元お嬢様「安価とコンマで忙しく生活」魔人「その4じゃ」 (1000)

モンスターあり剣あり魔法あり、機械も超能力もありなごった煮の世界。

革命が起きた近世のファンタジー国家で、指名手配された元貴族の少女が生き延びようとあがき、最近は安定してきたけど油断できない毎日。

彼女が野垂れ死ぬか、亡命に成功するか、反旗を翻しテロリストとなるか、はたまた魔王となって世界を滅ぼすか。

全ては安価とコンマ次第な4スレ目。

1スレ目『魔境』 お嬢様「安価とコンマで逃亡生活」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408711559/)
2スレ目『アンブロシア』 元お嬢様「安価とコンマで魔術師生活」邪教徒「その2だ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409055017/)
3スレ目『イロモノ旅団』 元お嬢様「安価とコンマでお仕事生活」海風の妖精「3ブロシア」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409745651/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1411492100

~あらすじ~

○○○○年……フルフィリア王国で革命が起きた。

反乱軍あらため共和国軍は、革命の象徴として王族・貴族の処刑を決めた。

貴族の町ウベローゼン市に住むお嬢様であるソピアは、使用人の少年によって逃がされ、命がけの逃亡生活が始まった。

知人も増え、魔術師としての実力も付き、軌道に乗ってきたように思えてまだまだ不幸体質。

神にも悪魔にも見放されがちなソピアは果たして生き延びることができるのか……!

そして、仲間の敵対フラグ・死亡フラグを全て折ることができるのか……!


~主人公~

ソピア・ウィンベル、16歳。

世間知らずで体力にも乏しく気弱だが、頭は良く物怖じはしない方。

下級貴族の生まれで、お嬢様らしからぬ素朴な性格・口調、でも実はTPOに応じて高貴な振る舞いもできる。一般人に溶け込めるため逃亡に役立った。

魔法局ではソフィア、宿屋周辺ではルーフェリアの2つの偽名を使い分けている。

現在は元メイドのアンと海風の妖精マリンと宿屋暮らし。

★最終的な目標★

1.この国でほとぼりがさめるまで逃げ切り、安定した生活を送る

2.他国へ亡命し、そこで安定した生活を送る

3.テロリストなり魔王なりになって、共和国軍を倒す

このいずれかが現時点での最終目標となります。



※当面の目標※

1.名声と実力を上げ、上位職になる

2.かけがえのない仲間(交友度10.00)を得る

3.数日ごとに起こるイベントを乗り越える

武器戦闘系職業一覧

『剣士』…剣や短剣、斧など斬るタイプの武器を扱う勇者の職業。最も歴史と権威がある戦士ギルド。
『ソードマスター』…剣士の上位職。曲刀・双剣・大剣などありとあらゆる剣術に長ける。
『武士』…剣士の上位職。ある国の独自の剣術を扱う。その刀身には霊力が宿る。

『槍士』…突くタイプの武器は盾持ちに強い。盾と相性が良く近衛兵たちが育ててきたギルド。
『重装騎士』…槍士の上位職。大きな盾を装備し主を守るナイト。

『メイサー』…打撃タイプの武器は甲冑・甲殻に強い。どちらかというと魔法使いや鉱夫が偽名で登録することも多い。
『ヘビーメイサー』…メイサーの上位職。巨大な鎚を軽々とふるう膂力を持つ。

『ファイター』…己の身一つで戦う武人の職業。最近の若い女性の間ではダイエットに人気。

『アーチャー』…歴史ある遠距離武器使い。魔法の効果が乗ることもあり今なお愛好家は多い。

『ガンマン』…工業化が生み出した遠距離武器使い。弓を小馬鹿にしてる若者が多かったりする。
『コンバット』…ガンマンの上位職。二丁拳銃・サブマシンガン・アサルトライフルと体術で戦場を駆け抜ける次世代の戦闘術。
『スナイパー』…ガンマンの上位職。鷹の目を持ち数㎞先からでも敵を仕留める恐るべき存在。

『ホワイトシーフ』…盗賊の技術を世の為人の為に使うため近年設立したギルド。落し物探しや浮気調査など何でも屋感が否めない。
『アサシン』…ホワイトシーフの上位職。もはやホワイトではない。暗殺など裏社会での依頼を遂行する必要悪。
『忍者』…ホワイトシーフの上位職。ある国の独自の技術を扱う。潜入、逃走、情報工作に長ける。

『サイズユーザー』…鎌を愛する物好きたちが剣士から独立した。やや使いづらいが一撃で仕留めることに長ける。あとカッコいい。

『ウィップユーザー』…鞭を愛する物好きたちがメイサーから独立した。サディストが多いと思われているが偏見である。
『調教師』…ウィップユーザーの上位職。動物でも人でも鞭の恐怖で縛り付ける。サディストが多いと思われているが実際その通りである。

『罠師』……罠だけでなく爆弾やナイフ投げなどトリッキーな戦術を持つ。立ち上げたのは世紀の大奇術師だったりする。
『ボマー』…罠師の上位職。火薬や爆弾を扱い、待つだけでなく積極的に攻撃してくるけど一応罠師。



魔法系職業一覧

『火魔術師』…エネルギーを司る魔法。戦闘寄りの魔法で、軍人のほか料理人が覚えていたりする。

『水魔術師』…生命力を司る魔法。旧時代のお医者さんたちの半数は水魔術師。

『岩魔術師』…創造を司る魔法。魔法陣とか錬金術とか。

『風魔術師』…流れを司る魔法。効果範囲が広く指揮官向きの魔法。

『瘴気薬師』…火&水の上位職。薬からエネルギーを持った霧を生み出し扱う魔法使い。
『氷魔術師』…水&岩の上位職。水を固体化させる冷気を扱う魔術師。冬場以外は割と引っ張りだこ。
『召喚術師』…岩&風の上位職。場を操り魔法陣から様々なものを召喚する魔法使い。
『雷魔術師』…風&火の上位職。広範囲に渡り落雷や磁場操作ができる攻撃的な魔術師。
『竜脈術師』…火&岩の上位職。大地に眠っている力を呼び覚まして行使する魔法の専門家。
『精霊術師』…水&風の上位職。見えないけど確かにそこにいる精霊たちと話し、力を借りることができる。

『日魔術師』…昼を司る魔法。太陽光を操るだけでなく、心を癒すことにも使う。
『癒心魔術師』…日魔術師の上位職。人の心を癒しいいムードを作り上げる、陽だまりの魔法使い。

『月魔術師』…夜を司る魔法。魅了・幻惑の魔法はここに含まれる。
『蝕心魔術師』…月魔術師の上位職。人の心を蝕み意のままに操ってしまう、月夜の魔法使い。

『天術師』…日&月の上位職。天体の運行を司る魔術師。暦や占星術に詳しく祭日には欠かせない職業。

『白魔術師』…神の力を借りる魔法。宗教色が強い。
『聖教徒』…白魔術師の上位職。教会に所属している聖職者。祈りで傷を治し、魔を払い、死を遠ざける。
『クルセイダー』…白魔術師の上位職。神の力を借り受けて戦う人々。正義の心を持つ聖なる戦士。

『黒魔術師』…悪魔の力を借りる魔法。霊と話したりする魔法もここ。
『邪教徒』…黒魔術師の上位職。悪魔に最も近い人間。その身に悪魔を降ろし溢れる魔力で悪事を繰り返す。

武器戦闘系職業一覧・魔法系職業一覧 >>4


生活系職業一覧

『山人』…山の方の村人。高地や洞窟などに強くなり、鉱物や動物に詳しくなれる。
『登山家』…山人の上位職。険しい山に登るための知識と技術を備えている。未踏の地に達するのが彼らの目標。

『海人』…うみんちゅ。釣りや潜水が得意になり、船にも乗れる。
『潜水士』…海人の上位職。深い海の中で長い時間を過ごせる超人。沈没船や海底遺跡、未確認モンスターなど次々と新しい発見をしている。

『森人』…普通の農村の村人。森で迷わなくなり、採集や工作が得意になれる。
『栽培士』…森人の上位職。農家の中でも豊富な知識を持った賢者。開墾や品種改良だけでなく村を守るための知恵もある。
『木霊主』…森人の上位職。森の奥にいるという神々と話すことのできる存在。日本でいう神主や巫女。

『旅人』…流浪の民。長旅に必要な様々な技術が身に付く。



専門職系職業一覧

『料理人』…胃袋を支える人々。手練れはカクテルや薬膳に挑戦するらしい。
『調合士』…料理人の上位職。変わった食材を使う料理研究家。スパイスや薬膳に詳しく、滋養強壮効果のある料理を作る。

『裁縫師』…仕立て屋で働く人々。経験を積むとモデルになれたり、魂のこもった人形を作れたりするらしい。
『人形師』…裁縫師の上位職。魂のこもった人形を作る職人。器用に複数の人形を操る。人形はひとりでに動き出すこともあるとか……。

『木工師』…木を材料に物を作る人。ベテランになると造船や大工の仕事も来るらしい。

『石材師』…鍛冶屋などで働く人々。熟練の石材師でないと本格的な鍛冶や宝石細工は任せてもらえないらしい。

『占い師』…ジャンルを問わない魔法的知識で人を占う。占いを勉強するうちに超能力に目覚める者もいるらしい。
『エスパー』…占い師の上位職。占いの的中率を上げるうち予知能力を身に着け、それを手始めに様々な超能力を獲得した存在。

『メカニック』…近年需要がどんどん上がっている機械を作る人々。ひよっこには蒸気機関や電気は使えないらしい。
『エンジニア』…メカニックの上位職。蒸気機関・電気を使った動力を組み込んだ機械を開発する人。これからの時代を担う予定。

『牧人』…動物の専門家。著名な牧人は戦闘職でもないのにモンスターを狩ったり、または飼いならしたりするらしい。
『ブリーダー』…牧人の上位職。動物やモンスターを鍛える人。戦士数人がかりでも敵わない大型モンスターすら手懐けるというから恐ろしい。
『狩人』…牧人の上位職。様々な技術や知識を駆使して獣などを狩る人。ろくな武器も持たずに一人で大型モンスターを狩ってしまうから恐ろしい。

『レンジャー』…人命救助や工事現場で働く身軽な人々。仕事で得た技術で遺跡に潜り一攫千金を夢見る者も多いらしい。
『レスキュー』…レンジャーの上位職。様々な現場に急行し人命救助を行うプロ。仕事柄そこらの戦闘職より危機回避能力は高い。

『パン職人』…発酵は普通の料理人には扱えない。酒造に手を出す人も多い。中には菌と心を通わせ自在に操る者もいるという噂。
『操菌師』…パン職人の上位職。酵母だけでなく病原菌やキノコすら自在に操れる菌類のエキスパート。

『パフォーマー』…歌って踊って人々を楽しませる人々。いつか劇場やテレビでパフォーマンスする日を夢見ている。

『商売人』…小売店の人々。経済を牛耳るボスもいるらしい。自動車の普及で競争は激化の一途をたどっている。

※専門職は日々増え続けている


その他

『探偵』…情報収集に特化した専門職。一部の人間にしかその存在を知られていない。

『娼婦』…異性の夜のお相手をして日銭を稼ぐ人々。ギルドではない。

『清掃員』…町の表通りを清掃して日銭を稼ぐ人々。ギルドではない。

コンマでモンスター作成テンプレ

種族
十の位       一の位
1無機物系&軟体系…123液体・45鉱物・67タコイカクラゲ・890貝
2魔法系…12妖精・34妖怪・56悪魔・78ゾンビ・90幽霊
3植物系…1234草花・567キノコ・890樹木
4甲羅系…123カメ・456カニやエビ・7890カブトムシ系
5虫系…123蟻蜂・456蝶蛾・7890クモムカデサソリ
6水棲系…1234魚・567カエルやサンショウウオ・890アザラシやイルカ
7爬虫類系…123トカゲ・456ヘビ・7890ドラゴン
8鳥系…123456タカやフクロウ・7890ダチョウやニワトリ
9獣系…1234犬や猫・5678ヒヅメ系・90コウモリなどその他
0人型…12サル・3456ロボット・7890人形

特性
十の位
1鋭…爪やツノ  2硬…甲殻やウロコ  3火…炎や毒  4水…泳ぎや粘液
5岩…穴掘りや石化  6風…飛行や身軽さ  7日…光や派手さ
8月…暗視や擬態  9白…群れや美しさ  0黒…魔法や科学的

性格
一の位
12好戦的 34やや怒りやすい 56普段は穏やか 78臆病 90警戒心が無い

【26日目終了時点のステータス】
ソピア=ウィンベル(魔:ソフィア 旅:ルーフェリア)
見た目:スカイブルーの瞳・黒髪ふんわりロングパーマ・シックなコート・リボンカチューシャ・ムーンストーンの杖(知20)
所持金:5110G
アイテム:
フルフィリア共和国ウベローゼン市地図・旅人ギルドカード・ナイフ・金槌・ハサミ・ドライバー・ライター
ポーション×2・毒消し草・回復の杖
薄汚れた赤ずきん・エセ探偵セット・白ワンピース・女中の服・緋袴・ヘアゴムセット・アザラシ革の手袋

ジョブ:月魔術師・旅人
スキル:料理・ダンス・旅歩き・休息・脱兎・騎馬
 月光光線魔法・精神攻撃魔法・光線魔法:精神・光線魔法:波・魅了魔法・全体魅了魔法・幻覚魔法・分身魔法・視覚妨害・魔力制御
 妖精対話・究極魅了魔法・生命の加護

体力27/27 精神32/32
筋力30 敏捷44 知力70(90) 器用20 交渉力70 魔名声10 旅名声34 注目度0
経験値:体7・精47・筋0・敏67・知0・器83・交31

知り合い
あざとい17歳メイド:アン「お嬢様のために尽くしますぅ♪」(親友:8.53)
お喋りな16歳ホワイトシーフ:フィナ「あくまでホワイトに、だね!」(仲良し:6.70)
高圧的な15歳サイズユーザー:エルミス「一緒に頂点を目指しましょ!」(仲良し:6.16)
歪んだ元聖教会信徒の13歳黒魔術師:ヒレア「お料理楽しみ」(友人:4.44)
文系15歳美少年新米風魔術師:トール「フラれなくて本当に嬉しかったです……」(恋心:4.09)
明るく優しい22歳ホモ日魔術師:キュベレ「色んな意味で楽しい観光だったわぁ」(友人:4.00)
頭脳派長身18歳新米岩魔術師:クルト「良い対戦相手を見つけた」(友人:3.91)
宿屋のおばちゃん:メリル「気を付けて行動するんだよ」(親しみ:3.31)
おしとやかな12歳商売人:フローラ「いそがしそうでございますね」(知人:2.93)
魔法街の仕立て屋人形:クリスティ「お姉さんと会えてよかったですっ」(知人:2.00)
ボクっ娘ブラコン16歳女水魔術師:ミルズ「使えない人」(知人:1.94)
皮肉屋な22歳男コンバット:ロット「逃げ足だけは一流だよね」(知人:1.93)
正統派シスター19歳聖教徒:テレサ「いかがなさっているでしょうか……」(知人:1.42)
武人な19歳火魔術剣士:テンパラス「やるな……」(知人:1.00)



ゾロ目で2倍上昇、100以上上回ったらもう一回

月魔術はコンマにプラス20

『旅人スキル』
長旅歩き 138/150 長い旅でも身体を壊さずに歩けるようになる、体力が5上がる
小休止 31/150 短時間で心と体を落ち着かせる、精神が5上がる
騎馬Ⅱ 0/150 馬を駆けるように走らせ、馬上で道具を扱える
ラクダ騎乗 0/110 足は遅いが乾燥に強いラクダを操る
ウシ騎乗 0/110 足は遅いが荷物運びと山道に強い牛を操る
火起こし 57/100 木の板と枝があれば火が起こせるようになる
燻製 0/50 保存食である燻製作りを覚える
荷造り 0/100 荷物をまとめるのが上手くなる
野営 16/150 野宿のノウハウが身に付く
植物知識 0/100 草花に詳しくなる

『月魔術師スキル』
光線魔法:空 0/150 月光を凝縮して頭上からビームを落とす
月照明魔法 0/100 周囲の暗闇を月の光で照らす
精神毒魔法 0/120 精神を汚染する、治療しない限り心を蝕み続ける
拡散精神魔法 0/150 妖しい光の波で精神を蝕む
精神ドレイン魔法 0/150 相手の精神力を吸い取る光の球を撃つ
単体魅了魔法 0/200 自分と相手を光でつなぎ、強力に魅了する
視線の的魔法 0/200 敵対している相手全体の注目を自分のみに向ける
注目魔法 0/150 妖しい光を当てた対象に周囲の目が集まるようにする
混乱魔法 0/100 妖しい光を縦横無尽に舞わせて相手を攪乱する
多分身魔法 0/150 幻を操り自分の分身を最大で五人まで作り出す
迷彩魔法 0/120 自分の姿を消す、ただしよく見ると影は残っているし背景が歪んでいる
鏡魔法 0/100 光を反射して対象に自身の分身を見せる
盲目魔法 0/150 光を当てた相手はしばらくの間何も見えなくなる
聴覚妨害 0/120 光を当てた相手の耳が変になる
痛覚妨害 0/120 光を当てた相手は痛みを感じ辛くなる、自分にも使える
頭痛魔法 0/120 光の球を当てた相手に激しい頭痛を感じさせる
瞑想技術 0/100 瞑想が上手くなる、訓練で精神が70まで上がりやすくなる

その他関わりのある人


・会った事のある名ありキャラ
18歳女アーチャー:ハルカ 快活そうな見た目に控えめな性格
15歳女パン職人:イリス 明るく男勝り
43歳男レスキュー:キアロ ソピアと同じ宿が拠点の頼れるおじさん
40代清掃員:メヒィアス夫妻 うるさい妻と無口な夫の夫婦
30歳男剣士:ウィア&40歳男パフォーマー:マッド ソピアと同じ宿が拠点の若作り剣士と剛腕ピエロのコンビ
20歳女ファイター:ノア 赤髪で大雑把な手練れファイター、宿屋近くの酒場にいる
24歳男レンジャー:オルド イケメン細マッチョナンパ男、宿屋近くの酒場にいる
15歳女ファイター:フェイラン 気の強いカンフー娘

18歳女娼婦:エリー 元旅人で姉御肌な魔境カフェのオーナー
30歳男探偵:シュン 探偵ギルド筆頭の名探偵、自由人
33歳男岩魔術師:ガルァシア 魔境チームの熟練魔術師、威圧感があるが世話焼き
29歳男ボマー:バルザック 魔境チームの仕事人、いつも適当な酔いどれおっさんだが素面だと怖い
15歳性別不明エスパー:ネル 魔境チームの情報収集担当、神出鬼没

・仲のいい名無しキャラ
邪教徒さん 邪教の館(黒魔術師ギルド)の受付で面倒見のいいおっさん
魔法局受付さん 底意地の悪い女性。そのくせ癒しの魔法を得意とする
魔人さん 数百年前のお姫さま。魔法を極めるうちに人間ではなくなってしまった。市内に越してきてソピアの魔法の先生になった。

・その他名ありor重要人物
ブラッドレイ元帥 共和国軍六勇の一人『重壁』、エルミスの父で仕事より家族を優先したがる子煩悩
オーグロス陸軍大将 共和国軍六勇の一人『鬼顔』、キュベレの父で女性を見下す堅物の大男
師匠 共和国軍に協力する殺し屋『凶爪』、フィナの特訓を手伝う乱暴な口調の女性
ミハイ5世 王族で唯一軍の手を逃れて逃亡中の王子、ソピアの身近に潜んでいるらしい

・ギルド関係者
魔法局の月魔導師
魔法局の精霊術師
旅人ギルドの吟遊詩人
魔法局本部の受付さん

・ソピアのことが気になっている人物
初日の夜お世話になった浮浪者たち
骨のような女性
魔法街仕立て屋の娘さん
パティシエの少女
ウベローゼン南方警備隊の男性
元狩人の老人
連合帝国のアフロ外交官

行ったことのある場所


●ウベローゼン市
職業相談所
ウィンベル邸(ソピアの元自宅)
魔人の城
聖十字総合病院
・各ギルド街(>>5)
今までに行ったのは
『勇者の館(剣)』『ファンキータウン(銃)』『何でも屋(盗)』『魔法局(魔)』『聖教会(白)』『邪教の館(黒)』『登山協会(山)』『農協(森)』
『宿屋(旅)』『美食通り(料理)(パン)』『ファッションストリート(裁縫)』『牧場(牧)』『不夜街(芸能)』『オフィス街(商売)』
宿屋周辺……酒場・カフェ・道具屋
魔法局周辺……魔法のパン屋・魔法の仕立て屋・薬屋・マジックアイテム屋・図書館・岩魔術師のカフェ
聖教会周辺……道具屋・ハーブ畑・聖騎士の館
・食事
宿屋近くのカフェ&酒場・魔法局近くのカフェ・カフェ『アンブロシア』・レストラン『ランプロア』・パティスリー『ブリガド』
●ハーバリア市
ハーバリアタワー・王立造船所・海人ギルド総本山・水族館・港・市場
●ファナゼ市
中央市場・東西南北の商店街・遊園地・パフォーマーギルド本部・博物館・地下街・グリエール商会本社
●王都ティルベルク
王宮・魔人の城跡地・勇者の城・大聖堂・魔法局本部・各国大使館・ゲームセンターほか





フルフィリア共和国地図

学     麓  山
|\  /|  |
騎―王―貴―商―砂

|/  \|   \
工     港―浜  湿

貴…貴族の町ウベローゼン市
王…王都ティルベルク
港…軍港の町ハーバリア市
商…交易の町ファナゼ市


世界地図

       ノ
  ラ    |
      |

   ┌―フ―――┐

    |  |     └――┐
コ―┘   └┐         |
         サ        └┐
                  └―――――ジ


フ…ファンタジーと機械、革命の国 フルフィリア共和国
ノ…魔術師と山脈、針葉樹林の国 魔導帝国ノーディス
ジ…香辛料と自然信仰、軍拡の国 ジャルバ王国
サ…海洋貿易と亜人、湿原の国 サロデニア共和国
コ…火山と洞窟、ドワーフの国 コホーテン首長国
ラ…海賊と鎖国、海神信仰の国 ラヌーン国

現在保留にしている仕事依頼

●通常依頼
ストック無し

●旅人依頼
ストック無し

●月魔術師依頼
・魅惑の手袋 依頼者:仕立て屋の娘(わたしの名前忘れちゃいました)
ピアニストさんたちに重宝される魔法の手袋を作ります。お姉さんの魅了魔法をお貸しくださいな。

・モンスター討伐チーム 依頼者:火魔術師テンパラス
ソフィアの力を見込んで頼もう。南の丘陵に出没したモンスターの討伐チームに参加してほしい。

・夢の世界へ 依頼者:骨のような女性
旅立ちたいんだ。うぇへへへへ。500G。



40日目の敵対フラグ解除ヒント
Aさん……30日目のイベントを起こしたうえでミスをしない
Bさん……Aさんのフラグ解除&ある人物と顔見知りになる&あるスキル習得
Cさん……Aさんのフラグ解除

40日目の死亡フラグ解除ヒント
Dさん……会話内容&交渉力(生存=チート級護衛ゲットなので、その分ソピアの死亡確率も高い)
Eさん……Aさんのフラグ解除&戦闘イベントで解除
Fさん……本人もしくはある人物と交友度を上げて戦闘イベントで解除



テンプレ貼り終了です

おかげさまで4スレ目、びっくりです

ヒレアって確か夜しか外出が出来なかったと思うんだけど、行動安価の時に「ヒレアと一緒に出来る依頼を探す」みたいにしなくちゃヒレア用の依頼って出ない?

この時間でまだ来てないってことは今日は来ないのかなーと思ってると来たりするからなーw

ヒレアちゃんの友好度が思ったより低かった

>>8の一番下のモブキャラ欄から魔法街仕立て屋の娘さん(クリスティ)を消し忘れてました

>>16
忘れがちですね……どんな依頼を探すのかも書いてあると用意しやすいかも

>>17-19
すいません、とりあえず夜2時まで来なかったらその日は中止ということで……

>>20
普通は仕事、特に泊まりで一気に交友度が上がるのでヒレアちゃんは上がりにくい方ですね
ほぼ話しているだけで上がっていくエルミスが異常

では本編再開です

アン「お嬢様ー、朝でございまーす」

ソピア「おはよう、アン」


ソピア「うーん」

アン「どうされましたぁ?」

ソピア「やることがいっぱいで頭がパンクしそうなんだ……」

アン「優先順位を決めて片づけていくといいですよぉ?」

ソピア「一気にできればいいんだけど、どれも平行してるからね……」

アン「でしたら、アンにお聞かせください。メモにちゃっちゃとまとめてお渡ししまーす」


・連絡用魔法について調べるorトランシーバーについて調べる
・マリンのお世話について精霊術師に聞く
・魔法競技会のメンバー集め
・ヒレアと料理を作る
・クリスティのお手伝い
・ミルズと仲良くなる
・ロットの違和感を突き止める
・ミハイ王子を見つける
・魔法の訓練
・お仕事


ソピア(アンはこういう話を聞いてメモを取るような仕事なら本当に手際がいい)

ソピア(丸文字だけどなぜかすごく読みやすい筆跡も特徴だ)

アン「お嬢様、大忙しですねぇ」

ソピア「アンならどこから手を付ける?」

アン「期日が近いものからですぅ。それと、例えば魔法関係のお人に会えば一度でいくつか終わらせられますでしょう?」

ソピア「なるほど、仕事がてら魔法競技会に誘ったり、情報収集したりだね」


27日目朝 現在地:宿屋 ※注目度0
1.どこかへ行く(ウベローゼン市内、行く理由もあるとなお良し)
2.誰かと会う(同じ場所にいる人は同時指定可、できれば理由も)
3.依頼を受ける(>>10)
4.依頼探し(酒場・宿屋・魔法局)※経過無し
5.自由安価

↓1、2、3 27日目に行う訓練を選択(>>7ステータスorスキル)

↓4 朝の行動選択

3日も経てば別の誰かが依頼を受けて期限切れになります



勇者の館には早朝から多くの人が集っていた。

近隣のカフェにはガラス越しに、テーブルで寝泊まりしている人の影も見える。

ソピア「あの、テンパラスさんの依頼で、パーティに参加しに来ました」

受付「少々お待ちください……南の丘陵地帯のモンスター討伐チームですね」

ソピア「討伐対象はどのようなモンスターなんですか?」

受付「テンパラスさんの受けた依頼によると……」

受付「魔法系モンスターのようです。彼らには肉体が無いことが多く魔法が効果的です」

ソピア(それで魔術師の私が呼ばれたんだ)

受付「出発は12:30になります。時間になる前に南門前に行ってください」

ソピア「わかりました」


ソピア(昼まで何して時間を潰そうかな)

1.今夜はヒレアちゃんと過ごそう、いったん邪教の館へ
2.色々やることが多い魔法局へ
3.アンと一緒にアフロさんに会いに行こう
4.他の依頼を探してみよう

ヒレア「いらっしゃいませ。邪教の館へようこそ」

ヒレア「……おはよう、ソフィア」

ソピア「おはよう」

邪教徒「最近はヒレアも落ち着いてきたのでな……。受付の仕事を体験させておるのだ」

邪教徒「ここで抑えが効くように訓練すれば、いずれは自由に外出できるようになるだろう……」

ソピア「頑張ってるね、ヒレアちゃん」

ヒレア「うん……。私も、もっと外に出たいから」

ソピア「それは幸せそうな誰かを苦しめるため?」

ヒレア「ううん、友達と一緒に遊びに行きたいの」

ソピア「友達?」

邪教徒「近ごろ新しく入ってきた黒魔術師の少年だ」

ヒレア「邪教徒さん……言わないでって言ったのに……!」

邪教徒「おっと、すまぬな」

ソピア「大丈夫。私はヒレアちゃんが取られちゃうとか思ったりしないから」

ヒレア「……よかった」


ヒレア「それで、今日は何の用?」

ソピア「約束してた夕食作り、今晩どうかなって聞きに来たんだ」

ヒレア「覚えててくれたんだ……!」

邪教徒「よかったな、ヒレアよ」

ソピア「夕方には材料を持ってくるから、待っててね」

ヒレア「うん!」


ヒレア「ところで、ねぇ……ソフィアはあのお城は何なのか、知らない?」

ソピア「お城って……」

邪教徒「そなたには見えぬだろう」

ヒレア「そうね……ごめんなさい」

ソピア(どうしようかな)

1.城主である魔人さんは私の先生であり、城が現れたのも私の頼みだと言うところまで話す
2.城主である魔人さんは私の知り合いだと話す
3.私にも城は見えていると話す
4.知らないふりをする

※短いですが小休止、また夜に再開します

ソピア「私にも見えてますよ」

邪教徒「なぬ……! つまり、そなたは我らに関わりすぎたという事か……!」

ソピア「別に悪いことだとは思ってませんよ。それに、その城の城主さんと私、知り合いですし」

邪教徒「あの魔人と知り合いだと言うのか……!?」

ソピア(それどころか引っ越してきたのも私のせいなんだけどね)

ヒレア「どんな人なの? 邪教徒さん教えてくれないの」

ソピア「気位が高い古風なお姫さまだよ」

邪教徒「しかし、あまり関わるのはおすすめしない……」

ソピア「どうしてですか?」

邪教徒「あれは……普通の魔術師とは全く違う存在だ」

邪教徒「詳しくは言えぬが……」

ヒレア「何度聞いてもこの調子なの」

例1.ヒレアには席を外してもらい、邪教徒に魔人について聞く
例2.邪教徒に聞こえないようこっそり、今夜魔人の城に遊びに行こうとヒレアを誘う
例3.マリンを紹介する
※自由安価

↓2くらいまで

ソピア「2人にも紹介します」

ヒレア「なに?」

ソピア「出てきて、マリン」

マリン「ここ薄暗ーい……」

ヒレア「妖精さんっ? 初めてみるわ」

邪教徒「ふむ、使役しているようだな」

ソピア「町はずれの神社で修行した成果です」

邪教徒「よく許してくれたものだ」

ソピア「優しかったですよ。ところで、邪教会は妖精に対して厳しい反応しないんですね」

邪教徒「元々悪魔と妖精は同一であるからな……」

ヒレアはマリンを膝に乗せて頭を撫でている。

ソピア「気に入った?」

ヒレア「うん」

マリン「ヒレアー、ここ、案内してー♪」

ヒレア「いいわ、行きましょ」

ソピア「あ、あんまり遠くまで行かないでね! どこまで離れても大丈夫か分からないから!」

※ヒレアが落ち着いてきていたのと、ソピアの所有物であることと、人間ではなく悪魔に近い存在であることから、マリンは死亡を回避しました

邪教徒「行ったな……」

ソピア「あの、邪教徒さんは魔人さんがどういったものかご存じで?」

邪教徒「あれは、天使と悪魔双方の力を貰い受け、変質した人間の成れの果てだ……」

ソピア「では、単刀直入に聞きますけど、ヒレアちゃんは大丈夫なんですか……!?」

邪教徒「気付いておったか」

ソピア「王都で生命の天使に会ったんです」

邪教徒「生命か……。これはますます可能性が強まった」

ソピア「……ヒレアちゃんと仲がいいのはどんな悪魔なんです?」

邪教徒「夜と呪いの悪魔……そなたが会った悪魔だ」

邪教徒「彼の力を受けただけでは血を好む性質に説明がつかなかった」

ソピア「生命の天使のせいだと?」

邪教徒「血は生命の象徴だ、分かるだろう」

ソピア「もし、ヒレアちゃんがおかしくなったとしたら……」

邪教徒「恐らくこのままでは暴走する。そしてモンスターとして討伐されることだろう」

ソピア「対抗策は……」

邪教徒「文献にも載っていなかった。天使や悪魔を追い払うことなど並の人間には不可能だ」

1.やってみます。生命の天使は私が呼べるので、邪教徒さんは呪いの悪魔を呼び出してください。
2.それなら、ヒレアちゃんが暴走しても止められるように対策しましょう

↓ 先に2票入った方で進みます

ソピア「やってみます」

邪教徒「正気か……」

ソピア「魔人さんとも会話できる私ですよ」

邪教徒「その魔人がかつて飲み込まれた相手であるぞ……」

ソピア「生命の天使は私が念じれば出てくるので、邪教徒さんは呪いの悪魔を呼び出してください」

邪教徒「そうか……」

邪教徒「では、行くぞ……」

邪教徒「――我は悪魔なり」

邪教徒「――今、この者の身体を借りて話している」

邪教徒「――久しぶりだな、小娘」

ソピア「はい。お久しぶりです」

邪教徒「――何か用か? 頼まれてもお前に力は貸さないぞ?」

ソピア「ヒレアちゃんの身が危ないので手を引いてほしいんです」

邪教徒「――ヒレアが俺を頼っているんだ。手を引くべきは天使の方だ」

ソピア「でも、ヒレアちゃんが危ないんですよ……!?」

邪教徒「――悪魔の情に訴えかけるなんて、お前は相変わらず甘いな」

ソピア「では、天使さんと話しあってください。今呼ぶので」

邪教徒「――嫌だ。奴らは俺達を見るや否や殺しにかかってくるからな」

天使(悪魔に対して語る言葉などありません)

ソピア「では、天使さんが退いてくれませんか?」

ソピア「仮にも天使でしょう。助けたいあまりヒレアちゃんを壊すつもりですか……!?」

天使(それはできません。私は神の命に従っているだけですから)

ソピア「では神様を呼んできてください」

天使(神は人と直接お話しにはなりません)

ソピア「らちが明かない……!」

邪教徒「だから不可能なのだ……。おそらく過去に何人もの人間が試みて、失敗してきたのだろう……」

邪教徒「ヒレアが戻ってきた。この話はここで止めておこう……」

マリン「ただいまー♪」

ソピア「乱暴されなかった?(両方に聞かないとね……)」

ヒレア「妖精さん、大人しかったわ」

マリン「ヒレアはお友達よー」

ソピア「そっか、よかった……」

ソピア「あの、もう一つ相談したいんですけど……」

ソピア「マリンが、知り合いに寄り添うようにモンスターの気配がしたと言っていたんですけど……」

ソピア「マリンの勘違いでしょうか?」

邪教徒「……亡霊モンスターの可能性がある」

ソピア「憑かれてるんですか……?」

邪教徒「必要ならば依頼として処理しよう。連れて来なければ分からん」

ソピア「いえ、本人はたぶん認めようとしませんし、来ないと思います……」

ヒレア「そんなお馬鹿さんは取り殺されてしまえばいいんだわ」

邪教徒「どうにか説得を試みるといい」

ソピア(どうしよう……)


↓コンマ+40 ヒレアの交友度が上がります

ヒレア「妖精さん可愛いわ」(友人:5.75)


ウベローゼン南門。

ソピア「テンパラスさん、こんにちは」

テンパラス「ソフィア、久しいな。依頼を受けてくれて嬉しく思うぞ」

ソピア「私でお役にたてるでしょうか……」

テンパラス「俺たちの中で魔法を使えるのはソフィア含めて3人しかいない」

テンパラス「俺たちの命運を分けることになるやもしれないな」

ソピア「そんな大役とは……責任が重いですね」

ソピア「ところで、討伐対象モンスターの詳細を教えてくれませんか?」

1.凶暴な大型モンスターが現れた
2.モンスターハウスが発見された

大型モンスターの種類

↓1コンマ十の位 奇数:ボーンドラゴン、偶数:オニキスゴーレム


~テンパラスさんのスキルセット~

現在テンパラスさんは
『片手剣術Ⅲ』…片手剣を用いた色々なスキルの集合
『小盾術Ⅲ』…小盾を用いた色々なスキルの集合
『精神統一』…精神力を使って身体能力を高める
『火の玉』…火の玉を撃つ
を持っています

『火炎斬り』…炎を纏った剣の一振り
『雷電斬り』…雷を纏った剣の一振り
『熱風斬り』…熱を纏って飛ぶ斬撃
『力の剣』…一定時間剣での攻撃の威力を上げる
『炎の心』…一定時間対象の闘争心を高める
『炎の輪』…対象の周囲の地面を炎の輪で囲み行動を縛る

↓1、2 持たせるスキル選択 ↓1のコンマ一桁÷2+6でテンパラスさんの体力、↓2のコンマ一桁で精神力

テンパラス 体力80 精神100 剣術・小盾術・精神統一・火の玉・炎輪・力剣

※出ました精神100。精神統一で剣に魂を込め戦ってきた武人。


テンパラス「オニキスゴーレムという凶暴な大型モンスターだ」

ソピア「ゴーレム……剣、通るんですか?」

テンパラス「舐めるな。念を込めた剣は時に本来斬れない物すら一断ちにする」

ソピア「すいません」

王子様「やあ。久しぶりだね子猫ちゃん」

ソピア「あ、変質者さん」

テンパラス「こいつも今回のメンバーだ」

ソピア「えー」

他に、数人のハンマー使い、大盾を持った槍士、回復を担当するだろう白魔術師が同行していた。


以前フィナと歩いた丘陵を歩く。

道中現れた邪魔なモンスターはハンマー班が処理していた。

ソピア「ゴーレムって自然に現れるものなんですか?」

テンパラス「いや、人間や亜人、もしくはそれ相応に頭のいいモンスターに作られたものだ」

テンパラス「ゆえに取り巻きがいるかもしれない」

白魔術師「オニキスは闇属性、妖精よりは小悪魔の可能性が高そうですが」

槍士「ゾンビの知性で作れるとは思えないから、そうだろう」


テンパラス「止まれ、この周辺にいるはずだ」

王子様「手分けして探す?」

ハンマー「数人で出くわしたら危険だ……」

マリン(ソフィー、右側の森に大きいのがいるわー)

ソピア(取り巻きはいる?)

マリン(うん、でもまだ見つかってなーい)

ソピア「右側の森の中に気配を感じます」

槍士「我々が見に行こう」

ハンマー「確認してくる。待っていろ」

ソピア「取り巻きに注意してくださいね」


取り巻きの特徴は
123 自爆タイプ
456 魔法攻撃タイプ
7890 魔法支援タイプ

グレゴリオドール(自爆型)。

人形師グレゴリオの別荘に残された未完成のゴーレムをせっせと作っていた木製のオートマトン。

最初の役目を終え、あとはゴーレムを命がけで守ることを使命と考えている。


槍士「いた!」

テンパラス「急ぐぞ!」

ソピア「はい!」

森の中、天井の落ちた小屋の近くにたたずんでいたのは、関節部分に宝石のはめ込まれた不恰好な岩人形。

そして、服が丸く膨れた二体のピノキオ。

ソピア「ひゃああ……大きい……。見上げていると首が痛くなりそう」

テンパラス「殴られるともっと痛い思いをすることになる。頭上には気をつけろ!」


ソピアはまず

1.ゴーレムの相手
2.ピノキオの相手

ソピア 体27/27 精32/32 脱兎・光線・精神攻撃・拡散光線・魅了・全体魅了・幻覚・分身・視覚妨害

マリン 体10 精50 風殴・追い風

テンパラス 体80 精100


ソピア(まずは取り巻きを倒すのが安全だよね)

ソピア「それっ」

光線がピノキオに当たる。

そして爆音。

槍士「何っ!?」

テンパラス「爆弾か!」

ソピア「また……」

王子様「もう一体は……」

12345誰かに近づこうとしている途中
6ソピア 7槍士 8テンパラス 9白魔術師 0王子様のすぐ近く

もう一体のピノキオはテンパラスに近づこうとしているところだった。

ソピア「テンパラスさん!」

テンパラス「問題ない、はぁっ!」

炎に包まれたもう一体のピノキオは程なく爆発した。

ソピア(私もゴーレム退治に加わらなきゃ)

??「……て、……す……」

ソピア「ん?」

足元を見ると……

ピノキオの頭「タスケテ……タスケテ……」カタカタ

ソピア「いやああっ!」

↓1 十の位:ゴーレム討伐側の順調度 一の位:ソピアのショック度

ソピア 体27/27 精18/32

ソピア「ううう……」

奇妙な動きで助けを乞う人形の頭部に、ソピアは涙目になりへたり込んでしまった。


一方、ゴーレムと戦っていた面々は極めて優勢だった。

特に魔術的な防御がかかっていたわけでもなく、ハンマー使い達が岩を砕き、槍士が盾でみんなを守り、白魔術師が宝石を破壊していた。

テンパラスも精神統一ののち、居合斬りでゴーレムの太い脚部を斬りおとした。

本来ソピアは隙だらけだったのだが、ゴーレムにそこを狙う暇はなかったのである。


マリン(ソフィー、立ってー!)

