モバP「ヤンデレなんかすぐ心変わりしますよ」(140)

ちひろ「まゆちゃんのことですか?まゆちゃんはプロデューサーさん一途だと思いますが……」

モバP「いいえ、違いますねアイツは今だけ俺に好意を寄せていますが」

モバP「なにか他の男と運命的なことがあったら、絶対に俺からソイツにくら替えしますね」

ちひろ「えぇぇ……根拠はあるんですか?」

モバP「もちろんありますよ!」

モバP「そもそもですね、俺がアイツに惚れられた理由なんて一目惚れだったんですよ」

ちひろ「はぁ、いいじゃないですか」

モバP「よくないですよ!ふつう人が人に惚れるためにはまず、お互いのことをよく知ってから……」

ちひろ「あぁ、はいはい、わかりますわかります」

モバP「ほんとうにわかってますか?」

モバP「……ようするにですね、俺が思うに一目惚れなんか軽いヤンデレな気持ちなんてあっという間に消えるっていうことですよ!」

ちひろ「なるほどなるほど、それで?」

モバP「はい?」

ちひろ「だからなんなんですか?って話なんですけど」

モバP「……もしそうなったらどうしましょう」

ちひろ「えっ」

モバP「もし、アイツが俺を捨てて他のヤツのところへいったら……」

ちひろ「えっえっ、待ってください、もしかして二人はお付き合いしているんですか?」

モバP「いえ、してませんが」

ちひろ「あぁ、ですよね……よかった」

ちひろ「アイドルとお付き合いするわけにはいきませんもんね」

モバP「……そうとは限らないんじゃないでしょうか」

ちひろ「えっ」

モバP「そうとは限らないんじゃないでしょうか」

ズイッ

ちひろ「ちょ…っ…顔近いです、離れてください!」

モバP「そうとは限らないんじゃないでしょうか」

ズイッ

ちひろ「それ以上近づかないでください、は、鼻息が顔に……」

ガチャ

まゆ「ふふふ、Pさん……いますかぁ……」

モバP「あ」

ちひろ「ひぃぇ……」

まゆ「うふ……うふふふ」

バタンッ

モバP「……終わった」

ちひろ「終わったのはわたしの未来ですよ……」

ちひろ「わたしこの事務所から出たら最後、殺されてしまいますよ!どうしてくれるんですか!?」

モバP「知りませんよ!」

モバP「そんなことより俺がまゆに愛想を尽かされたらどうするんですか!?」

ちひろ「それこそ知りませんよ!」

10分後

ちひろ「……そろそろこんな言い合いは止めましょうか」

モバP「そうですね、はぁ……」

ちひろ「まったく、大丈夫ですよ」

ちひろ「まゆちゃんはプロデューサーさんから目移りするような、女の子じゃありませんから」

モバP「はぁ……まゆ」

ちひろ「しょうがないですね……わたしが」

モバP「え?」

ちひろ「まゆちゃんがほんとうにプロデューサーさんに向けて、純粋なヤンデレな気持ちを向けていることを!」

ちひろ「証明してあげます!!」

ドンッ!

晩飯食ってくる今日はカレーで作るのが難しかった

モバP「え?でもちひろさんにご迷惑じゃ……」

ちひろ「コホン…いいですか?このままプロデューサーさんがうじうじしたままだと仕事に支障がでます」

ちひろ「だから、わたしは仕事のためにするわけで、決して迷惑なんかじゃないんですよ」

モバP「あ、ありがとうございますちひろさん!」

モバP「おれ、ずっとまゆの愛を確かめようとしていたけど度胸がでなくて……」

ちひろ「えぇえぇ、感謝してくださいね」

モバP「ほんとうにありがとうございます!」

モバP「しかし、それでどうやって証明するんですか?」

ちひろ「う~ん、とりあえず、自宅に帰って考えてきます」

モバP「はい、わかりました、頼りにしてますよ!」

ちひろ「…………」

モバP「どうしました?」

ちひろ「その……外にまゆちゃんが包丁をもって待ち伏せしていたら怖いので、わたしを家まで送ってくれませんか?」

モバP「は、はぁ……(頼りになるのかなあ)」

翌日

モバP「どうですか、ちひろさん!なにか考えつきましたか!?」

ちひろ「えぇえぇ、あわてずともキチンと考えてきましたよ」

ちひろ「名付けて、“ピンチのときの王子様作戦”です」

モバP「なるほど……内容はどういったものなんですか」

ちひろ「説明しますと、まゆちゃんが不良に絡まれているところを、サッとイケメンの王子様が助けにくるという内容です」

ちひろ「もちろんキャストも用意していますよ」

男「どうも!よろしくお願いします」

男2「よろしくお願いします!」

イケメン「よろしく」

ちひろ「どうです、経費で雇った読モたちは!」

モバP「一日しかなかったのにありがとうございます、ちひろさん」

モバP「でも……その作戦だとまゆを怖がらせてしまうんじゃ……」

ちひろ「大丈夫です!そんな恐怖、サッと助けにきたイケメン王子様で癒されますよ!」

モバP「えっ……癒されちゃうんですか」

ちひろ「……あっ」

ちひろ「と、とにかく作戦現場に移りましょう!こっちです!」

スタスタスタスタ

男「どうも!よろしくお願いします」

男2「よろしくお願いします!」

イケメン「チャオ☆」

ちひろ「まゆちゃんにはすでに、プロデューサーさんが事務所近くのマクドナルドで待つように言っていた、とメールしておきました」

ちひろ「そして、まゆちゃんが到着したら作戦スタートです、まず、不良役の二人がまゆちゃんに絡み、そしてイケメンが助けにいく!」

ちひろ「そして、まゆちゃんがイケメンにメロメロになったらご愁傷様で、メロメロにならなかったら純粋なヤンデレであると証明できるわけです」

モバP「おれたちは少し離れたところから監視するわけですね」

ちひろ「はい」

モバP「……メロメロになったりしませんよね」

ちひろ「大丈夫ですってば、ほら!まゆちゃんが来ましたよ」

まゆ「……」

キョロキョロ

ちひろ「プロデューサーさんを探しているみたいですね」

まゆ「……」ニコッ

ちひろ「笑ってますけど、笑顔の練習ですかね?」

モバP「かわいいですよね」

男「うぉーい!この女かわいいぞぉ!?」

男2「うへっ!マジじゃん!なぁなぁ君おれたちとデートしなぁい?」

ちひろ「演技が始まりましたね、プロデューサーさん」

モバP「……………」

ちひろ「……プロデューサーさん?」

モバP「…………」ギリッギリッギリッ

ちひろ「(激しく歯ぎしりしてるプロデューサーさん怖い……)」

まゆ「………」

プイッ!

男「そんないやがるなよぉ!な?おれたちと楽しもうぜぇ!?」

男2「楽しくするからさぁ!」

まゆ「…………」

グイッ

ちひろ「よし、そろそろお願いします」

イケメン「よし、任せてください」

ちひろ「ほら、プロデューサーさん今から大事なところですから、歯ぎしりを一旦やめ……」

モバP「やめろぉぉぉおっ!!!」

ダダダダダッ!

ちひろ「」

イケメン「」

おふろに入ってくるまゆちゃんも入ってこないかな

昨日の四天王といい一昨日の早苗さんといいヤンデレ祭りで余は満足じゃ

>>59
これかな


菜々「ウサギって寂しいと死んじゃうって言うじゃないですか~」
菜々「ウサギって寂しいと死んじゃうって言うじゃないですか~」 - SSまとめ速報
(http://sp.logsoku.com/r/news4vip/1358746813/1-100)

男「あれ、どうしたんで……」

モバP「ぶるぅあぁあっ!!」

ドガッ!

男「へぶしゃあ!」

ドサッ

モバP「ふぅっ……ふぅっ……」

男2「な、なんで……ひっ、ひぃぃぃいっ!」

ダダダダダッ

ちひろ「(なにしてるんですか、プロデューサーさん!)」

モバP「大丈夫か、まゆ!」

まゆ「うふふ……大丈夫ですよ」

モバP「そうか、よかった……」

まゆは参加型とかチョロ出で輝いてる

まゆ「わたし、ぜぇったいに、Pさんが来てくれると思ってましたよぉ……」

モバP「まぁ、俺はまゆの王子様だから……なんてな!」

ちひろ「(……なにいってるんですかあの人は!)」

まゆ「うふふ……かっこよかったですよぉ…?」

モバP「おいおい、あんまり褒めるなよ、照れるじゃないか」

まゆ「うふふ……、それでPさん」

モバP「ん?」

まゆ「わたしに用事っていったいなんなんですかぁ…?」

モバP「えっ?あ、あれぇ?約束ぅ?そんなことしたっけ?」

まゆ「ちひろさんから、Pさんが待ってるって、メールがきたんですけどぉ……」

モバP「えぇ!?おかしいなぁ?ちひろさん、たぶんまゆに嘘をついたんじゃないかなぁ?」

ちひろ「(おい!ふざけるな!勘弁してください!)」

まゆ「まぁでもいいです……うふふ」

まゆ「こうして、Pさん、王子様と会えたんですからぁ……」

モバP「そうか?よし!じゃあきょうはこれから食事にでもいくか!」

まゆ「うふふ……なら、わたしがお気に入りのところに……」

スタスタスタスタスタ

ちひろ「…………」

イケメン「……もう帰っていいですか?」

ちひろ「たのしかったですか?」

モバP「はい!」

ちひろ「ふざけないでください!」

モバP「」ビクッ

ちひろ「いったいなにを考えてるんですか!わたしの作戦を台なしにして!」

ちひろ「経費が無駄になっちゃったじゃないですか!」

モバP「す、すいません、今度は必ず!」

ちひろ「今度なんかありませんよ、もうっ!」プイッ

モバP「えぇ!?」

ちひろ「わたしがどれくらい怖い思いをしたかわかってるんですか!?」

モバP「なにか、まゆにされたんですか?」

ちひろ「いえ、なにもされてませんけど……」

ちひろ「とにかくっ!作戦はもう終わりです!わたしは自宅に帰ります!」

スタスタスタ

モバP「そんなぁ……」

ちひろ「……」ピタッ

モバP「……どうしました?」

ちひろ「あの……まゆちゃんが、包丁と男を連れて待ち伏せしていたら怖いので、家まで送ってくれませんか?」

モバP「はぁ、わかりま……」

ちひろ「あれ、プロデューサーさん?」

モバP「それはできません……」

ちひろ「ど、どうしてですか!」

モバP「……どうしても俺に家まで送ってほしいのなら」

モバP「もう少しだけ、協力お願いしますっ!」

ちひろ「……」

モバP「……」

ちひろ「はぁ……わかりました」

モバP「ほんとうですかっ!?」

ちひろ「はい、明日までにどうにか考えてきます」

モバP「あ、あっ、ありがとうございます!」

ちひろ「まったく、これっきりですからね!もうあんなことは無しですよ!」

モバP「肝に命じます!」

ちひろ「よし……それじゃあ帰りましょうか」

モバP「はい!」

翌日

モバP「どうですか?作戦のほうは」

ちひろ「えぇえぇ、ちゃんと考えてきましたよ」

ちひろ「名付けて”プロデューサーさん愛の告白作戦”です」

モバP「えっ」

ちひろ「”プロデューサーさん愛の告白作戦”です」

モバP「えっ」

ちひろ「内容をいまから説明しますね」

モバP「えっ!えっ!」

ちひろ「安心してください、プロデューサーさんが、まゆちゃんに告白するわけじゃないんですよ」

モバP「あ、そうなんですか安心しました」

モバP「あれ、でもプロデューサーさん愛の告白作戦”って……じゃあ、俺は誰に告白するんですか?」」

ちひろ「わたしにですよ」

モバP「……………………えっ」

ちひろ「ようするにですね、まゆちゃんの前でプロデューサーさんがわたしに告白します」

ちひろ「そこで、まゆちゃんのところに出番がなかったイケメンが優しく寄り添います」

ちひろ「そして、まゆちゃんがイケメンにメロメロになったらご愁傷様、ヤンデレな行動をとったら、まさしく証明になります」

モバP「はぁ、内容を聞くとわからないでもないですけど」

ちひろ「なんですか?」

モバP「この告白する相手、ちひろさんじゃないといけませんか?」

ちひろ「不服ですか?」

モバP「いえ……別に」

ちひろ「ところで、プロデューサーさんはどこで告白したいですか?」

モバP「え、場所は俺が決めるんですか?」

ちひろ「えぇ、小道具のペアリングはわたしが用意しましたし、それぐらいはおねがいします」

モバP「じゃあ…俺の家はどうでしょう?告白といったら自宅といった感じがしますし」

ちひろ「なるほど、プロデューサーさんのお家ですか……ふふっ」

モバP「ダメですか?」

ちひろ「いえ、なにかあった場合、対応しやすくていいと思います」

P自宅

ちひろ「着きましたね」

モバP「はい」

ちひろ「じゃあ、もう一度、詳しい作戦内容を説明しますよ」

ちひろ「プロデューサーさんが告白したあと、わたしたちは呼び出したまゆちゃんを邪魔だからと家から追い出します」

モバP「家に呼び出しておいてひどいですね」

ちひろ「はい、そして、家の外に追い出された失恋まゆちゃんをスタンバってるイケメンが慰めてメロメロにさせる、という内容です」

ちひろ「まぁ、おそらく、メロメロにはならないでしょうが」

モバP「ところで、ちひろさん」

ちひろ「はい?」

モバP「なにかその……対策してきましたか?」

ちひろ「いちおう、新聞紙をお腹に巻いてきました」

モバP「そうですか、安心しました」

ちひろ「さすがに怖いですからね……さて、内容の確認もしましたし、あとはまゆちゃんを呼びだすだけですよ、おねがいします」

モバP「はい、わかりました……」

ピッポッパッ……プルルップルルッ

二分後

ガチャ

まゆ「お待たせしましたぁ……大事な用事ってなんですかぁ、Pさ……」

モバP「ちひろさん、好きです!結婚してください!」

ちひろ「喜んで!」

まゆ「…………」

モバP「これ指輪です、受け取ってください!」

ちひろ「いいんですか…?その、まゆちゃんがいるのにプロポーズなんかして」

モバP「構いません!そんなことよりちひろさん!返事を早く聞かせてください!」

アカン(歓喜)

ちひろ「だから喜んでって言ってるじゃないですか!」

モバP「違います!俺が聞きたい返事は」

モバP「俺を愛しているかどうかなんです!」

ちひろ「…!はい……はい…!愛しています!愛していますよプロデューサーさん!」

まゆ「……ぐすっ」

モバP「ちがぁぁう!!!」

ちひろ「えっ?」

モバP「俺がほんとうに愛しているのはまゆだけだ!」

ちひろ「おい、いい加減にしろよ!ふざけないでくださいよ!」

まゆ「うふふ……ぐすっ…わたしも愛していますよぉ…Pさん…」

モバP「まゆっ!」

まゆ「Pさん……」

ダキッ

ちひろ「あの……」

まゆ「……」

スタスタスタ

まゆ「まだ、いたんですかぁ…?プロデューサーさんに告白された罪は、新聞紙を体に巻いていないときに裁いてあげますからぁ……」ボソッ

まゆ「はやくこの場から消えてください」

ちひろ「ひっ、は、はぃいっ!」

ダダダダッガチャバタンッ

モバP「そのだな、まゆ、実は秘密にしていたことが……」

まゆ「うふふ……知ってますよぉ?」

モバP「え?」

まゆ「ずっと、昨日から知っていたんですよぉ…?Pさん」

モバP「な、なんで」

まゆ「だって昨日わたしに絡んできた不良たちって……読モの人達ですよねぇ…?」

モバP「なぜそれを…!」

まゆ「わたしが前にいた読モの事務所で見かけたことがありますからぁ……」

モバP「そうだったのか……」

まゆ「それにですねぇ…?事務所でのPさんとちひろさんの会話をわたし」

まゆ「全部聞いていましたから……」

まゆ「Pさんは馬鹿ですよぉ……わたしが他の男なんかにくら替えするわけないじゃないですかぁ……」

モバP「でも、まゆは一目惚れで俺を好きになったんだろう?そんなんじゃ……」

まゆ「だからなんなんですかぁ…?そんなの関係ないじゃないですかぁ……」

モバP「……」

まゆ「……言葉だけじゃ信じられないならぁ……」

チュッ

モバP「あっ……」

まゆ「わたしが一生をかけて、Pさんに行動で愛を伝えてあげますよぉ……」

モバP「まゆ……」

まゆ「Pさん……だから信じてくださいよぉ……」

モバP「あぁ、まゆの愛を信じるよ、信じていくよ」

モバP「愛してるよ、まゆ」

まゆ「わたしもですよぉ……Pさん」




おわり

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