ありす「タブレットなくしちゃった……」(85)

ありす「あれ……あれ……?」

ありす「無い……無い……私のiP○d……」

ありす「とりあえず……」


http://i.imgur.com/gKung1G.jpg
http://i.imgur.com/TPkiGCz.jpg
橘ありす(12)

モバP『はいもしもし』

ありす「もしもし、プロデューサーですか?」

モバP『あ、ありすか? どうしたんだ?』

ありす「橘と呼んで下さい……それはそうと、今日はお休みさせてもらえませんか?」

モバP『えっ……急にそう言われても困るんだが、理由はなんだ?』

ありす「その……タブレットを無くしたので……」

モバP『…………それだけ?』

モバP『いや、そんな理由で休まれるとか困るんだけど』

ありす「で、でも……」

モバP『とにかく事務所に来てくれよ』

ありす「解りました……」

ちょっとツンになっただけでなんだろうこの懐かしさ

~事務所~

ありす「お、おはようございます……」

モバP「おう来たかありす。えらく来るのが遅かったな?」

ありす「橘です……えっと、それはその……色々と……」

モバP「で、なんで今日休もうと思ったんだ?」

ありす「だから……タブレットがなくて……」

モバP「タブレットって、いっつも持ってるあれだよな?」

モバP「それが無くなったから仕事を休むってのが、いまいち解らないんだが……」

ありす「だ、だって……」

ありす「検索が出来ないじゃないですか……!」

モバP「……………………はい?」

モバP「え、なに、そんなよく解らない……くだらない理由?」

ありす「くだらないってなんですか……! 検索できないと何も解らないじゃないですよ……?」

モバP「いや、そう言われても……そんなわけないし……」

モバP「とにかく時間もヤバイし、早く仕事場に向かって欲しいんだけど」

ありす「む、無理です……! 迷子になったらどうするんですか……!」

モバP「いや、いつも行ってるじゃん……迷わないだろ?」

ありす「何があるか解らないじゃないですか……!」

モバP「何がって何さ……」

モバP「え、なに、そんなよく解らない……くだらない理由?」

ありす「くだらないってなんですか……! 検索できないと何も解らないんですよ……?」

モバP「いや、そう言われても……そんなわけないし……」

モバP「とにかく時間もヤバイし、早く仕事場に向かって欲しいんだけど」

ありす「む、無理です……! 迷子になったらどうするんですか……!」

モバP「いや、いつも行ってるじゃん……迷わないだろ?」

ありす「何があるか解らないじゃないですか……!」

モバP「何がって何さ……」

ありす「た、例えば……いつもの道が通行止めになってるかもしれないじゃないですか……」

モバP「回り道すればいい話じゃないか」

ありす「ちち、地図もなしにそんなことするなんて……怖くてできません……!」

モバP「えー……じゃあどうすんのさ?」

ありす「だから、その……タ、タブレットがあれば……調べられるようになりますから……」

ありす「タブレットが見つかるまで……」

モバP「あー、解った解った。俺が送るから」

ありす「そ、それでも……やっぱり……」

モバP「つべこべいうな。ほら行くぞ」

ありす「やだぁーっ……! 帰るんですーーーっ……!!」

~仕事場~

モバP「ほら、仕事場着いたからもう大丈夫だろ?」

ありす「うぅ……きょ、今日のお仕事は……?」

モバP「えっと、雑誌のインタビューがあるな」

ありす「むむ無理ですっ……! 帰ります……!」

モバP「いやいや、なんでだよ」

ありす「だってだって……何答えればいいか予習が出来ないし……」

モバP「ただのインタビューなんだし、普通に答えてくれれば」

ありす「ふっ、普通ってどんなのが普通なんですか……!?」

モバP「えっ? うーん、改めてそう言われると困るが……」

卯月「普通と聞いて」

ありす「いつもなら調べられるのに……ううぅ……」

モバP「どんだけなんだよ……」

モバP「大体、スマホでも検索して調べるくらいなら出来るだろ?」

ありす「スマホで検索なんてしたことないですよぉ……どうやって使えばいいか解りません……」

モバP「その程度の使い方くらい、なんとなくで解ると思うが」

ありす「それで壊れちゃったらどうするんですかぁ……!」

ありす「ちゃんと使い方調べてからじゃないと、怖くてできません……」

ありす「やっぱりタブレットが無いと……」

モバP(あー、ちょっと面倒だなこれ……)

モバP「しょうがないな……ちょっと頼んで俺も同席出来るようにしてもらうから」

モバP「何を答えればいいか困ったら、俺がなんとかする」

ありす「ほ、ほんとうですね……? 信じてますから……!」

モバP「時間も押してるから急ぐぞー」

ありす「ああっ、ま、待って下さいプロデューサー……!」


記者「それじゃよろしくお願いします」

ありす「ははは、はい……おねがいしましゅ……」

モバP(緊張し過ぎだろおい……)

モバP(まさか、ありすがタブレットを常に持ってるのに、こんな裏があるなんてなぁ)

モバP(ていうかこいつ、まさか今までのインタビュー中とかでも、タブレットで検索してたんだろうか……)


ありす「プ、プロデューサー……」

モバP「ん、なんだ?」

ありす「しゅ、趣味のことき、聞かれたんですが……」

モバP「それがどうしたんだ? ゲームに読書(ミステリー)って、ちゃんとあるじゃないか」

ありす「最近はど、どんなのが流行ってるんでしょう……?」

モバP「いや、俺に聞かれても……」

モバP「自分が読んだりやったりしてるのを、言ってくれよ」

ありす「ほんとうにそれでい、いいんでしょうか……? ふ、不安で……」

モバP(どんだけ自信なくしてんだよ、もう……)

記者「……なるほど」

記者「それじゃあ以上で終わりますね。ありがとうございました」

ありす「あり、ありがとう……ございました……」

モバP「ありがとうございました……その、少しおかしなところもあったかもしれませんが」

記者「ははは、大丈夫ですよ」

記者「こんなありすちゃんは、初めて見ましたから……むしろ反響がいいかもしれませんね」

モバP「そう言っていただけると……」

ありす「た、橘ですから……」

モバP(記者も人もああ言ってたし、ならこういう路線で売り出すのもありか……?)

モバP(タブレット見つからないままだったら、考えてみるか……)

ありす「プ、プロデューサー……」

モバP「ん?」

ありす「も、もう無理です……! 帰りましょう……ね?」

モバP「まだこの後も仕事あるんだけど……」

ありす「やだぁ……帰りたい……」

モバP(乃々じゃねえんだから……)

http://i.imgur.com/LhzL0ei.jpg
http://i.imgur.com/GbghOm6.jpg
森久保乃々(14)

~移動中~

モバP「……で、ありす次の仕事だけど」

ありす「無理です……帰らせてください……」

モバP(今にも逃げだしそうだ。逃亡系アイドルなんて乃々だけで十分だよ……)

モバP「レポートの仕事が入ってるからそれに……」

ありす「レポート……? むむ、無理です……!」

モバP「もう無理は聞き飽きたから。なんとか頑張ってもらうぞ」

ありす「うぅ……レポートとか……どんなふうにすれば……」

モバP「あ、そうだ。なんで気づかなかったんだろう」

ありす「……ど、どうしたんですか、プロデューサー?」

モバP「今からタブレット買うか。それがあればいいんだろ?」

ありす「駄目です」

モバP「えっ?」

ありす「使い慣れた自分のじゃないと嫌です」

モバP「いや、そんなこと言ってる場合じゃ……」

ありす「これは譲れません」

モバP「ああ、そう……」

モバP(えっ……じゃあやっぱり、ありすが無くしたタブレット見つけるまで、このまんま……?)

~仕事場~

モバP「頼むから逃げるなよ?」

ありす「で、でもレポートなんて……」

モバP「逆に聞くが、なにがそんなに不安なんだよ?」

ありす「ど、どんなこと言えばいいのかとか、あとレポートすることを前もって調べておきたいし……」

モバP「それは向こうでも説明あるだろ?」

ありす「ないかもしれないじゃないですかぁ……うぅ……」

モバP「大体、レポートする内容のことについてはともかく……」

モバP「どんなこと言えばいいのかなんて、普段からいちいち調べてるのか……?」

ありす「調べて……ないですけど……」

モバP「じゃあ無くても問題無いだろ?」

ありす「でも、でも……あの、例えば何かあったときに……」

ありす「調べられるのと……調べられないのじゃ……かなり違うといいますか……」

ありす「無いと不安で……その、あの……」

モバP「あーもう、つべこべ言わず行くぞ!」

ありす「やだぁ……! 帰るんですぅ……! 誰か助けてくださいぃ……!」

モバP「んなこと大声で言うな! 周りの目が! 諦めて仕事してくれ!」

ありす「むーりぃーですー……!」

モバP「ついでに乃々のアイデンティティを奪うな!」

乃々「あの…これなら私必要ないですし…アイドル辞めても…」

~後日~

モバP「……とまあ、色々あって大変でした」

ちひろ「それはそれはお疲れ様です。良かったらスタドリ要りますか?」

モバP「いや、それは結構です」

ちひろ「それは残念です。それにしても意外ですねえ、ありすちゃんがそんなに後ろ向きだったなんて」

モバP「いや、ほんと。タブレットのあるなしで、ああまで変わるもんなんですね」

ちひろ「流石にありすちゃんのは極端すぎますけどね……それで、ありすちゃんは大丈夫なんですか?」

モバP「それが全く……無くしたタブレットも見つかってないみたいですし」

ちひろ「じゃあ、あのまんまですか?」

モバP「ええ……流石にそれはまずいので……」

 
――――――――――――――

ありす「プ、プロデューサー……その、おはようございます……」

乃々「来たので帰っていいですか……?」

モバP「乃々とユニットを組ませてみました」

ちひろ「…………なんでよりにもよって乃々ちゃんと」

モバP「だって似てるので。もういっそのこと開き直って」

ありす「えっと……プロデューサー……帰りたいんですけど……」

乃々「静かに暮らしたいんですけど……」

モバP「ほら、ぴったりでしょう?」

ちひろ「今にも逃げ出さないか、心配で仕方ないのですが」

モバP「まあ、慣れたら意外といけるもんですよ」

モバP「じゃ、仕事に向かうぞー」

乃々「お仕事とかむーりぃー……」

ありす「な、何かあったらどうするんですか……?」

モバP「何かってなんだよ。ほら、早くしろ」

乃々「アイドル……辞めたい……」

ありす「家で引きこもってたい……」

モバP「そう言うなって。この仕事の出来次第じゃ、考えてもいいから」

乃々「アイドル……辞めていいんですか……?」

ありす「タブレット見つかるまで、引きこもってていいんですか……?」

モバP「おう、いいぞ」

乃々「じゃ、じゃあ……ほんの少しだけ……頑張ってみます……」

ありす「わ、私も……」

なんだよこれ

最近落ちすぎだよ

~移動中~

モバP「今日の仕事は確か……二人で宣材写真の撮影だな」

モバP「せっかくユニット組んだんだし、売り出すために宣伝しないとな」

ありす「撮影ですか……」

乃々「むーりぃー……」

モバP「あとありすは、いい加減新しいタブレット買いなさい」

モバP「ユニット組んどいてなんだけど、いつまでもこのままなのは困る」

ありす「で、でも……新しいのってどれがいいのか……調べられないから解らなくて……」

モバP「事務所のパソコン使っていいから。いくらでも調べていいから」

ありす「は、はい……その、つ、使い方も……調べられないから……」

モバP「教えるから……だから早く頼むよ」

てすてす

~仕事場~

モバP「着いたぞ」

乃々「帰りたいんですけど……」

ありす「さ、撮影ってどうすればいいのか解らないので……辞めにしましょう?」

モバP「はいはい、せっかくスタジオ借りたんだからそんなこと出来るわけないだろ」

モバP「ほら、行くぞ」

ありす「やーだぁー……」

乃々「むーりぃー……」

~仕事中~

乃々「私にこんな衣装着せてどうするつもりですか……いぢめですか……」

乃々「カメラ目線とかむーりぃー……」

乃々「もう着替えて、帰りたいんですけど……」

乃々「こんなヒラヒラ……」


ありす「こ、今回のお仕事の必要性が……」

ありす「あうぅ……か、勝手に見るのは駄目です……」

ありす「ポ、ポーズ? そんなこと言われても……調べてない……わ、解らないです……」

ありす「こ、こうでいいんでしょうか……ふ、不安で……あぁ、やっぱり……」


乃々「むーりぃー……」
ありす「むーりぃーです……」

~数日後~

ちひろ「結局、見つからなくて新しいタブレット買ったんですか?」

モバP「はい。ずっとあのままだと困……らないかもしれないですが、一応」

ちひろ「ということは、ありすちゃんも元通りですか」

ちひろ「でもユニットはいいんですか? あのキャラあってのユニットだったんでしょう?」

モバP「ああ問題ないです。タブレット取り上げたら、あのキャラになるので」

ちひろ「それだけで、またあの状態に戻るんですか?」

モバP「今回の件でこう……スイッチみたいなのが出来ちゃったんじゃないですか?」

ちひろ「ありすちゃんも、難儀な性格になりましたね」

ありす「おはようございます」

モバP「おはようーありす」

ありす「橘です。……それで今日のお仕事は?」

モバP「ああ、今日はユニットでの仕事だ。乃々と一緒にLIVEだから」

ありす「えっ……じゃあ……」

モバP「タブレットは少しの間没収な」

ありす「いやですっ……これがないと……」

モバP「それがあったら困るんだよ、キャラ的に……」

乃々「おはようございます……うぅ、帰りたい……」

モバP「ほら、乃々も来たことだし」ヒョイ

ありす「あっ……あぁ……私のタブレット……」

ありす「うぅ……あぅ……」

ありす「もうこんなの嫌です……帰りたい……」

乃々「アイドル辞めたい……」

モバP「よしよし、今日も息ぴったりだな。じゃあ仕事に行くぞ」

ありす乃々「お仕事なんて……」


乃々「むーりぃー……」
ありす「むーりぃーです……」


END

思いつきだしこれでお終い。ありすちゃん可愛い
前回書いたのが重いらしかったので軽いノリで

次こそはありすちゃん以外のキャラをメインに書くか
前回の続きを思いついたら書きたい

つーか、さくっと終わらせるつもりだったのにVIPおかしくなるし……
前にSS書いてるときもあったんだけど、勘弁して下さい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom