【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part37 (507)



 この星には――あなた達の住まう、この星には力がある。
 多様な生命を生み出し、育み、時に滅ぼし、時に恵みを与える。

 地球に芽生えた、知的生命体――人間。
 言語を介し、文化を作り、文明を発展させた人間。
 彼らは時に星の上にあることを忘れ、時に星に畏怖し、星を探究する。

 2XX0年――。
 とうとう、始まりの人間が星の恩恵を知り、その手に握る。
 彼は星の恩恵を『借り/操り』――『掴む/攫む』。

 星の力を『掴んだ/攫んだ』――彼は――始まりのグラスパー。

 彼の出現後、人々は星の恩恵を『借り/操り』ようと躍起になり、とうとうそれを『掴む/攫む』術を見つけ出す。


 星の力を巡る、欲しの物語





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428669801


 ロスチャイルド・ファミリー。
 世界を震え上がらせることさえできる、世界最大規模を誇るアメリカン・マフィア。

 その娘として引き取られ、育てられてきた。
 けれどある日の抗争に巻き込まれて、膝に癒えない傷を負った。

「ロウェナ、この屋敷にいれば安全だ。だから、ここにいなさい」

 心配という名の、束縛。
 大切にするという名目の、軟禁。

 ああ、退屈だ。
 退屈で、退屈で、退屈で、つまんない。

「ねえ、パパに内緒で聞いて」

「これから家出するから、とりあえず、どっか遠くまで連れてってね」

 それは、支配からの脱却。
 自由を手に入れるための、一大逃走劇!

 そう、わたしは自由を手に入れる!
 そしてパパに教えてやるんだ、――わたしの凄さを!

 カラシニコフ・ファミリーはロスチャイルド傘下のロシアンマフィア。
 そう、まずはそこを乗っ取って、わたしの手腕でスーパーすっごいマフィアに育てる!

 その暁にパパはきっと誉めてくれ――いやいやいや、違った、違った。
 こうすればきっと、パパはわたしを見直してくれるはず! 全てはパパを見返すために!

 ――決意に満ちあふれ、いざ、ロシア!
 カラシニコフ・ファミリーのドアを今、このわたしがくぐる!



 過去スレ
 30までの前スレは、30の>>4を参照してください
 1部 意志を継ぐ者(冬也編)1~4
 2部 暁に咲く黒鉄(明編)4~7
 3部 万雷纏いし闊歩(ハワード編)7~11
 4部 零へ至る道(幸晴編)11~14
 5部 穢れざる黄金(独楽編)14~17
 6部 闇を蠢く救済(デイモン編)18~21
 7部 輝きの乙女(夜子編)22~25
 8部 対峙する宿命(怜&御門編)25~30
 9部 奇跡の祭祀(まつり編)30~34
 10部 ロウェナ編35~

 30 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part30 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425809140/)
 31 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part31 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426154148/)
 32 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part32 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426432863/)
 33 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part33 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426766587/)
 34 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part34 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427219974/)
 35 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part35 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427456862/)
 36 【オリ設定・異能】星/欲しの物語【安価・コンマ】part36 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428058205/)



 ――個人情報――
 名前:ロウェナ・ロスチャイルド 性別:女 職業:学生(?) 年齢:14
 身体能力:最悪 頭脳:アホ 精神:原石
 異能:粒子、水 特技:狙撃 願望:パパを見返す
 GS:ポイント151/100 アーム270/200 コート369/300 バーニッシュMAX
    ピラー216/250 アンテナ93/200
 戦闘スキル:狙撃(105/100)

 ――知人――
 イルミア・チェルシー:鎮静と転移の異能 カラシニコフファミリー末裔 100
 ヴィオ・ロマノフ:暴食の異能 ロマノフファミリーボス ー
 マグヌス・ニーベリ:ロスチャイルドファミリーの一員 嫌味 ?
 浪川友司:硬化の異能 地下闘技場のファイター 新人狩り 50
 リエル・ラスプーチン:地下闘技場のギャンブラー 90
 フリストフォル・ポチョムキン:鎔解の異能 部下 ギャングスター志望 60
 スレイン・カチューシャ:空気の異能 部下 生意気 60
 エリオール・コンデンナー:増幅の異能 他称・神様 スレインの師匠 ?


 ピラー 216/250

ロウェナ「これでもう、豪邸はばっちりだね」

イルミア「で…でも、こんな大金、そんなあっさりもらって、いいの…?」

ロウェナ「だってくれたんだし、いいんじゃない?」

ロウェナ「出してって強く言ってないし」

イルミア「でも…」

ロウェナ「イルミアは考えすぎ」


 【安価下2】
 1 コミュ
 2 イベント
 3 その他、自由行動


<コンコンコン

<ガンガンガンッ

<お嬢さーん? いるんでしょー? 開けてくださいよー

ロウェナ「あ、また来た…」

ロウェナ「勝手に入ってー」

 ガチャ

マグヌス「ふぃぃぃ~…」ダラダラ

ロウェナ「何その汗?」

マグヌス「あー、窓…窓開けていいですか?」ガララッ

ロウェナ「どうしたの?」

マグヌス「いやー、激辛料理ってのがあったんで、ふらっと寄ってみたら、もう辛くて辛くて、熱くて、たまらんくてですね…」


 【安価下2】
 1 どうせいつもと同じこと言いにきたなら、汗臭いから帰って、って
 2 どこのお店? いってみたい!
   ※連れてきたい人がいれば併記。なければロウェナとマグヌスだけ
 3 その他、どうする?


 ――モスクワ市内・超激辛多国籍料理店――

 グツグツグツ…

<ひぎゃあああああああ――――――――――――――――――――っ!

<かふっ…

<おいまた倒れたぞ、担架ー

<店員さーん、こっちの人にも担架~

<あいよ!

ロウェナ「何これ…?」

フリストフォル「うおおお…な、何か、すげえな…」

マグヌス「完食したら1000ルーブルプレゼントで、飲食代タダ、だとか」


 【安価下2】
 1 よし行け、フリストフォル
 2 よし行くぞ、フリストフォル
 3 勇姿を見てろ、フリストフォル


ロウェナ「フリストフォル、食べよ」

フリストフォル「おう」

マグヌス「ここ、やっばいですよ?」

ロウェナ「ふん、いいもん」

フリストフォル「じゃあ俺…超ギガント級ボルシチ!!」

ロウェナ「わたしは…テラ級ハンバーガー!」

店主「あいよ」

マグヌス「あーあー…」


 【直下 コンマ判定】(精神:原石+1)
 ロウェナの結果
 1~3 あまりの辛さに失神、気絶
 4~6 あまりの辛さにリタイア
 7~9 あまりの辛さに味覚がおかしくなった
  0  完食できた

 【下2 コンマ判定】(精神:ギャング?+1)
 フリストフォルの結果
 1~3 あまりの辛さに火を吹いて飛び出していった
 4~6 あまりの辛さに白目を剥きながら食べ進めたけど完食ならず
 7~9 あまりの辛さに面食らいながらかろうじて完食した
  0  余裕だった


ロウェナ「うっ…何か…見てるだけで、目が染みる…」

フリストフォル「おおう…真っ赤っか…」

マグヌス「あーめん…」

 パクッ
 パクッ

ロウェナ「…」バタッ

ロウェナ「」ブクブクブク

フリストフォル「あっ、ぎゃ、ががががああああああああああああああああああああ―――――――――――――――――――――――――っ!!」

 バンッ
 ダダダダダダッ

マグヌス「くふふ…ふふふふっ…ばっからしい…」

マグヌス「こんなの、食べきれるはずないでしょう…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あまりの辛さで、しばらく体調を崩した2人だった
 4~6 辛いものが苦手になった2人だった
 7~9 新陳代謝がすごく良くなった…気がした

―――――

 一旦ここまでっす~
 ありがとうございました


 ――モスクワ市内・シティーホテル・最上階の一室――

マグヌス「ようやく汗が引いてきた…」フゥ

ロウェナ「熱い…辛い…辛い辛い辛いぃぃぃ…」ダラダラ

マグヌス「お嬢様は運動をしないから、いい感じに汗をかけていいじゃないですか」

マグヌス「ぶくぶくとしては、お可哀想で見ていられなくなりますから」

ロウェナ「意地悪…」

マグヌス「まさか、わたしはお嬢様を第一に考えています」

マグヌス「そう…できるだけ、手がかからないようにと…」

ロウェナ「帰っていいよ」

マグヌス「では失礼」

 バタム

ロウェナ「…辛い…」


 【安価下1】
 1 コミュ
 2 イベント
 3 その他、自由行動


 お話を進めてくれようとしてるのは有り難いんすけど…
 ほら、イベントはね、些細なこと限定で…

 次の更新くらいから、また別のが進む…と思われるんで

 なもんで、すみませんが再安価です

 【安価下1】
 1 コミュ
 2 イベント
 3 その他、自由行動


イルミア「ロウェナ」

ロウェナ「どったの?」

イルミア「お手紙、届いたけど…」

ロウェナ「手紙…?」

イルミア「はい」

ロウェナ「だーれーかーら――あ、お姉ちゃん」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 相手くれる人が丁度いなくて退屈してるから、ネトゲ一緒にやろうよー、っておさそい
 4~6 最近、パパンに買ってもらったもの自慢が延々と書き連ねられてた
 7~9 バカンスに行ったらしく、その時の写真と感想が手紙につづられてた
  0  お姉ちゃん結婚するってさ


手紙『ネトゲしよう、ネトゲ』

手紙『とりあえずお家に電話ちょうだい。そしたら、ぜーんぶこっちでハックして環境整えてやれるようにしてあげるから』

手紙『お姉ちゃんと一緒に、電脳世界のヒーローになりましょう』

ロウェナ「…」

イルミア「お姉さんからの手紙…何て?」

ロウェナ「…うん…元気そう」


 【安価下1】
 1 手紙はゴミ箱へ入れた。相手すると疲れちゃうもん
 2 お手紙の返事を書いて出しといた
 3 ねえイルミア、ゲームやりたい?
 4 その他、自由行動


ロウェナ「ねえイルミア、ゲームやりたい?」

イルミア「ゲーム?」

ロウェナ「うん。一緒にやろって誘われちゃったんだけど、目がちかちかするからあんまり好きじゃないの」

ロウェナ「だから、お姉ちゃんと一緒にやる?」

イルミア「え…」

ロウェナ「あ、電話とって」

イルミア「はい…」

 prrrr…

ロウェナ「もしもし、お姉ちゃん? わたし。…うん、じゃあねー」

<コンコンコン

ロウェナ「え」

イルミア「?」

 ガチャ

宅配「お届けものでーす。PCゲーム一式です」

宅配「すでに料金いただいていますので、それでは~」

 バタム

イルミア「早い…」

ロウェナ「じゃ、やってていいよ」

イルミア「え…はい…」

 ポチポチ

イルミア(いきなり、知らない人から申請きた…。これがお姉さん…?)

イルミア(これで、こうして…こうすれば、一緒にできる…? あ、できた…)

イルミア(あ、あっ、始まっちゃった。もう?)

 ガチャガチャ

イルミア「むっ…えい、えいっ」

ロウェナ(何だかんだで、イルミアも子どもだもんね…)

ロウェナ(ゲームで遊んでもいいだろうし。お姉ちゃんは…いつまでゲームやるんだろ?)


 【安価下1】
 1 本日はここまで。ありがとうございました
 2 コミュ
 3 イベント
 4 その他、自由行動


ロウェナ「そうだ、お家…」

ロウェナ「ねえ、イルミア?」

 ガチャガチャ

イルミア「はい…?」

 デデ----ン
 ピコンッ

HN・RC『ロウェナ死にすぎwww』

イルミア「あっ…ご、ごめんなさい…っと」カチカチ

ロウェナ「豪邸のこと、どうなってるか知ってる?」

イルミア「それは…リエルに聞いた方が、いいんじゃ…?」

ロウェナ「そっか。ゲーム、適当でいいからね?」

イルミア「はい…」

ロウェナ「リエル、リエル~?」

リエル「んー?」カキカキ

ロウェナ「…何してるの?」

リエル「闘技場のデータを更新してるのだ。色々とね、こうしてまとめて、さっと見れるようにして、頭に叩き込んでね…」

ロウェナ「ふうん…」

ロウェナ「お家のこと、どうなってるかな?」

リエル「あー…そういや、何だっけ? 前倒しになったんだっけ? 電話で聞いてみるよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 もうちょっとしたら設計に取りかかれるって
 4~6 設計なう
 7~9 設計できたから、お金振り込んでもらえたら工事とりかかれるよー、って


リエル「あいあいあーい、どもども~」

リエル「ふぅ…ロウェナ、できたって!」

リエル「お金出せば、もう工事に取りかかれるってさ」

ロウェナ「ほんと? じゃ、早くやってもらお」

リエル「だねー」

リエル「んじゃ、振り込んでおくよ」

リエル「えーとね、まあ…1ヶ月か…それ以上か…」

リエル「それくらいで建つってさ」

ロウェナ「分かった」

リエル「いやー、楽しみですねえ。ぐふふふ…」

ロウェナ「うん」


 ――個人情報――
 名前:ロウェナ・ロスチャイルド 性別:女 職業:学生(?) 年齢:14
 身体能力:最悪 頭脳:アホ 精神:原石
 異能:粒子、水 特技:狙撃 願望:パパを見返す
 GS:ポイント151/100 アーム270/200 コート369/300 バーニッシュMAX
    ピラー216/250 アンテナ93/200
 戦闘スキル:狙撃(105/100)

 ――知人――
 イルミア・チェルシー:鎮静と転移の異能 カラシニコフファミリー末裔
 ヴィオ・ロマノフ:暴食の異能 ロマノフファミリーボス
 マグヌス・ニーベリ:ロスチャイルドファミリーの一員 嫌味
 浪川友司:硬化の異能 地下闘技場のファイター 新人狩り
 リエル・ラスプーチン:地下闘技場のギャンブラー
 フリストフォル・ポチョムキン:鎔解の異能 部下 ギャングスター志望
 スレイン・カチューシャ:空気の異能 部下 生意気
 エリオール・コンデンナー:増幅の異能 他称・神様 スレインの師匠


―――――

 今夜はここまでっす
 ありがとうございました


 じゃあ、始めまするぞよよ~
 ソロモン編みたいな顛末にならなきゃ、これが終わったらようやく豪邸が完成して住めるようになるで~

 【安価下2】
 1 ロスチャイルド・ファミリー編、スタート
 2 マフィア戦国時代編、スタート
 3 ロスチャイルドの跡取り編、スタート


 ――モスクワ市内・シティーホテル・最上階の一室――

 ガチャガチャ

イルミア「っ…ふっ…」ガチャッ

 デデ---ン

イルミア「あう…」

 ピコ--ン

HN・RC『何でwww上達wwwwしwなwいwのwwwww』

イルミア「…」

HN・RC『それとロウェナちゃん』

イルミア「?」

HN・RC『何かよく分からないけど、パパがねー、大事な話したいからちょっとだけでも戻ってきてってさ~』

イルミア「大事な…話…?」トトトッ

HN・RC『それじゃ、次やるよー』

イルミア「ロウェナ?」ヒョコッ

ロウェナ「どうしたの?」

イルミア「何か…お姉さんから、パパが大事な話したいから、ちょっとだけでも戻ってきてほしい…とかで」

ロウェナ「何でお姉ちゃんからイルミアに――ゲームで?」

イルミア「うん」

ロウェナ「でも…お姉ちゃんから、そんなこと言われるのはちょっと、珍しい…かも…?」


 【安価下2】
 1 ま、無視するけどね
 2 おっと? マグヌスがまた来たな? 聞くだけ聞いておこう
 3 …じゃあ、ちょっとだけ帰ろう…かな…?


ロウェナ「…じゃあ…ちょっとだけ、帰ろうかな…?」

イルミア「…アメリカ、に…?」

ロウェナ「大事な話って、何だと思う?」

イルミア「……さあ…?」

ロウェナ「うーん…まあいっか。よし、アメリカ行こう」


 【安価下2】
 1 皆、連れてっちゃうよ
 2 何人かモスクワに残すのだ
   ※『連れていく』メンツを選択してちょんまげ。複数可
 3 イルミアと2人でね。留守は任せたぜ、その他!


 さて、ではいきますぞよ…?

 【安価下2】
 ロウェナのお姉ちゃんのお名前

 【ロウェナ姉ちゃんの名前採用安価のコンマ判定】
 1~3 廃人ゲーマーヒキニート
 4~6 廃人ゲーマー
 7~9 廃人ゲーマーだけど、やるときはやるひと


 【安価下4】
 ロウェナの双子の妹のお名前

 【双子の妹の名前採用安価のコンマ判定】
 1~3 ロウェナを見下してる
 4~6 ロウェナ大好きっ娘。めちゃめちゃ嫉妬深い
 7~9 ロウェナを見下してるけど、ロウェナがそれに気づいてない系でお姉ちゃんぶったロウェナに振り回されて何やかんやで仲いいのか?系


 ヘレナお姉ちゃん、有能廃人ゲーマー

 ニナ…どうなる…?

 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 多分、ロウェナがもらうはずだった全ての優れた才能をひとりで持ってったくらい超・有能。しかも、健全なロウェナLOVE勢(パパンと双璧?)
 奇数 超・有能。野心家。波乱の予感…。見た目しかロウェナと似てない疑惑爆誕
 ※0は偶数扱いや


 ――USA・某州・ロスチャイルド邸――

 キィィィッ

警備「何だ?」

 ウィ----ン

フリストフォル「何だって何だよ?」

警備「誰だと聞いている」

ロウェナ「わたし」スッ

警備「ニ――いえ…ロウェナ…お嬢様…?」

フリストフォル「どこ停めりゃいいんだ、車」

イルミア「やっと…フリストフォルの運転終わった…」

リエル「死ぬかと思ったぁ…」

スレイン「死ぬはずねーじゃん…」

ロウェナ「何か、お姉ちゃんからパパが大事な話したい? とか言ってるからって、帰ってきたの」

ロウェナ「すぐ帰るからね?」

警備「か…かしこまりました」


 【安価下2】
 1 久しぶりのロウェナのお部屋で、またーり。用事? あとあと
 2 ヘレナ、襲来
 3 さっさと用事済ませるやで~


 ――ロスチャイルド邸・談話室――

ゼウス「ロウェナ…!」

 ダキッ

ゼウス「ああ、ロウェナ…。無事かい? ケガは? 病気は? してないか?」

ゼウス「いきなり消えてしまって、どれだけ気を揉んでいたか…。ああ、良かった…」

ロウェナ「放して、パパ。息苦しい」

ゼウス「ああ…」チラッ

イルミア(この人が…ロスチャイルドの、ボス…?)

リエル(ほへー…貫禄ある爺さんだこと…)

フリストフォル(これがすげーマフィアの、すげーボスか…。ギャングスター的には、やっぱベクトル違うな)

スレイン(何か、こっち睨んでる?)


 【直下 コンマ判定】(マグヌスの報告-2)
 1~3 ゼウス「イルミア・チェルシーというのは、誰だ?」イルミア「」
 4~6 ゼウス「…ふんっ」イルミア(こわい…)
 7~9 ロウェナ「お姉ちゃんから、大事な話があるって聞いたんだけど何?」ゼウス「っ…ああ…そうだね」


 多いね…

 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 ゼウス「カラシニコフ…か」ロウェナ「?」ゼウス「……なるほど…面影は、少しだけある…」イルミア「?」
 奇数 ゼウス「ロウェナを無事にここまで連れてきたことは礼を言おう。だが、キミらは別室にいろ。これは部外者に知られたくない話だ」パチッ
 ※0は偶数扱いなんや


ゼウス「カラシニコフ…か」

ロウェナ「?」

ゼウス「……なるほど…面影は、少しだけある…」

イルミア「?」

ロウェナ「どうでもいいけど、大事な話ってなに?」

ゼウス「…ああ…」

ゼウス「いいかい、ロウェナ。パパはもう、そろそろ…引退を考えている」

ロウェナ「それで?」

ゼウス「だが、知っての通り…パパは3人の娘達しかいない。ファミリーが舐められないためにも、男を据えなければならない」

ゼウス「それでね、ヘレナか、ロウェナか、ニナ…。キミ達の誰かが結婚や、婚約をして、ロスチャイルドのボスにふさわしい男性を用意しないといけない」

ロウェナ「お姉ちゃんが結婚するの?」

ゼウス「いや…そういうわけではないが…早く、後継者を決めておきた――」

フリストフォル「なーる、それで俺が呼ばれたわけだ。任せとけ、ジジイ。この俺がギャングスターとして――」

 バンッ
 ゾロゾロ…

澄刀「射殺を許可する」

 ジャキィッ

フリストフォル「ふぁっ!?」

イルミア「!?」

スレイン「んだよ、いきなり出てきて銃なんか向けて!」

 バババババッ
 ギュゥィィィィンッ
 ギィィィィンッ

 いきなり押し入ってきたロスチャイルド構成員が、それぞれの銃を発砲した。
 イルミアが鎮静の異能を使って弾丸の動きを鈍化させ、スレインが押し固めた空気でそれらを弾き飛ばす。

 ギュインッ
 ドゴォォォォッ

スレイン「じょーしきがねえのかよ!? ぶゎーかっ!!」

リエル(過激…)

イルミア「っ…はあ…」ドキドキ

澄刀「かくなる上は――」

ゼウス「よせ。…若者、キミの軽はずみな言動は、今は不問としておく。だが、次はない」

フリストフォル「俺?」

リエル「当たり前でしょ。いい、とってもとっても偉い人なんだから、気安くジジイなんて言ったらぶっ殺されるでしょ」

フリストフォル「ええー? でも、俺はさ」

リエル「そういうことだから、はい、黙った、黙った。お口、チャーック」

スレイン「マフィアって、血の気多すぎだろ…」ジロッ

澄刀「…」

イルミア(何で皆…平然としていられるの…?)ブルブル

ロウェナ「それで何?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 すごくどうでもいいんだけど
 2 お姉ちゃんじゃないなら、ニナが結婚でもするの?
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「お姉ちゃんじゃないなら、ニナが結婚でもするの?」

ゼウス「…」

ロウェナ「?」

ゼウス「…そう、そうなんだ…」←目が死んだ

ロウェナ「え?」

ゼウス「しかも…あの…ロックフェラーの、あの…バスタなどと抜かして…」

ロウェナ「パスタ?」

イルミア「変な名前…」

フリストフォル「イタリア人か?」

リエル「…もう、このバカども…」

ゼウス「ロウェナ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ゼウス「ニナを止めてくれ…。でなければ、ロスチャイルドは…消えてなくなる…」
 4~6 ゼウス「ニナ…ニナが嫁にいくなんて、ロウェナも嫌だろう? 手塩にかけてこれまでずっと…グスッ…」ロウェナ「…」
 7~9 ゼウス「パパは…ニナをお嫁になんてやりたくない…。だが、ファミリーのために…いや…だが…ロウェナ、どうすればいい?」


ゼウス「ニナを止めてくれ…。でなければ、ロスチャイルドは…消えてなくなる…」

ロウェナ「どうして?」

ゼウス「ロックフェラーは分かるかい?」

ロウェナ「…何だっけ?」

ゼウス「…古い盟友だ。同時にロスチャイルドに匹敵する…いや、今はもう、それ以上に規模を大きくしているかも知れないマフィアだ」

ゼウス「その現在のボスが、バスタ・ロックフェラー」

ゼウス「5人いた、ロックフェラーの息子達の中でも、特に頭がキレて、血で血を洗った後継者争いで、その椅子をもぎとった」

ゼウス「底知れぬ野心家だ。それはニナと通ずる部分もあるだろう。この2人が結ばれれば、実権争いに発展するのは確実…」

ゼウス「ニナには何の心配もいらないだろう…。だが、相手があのバスタ・ロックフェラーとなれば話は別になってくる」

ゼウス「裏でどんな策謀が張り巡らされるか、想像するだけでパパでも背筋が冷たくなる」

リエル(どんだけ…?)

ロウェナ「でも…消えてなくなるって?」

ゼウス「バスタ・ロックフェラーが婿にくるということはないだろう。そうなると、ロスチャイルドが丸ごと、ロックフェラーに下る」

ゼウス「ロックフェラーとは言え、ロスチャイルドを丸ごととなれば統合で様々な軋轢も生まれる」

ゼウス「そして、ロスチャイルドはちりぢりにされ、富も、権力も、ファミリーも、分散、管理を受ける…」

ゼウス「ニナはそんなことさせないだろうが、そこで水面下で様々な争いが生まれることになる」

ゼウス「わたしの見立てでは…それに敗れることになるだろう。そうなれば、ロスチャイルドはもう、消えるも同然だ」

ゼウス「吸収され尽くして、ロスチャイルド・ファミリーの歴史は閉ざされる――」

ゼウス「存続のための婚姻が、消失に繋がってしまうんだ。そうなれば、ロウェナ…キミも、大変な目に遭いかねない」

ロウェナ「……?」←よく分かってない

ゼウス「……いいかい、ニナがバスタ・ロックフェラーと結婚をしたら、ロスチャイルドはなくなってしまう」

ゼウス「だから、ニナを止めてほしいんだ」

ロウェナ「結婚するなって言ったら?」

ゼウス「…それが聞かないから、ロウェナに頼っているんだ。双子のお姉ちゃんだ…。ニナも耳を傾けるかも知れない」

ゼウス「ロウェナ、パパはニナを嫁にやりたくな――ではなく…ロスチャイルドのために、この結婚は反対なんだ」

ゼウス「どうにかしておくれ」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 説得すればいいんでしょ? 簡単じゃん
 2 じゃあ、そのバスタっていうのをころころしちゃえば?
 3 …お姉ちゃんが誰かと結婚しちゃえば?
 4 その他、自由台詞


ロウェナ「…お姉ちゃんが誰かと結婚しちゃえば?」

ゼウス「それが1番だが…ヘレナはもう、10年も部屋から出てこない…」

ゼウス「それにヘレナ自身も、結婚なんかしたくないの一点張りだ」

ロウェナ「…」

ゼウス「ロウェナから、ヘレナを説得してくれるかい?」

ロウェナ「ええ…? お姉ちゃんが誰かの言うこと聞くと思うの?」

ゼウス「ああ、そうだ…。そうなんだ…。どうして、我が娘達はこうも…」

澄刀(それはボス…あなたが甘やかしすぎた結果です…)


 【安価下2】
 1 しゃあない、とりあえずヘレナ説得から始めよう
 2 ニナに結婚するなって説得してみっかー
 3 その他、どうするー?


ロウェナ「…じゃあ、ニナが、ロックフェラーと関係ない人と結婚したら?」

ゼウス「それもいい考えだが…嫁には…出したくない…」ゴニョゴニョ

ロウェナ「?」

ロウェナ「いいの? じゃあ、そう言ってくる。部屋にいる?」

ゼウス「ああ…恐らく、いるだろう」

 ・
 ・
 ・

 コンコン
 ガチャ

ロウェナ「ニナ~」

ニナ「…ロウェナ…」

ロウェナ「久しぶりっ」

ニナ「…そうね」

ロウェナ「ロックフェラーのパスタ? と結婚するの?」

ニナ「そうよ。それで、ロックフェラーを乗っ取るの」

ロウェナ「パパが嫌がってたから、別の人にしたら? ロックフェラーじゃない人」

ニナ「そんなの結婚する意味ないでしょ?」

ロウェナ「意味…?」

ニナ「だって、わたしが誰かと結婚するんだよ? わざわざ、結婚なんかするのに、格下とやってどうするの?」

ニナ「結婚して、根こそぎ全て持ってくの。そうしたら、ロックフェラーくらいのカモじゃないと意味がないじゃない」

ロウェナ「…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ニナ「パパに言われたんだろうけど、邪魔するならわたし…パパでも、ロウェナでも…消すよ」
 4~6 ニナ「邪魔しないでね、ロウェナ。ううん、むしろ協力して。全部手に入れるために」
 7~9 ニナ「はあ…じゃあ…分かりやすく言ってあげるね。バスタって人が好きだから結婚するの。ダメ?」ニコッ ロウェナ「…そうなの?」


ニナ「はあ…じゃあ…分かりやすく言ってあげるね。バスタって人が好きだから結婚するの。ダメ?」ニコッ

ロウェナ「…そうなの?」

ニナ「そう。応援、してくれるよね?」

ロウェナ「それなら…」

ニナ「だと思った♪」

ニナ(相変わらず、バカだな…)

ロウェナ「カモって?」

ニナ「カモ、おいしいでしょ? 好きでしょ?」

ロウェナ「…そっか!」

ニナ「うん」

 ・
 ・
 ・

ロウェナ「バスタって人が好きなんだって」

ゼウス「…はあ…」

ゼウス(言い包められたか…)

ロウェナ「どうしたの?」

ゼウス「いや…もう…止めることはできないのかも、と思ってな…」

ロウェナ「…止める必要ないじゃん」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 バスタが訪問してきたぜぃ
 4~6 ロウェナ、口先の言葉に騙されてることに気づかず…
 7~9 ゼウスに騙されてるよ、って説明された


ゼウス「…いいかい、ロウェナ」

ロウェナ「なに?」

ゼウス「ニナと、バスタ・ロックフェラーは会ったことさえもない」

ロウェナ「ふうん…」

ゼウス「それに、ニナが誰かに異性として好意を寄せられると思うかい?」

ロウェナ「でも言ってたよ?」

ゼウス「…ロウェナ、ニナに嘘をつかれたのだよ」

ロウェナ「…え」

ゼウス「会ったこともなく、もちろん…名前くらいでしか、互いに知らない相手を好きになれると思うかな?」

ロウェナ「ない」

ゼウス「そうだろう?」

ロウェナ「えっ、じゃあニナに騙されたの?」

ゼウス「…そういうことだ」


 【安価下2】
 1 よーし、今度は騙されない! もう1回、ニナのとこに!
 2 もうムリだって、説得は。また騙されちゃうばっかりだよ~
 3 その他、どうするー?


 ニナに…ってことで、ええねんな?

―――――

 ガチャッ

ロウェナ「ニナ、ほんとはバスタって人好きじゃないんでしょ?」

ニナ「あれ、もうバレたの?」

ロウェナ「そんな…ほんとだったなんて…」

ニナ「だから何?」

ロウェナ「…このままじゃ、ロスチャイルドがなくなっちゃうんだよ、知らないの?」

ロウェナ「だから結婚しちゃダメ」

ニナ「それはパパの見立て、でしょ? わたしは、ちゃんと勝つ」

ニナ「ちょっとはファミリーの人も死んじゃうだろうけど、最終的には全部手に入れるの」

ニナ「だから邪魔をしないでくれる? 内輪のことで、がたがたしてる場合じゃないの」

ニナ「それとも、パパが言うようにファミリーがなくなっちゃうことが嫌なら、協力してくれる?」

ロウェナ「協力って…」

ニナ「まあ…ロウェナじゃ、大したことできないんだけどね」

ニナ「それとも、止める? 邪魔するなら…ロウェナでも、パパでも、容赦しないよ」


 【多数決】最速5票獲得選択肢を採用
 1 ニナに協力をする
 2 ニナを絶対止める
 3 別の方法を探す

(3票獲得にしとこか…人、いなかったね…それとも、悩んでるだけ…?)


ニナ「どうする、ロウェナ?」

ロウェナ「…」

ロウェナ「……?」

ニナ「…はあ…いいよ、もう…」

ニナ「でも…邪魔はしないでよ」

 ・
 ・
 ・

ロウェナ「……………」

ロウェナ「………………うーん…」

ロウェナ「…どうしよ…?」

ロウェナ「協力したら…どうなるの?」

リエル「ロックフェラー? っていうのと…水面下の全面抗争でしょ?」

ロウェナ「ニナを、止めたら?」

リエル「邪魔したら、内輪で抗争でしょ?」

ロウェナ「…他に、どうすればいいの?」

リエル「さあー…? 立派な家族ってのは、ややこしいよねえ…」


 【安価下2】
 1 ああもう夜か…。寝よ寝よ
 2 もう夜だのう…。モスクワに帰ろう


ロウェナ「あー…むりむり、考えらんない」

ロウェナ「寝る~」

リエル「それがいいね。で、わたしたらは…どこで寝ればいいんだろ?」

ロウェナ「空き部屋使ったら?」

リエル「それがさー、何か、ここの人ら、随分と風当たり強くて、いづらいし…」

リエル「野郎どもは車ん中にいっちゃったし」

ロウェナ「そうなの…?」


 【安価下2】
 1 まあでも、好きにしてちょんまげ~って方針。ロウェナには寝るとこあるし
 2 じゃ、みんなで近くのホテルに泊まろう
 3 いいよ、空き部屋に寝て。ロウェナがいいって言えばいいんだよ


ロウェナ「じゃあ、もう、好きにしていいよ」

ロウェナ「わたしはここで寝るから。おやすみ~」ボフッ

リエル「丸投げかーい」

ロウェナ「Zzz…」

リエル「…カジノ、どっかにないかな…?」

リエル「おやすみ」


 【直下 コンマ判定】
 翌朝…
 1~3 皆が…いない…?
 4~6 朝まで遊びほうけてたらしい…こいつら…
 7~9 別になーんも、ないで?
  0  ん、ん、ん…?


 ――ロスチャイルド邸・ロウェナの寝室――

ロウェナ「ふわぁぁぁ…」

ロウェナ「…やっぱり…自分のベッドって、落ち着く…」

ロウェナ「…」ウトウト

 ポフッ…

ロウェナ「Zzz…」

 ガチャ

イルミア「…ロウェナ…?」ヒョコッ

イルミア「…まだ寝てる…」

イルミア「朝だよ…?」ユサユサ


 【安価下2】
 1 後継者問題
 2 GS練習
   A ポイント151/100
   B アーム270/200
   C コート369/300
   D ピラー216/250
   E アンテナ93/200
   F ステルス0/300
 3 コミュ
 4 その他、自由行動


 ――個人情報――
 名前:ロウェナ・ロスチャイルド 性別:女 職業:学生(?) 年齢:14
 身体能力:最悪 頭脳:アホ 精神:原石
 異能:粒子、水 特技:狙撃 願望:パパを見返す
 GS:ポイント151/100 アーム270/200 コート369/300 バーニッシュMAX
    ピラー216/250 アンテナ93/200
 戦闘スキル:狙撃(105/100)

 ――知人――
 イルミア・チェルシー:鎮静と転移の異能 カラシニコフファミリー末裔
 ヴィオ・ロマノフ:暴食の異能 ロマノフファミリーボス
 マグヌス・ニーベリ:ロスチャイルドファミリーの一員 嫌味
 浪川友司:硬化の異能 地下闘技場のファイター 新人狩り
 リエル・ラスプーチン:地下闘技場のギャンブラー
 フリストフォル・ポチョムキン:鎔解の異能 部下 ギャングスター志望
 スレイン・カチューシャ:空気の異能 部下 生意気
 エリオール・コンデンナー:増幅の異能 他称・神様 スレインの師匠
 ゼウス・ロスチャイルド:ロスチャイルド現ボス
 ヘレナ・ロスチャイルド:姉 廃人ゲーマー
 ニナ・ロスチャイルド:双子の妹


 【直下 コンマ判定】(精神:原石+20)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 216/250


 ピラー 293/250

ゼウス「ロウェナ…ニナは、やっぱりダメだったかい?」

ロウェナ「だって、どうしたらいいか分かんないもん」

ゼウス「…もう…ニナに委ねるしかない…か」

ロウェナ「そうしたら、どうなるの?」

ゼウス「…ロスチャイルドは、終わりだ」

ロウェナ「…それ以外に、何もないの?」

ゼウス「ロスチャイルドの存続をはかるのであれば、方法はあるだろうが…ニナとは敵対せざるをえない…」

ゼウス「いや、我々が敵対という意識を持たずとも、それがニナに邪魔な配慮と思われれば…きっと、あのコは牙を剥くだろう」

ゼウス「…バスタ・ロックフェラーが、ニナから申し込んだ約束を足蹴にでもすれば、また変わるだろうが…」

ゼウス「転がり込んできた、この話をあの男がそう簡単に手放すとも思えんな…」


 【安価下2】
 1 ねーちゃーん、どうしよー?
 2 よっしゃ、バスタってのを説得してみりゃええんとちゃう?
 3 その他、どうするよー?


 ――ロスチャイルド邸・ヘレナの部屋――

 ガチャ

ロウェナ「お姉ちゃん?」

 ガチャガチャ

ヘレナ「…ロウェナ…どしたの? いたの?」

ヘレナ「何でログインしてこなかったの? 孤立死させるつもりだったの?」

ロウェナ「ねえねえ、ニナがバスタって人と結婚したら、ロスチャイルド消えちゃうんでしょ?」

ロウェナ「どうしたらいいの?」

ヘレナ「さあ? 興味ないもーん」

ヘレナ「それよりもロウェナ、ほらほら、ここ座って。一緒にゲームをしよう」キリッ

ロウェナ「目がチカチカするからやだ」

ヘレナ「とか言ってちゃっかり、つきあってくれてたのにー。いいじゃーん」

ロウェナ「あれ、わたしじゃないし」

ヘレナ「」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 お姉ちゃんが結婚しちゃえば?
 2 ねえ、ニナ、どうにかならないの?
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「お姉ちゃんが結婚しちゃえば?」

ヘレナ「何でわたしが、やーだよ」

ロウェナ「何で?」

ヘレナ「結婚なんてムダムダ。ゲームさえあれば生きてけるし」

ヘレナ「ゲーム内でなら結婚してるし~。これでもモテモテで貢がれまくりだよ」

ロウェナ「だって、ロスチャイルドなくなっちゃうよ?」

ヘレナ「でもさー、そこでわたしが出てって、結婚しまーすなんて言っても、ニナは黙ってないっしょ」

ヘレナ「ニナに好き勝手やらしたっていいじゃん。どうせ、争いは水面下でしょ」

ヘレナ「わたしはずっと養ってもらうだけだから、中立でーす」

ヘレナ「そんなわけで、結婚しません。ロウェナが結婚しちゃえば?」

ロウェナ「誰と?」

ヘレナ「いないの? 誰も? やだもう、年頃なのに」

ロウェナ「あ、それブーメランって言うんでしょ? 知ってる」

ヘレナ「ま、でもニナ以外の誰かがロスチャイルド継ごうとすりゃ、ニナはめらめらしちゃうでしょ」

ヘレナ「残された道は静観か、諦観か、傍観か、交戦だよ」

ヘレナ「ロスチャイルドが消えるなんて言うけどさ、名前が消えるだけ。わたしらはさ、引きこもってりゃ何も変わんないよ」

ヘレナ「ニナが勝とうが、バスタが勝とうが、視界に入らなきゃ危害もないんだし」

ロウェナ「…?」

ヘレナ「お姉ちゃんはノータッチだよ、どうでもいーし」


 【安価下2】
 1 ねーちゃん、使えなかったな…
 2 ねーちゃんと話してもいいよ。併記ね?
 3 その他、自由行動


ロウェナ「でも、うちがなくなったら、養ってもらえないんでしょ?」

ヘレナ「だーかーらー…」

ヘレナ「なくなるってのは、お名前が、なーの」

ヘレナ「わざわざさ、ロスチャイルドって名前がついてる、わたしやロウェナに何かしてくると思う? ないでしょ?」

ヘレナ「てゆーか、そこまで落ちぶりゃしないんだよ。ただ、今後の未来にロスチャイルド・ファミリーっていうのが登場しなくなるだけ」

ヘレナ「わたしらは死ぬまで、一応はロスチャイルドなの。結婚しなきゃね」

ヘレナ「でもって、持ってるお金とかはあるし、財産だって貯め込まれてるんだからそれで生活もできちゃう」

ヘレナ「要するにね、実権は何も持たさないけどとりあえず暮らせるようにはしてもらえるわけさ」

ヘレナ「わたしはそういう、権力とかどうでもいいの。ゲームできれば幸せなの。だから、どうでもいいの。分かった?」

ロウェナ「…………………………?」

ヘレナ「とにかく、養ってはもらえまーす。OK?」

ヘレナ「親戚にはなるんだしさ、そういう身内を困窮させることはないって」

ヘレナ「そんな火種バラまくリスクを、あのバスタ・ロックフェラーがとるはずないんだし…」


 【安価下2】
 1 ねーちゃん、ほんとにつかえねーな…
 2 ねーちゃんとまだ話すん? 内容併記やで
 3 その他、自由行動なんだよ?


 ん?
 …お姉ちゃんへの、台詞?
 行動内容…? なら、どうすりゃいいか…こう…ほら、例えば、ニナに男を紹介したるわ~とか…書いて、もらえると…?

