【艦これ】提督「艦娘の将来が心配だ……」 (30)
提督「なぁ大淀、進路希望票はもう見たか?」
大淀「はい、ざっと目を通しておきましたが」
提督「そうか……。その中で問題があるものがいくつかあったと思うんだが……」
大淀「そうですか? 大半がお嫁さんで可愛らしいものだと思いましたが」
提督「いやそれは問題ないんだが、問題は中身だよ! 何だよあの希望する相手のスペックは!」
大淀「最低でも帝大、できれば元帥とかそんな感じですか? そんな子居ませんでしたが」
提督「そんな生ぬるいレベルじゃねぇ! 全く、この戦争は必ず終わる、
いや必ず俺達の代で終わらせる、それを示すために、進路希望調査なぞ書かせたが……」
大淀「そういうところはホワイト提督なんですね」
提督「いや流石に永遠に戦争とかおかしいっしょ。そんなどこぞの戦争のために
次の戦争のためにとか言っちゃう人の方が問題っしょ」
大淀「まぁ休みは欲しいですけどね。戦争自体もう私達には日常ですし」
提督「それがいけないの! 戦争は絶対に終わって、その後平和が訪れるんだから!」
大淀「深海棲艦との戦争が終わった後は人間同士の戦争が始まりそうですよね。
現状の戦時体制が長く続くとは思いませんし、各国の権益の整理でドンパチしそうです」
提督「嫌な事言わないで! まぁとりあえずだ、問題があった子は後で個別に面談する」
大淀「大げさですねぇ」
提督「そんだけ深刻なの! 大淀、準備を頼む。出撃予定があったらキャンセルでいいから」
大淀「了解しました」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470840551
~加賀の場合~
加賀「加賀、出頭しました」
大淀「加賀さんですか、問題はなさそうなんですが」
提督「本当にそう思うか大淀? とりあえずこれ見てみなさい」
加賀
進路希望:お嫁さん
相手に望むもの:音楽性で食い違いが出ないこと
大淀「音楽性って大事だと思いますけど?」
提督「そりゃ歌手とかアイドルならそうだけど、何でお嫁さんが求める条件が音楽性なの!
そこは性格とか相性がまず来るでしょ! ねぇ加賀さん!」
加賀「音楽性で食い違わないことは大事だと思うわ」
提督「なんでや!」
加賀「だって、私の歌を好きでいてくれる方がいいじゃない。当然のことだと思うのだけど」
大淀「そうですよねぇ。やっぱり好きな人が歌を好きでいてくれる、これはすごく大事です」
提督「大事だよ! でもね、そこを一番に持ってくるのはどうかって思うの」
加賀「そうなの?」
大淀「そうなんですか?」
提督「そうだよ! 一緒に生活するんだから、歌を好きになってくれるってだけで決めちゃ駄目だ。
一緒に夫婦生活に訪れる試練を乗り越えて、人生を共にするんだから、
そこは性格や相性が合う人でないと、後々苦労するよ、いや本当に」
加賀「なるほど、そういう考えなのね、なら、それこそ問題ないわ」
提督「ほう、説明してみてくれ」
加賀「私の歌は、私のすべてを込めて歌っているの、つまり私の歌は、私の全て。
だから、私の歌が好きということは、自動的に私のことを全て好いてくれるということ、
それならば、性格も相性も完全に噛みあう、とてもいい夫婦になれると思うのだけど」
大淀「素晴らしい理論です! 大淀感激しました!」
提督「ちょっと待った、大淀、さっきから思ってたけど、礼号モードじゃなくて、
普通の有能秘書艦モードでお願いしたいんだけど」
大淀「これが素の私です!」
提督「Nooooo! まぁいい、加賀さん、それは違うぞ」
加賀「何が違うのかしら?」
提督「歌を歌っている、それに魂を込めている、それはいいんだ。
だが、それで加賀が100%表現できている訳ではない」
加賀「何故? あれこそが100%の私自身だと思うのだけど」
提督「いやそれは違うぞ。ステージで歌っている加賀、そして私室でくつろいでいる加賀。
間宮食堂で気分を高揚させている加賀、戦場で狙いを定める加賀、これらは全部、
同じ加賀から出ているとはいえ、その姿は全く違うものだ」
加賀「ふむ……」
提督「歌で100%出しているということは、歌いたい気持ちを100%出しているということ。
くつろいでいるのは、休みたいという気持ちを出しているということだ。
それだけでも随分と違いがあるが、そこを受け入れてくれる人じゃあないと、
一緒に生活するのは辛いと思うぞ、四六時中歌っている訳じゃないだろう?」
加賀「それもそうね。流石に喉が持たないわ」
提督「だろう? だから、どんな加賀でも受け入れてくれる、そういった相手を探そう、な!」
加賀「難しい話だけど、理解はできたわ。その方向で考えてみます」
提督「頼んだぞ」
大淀「なるほど……、色んな場面の加賀さんが居て、それを受け入れてくれる人がいいんですね」
提督「大淀、お前はせめて今の礼号モードを真面目な場面では控えてくれ、本当頼む」
大淀「提督は甲斐性がありませんね」
加賀「それには同意するわ」
提督「違うだろ! ボケ二人に対処するの本当に辛いの! 霞の苦労が分かった気がするよ……」
大淀「最近は霞さんもボケますから、安心ですね」
提督「霞……、ツッコミのし過ぎで壊れたか……、あいつには特別休暇をやろう」
加賀「で、私はもういいのかしら?」
提督「あぁ、方向性を改めるなら、お嫁さんを進路希望にしているのは全く問題ない。
ただ加賀に釣り合うスペックの男が居るか、そこが問題だが……」
加賀「そう、それに関しては心配していないわ」
提督「そうか、じゃあまぁ何だ、頑張ってくれ」
加賀「分かったわ」
大淀「まずは一人解決ですね、提督の手腕は流石です」
提督「褒めても何も……、いや、まぁいいや俺の秘蔵のコーヒーを後で入れてやる」
大淀「やりました」
~武蔵の場合~
大淀「提督のコーヒーおいしいですねぇ」
提督「そうだろ? 今や手に入りにくくなったコナ100%だ。それを豆を今挽いて、
入れているんだから不味いはずがない」
大淀「よく手に入れましたね、ハワイでしょうコナって」
提督「まぁそこはコネとツテというやつだ」
大淀「何かあまりいいものではなさそうですが」
武蔵「失礼する!」
提督「おお武蔵来たか、かけてくれ」
大淀「武蔵さんですか、これは読めましたよ」
提督「まぁ、そうなるな」
武蔵
進路希望:お嫁さん
相手に望むもの:私より強いこと
大淀「すがすがしいまでの脳筋ですね」
武蔵「だが私より弱い者と共に生きようとは、どうしても思えんのだ」
大淀「気持ちは分かりますねぇ」
提督「まぁそういう系統の子にはこう言いたい。無茶振りすんなと」
武蔵「そうか? 艤装を展開してなければ人間程度の強さだぞ」
提督「頭にびっくりってつくがな。お前さんが解体されて人間になったら、
間違いなく霊長類最強の座を吉田沙保里ネキと争うことになるだろう」
大淀「楽しみですねぇ。オリンピックの目玉になりますよ」
武蔵「ほう、それは楽しみだ。だがその者は女性だよな、男で私より強い者、居るのか?」
提督「そこが難しいんだよなぁ。室伏とかは強そうだけど戦う人間じゃあないし。
船坂軍曹やジャック・チャーチルが生きてたならそっちと戦わせたんだが……」
大淀「提督なら勝てるでしょう?」
武蔵「ほう?」
提督「何言ってるんだ大淀、さすがに無理だぞ」
大淀「十傑集走り」
提督「ぐっ!」
武蔵「ほうほう」
大淀「島風さんとかけっこしていて、どうしても勝てなかった提督が本気を出されたときに、
やってましたよね」
提督「見られていたか……」
大淀「他にも、溜め無しで何か出してましたよね、パパラッチしていた青葉さんを制裁した時に」
提督「ほわっ!?」
大淀「それに、正月に元帥閣下のお宅で宴会があった時に、飛飯綱を披露されてましたよね」
提督「あれはできるかなって思ってやったら出たんだ、本当に出て一発で酔いが覚めたが」
大淀「なので、霊長類の可能性は無限大ですよ武蔵さん! よかったですね!」
武蔵「この戦争が終わって、提督と一戦やるのが楽しみになってきたな。
それを楽しみに深海どもと戦うのも悪くない。いやぁ本当気分が高揚する!」
大淀「よかったですね提督、嫁ぎ遅れが一人減って」
提督「いや武蔵と一戦とか俺死にそうなんだけど」
武蔵「はっはっは! 何を言うか、私の方こそどう戦おうか今から悩んでいるぞ。
あぁ、武者震いがしてきた。気分が昂りすぎて仕方ない、少し走って来る。失礼するぞ!」
提督「……とりあえず保険に入っておくか、受取人はオカンでいいか」
大淀「この提督を産んだお母さまに、一度お目にかかりたいですね」
提督「何言ってるんだごく普通の家庭だぞ、親父はただのサラリーマンだし、
オカンは……、あれ? オカンって何やってたっけ……?」
大淀「謎が深まりますねぇ」
提督「あれ……? 俺とは一体……、ウゴゴゴゴ……」
~赤城・足柄の場合~
赤城・足柄「失礼します」
大淀「今度は二人まとめてですか、手抜きですか? 死にますか?」
提督「いや手抜きじゃあない。これを見てくれ」
赤城
進路希望:お嫁さん
相手に望むもの:おいしくご飯を食べてくれること(毎食最低一升)
足柄
進路希望:お嫁さん
相手に望むもの:おいしくご飯を食べてくれること(牛豚鳥のカツを毎食)
大淀「相手を絶対に飢えさせない、素晴らしい心構えです」
提督「いやいやいや、毎食一升とか腹が破裂するし、
何で毎食三種類のカツを食べないといけないんだ、メタボで死ぬぞ」
赤城「そうですか? 私達なら大規模作戦の時はそれ位食べてますよ」
提督「よく食うなお前ら、いやそうじゃなくて、こんだけ食わされたら、
普通の人間なら間違いなく逃げるぞ」
足柄「そうなの? でもそれ位食べてくれないと、強い男にはなれないわよ」
提督「強くなるというか単なるDEBUになりそうなんだが」
赤城「食べた分動けば済む話です。大規模作戦の最深部なんか、
食べた分があっという間に消えてしまいますよ」
大淀「そうですよねぇ。ロケラン抱えて出撃した時は終盤お腹が空いて死にそうでした」
足柄「そうよね! だからこそ、おいしくて腹持ちのいいカツなの!」
提督「いいかお前ら、普通の人間はそんなにカロリー消費しない、いや、できないぞ」
赤城「そんな、情けない……」
足柄「そうなの? でもカロリーたっぷりの二郎とかいうラーメン屋は、
いつも繁盛してるって聞いたけど」
提督「いや情けなくないからね! 艦娘って人間からしたらハードなんてレベルじゃないよ!
艤装とか何キロあるんだってレベルよ、それを平気で担いで長距離航海して、
その上で戦って勝ってくるとか、艦娘って本当すごいよ!」
大淀「んー自覚はしてませんでしたけど、私達って凄い存在だったんですね」
提督「んで足柄、夢を壊すようで悪いが、そういうところに通っている人間は、
カロリーを消費しきれずに病気になって死ぬ」
足柄「そうなの? 私の所属してるカツサーじゃ皆ムキムキマッチョの、
健康そのものだけど?」
提督「カツサー……?」
足柄「そう、ここ横須賀のカツサーは海軍軍人を主とした集団で、毎食カツを食べて、
英気を養って戦い続けるのをその活動主旨としているわ!
そこで私はカツサーの姫って呼ばれてるの!」
提督「カツサーの姫……、新しすぎる……」
赤城「やはり体を動かす根性が無いだけではないですか」
足柄「でも東京擬古大の志位助教授、ロースカツの女王には一度も勝ってないわ。次こそ勝つわよ!」
提督「ロースカツの……、女王……?」
足柄「でも中日の谷繁監督が実質退任で、次はガッツが監督就任の有力候補って言われてるから、
ガッツのファンの彼女のテンションは今までにないものになってるわね……、
勝てるかしら。いえ、弱気になってどうするの足柄! 戦う前から負けるなんて情けない!」
※ガッツ……現中日二軍監督の小笠原道大、日ハム・巨人・中日にて活躍した
余談だが、中日には現在三人小笠原が居たりする。世帯数255位の苗字なのに。
(小笠原道大二軍監督、小笠原孝二軍投手コーチ、小笠原慎之介投手)
大淀「カツ界にもいろいろあるんですねぇ。足柄さん、最高のお肉は任せてください!」
足柄「大淀! ありがとう! これで勝つ目が見えてきたわ! 良いわね! みなぎってきたわ!
ねぇ! 試し揚げして来てもいいわね!?」
提督「その前に話を聞けぇ!」
提督「はっきり言うが、その食生活だと相手は破綻し健康を崩す!
何故ならば、中年以降、基礎代謝がどんどん低下し、消費するカロリーが
若い時と比べて段違いに減る。そうした場合でも、同じ食生活を続けていると、
あっという間にメタボ、生活習慣病のデパートになってしまうぞ!」
足柄「そう、なの?」
提督「そもそも若い人間でもその食事はキツい、後毎食一升とか、
食費を考えろダラズ! エンゲル係数が上昇するってレベルじゃねぇぞ!
共働きにしろ、給与の大部分を食費に突っ込んだら将来への貯蓄とかできないぞ、
八八艦隊もびっくりだぞ赤城ィ!」
赤城「あの計画は確かに無謀でした。考えを改めた方がいいですね。
しかし、どの位改めればいいか、私には分かりかねます」
足柄「そうよねぇ、ガンガン食べているのが普通だから、
普通の人の食事なんて、分からないのよねぇ」
提督「心配するなお前ら、こういう時に頼れる仲間が居るだろう、
大淀、萩風を呼べぃ!」
大淀「かしこまりました、えーテステス、萩風さん、至急執務室までお越し下さい」
提督「いいか赤城、足柄、萩風は健康マニアだ、
つまり、パートナーに与えるにふさわしい健康的な食事を、
お前たちにじっくりと教育してくれるはずだ!」
萩風「萩風、参りました」
提督「よく来た萩風、赤城と足柄の二人に、健康的な食事がどういうものなのか、
理解するまで教育してやれ! 容赦なくやっていい!
いいか、泣いたり笑ったりできなくする位の気持ちでやってくれ!」
萩風「ええと、いいんですか?」
提督「その位やらねば、健康食がどういったものか理解できないぞこいつらは。
この二人の将来の旦那のためだ、徹底的に叩き込んでやってくれ」
萩風「了解です! まずは山雲さんの菜園から、材料を分けてもらって来ましょう、
赤城さん、足柄さん、付いてきてください」
赤城「了解しました。健康的な食事、必ず習得してみせます」
足柄「やるからには、勝つわ!」
大淀「いやー提督。本当頑張りましたね」
提督「苦労したのはお前までボケに回るからだろうが、全く、足柄が居ると本当に礼号モードだな」
大淀「やはり、気が合いますからね」
提督「食事に関してだと、あのクソ真面目な赤城までボケに回るとは……。
まぁいい、後は萩風が上手くやってくれるだろう」
大淀「大変ですねぇ提督」
提督「いや、お前さんも協力してくれていいんだからな、ボケばっかじゃ収取つかんだろ」
大淀「考えておきます」
提督「あぁこれ分かるわ、絶対に改善しないパターンだわ」
~その他一言言いたい艦娘の場合~
提督「さて、ちょっと疲れたから簡単そうな子で行こうか」
大淀「簡単なら一言も要らないんじゃないですか?」
提督「そうでもない、やはり一言言って考えを改めて貰わねばならない子も居るんだ」
大淀「そうですか、ではまず……」
ポーラ「ポーラ来ました~」
大淀「あぁ、この方は確かに必要そうですね」
提督「ポーラ、節制を覚えような」
ポーラ「え~、大丈夫ですよ」
提督「ポーラ、節制を覚えような」
大淀「あ、これうんって言うまで同じこと言い続けるパターンですね」
ポーラ「ワイン一日十本飲んでくれる人じゃないと嫌です~」
提督「ポーラ、節制を覚えような」
ポーラ「う、うぇーん、ザラ姉ー! 提督がいじめるー!」
大淀「いいんですか?」
提督「まぁ、多少は効果があるだろう」
霰「え、地球を割れる人なんて、居ないんですか……?」
提督「残念ながら、人類でその域に達している者は、居ないと言って良いだろう。
そもそも、地球なんて割ったら大惨事になるからな」
大淀「これまたとんでもない要求ですね、子供らしいとも言えますが」
霰「じゃあ、深海棲艦に勝てないんじゃ……?」
提督「そんなことはない、皆が頑張ってくれているから、人間は飢えずに済んでいるんだ。
後は真面目に戦っていれば、戦争は終わる。いや終わらせる。
だから霰も、もっと普通な人に目を向けような」
大淀「子供の夢を正面からブチ壊してますが、大丈夫でしょうか……」
霰「……、うん、分かった」
提督「よしよし、よく我慢できた、えらいぞ霰。
代わりと言っては何だが、俺の必殺の瓦割りを見せてやるからな!」
霰「ん、楽しみにしてる……」
提督「任せろ、一杯割ってやるからな」
霰「失礼、します……」
大淀「よく泣かせずに終わらせましたね」
提督「泣かせたら霞に折檻間違いなしだったしな。それにまぁ、
そういう強さが見たいってなら、瓦割り位で何とかなるって思ったんだ」
大淀「そういうものですか」
大淀「さて次は……」
黒潮「黒潮、出頭しました!」
提督「よく来てくれた、先に言っておくぞ、南海ホークスはもうない」
黒潮「いや分かってるで、でもまぁ、好きなチームって中々変えられへん思うんやけど」
提督「だが、黒潮には、未来を見て欲しい。どうだ、例えば大谷なんか、
ピッチャーとしての実績をあげつつも、バッターとしても優れた業績を上げている。
こういった現役の選手を追っかけるのも楽しみの一つだと思う。
たとえ、杉浦が素晴らしいピッチャーでも、他の選手を見ることは楽しいと思うんだがなぁ」
黒潮「でもなぁ、艦魂ん時からずっと応援してたチームやし、未練はまだ残ってるんやわ」
提督「だが野球は日々進歩しているぞ、南海からメジャーに行ったピッチャーも居るが、
今じゃメジャーに行く選手は結構いるし、イチローのような偉大な記録を
刻んでくれる選手だって、まだまだ出てくるだろう。そういう未来を見て欲しい」
黒潮「まぁ、司令はんがそこまで言うんやったら、考えんでもないわ。
とりあえず今日の試合でも楽しんで来るわ」
提督「おう、野球は今やってる試合が一番楽しいからな!」
大淀「ええと、提督、黒潮さんが相手に望むことって何だったんです?」
提督「いやぁ、『杉浦が最高のピッチャーだと認めてくれる人』って書いてやがった。
あいついつまで南海に未練残してるんだって話だよ」
大淀「色々ありましたけど、江夏が一番だと思いますね
あの二十一球は本当しびれました」
提督「何で江夏……、って大淀、呉建造だから広島贔屓でもおかしくはないのか?」
大淀「そういうことです」
~アイオワの場合~
提督「さて、一番厄介そうなのが来るぞ」
大淀「そうですか? カラッとした性格の方ですし、それほど難は無いと思いますが」
提督「これを見てそう言えるかな?」
アイオワ
進路希望:引き続き艦娘
望むこと:W23核砲弾を撃たせてくれること
大淀「わぁ、何ですかこれ、たまげたなぁ……」
提督「な、一番の問題児だろ」
アイオワ「Here I am! ねぇ呼び出したreasonを聞かせなさい」
提督「単刀直入に言うぞ、W23核砲弾は永久に開発されることはない。
深海棲艦が放射線で変質したらどうする? ゴジラみたいな災害レベルになったら、
この戦いどうなるか本当に分からんぞ」
アイオワ「No problem! 死ぬまで打ち込んでやればいいわ!」
大淀「戦艦の方特有のこの脳筋思想……」
提督「だがなぁ、それだと残留放射線で多大なる被害が出る、
それを承服する訳にはいかないな」
アイオワ「Why? 強い兵器で相手を圧倒するのが戦術的には当然でしょう?
そして戦略的にも無駄遣いをsaveできるわ。センリョクノチクジトウニュウだっけ?
そっちでダメって言われてることをやるつもり?」
提督「だが核はいかん。威力云々以前に代償が大きすぎる。
だから通常兵器で頼む。というか君らの装備って俺らじゃなくて、
妖精さんが開発してるだろうに、妖精さんが核兵器作れるのか?」
アイオワ「Ah-、確かに。でもできるなら作ってもらいたいわね」
提督「核は威力が高いだけの兵器じゃないから、止めて置け」
アイオワ「No! 使えるものを使わないで置くのはMeのberiefに合わないわ。
Admiralの命令でもdenyします」
提督「そうか……、仕方ない。大淀、浦風を呼べ」
大淀「本気ですか? あの施設は条約違反ではないですが……」
提督「問題ないなら使えとこいつも言っているだろう。万が一ダメなら……」
大淀「ダメでしたら?」
提督「火垂るの墓を視聴させる」
大淀「それは条約違反です! 海外艦の方にそれを見せることは各国で取り決めた
条約に完全に背きます。考え直してください!」
アイオワ「Meは構わないわよ。何見たって変わりはしないわ」
提督「と言っているぞ」
大淀「……、分かりました。あーテステス、浦風さん、至急執務室に」
提督「まぁこれで考えを改めてくれるだろう」
アイオワ「何をwatchさせる気なのか、楽しみね」
浦風「呼んだけぇ?」
提督「あぁ、アイオワを原爆資料館へ案内してやれ、明日のスケジュールは開けておく」
浦風「本気か?」
提督「オバマ大統領だって来たんだ、問題はない」
浦風「了解じゃあ、アイオワさん、行くけぇの」
アイオワ「楽しみね」
翌日
大淀「浦風さんより報告です、アイオワさんが部屋から出てこないそうです」
提督「まぁ、そうなるか」
大淀「やはりやりすぎたのでは……?」
提督「火垂るの墓の視聴はなかったんだし、核兵器に対する恐怖だけだろうから、
心配はいらないと思う。ただ、ケアはしっかり手配してくれ」
大淀「了解です、親しい方にでも訪問させます」
提督「頼む。俺からも何らかのフォローをしないとな。間宮アイス1ガロン位でいいかな?」
大淀「それとコーラとハンバーガーを付けてください。アメリカンサイズで」
提督「間宮さんにお願いしよう。間宮さんには後から何か差し入れしておく」
大淀「それが賢明ですね」
~大淀の場合~
提督「さて、終わったな、通常業務に戻るか」
大淀「いえ、まだ終わっていませんよ」
提督「そうだったか?」
大淀「こちらをご覧ください」
大淀・金剛・榛名・如月・鳳翔・酒匂・天津風・鹿島etc,etc...
進路希望:お嫁さん
希望する相手:提督
提督「敢えて見ないようにしていたんだが……」
大淀「現実から逃げてはいけません」
提督「でもなぁ……、そんなこと言われてもなぁ……、俺一人よ一人、
こんだけの艦娘を嫁にするとかマジむーりぃ」
大淀「そこは甲斐性を見せてくださいよ」
提督「俺、一人、嫁志望、沢山、オーケイ?」
大淀「提督が頑張れば済む話ですね。あ、大丈夫ですよ。皆さん仲がいいですし、
私も輪を乱すような気はさらさら無いですから」
提督「だがなぁ、皆のことは好きだし信頼しているが、それを娶るとなるとなぁ。
俺一人で養うとか無理無理かたつむりよ」
大淀「養えとは言ってませんよ。夫婦ですし、別に共働きでも構わないじゃないですか。
いっそどこかの田舎に退職金で土地買って、村でも作りましょうか」
提督「俺はTOKIOにはなれないぞ。TOKIQならいけるかもしれんが」
大淀「皆で協力すれば済むことです。この人数ならば何でもできそうな気がします」
提督「そうかなぁ……」
大淀「提督もいい加減腹をくくって下さい。皆を惚れさせた責任は取ってもらいますよ」
提督「普通に接していただけなのに、惚れさせたとか言われた件
てか俺の実家あれよ、オカンが俺帰ってこないからって勝手にくさや工場にされたんだよ、
こんな甲斐性のない実家がくさや工場な男なんて止めとけ」
大淀「それに盛大にぶっちゃけますけど、戦後は男性が前線やら海でボロボロ死んでますから、
強烈な女あまりになることが予想されます。そんな中、折角提督のような、
素晴らしい男性と縁を持てたのに、それを手放すつもりの人はまずいないかと」
提督「むむむ……」
大淀「何がむむむ、ですか! まぁ、提督にも自由はあります」
提督「逃げる自由か?」
大淀「夜戦当番は提督の意向を反映させていただきますよ。
私が管理しますから、ただし、平等になるように手配はしますが」
提督「それ俺に逃げる権利無いじゃんか」
大淀「これだけ告白しているのに、つれないですね」
提督「いやまぁ、家庭を持ちたいって願望はあるけどさぁ、
嫁二ケタ、下手したら三ケタとか流石にいかんでしょ」
大淀「提督はそれだけ器の大きい方ですから。それにそもそも言わせていただければ、
加賀さんの歌は好きですよね提督、それに武蔵さんに勝るとも劣らない腕をお持ちです。
赤城さんや足柄さんのご飯だって食べきることは容易でしょう。
また、ポーラさんとお酒を付きあえる酒の強さもお持ちですし、
霰さんを失望させない腕っぷしはあります。
黒潮さんと野球談議で盛り上がれる程の知識もありますし、
他にも、秋雲さんや明石さん、夕張さんの趣味にも寛容に付き合っていますよね、ですので、
正直言えば提督との結婚拒否の方を除けば、提督が全員引き取れば
すべて丸く収まるんですよ」
提督「そうかぁ、そうなのか……」
大淀「そうなんです。それに今の生活は快適ですからね」
提督「戦争をしていても、か?」
大淀「戦争は私たちの存在意義でもありますから。本当は単なる抑止力にだけ
なって居る方がよほど楽ですけど。
そして女性である部分では、提督しかもう求めていません」
提督「そこまで言うか!」
大淀「断言できますね。いやぁ男冥利に尽きますね、提督」
提督「責任重大すぎてちびりそうだよ」
大淀「まぁその位は許してあげますよ。提督、今後ともよろしくお願いします」
提督「……分かった。ちなみに俺との結婚拒否してるのって誰?」
大淀「居ません」
提督「ファッ!?」
大淀「よかったですね提督、また鎮守府と同じ暮らしができますよ」
提督「何という大規模な人生の墓場なんだ……」
大淀「夜は墓場で運動会をするものでしょう、いいじゃないですか、楽しみましょう」
提督「鍛えよう、腹上死だけは嫌だ、腹上死だけは嫌だ……」
大淀「子供たちだけで野球のトーナメントできる位、頑張りましょう」
提督「あばばばばば……」
どっとはらい
いやぁ、谷繁監督が実質退任で後任にガッツが有力というニュースを聞いてびっくりしたので、
衝動的に書いてしましました。ガッツ監督とかちょっと実感湧かないんですけど!
くさや工場云々はとあるやる夫スレへのリスペクトです。あっちだと納豆工場だったかと。
あのスレ面白かったんで再会しないかなぁ……。
html化出してきますね。
過去作です。
【艦これ】ギンバイの多い鎮守府
【艦これ】ギンバイの多い鎮守府 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467751497/)
提督「初月ママーーーーーーーーーー!!」
提督「初月ママーーーーーーーーーー!!」 - SSまとめ速報
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卯月「いたずらがばれたぴょん!!」 - SSまとめ速報
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【艦これ】大正義海軍提督のお話
【艦これ】大正義海軍提督のお話 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1470417619/)
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