ソピア「こ、こうしちゃいられない……!」

震える足に平手打ちをかまし、何とか立ち上がったソピアはゴーレムへの攻撃に加わる。

12 ゴーレム討伐成功!
34 盾役が倒れた
56 ソピアが攻撃される
78 ピノキオの腕にソピアの足が掴まれる
90 光線魔法:精神でとどめを刺し、ソピアがいいところを持って行く

特に変わったこともなく、討伐は終わった。

テンパラス「みんな、ご苦労だった」

白魔術師「お疲れさまです」

ハンマー「俺、鉱物知識あるので、オニキス拾ったんですけど……どうします?」

槍士「自分で貰えばいいだろう」

ハンマー「自分らの分はあるんすよ」

白魔術師「黒魔術の石をもらうわけには行きません」

王子様「この子にプレゼントしなよ。自爆人形を倒してくれただろ?」

ソピア「いいんですか?」

テンパラス「誰も貰い手がいないのだから、引き取っておくといい」

ソピア「ありがとうございます」

マリン(闇の石ね、ワタシは好きじゃないわー)


テンパラス「ソフィア、ご苦労だった。お前を誘って正解だったと思っている」

ソピア「あんまり役に立てた気はしませんけど……」

テンパラス「これは報酬の1250Gだ。少ないが受け取ってくれ」

6360G

↓1コンマ一桁分月魔術師としての名声が上がります(最低3)
↓2コンマ+50 テンパラスの交友度が上がります

魔名声:10→18

テンパラス「よい戦いぶりであった」(知人:2.02)


ソピア(オニキスって何かに使えるのかな)

ソピア(ともかく無事に仕事が終わってよかった)

ソピア(ハンバーグの材料を買い出しに行かなきゃね)

今夜はここまでにします。

割と死にやすい仕事だったんですがあっさり終わりましたね。

人形恐怖症にもならなくて済み、名声と交友度も多めに上がったので珍しくラッキーなソピアちゃんでした。

ウベローゼン北商店街。

東西に延びる細い真っ直ぐな道の左右に、生活雑貨、食料品、武器屋、魔法店、仕立て屋、カフェなどが軒を連ねる。


ソピア(まずはハンバーグの材料から見ないとね)

ソピア「えっと、合いびき肉と、パン粉と……鹿肉はいらない」

ソピア「玉ねぎと、付け合せにブロッコリーと……蛍光茸はいらないって!」

ソピア「体が勝手にぃぃぃ!」

マリン(……ワタシが持ってきましょうかー)

ソピア(盗みと間違われそうだからやめて……)


ソピア(副菜とデザートも欲しいよね)


123 ケチャップ
456 イチゴジャム
7890 塩

1.白身魚
2.トウモロコシ
3.鶏肉

↓1 1、2、3から選択


123 チーズ
456 赤ワイン
7890 フランスパン

A.チョコレート
B.生クリーム
C.バニラアイス

↓2 A、B、Cから選択

ソピア「トウモロコシとイチゴジャムで副菜を作るとして……」

ソピア「デザートは、バニラアイスに、チーズ、と」

マリン(ソフィー、何作るつもりなのー……?)

ソピア(分かんない。アンブラーの性ってやつだよ)

マリン(ワタシ試食しないからねー……)


ソピア(まだ時間はあるから別のお店も見てみよう)

1.カフェ:スタンダード
2.雑貨屋で訓練用アイテムを買う
3.書店を覗いてみる
4.宝石店を物色

店主「いらっしゃい」

ソピア(参考書、図鑑、雑誌、新聞)

ソピア(マンガって何だろう?)


※一部の本を読むとすぐにスキルを習得できます(本職には劣ります)

柔道極意書 500G スキル『受け身』を学べる
歌姫の自叙伝 500G スキル『歌唱』を学べる
スイミング入門 500G スキル『水泳』を学べる
推理小説 500G スキル『考察』を学べる
少年漫画 500G スキル『根性』を学べる
新聞 40G 最近のニュースを知ることができる
雑誌 40G 最近の流行りを知ることができる


ソピア(マンガってこういう本なんだ……)

店主「はい、立ち読みはそこまでよ」

ソピア「あっ……」

所持金:6360G

↓1、2 買いたい本があれば選択、無ければ『無し』で

柔道極意書・推理小説を購入しました

ソピア(他に欲しいものはある?)

>>95から選択

↓ 複数可、もういいなら『無し』で

新聞・雑誌を購入しました

5280G

店主「お買い上げありがとうございます」


最寄りのカフェ:スタンダード。

ソピア「早速読んでみよう」

マリン「見せて見せて♪」

ソピア「マリン、読めるの?」


~ウベローゼン新聞~

●高台に現れた古城? 不安を感じる市民

ソピア「旧貴族邸宅跡地に黒壁の古城が見えるという噂が流れた」

ソピア「中には陰謀論や終末論を唱える市民もおり、不安が広がっている」


●怪我をした聖騎士 古城と関連か

ソピア「怪我を負った聖騎士、倒れた聖教徒が、件の旧貴族邸宅跡地で目撃された」※写真付き

ソピア「古城の調査に赴き、モンスターに返り討ちにされたとの見方が強い」

ソピア「……大問題になってるよ……」


●ブラッドレイ氏優勢 大統領選現況

ソピア「ウベローゼン市民1000人に対する街頭調査の結果、現共和国軍元帥ブラッドレイ氏の支持率が過半数を維持している」

ソピア「主に戦争を経験した年配の世代に支持されるオーグロス氏、若年層に支持される○○氏(『勇者』)がそれぞれ2割で追随する」

ソピア「いずれにしても共和国軍関係者への市民の信頼は厚いようだ」

ソピア「王都、軍港都市、商業都市でも図の通りほぼ同様の結果が得られ……」


●逃亡中の元貴族9名拘束 ブラッドレイ氏、ギルドの協力に感謝

ソピア「逃亡中の元貴族の名前と特徴を掲載した指名手配書から一週間経ち、新たに9名が拘束された」

ソピア「9名はそれぞれ別の場所に潜伏していたが、反乱を目論んでいたため、占い師に居場所を突き止められた」

ソピア「各ギルドの実力者が現地に赴き元貴族を確保。ブラッドレイ氏はギルドへの感謝の意を以下のように述べた」

ソピア「――――」

ソピア「フルフィリア共和国軍は大統領選を近日に控え、元貴族および元王子への警戒をさらに強める構えだ」

ソピア「……フィナのお師匠さんも関わってるんだろうな……」

●雨の兆し 約一月ぶりの恵みの雨

ソピア「魔法局は、ここ一か月間フルフィリア全土を襲っていた日照りも終わりを迎えると発表した」

ソピア「魔法局の天術師は雨雲を観測し、明日は強い雨が降ると予報した」

ソピア「これまで多忙を極めていた水魔術師に久しぶりの休みが訪れることだろう」


●裏路地の治安悪化 禁止ハーブの栽培も

ソピア「裏路地の治安が悪化し、聖教会が栽培を禁じている危険なハーブの栽培・販売が行われている」

ソピア「識者は、暴力グループが裏路地の治安をある意味で維持していたのではないかと話す」

ソピア「革命と共に共和国軍は暴力グループを解散させた。それが裏目に出た結果であると軍を批判した」


●迷子の息子を探しています 若き『勇者』痛恨の失敗

ソピア「○○氏は、自身の養子が家出し行方不明であると発表した」

ソピア「仕事に熱中するあまり目を離してしまったのだと○○氏は後悔する」

ソピア「○○氏は革命の指揮を執り、その後すぐに大統領選のために国内を走り回る多忙な生活を送っていた」


ソピア「こんなところかな」

マリン「まったく意味がわからなかったわー」

ソピア「庶民の雑誌なんて初めて読みますわ」

マリン(ソフィー、キャラぶれてるわよー)


雑誌:フルフィリアン・レディース


★激白!共和国軍の女性問題を匿名兵士が語る!

記者(以下:記)「こんにちは。今日はよろしくお願いします」

兵士(以下:兵)「くれぐれも匿名でお願いしますよ」

記「はい。ではまず元帥について」

兵「いきなり来ましたね(笑)。彼は浮気を一切していませんよ」

記「それは噂通りという事ですか?」

兵「はい。彼は家族を愛していますから。しかし、家族に会いたくて早退しようとすることもあります」

記「それは軍人として致命的ですね」

兵「あと、一説には娘を女性として見ているのではないかとささやかれていますよ(笑)」

ソピア(割とどうでもいい情報かな。軽く読み流そう)

兵「『貴腐』と『白服』は実は恋のライバルで、軍医さんに惚れてるんです」

ソピア(得るものは無さそうだね)


★人気アイドルROKKA 特別インタビュー

誌面『国内すべての町のテレビで活躍する、アイドルボーカリスト、ROKKAちゃんに聞く!』

ソピア(今、こういう人が巷では人気なんだ)

ソピア(確かにかわいいけど、ピンク髪は目立つし恥ずかしくないのかな)

ROKKA『私、元々は合唱団を志望していました』

ROKKA『プロデューサーさんに出会って、今ではこの仕事を愛しています。みなさんが私の歌で癒されてくれることを願います』

ソピア(脚注によると、ROKKAさんの歌には本当に癒しの効果があるのか、病気が治ったとか噂されているらしい)

ソピア(そんな馬鹿な……)

★来季のトレンドファッション

『来季のトレンドは大人っぽさ!』

『黒髪と落ち着いた服装で知性をアピールしよう!』

マリン「これソフィーの事じゃない?」

ソピア「あれ、私、流行を先取りしてる……!?」


★No.1イケメンギルドはどこだ!? イケメン総選挙

『町のギルドのNo.1イケメンを集めました! 貴女好みのイケメンに投票しよう!』

――僕の剣舞を見に来ておくれ

『○○様は剣士ギルドの王子様! ファンクラブもあるほどの人気イケメン!』

ソピア(変質者さんだ)

――俺様が守ってやるぜ

『槍士ギルドのワイルド系イケメン! 勇者の館の、抱かれたい男グランプリ第一位を獲得した○○様とは彼のこと!』

――ご一緒にお茶でもいかがかな

『アーチャーギルドの爽やかイケメン! ○○様の涼やかな目元に心奪われる!』

ソピア(カッコいいとは思うけど、そこまで心躍らないなぁ)

ソピア(私、16歳なのに初恋もまだだし……)

――やっぱり時代は銃だよね

『ガンマンギルドの冷笑系イケメン、ロット様! 私もイジワルされたい!』

ソピア「ロットさん何やってんのぉ!?」

マリン「声が大きいわー」

ソピア「逆にロットさん以下しかいないの、ガンマンギルドって……」

※パンクな格好してる若者が多いせいです

――勉強あるのみだ

『魔法局の知性派長身イケメン! メガネを光らせるクルト様はお美しい!』

ソピア「なんでクルトさんまで!?」

ソピア「ミルズさんが見たら怒るよ……」

★これで憧れの声に? 魔法街の新製品特集

『○○魔法店は、声変わりポーションを新発売』

『一時間だけ好きな声に早変わり、パーティで使ってみて!』

ソピア(一時間だけじゃ身を隠すのには使えないね)


★華麗なるグリエール家に密着!

『豪商グリエール家は一夫多妻の大家族』

『一家勢揃いのパーティに密着取材しました』

ソピア(正直言って普通の貴族よりよっぽど裕福だよね。これは規制しなくていいの? まあ、軍も資金援助を受けてるんだろうけど)

ソピア(あれ、この写真に写ってるのって……フローラさん!?)

ソピア(フローラさんは普通の家だったよね……なんでお呼ばれしてるの……)


★今週の占い

ソピア「えっと、私の星座は……」

↓コンマが高いほど良い結果

ミハイ王子って見つけようとして見つけられるものなのだろうか

『10位 今週のアナタはちょっと不幸。忘れ物には気を付けて!』

『ラッキーアイテムは指輪。ラッキーパーソンは色黒の人』

ソピア「指輪なんて持ってないし、色黒の知り合いなんていないよ……!」

マリン(だから10位なのねー)


18:00。

ヒレア「いらっしゃいませ。邪教の館へようこそ」

ヒレア「待ってたわ」

ヒレアはエプロンと三角巾をすでに装備していた。

ソピア「食材、持ってきたよ」

邪教徒「ヒレアよ。厨房に案内しなさい」

邪教徒「後は私が代わろう」

ヒレア「着いてきて」

ソピア「食堂じゃないの?」

ヒレア「個人用のキッチンもあるの」

邪教徒「おっと、少し待て」

ソピア「?」

邪教徒「食材の代金を出そう」

ソピア「いえ、いりませんよ」

邪教徒「いや、ヒレアの保護者は我々邪教の館だ……。受け取ってもらわねば困る」

ソピア「分かりました。すいません……」


ソピア「料理はじめるよ」

ヒレア「いつでもいいわ」

↓1コンマ ハンバーグの出来
↓2コンマ-30 トウモロコシwithイチゴジャムの出来
↓3コンマ-10 バニラアイスwithチーズの出来

ハンバーグの出来:03 副菜の出来:-14 デザートの出来:09 確実に呪われている


ソピア「玉ねぎをみじん切りしてみて。出来る?」

ヒレア「任せて。包丁大好き……! うふふ」

ソピア「トウモロコシとイチゴジャム……ノリで買っちゃったけどどうしようかな」

ヒレア「いやああ! 痛い痛い! 陰険天使に目薬刺された!」

ソピア「の、残りは私がやるから目を洗ってきて!」


ヒレア「ひき肉をこねてたら虫が入ってきた……!」

ソピア「何で……!?」


ソピア「トウモロコシ生地のクレープにジャムを塗ろう」

ヒレア「石臼が割れちゃった……」

ソピア「ヒレアちゃんそんなに怪力なの……?」


ヒレア「コンロの火が点かないわ……」

ソピア「このままじゃ生のミンチ肉だよ……」


ソピア「バニラアイスとチーズを混ぜてチーズムースみたいにできないかな」

ヒレア「お砂糖を入れるね」

ソピア「きゃあオーソドックスに塩!」

マリン「何やってるのー? 食材で遊んじゃダメよー」

ソピア「私たちは真剣なんだよ!」


ヒレア「ここは炎の悪魔を呼び出して焼きましょ」

ヒレアの描いた魔法陣から火柱が噴き上がった。

ソピア「強い強い!」

ヒレア「いつもこんなに強くないわ……」

ソピア「しょうがない……えいや!」

乾いたミンチ肉は強火で焼かれ、真っ黒になってしまった。

ヒレア「……」

ソピア「ゴメンナサイ」

主菜:黒焦げ固焼きミンチ肉
副菜:なし
デザート:塩バニラチーズ

ソピア「ど、どうかな……」

ヒレア「……美味しくない」

ソピア「だよね……本当にごめん」

ヒレア「……でも、楽しかったかも」

ソピア「そっか、それならよかったかな……」

邪教徒「何事だ……!」

邪教徒「火事だと聞いてきたが……」

ヒレア「邪教徒さん、コンロが壊れていたわ」

邪教徒「そうか……。ここは長らく使われていなかったからな」

邪教徒「これからも使うというならば機材の点検を行うが」

ソピア「いえ、もう大丈夫です」

邪教徒「ふむ、なるほど……」

例1.ヒレアを魔法競技会に誘う
例2.ヒレアちゃんがやけに怪力で火力もすごかったのですが……
例3.邪教徒さんは料理はできますか?
※自由安価

↓3くらいまで、複数可、『特になし』もOK

アンブロシアではハーブが貴方を食べる

ソピア「私はもう使わないと思いますけど、一応点検しておいた方がいいと思いますよ」

邪教徒「うむ……。いつまた料理をする者が現れるか分からぬしな」

ソピア「邪教徒さんは料理はできますか?」

邪教徒「いや、私もあいにく不得手だ……」

邪教徒「……そなたらほどでは無いが」

ソピア「これは悪魔の、いえ、形無き悪意のせいです!」

ヒレア「私のせいなの」

ソピア「ヒレアちゃんは悪くないよ。でも、やけに怪力で魔法の炎も強かったけど……」

邪教徒「近ごろヒレア自身も制御が追いつかないほどに実力を上げておるのだ」

邪教徒「精神の制御と反比例するようにな……」

ソピア「もしかして……」

邪教徒「うむ」

ヒレア「何か知ってるの?」

ソピア「ヒレアちゃんの努力の成果だよ、きっと」

ソピア「そういえば……ヒレアちゃんは今度の魔法競技会は参加するの?」

ヒレア「参加したいけれど……邪教徒さん」

邪教徒「……このまま安定していれば許可したいのだが」

ヒレア「私、頑張るから……!」

ソピア「でも、ヒレアちゃんはもう人ごみの中でも平気なんですか?」

邪教徒「溜まった鬱憤を競技会で晴らせば良いかも知れんな」

ヒレア「……その……ソフィアが一緒なら大丈夫よ」

邪教徒「お願いできるか?」

ソピア「もちろんです」

邪教徒「ではヒレアは邪教の館のチームには参加できぬが良いな?」

ヒレア「うん。みんな私が蹴散らしてあげる……うふふ」

ソピア「そうだ。人ごみが平気なら、美味しい料理が食べられるお店を知ってるんだけど今度一緒に行かない?」

ソピア「カフェ:アンブロシアって言うんだけど……」

ヒレア「行きたいっ」

ソピア「うん、それじゃ一緒に行こうね……! 絶対だよ……!」

邪教徒(娘からただならぬ邪気を感じるのだが、気のせいか……!?)

↓コンマ+50 ヒレアの交友度が上がります(料理の出来の平均値が50に加算される予定でした、今回は0)

ヒレア「美味しくは無かったけど満足よ」(仲良し:7.03)


ソピア(ヒレアちゃんが邪教の館の前まで見送りに来てくれた)

ヒレア「またね。……夜道には気を付けて」

ソピア「うん。また来るね」


ソピア「ただいま」

アン「お帰りなさいませ、お嬢様」

ソピア「トランシーバーについて調べはついた?」

アン「すいませぇん。今日は忙しくて暇がありませんでした……」

ソピア「いいよ、私だって今日は魔法局に行ってないし」

アン「それとぉ、今日から少ないですがお給料が出たんですぅ」

アン「アンの分の宿代は自分で払えますよっ」

ソピア「あまり大きな金額じゃないけど助かるよ」

5270G

~27日目、訓練結果~

長旅歩き 185/150

スキル『長旅歩き』を習得しました  体力27/27→27/32

ソピア「これでもう疲れ知らずだね。走らない場合に限りではあるけれど」


混乱魔法 29/100

ソピア「光をいくつも動かすのって難しいなぁ……」

※ラジコン2台同時操縦に近い


迷彩魔法 93/120

ソピア「どう? マリン、私見える?」

マリン「ワタシは気配で分かるわー」

ソピア「そうだったね……」

27日目終了

【ステータス】
ソピア=ウィンベル(魔:ソフィア 旅:ルーフェリア)
見た目:スカイブルーの瞳・黒髪ふんわりロングパーマ・シックなコート・リボンカチューシャ・ムーンストーンの杖(知20)
所持金:5270G
アイテム:
フルフィリア共和国ウベローゼン市地図・旅人ギルドカード・ナイフ・金槌・ハサミ・ドライバー・ライター
ポーション×2・毒消し草・回復の杖
薄汚れた赤ずきん・エセ探偵セット・白ワンピース・女中の服・緋袴・ヘアゴムセット・アザラシ革の手袋
オニキス

ジョブ:月魔術師・旅人
スキル:料理・ダンス・長旅歩き・休息・脱兎・騎馬
 月光光線魔法・精神攻撃魔法・光線魔法:精神・光線魔法:波・魅了魔法・全体魅了魔法・幻覚魔法・分身魔法・視覚妨害・魔力制御
 妖精対話・究極魅了魔法・生命の加護

体力32/32 精神32/32
筋力30 敏捷44 知力70(90) 器用20 交渉力70 魔名声18 旅名声34 注目度0
経験値:体7・精47・筋0・敏67・知0・器83・交31

知り合い
あざとい17歳メイド:アン「お嬢様のために尽くしますぅ♪」(親友:8.53)
歪んだ元聖教会信徒の13歳黒魔術師:ヒレア「美味しくは無かったけど満足よ」(仲良し:7.03)
お喋りな16歳ホワイトシーフ:フィナ「あくまでホワイトに、だね!」(仲良し:6.70)
高圧的な15歳サイズユーザー:エルミス「一緒に頂点を目指しましょ!」(仲良し:6.16)
文系15歳美少年新米風魔術師:トール「フラれなくて本当に嬉しかったです……」(恋心:4.09)
明るく優しい22歳ホモ日魔術師:キュベレ「色んな意味で楽しい観光だったわぁ」(友人:4.00)
頭脳派長身18歳新米岩魔術師:クルト「良い対戦相手を見つけた」(友人:3.91)
宿屋のおばちゃん:メリル「気を付けて行動するんだよ」(親しみ:3.31)
おしとやかな12歳商売人:フローラ「いそがしそうでございますね」(知人:2.93)
武人な19歳火魔術剣士:テンパラス「よい戦いぶりであった」(知人:2.02)
魔法街の仕立て屋人形:クリスティ「お姉さんと会えてよかったですっ」(知人:2.00)
ボクっ娘ブラコン16歳女水魔術師:ミルズ「使えない人」(知人:1.94)
皮肉屋な22歳男コンバット:ロット「逃げ足だけは一流だよね」(知人:1.93)
正統派シスター19歳聖教徒:テレサ「いかがなさっているでしょうか……」(知人:1.42)



ゾロ目で2倍上昇、100以上上回ったらもう一回(本で100上回っても無し)

月魔術はコンマにプラス20 妖精対話はコンマにプラス40

『旅人スキル』
小休止 31/150 短時間で心と体を落ち着かせる、精神が5上がる
騎馬Ⅱ 0/150 馬を駆けるように走らせ、馬上で道具を扱える
ラクダ騎乗 0/110 足は遅いが乾燥に強いラクダを操る
ウシ騎乗 0/110 足は遅いが荷物運びと山道に強い牛を操る
火起こし 57/100 木の板と枝があれば火が起こせるようになる
燻製 0/50 保存食である燻製作りを覚える
荷造り 0/100 荷物をまとめるのが上手くなる
野営 16/150 野宿のノウハウが身に付く
植物知識 0/100 草花に詳しくなる

『月魔術師スキル』
光線魔法:空 0/150 月光を凝縮して頭上からビームを落とす
月照明魔法 0/100 周囲の暗闇を月の光で照らす
精神毒魔法 0/120 精神を汚染する、治療しない限り心を蝕み続ける
拡散精神魔法 0/150 妖しい光の波で精神を蝕む
精神ドレイン魔法 0/150 相手の精神力を吸い取る光の球を撃つ
単体魅了魔法 0/200 自分と相手を光でつなぎ、強力に魅了する
視線の的魔法 0/200 敵対している相手全体の注目を自分のみに向ける
注目魔法 0/150 妖しい光を当てた対象に周囲の目が集まるようにする
混乱魔法 29/100 妖しい光を縦横無尽に舞わせて相手を攪乱する
多分身魔法 0/150 幻を操り自分の分身を最大で五人まで作り出す
迷彩魔法 93/120 自分の姿を消す、ただしよく見ると影は残っているし背景が歪んでいる
鏡魔法 0/100 光を反射して対象に自身の分身を見せる
盲目魔法 0/150 光を当てた相手はしばらくの間何も見えなくなる
聴覚妨害 0/120 光を当てた相手の耳が変になる
痛覚妨害 0/120 光を当てた相手は痛みを感じ辛くなる、自分にも使える
頭痛魔法 0/120 光の球を当てた相手に激しい頭痛を感じさせる
瞑想技術 0/100 瞑想が上手くなる、訓練で精神が70まで上がりやすくなる

『本』
柔道極意書 0/1 『受け身』…倒れた際にすぐに体勢を整える
推理小説 0/1 『考察』…現在知っている情報からまだ見えぬ真実を導き出す

ソピア「アン、朝だよー」

アン「……ふあっ……! すいません……! 本来アンが起こさなければいけませんのにぃ!」

ソピア「いいんだよ。もう主従じゃないんだから」

アン「そうですか……お許しいただきありがとうございますっ」


28日目朝 現在地:宿屋 ※注目度0
1.どこかへ行く(ウベローゼン市内、行く理由もあるとなお良し)
2.誰かと会う(同じ場所にいる人は同時指定可、できれば理由も)
3.依頼を受ける(>>10)
4.依頼探し(酒場・宿屋・魔法局)※経過無し
5.自由安価

↓1、2、3 28日目の訓練内容(本はここで選択、訓練一回分として扱います)

↓4 朝の行動選択

>>109 いくつか王子に繋がる安価選択肢は用意するつもりです

>>128 表現が的を射すぎている、これがキャッチコピーでいいと思う


ミルズと話に行くところで、今晩は早いですがここまでです

明日はお休みします、続きはきっと明後日になります

魔法局前の広場を1人歩いているミルズを発見した。

ソピア「ミルズさーん。おはようございます」

ミルズ「……なんだ、キミか」

ソピア「珍しくお兄さんとは一緒じゃないんですね」

ミルズ「ボクだって自分の用事があるから」

ソピア「こんな早くからどちらへ?」

ミルズ「薬品学の講義。だからついてこないで」

ソピア(どうしよっか)

1.講堂の前までついて行ってみる
2.今朝はあきらめて別のことをする
3.講義なんてサボって遊びに行こうよ!

前スレ1000によりロットさんに曖昧な生存フラグが立ちました



ソピア「ねぇねぇ、薬品学ってたとえばどんなことを教わるんですか?」

ミルズ「うるさいな……! ついてくるなって言ってるじゃないか……!」

ミルズが右手をソピアに向ける。水鉄砲の構えだ。

ソピア「……ごめんなさい」

ミルズ「……」

ミルズは踵を返し去って行った。

ソピア(こっそり追いかける?)

1.追いかける(敏捷44・器用20、コンマとの合計100以上で気付かれない&撒かれない)
2.去る

ソピア(忍び足スキルは無かったけど、ミルズさんには気づかれなかった)

ミルズが講堂の玄関に向かう。

ソピア(これ以上は追いかけられない……)

講堂の二階の窓から数人の水魔術師が顔を覗かせている。

ソピア(何してるんだろう?)


水魔術師少年「ひひひ、おい、来たぞ」

水魔術師女子「オーケー、合図ヨロシク!」

水魔術師メガネ「3、2、1、今です!」


ソピア「わっ……!」

大量の水の塊、それが玄関に入ろうとするミルズに降りかかった。

ソピア(なんで……?)

あっはっはっは! きゃははは! マジウケる!

水魔術師たちの笑い声がソピアのところまで届いていた。

ミルズ「……」

一人だけ嵐に襲われたような姿のミルズは、バッグから何かを取り出すと、地面に向けてぶつけた。

今日は昼から雨。ミルズは一瞬で体を乾かすマジックアイテムを持ち歩いていたのだ。

ミルズは何事も無かったかのような姿で講堂へ入っていく……。

水魔術師少年「そーいっ!」

しかし、すぐに少年の掛け声と共にミルズは表へ飛ばされてきた。

背中から床にたたきつけられたミルズの元に数人の少年少女たちが群がり……

ソピア(ひどいっ……!)

囲んで、蹴り始めた。

1.すぐに止めに入る
2.一旦我慢して様子を見る
3.すぐにクルトさんに知らせる

↓ 最初に2票入ったもの

ソピア「そこまでよ!」

水魔術師少年「ああ?」

ソピア「理由なき暴行は犯罪です!」

水魔術師ヤンキー「なんだテメー!」

水魔術師女子「ねー、コンブ。こいつ知り合い?」

ミルズの髪を掴み乱暴に頭を持ち上げ、ソピアの方を向かせる。

ミルズ「……知らない」

水魔術師メガネ「部外者は帰ってください」メガネクイッ

水魔術師ギャル「何その杖、アンタまさか伝説の月魔術師? ウケるー!」

ソピア(相手は5人……足が震える)

ソピア(ミルズさんは知らんぷりしてくれてる。これはきっと彼女の優しさ)

ソピア(私はどうすべきなの……?)

1.逃走
2.威嚇の光線魔法
3.効くか分からないけど全体魅了

ソピア(受けて見なさい! 中々使いどころのない全体魅了の光!)

少年「ふえっ……」

少女「あ……」

ヤンキー「なっ……!」

ギャル「あーチクショー、月魔術ってそういや……」

メガネ「くっ!」

メガネをかけた水魔術師だけが顔を押さえて魅了から逃れた。

ソピア「魅了ならこういうこともできるよね……そこのメガネを縛り上げなさい!」

4人「……」フラフラ

メガネ「ひっ、ひぃぃぃ!」

1.ミルズに駆け寄る
2.自分もメガネを追いかける(コンマ50以上で確保成功、失敗すると魅了が切れる)

メガネの水魔術師を追いかける4人を見送り、ソピアはミルズに駆け寄った。

ソピア「ミルズさんっ!」

ミルズ「馬鹿じゃないの……キミまでターゲットにされるだけだよ」

ソピア「でも……ミルズさんが怪我して……!」

ミルズ「なんのための治癒魔法?」

ソピア「……毎日、そうやって怪我を治して、服も洗って……?」

ミルズ「キミには関係ない」

ソピア「どうしてクルトさんに言わないんですか……!?」

ミルズ「兄様に余計な面倒をかける訳に行かないからね。くれぐれも勝手な真似はしないでよ」

ミルズ「ボクは講義があるから、それじゃ」

ソピア「そんな状態で、まだ行くって言うんですか!?」

ミルズ「出席しなくなることこそ彼らの思う壺じゃないか」

ミルズ「それに、ボクも兄様ほどじゃないけど頭には自信があるから。教科書なんて無くても十分だよ」

ソピア「……」

ミルズ「……夜道と頭上には気をつけなよ」

ミルズは何事も無かったかのような調子で講堂に入って行った……。

1.まだミルズを追いかける
2.やっぱりクルトさんに知らせよう
3.メガネたちを追う
4.一旦帰ろう

水魔術師たちの走り去った方へと向かう。

講堂裏。塀によって作られた突き当りに5人の水魔術師が立っていた。

ソピア「魅了は解けたみたいですね」

少年「ざけんなよお前!」

ギャル「時代遅れのマイナー魔法なんて対策してないっつーの!」

ヤンキー「半殺しにしてやらあ」

ソピア「……さすがに捕まりますよ?」

女子「あたしら水魔術師だよ? 血まみれにした後回復してやるの。証拠も残らないの」

メガネ「それを繰り返せば君は僕らに逆らう気もなくなるというわけさ」

ソピア「……私は話し合いに来たんですけど」

少年「俺たちに話すことはねぇよ!」

メガネ「まあ待て。一応聞いてやろうじゃないか」

ソピア「どうしてこんなことをするんですか? ミルズさんを攻撃してあなたたちに何か得があるとは思えないのですけど」

メガネ「僕たちは彼女が嫌いなんだ。それだけで十分でしょう?」

ソピア「……私はあなたたちが嫌いなので何してもいいという事ですか?」

女子「あのねー。時代は共和制なの。多数決なの。大勢が不快だと思った人間は市民の敵なの。分かる?」

ソピア「意味が分かりません」

少年「あのゴミは社会のゴミなんだ! いるだけで俺たちの勉強の邪魔なんだよ!」

ソピア「きっと、市民の皆さんに聞いたらあなたたちの方が……」

ヤンキー「うるせえ! 話は終わりだ! ぶっ殺してやろうぜ!」

ソピア(流石にここは逃げて応援を呼ぼう……)

振り返ったソピアの前に水の壁が立ちはだかる。

指先で軽く触れると勢いよく弾き返された。

ソピア(ピンチ……!)

1.もう一度全体魅了
2.大声で助けを呼ぶ
3.拡散光線で一網打尽

↓ はずれあり

ソピア「誰か助けてええええええ!!!!」

ギャル「誰も来ないし! ウケる! マジウケる!」

少年「お、おいっ! あれ!」

12 少年「なーんてな、わっははは!」
34 魔導師「何をしているのですか?」
56 ミルズ「こうなると思ったよ……」
78 キュベレ「救世主の登場よん♪」
90 アン「はぁい、お掃除の時間ですよぉ」

水魔導師「……何をしているのですか?」

ソピアの背後で渦巻いていた水の壁は消え去り、講師と思われる魔導師が姿を見せた。

男子「じ、実戦訓練です!」

女子「いつも通りですよ!」

水魔導師「……相手はミルズさんではないのですね」

メガネ「たまには趣向を変えたんです」

ヤンキー「こいつは通りすがりの月魔術師ッス!」

ギャル「なんかミルズの代わりに相手してくれるって言うんですよー」

ソピア「私そんな事言ってません!」

水魔導師「……どうなんですか?」

ヤンキー「嘘つくなよテメー!」

男子「言ってました!」

女子「ミルズさんがかわいそぉーっていらない心配したんです」

ギャル「せんせーはアタシたちの味方ですよね?」

メガネ「先生。どちらが正しいかは明らかですよね?」

水魔導師「……貴女。約束はきちんと守りなさい」

ソピア(え……!? この人今の話を信じるの……!?)

ソピア「そんな約束してませんって……!」

水魔導師「しかし、間もなく講義の時間です。聞くつもりがあるのなら講堂へお入りなさい」

5人はニヤニヤしながら水魔導師に付いていった。

ソピア「どうしよう……」

マリン(ハラハラだったわー)

ソピア(マリン、あの壁は壊せなかった?)

マリン(無理よー……)

ソピア(ミルズさんを待ちたいけどまた絡まれたら面倒だし……)

1.危険だけど普通に講堂前で待機
2.マリンにこっそり待ち合わせの手紙を渡してもらう
3.誰かに事情を話して一緒に来てもらう

そこは通りすがりの冷笑系イケメン()だろう

ソピア(手紙を出そう)

講堂に入り、ロビーの机に置かれていた何かのアンケート用紙を手に取る。

ソピア(講義が終わったら後をつけられないように気を付けつつ○○に来てください、と)

ソピア(マリン、この手紙を部屋にいるミルズさんにこっそり渡してきて)

マリン(かくれんぼねー。任せてー♪)

ソピア(絶対に見つからないようにね)


マリン(スパイごっこー♪ どきどきねー!)

マリン(ミルズは……結構後ろにいるわー、なーんだ楽勝ねー)

1234 ミッションコンプリート
5678 手紙は渡せたがそれがメガネたちにバレる
90 マリンが見つかって部屋が大騒ぎ

成功していれば○○は選択式でした



マリン「…………ミルズっ」

ミルズ「……!」ビクッ

マリン「…………手紙よー」

マリン(ミッションコンプリートー! ワタシはできる妖精よー)

マリンこそ見つからなかったものの、ミルズが受け取った手紙をポケットにしまう様を、講義をまるで聞いていないヤンキーは見逃さなかった。


水魔導師「では、これで講義を終わります。薬品は自分でも作ってみるように」

ヤンキー「おいテメー、講義の途中なんか持ってただろ。出せやオラ」

ミルズ「……何も持ってない」

ギャル「クスクス。身体検査しよっかーwww」

女子「あ、手紙が出てきたの」

少年「へー、どうやって渡したのか分かんねーけど、これ、さっきの女だよなぁ?」

メガネ「恐らく姿を消す魔法じゃないかな」

少年「どうする? 殴り込みかけて今度こそぶっ潰すか?」

ヤンキー「カフェ:アンブロシアって場所か。おう、カフェごとぶっ壊してやろうぜ」

メガネ「待つんだ。この辺以外で暴れるのはまずい。そしてきっと相手にとって有利な場所だろう」

女子「じゃーどーすんのさー」

ギャル「キャハハ! 決まってんじゃん! ねーミルズぅー」

ギャル「アイツに罵詈雑言を浴びせてひっぱたきな、アタシらが陰で見ててやるからさ」

ミルズ「……」

少年「聞こえてんだろ、返事しろオイ!」

ミルズ「……はい」

ヤンキー「こういう事考えるのはギャルには適わねーな」

カフェ:アンブロシア。

店主「いらっしゃいませ~」

ミルズ「……何ここ」

少年「端っこの席に行くぞ」

女子「ここ大丈夫……? 薄気味悪いんだけど……」

ヤンキー「妙な匂いだ……魅了魔法みてえに精神が引っ張られるような……」

メガネ「落ち着くんだ。ただのカフェだ。……お、お冷だけ頼めば問題ないさ、うん……」

ギャル「いた、アイツだ。……なんかどことなく異彩を放ってるけど……」

少年「おら、ミルズ。行って来いや」


ミルズ「……待たせたね」

ソピア「お疲れさま。ミルズさんも何か頼もっか(セットクリーム&イサイダーの効果で、今の私は絶対に交渉に失敗しない!)」

マリン(店内に敵5名、あいつらよー!)

ソピア「あ、ちょっと待ってね(えー、せっかく店主さんにお客を増やす代わりにサービスしてもらったのに)」

ソピア「ミルズさん、逃げよう」

ヤンキー「ちっ、見つかったか」

メガネ「探知魔法は風魔術の範疇のはずだが……」

少年「逃がすかコラ!」

店主「おまちくださいなー」

ギャル「何よ、アタシら急いでんだけど」

店主「おみせでさわぐおきゃくさまにはぁ」

店主「サービスメニュ~として、スペシャルドリ~ムセットが……」

5人「ごめんなさいいい!!」ダダッ

ミルズ「逃げ切れた……?」

ソピア「マリンの追い風魔法さまさまだね」

マリン「もっと褒めてー♪」

ソピア「えらいえらい」


ソピア「それで、ミルズさん。いつごろからあんなことされてるの?」

ミルズ「……三週間前くらいから、だったかな」

ソピア「心当たりはある?」

ミルズ「キミも分かってるんじゃないの」

ソピア(もしかしなくても、ぶっきらぼうな性格・自分の事をボクと呼ぶ・クルトさんへの兄様呼び、この辺りが理由で浮いちゃったんだろうね……)

ソピア(でも暴行していい理由には全くならない)

ミルズ「これからどうするつもり? 明日からキミも狙われ続けると思うけど」

ソピア「……」

1.クルトさんに相談すべきだよ
2.ぐうの音も出なくなるほど論破しよう
3.彼らにも同じように痛みを思い知らせよう

ソピア「あの人たち、よく分からない理論で武装してたから論破すればいいと思う」

ミルズ「できるの……? あいつら、何言っても通じないけど」

ソピア「論破って言っていいのか分からないけど、世間の正しい常識を分からせてあげればいいんだよ」

ソピア「それで力が正義とか言い出したら遠慮せずに仕返ししようよ」

ミルズ「……どうやって」

ソピア「2人じゃ無理だね……頼れそうな人に声をかけてみる」

ソピア「今日はまだ講義はある?」

ミルズ「無い」

ソピア「それなら安心。クルトさんと一緒にいればいいよ。あのカフェに乗り込んでくることは無かったよね?」

ミルズ「うん」

ソピア「明日までに味方を探して来るから、待っててね」

ミルズ「……なんで」

ソピア「うん?」

ミルズ「なんで、ボクのためにそこまでしてくれるの……?」

ミルズ「今まで散々きつく当たってきたじゃないか……」

ソピア「うーん……」

123 私もターゲットにされたからね
456 クルトさんに、ミルズさんをよろしくって言われたからね
789 個人的に許せなかったからさ
0 友達だから当然だよ

ソピア「クルトさんに、ミルズさんをよろしくって言われたからね」

ソピア「引き受けたからにはほっとくわけにいかないよ」

ミルズ(……お人よし、と言うより義理堅い人なのかな)

ソピア「クルトさんに内緒の、私たちだけの秘密ができちゃったね」

ミルズ「何言ってんの」

ソピア「冗談だよ……」


↓コンマ+60、ミルズの交友度が上がります

ミルズ「信じていいの……?」(友人:3.45)


ソピア(ミルズさんと仲良くなると言う用事を達成しようとしたら、逆にすることが増えた感じ)

ソピア(めんどくさいとは思わないけどね)

ソピア(今回の件で頼れそうな人……)

ソピア(魔人さんに懲らしめてもらう……とあの人たち死んじゃいそう)

ソピア(フィナは……友達にはなってくれるだろうけど。暗殺させるわけにもいかないし……)

ソピア(大人の人を頼るのが正解かな)


28日目昼 現在地:宿屋 ※注目度0
1.どこかへ行く(ウベローゼン市内、行く理由もあるとなお良し)
2.誰かと会う(同じ場所にいる人は同時指定可、できれば理由も)
3.依頼を受ける(>>10)
4.依頼探し(酒場・宿屋・魔法局)※経過無し
5.自由安価

骨のような女性については1スレ目の427参照、アンブロシアより前のアレな要素



ソピア「雨降ってきた……!」

マリン「傘はあるのー?」

ソピア「最近日照りだったから用意してなかった……」

ソピア「もう今日は濡れてもいいや、コートだし透けないし……」


ソピア(気分転換に仕事することにした)

ソピア(そして懐かしの裏通りの一軒家へ……)

ソピア「月魔術師でございます。依頼を見てきました」

骨「いらっしゃい……」

ソピア(わあ、何度見ても骨だー怖いよー)

骨「あらぁ……。貴女は……懐かしのぉ。ふふふ……」

ソピア(覚えられてたよー怖いよー)

骨「どぉ……? 前より強い魔法使いになったぁ……?」

ソピア(世間話してきたよー怖いよー)

ソピア「あの、早速魔法受けますか?」

骨「お願いするわぁ……」

ソピア「では、幻覚をお見せします」


↓ 精神力32+知力90(杖補正)、恐怖でマイナス10 目標値120……コンマ8以上で成功 50以上オーバーで……?

