不二咲「に、肉食系男子になるよぉ」 (177)
ランドリー
不二咲(はぁ、どうやったらもっと強くなれるんだろう……)
不二咲(このままじゃ、いつまで経ってもみんなに迷惑ばっかり掛けちゃうよぉ)
不二咲(ん? この雑誌……)
【今、肉食系男子が熱い! 渋谷の女の子百人に聞いた理想の肉食系特集!】
不二咲「肉食系男子……?」
パラパラ……
不二咲(! こ、これだぁ!)
翌日
朝日奈「おっはよー!」
不二咲「あ、おはよう朝日奈さん、大神さん」
大神「む、まだ不二咲だけか?」
不二咲「うん、今日はいつもより早く目が覚めちゃって」
朝日奈「いいね! 早起きは健康にイイし、算数の得って言うし!」
大神「朝日奈よ、それを言うなら三文の得だ」
不二咲(ちょうど良かった……早速二人に……!)
不二咲「ね、ねぇ二人共」
朝日奈「ん? どうしたの不二咲ちゃん」
不二咲「い、いや……きょ、今日も可愛いなぁって思って」
朝日奈「ほえ?」
不二咲(まずは、女の子の気を引くことから。それにはさりげない褒め言葉が一番!)
不二咲(……だったよね?)
朝日奈「あはは! 不二咲ちゃんってば、急にどうしたの?」
不二咲「ど、どうもしないよぉ? ただ、私は普段からそう思ってるだけで……」
朝日奈「え、えへへぇ……悪い気はしないけど、なんか照れるなぁ」
大神「照れることはない。確かに朝日奈は愛らしい」
不二咲「も、もちろん大神さんも、だよ?」
大神「フフ……世辞でも嬉しいぞ、不二咲」
朝日奈「よし! 今日は不二咲ちゃんのためにドーナツ作ってあげる!」
不二咲「あ、ありがとう」
不二咲(おかしいなぁ、なんか想像してたのと違うよぉ)
不二咲(本当だったら……)
朝日奈『え、や、やだ、不二咲クンってば何言って……///』
大神『……///』
不二咲(……って、なるはずだったのになぁ)
不二咲(やっぱり、もっとガツガツ行かないとダメなのかな?)
不二咲(よし! 今度こそ……!)
霧切「おはよう」
朝日奈「あ、霧切ちゃん!」
大神「お主がこの時間に来るのは珍しいな」
霧切「今日はたまたまそういう気分だっただけよ」
不二咲(霧切さんかぁ……少し怖いなぁ……)
不二咲(……いや、こんなところで怯んでられない。僕は肉食系男子になるんだ!)
不二咲「き、霧切さん!」
霧切「不二咲さん? 何か用?」
不二咲「……い、一緒に朝ごはん食べない?」
ギュ
霧切「……」
不二咲(肉食系男子の極意、さりげないボディタッチ……!)
不二咲(恥ずかしくて手しか握れなかったけど……)
不二咲「だ、ダメ、かなぁ?」
霧切「……いえ、お言葉に甘えさせて貰おうかしら」
不二咲「ほ、本当ぉ!?」
不二咲(や、やったぁ! 生まれて始めて女の子を食事に誘えたよぉ!)
不二咲(この調子で、肉食系男子の極意を実践していけば……)
不二咲(肉食系男子もすぐそこだよ!)
霧切(私の手を引っ張りながら嬉しそうに前を歩く不二咲さん)
霧切(彼女のこういうところが、みんなに好かれる原因なのかしら)
霧切(何にしても、小動物みたいで可愛いわね)
――自由行動時間――
不二咲(さ、さっきは緊張したなぁ……女の子とあんなに近くで……)
不二咲(はぁ、まだドキドキ言ってるよぉ……)
不二咲「でも、まだまだ頑張らないと」
桑田「何を頑張るって?」
不二咲「ヒアァッ!? く、桑田くん!」
桑田「ちーっす……っつかさ、いくらなんでも驚きすぎじゃね?」
不二咲「ご、ゴメンナサイ。考え事してたから……」
桑田「廊下のど真ん中でかよ。ま、可愛いから許すけどな!」
不二咲(! そうだ!)
不二咲(桑田くんって、あの雑誌に載ってた肉食系男子そのままだよね)
不二咲(桑田くんに極意を聞けば、肉食系男子に近づけるかも…・!)
不二咲「ね、ねぇ、桑田くん。聞きたいことがあるんだけど……」
桑田「あん? どったよ改まって」
不二咲「わ、私ね……実は……」
桑田(なんだぁ? 顔赤くしてもじもじして……)
桑田(……って、オイオイオイオイ!! これってもしかしてアレじゃねえの!?)
桑田(そっかぁ、不二咲が俺になぁー。いやー、やっぱモテる男は辛いぜ)
桑田(しかし、俺には舞園ちゃんが……けど、不二咲も素材はいいんだよなぁ)
桑田(まぁロリはストライクゾーンから離れてっけど? 可愛いからそれはそれでオッケーっつうか!)
桑田(この学園に閉じ込められてからいいコト無かったけど、ついに俺にも運が回ってキター!)
不二咲「肉食系になりたいんだ!」
桑田「……は?」
桑田「…………なんて?」
不二咲「ふぇ? だから、私、肉食系になりた……」
桑田「……………ア、ポ」
不二咲「アポ?」
桑田「アホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホ!! 清純派かと思ったらとんだビッチじゃねーか!!」
不二咲「え、な、何のことぉ……?」
桑田「カマトトぶんじゃねーっての!! ったく、期待させやがって」
不二咲「ご、ごめんねぇ……何か怒らせるようなこと聞いたなら謝るから、その……」
桑田「はぁ、もういい。叫んだら逆に覚めちまったし」
不二咲「本当に、ごめんねぇ……」
桑田「ったく、俺が悪いみたいじゃねーか……そんなに肉食系になりたきゃ、江ノ島に聞いてみたらどうだ?」
不二咲「え、江の島さんに?」
桑田「だってあいつ超高校級のギャルなんだろ? 肉食系っつったら、あいつのためにあるような言葉じゃねーの?」
不二咲「そ、そうなんだぁ。ありがとう、桑田くん!」
桑田(……この笑顔でビッチとか……。いや、それはそれでアリか……?)
不二咲(さっきは桑田くんに悪いことしちゃったなぁ……)
不二咲(江ノ島さんには気をつけて接しないと)
不二咲「あ、江ノ島さん」
江ノ島「? あ、不二咲じゃん。どうしたの、なんか用事?」
不二咲「う、うん。江ノ島さんに聞きたいことがあって」
江ノ島「なになに? この江ノ島盾子ちゃんにハナシて見なさい!」
不二咲「え、ええぇっと……」
不二咲(どうしよう、そのまま言ったら桑田クンの時みたいになっちゃうかな……?)
江ノ島「? どうしたのよ」
不二咲「え、ええとぉ……」
不二咲(ここはちょっとぼかしてみよう……)
不二咲「え、江ノ島さんみたいな強い……うんうん、すごく強い女の子になるにはどうすればいいのかなぁ?」
江ノ島「!!」
不二咲「?」
江ノ島(今……私をただ『強い』と言うだけでなく、『すごく強い』と言い直した……)
江ノ島(ここまで『強い』を強調するなんて……もしかして、私の正体がバレた!?)
不二咲(江ノ島さんの様子も変だよぉ……やっぱり、女の子に強いなんて聞くのは失礼だったかなぁ……)
江ノ島(ここは……確認する必要がある。盾子ちゃんのためにも……)
江ノ島「ねぇ、不二咲」
不二咲「な、なぁにぃ……?」
江ノ島「あんた、どこまで知ってるの?」
不二咲「へ?」
不二咲(肉食系についてどのくらい知ってるのかってことかなぁ)
不二咲「雑誌で読んだ程度かなぁ……」
江ノ島「雑誌!?」
江ノ島(まさか……盾子ちゃん、ゲームを面白くするためにわざとあの雑誌にヒントを?)
江ノ島(盾子ちゃんならありえる……それに、不二咲クンは頭の回転も早いから……)
江ノ島(間違いなく私が黒幕側の人間だってバレてる……!)
不二咲(江ノ島さん、さっきから黙ってるけど、やっぱり怒らせちゃったのかなぁ)
不二咲(雑誌を読んだ程度で肉食系男子に憧れるなんて目標がイケなかったのかなぁ……?)
江ノ島(ここでその情報を出したということは、何らかの取引を持ちかけてくる可能性がある)
江ノ島(ここは、出方を伺おう)
江ノ島「まさか、そんなに知ってたなんてね。正直意外だったわ」
不二咲(ほ、よかったぁ。雑誌の知識くらい知っていれば問題無いんだね)
江ノ島「それで、そこまで知ってて何が望み?」
江ノ島(おそらく、ここからの脱出、それに類する条件を提示してくるはず)
江ノ島(さぁ、どうする?)
不二咲「えっと、大したことじゃないんだけどぉ……」
江ノ島(……ゴクリ)
不二咲「私、江ノ島さんの強さの秘訣を教えて欲しんだぁ」
江ノ島(!! わ、私がフェンリルで期待上げてきた戦闘スキルの数々をか!?)
江ノ島(不二咲クン、なかなか見どころが……いや、そんなことより!)
江ノ島(ここでこんな条件を提示してくるということは……どういうことだろ……?)
江ノ島(でも、そんな簡単なことで私の正体をバラさないなら、誘いに乗るのもアリかも知れない)
江ノ島(何より、私の本場軍持込みのせんとうじゅちゅ……戦闘術を披露できるなら………・)
江ノ島(久しぶりにミリ関係のハナシもできるかもしれないし……)
江ノ島「……分かった。その提案に載ってあげる」
不二咲「本当に? ありがとう、江ノ島さん」
不二咲(それから僕は江ノ島さんに肉体制御とは何かを学んだ)
不二咲(自分の技の数々を披露しながら、戦場での動き方や相手を無力化する方法を楽しそうに話す江ノ島さん)
不二咲(彼女は既に自分の肉体を支配できるらしい)
不二咲(ある意味男らしい内容だとは思うけれど……)
不二咲(軍事関係のハナシを嬉々とする江ノ島さんからは、何故かザンネンな香りがした)
不二咲「ホモプレイは男にしか出来ないよね」パンパンパン
苗木「うわあああああ!!やめてよ不二咲さん!」
苗木「掘るってことは掘られる覚悟もあるんだよね?」
不二咲「な、苗木くん・・・・・・!?」
苗木「ふん!!」ズドム!
不二咲「ひっ!!」
不二咲(二人に聞いた限りだと、そんなに間違ったことしてるわけでもないみたいだけど…)
不二咲(あとは回数を重ねて慣れるしかないよね!)
不二咲(あ、舞園さんだ。ちょっと話しかけてみようかな)
不二咲「舞園さん」
舞園「不二咲さん、どうしたんですか?」
不二咲(…たしか、ちょっとした変化を見つけて褒めてあげるといいんだよね)
不二咲「今日はいつもと髪止めが違うんだね。白い花がアクセントになってとってもよく似合ってるよ」
こんなかんじか
舞園「ほんとですか!?」
不二咲「うん。すごく可愛いよ!」
舞園「実はこれ、昨日苗木君が選んでくれたんです!やっぱり似合ってますよね」ニヘラ
舞園「不二咲さんはアクセサリーとかあんまり着けないんですか?」
不二咲「…私、あんまりオシャレとか詳しくなくて」エヘヘ
舞園「じゃあ、あとで一緒に探しに行きましょうね」
舞園「コーディネートなら私に任せてください!」
不二咲(舞園さんすごくニヤニヤしながら行っちゃった)
不二咲(でもこれって…一応デートの約束で…いいんだよね?)