 再安価っす

 【安価下1】
 1 ねーちゃんが使えないねー
 2 ねーちゃんとの会話なんやで~。内容併記やで~
 3 その他、自由行動


 ――ロスチャイルド邸・談話室――

ロウェナ「あーあ…お姉ちゃん、使えない…」

ゼウス「全くもって、興味を持ってはくれないんだ…。ああ、どうしてこう…?」

ロウェナ「…パパはどうするの?」

ゼウス「ニナが止まらないのなら…もう、ニナに任せるしかないだろう…」

ロウェナ「…」


 【安価下2】
 1 ニナが結婚したら、少なからずファミリーの人が傷つくんでしょ? やだから、やっぱニナを止めるしかないか
 2 バスタから話を断ってもらえばええねんやろ? ちと行ってくるわー
 3 その他、自由行動


ロウェナ「バスタが、断ったらいいの?」

ゼウス「…それが、もっとも穏やかに済みそうなところだが…」

ゼウス「恐らくは聞き入れないだろう」

ロウェナ「…でも、それがいいんでしょ? じゃあ行ってくる」

ゼウス「ロウェナ?」

ロウェナ「あ、誰もついてこなくていいから。わたしはわたしの部下がいるから」

ロウェナ「場所どこ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 バスタ不在…会えへんかった…
 4~6 バスタ不在…ジャパンにいるらしいで
 7~9 バスタと会えたぜ。パパンが連絡だけしといてくれたらしい


 ――USA・某州・ロックフェラー邸・応接室――

ロウェナ「…すんなり入れちゃった」

イルミア「こ、ここって…ロスチャイルドより、すごいマフィアの…ところなんでしょ…?」

イルミア「大丈夫…?」

ロウェナ「何が?」

リエル「…まあ、敵対してるってわけでもないし、変なことはされないんじゃない?」

リエル「変なことしなきゃ、ね」

フリストフォル「なーんか、ロウェナんチとはまた違った感じだな」

スレイン「この絵、何か高そう…」

 ガチャ…

バスタ「…ロウェナ・ロスチャイルド」

ロウェナ「…バスタって人?」

バスタ「…そうだ」

バスタ「…お前の父君から、用向きは一応うかがっているが、本人の口から聞いておこう」

バスタ「俺と、どんな話をしにきた?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 ニナとの結婚、断ってくれる?
 2 その他、自由台詞


ロウェナ「ニナとの結婚、断ってくれる?」

バスタ「何故だ?」

ロウェナ「好きでもない人と結婚するのは、間違ってるでしょ?」

バスタ「そんなことはない」

バスタ「婚姻というのは、男と女が交わす契約の一種だ。ただ、それが一生を左右しかねない」

バスタ「だからこそ、互いに好意を持った者同士で――という建前が、いつのころからかできあがり、それが踏襲されてきただけだ」

バスタ「その方がうまくいくのだと、思い込んで。政略結婚など、数えきれないほど存在している」

バスタ「互いの利になるからこそ、結婚をする。…それが全てではないが、それもまた結婚だ。だから、間違ってはいない」

ロウェナ「…?」

バスタ「それだけか?」

バスタ「時間はある。ゆっくり話をしたっていい」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 どうして、ニナなの?
 2 結婚、断ってはくれないってこと?
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「ニナ以外に結婚相手の候補いないの?」

バスタ「ああ、いない」

バスタ「それに、まだ結婚をするつもりもなかったところだ」

バスタ「そこに転がり込んできた話だ。古くから友好関係にあるロスチャイルドと手を取り合う…先人も喜ぼう」

ロウェナ「モテないの?」

バスタ「言いよる女は星の数ほどいた。だが、俺に釣り合う女はそういない」

ロウェナ「…ニナは、釣り合ったの?」

バスタ「文句なしだ」

ロウェナ「ロリコンなの?」

バスタ「少女性に惹かれるタチではない。それに、年齢的に結婚はまだムリだろう。彼女が大人になってからの話だ」

バスタ「そこにロリータコンプレックスの絡む余地はない」


 【安価下2】
 1 結婚しないでよー、って頼んでみる
 2 こりゃムリそうだなあ…帰ろう…
 3 バスタとの会話を続ける。内容は併記
 4 その他、自由行動


ロウェナ「ロスチャイルドをなくしたくないの」

ロウェナ「結婚するなら、どう…同盟の、証? ってことにして」

バスタ「すでに同盟はある。そこから、さらに親交を深めようというだけのことだ」

バスタ「同盟がなければ、俺がお前とこうして会っているはずもなかろう?」

ロウェナ「…だって、なくなっちゃうんでしょ?」

バスタ「なら俺が、ロスチャイルドに婿入りしろというのか?」

バスタ「ふっ…ありえないな。そもそも、お前の父親――ゼウス・ロスチャイルドも婿養子だ」

バスタ「名は忘れたが、どこかのマフィアの生まれだったと聞いている。それと同じことが起きるだけだ」

バスタ「どうだ、ゼウス・ロスチャイルドは不幸か? 生まれ育ったマフィアは、今はロスチャイルドに吸収され、名も失われている」

バスタ「だが代わりに、ロスチャイルドという巨大なマフィアの一員となれた。――どこに不都合がある?」

バスタ「盛者必衰、という言葉がある。どれだけの隆盛を極めたものだろうが、時が移ろえばやがて消えていく」

バスタ「それが今、ロスチャイルドに起こっているだけのことだ。どうしても消したくないのであれば、自分のチカラでやってみろ」

バスタ「どうでもいいものならば、どうでもよく手に入ろう。だが、大事なものを手に入れるのならば、それなりの闘争が必要だ」

バスタ「そうしてぬるま湯に浸かっているからこそ、今の状況は起きている」

バスタ「マフィアならば、マフィアらしく骨肉の争いに身を投じて掴み取ることだ」

ロウェナ「…」

バスタ「同盟はすでに、締結している」

バスタ「ロスチャイルドは、その名を失うだけだ」

バスタ「そこに、何の不都合がある?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 …でも…ニナと結婚したら…何かするんでしょ?
 2 ケチ
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「…でも…ニナと結婚したら…何かするんでしょ?」

バスタ「単に共同財産となったものを、どうするのかというだけだ」

バスタ「そこで意見が食い違えば…夫婦喧嘩、というものが起きるだろう」

バスタ「だが、それだけだ」

ロウェナ「…喧嘩するって分かってるんでしょ?」

バスタ「可能性の1つでしかない。俺はこれでも、穏健な人間だ」

バスタ「闘争本能の塊は兄貴が、色に溺れる不貞さ、すぐに怒り狂ってしまう苛烈さ…なんかといったものは弟達が、それぞれ持っていった」

バスタ「そんな俺が、どうして、好んで喧嘩などというものをする?」

ロウェナ「だって、パパが言ってた」

バスタ「杞憂に済めば…いいだろうな。だが、未来のことがどうして分かる? 俺から、何かをするつもりは何もない」

ロウェナ「…どうしても、ニナと結婚するの?」

バスタ「今のところは、そういう方向に進んでいくだろう」

ロウェナ「…」

バスタ「不満か?」

ロウェナ「だって…」

バスタ「仮に俺が、お前の望み通りにニナ・ロスチャイルドとの結婚を蹴るとすれば…」

ロウェナ「してくれるの?」

バスタ「その条件は、ロスチャイルドを手に入れるよりも利のある話が飛び込んできた場合のみだ」

バスタ「それを提示するのであれば、喜んで結婚などは取り辞めてやろう」

ロウェナ「…例えば?」

バスタ「さあな」

ロウェナ「…」


 【安価下2】
 1 まだバスタと話す。内容併記
 2 こりゃダメだ…撤収~


ロウェナ「じゃあ、穏便? に…結婚だけじゃ済まないの?」

バスタ「俺はそうしたいな」

バスタ「だが…何かがあって、意見が食い違えばその通りではない…というだけだ」

バスタ「未来のことなんて、何も分からないだろう?」

バスタ「牙を剥いて襲いかかってきた犬には、躾も必要だ」

バスタ「その犬が、いいコにしていればかわいがるだけのことだがな」

ロウェナ「…でもニナは」

バスタ「どんな犬だろうが、俺は飼い馴らすがな」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 バスタに用事ができて、お話がおわった
 4~9 まだ続ける? 帰る?


 ガチャ…

五十嵐「コーヒーをお持ちいたしました」

バスタ「…ああ」

 コトッ

五十嵐「失礼します」

 バタム

バスタ「…ミルクも砂糖も、そこにある。欲しければ入れるといい」

バスタ「…」ゴクッ

バスタ「…話は、終わりか? まだあるか?」


 【安価下2】
 どうするん~?
 1 もち、続行。内容併記
 2 帰るよ


ロウェナ「他のロックフェラーの人が、先にロスチャイルドと結婚したら…あなたが結婚する必要はない?」

バスタ「そんな者はいないがな」

ロウェナ「…いないの? 兄弟みたいなこと、言ってたのに」

バスタ「とうに死んでいる。…1人だけ、生き残っている弟はいるが、あれはもうロックフェラーを出ていった」

バスタ「家族ではある。だが、あれがどこの誰と結婚しようが、俺には何も関係はない。ただ、祝ってやるだけのことだ」

ロウェナ「…じゃあ」

バスタ「もっとも、ロスチャイルドの実権が俺のところへこない婚姻ならば、意味はないがな」

バスタ「だがそれは、ロスチャイルドの何者かが別の人間に嫁いだら、という場合でのみのことだ」

ロウェナ「…?」

リエル「はぁ…」

リエル「要するに、そういう場合はロウェナの妹が実権持てなくなるから、どっちにしろ、そのコからは邪魔ってみなされるの」ヒソ

ロウェナ「そうなの…?」

リエル「そうなの」

バスタ「…菓子もあるぞ。食べたければ食べろ。…部下どもに振る舞ってやってもかまわん」

スレイン「食っていいの?」

フリストフォル「すげえ豪華そうだな…」

イルミア(よく、食べる気になれるな…)


 【安価下2】
 1 帰ろう
 2 続行。内容も併記


ロウェナ「…もしもさ?」

ロウェナ「お姉ちゃんと、わたしと、ニナが…3人で、あなたと結婚したいって言い出したら、どうするの?」

ロウェナ「やっぱり、ニナなの?」

バスタ「誰だっていいさ。ロスチャイルドとの親交が深まる――というだけのことだろう?」

ロウェナ「…誰でもいいんだ…」

バスタ「ああ、誰だっていい」

バスタ「1番熱心にアピールしてきた者にでもするか?」


 【安価下2】
 1 帰ろう
 2 続行。併記


ロウェナ「…」スクッ

バスタ「もう帰るのか?」

ロウェナ「だってどうしようもないもん」

バスタ「…土産でも持っていくか?」

ロウェナ「いらない」

ロウェナ「皆、いこ」

イルミア「えっ…」←やっとケーキ食べようとしてた

フリストフォル「おし、行くか」←完食済み

スレイン「コーヒー苦いから、次はミルク用意しておけよ」←完食済み

リエル「よーし、行こう」←完食済み

ロウェナ「さよなら」

バスタ「…」

 バタム…



―――――

 はい、一旦ここまでっす~
 ありがとうございました

 ニナと戦うか、バスタと戦うかしかないんよ
 よっぽどの奇策じゃないと、逃れられないんよ


 ロックフェラー側(ていうかバスタ?)は、別に破談になろうがどうでもいいっつースタンスですぜ
 だから、ムリしてロックフェラーと誰かが結婚する必要は、必ずしも、ナッスィング!

 なんで問題は、ニナオンリーだよ
 ニナは0奇数によって、手に負えないハイスペック野心家ガールになっちゃって、
 結婚て名目でロックフェラーの人間になってから、バスタを丸め込んで全部手に入れたらあ!てつもりなんね

 でも、そうなるとバスタも黙っちゃいないから、色々起きちゃうよ~、って危惧してるのがパパン

 て言うか、ロスチャイルドを残すには婿養子を取らなきゃいけないのだ
 ただ、肝心のおねーちゃんが結婚する気が皆無で、ロウェナも年齢的にまだまだ先のことだし~って、してたらニナが乗り気になったと

 要するに、あれだね
 ニナの超わがままで、「ロスチャイルドはわたしのもの」だから「バスタと結婚して、さらにロックフェラーも手に入れる」ってなってる

 なもんで、ロスチャイルドの実権をニナに譲ろうとしなきゃ、ニナから「邪魔認定」
 かといって、ニナを好きにさせたら「ニナvsバスタ」が勃発して、恐らく水面下の内部抗争になるであろう…と

 説明、下手でごめんね?

 とりあえずだよ、戦いは不可避でーす。誰と戦うにしろ
 ただ、あれだね。ぶっちゃけ、ロックフェラーさんは恐ろしいからね。ロスチャイルドは落ち目だしね

 ニナぶっ飛ばして改心させりゃいいとちゃうん?(適当


 【安価下1】
 1 以上、本日の本編はここまで。ありがとうございました
   A サブエピやるん?
   B あ、オマケ投下せよと?
 2 そんなわけで、本編再開~


 サブエピか

 85プロ騒動記で、ええねんな?
 露崎家にお嬢が行って、お宅のにこをどうかどうか、アイドルにさしてくれめんす、ってところで、ええねんな?

 それでいいなら、判定をとってくだされ
 いやなら…いやって書き込んでくだされ~

 【直下 コンマ判定】
 1~3 アイドルなんてとんでもない、ってスタンスのおばあちゃん
 4~6 不審感バリバリなおばあちゃん
 7~9 言子も同席


 ――サブエピ・85プロ騒動記~ごあいさつ~――

夜子「…ここが、にこのお家…?」

表札『露崎』

透「…」コクコク

夜子「…何だか、立派なお家…。あっちに離れまであるし…」

夜子「まあいいわ。行きましょうか」

 ポチッ
 ピンポ----ン

夜子「こんにちは。先日、お電話を差し上げた、高円宮です」

 ガララッ

にこ「あ、社長さん。いらっしゃいませ」ニコッ

夜子「ええ、こんにちは。おばあさまは――」

 スッ

葉子「…はじめまして、高円宮さん」

夜子「はじめまして。高円宮夜子と申します。こっちは、わたしの…ボディーガードみたいなものです」

夜子「無礼なほどに無口ですが、どうか、いないものとして扱ってください」

葉子「…どうぞ」

夜子「お邪魔いたします」

にこ「こっちだよ」

 スタスタ

葉子「どうぞ、粗茶ですが」コトッ

夜子「ありがとうございます。こちらは、つまらないものですが、良ければ」スッ

葉子「…ご丁寧に、ありがとうございます」

夜子「急なお約束に応じてくださり、ありがとうございます。遅れましたが、こちらが名刺です」スッ

葉子「どうも。にこの祖母の、露崎葉子と申します」

夜子「わたくしは、85プロダクションというアイドル専門プロダクションをしております」

夜子「東京でにこさんを見かけて、素晴らしいアイドルの素質をお持ちだということに気づきまして、お声かけをさせていただきました」

にこ「アイドルやってみたいの、おばあちゃんっ!」

夜子「にこさんが、アイドルとして当プロダクションに在籍してくださることを、ご了承願えるでしょうか?」

葉子「認めません」

にこ「えー?」

夜子(…そんな気はしてたけど…食い下がれない…)

夜子「【安価下1】」

 1 …彼女は、天使のように愛らしい存在だと思っております。彼女がアイドルになれば、一世風靡間違いなしです。お願いいたします
 2 何が…反対される理由でしょうか?
 3 その他、自由台詞


夜子「…彼女は、天使のように愛らしい存在だと思っております。彼女がアイドルになれば、一世風靡間違いなしです。お願いいたします」

葉子「認められません」

葉子「不安しかありません。わざわざ、お越しいただきましたが、お断りしますのでどうぞお引き取りを」

にこ「えー、やだやだ、アイドルになりたい」

夜子「…本人も、やる気は充分です」

葉子「このコはアイドルに憧れや理想しか持っていないでしょう」

葉子「でも、どんなことをするにせよ、人様の前で不埒な格好をしてお金をもらうなんて、いい恥です」

葉子「ですから、にこをアイドルにさせるなんてことはできません」

夜子「…不埒な格好…というのは、少々、ご偏見があるのでは?」

夜子「確かに露出の多い水着の着用するお仕事もあるかも知れませんが、それだけではありませんし」

夜子「アイドルの本分は、ステージで歌って、踊って、たくさんの人を笑顔にさせてあげることだとわたくしは思っています」

夜子「健全なお仕事です。ですから…」

葉子「それならば、歌手を目指せばいいのです。踊りたいのならば、バレエでもすればいい」

葉子「アイドルとの違いは何です? ちやほやされたいだけではありませんか?」

夜子(やりにくい…)

葉子「ファンというものだって、大抵は善人でしょうが…中には、想像もつかないことをする人間だっているでしょう」

葉子「有名人になれば、それだけ自由というものも減る。わたしは、にこにそんな将来を歩ませたくはありません」

葉子「歌手になりたい、ダンサーになりたい…そう言うのならば考えますが、アイドルは歌も踊りも、二の次、三の次ではないのですか?」

葉子「手っ取り早く、衆目を集めるために若さに逸って憧れを抱いているだけでしょう。ですから、お断りをします」

夜子「【安価下1】」

 1 …にこさんは、歌手でも、ダンサーでもなく、アイドルになりたいと仰っていますが
 2 それの何がいけませんか? アイドルは、ちやほやされるものですが、それに見合う努力をして、なるものです
 3 その他、自由台詞で説得せよ!!


夜子「それの何がいけませんか? アイドルは、ちやほやされるものですが、それに見合う努力をして、なるものです」

葉子「努力をするのであれば、きちんと勉強をして、しっかりした高校や大学に通った方が安定をするものです」

夜子「安定はするでしょう。しかし、にこさんは今、アイドルになりたいとそう考えています」

夜子「これは、今現在の彼女の夢と言ってもいいはずです。そしてアイドルというのは、夢で成り立っているんです」

葉子「夢で…成り立っている?」

夜子「ええ。人はアイドルに理想という夢を見て、アイドルもまた、アイドルに夢見てアイドルになるんです」

夜子「どうして、女の子がアイドルになりたいと思うのか。アイドルのような存在に――衆目を集める存在になりたいのか、お分かりでしょうか?」

葉子「…誰にでも、若いころは特に、そう思ってしまうものです」

夜子「そうです。そして、それを実現できたのが、活躍をしているアイドル達なんです」

夜子「中には、気が大きくなったり、学がないばかりに非常識な行動で、顰蹙を買ってしまうアイドルもいます」

夜子「が! わたくしは、そのような量産型アイドルには興味もありません」

葉子「量産…型…?」

夜子「同じ鋳型で、同じように鋳造した、偶像ではありません」

夜子「とびきりの個性を活かして、とびきりの笑顔を提供いたします」

夜子「確固とした女性として、にこさんが成長できるようにお勉強もきちんと教えます」

夜子「アイドルというのはいずれ、終わりがくるでしょう。ですが、にこさんがアイドルとしての終わりを迎えるころ!」

夜子「後に何も残ることなく、過去に縋って生きるしか道がない――ということが絶対ないようにいたします」

夜子「おばあさまがにこさんの将来を心配する気持ちも分かりますが、絶対に将来をふいにするようなことはないとお約束します」

葉子「絶対なんて言葉…」

夜子「これは、意気込みであって、お約束です。なので、あえて、絶対という表現を用いました」

夜子「【安価下1】」

 1 アイドルとして、そして、ひとりの女性として…必ず、にこさんを育てあげますので、お願いいたします
 2 今、彼女が見ている夢を実現させてあげたいとは、思えませんか?
 3 その他、自由台詞で畳み掛けろ!


夜子「今、彼女が見ている夢を実現させてあげたいとは、思えませんか?」

にこ「おばあちゃん…」

葉子「…」

夜子「わたくしが、責任を持って立派なアイドルにし、かつ、将来をふいにすることもしないとお約束します」

夜子「今しか叶えられない、彼女の夢なんです」

葉子「ですが…」

夜子(揺らいだ――)

夜子(いきなさい、にこ! 畳みかけるのよ!)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 にこ「…おばあちゃんが、にこがアイドルやるの嫌なら…ならなくてもいい」夜子「」
 4~6 にこ「おばあちゃん、アイドルやらせて?」葉子「…」夜子「…」
 7~9 葉子「にこはアイドルになって、一体、何をしたいというの?」にこ「え?」夜子(…マズったかも知れない)


にこ「…おばあちゃんが、にこがアイドルやるの嫌なら…ならなくてもいい」

夜子「」

葉子「にこ…」

にこ「だってアイドルになったら、おばあちゃんと一緒にいる時間、少なくなっちゃうもん」

夜子「…」

夜子(ちょっと、良くない流れになってきたかも…)

夜子(ただでさえ、反対の姿勢だっていうのに…本人まで引き下がるなんてことになったら取りつく島が…)

にこ「でも…おばあちゃんに、かわいいお洋服着てるところ、見せてあげたかったなあ…」

透「…」ホロリ

葉子「にこ…」


 【安価下1】
 1 このままじゃ、獲得失敗しちゃう…? どうにか、にこを引き止めないと…!
 2 い、いや、まだ1発逆転のチャンスが…あるかな…? ここは静観して…
 3 その他、どうする?


夜子「…」

にこ「おばあちゃんとね、一緒にいるだけでも、にこはいいもん」

にこ「だから…アイドル、やっぱりやめる」

夜子「っ…」

葉子「…にこ…」

にこ「えへへ…。ごめんなさい、社長」ペコッ

夜子「え…ああ…でも…うん…」

夜子「……無理強いは、できないから…」

葉子「…分かりました」

夜子(終わったかな…? 幸晴に…何言われるか…)

葉子「…高円宮さん」

夜子「…はい」

葉子「にこは、人を疑うことをまだ、知りません」

葉子「ほいほいと、言われたことを鵜呑みにします」

葉子「……ですが、あなたならきちんと責任を持って、監督をすることができますか?」

夜子「…ええ、ですが――」

葉子「にこが辞めたいと言い出した時は、その時はすぐに、辞めさせられるようにしてください」

葉子「それと、間違っても週刊誌などに取りざたされるようなことにはならないよう、お願いいたします」

葉子「自分の言動に責任が持てる大人になれるように、わたしでも教育はいたしますが…あなたの方でも、道義に欠かぬよう躾けてください」

葉子「お約束をしていただけますか?」

にこ「おばあちゃん…?」

夜子「…」

夜子「【安価下1】」

 1 よろしいのですか…?
 2 ええ、分かりました。この高円宮夜子が、お約束いたします
 3 その他、自由台詞だよ


夜子「ええ、分かりました。この高円宮夜子が、お約束いたします」

葉子「どうぞ、よろしくお願いいたします」ペコリ

夜子「こちらこそ、よろしくお願いします」ペコリ

にこ「…?」

透「…」ウンウン

夜子「…では後日、当プロダクションのプロデューサーが改めて挨拶させていただきます」

葉子「分かりました」

夜子「では、ご契約の書類を…」

透「…」つ書類一式

夜子「こちらに目を通していただいてから、署名と捺印をお願いいたします」

にこ「…アイドルしていいの?」

透「そうなりました」

葉子「でも、このコがそんなことできるのですか…?」

夜子「わたくしの目に、間違いはありません」

葉子「実績というのは…?」

夜子「当プロダクションの、記念すべきアイドル第一号が、彼女です」

にこ「1号? やった!」

葉子「…本当に、大丈夫ですか…?」

夜子「ご心配なく。有言実行がモットーです。おほほほほっ」

 ・
 ・
 ・

夜子「はぁぁぁ…疲れた…」

透「…」

夜子「とりあえず、これでにこはゲット…。幸晴に連絡しておかないと」

透「…」コクコク

夜子「アイドルと別に事務とかも雇わなくちゃならないのよねえ…」

夜子「どうしようかしら…?」

夜子「あと、お仕事もとってきて、所属アイドルもどんどん増やしていかないと…」

夜子「やることいっぱいね…」

透「…」グッ

夜子「運転中にサムズアップしなくていいわよ」

透「…」コクッ

夜子「まあいいか…。東京に帰ってから、次のことは考えれば…」

夜子「ふわぁぁ…透、ついたら起こして。安全運転――は言わなくても大丈夫ね。おやすみ」


                                    85プロ騒動記 ――――― つづく


 はい、にこちゃんゲット~
 引き止めにかかってたら、失敗だったよ☆

 そんなわけで、今夜の安価やコンマはここまでです
 どうもありがとうございました


 ――USA・某州・ロスチャイルド邸・ロウェナの部屋――

ロウェナ「あーあ……意味不明」

リエル「どうしようもないって、あれじゃ」

イルミア(ケーキ…食べたかった…)

フリストフォル「つか、いつモスクワ帰るんだ?」

リエル「そうそう、データ更新を欠かしたら闘技場でジャイアントキリングできなくなっちゃう」

スレイン「ちゃんとしたとこで寝たい。車ん中とか、寝づらいし」

ロウェナ「ねーイルミアー」

イルミア「え? 何…ですか?」

ロウェナ「何か面白いことして~」

イルミア「…ムリです…」

リエル「でも実際、どうすんの?」


 【安価下2】
 1 放ってはおけないし…ニナを止めるしかないかなあ…
 2 もう帰ろうかなあ…
 3 その他、どうする?


ロウェナ「こうなったら…」

リエル「お?」

ロウェナ「…やっぱ、ニナを止めるしかない…のかな?」

リエル「いやいやいや…そんなこと言われても」

イルミア「でも…ロックフェラーの、あの人、怖かったし…だったら、まだ女の子相手の方が…」

フリストフォル「何言っちゃってんだよ。男だったら、ドンとでっかい相手に挑んだ方がロマンだろ?」

スレイン「何バカ言ってんだよ。戦うなら、徹底的に勝つために策凝らすんだろ」

フリストフォル「ああ?」

スレイン「んだよ?」

リエル「で、止めるって具体的には?」


 【安価下2】
 1 とりあえず、また声かけに行こーっと
 2 その他、自由行動


 何の、情報?
 あ、ニナの…てこと?

 【安価下2】
 1 そうだよ
 2 でも、もっとこう具体的に知りたいこと併記してもらった方が、助かるから、あるなら併記してよ
 3 ロウェナじゃ使いこなせないんじゃね? じゃあ、とりあえず宣戦布告やろ
 4 その他、自由行動


ロウェナ「ニナ」

ニナ「…ん? どうしたの、ロウェナ?」

ニナ「協力してくれる気になった?」

ロウェナ「ううん」

ニナ「…じゃあ、何?」

ロウェナ「ニナをこのままにしたら、ロスチャイルドなくなっちゃうんでしょ?」

ニナ「どうして?」

ロウェナ「だってパパが言ってたもん」

ニナ「パパは心配性なだけでしょ?」

ロウェナ「でも、バスタもやる気満々だったよ」

ニナ「だから?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 結婚はしないで。しちゃダメ
 2 ニナの邪魔する
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「わたしがお姉ちゃんとして、ニナを挫折させてあげる」

ロウェナ「そうしたら、結婚なんて大それたこと考えなくなるでしょ?」

ニナ「…ロウェナが?」

ニナ「ふふ…あははははっ! へえ…ロウェナ、そういう考え持ってたんだ?」

ニナ「ただ、どっちが先に出てきたかの差しかないのに」

ロウェナ「ニナはわがまますぎなの」

ニナ「それはロウェナもそうだよ。わがままで、邪魔するんでしょ?」

ニナ「いいよ、じゃあ…わたしも、ロウェナに証明してあげる」

ニナ「ロウェナがわたしよりもすぐれているのは、ただ、数秒先に早く生まれてきただけだって」

ニナ「……容赦なんか、しないから」ギロッ

 スタスタ…

ロウェナ「…」

リエル(おっかね…)

イルミア(あの人、ロウェナにそっくりなのに…すごい怖いかもしれない…)

ロウェナ「【安価下2】」

 1 で、どうしたらいいと思う?
 2 ねえねえ、わたしとニナって、どっちがわがまま?
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「で、どうしたらいいと思う?」

ロウェナ「ころころはなしで」

リエル「そらそうだ」

イルミア(ころころ…って…殺す…って、こと…?)←やっと分かった

ロウェナ「リエル、どうしたらいい?」

リエル「いやでもさー…何か、すごーく自信ありげだったけど、ロウェナの双子っしょ?」

リエル「だったらちょろいんじゃないの?」

ロウェナ「何で?」

リエル「だって、ロウェナの双子でしょ?」

ロウェナ「…?」

イルミア「…ああ…うん…」

ロウェナ「ちなみに、ニナはね、すっごく頭いいの」

ロウェナ「スポーツもできるし、グラスパーだし…」

リエル「え」

イルミア「何で…」

ロウェナ「何でって?」

イルミア「あ…な、何でも…」

リエル「とりあえずさ。挫折させるとか言ってたじゃん。それ、ロウェナは何も考えてないの?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 うん。何も?
 2 その他、自由台詞


ロウェナ「ニナが得意なことで打ち負かすとか?」

ロウェナ「そうしたら、お姉ちゃんって感じがするでしょ?」

リエル「ほほう? で、何が得意なの?」

イルミア(勝てるもの…あるの…?)

ロウェナ「何だっけな…? 色々できるから…ニナって」

リエル(ああ…敗色濃厚)

ロウェナ「えーと…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ロウェナ「トライアスロンとか…大会みたいの、出てたような…?」イルミア・リエル「「アウト」」
 4~6 ロウェナ「勉強とか? ニナって、もう飛び級で大学も出たから」イルミア・リエル「「アウト」」
 7~9 ロウェナ「そう、銃。一緒に始めたの」イルミア「…かろうじ、て…?」


ロウェナ「トライアスロンとか…大会みたいの、出てたような…?」

イルミア・リエル「「アウト」」

ロウェナ「ダメ?」

リエル「できると思ってるの?」

イルミア「て言うか、その体につけてる機械…海水、平気なの?」

ロウェナ「そっか…」

リエル「こりゃ、勝ち目ないわ…」

イルミア「…うん…」

ロウェナ「そんなことないもん」


 【直下 コンマ判定】(野心家-2)
 ニナの、その気とは…
 1~3 双子だろうが関係ナッスィングですぜ…
 4~6 命まではとらないまでも、命以外は全て搾り取ったるくらいの…
 7~9 邪魔してこようが、それら全部、真正面からぶっ潰すくらいの感じ


リエル「とりあえず、立ち話は疲れるからお部屋戻ろう」

ロウェナ「それはすごく賛成」

 スタスタ

イルミア「仲、良くないの…?」

ロウェナ「別にそんなことないよ」

リエル「でも仲良しって感じには、ちょっと見えないよねー」

ロウェナ「そう?」

イルミア「お姉さんの方は、やさしそう…」

ロウェナ「お姉ちゃんはゲームの相手くれる人なら誰だっていいの」

リエル「何か、大丈夫か、この家…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 いきなりですが、強制退去を命じられました
 4~6 お部屋に入ろうとしてドアノブ掴んだら、電気がびりびりびりーってした
 7~9 まだ、何もないぜ


ロウェナ「とりあえず、少し座って休んで――」

 グッ
 バチバチバチィィッ

ロウェナ「あばばばば」

イルミア「ロウェナっ!?」

 ギュゥィィィィンッ
 グッ

ロウェナ「はぁっ…はっ…し…痺れた…」

リエル「何か、ドアノブに変なのついてる…」

イルミア「え? あ…これの、せい…?」

ロウェナ「何で…誰が…?」

リエル「…………いや、ニナじゃね?」

イルミア「…行動、早い…」

ロウェナ「え…」


 【安価下2】
 1 ちょっと文句言ってくる
 2 これ、家にいらんないな
   A 近くのホテルに移動だ
   B とりあえず、駐車場に停めてある車に移動してきた
 3 変な機械を粒子分解して、お部屋に入った


ロウェナ「ニナ…なの?」

リエル「それしかないっしょ、状況的に」

ロウェナ「…まあでも、いいや」

イルミア「だけど、このままだったら、また色々されちゃうかも…」

ロウェナ「…そうなの?」

リエル「だろうねえ…。挫折さしてやる、って宣言したから、逆に叩き潰しにきてるんだよ」

リエル「この屋敷にいると、こういう嫌がらせたくさんさせられるんじゃない?」

ロウェナ「…じゃあ、リエル、近くにホテルとって」

リエル「あいあいさー」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 どこのホテルも、とれない…だと!? 何で!?
 4~6 ホテルをとったと思ったら…何このあばら屋?
 7~9 大丈夫だった


リエル「え、ちょっとちょっと? 待っ――あ…」

イルミア「え…ダメ…ここも…? はい…」

フリストフォル「何であいつら、電話かけてんの?」

スレイン「ホテル探してるんだと」

ロウェナ「まだ見つからないの?」

リエル「いや、それがさ…何か、どこもムリだって…」

イルミア「僕も…」

ロウェナ「…何で…?」

リエル「理由教えてくんないんだよね…。圧力かも」

ロウェナ「何の?」

リエル「ニナ」

ロウェナ「…え」

フリストフォル「おーい、どこに向かえばいいんだ? もう2時間も車ん中で駐車中だぞー?」


 【安価下2】
 1 郊外のモーテルに落ち着くことに…
 2 泊まれる、ってなった唯一のホテルは、クソおんぼろらしい…
 3 その他、どうする?


ロウェナ「何で、こんな遠くまで…」

リエル「まだこの程度で済んでると思うべきか…」

リエル「もしくは、これが限界だろうとたかをくくっておくか…」

イルミア「…」

フリストフォル「あんまり広くねえな」

スレイン「つか、ボロくね? 掃除くらいしとけっつーの…」

ロウェナ「はあ…何か疲れた」

ロウェナ「ちょっとゆっくりしよ」


 【安価下2】
 1 GS練習
   A ポイント151/100
   B アーム270/200
   C コート369/300
   D ピラー293/250
   E アンテナ93/200
   F ステルス0/300
 2 コミュ
 3 その他、自由行動


 【直下 コンマ判定】(精神:原石+20)
 コンマ二桁分加算
 アンテナ 93/200


 アンテナ 171/200

ロウェナ「うーん…」

ロウェナ「挫折って…なに…?」

リエル「あんなこと言っといてそれかい…」

イルミア「…ロウェナは、挫折とか…知らないまま幸せに死にそう…」

ロウェナ「誰が死ぬって?」

イルミア「え、いや…あの、いつかの話で…」

フリストフォル「つか、何するんだよ? やることねえなら帰っていいか?」

ロウェナ「帰りたいの?」

リエル「まー…闘技場行きたいし…」

フリストフォル「運転手なんてギャングスターじゃねえだろ」

ロウェナ「…もうちょっとつきあってよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 そして翌朝…
 4~6 夜中、モーテルに…
 7~9 無事、朝になった


 ――個人情報――
 名前:ロウェナ・ロスチャイルド 性別:女 職業:学生(?) 年齢:14
 身体能力:最悪 頭脳:アホ 精神:原石
 異能:粒子、水 特技:狙撃 願望:パパを見返す
 GS:ポイント151/100 アーム270/200 コート369/300 バーニッシュMAX
    ピラー293/250 アンテナ171/200
 戦闘スキル:狙撃(105/100)

 ――知人――
 イルミア・チェルシー:鎮静と転移の異能 カラシニコフファミリー末裔
 ヴィオ・ロマノフ:暴食の異能 ロマノフファミリーボス
 マグヌス・ニーベリ:ロスチャイルドファミリーの一員 嫌味
 浪川友司:硬化の異能 地下闘技場のファイター 新人狩り
 リエル・ラスプーチン:地下闘技場のギャンブラー
 フリストフォル・ポチョムキン:鎔解の異能 部下 ギャングスター志望
 スレイン・カチューシャ:空気の異能 部下 生意気
 エリオール・コンデンナー:増幅の異能 他称・神様 スレインの師匠
 ゼウス・ロスチャイルド:ロスチャイルド現ボス
 ヘレナ・ロスチャイルド:姉 廃人ゲーマー
 ニナ・ロスチャイルド:双子の妹
 バスタ・ロックフェラー:ロックフェラーボス


―――――

 すまぬ、用が入ったでござる
 ここまででござる。ありがとうございました

すごい今更だけど、バスタにハワードの現在地聞いておくべきだったな。
そうすれば、ゆっきーなり、ロリコン怪盗なりの人脈リレーできたのにな。


 >>240
 バスタ様がそう易々と教えてはくれないだろうけどね
 まあ、絡む時がもしもやって来たら、ちゃんと絡めるんじゃないかな?

 割とロウェナとハワードって、相性良さげな方よ?
 境遇似てるし、どっちもそうそう動じないし、ロウェナがハワードをキレさせることはそうそうないだろうし

 なわけで、再開でござます~

 モーテルに宿泊をしてたら、翌朝、ニナの策略で大変なことに…?

 【直下 コンマ判定】
 1~3 機関がロウェナ達を犯罪者グラスパーとして、捕縛にやってきた(白目
 4~6 懸賞金50万ドルがロウェナにかけられてた(白目 そして賞金稼ぎもやってきた
 7~9 夜の内に泥棒が現れて、金品も買った車も、色々と盗まれ…かけたのを、スレインが撃退してくれてた。良かったね


 【直下 コンマ判定】
 1~3 3人組のバウンティーハンターだとう!?
 4~6 バウンティーハンター2人。偶然、同時にやってきた
 7~9 まだひとりだけ。今後も、どうにかするまではやってくるだろうけど


 


 ここ最近、ロウェナ編での0出現率高いよね?
 きのせい?

 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 大きなわんこを連れた、やつれてる男性
 奇数 ロスチャイルドの娘と知って、懸賞金の額以上に身代金目当てでやってきたゲス――こと、現代の剣豪
 ※0は偶数扱いや


 ファッ!?!?

 …ど、どうする…?
 さらに、00の判定にする…?

 それとも、敵として出てきた御門&魁…にしとく…?

 【安価下2】
 1 【00】判定いこか
 2 判定しないでいいよ。そのままいけ


 あ、00だから、偶数でゆっきーだったね
 すまん、これは安価に数えぬよ

奇数でも悪くならないなら00でもいいけど…
安価下


 >>250
 まあ、00奇数だったら、ひどいことになるやも
 ただ、偶数出ればね! うん

 これも安価に数えませぬ


 ――USA・某州・郊外のモーテル――

ロウェナ「ふわぁぁぁ…」

イルミア「おはよう…」ボサッ

ロウェナ「ぷっ…イルミア、何その頭?」クスクス

イルミア「寝癖…」グシグシ

リエル「朝ご飯だよ~。タダだってさ、タダ!」

ロウェナ「そうなの?」

リエル「タダって響きはいいよねー」

イルミア「タダじゃなくて…宿泊のお金に入ってるんじゃ…」

リエル「そういうのは、言わないの」


 【安価下2】
 1 ご飯食べてたら、おっきいわんこが物欲しそうな目で見つめてきたから、パンをひとかけあげた
 2 やつれてる男性に声をかけられた
 3 ご飯を食べてたら外で物音が…


ロウェナ「…はあ…朝って、あんまり食べる気になんない…」

イルミア「うん…」

リエル「でも食べないと頭が動かないぞー?」

スレイン「食える時に食わないと死ぬし」ガツガツ

フリストフォル「ギャングスターに朝食って、何か似合わねえんだよなあ…。こう、夜にテキーラとか?」

ロウェナ「もう終わり。イルミア、残り食べる?」

イルミア「いらない――ん…?」

ロウェナ「何? あ、犬」

ボルト「…」ハッハッハッ

ロウェナ「…食べる?」スッ

 パクッ
 ムシャムシャ

ボルト「わふ」パタパタパタ

イルミア「…かわいい…」

リエル「でかくね?」

ボルト「わふっ」ペロペロ

ロウェナ「イルミア、見た見た? このコ、わたしの手を舐めてる」

イルミア「…勝手にあげて…いいの――?」

幸晴「ボルト」

ボルト「わふっ」タタッ

ロウェナ「あ、行っちゃった…飼い主…?」

幸晴「すぐ勝手にもらって…ダメでしょ。めっ」

ボルト「わふ」パタパタパタ

幸晴「はあ…ん?」ジィッ

イルミア「…こっち見た…?」

ロウェナ「何だろ…?」

 スタスタ…

幸晴「…ロウェナ・ロスチャイルド…?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 そうだけど、何?
 2 どうして、わたしの名前知ってるの?
 3 ねえ、そのコの名前なに?
 4 その他、自由台詞


ロウェナ「どうして、わたしの名前知ってるの?」

幸晴「…ロシア、モスクワで多数の殺人事件に関与してる、ロスチャイルド・ファミリーの娘」

幸晴「そういうふれこみで、昨夜キミに懸賞金がかけられた。だから知ってる」

ロウェナ「懸賞金…?」

イルミア「」

フリストフォル「何だと!? 俺は、俺にないのかよ!?」

スレイン「それもニナってヤツの仕業? クソだな…」

リエル「…けどさ、そういうのを知ってるってことは…あなたは、何なの?」

幸晴「…バウンティーハンターもやってるんだ。キミを突き出せば50万ドル」

幸晴「手頃だからいいとか思ってたけど…」

フリストフォル「そりゃ、やるってことか?」

スレイン「朝っぱらからとか…」

イルミア「…」ドキドキ

リエル「事実無根とは…ちょっと言えないねえ…」ボソ

ロウェナ「【安価下2】」

 1 それで…何の用?
 2 ねえねえ、このコの名前なに?
 3 その他、自由台詞


ロウェナ「ねえねえ、このコの名前なに?」ナデ

ボルト「わふ」ペロペロ

幸晴「…ボルト」

ロウェナ「ボルトって言うんだ…。ふうん、かわいい」ワシャワシャ

ボルト「わふっ」パタパタ

イルミア(何でそんな余裕なの…?)

幸晴「…まあ…いっか…」

幸晴「…疲れてるし…キミは狙わないことにしとく…」

幸晴「気をつけてね。行くよ、ボルト」

ボルト「わふっ」


 【安価下2】
 1 呼び止める
 2 見送る


ロウェナ「あ、待って待って」

幸晴「?」

ボルト「わふっ」パタパタ

ロウェナ「もっとボルト撫でさせて」ナデナデ

ボルト「わふ」

幸晴「…」


 【安価下2】
 1 自由内容でコミュるの?
 2 ボルトを堪能してさよならだよ!
 3 その他、自由行動


ロウェナ「ご飯食べないの? 今来たところでしょ?」

幸晴「…朝は食べる気が…」

イルミア(人種って、関係ないことだったの…? この人は…中国…? アジアとかの…どこだろ…?)

ロウェナ「食べてけばいいのに。そうしたら、もっとボルト撫でていられるし」ナデナデ

ボルト「わふっ」

幸晴「…はあ…」


 ↓1~3 ゆっきーとのコミュ内容
 ※メタ的に知ってることでも、ロウェナが知らないことだと言えないからね!


 あ、なしなら「なし」でもええんやで?
 気長に待ってるやで


ロウェナ「バウンティ…なんとかって、なに? 闘技場で戦うの?」

幸晴「…賞金稼ぎ。キミみたいに、懸賞金のかかった人間を捕まえて、お金を手に入れる仕事だよ」

ロウェナ「じゃあ、強いの?」

幸晴「……別に…」

ロウェナ「どんな異能? わたしは、水と粒子なの」

幸晴「教えないよ。…世の中はね、色々とあるからそう簡単にぺらぺら喋るのは良くない」

ロウェナ「ケチ。ねっ、この人ケチだよね?」

イルミア「え? あ、でも…あの…」

幸晴「…どう思ってくれてもいいよ」モグ

ボルト「わふっ」

ロウェナ「あ、ごめんね、ボルト」ナデ

ボルト「わふ」

ロウェナ「ボルトと追いかけっこしてみたいな」ナデナデ

ボルト「わふ?」

幸晴「…ちょっとくらいならいいよ。ボルトも懐いてる」

ロウェナ「でも、この足じゃ走れないから」

幸晴「この足…?」

ロウェナ「外骨格パワーアシストウェアっていうのつけてるの」

幸晴(…SASABEの、何だっけ…? 確か、身障者向けの…何か…ってことは、このコ…?)

ボルト「わふ」チラチラ

幸晴「…」


 【直下 コンマ判定】(前スレ>>1000+9)
 1~3 そう簡単に!
 4~6 体の悪いのが治ると思っているのか!?
 7~9 治してくれたけどね。ちょちょいのちょいで


 何かさ?
 前スレ補正のついた判定って、0多いよね

 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 足が治ったら、ロウェナの身体能力が割と改善されちゃった
 奇数 治らないよ
 ※0は偶数扱いよ


幸晴「…体が良くないの?」

ロウェナ「うん」

幸晴「いつから?」

ロウェナ「…もう、何年も前から」

幸晴「…そう」

幸晴「ボルトはやさしいから、合わせて遊んでくれるよ」

幸晴「追いかけっこはムリでも、一緒に散歩でもしてきたら?」

ロウェナ「いいの?」

ボルト「わふ」パタパタ

幸晴「行ってらっしゃい」

幸晴(昨日や一昨日の傷ならまだしも…古傷とかが原因なら、治すと同時に体の成長まで戻りかねない…)

幸晴(下手なことできなくなっちゃってるんだよなあ…最近…)


 【安価下2】
 1 ゆっきーは去っていった
 2 さて、今後どうしようか?
 3 その他、自由行動


ロウェナ「はあ…遊んで疲れた…」

イルミア「…」

リエル「て言っても、10分、20分じゃーん! 体力なさすぎ」

ロウェナ「仕方ないじゃん」

リエル「仕方ないのかあ…?」

スレイン「つか、どうすんの? いつまで、こんなとこいるわけ?」

フリストフォル「だな。やることねえなら帰りたいっての」


 【安価下2】
 1 とりあえずGS練習
   A ポイント151/100
   B アーム270/200
   C コート369/300
   D ピラー293/250
   E アンテナ171/200
   F ステルス0/300
 2 懸賞金とかニナの仕業なんでしょ? 色々、文句言いにいこう
 3 その他、自由行動


 【直下 コンマ判定】(精神:原石+20)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 293/250


 ピラー 340/250

リエル「ロウェナ~」

ロウェナ「なに?」

リエル「わたしとしたことが…ギャンブル依存症なんだ…」

ロウェナ「それで?」

リエル「ギャンブルしたくてしたくて…ちょっと、ラスベガスまで…ぐふ…ぐふふふっ…行っていい?」

ロウェナ「えー?」

リエル「3日! 3日でいいから! そしたら戻ってくるからさあ~」


 【安価下2】
 1 だーめ
 2 行ってきていいよ
 3 仕方ないなあ…。でも、ひとりだけじゃ心配だから
   A イルミア、リエルと一緒にいってらっしゃい
   B フリストフォル、リエルまかしたで~
   C スレイン、リエルのこと頼んだで~
 4 その他、どうする?


 おりょ? 間違ってた? すまぬ…

―――――

ロウェナ「もう…仕方ないなあ…」

リエル「いいの!? ひゃっはー!」クルクルクル

リエル「ぐふっ…ぐふふふっ…べガス…べガスがすぐそこじゃあ…ぐふふふふっ…」

ロウェナ「でも、リエルだけで大丈夫?」

リエル「さあ?」

ロウェナ「…フリストフォルと一緒にいく?」

リエル「んー、まあついてきてくれるんなら心強いけども…」

ロウェナ「じゃ、決定ね」

リエル「よっしゃー! さっすがロウェナ、話が分かる~」スリスリ

ロウェナ「ちゃんと帰ってきてね?」

リエル「長引いたら、その分だけ勝ち続けてるって考えちゃっていいよ~。ぐふふふっ…」

リエル「フリストフォルー、ちょっと車出してー。ラスベガスまで」


 【安価下2】
 ドライバー:フリストフォルという足がなくなった(白目
 さて、どうしようか?
 1 ニナんとこ行くか。文句言いに
 2 コミュ
 3 その他、自由行動


ロウェナ「イルミア、撃ちにいこ」

イルミア「え…どこに?」

ロウェナ「そこらでもいいけど…射撃場でもいいかも」

スレイン「どっか行くのか?」

ロウェナ「スレインも来る?」

スレイン「つか置いてくなよ」

ロウェナ「じゃ、行こう」

イルミア「だから…どこに…?」


 【安価下2】
 1 その辺でいい
 2 射撃場。徒歩…3時間…


ロウェナ「射撃場行こう」

イルミア「…こんな、何もないところから…?」

スレイン「大した距離じゃないだろ」

ロウェナ「じゃあ、イルミア、おんぶしてね」

イルミア「」

ロウェナ「よろしく」

イルミア「どうして…?」

ロウェナ「だって疲れちゃうじゃない」

スレイン「わがままだよな」

ロウェナ「でもイルミアは聞いてくれるもん」

イルミア「…はい…」

スレイン「…それでいいのか、お前…?」


 【直下 コンマ判定】
 コンマ一桁分加算
 狙撃技術 105/100


 ――USA・某州・ガンショップ併設射撃場――

 狙撃技術 111/100

ロウェナ「ふぅ…」

ロウェナ「イルミアもやる?」

イルミア「いいです…疲れた…」

スレイン「すげー、秘密基地みたいでこういうとこ、かっけー」

ロウェナ「じゃあスレインやる?」

スレイン「俺はいい」

ロウェナ「ちぇっ」


 【安価下2】
 1 狙撃訓練続行
 2 つかれたからご飯食べにいこー
 3 ニナんとこ行くかー
 4 その他、自由行動


スレイン「で、どうすんだよ? またモーテル戻るの?」

ロウェナ「折角来たし…ニナのとこに行こうかな」

イルミア「何しに…?」

ロウェナ「だって、ビリビリとか、ホテルのこととか、懸賞金とか、嫌がらせばっかり」

ロウェナ「文句言わなきゃ」

イルミア「文句…」

スレイン「そういう次元なのか、これ…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 街中で襲撃されたぜぃ
 4~6 ニナ不在だとう!?
 7~9 ニナに文句言ってやったぜ!


 【直下 コンマ判定】
 1~3 素行が悪い自分自身が賞金首でもある、バウンティーハンター
 4~6 ニナの配下が2人…だと…?
 7~9 バウンティーハンター1名


 【安価下2】
 バウンティーハンターさんのお名前
 ※米国人名じゃないですかね?


 女性名…で、ええのん?
 あと、ケネディって…ただのモブさんだけどのう…

―――――

ロウェナ「どっちだったっけ…?」

イルミア「え」

スレイン「土地勘ないんだから、分かれよ…」

ロウェナ「わたしだってないもん」

スレイン「何で?」

ロウェナ「ずっと出してもらえなかったし」

イルミア「…人に聞く、とか…?」

スレイン「でもマフィアんチだろ? 素直に教えてくれんの?」

ロウェナ「…どうしよ…?」


 【安価下2】
 リアスの異能おなしゃす


ロウェナ「何となく、あっちだった気がする」

イルミア「…大丈夫かな…?」

スレイン「道は繋がってるから平気だろ」

イルミア「…」

ロウェナ「イルミア、早く行こ」

イルミア「はい…」

 ゾロゾロ…

スレイン「にしても、アメリカって…色々でけえ…」

ロウェナ「そう?」

スレイン「あの広告のバカみたいなサイズのハンバーガーとか、なに?」

ロウェナ「…あれは、ああいうのでしょ?」

イルミア「…はあ…」

ロウェナ「どうしたの、イルミア?」

イルミア「…何だか…なあ…って」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 すれ違いざまに、だとう!?
 4~6 真正面から現れたよ
 7~9 どこからともなく銃声が!? ヘッドショットされる前にイルミアが止めてくれた


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 スレインが始末しちゃった
 奇数 市中で爆発がおきた(白目
 ※0は偶数扱いやで


スレイン「何くたびれてんの?」

イルミア「だって…おんぶして、すごく歩かされたし…」

ロウェナ「だから撃ってもいいよ、って言ったのに」

イルミア「…何かもう…」

スレイン「ふうん――」ピクッ

ロウェナ「どっちかな…? あっちかも」

イルミア「ほんとにそっち…?」

スレイン「……ちょっと先行ってて」

ロウェナ「何で?」

スレイン「トイレ」トトトッ

ロウェナ「…?」

イルミア「さっき行けば良かったのに…」

ロウェナ「まあいいや。行こ行こ」

イルミア「え、待たなくても…」

ロウェナ「行ってて、言ってたんだしいいじゃん」

イルミア「えー…?」

<グシャッ

<バキィッ

<ドゴォォッ

イルミア「…? 何の音だろ…?」

ロウェナ「誰かが喧嘩してるんじゃないの?」

 スタスタ…


 【直下 コンマ判定】
 1~3 どうにかロスチャイルド邸に辿り着いたら、玄関がまたもやビリビリ&ニナまでいなかった。無駄足(白目
 4~6 ニナ不在で無駄足だと…
 7~9 ニナんとこについたでー。ようやく


―――――

 最近、短くてすまんの
 今日もこれくらいで終わりです
 ありがとうございました

生きてはいます
復帰不能じゃないのでご安心を
ご心配かけてすみませんでした

再開目処は不明ですが←


 ――オマケ・BOSS~探れ!恋愛感情!part1 ~――

凪「今回はそもそも、ハワードに恋愛感情があるかってとこから確かめる。勝正、今回の作戦は?」

勝正「あれこれと策を弄するのは後回しだ。恋バナをして、ハワードに振って聞き出す。酒を飲みながらな」

凪「酒で釣れば、まあ…ハワードもその場に繋ぎ止められるか…。でも、乗ってこなかったら?」

勝正「サイコロで賭けの勝負を仕掛けて、負けさせる。ツボを振るのは俺がやる。俺が振れば出目は自在だ。俺と目配せせずにツボを振れば丁だ」

凪「アイコンタクトをすれば、半を出すってことか。分かった。それでやる」

 ――午前0時・解体屋ロックフェラー・3階住居・談話室

勝正「とまあ、そういうわけで、その女は消えてしまった」チラッ

凪「美多組こえぇ…。女の行方気になりすぎるし…」コクッ

ハワード「ふん、くだらん」

凪「つかさ、俺と勝正ばっかじゃつまんないからハワードも恋バナしろよ。ないの、そういうの?」

ハワード「ない」グビグビ

勝正「じゃあ、女の好みでもいい。ハワードは…貧乳派と見せかけて、巨乳派な気がするな」

凪「ハワードの手なら、すげえサイズじゃないと巨乳認定しなさそうだけどな」ププッ

ハワード「凪」ギロッ

凪「んだよ、何も言わないなら想像するしかねえだろ。なあ、勝正?」

勝正「ああ、もっともだな。凪兄さんに賛同するしかない。それとも、ハワードから喋るか?」

凪「喋らねえとか、空気読まないよな。それとも、性癖バレんの怖いとか? ださっ。睨んだって関係ねーし。言えよ」

ハワード「ぶっ飛ばされたいのか?」バチッ

勝正「まあまあ、そう喧嘩腰にならなくていいだろう。だったらハワード、賭けで勝負したらどうだ? 凪兄さんと賭けをして、負けたら喋る」

ハワード「いいだろう」

勝正「よし、じゃあサイコロを2つ、ツボに入れて振る。そのツボをかぶせたままで、デメが偶数か、奇数かを当てるんだ」

凪「よっしゃ、いいぜ。ビビって勝負降りるなよ、ハワード。一発勝負だからな!」

勝正「では振るぞ」シャッ

 ポンッ

勝正「さあ、偶数なら丁、奇数なら半だ! 張った、張った!」

凪(えっと、アイコンタクトしてないから…丁だな。ようし――)

ハワード「丁」

凪・勝正「「」」

ハワード「何だ?」

凪「…お…俺が丁、って…」

ハワード「早い者勝ちだ。勝正、ツボをあけろ。お前は丁だ、凪」

勝正「………………………………………………ああ」カパッ

ハワード「ザコめ。俺が勝ったんだ、命令を聞け。凪、お前が高校のころに熱心だった女のことでも話せ。肴にしてやる」グビグビ

凪「は、はあっ!?/// あ、あの、あれはっ…! もう、終わってんだよ! つか、そもそも…何で知ってんだ!」

勝正「丸見えだったらしいな。交換日記から距離を詰めるなんて、古典的な作戦をしていたようじゃないか。俺も聞きたいぞ、凪兄さん!」

凪「は、はあ!? こういう流れじゃないだろ! つか、何で勝正まで知ってんだよ!?」

ハワード「バカ以外には丸分かりだった。凪、酒を注いでやる。飲め。飲んで暴露しろ。でなければ、ぶっ飛ばす」トクトクトク

凪「」

勝正「で、凪兄さん。なかなか、かわいい娘だったそうじゃないか。その娘のために弁当を作ったとかも聞いたぞ。この際だ、言ってしまおう」

 BOSSに恋愛感情はあるのかは分かりませんが、勝負強さはあるようでした。
 そして手の平を返してほじくってきた勝正と、飲まされた酒のせいで、凪は初恋を男の娘に捧げてしまったことを告白しましたとさ――。


 ――オマケ・ヨメトーク――

律「明はもう、すごいですよ! 僕が作ったメカを使わずに埃なしにピッカピカにお掃除できるし、お料理も上手です!」

律「それにそれに、お仕事で疲れてるとマッサージとかしてくれるし、料理もスタミナメニューとかここぞって時に出してくれます!」

律「お家が広いのに、どの部屋も綺麗にお花とか飾ってくれてるし、授業参観とかに行くとあの美人さんは誰みたいな感じの空気感じます!」

湊「いや、それは分かんねえだろ、実際」

律「きっとそうなんです! だって、僕が明と一緒に教室入ると、毎度のようにざわつきます!」

冬也「そりゃ、SASABEの社長がくりゃねえ…。て言うか、夏花と由司が同じクラスになった時に鉢合わせたけど、律にざわついてる印象だよ」

律「明ですよ!」

湊「あんな貧乳にざわつくか、っつーの…」

律「うぐっ…あ、あれはあの、明の唯一の慎ましさであって!」

湊「1番慎ましくなくていいとこじゃねえか。その点、うちの女房なんか胸は得点高いぜ? 黒髪似合うし」

冬也「日本人なら、黒髪が似合って当たり前のような…」

律「むむむっ…でもでも、明は…ほら、えっと…そう、世界最強の嫁です! 物理的に!」

冬也「それは誇るところなの?」

湊「身内びいきも甚だしいだろ…。つか、そんなん威張れねえだろ。女ってのはちょっと頼りねえのがいいんだよ」

律「内助の功とか、完璧です! 基本的に僕を持ち上げてくれますし! でも、後で2人きりの時にチクチク、助言してくれるんです!」

冬也「チクチクって…チクチクて、それ、嫌味じゃなくて?」

湊「お前が頼りねえから仕方ねえとこだろ? その点、うちのは俺が口出ししねえとダメだからな」

冬也「口出さなくてもできてるのに言うから、いつも喧嘩してるんじゃない? それに口出しって、聞いてると大体、余計な一言のような…」

律「明はできないことなんてないんです! 子育てから、悪者退治まで気づいたらやってのけてる、スーパーウーマンなんです!」

湊「ありゃ、人間半分やめてるよな」

律「違いますってば! もう、湊兄ちゃんはいつもいつもいつも…。大体、人間やめてるとか失礼です!」

湊「アイス押しつけてきて、正直、あれはありがた迷惑だよな」

律「うぐっ…それは、確かに…。由司までアイス好きにされちゃったし…デザートが毎日アイスなのはつらい…」

冬也「大変だね」

湊「つか…冬也は何で何も言わねえんだよ? そういう流れだろ?」

冬也「そうだね…。エリカのいいところを挙げるなら…重すぎるくらい、一途ってとこだけかな…?」

湊「…」

律「…そ、それ以外は…?」

冬也「落ち着いてる時に限って…良妻…? ごくまれに。年に1回くらいの頻度で」

湊「お前が落ち着けばいいだけだろ」

冬也「それができないんだよ…。まさかさ、自分の家が、1番寄りつきたくないところになるなんて、思ってもなかったよ…」

律「て言うか、今、何してるんですか?」

冬也「色々ね…。黒いEC回収とか。一時期よりかは、すごく落ち着けるようになったけど…時々、思い出したように空襲とかあるから」

湊「個人に空襲しかけるってよっぽどだよな」

冬也「たまにバーとかでお酒飲んでると、いまだに女の人寄ってくるし…。そういう時に限って、香水とかキツいから帰ったらバレるし」

冬也「そしたらヒス炸裂して? 子どもらももう馴れてるから、またかって感じで冷たいし…。そんなじゃないのに、浮気性みたいな認知で…」ブツブツ

律「家にいればいいのに…」ボソ

湊「もう悪循環はまってるよな、こいつ」ヒソ

冬也「夏花がさあ! 聞いてよ、夏花が、この前、下着は別々に洗ってとか言い出してさあ! 昔はそんなこと言わなかったのに…!」バンバン

 嫁自慢をしていたはずが、冬也の愚痴大会になってしまいました。
 ちなみに冬也は40歳が見えてきているのに、容姿はせいぜい30歳前後くらいで保たれています――。

みんなの髪色って何色なんだろう
アキラとかは黒ってわかってるけど、湊は茶色とか染めてそう。
天ちゃんだけ、イメージがわかないんだよ……黒か金のどっちかのような気もするけど


 ――オマケ・BOSS~探れ!恋愛感情!part2 ~――

勝正「前回の作戦の失敗は、ハワードは俺達を本当に見下げているクソ野郎だったためと考えている。そこで、キミの出番だ」

言子「それでわたし…なの? 折角、千景ががんばったのに、散々だったし、疑わしいところはあるんだけど…こういうのってなあ…」

凪「お願い、言子! そこを何とか! ハワードにそういう感情があるかないかだけ、ちょろっと聞き出すだけ! 気になるっしょ!?」

言子「う、うーん…じゃあ、まあ…今回だけ、ね…?」

 ――午後9時・天宮市・繁華街・オカマバー『あやふ屋』

朋羅「うふふ、ごゆっく・り♡ 遠くから眺めてるから。んーまっ♡」←投げキッス

ハワード「…」ギロッ ←視線だけで投げキッスを壊そうとしてみた

言子「お兄ちゃん、そんな睨まなくても…。ロックで飲むんだっけ? お兄ちゃんは」

ハワード「ああいうのは好かない。酒はストレートだ。何も入れるな」

言子「はいはい…」トクトク

ハワード「どうだ、最近は」

言子「お仕事も順調だよ。お兄ちゃんは…変わらないよね、うん」

ハワード「…」ゴクゴク

言子(頼まれちゃったけど、お兄ちゃんに恋愛感情が存在するかどうかって、どう確かめればいいんだろう…? とりあえず、聞けばいい…?)

言子「ね、ねえ、お兄ちゃん。……お兄ちゃんって、結婚とか…考えたりしないの?」

ハワード「…………………言子」ギロッ

言子「な、何?」

ハワード「どこのどいつだ? 言え」ガタッ

言子「え?」

ハワード「どこのどいつだ、俺に言え」ゴゴゴ

言子(何、何っ? いきなり何? 言えって、どこのどいつって――もしかして、探らせにかかったのがバレて、誰がこんなことさせたのかって?)

言子(え、ええっ!? どうしてお兄ちゃんがこんな一瞬でそこまで察しがいいの!? 頭打った?)

ハワード「言え、言子!」バチィッ

言子「っ…な…凪…と――」

 ブチッ

ハワード「凪…? 凪が、お前を…? 凪がお前と、結婚だと!?」バチィィッ

言子「え」

ハワード「あいつは、ファミリーの不文律を犯した。今日という今日は、ぶち殺す!!」

言子「違う、ちょっと、ちょっとストップ! 勘違いだから! ていうか飛躍しすぎでしょ! あたしのことじゃなくって――」

ハワード「凪が結婚だと!? 相手は誰だ!? オカマか、ゲイか、トランスセクシャルか!?」

 バンッ

凪「ちっげええええええええ―――――――――――――――――っ! 違えよ、脳筋! ハワードのことだろうが、分かれよ、シスコン!」

ハワード「黙れ、凪! 御託は必要ない、とりあえずぶっ飛ばす!」

凪「つーか、何で俺だってなったら相手が野郎ばっかなんだよ! 俺はノーマルだ! 貧乳派だろうと女しか対象じゃねえよ!」

 ギャアギャア
 ドゴッ ズドォッ

言子「……………ママ、強いお酒ちょうだい」

朋羅「あら、放っておいていいの?」

言子「もう知らない…。聞いてよ、ママ…。お兄ちゃん、二言目にはいつもいつも、あんなで…最近、さらに歯止めがかからなくってね…」

言子「凪は凪で、昔はそれなりに可愛気あったのにお兄ちゃんのこと舐め腐ってるから、すぐああやって喧嘩しちゃって…。手に負えないよ…」

 BOSSに恋愛感情はあるのかは分かりませんが、言子が絡むと過剰なシスコンぶりを発揮してしまうようです。
 結局、あやふ屋を朋羅ママによって追い出され、朝までハワードと凪は喧嘩をしまくり、翌日にこっぴどく2人で言子に叱られました――。


 ――オマケ・この人は今~ろんぐたいむのーしー~――

桜花「やっほー」

依姫「桜花~っ!」ムギュッ

桜花「どったの、よっちゃん」ヒシッ

依姫「この裏切り者め、東京なんかに行きやがって、このこの」ムニムニ

桜花「むいむいひはひへ…」

百合「元気でしたか?」

桜花「もちだぜ」グッ

依姫「あー、このおもちみたいなほっぺ…桜花だ…」ムニムニ

桜花「そろそろやめれ~」

百合「ふふっ…変わりませんね、2人とも」

桜花「そう? これでも花の女子大生…」

依姫「就職決まったか? んん? 何なら? 現役OLのこのわたしが就活の極意を――」

桜花「ゆっきーに永久就職予定だからしないもーん」

依姫「」

百合「まあ…」

依姫「裏切り者めーっ! 百合、塩だ、塩を撒くんだぁーっ!」

百合「そんな、塩だなんて…お祝いしてあげないと…。式とかの日取りは…?」

桜花「さあ?」

依姫「さあ、って…さあって!」

桜花「だってゆっきーに言ってないもん」

百合「え…」

桜花「でも日頃から専業主婦希望で社会の荒波とは無縁に生きるから、って言ってるから察してるはず。だから何もしない」グッ

依姫「ダメだこいつ」

桜花「ときねんは?」

百合「音沙汰ないから分かってないんですよ。夜子ちゃんは有言実行して、最近、事務所立ち上げたとかって聞きましたけど…」

桜花「うちの旦那はそこに“も”勤めてるのだ、はっはっはっ」

依姫「てかゆっきー、仕事何? 風の噂で怪しい黒とビビットピンクの店に入り浸ってるとか、紛争地帯の写真に紛れ込んでたとか、UMA追いかけてたとか、SASABEの社長と会食してたとか、皿洗いしてたとか、美女とか犬とかガチムチとかに追いかけられてたとか、スーツ着て女の子に話しかけてたとか、カタギじゃない人と腕相撲してたとか、山奥で野草採ってたとか、焼き畑してたとか、めちゃくちゃやつれてたとか、目が血走ってたとか、尋常じゃなく目にクマができてたとか、タバコ買ってたとか、テレビ局に出入りしてたとか、そういう色々聞いてるんだけど」

桜花「さあ?」

百合「桜花ちゃん…それでいいの…?」

依姫「ううむ、ゆっきーって何なんだ…? これは哲学か、哲学なのか?」

桜花「限度額のないATMだよ」

百合「…」

桜花「ゆりりん、その目やめよ? 冗談だから」

依姫「心配にならないのかよ?」

桜花「んー、別に? 帰ってくるし」

百合「本人がいいならいいんですけど…」

依姫「まあいっか!」

桜花「いいのだ」

百合「いいのかなあ…?」

 みんな、元気に暮らしています。
 ちなみに依姫の耳に届いているゆっきーの噂は半分くらい事実だそうです。


 >>343
 髪色…?
 創作ものだから、現実にない髪色でもいいんだろうけどそういう想像力に乏しくて決まってない…
 そんな理由で大体黒髪じゃないんですかね…?(震え声

 主人公で黒じゃない(可能性がある)のは…ハワードと、デイモンと、ロウェナ…?
 ハワードは金髪だろうなってイメージだけど、デイモンとロウェナは…うーん…

 なに天ちゃん?
 黒…? 金…? うーん…白髪とかでええんちゃう?←
 何か強キャラ感あるんじゃないですかね?(適当


 あとね、さらっとなんだけど…
 ちょっと、まだしばらく事情があって本編できそうにないんです

 ダブルパンチで、ロウェナ編の今後の展開がさっぱり分からないんです…
 ものすごーく申し訳ないんですが…37スレもやっといて心苦しくはあるんですが…
 打ち切りで…いいでしょうか…?

>>1ロウェナ編が打ち切り? それとも星/欲しの物語自体が打ち切り?

名残惜しいけど、充分楽しませて貰えたので満足です
欲を言うなら>>324の続きから「俺たちの戦いはこれからだ」でいいので、とりあえず締めて欲しい


 >>351
 ロウェナ編だけじゃなくて、37スレ分ぜーんぶ、打ち切りっす…

 >>352
 とりあえず締めとく…?
 じゃあ、書き溜めてから投下って感じで…できたら、します…
 何日かかるか、何週間かかるか分からないけど…

 とりあえず今日のとこはおやすみの時間にしないとマズいんで、失礼いたします

 ご理解、ありがとうございました


 ――USA・某州・ロスチャイルド邸・エントランスホール――

 ガチャ

ニナ「?」

ロウェナ「あ、ニナいた」

ニナ「……あれ? ぼろぼろの古くて、いかがわらしいモーテルに泊まってたんじゃないの?」

ロウェナ「何で知ってるの?」

イルミア「だから、多分、監視とか…」

スレイン「気づけよ…」

ロウェナ「まあいいや」

ニナ「それで、どうしたの?」

ロウェナ「嫌がらせ、やめて」

ニナ「嫌がらせって? 何のこと?」クスクス

 ゾロゾロ…

イルミア(何か…出てきた…)

スレイン(何こいつら…?)

ロウェナ「ドアのビリビリとか、ホテルとれないとか、ニナの仕業なんでしょ?」

ニナ「どうして?」

ロウェナ「…」ムスッ

ニナ「ロウェナの被害妄想だよ、頭が悪いから…。何でロウェナにそんな嫌がらせしなきゃいけないの?」

ロウェナ「だって皆言ってる」

ニナ「皆って? ロシアの田舎者でしょ、ぜーんぶ」

イルミア(否定できない…)

スレイン「は? は? おい、ぶっ飛ばすぞ」

ロウェナ「スレイン、やめて」

スレイン「けっ」

ニナ「ロウェナ、わたしね、思うの。――どうして、ロウェナっていつも、とんちんかんなのかなって」

ニナ「だけどこれって、ロウェナの分までわたしが才能とか、素質とか、全部持っていっちゃったからだったよね」

ニナ「ごめんね、ロウェナ。だから大人しく、ロウェナはわたしの目に見えないところで好きにしてて」

ニナ「ロウェナの愉快なお友達と一緒に、早く田舎に帰ったら? ここにいるのは似合ってないし、空気も合わないでしょ?」

ロウェナ「【安価下2】」

 1 わたしはどうでもいいけど、イルミア達のことバカにするのは許さないよ。謝って
 2 ………ごめん、分かりやすく言ってくれる?
 3 その他、自由台詞

おっと、sageたままにしちった…
これは数えないよ

巻きながら終わりっす、今日で…


ロウェナ「わたしはどうでもいいけど、イルミア達のことバカにするのは許さないよ。謝って」

ニナ「え?」

ロウェナ「何?」

ニナ「…………バカにしてるって、分かったの?」

ロウェナ「」カチンッ

ニナ「すごいじゃない、ロウェナ」

ニナ「でも、やだ」

ロウェナ「何で?」

ニナ「だってロウェナは、邪魔なんだもん」

ニナ「邪魔するんなら容赦しないって、ちゃんと分かるように教えてたよね?」

ニナ「だから、まとめてボロボロにしてあげる」

 ジャキッ
 チャキッ

スレイン「…」

イルミア「っ…何か…物騒なんだけど…」

ロウェナ「謝ってくれないの?」

ニナ「そっちが許してちょうだいって言うなら、やめてあげる」

ロウェナ「分かった。……イルミア、スレイン、やっつけて」

スレイン「任せろ」

イルミア「え、いいの…? だって、姉妹なのに…」

ニナ「ねえ、そこのコ、姉妹とかよしてくれる? ロウェナなんて、いらないんだよ」

ニナ「だから早く、このお家から出ていって二度とわたしの前に出てこないで!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 数の暴力で撤退からの、これからだぜエンドってことで
 4~6 2対30くらいのガチバトルが周りで展開されつつ、ロウェナvsニナエンドってことで
 7~9 どれだけ策謀を巡らせたところで…エンドってことで


 ジャキィッ
 ズドドドドドッ

 ギュゥィィィィンッ

 ロウェナ達を取り囲んだ男達が、一斉に発砲をした。
 だがイルミアの異能で弾丸は全てが鈍化される。

ニナ「!?」

 バシュンッ

 滞空する弾丸がロウェナの異能で粒子分解される。
 それと同時、鎮静の異能が解除されてイルミアとスレインが飛び出した。

イルミア「っ――やあっ!」

スレイン「おらよぉっ!」

 ドゴォッ
 ズッドォォォォォッ

ニナ「そんなっ――」

ロウェナ「ニナ、まだバカにするの?」スタスタ

ニナ「い、今はっ、主力が出払ってるだけで…!」

 ドッゴォォォォォォンッ

フリストフォル「おらおら、お帰りだぜ」

リエル「ちょっと勝ちすぎて、すぐに出入り禁止にされちゃった~♪」ジャラジャラ

フリストフォル「ついでに、何か色々喧嘩売ってきたからぶっ飛ばしてたんだけど、何してんだ?」

ニナ「え…」

ロウェナ「ニナはすごいけど、すごいのはニナだけでしょ?」

ロウェナ「でも、わたしはイルミアとか、リエルとか、フリストフォルや、スレイン…」

ロウェナ「1人ずつの方が、わたしよりずっとすごいの」

ニナ「そん、な…そんなの、ありえないっ!」

ロウェナ「でも、もうニナの部下、誰も立ってないよ」

 ドサッ…

イルミア「はあ…どうにかなった…」

スレイン「ざこっ…」

フリストフォル「おい、俺の分は」

スレイン「知るか」

リエル「んん? よく分かんないけど、口先ばっかだった系?」

ニナ「っ…」

ロウェナ「ニナ、これが姉の貫禄。分かったら、もう変なことしないでよ」

ロウェナ「また何か聞いたら、すぐくるから。それじゃあね」

イルミア「え、もう行くの?」

ロウェナ「だって文句言いにきただけだもん」

スレイン「何だよ、それ!」

ロウェナ「ほら、早く」

 ギャアギャア
 ワイワイ

ニナ「…」ギュッ

 【安価下2】
 1 以来、ニナに絡まれるようになりましたとさ
 2 以来、ニナは大人しくなりましたとさ
 3 別にその後なんて知らないけどロウェナは平和(?)に、今日もパパンを見返すためにカラシニコフファミリーを牛耳っていますとさ


 ――ロシア・モスクワ近郊・カラシニコフファミリーの大豪邸――

ロウェナ「んぅ~っ…」ノビッ

ロウェナ「ふかふかの大きいベッド最高…」

 ガチャ

イルミア「おはよう」

ロウェナ「おはよう、イルミア」

<何でマヨネーズなんかかけんだ、てめえええええ――――――――――――――――っ!

<マヨネーズうめえだろうが、味覚バカかよ、バカギャングがっ!

<ドゴォォォォッ

<ズッドォォォォォンッ

ロウェナ「…フリストフォルもスレインも元気そう」

イルミア「…新築、なのに…」グスッ

 バンッ

リエル「ロウェナ、ロウェナ」

ロウェナ「どうしたの?」

リエル「自家用ジェット買おう、自家用ジェット」

イルミア「」

ロウェナ「ジェット…?」

リエル「ジェット機だよ、ジェット機! これさえあれば、世界中、どこだって12時間以内にいけちゃうんだって!」

リエル「SASABEが売ってる、超最新鋭機があるんだけど、それ買おうよ。そしたら、もう、最高じゃん! 世界の賭場をまたにかける!」

リエル「ぐふふっ…ぐふふ…」

ロウェナ「…12時間で、世界中…。すごい! 買う?」

リエル「買おう買おう!」

イルミア「…あの、お金は…? そんなすごいのだと、さすがに高すぎるんじゃ…?」

リエル「イルミア、がんば」

ロウェナ「期待してるから」

イルミア「」

ロウェナ「そうそう、それとね、イルミア」

イルミア「はい…」ズ-ン

ロウェナ「今日は300メートルの狙撃、やってみよ。だからその準備しといてね」

イルミア「…最近、スナイパーライフルの練習、多くない…?」

ロウェナ「だって面白いんだもん。イルミアはスポッターだから」

イルミア「……はい…」

ロウェナ「じゃ、今日もがんばってね」




               『ロウェナ・ロスチャイルド』が紡いだ、集った原石達の物語 ―――――― UCHIKIRI END.


 はい、まあ…某ソードマスターよりかは、すこーしだけマシだと思いたいです

 本当に長らく、おつきあいいただいてありがとうございました
 終わり時は計画的にやるべきですね

 それとやっぱり看護士さんは女性に限りますね
 お体にはお気をつけて、皆さんのご健康をお祈りしながらこのスレは一応、もう終わりということになりまする

 どうもありがとうございました
 またどこかで、おいらを見かけたら参加してやってくだされ

 ではでは


 消火不良にはもともと、定評があると自負してたんだけど…
 こんな風になっちゃったし、これどうなってたんや、ってのあれば、考えてたとこだったらお答えもいたします…よ?

 せめてものね、お詫びになればいいなあ、って感じで
 SS形式で安価とかコンマとって書くのは時間的につらたんだけど、そうじゃなきゃちょびぃーっとの時間もとれまするし

 なきゃあ、なしでいいんですが…もしあれば?

デイモンとありすが結ばれているかどうかをお願いします

言子はどのくらいハワードが好きなのか


 >>377
 結ばれはしていなかったです
 まあでも、ぶっちゃけデイモンの性癖的にはありすしかありえないだろうし…
 いずれは…って感じだと思われます

 >>378
 どのくらい…?
 あくまでも兄弟愛っていう枠組みの中に限定された上で、とっても好きだとは思われます
 1ライクが表で堂々と手を繋いでも恥ずかしくないくらいだとすれば、10ライクくらいはあるんじゃないでしょうか?

 何だかんだでロックフェラーの皆さんは身内への愛情は豊富なんですよ
 ただね、あの5人兄弟はものすごーく物騒なヤツらだっただけであって…ほんとはギル生存ルートもあったんだけどね

玲と神子を結ばせて!
あとまつりんとこうせいのほぼ夫婦同様のほのぼの生活

・独楽とリクの関係は結局どうなったのか
・時音は何してるのか
・ゼノアースの目的
・ソロモンを倒したのは湊?

セカンドを喰ったヴィオはどうなったかスゴイ気になる


 >>380
 余力あったら…蛇足オマケでも…?

 怜は主人公勢でも独楽ちゃんに次ぐ聖人枠だからね…幸せになってもらいたいもんだよね
 まつりんと晃星…あいつらもう、さっぱり恋愛感情を持ち寄らずに事実婚同然だからね…殿下だの狐だのとほのぼのしてるね、うん

 >>381
 独楽とリク
 実はね、リクはクローン人間だから子づくり行為はできても、子どもを作れない欠陥品なのよ
 それがあるせいで、こまちゃんを好きなことに変わりはなくても結婚までは踏み出そうとしなくて、しかも黙ってるからタチが悪いんだよ
 だけども、そこら辺が明るみに出たりしちゃえば、こまちゃんは「そんなの気にしない」って具合にド直球をぶつけて結ばれるんじゃないですか?

 時音の行方
 世渡りがヘタな人だから、その内、ひょっこり何やかんやで85プロにでも雇われて、所属アイドルに恐れられるトレーナーにでも…?
 ってな感じに適当にしか考えてませんでした…

 ゼノアース
 上のどこかで、どなたかが展開予想してましたが、うん…
 イメージは、あんな感じよね
 ほんとに宇宙人な連中で、ECとか黒いECを集めて、母星に持ち帰ろうとして…
 って感じの一大スペクタルスペースオペラ展開になりそうな、ならなそうな? でも、これは風呂敷畳めねえ、ってがくぶるしてた

 デイモン編で結局、破棄をしたものがあったでしょ?
 あの中に地球とは全く違う技術体系のスーパーメカみたいのがあって…みたいなデイモン編の終わり方も想定はしてました

 ソロモンを倒したヤツ
 明と親しい人らの中の誰かでしょうねえ…
 湊は飲食店の店長だからなかなか外には出られないってわけで、ぐんちゃんか、ゆっきーか、冬也らへんじゃないかなあ、と

 >>382
 ロウェナ編の、ラスボスの予定でした…
 ニナの件を終わらせた後か、ニナの最終編らへんで乱入してきて、暴ぎゃ…暴食の限りを尽くして、こいつやべえ、からの
 ニナか、カラシニコフのロウェナの部下達の誰からへんをさらに食って、パワーアップして~…みたいな展開とか?

打ち切り……だと……!?
やっと追いついたと思ったら、どうしていつもこうなんだ……

どうも、病気や怪我の類のようなので良くなる事を心から願ってます。
ssが書けるぐらいに時間や余裕がでてきたら再開してもいいのよ? むしろ、新作でもいいのでお願いします……

質問は
・各主人公や主要キャラのその後(ザックリと
・結局黒いECはどうなったの?
・ブラックライトとの因縁は解決したのか
くらいですかね
とにかく、じんさんもお元気で! お疲れ様でした!!

もしおまけが書けるのでしたら85プロのライブイベントの関係者席で
主人公たちと仲間たちと侍が集まってわいわいやってるのが見たいです


 >>384
 ・主要キャラその後
  …………次の機会にでもまとめて…(震え声

 ・黒いEC
  ずっと前に誰かが、冬也ラスボス化~みたいなこと言ってた…ような気がするんですけどね?
  多分、冬也が何やかんやをして、黒いECを消そうとして、でも何かしらの要因で失敗して、何かすごい大災害的なの起きて、
  それをどうするんや!?ていう、展開になったんじゃないかなあ、と

  スレを締めるお話のキーアイテム的な?
  まあうん…手に負えない…です…

 ・ブラックライト
  解決は、難しいんじゃないかなあ…?
  ぶっちゃけ、出てくる悪い組織だと最強クラスのとこだから…
  ていうか榊様に勝てるヤツおるんかいな、ってレベルなもんでねえ…
  榊様に勝てる可能性があるのは、榊様の異能と相性が良くないと難しいもんで…異能的に、1番相性いいの、多分イルミアだし…

 >>385
 オマケは…書けたら…で…

 おやすみなせえ
 とにかく、もう本編はなしっす

 ありがとうございました


 主要キャラその後ざっくりまとめ・主人公編 ~そのいち~

 朝霧冬也 38歳
 ・中学生になった娘の視線が刺々しくて家庭がさらに居辛くなる
 ・息子だけが家においての癒し
 ・尚、嫁からはいまだに溺愛されてるものの辟易としてる模様
 ・全世界生中継爆死シーンがあったお陰で、死んだと思ってくれてる人がいて平和な模様
 ・酒がないとやっていられないアル中気味
 ・黒いECはいまだに回収をしてるけど、矛先を幸晴に向けさせて自分は難を逃れてる
 ・外見は30歳前後くらいで保ってる

 萑部明 39歳
 ・SASABEの敏腕社長秘書。ぶっちゃけ、律より明さんが実質的な経営者
 ・第一子の由司を見事にアイス好きにしたことで、アイス布教活動を活発化させてる
 ・GOBとかしちゃうし、SASABEの技術力もあるし、作中最強クラスの女性?
 ・荒事からは遠ざかってるものの、時々はデバってきちゃうし腕が衰えてない
 ・第二子も生まれてるので子育てはまだまだ大変な模様

 ハワード・ロックフェラー 26歳
 ・解体屋の社長業を続行中
 ・ちなみに、副社長は凪で専務に勝正が就任してる。ちーちゃんはメイド←
 ・バカは平だけど、他に社員はいない。アベルはタコス屋をしてるから社員ではない
 ・あんまり現場に行かなくなったけど、前情報でちょっとでも強いヤツが絡むなら出てくる
 ・でもってぶっ飛ばす。そんな生活
 ・何もない日の方が多くて仕事は全部丸投げでふらふらしたりしてる

 野老幸晴 23歳
 ・SASABEの製品修理部門で時給3000円で働いたり
 ・自分で経営してるSMクラブのオーナーとして、売上を取りにいったり
 ・85プロのプロデューサーとして企画を考えたり、コネを使って仕事をとったり
 ・ワンマンアーミーとして世界中に行って単身で色々と壊滅させたり、ついでに治したり
 ・機関に呼び出されて協力要請受けて時給900円でこき使われてたりする
 ・そんな毎日
 ・都内のどこかに家を持ってそこで桜花を(結果的に)養ってる状態だけどあまり帰れない
 ・「ワンマンアーミーの女だとう!?」みたいなキナ臭いことになるとボルトが桜花につく
 ・でもってボルトさんマジぱねえから桜花の気付かない間に片づけて抑止力にしてたりする
 ・尚、ボルトはそろそろ老犬の域のはずだけど全然、その兆しがみえない
 ・そう、スーパーすごいグラスパーは老化を抑止することが…

 デイモン・ファイアストーン 26歳
 ・怪盗ロキとして大活躍中
 ・アフリカではもうヒーローのような扱いで、餓死する子どもが6割くらい減った
 ・募金先がこっそり私的利用しようものなら、怪盗ロキにぶっ潰されちゃいます
 ・子どもを兵士にしようとする動きがあろうものなら、紛争ごとぶっ潰されちゃいます
 ・ずぅっと追いかけてくるばっくんの募金額もそろそろ2000万円を突破しそうな模様
 ・ありすに惚れられてるなんてことは気付いてない
 ・最近の悩みごとはAI・フェアリークイーンが反抗期を迎えてしまったこと
 ・でも幼女設定だけはAIゆえに失われないので、愛しくたまらないド変態ロリコン

 高円宮夜子 23歳
 ・有言実行でハーバード大を首席卒業した後、85プロ設立
 ・ゆっきーが何かと忙しいので、社長のはずなのに実務をしちゃったりする
 ・近々、作曲家として名を馳せる予定
 ・透を喋らせる方法を模索していて、1番可能性が高いのは「喋らないとクビ」だときづいた
 ・でもそれだと「やめてください」しか言ってくれなくてつまらないから舌打ちがマッハ
 ・まつりんと仲良くなったから綱野杜神社に行くことが多くなった
 ・結果、ケモノ系アイドルをどうにか世に出してほしいと晃星がうるさくて辟易としてる


 主要キャラその後ざっくりまとめ・主人公編 ~そのに~

 天宮怜 21歳
 ・神子に5度目のアタックをしかけて撃沈したショックで世界中をセンチメンタルジャーニー
 ・色々な意味で一体どこに向かってるか、という葛藤を抱えている
 ・うっかりが多くて何かと厄介ごとに巻き込まれたりしたりしなかったり
 ・大道芸が主な稼ぎ口でしっかり三笠宮家に仕送りをしている
 ・そろそろ一流のサーカスとかからお誘いの声がかかってもおかしくないレベル
 ・性別迷子も進行中で(うっかりしなければ)スカートははかないものの、よく間違われる
 ・本人は断固として、男だと豪語するけどうっかりそれがセクハラに繋がったりすることもある
 ・ぶっちゃけ神子に振られちゃう理由は「男として見られない」から。不憫

 三笠宮御門 21歳
 ・探偵をしてるものの、怜からの送金があるために仕事なんて断りまくり
 ・いかに楽して大金を儲けられるか、しか考えてない
 ・魁をストレス発散でしごきまくってたら、ちょっと手に負えなくなってきてて困ってる
 ・神子と魁を家において家主としてふんぞり返ってるけど生活費は怜からの仕送り。マジクズ
 ・それでもFXに手を出して金を溶かしちゃったり、詐欺に遭ったりして必死に働くことはある
 ・探偵としては三流もいいとこだけど、何だかんだでとりあえず依頼は完遂する
 ・最近、愛香とさっさと籍を入れて財産増えるなら、それはそれでありかもとか考えてる
 ・クズ
 ・とりあえずクズライフ満喫中
 ・たまぁーに、宗門にうるさく言われて魁を引き連れて武者修行に出ていく
 ・魁を連れてく理由は世話係として雑用させまくるのに便利だから。クズ

 轟まつり 21歳
 ・綱野森神社を売名して、東京の怪異事件解決を謳ったら世界中からその手の依頼が殺到
 ・でもっておでん布教活動をするために世界中を回って、怪異解決とおでん売りをしてる
 ・物騒な才能の正体は、見たものをなんとなーく再現したりして、自分のものにしちゃうこと
 ・ぶっちゃけ学習能力が高いって点
 ・今のまつりんに扱えない武器はあるのだろうかレベルで研鑽されてる。強い
 ・銃なんてものを持ったら加速の異能で弾丸は一瞬で対象に着弾しちゃう
 ・バズーカとかも同じ。超強い。やばい。こわい。
 ・9本の尻尾で乱れ撃ちとかしちゃったら止められる人はそう多くない
 ・しかも殿下の加護で、それが幽霊相手にも有効だからガチゴーストバスター
 ・尚、晃星はまだ大学生で、神主になるための勉強中。本人は綱野杜神社を継ぐとのこと
 ・でも晃星は綱野杜神社を守ってる轟家とは血縁でも何でもないから要するに…?
 ・まつりんはそのことに気付いてない模
 ・まつり「がんばってね!」晃星「…あ、ああ…」な感じ

 ロウェナ・ロスチャイルド 14歳
 ・頭が足りないけど、だからこそ周りがフォローしてくれる天然ボス体質(?)
 ・発砲大好きで最近はスナイパーに憧れて、イルミアをつきあわせてその練習をしてる
 ・難しいことを考えるのは苦手だからイルミアに丸投げ
 ・でもってイルミアはリエルに泣きついて、リエルがブレーンになってる
 ・フリストフォルとスレインはいつも喧嘩してるけど、ロウェナは元気そうだなくらいしか思わない
 ・パパンを見返すのが最終目標でがんばってるけどアプローチがおばかな方向
 ・ぶっちゃけニナを止めた時点でパパンからは見直されてて、連れ戻されてないのは認められた証
 ・でもきづいてない
 ・今日も平和に暮らしてるはず


 あ、独楽ちゃん抜けてた? よね…?

