朋「まゆちゃんの誕生日」 (20)

まゆ「朋さんの誕生日」
まゆ「朋さんの誕生日」 - SSまとめ速報
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の設定を引き継いでいますが読まなくても大丈夫だと思います

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朋「あたしこの前ファンタジーのお芝居のお仕事あったじゃない?」

まゆ「そうですね」

まゆ「そのためにたくさん練習してて……」

朋「ふふ、まゆちゃんにもたくさん手伝ってもらっちゃったわね」

まゆ「うふ、まゆは見ていただけですよぉ?」

朋「それが重要なのよ」

朋「……ともかく、あのお仕事で、あたしリュートにちょっとだけハマっちゃってね」

朋「終わった後も結構練習したりしてたの」

まゆ「……そうなんですか?」

まゆ「知りませんでした……」

朋「まあ、まゆちゃんには内緒にしてたからね、ふふ」

まゆ「……なんで内緒に?」

朋「なんでだと思う?」

まゆ「……」

朋「……正解はね、まゆちゃんに披露するためよ」

まゆ「!」

朋「それじゃその成果を今見せるわね」スッ

朋「すぅ……」

朋「ハッピーバースデートゥーユー♪」ポロン

朋「ハッピーバースデートゥーユー♪」ポロン

朋「ハッピーバースデーディアまゆちゃん♪」ポロン

朋「ハッピーバースデートゥーユー♪」ポロン

朋「……ふふ、おめでとう。まゆちゃん♪」

まゆ「朋さん……!」

朋「どうだった?」

まゆ「とても素敵でした……!」

まゆ「ありがとうございます、朋さん」

朋「ふふっ、喜んでもらえたなら練習したかいがあったわ」

朋「……さ、ケーキとかも用意してるの」

朋「一緒に食べましょ?」

まゆ「はい……!」

まゆ「まゆ、少し不安でした……」

まゆ「朝起きても……お昼に会っても、朋さんはおめでとうって一言も言ってくれなかったので」

まゆ「まゆの誕生日忘れられちゃったのかな……って」

朋「ふふっ、そんなわけないじゃない!」

朋「あたしの大切な相方なんだから、忘れないわよ!」

まゆ「朋さん……!」

まゆ「……でも、それなら一言くらいおめでとうって言って欲しかったです」

朋「それは……ごめん」

朋「今のサプライズ演奏をしたくて……」

まゆ「……むぅ」

まゆ「まゆ、本当に不安だったんですから……」

朋「……ごめんね」

朋「お詫びに、これからは何回でもおめでとうって言うわ!」

朋「語尾におめでとうってつけるくらい!」

まゆ「それはやめてほしいんですけど」

朋「まあそうよね」

朋「冗談はさておき、やってほしいことがあったらなんでもやるわよ」

朋「今日はまゆちゃんが主役だし、まゆちゃん悲しませちゃったしね」

朋「まゆちゃんが喜ぶことならなんだってするわ!」

まゆ「なんでも……」

まゆ「……うふふ♪」

朋「……悪い顔してるわねー」

まゆ「あら、いけない……」

まゆ「……」

まゆ「……うふ♪」

朋「あー……やっちゃったかしら?」

朋「あたし何やらされるんだろ」

まゆ「そうですねぇ……」

まゆ「うーん……」

まゆ「……とりあえず保留しておきます」

朋「保留?」

まゆ「はい」

まゆ「今のところは特に思いつきませんし」

まゆ「……先にケーキが食べたいです」

朋「ふふ、そっか」

朋「それじゃ、用意するわねー」

朋「おまたせ!」

朋「あたし家事そんなに得意じゃないから、買ってきたものだけど……」

まゆ「うふ、別に気にしませんよ」

まゆ「それにとっても美味しそう……どこで買ってきたものですか?」

朋「ふふ、後で教えてあげるね」

朋「まずはろうそく立てて……あ、もっかい歌わないと」

まゆ「別に歌わなくてもいいと思いますけど……」

朋「や、なんかつけて消すだけって風情がないじゃない」

朋「それに、何回だってまゆちゃんを祝いたいしね、ふふっ!」

まゆ「朋さん……」

朋「えっと……まゆちゃんは今日で一つ歳を取ったから……ろうそくは……」

朋「……っと、よし、完成!」

朋「それじゃ、電気消すわよー」

まゆ「はーい♪」

朋「ポチッと」

まゆ「……うふ、ろうそくの灯りって好きです……♪」

朋「今から消すんだけどね」

まゆ「……むぅ」

朋「あはは、ごめんごめん」

朋「それじゃ、もう一回……次はアカペラで!」

朋「ハッピーバースデーーー」

朋「ーーおめでとう、まゆちゃん!」

まゆ「すぅ……」

まゆ「ふーっ!」

まゆ「……あら」

朋「一本残ったわね」

まゆ「全部消す自信はあったんですけど……もう一回」

まゆ「すぅ……」

まゆ「ふーっ!」

まゆ「……よし、全部消えました」

朋「ふふっ、おめでと」

まゆ「ありがとうこざいます」

朋「それじゃ、電気つけるわ」

朋「ポチッと」

まゆ「……じゃあ切り分けますねぇ」

朋「ああ、いいわよ。あたしがやるから」

まゆ「あら……」

朋「今日の主役はまゆちゃんなんだから、くつろいでて」

まゆ「うふ……ありがとうございます」

朋「いえいえ」

朋「さて……どのくらい食べる?」

まゆ「そうですねぇ……1/8くらい?」

朋「んー。じゃあ残りは冷蔵庫に入れておくわ」

朋「はいどうぞ」

まゆ「うふ、どうも♪」

朋「飲み物もここに置いておくわ」

朋「さて……それじゃ、まゆちゃんの誕生日を祝して!」

朋「いただきます!」

まゆ「いただきます!」

まゆ「あむ……わ……美味しい……!」

朋「ほんと? よかったぁ……」

朋「いろんな人に聞いたかいがあったわ、ふふっ」

まゆ「そうなんですか?」

朋「うん。美味しいケーキ屋さん知ってそうなみんなに尋ねて」

まゆ「へぇ……」

まゆ「……あ、そういえばまだ聞いてなかったんですけど」

まゆ「結局、これはどこで買ったやつなんですか?」

朋「ああ、それはーー」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

まゆ「……美味しかったぁ」

朋「ふふっ、そうね」

朋「……さて!」

朋「じゃあ、まゆちゃん!」

まゆ「はい?」

朋「えっと……これこれ」

朋「じゃん!」

朋「あたしからまゆちゃんへのプレゼント!」

まゆ「……これは?」

朋「ふふっ、開けてみて?」

まゆ「はいーー」

まゆ「ーーあ、リボン……!」

朋「うん」

朋「まゆちゃんに似合うかなって思って買ってきたの」

まゆ「わぁ……可愛い……♪」

まゆ「……つけてみてもいいですか?」

朋「もちろん!」

まゆ「……どうでしょうか?」

朋「うん! すっごく似合ってる! 可愛いわ!」

まゆ「そ、そうですか……?」

朋「うんっ! あたしが思ってたよりずっと!」

まゆ「そうですか……うふ」

まゆ「うふふ……嬉しい……!」

まゆ「これ…….大切にしますねぇ……♪」

朋「ありがと、嬉しいっ!」

まゆ「まゆこそありがとうこざいます」

まゆ「すごい気に入ったので毎日……はつけないですけど、頻繁につけるかも……♪」

朋「そこは正直なのね」

まゆ「こっちのリボンも大切なので」

まゆ「でも、それと同じくらい……ううん、もしかしたらそれ以上に大切なものになりそう……♪」

朋「そっか……ふふ、これ選んでよかったわ!」

朋「じゃ、ちょっと食器置いてくるわね」

まゆ「はーい」

まゆ「……」

まゆ「……うふ」

まゆ(……さっきまでは不安でいっぱいだったけど)

まゆ(今はとても幸せな気分……♪)

まゆ(こんなにも、まゆのことを祝ってくれるから……)

まゆ(……サプライズだけは、ちょっとむぅって気分でしたけど)

まゆ(……)

まゆ(むぅ……)

まゆ(サプライズとはいえ、一言くらい言ってくれてもよかったのに……)

まゆ(でも、それもそれで寂しかったと思いますけど……一言だけか……って)

まゆ(……)

まゆ(朋さんはなんでもしてくれるって言ってくれましたけど……)

まゆ(何してもらおうかな……?)

まゆ「……」

まゆ「……あら?」

まゆ(ベッドの下からはみ出てるの、なんだろう……?)

まゆ「……」

まゆ(……ちょっと見るくらいならいいですよね)

まゆ「……」スッ

朋「まゆちゃんお待たーーあ、ああっ! ちょっと、待っーー」

まゆ「……ぬいぐるみ?」

まゆ(なんのぬいぐるみでしょう……?)

朋「……あー」

朋「見ちゃった……?」

朋「いや、がっつり見てるわよね……」

まゆ「……見てはいけないものでしたか?」

朋「いや、まあ……うーん……えーっと……」

朋「その……それ、失敗作なのよ」

まゆ「失敗作……?」

朋「うん……その、まゆちゃんの誕生日プレゼント用の」

まゆ「!」

朋「自作でちょっと頑張ろうかなーって思ったんだけどね」

朋「まゆちゃん、この前あげたぬいぐるみも気に入ってたみたいだし……それに今日のラッキーアイテムもぬいぐるみだったし」

まゆ「そうだったんですか……」

朋「……でも、あたし裁縫って苦手で……まあ、ほら……見ての通り何かわかんないのが出来ちゃって」

朋「や、あたしにはわかるんだけど……まゆちゃんはこれが何かわかんないでしょ?」

まゆ「……すいません」

朋「ううん、謝ることじゃないわ。あたしが下手なだけ」

朋「こんなのわかるわけないよね」

まゆ「……」

朋「……だから失敗作ってことにして、隠してたんだけど……」

まゆ「……それをまゆが見つけちゃったんですね」

朋「うん……」

朋「……あー、タンスの奥底にでもしまっておけばよかったわ」

朋「うー……こんなことならもっと裁縫技術上げておけばよかったかも」

まゆ「……でも、これはこれで可愛らしいですよ」

まゆ「まゆは好きです」

朋「ふふ、ありがとね、そう言ってくれると嬉しいわ」

まゆ「……」

朋「むー……本気でちょっと練習しようかな……?」

まゆ「……あ、そうだ!」

まゆ「あの、朋さん」

朋「んー?」

まゆ「さっきの言葉覚えてますか?」

まゆ「なんでもしてくれる……って」

朋「あー、うん。言ったわね」

朋「何かしてほしいこと見つかった?」

まゆ「はい」

朋「なにー?」

まゆ「これ、ください♪」

朋「これ……って、もしかしてそのぬいぐるみ?」

まゆ「はい♪」

朋「……え、本当に?」

まゆ「はい♪」

朋「え、これを?」

まゆ「はい♪」

朋「……え、本当に?」

まゆ「……何回聞くんですかぁ?」

朋「いや、だって……」

朋「こんな人形をーー」

まゆ「ーーどんなプレゼントでも朋さんが真剣に考えてくれたもの……作ってくれたものなら嬉しいです」

朋「!」

まゆ「……うふ、朋さんも似たようなことを前にまゆに言ってくれましたよね?」

まゆ「……この人形。朋さんがまゆのことを思って一生懸命作ってくれて」

まゆ「きっと、まゆへの思いがたくさん込められてるんです」

まゆ「だから、それを受け取りたい……わがままな考えかもしれませんけど」

朋「……」

まゆ「……ダメですか?」

朋「そうね……たしかにその通りよ」

朋「あたし、たくさん思いを込めてこのぬいぐるみ作ったのよ」

朋「まゆちゃんが喜んでくれるといいな……って、ふふ」

まゆ「朋さん……」

朋「……でも、こんな不恰好になっちゃって……うーん」

朋「こんな……ほんとにこれを……?」

朋「うーん……」

まゆ「……まゆは、本当にそれが欲しいんです」

まゆ「それに朋さん。なんでも言うこと聞いてくれるんじゃなかったんですか?」

朋「いや、そうなんだけど……」

まゆ「……むぅ、嘘つき朋さんです」

朋「う……」

朋「でも……いや……うーん……」

朋「……」

朋「……うん、わかった」

まゆ「!」

朋「それ、まゆちゃんにプレゼントするわ」

まゆ「ほんとですか……!?」

朋「ええ……元々まゆちゃんにあげるつもりで作ったものだしね」

朋「それに、まゆちゃんが欲しがってるなら……」

まゆ「ありがとうございます、朋さん」

朋「どういたしまして……あ、でも一つだけお願いがあるの!」

まゆ「お願い?」

朋「うん」

朋「まゆちゃん。あたしに裁縫教えて?」

まゆ「裁縫……?」

朋「うん」

朋「……そのぬいぐるみって、あたしが目指した完成形とは程遠いのよ」

朋「まゆちゃんに、それが可愛いって、好きって言ってもらって嬉しかったけど」

朋「でも……ぬいぐるみを渡すなら、やっぱりあたしの目指したぬいぐるみをまゆちゃんに渡したいの」

朋「それで、もっともっと喜んで欲しい……」

まゆ「……」

朋「だから……ね、お願い!」

朋「あたしに裁縫教えて……というか、あたしの裁縫を手伝って!」

まゆ「……」

まゆ「……わかりました」

朋「ほんと!?」

まゆ「はい。まゆでよければ……うふ」

朋「やった! ありがと、まゆちゃん!」

まゆ「いえいえ」

まゆ「朋さんの誕生日の時はまゆが助けてもらったので、そのお返しみたいなものです♪」

朋「あー……」

朋「……そう考えると、お互いがお互いの誕生日プレゼントの手伝いしてるのね」

朋「……ふふっ、変なの」

まゆ「うふふ、そうですね」

朋「同じユニットだとやること、考えることまで似てきちゃうのかしら?」

まゆ「そうかもしれませんね、うふ」

まゆ「……あ」

まゆ「じゃあもしかして、朋さんもいつでも朋さんに甘えられる券を……?」

朋「いや、そんなのないわよ」

まゆ「あら……?」

朋「第一、そんなの無くたってまゆちゃんよく甘えてくるじゃない」

まゆ「……そんなことありませんよぉ?」

朋「本当にそう思う?」

まゆ「……本当にそう思ってます」

朋「ふふ、その間が物語ってるわね」

まゆ「……むぅ」

まゆ「まゆだって、一つお姉さんになったのに……」

朋「それでもあたしの方がまだまだお姉さんだからね」

朋「あたしはいつまでだってまゆちゃんのお姉さんよ……なんてね、ふふっ」

まゆ「……」

まゆ「……そういえば、なんでも言うこと聞いてもらえるんですよね?」

朋「え?……あ、うん、そうね」

まゆ「……うふ」

まゆ「うふふ……♪」

朋「わっ、また悪い顔してる……!」

まゆ「うふふ♪ まゆ、朋さんにお願いがあるんですけどーー」

朋「な、なに……?」

まゆ「今日1日、お姉ちゃんって呼んでください♪」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


まゆ「朋ちゃん」

朋「……」

まゆ「朋ちゃん?」

朋「なに、まゆお姉ちゃん」

まゆ「うふ、呼んでみただけ……♪」ナデナデ

朋「……そっか」

まゆ「とーもちゃん♪」

朋「もう、なんなのよ!」

まゆ「うふふ……♪」

朋「……」

まゆ「……ねえ、朋ちゃん」

まゆ「最近、全然まゆに甘えてくれませんけど……もっと甘えてもいいんですよ?」

まゆ「せっかく、いつでも甘えられる券だってあげたんですから♪」

朋「……まあ、またいつかね」

朋「今はまだ使うときじゃないの」

まゆ「あら……」

まゆ「……また抱え込まずに、ちゃんと相談してくださいねぇ」

朋「わかってるわよ。いまはそんな悩み事がないだけ」

朋「まゆお姉ちゃんと一緒で毎日が楽しいからねっ!」ニコッ

まゆ「!」ドキッ

朋「……ふふ、やった、一泡吹かせたわ」

朋「あたしだってやられっぱなしじゃないわよ!」

まゆ「……うふふ、やられましたね」

朋「ふふっ」

まゆ「……あら、もう飲み物がありませんね」

まゆ「買いに行きましょうか、朋ちゃん?」

朋「……いいけど、外ではお姉ちゃんって呼ばないからね」

まゆ「……なんでですか?」

朋「いや、恥ずかしいからに決まってるでしょ」

まゆ「……むぅ」

朋「そんな顔してもダメなものはダメだからね!」





おしまい

まゆ誕生日本当におめでとう

ふじともとまゆって本当に相性いいと思うので、いつか公式で絡んでくれることを祈っています。

誤字脱字、コレジャナイ感はすいません。読んでくださった方ありがとうございました

前の朋まゆ
朋「まゆちゃんと夏祭り」
朋「まゆちゃんと夏祭り」 - SSまとめ速報
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最近書いたの
乃々「まゆさんの誕生日ですけど、まゆさんがいません……」
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よかったらこちらもよろしくお願いします

綿がはみ出てるやつあれはあれでかわいくて好きだ
朋ちゃんは甘え上手だしまゆみたいに色々尽くしてくれる子と相性良さそうだ

まゆ誕生日本当におめでとう!

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