1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2017年03月02日 (木) 23:53:14 ID: T0exAEec0

===

　台風が来た。とてもでっかい奴らしい。
　テレビのレポーターが波止場でレインコートを翻しながら、深刻な顔で言っていたのだからそうなのだろう。

　それにしてもど...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2017年02月19日 (日) 03:36:58 ID: 1380LEfZ0

※　特にこれといった連続性は無い、日常の一コマを書いてくだけです。

===１．

　それはプロデューサーが担当アイドルの佐久間まゆと一緒に、行きつけのカフェでランチを食べている時だっ...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2017年02月14日 (火) 06:23:53 ID: +rctxQ9x0

===

　まず、一番最初にハッキリさせておかなきゃダメなのが、
　ウチのプロちゃんは圧倒的な非モテ人間だっていうことだ。

　でも、そーゆーことを私が言うと「またまた御冗談を」な...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 sage saga 2017年01月23日 (月) 18:41:30 ID: kZN2Dh/P0

===１．

　発覚したのは、麗花の抱擁によってであった。
　
　そも、麗花こと北上麗花という人は、何は無くとも親しい人間にハグをして回る性質を持っていた。

　その勢いや全盛...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年12月16日 (金) 01:45:01 ID: egQvK5N60

===

　平常心、平常心だ。息を吸う時は静かに長く。吐き出す時はゆっくり細く。
　物音一つも立てないように全神経を集中し、まるで周囲の空気に同化するように、自分自身の存在を消す――。
...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年12月11日 (日) 20:02:46 ID: hqejuYr50

　リンリン、シャンシャン、ぷっぷかぷー。
　
　楽し気に響く鈴の音と、陽気なメロディが街を彩り始めると、
　ああ、今年もまたこの時期がやって来たのだと実感する。
　
　敷...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年11月01日 (火) 00:07:51 ID: 3s8GXTJT0

※　短い話です。
===

　落ち着きがない、まとまりがない、何を考えてるかが分かんない。

　そんな風に人から言われてるアタシと、キチンと正面から付き合えるのは、
　やっぱり...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年10月29日 (土) 19:47:46 ID: Wzb1YhOJ0

※　ニュージェネの三人が会話する。大体そんな話です。
===

　事務所内フリールーム。

凛「おはよう。卯月、未央」

未央「おっ！　おはよーしぶりん！」

卯月...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年10月26日 (水) 03:14:46 ID: AArqfKRy0

===

　そう言って、奈緒は仕方なさそうにはにかんだ。

「あたしが少し我慢するだけで、それでＰさんの顔が立つっていうならさ。
　こんなことで、仕事が貰えるっていうなら……安いもん...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年10月21日 (金) 06:06:37 ID: KNNRsk+y0

　月が出ていた。

　白く、欠けの無い月だった。

　月明りが一本の長い田舎道と、そこに沿って生えるススキの群れを、柔らかな光で照らし出していた。

　さわさわとスス...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年09月17日 (土) 01:53:03 ID: g31q1g260

※　このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

===

『――それは、私にとって初めての体験でした』

===

　読んでいた本から顔を上げ、こちらを向...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年10月08日 (土) 19:42:42 ID: TMPHh8lf0

※　アイドルの子供視点がメインのお話です。苦手な方は、ご注意を。
===
１．

　突然ですが、私はママが嫌いです。
　だってママは、パパが居なくても平気だから。

　パパ...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年08月27日 (土) 11:22:58 ID: oO5GQChB0

１．「犬も歩けばディナーに当たる」

「どう、響？　そっちの様子は」

「ダメだぞ伊織。全然、見当たんないっ！」

「……あぁ、もう！　人がこんなに汗だくになってまで探...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年10月01日 (土) 05:28:06 ID: im2G1cU70

※　このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

===

Ｐ「やりますとも！　やりますともっ!!　それでいつからです？　今日からですかっ！　明日からですかっっ!?」
...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年09月22日 (木) 07:03:44 ID: ULATQvKb0

　私たち765シアター組が活動の拠点とする劇場には、
　少し狭くはありますが、いつも忙しいプロデューサーさん専用の仮眠室が存在しています。


　とはいえ、大げさに仮眠室と言った...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年09月07日 (水) 19:04:00 ID: 9SBqwW9h0

==

　むしむしと暑い夜だった。

　拭いても拭いても流れ落ちる汗が止まらないのも、
　山のように用意された事務仕事がいつまでたっても終わる気配を見せないのも、

...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年08月29日 (月) 18:37:33 ID: GP3jamNW0

　結局のところ、幾つになってもボクはボクのまま。

　小さな頃からの憧れや感じ方というヤツは、例えこの体が大きくなって、
　心も成長したと思っていても、忘れず、根っこの方には残っ...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年07月22日 (金) 18:17:47 ID: YVBfJiid0

===

　その日、私とやよいの二人は午後から始まる仕事の為に、事務所で待機してたわけなんだけど。
　
　いつものテレビ前のソファ。私は手に持った譜面を見ながら、今度歌うことになった新...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年08月19日 (金) 11:28:39 ID: GpaES6uQ0

「忙しい、忙しい」

　それが私の白兎の口癖。

「でも、嬉しい悲鳴なんでしょう？」

　そう言って笑う私に、困ったように微笑み返す。

　夢を見ていた。私は、アリ...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年08月01日 (月) 13:54:14 ID: 2/YuYt880

===

　山道に、シルバーカラーの車が一台。
　
　外観はひと昔前に流行った渋めなデザインで、
　いかにも落ち着いた雰囲気のある車であった。
　
　今、シル...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年07月20日 (水) 17:48:04 ID: 2lAejN8D0

===

　『妄想してください』

===
　
Ｐ「ん毎日、まいにち、おいらは事務仕事～」

Ｐ「書類に、囲まれて、嫌んなっちゃうよ～……っと」

Ｐ「……はぁ～」

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年06月24日 (金) 04:33:58 ID: FhA+hcXC0

　
※　このssにはオリジナル設定やキャラ崩壊が含まれます。
　
===１「楓、酒との遭遇」

「これはお祝いのお酒だから、子供の楓でも飲めるんだぞ」

　そう言って持ってい...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga sage 2016年07月10日 (日) 20:41:57 ID: m4cK6Isi0

===

　そう言って微笑んだ、この時の彼女の姿はとても魅力的なものだった。
　
　……あぁ、いや、待った。
　
　もちろん、普段の彼女だってある意味で魅力に溢れた女性ではあるの...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年07月09日 (土) 12:12:37 ID: flvO5Y2I0

===

「俺を弟子にしてくれ」と、押しかけて来るなり少年は言った。

「そいつは無理な話じゃよ」と、押しかけられた魔導士は言い切った。
　
「どうしてさ」と魔導士を睨み付ける...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年06月19日 (日) 01:39:08 ID: wjFhQvEZ0

　
※　このssにはオリジナル設定やキャラ崩壊が含まれます。

===【始まりの、真っ赤な果実】

　城の中は酷く陰気で、重苦しい雰囲気に満たされており、
　切り払えども薙ぎ払え...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年06月15日 (水) 20:15:43 ID: EtZDPatb0

===

　男にとって、二人が出会ったのは偶然だった。
　
　季節は梅雨入りしたばかりの六月。

　その日も相変わらずの雨であり、仕事のために訪れていたスタジオで、
　階段...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年06月06日 (月) 19:22:31 ID: fv4Lj7qx0

　ここは、名もなきアイドル事務所。

プロデューサー（以下Ｐ）（――静かなもんだな）

Ｐ（皆ほとんど出払ってるから、当然と言えば当然だが）

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年05月30日 (月) 19:26:07 ID: jOraSCJg0

※　このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

※　オッドアイ(odd eye)　左右の瞳の色が違うこと、又はそういった状態の人や動物を指す言葉。

===１．

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 sage 2016年04月25日 (月) 18:17:39 ID: B71wnz440

　※　このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。
　
　また、この作品はこちらの「【モバマスSS】双葉杏、王さまになる」からの続き物です。
　http://ex14.vip2ch.com/test/...

1 :  ◆Xz5sQ/W/66 saga 2016年05月13日 (金) 01:14:55 ID: kgPjdO9+0

===

　「その瞳に吸い込まれそうだ」と彼が言った。

　それが、私の心を掴んだ口説き文句。

　指が踊る、指が躍る。
　
　彼のコーヒーにはいつも角砂糖を二つ。