 神瑠璃独楽 27歳
 ・相変わらずの機関の長官
 ・こまちゃんの行った改革は数知れず…
 ・グラスパーズプリズン収容者の扱いとか、異能を仕事に活用してもいい制度とか、機関主催の世界一盛り上がるサッカー大会とか
 ・でも最近、自分が長官を退いた後のことを心配したりしてる
 ・リクとは仲良し
 ・秘書のリダから最近、独身仲間扱いされるのがすごく不愉快
 ・機関のブラック企業体質をどう改善しようかと頭を悩ませたりもしてる
 ・特に枢木おじさんが定年退職を迎えたら、某市支部がやばくてたまらなくてやきもきして、定年後もやってくれないかなー、とか言ってる
 ・颯がいまだに独身で、女性の影さえ見えないことも地味に心配してみたけど素っ気ない態度すぎてやめた
 ・ぶっちゃけ長官っていう立場から前線には出てこないから弱い
 ・それでも、いざその時になればきっと何とかしてくれちゃうんじゃないかなあ?


 主要キャラその後ざっくりまとめ ~脇役編・そのいち~

 宮東湊 38歳
 ・新装開店した定食屋『湊風』で店長してる
 ・嫁になった夜原あざみさんを「ババア」とか言っちゃう口の悪さ
 ・生まれた子どもをめちゃめちゃ溺愛してる模様。おやつとか絶対に手作り
 ・だけど別に嫁との仲が悪いわけではなく、相変わらずのケンカップル状態
 ・腰痛持ちでひしひしと中年のつらさが体に表れ始めてる
 ・あざみが妊娠した時はきっぱり完璧にタバコをやめたけど、授乳期が終わってまた喫煙者に
 ・でもよくタバコやめて、って言われて「禁煙なんざいつでもできる」とか言ってやめない
 ・それでも禁煙中にゆっきーがやって来たら「タバコなんざやめちまえ」とか言ってた
 ・冬也がふらふらと居場所を求めてお店に飲みにきて愚痴をこぼされる

 萑部律 34歳
 ・相変わらずの社長
 ・最近は由司と一緒に共同開発するのが1番の楽しみ
 ・満を持して宇宙開発に会社として取り組むと発表した。軌道エレベーター建設予定あり
 ・尚、息子の由司は完全に律似で運動は超苦手な少年に育ってしまった模様
 ・冬也の娘と由司が仲良くしてるのをほほえましく眺めるのも好き

 リク 28歳
 ・リクは初登場時、初めて目が覚めた状態だったので、精神年齢はあの時点で0歳
 ・よって、肉体より精神の方が8歳若いっていう裏設定があって、ようやく落ち着いた
 ・けど性格がのほほんとしてるもんだからあんまり変わった感じには思われない
 ・こまちゃんとは仲良し
 ・バウンティーハンターとして稼いで貯め込んでるお金はけっこうな大金
 ・これの使い道は、実は「湊の老後のため」という健気なもの。でも額がおかしい
 ・正義の味方としてあちこちで活躍をしてる
 ・昼行灯気取りだけど、実はぐうたらなだけだったりもする

 露崎言子 26歳
 ・英国の大学を出た後はキャリアウーマンとして世界をまたにかけて大活躍中
 ・ちらほらと日本に戻ってきてはハワードの世話を焼いたりしてる
 ・ハワードを唯一、抑止できる存在として凪達からはジョーカー扱いされてる

 紫藤凪 21歳
 ・解体屋の副社長っていう役職だけど、ハワードが仕事しないから凪ががんばってる
 ・よくハワードと喧嘩をする
 ・超進学校の天宮高校を無事に卒業できたのはミナミ先生のお陰
 ・でもって同時にボスの右腕とはどういうものか、ってみっちり仕込まれまくった
 ・だけどハワードとバスタじゃボスとしてのタイプが違いすぎてあまり役立ってない
 ・普段は脳筋バカとかって蔑みまくってるけど、他人がハワードをバカにするのは許さない模様
 ・コートの上位技のオーバーフロー使えるのは凪くらいのもの。スーパーすごい
 ・これのお陰で短時間だけど無敵状態になった上で、異能が最強の矛だからとまらない
 ・実戦経験も10年以上は戦いが日常だったからめちゃくちゃすごいことになってる
 ・三・三〇事件でグラバトがそれ以上、何も展開しなくなっちゃったショック受けてる勢
 ・一部の熱狂的なグラバトファンからはモデルの人として有名で、凪のちょっとした自慢

 ボルト
 ・ゆっきーの欄で説明済みなようにスーパーすごいわんこで、老化が止まってる
 ・ついでにシベリアンハスキーって言っていいのかレベルの大型犬になってる
 ・賢いけどわんこらしいおバカなところもそこそこあるし食いしん坊
 ・ゆっきーのことが大好き。2番目に大好きなのはわんこが怖い透さん
 ・ゆっきーと離れて桜花と一緒になると、永遠、2人(?)で寝てる間柄
 ・めちゃくちゃフレンドリーでわんこ同士でも人間でも、基本的に大好き
 ・意識の高いわんことして、意識の低いわんこのように無闇に吼えないのを美徳にしてる
 ・未来予測の異能と、嗅覚のお陰で番犬にしたら頼れるわんこナンバーワン!!

 夏伐颯
 ・相変わらず、機関本部の特務課の課長をやってる
 ・要するにこまちゃん専属の何でも屋
 ・長官がこまちゃんになってから、変な仕事内容が増えて実は困ってる
 ・ロンドンはホラースポット満載だとか言ってこまちゃんを脅してみたことがある
 ・その結果、こまちゃんはロンドンを飛び出して帰国し、怪異騒動で帰ってこなくなった
 ・でもってこまちゃんが綱野杜神社に身を寄せてる間にロンドンの恐怖名所を調査
 ・その結果、害のあるものとないものを餞別して、大丈夫だから戻ってこい、ってやった
 ・ぶっちゃけ颯さんも世界最強の一角なのよ?

 美鏡ありす
 ・怪盗ありすとして、怪盗ロキと一緒に神出鬼没に怪盗やってる
 ・最終目標はデイモンのハートを盗むことだけど、そういうとこで奥手
 ・異能で自分の年齢をいくらでも偽れるので、世間的には正体不明の扱い
 ・しかも怪盗ロキと一緒に出てくから、話題性を怪盗ロキに押しつけて目立たなくしてる
 ・ただ怪盗としての腕前だけならぶっちゃけデイモン以上で実はすごい
 ・カップル限定イベントにデイモン誘ってもフランと行けば?って言われてムカつく
 ・でもって八つ当たりしてデイモンに嫌がらせをするまでがデフォ
 ・もしかしたら怪盗ロキ一味の影の支配者かも知れない


 主要キャラその後ざっくりまとめ ~脇役編・そのに~

 シャルル・ルパン
 ・未成年の時からこまめに大人のスポットに繰り出して遊んでた女好き
 ・男の尊厳が他の人よりもアレという劣等感があって、性欲との板挟みだった
 ・でももう開き直って、あちこちでナンパをしまくっちゃうヤリチンになっちゃった
 ・ルパン13世としてデイモンと一緒に怪盗活動をする時は陽動の役が多い
 ・フランと一緒に行動することも多く、一味の中では潤滑油的存在

 物部神子
 ・何だかんだで、ちゃっかり三笠宮家に居着いてる
 ・ぶっちゃけ、怜のことは好きなものの、女装時の怜の印象が抜けずに男に見れない状態
 ・どうしても怜と一緒になるとオシャレの話とか、おいしいスイーツの話になっちゃう
 ・そんなわけで振っちゃった。彼女なりに多少の葛藤はある
 ・御門の探偵業を手伝ったり、家事をやったりしてる
 ・動物を手懐けるのが得意なので迷子のネコ探しなんかでは大活躍しちゃう
 ・愛香が腐らせにかかってくるものの、全然理解ができないでいる

 吉前魁
 ・ぶっちゃけ、ちゃんと年齢設定してなくて…
 ・反抗期を迎えて御門にめちゃくちゃ反発するようにはなる
 ・でもってNINJAから受けた手裏剣術と、御門にしごかれた剣術の腕前がすごい
 ・鬼の手というチート気味異能も相まって、将来的にはすごくなりそうな予感のコ
 ・もうちょびぃーっと経験が詰まれれば、多分宗門の声とか聞けちゃう
 ・そうしたら宗門は面倒臭がりの御門より、頑張りやの魁を選びかねない
 ・車とかニンジャとか特撮戦隊ものとか鉄道とか、割と色々オタクチックなものが好き

 イルミア・チェルシー・カラシニコフ
 ・多分、その内、そんな風に改名する
 ・できない詐欺の常習犯で、割とできそうな感じになっちゃう才能溢れる男の子
 ・ロウェナがけっこうボディタッチとか多くて、その度にどぎまぎしちゃう純情ボーイ
 ・鎮静の異能とかマジ強すぎ。しかも瞬間移動までできちゃうからチート×2の強さ
 ・その上、できない詐欺で機会があったりすれば何でもできちゃいそうでさらにチート
 ・工作とかのもの作りも好きだから、デイモンや律に及ばずともビックリメカ作りできそう
 ・それと、男の子としてロウェナのことも好きだったりしちゃう
 ・自己評価が著しく低いのに、それをガン無視して丸投げしてきちゃって頼られてる感から惚れる
 ・一個人としては将来性抜群だけど、ボスの器としてはちょっと…っていう感じ

 榊日和
 ・榊様。鬼強いなんてどっかで1000とったから化けた
 ・ぶっちゃけ、榊様に勝つ最低条件は異能の相性がいいこと
 ・異能の相性っていうのは、任意の場所に破壊をもたらす衝撃の異能を無効化できること
 ・そういう意味でイルミアの鎮静の異能がめちゃんこ相性が悪い
 ・だけどそれをどうにかしても、ブリューナクまで使えちゃうからヤバい

 エリオール・コンデンナー
 ・神様。めちゃんこ強い
 ・冬也がゆっきーを連れてるの見て、いいなーって思ってスレイン鍛えた
 ・手応えのある強敵がほしい。でもって世界が滅ぶまで戦ってたい系バーサーカー
 ・でも取るに足らないヤツとか眼中にない
 ・一時期のお願い叶えますマシーンはもうやめてる
 ・だけど根はすごくいい人すぎて、ちょうだいって言われたら大抵何でもあげちゃう
 ・その結果、ロウェナは棚ぼた的に大金持ちに…

 忍川隼実
 ・NINJA
 ・実は傀儡の術とか、身代わりの術とか、グラスプスキル
 ・影分身の術は異能
 ・ぶっちゃけNINJAに殺せない人は数人くらいしかいないかもしれない
 ・それでも「榊日和殺してこいや」とか依頼受けたら向かっていって壮絶な死闘繰り広げるはず
 ・それが実現されないのは、めちゃんこ高額な依頼料を請求するから
 ・先進国の20年分の国家予算並みくらいとか、それくらい?
 ・ちなみに後進育成もNINJAの務めのひとつ
 ・颯さんの弟の勇気くんと地味にまだ交流を持ってる
 ・仕事は仕事、それ以外はそれ以外とハッキリ公私を使い分けるタイプ
 ・誰の敵にもなるし、誰の味方にもなっちゃう。それがNINJA

 天上院秋雨
 ・故人
 ・さらっとした傍若無人でヤリチンで自分勝手で冷徹なひと
 ・死因は色々考えてたけど、忘れちった…
 ・黒いECで暴走した~とか、舐めプしてたら死んじゃった~とか…
 ・まあ、うん…
 ・底の知れない強キャラって認知してもらえたなら、このキャラは成功ってことで


 大体、こんなもんで?
 適当に思いつくだけやっときましたゆえ


 ――オマケ・ただいま!――

晃星「おかえり。アフリカのある部族から、先祖の霊が怒り狂ってるから鎮めてほしいと依頼がきている。それとコン十郎とコンコリーヌとコンジョニーが生まれて、これで12匹になったぞ」

まつり「帰ってきたのにいきなりそういうお話…? でもうちのキツネ、増えたね…」

晃星「そうだな。そうだ、それと…」

まつり「もう、今度は何? 疲れてるのに…」

晃星「日本食が恋しいだろうと思って、おにぎりとみそ汁とアジの焼きものを作っておいた。すぐ食べるなら――」

まつり「やっほう! 晃星、さっすが~!」ギュッ

晃星「まつり…」

まつり「ん?」

晃星「抱きつくのはかまわないが、それならちゃんと異能を使ってくれ」キリッ

まつり「…………あっためといてね」

晃星「おい」

まつり「殿下とお喋りしてくる」

晃星「だから、もふらせろと…!」

まつり「それとおでん屋台のタイヤがちょっと歪んでるから直しといて!」タタッ

 ――で

まつり「はあ…ご飯の後のあっつーい緑茶は最高だね…」

晃星「そうか。俺もまつりの作るおでんをたまに食べると、いつもの数倍マシでうまく感じる。…それで、今回はどうだった?」

まつり「んー、西ヨーロッパ回ったんだけど、言葉が通じなくて割と大変だった…。でも、おでんが意外と好評でね、仲良くなったよ」

晃星「まあ、確かに言葉の壁はあるが…いい加減、まともな英語くらいは使えるようになったのか?」

まつり「まっさかー、日本語以外は喋れませーん」

晃星「…だったら、いい加減、言葉の壁を突破しろ…」

まつり「違う違う、言葉が通じなくて大変だったのは幽霊――いや、外国だからゴーストって言っとく?」

晃星「…」

まつり「もうね、現地の人ともちょっと違う言葉とか喋ってくるから意味不明! おでんの説明しようにも聞いてくれないからさー」

まつり「とりあえず食べてよ、って言ってみても、ぜーんぜん! だから、現地の食材を使っておでんのタネに合わないかなーって色々試しちゃった」

まつり「でもねでもね、そのお陰でそれは大当たりして、だから日本伝統のタネもってことでどうにか食べさせられてさ。良かった、良かった」

まつり「これで、えーと…28ヶ国はおでん布教ができた…かな?」

晃星「28ヶ国、か…。忙しく海外ばかり飛び回って、体は平気か?」

まつり「平気、平気。あ、そうそう、高原にある田舎の村とかに言ったら、昆虫食とかもてなしで出されちゃってさ、意外といけたよ」

まつり「でねでね! それをおでんにしてみたら、これまた意外とね、えぐみがいい具合で! お土産で持ってきたから、食べて!」

晃星「…」

まつり「あれ? 殿下はおいしい、ってむしゃむしゃ食べてくれたのに…」

晃星「勘弁してくれ…」

まつり「晃星はどうだった?」

晃星「別段、問題はなかった。…が、変な外人の団体がいきなりやってきて、おでんおでんと連呼される事件が何回かあった」

まつり「あ、それってわたしが布教した人じゃない? やったやった、おでん作ってあげたの? ねえねえ」

晃星「……仕方なしにな」

まつり「やった! この調子で、全世界おでん支配計画を完遂するぞー! 全ての国のソウルフードがおでんになるといいな! ねっ?」

晃星「参拝客より、おでんを食べにきた外人の方が比率が多くなってるのが1番の問題なんだがな…」


 帰国したまつりはおでん布教計画をずっと晃星に喋りまくります。
 綱野森神社はまつりのゴーストバスティング活動によって、海外のガイドブックにも記載されて通気取りに人気になっているそうです。


 ――オマケ・何度目の正直?――

怜「今度こそ、分かったんだ。僕はやっぱり、神子とずっと、一緒にいたい。だから神子…僕と、結婚を前提に交際してくださいっ!」

<またか…今夜はまた怜が荒れるな…。しこたま酒飲む口実にはなるか、へっへ…

<しっ、ばれる

神子(あっちで御門と魁が覗いてるし…)

怜(やっぱりムリかな…? あの顔、何だろう…? まるで、どんな答えをするのもはばかられるみたいな、そういう…)←うっかり気づいてない

怜「…神子…?」

神子「え? あ、うん…え、えっと…」

<前は『わたしよりスカート似合うんだもん』で撃沈してたっけか…今回は何だ…?

<だから、しぃっ

神子「…あ、あのね、怜…」

怜「う、うん」

神子「……怜のこと、嫌いじゃないの…。告白してくれるのも、嬉しいし…。だけど、何だか…」

神子「ごめん、怜…。どうしても、やっぱり…今さら、怜のこと…男の人って見れなくて…。今日のお化粧とか、すごく綺麗なんだもん!」

怜「え? あっ…」←うっかり化粧してた

<ぎゃははははっ!

<しぃーっ

神子「何、どうやってるの? 何が違うの?」

怜「これはね、新しく出たファンデがあって…じゃなくてっ!」

怜「自分よりお化粧が上手な人と結婚できないんじゃ、メイクアップアーティストとか独身ばっかりだよ!」

神子「ああいう人って、大体、オネエのような…?」

怜「あ、そうだったかも…」

<あーっひゃははははっ! ひぃ、ひぃ…最高、ぎゃははっ…ふぅ…笑い死ぬ…

<もー!

怜「でも! 僕はオネエじゃない!」

神子「……………前は?」

怜「やだもう、ちょっとだけよ~………って、やらせないで!」

神子「ちょっと、に2つ意味をかけたんだ、すごい!」

怜「え? あっ…うん、そうそう、少しの期間だけ、っていうのと、少しだけ披露するって――じゃないんだってば! もぉぉ…何でこんな…」

怜「……神子は、僕のこと、嫌いなの?」

神子「嫌いじゃ、ないよ…。むしろ、好きって言うか…。だけど、その…怜と、今さらそんな…そういう、関係になるって、想像が…」

怜「……分かった、神子。想像がつかないなら、想像させてあげる。神子、愛してる」

神子「えっ、な、急にっ…!」

怜「愛してる。神子の笑顔が好きだ、神子がいてくれたから僕は前を向けた、神子の明るい声が好きだ、神子のやさしいところが好きだ、ちょっと強引なところとか、勘違いしやすいところとか、気不味くなるとすぐに話題をそらそうとするところもかわいいし、服のセンスも、好きなアイドルのタイプが同じところも好き。僕が作った料理を食べてくれる時の顔を見ると、もっともっとおいしいものを食べさせたくなる。2人で出かける度に買い物をして、僕が荷物持ちをする時、いつも1回は遠慮してくれて、2回目に申し出るとあっさり、遠慮なく荷物持ちにさせてものすごくたくさん買い物をするげんきんなところもチャーミングだ。離れてるとすぐに神子の顔が浮かんでくる。今、何をしてるのかなって、そればっかり気になる。神子の笑った顔も、怒った顔も、泣いた顔も、困ってる顔も、軽蔑してる顔も、戸惑ってる顔も、全部、見ていたい。もっと色んな別の顔を見てみたい。神子に誰よりも幸せになってほしい。だけど、誰よりもが僕が、神子を幸せにしたい」

神子「れ、怜っ…?」

怜「前はただ、かわいかった。でも今は、かわいいし、綺麗だ。だから、ずっと…」スッ

神子「え、ちょ、れ…怜――?」

 チュッ…

怜「…………ずっと、こうして、キスしたかった。神子、僕がキミを幸せにする。だから、僕のことも幸せにしてほしい。2人で、一緒に」

神子「………………うん…」コクッ

 結ばれた2人に誰よりも大きなショックを受けたのは、ほぼ無関係の愛香でした。
 ですが20分で妄想は切り返しをされて、新たな腐った展開が彼女の脳内に渦巻いたので神子が目の敵にされることはありません。
 尚、若干1名の教育に非常によろしくないであろうという良識のある怜の判断により、御門が覗く気まんまんだったものは覗かれませんでした。


 ――オマケ・――

幸晴「ええと、サウジアラビアで使った弾薬費と、移動費が…これで…これは大佐に一括請求するとし、て、お、い、て…」パチパチ

幸晴「あ、ついでにこの戦線ってやたらイージスアーマー多かったし、追加料金請求しちゃおうっと…」パチパチ

幸晴「店の今月の売上は…何これ、前月比8パーセントダウン…? あの[ピ-------]…おしおきだな」ボソ

 ――ゆっきーオーナーのSMクラブ

六星「アヒャァ…/// い、今…ゆきしゃまが何か…///」ゾクゾク ←雇われ店長

 ――ゆっきーの自宅

幸晴「今月の収支は…うーん………まあ、いっか」ポイッ

幸晴「そろそろ、ヘリ買い替えようかな…どんなに新しく戻してもスペックは取り残されちゃうし…。だけど、そうなると…んー…」ポリポリ

 prrrr…

幸晴「はい、野老幸晴。……はいはい、どうも~。…お世話になってます、ハイ、ハイ。ええ…ああ、はいはい、ストアイベントの…」

幸晴「は? は? え、待って待って、一回オーケーしたでしょ、そちら。何で? ……はあ?」

幸晴「いやいやいやいやいや……それ理由になってないでしょ? …そう、じゃあいいですけど、確かおたく、海外事業部ありますよね?」

幸晴「最近、テロってはやってるそうですね。お気をつけて、どうぞ。…え、別に何も深い意味なんてないですけど? ただ、日頃の行いは大事でしょ」

 pi

幸晴「……………あんのハゲ…。大佐への追加料金はカットで、その分を…」ニヤニヤ

 ガチャッ

桜花「へいへい、ゆっきー。何してんの? 電卓まで出しちゃって…。お主も好きよのう、お代官殿?」ノシッ

幸晴「…重い」

桜花「何が? 愛が?」

幸晴「………経済的負担が。お金使いすぎだよ、桜花…。何に使ったの、これ…? 一ヶ月で、15、6万使ってない?」

桜花「ふっふっふっ…よく聞いてくれたな、ゆっきー」

幸晴「何さ、その態度? 僕が稼いでんのに…。大体、まだ桜花は学生なんだから、親の脛でもかじってりゃいいのに、勝手に住み着いて…」ブツブツ

桜花「へい、ゆっきー、気にしちゃダメだって。それより、こっちこっち。早く~」グイグイ

幸晴「何…?」

 トコトコ

桜花「じゃんじゃじゃじゃーんっ! 愛妻料理でございますよ。どうどう、惚れ直す?」

幸晴「この炒め物焦げてるし、この焼き魚、生煮えじゃ…?」

桜花「…りょ、料理は愛嬌だし…」

幸晴「愛情が良かったなあ…」

桜花「むむっ、じゃあいいもん。食べないでいいもん。ボルト、ご飯だよー」

ボルト「わふっ!」パタパタパタ

幸晴「ダメダメダメ、わんこは食べちゃいけないものあるんだから! ほら、ここタマネギ入ってるし、わきにどけてもダメなんだから」

ボルト「わふぅ…」シュン

桜花「かわいそうに、ボルト…。おーいおいおいおい…わたしも同じ気持ちだよ、ボルティッシュ…」←なきまね

幸晴「そんな、パトラッシュみたいな…。食べればいいんでしょ? ………せめて、盛りつけくらい…ええいっ」パクッ

桜花「わくわく。……どうどう、愛嬌の味つけは?」

幸晴「…おいしい、ヨ」

桜花「おおっ、ゆっきーのことだからあれこれダメ出しすると思ったのに…。むふふふ…どんどん食べていいよ。失敗しまくった甲斐があった」

幸晴「…………う、うん…」


 酸っぱ辛い謎の味つけは失敗しまくりなままでしたが、ゆっきーはがんばって完食しました。
 桜花によって異常に減らされた生活費の内訳は、失敗した料理の食材費(4割)、自炊できないので食費(4割)、ネトゲ(2割)でした。


 ――オマケ・おじさんとおじさん――

湊「おう、ハゲ。とりあえずハゲ進行止まって良かったな」

枢木「てめえ、ぶっ飛ばすぞ」

湊「んな枯れ木みてえな手足でやれるもんならやってみろ」

枢木「けっ…」

湊「つーか、イアン、ほんとにちょっと小さくなってねえか? 年寄りになったよなあ」

枢木「お前もすぐにこうなんだよ」

湊「ならねえっつーの。現に俺はハゲてねえだろ? ええ?」

枢木「髪の話ばっかするんじゃねえ!」バンッ

湊「せんせと結婚してからだろ、ハゲ止まったの。食生活がクソすぎてたんだよ、イアンは」

枢木「そういや、あざみも教師だったよな」

湊「俺の嫁を呼び捨てんな」

枢木「義理の娘呼び捨てて何が悪いんだよ?」

湊「ああ?」

枢木「お前、女教師ものとか好きだったしな…。外人淫乱英語教師…だっけか?」

湊「ばっ、ちょ、おいっ…そんな、何十年前のこと覚えてやがる!」

枢木「ゲテモノ趣味だよなあ…」

湊「あのなあ、今はもうフツーに大和撫子だけだ」

枢木「いや違う、お前、先生ってのがいいんだろ? そういう響きがいいんだろ? ええ?」

湊「ああ? …………いやでも、確かにそそる…」

枢木「世話焼きでC以上でついでに道徳がしっかりして、立場的に規範的態度を取らなきゃいけない。――ところからの展開」

湊「それだ」

枢木「分かりやすいんだよ、お前は」

湊「――って、何でこんな真っ昼間から俺のAVの好みの話してんだよ」

枢木「暇さえありゃますかいてたガキが、もうおっさんか…。俺も年取るわけだ」

湊「おい」

枢木「独楽は人使いがあれえし…俺の定年を伸ばす気満々なくせして、自由意志とか言って俺に選ばせようとしやがって…」

湊「長官を呼び捨てっていいのか?」

枢木「リクの女なら孫の嫁だろ、何が悪い?」

湊「……つくづく、奇妙な縁だな…。義理どころでもねえだろ、実際…」

枢木「まあな。…けど、お前が1番、ああいう場所に留まり続けるかと思ってたもんだが…」

湊「ケッ、何もかも機関が腐ってたせいでクビになっちまったからだろ。フツーの会社なんざ性に合わねえし、コネなしで機関なんざ頭が足りねえ」

湊「どっかの味覚バカ保護者のお陰で料理できたのだが救いだったぜ」

枢木「俺のメシをまともに食いもしねえで味覚バカだとかふざけんじゃねえ」

湊「味噌ラーメンにシリアルと大葉ぶっ込んだのをご馳走だなんて言ってるのは、どこの国だろうが味覚バカだ」

枢木「あーあ、お前を拾った時は多少の可愛気もあったもんを…。どこでどうなっちまったのか…」

湊「知ってるか、昔話ばっかすんのは年寄りの特徴なんだぞ。…帰る」

枢木「おい湊」

湊「んだよ?」

枢木「次はいつ来る?」

湊「……知るか。会いたきゃイアンが来い」

 猥談から思い出話まで、何でも本音をぶつけ合える2人はどっちも世間的におじさんと呼ばれて仕方ない年齢です。


 ――オマケ・カルチャーギャップ――

ロウェナ「ふわぁぁぁ…」ガチャッ

イルミア「ぷはっ…あ、おはよう…ございます」

ロウェナ「朝からそんなにミルク飲んで大丈夫なの? イルミア、すぐお腹壊しそう」

イルミア「これ、ミルクじゃ…」

ロウェナ「…じゃあ、何? わたしにもちょうだい」

イルミア「いいけど…何か混ぜる? 馴れないとちょっとおいしくないかも――」

 ゴクゴク

イルミア(聞いてないし…)

ロウェナ「げほ、げほっ…! 酸っぱいし、どろどろしてるし…何これ…?」

ロウェナ「普通にミルクの方がいいじゃない…」

イルミア「フルーツとか入れて、スムージーにすると飲みやすいんだよ」

ロウェナ「……そこまでして、これ飲むの? ミルクじゃダメ? 似たようなものでしょ?」

イルミア「いいえ、ケフィアです」

 ――オマケ・カルチャーギャップ・その2――

ロウェナ「ああもう、またお風呂のお湯抜いてる!」

ロウェナ「どうして皆、お風呂のお湯、いちいち抜くの?」

イルミア「どうしてって…」

スレイン「マナーだろ」

フリストフォル「だなあ」

リエル「うんうん」

ロウェナ「わたしが入ろうと思っていたのに、勝手に先入って…」

スレイン「だからちゃんと、抜いてやってんだろ」

ロウェナ「入らないでって言ってるの」

イルミア「だってロウェナ、お風呂って呼んでも後回しにするから…」

フリストフォル「次に風呂入るヤツのために、お湯抜くのはマナーだろ、マナー」

リエル「ロウェナってアメリカ育ちだから仕方ないね」

ロウェナ「…信じらんない…。だって、お湯抜いたら、またお湯いれるのに時間かかっちゃうじゃん」

スレイン「さっさと入ればいいんだよ」

リエル「そうそう」

ロウェナ「もう、わたしが入るまで次から皆、入んないで!」ムスッ

ロウェナ「今度こそお風呂入ってくる!」

 ――お風呂!

ロウェナ「~♪」

<コンコン

<ロウェナ、まだ? 僕、お風呂まだ…

ロウェナ「何か言ったー?」ゴシゴシ

<お風呂、僕も入りたいんだけどーって…

ロウェナ「え? い、イルミアのエッチ!」

<ザッバァァァァッ

<うわぁああああっ!?

 哀れ、イルミアはあらぬセクハラの濡れ衣を着せられ、脱衣所で水攻めにされました。
 ちなみに、ロシアでは次にお風呂を使う人のために、お湯を抜くのがマナーだそうです。

じんさんの都合が有るししょうがないのはわかるけど、しかし、もったいないよなぁ。
こんなに面白かったのに人にあまり知られないで、消えていくなんて。
この話を元に誰かが、別の話を作った場合どうなるんだろ。


 こんなに惜しんでもらえるなんて、正直すごく驚いてます
 どうもありがとうございまする

 >>409-410
 全然よござんすよ
 むしろすごく嬉しいです
 どこかで見かけられる日を楽しみに待ってます!
 いつかな、いつかな? わくわく

 いやほんともうね、勝井調子だけどね、うん
 光栄の極みでございます。どうぞ、やっちゃってくだされ~


 勝井調子て何やねんな
 軽い調子でした

 お目汚し失礼


 ――オマケ・劇的?ビフォーアフター?――

 ――朝霧冬也・18歳

湊「おい冬也、見ろよ、このグラビア。やべえだろ?」

冬也「っ…/// そ、そんなの見せないでよ、ひとりで楽しむもんでしょ…?」←顔真っ赤

湊「ああ? お前分かってねえなー…はぁー…ったく」

冬也「分かってないって…」

湊「あのなあ、どーせ俺らくらいの年なんて年中マスかいてなんぼだろ? 何を恥ずかしがってんだ、お前?」

湊「それよりよ、ほら、これ、例の古本屋で見っけたんだけどヤバいだろ、このわがままボディー。日焼けしてんのがまたさあ」

冬也「こういうのって…別に分かち合うものでも何でも…」

湊「るせーな」

 ――朝霧冬也・22歳

湊「おい冬也、見ろよ、このグラビア。やべえだろ?」

冬也「…」←死んだ目

湊「おい」

冬也「…ハァ」←露骨なためいき

湊「んだよ、おい! 言いたいことあんならハッキリ言えっつーの」

冬也「女の人をさ…」

湊「ん?」

冬也「そういうのに頼ってまで見る価値って、あるものかなあ…?」←人生で1番、命と貞操を狙われてるころ

湊「あ? んだと、こら。もっぺん言ってみろ、おう」

冬也「ああでも…写真なら動かないし、忍び寄ってこないし…観賞するなら最適なのか…そっか…ハハッ、ハハハッ…」

湊「……大丈夫か、お前?」

 ――朝霧冬也・30歳

湊「おい冬也、見ろよ、このグラビア。やべえだろ?」

冬也「足」

湊「あ?」

冬也「こんなさあ、病的にがんばって、不健康的なダイエットしましたー、みたいなほっそい足、どうなの?」

冬也「最低限の太さっていうのがあるじゃない。これくらい痩せてる人でもさ、体重計乗って、1キロ太った~とか言うんでしょ?」

冬也「ないないww ありえ、ないwww 湊って、趣味悪くない?wwwww」

湊「ちょっと律んチの庭行こうぜ。上等だ、ぶっ飛ばす」

冬也「やるの?」

湊「やったろうじゃねえか。お前の認識改めてやらぁ」

 ――朝霧冬也・38歳

湊「おい冬也、見ろよ、うちのチビ。2+3は? って尋ねたらな、パー出してきたんだぜ、天才だ! そん時の写真なんだけど――」

冬也「それよりさ、ほらほら! 見つけたんだ、脚美人! 見て見て」

冬也「この滑らかな肌の感じは78点だけどさ、チャイナドレスのスキットを最大限に生かして、絶妙に生地で素肌をシャットアウトしてるでしょ?」

冬也「これは黄金比なんだよ! しかも、スリットで切り取られる露出された肌の角度! これがまた絶妙!」

冬也「最近僕が注目してる写真家の作品なんだけど、この人となら一週間はぶっ続けで語り明かせると思うんだ」

冬也「別の写真集にも1枚、奇跡的なのがあって――」ペラペラクドクドマルマルウマウマ

湊「……ダメだこいつ」

 悪いのは誰のせいでもありません。ただ、人間は環境によって変化をしてしまうだけです。
 苦労を心に押し込めて空元気でがんばり続けた哀れなこのおじさんは、精神を保つために色んなものに逃げてしまっただけなのです。


 ――オマケ・各部主人公達いろいろ比較(最終版?)――

 ○身体能力:特殊な要因(妖刀・異能など)で上昇することがあるキャラは、それを適用した上での比較
  冬也=ハワード≧独楽=怜=御門=まつり≧明>デイモン>幸晴>>夜子>>>ロウェナ
  評:デイモンまでは普通にすごいフィジカル。ゆっきーの実力は技術によるところが大きいので、純粋な身体能力ではない

 ○頭脳:知識量・状況の判断能力(安価選択肢の地雷率)など
  明=独楽=怜>夜子>デイモン>幸晴>冬也=御門>ハワード>まつり>>>ロウェナ
  評:デイモンまでは普通にすごい切れ者。冬也以下はじわじわとおバカになってる

 ○精神:メンタル面の強さに加え、人間性も加味して比較
  独楽≧怜≧ロウェナ≧冬也≧デイモン>まつり≧幸晴≧明=ハワード>夜子>クズの壁>御門
  評:順番に【黄金≧白金≧原石≧不屈≧ロリコン>ちくわぶ≧雑草魂≧OKAN=BOSS>クズの壁>生ゴミ】の精神となっています

 ○年収:各キャラが1年間で平均して稼ぐ金額の比較
  デイモン>幸晴>冬也>ハワード>ロウェナ>夜子>まつり>独楽>怜>明>御門
  評:デイモンは宝を換金後即座に募金するので手元に残らない。明は律の秘書のためほぼ無給扱いで、独楽ちゃんは自ら給料を押さえてる

 ○忙しさ:年間休日数の少なさ
  幸晴>まつり>独楽>明>夜子>御門>デイモン>冬也>怜>ハワード>ロウェナ
  評:ゆっきーの年間休日数は多分2、3日あればいい方なレベル。ロウェナは仕事をしていると言えるかどうか危ういレベル

 ○身長:背の高さ順
  ハワード>御門>デイモン>冬也≧幸晴>怜>明≧独楽>夜子>まつり>ロウェナ
  評:実は御門は身長が181センチもあるヒョロガリ。男性陣で1番低身長なのは怜さん

 ○体重:体重の重さ順
  ハワード>デイモン>幸晴≧冬也>御門>怜>夜子>まつり≧明≧独楽>ロウェナ
  評:夜子のプロフィールの体重欄には【(自称)リンゴ10個分】と記載されています。が、比較すると…あれこんな時間に誰がうわやめr

 ○社会への影響力:キャラが社会に何かを求めて働きかけた時、最大でどれほど広範囲に影響を及ぼせるか
  独楽>冬也>デイモン≧幸晴>明>夜子>ハワード>まつり>ロウェナ>怜=御門
  評:怜&御門は組織的なパワーを持ち合わせていないので、社会を動かすのはなかなか難しい

 ○魅力:容姿・雰囲気・体質(←)などから、異性・同性を問わず、どれだけ他人から興味を持たれたり、好感を持たれるか
  幸晴≧怜=独楽≧冬也>夜子≧デイモン>まつり>明>ロウェナ>ハワード>>御門
  評:冬也はようやくチャームが弱まって、ゆっきーの雑食性モテ体質が1位に。御門は人相の悪さ+人間性でぶっちぎりビリ

 ○裏社会における警戒度:物騒な世界に暮らす悪いことを企んだりする人達が出てきてほしくない順番
  冬也≧ハワード=幸晴=独楽=デイモン>明>まつり>知名度の壁>夜子=怜=御門=ロウェナ
  評:一時期より落ち着いた冬也でも、いまだにこの有様。デイモンまでのランクが出てくれば壊滅必至クラスと知られてる

 ○ホラーへの耐久力:心霊現象・怖い話・ホラー映画などにどれだけ耐えられるか
  まつり>明>デイモン>ハワード=御門≧怜>夜子>冬也>ロウェナ>幸晴>>>独楽
  評:まつりんは、プロですから

 ○料理技術:手料理の味・見た目・手際など
  怜>独楽=明=幸晴≧まつり>冬也>夜子>ハワード=御門>メシマズの壁>ロウェナ>デイモン
  評:おでんに限ればまつりんがナンバー・ワン。でも総合的には下がっちゃう。やこたん含みそれ以下は日常的に自炊をしていない

 ○資産:所有している全ての資産の順番(夫婦の共有財産は可、親・兄弟のものは不可)
  明≧幸晴>冬也>ロウェナ≧ハワード>夜子>御門>まつり>独楽>住所不定の壁>デイモン>怜
  評:SASABEの収益は世界一ィ! ちなみに、独楽ちゃんまでは持ち家があります。怜は基本的にその日暮らしで資産=持ち金

 ○腹黒さ:計算高さ・したたかさなど
  明>幸晴>独楽>デイモン>夜子>御門>冬也>まつり≧怜>ハワード=ロウェナ
  評:御門までは程度の差はあれ打算を考えながらの行動が多く、冬也はあれば程度。まつり以下はそんな計算さえほぼ働かない

 ○相棒有能度:各キャラの相棒がどれだけ頼りがいがあり、期待に応えてくれるか(怜と御門は互いが相棒扱い)
  夜子≧デイモン≧御門>幸晴>明>まつり≧ハワード>独楽>冬也≧ロウェナ≧怜
  評:透さんは従者の鑑。デイモンの相棒のありすは地味に有能。そして、わんこ以下な方々…。怜(相棒→御門)が1番かわいそう

 ○戦闘能力(攻撃編):戦闘時の攻撃における、一撃の破壊力・攻撃方法の多様性・攻撃範囲・制圧能力など
  ハワード≧冬也≧幸晴=怜≧御門≧明≧まつり>デイモン>独楽>ロウェナ>夜子
  評:スーパーハワードは、ヤバい。そして、デイモンまではガチ勢な強さ。独楽ちゃんは現場離れ、ロウェナは経験、お嬢は場数不足が原因

 ○戦闘能力(防御編):戦闘時の防御能力・回避性能・耐久力など
  冬也>デイモン>夜子≧ロウェナ≧御門>まつり≧幸晴≧独楽>ハワード≧明=怜
  評:防御に専念すれば割と鉄壁揃い。お嬢の異能は攻撃を反射する奥の手があるのだ。ロウェナは粒子の異能で分解というチートがある

 ○鈍感力:主人公必須の『異性に恋心を抱かれていることを察知でき“ない”』スキルの強度
  デイモン=ロウェナ≧ハワード=御門≧まつり>幸晴≧怜>冬也>夜子>独楽=明
  評:まつりまではきちんと発動されていますが、御門に好意を抱いている者がいるかは謎です。湊がいたらハワード&御門と同列

 ○>>1が動かしやすかった順:本編+本編後の登場も込み ※決してお気に入り順というわけではありませんので誤解なさらぬよう
  ハワード>御門>幸晴>冬也>まつり≧怜>デイモン>明>夜子>ロウェナ>独楽
  評:女性キャラは苦手ッス☆テヘペロ あと頭イイ設定のキャラ全般? ほら、書き手より頭の良いキャラは存在しないでしょ?←


 総評:ビリが御門とロウェナばっかりですね。でもって、地味に怜がトップとビリの差が激しい
    あと冬也とゆっきーの並びの多いこと…。ゆっきーは不幸中の幸運体質だから、日常的にヤバい分金だけ転がり込んでくるという…
    色々と書き並べたけどぼくはここに名前の上がっているキャラはみんな、大好きです。ありがとうございました。

>>419
精神一覧に夜子が入っていないです


 >>420
 やっちまったぜ…
 やこたんの精神は「お嬢様」ですね
 何の面白みもないところを忘れちゃってすまんのう


 ――オマケ・ありすとばっくん――

ありす(デイモン遅いなあ…。折角、いいレストランでお食事なのに…)

ありす(かれこれもう…30分は待ってる? ウェイターさんの同情の視線が辛い…)ホロリ

ありす(て言うか、これ…追い出されたりしないかな? けっこう繁盛してるみたいだし…うーん…)

<いらっしゃいませ

ありす「来たっ? ――て、あっ…」フイッ

縛「あれ? 今、あの人…こっちを見たような…?」

給仕「お客様、お連れ様を待たせすぎでは?」ヒソ

縛「え?」

給仕「どうぞ」

ありす(あれ、えっ? 何何、どうしてこっち来るの? ええいっ)ベリッ ←顔変えた

給仕「お連れ様がご到着されました」ニッコリ

縛「あ、あのっ…えっと、その、人違いじゃ…」

ありす「そ、そう、別の方――」

給仕「レディー、腹を立てるのは仕方ありませんが、ご到着されたのですからそう意固地になられず。すぐ食事のご用意をいたします」ニッコリ

ありす(あ、この人、勘違いしてる! 絶対にそうだ! て言うか、何でばっくんがここに!?)

縛「あ、あの、本当に違――ああ…」

縛(何これ、どうしよう…? こんな、見知らぬ人と一緒になるなんて…迷惑だよね…)

ありす(デイモン、早く来て――あっ、来たらばっくんと鉢合わせちゃう…。あれ、あれえ? どうしよ、どうしよ?)

縛(ん? でも、給仕さんの感じじゃ、誰かをずっと待ってたのかな? じゃあ、寂しがってるかも…?)

縛「あ、あのっ」

ありす「は、はいっ?」ビクッ

縛「……わ、和名ヶ谷縛と言います。機関に勤めてまして、ええと…ご、ご趣味は?」

ありす「…………び、美術品鑑賞…?」

縛「美術品? あ、僕もちょっと仕事の関係で詳しくなったんです!」パァァッ

ありす(何その共通の趣味見つけて嬉しがってる感じの顔! て言うか、ばっくん、何で居座るの!?)

