アライさんの脳天をスコープの照準に捉え、静かに引き金を引く5 (1000)

~前スレ~


アライさんの脳天をスコープの照準に捉え、静かに引き金を引く
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~ストーリーの概要~

日本中に巣食う、害獣アライグマのフレンズ。
奴は徒党を組んで日本を襲撃したが、首謀者は捕まった。

残る残党達を、絶滅させろ。

~登場人物~


・俺(♂)
猟師であり、アライさんを仕留めによく山へ行く。
仕留めたアライさんは、保健所へ持っていく他、ジビエ料理店『食獲者』への売却もしている。

・食通の友人(♂)
ジビエ料理店『食獲者』の店主。
アライさんを料理して客に出している。
ネットでは『ショクエモンP』のハンドルネームで支持を集めている。
最近はフォアグライ加工場の経営をやっている。

・大臣(フレンズ)
フレンズ省の大臣。
アライさん駆除活動の資金集めに今日も頭を悩ます。
驚くと体がシュっと細くなる。

・会長(フレンズ)
『特定有害駆除対象フレンズ根絶委員会』の会長。
アライさんを貪り尽くす天敵。
ブラウンP曰く、かつてはこんなんじゃなかったはず、とのこと。

・ブラウンP(フレンズ)
アライさんジビエ料理人の一人。
食通の友人をライバル視している。
恐怖や苦痛、絶望や嗜虐の表情の写真を取るのが趣味らしい。

・清掃員(フレンズ)
アライグマのフレンズ。
ジャパリスタジオ所属の、派遣清掃員。

・キツネ(フレンズ)
清掃員の親友。
アライさんの取り扱いは日本一上手いと評される。

・アライキング・ボス(フレンズ)
国家テロを目論んだアライさんのボス。
現在拘留中であり、裁判を待っている。

~市街地~

アライさん1「はぁ、はぁ…!」タタタッ

アライさん1「このたくさんのご飯を持っていけば、チビ達も喜ぶのだぁ!」タタタッ

アライさんが、狭い道路を走っている。
どうやら店から食糧を盗んだようだ。

アライさん1「もうすぐ隠れ家なのだぁ!」タタッ

十字路に差し掛かり、赤信号の横断歩道を堂々と走るアライさん。

すると、そこへ。

4tトラック「ビイイイイイィィイーーーーーーーーーッ」ブウウウウウゥウン

アライさん1「のぁ?」

4tトラック「キキイィイーーーーーッ」ドゴオオォッ

アライさん1「ぐぼぎゃああああっ!!」ドグッッシャアアアアァア

アライさんに交通ルールの概念はない。
4tトラックと衝突したアライさんは、前方へフッ飛ばされ…

4tトラック「なんだアライさんか」ブゥーン

アライさん1「」メシャグチャボギ

タイヤの下敷きとなった。

住人「あ、保健所の方ですか?道路に轢かれたアライさんがいて…片付けてもらえませんか?」

キツネ「は、はいよ~…」タタッ

アライさん1「」ビグビグググッバタバタタタタッ

キツネ「ひ、ひいいぃぃっ…!うぅ、可愛そうに…」ゴソゴソ

キツネは、ゴキガイジムーブするアライさんを袋に詰めて、トラックで運んでいった。



アライちゃん1「おかーしゃんどこいったのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

しばらく後で、アライちゃんが同じ場所を通りかかった。
どうやら母親を探しているらしい。

乙ですー
俺さん?トラックの荷台のロック忘れたりしてませんよね?
ロックしないと「荷物」が「落下」して「破損」しますよ?

アライちゃん1「ん?あ、あれは…」ヨチヨチヨチヨチ

路肩には、菓子パンが転がっていた。
どうやらさっきのアライさん1が撥ね飛ばされた後、ここへ飛んできたらしい。
つまり盗品である。

アライちゃん1「おいしそうなのだー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん1は、盗品の菓子パンへ近付く。

どうやら車に轢かれずに路肩へ到達できたらしい。

都会の野良アライさんは食肉としての価値も下がるし被害は出やすいし……アボしね。

アライちゃん1「たべうのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃんは涎を垂らしながら歩み、袋に入った菓子パンを持った。

アライちゃん1「いただきま…」

男児1「お、アライちゃんだ!」ガシッ

アライちゃん1「ぴいぃっ!?」

なんと、菓子パンを開けようとした瞬間。
男児に捕まえられ、持ち上げられてしまった。

男児2「害獣ゲットー!またシャークPごっこしようぜー!」

アライちゃん1「な…なにしゅるのだ!あらいしゃんいまからごはんたべうとこなのだぁ!はなすのだぁ!」ジタバタ

暴れて抵抗するアライちゃん。

男児1「なあなあ、何するー?」グイイッ

アライちゃん1「はなしゅのだぁ!あらいしゃんをおこらせると、おかーしゃんがくるぞぉ!おっかないんだぞぉ!」ジタバタ

果たして母親は来てくれるだろうか。

男児2「うーん…どうしよ…」

男児1「…」

男児2「…」

いくらアライさんが嫌いでも、一応生き物である。
小学生の男児とはいえ、いざ生き物を虐待するとなると、なんだか罪悪感を覚えてしまうようだ。

お前が飯(まま)になるんだよ!

と、そこへ。

理科の先生「やあ、何してるんだい?」

男児1「い…」

男児2「命乞尾シロウ先生!」

彼の名は、命乞尾シロウ。

理科の先生「おや、アライちゃんかい?」

男児1「うん…捕まえたんだけど、今回はどうしようかなって…」

理科の先生「前のときはどうしたんだい?」

男児2「放り投げてから、パントキックで蹴っ飛ばした。そしたら逃げてったよ」

アライちゃん1「ひいぃっ!あらいしゃんにひどいことしゅるきなのだ!?さいてーなのだ!」ジタバタ

理科の先生「いけませんよ」

男児1「え…」

アライちゃん1「ほら、このひともいってうのだ!いのちをだいじにすゆのだ!」ジタバタ

男児2「は、はい…」

理科の先生「アライさんは小さくても害獣なんですから。きっちり殺処分しないと」

アライちゃん1「ええっ!?」

男児1「はーい!」

男児2「わかりましたー!」

アライちゃん1「な、なにいってうのだあぁっ!」ジタバタジタバタ

理科の先生「丁度いいですね。命を粗末にするのはいけません。せっかくなので、理科の実験をしましょう」

男児1&2「「はーい!」」

理科の先生「今回は、振り子の実験をしましょう」スッ

理科の先生は、バッグから紐と安全ピンを取り出す。

理科の先生「それでは、アライちゃんを押さえていてくれますか?」チャキッ

安全ピンの針を立てる先生。

アライちゃん1「ひぃっ!?と、とがってゆのだ!」

男児1「はーい!」グイイッ

男児2「動くなよー!」グイイッ

理科の先生「では、刺しますね」ヌウゥッ

安全ピンを持って接近する先生。

アライちゃん1「のあああああっ!!くりゅななのだあああっ!おがーーしゃーーーんっ!おがーーしゃーーーんっ!」ジタバタ

理科の先生は、アライちゃんの尻尾を掴む。

アライちゃん1「やなのだああああああああああ!こあいのだああああああああああっ!!!」ジタバタ

理科の先生「よいしょ」ズブシュウウッ

理科の先生は、アライちゃんの尻尾を安全ピンで貫く。
関節の軟骨を刺し貫いたようだ。

アライちゃん1「ぎびいいいいいいいいいいいいいいーーーーっ!いだいっ!いぢゃいいいいいーーーーっ!」ジタバタ

男児1「うっわ、すげー暴れてる!」グイイッ

男児2「押さえろ押さえろ!」グイイッ

アライちゃん1「ああああああああいぢゃいいぢゃいのやああああああっ!びええええええええんっ!」ジタバタ

理科の先生「それでは、この安全ピンに紐を通しましょう」スルスル

アライちゃん1「はなぢでええええええええええ!やだあああああああああ!いぢゃいいいいいいーーーっ!」ジタバタ

男児1「離すかよ!」グイイッ

理科の先生「そうですね、では離してあげましょう」

男児2「えー?」

理科の先生「私は紐を持っていますので。さあ、離してください」グイイッ

男児1&2「「はーい」」パッ

アライちゃん1「は、はなちてくれたのだ。これで、にげ…」ヒューッ

アライちゃん1「のだっ!?」ビンッ

男児がアライちゃんを離すと…
理科の先生が握っていた紐が、ライちゃんを吊り下げた。

尻尾に繋がった安全ピンがアライちゃんの体重に引っ張られ、関節に空いた穴をグイグイと広げていく。

アライちゃん1「びぎゃああああああああああーーーーーっ!ぐぎゃあああーーーーーーっ!!」ジタバタ

理科の先生「はい、これでアライちゃん振り子の出来上がりです」

男児1&2「「わー」」パチパチパチパチ

アライちゃん1「ぎびいいいいーーーっ!いぎゃあああーーーーっ!」ブランブラン

男児1「でもここからどうするんですか?」

男児2「振り子って…このままぶらぶら揺らすの?」

理科の先生「いえいえ。それでは実験になりません。これを使いましょう」スッ

理科の先生が取り出したのは…

殺虫剤と、ライターであった。

男児1&2「「何に使うのー?」」

理科の先生「では、アライちゃんの紐を持っていてくださいね。いきますよ」シュボッ

アライちゃん1「のあぁっ!?な、なんなのだぁ!こあいのだあああっ!」ジタバタ

吊り下げられたアライちゃんの目の前に、ライターの火を灯す。

理科の先生「この火に、殺虫剤のスプレーを噴射します。いきますよー」プシュッ

スプレーが噴射された途端。
ガスにライターの火が引火し、アライちゃんの顔面を火が覆った。

アライちゃん1「びぎゃああああああーーーーーっ!!!」ジタバタジタバタジタバタジタバタ

アライちゃんはじたばたと暴れる。

男児1「あははっははおもしれー!」

男児2「すっげー!火炎放射器みたい!」

理科の先生「さあ、よく見ていてください」ボオオオオオ

アライちゃん1「やなのだあああああああああああ!」グインッ

アライちゃんは尻尾と体を丸め、火から離れようとする。
しかし。

理科の先生「見てください。アライちゃんが体を丸めると、そちらへ重さが傾きます。すると、ここでモーメント…回転力が発生します」ボオオオオオ

男児1「もーめんと?」

理科の先生「はい。せっかく体を丸めましたが、それが回転力を生み出し…」ボオオオオオ

アライちゃん1「のあああっ!」グインッ

体を丸めたままのアライちゃんは、紐に揺られ…
再び頭から、炎に突っ込んだ。

アライちゃん1「あああああぢゅいのだあああああああああっ!!!!」ジュウウゥ

男児1「すげー!」

アライちゃん1「ぎびいいいいっ!あぢゅいのやなああああああっ!」グイイインッ

今度は尻尾と背中を反らした。
先ほどとは逆方向だ。
一時的には火から逃れたが…

理科の先生「ご覧下さい。今度は背中側へ丸まりましたね。しかしこれによって重さが傾き、またモーメントが発生します。すると…」ボオオオオオ

すぐに紐が揺れ、アライちゃんの顔面は炎の位置に戻った。

アライちゃん1「ぎびゃああああああああああああああああーーーーっ!」ジュウウゥ

男児1「あはははは!」

男児2「すげー!」

アライちゃん1「ひぃっ!あぢゅいの、やなのだああっ!」グインッ

アライちゃんが再び体を丸める。
すると、紐は大きく揺れる。

男児1「おおっ!」

男児2「揺れが大きくなった!」

当然、紐が揺れた分、またアライちゃんの顔面は炎の位置に戻るが…

アライちゃん1「あぢゅいのやだああああああっ!」グイイインッ

今度は背中を反らした。
どんどん紐の揺れは大きくなる。

男児1「すげー!どんどん揺れが大きくなってく!」

理科の先生「これがアライちゃん振り子です。お腹側と背中側へ、交互に丸まることによって、どんどんモーメント…回転力が蓄積され、揺れが大きくなっていきます」ボオオオオオ

理科の先生は、ライターと殺虫剤の火炎放射をしながら現象の解説をする。

アライちゃんは腹筋と背筋を繰り返し縮め、振り子のように振れることで、顔面が火炎に晒される時間を少なくしていた。

理科の先生「つまり、ブランコの原理ですね」ボオオオオオ

アライちゃん1「ああああああああっ!あぢゅいいいいっ!しっぽいだいいいいいいっ!だぢゅげでえええええええっ!おろじでえええええええっ!」ブラーンブラーン

男児1「うーん…」

男児2「でも、これだけ?」

理科の先生「では、今度は顔面でなく、もっと上を焼いてみましょう」ボオオオオオ

理科の先生は、アライちゃんのお腹へ火炎放射を浴びせた。

アライちゃん1「びいいいいっ!」グインッ

アライちゃんは体を丸める。
逆ブリッジの状態になることで、火から逃れている。

アライちゃん1「の、のああああっ…!お、おなか、ちゅかれうぅ…!」ブルブル

アライちゃんは腹筋が疲れてしまい、体を伸ばした。
すると、腹が再び火炎放射を浴びる。

アライちゃん1「びいいいいっ!」グインッ

今度は背中を反らして、ブリッジの状態で、火から逃れている。

男児1「おおっ!」

男児2「今度は動きが変わったぞ!」

アライちゃん1「ひぃっ!やっ!やああっ!」グネングネン

体を丸め、反らし、丸め、反らす。

男児1「あははははっはあ!きもちわりー!イモムシみてー!」ゲラゲラ

理科の先生「火を当てる場所が変わると、動きも変わってくるんです。振り子の面白さ、分かってもらえましたか?」ボオオオオオ

男児1&2「「はーい!」」

やがて、アライちゃんは動かなくなってきた。
お腹を火で炙り続けられるアライちゃん1。

アライちゃん1「あ…あぢゅい…おねがい…やめうのだ…だ…だじゅげ…」メラメラ

男児1「あれー?」

男児2「動かなくなってきたよ?なんでー?」

理科の先生「理由は3つあります。何でしょうか?」ボオオオオオ

男児1「疲れたからー!」

理由の先生「そう、正解です。他は?」ボオオオオオ

男児2「えーと、火傷でお腹の筋肉がダメになった!」

理由の先生「それも正解です。あとは?」ボオオオオオ

男児1「うーん、なんだろー」

男児2「わかんない、おしえて!命乞尾シロウ先生!」

理科の先生「正解は…」ボオオオオオ

理科の先生「頭に血が上って、意識を失いかけているからです」ボオオオオオ

アライちゃん1「か…へ…」ピクピク

男児1&2「「なるほどー」」

理科の先生「それではそろそろ実験は終わりです」スッ

理科の先生は、アライちゃんを地面に下ろす。

アライちゃん1「ぜはー、ぜはー、ぜはー…や、やっど…お…わっだ…のだ…」ゼェゼェ

理科の先生「最後は、これを使いましょう」スッ

理科の先生が取り出したのは、爆竹とテープだった。

理科の先生「これを口と肛門、ヴァギナへ詰め込みましょう」

男児1「詰め込めー!」ギュウギュウ

男児2「えーい!」ギュウギュウ

アライちゃん1「の…ぎゃああああああああ!もごおごごおごごごごおぉーーーっ!」

男児たちは、口と肛門と性器へ爆竹を詰め込み、テープで固定していく。

理科の先生「それでは、火をつけますね」シュボッ

アライちゃん1「うごもももぉぉごご、ごももぉおぉぉーーーっ!」ジタバタ

理科の先生「最後は、ハンマー投げの要領で。アライちゃん振り子を振り回しましょう!」ブンブン

アライちゃん1「むぐぐおごごーーーっ!」グルングルン

アライちゃんが振り回されている。
回転のスピードはどんどん上がっていく。

理科の先生「そして、上へ投げます!」ブンッ

アライちゃん1「んんんーーーーっ!」スポーーーーーンッ

アライちゃんは遠心力により、空高く飛んでいった。

男児1「うわ、すげー!」

男児2「とぶー!」

そして、空中に…


アライちゃん1「」ボパアアアアアアアアアーーーーンッ


…花火が打ち上がった。

理科の先生「高く上がりましたね。あれがアライちゃん花火です」

男児1&2「「たーまやーー!」」パチパチパチパチ

アライちゃん1「」グチャッ

花火が鳴った後、アライちゃん1が落下してきた。

アライちゃん1「」ビグッ ビグッ

顔面は引き裂かれて喉から煙が立っていた。
女性器と肛門が引き裂かれて一本の裂け目で繋がり、その中には内臓が見えた。

理科の先生「面白かったですか?」

男児1「うん!」

男児2「面白かったー!」

理科の先生「それじゃあみんなで、後片付けをきちんとしましょうね」

男児1&2「「はーい!」」

男児と先生は、実験の跡を綺麗に片付けた。

男児1「こいつはどうするのー?」ブラン

アライちゃん「…」プシュウウウゥウ

理科の先生「ビニール袋に入れておきましょう。先生が片付けます。では、実験は以上です」

男児1&2「ありがとうございましたー!」

理科の先生は、保健所の職員を呼んだ。

キツネ「はいはーい。…うわぁ、これまた派手に…」ドンビキ

保健所の職員も、教職の者がやった行いにドン引きしている。

理科の先生「理科の実験に役立てたんですよ」ニッコリ

キツネ(この人、ブラウンPより危ないんじゃあ…)

つづく




前スレがずっと暗い話ばっか続いてたので
明るいお話にしてみました

(作者としては、伊達メガネの話はなかったことにしたい…)

(…が、書いてしまった以上、歴史から抹消するわけにもいかない。無念)

アライさん達の食糧不足は厳しい。

アライさんはヒトの姿を得たせいで、
代謝に必要なカロリーがアライグマより多くなった。

決して飢えに弱いわけではないが、
それでも森の中のカエル、昆虫、小魚等で腹を満たすとなっては、
アライさん達の間での食糧争奪戦も厳しくなるというものだ。

アライさん達が危険を犯してでも人里へ住み着いたのは、
食糧を探し求めていることが最大の理由である。

だが、人里で金のないアライさん達が食糧を手に入れることは、決して容易ではない…。

~滅びゆく村~

廃村の近くの森から、何かが出てきた。
雄牛が1匹と、フレンズが2人である。

雄牛「ウモォ~」ズリズリ

ホルスタインしゃん1「おとーしゃん、ちからもちですね!」ズリズリ

ホルスタインしゃん2「わっせ!わっせ!」ズリズリ

彼女たちは、森から腐葉土を集めていた。
雄牛は、フレンズ達の数倍の量の腐葉土を、リヤカーで牽引している。

ホルスタインしゃん1「ふぅ…これだけあれば、おやさいもおおきくそだちますね!」

ホルスタインしゃん2「あおいトマトも、もうひといきであかくなります!」

雄牛「ウモォ~」

バッグアライさん「おお~、これはいい畑なのだ!」ザッ

突如そこに、ショルダーバッグを持ったアライさんがやってきた。
腕には『の』の字を象った腕輪をしている。

ホルスタインしゃん1「!?」ビクッ

ホルスタインしゃん2「あ、あらいさん…!ひ、ひっ…!」ブルブル

雄牛「ウモオオオォ!」ブルルル

アライさん1「すごいのだ、野菜がいっぱいあるのだ!」

アライさん2「もらっていきたいのだ!」

ホルスタインしゃん1「あ、あわわわわ…さ、さんにんも…!おとーしゃんっ…!」ブルブル

ホルスタインしゃん2「た、たべないで、くだしゃい…!」プルプル

雄牛「ブモォアアア!」ブルルル

雄牛は激しく威嚇をしている。

バッグアライさん「落ち着くのだ。アライさんが欲しいのは知識なのだ」ザッ

ホルスタインしゃん1「ち…ちしき…?」

ホルスタインしゃん2「なんのことですか…?」

バッグアライさん「お前らから略奪しても、一時の食べ物はすぐに無くなるのだ。それよりも、あのガキ大将が荒らし尽くした畑をどうやってここまで復活させたか…アライさんはそれが知りたいのだ」

ホルスタインしゃん1「そ、そんなこといって…!ぜんぶもっていくきなんでしょう…!」プルプル

ホルスタインしゃん2「おねがいです…みんなでおおきくしたはたけなんです…!ここだけは…」プルプル

アライさん1「ごちゃごちゃ言うななのだ!」

バッグアライさん「まあまあ落ち着くのだ…これでも食べたらどうなのだ?」スッ

バッグアライさんは、飴を2つ取り出した。

ホルスタインしゃん1「…そ、それ、どうしたんですか!」

ホルスタインしゃん2「ぬ、ぬすんだんでしょう!」

バッグアライさん「森で拾ったのだ。嘘じゃないのだ。誰かが捨てていったのだ」

バッグアライさん「ずっとこんな山奥にいて、甘い味が恋しいんじゃないのか?」

ホルスタインしゃん1「う…!」

ホルスタインしゃん2「っ…!」ゴクリ



ホルスタインしゃん1「あ…あなたのいうこと、しんじただけですからね」コロコロ

ホルスタインしゃん2「うそじゃないっていったのはあなたですからね」コロコロ

雄牛「ウモォ…」

フレンズの子供達は、あっさり懐柔されてしまった。

バッグアライさん「それじゃあ約束なのだ。どうやって畑を大きくしたか教えるのだ!」

ホルスタインしゃん1「ええと、ママからおそわったのは…」

ホルスタインしゃん2「おやさいのタネをのこしておいて…」

バッグアライさん「ふむふむ…」

アライさん1「わかりにくいのだ!」

アライさん2「いいから野菜をよこすのだ!」

ホルスタインしゃん1&2「「ひっ!」」

バッグアライさん「お前らはでしゃばると話が振り出しに戻るのだ!いいから黙ってるのだ!」

ホルスタインの子供達は、バッグアライさんへ畑作りのことをいろいろ教えた。

バッグアライさん「なるほど、助かったのだ。礼を言うのだ。…じゃあ、アライさん達はこれでおさらばなのだ」ザッザッ

ホルスタインしゃん1&2「「は…はい…」」ポカーン

アライさん1「ええ!野菜がこんなにいっぱいあるのにか!?」

アライさん2「1つくらい持ってってもバレないのだ!」

バッグアライさん「いいから黙って帰るのだ!」ザッザッ

結局アライさん一行はそのまま帰って行った。

ホルスタインしゃん1「…」ポカーン

ホルスタインしゃん2「…たすかりましたね…」ポカーン

雄牛「ウモォ~?」



~廃村~

ここはずっと前に人がいなくなった廃村。

ここの住人はどこへ行ったのか?
…街中へ引っ越していったようだ。

バッグアライさん「ここをアライさん達の村にするのだ!」

アライさん1「天下を取るのだー!」

アライさん2「なのだー!」

アライちゃん1「なのあー!」

腕輪のアライさんのもとへ、10匹ちょいのアライさんが集まっている。

バッグアライさん「人里へ下りて食べ物を手に入れるのは危険なのだ。いつまでもやってられることじゃないのだ」

バッグアライさん「アライさん達は、ここを開拓して野菜を育てるのだ!」

アライさん1「わくわくするのだ!」

アライさん2「早速やるのだぁ!」

バッグアライさんは、バッグから園芸用の野菜の種や、ジャガイモの種芋を出す。



も ち ろ ん す べ て が 盗 品 で あ る 。




バッグアライさん「さあ、仕事をするのだ!3日まじめに働いた奴には、このかいがらチップをやるのだ!」

アライさん1「それは何なのだ?」

アライちゃん1「きれいなのだー」

バッグアライさん「かいがらチップ。野菜を収穫したとき、これをもってる数が多い奴がたくさん配当を貰えるのだ!」

アライさん2「わかったのだ!いっぱい働いて、たくさん貰うのだ!」

アライさん3「たくさん貰うのはアライさんなのだー!」

バッグアライさん「そうだ、その意気なのだ!他の奴がさぼってる間にたくさん働けば、それだけ野菜をいっぱい貰えるのだ!」

アライさん4「頑張るのだー!」

アライさん達は、意外にもまともに農業をやっていた。

各個人はバカでも、バッグアライさんの言う通りにしておけば、とりあえずなんとかなったようだ。

肥料となる天然資源の入手の仕方は、ホルスタインの子供達がやった通りだ。


もちろん不真面目なアライさん達は、サボったりもした。
…が、バッグアライさんが活を入れると、再びしぶしぶ働いた。



しばらく後。
いくつかの苗はダメになったが、それでも枝豆やトマト等はまともに実っていた。

夕暮れ空に、カラスの鳴き声が響く。

バッグアライさん「お前たち、よく働いたのだ!」

アライさん1「いい汗かいたのだー!」

アライさん2「アライさんはもうイナゴ狩りの達人なのだー!」

アライさん3「野菜作り、楽しいのだぁ!」

バッグアライさん「明日は待ちに待った収穫なのだ!みんな、さっさと寝るのだ」

アライさん4「天下を取るのだー…」

アライさん5「明日が楽しみのだー…」

こうして、アライさん達は就寝した。

~翌朝~

バッグアライさん「ふわぁ~収穫の朝なのだ!」ノソノソ

アライさん1「絆の勝利なのだ!」ノソノソ

アライさん2「自分で作った野菜を食べるのが楽しみなのだ!」ノソノソ

アライさん3「らんらんら~!」ノソノソ


アライさん達は、畑へ向かった。



~畑~

バッグアライさん「」

アライさん4「」

アライさん5「」

アライさん6「」

荒れ果てた畑「」ゴチャ

引っこ抜かれた苗「」カサカサ

乱雑に打ち捨てられたトウモロコシの食い殻「」ゴロリ

見知らぬアライさん1「ごがー…」zzz

見知らぬアライさん2「すぴー…」zzz



…なんだ、この光景は…。

それは、まさしく。



ア ラ イ さ ん に 荒 ら さ れ た 後 の 人 の 畑 そ の も の だ っ た 。

知ってた

見知らぬアライちゃん1「しゅぴ~…」zzz

見知らぬアライちゃん2「もうたべやえないのら…しゅぴぃ~…」zzz


荒れ果てた畑には、腹を膨らませて呑気に寝ているアライさんの成体2匹と、子供が2匹。

畑についた足跡は、明らかにそれ以上の数のものであった。


見知らぬアライさん1「ごが~…」zzz

見知らぬアライさん2「すぴー…」zzz

見知らぬアライちゃん1「ふにゃ~…」zzz

見知らぬアライちゃん2「おいしーおやしゃい…おいちーのだ…」zzz

バッグアライさん「…」ザッザッ

アライさん2「…」ザッザッ

アライさん4「…」ザッザッ


畑の主たちは、いったん戻っていき…


バッグアライさん「…」ザッザッ

アライさん3「…」ザッザッ

アライさん5「…」ザッザッ


…廃村の農具を持って、戻ってきた。

見知らぬアライさん1「むにゃ…ふわー…よく寝たのだー…」ムクリ

見知らぬアライさん2「昨晩はみんなといっしょに、いっぱい食べたのだー…」ムクリ

見知らぬアライちゃん1「おかないっぱいなのだぁ!」ムクリ

見知らぬアライちゃん2「ふわ~…うんちしたいのら…」ムクリ

バッグアライさん「#≪・≫三≪・≫」(農具を構える)

アライさん1「#<●><●>」(農具を構える)

アライさん3「≪●≫≪●≫#」(農具を構える)

アライさん5「^^#」(農具を構える)

見知らぬアライさん1「のぁ?」

見知らぬアライさん2「何してるのだ?」

見知らぬアライちゃん1「なんかのおどりなのかー?」

見知らぬアライちゃん2「ここでうんちすゆのだ!おしっこもすゆのだ!う~ん…!」プルプル

アライさん6「たあ~!」ドグシャ

アライさん7「たああああ!」ドグシャ

アライさん8「たあ~!」ドグシャ

バッグアライさん「キィイィィィイォイッッェィイヤァアアアアアアアアアアアア!!」ズガドグブゴシャアアアア

見知らぬアライさん1「のぎゃあああああああああっ!!?」ザグゥッ ブシュウウゥウ

見知らぬアライさん2「ぐぎゃばあああーーーっ!?」ザグゥッ ブシュウウゥウ

見知らぬアライちゃん1「ぴぎいいぃいぃーーーーーっ!?」ザグゥッ ズガパァーーーッ

見知らぬアライちゃん2「いぢゃいのりゃあああああーーーーっ!?」ザグゥッ グチャアアブリブリブリブリブリブリジョロロロロジョボボボボ


きっと今まで畑を耕してきた農具達も、この盗人の狼藉に怒っているのだろう。

農具は普段よりもはるかに深く、地面に食い込んだ。

アライさん1「この盗人があああ!くたばるのだあああ!」ドガァ

見知らぬアライさん1「ぐぎゃあああ!ちがうのだ、アライさん達が最初に見つけたのだ!アライさん達のものなのだあああ!」ザグゥッ ブシュウウウ

アライさん2「アライさん達の畑を荒らすなんて!いままでの汗と涙と血豆を返すのだああああ!」ドグシャ

見知らぬアライさん2「いだいのだああ!ちがうのだ!畑はみんなのものなのだあああっ!」ザグゥッブシュウウウ

アライさん3「お前らなんかアライさんじゃないのだ!アライさん以下…害獣なのだあああ!」ドグシャ

見知らぬアライちゃん1「ぎびいぃいーーーっ!ありゃいしゃんむしじゃないのだああーーっ!」

アライさん4「一生懸命野菜を作ったアライさん達の苦労も知らずに横から持ってくなんて!1000回殺しても殺し足りないのだあああ!」ドグシャ

見知らぬアライちゃん2「ぴぎゃあああああぁーーーっ!」ザグゥッ ブリブリブリジョボボボボ



そして。

他所からやってきたアライさん達は、動かなくなった。



バッグアライさん「しまったのだ…仲間の居場所を聞き出すべきだったのだ…」ゼェゼェ



見知らぬミイラ1「」 カサカサ

見知らぬミイラ2「」カサカサ

見知らぬミイラちゃん1「」カサカサ

見知らぬミイラちゃん2「」カサカサ

バッグアライさん「ふぅ…こうして乾かしてから砕けば、安全な畑の肥料になるのだ」

アライさん1「それよりどうするのだ!アライさん、せっかくかいがらチップ集めたのだ!」

バッグアライさん「うっ…!」

アライさん達は、バッグアライさんへ詰め寄る。

アライさん2「お前の言うとおりに働いたのに、野菜が貰えなかったのだ!どういうことなのだ!」

アライしゃん1「うそつきー!」

アライちゃん1「ぺてんちなのあー!」ヨチヨチヨチヨチ

バッグアライさん「ぐっ…うっ…うぬぬ~…!」

バッグアライさん「つ…次があるのだ!まだジャガイモがあるのだ!それを育てれば…」

アライさん1「今よこすのだああ!」ドグシャ

バッグアライさん「ぎゃびいいいいっ!」ドサァ

なんとアライさん1は、バッグアライさんを農具でぶん殴った。
昏倒するバッグアライさん。

アライさん2「お前を信じたアライさんがバカだったのだ!」ドグシャ

バッグアライさん「いだいのだあああ!な、なにするのだ!あ、アライさんに八つ当たりするのはお門違いなのだぁ!」ブルブル

アライさん3「何がお門違いなのだ!お前が間抜けだから盗まれたのだ!」ドグシャ

バッグアライさん「ぐぎゃああああああーーー!い、いだい、しんじゃうのだあああーーっ!」ブシュウウゥウ

アライさん4「盗まれたのはお前が悪いのだ!お前が見張ってればよかったのだぁ!」ドグシャ

バッグアライさん「だ、だじゅげでぇっ…いやだっ…ごんな…どころで…」

アライさん5「嘘つきは!地獄で閻魔様に舌抜かれてこいなのだあーーーっ!」ドグシャ

バッグアライさん「」ブッシャアアアーーッ


…『の』の字を象った腕輪が宙を舞った。


バッグアライさん「」ガクガクッビグビグググッバタバタタッタッ



見知らぬミイラ1「」 カサカサ

見知らぬミイラ2「」カサカサ

見知らぬミイラちゃん1「」カサカサ

見知らぬミイラちゃん2「」カサカサ

腕輪付きミイラ「」カサカサ


アライさん1「…正直ここまですることは無かったのだ…」

アライさん2「…そこそこ良い奴だったのだ…」

アライさん3「…まあ、終わったことはしょうがないのだ。今回のことはあいつが全部悪いのだ」

アライさん4「アライさん達は悪くないのだ…」

アライさん5「よ、よーし!気を取り直すのだ!あいつの言ってた農業のことはだいたい分かったのだ!」

アライさん6「これからはみんなで、しっかり見張りながら働くのだー!」

アライさん達「「おおーーっ!」」



~数週間後~

アライさん達の畑は、外部からの侵入者を許さない、強固な見張りをしていた。
見張り番の仕事にも、当然かいがらチップが与えられた。

…夜中…

アライさん1「うーん、むにゃむにゃ…」

アライさん1「ふわー…」パチッ

アライさん1「…ん…?ああっ!アライさんのかいがらチップがないのだ!どこに行ったのだ!?」キョロキョロ

アライさん1「探すのだ!…う~、どこにもないのだ…」モゾモゾ

アライさん2「すぴー…」zzz

アライさん1「…無くした分、こいつから貰っておくのだ」サッ

アライさん1「いや…アライさんは被害者なのだ。可哀想なのだ。だから全部貰っていいのだ」サッ

アライさん1「このかいがらチップは、全部アライさんのものなのだ」ソソクサー

アライさん2「…ん…むにゃ…」パチッ

アライさん2「あれ!?アライさんのかいがらチップがないのだ!」キョロキョロ

つづく

~公園にある古びた小屋~

アライさん「チビ達、アライさんはご飯を探してくるのだ!ここでいい子にして待ってるのだ!」

アライちゃん1「わかったのだ!」

アライちゃん2「ごはんたのしみなのだ!」

アライちゃん3「きをつけうのらー」

アライちゃん4「のあー」

もはや恒例だが、アライさん達はよく人里で子を育てられるものである。
少なくともこいつらは、例の事件後に産まれた子供達だ。
いったいどこでアライグマと交尾してきたのだろう?
育ち盛りの体を養うだけの食糧を、どうやって1人で集めているのだろう?

そう考えると、サバイバル能力においては人間の比にならない逞しさがあるのではないだろうか。
指名手配犯でさえ逃亡しながら子を4人も育てることは不可能であろうに。

母親は去っていった。

どうやら小屋は物置小屋であるらしい。
暗くてじめじめしており、中には色々な道具が入っている。
脚立や机、高枝切りハサミ、テープ、マジックペン、大きな紙ヤスリシートなどがある。

アライちゃん1「たいくつなのだー」

アライちゃん2「いろいろおもちゃがいっぱいありゅのだ!」ヨチヨチ

アライちゃん3「ここであしょぶのらー!」ワイワイ

アライちゃん4「のあー」

退屈したアライちゃん達は、物置小屋の道具を使って遊ぼうとしているようだ。

紙ヤスリ等の消耗品物は、ほとんどが埃を被っており、どうやら誰も使っていないらしい。

ずっと前に何かの目的で買ったはいいものの、その後使われず、
捨てるのも勿体ないから仕舞われているようだ。
さっさと捨てればいいものを…。

アライちゃん1「なにするのだー?」

アライちゃん2「かくれんぼするのだ!」

アライちゃん3「あらいしゃんがおにすゆのら。いーち、にー…」

アライちゃん4「にげうのあー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん達は、物置小屋のあちこちへ隠れていく。

アライちゃん3「じゅーなのだ!さがすのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3は、物置小屋の中の姉妹を探す。



その後、アライちゃん達はいろいろ遊び回っていたが、そのうち疲れて寝てしまった。

物置小屋に、アライちゃん達の寝息が響き渡る。

アライちゃん1「のだぁ…のだぁ…」zzz

アライちゃん2「ぐがー…」zzz

アライちゃん3「すぴー…」zzz

アライちゃん4「んみんみ…」zzz






そのうち、暗い物置小屋に突如、入り口から光が射した。



男児1「何だーここ?」ガラッ

男児2「鍵閉まってない…鍵壊れてんのか」カチャカチャ

男児3「なんか道具いっぱいあるぞー!」

男児4「ん?何か寝息みたいなの聞こえねえ?」

続きはあとで

突然だが皆様は子供の頃、ゲームのプレイヤーキャラクターになりたいと思ったことはないだろうか。

赤い帽子の配管工になり、アスレチックを華麗に駆け抜けたい。

ピンクの悪魔となり、様々な能力を使いたい。

シマシマのシャツの超能力少年となり、超能力で敵を倒したい。

武道家となり、様々なライバルと戦いたい…。

しかし、ごっこ遊びでは真のプレイヤーキャラクターにはなれないのである。

しかし。
今ここに。


「ゲームのプレイヤーキャラクターになりたい」という、全国の男児の夢が叶うチャンスを得た、
4つの戦士達がいた…!

アライちゃん1「んあー…だれなのだ?」パチッ

アライちゃん2「あ、ひとしゃんなのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3「ひとしゃん!たいくつしてたのだ、あらいしゃんとあしょぶのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「のあー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん達は、男児たちのもとへよちよちと寄ってくる。

親から、人に近付くなとか教わってないのだろうか?

男児1「うわ、アライちゃんだー!」

男児2「すげー、4匹もいる!」

男児3「ここ、いろいろ道具あるなー」

男児4「みんなー、アライちゃん達で遊ぼうぜー!」

アライちゃん1~4「「「「あそぶのだー!」」」」

遊んで貰えるとわかって、アライちゃん達は大変嬉しそうである。

男児1「そうだ、いいこと考えたー!」

男児2「何するんだ?」

男児1「ちょっと、ここの道具を使おうぜー!」ガタガタ

男児3「勝手に使っていいのか?」

男児1「あー、前ここの公園の人が言ってたんだ。消耗品は好きなだけ持ってていいって」

男児4「どんな準備すればいいのー?」

アライちゃん1「ひとしゃんがそんでくれるじゅんびしてるのだ!」

アライちゃん2「あらいしゃんをたのしませるのだ!」

アライちゃん3「うれしいのだー!」

アライちゃん4「のあー」


…そうして、男児たちは準備を完了させた。

遊び場の状態を説明しよう。

まず、地面はアスファルトで舗装されている。

その上に、大きな紙ヤスリのシートが敷いてある。

紙ヤスリの上には、机が一個ある。

机の上には、アライちゃんが4匹乗っていた。

そして、その机を男児4人が取り囲んでいる。


男児2「このセットで何するんだ?」

男児1「今、倉庫の中の道具見て思い付いたんだ!」

男児3「なになにー?」

紙ヤスリのシートは、一辺が2~3メートルはあろうかという巨大なシートだ。
なぜこんなものがあるのか…
きっと買いすぎたのだろう。

靴をはいて紙ヤスリの上に立つ4人の男児たちは、何をしようというのか。






男児1「…アライちゃんスマブラ、やろうぜ!」

男児2~4「「「イエーーーーーーーーイ!!!!」」」パチパチパチパチ

アライちゃん1~4「「「「いえーーーいなのだぁ!」」」」


スマブラ…
大人気ゲーム、『大乱闘!スマックブラッド』の略である。

プレイヤーはキャラクターを操作し、敵キャラクターを場外へ吹っ飛ばすというゲームである。

だが、このセットでそれをやるとは…どういうことだろうか?

男児1「まずはプレイヤーキャラクターを1匹選ぼうぜ!」

男児1は、テープを切り、(1)~(4)の数字を書いていく。

男児2「俺こいつー!」ヒョイ

アライちゃん2「わーい!たかいたかいなのだー!」キャッキャ

男児2は、アライちゃん2の胴体へ(2)のテープを巻く。

男児3「俺はこいつかなー」ヒョイ

アライちゃん3「なにしてあそぶのだー?」

アライちゃん3の胴体へ、(3)のテープが巻かれる。

男児4「俺スマブラつえーし。この小さいので勝ってやるよ」ヒョイ

アライちゃん4「なのあー」

アライちゃん4の細い胴体へ、(4)のテープが巻かれる。

男児1「じゃあ俺はこいつかな。一番でかいやつ貰って悪いねー!」ヒョイ

アライちゃん1「よろしくなのだー!」

男児1は、アライちゃん1へ(1)のテープを巻いた。

男児1「ルールは簡単。時計回りにターンを回す。プレイヤーはキャラクターを1回操作して、他キャラクターを攻撃。まあ、ターン性スマブラみたいなもんさ」

アライちゃん1「きゃらくたー?」

アライちゃん2「すまぶら?」

アライちゃん3「とけいまわり?」

アライちゃん4「のあー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4は、机の上を歩き回っている。

男児2「なるほど。残機は何体?」

男児3「3でよくね?3にしようぜ!」

男児4「残機0になったらどうすんのー?」

男児1「あれを使う」スッ

男児1は、高枝切りバサミを指差した。

男児1「負けたキャラは、リタイアな」

男児2~4「なーるほど!おもしろそー!」

アライちゃん1「わかんないのだ!なにするのだ?」

男児2「ちなみにこのステージはどこ?」

男児1「ステージか…うむむ…」

男児3「終点だろ」

男児4「終点だな。人生の(笑)」

男児1~4「あはははははははは!」

アライちゃん1~4「?」ポカーン

アライちゃん達の体格を記載しておこう。

アライちゃん1…体長23センチ
アライちゃん2…体長21センチ
アライちゃん3…体長19センチ
アライちゃん4…体長15センチ


男児1「じゃあ、最初俺からでいいか?」

男児2「いいよー!」

男児1「じゃあいくぜー!」ダキッ

アライちゃん1「わーい!だっこなのだ、あったかいのだー!」ギュー

男児1は、アライちゃん1を抱き抱える。
アライちゃん1も、男児1を抱き締め返す。

男児1「レディー…」グイイッ

男児1は、アライちゃん1を持ち上げる。

アライちゃん1「たかいたかいなのだー!」キャッキャ

アライちゃん2「あそんでもらえてうらやましーのだぁ!」

アライちゃん3「あらいしゃんにもすゆのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「なのあー!」ヨチヨチヨチヨチ

男児2「待った。その前に、こいつら名前つけねー?」

男児1「いーよ!じゃあ俺のこいつアリオな!」

アライちゃん1「ありお?それがあらいしゃんのなまえなのか?あらいさん、ありおなのだぁ!」キャッキャ

男児2「俺のは、アリュゥで」

アライちゃん2「ありゅー!かっこいいのだぁ!」ワイワイ

男児3「俺のは…じゃあ、アスでいいや」

アライちゃん3「あす!ありゃいしゃんは、あすなのだぁ!」

男児4「俺のは…ちっこいから、アービィかな」

アライちゃん4「おなかしゅいたのら~、ひとしゃん、おかしほしいのだ~」ヨチヨチ

男児1「それじゃ、オッケーだな。じゃあ俺のアリオからな!」グイイイッ

男児1は、アライちゃん1を持ち上げ、体をひねる。

アライちゃん1「またたかいたかいなのだ?あきたのだー!もっとおもしろいことやるのd…」

男児1「レディー!ゴーッ!」ブンッ

アライちゃん1「のあっ!?」ビューンッ

何ということであろうか。
男児1は、アライちゃん1を…

アライちゃん3へ向かって、勢いよく投げ飛ばしたのである!


アライちゃん3「ぴぃっ!」ゴチーン

アライちゃん1「のだあぁっ!」ベチーン

いきなり衝突をくらったアライちゃん3は、そのままの勢いで机の下へと落下した。

アライちゃん3は、高さ1メートルほどの机から落下し…

コンクリートの上に敷かれた紙ヤスリの上へ、顔面から激突した。

アライちゃん3「ぎびいいいっ!」ザリザリザリッ

アライちゃん3「ああああああっ!いだいのだああっ!ほっぺいだいのだああああっ!」ビエエエエン

アライちゃん3のほっぺは、荒い紙ヤスリによって擦りむけてしまった。

アライちゃん1「いだだ…!なにすゆのだぁ!ひどいのだぁ!」プンスカ

アライちゃん2「そうなのだー!おねーしゃんといもーとにらんぼーするなー!」プンスカ

アライちゃん4「まんまー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3「うっぐっ…ひぐっ…いだいのだあぁ…!」グスッグスッ

男児3「うあー、開始早々残機1減っちまったー」ヒョイ

アライちゃん3「のあっ!?」グイイイッ

アライちゃん3は、男児3に持ち上げられ、机の上へ戻された。

男児2「じゃあ、次俺のアリュウな」ガシッグイイイッ

アライちゃん2「ひっ!ひ、ひとしゃんは…あらいしゃんにあんなひどいことしちゃだめなのだ…もっとたのしいあそびするのだ…」プルプル

男児2は、アライちゃん2を持ち上げる。
アライちゃん2は小刻みに震えている。

男児2「はあああっ!」ガシッ

アライちゃん2「のあっ!?」ブラーン

男児2は、アライちゃん2の右足を握って持った。

男児2「いくぜ、必殺技!」グイイイッ

アライちゃん2「や、やなのだ!おろしゅのだぁ!」ジタバタ

男児2は、いちど背中側へアライちゃん2を勢いよく引き…

男児2「竜巻旋風脚!」 ブウウゥンッ

アライちゃん2「のだああぁ!」ビューンッ

勢いよく、アライちゃん2を投げた!

アライちゃん2「びいいっっ!」ガァンッ

アライちゃん1「いぢゃいいぃぃっ!」ドガァッ

男児1「ああ!俺のアリオが!」

アライちゃん2は、アライちゃん1の脇腹へ頭から思いっきり突っ込んだ。

アライちゃん1「げほ!ごほっ!いぢゃいのだあああああっ!」ゴロンゴロン

アライちゃん2「のあああっ!あだまいだいいいっ!」ゴロンゴロン

どちらも場外へ落下はしなかった。
しかし、ダメージを負ったようだ。

アライちゃん3「ひ、ひっ…!や、やめうのだ、ありゃいしゃんをいじめちゃやーなのだぁ!」プルプル

男児3「じゃあ次、俺のアスな」スッ

男児3は、アライちゃん3を掴もうとする。

アライちゃん3「やなのだああ!あらいしゃんはなげられたくないのだー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

机の上を逃げ回るアライちゃん3。
しかし、角へ追い込まれてしまう。

男児3「よいしょ」ガシッ

アライちゃん3「やなのだーー!はなしゅのだーー!びええんっもういたいのやなあああっ!」ジタバタ

アライちゃん3は、尻尾を握られてぶら下げられる。

男児3「アスといえば…ホームランバットだよな」ガシッ

アライちゃん3「ひとしゃん!あらいしゃんのしっぽにぎにぎすゆのやなのだ!ちからつよいのだあ!」ジタバタ

男児3は、アライちゃん3の尻尾を、野球のバットを握るようにしっかりと両手で持つ。

アライちゃん4「のあー」ヨチヨチヨチヨチ

男児3「スマァーーーッシュ!」ブンッ

男児3は、両手に握るバットを振りかざし、アライちゃん4を打った。
アライちゃん3の頭が、アライちゃん4の頭を横から打つ。

アライちゃん3「ぎびぃぃっ!」ゴチーン

アライちゃん4「びいぃっ!」ビューンッ

男児4「ああっ、アービィ!」

アライちゃん4は机の下へ吹き飛び、そのまま荒い紙ヤスリの上へ腹を打ち、滑っていった。

アライちゃん4「びゃあああああっ!あああああああっ!」ボタボタ

アライちゃん4のお腹の皮がえぐれ、血がボタボタと垂れる。

気になる

アライちゃん3「いだいーーーっ!くびがいだいのだああーーーっ!」ドタバタ

アライちゃん3は、首の後ろを押さえて机の上をゴロゴロと転がる。

どうやら今鈍器代わりに振り回され、アライちゃん4の頭とぶつかった時、
首の骨を痛めたようだ。

ムチ打ちになったか、はたまた骨折か。
これが格闘技の試合であれば、即試合中断して病院で精密検査を受けるべき重傷である。
だがこれはただのゲーム。そんなことはお構いなしだ。

アライちゃん4「びえええええんっ!おがーしゃーーーんっ!」ビエエエン

男児4「次は俺な!」ガシッ

アライちゃん4「びぃぃーーっ!おがーしゃーーーんっ!」ジタバタ

アライちゃん4は、男児4に持ち上げられる。

男児4「アス!よくもやったな!俺のアービィのコピー能力をくらえ!」グイイイッ

アライちゃん4「やーーーーだーーーーーーーー!」ジタバタ

男児4は、アライちゃん4の尻尾を掴み、先程と同じようにバットのように構える。

橋尾籠

アライちゃん3「いだいいいいっ!だじゅげでえええーーーっ!おがーしゃーーーんっ!ああああーーっ!」ジタバタ

アライちゃん3は、なおも首の後ろを押さえて、仰向けになって足をじたばたさせている。
首の怪我はよほど激痛をともなう重傷なのだろう。

男児4「コピー能力くらえ!スマァーーーッシュ!」ブンッ

男児4は、バットを振るように、アライちゃん4を振る。

アライちゃん4「ぎびいぃっ!」ガンッ

アライちゃん3「ごぶえっ!」ボスッ

アライちゃん4の頭は、アライちゃん3のお腹を打ち、その弾力で激しくバウンドした。

だが、アライちゃん3を吹っ飛ばすには至らなかったようだ。

アライちゃん3「ごぶううぅっ!ぶふうぅーーーっ!」ブーッ

アライちゃん3が血を吹き出す。
どうやら内臓のどれかが破裂したようだ。

男児3「ああっやばい!アスがピンチだぁ!」

男児1「1ターン回ったな。今の残り残機は?」

アライちゃん1 残3 ※アリオ
アライちゃん2 残3 ※アリュウ
アライちゃん3 残2 ※アス
アライちゃん4 残2 ※アービィ

男児2「結構残ってるな」

アライちゃん1「ひ、ひ…も、もう、やめうのだ…」ガクガクブルブル

アライちゃん2「ほっぺいぢゃいのらああ…!すりむいたのだああ…!」ビエエエン

アライちゃん3「ぐぶうぅーーっ!(吐血)」ゴボゴボ

アライちゃん4「もうやなあああ!にげうのあーー!」ヨチヨチヨチヨチ



果たして、勝ち残るのは、どのプレイヤーキャラクターか。
そして敗者はどうなるのか。

…第2ターンが始まる。

つづく

何!?

続きが気になるではないか

>>359
今それを危惧してる
前のバッグアライを殺したアライたちがそのあとどうなったか期待してたんだけどな
次はそうならないで欲しい

>>360
申し訳ないが、その期待には応えられないかもしれない

例えばアライキング・ボスがさっさと裁かれないのが不満な人は多いと思いますが、
それは作中で裁判にクソほど時間がかかっているからです
そういった事情をねじ曲げてまで不満を解消して差し上げることは難しい

廃村のアライさん達も、あの直後のタイミングで都合よく退治させるのは無理でした
しかし、出番が終ったからといって作中の世界から消えたわけではないです

他所のアライさんなんぞに見つかる連中が、将来的に永遠に繁栄していけるかというと、まあ…
…その辺は追々です

アライキング・ボスの場合、読者視点では余罪があるしなあ
作中では御手洗さんに濡れ衣を着せてるけど、それが明らかになるのかな?

これに関しては読者も作者も一貫性はあまり気にしなくていいと思ってる 個人的に
異論は認める

サーバル「」

かばん 「」

感想ありがとうございます

ところで、アライちゃんやアライさんのセリフや悲鳴が大分テンプレ化されつつありますが
皆さんはどんなセリフが好きですか?

作者としては、アライちゃんの「あぢゅいのらああああっ!」がお気に入りです

≫1

>>1

>>387

タイリクオオカミ「それで姉妹を刺し殺しなさい」

タイリクオオカミ『かわいい妹を、とんとんとん♪』

タイリクオオカミ『自分のために、だんだんだん♪』

タイリクオオカミ『命乞いしても、そ~のまま♪』


タイリクオオカミ『お料理、お料理、楽しいなー♪』ブンッ


個人的にマジキチ名シーン

>>387

食通の友人「…」モグモグ

株主1「…」モグモグ

株主2「…まあ、なかなか美味だな」モグモグ

株主3「ああ。だが、これは…フォアグラというより…」モグモグ



食通の友人&株主1&2&3「レバーだ!」

「いたい」とか「あつい」とか「やめろ」とかの意味のある悲鳴の時は
語尾が「のだ」かそれに準じるものであってほしい

アライさんの台詞だと前向きな台詞が全般に好き
アライちゃんたちの「なのだー」だけの台詞とヨチヨチが好き

>>387

アライグマ「だけど、フェネック。お前だけは、ずっと友達でいてほしいのだ」

大きな耳のフレンズ「…うん、うん。ずっと、友達だよ、アライさん…」グスン



キツネ「私はもう、あなたに怒らない。怒っても無駄だから」スタスタ

キツネは清掃員を背中に背負い、店を出る。

アライキング・ボス「まづのだ!ふぇねっぐ!アライさんは、どうしたらフェネックのお友だちになれるのだ!しうしたら!そいつになれるのだあああ!」


キツネは何も言い返さず、その場を去った。

194: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]
水を指すようで悪いが飢餓の時は脂肪より先に筋肉から
消費するぞ?まぁアライさんに人間のような機能は無いと
思うが念のために言いました


197: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]
>>194

     ,へ、        /^i
     | \〉`ヽ-―ー--< 〈\ |
     7   , -- 、, --- 、  ヽ
    /  /  \、i, ,ノ    ヽ  ヽ
    |  (く._・_)  〈く_・)  )  |
   /  <  / ▼ ヽ    >   、
  く彡彡   ,.へへ、    ミミミ ヽ
   `<   Yュlエl'ィン     ミミ彳ヘ
      >  くェェ/´ __/   \
     /         7      \

     |        /

485: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]
乙でした。
水を差す様で言いにくいけど電気柵ってワイヤーと地面の両方に触れてないと電気が流れないんだよね。


486: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]
>>485

     ,へ、        /^i
     | \〉`ヽ-―ー--< 〈\ |
     7   , -- 、, --- 、  ヽ
    /  /  \、i, ,ノ    ヽ  ヽ
    |  (く._・_)  〈く_・)  )  |
   /  <  / ▼ ヽ    >   、
  く彡彡   ,.へへ、    ミミミ ヽ
   `<   Yュlエl'ィン     ミミ彳ヘ
      >  くェェ/´ __/   \
     /         7      \

     |        /


これにはワロタ

シリーズが長くなってネタ考えるの大変そうだけども

続けて欲しいな

アラ虐を

以前ニコ静で「アライ派」と名乗る絵描きさんがいて、
どう見てもここのSSを読んだろ、と思わんばかりの絵ばかりで草生えなかった
ちなみにその人は害獣なアライさんの絵ばかり描く人でアラ信らしい
あと、前スレでアラ信的な書き込みしてるのもこの人じゃないかと思ってる

アマゾンズシーズン2みたいな話だな

ショクエモンに殴られて「タコス!」って言ったのが好き

一番はやはり、「たあー!」ですね

>>416
思い込みでそういうこというのは巨悪一歩手前なのだ! 自重するのだ!
以前というほど昔でもなかったのだ……ちなみにはあの人の絵は好きだったのだ

ふははー!アライさんの大勝利なのだー!

…2ターン目…

アライちゃん1 残3 ※アリオ
アライちゃん2 残3 ※アリュウ
アライちゃん3 残2 ※アス
アライちゃん4 残2 ※アービィ

男児1「じゃあ俺から…」

男児3「待って!俺のアス、めっちゃ弱ってるし…それに男児4のアービィはちっちゃいんだ。ハンデくれよー!」

アライちゃん3「かはっ…げほっ…」ビチャビチャ

アライちゃん4「ひ、も、もういじめられゆのやなのだ…」プルプル

男児1「それもそうだな、すぐ終わったらつまんねーし。どうすればいい?」

男児3「次、俺からスタート!3→4→1→2で頼む!」

男児1「いいぞー」

男児2「いーよー」

男児3「よーし!じゃあ、スマッシュボール使うぜ」スタスタ…

男児2「スマッシュボール?最後の切り札か…?」

男児3は物置小屋から、脚立を持ってきた。高さ1.5メートルはある。

男児3「じゃーん!ハシゴだ!」

男児4「それキャタツだよー」

男児3「どう違うんだよ、もっと本質見ろよ!」ガシッ

男児3は、アライちゃん3を掴み、キャタツを登る。

男児1「無理すんなよー」

男児3は、キャタツの頂上に登る。

アライちゃん3「ひっ…ぐっ…ひ、ひと、しゃん…おなが…いだぐで…くびも…いだぐっでっ…や、やべで…ぐだじゃい…」プルプル

アライちゃん3は、男児3へ命乞いをする。

男児3「くらえ!PKスターーーストーーーーム!!!」ブンッ

アライちゃん3「ぴぃっ!」ヒューーンッ

なんと男児3は、1.5メートルのキャタツの頂上に立ち、そこからアライちゃん3を思いっきり投げた!
手を頭に掲げた状態から、高さ1mの机の上へ投げたので、落差は推定2メートルになる。

男児1「うわ!すげぇ!」

男児2「やっべ…」

アライちゃん1「ひいぃい!にげうのだー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん2「こあいいいっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「ぴゃああああっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

姉妹たちは逃げ惑い…

アライちゃん3「びぎいいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!」ベチーーーーーーンッ

…体長19センチのアライちゃん3は、高さ2メートルの位置から思いっきり机の上へ叩きつけられた。

叩きつけられたアライちゃん3は、そのまま真っ赤なペンキを机の上へ塗りながら滑っていき…

机の下…アスファルト上に敷かれた紙ヤスリの上へ落下した。

アライちゃん3「びぎっ」ズシャアアアッ

男児3「うあー外れたー!残機1かよー!あと1回落ちたら負けるー!」

アライちゃん3「の…ぁ…」ビクンッ ビクンッ

机の下で、激しく痙攣しているアライちゃん3を見た姉妹は…

アライちゃん1「ひ…」ガクガクブルブル

アライちゃん2「に…に…」ガクガクブルブル

アライちゃん4「ひゃ…」ガクガクブルブル


アライちゃん1「にげゆのだああああっ!」ピョーンッ

アライちゃん2「のだー!」ピョーンッ

アライちゃん4「のあああっ!」ピョーンッ

男児1~4「「「「ああっ!」」」」

なんと、自分から机の下へ飛び降りた。

アライさんはアライグマフレンズ。
木登りは得意である。

アライちゃん1「のあっ!」ボテッ

アライちゃん2「たあっ!」ボテッ

アライちゃん4「ぴっ!」ボテッ

自分から飛び降りるのなら、高さ1メートルから落ちても受け身を取れるのである。

アライちゃん1「にげゆのだああああ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん2「もうやーーなーーー!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「のあー!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん達は、紙ヤスリの上をヨチヨチ歩きで逃げる。

男児1「あはははは!全員残機マイナス1かよ!」ゲラゲラ

男児2「逃げんなー!」タタッ

男児4「待てー!」タタッ

アライちゃん3「の…ぁ…」グッタリ

男児3「さて、PKスターストーム失敗しても、まだ残機1あるし」ヒョイ

男児3は、先程自爆したアライちゃん3を拾い、机の上へ置いた。

>>429
男児3「じゃーん!ハシゴだ!」

男児4「それキャタツだよー」

男児3「どう違うんだよ、もっと本質見ろよ!」ガシッ

まさかの逆転裁判ネタやないすか(驚愕)

アライちゃん1「はぁはぁ、おててすりむいていちゃいのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん2「おひざもいたいのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「にーーげーーーうーーのーーだぁーー!」ヨチヨチヨチヨチ

紙ヤスリの上をヨチヨチ歩きするため、手のひらと膝が擦りむけていく。

だが。

男児1「あらよっと!」ダンッ

男児2「ふんづけ!」ダンッ

男児4「尻尾ふみ!」ダンッ

アライちゃん1、2、4「「「いだいいのだああっ!」」」

男児たちは、アライちゃんのふわふわの大きな尻尾を踏んづけ、捕まえた。

男児1「逃げようとしたお仕置きだ!」ゴッシゴッシ

アライちゃん1「びいいいぎゃああああ!!おでごいだいのらあああっ!」ジタバタ

男児1は、アライちゃん1の額を紙ヤスリの上へ押し付け、強く擦り付けている。

男児2「てめーもだ!にげんな!」ゴッシゴッシ

アライちゃん2「びぎいいいっおじりいぢゃいいいいいっ!」ジタバタ

アライちゃん2は、紙ヤスリでお尻を磨かれ、皮膚を削られている。

男児4「じゃあお前は…耳だ!」ゴッシゴッシ

アライちゃん4「あああああいぢゃいいぢゃいいぢゃいいい!おみみなぐなっぢゃうのりゃあああっ!」ジタバタ

男児4は、アライちゃん4の耳を紙ヤスリへ押し付けてこする。

男児1、2、4が、プレイヤーキャラを捕まえて机のまわりへ戻ってくる。

アライちゃん1「にが…してぇ…」ヒグッグシュッ

アライちゃん2「がえりだい…のだぁ…」シクシク

アライちゃん4「らんぼーなのやああなのだああ!」ビエエエエン

アライちゃん3「の…ぁ…」ズルズル

先程机の上に置かれたアライちゃん3は、最後の力を振り絞り…

アライちゃん3「の…だっ!」ヒューンボテッ

這いずって進み、机の下へずり落ちた。

男児3「あああーー!僕のアスが残機0!負けたーー!」

アライちゃん3「に…げう…のだ…お…があ…しゃ…」ズルズル

机の下へ逃げ落ちたアライちゃん3は、体をひきずって逃げようとしている…。

アライちゃん1「にげゆのだ!いもーと!」

アライちゃん2「がんばっておかーしゃんのとこへゆくのだぁ!」

アライちゃん4「がんばえー!」

男児2「おまえらずいぶん家族想いだな」

アライちゃん1「あたりまえなのだ!あらいしゃんたちはおまえらとちがうのだ!」

アライちゃん2「しまいのうくつしいゆーじょーときずななのだぁ!」

アライちゃん4「のぁー」ジタバタ

男児たちに捕まっているアライちゃん達が答える。

男児3「あーあ、負けちゃったー」スッ

男児3は、物置小屋から高枝切りハサミを取り出す。

男児3「よいしょ」ガシャ

アライちゃん3「な…んなのだ…これ…」ムギュウ

男児3は、アライちゃん3の胴体をハサミで挟む。

男児1「見ておけよ!負けた奴がどうなるか!」

男児3「るああああ!」ギュー

男児3は、ハサミを握る手に力を込める。

アライちゃん3「ぎっ…ぎびいいいいーーーーーっ!いぢゃいいいっ!は、はじゃまないでいぢゃいのりゃあああっ!」ジタバタビグビグバタバタ

先程まで元気がなかったアライちゃん3は、水を得た魚のように暴れた。

アライちゃん1「い、いもーとぉ!」

男児3「りゃああっ!」ジョギンッ

アライちゃん3「ぶぎゅえっ!」バツン

とんでもないことになった。

アライちゃん2「ひいぃっ…!」

アライちゃん3は、胴体からまっぷつに切断されてしまった。

アライちゃん3の上半身「の…ご…ぎゅぶぇぅ…」ビグビグバタバタジタバタ

アライちゃん3の下半身「」ビグンッビグンビグンッバタンッドッタバタッジタバタ

アライちゃん3の上半身と下半身は、断面から臓物と血を吹き出しながら、手足をばたつかせている。

男児3「うっわ、きめえー!まじでクソ虫じゃん!」

アライちゃん1「ひ、ひいいぃぃっ!」ジタバタ

アライちゃん2「い、いもーーーとおぉーーーっ!」

アライちゃん4「お、おねーしゃぁっ…!」

アライちゃん3の上半身「の…ぁ…」ガクッ

アライちゃん3の下半身「」

アライちゃん3の顔と上半身は、完全に動きが止まった。

アライちゃん3の下半身「」ドタッバタッジタタバタッビグンビグンッビグンビグンッ

胴体から真っ二つに切り離された下半身の方は、まだ脚と尻尾をじたばた動かしている。

男児1「じゃー次は誰がリタイアするかなー」ソッ

男児たちは、アライちゃん1、2、4を机の上に置いた。

男児1「おいアライども、あと残機こうだからなー」

男児2「残機0になったらお前らもああなるぞ!最後まで生き残ったら勝ちだ!」

アライちゃん1 残2 ※アリオ
アライちゃん2 残2 ※アリュウ
アライちゃん3 残0 ※アス 【死】
アライちゃん4 残1 ※アービィ

アライちゃん1「い…いもーと…ひぐっ…ぐしゅっ…」ノゾキー

アライちゃん2「しんじゃ…やな…のだ…もっと、あらいしゃんたちと…あしょぶのだあぁ…!」ノゾキー

アライちゃん1と2は、机のはしっこから下を覗いている。

そのとき。



アライちゃん4「たあ~~~っ!」ドンッ

アライちゃん1「のだあぁっ!?」ドカァッ ヒューン

なんと、アライちゃん4がアライちゃん1へ後ろからタックルし…

アライちゃん1「のびゃっ!」ベシャッ

…机の下へ、叩き落としたのであった!

男児4「おおっ!?アービィつえー!俺動かしてないのに!」

男児1「えーっ!?うそだろ!?」

アライちゃん2「!?いもーと!うえのおねーしゃんになにすゆのだあぁ!」ゴツン

アライちゃん4「いぢゃっ!」

アライちゃん2は、アライちゃん4をげんこつで殴る。

アライちゃん4「おねーしゃんもおちゆのだああー!」グイグイ

アライちゃん2「や、やめうのだ!あぶないのだあ!」ジタバタ

アライちゃん4は、アライちゃん2を場外へ押し出そうとしている。

アライちゃん4「おねーしゃんたちはじゅるいのら!いちゅもあらいしゃんだけ、からだちーちゃいってばかにしゅるのら!」グイグイ

アライちゃん4「おねーしゃんたちなんて!きらいなのりゃあ!ありゃいしゃんが、いきのこゆのだぁ!」グイイッ

アライちゃん2「いもーと!やめゆのだああ!ちびのくせに!おねーしゃんにさからうなああ!」ドカドカボカボカ

アライちゃん4「いぢゃいいぃ!」

姉を落とそうとするアライちゃん4は、姉から顔にパンチやビンタを浴びる。

男児4「いっけーーーアービィ!」ガシッ

男児4は、アライちゃん4の胴体を掴む。

アライちゃん2「やなのだぁ!もうおぢるのいだいがらやだあああ!」

男児4「くらえ必殺技!ドラグーーーンッ!」ドガァッ

アライちゃん4「ぎびいぃっ!」ドガァッ

男児4は、アライちゃん4を掴み、思いっきりアライちゃん2へぶつけた。

アライちゃん2「ぐびゃあああっ!」ヒューンッドサッ

アライちゃん2は、机の下へ落ちていった。

男児4「やるじゃねーかアービィ!」

アライちゃん4「はぁ…はぁ…!あらいしゃんが…!いきのこゆのだ…!おがーしゃんになでなでしてもやうのだぁ…!」ヒグッグスッ

全員、残機は1となった。

つづく

本当はさっさと寝るつもりだったが
某SSスレのMMDが素晴らしすぎて
ついアラ虐したくなりました

ねます

アライさんの脳を(麻酔なしで)開いてクチュクチュして新しい発見をして欲しい

落とされたアライちゃん1&2が、再び机の上へ戻される。

アライちゃん1「はぁっ…!はぁっ…!」

アライちゃん2「いもーーとおおぉぉっ!よくもおねーしゃんをおとしたのだっ!おまえはひどいやつなのだ!ごみなのだぁ!」

アライちゃん4「うゆさいのら!ありゃいしゃんはしにたくないのだぁ!」

全員、自分があと1回落ちたら、胴体を両断されるということが分かっているようだ。

男児1「じゃ、次俺のターンな!いくぜアリオ!」

アライちゃん1「うぅ…もういやなのだ…おねがいなのだ…ゆゆしてほちーのだ…!いだいのやなのだぁ…!」ブルブル

男児1「なんかみんな技使ったからなー…俺もすごい技使いてーけど…どーすっかな」

男児2「じゃあ、アイテム使おうぜ」

男児4「アイテム?なんかあったっけ?」

男児3「じゃあ、俺のこれ使えよ」スッ

そう言って男児3が取り出したのは、
やたらゴツゴツした玩具のミニカーと、
刺々しいコマであった。

男児1「お、クラッ●ュギアとベイ●レードじゃん!」

男児2「俺もあるぜー!ほら」スッ

男児2は、ビーダマを発射する人形を置いた。

男児4「ビー●マンか!面白くなってきたー!1個ずつ使おうぜ!」

しかし、それぞれ使ってみたものの。
大して面白いことにはならなかった。

男児1「ベ●ブレードが机の下に落ちた…」

男児2「ク●ッシュギアも…。だいぶ遠くまで走ったな。とってくるの時間かかった…」ゼェゼェ

男児4「ビーダ●ンはけっこういい線いってたな…」

男児1「…で、まあ、次のターンか」

男児2「やっぱ普通にやろーぜ」

男児4「だな」

アライちゃん達はというと。

アライちゃん4「おちゆのだああ!」グイグイ

アライちゃん2「おまえがおちゆのだあああ!」グイイイイッ

アライちゃん4「んぎいいいぃぃ!まげだぐないいいい!」ズルズル

アライちゃん1「びえええええんっ!わああああんっ!」

アライちゃん2と4が、いい感じに戦っていた。
体格の大きなアライちゃん2が、小さなアライちゃん4を押していた。

男児1「おっ!じゃあ俺、漁夫の利を得るぜ!」ガシッ

アライちゃん1「はなしゅのらああああっ!」ジタバタジタバタジタバタジタバタ

男児1は、アライちゃん1を握って持ち上げると、アライちゃん2にぐいぐいと押されるアライちゃん4の背中へ、狙いを定めた。

男児1「くらえええっ!」ブンッ

投擲。

アライちゃん1「のぎゃあああっ!」ゴチーン

アライちゃん4「ぎびっ!」ドガァッ

アライちゃん1の頭突きをくらう、アライちゃん4。

しかし、その衝撃がアライちゃん4の背中を押し…

アライちゃん2「ぎゃあああーーーーっ!」ビューンッ

体格の大きなアライちゃん2を吹き飛ばした。
アライちゃん2は、机の外へ飛んでいく…。

アライちゃん2「ひぃっ!おぢだぐないいいいっ!」ガシッ

アライちゃん2は、机の端を掴んでぶらさがり、なんとか耐えた。

男児2「次は俺のターンだな」スッ

男児2は、机のはしっこにぶら下がるアライちゃん2を掴もうとする。

アライちゃん2「ひ、ひとしゃんっ!あらいしゃんおちそうなのだぁ!だじゅげゆのだぁっ!」プルプル

これまで何度も何度も何度も投げられ、姉妹にぶつかり、机の下へ叩きつけられたアライちゃん。

身体中が酷い打撲を負っており、自力で机の上に上がってくるのが困難となっているようだ。

男児2「…」ジー

アライちゃん2「な、なにみてゆのだぁ!はやくありゃいしゃんをなげて!おねーしゃんにさからうがいじのいもーとをおとしゅのだぁ!」ブルブル

男児2「いいぜ、やってやるよ。自力で机の上に戻れたらな」

アライちゃん2「!?」ブルブル

男児2「ほら、がーんばれ!がーんばれ!」パチパチ

男児1&3&4「「「がーんばれ!がーんばれ!がーんばれ!」」」パチパチ

アライちゃん2「む、むりなのだあああはやぐありゃいしゃんをだじゅげゆのだあああああああ!」ブルブル

アライちゃん1「いもーと…」ヨチヨチ

机のはしっこへ捕まるアライちゃん2の上へ、アライちゃん1が来る。
いちばん体の大きな長女である。

アライちゃん2「お、おねーしゃんっ!ありゃいしゃんをたしゅけゆのだああっ!」ブルブル

アライちゃん1「…」

アライちゃん1は、黙って次女を見下ろす。

アライちゃん4「おねーしゃんどくのだあ!そこのごみがいじをおとしゅのだあああっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4が、アライちゃん2へとどめを刺そうとして、近付いてくる。

アライちゃん4「どくのだあ!」ドンッ

アライちゃん1「のあっ!」ドサァ

アライちゃん4は、アライちゃん1へ体当たりをしてどかす。

アライちゃん4「たあ!たあ!たあああ!」ベチ!ベチ!ベチ!

アライちゃん2「ぴいいいいぃぃいっ!やめうのだあああっ!ありゃいしゃんのおててたたいたらおちちゃうのりゃああああっ!」ブルブル

アライちゃん4は、机のはしっこへ掴まりぶら下がる次女の手を、執拗に手ではたく。

アライちゃん2「だじゅげでええっ!いもーと!おねーしゃんをだじゅげゆのだああっ!」ブルブル

アライちゃん4「おまえがしねばあらいしゃんはもういじめられないのだあああ!」ドガァッドガァッ

アライちゃん4は、アライちゃん2の手を何度も蹴る。

アライちゃん2「ぴいいいぃぃっ!やめゆのだあ!ありゃいしゃんはおまえをいじめてなんかいないのりゃあああ!」ブルブル

だが、頑張って抵抗するアライちゃん2。

アライちゃん4「しんじゃええええええっ!」スッ

アライちゃん4は、アライちゃん2の顔へお尻を向ける。

アライちゃん2「のあ…?」

アライちゃん4「んんん~~っ…!」プルプル

アライちゃん4は、姉の顔にお尻を向けたままぷるぷると震えている。

アライちゃん2「な、なにしてゆのだ!もういーからはやくたしゅけゆのだぁ!げんかいなのだぁ!」ブルブル

アライちゃん4「んーーーっ…!」ブリュッ…

アライちゃん4の肛門から、焦げ茶色の物体が見える。

アライちゃん2「な、な、や、やめ…」

男児2「なんだ!?あ、アリュウ!さっさと机の上に戻れ!」

男児4「アービィがなんかやってるぞ!」

アライちゃん4「だあああー!」ブリブリブリブリュリュブツチチチチ!!

なんと!
アライちゃん4は大便をひり出し、次女の顔面へ浴びせかけた!

アライちゃん2「ぎびゃああああああっ!!くしゃいのりゃああああああっ!」ブチャブチャグチョグチョ

粘度の高い大便が、アライちゃん2の顔面へぼとぼとと落ちる。

男児1「うわ!きったねーーーー!」

男児3「えんがちょーーーっ!」

男児2「これはアリュウじゃなくてブリュウだよ…」

男児4「くらえーー!アービィの…えーと…ポイズン!」

アライちゃん2「びいいいぃぃいぃーーーーっ!」パッ

あまりの精神的ショックに、とうとうアライちゃん2は手を離してしまった。

アライちゃん4「ふーすっきりしたのだ」オシリフリフリ

アライちゃん2「のぎゃああっ!」ビターン

アライちゃん2は、顔面に大便を浴びせられて落下した。

アライちゃん2「ぎびぃぃーーーっ!い、いやなのりゃあああっ!ありゃいしゃんはしにだぐないのりゃああっ!」ゼェゼェ

アライちゃん2は起き上がろうとするが…体力が限界を迎えている。すぐには走れない。

アライちゃん4「もっとでゆのだ」フリフリ

アライちゃん4は、まだ机の下へお尻を向けている。

アライちゃん4「はーきもちいいのだ…」ジョボボボボボ

今度は排尿を始めた。

アライちゃん2「ぎびゃああああっ!くしゃいいいっ!」ビシャビシャビシャ

妹の尿を浴びるアライちゃん2。

男児2「うっわ…」

男児4「きったねぇ…」

机のはしっこで、排尿を続けるアライちゃん4。
その体勢はバランスが悪く…

アライちゃん1「たあーーーっ!」ドカァッ

アライちゃん4「のだぁっ!?」グラッ

体が大きな姉の突進で、いとも簡単に机の下へ真っ逆さまに落ちた。

アライちゃん4「ぴいぃーっ!」ヒューン

そして…

アライちゃん4「ぎぴぃっ!」ベシャッ

アライちゃん2「ぐびぃっ!」ビチャァ

糞尿まみれの姉の上へと落下した。

アライちゃん1「い…いぎのごったのだあぁ…!」ハァハァ

男児1「やったぜー!俺のアリオが勝ったー!」

男児2「まだだぜ!」

男児1「え?」

男児4「まだ生きてるから、勝負は決まってない!」ガシッ

男児4は、高枝切りバサミを掴んだ。

アライちゃん4「びえええええええんっ!ありゃいしゃんがんばったのにいいいいいいいぃっ!なんでおとしゅのりゃああああっ!おねーしゃんのがいじいいいっ!」ビエエエエン

自分がひねり出した糞尿にまみれ、泣きわめくアライちゃん4。

Fooo~!

アライちゃん3「うぅ~あらいしゃんのうえからどくのだああ!おもくてにげられないのだぁ!」ジタバタ

糞尿まみれのアライちゃん3は、末女に乗られて下敷きとなり、逃げられないようだ。

男児4「じゃ、エクスキューーーションッ!」ガシィッ

アライちゃん4「ぴぃっ!?」

男児4は、アライちゃん4の右手を器用にはさむ。

男児4「はいカット」ジョキンッ

アライちゃん4「ぎびぃぃーーーっ!?あ、ありゃいしゃんのおててがあああああっ!いぢゃいのりゃああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」ブッシュウウウウウゥウゥ

3は2の間違いかな。

>>531
2の間違いでした
3は真っ二つになり、下半身だけまだピクピク動いてます

男児4「はははおもしれー!次は右足!」ジョキンッ

アライちゃん4「ぴぎいいぃぃいーーーーーっ!ありゃいしゃんのあんよかえしゅのりゃあああっ!いぢゃいいいいーーーっ!」ブッシュウウウウウゥウゥ

男児4「お次は左足!」ジョキンッ

アライちゃん4「ぐぎっひびいぃぃいーーーーっ!」ブッシュウウウウウゥウゥ

アライちゃん4は、右手と両足を失った。

アライちゃん4「あ…あぁ…」ガシッ

アライちゃん4は、残った左手で、乗っかっているアライちゃん2の肩に掴まる。

アライちゃん2「うーーーじゃまなのだぁ!」

アライちゃん4「おねーしゃん…たしゅけて…あらいしゃん…おててとあんよ…なくなっちゃったのだ…」ブルブル

アライちゃん4「あらいしゃん…かわいそうなのだ…おねがいなのだ…あらいしゃんをせおって、にげゆのだ…おねーしゃん…!」ウルウル

アライちゃん2「うゆしゃいのだ!」グイイッ

アライちゃん4「のあっ!?」

糞尿まみれのアライちゃん2は、右手と両足を失ったアライちゃん4の顔面を、紙ヤスリの上へ押し付ける。

アライちゃん2「おまえみたいなくずなんてしねばいいのだ!ごみ!がいじ!きけい!かたわ!うじむしぃっ!」ゴッシゴッシ

アライちゃん2は、アライちゃん4の顔面を体重をかけて紙ヤスリへ押し当て、強くゴリゴリと擦り付けて削る。

アライちゃん4「ぎびいいいいーーーーーっ!!いぢゃいあぢゅいいぃっっ!ありゃいしゃんはごみでもがいじでもきけーでもかたわでもうじむしでもないのりゃああああっ!」ジタバタジタバタ

紙ヤスリの上には血だまりができ、はがれた顔面の皮膚組織の欠片が溜まっていく。

佐助「フゥー!フゥー!フゥー!」

アライちゃん2「おまえなんかにかまってるひまないのだ!あらいしゃんは、にげゆのだぁ!」クルッ

後ろを向くアライちゃん2。
まだアライちゃん4の上に乗っかっている。

男児4「はいパス」スッ

男児2「待ってました!」ガシッ

男児2は、高枝切りバサミを受けとる。
そして…

男児2「おらくらえやああああああああああああ!」ドズゥッ

男児2は、アライちゃん2の背中へ高枝切りバサミを突き立てた。

アライちゃん2「ぎびいいいいーーーーーっ!!!」

男児2「オラオラオラオラオラオラ!!!!」グリグリグリグリグリグリグリグリ

男児2は、アライちゃん2の背中へ高枝切りバサミを突き立て、グリグリと激しく動かす。
ハサミが突き立てられた箇所からは、血が滲んでいる。

アライちゃん2「おごぼええええぇっ!ぐぎいいいぃぃっ!いぢゃああああああああああいいいいいいいいいいいいいいいのりゃあああああああああああ!!!」ブッシュウウウウウゥウゥ

アライちゃん4の上で、アライちゃん2は絶叫する。
そして、男児2は全力で、アライちゃん2の腹へ高枝切りバサミを押し込む。

男児2「ふん!」ドッズウゥ

アライちゃん2「ぐびぎぃいいぃ!」ブッシュウウウウウゥウゥ

アライちゃん4「ぎぐびゃあああああああああああああああああああっ!ぎびいいいいいいいいぃぃぃーーーーーーっ!!!!」

…突如、アライちゃん2の下敷きになっているアライちゃん4が絶叫した。

男児2「くらええええ!」グリグリグリグリ

アライちゃん2&4「「いぢゃいのりゃあああああああああーーーっ!!」」ブッシュウウウウウゥウゥ

直接、高枝切りバサミを突き立てられているアライちゃん2も。
その下敷きになっているアライちゃん4も。
同時に悲鳴をあげた。

男児2「よいしょ」グイン

男児2は、そのまま高枝切りバサミの先端をひょいと上に上げる。

アライちゃん2「の…あ…」ビクンッビクンッ

アライちゃん4「お…がぁ…しゃ」ビクンッビクンッ

高枝切りバサミは、2匹のアライちゃんを貫通していた。

机の上では、勝ち残ったアライちゃん1が震えていた。

アライちゃん1「あ…あらいしゃん、かったのだ…」ブルブル

男児1「イェーーイ!」

男児2「やりますねぇ!」

男児3「優勝おめでとう!」

アライちゃん1「い、いもーとたちは、3にんともおちたのだ…。こ、これで、あらいしゃんをたしゅけてくえゆのだ?」ブルブル

男児4「え?そんなこと言ったっけ?」

アライちゃん1「のあっ…!?」

男児1「最後まで残った奴が勝ちって言っただけだよ」

男児2「勝ったら逃がすなんて言ってねーし(笑)」

アライちゃん1「なっ…それじゃあ、いもーとたちがうかばれないのだ!なんのためにしんだのだ!?」

男児3「俺が知るかバーカ!」

男児1「でもどうするこいつ?せっかく勝ったんだし」

男児2~4「「「う~ん…」」

アライちゃん1「た…たしゅ…け…」ブルブル

???「おや、アライちゃんですか」ザッ

男児1「!?そ、その声は!」

???「ほぅ、炭酸抜きアライさんですか。流石ですね」

理科の先生「公園で会うとは奇遇ですね」

男児1~4「い…命乞尾シロウ先生!」

理科の先生「アライちゃんと遊んでいたのですか?」

男児1「うん!スマブライしてたよ!こいつが生き残った!」スッ

アライちゃん1「た…たすけて…くだしゃいなのだ…。おなかすいてるなら…いもーとたちをたべていいのだ…」ブルブル

男児2「くわねーよあんな糞まみれ!」

理科の先生「スマブライ…?」

男児2「アライちゃんスマブラだよ。きいつらをぶつけて落としていって、残った奴が勝ちってルール」

理科の先生「なるほど…落下ですか」

キャー!シロウ先生ー!

男児3「どうやって退治しようかなーと思って」

アライちゃん1「あ…あらいしゃんは、いきのこるためにたたかったのだ…!」ブルブル

理科の先生「いけませんよ。一寸の虫にも五分の魂という諺があります。こんな虫でもちゃんと脳があるんです。その気持ちを踏みにじるのはよくありません」

男児4「えー?ねーよ、こんな奴に!」

理科の先生「そうですね…こういうのはどうですか?これからこのアライちゃんが、私の理科クイズに正解したら、放っておいてあげましょう」

アライちゃん1「た…たすけてくれるのか!?」

男児2「じゃー不正解なら?」

理科の先生「すなわち満足な脳がないということ。五分の魂すらないなら処分しましょう」

アライちゃん1「のだぁっ!?」

男児1~4「「「「はーい!」」」」

 
  男児2「やり↑ます↓ねぇ↑↑↑!」

理科の先生「それでは、問題です」ガサッ

理科の先生は、バッグから小さなビー玉を取り出した。

理科の先生「重さ2kgほどのアライちゃんと、重さ5gのビー玉。同じ高さから同時に落としたら、先に落下するのはどちらでしょうか?」

アライちゃん1「え?な、なにいってるのだ…わからないのだ!」

男児1「えー?」

男児2「重いほうが先に落ちるんじゃね?」

男児3「アライちゃんだろ」

男児4「だと思うけど…」

理科の先生「もう一度だけ言います。アライちゃんとビー玉、同じ高さから同時に落としたら、どちらが先に落ちるでしょうか?」

アライちゃん1「なにいってるのだ?いっしょにおとしたら、いっしょにおちゆにきまってゆのだ!」

男児1「え」

男児2「…?」

理科の先生「ほほう…どうしてそう思うのですか?」

アライちゃん1「だって、いっしょにおとすっていったのだ!じゃあいっしょにおちるのだ!」

男児3「アライちゃんの方が、ビー玉より…えと…」

理科の先生「400倍です」

男児3「そう、400倍も重さがあるんだぞ!それでもか!?」

アライちゃん1「おもさ?よんひゃくばい?よくわかんないのだ。とにかく、いっしょにおちゆのだ!」

男児2「だってさ。先生、正解は?」

寄生虫のフレンズかな?

理科の先生「そうですね…では、実際に見てみましょうか」

アライちゃん1「のあっ!?」

男児1「はーい」サッ

男児1は、机の上からビー玉とアライちゃん1を落とす準備をしている。

理科の先生「待ってください。この高さじゃよく結果がわからないはずです」

男児2「どうすればいいの?」

理科の先生「待っててください」ガシィッ

理科の先生は、アライちゃん1とビー玉を持って…



…高さ15メートルの灯台へ登った。

佐藤「衝撃に備えろ」

~灯台の中~

理科の先生「いいですか、下でよく見ていてくださいねー」ガシィ

ハーイ!

アライちゃん1「おい、おまえ?あらいしゃんになにすゆのだ?」

理科の先生「あなたの回答が正しいか、実験するんです。正しければ、放っておいてあげますよ」グイイッ

アライちゃん1「わかったのだ」

理科の先生「では」スッ

理科の先生は、アライちゃんとビー玉を持った手を、灯台の窓から出した。

アライちゃん1「のぁ!?」

\絶対重い方のアライちゃんが先だってー!/
\固い方のビー玉が先だってー!/


理科の先生「実験開始です」パッ

理科の先生は、15mの高さから、2つの物体を同時に離した。

ビー玉「」ヒュウウウウ

アライちゃん1「のぁああああああああ!」ジタバタ






ビー玉「」カコーン

アライちゃん1「じび!」グシャボギメギ

男児1「ああっ!」

男児2「同時に落ちた!」

男児3「なんでー!?」

>>595
猫は尻尾が膨らんでパラシュートの役割をはたしてるらしいよ
ちなみに蟻(昆虫全般?)はどんなに高い所から落としても死なないんだってさ

理科の先生が灯台から下りてきた。

理科の先生「それは、物が落下するときの軌道が、初期の位置と速度だけで決まるからです。重さは関係がありません」

男児1「そうなんだ!」

男児2「すげー!」

理科の先生「厳密には、空気抵抗の影響やクーロン力が作用する場合もありますが…、この程度の高さなら、ほぼ影響ありません」

男児3「なるほどー」

アライちゃん1「い…ぢゃ…いぃ…」ピクピク

男児4「うわっ、生きてる!」

アライちゃん1「あ…あたっ…た…のだ…!やぐ…そぐ…どおり…だ…じゅ…げゆ…のだ…」ブルブル

アライちゃん1「からだ…じゅう…いぢゃい…しんじゃう…だじゅげで…てあてして…なのだ…」ブルブル

理科の先生「ええ。大正解ですよ、アライちゃん。それでは約束です」スッ

アライちゃん1「え…えへへ…た…たしゅ…かった…のりゃ…」ブルブル





理科の先生「約束通り、正解したので。放っておいてあげましょう」ザッザッ

アライちゃん1「っ…の…ぁあ…!?」


理科の先生は、アライちゃんから遠ざかって行く。




理科の先生「本来は、害獣の死骸を見つけたら、きちんと保健所に連絡するのが正しい対応です」

男児1「そうだな…でも、ちゃんとアライちゃんはクイズに正解したんだし。約束通り放っておいてあげようぜ!」スタスタ

男児2「頑張ったんだから、意思は尊重しないとな!」スタスタ

アライちゃん1「ま…っで…!ほっと…かれたら、し…ん…じゃ…うの…らぁ…!」ブルブル

理科の先生「ええ、一寸の虫にも五分の魂です。アライちゃんは頑張って自分の望む結果を得たのだから、その気持ちを踏みにじるのはよくありません」スタスタ

男児3「あー面白かったー!」スタスタ

男児4「じゃー後片付けしようぜー!」スタスタ

アライちゃん1「ぎ…びぃ…!だ…じゅ…げ…」

男児たちは、アライちゃんの意思を尊重し、放っておいてあげた。
そして、アライちゃんスマブラの舞台を片付けた。



~物置小屋の前~

アライさん「やったのだ!たくさん食べ物が手に入ったのだ!」ズルズル

アライさんは、ゴミ袋にたくさんの食べ物を入れて引きずっていた。

腐りかけの、野菜や果物。
ちょっと身がついた、魚の骨。
花壇から掘り返した、よくわからない球根。
乾燥してガビガビになった、米の塊。
電柱の下に落ちていた、鳥の死骸。

質はともかく、量はそれなりであった。

アライさん「あったのだ、新しいおうちなのだ!今日はご馳走パーティーなのだ!チビ達もきっと喜ぶのだぁ!」ズルズル

アライさんは、物置小屋を開けるのが楽しみで仕方がなかった。

きっとお腹をすかせた4匹の可愛い子供達が、よちよちと自分の方へ向かってくる。

そしてどっさりと持ってきたご飯に目を輝かせ、自分に感謝し、甘えてくるだろう。

子供たちと仲良く食事をしながら、笑顔に包まれる…。
アライさんは、そんなひとときが、今からもう楽しみで仕方がなかった。

アライさん「おーい、チビ達!おなかすいたのだ?ご飯にするのだ!」ガラッ

アライさんは、物置小屋の扉を開けた。

アライさん「のあ?」

物置小屋から、音はしない。

アライさん「そうだった、チビ達はかくれんぼが好きだったのだ。きっと隠れて、アライさんを驚かそうとしてるのだぁ!」

アライさん「見つけてやるのだ、チビ達!どこいったのだー?」ガサガサ

アライさんは、小屋のなかの物をどけながら、愛しい子供たちを探す。

アライさん「いない…どこいったのだ?勝手にお外に出たらだめなのだ!」ドタドタ

アライさん「すんすん…あっちから、チビの匂いがするのだぁ!」ズルズル

アライさんは、ゴミ袋を引きずりながら、灯台の下へ歩いていく。

アライさん「ふははははー!チビ達ー!かくれんぼで、アライさんに勝てるなんて思わないことなのだー!」クンクン

アライさんは、匂いの強い場所を見つけた。

アライさん「こっちに隠れてるのだ!チビ!」ガサッ




アライさんは、自分の子供を見つけた。


アライさん「…」

アライちゃん1「」

カラス1「アホーッ!アホォーッ!」ガツガツムシャムシャ

カラス2「ガァーッ!アホーッ!」ガブブヂイィ

ネズミ1「チューチュー!」バリバリムシャムシャ

ネズミ2「キチチ!」ガリガリゴリゴリ

蝿1「ブウゥ~ン」

蝿2「ブリブリ…(産卵)」ポコポコ

シデムシ「」ウジャウジャ

ゴキブリ「」カサカサ


アライさん「ひっ…」

アライさんは、ゴミ袋を落とした。
そのゴミ袋が放つにおいにひかれ、一斉に生き物が向かってきた。

カラス3「カーカー!アホォーッ!」バッサバッサ

カラス4「アホー!バーカ!」バッサバッサ

ネズミ3「チューチュー!」チョロチョロ

ネズミ4「ジコチュー!」ガササッ

蝿3「ブウゥ~ン」

蝿4「マルデジブゥ~ン」

ゴキブリ「カサカサ.」

アライさん「の、のあああぁあーーっ!」タタタッ

アライさんが子供のために集めてきた食糧は、無事子供の供養のお供え物となり、色んな生き物に食われた。



理科の先生「先程は、なかなか楽しんでもらえたようですね…」

理科の先生は、保健所業者へアライちゃん2~4の死骸を渡し終わり、帰路へついていた。

国語の先生「シロウ先生…さっき、生徒たちと、何やってたん…ですか?」

やってきたのは、国語の先生。
やや歳をめした女性だ。

理科の先生「おや、奇遇ですね。理科の楽しさを、教えていたんですよ」

国語の先生「そうですか?…アライさんの子供を、虐待していたように見えました」

理科の先生「教材にしていました」

国語の先生「何言ってるんですか!子供の前であんな…!残酷すぎます!教師として失格ですあなたは!」

理科の先生「どうしてですか?」

国語の先生「だって…生き物を、あんな残酷に殺して…!…非倫理的です!」

理科の先生「…生き物を殺すことが、非倫理的なのですか?」

国語の先生「そうですよ!」

理科の先生「しかしあれらの害獣は、放っておくわけにはいきません。遅かれ早かれ、誰かが殺していましたよ」

国語の先生「そうじゃなくて…子供に見せることが…いけないのです!」

理科の先生「それは何故ですか?」

国語の先生「だって…常識的に考えて…いいはずありません…!」

理科の先生「その常識とやらのせいで、この国はアライさんの大繁殖を早期に食い止めることができなかったのでは?」

国語の先生「なっ…!そ、それは…」

理科の先生「倫理やら常識やらといった思考の壁は、時に合理的な判断の妨げになるのですよ」

理科の先生「…残酷なことを禁止したら、ウイルスのワクチンは作れますか?癌の治療法の開発は?安全な臓器移植法の研究は?…そういった恩恵を受けておきながら、それを生み出すことが罪だとでも言うのですか?」

国語の先生「…でも、あんな残酷な…子供の教育に…悪いのでは…!」

理科の先生「我々が生徒に指導すべきことは、『いい子になること』ではありません。『いい個になること』です」

理科の先生「大人に守ってもらえると考えているようでは…敵と戦えなくなるのですよ」スタスタ

国語の先生「し、シロウ先生!」

理科の先生は、去ってしまった。

国語の先生「…」

国語の先生「…だからって…あんなの…。指導者として…間違ってる…!」

つづく

乙でーす
今日もアライちゃん同士の素敵な殺し愛でした
アライちゃん達の会話は面白かったです
子供達も糞まみれのアライちゃんをちゃんと片付けて良い子でしたねw

× アライちゃん達の会話は面白かったです
○ アライちゃん達の会話も面白かったです

一文字違いだけど訂正

つまり
淡々と、不必要に苦しめず、だからといって容赦はせず処分していけば国語の先生も満足?

>>653
俺さん「俺はただアライさんを狩るだけだ、一匹残らずな」バァーン

アライさん「へぶしっ!」アタマガパーン

国語の先生「まぁ、素敵なお方///」ポッ

フラグたったな

>>599
正確には「大抵の昆虫は空気があるところでの自由落下なら終端速度が墜落死する程まで加速しない」だな。
昆虫はサイズの関係上体積と質量の割りに表面積が大きい=空気抵抗が大きいから落下速度が上がらない。故に死なない。
つまり、無理矢理加速……要するにおもっくそ叩きつけたりすると、大型の蟻位のサイズでも死んだりする。バッタ位だとまず死ぬ。
ソースは小学生の時の俺。
あと、極端に大型かつ重い種は墜落死が視野に入ってくる。



~夕方の街中~

お婆さん「ふぅふぅ…いっぱい買い物したから、帰りが大変だね」ヒョコヒョコ

お婆さんは、おおきなビニール袋を持っている。

お婆さん「お肉屋さんで大きなトンカツ買ったから、きっと孫も喜ぶねぇ」ヒョコヒョコ

アライさん「ふははははー!いいにおいがするのだぁ!」ドドドドドドド

お婆さん「!?あ、アライさんが…!ひぃっ!」

アライさん「たあ~!」ドガァッ

お婆さん「ぎゃっ!」ドサァ

なんと、突然やってきたアライさんが、お婆さんへタックルを浴びせて押し倒した。

お婆さん「う、うぅ…腰が…」

アライさん「お前がもってる袋、いいにおいがするのだぁ!」バシッ

お婆さん「ああっ!」

アライさんは、お婆さんから買い物袋を奪い取った。

アライさん「ふはははー!食べ物がいっぱいあるのだぁ!森でチビ達といっしょに食べるのだぁ!」タタター

お婆さん「か、返して…イタッ腰が…!だ…誰かあぁ!」

アライさん「わっせ!わっせ!」タタター

アライさんは走り去ってしまった。

アライさん「わっせ!わっせ!」タタター

バイク乗り「…」ブロロー

アライさん「のあっ!ヒトが車に乗ってるのだ。ぶつかったら危ないのだ」サッ

アライさんにぶつかってバイクが横転したら、乗り手も大ケガを負うであろう。

アライさんは、バイクに乗った人にぶつからないように、路肩へ寄る。
このまま進めば、衝突することはないだろう。

アライさん「アライさんは賢いのだー!」タタター

バイク乗り「…」ゴソゴソ

バイク乗りは、片手でハンドルを握り、片手で背中側から何かの荷物を取り出している。

走行中に片手離し運転とは危ないものだ。

アライさん「わっせ!わっせ!」タタター

アライさんは、バイクとすれ違おうとしている。

バイク乗り「…」サッ

バイク乗りが片手で取り出した荷物は…




…釘バットであった。





バイク乗り「シャァァーーーーークッ!!!!!」ドッゴバギァアアアアアッ

アライさん「ぐぶぎゃああああああーーーっ!」ドシャアアア

バイク乗りは、時速60kmで走りながら、アライさんの顔面へ釘バットを叩き込んだ。

派手に血しぶきが舞った。

その一撃で、アライさんの顔面から、鼻と眼球が千切れ飛んだ。

アライさん「のあああああああああああああああ!あああああああああああああ!」ジタバタ

アライさんは顔面を押さえてうずくまっている。

バイク乗り「…」キキッ

バイク乗りはバイクを停め、釘バットを持ってアライさんへ近づく。

バイク乗り「シャーク!シャーク!シャークッ!シャーク!シャークッ!…ゼェ、ハァッ…シャークッ!」ドガッベギッグシャッ

アライさん「ぶぎゅっ…」

バイク乗りは、何度も何度もアライさんを滅多打ちにする。

アライさん「」ガクガクバタッバタタタタッビグビグググッ

バイク乗り「ゼェハァ…ふぅ…」ハァハァ

お婆さん「ハァ、ハァ…。お買い物が、とられてしまったよ…とほほ…」トボトボ

バイク乗り「ばーさん、大丈夫すか?…さっきの荷物、無事でしたよ。卵は何個か割れましたけど…」スタスタ

バイク乗りが、ビニール袋を持ってやってくる。

お婆さん「お、おやあんた、取り返してくれたのかい!ありがとうねー」

バイク乗り「へい。お婆さんが襲われたとこ見たんで、向こう側から回り込んで、取り戻しましたよ」

お婆さん「へぇ~、勇敢な若者がいるもんだね~。良かったらなんかお礼でも…」

バイク乗り「えっ、いいんすか?それじゃお言葉に甘えて…」

お婆さんの荷物は、だいたい無事に戻ってきた。

捨てる神あれば拾う神あり。
アライさんという敵がいれば、それと戦う勇敢な心優しい味方もいるのである。



~山小屋~

ここは森の中にあるロッジ。
既に無人であり、整備している人間はいないらしい。

山小屋アライさん「…」サッサッ

そう、整備している…人間は。

山小屋アライさん「ふぅ、あいつら、また毛を散らかしてるのだ…。掃除しろって、何度言ったらわかるのだ」サッサッ

一匹のアライさんが、箒を持って山小屋を清掃している。
その右手には、『の』の字が象られた腕輪が巻かれている。

アライさん1「ただいまなのだー!」ドタドタ

アライさん2「とってきたのだー!」ドタドタ

アライさん3「食べ物少ししかなかったのだー」ドタドタ

山小屋アライさん「別行動のアライさん4はどこなのだ?」

アライさん1「知らないのだ」

アライさん2「帰って来てないのだ」

アライさん3「きっと捕まったのだ」

山小屋アライさん「ヘマこいたのか…。まあいいのだ、配分するのだ」ドタドタ

アライさん1~3「なのだー!」ドタドタ

アライさん達は、山小屋へ入っていく。

つづく

某ゲームのオーケストラコンサート行ってました
ぼちぼち再開します

ロッジの中は、アライさん達の住み家となっていた。
どうやら、共同生活をしているらしい。

山小屋アライさん「さあ、収穫を配分するのだ!」

アライさん1~3「のだー!」ドサァ

アライさん達は、収穫した物資を出す。
食糧だけではない。新聞紙、マッチ、ライター、鍋など…道具も集めている。

山小屋アライさん「よし、それじゃあ成果をチェックするのだ!成績を付けるのだ!」

山小屋アライさんは、アライさん達の収穫物をチェックし、成績をつけていく。

なぜアライさんは、自身の獲得物を独り占めせず、素直に出すのか?

それは、例え食糧が見つからなくとも、成績がよければいろんな面で生活を優遇してもらえるからである。

山小屋アライさん「みんなよく頑張ったのだ。アライさん1、保存食を倉庫へ持っていくのだ」

アライさん1「アライさんにおまかせなのだー!」ズルズル

山小屋アライさん「アライさん2は、火を起こしてくるのだ!ジャガイモは焼くとと栄養が増えて甘くなるのだ!」

アライさん2「うぅ、でも怖いのだ…」

山小屋アライさん「成績上げたかったらやるのだ!」

アライさん2「うぅ…成績上がれば、チビ達も喜ぶのだ…やるのだー!」タタッ

しかし、なぜ協調性のないアライさんが、集団生活などできるのであろうか。

アライさん4「家主!食糧倉庫に泥棒がいたのだ!」グイグイ

アライさん5「保存食を食おうとしてたのだ!」グイグイ

痩せアライさん「はなすのだー!」ジタバタ

痩せアライちゃん1「のぁー」ヨチヨチ

痩せアライちゃん2「なのぁー」ヨチヨチ

痩せアライちゃん3「のだー!」ヨチヨチ

山小屋アライさん「お前は…。成績最下位のカースト底辺アライさんなのだ」

痩せたアライさんとその家族が連行されてくる。

痩せアライさん「アライさんは悪くないのだ!飢え死にしそうだったのだ!」

山小屋アライさん「それはお前がサボってばかりで、成績が悪いからなのだ!お前一人ならとっくの昔に飢え死にしてるのだ!」

痩せアライさん「うぐっ…」

山小屋アライさん「ここの掟は分かっているのだ?…お前達、こいつらを押さえているのだ」

アライさん4「大人しくするのだ!」ガシィッ

痩せアライさん「のあぁ!ち、チビ達!お母さんを助けるのだあぁ!」ジタバタ

痩せアライさんは、アライさん4に羽交い締めにされた。

痩せアライちゃん1「のあー」ヨチヨチ

痩せアライちゃん2「おきゃーしゃんをいじめゆなー!」ヨチヨチ

痩せアライちゃん3「はなしゅのら!たぁ~」ヨチヨチ

アライさん4「お前ら…ルールを破るってことは、アライさん達全員を敵に回したってことなのだ!」

痩せアライちゃん達は、母親を拘束するアライさん4を攻撃しようとして寄ってくる。

山小屋アライさん「愚か者には、罰を与えるのだ」スッ

痩せアライちゃん1「おきゃーしゃんをはなしゅのだー!」ヨチヨチ

山小屋アライさんは、片足を上げ…

山小屋アライさん「ふん!」ドガァッ

痩せアライちゃん1を踏みつけた。

痩せアライちゃん1「ぎびいいいぃぃぃぃーーーーーーーっ!!」メギブチャァ

痩せアライさん「ち、ちびいぃぃぃぃっ!!!」

アライさ~ん

痩せアライちゃん1「」ビグビグググッ

痩せアライさん「ひいぃ!も、もういいのだ!アライさん達はこんなとこで暮らせないのだ!家族でここを出ていくのだぁ!離すのだぁ!」ジタバタ

山小屋アライさん「お前みたいな穀潰し、出ていかせても食い逃げされたも同然なのだ!罰を受けるのだ!」

痩せアライさん「ひっ…!い、いやなのだああ!」ジタバタ

痩せアライちゃん2「おねーしゃんになにすゆのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

痩せアライちゃん3「こっちはふたりなのら!おまえなんかやっちゅけゆのだー!」ヨチヨチヨチヨチ

踏み潰された痩せアライちゃんの妹2匹が、山小屋アライさんへ向かっていく。
2匹でかかれば勝てると思っているらしい。

これは勇敢な行為ではない。無謀な行為だ。

アライさん5「ルールに逆らったら!死刑なのだ!」ドガァッ

痩せアライさん「やめるのだ!ちびを踏むななのだー!」

痩せアライちゃん2「ぎびいいいぃぃぃぃーーーーーーーっ!」ベギグッチャ

痩せアライさん「ち…ちびいいぃぃっ!」

痩せアライちゃん3「ひぃっ…!に、にげゆのだあああ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

タイマンでは勝てないと思った痩せアライちゃん3は、後ろを向いて逃走する。

アライさん5「ふははははー!悪者退治は楽しいのだー!やっつけるのだ!」ドタドタ

痩せアライちゃん3「こあいのだーーーっ!」ヨチヨチヨチヨチ

アライさん5「たあー!」ドガァッ

痩せアライちゃん3「びいぃっ!」ビグン

アライさん5は、痩せアライちゃん3の尻尾を踏みつけた。

痩せアライちゃん3「びいぃいぃぃっっ!しっぽいじゃいいいぃぃっ!はなしゅのらああぁっ!」ジタバタジタバタ

痩せアライちゃん3は逃げようとするが、尻尾を踏まれていて逃げられない。

痩せアライさん「やめるのだああ!チビを離すのだー!ついでにアライさんも離すのだー!」ジタバタ

アライさん5「わかってないのだ。このロッジでは…」スッ

アライさん5「盗みをやった奴は、例外なく死刑なのだぁーっ!」グシャッ

痩せアライちゃん3「ぎびぎゃばぁーーーーーーーっ!」ゴブチャアア

痩せアライさん「ち、ちびぃぃぃーーーーっ!」

アライさん4「お前も死刑なのだ!こっちに来るのだ!」ズルズル

痩せアライさん「は、はなすのだーーーっ!」ズルズル

まあ黙ってトンズラこいても無罪なら有情有情。
マジでやべーのは逃亡阻止するから。



~ロッジの外~

痩せアライさん「はなすのだーほどくのだー!」ジタバタジタバタ

痩せアライさんは、手足をロープで縛られている。

アライさん4「いい気味なのだ!」

アライさん5「盗みをやったからなのだ!」

アライさん6「お前みたいな役立たず、さっさと死ねばいいって最初から思ってたのだ!」

アライちゃん1「どろぼーしゃんなのだ」

アライちゃん2「ごみなのだ」

痩せアライさんのまわりを、十数匹のアライさん達が取り囲んでいる。

山小屋アライさん「お前達!こいつは盗みを働いて、明日お前達が食うための食糧を独り占めにしようとしたのだ!」

山小屋アライさん「こいつはお前達全員の敵なのだ!全員でやっつけるのだ!」

アライさん7「わかったのだ!」ガシィッ

アライさん8「石を拾うのだ!」ガシィッ

アライさん達は、石を拾った。

痩せアライさん「ま、待つのだああ!アライさんはもう盗まないのだ!何でも言うこと聞くのだ!だから命だけは助け…」

山小屋アライさん「死刑ーーっ!」

アライさん4~12「たあー!」ブンッ

アライさん達が一斉に石を投げる。

痩せアライさん「ぎびぃーーーっ!ぐぎゃああっ!いぢゃい!いだいのだあ!ぐぎゃあああ!」ドゴベゴボゴ

痩せアライさんは、たくさんの投石を浴びた。



痩せアライさん「」ビグビグググッ

山小屋アライさん「くたばったのだ。よくやったのだ!お前達は、悪を倒したのだ!」

アライさん達「正義は勝つのだー!」

山小屋アライさん「じゃあ、こいつはバラ撒くのだ!」ズルズル

~鶏小屋~

鶏1「コケーッコココ」

鶏2「コココーッココ」

鶏3「ウココケーッ」

ここは、ロッジ周辺の小屋。

アライさん達はここへ鶏を閉じ込めて育てており、卵をとっているようだ。
勿論、隠れて鶏を殺したら一族もろとも死刑である。

山小屋アライさん「鶏たち、エサなのだ」ポイポイ

肉片「」バラバラ

鶏1~3「コココーッココ」モグモグ

そして、1日が終わる。

山小屋アライさん「ふぅー疲れたのだ。明日はお前が仕切り役なのだ。成績の付け方は、アライさんが教えながらやるのだ」

アライさん5「わかったのだ!」

これが、ロッジの制度である。
利己的で自分勝手なアライさん達を、「ルールに背いたら死刑」という掟で縛っている。

しかもその執行者は、山小屋アライさんだけでなく、住人全員である。

つまり、「共通の敵を見つけたときだけ団結する」というアライさんの性格を利用し、
盗みをはたらく者を敵とみなし、団結させている。

さらに、全員を処刑に参加させることで、「自分も盗みを働いたら殺される」という認識を植え付けているのである。

恐るべき点は、山小屋アライさんが、後継者を育てていることである。

山小屋アライさんの役所は、管理ではない。
管理役の監督と教育である。

そのため、たとえ山小屋アライさんが死亡したとしても、
このロッジのルールは変わらない。

多少山小屋アライさんよりリーダーがバカになるだけである。

…そのため、山小屋アライさんを狙った暗殺クーデターを企てても、
実行犯が処刑されるだけで、制度は変わらない。

……餌を得る手段が(多分)窃盗なこと以外かなり有能じゃねえか?この山小屋アライさん。

戸籍持ちは小賢しいな

つーかアボよりよっぽと「キング」っぽい事してんな

アライさん7「大変なのだ!人間がこっちに向かってるのだ!」テテテッ

アライグマ4「おや?見張りが来たのだ…。人間を見つけたのか!」

山小屋アライさん「みんな、地下トンネルに隠れるのだ!」

アライさん1「なのだー!」ゴソゴソ

アライさん達は、ロッジの地下に掘った巣穴へ隠れていく。



新人ハンター「この辺でアライさんを見つけたって言ってたけど…どの辺だろ」スタスタ

新人ハンター「お、ロッジがあるじゃねえか」

新人ハンター「ちょっとここでのんびり、一服していくか」スパー

新人ハンター「…」フゥー

新人ハンター「ロッジの中にも…アライさんはいないな」スタスタ

新人ハンター「さて。山の方に行くか」ザッザッ



~廃村~

ここは、かつて腕輪持ちのバッグアライさんが農業を試みた廃村である。
もっとも、バッグアライさんは処刑されたが。

廃村アライちゃん1「おはよーなのだ!みんなー、かいがらちっぷあそびすゆのだー!」ムクッ

廃村アライちゃん2「すゆのだー!」ムクッ

廃村アライちゃん達は、貝殻を使って遊び始める。
かつては貨幣のようなものだったが、今は子供の遊び道具になっているようだ。

廃村アライさん1「ん…チビ達、おはようなのだー」ムクッ

廃村アライさん2「おきたのだー」ムクリ

廃村アライさん3「さて、今日もご飯を探しに行くのだー」ノソノソ

廃村アライさん4「けものがいたらみんなで狩るのだー!」ザッザッ

廃村アライさん達は、もはや雑草しか生えていない、畑だった場所を通り抜け、山奥へ進む。

廃村アライさん1「だいぶ山奥まで来たのだ」ザッザッ

廃村アライさん2「ん?あれは何なのだ?」

廃村アライさん達は、ロッジを見つける。

廃村アライさん3「うわー大きいのだ。そうだ、ここをアライさん達の別荘にするのだ!」ザッザッ

廃村アライさん4「賛成なのだー!」ザッザッ

廃村アライさん達は、ロッジへと上がり込んでいく…。

つづく

まあ、そうなるな→廃村
野良アライさんがちゃんと農業出来ればそもそも害獣化してないだろうし。
……真面目な話[ピーーー]にしても教育し直して生かすにしても政府主導でアライさん村的なもの作った方が良いのでは?
生かすのなら言うに及ばず。[ピーーー]なら卵巣焼きながら適当にコレクションしたあと纏めて薙ぎ払えば手間が省ける。

>>785 確かにそうかもしれないが…

わざわざアライさんのために島を渡して教育に力を入れるメリットがないんじゃ…
後、このSS内ではアラボがやらかしたから知識と力のある個体って怖くて作らせないと思う

アラボが余計なことしなければ他のアライさんを制御できる戸籍もちは貴重な扱いを受けただろうに…と本当に思う

>>786
メリットを得る為じゃなくてデメリットを消すためだな。
現状ヒトと生息域が被るだけで損害が出るし、隔離出来るなら悪くない気がする。
アボみたいなのが居なきゃ野良アライさんなら上手いこと丸め込んで大多数を一ヶ所に隔離するのは難しくないだろうし。

廃村アライさん1「ふははー!アライさん達の新しいおうちなのだー!」ガラッ

廃村アライさん2「天下を取るのだ!」ドタドタ

廃村アライさん達は、ロッジへと入る。

ロッジアライさん1「のぁ?何なのだお前達?」

ロッジアライさん2「知らない奴らなのだ!」

だが、先の住人と鉢合わせした。

廃村アライさん3「アライさん達は、ここを新しいおうちにしにきたのだ!」

廃村アライさん4「ふははーいいおうちなのだ!」ドタドタ

ロッジアライさん3「何言ってるのだ!ここはアライさん達が住んでるのだ!」

山小屋アライさん「何の騒ぎなのだ?」スタスタ

ロッジアライさん1「家主!こいつらが勝手に入ってきて、ここを奪うって言ってるのだ!」

廃村アライさん1「奪うとは失礼なのだ!アライさんが見つけたんだからアライさんのものなのだ!」

廃村アライさん2「お前達こそ、アライさん達のお家から出ていくのだぁ!」

山小屋アライさん「つまりお前達は、ここに住みにきたのか?」

廃村アライさん1「そうなのだ!村のまわりは食べ物を取り付くしてもう見つからないのだ!」

廃村アライさん2「だからここにみんなでお引っ越しするのだ!」

山小屋アライさん「なるほど、事情は分かったのだ。今、お前達は何人ここへ来てるのだ?」

廃村アライさん5「5人で来たのだ!」

山小屋アライさん「なるほど…立ち話するのも疲れるのだ、こっちに来てゆっくりお話するのだ。食い物やるのだ」スタスタ

廃村アライさん1「やったのだ!」ドタドタ

廃村アライさん2「話がわかる奴がいたのだ!」ドタドタ

廃村アライさん3「食べ物なのだー!」ドタドタ

廃村アライさん4「さっさと家と食べ物をよこすのだ!」ドタドタ

廃村アライさん5「うーん、うんちしたくなってきたのだ…」ムズムズ

山小屋アライさん「トイレならあっちなのだ。副リーダー、案内するのだ」スタスタ

副リーダーアライさん「こっちでするのだ。ついてくるのだ」スタスタ

廃村アライさん5「わかったのだ」スタスタ

…リビング…

山小屋アライさん「さぁ、カエルの干物を1個ずつやるのだ。ただし、これを食うからには、アライさんの質問に何でも答えるのだ」

廃村アライさん1「カエルの干物なのだ!ご馳走なのだぁ!」

そうだろうか。
毎日の食うものに困る廃村アライさん達にはご馳走かもしれないが、
集団で効率よく食糧収集するロッジのアライさん達にとっては非常食程度のものである。

廃村アライさん2「お前達いい奴らなのだぁ!何でも答えるのだ!」ムシャムシャ

山小屋アライさん「まずは…お前達はどこから来たのだ?さっき村って言ってたのだ」

廃村アライさん1「あっちの山の斜面に、アライさん達の村があるのだ!」

山小屋アライさん「あそこか。どれだけいるのだ?」

廃村アライさん2「大人は10人くらいなのだ!子供を合わせると18ぐらいなのだ」

山小屋アライさん「いつ頃からそこに住んだのだ?」

廃村アライさん3「雪がなくなって、桜が散って、あったかくなった頃なのだ!」

廃村アライさん4「バッグアライさんっていう偉そうな奴が、農業をやるって言い出したからついてったのだ」

山小屋アライさん「農業?うまくいってるのか?」

廃村アライさん5「駄目なのだ。一度目はバッグアライさんがアホなせいで、野菜を他のアライさんに盗まれたのだ」

山小屋アライさん「その後はどうなったのだ?」

廃村アライさん1「めんどくさくなってやめたのだ。とれるまで時間がかかりすぎるのだ」

廃村アライさん2「たくさん時間かけても、すぐに苗がダメになってパァなのだ。農業なんて意味ないのだ」

廃村アライさん3「それより、今まで通り人の畑からもらった方が手っ取り早いのだ!」

廃村アライさん4「自分で畑を作ろうとしたバッグアライさんはバカなのだぁ!」ゲラゲラ

山小屋アライさん「待つのだ。…っていうことは、一度目はちゃんと野菜ができたのか?」

廃村アライさん1「せっかくできたのに盗まれたのだぁ!」

山小屋アライさん「そのバッグアライさんは…今どこにいるのだ?」

廃村アライさん1「殺したのだ。畑の肥料になったのだ!」ゲラゲラ

廃村アライさん2「無能なやつをお仕置きして処刑したのだ!」

山小屋アライさん「バkっ………!なんでそんな事っ………したのだっ………!?」

廃村アライさん3「あいつはみんなの気持ちを裏切ったペテン師なのだ!だから命で償わせたのだ!」

廃村アライさん4「でも、結局農業なんて面倒なだけだったのだ。あいつの言ったことは何の役にも立たなかったのだ!時間ドロボウなのだぁ!」

山小屋アライさん「………………ハァ~…」

山小屋アライさん「…今、畑はどうなってるのだ?種は?農具は?」

廃村アライさん4「農具はあるのだ。種は食べたのだ。まずかったのだ」

山小屋アライさん「…ハアアァァァ~~~…」

廃村アライさん5「なんで溜息ついてるのだ?溜息つくと幸せが逃げるのだ」

山小屋アライさん「そもそも、そのバッグアライさんはどこで農業のやり方を覚えたのだ?」

廃村アライさん1「知らないのだ。でも確か、この山で育てるコツは、近くの村のフレンズから聞いたって言ってたのだ」

山小屋アライさん「聞く…?そのバッグアライさんに農耕のやり方を教えたフレンズがいるのか?」

廃村アライさん2「そうらしいのだ。アライさんは詳しいこと知らないのだ。うちの村に行けば、その場所を知ってる奴はいるのだ」

山小屋アライさん「…そのフレンズの村は、どんな住人がいるのだ?」

廃村アライさん3「牛が一頭と、小さいフレンズが2匹だけらしいのだ」

山小屋アライさん「…………ほう」

つづく

山小屋アライさん「ふむ…では、一度お前達の村が見てみたいのだ。案内してほしいのだ」

廃村アライさん1「めんどくさいのだー」

廃村アライさん2「アライさん達は食べ物を探しに行くとこなのだ!」

山小屋アライさん「案内してくれたら、アライさんたちの土地にお前達を住ませてやっていいのだ」

廃村アライさん1「じゃあ案内するのだー!」



~廃村~

山小屋アライさん「…」

『の』の字の腕輪「」コロン

廃村アライさん1「それは腕輪なのだ!綺麗だから飾ってるのだ!」

山小屋アライさん「…どうしたのだ、これ?」

廃村アライさん2「バッグアライさんっていうガイジを処刑したのだ!あいつが持ってた腕輪なのだ!アライさん達のものにしたのだ!」

山小屋アライさん「……やっぱり、戸籍持ちだったのか…」

山小屋アライさん「場所は分かったのだ。それで、フレンズと牛のいる村はどこなのだ?」

廃村アライさん6「なんでよそ者のお前達に、そんなこと教える必要があるのだ」

山小屋アライさん「…今、そのフレンズの村はどうなってるのだ?作物はまだ作ってるのか?」

廃村アライさん6「もう誰もいないのだ」

山小屋アライさん「むぅ…!?食い物やるから案内するのだ!」サッ

山小屋アライさんは、ネズミの足の干し肉を出す。

廃村アライさん6「食べ物なのだ!いただくのだ!」ガツガツ

廃村アライさん6「フゥ~。食い終わったのだ、案内してやるのだ。…しかし、誰もいない村になんの用なのだ?」

山小屋アライさん「いろいろ調べるのだ」

~滅びた村~

ロッジアライさん1「畑は…枯れた苗が生えてるだけなのだ」

廃村アライさん6「みんなで食べたのだ。ここの住人が誰もいなくなったから、取りやすかったのだ!」

山小屋アライさん「…」スタスタ

山小屋アライさんは、村の中をいろいろ物色した。
作物の種や、生活に役立ちそうな道具を、部下といっしょに集めた。

そのうち、山小屋アライさんは墓地についた。

山小屋アライさん「…」

墓地の墓石は、その多くが新しいものだった。

中央の一番大きな墓には、枯れた花が2輪と、手紙が1つあった。

山小屋アライさん「この手紙は何なのだ?」ペラッ

廃村アライさん6「知らないのだ。人間の文字が書いてあるのだ」

山小屋アライさん「どれどれ…」

手紙は雨に濡れた形跡があり、ほとんどの字は読むことが困難であった。
きっと水性ペンで書かれたのであろう。

手紙『いつ・・・・り・す』

山小屋アライさん「…」

山小屋アライさん「もう用は済んだのだ、行くのだ」ザッザッ

ロッジアライさん1「家主!ここの土地は、アライさん達のものにするのか?」ドタドタ

山小屋アライさん「この村へ近付くのは危険なのだ。もうこの村にはできる限り近づいちゃ駄目なのだ」ザッザッ

ロッジアライさん1「誰もいなくて、畑があるのにか?勿体ないのだ」ドタドタ

山小屋アライさんは、誰もいない牛小屋を通り抜け…

…廃村へ戻らず、直接ロッジへ戻った。

ロッジへ住みたいと言っていた廃村アライさん1~5と、
ホルスタイン達の村へ案内してくれた廃村アライさん6を連れて。

続きはあとで

~ロッジ~

廃村アライさん6「なんなのだここは?アライさんの村じゃないのか?」

廃村アライさん1「村の回りは食べ物がなくなったのだ!だからここに移り住むのだ!」

山小屋アライさん「たくさん食べ物を集めたら、成績をつけるのだ。成績のいい奴は、鶏の卵を食わせてやるのだ」

廃村アライさん6「た、卵…!わかった、ここに住むのだ!」

副リーダーアライさん「だが、ここでは怠け者と泥棒、仲間割れする奴は要らないのだ」ザッ

副リーダーアライさん「怠けた奴はカースト底辺になり、食べ物の配当が少なくなるのだ」

副リーダーアライさん「そして、泥棒と仲間割れをやった奴は…死刑なのだ。…そのルールを守れれば、ここで暮らしていいのだ」

廃村アライさん1~6「楽勝なのだー!」

戸籍持ち達はなんで難易度ルナティックのアライさん集団形成なんざしようとしてるんだ?

廃村アライさん1「そうだ、アライさんのチビ達も連れてきていいのか?」

廃村アライさん2「アライさん村に可愛いチビを置いてきたのだ」

どうやらアライさん達は、自分たちが棲み家にしている村を『アライさん村』と名付けたようだ。

副リーダーアライさん「もちろんなのだ。ただし、他のアライさん村住人に、この場所を知られてはならないのだ。朝のうちに移動するのだ」

夜行性であるアライグマの平均睡眠時間は、朝4時~昼15時の、11時間であるという。

人の姿になったアライさんは、サンドスターの働きのためか、好きなときに眠れるようになっている。

実際のところ、アライさんの食糧探しは日中よりも深夜に行われることが多い。

ある程度全体的な傾向はあり、深夜2時に寝て、昼10時頃に起きる者が多いようだ。

つまり、早朝は皆寝ているのである。

廃村アライさん1「うーん、でも朝は寝ていたいのだ…」

副リーダーアライさん「掟に従えない奴はここに住ませられないのだ」

廃村アライさん2「わ、わかったのだ…」

…早朝…

廃村アライちゃん1「むにゃむにゃ…ありゃりゃしーおうちなのぁ…ふわぁ…」ヨチヨチヨチヨチ

廃村アライちゃん5「ねみゅい…のぁ…」ヨチヨチヨチヨチ

廃村アライちゃん6「おかーしゃ、おんぶして…なのぁ…」ヨチヨチヨチヨチ

どうやら、引っ越しは完了したらしい。

…1週間後…

廃村アライさん1~5「ほどくのだーーーーーーーーーーーーーー!」ジタバタジタバタ

廃村アライちゃん1~8「ぴいいぃーーーっ!ありゃいしゃんわりゅくないのらああぁっ!」ビエエエエン

廃村から来たアライさんのうち、6匹中5匹が縛られていた。

その子供は実行犯ではないが、連帯責任で縛られていた。

廃村アライさん1「アライさん悪くないのだ!お前達が食べ物を取り上げるからお腹減ったのだーーー!」ギュウルルウルルル

廃村アライさん2「無理矢理にここに
連れてこられて!理不尽なルールに従わされたアライさん達が!可哀想なのだあああ!」ビエエエエン

ロッジアライさん3「泥棒ふぜいが命乞いするななのだ!」

廃村アライさん3「ごめんなさいなのだー!次はもうしないから、許してほしいのだーー!殺さないでなのだぁ!」ジタバタ

山小屋アライさん「『次はもうしない』…?『次は見付からないように盗む』の間違いじゃないのか?お前みたいな奴は、一生反省も更正もできないのだ」

廃村アライさん6「まったく…駄目な奴らなのだ」フゥ

廃村アライさん6は、盗みをやっていないようだ。

副リーダーアライさん「…1匹残っただけで大したもんなのだ」

ロッジアライさん5「新入りの恒例行事なのだ」

副リーダーアライさん「では…死刑執行ぉぉおーーーう!」

廃村アライさん6「泥棒には死を!」ブンッ

ロッジアライさん1~20「たあ~!」ブンッ

一斉に、次々と石が投げられる。

廃村アライさん1「ぎびいぃぃ!」バキィ

廃村アライさん2「いだいのだああ!」ボギィ

廃村アライさん3「ぐびぃ!やめうのだああ!いだいぃ!じにだぐないいいぃ!」グシャ

廃村アライちゃん1「ぎゅっ!」ドグシャ

廃村アライちゃん2「ぴいぃぃっ!おがーしゃんのばがあああっっ!」ズドグシャア

廃村アライちゃん3「ぐげぇっ!ありゃいしゃんたち、がんばっておべんきょーやおしごとちてたのにいぃぃっ!」ベギィ

廃村アライちゃん4「ぴぎぃ!おきゃーしゃんのごみいぃっ!くずううぅぅっ!ぎびっ!」ドガグシャ

子供も連帯責任は可哀想かもしれん
アイツ等人質とか関係ないクズだし

>>897
一応「身内が死ぬのは嫌だな~」程度の感情はあるっぽい。

>>898
見落としかもしれないけどまだ話にも研究レポートにも「子供の頃からキチンとアライさんを教育した事例」ってのは無かったし、マシになるかもと思ってさ

>>901
一応ブラウンPが育てた(後調理して喰った)アライちゃんはかなりマトモな性格だった。もう腹ん中だから成長したらどうなるかのサンプルはまだ無いが。



廃村アライさん1~5「」ビクッビクッ

廃村アライちゃん1~8「」ピクピク

泥棒たちの顔面は投石により崩壊していた。
血まみれの石が散乱していた。

廃村アライさん6「ぜぇ…はぁ…」ハァハァ

副リーダーアライさん「はじめての死刑執行、ご苦労様なのだ。そしてお前も盗みや仲間割れをやったらああなるのだ」

廃村アライさん6「はぁ…はぁ…」

山小屋アライさん「死体は解体して乾燥させ、鶏のエサとか、桑の実や野苺の肥料にするのだ。やり方を教えるからついてくるのだ」スタスタ

副リーダーアライさん「うっぷ…アライさんを解体するのか…。やりたくないけど、仕方ないのだ…」スタスタ

廃村アライさん6「それ、聞いたことあるのだ」

山小屋アライさん「のぁ?」

廃村アライさん6「…バッグアライさんも、侵入者をやっつけた後に同じ事をやってたのだ」

山小屋アライさん「……………もう死んでる奴か?」

廃村アライさん6「そうなのだ。みんなで処刑したのだ」

山小屋アライさん「………ハアアァァァ~~~…………」

廃村アライさん6「あんまり溜息つくと、幸せが逃げるのだ!」

山小屋アライさん「幸せが逃げたから、溜息ついたのだ…」



本来群れを作らないアライさん達が、ロッジで共同生活できている、もう一つの理由。

それは、共同生活の資質がない者が、来てすぐに間引きされるためである。

その割合は、半分以上が処刑されるという。



~ジビエ料理店『食獲者』~

俺の敗因…いや、死因は…、アライさんの能力を侮っていたことだ。

食通の友人「敗因?死因?いやいや。お前は例の伊達メガネアライさんに、勝って帰ってきたじゃねえか」ジュージュー

勝った?どこがだ。
ベテランプロハンターが聞いて呆れる…。
野生動物に助けられるとか、意味不明な事態がなければ、俺は倒されていた。
情けねえったらありゃしねえ。

食通の友人「…なんで侮った?」ジュージュー

例えば、奴が原始人であれば、俺は負けなかっただろう。

だが奴は、野生のアライグマを連絡手段に使い、即席で連携して罠を張った…。

奴は俺のような猟師の不意をつくことに慣れていたのだろう。
狩る側でなく、狩られる側だったということだ。

会長「自殺した腕輪持ちのレベルを計測してみましたが…。奴は、野生解放はできずとも、常人を遥かに超えた身体能力を持っていたのです」

会長「お前の敗因は、奴に…エアライフル一丁と猟犬一匹で挑んだことなのです。……ええい、料理はまだなのですか!」

食通の友人「へいお待ち!アラしゃぶ1つ!」ドン

食通の友人は、会長の前に料……理……?を出した。

まずは机にガスコンロを置き、
その上に熱湯の入った土鍋を置いた。

その後、ネギや白菜、しらたきや椎茸が盛られた皿を出す。

最後に…

アライちゃん「う…ううぅぅぅ…さ、さむいの…だぁ…」ブルブル

…たっぷりと氷が乗ったザルの上に縛り付けられら、アライちゃんが出された。

食通の友人「カットは?やりましょうか?それともセルフで?」

会長「セルフなのです。刃物をよこすのです」

食通の友人「はいよ」ヒョイ

食通の友人は、会長へ小さなノコギリを渡した。

アライちゃん「お…おねーしゃん…。あらいしゃん、ずっとこおりでおなかひやされて…さむいさむいなのだ…。おねがいなのだ、ほどいて…たすけゆのだ…」ブルブル

土鍋の熱湯「」ゴポゴポ

会長「あー美味しそうなのです。食欲をそそるのです」ジュルリ

…これから俺の食欲が減退する出来事が起こるのが、容易に想像できた。

アライちゃんはぶるぶると震えているようだ。

食通の友人「そう退くなよ。生きたアライちゃんは獲れる量が減ってきて、今や高級食材なんだぜ。お前も追加でアラジビ料理頼むか?」ジュワー

いらん!

会長「お前も食うのです。なんか奢ってやるのです」

いりません!

会長「とっととお前もアラジビ料理にデビューするのです。命令なのです」

パワハラで訴えますよ!

会長「全く…。私が主食にするくらい美味しいのに。なぜ拒否するのか、理解できないのです」ペリペリ

アライちゃん「ぴぃっ…!あ、あらいしゃんの、けがわ…とったら、はだかんぼになゆのだ…。しゃむいのら…やめゆのら…!」ガチガチブルブル

むしろ人の姿してるアライさんを、平気で食えるあなた達が、俺には理解できない。

ショクエモンは単に割りきってるんだろうが、怪鳥……失礼。会長は多分、割り切るまでもないんだろうなぁ……ぶっちゃけ必要だと判断すれば普通に人喰いしそう。

食通の友人「へいお待ち。ローストボア定食一丁」トン

俺の前に、こないだ俺が仕留めてやった猪のローストステーキが置かれる。

うむ、やはりいいな。
自分で狩った獲物を自分で食うのは。

食通の友人「ハァ~…久々に店を開けたが、やっぱりジビエ料理するのはいいもんだな。書類や電子メールの束とか、顧客のご機嫌取りするよりずっと俺の性に合うぜ」

会長「お前はよくやってると、株主たちも評価してるのです」

アライちゃん「ざ…ざぶい…じんじゃう……」ブルブル

食通の友人「まあ、冷めないうちに食えよ」

ああ、そうするぜ。
自然の恵みに感謝だ。
頂きます。

会長「いただくのです」ガシッ

会長は、トングでアライちゃんの頭をはさみ、持ち上げた。
そしてグツグツと音を立てる土鍋の上に移動させていく。

アライちゃん「…はあぁ…したのゆげがあったかいのだ…」ブルブル

アライちゃん「おねーしゃ…あらいしゃん、からだじゅうさぶいのら…おふろにはいりたいのだ…」ガクガクブルブル

会長「どれどれ…」チャポン

会長は、アライちゃんの尻尾を熱湯に浸ける。

アライちゃん「は~あったか…!?ぎびっ!あじゅいっ!あじゅいのりゃあっ!」バシャバシャ

アライちゃんは、尻尾をブンブンと振り、熱湯に浸からないようにしている。

うぅ…食欲減退する前にさっさと食おう。
俺はロースト猪ステーキを野菜にくるみ、口へ運ぶ。

…うむ、美味い。

会長「面倒なのです、全身浸けるのです」ボチャンッ

アライちゃん「~~~~……!」バシャバシャ

なんと。
会長はアライちゃんをトングで挟んだまま、いきなり全身をお湯に沈めた。

会長「野菜も入れるのです」ドサドサ

会長は、熱湯へ野菜を入れていく。

アライちゃん「っ~~…」ゴポゴポ

アライちゃんは全身熱湯に沈められ、バシャバシャと溺れている。

食通の友人「おお、勿体ない。それ頼む人は、尻尾だけとか脚だけとか、部分的に浸したりカットして、苦しめて楽しむんすけどね」

会長「?私は食事に来たのです。料理で遊びに来たわけじゃないのです」グイグイ

アライちゃん「」グツグツ

アライちゃんが動かなくなった。
熱湯が気管や肺、食道や胃に入って、死亡したようだ。

会長、俺の食欲が減らないように気を遣ってくれたんですね。
ありがとうございます。

会長「?私は普通にご飯を食べてるだけなのです」モグモグ

会長は白菜を胡麻ダレに浸けて、口へ運ぶ。

ところでこのアライちゃん今、風呂がどうとか言ってなかったか?
…害獣が風呂なんざ入るんかね?

食通の友人「ああ。森の近くの住宅地だと、夜中に民家へ侵入したアライさんが、残り湯に浸かって体を洗うことがあるらしいぞ」

うえぇっ…
住居に侵入する上に、風呂にまで勝手に入るのかよ!?
…湯船をトイレ代わりにしねえだろうな?

食通の友人「あいつら、一応衛生観念らしいものが少しはあるからな。自分たちが風呂に入る前にはしないだろう」

そうか…まあ、それなら…

会長「残念ながら、奴らが風呂上がりに湯船をトイレ代わりにしたという被害報告はたくさんあるのです」

ゲエエェッ!?

食通の友人「ひょっとしたら、昨晩お前が入った、家の風呂場にも……」


や~~~~~~~~~め~~~~~~~~~ろ~~~~~~~~~ッ!!!!!

ここは飯屋だろうがッ!!!!!
その店主が飯をまずくする話をするんじゃねえッ!!!!

会長「そろそろ煮えたのです」

会長は、アライちゃんを熱湯から出す。
完全に湯で上がっているようだ。
目は白濁して凝固しており、熱さと息苦しさで死の直前まで悶え苦しんだことが伝わってくる。

会長「どれどれ…」ザクザク

会長は、ノコギリでアライちゃんを解体する。

会長「はむっ、もぐもぐ…」

腹のあたりの身をもう一度湯へ浸して温め直した後、胡麻ダレにつけて口へ運んだ。

会長「…うん、美味い。やっぱり都会のよりも、森のアライさんの方がずっと美味しいのです」モグモグ

食通の友人「やっぱそうですよね?食ってるもんが違うんでしょうな。マジで、味のいいアライさんやアライちゃんが最近減ってきてるんすよね~」

会長「それだけ森のアライさんの駆除が進んでいるのです。いいことなのです」モグモグ

だが、まだまだ被害は多いようだな。

戸籍持ちアライさんの襲撃事件で、よっぽどたくさん駆除したと思うんだが。

会長「どんどん食って、殺して。特定有害駆除対象フレンズを滅ぼすのです」

しかし会長は、随分アラジビ料理がお好きなようですが。
もしアライさんが絶滅しても、問題ないんですか?

会長「…」

会長?

会長「言い直すのです。『野良アライさんが絶滅しても』と」

同じ事じゃないですか。
アライさんなんてみんな害獣でしょう。

会長「…戸籍持ちの中に、そうじゃない奴が一人だけいるのです」

戸籍持ちって…。
拘留中で余罪の取り調べを受けてる、アライキング・ボスといい。
こないだ俺と戦った養殖屋といい。

野良よりさらにヤバい、害獣…いや、『害悪』ばかりでしょう?

会長「もういいのです。…ともかく、野良アライさんが滅びても構わないのです。私のグルメのせいでたくさんの国民が長くアライさん被害に遭ったら、飯が不味くなるだけです」

…それを聞いて安心しましたよ。

登場人物の意見も色々割れてて楽しいな。
実のある議論は目的地の決まってる議論だが、楽しい議論はいろんな意見の出る議論だ。

会長「しかし。全国の特定有害駆除対象フレンズ相当数ランキング2位のお前が、アライさんに殺されそうになったとは…。これでは他のハンターは、もっと危険なのです」

ああ、間違いないな。

会長「実際に、森へ入ったきり行方不明となった猟師もいるのです。そのうちの多くはアライキング・ボスが…残りは、きっと他の戸籍持ちの仕業なのです」

戸籍持ちは他にもいるんですか?

会長「確認している限りでは、累計10名。うち1名は社会で暮らしてて、1匹は獄中生活。1匹はアライキング・ボス、もう1匹はお前と戦った奴です」

身元が判明してるのは4匹か。

会長「いいえ。戸籍持ちアライさんの腕輪が、これまでに3つ回収されてるのです。恐らく死亡したのです」

…ってことは、身元が割れてないのはあと3匹か。

会長「今まで狩る側だった猟師や駆除業者が、狩られる側になっている…。ゆゆしき事態なのです。猟師の安全を確保しなくてはならないのです」

実際のとこ、どうすんですか?

なんかハンターに嫁が浮気した挙げ句アライさん巻き込んで自爆しそうな肩書きがwww

戸籍を持っても人間社会ではアライさんはまともに暮らせないことが分かった
それもあって駆除対象になった という流れじゃなかったかな
御手洗さんが特別なのだとしたら人間社会に溶け込もうとしているということは加味されてるかも

>>971
駆除対象になったのは野良が被害出しまくる&増えまくる&話にならないからで戸籍持ちは特に関係なかった気が。

会長「戸籍持ち全員が悪とはまだ決まってないですが…、この先、もう一度アライハザードの悲劇を繰り返すことはできないのです」

会長「そこで我々は…、『特定有害駆除対象フレンズ一斉掃討作戦』を行う予定なのです」

なんですかそれ?

会長「軍隊や猟師、そして一部の高い戦闘能力をもったフレンズ達…。それらの力を合わせて、今の日本が持つすべての力を注ぎ込み、特定有害駆除対象フレンズを絶滅に追い込む作戦なのです」

そんなのができるのか!

会長「アライハザード前は、駆除に軍隊は出せず、予算も低かったのです。しかしあの一件以来、多額の予算を獲得し、軍隊出動レベルと判定されたのです」

やっとか。…長かったな。

具体的に、どうやって進めるんだ?

会長「今までは、全国あちこちで、駆除業者が人々の防衛を、猟師が森への攻撃を担当していたのです」

会長「しかし、狩るペースに対して、アライさんが殖えるペースが早すぎる。そのせいで、狩れども狩れどもジリ貧だったのです」

会長「そこで今回は、全国から猟師を集め、局所的に集中的に狩りを行い、一匹も残さず殺して回るのです」

戦力集中しての殲滅作戦か。
今まではやりたくてもやれなかったことだな。

会長「ここまで長かったのです。今度こそ、一匹残らず絶滅させるのです」

ああ。
俺の力も役立ててくれ。

会長「全国ランキング2位のお前がいるとなると、心強いのです」

食通の友人「……」

どうした。
料理の手が止まってるぞ。

食通の友人「え、ああ…。俺も応援してるぜ。この店に『アライさんが絶滅したのでアラジビ料理は終了しました』と掲げるのが楽しみだぜ」

期待しててくれ。

カランカラーン

客1「予約一番乗りー!」ガラッ

客2「この店も久々だな」スタスタ

客3「お、本物のショクエモンPだ!サインください!オナシャス!」スタスタ

シャークP「師匠!アライトロ焼き肉の手伝いに来ましたよ!」スタスタ

ブラウンP「はぁはぁ…アラジビアラジビアラジビ…踊り食い…アラしゃぶ…」スタスタ

うおお、たくさん客が来たな。
女の子までいるぞ。

食通の友人「ああ…。アライハザードの日に、たくさんアライさんを捕まえてな。そいつらを今日、一斉に料理することにしてたんだ」

アライハザードの日ィ!?
お前民間人だろ…避難はどうしたんだよ!?

食通の友人「それがさ。もしかしたら、フォアグライ加工場にアライさんが攻めてきて、アライちゃんを奪ってくかもしれないだろ?そうなったら大損害だ。だから俺は飼育場に居座って、防衛してたんだよ」

……命知らずめ。

食通の友人「そしたら案の定、アライさんやアラ信の人間が攻めてきてさ。…事が片付いて警察に引き渡すまで、全員フォアグライ飼育室に拘束してたよ」

人間もかよ!

いくら強盗とはいえ、長期の拘束はヤバいんじゃ?

食通の友人「ああ。だから、脱水症状や飢え死にしないように。飯を…いや、餌を食わせてやったよ」

…強制的にか?

食通の友人「強制的にだ」

鬼畜生め!

食通の友人「平和的防衛のためだ、しょうがねえ。さて、くっちゃべってる暇はなさそうだ。俺はガンガン料理するからな」スタスタ

会長「頑張るのです」

シャークP「師匠!手伝いに来ました!」タタッ

食通の友人「よう、シャークP。助かるぜ。料理しながら、俺の技をいろいろ伝授するからな」

シャークP「へい!」

その人は?…いや待てよ。なんか動画サイトで話題になってたな。

食通の友人「シャークPだ。料理が上手くなりたいっつって、俺の店でバイトやってんだ」

…失礼ですが、ご職業は?

シャークP「大学生っす」

おお…お疲れ様です。




~フォアグライ加工場~

株主1「ボンジュール、ムッシュショクエモンP。久々の店はどうだったかい?」

食通の友人「ああ、久々にやりましたが、よかったッスよ。やっぱ俺の本分はジビエ料理店っすね」

株主1「そうか。…まあ、こっちも頼むよ」

食通の友人「それなんすが…、アライちゃんの供給は、予想より早くストップしそうっすよ」

株主1「なにっ…!?」

食通の友人「アライさん掃討作戦で、軍隊が動き始めるそうです。ひょっとしたら、年内に絶滅するかもしれませんね」

株主1「…1年先まで販売予約が埋まっていたんだがな…」

食通の友人「申し訳ないが、キャンセルするしかないっすね。まだ金が振り込まれてないうちで良かったっす」

株主1「…まあいい、君のおかげで、随分稼がせてもらったよ。君もそうだろう?」

食通の友人「まあな。2000万なんてはした金じゃなく、もっと莫大になった。あなた達のお陰だ。礼を言います」

株主1「君とはいいビジネスの取引ができたよ。…まあ、アライさんが滅んでも、いい取引をしようじゃないか」

食通の友人「はい」

つづく


次スレ立てました

アライさんの脳天をスコープの照準に捉え、静かに引き金を引く6
アライさんの脳天をスコープの照準に捉え、静かに引き金を引く6 - SSまとめ速報
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