雪風「失礼します！」

提督「おお雪風か、どうした？」

雪風「折角ですので、雪風もしれぇにバレンタインチョコを差し上げます。
　　　買ってきたものですが、どうぞ！」

提督「おお、ありがとうな。雪風はいい子だなぁ～」

雪風「頭は撫でないでください。髪がくちゃくちゃになっちゃいます」

提督「あぁ、スマンな、でも嬉しいのは事実よ。雪風みたいないい子に、
　　　チョコレートをもらえるとか、俺も提督頑張ってる甲斐があるなぁと」

雪風「しれぇは毎日サボらずに資源を集めて、大規模作戦では、
　　　雪風たちは存分に活躍させてくれます、チョコはそのほんのお礼です！」

提督「そうか、そうか。胸が熱くなるな。よしこれからも頑張るぞー！」

雪風「雪風もしれぇに期待してます！」

提督「じゃあその雪風にお願いだ、来年からはチョコ以外の、できれば辛いものがいいんだ」

雪風「しれぇは甘い物はお嫌いでしたか？」

提督「いや違う。皆が皆チョコをくれるからな、全員分を食うのも辛いんだ。
　　　だから来年からは辛いもので頼む、マジで」

雪風「しれぇがそう言うんでしたら、頑張ります！　暴君ハバネロでいいですか？」

提督「そうしてくれ、ハバネロ好きだからな」

雪風「皆がチョコを渡している中でハバネロ渡すのは心苦しいですが、
　　　しれぇがそうおっしゃるならば、頑張ります！」

提督「ありがとう。本当お前直でいい子だわ」

雪風「お褒めに預かり、光栄です！」

荒潮「うふふふふっ。あはははっ！　ほら見て。チョ・コ・レ・エ・ト♪　食べる？
　　　本当？　……じゃあ……あ・げ・る♪」

提督「おう、荒潮もくれるのか、悪いな」

荒潮「うふふ、受け取ってもらえて嬉しいわ」

提督「すまんな、改二発表されてるのにまだ練度を上げきれなくて」

荒潮「あら～。いいのよぉ、その気持ちだけで十分よ～。
　　　それに急に練度上がると気持ち悪いし～」

提督「んーやっぱり急激に上がると違和感あるのか？」

荒潮「そうねぇ、艤装とのマッチングが進むのか知らないけれど～、
　　　体が思った以上にキビキビ動くのは大変なのよ～、慣れるとえいば慣れるけど」

提督「その辺り人間とはまた違うんだなぁ、人間だと肉体を鍛えるのが普通だから、
　　　鍛えれば鍛える程ライナーに動きが良くなるって感じかなぁ？
　　　まぁそれにも限度はあるけど」