骨「あ、あはっ、あはははははははははぁ!!!」

骨「見える! 見えるわぁ! 夢と希望の世界がぁ!」

骨「あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!!」

骨「うみゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


ソピア「500Gと……メモ書きがある」

ソピア「虫が這ったような筆跡で読みにくいけど……」

『どうもありがとう。今度はもっと大きな依頼をするかもしれません』

ソピア「もっと大きな依頼って何……!? まさかこの人の仲間とか……?」

(骨たち「お願い……。早くぅ……」「あひゃひゃひゃひゃ!!」「ねぇ、まだ、まだなの……!?」)

ソピア「いやぁぁぁぁぁ!!」

5770G

↓コンマ一桁分名声が上がります

魔名声18→28 なんでこんなに上がるのか


ソピア「うう……慣れないよ」

マリン「おつかれさまー」

ソピア「気分転換のつもりが更なる気分転換が必要だよ……」


気分転換に……
1.魔法局へ
2.パン屋へ
3.チョコ店へ
4.魔法街のカフェへ

↓ ちょっといつもと違う人がいるかも

人多いときは↓2や↓3も使いましょうかね



エルミスのよくいるカフェ。

ソピア「あれっ」

フローラ「あら、ソフィアさん。ご機嫌麗しゅう」

ソピア「フローラさん、お久しぶりです」

フローラ「ずぶぬれでどうされたのですか?」

ソピア「傘が無いけど、きっと平気だと思って……」

フローラ「いけません。私の傘をおつかいください」

フローラ「私はむかえの者を来させますので大丈夫です」

ソピア「ありがとうございます……」

※花柄の傘を手に入れた


ソピア「フローラさんがここにいるなんて珍しいですね」

フローラ「エルミスさんにここで待つよう言われたのです」

ソピア「どうもすみません……。迷惑かけてるみたいですね……」

フローラ「いいえ。どうしてもと言うときは退いてくれますもの。こうして暇なときは付き合ってあげるのです」

ソピア「確かに、意外と聞き分けがいいところありますよね」


ソピア「そういえばエルミスの誕生会にフローラさんも呼ばれてましたよね?」

フローラ「ええ。プレゼントももう考えてあります。彼女ににあう花束を」

ソピア「フローラさんらしくていいですね。きっとフィナはお菓子なんだろうな……」

例1.マリンを紹介する
例2.誕生日プレゼントは何がいいか相談する
例3.フローラさんの経営しているお店ってどこにあるんですか?
例4.何かお仕事ありませんか?
※自由安価

↓3くらいまで

ソピア「誕生日プレゼント……何がいいでしょうか?」

フローラ「きっとエルミスさんはソフィアさんのプレゼントなら何でも喜んでくれます」

ソピア「うん……そんな気がする……」

フローラ「たとえば、身に付けるものがよいのでは?」

ソピア「でもエルミスって中々いい物着てるから……ちょっと高いものじゃないと満足しなさそう」

フローラ「武器をプレゼントするのはいかがでしょう」

フローラ「見たところ、エルミスさんの武器はギルドで最初にもらえるもの……他の服やアクセサリとくらべて浮いています」

ソピア「もうちょっとゴテゴテした装飾が付いていた方がエルミスらしいですね」

フローラ「もしも武器を買うなら私の経営するお店をご利用ください。知人割引でお安くしますわ」

ソピア「フローラさんのお店ってどこにあるんですか?」

ソピア「町をうろうろしていればどこかで見つかると思ったんですけど……」

フローラ「いろんなギルドの近くに持っています。例えば……」

フローラ「剣士ギルドの近くで、双子の姉弟に鍛冶屋を任せています」

ソピア「あ、そのお店一回覗きました」

フローラ「おふたりは腕を磨きたいとのことでほとんど経営も任せています」

フローラ「魔法街でしたら……そこの仕立て屋のオーナーをしておりますの」

ソピア「えっ」

フローラ「お店を大きくできればよいとおっしゃるので、ご厚意で利益をすべていただいておりますね」

ソピア「気付かないだけで何度も訪れていたんですね……」

フローラ「他には、王都などにも数件持っています。店主の意思を尊重した経営ができればよいと考えています」

ソピア「あの、フローラさんはそういったお店の知り合いが、嫌がらせを受けていたらどうされます?」

フローラ「……ソフィアさんは現在そのような目にあっているのですか?」

ソピア「どうでしょう。まだあってませんね」

フローラ「そのような場合は、探偵や何でも屋の腕利きを雇って……全力をもってつぶさせていただきます」ニッコリ

ソピア「それはちょっと極端なような……」

フローラ「実際には交渉でおたがい譲歩することになるでしょう。商売の世界はそういうものなのでございます」

ソピア「もしも、エルミスと私が喧嘩したらどちらに付きますか?」

フローラ「もちろん、私に利益がある方でございますよ」

ソピア「仲裁には入らないんですか?」

フローラ「それが後々、私たちのためになるのなら」

↓コンマ+10、フローラの交友度が上がります

フローラ「どうぞごひいきに」(友人:3.55)


ソピア(流石に知り合いの知り合いまで助けてって言える相手じゃなさそうだから遠慮した)

ソピア(傘はいつか返そうと思う。特にお返しできないからね……)

28日目夜 現在地:魔法街 ※注目度0
1.どこかへ行く(ウベローゼン市内、行く理由もあるとなお良し)
2.誰かと会う(同じ場所にいる人は同時指定可、できれば理由も)
3.依頼を受ける(>>10)
4.依頼探し(酒場・宿屋・魔法局)※経過無し
5.自由安価

魔法街の図書館。

ソピア「あれ? トールくんがいない……」

キュベレ「そしてアタシがいるわよん♪」

ソピア「こんばんは。キュベレさんもトールくんに用事ですか?」

キュベレ「ううん。いつも外にいるんだけど、雨だしねぇ」


本を立ち読みしながら待つこと30分。

トール「はぁ、ひどい目に遭いました……」

キュベレ「お帰り、トールくぅん」

トール「別にここ僕の家でもキュベレさんの家でもありませんからね」

ソピア「こんばんは。ひどい目って何があったんですか?」

トール「い、いえ! 何でもありません!」


ソピア「実はトールくんをお誘いに来たんですけど」

トール「お、お誘い……!?」

ソピア「はい。魔法競技会のチームメンバーを集めていたんです」

トール「な、なるほど……。5人いないとダメなんでしたっけ」

キュベレ「トールくんがいるならアタシもぉー」

ソピア「すいません。もうトールくんで5人そろいました。それにキュベレさん初級者じゃないでしょう」

キュベレ「あら、フリー部門じゃないのね。それなら仕方ないわ」

キュベレ「別にチーム戦だけが競技会じゃないものね」

ソピア(どうしようかな……)

ソピア(悪いけどトールくんは頼れそうにない。キュベレさんは……頼っていいものなのか)

ミルズの件を相談
1.する
2.しない

今晩は普段より早めですがここまで

29日目はイベントパートが多く普段に比べて行動が縛られます

ミルズのイベントは迷彩魔法を覚えてる前提で考えていたので、実際にはずいぶん走り回ることに

>>195 ロットさんはイケメンですから!イケメン(笑)ではありませんから!

ソピア「あの……2人に聞いてほしいことがあるんです」

キュベレ「なぁに。改まっちゃって」

ソピア「実は、私の知り合いのミルズさんという水魔術師が一方的な暴力を受けていて困っているんです」

トール「……!」

キュベレ「……なるほどねぇ、お互い水魔術師なら証拠も残りにくいわ」

ソピア「今朝、講堂の近くでその場面を見て、思わずかばってしまって。ミルズさん曰くこれからは私もターゲットにされると」

キュベレ「詳しく聞かせてちょうだい」


トール「……ひどい話です!」

キュベレ「やりたい放題ねぇ」

ソピア「私は、彼らの理屈が間違いだって知らしめるべきだと思うのですけど……」

キュベレ「多数決の原理だっけ? 一理あるわ」

トール「えっ、キュベレさん!?」

キュベレ「でも、だからこそ彼らは間違ってるのよ。世間の広さを思い知らせてやりましょ」

ソピア「キュベレさん……!」

キュベレ「明日の朝、またここに来てちょうだい。準備して待っているわ」

トール「まさかまたここに泊まるつもりですか……」

キュベレ「トールくんはどうする?」

トール「キュベレさんが泊まるなら帰りますよ」

キュベレ「そうじゃなくって、明日のこと」

トール「それは……」

ソピア「怖いなら無理しなくていいですよ」

トール「……いざという時、助けられるように待機しておきます」


ソピア「雨が強い……」

1.病院までアンを迎えに行こう
2.競技会に向けて魔人さんに稽古をつけてもらおう
3.真っ直ぐ帰ろう

ソピア「こんばんはー」

魔人「雨の日は気が滅入るの」

ソピア「そうですね」

魔人「この雨はわらわが降らせたと言ったらどうする?」

ソピア「あまり驚きはしません」

魔人「そうか」

ソピア「市民に頼まれたんですよね」

魔人「うむ。……今日は魔法を教えるか?」

ソピア「お願いします。実は……」

魔人「魔法競技会だな。それと、わらわは人間同士の争いには手を出さん。自力で解決せよ」

ソピア「話が早くて助かりますね」

魔人「では、まず月魔術以外の、火・水・岩・風・日の基本的な魔法を教えようぞ」


『指先から火が灯るようになりました』

ソピア「火起こしなんていらなかったね……」


『精神力を消費して水を呼び出せるようになりました』

ソピア「これって体の水じゃないですよね?」

魔人「だとしたら死んでおる」


『大地の力を知覚できるようになりました』

魔人「後は魔法陣などを覚えるのみ。岩魔術は覚える魔術じゃぞ」


『自身の周りの空気を操れるようになりました』

魔人「この範囲を広げ、技術を磨くのが風魔術の訓練であるぞ」


『手の周りに暖かな光を纏わせられるようになりました』

ソピア「月魔術とは反発しないんだ……」


魔人「これで基本は教えた。お主、感想は?」


123 なんだか悪いことをしてますね……ギルドに申し訳ないです
456 まだまだこれからです、頑張ります!
789 なんだか悪いことをしてますね……ワクワクドキドキです!
0 このまま白魔術と黒魔術も教えてください!

ソピア「このまま白魔術と黒魔術も教えてください!」

魔人「危険だと教えたはずじゃぞ……?」

ソピア「構いません! 今の私は調子に乗っています! ハングリー精神です!」

魔人「自覚のあるハイテンションじゃと!?」

仮面「悪魔代表の者です。我らの力を借りたいのですか?」

生命の天使「神に交渉を試みます――」

魔人「……」

奇数 待て!わらわのような者をこれ以上出すわけには行かぬ
偶数 ククク……せいぜい暴走せぬよう気を付けるがいい

魔人「ククク……せいぜい暴走せぬよう気を付けるがいい」

ソピア「はい! でも交渉次第なんですよね」

ソピア「私、神にも悪魔にも嫌われてますから……」

魔人「そうじゃったな。さて、どうなるか……」

ソピア「きっと! 私の想いが通じれば!」← 一時のノリです


奇数 神(お断りです)
2 生命の天使「私で良ければ」
4 恋愛の天使「力、貸しちゃう♪」
6 学業の天使「努力家のソピアを愛しています」
8 武力の天使「我らの力を欲すか」
0 神(天使総出で力を貸すべし)

↓1 神側


偶数 悪魔たち(やっぱこいつ無理)
1 無知・永遠の悪魔「クスッ、貴女もわたしたちが好きなの?」
3 予言・天空の悪魔「悪魔の世界へようこそ、お嬢さん」
5 夜・呪いの悪魔「――ケッ、いつものお前か」
7 死霊・傀儡の悪魔「いいのかい、ボクらにその身を預けて」
9 悪魔たち「その言葉を待っていたぞ!(手のひら返し)」

↓2 悪魔側

こんな時だけ愛されるソピアちゃん、これ神と悪魔が示し合わせてるのでは



古城のホールに2つの声が響いた。

学業の天使『努力家のソピアを愛しています』

無知・永遠の悪魔『クスッ、貴女もわたしたちが好きなの?』

ソピア「ありがとうございます! ありがとうございます!」

魔人「ククッ、よりによってお主らか」

ソピア「お知り合いですか?」

魔人「数百年来の付き合いじゃぞ? 奴らがわらわに力を与えた天使と悪魔のペアじゃ」

ソピア「あっ……」

マリン(ソフィー、落ち着いてー!)

魔人「よもやお主がわらわと全く同じ道を歩むことになるとはな……カッカッカッ!!」

ソピア「……」

1.冗談でした!お二方ともお帰り下さい!
2.天使さんか悪魔さん、どちらかチェンジで!
3.私……このまま魔人になってもいいかなって

↓ 先に3票入ったもので(唐突に職業決めより重要な選択)

ソピア(今さら帰ってなんて言っても聞いてくれるとは思えない)

ソピア「天使さんか悪魔さん、どちらかチェンジで!」

魔人「ふん。わらわと同じ末路は避けたか。しかし天使と悪魔がそろえば結果は似たようなものよ!」

永遠の悪魔「あらら。怖気づいちゃった?」

学業の天使「そうですか。貴女に勉学の素質を感じたのですが……」

ソピア(と、とりあえずどの天使・悪魔にチェンジして欲しいのか言わないと……!)


1.生命の天使……ご存じヒレアに付き纏う顔見知りの天使さま。水を司る。副作用で命(血)を欲すようになる。
2.恋愛の天使……恋のキューピッドな天使さま。運命を司る。副作用不明。
3.武力の天使……たくましい肉体で描かれる天使さま。文明を司る。副作用不明。
(学業の天使……受験生に人気の天使さま。火を司る。副作用で人外級の学習効率を得る。)

4.夜・呪いの悪魔……ご存じ邪教の館で何度か会ってるいつもの悪魔。副作用で太陽が苦手になる。
5.予言・天空の悪魔……いま目の前にいる執事姿の仮面の悪魔。副作用不明。
6.死霊・傀儡の悪魔……道化師姿の少年の悪魔。副作用不明。
(無知・永遠の悪魔……幼い少女の姿の悪魔。副作用で永遠の命を得る。)

↓ 最初に2票入ったものに打診します

※なお魔人さんも最初は悪い副作用が出ていました

※『あらゆる情報が頭の中に入って来てパニックに陥る』&『時間の感覚を失う』、これを克服した結果のチートなのです


ソピア「で、では運命を司る、恋愛の天使さんにチェンジお願いします」

恋愛の天使『はぁ~い。よろしくねっ』

ソピア「あの、私は天使には厳かであって欲しい、今どき珍しい若者です」

天使『これでいいです?』

ソピア「はい」

天使『今どき珍しいきちんとしたあなたにお教えしますです。私は恋愛の天使と呼ばれてますけど本来は人生・時を司る運命の天使』

天使『そして、あくまで私はあなたにとっての天使の代表です。他の天使のご利益も問題なく受けられますのでご安心下さいませ』

ソピア(どちらかというと不安になりました……)

『天使からの魔力の貸与を受けられるようになりました』


予言の悪魔「わたくしも貴女にお仕えしたいのですが」

魔人「わらわの半生を知っておるくせにそう言うか。流石は悪魔じゃの」

ソピア「……」

1.無知・永遠の悪魔さんをキープ
2.予言・天空の悪魔さんにチェンジで
3.悪魔さんどちらも力を貸してくれてもいいんですよ?

↓ 最初に2票入ったもの

ソピア「予言・天空の悪魔さんにチェンジで!」

永遠の悪魔『わたしはいらないの?』

ソピア「ひ、一人で十分です!」

永遠の悪魔『……クスクス』

ソピア(!? 何か中に入り込んで……!?)

魔人「わらわは何もせぬぞ。お主が招いた結果じゃ」

↓ 精神力32、コンマ68以上で悪魔祓い成功

ソピア(出て行って!)

ソピア「…………ほっ」

魔人「ほう。払いのけたか……。計三つの力にさらされた人間の行く末も見てみたかったが……」

ソピア「わっ……私を、実験材料、みたいに……言わないでくださいっ……!」


予言・天空の悪魔「では改めて名乗らせていただきましょう」

悪魔「わたくしは元々、未来・宇宙、そういった未知から見出された神性でございました」

悪魔「しかし、唯一神と名乗る一柱の神に討伐され、現在では悪魔として存在しております」

悪魔「名は……サタンと名乗っておきましょうか。以後、どうぞお見知りおきを……」

『悪魔からの魔力の貸与を受けられるようになりました』


魔人「ははは。やはりこやつらお互いの声は聞こえぬふりをしておるわ。話し合いなどせずにお主に力を貸すつもりじゃぞ」

ソピア「う、うう……(軽い気持ちで禁忌を犯してしまった……)」

魔人「そう気を落とすでない。神か悪魔の双方がお主に執着するとは限らぬ。問題は取り合いなのじゃ」

魔人「ククク。まあわらわの元で魔法の修行を続ければおのずと奴らもお主に惹かれることじゃろう」

ソピア「こ、困ります……」

魔人「白魔術と黒魔術を望んだのはお主じゃぞぉ? ほっほっほ!」


魔人「では、魔法の勉強を再開するか? わらわが付いておればすぐに魔法を習得できるじゃろう」

魔人「火魔術は精神をエネルギーに変えるコツを学ぶ、水魔術は精神を物質に変えるコツを学ぶ」

魔人「岩魔術は魔法陣や魔導具について習う、風魔術は時と場の性質を考える」

魔人「日魔術は光の強さを、月魔術は光の性質を重視する」

魔人「白魔術・黒魔術は力の強さではなく、受け取った力をどう制御するかが試される」

魔人「白魔術の制御は他人を思う優しさが大事じゃ。黒魔術の方は契約した悪魔との相性次第じゃな」

魔人「さて、説明は以上じゃ。クク、一気にたくさん覚えると迷うじゃろう。まず何から教わるか、お主に決めきれるかな?」


1.火魔術を訓練
2.水魔術を訓練
3.岩魔術を勉強
4.風魔術を勉強
5.日魔術を訓練
6.まずは月魔術を極めていきたい
7.白魔術を制御
8.黒魔術を制御
9.きょ、今日はもう……

ソピア「まずは月魔術から極めていきたいです。表でも気兼ねなく使えるので」

ソピア(それと、白魔術と黒魔術は触れない方が無難だと思う)

魔人「触れておかないと後で暴走した時抑えが利かぬぞ? 触れると暴走も早まるがの!」

ソピア「どうしろっていうのですか……」

魔人「では訓練したい魔法を言うがよい。付き合ってやろう」

『月魔術師スキル』
光線魔法:空 0/150 月光を凝縮して頭上からビームを落とす
月照明魔法 0/100 周囲の暗闇を月の光で照らす
精神毒魔法 28/120 精神を汚染する、治療しない限り心を蝕み続ける
拡散精神魔法 0/150 妖しい光の波で精神を蝕む
精神ドレイン魔法 0/150 相手の精神力を吸い取る光の球を撃つ
単体魅了魔法 0/200 自分と相手を光でつなぎ、強力に魅了する
注目魔法 0/150 妖しい光を当てた対象に周囲の目が集まるようにする
混乱魔法 29/100 妖しい光を縦横無尽に舞わせて相手を攪乱する
多分身魔法 0/150 幻を操り自分の分身を最大で五人まで作り出す
迷彩魔法 93/120 自分の姿を消す、ただしよく見ると影は残っているし背景が歪んでいる
鏡魔法 0/100 光を反射して対象に自身の分身を見せる
盲目魔法 0/150 光を当てた相手はしばらくの間何も見えなくなる
聴覚妨害 0/120 光を当てた相手の耳が変になる
痛覚妨害 0/120 光を当てた相手は痛みを感じ辛くなる、自分にも使える
頭痛魔法 0/120 光の球を当てた相手に激しい頭痛を感じさせる
瞑想技術 0/100 瞑想が上手くなる、訓練で精神が70まで上がりやすくなる

※『視線の的魔法』は『注目魔法』で代用できるので削除しました

↓1、2、3 訓練する魔法を選択 魔人がいるためコンマにプラス100されます

~魔人先生との訓練結果~

多分身魔法 139/150

魔人「わらわが例を見せてやろう」

ソピア(分身を操作する感覚が伝わる……! これも魔法!?)

魔人(自分の感覚を伝える魔法、自傷攻撃はイヤだから使いどころが無かったが……)

ソピア(先生をするには最適な魔法ですね!)

魔人(言葉で説明するより楽でいいの)


強魅了魔法 108/200(名前を『単体魅了魔法』から『強魅了魔法』に変更します)

魔人「誰か魅了したい相手がいるのか?」

ソピア「半日ぐらい人を自在に操れたら便利じゃないですか」

魔人「魅了を極めて行けば操りの魔法もある。頑張れ」


盲目魔法 173/150

スキル『盲目魔法』を習得しました 劣化版の『視覚妨害』がリストから消えました

魔人「簡単じゃろ?」

ソピア「簡単ですねー」


ソピア「お世話になりました」

魔人「また明日も来ると良い」

ソピア「暇があれば……ですね」

ソピア「マジカルでハードな一日だった……」

アン「お帰りなさいませ、お嬢様」

アン「お疲れですねぇ。肩を揉みましょうか? それとも脚? 胸ですかぁ? なんちゃって」

アン「……本当に疲れてるみたいですねぇ」

ソピア「……うん。革命の日と同じくらい今後が不安になったからね」

アン「大事(おおごと)じゃないですかぁ!?」

アン「な、何があったのですか……!?」

1.お嬢様の秘め事、メイドに話せることじゃないです
2.魔人城での顛末を話そう
3.水魔術師たちの事を話そう
4.洗いざらい話しちゃおう、親友だもんね……!

ソピア(不要な心配をかけちゃうから魔人さんとのことは内緒にしておこう)

ソピア(そんなすぐに暴走するわけないからね)

アン「……?」

ソピア(何か言わないと、アンは鋭いから気づかれそう……!)

ソピア「実はね、今日、知り合いが―――」

アン「そんなぁ……ひどいですぅ……」

ソピア(他人のために涙を流せる優しい子なんだけど、嘘泣きに見えてしまうのがたまにきず)

アン「そのキュベレさんとご一緒に明日作戦を決行なさるのですね……。アンにできることはありませんかぁ……?」

1.無いと思う、私を信じて待ってて
2.とりあえず一緒にキュベレさんのいる図書館に行こうか
3.キュベレさんがしくじった時のためにこっそりついてきて

ソピア「とりあえず明日の朝一緒にキュベレさんのいる図書館に行こうか。人は多い方がいいかもしれないし」

アン「分かりました、一生懸命頑張りますっ」

コンコン

アン「はぁい」

メリル「受付のところに、ルーちゃんにお客さんが来てるよ」

ソピア「誰だろう?」


ロット「こんばんは、ルーちゃん」

ソピア「ロットさん……」

アン「どなたですかぁ?」

ロット「おや、この子は?」

ソピア「……えっと」

アンに
1.知り合いの銃使いさんだよ
2.いろいろ面倒を見てくれている私の兄貴分だよ
3.ガンマンギルドの冷笑系イケメンだよ


ロットに
A.私の友人です
B.一緒に泊まってる親友です
C.新米ガンマンなんですよ
↓2

マリンは基本的にポケットに入っています



ソピア「ロットさんはここ数週間いろいろ面倒を見てくれている私の兄貴分だよ」

アン「大事な方なんですねぇ」

ソピア「こちら、アンは最近一緒に泊まることになった昔馴染みの親友です」

ロット「なるほどね。見かけないと思ったよ」

ロット「まあ、どうでもいいんだけどね」

ソピア「どういう意味ですか。アンを馬鹿にしたら怒りますよ」

ロット「いや、俺にとってはだから。気にしないでくれ」

ソピア「……ロットさん、何の用ですか?」

ロット「……」

ソピア「……?」

↓コンマ、高いほど正直に言う

ロット「明日と明後日、俺はカフェにいないから。それを伝えに来たんだ」

ソピア「え? それだけですか?」

ロット「依頼を探しに来て『えーん、ロットさんがいなーい』って泣かれても困るからね」

ソピア「いつ、私が、そんな、態度を取りましたか!」

ロット「ルーちゃんは夜でも元気だなぁ」

ソピア「誰のせいですか!?」

ロット「耳がキンキンしてきたし、そろそろ行くよ」

ロット「……じゃあな」


メリル「何だったんだい?」

ソピア「私を馬鹿にしに来た知り合いでした」

アン「そうですか? 楽しそうに見えましたけどぉ?」

ソピア「楽しんでるのはロットさんだけだよ!」

5760G


ソピア(まったく……ロットさんは何なの!)

ソピア(ただでさえミルズさんの件と魔法の件でいっぱいいっぱいなのに……!)

マリン(人間さんは考えることがいっぱいねー)

ソピア(たぶん、私だけだと思うよ……)

~28日目、訓練結果~

精神毒魔法 28/120

ソピア「やっぱり、先生がいないと全然上手くいかないね」

アン「そろそろおやすみの時間ですよぉ」


推理小説を読んだ

考察 1/1

スキル『考察』を習得しました

ソピア「アンブラーの脳細胞が、作戦は失敗したと告げている!」

マリン「そうなのー?」

店主「あらごとのまえぶれですかあ~」


柔道極意書を読んだ

受け身 1/1

スキル『受け身』を習得しました

ソピア「トールくん、まだかな……」ビターン、ビターン

キュベレ「図書館で転がるのはやめなさいよ」

29日目、朝。

ソピア「メリルさん。少しお聞きしたいことが」

メリル「どうしたんだい?」

ソピア「今日か明日、何か大きなイベント・仕事ってありますか?」

ソピア(ロットさんが何の仕事をするのか分かるかもしれない)

メリル「今日は特に何もないよ。明日はいろいろあるね」

ソピア「何がありますか?」

メリル「魔法局で魔法競技会。何でも屋では上位職の集会だね」

メリル「隣町に場所を移すと、南のハーバリア市でグリエール商会が新しいお店をオープンさせるらしいよ」

メリル「ああ、一番大きなイベントを忘れていたよ。王都でフルフィリア共和国の承認式があるんだ」

メリル「各国から要人が集まってるから今の王都は厳戒態勢だよ」

ソピア(となると、ロットさんの用事は要人のボディガードかな?)

ソピア(なんとなくアサシンの動きが気になるけど……)

ソピア「何でも屋の上位職は集まって何をするんでしょうね?」

メリル「ごめんね……何も知らされてないんだ。職業柄ろくでもない事が始まるかもしれないね」

メリル「いざという時は何とか支援するよ。ルーちゃんも気を付けて」

ソピア「……はい」

↓1、2、3 29日目に行う訓練を選択(>>137参照)

キュベレ「……おはよう、みんな」

アン「キュベレさんってこの方だったんですね、お久しぶりですぅ」

ソピア「アンも何かできることがあるかもしれないので連れてきました」

トール「僕も頑張らないと……」

ソピア「でも、作戦次第ですよね……キュベレさん」

キュベレ「……ちょっとコーヒー買ってくるわー」


ソピア「では改めて、キュベレさん、本日の作戦は?」

キュベレ「アタシが華麗に登場してなんとかするわ」

トール「何も考えてないのと変わらないじゃないですか……!」

ソピア「悪い案じゃないかもしれませんよ。あっけにとられているうちに魔法で沈静化、キュベレさんのペースに持ち込めば丸め込みやすくなります……たぶん」

キュベレ「そう、アタシはそういうことが言いたかったの!」

キュベレ「だからこんなものを用意したわ」

トール「カセットテープ?」

キュベレ「これで連中の注目を独り占めできるわ」

トール「どういうことでしょう……」

ソピア「不安しかない……」

アン「同感ですぅ……」


ソピア「トールくんにマリンを同行させるので、マリンの合図が出たらテープを再生してください」

トール「はあ……切り札が謎のカセットテープだなんて……」

ソピア「キュベレさんを信じましょう」

ソピア「私はミルズさんが何かされたらすぐに飛び出して説得、頃合いを見て合図を出す係で……」

アン「アンは何をすればいいのです?」

1.大丈夫そうだから病院へ行ってていいよ
2.仕事があるか分からないけど私に同行して
3.自由安価

↓2

ソピア「仕事があるか分からないけど一応私に同行して」

アン「分かりました、お供します!」


ソピア「ミルズさん、おはようございます」

ミルズ「……おはよう」

ミルズ「誰?」

ソピア「私の友達のアンです」

アン「ソフィーのお供ですぅ」

ミルズ「あっそ」

ソピア「きっともう大丈夫ですよ」

ミルズ「……本当に?」

ソピア「はい。頼れる人が協力してくれたので」

ミルズ「……期待しないでおく」

ソピア「では私たちは一旦離れておきますね」

12345 「うん」
6789 「待って」袖くいっ
0 少年「おいコラ!」

ミルズ「……待って」

立ち去ろうとしたソピアの袖が引っ張られた。

ミルズ「痛いのはイヤだ……」

ソピア「やっぱり、我慢してたんですね」

ソピア「アン、計画変更。私たちも直接行くよ」

アン「はぁい」


少年「来たぜ、ひひひ」

女子「なんか増えてない?」

ヤンキー「アホみたいな格好の女だぜ。問題ねえ」

ギャル「あれ、こっち睨んでるし」

メガネ「ワンパターンなのもつまらないな。考えがある」


何事もなく講義室に来た。

離れたところで昨日の5人がニヤニヤとしている。

ソピア(何か仕掛けてるに違いないけど、マリン、分かる?)

マリン(それはわかんないわー)

ソピア「……」

1.連中に直接尋ねる
2.机を調べる
3.天井を調べる

天井を見たが特に何も無かった。

ソピア「……あれ」

ミルズが一番後ろの席につこうとすると……机が砕け散り、水の塊となった。

ソピア「ミルズさん!」

砕け散った水は一瞬で凍り、ミルズは氷漬けになってしまった。

ミルズ「あああああ!!」

少年「あっはっはっは!」

ヤンキー「ぎゃはははは!」

ギャル「オメーの席、無ぇから!」

メガネ「ははは、見たか僕の氷水魔法!」

部屋にいた無関係の魔術師はそそくさと避難している。

アン「は、早く治療をぉ……!」

女子「させないよ!」

アン「きゃん!」

ヤンキー「けけけ、存分に痛ぶってやらあ」

ソピア(カセットテープにはまだ早い……どうしよう)

1.証拠が残っているうちに魔導師を呼びに行く
2.光線魔法で一人ずつ狙撃
3.全体魅了で無関係の魔術師を操る

ソピア(見て見ぬふりをするあなたたちはどちらの味方でもないんですよね? 協力していただきます)

ソピア「きゃーっ!!」

5人はすぐに狙いに気づき目を隠したが、大声に驚いてソピアに注目した生徒たちが、魔法の光を直視してしまう。

ソピア「みなさん、分かりますよね? 例の5人を取り押さえなさい」

メガネ「ちっ……。しょうがない、全員吹き飛ばすんだ!」

5人はそれぞれ魔法で魔術師たちを吹き飛ばす。

しかし、専門は回復魔法なのか、女子が床に抑え込まれた。

ヤンキー「んにゃろー!」

ソピア「戦闘訓練でしたっけ。今日は勝ちますのでよろしくお願いします」

ヤンキー「舐めんなごらぁ!」

正面から殴りかかろうとするヤンキー。

1.光線魔法で撃つ
2.精神攻撃魔法で止める
3.今なら避けられまい、魅了魔法

ソピア(今なら避けられまい、魅了魔法!)

ヤンキー「……」ピタッ

ソピア「彼らを殴ってください」

ヤンキー「……」クルッ

ギャル「操られてやんの! ダッサー、ってひいい!」

ギャルが水の魔法弾を連射するもヤンキーは止まらない。

そう、彼の得意分野は身体強化であった。


ソピア「あとお2人ですけど、まだ続けます?」

メガネ「負けるわけにいかない……僕は頭脳勝負で負けるわけにいかないんだよ!」

部屋の壁、天井が薄い水の膜で覆われる。

ソピア「ええ……!?」

メガネ「はっはっは! この部屋に入った時点で僕の勝ちなんだよ、ざまあみろ!」

防御魔法を持たないソピアに、前後左右、そして頭上から水の槍が襲い掛かる……!

1.メガネに盲目魔法
2.メガネを光線で撃つ
3.マリン越しに助けを呼ぶ

ソピア(助けて! マリン、伝えて!)

ソピア「痛いっ……!」

体力 22/32

メガネ「はっはっはっは! はっはっはっはっはっは!」

ソピアの後ろで扉が開く。

トール「……そっ、ソフィアさんに何をするんだ!」

少年「なんだこの貧弱男、女?」

トール「……見かけ倒しのメガネさん」

メガネ「はっはっは!」

トール「ごめんなさい。僕は攻撃は不得手ですけど……広範囲の空気の操作が得意な風魔術師なんです」

広い部屋の中に風が吹き荒れる。

それに攻撃と呼べるほどの強さは無かったが……薄い水の膜を激しく揺らし、無効化するには十分であった。

メガネ「は……?」

追い風を受けたトールがメガネに迫った。

トール「そして……僕はあなたたちのようないじめっ子が死ぬほど大嫌いなんです……!」

メガネは非力なはずのトールに突き飛ばされただけで、あっけなく戦意を喪失した。

その時のトールの形相を、彼は忘れることはないだろう。


少年「……」ニタニタ

ソピア「2対1です。降参してください。許しませんけど」

少年「ああ、いいだろう。そろそろ時間だ」

トール「……まさか、講義の開始時間……!」

水魔導師「これはどうしたのですか……」

少年「団体戦闘訓練です」

水魔導師「部屋が滅茶苦茶ではありませんか……!」

少年「相手がやりすぎたんです。そうだろ、みんな!」

すでに魅了は解けていた。部屋中の魔術師が口々に賛同する。

水魔術師「貴方たち、これは立派な犯罪です。すぐに警備隊に報告するので待っていなさい」

少年「……俺の父さん、市内一の名医なんだよ」ニヤリ

ソピア「トールくん、カセットテープを」

トール「了解です!」

『ズンチャ ズンチャ ズンチャ ズンチャ』

少年「なんだ?」

『ララララララー♪ ラッラッララー♪』

ソピア「これって……」

『ララララララー♪ ラッラッララー♪』

トール「キュベレさんの声だ……」

『ララララララー♪ ラッラッララー♪』

アン「やけに美声ですぅ」

『ララララララー♪ ラーララー♪』

ミルズ「訳がわからない……」

『シュビドゥビドゥバッバ、ダッバッダバ』

『C! Y! B、E、L、E! キュ・ベ・レ!』

キュベレ「地上に舞い降りた平和の使者、アタシがウワサのキュベレよんっ♪」

窓の外から、妖しい光に照らされたキュベレが姿を見せた。

ソピア(ここ2階なのですけど)


キュベレ「さて、アナタ?」

少年「ひいい!?」

キュベレは右手で少年の首をくいっと持ち上げた。

『オカマじゃないわ♪ オネエさん♪』

キュベレ「アナタが首謀者ね?」

少年「な、なんのだよ!」

『夜の都でっ、オトコをはべらし♪』

キュベレ「ミルズちゃんへの度重なる暴力、アタシはすべて見ていたわ!」

ソピア(そんなわけないでしょうに)

『どこにでもいる♪ オネエさん♪』

少年「ち、違えよ! 戦闘訓練だ! 俺たち5人が証言する!」

キュベレ「ソフィアちゃん、アンちゃん、ミルズちゃん、トールくん、アタシ、こちらも5人ね」

『光のようにっ、心を癒し♪』

キュベレ「水魔術師のみんなも! もうこいつらの言う事を聞く必要ないわよ!」

少年「お、俺の父さんは偉いんだぞ!」

『キミもアナタもお友達♪』

キュベレ「きっとアタシの方が偉いけど? ね、先生」

水魔導師「はっ、はい。その通りでございます」

『アタシは歩く太陽の……ごとしー♪』

ソピア(場の空気を支配してるのはいいけど緊張感が全く無いよ……)

トール「もう十分だと思うのでテープ止めますね」

キュベレ「ああっ! 知り合いに作ってもらったアタシのテーマソング、まだ2番と3番があるのにっ!!」

アン「あ、ちなみに……じゃーん☆」

手持ちのポーションでしれっとミルズの治療を済ませていたアンが、録音機を掲げる。

アン「あなたたちの台詞はバッチリ記録しておりますのでぇ、残念でしたー♪」

アン「ほらほらせんせぇ、聴いてくださいよぉ」

『あああああ!!』

『あっはっはっは! ぎゃはははは!』

『オメーの席、無ぇから!』

『ははは、見たか僕の氷水魔法!』

『けけけ、存分に痛ぶってやらあ』

少年「こいつ……!」

水魔導師「ううむ……。これは、さすがに、面倒ですが、しかるべき処置が必要かもしれません」

少年「な、なんでだよ……。そ、そうだよ、水魔導師先生! 僕らは優秀な魔術師です!」

少年「そんな僕らはミルズがいると集中できないんです! ミルズこそ魔法局から追放してください!」

キュベレ「あら? アナタたちのような不良がミルズちゃんより頭いいの?」

少年「馬鹿にすんな! 水魔導師先生、僕らの持ってくる課題ノート、よくできてますよね?」

ミルズ「……それはボクの字だと思うけどね」

少年「おいコラ! 逆らうのかテメエ! ……あっ」

水魔導師「……なるほど」

水魔導師「みなさんには後で話を聞くことにします」

キュベレ「こいつらのいう事聞いて嘘ついちゃダメよ。オネエさんとの約束よ♪」

トール「もしも嘘をついたら……キュベレさんがみなさんのお家にお邪魔するかもしれませんよ!」

水魔術師たち「ひい! イヤー! キャー! やめてええ!」

ソピア(ある意味キュベレさんを頼って正解だったね……)


1時間後……。

水魔導師「どうも、お騒がせしました」

トール「あの5人はどうなりました?」

水魔導師「厳重注意を行いました」

アン「それだけですかぁ……?」

水魔導師「後遺症が残っていないため特に問題と判断されません。ただし少年の父親がミルズさんへ慰謝料を払いたいと」

キュベレ「大丈夫よん♪ あいつら、完璧に仲間外れにされてたからね」

トール「追放すべきだと思いますけどね! 僕は!」

キュベレ「珍しく熱いトールくんも素敵だったわぁ」

トール「た、助けてソフィアさん……!」

ソピア「そういえばキュベレさん、自分の方が偉いって言ってましたけど、あれなんだったんですか?」

キュベレ「乙女のヒ・ミ・ツ・よ」

キュベレ(本当はこんな立場利用したくなかったんだけどねー……)

水魔導師(隠して付き合っているのですね……面倒なので放っておきましょう)

ソピア「ミルズさんは今どちらに?」

水魔導師「終わったあとすぐに部屋を出て、たしか階段を上って行きましたね」

ソピア「行ってきます」

中途半端なところですが今日はここまでにします

ところでこのスレの現時点の一番人気キャラって誰なんでしょうか

戦闘要員は割とバランスよく安価取られてるので少し気になりました


勿論一位はソピアちゃんだけど他ならメリルさんかエルミスかな
今回でトール君とキュベレさんとミルズの株爆上げ

ソピア魔人化ルートに入ったが作者としては予想外?
闇に堕ちかけるも自分を取り戻す仮面ライダー展開で希望あるかな

好きなキャラは人それぞれなようで安心しました、多いのはロットさんとヒレアちゃん?
逆にここで一度も名前が挙がってないキャラがちょっと心配……アフロさんさえ出ているのに

ちなみに>>1押しのキャラはエルミスです、動かしやすいのでエルミスのいる場面で詰まることはほぼない
コンマ神に嫌われてないおかげで、意外と聞き分け良かったり下僕とか言う割にソピアを大事にしていたり、そしてチョロいところがかわいい

>>373
いちおう白黒以外の魔法全種習得するので『職業:魔人』は考えてました
でも本当の魔人化ルートは予想外でした、ヒレアちゃんとかぶりますし
ピンポイントで魔人さんと同じ天使・悪魔ペア引いた時は頭を抱えた
>>265のコンマはあくまでソピアちゃんがどのくらい調子に乗るかの判定のつもりでしかなかったのですが……

では再開です

3階建ての講堂の屋上はそれなりに高く、雨上がりの穏やかな日差しと微風が心地よかった。

ソピア「見つけた」

ミルズ「……」

ミルズは屋上の縁の近くにある段差に腰かけていた。

ソピア「ミルズさん、お疲れさまです」

ミルズ「なんで……みんな、ここまでしてくれたの」

ミルズ「ボクがっ、気持ち悪いのは、自分でも分かってる……!」

ミルズ「だから……自業自得なんだよ……!」

ソピア「それでもあんなの間違ってる。そう思ってくれたから3人も協力してくれたんです」

ソピア「それに……その喋り方って昔のクルトさんを真似てるんですよね?」

ミルズ「……なんで、分かったの」

ソピア「勘です(考察スキル)」

ミルズ「……」


ミルズ「……ボクの昔話をしてもいい?」

ソピア「聞かせてください」

ミルズ「ボクは……元々やんちゃな子だったんだ」

ミルズ「危ないことばかりして、兄様をずいぶん困らせてた」

ミルズ「昔、ある日ね。ボクは崖から落ちたんだ。頭からね」

ソピア「大丈夫だったんですか……!?」

ミルズ「現に、今こうして生きてるし。……ただ、ボクは腕で頭を守ったんだ。それで……ほら」

ソピア「ひどい痕……! だから、いつも長袖なんですね」

ミルズ「……まだ続きがあるんだ。ボクが落ちた後、崖崩れが起きた」

ミルズ「あのインドアの兄様が、見たことも無いほどの速さで走って来てね……ボクの上にかぶさって守ってくれた」

ミルズ「兄様は、ボク以上の重症だったよ」

ソピア「……」

ミルズ「その時やっとボクは気付いたんだ。今までどれだけ兄様に迷惑をかけてきたか。そして、兄様がどれだけ優しい人か」

ミルズ「今も兄様の後頭部と背中には傷跡が残っているよ」

ソピア「……」

ミルズ「だから、ボクは兄様のような優しい人になりたいと、そう思って……」

ソピア「回復の水魔術を?」

ミルズ「……うん。……兄様が岩魔術、それも防御系の魔法を多く学んでいるのも、無関係じゃないと思う」

ソピア「クルトさんに迷惑をかけるわけにいかない。そう思って黙っていたんですね」

ミルズ「その通りだよ。……キミたちには感謝してる」

ミルズ「あの、さ……」

ソピア「何ですか?」

ミルズ「……ソフィア。……ボクの……友達になってくれないかな?」

1.『はい。でも、とっくに友達じゃないですか』と言う
2.黙って手を握る
3.黙って頭をなでる

※はずれあり、まだ終わってません

↓2

柵のない屋上の縁に2人ならんで町を見渡す。

雨雲は黄金色に輝き、隙間から差し込む日の光が虹を作っていた。

ミルズ「……ソフィア。……ボクの……友達になってくれないかな?」

ソピア「はい」

ソピア「でも、とっくに友達じゃないですか」

ミルズ「……キミは、そう思ってくれていたんだね」

ミルズ「これから」

それはソピアが初めて見るミルズの笑顔であった。そして――

ミルズ「よろしくね……わっ」

ソピア「えっ……!」

何かに背中を押され空中に倒れこむミルズ。

ソピアの目の端に映ったのは……小さな黒い人影であった。

影「イヒヒ」


ミルズ 体力60

↓コンマ×2の落下ダメージ

コンマ:98×2=196ダメージ


シャドウキッズ。

素早い動きで人間に近づくと、影の中に潜み、様々な悪戯をしかけて楽しむ。最後には寝ている人の首を絞めて殺してしまう。

直接姿を見られると逃げ出すが、そっぽを向くとまた近づいてくるうっとうしい幽霊モンスター。

悪戯好きの子供が死んで変わったモンスターだと言われている。

ファナゼ行きの道中ミルズの影に潜み、じっと嫌がらせの機会を窺っていた。

少年たちにお株を奪われ、モンスターのフラストレーションは頂点に達していたのだ……。



そして――ソピアが最後に見たミルズの笑顔であった。



ぐしゃっ

彼らはその音に聞き覚えは無かった。

それは、人間の潰れる音。

トール「な、なんですか……あれ」

水魔導師「うわああああ!!!」

アン「ふぇっ……?」

キュベレ「馬鹿な……! ふざけんじゃないわよ!」


ソピア「……」

ソピアはその影を茫然と眺めていた。

影「……」ニヤニヤ

笑みを作る影はゆっくりとソピアに迫ると、首を絞めつけた。

ソピア「や、やめ……!」

マリン「ていっ!」

影「ヴア!?」

ソピア「……う、うう」

影「ヴヴヴ……ヴオォォォォッ!?」

精神攻撃と光の魔法を至近距離で受けた影はあっけなく消滅した。

ソピア「ああ、あ……」

ソピア「ミルズさん……!」

ソピア「……イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

~ウベローゼン新聞~

●水魔術師殺害 逃亡貴族ソピア・ウィンベル容疑者

「ウベローゼン市内警備隊は○月○日、水魔術師の少女を殺害した容疑でソピア・ウィンベル容疑者の身柄を拘束した」

「魔法局講堂の屋上から突き落としたとみられ、被害者は即死」

「容疑者は現在逃亡中の元貴族であったため、軍と警備隊は容疑者の扱いについて会議を開く予定だ」


●魔法局にいじめの影

「○日の事件で死亡した水魔術師の少女は常日頃から暴行を受けていたと判明した」

「担当の教授および関係者は、水魔術師たちを率いていじめを主導したのはソピア容疑者であったと口をそろえる」

「警備隊はいじめの末の犯行であったと結論付けた」


クルト「……何故だ。……何故なんだ……!」

キュベレ「……」

クルト「どうして……俺は……気付いてやれなかったんだ!!」

キュベレ「クルトくん、ここは公共のカフェよ」

キュベレ「でも、今は泣きなさい……。アタシがそばにいてあげる。大丈夫、食べたりしないから……」



GAMEOVER:2 責任転嫁



ソピアが無言でミルズの手を握るところから再開します

ソピアの見ていないところで死んだ場合、GAMEOVERは回避されていました




屋上に並ぶ2人を雲間から差し込む日の光が照らしていた。

ミルズ「……ソフィア。……ボクの……友達になってくれないかな?」

ソピアはミルズの手を無言で握った。

ミルズ「……」ニコッ

ミルズも握り返す。そこに言葉はいらなかった。


「イヒヒ」


そこに雑音が混じる。

ミルズ「わっ……!」

何者かに背中を押され、ミルズが空中へと倒れこむ。

ソピア「ダメっ!」

ソピアはミルズに抱き着くと、反対側に体重をかけ、引き戻した。

ミルズ「いたっ!」

2人は屋上の床に勢いよく倒れた。

そんな2人を影が覆う。

ソピア「何……?」

影は、ニタリと笑った。

光あるところに影がある。

モンスター:シャドウキッズは普段より色濃くそこに存在していた……。


ミルズはソピアごと転がり、モンスターの足元から離れた。

ミルズ「何なのこいつ……!」

マリン「ほれ見なさい♪ ワタシの言うとおりだったわー」

ミルズ「あっ……疑って、ごめんなさい」

ソピア「もう済んだことだから、今はそれよりあれを何とかしないと……!」


ソピア 体22/32 精27/32
ミルズ 体50/60 精80/80
マリン 体10/10 精50/50

シャドウキッズは
123 ソピアの影にもぐりこむ
456 ミルズの影に再びもぐりこむ
789 マリンに殴りかかる
0 キュベレ「嫌な予感がしたのよね!」

影「イヒヒ」スゥ

ソピア「な、なに!?」

ミルズ「影に潜るモンスター……気づかないわけだね」

ソピア「ど、どうしよう……」

1.とりあえずミルズを避難させる
2.影に向かって光線魔法
3.影に向かって精神攻撃魔法

2でソピア自身にダメージが入っていました



ソピア「出ていけっ!」

影「ヴイイッ!?」

影はよたよたと揺れながら逃げようとする。

ミルズ「させない……!」

影「ヴ!?」

ミルズの放った水流が影を捉える。

ミルズ「落ちろ!」

↓1コンマ一桁×10 シャドウキッズの体力
↓2コンマ×2 落下ダメージ

シャドウキッズ 体力40

落下ダメージ 73×2=146


べしゃっ びしゃびしゃ

アン「ひゃっ!?」

空から真っ黒な人影と水が降ってきた。

トール「まさか、上で戦闘が……?」

キュベレ「……アイツらじゃないわ、モンスターみたいね」

水魔導師「な、なぜこんな町中に……」


ミルズ「はあ……はあ……」

ソピア「……ほっ」

ミルズ「……死ぬかと、思った」

ミルズ「うわぁぁ!」

ミルズはソピアに抱き着いてきた。

ソピア「ちょ、ちょっと、ミルズさん?」

ミルズ「ありがとう……ボク……わぁぁぁ!」

ソピア「……今度こそ、もう大丈夫」


ミルズ「あれって、幽霊のモンスターだったのかな」

ソピア「私にはわかりませんけど……たぶんそうかも」

ミルズ「もしかして……生前はボクみたいに虐げられていた子だったりして」

ソピア「ミルズさんは優しいですね。殺されそうになったのに」

ミルズ「ボクが?」

ソピア「もうクルトさんに追いついたと思います」

ミルズ「まだまだだよ。……ボクも、ソフィアみたいに誰かを助けられる人になりたい」

ソピア「なれるよ。でも、私の真似はしないでね」

ミルズ「うん。もうこの口調は染みついてるから」

ソピア「安心しました……。明日ミルズさんが私みたいな恰好で現れたらどうしようかと」

ミルズ「あのさ……」

ソピア「はい?」

ミルズ「その、敬語。もうやめなよ」

ソピア「うん……友達だからね」


↓コンマ×3、ミルズの交友度が上がります(最低100)

ミルズ「命の恩人」(友人:5.70)


ソピア「……」

クルト「……何があったんだ」

ミルズがソピアに引っ付いて現れたことにクルトは動揺を隠せなかった。

ソピア「ミルズ、説明してよ」

ミルズ「いいよ、代わりにお願い」

ソピア「はぁ。……かいつまんでお話しするとですね―――」


クルト「……事実か?」

ミルズ「うん。……黙っててごめん」

ソピア「キュベレさんに聞けば証言してくれますよ」

クルト「いや……信じたくないんだ。どうして俺に言わなかったんだ……」

ミルズ「兄様だから言いたくなかったんだ」

クルト「……ソフィア、世話になったな」

ソピア「どういたしまして」

クルト「……ミルズ、改めて細かく説明してくれ。……俺も奴らが許せそうにない」

ミルズ「やだよめんどくさい。終わったことでしょ」

クルト「くぅ……!」

ソピア「あれ? 意外とクルトさんの方がシスコン?」

クルト「そうではない! ……いつもは何でも話してくれるからな。隠されるとどうにも……」

ソピア「あはは。ミルズ、話してあげてよ。私も今から用事があるからね」

ミルズ「うん、分かった」


アン「ようやくひと段落つきましたね、お嬢様。お疲れさまですぅ」

ソピア「こら、外でお嬢様なんて言わない。……アンこそ疲れたね」

アン「はい……。でも休んじゃいられません。まだお仕事が残ってますから」

ソピア「仕事? 病院の?」

アン「いいえ、今日はもうお休みにします」

ソピア「ごめんね、無断欠勤させちゃったね……」

アン「せっかくなのでアンと一緒にお出かけしませんかぁ? ねーねー、いいでしょ?」

1.いいよ
2.だめだよ

↓ 2票入った方(割と重要かも)

1

ソピア「いいよ。どこに行く?」

アン「やったぁ! どこに行かれますかっ、ご一緒できればどこでも構いません」

ソピア(アンには悪いけど個人的な用事も済ませたいね)

29日目:昼
1.トランシーバーについて調べにメカニックギルドを訪ねよう
2.魔法局で遠距離会話について調べたりマリンの報告をしたり
3.剣士の館の近くでエルミスのプレゼント選びを手伝ってもらう
4.カフェ:アンブロシアへ、レッツアンブラー

↓ 2票 (夜の行動もあります)

>>431>>432と全く同じ2人なので、一応再安価、ここ注意付けるべきでしたね

1.トランシーバーについて調べにメカニックギルドを訪ねよう
2.魔法局で遠距離会話について調べたりマリンの報告をしたり
3.剣士の館の近くでエルミスのプレゼント選びを手伝ってもらう
4.カフェ:アンブロシアへ、レッツアンブラー

↓2票(夜の行動もあります)

まさかアンブロシアが推奨選択肢の一つだったとは誰も思うまい



ソピア「明日がエルミスの誕生日なんだ。夜誕生会にお呼ばれしてるんだけどまだプレゼントを買ってなくて」

ソピア「プレゼント選びを手伝ってもらってもいいかな?」

アン「もちろんですぅ。まだ決めてなかったんですか?」

ソピア「候補はあるんだけどね。鎌を新調してあげようと思ってるんだ」

1.フローラの経営する鍛冶屋へ
2.サイズユーザーギルドに直接聞きに行こう
3.武器屋:ブリリアント
4.武器屋:デスメタル
5.自由安価

姉弟「いらっしゃいませ!」

姉「その黒髪と青い瞳、月魔術師のソフィアさんですか?」

ソピア「そうですけど……」

姉「オーナーから言付かっております。ソフィアさんには全品2割引きで販売します」

アン「オーナーさんとお知り合いなんですねぇ……」

ソピア「まあね」

ソピア「武器の良し悪しが分からないんですけど、選んでもらってもいいですか?」

弟「どのような武器をお探しですか?」

ソピア「鎌です」

弟「タイプは?」

ソピア「高貴さを感じさせるような」

弟「……? 性能は……」

ソピア(エルミスにあった性能のものを選ばないとね)

ソピア(ニワトリ退治を見る限りエルミスの身体能力はたしか……)

※ステータスが高くても低くてもネタになるエルミスは優秀

↓1 十の位で体力 一の位÷2で精神
↓2 十の位で筋力 一の位で敏捷
↓3 十の位で知力 一の位で器用

エルミス 体力50 精神35 筋力90 敏捷20 知力70 器用100 交渉力10 割と大鎌使いらしいステータス

※交渉力はエルミスなので低いです


ソピア(小柄な身体であの大きな鎌を軽々と振り回していたね。鎌ってただでさえ上手く扱うの難しそうなのに)

ソピア(いつも鎌を背負ってるからか足は速くなかったけど)

ソピア(普段あんなに単純そうなのに判断力も高いし、口だけじゃないのがエルミスのすごいところだよね)

ソピア「力はある方だと思います。あとすごく器用です」

弟「ではやや重いけど頑丈で切れ味鋭い刃のものがいいですね」

弟「切れ味の落ちにくさも本当は大事なんですけど、扱いが上手い人ならほぼ刃こぼれしないんです」

ソピア「なるほど……」

弟「装飾はどうしますか? 峰の部分と柄に装飾が付けられるんです」

ソピア「それじゃ……」

1.金具を使って強さ・威光を表現
2.リボン・レース(撥水加工)を使って可愛らしさを出してみる
3.輝石を使って貴さ・美しさを表現
4.シンプル・イズ・ベスト

ソピア「金具を使って強さを演出してください」

弟「では全体は黒くして、金色に近い金具で装飾しましょうか」

ソピア「それでお願いします」

姉「完成までに1時間かかりますので、1時間後に取りに来てください」

ソピア「あの、ラッピングってできますか?」

姉「……? 鎌をですか……?」

ソピア「実はまだ初心者武器を使ってる友達にプレゼントしようと」

姉「申し訳ありません。武器のラッピングは行っておりません」

ソピア「それもそうですよねー……」

ソピア(抜き身で持って行くのもおかしいよね? 大きな箱に入れていくのも変だし……)

ソピア(アンブロシアだったらお店の奥に隠してもらえるのにな)

ソピア(誕生会の後に連れて行って渡そうかな。きっと喜んでくれるはずだから)


訓練などで時間を潰し、1時間後。

ソピア「受け取りに来ました」

弟「出来は満足されましたか?」

ソピア「おぉっ。いいですね、強そうだけど男っぽくなくてエルミスらしい感じです」

姉「本来は1300Gなんですが……2割引きで1040Gになります」

4720G

ソピア(ちょっと高かったけど……プレゼントだからしょうがないよね)


ソピア「付きあわせちゃってごめんね」

アン「いいえー。もう夕方ですが、これからどうなさるんです?」

ソピア「いつもこれくらいの時間は外で行動してるよ」

アン「アグレッシブになられましたねぇ」


29日目夜 現在地:勇者の館 ※注目度0
1.どこかへ行く(ウベローゼン市内、行く理由もあるとなお良し)
2.誰かと会う(同じ場所にいる人は同時指定可、できれば理由も)
3.依頼探し ※経過無し

↓ 特に指定が無い場合アンもついてきます

ソピア「お金も減っちゃったし仕事を探そう」

アン「ついでにアンも探してみます。アンにもできそうなお仕事あるかな~」

どこで探す?
1.いつものカフェで
2.宿屋で
3.今いる剣士ギルド近くのカフェで

ソピア(ロットさんがいないから、とりあえず見たことのある依頼者のものを集めてみた)


・中型モンスター退治 依頼者:アーチャーのハルカ
ウベローゼン東公園の池に現れたという中型モンスター討伐の協力者を募集します。報酬の1100Gを人数で分けます。

・恐怖!呪いのフルフィリア人形 依頼者:ウベローゼン南警備隊
丘陵で発見された人形師の工房から出てきたのか、夜な夜なフルフィリア人形たちがやって来て眠れない。1800Gで退治してくれ、頼む!

・誰かヤル気のある奴いねぇのか! 依頼者:レンジャーのオルド
オレと郊外の遺跡探検に行こうぜ! できれば若い女の子で! 賃金なんて無いが、財宝が出てきたらオレたちの物だ!

・イタズラ妖精をこらしめて 依頼者:元狩人の老人
知人の家が野生の妖精に目を付けられたらしい。火もつけられたそうな。妖精は危険なので1400G出すと言っておるので誰かこらしめてやってくれ。


ソピア(こんな所かな。まあ明日はそれどころじゃないけど……)

ソピア「アンは何か見つけた?」

アン「アンでもできそうな薬草集めを受けてみることにしましたぁ」

ソピア「気を付けてね。市内でも郊外はモンスター出るからね」

アン「大丈夫ですよぉ、ソフィーに買ってもらった拳銃がありますし、いざとなったら逃げます」

ソピア「絶対に転ばないでね……」


ソピア「まだ時間があるね」

1.宿屋でも依頼を探す
2.久しぶりにカフェで誰かに話し掛けてみよう
3.ちょっと早い時間だけど魔人先生に魔法を教わりに行こう

ソピア「今から魔人先生に会ってくるから、アンは先に帰っていて」

アン「かしこまりましたぁ、お掃除して待ってますねっ」

ソピア「いや、その……お掃除はしなくてもいいよ」

↓1 コンマ分アンの交友度が上がります


高台の古城。

ソピア「こんばんはー……」

魔人「ふふ、こんばんは。まだ平気か」

ソピア「そんな早くおかしくなりませんよ……」

ソピア「魔人先生、ちょっと早いけど魔法を教わりに来ました」

魔人「感心感心。わらわも早く暴走したお主が見たいぞ」

ソピア「何てこというんですか……」

今日のメニュー
1.火魔術を訓練
2.水魔術を訓練
3.岩魔術を勉強
4.風魔術を勉強
5.日魔術を訓練
6.今日も月魔術
7.白魔術を制御
8.黒魔術を制御

↓2

アン「またお出かけしましょうねぇ♪」(親友:9.04)


ソピア「今日も月魔術の訓練ですっ。明日の競技会で使えるので!」

魔人「堅実じゃの。さあ選べ」

『月魔術師スキル』
光線魔法:空 0/150 月光を凝縮して頭上からビームを落とす
月照明魔法 0/100 周囲の暗闇を月の光で照らす
精神毒魔法 28/120 精神を汚染する、治療しない限り心を蝕み続ける
拡散精神魔法 0/150 妖しい光の波で精神を蝕む
精神ドレイン魔法 0/150 相手の精神力を吸い取る光の球を撃つ
強魅了魔法 108/200 自分と相手を光でつなぎ、強力に魅了する
注目魔法 0/150 妖しい光を当てた対象に周囲の目が集まるようにする
混乱魔法 58/100 妖しい光を縦横無尽に舞わせて相手を攪乱する
多分身魔法 139/150 幻を操り自分の分身を最大で五人まで作り出す
鏡魔法 0/100 光を反射して対象に自身の分身を見せる
聴覚妨害 0/120 光を当てた相手の耳が変になる
痛覚妨害 0/120 光を当てた相手は痛みを感じ辛くなる、自分にも使える
頭痛魔法 0/120 光の球を当てた相手に激しい頭痛を感じさせる
瞑想技術 0/100 瞑想が上手くなる、訓練で精神が70まで上がりやすくなる

↓1、2、3訓練する魔法を選択 魔人先生がいるのでコンマにプラス100

強魅了魔法 292/200

スキル『強魅了魔法』を習得しました

劣化版『魅了魔法』はリストから削除されました(手加減すれば使える)

訓練『操り魔法 0/250 光を当てた相手を一定時間意のままに操れる、細かく指示を出せる』が解放されました

魔人「ちなみに、わらわのような格上の魔術師には効かぬから気をつけよ」

ソピア「逆に言えば私も格下の月魔術師に魅了されることはないんですね」

魔人「そうでもないぞ」


拡散精神魔法 192/150

スキル『拡散精神魔法』を習得しました

ソピア「これで幽霊の群れにも立ち向かえそう」

魔人「上手い判断であったぞ」

ソピア「見てたんですね」


多分身魔法 331/150 ※魔人先生との訓練では100オーバーボーナスが発生しません

スキル『多分身魔法』を習得しました

劣化版『分身魔法』はリストから削除されました

訓練『変装魔法 0/250 自分を全く違う姿に見せる』が解放されました

ソピア「はぁ……はぁ……5体出すと疲れる……」

魔人「ずっと言いたかったのじゃが……お主、使える魔法の割に精神力が低すぎる」

魔人「光線魔法:波を二、三回撃ったら疲れ果てる程度でしかない」

ソピア「心当たりがあります……」


魔人「分身魔法ついでにテクニックを伝授しよう」

魔人「『魔力制御』で念を込めることで……分身と自身の場所を入れ替えることができる」

魔人「『馬鹿め!そいつは分身だ!』ができるぞ」

ソピア「便利ですね!」

魔人「ただしお主の精神力じゃ入れ替える前に攻撃を受けるだろう」

ソピア「うっ……」


魔人「今日は早く来たからまだ時間があるの。お主が平気ならまだ続けるが?」

1.火魔術を訓練
2.水魔術を訓練
3.岩魔術を勉強
4.風魔術を勉強
5.日魔術を訓練
6.さらに月魔術
7.白魔術を制御
8.黒魔術を制御
9.今日はもう……

ソピア「月魔術と反対の、日魔術を覚えて敵の月魔術師に備えます」

魔人「白魔術か黒魔術でなくて良いのか?」

ソピア「いいんです」

※日魔術……月魔術に比べ日用的な魔法が多い、また光線など光の強さが重要な魔法はこちらの方が強力、しかし戦闘での実用性は日<月

『日魔術師スキル』
太陽光線魔法 0/100 日の光を集めてビームを撃つ
ライトボール 0/100 眩く輝く魔法弾を撃つ
活力の光 0/100 精神力を回復させる明るい光
目覚めの光 0/100 眠っている人を気持ちよく目覚めさせる朝の光
平静の光 0/100 混乱した人を落ち着かせる癒しの光
照明魔法  0/100 太陽の光で周囲を照らす
加熱魔法 0/100 物を加熱する赤い光
虹魔法 0/100 色とりどりの光を放つ

※月魔術同様こんな魔法は無いの?と聞くと追加されることがあります

↓1、2、3 プラス100なのでどれも確実に覚えます

意味のないところで揃って高コンマ



活力の光 181/100

スキル『活力の光』を習得

ソピア「これって自分にも使えるんですか?」

魔人「使ってもいいがだんだん精神力が減っていくぞ」

ソピア「差引0ですらないんですね」


加熱魔法 186/100

スキル『加熱魔法』を習得

訓練『乾燥魔法 0/100 物を乾かす黄色い光』が解放

ソピア「これって攻撃には使えますか?」

魔人「至近距離で当て続けられるならの。しかし、単純ながら奥が深い魔法じゃ。使い手次第で温められる範囲が段違いなのだ」


平静の光 190/100

スキル『平静の光』を習得

訓練『平穏の光 0/100 恐怖に陥った人を助け出す救いの光』が解放
訓練『平和の光 0/100 興奮状態の人を鎮める穏やかな光』が解放

魔人「ところでお主、相手を恐怖させる魔法は覚えておらぬのか?」

ソピア「いいえ?」

魔人「知っている月魔術をリストアップしてわらわに見せよ」

ソピア「えっと……こんな感じです」

魔人「なるほど、夜の魔法、影の魔法、星の魔法がごっそりと抜け落ちている。月魔術が扱うのは月の光だけではないぞ」

魔人「わらわがいくつか書き加えておいた。後で見ておくように」

ソピア(魔人先生の字、昔の筆記体だから読みにくい……)

『恐怖魔法 0/100 相手を闇で覆い恐怖を抱かせる、魅了の反対、嫌われたいあなたに』
『夜闇魔法 0/120 闇を纏って身を隠す、昼間だと自分の周りだけ暗くなって目立つ、眩しくて眠れない時には便利』
『流れ星 0/100 月魔術の魔法弾、魔人仕様だと☆型でかわいい』
『影打ち魔法 0/100 この魔法をかけた影を触ると本体にも感触が伝わる、遠くからこちょこちょしよう』

ソピア(読み取って書き直した内容がこれ。無駄な記述が多い……。自分でかわいいって……)


ソピア(宿屋に帰ってきたけど……まだ眠くない。明日は忙しいから早く寝た方がいいんだけど……)

ソピア(たまには……)

1.マリンとちゃんと遊ぼう
2.メリルさんと世間話をしよう
3.アンとゆっくりお話してみよう

メリルさんと話すことでようやく大事なイベントが起きるところで今夜はここまでです

>>433で4分の2、>>460で3分の2、>>465で3分の2の確率で情報が得られたのですが、約5%を引き回避してました

どうやらあの人は一命を取り留めることになりそうです

ソピア「メリルさん、今、お暇ですか?」

メリル「ちょうどよかった。明日にでもルーちゃんに聞こうと思っていたことがあったんだ」

ソピア「どうしたんですか?」

メリル「ソフィア、ってルーちゃんの事かい?」

メリル「ウェーブのかかった黒髪で青い瞳の女の子って言ったらルーちゃんだと思ったんだけど」

ソピア「……どうしてそれを……?」

メリル「今朝、ソフィアさんはいますかって来客があったんだ」

1.片言の女の子だったね
2.アフロヘアの怪しい外国人だったね
3.ボディビルダーの男性だったね

メリル「アフロヘアの怪しい外国人だったね」

ソピア「アフロさんです。自称連合帝国の外交官で、この前王都から帰ってくるときに付き添いの依頼を受けました」

メリル「アフロさんって……名前は聞いてないのかい?」

ソピア「アフロさんで通せたので……」

ソピア「アフロさん何か用事だったんでしょうか?」

メリル「それがね、明日仕事の依頼をしたいって言うんだ。なんだか怪しかったから帰したよ」

ソピア「はあ。私、明日は忙しいので依頼は受けられませんけど」

ソピア「一応内容だけ聞かせてもらってもいいですか?」

メリル「依頼書を書いていったんだよ。えっと、たしかここに……あった」

・ボクの護衛をお願いします 依頼者:怪しいアフロ
明日、フルフィリア共和国の国際承認式があるのは知っていますね。外交官のボクも出席することになりました。
送迎のついでにあの黒いドレスの強いお姫さまを連れて護衛してくれませんか。平等に2500Gずつ払います。

ソピア(文字だと普通なんだ……)

ソピア「うん、流石に無理ですね」

メリル「怪しい人に付き纏われているわけじゃなかったから安心したよ」

ソピア「ところで承認式って何時ごろにあるんですか?」

メリル「朝の10:00~11:00だよ。テレビで生放送するらしいね」

ソピア(ギリギリ時間的に大丈夫そう、報酬2500Gは魅力的だ……)

1.引き受けると伝えに行こう
2.アンも連れて引き受けると伝えに行こう
3.魔人さんをご所望なので一任しよう、魔人さんはお金がいらないはずなので後で2500Gもらおう
4.魔法競技会があるのに無理をしちゃいけない、断ろう

↓ 2票

ソピア「アン、ちょっと出かけてくるから遅かったら先に寝てて」

アン「明日、競技会なんですよね? 大丈夫ですか?」

ソピア「出来るだけ早く帰ってくるよ」


夜11時のメカニックギルド。

セメントで固められた道のあちらこちらに見慣れない乗り物・装置が放置されている。

工場からは明かりと硬質の音、そして煙突から排煙が漏れ続ける、夜中でも人の多い街だ。

ソピア「昼間に来たら面白かったかも……」

看板に『ノーレイ財団』と記されたギルドの建物は機械のパーツで過剰に装飾され、屋上には何に使うのか分からないスポットライトとクレーンが設置されていた。

昼間は動いているだろうエスカレーターは停止している。

隣に立っているマネキンが『燃料節約にご協力ください』と喋った。


ソピア「あのー、受付さんはいらっしゃいますかー」

ソピア「……『御用の際はスイッチをお押しください』?」

ピンポーン

ソピア「……」

受付のおじさん「あー、いらっしゃい! 立て込んでてね、すまんね」

受付「こんな時間にどうした? ん?」

ソピア「旅人ギルドの者ですが、こちらにアフロヘアが特徴の外国の方は」

受付「外交官さんね! 今呼ぶから待ってて!」

受付「……もしもし、ギルド受付のもんです!」

ソピア「電話だ」

ソピアは知らなかったが他のギルドにも電話は最低一台はある。

受付「外交官さんに用があるっていう女の子が……君、名前は?」

ソピア「旅人ギルドのソフィアとお伝えください」

受付「旅人ギルドのソフィアさん! はい、はい、では、はい!」

受付「すぐに来るってさ」


アフロ「ハイ! ガール! 久しぶりだね」

ソピア「お久しぶりです」

アフロ「ミーの依頼を見てくれたんだね、嬉しいよー!」

アフロ「マジカルプリンセスは一緒じゃないのかい?」

ソピア(魔人先生、聞こえてるんでしょう? 手伝ってくれますか?)

魔人『お主、忙しいのでなかったか? ちなみにわらわは忙しくないが手伝わんぞ』

ソピア「すいません。彼女は引き受けてくれませんでした」

アフロ「Oh、参ったね」

123 他の護衛を雇うことにするよ!
4567 ユー、強い?
890 問題ナッシングさ、ミー強いし護衛なんてお飾りで十分だしね

アフロ「ユー、強い?」

ソピア「試してみます?」

アフロ「ミー一人倒せても護衛は務まらないネ」

アフロ「代わりに、ユーの実績をミーに教えるんだ、いいかい!?」

ソピア(どう答えるべきだろう)

1.大型モンスターを2回倒したことがあります
2.水魔術師5人を一度に倒したことがあります
3.コウモリ20匹を一度に倒したことがあります

はずれ



ソピア「コウモリ20匹を一度に倒したことがあります」

アフロ「HAHAHA、冗談だろ?」

ソピア「いえ、ちゃんと倒しました」

アフロ「ワオ! 本当にコウモリを倒したくらいで護衛が務まると思ってたのか! これは参ったね!」

ソピア「えっ……」

アフロ「ソーリー、ユーには頼めないね。プリンセスには及ばないけど頼れる当てはあるのさ」

アフロ「(Prrrr)ヘイ! ○○! 明日の件なんだけどさ――」

123 検問もクリアできるうってつけの護衛が見つかった
456 護衛は見つかったけど付き添いが必要だ(検問があるので町の移動には旅人ギルドの人が必要となります)
7890 護衛が見つからなかった

アフロ「――OK? イェァ! 頼んだよ、スィーユー!」

アフロ「うってつけの人材が見付かった。ユーは必要ないね」

ソピア「そうですか……」

アフロ「ソーリー。こればかりは誰でもいいわけじゃないんだ」

ソピア「分かります。国の代表の護衛ですものね」

アフロ「分かってくれて助かるよ。ミーはおやすみの時間だ。いい夢見なよ、グッナイ!」

ソピア(ロットさんも護衛の仕事をしてるだろうから会えると思ったのに……まだまだ私は実力不足なんだね)



~29日目、訓練結果~

迷彩魔法 141/120

スキル『迷彩魔法』を習得しました

訓練『透明魔法 0/200 自分の姿をほぼ完全に消す、物に触れた部分のみ影ができる』が解放されました

ソピア「見える?」

アン「ばっちりですぅ」

ソピア「これが迷彩の限界かな……」


混乱魔法 58/100

ソピア「操作してる私の目が回ってきた……」

アン「あああ、横になってくださいっ」


小休止 105/150

ソピア(深呼吸……瞑想……)

アン「あっ、1時間経ちましたよぉ」

ソピア「わっ……! ……集中してたのに」

アン「ごめんなさぁい!!」

ソピア「今日だけで7つも新しい魔法を覚えたよ」

マリン「すごーい」

アン「頭から抜けちゃわないように気を付けてくださいねぇ」

ソピア「迷彩魔法、強魅了魔法、拡散精神魔法、多分身魔法」

ソピア「日魔術は活力の光、平静の光、加熱魔法。うん、大丈夫」

ソピア「アンは明日の魔法競技会見に来る?」

アン「特に用事はないので応援に行きますよ!」

ソピア「ヒートアップしてお嬢様とかソピアとか言わないでね、その瞬間終わりだから……」

アン「ひぃぃ、頑張りますっ」

4710G

29日目終了

【ステータス】
ソピア=ウィンベル(魔:ソフィア 旅:ルーフェリア)
見た目:スカイブルーの瞳・黒髪ふんわりロングパーマ・シックなコート・リボンカチューシャ・ムーンストーンの杖(知20)
所持金:4710G
アイテム:
フルフィリア共和国ウベローゼン市地図・旅人ギルドカード・ナイフ・金槌・ハサミ・ドライバー・ライター・花柄の傘
ポーション×2・毒消し草・回復の杖
薄汚れた赤ずきん・エセ探偵セット・白ワンピース・女中の服・緋袴・ヘアゴムセット・アザラシ革の手袋
オニキス

ジョブ:月魔術師・旅人
スキル:料理・ダンス・長旅歩き・休息・脱兎・騎馬
 月光光線魔法・精神攻撃魔法・光線魔法:精神・光線魔法:波・拡散精神魔法・強魅了魔法・全体魅了魔法・幻覚魔法・多分身魔法・迷彩魔法・盲目魔法・魔力制御
 活力の光・平静の光・加熱魔法
 受け身・考察・妖精対話・究極魅了魔法・生命の加護

体力32/32 精神32/32
筋力30 敏捷44 知力70(90) 器用20 交渉力70 魔名声28 旅名声34 注目度0
経験値:体7・精47・筋0・敏67・知0・器83・交31

知り合い
あざとい17歳メイド:アン「またお出かけしましょうねぇ♪」(親友:9.04)
歪んだ元聖教会信徒の13歳黒魔術師:ヒレア「美味しくは無かったけど満足よ」(仲良し:7.03)
お喋りな16歳ホワイトシーフ:フィナ「あくまでホワイトに、だね!」(仲良し:6.70)
高圧的な15歳サイズユーザー:エルミス「一緒に頂点を目指しましょ!」(仲良し:6.16)
ボクっ娘ブラコン16歳女水魔術師:ミルズ「命の恩人」(友人:5.70)
文系15歳美少年新米風魔術師:トール「フラれなくて本当に嬉しかったです……」(恋心:4.09)
明るく優しい22歳ホモ日魔術師:キュベレ「色んな意味で楽しい観光だったわぁ」(友人:4.00)
頭脳派長身18歳新米岩魔術師:クルト「良い対戦相手を見つけた」(友人:3.91)
おしとやかな12歳商売人:フローラ「どうぞごひいきに」(友人:3.55)
武人な19歳火魔術剣士:テンパラス「よい戦いぶりであった」(知人:2.02)
魔法街の仕立て屋人形:クリスティ「お姉さんと会えてよかったですっ」(知人:2.00)
皮肉屋な22歳男コンバット:ロット「逃げ足だけは一流だよね」(知人:1.93)



ゾロ目で2倍上昇、100以上上回ったらもう一回(本で100上回っても無し)

月魔術はコンマにプラス20 妖精対話はコンマにプラス40

『旅人スキル』
小休止 105/150 短時間で心と体を落ち着かせる、精神が5上がる
騎馬Ⅱ 0/150 馬を駆けるように走らせ、馬上で道具を扱える
ラクダ騎乗 0/110 足は遅いが乾燥に強いラクダを操る
ウシ騎乗 0/110 足は遅いが荷物運びと山道に強い牛を操る
火起こし 57/100 木の板と枝があれば火が起こせるようになる
燻製 0/50 保存食である燻製作りを覚える
荷造り 0/100 荷物をまとめるのが上手くなる
野営 16/150 野宿のノウハウが身に付く
植物知識 0/100 草花に詳しくなる

『月魔術師スキル』
光線魔法:空 0/150 月光を凝縮して頭上からビームを落とす
月照明魔法 0/100 周囲の暗闇を月の光で照らす
精神毒魔法 28/120 精神を汚染する、治療しない限り心を蝕み続ける
精神ドレイン魔法 0/150 相手の精神力を吸い取る光の球を撃つ
操り魔法 0/250 光を当てた相手を一定時間意のままに操れる、細かく指示を出せる
注目魔法 0/150 妖しい光を当てた対象に周囲の目が集まるようにする
混乱魔法 58/100 妖しい光を縦横無尽に舞わせて相手を攪乱する
変装魔法 0/250 自分を全く違う姿に見せる
透明魔法 0/200 自分の姿をほぼ完全に消す、物に触れた部分のみ影ができる
鏡魔法 0/100 光を反射して対象に自身の分身を見せる
聴覚妨害 0/120 光を当てた相手の耳が変になる
痛覚妨害 0/120 光を当てた相手は痛みを感じ辛くなる、自分にも使える
頭痛魔法 0/120 光の球を当てた相手に激しい頭痛を感じさせる
瞑想技術 0/100 瞑想が上手くなる、訓練で精神が70まで上がりやすくなる
恐怖魔法 0/100 相手を闇で覆い恐怖を抱かせる、魅了の反対、嫌われたいあなたに
夜闇魔法 0/120 闇を纏って身を隠す、昼間だと自分の周りだけ暗くなる、眩しくて眠れない時には便利
流れ星 0/100 月魔術の魔法弾、魔人仕様だと☆型でかわいい
影打ち魔法 0/100 この魔法をかけた影を触ると本体にも感触が伝わる、遠くからこちょこちょしよう

※月魔術以外の魔術は現在のところ魔人の城でしか訓練できません


       元貴族、ソピア・ウィンベル、逃亡生活30日目


一ヶ月間生きぬいた記念すべきこの日、彼女を中心とした因果は収束し


          長い、長い、長い、一日が幕を開ける

30日目、7:00。

アン「朝でございますよぉー!」

ソピア「……おはよ」

ソピア「なんか焦げ臭いんだけど……」

アン「お嬢様の晴れ舞台のために、早起きして朝ごはんを作ってみましたぁ!」

ソピア「いらない!」

アン「がーん!」


ソピア「『宿屋の』朝ごはんも食べたし、行動開始っ」

アン「しゅん……」

キアロ「おはよう」

アン「おはようございますぅ、キアロ先輩」

アン「申し訳ございませんっ、今日もお昼から私用で帰らせていただきます」

キアロ「昼から? ああ、魔法競技会を見に行くのか」

キアロ「問題ないと思うぞ。今日は休みを取る人も多いはずだ」

アン「やったっ」

キアロ「俺も今から王都に承認式を見に行く予定なんだ。なんたって国の記念すべき日になるからな」

ウィア「キアロさん、俺らと一緒に行きます?」

キアロ「君たちもか。ああ、いいぞ」

マッド「フルフル」

ウィア「マッド、不吉な事言うなよ」

キアロ「どうした?」

ウィア「昨日小耳に挟んだんスよ。よく当たる占い師が『明日は恐ろしいことが起こる』なんて言ってたんで……」

メヒィアス夫人「どうだかね! あたしは占いなんて信じないよ!」

メヒィアスさん「……革命反対派がテロを起こすなら今日だ。新聞の情報だが」

メヒィアスさん「……キアロさん、ウィアさん、気を付けたまえ」

キアロ「分かった。いざという時を考えて行動するのがレスキューの務めだな」

アン「先輩、かっこいいですぅー」

ソピア(今日は訓練なんてできそうにないね)

30日目朝 現在地:宿屋
1.フィナに会って今夜の集合時間を確かめに行こう(ソピア「たぶん19:00で間違いないと思う」)
2.ヒレアに会って魔法競技会に向けて注意事項を確認しておこう
3.宿屋に置かれている新聞を覗いてみよう

↓2票

ソピア「フィナって朝はどこにいるんだろう」

ソピア「……何でも屋前で待ってたら来るかな」

15分後……

ソピア(……あれ、あの男の人、真っ直ぐこっちに向かってくる)

黒い背広&サングラスの男「おい、お前」

ソピア「は、はい?」

黒服「……」

123 道に迷った、案内を頼みたい
456 ホワイトシーフか?案内を頼みたい
789 フィナ・○○か?
0 ソピア・ウィンベルだな

>>339より
メリル「明日はいろいろあるね」「魔法局で魔法競技会。何でも屋では上位職の集会だね」
何でも屋=ホワイトシーフ→上位職=アサシン



黒服「ソピア・ウィンベルだな」

ソピア「えっ」

黒服「処理する」

ソピア「えっ」

ソピアには何が起こったのか分からなかった。

腹部に強烈な痛みを感じたのち、視界が天を向き……

それ以降は、ただの真っ暗闇だった。



GAMEOVER:3 何でも屋は迅速な仕事がモットー



>>526のコンマ判定から再開します(今回は0を123に含めます)

黒服「フィナ・○○か?」

ソピア「えっ、人違いです」

黒服「このくらいの年と聞いたが……すまんな」

威圧感のある黒服の男は去った。

ソピア(師匠さんの知り合い……あの人も、殺し屋なんだ……)

5分後……

フィナ「あれ、ソフィーじゃん。おはよ」

ソピア「おはよう、フィナ。今日はエルミスの誕生日だね」

フィナ「うん! パーティが楽しみだ! どんなご馳走が出るかな!」

ソピア「主役はエルミスだからね……」

フィナ「でもエルミスっていっつも主役じゃない?」

ソピア「たしかに」

ソピア「ところで、今日集まるのって19:00にいつものカフェの前でよかったよね?」

フィナ「そうだよ! プレゼントあるなら忘れないようにね」

ソピア「私のプレゼント、大きくて持って行けないからパーティの後に取りに来てもらおうと思ってるんだけど……」

フィナ「そんなに大きいもの用意したの!?」

ソピア「うーん……楽しみが半減しちゃうから、かな」

例1.私、魔法競技会に出るんだけど、フィナも観戦に来ない?
例2.フィナはプレゼントに何を選んだ?
例3.最近も師匠さんとは会ってるの?
※自由安価

↓2くらいまで

ソピア「フィナはプレゼント何にした?」

フィナ「ソフィーが内緒ならあたしも内緒!」

ソピア「お菓子じゃないの?」

フィナ「ちっちっち。違うんだなー」

フィナ「本番のお楽しみってことで!」

ソピア「貰うのはエルミスだけどね」

フィナ「そういえば今日は魔法競技会だっけ? ソフィーは出るの?」

ソピア「うん。フィナも観戦に来ない?」

フィナ「ゴメン、用事が入ってるんだ」

ソピア「お師匠さん絡み?」

フィナ「断りきれなくてね……」

ソピア「まあ、しょうがないよ……気を付けてね」

フィナ「うん」

↓コンマ-20、フィナの交友度が上がります(最低30)

フィナ「応援に行けなくてゴメンね」(仲良し:7.32)


9:00。

魔法街はいつもよりも賑わいを見せていた。

魔法を使った芸や屋台に人が集まる広場の様子はまさにお祭り。

空にも魔法で色とりどりの絵や文字が描かれている。


ソピア「おはようございます」

受付「忙しいので明日にしてください」

ソピア「私、参加者ですよ……!」

受付「ではこの名簿に必要事項を記入してください」

ソピア(あ、フルネームじゃなくていいんだ、よかった……)


[チーム名]

参加者
・ソフィア 月
・クルト 岩
・ミルズ 水
・トール 風
・ヒレア 黒

[参加競技]


ソピア「チーム名……決めてなかったね」

受付「参加競技は後で決めてもらって構いませんが、チーム名は必須です」

ソピア「しょうがないから私が決めないと……」

受付「すでに受付を済ませた初心者チームには『聖教会新兵隊』『アクアリウム』『グリフィンクロー』などがありますね」


↓2 ソピアたちのチーム名

ソピア「アンブラーズ、と」

魔人『アンブラーはお主一人だけじゃろ』

ソピア(分かってませんね。私の知り合いである以上誰もがアンブラーの卵なのです)


受付「アングラーの間違いでは?」

ソピア「造語です」

受付「なるほど。……登録完了しました」

受付「フリー部門は9時から始まっております。ぜひご覧になっていってください(棒)」

ソピア(本番まで3時間……競技内容とルールの確認もしないといけないし……)

ソピア(誰から迎えに行こうか?)

1.クルト&ミルズ
2.トール
3.ヒレア

邪教の館。

ソピア「おはようござ…」

ヒレア「待ってた!」

ソピア「わきゃっ!?」

扉を開けるなりヒレアの体当たりを受けた。

邪教徒「邪教の館へようこそ。……ヒレアは、昨晩から寝ておらん」

ソピア「そこまで楽しみにしてたんですね」

ヒレア「だって……」

ヒレア「今日は、どれだけ人を痛めつけても怒られないもの……!」

ソピア「なるほどね……」

ヒレア「あぁ! 待てない!」

ソピア「逆に痛めつけられないようにね。興奮が冷めて眠くなったら危ないからちょっと昼寝した方がいいと思うよ」

ヒレア「エネルギーがあれば大丈夫よ。……ねぇ、また、ちょうだい?」

1.黙って手を差し出す
2.黙ってミルクキャンディを差し出す
3.おあずけ

ソピアは黙ってミルクキャンディを差し出した。

ソピア(持っててよかった。血吸われるの結構痛いんだよね)

ヒレア「……ケチ」

ヒレアは不満げにキャンディを受け取ると、包み紙をはがし、口に放り込んだ。

邪教徒「ヒレアよ。分かっておると思うが、人を傷つけてよいのは模擬戦闘だけだ」

ヒレア「分かってる」

邪教徒「また、待ち時間には周囲に人も多い、娘から離れるな」

ヒレア「分かった」

邪教徒「最後に、決して全力を出すな」

ヒレア「どうして? ……全力じゃないと楽しくないし勝てないわ」

邪教徒「今のそなたならば全力を出さずとも十分に勝てるであろう」

ヒレア「……そうかしら」

邪教徒「準備を済ませてきなさい」

ヒレア「はい」


邪教徒「……そなたに伝えておかねばならん」

ソピア「どうしたんですか? ヒレアちゃん、もしかして……」

邪教徒「いよいよ危険かもしれん……。しかし、精神的に安定していれば問題はない」

ソピア「興奮するのはいいんですか?」

邪教徒「楽しんでいるうちは良い」

ソピア「つまり……負けると危ないってことですね」

邪教徒「そなたなら勝てると信じておるぞ」

人々が行きかう雑踏の中を2人で歩く。

ソピア「ヒレアちゃん、大丈夫?」

ヒレア「……手、つないでいい……?」

ソピア「いいよ」

ヒレア「……大丈夫。ソフィアのことしか考えないようにする」

人を苦しめて殺したい。そんなヒレアの欲求は消えていなかった。

ヒレア「……うう、うう」

ソピア「ヒレアちゃん……!?」

ヒレア「……違うの、暑いだけ」

ソピア「えっと……傘は置いてきたし、できるだけ日陰を歩こうか」

ポケットの中のマリン「ヒレア、しっかりー!」

ヒレア「心配してくれてありがとう」ニコ

ソピア(ヒレアちゃん、爪、伸びたね……)

ソピア(もう限界が近いのかもしれない)

ソピア(だけど、大丈夫。最近のヒレアちゃんはすごく落ち着いてきた)

ソピア(本当は優しくて、とても強い子だから、天使にも悪魔にも決して負けないと私は信じてる)

10分もすると、ヒレアも町を歩くのに慣れてきたと手のひら越しに何となく分かった。

ソピア(ほらね)


魔法局前。

トール「お待ちしてました」

クルト「……その子が5人目のメンバーか」

ミルズ「こんにちは、ソフィア」

ソピア「みなさんお揃いで。この子はヒレアちゃん。黒魔術師です」

ヒレア「……よろしくお願いします」

トール「一緒に頑張りましょう!」

ミルズ「よろしく」

クルト「力を借りるぞ……」

ソピア「右からミルズさん、クルトさん、トールくん。……3人とも私の仲間。だからヒレアちゃんの敵じゃないからね」

ヒレア「……わかった」

↓1ミルズ ↓2クルト ↓3トールの、ヒレアからの許容度コンマ判定(プラス20される)

ミルズ:36(水魔術師は医療関係だから嫌い) クルト:91(苦労性そう) トール:71(弱そう) (ソピアは100)


クルト「ソフィアも揃ったところで俺から一つ、いいか」

クルト「……ソフィア、トール……ミルズが世話になった」

深々と頭を下げるクルト。

トール「そんな……僕はただ、ソフィアさんが襲われたので助けただけですよ」

ソピア「礼ならキュベレさんに言ってあげてください。あの人がいなかったら上手くいかなかったと思います」

クルト「キュベレさんには昨日会って、礼を言った……」

ヒレア「……何があったの?」

クルト「ソフィアにミルズ……俺の妹を助けてもらったんだ。本来なら兄の俺が気づくべきだったのだが」

ミルズ「ソフィアはボクの命の恩人なんだよ」

ヒレア「……」

ヒレアは面白くなさそうな顔をしている。

ソピア「大丈夫。ヒレアちゃんの事が一番心配だから」コソッ


クルト「……では、ルールの確認をするぞ」

クルト「団体戦は5人1組。2つ以上の競技と模擬戦闘の総合点で評価される」

クルト「競技には必ず1人1回は参加すること。参加した競技が3つ以上の場合、成績の良い2つが点数として採用される」

クルト「団体戦のルールは以上だ。……不明な点はあるか」

ヒレア「……さっぱり」

ソピア「とりあえず出たいものに出ればいいんだよ」

ヒレア「うん」

クルト「個別の競技とルールだが……このルールブックに書かれている。時間が少なく申し訳ないが、出る競技を選んでくれ」


ソピア(自分の出る物から決めなきゃね)

ソピア(私のできそうな競技は……)

・ホバーボード
空中に浮く板に乗り既定のコースを飛び速さを競う。ゲームセンターでは好成績を出したが現実では初挑戦。

・レーザーパズル
空中に浮かぶ鏡を利用して的に光線を当てる頭脳ゲーム。三次元的なビリヤードに近い。

・サドンデスファイト
魔法攻撃を受けた瞬間破裂する風船(割れたら退場)を身に付け、障害物の多い舞台で最後の一人になるまで戦う。

・スタチューブレイク
魔法で像を破壊するタイムを競う、自分と相性のいい像を見極めるセンスが必要

ソピア(ダーツ系の競技は魔法弾が使えないと参加できないらしい)

↓ 2票集まった競技2つに挑戦

『レーザーパズル』『サドンデスファイト』選択

他4人の出る競技はスキル・嗜好・適性によって選ばれます


~トールくんの追加スキルセット~

現在トールくんは『風魔法:殴』『追い風魔法』『気配察知』『空気制御』『速読』を持っています

『風魔法:斬』…風の刃で切り裂く魔法
『つむじ風』…直接攻撃はできないが物を持ち上げ投げることができる
『エアバッグ』…空気の塊を膨張させる、防御にも攻撃にも日常生活にも便利
『属性察知』…対象の属性を察する、弱点が分かるかも
『魔力察知』…近くの魔法使いおよび魔法がかかった物を察する
『気温制御』…エアコン魔法

↓1、2 追加スキル選択

トール 体45 精20 風魔法:殴・エアバッグ・追い風魔法・気配察知・属性察知・空気制御・速読


~クルトさんの追加スキルセット~

現在クルトさんは『岩飛ばし』『岩の拳』『石柱:壁』『鈍足魔法陣』を持っています

『石柱:槍』…地面から尖った岩を出して攻撃
『メタルシールド』…地面から金属を出し防御、物理攻撃に強い
『クリスタルシールド』…地面からクリスタルを出し防御、魔法攻撃に強い
『拘束魔法陣』…踏むと一定時間動けなくなる魔法陣を書く
『岩の体』…自分の体を一定時間硬くする
『砂埃』…砂を巻き上げてぶつけて牽制する
『岩石知識』…道端の鉱石や宝石を見極めることができる

↓1、2 追加スキル選択

クルト 岩魔術師 体30 精40 岩石飛ばし・岩の拳・岩の体・鈍足魔法陣・岩壁・水晶壁


~ミルズさんの追加スキルセット~

現在ミルズさんは『水鉄砲』『回復魔法』『解毒魔法』『痺れ取り魔法』を持っています

『解凍魔法』…凍った体を安全に解凍する
『石化治し魔法』…硬質化した体を正常に戻す
『上回復魔法』…強力な回復魔法、やや重めの怪我でも治せる
『ポーション拡散』…ポーションを周辺に降り注がせる
『水鉄砲:氷』…過冷却水を呼び出し撃つ、当たると水は凍る
『水鉄砲:湯』…熱湯を呼び出し撃つ、当たると人なら火傷する

↓1、2 追加スキル選択 ↑1、2レスの人は一回休み

ミルズ 水魔術師 体60 精80 水鉄砲・水鉄砲:氷・上回復・解毒・解麻痺 攻撃魔法にも手を出し始めたミルズさん


~ヒレアちゃんの追加スキルセット~

現在ヒレアちゃんは
『ダークボール』『誘導弾』『ダークミスト』『魔法呪い』『吸血』
『悪魔の爪』…長く鋭い爪でひっかく
『インフェルノ』…手のひらから地獄の炎を呼び出す
『飛行』…ダークミストに包まれて空中を移動する
『明けぬ夜の呪い』…???
『生命の加護:極』…???
『???』…???
を持っています

『炸裂弾』…着弾後爆発するダークボール
『透明弾』…見えないダークボール
『侵蝕』…ダークミストで相手を包み精神力を奪い昏倒させる
『傷口呪い』…相手の傷口が塞がらなくなる
『悪魔の手』…見えない手で痛覚を刺激する
『地獄の手』…見えない手が足首を掴み離さない

↓1、2 追加スキル選択 ↓1コンマ一桁分体力が、↓2コンマ一桁分精神が上がります

コンマ44という素敵な数字が出たので2倍ボーナスしておきました(にっこり)

ヒレア 黒魔術師 体40→130 精50→130 黒魔術弾・誘導弾・炸裂弾・魔法呪い・黒魔術霧・黒魔術炎・爪・侵蝕・飛行・吸血ほか


ヒレア「……?」

ソピア「ヒレアちゃん、一緒に選ぼうか」

ヒレア「うん……」


クルト「……みんな、決まったか」

クルト「俺は、スタチューブレイクとボールディフェンスに出場することにした」

※ボールディフェンス……次々と撃ち出される様々なタイプの砲弾・魔法弾を防ぐ。冷静な判断力が試される。動かないゴールキーパー。

ソピア「レーザーパズルは挑戦されないんですか?」

クルト「確かに得意分野だが……単純に俺は光線魔法が使えないんだ」

ソピア「私はそのレーザーパズルとサドンデスファイトです」

ヒレア「……私もサドンデスファイト、それとコロシアムファイト」

※コロシアムファイト……魔導師の召喚した魔法系モンスターと一対一での決闘。

トール「見た目に似合わず好戦的なんですね……」

トール「あ、僕は得意なターゲットシューティングとロープレスダイブにしました」

※ターゲットシューティング……魔法弾で的を狙い撃つ。マジックダーツとの違いは的が動くこと。

※ロープレスダイブ……高所から自由落下し魔法で着地する。高いほど高得点。空中でポーズを決めると高得点。ミスると死ぬ。

ミルズ「ロープレスダイブ……!? 根性あるんだね……」

トール「そ、そうですか? 風魔術師ならできて当然なんですけど……」

ミルズ「ミスしたら即死じゃないか。回復魔法でもどうにもならない……。ボクにはとてもできないね」

ソピア「ミルズは何にしたの?」

ミルズ「ボクは模擬戦闘で回復役ができればいいから、競技は一つだけ。ドリンクポイズン」

※ドリンクポイズン……猛毒を飲みそれを自力で回復するというエクストリーム競技。一見地味だが競技者は必死。

ヒレア「毒を飲むの!? 危ないわ!」

ミルズ「平気。水魔術で治せる範囲だから」

ヒレア「……治せるからといっていつも治るとは限らないのよ。……やっぱり私、貴女嫌い」

受付「出場競技、確かに承りました」

クルト「ソフィア、ところでチーム名はどうしたんだ?」

ソピア「アンブラーズにしました」

ミルズ「何それ。別にダメとは言わないけど」

ソピア「みなさんもいつか分かりますよ。本当なら今日の打ち上げで行ってもよかったんですけど」

トール「察知系の魔法を覚えてる僕だから分かるんですけど……ソフィアさんが何だか怖いです」

ソピア「怖がる必要はありませんよ、トールくん。怖いのは最初だけ、一口食べれば後はもうどうでもよくなりますから」

ヒレア「もしかして今度連れて行ってくれるっていうお店の話?」

ソピア「はい。今度全員で行きましょうね。絶対に……!」


12:00。

『これより、第987回ウベローゼン魔法競技会、初心者部門開会式を行います』

『参加予定者のみなさんは正面に注目してください』

トール「正面……? 集合はしなくていいんですかね」

突然、ソピアたちの正面に人間の像が浮かび上がった。

ソピア「わっ」

クルト「ホログラムの魔法か……。競技以外でも魔法を活用していこうという事か」

魔法局局長『これより、初心者部門、競技会を開催いたします!』

ミルズ「楽なのはいいけど、開会式感が無いね」

ソピア「うん、わかる」

ヒレア「わぁ、花火」

共和国軍魔導長『来賓の○○でございます……』

魔導長『この競技会は革命後初めての開催、あなたたちの中からこれからの共和国を担う優秀な魔術師が現れることを期待します……』


ミルズ「魔導長話長いよ……」

ソピア「開会式感は出たけどね」

『これにて、開会式を終了します。参加者の皆さま、正々堂々、己の持つ魔力を振るって戦ってください!』

1スレ目から名前は出ていた魔法競技会、ついに開催というところで今日はここまでです

少し想定と外れた幕開けとなりましたがこれも安価スレの醍醐味ですね

アンブラーズ、正直そんな感じの名前になる気がしていました

『スタチューブレイクに出場される魔術師は岩魔術訓練所にお集まりください』

『ホバーボードに出場される魔術師は第二屋外競技場にお集まりください』

ミルズ「兄様、早速出番だよ」

クルト「ああ。行ってくる」

トール「同時選択できない競技もあるんですね……」

ソピア「全部応援に行けるわけじゃないってことですね」

ヒレア「……静かなところに行きたい」


岩魔術訓練所には壁際にそれなりの数の人々が集まっていた。

ソピア「あら意外と少ない」

ヒレア「これなら平気……」

トール「がんばれクルトさん!」

ミルズ「兄様なら勝てるよ……!」


ヴィーク「うっす、クルトじゃねーか」

クルト「ヴィーク……帰って来ていたのか」

ヴィーク「将来のためにもここで名前を残しておかねぇといけねぇからな」

クルト「積もる話もある。……競技会が終わったら食事でもどうだ?」

ヴィーク「チームの連中と打ち上げがあるかも知れんから後で聞いてみるわ」


ソピア「あの話してる人、クルトさんの知り合い?」

ミルズ「兄様の友達で士官学校に行ってる人だったはず」


『位置について、用意』

ヴィーク「さあ、勝負と行こうぜ」

クルト「いいだろう……」

『はじめ!』


※このレスのコンマ+30、ヴィークの像壊しの早さ(他上位の成績は30、50、70です)

↓コンマ、クルトの像壊しの早さ

クルト(俺は物質について詳しくない……勘を頼るしかないか)

クルト「……これだ!」

クルトが選んだのは蛇を模した明るい色の石像。

魔力を込め硬化した拳で石像を殴る。

ヴィーク(へっ、これは俺の勝ちだな。俺には分かる、この一見堅そうなごつごつした石像がねらい目だ)

ヴィークの拳の周りに、トゲ付きの金属製ナックルが現れる。

ソピア「あれは一体?」

トール「錬金術の一種です。魔力を使って一時的に物質を作り出す……」

ミルズ「兄様、しっかり!」

クルト(くっ、ぬかったか! しかし今さら別の石像を選ぶのも悪手……石像選びの段階で負けていたようだな)


1位 ヴィーク 98
2位 ○○ 70
3位 ○○ 50
4位 ○○ 30
5位 クルト 29

クルト「1位おめでとう」

ヴィーク「ありがとよ。お前の専門は防御魔術なんだろ? 十分な成績だと思うぜ」

クルト「この借りはボールディフェンスで返させてもらう……」


クルト「すまない。あまり良い結果は残せなかった」

ソピア「一応5位以内には入れば得点が入るんですよね」

ヒレア「……5位なんて、こんな調子で優勝狙えるの?」

トール「結果表を見る限り2位から4位の選手はチーム戦には出場しない参加者のようです。全員がチーム戦でのライバルではないんですね」

クルト「チーム『ウィザードリィ』のリーダーか……あいつも偉くなったものだな」

『ターゲットシューティングに参加される魔術師は第一屋外競技場にお集まりください』

トール「次は僕ですね……」

ソピア「頑張ってください」

クルト「お前の実力、見せてもらうぞ」


ヒレア「うっ……静まって、私」

クルト「第一競技場ともなると観客も多いんだな……」

トール「き、緊張してきました……」

いわゆるゴシックロリータのドレスを着た少女が優雅にパラソルを差して現れた。

フュネッサ「あら、これはヒレアちゃまではございませんか。ごきげんよう。お外は平気でして?」

ヒレア「こんにちは。ソフィアがいるから大丈夫よ」

フュネッサ「貴女が噂のソフィアさま?」

ソピア「はい、そうですけど……あなたは?」

フュネッサ「わたくしはフュネッサと申しますの。チーム『ダーク・フレッシュマン』のリーダーをしておりますわ」

ヒレア「私にお洋服をくれたり、魔法を教えてくれた人よ。特に魔法弾が得意みたい」

トール「と、いうことはあなたもターゲットシューティングに……?」

フュネッサ「出場いたしますとも」

トール「ど、どうしましょう……ベテランオーラ出てますし勝てる気がしません……」

ソピア「落ち着いてください。これは初心者部門なのでベテランはいません」

ソピア(そしてベテランオーラの出ているクルトさんはさっき負けました)


※このレスのコンマ+30、フュネッサさんの命中精度

↓コンマ、トールくんの命中精度(ほかの上位者は70、55、40、30です)

ターゲットシューティングの競技は1人ずつ行われる。

参加者は大勢いたが、みな、苦戦を強いられていた。

次々と現れては消え縦横無尽に動き回る的を全て狙い撃とうとし、結果、半数も撃ち抜けない魔術師が続出する様子を見て、ソピアはため息をついた。

ソピア「狙いを絞った方が上手くいきそうなのに……」

クルト「俺も同感だ……。二兎を追う者は一兎をも得ずとはよく言ったものだ」


そんな中、一人の火魔術師が遂に命中率50%超えをたたき出し、歓声が沸いた。

魔導師『初の50%超えおめでとうございます。問題がなければコツをお聞かせ下さい』

火魔術師「とにかく大事なのはパワー! 私はそう思うぜ!」

歓声『おおおおおー!』

ミルズ「何言ってるのあれ」

ソピア「たぶん後続の魔術師たちにコツを教えたくなかったんだと思う」

クルト「そうだな。実際、彼女は下半分の的だけを狙い撃っていた」

ミルズ「地味な見た目であんなこと言って……今頃赤面してるんじゃない」


さらに丸メガネの少年が命中率70%という記録を出し、会場を大いに沸かせた。

トール「な、なんという……!」

ソピア「どうやったんでしょうか?」

クルト「単純に凄まじい集中力によるものだろう」

ヒレア「……フュネッサ、まだ?」


『続いては……黒魔術師、フュネッサ選手です』

ヒレア「来た! ソフィア、まばたきしちゃダメよ」

ソピア「どうして……?」

『3、2、1……はじめ!』

フュネッサは差していたパラソルを閉じると、前に突き出し、先端からダークボールを連射した。

次の瞬間、全てのダークボールが空中で軌道を変え、的めがけて飛んでいく。

観客は目を疑いどよめいた。

ソピア「すごい……! もしかして……誘導弾?」

トール「誘導弾なんてズルじゃないですか……!」

ヒレア「ううん。私の誘導弾はどういうわけか勝手に飛んでいくけど、普通の誘導弾は自分で操作するの」

ヒレア「フュネッサは誘導弾をいくつも同時に操れるのよ。すごいでしょ」

クルト「ベテランと遜色ないぞ……今回の大会、かなりレベルが高いのではないか……?」

『フュネッサ選手! なんと! 驚きの! 命中率、100%ですっ!!』

歓声『うおおおおおー!!!』

『続いては風魔術師、トール選手!』

トール「む、無理ですよ……! あんなの見せられた後なんてとても……!」

ソピア「トールくん、頑張って!」

トール「は、はい……///」

ミルズ(あっ) クルト(ふむ) ヒレア(けっ)


トール(いける……やれる……! 僕はやれるんだ……)

トール(ソフィアさんが僕に期待してくれている……)

トール(読書を思い出すんだ……。集中して、時間がゆっくり流れるあの感覚……)

『はじめ!』

トール「……! 見える! 見えるぞ!」

トール「的の動きが……!」

トール「全部……。全部、壊せる! やああああー!!」


1位 フュネッサ 100
2位 トール 76
3位 ヘンリー 70
4位 カノコ 55
5位 ○○ 40

トール「……ごめんなさい」

クルト「いや、驚いたぞ」

ミルズ「すごい歓声を浴びてたじゃないか。なんで沈んでるの」

トール「だって……ぐすっ、100%の後に、たったの76%って……」

クルト「初級の風魔術師としては歴代2位の成績だとアナウンスされていたぞ……」

トール「やっぱり2番じゃないですか……!」

フュネッサ「ただいま戻りました」

ヒレア「フュネッサ、一位おめでとう!」

フュネッサ「当然ですわ。トールさん、貴女も健闘しましたね。よろしかったら今度わたくしの作った衣装を差し上げましょうか?」

トール「嫌です……だって僕、男ですよ!」

フュネッサ「ええ?」

ミルズ「えっ」

トール「ミルズさんまで……!?」

ミルズ「いや……てっきり、ボクみたいなものとばかり……」

ヒレア「私は分かってたわ。『僕』って男の人が使う物でしょ」

ミルズ「だからここに例外がいるんだけど」

ヒレア「ミルズって男の人じゃないの?」

ミルズ「ヒレア、半殺しにした後回復されたい?」ニッコリ

ソピア「ストップストップ!」

『ドリンクポイズンに参加される魔術師は講堂にお集まりください』

ミルズ「ボクの番だね」

ヒレア「毒は怖いのよ。……死んじゃいなさい」

ミルズ「イヤだ」


長テーブルに水魔術師・白魔術師がずらりと並んで待つ。

そこにスタッフが毒薬を持ってくる。

毒の強さは4段階から選べるが、1位を狙うなら3段階目を選ぶのが定石とされている。

4段階目は罠。ベテランの水魔術師でも自力での解毒は失敗する危険があるほどの猛毒だ。


ソピア「他の競技とはまるで違うスリルがありますね……」

トール「味わいたくないタイプのスリルです……」

ヒレア「ふふ。何人死ぬのかしら」

クルト「最も死亡事故の多い競技の一つらしいからな……ああ、ミルズが心配だ」


水魔術師女子「へー、あんたも参加してたの」

ミルズ「……不正でもしてボクを殺そうって腹かい?」

女子「そんなリスクの高いことなんてしない。だって私の得意魔法は回復。勝ってあんたを貶してやるの」

ミルズ「じゃあ負けたら泣き寝入りするといいよ」


※このレスのコンマで女子の解毒技術

↓コンマ+20、ミルズの解毒技術(他の上位は90、70、60、45です)(コンマ44か99で緊急事態発生)

ごくっ

ミルズ「……」

女子「うっ、ううう! うぐっ!」

ミルズ「……ふう」

女子「ぐっぎぎ……!」

ミルズ「まだ終わらないの?」

女子「ううう!」

ミルズ「どうしてボクがこんなに早いか教えてあげる」

ミルズ「キミたちに何度も何度も毒薬をかけられたおかげだよ。特訓させてくれて本当にありがとう」

女子「う、う、う……」


1位 ○○ 90
2位 ミルズ 80
3位 ○○ 70
4位 ○○ 60
5位 ○○ 45
圏外 女子 41

ソピア「2位おめでとう!」

ヒレア「……ちっ」

ミルズ「楽勝だよ」

クルト「心配だったぞ……」

トール「……クルトさんの方が苦しそうな顔してましたよ」



『ロープレスダイブに参加される魔術師は第三屋外競技場にお集まりください』

トール「また僕ですね……」

ソピア「もう一度ミラクルを見せてください」

ヒレア「……私たちの出番はまだ?」


ミルズ「これってどこから飛び降りるの?」

クルト「あそこに足場があるだろう」

ミルズ「地面にあるけど」

ソピア「きっと魔法で浮かせるんですね」

クルト「その通り。高さを自分で細かく選べるわけだ」

トール「少し低くして芸術点を稼ぐか、単純に高いところから着地を狙うか、そこが難しいところです……」


※トールの着地成功判定は『コンマ×2+30』、芸術点は『コンマ-高さ÷5』です

↓2 トールの飛ぶ高さを指定(最低15m、5m単位)

選手待機所。

スタッフ「トール選手、飛ぶ高さはいかがなさいますか?」

トール「安全に……50mで挑戦します」

※16階建てのビルに相当する高さ

トール(あまり低すぎても空中でポーズを取る時間がありませんからね)

風魔術師「貴方……図書館の」

トール「あ、よく会いますよね。話したことはないですけど」

風魔術師「……貴方は、私に似ている」

トール「そうですか? ……読書好きって共通点がありますね」

風魔術師「風が泣いてるわ。良くない予感がする……」

トール「ええと……」

風魔術師「係員さん。私は100mで挑戦するわ」

トール「100m!? 危ないですよ!」

風魔術師「心配いらないわ。……私は、何度となく繰り返してきた――」

トール「は、はあ……」


※このレスのコンマ-20が風魔術師さんの芸術点(高さ+芸術点が得点です)(他の上位は105、90、70、60)

↓コンマ×2+30、トールの着地成功判定(10未満で重傷)

↓2コンマ-10、トールの芸術点

トール「50m……こ、怖い」

『トール選手の挑戦です!』


クルト「トール……何をしている?」

ミルズ「コールから10秒以内に跳ばないと失格らしいね」

ソピア「トールくーん!!」


トール(ソフィアさんの声が聞こえる気がする……!)

トール「……ええい!!」

トール「目を、閉じちゃダメだ閉じちゃダメだ閉じちゃダメだ……!」

トール「ああああ!!」

トール「はぁ、はぁ……」

『トール選手、50m、着地成功です!』

『芸術点は……24点です! 残念!』

トール「……ポーズとるの……忘れてた……」


1位 ○○○ 高80 芸25 総合得点105
2位 リディア 高100 芸-9 総合得点91
3位 ○○○ 高15 芸75 総合得点90
4位 トール 高50 芸24 総合得点74
5位 ○○○ 高85 芸-15 総合得点70

トール(あの子は高さ100mから跳んだものの、着地時に足踏みしてしまい芸術点を引かれてしまった)

トール「成功おめでとうございます。2位でしたね」

風魔術師「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した」

トール「あの……」

風魔術師「もうこの世界に用は無いわ……!」

トール「ど、どうしてロープレスダイブにそこまで賭けてるのか分かりませんが、早まらないで!」

風魔術師「さよなら……また別の時間軸で会いましょう……!」

風魔術師「……こんにちは」

トール「……こんにちは? ……さっきまでどうしたんですか?」

風魔術師「それは別の私よ。今の私はいわばこの世界の矛盾を無くすために作られたダミー……」

トール(駄目だまったくわからない……!)

『レーザーパズルに参加される魔術師は日魔術ホールにお集まりください』

ソピア「私の番だ……!」

ヒレア「……行っちゃうの?」

ソピア「少しだけ待っててね」

ヒレア「……うん」


待合室。

係員「公平を期すため問題は同じものを使用します」

係員「呼ばれた人から順番にホールに入り、舞台の指定された位置からパズルを解いていただきます」

係員「なお、拡散する光線、曲がる光線の使用は認められません」

ソピア「緊張するなぁ……」

??「大丈夫ですか?」

話し掛けてきたのは
1.杖だけが派手だが素朴そうな少女
2.おどおどしたノーディス人の少年
3.純白の鎧を着た少女

↓2票

日魔術師「大丈夫ですか?」

ソピア「えっと……」

特徴はたれ目であることくらいの、あまり個性のない少女だった。

しかし、手に持った杖は桃色のリボンと造花で飾られており、先端に穴が開いた銃器のような形状でとても目立つ。

日魔術師「緊張されてるなら癒しの光をおかけしますよ」

ソピア「あの、私たち、対戦相手ですよ」

日魔術師「いいんです。私は人を助けるために魔法使いになったんですから!」

そう言うと少女は手のひらをかざし、穏やかな光でソピアを照らした。

ソピア(あっ、杖使うんじゃないんだ)

日魔術師「緊張はほぐれましたか?」

ソピア「はい。とても効きました」

日魔術師「それはよかった」

日魔術師「あの、あなたは日魔術師ではありませんよね? 白魔術師ですか?」

ソピア「お恥ずかしながら、月魔術師です」

日魔術師「えっ……! …………そっか、あなたがあの……」

ソピア「どういうことです?」

日魔術師「いえっ! こっちの話です!」

日魔術師「とにかくっ、お互い頑張りましょうね!」

係員「アンブラーズのソフィアさん、スタンバイお願いします」

ソピア「ついに私の番……」

ソピアがカーテンを抜けると、劇場の舞台の上に出た。

スポットライトが当たり、観客から拍手が浴びせられる。

ソピア「き、聞いてないよこんなの……」

『ソフィア選手の挑戦です!』

いくつもの鏡と一枚の的が空中に浮かび上がる。

『制限時間は3分! 第一問、はじめ!』


Q1.この単語群の中に隠された英単語を答えよ

生  重  黒      魔
命  壁  魔  魔境 法
の     術      局
天  薬  の  魔人 本
使  草  館      部

↓2までに正解があればクリア、クイズに正解するとソピアがパズルに正解します

――――――――――――――――
正解は『HE』見たことある人も多いはず

こうするとちょっと分かりやすい

■■■■■■■■■■

生  重  黒      魔
命  壁  魔  魔境 法
の     術      局
天  薬  の  魔人 本
使  草  館      部
■■■■■■■■■■

――――――――――――――――

ソピア「……見えた」

ソピア「あの鏡に撃てば……!」

ソピアの光線魔法が的を貫いた。


クルト「……さすがに第一問で詰まることは無かったか」

ミルズ「半分は一問も解けずに退場したしね」

トール「たしか今一番多く解いた人でも四問でしたっけ……」


的が新しい物に交換され、鏡が移動し向きも変わる。

『続いて第二問! 制限時間は同じく3分、はじめ!』


Q2.このスレで現在最も弱いとされるモンスターの名前は?

1.ツノガメ
2.ゼニガメ
3.リクガメ

↓2

正解は1番の『ツノガメ』(2スレ目の347で初出)
――――――――――――――――――

ソピア「よし、解けた!」

ソピア(さっきより頭が回るようになったのかな)

ソピアの光線は先ほどよりも早く的を貫いた。

素早い解答と珍しい月魔術の光線に、観客席から『おぉ…』とため息が漏れる。


クルト「行けるかもしれんぞ」

ミルズ「信じたいけど、まだ早いよ兄様」

トール「ヒレアさん、調子はどうですか?」

ヒレア「暗いから思ったより、うん、平気」


的が補充されるとともに、空中にダミーの鏡が増える。

ソピア「うわ、難しそう……」

『多くの挑戦者の壁となってきた、第三問です。制限時間は少し増えて4分、はじめ!』


Q3.まだ使われた事の無いこのスレの属性相性、間違っているのはどれ?
(B←A AはBに強い)

1.火←水←岩←風←火
2.日⇔月
3.その他←白←黒←その他

↓2

正解は3の『その他←白←黒←その他』黒と白が逆です(3スレ目122以降の流れから、122だけ見ると間違えかねない引っかけ)
―――――――――――――――

ソピア「こう、かな……?」

ソピアの放った光線は曲がりくねったのちに、きちんと的を貫いた。

ソピア(実は鏡に当てた瞬間の観客席の空気で正解かどうか分かってしまった)


クルト「難所突破か……」

トール「次も難所ですけど……」

ミルズ「これで5位以内は確定かな」

ヒレア「ソフィア、頑張って……!」


鏡は増えなかったが的が増えた。

ソピア「ええっ……?」

『次は両方の的を通る道筋を考えてください』

『制限時間は5分、はじめ!』


Q4.東の果てのジャルバ王国について、確実に正しいのはどれ?
1.妖精を神として扱っている
2.フェイランの出身国である
3.キョウト国の近くにある

↓2

正解は1の『妖精を神として扱っている』(2スレ目900以降の流れより)
キョウトはジャルバの近くかもしれない、フェイランはジャルバ人っぽい、だけなのです
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ソピア「うーん……これっ!」

月明かりが届かないため100%自分の魔力で作り出した月光光線魔法は、二枚の的をしっかりと貫いた。

『おぉぉぉぉ!』

観客席からどよめきが起こる。


クルト「ついに現在の1位と並んだか……!」

トール「頑張れー!」

ミルズ「この次は誰も正解してない、でもソフィアならもしかしたら……」

ヒレア「見てるだけなのに疲れるわ……」


鏡がさらに増えた。二枚の的も左右両端に近いところに現れ、とても同時に貫けるとは思えない。

ソピア「これ、解けるの……?」

『これまでに2人が挑み、そして去って行った第五問! はたしてソフィア選手は突破できるのか!?』

『制限時間はたっぷり7分……はじめ!』


Q5.この中でまだソピアが仕事を受けたことのない依頼者は?
1.釣り人協会
2.メヒィアス夫人
3.従軍料理人

↓2(最終問題)

正解は2の『メヒィアス夫人』出番は多いが依頼は受けていない
釣り人協会はハーバリアに子供を連れていく依頼、従軍料理人は初めて受けたお弁当作りの依頼
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ソピア「…………」

ソピア「……これ……かな……」

ソピア「……うん、これで……!」

ソピアが鏡を選んでも、観客席の誰も反応しなかった。正解かどうかは誰も知らない。

光線は、折れ曲がり、折れ曲がり……一枚目の的になんと真横から当たった。

その後、何度も折れ曲がり……

そして、もう一枚の的を、かすった。

客席『おぉぉぉぉ!……おぉ……?』

ソピア「こ、これって正解ですか……?」

『……正解!』

客席『おおおおおおおおおお!!!』

ソピア「やった!」


クルト「これは……一位じゃないか!?」

トール「この後次第ですけど……!」

ミルズ「可能性は高いね。後数人だし」

ヒレア「すごい……!」


『しかしまだ終わりません! ソフィア選手はどこまで解けるのか!?』

『制限時間は8分、第六問、はじめ!』

1位 ソフィア 7問
2位 ロス(ノーディス人)、○○、○○ 4問
3位 アリアン(白鎧)、○○、○○、○○ 3問
圏外 ナナカ(日魔術師) 0問

トール「ソフィアさん! おめでとうございます!」

クルト「素晴らしい頭脳だ……。仮に俺が出ても解けなかったかもしれない」

ミルズ「キミならできる気がしてたよ」

ヒレア「おめでとう!」

ソピア「みなさん、ありがとうございます」

クルト「まさかあの後2問も解くとは……」

ソピア「あれって何問まであったんでしょうね……それだけが気になります」


『箒レースに参加される魔術師は第一屋外競技場にお集まりください』

『クリエイトゴールドに参加される魔術師は岩魔術訓練所にお集まりください』

※クリエイトゴールド……ひたすら金貨を生み出し続ける錬金術の競技。なお持ち逃げしても魔力の供給が止まると金貨は消滅する。

クルト「しばらく空き時間があるな。……少し自由行動にしないか?」

トール「僕も賛成です。家族も来ているので少し顔を出したいんです」

ミルズ「ボクたちも母さんのところに行こうよ」

ヒレア「……少しフュネッサとお話してきてもいいかしら?」


ソピア「次の競技までしばらく一人」

ソピア「時間つぶしに……」

1.広場の出店を見て回ろう
2.箒レースを観戦しよう
3.クリエイトゴールドを観戦しよう

↓2票

ソピア(箒レース……たしか魔法競技会で最もポピュラーな競技の一つだね)

ソピア(せっかくだから見ておきたい)


第一屋外競技場。

ソピア「間に合った、まだ始まってないみたい」

ソピア「あれ、あそこにいるのは……」

123 アン、レーザーパズルは見てくれた?
456 エルミスが来賓席に侵入してる……!
789 キュベレさん、見に来てたんですね
0 ネル! ガルァシア! バルザック!


ソピア「キュベレさん、見に来てたんですね」

キュベレ「あら、ソフィアちゃんじゃないの。今は時間あるの?」

ソピア「はい。誰も競技無いんです」

キュベレ「アンブラーズ、中々好調みたいね」

キュベレ「ミルズちゃんは卒なくクリア、トールくんも規格外の相手を除けば素晴らしい成績だし、ソフィアちゃんは圧勝したわね」

ソピア「見てくれてました!?」

キュベレ「もちろんよん♪ 残念ながらミルズちゃんの勇姿は直接見れなかったけどね」

キュベレ「クルトくんは次が勝負ね。ヒレアちゃんってどんな子なのかしら。強いの?」

ソピア「はい(強すぎて困るくらいに……)」

キュベレ「まあよっぽど悪い成績じゃなければ模擬戦闘で取り返せるから、気楽に行きましょ」

ソピア「そういえば、箒で飛ぶのって何魔術なんですか?」

キュベレ「火魔術師。彼らも炎だけじゃないのよ」

キュベレ「ほら、始まるわよ!」

『箒レース第一予選の選手を発表します!』

『Aコース、○○選手!』

ソピア「あ、あそこにいる赤毛の子ってさっきの……」

キュベレ「カノコちゃんだったかしら? ターゲットシューティングで最初に命中率50%を超えた子ね」

ソピア「え、ちょっと、カノコさん、箒から火を吹いてる!?」

キュベレ「初級者でブーストが使えるのは珍しいわね。新人の火魔術師では一番の優等生なんじゃないかしら」

『第二予選の選手を発表します!』

ソピア「あの角刈りの男性を見てください」

キュベレ「たくましくてかっこいいわね」

ソピア「そうじゃなくてですね……箒ではなく明らかに機械に乗ってるような……?」

キュベレ「あれはね、箒に乗ったら折れるからよ。競技用ね」

キュベレ「実際箒に乗って飛んでる人なんて見かけないでしょ? だいたい若い女の子だけよ」

キュベレ「ちなみに軍の魔術部隊だともっと箒の原型が無い乗り物を採用してるわ」


『第三予選の選手を発表します!』

『Cコース、ヘンリー選手!』

ソピア「あの丸メガネの人、70%を出した人ですね」

キュベレ「グリフィンクローのリーダー、ヘンリー・ピーターね」

キュベレ「メンバー全員がノーディスの留学生というエリートチームで、優勝候補よ」

ソピア「トールくん勝っちゃいましたけどね……」

キュベレ「彼らの強みは安定感よ、メンバーはどの競技でもほぼ必ず3位以内に入っているわ」

キュベレ「模擬戦闘でのラスボス、と考えてもいいわ」

ソピア「攻略法とかありませんか?」

キュベレ「これはどのチーム相手でも同じだけど……月魔術師が1人もいないのよ」

キュベレ「あなたはアンブラーズのリーダーであると共に勝利のカギでもあるわけ。分かった?」

ソピア「責任重いです……」


1位 カノコ
2位 ヘンリー
3位 ○○

キュベレ「順当な結果ね」

ソピア「そうですね」

キュベレ「ほら、そろそろ次の競技じゃないの?」

ソピア「そっか、行かないと……!」

キュベレ「アンブラーズ、応援してるからね! 勝ってくるのよ!」

ソピア「はいっ!」

ソピア「みなさん、どうでした?」

トール「馬鹿にされました……いい結果出したのに……」

ミルズ「ドリンクポイズンで母さんの寿命が縮んだってさ」

クルト「当然だろう……。俺の寿命も縮む思いだったぞ……」

ミルズ「ボク自身はまるで平気なのにね」

ヒレア「フュネッサに血を貰ったわ」

トール「えっ……聞き違いですかね?」

ミルズ「なにこの子怖い……」


『コロシアムファイトに参加される魔術師は召喚訓練所にお集まりください』

ソピア「ヒレアちゃん、出番だね」

ヒレア「もう暴れてもいいの?」

ソピア「たぶん順番待ちはあると思うよ」


ソピア「ヒレアちゃん、私、観客席に行ってちゃダメ?」

ヒレア「一緒にいてほしいの……」

ソピア「わかったよ……」

アリアン「アンブラーズ代表、ソフィア氏とお見受けする!」

ソピア「は、はいっ?」

真っ白な鎧を身に付けた少女が背筋を伸ばして立っていた。

アリアン「私は聖教会新兵隊、隊長のアリアンだ!」

ソピア「何のご用事でしょうか……?」

アリアン「先ほどの競技……見事であったぞ」

ソピア「あ、ありがとうございます……」

アリアンが半ば強引に握手してきた。革と金属の手袋をしているため手が痛い。

ヒレア「どきなさいっ!」

アリアン「うあっ!」

ヒレア「神のしもべの汚らしい偽善者の手で、ソフィアに触れるな……」

アリアン「なんだ貴様……黒魔術師か。いいだろう、悪しき者どもは今この場で撃ち滅ぼしてくれる!」

魔導師「はい、そこまで。ここは模擬戦闘会場ではありません」

スタッフの魔導師が慣れた調子で仲裁に入った。

ソピア「……毎年こうなんですか?」

魔導師「フリー部門では無関係の魔術師まで巻き込んで戦闘することもありますよ」

ソピア「ひどい……」

今晩はここまで

なお書き忘れていましたが、模擬戦闘に負けるとストーリーの都合上ゲームオーバー扱いになります

また、その他の競技の事故で模擬戦闘への参加が不可能になるとやはりゲームオーバーでリセットされます

乙ですー
新キャラがいっぱい出てきてこの先どう絡んでくるのか楽しみ

よくわからないが新キャラには元ネタがあるの?

>>679 新キャラたちはスポーツ漫画の他校チーム的なものです
>>683 あからさまな人以外元ネタは無いことが多いです、でも今回の敵チームキャラはパロ多め



『お待たせしました。ただいまより、コロシアムファイトを開始します!』

観衆『わぁああああ!!』

トール「すごい盛り上がりですね……」

クルト「トール。お前はこういった競技は苦手か?」

トール「正直……観るのも苦手です。ミルズさんはどうですか?」

ミルズ「ボクは誰かが戦ってるのを見るとどのタイミングで回復しようか考えちゃうね」

クルト「俺も似たようなものだな。壁を出すタイミングをイメージしている」


『最初の挑戦者は、聖教会新兵隊リーダー、アリアン選手!』

『アリアン選手、戦うモンスターの種別とレベルを選択してください』

アリアン「悪魔系のレベル8だ」

観客「おおお!」

観客「いきなりレベル8だと!」

コロシアムファイトでは挑戦者には戦う権利が二度与えられる。

より優れた成績を残した方の試合を点数化して評価するのだ。

クルト「この競技で戦うモンスターは中型のはずだが……小悪魔以外は実体が無いのではないか?」

トール「たまに野生でも出るらしいですよ。小さいのはインプ、大きいのはデーモンと名前に付くんです」

クルト「俺もまだ未熟だな……」

『アリアン選手、準備ができたら合図をお願いします』

アリアン「……始めろ!」

円形の闘技場、アリアンの反対側に大きな魔法陣が現れ、その中から光と共に禍々しい悪魔が姿を見せた。

ファントムデーモン。

神に悪魔の烙印を押されたのち大人しく自然に帰った、妖精に近縁の悪魔系モンスター。

見た目はゴリラにヤギの角と人間の顔を足したような怪物であり、理性は持たない。

一瞬で間合いを詰め魔力で強化された剛腕を振るう様はさながら暴風のよう。


クルト「鎧以外は丸腰に見えるが、さて、どうするつもりなのか」

トール「チームリーダーってことは……あの人とも模擬戦闘で戦うんですよね……」

クルト「ここで手の内を見ておくべきだな」


アリアン「さあ、かかってこい!」

アリアンは空中に人差し指で十字を書いた。

空中に浮かぶ光の十字架。アリアンはその上部を掴むと、レイピアのように構えた。


クルト「なるほど……岩魔術のようなこともできるのか!」

ミルズ「回復もできるみたいだし、白魔術って万能だね」

トール「でも、予備動作が多い分隙だらけですね……あっ!」


アリアン「ぐあっ! ……こ、これしき……」

『アリアン選手、敗北!』

アリアン「なっ、なんだと! まだやれるぞ!」

5秒間ダウンすると敗北扱いとなる。挑戦者の安全を守るルールだ。


その後アリアンは二戦目でレベル7の悪魔系を選び勝利、70ポイントを獲得した。

クルト「全体的にはさほどでもないが……魔法防御が脅威だな」

トール「二戦目は魔法主体の相手だったのでほとんど一方的な試合でしたね」

クルト「模擬戦闘で当たったら俺が前に出て殴るしかないだろう……」

『ヘンリー選手、レベル8の幽霊モンスターに勝利!』

『なんと、ノーダメージです!』

ノーディス少年「やったよヘンリー!」

ノーディス少女「おめでとう、ヘンリー」

ヘンリー「ありがとう、ロス、マーニー」

ノーディス少女「これで優勝は私たち、知恵と勇気のグリフィンクローがいただきね」

ソピア「へぇ、ノーダメージで5点のボーナスがあるんだ」

ヒレア「他にも一度の魔法で仕留めたり、美しくとどめを刺すボーナスもあるけど、私じゃ狙えないわ」

ソピア「無理に一位は狙わなくていいからね?」


岩魔術師「次、私ですね」

岩魔術師「まずはレベル6の獣と戦います!」

茶色いロングコートで体を隠した地味な少女だった。

杖はカラフルな6つの石が先端からぶら下がっているだけの比較的普通なものだが、帽子だけがパステルカラーでよく目立つ。

ソピア(ワンポイントだけ派手にするのが流行ってるのかな?)


岩魔術師の少女はコートの中から爆弾を取り出して投げる、距離を取ってまた投げる、を繰り返していた。

トール「道具って使っていいんですか? 杖は例外でしょうけど……」

クルト「……恐らく彼女は錬金術師だ。競技で使う自作のアイテムは前もって登録してあるのだろう」

ミルズ「自作かどうか分かる物なの?」

クルト「魔導師の目の前で作るんじゃないか? 俺は錬金術方面ではないから分からんが」


『ノーダメージ勝利、おめでとうございます!』

魔導師「次はどうなさいますか?」

岩魔術師「レベル8の爬虫類で、頑張っちゃいます!」

ベニオオトカゲ亜種。

とぼけた顔をした中型トカゲモンスターの亜種。

原種と違い好戦的で、酸性の粘液を積極的に飛ばして攻撃してくる。ただし足は遅い。


観客「ぶー! ぶー!」

観客「正々堂々戦えー!」

観客「もう降参しろよー! 時間返せー!」

トール「彼女は何をしているんでしょうか……? ずっと逃げ回ってますけど……」

クルト「……いや、これはもしかすると……」

ミルズ「何かを撒いてる?」


岩魔術師「そろそろね……」

岩魔術師の少女は杖を一振りすると、客席にも聞こえるほどの大声で叫んだ。

岩魔術師「キャノン!!!!」

途端、周囲に撒かれた数十枚のカードが大砲へと姿を変える。

全方位からの集中砲火がトカゲを襲い、会場、いや、魔法街中に轟音が響き渡った……。


『ノーダメージ&ワンマジック、ダブルボーナスです! 暫定一位!』

岩魔術師「ええっ!? パフォーマンスボーナスは!?」

魔導師「残念ながら、美しいとは判断されなかったようです」

ソピア「全ボーナスを一度に狙うなんて……!」

ヒレア「……90点を超えれば一番になれるのね」

ソピア「本当、無理しないでね……」

ヒレア「別に、一番取りたいわけじゃないから。……ただ、暴れたくてしょうがないの」

魔導師「ヒレア選手、戦うモンスターの種別とレベルを選択してください」

ソピア「これとかいいんじゃない?」

1.妖精系
2.悪魔系
3.獣系
4.鳥系
5.爬虫類系
6.植物系

↓ ヒレアちゃんが喜びそうな種別のモンスターほど勝率が上がります

ソピア「これとかいいんじゃない?」

ヒレア「妖精系? ……別にソフィアが見たいならいいけど」

マリンと仲良くなっていたヒレアは妖精をモンスターとして見にくくなっていた。

ソピア(そういえば競技会が始まってからマリンの姿が見えない……)


↓2 一戦目モンスターのレベル選択(6~10から、勝てばレベル×10点)(他の上位者の点数は90、85、70、65、60です)

ヒレア「……妖精モンスターのレベル9でお願い」

魔導師「……いいんですか?」

ヒレア「ダメなの?」

魔導師「いえ、では用意いたします」

ノーディス少年「あの子ナメてるよ」

アリアン「せいぜい事故死しないように気を付けることだな」

ソピア「……ヒレアちゃん、本気は出したら駄目だからね」



デザートトロール。

岩の妖精ノームの大型種で砂漠に棲む。

砂嵐を起こす力を持ち、動けなくなった旅人に大槌で殴りかかる。


『黒いワンピースの少女、ヒレア選手、まさかのレベル9を指定!』

『恐ろしいまでの魔力を持つ実力者なのか、あるいはただの無謀な挑戦か!』

トール「な、なんて無茶を……! ソフィアさん一緒にいたのに止めなかったんですか!?」

クルト「それよりも……砂嵐で様子が見えんな」

観客席は魔法の壁で守られているので砂は入って来ない。しかし視界は砂で埋め尽くされていた。

ミルズ「すぐに収まるよ。どうせ負けるし」


↓コンマ+30、90を上回ればヒレアの勝利(ヒレアちゃんは素でプラス50の補正がかかります)

ヒレア(敵が見えない。とりあえず空に逃げ……)

ヒレア「あっ、霧が吹き飛ばされちゃう……!」

ヒレア「しょうがないわ、誘導弾なら見えなくたって…………え」

頭上から振り下ろされる大槌にヒレアはギリギリまで気づけなかった。

ヒレアの気絶を観測した魔導師がトロールを競技場から転送した。

『ヒレア選手、敗北!』

観客「ぶー、ぶー」

観客「引っ込めガキンチョー!」


ノーディス少女「当然こうなると思っていたわ」

岩魔術師「自分の実力は知っておくべきよ」

アリアン「はっはっは! ざまあみろ!」

ヒレア「こいつら殺していい!?」

アリアン「はっ。やれるものならやってみたまえ!」

ソピア「今のは相手が悪かったんです! もう一戦できるんですよね!?」

ソピア(私もイライラする。なんなの……)

魔導師「辞退された方がいいのでは。観客席もブーイングの嵐ですから」

ヒレア「我慢ならない。……客席ごと殺す」

ソピア「ヒレアちゃん、駄目!」

1.幽霊系
2.悪魔系
3.獣系
4.鳥系
5.爬虫類系
6.植物系

↓ 2戦目の相手指定

ヒレア「……鳥」

魔導師「はい?」

ヒレア「鳥を出して! 地面に叩き落としてできるだけ苦しめながら死なせるわ……!」

魔導師「はぁ。レベルはいかがなさいます?」

アリアン「1! 1!」

↓ レベルを選択(1~10から)(補正はプラス60、レベル6なら勝ち確定)

オオフクロオウム。

熱帯のジャングルに棲むカラフルな中型の鳥モンスター。

腹部の袋を膨らませることで、体を大きく見せたり、大音響の鳴き声を響かせる。

また、大きい図体の割に意外とよく飛び回る。


オウム「ホロロロロロロコッコクァー!!」

ヒレア「うるさい……!」


↓コンマ+60、90を上回ればヒレアの勝利

強キャラ設定ほどコンマ神に嫌われる(ソピア除く)



オウム「ケホーッ!」

威嚇するや否や奇声と共に蹴りを繰り出すオウム、その蹴りをかわしながらヒレアは炸裂弾を撃ち込む。

ヒレア「見えてればこっちのもの……!」

オウム「クッキュオァー!!」

オウムは逃げるように飛び立った。その身体で遅れて爆発が起きる。

ヒレア「逃がさない!」

黒い霧に乗って飛ぶヒレアを見て観客がにわかにどよめいた。


観客「あんな魔法あったか!?」

観客「俺、黒魔術師だけどあんな飛び方できないぞ!」

クルト「なるほどな……これが切り札か」

トール「さっきは飛べなかったからすぐに負けちゃったんですね」


ヒレア「それっ! それっ!」

オウム「カキクキパヒョー!」

誘導弾を何発か受けるも平気そうな顔の鳥。

ヒレア「だったら……」

黒い霧が体積を増やし、飛ぶオウムを包み込む。

オウムは苦しそうにし何度も何度も霧から脱出するが、どこまでも霧が付き纏ってくる。

いつの間にか頭上に来ていたヒレアがとびかかり、爪で強引に羽をむしり取った。

オウム「オエーー!!」

痛みに口から吐瀉物をまき散らしながらオウムは落下した。


ソピア「やった!」

魔導師「私も知りませんよ、あんな霧……」


ヒレア「あはっ! あははっ!!」

ヒレアはすぐにとどめを刺さず、オウムの体をえぐっていた。

ヒレア「あんたは観客の代わりっ! 苦しめ! そして死ね!」


クルト「ヒレアは何をやっているんだ!」

トール「でも……もうすぐ勝てますよね」

クルト「そんなわけないんだ……。レベル9がこんなに弱いはずがない……!」

オウム「ホゥッッッパァァァァ!!!!」

オウムの叫び声。

それは目に見える波動となって、天を貫いた。

ヒレアは黒い霧もろとも大きく弾き飛ばされ、そして落下。

ミルズ「兄様の言った通りだったね」

クルト「……いや、まだ分からん。さっきの叫びが断末魔であれば……」

そんなクルトの願いもむなしく、鳥はおもむろに身を起こすと、なんと回復魔法を使い始めた。

『ヒレア選手、敗北! 今回は惜しかったですね!』


1位 マナミ 90(ノーダメージ&ワンマジックボーナス10点)
2位 ヘンリー 85(ノーダメージボーナス5点)
3位 アリアン 70
4位 ○○ 65
5位 ○○ 60
圏外 ヒレア 0

ソピア「ヒレアちゃん、落ち着いて」

ヒレア「落ち着いてるから……!」

ソピア「2回目はブーイングもなかったし、ね?」

ヒレア「私は鳥じゃなく人を苦しめるために魔法の勉強したんだから……この競技会中に絶対に事故死させる」

魔法競技会では基本的に競技中に死亡しても事故として取り扱われる。

責任を負うのは治療班の魔導師たちだけだ。

おかげで水面下で、特に白魔術師と黒魔術師の間で殺意が発生しているのだが。


トール「惜しかったですよ! 僕だったらレベル5くらいでも勝てませんし……」

クルト「何、まだ次があるだろう」

ミルズ「……フン」

ヒレア「今からでも遅くないわ。ミルズもサドンデスファイトに参加しなさい」

ソピア「同じチームで潰しあわないでよ……」

『ボールディフェンスに参加される魔術師は、第二屋外競技場にお集まりください』

クルト「……俺の番か」

クルト「ヒレア。俺も最初の競技では納得のいかない結果だったからな。二度目で取り返せると証明して来よう」

ヒレア「また負けたらどうするつもり?」

クルト「……負けることなど考えていたら勝てるものも勝てなくなる」


ヴィーク「おう、調子はどうだ」

クルト「それなりに好調だ。リーダーが1位も取ったからな」

ヴィーク「こっちはまあまあだ。模擬戦闘で優勝しても総合優勝できない、なんてことにはなってねぇと思うぜ」

クルト「そうか。ぜひ対戦したいものだ」

ヴィーク「トーナメントだったな。途中で負けんなよ」


『ヴィーク選手の挑戦です!』

ヴィーク「おらっ!」

クルト(予想通り、ヴィークは苦戦している)

ヴィーク「ちっ!」

クルト(錬金術ではすぐに物を出したり消したりできない。ゴール一面を覆う壁を作ろうとも最後まで維持できない)

クルト(鎧と大きな手袋を作り出し、全身を使って止めに行っているが半分も間に合っていない)

クルト(これは、勝てるぞ……!)

『ヴィーク選手、防御率40%!』

ヴィーク「くっ、こんなもんか」


『クルト選手の挑戦です!』

クルト「……俺ならできる。ベストを尽くせ」

ミルズ「兄様! 頑張って!」

ソピア「クルトさーん!」

『はじめ!』


↓コンマ+30、クルトの防御率(他上位は85、65、50、40、35)

クルト(右側からくるのは魔法弾! ならばクリスタルシールドだ!)

クルト(左上は透明弾……いや、透明化の魔法がかかった砲弾! 岩の壁2枚重ね!)

クルト(両側から……! ここは体を硬質化させて俺自身も壁に!)


ソピア「すごいですクルトさん! 一つもゴールに入れてない!」

ミルズ「兄様! 頑張って!」

トール「後半分です!」

ヒレア「…………負けないで!」


クルト(あと半分も残ってるのか……!)

クルト(しかし、ここは最年長の、ライバルの意地を見せなければな……!)

クルト「……かかってこい! すべて俺が止めてみせる!」


クルト「……はぁ……はぁ」

『クルト選手、防御率……100%です!!』

観衆『おぉぉぉぉ!』

ソピア「クルトさん!」

ミルズ「ボクは信じてたよ!」

トール「流石です!」

ヴィーク「ったく、お前にゃ勝てねーな」

水魔術師「防御率100%なんて、なかなかできることじゃないよ」

クルト「ヒレア、言っただろう」

クルト「お前も次で挽回するんだ」

ヒレア「……うん」

水魔術師「さあ、次はあたしの番! 目指すは100%だけよー!」

ソピア(どことなくフィナを思い出す)

ミルズ「頑張れー」

ソピア「……知り合いなんだね」

ミルズ「彼女はいい人。たまにボクとも会った時は普通に話してくれるし」

ソピア「友達と言ってもいいんじゃないの?」

ミルズ「講義に来ないからね。だからこそ何のわだかまりも無いんだけど」

ソピア「そういうこと……」

クルト「ボールディフェンスに水魔術師とは珍しいな」

トール「そうなんですか? 水の壁を使えるならできそうですが……」

クルト「岩魔術師の競技は割と閉鎖的なんだ」


水魔術師「行くぞー! とりゃりゃりゃりゃ!」

ソピア「は、早い……」

クルト「……身体強化と高速移動のみだと!」

トール「それでもかなり止めてますよ……!」

ミルズ「彼女は回復魔法の講義を受けてないから、純然たるファイタータイプの水魔術師になったってことかな」

クルト「変わり者と言うわけか……」

ミルズ「変わり者でもなきゃボクと仲良くはしないでしょ」

ソピア「私は普通ですよ?」


『ミドリ選手、なんと85%です!』

水魔術師「うう、ちっくしょう。やっぱダメかー……」

ミルズ「キミも十分すごかったじゃないか」

トール「いえ、わかりますよ、その気持ち……! 前が前だと素直に喜べませんよね……!」

1位 クルト 100%
2位 ミドリ 85
3位 ○○ 65
4位 ○○ 50
5位 ヴィーク 40

クルト「これで総合成績用の成績2つは出せたな……」

トール「クルトさんの100%と、ソフィアさんの7問ですね。……お役にたてず、すいません」

クルト「トールも、ミルズも、個人成績では優秀じゃないか。これなら模擬戦闘に期待できる」

クルト「あとはヒレア。お前が結果を出すだけだ」

ヒレア「……見下してるの?」

クルト「俺はさっきの魔法を見てお前に期待しているんだ。他のチームにない要素はアドバンテージになる」

クルト「サドンデスファイトは一撃が命取り……ただ強いだけじゃない、頭を使う競技だ」

クルト「ここでいい成績が出せるならアンブラーズの優勝は確実だろうな」

ソピア「小難しいこと言ってるけど、ヒレアちゃんは負けないようにすればいいだけだよ」

ヒレア「……分かったわ」

『サドンデスファイトに参加される魔術師は、召喚訓練所にお集まりください』

ソピア「では、行ってきますね」

トール「2人とも、気楽に行きましょう!」

ミルズ「応援してるから」


水魔術師メガネ「ん? 君は昨日の……!」

ソピア「あなたもサドンデスファイトに?」

メガネ「そうさ。昨日の雪辱を晴らさせてもらおうか!」

ソピア「あなた姑息な手とか得意そうですものね」

ヒレア「このメガネ2号は誰?」

ソピア「えっとね……」

1.人の不幸を喜ぶ人だよ
2.強い人にすりよって幸せを享受してる人だよ
3.汚い方のメガネだよ

ソピア「このメガネは、強い人にすりよって幸せを享受してる人だよ」

ソピア「何も悩み事が無さそうな顔してるでしょ?」

メガネ「何を分かったような口を……」

ヒレア「じゃあ、この人はどれだけ苦しめてもいいの?」

ソピア「私は止めないよ。だってどれだけ怪我しても水魔術の回復魔法で簡単に治せるからね。そうでしたよね、メガネさん?」

メガネ「な、なにを言っているんだ……!」

ヒレア「私はね……。貴方のような幸せな人が大嫌いなの。殺したいくらいに」

メガネ「正義の味方気取りかい……!? 僕を殺したら君が悪になるんだぞ……!?」

ヒレア「私、とっくに悪魔の手先だもん。失う物なんて無いわ」

メガネ「ひっ、ひぃぃ~!!」ダダダダ

ソピア(たぶんヒレアちゃんすごい顔してたんだろうなあ)


森、川辺、廃墟、岩場、それを小さくまとめて閉じ込めた障害物だらけの箱庭。

それがサドンデスファイトのフィールドだった。

ソピア「隠れたり、罠を張ったりする人が多そうだね……。ヒレアちゃん、あのメガネを見つけても深追いしちゃダメだよ」

ヒレア「攻撃されたらオシマイなんでしょ。……防御できないんだから気を付ける」


『風船の取り付けは完了しましたね』

『では、参加者の皆さんはフィールドに散らばってください!』

ヒレア「ソフィア、一緒に動くの?」

ソピア「どうしようかな……」

1.ヒレアと一緒(サポートができる)
2.ヒレアと別々(発見されにくくなる)

↓2票

今晩はここまで

次回あたりいよいよ本番(模擬戦闘)に入れそうですね

ソピア 光線・拡散光線・全体魅了・幻覚・多分身・迷彩・盲目

ヒレア 魔法弾(誘導・炸裂)・炎・爪・飛行



ソピア「うん、一緒に行こう。私たちは同じチームだから助けあわないと」

ヒレア「わかったわ」

ソピア「とりあえず岩陰に隠れるよ」

ヒレア「私たち、防御の魔法がないから、攻めて行った方がいいんじゃない?」

ソピア「でも、開けた場所にいたら始まってすぐに集中砲火を受けると思う」


『3、2、1……サドンデスファイト、スタート!』

残り18人


ヒレア「早速敵を探しましょ」

ソピア「減るのを待つのも……危ないかな」


例1.2人で一緒に敵を探しに行く
例2.じっと身をひそめて待つ
例3.ヒレアが飛んで敵を探す
※自由安価

↓行動内容

※分身とは感覚を共有していません、あくまでデコイ、ただし簡単な魔法なら使わせられる


ソピア「戦う相手は少ない方がいい。もう少し待とう」

ヒレア「つまんないの」

ソピア「模擬戦闘まで我慢して」


123 ソピアたちは見つからず、コンマ分の人数が脱落する
456 ソピアたちが敵を発見する、コンマ-3人が脱落する
789 ソピアたちが敵とにらみ合いに、コンマ-6人が脱落する
0 ソピアたちが一方的に見つかり奇襲を受ける

ソピア「誰も見つからないね……」

ヒレア「やっぱりこちらから探しに行かないと、いつまでも終わらないわ」

ソピア「誰か脱落したらアナウンスされるのかな……」


???「ふふ、隙だらけだ」

↓1、2 謎の魔術師の得意とする魔法はどんなものか

風魔術師「ふふ、隙だらけだ」

その風魔術師の得意とする魔法は補助的なものがほとんどであったが……

探知魔法という、敵探しにうってつけの魔法を覚えていた。

風魔術師(直接攻撃するには離れすぎている。でも……!)

風魔術師(私の風魔法で針を飛ばせば十分に攻撃できる!)

風魔術師(さあ! 脱落者第一号はお前だ!)


123 ソピア、脱落
456 ヒレア、脱落
789 ソピア「残念、それは分身です」
0 後ろから攻撃される風魔術師

ぱんっ

ソピア「いたっ」

『ソフィア選手、脱落! 残り17人です!』


ヒレア(廿_廿)

ソピア「ごめん」


風魔術師「もういっちょ!」

ヒレアは空中に舞いあがり針を回避した。

風魔術師「くっ!」

ヒレア「逃がさない……!」

追い風に乗り逃げる風魔術師を誘導弾が追っていき……

『残り16人です!』


ヒレア「……やっぱり動くべきだったのよ!」

ヒレア「私だけでもやれるんだから」


ヒレア 魔法弾(誘導・炸裂)・炎・爪・飛行

例1.空を飛んで獲物を探して誘導弾
例2.大声で自分の位置を知らせてやってきた相手に誘導弾
例3.炸裂弾で地形を破壊しながら敵を探す
※自由安価

↓(ただしコンマ20未満で勝手な行動を取ります)

ヒレアは霧に乗り、空から獲物を探すことにした。

それは自分の身をさらす危険極まりない行為であったが、ヒレアには先に見つけて攻撃する自信があった。

ヒレア(攻撃を当てればいいだけじゃない)

ヒレア(全力で潰してやる!)


ヒレア「……見ーつけた!」

↓1、3 哀れな魔術師A&Bの得意な魔法(ネタに走ってもいいのよ)

白魔術師「わたしの『神の目』が敵影を捕らえたのです!」

日魔術師「ぼくの目に狂いが無ければあれは空飛ぶ少女! キタコレ!」

日魔術師「ぐふふ、ひん剥いてやるぅ!」


ヒレア「やっぱり見付かってるみたい。でも先に攻撃できるのは私よ……!」

123 炸裂弾爆撃は早かった
456 間違えて白魔術師が素っ裸にされる
789 魔法呪いを受けた日魔術師がうっかり自分を裸にしてしまう
0 ヒレアが空中で素っ裸にされる

ヒレアが誘導弾を放つと共に、相手の魔法もヒレアを襲った。

ヒレア「やられたっ! ……あれ?」

一瞬強い熱を感じたが、ヒレア自身は何事も無かった。


『○○選手、脱落! 残り15人です!』

『○○選手、脱落! 残り14人です!』

白魔術師「いやー、避けられないのですー!」

日魔術師「幼女の裸が見れてぼくちんに悔いはなし!」


ヒレア「……えっ?」

ややあって、ヒレアはやけに涼しいことに気が付いた。

空を飛んでいるだけじゃない、謎の開放感……。

そう、ヒレアは選手のみならず観客席やスタッフの魔導師からも注目を浴びる空中で、生まれたままの姿にひん剥かれてしまったのだ!


1 あまりの恥ずかしさにヒレアが舌を噛み切ってしまう
2345 魔法局にクレームが来ると困るので、ヒレアが裸になると同時に魔導師が透明化の魔法をかけていた
6789 日魔術師くんが殺さ……事故死させられる
0 ヒレアが露出癖に目覚めてしまう

ヒレア「あ、ああ、あああああ」

ヒレア「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


日魔術師「ぼくちんの息子ちんも万歳してますぞ!」

白魔術師「どうしてわたしはあなたと同じチームなのでしょうね」

裸のままのヒレアは前のめりになりながら退場して行こうとする男に向かって急降下した。

日魔術師「おほぉ!」

ヒレア「殺す殺す殺す殺す……!」

日魔術師「ぼくちんに裸の幼女が抱き着いてくるなんて、嬉しさのあまり昇天しそうですぞおおお」

ヒレア「そうね、神はあなたには優しいでしょうッ! だからその前に……!」

ヒレア「普通では体験できないような死に方をさせてあげるッ!!」

日魔術師「ひぃっ!?」

白魔術師「駄目です! こんな男ですけど黒魔術師に殺させるわけには――」

ヒレア「ダ、マ、レ」

黒い霧に飲まれた白魔術師は目を剥いて地面に転がった。

日魔術師「ま、まままま、待つんだ! ぼくを許してくれたら、そうだね! きみにお金をあげよう!」

日魔術師「そ、そうだ! かわいいお洋服も買ってあげよう! ぐふふ、ついでにぼくのエクス、カはっ――」

ヒレアの両腕が、男の腹に突き刺さっていた。

ヒレアはそのまま勢いよく男を空中に放り投げると……炸裂弾を腹部の穴に撃ち込んだ。

そして、召喚訓練所に真っ赤な花火が咲いた。


ヒレア「ぺっ……あなたの血なんて舐めたくも無い」

魔導師A「今回の件、どう処理します?」

魔導師B「流石に同情できん。正直、あの男が生きていても魔法局の名誉を落とすだけだっただろう。競技中の事故死として片づけろ」

魔導師A「かしこまりました」


観客「あわわ……」ガタガタ

観客「でも……あれはしょうがないよ」

『えー、魔法局よりお知らせです。ただいまの○○選手の死亡は、競技中の事故となります』

観客「やっぱりそう来たか……」

観客「殺人事件だけど……私だってああしてたわ」

観客「あのような魔法は使用禁止にすべきだろう!」

観客「いくらなんでも、オリジナル魔法だったんじゃない……?」


1位 フュネッサ
2位 マーニー
3位 メガネ



14位 白魔術師の少女
16位 ソフィア
失格 ヒレア
死亡 日魔術師の男

クルト「災難だったな……」

ソピア「ヒレアちゃんは悪くないです」

トール「魔法局も……そう言ってますね」

ミルズ「…………みんな……ゴメン、ボクはこの子とチームは組めない」

ミルズ「チームを外れたい。お願いだから帰らせて……!」

トール「ショックが大きいのは分かりますけど……」

ソピア「……ヒレアちゃん、約束して。模擬戦闘に出たかったらもう誰かを殺すような真似はしないで」

ヒレア「……やだ」

ソピア「ヒレアちゃん! 今回は分かるけど、あれを繰り返すようなら、もうヒレアちゃんを守ってあげられなくなるんだよ!」

ヒレア「……」

ミルズ「……!」ダッ

クルト「ミルズ……! 待て!」

トール「……僕だって、怖いですよ」

ソピア「トールくん……」

トール「ヒレアさんは、本当に僕たちに牙をむきませんか? ……僕も、しばらく、知り合いのところに行ってきます」

ソピア「……」

『ヴィジュアルショーに参加される魔術師は、第一屋外競技場にお集まりください』

※ヴィジュアルショー……目で見て楽しむ魔法競技、美しい魔法ほど高得点


ソピア(どうしよう……。アンブラーズが、5人のアンブラーたちがバラバラだ……)

ソピア(時間がない……このままじゃ模擬戦闘に参加できない)

ソピア(ヒレアちゃんはずっと楽しみにしてた。参加できなくなったら……)

ソピア(もしかしたらルールを無視して暴れて、魔導師たちに殺されちゃうかもしれない)

ソピア(なんでもいいから、言わないと……!)

ソピア「ヒレアちゃん!」

1.見境なく暴れなくてよかった
2.邪教の館のみんなを心配させちゃうよ
3.殺したところで苦しむのは一瞬だけだよ

↓2票

ソピア「邪教の館のみんなを心配させちゃうよ」

ソピア「黒魔術師のみんなは仲間なんでしょ?」

ヒレア「……うん。私の事を否定しないから」

ソピア「みんな、ヒレアちゃんの境遇とかを分かってるから強く止めたりしないけど……」

ソピア「でも、ヒレアちゃんが危険な事をして、それで取り返しのつかないことになってしまったら悲しむよ」

ソピア「邪教徒さんに、フュネッサさん。最近仲のいい男の子もいたよね?」

ヒレア「……」

ソピア「ヒレアちゃんは強いけど、無敵じゃない。コロシアムファイトで分かったよね」

ソピア「だから、魔法局に許される範囲じゃないと、きっと罰を受ける羽目になる」

ヒレア「事故死になるからいいんでしょ……」

ソピア「そこじゃないよ。チームが5人そろっていないと模擬戦闘に出られないってこと」

ソピア「……みんながヒレアちゃんを怖がってる限り、もうここで魔法競技会は終わりなの」

ソピア「そんなのは嫌でしょ?」

ヒレア「……うん」

ソピア「だから、約束して。殺したりしないって」

ヒレア「……いいわ。少しだけ、我慢する」

ソピア「いい子だよ」


男の子「……ヒレアっ」

ヒレア「あっ……!」


↓ヒレアと仲のいい黒魔術師の少年の名前

ソピア「もしかして、友達の?」

ヒレア「後輩のレンよ」

レン「はじめまして。あなたが月魔術師のお姉さんですね。話は聞いてます」

ソピア「やっぱり知れ渡ってる……」

レン「だってヒレアも邪教の館の有名人ですから。黒魔術師以外はみんな殺したいと思ってるし、血を舐めるのが好きだし」

レン「唯一の例外として月魔術師のお姉さんがいるって、館ではみんな知ってますよ」

ソピア「困るなぁ……」

レン「ヒレア。さっきの見てたぞ」

ヒレア「……怖がらせちゃった?」

レン「いや。ヒレアって本当に殺したりするんだなって、感心しちゃったよ」

ヒレア「……そう」

レン「正直、フュネッサと同じでただのキャラづくりかと思ってたんだ」

ヒレア「ちょっと、ひどいわ」

レン「あはは。ごめん」

レン「ヒレアも模擬戦闘に出るんだろ?」

ヒレア「……きっと、いえ、絶対出るわ」

レン「だったら、おれのチームとも当たるかもな。その時は……殺さないでくれよ」

ヒレア「レンは殺したりしない。その……お気に入りだから」

ソピア(初々しいなあ)←初恋すらまだの人

レン「またな! お姉さんも、ヒレアをよろしくお願いします」

ヒレア「次は戦いの場で会いましょう」

ソピア「任されました」

ソピア「いい子だね」

ヒレア「……レンに限らず、邪教の館はいい人たちでいっぱい」

ソピア「そっか」

ヒレア「あっ、もちろんソフィアもだからね……!」


トール「ただいま戻りました。……ヒレアさんは落ち着きましたか?」

ヒレア「その……」

トール「いえ、まだいいですよ。クルトさんたちも来ますから。絶対に」


クルト「……すまない」

ヒレア「謝るのは私の方よ。……ごめんなさい、クルト、ミルズ」

ヒレア「怖い思いをさせてしまって、本当にごめんなさい」

ミルズ「……ボクは早く終わらせて、帰るからね」

ソピア(一旦は納得してくれたみたい。だけどミルズさんはまだヒレアちゃんに恐怖している)

ソピア(チームワークは無い。それでも頑張らなくちゃ……!)

『ご来場の皆様、いよいよ魔法競技会のメインイベントでございます!』

『模擬戦闘に参加される8チームのみなさんは、第一屋外競技場にお集まりください!』


クルト「いよいよか……」

トール「ずいぶん長く感じましたね」

ヒレア「……血が見れるのね」

ミルズ「……なんで、ボクがこんな目に……」


ピーター「行こう。勝利を掴むんだ!」


アリアン「勝つのは、我ら神の加護を受けし軍勢だ!」


フュネッサ「わたくしがいる限り負けはありませんわ」


ヴィーク「おめぇら! 行くぞぉ!」


レン「おれたちのチームワークは世界一だ!」


ソピア「悪いことがおきませんように」


魔法競技会チーム戦の事実上の決勝、模擬戦闘が、今、始まる!

今夜は始まりません、ここまで

日魔術師の彼はとことんクズにしないとヒレアちゃんがクズになりかねないので一切同情の余地が無い位にクズにしました

日魔術師「ま、まままま、待つんだ! ぼくを許してくれたら、そうだね! きみにお金をあげよう!」

日魔術師「そ、そうだ! かわいいお洋服も買ってあげよう! ぐふふ、ついでにぼくのエクス、カはっ――」


クズというよりクソというか何というか

第一屋外競技場には魔法街中の客が集まっていた。

外の盛り上がりは控室の中にも伝わってくる。


アンブラーズ控室。

魔導師「模擬戦闘はトーナメント戦となります」

魔導師「一回戦の対戦相手を決めるクジを引いてください」

クルト「ソフィア、頼む」

ソピア「いえ、クルトさん、お願いします」

ソピア「……私が引いたらきっと一回戦で相性最悪の相手と当たります」

クルト「そ、そうか」


クルト「くじ引きの結果が出る前に作戦会議を行うぞ」

ミルズ「始まってから悠長に作戦を練っている暇はないからね」

トール「作戦を立てたところで通用しますかね。使う魔法の種類によって戦略も変わってきますし……」

クルト「つまりは基本的な役割分担だ」

ソピア「攻撃役、防御役、回復役、指令役ですね」

クルト「……攻撃は基本的にヒレアが行うことになるだろう。俺たちはそれをサポートするんだ」

ヒレア「前に出て直接攻撃していいの?」

ソピア「ううん。黒い霧で相手を覆えばいいんだよ。それで倒れなかった相手を各個撃破ですよね?」

クルト「ああ。理解が早くて助かる」

ミルズ「ボクは回復でいいんだよね?」

クルト「特に俺の回復をしてくれると助かる。……ヒレアとミルズへの攻撃は俺が受ける事になるからな」

ミルズ「兄様あんまり打たれ強くないしね。分かった。回復は任せて」

トール「僕とソフィアさんは何をすればいいでしょう。僕の得意分野は補助魔法で、防御もできます」

クルト「2人には臨機応変に動いてもらう。精神力が少ないから魔法の無駄撃ちは控えろ」

ソピア「クルトさんもそうでもないですよね?」

クルト「ああ。だからアンブラーズの基本戦略は速攻だ」

魔導師「トーナメント表が完成しました」


           ┌━アンブラーズ
        ┌―┤
        |  └━アクアリウム
     ┌―┤
     |  |  ┌━グリフィンクロー
     |  └―┤
     |     └━キューQ
WIN―┤

     |     ┌━ウィザードリィ
     |  ┌―┤
     |  |  └━魔法使いの家
     └―┤
        |  ┌━聖教会新兵隊
        └―┤
           └━ダーク・フレッシュマン


ソピア「ほっ。結構いい感じですね」

クルト「そうか……?」

ミルズ「これ、二回戦で優勝候補と当たるけど……」

ヒレア「……最初から邪教の館と聖教会の勝負なのね」

トール「ま、まあいいじゃないですか。一回戦は何事も無さそうですから……」

そんなこと無かった。


少年「けけっ、一回戦はお前らか」

ヤンキー「ぶっ潰すぞコラ」

ギャル「死者出してもいいらしいからね。アタシ殺っちゃうよ?」

メガネ「ふっ、どうせ反則負けするんだろう?」

女子「ドリンクポイズンでの屈辱晴らさせてもらうから」

ソピア(あなたたちですか……)


ミルズ「負ける訳ない。昨日も惨敗していたじゃないか」

クルト「……こいつらがミルズに暴行していた奴らか?」

トール「はい。間違いありません」

クルト「……ならば遠慮はしないぞ。全力をもって勝つのみだ!」

ヒレア「メガネ以外も知り合い?」

ソピア「メガネ二号と愉快じゃない仲間たちだよ」

クルト「一方的にミルズを攻撃し、殺す寸前まで追い詰めて楽しんでいた輩だ……」

ヒレア「何か嫌なことがあったのかしら」

ソピア「医者の息子っていう幸せな生まれの人が、身分を使って他人を苦しめて悦に浸ってるだけだよ」

ヒレア「つまり、悪い人?」

ソピア「殺さなければ何してもいいよ」

ミルズ「駄目。……同じ立場になっちゃいけない。キュベレさんがいるから社会的に消されたりはしないけど……」

ミルズ「あいつらと同じことしてもボクは楽しくない」

トール「一回3人でも勝てた相手です。さくっと勝って前に進みましょう!」

ソピア 体力32 精神32 光線・精神攻撃・精神光線・拡散光線・拡散精神・強魅了・全体魅了・幻覚・多分身・迷彩・盲目化

トール 体45 精20 風魔法殴・エアバッグ・追い風魔法・気配察知・属性察知・空気制御・速読

クルト 体30 精40 岩石飛ばし・岩の拳・岩の体・鈍足魔法陣・岩壁・水晶壁

ミルズ 体60 精80 水鉄砲・水鉄砲:氷・上回復・解毒・解麻痺

ヒレア 体130 精130 黒魔術弾・誘導弾・炸裂弾・魔法呪い・黒魔術霧・黒魔術炎・爪・侵蝕・飛行・吸血



司会「模擬戦闘第一回戦は、アンブラーズ対アクアリウム!」

実況「アンブラーズは月・黒・風・岩・水とバランスの良い構成ですね。今大会唯一の月魔術師の存在をどう使うかが勝利の鍵でしょう」

司会「アクアリウムのリーダー、リウム選手はあの聖十字総合病院の名医○○氏の息子だとか」

実況「彼の実力に期待しましょう。アクアリウムは全員水魔術師ですが、連携の取りやすさでは勝っています」

司会「それでは試合を始めます」


『3、2、1……ファイト!』

模擬戦闘のフィールドは平坦な長方形。

地面は土。クルトの防御魔法も問題なく使うことができる。

リウム(少年)「陣形を取れ!」

少年リウムの合図とともに、リウム・メガネ・女子が後衛に下がり、ギャル・ヤンキーが前に出る。

ヤンキー「行くぞァ!」

ギャル「そぉれ!」

体を青く輝かせるヤンキーの拳と、拳銃の形を作ったギャルの両手から放たれる水のマシンガンがアンブラーズに迫る。


※全員にこのレスのコンマ一桁×2ダメージ(最低10ダメージ)

123 クルトが全部防ぐ
4567 攻撃が成功してしまう(4ヒレア、5ミルズ、6トール、7ソピアに10ダメージ)
890 ヒレアの黒い霧が敵2人を侵蝕する

ソピア18/32 トール31/45 クルト30/30 ミルズ46/60 ヒレア116/130


クルト「くっ!」

クルトの岩の壁はクルト自身を守るにとどまった。

ヒレア「いたっ」

攻撃を受けても意に介さない様子で、ヒレアは霧を敵にまとわりつかせる。

ヤンキー「げ、げぼッ」

ギャル「ぐふっ」

ギャル、脱落。


メガネ「ヤンキー君! 下がるんだ!」

トール「逃がしませんよ……!」

↓トールの風魔法の命中率76%、コンマ76以下で撃破

ヤンキー「がはァッ……」

ヤンキー、脱落。

トール「よしっ!」


ミルズ「ソフィア、しっかり」パァァ

ソピア「どうもすみません……」 ソピア32/32


女子「ヤバイよリウム。前衛がいないよ」

リウム「メガネ! やれ!」

メガネ「言われずとも!」

最初から準備していたのか、2チームの間にメガネが一瞬で滝を出現させる。

メガネ「これが僕の必殺魔法」メガネクイッ


クルト「これは……壁で防げきれないぞ……!」

トール「下がって避けきれるものでも無さそうですよ……!」

ミルズ「……文字通りの、必殺というわけだね」

ソピア「ヒレアちゃんは飛べばいいけど……」

クルト「くっ、突破口は……」


メガネ「まとめて凍れ! フリージングウェイブ!」


1.ソピアが滝の向こうにいるメガネの位置を予測して撃つ
2.クルトの自己犠牲、硬化した体で自分一人で魔法を受け止める
3.ヒレアの黒い霧で全員まとめて浮かせる
4.トールのエアバッグで滝を破壊する

↓ 正解は2つ、それ以外で結構な被害

1→ソピアの予測力は新米魔術師で一番○ 3→ヒレア以外は浮かない× 4→メガネの水魔法は気流に弱い○



クルト「……俺が止めるっ!」

クルトは魔法で自身を硬化させると、水の壁へと突っ込んだ。

ミルズ「兄様!」

クルト「案ずるな!」

ミルズ「違う……! そんなことしても止まらない……!」

クルト「なっ、ごぼ」

水の壁に飛び込んだクルトは水中で何度も何度も、まるで洗濯機の中の衣類のようにかきまぜられ……

氷漬けになってアンブラーズの目の前に吐き出された。

クルト、脱落。

メガネ「はーっはっはっは! ざまあみろ、雑魚メガネが!」

今度こそ、壁が崩れ、アンブラーズへと襲い掛かった。

123 ヒレアのみ回避
456 ヒレア&トールが回避
789 ヒレア&トール&ソピアが回避
0 まさかの全員回避

ソピア2/32凍 トール31/45 クルト0/30× ミルズ16/60凍 ヒレア116/130


トール「ソフィアさ……間に合わないっ!」

トールはエアバッグを真下に向けて発動、宙へ浮いて回避した。

ヒレア「ソフィア!」

ミルズ「……ぐ……」

ソピアはもう動けそうになかったが、ミルズは足を凍らされたがなんとか魔法は使えそうであった。


リウム「今だ、決めるぞ! あのチビからだ!」

彼らはミルズに解凍の魔法が無いことを知っていた。

3人の放った水の弾幕がヒレアを襲う。

トール(どうすれば……)

※このままだとこのレスのコンマ分ヒレアにダメージ

1.ひとまずミルズに回復してもらう
2.気流を操りヒレアへの攻撃を逸らす
3.ヒレアに釘づけになっている間にこちらも風魔法で攻撃(リウム・メガネ・女子から指定)
4.自由安価

トール 体31/45 精15/20 風魔法殴・エアバッグ・追い風魔法・気配察知・属性察知・空気制御・速読

↓2

ソピア2/32凍 トール31/45 クルト0/30× ミルズ16/60凍 ヒレア116/130


トール「させません……!」

リウム「ちっ。だがいつまで持つかな?」

女子「あたしはあっちのオカマを撃つから」

トール「オカマはキュベレさんでしょう……!」

キュベレ「アタシはオネエよーーー!!」

ヒレア以外「!!??」


トール(精神力が持つか分からないけど……このまま防ぎ続ける!)

トール「ヒレアさん! やっちゃってください!」

トールの支援によって前に出ていたヒレアが手のひらから黒い霧を放出する。

ヒレア「……呼吸できずに苦しめ!」


※このレスの十の位のコンマが奇数ならトールに偶数ならヒレアに、一の位×2のダメージ

1 メガネ「かかったな……!」
234 女子退場
567 メガネ&女子退場
890 3人まるごと侵蝕する

ソピア2/32凍 トール23/45 クルト0/30× ミルズ16/60凍 ヒレア116/130


トール「うわぁっ!」

2人にめがけて飛んでくる水の弾を逸らしきれず、トールが被弾した。

女子「ぐえっ……」

一方、水魔術師の女子が黒い霧に飲み込まれてしまい、退場した。

トール「あの2人、あれで意外と頭いいですね……。回避が上手いです」

ヒレア「逃がさない」

メガネ「どうします? このままではこちらの分が悪い」

リウム「おいメガネ、特攻しろ」

メガネ「……策はあるんですね?」

リウム「あのチビさえどうにかすれば勝ち確だろ」

メガネ「分かりました、やりますよ」

ヒレア「早く降参したら? ふふ、降参してもやめないけどっ……!」

1~4 メガネの作戦成功
5~0 メガネの作戦失敗

ソピア2/32凍 トール45/45 クルト0/30× ミルズ16/60凍 ヒレア116/130



メガネ「うぉおおおー!」

ヒレア「うわっ」

ヒレアに抱き着こうとするメガネをヒレアは紙一重でかわした。

ヒレア「気持ち悪い!」

炸裂弾を撃ち込まれたメガネは宙を舞った。

リウム「メガネェ……」

メガネ、脱落。


ミルズ「う、ぐ……」パァァ

トール「み、ミルズさんっ、無理しないで……」 トール45/45


ヒレア「リーダーさんはあなた? どう倒してほしい? 炸裂弾? 首絞め? 吸血? 高所からの落下?」

リウム「……けけけ。俺は元々一人で十分なんだ」

懐から取り出した何かを地面に放るリウム。

トール「なんでしょう……? 錬金術は使えないはずですけど。ヒレアさん! 一回下がって!」

ヒレア「うんっ」ピョン


リウム「……グロウ!」

目の前の地面に手をかざすと、にょきにょきと茎が伸びた。

トール「成長魔法!?」

リウム「金で取り寄せた食人植物だ! お前らにはこいつと戦ってもらう!」

コツツボカズラ。

丈夫な茎で歩き回り、人間を捕らえ、大きな口に放り込んで消化してしまう中型植物モンスター。

倒すと壺のような口の中から大量の人骨が見付かることからこの名が付いた。


リウム「ぐああああ!」

トール「えっ!?」

ヒレア「自滅してもらおうと思って魔法呪いをかけておいたの。近づかないと当たりにくいけど」

トール「な、なるほど……」

リウム「ま、まだだ! やれ! 食っちまえ!」

ヒレア「うそ……。霧で動きを止めないなんて」

トール「う、動きますよ!」


12 茎による薙ぎ払い攻撃、2人に20ダメージ
345 トールが襲われる
678 ヒレアが襲われる
90 リウムが襲われる

ヒレア「きゃっ!」

茎がヒレアに巻きつき、酸で満たされた壺の方へと引き寄せられる。

トール「ヒレアさん! ……そんな、エアバッグでもびくともしない……!」

ヒレア「いやぁぁぁ……」

どぽん

リウム「これであのチビは植物の肥料だ! はっはっはっはっげほっごほっ!」

トール「そんな……」

リウム「あとはお前だけだな。……オイ、そこの2人にとどめ刺せよ。そしたらお前を潰すのは後に回してやるし軽くしてやる」

トール「だったら先にすればいいじゃないですか……。死んでもあなたの言う事は聞きません……!」

リウム「口だけは立派だな。おらっ!」

トール「うっ!」

リウム「ぐ、ああああああ!!」

トール「魔法呪いが効いてる……? まさか!」

リウムが苦しみながら振り向くと、燃え盛るコツツボカズラの姿があった。

リウム「ば、バカな……!」

ヒレア「あの液体、よく燃えたわよ」

ヒレアはリウムの胸倉をつかみ持ち上げた。

リウム「や、やめろ……降参だ」

ヒレア「あなたはこういう時、降参しても許さないんじゃないの?」

ヒレア「私ね、得意気な顔をしている人の顔が恐怖に歪むのを見るのが大好きなの」

リウム「ううう……」

ヒレア「おもらしなんて。その年で恥ずかしくないの?」

リウム「……やめてくれ! おい審判! こうさ」

ヒレア「それっ!」

情けない姿をさらしたアクアリウムのリーダーは、燃え盛る炎の中へと投げ飛ばされた。


『アクアリウム、全滅! アンブラーズの勝利です!』

観客「わぁぁあああああああ」



ソピア(あれ……? 私だけ何もしてない……)

クルト「反省会をしよう」

ミルズ「ボクに反省することはないけどね」

クルト「まあ、ミルズは氷漬けになりながらも良く頑張っていたらしいな」

ソピア「私、リーダーなのに最初から最後まで何もできませんでした……」

ミルズ「間が悪かったとしか言いようがないよ」

トール「指揮官二人が一気に退場した時は肝が冷えましたよ……」

ミルズ「トールも意外と判断力あるよね」

トール「伊達に本ばかり読んでませんから……」

クルト「……一番反省するべきは俺だろうな」

ソピア「ですよね」

トール「はい」

ヒレア「うん」

ミルズ「そうだね」

クルト「……ミルズにまで言われるとは思わなかった」

ミルズ「兄様は頭いいんだから考えずに行動するのは似合わないよ」

クルト「あそこで長考している暇は無かっただろう……」

クルト「とにかく、今回はヒレアがいなければ負けていただろうな」

ソピア「ちょっと依存しすぎてますね……」

ヒレア「私は別にいいんだけど」

クルト「ヒレアが退場しない限りは、ヒレアのサポートに専念する形でいいかもしれんな」


ソピア「ところで、メガネさんが必殺技を使ってましたけど、あれってどうやるんでしょうか?」

ソピア「結構いろんな魔法を覚えましたけど、まだ見たことないです」

クルト「……あれは普通の魔法を組み合わせた強化版だ」

トール「精神力をいつもより使ってしまうので、気合いを入れるために技名を叫んだり、詠唱したりするらしいですね」

ヒレア「呪文って気合いだったの?」

トール「たぶん黒魔術と白魔術に限っては力を借りるための決まった言葉なんでしょう」

ソピア「みなさんは誰も持ってませんか?」

ミルズ「回復は安定感が大事だから」

トール「僕は一応、探知魔法・気流操作・風の攻撃魔法を組み合わせたものを使えるみたいですね……」

トール「技名はありませんけど、ターゲットシューティングではそんな魔法を使ってた感じがします」

ソピア「使うかは分からないけど、一つだけ即興で作ってみようかな」


月光光線魔法 精神攻撃魔法 光線魔法:精神 光線魔法:波 拡散精神魔法
強魅了魔法 全体魅了魔法 幻覚魔法 多分身魔法 迷彩魔法 盲目魔法 魔力制御

↓ 必殺技にしてみる魔法を上から一つ選択

ソピア「オーソドックスな通常攻撃を強化してみます」

クルト「練習しておくといい。試合前に体力も精神力も回復してくれるからな」

ソピア「そのまま強化するか、何かと組み合わせるべきか……」


1.そのまま強化、極太月光レーザー
2.光線魔法:波と合成、着弾地点から拡散する
3.多分身魔法と合成、すべての分身が一斉にレーザーを撃つ
4.幻覚魔法と合成、レーザーが数十本に増える

↓2票

ソピア「できました!」

クルト「見せてくれ」

ソピア「……やぁ!」

ソピアの放った光線は的に着弾すると、その周囲に波のように広がった。

ヒレア「炸裂弾に似た使い方ができそうね」

トール「範囲も火力もこちらの方が強力そうですけど……」

ソピア「必殺技使ってもヒレアちゃんの通常攻撃魔法に敵わなかったら悲しすぎるよ……」

ミルズ「技名は付けないの」

ソピア「えっ。ミルズはそういうの嫌いそうだと思ったけど」

ミルズ「ボクは付けないけどソフィアには技名ある方がそれっぽいと思ってさ」

ソピア「どんなイメージですかそれ……」

技名は
1.ムーンブラスト
2.ルナディフュージョン
3.アンブラーファイナル
4.自由安価

↓2

ソピア「アンブラーファイナル……」

トール「ムーンブラストでどうでしょう!?」

クルト「それがいいな」

ミルズ「シンプルなのがいいよね」

ヒレア「それに賛成よ」

ソピア「ではそうします」


クルト「ヴィーク、勝てたか?」

ヴィーク「スマン、負けちまった」

クルト「そうか……決勝で当たるかと思ったが、残念だ」

× ウィザードリィ(岩風風火火)

ヴィーク「こっちも風魔術師二人で通信は完璧だったんだがな。相手さんのチームワークが勝ったわけだ」

ソピア「あの、通信魔法があるんですか?」

ヴィーク「風魔術師は風に乗せて言葉を届けたりできるんだ。だから指揮官に多いんだぜ」

ソピア「なるほど……」

ヒレア「今、最終決戦みたいなことやってる!」

ソピア「えっ!?」

ヒレア「あ、でももう終わりそうよ」

アリアン「くっ、殺せ!」

フュネッサ「貴女には生き地獄がお似合いですわ。使えない神のしもべさん」

× 聖教会新兵隊(白白白白白)

ヒレア「死者は出なかったんだ。つまんないの」

ソピア「そんな事言っちゃダメだって」

ヒレア「毎年犠牲者が出るって聞いたのに」


『グリフィンクロー、全滅! キューQの勝利です!』

クルト「なっ!?」

トール「グリフィンクローって確か、留学生の……」

『まさかまさかの優勝候補筆頭が一回戦で敗退! 大番狂わせです!』

ミルズ「優勝候補と戦わなくてよくなったのはいいけど……」

ソピア「もっと強いってことですよね……」

ヒレア「誰が相手でも変わらないわ」

× グリフィンクロー(火火火火水)

ピーター「次にチーム:キューQと当たるのは君たちだったね」

ソピア「はい」

ピーター「忠告しておくよ、彼女たちは強い。それも一人一人がね」

ピーター「僕たちには弱点が付けなかったのが敗因だ。君たちならなんとかなるかも知れない。頑張って」

??「出来レース、ですか?」

??「そう。悪い話じゃないでしょ?」

??「でも……」

??「気にしなくていいのよ。こちらにも優勝以外の目的があるの」

??「それに……復讐したいと思わない?」

??「……はい。そうですね」

??「また後で会いましょう。最初でうっかり負けたりしないようにね……」


??「ふふ。記念すべき日になるわ」

??「与えましょう……ありったけの絶望を」

??「そして、この世界に美しき滅びをもたらすの……!」

ソピア(あれ? 何か見えたような……気のせいだよね)


           ┏━アンブラーズ
        ┌━┛
        |    ━アクアリウム
     ┌―┤
     |  |    ━グリフィンクロー
     |  └━┓
     |     ┗━キューQ
WIN―┤

     |       ━ウィザードリィ
     |  ┌━┓
     |  |  ┗━魔法使いの家
     └―┤
        |    ━聖教会新兵隊
        └━┓
           ┗━ダーク・フレッシュマン


クルト「……優勝候補が初戦で2チームとも消えるとはな」

ソピア「ヴィークさんたちも本当は強いんですよね……」

ミルズ「士官学校の優等生たちだからね」

ソピア「この分だと決勝戦は『魔法使いの家』が相手かな?」

ヒレア「フュネッサが負けるとは思えないわ……」

トール「あの、知り合いから情報もらって来ました。キューQのメンバー構成は、火・水・風・岩・日だそうです」

クルト「……ふむ、バランスが取れているな」

ソピア「うーん……その組み合わせ、どこかで聞いたことがあるような」

岩魔術師マナミ「貴女たちが準決勝の相手ね」

ヒレア「コロシアムファイトで一位の……」


水魔術師ミドリ「ミルズ、あの嫌味な奴らに勝利おめでとう! でもここであたしたちに負けることになるのだー!」

ミルズ「悪いけどキミにも負けないから」


風魔術師リディア「風が……騒がしいわね」

トール「あなたでしたか……」


火魔術師カノコ「ふふん。噂には聞いてるよ。あんたがボールディフェンス100%の男だって」

クルト「……お前は確か箒レースの優勝者だったか。相手に不足は無いな」


日魔術師ナナカ「ソフィアさん! レーザーパズルすごかったです!」

ソピア「ありがとうございます」


ナナカ「ソフィアさん。月魔術師のあなたが勝ち進んできてくれて嬉しいですっ!」

ソピア「は、はあ」

マナミ「へえ、貴女がウベローゼン魔法局唯一の新人月魔術師の少女なのね」

カノコ「だったら絶対に負ける訳にいかないな」

ミドリ「よーし! 燃えてきたー! あたし水だけど!」

リディア「これが運命ということね……」

ソピア「えっ? えっ?」

司会「模擬戦闘準決勝第一試合は、アンブラーズ対キューQ!」

実況「彼女たちはすごかったですね。無名ながら優勝候補を破ってみせました」

司会「果たして一回戦で苦戦したアンブラーズに勝機はあるのでしょうか」

実況「こちらはグリフィンクローと違いバランスのとれたチームですから、可能性はあるでしょう」

司会「それでは試合を始め……る前に! キューQからの要望で少し時間が欲しいとのこと! 少々お待ちください……」


マナミ「さあ月魔術師さん。これを見ても知らないとは言わせないわよ!」

カノコ「決勝前に解禁するとは思わなかったぜ」

ナナカ「えぇ~。本当にやるんですか~?」

ミドリ「恥ずかしがってられないよ。それとも一人だけ浮いとく?」

リディア「……準備はいいわ」

ソピア「……え?」


地味な装いの5人が一斉にポーズを取る。

その手はその服装の内、もっとも派手なものに添えられている。

マナミはパステルカラーの帽子に。

リディアは銀の腕輪に。

カノコは光るペンダントに。

ミドリはラメのついた靴に。

ナナカは装飾過剰な杖に。


マナミ「行くわよ!」

辺り一面にばらまかれたカードから花吹雪と光の粒子が舞う。

その中心で岩魔術師マナミがうずくまる。

そして飛び上がるとその衣装は、帽子を残して一変していた。

マナミ「再生と破壊を司り、母なる地球の加護を受ける……」

最後に、その薄いブロンドの髪が黄金色に染まる。

ゴールド「花園のルーンマスター! マナミゴールド!」


腕輪から溢れる眩い光がいくつもの輪となってリディアを囲う。

まるで時計の長針と短針のように、輪が規則正しく周囲を回る。

そして輪が外れ空の彼方へと消えていくと、ハートをあしらった可愛らしい服装に着替えていた。

リディア「数多の時間を越え、この世界に仕えし存在……」

最後に、長い黒髪が銀色に染まる。

シルバー「時をかける魔法使い……。リディアシルバー……」


ペンダントから溢れる炎がカノコを完全に包み込んだ。

まるで蝋燭のように、カノコの輪郭が溶けていく。

そして炎が人の形となり、それがカノコの新しい体となった。

カノコ「魔術と機械、その間に位置する者……」

最後に、赤毛の髪が燃える炎に彩られる。

レッド「音速の先へ行ってやる! カノコレッド!」


靴からわき出る泡が、ここが水中であるかのように空へと上っていく。

泡の中でミドリが胎児のように丸まり、回転する。

そして泡がはじけると、水着のような格好のミドリが現れた。

ミドリ「流れる水がエナジーをくれる……」

最後に、青みがかったポニーテールに瑞々しい潤いが宿る。

ブルー「ファイト一発! ミドリブルー!」


杖から上空へと放たれた七色の光が降りてきてナナカ自身に当たる。

眩く光るナナカの中で色とりどりの光が集まり、白い光に変わる。

一際眩く光ると、杖に合わせたコーディネートのナナカが姿を見せた。

ナナカ「どんなも……あ、あらゆるものを白に染め上げる……」

最後に、茶色い髪に光が宿り、純白の髪へと変貌を遂げる。

ホワイト「にっ、虹色の魔砲少女! ナナカホワイト!」

ゴールド「私たち!」


ホワイト「フルフィリアの平和を守る、魔法少女……」


5人「キューティー☆クインテット!!」

観客「わぁああああああああああ!!!」


クルト「……」

トール「えぇ」

ミルズ「何これ」

ヒレア「ばかみたい……」

ソピア「あぁー! あー、あの時の! あなたたちがそうだったんですか!」


レッド「そうだったんですか!じゃない! 私たちの誘いを無視しやがって!」

ブルー「そうだそうだー! あたしたちがどれだけやきもきしたと思ってる!」

ソピア「まあそこは私の自由意思ですし……」

シルバー「ここで会ったのも運命なのよ……」

ゴールド「さ、見つかったからには私たちに協力してもらうわよ。ソフィアブラック」

ソピア「誰がブラックですか!? 誰が!?」

ホワイト「でも実際に黒髪ですし……」

ソピア「あっ、本当だ……でも関係ないです偶然です」


クルト「その……なんだ。知り合いなのか」

ソピア「月魔術師の少女を探してるって募集が一ヶ月くらい前にあったんですよ」

トール「それでお互い顔は知らずとも存在は知ってたと……」

ソピア「そういうことですね……」

ゴールド「どうしても私たちの仲間になる気はないの?」

ソピア「無いです。恥ずかしい」

ホワイト「ほら、やっぱり恥ずかしいんですよこれ」

ソピア(ナナカさんだけはまともみたい)

ホワイト「それに私、黒の魔法少女は最初は敵で、倒すと仲間になるものだと思うんです」

ソピア(まともじゃなかったよー)

ゴールド「それもそうね……。ねえ、そちらのチームの皆さん。こうしない?」

ゴールド「私たちが勝利したらソフィアブラックは私たちがもらう」

ソピア「私の意思は無視ですか?」

クルト「……もし俺たちが勝ったら?」

ゴールド「キューティークインテットは解散するわ」

ソピア「私たちにまるで得が無い……!?」


クルト「ふむ……いいだろう」

ソピア「クルトさん!? あなた頭いいんですよね!? 受ける必要ないですよこんなの!」

ゴールド「決まりね。もしアンブラーズが負けたらソフィアさんは私たちキューティクインテットの一員になる」

レッド「やったぜ!」

ブルー「やったねレッドちゃん。仲間が増えるよ」

トール「そ、そんな! 駄目です! ソフィアさんは僕たちのチームのリーダーなんですから!」

ヒレア「……ソフィアは渡せない! 私が助けるって決めたんだから……!」

ミルズ「ボクの恩人を奪われるわけにはいかない」

ソピア「安心してください。負けてもいう事聞きませんから」

クルト「ソフィア。こうして条件を受けることで士気が上がっただろう(小声)」

ソピア「なるほど……。でも負けたらどうするんです?(小声)」

クルト「最初から負けることを考えていたら勝てるものも勝てなくなる(小声)」

ソピア「やっぱりクルトさんってそこまで頭いいわけではないですよね(小声)」

今晩はここまで

ちらほら出てきた魔術師女子たちの正体は5属性魔法少女チームでした

最初期のモブキャラがここで登場するとは誰も思わないだろうと考えて出してみましたが、結構バレバレだったかもしれませんね

ソピア 体力32 精神32 光線・精神攻撃・精神光線・拡散光線・拡散精神・強魅了・全体魅了・幻覚・多分身・迷彩・盲目化・炸裂光線

トール 体45 精20 風魔法殴・エアバッグ・追い風魔法・気配察知・属性察知・空気制御・速読

クルト 体30 精40 岩石飛ばし・岩の拳・岩の体・鈍足魔法陣・岩壁・水晶壁

ミルズ 体60 精80 水鉄砲・水鉄砲:氷・上回復・解毒・解麻痺

ヒレア 体130 精130 黒魔術弾・誘導弾・炸裂弾・魔法呪い・黒魔術霧・黒魔術炎・爪・侵蝕・飛行・吸血



司会「いやー、驚きましたね! まさかチーム:キューQにこんな秘密があったとは」

実況「キューQは略称だったんですね」

司会「強いだけでなく演出でも観客を楽しませる魔法少女たちにアンブラーズはどう立ち向かうのか!?」

司会「それでは試合を始めます」


トール「彼女たち、どうやら衣装に属性がついてます……!」

ソピア「弱点が突けるってことですか?」

クルト「……代わりに魔法も強化されているだろう。変身していない一回戦よりもだ……」


『3、2、1……ファイト!』

ソピア(今度は私も積極的に……)

1.全体魅了魔法を使う
2.開幕必殺技『ムーンブラスト』
3.軽く一発だけレーザーを撃ってみる
4.ここは黙って相手の出方をうかがう

ソピア(全体魅了魔法でまとめて操ってしまおう!)

ソピアの放った魅了の光は5人全員にばっちりヒットした。

ソピア「同士討ちして!」

シルバー「……? 嫌よ」

ホワイト「……これは魅了の魔法ですね」

レッド「よく聞け。私たちにはあんたの魅了は効かないのさ」

ブルー「なんたって既に魅了されてるようなものだからね!」

ゴールド「私たちは貴女に強く惹かれているからこそ戦っているのよ!」

ソピア「なるほど! よく分かりました!」


ソピア「こわいよー」

クルト「相手がさらにやる気になってしまったようだが……通常の作戦で戦えばいいだけだ」

ヒレア「……ふざけた格好したところで私の霧には抵抗できないんだから!」

ゴールド「バック!」

魔法少女全員が後退し、それぞれの武器を構える。

ゴールド「シュート! 近づけさせないわよ!」

魔法弾・レーザー・大砲の一斉放火がアンブラーズ、特にヒレアを中心に降りかかった。


1.ヒレアちゃん特攻! クルトさん私たちを守って!
2.ヒレアちゃん下がって! ヒレアちゃんは耐えれるから、クルトさん私たちを守って!
3.ヒレアちゃん下がって! トールくん、ヒレアちゃんのサポートお願い!

ソピア「ヒレアちゃん下がって! トールくん、ヒレアちゃんのサポートお願い!」

トール「了解です……!」

風で軌道を逸らせない重い砲弾とレーザーがヒレアに直撃した。

また、他4人にも流れ弾が飛んでくる。


ソピア27/32 トール35/45 クルト30/30 ミルズ55/60 ヒレア105/130


クルト「くっ……! ヒレア頼りの戦法は取れないか……!」

ミルズ「キミにだけは退場されるわけにいかないから」パァァ

ヒレア「……まだ全然平気なんだけど」 ヒレア130/130

ソピア「ナナカさん一番後ろで光ってる……チャージ中……!?」

トール「いえ、全員の精神力を回復しながら戦ってるんです……! 長期戦でも不利ですよ……!」


一方、キューティークインテットは次の手に出ていた。

ゴールド「汝のあるべき姿に戻れ、ルーンカード!」

大砲をカードに戻し足場を確保すると、

ブルー「行っくぞー!」

レッド「いししっ!」

2人の前衛が高速で接近する。


1.両方を同様に迎撃する
2.レッドを中心に迎撃する
3.ブルーを中心に迎撃する
4.ヒレア以外の全員が下がり黒い霧
5.自由安価

↓2

ソピア「総員、迎撃!」

箒に乗って接近するレッドに、ミルズとヒレアが、

脚強化で走り来るブルーに、ソピアとクルトとトールが、攻撃を行う。


↓1 奇数でレッドに攻撃成功
↓2 奇数でブルーに攻撃成功

ミルズ「それっ」

ミルズの水鉄砲とヒレアの誘導弾が、真っ直ぐ突っ込んできたレッドに直撃する。

レッド「ぐっ……顔面セーフっ……!」

ヒレア「えっ!?」

ミルズ「バカなの……!?」

レッド「火魔術はパワーだぜ!」

レッド「必殺! マスターフレェェイム!!」

拡散する炎の渦が2人に迫る。


クルト「くっ、すばしこい!」

トール「なんですかこのスピード……」

ソピア「ダメ、とらえきれない……!」

ブルー「これが格闘少女の底力!」

クルト「防ぐぞ!」

ブルー「輝け元気! 希望の彼方へ!」

ブルー「キューQ・スパイラル・スプラァッシュッ!!」

発光するブルーの拳からエネルギーの奔流が放たれる。


↓1コンマ十の位奇数でミルズ回避、一の位奇数でヒレア回避
↓2コンマ、123防御成功、4567直撃は免れる、8トール直撃、9クルト直撃、0ソピア直撃

ミルズ「伏せて!」

ヒレア「……!」

ミルズの水魔法が2人の背中を覆い、熱波から身を守った。

レッド「ありっ!?」

ゴールド「レッド、回復が必要よ、下がって!」

レッド「ちっ……!」


クルトが作り出したクリスタルシールドが木端微塵に砕け散る。

クルト「何っ……!」

トール「ソフィアさん!」

ソピア「きゃっ……!」

トールの体当たりでソピアはエネルギー波の直撃を免れた。

クルト「危なかった……!」

レッド「ブルー、お前も下がれ!」

ブルー「りょーかいっ!」


クルト「今だ! 追撃!」

ヒレアが連射した魔法弾がレッドとブルーに当たる直前……

シルバー「世界に命ずる。時よ止まれ……!」

ピタッ、と空中で魔法弾は静止した。

ヒレア「……えっ?」

トール「そんな……初級者が本当に時間操作魔法を使えるなんて……」

シルバー「これが私の能力……。そして時は反転する……」

誘導弾が元の軌道をたどり、ヒレアに命中する。

ヒレア「う、うそっ」

ミルズ「トール、時間操作の魔法があるの?」

トール「はい……。熟練中の熟練の風魔術師しか使えないはずなんですが……」


ゴールド「まだまだ行くわよ! たるっ!」

アンブラーズ陣営に樽が出現する。

クルト「は、離れろ……」

ゴールド「そぉれ!」

投げたカードが樽に命中し――

ソピア(爆発……!)

