注意
映画ベイマックスの感想を含みます。
映画本編の展開についてネタバレがあります。
それ以外は、3人がダベッてるだけです。
前スレ
瑞樹「おそく起きた朝は」早苗「カツ丼かっこんで」友紀「ぐったり」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429436344/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430008738
友紀「あー、この甘酸っぱいタレがおいしいー」
早苗「タルタルソースも手作りなのね。やるわね、瑞樹ちゃん」
瑞樹「ありがと。フードプロセッサー使ったり、ちょびっと楽したけれどね」
早苗「それでもすごいわよ。手間かかったんじゃない?」
瑞樹「そうねえ。手間はそれほどでもないけど、たくさん作った方が効率はいいわね」
早苗「あー、やっぱり、揚げものだから?」
瑞樹「それもあるし、タレやソースもね。こういう漬け込み系は、大量に作るのが基本だから」
早苗「なるほどねえ。あんたには苦労かけちゃって悪いわねえ、げほごほ」
瑞樹「それは言わない約束でしょ、おっかさん。って、なあに? それ」クスッ
早苗「ほら、友紀ちゃんも食べてばっかりいないで、ちゃんとお礼言いなさい」
友紀「あい、あんがとござます」モグモグ
早苗「ちゃんと!」
友紀「ごっくん。はーい、ありがとうございますー」
瑞樹「どういたしまして。そんなに気を使わなくていいわよ」
早苗「いやね、ここ最近ごちそうになってばかりだから、いちおうね」
早苗「というわけで。いつもありがと、瑞樹」
瑞樹「はい、どういたしまして」
早苗「しっかし、ほんとおいしいわね。前に作ったことあるの?」
瑞樹「いいえ、初めてよ。ネットでレシピ検索して作ってみたわ」
早苗「へー」
瑞樹「どう、友紀ちゃん? お家の味とは、やっぱり違うかしら」
友紀「そうだねー。うちのは、たしかケチャップが入ってたと思うなー」
瑞樹「タルタルソースに?」
友紀「んっと、甘酸っぱいタレとソース、両方かな。なんか、まろやかになるんだってさ」
瑞樹「そんなレシピもあるのね。参考になるわ」
早苗「家庭それぞれ、いろんな味があるのね」
友紀「んー、でも、これもおいしー」モグモグ
瑞樹「ふふ、友紀ちゃんの食べっぷりを見てると、それだけで幸せになるわ」
早苗「この子、ほんとおいしそうに食べるものね。料理作った本人には嬉しいでしょうね」
友紀「んー♪」モグモグ
瑞樹「そうそう、幸せといえば、最近出たばかりのDVD借りてきたのよ」
早苗「DVD? 映画?」
瑞樹「そ。人を幸せにするためのロボットの物語なんですって」
早苗「あー、あの夢の国の」
瑞樹「せっかくだし、食べながら見てみましょう。いいかしら」
早苗「あたしはいいわよ」
友紀「ばっちこーい」
瑞樹「それじゃあ早速、機械にセットしてっと。――えい」ピッ
――映画視聴開始――
早苗「出だしでいきなりバトルなのね」
瑞樹「もっと、アットホームなイメージをしてたわ」
友紀「おお……、きらりちゃんよりおっきそうな人だ……」
早苗「この手口は、賭けごとでお金を巻き上げるときの典型的なものね」
瑞樹「まあ、この子不良なのかしら」
友紀「ねー、ベイマックスまだー?」
~~~
友紀「犯人は、絶対あの男だよ、きっと」
早苗「んー、もと警官として、決めつけはできないわ」
瑞樹「友紀ちゃん、まだチキンあるけれど、おかわりいる?」
友紀「んーん、もうお腹いっぱい。ごちそうさまでーす」
瑞樹「じゃあ、お皿片付けちゃうわね」
早苗「あたしも手伝うわ。流しにつけちゃっていいのよね」
瑞樹「ええ、お願いね」
友紀「いけー! ベイマックスー!」
~~~
早苗「あー、意外というか、予想通りというか」
瑞樹「なんていうか、男の子って感じね」
友紀「ああ……、だめ、だめだよ……」
早苗「まあ、気持ちは分かるけどねー」
瑞樹「暴力で物事は解決できないわ」
友紀「やめてー! ベイマックスー!!」
~~~
友紀「うう……、ぐすっ……」
早苗「だめね、年取るとすぐ涙が出て来ちゃう」
瑞樹「ごめん、そこのティッシュとって」
早苗「はい。あたしも少しもらうわね」