 ――で

デイモン「しまった…フェアリークイーンの整備に夢中で、すっかりありすとの約束を忘れていた…。紳士として失態だ…」

給仕「いらっしゃいませ」

デイモン「長いこと、こちらに連れのレディーを待たせてしまっていると思うんだが、いるだろうか?」

給仕「…? ご予約のお名前は?」

デイモン「ありすだ」

給仕「!? で、では…あの人は…? ど、どうぞこちらへ…」イソイソ

 スタスタ

ありす「本当っ? ばっくん、それ、上から絶対に面倒臭がられてるよ、肩身が狭くないの? 大丈夫?」

縛「そうなんですよっ! でも僕は、怪盗ロキを捕まえる! ただそれこそが、今の生き甲斐なんです! 上がどう言おうが知りません!」

ありす「がんばって、ばっくん! そんなに大変な思いをしながらがんばってるだなんて、あたし…」グスン

縛「いいんです、これくらい! 男として、僕は怪盗ロキを捕まえるまで死にません! 例え機関をクビになったって、僕だけでも!」

ありす「ばっくん、健気すぎ! 飲もう、今日は飲もうよ、ばっくん! 奢っちゃうから、ねっ? 遠慮しないでいいから!」

デイモン「……………すまない、人違いだった。…大人しく帰ろう」ソソクサ


 ありすとばっくんはワインで酔いながらとっても仲良しになりました。でも縛はありすが、怪盗ありすとは知らないままでした。
 そしてデイモンは気分良く酔いながら帰ってきたありすにこってり叱られ、縛と比較されながら50くらいダメなところを挙げ連ねられました。


 ――オマケ・男を見せたい――

怜「御門、僕は今…すごく、とても真剣に悩んでるんだ」

御門「んだよ?」モグモグ

怜「……いつまでも、ここで御門の世話にな――いや、御門の世話をするわけにもいかないでしょ? だから、自立しようと思うんだけど」

御門「何で言い直すんだよ。あと、お前…この煮物、やたら塩辛いぞ?」

怜「え? パクッ…あ、塩と砂糖間違った…うっかりうっかり…」アハハ

御門「…んで、自立って何だよ? お前が消えたら掃除洗濯炊事事務公共料金支払いに督促状の整理諸々、誰がやんだっつーの」

怜「自分でやってよ…。とにかく、僕が神子を養うためには、まず家を持って、定職に就かなきゃいけないと思うんだ」

御門「いいからここいろっつーの、面倒臭くなるだろ。家賃10万でいいから」

怜「御門ってほんと…」

御門「ああ?」

怜「いや、とにかく、定職に就こうと思うんだ」

御門「じゃあ月給200円で雇ってやるから、うちで働け」

怜「御門が年間2400円も僕に払えるとは思わないね」

御門「んだと、この…」

怜「いちいち話の腰を折らないでよ、真剣なんだよ!」クワッ

御門「いいけどお前、今日のスカート派手じゃね?」

怜「え? あっ…しまった、また無意識にスカートを――じゃなくてぇっ! 何で、何で、ちゃんと聞いてくれないかなあ、もう…」

怜「とにかく、定職に就く! 就こうと思ってるんだよ!」

御門「へいへい…。んで? 何に悩んでるんだ? あやふ屋にでも永久就職したらどうだ? 外見がゲテモノじゃないって以外、条件満たしてんだろ」

怜「あやふ屋はほら…色んな人とこう、近距離で接客するから神子に悪いし…」

御門「んなもん気にしねえだろ、誰も…。つか別のところを気にしろ、別のとこを」

怜「だから僕、店でも出そうかなって思って。ダイニングバーとか、どうだろ? 料理とお酒、もう天職じゃないかなって」

御門「お前が、バー? ………………あやふ屋二号店か」

怜「だからあ!」バンッ

御門「やめろお前、テーブルもうガタがきてんだよ、バンバン叩くんじゃねえ! 壊れたらめんどうくせえだろが!」

怜「ちゃんと、話を、聞いて、くれないから、でしょっ!」バンバンバン

御門「やめろっての、マジでグラついて――」

怜「僕の話を聞いてってば!」バァンッ

 ガタッ
 ガッシャ-----ン

怜「……………あ」

御門「……………やりやがった、こいつ…」

怜「あ、ごめん、つい熱くなっちゃって…! 今直すから…って思ったけど…ダメだこれ…。新しく用意するしか…」

御門「そもそも、お前に店なんかできるか! うっかり燃やすのがオチだ、ボケ!」

怜「何その言い方! 御門には言われたくないよ、僕がいなきゃ何もできないくせにさ!」

御門「お前がいなくたってできるわ! できるけど面倒臭いからやらねえだけだから、大人しく労働力になってやがれ!」

怜「その自分本位で、いつもいつも面倒臭いって言うスタンス、つくづくクズだよね、御門って! そんなだから御門はさあ!」

愛香「ほーんと、御門ってツンデレだよね。実は怜と離れたくないからなんでしょ? そうなんでしょ~?」ニヤニヤ ←覗いてる

愛香「怜だって違う言葉で引き止めてほしいくせに…ふひひひ…」

神子「うーん…何かバイトでもしようかなあ…。怜ってちゃんと稼げなさそうだし…でもなあ…うーん…」ペラペラ ←求人誌めくってる

 三笠宮家は今日も平常運行です。
 怜のうっかりと御門のものぐさが直らない限り、2人がそれぞれに自立するのは難しいかも知れません。


 ――オマケ・怜の求職活動――

 ――解体屋ロックフェラー

凪「人手不足だから、まあ…助かるっちゃ、助かるんだけど…本当にいいの?」

怜「大丈夫、任せておいて」キリッ

凪「…今日の現場は離島なんだけど」

怜「離島? じゃあ、周りのこととか考えないで、ぶっ壊せばいいの?」

凪「いや、一周4キロくらいの小さい島で、それを丸ごと沈める仕事」

怜「」

凪「しかも俺だけでやらなきゃいけなかったから、まあ助かるんだけど…日没から、日の出までに終わらせないとならなくて」

怜「凪…僕、あなどってたよ、解体屋ってお仕事…。何かこう、せいぜい、悪い人がたてこもってる建物を壊すようなものだとばかり…」

凪「ハワードがバカだから金になるならって…。しわ寄せは全部、俺。ほんと、クソ。案件によって36時間拘束とかあるけど平気?」

怜(……この仕事は、この1回限りにしておこう…)

 ――85プロ

夜子「面接はこれで終わりでいいわよ。でも、この職歴…水商売に、探偵手伝い、大道芸人、建築関係1日だけ…手当たり次第なのかしら?」

怜「ふ…深い事情がありまして…」

夜子「まあいいわ。うちのプロデューサーが忙しすぎて、なかなか出社しないから人手不足だったの。採用」

怜「本当ですか、ありがとうございますっ!」

夜子「だけどね、あなた…アイドルになるつもりはないかしら? ビビッときたのよ、あなたならトップアイドルになれるわ」

怜「え、いやあの…」

夜子「その容姿といい、服のセンスといい、社員としてよりもアイドルとして採用したいの。どうかしら?」

夜子「いい、アイドルっていうのは大勢の人に夢と希望と感動を与えるの。あなたは裏方でそれを支えるんじゃなくて、表舞台で輝けるわ」

夜子「だからっ!」

怜「ぼ、僕は男して胸を張れる仕事がしたいんですみません、失礼します、この話なかったことでぇえええええ――――――――――っ!」ダダダッ

夜子「あら…逃げられちゃった…。逸材だと思ったのに…」

 ――綱野杜神社

晃星「外国人観光客が激増していて、丁度人手が欲しいところだったんだ」

まつり「怜なら大歓迎だよ、これからよろしくね」

怜「本当に!? ありがとう!」

晃星「福利厚生についてだが――この気配」ピクッ

まつり「憑いてる人だ。怜、きてきて、早速、お仕事教えるから」

依頼者「た…助けてください…と、突然、突然、顔がこんなになってしまいまして…!」

まつり「ああ、これ、よっぽど酷い幽霊にやられちゃってるね」

怜「」

まつり「でも大丈夫! 怜、お札張って。そしたら、幽霊出てくるから、わたしがばしーんってやっつけるからね! はい、お札」

怜「え、う、うん…」ピトッ

依頼者「うぎゃああああああ、ががが、がっ、ふぁ、ぐげらぷぴぽぉおおおおおおおおおおおお――――――――――――――――――っ!」

怜「!?」ビックゥゥッ

まつり「悪霊退散!」バシィッ

怜「………………ごめんなさい、ホラーはまだいけるけど…グロはちょっと…」

 御狐様(殿下)に就職祈願をしてから、怜は帰っていきました。
 お仕事はどれもこれも大変なんだと思い知った怜でした。がんばれ、怜。負けるな、怜。折角神子と結ばれたんだから。


 ――オマケ・あやふ屋な日常――

朋羅「いらっしゃい、ミナミちゃん。ねえねえ、随分久しぶりじゃない――って、あらあ、凪きゅんまで♡」

凪「うげっ…出た、バケモノ…」

朋羅「んもう、照れ隠しでバケモノだなんてやーね。ゆっくりしてってね、2人と・も」バチコ---ン ←投げキッス

凪「っ…」ヒョイッ ←かわした

五十嵐「ヘネシーのロックを2つでお願いね、マーマっ♪」

朋羅「はぁ~い」

凪「へね…ヘネシーって、ウイスキー? 俺、そんなにたくさん飲めな――」

五十嵐「上下関係というのを知らないのかな、紫藤くん?」ニッコリ

凪「………はい…」シュン

凪「けど…何だよ、いきなり呼び出して…。俺もう、あんたとは関係ない――」タラ-

凪「……れ? あれ? 何で、ほっぺ、切れ…?」

五十嵐「ごっめーん☆ よく聞き取れなかった、もう1回言って? バスタ様の弟であるハワード様の右腕をどうにかこうにかしてる紫藤くんが?」

五十嵐「この小動物形で誰からも愛される、とってもかわいい癒し系のバスタ様の部下であるわたしとは、関係が…?」ニコニコ

凪「……あります…」フルフル

五十嵐「うんうん、そうだよね、うんうん」

凪(こいつ、おっかねえんだよ…)

五十嵐「それで?」ニコニコ

凪「何…?」

五十嵐「何だか最近、ハワード様にちょっかい出してるんでしょ? 幼女にしか見えないAV女優に股間まさぐらせたりして?」

凪「」

五十嵐「どういう意図があって、そういうことをしているのかな?」ニコニコ

凪「………あ、あれは…ハワードが、その…女に全く興味なさげだったから、それがどうなのか確かめるためであって…てか、何で知ってるの…?」

五十嵐「ふうん? それで? どうだったの、結果は?」ニコニコ

凪「……まだ、よく分かんない…」

五十嵐「そっかー、結果も出せないのにそんなことをしちゃったんだ? それって、紫藤くんが、遊んだってこと?」ニコニコ

凪「めめめめ、滅相もございま――」プチッ

五十嵐「あんまり体を動かすと、細切れになっちゃうゾ☆」

凪「…………………何だよ、何なんだよぉっ!? やめろってんなら、もうやめるからこんな回りくどいことすんなっつーの!」

五十嵐「あのね、紫藤くん。わたしは別に、何も怒ったりしてないよ? そうやってすぐに人を敵対視するの、良くないって思うな」

凪「だから何なんだよぉ…」

五十嵐「分からないの?」ニコニコ

凪「分かんないっつーの…」ゴクッ

五十嵐「そっかぁー、分からないのかぁー」

五十嵐「つかえないね…」ボソ

凪「」ダラダラ

五十嵐「あれ、汗すごいよ、どうしたの? 飲んでいいよ、ほらほら、遠慮しないで。かんぱーい」

凪「…かんぱい…。………。ええいっ」グビグビ

五十嵐「いい飲みっぷり~。ママ~、テキーラのショット、10個おねがーい」

凪「ファッ!?」

 その後、凪はしこたま飲まされて、酔い潰されました。
 結局、五十嵐に呼び出された理由は分からずじまいでしたが、彼女は笑顔でアメリカに帰っていきました。
 ある時は高校教師、ある時はマフィアの構成員、ある時は明るい女性、ある時は冷徹な女性――彼女は凪の天敵です。


 ――オマケ・炎の料理対決――

怜「勝てば100万…勝てば100万…これに勝って、きっとこ、ここっ…こん、婚約指輪をっ…」グッ

湊「勝てば100万…勝てば100万…100万ありゃあ、新作ハムカツ研究費に大きな足しになる…!」グッ

怜・湊「「いざ、勝負!!」」

 カンカンカ----ン

怜(お題はハンバーグ――いっぱんにひき肉を成形して焼くだけのシンプルな料理)

湊(だが、肉を牛のみにするか、豚と混ぜるか、その混合比や、焼き方で大きく差が出る)

怜(何よりも重要なのはソース! 相手はプロの料理人――でも負けないっ! 久々に、フォースモードだ!)クワッ ←目を見開いた

怜「ひき肉作製開始――」ダダダダッ

湊(何ッ!? あいつ、肉を切り刻んで、叩いて、手製のミンチを作るつもりかっ!? 見たところ、牛100パー…ミンチで食感に幅を作るのか!)

怜「タマネギのみじん切りを開始――」ダダダッ

湊(タマネギを刻み始めた、早えっ! 何だこいつ、機械みてえに正確に!)

怜「混ぜる」グニュグニュ

怜「成形」パンパンパンッ

湊(こいつっ、まるで、まるでクッキングマシーンそのもの!? 律んとこのメカに引けをとらないっ!?)

怜「焼く」ジュワァッ

湊(火入れにためらいがないっ! 何かブツブツと呟いてる…? 数えている、こいつ…きっちりと秒数をカウントしている、だと!?)

怜「ここだっ! そして、この肉汁を使って、ソースを作るっ!」

湊(完璧だ――こいつ、ハンバーグを作り馴れているっ! まるで、毎日、毎日、ハンバーグを作るためだけに生まれてきたかのような!)

怜「調理完了。これより盛りつけ作業に移行する」

湊(添え物に茹でたインゲンとニンジンとポテト――。完璧だ…)

怜「召し上がれ」

湊(だが、お前はひとつミスを犯した…。勝負の明暗を分けるのが審査員だというのを忘れているな)ニヤリ

 ――テイスティングタイム

明「ほほう…この溢れ出る肉汁…。ふっくらとして、表面はカリっと、しかし焦げつきは見られない…」

ロウェナ「おいしい」パクパク

夜子「あら、おいしい…。透が2、3時間かけて作るのより、ずっとおいしいわね」

怜「100万はもらった」キリッ

湊「俺の番だ、食え」

明「どれ…。っ…こ、これはっ…?」パクパク

ロウェナ「何か違うけど、これもおいしい」

夜子「…豆腐ハンバーグ、かしら? 豆腐の甘味を持ちつつ、ボリュームを損なわずにお肉と間違えそうなデキ…」

怜「そんなっ…豆腐ハンバーグ? 豆腐ハンバーグを、僕の牛100パーのハンバーグにぶつけてきた…!?」

湊「ふっ…」

明「見た目に反してあっさりとしつつ、失われていないコクと旨味…」

ロウェナ「これ、おかわりほしい」

夜子「素晴らしいデキね。さすがとしか言いようがないわ」

 ――結果発表

怜「っ…頼む、どうにかっ…」

湊「俺のハムカツ覇道を阻むことは誰にもできやしねえっ!」

明「厳正な審査の結果、勝者は――天宮怜! ハンバーグは肉料理であって、豆腐での嵩ましはおいしかろうとハンバーグではないという結論です」

 湊は勝負に負けたショックを引きずりました。
 そして怜は勝利を勝ち取ったものの、うっかり賞金100万円を紛失して、1週間ほど寝込みました。


 ――オマケ・独楽ちゃんの1日――

 ――午前11時

独楽「仕事を早く片づけすぎた…! これ、1日分だったはずなんだけど…迂闊…。リダにバレたら、さらに倍以上が降ってくるはず…」ゴクリ

独楽「よ、よし…仕事はしたんだし、こっそりと抜け出そう…」ソソクサ

 ガチャ

リダ「あれ、独楽ちゃん、どうしたの?」

独楽「っ!?」ドッキ----ン

独楽「何でもない、よ…? ちょっとね、資料室まで行くだけ…」イソイソ

リダ「そうなの? いってらっしゃーい」

独楽「いってきまーす…。……………………。………よし、リダ突破! ひゃっほー」

独楽「よーし、ロンドンのおいしい英国料理レストラン探しするぞー! でも1人じゃつまらないし…あ、もしもーし、颯さん?」

独楽「ランチ行きましょう、ランチ! …え、仕事中? そんなのいいじゃないですか――うひゃ、そんな怖い声出さなくても…」

独楽「……はーい…分かりましたよぅ…もー、はいはい、がんばってくださーい」

独楽「………颯さん、仕事ばっかでプライベート大丈夫なのかな…? よーし、こうなったら手当たり次第、リダ以外を誘ってやる!」

 ――午前12時

独楽「誰も…誰もランチを一緒に行ってくれないなんて…」orz

独楽「長官なのに…皆、きっぱり断りすぎ…。パワハラしようかとよっぽど思っちゃったくらい、素っ気なさすぎ…」グスン

独楽「いいもんいいもん、最終手段だもん。えーと…あったあった、この番号だ。……………あ、もしもーし、忍川さんですか?」

独楽「ランチ行きませんか、これから! ……………え、今、アメリカ? …NINJAイベント…? そんなのやってるんですか…」

独楽「はい、はい…では……。何でっ!? ただ一緒にランチ行ってくれる人を探してるだけなのに、どうしてこんなに…こんなにぃ…」

独楽「人望ないのかなあ…?」

独楽「がんばってるんだけどなあ…。がんばってるアピールなんて見苦しいからって控えてたんだけど…伝わってなかったのかなあ…?」

独楽「………いやいや、めげちゃダメだ。機関長官は名誉職っ! 年収だって帰還平均より大幅に下で、あの激務なんだし…」

独楽「気を取り直して、1人で行けばいいじゃん、そうだよね、うん。……うん」

独楽「全然、寂しくないし、皆、仕事に一生懸命なんていいことなんだしっ! 世界の将来は明るいってことだよね!」

独楽「…」

独楽「今日はどの辺をぶらついて探そうかなーっと」トトトッ

 ――午後3時

独楽「うーん…まずかった…。まさか、3軒回って、3軒とも典型的なおいしくないイギリス料理が出てくるなんて…」

独楽「探し甲斐があるなあ…」

独楽「…」

独楽「お仕事戻ろうかな…? でも今日は会議とかもないし、報告されるようなこともないし、やることないからなあ…」

独楽「もっとゆっくり仕事しておけば良かったんだけど…うーん…」

独楽「…………そうだ、早上がりしちゃう…? ああでも、リダがそう簡単に…いや、でも、うーん…」

独楽「………今度のパーティー、リダも連れてってあげれば…ワンチャン――はっ、ダメだダメだ、そんな汚いことしちゃいけない」

独楽「煩悩退散っ! ………よし、煩悩は去った」

独楽「…帰ろうっと…」

 ――午後4時

リダ「おかえり、こまちゃん。リフレッシュできた?」

独楽「うーん、まあまあ――って、あれ? リダ…知ってたの?」

リダ「まーね。お休み取ってって、言っても、なかなか取ってくれないからちょっと謀ってみました。明日からもがんばってね、独楽ちゃん」

 異能管理機関長官は激務です。でも独楽ちゃんは皆のために、毎日ちゃんとがんばっています。
 ランチに誰も同伴してくれなかったのは、独楽ちゃんがお誘いする時間がちょっと早すぎただけで、人望がないわけではありません。


 何かよーやく、落ち着けたんで…新作に着手してみました
 もし、よろしければ参加してやってみてくだされ…という宣伝です

 【安価・コンマ】ファンタジー世界であれこれ【バトル?育成?】
 【安価・コンマ】ファンタジー世界であれこれ【バトル?育成?】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432114338/)



 ――オマケ・BOSS~探れ!恋愛感情!part3 ~――

TV『本日は、こんなにたくさんの水着アイドルに来ていただきました~』

ハワード「…」ジィッ

凪(は…は…は…ハワード…が…あんな…アイドル番組を…見て…る…?)ダラダラ

勝正(何が起きているんだ…? ハワードに性欲があった、だと…!? いやいや、それは自然だが…何だこの違和感は…!?)ブルブル

千景(ボス…そんな、テレビを見なくたってここに女ならいるのに…! ハッ…つまりわたしは…女としての魅力で…?)ワナワナ

政仁「おっ、この右から4番目かわいいっ! なあなあ、ハワードは?」

ハワード「黙っていろ」

凪(い、一体…何がハワードを…?)

勝正(新聞のテレビ欄――これか! どれどれ…水着アイドル総勢128名の大運動会…?)

勝正(128人のアイドルが水着姿で徒競走、ハードル走、障害物競走などの陸上競技に加え、水泳や騎馬戦、玉入れなどで競い合う…)

凪(こんなまんま俗物な番組をハワードが見るだなんて…)

政仁「うおっ、このねーちゃん、おっぱいでけえ! ハワードって、どれくらいが好きだ?」

ハワード「次に何か喋ったらぶっ飛ばすぞ、バカ」

凪(いやでもハワードのことだ…筋肉バカなだけあって、筋肉フェチの一環で、女の筋肉を観察するために…?)

勝正(仮に筋肉目的だとしても…裏番組で女子レスリングをしている…。筋肉目的で、同じ女だというなら、美貌の差…?)

凪(ハワードが女を見た目で判断してるだなんて…大発見だ!!!)

勝正(いやしかし…まだ早計だ…。そう、男として…なんとなく見ているということもある…)

凪「は…ハワード?」

ハワード「…何だ?」チラッ

凪「………来月の慰安旅行の件で、ちょっと相談があるんだけど」

勝正(凪兄さん――ナイスだ! ただ単に暇すぎてたまたま見ているだけならば、応じるとも思える…。これは断るのであれば――)

ハワード「いいようにしておけ」

凪「っ…!? わ、分かった…」

凪(確信した! 今、ひとつの事実を俺は確信しているぅっ! それは、ハワードは自ら、この番組を見るためにテレビを見ている!)

勝正(つまりっ――ハワードは興味を持って、見ているということなのか! 下心があれば、恋心だってありそうなもの…)ゴクリ

TV『それでは早速、最初の競技から参りましょう!』

ハワード「…」ジィッ

凪(あんなに…ガチな目で…)

勝正(まるで、お気に入りのアイドルを吟味して探しているかのような…)

政仁「うおっ、すげえ、走る度におっぱい揺れてる!」

 バチィッ
 バタッ

凪(容赦なくバカに制裁まで! 声を出させないで、スピーディーかつ、テレビに影響を与えない緻密なコントロールで…!?)

勝正(どれだけ真剣に見ているんだ…? アイドルに並々ならぬ情熱を注ぐということは、恋をしているも同然…。あの、ハワードが…)

TV『最年少参加者の、露崎にこちゃんです。意気込みをどうぞ、にこちゃん』

TV『一生懸命がんばります。おばあちゃんも、ハワードも見てるから、他の人はみんな年上だけど、負けないようにします』

ハワード「…」コクッ

凪「解散」スタスタ

勝正「凪兄さん、いい酒があるんだ。どうだ?」スタスタ


 BOSSに恋愛感情があるかどうかは分かりません。
 しかし、にこのことはとっても気に入っていて、けしからんことをさせようものならテレビ局ごとぶっ壊すつもりで見守ってるようです。
 ちなみに千景は水着姿でハワードの前に姿を現しましたが、一瞥されて終わられたので凪と勝正と一緒に潰れるまで飲酒したそうです。


 ――オマケ・シャルルの日常――

シャルル「んじゃ俺、ちょっと遊んでくる~」

ありす「ほどほどにね~」

フラン「シャル、どっか行くなら俺もついてくぞ?」

シャルル「女遊びだぞ? フランじゃ面白くないだろ」

フラン「でも暇なんだよ。アジトにいるとデイモンにまた余計な機能つけられるし…」

シャルル「…いやでも…お前のギミックなら、もしかしたら女の子も釘付けに…? ………よっしゃ、フラン、行こう!」

フラン「おう!」

ありす「…………仲良しはいいんだけど…何だかなあ…」

 ――キャバクラ!

シャルル「いやまじで、こいつの乳首、レーザー出るから」

フラン「出るぞ」キリッ

キャバ嬢A「ええ、ほんと~?」

キャバ嬢B「出ないよ、そんなの」

シャルル「じゃあ出たら、今日、持ち帰っていい?」

フラン「テイクアウトのものもあるのか…?」

キャバ嬢A「いいよ?」

シャルル「よっし、フラン、見せたれ」

フラン「おう!」ヌギヌギ

キャバ嬢B「筋肉かっこいー」

フラン「お、おう…? そうか? 人工筋肉だけどな」

キャバ嬢B「何それ、うける」

フラン「まあいいや、行くぞ、チクビーム」bibibi

キャバ嬢A「きゃあっ」

キャバ嬢B「え、嘘っ!? 何これ、おもしろーい!」

シャルル「んじゃあ、出たってことで…持ち帰っちゃうから」ダキッ

キャバ嬢A「えー、でもー、シャルがやったんじゃないでしょ? 持ち帰られるなら、フランがいいなあ~」イジイジ

シャルル「俺以外の男なんか見るなよ、欲しいものがあれば何でも買ってあげるから」

キャバ嬢A「ほんと?」

シャルル「もちろん。じゃあ、本気って分かってもらうために…この店で1番高い酒、今、この店にいる客全員にサービスしちゃう」

キャバ嬢A「シャルかっこいっ!」ダキッ

シャルル「ははは」

キャバ嬢A「じゃあねじゃあね、シャル」

シャルル「何だい、子猫ちゃん」

キャバ嬢A「わたしぃ…SASABEの世界一周6時間の旅っていうの、やってみたくてー…」

シャルル「じゃあ2人でいく?」

キャバ嬢A「えー、でもでもぉー、シャルといきなり2人っきりだと緊張しちゃうから、その前にお友達40人くらいと行きたいなって」

シャルル「そんなに俺のこと試しちゃう? 仕方ないな…。こんな綺麗な女性の頼みじゃ断れないし、何度だってチャーターしてあげるよ」

キャバ嬢A「やーん、シャル、かっこいい~」

シャルル「俺をこんなにイイ男にしちゃったのは、キミの瞳が100万ドルのダイヤよりも綺麗に輝いてるからだよ」

 後日、楽しみにしながらキャバ嬢と世界一周6時間の旅に行こうとしたシャルルでしたが、すっぽかされていました。
 ちなみにフランシスは酒を飲めずにガソリンを注文した結果、キャバ嬢達にどん引きされてしまって、それ以来キャバ遊びに行かなくなりました。
 シャルルはデイモンの怪盗稼業を手伝う度に報酬として宝物の売却金額の一部をもらっているのでかなりの金持ちになっています。


 ――オマケ・なつかとゆーじの職場体験学習!~食事処『湊風』編~――

湊「ホールとキッチン、どっちがどっちやる? 選ばしてやるよ」

由司「キッチン!」

夏花「ホールがいい」

湊「よし、んじゃあ、開店準備だ。由司は仕込みさしてやる。夏花は店の中の掃除。ちゃっちゃとやるぞ」

夏花・由司「「はーい!」」

湊「んじゃ、まず由司は手ぇ洗え。5分間、みっちり泡立てて指と指の間と、爪の中までな。肘の下くらいまで泡まみれにして洗っとけよ」

湊「でもって、夏花は掃除。テーブルに上がってる椅子を下ろして、この布巾で拭きまくって、でもって調味料各種を並べろ。かかれ!」

あざみ(すごく張り切ってる…。湊って意外と意外に子ども好きよね…)

湊「おいババア、何ぼけっとしてんだよ。昨日、発注ミスったろ? どんな頭してんだよ、ったく…。直しといたからいいようなもんを」グチグチ

あざみ「っ…」カチンッ

あざみ(ダメ…ダメよ、こらえて、わたし。職場体験で顔見知りすぎてるコ達とは言え、来てるんだから…ここは我慢しとかないと…)フルフル

 ――ランチタイム!

夏花「いらっしゃいませ、3名様ですね。こっちの席どうぞ!」

由司「い…いらっしゃいませ…! あ痛っ…」

湊「いちいち顔上げなくてもいいんだよ、包丁使ってんなら目ぇ放すな…。とことん、律に似て、メカ以外はダメなヤツだな…。ほれ、絆創膏」

夏花「ミックスフライ定食大盛りと、サバ味噌煮定食と、唐揚げ定食入りましたー」

湊「おう、んで、それぞれ、小鉢は?」

夏花「…あっ」

湊「小鉢の聞き忘れ多いぞ、客んとこ戻って聞いてこい。小鉢の2種類は覚えてるな? ヒジキ煮とマカロニだかんな?」

あざみ(あんな言い方しなくても、もうちょっとマイルドにすればいいのに…)

湊「おいババア、客待ってんぞ、早く会計してやれ」

 ――職場体験終了!

あざみ「忙しくて大変だったのに、言葉悪くてごめんね。あんまり気にしないでね、いつもああだから」

夏花「知ってるから大丈夫です。それに厳しくするのは、わたし達のためだって分かってます」

あざみ(このコって、冬也の娘とは思えないくらいしっかりしてる…。でも冬也も、高校生のころはマジメだったし…案外…?)

由司「え、そうだったの…?」ボソ

夏花「由司、自分がどう感じたかじゃなくて、こういう時はそういう感じのこと喋ってくものなの」ヒソ

あざみ(…しっかりしてるなあ…)

 ガララッ

冬也「湊、焼き鳥といたわさと煮物ね。あとビールをピッチャーごと持ってき――あれっ…夏花…と由司…?」

夏花「………………………ふぅーん? 1週間前に仕事、って言って出てく時は1ヶ月くらい帰らないって言ってたのに…ふぅーん?」

冬也「ち、違う、これは…誤解でね、は、早く終わったもんだから…」ダラダラ

夏花「ママに言っとくから、ごゆっくり、お 客 様」

冬也「何これ、何これ、どういうこと?」ヒシッ

あざみ「職場体験で…あの2人が来てて、今終わって帰るとこだったんだけど…」

冬也「えー…?」

湊「おう、お前ら、土産くらい持ってけ。全部、焼くだけとか揚げるだけにしておい――冬也…お前、間が悪いな、ほんと」

冬也「湊っ、僕は…2週間ぶりだよ、ね? ねっ?」パチパチ←必死にアイコンタクトしてる

湊「…………夏花、こいつ5日連続だぞ」

冬也「湊ぉおおおおおおお―――――――――――――――っ!!」

 その後、夏花からエリカに話が伝わり、定期的にエリカが湊風まで来ては見つかって、冬也は強制送還されるようになりました。
 ちなみに由司はその後、絶対に手を切らない包丁を作ろうとして、何故か全自動食材カッティングマシーンを作ってしまいましたとさ。


 ――オマケ・御門vsまつり!――

御門「あー、かったりー…めんどくせー…」

宗門『御門、何だその態度は! 折角、真剣勝負を快諾してくれたのだぞ! お前は人に頼みごとをしておいて、その態度で恥じを感じないのか!』

まつり「いよーし、じゃあがんばろっと。えっと、ルールは…どっちかが幽霊になっちゃうまででいい感じ?」

御門「何こいつ、7つ集めたら何でも叶えちゃうようなものが存在する世界からでもきてんのかよ…?」

晃星「殿下がいればどうにでもなりそうなものだしな…」チラッ

殿下「お、おでんがこんなにっ…! こっちは噂のしずおかおでんっていうものか!」ムシャムシャ

まつり「じゃあ、もう開始でいいね? いっくよー!」ボフンッ

宗門『来るぞ、御門!』

御門「分かってるっつーの」スラァン

 ダッ
 ヒュォォッ

御門「速っ――」ギィィィンッ

 ヒュオンヒュオンヒュオン
 ブゥゥンッ
 ズッドォォォォォォッ

御門(しかも、重い…! つか、9本の尻尾で全部別々の武器持ってるって、どんだけだよ…。両手に薙刀とか含めて10本?)

まつり「そぉおおおおお――――――――――――いっ!」

 バリィィィィンッ

まつり「まっだまだぁーっ!」

 シュババババッ
 ガィンッ キィンッ ギンッ

まつり(うわ、これ…捌いちゃう!? 御門って、ほんとに態度と裏腹すぎる…!)

御門(こいつマジでどっかの戦闘民族とのハーフじゃねえのか…!?)

 ブワァッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォッ

晃星「っ…どっちも人間を辞めてるような動きと技術だな…」

晃星「まつりは10本の武器を隙なく、しかも強烈に叩き込んでいるのに…それを異能と刀1本で防ぎきって反撃までするとは…」

晃星「だが何より…お前ら、境内をこれ以上荒らすな!」

 ズドォォッ

まつり「当たった!」

御門「肉を斬らせて、骨を断つ――!」

まつり「しまっ――」

 ブワァッ
 ズバァァァッ

御門「これで、トドメ…!」

まつり「なーんちゃって!」ヒュバッ

御門「うおっ…!?」ギィンッ

 バッ

まつり「…ああ、届かなかった…」

晃星「トドメに入ったところで、尻尾を使って武器を投擲して加速の異能…。それを弾いたアクションと、弾かれたことで、両者の一撃が全く同時か」

御門「引き分けでいいか…。勝負つけんのはめんどくせーし…」

まつり「そうだね。はぁー…体動かすとスッキリする。殿下、殿下~、お願いがあるんだけどねー」

 御門対まつりの真剣勝負は、引き分けに終わりました。
 しかし、御門の人斬りの才覚とその技量は、まつりの物騒な才能でも模倣すれど極めることはできないようです。


 ――オマケ・うっかり怜さんの日常――

怜「ふわぁぁ…よく寝た…。朝ご飯作らないと…何にしよう…。冷蔵庫の中、何があったかな…?」ヌギヌギ ←着替え開始

怜「パン…パンって、あったかな…? いや、ないな…。ご飯か。あれ、タイマーセットしたっけ?」←着替え完了

怜「そうだ、食器洗った後、神子とネコの毛は長いのと短いのとどっちがかわいいか話し込んで…。うわあ、うっかりしてた…」←化粧開始

怜「パンはなしで、ご飯も焚かないといけないとなると…いや、そもそも、オカズになりそうな食材あったっけ…? 確かめなきゃ」←化粧完了

 トットットッ…

怜「あ、庭で魁が素振りしてる…。偉いな…。魁ー、朝ご飯、何がいい?」

魁「…おいしいなら、何でも」

怜「…それが困るのに…。まあいいや、がんばってね」

 スタスタ…

怜「冷蔵庫の中身確認! 野菜室、からっぽ! 冷凍庫…冷凍のうどんが…あとは、えーとえーと…冷凍カットほうれん草と…うーん」

怜「さてさて、肝心の冷蔵室は…勝負っ!」パカッ

怜「…あ、この漬け物、もういいころあいのはず…。んーと、んーと…あとは…鶏肉…こんなちょびっとしかない…のか…」

怜「あ、そうだ。愛香のお家からお裾分けでもらったタケノコがあったっけ…。野菜はそこそこ…野菜室に入ってないだーけーでー…あった」

怜「………でも、何を作ろう…。おかずらしいおかずが作れないし…うーん…朝から野菜炒めは御門がうるさいし…」

怜「…よし、炊き込みご飯にしよう。ご飯の炊きあがりまでが勝負っ…!」

 ――60分後

神子「おはよ、怜。あ、怜、お化粧…ファンデーション変えた?」

怜「うん。新しいヤツで――ってしまった、つい化粧を…!」

神子「それにそのデニムもかわいい。ポケットの縁が花柄なんだね、今気づいた。いいな、いいなー」

怜「でしょ? かわいいかなって思って――これ女物だ…今さら気づくなんて…何度かはいてたのに…」orz

神子「まあ…うん、もう、怜のそういうとこ…きっとどうにもなんないよ。上手につきあっていこ?」

怜「そんな不治の病みたいな言われ方されても…」

 ――お掃除

怜「御門、掃除機かけてるんだからどいて」ブイ----ン

御門「お前さー…冷蔵庫のドア、あけっぱだったぞ? 冷凍室。中身、でろんでろんになってたぞ」

怜「えっ…あ、そう言えば…閉めてなかった…ような…? あれ?」

 ――お買い物帰り

怜「魁、魁~。買っておいてって言われてた漫画、ちゃんと買っといたよ」

 トトトッ

魁「ありがと、怜。………って、これ、前の巻…」

怜「え…」

魁「最新は10巻ってあんだけ言ったのに…。怜に頼まなきゃ良かった…」

怜「」

 ――夜

怜「ああ…何でこんなにうっかりしてるんだろう…」

神子「うっかり屋さんでも、怜がいてくれるとすごく助かるからめげない、めげない。それに…うっかりしてない怜なんて、怜じゃないでしょ?」

怜「神子…」

神子「それにね、怜がうっかりしてなきゃ女子力とか完璧に負けちゃうもん。怜がそれなくなったら、わたしもう…お嫁にいけない…」

怜「」

 三笠宮家の家事の一切は怜に頼りきりになっています。
 ちなみに怜はこの日、お風呂へ入る時まで下着を前後逆にはいていたことにうっかり気づいていませんでした。


 ――オマケ・まったりいこうぜ――

桜花「へいゆっきー…」グデ-

幸晴「何、桜花…」グデ-

ボルト「わふぅ…」グデ-

桜花「こーゆー、何気なーくクッション感覚でゆっきーにもたれかかってると思うの」

幸晴「何を? あと地味に暑いんだけど…。ボルトまで僕に乗ってるし…」

桜花「このままゆっきーがクッションにならないかなあ…って…」

幸晴「ならないよ」

桜花「このねー、薄めだけどきっちりついてる筋肉の感じとか」フニフニ

幸晴「…」

桜花「ちょっとこう、この姿勢じゃないなあってもぞもぞしたりとかすると」モゾモゾ

幸晴「…」スッ

桜花「そうこれ、こうやっていい具合にゆっきーも動いてくれてフィットしちゃうここがいい」

幸晴「…さいですか」

桜花「ゆっきー、いくら稼いだの?」

幸晴「桜花は知らなくていいよ…」

桜花「稼いだんなら、もうお仕事やめて寿命が尽きるまでまったりしてようよ」

幸晴「…」

桜花「レッツ・隠居」グッ

幸晴「…そうもいかないよ」ポンポン

桜花「何でいかないの?」

幸晴「色々、ね…。桜花には永遠に分からないだろうけど、責任感とかあるし…辞めるって言ってすぐ辞められる仕事でもないし」

桜花「むっ、聞き捨てならない。わたしにだって責任感くらいあるもぉーん」

幸晴「ほんとに?」

桜花「あるある」

幸晴「どんな?」

桜花「ちゃんと釣った魚にエサをあげる」ナデナデ

幸晴「…僕が釣られた魚?」

桜花「ゆっきー、忙しすぎるからたまにこうしてのんびりしてると至福っしょ? 極上の時間のはず」

幸晴「…」

桜花「…なってない?」

幸晴「……悔しいけど、なってるかも」

桜花「でしょ?」

幸晴「…うん」ギュッ

桜花「お、ゆっきーからのスキンシップ…。お好きにどう――んっ…」

 チュッ

桜花「……………不意打ちですな…。こういう雰囲気で最初にキッスをするのはおでことか――」

 チュッ

桜花「あぅ…」

幸晴「…………おでこにしてあげたじゃない。何か不満? 今度はどこにしてほしいの?」

桜花「…いぢわる」

 幸晴と桜花は喧嘩もしない穏やかな関係を築いています。末永く爆発しろ。


 ――オマケ・劇的?ビフォーアフター? ~凪編~――

 ――紫藤凪・12歳

ハワード「メシはまだか!?」

 ガンッ
 バチバチィィッ

<ブレーカー落ちたぁーっ!?

 ドタドタ

凪「おいハワード、バチってするなよな! ブレーカーが落ちてオーブンがダメになっちゃっただろ!」

ハワード「それよりも早くメシを持ってこい!」

凪「できないっつーの! バーカバーカ――ひっ…ごめんなさい、やっぱ作るから電撃は――あばばばばばばばば」

 ――紫藤凪・13歳

ハワード「メシはまだか!?」

 ガンッ
 バチバチィィッ

<ハワード! 電気バチってすんなって言ったろ! もうメシ抜きだから! 食いたきゃ自分で作れよな!

ハワード「何だと…? もう一度言ってみろ!」ガンッ

 ――紫藤凪・15歳

ハワード「メシはまだか!?」

凪「今だよ、今!」ドンッ

ハワード「…それでいい」モグモグ

凪「ふぅ…今日はどうにかなった…」

 ――紫藤凪・16歳

<メシはまだか!?

<できている、ボス

凪「交換日記の内容…どうしよう…?」

 ――紫藤凪・18歳

<メシはまだか!?

 バンッ

凪「暗っ!? ブレーカー落ちた? 何で…あっ、千景…仕事だっけ…?」

凪「………俺が作んなきゃいけないのか…」

凪「…仕方ねえな…」

凪「また癇癪でブレーカー落とされちゃたまんねえし、レンジとか使わないの作ればいいや」

<メシはまだかぁああああああああああ――――――――――――――――――っ!?

凪「…カップ麺にしよ…」

 ――紫藤凪・20歳

ハワード「メシは――」

凪「これつまみ。あと酒。千景が今頑張って作ってるから、それ食って待ってろよ」

ハワード「ああ。お前が作ったのか?」モグモグ

凪「そうだけど?」

ハワード「誉めてやる」

凪「…うん」

 暴君ハワードの右腕として、凪は立派に務めを果たしています。その内容がちょっとアレなのはご愛嬌?


 ――オマケ・銀幕版!?グラスプ・バトラーズ!――

律「今日、キミをお呼びしたのは他でもないです…。グラスプ・バトラーズ」

凪「!」

律「三・三〇があって、あれきり何もできなかったあのゲームを、機関の全面協力の下、そして僕の持ちうる全てのコネクションと技術を使って」

律「この度――」

凪「…」ゴクリ

律「実写映画化することが決まりました」

凪「…………え? 実写、映画…? げ、ゲームは…?」

律「そして、特に人気だった第三章を作ります!」

凪「おおっ! 俺の大活躍が銀幕に!」

律「凪くんをお呼びした理由をお話します」

凪「っ…」

律「………とある、公にはできないグラスパーがいます。…彼女の異能は、人の年齢を操作できてしまいます」

凪(…………前に会ったことありそう…)

律「彼女に全面協力を得て、凪くん! キミに是非とも本人役で出演してほしいんです!」

凪「マジで!? ………え、マジで!? マジ、マジで言ってんの!?」

律「あのイベントの時、凪くんがものすごぉぉぉぉー………………………くっ! 喜んでくれてたのをまだ僕は覚えてます」

律「だから、どんなにちょっとした要素でも、この映画を良いものにしたいという思いで、オファーをしています。やってくれますか?」

凪「………………やります、社長」

律「凪くんっ!」

 ガシッ

凪「俺、俺、やるよ!」

律「一緒に頑張りましょう! 監督・脚本・演出・技術、全て僕です!」

凪「会社いいの?」

律「明とリムがいりゃよゆーです」

凪「…」

律「クランクインは、今日からです! 目指せ、興行収入、動員数、空前絶後のナンバーワン!!」

 ――そして

政仁「お? おーい、凪~」

凪「何だよ…? お前がやらかした後始末の仕事してるのに…」

政仁「テレビ見ろよ、ほらほら! お前が映画出たってやつ――」

凪「っ――見るなぁっ!」ズドォォォォォッ

TV「」

凪「み、見るな…見たら[ピーーー]、いいな、絶対にみんなよ! 絶対だからな!? クビにするからな!?」

 ――そのころ

由司「パパの映画…わくわく」

律「むふふ…」

TV『お、おいはわぁーどぉー、い、いったいぃ、何を考えてるんだぁ…?』

由司「……何この人? 棒読みすごい…」

律「凪くんです。ちょっぴり…えーと…ダイコン役者さんだったけど、全カットでリテイクが10回以上だったけど、仕方なかったんです」

 とてつもない映像美、本物以上に派手で迫力のあるアクション、涙と笑いありのストーリー。
 銀幕版グラスプ・バトラーズは大ヒットしましたが、同時にひとりの凄まじいダイコン役者がネタとなってウケた側面もありました。
 少年の姿だったからまだ良かったものの、テレビ放送から1ヶ月間、凪はそれを気にしすぎて外に出られなくなってしまったそうです。


 ――オマケ・ゆっきーPの日常――

にこ「おはようございますっ」

夜子「おはよう、にこ」

にこ「透さんも、おはようございます」ニッコリ

透「…」コクッ

にこ「今日、プロデューサーさんは…?」

夜子「できるだけ来るとは言ってたけど…」

<バババババババババッ

夜子「ヘリ…?」

<ダダダダッ

 バンッ

幸晴「間に合った…!?」ゼィゼィ

夜子「ヘリで出社する会社員って、日本であんたくらいよね、きっと…」

幸晴「時差で間に合わないかとヒヤヒヤした…」

にこ「おはようございます」

幸晴「おはよ。ええっと、今日は朝ドラのオーディションと、その後に新曲の打合せで、さらに局のディレクターと…」ブツブツ

夜子「いいから行く」

幸晴「はーい。にこ、行こう。オーディション会場まで送るよ。車でいいね? ヘリは下ろすところないから」

にこ「ボルトは一緒じゃないの?」

幸晴「今日はボルトはオフだから」

 ――で

*「天使だっ…」

*「監督、にこちゃんで行きましょうっ」

*「最高視聴率、もぎとるぞっ!」

*『うぇええええええ――――――――――――――――いっ』

にこ「よろしくお願いしますっ」ニコニコ

 ――で

幸晴「ジャケはもっとこう…シンプルな感じで」

*「でも折角、あんな天使みたいな…」

幸晴「あえて、だから。あえて。そんなね、天使、天使って、飽きるから、その内」

幸晴「色々な方向性を模索しつつ、ここぞというところでにこの本質的な部分をドカンと持ってくる予定であって、今は…」ウンヌン

 ――で

監督「にこちゃんが出た瞬間に視聴率がどーん! いやあ、85プロさん、すごいの持ってますよねぇ」

幸晴「それはそうとさ、ちょろっと聞いたんだけど…今度、にこを出演させてほしいって番組…。あれの外国ロケの噂なんだけど」

監督「え…う、噂…ですか…?」

幸晴「何でも? どんな大御所でも、若手芸人でも、等しく、日本人の口には合わないような料理を食べさせるとか…しかも?」

幸晴「お蔵入りになることの方が多いんだとか…。今もロケしてるんでしたよね? 何でも、昆虫食を食べさせたとか、聞いたんだけど…」

監督(ど、どっからそんな情報を…!?)

幸晴「まだにこは未成年なんです。スキンシップとか? そういう言葉にかこつけて? そんなことさせてるって、今後のお仕事がですね?」

監督「は…はい…」


 85プロの野老Pは出社日こそ少ないものの、僅かな時間でどんどん仕事をこなしては嵐のように去っていくそうです。
 そして、彼と一緒に仕事をした業界人は後ろめたいものを払拭するかのように、綺麗な仕事を心がけるようになるとか、ならないとか――。


 ――オマケ・子はかすがい?――

冬也「た…ただいま~」ソロソロ

エリカ「冬也ぁーっ!」ダキッ

 グラッ

冬也「うわっ…」

エリカ「冬也、浮気してない?」クンクン

エリカ「この臭い、湊風? また? またなの? どうして? わたしの手料理、そんなに嫌なの? ねえ、冬也っ!」

冬也「あー…いや、あのほら、あの…友達だから…湊が…だから、ね…?」

エリカ「愛する妻と、昔の友達とどっちが大事なの!?」

夏花「…」ジトォッ

冬也「な、夏花、ただいまー。ほら、お土産――」

エリカ「ちゃんと話し合いましょう、冬也!」グイッ

冬也「ハルと分けて食べてねぇ…」ズルズル

 ――で

由司「最近、よくこっち来るね」カチャカチャ

夏花「帰ってきたから…あの人」

由司「…お父さん? なっちゃんのお父さん、やさしいのに」

夏花「由司のお父さんだってやさしいでしょ。…うちのは何か…ダサい」

由司「…ふぅん」

律(だ、だだだっ…ダサいっ…!? 冬也兄ちゃんがダサい!? た、大変なことを聞いちゃった…)←偶然聞いちゃって隠れてた

 ――で

律「このままじゃ家庭崩壊です!」

湊「いやもう、あれはどうにもならねえって…。ほら、レンコンの煮物」

律「おおっ! いつもながらおいしそう…。って、どうにもならないじゃないですっ! ここで僕、また世紀の発明をしちゃって…」

湊「ああ?」

律「名付けて、円満家庭作成ロボット! このロボは家庭が円満に回るように家族から辛抱強くお話を聞いてですね――」ペラペラペラペラ

 ――で

エリカ「でね、冬也はね、わたしのことを見てくれないの。子ども達にばっかり。いつもいつも家で帰りを待ってるのに、冬也は仕事って言いながらふらふら歩き回って、挙句に湊風で飲んだくれてたりしててね。でも辛抱強く待ってるの。待ってるのに冬也は全然、省みてくれないの。だから帰ってくると嬉しくなって、でもまたどこかの女にツバをつけたんじゃないかって不安でついつい問いつめちゃうの。わたしなんて所詮、押し掛け女房だから冬也の1番にはなれないのかな? でもね、それでも、冬也は結婚するって言ってくれたの。だからわたし、それを支えにずっとがんばってるの。がんばってるのに、誰もそれを分かってくれなくて…。冬也は素敵よ、とっても素敵。わたし、あの人と結婚できて、2人も子どもができて、すごく幸せなの。でも、幸せって一定になったらそれ以上を望んじゃいけないものなの? 違うはずよ。きっとそう。なのにね、これ以上はダメって神様が言っているように、冬也と仲良くなれないの。スキンシップもするし、たくさんたくさん、お料理も用意するの。冬は寒くないようにって、2週間ずつ毛糸を編んで色々なものをプレゼントしようと思って作ってるの。夏はね、スタミナがつくようにって体が元気になる食事を用意してるの。毎日よ。冬也が帰ってこない日も、いつ帰ってきてもいいように料理を作るの。編み物だってそう。2週間なんて普通に帰ってこないから、作るだけ作って帰ってきた時にまとめてプレゼントするの。その方がきっと嬉しいと思って。でも…でもっ、冬也はそういうお出迎えを重い、って…重い、って言ったの。わたしもうどうすればいいか分からない。分からなくて、焦っちゃって…。いつかきっと冬也は分かってくれるってね…」ブツブツブツ

円満家庭作成ロボット「ピ-…ガガッ…ガッ…情報過多…ガッ…」←ショートした

夏花「…」←聞いてた

 ――で

冬也(そろそろ…出ようかな…。これ以上は、心がもたない…。ああ…夏花…春来…ごめんね…。傍にいてあげられなくて…でも胃が…)

 ガチャッ

夏花「…お父さん」

冬也「夏花…。どうしたの? お父さんとお喋りしにきてくれた?」

夏花「………ママが寂しがるから、ちゃんと家にいて」

冬也「…え」

夏花「…じゃなきゃ、嫌いになるから」

冬也「夏花…」

夏花「ママがあんなに寂しがってるの、見てたくないし…。そもそもお父さんが家にいればいいだけなんだから、ちゃんと自分の立場考えてよね」

冬也「…はい…」

 夏花に叱られてから、冬也はがんばって限界だと思った日から3日は家に留まるようにしたそうです。


 ――オマケ・ハマられた――

ロウェナ「プリキュア♪」

イルミア「ぷりきゅーあ…」

ロウェナ「プリキュア♪」

イルミア「ぷりきゅーあ…」

ロウェナ「プリキュア♪

イルミア「ぷりきゅーあ…」

ロウェナ「プリティで♪」

イルミア「きゅーあきゅあ」

ロウェナ「ふーたりは♪」

ロウェナ・イルミア「「プリッキュアー♪」」

ロウェナ「ちょっとイルミア、ちゃんとやってよ!」プンプン

イルミア「何で僕が…。恥ずかしいよ、しかもこんな…こんなコスプレまで…」

ロウェナ「何でちゃんとやってくれないの?」

イルミア「だから恥ずかしい…」

ロウェナ「恥ずかしがることないでしょ。どうせ誰も見てないのに」

イルミア「でも女の子のやつだし…。僕は男だし…」

ロウェナ「むっ…分かった。じゃあ、イルミアにはプリキュアのすごさを教えてあげる。シアタールームに行くわよ」ガシッ

 ――で

ロウェナ・イルミア「「ふーたりは♪ プリッキュア~♪」」

ロウェナ「やったー、できたー!」

イルミア「うんっ!」

フリストフォル「……何してるんだ、お前ら…?」

ロウェナ「み、見てたのっ…? いつから? 勝手に見ないでよっ」

イルミア「ロウェナ、恥ずかしがることないよ! だって、プリキュアなんだよ、僕ら!」

ロウェナ「ええっ!?」

フリストフォル「…何も見てない、俺は何も見てない…」ブツブツ

イルミア「フリストフォルも見れば分かるよ!」

 ――で

イルミア・フリストフォル「「ふーたりは♪ プリッキュア~♪」」

リエル「…割と古いアニメだったと思うけど…」

フリストフォル「リエルも見ろ、人生得するぞ!」

 ――で

フリストフォル・リエル「「ふーたりは♪ プリッキュア~♪」」

スレイン「おろろろろろ…」

リエル「ちょっと!?」

 ――で

リエル・スレイン「「ふーたりは♪ プリッキュア~♪」」

イルミア「…改めて見ると恥ずかしい…」←冷めてる

ロウェナ「まったくもう…いつまでプリキュア、プリキュアって…。今はアイカツなの! イルミア、シアタールーム来て」ガシッ


 カラシニコフ・ファミリーは今日も何かと振り回されています。
 尚、振り回す張本人のロウェナはいつも真っ先に熱が冷めるそうです。


 ――オマケ・異能管理機関怪盗ロキ専任捜査官、縛!――

縛「シモンさん、お久しぶりですっ! またシモンさんと一緒に怪盗ロキを追い詰められるなんて…今日こそはイケる気がします」メラメラ

シモン「…そうか」

縛「はいっ! で、今日は高層ビルの最上階――地上360階にあるスカイ・ダイヤというものを盗むそうです」

縛「いつもの登場パフォーマンスをエントランス前でやった後は、いつものように3手に別れてビルに侵入すると思われます」

縛「恐らく、ルパン13世がビルのセキュリティーシステムの破壊工作。怪盗セブンが空からの侵入で、怪盗ロキは正面突破です」

縛「そこであえて、侵入経路を絞るようにあらかじめ罠を仕掛けました。この罠にはまれば怪盗ロキは、このルートで、こう…登ってきます」

縛「途中、ここ! ここは地図上は何の変哲もない階段ですけど、あらかじめここにも仕掛けを施しておきました。足止め間違いなしです」

縛「だから、僕はここで待ち受けます。シモンさんは空からのルートをお願いします」

シモン「…馴れてるな」

縛「もう長いこと追っかけてますから」グッ

シモン「誇れることではない」

縛「はい…」シュン

 ――で

縛「怪盗ロキーっ! 逮捕だっ!」ジャラララッ

デイモン「なるほど、ルートをあらかじめ絞られていたか…」

縛「ふっふっふっ…今日こそは、正義の縛につけ!」

デイモン「…………それは、自分の名前とかけているのか?」キュィィィィンッ

縛「え? かけた…って…あ、そっか。正義の縛と、僕の名前と…」

 トトトッ

縛「――って、しまった!? 撹乱したな!?」

デイモン「お前をどう撹乱すれば突破できるかは、把握している! さらば!」

縛「作戦変更です、シモンさん! 特攻お願いしまーす!」

シモン『了解』

 ドッゴォォォォォォォォォォォッ

デイモン「何ぃっ…!?」

シモン「久しいな、怪盗ロキ――」

デイモン(何年か前に担当から外されたと思っていたが…)

縛「ふっふっふっ…2人がかりなら、お前を逮捕できる!」

デイモン「なるほど。だが…逆に言えば、ここにお前達を足止めできるというものだ。かかってこい」

 ――で

縛「せ…請求書が…こ、ここっ…こん、なに…?」ガクガク

シモン「………すまん、突撃が勢いをつけすぎた。ビルが真っ二つに折れるなんて想像していなかった」

縛「………か、怪盗ロキめっ! 次こそは、逮捕してやるぅぅぅぅぅぅぅぅ―――――――――――――――――――――――――――っ!」

シモン「…」

縛「ふぅ…叫んだらスッキリした…。口座から引き落とされる前に…シモンさん、久しぶりに一緒に仕事しましたし、飲みに行きましょう!」

 ――で

縛「ここは東京支部の人が行きつけにしてる定食屋さんで、ハムカツがおいしいんで――あっ」

デイモン「……うん?」

縛「……怪盗ロキ!? た、逮捕だぁああああああ―――――――――――――――――――っ!」


 しかし、湊風では一切の闘争を禁じられているので、店主に一睨みされて縛とシモンとデイモンとシャルルとフランシスは食事したそうです。
 そこで縛は次に怪盗ロキを捕まえる時は、大量のカレーライスを配置して足止めを食らわせる罠を思いついたそうですが、失敗しちゃいました。


 ――オマケ・数少ない特技――

神子「ニューヨーク! ここがあの…何だっけ、あの有名な!」

御門「ほら行くぞ」スタスタ

神子「待ってよ! あ、魁、ほらほら、あそこ、かっこいい女の人いる。ハリウッド女優かな?」

魁「ニューヨークなのに…いるの…?」

神子「え、いないの?」

 ドンッ

米人「ペチャクチャペチャクチャ」

神子「え、え? 何て?」

魁「…?」

御門「ヘイ」

米人「…」ギロッ

御門「ペラペラペラ」

米人「オーマイガッ!」ダダダッ

神子「御門が…英語をぺらぺら喋ってた…」ゴクリ

魁「何で…」

御門「いや、おい。今さらかよ…」

魁「何て言ったの?」

御門「日本人の女をナンパするんなら、ニンジャの報復に遭っても知らねえから気をつけろよって」

神子「それ信じてくれるの…?」

御門「意外と効く。さっさと怜を迎えに行くぞ」スタスタ

神子「にしても、うっかりが重なってブロードウェーの端役出演しちゃってるなんて…怜のうっかりてすごいよね」

御門「うっかり何でもできるからな…。しかも断らないときた…。ったく、あのバカ…」

魁「観光したい」

神子「あ、わたしも!」

御門「とっとと帰るぞ、めんどくせーし」

魁「ケチ」

神子「ケチ~!」

御門「……1時間だけな」

 ――で

御門「………疲れた…」グッタリ

怜「ご苦労さま。助かりました、本当に」ペコペコ

御門「とっとと帰るぞ」

怜「お疲れだけど、御門から断って…! お願い、何か断りづらい…!」

御門「はぁ? ばっくれろ」

怜「そんなことしたら、楽しみにしてここにきたお客さんががっかりしちゃうじゃない。ダメだよ、そんなの」

御門「あのなあ、お前…」

怜「しかも日本人ならできるだろとか言われて、何故か手裏剣の的当てとか、瓦割りとか、日本刀で厚さ150センチの氷の塊斬れとか…」

御門「………ギャラいくらだ?」

怜「え?」

 数週間、ブロードウェーのある劇場は連日満員の超人気となりました。
 その内容はアメリカンチックな日本のミュージカルで、完全に誤っている妄想ニンジャや妄想サムライの大活劇が見られると大評判でした。
 怜は気づいたら舞台を下ろされていて、御門と魁がパフォーマンスの時だけ登場するようになったそうです。ギャラは全て御門に渡りました。


 ――オマケ・りっちゃんとぐんちゃん!――

槙島「俺は激怒している。必ず、かの邪知暴虐のプロデューサーを除かねばならぬと決意している」

槙島「俺にはアニメ制作の現場など分からぬ。俺は、機関の一職員である。アニメを見て、イベントに参加して楽しんできた」

槙島「だが作画崩壊には人一倍、敏感である!!」クワッ

明「それをわたしに言われても…。て言うか、何しにきたんですか、槙島さん」

槙島「いいか、いいかっ!? 途中までは素晴らしいクオリティーだったんだ、今期の覇権間違いなしだった!」

槙島「それなのに、それなのに、何故、何故っ…最終回であんな、あんなに酷い崩壊を起こすんだぁあああああああ―――――――――――っ!?」

槙島「前々から、あのプロデューサーが関わった作品は、原作の良さを損なったり、声優に新鮮味がなかったりと、不満を抱いていた」

槙島「だがしかぁあああああ――――――――――――――しっ! 今回の、あの作画崩壊だけは許し難いっ!」

明「…いい年こいて、アニメですか」

槙島「アニメの何が悪い? アイスより生産的だ」

 カチンッ

明「アイスより生産的ぃ? ふっ…何を仰っているのか、意味が分かりませんね」

槙島「アニメは青春だ、文化だ、伝統だ、エンターテインメントだ!」

明「アイスこそ青春で、文化的でもあり、伝統の技も冴え渡り、何より人の身になる食物です!」

 バチバチィィッ
 メラメラ

槙島「ふっ…ならば、ここで決着をつけるまで」

明「決着――ですか」

槙島「機関への技術提供を逆手に取って、何かと圧力をかけてこられては困る…。ここで是正をしてやるぞ!」

明「解雇しておいて業務委託という形で契約をつけて体よく使おうとしてきた機関に言われても、さっぱり響きませんが上等です」

槙島「勝負だ!」

明「いいでしょう」

律「ストーップ!」

槙島「何故止める!?」

律「何で人のお家で喧嘩するんですか!? 明だって、そんな火に油注ぐようなこと言って…」

明「売り言葉に買い言葉で」

律「変なノリの良さ捨ててください…。あと、槙島さんは何しにきたんですか?」

槙島「SASABEなら、あのアニメのプロデューサーを社会的に抹殺できるのではないかと」

律「地道に署名運動でもしてください」

槙島「何故だ!?」

律「うちは電子機器メーカーですし…」

槙島「圧力なんてどうにでも与えられるだろう。使っている機材のアフターケアをしないぞと脅すとか」

明「さっき圧力云々を是正するとか言っておいてそれですか」

槙島「俺はそれくらいアニメが大好きなんだ、何が悪いっ!?」

律「ちなみに何てアニメです?」

槙島「知らないのか? 今期の覇権だぞ?」

律「…も、もしかして、あの最終回の…!」

槙島「そうだ!」

律「全面協力します」キリッ

明「そう言えば律も好きでしたよね、そういうの…」

 りっちゃんもぐんちゃんも、アニメ大好きです。
 いつまでも少年の熱い心を忘れない、いい年をした大人です。


 ――オマケ・まつりとこーせい――

こーせい「もふもふ…」

まつり「んぅぅ…」モゾモゾ

こーせい「もふもふもふ…」

まつり「こーちゃん…やめてぇ…ねむたいのに…」

こーせい「もふもふもふもふ…」

まつり「こーせー!」バッ

こーせい「っ!?」ビクッ

まつり「……ほら、とけい見て。今、なんじ?」

こーせい「…………はりのとけい、まだわかんない」

まつり「…そうだった…。こっち、すうじのとけいは?」

こーせい「2時」

まつり「夜の2時はちゃんとねないとおきつねさまにおこられちゃうんだよ?」

こーせい「……でも…」

まつり「…?」

こーせい「…もふもふ」

まつり「…やめて」

こーせい「…」シュン

まつり「…」

まつり「もー…そんなにもふもふしたいなら、はい」ポンポン

こーせい「…?」

まつり「いっしょのおふとんにはいろ? こっちおいで」ポンポン

こーせい「うん」

 モゾモゾ

まつり「おふとんかけるね」パサッ

まつり「こうやって、ぎゅってちかづいてれば、手でもふもふしなくてもいいでしょ?」

こーせい「うん」

まつり「おやすみ」

こーせい「うん…」モフモフ

まつり「…」ピクピクッ ←尻尾だけ動いてる

こーせい「…」サワサワ ←尻尾の先端をさわさわ

まつり「んっ…///」

こーせい「…」ドキドキ

まつり「…」

こーせい「…」サワサワ

 ピクピクッ ←尻尾が敏感
 ピョコピョコ ←でもって耳が動く

こーせい「!」←耳の動きに感動

こーせい「…」サワサワ

まつり「みみはだめ! こーちゃんのエッチ!」

こーせい「!?」ガ----ン

 この後、ショックを受けてぐずついてしまった晃星を見兼ねて、まつりはまたもふらせてあげました。
 でも一晩中、もふられるので、このくらいからもふらせるのを渋るようになっていきましたとさ――。


 ――オマケ・ボルトとおうか!――

 我輩は、わんこである。名はボルト。
 名はボルト。ゆきはるとともに暮らす、意識の高いわんこの筆頭である。

 ゆきはるは我輩と同じほどに心を許すにんげんと、同じなわばりを共有するようになった。
 その相手はおうかというにんげんで、小さくて弱いにんげんである。

桜花「ボルト~、ごはん持ってきて~」

 おうかはゆきはると違ってせかせかしない。
 我輩となわばりをともにする時は常に我輩の豊かな毛にうずもれてくる。
 そうしたままずっと動かない。これはすさまじいにんたいであると言えよう。待て、がこれほど長時間続くのはきょうがくである。

 さて、おうかは弱い。
 このなわばりでは、1番上がゆきはる。次いで我輩。そしておうかである。
 よって、ゆきはるが我輩にそうするように、我輩もおうかの面倒を見てやるのである。

 決まって同じ時間にぴんぽんと全く同じ声を出す虫が鳴る。
 我輩は外へと続くところまで行き、そこでにんげんが口で下げて押すことで開く、ドアなるものを開けてやる。
 決まって同じ格好の人間がいるから、いんかんなるものを渡してやる。訪れた人間はそれを一度受け取り、それから返してくる。

 そうしてなわばりに残された段ボールというものを我輩は頭を使って押し、おうかのところへ運んでやる。
 段ボールをかじって中から、ビニールというものにつつまれた食物をおうかに与えてやる。これでえさやりは完了である。

桜花「ボルトは利口ですな。偉い偉い」ナデナデ

 我輩の献身におうかは対価として、なでなでをする。
 このおうかは、にんげんでありながらよく分かっている。いいところをなでなでする。見所があるやつだ。

 そして、よくゆきはるをいじめる臭いのを嗅ぐこともある。
 ゆきはるは気にしなくなったが、あれはおうかではすぐに負けてしまうから、我輩はすぐに外へ出ていく。

*「ユキのハウスだ! 撃ちまくれぇぇええええええ―――――――――――――――――――――――っ!!」ババババババッ

 にんげんは不思議なじゅつを使う。
 我輩の耳には痛い、甲高い泣き声を出すとたくさんの虫を飛ばしてくるのである。この虫が何と硬く、早いものか。
 しかし、我輩には通用しないのである。虫を全てバーニッシュ・コートで無力化し、ピラーを使えばにんげんどもはすぐ負ける。

 我輩は強いのだ。
 いまだにおうかに気づかれたことはない。おうかの平和は我輩が担っているのだ。

 ゆきはると離れているのは寂しいものがある。
 しかし、こうしておくとゆきはるは本当に嬉しそうに、頼もしそうに我輩を見つめてなでなでしてくる。

 我輩はそれだけで満足ができるから、嫌いではない。こんな喜びを与えてくれるおうかも誉めてやる。
 ぺろぺろと親愛を込めておうかをなめてやる。おうかはゆきはると違って、我輩がなめるのを制さない。かわいいやつめ。

 ゆきはるは、以前のように寂しそうな顔を見せることはなくなった。
 かわりにくたびれたような顔をすることはあるが、我輩を撫でさせてやり、顔をなめてやれば元気になる。

 我輩には分かる。分かっている。
 ゆきはるはもう、まだゆきはるが小さかったころのように体を丸めて震えることがないことを。
 ゆきはるはもう、まだゆきはるが小さかったころのように目からこぼした水で顔を濡らすことがないことを。

 ひとえにこれは、全て我輩のお陰である。
 そして、我輩に従って歩んできたゆきはるの成果であるとも。

桜花「ねーねー、ボルト~」ノシッ

ボルト「わふっ」

桜花「たまには散歩でもしたげようか?」

ボルト「わふ」

 殊勝な心がけである。
 おうかと一緒に外を出歩くのはあまりないことだ。

 ゆきはるとはいつも散歩をしてやるが、おうかを連れていくのは初めてかも知れない。
 おうかの尻を頭で押し上げて立たせてやり、後ろから尻を頭で押しながら外へと向かっていく。

桜花「おお~…ボルトはエスコートが分かってる…。できるわんこだ」ナデナデ

 ゆきはるが幸せなのは我輩のお陰である。
 だが、我輩と同じくらい、このおうかのお陰でもあるかも知れない。今はまだ確定ではない。

 しかし近い将来で、ゆきはるにも、おうかにも似た、小さなにんげんがこのなわばりに現れそうである。
 その時は我輩はこの2人から目を放して、新たな群れの仲間の世話を焼いてやろうと考えている。

 我輩は、わんこである。名はボルト。
 ゆきはるの幸せだけを想う、忠実でありながら意識の高い、わんこの中のわんこであるのだ。


 ――オマケ・BOSS~ガチ喧嘩!ハワードvs凪!~――

 ブチブチィィッ ×2

勝正「ハワード、凪兄さん…今、とんでもなくキレる音がしたぞ…?」

凪「表出ろよ、ハワード」

ハワード「口の利き方には気をつけろ。出ろ、は俺の台詞だ!」ガシィッ

 ハワードが凪の頭を掴む。と、同時、円盤投げをするかのようにそれを振り回し、コンクリートのビルの内壁に叩きつけた。
 凄まじい破壊音がして凪が壁を破りながら外へと放り出され、雷光を全身に纏いながらハワードが飛び出していく。

凪「っざけんな、コラァッ!!」

 雷光と同等の速度で突っ込んできたハワードに、凪がガイアを発動した拳を繰り出す。
 精緻を極めるコントロールでガイアで纏った星のチカラを拳だけに振り分け、その破壊力を数倍にまで高めた。

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォッ

 結果、――弾き飛ばされたのはハワードだった。
 さらに凪は駆け出すが、破壊されたビルの鉄骨を用いたレールガンが飛来する。融解しながら光速で突撃する鉄塊はコートで受け流される。

 しかし、そのコート発動後の僅かなインターバルをハワードは逃さない。
 雷撃が閃いて凪を焼き、強制的に作られた硬直という隙を突くようにハワードの豪腕が唸った。

 ドッゴォォォォォォォォォォォォッ

ハワード「ぶっ飛ばす――」バチバチィィッ

凪「上等ォ…」ペッ

 アスファルトを抉るように叩きつけられ、放射状にめり込んでいった凪が起き上がる。
 初動はハワードだった。電撃による身体の異常な活性化と、ガイアによる爆発的な身体能力向上。
 この2つが掛け合わされたことにより、ハワードの肉体は光速にすら耐えうる頑強さと、そうならなくては発揮されない速度を得る。

凪「一直線すぎるんだよ、この脳筋がぁっ!」

 矢のように放たれたハワード自身の特攻。
 それを凪は地に両足をつけたままいなしきり、意趣返しとばかりにアスファルトへ叩き込む。

政仁「かっちゃん、あれヤバいんじゃね?」

勝正「ダメだ…完全に2人ともキレてて、話を聞く耳さえ傾けない…。俺の異能の欠点だ…。これでは止められん」

 両者の攻防は大地を揺らし、空気を震えさせる。
 筋肉達磨と揶揄されるままに怪力と超スピードで突撃をかけるハワードと、それをいなしたり、投げ返して抵抗する凪。

千景「何故…あれほどに激昂している?」

勝正「凪兄さんがいつものハワードの横暴にとうとうキレたんじゃないか…? よくは分からない」

アベル「じゃあ俺の出番か?」スッ

政仁「お、ベルっち~! いたのか!」

アベル「ベルっちじゃない、アベルだ。――とにかく、あの喧嘩は良くない。止めてくる」ググッ

 アベルが金剛石の異能を発動する。全身が最高硬度の結晶体に変じ、その状態でガイアを発動。
 ハワードと凪のもう何度目とも分からない衝突の間へと割って入り、全身全霊をもって両者の攻撃を受け止める。

 ガシィィッ
 ドゴォォォォォォッ…
 ピシピシピシピシィィッ

勝正「アベルの異能が…ヒビ…!?」

アベル「っ…これ、は――!?」

ハワード・凪「「邪魔すんな、アベルゥゥウウウウウウウ――――――ー―――――――――――――――ッ!」

勝正「チャンス…! 2人とも、命令だ! 即刻、頭が冷えるまで日本海を遠泳してこい! 重ねて命じる、24時間、暴力行為を禁ずる!」

 ビッシィィィィッ

政仁「ベルっち、大丈夫か? …あ、異能やめると意外と平気そうだな」

 こうして、ハワードと凪の大喧嘩は幕引きをされました。
 盛大な喧嘩による被害額で勝正は頭を悩め、しかもハワードと凪はそれから数日間、互いを避け合うように顔を合わせませんでした。


                                                    ――――― つづく(?)


 ――オマケ・BOSS~ガチ喧嘩!ハワードvs凪! その2~――

勝正「凪兄さん…どうして、あんな派手な喧嘩をしたんだ? あそこまでなんて、大袈裟すぎる」

凪「…別に」

 ――一方

政仁「なーあー、何で凪と喧嘩したんだ?」

ハワード「黙っていろ、バカ」

政仁「なーあー…」

 ――で

勝正「さっぱりだ…」カタカタカタ

千景「わたしもだ」カタカタカタ

政仁「だな」ホジホジ

勝正「ハワードだけじゃなく、凪兄さんまで仕事をほっぽり出すから手が回らないし…」カタカタカタ

政仁「そーだ、幸晴が直しにきたろ? そん時、これもらってた」グシャ

千景「…請求書…30万円…」

勝正「…ハワードと凪兄さんの給料から天引きだ、そんなもの」カタカタカタ

政仁「あっ、そういえば言い忘れてた。なーなー、かっちゃん、ちーちゃん。俺な、――」

 ――で

凪「ふわぁぁぁ…」スタスタ

ハワード「…」スタスタ

 ドンッ

凪「痛って…あ」

ハワード「…」ギロッ

凪「………………俺は、認めないからな」

ハワード「お前がどう思おうが、知ったことではない」

凪「っ…知ったことじゃない、じゃないんだよ! 従業員、ハワードを入れたって全部で5人なんだぞ!?」

凪「なのに、機関からの協力要請を優先的に請け負うなんて、手が足りなくなるに決まってるだろ!」

凪「現場に行く人数が減れば減るだけ、何かあった時に危なくなるんだぞ! 脳みそ筋肉も大概にしろよ!」

ハワード「何があろうと、構いはしない」

凪「あのなあっ…!」ガシッ

ハワード「その手は何だ…?」

凪「いつもいつも、お前の尻拭いばっかりしてる手だよ…」ギリッ

ハワード「…仮に、凪、お前が危惧することが起きるとする。だが…それがどうした」

凪「どうした、じゃねえだろ。お前のファミリーなのに、何でそんな危険に――」

ハワード「俺の部下なら、どうにもならん。…それとも、それほどに軟弱なのか、ここは。いつからそうなった?」

凪「っ…」

ハワード「それとも、軟弱者はお前だけか?」

凪「ボスの決定だとしたって…俺はお前の右腕だから、お前のファミリーを守る責任がある。譲れない」

ハワード「…これは機関との取引だ。協力要請を請けることで、お前らの身分が変化する。そういう取引をした」

凪「…俺らの、身分…? 何だよ、それ――」

勝正「ハワード、凪兄さんっ…! バカがっ…バカがとんでもないことをした! 機関の職員を、あいつ、孕ませたぞっ!」

凪「は? ………孕ませ、た…?」

                                                    ――――― さらにつづく(?)


 ――オマケ・未来がこわい――

武藤「課長、課長、課長~♪」トトトッ

手島「何…」ゲッソリ

凛「遊び相手ならつきあってやるから、課長はそっとしとけ」

シモン「…」カタカタ

武藤「遊ぶだなんて、いつまで、このわたくしをそんなアホの子扱いするつもりですか?」フフン

凛「…」

手島「はいはい…何の用事か、言ってみな。5秒以内でこのやり取り終わらせるから」

武藤「わたし、武藤久、この度…機関を辞めようと思います!」ビシッ

手島「じゃ、辞職願を書いて――え?」

凛「は?」

シモン「…」カタカタ

手島「辞める!? どうして!?」ガタッ

凛「悪いもん食ったか? 喉に指を突っ込んでだな…」アタフタ

武藤「だぁからー! もー…結婚するんです」フンス

手島「武藤が?」

凛「課長、これ本格的にヤバいやつだ…。処置室に担ぎ込んで…」

武藤「ほんとですよ! ほらほら、これ! 妊娠検査したら、ほらぁっ!」

手島「初めて見た…」

凛「あ…相手はっ!?」

武藤「常陸宮政仁様ですぅ…♡」

手島「誰?」

凛「あー、ほら、脳内カレシの」

手島「ああ…えっ、実在したの? 高身長でイケメンで朗らかで童心を忘れなくて足が早くて高収入で独特のセンスで建築関係に勤めてるっていう?」

武藤「だから、妄想じゃないって何度も何度も言ってたじゃないですか…」

凛「…それで…デキちゃった、と…?」

武藤「はい♡」

手島「相手は?」

武藤「ばっちり伝えました! そっか、子どもかー、って喜んでました! 結婚してくれますか、って確認したら、そうだな、って!」

武藤「そうだな、って! えへへへ~」

手島「……………そう…」

凛「マジか…」

シモン「…機関職員は一般人と婚姻を結ぶ場合、身元調査を必要とする…」ペラッ

武藤「出ましたね、マニュアル人間のシモンさん!」

手島「…にしても、一体…こんなアホを嫁にするとか…大丈夫なのか…。その人…?」

凛「課長…ちょっと有給で1週間くらい行ってきますんで。シモン、行くぞ」

シモン「有給でか?」

凛「そうだ。おら武藤、お前も」

武藤「じゃあ課長、政仁様をばっちりご紹介してきまーす!」グッ

 ウィ----ン

手島「……いや、仕事は!? ちょっと、キミらいなくなったら、ここの仕事…!」

 異能犯罪対策課は今日も平和ですが、誰かが身を粉にして激務をこなしているために保たれています。


 ――オマケ・常陸宮政仁身元調査――

凛「…あれか。……………聞いていた人物像からは、多少の齟齬がありそうな…」

武藤「あの高身長と、イケメンが、高身長とイケメンじゃないって言うの、凛ちゃん!?」

凛「凛ちゃん言うな、大声で。…は、恥ずかしいだろ///」

シモン「…身元調査はしないのか?」

凛「頼んだ。あたしは人柄を見る」

シモン「……人柄は関係ない。犯罪歴や、所属している――」

凛「いいから」

シモン「了解」ザッ

凛「武藤、いくぞ」

武藤「はいはーい! 政仁様ー!」タタタッ

政仁「ん? あ、武藤」

武藤「来ちゃいました♡」

凛「…常陸宮政仁ってのは、お前だな?」

政仁「ん? 誰だ?」

凛「こいつの同僚だ」ジロジロ

政仁「ふーん」

武藤「政仁様…新居って、どうします? わたし、マンションでもいいんですけど…やっぱり一軒家とかも素敵だし…」

政仁「しんきょ…?」

武藤「お家ですよぅ」

政仁「好きにすればいいだろ? 俺はハワードんとこにいるし」

武藤「もぉー、何言ってるんですか~。結婚するなら一緒に住むことになるじゃないですか」

政仁「そういうもんか…」

凛(何だこいつ…)

凛「お前…うちの武藤とデキ婚するとかのたまってるらしいが、幸せにできるんだろうな?」

武藤「凛ちゃんってばー、もー///」

政仁「何で俺が武藤を幸せにするんだ?」キョトン

武藤・凛「「」」

凛「やめておけ、こんなの…! 武藤、お前、騙されてるんじゃないか!?」

武藤「ま、政仁様はほら、あのー、自分の価値観が、あれこれだからぁっ…!? ね、ねっ!?」

政仁「あ、そっか。結婚か。でも俺、そこまで武藤のこと好きじゃねえんだよなー。子どもはかわいいから欲しいけど」

武藤「」

凛「こんなのとの結婚なんか、認めるかぁあああああああ――――――――――――――――――――――っ!!」

 バンッ
 ダダダッ

凪「機関だよな!?」

凛「ああ!?」

凪「申し訳ありませんっしたぁああああああ――――――――――――――――――――っ!?」ズザァッ ←スライディング土下座

凪「お前も這いつくばれ、バカ!」

政仁「おう?」ペコッ

凪「このバカが、自分以外の人間の面倒見るとか絶対ムリです監督不行届です許せないと思うけどどうにかこらえてくださいすみませんでしただからうちの会社を機関のパワーでぶっ潰すとかそういうのなしでっ…!」

凛「…は?」

                                                    ――――― まだ続いてる


 ――オマケ・胃が痛い――

シモン「軽犯罪歴は43件。窃盗や、異能の不正使用、器物破損など」

シモン「常陸宮家というのは、こちらの地方ではかなりの資産家らしいが、この男はバカだからという理由で一切の相続権を剥奪されている」

シモン「最終学歴は中卒。名前さえ書ければ入学が可能と言われる、日本でもっとも頭の悪い高校の受験さえも落ちている」

シモン「過去20年、ここを受験して落ちているのはこの男のみと言われている」

凛「犯罪歴ありの時点で結婚はムリだ、武藤」

武藤「またまた~」

凛「またまた、じゃない。あのなあ、いいか? い、いくら、あー…デキちゃったからと言って、こんな男と、何故、結婚したがる?」

凛「高身長イケメンなんてそこら辺にいる。こんなバカで、結婚もする前から孕ませるような男、やめろ!」バンッ

武藤「もぉ~、いくらわたしが結婚したって、凛ちゃんとの友情はそのままだから大丈夫なのに。嫉妬ぉ~?」

凛「ぶっ飛ばすぞ、武藤、おい。そもそも、結婚はできないんだ。お前が機関職員で、この男が犯罪歴を持っている時点で」

武藤「でも寿退社ですし?」

凛「機関を寿退職なんて、そうそうないぞ? そもそも、司令が、課長が、そんなこと許すと思うのか? 人手不足で、対策課が1番ヤバいのに」

武藤「ええー…? でもそこは個人の主義主張って言うかあ…」

凛「大体、こいつが稼げると思ってるのか?」ビシッ

政仁「なーなー、凪、俺コーラ」

凪「黙ってろバカ…」プルプル

凛「こいつの年収は?」

凪「手取りだと260万くらいです」

凛「260万だぞ、260万!! 武藤、お前だって年収なら400万はもらってるよな!?」バンッ

武藤「やだな、もぉ…ものを壊しちゃったりの自費補填で天引きされちゃって、半分くらいですよぅ」

凛「っ…尚更だ! 貯金はあるのか、子育てなめるな! 結婚なんかなしだ!」

凪「い、慰謝料の方は……おいくら万円…?」

凛「そんなのいるか」ペッ

凪「いるか? …いるか、って受け取らねえのかよ、受け取れよ!」

凛「何でだよ」

凪「ここできっちり金受け取らねえと、どうせ圧力かけてくんだろ…。機関のやり方なんざ知ってるんだよ。だから受け取れ。1000万か?」

凪「それとも、2000万!? い、言うだけ言ってみろ…」

凛「ふざけんな、うちは某市支部だ。大体、そんな金もらっても、もらわなくても、扱いなんざ…扱い…?」

シモン「不認可の異能活用事業をしている。解体屋と名乗り、主に建築物を破壊する会社のようだ」

凛「…不認可の、異能活用事業…? ここの管轄は東京支部だよな? 何で取り締まられてない?」

凪(勝正め…機関の担当者に異能で命令したとか言ってたけど、担当者以外に知られたら意味ねーじゃんか…! クソっ! こんなとこで――)

武藤「ちょっとちょっと、凛ちゃん? 取り締まりなんかしたら、政仁様が失業しちゃうよ!」

凛「仕事は仕事、プライベートはプライベートだ。こんなことを知った以上、機関職員としては見過ごせない」

武藤「いやいやいやいや、わたしの幸せと、機関のお仕事、どっちが大事なの!?」

凛「そんなの――」

政仁「おーい、猫っぽい女」

凛「猫っぽい女だぁ!?」ガンッ

政仁「武藤が困ってんだろ、そんなカリカリすんなって。それに凪も怖い顔すんなよな、遠くから来てるんだろ? ゆっくりしてけって」ニッ

 バカのお気楽&状況不理解&爽やかスマイルは一瞬で毒気を抜いてしまう威力がありました。
 そして武藤がまたきゅんときて、凪は呆れてこめかみをおさえ、凛は意外といいヤツなんじゃと思いがけず感じてしまいました。

