榛名「私達は何の為に生きているのでしょうか」 (391)
設定ガバガバ?文章下手?それでいいじゃない!
※不定期更新
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441478000
『警報、警報、この町に深海棲艦が接近しています。直ちに避難してください』
住民「深海棲艦が来たぞ!逃げろ!」
ドォン
住民「いやあああああ!助けてぇ!」
住民「痛いよぉ!」
住民「押すな!」
住民「私の家が!」
リ級「」チャキ
リ級「」ドンドン
ル級「」ドン
住民「そこら中から火が出てる!逃げられないよ!」
住民「他の奴の事なんて気にするな!」
住民「お母さーん!どこー!」
住民「もうダメだ!この町は終わりだ!」
榛名「はあああああああ!」バキッ
ル級「!?」小破
霧島「全門斉射!」ドンドン
リ級「!」中破
霧島「ここは私に任せて榛名は住民の救助を!」
榛名「わかりました!」ダッ
男「瓦礫が崩れてくる!うわあああ!」
榛名「」ガバッ
ズガガガガ
榛名「だ、大丈夫ですか?」ハァハァ
男「……うわああああ!」ダッ
榛名「他に助けが必要な人は」キョロキョロ
少女「うえーん、お母さんどこぉ?足が痛いよぉ!」ポロポロ
榛名「大変、あの子足から血が出てますね、何か血を止める物は……」キョロキョロ
榛名「ありません、仕方ないです」ダッ
少女「痛いよぉ!」ポロポロ
榛名「大丈夫ですか?ちょっと待っててください。私の袴を」ビリッ
榛名「」ギュ
榛名「もう大丈夫ですよ」
少女「お姉ちゃん、だあれ?」
榛名「私は榛名、艦娘です。さ、手を」スッ
母「触らないで!」
榛名「」ビクッ
少女「あ、お母さん!」ダッ
母「少女!」ガシッ
母「もう、どこいってたの!心配したんだから!」
少女「あそこのお姉ちゃんに痛いの治してもらったの。ほら」
母「馬鹿!そんなのすぐ外しなさい!」ビリッ
榛名「!?」
母「あんた、うちの子に変な事しなかったでしょうね!」キッ
榛名「いえ、榛名は何も……」
母「うちの子に二度と近づかないで!」
榛名「……すみません」
母「さ、避難するわよ」グイッ
少女「あっ」タタタ
榛名「……」
霧島「榛名、深海棲艦の殲滅に成功したわ。もう大丈夫よ……ってあれ?腕の所服が破けてるけどどうしたの?」
榛名「……瓦礫に引っかかって破けてしまいました」
霧島「そう、後でお姉様に縫ってもらいましょ」
榛名「はい」
霧島「さ、町の住民に知らせましょう」
榛名「ええ」
霧島「はぁ、このまま帰りたいわ」
榛名「ダメですよ、安全になった事を伝えなくては」
霧島「わかってるわよ」
霧島「皆さん、深海棲艦は全滅しました、もう大丈夫です!ここ一帯は安全です!」
住民「来るのが遅いんだよ!政府は何やってんだ!」
住民「何が大丈夫だ!こんなに町がボロボロになってるってのに!」
住民「どーせこの町が深海棲艦に壊されるのを待ってたんだろ!」
霧島「なっ!そんな訳ないでしょう!私達だって全速力で来たのよ!」
住民「全速力でこんなに遅れるのかよ!ポンコツが!」
住民「お前みたいな兵器いらねえよ!解体してもらえ!」
霧島「黙って聞いていれば」ゴゴゴ
榛名「ダメよ霧島!」ガシッ
霧島「榛名……」
榛名「今は町が壊されて気が立っているだけよ。きっと本心じゃないわ」
霧島「……」
榛名「さ、帰りましょう」
男「おい待てよ!」ガシッ
榛名「何ですか?」
男「俺の家が跡形も無くなっちまった!どうしてくれるんだよ!」
榛名「!?」
男「あの家はなあ!何十年も汗水垂らして働いてやっと買った大切な家だったんだよ!なんで守ってくれなかったんだよ!」
霧島「そんなの無理ですよ!私達だって……」
榛名「霧島!」
霧島「」ビクッ
榛名「何も言わないで」
霧島「……」
男「明日から俺はどこで暮らせばいいんだよぉ。政府がなんとかしてくれるのか?お金だって沢山あるんだろ?もう一度家を建ててくれるよな?」
榛名「……様々な場所で深海棲艦の被害が起きています。まずは重要建造物を建て直さなければいけないですし……なにより……」
霧島「榛名!」
榛名「なにより……政府は私達艦娘を建造するのにほとんどのお金を費やしてしまいました。貴方の家は……建てられ……ません……」
男「嘘……だろ……?」
榛名「……」
男「お前らのせいで……お金が無いのか?」
榛名「」コクリ
男「じゃあ俺と俺の家族は明日からどこで暮らせばいいんだ?それにこの町だって補助金無しでどうやって復興するんだよ?」
榛名「……」
男「おい!聞いてんだろ!なんとか言えよ!」
榛名「……ごめん……なさい」
男「謝るなよ!謝らなくていいからなんとかしてくれよ!」ポロポロ
榛名「……」
男「ふざけんな!じゃあなんで俺達を助けたんだよ!明日から住む場所もお金も無いのになんで助けたんだよ!」ポロポロ
榛名「……」
男「これだったら深海棲艦に殺された方がマシだったよ!」ポロポロ
霧島「もうそこまでにしてください」
男「うるせえ!お前らのせいだ!」バキッ
男「ぐああああ!腕があああ!」
霧島「私達は艦娘です。貴方達の何倍も硬いんですよ」
男「この化け物め!」
住民「お前らのせいで復興できないんだからお前らがどうにかしろよ!」
住民「そうよ!私達の住む場所を返してよ!」
住民「お前らが深海棲艦をさっさと倒さなかったからこうなったんだ!」
霧島「被害は最小限に抑えたじゃない!」
住民「兵器のくせに口ごたえしてんじゃねえ!」
住民「お前らは黙って深海棲艦を倒してろ!」
霧島「もういいわ、さっさと帰りましょう榛名」
榛名「……はい」
ここまで
ひとまず乙
最後まで読むかは次回次第
乙乙
―食堂―
霧島「本当ムカつくわ!何なのよ!」バンッ
金剛「そんなに怒っちゃダメですヨ霧島」
霧島「助けてもらっといてあの態度は気に入りません!」
金剛「また酷く罵られたんですカ」
霧島「そうですよ!私達だって全力でやってるのに来るのがの遅いだとか住む場所をなんとかしろとか無理ですよ!」
金剛「きっとその人達も住む場所を失って怒りのやり場が無かっただけデスヨ。本心で言ってはいないでショウ」
霧島「ですが……」
比叡「でも霧島の言う事もわかるよ、口を開けば兵器兵器って。私達も人間とそんなに変わんないのにね」
金剛「人から見たら私達艦娘は異常な存在デス。人々の目には深海棲艦と同様に映っているのかもしれまセンネ」
榛名「……」
金剛「榛名も相当心にキテるみたいデス」
比叡「気持ちもわかるけどさ、いちいちそんな事で気に病んでたらキリないよ榛名」
金剛「榛名は優しい子デスからネ」
榛名「あそこで家を失った人は……これからどうやって生きていくのでしょうか」
霧島「仮設住宅……と言いたいけどそこはきっと一杯ね、新しい仮設住宅を建てようにも資金も無いしどっかで野宿して暮らすしかないでしょうね」
金剛「霧島、そんな事言ってはいけまセン!」
霧島「しょうがないじゃないですか事実ですもの。それに嘘を言ったってバレますよ」
榛名「……私達がもっと早く着いていればあの人達も家を失わずにすんだのでしょうか」
霧島「連絡があってから最速で来たのよ?あれ以上は無理よ」
比叡「榛名、私達にだってできる事とできない事がある。私達は自分のできる事を精一杯やるしかないのよ」
榛名「……そうですね」
比叡「そうだよ。さ、冷めちゃう前にカレー食べよ」パク
比叡「ひええええええ!間違えて辛口にしちゃったあああ!」
霧島「何やってるんですかお姉様、はい水ですよ」
比叡「ありがとう霧島」ゴクゴク
金剛「比叡はおっちょこちょいデース」
榛名「もう、お姉様ったら」クスクス
―数日後―
『○○町に深海棲艦が接近しているという情報が入りました。金剛、榛名は直ちに出撃してください』
榛名「お姉様!」
金剛「イエース!急ぎまショウ!」
榛名「(今度こそ被害が出ないように!)」ダッ
―町―
金剛「私はこっちを、榛名はそっちを頼みマース!」
榛名「わかりました!」
榛名「敵艦発見!撃ちます!」ドンドン
ル級「!」轟沈
イ級「」轟沈
榛名「もういませんね」ハァハァ
榛名「住民の救助をしないと!」ダッ
女「腕から血が出て止まらないの!誰か助けて!」
榛名「大変です!今すぐ止血しないと!榛名の袴を」
榛名「」ピタッ
『触らないで!』
『馬鹿!そんなのすぐ外しなさい!』
『人々の目には深海棲艦と同様に映っているのかもしれまセンネ 』
榛名「」ガタガタ
女「どうしたの?」
榛名「今誰か呼んで来ます!」
女「……え?」
陸地に上陸されて防衛一方の時点でジリ貧過ぎてもうね……っつーか沿岸部くらいまず疎開させろよ
榛名「誰かいませんか!ここに怪我人がいます!急がないと血が!」
女「ちょっと待ちなさいよ!あんたが助けてよ!」
榛名「で、ですが……」
女「いいから!早く!」
榛名「……わかり……」
男「おい、大丈夫か!」
女「!?」
榛名「!?」
男「救急箱を持ってきたぞ!今すぐ止血してやる!」
女「ありがとう!」
男「お前は何やってるんだ?」
榛名「え……その……」
女「その艦娘、私が助けを求めてるのにただ黙って見てたのよ!」
榛名「いえ……その……」
男「なんて奴だ、これだから艦娘は!」
女「私が死んでいくのを見て楽しんでたのね!」
榛名「違……榛名は……」
男「もういい、行こうぜ。あっちだ、手を貸そう」
女「ええ、ありがとう!」
タタタ
榛名「……」
榛名「……」ブンブン
榛名「落ち込んでいる暇はありません、一人でも多くの人を助けないと!」
少女「誰か!瓦礫が足に引っかかって動けないの!助けて!」
榛名「今行きます!」ダッ
少女「助けて!」
榛名「はい!只今!」グググ
榛名「さあ、瓦礫を持ち上げている隙に!」
少女「はい!」
榛名「」ドシン
榛名「大丈夫ですか?」
少女「お陰で助かったわ!本当にありがとう!」
榛名「どういたしまして!ここを海沿いに行けば避難所があるはずです、急いでください!」
少女「わかりました!感謝します!」ダッ
陸上なら提督なり軍の人間だって対応できるだろうに…
榛名「気をつけてくださいね!」
榛名「(人からお礼を言われるなんていつ振りでしょうか。嬉しいものですね……)」
それは、一瞬の油断だった
少女「」タタタ
普段なら絶対にしないミスだった
イ級「」ザバン
榛名「!?」
少女「え?」
敵がまだ残っていた。そして接近している事に気づけなかった
イ級「」チャキ
榛名「ダメ!」
少女「あ……ああ……」
榛名「やめてえええええええええ!」
イ級「」ドンドン!
ドガァァン!
私の目の前は爆風に包まれた
爆風が消えたその先には何も無かった
建物も、瓦礫も……少女も
榛名「……あ……あ……」
イ級「」チャキ
榛名「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
そこから先は何も覚えていなかった
ここまで
深海棲艦に押されてる世界をイメージしてほしい。疎開の件はしている所も多いがしてない所もあってしてない所をとりあげているという事で。
提督や陸軍については後で描写しようと思うが相手が深海棲艦だということや資金不足という事を念頭に置いてほしい
どうしてそこまでして沿岸部にいるのか?
酉検索したら過去作も読んだことあるSSだったけど、
自分の書きたいストーリーのためなら設定に矛盾があっても気にしないタイプの書き手さんやね
>>34
元々沿岸部に住んでいた人は内陸へ行った所で住む場所等のあてが無かったり、移動するお金が無かったり、ここから純粋に離れたくないといった様々な理由で残ってる。
普通軍(自衛隊?)主導で強制疎開させるやろ……
>>35
全く矛盾がないストーリーを考えるのは苦手なんだ。すまんね
>>35
自分でガバガバって言ってるししゃーない、それでも酷過ぎるけど
ってか開き直ってて少しでも整合性を持たせようとか内容良くしようって姿勢が見えない時点で言うだけ無駄だろ
前に那覇鎮守府とか基地問題のSS書いてた人?
ストーリー先行型の作者は自分のしたい展開のために設定を都合のいいところだけ切り貼りするからそうなることが多いらしいね
>>40
違います
金剛「榛名!」
榛名「」ボー
金剛「榛名!榛名!」ユサユサ
榛名「」ハッ!
榛名「あれ……私……」
金剛「良かった、気がついたんデスネ」ダキッ
榛名「お姉……様……?」
金剛「本当に……良かったデス」ギュ
榛名「一体どうしたんですか?」
金剛「それはこっちの台詞デス。来てみたら榛名が血塗れでしゃがみこんでいたからどうしたのかと思いマシタ」
榛名「あの……敵は?」
金剛「もう全て倒しました。住民にも声をかけましたから後は帰るだけデス」
榛名「そう……ですか」
金剛「何があったかは聞きまセン。とにかく今は心を落ち着けまショウ」
榛名「(なんで私は血塗れなのでしょうか……そしてそこにある謎の物体は……)」
金剛「さ、もう帰りまショウ。大丈夫デスカ?」
榛名「はい、榛名は大丈夫です」
シュッ
榛名「痛っ!?」ガスッ
金剛「誰デスカ!石を投げたのは!」
住民「」ガタガタ
住民「化け物め!」
金剛「私達艦娘は化け物ではありまセン!貴方達と同じ心の通った人間デス!」
住民「嘘だ!俺は見たぞ!そこの女が無表情でずっと深海棲艦を殴り続けているのを!」
金剛「え?」
榛名「!?」
住民「私も見たわ!原型を失ってるのにずっと殴り続けてた!」
榛名「(じゃあこの謎の物体は……私が……)」
住民「そんな事を平気でできる奴が同じ人間だって?笑わせるな!」
住民「そうだ!化け物め!用が済んだらさっさと出ていけ」シュッ
住民「そうだそうだ!」シュッ
榛名「……」ガスッ
金剛「シット!」ガスッ
金剛「榛名、ここは危険デス。さっさと帰りまショウ」
榛名「……はい」
母「あの……」
金剛「何デスカ?」
母「私の娘を知りませんか?そこの瓦礫に足が引っかかってしまって動けなかったはずなんですが」
母「私が助けを呼んでいるうちに助けてくれたんですか?」
金剛「すみまセン、私にはわかりま……」
榛名「お姉様、私が代わります」
金剛「しかし……」
母「ねえ、貴女は知らない?15歳位の娘で明るくていい子なの」
榛名「その少女は私が先程助けました」
母「そうなの、ありがとうございます!それで娘は何処へ?」
榛名「……」
母「どうしたの?どこの方角行ったかわからないの?」
榛名「……助けた直後に……深海棲艦の爆撃に……巻き込まれました」
母「う……そ……」
母「貴女は……何をしていたの?」
榛名「……」
母「助けた直後だったんでしょ!貴女は何をしていたの!」ガシッ
母「私達を守るのが艦娘の役目なんじゃないの!なんで私の娘を守ってくれなかったのよ!」
榛名「……」
母「なんとか言いなさいよ!」
榛名「……」
母「私の娘を返してよ!ねえ!ねえ!」ポロポロ
榛名「……ごめんなさい」
金剛「お母さん、すみまセン。私の責任デス。私の作戦ミスデス」
榛名「お姉様……」
母「じゃあ責任持ってあんたが娘を連れてきてよ!今すぐ!」ガシッ
金剛「……それはできまセン」
母「深海棲艦から私達を守れないならあんた達はなんの為に生きてるのよ!」ポロポロ
金剛「ごめんなサイ」
母「娘を返してよおおおおおお」ポロポロ
金剛「……」
榛名「……」
―金剛姉妹の部屋―
比叡「そう、それは大変だったね」
金剛「しょうがない事なんデスけどネ」
霧島「それで榛名は?」
金剛「今日はもう寝かせマシタ」
霧島「でも榛名が深海棲艦を倒し忘れるなんて珍しいわね」
金剛「誰にでもそんな時位ありマスヨ」
比叡「……そういえばさ、前にあの子が破けた服持ってきたじゃない」
霧島「ええ、引っかかって破けたみたいです」
比叡「あれさ、引っかかったって言うより自分で破いた感じだったんだよね」
霧島「え?」
金剛「……」
霧島「よく考えたらあの時、榛名が見ていた先に足から血が出てた子供と母親がいたような……」
比叡「……あの子はもう」ハァ
金剛「本当に……優しい子デス……」
『触らないで!』
ごめんなさい
『娘を返してよ!』
ごめんなさい
『化け物め!』
違う、私達は
『本当にありがとう!』
榛名「いやあああああ!」ガバッ
榛名「」ハァハァ
榛名「」チラッ
榛名「こんな夜中に起きてしまいました」
榛名「……少し風に当たってきましょう」
ザアア
榛名「……」
榛名「また……守れませんでした」
榛名「……ごめんなさい」
金剛「榛名」
榛名「!?お姉様、どうして」
金剛「眠れなかったので風に当たりに来ただけデスヨ。そしたら偶々榛名がいただけデス」
榛名「……そうですか」
金剛「隣、いいデスカ?」
榛名「はい、どうぞ」
金剛「」ポスッ
榛名「……」
金剛「……風が気持ちいいデスネー」
榛名「ええ」
金剛「榛名、今日は色々ありマシタネ」
榛名「……」
金剛「でもいつもの事じゃないデスカ」
榛名「……頭から離れないんです」
金剛「……」
榛名「助けた時の女の子の笑顔が……泣いていた母親の顔が……頭から離れないんです」
金剛「榛名……」
榛名「私達は何の為に生きているのでしょうか?」
金剛「……」
榛名「女の子の母親は人を守るのが私達の役目だと言いました」
榛名「ならば守る事すらできない榛名に生きる価値はあるのでしょうか?」
金剛「ありますよ」
榛名「え?」
金剛「」ダキッ
榛名「お姉様……」
金剛「貴女が生きている事が私の一番の幸せです」ギュ
金剛「確かに艦娘は深海棲艦を倒し人を守る為に生まれてきました」
金剛「でも私が生きるのは比叡、榛名、霧島の為です」
榛名「……」
金剛「艦娘としてではなく一人の人間として私は妹の為に生きています」
榛名「お姉様……」ポロポロ
金剛「今は見つからなくてもいいんです。いつか榛名も生きる意味を見つけられる日がきますよ」
榛名「はい……」ポロポロ
金剛「榛名は私達が失いかけている大切な物を持っています」
金剛「私達がいつもの事だと諦めている事にしっかりと向き合っています」
金剛「それは榛名の一番の長所です」
榛名「……」ポロポロ
金剛「いつか答えが出たら教えてくださいネ」
榛名「わかりました……」ポロポロ
疲れた。ここまでで。
これで深海棲艦との戦いで勝利をおさめて平和になったら艦娘イラネー運動が始まって再び深海棲艦現れて助けを求めて平和になったらありがとうでも数は減らしてねとかいうのか…どっかでそんなん見たな
乙です!