瑞樹「本当に、人を幸せにするために生まれてきたのね、彼は」
早苗「心に染みたわ。人を想うって、こういうことなのね」
友紀「ベイマックス……、ベイマックスぅ……」
――映画視聴終了――
瑞樹「……………」
早苗「……………」
友紀「……………」グスッ
瑞樹「……、どう、だった?」
早苗「感動、したわ。思ってた以上に」
瑞樹「友紀ちゃんは……」
友紀「……………」グスグス
瑞樹「聞くまでもなさそうね」
早苗「鼻水出てるわよ。ほら、これで鼻かんで」
友紀「ちーん。うう、どうもです……」
瑞樹「それにしても……」
早苗「ん? どうかした?」
瑞樹「ええ、アイドルを初めてから、彼ほどにファンの幸せだけを考えたことはあったかしら、と思ってね」
早苗「ファンの幸せだけ、か」
瑞樹「そう。私達は人間だから、どうしても自分中心の意識が出てきてしまう」
瑞樹「例えば、疲れたからレッスンをしたくないとか、嫌な仕事には行きたくないとか」
早苗「お酒を飲んで好き放題やっちゃうのも、スキャンダルを考えてないってことよね」
瑞樹「ええ。そしてそれは、果たして私達のファンが幸せになることかっていったら」
早苗「当然、そんなわけないわよね」
瑞樹「私達を応援してくれる人のことだけを考えていたら、そんなことは絶対にできない」
早苗「でも、やってしまう。だって、人間だから」
瑞樹「滅私、なんて言葉があるけれど、トップアイドルを目指すなら、そういう覚悟も必要なのかしら」
早苗「滅私か。そうとう、つらい道になりそうね」
瑞樹「そうね。でも、彼がいった道よ」
早苗「そっか、ロボットだからこそできる滅私、か」
友紀「え? メッシがどうかしたの?」
早苗「え?」
瑞樹「はい?」
友紀「だから、サッカーのメッシがどうかしたの? って」
瑞樹「……………」
早苗「……………」
友紀「え、え? あれ、あたし、なんかおかしなこと言った?」
早苗「……ぷっ」
瑞樹「……ふふ、あはは」
早苗「あはははははは! もう、何それ友紀ちゃん」アハハ
瑞樹「ちょっとまって、ちょっとまって、いきが」アハハハ
友紀「え? え?」
早苗「あーもうだめ、あたしお腹痛い」
瑞樹「なんかもう、色々考えていたことが、全部的外れだった気がしてきたわ」
友紀「え? なに? どういうことか説明してくださいよ」
瑞樹「いえ、良いのよ友紀ちゃん。あなたは、そのままでいいの」
早苗「そうそう、友紀ちゃんは友紀ちゃんらしくいればいいのよ」
友紀「えー?」
友紀「まあ、なんかバカにされてるっぽいことは分かりましたけどー」
瑞樹「違うのよ、友紀ちゃんはかわいいわねって、そう言ってたのよ」
早苗「そ、友紀ちゃんはかわいい」
友紀「むー、なーんかごまかされてるような気が……」
早苗「いいからいいから、かわいい子には旅させろってことよ」
瑞樹「私達は、下手な考え休むに似たり、かしらね」
友紀「なにそれー、意味分かりませんよ」
早苗「だから、気にするなってことよ」
友紀「ぶー」
友紀「でもまあ、あたしにもこれだけは分かりましたよ」
早苗「えー?」
瑞樹「あら、何かしら」
友紀「あれでしょ? チキン南蛮とベイマックスは似てるって、そういうことでしょ?」
早苗「……瑞樹、解説」
瑞樹「ムリ、パス」
早苗「あたしも、パス2」
友紀「あれ、分かりません?」
瑞樹早苗「「うん」」
友紀「だからあれですよ、この白いタルタルソースがベイマックスでー」
友紀「酸いも甘いも味わった主人公のチキンをタルタルソースが包み込んで」
友紀「二人が合わさればもっと幸せな味になるって、そういうことでしょ?」
瑞樹「……………」
早苗「……………」
友紀「あれ、違った?」
早苗「……これは、あれね」
瑞樹「そうね、お後もよろしいってことで」
友紀「え?」
瑞樹早苗「「ごちそうさまでした」」
友紀「ごちそうさまでした」
友紀「あれ?」
おしまい
お姉さんと映画みたい
そんな一日
遅レスですが、前スレで頂いたレスにある通り、
本作はおそ朝の雰囲気とキャラ付けを意識してます。
あの番組みたいに、お姉さま3人がただ会話するだけの
ゆるーい感じを目指します。
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