                                                     ――――― まだ続くはず


 ――オマケ・BOSS~廃業命令~――

勝正「とうとう…通達がきた」

凪「ちっくしょう…このバカ! お前のせいだぞ…」

政仁「どうしたんだー?」

凪・勝正「「お前が機関の女を孕ませたせいで調査が入って、廃業しなきゃぶっ潰すって通達がきたんだよ!!」」

政仁「はいぎょー?」

勝正「こうなったら日本を離れて再出発するか…定期的に機関と出入りになるか…だな」

凪「そんなのできるかよ…。日本から出てく選択肢なんかハワードは絶対に取らないのに…」

千景「何故だ? ボスはアメリカ人だ。日本にこだわる必要もない」

凪「にこの応援ができなくなるからだよ…」

勝正「…………そんな理由で、機関に睨まれながら仕事というのも嫌だな…」

政仁「まあどうにかなるって」

凪「お前は…ああもうっ、バカにつける薬とかねえのかよ…。大体、お前、あの武藤って女孕ませたんだろ? 父親になれんのかよ?」

勝正「確かに…こちらの都合ばかり考えていたが、お前が人の親など…」

千景「………だが、バカなところだけ目をつむれば悪くも…」

凪「バカすぎて直視しなきゃならないだろ…。目え瞑ってたら、こんな廃業通達きてんだぞ」

千景「それもそうか」

勝正「バカ、お前…父親になれるのか?」

政仁「おう! 俺、子どもとか好きだし! 休みの日は色々でかけてさ、釣りとか? キャッチボールして、かけっこする。楽しみだな」

凪・勝正・千景「「「…」」」←呆れて無言

政仁「どした?」

 ガチャッ

ハワード「…何をしている?」

千景「ボス、機関から廃業通知がきている。不認可の異能活用事業をやめろ、と。罰金の請求もだ」

千景「政仁が機関の職員と関係を持って妊娠させたことで、政仁の調査が行われて発覚している。これまでは勝正の異能でごまかしていた」

勝正「こんなところから露見されるとは思ってもいなかった」

ハワード「…廃業するつもりはない。……おい、凪」

凪「………何だよ?」

ハワード「独楽に連絡をしておけ。機関との取引に応じる、と。そうすれば問題ない」

勝正「取引?」

凪「……………ハワードが勝手に、機関からの仕事をうちで優先的に請け負うって話をしてた。でもムリだ、人手不足なのに…」

凪「現場に今は最低2人体制で行ってるけど、仕事がこれ以上増えたら、1人で行くことになりかねない。1人じゃ万一があるから認められない」

千景「先日の大喧嘩はこのことか」

勝正「なるほど…。確かに凪兄さんの懸念はもっともだ。…しかし、これに応じれば解決するというのは何故だ?」

ハワード「不認可事業でなくなる。お前の身分も変わり、機関への協力者としてある程度の違法行為は消えて、犯罪レコードもなくなる」

凪「っ…じゃあ、あいつらが絡んでくる理由もないし…バカも機関の人間と籍は入れられる…? でも、ハワードはどうなんだよ?」

ハワード「俺は何も変わらん。この首の懸賞金の額からも、協力程度で消されるものではない。……おい、バカ」

政仁「おう、何だ、ハワード?」

ハワード「…祝ってやる。結婚してやれ」

政仁「おう! ありがとな! じゃあ結婚するわ!」グッ

 こうして解体屋ハワード・カンパニーは廃業の危機を回避しました。
 政仁の犯罪歴も消え、職業も機関認可の異能活用事業となり、結婚が決定したそうです。

                                                    ――――― もうちょい続く


 ――オマケ・BOSS~ボスと右腕~――

 カタカタカタ…

凪「あとは…来週の施行スケジュールのチェックをして…」カタカタ

 ガチャッ

ハワード「…凪」

凪「……何だよ…? 仕事中なんだから邪魔すんなよ…」カタカタ

ハワード「電気くらいつけろ」

凪「出費がかさんで節電中なんだよ…。ハワードの異能で電気でも作って売れたらいいのに」

ハワード「俺を発電機扱いか?」バチィッ

凪「オフィスで電気禁止! データぶっ飛んだらどんだけの大損害出ると思ってんだよ!?」

ハワード「うるさいヤツだ…」

凪「んで…何だよ? こんな夜中に、昼間はさっぱりいつかない職場にふらっとやって来て…」

ハワード「その仕事はいつ終わる?」

凪「はあ? ………まあ…あとちょっとだし…20分以内には終わるけど…」

ハワード「…たまには労ってやる。20分後にあやふ屋へ来い」スタスタ

 ――オカマバー・あやふ屋

 カランッ…

朋羅「あらぁ~、凪ちゃん♡」

凪「ジンライムな。……ハワード、来たぞ」

ハワード「ああ。座れ」

凪「…」

ハワード「…」

凪「バカの結婚式…そろそろだな。マフィアと機関の関係者が会して、ヤクザの次期組長が司会の結婚式なんか、異例すぎだよな」

凪「お前の部下になってから、色々ありすぎて今さら驚かねえけど」

ハワード「機関からの協力要請で、仕事に支障は出ているのか?」

凪「……今んとこは。アベルも店すっぽかしてでも協力してくれてるし。…でも、その内にヤバくはなるかも。4人で回すのはキツい」

ハワード「…昔の、父親を殺されて、山小屋で泣いていたころのお前は小さかったが…口だけはいつも俺と対等だった」

凪「今だってそうだろが。つーか、お前のことを態度で慕ってるのは千景だけ。健気なのに振るから、時々いたたまれなくなる」

ハワード「だったらお前が千景をもらってやれ」

凪「ないって。千景は仲間だし、恋愛感情なんか向けられるか。…勝正も、そろそろ組を継ぐらしいし、バカは結婚…。何か、変わってくるな」

ハワード「…変化しない毎日なんていらない」

凪「でも変わるのはさみしくなったりするだろ…。バカも新居に住むし…いるとうぜえけど、いなくなったらそれはそれでさみしそうだな」

ハワード「…」

凪「けど俺は…死ぬまで、ハワードの右腕だからな」

ハワード「凪…?」

凪「横暴で、勝手で、奴隷みたいに部下を使うお前だけど…俺がいなきゃハワードはボスなんかムリだろ? …これからも、よろしく」

ハワード「デキの悪い右腕だが、そこまで言うならこき使ってやる」ニヤッ

凪「…乾杯」

 カチンッ…

 ハワードと凪は、色々な話をしました。
 喧嘩して、ふざけて、騒いで、怒鳴って、叱って、叱られて、そんなことを繰り返しながら、2人はずっとボスと右腕の関係です。

                                          オマケ連載・BOSS~絆~ ――――― END


 ――オマケ・解体屋ハワード大解剖!――

 社長:ハワード・ロックフェラー 年齢:26歳 身長:200cm 体重:100kg
 主な業務:特になし
 年収:約6000万円
 出没地:本社社屋 オカマバー・あやふ屋 天宮市市内
 解説:社長なのに仕事らしい仕事をしないで、ほっつき歩いている
    人手不足にあえぐ現場の部下の声を強い信頼感(決して面倒臭がっているわけではない)から無視している
    それでも人出が足りなくて仕事ができない! という場合にのみ、現場へ入っては大暴れして仕事をこなす、最終兵器・社長
    日本一治安の悪い天宮市の裏の大物として、繁華街を仕切る垣沼太郎と双璧を成しているとかいないとか

 副社長:紫藤凪 年齢:22歳 身長:169cm 体重:59kg
 主な業務:営業 業務管理 人事 労務 社長秘書
 年収:約1100万円
 出没地:本社社屋 現場 ときどき、山
 解説:仕事をしない社長のせいで、1番仕事に追われている
    午前10時と遅めに仕事を開始するが、1日の仕事が終わるのは24時過ぎがザラ
    さらに最近は現場に出ていくこともあり、移動時間がかかってしまうので24時間貫徹で仕事をすることもある

 事業部部長:美多勝正 年齢:26歳 身長:176cm 体重:62kg
 主な業務:解体事業統轄 法務
 年収:約800万円
 出没地:本社社屋 現場
 解説:会社の主要業務である、解体施行の責任者でありながら社内の法務も引き受けている
    凪からは「速攻で行って、速攻で壊して、速攻で帰ってこい」と言われ、千景からは「節約」とだけ言われる二律背反に悩む
    社員数がとても少ないため、自分の担当以外の業務もよく手伝っている

 経理部長:卍道千景 年齢:3X歳 身長:168cm 体重:60kg
 主な業務:経理 総務
 年収:約800万円
 出没地:本社社屋 現場
 解説:いついかなる時もメイド服を正しく着こなす、クールビューティーな謎の社員(と外部からは認識されている)
    経理と総務を主に担当しているが、もちろん人手不足のため、現場にも駆り出されている
    グラスパーではないものの、イージスアーマーを用いてかなり大胆なお仕事をする
    お茶汲みや、社内清掃などの業務は誰に言われるでもなく、メイドとして当然のことだからやっている

 事業部:常陸宮政仁 年齢:26歳 身長:189cm 体重:66kg
 主な業務:解体事業
 年収:約260万円
 出没地:本社社屋 本社周辺 現場
 解説:社員で唯一、肩書きを持っていない平社員
    解体事業だけがお仕事で現場に行ってはものを壊すだけしかしない
    午前9時出社、午後6時退勤で、現場によっては拘束時間が長くなるので残業代をもらえる唯一の社員
    頭が悪く、単純な仕事しか任せられないので時給制にしてはどうかと社員内でささやかれていたが結婚を期に扶養手当で給料が増えた


 ――オマケ2・解体屋ハワード・カンパニーの社内行事――

  4月 お花見
     ※何故か毎年、副社長の凪が場所取り係に任命される
  5月 社員旅行
     ※何故か毎年、副社長の凪が旅行計画を立てさせられる
  6月 ー
  7月 社屋屋上にてバーベキュー
     ※何故か毎年、バーベキュー大好き人間のハワードの怒号が飛ぶ
  8月 ー
  9月 ー
 10月 天宮市共催ハロウィン参加
     ※何故か毎年、千景がメイド服を脱いで「一般人」というビミョーなギャグの仮装(?)をする
 11月 ー
 12月 忘年会
     ※16時開始で、34時終了という地獄の飲み会
      何故か毎年、副社長の凪だけは途中リタイアを許されず社長命令で飲み続けさせられる
  1月 新年会
     ※元旦0時に開始され、24時に終了する地獄の飲み会
      何故か毎年、副社長の凪だけは途中リタイアを許されず社長命令で飲み続けさせられる
  2月 ー
  3月 決済打上
     ※何故か毎年、副社長の凪が幹事に任命される

 ※社内行事は経費で全て落とされ、社外の人間もよく参加をしています
 ※尚、社員募集はされていません


 ――オマケ・85プロの守護…者?――

にこ「あのねあのね、聞いて、プロデューサーさん」

幸晴「うん? どうしたの?」カタカタカタ ←パソコン打ちまくり

にこ「さっきのお仕事で、スタッフさんが、うちの子どもの7歳の娘がファンなんです、って教えてくれたんだよ」

幸晴「にこは大人気だから…。良かったね」ポン

にこ「うんっ」パァァァッ

 ガチャッ

夜子「プロデューサー、ちょっといいかしら?」チョイチョイ

幸晴「?」

 スタスタ

幸晴「どうかした?」

夜子「それがね、まだ表沙汰にはなってないんだけど…最近、この事務所の周りをうろうろしてる不審者がいるっぽいのよ」

幸晴「不審者…? もしかして、にこの…?」

夜子「分からないんだけど、何かあったら嫌でしょ? それで今度、にこのドームライブも控えてるし、警備をちょっと多めにしようかと思って」

幸晴「それがいいかもね…。で、それをやっておけって?」

夜子「そういうこと」

幸晴「…予算」

夜子「限りなく、ゼロ。頼むわね、敏腕プロデューサー♪ もう有名人なんだから、上手いことやってね? 来場者をビビらせたりしないように」

幸晴「分かってるって…」

夜子「ほんとに?」ジトッ

幸晴「……何が?」

夜子「3ヶ月前のミニライブ、忘れもしないわよ。あんたが会場の手配は完璧って言ってたからわたしがにこに付き添った時のこと」

夜子「物々しい装備の国籍不明の人間がずらっと並んで…どこの紛争地帯よ、って話。水鉄砲です、って言い張らなきゃどうなったことか…」

夜子「今度はそういうの、なしよ? ……で、あんた、ドームライブ、来られるの?」

幸晴「政府軍にゲリラ戦をしかけてる革命派を3日で鎮圧できたら、ね…?」チラッ

夜子「頼んだから」

幸晴「えぇぇぇぇ……そこは、やっぱりわたしがやるー、とか言うような――」

夜子「頼 ん だ か ら」

幸晴「はい…」

 ――で

にこ「来てくれて、ありがとうございます。今日は一生懸命やるので、いっぱいいっぱい、楽しんでってくださいねっ!」

<うおおおおおおおおおおっ! にこちゃぁ―――――――――――んっ!

<天使降臨キタァ――――――――――――――――――ッ!

<にこちゃあああああ―――――――――――――んっ! 拙者はここだーっ! 拙者にその天使の笑みをぉおおおおお――――――――っ!

にこ「~♪」

 ――ステージ袖

幸晴「よしっ」ジャキィッ ←完全武装

夜子「あんたやっぱ何も分かってない…」

幸晴「えっ?」

ボルト「わふぅ…」


 敏腕プロデューサーの脳内は今日も鉄と火薬と血の香りが満ち満ちたものです。
 ちなみに不審者はゆっきーの体質に引き寄せられていた痴女で、人知れずボルトが駆除してくれていました。


 ――オマケ・割と苦労人――

怜「ここまで…長かった…」

神子「ほんとにお店作っちゃったね、怜。これから大丈夫かなあ?」

怜「大丈夫、だから一緒にがんばろう」

神子「うん。繁盛するといいね、オカマバー」

怜「オカマバーじゃないよ?」

神子「えっ? ああ、男の娘バー?」

怜「…え…」

神子「あれ? ……女装バー?」

怜「…」シュン

神子「………あ、ああ、そっか、ごめんごめん! 女装喫茶か!」

怜「違うよ…普通の、普通な感じのダイニングバー…」

神子「え、そのままだったの!?」

怜「神子…僕を普段、どういう目で…」

神子「だ、だって、営業初日だからってやたら気合いの入った格好してたから…」

怜「しまったっ…つい、こんな格好を…!?」←キャバ嬢風ドレス&完璧メイク

 ――で

御門「おう、初日だろ、サービスで安くなるんだろうな? 金、これしかねえから、これで食わせろよ」バンッ ←345円出した

怜「帰って」

魁「……………明太じゃがバターと、あと…野菜ピザと、コーラ」

御門「とりあえずナッツと…お、山崎あるじゃねえか。これソーダ割な」

神子「はいはーい、コーラと、山崎ね。どうぞ」

怜「出さなくていいのに…」

御門「おい、こちとら客だぞ? ああ? もう二度と来てやんねえぞー? 客は神だろ?」

怜「請求するから。そんなはした金で払った気にならないでよ、絶対に請求するからね?」

 ――で

御門「ぱっぱらぱらっぱっぱっぱーらららぱっぱらぱらっぱ~♪」

神子「あーたーまーにくるーぜー♪ こんなしょっぺえ人生~♪」

怜「神子まで…何でつきあって飲んじゃうかなあ…。もう…」

魁「御門と神子が壊れた…」モグモグ

怜「あと魁…よく食べるね」

魁「成長期だから」モグモグ

怜「客が御門と魁以外、こないし…。何でかなあ…? 店の前を通りかかる人はいるのに…。田舎だから…?」

怜「オープンの札もちゃんと見えてるし…」

魁「…………店の中からオープン見えるんなら、店の外はクローズになってるんじゃないの?」

怜「」←うっかりしてた

魁「…怜、うっかり直せば?」

怜「………………直ると思う…?」

魁「…思わない。あと何か臭くない? スンスン…焦げ臭い感じ…?」

怜「あっ、しまった、火にかけたままっ…!」タタタッ

<ああああああっ!? 火が、火がぁあああああっ!?

 怜が出した念願のお店は営業初日にして、火事で半焼して潰れました。
 そして借金返済のため、慎ましく神子と暮らすために借りたアパートを引き払って三笠宮家に戻り、またいつもの日常に落ち着きました。


 ――オマケ・七夕の願いごと――

 ガララッ

冬也「いつものちょうだい」

湊「…ほらよ」ドンッ ←一升瓶出した

冬也「これこれ…。あ、今日は焼き鳥、塩で食べたいな」

湊「へいへい…。エリカに連絡入ってんのか? お前が来てたってバレると後でクレームが入りまくるんだぞ?」

冬也「今日は抜かりないよ。SASABEの人工衛星を掌握したから、まだ日本に到着してないって思ってるだろうし」

湊(意味が分からねえけど、そこまで必死になって何で来るんだよ…)

冬也「あっ、言ってなかったっけ? エリカがさ、大金はたいて衛星監視システムの使用権買っちゃって、それで空から見張られてるの」

冬也「寝てる間にさ、頸椎に発信器まで仕込まれた。首のとこメスで開かれてそこにくっつけられてさ、幸晴まで周到に呼んで傷治させて」

冬也「2週間くらい気づかなかったんだけど、最近やっと気づいて、逆手に取れば自由だって閃いたんだ」

湊(エリカ怖過ぎだろ…。頸椎…頸椎って…)

冬也「て言うか、その笹…」

湊「ん? ああ…七夕あったろ? その間、一応で出してたんだ。色々、短冊に書かれてたんだろ?」

冬也「いつの間にか過ぎてたなあ、七夕…。色々書かれてるね。どれどれ…」ガサッ

短冊『アイスが炭水化物に分類されるほどの主食になりますように A・S』

短冊『バカが離婚しないようになれ H・R』

短冊『少しでも仕事が減りますように。あと皆が健康でいますように Y・N』

短冊『毎日、1つずつでも世界中に笑顔が増えますように K・K』

短冊『恵まれない幼女がこの世からいなくなり、全ての幼女が曇りなき笑顔で穏やかに暮らせますように D・F』

短冊『透の無口の理由が解明されますように Y・T』

短冊『うっかりが直りますように。本当にお願いします R・T』

短冊『楽して大金が転がり込んできますように M・M』

短冊『最高のおでんが作れますように M・T』

短冊『I hope it will be a happy year. R・R』

冬也「………個性的な願いがいっぱい…」ボソ

湊「やたら七夕期間中に濃ゆーい客とか多かったからな…」

冬也「英語で書かれてるのあるし…この周辺に、ロシア語で書かれてるのがいっぱいあるよ?」

湊「お前、ロシア語分かんのかよ?」

冬也「さらっとね。…湊と夜原さ…あざみさんは書いてないの?」

湊「別に書かなくていいだろ、客向けなんだから。ほら、焼き鳥」コトッ

冬也「ん、ありがと。何か書いちゃおうかな…?」

湊「とっくに終わってんぞ、七夕」

冬也「だけど何か…寂しくない? いつの間にか終わってたりすると…。んーと…何て書こうかな…。短冊ある? ちょうだいよ。あとペンも」

湊「ったく…ほらよっ」ポイッ

冬也「えーと…美脚の持ち主と出会えますように…いや、エリカが愛想をつか…いや、夏花に好かれるように…ううん…」ブツブツ

冬也「………いざ書こうとすると、何だかなあ。面白いお願い書いてる短冊とか、あれば――あれ?」ピタッ

短冊『お父さんに帰ってきてほしいです 朝ぎり春来』

冬也「……………………やっぱり…今日、帰る…。お釣り、とっといて…」チャリンッ

湊「お、おう…」


 ちなみにこの後、発信器が機能していなかったことがバレました。
 しかも何らかの手段でごまかしにかかってくるのを見越していたエリカは「スイッチひとつで爆発するから」と告げ、冬也を戦慄させました。


 ――オマケ・バカ(楽天家+馬鹿)×バカ(楽天家+阿呆)=DANGER――

凪「おーっす、新居の引越祝い持ってきてやっ――えっ?」

勝正「どうした、凪兄さ……………これ、は…」

 ドスドス

政仁「お、お前ら来たのか」

凪「お前、ここ…昨日、入ったんだよな…?」

 トトトッ

(武藤→)久「あ、政仁さんの会社の…どうぞどうぞ、ちょっと散らかってるけど」

勝正「どうぞって…この散らかり具合は1日でどうこうじゃないぞ!?」クワッ

 ゴッチャリ…

凪「荷物が段ボールで山積みくらいなら想像してたけど、何でなんだよ…」

政仁「ん? こいつが荷物の整理しようとか言うから開けたらな、色々出てきちゃってよ」

政仁「ほら、凪、これやるよ。何か知らねえけど出てきた」つ便所サンダル

凪「いるか!」

久「あ、お茶でも入れますねー。さんぴん茶いります? ずぅーっと前に誰かが沖縄旅行のお土産にくれてたのが見つかったんですけども」

勝正「いや…遠慮しておく」

政仁「まあ上がってけって!」

凪「…勝正、これ…」

勝正「……………この2人、ヤバいな」

 ――で

凪「服はそういう収納にしまえって! 畳んでやるから綺麗に積んでけよ!」

政仁「おう!」

<こんなにとっちらかったキッチンで一体、何を作るつもりなんだ!? 調味料はここでいいな、鍋類はこっちだ。使ったらしまえ!

<手際いいですねー

 ――で

凪「ぜぇ…ぜぇ…」

勝正「何故…こんなことを…」

政仁「いやー、お前らが来てくれて助かったわ!」

久「いい人達ですねー」

凪「なあ勝正…俺、ここに生まれてくる予定の子どもがすっげえ不安なんだけど…」

勝正「俺もだ、凪兄さん」

政仁「そうそう、子どもな! あと半年くらいで産まれるんだよな?」

久「予定だとそうですねー。早く産まれてこないかなあ…」

政仁「でなでな、名前とか、考えてみたんだ! 今んとこ、こいつと出し合った案で1番いいのが、天才丸なんだけど、どうだ!?」

凪「は?」

勝正「死にたいのか?」

久「天才丸だなんてセンス…なかなかないですよね!」

政仁「天才丸なんて名前つけたら、絶対に天才になっちゃうよな! いやー、こんないい名前思いつくなんて、俺天才だな!」

凪「絶対やめろ」

政仁「じゃあ、2つ目の候補の、最強彦! 他にも色々考えてな? 健康右衛門とか、スーパー太郎とか、ウルトラ銀河大船団とか、どうだ!?」

勝正「名付けを何だと思っているんだ、こいつら…」ブルッ

 常陸宮夫妻の新婚生活は周囲の人間を戦々恐々とさせています。
 そして、奇妙なセンスの名前候補を次々と発表する2人に凪と勝正はガクブルして、産まれるまでの半年でどうにか矯正しようと誓いました。


 ――オマケ・透とにこ――

にこ「おはようございまーす」ガチャッ

透「…」コク

<ええ、その件はそれで進めてちょうだい。それと、今度ね…

にこ「社長はお電話中ですか?」

透「…」コク

にこ「プロデューサーさんは、今日は…来ない日でしたっけ?」

透「…」コク

にこ「…お仕事まで、ここで学校の宿題してていい?」

透「…」グッ

にこ「じゃあやる。……透さん、どうして喋らないの?」ガサガサ

透「…」

にこ「……えっと、速さを求める場合は…はじきだから…」カキカキ

にこ「よし、できた。答え合わせ………あれ…? 違う…。求め方載ってない…」

にこ「…………計算ミスしちゃったのかな…?」カキカキ

にこ「……………………あれ? また違う…何でだろう…?」カキカキ

透「…」ウズウズ

にこ「……………何回やっても、答えと一緒にならない。……うーん…」カキカキ

透「…」ウズウズウズ

にこ「……あ、これを、こう…? あれ…? …………社長、お電話終わらないかなあ…?」チラッ

透「…」スチャッ

透「…」カキカキカキ

にこ「透さん? ………あっ、そっか、これ計算するの忘れちゃってたんだ」

透「…」グッ

にこ「ありがとうっ」ニカッ

透「…」コクッ

にこ「あ、じゃあねじゃあね、これも間違ってて、結局分からなかった問題なの。分かる…?」スッ

透「…」ジィッ

透「…」カキカキ

にこ「答え合わせね? えーと…………あ、当たってる! 透さん、すごーい!」

透「…」ドヤァッ

にこ「じゃあじゃあ、この問題できる?」

透「…」グッ

にこ「こっちは?」

透「…」グッ

にこ「じゃあ…まだ習ってない範囲だけど、ここは!?」

透「…」ドヤァァァッ

 ペシッ

透「!?」クルッ

夜子「透、調子に乗らないの。にこに乗せられて、あんたがにこの宿題全部解いちゃってるじゃない。にこも、そうやって他人にやらせるのダメよ」

にこ「えへへへ…」

 天使、天使ともてはやされるにこちゃんですが、意外にちゃっかりしてる部分もあるようです。
 ちなみに透さんは当然のように夜子の仕事について回っていますが、実は85プロとは関係ない部外者だったりしています。


 ――オマケ・対決!御狐様殿下vs機械猫リム!――

 トコトコ

殿下「…む、何だお前は」

リム「リムにゃ」

殿下「…そこは余のひなたぼっこスペースである。どくがよい」

リム「オイラが先にここに来たから、どく必要はなしにゃ」

殿下「むむっ…」

リム「にゃんだ?」

殿下「余はこの神社に祀られる、御狐ぞ」

リム「オイラはロボットだから関係にゃい」

殿下「ろぼっと…?」

リム「だいたい、御狐とかオイラ聞いたこともにゃいし、喋れるからって調子に乗るにゃ」フンス

殿下「な、何をぅ!? たかだか猫の分際で、よ、余に調子に乗るなとは!!」ブワァッ

リム「毛を逆立たせてもムダにゃ」

殿下「余の神通力を受けてから言うが良い!」

 ズォォォォォッ
 ドゴォォォォォォォンッ

 シュタッ

リム「にゃにをする…」

殿下「余のすごさを思い知ったか」フンス

リム「にゃら…オイラのすごさも思い知るがいいにゃ」ガシャッ

 ガチャンッ ガチャンッ

殿下「なななっ…!? 額が…!?」

リム「マイクロミサイル発射」

 シュボボボッ

殿下「おおおおおうっ!?」

 シュタタタッ
 ドゴォォォォンッ
 ズドォォォォォォッ

リム「にゃふっ…にゃかにゃか、やるじゃにゃいか」

殿下「むむむ…猫のくせにけったいな…」

 ジリ…

<殿下ー、おでんだよー

殿下「まつり! こっちにさっさと、こい!」

 シュオンッ
 ドサッ

まつり「わあっ…!? え、ええっ…!? な、何、今…瞬間移動…? え、殿下? ――あ、リムちゃん」

殿下「この猫を知っているのか」ポスポス

まつり「時々、ふらってくるんだよ。はい、おでんね」スッ

殿下「ハムッ…んむ、やはりまつりのおでんは…余に断りもなくこんな猫を境内に入れるとは…やはりうまい…けしからん」

リム「おでんの感想を言うのか、オイラに対する文句を言うのか、はっきりした方がいいにゃ」

まつり「殿下、リムちゃんと仲良しになったの? すごいね、喋るキツネと喋る猫がセットなんて。リムちゃん、仲良くしてあげてね」ナデ

殿下「余は仲良くなんかせん」

 5分後、2匹の毛玉は木漏れ日の差すベストスポットで丸まって寝ていました。
 仲が良かろうが悪かろうが、先住者がいようがいまいが、居心地の良いところでのんびりするのが大好きな動物離れしている毛玉2匹でした。


 ――オマケ・野老幸晴が休まる時は(ほとんど)ない――

幸晴「ただ…い…ま…」

桜花「あ、ゆっきー、おかえりんご飴~」

幸晴「…寝る…」フラフラ

桜花「えー、4週間ぶりに帰ったのに? ゆっきー、世間は夏ですぞ、夏」

幸晴「南半球は…冬…」

桜花「そんな壮大なスケールじゃないのに」

幸晴「おやす…み…」

 ガチャッ
 ボフッ

桜花「ふかふかですなあ…」

幸晴「………何で僕のベッドに先に…」

桜花「だーってゆっきーが取り合わないんだもん」

幸晴「…何が要求…?」

桜花「明日、花火大会らしいのだ」

幸晴「…1時間だけなら…」

桜花「ノンノンノン、なんとなんと、よっちゃん先輩とか、百合先輩とか来るから、ここから花火見てバーベキューしようぜってことなのだ」

桜花「めんどいからゆっきー、やって」

 ――で

依姫「おー、ゆっきー、お久ー!!」

百合「お久しぶりです、幸晴さん。夜子さんと時音さんが来られないのは残念でしたね」

桜花「ゆっきー、はよう、肉、肉」

依姫「にーく、にーく!」

幸晴(女3人寄れば…か。日付変わったら行かなきゃなのに、何でこう…)ジュゥゥ ←肉焼き係

依姫「おうおう、ゆっきー、桜花とはどうなのよ、んん? どーなのよ~?」

桜花「はっはっは、いいATMなのだ」

百合「ATM…って…」

桜花「あったかいし、お金は出してくれるし、文句もあんまり言わないし、営業時間あるし、手数料でキッスを要求されるし、むふふ…」

幸晴「要求してないし…」

百合「入籍とか…するんですか?」

依姫「おおっ、するの? マジで? しちゃう系? こんなちんちくりんでいいの?」

桜花「ちんちくりんとは失礼な…」

幸晴「もういいからお酒でも飲んで待っててよ…。ほら、野菜焼けたよ、野菜」

依姫「野菜はいらなーい、にーくーだーぜっ!」グッ

百合「そう言えば幸晴さん、今、お仕事は何してるんですか? わたしはOLで、依姫さんは機関の…広報部でしたっけ?」

依姫「パパンのコネでな! つーか、あそこの某市支部、マジでブラック…。独楽ちゃんに談判するか、超上司だけど」

桜花「ふっふっふ…わたしはゆっきーに永久就職しちゃうから働かないで済むのだ」

幸晴「働けニート」

桜花「ゆっきーがどいひー…。百合せんぱーい」ムニュッ

百合「ひゃっ…ちょ、お、桜花ちゃん…そんな…///」

依姫「おいおい、百合、またでっかくなってねえ? 何をどうしたらそこまで育つんだよ…。うらやましいな、あたしにも揉ませろ!」

 肉焼き係から、飲み過ぎたよっちゃんの介抱、BBQ後のテラスの掃除、泊まることになった彼女達の部屋のベッドメイクなどなど、
 花火そっちのけで、おしゃべりをする女性陣3人でしたが、ゆっきーは自分の仕事をやり遂げました。
 そして、それらを終わらせた24時15分に再び、お仕事へと行きました。


 ――オマケ・独楽ちゃん、某市を視察する――

独楽「お疲れさまです、枢木さん」

枢木「長官殿か…」

独楽「何ですか、その露骨に嫌そうな顔…?」

枢木「お前、いつリクと結婚すんだ?」

独楽「うぐっ…何でそういうことを…」

枢木「義理だろうが何だろうが、あいつも家族なんだよ」

独楽「そしたら枢木さんは…わたしのお爺ちゃんってことになっちゃいますね」

枢木「……………ん?」

独楽「だって、リクは湊さんの子ども…? な感じの立ち位置で、その湊さんのお父さん…? な立ち位置が枢木さんですもんね?」

枢木「………そう、だな」

独楽「じゃあ、ものすっごい義理のお爺ちゃんです…よね?」

枢木「…やめろ、それ凹む。それよか、視察だってんなら勝手に見て回れ…。どうせ、俺は後でこってりあれしろこれしろって言われんだろ」

独楽「まあまあ…改善点がなければ別に…。とりあえず、いってきまーす」

 ――で

依姫「あれ、独楽ちゃん?」

独楽「あ、よっちゃん! 久しぶり、よっちゃんが高校生の時にロンドン来て以来? 機関に就職してたんだね」

依姫「おとんのコネだけどね」

独楽「お父さん? 機関の人?」

依姫「東京支部だけど」

独楽「東京支部…島津さん…あっ、管理部の!」

依姫「把握してんの…? すっご…」

独楽「長官ですから」フフン

依姫「ねえねえ独楽ちゃん、長官でしょ? お給料をさ、ちょびーっと上げてもらえたりとか…」

独楽「人事部に言ってね」ニコッ

依姫「…そう甘くなかった…」

独楽「ごめんね、特別扱いはできないから」

依姫「独楽ちゃん呼ばわりはいいのに?」

独楽「だってよっちゃんが帰還入る前からの仲だし、そこはそれだよ。…長官、長官、って呼ばれるのがちょっとあれなのもあるけど…」

依姫「独楽ちゃんも苦労してそうだね」

独楽「機関の長官ですから。で、ちょっと広報部の仕事内容についてね、聞きたいんだけど」

依姫「ういーっす」

独楽「まず、異能犯罪防止を呼びかけるための活動内容の予算と実績を見ての質問なんだけど、これ、予算…何に使ってるのかな?」ニコッ

依姫(あ、独楽ちゃんの仕事モードすごい…何この威圧感…?)

 ――で

独楽「あれ、幸晴くん…?」

幸晴「どうも…」ゲッソリ

手島「武藤が産休に入って…人出が…」ゲッソリ

凛「某市高校でグラスパーの生徒が暴れてるって通報いってきやーす…。幸晴、行くぞぉー…」ゲッソリ

独楽「…人員補充がここはいつまでも課題だなあ…。………よし、じゃあここはわたしが事務作業をばっと片づけてあげるから」

独楽「ちょっとでも空いた時間で、リフレッシュしてきていいよ!」シュババババッ

 異能管理機関長官・神瑠璃独楽の活躍によって、某市支部の異能犯罪対策課は6時間の平和を満喫できました。
 仕事ができる娘、独楽ちゃんは支部の視察をしては仕事量を一時的に激減させてくれるので、職員からの支持率はものすごく高いです。


 ――オマケ・知られざる怪盗の素顔――


 この夏、最強のヤツらがハリウッドから放たれた!


ロキ「――この計画には、未来が詰まってる。我々が、いくら危険だからと言ってやめる理由はない。違うか?」

13世「いいぜ、乗った。分け前は弾めよ、ロキ」


 怪盗ロキ、まさかのハリウッド映画化決定!


ロキ「オーライ、オーライ、オーライ……イエスッ!」グッ

13世「何してるの?」

ロキ「見ろ、新たなメカだ」

13世「何それ、人形?」

セブン「ガガッ…ピ…ワ……ワレワレハニンゲンデアル……」

13世「ああ、いつものぽんこつか」

ロキ「ガッデム…」


ロキ「狙うのは絵画・『泣け喚け騒げ、そして笑え』だ」

ロキ「最大の障壁となるものを確認しておこう」

13世「障壁?」

ロキ「異能管理機関の、バック・ワーナー」

ロキ「何でもかんでも鎖で絡め取る、クレイジーガイだ」

13世「オーライ、お前よりイカれてるのはそういないから楽勝だ」


 至上最高の大怪盗ロキの活躍を見逃すな!

 ――ロキ・ザ・ムービー、大ヒット上映中!!


ロキ「いいことを教えてやろう、バック。俺もお前も、今、全く同じ脅威にさらされている」

バック「脅威?」

ロキ「アフリカ最大の犯罪シンジケートが、あー……頭上に迫ってる」

バック「わお」

 ・
 ・
 ・

シャルル「なーんか、ビミョーじゃねえ?」

フラン「なあ俺、完全にアンドロイドになってたぞ、なあ!」

ありす「あれ、わたしは…? 出てこないの…? ハリウッドなのに恋愛要素なし…? え、何で…?」

デイモン「これはコメディー…なのか? アクションなのか? あと縛の俳優があれでは渋すぎるな。何故かアメリカ人にされているのも謎だ」

シャルル「て言うか誰が許可出したんだよ、これっ!?」

デイモン「俺だ」

フラン「何で俺がアンドロイドなのにオーケー出してるんだ!? 人間だぞ、人間! ほぼほぼメカでも、心は人間なんだぞっ!?」

デイモン「興行の売上の一部は貧しい幼女達のために使われるという条件で許可を出しておいた。まさか、こんなデキになるとは」

ありす「何このコマーシャル、おかしい、絶対おかしい……。何でわたし、出てこないの…? シャルとフランは出てるのに…」ブツブツ

デイモン「まあ、こんなものはどうでもいい。次の仕事を説明するぞ。シャルルとフランシスで陽動、俺がフェアリークイーンで一気に奪取だ」

デイモン「映画よりもスマートにやるとしよう」


 とうとう映画化されるまでに至ってしまった怪盗ロキの活躍。
 しかし、スマートに行くと宣言しながら今回の仕事で幼女を偶然見つけ、盛大に事故を起こしてしまったデイモンでした。


 ――オマケ・ギャングスターは誰か――

フリストフォル「うーん…」パラパラ

イルミア「……何、してるんですか…?」

フリストフォル「イルミア、ちょっと見ろよ、これ」つ雑誌

イルミア「何の本……て、え……世界のヤバいグラスパー特集……?」

フリストフォル「やっぱ、俺もギャングスターを目指すにあたって、こういう情報は大事だと思ってな」

イルミア「…………ランキング…殿堂入り!? ……てこれ……第21回……何回やってるんだろう…この特集…」

フリストフォル「この中だとな、このハワード・ロックフェラーってのがまた、なかなかすげえんだよ」

イルミア「えーと……4位の人? …ロックフェラー・ファミリーの四男で、現在は解体屋…懸賞金900万ドル…」

イルミア「世界中のいたるところに現れては破壊の限りを尽くして立ち去る生粋の壊し屋…」

イルミア「ジャパニーズ・マフィアのミタ・ファミリー次期ボスであるカツマサ・ミタや、メキシコの麻薬カルテル・リンカーンの長男を部下に持つ…」

フリストフォル「すげーよな」

イルミア「…」ガクガクガク

フリストフォル「それとかー…見た目はちょっとあれっぽいけど、これこれ、ワンマンアーミー・ユキ」スッ

イルミア「……こっちは…7位…なら、まだ…マシ…?」

イルミア「金さえ詰めばあらゆる戦場に現れては……敵兵に一切の傷を負わせることなく戦闘を勝利に導く二代目ワンマンアーミー…!?」

フリストフォル「なーんか、どっかで見たことある顔だよな、これ。どこだったっけな…」

イルミア「……………あれ、アメリカ…で、会ったような…あれ…? あの、モーテルの、犬連れてた…あの人…?」

フリストフォル「えっ、あいつ?」

イルミア「えっ……そうだと思うけど…」

フリストフォル「んじゃあ、実際は大したことないのかもな」

イルミア「…」

フリストフォル「ま、でも目指すには殿堂入りだよな」

イルミア「殿堂入り……トーヤ・アサギリ…。爆死してほしいグラスパー、不動の第一位だったが、本当に爆殺され…た…!?」

イルミア「…」パクパクパク ←言葉が出ない

フリストフォル「最後まで読めって。それでも何か、こっそり生き延びてるとか、そうじゃないとかって説があるんだってよ」

イルミア「……日本のトーキョーで起きた、三・三〇事件は…アサギリを狙った暗殺だったのかも知れない………? 何この陰謀論…」ブルッ

フリストフォル「他にも色々あるんだぜ、ほら、ここまとめて載ってる」

フリストフォル「エベレストを世界一高い山じゃなくしたとか、弾道ミサイルがこいつめがけて発射されたとか」

イルミア「…」

フリストフォル「そうそう、怪盗ロキも載ってるぜ。ヤバいグラスパー特集だからランキングには入ってねえけど、番外てことで」

イルミア「言わずと知れた大怪盗ロキ…慈善事業家として知られ、アフリカの貧困問題を解消に導きつつある、別の意味でヤバいグラスパー…」

フリストフォル「いやー、やっぱ俺も知名度ガンガン上げて、こういうのに載りてえな」

イルミア「…………て言うか、この雑誌自体がなんかこわい…」

フリストフォル「ゴシップとか言われてるけど、面白いよな、やっぱこういうの」

イルミア「え、ゴシップ?」

フリストフォル「おお、何か世間じゃそんな認識らしいぞ」

イルミア「何だ…良かった…。それなら別に…エベレスト低くしたとか、ジャパニーズ・マフィアと麻薬カルテルの部下とか、そんなのでたらめだもん…」

フリストフォル「でたらめじゃねえ、って」

イルミア「でたらめがいいです…」

フリストフォル「いいです、てお前な…」

 これが真実なのか、ガセなのかは、イルミアにとっては重要ではありません。
 こういったこわーい人々と関わり合いにならないことがこの少年にはとっても大事なことでした。…………マフィアのくせして。


 ――オマケ・冬に備えよ――

愛香(ふっふっふっ…夏コミは大盛況…やっぱり、オリジナルBLの“れいみか”はウケている)

愛香(これは取材、そう取材だからこっそり覗いてたっていいのだ…ぐっ腐腐腐……あ、御門と怜がキター!!)

御門「今度はどこまで出稼ぎ行ってたんだ?」

怜「ちょっと、四国の方まで。いっぱい、あっちのおいしい食べもの勉強してきたから作るよ」

御門「お前…」

愛香(お、お、おっ? 何、何、何、どうするの、どう出るの、御門! 普段、受けの御門が珍しく攻めの姿勢!?)

怜「…ん? どうかした?」

御門「今日は一段と女装に磨きかけてねえか?」

怜「え? ……………………あ、いやっ、違っ、これ、これはあの、あの、ほら…! そう、えと、ええとっ…!」

愛香(ぬほぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!? 言葉攻め!? 言葉攻めしちゃう!? 『俺に会うのが久しぶりだからか』とか言う!? むしろ言って!?)

怜「――お、お土産…的な?」

御門「はっ倒すぞ、きめえこと言うな」

怜「御門じゃなくて神子にだよ!? ほら、かわいい…でしょ? 大人っぽい、女性………的、な……」シュン

御門「自分で落ち込むな」

愛香(ああああああっ…くっそ、そっちか、そっちに逃れるか…!! 何て惜しい…お土産までは良かった、そこまでは良かったのにぃっ…!)

愛香(いやでも、このネタは使えるかも…メモメモ…『綺麗になった僕を早く御門に見て欲しくて…』て感じかな、台詞は…うん…)カキカキ

怜「はぁぁ……このうっかりは、どうやったら治るんだろう…。僕は男らしくなりたいんだよ…」

御門「知るか。早くメシ」

怜「はいはい……」

愛香(この熟年夫婦みたいな関係で男同士だなんて…こういう日常はいい、でも、非日常だからこそ描きがいがあるわけで、何か起これ!!)

怜「えーっと……とりあえず、お湯沸かして…うどんでも作ろうかな…」

御門「何でもいいっつの…腹減ってんだから」

怜「そうそう、手打ちのうどん、覚えてきたよ。作ろうか?」

御門「だから、まどろっこしいこと提案しねえで黙ってさっさと作れっつの!」

怜「まどろっこしい、って…御門、料理っていうのは手間ひまかければかける分だけ…!」

御門「だーかーらっ、そういうのはいいって!!」

愛香(ああ、痴情のもつれ…!? …………に持ってくのは、さすがにちょいとつらいかな…? もっと妄想しがいのあるもめ事をしてほしい…)

怜「もういいよ、3玉58円のうどん買ってきてあるからそれでいいんでしょ?」プンプン

御門「お前が作りゃ大体うめえんだからさっさと作れっての…」

愛香(くぁあああああっ…な、何あの、さらっと誉めてる、あの、アレ…! 御門、意外と…こりゃ“みかれい”もアリかも…?)

 ガタンッ

愛香(んんっ!? 怜のうっかりどんがら発動!?)

怜「あっ――」フラッ

御門「えっ、おわっ…!?」

 ドンッ

愛香(床ドン、キタ――――(゚∀゚)――――!!)

