千川ちひろ「おうまさんごっこ!」 (115)

モバマスのSSです。

未成年が馬券を購入するのは法律で禁止されています。

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ちひろ「おうまさんごっこ…それは幼い日に誰もが体験した優駿の思い出。」

ちひろ「最速のPは誰なのか?今日、アイドルを背にのせた最強のロリコンが決定します!」

ちひろ「今ここにシンデレラプロダクション主催、L-1ステークスを開催を宣言します!」



―――事務所

凛「あ、中継始まったよ。」

加蓮「ちひろさん張り切ってるね。」

奈緒「ああ。このイベントのために随分前から準備していたもんな。…えっと、誰が出るんだっけ?」

加蓮「え?まだ投票してないの?もうすぐ締め切りになっちゃうよ。」

奈緒「いや、ちょっとな…」

凛「はい。私もまだだから平気だよ。競Pエイトだけどいい?」

奈緒「サンキュ、凛。」

加蓮「エイト高くない?Pスポで十分だよ。」

凛「そう?」

奈緒「どれどれ…」

【出走P一覧】

                        騎手        人気

1 スクミズメアリー(海外)    メアリーコクラン     9  

2 カオルノセンセエ         龍ヶ崎薫         1

3 ラブリーチカ            横山千佳         8

4 タマチャン(降級)         脇山珠美         6

5 ウエイティングフォーアリス   橘ありす        3

6 カリスマギャル(牝)        赤城みりあ        5

7 サドルニナリタイ          福山舞          10

8 モモカマイマザー         櫻井桃華         2

9 ワルイコチエチン         佐々木千枝        4

10 フレッシュハルチン        結城晴           7

11 ネコネコカワイイ         佐城雪美          11

ちひろ「本レースは街全体を使って行われる障害レースです!」

ちひろ「公営競馬ではなく、あくまでも『おうまさんごっこ』の大会ですので未成年の投票も特例で認められています!」

ちひろ「皆様ぜひともふるってご参加ください。」


ちひろ「本日は解説役に勝負師の兵藤レナさん、実況に川島瑞樹さんをお迎えしてお送りします。」

レナ「よろしくね。」

瑞樹「よろしくお願いします。」


ちひろ「それでは各Pの様子についてレナさん、お願いします。」

レナ「まずは1番人気のカオルノセンセエからいきましょうか。」

レナ「最年少の薫ちゃんが騎手ということもあり、レース適性は完璧よ。筋金入りのロリコンPということからも勝利への執着は強いわ。」

ちひろ「ワルイコチエチャンは?」

レナ「古参Pということもあり、実績は抜群よ。騎手のリード(煽り)もうまいわ。ただ暴走だけが心配ね。念のため防犯ブザーを持たせてあるわ。」

レナ「気をつけたいのがウエイティングフォーアリス。騎手との強い信頼関係が障害で生きてくるでしょうね。」

――そのころ 事務所では…

凛「ねー、加蓮。フレッシュハルチンはどう?」

加蓮「うーん…いつも晴ちゃんに振り回されてるから足腰は強そうだけど…」

奈緒「だめじゃないか?晴の乗り方は乱暴だし、長丁場のレースじゃすぐにバテちまうよ。」

凛「そっか…ここは手堅くいっとこうかな…」

加蓮「私はカリスマギャルかな。見てよあれ。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

パドック

カリスマギャル(美嘉)「フヒィーッ!フヒヒィーッ!!」ハアハア

みりあ「わわっ!ちょっと美嘉さん!落ち着いて!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


凛「…」

加蓮「ね?すごい闘志。」

凛「あれって興奮してるだけなんじゃ…」

奈緒「…そもそもP限定のレースじゃないのかよ。」

凛「まあ無難にワルイコチエチャンの単勝でいいかな。同じクールのよしみでさ。」

【 単勝…一着を当てること 】



奈緒「うーん…あたしは…」

加蓮「まだ悩んでるの?」

奈緒「こういうのってどれ選んでも後悔しそうだしさ…」

凛「もう適当に目をつぶって決めちゃえば?」

加蓮「逆に当たらなくて当然のところで買えば?そしたら落胆も少ないでしょ?」



奈緒「そっか…?じゃあ適当に…これと、これと、これで・・・」

――大衆酒場『若作り』

ガヤガヤ  ワイワイ


早苗「グビグビ…おっ、パドック写った。桃華ちゃん達いい感じじゃない。」

楓「落ち着いてますね。余裕が感じられます。」


美優「あ、あの…そうなんですか?私こういうのはよくわからなくて…」

早苗「まあ、元気が良ければいいなんて思うのは素人よ。特に障害レースはね。」



美優「あ、じゃあ大人しい子達が有利なんですか?」

早苗「いやいや、それだけでもダメなのよ。やっぱ勝ちにいく闘志がないとね。」

美優「そういうものなんですか…」

全裸でギャグボール噛まされて手綱着けて四つん這いになっているオッサンの上に幼女が乗っていると思っていいの?

楓「…トップ争いにロリコンで(乗り込んで)いく気合が必要…ふふっ。」

「―おっ!ねーちゃんうまいな!一杯おごってやるよ!」

楓「ふふ、ありがとうございます。」

早苗「ちょっとおじさん!あたしにもちょーだい♪」



美優「勢いだけでもダメ…大人しくてもダメ…むずかしいんですね…」

楓「そういう意味では私はレースを見渡せるありすちゃん…ありっす…。」グッ

早苗「私はとーぜん桃華ちゃんよ!落ち着きもあるし、トップに立ちたいという気持ちが強いからね!」

ワイワイガヤガヤ…






美優(…なんで昼間からこんなに人がいるんだろう…)

薫ちゃんは龍崎だよ

>>12
必要最低限の服は着てますが。そのイメージでOKです。



再び放送席

――ちひろ「海外枠のスクミズメアリーは?」

レナ「地力はあるわ。けれど日本の夏に適応出来てるか、というところでは疑問が残るわね。」

レナ「そういった点を考慮すると降級Pのタマチャンも見逃せないわね。騎手の珠美ちゃんは剣道の稽古で夏の暑さにも強いわ。」


ちひろ「なるほど。では、ここで放送席陣の予想を聞いてみましょう。」

レナ「私はやっぱりウエイティングフォーアリスの一点買いで勝負するわ。」

レナ「こういった障害レースでは落ち着いて対処できる力が求められるからね。」

瑞樹「私は…フレッシュハルチンね。フレッシュっていいわ!私もフレッシュでいたいしね!ちひろさんは?」

ちひろ「雪美ちゃんに賭けましょうかね。一発大穴狙いで!」

レナ「あら、随分勝負に出るのね。あなたはもっと堅実かと思っていたわ。」

ちひろ「…っていうか、単純に一番人気が低いから私が買ってあげようかなって…」

瑞樹「優しいのね。わかるわ。」

ちひろ「そんなことは…」

―――そのころ競P場近くの路上では…

亜子「さあさあ!そこのおっちゃん兄ちゃんお姉さん!お急ぎでなければちょっと見てってーな!」

亜子「レース関係者から独自のルートで入手したマル秘情報!買わずに損するアホもなし!」

亜子「こいつを使って一攫千金!アタシと一緒にいい夢見ようや!」

亜子「…ちっ。入りが悪うなってきたなあ。そろそろ店じまいにしてアタシも準備しよかな。」






泉「…何やってんの亜子。」

さくら「あーっ!アコちゃんだぁ!」



亜子「うわっ!さくら?泉?」

泉「こんな怪しげな商売して…怒られても知らないわよ?」

亜子「へへっ。その辺は大丈夫や。ちゃんと許可とっとるからな。」

さくら「そうなの?ねぇねぇ、マル秘情報ってなあに?」

亜子「あー、知りたいんか?知りたいんやな?…ど~しよかなぁ?」


泉「いや、別に。行こっか、さくら。」

さくら「がんばってねアコちゃん!」

亜子「ちょ!そこはノッてや!…まあええわ。二人には特別に教えたる。」



亜子「…実はな。今回のレース。えげつない罠があちこちに仕掛けられとるらしいんや。」

さくら「罠!?」

亜子「シーッ!声が大きい!そんでな、このレースは落ち着いてる騎手ほど有利らしいんや。」

泉「へえ。ということは騎手か馬を何らかの形で動揺させる仕掛けということかしら?」

亜子「詳しくはわからんけどな。というわけでアタシのおすすめはサドルニナリタイ!この一点買いで決まりや!」

泉「桃華ちゃんじゃないの?一番落ち着いてると思うけど。」

亜子「チッチッチ。人気Pはマークされるからな。そこを敢えてはずすのがプロなんやで?」


亜子「どや?二人も乗っからんか?うちのP券ゆずってもええで?」

泉「それってノミ行為じゃ…私は遠慮しとくわ。」

さくら「うーん…今月はお小遣い少ないから…ごめんね。」

亜子「そか。まあアタシも本気で二人からお金せびろうとは思っとらんよ。冗談冗談。」



亜子「ちょうど店じまいしようとおもっとったとこや。こっちに椅子があるから3人で観戦せえへん?」


泉「そうね。じゃあお言葉に甘えて。」

さくら「えへへっ。じゃあみんなで見ましょう!」



【少し間をおきます。せっかくですので予想をたてて読んでいただけると楽しめるのではないかなと思います。】

まあネコネコの一点買いかな
他のロリコンどもは相手の騎手に浮気しそうだけど、彼(彼女?)は雪美一筋だろうしそこが勝負の分かれ目になると思う

~~~~~♪(ファンファーレ)

【 第1回L-1ステークス 】

瑞樹「さあ、シンデレラ競P場、天気は快晴。P場状態は良好です。日差しが強く照りつけ、熱い戦いを予感させます。」

瑞樹「各P次々にゲートインしていきます。7番カリスマギャル…かなり興奮していますね。」

瑞樹「…係員の誘導に従いカリスマギャルもゲートイン…そして今…スタート!」

バアン!ドタドタドタドタ


瑞樹「各P一斉に四つん這いで飛び出しました!」

瑞樹「まず飛び出したのはフレッシュハルチン。大きくリードしています。」

瑞樹「続いてカリスマギャル、タマチャンと続いてほぼ同着。1番人気カオルノセンセエはやや後方につけているわ!」


瑞樹「あっと…スタートが失敗したのかしら?ウエイティングフォーアリスが大きく遅れているわ。」

晴「よっし!このまま一気に突っ切るぞ!P!」



千枝(…ありすちゃんどうしちゃったのかな?)

千枝「Pさん!少し抑えてもらえますか…?ちょっとありすちゃんが…」

千枝P「フゴフゴ」(…千枝。気持ちはわかるがこれは勝負なんだ。手を抜くことは橘にとっても失礼になる。)

千枝「…はい。」


ありすP「フーッ!?」(いいのか、ありす?遅れているぞ。)

ありす「行きたい人たちは先に行かせてあげればいいんです。そもそもレースとは単なる速度比べではなく緻密な計算と戦略により…」クドクド



晴「よっしゃ!このままいただきだぜーっ!!」

瑞樹「フレッシュハルチン第1コーナーをトップで曲がります!」

メアリー「ちょっとP!このままじゃ負けちゃうワ!もっと速く!…キャァッ!!」

舞「ど、どうしたんですかPさん!止まっちゃダメですよ!」

各P「「フーッ!フーッ」」



レナ「各Pの動きが突然止まった…?どうしたのかしら?」


瑞樹「…こ、これは!小学生です!小学生の下校とぶつかってしまいました!」

瑞樹「各P脚を止めて下校を見守っています!」

ちひろ「当プロダクションでは地域の安全を見守るボランティア活動も積極的に行っていますからね!当然です!」


レナ「どうやら低学年の下校時刻のようね。舐めるように観察しているわ。」

ちひろ「当プロダクション所属のPは常にアイドルの原石を探しています!なんと仕事熱心なんでしょう!」



ちひろ「親切丁寧!仕事熱心!安心価格!お仕事のご依頼はこちらまで!」(テロップ)

薫「せんせぇ!そっちじゃないよぉ!」グイグイ

「ンフーッ!!」「フヒィッ!!フヒッ!」「ンンwwwコポォwwww」


「何この人達?」 「こわいよぉ!」

薫「あっ…みんな…へいきだから…こわくないから…」オロオロ

「あっ!アイドルの薫ちゃんだ!」「舞ちゃんもいる!」

ワイワイ



舞「えっ…あの…応援ありがとうね。」

珠美「はいはい、珠美おねえちゃんですよー///」





瑞樹「さあ大きく遅れてウエイティングフォーアリス。今コーナーを曲がって…小学生の列に…」


瑞樹「…?行かない!見向きもしません!…そのまま脚を止める各Pの後ろを通過!」

瑞樹「ウエイティングフォーアリス一気にトップに躍り出ました!」

レナ「これは…なるほど!先に群がってるP達が壁になってウエイティングフォーアリスの視界をふさいだのね!」


桃華「くっ…ありすさん。これを狙って…?ああもう!Pちゃま!しっかりなさい!」

千枝「Pさん!だめです!それ以上近づいたら悪い大人になっちゃいますよ!」






ありす「事前に確認したコース図…そして時間帯…このトラップを予想することは容易でした。」


ありす「レースはノリではありません…!」ドヤァ







瑞樹「さあ一気に順位が入れ替わりトップはウエイティングフォーアリス!他Pも渋々列を離れレースに復帰していきます!」

瑞樹「先頭とは大きく距離が開いてしまいましたがまだまだ挽回は可能です!」

ありす「そもそもぶっつけ本番でうまくいくはずがないんです。当たり前です。」

ありす「たけゆたか、知ってますか?た け ゆ た か !」ペチペチ



晴「くそっ!とばせとばせ!絶対追いつくぞ!……へへっ…ほら、もうありすが見えてきたっ!」

舞「あれ…ありすちゃん…?なんで止まって…きゃっ!!」

メアリー「ちょっとモウ!マタ!?」




ありす「ぐっ…バカな…この時期にこんなのって…」

【 学校開放日 どなたでもどうぞ  〇〇小学校 】




P達「・・・///」ウロウロ

桃華「ちょっとPちゃま!早くレースに戻りなさいな!」ビシバシ

珠美「P殿…あの、学校だったら今度珠美の高校に…」

タマチャン「…」ブンブン

ありす「―――」

ありす「罠ですよ。」ボソッ

ありす「開放、という言葉につられて入ったが最後。地域からマークされる対象になります。」

ウエイティングフォーアリス「…」ゾッ

ありす「そうです。いきましょう。ゆっくり…ゆっくり…」




千枝「Pさん!学校なら今度千枝がごっこ遊びしてあげますから…!」

ワルイコチエチャン「フーン…フーン…」ウロウロ

千枝「…」

千枝「…ここで使いたくはなかったけど…」プチッ

prrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!

先生たち「なんだなんだ」「ブザーが鳴ってるぞ!」「男の先生を呼んできて!」

ゾロゾロ



瑞樹「各P、先生方の登場に驚き、あわてて駈け出していきます!」

ちひろ「残念ですね。今の小学生の流行をリサーチしようとしていたのに!」

レナ「…」

瑞樹「さあ、レースは早くも中盤!ここからは運動公園の中を通っていきます!」

ドタドタドタドタ




晴「いけいけいけいけー!って…あれ…」


晴「お、おいおいP!遅れてるぞ!しっかりしてくれよ!」


晴P「フーッ…フーッ…」

晴「うわ!ちょ、ちょっとタンマだ!タンマ!」






桃華「やはりね…この炎天下であんなにとばして持つわけがありませんわ。」

晴「大丈夫か?ちょっとそこのベンチで休もうぜ。」



フレッシュハルチン「フーッ…フーッ…」

晴「ああ、もう。その口につけてるやつも外していいよ。ほら。」

晴P「プハァッ!ハア……ハア……」




晴「あー…なんか。悪い…オレ調子のってたかも……」

晴P「…」ブンブン




晴「なんか飲みもん買ってくるわ、待ってて!」





晴P「あ……」

晴P「すまん……」

こいつら全員浮気するド屑じゃねーか!

瑞樹「これは…フレッシュハルチンはリタイアということでいいのかしら?」

ちひろ「残念ですねえ。」

瑞樹「さあ、先頭は依然ウエイティングフォーアリス!」



ありす「――結城さんはリタイアですか…まあ予想の範囲内ですね。」

ありす「…!あれは?」





【 いちごフェスティバル会場 世界のいちごと創作いちご料理が一同に! 】

ありす「…」



ありす「…はっ!…いやいやいやいや。そんなわけないでしょう?」

ありす「さっ、いきましょうPさん。」



ありす「…」チラチラ


ウエイティングフォーアリス「…」ノソノソ



ありす「えっ?」

ありす「ちょ!ちょっと!そっちじゃありません!」

ウエイティングフォーアリス「フーン」(パフェ一杯食べるくらいの余裕はある。大丈夫だ。)


ありす「…ま、まあ…そのくらいなら…」

ありす「テレビ的にも接戦のほうがいいですよね…うん、きっと。そうです。」

瑞樹「さあ、公園内を駆け抜けるP達!トップはいつの間にか入れ替わってラブリーチカ!」

瑞樹「モモカマイマザー、ワルイコチエチャン、サドルニナリタイ、タマチャンと続きます!」

瑞樹「大きく遅れてスクミズメアリー、ネコネコカワイイ!ウエイティングフォーアリスの姿は見えません!どうしたのでしょうか!」





メアリー「アー…それにしても日本の夏ってなんでこんなに暑いのヨ…」

スクミズメアリー「フーッ…フーッ…」




【 市営プール 】





メアリー「…」

レナ「一番人気のカオルノセンセエは?」

瑞樹「…今カメラが切り替わりました。ええと…公園にいる少女たちを観察しているようね。」


薫「もーっ!!せんせぇ!」グイグイ

カオルノセンセエ「ブヒヒ…」






千佳「――うんうん。いい感じだねP君!っとアレは…」



【マジカルプリンセスショー】

千佳「!!ちょ、ちょっとP君ストップ!ストーーップ!」

ラブリーチカ「ンフゥッ?」

千佳「ちょ、ちょっとだけ見ていっても…」

ラブリーチカ「…」ブンブン

千佳「…」

ラブリーチカ「…」

千佳「…」

ラブリーチカ「…」

千佳「…」



ラブリーチカ「…」ハア

千佳「!!」パアアアアアア


千佳「やった!P君だーいすき!」ギュッ

ラブリーチカ「ンフー!」(やれやれ、たまんねえな。)

千佳「――いいぞーっ!」キャッキャッ

ラブリーチカ「…」ウンウン


「すいません」

千佳「よーっし!今だ!私も一緒に…マジカルチェーン…ジ…?」


「すいません」

ラブリーチカ「?」


警備員「少女を乗せて四つん這いで猿ぐつわをした男がいるという通報を受けたのですが…」

ラブリーチカ「…」


警備員「こちらまで来て頂けますか?」

雪美「……どうしよう……遅れちゃった……」

ネコネコカワイイ(気にするな。自分のペースで行けばいい。)

雪美「うん……あれ……?」

ネコネコカワイイ(どうした?)


雪美「コース……こっち…だっけ……?」

ネコネコカワイイ(いや、間違ってはいないんじゃないか?案内板もそこにある。)


雪美「でも……前に見ておいたのと……違う…」

ネコネコカワイイ(変更になったのかな。まあいい。いくぞ。)

雪美「うん…」




雪美「すご……‥しげみ……」


ネコネコカワイイ(もう少しで抜けるぞ!頑張れ!)


雪美「きゃっ……え?」

ドタドタドタドタ!

瑞樹「――さあ、先頭集団が今公園エリアを抜けます!」


桃華「え!?」

千枝「あ、あれ!?雪美ちゃん?いつの間に?」

雪美「え……どうして?」




瑞樹「な…なんと!コーナーの先にはネコネコカワイイ!いつの間にかトップにつけています!」

ちひろ「シャッコラー!!」



レナ「ちひろさん?」

ちひろ「あ…失礼しました。」

瑞樹「でもいつの間に?カメラには…」

ちひろ「…さっき薫ちゃんにカメラが切り替わっていた隙じゃないですか?」

瑞樹「なるほどね。わからないでもないわ!」



レナ「…」

――その頃公園では

カリスマギャル「フヒーッ!」ジタバタ

みりあ「もう!美嘉さんってばー!こっちはコースじゃないよ!」

みりあ「あそこで虫捕りしてる子たちが気になるのはわかるけど…今はだめーっ!」グイグイ


キャッキャッ

「〇〇ちゃん!そっちにいったよ!」

「うん!……えっ!?」


カリスマギャル「フ…フヒヒ!」


「〇〇ちゃん…どうしたの…って…」



みりあ「わわ!?バレちゃった!?」

「キャアアアアアアアッ!!」

美嘉「フヒッ?」

「フシンシャだー!にげろー!」



みりあ「ああ…もう……」










莉嘉「おねーちゃん…何やってんの?」

カリスマギャル「フヒッ!?」

みりあ「あ!莉嘉ちゃんだ!何してるの?」

莉嘉「ちひろさんにここの公園に珍しいカブトムシがいるって聞いたから来たんだけど…‥」

カリスマギャル「フ…フヒィ…」


莉嘉「何それ…そのカッコ…」

カリスマギャル「フヒ…フヒフヒ!」



莉嘉「言い訳なんて聞きたくない!四つん這いで…口に変なのくわえて…」

カリスマギャル「…」



カリスマギャル「…フヒ」

みりあ「え?うん。降りるの?」





美嘉「…ごめん。莉嘉。」スッ

莉嘉「おねーちゃん…」

美嘉「そうだよね…こんなんでカリスマギャルとか笑わせるよね…。」


莉嘉「…」

美嘉「莉嘉にも恥かかせちゃったね。さっきの子たちには番組の企画だって説明してくるよ。」



美嘉「ごめんね、みりあちゃん…レースはここまで。」

みりあ「あ…」


みりあ「うん!平気だよ!楽しかったよ美嘉さん!」


美嘉「ホントごめん。…さ、行こうよ莉嘉。ちゃんと説明しないと。」


莉嘉「…」


美嘉「莉嘉?」




莉嘉「おねーちゃんのバカ!!」

美嘉「!?」

莉嘉「そんなの…!おねーちゃんじゃない!」

美嘉「えっ!?」


莉嘉「あたしのおねーちゃんは…いつでもオシャレで…キレイで…かっこよくて…」


莉嘉「すっごくイケてて…みんなの憧れで…」


美嘉「ごめん…」




莉嘉「…一度やるって決めたことは最後までやり通す!そういう人だよ!」

美嘉「!」

莉嘉「おねーちゃんいつもあたしに言ってるよね!やるって決めたことは最後まで責任もってやりなさいって!」

莉嘉「そんな格好のおねーちゃんはたしかに変だよ!いやだよ!でも…でも…!」

莉嘉「中途半端なおねーちゃんはもっといやだよ!!」

美嘉「!!!」


みりあ「り、莉嘉ちゃん…」



美嘉「…」スッ


みりあ「え…?」



美嘉「乗って、みりあちゃん。」



莉嘉「おねーちゃん…」

美嘉「やるからには…勝つよ!」

みりあ「…は、はい!」



美嘉「アタシは…アタシは……カ リ ス マ ギ ャ ル だ!!!」





みりあ「…いきましょう!美嘉さん!」

カリスマギャル「フヒヒヒィーーーーーーーーッ!!!」

ドタドタドタドタ!!




莉嘉「おねーちゃん!頑張って!」

雪美「P…つぎのコーナーで……最後…だから…がんばろ…」

瑞樹「依然としてトップはネコネコカワイイ!」

桃華「次…!仕掛けますわよPちゃま!」

ありす「くっ…。私としたことが…」モグモグ

ありす「あんなの…モグモグ…色々種類があって…世界の一流シェフが…モグモグ…まったく…」




カリスマギャル「フヒイイイイイイッ!!」ドタドタドタドタ

千枝「えっ…?美嘉さん…?」

ありす「そんな…!あれだけ引き離していたのに…!」


みりあ「美嘉さん!大丈夫なの?」

カリスマギャル「フヒッ!」(現役JKの体力舐めないでよ!)



瑞樹「な…なんと!最終コーナー前でカリスマギャルが怒涛の追い上げ!トップ集団に迫っています!」

ちひろ「な…!」

瑞樹「各P今、コーナーを曲がって…いよいよスパートです!」

舞「これが…最後のコーナーっ……みんなすごく速い…!なんとかしないと……」

舞「…!」ゾクッ

舞「…なに?…なにか……さっきのコーナーの向こうから……」


舞P(どうした?舞!)



舞「わからない!わからないけど!何か…何かが…!」

舞P(…?)




舞「…え…きゃあああっ!!」

カリスマギャル「フヒーッ!」ドタドタドタドタ!

瑞樹「カリスマギャル伸びる伸びる!もはやトップ集団を射程にとらえています!」



みりあ「すごいすごい…!これなら…!」

シュッ

みりあ「…え?今、何か追い越して…」




桃華「…!な、何ですの!?」


ありす「あ、あれは…!」


千枝「そんな…!だって…!」









薫「せんせぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!」ドドドドドドド!

ちひろ「そんな!?」ガタッ

瑞樹「カ…カオルノセンセエ!カオルノセンセエです!カオルノセンセエが凄まじい勢いで追い上げています!」


レナ「すごい…なんていう追い上げ…何か、かぶってる…?」


瑞樹「え…?ちょ、何あれ?白くて…白くて…目だけ出てて…わからないわ!」



ちひろ「…」



レナ「え、あれっていいの?パンツ…よね?多分。小さい女の子向けの。」

ちひろ(まずい…このままじゃうちの事務所はパンツをかぶったロリコンPのいる変態事務所ということになってしまう…)

瑞樹「ちひろさん?これは…」


ちひろ「ぐっ…あれは…『メンコ』です…」


レナ「競走馬がレースに集中できるようにつけるマスクのことね。」



ちひろ「メンコの着用は…認められて、います…」

瑞樹「なるほど!それならわかるわ!」





ちひろ「…薫ちゃんの機転ですね…うちのアイドルたちはどんなトラブルにも対処できますから…」

ちひろ「…」ギリギリ





ちひろ(くそっ!くそっ!エキストラ代!時間調整!根回し!情報操作!)

ちひろ(いくらかかったと思ってるのよ!あの変態ロリコンがぁぁっ!!!)

――ある日の事務所

薫「せんせぇ!何見てるの?」

薫P「ああ薫か。競馬中継だよ。」

薫「けえば?」

薫P「ああ。どのお馬さんが一着か当てっこするんだ。」

薫「へ~。みんなはやいねえ。」

薫P「ああ、そうだな…って…あ!あーっ!!あーっ!!!くっそ…マジかよ…しっかりしてくれよ…」

薫「せんせぇだいじょうぶ?はずれちゃったの?」

薫P「あ、ああ…ごめんな。…大丈夫さ。次のレースで取り返せば…次でな…」

薫「そうなの?…あ!あのおうまさんおしゃれしてるよ!かわいいね!」

薫P「ん?ああ、あれはメンコだよ。」

薫「メンコ?薫、学校でやったことあるよ!昔のあそびだよね!」

薫P「ははは。違う違う、お面のメンコさ。あれをすると馬がレースに集中できるんだ。」

薫「へ~。さすがせんせぇは物知りだね!」

薫P「トータルでは勝ってるんだ…トータルでは…」ブツブツ

薫「せんせぇ――?」

薫(うう…スースーするよぉ…‥でも!薫、ぜったいまけないから!)


カオルノセンセエ「フゴフゴ!!!フゴォォォォッ!!!!!!!!!」

ドドドドドドドドドドドドド

ありす「そんなバカなっ…いくらなんでも速すぎです!」


――路上にて

亜子「おいおいおいおい!なんやアレ!おかしいやろ!」

さくら「わぁ、速いねぇ!!」

泉「…いえ、おかしくないわ。集中力を高めたことにより薫ちゃんのPの力は倍!」


ありす「追い込み型の脚力…ここに来て倍の力!」


泉「そして薫ちゃんのパン…メンコをかぶったことによりアドレナリンが倍量分泌されて倍倍の倍!」



ありす・泉「「 つ ま り 1 0 0 倍 !!」」

薫「いっけえぇぇぇぇっ!!!」 ドドドドドドドド


ありす「くっ…!もう待ってる場合じゃないですよ!急いでください!」ペチンペチン


千枝「ピッピッ!ピッピッ!早く!早くイッてくださいPさん!」


桃華「流石ですわね…!でも最後に勝つのは私ですわ!」ビシッバシッ


―――千佳「だから!怪しい人じゃないの!Pくん連れてっちゃだめー!」


珠美「いざ鎌倉!参りますよP殿!」


―――晴「…おい、大丈夫か?スポドリ買ってきたからこれでも飲めよ。」


みりあ「美嘉さん!離されちゃうよぉ!?」

カリスマギャル「フヒヒィーッ!!!」(莉嘉…!お姉ちゃんの生き様見せてあげる!)


雪美「…うぅ……P。あと少し…頑張って…!」


舞「ここからじゃもう…。ううん。最後まで諦めちゃダメなんだから!」

瑞樹「カオルノセンセエ!カオルノセンセエ!まだ伸びる、伸びる!先頭集団をとらえた!依然トップはネコネコカワイイ!」


瑞樹「内からモモカマイマザーも来ている!ウエイティングフォーアリスやや後方!」


瑞樹「モモカマイマザーか!ネコネコカワイイか!あっと!ここでカリスマギャル割り込みました!」



瑞樹「ここでカリスマギャル!カリスマギャル粘る!カオルノセンセエが並んだ!カオルノセンセエトップに並んだ!」



瑞樹「カオルノセンセエ!ネコネコカワイイ!カオルノセンセエ!モモカマイマザーも!カリスマギャル追いすがる!」






瑞樹「並んで…並んで…!ゴーーール!!」

瑞樹「各P今一斉にゴールしました!」

ちひろ「ぐぬぬ…」ギリギリ

レナ「完全に同着に見えたけれども…」

瑞樹「大変な接戦だったわね。つい興奮してしまったわ。」

瑞樹「ええと…ただ今判定中だからお手持ちの勝P投票券は捨てずに持っているのよ。わかるわね?」



――事務所

凛「うわ…ドキドキするね。」

加蓮「カリスマギャル来い!カリスマギャル来い!」

奈緒(やべーよ。これもしかしたらものすごく儲かっちまうんじゃないか?)

早苗「ああああああ!!早くしなさいよぉぉ!!」ドンドン

楓「ここで一句。ありすちゃん 負けたら私の たちばなし」

「おっ!ねーちゃんうまいな!一杯おごってやるよ!」

早苗「ちょっとおじさん!何杯おごってんのよ!あたしにも一杯くらいごちそうしてよ!」

ギャーギャー





美優「なんか怖い…」

亜子「アカン…アカン…」ブツブツ


さくら「アコちゃんどうしたの?」

泉「そっとしといてあげなさい。」



さくら「あっ!みてみて!結果が出たよぉ!」

【 レース結果 】

1着 カオルノセンセエ

2着 ネコネコカワイイ   ハナ

3着 モモカマイマザー   アタマ

4着 カリスマギャル    1/4

5着 ウエイティングフォーアリス 1/2

ちひろ「…」


瑞樹「出ました!1位はカオルノセンセエです!見事人気に応え堂々の1着です!」

レナ「2着のネコネコカワイイも頑張ったわね。これは予想外だったわ。」



ちひろ「…」

瑞樹「ちひろさん?」



ちひろ「…は!え、ええ!そうですね!いやー、まったく予想外ですね!」

ちひろ「レナさんも残念でしたね!私達はみんな外れてしまったということで…。」

レナ「そうね。確かに半分は外れたわ。」

ちひろ「え?」

レナ「…」ピラッ

【3連単 2-11-8 10000MC 】 (1着から3着までを順番に当てる。高額配当。)


ちひろ「んなっ…!」

レナ「ちひろさんがネコネコカワイイにベットした時ピンときてね。こっそりモバイルからベットしたのよ。」

レナ「これは雪美ちゃんが首位にからむと思ってね…あとはもう勘ね。データから幾通りか選んでおいたの。」

瑞樹「すごいわ!これって…!」

レナ「かなりの額がつくでしょうね。差し引きしても十分すぎるくらいのお釣りが出るわ。」


ちひろ「ぐ…ぐぬぬ…」

レナ「さ、お仕事も終わりだし、打ち上げといきましょ?早苗さん達がもう飲んでるわ。」

瑞樹「そうね!ちひろさんも一緒にどうかしら?」

ちひろ「…私、は…色々と今回の事後処理がありますから…」


レナ「そう?残念ね?…それじゃ、お疲れ様……楽しかったわ。『また』やりましょう?」

ちひろ「…!!……はい、お疲れ、様、です…」グギギ

凛「あーあ。負けちゃった。まあ面白かったからいいかな。」

加蓮「…グス。私ちょっと感動しちゃったよ。」



奈緒「…」

凛「奈緒?どしたの?」



奈緒「ヤバイ…」

加蓮「?…どれどれ?おお!」



凛「うわ、これ結構高いんじゃないの?」

加蓮「やったね奈緒。」

凛「おめでとう。」

奈緒「あ、ああ…結構あるな…どうしよ…」

加蓮「あのアニメのDVDボックス買えば?ほしいって言ってたじゃん。」

奈緒「え?うん…そうだなこれだけあれば余裕で…」

加蓮「いーなー。私も当たってたら欲しい物あったのになー。」

凛「取らぬ狸の皮算用ってやつだね。まあ、地道に貯金するのが一番だよ。」



奈緒「…」

奈緒「なあ、このお金でみんなで美味しいものでも食べに行かないか?」



凛「え?そんな気を遣わなくていいよ。奈緒が当たったんだし。」

奈緒「いいんだよ。もともとはなかったはずのお金なんだ。だったらさっさと使ったほうがいいんだよ。きっと。」



加蓮「そっか……じゃあお茶してカラオケしてご飯食べてその後おそろいのアクセでも買おっか!」

凛「ハナコのリードも古くなってたんだよね。そうだ、当たった記念にフラワーアレンジメントなんてどうかな。」

加蓮「そうだ!3人で旅行行こうよ!私沖縄がいい!」

凛「いいね。私達(トライアド)のプロデューサーも連れて行こうよ。いつも頑張ってくれてるしさ。」





奈緒「そんなにあるわけねーだろ!」

亜子「……」

泉「…まあ、賭け事なんてこんなものよ。」

亜子「…燃え尽きたわ…真っ白に…」


さくら「アコちゃん…元気出してっ!そうだ!何か甘いものでも食べに行こうよ!」

亜子「ええです…もう…ウチにはそんな余裕は…」


泉「…貸しにしとくわよ。」

さくら「そうだよぉ!こーいうときは、パーッと遊んで忘れちゃうのが一番!」


亜子「……せやな……そうかもしれんな……」


亜子「……さくら…泉…おおきにな…」

泉「それじゃ早くいきましょう。」


さくら「さっ、アコちゃん立って立って!」

亜子「あ、ああ…ああ…」



泉「やれやれ…」ハア

楓「ふぅ…ウマくいきませんね。競馬だけに。」

「おっ!ねーちゃんうまいな!一杯おごってやるよ!」

楓「まあ、ダービーダビ(度々)すいません。」


早苗「サッ!グビグビグビグビ…‥」

「おいねーちゃん!俺はそっちのねーちゃんにおごったんだぜ!


早苗「うっさい!こうなったらやけ酒よ!」ダンッ





ガラガラガラガラ


瑞樹「お待たせ。付き合うわよ?」

レナ「やけ酒じゃなくて祝杯だけどね。」

早苗「あっ!来た来た!……って何これぇ!!」

レナ「ま、私にも勝負師としての意地があるからね。」



楓「すいません…この店で一番高いお酒をお願いします。」

早苗「やったわね!やはり最後に正義は勝つのよ!」



瑞樹「今夜は朝までフィーバーね。わかるわ。」

ワーワー! ヒャッハー! ガヤガヤ! コンヤハカエラナイワヨー! 








美優「…帰りたい。」

――シンデレラ競P場

薫「せんせぇ!せんせぇ!」

薫P「ゴフッ…か、おる……俺は…、勝った…のか……?」

薫「うん!いちばん!せんせぇがいっとうしょうだよ!しっかりして!」



薫P「そうか…よかっ、た……」ガク

薫「えっ………やだ!やだやだやだやだ!せんせぇ!」



「スタドリ投与!原液そのままで使え!」

「スタドリ投与!」ブスッ


薫P「ぐわぁっ!」ビクンビクンッ

薫「せんせぇっ!」

「バイタル回復しました!」

「いいぞ!このまま医務室に運べ!」

雪美P「……あの追い上げ、やはり無理があったのか…」

雪美「……」

雪美P「…どうした。」

雪美「ごめんね…P……わたしが…もっとがんばっていたら…」



雪美P「…」ポン

雪美「あ……」




雪美P「どうして謝るんだ?事前人気最下位の俺達が2着だぞ?最高の騎手のおかげだ。」ナデナデ

雪美「……うん!」





雪美P(とはいえ…やはり何者かの工作があったのは明らかだな。)

桃華「してやられましたわ…まだまだ精進が足りませんわね。私も。Pちゃまも。」

桃華P「そうだな。」


桃華「あら、ずいぶんあっさりと認めますのね。」

桃華P「長い長い道のりのほんの一幕だ。これも俺達にとってはいい経験になる。」


桃華「そうですわね。今回のレースは終わりましたけど、私達のレースは終わりませんわ。」

桃華P「トップアイドルになるその日まで…か。」



桃華「ええ。その時まで…今度はPちゃまが私をリードしてくださいましね?」

みりあ「…美嘉さん。」

美嘉「はは…ごめん。カッコ悪いね。アタシ。」

みりあ「そうじゃないよ。私がうまく乗ってあげられなかったから…」

美嘉「違うよ。アタシがバカなことやってたから…」



莉嘉「そうかもね。バカだよね。おねーちゃん。」


美嘉「莉嘉…」

みりあ「莉嘉ちゃん!ひどいよ!美嘉さんは…!」



莉嘉「バカだよ…ほんとバカ…バカみたいに真面目で、一生懸命で、やっぱり最高にかっこいい…あたしのおねーちゃん…」

美嘉「…」



莉嘉「ごめんね…ひどいこと言って。恥ずかしいなんて言って…。あたし…あたしっ!」

美嘉「莉嘉っ!」ギュッ

莉嘉「おねーちゃん!」ギュッ





みりあ「…グス」

千枝「ごめんなさい…千枝、みんなに応援してもらってたのに…こんな順位で…」

千枝P「そうだな。」


千枝「千枝、もっとレースのことお勉強してれば…ちゃんとスポンサーさんにご挨拶しておけば…」

千枝P「そうだな。」


千枝「ごめんなさい…千枝は…千枝はやっぱり悪い子です…ごめんなさい。」

千枝P「ああ、そうだな…千枝は悪い子だ。」


千枝「…グスッ」

千枝P「俺の大事なアイドルのことを悪く言う千枝は…悪い子だ。」ギュッ

千枝「えっ?」



千枝P「お前みたいな悪い子はこれからしっかりしつけてやらないとな。ずっと一緒にな。」

千枝「Pさん…Pさぁん…」ギュッ

ありすP「なあ、そろそろ泣き止んでくれよ。」

ありす「泣いて…グスッ…なんか…いませんっ…!」


ありすP「そうだな、ありすは泣いてない。ありすが泣くわけないもんな。」

ありす「そうですっ…!私がっ…ヒクッ…こんな…!」


ありすP「そうだな。俺達は負けてない。ちょっと運が悪かっただけさ。」

ありす「そうです…!次は…!次こそは…!」グッ


ありすP「来年はJC杯だな…強敵揃いだが…大丈夫か?」

ありす「問題ありません…!まずは今からレースの分析を…」スッスッ



ありすP「そうか。…ところでありすよ。」

ありす「はい?」



ありすP「いい加減膝の上からおりてくれないか?」

珠美「…」

珠美P「…」



珠美「…特に、何の見せ場もありませんでしたね…。」

珠美P「ああ…まあ…出オチみたいなもんだし…?」




珠美「…帰りましょうか。」

珠美P「そうだな…」





――プール

メアリー「アハハ!こっちヨ!P!」

メアリーP「おいおい待てよ!」

キャッキャッウフフ

晴「あー…今ごろレースも終わった頃かー……」

晴P「…」


晴「なあ…今日は、ごめんな……そ、そんで…いつも……その……ありがとな…」

晴P「…」


晴「オレも、さ…お前だから無茶しちゃうっていうか…心が許せるっていうか……」

晴P「…」


晴「できればこれからも……ってあーあー!やっぱなんでもないっ!」



晴P「…」グッ

晴「…お、おい。なんだよ。手、離せよ。恥ずいだろ。」



晴P「…もちろんだぞ。晴…ずっと一緒だ…」


晴「…」




晴「~~~!///」

JC杯とはなんぞや……(困惑
僕はアラサー杯が見たいです!



千佳「――悪のケービインめ!このラブリーチカがやっつけちゃうんだから!」

千佳P「千佳ちゃん!変身だ!」

千佳「うん!いくよP君!」

「ちょ、ちょっと君たち!やめなさいって!」




舞「…」

舞P「気にするなよ。次は勝てるさ。」


舞「あ…はい…」

舞P「どうした?」


舞「その…なんていうか不思議なレースでしたね。」

舞P「?」


舞「負けたのに…みんな笑ってて…前よりもお互いの絆が強まったみたいで…」

舞P「…そうだな。」


舞P「このレース…実はちひろさんが俺達のために考えてくれたのかもな。」

舞「…だとしたら、ちひろさんには感謝ですね。」

舞P「そうだな。」

―――

――――――

ちひろ「……ひい、ふう、みい…っと」

ちひろ「まあまあ、ってとこね…予想収益より4.8%減っと…」

ちひろ「まあそれも私が雪美ちゃんに賭けた分だしね。お小遣いの範囲ですよっと…」


ちひろ「…?」


ちひろ「あれ?あれあれ?」

ちひろ「そこのアナタ。ひょっとして『守銭奴ザマァww』とか思っちゃってましたぁ?」


ちひろ「…クスクス。いいこと教えてあげますね。あ の ね ?胴元が儲からないギャンブルなんて無いんですよ。」

ちひろ「おっと、これはギャンブルじゃなくて『おうまさんごっこ』でしたね。危ない危ない。」


ちひろ「勝ったあなたにこちらの限定ガチャはいかがですか?その強運を生かしましょう!」

ちひろ「負けちゃったあなた!残念でしたね…このスタドリでも飲んで元気だしてくださいね!100MCです!」



ちひろ「はいまいど!…それじゃ、そろそろこの辺で。」



ちひろ「チーヒッヒッヒッヒ!!」


~おしまい~

こんなおっさんのSSを読んでくれてありがとう。適当な扱いのアイドルが出てごめんな。
あと設定におかしなところや突っ込みどころがあってもこれはおうまさんごっこやから堪忍してな?
あ、そうそう。おっさんは馬並みやけど豚になる方が好きやで。それじゃ、また。

あんたか
相変わらず後書きがキモい(褒め言葉)
乙!

>>16
いま気づいた。何故か龍ケ崎になってる…すまぬ…すまぬ…

おっさんやったんか久し振り
おっさんの書くssホンマ好きやで
あと久々におっさんの過去作読みたくなったから過去作晒せよおっさんなんでもしまむら(懇願)

>>102
※モバマス
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※古いやつ(ニュー速vip)
春香「プロデューサーさんって彼女いなさそうだよね~」
春香「プロデューサーさん!事後ですよ!事後!」
千早「とうとうipodを買ったわ」
雪歩「春になったら」
春香「響ちゃん!明日って暇?」
あずさ「は~い、ピュッピュしましょうね~」(エロい。うろ覚え)
真美「兄ちゃんも…その…一人でするの?」(うろ覚え)

古いのはなんか検索とかしてや。じゃあそろそろ寝るで。おやすみ。

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