モバP「って、お前が何回も言うから呼びかけてみたけど、さ」シュッ
友紀「うん」パシッ
ガヤガヤ……ワイワイ……ガンバロウネー♪
モバP「思ったより、揃ったよなぁ」
友紀「あたしもびっくりだよぉ♪」シュッ
・モバマスのメンバーが草野球(軟式)するだけのSSです。モバマスと野球が好きな人に楽しんでいただけるように、がんばってみたいです。
・アイドルの言動や能力には、原作から推察・考察しつつも、作者の妄想が多分に盛り込まれてます。プレイ描写もふまえ、こんな考え・捉え方もあるのだろうとやんわりお受け止めください。
なお、ぼちぼちと日々更新させていただければと思います。今日の投稿文は、書き溜めた序盤戦の分です。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391519929
某月某日 朝9時 M神宮球場第二球場 天候:快晴
キンッ……パシッ カインッ……パンッ
モバP「まあ、野球終わったら焼肉食べ放題おごってやるってのも、効いたかな?」パシッ
友紀「ビールも飲み放題だよね♪」
モバP「……ほどほどに、帰宅できる範囲でな」シュンッ
友紀「えへへ。大丈夫、送ってくれる人いるじゃん♪」パシッ
モバP「お前な……全く。それにしても、実際にプレイはしない手伝いや応援なんかも含めて、40人近くが集まってくれるとは思わなかったよ。女子野球はまだ認知しにくいけど、女子プロスポーツ選手が最近はよく活躍しているから、それに感化されたのかな?」
友紀「うん、それはあるかも。たまに、誰それがすごいね~、どんなスポーツかな~?とか、話すことちょっと増えてきてるし。あと、みんなで集まって何かをやるって、やりたくてもなかなか出来てなかったよね。今日、学校や家の用事、仕事で来られない人も、けっこう残念そうだったよ」シュンッ
モバP「そこは、今後も課題だなぁ……今日来てないけど、美波も一緒にラクロスしたいですって、前に言っていたなぁ。スポーツばかりも、なんだけど。まあ、今回がうまくいったらまた考えますか」パシンッ
友紀「しかし、わざわざちゃんとした球場借りちゃうなんて、すごいね!! よっ、太っ腹!!」
モバP「アイドルが一般施設でスポーツやるのは、目立つだろう。ここは高校や大学野球で使う方だけど、それでも凄いよな。両翼91メートルだぞ! 実を言えば、社長のコネで午前中だけ貸し切って、利用させてもらえる様になったんだ。今日は来られてないけど、次に会ったらちゃんとお礼言えよ」シュッ
友紀「分かった! でも、こういうのってかなり高いんじゃないの? 焼肉もそうだけど、ほんとにいいの?」パシッ
モバP「お前らは気にしなくていいよ。みんなで野球をしたい、親交を深めるイベントが必要ですって話をしたら、アイドル達が今まで頑張ってきたものに対して還元をしなければとか、張り切っておられたよ。俺も、遊ぶ暇なくて金だけ溜まってたし、皆にお返しがしたかった……って事だから、あまり気にせずに、今日は好きなことを好きなだけやろう、友紀」シュッ
友紀「……うん! えへへ、何かにやける♪」パスッ
モバP(まあ、それじゃもったいないって、動いている人もいますが……)
>>2 おお、ありがとうございます!!
―――
【M神宮第2球場 スタンド】
亜子AP「ちひろさん、カメラのセッティング全部終わったよ!」
ちひろP「おつかれ亜子ちゃん。さあ、もうすぐプレイボール……いえ、今の試合前練習から何があるか(パンチラ的な)分からないから、もうカメラ回していくわよ! うちのアイドル達がこんなに集まってスポーツに打ち込む姿、ただのプライベートで終わらすものですかっ……ミュージックビデオの映像特典にしちゃる! みんな、よろしく頼むわよ!!」ゴゴゴゴゴ
さくらD「何だかこわいです、ちひろさぁーん」
亜子AP「うちはバイト代出るから、頑張る♪」
泉スコアラー「あの、この試合のスコアって、必要ですか?」
ちひろP「ああ、社長とPさんと友紀ちゃんに売りつけるから」
3人(身内すら……)
―――
土屋亜子(15)
http://i.imgur.com/dQMjTuo.jpg
http://i.imgur.com/BkKAQam.jpg
村松さくら(15)
http://i.imgur.com/f3zbZeQ.jpg
http://i.imgur.com/ZBejVeD.jpg
大石泉(15)
http://i.imgur.com/nooeIaT.jpg
http://i.imgur.com/Vx3ak1X.jpg
モバP「しかし、まさか皆のユニフォームや野球道具一式のレンタルまで、取り計らってくれるとは思わなかった……スピードガンとかやり過ぎですよ、社長」
友紀「えへへ、お花見の時のユニフォーム、みんなで着られるとは思わなかったよ♪」シュッ
【参考画像】
http://postimg.org/image/hep08kt49/
モバP「まあ、アイドルのスポーツって感じが出ていいか。友紀たちのパッションチームは、お花見と同じピンク色のユニフォーム(もどき)で、相手のキュート&クールチームは、薄紫色のユニフォーム(もどき)か……」パスッ チラッ
【内野】
早苗「ランナーファースト、セカンッ!」キンッ!
莉嘉「ほっ、お姉ちゃん☆」パシッ、シュッ
美嘉「よっ、もらい★……あ、高い!」パシンッ、シュアッ
きらり「大丈夫だにぃ☆」ニョワ パシッ
【外野】
真奈美「ラスト、ダイレクトだ。センター!」キィンッ!
里奈「……ほいほーいっと、そいやっ!!」パシッ、シュアッ!
亜季「……ノーカット! よし、OK! ナイバックであります!!」パーンッ!!
モバP「動きが良すぎだろ!?」ブンッ!!
友紀「わっ! もう、キャッチボールで急に強く投げないでよ!」バシッ!
モバP「あ、すまん。つい、驚いて……なあ、軽く見ても一部の奴の動きが妙にいいんだけど、なんかしたのか?」
友紀「ん? ああ、何回か合同練習はしたし、簡単なルールブックも作ってちゃんと教えてあげたよ。あとは、チームや個人ごとの自主練ぐらいかな。あたしたち、アイドルで忙しいし♪」シュッ
モバP「それだけであの動きか?」パシッ
友紀「うん、一部は凄いね。でも全体でみれば、やっぱり甘い子もいるよ。まあ、みんないつもダンスレッスンで鍛えてるからか、基礎体力は高かったし、ちゃんと形になってきてるけどね♪ いい試合できそうで、楽しみだよ!」シュッ
モバP「……まあ、そんなもんか!」パスッ
友紀「そうだよ! 普通だよ、これぐらい!」アハハッ!
茜「ボンバー!」グアッ!
渚「くっ!」バシィッ!!
真尋「はい、時速124キロ! これ、けっこう速いの?」
(注:軟球は硬球より、だいたい5~7キロはスピードが落ちると言われます)
モバP「……」シュッ
友紀「……」パシッ
モバP「さて、全体の試合ルールだけ、確認して始めようか」シュッ
友紀(投げた! いや、逃げた!)パスンッ
―――
○試合ルール
・軟式7イニング制・延長なし(同点の場合は主将のジャンケンで決着)
・チーム人数は、監督1人+選手12人。また、選手の構成は以下の形とする。
Under‐14……4人 Under‐19……5人 Over‐20……3人
(Under‐14には、最低1人小学生を含むこと)
・監督は、全員を試合に出場させること。
・投手は最高4イニング・75球までしか投げさせないこと。
・伝令は攻守それぞれ1試合2回まで。
・経験者の姫川友紀は投手・センターライン(キャッチャー・セカンド・ショート・センター)を守る事とクリーンナップを禁ずる。
☆スポーツマンシップとアイドル精神を胸に、みんなで楽しみましょう☆
(あとは、基本的な野球のルールに準じます)
―――
画像をあげていただいている方、ご覧になっていただいている方、ありがとうございます!
『雲一つない、晴天快晴となった東京・M神宮第2球場。そこに集うは、普段はステージ上やテレビなどを通じ、多くの人々を楽しませる、CGプロの人気アイドル達……』
ピーッ -両チーム、グラウンドのバッターボックス左右に、別れて並んでください- ワーッ!
『しかし、今彼女たちが身にまとうのは、きらびやかなシンデレラのドレスではなく、アスリートの象徴と言える、けれど可愛らしさも残したユニフォーム。挑むステージは、人工芝のグラウンド。そう、パッションチームとキュート&クールチームに分かれて挑み合うは……野球! みんなのアイドルではなく、1人の女の子として和気あいあいとスポーツに興じる、貴重な時間……しかし、プロデューサーからの勝利ご褒美をかけての、真剣勝負でもあります! はたして、勝利の美酒に酔うのはどちらか!』
-ダー……はい、バックネット裏、あの2人の方を向いて、気を付けして下さいね-
瑞樹『開会セレモニーを前に、誘導員・アナスタシアさんの指示に従って、選手たちがグランドに揃いました。プレイボールまで、あと少し。申し遅れましたが、本日の実況担当は川島瑞樹。解説は、虎ファン歴十数年で知識だけは1人前、西の鯉と巴ちゃんには足を向けて眠れないプロデューサーでお送りします』
モバP『いつの間にか設営された解説席に着いといてあれだけど、DVDにする為とはいえ、ここまで大袈裟にする必要あるの? てか、ご褒美ってなんですか。焼肉おごるだけで済まされないの?』
瑞樹『詳しくは事務員Cさんに聞いてね、キャハ☆』
モバP『ファッキュー・Cッヒ』
ピピーガーッ
「コホン……ただいまより、第1回CGプロ親善野球大会を開催いたします!!」
ワーッ!!\パチパチパチパチパチパチパチ/イェーィッ!!
瑞樹『さあ、開幕セレモニーが始まります。なお、セレモニー進行はCGプロ所属で先日ミス・赤ブルマに選ばれた、島村卯月ちゃんです』
モバP『拡声器の割れる音とか、久しぶりに聞いたなぁ……地域の運動会っぽくて、なつい』
赤ブルマ卯月「最初は、選手宣誓。パッションチーム代表、市原仁奈! マイクのあるホームベース前まで来て下さい!」
仁奈「はいですよっ!!」スタスタスタ……
仁奈「せんせい! 仁奈たちアイドルのみんなは、たくさんの練習でおぼえたプレーを、1つでも多くできるように全力で挑み、見ている人を楽しませることをちかいます! パッションチーム代表、市原仁奈!!」
ニナチャーン!!\パチパチパチパチパチパチパチ/カワイイー! フヒヒ★
瑞樹『……なんだろう、胸がキュンッ☆ってなったわ』
モバP『仁奈には、つい親目線になってしまいますね』ハハハ
瑞樹『……わかりたくないわ』
卯月「ありがとうございました! 続きまして、星歌斉唱」
モバP『え、なんだって? 国家斉唱、じゃなくて?』
卯月「星家斉唱は、本日応援としておいでいただいております、安部菜々さんです。どうぞ!」
菜々「はい!」スタスタスタ……
モバP『ま、まさか』
瑞樹『もう、わかるわ』
菜々「……その時、空から不思議な光が降りてきたのです」
一同(……)
卯月「アレハダレダ、ダレダ、ダレダ、ダレナンダー」(裏声)
菜々「それは……ナナでーす♪(ミュージックスタート)あーちょっと引かないで下さいっ! ん゛ん゛っ! ウサミンパワーでメルヘンチェーンジ♪」
一同(……)
菜々「夢と希望を両耳に引っさげ、ナナ頑張っちゃいまーす♪ ブイッ♪」
真奈美「ミンミンミン ミンミンミン マーナミン!!」
キュート&クールチーム一同『!!!!!??』
早苗「ミンミンミン ミンミンミン サーナミン!!」
パッションチーム一同『!!!!??』(関係ないでしょ!?)
菜々「ミンミンミン ミンミンミン ウーサミン!! ウサウサウーサ ウーサミィン!!!」
☆以下略 気になった方は『CINDERELLA MASTER018』をお近くのウサミンショップ(現在、千葉に1店舗)でお求めください☆
菜々「んっ、はぁ……はぁ……はぁっ」ゼェゼェ
モバP『何だったの、あの2人といい……』
卯月「安部菜々さん、全力の星家斉唱ありがとうございました。続きまして、応援団代表・高垣楓さんによる、奨励のダジャレです」
楓「はいっ」キリッ!
モバP(はよ試合やれや)
楓「ミスしても、メットにめっとしちゃ、めっ」 フフッフフフ…ハフフゥ
卯月「ありがとうございました。それでは、これにて開幕セレモニーを終了いたします。それでは、監督さんはベンチに戻っていただき、選手の皆さんは高校球児っぽく整列してください!!」
ワーッ!!
瑞樹『両チーム、グラウンド内に改めて整列しております。そして今、主審の指示によりキャプテン同士がジャンケンを行い……パッションチームが勝ち、先攻を選択した模様です。なお、本日の主審は、東郷。1塁塁審、仙崎。2塁塁審、兵頭。3塁塁審、和久井。以上、4名』
モバP(野球は面倒だけど、焼肉には行きたくて参加とかしてないだろうな……あいさんは除いて)
あい「では、フェアプレーで挑む様に……お互いに、礼!』
-よろしくお願いしまーす!!!-
【1回の表】
瑞樹『さあ、先攻のパッションチームは3塁側のベンチに向かい、キュート&クールチームは、控え選手だけが1塁側ベンチに向かい、残った選手は所定の守備位置についていきます』
モバP『……野手はボール回し、投手は投球練習。本当に、ちゃんとやってくんだなぁ』
瑞樹『ルーティンに沿った方が、ケガ防止にも繋がるでしょう?』
モバP『なるほど。てか、川島さんも何気に分かっていますね』
瑞樹『フフ……それでは1回の表、守備につくキュート&クールチームのスターティングメンバ―を紹介していきましょう』
瑞樹『先発投手は、高峰のあ(Over‐20)。冷静・緻密なピッチングで、強力なパッション打線をどこまで封じ込めるか』
のあ「……フッ」シュアッ
モバP(うわ、サイドスローだ。高津みてぇ)
瑞樹『キャッチャー、キャプテン・大和亜季(Over‐20)。キャッチャーとしては珍しい、左投げ。趣味のサバイバルゲームで鍛えた洞察力で、投手を巧みにリードしたいところ』
亜季「ナイピッチ!」バンッ!
瑞樹『ファースト、三村かな子(Under‐19)。柔軟性に優れ、悪送球を拾い上げる安定したキャッチングと、その体格からのパワフルな打撃が期待されます』
(注=DVD用である実況と解説は、グラウンドのアイドル達には聞こえていません)
かな子「セカンド、ナイスロー♪」パンッ!
モバP(亜季といい、ミットいい音させるなぁ。俺もやりたくなってきた)
瑞樹『セカンド、楊菲菲(Under‐19)。小柄ながら俊敏な動きで攻守に貢献していく、香港の最終兵器』
フェイフェイ「よし、がんばるヨー♪」
瑞樹『サード、中野有香(Under‐19)。空手で鍛えた身体能力で、大事なホットコーナーを守る。攻撃でも期待の選手です』
有香「押忍! ボールどうぞ!」パンパンッ!
瑞樹『ショート、吉岡沙紀(Under‐19)。持ち前のスピーディさを活かした軽快な動きが見物の、守備の要』
沙紀「いい動きっすね、みんな! さあ、声出して元気にいきましょう!!」
瑞樹『続きまして、外野。レフトは、結城晴(Under‐14)。チーム最年少ながら、運動能力を見込まれての先発出場です』
晴「よっ、と……(パシッ)へへ、捕った♪ 野球もけっこう楽しいな!」ワクワク
瑞樹『センターは、藤本里奈(Under‐19)。ギャルな見た目に反して、なかなかの筋力・体力自慢。攻守で主軸を任されます』
里奈「晴ちん、ナイキャッチー☆」ハレチンイウナー!!
モバP(まあ、ここまでは分かるんだけど……)
瑞樹『そしてライトに、白坂小梅(Under‐14)。両チーム合わせた中でも、運動能力・身体能力ともに低目。何かの作戦でしょう、その先発起用に応えたいところ』
小梅「はわわ……ふぅ」パスンッ
モバP(何で小梅がスタメンなんだ?)
瑞樹『次に、ベンチに移りましょう。控え選手に、鷹富士茄子(Over‐20)、神崎蘭子(Under‐14)、関裕美(Under‐14)。そして監督は、木場マナミン』
モバP『まず聞こえてないからってw』
瑞樹『以上がキュート&クールチームの全容となりますが、いかがでしょう解説のPさん』
モバP『そうですね……正直、パッションチームの方が選手層は高めです。体力自慢やスポーツ経験者が多く、パワーでは負けてしまいます。その為、キュートグループとクールグループが合同チームとなった訳でして。スタメンを見ても、スピード・テクニック頼りの選手が多いですね。ただ、投手は打ちにくそうな感じがします。ここは、相手の攻撃には投手を軸にした堅実な守備力で抑え、つなぎの打撃で確実に1点をとって守り勝つ……俗にいう、スモールベースボールを徹すればキュート&クールチームは十分に勝ち目がありそうですよ』
瑞樹『……割と、ガチじゃないの』
モバP『あなたも大概でしょうが。てか、何気に楽しくなってきました』
瑞樹『フフ、分かるわ……あっ、ただいま投球練習と守備練習が終了しました。いよいよ、プレイボール。パッションチームの先頭バッターが右打席へ向かいます』
一行が長すぎない?
>モバP『そうですね……正直、パッションチームの方が選手層は高めです。体力自慢やスポーツ経験者が多く、パワーでは負けてしまいます。その為、キュートグループとクールグループが合同チームとなった訳でして。スタメンを見ても、スピード・テクニック頼りの選手が多いですね。ただ、投手は打ちにくそうな感じがします。ここは、相手の攻撃には投手を軸にした堅実な守備力で抑え、つなぎの打撃で確実に1点をとって守り勝つ……俗にいう、スモールベースボールを徹すればキュート&クールチームは十分に勝ち目がありそうですよ』
これとか途中で改行入れるなりしないと凄い見づらい
ウグイス嬢・藍子「1回の表、パッションチームの攻撃は……1番、サード、姫川」
友紀「はーい!!」ブンッ!
瑞樹『パッションチーム、先頭打者はキャプテン・姫川友紀。野球経験者として、先頭打者の役割をきっちり務めたいところですね』
モバP『特別ルールで主軸をダメにしたけれど、やっぱり1番できたか。打線の起爆剤にはもってこいでしょうね』
あい「では……プレイボール!」
ウッヒョ――――――ッ!(録音)
瑞樹『さあ、サイレンが鳴り響き、いよいよ試合開始です!』
モバP『え、今のサイレン?』
のあ「……フッ」シュアッ!
友紀(――まずは出塁っ!)ブンッ!
パシィンッ! ヒョー
瑞樹『! 初球、打ちましたーっ! ピッチャーの頭上を飛び、センター前へ……藤本選手、ワンバウンドで捕球。サイレンの音が残る中、初球を見事に弾き返すクリーンヒット! 先頭バッター出塁!』
1塁ランナーコーチ・仁奈「ナイバッチでごぜーますよ!」グータッチ!
友紀「えへへ、こんなもんよ!」グータッチ!
のあ「……」(ロージンバッグ)ポンポンッ
亜季「どんまいであります! 次、しめていきましょー!!」 オーッ!!
瑞樹『姫川選手、初球から見事に振り抜きましたね。狙っていたのでしょうか?』
モバP『いえ、おそらく甘いボールに反応したのでしょう。真ん中やや高めに入った打ちごろのストレートを、大振りせずにきっちりミートしましたね。パッションチームにとっては先制のチャンスですが、キュート&クールチームにとってはいきなりの正念場です。次打者が大事ですよ』
藍子「パッションチームの攻撃は……2番、センター、北川」
真尋「よろしくお願いしまーす!!」
モバP『また嫌なバッターだ……てか、バントの構え早っ!』
瑞樹『2番は、快速自慢の北川真尋。右打席に入ると同時に、送りバントの構えをしています。相手バッテリーはどう対応するでしょうか?』
モバP『まともに送ってくるだけなら、バントさせるのも手ですね。足の速い真尋がランナーに出る方が厄介です』
>>15 確かに! 次から気を付けますぜ!
亜季「……」パパッ、パッ
のあ「……」コクッ スッ
真尋(さて……)グッ
瑞樹『高峯選手、ランナーを気にしつつ、セットポジションから……第1球、投げた』
真尋(ここっ!)スッ
モバP(バスター!?)
真尋(もら、い!?)バスッ
有香「押忍! いきます!」パシッ!
瑞樹『またも初球打ちは、サード正面へのゴロ! 中野選手とって、素早く2塁へ!』
友紀「くっ!」ズザーッ
フェイフェイ「ほっ、ヤァ!」パシッ、シュッ
かな子「はいっ」パンッ
恵磨「アァウトーッ!!!!!!」
真尋「うっわ、やっちゃったぁっー!」タタターッ
瑞樹『バントから一転してヒッティングの強行手段は、5-4-3とボールが渡って快速・北川選手でも間に合わない、最悪のゲッツー! パッションチーム、ランナーを失って2死となります』
亜季「敵兵はあと1人! ツーアウトー!!」 オオーッ!
瑞樹『北川選手、やや強引過ぎましたか?』
モバP『そうですね。おそらく、サインか作戦としてバントではなくヒッティングは決まっていたんでしょうが、バッテリーがうまく読みましたね』
瑞樹『なるほど』
モバP『それにしても、バントの可能性を見て普通はボール球から入るところなんですが……のあさん、真ん中高めに変化球投げて、引っかけさせましたね。しかも、あれ多分……利き腕の方に斜めに落ちていく、シンカーです』
瑞樹『し、素人の投げるボールじゃないわ……』
のあ「……うまくいくものね」フフ
モバP『それほど大きな変化じゃなかったですが、厄介な球です。よく短期間で覚えられたものだ……これで、試合展開も一気に分からなくなってきましたね!』
-この後、3番・愛野渚は粘るもセカンドゴロに打ち取られ、1回の表が終了。パッションチームは、結局3人で攻撃を終える。
【1回の表・結果】
1番 姫川 中安打(1球目)
2番 北川 三ゴ併(1球目)
3番 愛野 二ゴロ(10球目)
【1回の裏】
瑞樹『さあ、今度はパッションチームの守備です。それでは、スターティングメンバーを紹介していきましょう』
茜「ぬあッ!」グアッ!
瑞樹『先発投手は、日野茜(Under‐19)。運動大好きな元ラグビー部マネージャー、投球練習から見るにかなりの剛速球を投げ込みます。相手打線をどこまで封じ込めるか』
渚「ナイボッ!」バシーンッ!
瑞樹『キャッチャーは、愛野渚(Under‐19)。こちらは現役バスケットボールプレイヤー、キャプテンも務める為、チームの大黒柱は慣れたもの。初打席はアウトになるも、その身体能力には攻守で期待されます』
きらり「みんな楽しそうだにぃ」ニョワー♪
瑞樹『ファーストは、諸星きらり(Under‐19)。両チームで最大の体格を武器に、スポーツ経験は浅いながら活躍を期待される注目の選手です』
莉嘉「もう、きらりちゃーん。ボール早く投げてよ☆」
瑞樹『セカンドには、城ヶ崎莉嘉(Under‐14)。体格・体力ともに発展途上ながら、常に全力プレーでチームを盛り上げる、貴重なムードメイカー』
友紀「さあ、しまっていくよー!」オーッ!!
瑞樹『そしてサードには、この試合の発案者、キャプテン・姫川友紀(Over-20)。初打席からヒットを打つなど、さすがは野球経験者。攻守でチームを引っ張ります』
美嘉「分かってるって★ 友紀ちゃんも頼むよ!」
瑞樹『ショートは、城ヶ崎美嘉(Under‐19)。妹・莉嘉選手との二遊間は安定・連携ともに抜群。また、低めのボール球をすくい上げるのがうまいローボールヒッターとして、攻撃面でも期待です』
巴「うちがレフトとは……アニキを思い出して、泣けてくるわ」パシッ
瑞樹『外野に移りまして、レフトには村上巴(Under‐14)。西の鯉ファン歴=ほぼ年齢。身体能力面のマイナスを、知識と技術でどこまでカバーできるか』
真尋「こんなに広い芝生を走り回れるなんて、野球選手もいいねー!!」
瑞樹『センターは、北川真尋(Under‐19)。第1打席はゲッツーとなってしまいましたが、その快速は攻守で非常に大きな武器。その走塁に注目です』
いつき「おお、真尋ちゃん足速ーい! 私も頑張っちゃうよー、声出してくぞー!!」 オオオォーッ!
瑞樹『ライトには、真鍋いつき(Over-20)。運動好きを公言するだけあり、全体的に高い身体能力でチームを支える主力選手。わざわざ背中に書いた「51」のナンバーに見合った活躍が期待されます』
モバP『こっちのチームは、日頃から運動をしているメンバーが多いですね』
瑞樹『最後に、ベンチメンバーをご紹介します。斉藤洋子(Over‐20)、ナターリア(Under‐14)、両チーム最年少の市原仁奈(Under‐14)。監督は、サナミンこと片桐早苗』
モバP『本当に、何であの人は何で話にのったんでしょうね』
瑞樹『ノリだけしょうね。それと、菜々さんに近しいものを感じたのかも……』
モバP『これ以上、この話は広げないでおきましょう。どこかの星が潰れます』
瑞樹『……キャハっ!』
モバP『やめろ!!』
藍子「1回の裏、キュート&クールチームの攻撃は……1番、ショート、吉岡」
沙紀「よっし! いきますよ!」ブーンッ
茜「まずは沙紀さんですか!! うう~燃えてきましたよー!!!」ボンバーッ!
渚「茜ちゃん、いきなりオーバーヒートしないようにね!! さあ、しまっていこー!!」オオニョワオォー!!
瑞樹『キュート&クールチーム、先頭バッターは吉岡沙紀。ピッチャー・日野茜とは同い年。放出量は違いますが、どちらも熱いハートと高い身体能力の持ち主です』
モバP『好勝負が期待できそうですね』
-しかし……
茜「ボンバーッ!」シュアッー!
沙紀「くっ!」ブンッ バシィッ
あい「ストライクッ! バッターアウト!」
沙紀「ちょっ、ちょっと球が速過ぎない!? 凄すぎ茜ちゃん!」
茜「沙紀さんも、毎日ランニングをしてお米を食べればいいんです!!!! あ、お茶も飲みましょう!!!」
沙紀「それじゃないっすよ絶対!!」
瑞樹『期待された対決は、日野投手の圧勝! かすらせもせずに、三振に切ってとりました!』
モバP『全球ストレートで全て120キロ越え、しかもうまく荒れていましたからね。男でもきついですよ、これは……』
瑞樹『さっそく身体能力の高さを見せつけるパッションチーム。対するキュート&クールチームは、どのように対処してくるでしょうか?』
藍子「2番、セカンド、楊菲菲」
フェイフェイ「はいナ! がんばるネ~♪」
ファラファファファ(フェイッ!)
モバP『ん?』
ファラファファファ(フェイッ! フェィッ!) ファラファラファファファ ファソソソソ~♪
オ~⤴ フェイ・フェイ!!⤵ オ~⤴ フェイ・フェイ!!⤵
【⤴=メガホンと手を上げて、⤵下げてます(1フェイごとに軽く振り上げ・振り下ろし)】
瑞樹『おっと、キュート&クールチームベンチから、とつぜんプロ野球顔負けの応援です!! それまで、両チームとも軽い声援がとぶばかりでしたが……意気消沈しそうなチームを盛り上げる為でしょうか!?』
モバP『単に名前がいじりやすいだけでしょう。ほら、1回だけで満足して笑ってますよ』
フェイフェイ「……」イラッ
モバP『これ、逆効果じゃない?』
チョット、ウチモアアイウノナイノ!? ダンスデモシマショウカ? タノシソウデゴゼーマスヨ!! スシクイネエナラウタエルヨ!!
瑞樹『パッションチームベンチも騒がしくなってきました。なお、応援の演奏は、CGプロマーチングバンド部・ピアニカ隊のみなさんです』
千枝・舞・千佳・薫・こずえ『ファ~♪』 フヒヒ★ オネエチャンニヤニヤミナイノ!!
モバP『この一瞬の為に……あの子達には、おじさん特に何でもおごっちゃいます』
瑞樹『Pさんの危ない発言が出たところで、楊菲菲選手、バッターボックスに入ります。応援を力に、剛速球を打ち返せるか』
茜「ボンバー!!」グァッ
あい「ボール」バシーンッ!
フェイフェイ(……当たったら、すごく痛そうダヨ……)
瑞樹『初球はインローへのボール。楊菲菲選手、悠然と見送りました』
モバP『ちょっとプルプルしてるから、速さに怖くて動けなかったんじゃないですか?』
フェイフェイ(でも、見えることは見えたネ。早めにバットを出して、タイミングさえ合えば……)
-その後、ボールカウントは進み2ボール・2ストライク……
茜「うおりゃーっ!」シュアッ!
フェイフェイ「ヤァっ!」カインッ
瑞樹『! 楊菲菲選手、バットに当てた! 打球は、やや緩い1・2塁間へのゴロ……諸星選手、ダイビングするも届かずライトの前へ! ライト前ヒット!!』
モバP『当てにいったスイングが、うまくいきましたね。軟球は振り切らなくても、うまくバットの芯に当てさえすれば割と飛んで、よく弾みますから。スイングは決して速くなく、打球のコースに救われたところもありますが、よくあの球を見て立ち向かいましたよ』
瑞樹『料理が得意ということで、手先の器用さがいきましたかね』
モバP『うーん、あまり関係ないかもしれませんが……確かに、フェイフェイは器用に何でもやってくれるし、チャレンジしてくれますね。今日のキーマンになるかもしれませんよ』
1塁ランナーコーチ・蘭子「栄光をその手に掴みし者よ!(ナイスバッティング!)」ハイタッチ!
フェイフェイ「えへへ、やったヨー♪」ハイタッチ!
渚「どんまい、アンラッキーな打球だよ! 切り替えていこう!!」
茜「はい、大丈夫です!!! むしろ、燃えてきました!!! まだまだ、力が足りない……全力で!熱血で!いきますよ!!!!」メラメラ!!
友紀「茜ちゃん! 燃えるのはいいけど振りかぶっちゃダメだよ。セットポジションで投げてね!」
茜「! りょ、了解です!!!」(そうでした!!)
瑞樹『日野投手、被安打に凹むどころか、気合満タンな様子です。すかさず、いさめる姫川選手はさすがのキャプテン』
モバP『キュート&クールチーム、これはチャンスじゃなくピンチを作ったかもしれませんね』
-そのモバPの言葉通りに……
茜「ふんぬっ!」ギュアッ!
里奈「ちょ、速っ!?」ブンッ
あい「ストライク、バッターアウト!」
茜「ボォンバー!!!」ズアァッ!
亜季「くぅっ!!」ブーンッ!
あい「ストライク、バッターアウト!! チェンジだ」
瑞樹『日野投手、藤本・大和の3・4番を連続三振!! 最後は本日最速128キロ!! 楊菲菲選手、1塁から動けずにスリーアウト・チェンジとなります。1回は、両チームともランナーを出すも結局無得点で終了しました』
ヤリマシター!!!!!! ハイハイ、ベンチニモドルヨ!! アセフコウアセ!!
モバP(……21球、か。友紀も、察しているかな)
【1回の裏・結果】
1番 吉岡 空三振(6球目)
2番 楊菲菲 右安打(5球目)
3番 藤本 空三振(4球目)
4番 大和 空三振(6球目)
【2回の表】
-日野茜の熱い全力投球、しかし対するキュート&クールチーム投手・高峰のあは……冷静・緻密に投げ攻めた。
のあ「……フッ!」シュッ
いつき「わ、わわ!?」ボスッ
かな子「はい、私が!」パシッ、タタッ
瑞樹『あっと、真鍋選手、変化球を引っかけてしまい当てただけの、ファーストゴロ!』
モバP『ええ~、のあさんカーブも投げんの?』
のあ「……フッ」シュアッ
きらり「にょわっ☆」ブォンッ!!
あい「ス、ストライク! バッターアウト!」
亜季・瑞樹・モバP(スイング、すごっ!!)
のあ「……」ホッ
茜(バットはタイミングで振る……タイミング……!)
のあ「……フッ」シュアッ
茜「お・ちゃ・づけー!!!!」 カキーンッ!!!
のあ・亜季(!?)
友紀「い、いったぁー!!!」 ワーッ!!
瑞樹『こ、この流れと変な掛け声で打ったー!! 詰まりながらもシュートボールを強引に振り切った打球が右方向、ぐんぐん伸びてライトスタンドへ!!』
モバP『え、マジで!? 軟球が!? 90メートルだぞ!?』
小梅「あ……き、きた」フルフル
―――→○ ギューン
小梅「……お、お願いっ」
http://postimg.org/image/jc0o6n089/
一同『!?!?!?!?』
小梅「わっ、とと……えい」パスッ
レナ「……ア、アウト」
瑞樹『……な、なななんと! ライトスタンド一直線、と思われた打球は、空中で……風、かな? 軌道を大きく変えて、落下! ライトの白坂選手がキャッチして、ラ、ライトフライ。ええ~、スリーアウト、チェンジです』
モバP『……うん』
亜季「さ、さすがでありますなぁ、ハハハ!」(あれが、噂の……)ガクガク
里奈「ま、まあ相手は、運が悪かったよね!」(なんか見えた……)フルフル
かな子「さあ、わたちたちの攻撃だね! しまっていこお!」(色々あやしいけど、アウトになったし……)ダラダラ
沙紀「た、頼もしいっすよ!! これで相手もライトには打たないっすね!!」(そっとしておこう……)メソラシ
のあ「小梅、ナイスキャッチよ」ナデナデ
小梅「えへへ♪」ニパ~
友紀「ちょ、ちょちょ! タイムタイム!! 審判! なんか、アレ……おかしかったよ! うまく言いにくいけど……おかしかったよ!!」
ソウダソウダ!! ブツリニハンシテルヨ!! デモフカクハホリサゲナイデネ!!
あい「……審議しよう。塁審集合」
恵磨・レナ・留美「……」タタタッ
あい「……レナ、君は」
レナ「私は何も見てないわ」
あい「……留美」
留美「見ていませんでした」
あい「……」チラッ
恵磨「ごめんなさい……アタシ、そういうのだけはダメなんだ……ごめんなさい」ブルブル
あい「……私もだ」ガクガク
恵磨・レナ・留美「!」
あい・恵磨・レナ・留美「……」コクリ
あい「審議の結果、打球は自然のマグナス効果で曲がった的な感じだ。ライトフライで、スリーアウト・チェンジ!」
瑞樹『判定通りライトフライとなりました。パッションチームからは、それ以上の追及はされないようです』
モバP『賢明ですね。世の中には知らない方が幸せなことがたくさんあります』
【2回の表・結果】
4番 真鍋 一ゴロ(5球目)
5番 諸星 空三振(4球目)
6番 日野 右飛?(1球目)
【2回の裏】
-思わぬチェンジとなったパッションチームだが、持ち前の切り替えの早さを出し、守備にはまったく影響なし。特に、張本人の日野茜はさらに気合が増していた……
茜「ボンブァーッ!!!」シュアッ!
かな子「はぅっ!?」ドヌッ!
あい「デッドボール、テイクワンベース!」
瑞樹『あっと、先頭バッターの初球、デッドボール! これは両方にとって痛いですね』
モバP『気合が入り過ぎですね、茜は』
渚「だ、大丈夫!?」
茜「す、すいませーん!!!!!」ダダーッ!!
かな子「うう……痛い、痛いよ。お尻割れちゃう」
あい「いや、もう割れているだろう」
\ドッww/
あい・渚・茜 ドウダイ アハハハハ ウマイデスネ!
かな子(こ、こいつら……!)ワナワナ
瑞樹『さきほどの出来事を忘れるかのように、笑顔がはじけるバッターボックスです』
モバP『あいさんも切り替えに必死ですね。かな子はとばっちりですが』
―何はともあれ、キュート&クールチームにとってはチャンス到来だったのだが……
茜「ふんっ!」シュアッ
有香「ぐっ!」バシィッ
美嘉「あ、私だ。イケるイケる……よし★」パシッ
レナ「アウト!」
茜「うりゃぁ!!」グアッ!
晴「打てるかぁ!!」ブンッ
あい「ストライク! バッターアウト!」
茜「ボンバー!!」シュアッ
小梅「あうう」バシィーン!
あい「ストライク! バッターアウト、チェンジ!」
瑞樹『日野投手、先頭バッターに死球を与えるも、その後は問題なく抑え込みました。1塁にランナー残塁、スリーアウトチェンジです』
モバP『怖さのある9番、のあさんまで回らなくてよかったですね。しかし、ストレートだけでよくここまで抑えるものですよ』
モバP(まあ、それだけ【全力投球】を続けているから、何だけどな……)
【2回の裏・結果】
5番 三村 死球(1球目)
6番 中野 遊飛(6球目)
7番 結城 空三振(5球目)
8番 白坂 見三振(4球目)
【3回の表】
のあ「……フッ!」シュアッ
莉嘉「うぇ、曲がった!」ボテッ
フェイフェイ「よっと、はいナ♪」パシッ、シュッ
かな子「はい!」パシッ
恵磨「アウトー!!!」
瑞樹『この回の先頭バッター・城ヶ崎莉嘉選手、セカンドゴロで1アウト。ヒットどころか、なかなか打球が上がらないですね』
モバP『直球の速さや威力は茜に比べると圧倒的に低いですが、コントロールと化球のコンビネーションが抜群ですからね。カーブ、シュート、シンカーをうまく混ぜている亜季のリードとキャッチングの良さも光りますね。これは1点の勝負になるかな?』
友紀「……さて、そろそろ動きますか」
早苗「お、やっちゃう?」
藍子「8番、レフト、村上」
早苗(頼むよ、巴ちゃん)ササッ
巴(お、サインか……いい加減、【野球】をせんとのぅ)ニヤッ
亜季(巴殿か……)ササッ
のあ「……」コクッ スッ
巴(サイン交換が短い……まあ、10以上年下のガキが相手やからの。ましてや、ここまで変化球ばかり投げ過ぎとるわ)
のあ「……」シュアッ
巴(そらストレートやろ!)スッ コンッ!
亜季「なっ!?」
のあ・有香「!」ダダッ
瑞樹『おっと、村上選手初球をセーフティバント!! 守備陣は無警戒だ! 慌てて投手・三塁手が駆け寄り……中野選手が捕るが、もう投げられない!!』
有香「うわ、巴ちゃん速い!」
巴「よっしゃぁ、これが鯉の赤い魂じゃけん!!」 ワーッ!!! トモエチャーン!!
亜季「くっ、すいません! 作戦が甘かったです!!」
のあ「いえ、私も同じよ……気を引き締めましょう。期待しているわ、軍曹」
亜季「了解であります、サーッ!」
のあ(ちょろい)フフ
瑞樹『村上選手、悠々1塁セーフ! 3塁への内野安打で出塁ですが、Pさん』
モバP『これはいい読みですね。ベンチからのサインもありましたが、巴がバッテリーの配給をきっちり読んだからこそのバントです。のあさんと亜季は、ここまで順調に進み過ぎてトリッキーな動きへの対応を弱めていたかな。何にせよ、これは大きなチャンスです。次の莉嘉は……』
友紀「莉嘉ちゃん!」グッ
莉嘉「おっけ☆」グッ
瑞樹『9番の城ヶ崎莉嘉選手、左バッターボックスに入ると同時にバントの構えをとります。初回に北川選手も同じことをしましたが……』
モバP『ここは普通に送りでしょう。相手も警戒する中、その普通が出来るかどうかが、ポイントですね』
莉嘉「よっ☆」コンッ
亜季「くっ……1つ!」
のあ「たいしたもの……ね」シュッ
瑞樹『城ヶ崎莉嘉選手、3球目を難なくピッチャー前にころがし、送りバント成功!』
モバP『外に流れるカーブに、うまく合わせましたね。2ボールになってストライクを意識したのか、ちょっとコースも甘かったですが。もしかしたら、バント練習を重点的にしていたのかも』
莉嘉「ちっちゃなJCでも出来ることはあるのだ☆」テッテッテー
瑞樹『さあ、これで2死ながら、ランナーが2塁。本日、両チームで初めてスコアリングポジションにランナーが進んだところで……』
藍子「バッターは……1番、サード、姫川」
友紀「よっしゃーっ!!」ブンブーンッ!
モバP『おいしい場面で回ってくるものですね。キャプテンとして、決める場面ですよ!!』
瑞樹『本日、最初のターニングポイントです!』
モバP・瑞樹(いい年して楽しんじゃって)フフッ
真奈美「タイム!」
瑞樹『おっと、ここでキュート&クールチーム、タイムを要求。マウンドにキャッチャーと内野手が集まり、伝令としてベンチから鷹富士選手が向かい、間を取ります』
モバP『メンバーとしては、ラッキーパワーを注入してもらいたいでしょうね』
茄子「お疲れ様~♪」
のあ「……ええ、少しね」
亜季「まだ30球程とは言え、接戦……緊迫感は、精神的疲労を増します」
かな子「次、友紀さんですけど……どうします?」
フェイフェイ「歩かすのもありダヨ?」
有香「いえ、ここで逃げては後に響きます! 男らしく勝負しましょう!」
沙紀「いや、女っすよw でも、作戦としてはどっちもありだし、どっちになってもアタシたちは、全力で応えますよ!」バシバシ
のあ「……指示はどう?」
茄子「えっと……基本的には勝負、初球に博打をうって成功したら、きわどいボールの出し入れで攻める、ただ無理はせずに、と……あ、博打の内容はこのメモです」
亜季「本当に博打……しかし、カウントが悪くなったら歩かすのもあり、ということですな?」
沙紀「状況次第で臨機応変ってこと? 難しいけど、まあ、やってみるっす!」
のあ「そう……悪くはないわ。出来る事は、出来る。両方、試すだけ」
茄子「あ、まとまった? じゃあ、最後にみんなで手を合わせましょう!」
一同『?』ススッ
茄子「じゃ、私も置いて……茄子パワー、注入♪」ググッ!
かな子(あ、なんだかほんのり暖かい?)
茄子「はい、みんなに野球の神様からの幸運が与えられますように、ふふ♪」
のあ「……天啓は、こうして起こるのかもしれないわね……ありがとう」
亜季「よし、では気合を入れてこの戦を乗り切りますよ!!」オーッ!
友紀「お、気合入ってるじゃん、負けないよー!」
巴「頼みます、友紀姐さん!!」
瑞樹『さあ、伝令がベンチに戻り、捕手と内野手は定位置へ……いよいよ、勝負です』
モバP『外野は、ライト以外やや前進しましたね。この感じだと、勝負かな……さて』
亜季(初球は……)パパッ
のあ「……」コクッ
友紀(勝負にしても、厳しめ……外、逃げる変化球)ギュッ
のあ「……フッ」シュアッ
友紀「――!!」バシッ!
あい「ストラーイク!」
瑞樹『初球、ど真ん中108キロストレート! こ、これはPさん』
モバP『絶好球過ぎて、バッター振れなかったですね。読みが違ったんでしょう。これまでの投球術を踏まえて、まさかど真ん中にきれいな真っ直ぐを投げてくるとは、思えないので……ラッキーパワーをもらって、強気できてますねぇ』
友紀「くぁあ、やられたよ!」
亜季「フフ……さあ、もう1球いきましょう!」シュッ
のあ「了解」パシッ
友紀(さすがに同じコースはないだろうけど、ストレートは頭に入れておこう……)
のあ「……フッ!」シュアッ
友紀(これは振らない)スッ パシーン
あい「ボール!」
モバP(2球目は、インローに沈むシンカーか)
のあ「……フッ」シュァッ
友紀(きわどい!)グッ バシッ
あい「……ボール!」
瑞樹『3球目、アウトローのカーブは惜しくも外れて、カウント2ボール1ストライク。緊迫した1球1球に、グラウンド内、声援が静まってきています』
モバP『僕らも静かに見届けましょう。さあ、勝負カウントです』
亜季(……よし)パパッパッ
のあ「……フフ」コクッ
友紀(笑った!? どういう意味……まだ投げていないのは、シュートだけ。けど、他の2つに比べたら大したことがない。真っ直ぐ待ちで、カットできる……ああ、やめやめ!)
のあ「……」スッ
友紀(打席入る前に決めた、沈む緩いボールは見送り、これだけ変えない! 曲がると真っ直ぐは反応する! いや、やれる! ただ、コースだけを絞る……決める!)
のあ「……ッ!」シュアァッ!
亜季(要求通りの、アウト・ハイ!)
友紀「しゃあ!!」クァキーンッ!!
瑞樹『打った―!!』
「―うおりゃぁーっ!!!」
バシィッ!
巴「な!?」
のあ「っ!」
亜季「!!?」
友紀「げぇ!!!?」
モバP『と、とった? 捕ってる、マジかー!?』
沙紀「は、はは……入ってるっす、ラッキー」
レナ「あ、アウトー!!」
ウオオオオ-!! ワアアアアアァァ―!! エエェェ-!!??
瑞樹『……ひ、姫川選手がジャストミートした打球、ショート頭上を通過すると思われましたが、素早く反応して飛び上がった吉岡選手のグラブに収まっている!! ショートライナー、ファインプレー!!! 静まっていたグラウンド内に様々な歓声が飛びます……Pさん!』
モバP『すげぇ!! 漫画みてぇな神キャッチだ!!』
瑞樹『解説のPさん、思わず野球少年になっています! それほどに、素晴らしいプレーでした!』
巴「姐さん……おしかったのぉ」
友紀「うう、くそぉ……コースは読み通りだったけど、ギリギリでちょっと曲がった分、少しバットの先っぽだったよ」
真尋「あれは仕方ないよ。打ったのは、カーブ?」
友紀「いや、あれは完全な横移動……多分、スライダーだよ」
巴「まだ、変化球があったんか……おそろしく器用な人やの」チラッ
サキチャンスゴーイ!! クンショウモノデスゾ!! フフッ ラッキー♪
【3回の表・結果】
7番 美嘉 二ゴロ(3球目)
8番 村上 三安打(1球目)
9番 莉嘉 投犠打(3球目)
1番 姫川 遊直(4球目)
【3回の裏】
-ターニングポイントを乗り越えたキュート&クールチーム、対するパッションチームはキャプテン姫川を筆頭にテンションが一気に下がってしまう……かと、思われたが。
茜「うぬおおおーッ!」グァッ!
のあ「……ッ!」パシィン
いつき「お、きたきた! ……背面キャッチ、は無理だから、普通にキャッチ♪」パシッ
恵磨「アウト-ッ!!!!」
モバP『あいつは変わらず元気だなぁ』
瑞樹『むしろ、強敵の登場にテンションが上がっている感じね』
茜「ふっ!!」シュアッ
吉岡「ていっ!」バシンッ
巴「お、おお……よっしゃ、大丈夫!」パシィ
留美「アウト!」
瑞樹『先程スーパープレーの吉岡選手、ここはおしくもレフトフライ。日野投手、好調ですが……』
モバP『ええ。当たる様になってきました、ね』
茜「……フゥ」
モバP『あ、そして次は……』
藍子「2番、セカンド、楊菲菲」
ファラファファファ(フェイッ!)
モバP『また出た』
ファラファファファ(フェイッ! フェィッ!)ファラファラファファファ ファソソソソ~♪
オ~⤴ フェイ・フェイ!!⤵ オ~⤴ フェイ・フェイ!!⤵
ミセロー ホンコン チャーシューメン!
フェイフェイ「……」イラッ
モバP『最後に適当なもの足したなぁ』
-楊菲菲、チームメイトの声援に燃えて、2打席目も1・2塁間をゴロで破るライト前ヒット。2死1塁。バッターは3番、藤本里奈へ……
茜「ふぅー……ふぅー……」スッ
渚(うーん、飛ばし過ぎかな? けど、茜ちゃんブレーキないしなぁ……何とか、この回は踏ん張って!)グッ パンパンッ!
里奈(茜ちん、肩で息してる……お疲れ? チャンスぽよ☆)
瑞樹『2死ながら、ランナー1塁でクリーンナップ。マウンドの日野投手、かなり息が荒くなってきましたが?』
モバP『ずっと全力投球を続けたツケがきましたね。まあ、それが最善策だから仕方ないでしょうけど……ランニングやラグビーとはまた違う、しかも早い疲労感に、茜はちょっと戸惑っているかもしれません。里奈からすれば、大チャンスです』
茜「うう~……ボンバーッ!!」シュッ
渚(あ、真ん中に!!)
里奈「もらい!!」バシィンッ!!
友紀「――うおおりゃぁー!!!」
バッシィ!!
里奈「マ、マジでぇ!?」
瑞樹『と、捕ったぁ!! 痛烈な三塁線へのライナー、サード姫川選手が横っ飛びにキャッチ!! 先程のお返しとばかりの、ファイン・プレー!!!』
モバP『テンション下がってたのに……反射的に反応しやがった!!』
ウオオオオ-!! ユッキー!! キャアアアアアァァ―!! ポヨ…
友紀「―――っ、これが浪速の熱闘野球じゃー!!!!」ドンッ!!
巴「姉さん!!」ウルッ
モバP『叫びたい気持ちは分かるが、意味分からん上に、お前は宮崎県人だろ』
瑞樹『何にせよ、これでパッションチームも元の活力を取り戻しそうですね。序盤、3回を終わって0対0。試合は中盤戦へと移ります』
【3回の裏・結果】
9番 高峰 右飛(7球目)
1番 吉岡 左飛(4球目)
2番 楊菲菲 右安打(3球目)
3番 藤本 三直(1球目)
とりあえずここまで、あとはぼちぼち書いてみます。
>>33 ×高峰 〇高峯
明日からもがんばります!
>オ~⤴ フェイ・フェイ!!⤵
これがどうしても、おー人事、おー人事、で脳内再生されてしまう
【4回の表】
瑞樹『さて、試合は中盤から終盤へと移る4回を迎えますが、7イニング制の一戦、ここでグラウンド整備が入ります』
モバP『これは専門の方が入るんですね。アイドルがこき使われなくてよかった』
瑞樹『このひと息は、選手たちにとってどう影響するでしょうか?』
モバP『どちらもテンションが上がってきていただけに、全体的に落ち着きを取り戻しそうですね。また、最も疲労している投手は助かるでしょう。特に茜は、明らかに消耗していましたから』
瑞樹『ええ。日野投手は3回までで……51球。被安打2、死球1、奪三振5。抑え込んではいますが、球数的に心配ですね』
モバP『しかも、ずっと全力投球ですから。変化球を1つだけでも覚えていれば、また違うのですが……まあ、茜らしいし見ていて楽しいですけどね! 展開によっては、4イニングを投げ切る前に球数制限で交代もありますよ』
瑞樹『対する高峯投手は、3回を33球。被安打2、奪三振1。アウトの半数以上がゴロと、制球よく打たせてとっています』
モバP『ベテランピッチャーみたいですね。のあさんは4イニングを投げ切って交代するでしょう。パッションチームとしては、捉えられつつある茜の為にも一撃を与えたいところです』
瑞樹『はい。あっと、グラウンド整備が終了したもようです。キュート&クールチーム、グラウンドに戻り守備位置へ……さあ、試合再開はまもなく! 4回の表、パッションチームの攻撃は2番の北川選手からです』
友紀「……よし、いいね? いくぞー!!」パッショーン!!!
モバP『円陣組んで、気合が入ってるなぁ。友紀のことだから、作戦も与えたかな?』
のあ「……フッ」シュァッ
亜季(……よし、球威・変化球とも、ほぼ変わらない!)パシィッ
亜季「しまっていくでありまーす!!」 オオーッ!
のあ(あと……1回)フゥ
藍子「パッションチームの攻撃は……2番、センター、北川」
真尋「よっし、いくよ!」ヒュン!
友紀「真尋ちゃん、作戦通りね!」
真尋「おっけ!」
あい「プレイ!」
真尋(作戦……って言っても、簡単だけどね)
亜季「……」スッ ススッ
のあ「……」コクッ
真尋(追い込まれるまでは、お腹から下の緩いボールは打たない……お腹から上の、速く感じるボールだけを……)
のあ「……フッ」シュッ
真尋(振り切る!)バシッ!
亜季「センター!」
里奈「ほいほい~……はい、おっけ! はいはい、はい……キャッチ☆」パシッ
真尋「って、ダメかぁ……当たったけど」
瑞樹『北川選手、初球を振っていい当たりも、飛び過ぎてしまいセンターへのフライ。1アウトです』
モバP『いい振りでしたが、真尋はパワーがあるタイプじゃないですからね。上げるんじゃなくて、転がすべきでした。そこまでするのは難しいでしょうが……あと、ちょっと曲がったかな?』
亜季(保険でスライダーにしておいてよかった、ですか? しかし、やはり高めは危険ですな!)フム
藍子「3番、キャッチャー、愛野」
渚「はーいっと!」
渚(さて、真尋はけっこう強く打ったよね。これで変わる……いや、これまでの勝ちパターンに頼るってのが、友紀さんの読みか)チラ
早苗「うむ!」コクッ
渚(そして、早苗さんが見つけたのが、亜季さんは同じ球を続けない……ってこと)
亜季「……」パッ パパッ
のあ「……」コクッ
渚(勝ちパターンとして、まっすぐはほぼない。友紀さんのど真ん中は、友紀さんだから。それで、同じ球は続けないなら……2択じゃん♪)
のあ「……フッ!」ザッ
渚(――低めカーブ!)キィンッ!
有香「くっ!?」
瑞樹『打った! 愛野選手の鋭い打球は、サード頭上を越えて……フェアゾーンに転がる! ヒットです!!』
モバP『レフト線を転がっていますね……渚、1塁をけった!』
瑞樹『レフトの結城選手、追いつくも内野に返すだけ! 愛野選手、悠々セカンドへ! 本日初の長打は、レフト線へのツーベースヒット!! 1死2塁のチャンスです』
ワーッ!! サスガキャプテーン!! イヤ、キョウハワタシダヨ⁉
渚「へへー、やったね♪ 続いていつきさん!!」
いつき「はーい!!」ブーンッ
瑞樹『たたみ掛けたいパッションチーム、続いては4番・真鍋いつき選手です』
モバP『さあ、キュート&クールバッテリーはまたもピンチ。しかも、ここは伝令を使いづらい。あと1回しか使えないですからねぇ』
瑞樹『ですね……あっと、しかし大和選手、タイムをとってマウンドへ向かいます。通常のタイムでバッテリー間の作戦タイムですか』
亜季「くっ、すいません! 打たれてしまいました……」
のあ「……少し高く、同じ流れを続けていたから。でも……大丈夫。まだ、間に合う。打ち取りましょう……あなたと、私。それに、皆で」
亜季「! 了解であります、全力を尽くしましょう!!」
のあ「ええ……簡単に、逃げてもダメよ」
瑞樹『大和選手、バッターボックスに戻ります。リードにどう影響するでしょうか?』
モバP『うーん、簡単な打ち合わせに思えましたね。打たれはしましたが、少し甘くなっただけですし。低めの変化球は、まだまだ打ちづらいでしょう』
いつき(私までは、渚ちゃんと同じ……さて、変えずにくるかな? 友紀ちゃん達の作戦通りなら、次のボールは……)ウムム
のあ「……フッ!」シュァッ
いつき(きたっ!!)キィンッ!
亜季「あぁ……!!」
フェイフェイ「ヤァ!」ザァッ パシッ
瑞樹『真鍋選手、内側に切れ込むシンカーを強引に流し打ち! しかし、セカンド・楊菲菲選手が横っ飛びで痛烈なゴロをキャッチ! ファーストに送って、アウト!! その間にランナーは3塁へ。2死3塁と変わりますが、見事なプレーですねPさん』
モバP『フェイフェイは攻守でいい活躍しますねぇ』
ワーッ! フェイ・フェイッ! フェイ・フェイッ! 1・2・サンコーンッ!
フェイフェイ「香港ダヨ!」
モバP『なのにいじられるのか』
亜季「な、ナイスセカンドー!! ツーアウトでありまーす!!」 オオーッ! アトヒトリーダヨ!
のあ(……また、少し甘い……)
いつき「ああ、もう!! ちょっと詰まっちゃった……けど、これで3塁だね♪」
友紀「いつきさん、ナイス進塁打! さて……あとは、任せたよ!!」
きらり「にょわ☆」
藍子「パッションチームの攻撃は……5番、ファースト、諸星」
瑞樹『さあ、2死3塁で最後のクリーンナップ。進撃のアイドル・諸星選手が右バッターボックスに入ります』
モバP『第1打席は三振でしたが、迫力ある大スイングでした。ただ、思いっきりあてずっぽうな感じもしましたね。円陣では友紀から、特に指示を受けていましたが……』
亜季(うう、いい当たり連発……とりあえず、ボールから入って出方をうかがいましょう)パッ パッ
のあ「……」コクッ
きらり(うーんと……きらりが振るのは……)
-いい? きらりちゃんが1番、見やすくて届きそうだなぁってボールだけ、ぶーんと振っちゃおう!-
きらり(それなら、【にょわ~ん】だにぃ☆)
友紀「きらりちゃんの感覚なら、変に指示するより狙いやすいボールを意識させて、好きに振らせた方がいい……です、よね?」
早苗「今更、後悔しないの。4回に1回当たればいいって、言ったじゃないの。きらりちゃんなら、その1回がでかいわ。不安はしても、期待はそれ以上よ!」
友紀「おお、監督っぽい」
のあ「……フッ」シュッ
あい「ボール」パシッ
きらり(最初は、【にゅーん】。お外で高いし、むずかしいからダメダメ☆)
のあ「……フッ」シュアッ
あい「ストライク!」バシッ
きらり(これは、【ぐに~ん】……近すぎて、きゅうきゅうしちゃうにぃ)
亜季(さて、1-1……今までの配球を振り返って……そうだ、ボールからストライクになる変化球は、まだ誰にも投げていないであります! インコースを意識させたから、アウトコースは外から大外へ流れる球を意識するはず……大外から、外を!)パッ パパッ
のあ「……」コクッ
きらり(にょわ~ん、にょわ~ん……)
のあ「……フッ!」シュアッ!
亜季(必中! アウトロー、大外ボールから外のストライクゾーンへの)
きらり「にょわ~んっ!!!」 クァキーンッ!!!
のあ「っ!」
亜季「え!?」
渚「うわ!」
モバP『うわ、マジか!?』
バーンッ……
瑞樹『え、嘘……ば、バックスクリーン直撃です! 諸星選手、一閃! 均衡を打ち破る先制の、特大ツーランホームラーン!!!』
モバP『アウトローのシンカー、ボールからストライクになる球とか……読みじゃなくて、反応だろうな。あっぱれやって下さい!』
瑞樹『番組が違います』
ワアアァァ‐!!! キラリチャンスゴーイ!! ナニガオキタノ⁉
瑞樹『両チームと応援団から驚きの歓声が飛ぶ中、諸星選手、ゆっくりとベースを回り……今、ホームイン!! これで、2-0!!』
ニョワニョワッ、ミンナハピハピシテルゥ? イェーイ!!! ヤッホーッ!!
亜季「やられてしまいました……すいません!」
のあ「……あまり、気にしては駄目。後を、抑えましょう」
-打たれても冷静な高峯のあ、宣言通りに次打者・日野茜を内野フライに打ち取り、スリーアウト・チェンジ。4イニングを投げ切った。
【4回の表・結果】
2番 北川 中飛(1球目)
3番 愛野 左二塁打(1球目)
4番 真鍋 二ゴロ(1球目)
5番 諸星 中本塁打②(3球目)
6番 日野 三飛(4球目)
1日、半イニングずつ書かせていただきたいです……
続き書きます! 感想ありがとう!!
【4回の裏】
-待望の先制点を獲得し、意気揚々とグラウンドに散るパッションチーム。それは、マウンドに立つ日野茜も同様、だったが……
茜「ぬあっ!」シュンッ!
亜季「てーっ!」バシィ!
茜「ふ、ふんっ!」シュッ
かな子「また!?」ボヌッ!
茜「ボンバーッ!」シャッ
有香(これは打てます!)パシィ!
瑞樹『あっと、中野選手の打球がピッチャー頭上を越え……センター前、いや! 北川選手、ギリギリでスライディングしてキャッチ!! 捕った! 捕りましたファインプレー!!!』
モバP『おいおい、ケガするなよ?』
茜「真尋さん、ありがとうございまーす!!!!」
真尋「へへ! 余裕余裕、ばっちこーい!!」
瑞樹『さあ、先頭の大和選手にライト前ヒット、次打者の三村選手に2打席連続の死球を与えてノーアウト1・2塁としましたが、日野投手、ここは何とか打ち取って1アウト』
モバP『ヒヤシヤしますね』
瑞樹『しかし、2点を奪われたキュート&クールチーム、1死1・2塁とまだまだ反撃のチャンスは続きます。パッションチームと同じように行われた、攻撃前の円陣が効きましたかね?』
モバP『かなり真剣な表情で選手に指示していましたから、マナミン』
瑞樹『フフッ、忘れてたのにw』
かな子「うう……お腹痛い……」
きらり「かな子ちゃん、お腹……赤ちゃん?」
かな子「ねぇよ!!」
きらり「冗談だにぃ☆」
莉嘉(私の知ってる、かな子ちゃんじゃないw)プルプル
真奈美「おしかったね、有香。どうだった?」
有香「押忍! 3球だけですが、木場監督の言っていた通り、球速は落ちてコントロールはよくなっているように感じました」
真奈美「そうか。ランナーコーチの蘭子からもサインがあったが、亜季もそう感じたようだから、間違いないな」
茄子「茜ちゃん、お疲れ?」
真奈美「ああ。そして、それをカバーしようと無意識にフォームが小さくなり、ストライクが増えてきた……今の彼女なら怖くないだろう、好きに振ってくるといい」ポンッ
晴「オッケー!」ブンッ
瑞
瑞樹『さあ、バッターボックスに7番の結城選手が入ります。ここは、どのような打席となりますかね?』
モバP『バントも手ですが、次が小梅ですからね。今の茜なら、晴でも当てることは確実。簡単にアウトを1つ与えるぐらいなら、好きに打たすでしょう』
瑞樹『なるほど。確かに、結城選手バッターボックスに入りますが、バントの構えはありません』
モバP『それよりも、茜の方が気になりますね。休憩が、あまり休憩になっていない。慣れない疲労感に、身体が戸惑っているのかもしれません。今で61球、残り14球で2アウトをとれるかどうか……』
渚「タイム!」
瑞樹『あっと、ここで女房役・愛野選手がタイムを取り、マウンドの日野選手の元へ向かいます』
モバP『間をとって、気持ちだけでも盛り返したいところですね』
渚「大丈夫、茜ちゃん?」
茜「うう……お腹が、空きました」グー
渚「それが原因なのw それなら、これが終わったら焼肉もご飯も食べ放題が待ってるから、そこまでもうちょい我慢だよ」
茜「! そうでした、プロデューサーとの焼肉がありましたね!!!」ググッ
渚「お、気合入ったね。その顔だよ、茜ちゃんは! コントロールとか気にせずに、私が構えるところで思いっきり腕振って、投げ込んできて。あとは私が何とかするから、さ! 頑張ろう!!!
茜「はい!!!!」
ファイトファイト!! ガンバレアカネチャーン ニョワーッ!!
瑞樹『激励を終え、愛野選手は守備位置へ。見るからに顔つきが変わりましたね、日野選手』
モバP『ええ。呼応するように声援を送る守備陣も、気合を入れ直していますね。さあ、勝負です』
晴「うう、何かやりづらい……けど、負けたくねぇ!」
茜「ボンバーッ!!」グァッ!
渚「とと!?」パシッ
あい「ボール! フォア!」
晴「そんで、ストレートのフォアボールかよー!! 茜ねえちゃん勝負しろよー!!」テクテクテク
茜「ハァ、ハァ……くっ、悔しいです!!!!」
渚(気合入り過ぎて、コントロール最悪だ……けど、速さは戻ってきてる! これなら)
真奈美「タイム……主審、交代だ」
渚「!?」
藍子「8番、白坂に代わりまして……代打、関」
瑞樹『おっと、この場面で代打です!! 1死満塁の場面、8番の白坂選手に代わり、ピンチヒッターに関選手が入りますが、Pさん!』
モバP『予想外過ぎて、パない!』
裕美(こ、こんな場面で……)ガタガタ
真奈美「裕美、大丈夫だ」
裕美「木場さん……」
真奈美「君がやってきたことを、私は知っている。だから、頼むんだ……サインはこちらで出す。その、1回だけでいい。練習の成果を、見せるんだ。努力家の裕美なら、絶対に出来ると信じている」
裕美「! ……はい、頑張ってみます」ニコッ
沙紀(……聞き様によっては、1回で確実に決めろって事にも聞こえるけど……黙ってよ♪)
のあ「さすがね、マナミン」
-この展開に、パッションチーム・片桐監督もタイムをかけ、伝令にナターリアを送りこんだ。マウンドに内野陣も集まり、ピンチのバッテリーを鼓舞する。
ナターリア「この試合が終われば、お肉ダ! ご飯ダ! スシダ! スシダ! スシダー!!!」
茜「うおおおおおおおおー!!!!!! ご飯! ご飯! ご飯! お茶づけ!! 気合いだー!!!!」
渚「この回は茜ちゃんに任せる、か。全く、早苗さんも燃えてるね♪」(残り10球だけど……)
友紀「なーに、どんなボールも鉄壁の守備陣が抑えてあげますって! そっちも頼むぞ外野―!!!!」 オオーッ!!!
美嘉「外野に飛んだら1点入んない?」
莉嘉「ねぇ、渚ちゃん☆」
渚「ん?」
莉嘉「裕美ちゃんも、莉嘉と一緒にバント練習たくさんしてたから、バント……スクイズするんじゃない?」
渚「おお、ナイス情報♪ そっか、まずは1点とりにくるのか……次はのあさんだから、カバーもできるし。うん、可能性高いね」
友紀「じゃあ、前進守備でいこう。けど、あまり極端にならない範囲で。警戒されちゃうからね。そんじゃ、気合入れて守るぞー!!」
ウオオオオーッ!!
すいません、今日はここまで! あとは週末で全部書ききります……仕事ってつらい!
どうも、作者です。続きを書きます。もうちょいだけ、頑張らせていただきたいです!
瑞樹『さあ、伝令を終えてナターリア選手がベンチに戻ります。ナインが守備に就き、代打の関選手がバッターボックスへ。パッションベンチ、まだ投手交代は行わない様ですね』
モバP『ええ、リードはしていますし、裕美の役割は守備の配置をご覧の通り、わかりやすいですからね。それに、コントロールの悪さは、当てようとするバッターには厄介ですよ』
瑞樹『しかし、押し出しの危険もあるのでは?』
モバP『その時こそ、交代でしょうね。最悪のパターンですが、まだ1点。茜には、それを恐れずに向かっていく気持ちをもって……まあ、そこは大丈夫か』
渚「茜ちゃん、しっかり腕振ってね!! バック、頼むよー!!!」ウオォーッ!
裕美(うう、気合十分……けど)チラッ
真奈美「……」コクッ
裕美(やれることは、やりたい……見ていて、応援してくれる人が、いるから。それは、野球も、アイドルも一緒!)
裕美「お願いします!」グッ
あい「プレイッ!」
渚(初球は外そうか……っ! これは、確定かな)サッ パパッ
茜(あ、あれは……私のサインじゃないですね!!)
友紀(おっ、内野用のブロックサイン……何か掴んだのかな)ススッ
きらり「にょ?」(もっと、前へいくのぉ?)ズズッ
瑞樹『守るパッションチーム、1塁の諸星選手と3塁の姫川選手が、前へ……前進守備をより強めます』
モバP『ええ、渚が気付いてサインを送ったのかな。まあ、裕美は頑張りだすと表情とかで分かりやすいけど、ここでもそれが出ちゃったか』
渚(裕美ちゃんのバットを持つ両手、右手と左手の間が、指数本分だけど空いてる……振るなら、ギュッと握らないと危ないのは、友紀ちゃんが最初に教えてくれた。離れるのは、バントの時だけ……のはず!)スッ ススッ
茜(これは私のサインです!!)コクッ
茜「ボンバー!!」グァッ!
裕美(わ、速いっ!)バシーンッ
あい「ボール!」
モバP『初球は、アウトハイのボール球。ややすっぽ抜けたようにも見えますが、まあサインでしょう』
瑞樹『ランナーにも、特別な動きはありませんね』
3塁ランナーコーチ・茄子「ない、ない、ないですよ~」
3塁ランナー・亜季(特攻の準備は整っております! いつでも指令を!!)ウズウズ
2塁ランナー・かな子(うう、お尻がさっきより痛くなってきた……)
1塁ランナーコーチ・蘭子「リー、リリリー、リーリーリー!」
1塁ランナー・晴「いや、満塁でそんなリードとれないって!」
渚「オッケー、ボールきてるよー!」ヒュッ!
茜「ありがとうございます!!!!」パシッ
裕美(本当に出来るかな……ううん、ダメ。これだけはうまく出来るって、自信もったでしょ!)グッ
莉嘉「茜ちゃーん、ファイトー☆」 ハイッ!!!!
莉嘉(うーん、さっきは練習だからああ言っちゃったけど……裕美ちゃん、バント、最後はうまく出来てたかなぁ?)
渚(次は外に、1球入れてみようかな。高さはいいから、外へ……)パパッ
茜「……」コクッ
裕美(結局、普通の送りバントはぜんぜんできなかったなぁ)
茜「ふんぬっ!」ブンッ
あい「ストライク」バシーンッ!!
渚「オッケー! ナイボッ!」ヒュッ
茜「はい!!!」パシッ
瑞樹『ストライクはいって、カウントは1-1』
モバP『そろそろですかね、動きがでてくるのは』
裕美(どうしても、飛んでくるボールを待ちきれなくて……中途半端に前に押し出して、どこにいくか分からない打球ばかりで、へたくそ……これなら役立てるかもって自分から始めたのに。ちょっと、泣いちゃったっけ)スッ ヒュンッ
小梅「が、頑張って裕美さん!」 ファイトー!!
フェイフェイ「いい球狙い撃ちダヨー!」 イケルイケルー!!
裕美(それでも、応援してくれる人はいる……ほんと、アイドルと一緒だ。フフ、だから諦めずにすんだのかも)
-中途半端は、いけないね……なら、押し通せばいい。待つだけじゃ、嫌なんだろう? 押しの強さは悪くない、野球もアイドルもね-
渚(打席を外しての素振りも、軽い……ここまでされると怪しい。けど、速さが戻ってきている茜ちゃんのボールを打ち返せるとは思えない。前進守備は変えないよ?)チラッ
早苗(ここはバッターに近い渚ちゃんに任せるわ)コクッ
真奈美(やっと目を離したね)サッ
蘭子(!)ピンッ
蘭子「リー、リリリー、リーリーン!」
晴「! だ、だから、リードしんどいって!!」
裕美・亜季・茄子・かな子・晴(きた、蘭子ちゃん(殿・ねぇちゃん)のリーン1回……作戦開始のサイン!)
渚(インハイに、ボールでもいいから……)スッ、パパッ
茜(……何か、背筋がピリピリしてきました!!)コクッ スッ
裕美(できる、できる……待つのも、振るのもダメダメだけど……ボールは見えてるもん!!)
茄子「ない、ない、ないですよ~」
亜季「……」ジリジリ
友紀「……」グッ
茜「――ふっ」グァッ
茄子「ゴー!!」
亜季「サーッ!」ダッ
瑞樹『ここで3塁ランナースタート!! 関選手、バントの構え! スクイズです!!』
モバP『やっぱりか!!』
友紀「走ったー!!」ザザッ!
きらり「にょわ!」ダーッ!
美嘉「莉嘉、ファーストカバー!」タッ
莉嘉「うん!」タッ
渚(ここでか!! くっ、ここから外すのは……っ!?)
茜(無理、です!!)ビュッ!!
裕美(うん、見える……真ん中高め! 来るのは、待たない!!!) グンッ
ボンッ
友紀「なっ!!!?」ザザッ
瑞樹『関選手、高めのボールを……強くバントー!!! 浮き上がったボールが、猛ダッシュしてきた姫川選手のやや左頭上を飛び、地面に落ちる!! 軟球は強く跳ね、そのままサード前まで転がっていくー!!』
モバP『プ、プッシュバントスクイズ!?』
真奈美「よしっ!」
沙紀「亜季さん、滑らなくていいっすよ!! 余裕っす!!」
美嘉「くっ、何それ!?」タタタッ…パシッ
美嘉(ホームは!?)バッ
亜季「大和、着艦!」タンッ
美嘉「ありゃっ★」
友紀「美嘉ちゃん、ファースト!! まだ間に合う!!」
美嘉「! 分かった!」ヒュッ!
瑞樹『大和選手、余裕のホームイン! そして、サードバックアップの城ヶ崎美嘉選手、ファーストへ送球!』
モバP『バントの時に体勢を崩した裕美は、まだファースト着いていませんよ! これは……ああ!?』
裕美「くぅっ!!」タタッ タンッ!
莉嘉「間に合えっ☆」パシッ!
恵磨「っ……アウトー!!!」
美嘉「よっし★」
瑞樹『ファースト、ギリギリ間に合いました! 関選手は1塁アウト!!』
モバP『や、やりやがった!!』
瑞樹『え?』
渚「――バックホーム!!!!」
莉嘉「え!?」
かな子「ふっ、ふっ、ふっ!」ダダダッ
瑞樹『な、なんとセカンドランナーの三村選手も、サードを回ってホームへ走っているー!!!』
茄子「ちゃんと回してましたよ~♪」グルグルグル~
莉嘉(り、莉嘉の肩じゃ)
きらり「莉嘉ちゃん!」ニョワッ!
莉嘉「! きらりちゃん!!」ヒュッ
きらり「ほいっ♪(パシッ) にょわーっ!!!」ドグァーッ!!
亜季「かな子、左です!! スライ!!」サッサッ
かな子「えーいっ!!」ドザーッ!!
渚「よしっ!!」-ドバァン!!
ドシャァッ!!
かな子「わっ!」ドンッ
渚「ぐっ!?」ドザッ
瑞樹『滑り込む三村選手と、愛野選手、接触!! タイミング的には、諸星選手の送球を捕った愛野選手のキャッチが間に合った様に思えましたが……あっと、愛野選手ボールをこぼしている!!』
あい「セーフ!!!」
かな子「や、やった!! あ、いたた……えへへ♪」
渚「う、うう……やられたよ、もうっ! あ、つつっ……」
裕美「や、やった!! うまくできたよ、私!!」
蘭子「……フフッ、うん。やったね、裕美ちゃん!!」
裕美「えへへ♪」
真奈美「いい笑顔だ、裕美」フフ
ヤッター!! BANZAI!! イェーイ♪
瑞樹『キュート&クールチーム、代打・関選手のツーランスクイズにより、同点!! 2対2となりましたが、Pさん!!』
モバP『いやぁ、一瞬の間に予想外の事が起き過ぎて訳わかんないですね!』
瑞樹『わかるわ!』
モバP『とりあえず、裕美のプッシュバントとかな子の走塁がお見事でした。どちらもサインプレーでしょうが、きっちり応えましたね。かな子は、見ていてちょっとハラハラしましたが』
瑞樹『パッションチームも、落ち着いて対応したのですが……』
モバP『相手の策略が1枚上手でしたね。無理せずに1アウトをとりましたし、きらりのロケットみたいな送球でホームはギリギリの勝負となりましたが、それも相手の動きに合わせた、後出しの守備。その遅れの分、防ぎきれませんでした』
瑞樹『なるほど。さあ、試合は振り出しに戻りました。残り3イニング、はたして勝負はどうなるのでしょうか!?』
モバP『いや、まだ1アウト残ってますよ?』
瑞樹『……わかってるわ///』
-この後、同点にまたも再燃血した日野茜、9番・高峯のあを6球で打ち取り、2死2塁のピンチは何とか守りきって4イニングを投げ終えた。
【4回の裏・結果】
4番 大和 右安打(2球目)
5番 三村 死球(1球目)
6番 中野 中直(3球目)
7番 結城 四球(4球目)
代打 関 遊犠打②(3球目)
9番 高峯 中飛(6球目)
注)=ツーランスクイズは一般的な通例に従い、打者の2打点として扱います。
【5回の表】
藍子「5回の表、守備につきますキュート&クールチーム、選手の交代ならびに守備位置の変更をお知らせします」
早苗「お、きたきた! さて、誰がマウンドに……って、そうきますか」
藍子「ライトの白坂に代打いたしました関が、そのまま入り、ライト。キャッチャー、大和に代わりまして、中野。サード、中野に代わりまして、高峯。ピッチャー、高峯に代わりまして、大和。4番・ピッチャー・大和。6番・キャッチャー・中野。8番・ライト・関。9番・サード・高峯。以上となります」(ふぅ、みんなを呼び捨てにするの、慣れないです)
亜季「ふっ!」シュァッ
有香「押忍! ナイスボール!!」バンッ
瑞樹『ここで守備が大きく変更。ピッチャーにキャッチャーだった大和選手が入り、キャッチャーも中野選手に交代しますね』
モバP『のあさんの右サイドスローに慣れてきたところで、左オーバースローの亜季に交代とは、やりづらそうですねぇ。しかも、投球練習でみた感じでは、亜季の投げるボールはのあさんより速いですよ。また慣れるまでは動きが静まりそうだ』
瑞樹『キャッチャー・中野選手のリードも気になるところです』
早苗「どうする、友紀ちゃん?」
友紀「うーん、とりあえずこのイニングは様子見かな。たぶん、亜季さん以外にはもう投げないだろうし。出来る限り球数を投げさせよう! まだ同点だ、凹まずにいくぞー!!!」 オーッ!!
いつき「友紀ちゃーん」タタッ
友紀「あ、お帰り。渚ちゃんは、どう? 清良さんはなんて?」
いつき「……」フルフル
友紀「あいたた……これは、まいったね」
亜季「せいっ!!」グァッ!
美嘉「やっ!」ボスッ
のあ「……」パシッ シュッ
かな子「はい!」バシィッ
恵磨「アウトー!!」
モバP『のあさん、守備うまっ!』
美嘉(うーん、茜ちゃんよりは遅いかな★ けど、なんかボール離すとこが見にくいかも)
亜季「ふっ!!」シュァッ
巴「!」ググッ
あい「ストライク! バッターアウト!!」パシーンッ
巴(最後、ちょっと曲がりおった……スライダーか)
亜季「はっ!」グァッ!
莉嘉「ほっ☆」コンッ
有香「押忍! 私がいきます、はっ!」パシッ シュァッ
かな子「はいっ!」パシッ
恵磨「アウトー!!!」(アタシ、仕事多くない?)
瑞樹『代わった大和選手、3人をあっさり打ち取りました』
モバP『やはり打ちづらそうですね。ただ、1人1人しっかりとボールを見ていました。情報収集でしょうね』
友紀「うーん、様子見過ぎたかな?」
莉嘉「うう、正面に転がしちゃったぁ! でも、ボールは茜ちゃんよりは遅いから、当てるのはできると思ったよ☆」
美嘉「うん、あとちょっと見えづらいかな。けど、あんまり端っこギリギリのボールはなかった★」
早苗「そして、変化球はそこそこ曲がるスライダーっと……この情報で残り2イニング、何とか攻略するしかないわ」
友紀「うん、その為にも……この回の守備だね!」
【5回の表・結果】
7番 城ヶ崎(美) 三ゴロ(7球目)
8番 村上 見三振(6球目)
9番 城ヶ崎(莉) 捕ゴロ(4球目)
【5回の裏】
藍子「5回の裏、守備につきますパッションチーム、選手の交代ならびに守備位置の変更をお知らせします」
真奈美「……おや?」
藍子「キャッチャーの愛野に代わりまして、斉藤。ライト、真鍋に代わりまして、日野。ピッチャー、日野に代わりまして、真鍋。3番・キャッチャー・斉藤、4番・ピッチャー・真鍋。6番・ライト・日野。以上となります」
洋子「うう、私キャッチャーなんて準備してないよ?」
いつき「アクシデント発生だよねぇ。けど、なっちゃった以上はしょうがいない!! やっちゃおうじゃないの、私達、夫婦で!」
洋子「夫婦ってw……まあ、やるっきゃないね! よっし、捕れるとこにバンバン投げてよいつきちゃん!!」
いつき「おっけー!」
友紀(うーん、本当なら疲労している茜ちゃんをベンチに下げたかったけど……まだ2人の起用があるし、何とか頑張ってもらおう!)
茜(……)グゥ~ッ
瑞樹『パッションチーム、投手交代と合わせて、キャッチャーが代わりますが……これは?』
モバP『おそらく、アクシデントでしょう。4回の裏、ホームでのプレー時にどこか痛めた様子でしたからね。大丈夫かな……』
瑞樹『ん? 何、ナターリアちゃん……! 今、情報が入ってきました! 愛野選手、酷くはないですが、やはり怪我の様です!』ペラッ
モバP『やっぱりか! どこです!? 腕か、足? それとも腰とか背中を!?』
瑞樹『左手首の打撲と爪の損傷、との事です』
モバP『ん? えらいピンポイントだな。ミットをつけるのに、そんなところ接触……』
――「にょわーっ!!!」ドグァーッ!!
――「よしっ!!」-ドバァン!!
(ピキッ)
瑞樹『……』
モバP『……誰も悪くない、これも野球です!』
瑞樹『その通りね。あ、真鍋選手の投球練習が終わったようですね! まもなく、プレイ再開です! キャハっ☆』
―急遽、捕手での出場となった斉藤洋子。だが、同じパッショングループ・運動好きで共演も多い真鍋いつきとのバッテリーが功を奏した……
いつき「やっ!」シュンッ ククッ
かな子「わっ!?」ブンッ!
あい「ストライク、バッターアウト!」
洋子「オッケー!! いつきちゃん、ナイピー!!」ハイタッチ!
いつき「いぇーい!!」パァンッ!!
瑞樹『空振り!! 真鍋選手、2死1・3塁のピンチを迎えましたが、5番・三村選手をフォークで空振り三振に打ち取り、スリーアウト・チェンジ! アクシデントから発生した急造バッテリー、何とか無失点で切り抜けました!』
モバP『球威・制球に突出したものは感じませんが、落ちるボールは投げられるだけで脅威です。カーブも投げていましたし、茜の速球だけに慣れたキュート&クールチームは対応しきれませんでしたね。次の回にどこまで合わせられるのか……お互いに、ポイントです』
友紀「ふぅ、何とかなったぁ」
早苗「お疲れ様!! さあ、反撃開始よ!!」
【5回の裏・結果】
1番 吉岡 一直(3球目)
2番 楊菲菲 中安打(5球目)
3番 藤本 左安打(2球目)
4番 大和 中飛(6球目)【3球目に楊菲菲、三盗成功】
5番 三村 空三振(4球目)
【6回の表】
藍子「6回の表、パッションチームの攻撃は……1番、サード、姫川」
友紀「はいはーいっと!!」ブーンッ
瑞樹『試合も終盤6回、パッションチーム先頭は1番からの好打順です。姫川選手、意気揚々とバッターボックスに入ります』
モバP『友紀から始まるこのイニングで、1点でも多く点をとりたいですね。というか、このイニングで点をとらないと追い込まれてしまいますよ。亜季と有香のバッテリーも分かっているのでしょう、投球練習前の打ち合わせは真剣でした』
有香(正直、この人をアウトにすれば勝てる……それが1番難しい打者だけど)パッ パパッ
亜季(とにかく、きわどいところを狙って……最悪、四球でもいいくらいで!)コクッ
友紀(甘い球なんて投げてくれないだろうけど、のあさん程コントロールはない……内に入ってくるボールで、少しでも高かったら狙う!)ギュッ
亜季「はっ!」シュァッ
あい「ボール」パーンッ
友紀(初球、アウトローに真っ直ぐ、外れてボール球……思いっきり様子見だね。こりゃ、内には投げてくんないかな?)
亜季「ふっ!」グァッ
友紀「」キンッ
あい「……ファール! キャッチャー、ボールだ」
有香「ありがとうございます」(外の高め、ボール気味だけど振ってきた……高め狙いかな)
友紀「……」
亜季「せいっ!」シュッ
友紀「っ」ググッ
あい「ボール」パシィン
有香(外の高め、止めたけど振りそうになった……やっぱり高め狙いですね。それとも、誘い? けど、外ばかりも……それなら!)
亜季(内のスライダー……了解であります!)「はっ!」スッ グァッ!
有香(おお、今日1番の)
友紀「どんぴしゃぁっ!!」バシィッ!!
亜季・有香(やられた!?)
瑞樹『打ったぁ! 打球はショートの頭上を』
バシィッ!
沙紀「よっしゃぁっす!!」
瑞樹『やぶらなーい!!! なんと、ショートの吉岡選手、またも姫川選手の打球をジャンピングキャッチ!! ファインプレーで1アウトー!!』
友紀「ま、また!? がっでーむ!!」(ヘルメット)バーンッ!!
早苗「うわ、やっばぁい」
いつき「くっ、何とかきらりちゃんまで回そう!」
モバP『インローのスライダー、読み通りだったのでしょう。左中間突破の長打という打球でしたが……もう、打ったところが悪いというか、今日は沙紀との相性が悪いとしか言えないですね。勝負事にはよくある事とも言えますが……』
真奈美「ふむ、運はこちらの方が良い様だ」
茄子「ですねぇ♪」ニコ
―パッションチームの大黒柱をアウトにとった大和亜季、このあとランナーを出すも……
亜季「はぁっ!」シュッ
いつき「やっ!」パシィーンッ!
のあ「……っ」バシィ クル シュァッ!
かな子「はいっ!」パーンッ
恵磨「ア、アウトー!!!!」 オオオーッ!!
瑞樹『高峯選手、真鍋選手の鋭い打球をなんなく捌き、1回転スロー! 華麗なプレーでスリーアウト・チェンジ! パッションチーム、粘ってスコアリングポジションまでランナー進めるも、無得点で終わりました』
モバP『何でのあさん守備あんなにうまいんだ……』
【6回の表・結果】
1番 姫川 遊直(4球目)
2番 北川 投安打(1球目)
3番 斉藤 二飛(4球目)【初球に北川、二盗成功】
4番 真鍋 三ゴロ(7球目)
【6回の裏】
いつき「ほっ!」シュァッ ククッ
有香「くっ!」ブンッ
あい「ストライク、バッターアウト!」
瑞樹『あっと、最後はまたもフォークで空振り三振! 6回の裏、相手の攻撃を好リードでうまく封じた勢いをもち打席に入った中野選手、落ちる球に封じられました!』
モバP『やっぱフォークってすげぇなぁ、投げられるいつきはもっと凄いわぁ』
藍子「キュート&クールチーム、選手の交代をお知らせします」
モバP『お?』
藍子「7番、結城に代わりまして……代打、鷹富士」
茄子「茄子、いきまーす♪」
真奈美「ああ。しっかりと振ってきてくれ」
晴「オレの分までがんばってくれよ、茄子ねえちゃん!」
瑞樹『ここで代打として、鷹富士選手が起用されますが、Pさんこれは……』
モバP『ええ、先程の勢いが消えるのを嫌がって、あきらかに狙ってきましたね。いや、願っているか』
早苗「うーん、なんかやな予感が……私達も神頼みしとこっか?」
仁奈「神様の気持ちになるですよ……神様って、なんでごせーますかね?」
早苗「……わ、わかりません」
いつき(なんか妙な感じがする……けど、恐い感じはしないや)
洋子(あんまりスポーツやるイメージないなぁ、茄子さんって。普通にやればいいよね?)パパッ
茄子(当たりますよーに、当たりますよーに)プルーン プルーン
――
いつき(あっさり2球で追い込めた♪)
洋子(そんなに早いスイングじゃないや、晴君の方が恐かったかも。でも、当てられたくないから、念のためにフォークでね)パッ パパッ
いつき(おっけ)コクッ
茄子(むむむぅ)プクゥ
瑞樹『バッテリー、2球で追い込みました。対する鷹富士選手、全然当たらなくて、ややおこです』
モバP『周りがどう感じていようと、自分の力で真剣に取り組むところが茄子さんの言いところですよね。だから、幸運が訪れるのかもしれません』
いつき「やっ!」シュァッ ククッ
茄子「えーいっ」プルーンッ
あい「ストライ……ッ!」
洋子「ああっ!?」パスッ
瑞樹『ああーっと!? 鷹富士選手が空振りしたフォークボールを、キャッチャー・斉藤選手が後逸!! ボールはバックネット付近まで転がっていきます!!』
茄子「?」キョトン
真奈美「1塁へ走るんだ、茄子!!」
茄子「! は、はーい」タタタッ
瑞樹『斉藤選手、なんとか追いつくも……すでに鷹富士選手は1塁到達! 振り逃げで出塁! 1死1塁となります』
モバP『こうなりましたか! わざわざフォークで決めなくても……まあ、ストレートならストレートなりに何か起きてそうですが』
茄子(むぅ、何だか腑に落ちないなぁ)
きらり(ぷくってしてる、茄子さんかわうぃ☆)ニョワァ
いつき(もうこれ以上は!)シュアッ
裕美「えいっ」コンッ!
友紀「はい、あたし! ファースト!!」パシッ シュッ!
莉嘉(バントシフトの為、1塁ベースカバー)「はい☆」パンッ
恵磨「アウトー!!!」
裕美(ふぅ……今度は普通の送りバントになっちゃった)タタッ
友紀(またプッシュ……警戒して、やや下がり目でいてよかった。もしかして、それしかバントができないのかな?)
瑞樹『関選手、きっちり送って2死ながら2塁にランナーが進み、ここで高峯選手がバッターボックスに入ります』
モバP『守備で好プレー連発も、打つ方では2打席ノーヒットですが、しっかりとらえて外野まで飛ばしています。油断は禁物ですよ』
瑞樹『パッションチームも警戒しているのか、外野もあまり前進せず、内野がやや深めの守備位置をとっています』
友紀(今更だけど、9番にあんな人を置くとか、真奈美さんえげつない!)
のあ「……」ヒュンッ ヒュンッ
洋子(スイング速いなぁ。けど、表情からは今イチ狙いが分かんない……よし、ちょっとパターン変えてみよう!)パッ パパッ
いつき(お、初球からフォーク? 面白いね)コクッ
茄子「りーりーりりーりー♪」
美嘉(かわいいなぁこの人)
いつき「やっ!」シュァッ ククッ
のあ(それよっ)ヒュンッ
カキーンッ!!!
洋子「嘘!?」
モバP『フォーク狙いかよ!!』
瑞樹『初球打ち!! 落ちるボールを救い上げた大飛球が右方向、ライトへー!!!』
モバP『こ、これはー!?』
茜(……うう、お腹空きました。こんな疲労感、初めてです)グゥ~
莉嘉「いったよ茜ちゃーん!!!」
茜「ふぇ?」
―――→○ ギューン
茜「あ、あれは……あれは!!!?」ボンヤリ……
http://postimg.org/image/oojpv9cjd/
茜「!! おむすびー!!!」ドンッ!! ※)軟球です
瑞樹『大きなあたりは勢いとまらず、これはギリギリですがスタンドまで……!?』
茜「トラーイ!!!」ドガッ、バシィッ!!
瑞樹『いや、捕りましたー!!! スタンドイン寸前、猛スピードで駆け付けたライト・日野選手が、大ジャンピングキャッチ!! フェンスにぶつかりましたが……落としていません、しっかり胸に抱きしめ、ああ、嬉しいのか口づけしていますね。スーパープレーで、スリーアウト・チェンジです!!』
モバP『……今、2メートル近く跳びませんでした?』
瑞樹『……今更、小さなことで気にしちゃダメよ』
モバP『ですね。さあ、いよいよ最終回の攻防だ!』
……ペッ! チョット、コレニセモノジャナイデスカー!!!!
のあ「……全力、ね」フフッ
【6回の裏・結果】
6番 中野 空三振(4球目)
代打 鷹富士 振逃(3球目)
8番 関 三犠打(2球目)
9番 高峯 右飛(1球目)
すいません、決めたかったけど今日はここまで! 月~火曜日には終わりっす!!
作者です。ようやくゲームセットできます……長々とすいません。
【7回の表(最終回)】
藍子「7回の表、守備につきますキュート&クールチーム、選手の交代ならびに守備位置の変更をお知らせします」
瑞樹『さあ、最終回! 泣いても笑ってもハピハピしてもこのイニングで終わりですね、Pさん』
モバP『ええ。まずは守るキュート&クールチーム、裏でサヨナラを決める為にも何とか無失点に抑えていきたいところです。ただ、前のイニングで亜季が少し捉えられつつあったので、すんなりといけますかねぇ』
藍子「レフト・結城に代打いたしました鷹富士が、三村に代わり、ファースト。レフトに、ライトから代わり、関。ライトに、神崎。サード、高峯に代わって、三村が入ります。5番・サード・三村、7番・ファースト・鷹富士、8番・レフト・関、9番・ライト・神崎。以上となります」
瑞樹『おっと、守備にいくつか変更があります。内外野で交代・変更があり、高峯選手がベンチに下がりましたね』
モバP『ええ……表情からは分かりにくいですが、のあさん、けっこう疲れていたのかもしれませんね。投手と守備負担の多い三塁をこなしていましたから』
のあ(……)フゥ
真奈美「フフ、大活躍だったじゃないか。少し、君らしくない表情も見れて、新鮮だったよ。お疲れ、のあ」
のあ「……そうね。ありがとう、マナミン」
真奈美「それは、忘れてくれ///」
のあ「……照れるなら、何故引き受けたの?」フフ
真奈美「まあ、それは……約束を破る方が、私の意義に反する、と言おうか。とにかく、好きでやった訳じゃないよ」
のあ「そう?」
真奈美(まさか、録音されているとはね……全く)
カチッ―ああ、それぐらい、訳もないさ……いつでも、最高のマナミンを響かせよう―カチッ
??「ミーンミンミンミン……お酒の席とはいえ、珍しく油断しましたね真奈美さん。これは、まだまだ始まり。これから、ウサミン星の為に働いてもらいますよぉ♪」
楓「菜々ちゃん、応援ベンチの端っこで何してるの?」トロン
菜々「ウサ!? なな、なんでもないですよー! ちょっと……そう! ウサミン星と電場の送受信をしていただけですから、キャハっ☆」
楓「? それはそうと……はい、もうすぐご飯だけど、その前に一杯どうぞ♪」 ⊃(エ○ス350ml缶)
菜々「あ、これはどうも~♪」プシッ
【ピアニカ隊】千枝・舞・千佳・薫・こずえ「……」キョトン
菜々「はっ!?」
楓「はい、いっき♪ いっき♪ いっき♪ いっき♪ ヒック♪」
―――
亜子AP「ちひろさん、あれは?」●REC
ちひろP「……カットよ」
―――
グアラニョワガキーン!!
亜季「あ!?」
有香「い!?」
きらり「う?」
―ヒュンッ-
里奈「えお?」
ドンッ!!
瑞樹『しょ、初球をフルスイング!! 諸星選手の打球、すさまじいライナーは低空飛行のまま左中間をひとっ跳びで、フェンス直撃っ!!』
モバP『ストレートが高めに浮きましたね……スライダーのすっぽ抜けかな? にしても、あぶねぇ……あと少しで、里奈の頭にめりこんでたぞ、あの打球』
里奈「こ、こわぁ~!!」タタタッ
瑞樹『数拍遅れて動き出したセンター・藤本選手……今、打球を処理してショート・吉岡選手へスロー。打った諸星選手は、巨体を楽しそうに弾ませて、悠々2塁へ進撃、スタンディング・ダブル!! 最終回、パッションチームはノーアウト2塁と絶好のチャンスメイクです!!』
モバP『さて、ここで気になるのが、まだ2名残っているパッションチームの選手交代ですが……』
藍子「パッションチーム、選手の交代をお知らせします」
瑞樹『おっと、日野選手のところで、代打の様ですね』
モバP『やはり。先程の守備、ベンチに戻る茜に元気がありませんでしたから。最後のジャンピングキャッチで、どこか痛めたのかもしれません』
瑞樹『心配ですね……』
茜(お腹が空いて力がでないです……)シュン
友紀「三角座りで小っちゃく丸まる茜ちゃん……アリだね!」
洋子「何がよ……ほら、茜ちゃん。お姉さんが食べ物をあげよう! ちょうど、リュックの中に1個残ってたからね」
茜「食べ物!? ありがとうございます!!!」ガバッ
洋子「はい、ウ○ダーインゼリー♪」
茜「……」ズズー
友紀「何か拗ねてない?」
洋子「何で!?」
早苗(ちょっと分かるわw)「さて……忙しくなるかな」
藍子「6番、日野に代わりまして……代打、市原」
仁奈「はい!!!」
瑞樹『日野選手に代わる代打は、なんと最年少の市原選手です!』
モバP『代打として使ってきましたか、しかもチャンスの場面で……なかなかの博打とも見て取れますが、実は理に適ったところもあります』
瑞樹『というと?』
モバP『あの身体の小ささですからね、ストライクゾーンがその分、狭いんですよ。やや大柄で、仁奈と40センチ近い身長差がある亜季からすれば、尚更です』
瑞樹『なるほど。ということは、パッションベンチの狙いは四球ですか?』
モバP『考えにはあるでしょうね。ただ、僕は仁奈が、試合が決まってから毎日バットを振り続けていたのを知っています。それは、早苗さんもね……ストライクは、振らせるでしょう』
瑞樹『フフ、成程。ちなみに送りバントは?』
モバP『うーん、当てるだけだとボールの力で押し切られて、ファールになりそうですね。下手に小技に頼るより、思いっきり振り切った方が期待できます』
瑞樹『成程……さあ、市原選手が左のバッターボックスに向かいます。注目の打席です!』
美嘉「頑張ってね、仁奈ちゃん★」フヒヒ
仁奈「はい!! よい場面で美嘉お姉さんにつなげてみせますよ!!! 素振りとイメージのトレーニングはバッチリでごぜーますからね!!!」フンス!!
有香(さて、これは……どうしよう。普通にいけばいいかな? バントの気配はなしで、ランナーにも特別な動きもなしっと……絶対に当てないで下さいね、亜季さん!)パッ パパッ
亜季(ううむ、小さい……うむ。内は、避けましょう)コクッ
ワーッ!\カットバセー ニーナ! ニーナ! ニーナ!/ガンバレー!
仁奈(……鈴木大地の気持ちになるですよ!!)ヒュンッ ヒュンッ
※鈴木大地=千葉ロッテの新鋭レギュラー内野手。静岡県出身・右投左打。低弾道の鋭い打球を左右に放てる打撃と堅実な守備が特徴。2014年、作者の注目。
モバP『今、誰かどうでもいいこと言いませんでした?』
瑞樹『さあ?』
あい「プレイ!」
亜季「……ふっ!」シュァッ
仁奈「っ」ピクッ
あい「ストライク!!」バシーンッ
有香「押忍! ナイスボールです!!」シュッ
亜季(ふぅ、何とか入った)パシッ
仁奈(は、はえぇですね)プルプル
瑞樹『初球、アウトコース真ん中に決まってストライク。市原選手、少しプルプルしてますが』
モバP『思ったより速くて驚いたのかな。練習では、対戦する投手は同年代の子がほとんどだったからなぁ……けど、亜季はやっぱり投げにくそうですね。おそらく内には投げられないだろうから、何とか外のボールを、とにかく振り切ってほしいですね』
仁奈(少しこわい……けど、せっかく使ってもらったのに、何もせずには終わらないですよ!!)ヒュンッ! ヒュンッ!
有香(振りは結構、鋭い。ふむ……)パッ パパッ
亜季(お? 有香殿は慎重ですなぁ)コクッ
仁奈(次は、どんなボールでも振ってみせます!)
亜季「……はっ!」シュァ
有香(よし、要求通り! 外のボールゾーンから、曲がって)
仁奈「うりゃーっ!」ヒュンッ!
ボンッ
有香(振って、当てた!? けど……)
仁奈「あう!?」
瑞樹『市原選手、打った! 打球は、投手の右手前でワンバウンド!! キャッチー、いや、ピッチャーゴロ、ですが……』
モバP『叩きつけた形になって、バウンド、かなり高いですよ!!』
早苗「走って、2人ともー!!」
きらり「にょわ!」ダダッ
仁奈「はいっ!」タタタッ
亜季「くっ、こんなに弾むなんて! 早く……よし!」パシッ
有香「サー、いや、ファースト!」
亜季「っ、はっ!」ヒュッ!
仁奈「とうっ!」バッ ザザー!
茄子「はいっ」パシッ!
恵磨「……セーフ!!!!」
仁奈「よっしゃーでごぜーます!!!」
茄子「フフ……あっぱれ、仁奈ちゃん♪」
ワーッ!! ヤッタゼニナチャーン!! カワイイー!!!
瑞樹『1塁、セーフ!! 市原選手、激走&ヘッドスライディングで1塁間に合いました! 諸星選手も3塁へ進み、これでノーアウト1・3塁! パッションチーム、代打成功でさらにチャンス拡大です!!』
モバP『面白いですねぇ。今のは一瞬ですが、色々なプレーが絡み合って生まれた結果ですよ!』
瑞樹『と、言いますと?』
モバP『まずは、仁奈の打撃ですね。外のボールからストライクになるスライダー、本人は真っ直ぐのタイミングでとにかく振りきっただけでしょうが、うまくバットに合い、叩き付ける打球を生みだしました。真っ直ぐなら振り遅れかもしれません』
瑞樹『成程。慎重に、変化球を使ったのが逆効果になったと?』
モバP『結果的には、ですが。それと、有香の送球指示がはっきりせず、亜季の1塁への送球が遅れたのも痛かったですね』
瑞樹『バウンドする打球と一緒に、きらり選手の走塁が目に入りましたかね』
モバP『でしょうね。きらりのスタートは確かに遅れていましたが……最も、この辺は慣れている人でも迷うところなので、ミスをしたというのも酷ですが。とにかく、逃げずに挑んだフルスイングと全力疾走が、仁奈に好結果をもたらしました』
瑞樹『そうですね。さあ、攻めるパッションチーム、ここで追加点をとれるか。キュート&クールチームは、この大ピンチをどう防ぐでしょうか!?』
藍子「ファーストランナー、市原に代わりまして、ナターリア」
瑞樹『おっと、出塁した市原選手に代えて、ナターリア選手が代走として入ります!』
モバP『ここぞとばかりに攻めてきますね、パッションベンチ』
仁奈「あとは頼みましたよ!」タッチ!
ナターリア「オッケー! 任せられたヨ!」タッチ!
藍子「バッターは、7番、ショート、城ヶ崎・美嘉」
美嘉「はーい★」(仁奈ちゃんが私の為に作ったこのチャンス、逃さない!!)ゴゴゴ
真奈美「ここは無理をすれば傷口が広がる……美嘉の情報はマキノもあまり集められなかったが、大物打ちではあるまい。1つずつアウトをとりにいこう」スッ ターイム!!
……
瑞樹『さてこのピンチに、キュート&クールチームは伝令を使い呼吸を整えましたが、その後の守備位置は……さほど前にはきません、中間守備ですね』
モバP『確実に1アウトをとりにいく、運が良ければセカンドでゲッツー狙いですかね。1点なら仕方がない、逆に言えば1点なら取り返せるという自信の表れでしょう。そんな監督の意図に、さて、バッテリーはどう答えますか』
亜季(ピンチですが、落ち着いて……まずは、1つを)
有香(とにかく、長打は厳禁。転がさせて内野ゴロをとるのが理想だから……低めを)パッ パパッ
亜季(了解であります!)コクッ
亜季「……フッ」グァッ
ナターリア「♪」タッ!
亜季「!?」シュッ
瑞樹『1塁ランナー走った!!』
有香(くっ、初球から!)グッ
美嘉「低目きたーっ★」バシーンッ!!
瑞樹『城ヶ崎美嘉選手、ヒッティング!! 打球はライナーでレフト前へ……関選手の前に、落ちる! レフト前ヒット! その間に、3塁ランナー・諸星選手は悠々ホームイン!!』
きらり「はぴはぴぃ♪」ズンッ
有香「く……っ!? レフト、サードサード!!」
ナターリア「~♪」タタターッ
瑞樹『さらにスタートをきっていたナターリア選手、2塁も回った!! 関選手は……あっと、打球の処理に手間取っている! ようやく拾うも、中継ショートへ返すだけ。パッションチーム、待望の追加点をとって、なおノーアウト1・3塁!!』
モバP『盗塁1つでかき回したなぁ、ナターリア。美嘉は得意の低め打ちがようやく出ましたね、ナイスバッティング!』
瑞樹『ナターリア選手、盗塁はサインでしょうか?』
モバP『いえ、単独スチールでしょう。走った時、早苗さんが昔のギャグ漫画みたいな顔で驚いてましたから』
ナターリア「へへ~! みんな見たカ!? ナターリア凄いデショ!」サインヲミナサイ、サイン!! マァマァイイジャン♪
美嘉「やったよ仁奈ちゃーん★」ミカオネエチャンスゲェデス!! チョット、リカハ⁉
亜季「うう……」ハァ ハァ
有香(あ、亜季さん……いつの間にか、肩で息してる!)
真奈美「全く、やられたね……予想外があるから、真剣勝負なのだが。しょうがない、これは使いたくなかったが」
藍子「キュート&クールチーム、選手の交代をお知らせします。投手、大和に代わりまして……鷹富士。ファースト、鷹富士に代わって、大和。4番・ファースト・大和。7番・ピッチャー・鷹富士。以上に代わります」
瑞樹『Pさん、これは……』
モバP『真奈美さんらしくないですが、まあ……運頼み、でしょう。普通なら笑い話ですが、その実現性があるのがおそろしい』
茄子「えい、カコボール!」プルーン
有香(お、遅い……けど届くし、ストライクだ。コントロールはいいかな?)パフッ
巴「お、面白いことしてくるの……女神の幸運なんて、うちらの実力で弾き飛ばしたるけん! いくで莉嘉!!」
莉嘉「おうよ☆」
【7回の表・結果】
5番 諸星 中二塁打(1球目)
代打 市原 投安打(2球目)【代走→ナターリア】
7番 城ヶ崎(美) 左安打①(1球目)
【投手交代 大和→鷹富士】
8番 村上 遊直(3球目)
9番 城ヶ崎(莉) 捕飛(2球目)【スクイズ失敗・ナターリアも3塁飛び出しアウト】
巴・莉嘉「……」
友紀「どんまい! さあ、最終回締めていくよ!!!」ニコッ
巴・莉嘉『姐御!』ジーン
ナターリア「イイハナシダナ!」
早苗「……まあ、ね。でも、本当に喜ぶのは勝ってからよ!!」オーッ
【7回の裏】
瑞樹『さあ、いよいよ7回の裏、本当の本当にラストイニング。パッションチームが1点リードで迎える展開となっております。なお、代走で出ましたナターリア選手は、そのままライトに入っています』
モバP『元気いっぱいに芝生を走っていますね。守備範囲は広そうです。その他は若干不安ですが』
瑞樹『さあ、お互いに交代枠を使い切り、今いる戦力が全て。勝つのは果たして、パッションチームか、キュート&クールチームか!? 投球練習・守備練習が終わり、先頭バッターがボックスへ向かいます』
藍子「キュート&クールチーム、バッターは……1番、ショート、吉岡」
吉岡「はいっ!」キリッ
いつき「あの子だけは、塁に出しちゃダメだね」
洋子「うん、ナターリアちゃんみたいに、かき回されそうだもんね……まだ、疲れてないよね?」
いつき「分かってるくせに♪」
洋子「だね☆ さあ、楽しむよ! バックも、ラスト頼むよー!!!!」 オオオーッ!!
瑞樹『斉藤選手、真鍋選手との打ち合わせを終え、守備位置に戻ります。バックへの掛け声といい、キャッチャーに慣れてきましたね』
モバP『ええ。実戦は、練習よりも経験になりますからね……この感覚を、アイドルとしても活かしてほしいです』
洋子(ノーヒットだけど、当たりは良かった。確か、どっちも内のボールを振ってたよね……好きなとこにきたー!って、感じで)パッ パパッ
いつき(外のカーブ)コクッ
沙紀(考えすぎない……好球必打、貫き通す)ギュッ
いつき「やっ!」シュアッ
あい「……ストライク!」パンッ
洋子「ナイスボール!!」シュッ
沙紀(うわ、ギリギリからか……)スッ ヒュンッ
いつき(今のはいいコースだったな……フフ、なんかにやける)パシッ
洋子(調子いいぞ、いつきちゃん。けど、油断しない。だから攻めるよ!)パッ パパッ
いつき(……ちょっと、こわいな)フルフル
洋子(え? あ、首振りか……カウントあるしね。じゃ、こっちで!)サッ
いつき(おっけ!)コクッ
沙紀(……)
いつき「……ふっ!」シュァッ
沙紀(――インコース!?)ブンッ
あい「ストライク!!」ドッ
洋子「とと、ワンバンしちゃった……おっけ、いいよ! ナイスボール!!」シュッ
沙紀(インはインでも、ボールになるフォーク……マジで厄介っすね!)
いつき(さて、2ストライク……外すのかな?)パシッ
沙紀(1球高め外して、最後フォークで空振り三振が、何回かあったよね)
洋子(……いくよ)パッ パパッ
いつき(っ……もう、強気過ぎ。けど、今度は乗ってあげましょう)コクッ
いつき「りゃ!」ブンッ
沙紀「なっ!?」バシーンッ
あい「……ボール!!」 オオオオォ~
瑞樹『インローへの110キロ速球は、おしくも外れてボール!! Pさん、3球勝負で来ましたか!?』
モバP『ええ、この場面で大胆な……けど、沙紀も予想外だったみたいですね。思わず、声を上げるぐらいに。それだけに、決まっていれば……の、ボールでした。さあ、ここからですよ!』
洋子(くぅ~、あいさんのケチ!)ヒュッ
いつき(我ながら、よくあんなところに投げられたなぁ……へへ♪)パシッ
沙紀(びっくりしたぁ。でも、まだ運はある……これで、もう同じところには投げてこないでしょ。いや、そう思わせて……? うわ、頭痛くなってきた!!)ブンッ ブンッ
洋子(沙紀ちゃん、ちょっとは混乱してるかな。それじゃあ、ここでもう1回)パッ パパッ
いつき(外、ストライクからボールになるフォーク……)コクッ
沙紀(もう、考えるのやめやめ! 初志貫徹、好球必打……打てる球だけ、打つっす!)
いつき「……やっ!?」(なんか変!?)シュァッ
洋子・沙紀(――ど真ん中!?)
洋子(落ちて!)グッ
沙紀(――打てる!)バシーンッ
瑞樹『ど真ん中、打った―! 打球は三遊』
友紀「ちょんわーっ!!!」バッ
バッシィーッ!!
瑞樹『いやサードが捕ったー!!! 三遊間を抜けようかというライナーを、いつの間にかショート寄りに守っていたサード・キャプテン姫川、横っ飛びでダイビングキャッチ!! ファインプレーで1アウトー!!』
モバP『ボール見ずに飛び込みやがった……野生の勘って、こういうのかな。ナイスプレー!』
ワァーイ!! ヤッタゼキャプテーン!! ボンバーッ!!(プチ復活)
いつき「ありがとう友紀ちゃーん!」(指、滑っちゃったかな?)
洋子「愛してる~♪」(いつきちゃん、最後のボール……偶然、だよね?)
友紀「この時を待っていた……沙紀ちゃんに、リベンジ成功じゃー!!!」 アネゴー!
沙紀「や、やられた……」ガクッ
サキチャン、ドンマイドンマイ!! オシカッタヨー!!
瑞樹『いやぁ、Pさん。これはビッグプレーですね』
モバP『ええ。勢いを止めるには抜群のアウトですからね。しかし、キュート&クールチームもまだまだ諦めちゃいけませんよ。何せ、次のバッターは……』
藍子「2番、セカンド、楊菲菲」
フェイフェイ「はいナ!」
ファラファファファ(フェイッ!)
モバP『最後までやり通すのね』
ファラファファファ(フェイッ! フェィッ!) ファラファラファファファ ファソソソソ~♪
オ~↑ フェイ・フェイ!!↓ オ~↑ フェイ・フェイ!!↓
ミセテヨ スマイル~♪ ダッテ アナタハ シンデレラー!!!(ワーッ!!!)
フェイフェイ「……」ニコッ♪
―ちょっとまともになった応援歌に喜んで打席に入る、本日猛打賞の楊菲菲。しかし、それが逆に気勢を殺いだのか……
フェイフェイ「ヤッ!」バシーンッ
洋子「……センター!!」
真尋「おっけ! 大丈夫……ほっ!」パシッ
瑞樹『センター北川選手捕って、2アウト!! 期待の楊菲菲選手、最後は外のストレートを打って捉えたあたりもセンターフライ! 追い込まれました、キュート&クールチーム!』
モバP『雰囲気から、決め球のフォークを狙っていたのでしょうか。待ちのバッティングで、やや振り遅れましたね。バッテリー、うまく読んでフォークを1球も投げずに、かわしきりました。さあ、いよいよ最後の打者か!?』
藍子「3番、センター、藤本」
里奈「アタシかぁ……つらたん~」
真奈美「里奈」
里奈「ほい?」
真奈美「サインは、ない。君に任せるよ。負けたところで、残念ではあるが、何か罰がある訳じゃない。君が、君らしく、気持ちよく……楽しんでくれれば、それでいいさ」
里奈「……もう! 真奈美ちゃん、ずるくない!?」
真奈美「そうかい?」フフ
里奈「そんなコト言われたらさ、逆に? アタシ、ガンバルしかできないし! アイドル魂、見せちゃう☆」ブンッ ブンッ
いつき(……洋子ちゃん、大丈夫だよ)
洋子(まっすぐと、カーブは問題なかった。フォークも……大丈夫だよね?)パッ パパッ
いつき(うん!)コクッ
あい「……プレイ!」
モバP・瑞樹『……』
……シーン……
いつき「やっ!」ヒュンッ!
洋子(――また、真ん中!? いや、でも今度は)
洋子・いつき(落ちて!!)
里奈「たぁっ!」パシィーン
瑞樹『初球打ち!! 打球は、ピッチャー・真鍋選手の足元を抜けて二遊間、ゴロでセンター前へーっ!』
美嘉「やぁー!!」バッ パシィっ
モバP『いや、美嘉が捕った! けど、あの体勢じゃ』
瑞樹『打った藤本選手は、1塁へ全力疾走!! 速い速い!』
美嘉「莉嘉!」ヒュッ
莉嘉「はい、えいっ!」パシッ シュァッ
里奈「うりゃああぁぁ!」タタタッダッ スザーッ!
きらり「にょわっ☆」パシッ
恵磨「セーフ!!!!!!」
瑞樹『1塁、セーフ!! 藤本選手、ヘッドスライディングで豪快に滑り込みました!! ギリギリのところで、出塁成功。2アウト1塁に代わります!!』
モバP『うおおお……あんなにマジな顔する里奈、初めて見た……ナイスバッティング! 守備もいいプレーでした』
瑞樹『ええ、城ヶ崎姉妹の息の合った連係プレーでした。しかし、藤本選手の気迫が上回り、打席には……』
藍子「キュート&クールチームの攻撃は、4番、ファースト……大和」
ワアアァアー!!! アキサーンッ!! ウテ軍曹!! プルーンデスプルーン!!
亜季「サーッ!」(ここまできたら、負けられない!)
瑞樹『4番・大和選手です! 真剣な表情、今にも波動砲ぐらい打ちそうな気迫を感じます!』
モバP『……口からかな?』
瑞樹『そう、じゃない? まさかおし「プレイボール!!!」
いつき(……結局、落ちなかった)
洋子(ちょっとだけ、落ちてた。けど、不安定なのは事実……疲労か、偶然か。今ならきらりちゃんに代わることも……ダメ、最高145キロ投げるきらりちゃんのボールは、茜ちゃんしか捕れない! ここは、いつきちゃんしかいない……ううん、いつきちゃんでいい!)パッ パパッ
いつき(けど、投げさせてくれる……なら、応えないと!)コクッ
早苗「監督って、損ね……こうなると、祈るしかないわ。頼むわよ、みんな!!」
仁奈「勝つ……勝てるでごぜーます!!」
渚「ベンチに戻ってきたら、すごい場面に……がんばれー!!!」
亜季(打つ……打つイメージだけ。多分ですが、先の3人の配球から、フォークは投げてこない……投げられなくなっている。まっすぐとカーブだけなら、長打を狙える!)ビュンッ ビュンッ
里奈(打ったら、ガチ走る……ホームまで!)
真奈美「……いけ、亜季」
のあ「大丈夫。亜季は強いわ、マナミン」
真奈美「ああ……だからやめてくれよ!」
……
いつき「やぁ!」シュァッ
亜季「ふっ!」パシッ
あい「……ファール!」
洋子「ナイスボール!」(ふぅ、カーブがいいとこきた……あれはファールだよね)シュッ
亜季(くっ、打ち損じた!! いや、難しいところでしたか……これで、カウントは2ボール2ストライク。来るなら、次ですが……)
いつき(うん、大丈夫。投げれるよ、絶対……大丈夫、私は出来る! このまんまは、嫌だよ!)パシッ
洋子(……正直、不安だよ?)パッ パパッ
いつき(ありがと!)コクッ
洋子(でも、夫を信じるのが女房だよね♪ 将来への予行練習だ!!)グッ
亜季(信じるか、疑うか……いや、この2択がおかしい。もっと、シンプルにいきます!! 振れるなら、振る! 振れなさそうなら、振らない!!)グッ
いつき「……やっ!」グァッ!
洋子(きて!)
亜季「――っ!」
バシィーンッ!
―――
あい「整列―!!」
ワァーッ!!
瑞樹『試合を終えたナインが、主審の合図に駆け寄り、きれいに整列していきます!』
モバP『こういうの、海外ではまずないでしょうが……僕は、大好きです』
あい「……3対2で、パッションチームの勝ち。お互いに、礼!!」
『ありがとうございましたー!!!』
ウッヒョ――――――!!(録音)
【7回の裏・結果】
1番 吉岡 三直(4球目)
2番 楊菲菲 中飛(5球目)
3番 藤本 遊安打(1球目)
4番 大和 空三振(5球目)
瑞樹『試合終了を告げるサイレンが鳴り響きます。3対2、パッションチームが最終回で奪った得点を守りきり、接戦を制しました。いやぁ、見事な試合でしたね』
モバP『ええ。最後はフォークで空振り三振となりましたが、亜季のスイングは素晴らしいものでした。里奈がスタートを切っていたので、もしも捉えていたら、長打で同点もありましたね……何にせよ、お互いに死力を尽くしたナイスゲームです!』
瑞樹『……彼女達、アイドルですよね?』
モバP『僕もあやしんでるけど、そうですよw てか、そろそろ口調を戻したらどうです?』
瑞樹『そうね。もう、中継も終わり終わり♪ さあ、私達もあの子たちのところへいきましょう、P君!』ダッ
モバP『切り替え早っ! ちょ待ぁてよ!』タタッ
友紀「あ、プロデューサー! どうだ、あたし達が勝ったぞ!! ご褒美ご褒美!!」
モバP「ギリギリだったけど、な。しかし、ご褒美って何をすればいいんだ? 俺に出来る事なら何でもするけどさぁ。お前が考えろよ、キャプテン」
(((ん? 今何でもするって言ったよね?)))
友紀「じゃあ、もう1回やってよ!!」 (((チョッ⁉)))
モバP「ん? また、野球をすんのか? まあ、皆の都合が合えばいいけど……そんなの、ご褒美じゃなくても、また考えてやるぞ?」
友紀「んーん。違うよ、ただお願いして始まるんじゃなくて、頑張ったからまたやろう、またやれるってのが、いいんじゃん。それに、あたしにとっては、みんなでこうやって野球を楽しんで、最後はご飯食べに行ってとことん遊んじゃうのが、すごい楽しいごほうびになるの!! えへへ、だから私が頼むなら、こんなお願いがいいの♪」
モバP「……分かった!! よーし、じゃあ次は甲子園借りてやらぁ!!!!」
友紀「それは遠いよ」アハハッ
モバP「ええー……」
早苗「……ま、今回は友紀ちゃんに譲りましょうか?」
巴「姐さんが、1番頑張ってたからの。次があるなら、楽しみじゃ」
茜「プロデューサー!! さあ、早く!! 早くご飯を飲みにお茶しましょー!!!!」グーッ!
モバP「落ち着け茜!! まったく、じゃあ皆でとりあえず、打ち上げいくぞー」
ワアーッ!!!
※球場外・フェンス前
??「これはこれは……黒バスのオンリー帰りに呼ばれてきたら、面白いことを」ピヨピヨピヨ
ちひろ「ふふふ……続かないですけどね」
??「ピヨ!?」
【おわり】
【Paチーム】
1番サード:姫川友紀
http://i.imgur.com/ZBT3RKt.jpg
2番センター:北川真尋
http://i.imgur.com/T2VZ64H.jpg
3番キャッチャー:愛野渚
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4番ライト:真鍋いつき
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5番ファースト:諸星きらり
http://i.imgur.com/sOooLDB.jpg
6番ピッチャー:日野茜
http://i.imgur.com/BcbfBwK.jpg
7番ショート:城ヶ崎美嘉
http://i.imgur.com/MJYZZvJ.jpg
8番レフト:村上巴
http://i.imgur.com/1nmd5V6.jpg
9番セカンド:城ヶ崎莉嘉
http://i.imgur.com/AIiJcgi.jpg
控え:斉藤洋子
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控え:ナターリア
http://i.imgur.com/NeNJOCh.jpg
控え:市原仁奈
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監督:片桐早苗
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軟球で145って、きらりんパワー強すぎんだろ
【Cu&Coチーム】
1番ショート:吉岡沙紀
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2番セカンド:楊菲菲
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3番センター:藤本里奈
http://i.imgur.com/TJPkPZp.jpg
4番キャッチャー:大和亜季
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5番ファースト:三村かな子
http://i.imgur.com/Ey49vNR.jpg
6番サード:中野有香
http://i.imgur.com/FBZeUcS.jpg
7番レフト:結城晴
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8番ライト:白坂小梅
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9番ピッチャー:高峯のあ
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控え:鷹富士茄子
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控え:神崎蘭子
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控え:関裕美
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監督:木場真奈美
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【その他スタッフ】
P:千川ちひろ
http://i.imgur.com/WS2eRCd.jpg
AP:土屋亜子
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D:村松さくら
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スコアラー:大石泉
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誘導員:アナスタシア
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実況:川島瑞樹
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解説:プロデューサー
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セレモニー進行:島村卯月
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星歌斉唱:安部菜々
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応援団代表:高垣楓
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主審:東郷あい
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1塁塁審:仙崎恵磨
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2塁塁審:兵藤レナ
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3塁塁審:和久井留美
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ウグイス嬢:高森藍子
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サイレン:多田李衣菜
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ピアニカ隊:佐々木千枝
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ピアニカ隊:福山舞
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ピアニカ隊:横山千佳
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ピアニカ隊:龍崎薫
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ピアニカ隊:遊佐こずえ
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結局いつきさんは怪我してたの?
どうも、作者です。感想ありがとうございます!!
>>91 >>93 >>94 おお、画像ありがとうございます! てかすごいですねw
>>92 やりすぎかと思ったけど、ロッテの大嶺翔太選手(弟のほう)やヤクルトの館山投手は、中3・軟式で135~140キロ出してたって話なので、きらりなら145キロくらい出すんじゃね?と思って、やってみました。1イニングぐらいならきらりんプロで通用しそうですね。
>>95 いつきさんは、指が痙攣・ちょっとつったイメージ。ケガじゃないけど、異変に身体・指先が強張って投げたくなくなっちゃう感じ。最後は気合いで指先をコントロールしたってことで!
それじゃあ、しばらくしたらTML?登録しておきます。お疲れ様でした!! 押忍!!!
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