剣士「勇者になるために学園を卒業」【安価】 (91)


━━━━━ 「糞が…ッ、なんで血が止まらないんだよぉ…っ!!」

             ━━ 「馬鹿な! なぜ僕の魔法が…!? 」                 「お願いだからやめて……助けて…」 ━━━━




━━━━━ 【恨むなら…】 ━━━━━




━━ 「チクショウ!! チクショウ!! なんで、なんでこうなるんだ!!」

                     「痛い…痛いよ……」 ━━━


━━━━━ 「やめろよ……やめてくれよ、いい加減!!」



━━━━━ 【恨むなら、勇者恨めよ】 ━━━━━




 ザクッッ!! ビチャビチャッ……




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【一日目・起床】


見習剣士「……っ」バッ

見習剣士(……夢? か…)

見習剣士(最近、よく見るなぁ)

見習剣士(もうすぐ夏期休暇の時期になるなぁ、暑くなってきたし)


見習剣士「とりあえず、起きたけどどうしようかな」


>>3

選択肢
【1】「歯を磨こうかな…」
【2】「隣の部屋の奴等も起きてるかな?」
【3】「ちょっとシャワーでも……」

3


見習剣士「ちょっとシャワーでも行こうかな」ガチャッ

‥ベッドから降り、部屋のすみにある朱色に塗られた扉を開ける。

‥気だるそうにしながら後ろ手に扉を閉めると、狭い洗面所の鏡に映る自分の顔を見る。


見習剣士(……クマ出来てる)


‥赤毛というには濃すぎる赤い髪を掻き上げ、水色の瞳で目の下へ視線を移す。

‥そして、下着をかごへ脱ぎ捨てると、その女性らしくも引き締まった体を晒しながら浴室へと入る。



>>6

選択肢
【1】「……水溜まり?」
【2】「そういえば今度の試験、どうしよう」
【3】「やだなぁ、今日のカリキュラム…」
【4】『シャワーから突然赤い水が噴き出す』


【選択肢により主人公の性別が女性となりました】
【引き続きの選択肢によっては更なる変化が起きます】

3


見習剣士「やだなぁ、今日のカリキュラム……」

見習剣士(またアイツの顔を見ながら授業を受けるのも、アイツの言葉を聞くのも…)


‥ほんの少し熱くも、慣れてくると体の芯まで温かくなってくるシャワーを浴びながら呟く。

‥今日あるカリキュラムは午後の部にある体術以外は全てが魔法に関するモノだ。

‥彼女は魔法が苦手であるが故に、剣術と体術には真剣に取り組んでいる。

‥だが、ここ『勇者育成学園』ではそういった半端者を嫌う者はいる。

‥彼女と同期の学生の中には、いるのだ、身近に。


見習剣士「ふぅ」キュッ

見習剣士「とりあえず、隣の部屋の奴等も起きてるかな」


‥コンコンッ

見習剣士「おーっす、起きてるのか?」ガチャッ


見習拳士「おう、おはようさん」

見習縄士「おはよう♪」

(省略)剣士「二人とも起きてたのか、起こしてくれよ」

拳士「こっちも今さっき起きたんだよ、しゃあないですな」

縄士「朝食作りましたし、剣士さんも食べますか?」


剣士「ああ、頂くよ」


剣士「ん、美味いな…縄士は本当こういう小手先の特技があって良いなぁ」

縄士「そうかな、私としては料理よりも剣士さんみたいな剣術とか上手くなりたいな」

剣士「こういうスキルも必要といえば必要なはずだ、ダンジョン攻略で調理が出来ないのは致命的だからな」


拳士「なら俺は致命的っすなー、いつも縄士の料理ばっか食ってるだけだし」

剣士「何やってんだか……」

拳士「まぁ、でもよ」カチャカチャ

拳士「せめて魔法の才くらいは欲しいわな」


剣士「……んー、アイツの真似か?」


拳士「いいや、的は射てると思ってな」


剣士「………」

縄士「拳士さん、その話は…」

拳士「野郎の言ってる事にムッとなるのはわかんだけどな」


拳士「それでも剣士に対して言ってる事が全部間違ってないのは、剣士本人がよく分かってる筈だぜ?」


剣士「あぁ、分かってるよ…そのうち、アイツとは決着をつけてやる」


‥朝食を終えた三人はそれぞれの制服を着た後に見習いの階級の者は、『レベル1年』の教室へ向かうことになる。

‥当然ながら三人の向かう先は教室になるが、この日の授業は教室では行う事はない。


剣士(初限目は‥‥…)