荒潮「分かりやすいのはいいけど～、やっぱり艦娘みたいに戦えるようになる方が好きかなぁ。
　　　慣れるまで厄介だけどね～」

提督「まぁ早急に改二にできるよう頑張るさ」

荒潮「じゃあ私も頑張らないとね～、でも、そんなことよりぃ、アレ、敵の飛行機じゃないのぉ？」

提督「ん……？　ってマジじゃねぇか！　基地防空隊は何やってるんだ！」

荒潮「じゃあ伝令に行ってきますねぇ」

提督「すまん頼む、まさか鎮守府に敵の空襲とか、広報のアニメじゃあるまいし……」

提督「軍使……？」

大淀「間違いありません、基地防空を担当されている空母の方が、
　　　白旗を機体につけているをの確認しました」

提督「ハーグ陸戦条約を順守してるのか、ありがとう、撃墜したら色々問題になるところだった」

大淀「現在適当な場所に着陸させるように誘導しています。
　　　しかし軍使を派遣とは一体何なのでしょうね」

提督「さぁ、だがこれで和平とかになると俺は嬉しいんだがな」

大淀「まぁ、あまり希望を持ち過ぎないようにお願いします」

提督「それもそうだな。じゃあ護衛に何人か付けてくれ、俺が対応しよう」

大淀「いいのですか？」

提督「わざわざ軍使を出してくるんだから、それなりの礼はとらないとな」

大淀「畏まりました」

北方棲姫「キタゾ」

提督「これはこれは、わざわざ姫級の方が来られるとは、歓迎いたします」

北方棲姫「キモイ！」

提督「ぐっ、で、一体わざわざ軍使として来られるとは、どういう要件です？」

北方棲姫「カンムス、チョコ、ウツ、アレヲヤメロ」

提督「そういや比叡が徹甲弾とチョコを間違えそうになるとか言ってたな……」

北方棲姫「タノシイウミ、チョコ、イラナイ、ヨゴレル」

提督「なるほど艦娘のチョコ砲撃が海を汚すから止めろと、そういう訳ですな」

北方棲姫「ソウダ、タノシイウミニ、ナラナイ」

提督「それ位なら私の権限でできます、ご安心を」

北方棲姫「タノンダ、ジャア、カエル」

提督「左様ですか、ではこれにて」

北方棲姫「タノム、ウミキタナイ、イヤダ」

提督「任せてください」

大淀「いいんですか？　折角の鹵獲のチャンスだったんですが」

提督「捕らえたとしてだ、ウチの鎮守府に姫級の深海棲艦を拘束できる設備があるか？」

大淀「大和さんと武蔵さんで見張っていれば……」

提督「それでもあの火力を考えたら、突破される可能性が高い。
　　　それに大した要求でもないしな、艦娘がチョコを徹甲弾代わりに使わないだけの話だし」

大淀「まぁそうですが……」

提督「それに下手に拘束して暴れられたら、洒落にならない被害も出るだろうしな。
　　　相手は陸上型だから陸で大暴れできるが、こっちは海に出ないと、
　　　マトモに艤装を展開するのも難しいだろ、そうなりゃ鎮守府なんざ廃墟よ廃墟」

大淀「確かにそうですね、いっそ基地航空隊を防衛のために鎮守府近くに設置しましょうか、　
　　　そうすればこのような事態でも戦力の空白は避けられます」

提督「それも一つの手だな。仮に広報のアニメみたいに空襲されたら目も当てられん」

大淀「ではそのように手配します。皆さんに深海棲艦相手にチョコを撃たないようにも、
　　　通達しておきますね」

提督「あぁ、頼む……、何で比叡とか摩耶はチョコを相手にぶつけるんだ……？」

大淀「比叡さんはあくまで未遂ですけど、摩耶さんは本当にぶつけてますからね」

提督「後誰か本当にチョコ撃つ奴いたっけ……？」

大淀「こちらで調べておきますので、ご心配なく」

提督「よろしく頼む、敵相手とはいえ、約束を破るのも悪いしな」

大淀「過度の誠実さは身の破滅の元ですよ、宋襄の仁でしたっけ？」

提督「今回はチョコ撃たせないだけじゃないか、それに、
　　　比叡のチョコは間違って撃ったら海洋汚染が本当怖い」

大淀「確かに……、重油が流出するより危険そうです」

提督「という訳で、頼んだぞ」

大淀「お任せください」

提督「んー……」

提督「相変わらず元帥閣下の友チョコはすごいな……。
　　　今年はチョコでできた大きな薔薇の花か、食べるのが本当惜しいな」

提督「しかしこれ本当元帥閣下が作ってるのかな……？
　　　一日二日じゃ作れないだろコレ……」

提督「悩んでても仕方ないな、一緒にくれたショーケースにニ、三日は飾って、
　　　その後みんなで食べるか」

提督「秋雲辺りはこれのことホモチョコとか言ってくるけど、
　　　一応元帥閣下と俺とはそういう仲ではない、俺の名誉のために言っておく」

山風「提督……、誰に向かってしゃべってるの……？」

提督「おう、いやな、毎年こんな豪華なチョコをな、
　　　男からもらうとすっごい微妙な気分になるからな、吐き出さないとやってられんよ」

山風「何で、元帥閣下とそんなに仲がいいの……？」

提督「いやなぁ、俺と元帥閣下とは、ノレるRPGの戦闘BGMを巡ってな、
　　　本気の殴り合いをしたことがあってだなぁ……」

山風「なにそれ？」

提督「俺はFFUSA ミスティッククエストのBGMこそ最高に乗れるって言ったんだが……」

ttps://www.youtube.com/watch?v=TLOa-_TH5wU

山風「耳が、痛いよ……」

提督「あぁ慣れてないとSFC音源は厳しいか、でも元帥閣下は真・女神転生Ⅱのが至高だと
　　　全く譲らなかったからなぁ……」

ttps://www.youtube.com/watch?v=TjKrUc_EalM

山風「う、うるさい……」

提督「あー、まぁ古いゲームにときめきを覚えるオッサン共の趣味だからな、
　　　山風が聞いておく必要もないよ」

山風「でも、ケンカしたのに、今はそんなチョコレートを贈ってくる仲なんだね……」

提督「まぁそこはなぁ、男ってのは基本アホだから、本音をぶつけ合った後は、
　　　仲良くノーサイドってやつなのさ」

山風「あたしは本気の戦争で暗い海に沈められたから、分からない……」

提督「戦争とケンカは似てるようで違うしなぁ、まぁいい話でもないか。
　　　どこかで落としどころを見つけないと最後の一人まで戦う羽目になるしなぁ……」

山風「聞いたよ、特攻とかそういうの……、何でそこまでして戦ったの……」

提督「それこそあの当時の首脳にも聞かないと分からないがなぁ……、
　　　とりあえずドイツへのWWⅠの賠償を見て絶対に降伏できないと思ったとか、
　　　色々言えそうだよな、しかし本当難しいな」

山風「提督でも、分からないことはあるんだね」

提督「そらもう毎日分からないことばっかりだしなぁ。
　　　深海どもはどこまでやる気なのかとか、曙は本当は何が言いたいのかとか、
　　　大人でも分からないことは一杯あるよ」

山風「提督でもわからないことはある、でもあたしにも分かることはある。
　　　提督、これ、受け取って！　あとで、食べて、ね……？」

提督「おおう山風もくれるのか、ありがとうな、後で絶対食べる」

山風「そう言ってくれると、嬉しい……、そんな豪華なチョコがあるから、
　　　要らないのかな、って思っちゃった……」

提督「何言ってやがる、山風がくれるチョコの方が千倍は嬉しいぞ。
　　　何が悲しくてオッサンからもらったチョコで喜ばなきゃならんのだ」

山風「おかしいよね……」

提督「本当おかしいわ、元帥閣下どんだけ暇なんだよって話だわ。
　　　まぁ会ったことはないけど軍令部総長も相当おかしい人らしくってな、
　　　部下に会うたびに手作りのケーキを押し付けてくるらしいんだ」

山風「何それ、本当おかしい……！」

提督「んで口癖が『その欲望、実に素晴らしい！』とか本当どんな人なんだよって話だよ」

山風「そんな人、居るんだね」

提督「あぁ、本当世の中は不思議ばっかりだ、できれば関わりたくないな」

山風「ほんとう、そうだね！」

提督「いい顔で笑うな山風、艦隊には慣れたか？」

山風「みんな良くしてくれるから、楽しいよ。でも江風はちょっとあたしに構いすぎかなぁ……」

提督「それが姉妹だから、まぁ、その、何だ。嫌わないでやってくれよ」

山風「大丈夫、嫌いじゃないから……」

提督「そうか、そりゃ良かった」

朝雲「朝雲、演習の報告に参りました、すべてS勝利です」

提督「おう、ご苦労。では演習参加艦は……、下命あるまで休憩だ」

朝雲「了解しました！　ところで司令、そこの茶色い大きな薔薇の花は？」

提督「あぁそれなぁ、元帥閣下の友チョコなんだよ、バレンタインデーだしな」

朝雲「バレンタイン……。あ、チョコなんて用意してないわよ！　
　　　何いってんの？　こ、これも別に違うんだからね！」

提督「じゃあ山雲への友チョコか？　仲がいいのはいいことだな」

朝雲「え……」

提督「最近は俺チョコなるものもあるらしいんだが、
　　　いい機会とはいえ、自分で自分のチョコ買うのも何だかなぁと思わないか？」

朝雲「え、いや、でもこれは……」

提督「まー企業からしたらチョコを売る絶好の機会だから、需要さえあれば何でもいいんだろうなぁ、
　　　という訳でだ、朝雲、友チョコだって言ったって恥ずかしいことは全くないぞ」

朝雲「違うわよ！　これ！　司令へのチョコ！　あげるからぁ！」

提督「んーやっぱりツンデレをイジるのは楽しいなぁ」

朝雲「わ……」

提督「わ？」

朝雲「分かっててやったの！　この馬鹿！　もう知らない！」

バチーン！

提督「んーこの季節外れの紅葉よ、からかい過ぎもいかんな。でも提督はついやっちゃうんだ☆」

時津風「しれーチョコあげるー。」

提督「待った昼飯食ったばっかだから勘弁してくれ」

時津風「え、いらないってー？んな馬鹿な・・・食ーべるのー！えーい！」

提督「ムホッ！」

時津風「よく噛んでー、味わって食べるんだよー」

提督（モッチャモッチャ）

時津風「そうそうー、ちゃんと食べてくれると、嬉しいな、嬉しいな！」

提督（ゴックン）

時津風「あ、ごちそうさまがー、聞こえないー！」

提督「どこで覚えたァ！」

時津風「いつもポーラさんが言ってるじゃん」

提督「それは悪い大人の言葉だから、すぐに忘れような！」

時津風「分かったー。でもしれーがちゃんと食べてくれてよかったよ」

提督「いや普通に渡してくれたら普通に食うから」

時津風「その場で食べて欲しいかな、って思ったのー」

提督「まぁ怒らないが、今度は止めてくれ、びっくりする」

時津風「分かったー。でもすぐに食べて欲しいかなー」

提督「努力はする。で、時津風、無理くり俺の口に突っ込んだからお尻ペンペンな！」

時津風「怒ってるじゃーん！」

提督「躾は必要だろうオラァン！」

時津風「お断り、お断り！」

提督「待てぇ！　くっそ子供は無駄に足早いな、運動不足にはキツい……」

提督「ハァ……、長良のランニングに付き合うかなぁ、半分でも死にそうだが」

千代田「提督？　千歳お姉見なかった？」

提督「千歳なら俺にこれ渡して……、どこ行ったんだろ、行先は知らないなぁ」

千代田「そう。し、仕方ない、じゃあこれ……あげる！」

提督「おうくれるのか、ありがとな」

千代田「千歳お姉が今年はさらにビターにとか言って、馬鹿みたいに辛い日本酒を
　　　　チョコに仕込んだって言うから、口直しにどうぞ！」

提督「おおうそうなのか、気を遣ってくれてありがとうな」

千代田「じゃあ私はこれで、失礼します！」

提督「嵐のように去っていったなぁ、そんな義理チョコが照れくさいのかなぁ？」

提督「しかし千歳のチョコ、美味いのか？　日本酒とチョコって合うのか……？」

提督（チョコに酒仕込んで来る奴はいると思ってたが、割と常識人よりの千歳もかぁ）

提督（あ、意外と合うなこれ。でも後味辛いぞオイ、千代田のチョコで相殺だっ！）

提督（あ……、甘い、焼き芋食ってる時から思ったけどアイツかなり甘党だよなぁ）

提督（だからあのケツなのか……、言っちゃ悪いけどみさえ並みに大きいんじゃあれ……？）

提督（流石に直接聞くのはガチのセクハラだからアウトだが、気になる……）

青葉（司令官、聞こえますか、青葉です、今あなたの脳内に直接語りかけています、
　　　ちなみに千代田さんのヒップは……）

提督（ブチィ！）

提督（まさか青葉、俺の心の声を盗聴してたりしないか……？
　　　変なチャンネルは切っておかないとな）

青葉（ひどい！）

提督（ブチブチィ！）

提督（心の盗聴防止とか統合失調症扱いされそうだけど青葉ならやりかねんな、
　　　明石に対策頼むか、アルミホイル巻けとか言われそうで怖いが……）

明石「あー青葉さんですか、いちおう対策用品もありますよ。
　　　というか電波なんでマグ〇ループ巻いてれば大丈夫です」

提督「意外と簡単に対策できるなぁ」

明石「原理としては提督との繋がりを利用してそれを逆探して語り掛けるという感じですね」

提督「それお前もできる？　てか他の子もできたりする？」

明石「原理的には可能ですけど、青葉さん位ですよやるの」

提督「そりゃよかった、アイツ下手したら俺の脳内ハッキングとかもしてきそうで怖いわ」

明石「仲間なんですから、信頼しましょうよ」

提督「あいつのパパラッチ根性が無ければ信頼してやるわ。
　　　しかし脳内ハッキングとかソウルハッカーズじゃないんだから……」

明石「あ、何か聞いたことあります。確かゲームの名前ですよね、
　　　夕張さんが初心者向けって言ってたような」

提督「その評価は間違ってないなぁ。初心者に真シリーズいきなりはアウトだぞ。
　　　初心者に偽典持ってくる愉悦部は重営倉にブチ込んでやる。
　　　あーでも真シリーズでもⅣとかならいけるかな？」

明石「やったことないのでわからないですね、あ、提督、チョコあげますね、
　　　お返しはうんと豪華なスイーツと資材でいいですから」

提督「お前本当おねだり上手だなぁ、断れない俺も俺だが」

明石「そういうところは割と好感持てますね、今年は何くれます？」

提督「今から考えとくよ。しかし脳内ハッキングとかオカルトの域だよな」

明石「それ言ったら艦娘も大概オカルトですって」

提督「そういやそうか、てかオカルトに国防任せてるってのも変な話だよなぁ」

明石「それ言っちゃいます？　でもナチスドイツなんかはオカルト大好きだったような……」

提督「オカルトアリなら神風でも吹いて深海棲艦全部沈めてくれりゃいいのに」

明石「あら、ご存じないですか？　WWⅡでも神風は一応吹いたんですよ」

提督「それ本当か？　でもそんな話聞いたことないぞ」

明石「米軍の被害がそこまででもなかったんですよねぇ。やっぱり軍艦は頑丈ですよ」

提督「あーあれか、第四艦隊事件みたいな感じで終わったのか」

明石「そうですねぇ、二回吹いたみたいですが、壊滅は無理だったみたいですね」

提督「やっぱり人事を尽くして天命を待たないとダメかぁ、神様も厳しいぜ」

明石「祈るだけで終わったら私が活躍できませんし、資材も貰えませんしね」

提督「それもそうだなぁ、でも資材は俺の自腹だからできれば勘弁して欲しいわ」

明石「そこは提督の度量の見せどころです、キラキラ～☆」

提督「お前にゃ負けるわ」

大和「提督、本日はようこそお越し下さいました！」

提督「いやここ執務室で、お前が来たんだろうが」

大和「細かいことに拘る人はダメですよ。ということで、
　　　大和の烹炊所フル活用したディナーをごちそういたします」

提督「そりゃ嬉しいが、何でチョコ臭が部屋に充満してるんだよ？」

大和「それはもちろん……、今回はチョコ尽くしのコースですから！」

提督「なん……、だと……？」

提督「大和ホテルが、チョコに染まって、そんなバカな！？　それは比叡とかの役目だろ！」

大和「ホテルじゃないですってば、ではまず、チョコレートの前菜をどうぞ」

提督（行かねばならんのか……、しかし大和を悲しませるわけにも……）

提督「ええい、南無三！」

提督「…………、あれ？　甘くないぞ、甘くないのにすげぇ美味い」

大和「お口に合ったようで何よりです、では次はこのチョコスープを」

提督「これも……、甘くない！　まともな食事だ！」

大和「調べて知ったんですが、チョコレートって最初は胡椒なんかのスパイスを加えて、
　　　辛い味でドリンクにして飲んでたそうですよ」

提督「そうなのか、甘いイメージしかなかったからなぁ」

大和「そうなんですよー、ではメインのステーキ、チョコレートソースがけをどうぞ」

提督「甘い香りに肉の味とスパイスの味が混然一体となって……、うまいぞーー！」

大和「これはメキシコのモーレソース料理にヒントをもらって作りました！
　　　おいしいって言ってもらって、嬉しいですね」

提督「へー世界は広いんだなぁ、肉料理のチョコソースがけとかあるのかぁ」

提督「いやこれ本当美味い、最初チョコ尽くしのコースって聞いたときは、
　　　ゲテモノとしか思えなかったが……、こんなに美味いとは……」

大和「頑張ったんですよ～」

提督「本当ありがとうな、で、飲み物何かもらえないか？　流石に濃くて喉が」

大和（ｻｰｯ）

提督（ん？　何か今不審な音が……）

大和「お待たせしました、アイスティーしか用意できませんでしたけど、いいですか？」

提督「ありがとう、美味いな」

提督「あれ……？　なんだかおれ、ねむくなって……」

大和「ちなみにヨーロッパでは、チョコは媚薬扱いもされていたそうですよ」

大和「それでは、い　た　だ　き　ま　す」

提督「やめろー……、ジョッカー……、ぶっとばぁすぞぉ……」（ｶｸｯ）



この後滅茶苦茶絞られた

金剛「Hey、テートクゥ！　アイスティーしかないけど、いいよネ！」

榛名「榛名はアイスティーしか出せなくても大丈夫です！」

早霜「早霜特製の、ロングアイランドアイスティー、ですよ」

酒匂「しれいだーいすき！　アイスティー入れちゃったよ！」

鹿島「お待たせしました、鹿島特製の、アイスティーです」

如月「如月のアイスティー、いかがですか……？」

提督「分かったから、分かったからアイスティーは止めろォ！」


その後、提督は艦娘に囲まれて、幸せに暮らしたそうな（迫真）
なお運動（意味深）により糖尿病罹患は避けられた模様