不二咲(なんだか順調すぎる気もするけど、肉食系男子ならこれくらい当たり前なんだよね…きっと)
不二咲(…デート…初めてのデートかぁ…フフフ)
大和田「おい、兄弟。今日はなんか変じゃねぇか?」
石丸「うむ。舞園君といい不二咲君というあんなににこにこと。何かあったんだろうか?」
上で私になってるからあわせたけど、戻したほうがいいか?
あとアニメ組でよく分からんのだが、日用雑貨も食料品と同じように補充されるということでええのんか?
僕のほうがいい
不二咲(そうだ、デートの前に女の人にどういうものを選んであげるといいのか情報収集してみよう)
不二咲(さっき舞園があんなに喜んでたし、先ずは苗木君に聞いてみようかな)
ピンポーン
苗木「はーい。あ、どうしたの?不二咲さん」
不二咲「ごめんね、突然。実は苗木君に聞きたいことがあるんだけど、お邪魔してもいいかな?」
苗木「え(女の子を部屋に上げちゃっていいのかな…)」
不二咲「ダメ…かな?」
苗木「!!っ だめじゃないよ!全然大丈夫(そんな目で見られたら断れないよ)」
不二咲「ほんと!ありがとう!おじゃまします」
苗木「どうぞ」
苗木(あ、不二咲さんの歩いた後からいい匂いがする。舞園さんもそうだけど、女の子ってそういうものなんだな)
>>63,64,66
おk、その方向でいく
これ苗木に聞いていいのか?
ホモスレになりませんように
苗木「好きなとこに座ってよ」
不二咲「ありがとう」
苗木「不二咲さんが僕に聞きたいことって珍しいね」
不二咲「うん。さっき舞園さんと話してて、僕ファッションとか疎いから服なんかを選んでもらうことになったんだけど」
不二咲「僕ばっかり選んでもらうのは申し訳ないから、僕も舞園さんにぴったりのものを何か探してあげたいなって」
不二咲「それで苗木君にアドバイスをもらえないかと」
苗木(そういうのって女の子同士で相談したほうがいいんじゃないのかな…)
苗木「でもそういうのって女の子の方が好みとかよく分かるんじゃないかな?」
不二咲「ううん。舞園さん苗木君に選んでもらった髪止めすごく気に入ってたから」
不二咲「異性の視点からみた意見が欲しいんだ」
苗木(!!っ どうしよう、あれ結構適当に選んじゃったからなぁ)
苗木「う~ん。僕も正直オシャレとかファッションとかよくわかんないから、あんまり役に立つか分かんないけど」
苗木「相手の気持ちを考えて、相手の喜びそうなものを探すしかないんじゃないかな」
苗木「自分の視点ばかりじゃなくて、相手の好みやそのときの気持ちなんかも考えて選んであげるといいと思うよ」
苗木(至極当たり前のことを適当に言っちゃったけど、大丈夫だよね)
不二咲「…そっかぁ。そうだよね、大事なのは外見ばっかりじゃないよね!相手のことを思う真心が大切なんだね!」
不二咲「ありがとう苗木君!僕少し分かった気がするよ!」
苗木「…うん。そういってもらえると僕も嬉しいよ」
苗木(よかった。何とか誤魔化せたぞ。)
不二咲「じゃあ、僕そろそろ行くね」
苗木(不二咲さんは嬉々として帰っていったけど、女の子を騙しちゃったみたいでなんだか複雑だよ)
普通の事言っただけなのに、そうなんだとか、ちーたんカワイイな
不二咲(もう少し誰かの意見を聞いておきたいな)
山田「おぉ~、ちーたんではないですか!!」
不二咲「!!っ」
山田「どうしたんですかな?なにか考え事をしていたようでくぁwせdrftgyふじこlp」
セレス「ラードの分際でなにやってんだコラアアアアアアァァァァァ!!」
不二咲「!!!」
セレス「大丈夫ですか?不二咲さん。何か変なことをされませんでしたか?」