‥何故ならこの日のカリキュラムは基本的に『魔法』を学ぶ事となるからだ。

‥魔法に関する授業は筆記以外は全て屋外、もしくは学園外のフィールドで行う事となる。

‥故に、剣士が教室へ向かってから向かうのは、集合場所の洞窟となるのだ。






━━━━━ 【エリア『自室』を生き延びました】 ━━━━━


選択肢
【1】『教室へ向かう前に出来事をメモする』
【2】『教室へ向かう前にメモをせず顔を洗う』※ 死亡する可能性のある選択肢安価が発生します


>>16

1


剣士「あ、待ってくれ二人とも!」


拳士「どうした?」

剣士「行く前にメモしてから行きたい、駄目か?」

拳士「構わねえが、メモって?」

縄士「入学した時に皆に配られる本ですよ、どれだけ書いてもページは無くならないですし、持ち主以外には読めません」

拳士「あー、魔導書の一種だっけか」

縄士「日記として人気ですよ」


剣士「なんとなく、一区切りしたら書きたくなるんだよな…」カキカキ




【午前・学園近辺フィールド】


剣士「集合場所はやっぱり西区の洞窟か…」ザッザッ

縄士「急ごう? ちょっと距離あるし…」

拳士「だな……縄士、頼んだわ」


縄士「……ウインド!」

‥僅かに口の中で詠唱を行うと、青白の光が縄士の足元から広がり、三人の身体へと伝っていく。

‥それを見た縄士は、瞬時に細い白の紐を三人の足首に巻き付ける。


剣士「一気に体が軽くなったな、これなら行けるよ」

拳士「んじゃ行くかね」トンッ

縄士「例のモンスターには気を付けてね!」トンッ


‥『モンスター』とは、その名が表す通り。

‥人ならざる力を持ち、異形の存在を示す者。

‥個々の力や能力は様々であり、モノによってはそもそも人間としての限界を以てしても敵わない様な個体もいる。

‥しかし、そういった存在に拮抗し、駆逐すべく人外の力を持って戦うのが……。


剣士「あまり先走るなよ拳士、この間も不意打ちを受けたろうが」ヒュンッ

拳士「スライムに遅れを取ったのは油断もあるが、奴らスライム系は拳闘士の天敵なんだよ」バッ


‥彼等、『勇者育成学園』の生徒…そして卒業生達でもあるのだ。


縄士「もうすぐ草原の先に林が見えてくる頃だよ」バッ

剣士「……他の生徒達も見えてきたな」スタッ


見習武闘「よう、そっちも来たのか」

拳士「先週の借りを返しに来やしたよっと」スタッ

武闘「ハン、勇ましいじゃねえか」


剣士「いや、お前らそこまで魔法得意でもないだろ… 」

武闘「るっせぇーぞ腹筋女!! ぶち犯してやろうか!」ググッ

剣士「やってみろよ、叩き斬ってやる」チャキッ


>>21

選択肢
【1】「喰らえ俺様の正拳突きッ!!」
【2】「向こうが騒がしいな、どうかしたのか」
【3】『その時、強烈な目眩を覚える』
【4】「……ちょっと待ってくれ、俺の連れの治療士はどこいった」

4


医療士「……ちょっと待ってくれ、俺の連れの治療士はどこいった」

剣士「え? あの子は見てないけど…」

武闘「あんな可愛い子見逃す訳もないしな」

医療士「おかしいな、洞窟の入口からここまで薬草を摘みに来た筈なのに」

剣士「探そうか?」

拳士「どうかしたんで?」


縄士「あの、昨夜は雨でしたか?」

剣士「なんだ急に…」


>>25

選択肢
【1】「………水溜まり?」
【2】「そんなことより、治療士を探そう、もうすぐ始まるぞ授業」
【3】『その時、強烈な目眩を覚える』

2


剣士「そんなことより、治療士を探そう、もうすぐ始まるぞ授業」

縄士「ぇ……うん」

縄士(なんで…この柔らかい土の上に水溜まりがあるんだろう)スタスタ


拳士「それで、最後に見かけたのは?」

医療士「洞窟の傍だよ……ったく、なんでいないんだ」

武闘「仕方ねえな、俺のダチも連れて来て探してやるよ」

剣士「なら私は向こうを見てくる」ザッザッ


‥ザッザッ

剣士「治療士ー! どこだー!」

剣士「いたらこっち来てくれよー!!」

‥他の生徒達が軽く剣士を不思議そうには見てくるが、治療士の姿は見当たらない。


剣士「‥…こっちの林、確か……」

剣士(『レベル15年生』(見習いの次のクラス)のサバイバル訓練としても使われる森か……)

剣士(こっちに治療士が行ったとしたら、何かトラブルが起きたのか?)


剣士(どうする……)

>>28

選択肢
【1】(あまり深く入らなければ、何とか…大丈夫だよな)
【2】「何をしている、ポンコツ剣士」
【3】「剣士さん♪」
【4】(……!! 駄目だ、動いたら駄目だ…! 目を閉じなきゃ、目を閉じなきゃ…!!)

2


‥「何をしている、ポンコツ剣士」ザッ


剣士「……」


見習魔法使い「……何をしているのかと、僕は聞いたんだ」

‥青い、というよりは濃すぎる青…といった、藍髪をサラサラと揺らしながら青年が近づいてくる。

‥勿論、彼に仲間を探している者の心配をする気持ちなどない。


‥彼こそが、剣士を嫌う者の一角なのだ。

剣士「別に、はぐれたらしい生徒を探してるんだよ」


魔使「なるほど? なら探索魔法でも使えば良いだろう」

剣士「‥…私は魔法の扱いが苦手なんだ、お前がやればいいだろう」

魔使「人任せか、相変わらずのようだね」ザッザッ

剣士「っ……」イラッ


剣士「あのなぁ…私達は確かに勇者を目指してる、だけど向き不向きはあるだろ」

魔使「言い訳を塗り固めて、恥ずかしくはないのかい?」

剣士「………」ギリッ

魔使「それより急げよ、もうすぐ教官が来てしまうじゃないか」

‥ポオオ

剣士「!」


魔使「『声』よ、捜し人を見つけておくれ……」コォォォッ!



‥魔法使いの喉元から淡い緑光が周囲全体に広がっていく。

‥正式な魔法名は『ボイスコール』という、"声"の浸透力を利用した、ソナー魔法だ。

‥森の中だけでなく、林、声が届く範囲の中でならば指定した人物や物体を探知する上に、陰に隠れても発見出来る高性能である。


剣士「……詠唱、短くなったな」

魔使「君とは違うんだよ、君とは」

剣士(……そうだな、違うよ)

剣士(私はお前みたいに、『努力』出来ない)


魔使「………何?」

剣士「どうした?」



魔使「半径110m圏内を探知したが、いないな」

剣士「となると……やっぱり森の中に?」

魔使「だろうね、僕はやれることはやった、後は教官に報告して任せてみよう」

剣士「だが……」

魔使「気持ちは分かるけどね、君みたいな落ちこぼれが下手に強力なモンスターと遭遇しても死人が増えるだけだよ」

魔使「わかったかい、無能くん」


剣士「ッ……ああ、よく分かったよ!!」

‥ザッザッ


魔使「………」





━━━━━ 【エリア『洞窟前』を生き延びました】 ━━━━━



>>35

選択肢
【1】『念のためメモを取る』
【2】「教官に報告しなきゃね……死人が出たって」
【3】「相変わらず可愛いかったなぁ…ゾクゾクするよ」

1


‥【剣士は書にここまでの出来事を記した】


━━━━━【洞窟内】


教官「はいはい皆さーん、今日は光魔法をそれぞれ行使して頂きます」

教官「こら、そこ、先生の胸の話をしてはいけませんよー」

‥「こ、この距離で聴こえるとか‥…」


教官「もう一度お話しておきますが、我々教員は不足の事態にいつでも対処出来るように様々な強化魔法を施してあります」

教官「例えば、光魔法の応用を以てすれば私にはこの暗い洞窟内を灯り無しで歩くことも出来ます」

教官「それは微弱な光の反射を光魔法の応用によって我々教員の目の中で増幅させる事で見えるようにしているのです」


教官「勿論、強すぎる光を見て目眩ましになどならないように安全な対処の魔法も重ねがけしてあります」


‥「おおぉ……」ザワザワ


教官「ふふ、このように魔法を使いこなす事で様々な場面で自身を有利に導けます」


剣士(………出来ない私は一体なんなんだ)


━━━ 【光魔法を習得します】 ━━━



剣士(理屈事態は詠唱を読み上げるだけ…なんだけど、なぁ……)

‥周りが自身の得意な分野で光魔法を習得しつつ実践する中で、剣士だけが参考書を片手に唸る。

‥ちなみに縄士や拳士はそれぞれ得意分野で光魔法を行使できる。


剣士(光魔法の基本はマナ……つまり魔力をかき集めてそれを『弾く』だけでも出来る…)

剣士(これをやってみようかな)パタム


━━━ 【発光魔法を使いましょう】 ━━━

>>38

選択肢A
【1】「とりあえず掌に魔力を…」
【2】「とりあえず魔力を……」
【3】『魔力を集めようとすると、爆発が起きる』

>>39

選択肢B
【1】「成功か…」
【2】「大丈夫だ、問題ない」
【3】「何をしているんだ君は、相変わらずの落ちこぼれの、グズの、駄目剣士だな」

1

3


剣士「とりあえず掌に魔力を…」キィィィィン‥

‥口の中で詠唱を読み上げ、掌に僅かながら魔力を集めていく。

‥後は魔法名を口にすれば、発光するだけだ。


剣士「‥…」ドキドキ

剣士(あれ、これ、どのタイミングでやれば……)キィィィィンッッッ


…魔力が次々に集められていき、ついには光が迸り始める。

‥それは、他の生徒達が思わずそちらを振り返ってしまう程にだった。

‥剣士が得意気に言う。


剣士「どうだ! 私にもできたぞー!」キィィィィンッッッ!!

拳士「ちょ、おまそれ違うから…ッ!!?」

剣士「えっ」ギンッッッ


剣士(ちょ…!?)

‥凄まじい衝撃波を放出しながら洞窟内を一閃する閃光に、剣士がギョッとする。


‥明らかな発光魔法とは違う強力な攻撃魔法(暴発)は、そのまま教官の元へ……


━━━━━ バチィィィンッッ!!


‥届かない、閃光波は空中で蒼白の閃光弾に撃ち落とされ、空中でチリとなる。


魔使「何をしているんだ君は、相変わらずの落ちこぼれの、グズの、駄目剣士だな」キィンッ


剣士「……こ、これはその…」

魔使「魔法名『ルイン』、立派な光魔法だね」

教官「あら素晴らしいですね、魔法使い君のも今のは光魔法の『シューター』ですね?」

魔使「剣士さんと打ち合わせをしてあったんです、教官へのサプライズアプローチとしてね」


教官「あら、なら特別に二人は今日の点数を高めにしとくわね?」

剣士「…!」


剣士「……魔法使い、お前」

魔使「勘違いをしないでくれ」キンッ

魔使「僕は君が大嫌いだ、だからこそ…いつか君に思い知らせてやるのさ」

剣士「……」


魔使「魔法使いは、騎士達よりも遥かに優れている…そして、君のそのだらけきった根性を根元から叩き伏せる」

魔使「……だからつまらない事故は起こすな、ってことさ」


剣士「…ああ」



━━━━━ 【魔法使いに対しての好感度が上がりました】 ━━━━━


【選択肢が複数の場合は、主人公の周囲への影響が好感度と繋がります】

【場合によっては人物との『好感度補正』が死亡安価の結果を大きく塗り替えてしまうかもしれません】

【今回は剣士の好感度を魔法使いが上げる事となりました】

【主人公の好感度は他の人物の好感度とは違い、好感度を上げていくと別のエンディングに到達します】

【現在の固定エンディングは12種類用意してますが、最後まで行けるか不安です】



剣士(……とりあえず、光魔法の練習続けるか)


━━━━━ ・・・・・


魔使「それはそうと、少しばかり遅刻してしまいすみませんでした」

教官「いいえ、貴方くらいの模範生ならちょっとくらい許すわよ」

魔使「先生、こちらをお願いできますか」ゴソッ

教官「これは?」


魔使「死人が出たのです、先生」


教官「・・・」カチャリ

‥教官は眼鏡をかけ直すと、無言のまま魔法使いに渡された布を取り払う。

‥そこにあったのは、腕だ。


教官「……今日、この授業に来ていないのは二人だけでした」

魔使「僕と、治療士ですね」

教官「…一体なにが?」

魔使「モンスター、それもレベル換算で250以上の……古代系上位モンスターです」


魔使「痕跡を見つけました、あれは間違いなく……『デメント・スライム』でしょう」



教官「授業内容は光魔法の実習、そして治癒魔法の実習だけです」

教官「一年生の指揮は貴方に任せるけれど、大丈夫ですね?」

魔使「はい」

教官「私は直ぐにこの事を学園に報告してきます、私一人ではとても手に終えません」

魔使(……!)


魔使「デメント・スライムはそれほどのモンスターなんですか?」

教官「あれは名ばかりの『精霊』なのです、ただの魔法使いや騎士では勝てません」

魔使「……肝に命じておきます」


‥霞の様に教官が消え去ると、そこに残っていた魔法使いがクルリと振り返る。


魔使「先生の伝言だよ、治癒魔法をある程度こなしたら自習だってさ」

‥「っしゃぁ! かすり傷なら治せるの使えるぜ!」

‥「良かったぁ…光魔法以外なら何とか……」


剣士(うーん、治癒なら……)チャキッ

‥スパッ

剣士(……)ポゥ

剣士「『ヒール』」キィンッ


‥小さく呟くと、掌に刻まれた切り傷が端から血液と共に消えていく。

‥魔法名はヒールだが、実際には彼女なりの工夫によって形にされた別の魔法なのだ。

‥血を代償にして、『元に戻す』という、小さな壊れた物に対しても効果のある応用魔法だ。


剣士(……ほんと、これしか使えないのは情けないな…)

剣士(出血までは取り戻せないしなぁ)


>>48

選択肢
【1】『洞窟の奥から人の声がしたという騒ぎを聞く』
【2】「おい、なんか聞こえなかったか」
【3】「………剣士さん♪」


剣士B「おい、なんか聞こえなかったか」ピクッ

剣士「え?」

剣士B「洞窟の奥だ、間違いないぜあれは」

剣士「なにが聞こえたんだ」


剣士B「人だよ、人の叫び声!」

‥「確かに、ブッチの耳にも聞こえてきたぜ」ハハハ

剣士「!」


黒人剣士「HAHAHA☆ 悪いジョークだぜ全くよー!」

黒人剣士「確かここァ奥へ行けば行くほど強力なモンスターがいるってェ話だぜ」


剣士B「……まずいな」

剣士「ど、どうするんだ」


>>51

選択肢
【1】「行くしかないだろう、教官もいない上に奧は今の魔法の知識じゃキツイんだ…俺達が行こう」
【2】「お前が見てきてくれ」


【選択肢結果によって洞窟捜索パーティ内のクラスは『剣士』のみになりました】

1


剣士B「行くしかないだろう、教官もいない上に奧は今の魔法の知識じゃキツイんだ…俺達が行こう」

‥腰に簡単な保護プレートを付け、そこに短剣を二本下げた生徒がそう告げる。

‥生徒としてはやはり勇者を目指すだけの事はあるのか、ブラウンの瞳には確かな闘志が込められている。


剣士「けど、なら私の知り合いを呼ぼうか?」

剣士B「いや…あまり騒ぎにしないほうが良いだろう」

黒人剣士「HAHAッ、そーいうのを死亡フラグって言うのかもな?」

剣士B「どういう意味だ」


黒人剣士「なァに、ちょっとした勘って奴さ?」

‥肩をすくめ、ニカッと笑う。


‥肌が黒いものの、その歯は充分に手入れをしているのか、並び共に白く綺麗である。

‥そんな黒人の剣士を見た二人は互いに顔を見合せ、そして剣士は拳士と縄士の方を見た。


剣士(……ちょっと位なら、大丈夫だよな)

剣士「行こう、まだ周りにも気づかれてない…それに、魔法使いの奴に見つかるのも面倒だろ」


剣士B「よし、行くぞ…!」チャキッ

黒人剣士「ブッチも行くぜェ!HAHAHA!」ガシャッ




━━━━━ 【エリア『洞窟内・入口』を生き延びました】 ━━━━━


>>55

選択肢
【1】『洞窟内を進む前にメモを取る』
【2】「……剣士? どこへ行く気なんだ…?」
【3】「縄士…? どこだ、何処にいる?」


━━━━━ 『剣士は書にここまでの出来事を記した』


剣士「……行こう、叫び声がしてから大分経ってる」

剣士B「だな」


黒人剣士「ブッチが先陣を切ってやるぜ、ついてきな!」ドッドッドッ


剣士「ちょ、まてお前! それこそ危険だ!」ダッ

剣士B「死亡フラグって言ってた奴がなんつー死亡フラグたててやがんだゴラァッ!!」ダッ


‥「HAHAHA☆ ブッチは死ななーい、何故ならブッチだから!!」


剣士B「くっそ腹立つ! なんか腹立つぞあの野郎!?」

剣士「同感だ、追いついたら金的してやる……」


━━━━ 【洞窟内・深部】 ━━━━


剣士「ゼェ…ゼェ……」

剣士B「どんだけ…走り続ける気だよ……てめぇ」ハァハァ

黒人剣士「その代わりにユー達は安全な足場を走って来れた上に、モンスターとも会ってないダロウ?」

剣士「……なるほど、最初からそのつもりで?」

黒人剣士「ブッチは勇者だからNA! 光魔法の応用で教官みたいに暗闇はへっちゃらなのさ!」ハハハ

剣士「……すげぇ」


剣士B(流石は勇者を目指すだけある……コイツ、背中のバスターソードも魔法より扱えるとしたら相当強いな…)


‥暗闇の中、黒人剣士の目からビカーッと放たれる光を頼りに三人は進む。

‥正直剣士としては何故に目から光線を出してるのか疑問でしょうがなかったが、非常時なので黙る事にした。

‥と、だいぶ奥まで歩いてくると、黒人剣士が止まった。


剣士「? …どうした」

黒人剣士「……ブッチの勘がビンビン反応しておっ勃ってやがる、戻ろう」

剣士「!ッ… な、なんでだよ…!」

剣士B「何かあったのか?」スッ


‥パチャッ

剣士B「‥…は?」パチャパチャ

剣士「…なんだ、その足元の……粘液?」

黒人剣士「奥に何かいる、そいつのだろうぜ……かなり大きい」パチャッ

剣士「ッ……!!」ゾクッ


‥「戻ろう」。

‥その提案に剣士と剣士Bは黙りこむ。

‥喩えそれが最善の判断だとしても、助けられるかもしれない人間を置き去りに帰れるのか。

‥果たしてそれで、勇者となれるのか、二人は互いに考えてしまう。


黒人剣士「へい、どーしたんだ?」

剣士「ブッチは帰ってろ、私とこっちので奥を見てくる」シャリンッ

剣士B「覚悟なら出来てる…教官や他の奴等に救援頼んだぜ、何かあったらな」チャキンッ

黒人剣士「……本気か、お前達」



剣士「私達は勇者になるんだ、ここで引いてたら駄目に決まってる…!」

剣士B「同意だ」


黒人剣士「……フッ」

‥黒人剣士がニカッと笑い、肩をすくめる。


剣士「何がおかしい」

黒人剣士「悪いがブッチは勇者だからな、お前達二人を置いては帰れないのさ」

剣士B「ブッチ‥…!」

黒人剣士「俺も行くぜ、地獄までよ! HAHAHA☆」

剣士「………」

剣士(不安過ぎる…)


剣士(……それなりに私も剣には自信がある)

剣士(だけど、それでも不安だ……洞窟内の深部は基本的に私達より一年上の生徒しか行かない)

剣士(つまりそれだけ……危険って事のはず)

剣士(とにかく進むしかない)

黒人剣士「へい、ユー!」

剣士「どうした」


>>62

選択肢
【1】「こっちに上着がある…これは……」
【2】「……行き止まりだ、おかしい…まだ洞窟は続くはず…」
【3】『その時、剣士の頭上から生温い液体とまるで肉片のような何かが降り注ぐ…』
【4】『剣士は強烈な目眩に突然襲われた』

3


‥その時、剣士の頭上から生温い液体とまるで肉片のような何かが降り注ぐ…。

        バチャパチャァッ!!


剣士「……ぇ?」ビチャッ…

黒人剣士「ッ…!! 上だッ……下がれシスター!!」

剣士「くッ……」バッ

‥一瞬、その身に降りかかった事に動揺して判断が鈍りかけた剣士だったが、黒人剣士の声にすぐさま後退する。


‥直後、剣士や黒人剣士がいた位置に洞窟の天井に張り付いていた何かが降り立った。

━━━━ ズゥンッ!!

‥暗闇の中で確かに響き渡る重量のある音が、それが人ではない事を指す。

‥すなわち、モンスター。



剣士B(こいつは……イービルプラント…!?)



黒人剣士「『クリア・フォーミング』!!」カッッ


‥三人が互いの無事を確認し終えると、黒人剣士が光魔法をモンスターに向けて放つ。

‥迸る閃光は暗闇の中で蠢くモンスターを包み込み、やがてそれは剣士達にまともに視認出来る程度に発光を抑えてモンスターを照らす。

‥そこに、いたのは……。


剣士(茨…いや、これは触手の……集合体!)

剣士B(しかもデケぇ……8mしかない高さの洞窟の天井に張り付いていた癖に、集まるとこうもサイズがあんのか…)


‥露になったその姿は数百の魔力を持つ植物の塊、否、それはもはや触手の怪物と呼ぶ他に無い。

‥不気味に『ゴリ…ゴリ…』と不振音を奏でながら剣士達を探る触手達は、恐ろしい蛇の群れにすら思えた。

‥剣士達は直ぐに切りかからずに、互いに作戦を瞬時に考える。

‥彼らは未だ熟練した勇者候補ではない、だがしかし、ここで連携を乱すほどの素人でもないのだ。


剣士(……どうする、この状況を…)シャリンッ

‥ロングソードを手に、構えは崩さず他の二人へと視線を走らせる。


剣士B「……触手の強度を確かめる、三人の中では俺が一番適任だろう」シャキッ

‥短剣……『アサシンダガー』と呼ばれる、太刀打ちするというよりは鎧の隙間や、受け流ししか出来ない武器。

‥それらを両手に剣士Bはユラリと構え、いつでも先陣を切る覚悟は出来ているのか、その面に迷いは無い。


黒人剣士「ユー達は左右から攻めて、ブッチが正面から全力で切り伏せる…!」ガシャコンッ!

‥そして、三人の中で最も明らかなパワータイプの黒人剣士が背中のバスターソードを構える。

‥だがしかし、それは巨大な大剣ではなかった。

‥柄部位を握り締めて回転させると、太い刀身が分かれ、細身のブレードとなって真価を見せつける。


‥それぞれが互いの実力を認め合い、どういった戦法を取るのかをアイコンタクトと簡単な言葉で相談した。

‥そして、その結果。


>>67

選択肢
【1】『一陣の疾風が駆け抜け、それに沿うように双牙が触手の怪物に襲いかかる』
【2】『戸惑いながらも剣に魔力を微かに集中させて……』
【3】『ズンッ!! という重低音の直後に漆黒の巨体によって二本の大剣が円舞する』

3


‥ズンッ!!という重低音の直後に漆黒の巨体によって二本の大剣が円舞する。

黒人剣士「フンヌ……ッッ!!!」ゴッッ


‥サイズは約196cm280ポンド四分の三、超パワー型筋肉によって振られる大剣ブレードが凄まじい烈風を生み出す。

‥黒人剣士が動き出すのと同時に、洞窟内の壁面を駆け抜け左右から一斉に追撃を行おうとした剣士達は僅かに身震いする。

‥同じ一年生でありながら、ここまでの力と剣技を持った者がいる事に、驚愕していたからだ。


━━━━━━ ヒュガッッッ!!


‥洞窟内で戦闘をしているのを忘れてしまいそうな烈風が吹き荒れた刹那、大剣ブレードの円舞が触手を数十本切り裂いた。

‥否。

‥それはもう、『斬撃』や『剣撃』ではなく……刃の暴力に等しかった。


「ビギィィィィィィィイイイイイイイイイイッッッッ!!!!!!!」

‥何か不透明な液体を斬られた触手の断面から噴き出しながら、中心部から耳をつんざくような悲鳴が上がる。


剣士「…ッ、すごい音だな……」シュタタタタ

剣士B「追撃、続け!!」ヒュンッ


‥僅かにイービルプラントの悲鳴に嫌悪を示すも、一気に接近した二人が、その刃を一閃する。

━━━━ タンッ!


剣士「はァッ!!」

剣士B「ゼァアッッ!!」


>>70

選択肢A
【1】『魔法剣・ウィンド』
【2】『深くロングソードを刺突し、踏み込み、そのまま腰に重心を落としたまま切り払った直後に中心部に更に斬撃を繰り出す』
【3】『瞬間、剣士を強烈な目眩が襲う』

>>71

選択肢B
【1】『左方から切り裂く双牙によって、中心部が僅かに剣士Bの目に映った』
【2】『素早い迅速の刃は迫る触手を幾度も切断し、吹き散らす』
【3】『剣士に気を取られていた、その瞬間』

2

1


‥ 深くロングソードを刺突し、踏み込み、そのまま腰に重心を落としたまま切り払った直後に中心部に更に斬撃を繰り出す。

‥………が、斬撃を繰り出そうとした時だった。


━━━━━━ 【なんだ、これ…ッッ】

               【剣士Bのあの溶け方……尋常じゃない、あれは魔力を持った『酸』だ…!】 ━━━━━━


剣士(……なん、だ? 何処かで見たような……)

‥強烈な目眩が襲う中、それでも刃を降り下ろす彼女に、

"熱さを感じるよりも先になにかが吹き付けられ際に目が見えなくなっている事に気がついた。"

"隣で戦っている筈の剣士Bを見ようとしても、今度は凄まじい痛みが鼻から喉、喉から胸へと広がる。"


━━━━━━ ブショァアアア……

"溶けていた、剣士の体はイービルプラントの中心部に位置する本体が吐き出した強酸によって溶けていたのだ。"

"それを見ていた剣士Bと黒人剣士は距離を取ろうとはするが、二人とも何かに掴まれ…そのまま締め付け潰される。"


━━━━━━ 【そして彼女は死んだ】







━━━━ 【主人公が死亡しました】 ━━━━


【主人公は死亡する際、『強烈な目眩』が自動的に発生します】

【この目眩が発生した後の同じ主人公の世界では少しだけ選択肢が変わります】

【また、死亡する時以外で目眩が発生した場合は次の死亡条件(死因)を予見します】

【その場合に限り、書に記した時と同じ状況になるので、損は無いでしょう】


>>75

選択肢
【どのページに戻るかお選び下さい】

【1】>>56
【2】>>36
【3】>>17
【4】『前夜』

1
ってか、戦場で目眩がすればそりゃ死ぬでしょ。


‥剣士に強烈な目眩が襲う。

‥だがそれは直ぐに治まったが、一瞬見えたあの触手や声は何だったのか。


剣士「……っ、今のは…?」

剣士B「どうかしたのか」

剣士「いや……」


>>77

選択肢
【1】「何でもない、それより急ぐぞ…叫び声がしてから結構経ってる」
【2】「待って欲しい……せめて、魔法使いを連れていこう」
【3】『その時、強烈な目眩が剣士を襲う』


(>>75 剣士にとっては強烈ですが、実際には僅かな一瞬の出来事なので戦闘には問題ありません)

2


剣士「待って欲しい…せめて、魔法使いを連れていこう」

剣士B「駄目だ、アイツがそんな勝手な事を許すとは思えない」

剣士「それでも魔法のサポートは要るだろう、それに……アイツだって私達と同じ勇者を目指してるんだ」

剣士「教官がいつ戻ってくるか分からない今、この一年生の中でもかなりの実力を持った魔法使いは必要だ」


黒人剣士「HAHAHA、確かになァ…魔法使いの奴だって面倒な性格はしててもブッチ達と同じ志は持ってるって訳だ」


剣士B「……なら急いだ方が良いな、説得出来るのか?」

剣士「いやその…ちょっとさっき恥ずかしい目にあったばっかだから、何とも」

剣士B「なるべく刺激はしないようにな」

剣士「あぁ…」



剣士「魔法使い」

魔使「なんだい、まさか治癒魔法すら使えないなんて言うんじゃないだろうね」

剣士「洞窟の奥から叫び声がした、確かだ…早く助けに行かないと手遅れかもしれない」

魔使「………」

魔使「何故それを僕に? 君は僕が怖いとばかり思っていたよ」

剣士「怖いと思った事はない、確かに私はお前が嫌いだ、いつかこの剣で斬ってやりたい」

魔使「言うじゃないか」

剣士「けどな、それでも今は……何でだかは分かんないけど…お前が居ないと、危険な気がするんだよ…」


剣士「お前と洞窟に行かないと……何かが難しい気がする、これが正解な気がするんだ」

魔使「……」





魔使「……確認と、救助だけだ」

剣士「!」

魔使「僕が一緒なら、大丈夫だと思ったんならその通りにして貰おう」

魔使「この洞窟の奥にはレベル換算30以上の奴もいる、そうなると二年生(レベル15以上相当)しか相手に出来ない」


剣士「……それでも、脱出は?」

魔使「僕は既に『エスケプ』が使える、これで洞窟の外へ全員を送ればいい」

剣士「…頼りにしてるよ」

魔使「よせ、何だ突然……馴れ馴れしくするんじゃない!」

剣士「そうだな、急ごう」




━━━━ 【洞窟内・深部】 ━━━━


剣士「ゼェ…ゼェ……」

剣士B「どんだけ…走り続ける気だよ……てめぇ」ハァハァ

魔使「いや、僕は僕で彼の走るルートを『幻視』していたがモンスターの気配はなかった、タイミング的に最善の策だと思うね」

黒人剣士「その通りだ、ユー達は安全な足場を走って来れた上に、モンスターとも会ってないダロウ?」

剣士「……なるほど、最初からそのつもりで?」

黒人剣士「ブッチは勇者だからNA! 光魔法の応用で教官みたいに暗闇はへっちゃらなのさ!」ハハハ

剣士「……すげぇ」

魔使「基礎を少しかじれば誰でも出来る、いい加減に学んだらどうだい?」

剣士「うるせぇ!!」


剣士B(流石は勇者を目指すだけある……コイツ、背中のバスターソードも魔法より扱えるとしたら相当強いな…)

剣士B(それに……魔法使いもここまで同じように走ってきたが、まるで息を乱していない… )

剣士B(魔法を駆使していての結果だとしても……そんなことまで可能なモノなのか?)

剣士B(確かに魔法は才能さえあれば何処までもが伸びるし、何だって出来る)

剣士B(だとしても……コイツ、どれだけ魔法を扱える? まるで底が見えねえ…)





‥四人は魔法使いの光魔法が照らす洞窟内を歩き進む。

‥魔力に疎い剣士達三人は余り感じなかったが、洞窟の奥へ行けば行くほど、濃い魔力が空中を漂っているのが魔法使いには分かった。


魔使(……この気配…)

魔使(さっき感じた『デメントスライム』程では無くとも、かなりのレベル差があるモンスターがいる)


‥先頭を歩く剣士の背中を見ながら、彼は何かを思うが、それでも進む。

‥理由は単純だ。

‥周りの三人……剣士達と同じく、彼には彼の信念があるから。

‥最も、それが勇者に関係するとは限らないのだが。


魔使(ッ…!!)ビクッ

魔使「全員止まれ!!」


剣士「!?」ビタッ





黒人剣士「ヘイ、どうした?」

魔使「この奥から濃度の高い魔力を感じる……モンスターだ」

剣士「なら、迂回すればいいだろう?」

剣士B「確かにな、今さら騒ぐことでもないだろうが…近いのか?」


魔使「モンスターの滞納した魔力量を想定するに、相手はレベル換算35前後……」

黒人剣士「そりゃぁヤバいな、二年生でも2、3人程度じゃ全滅させられるぜェ?」

魔使「ああ、だけど問題なのはそこじゃない……微かだが感じるんだ…」

剣士「感じる?」


魔使「………人間、それも……子供だ」


「「「 !! 」」」




剣士「……確かなのか? …生きてるのか?」

魔使「僕を嘗めるんじゃない、探知系魔法で数十m先の天井に張り付いてるのを確認した」

黒人剣士「数十mか……」


‥軽い詠唱をして、洞窟の先を光魔法によって照らそうとする。

‥が……そこで何を思ったのか、魔法使いが「よせ」と止めた。


魔使「……妙だ、大人しい」

黒人剣士「アハン? どういう事だ」

魔使「人間を補食している…にしては、捕まってる子供が大人しい」

魔使「気を失ってはいない、僕の張った探知魔法は対象の生命魔力に反応して危険度や生命力を量れる……意識ははっきりしているさ」


剣士B「大人しくしている理由が……あると?」


魔使「そうとしか思えない……子供でもはっきりと『助かる』と確信を持てる程な、何かが……」




剣士(……確か、さっき見た目眩の時の映像…)

剣士(あれは明らかに私だった……ような気がする)

剣士(……話す、べきなのか?)

黒人剣士「ならブッチ達はどう攻めるんだ?」

魔使「いや、詳しい事は分からないが……モンスターを直に見れば何とか…」


剣士B「迂闊な真似も出来ない、となるとマトモに暗闇を移動出来て発光せず光魔法を使える奴か」

剣士「なら……」


>>91

選択肢
【1】「私と黒人剣士、そして魔法使いで先行、救出しよう」
【2】「私と黒人剣士、そして剣士Bで先行、救出しよう」
【3】「剣士Bと魔法使いで先行、救出しよう」
【4】「魔法使いと黒人剣士で先行、救出しよう」

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