御門「痛ってえな、クソ…どけって…」

愛香(やっぱこれ、うん、やっぱりコレだよね!? 口が悪いくせに組み敷かれちゃう御門のひょろさと、上になった時に映える怜の美貌!!」

御門「おい、こら、腐女子。いつからいやがった? 勝手に上がんなって言ってんだろ」

愛香「あっ……へへへ、どうぞどうぞ、いないものとして続きを…ジュルリ…」

 ちなみに、愛香の描いた薄いBL本はかなり売れているようです。
 怜が三笠宮家で暮らすようになってから、愛香は身近なネタのお陰でがっぽり儲けています。


 ――オマケ・人の親として――

 ガララッ

湊「いらっしゃ――て、律か…」

律「いらっしゃいましたよ!」

湊「へーへー…。キンピラゴボウだの、レンコンの煮物だの、あるぞ?」

律「それで!」

湊「定食でいいのか?」

律「こう、炊き込みご飯的な…」

湊「……あいよ」

律「はぁ…にしても、夏が終わっちゃいましたね」

湊「ん? まだセミも鳴いてるし、暑い日だってあんだろ」

律「それでも終わったんですよ…。ふふふ…ふっふっふ…」

湊「……何が嬉しいんだ、お前?」

律「いやー、毎年、夏になると明が子ども達がインドア派になっちゃうのを危惧して家族旅行とかって言い出すんですけど…父親させられて」

湊「おい」

律「違うんですよ、僕はいい父親ですよ!? ただ、ちょぉーっと…アウトドアが苦手なだけで…日曜大工なんて完璧どころじゃないレベルですし」

湊「お前のは日曜大工じゃなくて、1日夏休みの自由研究だろ」

律「年中、そんなレベルの知識と技術力を身につけさせられる父親なんて他にいませんよ。由司なんて、そこらの技術者にもう負けませんよ」

湊「…英才教育ってすげえな…」

律「湊兄ちゃんのお子さんはそういうの、ないんですか?」

湊「俺は何でも仕込みてえんだけど、あざみがな…」

律「子どもの内は自由に、って感じですか?」

湊「包丁は危ないからダメだの、火遊び覚えたら怖いからダメだの、乱暴なことは教えるなだの…」

律「…一体、何を教えようとしたんですか…?」

湊「店があるから夏だろうが何だろうが、そこらに連れてくこともできねえし…昼休憩程度のもんだぜ。かまってやれんの」

律「でも、ちゃんと子どもを大事にしてるだけ立派ですよ」

湊「まあな。あんま懐かれてねえけど…」

律「かわいそうに…。ま、その点、僕は超仲良しですけどね!!」グッ

湊「精神年齢が近いんじゃねえの? 明の苦労が目に浮かぶぜ…」

律「うぐっ…言い返せない…」

湊「…………ま、世の中、仕事ができようが父親としてはクソミソ以下の野郎なんざごまんといるけどな」

 ガララッ

冬也「湊、いつもの――あ、律」

律「噂をすれば…」

湊「来やがった…」

冬也「何?」

律「いえ、今、父親談義を」

冬也「……いや、今年は家族サービスしたから。2週間も家にいたんだよ?」

湊「んで、反動で今度は何ヶ月、家に戻らねえんだよ」

冬也「…………い、いや、やることがあるってだけで…。別に、何かと理由をつけて家に帰るのを後回しにしてるとかじゃなくてね…」


 数分後、湊風からの通報を受けてエリカが現場に急行しました。
 そして冬也は家へと引きずられていき、律はおいしいお昼ご飯をいただきながら冬也の冥福を祈りました。


 ――オマケ・月より――

 ――冬也の場合

エリカ「冬也、冬也、冬也~♪」ギュゥゥゥッ

冬也「あー…うん…あのさ…お月見…だよね、これ…?」

エリカ「月より団子って日本は言うらしいけど、わたしは月より冬也だから♪」ギュゥゥゥッ

冬也「はい…」

夏花・春来「「…」」

冬也(子ども達の視線がつらい…)

 ――明の場合

律「アポロ11号は102時間45分40秒で、地球から月に到達…」

由司「102時間45分で38万キロ…」

明「2人してどうしたんですか、急に?」

律「…………………1日で行けるようになったら、きっと宇宙開発もはかどる…」

由司「パパ、ロケット作りたい!」

律「パパも今、そう思ってたところです! リム、カモン!」

リム「月見なら大人しく月を見てろにゃ…」

律・由司「「リムが冷たい…」」シュン

明(いずれ、本当にやりかねないから怖い…)

 ――ハワードの場合

凪「もうムリ、ムリだから飲ませるなって…ほんと、ほんとにムリだから…」グッタリ

ハワード「飲め」

勝正「月より酒か…風情をなんだと思っているのか…」

 ――幸晴の場合

 バババババッ

幸晴「ふぅっ…あとは東側に残ってる半政府軍だけか。あと1時間で終わらせて日本に戻って、テレビ局の収録につき合わないと…」

幸晴「急がなきゃ」タタタッ

 ――デイモンの場合

デイモン「この怪盗ロキが、月のカケラをいただいた!」

縛「そうはさせるかぁあああああああ―――――――――――――――――――――っ!」ジャラララッ

 ――夜子の場合

夜子「…やだ、雲がかかってて月が見えない…」

透「!」シュバッ

夜子「えっ――あっ…ちょっ!? 異能なんか使って空飛んで何を…あっ…雲切った………あのおバカ…」

透「…」ドヤァッ

 ――怜と御門の場合

怜「月よりも、僕は神子の方が綺麗だと思うよ」

神子「えっ、もう、そんな…急に言わなくっても…」

 イチャイチャ

御門(よそでやれっ…)ケッ

愛香(いいよいいよ、その顔いいよ、御門っ! ジェラって、ジェラって!!)パシャパシャ

魁「…お団子おいしい…」モグモグ


 お月様を見ていても千差万別のことを考えるようです。


 ――オマケ・懸念事項は?――

桜花「むむ、むむむむむ…へい、ゆっきー。それにボルト」

ボルト「わふっ」パタパタ

幸晴「どうかした…? ふわぁぁ…て言うか、もういい時間なんだから、そろそろ服着て、起きなよ…」スパ-

桜花「さっきトイレ行ったもーん」

幸晴「だったら、ついでに服着てください…。裸族じゃないんだから」

桜花「ちょっち、手をプリーズ。そうそう…で、こう」

 ペタッ…

幸晴「………昨夜、さんざん…味わったところなんだけど…」モミッ

桜花「……からの、こう」

 ススス

幸晴「……お腹?」

桜花「…………………責任取ってね?」

幸晴「…え」

桜花「…………体内殺人現場は、やだから」

幸晴「…………………………えっ?」

ボルト「わふっ!!」

幸晴「えええええええええええええええええ―――――――――――――――――――――――――――――――――――っ!!?」

桜花「おっきな声ですな…。ヤなの…?」ジロッ

幸晴「…………………え、えっと…ほら、あの……できちゃった、って試すとか…みたいな…じゃなくて?」

桜花「ふっふっふ、そんなめんどくさいことをする女に見えるかね?」フンス

幸晴「見えない…」

桜花「…そういうこと」

幸晴「…」サスサス

桜花「くすぐったい…」

幸晴「ここに…僕の、子ども……?」

桜花「ゆっきーとわたしの、ね?」

幸晴「……………………………………何か…何だか、何て言うか…だな…」

桜花「……嬉しく、ない?」

幸晴「…………そういうわけじゃないけど…色々と、不安がね…。正直…まっとうに生きてきたわけじゃないし…」

桜花「ダメなパパでちゅねー」サスサス

幸晴「それに…」

桜花「まだあるの?」

幸晴「………桜花って、子育てできるの…? 桜花に母親なイメージがさっぱり…」

桜花「……………………………………我ながら、イメージないかも知れない…」

幸晴「…だよねー」

桜花「でも大丈夫、ボルトがいる」グッ

ボルト「わふ!」

幸晴(わんこに子育て手伝わせようとする母親って一体…?)

桜花「名前をどうしようか…。男の子だったら、どうする? 女の子かな? いやでも、女の子だとゆっきーを取られかねない…」

幸晴(新たに、僕の仕事に子育てが入るのかな…? ………………家に帰る時間増やせるように…がんばろう…)


 末永く爆発していてくださいな2人でした。子育ては、ボルトがいればきっとだいじょーぶ!!


 ――オマケ・日頃の行い――

夜子「…………桜花が…懐妊?」

幸晴「…ハイ」

透「…」つ禁煙グッズ

幸晴「…………ハイ」←受け取った

夜子「おめでとう…」

幸晴「ハイ」

夜子「…………何でそんなテンション低いのよ? 同棲までしといて、そんなつもりじゃなかったとか? 軽蔑するわよ?」

幸晴「いや…何だか、実感がなくて。妊娠検査薬っていうの? あれも見せてもらって、妊娠…てなっちゃいたんだけど」

幸晴「……僕が父親かぁ…って」

夜子「頼りなさそうね」

幸晴「それで、桜花が母親だよ…?」

夜子「……………やだ、想像ができない…」

幸晴「式とか、どうしようかって話したけど、めんどくさいからいいとか言い出すんだよ…?」

夜子「らしいっちゃらしいけど…」

幸晴「……幸せにしてあげられるかなぁ~…………って。桜花のことも…生まれてくる子どものことも…」

夜子「自信持ちなさいよ、それくらい」

幸晴「僕って、家庭環境も良くなかったしさ…。両親とも仕事してて、忙しくって…14で家出同然で出てってから、顔も見てないし…」

幸晴「捜索願を出して、それだけでどうせ終わりなのかな…ってくらい。………実家に行った方がいいと思う?」

夜子「行きなさい、それくらい。透」

透「…」つ幸晴の実家の住所

幸晴「…あ、引っ越してた…」

夜子「…孫の顔くらい見せてあげればいいじゃない」

幸晴「今さらどんな面下げて…。向こうだって、僕のこととっくに忘れてるに決まってるだろうし…迷惑だよ」

夜子「そうやって拗ねる」

幸晴「…はぁぁぁ………まあ、その話は置いといてさ、桜花の実家に昨日行ってきたんだよ」

夜子「早いのね。て言うか、わたしは置いとかせないわよ。蒸し返すわよ?」

幸晴「向こうの両親、僕が結婚させてください…って言ったら、何て言ったと思う?」

夜子「何よ?」

幸晴「『ものぐさな娘をもらってくれる人が現れるなんて!』…って。拍子抜けしちゃって…」

幸晴「何か…妊娠させちゃったこととか、どうでもいいけど、とにかくお嫁にしてくれてありがとうみたいな…信じられる?」

夜子「世の中、色んな家庭があるのね。それで、あんたの実家の件――」

幸晴「あと、式は別に僕も…桜花の好きでいいと思うけど…結婚て一生ものだと思うし、ささやかでも披露宴みたいのだけはしようかなって」

夜子「あら、いいじゃない。依姫と百合と、時音…くらい? あとはあんたの知り合い?」

幸晴「………そう、そこなんだよ…。僕の知り合いなんか呼んだら、どうなるか…。大佐に知られたら、戦車で祝砲あげられるよ…」

夜子「大佐?」

幸晴「近くにいられるだけで核弾頭が飛んできてもおかしくない人とかもいるし…でも呼ばないわけにもだし…あああああ…」

夜子「…」

幸晴「…………某高時代の、人たちだけでも…いいかなー…なんて。………あ、透さんも」

透「行きます」キリッ

幸晴・夜子「「即答かよ!!」」


 85プロの事務所では、にこを相手に練習したマジックを披露する透さんの姿が度々見えるようになったそうです。


 ――オマケ・独身最後の夜――

冬也「ソクラテスが、こんなことを言ったそうだよ。『君が良い妻を持てば幸福になるだろうし、悪い妻を持てば哲学者になれる』ってね」

幸晴「え…」

冬也「他にも、色んな人が、色んな格言を残してる。例えば、バルザックなんか『あらゆる人智の中で結婚に関する知識が一番遅れている』とか」

冬也「伊達政宗もね、『朝夕の食事はうまからずとも誉めて食うべし』なんて深い言葉を残してる」

幸晴「……自分がいくら、その…うまくいってないからって…そうやって他の人に価値観押しつけるのは…ていうか、僕、明日なんですけど」

冬也「でも、一方でこんな言葉もある。『結婚するやつは馬鹿だ。しないやつはもっと馬鹿だ』――おめでとう、幸晴」

幸晴「…………………すごい複雑な気持ちなんですけど」

冬也「そういうわけで、さあお酒を飲もう」ドンッ ←大五郎5リッター

幸晴「いや、僕お酒は飲まないんで」

湊「おう、メシ作ってやったぞ。特別に今日は、幸晴の分はただにしてやる」

幸晴「湊さんっ…ありがとうございます。僕、ここの料理が1番好きで――もつ煮っ!」パァァッ

冬也「何で湊の料理の方が感動されてるんだ…」

湊「お前がアホなこと言ってるからだろが…。まあでも、いいじゃねえの、このバカと違って渋る気はねえんだろ?」

幸晴「それは…はい、まあ、いずれ…みたいには考えてましたし、思ってたより突然でビックリはしましたけど…」モグモグ

冬也「でも、子はかすがいってほんとだよ…」

幸晴「冬也さん、ちょっと…黙っててもらってもいいですか?」

冬也「…」

湊「そうそう、うちのガキ、もうでっかくなってんだぜ。見るか? 今、連れてきてやっから、見てけよ、かわいいんだぜ、これがまた」

冬也「…湊って、子ども好きなんだよね…。あれで」

幸晴「あれで、って…」

冬也「高校生のころの湊なんてさ、ツンツンしてて尖りまくってたんだよ、本当に。そのくせ、リクはどっちが世話見るかって取り合ったり…」

幸晴「…取り合った?」

冬也「………あのころの湊に任せるのは不安だったんだよ…ちょっとだけ…。ちょっとね、ほんと、ちょっと」

幸晴(最近…冬也さんの発言を信用できなくなってるんだよなあ…)

<ちょっと、寝かしつけたところなのに何でそう…!

<ちょっとくれえいいだろうがよっ!!

幸晴「………ここの夫婦は、ケンカするほど…ってやつですよね」

冬也「…そうだね。………高校生のころの夜原さん……あざみさんも、かわいかったけど…美人になったなあ…ほんとに」

 ドタドタ

湊「ほら、うちのガキ、かわいいだろ? もう、何もかも俺にクリソツで」

冬也「………いつ見ても、湊にそっくりだね」フニフニ

幸晴「湊さんにも、こんな風にかわいかったころがあった…ってころなんですかね」

湊「……ま、俺はデザインベビーだからな…。人為的に刻み込まれてる遺伝子は、二度と消えねえで、次の子どもにまで宿っちまうんだよ」

幸晴「えっ…」

湊「だけど、関係ねえな、そんなん。似てる親子なんざ、そこら中にいるし…血なんか繋がってなくても、俺だってイアンに似てるし」

冬也「顔の恐さとかね」

幸晴「あと、ゲンコツ3発ルール」

冬也「あれ、痛ったいんだよね、おじさんのゲンコツ…それでいてたんこぶにはならないっていう、絶妙さ…」

湊「あっ…おい、お前まだ寝るのか? おーい…おい、こら…ちっ…こんなかわいい寝顔しやがって…起こせねえ…」

幸晴「いや、そのまま寝かせてあげましょうよ…」

 夜遅くまで湊風でうだうだとお喋りをして、翌日に幸晴は役所へと婚姻届を出しに行きました。
 ちなみに、この夜だけはゆっきーがちゃんとエリカに事情を説明したので、冬也が連れ戻される事態にはなりませんでした。


 ――オマケ・婚期とは――

凪「……………幸晴が、結婚したって。デキ婚で」

政仁「へー、良かったじゃん」ポチポチ ←就業中にゲームしてる

勝正「……ブームか…?」

千景「…この会社にはきっと関係がないから問題ない」キリッ

凪「それはそれだけどな…てか、千景は急いだ方がいいんじゃねえの? 男はともかく…女だしさ」

千景「わたしはボス以外と結婚する気はない。………断られたから、一生…独り身も確定している」

勝正「悲しくなることを…。だが…そういえば、アベルも愚痴っていたな、この前。妹が結婚しようとしない…と」

凪「アベルもいい年だろ…。自分のことは棚上げしてんだろうな、どーせ。………互いに」

千景「しかし……デキ婚、か…」

凪「早まるなよ、千景っ!? ハワードのとこに夜這いなんか行くんじゃねえぞっ!?」

千景「怒るぞ」

勝正「失礼千万だな、さすがに。凪兄さん、デリカシーを持つべきだ。千景は美人なんだから、その気になればいつだってできるさ」

千景「歯の浮くようなことを…」

勝正「…」

凪「ざまー」

政仁「そーいやさー」

凪「ん? どしたんだよ、バカ」

政仁「いやな、機関がいっそがしーから、戻ってくれみてーなこと久が言われたみてーでさ、某市行くんだとー」

千景「……政仁はどうするんだ?」

政仁「いや俺はここいるし」

勝正「……何だ、まだ結婚して間もないというのに離ればなれなのか?」

凪「お前1人暮らしになるってことか? あの新居で…だいじょぶかよ?」

政仁「ばっか、お前、2人暮らしだっつの」

凪・勝正・千景「「「2人?」」」

政仁「チビと俺」

凪「………お前の嫁、いつから行くんだよ、某市…」

政仁「今朝」

千景「…子どもは? まだ小さいのに、家に、置き去りか…?」

勝正「このバカがっ!!」

政仁「あーもう、バカバカ言いやがって! そのとーりだとしても、そこまでじゃねーよ!」

凪「んじゃあ、今、お前のチビどうしてんだよ!?」

政仁「ハワードだっつの!!!」

千景「!!?」

千景(ボスが赤ちゃんと戯れる→メイドとしてボスと赤ちゃんの世話をする→メイド要素を薄れさせる→疑似新婚→これだ)ティン

千景「ボスっ!!!」ダダダッ

凪「待て、千景、早まるなっ!! ハワードがそんな、密室で赤ん坊と一緒ってことは今、あやしてる最中で、そんなとこ見たら――!」

 バンッ

凪「………………停電しやがった……千景の、バカ……ああああああっ、データがぶっ飛んだぁああああっ!!! ああああああああっ!!」

勝正「異能禁止だと、あれほど言っておいたのに…」

政仁「おっ、ハイスコア出た。やったぜ」


 キレた凪がさらにものをぶっ壊したので、出費がかさんで業務にまで滞りが出ました。千景はハワードにぶっ飛ばされて恍惚としてました。


 ――オマケ・2人は兄弟?――

怜「洗濯物は干した、朝食の食器洗いも完了、掃除もした、お昼ご飯の仕込みもしてるし……よし、ばっちり」

魁「怜」

怜「ん? どうかした?」クルッ

魁「……分かんないとこあるから、教えて」

怜「勉強? いいよ、何が分からないの?」

魁「…こうなった時…こう来られたら…どうする?」スッスッ

怜(勉強じゃなくて、剣の方か…)

魁「…こうで…こうなっちゃった時」スッスッ

怜「……こ、こう…半歩前に出て…」

魁「こうされちゃう」スッ

怜「そうするしか、相手はないんだよ。だから、こう腕を持ってきてあげれば…ね?」

魁「あー…分かった、ありがとう、怜」

怜「………御門に、勝てるようになった?」

魁「……まだ、全然」ブンブン

怜「そっか…。御門って、全然強そうに見えないのに、あの刀を持つと途端に強いんだよね…」

魁「剣持ってない時に不意打ちしたら、余裕だったよ」

怜「したんだ…」

魁「雑魚だった」

怜「ああ…そうなの…」

魁「でも、ちゃんとやると負けちゃうから…早く勝ちたい」

怜「きっと魁ならできるよ」ポン

魁「怜と御門は、どっちが強い?」

怜「ん? んー…どうだろうな……。さすがに、僕の方が強いんじゃないかな?」

魁「ほんとっ?」

怜「多分ね。それよりさ…突然だけど、魁がいた、孤児院あったでしょう? ……あそこのこと、覚えてる?」

魁「……うん…。覚えてる。……でも、御門が…皆のこと…」

怜「……………僕もあそこにいたんだ。……まあ、結果としては…フォースにされるために買われたんだけど、あそこから…」

怜「でも、あそこじゃ皆が兄弟だったし、そういう意味じゃ、僕と魁も兄弟だよね」

魁「…怜が、お兄ちゃん?」

怜「魁はあそこで生き残ったひとりだけど、こんな近いところで僕らは揃って暮らしてる。何の偶然か分かんないけど、嬉しいことだよね」

魁「…うん」

怜「まだ…御門のことは、恨んでる? …だから、御門に勝ちたいって思ってるのかな?」

魁「………御門はね」

怜「うん」

魁「クズだから勝ちたい」

怜「え」

魁「ぐーたらで、修行しないのに強くてずるいし、いっぱい稽古とか言ってオーバーキルするし、怜にお金稼がせてるし、偉そうだし」

魁「だから、叩き直してやるたために強くなるの」

怜「………そっか。…それなら、早く魁にもっともっと強くなってもらわなきゃね。…お兄ちゃんに頼りたいことあったら、言ってね」

魁「…………でも、怜はお兄ちゃんってより…お姉ちゃんっぽい…」

 ストレートな魁の言葉に、怜はぐさりと心をやられてしまったそうです。
 そんな怜の本日のうっかりは、魁とのお喋りに気を取られてお昼ご飯用に仕込んでいたラーメンの豚骨スープを焦がしたことでした。


 ――オマケ・禁断症状――

晃星「――10月13日、火曜日、晴れ…」カキカキ

晃星「まつりがカリフォルニア入りしたと連絡を受ける…と」カキカキ

晃星「アメリカ50州からのゴーストバスティングもようやく終盤だが、帰国はまだ数ヶ月先になりそうとのこと…」カキカキ

晃星「…境内の狐達は、もふりすぎて俺を見ると避けるようになり、殿下におでんを献上するももふりは拒否…五円ハゲのピンチ…」カキカキ

晃星「神社でもふれなくなったため、猫カフェにでも行こうかと思ったものの…おかしな観光客のせいで神社を留守にできなかった…」カキカキ

晃星「明日こそはもふもふ動物を見つけて、必ずやもふり尽く――」

<バァァァンッ

晃星「…何だ?」スクッ

 ・
 ・
 ・

時音「ふぅーっ…たく、うざってえグラスパーだった…」ワシャワシャ

*「」ボロッ

晃星「夜分に一体、何――ハッ!?」

時音「ああっ? ……んだよ、神社のヤツか?」ケッ

晃星(グラスパー…グラスパーだが、あの…姿は、まさか、まつりと同じく…変身系の、異能っ…!?)ワナワナ

時音「ふんっ…邪魔し――」

晃星「待てっ!」ガシッ

時音「んだよ、放せっ!」バッ

時音「それとも、やろうってのか?」ズズズ

晃星「も…もも…もふっ…」ウズウズ

時音「っ…?」

晃星「も―――――ふ―――――――も――――――――――――ふ――――――――――――――――――――っ!!!!!」

 ガバァッ

時音「な、て、てんめえっ…! 何を、しやが――」

晃星「すーはーすーはーすーはーすーはー、もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ…………」

晃星「尻尾ふわふわさわさわ耳ぴょこぴょここりこりもふもふもふもふ……………」

時音「ひぃぃぃっ、こ、こん、のっ…! てめえっ! ぶっ殺されてぇーのか!?」ジャキィッ

 ズバァァァァッ
 ヒュンッ…

時音(コート!? こいつもグラスパー…!?)

晃星「もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ…………」

時音「あ、ああああああああああああ――――――――――――――――――――――――――――――っ!!?」ゾワゾワゾワァッ

 ・
 ・
 ・

晃星「――はっ…夢か」ガバッ

晃星「…………だが、夢とは言え、素晴らしい毛並みと、もふもふ具合だったな…」ホッコリ

 モフッ…

晃星「そう…こういう、具合……の――?」

時音「Zzz」

晃星「……………え」


 綱野杜神社にロンリーウルフレディーが住み着いた!
 果たして真性ケモナーの晃星はどんな過ちを犯してしまったのか……それとも犯していないのか! それはまだ未定です


 ――オマケ・BOSS~ハロウィーン~――

 ――1年前

 ピ--ンポ-----ン…

ハワード「…ん?」

 ピ--ンポ-----ン…

ハワード「……誰もいないのか」ノソ

 ガチャッ

ハワード「何だ――」

*「トリックオアトリート!!! お菓子くれなきゃ悪戯しちゃうぞ!」

ハワード「…ハロウィンか…」

 バタムッ
 ゴソゴソ…

ハワード「…だが、日本に長くいたが、ガキがくるのはこれが初めてだな…」ゴソゴソ

ハワード「…」ゴソゴソ

ハワード「…これでいいか」

 ガチャッ

*「あっ…」

ハワード「…ほら」つお菓子

*「ありがとー!」パタパタ

ハワード「…」

 ――現在

凪「何だよ、この大量のお菓子!?」

 ドッチャリ

勝正「ハロウィンだからな」

千景「ボスがハロウィンに菓子を配っておけと」

凪「ハワードがぁ? …………来るのかよ、うちに…。来た試しがないだろ」

政仁「いーじゃん、祭りは楽しもうぜ! ほら、どうだよ、俺のカボチャコスプレ」

凪「カボチャ並みにお前の脳みそも詰まってりゃ良かったのにな…」

勝正「昨日いきなりハワードに言われたから、うちの組で毎年配っているものから持ってこさせた。段ボールで10個分もあれば余裕だろう」

凪「ほんとにここ、ヤクザになりつつあるよな…」

千景「マフィアじゃないのか?」

凪「あ、そうだった…」

 ピ--ンポ-----ン…

千景「来るのか…。意外だな」

政仁「よぉーし、要するにお菓子を子どもに渡してやりゃいいんだろ、俺に任しと――」

 ドドドドドドッ…

凪「ん…?」

 バンッ

*「トリックオアトリ――」

ハワード「くれてやる」ドンッ ←段ボール丸ごと置いた

*「いいの!?」

 ものすごく気前が良すぎる訪問先として、その後、大勢の子ども達が押しかけてきたそうです。
 ハワードは表情こそ変わらないものの、黙々と凪達に用意させたお菓子を渡していったそうです。


 ――オマケ・怪盗ロキvs正義の味方――

<逮捕だぁああああああああ―――――――――――――――――――っ!!!

デイモン「ふっ…喚いたところで、今日はもう俺の顔を見ることもできないさ」

デイモン(さて、逃走ルートへ乗って帰るとするか)

 ブォォォォォンッ

デイモン「んっ――?」

 ガキィィィィィィンッ

デイモン(路面がいきなり、氷に…!? だが、問題はないっ!)ポチッ

FQ『ふぇぇ…悪路走行モードだよぉ…』ジャキジャキィンッ

 シュバァッ

リク「怪盗ロキ、見つけた…!」ブォォンッ

デイモン「何だ、あの男は…?」

リク「このままグラスパーらしい戦いするのと、バイクレースするの、どっちがいい?」

デイモン「ふっ、好きな方を選ぶといい。どちらでも負けるつもりはない」ニタッ

リク「じゃあ…律にも言われたし、バイクの性能で勝負しよ」ブォォォォンッ

デイモン「何っ…!?」

デイモン(何だ、あのバイクの加速は…!? ボディーに何か書かれている――SASABE?)

リク「…」チラッ

デイモン「ふっ…いいだろう。SASABEの星業搭載二輪か、俺のフェアリークイーンと、どちらが優れているか勝負をしてやる!」ブォォォォンッ

デイモン(この先の峠は急勾配と、ヘビのように曲がりくねった道…! そこを早く駆け抜けた方が勝利、ということか?)

デイモン「負けはせんっ…!」ブォォォンッ

 キィィィッ

リク「わあ、すごいドリフト――でも、僕だって!」キィィィッ

デイモン「とんでもないな…! だが、こちらも負けはせん! フェアリークイーン、お返しをしてやれ!」

FQ『星業銃展開。展開完了。ロックオン開始…。ロックオン完了、発射だよぅ…』ジャキィッ

 シュバァァァァッ

リク「よっ…!」グインッ

 ブォォォンッ
 ズドォォォォンッ

デイモン「紙一重で避けた…!? ライディングテクも充分のようだな…! ならば小細工は不要だ!」

リク「負けないもん」

 ブォォォォンッ…

 ――後日・ロンドン

TV『怪盗ロキの愛用バイクよりも速い、と銘打たれたSASABEの星業二輪車はCM放映から僅か2日で生産分が全て売れたそうです』

TV『また、CMで最新バイクに跨がっていたこちらの人物、一躍、世界中の注目を浴びてSASABEに問い合わせが殺到しているようです』

独楽「リク…何してるの…?」ピッ ←TV消した

リク「大丈夫だよ、僕は独楽ちゃん一筋だから」ゴッチャリ ←町を歩いて渡されまくったプレゼントまみれ

 ――後日・某国

デイモン「あ、あの時の…撮影をされていたのか…」

ありす「ちゃんと、背中を映してもらえてるからいいじゃない。背中の募金案内さえ映ってれば版権フリーなんでしょ?」

デイモン「そうじゃないんだ。俺がレースで負けたという事実が世界中にコマーシャルで流れているのが問題だ…。チビっコ人気が取られる!」クッ


 CMデビューを果たした正義の味方リクは、85プロからスカウトの声がかかったそうです。
 ちなみにこのCMの発案者はSASABEの陰の社長と呼ばれる、敏腕社長夫人です。


 ――オマケ・はいぶりっど?――

由司「なっちゃん、なっちゃん!」

夏花「なあに?」

由司「見て見て、すごいメカ作ったんだよ! 名づけて、アゲヒヤくん! 試作第一号!!」

夏花「あげひや…くん?」

アゲヒヤ試作1号『あげまっせー、ひえてまっせー』

由司「何と、このアゲヒヤくん…揚げ物と、アイスを全自動で作ってくれるのです」

夏花「………う、うん」

由司「まずは試しに、何の揚げ物食べたい?」

夏花「何でもいいの?」

由司「うん」

夏花「………………………じゃあ…てんぷら?」

由司「アゲヒヤくん試作第一号、てんぷらかもん!」

アゲヒヤ試作1号『あいあいっさー!!』

 ガコンガコンガコン…
 パチパチパチ…
 ポトッ…

由司「じゃじゃーん! てんぷら!」ビシッ

夏花「……………うん…」

由司「あとねあとね、アイスも作れるんだよ! 何のアイスがいい?」

夏花「じゃあ……バニラ?」

由司「アゲヒヤくん試作第一号、バニラアイスかもん!」

アゲヒヤ試作1号『あいあいっさー!!』

 ガコンガコンガコン…
 プシュゥゥゥ…
 ポトッ…

由司「じゃじゃーん!! バニラアイス~!!」

夏花「…あ、おいしい…」ペロペロ

由司「すごいでしょうっ?」ワクワク

夏花「すごいけど…意味ある?」

由司「はうあっ…!?」

由司「……で、でも、もっとすごいことができるんだよ」

夏花「もっとすごいこと?」

由司「うん…究極の発想だよ…。お父さんを超えたと思った…」ゴクリ

夏花「そんなに…? 由司のお父さんを超えるって…一体…」ゴクリ

由司「なんと…アイスクリームのてんぷらまで、アゲヒヤくんなら作れちゃうんだよ!!!!」

夏花「………………………………あー…」

由司「かもん!!」

アゲヒヤくん試作1号『あいあいっさー』

 ガコンガコンガコン…
 プシュゥゥゥ…
 パチパチパチ…
 ポトッ…

由司「外はさっくり、中はひんやりとろーり、これこそ究極のコラボレーション! バニラもイチゴもチョコも何のアイスでも完璧にてんぷらにしあげられるこの構造は、僕が独自に開発したシステムを組み込んでいて――」ウンヌンカンヌン


 自信満々で由司は両親にアゲヒヤくん試作1号を見せつけましたが、ガレージにあった歴代アゲアゲくんシリーズを見せつけられました。
 ついでに明はばっちりアイス好きな息子になっていることを内心で狂喜乱舞していたそうです。


 ――オマケ・これだから男ってヤツは――

まつり「ただいまーっ!! 晃星、晃星、晃星、晃星っ!」バンッ

まつり「新しいおでん種考えたからちょっと試食し――」

時音「Zzz」

晃星「Zzz」

まつり「…」

まつり「…」

まつり(何これどういう状況…? 何で晃星が、自分の寝室で見知らぬ女の人と寝てるの…?)

まつり(何これ何これ何これ何これ何これ何これ何これ何これ何これ…? 誰…?)

 ススス…
 パタン

まつり「………………………………………………………………………………………………………………こ、晃星が…大人の階段を…登った?」

まつり「………うわー、殿下ーっ!」ダダダッ

晃星「ん…むにゃ…?」ムクッ

晃星「……………しまった…昨日も、無理やり、もふりまくってしまった…。………ん? 襖が開いている…? 閉めたはずだったが…

 ――で

殿下「ほれ、ちくわぶをもっとよこすがいい」

まつり「はい…」

殿下「はむっ…んむ、やはり…お前のおでんの方が…」ハグハグ

まつり「うぅぅ…晃星の浮気者…ねえ殿下~…晃星がね、晃星がね…知らない間にね…」

 ザッ…

晃星「まつり!」

まつり「うひゃっ…!? あ、あわわわ…こ、こここ、こう、こう、晃星…さん」

晃星「…さん?」

殿下「んむ、余は満足じゃ」シュタッ

まつり「あ、殿下っ…ああ…行っちゃった…」

晃星「どうしたんだ、まつり?」

まつり「……………晃星…大人になったの…?」

晃星「は? 年を考えろ、もう大人だろ。俺もお前も」

まつり「そうじゃなくてさあ…その…あの…何かショックー!」ワシャワシャ

晃星「一体どうしたんだ…?」

<おいコラ、どこ行きやがった!? 腐れ坊主!?

晃星「坊主じゃなくて神主…いや神主代理だと何度言えば…」

まつり「誰なの? ねえ、あの人、誰なの?」ズイイッ

晃星「ああ…居候、の時音だ。聞いてくれ、彼女は何と――」

まつり「やっぱり聞きたくないぃーっ!!」

時音「てめえこら、クソ坊主! 昨日も今日も、よくも無理やり組み強いてくれやがったな、夜になる度…いい加減、ぶっ殺してやら」ザッ

まつり「うわぁーっ!? こ、こここ、晃星が、れ、れれれ、レイパーにぃぃぃっ!?」

晃星「はっ!? 違う、何を誤解している!? いいかまつり、彼女はオオカミになる異能の持ち主で、狐とはまた違っていいもふもふの――」

まつり「晃星のえっち! ケモナー! 毛さえあれば何でもいいんでしょ、ヘンタイ! もう知らないんだからぁーっ!!」

 晃星の名誉のために捕捉をしておくと、決して攻勢は無理やり時音に性的暴行を加えてはいません。
 ただ少し行き過ぎたケモナー魂が暴走しすぎて、あの手この手で時音を煽って異能を発動させたところで心ゆくまでもふり倒しているだけです。

 ちなみにまつりは家出しました。


 ――オマケ・85プロは少数精鋭――

 ――@解体屋ロックフェラー

TV『SASABEのコマーシャルで話題沸騰中のライダーが、芸能界に飛び込みました』

TV『85プロダクションで男性アイドルとしてデビューをした彼の名前は、リクさん。デビューイベントでは大勢の女性が熱狂したようです』

凪「」

勝正「」

千景「」

政仁「お、リクじゃん。元気にしてんだな」ズズ ←お茶飲んでる

凪「…………何してんの、あいつ…」

TV『デビュー曲、《正義の教え十か条》はすでに200万ダウンロードされ、記録的な大ヒットが予想されています』

TV『彼の生活に密着取材をしてきました。VTRをどうぞ』

政仁「アイドルかぁー…俺もイケメンだし、ちょっとやってみっか? どうだ?」キリッ

勝正「お前は頭が足りないからやめておけ」

 ――@食事処『湊風』

あざみ「リクくんね…」

湊「あざみ、今すぐテレビの録画するやつ買ってこい。店はいいから」

あざみ「え? 何で?」

湊「終わった番組も録画できるってやつだぞ」

あざみ「…………湊って、ほんとにリクくんのこと好きよね…」

湊「は? 何言ってやがる、俺はあいつの親代わりとしてだな…」

あざみ「はいはい、日替わり定食、さっさと作ってね。買ってきてあげるから…」

 ――@85プロ事務所

夜子「――ええ、ええ。どうも、それでは…」カチャン

夜子「ふふっ…ふふふ…おーっほほほほっ! やったわ、透。番組史上2番目の視聴率を取ったみたいよ! スカウトして大正解ね」

透「…」コク

リク「アイドルって楽しいね。…だけど、普通…男のアイドルと女のアイドルって、同じ芸能事務所にいないんじゃない…?」

夜子「いいのよ、別に。うちはアイドルの芸能事務所なの。あ、それと幸晴から、あなたの初バラエティー番組をとったって連絡あったから」

夜子「いい? あなたは変にキャラを作らないで、そのままのあなたでいればいいからがんばるのよ」

リク「はーい」

夜子「さあ、このままガンガンいくわよ!」

 ――@アトリエ『ファイアストーン』

ディック「がははははっ、お前の自慢がバイクで負けた奴がアイドルか!」

デイモン「笑いごとじゃない…これは由々しき問題だ…。ちびっこ人気は確実に、彼に流れてしまっている…」

ありす「………でも…人当たりもよさそうだし、やさしそうだし、顔もかっこいいし…歌もいいし、ちょっとファンになりそう…」

デイモン「俺だって顔には自信があるというのに、何故だ…」

シャルル「ロリコンなのが透けて見えるんじゃねえの?」

フラン「ダウンロードしといたから、いつでも聴けるぜ!」カチッ ←音楽プレーヤー発動

フラン内臓スピーカー『~♪』

ありす「やっぱり、いい歌だね…」

デイモン「くっ…! こうなったら俺も、怪盗ロキのテーマソングを作って…。フランシス、搭載していた作曲機能を使うから横になれ!」


 怪盗ロキのテーマを作ってはみたものの、機関の圧力によって厳しく取り締まられてしまうデイモンでした。
 ちなみに85プロはにことリクの二枚看板によって、さらに芸能界で存在感を強めていきました。


 ――オマケ・灯台下暗し?――

御門「ちっ…どこもかしこも、電飾なんぞしやがって。エコの風潮をこういう時こそ持ち出せっつーの」

魁「何に怒ってるの…?」ジト

御門「はぁぁ~…ガキにゃあ、まあ関係ねえよな。世間様のクリスマスムードは」

魁「クリスマスムード…? ピカピカで綺麗だからいいと思うけど」

御門「バッカ、お前、あれが何のためにあるか知らねえのか? あれはな、怜みてえなリア充どもがいちゃいちゃするためのムード作りが目的なんだよ」

御門「でもって何かしらのものを作ってる企業様の思惑で、クリスマスプレゼントだとか言ってしこたま売りつけようって魂胆だ」

御門「クリスマスってのはリア充様に快適に過ごしてもらって、代わりに企業様が儲けるための金にまみれたイベントなんだよ」

魁「…………りあじゅー、様? ………りあじゅう…リアル…獣…?」

御門「クソったれが…クリスマスなんざ滅びちまえ。クソだ、クソ。クソ&クソ&クソ&クソ&クソ&みそっかすだ」

御門「…………ラブホの入口に防壁でも張って、入れねえようにしてやろうか…」ボソ

魁「よく分かんないけど、御門」

御門「あん?」

魁「どうせ御門に関係ないことなんでしょ? じゃあ大人しくしてたら?」

御門「………こんのクソガキ…よく分かってねえくせに核心めいたことを…」

愛香「――と、そこでだよ、御門!」バッ

御門「っ…お前、どっから…」

愛香「ほらほら、こんなにかわいい相方がいるんだからね、男同士でクリスマスを満喫っていうのもありじゃないですか?」

愛香「ぐふ…あ、違った…ぐ腐腐腐腐……」

御門「おら、稽古の続きだ。かかってきやがれ」

魁「…てやあっ!」

愛香「無視しちゃうの、そこ!?」

 ――で

愛香「クリスマスだよ、性夜だよ、いっそのこと男同士で一線を超えてもいいじゃない…なのに、何でああも…」ブツブツ

怜「僕に言わないでもらいたいなあ…」

愛香「見せつけてあげなよ、ね? ねっ? それで、魁くんで寂しさを紛らわせようとするように御門を誘導したげてよ、ねっ?」

怜「…いやいや…」

愛香「ハッ――まさか、怜がそこで御門を…!?」

怜「僕、クリスマスは神子と一緒にフィンランドに行って過ごす予定だから」

愛香「このリア充め…」ワナワナ

怜「オーロラ見て、トナカイと記念撮影して、現地のおいしい料理覚えてくるんだ…ふふ…」

愛香「ぐぬぬぬ…」

怜「て、言うか…」

愛香「リア充はんたーい! ほろべー!」

怜「………御門と愛香って、許嫁なんでしょ? それって、恋人と違うの?」

愛香「…………………え?」

 ――で

愛香「…………………御門さんや、御門さんや」

御門「んだよ、いきなり…気持ち悪い声で」

愛香「クリスマスがひとりは寂しいかね? それなら、この許嫁の愛香様が――」

御門「不倫調査の依頼が入ったから仕事だっつーの、ボケが。ま、十中八九、ラブホ行くだろうし、そこ押さえて終わりだな。ざまあみやがれ」

 生粋のクズな御門は、一応やっている探偵業で不倫調査の依頼が入り、クリスマスキャンペーンと銘打って不倫調査をしまくりました。
 その結果、多くの不倫をしていた男女を破滅に追い込んで、すごく歪んだクリスマスを満喫したそうです。ついでに金も儲けたそうです。


 ――オマケ・大掃除――

あざみ「ねえ、湊。あなたの部屋を掃除してたら、変な段ボール出てき……何してるの? 今日は休みでしょ? お店」

湊「おせち作ってんだろ、おせち。見て分かれよ」

<これこう?

湊「そう、お前天才だな、やっぱ。こりゃ、来年の昆布巻きは元旦で消えるぜ、おい」ワシャワシャ

<えへへへ~

あざみ(親ばか…)

湊「あとは落とし蓋で1時間も煮ればできあがりだ。次は伊達巻き作るぞー」

<うんっ

あざみ「………ちょっと、湊」グイ

湊「んだよ」

あざみ「だから、段ボール。変なのでてきたの。やたら厳重にガムテで封してあるやつ。スペース作りたいから、いらないなら処分してくれない?」

湊「…お前、ちょっと伊達巻き教えとけ。明日の朝までに5段の重箱作るんだからな」

あざみ「え、いや、わたし、伊達巻きなんて――」

湊「さーて、段ボール…何だかなあ…」スタスタ

 ――で

湊「しっかし…何だ、この段ボール? さっぱり覚えてねえな…東京に越してきた時、開けないでそのままになってた具合だな…」ビリビリ

湊「さーて、中身をご開帳~…………………あっ」

湊(うわ、これ、俺が迷走してた時のヤツじゃんか…。金髪巨乳が多いけど…褐色に、ロリ系に、お姉さん系に、プレー内容ごとのも…)

湊(ん? でもこれ、見覚えが…………ああ、冬也のコレクションも混じってたのか。足フェチに目覚めたばっかのころか…?)

湊(教育上良くねえが…これはこれで、俺の性春の1ページ…捨てるのも忍びねえけど、隠すのもなあ…)

湊(…いやしかし、だが待てよ、俺。今はまだうちのチビはちっさいが、あと10年もすりゃ年頃…。そのころ、変なのに目覚めたらどうする)

湊(ある程度、こういうもんを残して方向性くらいを定めておいてやった方が…そう、保険的な意味合いで、その方がいいんじゃ…?)

湊(でもあざみに見つかったら絶対に捨てろって言うよな。いや、無言で捨てられるな。どうしたもんか…)

湊「…………うーん」

<パパー、だてまき、ママつくれなーい!

湊「おう、待ってろ! あと5分でいく! ………こういう時は…んー、うーん…んん~…?」

 ――で

律「困りますよっ、何でこんなの持ってくるんですかぁっ!?」

湊「頼むって、お前んとこならいくらでも場所くらい空いてるだろ? ちょこっと置いとくだけだから」

律「僕が明に見つかったら、こんなに大きいおっぱいの人が映ってるのばっかりじゃ、火星までぶっ飛ばされちゃいますよ!」

湊「まあまあまあ、お前んとこにはお年頃もいるんだしよ、教材はいるだろ。ほら、たんまりやるから」

律「由司にそういうのは早いんです! ていうか、僕だって明に処分しろ、処分しろ、ってたくさんのメカちゃん達を追いやられてるのに…」

湊「何だ、お前もかよ。なら、分かるだろ? 段ボール1個分くらいいじゃねえかよ、なっ? ほら、お前の好きな根菜炊き合わせ」

律「うぐっ…それは、魅力的だけど…………でも…」

湊「頼むぜ、律。俺とお前の仲だろ?」ガシッ

律「ううう……分かりましたよ…。明にも内緒の場所にこっそり隠しときます…」

明「律、冬也さんが来ましたよ。何か、荷物を預かってほしいとか」

律「うわああああっ!? は、はい、はいっ、こ、ここに、通しちゃって、く、ください!」

冬也「律、実はお願いが――って、湊も来てたんだ? まあいいけど…実はさ、エリカにコレクションが見つかって、預かってほしくて…」

律「どーして2人して僕のところにそういうの持ってくるんですかっ!?」

 つらつらと冬也と湊は、コレクションについて諭すように語り、煩悩にまみれた年越しを3人はしてしまいました。
 ちなみに後日、明に2人のコレクションは発見されてしまい、家庭訪問後にそれぞれの奥様から叱られたそうでした。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom