚母「3年生になって 勝手に纏めた時は怒りましたが......これはこれで似合うから見逃してやってます」サラサラ....



烏間(殺せんせー)「..............」






渚母「そうそう 進路の話でしたわね
私の経験から申しますに....この子の歳で挫折する訳には行きませんの

椚ヶ丘高校は蛍大合格者も都内有数ですし 中学までで放り出されたら大学も就職も悪影響ですわ

ですからどうか この子がE組を出られるようにお力添えを」


烏間(殺せんせー)「........渚君とはちゃんと話し合いを?」



渚母「この子はまだ何にもわかってないんです 失敗を経験している親が道を造ってやるのは当然でしょう」


渚「母さん......僕は........」



渚母「渚 少し黙ってましょうね」



渚「............」




烏間(殺せんせー)「.......なぜ 渚君が 今の彼になったかを理解しました」ガシッ




ズルッ





渚 渚母「ぶふっ!?」




烏間(殺せんせー)「そう 私 烏間惟臣は..
........ヅラなんです!!」クワッ!!



渚「...............」








烏間(殺せんせー)「お母さん 髪型も高校も大学も 親が決めるものじゃない

渚君本人が決めるものです

渚君の人生は渚君のものだ

あなたのコンプレックスを隠すための道具じゃない」



渚「..............!!」




渚母「........」ピク ピク



烏間(殺せんせー)「この際ですから担任としてはっきり言います 渚君自身が望まぬ限り.........E組から出る事は認めません




渚母「」





キモオタ「(まずい........!!)」










渚母「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!!!!!」





生徒たち「!!」ビクゥッッッ!!




菅谷「(お......おっかねー.....メッチャ キレてるぞ 渚の母ちゃん)」ヒソヒソ


キモオタ「(メンヘラ怖すぎワロエナイ......)」ジョボボボボ...







渚母「渚!!!!最近妙に逆らうと思ったら!!!!この烏間ってヅラの担任にいらない事吹き込まれたのね!!!!
見てなさい!!!!すぐに私がアンタの目 覚まさせてやるから!!!!!」バァン!!ドタドタ!!




渚「........殺せんせー」


殺せんせー「.....うーむ つい強めに行ってしまいました しかし最も大事なのは..
....君自身が 君の意志をはっきり言うことですよ」






渚「........でも 今は 一人じゃ何もできないうちは.......母さんの二周目でいた方が......」


殺せんせー「何にもできないわけがない

殺す気があれば何でもできる

君の人生の一周目は......この教室から始まっているんです」




渚「(僕の.......1周目)」





そしてその日の放課後






キモオタ「潮田氏ぃwwww今日 潮田氏のお宅にお邪魔するでゴンスwww」



渚「ダ.....ダメだよ!何で今日なの!?
母さん絶対機嫌悪いし......キモオタくんが何言われるかわからないよ......」



キモオタ「潮田氏は拙者のこと嫌いでござるか.....?」ウルウル....



渚「いや、そーじゃなくて!今日はタイミングが悪いよ!」


キモオタ「お願いぃぃ潮田氏ぃぃぃ!!!!家に入れてくれたらチューしてあげるからぁぁぁ!!!!」ブッチュゥゥゥゥ




渚「うわぁぁぁぁぁ!!!!わかった!!!!わかったからそれだけはやめて!!!!」



キモオタ「デュフwwwどうやら拙者はこの教室にいる間に交渉術を身につけてしまったようでござるなwwww」







そして 潮田家にて



渚「.........ただいま........」ガチャ....



渚母「あら おかえり渚! 今日は早かったのね!」ニコォッ


渚「え.......う、うん.....」



渚母「さあさ、早くお風呂に入って晩御飯食べなさい! 今日は渚の好物ばかりだからね!」ニコニコ



渚「(....あれ......なんかすごく上機嫌だ......)」



渚母「ん?どうしたの 渚?」



渚「あっいや....ええと.....今日 僕と同じクラスの友達が来るんだけど....いいかな?」


渚母「.....友達.....?」





ピンポーン




渚「あ!来たみたいだ」




渚母「私が出るわ.....はーい!」ガチャ!






キモオタ「デュフフwwwおっじゃましまーっちゅwwww」




渚母「」
















キモオタ「デュフフwwwwこれはこれは潮田氏の母上殿wwwいい感じに熟れててエロチックな雰囲気が漂ってるでござるなぁwwwwデュフフwww」シコシコ ドピュ!



渚母「........」




キモオタ「今日1日 この御亭に厄介になるでござる キモオタと申すwwwwwご子息の渚氏にはいつも拙者のオナネタ.......
いやいやwww友人として世話になっているでござるwwww以後、お見知り置きをwwww」


渚母「.........」ピク ピク



キモオタ「あwwwちょっとトイレをお借りしてもよろしいでござるか?wwwwいやいや、別に匂いを嗅ぎに行くわけでは
ござりませぬwwwwちょっと一発ブリブリとwwww」ブリブリブリュリュリリリ!!








渚母「渚!!!!!アンタはいつからこんな気持ち悪くて程度の低いバカデブと友達になったの!!!!
やっぱりE組はこんな感じの異常者ばかりのクラスなのね!!!!!即刻出て行くべきだわ!!!!!」



渚「.........」




キモオタ「(しまった....状況が悪化してしまった....)」

















当たり前だな(哀れみ)

当たり前だな(哀れみ)

ごめん、なんか連投されてた





キモオタ「(....潮田氏の母上殿は夕飯に睡眠薬を盛り、その睡眠薬入りの食事を潮田氏が食べ、眠りについている間に、E組校舎まで連れて行き、潮田氏に校舎に火をつけさせるつもりでござる....)」



キモオタ「(そしてそこでタイミング悪く殺せんせーを狙う殺し屋が現れるわけだが.......今の潮田氏では殺し屋を倒せず..
...殺し屋に母上殿を殺されてしまうかもしれない......)」


キモオタ「(そうなってしまったら もう永久に潮田氏は立ち直れなくなる......)」


キモオタ「(とにかく....潮田氏が睡眠薬入りの食事に手をつけてしまうことだけは阻止せねば.......)」





そして夕飯時



渚母「さっきはごめんなさいねぇ
晩御飯、お友達の分も用意したからたくさん食べてね!」



キモオタ「おびょぉぉwwwそれでは遠慮なくwww
いただきマスターベーションwwww」


渚「いただきます.......」




渚母「(.....本当は渚一人のご飯に睡眠薬を入れるつもりだったけど....まさかコイツが来るとは思わなかった.....変に追い返したりしたら渚に怪しまれてしまうから.....
体良くコイツにも睡眠薬入りのご飯を食べさせて眠らせて、コイツだけ適当に山にでも放り込んでおけば問題ないわ....)」




キモオタ「そうだ!母上殿!食べる前に 拙者秘伝の調味料を使ってもよろしいでござるか?wwww」



渚 渚母「調味料.....?」









キモオタ「カァァァァッッッッッ ペッッッ!!」



ビチャッ!!




渚「!?」

渚母「!?」









キモオタ「デュフフwww拙者の痰は塩気の濃い鼻水と混ざってるが故
あんかけのような味と食感が楽しめるのでござるよwwwww」



渚「何するんだよキモオタくん!!もう食べられないじゃないか!!」



渚母「」ピク ピク



渚「(やばい!!来る!!)」




ガシャァァァンッッッ!!!!!!






渚母「でてけっっっ!!!!今すぐここからでてけっっっっ!!!!!!」ガラガラガシャァン!!!!




キモオタ「ひょぉぉぉぉ....」ジョババババ....






渚「............!!」



渚母「フーッフーッ......コイツに邪魔されたせいで.......コイツに邪魔されたせいでぇぇぇ!!!!」バリン!!ガシャァン!!


キモオタ「ひぃぃぃぃぃ!!家庭内暴力反対!!」



渚「じゃ....邪魔をした...?
ご飯を食べることをキモオタくんが邪魔したってこと......?」



渚母「ちがう!!!!
.......もうこの際だから教えてあげるわ......アンタのご飯に睡眠薬を入れてアンタが眠っている間にE組の校舎に連れて行って......校舎をアンタ自身の手で燃やさせる予定だったのよ!!!!」



渚「なっ......何言ってんだよ母さん!!」


渚母「アンタの中で膨らんだ膿を消毒するの.......自分の手で火をつければ 罪の意識でE組の誰にも顔向けができなくなる

退路を断ってから.....復帰させていただけるよう 本校舎の先生にお願いに行くの

戻る場所がなければこそ 誠心誠意 跪いてでも頼めるはずよ

さぁ 来なさい!!校舎を燃やしに行くのよ!!」ガシッ!!


渚「やだよ!!やめてよ!!離してよ!!」


渚母「誰が育ててやったと思ってんの!!
どんだけアンタに手間とお金使ったかわかってんの!!
塾行かせて!! 私立入らせて!!
仕事で疲れてんのにご飯作って!!
その苦労も知らないで!!ツルッパゲのバカ教師に洗脳されて!!
逆らう事ばっか身につけて!!」




渚母「アンタッていう人間はね!!
私が全部作り上げてあげたのよ!!!!」










勇気があるのか、はたまた羞恥心がないだけか...




渚「(.........違う!!
......でも正しい......どう言えばいいんだろ この気持ち)」



『まずは 君自身が......君の意志をはっきり言う事ですよ』




渚「.............」ギュッ



渚「.......母さん.....僕は......」







キモオタ「なぁんかヒステリックに喚き散らす姿を見てたらムラムラしてきたでござるwwwww」ムクムクビ-ン!!





渚「!?」

渚母「!?」

















キモオタ「一度.....友達の母親を犯すという 背徳感と興奮が入り混じるプレイをしてみたかったでござる......同人誌みたいで興奮するでござる......デュフフ.....」ニヤァァァァ



渚母「ひいっ!!」



キモオタ「さぁ!!息子の前で拙者と一緒に羞恥プレイをするでござるよ!!」ガバッ!!



渚母「ぎゃぁぁぁぁっっ!!!!」ジタバタ!!



渚「!! やめてよ!!キモオタくん!!」





キモオタ「さぁ!!早く脱げでござる!!」ハァ....ハァ....



渚母「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」ジタバタ!!







渚「やめてよっっっっ!!!!!!」







キモオタ「やかましいっっっっっ!!!!!弱虫は黙って見てろっっっっ!!!!!」





渚「!!」




























キモオタ「.....何でござるか その顔は?まさか自分は弱虫じゃないとでも思っているでござるか?」



渚「...........僕は......」



キモオタ「自分の母親の顔色伺って 本当に自分の言いたいこと、自分のやりたい事、自分の言葉、自分の意志を貫けない奴が弱虫じゃないとでも言うのでござるか?」


渚「...........!!」



キモオタ「悔しいか?お?悔しいか?
自分の母親も守ることができない上に 自分の意志を母親にはっきり伝えることも出来ない奴など弱虫以下のゴミ虫腰抜けチキン野郎だっていってんだよ でござる!!」



渚「!!」



キモオタ「さぁ母上殿wwww貴殿のゴミ虫息子が見ている前で濃厚なキッスをしようではないかwwwwぶっちゅぅぅぅぅぅwwwww」



渚母「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」






渚「やめろっっっっっっっっ!!!!」ドカッッ!!



渚母「!?」




キモオタ「コポォwwww」ドサッ















渚「ハァ.....ハァ......」




渚母「(....渚が.....人を殴った.....!?)」




キモオタ「......ほほぉ......図星な事を言われてカッとなって手が出たでござるか.....」



渚「ちがう!!僕は弱虫じゃない!!僕は自分の意志だってはっきり言える!!母さんだって守れる!!」



キモオタ「............」




渚「.........母さん 僕は今 このクラスで...... 全力で挑戦しています」


渚母「..........!」


渚「卒業までに.....結果を出します
成功したら....髪を切ります 育ててくれたお金は全部返します それでも許してもらえなければ」ザッ...



渚母「............」




渚「母さんからも 卒業します」ダッ!






パァァァァンッッッッッ!!!!!






キモオタ「..........!!」ガクッ




渚母「!!?」






産んで育ててくれただけで.....すっごい感謝してる


......贅沢かもしれないけど


ーーただ我が子がこの世に生まれて


そこそこ無事に育っただけで喜んでくれたら


全てが丸く収まるのに





キモオタ「...........」ニッ




ドサッ!!




渚「(キモオタくん.....今 笑った.......まさか........!)」





渚母「(離れていく.....私から......私......が.......)」




ドサッ......



渚「母さん!!」




殺せんせー「.......緊張が解けて気を失ってしまったようです ベッドに運んで寝かせておきましょう」ガララ-



渚「殺せんせー......」








殺せんせー「渚君 君は昨日の進路相談で殺し屋になりたいと言ってましたね.....さっきのキモオタくんにかけた技を見てましたが それによって君には暗殺の才能があることがよくわかりました

万が一、先生を殺せたとして その後はやっぱり その才能は殺し屋になるために使いますか?」


渚「........多分違う.......才能ってこうと決まったものじゃなくて 授かり方も色々で.....使い方も色々あって

暗殺に適したような才能でも....今日 母さんを守れたように 誰かを助けるために使いたい


それはやっぱり.....殺し屋じゃないよ

ぶっちゃけ危険だしね 親を心配させない進路を探すよ」



殺せんせー「うんうん、 ゆっくり探して下さい ご両親との対話の努力も忘れないように」



渚「......はい!」











キモオタ「」バタンキュ-



そして 翌朝



渚母「.....何なの これ」


渚「今日から朝ごはんは僕が作るよ!だから出勤前はゆっくりしてて

ゴミ捨てとかちゃんとやるし 高校も必ず椚ヶ丘と遜色しない所へ行く


だからお願い


E組だけは.......」


渚母「..........好きにしなさい 母さん知らないからね」



渚「..........!!」パァァァ








キモオタ「(ハァ.......潮田氏が自分の暗殺の才能に気づくこともでき、親にも意志をはっきり伝えることができて 結果オーライでござったが......
もし.......潮田氏がクラス中に昨日の母親レイプ未遂を広めていたらどうしよう......気まずすぎワロタwwww教室に入りづらいでござる......)」トボトボ....



キモオタ「.........」ガララ-




磯貝「キモオタ、おはよう!」


前原「おっす!」


倉橋「おは〜♪」




キモオタ「(.....はれ? 別に何にも軽蔑もされてない.......)」





渚「あ、キモオタくん おはよう!」



キモオタ「しししししししし潮田氏!!!????」ジョババババ







キモオタ「(やべぇ〜なんでこんな清々しいほどの笑顔なの?母親レイプされかけたんだぞ?目の前で開発されかけたんだぞ?何?暗黒微笑なの!?笑顔で殺気を隠して殺すつもりなの!?)」ガクガク




渚「キモオタくん」



キモオタ「ひょえぇぇぇ!!!!ごめんなさいごめんなさい!!!!ケツの穴でも何でも舐めますんで許してくださいいぃぃぃぃ!!!!」ガクブルガクブル



渚「昨日はありがとう」



キモオタ「へ?」





渚「昨日の事.....本当は全部演技だったんでしょ?わざと僕を怒らせるようなことを言って 自分の意志をはっきり伝えることの大切さを教えてくれたんだよね?」


キモオタ「ち ちがうちがう拙者はただ潮田氏の母上殿と濃厚な.....」



渚「....やっぱりキモオタくんは優しいね 僕が母さんに意志を伝えられたのは間違いなくキモオタくんのおかげ....それにキモオタくんは確かに変態だけど 無理やり女の人を襲うようなことは絶対にしない変態だってことも知ってるよ」



キモオタ「.........そうか........バレてたか.......潮田氏、いつか母上殿が潮田氏のことを 一人の人間として、自分の大切な息子として 暖かく見守ってくれる日がきっと来るでござるよ」




渚「........うん!」







こうして 渚はまた一歩前進することができた








とある日の夜 宿直室にて




矢田(律)「あ.........だめぇ.....そこは.
...あん!あぁん!///」


キモオタ「そんなこと言っても身体は正直でござるぞwww矢田殿www」シコシコシコシコ


矢田(律)「言わないでぇ......あん!.....いじわるぅ......///」


キモオタ「さぁ矢田殿!!中に出すでござるよぉぉぉぉwwwww」シコシコシコシコ


矢田(律)「出してぇ!キモオタくんのいっぱい私の中に出してぇ!///」


キモオタ「逝くぅぅぅぅっぅ!!!!」ドピュルルルルルルルル






キモオタ「ふぅ.......やはり拙者の考えた 律殿が拙者の希望する声で喘いでくれる『律オナ』は最高でござるなぁ.....特に矢田殿の声で抜くのは格別でござるwww」フキフキ



キモオタ「さて、回復してきたことだし もう一戦wwww」ムクムクムク ビ-ン!!





矢田(律)「熱いのぉ!キモオタくんのおちんちんが私の中に入ってくるのぉ!///」


キモオタ「さぁ矢田殿!また中に出すでござるよwwwwwあっ出るっ!!出るっ!!出るっ!!」シコシコシコシコ






矢田「キモオタくーん!いるー?遊びに来たよー! ......あれ?窓 開いてるじゃん」窓ガララ-




キモオタ「フォアアアアアアアアwwwww
」ドピュルルルルルルルル



矢田(律)「あぁぁぁぁぁん!!!!///」






矢田「」








矢田「きゃあっ!!キモオタくん!!何してるの!?」


キモオタ「ややややや矢田殿っっっっ!!!!べべべ別にこれはその.....食後の運動であって決してそのあの.....」ドピュドピュ!!




矢田(律)「こんばんは 矢田さん!今、矢田さんの声のデータをお借りしてキモオタ君の自慰という行為をお手伝いしていました!」


キモオタ「バカちん!!余計なこというなでござる!!矢田殿で抜いてることがバレたらどうするでござるか!!」ドピュピュ!!







矢田「き.........きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」バチィィィン!!!!









キモオタ「痛いでござる.......」シクシク



矢田「.....もうっ!ホンッッットにバカなんだから!!」


キモオタ「ところで矢田殿 わざわざ学校まで来て何の用でござるか?」


矢田「ふふ〜ん♪ 私 今日 ここに泊まりに来たの!」



キモオタ「ファッ!?」



矢田「一度でいいから宿直室に泊まってみたかったの! ねっ いいでしょ?今日だけでも泊めてよ〜」



キモオタ「う〜ん、でも 拙者以外の生徒をここに泊めたことがバレたら烏間先生に怒られるでござるからなぁ〜」


矢田「お願いキモオタくん....泊めて?」ウワメヅカイ



キモオタ「おっひょぉぉぉぉwwwwwwたまらんwwwwwよかろうwwwww」



矢田「やった♪」














矢田「ねぇ、確かE組の校舎にも 一応 合宿用のお風呂場があるよね?」


キモオタ「あぁ、拙者は風呂はいつもそこを使ってるでござるよ」


矢田「ここに来る途中で汗かいちゃったから シャワー浴びさせてもらっていいかな?」


キモオタ「うひょぉぉぉwwwwwどうぞどうぞwwwwww」



矢田「ねぇ、キモオタくん....絶対に覗かないでね!覗いたら絶交するからね!」


キモオタ「なっ失礼なっ!!いくら拙者が変態でもそんな犯罪染みたことしないでござるよ!!ムキー!!」プンスカ


矢田「きゃっ ごめんってば!そんなに怒らないで?キモオタ君の好きそうなお菓子沢山持ってきたから これ食べて待っててね!」



キモオタ「ごゆっくり〜♪」

















キモオタ「.......デュフフwww」









風呂場にて





矢田「フンフ〜ン♪ 」ゴシゴシ


矢田「あぁー気持ちいい♪お風呂場は綺麗で安心した〜♪
E組の校舎だからちょっと心配だったもん」ゴシゴシ


E組「それにしても.....キモオタくんってどうしてここに住んでるんだろ....お家には帰らないのかな? 生活費とかもどうしてるのかな..........本人に聞くのもアレだしな.......


まっ いっか♪」


クイッ ジャァァァァァァァァ












風呂場の窓の外では......






キモオタ「...........」ハァ...ハァ....













>>365 矢田とE組を間違えた

※訂正




キモオタ「デュフフwww.......丸見えでござるwww.......動画もバッチリ撮ったし.....明日は岡島氏と前原氏とイトナ氏で鑑賞会でござる.......www」シコシコ



キモオタ「しかし、記録にはバッチリ残ったでござるが.....記憶にはまだ残らない......またとないこのチャンス......じっくりと目に焼き付けるざます.....」ハァ...ハァ....





ハァ......ハァ.......ハァ......ハァ.....ハァ.....ハァ......




風呂場




矢田「ん?外から何か聞こえる......」




ハァ.....ハァ.....ハァ.....ハァ........




矢田「!? いや.....!! 誰かいる.......」ザパァッ!!




矢田「誰.......怖い.......」


















キモオタ「.............」ハァ....ハァ....



キモオタ「(ん.........?矢田殿がこっちを向いたでござる!!!まずい!!窓を開けられたらバレる!!
とりあえず宿直室に退散でござる!!)」ドスドス!!





矢田「.........!!」窓ガララ-ッ






黒い巨影「」ドスドスドスドス!!





矢田「き.........きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!お化けぇぇ!!!!」











宿直室にて



キモオタ「ふぅ.....なんとかここまで逃げることが出来たが......ひょっとしてバレたかもしれん.......まずい.....」


キモオタ「ま♪ でもこれで矢田殿の裸体が記録にも記憶にも残ったし よしとしよう!!それにしても 矢田殿はまだ戻らんでござるか......」




ダダダダダ!!




キモオタ「ん?廊下から足音?」





ドアバァァン!!




矢田「キモオタくん!!助けてぇ!!」



ムギュウ!!




キモオタ「オヒョォォォォォwwwww
w矢田殿ぉぉぉぉwwwwwwバスタオル一枚とはなんと大胆なぁぁぁぁぁwwwwwwwww」ドピュルルルルル













キモオタ「どどどどどうしたでござるか矢田殿wwwww」シコシコ ドピュ!



矢田殿「お化け!!さっき私がお風呂に入ってたら何か音がしたから窓を開けたら大きくて黒いお化けが出たの!!」


キモオタ「(やべぇ〜拙者のことでござる......でも拙者って気付かれてない.......?これは.......デュフフwww)」


矢田「キモオタくん.....怖いよぉ......」ムギュウウウ


キモオタ「よしよし 矢田殿 拙者がそばについてるから大丈夫でござるよ.....
.何があっても矢田殿だけは拙者が全力で守るでござるよ
(デュフフフフwwww犯人が拙者とバレてない以上、このチャンスを活かさない手はないでござるからなwwww今のうちにポイント稼ぎポイント稼ぎwwwww)」


矢田「キモオタくん.....ありがとう!やっぱりキモオタくんは頼りになるし優しいね!」ニコッ



キモオタ「礼には及ばんでござるよ、
それより早く着替えないと風邪を引いてしまうでござるよ(くぅ〜〜〜wwwwテラジェントルマンwwww)」


矢田「うん!」












そして夜11時頃



キモオタ「さて......明日も学校でござるし......もうそろそろ寝るでござるか....」ファァ....


矢田「うん ゲームしてたらあっという間だったね 私も眠くなってきちゃった」


キモオタ「たしか、押入れにもう一枚 布団があったと思うでござるから それを使うでござるよ
今取り出すからちょっと待ってるでござるよ〜」ガサゴソ



矢田「あっ 出さなくていいよ
二人で一緒の布団に入ろうよ」



キモオタ「え?」ドピュ!



矢田「さっきお風呂であんなことがあったでしょ?布団に一人で寝るのはちょっと怖いし.....その......寂しいから...........ね?」


キモオタ「うひょぉぉぉぉwwwwwww
wそうでござったなwwwww矢田殿だけは何があっても守らなくてはいかんでござるからなwwwwwww安心して一緒に寝るでござるよwwwww」ドピュルルルル!!





















.....以下、布団での二人のやり取り

矢田「ねぇ キモオタくん?」

キモオタ「ほえ?」

矢田「キモオタくんってE組の中で好きな女の子とかいる?」

キモオタ「好きな女子でござるか...やはり中学生の女の子といえば恋話でござるな う〜ん、拙者は」

矢田「やっぱりいるの?」

キモオタ「拙者は全員好きでござるからなぁ 全員オカズにもしたし」

矢田「もう、全員とかダメっ 一人だけ選ぶとしたら誰なの?」

キモオタ「う〜ん......強いて言うなれば..
...」

矢田「........」ドキドキ

キモオタ「やっぱり神崎殿でござるかな?」

矢田「......そうなんだ....」シュン

キモオタ「美人でおしとやかで優しくて.
....それでいてゲームの達人というギャップがたまらんでござるなぁ.....」

矢田「...........」

キモオタ「あれ?矢田殿?黙ったりしてどうしたでござる?」

矢田「なんでもないもん」プイッ

キモオタ「?そうでござるか」

矢田「.........」

キモオタ「..........」

矢田「........ねぇ?キモオタくん.....?」

キモオタ「ふにゅ?」

矢田「........私ってやっぱり男の子からすれば魅力がないのかな.......?」

キモオタ「そんなことはござらんよ、矢田殿はとても魅力に溢れる女子でござるよ」

矢田「ほんと?キモオタくんから見たら私ってどんな所が魅力なのかな?」ワクワク

キモオタ「まずその素晴らしい乳、
抜群のプロポーション、そのエロさを男子中学生が放っておくはずがない
拙者もオカズにさせてもらったでござるし.......」

矢田「.......バカっ」

キモオタ「あと......」

矢田「?」

キモオタ「拙者は矢田殿と倉橋殿のことを一番 身近に感じるでござるよ」

矢田「!///」
























キモオタ「神崎殿の前では緊張したりカッコつけたい気持ちがあって 建前があるが....二人の前では心からの本音で話すことができる」

矢田「ほんと?」パァァァァ

キモオタ「ほんとでござるよ」

矢田「ねぇ、ちょっとそっちに寄ってもいいかな?」

キモオタ「うむ、おいででござる」

矢田「〜♪」ギュッ

キモオタ「照れるでござる」

矢田「また、こうやって一緒に寝ようね♪」

キモオタ「.........そうでござるな.........なんだか、こうしていると、昔を思い出すでござるな......昔はこうやって大好きなおばあちゃんと一緒に寝たが......やっぱり人って温かいでござるな......矢田殿もそうは思わんでござるか?」

矢田「..........」ス-...ス-....

キモオタ「.......はやっ.......」

矢田「...........」ス-...ス-....

キモオタ「.........」ナデナデ  

矢田「........♪」ス-...ス-...

キモオタ「......拙者も寝るでござるかな.
....」

キモオタ「.......おやすみ......」

























それから数日後



椚ヶ丘学園の年間最大行事
椚ヶ丘学園祭が始まろうとしていた

そして中等部の準備期間中では.....
あるクラス同士の対決に注目が集まっていた!!





E組では E組校舎の山の中で採れるどんぐりの粉を活用したつけ麺
『どんぐりつけ麺』を看板メニューにし、その他、サイドメニューも 山の自然の恵みをフルに活用した物で、A組との売り上げ対決に臨む!!






準備期間中の話.....




岡野「もう!!またそうやってわがまま言うでしょ!!」



キモオタ「やだいやだい!!拙者もお料理して美味しいつけ麺作るんだい!!」ジタバタ!!ガシャン!!バキン!!


片岡「そんな事言っても キモオタ君は絶対隠し味入れるつもりでしょ!?だからダメ!!」


キモオタ「うわぁぁぁん!!殺せんせーは拙者の隠し味の入った料理を美味しそうに食べてたでござる!!」ジタバタ!!バコォ!!グシャ!!


矢田「ごめんねキモオタくん、我慢してくれるかな〜?」



キモオタ「びぇぇぇぇぇん!!!!」ジタバタ!!ドゴォッ!! バコォッ!!


片岡「駄々をこねないの!! 困ったなぁ...どうしよう...このままじゃお店が壊れちゃうよ.....」



キモオタ「ぴぎゃぁぁぁぁぁん!!」バギャッ!!ミシミシッ!!



不破「.......そうだ!! キモオタ君にピッタリの役目があるよ!!」



キモオタ「ふぇ...?」ピタ



片岡「不破さん....?」



不破「ちょっとこっちに決て!
私と原さんでキモオタくんのために用意した物があるの!キモオタくんならサイズが丁度いいと思うからきっと似合うよ!」


キモオタ「わーーい!!」ガシャン!!ドゴォッ!!



茅野「よかったね!キモオタくん!」



キモオタ「うん!」パァァァァ



渚「.....心配だ....」


そして数十分後......





くぬどん(キモオタ)「」ジャーン!!






不破「おぉ!よく似合ってるよ キモオタくん!」

杉野「すげぇ!くぬどんの着ぐるみだ!」

倉橋「キャー!オタりん可愛いー♪」

片岡「すごい!たしかにピッタリ!キモオタくんは矢田さんと一緒に山のふもとで客引きに決まりだね!」

菅谷「考案、デザイン担当は俺で」

原「作成は私と速水さんと不破さん!」

磯貝「マスコットキャラはいい客引きになるかもしれないからな!」

前原「頼むぜ!E組のマスコットキャラクター!!」



くぬどん(キモオタ)「(..........もしかして 今.....拙者 輝いてる......?皆の期待が拙者に.........!!)」


くぬどん(キモオタ)「よぉし..........」



くぬどん(キモオタ)「ヒャッハァァァァァwwwwwwwww拙者に任せるくぬぅぅぅぅぅぅwwwwww」クヌギジルブシャ---!!





そして学園祭当日



くぬっしー「ヒャッハァァァァァwwwwwwwE組どんぐりつけ麺は最高くぬっしーなぁ!!」ユサユサユサ!!


矢田「山の天然食材をふんだんに使った新食感 『どんぐりつけ麺』 是非 ご賞味下さい!」ニコッ




客「おぉ〜、あの客引きの娘 可愛いなぁ.....E組女子ってレベル高いかもしれないぞ.......行ってみようぜ!」ザッ

客2「あぁ!」ザッ




子供「わぁー、あの大きいどんぐりさんおもしろーい!!ママー!行こうよー!」グイグイッ

母親「そうねぇ、『どんぐりつけ麺』が美味しそうだし、行ってみようかしらねぇ」




キモオタ「ありがとくぬっしぃぃぃぃwwwwwお客様お入りくぬっしぃぃぃww
wwwクヌギ汁ブシャー!!」ドピュ!!













E組校舎では




杉野「あーーッ!!修学旅行の高校生!!」



ヤンキー共「ひぃ ひぃ この山きちぃな.
....」ゼェ....ハァ....



杉野「何しに来たんだよ!」

カルマ「あれれ〜?また女子でも拉致るつもり?」



ヤンキー「.......もうやってねーよ
どっかの学校みたく化け物先公に出てこられちゃたまんねーしな

だが 別に力を使わなくても台無しにできる

例えば ここのメシがクソまずいと叫びまくったり ちょいとネットでつぶやいたりなぁ」



杉野「......くっ.......」




ヤンキー「オラ 早く出せよ」


















どんぐりつけ麺「」ジャーン!!



ヤンキー共「うぉーーうまそーー!!」
「なーリュウキ君 モンブランも頼んでいい!? 」「 俺も魚の燻製食ってみてぇ!!」



リュウキ「はしゃぐな!!バカがバレんだろうが!!」



リュウキ「(.......こんなモン 中坊の思いつきだ 一口食ったら吐いてやる.....)」チュルュル....







リュウキ「(う........うめぇ!!)」ポロポロ





不破「8ページぐらいかけてリアクション取らせたかった でもそれは他の作品の独壇場だわ」

渚「不破さん?」



村松「いけるだろ みっちり一週間 研究したからよ」



ヤンキーB「確かにラーメンだけど.....食ったことねー味だ」チュルル




村松「くせの強い食材ばっかで苦労したぜ 究極のバランスを求めた結果の豚骨醤油どんぐり麺よ」





ヤンキー共「他のも食おうぜ他のも!!」「なんだこのタマゴタケって食った事ねぇ!!」


リュウキ「テメーら!!まずいって言え まずいって!!」




ビッチ「え? まずいの?」



ヤンキー共「?」



ビッチ「あらぁ......うちの生徒の料理 お口に合わなかった?」




ヤンキー共「(おぉぉぉ!!マブい!!///)」



ヤンキー共「いやいやいや 超ウメーッス!!///」

ビッチ「そーお?じゃ この柿とビワのゼリーとかいかが? 私の肌と丁度同じ柔らかさよ」


ヤンキー共「食うっス!!///」

ビッチ「いっそ全メニュー食べてくれたらセンセーうれしいな〜」

ヤンキー共「え で でも金が.....///」



ビッチ「駅前にあるわよ A・T・M」ボソ....




ヤンキー共「下ろして来るっス!!」ダダ!!



生徒たち「(貢ぎコース確定した!!)」











木村「.....山のふもとで矢田が客引き 頂上にはビッチ先生 師弟コンビ恐るべしだ」


竹林「ただ.....やっぱり客足伸びないね 立地のわりにはよくやってるとは思うけど」


殺せんせー「まだ1日目 勝負はこれからですよ

菅谷君のポスターに 岡島君の食品写真 狭間さんのメニュー解説文 三村君の特設ホームページ
客の興味を引ける材料は揃ってます」


イトナ「今 偵察してるが 客の興味を引くのならA組が上手だ」



A組 イベントカフェ




浅野「1時間単位でイベントが盛りだくさんだ 友人のアイドルや お笑い芸人も
無償で出演してくれる」


五英傑「すげぇ.....中学生の文化祭でここまでやるとは.......」


浅野「さて、僕らの番だ 軽く2、3曲弾いて来る間に準備しててくれ」




ギュイイイイイインギャリラリラリラリギャイイイン!!



瀬尾「....ほんとあいつ何でも出来るよな」

小山「....あぁ、正直出来すぎて気持ち悪いわ」

荒木「でも そんな彼にも敗北はある」

小山「.......もう相手がエンドだの何だの言ってられないな」

瀬尾「どんだけ腹黒かろうが.....俺らの頭が敗ける姿はもう見たくねぇ」

榊原「僕らも選ばれし者 勉強の合間に楽器のひとつ覚えるくらいは容易いものさ

いっちょ 支えてやりますか」


五英傑「おう!」


E組 校舎では



中村「そーいや 渚 聞いたよ 髪伸ばしてた理由 悪かったね イヤイヤゆってたんなら.....私がからかう時も傷つけてた?」


渚「あ ぜ 全然!中村さんやカルマ君にいじられる分には」

中村「そっか でももうあんまりいじらないようにするよ」





「おーい!!」





渚「(こ.....この軽薄な声は)」





ユウジ「渚ちゃーん!!遊びに来たぜー!!///」







渚「げっ!ユ ユウジ君!?」


中村「(......あー....南の島で間違えて渚に惚れたって奴か.......えい!)」ズルッ!!



渚「(ちょ!!中村さん!!ズボン返してよ!!何 スカートなんて履かせてんのさ!?)」ヒソヒソ


中村「(今回で最後 今回で最後
金持ちなんでしょ あいつ
この際 手段を選ばず客単価を上げてかなくちゃ)」ヒソヒソ




渚「行ってこい渚ちゃん!!クラスの命運は君の接待に託された!!」ドン!!



女装渚「わぁっ!?///」















キモオタ「ふんふ〜ん♪ ちょいと休憩、
うちのクラスの出店の様子でも見に行くでござるかな〜♪」ズン ズン


キモオタ「.......ん? あの二人は.....」





女装渚「......///」テクテク


ユウジ「渚ちゃ〜ん///」テクテク




キモオタ「(おひょぉぉぉぉwwwwそうでござったwwww文化祭で女装渚ちゃんが再びこの目で拝めるんでござったぁぁぁwwwwww)」シコシコ ドピュ!!


キモオタ「(しかも ユウジ氏もいるでござるから......今こそ.....南の島での約束を果たす時が来たでござるwwwww)」ヌギヌギ キガエキガエ




『今度会ったら力一杯抱きしめてチューしてあげるからねぇぇぇん!』




キモ子「さぁ、こっちも着替え完了よぉんwwwww待っててねぇんwwwwユウジちゅわぁぁぁんwwwwデュフフwwww」ドスドスドス!!



















茅野が言うには
南の島で知り合ったユウジ君

諸事情から女装してた僕に好意を持ってしまったらしい

僕の性別はもちろんだし

それ以外にもこの教室には秘密がいっぱいだ

ユウジ君には気が引けるけど....

全ての秘密を怪しまれないよう騙し通さなきゃ






レッドアイ「烏間サン 手土産にさっき撃ったキジを持ってきたぞ」ガサッ



ユウジ「な なんだアイツ 銃持ってるぞ ケーサツにかけた方がいいんじゃ.....」ス...

女装渚「わーーーっ!!わーーーっ!!違うの違うの!!あの人は......地元の猟友会の吉岡さん」


ユウジ「吉岡さんどー見ても外人だけど!?」






烏間「あんたも来てたのか ロヴロさん」

ロヴロ「あのタコに招かれてな」



ユウジ「な なんだあの怖いオッサン......どー見ても一般人じゃねぇ....」

女装渚「マ...マイルド柳生 浅草演芸場の重鎮なんだ.....」

ユウジ「お笑い芸人!?」





ガストロ「銃うめぇ.....ガキが作った味とは思えねぇ」チュバ チュバ チュバ

スモッグ「うーむ この味だったら毒混ぜても喜んで食うな」ズズ-

グリップ「ブフゥゥゥ!!!!このモンブランわさびが入ってるぬぅぅ!!」ブゥゥ---




ユウジ「...............」

女装渚「げ 芸人仲間!!浅草の!!
わさび入りのモンブラン食べてるのも.....マイルド柳生 直伝のリアクション芸

わりと私達そういう人に縁があって.....」




ユウジ「........渚ちゃんさぁ
嘘ついてるよな」


渚「.......」ビクッ!!













ユウジ「親父が大物芸能人だからさ すり寄ってくる奴らの顔はガキの頃から沢山見てきた わかっちゃうんだよ うわべとかごまかしの作り笑顔は

島のホテルで会った君は.......そういう
笑顔する娘じゃなかったんだけどな」


女装渚「..........すごいね 観察眼」


ユウジ「すごくねーよ いやらしい環境が育てた望まぬ才能だ」


女装渚「......言う通りだよ うそついてた
僕もね この外見は子供の頃から仕方なくてさ ずっと嫌だった」


ユウジ「?僕?」


女装渚「........けど 望まぬ才能でも 人の役に立てば自身になるって最近わかった
だから今はそこまで嫌いじゃない」





渚「......ごめんね 僕 男だよ」












ユウジ「...........またまたァ」

渚「ほんと」

ユウジ「..............................またまたァ」

渚「ほんとだってば」




渚「.........嘘ついてる顔に見える?」


ユウジ「.........マジかよ........」



渚「欠点や弱点も裏返せば武器にできる

この教室で学んできたのはそういうやり方で この出店もそのやり方で作られていて

今日ここにいる人達は........

皆それが縁で集まってるんだ」




ユウジ「............」







キモ子「みぃつけたぁwwwwww」ニィィィィィ.....



渚 ユウジ「!!??」





キモ子「あぁぁんwwwwユウジきゅぅぅぅんwwwwww久しぶりだわぁぁんwwwwww会いたかったわよぉぉぉんwwwwww」ドスドスドスドス!!


ユウジ「ひぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!あの時の化け物だぁぁぁぁ!!!!!」ジョボボボボボ




渚「(最悪だ.......一番周りに知られたくないものが来てしまった........)」シクシク...




キモ子「さぁwwwww約束通り まずは愛の抱擁をwwww」ギュゥゥゥゥウ


ユウジ「.......か.....は......」ジタバタジタバタ


キモ子「そして止めの愛の接吻よぉぉんwwwww」ブッチュゥゥゥゥゥ

  

ユウジ「」チ-ン



キモ子「あらぁんwwwwwあまりのキスの心地よさに眠ってしまったみたいねぇんwwwwww起きないと.....お目覚めのチュー しちゃうぞ☆」


ユウジ「おおおおおはようございますぅぅぅぅ!!!!!」ガバァッ!!!!


キモ子「んもぉwwwww照れ屋さんねwwwwwwコポォwwwwww」













キモ子「さて........起きたところで ワダスも嘘ついてたことを白状するわん......」




キモオタ「すまぬな 拙者 男でござるよ」


ユウジ「(つーかこいつ人間だったのか)」



キモオタ「ユウジ氏 さっき潮田氏が言ったように この教室では『欠点や弱点を武器に変える』
かくいう拙者も この肥満 体臭 早漏が自分でも大っ嫌いだった

でもその『弱さ』は 自分の気の持ち方次第で『強さ』にもなるということを
この教室で教わった」


ユウジ「.............!!」



渚「騙してごめんね.....飲食代は返すから......」



ユウジ「いいよ なんか.....自分がアホらしく思えてきた 帰るわ」ザッ...






渚「.......ユウジ君 悪い事しちゃったかな......」


キモオタ「........そんなことはござらんよ........きっと彼には 潮田氏の言葉が心に響いてるはずでござるよ.....」



そして 学園祭 2日目


菅谷「はー....1日目はそこそこの売り上げだったな」


三村「.......今日で最後か......本校舎に売り上げ速報が貼られてたけど
このペースじゃA組と勝負にならないよ」


渚「...........」




テレビ局「急げ!!朝の中継に間に合わねーぞ!!」ダダッ!!





速水「.......? テレビ局?」

千葉「何 撮るつもりだ?」

菅谷「この先にはE組しか......」





客「ワイワイガヤガヤ」




生徒たち「なんだこりゃ!?E組の校舎に長蛇の列が!?」


千葉「これ全部うちの開店待ちかよ....」


速水「昨日から今日でこの差は何?」


不破「大変!!ネットで口コミが爆発的に広がっててさ!」タッタッ!


律「少し潜って情報の発信源を探しました その結果出てきたのが」


『ボンボンが行く!!法田ユウジの食べ歩き日記』


不破「法田ユウジ 今 一番勢いのあるあるグルメブロガー」










不破「小さい頃から良いモン沢山 食ってたおかげで......憎たらしいけど舌の確かさは折り紙つき 金に任せた食い歩きはすごい信頼性高いんだって」



渚「(.........ユウジ君!!)」



片岡「ホラ あんたらも早く店の準備して!」




『椚ヶ丘の学園祭で.......メチャ美味い出店と出会いました

詳しいメニューは次の記事で書くけど 人生観が変わりました

不利な立地を逆手に取った自給自足の食材の数々!!

『欠点や弱点を武器に変える』
店で働く二人の友達がそう言ったのを聞いて

偉大な親の影に隠れて甘やかされ どこかそれを後ろめたく思ってた自分が......なんか アホらしくなりました


甘やかされた小遣いだって自分の武器

皆の役に立ちゃいいので 開き直っておススメの情報を発信します!!


まずは人生観が変わる山の上の店

味わえるのはあと1日だけ!!』





.......そして 学園祭はスパートに入る!!



そこからはもう皆必死だった


注文が入るたびに採って


作って 出して


また売って


知り合いや ゆかりがあった人達が




来て




来て



いらっしゃって






奥田「まずいです!!どんぐり麺 もうすぐ在庫なくなります!!」

磯貝「予想以上に売れたからなー」

不破「でもA組はそれ以上に稼いでるはず」

原「サイドメニューの山の幸も売れ行き良いよ 残り時間はこれでねばろーよ」


木村「もう少し山奥に足を伸ばせばまだ在庫は生えてるぜ」







殺せんせー「........ふーむ........いや.....
..ここいらで打ち止めにしましょう」







渚「.....!でもそれじゃ勝てないよ」


殺せんせー「いいんです これ以上採ると山の生態系を崩しかねない

植物も 鳥も 魚も 菌類も 節足動物も 哺乳類も あらゆる生物の行動が『縁』となって恵みになる この学園祭で実感してくれたでしょうか 君たちがどれほど多くの......『縁』に恵まれて来たことか


教わった人 助けられた人 迷惑をかけた人 かけられた人 ライバルとして互いに争い 高め合った人達」


岡野「......あーあ 結局今日も授業が目的だったわけね」クス

村松「くっそ 勝ちたかったけどなー」ニッ






キモオタ「...........」ウンウン












???「.........」ザッ



矢田「あ すみません! 売り切れちゃって閉店なんです ごめんなさい!」



???「......そうなの.......すごい人気だったのね」


矢田「! あっ」



渚「!」



渚母「.............」




渚「.......母さん......」



生徒たち「............!」



殺せんせー「.............」



キモオタ「(コポォwwwやべwww
修羅場来たれりwwww隠れよっとwwww)」ササッ




渚「.......はい 最後の山ぶどうジュース おいしいよ」コト


渚母「......ありがと

ケーブルテレビで紹介されてたわ すごいのね アンタのクラス 残りたがる理由もわかるわ」


渚「........うん」


渚母「.......渚 この前のうちでの出来事ね アンタが私を守るために 友達を本気で殴った時

思い知ったわ 私の息子は私とは別人だって
私から卒業するって言ったのも虚勢じゃない それだけの力を.....身につけたいたんだって」


渚「............」








渚母「でもさ.....渚 せめて成人までは一緒にいてよ そっから先は好きに生きればいいからさ


せっかくアンタの親になれたんだもん

もうしばらく心配させてよ」


渚「............うん!」ニコッ!



生徒たち「.............!」コクン


キモオタ「(.......やっぱりいいな......親子って.......)」




渚「あ、それから母さん......実はこの前 家であった出来事.....本当は.....」


渚母「知ってたわ」


渚「え...?」



渚母「全部 キモオタ君の演技だったってこと、後になって考えればすぐにわかったわ......

あの子.....私を襲うフリをしていた時、一生懸命に私の体に負担がかからないように細心の注意を払って動いていたもの.....その時は怖くて気付けなかったけど..
...本当にいい友達を持ったわね、渚」



渚「母さん.........」



渚母「キモオタくん? 今そこにいるわよね?」


キモオタ「はぃぃっ!!」ビクゥ!!



キモオタ「ひょえぇぇぇ!!許してくださいぃぃぃ!!もう二度としませんからぁぁぁ!!どうか....」



渚母「これからも渚と友達でいてあげてね」



キモオタ「...........母上殿.........」



キモオタ「心得た!!」グッ







前原「てかなんでキモオタは今全力で謝ってたんだろうな?」


岡野「さぁ........?」











殺せんせー「(この世で出会った全ての『縁』が 人を育てる教師になる)」




『今日を......あなたが生まれた日にしませんか?』



殺せんせー「(あなたが私にくれた『縁』を 私は上手く繋げているでしょうか)」




烏間「渚君の母親が謝っていた 火をつけようとしたそうだな」ヒソヒソ


殺せんせー「ええ....過ぎた事です」


烏間「それと 彼女が俺にささやいて帰ったんだが


俺のヅラの事は黙っておくってどういう事だ」ゴゴゴゴゴ




殺せんせー「...........」シャッ!!


烏間「待て!!」バッ!!






どったん ばったん





茅野「....『縁』かぁ」


カルマ「烏間先生はあのタコと関わったことが縁の尽きだね〜」

そして翌日 振り替え休日 文化祭打ち上げのカラオケにて





キモオタ「♪チッチッチッチ おっぱーいwwwww」

岡島「♪ぼいんぼいーんwwwww」

前原「♪もげっもげっもげっwwwww」

イトナ「♪ちちをもげーwwwww」




キ 前 岡 イ「♪もげっwwwwww」








生徒たち「...........」











岡野「まったく! うちの変態四天王は!!」


片岡「でも、イトナくんもすごく楽しそうだし、このクラスに馴染めたみたいでよかったよ」


岡野「うん!そうだよね!」






竹林「♪千本桜 夜二紛レwww」

キモオタ「♪君ノ声モ 聞コエナイヨwww」

竹林「♪此処は宴wwww」

キモオタ「♪鋼の檻wwww」

竹 キモ「♪その断頭台で見下ろしてぇぇぇぇぇぇぇぇwwwwww」


キモオタ「やはりボカロはミク殿でござるなwww竹林氏www」

竹林「あぁ、まったくだ キモオタくん、やはり君は話がわかる男だね」

キモオタ「コポォwww竹林氏wwwwいつかは二人でこの教室をwww」

キモ 竹「みっくみくにしてやんよwwwwwwデュフフフフwwww」






生徒たち「............」







渚「♪口に出すのは」

カルマ「♪実行する時」

前原「♪それが かっこいいこと知ってるさ」

タ-ゲットサガシテ ボクラハサツバツ

茅野「♪思いは迷う」

磯貝「♪迷えど進む」

キモオタ「♪右手と右足一緒に出そうだーwwww」

渚 茅野「♪なんなんだ イライラの波動は」

カ 磯 前 キ「♪僕らの存在の証明」

全員「♪月を見上げ高まる サッササッササとスタート!! 」

全員「♪やりきってないからやりきれない やりきってないからやりきれない
現状打破を小さな声で やがて絶叫したくなる」

全員「♪アーーー!!」

全員「♪やりきってないからやりきれない
やりきってないからやりきれない
どうせと言うのは 簡単だけど 今は足掻いてみたいんだー!君と弾けてみたいんだー!」









キモオタ「(今まで 友達がいたことがなかったから クラスの皆でカラオケに初めて来たが......)」



キモオタ「(すごく楽しい!!)」



キモオタ「(この世界に来てから拙者もこんなにもたくさんの『縁』をもらった.....今は心の底から笑えている......)」




倉橋「ねーねー♪オタりん 一緒に歌お〜♪」

矢田「ほら早く早く♪こっちに立って!」



キモオタ「(.......でも.....3月にはこの子たちとはもう.......)」




倉橋「オタりん どうしたのー?」



キモオタ「.........いや、何でもないでござるよwwwwwさぁて!!まだまだ歌うでござるよーwwwww」



キモオタ「(過去に拙者は....自分にとって大切な『縁』たちをたくさん掌から落としてしまったでござるが.....落とした『縁』たちを拾ってやることはできないが.......)」



生徒たち「いいぞぉ!!キモオタァ!!」ピュ-ピュ-!!



キモオタ「(今は ここにある『縁』たちを大切に噛みしめよう......)」






もう二度と 掌から 落とさぬように













翌日 本校舎にて



ガヤガヤ



生徒「すげーなA組 高校の店を押さえてトップだよ さすが浅野くんだよ」

生徒B「でもさ やっぱE組が目につくな
2日目途中で店閉めたのに3位だぜ
最後まで勝負してたらどうなってたか」

生徒C「E組って地獄みたいなところだと思ってたけどさ
あの自然の中で自給自足って.....案外うらやましいかもなー」








理事長「..........」




理事長室にて



浅野「僕らは努力の全てを注ぎ込みました 勝利に満足してます」


理事長「ほう.....ずいぶん接戦だったようだが」


浅野「それだけE組に戦略があったということ 圧倒的大差をつけるのはほぼ無理かと」


理事長「違うな 相手は飲食店だ 悪い噂を広めるのは簡単だし 食中毒なら命取りにできる 君は 害する努力を怠ったんだ」


五英傑「(........マジか.......害って......E組のメシに毒でも入れろと!!?)」


浅野「.......理事長先生 あなたの教育は矛盾している
どうやったか知らないが E組はこの一年で飛躍的に力を伸ばした 僕ら選ばれたA組と張り合うまでに

癪だが 僕自身も能力の伸びを感じます 奴らが刺激になっていることは否定できない 強敵や手し......いや 仲間との縁に恵まれてこそ強くなれた」

瀬尾「今 お前手下って言いかけたろ」



浅野「弱い相手に勝ったところで強者にはなれない それが僕の結論であり
それは......あなたの教える道とは違う」






理事長「.........浅野君 3分ほど席を外してくれないか 友達の四人と話がしたい なに ちょっとした雑談さ」


浅野「.........?」

榊原「出ていろ浅野君 3分くらい別にいいよ」


浅野「(........何なんだ)」バタン...





そして......




浅野「(何を話してる もうそろそろ3分たつが.....)」




ガチャッ



浅野「蓮!瀬尾.....」




五英傑「E組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺す」ズズズズ....



浅野「!? なっ......何を........」



理事長「ちょっと憎悪を煽ってあげただけだよ 君の言う『縁』なんて.....二言三言囁くだけで崩壊する

私が教える『強さ』とは.......そんな脆いものではない 圧勝できない君の強さなどもはや誰も信じないよ」


浅野「............!」


理事長「私が出るしか無いようだね 期末テストは私が全て執り仕切る

強くなければ何の意味も価値もない それを一から教えてあげよう」












E組の教室では


殺せんせー「一学期の中間の時 先生は クラス全員50位以内という目標を、課しましたね
あの時の事を謝ります 先生が成果を焦りすぎたし.....敵の強かさも計算外でした


ですが 今は違う

君達は頭脳も精神も成長した

どんな策略やトラブルにも、負けず 目標を達成できるはずです


堂々と全員50位以内に入り 堂々と本校舎復帰の資格を獲得した上で 堂々とE組として卒業しましょう」








その頃A組の教室では



理事長「今日から私が全ての授業を教えます よろしくね A組の皆」





そして放課後.....




浅野「.......」ザッ



生徒たち「.......浅野?」


浅野「こんな事は言いたくないが.....君達に依頼がある」


生徒たち「..........?」




浅野「単刀直入に言う

あの『怪物』を君達に殺してほしい」










浅野君から突然舞い込んだ.....理事長の暗殺依頼














浅野「もちろん 物理的に殺して欲しいわけじゃない 殺して欲しいのは.....あいつの教育方針だ」


矢田「教育方針.......って どうやって?」


浅野「簡単な話だ 次の期末で君達に上位を独占して欲しい むろん一位は僕になるが 君達のようなゴミクズがA組を上回ってこそ 理事長の教育をぶち壊せる」


寺坂「どーいう事よ なんでA組の頭のお前が.....」


片岡「......浅野君 君と理事長の乾いた関係はよく耳にする ひょっとして.....お父さんのやり方を否定して 振り向いて欲しいの?」



浅野「勘違いするな 『父親だろうが 蹴落とせる強者であれ』
そう教わって来たし......そうなるよう実践してきた
人はどうであれ それが僕ら親子の形だ」



生徒たち「..........」






浅野「.......だが 僕以外の凡人はそうじゃない」 今のA組はまるで地獄だ」






A組生徒たち「E組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺すE組殺す」






浅野「もしあれで勝ったなら......彼らはこの先 その方法しか信じなくなる

時として敗北は.....人の目を覚まさせる

だからどうか」




浅野「ーーーー正しい敗北を

僕の仲間と父親に」ペコ


生徒たち「................」




カルマ「え 他人の心配してる場合?
一位取るの君じゃなくて俺なんだけど」



浅野「」ピキッ







カルマ「言ったじゃん 次はE組全員容赦ないって 一位は俺で その下もE組
浅野君は10番あたりがいいとこだね」


磯貝「浅野 今までだって 本気で勝ちに行ってたし 今回だって勝ちに行く
いつも俺らとお前らはそうして来ただろ

勝ったら嬉しく 負けたら悔しい
そんでその後の格付けとか無し
もうそろそろそれでいいじゃんか


『こいつらと戦えて良かった』...
....って お前らが感じてくれるようがんばるからさ」



カルマ「余計なこと考えてないでさ

殺す気で来なよ それが一番楽しいよ」



浅野「...........」ニッ



浅野「面白い ならば僕も本気でやらせてもらう」ザッ....


翌日 E組の教室にて 昼休み



キモオタ「デュフフwwwwwやっぱりスマホで盗撮したクラスの女子のスカートの中を見るのはたまらんでござるなぁwwwww」



キモオタ「得に倉橋殿のこのベストショットwwwwスカートを盗撮されているのに気づかずに友達と談笑し、このゆるふわな笑顔wwww警戒心の無い子供らしさがたまらんでござるwwwwくぅーーwwww早く放課後が来ないでござるかなーwwww」シコシコ



倉橋「オータりん♪何見てるの〜?」ヒョコッ



キモオタ「ブフォォォ!!!!」ドピュ!









キモオタ「あ!!いや!!これはそのですねwwwwデュフフwwwああいう理由があってですねwwwwそうwwwそうなんですよwwwwひどいでしょ?wwwwハハハw
wwww」アタフタアタフタ



ポロッ



スマホ「ワァ-オ」




倉橋「わー......」ジ-....




キモオタ「\(^o^)/」




倉橋「やっぱりオタりんゲス〜い♪でも男の子だからしょうがないよね、 秘密にしててあげる♪」



キモオタ「(あ バレてない.......そうか!拡大して見てたから顔や制服は映らずにパンツだけが写ったからでござるな!
ふぅー、危ない危ない......)」


キモオタ「ところで倉橋殿、何か用でござるか?」


倉橋「そうそう!あのね、お願いがあるんだけど聞いてくれるかな?」


キモオタ「デュフ?」

























倉橋「あのね......もし私が今回の期末テストで50位以内だったら.......」




キモオタ「(ちょwwwこれフラグ立ったんじゃね?www)」ドキドキ





倉橋「水族館に連れてって欲しいの!」ニコッ!




キモオタ「......は?...................は?(威圧)」




倉橋「ねっいいでしょ?お願い!」




キモオタ「しかし、生物好きの倉橋殿なら、水族館なぞ何度も行ったことがあろう?どうして今さら......」



倉橋「だってぇ......行きたいんだもん.......ねぇ お願い......一緒に行こうよぉ」ウルウル



キモオタ「(おひょぉぉぉwwwwwwビッチ先生仕込みのおねだりwwwwwww辛抱たまらんwwwwwしかし何でそんなに水族館に行きたいのかは知らんでござるが)」ドピュピュ



キモオタ「よし!わかったwwwwもし倉橋殿が50位以内を取れたなら拙者が全額負担で水族館に行こうぞwwwww」




倉橋「本当!?いいの!?」パァァァ!!



キモオタ「しかしなぁwwww倉橋殿だけ見返りがあるのはいささか不公平ではござらんかなぁ?wwwww」


倉橋「たしかにそうかも〜」



キモオタ「じゃぁ、逆にwwwもしも倉橋殿が50位以内に入れなかった場合はある条件をのんでもらうでござるよwwwwデュフフwwwww」ゲススマイルニィィィィィ



倉橋「?」


























キモオタ「デュフフwwwその条件とはww
ww夏祭りの時に却下された『なんでも一つだけお願いを聞く』という条件でござるよwwwww」


倉橋「.........!」


キモオタ「『なんでも』ということはww
www『おっぱいを揉ませて』と言われればおっぱいを揉ませ、『パンツを見せて』と言われたらパンツを見せないといけないというわけでござるwwwwまwwwwただで水族館に比べたら大したことなかろうwwwww」



倉橋「..........」


キモオタ「あ........すまぬ 、今のうそうそ!
さすがに拙者も人の嫌がることはしたくないでござるからな.....さすがにこれは.....」



倉橋「いいよ」



キモオタ「へ?」



倉橋「オタりんだったら.....別にいいよ?」



キモオタ「いやいや!!さすがにこれはまずい!!やっぱ拙者は別に見返りなどなくとも.....」




ギュッ



キモオタ「(指ぃぃ!!拙者の昨日アナルオナニーした指と倉橋殿の愛らしい指がぁぁぁ!!)」ドピュルルルル



倉橋「約束だよ?もし私が50位以内に入ったら水族館に連れてってね!
入れなかったらオタりんの言うことを一つだけなんでも聞くね!」



キモオタ「.......いや......その......デュフwww」



倉橋「ゆびきーりげんまん嘘ついたら針千本のーます♪ゆびきった♪」



倉橋「約束だよー♪忘れないでねー!」タッタッ



キモオタ「..........今の指の感触で抜こう......」シコシコ

















職員室では




先生A「こっ.....これ全部 数学だけのテスト範囲!?」




先生B「ええ この範囲から最難問を作っていいと理事長が」



先生A「(......これが 中学生のテスト!?下手な大学なら入れるレベルだぞ!?
理事長は......どこまで生徒のレベルを上げる気だ!!)」







理事長室では


理事長「......おや あなたからやって来るとは珍しい 何にも悪い事してませんよ 殺せんせー」


殺せんせー「知っています あなたはいつも最後の最後は正攻法を好む 此の期に及んで小細工を使う人ではない

我々の教育合戦もおそらくこれで最後

私の存在を拒まずに 受け立って頂いたお礼をと思いまして」


理事長「.......殺せんせー 教師をするのはこの学校が初めてですね?」


殺せんせー「......なぜ わかります?」


理事長「......何となく 素人臭いので

何故 教師になったのか 頑なに語らないとか 私が勝ったら教えてくれませんかね



殺せんせー「........語るまでもない事ですから そもそも 人に何かを教えたいと欲する時 大きく分ければ理由は2つしかありません

自分の成功を伝えたい時か......自分の失敗を伝えたい時

あなたはどちらですか?浅野理事長」



理事長「.........さぁ」












それから僕らはとにかく勉強した

わからないことは先生の分身に聞きまくった

さしもの殺せんせーも忙しすぎて.....分身の形が大きく乱れるほどに

ここで無様な結果を出しては
たとえ暗殺に成功しても.......
多分僕らは胸を張れない

生徒は殺し......先生は教えた暗殺教室

教え通り第二の刃を身につけた事

ターゲットに報告できないままじゃ卒業できない!!




前日の夜 宿直室では.......



キモオタ「..........」カリカリ...




自分は勉強など大嫌いだった


勉強は いつだって必ず誰かとの間にわだかまりを作る


所詮はテストのためだけの勉強


テストが終わったら身につけた知識は全て忘れる何の意味もなさない物


成績の優劣一つで人間の価値を決めつけられる


だから 勉強は 大嫌いだった



だが、今は別だ


この教室に来てから 昔 諦めた 目標が心の中にチカチカと瞬くようになった




『一番になりたい』



昔から大嫌いな勉強だけは 人の何倍 何十倍頑張ってきた 成績も上位に入ることができていた


だが、それでも一番になることができなかった


何をするにしても人より劣る自分がこの教室に来てから その目標を達成できる 『可能性』を感じることができた



大嫌いだったけど この教室のおかげで大好きになれた勉強



ここで学んだ事を全てぶつけて



一番になってやる


























そして 決戦の日



2人の怪物に殺意を教育された生徒が


因縁に決着をつけるべく 今.......



紙の上で 殺しあう!!










殺しあったその先に


答えがきっと転がっている



真実の12月


殺せんせーの暗殺期限まで


あと


.......3ヶ月











先生「それまで!!」




英語 時間切れ


キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン


生徒たち「ダメだー.....解ききれんかった」

倉橋「難しい上に問題量が多すぎるよ〜」

木村「ヒアリング エグかったな ビッチ先生でもあんなにボキャブラリー豊富じゃねぇよ」

速水「これがあと4教科も.......」

渚「(まだ1教科目でこの消耗 僕なんか英語が一番 得意だったのに
.....やばい 今回のテスト 半端じゃない!!)」




社会



多分.....平均点ラインは今までとは比較にならない程 低くなる

満点とれるのなんて.......学年に一人いれば奇跡だ


つまり このテストは 順位の白黒がはっきり付く!!





理科




問スター「グォォォォォォォ!!!!」ドガァ!!



千葉「........で A組の奴等はどーなんだ?
」ダッ!!


三村「休み時間に覗いてきたけどよ それはもう滾ってたぜ」ダッ!!






A組の生徒たち「きゃはははははははは!!!!」グシャ!!グシャ!!



問スター「グォォォォォォォ!!!!」シュウウウウウ....






国語



三村「A組はただただ狂ったように集中してる 憎悪ってあんな強いパワーになるんだな」




問スター「グゴォォォォォォ!!!!」



中村「ていうかヤバいヤバい!!」


原「自分達の心配しなきゃ!!」


数学



竹林「(問題の異常な多さと難しさ 問題用紙を見た瞬間にペース配分を決めないと

攻撃箇所を迷ってたら.........あっという間に追い詰められる)」


ガガガガガ!!!!


竹林「(!? ......どうやら 一番 心配な奴が大丈夫そうだ)」




寺坂「うぉぉぉぉぉ!!!!」ドガッ!!ベキッ!!グシャッ!!


選択肢たち「あぎゃぁぁぁぁ」



吉田「......マジか 寺坂の奴」

村松「サイコロの確率問題 膨大な選択肢を片っ端から 場合分けして潰してやがる フツー組み合わせの公式使って解くとこだろ」


狭間「いや......あいつみたいな愚直なバカにはいい戦法よ 下手に効率を求めて迷うくらいなら......問題を見た瞬間に 先手必勝で全潰しした方が早い時もある」







『これとこれと このケースでは...迷う事なく今言った戦法を使いなさい 君の長所は単純性です こういう力技が一番向いている』




寺坂「クソが あのタコ!!バカだからってバカにしやがって!!」ドガッ!!バゴッ!!



吉田「見習わねーとな あのカッコ悪さ」

村松「おう」

岡野「どーせうちらエンドのE組だしね カッコつけてないで 泥臭く行かなくちゃ」ダッ!

前原「だな!」ダッ!



基礎問題をなるべく早く片付けて ラスト3問の大問に全力で当たる


一瞬でターゲットの急所を見つけ 一撃でも多く与えて弱らせるんだ!!


たとえ正解に届かなくても......


アプローチさえ正しければ

その分だけ部分点をもぎ取れる!!




問スター「グォォォォォォォ!!!!」シュゥゥゥゥ


前原「よっしゃ 多分これ殺ったんじゃね!?」

菅谷「見直してるヒマねーぞ 次だ次!!」





殺せんせー「さて......私 ちょっと出かけてきます 調べ物があるのでね」


烏間「........いいのか? 担任が見守ってないで」


殺せんせー「彼らならもう大丈夫 ベストスコアを叩き出せる教育は全て終えています それに何より.....今回は私の他にも教師がいる」






ドォン!!!!!!


生徒たち「!!」




漸化式「グルルルル.....」ズズゥゥン....



千葉「......おいおい ラス前に漸化式なんて来るのかよ」

渚「(噂だけの存在だと思ってた 中学のテストで出てくるなんて!!)」




漸化式「グォォォォォォォ!!!!」ドドドドド!!!!



生徒たち「わぁぁ!!来た来た来た!!
」「ちょっ....弾の準備が」



ドゥン!!!!!




漸化式「グォォォォォォォ!!!!!」シュゥゥゥゥ....



生徒たち「カルマ!!」



カルマ「特殊解に持ってくんだよ 先週殺り方 教えたじゃん」




殺せんせー「今回は授業の他にも 生徒同士で得意な科目を教えさせました」




『カルマのスパルタ数学(間違えたら竹刀で殴られる)』

『渚のマンツーマン英語(渚が他の生徒にマンツーマンで教える)』

『岡島のエロで憶える歴史(卑猥な語呂合わせでわかりやすく教える)』

『キモオタの恐怖の国語(間違えたらキモオタから天使のキスをプレゼントされる)』



殺せんせー「人に教える事で.....教える側もより深く理解ができ 何よりチームワークが強くなる

特にカルマ君には効果覿面

隙が無くなり より完璧に仕上がりました」


ビッチ「.....でも 相手の浅野って子もやり手なんでしょ?」


殺せんせー「ええ 彼は今回 クラス強化の責任者を外され その分1人で深く自分の刃を磨いてきた

それもまた強さへの答えの一つ

どちらが上回るのかは私にもわかりません」













カルマ「さて、皆は焦らず解いてなよ △くらいは取れてるはずだよ みんなの◯は 俺がちゃんと取って来るから」ザッ....








最終問題!!












1辺aの立方体が周期的に並び、その各頂点と中心に原子が位置する結晶構造を体心立方格子構造という。NaやKなど、アルカリ金属の多くは体心立方格子構造をとる。体心立方格子構造において、ある原子Aに着目したとき、空間内のすべての点のうち、他のどの原子よりもAに近い点の集合がつくる領域をDとする。このとき、Dの体積を求めよ。






浅野「(さぁて)」


カルマ「(どーやって仕留めようかな)」


キモオタ「(ちょwwwなにwwwこの学歴コンプが作りそうな問題wwwZ会とかwww)」






数学テスト 最終問題


生徒の半数はここまですら来れなかった



残り半数もほとんどが時間ギリギリ


最後まで解ける余力はすでに無い



残り時間で満点を出せる可能性を
残していたのは.....カルマ君、浅野君、キモオタ君の3人だけだった










渚君が昔からよく言ってたっけ




『同じ人間なのに どーしてここまで差がつくんだろ やっぱ カルマ君は才能が違うよ』




......要するに 人間は皆.....他人の見えない部分を才能と呼ぶんだ



杉野見たく あっさり人の輪に入って行ける奴

奥田さんみたく 好きな事にはバカみたいに没頭できる奴

寺坂みたく 何にも考えないで動ける奴

キモオタ君みたく 自分の本能の赴くままに行動できる奴



どれも俺から見りゃ才能だ



どんな奴にも......俺には見えない才能の
領域があって

そういう意味じゃ 皆同じだ


........で 問題は 俺の才能でこの問題が見えるかだけど






カルマ「(.......やっべ これ絶対時間足りなくね?)」



浅野side




『原子』とか『体心立方格子構造』とか
余計な言葉に惑わされてはいけない

問題の要点は至ってシンプル

『敵に囲まれたこの箱の中で.....自分のりょういの体積を求めよ』だ


力が互角の両者の攻撃はちょうど中間でせめぎ合う

つまり そこから内側が 僕の領域だ



浅野「見えた!! 黙ってろ 雑魚!!」


ビキィッ!!


A1「ギャッ!!」




封印した これでもうあいつは僕の領域に侵入できない







立方体の中は8体の敵に囲まれている

つまり封印8個分の体積を求め
立方体から排除した残りが僕の領域!!

この箱の中を完璧に把握すれば正解となる



空間の支配

僕にぴったりのテーマじゃないか




........親とは違う支配者の形



今の父は 自らの合理教育が正しいことを証明するのに取り憑かれている

それは人を壊しこそすれ 育てはしない

僕が間違いを証明する


E組に父の合理を崩させ さらに僕はそのE組をぶっちぎってトップを取り


この学校の頂点から説教してやる




支配する事 それが僕の親孝行だ





浅野のアプローチは正解である

ここに達する早さも正確さも他の生徒より抜きん出ていた




浅野「(.....見えた!! 封印1個の体積は三角錐3つと六角錐1つの集合体だ!!)」カリカリカリカリ



だが.....彼ほど完璧に解き進めても間に合うかどうかの残り時間



そのあまりの持ち時間の少なさに そして 原子・結晶というテーマに

彼は出題者の意図を感じ取るべきだったのかもしれない



カルマside



.......待てよ コレ..... 難しい計算なんにもいらなくね?


この狭いひとつの立方体で区切ってたけど.....原子が作る結晶って事は

この外にもずっと同じ構造があるって事だ



つまり 世界はここで終わりじゃない!!



そして 俺から見れば 皆が自分の才能を.......領域を持っていて





それは皆も同じ!!






俺が箱の中から見ていたのは.....皆の欠片にすぎないんだ

皆 同じ大きさで同じ感覚


それを一つの箱で切り出すと8分の1


皆の欠片は1人につき 8分の1だ


箱の中には俺がまるまる1人と


周りの8人が8分の1ずつ存在してる


つまりこの立方体の中で 俺と 他の8人を合わせた領域の比は


必ず1対1!!





俺がめいいっぱい自分の領域を主張したら 他の皆も同じように主張する!!



箱の中では1対1だから.....俺が主張できる領域の体積は.....




立方体の半分まで!!







カルマ「.......なぁんだ 小学生でもわかるじゃん」





『a^3/2』ピッ





空間図形「..........」ニコッ





パアッッッッッ!!!!










長々と計算しなくていい


複雑な図形を考えなくてもいい



.......ただ........



自分の外にも世界があるって気付けたら








最終問題 赤羽業 20/20点
































キモオタside




この空間......これもひとつの世界
拙者の中の可能性

今の拙者が拙者そのものではござらん、
色んな拙者自身がありえるんだ。

そうだ........引きニートではない拙者もありえるんだ


   


























ビッチ『そう思えば、この現実世界も決して悪いもんじゃないわ』



現実世界は悪くないかもしれぬ.....しかし、拙者は嫌いでござる.....




竹林『【現実】を 悪く嫌だととらえているのは、君の心だ』

前原『【現実】を真実に置き換えている、お前の心だよ』

岡野『現実を見る角度、置き換える場所。これらが少し違うだけで、心の中は大きく変わるよ!』

烏間『【真実】は人の数だけ存在する』

杉野『けど、お前の【真実】はひとつだ
狭量な世界観で作られ、自分を守る為に変更された情報.....歪められた【真実】なんだよ』

寺坂『ま、一人一人が持てる世界観なんて、ちっぽけなモンだ』

片岡『だけど、人はその自分の小さな物差しでしか、物事を測れない』

中村『与えられた他人の真実でしか、物事を見ようとしないのよねーこれが』

ビッチ『晴れの日は気分良く』

速水『雨の日は、憂鬱』

中村『と、教えられたら、そう思い込んじゃうわけよ』

律『雨の日だって、楽しい事はあるのに』

松方『受け取り方ひとつで、まるで別物になってしまう脆弱なもんなんじゃ
人の中の【真実】とはな』

烏間『人間の真実なんてその程度のものだ だからこそ、より深い真実を知りたくなるのだろう』

ロヴロ『ただ、君は人に好かれる事に慣れていないだけだ』

ビッチ『だからそうやって、人の顔色ばかりを伺う必要なんてないのよ』









しかし......皆 拙者が嫌いではござらんかな.......



中村『かぁーっ!!びっくりだわぁ!!あんたバカァ?あんたがひとりで、そう思い込んでるだけじゃないのかね?』




しかし.......拙者は拙者が嫌いでござる





速水『自分が嫌いな人は、他人を好きに 、信頼するように、なれない....』




拙者は卑怯で、臆病で、ズルくて、弱虫で...........




ビッチ『【自分】が分かれば、優しくできるでしょ.......?』










拙者は 拙者が嫌いだ

でも、好きになれるかもしれない


―パシ―


拙者ははここにいてもいいのかもしれない


―ピシ―


そうだ、拙者は拙者でしかない


―パキン―


拙者は拙者だ 拙者でいたい


―ビキン―


拙者はここにいたい。




ガタン!!




拙者はここにいてもいいんだ!!!!









『a^3/2』シュッ!!


バリィィィンッッッッ!!!!!



皆「ワァァァァァ!!」パチパチパチパチ




ビッチ「おめでとう!」パチパチ

中村「おめでとう!」パチパチ

速水「おめでとう」パチパチ

律「おめでとうございます!」パチパチ

烏間「おめでとう」パチパチ

片岡「おめでとう!」パチパチ

杉野「めでたいなぁ」パチパチ

寺坂「おめでとさ~ん」パチパチ

犬「ワンワン!」

竹林「おめでとう」パチパチ

前原「おめでとう」パチパチ

岡野「おめでとう」パチパチ

松方「おめでとう」パチパチ

ロヴロ・渚母「おめでとう」




キモオタ「ありがとう」ニコッ!!




先生に、ありがとう

便秘にさようなら

そして、全ての殺し屋達に



おめでとう





最終問題 キモオタ 20/20点















キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン


先生「そこまで!!」




浅野「くっ......」ガガガガガ....





先生「浅野君!......終わりだよ」




浅野「.....あと一行......くそ......わかっていたのに......!!」ベキッ  





最終問題 浅野学秀 17/20点




そして答案返却日






生徒達「............」ドキン ドキン ドキン






殺せんせー「......さて 皆さん 集大成の答案を返却します

君達の二本目の刃は....ターゲットに届いたでしょうか」









バババババッ!!



生徒達「答案用紙......」



殺せんせー「細かい点数を四の五の言うのはよしましょう 今回の焦点は.....
総合順位で全員トップ50を取れたかどうか!!


本校舎でも今頃は.....総合順位が貼り出されているころでしょうし



このE組でも 順位を先に発表してしまいます!!」






バッ!!






生徒達「.......!!」





寺坂「.......俺が.......」








二学期期末テストトップ50



1位 赤羽 業 500
1位 キモオタ 500
3位 浅野 学秀 497
4位 中村 莉桜 461
5位 磯貝 悠馬 457
6位 竹林 孝太郎 447
7位 片岡 メグ 443
8位 神崎 有希子 437
9位 榊原 蓮 435
10位 千葉 龍之介 429
11位 原 寿美鈴 426
12位 小山 夏彦 421
13位 荒木 鉄平 418
14位 速水 凛香 410
15位 潮田 渚 402
16位 瀬尾 智也 401
17位 三村 航輝 392
18位 不破 優月 389
19位 狭間 綺羅々 381
21位 奥田 愛美 377
22位 岡島 大河 365
25位 茅野 カエデ 356
27位 村松 拓哉 350
31位 自 律 342
33位 矢田 桃花 340
34位 堀部 糸成 339
38位 杉野 友人 333
39位 倉橋 陽菜乃 331
40位 吉田 大成 327
41位 岡野 ひなた 324
42位 前原 陽斗 323
44位 木村 正義 321
45位 菅谷 創介 320
47位 寺坂 竜馬 317







吉田「うちでビリって寺坂だよな」


原「その寺坂君が......47位.....」








生徒達「........ってことは!!」
















生徒達「やったぁっっ!!!!!
全員50位以内 ついに達成だ!!!!」ワァァァァァ!!!!





















上位争いも五英傑を引きずり下ろしてほぼ完勝!!

そして1位は初のカルマとキモオタ!!






殺せんせー「どうですか カルマ君、キモオタ君 高レベルの戦場で狙って1位を取った気分は?」


カルマ「.....んー 別にって感じ」ホクホク

キモオタ「もう拙者嬉しすぎてオナニーしたい気分でござるwwww」ドピュルルルル



殺せんせー「完璧を誇った浅野君との勝敗は.....数学の最終問題で分かれたそうです」


カルマ「.....あれね なんかよくわかんないけど

皆と1年過ごしてなきゃ解けなかった気がする そんな問題だったよ」





キモオタ「カルマ氏!」ニッ!



カルマ「..........」ニッ!




ガシッ!!





同じ 『一番になりたい』という願望を共有し、そしてその願望を叶えた2人の男達は 力強い握手を交わした!!

まさに『同志』である!!












殺せんせー「ちなみにA組は テスト前半の教科までは絶好調でした

ところが....後半の教科になるにつれ
難関問題で引っかかる生徒が増えたようです」


中村「......そりゃそうだわ 殺意ってそんなに長く続かないよ
日頃から暗殺訓練しててもさ 1日ずっと殺す気でいるのは大変だもん

殺意でドーピングしたいなら....一夜漬けの殺意じゃなくて 時間をかけてじっくり育てるべきだったよ」


A組の教室では



生徒たち「......何でだ あそこまでやったのに負けるなんて」




浅野「君達の勉強じゃ勝てなかった それだけの事だ


かくいう僕も君達に誇れる成績を取れなかった この悔しさは絶対に未来に活かす

高校に行っても 僕が勝ち 君達も勝たせる手段を探し続ける


僕が導く だから君達も.....僕を支えてくれ」



生徒たち「浅野.......」







「君は 生死を賭けた勝負の後でも同じ事が言えるのか?」





浅野「!!」





理事長「............」ゴゴゴゴゴ...









生徒たち「りっ.....理事長先生」




理事長「人生は常にわからないものだ

その闘いが負けたら死ぬ勝負かどうかは 闘いが終わって 初めてわかる


だから 君達は 生きるためには勝ち続けなくてはならなかった

私はそれを君達に教える義務がある


卒業まで徹底して脳みそを改良しよう」




五英傑「......理事長先生」



理事長「.......?」



荒木「はっきりわかりました」


榊原「今のやり方ではE組に勝てません」





理事長「............!」








榊原「E組や浅野君は......負けを得て強くなった 僕らの強さは彼らの持つしなやかな強さにはかないません

........力及ばず 申し訳ありません」



生徒たち「お気に召さなければ......どうぞE組に落として下さい

そっちの方が....僕達は成長できる気がします」




理事長「............」
















浅野「理事長 これが答えで......」




ベキッ!!!!




浅野「グハッ!!」ドシャァッ!!




生徒たち「浅野!!」



理事長「.............?」




浅野「ゲホッ......フフフ 誤作動で起こしたような顔してるね

やっと......父親らしいあんたが見れた気がするよ」





生徒たち「.......失礼します」ザッザッ...

















シィン..............











理事長「.............」








翌日 E組の教室にて





殺せんせー「さて 皆さん 晴れて全員E組を脱ける資格を得たわけですが......
この山から出たい人はまだいますか?」



前原「いないに決まってんだろ」


三村「二本目の刃はちゃんと持てたし こっからが本番でしょ この教室は
こんな殺しやすい環境は他に無いしね」



殺せんせー「ヌルフフフ 茨の道を選びますねぇ では 今回の褒美に先生の弱点を教えてあげ........」








ドッガシャァァァンッッッ!!!!!








全員「!!!!」












片岡「なっ.....何で!?
校舎が半分......無いっ!!」





理事長「退出の準備をして下さい」




生徒たち「.......理事長!!」



理事長「今朝の理事会で決定しました
この旧校舎は今日を以って取り壊します
君達には....来年開校する系列学校の新校舎に移ってもらい
卒業まで校舎の性能試験に協力してもらいます」


村松「し 新校舎ァ!?」



理事長「監視システムや脱出防止システムなど 刑務所を参考に より洗練させた新しいE組です

牢獄のような環境で勉強できる

私の教育理論の完成形です」




渚「い 今さら移れって.....」

杉野「嫌だよ!! この校舎で卒業してぇ!!」



殺せんせー「どこまでも.....自分の教育を貫くつもりですね」


理事長「......ああ 勘違いなさらずに

私の教育にもうあなたは用済みだ 今ここで私があなたを殺します」スッ....




生徒たち「こ.....殺せんせーの解雇通知!?」




殺せんせー「!!!!」






前原「.......とうとう.....禁断の伝家の宝刀抜きやがった!」


杉野「そんでこれ面白いほど効くんだよこのタコには!!」


殺せんせー「はわわわわわわわわわわ」ガタガタガタ




理事長「早合点なさらぬよう これは標的を操る道具に過ぎない
あくまで私は....殺せんせー
あなたを暗殺に来たのです

私の教育に....不要となったのでね」




磯貝「.......本気ですか?」


カルマ「確かにあんたは超人的だけど....思いつきで殺れるほど うちのタコ甘くないよ」



理事長「.........」ニヤッ



理事長「取り壊しは一時中断してください 中で『仕事』を済ませてきます」











E組の教室にて



殺せんせー「.........」


理事長「.......さて 殺せんせー もしもクビが嫌ならば もしもこの教室を守りたければ 私とギャンブルをしてもらいます


ここに5教科の問題集と 5つの手榴弾を用意しました

うち4つは対先生手榴弾 残り1つは対人用....本物の手榴弾です

どれも見た目や臭いでは区別がつかず、ピンを抜いてレバーが起きた瞬間 爆発するように作らせました

ピンを抜き、問題集の適当なページに....レバーを起こさないよう慎重に挟む

これを開き ページの右上の問題を一問解いてください」


原「!? そんなの開いた瞬間レバーが起きて....」


理事長「そう ほぼ確実に爆発を食らう

ですが 解けるまでは一切動いてはいけません
順番はあなたが先に4冊解き 残った1冊を私が解く」


理事長「このギャンブルで 私を殺すかギブアップさせられれば....あなたとE組がここに残るのを認めましょう」



殺せんせー「..........!」










理事長「......では.....そうだね 寺坂君
殺せんせーが勝てる確率を
式から答えて」


寺坂「......対先生弾が爆発してもあんたはもちろん死にゃしねぇ あんたを殺すには5冊目まで本物の爆弾を残しとかなきゃいけねーから....4/5×3/4×2/3×1/2=1/5

20%だ」


理事長「正解!」


寺坂「しかも タコが4回も殺す爆弾を受け続けなきゃいけねーのに テメーは危なくなったらギブして無傷 圧倒的に不公平だろーが」


理事長「寺坂君 社会に出たらこんな理不尽の連続だよ 強者と弱者の間では特にね

だから私は...君達にも強者側になれと教えてきた」ポン


殺せんせー「!」ビクッ


理事長「さぁ チャレンジしますか?
これは.....あなたの教職に対する本気度を見る試験でもある


私があなたなら......迷わずやりますがね」




殺せんせー「............!」




生徒たち「...........!」






烏間「(この怪物の教師としての進退は.....全て理事長の思うがまま
今ここを追い出されては 暗殺ができる学校などもう見つからん

クビをちらつかせ あからさまに絶対有利なギャンブルを仕掛ける)」



殺せんせー「.......もちろん やりましょう」




烏間「(こいつといえど受けざるを得ない

そして計算上では今までのどの暗殺より確率が高い!!


『強者』という立場こそが最強の『刃』

これが理事長の暗殺!!)」






殺せんせー「...........」

ドクン

ドクン

ドクン


ドクン


理事長「開けた瞬間解いて閉じれば爆発しない あなたのスピードなら簡単かも知れませんね」


殺せんせー「も もちろんです」





バッ!!





殺せんせー「(平面図形計算!!
えーとホラ簡単なやつですよアレですアレ十の位から1借りてきて3あまり4だとかおよそ3だとか)」オロオロ








バァァァンッッッッ!!!!!!














殺せんせー「!!!!」




生徒たち「うわっ!!」



理事長「(知恵の輪の時に、テンパった時の反応速度や思考速度は把握している

このトラップはクリアできない)」



理事長「まずは1ヒット」



殺せんせー「.............」ドロォ...



理事長「さ 回復する前にさっさと次を解いてください」



吉田「(......マジかよ あと3発耐えられるダメージじゃねえ!!
殺られちまうのかよ!?
こんな単純な方法で!!)」










理事長「弱者は暗殺でしか強者を殺せないが 強者は好きな時に好きなように弱者を殺せる

この心理を教える仕組みを全国にバラ撒く

防衛省から得た金と あなたを殺した賞金があれば 全国に我が系列校を作れるでしょう」



不破「どこまでも教育の事......!!」





理事長「さあ 殺せんせー
私の教育の礎のひとつとなって下さい」






ピシッ






『問3-10 答 (1)東ティモール (2)ディリ』




理事長「!!」



殺せんせー「はい 開いて解いて閉じました」








殺せんせー「この問題集シリーズ.....ほぼほぼどのページにどの問題があるか憶えています

数学だけ難関でした 生徒に長く貸してたので忘れてまして.....」



理事長「........私が持ってきた問題集なのに たまたま憶えていたとは」


殺せんせー「まさか


日本全国の問題集を憶えましたよ


教師になるんだからその位は勉強するでしょう」ビッ パシッ









殺せんせー「『問題が解けるまで爆弾の
前から動けない』
こんなルール 情熱がある教師ならばクリアできます

あなたなら私をわかってくれていると思ってましたが.....
教え子の敗北で心を乱したようですね

安易な暗殺であなたは自分自身の首を絞めた」ビッ パシッ




殺せんせー「残り一冊......あなたの番です




どうですか? 目の前に自分の死がある気分は」




ドクン


ドクン



殺せんせー「死の直前に垣間見る走馬灯 その完璧な脳裏に何が映っているのでしょうか」





ドクン










自分の死を悟る このたった数秒の時間の間に 浅野学峯は様々な事を思い出していた





最初は山の上の廃校を借り、生徒がたった三人しかいない私塾から始まったこと....



全力でその生徒たちの事を考え、それに生徒たちも答えてくれたこと....



そして、その生徒たちが卒業する際にクヌギの葉っぱ型のネクタイピンをくれたこと......



3年後.....私塾を卒業した生徒がいじめに負け 自殺した事.......



それから 自分の弱さを悔やみ 強さを求めるようになった事.......



それらの事が一瞬で浅野学峯の頭の中をよぎった





.......そして今


弱者も強者も自分の元から去っていき




目の前には死だけが残った














殺せんせー「さぁ 浅野理事長
最後の一冊を開きますか?
いくらあなたが優れていても 爆弾入りの問題集を開けばタダでは済まない 」


吉田「あんたが持ち出した賭けだぜ 死にたくなけりゃ潔く負けを認めちまえよ」



理事長「........」ギロッ



吉田「ひぃ!!」



片岡「それに私達 もし理事長先生が殺せんせーをクビにしても構いません」


神崎「この校舎を離れるのは寂しいけど.....私達は殺せんせーについていきます」



生徒たち「家出してでも どこかの山奥に篭ってでも 僕らは3月まで暗殺教室を続けます」



殺せんせー「君達.......!!」ウルウル



理事長「..........」












理事長「今年のE組の生徒は......いつも私の教育の邪魔をする
ここまで正面切って刃向かわれたのは
今年に入って何度目だろうか」





シン...........





理事長「殺せんせー
私の教育論ではね あなたがもし地球を滅ぼすなら.......それでもいいんですよ 」




殺せんせー「!!」



生徒たち「まさか.......!!」














理事長「.........」ス.....






地球が無くなれば.......

結末は全員平等に訪れる



私の生徒だけが不利益を被る事もない




それは......



私の教育のひとつの理想だ












ドカッッ!!!!





理事長「ぐはっ!!」






殺せんせー「!!」



生徒たち「!!」
















理事長「........!!」ドシャァッ!!




キモオタ「...........」ハァ....ハァ.....




生徒たち「キモオタ........!!」







理事長「何のつもりだい.........?」




ガシッ!!




キモオタ「バカかテメーはァッッッッ!!!!!」





理事長「...........!!」




生徒たち「...........!!」




殺せんせー「...........」











キモオタ「こんなくだらない賭けに負けたぐらいで自分の命を投げ捨てようとして........今やろうとした事も!!今までやってきた事も!!教え子たちのためでもなんでもない!!!!

全部教え子たちのせいにして!!教え子たちを隠れ蓑にして!!自分の弱さを隠そうとしただけじゃん!!!!
全部自分のためだけにやってきただけじゃん!!!!」



理事長「...........!!」



生徒たち「...........!!」



殺せんせー「............」



キモオタ「もしもテメーが先に死んだら残された教え子たちは!!これからテメーから学ぶであろう未来の教え子たちはどうなるのか考えなかったのか!!!!

バカですか!!??テメーはバカですか!!??

そんな事もわからないくせに何が『強者』だ!!!!何が『合理的』だ!!!!お笑いです!!!!
鼻で笑ってやるよプギャーwwwwww」




理事長「...........!!」


生徒たち「キモオタ.......」











殺せんせー「......理事長.....やはりあなたは迷いなく自爆を選びましたね」ザッ....



理事長「.......なぜ 私の行動を断言できる?」



殺せんせー「それは、あなたと私が似た者同士だからです

お互いにいじっぱりで教育バカ

自分の命を使ってでも教育の完成を目指すでしょう

テストの間に昔のあなたの塾の生徒に聞いてきました
あなたの教師像や......起こった事も

私の求めた教育の理想は.....十数年前のあなたの教育とそっくりでした」










殺せんせー「.....ただ、私があなたと比べて恵まれていたのは このE組があった事です

纏まった人数が揃っているから
同じ境遇を共有しているから

校内いじめに団結して耐えられる

一人で溜め込まずに相談できる


そして理事長 このE組を作り出したのは.....他でもない あなたですよ

結局あなたは......昔描いた理想の教育を無意識に続けていたんです」



理事長「...............」







殺せんせー「対先生ナイフで殺せるのは私だけ 人間の命を奪えと教えるはずがない

私もあなたも理想は同じです」





殺せんせー「殺すのではなく生かす教育

これからも......お互いの理想の教育を貫きましょう」


理事長「..........」






『サボりはよくないな 池田君
外ではしゃぐ方が好きなのかな?』



『へん 子供っつったら勉強より運動だろ!!』



『んー、じゃあこうしようか
1日に1度 いつでも先生を攻撃してもいい 当てられたらその日の授業はサボってもいいよ』


『.........マジで?約束できんの?』



『ああ』ニコッ!!



『最後までやり通せよ 浅野先生!!
途中で逃げんのは無しだかんな!!』ニコッ!!



理事長「............」















理事長「..........私の教育は 常に正しい

この10年余りで 強い生徒を数多く輩出してきた

ですが あなたも今 私のシステムを認めた事ですし.....恩情を持って このE組を存続させる事とします」




生徒たち「..........!!」



殺せんせー「ヌルフフフ 相変わらず素直に負けを認めませんねぇ
それもまた 教師という生き物ですが」






理事長「.......それと たまには私も殺りに来ていいですかね」


殺せんせー「もちろんです 好敵手にはナイフが似合う」ニッ!!




















理事長「キモオタ君」ザッ



キモオタ「...........?」



理事長「私を殴ったのは 君が初めてだ......そして、私に対して説教をしたのも 君が初めてだ......」



キモオタ「.............」



理事長「君が止めてくれなければ......私は求める理想の志半ばで永久にさまよっていただろう...........一応、『ありがとう』とでも言っておこうか......」



キモオタ「........今度は......もう途中で逃げようとするのは無しでござるよ.....」





理事長「........フフフ......やはり君は本当に面白い.........いずれ 君も 昔、理想としていた そして諦めたという 『あの夢』を再び追いかけ、掴む事が出来るといいね.......」ザッ.....



キモオタ「...........」ニッ!!






生徒たち「キモオタ!!」ダダッ!!



杉野「すげーよ!!お前 相当かっこよかったぞ!!」ポン!!



岡島「もぉぉぉ!!なんでお前はたまに無駄にイケメンなんだよぉぉぉ!!」バンバン!!




キモオタ「.......皆......」ニコッ!!

































キモオタ「(本当は......別に拙者が止めずとも.....殺せんせーが脱皮で爆風を防いで助けていた.....)」


キモオタ「(知っていたはずなのに.....どうして体が動いたのでござろうか.......)」



キモオタ「(まぁ、あまり深く考えるのはよそう!)」





理事長「.........?」ザッザッ


浅野「完璧面が崩れてる その顔はまた負けたね 父さん」


理事長「.....何か用かい 浅野君?」


浅野「いやね この傷の慰謝料+A5ランクのステーキあたりで.....負けまくった父親を慰めてやろうと思いまして」


理事長「ほほう DVで訴えて法廷で戦ってもいいんだよ
君がどんなに成長しても 永久に私には勝てはしない」



浅野「ほお〜 なぜ そう言い切れます?」




理事長「私も成長を続けるからだ

親として 教師としてね」



浅野「.........」ニヤッ



理事長「裁判の話は車と店でゆっくりしようか 乗りなさい


DVだが 名誉毀損で逆告訴すれば 君から300万は取れるねぇ」



浅野「甘いですね 父さん 殴られた際の精神的苦痛であなたから500万取ってみせます」



理事長「楽しみだ!今週にでも一緒に訴状を出しに行こう」


理事長 浅野「はははははははは!!」









そして翌日



トントンカンカン



菅谷「.......で 俺らが校舎 修理すんのか」トントンカンカン


三村「『君達には一教室あれば充分です』だと そこらへんブレねーよな あの理事長」トントンカンカン


倉橋「そーいや先生さ テストの褒美に弱点教えてくれるって言ってたよね」


殺せんせー「ヌルフフ そうでした
頑張ったから 決定的弱点を教えてあげます

実は先生 意外とパワーが無いんです
スピードに特化しすぎて

特に静止状態だと.....触手一本なら人間一人でも押さえられる 指一本でおでこを押さえつけて立ち上がれない あの原理です」


原「なるほど! つまり皆でそっと近寄って」

中村「全員で触手を全部押さえれば動きが止まる!」


三村「なるほど」ヌルン


矢田「なるほ....」ヌルン



生徒たち「...........」ヌルン ヌルン ヌルン



生徒たち「それができたら最初から苦労はしてねーよ!!
不可能なのわかってて教えただろ!!」ヌルン ヌルン ヌルン



殺せんせー「ふーむ ダメですかねぇ」


キモオタ「おほwwwこの感触wwwオナホのようでござるwww」ヌプヌプ ドピュル!!




決着がついた校内抗争


暗殺の決着はまだまだ

















とある日の夜 キモオタと倉橋のLINEのやりとり



倉橋『明日は私がそっちまで行こうか〜(^ ^)』

キモオタ『いや、ここはやはり紳士である拙者がそっちに伺うでござるよ 倉橋殿の家は知ってるでござるし』

倉橋『ほんと!?ありがと〜☆でもどうしてオタりんが私の家を知ってるの〜?σ(^_^;)』

キモオタ『まぁ 諸事情でござるよ(笑)倉橋殿の母上殿も見てみたいでござるしな(⌒▽⌒)』

倉橋『うん!おいでおいで〜(^o^)ママがオタりんのこと見てみたいって言ってたよ〜』

キモオタ『オヒョォwwwマジかwwwじゃあ明日は午前10時にそちらにお邪魔するということでよろしいかな?』

倉橋『うん(≧∇≦)』

キモオタ『じゃ また明日でござる=3』

倉橋『もう寝ちゃうの?』

キモオタ『夜更かしは美容の大敵だからねぇんwww』

倉橋『そんなこと言ってホントは早くエッチな本とかDVDを見たいだけでしょ〜?笑 でも明日の事忘れちゃダメだよ〜(((o(*゚▽゚*)o)))』

キモオタ『心得た では拙者はシコって寝る!!』

倉橋「はいはい 笑 おやすみ〜(^з^)-☆」






キモオタ「さて、連絡も終わったし、盗んでおいたナプキンの経血ゼリーでも食べて寝るか.....」



キモオタ「あ"あ"あ"あ"あ"イグゥゥゥゥ!!!!」シコシコ モグモグ ドピュルルルルル!!







