藤居朋「do」モバP「dai」 (52)


モバマスssです。
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<事務所>

ガチャ

藤居朋「はぁーっ疲れたぁー!」

モバP「お帰り、朋。レッスンはどうだった?」

朋「ただいま。今朝の占い通りばっちりだったわ!トレーナーさんにもほめられたの」

モバP「そうか、順調そうで何より」

朋「まぁね、でもまさかあたしがアイドルなんてねぇ…あんたに最初に声をかけられたときはびっくりしたわよ」


モバP「あぁ、一目見てティン!と来たんだ。でも俺の直観は間違ってなかったと思うよ」

朋「だからってバスを降りてすぐに話しかけてくるなんてどう考えたっておかしいわよ!」

モバP「それはスマナイって思ってるさ」ハハハ

朋「全くもぅ…」


モバP「で、それで次の仕事の事なんだが…この書類に目を通しておいてくれ」

朋「ふうんなになに、デパートでやるヒーローショーの司会ねぇ…」

モバP「詳しいスケジュールはちひろさんが追って連絡してくれるからよろしくな」

朋「分かったわ。それじゃこの仕事が成功するか占ってくるわね」

モバP「おう、朋なら大成功だって信じてるけどな、まぁ占いもほどほどに」

朋「はいはい、全く調子がいいんだから」

バタン

ちひろ「占い、ですか?」

モバP「えぇ、半分は趣味でもう半分は根拠ですかね」

ちひろ「根拠というと?」

モバP「まだまだ朋は自分に自信はないみたいなんです。なのでなにか成功するという自信というか根拠が欲しいみたいで…僕もなるべく大丈夫だって言うようにしてはいるのですが」

ちひろ「あんまり信じてもらえてないと」

モバP「そんなざっくり言わなくても…そこはまぁなんとかしますよ」

ちひろ「Pさんは少しガサツなんですよ。なのでここは先輩の美人アシスタントをデートに誘って女性の扱いと真摯さを学んでですね…」

モバP「ハハハ、勘弁してくださいそんなの財布がいくつあってもたりないですよ。それでは僕はまた外回りに行ってきますので」ガタッ

ちひろ「もぅ!Pさんの馬鹿」

<デパート屋上>

朋「みんなー!せーのでフルボッコちゃんにパワーを送るよ!せーのっ!!」

子供達?「フルボッコちゃんがんばれーーー!」ワーワー

小関麗奈「アーハッハッハッハ!喰らいなさいッ!アタシの魔法は手荒いわよッ!」




スタッフ「いやーすごい盛り上がって良かったよ!」

モバP「ありがとうございます。こちらとしましても朋も麗奈も満足行く仕事ができたかと」

スタッフ「最近はこういうヒーローショーも子供の人気が無くなって下火になっているからねぇ…」

モバP「ならターゲットを大人に向けてみるとかどうでしょう。うちには昭和のアイドルを彷彿とさせる子が居るんですが…」

スタッフ「なるほど…それはそれで面白いかも知れない。企画として考えてみるよ」

モバP「ありがとうございます」



子供A「ねぇねぇお姉ちゃんもフルボッコちゃん好きなの?」

女子高生「あ、あたしは別に、たまたま通りかかっただけだしっ!」

子供B「えぇーでもさっきフルボッコちゃんがんばれーって一緒に叫んだじゃんかぁ」

女子高生「あ、あれはだなぁ!」

<車内>

モバP「お疲れ様、手ごたえはどうだった?」

朋「うん、ちびっこも喜んでいたし楽しかったよ」

麗奈「まぁ、ガキンチョがこのレイナサマを崇める様は見ていて気持ちがよかったわ」

モバP「そっか、二人楽しかったなら十分だ」

麗奈「ただ笑いすぎて、ゲホッ」

朋「あ、そういえば飴があるからあげるわ。はいこれ」

麗奈「フフンッ! 朋のくせに気が利くじゃない!喜びなさい!貰ってあげるわ」

朋「今日のラッキーアイテムが飴玉だったのよ!やっぱり占いは信じてみるものね」

麗奈「それに引き換えアンタは役立たずね!」

モバP「悪い、次からは気をつける」

麗奈「そうしなさい!」

朋「あ、そういえばこの前、雪菜ちゃんに仕掛けたびっくり箱。うまくいったわよ」

麗奈「当たり前よ!このレイナサマお手製のびっくり箱なんだから!もっと火薬の量を増やしても良いぐらいだわ!」

朋「でもあのあと雪菜ちゃんが作ってくれたクッキーを分けてくれなくて困ったのよね」

麗奈「そんなの奪っちゃえばいいのよ」

朋「それは駄目でしょ!」

モバP「ん、そろそろ着くぞ。麗奈は…寝てるか」

朋「元気が有ってもまだまだ子供ね。それと送り迎えありがとうね」

モバP「いえいえ、俺はプロデューサーだからな」

朋「どっちかっていうとマネージャーじゃなくて?」

モバP「うぐっ・・・まぁうちの部署はまだそんな人を雇う余裕がないから・・・」

朋「まぁいいわ、あんたがいると私の運が良くなるみたい。出会ってから幸運続きだからこれは間違いないよね!これからもよろしく♪」

モバP「ああ、また明日もよろしくな」


麗奈「………んぅ」スースー

<事務所>

朋「ねぇ時子様」

財前時子「アァン?何よ」

朋「あたしの良いとこ何か分かる?」

時子「は?」

朋「いやー最近気になっちゃってて皆に聞いて回ってるんだけど」

時子「…まわりの評価ばかり気にしているなんて莫迦な真似は止めなさい」

朋「そ、そうかな…?」

時子「くだらないこと考えてる暇があったら芸の一つでも磨きなさい。自分に足りないものがある自覚があるのなら尚のこと」スタスタ

朋「あ、うん!そうします」

ガチャ

岡崎泰葉「おはようございます」

朋「あ、おはよう、泰葉ちゃん。今日は収録?」

泰葉「はい、何か有って遅れたら嫌だなって思って早く来ちゃいました」

朋「偉いわねー。そうだ泰葉ちゃんて蟹座でしょ?」

泰葉「あ、はい誕生日が7月16日ですので…」

朋「アタシも同じ蟹座だからねー今期のラッキーカラーが赤なんだけど何か持ってる?」

泰葉「私、青色のものばっかりで…赤いのはちょっと」

朋「ならこんなので悪いけどクシを貸してあげるね」

泰葉「いいんですか?」

朋「あたしはラッキーアイテムは沢山持ってるから。それに泰葉ちゃんのお仕事もうまくいって欲しいじゃない?」

泰葉「あ、ありがとうございます」

朋「いいのいいの、ついでに髪もとかしてあげるわ!ほらリラックスして」

泰葉「あ、ちょっ。恥ずかしいです」

ガチャ

杉坂海「おはよーっ!」

成宮由愛「おはよう…ございます」

朋「あ、海ちゃんに由愛ちゃんもおはよう!」

海「おう、おはよう。でなにをやってるんだ?」

朋「見てよ!泰葉ちゃんの髪。凄いさらさらなの!」

泰葉「あの…あまり見ないでください…恥ずかしいです…///」

海「確かに綺麗な髪だけど程ほどにしておけよ」

朋「分かってるって。由愛ちゃんも髪をとかしてあげようか?」

由愛「私はくせっ毛なので…あ、あとこれ…お土産です。この前肇さんと仕事で岡山へ行ってきたので…」

朋「わぁ!もしかしてきびだんご!?嬉しい!鬼を追い払う家来がついて来てくれるお団子なんて相当縁起が良さそうよね。頂きます!」

海「へぇ色んな味があるんだな…ありがとうな由愛」

由愛「喜んでもらえたらいいなって…えへへ」

泰葉「確か撮影のお仕事でしたよね。どうでした?」

由愛「はい、お水とかキラキラしてて…あとみんなでお祭りにも行って…」

海「ほら、粉がこぼれてるぞ」

朋「お団子ってつい粉がこぼれちゃうのよね」

海「拭いてあげるからこっち来なさい!」

朋「そんなのあとでまとめて拭けば良いじゃない。それよりもう一個ね?」

海「駄目だ!これは由愛がみんなのために買ってきたやつだから、余ったらまた貰いなよ」

朋「なるほど!頭良いね海ちゃん」

海「全く…」

泰葉(あれ、確か朋さんの方が年上でしたよね!?)

<撮影現場>

朋「水晶なんて初めて使うけどほんとに見えるのかしら?」

依田芳乃「まず、心を落ち着かせませーゆっくりと集中するのでしてー」

朋「ゆっくりと…集中…集中」

チカッ

朋「…!?今一瞬映った!?あたしトップアイドルになって…」

藤原肇「凄いです朋さん!まさか本当に見えるなんて!」

朋「あたしもびっくりだわ!」

朋(あ、カンペ…もう時間なのね…もう少し見ていたかったけど…残念)

朋「じゃあ次の場所に行ってみましょうか!芳乃ちゃんお願い!」

芳乃「ほぉー。パワースポットなるものは神社などに限らずー陽の気を探ればおのずと見つけられるものでしてー」

肇「陽の気ですか…中々イメージするのが難しいですね…」

芳乃「そなたからは穏やかな大地の気を感じますなー」

肇「大地の気ですか…?」

朋「肇ちゃん昨日は久々にろくろを回したって言って無かったっけ?」

肇「…!確かに昨日は気合いを入れて少し値を張る土を使いましたね」

朋「良い土と悪い土が分かるならそのうちその土地の気なんてものも分かるようになるんじゃないかしら?」

肇「そういうものなんですかね?」

芳乃「わたくしと共に修業をすれば大丈夫でしてー」

スタッフ「それでは、一旦休憩はいりまーす!」


スタッフ「あ、CGプロのプロデューサーさんですか?少し打ち合わせがありまして…」

モバP「スマン、ちょっと行ってくる」

朋「うん、こっちは大丈夫だから行ってきなさいよ」

モバP「あぁ、よろしく頼むな」

朋「いってらっしゃい!」

スタッフ「いやー芳乃ちゃん良いキャラしてますねーこれは受けますよー!」スタスタ

モバP「そう思っていただけたならこちらとしても良かったです」スタスタ

朋「…凄いなぁ芳乃ちゃんも肇ちゃんも」

ディレクター「やぁPさん。いい感じだね」

モバP「いつもうちのアイドルがお世話になってます」

ディレクター「うん、Pさんとこの子達はみんなしっかりしてるからね。今回の三人とも良かった」

ディレクター「いつもはキリッとした職人のイメージが強い肇ちゃんも芳乃ちゃんのマイペースさのお陰で年相応の可愛らしい一面が見られたし」

モバP「なんだかんだいって肇も芳乃もまだ16ですからね」

スタッフ「朋ちゃんもうまく二人のフォロー入ってくれて進行がスムーズに進んだよ。番組的にはもっと目立ってほしいと言われるかもしれないけど、カメラに映りながら常に周りに気を配るなんて中々できることじゃないからね」

モバP「本人にはもっと自分に自信を持って前に出るように言っているんですけどね…」

ディレクター「私も彼女の成長に期待しているよ」

モバP「ありがとうございます」

モバP「戻ったぞ」

朋「お帰りなさい」

モバP「お、なんだその雑誌は」

朋「メイクさんに借りたの。今月のあんたのラッキーアイテムはヒール付きの靴だそうよ」

モバP「俺は男だぞ?」

朋「良いじゃないそんなの、運は良い方がいいわ。それでみんなにお仕事を持ってきてちょうだい」

モバP「そういうもんかなぁ…」

朋「そういうもんよ!」

モバP「そうか、ところで収録の手ごたえはどうだった?」

朋「うん、肇ちゃんも芳乃ちゃんも大丈夫そう」

モバP「うん」

朋「あたしはちゃんとできてた?」

モバP「大丈夫。バッチリだったよ」

朋「そう…それなら良いんだけど…」

モバP「どうかしたか?」

朋「なんでもないわ…」



肇「あ、あの私そんなに匂いますか?」

芳乃「そなたの匂いは身が安らぐ心地となりましてー」クンクン

<翌朝 事務所>

モバP「それで、朋。仕事の話なんだが、フェスに出ることになった」

朋「は?フェスって?」

モバP「そのまんま。音楽フェスだ ちょうど一人欠員が出てしまったから代わりの一人を探しているそうだ」

朋「音楽フェス…」

モバP「ああそうだ」

朋「でも、あたしなんかより他の子の方が良いよ!」

モバP「いや、この仕事は朋にやってもらいたい」

朋「あたし、自信無いよ…だってちょっと前までただの普通女の子だったんだよ?ただの占い好きの・・・」

モバP「朋…俺は朋の事はとても、とても魅力的な子だと思ってる 初めて声をかけたあの日、朋の笑顔を見て確信したんだ。この子ならきっと素敵なアイドルになれるって」

朋「そんなもの誰だって…」

モバP「それでも!…それでも俺は信じているよ。現にここまで一緒についてきてくれたから」

朋「……ごめん。ちょっとだけ考えさせて…」

<公園>

朋(なんであたしが…)

海「よぉ、朋。話しは聞いたぜ」

朋「海ちゃん…」

海「自分に自信が無いだって?」

朋「うん…あたしが人前で歌を歌うだなんて…なんか想像着かなくて。自分で考えてみて性格もルックスも向いて無いんじゃないかって」

海「…うちの事務所のみんなはさ、朋と同じ。自分に自信が無いって子が多いけどさ、その子達が悩んでるといつも朋が占いだなんだって言って励ましてるじゃんか」

朋「そんなの雑誌の簡単な占いだし…」

海「雑誌の占いとか関係なく朋に頑張れって言われるの凄い元気が出るんだよ。背中を押してくれるって言うのかな。とにかく!朋のお陰で一歩踏み出せる人が居ることを忘れないでいてほしいな!」

海「だから今度はウチらが朋の背中を押すよ!それじゃあ駄目かな?」

朋「……」

「あ、いたですよー!」

海「お、ライラじゃんかよどうしたんだ?」

ライラ「プロデューサー殿に言われてアイスの差し入れですよー。一人一本でございますよ」

海「Pさんも気が利くな!ほら、朋も食え」

朋「うん、ありがとうね」

ライラ「いえいえ、みんなで食べるアイスは格別ですよ」




朋「……」シャクシャク

海「………」シャクシャク

ライラ「………」シャクシャク

海「あ、当たりだ!」

朋「嘘!?あたしも当たってる!」

ライラ「ライラさんもー」

朋「みんな当たりだなんて運が良いのね」

ライラ「誰かが言ってたです。人生はアイスの棒のようなものだって。食べるまで当たりかどうか分からないって」

海「いやそれって、チョコレートの……いや、そうだな。その通りだ朋!折角のチャンスだ!ここでウジウジしてないでチャレンジしてみようぜ!なぁ!?」

朋「…うん…そうだね、運がツイてるのかも!なんだかあたしできる気がする!」

ライラ「………」シャクシャク

海「そうと決まれば」ポパピプペ

海「もしもしPさん?朋フェス出るってよ!!あぁ、今からそっち向かうから。じゃあ」ピッ!

<事務所>

モバP「あぁ、分かった。待ってるからなそれじゃあ」ピッ!

芳乃「そなたー?」

モバP「朋がフェスに出るってよ。悪かったなライラと一緒にアイスの買い物行かせちゃって」

芳乃「いえー。ライラ殿とのお買い物も楽しかったのでしてーさらにこの氷菓は美味故にーお安いご用といったところでしてー」

モバP「なら良かった。さて、これからが本番だ」

和久井留美「私はちひろさんと一緒に衣装の発注や事務の仕事に回ることにするわ」

モバP「ありがとうございます。助かります」

東郷あい「ふふっ、他でもない朋くんの為だ。私も助力を惜しまないつもりだよ」

留美「そうね。なんだかんだいって朋ちゃんにはいつも元気を貰っている気がするわ」


由愛「あ、あの…衣装のデザイン…考えてきました…参考になればいいなって…」

吉岡沙紀「由愛ちゃんとアタシの共同合作っすよ。自分のためだけじゃなく仲間のため…最高のものができたよ!」

桃井あずき「よーし!みんなで朋ちゃんの魅力全部かき集めちゃうぞ作戦だよ~!」

ガチャ

海「戻ったよ!」

朋「あ…あの、あたし…」

モバP「フェスは三週間後。やれるか?」

朋「勿論、やるわ!」

モバP「うん、その意気だ」

<レッスン場>

時子「……貴女、自分に自信が無いって言ってたそうね。三週間しか無いの。いいのよ無理しなくて、そのまま表舞台に出ないまま誰かの後ろ姿ばかり見ていなさい」

朋「確かに今から始めても間に合わないかもしれない…例え無理は承知でも、でも背中を押してくれる皆のためにあたしは歌いたいの!!」

時子「そう…いいわその目。かかってきなさい。その高い志を根元からポッキリと折ってやるわ」

柳清良「時子ちゃん?」

時子「…っち。来なさい…稽古をつけてあげる」

朋「よろしくお願いします!!」

棟方愛海「な、なんであたしまで…」

あい「君のそのリビドーもレッスンで昇華させればもっと高みを目指せると思ってね。私が希望を出しておいた」

愛海「ううぅ…お山がほしぃ…」

<事務所>

ちひろ「まぁ衣装のサイズは大体このくらいで大丈夫そうですね。」カタカタ

留美「他に発注をかけるものはありそうかしら?」

ちひろ「あとは…」

モバP「お疲れ様です。できれば衣装のヒールは余分にもう1組お願いできますかね?」

ちひろ「えぇまぁ、予算の範囲以内なので可能ですが・・・どうしてまた?」

モバP「それは僕のポケットマネーからで良いですよ。少し、ラッキーアイテムとやらにあやかろうと思いまして。」

留美「珍しいわね。プロデューサー君が運に頼るだなんて」

モバP「僕も朋にあてられたのかもしれませんね…ともかく人事は尽くします。和久井さんもちひろさんももう少しお付き合いお願いします」

留美「…誰かの為に皆で動く事って前に勤めていた所では考えられなかったわ。だから私は今、とても充実しているの。改めてありがとうね」

ちひろ「そうですね、ここまで来たら絶対成功させますよ!」

モバP「ありがとうございます」

<フェス前日 事務所>

泰葉「あ、あのプロデューサーさん!」

モバP「どうした泰葉?」

泰葉「これを朋さんから借りていたのですが…きっと明日必要だと思うんです。本当は私が返さなきゃいけないんですけど…」

モバP「分かった。このくしは朋に返しておくよ」

泰葉「ありがとうございます!」

<レッスン室>

朋「……ハァハァ」

時子「………」

清良「朋ちゃん…やったわね!」

時子「まぁまぁよ。完璧とは程遠い……でも悪くないわ」

朋「ハァハァ…ありがとうございます…ッゲホ…これでステージに立てます」




愛海「~~~♪」ッス!ッス!ッタン!タタン!

木場真奈美「そうだ!良いぞ!もっとペースをあげていくぞ!」


朋「…あっちはとんでもないスピードでレベルアップしていったわね…」

あい「定期的に芳乃君に来てもらって余分な邪心を払ってもらっていたからね。レッスンに集中できていたはずだ。それにヘレンさんも途中から参加して居たみたいだし…」

<ライブフェス当日>

朋「ううぅ…全然眠れなかった」

モバP「まぁこんな大きいところで仕事をするのは初めてだしな。しょうがないけどクマぐらい見えないようにしろよ」

朋「分かっているわ!大丈夫、大丈夫」

スタッフA「藤居さんのプロデューサーさんですか?少し変更がありまして…現場で確認をお願いできますか?」

モバP「分かりましたすぐ行きます。朋、少し離れるけどスタッフさんのいうことをしっかり聞くんだぞ」

朋「うん!あんたもしっかり仕事しなさいよね」

モバP「分かってるさ」

朋「ふぅ…」

あい「緊張しているかい?」

朋「あいさん!?なんでここに?」

あい「今日はオフだったからね。応援に来たところさ」

海「ウチらも居るぞ!」

五十嵐響子「急ぎで衣装作りましたから心配で。ほつれてないか手直ししますねっ!」

朋「あ、ありがとう!」

海「…うん、こっちは大丈夫だな!響子、そっちはどうだ?」

響子「こっちも大丈夫そうです!」

愛海「はぁ~い♪リラックスだよ~」モニッ

朋「んっ…」ピクッ

愛海「ヘレンさんに鍛えあげられた世界レベルのマッサージだよ!」

真奈美「肩以外に触れたら…どうなるか分かっているね?」

愛海「うぅ…はぁい…」

井村雪菜「うふふ♪朋ちゃん、じっとしててねぇ~」スッ

朋「雪菜ちゃん?」

雪菜「カラコンにマスカラ諸々その他 メイクは任せてねぇ~」

雪菜「そ、れ、にぃ~爪もほらぁ。今日はお仕事で来れない彩華ちゃんの代わりにネイルを教えて貰ったんだぁ~」

朋「綺麗…凄い綺麗だよ雪菜ちゃん!!」

雪菜「うんうん!」

スタッフB「藤居さん!すみません!たった今トラブルがありまして順番を繰り上げますので準備をお願いしたいのと入場口の変更をB通路からではなくF通路から裏口の方へ回り込んでステージへお願いします」


朋「え!?わ、分かりました!今準備します!」

雪菜「朋ちゃん!ファイト~!」

海「ウチらも見えるところから応援してるから頑張れよ!」

朋「うん!あたし…今、心が暖かい…みんなありがとう!行ってくるね!」


スタッフB「こちらへついて来てください!」

スタッフB「こちらの裏口の通路を真っ直ぐ行けばステージへと抜けられます」

スタッフC「B!早くこっち来い!!」

スタッフB「今いきます!!…申し訳ございません私はもう離れます。普段使わない通路故に散らかっていますのでどうか足元にお気を付け下さい」

朋「あ…ハイありがとうございました…」

朋「ひとまず進まなきゃ…って」ガッ


ガシャン!!

〈事務所〉
ちひろ「あ!湯呑が……!朋ちゃんとPさんに何もなければいいけど…」

朋「痛たた…全く…ツイてないわね」

朋「あ…ヒールのかかとが折れてる…髪もせっかくセットしてもらったのに…どうしよう、もうすぐ出番なのに…せっかくあいつがとってきた仕事を…みんなの頑張りをダメにしちゃう」

モバP「朋!!大丈夫か!?」

朋「!?あんたどうしてここに」

モバP「ちょうどすぐそばでスタッフさんと打ち合わせしていたら出演順を繰り上げてステージまでの通路も変更だって聞いたもんだから走ってきたよ」

朋「でも、このままじゃあたし、どうしよう…もう楽屋に戻る時間なんて」ジワッ

モバP「大丈夫!案外占いっていうのもあてになるもんだな。ほら」

朋「そのくし…泰葉ちゃんに貸してた…それに靴も…」

モバP「細かい話は後だ。とりあえず先に髪をセットしなおしてやるから」

朋「うん…ありがとう…あんたが居なきゃあたし…」

モバP「ムッ……!」ワシャワシャ

朋「!?ちょっと!余計に髪をぐしゃぐしゃにしてどうするのよ!!」

モバP「悪い悪い、ちゃんと今直すから…でもほらいつもの元気な朋になった。こっちの方が良い!絶対良い」

朋「あ!…うん…ありがとう…!」

モバP「ほら髪はバッチリだ、次は靴だな。ほらそこに腰掛けて」

朋「いいわよそのぐらい自分で」

モバP「まぁまぁ、うん…足のほうも怪我がなくて良かった。今履かせてやるからな」

朋「…ありがとう」

朋(なんだかこうしてみると…おとぎ話のシンデレラみたい…)

朋「…でもまだよ。まだこれから…」ボソッ

モバP「ん?なにか言ったか?」

朋「ううん、あたしね…今まで自分の占いばかり信じてきたけど…皆に支えられてここまで来れたのよ!」

モバP「そうか、それなら後でちゃんとお礼を言わなきゃな」

朋「うん、でもそれだけじゃない!アンタが…Pがいつも応援していてくれたから頑張れた…大切な人がいっぱいいてあたしは今最高に幸せよ!」

朋「この気持ちを歌にして皆に届けたい…!この先どんな不運が待っていても臆さないで切り開いていくのよ!」

朋「だからPもちゃんとついて来なさい!今度はあたし達が皆を幸せにさせるの!」

モバP「分かってるよ。だって俺は」

朋「プロデューサーでしょ?知ってるわ。だから今日はその第一歩を一緒に踏むわよ」

モバP「ああ、そうだな。行こうか」

海「お、朋の出番が来たみたいだぞ!」

雪菜「あ!ほんとだぁ~!お~い朋ちゃ~ん!!」




朋(ファンの人達も事務所のみんなも見える…良い景色…!ずっとここに立っていたいわね…なんて。待っててね、今すぐあたしのありったけをぶつけるから!)スゥ


朋「~~~~♪」

海「なんだよ…朋の奴…いつもは妹みたいなのにやればできんじゃねぇか!」

雪菜「なんだか私まで一緒に歌いたくなってきちゃったわぁ~!」

あい「やはり朋くんが元気で居てくれると私達もエネルギーを貰えるようだよ。ともかくこのステージは大成功かな。良かった良かった」

<数日後 事務所>
モバP「……」カタカタ
肇「お疲れ様です。プロデューサーさん」
モバP「おお肇か、お疲れ様」

肇「お仕事大変ですか?」

モバP「この前の朋のライブが大好評だったからな。このまま波に乗って行くために他の仕事やオーディションの調整を少し、な。それでどうしたんだ?」

肇「いえ…大したことでは無いのですが、私の作った湯呑みです…その、嫌でなければ」

モバP「おお、助かったよ。俺が居ない間に使ってたのが割れちゃってたみたいで…大切に使わせて貰うよ」

肇「ありがとうございます」

モバP「あ、そうだ!朋には先に話していたんだけどパワースポット巡りの番組。あれレギュラー化するからよろしくな」

肇「そうですか!また皆でお仕事するの楽しみです」

朋「ねぇP!その番組の件なんだけどさ。今度のオフにここの遊園地に行こうよ。なんでも凄い力が満ちているパワースポットらしいわ」

モバP「そうなのか…じゃあ少し下見でもするか」

原田美世「面白そうな話だね!送り迎えはあたしに任せてよ!」ヒョコ

南条光「遊園地か!?あたしもそこのヒーローショーが気になっていたんだ!」

麗奈「何よ!?このレイナサマをのけ者にするだなんて許さないわよ!」

芳乃「龍脈探しならわたくしも手伝いますゆえー」

あい「フフッこんな人数ならプロデューサー君一人では面倒見切れないだろう。どれ、私も保護者役を買って出ようじゃないか」

ライラ「ライラさんもー」

ワイワイワイ

朋「あぁーーっ!もう!こうなったらみんなまとめて連れていくわ!P、シフトの調整をするわよ!!」


朋(あの時水晶に見えた素敵な未来の為に必要なのはガラスの靴とそれと…)

朋「P!ほら、早く!!」

モバP「分かったから引っ張るなって」

朋「待ってなさい!必ず両方手に入れてやるわ!」


短いですがおわりです
皆の声がイメージ通りで運営GJって感じですね

ありがとうございました

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