アライさんの脳天をスコープの照準に捉え、静かに引き金を引く12 (1000)

~前スレ~


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~ストーリーの概要~

日本中に巣食う、害獣アライグマのフレンズ。
それを排除するための一斉掃討作戦が、ついに始まった。

ウジャウジャと群がる野良アライさん達の命は、砂時計のように地獄へばらばらと落ちていく。

~登場人物~


・俺(♂)
猟師であり、アライさんを仕留めによく山へ行く。
『特定有害駆除対象フレンズ一斉掃討作戦』の重要な戦力の一人。

・食通の友人(♂)
ジビエ料理店『食獲者』の店主。
アラジビ料理を扱っている。
やがてアラジビ料理は終わり、元の平和なジビエ料理店の店主へと戻るだろう。

・理科の先生(♂)
サンドスター科学研究所の主任。
彼にとってアライさんは実験用モルモット以下の扱いのようだが、人類へ公益をもたらす福音としての可能性を見出だしている。

・MCチヘドロー(♂)
「アライデスゲームTV」の運営者。
アライさんが繁殖し害獣となるよりずっと前から、アライさんを嫌っていた。

・大臣(フレンズ)
フレンズ省の大臣。
フレンズに関わる多くの物事を管轄している。
一斉掃討作戦では最前線で戦うようだ。

・会長(フレンズ)
『特定有害駆除対象フレンズ根絶委員会』の会長。
野良アライさん殲滅のために、山小屋アライさんと手を組んでいる。

・ブラウンP(フレンズ)
アラジビ料理人の一人。
恐怖や苦痛の表情の写真を取るのが趣味らしいが、
今は自分の未来に恐怖し、抑えがたい欲望に苦痛を感じている。

・清掃員(フレンズ)
アライグマのフレンズ。
特殊清掃員として働かせてもらっている。

・キツネ(フレンズ)
清掃員の親友。
保健所の職員だが、アライさんハンターでもある。
累計アライさん掃討数は全国ランキング一位。

・山小屋アライさん(フレンズ)
戸籍持ちのアライさん。
森のロッジの仲間達を生き残らせるために、ヒトと手を組んで害獣の間引きをしている。

・白衣のフレンズ(フレンズ)
サンドスター科学研究所に所属しており、一斉掃討作戦の戦闘員の一人である。
着ている白衣はフレンズとしての本来の衣装ではない。

・教授(?)
サンドスター科学研究所にいる人物。
作中ではこれまでに2度、泣き出して嘔吐している。
理科の先生のせいで。

~目録~

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・歩行訓練と狙撃
・アラジビフェスとショクエモンP
・農夫への報復
・特定有害フレンズ駆除促進のための法律
・大臣とアライちゃんバーグ
・ブラウンPとアラフライ定食
・若い猟犬のデビュー
・戸籍取得の案内人、キツネ



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・アライデスゲームTV
・ブラウンPvsショクエモンP
・報告書3~フレンズの胚~
・残ったデブアライさんの行方
・報告書6~フレンズのレベル~
・プロジェクト・フォアグライ
・実験10 ~レベル継承実験~
・高額取引されるアライちゃん
・実験5 ~サンドスターレーダー~
・実験10 成果報告メモ
・アライハザード① ~襲撃される村~
・アライハザード② ~侵入される都市~
・実験1 ~救命成功~
・アライハザード③ ~防衛のホルスタイン~
・アライハザード④ ~反撃の狼煙~


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・実験3 ~高分子プログラミング言語~
・アライハザード⑤ ~村への救援~
・アライハザード⑥ ~避難所防衛~
・アライハザード⑦ ~会長と大臣~
・報告書5 ~アライグマの精神構造の特異性~
・アライハザード⑧ ~ゴキブリホイホイ作戦~
・アライハザード⑨ ~とうほくちほーのフレンズ達~
・アライハザード⑩ ~フォアグライ加工場~
・報告書10 ~レベルアップと身体能力~
・アライハザード⑪ ~国会議事堂防衛戦~
・アライハザード⑫ ~死体の山の刺客~
・実験9 ~サンドスターと捕食~
・アライハザード⑬ ~アライキング・ボス~
・アライハザード⑭ ~決戦と決着~

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・後始末と救助
・シャークP
・ベスト・オブ・アラ虐と好きな人物は?
・種族を超えた絆
・報告書11 ~フレンズの成長スピード~
・実験2 ~ジャパリパークシステム~
・ジャグラーと観客
・お寺の床下
・ありゃいちゃんぷゆー、つくゆのだ!
・清掃員とキツネとブラウンP
・伊達メガネと腕輪



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・たのしい理科 ~振り子~
・アライさんの農業
・物置小屋と男児の夢
・たのしい理科 ~落下~
・好きな悲鳴は?
・ひったくりのアライさん
・山小屋のアライキングダム
・アラしゃぶと掃討作戦



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・窮地を脱するジャパリスタジオ
・悪魔の帰還
・刑期終了と腕輪
・サンドスター科学研究所と理科の先生
・山の中へ温泉施設が建設されるまで
・報告書12 ~フレンズの選択的習性~
・山小屋のトレーニング
・もしもアライさんがハンドルを握ったら
・デスゲラジオ
・デスゲーム企画会議
・檻に囚われた親子
・デスゲームTV① ~イントロダクション~

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・デスゲームTV②~たのしいアスレチック~
・デスゲームTV③~害獣の本性~
・デスゲームTV④~エクスキューション~
・MCチヘドローのデスゲラジオ
・犬小屋と電動工具
・アライさんが人命を救うのに役立つたったひとつの方法①



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・アライさんが人命を救うのに役立つたったひとつの方法②
・サイクリング&フィッシング
・アライさん喫煙疑惑
・ビープレ建設の再構築(リストラ)
・アライしゃん人生最初の試練
・ハエガイジャーキー
・アライさんを滅ぼすということ①


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・アライさんを滅ぼすということ②
・日本はフレンズを炙りガイジと称して虐殺する野蛮な国だ
・あるアラ信の面会
・アライさんネバーランド計画の提案
・医学実験モルモットのアライさん
・皮膚移植手術
・コタツの中の戦争
・ジャパリパークのホルスタイン一家
・アライさんネバーランド計画の準備
・ラストアラジビフェス① ~ブラウンPと善意の刃~

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・ラストアラジビフェス② ~ブラウンPの悪意の刃~
・ラストアラジビフェス③ ~発酵アライスカ~
・鷹とアライと葡萄の甘露
・一斉掃討作戦決起集会
・アラジビアンコール① ~アライおろし~
・アラジビアンコール② ~しゅきしゅきぐつぐつ~
・白カビより這い寄るイレギュラー①



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・白カビより這い寄るイレギュラー②
・人工衛星パークキーパー
・激走!アライカート
・自然地域・夜班 ~ハクビシンとの邂逅~
・自然地域・昼班 ~毛繕いと火炎放射~
・都市部・夜班 ~仏壇とアライディスパッチャー~
・ジャパリパークとけもシコ禁止令
・ジ・エンド・オブ・アライキング・ボス
・大久野島植林作業
・猫の命、アライさんの命

テンプレおしまい

…と、そこへ。

お婆さん「おや、そこのお嬢ちゃん、何してるんだい?」ヨタヨタ

杖をついたお婆さんがやってきた。

14歳の少女「えっと…」アセアセ

お婆さん「おや、ブチじゃないかい。ご飯を食べてるのかね?」

野良猫「ニャーオ!」

アライちゃん4「ぴ…ぴいぃ…!あらいしゃん、ごはんじゃないのりゃぁ…!」ブルブル

アライちゃん4「そ、そうだ!そこのばばぁ!あらいしゃんをぺっとにすゆのりゃぁ!」ジタバタ

お婆さん「…」

お婆さん「…アライさん?」

アライちゃん4「そ、そーなのりゃ!あらいしゃんはかわいーんだぞぉ!だからうえのもーじゅーをぶっころして…」

お婆さん「あの日、警官の息子を殺したのは、お前さんかい」

アライちゃん4「のりゃ!?」

お婆さん「…」ヨタヨタ

お婆さんは、アライちゃん4の前に歩いてきた。

アライちゃん4「か、かうきになったのか!ばばー!おまえのこどもになってやってもいいのりゃぁ!」

野良猫「…」バッ

野良猫は、アライちゃん4の上から飛び退く。

アライちゃん4「え、えへへ、ばばぁ、たすけてくれてありがとなのりゃ!あらいしゃんをだっこすゆのりゃ!≧∀≦」ゴロン

アライちゃん4は仰向けに寝転がる。

お婆さん「キェアアアアアアア!!」ズガアアアアァ

アライちゃん4「ぴぎいいぃぃぃーーっ!!?」

なんとお婆さんは、杖をアライちゃん4の腹を杖で突いた。

お婆さん「息子の仇ぃぃ!シェエエアリャァアアアーーッ!!」グリグリグリガンガンガンガン

お婆さんは、杖を上下に動かし、アライちゃん4の内臓を破壊していった。

アライちゃん4「おごほぼごぼげぇげべべごぼこぉ!」ゴパアアァ

やがてアライちゃん4は吐血した。

お婆さん「ふぅ…」グポッ

お婆さんは、杖をアライちゃんの腹の上からどかす。

アライちゃん4「」ピクピク

お婆さん「さ、ブチや。お食べ」

野良猫「ウミャーオ」ガブウゥ

アライちゃん4「」

アライちゃん4は、野良猫の栄養となった。



野良猫「ミィ~」

仔猫1~4「チュゥチュゥ…」ゴクゴク

14歳の少女「いい子いい子」ナデナデ

アラジビ肉で栄養補給した野良猫は、仔猫たちへ授乳していた。

お婆さん「さて、帰ろうかね。お嬢ちゃん、お話しながら帰りましょ」ヨタヨタ

14歳の少女「はい!行こ、佐助」スタスタ

大型犬「クゥーン」スタスタ


獣達の世は弱肉強食であった…。



アライさん1「ひぃ、はぁ」ヨロヨロ

飛び出しそうな内臓を押さえながら、よろよろと歩くアライさん1。

アライさん1「一旦休んで、治すのだ…」ノソリ

アライさん1「なのだー」コスリコスリコスリコスリコスリコスリコスリコスリ

お腹の傷を擦っているアライさん1。

「ニャーオ」

アライさん1「…?猫の声?そんなのに構ってる暇はないのだ!」コスリコスリコスリコスリ

猫1「ニャーオ」ザッ
猫2「ミャー」ザッ
猫3「ウミャーオ」ザッ
猫4「フギュウウゥ」ザッ

アライさん1「え…」

猫1~15「「「フゥーッ!フゥーッ!」」」フシャアアア

血の匂いを嗅ぎ付けてやってきた、野良猫の群れ。

アライさん1「こ、こんなにいるなんて、聞いて…」

猫1「フギャアアアアオ!!」ガブウゥ

アライさん1「じっびぃぃぃぇええええ!アライさんの内臓を噛むなああlーーっ!」


獣たちの世は弱肉強食。
故に。
群れの仲間達との絆という武器を持った野良猫たちは、弱った者を肉にしたのであった。

つづく

今回の話、もともとは仔猫達は食べられてしまい、アライさん一家は別の形で報いを受ける予定でしたが

例えアライさん一家が駆除されたとしても、アライさん以外の生き物がポンポン殺されるのは違うなって思って
急遽佐助に登場してもらい、後半をすげ替えました

本来の後半の話は、別の形で書きます

アラボ死刑執行
https://i.imgur.com/c3GaGTl.jpg
https://i.imgur.com/YrypBTS.jpg
https://i.imgur.com/aPiGU5K.jpg

遅くなったけど、スカッとするいいシーンでした

>>37
MMDどうもです!
垂れた尿が生々しくてヤバさを感じますね…
手錠もしっかりついてて作り込まれてます

      \       ヽ           |        /        /
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‐、、         殺 伐 と し た ス レ に 鳥 取 県 が ! !      _,,-''
  `-、、                  __/\            _,,-''
      `-、、              _|    `~┐         _,,-''
                      _ノ       ∫
                  _,.~’        /

───────‐     ,「~             ノ    ───────‐
               ,/              ` ̄7
                |     島 根 県     /
           _,,-'   ~`⌒^7            /    `-、、
        _,,-''            丿            \,      `-、、
 ,'´\           /  _7       /`⌒ーへ_,._⊃         /`i
 !   \       _,,-┐    \    _,.,ノ          r‐-、、      /   !
 ゙、   `ー--<´   /      L. ,~’             ゙、  >-一'′   ,'
  y'  U      `ヽ/     /            ヽ      ヽ '´     U   イ
                                ____

         /      __        |       \____\
    ___/__ / ̄    ____|____ \ \____\
       //ヽ   /___         /|\       \ \____\
     / / ヽ  / /__     /  |  \       \_______
   /  /   / /   /     /    |    \          |    \
  /   /  / /  _/   __/      |      \__      |     \  ̄―_

なんでも良いので存在自体がギルティなゴキガイジ共が無残に処分されればスッキリするのです
https://www.youtube.com/watch?v=mfpONJ0F_yw
https://www.youtube.com/watch?v=reDQrsdciwA



~民家の倉庫~


民家の倉庫に、美味しそうな揚げパンが3つ並んで置いてあった。


早速、その匂いにつられて、何者かがやってきた。

ネズミ「チューチュー」ゴソゴソ

ネズミは、揚げパンを食べようとする…
その時!

バチンッと音がした。

ネズミ「ヂュウウウウウウゥゥゥッ!!?」メシャボギィ

昔ながらのバネ式ネズミ取り罠。
それもとびきり強力なやつが仕掛けてあった。

※仕組み解説の参考動画
https://youtu.be/4kt7cMKvukE

ネズミ「ギ…ジュウゥ…」ビグビグ

ネズミの腹部は破れ、内臓が飛び出ていた。
完全なオーバーキルだ。


明らかにこのネズミ取りと思わしき罠、ネズミごときを相手に作られたものではない。

…本当の狙いはおそらく、もう一回り大きな何かであろう。

「いいにおいがすゆのだぁ!」ヨチヨチ
「なのだー」ヨチヨチ
「なのりゃぁ」ヨチヨチ

…倉庫の奥から、何かが聞こえてきた。

アライちゃん1「くんくん、ふんふん…こっちなのだぁ!」クンクンヨチヨチ
アライちゃん2「ごはんなのりゃ!?」クンクンヨチヨチ
アライちゃん3「ひさびさのごはんなのりゃ?」クンクンヨチヨチ

ご存知、ネズミなど比にならぬほどの害獣。
ゴミパンダヴィランこと、アライちゃんである。

地面の匂いを嗅ぎながら、短い手足をよちよちと動かして四足歩行し、揚げパンの方へ近付いてくる。

アライちゃん1「あったのだぁ~!」ヨチヨチシッポフリフリ
アライちゃん2「たっべもの♪たっべもの♪」ヨチヨチシッポフリフリ
アライちゃん3「たべゆのしゅきしゅきなのりゃぁ!」ヨチヨチシッポフリフリ

尻尾を振りながら揚げパン…もとい、ネズミ取りの方へ近付くアライちゃん達。

3つあったうち1つはネズミの下敷きになっているので、残りは2つだ。

冒頭で説明し忘れていたが、一斉掃討作戦が始まってから3ヶ月が過ぎていた。

この倉庫は、まだアライさん駆除が終わっていない地域にある建物だ。


ネズミ「ギ…ジ…」ヒクヒク

その時、ネズミ取りでブッ潰されたネズミが呻いた。

アライちゃん1「むぅ!?なんなのだ?」ピタッ
アライちゃん2「ねずみしゃんなのりゃ!」ピタッ
アライちゃん3「なんでけがしてゆのりゃ?」ツンツン

アライちゃん達は、ネズミを挟んでいる金具に気付く。

アライちゃん1「はさまれてしんでゆのりゃ」
アライちゃん2「このふわふわも、おなじのがあゆのりゃ」
アライちゃん3「わ…」


アライちゃん1~3「「「わななのりゃぁ!!」」」


流石に動物よりは知恵のあるアライちゃん達。
目の前でつぶれて死んでいる動物がいりゃ、流石に気付く。

…というか、この罠の設置の仕方はおかしい。

アライちゃん1「きっとこれは、ひとぢゃんがねずみをとってたべゆためのわななのりゃ!」シッポフリフリ

アライちゃん2「あらいしゃんたちもつかまったらたべられちゃうのりゃ…」シッポフリフリ

アライちゃん3「ぴぃぃぃっ!あらいしゃんたち、たべものじゃないのりゃあああっ!」シッポフリフリ

アライちゃん2「どうすゆのりゃ?おいしそうなたべものあゆのに、たべたらひとしゃんのごはんになっちゃうのりゃぁ!」

アライちゃん3「うゆゆゆゆぅ…。ここまできて、たべものあきらめゆのやーなのりゃぁ…」ショボン

アライちゃん1「もうずっとなにもたべてないのだ…これいじょうおなかがすくと、あらいしゃんたちのききなのだぁ!」

ネズミ「ギ…ジ…」ブルブル

アライちゃん1「…」
アライちゃん2「…」
アライちゃん3「…」


アライちゃん1~3「「「たべものあったのりゃ!!」」」

アライちゃん1「おにくなのだ!」ヨチヨチ
アライちゃん2「ねずみさんはやいからつかまえゆのたいへんなのりゃ」ヨチヨチ
アライちゃん3「ひとのわなをりよーすゆのりゃ!」ヨチヨチ

瀕死のネズミを囲うアライちゃん達。
そして…

アライちゃん1「た!」ガバッ
アライちゃん2「べ!」ガバッ
アライちゃん3「ゆ!」ガバッ
アライちゃん1~3「「「のりゃ~っ!≧∀≦」」」ガブウゥッ

ネズミ「ヂュ…ゥッ…!」

アライちゃん達に群がられ、噛みつかれるネズミ。


アライちゃん1「はぐっ!はぐっ!がぶがぶ!」ハグハグ
アライちゃん2「かわをやぶゆのりゃ!がぶがぶっ!」ガブガブ
アライちゃん3「はんぐうぅっ!おにくしゃんでてくゆのりゃあっ!んぐうぃっっ!」グイグイ

ネズミ「ヂュ…」

ネズミの皮膚に噛みつき、食い破ろうとしているアライちゃん達。

アライちゃん1「うゆ!こっからないぞーでてゆのだぁ!」カプッ
アライちゃん2「こっからくいやぶゆのりゃ!」カプッ
アライちゃん3「つよいきばをとくとみよ!」カプッ

そして。

アライちゃん1~3「「「うゆ~っ!」」」バリバリィ

ネズミ「グヂュ…」

ネズミの皮膚を食い破り、肉を露出させたアライちゃん達。

アライちゃん1「おいしそーなおにくなのりゃぁ!」キラキラ
アライちゃん2「たべゆのりゃ~!はむっ!」ガブゥ
アライちゃん3「かみちぎゆのりゃ!ふんぐ~っ!ぶぢぃ!#≧A≦」ブヂブヂィ

アライちゃん達に食べられていくネズミ。

アライちゃん1「はぐっ!はぐっ!もぐもぐっ!((((≧'u( ≦ ))))」クッチャクッチャ
アライちゃん2「ん~おいちーのりゃぁあ!((((≧'ω( ≦ ))))」クッチャクッチャ
アライちゃん3「クッチャ((((≧'w( ≦ ))))クッチャ」

凄まじい勢いネズミを貪り、肉を胃袋へ詰め込んでいくアライちゃん達。
余程腹を透かせていたのだろう。

ネズミの骸骨「」カラン

アライちゃん1「げぇーーーっぷぅ!」ゴゲェーップ
アライちゃん2「おいちかったのりゃ~~!」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん3「うお~!げんきのみなもとなのりゃ!おっきくなゆぱわーがみなぎゆのりゃ!」ゲプー

ネズミ肉を食い終わったアライちゃん達は、揚げパンには見向きもせず…

アライちゃん1~3「「「のりゃ!のりゃ!のりゃ~!」」」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ…

…倉庫の外へヨチり去って行った。

ネズミ取り1「」ネズミホネ
ネズミ取り2「」アゲパン
ネズミ取り3「」アゲパン

…罠はまだ2つ残っている。



???「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ

…倉庫の奥から、また何かがヨチり寄って来た 。

パルコアライちゃん「おなかへってしにそうなのら~…」ヨチヨチヨチヨチ グーギュルルー

…何と、ヒルズアライちゃんの娘の生き残り…
真っ白い体のパルコアライちゃんである。

生後三週間で親が死んだというのに、この四ヶ月近くを生き延びていたようだ。
恐らく、そうとう運が良かったのであろう。


パルコアライちゃん「うぅ~たべもの…」グーギュルルー ヨチヨチヨチヨチ

…だが、その運も尽きそうである。
ガリガリに痩せ細っており、今にも栄養失調で死にそうである。

パルコアライちゃん「いいにおいがすゆのりゃ~」ヨチヨチヨチヨチ

パルコアライちゃんは、ネズミ取りの方へヨチり寄る。

パルコアライちゃん「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ

ヨダレを垂らしながら、揚げパンに突進するパルコアライちゃん。

罠にはさまれたネズミの骨「」グチャァ

パルコアライちゃん「のぁ?」ピタッ

さすがに嫌でも、ネズミの死骸が目に入る。

…何度も言うが、この罠は明らかに配置が悪い。

こんなあからさまに死骸が残る仕掛け方では、アライちゃんどころかネズミでも怪しんで警戒するであろう。

パルコアライちゃん「…」


だが、パルコアライちゃんは一味違った。




パルコアライちゃん「なのだー」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

臆することなく、ネズミ取りの上へ突撃し…

パルコアライちゃん「はぐっ!」バクゥ

正々堂々と、揚げパンへかぶり付き…

ネズミ取り「」バチィン

パルコアライちゃん「のぎゃあぁぁ!?いぢゃいのりゃあーーっ!」ブチャアァ

そのまま、バネ式の罠に引っ掛かったのであった。

パルコアライちゃん「びいいぃぃ ぴいいぃぃ、いだいのりゃ、とれないのりゃ」グイグイ ピイイイィイ

罠にかかり、必死にもがくパルコアライちゃん。
だが、生後三ヶ月とはいえ未だヨチラーのパルコアライちゃんでは、力が足りない。

ミシミシとパルコアライちゃんの背中を締め付けるネズミ取り。

パルコアライちゃん「ぎいいぃぃ、びゃああああ、ひぎいいぃぃ」ペタペタ

罠を引き摺って歩こうとするパルコアライちゃん。
だが罠は床にしっかりと固定されており、手足をジタバタやっても逃れることはできない。

パルコアライちゃん「たちゅけて、いだいのりゃ、ぴいいぃぃ、やーなのりゃー」ジタバタジタバタ

いくらエアヨチヨチをしようとも、もはや脱出不可能である。

揚げパン「」コロン

パルコアライちゃんの目の前には、揚げパンが転がっている。

パルコアライちゃん「のあ、のああああ」ガシッ

手を繋ぐ伸ばし、揚げパンを掴んだ。

パルコアライちゃん「がぶぅ、もぐもぐ」クッチャクッチャ

そして、背中の痛みに耐えながら、必死に揚げパンを貪り食っていく。

パルコアライちゃん「げふー」ゴクン

食い終わったらしい。

パルコアライちゃん「ぴいいぃぃ、おなかいたいいたいのりゃぁあああああああ」ジタバタ ピイイィィ

そりゃあ、ネズミ取りに背中を挟まれた状態でものを食えば…
腹が膨らんで、締め付けは更に強くなって当然であろう。

そのようなことは、パルコアライちゃんにはまるで予想できなかったようだ。

パルコアライちゃん「うううぅぅ、このままじゃずっといたいままのりゃああ」ジタバタジタバタ

必死にエアヨチヨチを繰り返すパルコアライちゃん。

どれだけもがこうとも、何も起きない。
だが、それでも諦めず、エアヨチヨチを繰り返すパルコアライちゃん。

何を信じてもがき続けるのであろうか。

まるでひっくり返ったミニカーだ。
きっとエネルギーが切れるまで、そのまま暴れ続けるのであろう。

と、そこへ。

アライさん「はぁはぁ…。チビ達のご飯を探さなきゃなのだ…」ドタドタ

先程よりさらにデカい生き物がやってきた。

この倉庫は、どれだけの害獣が住んでいるのだろうか。

アライさん「ふんふん…なんかいい匂いがするのだぁ!」クンクン

アライさんは、3つめの揚げパンの方へ近寄ってくる。

パルコアライちゃん「のぁあああ、のぁあああ たすけゆのりゃぁ」

必死助けを求めるパルコアライちゃん。

アライさん「ぬぬ?何やってるのだお前」

パルコアライちゃん「これにひっかかったのりゃぁ、たしゅけてなのりゃぁ」グイグイ

ネズミ取りを見せるパルコアライちゃん。

アライさん「…っていうかお前なんなのだ?何のけものなのだ?」

パッと見、アライグマのフレンズには見えない姿である。
尻尾が短くて丸く、耳は赤くて大きい。

パルコアライちゃん「あらいしゃんはあらいしゃんなのだぁ、はやくたしゅけゆのりゃぁあ」ジタバタ

アライさん「…な、何でアライさんが、よその子を助けなきゃいけないのだ」

パルコアライちゃん「のあー」

アライさん「のあーじゃないのだ!お前を助けたら、その分アライさんのチビの食い物が減るのだぁ!」

パルコアライちゃん「のあー しらないのや、あらいしゃんのききなのりゃぁ」

アライさん「…お前を助けたら、何をしてくれるのだ?」

パルコアライちゃん「のあー、いっぱいごはんたべゆのりゃ、おなかぺこぺこなのあ」グーギュルルー

アライさん「………」

アライさん「…知ったこっちゃないのだ!勝手にくたばるのだ。アライさんは自分のチビを育てるので精一杯なのだ!」タタッ

パルコアライちゃん「ヒイイィィ ひどいのだ みすてゆなんて」ジタバタ

アライさん「罠に引っ掛かったお前がバカなのだ!」タタッ

アライさんは去って行った。

パルコアライちゃん「うぅ~…」

パルコアライちゃん「あらいしゃんは、いつまでこのいたみにたえつづければいいのりゃ…」

パルコアライちゃん「いやなのりゃいやなのりゃ、やーなのりゃ、まま、ままあぁぁ」ジタバタ

地獄の母親へ助けを求めるパルコアライちゃん。
いくら彼岸の向こうの住人へ助けを呼んでも、差し伸べられるのは地獄へ誘う手ばかりであるというのに。

パルコアライちゃん「まま、まま、まま、たすけゆのりゃ、まーまぁ」ジタバタ

もっとも、こんな小さい頃は、母親に守って貰いながら育つのが当たり前である。
一人でここまで生きてこれたことが、幸運以外の何物でもない。

突然、ぐいいとネズミ取りの金具が引き上げられる。

パルコアライちゃん「のあ?」ビクッ

パルコアライちゃんの背中を締め付け続けていた圧迫は取り除かれた。

パルコアライちゃん「なんなのあ」クルッ

パルコアライちゃんは、後ろを振り返る。


アライさん「…」グイイイ

パルコアライちゃん「のあー、さっきのあらいしゃんなのあ」

アライさん「…さっさと罠の上からどくのだ!」ゲシィ

パルコアライちゃん「のあああ」ゴロンゴロン

アライさん「ふん」スッ

罠を元に戻すアライさん。

パルコアライちゃん「のあー…」キョトン

先程去ったはずのアライさんが戻って来て、パルコアライちゃんを解放したのであった。

アライさん「…同じ目に会いたくなかったら、そこの3つ目の罠には…」

パルコアライちゃん「ごはんー ぴぎいいいぃぃ」バチィン

3つめの罠に手を挟まれるパルコアライちゃん。

アライさん「人の話を聞くのだあ!」グイイイ

パルコアライちゃん「ぴいいぃぃ」シクシク

またしても救出されたパルコアライちゃん。

アライさん「いいのだ!?これに懲りたら、もう少し脳ミソ使って生きるのだ!もうアライさんはお前に関わらないのだ!」

パルコアライちゃん「…ま…」

アライさん「何なのだ」

パルコアライちゃん「…ままぁ…」ウルウル

アライさん「のあ…!?」

パルコアライちゃん「のああああ あらいしゃんのみかたしてくれゆのは、ままだけだったのら あいたかったのあ、まま、まーまぁ」グスングスン ヨチヨチ

涙を流し、鼻水を啜りながらアライさんへ這い寄るパルコアライちゃん。

アライさん「ふざけんなのだ!赤の他人に甘えるななのだぁ!」ダッシュ

パルコアライちゃん「まつのだ、まま、まーまぁ」ヨチヨチヨチヨチ


結局、アライさんは、パルコアライちゃんを置いて去って行った。

パルコアライちゃん「…」

パルコアライちゃん「くんくん ふんふん」クンカクンカ

パルコアライちゃん「こっちなのだー」ヨチヨチヨチヨチ

パルコアライちゃん「のあー」ヨチヨチヨチヨチ

だが、パルコアライちゃんは、アライさんの匂いを辿って追跡を始めた。

続きはあとで



アライちゃん1「ふぅ~!ねずみおいちかったのだ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「おにくやっぱおいちいのりゃぁ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「つぎはかえるしゃんたべゆ~!」ヨチヨチヨチヨチ

先程ネズミを食べたアライちゃん達が、倉庫の外をうろついていた。

すると、そこへ…

男児1「うっわ!アライちゃんだ~!」
男児2「きっめー!」
男児3「ぶっ殺そうぜー!」

小学生の男児が3人現れた。

アライちゃん1「ひ、ひとしゃんなのだ!」ビクゥ
アライちゃん2「こあいのりゃぁ!たべられゆのりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん3「にげゆのりゃ~!ぴいいぃぃ~! (((((と っ;≧へ≦)っ」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん1~3「「「ぴいいぃぃ~!」」」ヨチヨチヨチヨチ

必死に男児達からヨチり逃げるアライちゃん達。
しかし…

男児1「にがさねーよ!」ガシィ
男児2「ショクエモンごっこやろうぜー!」ガシィ
男児3「じゃー俺チヘドローな!エクスキューションするぜ!」ガシィ

アライちゃん1~3「「「はなすのりゃ~!」」」ジタバタ

ぴいいいい、と悲鳴が響き渡った。

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男児1「オラオラ!殺人ローラー攻撃だぞ~!」ガラガラ

男児1は、10キロ程の重い荷物(多分畑の肥料とか)を乗せた一輪の台車を押して、アライちゃん1を追いかけた。

※参考画像
https://i.imgur.com/o3kyJIf.jpg

アライちゃん1「ぴいぃぃいぃ!くゆなぁ~!びいいぃ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

男児1「轢き殺してやるぜー戦車ぁーー!」ミシィ

アライちゃん1「びっぎぃいいいいーーーーーっ!!」グシャボギィ

アライちゃん1は、男児が押す台車のタイヤに轢かれた。

男児1「一往復ゥ!二往復ゥ!三往復ゥー!」ガゴンガゴンガゴン

アライちゃん1「ぎいいっぃっびやぁあああああああああ!」グシャボギィ

男児2「いくぜースンジョン!オーオォ!オーオォ!オーオォオォオー!」ブンッブンッ

アライちゃん2「ぐぅうぶぐぎゅぐぅううぅう!!!」

男児2は、アライちゃん2の尻尾を掴み、頭の上で何度も何度もグルグルと回転させていた。

遠心力により、アライちゃん2の脳内の血圧が上がっていく。

男児2「はー疲れた…じゃ次は左手!オーオォ!オーオォ!オーオォオォオー!」ブンッブンッ

アライちゃん2「ひぐっ…ぅ…ぇぇ…」ブンッブンッ

男児2「だりゃー!」ブンッ

そして、遠心力を利用してアライちゃんを横に振り回し…

アライちゃん2「うぐぶぎゅ!」グシャァ

レンガの建物の角へ、顔面叩き付けた。

アライちゃん3「く…くゆなぁーーっ!!あらいしゃんはおっきくなってせーじかになゆのりゃぁ!」ヨチヨチヨチヨチ

男児3「しゃらくせーわボゲぇ!」ガシィ

アライちゃん3「はなちてはなちて!」ジタバタ

男児3は、アライちゃん3の尻尾を掴んで吊り下げると…

男児3「もっててよかった!最強バクチクつかうぜー!」ズボォォ

アライちゃん3「ひぎいいぃぃぃ!はいんないいぃーっ!やべでえええ!」

アライちゃん3の肛門へ、巨大な爆竹を捩じ込んでテープで止め…

男児3「いくぜファイヤー!」シュボッ

家から持ってきたライターで、爆竹に火をつけて、アライちゃん3を逃がした。

アライちゃん3「うゆぅぅ~~!いまにみてゆのりゃああ~!」ヨチヨチヨチヨチ シュウウウ

アライちゃん3は、肛門に火のついた爆竹が刺さったまま逃げていく。

アライちゃん3「おっきくなって、せーじかになって!おねーしゃんたちをころしたおまえらを!しけーにしてやゆのりゃぁ!」ヨチヨチヨチヨチ

遠くへ逃げていくアライちゃん。

アライちゃん3「そのときをふるえてまつの…ぐじびゃああああっ!!」バアアアアアンッ

爆竹が破裂し、アライちゃん3の肛門は腸ごと破裂した。

男児1「あーたのしかった!」スタスタ
男児2「またやろうぜー!」スタスタ
男児3「エクスキューション!」スタスタ

アライちゃん1~3「」グチャァ

男児達は、惨たらしい姿となったアライちゃんをほったらかしにして去って行った。

アライちゃん1~3「」シーン…

アライさんに限らず、フレンズ達は皆共食いを物凄く嫌う。
このアライちゃん達は、そのうちシデムシやカラス、ハエの幼虫によって分解されるだろう。

と、そこへ…

パルコアライちゃん「くんくん…」ヨチヨチ

倉庫から出てきた、パルコアライちゃんがやってきた。

パルコアライちゃん「のあー」ヨチヨチ

アライちゃん1「」グチャァ

パルコアライちゃん「…」ピタッ

パルコアライちゃんは、手押し車に轢かれてグチャグチャになったアライちゃん1を発見した。






パルコアライちゃん「ごはんなのあー」





パルコアライちゃん「はぐっ、がぷっ…」ムシャァバリバリィ

アライちゃん1「」グチャグチャ

パルコアライちゃん「おいしーのりゃぁ」グッチャグッチャ


パルコアライちゃんは、アライちゃん1の肉を食い、空腹を満たした。

パルコアライちゃん「げふー」

パルコアライちゃん「ふんふん…ままのにおいこっちなのあ」クンクン

パルコアライちゃん「ままにおみやげもっていくのあ、ほめてもらえゆのりゃ」ガシィ

アライちゃん3「」ズルズル

パルコアライちゃんは、アライちゃん3の尻尾を掴んだ。

パルコアライちゃん「くんくん…ままー」クンカクンカ ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3「」ズルズル…

パルコアライちゃんは、アライちゃん3の死骸を引き摺り、先程のアライさんを追跡した。

続く

>>126過去シリーズの純情スンニョン?のリメイクだったな

ショクエモンの後継者かな?

パルコアライ(幼)が交尾して繁殖する所が創造できんな

交尾してる途中で相手をバリバリ喰いそうだ

>>55
動画提供どうもです
これがリアルパルコアライサンですか

2つめは巣穴の中にチビ達がいないか心配ですね、ちゃんと全滅させれるかという意味で

少なくともブラウンPは該当するし目的のためなら周りに迷惑かけてもいい人間は
アラ信にしろアラアンチにしろ一定数いるからね。会長達もそう思ってるから賛成したんだと思うよ

>>162
都合悪くなったら「少なくとも」とか「一定数」とか言って逃げちゃうのか……
その「目的のためなら迷惑をかけてもいい人間」に君も該当しているんだよ^^

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ところで皆さん、過去に4度行われているブラウンPのライブキッチンについて、
率直なところどんな印象持ってますか?


参考のために、すきとかきらいとか、よくわかんないとか苦手とか、率直な意見や感想が聞きたいです

最後の最高に面白かった。どうしようもないクズであり、思いやりとは無縁のアライさんをなんとか育て、人間の中でのクズと同等程度にはできた

そんなアライさんを駆除するなんて最高のアラ虐だった
普通のライブキッチンも好きというか、ゴミクズであるアライさんが憎たらしい言葉を発し最期には命乞いし、惨殺されるなんて最強の調味料だよな
飽きるなんてあり得ないし、ずっと続いてほしいけどアライさんには消えてほしい……

アライさん相手だからできるのであって、アライさんがいなくなったらできないからな。当たり前だけど


>>170
ブラウンPのアラジビは毎回SSの世界観の解説が詳しくて好き

ブラウンPを通して>>1がアライさんに対してどう考えているか伝えてくれている気がして良い

現状、ブラウンPはバランスの良いキャラで好き

今日は更新休みです

パルコアライちゃんは、アライちゃん3を引き摺りながら、匂いを追跡していく。
やがて…

パルコアライちゃん「つかれたのあー」ゼェハァ

生後3ヵ月が経って、体つきがしっかりしてきたパルコアライちゃん。
しかしガリガリに痩せ細っており、脂肪どころか筋肉量すら平均より劣っていた。

パルコアライちゃん「おなかもへったのあー」ギューゴゴゴゴ

先程アライちゃん1を食って胃袋を満たしたとはいえ、
胃袋が空けば、まだまだ栄養失調気味の体は栄養を欲し、空腹を訴える。

パルコアライちゃん「…」チラッ

アライちゃん3「」

パルコアライちゃんは、『まま』へのおみやげだったアライちゃん3の死骸を見た。

そして…

パルコアライちゃん「はぐっ、ばりっ、むしゃむしゃっ」クッチャクッチャ

アライちゃん3「」グチャ

…何のためらいもなく食った。

パルコアライちゃん「ぐぁつぐぁつ…げふー」

アライちゃん3「」

アライちゃん3は、内臓など傷みやすく食べやすい部位を食べられた。

パルコアライちゃん「いくのあー」ズルズル ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3「」ズルズル…

そして再び、『まま』の追跡を開始した。



…~郊外の林近隣~

段ボール箱「」

林の近くに、段ボール箱があった。
猫でも捨てられているのだろうか?

アライさん「ふぅ~、チビ達!食べ物を持ってきたのだ!」スタスタ

そこへ、先程倉庫の中でパルコアライサンと会ったアライさんがやってきた。
手には籠を持っている。

段ボール箱「」パカッ

突如、段ボール箱の上面が開いた。

アライちゃん4「おかーしゃんなのだぁー!」シッポフリフリフリフリ
アライちゃん5「おなかぺこぺこなのりゃあー!」シッポパタパタ
アライちゃん6「ごはんあったのりゃ!?たべたいのりゃ!」
アライちゃん7「ごっはん♪ごっはん♪おっいちーごっはんっ♪」シッポフリフリフリフリ

段ボール箱の中には、アライちゃんが4匹いた。

通し番号が4から始まってて紛らわしいが、先程虐殺されたネズミ食いのアライちゃん1~3とは何の関係もない。

アライさん「そーら、チビ達!食べるのだ!」ガサガサ

アライさんは、籠を開ける。
籠の中には…

ハクビシンの死骸×3「」グチャ

獣の死骸があった。

アライちゃん4~7「「「「おにくなのりゃ~~!!!≧∀≦」」」」シッポパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ

アライグマは雑食性だが、どちらかといえば肉を好む。
アライさんもまた同じである。

アライちゃん4「おっにく!おっにく!≧∀≦」シッポパタパタ
アライちゃん5「けものしゃんのおっにく!≧∀≦」シッポブンブン
アライちゃん6「おっにく♪おっにく♪≧∀≦」シッポブンブン
アライちゃん7「おいちーおっにく♪」シッポフリフリフリフリフリフリフリフリフリフリ

段ボール箱の中のアライちゃん達は、段ボール箱のへりに手をかけてぴょこりと顔を出し、尻尾を振っている。

アライさん「さあ食べるのだ!はぐっ、がぶっ!」ブヂィ

アライちゃん4~7「「「「た~~~べゆぅぅ~~~~っ!!」」」」ガブゥ

そうしてハクビシンは、アライちゃん達の腹へ入っていった。



アライさん「げふー食ったのだ。アライさんはまた食べ物を探してくるのだ!」スタスタ

アライちゃん4~7「いってらっしゃいなのりゃ~!」

段ボール箱「」パタン

アライさんが去っていき、段ボール箱の蓋が閉じた。




パルコアライちゃん「ふんふん、くんくん こっちからままのにおいすゆのあ~」ヨチヨチヨチヨチ

そこへ、パルコアライちゃんが近付いてきた。
もうアライちゃん3は持っていないようだ。

パルコアライちゃん「あのはこなのあ~」ヨチヨチヨチヨチ

パルコアライちゃんは、段ボール箱へ近付く。

パルコアライちゃん「ままー」パカッ

パルコアライちゃんは、赤の他人の家族の巣箱を開けた。

アライちゃん4「ぴいぃい!?」
アライちゃん5「なんなのりゃおまえ!おかーしゃぁあーーーんっ!」
アライちゃん6「なんのけものなのりゃ!ぴぃぃっ!たべないでなのりゃ!」シッポバタバタ
アライちゃん7「ここはあらいしゃんたちのおうちなのりゃ!ぶっこよしゅぞぉ!」フシャアアア

アライちゃん達は警戒する。

パルコアライちゃん「あらいしゃんはあらいしゃんなのら、ままにあいにきたのあ」

アライちゃん4「まま?おかーしゃんなのか?」
アライちゃん5「おまえ、あらいしゃんなのか?だとしたらきけーなのりゃ!アライちゃん6「きっけぇ♪きっけぇ♪≧∀≦」コスリコスリ
アライちゃん7「きっけーはでってけ!<・>∀<・>」コスリコスリ

パルコアライちゃん「ピイィィィあらいしゃんはきけーじゃないのらぁ」ピイイィィ

アライちゃん達「「「き・け・え!!!き・け・え!!!き・け・え!!!き・け・え!!!き・け・え!!!」」」

かつて姉達に虐められたときの記憶が、パルコアライちゃんの脳裏に甦る。

パルコアライちゃん「このおうちはままのにおいすゆのら、かぞくになゆのら」

アライちゃん4「おまえがいじなのか!?」

パルコアライちゃん「がいじじゃないのあ」

アライちゃん5「おかーしゃんがなっていいっていったのか?ひろいごなのか?」

パルコアライちゃん「のあー」

アライちゃん6「のあーじゃないのりゃ!ちゃんとこたえゆのりゃ!」

パルコアライちゃん「ひろいごじゃないのら、ついてきたのあ でもままはやさしいからかんげーしてくれゆのあ」

アライちゃん7「…」

…何を言えばいいのだろう。
アライちゃん達は困惑していた。

パルコアライちゃん「なんでかぞくじゃないのあ?」

アライちゃん4「まず、においがちがうのだ!あらいしゃんたちのおうちのにおい、おまえのからだとちがうのりゃ!」

パルコアライちゃん「のあー においちがうのら」クンクン

パルコアライちゃんは、段ボール箱と自分の体の匂いを嗅ぎ比べる。

アライちゃん5「わかったならさっさとでてくのりゃ!」フゥーッ

パルコアライちゃん「じゃあ…」ピョン

パルコアライちゃん「においおんなじにすゆのら」スポッ

パルコアライちゃんは、段ボール箱の中へ強引に入った。

アライちゃん4「でてけぇ!」バリバリィ
アライちゃん5「ごみ!がいじ!きけぇ!」ガブゥ

パルコアライちゃん「ビイイィィ まつのら じゃますゆのやーなのあ」プルプル

アライちゃん6「じゃま?なんのじゃまなのあ、なにすゆのあ」

アライちゃん7「いっとくけど、はこでからがごしごししてもおまえのにおいはかわらないのりゃ!くさいのりゃ!」

パルコアライちゃん「のあー?」

アライちゃん4「おまえ、けづくろいちゃんとしてないのりゃ!くさいのりゃ!」

アライちゃん4~7「「「くさいのりゃ~!」」」

パルコアライちゃん「のあー」プルプル

パルコアライちゃんは、なぜか段ボール箱の中で震えている。

アライちゃん6「なにふるえてゆのるあ!」ゲシィ
アライちゃん7「においちがうのりゃ!かぞくじゃないのりゃ!でてくのりゃ~!」ゲシィ

パルコアライちゃん「ためふんすゆのりゃ」シッポフリフリ

アライちゃん4「のあ?」

パルコアライちゃん「のああああああー」ブリュブリュブリュブリュブチチチブリリィリヂブリュリリルリュリュウゥゥ

なんと、パルコアライちゃんは、段ボール箱の中で大量に脱糞した。

アライちゃん4~7「「「「ぴいいいいいいぃぃぃぃ!!!!???」」」」

パルコアライちゃん「きのうおにくたべたからいっぱいでゆのあー」ブチチチブリリィリヂブリュリリルリュリュウゥゥブリュブリュブリュブリュブリュブリュ

肉を食っただけあって、大便の匂いは強烈である。

パルコアライちゃん「ふーすっきりしたのあ」スッキリ

アライちゃん4~7「…」

つづく

アライちゃん4「ぴいいぃぃっ!!な、なにやってゆのりゃあああっ!」ブルブル

アライちゃん5「くしゃいっ!くっしゃいいいぃぃぃぃーーーっ!o(T□T)o」 ピイイィィ

アライちゃん6「あらいしゃんのうちになにすゆのりゃあああーーっ!がいじぃぃぃっっ!。゚(。≧A≦。)゚。」ピイイィィ

パルコアライちゃん「ためふんしたのあ、これであらいしゃんのにおい、このおうちのにおいといっしょなのらー」コスリコスリ

パルコアライちゃん「おしりについたうんちもつかうのあー」ズリッズリッ

パルコアライちゃんは、肛門を段ボール箱の内面へ擦り付け、大便を壁に付着させた。

アライちゃん7「びえええんっ!かたづけろおおっ!でてけえええええっ!」ピイイィィ


皆さんは、自分の部屋に突然他人がやってきて、物凄い量と悪臭の大便をして…
家族として一緒に過ごせと言ってきたら、その人物へどんな感情を抱くであろうか?

アライちゃん4~7は、まさにそれと同じ感情をパルコアライちゃんに対し抱いていた。

パルコアライちゃん「ほらかぐのりゃ、おうちのにおいとあらいしゃんののおいおんなじなのあー これでかぞくなのあ」コスリコスリ

アライちゃん4「しね!がいじ!」バリィ
アライちゃん5「よくもおうちにうんちしたのりゃ!しんじられないのりゃ!」バリィ
アライちゃん6「たぁたぁたぁたぁたぁたぁたぁたぁ~~~~!!」バリバリバリ
アライちゃん7「でてくのだきちがい!ごみ!がいじ!きけぇ!うんこたれ!くそたれ!ばか!うんち!」バリバリバリバリィ

アライちゃん達は、一斉にパルコアライちゃんを引っ掻く。
パルコアライちゃんの柔い皮膚から血が滲む。

パルコアライちゃん「いだいのあ やめうのあ ビイィィィ きょーだいなのあ、けんかよくないのあ」ピイイィィ

爪で皮膚の表皮を裂かれる痛みで悲鳴をあげるパルコアライちゃん。

アライちゃん4「だれがきょーだいになんかなゆかぁ!」バリバリィ
アライちゃん5「しねしねしねしねしねしねしねしね!!!」バリバリィ

アライちゃん6「はぁ…はぁ…!こんなもんにしてやるのりゃ…!とっととでてけぇ!」ハァハァ

アライちゃん達は、引っ掻くのをやめた。
さすがにこれだけ引っ掻き傷を与えれば、逃げていくであろう…

パルコアライちゃん「なんでなのあ、あらいしゃんはこのおうちとおんなじにおいになったのら しまいなのりゃ」ケロッ

アライちゃん4~7「「「「ぴぃっ!!?」」」」ビクゥ

あれだけズタボロに引っ掻いてやったというのに、パルコアライちゃんは平然としていた。

…というか…

アライちゃん4~7「「「ひっかききずかないのだぁ!?」」」ゼェハァ

さっき大量につけたはずの傷が、どこにも見当たらない。

パルコアライちゃん「おうちとにおいおんなじなのに、しまいじゃないっておかしいのりゃ、いぎありなのりゃ」ヨチヨチ

アライちゃん4「く…くゆなあぁ!ひぃぃぃ!」ヨチヨチ

パルコアライちゃん「しまいじゃないって、ろんりてきにしょーめーすゆのあ」ヨチヨチ

アライちゃん5「だ、だって…」ブルブル

アライちゃん5「あらいしゃんたちと、おまえ!においちがうのりゃああっ!」

パルコアライちゃん「のあ…」ピタッ

アライちゃん6「そーなのりゃ!ふんふん…おまえのにおい、あらいしゃんたちとちがうのりゃあっ!」

パルコアライちゃん7「すんすん…ぜぇーーんぜんちがうのりゃあっ!(`へ´*)」

アライちゃん4~7「「「「うゆ~!」」」」クルッ

アライちゃん達は、パルコアライちゃんに尻尾を向ける。

アライちゃん4~7「「「「でってけ!でってけ!がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン

アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン

アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン

アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン

アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン

アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン

アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン

アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

パルコアライちゃん「のあー、じゃあ…」

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン
アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン
アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン
アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「きっけぇっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン
アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン
アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン
アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「きっけぇっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン

アライちゃん4「でってけ!」シッポブンブン
アライちゃん5「でってけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「がっいじっはでってけ!」」」」 シッポブンブンブンブン
アライちゃん6「でってけぇ!」シッポブンブン
アライちゃん7「でーてけっ!」シッポブンブン
アライちゃん4~7「「「「きっけぇっはでって…」」」」 シッポブンブンブンブン



パルコアライちゃん「こうすゆのあ」ズボォォ

パルコアライちゃんは、自分が出した大便の山へ手を突っ込んだ。

アライちゃん4「ぴぃ!?」ビクウ
アライちゃん5「なにやってゆのあ!?…あ、おかたづけすゆのか?」
アライちゃん6「えらいのりゃ、そーやって、ちゃんとうんちかたづけてでてくのりゃ!」シッポブンブン
アライちゃん7「なのりゃー」シッポパタパタ




パルコアライちゃん「みんなのにおいも、おんなじにすゆのら~」ガシィグチュゥ

なんとパルコアライちゃんは、大便を掴んで両手へ握った。

アライちゃん4~7「「「「!?」」」」


パルコアライちゃん「ためふんでにおいつけすゆのら~」ニジリニジリ

そして、アライちゃん達へにじり寄る。

アライちゃん4「ぴいいっ!?く、くゆなああぁっ!!」ヨチヨチ
アライちゃん5「くしゃいいぃっ!がいじもいいかげんにすゆのりゃぁっ!」ヨチヨチ
アライちゃん6「それをくっつけたらぶっこよすぞぉ!」ヨチヨチ
アライちゃん7「おがーーしゃあああーーーんっ!の゛ぉ゛ぉーーぁあ゛あ゛あ゛ーーんっ!」ピイイィィ ヨチヨチ

パルコアライちゃん「まつのあ~」ニジリニジリ

アライちゃん達は、狭い箱の中で逃げ惑うが、パルコアライちゃんに角へ追い詰められていく。

そして。

パルコアライちゃん「これでなかよししまいなのりゃ~」ベタベタ ヌリヌリ

アライちゃん4「ぴぎいいぃぃぃぃっ!!」ピイイィィ
アライちゃん5「やべろぉぉ!!やべでえぇぇっ!」ピイイィィ
アライちゃん6「ぐぎひいぃぃぃぃぃっ!」ピイイィィ
アライちゃん7「おがぁしゃぁーーーーんっ!がいじがあらいしゃんにうんちつけたのりゃあああああっ!!」ピイイィィ

アライちゃん達は必死で抵抗したものの、パルコアライちゃんの悪臭を放つ大便を擦り付けられてしまった。


パルコアライちゃん「これでなかよししまいなのりゃ~」コスリコスリ

アライちゃん4~7「「「「びええええええんっ!!」」」」ピイイィィ





アライさん「なにが仲良し姉妹なのだああああああっ!!」ガアァァアアンッ

パルコアライちゃん「ぎびぃぃいいいいいいいっ!!??」



…突如帰って来た親アライさんが、ビール瓶で小さなパルコアライちゃんの背中を思い切りぶん殴った。

アライちゃん4~7「「「おかぁしゃあーーーんっ!!」」」シッポフリフリフリフリフリフリ

パルコアライちゃん「いだいのりゃ、まま、まま、あらいしゃん、ここまでついてきたのあ~」ジタバタ

アライさん「はぁ…はぁ…!誰がママなのだ…!よくもアライさんのお家を…!」ハァハァ

アライさん「お前なんか、あのまま罠から助けなきゃ良かったのだっ!」ドガァドガァ

アライさんは、パルコアライちゃんの尻尾、手足、尻、脇腹など、致命的ではないがかなり痛い部位を狙ってビール瓶で殴打する。

パルコアライちゃん「ぎびぃ、ぼーりょくなのりゃぁ、いたいのりゃ、やべで、やめ…」ドシャゴシャ






パルコアライちゃん「でぃーぶいやめゆのりゃぁ!」ガブゥバリィ

アライさん「のあ…」




パルコアライちゃんは、アライさんの足に噛みつき、引っ掻いた。

アライさん「だから何なのだああっ!!!」ドガアァ

…そしてアライさんは、その足でパルコアライちゃんを段ボール箱の外へ蹴り飛ばした。

パルコアライちゃん「ぎびいいぃぃぃ」ビューン

…アライさんにはノーダメージであった。

パルコアライちゃん「ぎび…」ボテッ

アライさん「どうせお前みたいなガイジに糞の始末なんてできないのだ、そのまま帰って来るななのだ!」フシャアアア

パルコアライちゃん「びいいいぃぃ まま、ままぁぁ」ピイイィィ

アライさん「こっちに来たら…死を与えるのだ!殺すのだ!」フシャアアア

パルコアライちゃん「ぴいいぃぃ ままはそんなことしないのだ まま~」ヨチヨチヨチヨチ

パルコアライちゃんは、アライさんへ這い寄った。

アライさん「…」

アライさん「…」ガシィ グイイ

パルコアライちゃん「のああぁ しっぽいちゃいのりゃああ」ブラーン

アライさんは、パルコアライちゃんの小さな尻尾を掴んでぶら下げた。

アライさん「…」ドタドタ

パルコアライちゃん「はなちてはなちて」ジタバタ



~林の近くの公園~

可燃ゴミ箱「」

アライさん「あそこがお前の新しいお家なのだ。溜め糞でもなんでも好きなだけするのだ」ポイッ

パルコアライちゃん「のあああっ!!?」ガコン

…アライさんは、パルコアライちゃんをゴミ箱へ投げ入れた。

可燃ゴミ箱『ヒイイィィ でれないのりゃ まま たすけゆのりゃ ききなのらぁ』ゴソゴソ

アライさん「…弱者は生き残れないのが自然の掟なのだ」ドタドタ

アライさんは、その場を去って行った。

~ゴミ箱の中~

パルコアライちゃん「ヒイイィィ でれないのりゃ まま、まま~」ゴソゴソ

パルコアライちゃん「うぅ~、とりあえずためふんすゆのら」ブリュ

パルコアライちゃん「きもちいのや~」ブブリュ

先程あれだけ排便しておいて、まだちょっとだけ便が残っていたらしい。

パルコアライちゃん「あらいしゃんのにおいなのら おちつくのら~」コスリコスリ

パルコアライちゃん「ぴいいぃぃ のどかわあいたのら、でれないのりゃ」ヨジヨジツルツル

そこへ…

ゴミ1「」ポイッ

パルコアライちゃん「のあ、なんかおちてきたのら」

ゴミ2「」ポイッ

パルコアライちゃん「のあ~」コスリコスリ

人間が利用するゴミ箱なのだから当然、どんどんゴミが捨てられていく。

…数時間後…

パルコアライちゃん「ちゅーちゅーぐびぐび…」ズズルズルズル

パルコアライちゃんは、人が捨てたジュースの紙パックから、ジュースの残りを吸っていた。

ゴミ山「」グチャ

パルコアライちゃん「うゆ、やまのぼりすゆのら~」ヨジヨジヨジヨジ

パルコアライちゃんは、ゴミ箱の中に積み上がったゴミ山を登っていく。

パルコアライちゃん「たのしいのら~」ヨジヨジヨジヨジ

そして、ゴミ箱の投入口から…

パルコアライちゃん「でれたのら」ニュッ

パルコアライちゃんが顔を出した。

パルコアライちゃん「でゆのら~」ガコガコガタガタ

パルコアライちゃん「のだっ」ツルッ ボテッ コロコロ

ゴミ箱から這い出て、地面へ転がるパルコアライちゃん。

パルコアライちゃん「でられたのや~」ヨチヨチヨチヨチ

そして、行く当ても無く、さまよいヨチろうとする。




野良猫「フギャゥウ!」ガブゥ

パルコアライちゃん「のりゃぁああ!?」


…突如現れた野良猫が、パルコアライちゃんに噛みついた。

野良猫「フギャグゥ!」ガジガジ

パルコアライちゃん「ぎびいぃぃ いだいのりゃ」ジタバタ


…よく見ると、野良猫は右の前足が折れ曲がり、傷が付いている。

どこかで負傷し、骨折してしまったのであろう。

野良猫「フギャアアアアアアアッ!!!」バリバリバリバリィバリバリ

野良猫はパルコアライちゃんの顔面を、折れていない方の左前足で引っ掻きまくった。

パルコアライちゃん「ぎびいぃぃ やべゆのあああ」ジタバタ

野良猫「フギャウゥゥ!」ガブウゥゥ

パルコアライちゃん「ぐぎひいぃぃぃぃぃっ」

野良猫は、パルコアライちゃんの首筋に噛みついた。

野良猫「フゥーッフゥーッ」ガブウウ

パルコアライちゃん「ぎびいいいいい ぴぎぃゃあああああ」ドクドク

これが猫の狩りだ。
獲物の首へ鋭い牙を食い込ませ、締め上げると共に頸動脈を貫き、失血死させることを狙うのである。

パルコアライちゃん「ひぎびぃいいい、いだいいいい、ぐゆじいいぃぃ」ドクドク

パルコアライちゃんの首から、どくどくと鮮血が流れる。

パルコアライちゃん「い…だい…のりゃ…ぁあああ、はなすの…りゃああ…」カリカリ

パルコアライちゃんは、苦し紛れに猫を引っ掻く。
しかし全く効果はない。

野良猫「…!?」フゥーッフゥーッ

野良猫は、異常なことに気付いた。
パルコアライちゃんの首筋の…頸動脈の傷から、血が止まっている。

野良猫「っ…!」ギュウウゥゥ

そんなはずはない。
頸動脈を損傷しているのに、出血が止まるなんて…。

野良猫は、さらに首を強く噛む。

パルコアライちゃん「ぎ…び…」ブクブク

白目を剥き、意識を失いかけているパルコアライちゃん。

首を絞められ、呼吸や血流そのものが止められてしまっては、傷が治る治らない以前に脳が機能しなくなるであろう。

パルコアライちゃん「じ…ぎ…だぐ…ないぃ…のりゃ…ぁ!」シュウウ…

野良猫「…!?」ピクッ

突如、パルコアライちゃんの体から、光が放たれ始める。

野良猫「…!」グギギ

だが野良猫は、顎の力を緩めない。
どんな手品を使って発光しようが、このまま脳機能を停止させるまでだ。

野良猫「ハグウゥ…!」メキメキ

パルコアライちゃん「の…!」キュイイイイイイイイ…

パルコアライちゃんの全身が、光に包まれている。
サンドスターの発光である。


パルコアライちゃん「りゃ…!」バリバリバリバチバチッ

黒い稲妻状のスパークが、パルコアライちゃんの周囲に走る。



パルコアライちゃん「りゃああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」ピキュィイイーーーンッ!!!

野良猫「…!」




パルコアライちゃんの体から、眩い光がほとばしる。
光は強さをどんどん増していき、周囲の風景を完全に光の中へ包み込んだ。

野良猫は、あまりの眩しさに目を閉じた。


「ピキュ!」「ギュビィ!」ボトボト

異常な発光によって目をやられ、飛行不能になった鳥の群れの悲鳴が、上空に響き渡った。

野良猫「ふ…にゃぁ!!!」バッ

さすがにこれは危険だ。
野良猫はパルコアライちゃんを投げ捨て、飛び退いた。

折れた右の前足をかばいながら、よたよたと後退る野良猫。


パルコアライちゃん「う…うゆぅぅ…!」シュウウウ

パルコアライちゃんの目が光っている。
野生解放である。

パルコアライちゃん「うゆううう!あらいしゃんを、いじめゆなああ!」ヨチヨチヨチヨチ

野良猫「ニャ…」

パルコアライちゃんは、野良猫に向かって全速力でヨチヨチ歩きした。

パルコアライちゃん「たあ~!」ベシィ

野良猫「」

そして、野良猫の折れた右前足に、頭突きをした。

野良猫「…」クイクイ

そして、野良猫は…

野良猫「フギャウゥゥ!!」ベシイイィ

パルコアライちゃん「ぴぎいいぃ!」ベシャア

…パルコアライちゃんへ、右の前足で綺麗な全力のネコパンチをキメた。

パルコアライちゃん「のあああああんっ!!のぉぉぁああーーーんっ!!のびゃぁああーーーんっ!!」ピイイイィィィ

パルコアライちゃんは、恐怖のあまり泣き出した。

野良猫「…」トコトコトコトコ

野生解放したパルコアライちゃんの全力頭突きをくらったにも関わらず、野良猫はノーダメージだ。

手足をリズミカルに動かし、パルコアライちゃんへ近付く。

野良猫「フギャギャギャギャギャギャ!!!」バリバリバリバリ

パルコアライちゃん「びゃぁあああああああああ!!!!」ザクザクザクザク

そして野良猫は、両方の前足で交互にパルコアライちゃんの顔面を引っ掻いた。

野良猫は、再度パルコアライちゃんに噛みつくが…

パルコアライちゃん「のぁああーーん!のぁああーーん!いだいのだぁ!ぐるじいのだぁ!」ピイイイィィィ

…パルコアライちゃんは、全く弱る気配を見せない。

野良猫「…ペッ」ポイッ

パルコアライちゃん「のあっ」ベタッ

野良猫は、パルコアライちゃんを狩ることを諦めたようだ。

野良猫「…?」クイクイ

そして、何故か自分の右前足を不思議そうに観察し、クイクイと動かすと…

野良猫「…」トコトコ

そのまま、野良猫は綺麗な歩行フォームで去って行った。

パルコアライちゃん「うゆっ…うゆぅっう…まま、ままぁ…」ヒッグヒッグ

パルコアライちゃんは泣いていた。
もう野生解放の輝きは止まっていた。

パルコアライちゃん「うぅ…ひぐっ…のあー」ピタッ

しかし、突然泣き止んだ。

パルコアライちゃん「おなかへったのあー」ヨチヨチヨチヨチ

…そして、林の中へ再びヨチっていった。

…3日後…

パルコアライちゃん「お…なが…へっだ…のぁ…」ヨチ…ヨチ… ギューゴゴゴ

パルコアライちゃんは、再びガリガリに痩せ細っていた。

高い自己回復スキルをもつパルコアライちゃんとはいえ、空腹には敵わないようである。

パルコアライちゃん「た…べ……も……の……」ヨロ…ヨロ…

パルコアライちゃんの運動能力は、はっきり言って平均的な同年齢のアライちゃんよりかなり低い。

おまけに…その、なんだ。
ナレーションとしては、こう…中立的な立場であるからして、
こう、差別的な表現は避けたいが…その…
パルコアライちゃんの知能は…


…だいぶバカだ。


おまけに、食糧を与えてくれる親もいない。
例の『まま』の段ボールのところにも行ってみたが、どうやらアライさん一家は匂いを消して去ってしまったらしい。

パルコアライちゃん「た……べ……」ヨロ…ヨロ……

もはや悪運尽きたか。
そのとき…

パルコアライちゃん「?くんくん…ふんふん…」クンクン

どこからか、悪臭…腐敗臭が漂ってきた。

パルコアライちゃん「いーにおいがすゆのあー」ヨチヨチヨチヨチ

パルコアライちゃんは、腐敗臭のする方へヨチり寄る。

パルコアライちゃん「うぅ…はらぺこなのあ…たべもの…」グーギュルルー

パルコアライちゃん「いーにおいここなのりゃ~」ヨチヨチ

そこにあったのは…

腐乱死体「」ブゥーン ウジャウジャ…

アライさんの腐乱死体であった。
ハエやその幼虫、蟻やネズミ、ゴキブリ等がたかっている。

どうやら、この前の段ボール一家のアライさんではないようだ。

腹が破れており、内臓や、太腿などの『食べやすい部位』も肉が無くなっている。

きっと…
猫に集団で襲われ、食われたのだろう。

食いにくい部位の肉が、腐った状態で若干残っている。

パルコアライちゃん「…」

パルコアライちゃん「たべゆのあ~」ヨチヨチヨチ ヨジヨジ

腐乱死体「」ネチャグチャ

パルコアライちゃんは、腐乱死体へ登ると…

パルコアライちゃん「はぐっ、もぐもぐ」クッチャクッチャ

ゴキブリや蛆虫に混じって、死体の腐肉を食い漁った。

パルコアライちゃん「げぇー、にがくてまずいのら、でもがまんなのら~」グッチャグッチャ

さすがに腐肉を食って美味いとは言えないようである。
だが飢えを凌ぐために、パルコアライちゃんはアライさんの死肉を貪った…。

つづく

展開予想の線引きについては、
『SSを投下してる最中に、オチを先に書かれると、続きを書くのが惰性になってキツくなる』ってことだけ
配慮して貰えれば大丈夫です


例えば皆さんが、誰かに怪談を言い聞かせてるとしましょう
その時に聞き手が、
『あ、わかったのだぁ!これこれこういうオチなのだぁ!どうなのだ、アライさんの予想は当たったのか?』
と言われオチを当てられると、
続きを話す気が無くなるのではないでしょうか


それだけを配慮して貰えれば、SS投下中じゃない時の予想なら問題ないです

コメントを貰える事自体は大変励みになります

~昼、林の中~

特定有害駆除対象フレンズ一斉掃討作戦開始から4ヶ月が経過していた。

進捗は上々だ。
精神的にダウンしてしまった隊員は、全体の2割にも満たない。

なぜなら、本作戦は、『アライさん殺しに抵抗のある者』と、『抵抗のない者』で、
明確に役割分担しているからである。

抵抗のない者の役割は、前線でアライさんを実際に駆除すること。つまり戦闘員である。

戦闘員の中には、アライさんを[ピーーー]ときに、笑い声を上げたり、喜んだりする者も多い。

もっとも、内心ではアライさん殺しを本心では嫌がる者もいる。
家族を養うために高額の収入が必要な者たちだったり、隊長として役割を持ってしまったリカオンがそうだ。

そうした者に配慮して、戦闘員は比較的休暇が多い。


そして、アラ虐に抵抗のある者…
例えば、大きな角のフレンズであるヘラジカなどだ。
そういった者は、作戦の準備や後片付けを担当する。

物資の運搬、バリケードの設営、死骸の回収、作戦地域の清掃、怪我をした隊員の手当てなどなど…

この一斉掃討作戦は、直接アライさんを[ピーーー]者だけでは行えない。
それを支える大勢の非戦闘員あってこそ実行できる作戦なのである。



~昼、林の中~

自衛隊員や猟師達で構成される戦闘達達は、林の中を進む。

隊員1「むむ!レーダーに反応がありだ!」ピコン ピコン

隊員2「あっちか!」タタッ

隊員3「行くぜ!ブッ殺す!」タタッ


隊員達は、レーダーの反応があった所へ行く。
すると、いろいろな植物のツタを寄せ集めて作られた、隠れ蓑ののような者があった。

隠れ蓑?「」ブルブル…

隊員1「これだな」ピコンピコン

隊員2「ウージーで撃ち抜くか?」ジャキッ

隊員3「いや待て。おい、出てこい」ジャキッ

隠れ蓑?「殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで…」ブルブル

隊員2「…」

隊員3「いいから出ろ!撃ち殺すぞ!」ドガァ

隊員3は、隠れ蓑を力いっぱい蹴り上げる。

隠れ蓑?「ぎゃっ!!…で、出る、出るからぁ…!」ゴソゴソ

隠れ蓑の中に隠れている者は、ごそごそと姿を現した。





https://i.imgur.com/jDjbRQI.jpg




ごわごわ髪のフレンズ「こ、殺さない、で、お願い…」ブルブル


…どうやら、アライグマのフレンズではないらしい。

隊員1「アライさんじゃないのか…。おい!隊員3!てめぇ!」

隊員3「け、蹴ってごめんよ!」アセアセ

ごわごわ髪のフレンズ「ひぃっ、じ、銃持ってるぅっ…!!や、やだ、こ、殺さないで」ブルブル

隊員2「お前は何のフレンズだ?」

ごわごわ髪のフレンズ「…ね、ネズミ、だよ」チラッ

ごわごわ髪のフレンズは、目を背けながらそう言った。

隊員1「なら駆除対象外だ。安心してくれ。この作戦での駆除対象は、アライさんとアライグマだけだ」ザッザッ

隊員達は、フレンズを無視して進もうとする。

ごわごわ髪のフレンズ「ま、待って!それなら…その、アライさんに捕まった、仲間と子供を、助けて欲しいの…っ」

隊員1「捕まった?」

ごわごわ髪のフレンズ「うん…。私の子供とか、動物の仲間達が…、アライさんが仕掛けた罠に捕まっちゃって…」

隊員3「子供?じゃあお前、ネズミと交尾したのか?」

ごわごわ髪のフレンズ「うん、そうだよ」

隊員3「…どうなの?ぶっちゃけネズミのアレで満足でk…」

隊員2「くたばれクズ野郎!金的蹴りィ!」ドゴォ

隊員3「GyaO!」メシャァ

隊員2は、フレンズにセクハラ質問をした隊員3をシバき倒した。

ごわごわ髪のフレンズ「?普通に気持ちいいよ?…てか、おしゃべりもいいけど、そろそろ助けに行かないと食べられちゃうよっ…」

隊員1「わかった、行こう!案内してくれ、ネズミさん!」

ごわごわ髪のフレンズ「こっちこっち!」ガサガサ

ごわごわ髪のフレンズは、隊員達を案内する。

隊員達は、林…いや、すでに森だ。
森の中を進んでいく。

途中で、獣が飛び出してきた。

イノシシ「ブモオオォォーーー!!」ドドドドド

隊員3「うわァ!イノシシが突っ込んできたあ!」ジャキッ

隊員3は、イノシシへ銃を向ける。

隊員4「待て!これでやる!」ザッ

隊員4が取り出したのは、ご存知アライディスパッチャー。

隊員4「てい!」ゴスゥ

イノシシ「ブギィィ!」ドサァ

隊員4は、イノシシの脚をアライディスパッチャーの電流ワイヤーで殴った。

イノシシ「ブ、ブギィィ~~!」タタッ

イノシシは逃げて行った。

猟師1「イノシシは、畑を荒らす害獣だが…、日本古来の在来種だ。わざわざ森の中に踏み込んでまで、殺すことはないだろう」

隊員3「そ、そうなのか…」

猟師1「それに、アライさんが増えたせいで、在来種の獣は大きく減少した。…絶滅寸前に追いやられた獣もいる」ザッザッ

隊員1「…行きましょう」ザッザッ

隊員達は、これまでにも、森の中で野生の獣を見ていた。

イノシシ、鹿、兎、イタチ、リス等である。

ごわごわ髪のフレンズ「止まって」ボソッ

隊員1「…」ピタッ

隊員達は、木陰に隠れる。

ごわごわ髪のフレンズ「…」クイクイ

フレンズが指差した先には…

アライさん1「ふはははー!妹!お前が持ってきたこの道具は便利なのだー!」グイグイ

アライさん2「こんなに捕れて嬉しいのだ!お姉さん、お前と組んで正解だったのだぁ!」グイグイ

アライさん1「ふふーん!アライさんがいたから、邪魔者を追っ払えたのだぁ!」フフン

アライちゃん1「のだっ!のだっ!」
アライちゃん2「けものいっぱいとれたのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん3「はたけのおやさいもおいちーけど、おにくしゅきしゅきなのりゃぁ!」シッポフリフリ
アライちゃん4~8「「なのだー」」コスリコスリ

…アライさん親子達が、大きな網を囲んで集まっていた。

網の中には、たくさんの…15匹程の獣と、それに似たフレンズが2匹いた。

※獣の参考画像
https://i.imgur.com/Vn8m11b.jpg
https://i.imgur.com/QcbtLy6.jpg

仔フレンズ1「かーさん!かーさんっ…!うぅっ…」シクシク
仔フレンズ2「た、たべないで…おねがい…」シクシク

ネズミ1「ジュー!ヂュゥヂュゥ!」ガジガジ
ネズミ2「ギジギジ」ガジガジ
ネズミ3「ヂュゥゥゥ!」ガジガジ

ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ ガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジ

アライさん1「うわ、フレンズも混ざってたのだ。こいつらは後で逃がすのだ」

アライさん2「こらぁ!けもの達!アライさんの大事な網を噛むなぁ!破けたらどうするのだ!」

隊員1「うわ、でけーネズミだな…ってかあれ、本当にネズミか?俺の知ってるネズミと違うぞ」ヒソヒソ

隊員2「ちっちゃいカピバラみたいだ」ヒソヒソ

隊員3「ビーバーにも似てるな」ヒソヒソ

猟師1「!!…あれは…」ピクッ

ごわごわ髪のフレンズ「し、知ってるの?」ビクゥッ

ごわごわ髪のフレンズは、不安そうな…恐怖のまざった表情で、猟師を見つめる。

猟師1「…いや。でかいネズミだなって思っただけだよ」

ごわごわ髪のフレンズ「ほっ…」

隊員1「あいつらに他に仲間はいるのか?」

ごわごわ髪のフレンズ「あれだけだよ…」



アライさん1「さあ、早速獣をいただくのだ!」

アライちゃん1~8「「「なのりゃ~!≧∀≦」」」シッポフリフリコスリコスリ

アライさん2「しかし、この中に手を突っ込むとかじられそうで怖いのだ…」

アライさん1「だったらフレンズだけ逃がして、水に沈めればいいのだ!あっちに湖があったのだ!」

アライさん2「おお~!早速行くのだ!」ズルズル

アライちゃん1~8「「なのだー」」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

ネズミ達「「「ヂュゥゥゥ!」」」ガジガジ



ごわごわ髪のフレンズ「ああっ!仲間が食べられる…!」

猟師1「…待て、湖まで行こうぜ。逃げれないよう、水辺に追い詰めてからブッ殺してやる」

隊員達「…」ザッザッ

隊員達は、アライさん達のあとをつける。


~湖~

アライさん1「ふはははー、沈めるのだぁ!」

仔フレンズ1「い、いや、いやぁ…!」ブルブル
仔フレンズ2「だれか…たすけてぇ…!」ブルブル

仔フレンズ達は、網の中で抱き合っている。

すると、アライさん2は、網の口を少し開けて、木の棒を突っ込んだ。

アライさん2「おい、チビフレンズ!それに掴まるのだ。言うとおりにしないと、お前らごと水に沈めるのだ」

仔フレンズ1「ひいぃ…!」ガシィ
仔フレンズ2「うぅ…」ガシィ

仔フレンズ達は、木の棒に掴まる。

アライさん1「お前たちはこれから人質になるのだ!さっきの邪魔者フレンズに、このネズミをたくさん呼ばせて、アライさん達のご飯にするのだ!」

アライさん2「のだのだのだー!アライさん達は天才なのだ!ビジネススキルがが高いのだぁ!」

アライちゃん1~8「「のりゃ~!」」シッポフリフリ コスリコスリ

ネズミのフレンズの名前出すのもしかしてダメだったか
画像出したしセーフとおもってたけど あと思ってたよりでかい

>>399
大丈夫ですよ

仔フレンズ達は、木の棒に捕まって、網の外へ脱出した。

アライさん2「捕まえるのだ!」ガシィガシィ

仔フレンズ1&2「「ひいぃ!」」ジタバタ

アライさん2「ふはははー、逃げたらお前達も沈めるのだぁ!」ガシィ

仔フレンズ1「う…」
仔フレンズ2「うぅ…」

アライさん1「よーし、それじゃあけもの達を、湖に沈めるのだぁ!」ギュッ

アライさん1は、網の口を縛る。

ネズミ達「「「ヂュゥゥゥ!」」」モゾモゾウゾウゾ

ごわごわ髪のフレンズ「あ…ぁああ…!は、早く…た、助けに…」ブルブル

隊員1「OK」ジャキィ

隊員1は、ライフルの照準を、仔フレンズを捕まえているアライさん2の後頭部へ合わせる。

アライさん1「網の口を縛ったのだ!これで逃げられないのだぁ!さあけもの達、溺れさせてやるのだ!」グイイ

アライさん2「ふははー!このチビフレンズはアライさんが捕まえてるのだ!」

アライちゃん1「おっにく!おっにく!」コスリコスリ
アライちゃん2「ねずみしゃんのおっにく!」コスリコスリ
アライちゃん3「おっにく♪おっにく♪」シッポフリフリ
アライちゃん4「おいちーおにく♪」シッポフリフリ
アライちゃん5「こんなにたくさんたべれゆのりゃ?」
アライちゃん6「くいだめすゆのりゃ!くえゆときにくーのりゃ!」コスリコスリ
アライちゃん7「うおぉー!おなかいっぱいたべて、おーきくなゆのりゃ!(≧ω≦)」
アライちゃん8「うゆー、まけないのりゃ!しまいでいっっちばんたくさんたべて、いちばんおーきくなゆのりゃ!」

隊員1のライフルから、銃声が放たれた。

アライさん2「ごばっ」ブグッシャァアアア

アライさん2の頭蓋が割れ、脳漿と血が飛び散り、湖へボチャボチャと落ちていく。

アライさん2「」バッシャァアン

そのまま、上半身だけを湖へ沈め…

アライさん2「」ジタバタビグンビグンバシャンバシャバシャバシャ

…水へ血をどくどくと流しながら、ゴキガイジムーヴした。

アライさん1「のあ!?て、鉄砲の音なのだ…」クルッ

アライちゃん5「おがーしゃん!?」ビグゥ
アライちゃん6「おがーしゃんどーちたのりゃ!?」
アライちゃん7「ぴぃっ!あたまけがぢてゆのりゃ!ちがいっぱいでてゆのりゃぁ!」
アライちゃん8「おかーしゃん!おかーしゃん!」ユサユサ
アライちゃん1「ぴぃっ!おっきーおとなのりゃ!」
アライちゃん2「おかーしゃんが、てっぽーのおとっていっていってたのりゃ」
アライちゃん3「ぴぃっ!?ひ、ひとしゃんがいゆのりゃ!」
アライちゃん4「にげゆのりゃ~!」ヨチヨチ

隊員達に気づいたアライさん達。

仔フレンズ1「ひいいぃぃ!にんげん!てっぽーもってゆぅ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ ガサッ
仔フレンズ2「だずげで!ころさないでえええ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ ガサッ

アライさん2から解放された仔フレンズ達は、走って草陰に隠れた。

隊員1「今だ!火炎放射器構え!発射!!」ボオオオォォウ
隊員2「ウラァアアア!!」ボオオオォォウ

アライさん&アライちゃん1~8「「「びぎゃぁああああああああっ!」」」ボオオオォォウ

アライさん達は、火炎放射器によって
ゲル状の燃料を全身に浴びせられ、火炎に包まれた。

燃えたアライさん達の体から煙が立ち上り、焦げ臭い匂いが放たれる。

アライさん1「ぐぎゃぁあああああああーーー!あづいっ!あづいいいぃいっ!!」ドッタンバッタンオオサワギ

アライちゃん1「のぎゃぁああああああああああああああーーーーーーーーーーーーっ!あぢゅぃいいいのりゃあああああああーーーーっ!!」ヨチヨチ メラメラ

アライちゃん2「だぢゅげでぇえええーーーーーーーーーっ!!おがぁああああーーーしゃぁああああーーーーーんっ!!」ヨチヨチ メラメラ

アライちゃん3「ひぎいぃぃ!み、みずーみとびこむのりゃぁああああああああああ!!」ヨチヨチ メラメラ

アライちゃん4「まえみえないのりゃああああああああ!!めがあぢゅぃいいいいいいいーーーっ!!」ヨチヨチ メラメラ

アライちゃん5「おみじゅううううぅぅぅぅぅっ!!」ヨチヨチ メラメラ ザブウゥゥン

アライちゃん6「びぎぃいいいーっ!!わがんないのりゃぁあああああああああああ!めが!めがぁあああーーっ!!」ジタバタ メラメラ

アライちゃん7「おみじゅでひやしゅのりゃぁああーーーっ!」ヨチヨチ メラメラ ザブウゥゥン

アライちゃん8「ぴぎぃぃいいいーーーーーーーっ!!」ヨチヨチ メラメラ ザブウゥゥン

アライちゃん達は、次々と湖へ飛び込んでいく。

ごわごわ髪のフレンズ「うっ!おっ…おえええええぇっ…!」ガクン ゲボゲボ

ごわごわ髪のフレンズは、アライさん達が火だるまになる姿を見て、膝をついて吐いてしまった。

隊員3「よし、湖に飛び込んだぞ」ニヤニヤ

隊員4「これでチマチマと逃げられないな!」ニヤニヤ

この状況で、なぜ火炎放射器を使ったのだろうか?
最初からウージーで蜂の巣にしても良かったのではないか?


…時として、人間は非論理的な行動をとる。
火炎放射器を使った意味は、隊員達の笑顔を見れば分かることであろう。

アライさん「ぎびいぃ!!ひ、ひぐぃいいい!」バシャバシャ メラメラ

アライちゃん1「あぢゅぃいいいいいーっ!!このあかいぼーぼーあぢゅいのりゃあぁあああっ!」バシャバシャ メラメラ

アライちゃん2「ぐぎぃびぃいいいいいいいーーーーっ!!」バシャバシャ メラメラ

アライちゃん達は、湖の水で火炎放射器の燃料を落とそうとする。
だが燃料は水を弾くようだ。

隊員1「そろそろやるぞ」ジャキッ

隊員2「さすがに時間をかけすぎると、作戦に支障が出る」

隊長3「ああ。リカオン隊長や皆の足を引っ張るわけにはいかんからな」ジャキッ

隊員達は、ウージーを構える。

アライさん「はぁ、はぁ…やっと火が消えたのだ…」ジュウウウ

火炎放射器の燃料といえど、水中で酸素無しで燃えられる訳ではない。
アライさん達は、なんとか火を消したようだ。

だが、その皮膚は焼け爛れ、毛皮も黒こげになっている。

アライちゃん1「うゆぅぅっ…ひぐっ、ぐしゅっ、あぢゅい、いぢゃぃぃっ…!」ジュウウウ

アライちゃん2「うゆっ…あらいりゃんの、かわいーしっぽ、くろくなってぼりょぼりょなのりゃぁ…!」ボロボロ

アライちゃん3「からだじゅーあぢゅいのりゃ…いぢゃいのりゃぁ…!のぉぉーーぁぁあーーーんっ!のびゃぁああーーーんっ!」ピイイィィ

アライちゃん4「びいぃぃぃっ!めがっ!めがああああーーっ!ごぼごぼごぼ!がぼごぼごぼ!」バシャバシャ

だが、ネズミの群れを溺れさせようとした湖。
深さは相当なものだ。
すぐに出ないと沈んで溺れて、溺死しまう。

アライちゃん5「ごぼごぼごぼがぼがぼ!ぶっはぁ!おぼれゆぅ!だぢゅげでぇ!」バシャバシャ

隊員1~3「「「発射!」」」ズダダダダダダ

隊員達は、ウージーを連射した。

アライさん「ぐぎびがゃぁ!」ブシャブヂャァ
アライちゃん1「ふぎゅびぃっ!」ブッシャァアア
アライちゃん2「ぷぎぃっ!」ブッシャァアア
アライちゃん3「ごびゅっ!」ブッシャァアア
アライちゃん4「び!」ブッシャァアア
アライちゃん5「だぢゅげへぶっ!?」ブッシャァアア
アライちゃん6「ふぐぎゅ!」ブッシャァアア
アライちゃん7「あぐぎぃい!」ブッシャァアア

アライさん達は、次々と銃弾に貫かれ、致命的な部位を破壊されていく。

アライちゃん8「なんでなのりゃぁあああ!あらいしゃん、ごぼっ、ねずみしゃんいっぱいたべて!おーぎぐなりだいのりゃぁああっ!」バシャバシャ ピイイィィ

アライちゃん8「みんなでしあわしぇおにくぱぁーちぃーすゆつもりだっだのにぃぃ!ごんなのやぎびぃぃいいいーーー!」ブッシャァアアブシャブヂャァ

アライちゃん8「」プカァ…

アライさん達は、血の海に…
もとい、血の湖に沈んだ。



アライさんの死骸回収は、回収班の仕事である。
戦闘員達は、死骸を湖へ放置した。
まあ、うまくやってくれることだろう。

ネズミ達「「ヂュゥゥゥ」」ガジガジ

ネズミ達は、まだ網の中にいる。


仔フレンズ1「かーしゃん!」ヨチヨチ
仔フレンズ2「にんげんが、あたちとおともだちを、たすけてくれたよぉ!」ヨチヨチ

ごわごわ髪のフレンズ「人間さんたち…、子供と仲間を助けてくれてありがとう」ペコリ

仔フレンズ達「「ありがとー…!」」ペコリ

猟師1「ああ、フレンズは助けるが…」





猟師1「こいつらは、別だ」ジャキッ

猟師1は、ネズミ達のいる網へウージーを向けた。

猟師1「駆除開始!」ズダダダダダダ

ネズミ達「「ヂュゥゥゥ!!?」」グシャビシャブチャァアア

網の中のネズミ達は、まさしく袋のネズミであった。
ウージーの弾丸に貫かれ、15匹全員が脳や心臓、他諸々に致命傷を負った。




ごわごわ髪のフレンズ「は…!!?」

仔フレンズ1「み…んな…っ?」
仔フレンズ2「な…んで…」

ごわごわ髪のフレンズ「なんでみんなを殺したのっ!!さっき殺さないって言ったじゃんっ!!嘘つき!嘘つき嘘つき嘘つき嘘つきぃぃいいいっ!」グスングスン

ごわごわ髪のフレンズは、涙を流して激怒する。


猟師1「…作戦の駆除対象は、アライさん達だが…」ジャキッ

猟師1「俺たち猟師は、個人的な活動として、作戦中に…『特定外来生物』の駆除を行うことが許可されてるんだ」

猟師1「猪や鹿、ハクビシンといった、特定外来生物以外は殺すわけにはいかないがな」

ごわごわ髪のフレンズ「とく…てい…」



猟師1「だから駆除した。あいつらは、そして、あんたは…」


猟師1「…繁殖力において、アライグマ以上の危険な外来害獣…『ヌートリア』だ。そうだろ」

ごわごわ髪のフレンズ「…全部知ってて…最初からこうするつもりで!案内したの!?みんなを殺すつもりでっ!!」

ごわごわ髪のフレンズはブチギレている。

猟師1「そうだ」

猟師1「こんな風に、全国各地を巡って森の中をしらみ潰しに害獣退治する機会なんて今後もう二度とないだろ?」

猟師1「だから、アライさん達だけ滅ぼすのは勿体ない」

猟師1「自衛隊員たちの駆除対象はあくまでアライさん達だけだが…実質的には、俺たち猟師と協力し、特定外来生物を駆除することも兼ねてるんだ」

ごわごわ髪のフレンズ「っ…!う、うぅうぅぅぅっ…なんでっ…!」ポロポロ

ごわごわ髪のフレンズ「外来とかっ…そんなのっ…関係ない…じゃんっ…!住み着いて、生きてる、だけなのにっ…!」グスングスン

仔フレンズ1「みんなぁあああっ!」ヨチヨチヨチヨチ
仔フレンズ2「いやぁあああっ!」ヨチヨチヨチヨチ

仔フレンズ達は、撃ち抜かれたヌートリア達の死骸へ這い寄り、すがりついた。

猟師1「よし、行くか。本隊に合流するぞ、みんな」クルッ

隊員達「「「了解」」」ザッザッザッ

隊員達は、森の奥へ進んでいく。





ごわごわ髪のフレンズ「殺してやるぅうぅぅぅぅぅっ!!だぁあああーーっ!!」ドガァ

猟師1「うげぁ!?」ドサァ

ごわごわ髪のフレンズは、猟師1へ背後から駆け寄り、ヘルメットをつけた頭を石で殴った。

隊員1「な…!?」

ごわごわ髪のフレンズ「よくも騙したなぁ!みんなを!許さない!お前たちみんな道連れにしてやるぅ!」ガンッガンッガンッガンッ

猟師1「や、やめろぉ!」ジタバタ

ヌートリアのフレンズは、猟師1のヘルメットを叩き割るつもりのようだ。

隊員4「嬢ちゃん、すまない!」ブンッ

そう言って、隊員4が振りかざしたのは…

アライディスパッチャーの電流ワイヤーである。

ごわごわ髪のフレンズ「あぎゃぁあああああああああっ!!」ビビグン!!

ごわごわ髪のフレンズは、電流を浴びて痙攣する。

隊員4は、ほんの一瞬だけごわごわ髪のフレンズへ電流を浴びせた後、すぐにアライディスパッチャーを離した。

隊員3「加減しろバカ!それ死ぬやつだぞ!!非殺傷性のスタンガンと違うんだ!」アセアセ

隊員4「うっ…だ、だけど。こうするしかないだろ…」

ごわごわ髪のフレンズ「う、うっ、ぅぅう…!」ビクッビクッ チョロロロロロ…

ごわごわ髪のフレンズはどうやら生きていたらしい。
猟師1を恨めしそうに睨み付けながら、涙を流している。

猟師1「いいかヌートリア。お前は、むやみにフレンズの個体数を増やさないように配慮してくれてる。お前はいい奴だ」

猟師1「だが、お前のフレンズとしての力…。増殖力は、アライさん以上に危険だということは、容易に想像できる」

猟師1「もしも、人類に仇討ちしようとしたら…」

猟師1「次はお前が特定有害駆除対象フレンズになる。…分かったか?」

ごわごわ髪のフレンズ「うぅ、ぅううう…!ほ、ほかの…みんな…を、ごろぁない…でぇっ…」ブルブル

猟師1「そうはいかん。ヌートリアは見つけ次第殺す。今回の作戦で、野性の奴は絶滅させるつもりだ」スッ

ごわごわ髪のフレンズ「まって、まってよぉ…!おねがい…みんな…いい子に、するよう、言うからぁ…!」ブルブル

猟師1「ハクビシンとかなら、それもいいだとう。だが特定外来生物は、だめだ」ザッザッ

ごわごわ髪のフレンズ「にげて…みんな…にげでぇえっ…!わぁあああんっ…!ぅぁああああっ…!」

隊員1「…行き場に困ったら、ジャパリパークへ行くといいですよ。あそこなら、ヌートリアも安全に飼育できるはずです」

ごわごわ髪のフレンズ「あんなとこに、閉じ込められるなんて…いやだぁ…っ」ブルブル

隊員1「…」

隊員達は、それからも森の奥へ進み…

たくさんのアライさんや、ヌートリア、ウシガエル等の害獣を駆除していった…。

つづく



~武道館~

MCチヘドロー「アライレスリング、開幕やァ!」

観客達『YEAHHHHHHHHHH!!!!』

武道館で、アライデスゲームTVの公演が行われている。

MCチヘドロー「ルールは簡単!四角いリングの上で、アライさんの親子チーム同士がタッグマッチのプロレスをやるで!」

MCチヘドロー「ピンフォール、タップアウト、ダウン10カウントで決着や!制限時間10分以内に決着がつかなかったら両方負けや!リング外の凶器は全部使い放題やで!」

MCチヘドロー「負けたチームは全員その場で処刑!ほなトーナメント開始や!」

観客達『YEAHHHHHHHHHH!!!』



そして数時間後、トーナメントは決勝戦であった。

リングの上には芝刈機、釘バット、金属ハンマー等の、血のついた凶器…

火炎瓶などの危険物…

そして、血塗れで倒れたアライさん達があった。

アライさん1「」

アライさん2「」

MCチヘドロー「…8!9!10!両者10カウント負けや!!」

観客達『イエェーーイ!!』

MCチヘドロー「決勝戦の勝者は、アライさん共やない!たくさんのモノをリングへ投げ込んでこいつらをブッ倒した、観客の皆や!!」

観客達『イヤッフウゥゥゥゥ!!!』パチパチパチパチパチパチパチパチ

アライさん1「だ、だず…げ…」ブルブル

アライさん2「か、かえ、らせる、のだ…」ズルズル

覆面処刑人1「生温いレスリングはお仕舞いだ!」ダッ

覆面処刑人2「プロの殺人技を見せてやる!」ダッ

入場口から、2人の筋骨隆々な処刑人が現れる。
多分プロの方であろう。

覆面処刑人1「くらってくたばれ!!コーナーから場外への!断崖雪崩式タイガードライバー91ィィーーッ!!!」ドッゴオォォ

アライさん1「ぎゃぶぐぅぅ!」メシャゴギィ

覆面処刑人2「こっちもいくぜ!10連マスキュラーボムゥ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オォーーラァアアーーーーッ!!」ドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドッガァアアン

アライさん2「ぐぎっ!」ポギグシャァ

レフェリー「ワン!ツー!スリー!」カンカンカン

処刑人は、普通のプロレスじゃ絶対に見られないような殺人技で、アライさん達を葬った。

MCチヘドロー「これにて閉幕や!!エクスキューーーーション!!」

観客達『YEAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!』パチパチパチパチパチパチ

今回もアライデスゲームTVは大好評であった。



~ジビエ料理店『食獲者』~

MCチヘドロー「よーうショクちゃん」スタスタ

食通の友人「おう、チヘドロー。今回のデスゲームTVも最高だったぜ」

MCチヘドロー「せやろせやろ。はー、ショクちゃん!これちょーだいな」

食通の友人「なんだ?アラジビか?」

MCチヘドロー「ちゃうわボケェ!小鹿ステーキや!目ェついとんのかお前!!」

食通の友人「へいよー。今日もいいツッコミだ」ジュウウウ


食通の友人とMCチヘドローは、これまで親交はなかったのだが…
アラジビフェスで共演して以来、『浅い付き合い』をするようになっていた。

お互いに、表面的な部分では通じるものを感じたのであろう。

だが、互いにその内面…人格の根本となる部分において、互いに噛み合わなさそうだということも勘づいていた。


そんなわけで、互いにあんまり踏み込みすぎない、気楽な仲なわけである。

食通の友人「へいおまち。小鹿ステーキだぜ」ゴトッ

MCチヘドロー「うはっ、うまそーやなぁ!頂きまーす」モグモグ

食通の友人「そういや今、アライさんの一斉掃討作戦がやってるそうだな」

普段のMCチヘドローならば、『飯食ってる時にアライさんの話すんなや!』とツッコミを入れていたところだが…

一斉掃討作戦にはチヘドローも関心を持っていたため、話を続けた。

MCチヘドロー「せやな~。そんでもって、アライさんが無事根絶されりゃ、アライさんビジネスも仕舞いや」モグモグ

食通の友人「お前、アライさんが滅んだ後はどーすんだ?」

MCチヘドロー「ワイの次の仕事はもう決まってるで。セールスマンや。ワイのお得意の営業トークで、バリバリ売りまくるでー」モグモグ

食通の友人「なんか…お前がセールスマンやるって言うと…怪しいな」

MCチヘドロー「うっさいわ!!ちゃんと実績あるおっきなとこに勤めるわ!」モグモグ

食通の友人「お前あれだよな、前々から仕事いろいろ転々としてるよな。…確か、前は別のテレビ局でワイドショーのプロデュースやってなかったか?」

MCチヘドロー「そや。その前は雑誌の編集長。さらにその前は、某所で研究員やっとったで」モグモグ

食通の友人「転々としすぎだろ!!?なんだお前!?」

MCチヘドロー「はは、まーいろいろあるわけや。…ショクちゃん、ノンアル一杯頼むわ!あとエビフリャーないエビフリャー?」

食通の友人「あるぜ。ちょいと待ってな」ゴトッ ジュウウウ

食通の友人「えーと、何だっけ?ノンアルと、それから…アラフライ?」

MCチヘドロー「わざとかお前!?」

食通の友人は、エビフライを料理する。

MCチヘドロー「そーいうショクちゃんは、どうするんや?なんか新しいことやるんか?」

食通の友人「いや。アラジビが無くなったら、フツーのジビエ料理人に戻るぜ」ジュウウウ

食通の友人「今のフォアグライ加工場も、フツーのフォアグラ工場に戻す。株式も、特許権も売っぱらって、俺は経営から身を引くぜ」

MCチヘドロー「そうか。なんか勿体ないわな。…ま、しゃーないわな」

食通の友人「まーそれまでは、できる限りアラジビは続けるぜ。こないだもブラウンPとアラジビ勝負したしな」

MCチヘドロー「ほーん?で、どうなったんや」

食通の友人「僅差で勝ったぜ。そして、罰ゲームをやってもらった」

MCチヘドロー「罰ゲーム?なんや、またパンツか?」

食通の友人「ああ。俺が好きな漫画のネタをパクった文章を書いてな。一斉掃討作戦の二次会で、あいつに演説させた」エビフリャーオマチ

MCチヘドロー「ほほう?どんなんや」モグモグ

食通の友人「『諸君!私はアラ虐が好きだ』…以下略。顔真っ赤にして演説してたぜ」

MCチヘドロー「あー!それ知っとるわ!HELLSINGやろ!ワイも好きやで!」モグモグ

食通の友人「マジか、趣味が合うな。ま、俺はその作者の2作目の方が好きだけどな」

MCチヘドロー「…」ピタッ

食通の友人「どうした?」

MCチヘドロー「二作目って…どれのことや?」

食通の友人「ああ、あれよ。妖怪首置いてけの奴」

MCチヘドロー「…」

食通の友人「どうした?」






MCチヘドロー「クソニワカァ!!!二作目ちゃうわ!!!!!」ドンッ

MCチヘドローは、机を…迷惑にならない程度の音量で叩いた。

食通の友人「!!?」

MCチヘドロー「二作目ちゃうわ!!お前…漫画家には同人誌とかあるんやで!?気軽に二作目とか言うなや!」

食通の友人「えぇ…そんなに怒る?」

MCチヘドロー「お前は今、一部の人の触れてはならん琴線に触れたんや」

食通の友人「理解不能」

MCチヘドロー「例えばお前…お前に例えると…せやな。『ジビエ料理とかいらなくね?普通の肉食えよ』って言われるようなもんやで」

食通の友人「あ、なるほど…理解可能」

MCチヘドロー「ん?今の…あれか?ジョジョの。ハーヴェストの重ちーのネタか?」

食通の友人「お前…なんか…色々と遠慮ねえな。まあ、そうだぜ」

MCチヘドロー「…作者の何作目か分かるか?」

食通の友人「1作目じゃねえの?」

MCチヘドロー「ハァ…せめて…せめてそこは3作目とかさあ、そういう間違いしよううや…。はっ倒すぞお前」

食通の友人「あまり強い言葉を 遣うなよ。弱く見えるぞ」

MCチヘドロー「おおう…それは何作目やろか?」

食通の友人「俺が知る限りでは1作だが」

MCチヘドロー「…知らん方がエエもんもある。怒鳴って悪かったわ」

食通の友人「…?」

MCチヘドローは車で帰る。
途中、ホームセンターに立ち寄った。

~ホームセンター~

MCチヘドロー「そういや風呂場の洗剤切らしとったな。買っとくか」スッ

MCチヘドローが洗剤に手を伸ばすと…

隣で同時に洗剤へ手を伸ばした何者かの手に触れた。

MCチヘドロー「あ、すんまへん」ペコリ

???「こっちこそごめんなさ…」ピタッ

MCチヘドローは、その人物と目が合った。




その人物とは。

キツネ「…」

MCチヘドロー「…」

フェネックギツネのフレンズ。
自称キツネである。

キツネ「チヘドロー…」

キツネはMCチヘドローを睨み付ける。
その目には、明確な殺意があった。

MCチヘドロー「おー怖。手が触れたんがそんな嫌やったか?すまんな」ペコリ

キツネ「…」

MCチヘドロー「何怒っとるんや?黙っとったら分からへんで」

キツネ「…今更あなたを憎んでも、仕方ないか…。憎んだって、自分のふがいなさばかり感じるからねー」

MCチヘドロー「ふがいなさ?」

キツネ「もっと早く…あなたを殺しておけばよかった」

MCチヘドロー「ははっ、そうなったら今頃、世の中は殖えすぎたアライさんのせいで大混乱、経済は崩壊しとったで」

キツネ「…っ」

MCチヘドロー「何や、御手洗とかいうくそキモいガイジを、お茶の間のテレビから追い出してやったんが、そんなに気に食わへんかったか?」

キツネ「っ…あなたは…っ、何でそこまでアライさんを憎むのさ」

MCチヘドロー「お前だってウジ虫なんかを生理的に気持ち悪いと思うやろ。その理由を論理的に説明できるんか?」

キツネ「…もういいよ…」スッ

MCチヘドロー「そういやお前、あれは…フレンズ感謝祭には行くんか?パリでやる奴」

キツネ「…あなたに関係ないよね?」

MCチヘドロー「日本ではともかく、海外じゃあ、漫才師フェネックの引退は今でも惜しまれとるで?顔出してやったらどうや」

キツネ「…もう、私に関わらないで欲しいな」

MCチヘドロー「ま、別にいいけどな。お前とあいつが、国内じゃ退屈しそうやから、声かけただけや。ほな、さいなら」スタスタ

MCチヘドローは、洗剤を籠へ入れ、レジへ向かった。

キツネ「…」

キツネ「…御手洗さん、元気出してくれるかな…」ガシッ

キツネは、別の洗剤を手に取った。

キツネ「たまには、違うもので洗ってみるか…」スタスタ

一旦ここまで

おつです
ところで、こちらのssを自分のサイト(アラ虐まとめwikiというところです)まとめてもよろしいでしょうか

>>488
まとめは自由にやって頂いて大丈夫ですよ~



~夜の公園~

アライさん1「ふははー、チビ達!ご飯を探しに行くのだぁ!」ガサガサ

アライちゃん1「なのだー!」ヨチヨチ
アライちゃん2「なのだー!」ヨチヨチ
アライちゃん3「うぅーてんかとゆのだー!」ヨチヨチ
アライちゃん4「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ

毎度おなじみアライさん一家である。
公園とか街中とか、人通りのある地域で、人に見つからず暮らしていけるたくましさは恐ろしい。

アライさんというフレンズは、他フレンズに比べ、足はあまり速い方ではない。

白兵戦闘力も、どちらかといえば弱い方だ。

かのレベル45のアライキング・ボスは、レベル27のインドゾウに、コテンパンにぶちのめされた。

では、アライさんは弱いフレンズなのであろうか?


…違う。
生き残るための、意地汚い執念。
なんでも食い、怪我してもすぐ回復できる生命力。

…サバイバル能力という点において、アライさんは極めて優れたフレンズである。

そして生残能力こそ、自然界の強さ。
故に、好き嫌いに関わらず、認める認めたくないに関わらず…

アライさんは、『非常に強い』フレンズといえるだろう。

アライさん達は、民家の柿の木へ向かった。

アライさん1「ふははー!ここはいつもアライさんが果物を採ってるとこなのだ!」ドタドタ

アライちゃん1「おかーしゃん!あまあまのくだものしゃんないのだぁ!」ヨチヨチ
アライちゃん2「ひとっつもないのりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん3「うゆぅ~!きっとひとしゃんにとられたのりゃぁ!」ヨチヨチ
アライちゃん4「こんなきょあくはゆりゅしておけないのりゃぁ!」ヨチヨチシッポブンブン

アライさん1「なあ!?果物が、木からみんな無くなってるのだぁ!」

この民家の主が、木から柿を収穫したのである。

アライちゃん1~4「「「「とられたのりゃぁ~!」」」」シッポブンブンブンブン

アライさん1「うぬぬ~、独り占めするなんて…!なんて自分勝手な奴なのだ!協調性がないのだぁ!」

自分が育てた作物を自分で収穫して、何が悪いのか。
それをアライさんに言ったとて、理解してもらうことはできないであろう。

アライちゃん1「くだものたべたいのりゃ~! o(><;)三(;><)o」ジタバタ
アライちゃん2「たべたいたべたい~~っ!うゆぅ~!o(。>д<)o」ジタバタ
アライちゃん3「たべゆーっ!たーーべーーーゆーーーーーーーっ!!!(TдT#)ノシ」ジタバタ
アライちゃん4「のりゃあああああんっ!ぴぃぃーーっ!!(≧'皿≦#)」ジタバタ

アライちゃん達は、民家の前でドッタンバッタン大騒ぎしている。

アライさん「うぬぬ…でも人の家に入ると、あいつら群れでアライさん達を虐めてくるらしいのだ…。タイマン張れない臆病者たちなのだぁ…」コスリコスリ

アライさんは、両手の平を擦り合わせながら、どうすべきか逡巡している。

と、そこへ。

『おーーーい!そこのアライさん達ー!お肉食べないのだー?』

別のアライさんの声が聞こえた。

アライさん1「お肉!?」

アライちゃん1「おかーしゃ!いってみゆのだぁ!」ヨチヨチグイグイ
アライちゃん2「おにく!おにく!くだものよりおにく!」ヨチヨチグイグイ
アライちゃん3「にくしゃんしゅきしゅきなのりゃぁ!」グイグイ
アライちゃん4「くんくん、ふんふん!おかーしゃ!あっちからなんかいーにおいすゆのりゃぁ!(≧∀≦)」シッポフリフリフリフリフリフリフリフリ

アライさん1「うぬぬ…でも、分けてくれるなんて…どういうつもりなのだ?」


すると…

焼肉屋アライさん1「お、ここなのだ!」ガサガサ

ショルダーバッグを抱えたアライさんが現れた。

アライさん1「な、なんなのだお前!?」

焼肉屋アライさん1「ふははははー!アライさん達は、食べきれないくらいたくさんのお肉を手に入れたのだ!」

焼肉屋アライさん1「さらに、人間からお肉を焼いて美味しくする道具を奪ったのだぁ!」エヘン

アライちゃん1「いくのりゃー!」ヨチヨチ
アライちゃん2「おっにく♪おっにく♪おっいちーおっにく♪」ヨチヨチ
アライちゃん3「おっにく♪おっにく♪いっぱいおっにく♪」ヨチヨチ
アライちゃん4「うゆぅーたべゆぅー!たぁべぇーゆぅー!」ヨチヨチ

アライさん1「お、お前たち!…待つのだ!」

アライさん1「アライさんも行くのだぁ!」ドタドタ

アライさん1一家は、焼肉屋アライさん1へついていった。

こいつ、もしかして…

お菓死の次は焼肉にするのか?

次第に、肉のいい匂いが近づいてくる。

そして…

バーベキューセット「」ジュウウウウ…

焼肉「」ジュウウウウ

焼肉屋アライさん2「ふははー、たくっさん焼けるのだぁ!たあー!」ジュウウウウ

アライさん2「うおー!早く食べたいのだ~~~~~!」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん5~8「たべたいのりゃ~!」コスリコスリコスリコスリ

アライさん3「じゅるり…ヨダレとまんないのだぁ」ジュルリ

アライさん4「あのメラメラいってる赤い光が怖いけど…お肉が美味しそうなのだぁ!」ジュルリ

バーベキューセットで焼肉をしているアライさんと、その周りに集まっているアライさん達の姿があった。



焼肉屋アライさん1「新しいお客さんが来たのだ!」ドタドタ

アライさん1「うおー、ここなのかぁ!」
アライちゃん1「すごーい!」ヨチヨチ
アライちゃん2「おいしそーなのりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん3「なんかあちゅいのりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん4「あれなにしてゆのりゃ!おにくそのままたべゆのだめなのりゃ?」ヨチヨチ

アライさん1の一家も、焼肉屋アライさん1に引率され、バーベキュー組に合流した。

焼肉屋アライさん3「お客さんもっと連れて来たのだー!」ドタドタ

アライさん5「うおー!うまそーなのだぁ!」ドタドタ

アライさん6「ふははー!アライさんは果物を持ってきてやったのだ!だから多めに寄越すのだ!」ドタドタ ガサガサ

手ぶらのアライさん5と、袋にまだ熟れてないイチジクの実を詰めて持ってきたアライさん6が、バーベキュー会場にやってきた。

焼肉屋アライさん2「さーさー肉がたくさん焼けたのだ!輪になるのだ!1人ずつ配っていくのだぁ!」スッ

焼肉屋アライさん2は、焼肉が乗った皿を差し出す。

焼肉屋アライさん4「ほい!1人ずつ順番なのだー!」スッ

アライさん1「うおー!うまそうなのだぁ!」ジュルリ

焼肉屋アライさん4に、焼肉を差し出されたアライさん1。

アライさん1「お前は食べないのか?」

焼肉屋アライさん4「食べないのだ」

アライさん1「何でなのだ?」

焼肉屋アライさん4「…食いきれないくらい肉が手に入ったのだ。つまりもうお腹いっぱいなのだ」

焼肉屋アライさん4「ほら、後がつかえてるから、さっさと受けとるのだ!チビ達の分も乗ってるのだ」スッ

焼肉「」ホカホカ

アライさん1「食べるのだ!」ガシッ

焼肉を受けとるアライさん1。

こいつらは何処で誰に火の扱い方を学ばせてもらったんですかねぇ

集まったアライさん達は、肉を食べるのに夢中になる。

アライさん1「もぐもぐ…くっちゃくっちゃ…」クッチャクッチャ
アライちゃん1「んもふー!おいちーのだぁ!」クッチャクッチャ
アライちゃん2「はぐ!はふはふ!あちゅいのりゃ!はふはふ!」モグモグ
アライちゃん3「はぐっ!はぐっ!がぶがぶっ!おいちーのりゃ!」クッチャクッチャ
アライちゃん4「ぐっちゃぐっちゃ…むぐむぐ!(((≧'u≦ )))」クッチャクッチャ
アライさん2「うおー!もぐもぐ…こんなに美味しい肉を食べたのは初めてなのだぁ!」モグモグ
アライちゃん5「なんのおにくなのりゃ?」クッチャクッチャ
アライちゃん6「はぐはぐはぐはぐはぐ!!ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ!!」
アライちゃん7「ほっぺたおちゆのりゃぁ!」モッチャモッチャ
アライちゃん8「ほふ!ほふ!うまい!んぅーうまい!のりゃ!がぶがぶっ!」クッチャクッチャ
アライさん4「アライさんにも、お肉の取り方教えるのだぁ!」モグモグ
アライさん5「何の肉なのだ?どうやって獲ったのだ?くちゃくちゃ…」クッチャクッチャ
アライさん6「なんでもいーから食べるのだ~!はぐっはぐっもぐっもぐっ!」ガツガツ

アライさん達は、もう肉のことしか考えていない。

>>505
お菓死ってなんだっけ?

そのため…

アライさん1「のだ!?」ググイッ

首に何かの輪っかを引っかけられるまで、背後から忍び寄る何者かの気配に気付けなかった。

アライさん1「うぅ、人の首になんなのだこれ!アライさんは今美味しいお肉を食べてる最中なのだ!」クルッ

アライさん1は、後ろを振り向こうとする。

>>518
ロッジさん「ハロウィンは過ぎたけどトリックry」

ガイジ共「「「とりっくおあとりーと」」」

ロッジさん「よしあげよう」
隊員「刺激的な豆鉄砲をたくさんやるぜ」

こんな感じの奴な

隊員1「アライディスパッチャー!作動!」カチカチッ

隊員2「作動!」カチカチッ

隊員3「作動!」カチカチッ

なんと、アライさん達の背後に人間が忍び寄っていたのである。

アライさん1「ぎび!」ビグググググググググーーーーン ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウ

アライさん2「ごぼげぇ!」ビグググググググググーーーーン

アライさん3「ひぎゅ!」ビグビグ

アライさん4「おごえぇ!」ビグビグ

アライさん5「ごぶえ!」ギュウウウ ビグビグ

アライさん6「ほぐぐぅ!」ビグビグ


アライさん達は、首に引っかけられたアライディスパッチャーにより、首を強く絞められ、脛椎に6Aの大電流を流された。

アライちゃん1「はぐっ!はぐっ!」クチャクチャ
アライちゃん2「おにく!おかわりなのりゃ!」クチャクチャ

ですよねー
それにしてもロッジアライさん達、アライさんでありながらアラジビ職人としてデビューするとは時代も変わったなぁ

アライちゃん3「のあ?おかーしゃんなにしてゆのりゃ?」モグモグ
アライちゃん4「かんけーないのりゃ!もっとたべゆのりゃ!おかわりぃ!おーーかーーわーーりぃーーっ!」シッポブンブンブンブンブンブン

アライちゃん達は、焼肉に夢中になっている。
なんと、背後で母親が殺されていることにすら気づいていない。

焼肉屋アライさん2「はいなのだ」スッ

焼肉屋アライさん2は、地面に焼肉の乗った皿を置く。

アライちゃん5「おにくなのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチ シッポフリフリ
アライちゃん6「げぇっぷ!おなかいっぱいになってきたのりゃ…」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん7「もっとたべて、からだにおにくつけゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん8「たくしゃんたべて、まtっよになゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ シッポフリフリ

アライちゃん達は、焼肉の乗った皿に群がる。

アライちゃん1~8「「「はぐっ!はぐっ!もぐもぐっ!」」」クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ

アライちゃん達は、一つの皿に群がり、各々好き勝手に肉を食べる。

アライちゃん達は、皿を囲んでぐるりと輪になって並び、焼肉を貪っている。

そう、輪になっている。つまり。

アライちゃん1~8「「「「はぐはぐもぐもぐがつがつぐちゃぐちゃばくばく!!」」」」クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ

隊員5「ディスパァァーーーーッチィーーーーッ!!」カチッ


アライちゃん1~8「「「ぎびびぃ!!」」」ビグーーーーンッ


…アライディスパッチャーの先端の輪を押し当てれば、同時に8匹全員に電流を流すことができた。

アライさん1~5「「「」」」バタッ

親アライさん達が倒れた。
うち数匹は、その場で即糞尿を垂れ流した。

アライちゃん1~4「「「うゆうぅっ…!」」」ビググッ
アライちゃん5~8「「「うぅびゅぅうぅっ…!」」」ビググッ

アライちゃん達は白目を向き、涎を垂らし、尿を漏らした。

漏れた尿は皿の上でアライちゃん達を濡らし、皿に電導率を高めていく。

アライちゃん達は、このままでは死んでしまう!!
この幼い8匹の命が、このままでは失われてしまう…!!!

>幼い8匹の命が失われてしまう


別に良くね?(鼻ほじ)

隊員5「おら死ねぇや!!!」グイイイイイイッ

しかし隊員5は一切容赦せず、小さな小さなアライちゃん達の体へ、生命を奪うほど強い電流を流し続ける。

アライちゃん1~8「「ぎ…………び……」」グッタリ

アライちゃん1~8「」グッタリ

隊員5「…」グイイイイイイッ

アライちゃん達は、動かなくなってからも5分間ほど、電流を流し続けられた。

保健所職員達は、アライさんの死骸をすぐに回収した。

清掃員「…」ザッザッ

そして特殊清掃員が、アライさんの撒き散らした糞を片づける。

そして、アライさん1は…

会長「次の餌をつくるのです」ザクザク

解体され、肉塊となった。

…バーベキューセットの上で焼くためである。

つづく

~夜、森の中~

アライしゃん「ふしゃぁあぁー!おまえなんて、こわくないのだぁ!」コスリコスリ

佐助「グルルルル…」

森の中。
アライしゃんと、イングリッシュ・ポインターの猟犬が対峙している。

アライしゃん「おまえなんて、あらいしゃんのちからがあればらくしょーなのだ!」

佐助「グルルルル…」

アライしゃん「あらいしゃんはすごいんだぞぉ!にほんあしでたてるんだぞぉ!」エヘン

佐助「ガウゥ…」

アライしゃんは、猟犬を全く怖がっていない。
それほど実力に自信があるのだろうか。

アライしゃん「お前を今晩のゴハンにしてやるのだ!たあ~!」ダッ

佐助「ワウウゥ!!」

アライしゃんが、猟犬に飛びかかった。
取っ組み合う気だ。


もしかしたらあのアライしゃん、マジで強いかもしれない。
アライキング・ボスのように、警官隊相手に単騎で無双する実力があるのかもしれない。

そうなったら、佐助が危険だ。

危険な敵は、安全に処理するに限る。

だから、アライしゃんが佐助と取っ組み合う前に…

俺はHK416の銃口をアライしゃんの顔面へ向け、フルオートで連射した。

アライしゃん「ほぐごびぶぎ!!」グシャベシャグシャドバァベグチャァ

佐助「ワウウウゥ!?」ビクゥ

アライしゃんの頭蓋が破裂し、脳漿が飛び散った。

アライしゃん「」ビグンッガグッジタバタビビクンビッタンバッタン

ブラウンP「おやおや…先にやっちゃったか。力比べしようかと思ったんだけどね」

…連射の必要はなかったか。
しかし、あっけないな。
なんでこいつ、佐助に対しあんなイキってたんだろうな?

ブラウンP「そういうとこが可愛いんじゃないか」

…先へ進もう。



しばらく先へ進むと、レーダーに反応が現れた。

どこだ…?
俺は暗視ゴーグルをつけ、あたりを見回す。

すると、森の中に7個ほど、テントがあった。

レーダーの反応は、テントの中を指し示している。

どういうことだ?
あのテントは何だ…盗品か?

ブラウンP「何はともあれ、近づいて開けてみよう」ザッザッ

佐助「ワウ」ノソリノソリ

ああ。進も…待て、みんな。

その木のとこに紐が張ってある。足を引っかけるな。

ブラウンP「む…」ピタッ

佐助「ワウゥ…」

この紐は何だ?罠か?

俺達は、この紐が何かを調べた。

どうやら、この紐に触れると、空き缶同士がぶつかってカランカランと音を鳴らすようになっているらしい。

紐を切っても音が鳴る仕組みのようだ。

つまり…侵入者を知らせるための仕掛けというわけだな。
小賢しい…!

ブラウンP「だが、これで罠じゃないことが分かったな。音を鳴らしても、やつらが逃げるだけってことだ」

そうだな。
よし、この囲いをはさんで、対面になるように陣取ろう。

ブラウンP「わかった」スタスタ

どうやら、紐の仕掛けは、直径20mほどの円を描いているようだ。
そして、その中央あたりにテントが7つある。

俺と佐助は12時の方向から、ブラウンPは6時の方向に陣取る。

もしかしたら、テントの中の奴は、弓矢みたいな飛び道具で武装しているかもしれないな。

ブラウンP「まずは私1人で突入しよう。…野生解放!」ゴウッ

分かった。
逃げそうな奴は、俺が狙撃する。

佐助は…今は、特にやること無しだ。

佐助「クゥーン」

ブラウンP「突入!はぁっ!」ズババッ ダッ

野生解放したブラウンPが、紐を切って囲いの中へ突入した。

空き缶が、カランカランと音を立てる。

テント1~7『…』シーン

奴ら、隠れてやり過ごすつもりか?
俺は、アサルトライフルを構えた。
テントをいつでも撃ち抜けるようにするためだ。

ブラウンP「それは好都合!はぁ!」バリバリィ

ブラウンPが、一つのテントを破った。

「のだぁ!?」
「誰なのだ!?」

破れたテントの中から声がした。

ブラウンP「だぁ!」ズパアァ

テントは完全に破壊された。
中から出てきたのは、3体の生き物だ。


アライしゃん1「な、なんなのだ、おまえ…!?」

アライさん1「なんでアライさん達の居場所が…みんな逃げるのだぁ!」

アライさん親子。
そして…


少女1「お、お母さん!?こいつらお誰なのだ?お客さんじゃないのか!?」キョロキョロ


…人間の少女であった。

な…!?
7~8歳の、人間の少女…いや、女児がテントに入っていた。

人質か!?
いや違う…今あの女児、『お母さん』と言ったぞ。

アライさん1「チビ!みんな!来るのだ!」タタッ

アライしゃん1「のだぁ~!」ヨタヨタ

女児1「悪い人なのか!?逃げるのだぁ!」タタッ

次々と、テントが空いていく。

アライさん2~7「「「狩人なのだぁ!!!」」」タタッ

子アライさん達「「「なのだ~!」」」ウジャウジャウジャ ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

女児2&3「「「お母さん!」」」タタッ

男児「妹たち!逃げるのだぁ!」タタッ

テントから、新たに3人の人間の子供が現れた。
皆ボロっちい服を着ている。

どうやら、テントには合計4人の人間の子供がいたようだ。

まさか…
あの子供達、全員…
アライさんの子供だってのか!?

…バカな。
こんなことが…ッ!

…どうする。どうすればいい。
人間の子供から、親や姉妹を奪うわけにはいかない。

とにかく、本部にいる作戦指揮官に連絡するのが最優先だ!

どうせ奴らは、レーダーの監視下だ。
今逃がしたとして、後でいくらでも拘留するなり何なりできる。

ブラウンP!奴らは一旦逃がすぞ。いいな?

ブラウンP「…」

ブラウンP「…♪」ニッコリ

ブラウンPは、これまでにないほどいい笑顔を浮かべた。

分かってくれたようだな。

こちらハンター。指揮官、えらいことになった。
アライさん共が、人間の子供を…

ブラウンP「ぐるるぅぅぅるぁああああっ!!」バシュウウウゥッ


野生解放の輝きに包まれたブラウンPは、一筋の閃光となり、逃げたアライさん達の方へ飛んでいった。

あまりの早さに、俺は何も反応できなかった。

そして、閃光はアライさん達の間を駆け抜けた。

アライさん1「ぐぶぅ!」ドズゥ

アライさん2「がはぁ!」ブシャァ

アライさん3「ぐぎびぃ!」ドズブゥ

アライさん4「おぐえぇ!」ブヂュゥ

アライさん5「ぶぎゅぐぅ!」ブシャァ

アライさん6「がぶふぅ!」ドズゥ

アライさん7「ちびぃぃ!ごふっ!」ズチャァ

子供アライさん達「「「ぎびゃぁああああっ!!」」」ブグシャァアア

女児1~3&男児「「「「…!!!?」」」」

…一瞬の出来事であった。
アライさん達全員の腹に穴が空いた。

アライさん達は即死せず、痛みに呻きながら倒れ、その場で転げ回った。

女児1「お、お母さん!!みんなっ!!」タタッ

アライさん1「ぎひぃっっ!ぁああああああっ!ぐぎゃぁあああああ!!」ブッシャアアアゴロンゴロン

人間の子供達は、母親と思われるアライさんのもとへ駆け寄った。

女児2「お母さんっ!は、ひ、ち、血が、こんなに!やだ、やなのだぁ!」ビリィ グルグル

アライさん2「おぐぅ…ぇえ…!ち、ちび、だ、だず…げで…ぇ…!」ドバドバ

女児2は、アライさん2の破れた腹へ、自分の服を巻いて止血しようとしている。

女児3「お、お母さん!死なないで!いや、嫌なのだぁ!」グチャグチャ

アライさん3「おぐぅぇえ…!ひ…ぎ…じにだぐ…ない…!」グチャグチャ

女児3は、アライさん3の腹から飛び出した内臓を、必死にアライさん3の腹へ押し込めている。

男児「う、ぁああ…お母さん…!ぁ、ぁぁ…!」ポロポロ

アライさん4「ぐ…ぶ…だ、だれが…だずげで…ぇ…!」

男児は、ただただその場で呆然とし、泣いている。



指揮官『おいハンター!どうした、応答しろ!ハンター!』ザザー

ブラウンP「ハンターさん、無線から指揮官が呼んでるよ。返事はしないのかい?」

てめえええええッッッッ!!!

俺はそこに突っ立っているクソ外道の顔面を、女と思わずにブン殴った。

ブラウンP「っ…」

本気でブン殴ったはずだが、外道畜生は顔色ひとつ変えず、完全ノーダメージであった。


クソ野郎!!!
なんで人間達の親を殺したッッ!!!

ブラウンP「なんで?…おかしな質問だな。君は今、何をしにここへ来ているのか忘れたのか?」

忘れるものか。
野良アライさん殲滅のためだ。

だが、お前…
待つこともできただろう!
様子を見て泳がせとくこともできただろうッ!!

ブラウンP「そうしたら、奴らは仲間へ私達の襲来を教えるかもしれないよ。地面の下や岩の隙間に逃げ込まれたら、手が出せなくなるかもしれないだろう?」

ブラウンP…
俺は会長から、お前のことを…
葛藤と戦っている奴だと聞いた。

ヒトを傷付けたいという欲望を持ちながら、
誰も傷付けたくないという理性を持っていると聞いた。

だが、てめえは今、あの子供達を…
人間の心を傷付けた。
親が目の前で殺されたという、一生消えない傷をつけた!

会長にてめーが言った言葉は、嘘だったのかッ!?

ブラウンP「あのね…。君は人間社会に生きてきて、誰も傷付けたことがないのかい?」

ブラウンP「世の中の会社員…特に管理職の人達は、部下のミスをこっぴどく叱って傷付けることがあるだろう。何故だと思う?」

誤魔化すんじゃねえよ!

ブラウンP「…そうしないと、後でもっと傷付くから、だよ」

ああ…?

ブラウンP「むしろ良いことじゃないか。あの子供達は今まで、アライさんなんかに育てられてきたんだ」

ブラウンP「何を食べさせられてきたんだろうね?虫か?ゴミか?盗んできた生野菜か?…君達の社会では、それは幼児虐待に値するだろう」

ブラウンP「私は今、あの子達をアライさんという害獣…いや、害親から解放してあげたんだ。あの子達が政府に保護されれば、『人間らしい』生活ができるだろう?」

ブラウンP「それともまさか、あの子達を一生、アライさんという害獣に縛り付けておくつもりだったのかな?」


親に害も益もあるか。

ブラウンP「それにもしも、仮に。万が一、『人間の子供を持つアライさんは助ける』という例外を設けたとしよ
う」

ブラウンP「その先に起こるのは、アラ信によるアライさんへの種付けか、あるいはたくさんの幼児の誘拐だ」

ブラウンP「誘拐した赤ん坊を抱き抱えたアライさんが、『この子はアライさんのチビだ』と主張したらどうする?君はそのアライさんを助けるのか?」



もういい。
てめーとは話が噛み合わねえ。
俺は指揮官と話す。





指揮官との話の結果。
こちらに保護スタッフがやってきて、子供達を保護するとのことだった。


子供達は、親アライさんにしがみついて泣いていた。

保護スタッフが子供達を保護する際、子供達は
「お母さんを返すのだ」
「人殺し」
「一生許さないのだ」

などと口走り、大層暴れたそうだ。


…翌日。
俺は夜勤明けの疲れもなんのその。
外道狼を連れて、会長のところへ行った。

~対策本部~

会長「…」

大臣「…」

ブラウンP「…」

…以上が、森で起こった出来事の全てだ。

どう思う。
今この場では、どっちが正しい。

大臣「…タイリク。なんでこんな事したのです」

ブラウンP「だから言ってるじゃないか。これ以上、悲しむ子供達が出ないために…」

大臣「そのへらへたした笑いをやめるのです」

ブラウンP「…」

大臣「建前の話はやめるのです。本音はどうなのですか?」

…大臣。
俺はここから去った方が、話しやすいか?

大臣「…そうなのです」

分かった。俺は帰って寝る。
ブラウンP!

ブラウンP「何かな」

お前の言うことは、もっともらしいとkもある。
論理的に正しいとこがあるのも認める。

…だが。
まともな奴なら、あのアライさん達を殺す直前に、
笑顔を浮かべたりはしない。
苦悩せずに即決できるはずがない。
…違うか?

ブラウンP「…ああ。君の言う通りだ」

どうやら、自分がマトモじゃないって自覚はあるらしいな。

大臣、後は頼む。

大臣「…分かったのです」


そうして、俺は自宅へ戻った。

一旦ここまで

大臣「タイリク。まず最初に、私の立ち位置をハッキリさせておくのです」


大臣「私は、お前の敵には…できるだけ、なりたくないのです。理解者になりたいと思っているのです」

大臣「だからお前も。私には、全て打ち明けてほしいのです。いいですか?」

ブラウンP「…人が良すぎる、あなたは」

大臣「ではまず…。お前は、フレンズから産まれた子供は、多少サンドスターの力が使えるとはいえ、人間と同じとは分かっているのですね?」

ブラウンP「分かってます」

大臣「親アライさん達は、あの子供を…8年近く、育ててきた。分かりかすね」

ブラウンP「はい」

大臣「…アライさんは2年で成体になりますが、人間の2歳児といったらまだ赤ちゃんです。それにアライさんと違い、人間は生まれつき言葉を喋れない」

大臣「あのアライさん達が、未熟児同然の人間の子供を育て、言葉まで教えてきた…。紛れもなく、子供達にとって、あのアライさん達は親だった」

大臣「そして、子供達はアライさんの…親の死を悲しんだ。この意味が分かりますね」

ブラウンP「…あのアライさん達は、人間の子供キチンと育てられるくらいマトモだった…ということだね」

大臣「違うのです。損得勘定の話ではないのです」

大臣「お前が、人間の子供の大事な親を、平気で殺せるようになってしまった…ということです」

ブラウンP「…」

大臣「思えば、最後のアラジビフェスで、麦わら帽子のアライさんを殺したときから…。お前は、なにか一線を超えて、『ふっ切れていた』のです」

ブラウンP「あの子を育てたのは2年前。その時から…最初から、殺すつもりだったよ」

大臣「それでも、お前や他のアシスタントは、あいつに愛着が沸いていたはずなのです。否定できますか?」

ブラウンP「…いや」

大臣「お前が過去に殺してきたアライちゃん達は、結局のところ…その死を悲しむ者はいなかった」

大臣「だけど、麦わら帽子のアライさんが死んだとき、他のアシスタントや会場の皆が悲しんだ」

大臣「あの親アライさんが死んだとき、その子供が悲しんだ」





大臣「お前は、ヒトを肉体的に傷付けなければ…、犯罪さえ犯さなければ…、いくら悲しませてもいいと思っている」





会長「…」

大臣「違いますか?」

ブラウンP「…何でもお見通しだね、大臣は。…その通りですよ」

大臣「…お前は、昔はそんなんじゃなかったのです」

大臣「何があったのです。ふっ切れた切っ掛けは何ですか」

ブラウンP「私は、会長。あなたに薦められて、命乞尾シロウ先生という医師の所へ行ったんだ」

大臣「シロウの所へ!?何故なのです、会長!」

会長「フレンズの肉体や脳なら、あいつが世界で一番…いや二番?ともかく、それくらい詳しいのです」

会長「だから、助けになってやれると思ったのです」

大臣「なんて事を!あいつにココロの診療をさせちゃダメなのです!あいつは人間やフレンズの心を、単なるプログラム程度にしか思ってないのです!」

会長「だからこそ適任なのです」

大臣「何が適任ですか!…話の腰を折って申し訳ないのです。タイリク、続きを」

ブラウンP「そして彼は言った。『この世の医学では健全な状態へ治療できない。無害になりたいなら、心を失うか、力を失うか、選ぶしかない』と」

大臣「心を…失う?」

ブラウンP「そう。ある薬剤を定期的に摂取することで、私は…『喜びや快感を求める欲求』を失う」

ブラウンP「私の殺人欲求は、結局のところ、悦楽を味わうため。だからその薬品こそ、私を無害化するベストな選択だろう」

大臣「…それで…それから…?」

ブラウンP「そう。私はこの作戦が終わったら、喜びや快感を求める欲求を失うつもりだ」

大臣「そ…そんなの…!そんなことしたら、その先、どうやって生きていくつもりなのです?」

ブラウンP「誰も殺さずに生きていくさ」

大臣「嘘なのです。お前の心は死んだも同然なのです」

ブラウンP「…そうですね」

大臣「…まさか、それじゃあ…麦わら帽子や親のアライさんの件は…『ヤケになった』ということですか!?」

ブラウンP「そう。どうせ作戦の後、私の心は死ぬんだ。だから…」

ブラウンP「残りの余生を…、犯罪にならない範囲でセーフティを外して。本当にやりたいことを、自由気ままにやって生きることにしたんだよ」

大臣「…」

会長「…」

大臣「会長」

会長「どうしたのです」

大臣「会長は、タイリクを…。あの男に任せるべきではなかったのです。マトモな、その手の精神科医の人に預けるべきだったのです」

会長「いえ、精神科医が治せるのは、ストレスからくる殺人衝動だけなのです。こいつのようなケースは、治療の成功例がないのです」

会長「シロウに預けなければ、いずれ大量殺人が起こったのです。こうするしかなかったのです」

大臣「…会長、ひとつ聞きたいのです。今回のような…人間の子供がいるアライさんと出会ったケース、会長は想定してなかったのですか?」

会長「?当然想定済みなのです。…前に、そういう例を見たことあるのです」

大臣「だったら!何故前もって、こういうケースの正しい対処法を教えておかなかったのですか!!」

会長「?何故って…何かする必要があるのですか?」

大臣「会長…?」





会長「人間は助け、アライさんは殺す。やることはシンプルなのです。特例でも何でもないのです」





大臣「」

ブラウンP「…会長…?」

会長「というか…私には、なぜタイリクが責められているか分からないのです。結論を先伸ばしにしてどうするのです?」

会長「結局そいつらは、大久野島にも、どこにも行き場所はない…地獄に行くしかないのです」

会長「それにタイリクの言うとおり、『人間の子供を拐う』とか、『人間の子供を作る』とかの逃げ道を作ったら、多くの人が悲しむだけなのです」

会長「ならば早急にディスパッチするのがベストなのです」

大臣「み…」


大臣「ミミちゃんっ…!!」



~サンドスター科学研究所~

大臣「…」

パーク管理人「…」

理科の先生「…」

大臣「…こっちは、もう…タイリクと会長が…ヤバいのです…」

大臣「特にヤバいのは会長の方なのです。タイリクは自覚がありますが、ミミちゃんには自覚すらないのです」

大臣「もしかしたら、ミミちゃんはこのままでは…、フレンズの赤ちゃんを襲うかもしれないのです」

理科の先生「…」

パーク管理人「こっちは…ヤブノウサギがヤバい」

パーク管理人「あいつ、なんというか…どんどん繁殖欲がエスカレートしてる。いつか逆けもシコしかねん」

大臣「逆けもシコ?」

パーク管理人「
逆に
けものが
悶々とした疼きを
鎮めるための
行為
の略だ」

大臣「…ネーミングがイマイチなのです」

パーク管理人「お前じゃい!!!」

理科の先生「…他の肉食獣フレンズの様子はいかがですか?」

大臣「他のやつらは平気そうなのです」

パーク管理人「うちには…、草食動物のフレンズしかいないから分からん。きっと肉食獣のフレンズが来たら、怯えるだろうな」

理科の先生「かつての旧ジャパリパークでは…」

理科の先生「肉食フレンズも草食フレンズも、互いを襲うことも逃げることもなく…。繁殖欲に悶々とすることもなく、仲良くしていました。まるで魔法ですね」

理科の先生「しかし、先程挙げた3名は…、どうやら魔法が解けつつあるようです」

大臣「…どうしてなのです?」

理科の先生「ヤブノウサギさんについては分かりませんが、残りの2名については、だいたい想像がつきます」

理科の先生「アラジビに手を出し…『フレンズの肉は美味い』と知ってしまったから。封じ込められていた野生の本能が、呼び覚まされてしまったのでしょう」

大臣「…」

パーク管理人「…アラジビか。あんな変なもん食いやがって…」

理科の先生「フレンズは、フレンズを食べるのを嫌う。何故か?簡単です。『フレンズの肉が美味だと知ってはならないため』です」

大臣「しかし、では何故、旧ジャパリパークでは、フレンズ達は本能を抑えて生きていられたのです?」

パーク管理人「…今の社会に無くて、旧ジャパリパークにあったもの…。というと、まさか、アレか」

理科の先生「そう。旧ジャパリパークのフレンズ達は、ある…今では精製技術が失われた薬品を、食事と共に摂取していたからです」

大臣「…まさか」

理科の先生「そう。今の社会に出回っている、見た目と味を再現しただけのお菓子ではない…」

理科の先生「真のジャパリまんです」

大臣「っ…」

パーク管理人「ボス達め、黙ってたのか…!」

理科の先生「ジャパリまんは、獣の本能を抑えるための薬品、ジャパリミンを経口摂取させるための食糧…というわけです」

大臣「…つまり、そのジャパリミン…という薬品があれば…」

理科の先生「先程のご三方を、救うことができる…かもしれません」

パーク管理人「どうにかならないのか!?技術の文献は残ってないのか!?」

理科の先生「ロストテクノロジーとなっています。旧ジャパリパークの廃工場には、汚染が酷くて行けない以上…」

理科の先生「車輪の再発明をするしかないですね」

大臣「そういうことは…誰もやってないのですか?」

理科の先生「いえ。やっている者が、一人だけいます」

パーク管理人「何者だそいつは!?」

理科の先生「我々がよく知る人物…。私が敬愛する恩師」

理科の先生「…教授です」

大臣「…!」

パーク管理人「…あいつか…!なんか、やってくれそうな気がするな」

理科の先生「教授は今も、頑張って開発に取り組んでいますよ。生命維持装置に繋がれながら…」

理科の先生「幸いにも大臣。あなたはアラジビを食べておきながら、症状はまだ進んでいないようですね」

大臣「…いえ。アライさんを躊躇なく食えるようになった時点で、既に手遅れかもしれないのです」

パーク管理人「有り得るな…」

大臣「…教授、頼むのです…」

つづく

パーク管理人「しかし、いくらロストテクノロジーとはいえ…、一度人間が作ったものだろう?あいつなら簡単なんじゃないか?」

理科の先生「いいえ…。先程車輪の再発明と言いましたが、その表現はいささか不適切でしたね」

理科の先生「なにせ、ジャパリミンを人工的に精製することに成功した者は、未だかつていないのですから」

大臣「…!?どういうことなのです!?」

理科の先生「天然資源なのですよ…ジャパリミンは」

パーク管理人&大臣「「!?」」

パーク管理人「人が作ったもんじゃないのか…!?」

理科の先生「その昔、旧ジャパリパークは、動物達を集めたサファリパークでした」

理科の先生「しかしそこへ隕石が落下し、落下跡へ火山ができ、サンドスターが噴出し…、それを浴びた動物が不適切になったと聞きます」

理科の先生「それと同時期に…、火山の周辺に、いくつもの泉が湧きました。フレンズ達は、泉の水を好んで飲んでいたそうです」

パーク管理人「…つまり、それが…!」

理科の先生「その泉に含まれる成分を抽出したのが、ジャパリミンということです」

大臣「…」

>>765
訂正

×
理科の先生「しかしそこへ隕石が落下し、落下跡へ火山ができ、サンドスターが噴出し…、それを浴びた動物が不適切になったと聞きます」


理科の先生「しかしそこへ隕石が落下し、落下跡へ火山ができ、サンドスターが噴出し…、それを浴びた動物がフレンズになったと聞きます」

大臣「…我々のいたジャパリパークには、そんな泉は無かったのです」

理科の先生「そう。ある時、火山の異常噴火の影響か…泉が次第に干上がり始めたのです」

理科の先生「このままでは、やがてフレンズ達は獣の本能を抑えられなくなる…そう考えた人間の技術者達は、ラッキービーストと共に、泉の源泉を汲み上げ、ジャパリミンを抽出する工場を作りました」

パーク管理人「…その工場が、ジャパリまん工場か…!」

理科の先生「その通りです」

大臣「…」

理科の先生「おそらく今でも、旧ジャパリパークの地下水にはジャパリミンが豊潤に含まれていることでしょう」

パーク管理人「…だが、取りに行くのは無理そうだな。旧ジャパリパークには、生物どころか機械すら近寄れない…」

大臣「…つまり教授は、サンプルもなしに、ゼロからジャパリミンを合成しようとしているのですか!?」

理科の先生「…そういうことです。過去の技術者達はジャパリミンの化学式の解析を試みましたが、アレはどうも単純な化学物質ではないようです」

理科の先生「まるでタンパク質のような、複雑な構造をしており…、もはやウイルスに近いといっていいでしょう」

大臣「…」

パーク管理人「…ちょっと待て」

理科の先生「どうしました?」

パーク管理人「まあ、なんだ。…ウイルス並の複雑な物質であるジャパリミンが、泉から湧いてきたという話…事実なら、信じるよ」

パーク管理人「だがそれは『何故』だ?」

理科の先生「…残念ながら、隕石の落下がどのように火山形成に作用し、泉の生成に関わったか、因果関係は解明されて…」

パーク管理人「そういう話じゃない。都合が良すぎるだろッ!」

パーク管理人「フレンズの獣の本能を抑えて、ヒトと共生できるようにする、魔法のお薬…。そんなモンが、『なぜ』フレンズの出現と同時に突然湧いてきたんだ!?」

パーク管理人「偶然にしては…出来すぎちゃいないかッ!?」

理科の先生「では、質問に質問で返して申し訳ないですが…。この地球は、『なぜ』生き物が暮らすのにこんなに理想的な環境が整っているのでしょうか?」

パーク管理人「むむ…!?」

理科の先生「原始生命たる植物プランクトンの働きがあったとはいえ…、酸素、窒素、その他の理想的な大気組成バランスが整っており」

理科の先生「海洋は、生物が生存可能な温度と成分の海水で満たされている」

理科の先生「さらに太陽があり、自転によって気温が1日周期でリセットされる。生物が生存可能な気温に常に保たれている」

理科の先生「これほどの理想的な環境の整った惑星は、数多くの天体を観測しても、地球以外存在していない」

理科の先生「さらに、未だ発生プロセスが全く解明されていない、『生命』が、この地球に根付き、生存し続けている…」

理科の先生「それが『何故』か。…答えられますか?」

大臣「…偶然に偶然が重なったから、としか…言えないのです」

パーク管理人「ああ。…そうとしか言えん」

理科の先生「…あなたが聞いた『何故?』とは、そういうレベルの話になるのですよ」

パーク管理人「…つまり、考えるだけ無駄ってことか」

理科の先生「無駄とは言えません…。かつて、その『何故?』という疑問に挑戦した男がいました」

パーク管理人「…何者だ?」

大臣「あのホラ吹き男…ですね?」

理科の先生「そう。かつて我々とともにサンドスター科学の研究を行っていた男」

理科の先生「…チヘドロー氏ですよ」

パーク管理人「MCチヘドロー!?あいつが!?に…似合わねえ…」

大臣「それで、どうなったのですか?」

理科の先生「長い思索の果てに…、『アホらしくなったからやめる』と言い、解明をやめました」

パーク管理人「諦めたってことか。そりゃそーだ」

理科の先生「もしかしたら、彼は…思索の果てに、私や教授ですら気付いていない『何か』に到達したのかもしれませんね」

大臣「買いかぶりすぎなのです。あいつは科学実験と称してアライさんを拷問して遊んでただけのプッツンなのです」

理科の先生「…その評価が一般的なようですね…」

大臣「…まあ、そんな話はいいのです。ようは、ジャパリミンが手に入れば、その過程は問わないのです」

理科の先生「かつてアライさんが大量発生した際、日本列島でも火山から噴火が起き、サンドスターが噴出されました」

理科の先生「その周辺の地下水の成分を、数年前に調査しましたが…、ジャパリミンはありませんでした」

大臣「…やはり、作るしかなさそうなのです」

パーク管理人「そうだ。…もう一つ、聞いておきたいことがあった」

理科の先生「何でしょう?」

パーク管理人「教授が今、ジャパリミンを合成しようとしている。そりゃ素晴らしいことだ。それがあれば、フレンズ達は大助かりだろうよ」

パーク管理人「だが、とうの本人は…、一体、『何のために』ジャパリミンを作ろうとしてる?」

大臣「…!」

理科の先生「重要なのですか?」

パーク管理人「物凄く重要だ。教えてくれ。教授は、ジャパリミンを作って…、何を為そうとしてる!?」

理科の先生「…教授が言うには…」









理科の先生「…『フレンズ達みんなが、人と仲良く暮らせるようにするため』…と言っていました」




パーク管理人「…」

大臣「…」

パーク管理人「…ヤバいな」

大臣「…ヤバいのです」

パーク管理人「ものすごく、マズいな」

大臣「ものすごく、マズいのです」

理科の先生「…?」

理科の先生「…?何かマズいのでしょうか?」

大臣「…マズいなんてもんじゃないのです…」

パーク管理人「…どうする?」

大臣「どうするもこうするもないのです。我々は…私と会長は、『絶対に味方を裏切らない』『不正は絶対にしない』という方針を揺るがすわけにはいかないのです」

パーク管理人「…つまりは、なるべく早く作ってもらうしかないわけか」

大臣「それか…教授の心の強さに、賭けるしかないのです」

パーク管理人「心の強さか…。大丈夫かな」

理科の先生「…そういえば昨日、生体実験の成果を教授へ報告したときのことですが…」

大臣「…結論だけ言うのです」

理科の先生「…分かりました。結論だけ言うと、彼女はまた泣きながらゲロを吐きました」

パーク管理人「お前もうあいつを虐めんなやッ!!!」

理科の先生「虐めるだなんて、そんなつもりは…」

大臣「…この分だと、後者には期待できそうにないのですね…」

一旦ここまで



~夜の森、テントの中~

女児「…」

アライさん1「ふははー、チビ!お前が畑の人間の気を引いててくれたおかげで、たくさん野菜がとれたのだぁ!」ギッシリ

女児「…うん…お母さんに褒められて嬉しいのだ…」

アライさん1「フレンズのチビ達は、人間と会っただけで捕まってしまうのだ。でもお前は人間だから、人間と話してても捕まらないのだ!」ナデナデ

女児「…」

アライさん1「お前を苦労して育てた甲斐があったのだ。チビ、お前はアライさんの自慢の娘なのだ!」ナデナデ

女児「…お母さん」

アライさん1「何なのだ?」

女児「…野菜をお母さんが収穫したのに気付いたときの、畑の人の顔…すごく悲しそうだったのだ」

アライさん1「先に取られたからなのだ!早い者勝ちなのだ!」

女児「お母さん…。あの野菜は、畑の人は育てたって言ってたのだ」

アライさん1「嘘なのだ!野菜が人間に作れるわけないのだ!あれは森の中の木の実と一緒なのだ!」

女児「…」

アライさん1「チビは、アライさんの言うことじゃなく、畑のアライさん殺しの言うことを信じるのか?」

女児「…お母さんのことを信じるのだ」ダキッ スリスリ

アライさん「ふはははははー!お前は可愛い奴なのだぁ!お前を産んで良かったのだぁ!」ナデナデ

女児「…あたしも、お母さんがお母さんで良かったのだ。大好きなのだ」ギューッ

アライさん「アライさんも、チビの中でお前が一番大好きなのだ!…さ、一緒に野菜食べるのだ」スッ

女児「なのだ」スッ

テントの中で、畑から盗んできたトウモロコシ(生)を食べようとする、アライさんと女児。

そのとき…


『カランカランカラン…』

女児「…!」ビクッ

アライさん「何なのだ!?獣か…もしかして狩人なのか!?」

アライさんは、耳を澄ます。

アライさん「…人間なのだ」

女児「お客さんなのか?今日はどうするのだ、あたしとお母さん、どっちが相手を…」

アライさん「違う、合図の鈴がない…!狩人なのだ!しかもいっぱい来たのだ!」

女児「そんな!わ、悪い奴なのか?」

アライさん「悪い奴に決まってるのだ!チビ、逃げるのだ!」ガサガサ

テントを開けるアライさん。

アライさん「チビ!はぐれちゃ駄目なのだ!」ギュッ

女児「…絶対逃げ切るのだ!」ギュッ

手をつなぐ一匹と一人。

アライさん&女児「「たあ~!」」バッ

テントの外へ飛び出し、逃げるアライさん親子。

隊員1「出てきたぞ!」スタタタ

隊員2「アライさん…人間の女の子を連れてるぞ!」タタッ

隊員3「か…構わず殺す…んだよな…」タタッ

隊員達は、アライさんに銃を向けて追跡する。

アライさん「わっせ!わっせ!」タタッ

女児「ひぃ、はぁ、つ、つかれたのだ…!」ヒィヒィ

アライさん「諦めちゃ駄目なのだ!」タタッ

女児「のあっ!」ガッ

アライさん「チビ!」

木の根っこにつまずいて転ぶ女児。

女児「うぅ…痛いのだぁ…!」ズキズキ

アライさん「くっ…しっかり掴まってるのだ!」ヒョイ

女児をおんぶするアライさん。

アライさん「わっせ!わっせ!…お前、ずっと前におんぶした時より重くなったのだ」ドタドタ

女児「うぅ…お母さん…」ギューッ

アライさんのスピードは、娘を背負ったことで遅くなった。

隊員1~3「「「…」」」タタッ

隊員達は、アライさんとの距離を詰めていく。

隊員1「おら害獣!娘を置いて逃げろよ!そうすれば軽くなるぞ!」タタッ

隊員2「俺らから逃げ切れるかもなぁ!」タタッ

女児「お、お母さん!あたしを置いて逃げるのだ!」パッ

女児はアライさんから手を離す。
しかしアライさんは女児の脚を抱えたままだ。

アライさん「ぜぇ、はぁ、ち、チビは…チビは…!殺させないのだぁ…!はぁ、はぁっ…!」タタッ

隊員3「分かったぞてめぇ!子供を盾にすれば、撃たれないと思ってるな!?」ジャキッ

隊員1「なんてクズだ!やっぱりアライさんは頭アライさんだな!」ジャキッ

隊員2「こんな奴はディスパッチしなきゃ!アライディスパッチャーで仕留めてやる!」ジャキッ

隊員1~3は、近接武器であるアライディスパッチャーを構えた。

アライさん「来るな…!来るなぁ!来るななのだぁ!」ヨタヨタ…

隊員達は、アライさんに追い付いた。

隊員1「くらえ!アライディスパッチャー!」グイイ

アライさん「ぎびぃっ!」ビグゥ

隊員1のアライディスパッチャーは、アライさんの足首に押し付けられた。

アライさん「のだぁっ!」ドサァ

女児「あうっ!」ドサァ

一匹と一人は、その場で転倒した。

隊員1「…追い付いたぜ害獣!」ハァハァ

隊員2「く…駆除して…やる…!」ハァハァ

隊員3「…あ、アライさんなんかに育てられた、可哀想な子供を…救うんだ!」ハァハァ

アライさん「ひ、ひぃ…!や、やめる、のだ…!た、たすけ…」ギューッ

女児「に、人間さん…!あたし達を、殺さないで…!」ブルブル ギューッ

隊員1「くっ…」

隊員2「…っ」

隊員3「嬢ちゃん、どけ…」

女児「お母さん!お母さんっ!」ギューッ

アライさん「チビぃぃ!」ギューッ

隊員達は、物理的に見れば、アライさんをこの場ですぐに殺せるだろう。

だが、隊員達は人間だ。

ゴミパンダヴィランこと害獣アライさんを殺すことに今更抵抗はないが…

幼い子供の目の前で、親を殺す。
そんな残酷なことは、たとえ部隊命令であっても…
躊躇してしまっていた。

隊員1「…おい、アライさん。その子供を離せ。そうすれば、お前だけは見逃してやるぞ」

隊員2「…!そ、そうだ!お前の命だけは助けてやるぞ、アライさん!」

隊員3「ああ…!死にたくないだろ?言うとおりにしろ!娘を置いて逃げろよ!」

勿論、隊員達にアライさんを助ける気などない。
それに、別に女児を離そうが離すまいが、首に輪をひっかければディスパッチできるのである。
そのため、子供を離させる必要すらない。

隊員達がこの無駄な問答をする理由…
それは、アライさんが娘を置いて逃げる姿を見るためである。

実の娘を置いてさっさと逃げる、絵に描いたような悪役。
そんな姿を見れば、隊員達にも殺す勇気が湧くであろう。

女児「お、お母さん…」

アライさん「う、嘘なのだ…!そうやって、チビを殺すつもりなのだ…!」ギューッ

だがアライさんは、頑なに女児をかばう。

隊員1「ひ…卑劣だな!そ、そうやって、善人ぶってれば、殺されないと思ってんだろ!」ハァハァ

隊員2「頭アライさんの癖に…狡いんだよ!殺してやる…!」ハァハァ

隊員3「やっぱりアライさんは最悪のクソ害獣だ…!殺さなきゃ…!」ハァハァ

隊員達は、口々に『殺す』と言う。
自分を奮い立たせ、正しいことを為すために。

だが。
隊員達は、良心の呵責が邪魔して動けないでいた。

女児「やめるのだ!お母さんは、大好きないいお母さんなのだぁ!」ギューッ

アライさん「ち、チビ…!」

女児「なんでお母さんが、お前達に殺されなきゃいけないのだ!」

隊員1「害獣だから…だよ!」

女児「がいじゅう?な…何なのだ?どういう意味なのだ?」キョトン

隊員2「害のある獣。つまり、根っからの悪党…悪い奴だって事だよ!」

女児「害なんかないのだ!お母さんは、あたしが小さい頃に木から落ちて怪我したり、頭が熱くなってくらくらしたとき、ずっと傍にいてくれたのだ!」ウルウル

女児「お母さんの分の食べ物も、全部あたしにくれたのだ!おっ…お母さんは…いいお母さんなのだ!」グスングスン

アライさん「っ…」

女児の言葉の真偽は不明である。
だが、嘘だと思わずにはいられないであろう。

隊員1「そ!…そんな事、あるわけないだろ!自己中なアライさんに!」ゼェハァ

隊員2「し、仕込みだ!こういうときのために、子供に嘘の台詞を仕込んでんだ!」ハァハァ

隊員3「大体その食べ物だって、畑から盗んだんだろ!?」ゼェハァ

隊員達は、いつまでこんな不毛な問答を続けるのであろうか。



「ワンワン!ワン!」

猟犬の声が聞こえた。

ハンター「…どうしたんだ」スタスタ

佐助「グルルル」ノソリノソリ

ハンターと佐助がやって来た。

隊員1「は、ハンター!」ハァハァ

隊員2「お、親子だ。人間の娘を持ったアライさんだ」ゼェハァ

隊員3「っ…や、やっぱ、殺さなきゃ…だよな」ハァハァ

ハンター「…」ザッザッ

ハンターは、アライさん達へ歩み寄る。

アライさん「くっ…!逃げるのだ、チビ!」グイッ タタッ

女児「お母さん!」タタッ

しばらく休んでスタミナが回復してきたのであろうか。
アライさんと女児は、再び走って逃げる。

ハンター「佐助!」

佐助「グルァアアウ!」バッ

佐助はアライさんを追いかけた。
そのスピードは、アライさんよりずっと速い。

佐助「ガルウゥ!」ガバッ

アライさん「のあっ!」ドサァ

女児「!…お母さん!」

猟犬は、アライさんを背後から押し倒した。

佐助「ガウウウゥ!」ガブウゥ

アライさん「ぐぎいいいぃい!」ジタバタ

佐助は、アライさんの首に噛みつき、地面に押し付ける。

強い顎が頸を締め付け、牙が脈を圧迫する。

いつものような、臓物をぶちまけて遊ぶ派手な狩りではない。
猟犬本来の狩りの仕方だ。

佐助「フゥーッフゥーッ」ボギメギギ

アライさん「お…ごぇっ…」

女児「!…うぅー!お母さんを離せぇ!」シャキィン

ナイフを取り出した女児。
誰に与えられたものであろうか。

女児「たあ~!」ダッ

ナイフを構え、女児は佐助に突進する。

ハンター「…すまない」ガシッグイイッ

女児「あうっ!?」ドサァ

女児はハンターによって、地面へ組伏せられる。
ナイフも素早く奪われたようだ。

佐助「フゥーッ!フゥーッ!」ガブゥゥミキミキイィ

アライさん「が…ふ…だ…ひゅ…げ…でっ…」ブルブル

女児「嫌ぁあああああ!嫌なのだあああああっ!お母さんを食べないでえええええっ!!あたしを食べていいからあああっ!」ジタバタ

ハンター「っ…」

ハンターの顔はひきつり、脂汗をかいている。

アライさん「ち…び…」ブルブル

女児「はなせ!はなせええええっ!ぁああああ!お母さん!お母さああああああんっ!殺しちゃ駄目なのだああ!」ジタバタジタバタ

ハンター「っ…」ブルブル

ハンターも震えている。
この人間の少女を産んだ紛れもない母親を、たった今、自分は殺そうとしている。

それがどれだけ恐ろしく、残酷な行為であるか、分かっているのだろう。

女児「嫌…やめて…本当に…やめて…ください…なのだ…」ブルブル

女児「お母さんには…畑の野菜、盗まないように、ちゃんと言うのだ…!」ブルブル

女児「悪いことしたなら、ちゃんと謝るのだ…!だから、お願い、なのだ…!」

女児「あたしの、大事な、お母さんを…助けて…なのだ…!殺さないで…!お願いします、なのだぁ…」ブルブル

ハンター「っ…!く、ぅ…!ッ…!」ブルブル

ハンター「…っ!佐助ぇええええッッ!!!」

ハンター「はぁ、はぁっ…!く、くそっ…!畜生…くそったれっ…!」ブルブル


ハンター「……『仕留めろ』ぉォオオオオッ!!!」

女児「駄目ええええええええええええええええっ!!!」

ハンターは、猟犬へ非情な命令を下した。


佐助「バウガウウゥゥゥッ!!」バグンバリブヂィィィッ

アライさん「がばっ…」ブッシャァアアアアアッ

佐助は、対アライさんの場合にのみ発揮できる、強大なパワーを発揮した。

アライさんの首の後ろ側が噛み千切られ、猟犬は脛椎の骨を皮膚や筋肉ごと引きちぎった。

女児「ああ…ぁああああああっ!お母さん!お母さああああああんっ!」タタッ

ハンターから解放された女児は、母親のところへ駆け寄る。

ハンター「…はぁ、はぁ…指揮官。子供を…保護する。人員をこの場所へ派遣してくれ」ゼェハァ

ハンターは具合が悪そうだ。

佐助「グアウゥ」モグモグ

佐助は、アライさんから引きちぎった肉を食べている。

アライさん「」ビグゥビグンビグンビグンビグンジタバタジタバタビビグンビッタンバッタンビッタンバッタン

女児「お母さん!?お母さん!動けるのだ!お母さんっ!返事するのだぁ、お母さんっ!」ユサユサ

女児は、ゴキガイジムーヴする母親を揺さぶった。

ハンター「…以上だ」ピッ

電話を切ったハンターは、うなだれていた。
精神的に大きなダメージを負ったのであろう。

ちなみにハンターが持ってるのは電話ではなく無線機である。

軍事行動中にいちいちダイヤルアップなどしていられまい。

ハンター「…はぁ、はぁ…」ゼェハァ

隊員1「…ハンター…」

隊員2「…すまない。本来なら、俺らがやるべきだった…」

ハンター「…こんな事は、人間の所業じゃねえ。鬼畜外道のやることだ」ハァハァ

隊員3「…」

ハンター「…だが、俺達は正義のヒーローじゃねえ。俺達はここへ勧善懲悪のヒーローショーをやりに来たんじゃねえ」ハァハァ

ハンター「鬼畜外道になり下がって…、自然に生きる生き物を、生存競争のために、殺しに来たんだ。違うか」ハァハァ

隊員1「…そうだったな…」

女児「お母さん!ぁああああああああっ!お母さあああああんっ!!」ビエエエエエエン

アライさん「」グッタリ

アライさんのゴキガイジムーヴはもう止まったようだ。
森の中で人間の女児を7~8年育て続けた母親は、物言わぬ死体となったのである。

ハンター「…」

女児「なんでっ…ひぐっ…お母さん、お母さんっ…!」グスングスン

ハンター「…」

ハンターは、女児に声をかけなかった。

隊員1「…ここは俺達に任せてくれ。この子の保護班への引き渡しはこっちでやる。ハンターは先へ行ってくれ」

隊員2「…きっと俺達3人より、お前と猟犬の方がたくさんアライさんを殺せるはずだ」

ハンター「…分かった。行くぞ佐助」スタスタ

佐助「ワオゥン」ザッザッ

ハンターと佐助は、さらに先へ進んだ。



この日の作戦は終わった。
帰宅する自然地域・夜班。

佐助「…」

ハンター「…」

ブラウンP「…いつになく暗いね。どうしたんだ」ヒョイ

佐助「ワウゥ!?」

ブラウンPは、佐助を抱っこする。
イングリッシュ・ポインターの大型犬は、抱っこして可愛がるような動物ではないはずだが。

ハンター「…こないだは、殴って悪かった」

ブラウンP「…そんなことを気にしていたの?」

ハンター「…俺もクソ外道に堕ちたってことだよ。俺も…人間の子供から、親の命を奪った」

ブラウンP「だけど君は、心を痛めているだろう」

ハンター「…だから何だ」

ブラウンP「もしも私のように、人間の親アライさんを殺しても、心を痛めない人格だったら良かったとは、思わない?」

ハンター「…お断りだ。自分の罪を自覚もできないなんて、願い下げだ」

ブラウンP「やはり…君はまともな人間だ。結論を先延ばしにして事態を悪化させる偽善者や、私のような者とは違う」

ハンター「…」

ブラウンP「…君は、それでいい」

ハンター「…ああ。…これでいい」

ブラウンP「…ずっと昔、人間達は戦争をした」

ブラウンP「数多くの兵士が殺し合った。数多くの子供たちが、親を失った」

ブラウンP「…今回も同じことだよ。かつて人間がやったことだ」

ハンター「…誤魔化さなくていい。俺は親殺しだ」

ブラウンP「…」

オマケ

~森の中の巣穴、昼~

アライさん2「アライさんのチビは世界一可愛いのだぁ!」スリスリ

アライちゃん1「なのだー」スリスリ
アライちゃん2「おかーしゃんしゅきしゅきなのりゃ」スリスリ

ザッザッザッ

アライさん2「!人間が来たのだ!逃げるのだ!」タタッ

アライちゃん1「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ

隊員4「見つけたぞ!アライさんだ!」

隊員5「殺せェ!」ジャキッ

アライさん「うぅっ近寄ってきたのだぁ」ゼェハァ

アライちゃん1「ぴぃ、ぴぃ…!」ヨチヨチ
アライちゃん2「もうはしれないのりゃぁ!ぜぇはぁ…」ヨチヨチ

アライさん「くっ…」ガシィ ギューッ

アライさんは、愛する我が子を抱き抱えた。

アライちゃん1「おかーしゃん!」ギューッ
アライちゃん2「そのままにげゆのりゃ!おかーしゃんたくしーなのりゃ!」スリスリスリスリ

隊員4「追い詰めたぞ!」ジャキッ

隊員5「ブッ殺してやる!」ジャキッ

アライさん「うっ…来たのだ」ピタッ

アライちゃん1「おかーしゃん!たちどまっちゃだめなのりゃぁ!」ペチペチ

アライちゃん2「ぴいいぃぃっ!こあいのりゃ!このままじゃあらいしゃんたちのききなのりゃぁ!」グイイッ

アライさん「待つのだぁ!人間達!」ハァハァ

アライさん「食べるならチビ達をやるのだぁ!たあ~!」ポーイポーイ

アライちゃん1「のあああああああ!?」ヒューン

アライちゃん2「ぴいいぃぃっ!?」ヒューン

アライちゃん達は、隊員4&5の方へ投げられた。

隊員4「クレー射撃か!おもしれぇ!くたばれ!」バァン

アライちゃん1「じびぐぢぇぇっ!」ブグッシャァア

アライちゃん1は胴体に弾丸をくらい、まっぷたつになった。

隊員5「こっちも!」バァン

アライちゃん2「のびゃっ!」ベチィ

アライちゃん2は、地面へ落下した。
弾は外れたようだ。

アライちゃん2「ぴいいぃぃっ!にげゆのりゃあああっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

姉が殺されたのを見て、必死のヨチヨチ走りをするアライちゃん2。

しかし…

隊員5「捕まえたぜ!」ガシィ

アライちゃん2「ぴぎぃいいいっ!しっぽいぢゃぃいいいっ!はなぢでえっ!」ブラーン ジタバタジタバタ

アライちゃん2は、尻尾を握られてぶら下げられた。

隊員5「帰してやるぜ、母親のとこに!」ブンッ

アライちゃん2「ふぎぃいいいいーっ!」ビューンッ

再び投げられ、宙を舞うアライちゃん2。

アライさん2「はっはっはー!チビ達はまた産んで…ぎびぃ!」ドガッ

アライちゃん2「ぴぃっ!」ガァン

投げられたアライちゃん2は、母親にぶつかる。

アライちゃん2「お、おかーしゃん!さっきなんであたいしゃんをなげたのりゃぁ!しんじゃうとこだったのりゃぁ!」ヨチヨチヨチヨチ

アライさん2「う、うるさいのだ!お前はまた産んでやるから、身代わりになるのだ!」ドタドタ

アライちゃん2「うゆぅ~、しかえしなのりゃ!」ガシッ

アライさん2「のあ!?足を離すのだぁ!」ドタドタ

アライちゃん2「こんどはあらいしゃんが、おかーしゃんをなげてやゆのりゃぁ!」グイイ

アライさん2「な、なにっ…!?」

アライちゃん2「ふんーーーーーーーーーっ!!!ふんーーーーーーーーーっ!!!」グイイイイッ

アライさん2「…」

アライちゃん2は、アライさん2を投げ飛ばそうとして必死で踏ん張る。

アライちゃん2「ぜぇはぁ、なげれないのりゃぁ!」ハァハァ

アライさん2「お母さんを身代わりにしようとするなんて…許せないのだぁ!」ガシッ

アライちゃん2「ぴぃ!」

アライさん2「もう一回投げてやるのだ!」ブンッ

アライちゃん2「はびゃぁああああ!」ビューンッ

三度宙を舞うアライちゃん2。

アライちゃん2「もういやなのりゃああああ!」ビューンッ

隊員5「クレー射撃か!OK!ファイア!」ズドォン

アライちゃん2「うぐべぇ!」ドブチャァ

アライちゃん2は内臓を撒き散らし、派手に死んだ。

隊員4「畑を荒らす害獣め、駆除してやる!」ジャキッ

アライさん2「は、畑!?あ、あれはチビを育てるためなのだ!アライさんは悪くないのだ!」アセアセ

アライさん2「ごめんなさいなのだ、でもチビはもう死んだのだ!だから、アライさんのことは許すのだぁ!」

隊員4「許すかボゲエエエ!」ズダダダダダダ

隊員5「許すかボゲエエエ!」ズダダダダダダ

アライさん2「ごびゃう!?」グチャァア

アライさん2は蜂の巣になった。

つづく

…冬。

それはクリスマスケーキのために、ビニールハウス栽培される苺が収穫時期となる季節。

このビニールハウスの苺畑でも、ちょうど赤く実った苺が…

ボロボロの苗「」グチャァア

食い荒らされた苺の破片「」グチャァア

…これはどうしたことであろうか?
ビニールハウスの中はまるで地獄絵図であった。

アライちゃん1「なのだー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「(((≧'ω(≦ )))」モグモグモグモグモグモグモグモグ
アライちゃん3「くっちゃくっちゃ!あかいちゅぶちゅぶおいちぃーのりゃぁ!」クッチャクッチャ
アライちゃん4「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん5「おかーしゃ!このあかいきのみおっきーーぃのりゃぁ!」グイグイ ブヂイィ
親アライさん「うおぉー!おっきいのだぁ!もぐもぐ…。チビ達、たくさん食べて大きくなるのだ!はぐはぐっ…」クッチャクッチャ
アライちゃん6「はぐっ!はぐっ!もぐもぐっ!」クッチャクッチャ
アライちゃん7「なのだーー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん8「うゆぅ~~!あかいちゅぶちゅぶとどかないのりゃぁ~!もっとおーきくなりたいのりゃぁ!≧д≦;」ピョンピョン
アライちゃん9「おねーしゃんのくせにちびなのりゃ!あらいしゃんがもらうのりゃ!ふははー!」ヨチヨチヨチヨチブヂイィ


アライさん親子が、ビニールハウスを破って侵入し、中でヨチヨチと動き回りながら、苺を食い荒らしていた。

今年のクリスマスケーキは、苺の価格に困りそうである。

アライちゃん1「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「げふー!ぜーんぶたべたのりゃ!」ゲッフウゥ
アライちゃん3「きれーにたべたのりゃ!げぇっぷぅ!ε=(≧'ε(≦ )」コスリコスリ

何と残酷なことであろうか。

ビニールハウス1つの中の苺が、全て食い尽くされてしまった。

これだけの大損害。農家はもう泣くしかない。
せっかく金をかけて、電気柵をかけても、突破されてしまった。

しかし、まだビニールハウスは3個残っている。
完全に食いぶちが無くなったわけではない。

アライちゃん4「もっとたべたいのだぁ!あっちにもいくのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん5「おかーしゃ!あっち!あっちいくのりゃぁ!」グイグイ
親アライ さん「おおー!もっと食べるのだー!」ドタドタ
アライちゃん6「やったのりゃ!もっとたべれるのりゃー!≧∀≦」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん7「あかいちゅぶちゅぶだいしゅきなのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん8「うぅーもっとたべゆのだ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん9「なのだー♪」ヨチヨチヨチヨチ

アライさん親子は、さんざんビニールハウスを荒らしたというのに、隣のビニールハウスにまで進撃し始めた。

親アライさん「うおぉー!チビ達!ついてくるのだ!」ドタドタドタドタドタドタ
アライちゃん1「なのだー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「なのだー」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「たっくさんたべゆのだ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん4「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん5「なのだー」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん6「あっかい!ちゅっぶちゅぶ!たっべゆっのりゃっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん7「のだー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん8「うおぉー!となりもぜぇーんぶたべゆのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん9「わっちぇ!わっちぇ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライさん一家は、隣のビニールハウスへヨチヨチ大行進を始める。

そして、ビニールハウスの外へ出た一家。

親アライさん「…」ピタッ
アライちゃん達「「「………」」」ピタッ


親アライさん「寒いのだぁ~~っ!!!」ガチガチブルブル
アライちゃん達「「「ぴいいぃぃっ!?しゃ、しゃみゅいのりゃぁ~っ!!」」」プルプルプルプル ピイイイィィ


アライさん一家がビニールハウスへ突入したのは、まだ気温が下がりきっていない頃。

深夜に苺を食いつくしている間に、外は猛吹雪となっていた。

暖かいビニールハウスから外へ出た一家は、あまりの寒さに身を震わせる。

アライちゃん1「お、おかーしゃ!おそとでれないのだぁ!」ブルブルブルブル
アライちゃん2「ぴいいぃぃっっ!このなかがいーのだああっ!」ブルブルブルブル
親アライさん「う、うぬぬ…この寒さの中、あっちまで移動するのは大変そうなのだ…」
アライちゃん3「うゆぅ~っ!でも、おそといかないと、あまーいちゅぶちゅぶたべれないのりゃぁ!」ブルブルブルブル
アライちゃん4「ぴいいぃぃっっ!むりなのりゃ!こっちもどゆのりゃ~っ!」ヨチヨチヨチヨチ スポッ

アライちゃん4は、既に苺を食いつくした方のビニールハウスへ戻った。

アライちゃん4「あったかいのりゃ~」ホカホカ

親アライさん「…!チビ達!こっちに戻って、吹雪が止むのを待つのだぁ!」ドタドタ スポッ

親アライさん「はぁ~あったかなのだ」ヌクヌク

アライちゃん5「うゆ~!あらいしゃんもあったかすゆのりゃぁ!」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん6「ぽっかぽかのおうちしゅきしゅきなのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん7「ここあらいしゃんたちのおうちにしゅゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチシッポフリフリ スポッ
アライちゃん8「びいぃぃぃーーっ!もっとあかいのたべたかったのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん9「あとでいくのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ スポッ

全員が、ビニールハウスへ戻った。

親アライさん「はぁ~…」
アライちゃん1~9「「「あったかいのりゃあ~…」」」コスリコスリ

アライちゃん1「うゆぅ、なんかおしっこしたくなったのだぁ!」ムズムズ
アライちゃん2「おかーしゃ!おしっこはどこですればいいのだ?」ムズムズ
アライちゃん3「うんちもでゆのりゃ!」ムズムズ
親アライさん「この辺は土がいっぱいあるのだ!土を掘ってするのだ!」ザックザック

親アライさんは、畑の土を掘る。

親アライさん「さ、ここがトイレなのだ!」

アライちゃん4「なのだ~」ヨチヨチ
アライちゃん5「なのだ~」ヨチヨチ
アライちゃん6「なのだ~」ヨチヨチ
アライちゃん7「なのだー」ヨチヨチ
アライちゃん8「のだっ、のだっ!」ヨチヨチ
アライちゃん9「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ

アライちゃん達は、母親が畑の土に掘った穴へ這い寄る。

アライちゃん1「ここでおしっこすゆもだ!…ふあぁぁ~!」チョロロロロロ…

アライちゃん1の股間から、黄色い尿がアーチを描いて排出される。

アライちゃん1の体内の細胞活動でできたアンモニアや毒素を、腎臓で尿素へ化学変化させた液体だ。

アライちゃん1の生命活動が盛んに行われており、幼い体の中で代謝が行われていることがありありと感じられる。

アライちゃん2「あらいしゃんもすゆのりゃ~!」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん3「ふわあぁぁ~…きもちいぃのりゃぁ~…」チョロロロロロ…
アライちゃん4「はーすっきりすゆのりゃ…」チョロロロロロ…
アライちゃん5「うんちもすゆのりゃ!うぅ~っ!」ブリブリ…ブリュブリュブリュブリュ…

アライちゃん5は、肛門から大便を排泄し、穴へ落とす。

消化できなかった食べカスや、大腸菌の死骸、はがれ落ちた古い腸壁などが混ざり合った大便だ。

ようは体内で不要になったゴミを捨てているわけである。

アライちゃん6「うゆぅ~っ!」ブリュブリュブリブリ
アライちゃん7「うぅーっ!」ブリブリ
アライちゃん8「ふわぁ~…」チョロロロロロ…
アライちゃん9「ふぅーすっきりちたのりゃ~」シッポフリフリフリフリフリフリ

アライちゃん1~9「「「すっきりなのりゃ~」」」シッポフリフリ

体内の老廃物を排泄したアライちゃん
達は、爽快感を感じているようだ。

アライちゃん一家の大便や尿が溜まった畑の穴。
大変な悪臭が漂ってくる。

アライちゃん5「うゆぅ~おしりふきたいのだぁ」ムズムズ
アライちゃん6「はっぱとゆのりゃ~!」ヨチヨチ
アライちゃん7「あらいしゃんのおしりのあな、ぴっかぴかにきれーにすゆのりゃ!」ヨチヨチヨチ
アライちゃん9「のだっ、のだっ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん5「はっぱちぎゆ~!うぅ~っ!のだー!≧∀≦」ブチブチィ
アライちゃん6「あらいしゃん、こーんなおっきーはっぱつかうのりゃ!たあ~!」ブヂイィ
アライちゃん7「おちりふきふきすゆのりゃ!」フキフキフキフキ
アライちゃん9「ふはははー!おちりのあなあらうのりゃー!」フキフキフキフキ
アライちゃん5「うおー、こーんなにうんちとれたのりゃ!これであらいしゃんのおしり、ぴっかぴかなのりゃ!」ベットリ

四足歩行のアライグマなら、大便をするときに、腸の一部が脱肛して反転するため、
大便をしても肛門が汚れることはない。

しかしアライさん達はフレンズ。二足歩行をする生き物である。
人と同じ体を獲得したことで、排便時に肛門が汚れるようになってしまった。
これはフレンズ全体の宿命といえる。

アライちゃん5「はっぱぽいすゆのりゃ!」ポイッ
アライちゃん6「ぽーい!」ポイッ
アライちゃん7「おといれにすてゆのりゃ!」ポイッ
アライちゃん9「きれーずきなぶんかじんのたしなみなのりゃ!」ポイッ

アライちゃん達は、肛門を拭いた葉っぱを、穴へ捨てた。

親アライさん「それじゃー埋めるのだ」ザックザック

そしてアライさん一家達が新陳代謝によって排泄した老廃物は、畑の土の中に埋められた。

苺を全て食いつくされただけではなく、余計な汚物まで埋められた畑。

損害はさらに増した。

アライちゃん1「うゆぅ~、おそとまだびゅーびゅーいってるのだ」

猛吹雪「」ビュウウウウウゥウッゥゥ

ビニールハウスの外は、相変わらずの猛吹雪である。

アライさん達が破ったビニールハウスの隙間から、冷気が吹き込んでくる。

アライちゃん2「ぴいいぃぃぃ!!しゃむいのだぁぁ!」ブルブルブルブル
アライちゃん3「おうちのなかがさむくなってきたのりゃぁ!」ブルブル
アライちゃん4「ぷるぷる…」プルプル

親アライさん「チビ達ー!こっちに来るのだ!暖かいのだぁ!」クイクイ

親アライさんは、ビニールハウスの室内暖房機の前に座り、温風を浴びている。

アライちゃん5「そっちいくのりゃ~」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん6「うぅーあったかいとこいいのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん7「なんであったかいのりゃ?」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん8「きょーそーなのりゃ!あらいしゃんがいっちばんあったかくすゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん9「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん達は、暖房機の前に一斉に這い寄る。

そうしてアライちゃん達は、室内暖房機の真っ正面にぴったりとくっついた。

アライちゃん達に、温風が直に浴びせられる。

アライちゃん1「はぁーあったかいのだ…」ホカホカ
アライちゃん2「きもちいーのだぁ…」ホカホカ
アライちゃん3「ぬくぬくなのだー…」ホカホカ
アライちゃん4「ここでけづくろいしゅゆのりゃ!はぐっ!はぐっ!」アグアグ

アライちゃん4は、自分の毛皮(服)を噛んで手入れ(?)している。

アライちゃん5「けなみをととのえゆのりゃ!あらいしゃんのかわいーしっぽ、ぴかぴかにすゆのりゃ!」ペロペロ

アライちゃん6「うぅーさんむいのりゃ!いもーと、そこどくのりゃ!」グイグイ
アライちゃん7「やーなのりゃぁっ!」ジタバタ
アライちゃん8「あらいしゃんにもあったかいかぜあびせゆのりゃ~!」グイグイ
アライちゃん9「みんなでひとりじめしてずるいのりゃ~!」プルプル

アライちゃん達の一部は、室内暖房機の真っ正面のポジションをめぐって喧嘩をしているようだ。

つづく

ぁあああーーーーリアルアライさん動画ぶんがふそくしている
だれか たのむ

これは既出かな・・・?
https://www.youtube.com/watch?v=MkOZa3V2TIw

リアルじゃないけど最近はこれ見て感動した
ヨチラーが本当にヨチヨチするクッソキモいところを見られる時代がくるとは
https://www65.atwiki.jp/trashpanda-araisan/pages/367.html

https://m.liveleak.com/view?i=485_1492027816
きゃわわ~華やぐの!

ここの人って本気でアライさんのこと嫌いなの?

わざわざMMDで動かしたりするのを見ると、害獣ネタで遠回しに愛してるのかと勘ぐってしまう

煽りに聞こえたらスマソ

というか、どういうことがあってこれを書こうと思ったのか知りたい。
こんなしっかりした内容書けるだなんて只者じゃない気がする

下はcoonでは無いですが描写の参考になれば…
https://www.youtube.com/watch?v=3pBW2smdkrU
https://www.youtube.com/watch?v=Myp6oYGG0bg
https://www.youtube.com/watch?v=P7Gtz4x9S-U

作者さん、仕事終わったらあとで槍で刺し仕留めた、
リアルアライさんの動画載せるから、それまで待ってて

>>914
最高ですね
必死にもがく姿を長々と映してから、ふと息をついたところでディスパッチ、頭の穴から血を大量に流しながらのゴキガイジムーヴ
王道ながら外れ無しのパターン

>>915
ヨチヨチの動きを作るMMD職人さんの執念に乾杯
これをたくさんヨチらせたら失神しそう

>>916
腐アライですね
アライさんの死骸を放置するとこれより酷いことになるので気を付けましょう

>>927
>1つめ
これがリアルアライちゃんですか
まだヨチヨチ歩きもできない程筋力が弱いんですね
大きくなる前にディスパッチするのがベスト

>2つめ
猟犬ハンティング好きにはたまりませんね
序盤の悲鳴もぎびいいいいって感じがあって素晴らしい
あと、なかなか資料のないアライグマの巣穴が映ってて参考になります

>3つめ
実はまあ、アライグマ以外のハンティング動画も好きです
プレーリーとか、こないだのビーバーとか
アライグマ狩りが一番好きですが

死骸回収はマナーですからね
大変そう…


>>928
了解です
SS書いて待ってます

>>920 >>923
自分がどういうモチベーションでこれを書いてるかは、それ自体が今後の展開のネタバレになりそうなので
後々答えます

ただ、自分がアライさんをどう思ってるか、読者の方に言い当てられたことはありますね
何故バレた?と思ってびっくりした



そうして、ビニールハウスの中で暖をとるアライさん達。

やがて夜が明けた。
吹雪は止んだようだ。

親アライさん「チビ達!帰るのだぁ!」ドタドタ スポッ

ビニールハウスから体を出す親アライさん。

アライちゃん達「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん達「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん達「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ スポッ
アライちゃん達「おかーしゃん、あっちのおうちにもいきたいのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん達「もっとたべたいのりゃー!」シッポフリフリ

親アライさん「駄目なのだ!お日様が出てる間の畑には、害獣が出るのだ!」

アライちゃん達「がいじゅーなんなのりゃ?」シッポフリフリ

親アライさん「畑の野菜を独り占めして、もらおうとする他のけものを殺す大悪党…」

親アライさん「人間なのだ!」

アライちゃん達「ぴいいぃぃ!こわいのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん達「がいじゅーこわいのりゃ!おうちかえゆー!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん達「またよるにくゆのだ!あかいちゅぶちゅぶだいしゅきなのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん達「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん達「なのだー」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん達「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ

ウジャウジャウジャウジャウジャ ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ…

ゾロゾロと、森へ帰っていくアライさん親子。

そして、森の前に来るアライさん親子。

親アライさん「のあ?」ピタッ

森の前に、他のアライさん達が5匹立っている。

クロケット帽アライさん1「…」

クロケット帽アライさん2~4「…」

ローブアライさん「…」

そこに並んでいたアライさん達は、皆クロケット帽を被っている。
中央のアライさんは、黒いローブを羽織っている。

皆、それ以外の装飾品…例えば腕輪などは装着していない。

親アライさん「な…何なのだ?」ピタッ

アライちゃん1~9「「「のりゃ~?」」」キョトン

ローブアライさん「お前のチビ達、元気に育ってるみたいなのだ。きっと良いもの食べさせてるからなのだ」

親アライさん「ふふーん!そうなのだ!」ピカピカガイジガオ

ローブアライさん「とっても可愛いのだ!ちょっと抱っこさせてほしいのだ!」スッ

アライさんの尻尾によく似た帽子を被ったローブアライさんは、アライちゃん達に向かって手を伸ばす。

親アライさん「それは駄目なのだ!世界一可愛いチビ達の温もりはアライさんだけのものなのだー!」フフン

アライちゃん1「うゆ~」シッポフリフリ
アライちゃん2「おかーしゃんしゅきしゅきなのだぁ」スリスリ
アライちゃん3「おかーしゃんがだめっていったらだめなのりゃー!」スリスリ
アライちゃん4「かわいくてごめんなのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん5「びよーのこつをおしえてやりゅのだ!まいにちけづくろいして、しっぽをぴっかぴかにすゆのりゃ!」エヘン
アライちゃん6「おいちーくだものいっぱーいたべゆのりゃ~!」シッポフリフリフリフリ
アライちゃん7「なのだー」
アライちゃん8「なのだー」
アライちゃん9「かっわいーかっわいーあっらいっしゃん♪みっんなっがうっらやっむあっらいっしゃん♪」コスリコスリナノダーナノダー

アライちゃん達は、可愛さを褒められて上機嫌である。

ローブアライさん「あはは!何か勘違いしてるみたいなのだ!面白いのだ~!」アハハ

親アライさん「勘違い?」キョトン

ローブアライさん「確かに、ちょっと抱っこさせてほしいとは言ったのだ。でも」



ローブアライさん「お前に拒否権はないのだ」ドガァッ

親アライさん「のだぁ!?」ドサァ

突然足払いをされ、ひっくり返る親アライさん。

ローブアライさん「むうぅん!」ガシッ グイイイイッ

親アライさん「ふぐぎぃいいい!し、尻尾掴むなぁあ!あああああいだいのだあああ!」ブラーン ジタバタ

そして何とローブアライさんは、親アライさんの尻尾を掴み、片手で親アライさんを吊り上げた。

親アライさん「は、離すのだああ!」ジタバタジタバタ

アライちゃん1~9「「おかーしゃん!?」」ビクゥ

ローブアライさん「皆!捕まえるのだ!グローリー!」

クロケット帽アライさん1~4「「「ふはははー!」」」ダッ

クロケット帽アライさん達は、アライちゃん1~9へ飛びかかった。

アライちゃん1「こわいのだ~!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「もりににげゆのだ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「おかーしゃんもはやくくゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん4「そんなやつやっちゅkwゆのりゃ~!」ヨチヨチヨチヨチ

必死のヨチヨチ歩きで逃走するアライちゃん達。

クロケット帽アライさん1「捕ったのだ!」ガシィガシィ

アライちゃん1「ぴいぃい!?((°0°lilil))」ブラーン
アライちゃん2「はなちて!うゆぅー!いだいー!しっぽはなせ~!(>_<lilil)」ブラーン ジタバタ

アライちゃん1~9「「「ぴいいぃぃ!おがーしゃーん!」」」ジタバタ

親アライさん「ち、ちびいぃ!」

しかし、ヨチヨチの頑張りも空しく、逃走の余地はなかったようだ。

親アライさん「んぎぃいいい!離せぇ~!」ジタバタ ブラーン

親アライさんは、尻尾を握られたまま暴れるが…

ローブアライさん「黙るのだ!」ボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァボガァ

親アライさん「ぐびぃ!ぎび!じび!ぷぎぃ!きゅるるるるっ!ふぎゅぃいいいっ!びぎぃい!」ボグシャベギドゴボガガスブギャァ

ローブアライさんにボコボコに殴られた上に…

ローブアライさん「いいか、これから一回暴れるごとに、一本手足をへし折るのだ。わかったのだ?」

アライちゃん1~9「「「ぴいいぃいっっ!おがーしゃーんっ!だじゅげでぇ!」」」ピイイイィィ

親アライさん「い、嫌なのだぁ!チビを離すのだああ!」ジタバタ

ローブアライさん「まず一本!」ベギィ

親アライさん「ぐぎゃああああああ!アライさんの脚がいだいいいぃぃっ!」ボギン

親アライさんの右脚の脛が、べきんと折り曲げられた。

ローブアライさん「いくらでも暴れていいのだ。その度に一本、また一本へし折るのだ。全部折れば、持ち運びが楽になるのだ」グイイイイッ

親アライさん「あ、あばれないから、やめるのだぁ…」ブルブル

アライさん一家は、クロケット帽一味に持ち運ばれ、森の奥へと連れ去られる。

親アライさん「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!尻尾離すのだああ!」ブラーン

アライちゃん1「しっぽはなちて!いだいのりゃあ!びえええんっ!」ジタバタ
アライちゃん2「なんでこんなことすゆのりゃ!?」ウルウル
アライちゃん3「もしかしてがいじゅーさんなのりゃ!?」ブルブル

ローブアライさん「害獣?ふふーん!その通りなのだ。だが、ちょっと違うのだ…」ドタドタ

ローブアライさん「アライさん達は、災害獣!!世紀の大災害獣なのだぁ!!」ドタドタ

アライちゃん4「さ、さいがいじゅー!?さいがいじゅーなんなのりゃぁ!」ピイイイィィ

やがてクロケット一味は、森の中で歩みを止める。

ローブアライさん「離すのだ」ポイッ

親アライさん「のだっ!」ドサァ

クロケット帽アライさん1~4「「「ほいなのだ」」」ポイッ

アライちゃん1~9「「ぴぃっ!」」ドテッ

親アライさん「うぅ~、アライさんをここに連れてきてどうするつもりなのだ!?」シッポコスリコスリコスリ

アライちゃん1~9「「「のぁああああーーーんっ!!のぉーーぁあんっ!しっぽいぢゃぃいい!こあいいっ!」」」ピイイイィィ シッポコスリコスリコスリ

ローブアライさん「どうする気だと思うのだ?」

親アライさん「むぅ…?まさか食べる気じゃあるまいし…。何か…強制労働でもさせるのか…。あるいは、仲間にしようとしてるのか?」

ローブアライさん「正解なのだ」

親アライさん「な…何なのだ!お前達は!アライさんを仲間にするのか?」

ローブアライさん「そっちじゃないのだ」

親アライさん「な、何が!」

ローブアライさん「正解は…」ニッコリ




ローブアライさん「お前が最初に言ったやつなのだ」ニヤリ

弓矢アライさん「「「「なのだー」」」」ガサガサッ キリキリキリ

親アライさん「…!?」

突如、ローブアライさんの背後の草木の茂みから、弓矢を引いたアライさん達が現れる。
皆、クロケット帽を被っている。

弓矢アライさん「「「「たあー!」」」」ビュビュビュンッ

親アライさんに向かって、一斉に矢が放たれる。



親アライさん「ぎぶぐゅぇぇ!!!」ブシャブシャドシャグシャァブシュゥ

アライちゃん1~9「「おか…しゃ…!?」」

親アライさんは、何本もの矢に貫かれる。

アライちゃん1「おかーしゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「ぴいいぃぃっ!ちがいっぱいでてゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「なおれ~!うう~!なおれ~!」コスリコスリ
アライちゃん4「きがささってゆのりゃあああっ!」シッポブンブンブンブンブンブン

親アライさん「ち…チビ…達…に、にげ…」ブルブル

そこへ、びゅんと風を裂く音がして…

親アライさん「ほぐっ」ブヂャァアア

…矢が親アライさんの頭を貫通した。

親アライさん「」ビグンビグンビグンジッタンバッタンビッタンビグビグググッ

アライちゃん5「に…」ブルブル
アライちゃん6「に…」ブルブル


アライちゃん1~9「「「にげゆのりゃぁ~~っ!!!」」」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

猛ヨチヨチで逃げるアライちゃん達だったが…

ローブアライさん「射て!!」

矢「」ビュビュビュンッ

アライちゃん5~9「「ぐじびぎゃぁがぁ!!」」ブシャグシャブシャァ

5匹のアライちゃんが、矢に尻尾や胴体を貫かれた。

アライちゃん1~4「「ぴぃ~!にげゆにのりゃ~!」」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

ローブアライさん「よし!チビ達!あいつらで狩りの練習するのだ!」

草陰ががさがさと揺れ動く。

クロケット帽アライちゃん1「かりごっこすゆのりゃ~!」ガサッ ヨチヨチヨチヨチ
クロケット帽アライちゃん2「わーい!」ガサッ ヨチヨチヨチヨチ
クロケット帽アライちゃん3「つかまえゆのりゃ~!」ガサッ ヨチヨチヨチヨチ
クロケット帽アライちゃん4「のりゃのりゃのりゃ~!」ガサッ ヨチヨチヨチヨチ
クロケット帽アライちゃん5「てんかをとゆのだ!」ガサッ ヨチヨチヨチヨチ

生い茂る草陰から這い出てきた5匹のアライちゃんが、逃げるアライちゃんを追跡する。

クロケット帽アライちゃん1~5「「「なのだー」」」ヨチチチチチチチチチチチチチ

アライちゃん1~5「「ぴいいいぃぃ!?はやいのりゃあ!?」」ヨチヨチヨチヨチ

そのヨチヨチ歩きの速さは段違い。
あっという間に距離を詰められていく。

クロケット帽アライちゃん1「のりゃー!」ガバッ

アライちゃん1「ぴいいぃぃっ!?」ゴロンゴロン

アライちゃん1はタックルされ、地面に押し倒される。

クロケット帽アライちゃん1「のりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃのりゃ!!!!!」バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

アライちゃん1「ぎびいぃぃぃいーーーっひぃいいー!あらいしゃんのかわいーかわいーおかおひっがいだらだめなのりゃぁーーーっ!!」ブシュウゥ

凄まじい勢いで、アライちゃん1の顔を引っ掻いていくクロケット帽アライちゃん1。

クロケット帽アライちゃん2「はぁぐ!がぶうぅぅっ!!」ガブウゥ

アライちゃん2「ぴぎひぃっ!おごぇえええっ!ぐっ、ぐゆじっ…!はなぢ…で…!」ジタバタジタバタ

クロケット帽アライちゃん2「ふぐぐーっ!はぐぐぅーっ!」ガブウウゥ

クロケット帽アライちゃん2は、アライちゃん2の首に噛みついている。

動物がやる非常に効率的な狩りの仕留め方だ。

アライちゃん3「ぴぎぃーっ!なんでこんなことすゆのりゃ~!あらいしゃんぜぇーんぜんっ!わゆいことしてないのりゃああっ!!」ヨチヨチヨチヨチ

クロケット帽アライちゃん3「おそいおそいおそいおそいのろまとんまなめくじがいじなのりゃああっ!」ヨチチチチチチチチチチチチチ

結構な差があったが、クロケット帽アライちゃん3はあっという間に追い付いた。

アライちゃん3「い、いじめゆのやめゆのりゃあ!お、おともだちになゆのりゃ!なかよく…」ヨチヨチ

クロケット帽アライちゃん3「あらじびたべゆーーーっ!うぅーーっ!」ガブゥウウ

アライちゃん3「ぴぎぃーっ!?」ゴロンゴロン

クロケット帽アライちゃん3「はぐぅ!ふんぐっぐ!あらじびおにくしゅきしゅきなのりゃあ!がぶうぅ!」ガブゥウウ

アライちゃん3「ぎびぃぃぃーーーーっ!?かみちゅくのやべでええっ!いぢゃいいいぃっ!あらじびなんなのりゃあああっ!?」ジタバタ

アライちゃん3は、クロケット帽アライちゃん3に噛みつかれた。

クロケット帽アライちゃん3「おっにく!おっにく!おっいちーおっにく!」ガブブヂィ

アライちゃん3「いぢゃいのりゃあああああっ!」ブシュウゥ

そして、ああ、なんということか。
まだ未発達な顎だというのに。
アライちゃん3の脇腹の皮膚を食い千切った。

クロケット帽アライちゃん3「(((≧'ω≦ )))」クチャクチャクチャクチャクチャクチャ…

アライちゃん3「びぎぃぃっ!あらいしゃんのおなかたべゆのべでええっ!!」

先程仕留められたアライちゃん5~9は…

クロケット帽アライさん1「アラジビなのだー!ほぐっ!はぐっ!」クッチャクッチャ

アライちゃん5「」グチャアァ

クロケット帽アライさん2「やっぱりでかい方がお肉が多いのだ!はぐっ!」ガブブヂィ

親アライさん「」グチャアァ

弓矢アライさん1「美味しいのだぁ!アラジビは美味しいのだぁ!」クッチャクッチャ

弓矢アライさん2「はぐっ、もぐもぐ、がつがつ、むしゃむしゃ…」

アライちゃん6「」グチャアァ

クロケット帽アライさん3「脳味噌はもらうのだ!がぶ!ぢゅるるるる!ふっほぉーんまいのだ!」ガブゥヂュルルルル

アライちゃん7「」グチャアァ

クロケット帽アライさん達『クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ…』

…なんと、既にクロケット一味に食べられてしまっていた。
フレンズが最も忌み嫌う禁忌のひとつ、共食い行為である。

アライちゃん4「ぴいいぃぃっ!なんでともぐいすゆのりゃあああっ!?あたまおかちーのりゃ!がいじなのりゃぁああっ!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「はたけにいけばいっぱいいーっぱいたべものあゆのりゃあっ!」ヨチヨチヨチヨチ

ローブアライさん「ガイジで結構!畑?そんなとこ、行く必要はないのだ…」

ローブアライさん「あちこち森の中を探せば!たくさんのお肉が!野菜よりずっとずっとずぅーーーっと美味しいアラジビが!たくさん手に入るのだ!食べ放題なのだ!」

ローブアライさん「危なっかしい畑なんて、なんで行く必要があるのだ!ふははははー!」

アライちゃん4「ぴいいぃぃーーーーっ!!!くゆなくゆなくゆながいじぃぃぃいーーーっ!」ヨチヨチヨチヨチ

クロケット帽アライちゃん4「とったのりゃ!たあ~!」ガバッ

クロケット帽アライちゃん5「ちゅかまえたのりゃ!おにくめー!」ガバッ

アライちゃん4「ぴいいいぃぃ!やーーなーーのーーりゃーーーっ!はなちぇーー!はぁーーなぁーーちぇーーーっ!」ジタバタシッポパタパタ

クロケット帽アライちゃん4「はぐぅぅ!」ガブゥ

クロケット帽アライちゃん5「がぶうぅ!」ハグバクゥ

アライちゃん4「いぢゃぃいいっ!おなかかむなあああっ!!ぎびぃぃぃーーーーっ!おがーしゃーんっ!!」ジタバタ

クロケット帽アライちゃん4「ぶちやぶゆのりゃ!ふぐむぅーーっ!」グイイイイッ

クロケット帽アライちゃん5「あらじびほるもんぱーちーすゆのりゃ!むぐぅlーーっ!」グイイイイッ

アライちゃん4「ぎびぃぃぃーーーーっ!ぴいいぃいーーーっ!びぎゅぅうううーーーーっ!おがーしゃーん!おがぁあーーーしゃぁーーーーんっ!!だぢゅげでぇええーーーっ!」ジタバタジタバタジタバタ

クロケット帽アライちゃん4&5は、アライちゃん4のお腹の皮に噛みつき、引っ張りあっている。

普通のアライちゃんの顎や体の力では、アライちゃんの腹を食い破るなど不可能だ。

だが。

クロケット帽アライちゃん4「ぜぇ、はぁ!ふんーっ!ふんーっ!(#≧皿'≦)」グググ

クロケット帽アライちゃん5「うゆゆぅぅ!ん~~っ!ふんぐぅーーっ!!(≧'皿≦#)」グギギミキミキ

アライちゃん4「いびゃいいぢゃいふぎぐぎびぃぃやべでやべでええあらいしゃんたべてもおいちくないのりゃあああああっ!!」ブシュ…プシュ…

アライちゃん4の腹は、裂けて血が出始めた。

クロケット帽アライちゃん4「はんぐがぶぅぅうっ!!」ブヂイィ

クロケット帽アライちゃん5「ふぐぶぅっ!」ブヂイィ

アライちゃん4「ぎびぎゃああああああああああーーーーーーーーーーっ!!ひぎぃいいいーーーーーーーーーーーーっ!!」ブッシュウウゥ

そしてなんと、クロケット帽アライちゃん4&5は、だいぶ苦労して長く苦戦はしたが…、
とうとう、自力でアライちゃん4の腹を食い破ってしまった。

ローブアライさん「おおー!顎が強いのだ!」

クロケット帽アライちゃん4「ないぞー!はぐはぐ!もぐもぐ!(≧'u(≦ )」モグモグ

クロケット帽アライちゃん5「がぶぅ!くっちゃくっちゃ、あらじびおいちーのりゃぁ!」ブヂイィクッチャクッチャ

アライちゃん4「あ、あぁ…い…なが…たべないで…なの…だ…」ブシュウウ

アライちゃん4のお腹の中身は、どんどん食い尽くされて行く。
傷むのが早いため、鮮度のいいうちにさっさと食うのは得策であろう。

しかし。

クロケット帽アライちゃん4「かんぞーはあらいしゃんがたべたいのりゃー!ふぅぅぅーーっ!」フゥーッ

クロケット帽アライちゃん5「おまえはこないだたべたのりゃ!こんどはあらいしゃんがかんぞーたべゆーっ!たぁーべぇーゆぅーっ!きゅるるるるっ!」フシャアアア

クロケット帽アライちゃん4&5は、互いに威嚇し合っている。
どうやら、どちらが肝臓を食べるかで喧嘩寸前のようだ。

ローブアライさん「それなら、お相撲で決めるのだぁ!我々の連盟…『アライアンス』では、意見がぶつかったらお相撲で決めるのだぁ!」

クロケット帽アライちゃん4&5「「なのだー!」」コスリコスリ

弓矢アライさん3「これが土俵なのだ!」ガリガリ

弓矢アライさん3は、地面に大きな円を書いていく。

クロケット帽アライちゃん4「ふははー!あらいしゃんのほーがぱわーちゅよいのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ

クロケット帽アライちゃん5「うおぉー!こんどこそまけないのりゃー」ヨチヨチヨチヨチ

クロケット帽アライちゃん達は、二匹とも土俵のはしっこへ移動し、向き合った。

ローブアライさん「見合うのだ見合うのだ…」

クロケット帽アライちゃん4「ふぅぅ~~っ!!」フシャアアア

クロケット帽アライちゃん5「がうぅ~…きゅるるるるっ…!」フシャアアア

クロケット帽アライちゃん4&5は、尻尾をぴんと立てて、互いに土俵の端で向き合いながら互いを威嚇し合っている。

ローブアライさん「はっけよい!なのーだ!」

クロケット帽アライちゃん4「たあ~!」ヨチヨチヨチヨチ シッポパタパタ

クロケット帽アライちゃん5「たあ~!」ヨチヨチヨチヨチ シッポブンブン

アライちゃん同士のヨチヨチ大相撲が開幕した。

本来の相撲は腹や前足が土俵についたら敗けだが、そこはまあ…
力比べが目的なので、ヨチラーのうちは目をつぶってもらえるのであろう。

土俵の上を全速力で這いヨチり、互いに真っ正面から突っ込むクロケット帽アライちゃん4&5。

クロケット帽アライちゃん4「たあ~!ほい!」ヨチヨチヨチヨチ ガッシィン

クロケット帽アライちゃん5「のりゃのりゃのりゃ~っ!」ヨチヨチヨチヨチ ガッシィン

互いのヨチヨチがぶつかり合った。

四足歩行のアライちゃん2匹が組み合い、前足でぐいぐいと相手を押す。

果たして、どちらが前へヨチることができるのであろうか。

クロケット帽アライちゃん4「ふんぬ~…!ふんぬ~っ…!」グググ… ヨチッ

クロケット帽アライちゃん5「ぴぃ!?…ふ、ふにゅうぅぅっ!うにゅぅぅ~っ!」グググ… ッチヨ

クロケット帽アライちゃん5がわずかに押され、後退する。

クロケット帽アライちゃん4「のりゃのりゃのりゃ~!」ヨチヨチ グイグイ

クロケット帽アライちゃん5「ぬいいぃ…!まけたくないのりゃ~…!(#≧皿'≦)」チヨチヨ ズルズル

どんどん後ろに押されていくクロケット帽アライちゃん5。

どうやらヨチり力は、クロケット帽アライちゃん4の方が上であるらしい。

クロケット帽アライちゃん4は、あっという間に5を土俵際へ追い詰めヨチった。

クロケット帽アライちゃん4「このまま押し出してやるのりゃ!たあ~!」グイイイイッ ヨチヨチ

トドメの一ヨチを放とうとするクロケット帽アライちゃん4。
そのとき…

クロケット帽アライちゃん5「それを待っていたのだ!」グイッ

クロケット帽アライちゃん4「のあっ!?」フワッ

クロケット帽アライちゃん5は、4の体と地面の隙間に、自身の体を捩じ込み…

クロケット帽アライちゃん5「たあ~!」ブンッ

クロケット帽アライちゃん4「ふみゅいいぃい!」ベチーンッ

そのままクロケット帽アライちゃん4をひっくり返し、投げ飛ばした。

土俵へ叩きつけられ、仰向けになるクロケット帽アライちゃん4。

ローブアライさん「それまで!勝者はクロケット帽アライちゃん5なのだー!いい技だったのだ!」

クロケット帽アライちゃん5「ふははははー!かったのりゃー!」コスリコスリコスリ シュウウウウ

クロケット帽アライちゃん4「う、うぅ~っ!こんなちびにまけたのりゃああっ!ぐやじーのりゃあ!」

勝ったクロケット帽アライちゃん5の体が、わずかに光った。
サンドスターがEXPを得た輝きである。

クロケット帽アライちゃん4「うゆぅ~…つぎはまけないのりゃ!もっとおにくたべてきたえてつよくおーきくなりたいのりゃー!」ヨチヨチヨチヨチ…

クロケット帽アライちゃん5「かんぞーおいちーのりゃあ!あむあむあむあむあむ!がぶがぶがぶがぶがぶ!」クッチャクッチャ

アライちゃん4「」

クロケット帽アライちゃん5は、美味しそうにアライちゃん4の肝臓を食べた。

クロケット帽アライちゃん4「うゆぅ~…うらやまちーのりゃあ…」ジュルリ

その後、アライちゃん4は脳味噌まで美味しく頂かれた。

ローブアライさん「こいつの尻尾ももぎとるのだ!ふん!」ブヂィザクザク

アライちゃん4の尻尾「」ブヂイィ

ローブアライさん「チビ用のクロケット帽にするのだー♪ひんむいた毛皮も使うのだぁ!」ドタドタ…


親アライさんの骨「」カラン

アライちゃん1~9の骨「」カラン

苺畑を荒らしビニールを破壊したアライちゃん一家は、骨だけが野ざらしで放置された。

ローブアライさん「ふぅー…。さて、そろそろ別の森へ移動するのだ」ドタドタ

弓矢アライさん1「そうするのだ。この辺りの森のアラジビは、もう…」

クロケット帽アライさん2「…あらかた、食いつくしたのだ」

クロケット帽アライちゃん3「なのだー」コスリコスリ

森のあちこちに、アライさんの古い骨が散乱している。
これらすべて、クロケット帽一味に捕食され、アラジビとなったアライさん達である。

ローブアライさん「ふはははー!我々はアライアンス!害獣どころではない、災害獣なのだー!」コスリコスリ

クロケット帽アライさん達「「なのだー!」」コスリコスリ

ローブアライさん「我々はアライさんを食うアライさん!栄光の一番星は我らと共に!なのだー!」

クロケット帽アライさん達「「なのだー!」」コスリコスリ

ローブアライさん「そう!我々以外のアライさんは全て競争相手!故に!全てがアライさん達のゴハンなのだー!」

クロケット帽アライさん達「「なのだー!」」コスリコスリ

ローブアライさん「…かつて、アライキング・ボスは人間と戦って負けた。何故か!?」

クロケット帽アライさん1「烏合の衆だからなのだー!」

クロケット帽アライさん2「雑魚の集まりだからなのだー!」

クロケット帽アライさん3「絆がないのだー!」

ローブアライさん「その通り!だが、我々アライアンスは違うのだ!血筋という絆で繋がっており!アラジビ狩りで身につけた強さがあるのだ!」

クロケット帽アライさん達「「なのだー!」」コスリコスリ

ローブアライさん「ふははははー!さあ行くのだ!栄光の一番星を目指して突き進むのだ!この…」

ローブアライさんは、少し溜めてから…言った。

アライスター・グローリー「…アライスター・グローリーと共にぃーーっ!」

クロケット帽アライさん達「「アライスター!アライスター!アライスター!アライスター!アライスター!」」コスリコスリ



ロッジアライさん6「くんくんくん…」クンクン

隊員1「昨日この森から、サンドスター線の反応が消えた…。何故だ?」ザッザッ

隊員2「静止衛星パークキーパーの不具合か?」ザッザッ

白衣のフレンズ「一体、何が…?」ザッザッ

特定有害駆除対象フレンズ一斉掃討作戦、自然地域・昼班。

どんどんサンドスター反応が無くなっていき、昨日ついに途絶えたこの森をv
部隊は装甲車のバリケードで囲って、調査していた。

リカオン「み、皆さん…あれ、見てください…」

ロッジアライさん7「のあ、あ、あれは…」


森班が見たものは…

アライさんの骨と毛皮でできた、高さ2メートル程のタワーであった。

白衣のフレンズ「何ですか、これは…」

タワーには、血で文字が刻み込まれている。

『われわれは のやまの あらいさんを いっぴきのこらず くらうもの なり』

『おまえたち にんげんにとっては がいじゅうくじょをする ゆうえきなそんざいと おもっていい』

『もしも それをりかいせず おろかにも われらと たたかおうというなら』

『おまえたちは ほろぶ』

『しにたくなければ けんめいな はんだんを することだ』


白衣のフレンズ「…何ですか、これは…」

隊員1「…よほどのアラ虐好きか…。悪趣味なもんだ…」

つづく

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