数日前 期末テスト順位発表後の話




キモオタ「やったwwwついに1位www嬉しすぎwwwヌイタwwww」シコシコ ドピュ! 


倉橋「オタりん♪1位おめでと!」


キモオタ「おぉ!ありがとうでござる倉橋殿www」


倉橋「それでねー♪私も今回39位だったんだよ〜 オタりん 約束守ってね♪」


キモオタ「ほぇ?約束?なんだっけ?そんなもん精子と一緒に出しちゃった♪」


倉橋「楽しみにしてたのにひどいよ!!オタりんのバカァ!!」ウルウル


キモオタ「あぁぁぁぁ!!嘘!!うそうそ!!嘘でござるから泣かないで!!ちょっとからかってみただけでござるよぉ !! 忘れるはずがなかろう、......ほれ!」ピラッ


倉橋「!」


キモオタ「倉橋殿は必ず50位以内に入ると思っていたから前もってチケット2人分取っておいたでござるよwwwどう?惚れた?wwwデュフフwww」



倉橋「.......!!」パァァァ



倉橋「オタりんだいすき!!」ギュゥ!!



キモオタ「あびゃぁぁぁぁwwwww」ドピュルルルルル!!






そして約束当日......倉橋家にて



ピンポーン



倉橋「来た!オタりんだ♪」


倉橋母「は〜い!今出ますよ〜♪」


キモオタ「デュフフwwwwおっじゃまちまーっちゅwwww」シコシコ


倉橋「おは〜 オタりん♪」


キモオタ「おぉwww倉橋殿www相変わらず天真爛漫で可愛らしいことwww食べちゃいたいwwww」シコシコ


倉橋母「あらぁ あなたがオタりん君ね〜 陽菜乃ちゃんから聞いてるわよ〜♪」


キモオタ「オヒョォォwwww倉橋殿の母上殿wwww倉橋殿と同じで笑顔が眩しいでござるなぁwwwwしかもやっぱり美人wwww親子丼した杉ワロスwwww」シコシコ ドピュ!


倉橋母「あらあらぁ〜嬉しいわ〜♪
オタりん君は陽菜乃ちゃんから聞いた通り 少し変わってて面白いわね〜♪」

倉橋「でしょ〜♪」


キモオタ「(デュフフwww第一印象よしwwwこれはヤレるwwww)」ムクムク ビ-ン!


倉橋母「オタりん君 わざわざうちまで来てもらってごめんなさいねぇ〜
陽菜乃ちゃんと遊んであげてね〜♪」


キモオタ「デュフフwwwもちろん遊ばせてもらうでござるよwwwでもいつかは母上殿とも遊びたいでござるなぁwwww」ニィィィィ


倉橋母「あらあらぁ〜♪」


倉橋兄「陽菜乃ぉ!!やめておけぇ!!こんな気持ち悪くて怪しい奴と遊んだりしたら何されるかわかったもんじゃない!!頼むからここにいてくれぇ〜」


倉橋「もう!オタりんの事を悪く言うお兄ちゃんなんか嫌いっ」プイッ


倉橋兄「」ガ-ン


倉橋「いこっオタりん♪」ギュッ


キモオタ「アッヒヒョwwwそうでござるなwwwはぐれないように手を繋がなくてはwwwデュフフwww」ギュッ


倉橋「じゃ 行ってきま〜す♪」


倉橋母「行ってらっしゃ〜い♪」


倉橋兄「陽菜乃ぉぉぉぉ!!!!」
 




水族館にて



ペンギン「クエー クエー」ヨチヨチ


倉橋「見てみてー! ペンギンだよー♪可愛いねー♪ 」


キモオタ「デュフフwwwそうでござるなwwwまぁ拙者の溢れんばかりのプリティーさの前ではこいつらの可愛さなどゴミ同然でござるがwwwコポォwww」


倉橋「ねぇ 今度はこっちー♪」クイクイ


キモオタ「はいはいwwwいま行きますよーwwwまったく、子供でござるなーwww」ズン ズン ズン



セイウチ「オウ オウ」


倉橋「セイウチだー♪ なんかオタりんに似てるかも〜!」


キモオタ「カッチーン!!こんな臭そうな動物界の引きニートデブみたいな奴と一緒にしないでもらいたいでござるよ!」ムキ-!!


倉橋「ひどーい!成獣のセイウチは自分を捕食しに来たホッキョクグマを返り討ちにしたりするから強いんだよー」


キモオタ「ひょぇぇぇぇ!! セイウチさんナマ言ってマジすんませんでした!!」ヘコヘコ



倉橋「クスクス♪」
















イルカショーにて




イルカ「キュイー!」   



倉橋「やっぱりイルカ可愛いー♪」


キモオタ「そういえば倉橋殿は夏休みの暗殺ではイルカを巧みに指揮してたでござるなぁ、将来はやっぱりイルカの調教師でござるか? 拙者も倉橋殿に調教もして欲しいでござるよwwwムフフwww」


倉橋「んーん、私は将来 動物博士になりたいの♪ あと倉橋動物園も開きたいな♪」


キモオタ「(コポォwww可愛すぎワロタwww)」シコシコ



イルカ「キュイー!!」クルクルクル ドパ-ン!!



倉橋「すごーい!今のスピンジャンプ見た!?何回見てもすごいよねー♪」


キモオタ「あぁwww見えた見えたwww(デュフフwwwはしゃぐたびにパンツが見えるでござるwww)」パシャッ





そして昼........





倉橋「わぁー美味しそー♪いただきまーす♪」


キモオタ「(水族館にある店で昼食をとったが やはり倉橋殿はデザートに好物のヨーグルトベリーパフェを頼んだでござるな)」


倉橋「美味しー♪」ニコニコ


キモオタ「(デュフフwwwかわゆすwwww)」シコシコ


倉橋「オタりんはデザート食べないのー?一緒に食べよーよ♪」


キモオタ「拙者は倉橋殿が美味しそうにパフェを食べる姿を視姦するのに集中するでござるから拙者のことは気にせずに食べるでござるよwww」ジ-


倉橋「見てるだけなんてダメ〜 私が食べさせてあげるー♪ はい あーん♪」スッ


キモオタ「デュフwwwじゃあご厚意に甘えまして あぁぁぁんwwww」パクッ


倉橋「美味しい?」ニコッ



デュフフ「デュフフwwww美味いwwww美味すぎるwwwwこの間接キスによって広がる倉橋殿のかすかな唾液の味が拙者の口の中で絶妙なハーモニーを奏でているでござるwwww 」ニチャニチャ ゴクン シコシコ


倉橋「もうっ キモいってば〜♪でもそれでこそオタりんって感じだね♪」































昼食の後はショッピングモールに行き、キモオタは倉橋に振り回されながら3時間近く 買い物に付き合わされた

さすがのキモオタも女子の買い物の長さに疲れ果て 賢者モードに入っていた








そして 帰りの電車にて



ガタンゴトン ガタンゴトン



キモオタ「(ふぅ〜.....疲れた......ショッピングモールの中を長時間 歩き回るのがこれほどきついとは.....)」


倉橋「ス-....ス-....」


キモオタ「(倉橋殿ははしゃぎ疲れて眠ってしまったでござるし....)」


倉橋「ス-....ス-...」



キモオタ「(.....しかし、この寝顔.......まだまだ15の子供の寝顔でござるな.....デュフフwww)」ナデナデ...



倉橋「ス-.....ス-....ん......」ピト...



キモオタ「(!! 肩に寄りかかってきた.......!! ちょwwww嘘wwwww長年夢見たシチュエーションが遂にwwwwクンカクンカ......くぅーーwwwwいい匂いwwww)」シコシコ


















そして......倉橋家前にて




倉橋「オタりん 今日はありがとー♪すっごく楽しかったねー♪」ニコ-!!


キモオタ「そうかそうかwwwこちらこそありがとうwwwほんとに素晴らしいハメど...いやいや思い出を提供してもらったでござるよwww

さて、倉橋殿も無事家まで送り届けたことでござるし では また明日.....」ザッ


倉橋「待って!」

 
キモオタ「?どうしたでござるか?」

 
倉橋「えっとね.....別れる前に....今日の思い出にね....して欲しいことがあるの」


キモオタ「してほしい事?なんでござるか?」




倉橋「んー///」ドキドキ 




キモオタ「!!?? くくくく倉橋殿!!?? なんでござるかその口は!!??///」



倉橋「バイバイのチューだよ♪ 」


キモオタ「いやいやいやダメダメダメ!!拙者とそんな事したら倉橋殿の口が汚れる!!」


倉橋「汚れないよぉ 嫌だったらほっぺでもいいからチューして欲しいな♪」



キモオタ「ダメダメ!!そーいうことは好きな人にしてもらうでござるよ!!ほら、それこそ烏間先生にしてもらえばよかろう!!///

じゃ!!さらばでござるぅぅぅ!!////」ドヒュゥゥゥン=3!!


倉橋「あ!待ってよ!」








倉橋「.....オタりん.....」












シロ「武器はある ヒントも得た 殺意も抜群 さあて......そろそろお目覚めかな


怪物君 」








とある日 E組の教室では




渚「演劇発表会かー.....」

木村「よりによって二学期末のこの時期になぁ」

速水「冬休みの暗殺の準備したいのに」

岡島「しかも....例によって 俺らだけ予算少ないわ セットとかはここから運ばなくちゃいけないわ.....おまけに俺らだけ皆が昼飯食ってる時にやるらしいぜ」

寺坂「本校舎と違って俺らは受験もあんのによ」

村松「どーにかなんねーのか このハンデ」

磯貝「クラス委員会で浅野に文句言ったんだけどな そしたらこう返されたよ」




浅野『短期間でセリフや段取りをきっちり覚えてこなす訓練 これも椚ヶ丘の教育方針だ

それに.....どうせ君達だ なんとかするだろ』




中村「........いうじゃん あいつ」



この学校は......表向きは何も変わっていない

けど どこか....足りなかった歯車が埋まって軋む音が消えた そんな気がする


この学校でやるべきことを全てやったら.
....冬休みからはいよいよ暗殺に専念できる!!












たくさん弱点を知った


僕らも腕を上げたし


成功も失敗もたくさん経験した


次の暗殺こそ........


夏休みとは段違いの暗殺にできるはずだ!!






吉田「よーし やると決めたら劇なんてパパッと終わらせよーぜ!」


原「とっとと役と台本決めちゃおう!」

























生徒たち「じゃぁ 監督は三村で 脚本は狭間が適任か........で 主役は?」





キモオタ「はいはいはーいwwww拙者 主役がやりたいでござるwwww」



生徒たち「えっ!?」





キモオタ「デュフフwww拙者 一度こういうので主役をやってみたかったのでござるwwww」



片岡「んー、でもキモオタくんは......その......ちょっとね......」


速水「他のクラスのみんなの前に出すのは.....その......何やらかすかわからないから.......」


不破「ちょっと今回は我慢してくれないかなー?」




キモオタ「ぴぎゃぁぁぁぁぁん!!!!!やだいやだい!!!!主役やるんだい!!!!びぇぇぇん!!!!」ドタバタジタバタ ガシャン!!!バキッ!!!



岡野「あーあ、また始まったよー もうこうなったら手がつけられないよ」

原「うーん、まぁでも主役ぐらいやらせてあげてもいいんじゃないかなぁ?」


矢田「やらせてあげようよ、面白い劇になるかもしれないし」



キモオタ「原殿ぉ!!矢田殿ぉ!!」ポロ ポロ


狭間「私はいいよ 書いたげる キモオタが主役の脚本 てゆーか アンタも脚本一緒にやってみない?
アンタが主役兼脚本をやれば私の求めた物語が出来上がるかもしれないしね」ニィィィィ


キモオタ「狭間殿ぉ!!」パァァァァ!!


倉橋「よしよ〜し♪ よかったね〜オタりん♪ 」



キモオタ「うん!!」



男子生徒たち「(.....どう考えてもゲスな話にしかならない気がする.....)」



















なんでナレーションキモオタじゃなくて渚なの?

>>563

この話は主に原作の主人公の渚の視点で話が進むことが多いから




殺せんせー「あのぅ....そのぅ.....狭間さん.
.....先生も主役やりたい......」モジモジ



生徒たち「やれるわけねーだろうが 国家機密が!!そもそも大の大人が出しゃばってくんじゃねーよ!!」パンパン!!


殺せんせー「にゅやッ だ だって!!先生も劇の主役とか一度やってみたかったし!!皆さんといっしょに同じステージに立ちたいし!!」



狭間「いーわよ 書いたげる 殺せんせーとキモオタ 2人を主役にした 脚本」


殺せんせー「ほんとですか!?」パァァァ!!


狭間「あとは....杉野 神崎と組んで脇を固める二人をやんなさい」


杉野「え!?いーのかよ神崎さん!?
俺はもちろんうれしーけど.....///」


神崎「演技力が無くてもよければ
声は他の人が当てるんだよね」ニコッ


狭間「標的やら暗殺仲間の望みを叶える
それぐらいなら国語力だけの暗殺者にも出来る事よ」



渚「(.......狭間さんも変わったな
交わらずに影を好む人だったのに)」




磯貝「よっし やるか!!」


生徒たち「おう!!せっかくだ 本校舎の奴らを興奮の渦に叩きこもうぜ!!」





キモオタ 狭間「(どうせやるんならどんなことをしてでも開場に爪痕を残す脚本にしなければね........)」ニヤァァァァァァ



























そして 演劇発表会 昼食時




生徒たち「さーて お次はE組か
ま.....メシ食いながら鼻で笑って見てやろーぜ」




ビーーーーー



幕「」スルスルスルスル---





桃(殺せんせー)「.........」


桃(キモオタのケツ)「.........」



ナレーション(律)「昔々あるところに 桃が2つありました」




生徒たち「」










ナレーション(律)「おじいさんとおばあさんは この2つの桃を巡って 言い争いをしていました」



おじいさん(杉野 声:吉田)「片方の桃は胎児が入っている珍品......見せ物にすりゃ俺は大金持ちになれる 」


桃(殺せんせー)「........」ニヤニヤ


おじいさん(杉野)「もう片方の桃は......汚物を撒き散らすだけで金にもなりゃしねぇ.....」


桃(キモオタのケツ)「.........」ブリュッブリリリリブチャッミチミチビチャビチャ!!




生徒たち「」




「だから 胎児が入っている方は俺がもらう お前には汚物の方をくれてやる」


おばあさん(神崎:不破)「さっきから何度も言っているでしょう どちらの桃もあなたに渡すつもりはないと....見せ物にするなんて 自分さえお金が手に入れば中にいる胎児はどうなってもいいと言うの!?」


おじいさん(杉野)「うるさい!!世帯主であるこの俺に意見するのか!!黙って胎児の入っている方の桃をよこせ!!」



おばあさん(神崎)「あなたには絶対に渡しません!!この桃は私が所持します!!そして生まれてきた子は私が育てます!!」



生徒たち「..........」




















おじいさん(杉野)「.......頑として首を縦に振らないな.........こうなれば実力行使するまでだ オイ!」


ヤクザたち(寺坂 声:千葉 村松 声:木村)「グヘヘwww本当にやっちゃっていいのかよwwww一応アンタの奥さんなんだろ?」ザッ ザッ


おばあさん(神崎)「!?」



ナレーション(律)「口論では勝ち目がない事を予測し、あらかじめおじいさんが雇った村の男たちです」


おじいさん(杉野)「やれ.....俺に逆らえばこうなると体に染み込ませてやるんだ.....」



ヤクザたち(寺坂 村松)「ヒャッハァァァァァwwwwいっただきまーすwwww」バッ!!



おばあさん(神崎)「いやぁぁぁ!!」




「待ちなさいっ!!!!」




ヤクザたち(寺坂 村松)「!?」
























弁護士(竹林 声:磯貝 片岡 声:速水)「.........
」ザッ ザッ


ナレーション(律)「おじいさんが必ず武力を使ってくることを想定して おばあさんは弁護士を雇っていたのです 裁判に持ち込めばおじいさんに勝ち目はありません」


弁護士(竹林)「今からは.....この争いは暴力ではなく 社会的に 裁判で争ってもらいます まず、 あなたがたが今行おうとしていた行為には強姦罪が適用され.....」


ヤクザ(寺坂)「うるせぇよ!!秋葉メガネが!!」


弁護士(竹林)「んだとコラァァッ!!!秋葉ナメんじゃねぇよボケがぁぁぁぁぁ!!!!ラブライバーの怖さを思い知らせたろかぁぁぁ!!??」ダダッ!!


ヤクザ(寺坂 村松)「上等だコラァァッッッッ!!!!」ダダッ!!


弁護士(片岡)「ちょっ落ち着いてください暴力ではなく裁判で解決すると言ったでしょう!?」


弁護士(竹林)「うるせぇよォ邪魔すんじゃねぇよォ!!!!
この女型の巨人野郎がァっ!!駆逐してやろうかァ!!??ボケがァ!!!!」


弁護士(片岡)「お前いまなんつったゴラァァッッ!!!テメーら全員まとめて食い尽くしてやらぁボケがぁぁぁぁ!!!!」ダダッ!!














弁護士(片岡)「オラァァァッッ!!!!死ねぇぇぇぇ!!!!」ドガッ!!バギッ!!ドゴッ!!

弁護士(竹林)「ひぃぃぃ!!ごめんなさいごめんなさいマジでごめんなさい!!」

ヤクザたち(寺坂 村松)「ちょ!?何で俺らまでぇぇぇ!!」

おじいさん(杉野)「そもそもお前が素直に俺に桃をよこせばこんなことにはならなかったんだ!!」

おばあさん(神崎)「違う!!あなたの心が欲にまみれていたからこんな争いが起こったのよ!!」




ナレーション(律)「さぁ、大変なことになりました このまま大喧嘩をつづければ死人が出る事態になります 」



弁護士(片岡)「ヒャッハァァァァァwww
ww死ね死ねぇwwww」ドガッ!!ボゴッ!!グシャッ!!


弁護士(竹林)「」


おばあさん(神崎)「やめて......やめて!!だれかぁぁぁぁぁぁ!!!!」








「やめないか!!!!」





一同「!?」










桃(キモオタ 声:菅谷)「もう......やめにしないか......こんな悲しい事は.......」ブッブリ....



おじいさん(杉野)「.......桃......」



桃(キモオタ)「争いは......憎しみ 苦しみ 痛み......負の感情を生むだけで他には何も生まないし、何も得られない......」ブリブリビチビチ....



一同「...........」



桃(キモオタ)「どうして皆が争わなきゃならないんだ!!!!同じ地球に住む人間同士!!俺たちは『仲間』だろうが!!!!」ブリッブリュリュブチュリリリリビチャビチャミチミチブリリリリ!!!!




弁護士(片岡)「そうだった......」


ヤクザ(寺坂)「俺たちは....」


ヤクザ(村松)「仲間.....」


おばあさん(神崎)「かけがえのない.....」


おじいさん(杉野)「仲間.....」


弁護士(竹林)「」




キモオタ(桃)「そう.......俺たちは.....仲間なんだ......大切な.....絶対に代わりはいない『仲間』なんだ.......」










弁護士(片岡)「.....ごめんなさい.....」ポロ ポロ


ヤクザたち(寺坂 村松)「....もう少しで.....俺たちは取り返しのつかない過ちを犯してしまうところだった......」ポロ ポロ


おばあさん(神崎)「私たちは仲間.....これからは皆仲良く暮らしましょう....」







犬(前原 声:カルマ)「ええ話やなぁー かぁー!!」グスッ グスッ

猿(岡島 声:三村)「涙無しでは見られんなぁー くぅー!!」グスッ グスッ

雉(イトナ 声:渚)「はよ帰ってカップ麺食いてぇーなぁー ファーwww」






おじいさん(杉野)「うんうん....これでこそ『仲間』 一度衝突した絆は衝突する前よりも強いものになる.....これにて一件落着だな!」




桃(キモオタ)「ちょっと待て」



おじいさん(杉野)「!?」









桃(キモオタ)「なぁにさりげなく綺麗な形で終わらせようとしてるんだ?事の発端はお前だろう?


やっぱり悪者に対してははお仕置きで締めくくらなきゃねぇwwww」オシリフリフリ




おじいさん(杉野)「(ちょ!!待てキモオタ!!まさか.....本当にやらないよな!? 演技だよな.....!?)」ヒソヒソ



桃(キモオタ)「(拙者 何をするにしてもやるからには妥協は嫌いなタイプでござるwww役を演じるのならば全力で、徹底的に演じさせてもらうでござるよwwww)」ヒソヒソ



おじいさん(杉野)「!!??うわぁぁぁぁ!!!!もう俺は役は降りる!!!!やってらんねぇよぉぉぉお!!!!」ダッ!!





ガシッ!!




おじいさん(杉野)「!!??」





桃(キモオタ)「(杉野氏.....途中で逃げるのは無しでござるよ......さぁ、男らしく 腹を括るでござるよwwww)」ヒソヒソ




キモオタの桃「」ズイ




おじいさん(杉野)「」








ブリッブリリリリリッッブリュッブリュビチャッミチミチッッッッ!!!!







おじいさん(杉野)「あ"ぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ!!!!」





ナレーション(律)「こうして、おばあさんは新居に桃を持ち帰り、おじいさんと離婚し、みんなと平和に暮らしました
今のおばあさんはまるで命が洗濯されたような晴れやかな気持ちです


結局 邪悪なのは 財産欲にも汚物にもまみれたおじいさんだけでした


ひょっとしてあの桃は そんな物欲にまみれた人々を懲らしめるために現れのかもしれません


人間 心のどこかには必ず『欲』という名の鬼ヶ島があります、その鬼ヶ島が姿を現した時.......あの桃は皆さんの元に現れるかもしれません........」

















生徒たち「イイハナシダナ-」

生徒たち「イイハナシカナ-」

生徒たち「キモイイハナシダナ-」








生徒たち「キ..........」






生徒たち「キモいわ!!
食欲無くなったじゃねーか!!」ブ-ブ-!!



ブ-ブ-ブ-ブ-!!



狭間「クックック 言葉はね 爪痕残してナンボなのよ」

キモオタ「デュフフwwwこれで間違いなくE組の劇が一番心に残ったでござるなwwww」



ブ-!!ブ-!!


浅野「く.....どこまでもE組は......」


ブ-ブ-ブ-ブ-!!


寺坂「ブーイングやべえ!」ダッ


磯貝「早く先生と杉野を回収するぞ!」ダッ


生徒たち「よぉし!逃げろ逃げろぉ!」ダダッ!!


キモオタ「デュフフwwwデュフフwww」ダッ!!




ギャ-!!コッチクンナ-!!バケモノ-!!オェェェェェ!!












その頃 理事長室では




モニター「ワ-ギャ-」



理事長「(.........結局 私の学校は.......一匹の怪物にまんまと手入れされてしまった......だが あのE組はこの劇のように平穏無事に終幕しない)」



モニター「」プツン



理事長「(防衛省から聞いた限りの情報と.......そして ここ 理事長室での私自身の体験から.......私だけが.....次に何が起こるのか予測がつく)」



理事長「(それに.......聞いた話では あれだけ楽しそうに笑っている彼にも............もう そろそろ悲劇の記憶がフラッシュバックする『あの日』が来る......)」




理事長「(かつてなく大きな嵐たちが過ぎた後で......あなたはまだ教師でいられますか?)」
















ーーーーーここは.....どこだろう.......?



『♪かーごめかーごーめ
かーごのなーかのとーりーは』



........歌っている子供と女の人は........小さい頃の自分と........お母さん..........?


........そうか.........! ここは 昔 自分が住んでいた家..........!



『♪いーついーつでーやーる
よーあーけーのーばーんに』



この歌は.........自分が子供の頃 母親がよく歌ってくれた童謡.....



『♪つーるとかーめがすーべった』スゥ....




ーーーーーお母さんが消えた...........!?



待ってくれ.......!!




『お母さーん どこー? お母さーん』




どこに行くの......!?




行かないで.......置いてかないで!!



見捨てないで!!


















『ウシロノショウメンダァレ?』












キモオタ「!!??」ガバッ!!!!





キモオタ「........夢......!?」ハァ ハァ




キモオタ「どうして今になって......あんな夢を.......」ハァ ハァ






キモオタ「(思い出した......今日は12月20日......拙者の誕生日.........)」







キモオタ「なんて目覚めの悪い朝だ.....」







E組の教室にて




ワイワイガヤガヤ



キモオタ「..........」



キモオタ「(誕生日.....かぁ......)」



キモオタ「(こんな日......なくなればいいのに.......消えればいいのに......どうして......)」



キモオタ「(この日が来ると必ず蘇る.........忘れようとしても忘れられない記憶........二度と思い出したくもない忌まわしい記憶.......)」



キモオタ「(.....なのに、どうしてこの日は来るんだ......どうしてまた思い出させるんだ...........忘れようとしているのに......どうして........)」









ーー
ーーー
ーーーー





『死ねよ お前』


『ねぇ、何で生きてるの?』


どうして......


『消えてくんない?』


どうしてそんなひどいこと言うの......?


『二度と顔見せるなゴミが』


やめて..........


『誰もお前の事なんて好きじゃない』


やめてよ.......!!


『お前はこれから先 誰からも愛されない』


『一生お前は一人ぼっちなんだよ』




うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて!!!!!











ーー君


ーーオタ君





「キモオタ君」




キモオタ「!?」ガタン!!



生徒たち「..........!」



キモオタ「.....ハァ.....ハァ....」ポロ ポロ



殺せんせー「どうしました?キモオタ君 授業に集中できてませんよ」



キモオタ「.........申し訳ござらん......なんでもない.....続けてほしいでござる......」




殺せんせー「.......では 続けます
つまり、ここの公式は.........」



生徒たち「(どうしたんだ.....?キモオタのやつ........)」ヒソヒソ













キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン




キモオタ「.............」



ツンツン!



キモオタ「.........?」クルッ



矢田「キモオタくん!」

倉橋「オタりん♪」



キモオタ「............矢田殿......倉橋殿.......」



倉橋「オタりん、どうしたの〜?朝から元気がないよ〜 大丈夫?」

矢田「授業中も寝てたし......ひょっとして具合が悪いの?」


キモオタ「.....別にどこも悪いところなどござらんよ」



矢田「そっかー ならよかったよー♪」


倉橋「ねー♪」


キモオタ「で.....言いたいことはそれだけでござるか?他に用がないのなら......」




矢田 倉橋「........せーの♪」



矢田 倉橋「ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪」



キモオタ「!?」



矢田 倉橋「ハッピーバースデーディア♪」


矢田「キモオタくん♪」

倉橋「オタりん♪」



矢田 倉橋「ハッピーバースデートゥーユー♪」



キモオタ「..........!」












倉橋「オタりん♪お誕生日おめでと〜♪」パチパチ

矢田「キモオタくん お誕生日おめでとう♪」パチパチ


キモオタ「.........拙者の誕生日など教えた覚えはないが 何故知っている?」


矢田「あのね、ふと疑問に思って烏間先生に聞いて教えてもらったの!そしたらキモオタ君の誕生日は今日だってわかったんだ♪」

倉橋「それでね、今日は家庭科室でオタりんのお誕生日会をするの〜♪ケーキも昼休みに買ったし私たちはプレゼントを用意してるんだよ♪だから放課後一緒に家庭科室にいこー♪」



キモオタ「.......気持ちはありがたいが 今は誕生日なんて祝ってもらう気分ではない.....悪いが今日は一人にしてくれ」ザッ



矢田「あ!待ってよ キモオタ君!」


倉橋「そんなこと言わないで行こうよ〜♪ねぇねぇオタりんってば〜♪」ギュッ!!





キモオタ「!! 触るな!!!!」ドン!!



倉橋「きゃっ!!」ドサッ



矢田「!?」








矢田「陽菜ちゃん!大丈夫!?」



生徒たち「な......なんだなんだ......?」ザワザワ




キモオタ「ハァ....ハァ....」



倉橋「.....オタりん.....どうしたの.......? もし私が嫌なこと言っていたなら謝るから........」



キモオタ「うるさい.........うるさいんだよ!!もういい加減にしてくれ!!」


倉橋「.......!」ビクッ!!



キモオタ「拙者の事など何とも思ってないくせに......その気にさせて勘違いさせるようなことをしないでくれ!!
どうせ今まで拙者に優しくしてきたのは全てビッチ先生から教わったお得意の接待術を試すためでござろう.......矢田殿も!!倉橋殿も!!」



倉橋「!! 違うよ! 私たちはただオタりんの誕生日を.......」


キモオタ「それともあれデスカー!?w
wwそうやって優しくして拙者を勘違いさせて後で皆でバカにする寸法デスカー!?www
残念でしたぁwwww拙者はそんな手に引っかかりませぇーんwwww」


倉橋「.........!!」


前原「おい キモオタ!!」



キモオタ「それか こんな気持ち悪いデブに絡んであげる私優しいでしょ?アピールでござるか?www考えてみたら拙者のようなブサメンクリーチャーにこんな美少女たちが話しかけてくるわけないでござるしなwwwwおかしいと思ったでござるよwwwwどうりでやたら拙者に話しかけてくると思ったらそういうことでござったかwwwwハハハハハ!!」


木村「キモオタ お前いい加減にしろよ!!」




倉橋「...........」ポロ ポロ





キモオタ「.............!!」












倉橋「違うもん.....グスッ......本当にオタりんのことが好きなんだもん......ヒック......騙してなんかないよぉ......グスン......バカになんてしてないよぉ.......」



キモオタ「........あ〜あ〜嘘泣きまでして......もうほんとそういうのいいから それと.....




偽善ならもう拙者に関わらないでくれるか?」




倉橋「!! .......う......ヒック......うぅ...グスッ.....うわぁぁぁん!」ポロ ポロ






矢田「.......ひどいよ......キモオタくん.......どうしてそんなひどいこと言うの.....」ポロ ポロ


キモオタ「......矢田殿だって 本当はちょっと優しくしただけで落ちるとかブサメンチョロ杉wwwワロスwwwとか思ってるんでござろう?正直に言ったらどうでござるか?『本当はこんな気持ち悪いデブに話しかけるのは嫌でした』って」


矢田「......そんなこと思ってないよ......」ポロ ポロ


キモオタ「じゃあ何か?ボウリングかなんかの賭けで負けた罰ゲームでござるか?どうせそうでござろうな!!それで真に受けた拙者を皆であざ笑うつもりだったのでござろう!?ほら言ってみろよwwwwwはいwww罰ゲームwww罰ゲームwww」


矢田「......グスッ.....どうして......どうして信じてくれないの.....グスッ.....」ポロ ポロ



杉野「......あいつ......!!」



キモオタ「だぁかぁら!!マジで嘘泣きとかめんど杉内wwww泣けば済むと思って泣いても拙者は騙されまっせぇぇぇんwwww残念でしたwww誰がバカにするために話しかけてくるような奴ら好きになるでござるかwwwバーカwwwアハハハハハwwwwwww」




ドカッッッッ!!!!!




キモオタ「........!?」ドシャッ!!



生徒たち「!?」



磯貝「キモオタ....いい加減にしないか....」




日本人なら「カレーライスおいしー」
アメリカ人なら「ポップコーンある?」




生徒たち「磯貝.....!」


キモオタ「............皆だって.......皆だって!!本当は思ってるのでござろう!!こんな気持ち悪いオタク 早くこの教室から出て行け!!こんな気持ち悪いオタク早くこの世から消えろって!!」


ガシッ!!


杉野「お前!!今言った言葉 取り消せ!!」


キモオタ「.......なんで取り消す必要があるでござるか?拙者は皆が心の中で思ってる本音を言っただけなのに」



生徒たち「........!!」



杉野「こいつ.......!」ググッ...



キモオタ「ほらぁ!!殴れよぉ!!殴ってみろよぉ!!あいつらと同じようにぃ!!」



磯貝「やめろ!!杉野!!」



杉野「くっ.............!」バッ






キモオタ「............」


磯貝「キモオタ......さっきは殴ったりしてごめん......でも、わかって欲しいんだ 俺たちはお前にこの教室から出て行って欲しいなんて思ってないよ......同じ仲間として 一緒に卒業したいって思ってる.....」



キモオタ「.............」



磯貝「鷹岡の時も、『死神』の時も......何度もお前は俺たちを助けてくれた.......そんな奴に、どうしてこの教室から出て行って欲しいなんて思えるんだ?
お願いだ......俺たちの事を信じてくれないか?」


キモオタ「.........心にも思ってないことを言うな!!
どんなに優しい言葉をかけても!!どうせ皆裏切るんだ!!
どうせ皆拙者から離れていくんだ!!
上辺だけの優しさや友情なんてもうたくさんだ!!!!」ダダッ!!


磯貝「おい キモオタ!!」






前原「.......あいつ.....どうしちまったんだよ......」


岡野「......なんか......いつものキモオタじゃないみたい.......」


片岡「それに、なんだか......すごく....悲しそうな顔をしていた.......」


三村「......まるで....今まで押さえ込んでいた感情を全部ぶちまけたみたいな.......」


矢田「私たち......余計な事しちゃったのかな.......」ポロ ポロ


倉橋「オタりん.....私たちの事.....嫌いになっちゃったのかな......」ポロ ポロ




烏間「そんな事はない......」ザッ



生徒たち「烏間先生.....」






烏間「申し訳ないが.....彼を責めないでやってほしい.....」


生徒たち「.........?」



烏間「......今日が 彼の誕生日だということは皆 知っているな......?

彼にとって 誕生日は 悲惨な過去を思い出してしまう日......
君達の本物の優しさが 偽物に思えてしまえるぐらい彼の心を歪めてしまった日だ.....」


生徒たち「...........」



不破「........前の 下着ドロ事件の時に シロが言ってた....キモオタ君 過去に親絡みの事で辛い事があったって.....」


カルマ「その過去をシロに言われそうになった時の取り乱し方が普通じゃなかった......」



『だって 君は昔......』


『やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!やめてくれぇぇぇぇ!!!!』



渚「先生たちは キモオタ君の過去を知っているんですよね?

教えてください......過去にキモオタ君に何があったのか......」


磯貝「......俺たちからもお願いします、話を聞けば何かキモオタの助けになることがわかるかもしれない.....お願いです!過去にキモオタになにがあったのかを教えてください!」


生徒たち「お願いします!!」


烏間「............」








烏間「.........すまない........この事は俺が彼の承諾なしに勝手に君達に伝える訳にはいかない.....それに......」



生徒たち「...........?」



烏間「.......知らない方がいい......知らない方が幸せなことだって世の中にはある......少なくとも、俺はもう二度と聞きたくないと思った......」



生徒たち「.............」






僕らは......一学期、二学期と キモオタくんと一緒に過ごして キモオタ君の事を知ったつもりでいた......でも本当は何も知らなかった......


キモオタ君が一人で必死で過去と戦っていることも

それを隠してつくった笑顔で笑い続けてたことも

そして、過去に キモオタ君の身に何があったのかも



僕らは何にも知らなかった......




『ねーねー♪ 私、倉橋陽菜乃っていうの〜 よろしくね!キモオタくん♪』

『話し方おもしろ〜い♪えっと〜オタりんって呼んでいい〜?』




キモオタ「...........」



『ねぇねぇ 修学旅行の班 私たちの班に来ない?』

『おーう!キモオタも来いよー!』

『一緒に班行動しようぜー!』




キモオタ「.........」




『俺らの班は6人だけだし、一緒の班になろうぜ!』

『キモオタくん頭いいから修学旅行での殺せんせー暗殺でいい作戦を考えてくれるかもしれないしね』

『まだ俺らキモオタくんのことよく知らないけど一緒に行動するうちにらキモオタくんのことを知れるかもしれないからね』

『もっと仲良くなろ!キモオタくん!』

『私は人と喋るのが苦手ですけどキモオタくんとなら仲良くなれそうです』

『あなたのことも知りたいけれど私たちのことももっと知って貰えたら嬉しいな よろしくね キモオタくん』



キモオタ「............」ジワ...




『前の学校で友達がいなくて寂しい思いをしていたとしても


僕たちはもう友達だよ』




キモオタ「....グズッ....ヒッグ....」ポロ ポロ



ビッチ「どこに行ったのかと思ったら....こんなところにいたのね、アンタ」ザッ


キモオタ「!?.....ビ....ビッチ先生.....」ゴシゴシ!!








ビッチ「やっぱ 落ち込んだ時は中庭って相場は決まってんのよねぇ」ストン


キモオタ「.........何の用でござるか?」


ビッチ「さっき......桃花と陽菜乃が私に泣きついてきたわ......
大体の事情は聞いた.......アンタ あの子達に最低な事を言ったそうね」


キモオタ「............」


ビッチ「.......私があまり言えたことじゃないけど 確かに アンタの幸薄い人生には同情する.......人を疑う気持ちだってわかる.....」


キモオタ「...........」


ビッチ「でもね、 あの子達は決して人を騙したりバカにしたりするような子達じゃないわ
だってあの子達は あのタコが来るまでは この学校では落ちこぼれ扱いされて校内差別やいじめを受けていたのよ だから 人に騙されたりバカにされたりする痛みをよく知っているの......」


キモオタ「............」


ビッチ「.......それにねぇ、言っとくけど 桃花と陽菜乃はね アンタの事が大好きなのよ」


キモオタ「.........!」


















キモオタ「嘘だ........だってあの二人はビッチ先生から教わった接待術を試すために......」


ビッチ「呆れた、まだそうやって人を疑うつもり?あの二人 最近私と話す時 殆どはアンタの話ばかりすんのよ........アンタ 前 宿直室に桃花を泊めたそうじゃない?」


キモオタ「.....確かに泊めたが......」


ビッチ「桃花はその時の事を私にすごく嬉しそうに話すの アンタの話をする時の桃花の顔は本当に嬉しそうで 見てるこっちも嬉しくなってくるぐらいよ」


『私が寝たフリしていたらね!キモオタ君が私の頭をなでなでしてくれたの!嬉しくて声が出そうになっちゃったよ〜///』



キモオタ「...........!!」



ビッチ「それに、陽菜乃は アンタと一緒に水族館に行けることが決まった時、すっごく喜んでたわ」


キモオタ「そりゃ喜ぶでござろう 倉橋殿は生物が大好きでござるからな」


ビッチ「違うわよ 確かにそれもあるかもしれないけど、あの子が喜んでいた一番の理由は アンタと一緒に出かけられるからよ」


『ビッチ先生〜 明日ねっオタりんとお出かけなんだよ〜♪ いーっぱいオタりんと遊ぶの〜♪』


キモオタ「............!!」







ビッチ「自分が気持ち悪いと思っている相手とわざわざ一緒に泊まったり 水族館に行ったりすると思う?」


キモオタ「...........」


ビッチ「本当は 気付いてるんでしょ?あの子達 E組の皆の優しさは本物だってこと.....」


キモオタ「.......怖い.......」


ビッチ「.........?」







キモオタ「.......本当は......気付いていたのに......皆の優しさが怖くて......怖くて........わざと........皆にひどいことを言ってしまった........」ポロ ポロ


ビッチ「.............ちゃんと皆に謝ってきなさい あの子達はきっと許してくれるわ.......一度 裏切った私の事も許してくれたように.......」



キモオタ「.....グズッ....」コクッ





E組の教室








キモオタ「........誰もいない.....皆 帰ったのか.........」




キモオタ「..........もう 拙者も宿直室に戻ろう..........」

















キモオタ「............明日........皆に謝ろう..
.........」ドス ドス




キモオタ「謝ったって.....やっぱり 許してくれないだろうけど...........」ドス ドス




キモオタ「...........これで........このクラスの皆にも嫌われた.........」ドス ドス



キモオタ「........また.......拙者はひとりぼっちなんだ.............」ドス ドス




キモオタ「......グズッ.....ヒッグ.....」ドス ドス









『今日は家庭科室でオタりんのお誕生日会をするの〜♪』




キモオタ「.......家庭科室.......」





>>623
キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430741052/)  
がはじめだった気がす

家庭科室前




キモオタ「......なんでここに来たんだろう.......もう拙者の誕生日会など するはずがないのに.........」



キモオタ「教室のドアを開けるだけ開けて帰ろう........」



キモオタ「拙者が誰かから誕生日を祝ってもらえるなんて最初からありえない事でござったしな........」



キモオタ「やっぱり 拙者の誕生日は 一人寂しく過ごすのが一番でござるしな....
....ハハハ.......」ポロ ポロ





キモオタ「......グズッ.......ヒッグ......」   





>>624 1スレの張り忘れてた どうもありがとう!





キモオタ「................」グズッ ヒッグ




ガララーー!!










パンパンッッッッ!!!!








ヒラヒラヒラヒラ.....




キモオタ「..........これは........!」









生徒たち「ハッピーバースデー!キモオタ!」パチパチパチパチ





キモオタ「..............!!」










生徒たち「ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪
ハッピーバースデーディア キモオター♪
ハッピーバースデートゥーユー♪」



キモオタ「皆........!!」



岡島「ほら、キモオタ!早くケーキのロウソクを消そうぜ!」



キモオタ「あ、あぁ! フー!フー!」



ロウソク「」フッ!



生徒たち「誕生日おめでとう!キモオター!」パチパチパチ



キモオタ「..............!!」ポロ ポロ








キモオタ「どうして.........」ポロ ポロ



生徒たち「?」




キモオタ「さっき......あんなにひどいことを言ったのに........どうして.......ど・じでぇ"」グズッ...ヒッグ....



不破「......さっきね......誕生日はキモオタ君にとって辛い思い出が蘇る日だって 烏間先生から聞いたんだ.......」


寺坂「でも、お前にとってその辛い過去は 誰が何をしようと拭い去ることはできねぇ」


カルマ「だからキモオタ君のために今 俺らには何ができるかを考えたんだよ」


渚「そして、僕らがキモオタ君の
ために.....今できることは......
今日の誕生日を最高の思い出として心に残るような素敵な日にすることなんだ」


茅野「私たちには過去の辛い誕生日の思い出を忘れさすことはできないけど」


磯貝「今日来る誕生日は 皆で素敵な誕生日にするって決めたんだ」




キモオタ「う......うぐぅ.......」ポロ ポロ




















キモオタ「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!ごめんよぉ!!!!ごめんよぉ!!!!」ドバドバ!!




生徒たち「キモオタ......」




キモオタ「本当は"怖ぐでぇ"!!!!皆の"優じざが怖ぐでぇ"!!!!も"じ拙者の"過去を"知っ"でじま"っ"だら"皆が拙者がら"離れ"でじま"う"事が怖ぐでぇ"!!!!ぞれ"な"ら"自分がら"離れ"よ
"う"ど思っ"でぇ"!!皆に"びどい"事を"言っ"でじま"い"ま"じだ!!!!う"わ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ん"!!!!ごめ"ん
"な"ざい"!!!!ごめ"ん"な"ざい"!!!!」ドバドバ!!



生徒たち「そうだったのか........」




キモオタ「う"わ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁん"!!!!」ドバドバ!!



矢田 倉橋「.............」ス....



ギュッ




キモオタ「!?」



矢田「泣かないで.....キモオタくん.......泣いたらダメ........素敵な日にするんでしょ.....?だったら泣かないで.......笑ってなきゃダメだよ」


倉橋「私たちは......過去なんて気にしないよ........どんなオタりんでも......私たちは大好きでいられるから........」



キモオタ「矢田殿........倉橋殿.........」グズッ









キモオタ「.......そうでござるな.......いつまでも泣いてたら.......素敵な誕生日にできないでござるからな......」ゴシゴシ



生徒たち「..........!」




キモオタ「皆、今日は拙者のために誕生日会を開いてくれて ありがとうでござる!今日は最高の思い出を作るからよろしくでござる!!」



生徒たち「キモオタ........!!」




キモオタ「とゆーわけで 誕生日祝いに女子は前着ていた体操着を全員 拙者によこすでござるよwwwwデュフフwwww」




生徒たち「............」




生徒たち「やっぱりこいつはゲスだった!!!!!」






倉橋「やったぁ!いつものオタりんに戻ったぁ♪」ギュウ!!

矢田「それでこそ私たちのキモオタ君だよ!」ギュウ!!


キモオタ「矢田殿も倉橋殿も さっきは本当にごめんよ......二人の優しさを踏みにじるようなことをしてしまった.......」


倉橋「いいよぉ♪私 気にしてないもん♪」

矢田「うん!私も キモオタ君が元気になってくれたから それでいいもん♪」


キモオタ「やっぱり二人共 天使すぎワロスwwwww」


倉橋「あっでもね 『もう関わらないでくれ』はショックだったんだよ〜?」プク-


矢田「......やっぱり『誰が騙すような奴らを好きになるか』もショックだったかも.......」シュン...


キモオタ「およよ.......ごめんよ ごめんよ......さっき言ったこと.....撤回するでござるよ......やっぱり二人にはこれからも拙者に関わって欲しいでござるし......それに......」



矢田 倉橋「それに〜?♪」



キモオタ「..............拙者は..........二人の事が.........その........大好きでござるから........///」



矢田 倉橋「............!」パァァァァ



キモオタ「デュフフwwwwwもう離さないでござるよぉwwwww拙者が二人共まとめて食べちゃうぞぉ〜wwwwwデュフフフフェwwwwハァ....ハァ.....」ギュウウウウ



矢田「やーん♪ キモオタ君!でもやっぱりその言動が一番キモオタ君らしいよ♪」


倉橋「キャハハ♪やっぱりオタりんゲス〜い♪でも いつも通りのオタりんがだ〜いすき♪」



キモオタ「デュフフフフwwwww」シコシコ








片岡「まったくもぉ.......キモオタ君は.......」ハァ...


岡野「まぁでもいつものキモオタに戻ってくれて安心したよ」


片岡「それもそうだね........今日は大目に見るけど.....明日からはまた私たちの出番だね!」ニコッ!


岡野「そうだね!明日からはまたあのおバカ四兄弟をみっちりシメてあげなきゃね!」ニコッ!





岡島「うぉぉぉ!!!!それでこそキモオタだぁぁぁ!!!!」ダダッ!


前原「よっしゃあ!!!!岡野と片岡が許可を出したぞぉ!!!!俺らもキモオタに続けぇ!!!!」ダダッ!


イトナ「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ダダッ!




岡野「誰がアンタらに許可を出した!!!!」


ドカッ!!ゲスッ!!ガシッ!!


岡島「あべしっ!!」

前原「ひでぶっ!!」

イトナ「くわばらっ!!」




片岡「アンタたちは今からたっぷりお説教だよ!」





片岡「」ガミガミガミ

岡 前 イ「」ペコペコ





杉野「ははは.......なんか ホッとしたな」


渚「うん! やっぱりキモオタ君はこうでなくっちゃ!クラスの皆も元のペースに戻ったしね!」ニコッ!








家庭科室の外では




ワイワイギャイギャイ!!




ビッチ「.........すごく楽しそうじゃないキモオタ.......やっと 心から笑えたって感じね.......」


殺せんせー「ふーむ......もう、そろそろいいかもしれませんねぇ......」


烏間「......そうだな.....今なら彼もきっと.......」






ガララー!




生徒たち「あ! 殺せんせー.....烏間先生にビッチ先生も」



キモオタ「...........」



殺せんせー「キモオタくん、私が最初に君に言ったように、このE組の生徒たちは本当に素晴らしい生徒たちで、きっと君がひとりぼっちになることなんてないということ......今日でそれが わかりましたね?」


キモオタ「あぁ........あの時 殺せんせー
が言った事.....今日で改めて実感する事ができたでござるよ......」




殺せんせー「それならば.......もう.......そろそろ 本当の事を生徒たちに話してもいいのではないでしょうか?君がどこから来たのか......君が何者なのか......そして、過去に君に何があったのかを.......」




生徒たち「...........!」



キモオタ「...........」








烏間「君が教室を飛び出した後...俺は 生徒たちに、君の過去を話すように頼み込まれたが.....まだ 生徒たちが真実を受け入れることができないと思い、話さなかった.......」



生徒たち「..........」



烏間「しかし、今の君と生徒たちは強い信頼で結ばれている.......今の彼らなら、きっと君の過去を受け入れてくれると思うし......今の君なら彼らに心を開いて 本当の事を話すことができると思う....」



キモオタ「............」



ビッチ「.......いつまでも、一人で抱え込んでないで この子たちに本当の事を全て 包み隠さずに話しなさい.......カラスマの言う通り.....たとえ、どんなに受け入れ難い真実でも、この子たちは必ず受け入れてくれる.......絶対にアンタをひとりぼっちになんかしない...... 」



キモオタ「...........」







磯貝「キモオタ.....俺たちはお前の事を信頼している.....信頼しているからこそ お前も俺たちを信頼して、話してほしいんだ.....」


片岡「私たちはあなたのどんな過去でも受け入れる覚悟はできている......お願い..
....私たちに 過去にあなたの身に何があったのかを話して....」





キモオタ「..........わかった......もう、これ以上 拙者を信頼してくれる皆に嘘をつき続けるのは嫌でござるからな......
話すでござるよ.......本当の事を.....」



生徒たち「..........!」














キモオタ「........これから拙者が話すことは......冗談でも戯れでもないということをよく理解して欲しいでござる......」



生徒たち「............」



キモオタ「........まず、今まで嘘をついていた事を皆に謝らなくてはならない.........」



生徒たち「............?」




キモオタ「本当は拙者は.......今日で15歳になるのではない.......」



生徒たち「!?」




キモオタ「拙者の名前は『大石 貴志』 今日でビッチ先生と同じ 21歳になるでござるよ」









生徒たち「............!」



キモオタ「南の島で鷹岡と戦った時......鷹岡がウィルスの解毒剤を爆発しても.....なぜ拙者は比較的 冷静だったのか.....そして、あの時 拙者が皆に何を伝えようとしていたのか.......おそらくあの場にいた皆は疑問に思ったでござろう?」




『やれるものならやってみろ.......治療薬など 爆破されたところで怖くもなんともない......』


『皆!!聞いてほしいでござる!!
今 皆に盛られたウィルスは実は......!!





生徒たち「............!」



キモオタ「あの時.....磯貝氏と木村氏は拙者に尋ねてきたでござるな.....
『ひょっとして 治療薬が偽物だということを知っていたのではないか?』と.....」



磯貝 木村.......まさか.......!」



キモオタ「そう、拙者は知っていた.....治療薬の事だけではなく.....鷹岡が皆にウィルスを盛って人質にする事、そして残った生徒たちでホテルに乗り込む事も.....『死神』が現れ、生徒たちごと 殺せんせーを殺そうとしたことも.......今まで起こった出来事を全て知っていた.....」


生徒たち「...........!」









キモオタ「すまなかった......皆が危険な目に遭うとしっていながら.....拙者は皆にそれを教えることはしなかった.....なぜなら......」



吉田「ちょ!待ってくれ.....!どーいうことなんだよ!?訳わかんねーよ!!本当の歳ってなんなんだよ!!なんでお前がこれから起こる出来事を知ってるんだよ!?」


原「落ち着いて!!吉田君!!」



吉田「.........」ハァ...ハァ....



キモオタ「......そうでござるな........もう、この際...単刀直入に言おう......」









キモオタ「この世界は二次元.....つまり『漫画』の世界で、そして拙者は三次元.....つまり 『現実』の世界からこの世界に来たのでござる......」












生徒たち「.........!?」




次々とキモオタくんから繰り出される耳を疑うような言葉たち.......僕らの思考回路はもうすでについていけなくなっていた......


でも、キモオタ君の目を見れば 彼が嘘をついていないことがわかる......




岡島「ちょ.......ここが漫画の世界で.......お前はその漫画を読んでいた読者だってことか.........?
ははは!キモオタよぉ......冗談やめようぜ.......」



キモオタ「言ったでござろう......冗談でも戯れでもないと......」



寺坂「.....マジかよ.....」



生徒たち「..............」




キモオタ「......だから、拙者がこれから先 起こる出来事を知っていたのは.....この漫画の展開を知っていたから......」



キモオタ「そして......皆が危険な目に遭うと知っていながら それを皆に伝えなかったのは.....この漫画の展開を変えないためでござる.....この漫画は.....大きな危険や壁を乗り越えることによって皆が成長していく物語......だから、拙者が介入したりすれば、展開がずれ 皆が成長する機会を失うことになってしまう......」









カルマ「..........」

奥田「...........」





『まるでこれから起こる出来事を予測して行動しているみたいというか.....そんな気がしてさー』





狭間「.........でも......それなら確かに.....『死神』が仕掛けたトラップを余裕で回避していたのも合点がいく........」



キモオタ「.....そして........おそらく、この中に....この世界の真理に薄々 気付いている者がいると思う.......」



生徒たち「............!?」












キモオタ「そうでござろう 不破殿?」







生徒たち「!!??」



三村「.....不破......!?」




不破「......私は......知らない......」



キモオタ「そんなことはなかろう........今まで自分が言った事を思い出してみるでござるよ」






『え ジャンプの探偵物?よく知らないけど文庫版が出てるらしいから買うといいと思う』

『全員分の私服 2日分考えるのエグすぎるしね』

『8ページぐらいかけてリアクション取らせたかった でもそれは他の作品の独壇場だわ』




生徒たち「............!」



不破「............」





キモオタ「不破殿の口から出た数々のメタ発言.....これらの言葉は この世界の真理に気付いていないと出てこない言葉だと思うでござるが.......?」




生徒たち「......不破......」



不破「........うん......薄々だけど.....気付いてたよ......」










不破「皆......黙っててごめんね.....この世界が漫画の世界だってこと.....前々から気付いてけど.....別にこれからの生活には支障がないから言わないでおいたんだけど.......」



生徒たち「...........!」



キモオタ「.........これで......少しは信じてもらえたでござるか.......?」




竹林「.......なら、質問させてもらうけど........キモオタ君がこの世界に来た理由は何だい.......?」



キモオタ「..........拙者はある日突然この世界に飛ばされてきた........その時に、拙者をこの世界に飛ばした者の声が拙者に言った........
『この世界から出たければ椚ヶ丘中学3年E組担任の超生物を殺せ』と........」



前原「おい......ちょっと待て......この世界から出たければって.......」


渚「まさか..........!!」


生徒たち「.............!!」






殺せんせー「..........」


烏間「...........」


ビッチ「............」







キモオタ「そう、どのみち、あとわずかで皆とは一生のお別れでござる、殺せんせーを殺せずに地球が爆発しても、殺せんせーを殺して地球が爆発しなくても、




もう皆と会うことは二度とない」









生徒たち「...............!!」





『.....また一緒に花火大会 行こうね♪』


『........そうでござるなwwwwまた皆で一緒に行こうぞ!!デュフフwwww』





倉橋「う.......うわぁぁぁん!!」ポロ ポロ


岡島「倉橋......」



倉橋「オタりんの嘘つき!また皆で一緒に花火大会に行くって言ったのに!オタりんも一緒に行こうねって言ってくれたのに! うわぁぁぁん!オタりんのバカバカァ!」ポカポカ!



キモオタ「........倉橋殿......」



矢田「もう......会えないの.....?
元の世界に帰ったら......もう......二度と会えないの......?いやだぁ.....そんなのいやだよぉ......うわぁぁぁん!!」ポロ ポロ




キモオタ「すまない.......すまない.....」




生徒たち「そんな........キモオタ.......!」






殺せんせー「.............」



烏間「やはり......受け入れるのはまだ無理だったか........」



ビッチ「............」グス...









矢田 倉橋「.....グスッ....ヒック.....」


キモオタ「...........」ナデナデ


生徒たち「...............」





殺せんせー「さぁ、キモオタ君......続きを話しなさい」



烏間「もうこれ以上は......なにも今日でなくてもいいだろう......」



殺せんせー「私の生徒たちは、どんなに辛い事実であろうと必ず受け入れます.....
.仲間の過去を受け入れられないほどのやわな生徒たちには育てていません.....」



片岡「.......殺せんせーの言う通りだよ......それに、さっき言ったように......私達はどんな真実でも受け入れる覚悟は出来ている........」


磯貝「........話してくれ.......どんなに辛い過去でも......俺たちは耳を逸らさないし 、目を伏せない.......」



生徒たち「........キモオタ........」コクンッ








キモオタ「............わかった.......では......拙者の過去の話をしようか.........」








キモオタ「夏休み、南の島で....旅行最終日に烏間先生とビッチ先生が2人で食事をした時......烏間先生がビッチ先生に言われた........『【[ピーーー]】ってどういう事か 本当にわかってる?』という言葉......」



ビッチ「...........」



キモオタ「この言葉は烏間先生だけでなく、当然 皆にも付いて回るものだ......

【[ピーーー]】という 口に出すのは簡単な言葉........でも.......この言葉の持つ本当の重みを.......皆も、烏間先生も.......わかっていない.....なぜなら......人を殺した事などないからだ..........でも、拙者はこの言葉の持つ本当の重みを知っている.......いや、知ってしまった......!」







生徒たち「...............!!」



渚「まさか.........!!」








キモオタ「そう」






















キモオタ「拙者は過去に人を殺した事がある」







>>656

※酉入れてなかったし 文字フィルターが入ってしまったから 訂正したものを次に入れます






キモオタ「夏休み、南の島で....旅行最終日に烏間先生とビッチ先生が2人で食事をした時......烏間先生がビッチ先生に言われた........『【殺す】ってどういう事か 本当にわかってる?』という言葉......」



ビッチ「...........」



キモオタ「この言葉は烏間先生だけでなく、当然 皆にも付いて回るものだ......

【殺す】という 口に出すのは簡単な言葉........でも.......この言葉の持つ本当の重みを.......皆も、烏間先生も.......わかっていない.....なぜなら......人を殺した事などないからだ..........でも、拙者はこの言葉の持つ本当の重みを知っている.......いや、知ってしまった......!」







生徒たち「...............!!」



渚「まさか.........!!」








キモオタ「そう」






















キモオタ「拙者は過去に人を殺した事がある」












生徒たち「.........嘘........だろ........」






ビッチ「............」



殺せんせー「............」



烏間「............」











キモオタ「君達に聞く.....」




生徒たち「..........」






キモオタ「.......もし......自分にとって大切な人を殺さなければ自分が死んでしまうとしたら.........




君達ならどうする? 」










生徒たち「...........!!」





殺せんせー「............」











異次元からの来訪者は......僕たちには到底 答えられないような問いを突きつけると



ポツリ......ポツリ......と語り始めた......




自らが体験した 過去の忌まわしい記憶を......









2学期 完




キモオタ過去編 2学期終盤に続く








1学期編からずっと読ませてもらってるよ


>>667 ありがとう!これからも読み続けてもらえたら嬉しいです!



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