金剛型姉妹に定評のある作者さんですね。
ハッピーエンド期待です。
sage忘れ、失礼しました……。
て、定評が、ある……?
乙
この榛名は愛と勇気だけが友達っぽい
提督は何をやっているんだ
内陸地に疎開したってヲ級とかに空爆されるだけでしょ(適当)
それもう人類の敗北確定じゃん
沿岸部襲撃されてる時点で多少はね?
比叡「あれから榛名少しだけど元気になったみたいね」
霧島「何かあったのかしら」
金剛「私が慰めてあげまシタ」
霧島「そうなんですか、流石金剛お姉様ですね」
金剛「イエース!」
霧島「でも念のため暫くは出撃させないように司令にお願いした方がいいんじゃないでしょうか」
金剛「そうしたいのは山々なんですケド……」
比叡「あの司令がそんな事許してくれる訳ないじゃない」
比叡「だって司令も……私達の事を兵器としてしか見てないんだから」
金剛「仕方ないデース」
『緊急連絡、緊急連絡、提督が集会を開くので全艦娘は直ちに広場に集合し整列してください』
比叡「噂をすれば……」
金剛「いつも突然デスネ、私達の都合なんて全く気にしないんデスから」
霧島「……」
―広場―
ズラッ
提督「ようし!ちゃんと並んでいるようだな!」
艦娘一同「「「「はい!」」」」
提督「今日はお前らにもう一度自分の使命を教えに来た!」
提督「お前らは我が国が残り少ない金で作った対深海棲艦用の最終兵器だ!」
艦娘一同「……」
提督「故に!国民からの期待も高い!」
霧島「(期待?笑わせないで……)」
提督「今まで我々は深海棲艦の攻撃に為す術もなかった!しかし、近年少しずつ盛り返しつつある!」
提督「だがまだまだ気合いが足りない!もっともっと深海棲艦を倒しこの国に平和を取り戻すのだ!」
金剛「(無茶デス、ただでさえ連日出撃で皆の疲労が溜まっているのに……)」
提督「資金不足で少数の艦娘しか建造できなかったがその分お前らが頑張ればいいのだ!」
提督「お前らは兵器だが俺はお前らを愛している!」
比叡「(どの口が言うんでしょうね、あれ)」
提督「だからお前らもそれに応えられるように身を粉にして私に尽くせ!」
提督「そこで!明日から出撃の回数を倍にする!」
榛名「!?」
金剛「それは無茶デス!」
那智「そうだ!今だってギリギリだ!町の防衛だってある!」
提督「五月蝿い!ゴチャゴチャ言わず黙って俺に従え!どうせお前らに疲れなんて無いだろ!兵器が人間と同じ生活を送っているだけでもありがたいと思え!」
金剛「(この人は……本当に何もわかってマセン)」ギリッ
提督「最早我が国には軍を動かす金など無い!お前らは我が国の最後の希望なのだ!それを頭に入れておけ!」
那智「ちょっと待ってくれ!羽黒が、私の妹が熱を出しているんだ!少しの間でいいから休ませてくれ!」
提督「兵器が風邪など引くか!仮病でサボれると思うな!」
那智「くっ!」ギリッ
羽黒「那智姉さん、私は大丈夫……だから……」ハァハァ
提督「全然大丈夫そうじゃないか!やはり仮病だな、俺の目は誤魔化せんぞ!ハッハッハ!」
金剛「(何言ってるんデスカ、あれは相当酷いデス、今そこに立っているのも辛いでショウに……)」
那智「すまん羽黒」
羽黒「いいの、気に……しないで」ハァハァ
提督「では解散だ、各自出撃に備えろ!」
艦娘一同「「「はっ!」」」
―食堂―
那智「くそっ!なんて奴だ!」バンッ
金剛「気の毒デスネ」
榛名「羽黒さんは大丈夫ですか?」
那智「ああ、なんとかな。今は部屋で休ませている」
比叡「前から酷い扱いだったけどまさかここまで露骨になるとは」
那智「なんで私達はあんな奴の下に居なければならないんだ!」
金剛「気持ちはわかりマス。でもあの人達のお陰で私達は生まれてこれたんデス。どうかここは我慢してくだサイ」
那智「そんな事はわかっている!」バンッ
那智「しかし何故人間はわかってくれないんだ!私達だって人間と同じなのに!」
比叡「まあ最後の希望だとかなんとか言ってるけど死んでも誰も困らない都合の良い兵器位にしか思ってないでしょうね」
霧島「あの人が守りたいのは国民なんかじゃなくて自分の名声。私達はそのための道具」
那智「提督だけではない、人間は皆そう思っているんだろうな」
金剛「そうとも限りまセン、きっと私達の事を人間と同じように見てくれる人がいマスヨ」
足柄「そんな人いるわけないじゃない」
那智「足柄……」
足柄「今まで出撃してそんな人に会った事ある?」
金剛「……」
足柄「居ないわ。きっとそう思わないように人間が教育してるんでしょうね」
榛名「……」
足柄「助けた時にお礼を言われたって相手は心の底では当然だって思ってる筈よ」
榛名「そんな事は……」
足柄「無いって言い切れるの?助けに行く度に遅いと罵られ、少しでもミスをすると物を投げられる。それに触ろうすると拒絶する人だっているのに?」
榛名「!?」
比叡「それに私達の疲労も考えずに連日出撃。そろそろやばいかもね」
菊月「君達はまだマシな方さ」
霧島「菊月ちゃん」
菊月「私達駆逐艦は兵器としてすら扱われていない」
金剛「……」
菊月「私達には丈夫な装甲も敵を一発で沈められる火力も無いからね、失敗作として……居ないものとして扱われているよ」
菊月「だから私には兵器として扱われている君達が羨ましいよ」
那智「……」
足柄「私は兵器で構わないわ」ガタッ
榛名「!?」
足柄「だってどうせそうとしか見られてないならそういう様に生きてた方が楽よ」
足柄「私が戦う事で那智姉さんや羽黒が少しでも休めるなら私は喜んで兵器になるわ」
那智「足柄……」
足柄「じゃ、私は出撃の準備でもしてくるわ。バイバイ」
那智「私も行くぞ!」
足柄「無茶しないで。右手……動かないんでしょ?」
那智「!?」
足柄「入渠でも治ってないって事は当分無理よ、私が姉さんと羽黒の分まで出撃するから心配しないで」
那智「……」
足柄「じゃあね」
金剛「いい妹さんデスネ」
那智「隠してたつもりだったんだけどな」
比叡「ああいう吹っ切れた生き方も悪くないかもね」
榛名「……」
ここまで。あと少ししたら更新ペースゆっくりになります。
レスありがとうございます。返しはしないけど全部見てます。
ついでに過去作乗っけときます
提督「金剛姉妹の仲が悪い?」
提督「金剛姉妹の仲が悪い?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1438403242/l50)
提督「金剛姉妹がアルバイト?」
提督「金剛姉妹がアルバイト?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441310834/)
定評があるかは知らん
乙乙
軍を動かすことができない程貧窮しているってもう詰みだよな、近いうちに弾薬も尽きるだろ
―金剛姉妹の部屋―
金剛「今日の出撃も疲れまシタ」
榛名「でも段々深海棲艦の被害も少なくなってきています」
霧島「このまま行けば深海棲艦が全滅する日も近いでしょう」
比叡「ま、それまで私達が生きていればの話だけどね」
榛名「お姉様……」
比叡「敵は確かに弱ってきているけどこっちの消耗も酷いよ」
榛名「で、でも後少し頑張ればきっと!」
比叡「後少し……か。その後少しが長そうね」
金剛「比叡は少し疲れが溜まってネガティブになっているだけデス。きっともう少しデスヨ」
霧島「そうです、それまで頑張りましょう!」
『緊急警報、緊急警報、深海棲艦のボスと思われる敵が接近しています!総員直ちに戦闘準備に入ってください!』
榛名「!?」
金剛「シット!何故こんな時に!」
霧島「きっと相手も限界なのかもしれません。だからここで勝負を決めにきたのかと」
榛名「これが……最後の戦いになるのでしょうか」
比叡「なるんじゃなくてするのよ。これ以上戦うなんて嫌だしね」
金剛「比叡の言う通りデース!さあ、準備をしまショウ!」
―鎮守府近海―
金剛「準備はいいデスカ?」
比叡「はい、いつでも準備できてます!」
榛名「そういえば提督はどこに行ったのでしょうか」
霧島「あんな奴ほっときましょう、居たって邪魔なだけよ」
金剛「そろそろきましたヨ」
飛行場機「フフフ……ミィツケタ……」
比叡「深海棲艦が喋った!?」
金剛「どうやらあれが敵のボスみたいデス」
榛名「周りにも深海棲艦が沢山いますね」
霧島「どうしましょうか」
那智「そいつらは私達に任せろ」
足柄「貴女達は親玉を狙いなさい」
羽黒「お願いしますね」
榛名「皆さん……」
那智「この中で一番火力があるのはお前らだ、こんな所で消耗させる訳にはいかないさ」
足柄「そういう事。私も一発殴りたかったけど今回は譲ってあげるわ」
羽黒「全部隊を使って援護します!」
金剛「ありがとうございマス!」
那智「礼はあいつらを倒してから言ってくれ。じゃあな」ダッ
足柄「私達の分までお願いね!」ダッ
羽黒「頑張ってください!」ダッ
霧島「この戦い、絶対に勝たなくてはいけませんね」
金剛「当然デス」
榛名「皆さんの分まで頑張りましょう!」
比叡「なんだかんだ言ってさ、私達四姉妹が一緒に戦うのって初めてじゃない?」
金剛「そうかもしれまセン」
榛名「榛名は少し嬉しいです。全員で戦えるなんて」
霧島「まあ連携については大丈夫でしょう」
金剛「じゃあ戦いが終わったら皆でパーティを開きまショウか」ゴキゴキ
比叡「汗をかいた後の紅茶は美味しいでしょうね」ゴキゴキ
榛名「楽しみですね」
霧島「パーティの司会は私がやってみたいですね」
金剛「さあ、行きマスヨ!」
比叡榛名霧島「「「はいっ!」」」
ここまで。終盤ではない
乙乙
那智「はあっ!」ドンドン
ル級「!」中破
足柄「なんの!」バキッ
リ級「!」中破
羽黒「やあっ!」ドン
イ級「!」大破
足柄「流石ここに攻め込んでくるだけあって強いわね」ハァハァ
那智「ああ、だが勝てない程じゃない」ハァハァ
羽黒「金剛さん達大丈夫でしょうか……」ハァハァ
金剛「」ハァハァ
飛行場機「フフフ……モウオワリ?」
榛名「強い……今までとは比べ物にならない程に……」
比叡「いやー驚いたわ。こんなに強いとはね」
霧島「しかし全くダメージが通ってないわけではないはず。前門斉射!」ドンドン!
飛行場機「フフフ……コワレチャウ……」
比叡「ほとんど傷がついてない……」
金剛「怯んではいけまセン!皆まだ戦っているのに私達が諦めてどうするんデスカ!」
比叡「お姉様の言う通りよ、絶対どこかに弱点があるはず。それを見つけましょう」
榛名「では榛名がまず様子を見ます!お姉様方は下がっててください!」
霧島「それは危険よ!」
金剛「いえ、ここは榛名に任せましショウ!」
比叡「敵の底がわからない以上無駄に消耗する訳にはいかないわ」
霧島「でも……」
金剛「大丈夫デス、後ろから援護しマスシもし危なくなったら直ぐに助けに行きマス」
比叡「榛名、くれぐれも無茶はしないでね」
榛名「はい!」ダッ
飛行場機「フフフ……」
―海岸―
提督「」ザッザッ
軍人「提督殿がいらっしゃった!全員敬礼!」
軍人「「「「「はっ!」」」」」
提督「うむ、艦娘達の様子はどうだ?」
軍人「今の所深海棲艦に押されつつあります!」
提督「艦娘と言っても所詮はその程度だったか」
提督「まあいい、予想の範囲内だ。あれの準備はできているか?」
軍人「後少しで準備ができるようです!」
提督「うむ」
軍人「しかし……本当にいいのでしょうか?」
提督「何がだ?」
軍人「これを撃てば確かに深海棲艦を沈める事ができるでしょうが……今戦ってる戦艦四隻もただでは済みません」
提督「そんなことはわかっている。あれは恐らく深海棲艦の親玉だろう、あれを沈めれば全ては終わるんだ」
提督「その為ならば戦艦の犠牲など小さなものだ」
軍人「しかし大本営から戦艦は極力沈めてはいけないと言われているのでは……」
提督「ああ、流石に四隻も居なくなれば問題だが一隻程度ならきっと大本営も許してくれるだろう」
提督「チャンスはきっとあるはずだ、その時を狙って撃て」
軍人「はっ!」
軍人「準備完了しました!いつでも発射できます!」
提督「よし、私の合図と同時に撃て!」
軍人「「「「「はっ!」」」」」」
提督「なんせこいつには軍を動かす分の金をかけているからな、慎重にいかなければ……」
軍人「提督殿、戦艦達が陣形を変えました!」
提督「なんだと?」
軍人「戦艦榛名一隻を置いて三隻が後方に行きました!」
提督「ふふふ……はっはっは!」
提督「時は来た!今ならこいつを撃っても榛名一隻の犠牲でなんとかなるだろう!」
提督「総員準備!目標深海棲艦の親玉!」
軍人「「「「「はっ!」」」」」
提督「さらばだ榛名……平和の為の礎になってくれ」
榛名「てやあああ!」バキッ
飛行場機「ヨワイワネ……」ドンドン
榛名「」サッ
榛名「(なんて装甲なの……それに攻撃力も高い、今はまだ避けてますがまともに食らったらまずいですね……)」
飛行場機「」ドンドン!
榛名「」サッ
榛名「きっとどこかに弱点が……」
飛行場機「」ブンッ
榛名「きゃっ!」小破
榛名「やりますね……」
金剛「榛名!逃げてくだサイ!」
榛名「いえ、この位の傷ならまだやれます!」
比叡「違う!海岸の様子がおかしいの!」
榛名「!?」クルッ
榛名「あれは……提督?」
榛名「横にある……大きな大砲のような物は……」
霧島「榛名!急いで!あれを撃つ気よ!」
榛名「う……そ……」
比叡「早く!」
榛名「駄目、間に合わな……」
提督「撃て!」
私が何か悪い事をしたのでしょうか?
生まれてから今日まで提督の為に、人々の為にずっと深海棲艦と戦ってきました
深海棲艦を倒し、平和になればきっと皆も私達を認めてくれる。提督も笑ってくれる。そう信じてずっと頑張ってきました
そしてやっとここまで来たのに。この深海棲艦を私達が倒せば全てが終わるのに
貴方は最後まで私達を信用してくれなかったのですね
初めから道具として使い捨てる為に私達は生まれてきたのですか?
――――これが人間というものなのですか?
――――――――――
―――――――
――――
――
―
ここまで。
乙ー
悪いなにも…お前ら達は兵器だろ。兵器ある限り争う
じり貧で勝ちの目が殆ど見えてない癖に「私達が倒せば」もあったもんじゃねーよな
逆に榛名なら気付いた時点で敵に組み付いて少しでも逃げられなくするんじゃね?
少年「」ガサゴソ
少年「ちっ、どこ探しても鉄屑ばっか」
少年「食いもんねぇかな……」ペタペタ
少年「つってもこんな廃港に食べ物なんてある訳ねぇか」
少年「」グゥ
少年「……浜辺にでも行ってみるか」ペタペタ
ザアアン
少年「見渡す限り何もねえな」
キラーン
少年「お、あれは弁当か!?」ダッ
ゴミ
少年「くそがっ!」ゲシッ
少年「あー腹減った……ん?あそこに誰か倒れてやがる」
少年「漂流者か?まあどっちにしろ助ける義理なんて……まてよ」
少年「今ここであいつを助けてお礼でもせしめれば……」
少年「なんせ命の恩人だからな、たっぷりとお礼を貰えるはずだ」ダッ
少年「おい、そこの女、起きろ!」
女「……」
少年「あちゃー完全に気を失ってんなこりゃ。おーい、大丈夫かー?」ペチペチ
女「んん……」
少年「お、気がついたか」
女「ここ……は?」
少年「浜辺だ、そんなことよりお前を助けたのはこの少年様だからとっととお礼をよこせ」
女「お礼……ですか?」
少年「そうだ、俺様は意識のないお前を起こしてやったんだ。だからお礼に食いもんよこせ」
女「ですが……私は何も持っていません」
少年「それもそうか、流れてきたんだしな。まあいいや、お前誰だ?見慣れない格好だし貴族かなんかだろ?」
女「……私……ですか?私は……」
女「私は誰でしょう?」
少年「」ポカーン
少年「(やべぇ、めんどくせーの拾っちまった)」
女「何も思い出せません」
少年「そ、そうか。じゃあ俺は忙しいからこれで。じゃあな!」ダッ
女「あっ……行ってしまいました」
女「私はどうすればいいのでしょうか……」
少年「ふぅ、ああいう変な奴には関わらないのが一番だな」
少年「さ、いつものようにここでなんか探すか」ガサガサ
少年「なんもねえ」ガサガサ
少年「お、これは指輪か?ラッキー!」
少年「早速売って金にするか!」
―次の日―
少年「くそ、商人のやろう足元見やがって。ぜってーもっと金もらえるだろ!」
少年「まあいいや。これで暫くは食っていける」
ホームレス「おお、少年じゃないか。嬉しそうな顔をしてるが何かいいことでもあったのか?」
少年「昨日指輪を拾ってよ。お陰でたんまり金をもらったぜ」
ホームレス「ほう、少しその金をくれたら代わりにいい情報を教えてやろう」
少年「何だよ?」
ホームレス「それは教えられないねぇ。でも上手くいけばそんな端金よりもっと稼げるぞ?」
少年「むむむ……よし、その情報買った!さっさと教えろ!」
ホームレス「毎度あり。なんでも浜辺に女が流れついたらしいんだよ」
少年「そんな事知ってる、昨日会ったからな。それだけだったら金返せ」
ホームレス「そう慌てなさんな。その女、昨日からずっと浜辺にいるんだよ」
少年「なんだと?どっかに行くだろ普通……あ、そっか。あいつ記憶ないんだった」
ホームレス「そしてその女、凄いべっぴんさんなんだよ」
少年「まあ確かに顔は良かったな」
ホームレス「あれはこの世で稀に見る美貌だ。あんなもの世の男共がほっとく訳がねえ」
少年「そういうもんか?」
ホームレス「そうだよ。だからあの女を人売りに売っちまえばかなりもらえるだろうね」
少年「何!?それは本当か!」
ホームレス「ああ、今あんたが持ってる金の三倍、いや四倍の値段で売れるだろうね」
少年「なんだと!?こうしちゃいられねぇ、さっさとあの女とっ捕まえてくる!じゃあなホームレス、いい情報ありがとよ!」ダッ
ホームレス「いいって事よ。じゃあな」
ホームレス「……」
ホームレス「まあ連れていけたらの話しなんだけどな」
一旦ここまで。12時位から再開します
ザアアン
女「」ボー
女「海が青いです」
女「何故でしょうか、海を見てると何かを思い出せそうな……」
少年「・あああああああああ無事かあああああああ!」ダダダダ
女「」ビクッ
女「な、何か御用でしょうか?」
少年「よか……った」ハァハァ
女「そんなに慌ててどうしたのですか?」
少年「いや、なんでもない」ハァハァ
少年「おいお前、記憶が無いんだろ!」
女「は、はい……」
少年「安心しろ、俺がい~い医者を紹介してやる」ニヤリ
女「笑顔が怖いんですが……」
少年「そんな事は気にすんな、さあ行くぞ!」グイッ
女「あっ」
少年「あれ?おかしいな、動かないぞ。ふんっ」グググ
女「……」
少年「?」
少年「俺とした事が・だからって手を抜いちまっているらしい。はあああああふんがあああああ!」グググ
女「……あのー」
少年「嘘……だろ?ピクリとも動かねぇ」
女「そうみたいですね」
少年「なあ、女って皆お前みたいに重いのか?」
女「さあ?」
少年「まあいいや。じゃあ立て、さっさと行くぞ」
女「それが……」
少年「何もたもたしてんだ、早くしろよ」
女「その……」
少年「お前……まさか……」
女「私自身……動けないのです」
少年「……」
女「昨日も男の方が私を動かそうとしてくれたのですが動かなくて帰ってしまいました」
少年「……」
少年「(騙されたあああああ)」
少年「ホームレスの野朗、後で覚えとけよ」ボソッ
女「何か言いましたか?」
少年「いや、こっちの話しだ」
少年「昨日からずっと同じ場所にいたのは動けなかったからか」
女「はい」
少年「で、どうやったら動けるようになるんだ?」
女「非常に言いにくいのですが……お腹が減ってしまって」
少年「はぁ!?」
少年「(くっ、この女俺が優しくしているのをいい事に調子に乗りやがって)」
少年「(しかしここは耐えるんだ、こいつを売れば何倍にもなって返ってくる)」
少年「わかったよ。なんか買ってきてやるから何が欲しいか言え」
女「そ、そんな……それでは迷惑がかかってしまいます」
少年「気にすんな、これも何かの縁だ」
女「少年さん……」
少年「それに今は金があるからな、好きなもん買ってきてやる」
女「ほ、本当にいいのですか?」
少年「ああ!どんと来い!」
女「で、では……」
女「……燃料を頂けますか?」
少年「……」
女「……」
少年「はああああああああ!?」
ここまで。女が・になってる所があるのでそこは脳内補正してください。
乙、
アルペジオみたいな状況かね
誤爆失礼しました
「お腹が減って動けないので燃料下さい」
お前らカレー食ってましたやん……カレーと言う名のガソリンか何かだったのか?
少年「お前腹が減ったって言ったよな?」
㊛「はい」
少年「それで何が欲しいって?」
㊛「燃料です!」
少年「元気一杯に言い直してんじゃねーよ!」
㊛「私も不思議なのですが、どうも食べ物より燃料が欲しいのです」
少年「(この女、おかしい奴だと思ってたがここまでおかしいとは思わなかった)」
少年「大体な、燃料なんて今の時代もの凄く高いんだぞ?わかっていってんのか?」
㊛「はい……」
少年「そんなの買う金なんてねーよ」
㊛「ですよね、なんでもないです。忘れてください」
少年「ああ、今パンでも買ってきてやるからそこで待ってな」
㊛「はい……」
少年「」スタスタ
㊛「はぁ……」
少年「」タッタッタッ
㊛「お腹が空きました……」ウルウル
少年「」ダダダダ
―数時間後―
少年「ほらよ!お望みの燃料だよこんちくしょう!」
㊛「い、いいのですか?」
少年「いいからさっさと飲め、お前が飲まなきゃただのゴミになるだけだ」
㊛「あ、ありがとうございます!では」
㊛「んぐ……んぐ……」ゴクゴク
少年「まじで飲んでやがる……」
少年「(それにしても飲んでる姿意外と可愛いな……)」
少年「(変な事を考えるな、こいつは売り物だ、さっさと人売りに売っちまおう)」ブンブン
少年「(まてよ?もしかしたら俺が知らないだけで燃料って相当美味いんじゃ…‥)」
少年「」ペロッ
少年「ぐあああああああああああ!」ゴロゴロ
㊛「大丈夫ですか!?」
少年「やっぱりお前はおかしい!」
㊛「はあ……それよりこれで動けるようになりました!」
少年「よし、じゃあ早速ついてこい」
㊛「はい!」
少年「本当はこっちの道を行ったほうが速いんだがここは大岩があるからこっちだ」
㊛「それなら大丈夫です!」
少年「え?」
㊛「はああああああああ」ゴゴゴゴ
㊛「てやああ!」ドゴン!
少年「……」ポカーン
少年「岩が……」
㊛「これで進めるようになりました!さあ行きましょう!」
少年「(今理解した……こいつ……人間じゃねえ……)」
㊛「どうしたのですか?」
少年「(人じゃねえってことは、人売りにも出せない……)」ガーン
少年「なんてこった……」バタッ
㊛「大丈夫ですか?急に倒れて」
少年「もういい、寝る」
㊛「はい?」
少年「これは夢だ。思えば指輪を発見した時点でおかしかったんだ。リアルな夢だったなぁ、そろそろ起きようか……」
㊛「そこで寝るのですか?」
少年「砂が気持ちいいな、起きたらまたゴミあさりか……」
㊛「そうですか……では」スッ
少年「!?」
㊛「私が膝枕をしましょう。さあ、存分に休んでください」
少年「(中々気持ちいいな……もうどうでもいいや……)」スゥ
㊛「ありがとうございます……私を助けてくれて……」
ここまで。艦娘は食べ物よりも燃料が無いほうが空腹感が上という設定。食べ物は暫くなくても生きてはいける。
なんだ、本土攻撃されたりして資金や資源も下に回らないくらい逼迫してるのに食わなくてもいい飯をキチンと食わせてくれてた提督っていい人じゃん!
っつーか一般人が艦娘を化物呼ばわりとかしてるけど燃料飲むとかの実態は知らない上に知名度も低いのか?普通はプロパガンダに使われそうなもんだが
すまぬ、また女っていう字が化けてる。後で投下し直します。
艦娘は確かに食事をしなくても暫くは生きることができるけど食事は戦意に関わるので食事は毎日食べています。
一般市民にとって艦娘は深海棲艦と戦う兵器くらいの認識でそこまで知名度は高くないです
少年「お前腹が減ったって言ったよな?」
女「はい」
少年「それで何が欲しいって?」
女「燃料です!」
少年「元気一杯に言い直してんじゃねーよ!」
女「私も不思議なのですが、どうも食べ物より燃料が欲しいのです」
少年「(この女、おかしい奴だと思ってたがここまでおかしいとは思わなかった)」
少年「大体な、燃料なんて今の時代もの凄く高いんだぞ?わかっていってんのか?」
女「はい……」
少年「そんなの買う金なんてねーよ」
女「ですよね、なんでもないです。忘れてください」
少年「ああ、今パンでも買ってきてやるからそこで待ってな」
女「はい……」
少年「」スタスタ
女「はぁ……」
少年「」タッタッタッ
女「お腹が空きました……」ウルウル
少年「」ダダダダ
―数時間後―
少年「ほらよ!お望みの燃料だよこんちくしょう!」
女「い、いいのですか?」
少年「いいからさっさと飲め、お前が飲まなきゃただのゴミになるだけだ」
女「あ、ありがとうございます!では」
女「んぐ……んぐ……」ゴクゴク
少年「まじで飲んでやがる……」
少年「(それにしても飲んでる姿意外と可愛いな……)」
少年「(変な事を考えるな、こいつは売り物だ、さっさと人売りに売っちまおう)」ブンブン
少年「(まてよ?もしかしたら俺が知らないだけで燃料って相当美味いんじゃ…‥)」
少年「」ペロッ
少年「ぐあああああああああああ!」ゴロゴロ
女「大丈夫ですか!?」
少年「やっぱりお前はおかしい!」
女「はあ……それよりこれで動けるようになりました!」
少年「よし、じゃあ早速ついてこい」
女「はい!」
女「それなら大丈夫です!」
少年「え?」
女「はああああああああ」ゴゴゴゴ
女「てやああ!」ドゴン!
少年「……」ポカーン
少年「岩が……」
女「これで進めるようになりました!さあ行きましょう!」
少年「(今理解した……こいつ……人間じゃねえ……)」
女「どうしたのですか?」
少年「(人じゃねえってことは、人売りにも出せない……)」ガーン
少年「なんてこった……」バタッ
女「大丈夫ですか?急に倒れて」
少年「もういい、寝る」
女「はい?」
少年「これは夢だ。思えば指輪を発見した時点でおかしかったんだ。リアルな夢だったなぁ、そろそろ起きようか……」
女「そこで寝るのですか?」
少年「砂が気持ちいいな、起きたらまたゴミあさりか……」
女「そうですか……では」スッ
少年「!?」
女「私が膝枕をしましょう。さあ、存分に休んでください」
少年「(中々気持ちいいな……もうどうでもいいや……)」スゥ
女「ありがとうございます……私を助けてくれて……」
そして後で記述しますが
この少年はずっと廃港で過ごしてきたので一般市民とは捉えないでください。だから艦娘について教育を受けてはいませんし悪いイメージもありません。
ええ……戦争孤児とかストリートチルドレンが出てるレベルなのかよ……それとも少年だけがそういう存在なだけ?
何かもうホントに無茶苦茶のガバガバのズタズタだな
いないほうが不思議じゃねえ?
せやな、だからこそ無茶苦茶って言ってるわけで
こういうの見ててよく思うんだが最後の希望(しかも敵と同じくらいの戦力)をぞんざいに扱う人間を書くのってどんな気持ちなんだ?
ほのぼの系はいい味出せるのに、シリアスだと空回りする作者だな
提督「艦娘の戦意に関わるし食事はしっかり摂らせよう!カレー一つ取っても普通の食堂じゃやらないような辛さの区別もちゃんと付けてやるぞ」
提督「お前ら艦娘は兵器なんだし疲れなんか無いし病気にもならないだろ黙って従え!駆逐艦は役立たずで不用な欠陥品、居ないと同然」
うーん、この
少年「」パチッ
少年「ふわぁ、よく寝た。さ、今日もゴミあさりでもするか……ん?この枕妙に柔らかいな」
女「おはようございます。よく眠れましたか?」
少年「」
女「どうしました?」
少年「(夢じゃなかったああああああ)」
少年「で、結局お前は何者なんだ?」
女「……さあ?」
少年「もういいや、どっちにしろお前にやった燃料分働いてもらうからな、覚悟しとけよ!」
女「わかりました、私頑張ります!」
少年「よし、ついてこい!」
―廃港―
少年「いいか、お前はこれからこの瓦礫や鉄屑の山から金になりそうな物を見つけるんだ」
女「はい!」
少年「まあ夕方まで探せばあるだろ」ザクザク
女「はいっ!」ザクザク
少年「それにしても変な奴拾っちまったぜ」ザクザク
女「本当に感謝してます」ザクザク
少年「見た目は人間なのにな。なんか思い出せたか?」ザクザク
女「うーん、何も思い出せません」ザクザク
少年「まあいいや、思い出したらちゃんと恩返ししろよ」ザクザク
女「もちろんです!」ザクザク
キラーン
女「あ、見つけましたよ!」
少年「よし、でかした!」
女「あっ!」ツルッ
女「どこかに行ってしまいました!」オロオロ
少年「何やってんだよ!まだその辺にあるはずだ!落ちつけ!」
女「ありました!」
少年「全く、世話の焼ける奴だ」
少年「」パクッ
少年「やっぱりパンはうめぇな!」モグモグ
女「はい!」モグモグ
少年「お前が発見したやつ意外と高く売れてよかったぜ」
少年「でもお前って燃料が主食じゃないのか?」
女「燃料はこの調子なら後一ヶ月は持ちます。燃料が一杯になったら何故か食べ物が欲しくなりました!」モグモグ
少年「相変わらず意味わからん奴だな」モグモグ
女「そうですねぇ」モグモグ
少年「これも何かの縁だ、暫く面倒みてやるよ」
女「いいんですか?」
少年「ああ、俺の為に働いてもらわなきゃ困るしな。そのついでだ」
女「ありがとうございます!」
少年「気にすんな、話し相手が欲しかっただけだ」
女「少年さんはここで暮らしているのですか?」
少年「ああ、生まれた時からずっとここで過ごしてる」
女「大変ですね。家族とかはいらっしゃらないのですか?」
少年「いねぇな。弟みたいな奴が一人いたが気づいたら居なくなってた」
女「そうですか……」
少年「別にそんな悲しむ事でもねえよ。ここではよくある事だ」
女「はい……」
女「ところでここはどこですか?」
少年「ここは俺みたいに行くあてもない奴が集まる場所だよ」
女「ならば私にぴったりですね」
少年「馬鹿言うな、お前はさっさと記憶を戻して俺にお礼しろ」
女「はい、頑張ります」
女「でも食べ物を得るなら海で釣りでもすればいいのではないのでしょうか?」
少年「それは無理だ、海には変な化物がいる」
女「化……物……?」
少年「名前はなんだったかな、確か深海……忘れちまった」
女「……」
少年「よくここら辺をうろちょろしてるから気をつけろよ。まあ見つかっても襲ってこないんだけどな」
女「はい」
少年「まああんな化物倒すなら相当な武器や兵器が必要だな」
女「兵……器……」
少年「でもお前なら倒せるかもな!はっはっは!」
ホームレス「おーい、少年やビッグニュースだぞ!」
少年「あっ!この野郎この前はよくも騙しやがったな!」
ホームレス「まあまあ、気にしなさんな。それより政府が遂に深海棲艦の親玉を倒す事に成功したらしい!」
少年「へ〜」
ホームレス「これでこの国はもっと良くなるはずだ!俺達ももっと良い生活ができるようになるぞ!」
少年「んな訳ねーだろ。政府なんか信用できるか。第一深海棲艦が攻めてこようがこまいがここは変わんねーだろ」
ホームレス「そりゃあそうだが」
少年「だから政府が何しようが関係ねえよ。俺はここで死ぬまで生活するんだから」
ホームレス「夢が無いなぁ」
少年「そんなもんだ」
女「深海……棲艦」ドクン
少年「ん?女、どうした?」
女「頭が……」ズキン
少年「記憶でも戻ったか?」
ホームレス「もしかしたら深海棲艦にやられてここに流れついたのかもしれねえな」
少年「じゃあ深海棲艦見れば思い出すかもしれねえ。うーん」キョロキョロ
女「うう……」ズキズキ
少年「お、あれだ。おい、あれが深海棲艦だ……って聞こえねえか」
ホームレス「相変わらず目がいいね、全く見えんよ」
少年「目がよくなきゃこんな所で生きてけねえよ」
駆逐ハ級「」スイー
ホームレス「お、やっと見えてきた」
少年「今日はやたら近くに来るな」
ホームレス「……っていうかこっちに向かって来てねえか?」
少年「……」ダラダラ
ホームレス「……」ダラダラ
ハ級「」パカッ
少年「うわああああ!こっちに向かって撃つ気だ!逃げろ!」
女「……」
少年「おいホームレス手伝え……っていねぇ!逃げ足速すぎだろ!」
少年「女!速く動けって!」
ハ級「」ドン!
少年「うわあああああああ!」
女「」バキッ
少年「え?」
ドゴォン
少年「弾を……殴った?」
女「」ダッ
少年「あいつ、海の上を滑って……」
ハ級「」ドンドン
女「」サッ
女「はあああああ!」バキッ
ハ級「」轟沈
少年「すげぇ、殴っただけであの化物の身体を貫通しやがった」
女「」ハァハァ
少年「おーい、お前凄いな!まさか深海棲艦を倒しちまうなんてな!」
女「……」
少年「どうした?」
女「全部……思い出しました」
少年「おお、そりゃあよかった」
女「私は金剛型三番艦……榛名といいます」
少年「そうか。で、お礼はたっぷりくれるんだろうな?」
榛名「ええ」
榛名「お礼に……貴方を殺します!」
ここまで。
すまぬ、諸事情でかなりの亀更新になる。
一応区切りのいい所まで書き溜めた奴投下するけどそっからは月一くらいの更新になると思う。すまんな
何故wwww
というか話の流れ自体が滑稽過ぎるww
おお少年よ、よくぞ榛名を養ってくれた!
褒美に死をやろう!
もうガバガバすぎてギャグになってる
お前らそんなに続き読みたいのかww
ちょっと待ってな
少年「へ?」
榛名「覚悟!」ブン
少年「うわっ!」サッ
少年「いきなりどうした!」
榛名「うるさい!私は人間が嫌いなんです!どうせ貴方も私を見捨てるんでしょう!」ブン
少年「」サッ
少年「とりあえず逃げるか」ダッ
榛名「待ちなさい!」ダッ
少年「くっ、速いな!」
榛名「はああああ!」ゴスッ
少年「やばっ」メリメリ
少年「がはっ」ゴロゴロ
少年「動け……ねえ。かすっただけでこれかよ……」ハァハァ
榛名「やっと追い詰めました」スタスタ
少年「くそ……」
榛名「どうですか?散々兵器と……化物と罵ってきた相手にズタボロにされる気分は」
少年「なんの事だ?」
榛名「私達艦娘が人間のためにどれだけ頑張ってきたと思ってるんですか?なのにいつもいつも化物化物と……」ギリッ
榛名「そして……最後には私を見捨てて……」
少年「……」
榛名「なんでですか!私達にだって心があるのに!人間と違わないのに!何故わかってくれないんですか!」ポロポロ
榛名「もう人間なんて信用できません!これ以上私達艦娘が兵器として酷使されるなら私は人間に逆らいます!」
榛名「貴方がその一人目です!」ギロッ
少年「そうか……俺もここまでか」
榛名「覚悟してください!」プルプル
少年「……」
少年「どうした、殺らないのか?」
榛名「う、うるさい!」プルプル
『俺がお前を助けた少年様だ』
『ほらよ!お望みの燃料だよこんちくしょう!』
『これも何かの縁だ、暫く面倒みてやるよ』
榛名「……」ギリッ
榛名「なんで……」
榛名「なんで……貴方は私なんかに優しくしたんですか……」ポロポロ
榛名「私は艦娘ですよ?人間の言う兵器なんですよ?」ポロポロ
少年「俺は艦娘なんて知らん。人間と何が違うんだ?」
榛名「!?」
少年「ただ力が強くて、丈夫で、燃料が主食なだけじゃねーか」
少年「ドジで、マヌケで、純粋で、人間となんも変わんねーよ」
榛名「貴方のせいで決心が揺らぐじゃないですか」ポロポロ
少年「無理すんなって」
榛名「うう……」ポロポロ
榛名「うわああああああああん」ボロボロ
榛名「私はこれからどうすればいいのですか!人間に見捨てられ、何のために生きているかもわからない私はどうすればいいのですか!」ボロボロ
少年「じゃあそれが見つかるまでここにいればいいじゃねーか」
榛名「え?」
少年「俺だって生きる意味なんてわかんねーよ。そんな直ぐに見つかるもんじゃねーだろ」
榛名「いいの……ですか?」
少年「お前にはまだ燃料分働いてもらわなきゃ困るしな」
榛名「……」
少年「それにお前のせいで身体がボロボロだ。責任とって暫くは一緒に居てもらうぞ。勿論お前に断る権利はねえ」
榛名「はい……はい!」ポロポロ
少年「生きる意味なんてゆっくり考えればいいさ」
榛名「ありがとうございます!」ダキッ
少年「ぐあああああああああ離せえええええええ」バキボキ
榛名「これからよろしくお願いします、提督!」
少年「俺は提督じゃねええええええええええ」バキボキ
ここまで。書き溜めたやつ全部投下したから暫くは無理。
前の不仲のもそうだけどキャラがちょろ過ぎってか頭ゆるすぎませんかねぇ……
こんなん前の提督に(演技で)涙ながらに謝られてちょっと優しくされたり民衆に口だけ感謝されたらコロッと許すんじゃね
それをやればいいのにやらない人間がアホっていう皮肉だよ
乙
他の金剛型達は大丈夫だろうか?
>>166
これを皮肉だと思えるなんて大丈夫か?
お、おう…
暫く更新してなくてすみません。まだ暫く難しそうなんで生存報告のみ。ついでに酉変えます。
これからこの酉でいきます。
別スレ建てたりしてたのにな、そっちには報告しなくていいの?
―数日後―
少年「おら、働け!」
榛名「はいぃ!」ザクザク
少年「俺は怪我してるんだから力仕事やら何やらはお前がやるんだ!」
榛名「わかってますよぉ」ザクザク
少年「ああ!そこ!そこなんか光ったぞ!」
榛名「え?どこですか!?」
少年「そこだよ!」
榛名「あ、そこですね。よいしょ」
ガラガラガシャーン
榛名「あ……」
少年「……おい」
榛名「……榛名は大丈夫です」
少年「何がだ!折角見つけたのにまた振り出しじゃねーか!」
榛名「うう……」シュン
キラーン
榛名「ん?」ガサゴソ
榛名「ありました!これで今日のノルマクリアですね!」
少年「運が良いやつだ」
榛名「ありがとうございます!」ニッコリ
少年「褒めてねーよ」
榛名「働いた後のパンは美味しいですね提督」モグモグ
少年「だから俺は提督じゃねーよ」モグモグ
榛名「いいではないですか」
少年「提督っていったらもっと偉くてすげー奴がなるもんだろ」
榛名「榛名にとっては少年さんはとっても偉くて凄い人ですよ」
少年「そうじゃねーだろ……まあいいや、呼びたいように呼べ」
榛名「はい!」
少年「ところでお前はなんでこんな所に流れ着いたんだ?」
榛名「それは……その……」
少年「話したくないなら別にいいいぞ、聞いたってどうしようもないしな」
榛名「すみません」
少年「それより聞きたいのはお前には帰りを待つ家族とか居ないのかって事だ」
榛名「!」
少年「記憶が戻ったんだろ?」
榛名「……はい」
少年「ここで暫く働けって言った俺が言うのも難だが大丈夫か?」
榛名「……心配ではないと言ったら嘘になります」
榛名「でも艤装もないし電探も壊れてます。それにどこにいけば帰ることができるのかもわかりません」
榛名「だから榛名はここで無事を祈る事しかできません」
少年「そうか……」
榛名「いつか紹介しますね」
少年「ああ」
―数日後―
少年「」ゴキゴキ
少年「うん」
少年「よし、治った!」
榛名「え?もう治ったのですか?」
少年「ああ」
榛名「提督は丈夫なのですね」
少年「傷の治りは早い方なんでな。でももっとかかると思ってたんだがな」
榛名「はあ」
少年「さ、今日から俺も金稼ぎするか」
榛名「はい!」
少年「じゃあ俺は海岸の方に行ってくるからお前はいつも通り金属を探してくれ」
榛名「はい、任せてください!」
―海岸―
ザザーン
少年「はあ、相変わらず何も無えな」ザッザッ
少年「こりゃあ榛名の方に期待するか」
少年「だが榛名よりも収穫が無いっていうのも癪だな」
少年「何か他には……」キョロキョロ
少年「ん?あそこで誰か倒れてるな」
少年「また漂流者か」
少年「……」
少年「面倒な事に関わるのはもう嫌だし身ぐるみ剥いでとっとと去るか」ダッ
女の子「……」
少年「子供じゃねーか、可哀想に」
少年「意識は……無いみたいだな」
少年「俺も生きるので精一杯なんだ。すまんが金目のもん取らせて貰うわ」
少年「この服についてるブローチみたいなの高く売れそうだな」
女の子「うう……」
少年「うおっ!」ビクッ
女の子「……」
少年「なんだよ、驚かせやがって」
少年「うーん、このブローチ中々取れんぞ」グググ
「とれそう?」
少年「無理だな、こうなったら服ごと……」
少年「ん?」クルッ
女「やっほー」
少年「」ダラダラ
少年「もしかして知り合い?」
女「まー知り合いっちゃあ知り合いかなぁ」
少年「(水の上を浮いてる……)」
少年「もしかしてお前、艦娘か?」
女「そうだよ、私は北上って言うんだ」
少年「……」
北上「それで私もその子に用事があってね」
少年「そうか、じゃあ俺は諦めて他に金目の物がある場所に行くわ。じゃあな」
北上「ちょっと待って」
少年「」ピタッ
北上「私さー、この女の子『駆逐艦雷』を処分する為にここまで来たんだけどさ」
北上「処分は秘密裏にやれって言われてるんだよね。だって艦娘が艦娘を殺しちゃ問題じゃん?」
少年「そうか、俺は何も見なかった事に……」
北上「それはできないなぁ」
北上「それで見たところここには君しかいないし……考えるのも面倒くさいし……」
少年「……」ダラダラ
北上「雷と一緒に君も処分しちゃおうと思うんだよねー」
少年「まじ?」
北上「」コクリ
北上「一人くらいいいか、どうせバレないしょ」
北上「とゆーわけで」
北上「ごめん、死んで?」チャキ
暫く更新できなくてすみません。少し落ち着いてきたから次からはもう少し短い間隔で投下できそうです。
嫌いじゃないよ
支援
乙
待ってるぜ
乙
続き楽しみ
期待してるよ!
レスありがとうございます、励みになります。
少年「お、おい!ちょっと待て!」
北上「命乞いは見苦しいよー」
少年「(ど、どうすれば……)」
少年「!」
少年「あ、あっちに人が!」
北上「え!?」ビクッ
少年「嘘だよばーか!」ダッ
北上「この北上様を騙すとは良い度胸だねぇ」
北上「でも……相手が悪かったね」
北上「私の砲撃は百発百中だよ」
少年「全力で逃げればいけるはず……」ダダダダ
北上「ロックオーン」
北上「じゃあねー」ドン
少年「え……嘘……だろ?」
少年「(当たる)」
ドゴォン!
北上「ごめんね」
北上「さ、次は駆逐艦の番だよ」
雷「うう……」
北上「せめて痛みは無いように一撃で沈めてあげる」チャキ
榛名「待ちなさい!」
北上「!?」
榛名「その子を撃ってはいけません!」
少年「榛名がこなかったら死ぬとこだった……」
北上「……え?」
北上「ちょっと待って、もしかして……榛名さん?」
榛名「ええ!金剛型戦艦三番艦、榛名です!」
北上「え~轟沈したって聞いたんだけど……」
榛名「それよりこれ以上ここで勝手な真似をしてはいけません!」
榛名「ここは提督の行きつけの砂浜なんですよ!ここでパンが食べられなくなったらどうするつもりですか!」
少年「怒る所そこかよ!しかもパンはお前がここで食べたいだけじゃねーか!」
北上「え?提督?そこの少年が?」
榛名「はい!」
北上「へーあの人の他にも艦娘を扱う提督なんていたんだ。階級は?」
少年「階級?なんだそれ?」
北上「……」ポカーン
少年「提督っていうのはこいつが勝手に呼んでるだけだぞ」
北上「鎮守府は?」
少年「そんなもんは無い」
榛名「あるじゃないですか!」
少年「あそこは俺の家だ!」
北上「他の艦娘は?」
榛名「榛名一人です!」ドヤァ
少年「威張ることじゃねーから」
北上「……ぷっ」
北上「あっはっはっは」
榛名「?」
榛名「提督、笑われてますよ」
少年「いや、明らかに笑われてるのお前だろ」
北上「なんかよくわかんないけど楽しそうだねぇ君の鎮守府」
少年「鎮守府じゃないけどな」
北上「いやーこんなに笑ったのはいつ振りかねぇ」
北上「なんか楽しそうだから私もその鎮守府に所属させてよ」
榛名「へ?」
少年「え?」
北上「正直もうあそこの鎮守府には帰りたくないしね。ここなら気楽にできそうだし」
少年「いや無理だ、そんなに養ってられねーし」
榛名「ええ、榛名は大丈夫です!」
少年「俺が大丈夫じゃねーから!」
北上「ありがとね提督」
雷「うう……」
榛名「その子も助けなければいけませんね」
北上「じゃ、私が運ぶよ」
榛名「では鎮守府に案内しますね」
北上「はいはーい」
少年「俺の話を聞けええええええ!」
ここまで
乙です
意外な展開で、続きが気になる!
乙
他のみんなはどうなってるんだろうねえー
コイツら実は結構余裕あるだろ
雷「うーん……」
雷「」ハッ
雷「皆!」ガバッ
雷「あれ……ここは……?」キョロキョロ
榛名「気がつきましたか、おはようございます」
雷「あなたはもしかして……榛名さん?」
榛名「ええ。金剛型戦艦三番艦、榛名です」
北上「私は北上、よろしくぅー」
雷「よ、よろしく」
少年「やっと起きたのか」
雷「!?」
雷「誰?私に何するつもり?」
北上「提督警戒されてるねー」
少年「落ち着け、何もする気はねーよ」
雷「……提督?」
榛名「はい、この方は私達の提督です」
北上「そう、一見凡人にしか見えない、いや、凡人にすら見えないこの人はなんと我らが提督なんだよー」
少年「お前いっぺん表出ろ」
雷「そう、私は結局死ぬこともできずにまた酷使されるのね」
雷「今度は何?前線で敵をおびき寄せて囮になるの?装備無しで突っ込むの?」
雷「好きにすればいいじゃない、どうせ私なんてそれ位の価値しかないんだし」
少年「……」
榛名「……」
少年「(あああああ!また面倒くさいの拾ってきちまったあああああ!)」
榛名「(提督が苦しそうな表情を浮かべています)」
北上「あちゃー重症だねぇ」
少年「あー、その、なんだ……」ポリポリ
少年「俺は別にお前を兵器みたいに扱うつもりはない」
少年「直ぐに信用しろっていうのも無理な話だがゆっくり慣れていってくれ」
北上「ここで出ていけって言わないのが提督の優しさだよねぇ」
榛名「提督は優しい方ですから」
少年「ばっ!?ちげぇよ!このまま見捨てるのは好きじゃないだけだ!」
北上「提督はー幼女に弱いー♪」
少年「北上、お前には上下関係を教えなきゃならんとそろそろ思っている」
北上「ふっふーん、いいねぇ、痺れるねぇ」
少年「そんな事を言ってられるのも時間の問題だ!表出ろクソ軽巡!」
雷「ちょ、ちょっと司令官に逆らったらまた酷い目に……」オロオロ
榛名「大丈夫ですよ」
雷「え?」
榛名「あの方はあの提督とは全然違う方ですから」
コノヤロウ!
ハイハーイ
グハッ!チョ、グーハヤメログーハ!
センジョウデナサケハナイヨ!
カテルカアアアアアア!
雷「変な人」クスッ
榛名「そうですね、私達を人間として扱ってくれるおかしな方です」
榛名「それに、あの方は不思議な魅力を持っています。私達を安心させてくれる何かを持っています」
榛名「だから私はこの方についていこうと思ったのです」
雷「私も……ここにいていいかしら?」
榛名「ええ、きっと提督も歓迎しますよ」ニコッ
少年「榛名!見てないで助けろぉ!ごはっ!」ドカバキ
北上「北上様の力はこんなものじゃないよー」
少年「これ以上はやめろおおおおおおおお!」
榛名「北上さん、これ以上はダメですよ。提督が死んでしまいます」
北上「わかった、あー楽しかった」
少年「」ボロボロ
榛名「大丈夫ですか提督?」
少年「大丈夫に見えるか?」
榛名「はいっ!」ニッコリ
少年「お前も北上も今日はパン抜きだ」
榛名「はうわっ!」
北上「えぇ!?」
少年「今日はお前らの分のパンも俺が食う!」
榛名「それは横暴です!」
北上「やっぱ魚雷使っとくべきだったかなー」
ギャーギャー
雷「司令官と対等に話してるなんて信じられない……」
雷「それにあんなに楽しそうにしてる二人初めてみたわ」
雷「……」
雷「電も……あの司令官の元にいたら……」
少年「おーい、そろそろ浜辺に行くぞ!ついてこい!」
雷「わ、わかったわ」ダッ
とりあえずここまで。他の皆については追々説明していこうかと思ってます
駆逐って居ない物として扱われてるんじゃなかったっけ?デコイとして立派に兵器扱いされてんじゃん
っつーか何で雷は海岸に打ち上げられてたの?
雷は艤装なし?
北上様は艤装持ったままなのかな
乙
もういっその事ほんとに提督になって飯食っていけそうな少年である
>>207
ええ……どこを見たらそんなことが言えるんだ……
そういやこの少年って何歳なんだろうな?
いくら学が無い浮浪児とはいえ言動が高校生相当には見えないし、かと言って中学生以下だとすると北上の「幼女に弱い」発言は何か変になるし
そしてとうとう提督を否定しなくなったという
乙
続きが気になる
少年「やっぱ海を眺めながら食うパンは美味いな」モグモグ
榛名「はい、榛名幸せです」モグモグ
北上「これはだめになるねぇ」モグモグ
雷「」モグモグ
少年「おい、そんなに離れて食べていいのか?」
雷「いいの、私は大丈夫よ」モグモグ
北上「まだ警戒されちゃってるね」モグモグ
榛名「ゆっくりと距離を縮めていきましょう」モグモグ
少年「俺からしたらお前ら二人みたいにいきなり懐かれるよりはまともだと思うぞ」モグモグ
北上「じゃあこうしよ、今日は提督と雷っちの二人で行動してなよ」
榛名「そうですね、早く慣れるには一緒に行動するのが一番です」
少年「それもそうだな」
北上「それに榛名っちと話したいこともあるしね」
榛名「え?」
北上「じゃあ今日は私達は砂浜を探すから提督は屑探し行ってきてよ」
少年「宝探しと言え、気分が違うだろ」
少年「しょうがないな。おーい雷、一緒に来い」
雷「わかったわ」タタタ
北上「……行ったね」
榛名「それで、話しとは一体なんですか?」
北上「ああ、うんとね」
北上「簡単に言うと、今の鎮守府の事情と榛名っちの姉妹について」
榛名「!」
榛名「北上さんは知っているんですか!?」
北上「全部は知らない。ある程度だよ」
榛名「それでもいいです!教えてください!」
北上「最初に言っておくけど、あんまりいい内容じゃないよ?」
北上「それでも聞きたい?」
榛名「……はい、お願いします」
北上「わかった……」
―廃港―
少年「ここで貴金属とか金になりそうな物を探すんだ」
雷「」コクリ
少年「穴場があるからついてこい」
雷「わかったわ」
少年「」テクテク
雷「」タタタ
少年「(常に一定の距離をとってついてくるな)」
少年「あ、そこらへん足元気をつけろよ」
雷「うん」
少年「よし、探すか」ガサゴソ
雷「」ガサゴソ
少年「そういえばお前も北上みたいな武器持ってないのか?」
雷「艤装のこと?あるにはあるけど大破大破したせいでなくしちゃったみたい」
少年「ふーん」
雷「戦えなくもないけど砲雷撃戦はできないわ」
少年「あー確かに榛名も素手で戦ってたしな」
雷「それよりさ、司令官はなんで提督になったの?」
少年「俺か?」
雷「うんだっておかしいもの、私達艦娘は兵器で人間の脅威にもなりかねない存在よ」
雷「そんなのと毎日過ごそうなんて物好き普通いないわ」
少年「まあ提督っていう名前はあいつ等が勝手に呼んでるだけで俺はそんな立派な人間じゃないがな」
少年「お前らと過ごす理由は……そうだな、独りぼっちが嫌だっただけだ」
雷「側にいてくれるなら誰でも良かったってこと?それが人間じゃなくても?」
少年「お前らが思ってる程俺はお前らの事を兵器だとは思ってないよ」
少年「初めて榛名に会った時は本当に人間だと思ったしな」
雷「……」ギリッ
少年「それになんだか家族が増えたみたいで……」
雷「そんなの嘘よ!」
少年「どうした?」
雷「私達を人間だと思った?兵器だとは思ってない?信じられないわ!」
雷「どうせ都合の良い兵器を見つけたとか内心では思ってるんでしょ!口車に乗らせておけばいいやって思ってるんでしょ!」
少年「……」
雷「じゃなきゃ私みたいな役立たずに話しかけたりしないもんね!」
少年「それは違う」
雷「どうせ人間は艦娘は心を持たないとか教育されてるんでしょ!私はあなたの思い通りになんてならないわ!」ダッ
少年「あ、おい!待て!」
少年「行っちまった……」
―浜辺―
少年「すまん、そういうわけで雷がどっかいっちまった」
北上「あちゃー、でもまあ仕方ないんじゃない?」
少年「そうも言ってられるかよ、また明日捜す」
北上「提督がそういうなら私も手伝うよ」
榛名「……」
少年「榛名、どうした?体調でも悪いのか?」
榛名「え?あ、いや、なんでもありません」
少年「?そうか」
―夜―
北上「」グー
榛名「」スースー
少年「(眠れねぇ)」
少年「」ガバッ
少年「ちょっと散歩してくるか」
ザザーン
少年「あぁ、砂浜はやっぱりいいな。夜の海ってのも中々綺麗だ」
少年「それにしても雷は居なくなるし榛名の様子はおかしいし問題だらけだ」
少年「忙しいったらありゃしねーな」
少年「でもなんでかな……一人の時よりずっと面倒くさいのに……こっちの方がいい」
少年「こんな感覚暫く忘れてたぜ……」
榛名「提督」
少年「!」
少年「なんだ榛名か、どうした?」
榛名「眠れないので……少し散歩に」
少年「それで偶然ここに来たってか」
榛名「あの……隣に座ってもよろしいですか?」
少年「ん?ああ、別にいいぞ」
榛名「ありがとうございます」ポスッ
少年「……」
榛名「……」
ザザーン
榛名「……提督」
少年「なんだ?」
榛名「実は私、四姉妹なんです。一番上が金剛お姉様、次に比叡お姉様、そして一番下が霧島」
少年「そうか、そんなに姉妹いたのか」
榛名「はい、私達はとっても仲がいいんですよ」
少年「よかったじゃねーか」
榛名「ですが、今長女である金剛お姉様が危険な状態にあるみたいです」
少年「……」
榛名「私はここに流れ着く前、海上で戦闘をしていました」
榛名「お姉様達と一緒に深海棲艦の親玉と言えるべき敵と戦っていたのです」
少年「……」
榛名「しかし戦闘中、私の提督が……私達ごと大砲で敵を撃ちました」
少年「!」
榛名「私はそこで意識が途切れました。でも見たんです」
榛名「記憶が途切れる少し前、金剛お姉様が私をかばうのを……」
少年「まじかよ……」
榛名「私でさえ記憶を失う程のダメージでしたから金剛お姉様はかなり酷いみたいです」
榛名「もし金剛お姉様が死んでしまったらと思うと榛名は……」ポロポロ
榛名「不安で不安でしょうがないんです……」ポロポロ
少年「……」
榛名「胸が張り裂けそうなんです……」ポロポロ
少年「」ギリギリ
少年「ああもう!」スクッ
少年「」ギュッ
榛名「!?」
榛名「て、提督?」
少年「不安な時はな、こうやって抱きしめるのが一番なんだよ」
少年「俺じゃあお前を丸ごと抱きしめてはやれねぇが頭位は包めるさ」
榛名「……」
少年「お前の姉妹なんだろ?そんな簡単にには死なねえさ」
少年「信じて待とうぜ」
榛名「……」
『 貴女が生きている事が私の一番の幸せです 』ギュ
榛名「お姉様……」ポロポロ
榛名「私は……信じています……」ポロポロ
少年「全く、お前は本当に泣き虫だな……」
ここまで
乙
あの雷ですらこれなのか……
親玉深海棲艦は倒せたのかどうかも気になるが
人買いに売ろうとしてた人間が何か言ってますね……
人は良くも悪くも変わる
変わるのは同意するけどその変わるまでの描写が薄すぎ(もしくは無い)て説得力がね……
今更このssに説得力を求めるのか…
>>223
あっ……何か、ゴメン
ホントここの>>1は話を深めるのがヘッタクソだよな
別スレ5レスも書かずに落ちたぞ
少年「じゃあ俺は雷捜しに行ってくる」
北上「はいはーい」
榛名「資材集めは私達に任せてください!」
少年「すまねぇな、じゃあ行ってくる」
北上「榛名っち今日は元気だね」
榛名「はい、金剛お姉様の事は心配ではありますが今は信じて待つ事にしました」
北上「ふーん、それは昨日提督と逢引してたのと関係あるのかな?」
榛名「なっ!?あ、逢引なんてしてません!たまたま散歩しに行ったら会っただけです!」アタフタ
北上「そういう事にしといてあげるかぁ」ニヤニヤ
榛名「本当ですよぉ」カァァ
―崖―
ザザーン
雷「……」
少年「お、いたいた」
少年「おーい!」
雷「!」ビクッ
雷「なによ、何か用?」
少年「いや、用っていうかなんていうか……」ポリポリ
少年「やっぱり一人は危ないからお前も俺達と生活しろっていうか……」
雷「昨日も言ったでしょ?私は人間を信用してないの。榛名さん達はあなたは他の人とは違うって言ったけどやっぱり信用しきれないわ」
少年「まあいきなり信用しとろってのも無理だよな。そんな事はわかってる」
少年「だからせめて俺の目の届く所で生活してほしい」
雷「はあ?何を言ってるの?」
少年「何かあったら危ないだろ。それにここの生活だって慣れてないだろうし」
雷「失礼ね、私は一人でだって生きていけ……」グゥ
雷「……」
少年「……腹空いたのか?」
雷「……別に」プイッ
少年「しょうがねぇ、今パン持ってきてやるよ」
雷「別にいいわ、恩なんか着せないで」
少年「別にそういうのじゃねーよ、そこで待ってろ」ダッ
雷「だからいいって……行っちゃった」
雷「もう……なんなのよ……」
腹空いたとかいう言い方が半端過ぎて変じゃね?、普通「お腹空いた」か「腹減った」じゃないのか
>>226
地の文の練習って言ってたろ、そんだけのレス内で地の文の書き方を修めたんだよ
雷「……」ボー
少年「おーい」
雷「!」
少年「ほら、パンだ」スッ
雷「だからあなたの施しなんて……」
少年「お前が食わなきゃ海に投げる」
雷「何それ!?勿体無いじゃない!」
少年「だったら食え」
雷「もう……勿体無いから食べるだけだから!」スッ
雷「」モグモグ
少年「わかったわかった」モグモグ
少年「それにしても艦娘ってのはなんで海を眺めるのが好きなのか?」
雷「なんで?」
少年「榛名も記憶がないときずっと海を見てたからなんとなくだ」
雷「そうねぇ、よくわかんないけど海を見ると落ち着くのよ」
少年「わかるぜ、その気持ち。俺もそうだしな」
雷「そう……」
少年「……」
ザザーン
雷「ねえ、あなたはなんで私にここまで構うの?そんなに暇なの?」
少年「いや、毎日生きるのに忙しい」
雷「じゃあなんで……私を相手にしたってしょうがないじゃない」
少年「ただ昔な、俺にも弟みたいな奴がいたんだ。毎日一緒に行動してよ、血は繋がってないけど本当の兄弟みたいに過ごしてた」
雷「……」
少年「でもこんな場所だ、いつまでも楽しく生きてなんかられねぇ」
少年「そいつは死んじまった。ずっと前にな」
雷「……そう」
少年「なんだかな、そういうもんだって割り切ってたけどさ、いざお前をみてたら」
少年「お前が弟みたいに見えてきてな」
雷「だからほっとけないって?」
少年「ああ」
雷「わけわかんない」
少年「俺もだ。最初は見捨てようとしたしな」
雷「酷すぎじゃない?」
少年「そんなもんだ」
雷「……」
×見捨てようとした
○意識が無いのをいいことに追いはぎして捨るつもりだった
アカン、確定事項にしたてたし余計にクズや……
処分をしにやって来た北上から守らずに見捨てたって意味じゃね?
でもその場合助ける義理も無い上自分も危険になったからそこまで酷くは無いよね
まだかなー
雷「私はね、四姉妹なの」
少年「なんだ、榛名と同じだな」
雷「それで末っ子に電っていう子がいたの」
雷「私に似ててとっても優しい妹だったわ」
少年「……!」
雷「なのですが口癖でね、いつも私達にべったりで……」
少年「悪い、ちょっと用事思い出した!」
雷「……え?」
少年「じゃあまたな!」ダッ
雷「なんなの!?人が話してるっていうのにいきなり遮っていなくなるとかどうかしてるわ!」
雷「もう怒った、少しでも気を緩めた私が馬鹿だったわ」
雷「やっぱり人間なんてろくな奴がいないわ」
雷「……馬鹿」グスッ
ドガン!
雷「!?」
雷「今の砲撃音は……!」キョロキョロ
雷「いた!あそこにイ級がいるみたい」
雷「さっそく倒さ……」
雷「……なんで私は深海棲艦を倒すのかしら」
雷「人間なんて守る価値なんてないじゃない」
雷「守ったっていい事なんて無いんだし……」
雷「それに今は艤装も無いし……」
お、まってたぜえ
オーイ!バケモノ、コッチダ!
雷「!今の声って……」
雷「いた!用事があるとか言っといて何やってるのかしら」
コッチコイ!
雷「え……あの司令官何やってるの!?深海棲艦をおびき寄せて何がしたいのよ!?」
雷「助けなきゃ!」
雷「」ピタッ
雷「……べ、別に人間なんて助けなくても……」
雷「そうよ、あいつが勝手に馬鹿な事をしてるだけ。私には関係ないわ」
アブネエ!
雷「なんであんな事を……一歩間違えたら死ぬじゃない」
コッチコッチ!
雷「!」
雷「よく見たらあいつが走ってる方向、こことは正反対の場所だわ」
雷「まさか私に危険がないようにわざと……」
雷「そ、そんな事あるわけないじゃない!考え過ぎよ!」ブンブン
『 提督は優しい方ですから 』
雷「……」
雷「……そ、それにそうだったとしてもだからって私が助ける理由なんてないわ。あの司令官が勝手にやってるだけよ」
雷「私が行ったって何もできないし……」
『電、なんで貴方はいつも無茶するの!』
『ごめんなさいなのです』
『私達は戦艦や重巡じゃないんだから敵の一撃でも致命傷になるのよ!』
『わかっているのです。でもあの人が困っているのを見捨てられなかったのです』
『私達にも守れる範囲があるの!それを越えて守ったって自分が沈んだら無意味でしょ!』
『でも……電はできるだけ沢山の人を助けたいのです。例え助けた人に嫌われても、自分が沈んでも、電は助けたいのです』
雷「」ギリッ
短いけどここまでで。また明日更新します。
乙
いつも楽しく読んでるよ!
乙
乙
暁と響は大丈夫なのだろうか
―浜辺―
少年「こっちこっち!」ダダダダ
イ級「」スイー
イ級「」チャキ
イ級「」ドン!
少年「うおおおお!」バッ
ドガン!
少年「ふぅ、危なかった」
少年「じゃねえや、逃げないと」ダダダダ
少年「うおっ!?」ガッ
少年「やば、石に躓いて……」
イ級「」チャキ
少年「あはは……」ダラダラ
イ級「」ドン!
ドゴォン!
パラパラ……
少年「……あれ?生きて……」
雷「くっ」大破
少年「雷!なんでお前が!?」
雷「そんなの私の勝手じゃない」
少年「くそっ!これじゃあここまで敵をおびき寄せた意味が無いじゃねえか!」
雷「(やっぱり……そうなんだ……)」
雷「早くここから離れて」
少年「何言ってんだ!?そんな事できるわけないだろうが!」
雷「私の最後の気まぐれなんだから……無駄にさせないでよ」
少年「最後とか言うな!」
雷「急いでよ、じゃなきゃ……」
少年「俺は逃げねえ」ギュ
少年「絶対お前を一人にはしないからな」
雷「……馬鹿」
イ級「」チャキ
少年「くっ」
ドガン!
イ級「」大破
少年「!」
北上「大丈夫?てーとく」
少年「北上!」
榛名「はあああああ!」ズドン!
イ級「」撃沈
榛名「ふぅ……危ない所でした」
北上「なんとか間に合ったね」
榛名「怪我はありませんか?」
少年「俺は大丈夫だが雷が」
雷「……」
榛名「帰って治療しましょう。大丈夫です、きっと助かります!」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――――
―――――
―――
『雷ちゃん!あそこに困っている人がいるのです!今すぐ助けなきゃ危ないのです!』
『駄目よ電、今あそこに行ったら深海棲艦に囲まれてしまうわ。しょうがないけど諦めましょう』
『嫌なのです!電はあの人を見捨てられないのです!』ダッ
『いい加減にしなさい!あの人を助けたって電が沈んじゃったら意味ないでしょ!』ガシッ
『それ今は私と貴方しかいないの!暁と響と合流することが最優先なのよ!』
『雷ちゃん、離してください』
『嫌よ』
『今行かなきゃ電はきっと後悔するのです!一生後悔するのです!』
『電……』
『見てみぬ振りはしたくないのです!』バシッ
『!』
『今行きます!』ザァ
『電!待ちなさい!電ぁ!』
雷「」ガバッ
雷「ここは……」
少年「お、起きたか」
雷「私、生きてたの?」
少年「ああ。二日も目覚めなくてもう駄目かと思ったぜ」
雷「そう……」
少年「折角起きたとこ悪いがもう深夜だ。榛名と北上も寝てるしもっかい寝てくれ」
雷「……」
少年「眠れないなら水でもやろうか?今用意してくる」
雷「待って!」
少年「?」
雷「あの時、どうして私を置いて逃げなかったの」
雷「下手したら私も貴方も死んでたのよ」
少年「かもな」
雷「じゃあなんで」
少年「でもな、あそこで逃げたら俺はきっと後悔してた」
少年「後悔するような生き方はしたくねぇんだ」
雷「!」
雷「」プルプル
雷「」ガッ!
少年「うおっ!急に胸ぐらを掴む……」
雷「私の妹は……電は貴方のような無茶をして沈んだのよ!」
少年「……」
雷「無茶して人助けに行って人間を庇って沈んだのよ!」
雷「自分を犠牲にしてまで人間を守ったのよ!」ポロポロ
雷「なのに助けて貰った人間は私達をクズだって!ガラクタだって!」ポロポロ
雷「電が庇って沈んだ時人間はなんて言ったと思う?ポンコツでも盾位にはなるんだなって言ったのよ!」ポロポロ
雷「命を賭けてまで守ったのにそれはないじゃない!それじゃあ電は何のために死んでいったののよ!」ポロポロ
雷「だから私は人間なんて守りたくなかった!助けたくなかった!人間なんて守る価値はないから!」ポロポロ
少年「……」
雷「私があの時ちゃんと電の手を握っていたら……」ポロポロ
雷「何が何でもダメだと言っていたら……電だって沈まなかったのに……」ポロポロ
少年「確かにお前の妹が死んだのは悲しい事だけどよ」
少年「そいつは自分の信じた生き方を貫いて死んでいったんだ。後悔はしてなはずだ」
雷「……」
少年「それにお前だってなんだかんだ言って俺を助けたんだ。電はお前のそういう背中を見て育ったから助けに行ったんじゃないのか?」
雷「!」
雷「電ぁ……」ポロポロ
少年「……」ギュ
雷「うわあああああん!」ポロポロ
少年「……」
雷「」グスッ
雷「ごめんなさい、もう大丈夫よ」
少年「……」
雷「そうよね、電は後悔しない生き方を選んだのよね」
少年「……」
雷「私も無茶したりするしそこは姉妹譲りなのかしら」
少年「……」
雷「でも……その」モジモジ
雷「私が大破した時……守ってくれた貴方は……ちょっとかっこよかったかなって」モジモジ
少年「……」
雷「ねえ、聞いてるの?」
少年「……グゥ」スピー
雷「はぁ!?この状況で寝てるの!?」
雷「」プルプル
雷「馬鹿ぁ!」ドゴォ
少年「」ゴフッ
少年「」グー
雷「ほんと人間なんてろくな奴がいないわ!」プンスカ
―朝―
榛名「ふわぁ。そろそろ朝ですね」
北上「」グー
少年「」グー
カンカンカンカン
榛名「!」
北上「!」ガバッ
少年「!」ガバッ
北上「何?どうしたの?」
雷「朝よ、起きなさい!」
榛名「雷……ちゃん?」
北上「どったの?エプロンにお玉にフライパンなんか装備して」
雷「おはよう皆!さ、朝ご飯の準備はできてるわ!」
榛名「あ、ありがとうございます」
雷「今日も一日頑張るわよ!」
榛名「雷ちゃんどうしちゃったんでしょうか……」
北上「さあ?」
少年「……もういいのか?」
雷「ええ!これからはたくさん私を頼ってよね!」
ここまで。レスありがとうございます、感謝しています。
相変わらずのその場のノリ重視っすなぁ(褒めて無い)
乙
他の艦娘は一体どうなってるのやら
まったく名前が出てない娘も苦しんでるんだろうねえ
>>256
ageんなゴミクズ
毎回(反面教師としてその酷さを)楽しんで見てます
おつ
乙です
普通に面白いと思うけど。次も期待してます。
―鎮守府―
霧島「ふぅ……」
羽黒「大丈夫ですか?」
霧島「ええ、最近やっと身体が動くようになってきた所よ」
羽黒「それは良かったです。一時はどうなる事かと思いました」
霧島「ええ、まさか司令官が私達ごと深海棲艦を沈めにいくとは思いませんでしたから……」
霧島「相当なダメージでしたよ。肉体的にも、精神的にも、ね」
羽黒「……きっと提督にも理由があったんですよ」
霧島「そういうのはもういいわ。あの人の事は信用しないと決めたから」
羽黒「すみません……」
霧島「でも私達が動けない間貴女達に負担をかけてごめんなさい」
羽黒「いえいえ、いいんですよ。深海棲艦の親玉は倒したみたいですし後は残党を倒す作業らしいですから」
霧島「そう……」
羽黒「それより金剛さんの方は……」
霧島「まだ目覚めて無いわ、今は比叡お姉様が付いてる。身体自体の修復は終えたみたいなんだけど……このまま目覚めないんじゃないかって」
羽黒「そんな……」
霧島「それと榛名の居場所わかった?」
羽黒「」フルフル
羽黒「ごめんなさい、これといった手掛かりは……」
霧島「そう……私達姉妹はこれからどうなるのかしら」ハァ
羽黒「き、きっと大丈夫ですよ!金剛さんだってすぐに目覚めるし榛名さんだって見つかりますよ!ね!」
霧島「そうね、気を遣わせてごめんなさい」
羽黒「いえ、そんな……」
『深海棲艦現れました。重巡羽黒、足柄は直ちに出撃してください』
羽黒「あ、ごめんなさいもう行かなきゃ」
霧島「いいのよ、頑張ってね」
羽黒「はい、きっともう少しで終わります。それまでの辛抱です」
羽黒「では」タタタ
霧島「(残党処理、か)」
霧島「(それにしては出撃回数多いわね……)」
扉『』ガラッ
比叡「霧島!金剛お姉様が目を覚ましたよ!」
霧島「それは本当ですか!」
比叡「うん、だから早く!」
霧島「わかりました、すぐ行きます!」ダッ
霧島「金剛お姉様!」ガラッ
比叡「お姉様!」
金剛「あ……」
比叡「本当に良かったです!」ポロポロ
霧島「良かった……本当に目覚めたんですね……」ポロポロ
金剛「あ……う……」ズキッ
比叡「大丈夫ですか!?」
霧島「無理をなさらないでください。さ、横になって」
金剛「ここは……」
比叡「医務室ですよ!」
霧島「お姉様の傷を治した後ここに運んだんです」
金剛「そう……ですか……」
比叡「あ、そうだ!お腹空いてませんか?何か持ってきますよ!」
霧島「数週間何も食べてないのでいきなり普通の食事は無理です。お粥なんてどうでしょう」
比叡「あ、そうか」
金剛「あの……貴女達は……誰デスカ?」
霧島「え……?」
比叡「はい?」
金剛「貴女達は一体誰デスカ?」
霧島「これはまさか……」
比叡「何言ってるんですかお姉様!私です、比叡です!」ガッ!
金剛「比叡……?」
比叡「そうです!」
金剛「ごめんなさい、わかりまセン」
比叡「冗談はやめてくださいよ!」ギリギリ
金剛「い、痛……!やめて……!」
比叡「私は金剛型二番艦比叡ですよ!忘れちゃったんですか!どうしちゃったんですか!お姉様!」ギリギリ
比叡「……」ハァハァ
霧島「これは……記憶喪失です」
比叡「記憶……喪失?」
霧島「ええ、おそらくあまりのダメージで一時的に記憶が抜けてしまったんでしょう」
比叡「嘘……」
比叡「じゃあ金剛お姉様は私達の事を忘れちゃったの?」
霧島「」コクリ
比叡「そんな……」ポロポロ
比叡「金剛お姉様ぁ」ポロポロ
霧島「気をしっかり保ってください比叡お姉様。多分これは一時的なものです」
比叡「一時的?」
霧島「はい、いつか思い出します、それまでは堪えましょう」
比叡「……わかった」グスッ
比叡「そうだよね、きっと元の金剛お姉様に戻ってくれるよね」グシグシ
比叡「ごめんなさい霧島、取り乱しちゃって」
霧島「いいんですよ、私も頭の整理が追いつかず反応が遅れてしまいましたし、しょうがないです」
金剛「あ、あの」
霧島「まずは状況を整理しましょう。ご自身の名前は覚えていますか?」
金剛「イエス。金剛型戦艦一番艦、金剛デス」
霧島「では自分がどういう存在であるかはわかりますか?」
金剛「私は艦娘で深海棲艦を倒す為に存在してマース。ですがここがどこかやここにいる人達の事はわかりまセン」
霧島「わかりました、ありがとうございます。そこまで覚えているという事はやはり一時的に忘れているだけみたいですね」
比叡「そっか、良かった」
金剛「それで、貴女達は?」
比叡「私達は金剛お姉様の妹です!私と霧島と後は榛むぐっ!?」
霧島「比叡お姉様ストップ。ちょっとこちらへ」
比叡「何さ?」
霧島「榛名の事は伏せましょう」
比叡「!?なんで……」
霧島「今の金剛お姉様は目を覚ましたとはいえ重症です。そして精神的にも混乱しています、そんなお姉様に榛名の事を話せば更に悪化する可能性があります」
比叡「じゃあどうすれば……」
霧島「元々榛名はいなかった事にしましょう」
比叡「そんな……!私達は四人揃って金剛姉妹じゃない!」
霧島「辛いでしょうが今は堪えてください。いつか折を見て話しましょう、それが金剛お姉様の為です」
比叡「……」
比叡「……わかった」コクリ
金剛「どうしたんデスカ?」
霧島「いえ、なんでもありません。話しの続きをしましょうか」
霧島「まず改めて自己紹介を。私達は貴女の姉妹艦です」
金剛「オーウ、私にシスターがいたんデスカ!」
霧島「はい、金剛お姉様が長女、この方が次女の比叡お姉様、そして私が……」
金剛「私が?」
霧島「……私が三女、霧島です」
霧島「私達は……金剛三姉妹です」
比叡「……」ギリッ
金剛「そうだったんデスカ、妹が二人もいるとは驚きデース」
霧島「さ、今は休んでゆっくりと思い出していきましょう」
金剛「そうデスネ、少し疲れたので休みマス」
比叡「お休みなさいお姉様」
霧島「お休みなさい」
金剛「お休みなさいマイシスター」
ここまで。レスありがとうございます、いつも感謝しています。
偶に他の作品を書いたりする時もありますがこれをエタらせるつもりはないです。
乙
のんびりいこうよ
そのかわり他の作品をエタらせるんですねわかります
地の文の練習はどうした?
うざってえ奴だな
実際5レス未満でスレをエタらせてますし……
だから>>1も「これを」って言ってるんだろ?
乙
霧島がまるで艦隊の頭脳みたいだとは恐れいった
すまぬ
ageてたわ……
むしろ比叡がアホなだけじゃないかこれ
>>274
一々触ってんじゃねぇよ頭悪ぃ奴だな
乙
金剛は記憶喪失なうえにあの糞提督はまだいやがるか
変な事を吹き込まれたりしないか心配だな
―鎮守府港―
暁「……」
響「暁、そろそろ中に入ろう。風邪を引いてしまうよ」
暁「わかったわ、でももう少しだけいさせて」
響「わかった」スッ
暁「響は中に入ってなさい、私一人でいいわ」
響「嫌だ。私も一緒にいるさ」
暁「もう……」
ザザァン
響「雷、今日も帰って来ないね」
暁「ええ、一体どこで何をしてるのかしら……」
響「この前の戦闘で戦力にすらならない私達でも役に立つって言われていざ戦場に駆り出されてみれば先頭の囮役」
響「激しい戦闘で私達三人離れ離れになっちゃったけどなんとか帰ってきたら暁がいた」
暁「ほんと心配したんだから」
響「でも雷は帰って来るのが遅いね」
暁「どっか寄り道してるに違いないわ。もう、人の気も知らないで!」
響「……」
暁「私達で探しに行けたらいいんだけど今の練度じゃそう遠くへは行けないし……」
響「……」
暁「ま、その内帰って来るでしょ。暁はレディですもの、それくらい待てるわ!」エッヘン
暁「だって……響だって帰って来たんですもの」
響「……もうやめないかい?」
暁「どうしたの?急に」
響「私が帰って来たのは戦闘が終わって二日後じゃないか。あれからもう数週間は過ぎてる」
響「もう雷は……」
暁「響!」
響「」ビクッ
暁「どうしたの!貴女らしくないわね!」
響「私は……暁の為を思って」
暁「それならへっちゃらよ!余計なお世話だわ!」
響「もう強がるのはよしてくれ!私は知っているんだ、君が夜こっそり泣いているのを!」
暁「!」
響「私の前で位素直になってくれてもいいじゃないか……私じゃ不満なのかい?」
暁「響……」
響「もうこれ以上暁苦しむ姿を見たくないんだ。現実を受け止めよう……」
大井「あーもう!さっきから五月蝿いわね!」
響「!」
暁「大井さん?どうして……」
大井「私も待ってるのよ。北上さんを」
暁「そうなんだ」
大井「だからあんまり五月蝿くしないで、目障りだから」
響「すまない」
暁「ごめんなさい」
大井「……その様子だとまだ雷は帰って来てないみたいね」
暁「そうよ。それがどうかしたの?」
大井「……北上さんはね、雷の処分の任務を受けて出ていったのよ」
暁「!」
響「!」
暁「それどういう事!?」
大井「いくら駆逐艦でも兵器に変わりはないですもの、第三者の手に渡る前に用済みの艦娘は処分するのよ」
暁「じゃあ助けてあげればいいじゃない!」
大井「任務は絶対よ」
暁「そんな……雷」ポロポロ
響「落ち着くんだ暁」
暁「落ち着いてなんてられないわ!だって雷は殺されちゃったのよ!」ポロポロ
響「いや、そうとは限らないさ」
暁「へ?」グスッ
響「大井さん、北上さんはまだ帰って来てないんだね」
大井「……ええ」
響「いくらなんでも駆逐艦一人処分して帰ってくるだけなのに遅過ぎないかい?」
大井「……」
暁「ちょっと響、どういう意味……?」
響「まだ雷は生きてるかもしれないってことさ」
暁「ええ!?本当!?」
響「あくまで可能性があるってだけさ。もしかしたら北上さん諸共……」
大井「北上さんに限ってそれは無いわ。あの人を他の軽巡と一緒にしないで頂戴」
響「じゃあなんで帰って来ないんだい?」
大井「……通信機ではちょっと遊ぶから暫く帰らないって言ってたわ。その後壊しちゃったみたい」
大井「北上さんは自由な所があるけど任務を放り出したりはしない、きっと何かあるわ」
暁「じゃあもしかして」
響「うん、北上さんと雷が一緒にいるかもしれないね」
暁「じゃあ今すぐ探しに行きましょう!」
響「どうやって?」
暁「え……?ほら、出撃して……」
大井「通信が切れた所は結構遠いわよ。貴女達の練度じゃ無理ね。行けたとしても帰ってくるなんて夢のまた夢」
暁「そんな……」
響「それに司令官が許してくれる訳ない」
暁「じゃあこのまま待つしかないのね」
響「いや、まだチャンスはある。その近くの海域で戦闘があった場合どさくさに紛れて探しに行けばいいんだ」
暁「そっか、その手があったのね!」
響「ただ戦闘をしながら探して帰ってくるには相当の練度が必要になるだろうね」
大井「……」
暁「練度か、そう簡単に上がるかしら」
響「上げる方法ならあるさ」
暁「え、本当!?」
響「大井さん、私達に稽古をつけてほしい」
暁「!」
暁「無茶よ!私達は駆逐艦よ、軽巡とは性能が違うわ!」
響「無茶でもやるしかないんだ、早く練度を上げるには格上訓練してもらうしかない」
暁「……そうね、それしかないわ」
大井「嫌よ、なんで私がそんな面倒くさい事しなくちゃならないの。勝手にやってなさい」
響「お願いします」ペコリ
大井「嫌って言ってるでしょ」
響「大井さんだって北上さんを助けにいくんだろう?一人より三人の方がいいと思わないかい?」
大井「……」
響「それにいざとなったら私達が貴女の盾になる、囮になる。」
大井「……」
暁「お願い大井さん、私達強くなりたいの!」
響「もう……待ってるだけなんて嫌なんだ」
大井「……あーもううっさいわね!私は手加減なんてできないわよ!」
響「それでもいい。私達が沈んでも事故として処理してくれて構わない」ジッ
大井「いいわ、じゃあ面倒見てあげる。あくまで盾としてだから勘違いしないでね」フンッ
暁「大井さん!」
響「ありがとう!」
大井「明日から始めるわ、覚悟しなさい」スタスタ
暁「はい!」
響「はい!」
響「……暁、強引に決めてしまってすまない」
暁「ううん、いいの。響が言ってくれなかったら私はずっと待ってるだけだったから」
暁「残った希望に賭けましょう!」
響「そうだね、これから頑張ろう」
ここまで
乙
色々と動き出しているな…
なんで駆逐艦ごときの脱走に対して処分する為の処置をしてるのに消えた軽巡には何もしないんですかね……?大井にしか言って無いからバレて無い?上への報連相は基本だぜ?
ここじゃなくて普通の軍でも北上の行動って大問題だろ、身内も連帯責任とか取らされるレベルだろ、確かに他の軽巡とは違うわな(笑)、悪い意味で
そもそも何で散り散りになって命辛々帰還したような状態で雷だけ脱走したって分かったんだ?
>>291
一々このSSの内容に触ってんじゃねえよ頭悪ぃ奴だな
じゃあ何の意味も無いような乙コメする奴以外は皆馬鹿ってことやね
こんなスレに居るやつなんて皆馬鹿だろ
乙ですよっと
人や作ったものを否定しなきゃ気がすまない人がいるんだな
それを言うと「チラシの裏に書け」とか「ブログでやれ」とか高尚な意見が出てくるぞ
黙って戻るか閉じればいいのにそこは無視して自分はSS界のレベルアップのために批判してるんだと言わんが如くの高尚な意見が出てくる
単なる憂さ晴らしだぞ
SS界なんぞ勝手に衰退すればいい
なんか嫌な事でもあったんだろ
だから楽しんでる連中見ると絡んでくるんだろうな
でも実際フォローのしようが無いんだよなぁ……
突然で申し訳ありませんが暫く書くのを辞めようと思います。理由は今の私の精神状態では続きを書くのが難しいからです。なので少し時間を置こうと思います。
もしその間にこの作品が落ちた場合はまた建て直すかもしれないしもう書かないかもしれないですがそこは未定です。 エタらせるつもりはないと言っていたのですが勝手にこういう判断をして申し訳ありません。
期待のレスをしてくれた方や読んでくれた上で指摘してくれた方には申し訳なく思っています。本当にすみません。
この後ピーピー五月蝿いのが沸くとは思うけど書くのも止めるのも自由なんだし気楽にな、一応戻ってくることを期待しとく
提督「ケッコンカッコカリのルールが変わった?」
提督「ケッコンカッコカリのルールが変わった?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448584383/)
なんだこの作者と同一人物だったのな
複数スレ掛け持ちするからエタる
他のスレで叩かれたからってこのスレまでエタらせんなよ
×指摘してくれた方
○不快な粘着
こうだろ、正直に言えよ
どうも、落ち着いてきたので戻ってきました。約一か月本編更新しなくて申し訳ない。
よくよく考えたら私は書きたいものをただ書いてるだけなので書く書かないは自由にさせていただきます。
一レス目の自分の言葉を忘れていました、文章下手だろうが設定がばがばだろうが関係ないです。
色々突っ込んだり指摘してくれるのは構いませんが好きなように書かせてもらいます、緻密な設定のssが読みたければほかにも沢山あるんでそこに行ってください。
ギャグの方が好きな方がいるのはわかりますが私はこっちのシリアスの方が好きなんです。エタらせてしまったスレはいつか書きなおそうと思ってます。
待ってくれた方、乙レスをくれた方、読んでくれてる方、ありがとうございます。発言に責任を持てない>>1ですがそれでも読んでくれるなら幸いです。
これからは4-7日おきくらいに一話書いていくつもりなのでよろしくお願いします。
以上です、長文失礼しました。
ー指令室ー
提督「くそっ!」バンッ!
提督「何故だ、何故深海棲艦の数が減らないんだ!」
提督「深海棲艦の親玉を倒せば減るんじゃないのか!?」
鳳翔「…提督、お茶がはいりましたが」
提督「五月蠅い!そこに置いておけ!」
鳳翔「わかりました」スッ
提督「これでは台無しだ…」
鳳翔「ですが提督、深海棲艦の数は確かに減ってます。それに侵攻も止んできました。それだけでも十分なのでは?」
提督「ふざけるな!こっちは多くの艦娘を犠牲にしたんだ、戦艦だっていたんだぞ!」
提督「それでこれだけの成果にしかならなければ私の沽券に関わるのだ!秘書艦だからといって調子に乗るな!」
鳳翔「…出過ぎた真似をして申し訳ありません」ペコッ
提督「くそ、このままでは元帥になれんな…」ズズズ
鳳翔「それとですが」
提督「なんだ?」
鳳翔「戦艦金剛が目を覚ましたと報告がありました」
提督「む、それは本当か」
鳳翔「はい、ですが一部の記憶が失くなっているそうです」
提督「記憶が失くなっている?」
鳳翔「はい」
提督「…」ニヤッ
提督「金剛の損傷具合を確認したい、会ってくる」
鳳翔「わかりました」
提督「その前に茶をもう一杯よこせ」
鳳翔「はい」スッ
提督「相変わらず茶を淹れるのだけは上手い奴だ」ズズズ
鳳翔「ありがとうございます」
ー医療室ー
霧島「ではお姉さま、私たちはそろそろ行きますね」
比叡「お大事にしてくださいね」
金剛「毎日来てくれてありがとうネー」
比叡「いえいえ、お姉さまが目を覚ます前からずっと来てましたから!」
霧島「私たちが好きでやってることですから気にしないでください」
金剛「素晴らしいシスターズをもって私はハッピーデース」ウルウル
霧島「ではまた明日」ガラッ
比叡「おやすみなさいお姉様!」ガラッ
金剛「おやすみネー」
金剛「…」
金剛「本当に素晴らしい妹達デース…」
金剛「でも何故でショウ、何か物足りない気が…」
扉「」コンコン
金剛「誰ですか?」
提督「やあ金剛、元気かい?」ガチャ
金剛「あ、テートクでしたか」
提督「調子はどうだ?」
金剛「少しずつだけど身体が動くようになってきまシタ。ですがまだ戦場には復帰できそうにありまセン」
提督「焦らなくていいさ。君は頑張ったからね、少し休んだ方がいい」
金剛「テートク…」
提督「それより記憶を失くしているそうだが大丈夫か?」
金剛「イエース、どうしてこんな傷を負っているのかも正直わからないのデス」
提督「そうか、姉妹のことは覚えているのか?」
金剛「比叡と霧島に言われるまで私が三姉妹だったとはわかりませんでシタ」
提督「三姉妹?」ピクッ
提督「…」
提督「そうか、そういうことか…」
金剛「どうしたんですか?」
提督「いや、何でもないさ」フフ
提督「金剛、榛名のことを覚えているか?」
金剛「榛名?誰デスカ?」
提督「金剛、よく聞いてくれ。実は君は三姉妹ではなく四姉妹なんだ」
金剛「何を言ってるんデスカ?ジョークデスカ?」
提督「いいや、本当のことだよ。この資料を見てくれスッ」
金剛「これは艦娘名簿デスカ、写真付きの。金剛型戦艦、金剛、比叡、榛名、霧島…これは…」
提督「わかったかい?」
金剛「…私達は四姉妹だったんデスカ…」
金剛「じゃあなんで霧島は三姉妹だと言っていたのデスカ!嘘だったのデスカ!?」
提督「ああ、それは嘘だ」
金剛「そんな…」
提督「だが霧島を責めてはいけないよ金剛、彼女は君の為を思って隠したんだ」
金剛「…私の…為?」
提督「そうだ。実はこの戦艦榛名はね、君に重傷を負わせた張本人なんだ」
金剛「!」
提督「前の出撃の時、君達四姉妹は深海棲艦の親玉と遭遇した。君達は力を合わせて立ち向かい、後一歩の所まで追い詰めたんだ」
金剛「…」
提督「そして君が最後の一撃を放とうとしたその時、榛名が君を攻撃したんだ」
提督「榛名はね、深海棲艦と裏で繋がっていたんだよ」
金剛「!」
提督「そして不意打ちを食らった君は重傷、榛名が寝返ったことにより形勢は逆転して比叡と霧島は君を連れて命からがら逃げてきたんだ」
金剛「そんな…」
提督「霧島が嘘を吐いたのはね、愛する妹が裏切ったことによる精神的負荷が君に与える影響を考えたからだろう」
金剛「霧島…」
提督「どうか霧島の気持ちを汲んでやってほしい」
金剛「そういう…ことだったんデスネ」
金剛「本当、私にはできすぎた妹デース」
提督「本当は黙っているべきなのかもしれないが、私は嘘を吐くのが苦手でね」
金剛「大丈夫デス。この話は聞かなかったことにしマス、だからテートクは何も気にする必要はありまセン」
提督「君ならそう言ってくれると思ったよ」
金剛「それと、榛名は?」
提督「寝返った後深海棲艦と共にどこかへ行ったと聞いている」
金剛「そうですか…」
提督「深海棲艦を倒していけば…いつか会えるかもしれないね」
金剛「!」
提督「では私はこれで…」
扉「」ガラッ
霧島「すみませんお姉様、忘れ物を…!」
提督「…」
金剛「霧島…」
霧島「何故貴方がここにいるんですか?」キッ
提督「金剛が目を覚ましたと聞いてね、様子を見に来ただけだ」
霧島「…そうですか。見ての通り金剛お姉様はまだ戦場に復帰できません、残念でしたね」
霧島「それと、私達姉妹はもう貴方には従うつもりはありませんから」ギロリ
提督「…そう睨むな。お前達は頑張ったからな、暫く自由にするといい」
霧島「…へ?」
提督「じゃあ私はこれで」スッ
霧島「(やけにあっさり引き下がったわね…)」
霧島「」ハッ
霧島「金剛お姉様!あいつに変な事されませんでしたか!?」
金剛「いいえ、ただ少し話してただけですよ?」
霧島「よかった」ホッ
金剛「それと霧島、テートクに向かって失礼な発言はノーデスヨ?」
霧島「ですが…」
霧島「(そうか、お姉様はあいつの事を知らないんでした)」
霧島「すみません、次からは気を付けます」
金剛「それでいいネー」
霧島「…」
金剛「…霧島」
霧島「なんですか?」
金剛「こっちへ」
霧島「? はい」スッ
金剛「」ギュッ
霧島「!」
霧島「ど、どうしたんですか?急に」アセアセ
金剛「何も聞かないでくだサイ」
霧島「お姉様…」
金剛「どうか、もう少しだけこのままで…」ギュ
霧島「…」
ここまで。今作での比叡の影は薄い…
乙
おかえり!
>>金剛「私は艦娘で深海棲艦を倒す為に存在してマース。ですがここがどこかやここにいる人達の事はわかりまセン」
>>金剛「あ、テートクでしたか」
なんで自分のこと以外は忘れてるのに提督は分かるんですかねぇ……提督の性格とかは忘れてるのに
ついでに
>>霧島「それと、私達姉妹はもう貴方には従うつもりはありませんから」ギロリ
>>提督「…そう睨むな。お前達は頑張ったからな、暫く自由にするといい」
これもこの鎮守府の空気的にまずくね?命令に従わず自由に行動とかその分より負担を増やされた他の艦娘からいらんやっかみ受けるだろ
一ヶ月経ってもまだぐちぐち言う奴残ってるとか気持ち悪いわ
正直ツッコミを毎回少しだけ楽しみにしてる自分がいる
なんだかんだ言って熟読してるんだなww
熟読なんてしなくてもただ普通に読むだけで目に付くんですが、それは
むしろなんで書いてる人が気が付かないのか……
読む義務も無いのに一ヶ月放置されたものをわざわざ読んで頼まれてないのに訂正したりとかすげーな
読まなきゃいいだけじゃん
もしかして本心からの親切心でやってる可能性
さすがツンデレ読者
もう再開を楽しみにしてたってのがまる分かりww
たぶんお前らが噛みつきあってるのが作者には一番のストレスだと思うぞ
まあ、所詮ただ読みニートのタワゴトだしね
>>327
こういう根拠も無く無意味に他人を煽る奴が一番害悪なんだよなぁ……
>>327
タワゴトぬかしながらの自己紹介乙
熟読してれば>>317みたいなレスにはならんのよね
この煽り耐性ゼロの書き込み、あっ・・・(察し)
熟読した人説明しに来てくれねーなー
結局なんとかフォローしようと無理矢理言ってみた口だけ野郎か、残念
そもそも>>1自身がガバガバで文章下手だって認めてるのにそれを認めない信者には一体何が見えてるんですかね……
それとも>>1を「あたしホントブスだし~」って自撮りを上げてチラチラするかまってちゃんとかと同じにしたいのかな?
乙です
霧島と比叡はまだしも嘘のことを金剛に吹き込みやがったなカス提督め
憲兵さん早く来てくれ
まぁ霧島たちは金剛の事を考えて嘘ついたからな……なんで「着任してない」とかじゃなくて居ない者扱いにしたのか分からないけど
-浜辺-
少年「あーやっぱパンはうめーなー」モグモグ
雷「こら、またサボってる!」
少年「げっ」
雷「榛名さんと北上さんが働いてるんだから私達も頑張らなきゃだめでしょ!」
少年「そうは言っても、こう天気がいいとついな」
雷「もうっ!しょうがないわねぇ」
榛名「提督ー」タッタッ
少年「んーどしたー?」モグモグ
榛名「北上さんと廃港の普段行かない場所に行ったんですが頑丈な扉を発見しまして」
少年「あーあそこか、あの辺りは頑丈な扉が多くてその上開けられねーから誰も近づかないんだよな」モグモグ
榛名「それが力一杯開けたら開いちゃいまして」
少年「」ブハッ
少年「まじか!?」
榛名「はい、なので来てください」
少年「わかった、すぐ行く」ダッ
雷「私も行くわ!」ダッ
-廃港-
少年「…ここか、本当に開いてやがる」
雷「凄いわ、こんな分厚い扉よく開いたわね」
北上「いやー、初めは私たちも開くとは思ってなくてさ」
北上「戦艦の力でやっちゃいなよーみたいなノリでやったらほんとに開いちゃった」
榛名「榛名、頑張りました!」
少年「随分軽いノリで開けたな。まあいいや、中は見たのか?」
北上「いや、まだ見てないよ。もしかしたらお宝が沢山あるかもね」
少年「いや、どうせこういうのは何もなくてがっかりするパターンだ。期待すんな」
北上「夢がないねぇ」
少年「何度も経験したからな」
雷「とりあえず中に入りましょ」
少年「そうだな」ギィ
少年「!」
少年「これは…」
榛名「どういう…ことでしょうか…」
北上「燃料に、弾薬、鋼材まで山盛りだねぇ…」
雷「ほかにも色々あるわ…」
少年「どうしてここにこんなものがあるんだ?」
北上「これ、本物だよね?」
榛名「え、ええ。そうみたいです」
雷「やったわ司令官!これで私達も完全復活よ!」
少年「こりゃあ思わぬ掘り出しもんだな」
北上「ばんざーい」
榛名「榛名、感激です!」
少年「ん、ここになんかあるな…これは鍵じゃねーか」
北上「もしかして他の建物のやつかもよ」
少年「そうかもしんないな。よし、試してみるか!」
-でかい建物-
雷「おっきい建物ねー」
少年「ここが一番でかい建物か。よし、開くかな…」ガサゴソ
北上「不法侵入かぁ。いいねぇ、痺れるねぇ」
榛名「ここって…もしかして…」
少年「お、開いたぞ!」ガチャ
北上「やりー」
少年「ここは…」
雷「玄関ね」
北上「あっち行ってみようよ」ダッ
少年「おい、あんまり先に行くな」
北上「あーーーーーー!」
榛名「どうしたんですか!?」
少年「大丈夫か!?」
雷「どうしたの!?」
北上「食堂だよ、台所もある!」
少年「なんだ、そんなことかよ。驚かせやがって」
榛名「素晴らしいです!」キラキラ
少年「へ?」
雷「これでパン生活ともおさらばね!」キラキラ
少年「え?」
北上「わかってないなぁ提督は。乙女にとって台所はオアシスなんだよ」
少年「乙女じゃない奴が言っても説得力無いな」
北上「そんなにその命いらないと見えるね」コォォ
少年「冗談だ!だからその手を下ろせ!」
クラエー!
グアアアアアアアアア!
雷「でもどうしてここに食堂が?」
榛名「もしかしたら、ここは鎮守府なのかもしれません」
雷「え?」
榛名「なんとなく私たちのいた鎮守府に構造が似ています」
雷「まあ確かに似てなくもないけど、思い過ごしじゃないの?」
マジデシヌッテ!
モンドウムヨウ!
グオオオオオオオ!
榛名「ほかの部屋を見てみましょう!」ダッ
雷「ええ!」ダッ
少年「無視しないで助けろおおおおおおおおおおおおお!」
少年「ったく、お前のせいで榛名達見失ったじゃねーか」
北上「でも悪いのは提督だしねー」
少年「次は負けねえからな」
北上「いつでもかかってきなよ」フフン
少年「そう言ってられるのも今のうちだ」ガチャ
少年「この部屋は…」
北上「指令室だねぇ」
少年「どんな部屋だよ」
北上「つまり提督の部屋みたいなものだよ」
少年「えぇ、俺こんな埃だらけの部屋で過ごすのかよ…」
北上「少しだけ資料が残ってるみたいだね」
少年「どれどれ」スッ
少年「んー…改二設計図…?」
少年「訳わからんな」ポイッ
榛名「やっと見つけました!」
雷「もう、二人ともどこ行ってたのよ!」
少年「お前らが先にどっか行ったんじゃねえか」
榛名「それより、やっぱりここは鎮守府みたいです。入渠場も工廠もありました」
少年「そうなのか」
榛名「早速今日からここに住みましょう!」
少年「何言ってんだお前?」
榛名「だって鎮守府ですよ!念願の!」
少年「俺は今の住処で満足だし」
雷「これは掃除のし甲斐があるわね…」ゴクリ
少年「は?」
北上「いやぁ、提督もやっと本物の提督になるんだねぇ」
少年「え?」
榛名「榛名、感激です!」
少年「いや、だから俺はここに住まねーって」
雷「私掃除道具持ってくるわ!」
榛名「榛名も手伝います!」
北上「じゃあ私は書類整理でもしようかね」
雷「頑張るわよー!」
榛名北上「おー!」
少年「なんでお前らそんなやる気満々なの?なんでいつも人の話を聞かないの?」
榛名「さ、提督も手伝ってください」ガシッ
少年「ちょっと待て!だから俺はここには住まないって…」
榛名「鎮守府を!綺麗に!」ダッ
少年「だから俺の話を聞けえええええええええ!」ズルズル
ここまで。
辛辣なツッコミに対して>>1の遊び心に火が・・・!
※本編とは一ミリも関係ありません
※>>1は吹っ切れました
※次回?知らない子ですね・・・
http://i.imgur.com/eGc252x.jpg
かわいい
乙
「実は記憶無くしてない」ってのは成程と思ったらネタかい……
乙
問題ない
商業誌を含めて設定に矛盾のない話なんてない
それに「信者」って言ってるのは「つまんね」「エタれ」って艦娘スレで連呼してる有名な荒らしだ、気にするな
というわけで辛辣なツッコミしてる奴の不要さが明らかになったね
おかしい所をおかしいって言ってるだけで要も不要もないっていう
商業誌でも矛盾はあるってのはその通りだけど程度が違い過ぎる(まぁプロと素人比べるもんじゃないけど)上にストーリーが長くなるからだろ
このSSくらいの長さでの商業誌の矛盾なんて彼岸島とクソエロゲくらいでしか見たこと無いな
純粋に気持ち悪い
>>344
俺は話の矛盾とか変な所にしかツッコミしないぞ、揚げ足取りみたいな誤字指摘とかはせん
今回もツッコミ所はあるけど今回のはまぁ折り合い付けられるっていうか無粋になるからしないし
そんなつまんねとかエタれとか話に対して何の根拠も無い言いがかりなんかしたことないわ
つまんねクンかww
こいつはどこにでも湧くな
乙
次も楽しみにしてる
実はこのスレでは「つまんね」とも「エタれ」言い捨ててる奴はいないんだよなぁ……
乙
設定に矛盾とかあってもおもしろいから皆見るんだよなぁ
ID:UT4TcMBAOみたいな粘着は気にしないで頑張ってくれ
粘着末尾AOと俺が同一視されててワロタ
まあこのSSはつまらんから叩かれてもしゃーない
>>354
つまんねクン乙
ぶっちゃけ今回の投下分も現実的に考えたら変な点多いよな
まぁSSだからファンタジーとかこの世界ではそういうものだで済ませられるけど
まあ、つまんね君の国語力なんて底辺以下だからほっとけ
作者が書き方変えただけで偽者よばわりするレベルだから
粘着が湧くのはクソ作者である証拠だからなあ…
普通の作者ならこう何スレも粘着されんだろ
障害者レベルのゴミがたまたま居着いただけだろ
偶然のことならSSは関係ない
偶然なら複数のスレに渡って粘着されんだろ
何やらかしたのこの作者?
-鎮守府-
元帥「やあ、提督君。久しぶりだね」
提督「お久しぶりです、元帥殿」
元帥「まあそんなに堅苦しくすることはないさ、私と君の仲じゃないか」
提督「滅相もございません」
元帥「それより調子はどうだい?」
提督「はい、戦艦一隻とその他艦娘数隻の犠牲を伴いましたが見事敵の親玉を沈めました!」
元帥「戦艦一隻は確かに惜しいが君の功績は素晴らしい。さすが大将だ」
提督「ありがとうございます!」
元帥「この功績を考慮して君を元帥に上げようと思ってたんだけどね……」
提督「何か不都合でもおありですか?」
元帥「この写真を見てくれ」スッ
提督「これは……!」
元帥「深海棲艦の根城と思しき場所だ。先日突然現れたらしい」
提督「そんな……」
元帥「そしてそこに写っている者を見てくれ」
提督「!」
提督「こいつは……!」
元帥「君が沈めたと言っていた深海棲艦の親玉だ」
提督「そんな……」
元帥「君は仕留め切れてなかったんだよ」
提督「……」
元帥「しかし見る限りかなり深く傷ついている」
提督「確かに……」
元帥「そしてこの親玉を守る為かかなり多くの深海棲艦がこの地に密集している。深海棲艦の侵攻が減ったのはこのせいだ」
提督「……」
元帥「これでは流石に今の我々の戦力では崩せそうにない。このまま敵の親玉、我々はこいつを飛行場姫と名付けたがこいつの回復をただ見ていることしかできないだろう」
提督「くっ!」
元帥「しかし、我々は飛行場姫が完全に回復するまで約一年はかかると見ている」
元帥「ここまで敵を追い詰めたのは君の功績だ」
提督「……ということはここに密集している敵は一年その場所から動けない、ということですか?」
元帥「そういうことだ」
提督「……」
元帥「だから君にはこの一年を使って準備をして一年後飛行場姫を完全に沈めてほしい」
提督「!」
元帥「そうすれば君の功績は上層部に完全に認められ、晴れて元帥となるだろう」
元帥「やってくれるな?」
提督「はい、お任せください!必ずや一年後に飛行場姫を沈めてみせます!」
元帥「うむ、期待しているよ」
提督「はっ!」
扉『』コンコン
元帥「誰だ」
鳳翔「失礼します。お茶を淹れたのですが」ガチャ
元帥「ふざけるな!今大事な話をしているのだ、艦娘風情が邪魔をするな!出ていけ!」
鳳翔「!」
鳳翔「申し訳ありません、失礼します」スッ
元帥「まったく、兵器ごときが人間の真似事などしおって。実に滑稽だ」
提督「……」
元帥「あんなものが淹れた茶など飲めるわけがないだろうに、なあ?」
提督「……はい、元帥殿の仰る通りです……」
-トレーニング室-
金剛「うっ……くっ……」ハァハァ
比叡「頑張ってくださいお姉様!」
霧島「もう少しです!」
金剛「ラストぉ!」
金剛「フィニッシュデース!」
比叡「おめでとうございますお姉様!」
霧島「素晴らしい回復速度です!」
金剛「やっとここまで回復したネー」
霧島「さ、今日はもう休みましょう」
金剛「いや、まだ続けマス」
比叡「そんな、無茶ですよ!」
金剛「こんなペースじゃ間に合わないネー」
金剛「一年後までにもっともっと強くならなければいけまセン」
霧島「何故ですか。確かに一年後に大きな戦いがありますが今のペースでも十分に間に合いますよ。ペースを落とすべきです」
金剛「私が決めたことデスから…」
金剛「それと、二人とももう私につきっきりでなくても大丈夫デス」
比叡「そんな!私たちは好きでやってるから大丈夫ですよ!」
金剛「貴女達も一年後に向けてやらなければならないことがあるデショウ?」
金剛「だからそっちを優先してくだサイ」
比叡「お姉様……」
金剛「私はもう大丈夫デスから」
霧島「……わかりました。金剛お姉様がそう言うのなら私たちは行きますね」
霧島「ですが何かあれば言ってください。いつでも駆けつけます」
比叡「霧島の言う通りです、一人で無茶はダメですよ!」
比叡「だって私達は姉妹ですから!」
金剛「頼りになる妹達デスね」
霧島「では頑張ってください!」スッ
比叡「ファイトですお姉様!」スッ
金剛「頑張りマース」
金剛「……」
金剛「二人がここまで気を遣うのは、私が不甲斐ないからデショウか……」
金剛「いや、あの二人はそんなこと思ってないデショウ、純粋に私の力になりたいと思ってるはずデス」
金剛「でもそれじゃあノーなんデス」
金剛「私がもっと強ければ……こんなことにはならなかった」
金剛「裏切られてもそれすらもねじ伏せる程に強ければよかったんデス……」
金剛「比叡、霧島、今度は私が二人を守りマスから……」
響「がはっ!」バシャ
暁「きゃあ!」バシャ
響「」ハァハァ
暁「うう……」
大井「いつまで水面で寝てるの!さっさと立ちなさい、敵は待ってくれないわよ!」
響「(強い……これが本当に軽巡の強さなのか?)」
響「(何度か軽巡の戦いを見たことがあるけどここまで強くはなかった……)」
響「(この人の強さは……どこか異常だ……)」
大井「ほら、私に一撃当てるまで終わらないわよ!日が暮れちゃうでしょ、早くして!」
響「(もう……無理だ。圧倒的過ぎる)」
響「(こっちは二人で挑んでるのにさっきから掠りもしないじゃないか……)」
響「(このまま意識を手放せば……楽になれる)」
響「(これでいいんだ……初めから敵うわけがなかったんだ)」
響「(私でさえこうなんだ……暁はもう心が折れてるはずだ……)」
暁「まだ……まだぁ!」グググ
響「あか……つき……」
暁「まだまだ……こんな所で諦めるわけにはいかないわ」
暁「だって……暁が強くなれば響も、雷も、皆守ることができるもの」
暁「もう大切な妹を失いたくないもの!」ダッ
大井「遅い!」バキッ
暁「きゃああああ!」バシャ
暁「まだ……まだ……」ハァハァ
響「(……)」
響「(私は……何を勘違いしていたんだろう……)」
響「(心のどこかで、ずっと暁は弱いと思っていた)」
響「(でも本当は違う、弱かったのは私の方)」
響「(私は諦める事で楽な道に行こうとした……雷の事も、今も……)」
響「(でも君は私と違って……ずっと諦めなかった……私の事も……雷の事も……)」
響「(流石……私の姉だ……)」
大井「どうしたの!もう終わり?」
暁「まだ……まだぁ!」グググ
響「待つんだ……暁……」グググ
響「君は何も考えずに突っ込んでしまうからね、危なっかしくて見てられないよ」
暁「しょ、しょうがないじゃない!どうすればいいかわかんないし!」カスンプ
響「でも君はそれでいいんだ。それが暁らしい」
響「足りないものは私が補ってあげる。だから君は君らしく進むんだ」
暁「響……」
響「だって、私達は姉妹だからね」
暁「そうね、考えるのは響に任せようかしら。だって姉妹ですものね」ニコッ
響「ああ、今考えるよ」
暁「わかったわ」
大井「作戦会議は終わったかしら?」
響「ああ」キリッ
暁「ええ!」キリッ
大井「(やっといい目つきになってきたわね。ま、そうでなきゃ話にならないんだけど)」
大井「(それにしても暁……私の特訓で心が折れないなんてやるじゃない。いつか化けるかもしれないわね)」
大井「(欠点も妹が補ってくれるし中々悪くないコンビね。私と北上さんには劣るけど)」
響「行くよ、暁」
暁「ええ、行きましょ、響」
暁響「やあああああああああああああああ!」
-廃港-
榛名「やっと片付いてきましたね」
北上「うんうん、いい感じになってきたねぇ」
雷「中々素敵じゃない」
少年「ま、こんなもんか」
榛名「ここが、私達の鎮守府……」
少年「ああ」
榛名「榛名、感激です!」
少年「滅茶苦茶ボロボロだけどまあお前がいいならいいか」
北上「ん?惚気かな?」
少年「ちげーよ!」
雷「エッチなのはいけないわ!」
少年「どんな想像力してんだお前!」
榛名「それよりもこの鎮守府の名前を決めましょうよ!」
少年「名前?」
北上「そりゃあいいね」
少年「でも名前なんてそう簡単に決まらねえしなぁ」
北上「どうせならうちらしい名前がいいよね」
雷「そうね、いかにも私達らしい名目がいいわ」
少年「そうだなぁ」
榛名「じゃあ私達がいつも食べてる食べ物にちなんで食パン鎮守府なんてどうでしょう!」
北上「あーそれはいいねぇ。確かに私達にぴったりだ」
雷「そうね、司令官いっつも食パン食べてるし」
少年「俺は嫌だぞ!もっとカッコイイ名前にする!」
榛名「食パン鎮守府完成です!」
北上雷「いえーい!」
少年「だから俺の話を聞けぇ!」
ホームレス「おーい、少年やー」タッタッ
少年「ん?おお、ホームレスじゃねえか。久しぶりだな」
北上「誰こいつ?」チャキ
雷「深海棲艦の仲間よきっと」チャキ
ホームレス「ひいいいいいいいいいい!」
少年「落ち着けお前ら!そいつは俺の知り合いみたいなもんだ」
北上「ふーん、それならしょうがないか」
北上「でもおっさん、変な真似したら撃つから」
雷「塵も残さないから覚えといてね」
ホームレス「はひぃ!」
少年「あいつら俺以外には厳しいんだな」
榛名「まあ提督が例外ですから」
少年「それで、どうしたんだ?」
ホームレス「おお、そうだそうだ。政府が大発表をしたんだよ!」
少年「大発表?」
ホームレス「そう!なんでも一年後に深海棲艦と戦争をするって!」
榛名「!」
北上「!」
雷「!」
少年「なんだと!?」
ホームレス「深海棲艦の親玉が生きていて回復するのに一年かかるらしい」
少年「今つぶせよ」
ホームレス「それが親玉を守るためにほとんどの深海棲艦が一か所に集まってるみたいでどうにもできないそうだ」
ホームレス「だからその間に準備を整えて一年後に完全に決着をつけるらしい」
少年「なるほどな」
榛名「提督、これはチャンスです!」
北上「一年後の戦争に私達も参加すれば」
雷「上手くいけば深海棲艦の親玉を倒せるかもしれないわね!」
少年「そうか、頑張れよ」
榛名「へ?」
少年「だって深海棲艦がどうとか俺には関係無えしな。それに俺提督じゃねえし」
榛名「……」
北上「……」
雷「……」
少年「……」
榛名「北上さん!雷さん!」
北上「あいよっ!」ガシッ
雷「わかったわ!」ガシッ
少年「なんだと!?」
榛名「提督は少し提督としての自覚が足りないようです。一年かけてみっちり教えましょう」
北上「さ、行こうか提督♪」
雷「逃がさないわよ、司令官♪」
少年「おい!待て!だから俺は提督じゃねえって!だから離せええええええええええええ!」ズルズル
ホームレス「頑張れよ、提督」
少年「ふざけんなあああああああああああああああ!」ズルズル
榛名「(金剛お姉様、比叡お姉様、霧島……この一年で榛名はもっと強くなります。そして必ず帰りますから……)」
榛名「(だからそれまで待っててくださいね……)」
第一部 艦
これで第一部終わりです。全体的には三分の一終わったところです。
切りもいいし年末年始は慌しくなりそうなので一旦これでスレを畳んで定期的に投下できるようになってから次スレを建てようと思います。
その間に他に書いたりするかもしれないですがよろしくお願いします。
過去作(書き終えた順)、暇だったらどうぞ
提督「金剛姉妹の仲が悪い?」
提督「金剛姉妹の仲が悪い?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1438403242/)
提督「金剛姉妹がアルバイト?」
提督「金剛姉妹がアルバイト?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441310834/)
提督「金剛姉妹とケッコンカッコカリ?」
提督「金剛姉妹とケッコンカッコカリ?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442013958/)
暁「私の司令官はとっても過保護」
暁「私の司令官はとっても過保護」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440495490/)
暁「私はレディになれたかしら……」
暁「私はレディになれたかしら……」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1436718922/)
葛城「こんな人が正規空母のリーダーなんて認めない!」赤城「」モグモグ
葛城「こんな人が正規空母のリーダーなんて認めない!」赤城「」モグモグ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447530781/)
提督「ケッコンカッコカリのルールが変わった?」
提督「ケッコンカッコカリのルールが変わった?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448584383/)
提督「金剛姉妹とクリスマス?」
提督「金剛姉妹とクリスマス?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450509541/)
赤城「運命の赤いマフラー」
赤城「運命の赤いマフラー」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450593536/)
乙
続きヨロ、期待してる
乙
この3人じゃ榛名が資材食いつぶす未来しか見えないので
はよ続きで増員して解決してくれ
最後までガバガバか……
>>378
そもそもに遠征とかやってる描写無くね?
まだか
もうエタっていいよ
今後はともかく
戦ってないんだから遠征の必要ないだろ
ageんなゴミクズ
>>383
駆逐艦が役立たずのいないものか肉盾みたいな扱いになってる時点で遠征なんて設定自体無いだろ
っつーかとうに依頼出されたスレで何やってんだお前ら……
↑
依頼出されたスレに粘着してる奴
↑
振りかぶったブーメランが頭に刺さってる奴
ちくわ大明神
続きが気になる
続きまだかなー
ageんなゴミクズ
このSSまとめへのコメント
面白い。
期待!
ふつーに陸地でやりあってるし、もはや艦これ関係ないやん
いや、全く面白くないな艦隊これくしょんでやる意味がない
面白いから続き頑張って!
すごい面白いです(=^▽^=)
設定ガバガバ?文章下手?
おもしろいからいいんですよヽ(*´∀`)ノ
いいねぇ、いいねぇ、面白いよ。続きが楽しみだねぇ。
いいねぇ、いいねぇ、つまらないね。書くのやめたらwwwwwwwww
面白いです‼︎続きが気になる‼︎頑張ってください‼︎
(⁰︻⁰) ☝にはげしく同意
お話において理論とか筋しか見られない人間て生きてて楽しいのかな。俺にはこのお話がとても楽しいものに見えるのに、損だね。
もう一度設定から考え直した方がいいな。
テーマは悪くないが、世界観の設定からキャラの動かし方まで全てめちゃくちゃすぎる。
荒らしとか無視して頑張ってほしい
何この鉛筆書きの絵。気持ち悪い
誰だよせっかく帰ってきてくれたのに面倒くさいコメントした奴…
面白くなければ見なければいいのに
早く続きを頼む
この人の書きたいことはわかるけど書き方が上手じゃない。五十倍まで薄められたココアみたいなSSだな
設定と文章下手って…なんで居直るのか。下手ってわかってるなら改善する努力しようと思わないの?
変に予防線貼るから色々言われんだろ
好きなキャラを自由な世界観で動かせるのがssの良いところなんじゃないかな
艦これでやる必要はなくても、艦これだからこその良さってのはあると思うのよ
それはさておき榛名さんカワイイデス
読者様がカンカンでいらっしゃる、咥えて差し上げろ
SSなんてオナヌーなんだし気に入らないなら荒らさないでUターンしなさいな、金払ってるわけじゃないだろ?