ありす「あれ……あれ……?」
ありす「無い……無い……私のiP○d……」
ありす「とりあえず……」
http://i.imgur.com/gKung1G.jpg
http://i.imgur.com/TPkiGCz.jpg
橘ありす(12)
モバP『はいもしもし』
ありす「もしもし、プロデューサーですか?」
モバP『あ、ありすか? どうしたんだ?』
ありす「橘と呼んで下さい……それはそうと、今日はお休みさせてもらえませんか?」
モバP『えっ……急にそう言われても困るんだが、理由はなんだ?』
ありす「その……タブレットを無くしたので……」
モバP『…………それだけ?』
モバP『いや、そんな理由で休まれるとか困るんだけど』
ありす「で、でも……」
モバP『とにかく事務所に来てくれよ』
ありす「解りました……」
ちょっとツンになっただけでなんだろうこの懐かしさ
~事務所~
ありす「お、おはようございます……」
モバP「おう来たかありす。えらく来るのが遅かったな?」
ありす「橘です……えっと、それはその……色々と……」
モバP「で、なんで今日休もうと思ったんだ?」
ありす「だから……タブレットがなくて……」
モバP「タブレットって、いっつも持ってるあれだよな?」
モバP「それが無くなったから仕事を休むってのが、いまいち解らないんだが……」
ありす「だ、だって……」
ありす「検索が出来ないじゃないですか……!」
モバP「……………………はい?」
モバP「え、なに、そんなよく解らない……くだらない理由?」
ありす「くだらないってなんですか……! 検索できないと何も解らないじゃないですよ……?」
モバP「いや、そう言われても……そんなわけないし……」
モバP「とにかく時間もヤバイし、早く仕事場に向かって欲しいんだけど」
ありす「む、無理です……! 迷子になったらどうするんですか……!」
モバP「いや、いつも行ってるじゃん……迷わないだろ?」
ありす「何があるか解らないじゃないですか……!」
モバP「何がって何さ……」
モバP「え、なに、そんなよく解らない……くだらない理由?」
ありす「くだらないってなんですか……! 検索できないと何も解らないんですよ……?」
モバP「いや、そう言われても……そんなわけないし……」
モバP「とにかく時間もヤバイし、早く仕事場に向かって欲しいんだけど」
ありす「む、無理です……! 迷子になったらどうするんですか……!」
モバP「いや、いつも行ってるじゃん……迷わないだろ?」
ありす「何があるか解らないじゃないですか……!」
モバP「何がって何さ……」
ありす「た、例えば……いつもの道が通行止めになってるかもしれないじゃないですか……」
モバP「回り道すればいい話じゃないか」
ありす「ちち、地図もなしにそんなことするなんて……怖くてできません……!」
モバP「えー……じゃあどうすんのさ?」
ありす「だから、その……タ、タブレットがあれば……調べられるようになりますから……」
ありす「タブレットが見つかるまで……」
モバP「あー、解った解った。俺が送るから」
ありす「そ、それでも……やっぱり……」
モバP「つべこべいうな。ほら行くぞ」
ありす「やだぁーっ……! 帰るんですーーーっ……!!」
~仕事場~
モバP「ほら、仕事場着いたからもう大丈夫だろ?」
ありす「うぅ……きょ、今日のお仕事は……?」
モバP「えっと、雑誌のインタビューがあるな」
ありす「むむ無理ですっ……! 帰ります……!」
モバP「いやいや、なんでだよ」
ありす「だってだって……何答えればいいか予習が出来ないし……」
モバP「ただのインタビューなんだし、普通に答えてくれれば」
ありす「ふっ、普通ってどんなのが普通なんですか……!?」
モバP「えっ? うーん、改めてそう言われると困るが……」
卯月「普通と聞いて」
ありす「いつもなら調べられるのに……ううぅ……」
モバP「どんだけなんだよ……」
モバP「大体、スマホでも検索して調べるくらいなら出来るだろ?」
ありす「スマホで検索なんてしたことないですよぉ……どうやって使えばいいか解りません……」
モバP「その程度の使い方くらい、なんとなくで解ると思うが」
ありす「それで壊れちゃったらどうするんですかぁ……!」
ありす「ちゃんと使い方調べてからじゃないと、怖くてできません……」
ありす「やっぱりタブレットが無いと……」
モバP(あー、ちょっと面倒だなこれ……)
モバP「しょうがないな……ちょっと頼んで俺も同席出来るようにしてもらうから」
モバP「何を答えればいいか困ったら、俺がなんとかする」
ありす「ほ、ほんとうですね……? 信じてますから……!」
モバP「時間も押してるから急ぐぞー」
ありす「ああっ、ま、待って下さいプロデューサー……!」
記者「それじゃよろしくお願いします」
ありす「ははは、はい……おねがいしましゅ……」
モバP(緊張し過ぎだろおい……)
モバP(まさか、ありすがタブレットを常に持ってるのに、こんな裏があるなんてなぁ)
モバP(ていうかこいつ、まさか今までのインタビュー中とかでも、タブレットで検索してたんだろうか……)
ありす「プ、プロデューサー……」
モバP「ん、なんだ?」
ありす「しゅ、趣味のことき、聞かれたんですが……」
モバP「それがどうしたんだ? ゲームに読書(ミステリー)って、ちゃんとあるじゃないか」
ありす「最近はど、どんなのが流行ってるんでしょう……?」
モバP「いや、俺に聞かれても……」
モバP「自分が読んだりやったりしてるのを、言ってくれよ」
ありす「ほんとうにそれでい、いいんでしょうか……? ふ、不安で……」
モバP(どんだけ自信なくしてんだよ、もう……)
記者「……なるほど」
記者「それじゃあ以上で終わりますね。ありがとうございました」
ありす「あり、ありがとう……ございました……」
モバP「ありがとうございました……その、少しおかしなところもあったかもしれませんが」
記者「ははは、大丈夫ですよ」
記者「こんなありすちゃんは、初めて見ましたから……むしろ反響がいいかもしれませんね」
モバP「そう言っていただけると……」
ありす「た、橘ですから……」
モバP(記者も人もああ言ってたし、ならこういう路線で売り出すのもありか……?)
モバP(タブレット見つからないままだったら、考えてみるか……)
ありす「プ、プロデューサー……」
モバP「ん?」
ありす「も、もう無理です……! 帰りましょう……ね?」
モバP「まだこの後も仕事あるんだけど……」
ありす「やだぁ……帰りたい……」
モバP(乃々じゃねえんだから……)
~移動中~
モバP「……で、ありす次の仕事だけど」
ありす「無理です……帰らせてください……」
モバP(今にも逃げだしそうだ。逃亡系アイドルなんて乃々だけで十分だよ……)
モバP「レポートの仕事が入ってるからそれに……」
ありす「レポート……? むむ、無理です……!」
モバP「もう無理は聞き飽きたから。なんとか頑張ってもらうぞ」
ありす「うぅ……レポートとか……どんなふうにすれば……」
モバP「あ、そうだ。なんで気づかなかったんだろう」
ありす「……ど、どうしたんですか、プロデューサー?」
モバP「今からタブレット買うか。それがあればいいんだろ?」
ありす「駄目です」
モバP「えっ?」
ありす「使い慣れた自分のじゃないと嫌です」
モバP「いや、そんなこと言ってる場合じゃ……」
ありす「これは譲れません」
モバP「ああ、そう……」
モバP(えっ……じゃあやっぱり、ありすが無くしたタブレット見つけるまで、このまんま……?)
~仕事場~
モバP「頼むから逃げるなよ?」
ありす「で、でもレポートなんて……」
モバP「逆に聞くが、なにがそんなに不安なんだよ?」
ありす「ど、どんなこと言えばいいのかとか、あとレポートすることを前もって調べておきたいし……」
モバP「それは向こうでも説明あるだろ?」
ありす「ないかもしれないじゃないですかぁ……うぅ……」
モバP「大体、レポートする内容のことについてはともかく……」
モバP「どんなこと言えばいいのかなんて、普段からいちいち調べてるのか……?」
ありす「調べて……ないですけど……」
モバP「じゃあ無くても問題無いだろ?」
ありす「でも、でも……あの、例えば何かあったときに……」
ありす「調べられるのと……調べられないのじゃ……かなり違うといいますか……」
ありす「無いと不安で……その、あの……」
モバP「あーもう、つべこべ言わず行くぞ!」
ありす「やだぁ……! 帰るんですぅ……! 誰か助けてくださいぃ……!」
モバP「んなこと大声で言うな! 周りの目が! 諦めて仕事してくれ!」
ありす「むーりぃーですー……!」
モバP「ついでに乃々のアイデンティティを奪うな!」
乃々「あの…これなら私必要ないですし…アイドル辞めても…」
~後日~
モバP「……とまあ、色々あって大変でした」
ちひろ「それはそれはお疲れ様です。良かったらスタドリ要りますか?」
モバP「いや、それは結構です」
ちひろ「それは残念です。それにしても意外ですねえ、ありすちゃんがそんなに後ろ向きだったなんて」
モバP「いや、ほんと。タブレットのあるなしで、ああまで変わるもんなんですね」
ちひろ「流石にありすちゃんのは極端すぎますけどね……それで、ありすちゃんは大丈夫なんですか?」
モバP「それが全く……無くしたタブレットも見つかってないみたいですし」
ちひろ「じゃあ、あのまんまですか?」
モバP「ええ……流石にそれはまずいので……」
――――――――――――――
ありす「プ、プロデューサー……その、おはようございます……」
乃々「来たので帰っていいですか……?」
モバP「乃々とユニットを組ませてみました」
ちひろ「…………なんでよりにもよって乃々ちゃんと」
モバP「だって似てるので。もういっそのこと開き直って」
ありす「えっと……プロデューサー……帰りたいんですけど……」
乃々「静かに暮らしたいんですけど……」
モバP「ほら、ぴったりでしょう?」
ちひろ「今にも逃げ出さないか、心配で仕方ないのですが」
モバP「まあ、慣れたら意外といけるもんですよ」
モバP「じゃ、仕事に向かうぞー」
乃々「お仕事とかむーりぃー……」
ありす「な、何かあったらどうするんですか……?」
モバP「何かってなんだよ。ほら、早くしろ」
乃々「アイドル……辞めたい……」
ありす「家で引きこもってたい……」
モバP「そう言うなって。この仕事の出来次第じゃ、考えてもいいから」
乃々「アイドル……辞めていいんですか……?」
ありす「タブレット見つかるまで、引きこもってていいんですか……?」
モバP「おう、いいぞ」
乃々「じゃ、じゃあ……ほんの少しだけ……頑張ってみます……」
ありす「わ、私も……」
なんだよこれ
最近落ちすぎだよ
~移動中~
モバP「今日の仕事は確か……二人で宣材写真の撮影だな」
モバP「せっかくユニット組んだんだし、売り出すために宣伝しないとな」
ありす「撮影ですか……」
乃々「むーりぃー……」
モバP「あとありすは、いい加減新しいタブレット買いなさい」
モバP「ユニット組んどいてなんだけど、いつまでもこのままなのは困る」
ありす「で、でも……新しいのってどれがいいのか……調べられないから解らなくて……」
モバP「事務所のパソコン使っていいから。いくらでも調べていいから」
ありす「は、はい……その、つ、使い方も……調べられないから……」
モバP「教えるから……だから早く頼むよ」
てすてす
~仕事場~
モバP「着いたぞ」
乃々「帰りたいんですけど……」
ありす「さ、撮影ってどうすればいいのか解らないので……辞めにしましょう?」
モバP「はいはい、せっかくスタジオ借りたんだからそんなこと出来るわけないだろ」
モバP「ほら、行くぞ」
ありす「やーだぁー……」
乃々「むーりぃー……」
~仕事中~
乃々「私にこんな衣装着せてどうするつもりですか……いぢめですか……」
乃々「カメラ目線とかむーりぃー……」
乃々「もう着替えて、帰りたいんですけど……」
乃々「こんなヒラヒラ……」
ありす「こ、今回のお仕事の必要性が……」
ありす「あうぅ……か、勝手に見るのは駄目です……」
ありす「ポ、ポーズ? そんなこと言われても……調べてない……わ、解らないです……」
ありす「こ、こうでいいんでしょうか……ふ、不安で……あぁ、やっぱり……」
乃々「むーりぃー……」
ありす「むーりぃーです……」
~数日後~
ちひろ「結局、見つからなくて新しいタブレット買ったんですか?」
モバP「はい。ずっとあのままだと困……らないかもしれないですが、一応」
ちひろ「ということは、ありすちゃんも元通りですか」
ちひろ「でもユニットはいいんですか? あのキャラあってのユニットだったんでしょう?」
モバP「ああ問題ないです。タブレット取り上げたら、あのキャラになるので」
ちひろ「それだけで、またあの状態に戻るんですか?」
モバP「今回の件でこう……スイッチみたいなのが出来ちゃったんじゃないですか?」
ちひろ「ありすちゃんも、難儀な性格になりましたね」
ありす「おはようございます」
モバP「おはようーありす」
ありす「橘です。……それで今日のお仕事は?」
モバP「ああ、今日はユニットでの仕事だ。乃々と一緒にLIVEだから」
ありす「えっ……じゃあ……」
モバP「タブレットは少しの間没収な」
ありす「いやですっ……これがないと……」
モバP「それがあったら困るんだよ、キャラ的に……」
乃々「おはようございます……うぅ、帰りたい……」
モバP「ほら、乃々も来たことだし」ヒョイ
ありす「あっ……あぁ……私のタブレット……」
ありす「うぅ……あぅ……」
ありす「もうこんなの嫌です……帰りたい……」
乃々「アイドル辞めたい……」
モバP「よしよし、今日も息ぴったりだな。じゃあ仕事に行くぞ」
ありす乃々「お仕事なんて……」
乃々「むーりぃー……」
ありす「むーりぃーです……」
END
思いつきだしこれでお終い。ありすちゃん可愛い
前回書いたのが重いらしかったので軽いノリで
次こそはありすちゃん以外のキャラをメインに書くか
前回の続きを思いついたら書きたい
つーか、さくっと終わらせるつもりだったのにVIPおかしくなるし……
前にSS書いてるときもあったんだけど、勘弁して下さい
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