ゴールドが狙った相手は……

1.ソピア
2.クルト
3.ミルズ
4.トール
5.ヒレア

ソピア22/32 トール30/45 クルト25/30 ミルズ55/60 ヒレア110/130


ゴールド(防御担当を倒してしまえば、あとはホワイトの魔砲で一網打尽よ!)

ソピア「クルトさん――!」

クルト「大丈夫だ……硬化させれば……」


↓クルトにコンマ÷3のダメージ(最低でも10、コンマ75以上でクルト脱落)

クルト2/30

クルト「ぐああああ!!」

ミルズ「兄様ーーー!!」


レッド「やったか!?」

ブルー「やってない!」

クルト「……う、く……」

ミルズ「すぐ治すから!」

シルバー「させない……時よ止まれ……!」

クルトに駆け寄ろうとしたミルズがピタリと動きを止める。

ソピア「人まで……!?」

シルバー「そして時は動き出す……」

ミルズ「うっ、あああああ!」

一瞬にしてミルズを取り囲むように出現した銀のナイフが全身に突き刺さった。


ミルズ25/60

ゴールド「回復も防御も虫の息よ! ホワイト、とどめをお願い!」

ホワイト「は、はいっ。……集え、太陽の光」

ホワイト「これが私の必殺魔砲! レインボー・バスター!」

ソピア(あの杖、穴から光線を撃つための物だったんだ……!)

1.太陽光線に月光光線をぶつけてみる
2.走って近づいて直接杖の向きを変えにいく
3.クルトさんが頑張る

↓はずれは1つ

は ず れ



ソピア(直接止めるしかない……!)

ソピア「ええーい!」

ホワイト「わ、わあっ! やめてよ!」

杖を掴んで暴れるソピアとホワイトはもみくちゃになって倒れた。

ホワイト「いたた……」

ソピア「やった! これで勝機が……」

ホワイト「杖……」

ソピア「あっ……折れてる」

ホワイト「…………」

ソピア「……ごめんなさい」

ホワイト「少し、頭冷やそうか」ガッ

ソピア「ひっ!?」


トール「そ、ソフィアさんを離せ!」

ホワイト「これ以上近づかないで。日魔術には洗脳の魔法もあるんだよ」

ソピア「え、ちょ、待って」

ヒレア「日魔術って癒しの魔法じゃないの? ……そういうのは黒魔術か月魔術でしょ」

ホワイト「正しく言うと記憶消去の光です。本当は嫌な思い出を忘れさせるための魔法なんだけど」

ソピア「ブラックよりよっぽどブラックですよホワイトさん」

ホワイト「このまま降参するなら何もせずに解放しますけど、どうします~?」

トール「う、ぐぅぅ…………降参します」

『アンブラーズ、降参! キューQの勝利です!』


GAMEOVER(また負ける可能性があるのでGAMEOVER編は後で)


>>917の選択肢から再開します

1.太陽光線に月光光線をぶつけてみる(相殺)
2.クルトさんが頑張る(クリスタルシールド強い)

ソピア(一見打ち消せる気はしないけど……それでも!)

バチィッ!!

ホワイト「わっ……」

ゴールド「やるわね、さすがはブラック。ホワイトの魔砲と相殺するなんて……」

ソピア(たぶん相性の問題だと思います)


ソピアが防御している間にミルズは自身とクルトの回復を迅速に終えた。

クルト「さて、どうするか……。個々が強い上に統率も取れている。正攻法では勝てんぞ……!」

トール「こ、こんなのどうやったって勝てっこ無いですよ……」

ヒレア「……時間操作さえなんとかすれば無理矢理突破できるわ」

ミルズ「最悪特攻しかないよね」

クルト「トール、何か案は無いか? 俺たちの中で最も風魔術に精通しているのはお前だ」

トール「そ、そんなこと言われても……!」

トール「うん……?」

1.そもそもあれって、本当に時間操作なんでしょうか?
2.彼女は競技の時、僕に似ているって言ってました。僕も時間を操れるのでは?
3.すぐにとどめを刺してこないあたり、何か制限があるのでは?

バチバチバチバチ……

ソピア「どれだけ撃ったって無駄ですよ!」

レッド「助太刀するぜ!」

ホワイト「だめっ! これは、私の意地!」

ブルー「白と黒の光線の押し合い……熱い展開だからね、邪魔は野暮だよ」

ゴールド「私たちはただ、見守るのみね」

シルバー(あっちで話し合ってるけどいいのかしら……)


トール「そもそもあれって、本当に時間操作なんでしょうか?」

クルト「どういう意味だ?」

トール「ミルズさん、動きを止められた自覚はありましたか?」

ミルズ「あったけど」

トール「やっぱり! あれは時間停止なんかじゃありません。空気の圧力で止めただけに過ぎないんです!」

ヒレア「私の魔法弾を返したのも?」

トール「風に乗せて運んだだけでしょう」

クルト「……待て。突然現れた銀のナイフはどう説明する?」

トール「銀だからシルバーの魔法なんだと思わせる引っかけだったんです。あれはゴールドが錬金術で生み出した物だったんですよ」

クルト「……なるほど。やはりお前に聞いて正解だったぞ」

トール「妨害は任せてください。トリックを突破し同様している隙に……攻めましょう」

ヒレア「隙ありっ!」

シルバー「無駄よ」

ヒレアがおもむろに放った魔法弾をしっかりと止めるシルバー。

トール(かかった! ここで空気を操れば……)

シルバー「!? そ、そんな、時間が勝手に動きだすなんて……!?」

トール「もう普通に喋ってもらって結構ですよ。トリックは見破りました」

トール「競技中にやたらと自分が時間を操れる事を示唆する発言を繰り返していたところから、あなたのトリックは始まっていたんですよね……」

シルバー「そ、そんなこと無い……! 私は時を越えてやってきた魔法少女……!」

ヒレア「……最後くらい素直になったらどう?」

ソピア「ヒレアちゃん! 弱点は炎!」

ヒレア「あなたの敗北から私たちの反撃が始まるわ」

シルバー「あぁ……これが私の絶望……」

シルバー、脱落。


ホワイト「あ、あれっ? 私が最終決戦をしているのにシルバーが倒されてる!?」

ソピア「こちらは私が抑えてます! みなさん、総攻撃です!」

クルト「……任せろ!」

ミルズ「ボクも攻撃でいいんだね」

トール「一気に決めましょう!」

ヒレア「終わりよ。正義の味方気取りの人たち」

ブルー「……」

ゴールド「うう」

ホワイト「けほけほ」

レッド「もう駄目だぁ、おしまいだぁ」

クルト(満身創痍になるまで追い詰めたが……この余裕は何だ?)

ブルー「……まだあたしは元気いっぱい!」

ミルズ「しまった! 一応ミドリも回復魔法が使える!」

ソピア「さ、下がりましょう!」

ブルー「キューティーでキュアキュアなこのあたしが! あふれる元気をプレゼント!」

ブルー「キューQ・ブルー・ヒール・ウェーブ!」

キューティークインテットの面々が見る見るうちに体力を取り戻していく。

ミルズ「キューQと救急をかけてるんだね」

ブルー「説明されると恥ずいからやめて!」


ゴールド「さあ、これで仕切り直しよ」

ホワイト「防御担当が倒れたなら、一気に攻めればいいんです!」

レッド「私たちの出番だ! 行くぜ!」

ソピア「……箒が変形してる!?」

レッドが衣装を脱ぎ捨て、変形した箒を腕と脚に装着する。

レッド「カノコレッド、ストライカーモード! マジカル重火器で敵を討つ!」

ヒレア「下着姿で戦うなんて恥ずかしくないの……?」

レッド「全裸じゃないから恥ずかしくないもん!」

ヒレア「!?」

ブルー「ぷっ」

ヒレア「……」ワナワナ

ソピア(あ、地雷踏んだ)


↓コンマ30以上でレッド脱落、さらにコンマ60以上でブルーも脱落

ヒレア「あっはははは! あっはははは!」グシャ、バキ

ソピア「ヒレアちゃん楽しそうだなぁ」

トール「軽く暴走してません……?」

ソピア(あっ)


レッド「シルバー、一人ぼっちはさみしいもんな……」

レッド、脱落。

ブルー「あたしってホント馬鹿……」

ブルー、脱落。


ソピア「なんだかんだで5対2で優勢なんですけど……まだやります?」

ゴールド「むしろちょうどいいハンデよ……。私たちキューティクインテットは1人でも十分に勝てるもの!」

ヒレア「……1人でも十分に勝てるっていうメンバーを3人倒したのだけど」

ゴールド「究極の錬金術をお見舞いしてあげる!」

一枚のカードが投げられるが、トールの風魔法で手の中まで押し返される。

トール「時よ戻れ……です」

ゴールド「ううう……」

ゴールドは改めてカードを地面に置くと、早口で詠唱した。

ゴールド「火の力を秘めしカードよ、錬金少女マナミが命じる、真の姿を我の前に示せ!」

アンブラーズとキューティークインテットの間に、小屋並のサイズがある巨大な樽が出現した。

それがゆっくりとアンブラーズに向けて転がってくる。

ゴールド「たる・フィナーレ!!」

トール「これは……巻き込まれたら全滅ですよ……!」

クルト「……魔法で押し返すぞ!!」


12 押し返す力が足りず爆発に巻き込まれる
345678 巨大樽を押し返すことに成功する
90 押す力が強すぎて途中で爆発させてしまう

クルトが岩の壁で樽の勢いを殺しつつ、エアバッグと水鉄砲で相手陣営へと押しやる。

ソピア(ここで私にできることはないよね)

クルト「……よしっ! これで向こうで爆発するはずだ!」

ゴロゴロと来るときよりも早く樽は転がって行った。


ゴールド「……えっ!? どうしてこちらに……」

ゴールド「そ、そんな……。こんな樽爆弾に巻き込まれたりなんかしたら……」

ホワイト「あっ、マナミさんがマナミった……」

ホワイト(ゴールドが自分の錬金術で作り出したものを使って倒されると言う意味、いつものことです)

ホワイト「しょうがないよね……」

太陽光線がマナミの寸前に迫った樽を撃ちぬいた。

ゴールド「みんな死ぬしかないじゃない……」

ゴールド、脱落。

ソピア「……降参しません? リーダー倒しましたよ?」

ホワイト「不本意なことにリーダーは私なんです……」

ソピア「あらま……」

ホワイト「常識人一人は癪なので、絶対にあなたを巻き込みたいんですっ!」

ソピア(一人だけ動機が微妙に違った……)

ソピア「あの……だったら逆にこちらに来ませんか? 入団資格は私とカフェでお食事することです」

ホワイト「……今さらそんなことできないよ……」

ホワイト「最初はすごく嫌だった。捕まった後何度逃げ出そうとしたか……!」

ソピア「なんとなく共感できるかも……」

ソピア(ついでに思い出したけど、私を仲間に入れたいなら倒すべきはクルトさんたちじゃなくてエルミスたちじゃないかな)

ソピア(フルフィリア最強の殺し屋仕込みの対魔術師戦術であっさり全滅させられればいいと思う)

ホワイト「だけど、だんだんとみんなに愛着がわいてきて……」

ホワイト「がさつで男っぽいカノコちゃんも……」

ホワイト「ミドリブルーなんておかしな名前を名乗るミドリちゃんも……」

ホワイト「演技じゃなく本当に電波なリディアちゃんも……」

ホワイト「錬金釜でチーズケーキを焼こうとして失敗、私たちを爆破するマナミさんも……」

ホワイト「今では大好きなんです……!」

ソピア「そういうものですよね」

ホワイト「だから、私は負けない、くじけない、あきらめない、絶望なんてする必要ない!」

ホワイト「散っていったみんなが私に力をくれる……!」


トール「あっ! 場の属性が杖に集まってます……!」

クルト「……まずいのではないか?」

ミルズ「これじゃ、回復する前に蒸発するよ……!」

ヒレア「太陽の光はイヤ……」

ホワイト「これが私の全力全開!」

ホワイト「サニーライト・ブレイカァァァー!!!」

ソピア(やっぱりこの人も同類だよね)


1.クルト「クリスタルシールド数枚重ねだ……!」
2.ソピア「必殺! ムーンブラスト!」
3.ミルズ「……とりあえず伏せようか」

↓ はずれは2つ

は ず れ



クルト「クリスタルシールド数枚重ねだ……!」

トール「みなさん、隠れて……!」

ソピア「これ、大丈夫ですか……?」

ミルズ「兄様を信じよう」

ヒレア「こ、こわい」


シルバー「無駄、無駄、無駄……」

パリーン


レッド「ソフィアブラックは一生借りてくぜ!」

パリーン


ブルー「これがあたしたちの友情パワー!」

パリーン


ゴールド「一気に決めさせてもらうわよっ!」

パリーン


ホワイト「これで、とどめですー!!」

パリーン


クルト「馬鹿な……! 5枚だぞ……!」

ミルズ「兄様の精神力不足が原因じゃないかな……」

トール「判断ミスですね……」

ヒレア「やだぁぁぁぁ!」

ソピア「えええ……ここまで来て……?」


『アンブラーズ、全滅! キューQの逆転勝利です!』


GAMEOVER(描写はスレの最後の方で)


みんなで地面に伏せるところから再開します

ミルズ「……とりあえず伏せようか」

ソピア「賛成です! 『らしい』展開にしたらたぶん負けます……!」


虹色に輝く必殺の極太光線を、アンブラーズは一人として欠けずにしのぎ切った。

ホワイト「そこは……魔法で防ぐところじゃないの……?」

ソピア「あなた達らしい演出に付きあったら負けると思ったので」

ホワイト「そっか、私ももう毒されてたんだ……」

ソピア「もしかしたら、アンブラーと魔法少女って似てるのかもしれませんね」

ホワイト「ねえ、ところでアンブラーってなあに?」

ソピア「あなたたちと同じで……夢のあるものです」

ホワイト「そうなんだ……」

ソピア「では、とどめです」

ホワイト「えっ、いや、降参するけど……」

ソピア「あなたたちに何となく共感できたので、最後は必殺技で締めたいと思ったんです」

ソピア「必殺! ムーンブラスト!」

ホワイト「こんなの絶対おかしいよ……」

ホワイト、脱落。


『キューQ、全滅! アンブラーズの勝利です!』

クルト「勝てたな……」

ミルズ「そうだね。……正直、もう一度戦ったら勝てる自信はないよ」

ヒレア「バカみたいなのに、強いし、恐かった……」

トール「あのグリフィンクローを倒したチームに勝ったんですね……!」

ソピア「よかった……本当によかった……!」


マナミ「アンブラーズのみなさん」

クルト「……なんだ?」

ナナカ「完敗でした」ペコリ

ミドリ「決勝進出おめでとー! なんてね」

カノコ「私たちはお別れを言いに来たんだ」

トール「お別れって……リディアさんは図書館でまた会うでしょう」

リディア「キューQとして会うのは最後という意味……」

マナミ「約束だもの。……私たちはここで解散するわ」

ソピア「……」


1.解散なんてしなくていいですよ。これからも良きライバルでいましょう
2.解散なんてしなくていいですよ……って言ってほしいんでしょ……
3.はい。約束ですからね
4.○○さんください(誰かも)
5.その他、自由安価

↓2

ソピア「解散なんてしなくていいですよ。……って言ってほしいんでしょ……」

マナミ「うっ」

ソピア「だってベタな展開ですもの」

ナナカ「えっと……結局どっちなんですか……?」

ソピア「はいはい。解散はしなくていいです。その代わりこれから私を勧誘するの禁止です」

ミドリ「がーん!」

ヒレア「また挑む気だったの……?」

カノコ「あー。ナナカはすごいんだぜ? その気になれば洗脳もできる」

トール「それ言わない方がよかったんじゃないですか……」

ソピア「本当にやめて下さいね」

ナナカ「は、はいっ」

フュネッサ「ヒレアちゃま……」

ヒレア「フュネッサ、勝ったでしょ?」

フュネッサ「惜しくも、負けてしまいました……」

ヒレア「ええっ? フュネッサが負けるなんて……」

フュネッサ「ヒレアちゃま、どうかわたくしの敵を討って下さいまし……」

ヒレア「……任せて! ソフィアたちがいればきっと勝てるわ」

ヒレア「そして優勝したら、私を褒めてね」

フュネッサ「応援しています」


           ┏━アンブラーズ
        ┏━┛
        ┃    ━アクアリウム
     ┌━┛
     |        ━グリフィンクロー
     |    ━┓
     |     ┗━キューQ
WIN―┤

     |       ━ウィザードリィ
     |  ┏━┓
     |  ┃  ┗━魔法使いの家
     └━┛
              ━聖教会新兵隊
          ━┓
           ┗━ダーク・フレッシュマン


ミルズ「やっぱり魔法使いの家が勝ったんだ」

ソピア「きっとキューQほど強くはないですよ」

トール「でも、もう一方の優勝候補、ウィザードリィを倒したチームですから気を抜いちゃいけません」

クルト「……ヴィークから情報をもらってきた」

トール「どんなチームでしたか?」

クルト「それぞれはあまり強くないらしいが、チームワークが頭一つ抜けているらしい」

クルト「そして……編成が、黒、白、水、岩、日だそうだ」

ソピア「……白魔術師と黒魔術師が同じチームに……!?」



次スレに続く

残り40レスで決着はつかないはずなので、このスレでの本編はここまでです


キューティークインテットですが、もし1スレ目で5属性魔法少女チームに会いに行っていた場合、こんなキャラではありませんでした

安価で名前と性格、魔法の傾向を決めることになってました。今頃敵対フラグも立ってたかも?

使い捨てキャラだからこそパロディ祭りに使ったのです

今後出てくる予定はないです、もちろん安価次第ではありますが……


たる・フィナーレはお気に入り

『アンブラーズ、全滅! キューQの勝利です!』


観客『わぁぁぁぁあああ!!』


ソピア「そんな……」


ゴールド「私たちの勝利ね!」

シルバー「運命(さだめ)に導かれし少女がまた一人……」

レッド「約束は守ってもらうぜ!」

ブルー「ウェルカーム!」

ホワイト「おいでませ~」


ソピア「う、うわぁぁーーー!!」

マナミのアトリエ。

ソピア「……うう///」

マナミ「ソフィアさん、黒は嫌い?」

ソピア「いえ……元々黒魔術師志望だったので……」

ナナカ「髪も黒ですもんね」

ソピア「恥ずかしいけど……ナナカさんの白と桃色の派手衣装に比べれば我慢できそうです」

ナナカ「……へ?」


ソピア「ヒレアちゃん、久しぶり……元気だった?」

ヒレア「……ソフィア、ちょっと変身して見せて」

ソピア「うん」


ヒレア「本当にブラック担当してるのね……」

ソピア「ヒレアちゃんとお揃いだね」

ヒレア「そう考えたら、負けちゃったけど悪くなかったかも」

ソピア(変身魔法に月魔術を組み合わせると、服も顔も変えられるから実は逃亡に便利なんだよね)


マナミ「キューティークインテット、出動よ!」

ソピア(メンバーが増えた今でもクインテット(5人組)の名で通している。キューQの略称が分かりやすいためだ)


マナミ「花咲くアトリエのマジカルキャノン! マナミゴールド!」

リディア「外宇宙より来たりし風の使者……リディアシルバー……」

カノコ「炎の力が未来を拓く! カノコレッド!」

ミドリ「輝く海の格闘少女! ミドリブルー!」

ナナカ「ひ、必殺魔砲で全てを無に帰す! にゃ、ナナカホワイト!」

ソピア(今では私にも決め台詞がある。ナナカさんよりしっかり言えるのがひそかな自慢だ)

ソピア(そう、その名乗りは……)



GAMEOVER:4 月に代わってオシオキよ

次スレです
元お嬢様「安価とコンマで大勝負」アフロ「クインテット!」(5スレ目です) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413208217/)


やっぱりパロネタだから受ける人には受けるけど拒否反応起こす人がいるようですね

1的には彼女たちは一発ネタのつもりでしかないので……

パロネタ自体は初期からあるので我慢してくれると助かります

特に欲されてはいないけど魔法競技会編のキャラ名由来


ヴィーク…錬金術使い→化学→ビーカー から

フュネッサ…フューネラル(英:葬式)から

アリアン…適当

リウム…チーム名『アクアリウム』が先に決まった

ヘンリー・ピーター…ハ○ー・ポ○○ーから

ロス&マーニー…ヘンリーの元ネタの友人が元ネタ

(この辺までは文字数があまり3文字にならないようにした(既存キャラが3文字だらけなので))

カノコ…火属性っぽく適当

ミドリ…ミドリブルーと言わせたかっただけ

リディア…梨花+ディオ、シルバーなのは咲夜から

マナミ…マナミったと言わせたかった&名前の後に『のアトリエ』とつけてしっくりくる&岩魔術師なので『マナを見る』から

ナナカ…名前の前に『リリカル』や後に『マギカ』をつけてしっくりくる&虹色の光線使いなので『七色→七カラー』から

(既存キャラに日本風の名前が少なかったので日本名多めにした)


安価でついた名前の由来が聞いてみたい>>1です、トール&キュベレくらいしか分からない

ついでに、リウムやキューQの使った魔法は、各属性にはこんな魔法も含まれてますよって言う紹介も兼ねてました


残りレスでいつものように短編を(今までほぼ確実に本編の伏線になってますが…)

↓1、2、3 既に短編で出たキャラ&非知人キャラOK、ただしロットさんだけは選べない

では、本編を進める傍ら、こちらにフィナ・キューQ・魔人さんの掘り下げ短編を思いついたら書いていきます

キューQはどうすればいいのか悩む……

【ある日のフィナ】


フィナ「ホントに行くの……? やめない? いや、やめよう!」

友達「別に出るって決まったわけじゃないし、フィナなら逃げられるでしょ……」

フィナ「ああいうのは逃げられないの! ワープとかして部屋であたしが帰ってくるのを待ってるの!」

フィナとその友人は何でも屋で引き受けた落し物探しの依頼で、旧貴族の屋敷に来ていたのだが……

そこは、革命前から人気がなく幽霊が住んでいると巷で噂される曰くつきの屋敷だった。

友達「……名声下がるよ?」

フィナ「うぅ~……じゃあ先に行ってよ!」

友達「……はぁ」


友達「きゃ、きゃあっ! 出たっ!」

フィナ「ひいやあああ!!」

友達「フィナ、構えて」

フィナ「って何? モンスターじゃん脅かさないでよ!」

暗闇に躍り出たフィナがあっという間にクモやコウモリを蹴散らしていく。

友達「モンスターには強気なんだ……」

フィナ「こんな雑魚に苦戦してるのがバレたら命の危険があるからね……」

友達「あなたも大変ね」


フィナ「落し物をしたのはこの書斎だったっけ……」

友達「さ、入ろうか。狭いからモンスターに気を付けつつ……」

ガチャ

椅子に腰かけた青白い男性が書斎に入った2人を出迎えた。

??「やあ、いらっしゃい……」

「イヤアァァァァァ!!!」

友達「ハァ、ハァ、本当に出たし……フィナ、倒れてない?」

友達「……あれ? フィナ?」

友達「うそ……!」


ギィィ

友達「……失礼しまーす」

フィナ「へぇー、クモ平気なんだー」

幽霊1「触れないからなぁ。追い出せないけど、襲われないから、もう見慣れてしまったんだよ……」

フィナ「本は触れるの?」

幽霊2「軽いものなら私たちでも動かせるのよぉ」

友達「……何してんの」

フィナ「いや、話してみたら結構楽しい人たちだったんだよ」

友達「人って……幽霊だし……!」

幽霊1「わしらも元は人間だ……」

幽霊2「モンスター扱いなんて失礼しちゃうわぁ」

フィナ「別に人なら怖がる必要ないよね!」

友達「いやいやいやいや、おかしいおかしい」

幽霊3「はーい、お客さーん。パンプキンタルトができたわよー」

フィナ「いっただきまーす! あむ、美味しい!」

友達「やめようよ……あの世の物を食べたら帰れなくなるって言うし……」

フィナ「げげっ!? ……どうしよ」

友達「知らないし、巻き込まないで……。大体あなたはいつも怖がりな癖にどうして肝心なところで抜けてるの……?」

フィナ「だ、だってお喋りできるならいい人だと思うじゃん」

友達「だからあんな人を師匠にしちゃうんだよ……」

フィナ「うぐぐ……」


幽霊2「ばいばぁい。また来てくれてもいいのよぉ?」

フィナ「やった、普通に帰れそうだよ!」

友達「はいはい、よかったね」

幽霊1「よければ、たまに屋敷のモンスター退治をお願いしたい……」

幽霊3「あなたったら、慣れたって言ってたじゃない」

フィナ「分かりました! 何でも屋にお任せください!」

友達「また来るつもりなのね……」

時に臆病で、時に無鉄砲に見えるフィナにとっての判断基準は、自分がお喋りできるかどうか。

うっかり危険に飛び込んでしまうことも多いが、これで意外と上手いこと生きていた。

【結成! キューティ☆クインテット】


マナミは、一日としてあの日を忘れたことは無い。


マナミ「お母さん、この道具はなあに?」

マナミ「お父さん、このお薬はなあに?」

錬金術師の両親を持つ幼いマナミは、不思議なものに囲まれて、好奇心旺盛な性格に育っていた。

母「マナミちゃんはお姉ちゃんなんだから、もっと落ち着きなさい」

マナミ「はあい。弟、あそぼっか」


マナミ(このおっきな台は初めて見るわ。これがスイッチかしら?)

父「マナミ、そろそろ登校しないと間に合わないぞ」

マナミ「はあい! いってきまーす!」

パチリ


ザワザワ

男「――――らしいぞ」

女「――の始末――」

マナミ(おうちの前にいっぱい人がいる……!)

マナミ「あ、あの、どいてください」

おじさん「……君が、マナミちゃんか」

マナミ「そ、そうですけど……」

おじさん「落ち着いて聞いてくれ……」

おじさん「…………君の家族はもう動かない」


不幸な事故だった。

その道具の名は硬化灯。光を浴びた物を硬化させる、便利ながら危険な代物。

いつの間にか動いていることに気付いた時には、もう微塵も動けない。

本来は集中して魔力を与えなければスイッチが入らない仕様であり、普通あり得ない事故であった。


マナミ(あの日から私たち家族の時間は止まったまま)

マナミ(私はいつの日か錬金術で家族を甦らせる使命を背負って……アトリエを経営しつつ錬金術の腕を磨いている)

マナミ(それまで私は一人きりで戦い続けるの。これまでも、これからも……)

カノコ「すごいっ……!」

エンジニアの娘、カノコは……ある日、魔術に出会った。

マナミ「ざっとこんなものね……貴女、ケガはない?」

カノコ「いえ、ただのかすり傷です」

マナミ「本当は素材なのだけど……。ほら、この薬草を使って」

カノコ「ありがとうございます、お姉さん」


カノコ(魔法ってすごいわ。お父さんみたいに油まみれになってちまちま工具を使わなくても何でも作れちゃうなんて)

カノコ「ねぇ、お父さん」

父「どうした?」

カノコ「私、魔法使いになりたい」

父「馬鹿を言うな。魔法なんて古臭い……。これからは機械の時代だ」

カノコ「……」


カノコ「こんにちは」

マナミ「カノコさん、今日も遊びに来てくれたのね」

カノコ「お邪魔でした?」

マナミ「いいえ、人が来てくれるのは本当に嬉しいわ」

カノコ「今日もまた、魔法を見せてくれませんか?」

一人暮らしのマナミがカノコと親友になるのにそう時間はかからなかった。

まだ10代前半と幼い2人だったが、アトリエで過ごすだけでなく、しばしば町の郊外に出かけては小さな冒険を繰り広げていた。

そして数年の歳月が流れた……


カノコ「おいマナミ! いるか!?」

マナミ「な、何!? どうしたのよ、その喋り方!?」

カノコ「私はグレたんだ。家出してきた」

マナミ「……何があったの?」

カノコ「もう15歳だからギルドに登録しなきゃいけないんだけどさ……」

カノコ「ふざけんなっ、あんのクソ親父……! 魔法局に入りたいって言ったらぶん殴られたんだ!」

マナミ「お父さんをそんな呼び方しちゃダメよ……! 大事な家族じゃない!」

カノコ「マナミも分かってくれないのか……もういい!」

マナミ「待ってっ……!」


マナミ(こんなこともあったっけ。……あの日以来カノコさんは家に帰っていない)

マナミ(でも、きっと大丈夫。彼女も一人前の実力を身につけたらまた家族に顔を見せに行くに違いない)

マナミ(だって……私の真似して岩魔術師にならずに、わざわざ機械との相性がいい火魔術師を選んだんだもの)

ミドリ「引っ越した友達にもらった腕時計がとうとう壊れちゃってさ」

カノコ「ちょっと私に貸してみろ。……ちょちょいのちょいと、うん、余計に壊れた」

マナミ「何やってるのよ! ほら、錬金術で応急処置するから私に預けて」

ミドリ「う、うわ! マナミさんに渡したらなんでも爆発する!」

マナミ(ミドリさんはカノコさんのお友達らしい。細かいことを気にしない明るい子で私もすぐに親しくなれた)

ミドリ「マナミさん、一人また最近知り合った子がいるんだけど、連れて来てもいいかな?」

マナミ「いいわよ。できるだけ賑やかなアトリエにしたいもの」


リディア(いい本ないかな……)

リディア「……いたっ」

読書家「すいません、お怪我はないですよね」

リディア「わ、私に触れないでちょちょちょうだいっ!?」

読書家「は、はあ」ソソクサ

リディア(またやってしまった……)

リディア(……私は幼いころから人見知りでまともにお話できたことが無い)

リディア(……いくら練習しても、いきなり話しかけられると何も考えられなくなる……。いっそ、時を戻して何もかもやりなおせたらいいのに……)

ミドリ「やっほー、リディア!」

リディア「ひ、ひぃやぅ!?」

ミドリ「相変わらずね、リディアは。今日はお誘いに来たんだよね。実は――」


ミドリ「それでさ、リディアも魔術師になって、あたしたちの仲間にならないかなって」

リディア「……む、無理だよ、そんな、知らない人たちと……」

ミドリ「自分を変えちゃえばいいんだよ! 魔法があればそれができるんだから!」

リディア「そ、そんなの……奇跡でも起きない限り……」

ミドリ「奇跡も、魔法も、あるんだよ!」

リディア「……!!」


ミドリ「みんなにお願いがあるんだ。……ねえ、あたしたち、魔法少女を名乗らない?」

カノコ「あ? なんだそれ恥ずかしいな。ま、今さらか」

マナミ「……リディアさんに何か関係が?」

ミドリ「うん。あの子、別人になりきることで人見知りを克服できるんじゃないかって思うんだ」

カノコ「なるほど、仕方ないな」

マナミ「それなら賛成よ!」


ミドリ「……けほっけほっけほっ! ぜー、ぜー……」

ミドリ(魔法があれば自分を変えられる、か)

ミドリ(身体強化魔法が無ければ陰気ガイコツのまま死んでたあたしが言うと重みが違いますなー、なんてね)

ミドリ(無理に魔法を使うと命が縮んじゃうんだけど……友達のためだから仕方ないよね?)

ナナカ(誰かの役に立ちたい。喜ぶ顔が見たい)

ナナカ(それが、何のとりえもない私の抱いたちいさな願いだった)

ナナカ(なのに……)

聖教徒「……聖教会は、貴女の白魔術師としての登録を許可できません」

ナナカ「ど、どうして……!?」

聖教徒「貴女は悪しき心を秘めているとのお告げがありました……お引き取り下さい」

ナナカ「わ、私、悪い人間じゃありません! 神様や天使様の罰が当たるようなことをしたことは無いと胸を張って言えます!」

聖教徒「お引き取り下さい」

ナナカ「……」


ナナカ(その後、私は日魔術師になった。白魔術師になれなくとも、人の心を癒す優しい魔術師になりたい。そう願った)

ナナカ(なのに……)

おじさん「おい! どうしてくれるんだ!」

ナナカ「は、はい……? モンスターは倒しましたけど……」

おじさん「ちったぁ加減できないのか!? あんたの光線で裏の小屋が滅茶苦茶だよ!」

ナナカ「す、すいません! 小屋にモンスターが居座ってたので……」

おじさん「出て行け! もう二度と来るんじゃねぇ!」


ナナカ(日魔術師のイメージカラーはオレンジ。だけど私は自分の趣味で白系の服を好んで着ていた)

ナナカ(そんな私の周りには白魔術師の仲間が集まった)

白魔術師A「ナナカさん! 今日もいっぱい人助けできましたね!」

白魔術師B「大活躍だったね」

ナナカ「そ、そんな……みんながいなかったらまたうっかり事故を起こすところだったよ」

白魔術師C「いいえ。僕たちがしっかり防ぎますので、これからも安心して撃ってください!」

ナナカ(なのに……)

ナナカ「ねぇ! どうして口を聞いてくれないの!? ねぇってば!」

白魔術師たち「……」プイッ

ナナカ「どうしてなの……」

白魔術師B「……逃げた方がいいよ。あんた、こないだ聖教会に光線当てたことで、悪魔に認定されてたから」

ナナカ「……えっ……?」


聖騎士A「追い詰めたぞ罪人。神の名のもとに罰を受けよ!」

ナナカ「も、もう十分苦しんだ……。どうして許してくれないのっ!!」

聖騎士B「まだ抵抗する気か! 魔法局の白い悪魔め!」バシッ

ナナカ「ううっ!!」

「そこまでです」

聖騎士A「なんだ……?」

受付「ここは魔法局の管轄です。ここで勝手な真似をするならば、理由はどうあれこちらも実力行使に出ざるを得ないのですが」

精霊『こちら精霊術師。いつでも迎撃の用意はできていますぞ。さあ、帰りなさい』

聖騎士B「くっ……しかし逃がしはしないぞ。悪を絶やすのが我らが使命……」

受付「……大丈夫でしたか?」

ナナカ「……あまり。でも、ありがとうございます。どうして助けてくれたんですか……?」

受付「仕事ですから。……と、言いたいところですが。私は後輩の日魔術師には優しいのです」

ナナカ「お願いします。どうか私を守ってください……」

受付「ええ。私がこの町にいる限りは」


ナナカ(どうして私はこんなに運が悪いんだろう……。切実に……助け合える仲間が欲しい)

ミドリ「お困りのようねっ」

ナナカ「えっ? ミドリちゃん? 後ろの人たちは?」

カノコ「ようやく人数が揃ったな」

リディア「……あ、あの、よろ…………ふっ、私に出会えたことを光栄に思いなさい」

マナミ「私たちが貴女の仲間になってあげる」

ミドリ「キューティー☆クインテット、結成だよ!」

ナナカ「えっ、えええ!? えええええ……」

ナナカ(そして、私の騒がしくて恥ずかしいけど温かい、そんな日々が始まったのだ……)

【最高の死に場所】


騎士「××姫。お変わりありませんか」

姫「うん? 騎士か。一週間前よりも爆発の魔法が上達したぞ。受けてみるか?」

騎士「遠慮しておきます……。姫、少しは外に出られては? 体を壊してしまいます」

姫「親類に何もかもが劣るわらわには魔法以外に生きる道など無い」

姫「栄養分は岩魔術、体調は水魔術と白魔術で維持している。ふふ、太陽の光もたまに浴びているから心配するな」

騎士「どうせ日魔術で、でしょう……」

姫「よく分かったな」

騎士「伊達に貴女の元に通ってませんって。……たまには自然の中で精霊を補充しないと魔法の質が落ちるでしょう。さあ、行きますよ」

姫「いーやーだー! はーなーせー! 精霊は天使に持って来させるもん!」ズリズリ


姫「落ちこぼれとはいえ仮にも一国の姫をこんなモンスターだらけの薄暗い地下に連れ込むとはなんてひどい騎士だ」

騎士「ええ。それがしはひどい騎士ですとも。ゆえに落ちこぼれの相手をさせられているのです」

姫「せめて場所は何とかならなかったのか……森とか湖とか気の利いた場所はいくらでもあるだろうに」

騎士「ここは精霊が豊富と噂に聞いたもので」

姫「全然おらんぞ?」

騎士「なるほど。ガセでしたか。後で噂の主を叩き斬っておきます」

姫「それで、ここは何なんだ?」

騎士「地下遺跡……旧都と呼ばれております。まだ発掘中だとか」

姫「……掘れば面白いものが出てくるかもしれないのか」

騎士「おや、興味をお持ちになりましたか。……実はそれがし、明日からここより地下の調査隊に加わるのです。来週には土産話を持ち帰れるかと」

姫「ふふ、期待して待っておるぞ」

○○○年……フルフィリア王国は一人の魔人に滅ぼされた。

焼け野原となった王都ティルベルク、大聖堂の折れた十字架の上に虚ろな瞳の少女が座っていた。

姫「…………ああ、退屈だ。……何もかも終わらせた後はこんなにも虚しいものなのか」

姫「……心残りなどもう無い。死に場所を探すとしよう」

姫「……いや、あったか」

姫「旧都。……かの魔境にならばわらわを死なせる程の猛者がいると信じよう」


旧都ローレムリア、最深部。

姫「……現れしはどいつもこいつもただの大型モンスター。つまらん」

地下深く降り続けた姫を待っていたのは、広く何もない空間。

そこに突如として魔法陣の光が浮かび上がり、闇と同じ色をした、たくましい龍が姿を現した。

姫「あまり大きくはないが、なるほど。そなたがこの魔境の主か」

龍「ガァアアぁアあアアァァぁ!!」

姫「くく、古の魔龍よ……。さあ、わらわを殺して見せろ!」


姫「……カハッ……ま、『魔人』をここまで追い詰めたのは……そなたが初めてだ……褒めてやろう」

龍「…………ガ……グ……」

姫「しかし……わらわが勝ってしまったではないか……! 奴らめ……つくづく恨むぞ……」

龍「…………ひ、め……」

姫「……おや……?」

龍「××姫……ですか……? どうして、ここに……お帰り下さい」

姫「……そうか。これが旧都の真相……」

龍「ここにいては……ダメです……! 仲間が、強敵となり……襲ってくる……! 早く! 人間でいたかったら、ここを出るのです……!」

姫「遅い。どうしようもなく遅かったぞ」

龍「そう、か……それがしは……××姫に倒されたのですか……」

姫「相変わらず察しが良くて助かる」

龍「辛く、とても長い悪夢を見ていました……。貴女のおそばがそれがしの死に場所……悪くありません」

姫「本当はわらわが死にに来たのだが。大の男が姫に負けて、恥ずかしくないのか」

龍「……………………」

姫「もう軽口を叩くこともできんか……」

姫「魔人に涙は似合わん。……帰るぞ」


足音の遠ざかった旧都の最深部、魔龍がわずかの間だけ息を吹き返した。

龍「………………最後に、どうか、死なないでください……悲劇を繰り返しては……………………」

その声は闇に溶け、姫の耳に届くことは無かった。

以上、番外編でした

改めて次スレです、本編は明日から

元お嬢様「安価とコンマで大勝負」アフロ「クインテット!」(5スレ目です) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413208217/)


キューQ編はパロ8割伏線2割でお送りしました、無駄に難産だった……

あとは適当に埋めてください、>>1000の願いは安価とコンマ次第で叶います

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