山田「…そんな、ただ話しかけただけではないですかくぁwせdrf」
セレス「さあ、こんなところにいては悪い虫がついてしまいますわ。向こうでゆっくりお話しましょう」
不二咲「そ、そうだね」
不二咲(山田君はかわいそうだけど、今は抵抗しない方が良さそう…」
山田「ちー…た…ん」
セレス「それで何を悩んでいたんですの?わたくしでよければ相談にのりますわよ」
不二咲「実はね…
かくかくシカジカ
ということなんだ…」
セレス(舞園さやか…まさか私のナイトのみならず癒しの不二咲さんまでその手中におさめようとするなんて、許せませんわ)
セレス「話は分かりました。そういうことでしたらわたくしもご一緒してアドバイスして差し上げます」
不二咲「ほんと!」
やっぱりちーたんは皆の癒しなんだな…
セレス「苗木君に相談されたのはなかなか目の付け所がよろしいですが、あの方の場合喜んで当然というかなんというか…」
不二咲「?…それはどういうことなの?」
セレス「とにかく少し詰めが甘かったということですわ。ついでですからわたくしも不二咲さんに似合う服を選んで差し上げましょう」
セレス「不二咲さんは今どきの服よりもゴスロリでこそ輝く原石のようなものですから」
セレス(舞園さやかにだけ不二咲さんで着せ替えをさせて遊ばせるわけにはいきませんわ)
不二咲(なんだか流されるままに二人とデートすことになっちゃったけど、肉食系ならこれくらいガッついてないとダメ…だよね)
不二咲(舞園さんにはちょっと悪い気もするけど、3人でデートするのも楽しそうだな)
不二咲(あ、でも桑田君とかにはガッつき過ぎだって怒られるかな…)
桑田(セレスと不二咲が並んでても結構絵になるよなぁ)
一人称僕じゃなかった?
>>93
一人称は僕に変わったぞ
おもいつきで引き継いだからだいぶねた切れ感が…
このまま一、二時間ほど保守しながら続き考えたいけど、俺が書くって言う人いればお構いなくどうぞ
ただでさえのろいのにすまんの
書いてくれるなら待つよ
ほ
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
ほ
セレス「それでは、あまり舞園さんを待たせるのもいけませんから、そろそろ参りましょうか」
不二咲「うん。そうだね」
霧切「ちょっと待ちなさい、二人とも」
セレス「霧切さんじゃありませんか、どうされたんですか?こんなところで」
霧切「話は聞かせてもらったわ。そんな面白そうなこと私も混ぜなさい」
セレス「盗み聞きとは、探偵らしいいい趣味をお持ちなのですね」
霧切「たまたま聞こえただけよ、問題ないわ」
セレス「何れにせよあまり良い行いとは言いがたいですわね」
霧切「あなたこそ不二咲さんを玩具にしようなんて不謹慎よ」
セレス「いつわたくしがそのようなことを言いました?」
霧切「顔に大きく書いてあるわよ。あなたのポーカーフェイスもたいしたことなさそうね」
セレス「あなたの鉄面皮ほど人間味に欠けるわけではありませんから」ニコッ
霧切「随分と言ってくれるわね」
セレス「いくらでも言いますわ。煽り文句も駆引きの重要な道具ですから」
不二咲「あわわわ…」
霧切(あなた達だけ楽しもうたってそうはいかないわ)
セレス(舞園さやかだけでも十分邪魔ですのに、これ以上増えられてはかないませんわ)
不二咲「け、喧嘩はよくな」江ノ島「なになにぃ~、修羅場ァ?わったしもまっぜてぇ~♪」
セレス・霧切「チッ…間の悪い…」
不二咲「…江ノ島さん」
江ノ島「……えっ なんでみんな私睨んで固まるの?もしかしてタイミングチョベリバってやつぅ~?」
不二咲(そしてギャル語が古いよ江ノ島さん…)
十神(あんなところで不二咲を取り合ってる暇があったら、さっさと苗木を落としにいけばいいものを。これだから愚民は理解し難い)
腐川(呆れた顔の白夜様もすてき…)
霧切「ということで私と不二咲さん以外のその他が増えてしまったことはことは勘弁して頂戴」
セレス「何がその他ですの?自分の方こそ立ち聞きしてついて来たではありませんか」
霧切「っ」
江ノ島「」
舞園「何がということなのか分かりませんが、人数は多いほうが楽しいじゃないですか」
舞園「私は一向に構いませんが」
舞園(せっかく不二咲さんと二人きりでお洋服の選びあいっこができると思ったのに)
江ノ島(成り行きでついて来ちゃったけどなんか居づらいなぁ。苗木君何してるかな)
舞園「とりあえず、気を取り直してお洋服をみましょうよ」
舞園「不二咲さんが来る前に、似合いそうな服を何着か選らんでおいたんですよ」
舞園「今のお洋服でも十分魅力的ですが、このストライプのカットソーなんか肩口が広いので」
舞園「このインナーとあわせて肩の露出を増やせば大人の雰囲気ばっちりです」
舞園「それからこっちのチノパンなんか色が落ち着いててあわせやすいですし、云々かんぬん」
霧切・セレス(しまった、出遅れたわ・ましたわ)
ばっ
セレス「そのような服よりこちらのお召し物の方がより不二咲さんの魅力を引き出せますわ」
セレス「全体的にはオーソドックスな型ですが、袖やスカートのフリルも抑え目でいやらしくなく」
セレス「物静かな不二咲さんなら上品に着こなせること間違いなしですわ」
霧切「!!」
霧切「ちょっと待って不二咲さん。私も今あなたに似合うシックな装いを探すから」
舞園「さあ、先ずは私のこの服を試着してください」
セレス「いえ、先ずこちらの御召し物に袖を通していただきますわ」
霧切「ちょっまっ」
不二咲「あは…あははは…」
江ノ島「」
江ノ島「こんなにいっぺんに押し付けたら不二咲さんが困っちゃうんじゃな~い?」
江ノ島「修羅場にするなら私が盛り上げちゃうぞぉ~」
江ノ島(こんな感じでよかったかな…)
舞園・霧切・セレス「!!」
舞園「そうですね、一旦落ち着きましょう」
霧切「そうね、先ずは不二咲さんに試着してもらう順番を決めましょう」
セレス「では順番はポーカーで決めるということでよろしいですわね?」
中途半端な知識で、周りにがっつかれた結果自分の方が肉食系なんだと勘違いするちーたんかわええと思ったんだが
俺の妄想力では真・肉食系ちーたんを想像できねぇ。すまん
霧切「待ちなさい」
舞園「待ってください」
セレス「なにか問題でも?」
舞園「大有りです!」
霧切「そうね、先ずは順番を決める方法を相談しましょう」
舞園「もう、シンプルにじゃんけんで良いじゃないですか!」
霧切「だめよ、そんな運まかせの方法では私が理詰めで勝てないじゃない」
セレス「ではやはりカードで」
霧切・舞園「ダメ!」
ワイのワイの
不二咲「…どうしよう」
朝日奈「どうしたの不二咲ちゃん?」
大神「何の騒ぎだ?」
不二咲「あ、朝日奈さんと大神さん。実はね……」
朝日奈「えー、そんな事で争ってるの?下らないなー」
大神「…我が少し落ち着かせてこよう」
不二咲「待って!3人とも僕のためにわざわざ服を選んでくれて、それで争ってるから…」
朝日奈「でもあれは殆ど私欲のために喧嘩してるんだと思うけど…」
朝日奈「不二咲ちゃんが止めたくないって言うなら静かになるまで放っておこう」
不二咲「え、でもぉ」
朝日奈「いいのいいの、その内大人しくなるから」
朝日奈「その間、ドーナツ作ってよう」
不二咲「え?」
朝日奈「まだ何を御礼にするか決めてないんでしょ?こういうときは手作りに勝るものなし!!」
不二咲「うん」
大神「我も手伝おう」
江ノ島「私も暇だからやってあげる~」
ほ
舞園「とりあえず順番は声をかけた順で私→セレスさん→霧切さんで良いですね?」
セレス「仕方ありませんわね」
霧切「今回は渋々だけど譲歩しましょう」
舞園「それでは先ず私の服から、ってあれ?」
霧切「下らない争いしてる間に逃げられちゃったわね」
舞園「そんなぁ」
セレス「私たちの自業自得ですわね」
朝日奈「お、静かになってるなってる」
大神「やっと落ち着いたようだな」
不二咲「よかったぁ、みんな仲直りしたんだね」
江ノ島「もう終りぃ?つまんなーい」(喧嘩が終わっててよかった)
セレス・霧切・舞園「!!」
舞園「ごめんなさい不二咲さん、私達ちょっとどうかしてました」
霧切「そうね。つまらないことで言い合って、あなたを困らせてしまったわね。反省してるわ」
セレス「本当につまらない争いをしてしまって、許してくださいまし」
不二咲「ううん。3人とも僕のことを思ってくれてのことだもんね。僕それだけで嬉しいよ」
不二咲「でも3人にどうやってお礼をしたらいいかわからなくて」
舞園「お礼だなんてそんな///」
霧切「今までの軽率な行動がすべて棘になって跳ね返ってくるわね///」
セレス「なんというか…恥ずかしいですわ///」
不二咲「?」
大神「3人にはいい灸になったようだな」
朝日奈「ホントだよ。これに懲りて行動を慎まないとだめだよ」
不二咲「それでね、朝日奈さんの助言で手作りドーナツ作ってみたんだ」
不二咲「大神さんや江ノ島さんにも手伝ってもらったんだよ」
大神「…うむ」
江ノ島「たまたまよ、たまたま~」
舞園「うぅ///」
霧切「その純真さが更に///」
セレス「は、恥ずかしいですわ///」
朝日奈「本当にいいお灸になったみたいだね」ニシシッ
大神「では、仲直りも済ませたことだし、皆でドーナツを食べるか」
不二咲「あ、ちょっと待って。その前にせっかく選んでくれた洋服を見てみたいな」
舞園「そうですね。試着はまた後でもできますし」
霧切「どんな服かだけ、並べて見てもらいましょう」
セレス「ですわね」
朝日奈「どれどれ~」
舞園←スカート+露出大目の大人っぽい女物
セレス←スカート+フリフリ可愛い系の明らかな女物
霧切←スカート+シックな大人の女物
不二咲(あれ、みんな一様に誰がどう見間違えても女物にしか見えない服ばかりだな)
不二咲(多少は可愛い系とか覚悟してたけど、これってやっぱり女だと思われてる?)
お前いっつもスカート穿いてんじゃんとかいっちゃだめ
舞園「どうですか?」
霧切「なかなか似合うものを選んだと思うんだけど」
セレス「いかがかしら」
不二咲「すごく嬉しいんだけどね、そのね…」
不二咲「実はその…男なんだ…」
舞園「誰が男なんですか?」
不二咲「その、僕が…」
舞園・霧切・セレス・朝日奈「えっ」
大神「…ぬう」
江ノ島「」
不二咲「それでね、これでもすごく良いんだけど男っぽい服も着てみたいな…なんて」
朝日奈(え、うそ、え、ええっ)
不二咲「…あの、みんな?」
舞園(男?ほんとに男?いえ、でもそれはそれでなかなか…)
セレス(男…ということはナイト候補がふたりに?)
霧切(…可愛ければ…問題ない…わよね?)
江ノ島(あれ、今なら苗木君を狙える気がする…)
不二咲「ねぇ、なんとかこたえてよ、みんな~」
終里
すまん。恐ろしくキモイとこに不時着したのは分かってる。罵るだけ罵って落としてくれ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません