霧切仁「超高校生達の青春」 (218)
*コロシアイ何それ世界線
*仁お父さんガンバ
プロローグ
てくてく
仁「良い天気だなぁ……」
仁(今日も、希望ヶ峰学園は平和d)
ガシャンッ コロコロコロ……
仁「…………」
仁「………はぁ……」
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@教室
大和田「バカ野郎!授業中にボール投げるアホがいるか!」
桑田「いや、わりぃわりぃ……新しい必殺球《アポナックル》を開発中なんだわ」
セレス「……何ですの、その締まらない名前は……」
山田「コロボックルみたいですな」
不二咲「なんか可愛いね」
桑田「それにほら、お前のリーゼントがぴょこぴょこと俺を誘うからよ……つい投げちった」てへぺろ
大和田「ブッ殺すぞ!?」がたっ
セレス「あら、やり合うんですの?でしたら、わたくし大和田君の勝利に全賭けしますわ」
山田「お!……では、僕も大和田紋土殿の勝利に500ペリカ!」
不二咲「セレスさんに山田くん何言ってるの!お、大和田くん落ち着いて!」おろおろ
葉隠「ちょっち待ってくれ……今この水晶玉で答えを……」
石丸「葉隠君!問題を占いで解くのはやめたまえ!」びしっ
朝日奈「そうだよ。どうせ3割しか当たんないしやる意味ないじゃん」
大神「言ってやるな石丸、朝日奈よ……葉隠にはもう、こうする他手が無いのだ……」
石丸「そ、そうだったか……すまない葉隠君……」ほろっ
朝日奈「ごめん、変態パーマ……」ほろっ
葉隠「そんな事ねーから!その憐みと侮蔑がブレンドされた視線をぶつけるの止めろ!?」
石丸・朝日奈・大神「「「…………(沈痛な面持ち)」」」ずーん
葉隠「なんなんだべ!?」
霧切「…………」じ~
舞園「ごめんなさい苗木君。私が教科書を忘れてしまったばかりに……」
苗木「気にしないでよ。ボク達クラスメイトでしょ?困った時はお互い様だよ」にこっ
舞園「……ありがとうございます♪」にこっ
霧切「苗木君」ずいっ
苗木「うわっ!……霧切さん?どうしたの」
霧切「私も教科書を忘れてしまったの。見せてくれる?」
苗木「え、うん。もちろん良いよ」
霧切「ありがとう…………フッ」にやっ
舞園「っ…………」ぎりっ
戦刃「良いなぁ……」じ~
江ノ島「お姉ちゃんも行けばいいじゃん。『なえぎきゅーん!教科書見・せ・て♥』って」
戦刃「そ、そんなの無理!」
十神「ったく……どいつもこいつも騒ぎ立てやがって……授業に集中出来ん」
腐川「あぁ……白夜様今日も素敵……」
江ノ島「授業に集中出来ないって、初めからまともに受けてねーやん…………あ、そだ!」ぴこーん
江ノ島「腐川ぁー……そい!」
腐川「なによ……ってそれ胡椒!?あんた何でそんな物持ってんのよ!ちょっと………ふぇっくちっ」
ジェノ「ふふふふはぁぁぁっ!!白夜さまぁぁぁん!!」
十神「なっ!?なんてことするんだ江ノ島!!」
江ノ島「え~あたしなにもしてな~い」きゃるーん
ジェノ「ひゃっはぁぁぁぁぁ!!」
戦刃「ひゃっはぁ?」
“おい、ジェノサイダーが暴れだしたぞ!?”
“ヤバイな……取り敢えずアポとダベを盾にするんだ!!”
“アポ!?”
“ダベ!?”
“なんだアンタら?アタシとやり合おうってぇ?この変態どもがやったらぁぁぁっははははははははははは”
“ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ”
きゃーきゃーわーわー
仁「…………」
仁「……はは……勉強してくれよ……」だばだばだば
その1:野球やろうぜ!野球!~ちーちゃんとベースボール~
みんな「「「「「日曜に野球の練習試合???」」」」」
不二咲「野球って、打って走る、あの野球だよね……?」
大和田「それに俺らが出ろって事か?」
桑田「あぁ、頼むっ!」
葉隠「いや頼むって言われてもよ……野球部の奴らはどーしたんだべ」
石丸「そうだ!何の関係もない僕らが出ると言っては、彼らが黙ってないだろう」
桑田「それが……一昨日の練習の後に……」
桑田『っとに最近あっついわー……』
部員A『だなー……』
部員B『何か冷たいもんでも食いてぇな』
部員C『あ、俺も俺も……なぁ桑田。アイスおごってくれよ~』
桑田『はぁ?なんで俺がお前らにおごってやんなきゃいけねぇんだ』
部員C『頼むよ~超高校級の野球選手さ~ん』
桑田『関係ないだろ今……』
部員B『そんな事言わずに、超高校級らしく気風のいいとこ見せてくれよ~』
桑田『待て待て待て、だから野球関係n』
部員A『今日だけって事で、どうだ?』
桑田『お前まで……』
部員B『なぁ~なぁ~』
部員C『頼むよ~』
桑田『っだぁ分かった!アイスでも何でもおごってやる!』
部員一同『『『『『『うぉぉぉぉおおおおやったぁぁぁぁ!!!』』』』』』
桑田『ちょっ、お前らどっから湧いて出た!?』
山田「………それが、どう関係あるので?」
大和田「こっちは仲良しこよしの話が聞きてぇんじゃねぇ、俺達に頼んできた理由を話せつってんだ」
桑田「だからよ……原因はそれなんだ……」
不二咲「ふぇ?」
桑田「その、アイス食って……みんな食中毒に……」ばぼーん
石丸「な、なんだって!?それで容体は!?」
桑田「そんなにひどくなかったんだが……日曜の練習試合はキツイってよ」
大和田「なるほどな………って結構それ重症じゃねぇか」
がららっ
苗木「あれ、みんな揃って……どうしたの?」
山田「おぉ、苗木誠殿。実はですな――」
かくかくしかじか
苗木「へぇ、そんな事が……」
葉隠「今ので分かったんか」
桑田「頼むぜ、苗木も出てくれ!」
苗木「う、うん。別に構わないけど…………僕達だけじゃ、人数が足りないんじゃないかな?」
葉隠「………確かにそうだべ。ウチのクラスに男は7人しかいねーからな。二人足りねぇべ」
桑田「あ、そこは大丈夫だ。他にも声は掛けてあんだ」
苗木「他って……でも、もううちのクラスには……」
桑田「………いるだろ?まだまだ巨大な戦力が、よ」
苗木「ま、まさかっ!?」
バンッ
朝日奈「そう!私だよ!」
大神「わ、我もだ……」
苗木・石丸・山田「「「な、なんだってぇぇぇ!?」」」
朝日奈「リアクションどうも!」
大神「……何だか無性に恥ずかしいのだが」
石丸「野球のルールは分かるのかい?」
朝日奈「もっちろん!メジャースポーツは一通りこなせるから!」
大神「我は朝日奈に習った」
葉隠「まぁ実際、桑田っちがいれば何とかなるべ」
桑田「これで、一応9人は揃った……後は監督かマネージャーが……」
苗木「それは、桑田クンが選手と兼任で良いんじゃない?正式な大会とかじゃ無いんだし」
桑田「えーマジか……」
大和田「我侭言える立場じゃねぇだろうが」
山田「よっ!超監督!」
桑田「やめろ!!」
わいわいがやがや
苗木「そう言えば、誰か忘れてる気がする……うぅん……ま、いっか」
十神「ぶひぇっくしょいっ!!」
十神「??」
―――夜
@不二咲千尋
不二咲「………はぁ。どうしよう困ったなぁ……僕、野球なんて出来ないよぅ」
不二咲(とてもじゃないけど、断れる雰囲気じゃなかったし……)
――――――――
桑田『と、言う事で詳しい事はまた明日話すわ。ホントありがとな!』
大和田『まだ出るって言ってねぇが?』
山田『まぁまぁ大和田紋土殿そう言わずに。たまには体動かすのもいいもんですぞ』
葉隠『お前がそれ言うんか……』
朝日奈『やるからには絶対に勝とうね、さくらちゃん!』
大神『あぁ、そうだな』
石丸『野球なんて、体育の授業でやった事しかないぞ……緊張してきた!』
苗木『大丈夫だよ、ボクもそんな感じだし』
がやがや
不二咲『あ、あのみんな!』
がやがや
不二咲『あぅ………』
大和田『お、不二咲』
不二咲『あ、大和田くん!』
大和田『面倒な事引き受けちまったけどよ……ま、頑張ろうぜ』にかっ
不二咲『えっと、それなんだけど――』
桑田『んじゃま、解散!』
わらわら
不二咲『え、あ――』
大和田『また明日な不二咲』
すたすたすた
不二咲『…………』
不二咲『どうしよう…………』しょぼーん
――――――
不二咲「はぁ…………」
不二咲「……大和田君、まだ起きてるかな」
不二咲(迷惑かもしれないけど……ちょっと相談してみよう)
めるめるめるめる
『こんな時間にごめんね(´・ω・`) ちょっとお話したいんだけど、良いですか?』
不二咲「……文章変じゃないよね?……送信っ」
不二咲「…………」どきどき
@大和田紋土
ででーでーでー
大和田「……こんな時間にメールかよ。ったく誰だ――」
『From:不二咲千尋』
大和田「…………」きょとん
大和田「お、おぉ、そうか。不二咲か………」ぽちぽち
『こんな時間にごめんね(´・ω・`) ちょっとお話したいんだけど、良いですか?』
大和田「…………」きょとん
大和田「は、話が有るのか。そうか、なら仕方ないな、あぁ仕方ないな………『良いぜ、俺の部屋に来いよ』と」ぴろん
不二咲「お、おじゃましまーす」
大和田「おう……悪いな。わざわざオレの所まで来させちまってよ」
不二咲「ううん!僕が頼んだ事だし、こっちこそごめんね?」
大和田「それこそ気にすんな。ダチの話聞くぐらい、なんでもねぇよ」
不二咲(ほぇ……カッコイイ……)きらきらきら
大和田「それで早速だが、話ってなんだ?」
不二咲「あ、うん。えっと………」
大和田「…………」
不二咲「その、あの」もじもじ
大和田「……はやく喋れ」
不二咲「あぅ……ごめんなさい」
大和田「……つまり、日曜の試合に出んのが怖いって事か」
不二咲「うん。僕絶対に上手く出来ないし……出たって意味がないよ。みんなに迷惑かけちゃう……」
大和田「…………」
不二咲「僕が出るよりも、戦刃さんとかが出た方が」
大和田「なぁ、不二咲」
不二咲「良いに決まって……ふぇ?」
大和田「オメェ、前オレに言ったよな?もっと男らしくなりてぇ、ってよ」
不二咲「うん。言ったけど……」
大和田「今回の野球なんて、いいチャンスだろ」
不二咲「そ、それは……そうかも」
大和田「それにな、不二咲」
ぽんっ
不二咲「はわっ」
大和田「オレ思うんだけどよ―――」
@学園長室
仁「はぁ~疲れたなぁ。背中がバッキバキだ」
こんこん
仁「ん?誰か来たのか…………こんな夜遅くに?」
仁「取り敢えず……どうぞ!」
ガチャッ
霧切「こんばんは、学園長」
仁「き、響子……」
霧切「…………」
仁「あ、いや……んんっ、どうしたのかな霧切君?」
霧切「はい。今週の日曜日の事をご報告に」
仁「へ?日曜日に何かあったかな……」
霧切「いえ、学園長には関係ありません」
仁「あ、無いの……じゃあ何で来たんだ……」
霧切「私のクラスの男子達が、他校との野球の練習試合に望むそうです」
仁「え?」
霧切「正確に言えば、男子達+朝日奈さん、大神さんですが。私も応援に行きます」
仁「いやいやいや待ってくれ!そんな話は聞いてな」
霧切「だから報告に来たと言ったでしょう。それに話を中断しないで」ごごごごご
仁「す、すまない響子………」
霧切「…………」
仁「……すいませんでした、霧切さん」
霧切「いえ、別に気にしてません」
仁(我が娘ながらめんどくさいな!)
霧切「それで、一つお願いがあるんです」
仁「お願い?」
霧切「当日に、選手や諸々の部具を運ぶ為に車を用意して欲しいんです。出来れば運転も」
仁「…………」
霧切「あ、行きだけで良いそうです。帰りは電車で帰ると」
仁「ちょ、ちょっと待ってくれ……それは僕が、かい?」
霧切「あなたに話しているんだからそうに決まっているでしょう。ふざけてるの?」ごごごごご
仁「ひぃぃ!す、すまん響k」
霧切「…………」
仁「……霧切さん」
霧切「分かれば良いんです」
仁「で、でもね、日曜日は僕にも用事が……だから、今回は申し訳な」
霧切「チアリーディングの衣装で応援」
仁「いけ、ど…………なんだって?」
霧切「試合の時、試合に出ない女子はチアの衣装を着て応援する事にしたの。もちろん私も例外ではないわ」
仁「…………」
霧切「でも、用事があって来れないなら、こんな話しても無駄だったわね。それじ」
仁「車は小さいバスでいいね?それから、お昼ご飯と差し入れも用意しよう」ごーん
霧切「…………」
霧切「えぇ、それでお願い」
仁「任せてくれ響子!お父さん頑張るからな!」
霧切「…………」
仁「……すいませんでした霧切さん」
霧切「おやすみなさい」
バタンッ
仁「…………」
仁「ビデオカメラ何処に仕舞ってたっけな……」いそいそ
――翌日
霧切「苗木君」
苗木「あ、霧切さん。どうだった?」
霧切「上手く行ったわ、ばっちりよ」
苗木「本当に?流石霧切さんだね!すごいなぁ……」
霧切「そ、そんにゃこと……」
霧切さんの脳内―――
苗木『よくやったね響子……ご褒美をあげるよ』
霧切『ご褒美?』
苗木『そう……飛びっきりの甘~いヤツを、ね……』
霧切『あ、あま……あぁぁん///』
――――――
霧切「もう……苗木君はえっちだわ!///」
苗木「えぇ!?何で!?」
桑田「ホントに上手くいっちまったぜ……」
山田「僕の言った通りだったでそ?」
葉隠「何かやったんか山田っち」
山田「昨日あの後に、桑田怜恩殿が移動手段について悩んでいましてな」
桑田「いつも通り電車乗って後は歩き……は、今回のメンツじゃ無理だろ?」
山田「特に、応援で一緒に来る女性陣が……また顔ぶれがアレですしおすし」
葉隠「確かに………朝日奈っち辺りはテレビなんかで顔も割れてっし、ガキがオーガと接触しちまったら失禁して気絶するべ」
桑田「それに……我らがアイドル・さやかちゃんもいるしな!!」どどーん
山田・葉隠「「…………」」
山田・葉隠「「そーですね」」
桑田「なんだその反応!?」
山田「つまり、そういう訳で悩んでいた桑田怜恩殿に、こう助言したんですよねー」
山田『それだったら学園から車を出してもらえばいいのでは?』
桑田「そりゃ良い!と思ったが……何せ、練習試合にクラスの奴らで出る事も勝手に決めちまったわけだし……」
山田「ヘタレのレオンくんは、代わりに誰か学園長と交渉してくれる人はいませんかーと」
桑田「おいブーデー!余計なこと言うな!」
葉隠「それで霧切っちに頼んだのか?……よくOKしてくれたもんだべ」
山田「いや、そこで苗木誠殿を使ったわけで――」
苗木『え?ボクが、それを霧切さんに?』
桑田『ほら、学園長はアイツの親父さんだろ?』
苗木『うん………でも、知ってるでしょ?霧切さん、お父さんと仲違いしてるって』
山田『そこで、《超高校級のジg》……《超高校級の幸運》を使うときですぞ!』
苗木『幸運でどうにか出来るの……?』
山田『心配ござらん。ただし頼むとき――』ごにょごにょ
苗木『……それだけで本当に大丈夫?』
山田『トラストミー!』
苗木『……よし、山田くんを信じるよ』
桑田『重ね重ねすまねぇ!この借りは必ず返すからよ』
苗木『そんな大げさだよ。じゃ言ってくる』
苗木『霧切さん、ちょっとだけ良いかな?』
霧切『あら苗木君、何か私に用かしら』
苗木『うん。実は頼み事が……“霧切さんにしか頼めないこと”なんだけど』
霧切(私に、だけ……?)
苗木『ボクには“霧切さんしか頼れる人がいない”し……』
霧切(“ボクには霧切さんしかいない”ですって!?)どがーん
苗木『それでね――』
霧切『分かったわ。私に任せて』ばーん
苗木『早い!!まだ何かも言ってないのに!?』
山田「という訳です。はい」
葉隠「な、なるほどな……」
桑田「俺もそんなんでOKすんのかと思ったけどよ……現にこうして上手くいったしな」
山田「霧切響子殿なら、苗木誠殿に『君しかいない』と言われれば『まぁ嬉しい!抱いて!』となるに違いない……ってね」きりっ
葉隠「あながち間違っちゃいねぇから、余計に複雑な気分だべ……」
――放課後
桑田「っつー訳で。今日は取り敢えずポジションだけでも割り振っとくわ」
大和田「そういや、基本的な事何も決めてなかったな……」
不二咲「そ、そうだね」
不二咲(ポジションかぁ……一番、分かりやすいのになれますように!)
桑田「まずやりてー!ってヤツが有ったら、希望出して欲しいんだけども…………十神は?」
葉隠「いま苗木っちが迎えに行ってる」
山田「苗木誠殿パシリ……(´;ω;`)」ぶわっ
朝日奈「もうこの際、十神はどーでも良いよ。はやく決めちゃお!」
大神「いや朝日奈よ、苗木が……」
桑田「それでオレから提案なんだが、本職でやってんのが俺しかいねーんで、他適当にクジとかで決めようかと思ってんだけど……」
桑田「あ、勿論オレとブーデーは除外な」
石丸「桑田君は分かるが、山田君を外すのは何故だ?仲間はずれはいけないぞ!」
桑田「いや、ほら…………落ち着いてブーデーを見てみろって」
一同「「「「「ん?」」」」」じ~
超☆肥満体! ででーん
山田「そんなに見つめられると照れてしまいますぞ………いやん///」
桑田「こりゃもう、キャッチャーしかねーだろ」
一同「「「「「なるほど」」」」」
不二咲(山田くんキャッチャーか……すごい)きらきらきら
山田(!?ち、ちーたんが僕に熱い視線をっ……ふぉぉぉぉおおおおおおん!!!)どごーん
十神「はぁ……またお前らは好き勝手に……」
苗木「はは、ごめんね。でも十神クン仲むんっ!」
十神「……なんだ?」
苗木「な、なんでもないよ!」
苗木(危うく『十神クンは仲間外れにするとすぐ拗ねるから』って言っちゃうところだった……)
十神「ったく、何でお前ら愚民の戯れに俺が付き合わなきゃいけないんだ」
苗木「良いじゃん。たまには皆でスポーツっていうのも」
十神「ふん。バカバカしい……」
十神「…………」わくわく
苗木(はは、分っかりやすーい)
がららっ
苗木「お待たせ!十神クン連れてきたよ」
十神「ふっ、来てやったぞおm」
葉隠「お、やーっと来たべ!」
桑田「おっすお疲れ」
朝日奈「おかえり苗木!いま丁度クジ作り終わった所だよ」
苗木「あ、くじ引きで決める事になったの」
十神「くじだと?もっt」
大神「我らはほとんど皆初心者だからな。それでくじ引きに決まった」
石丸「桑田君がピッチャー、山田君がキャッチャーという所までは決定しているぞ!」
苗木「山田クンがピッチャーか………すごくお似合いだと思うけど、経験あるの?」
十神「そうd」
山田「ご心配なく!古今東西の野球マンガを読みあさっているでござる」きりっ
大和田「微塵も安心できねぇな……」
苗木「そしたら、残った七人でくじ引きだね、十神ク、ン…………」
十神「…………ぐすっ」いじいじいじいじ
一同「「「「「「「「……………」」」」」」」」
一同((((((((なんだコイツ…………))))))))
不二咲(十神くんも野球苦手なのかな……?)きょとん
十神(どいつもこいつも俺を無視して………な、泣いてなんかいないぞ!!)しょぼーん
@ガールズ
舞園「さて!皆さんに集まって頂いたのは、他でもなく………日曜日の応援について!です」どどん
霧切「私のチア姿を見れば、苗木君もイチコロだわ……ふふふふふ」ぶつぶつ
セレス「普段と違って薄着ですから、ウイッグのサイズを小さく……いやいっその事外して……」う~ん
腐川「白夜様の前で、肌を晒すなんて……そんな…そんな興奮してっ」くわっ
江ノ島「お姉ちゃんさ、こんなのどうよ?絶対に苗木気に入ると思うよ?」うぷぷぷ
戦刃「どれ?……ひゃっ!こ、こんなえっちなの……ダメだよ盾子ちゃん///」ちらっちらっ
舞園「……話聞いてくださいよ……」ずーん
舞園(まぁ皆さんの気持ちも分かりますけど……私だって――)
舞園さんの脳内――
苗木『あれ、どうしたの?今日の衣装可愛いね』
舞園『は、はい!ありがとうございます……苗木くんの為に頑張って用意したんですよ♪』
苗木『本当に?嬉しいなぁ……とっても良く似合ってるよ、さやか……』
舞園『あ、そ、そんな苗木君!……皆見てます…ぁあんっ////』
――――――
舞園「…………ふふっ////」
一同「「「「「…………」」」」」じ~
舞園「!あ、その、これはっ」あたふた
一同「「「「「…………」」」」」じ~
舞園「………うぅ、すいません///」かーっ
一同「「「「「…………」」」」」にやにや
舞園「き、気を取り直して……こほんっ」
舞園「日曜日の応援について、内容とか今日で決めちゃいましょう!」
戦刃「おぉ~」ぱちぱち
江ノ島「おい、残姉ェ……」
舞園「声援ありがとうございます!」
舞園「では、まず最初に衣装ですが――」
江ノ島「あ、それはあたしに任せてー。サイズ測っときゃ何とかするから」
舞園「だ、そうです。続いて、スポーツドリンクとか――」
霧切「それは学園長に用意させたわ。問題なしよ」
舞園「あ、そうですか……では次は内容を――」
セレス「練習試合ですし、あんまり本格的な物をやっても引かれますわ………まぁ、衣装着る時点でどうだ、って話ですけど」
舞園「じゃ、じゃあ、簡単なもの……三三七拍子とかですかね……あとは――」
し~~~ん
一同「「「「「「…………」」」」」」
一同((((((………もう考えることないな………))))))
江ノ島「……でもさ、ちーちゃんが試合組に行って、ちょっと助かったよね」
戦刃「ふぇ?……どうして?」
江ノ島「だってさぁ、考えてみなよ。チア姿で応援する不二咲千尋の姿を――」
不二咲『み、みんな~~!がんばって~~!』ふりふり
野郎共『『『『『『『ぐっはーーーーーーーーー!!!!!』』』』』』』ずぎゃーーん
苗木『な、なんて可愛さだ!まさに地表に舞い降りた天使ッ!!』どどーん
霧切・舞園・セレス「「「っ!!!」」」がたんっ
戦刃「そっか……不二咲さん可愛いもんね」
江ノ島「そそ♪……ほ~んとよござんしたねぇ~」によによ
霧切・舞園・セレス「「「…………/////」」」
腐川「白夜様に限ってそ、そんな事……あるわけ無いわっ!」
江ノ島「どうどうどう、落ち着いて~」
戦刃「頑張って応援しよ……えへへ」
大和田「オメェら……くじは持ったな?」
みんな「「「「「「「…………」」」」」」」こくり
大和田「どのポジションが当たっても……恨みっこ無しだぜ」
みんな「「「「「「「…………」」」」」」」こくり
大和田「よし…………せーのっ」
みんな「「「「「「「オラ!(とりゃ!)(ほわちゃ!)(でやっ!)(ふんっ!)」」」」」」」
――――――――――
―――――――
――――
―
桑田「はい。という訳でポジションは――」
ピッチャー:桑田怜恩
キャッチャー:山田一二三
ファースト:不二咲千尋
セカンド:大和田紋土
サード:大神さくら
ショート:朝日奈葵
レフト:石丸清多夏
センター:葉隠康比呂
ライト:苗木誠
控え:十神白夜
桑田「と、こうなったんだけど……も……」
十神「ひか、ひかえ?………野球に、そんなポジションあったか……?」ごーん
石丸「れ、レフトか……という事はこっちだな!?」びしっ
苗木「いや、こっちって……うん。逆だよ」ぼーん
朝日奈「やった、さくらちゃんポジション近い!」
大神「うむ。よろしく頼んだぞ朝日奈」
葉隠「おぉセンターか……センターっつー位だから目立つに違いないべ……何か宣伝出すか」
桑田「oh,…………」
不二咲「ど、どどどどどどうしよう!?ふぁ、ふぁーすとって結構大事なポジションじゃない!?」
大和田「お、落ち着け!うろたえんな!」
不二咲「だ、だってぇ……!」
大和田「昨日オメェに言った事、もう忘れたのか?」
不二咲「うぅ……」
大和田「……頑張るんだろ?」
不二咲「………うん」
大和田「なら、胸張ってろ。男らしくな」
不二咲「あ………え、えっへん!」
山田(頑張って胸張って見せてるちーたん萌えぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!)どがーん
十神「ひかえ……なぜだ……」ずーん
桑田「打席順はまた適当に決めるか。最悪このままの順でも良いしな」
朝日奈「このままの順番で行くと……6番目かぁ。桑田は四番じゃなくて良いの?」
桑田「まぁ中盤打線は悪くないしな。オレがどこ入っても変わんねーだろ」
大和田「それより問題はこの配役だろ……右方のよ」
朝日奈「いざとなったら、あのメガネを生贄にすればいいよ」
十神「せっかく来てやったのに……ベンチか……」いじいじ
桑田・大和田「「そうだな」」
苗木「あれ、石丸くん達何読んで……《サルでも分かる野球入門》?」
石丸「あぁ、やるからには最低限の準備はしておかないとな!」
大神「ふむ……中々に興味深い」
葉隠「ベンチからやや遠いのが難だべ……試合前にでも、軽く占いやって稼ぐか……」
苗木「そ、そう。頑張って」
不二咲「…………」
苗木「あ、不二咲クン……どうしたの?顔色があんまり良くないみたい」
不二咲「え?苗木くん………な、なんでもないよ。僕、頑張るって決めたから!決めたからね!」
苗木「は、はい!分かりました!」
不二咲「ふーっ、ふーっ」きしゃー
苗木(不二咲クン……珍しく興奮してる……)
桑田「あ、そうだ……おい、山田ぁ!」
山田「ほいほい、なにか?」
桑田「キャッチャーになったからには、ピッチャーの投げる球が取れなきゃ意味がねぇ」
山田「当然ですな」
桑田「だから、日曜まで特別コーチと一緒に練習してくれ」
山田「特別コーチですと?でも僕は今『巨○の星』を……なんと!一箇所隠すだけで超有名作品がエロ同人のようn」
桑田「特別コーチは弐大先輩だ」
山田「これは新作に使え…………なん、だと……?」
桑田「二つ返事でOKしてもらえたぜ。良かったな」
弐大『ワシに任せてくれ、必ずや一流のキャッチャーにしてみせよう!』
山田「NOOOOOOOOOOOOOO!!!」
朝日奈「これ山田死んじゃわない?」
大和田「超高校級のマネージャーだ、死なすわけねねぇだろ……と信じたいが」
朝日奈「……逝ってらっしゃーい、山田」
――夜
@不二咲
かきかきかきかき
不二咲「『ファーストは他の内野手の送球を確実に取らなければならない』………『長身のリーチが長い選手、下半身が柔軟な選手が有利』………僕とは真逆だよぅ……」
不二咲(うぅ……やっぱり僕には無理そう……)
――――――――
桑田『明日っからちょっと練習するんでよろしくー』
苗木『良いんだけど………何があったの?』
山田『遺書の代わりにこの遺同人誌を……』ずーん
十神『はは、天下の十神が捨て駒か……』ずーん
葉隠『……なんか増えてるべ』
朝日奈『山田は……星になるんだよ……』うるっ
苗木『ちょっ、朝日奈さん!?本当に何があったの!?』おろおろ
葉隠『あ、そーだべ……当日なんだが、バットとボールを使った出張占い屋やってい』
桑田『いいわけねーだろアホ』
石丸『肩が強く足が速いこと、か……カットマン?どういう意味だろう』
大神『何かを切るのではないか?』
石丸『切るって一体何を……』
大神『うむ……』
石丸・大神『…………』
石丸・大神『『………ランナーを!?』』ででーん
不二咲『練習………』どよんど
大和田『こりゃまともな練習になりそうにねぇな』
不二咲『あ……』
大和田『何しみったれた顔してんだ。明日からの練習が不安か?』
不二咲『う、うん。頑張るって決めたけど……でも……』
大和田『………まぁ仕方ねぇけどよ、安心しろ』
不二咲『え?』
大和田『俺がちゃんとフォローしてやる』
不二咲『大和田君………』きらきらきらきら
――――――――
不二咲「僕もあんな風に男らしくなれたらなぁ」
不二咲「はぁ………」
ぽふんっ まくらにダーイブッ
不二咲(十神くんに代わってもらおうk――)
『頑張るって決めただろ?』
不二咲「…………」
めるめるめるめる
ぴろりん♪
ででーでーでー
大和田「メールか」ぱかっ
『From:不二咲千尋』
大和田「…………」
大和田「……今度はなんだ」ぴっ
『またこんな時間にごめんなさい。どうしても大和田くんとお話したくて……でも、いつも部屋までお邪魔しちゃうのは申し訳ないかなって思ったので、メールにしました』
大和田「メールくらいで大げさな――」
『大和田くんと話してると、なんだか元気になると言うか……勇気が出るから』
大和田「…………」
ぽちぽちぽちぽち
ぴっ
不二咲「……メールを待つ時間って、緊張する……」
不二咲「…………」そわそわそわ
ゆーがっためーる♪
不二咲「あっ」
ぽちっ
『あんまり夜ふかしすんなよ』
不二咲「…………」
不二咲「へへっ//」
めるめるめるめる
大和田「…………」
ででーでーでー
大和田「………ん」
ぱかっ
『うん!それでさ、野球のファーストって身長が高い人の方がいいって、石丸くんが貸してくれた本に書いてあったんだけど、僕はちっちゃいし、大和田くんみたいに背がおっ』
大和田「…………」
大和田「なげぇよ」ふっ
ぽちぽちぽちぽち
不二咲「~~♪」
不二咲(明日……頑張ろっ)
――翌日
@グラウンド
桑田「昨日も言った通り、今日は練習のためにこうして集まってもらった……が」
桑田「…………石丸と大神、その手に持ってる木刀はなんだ?」
石丸「まさか本格的な野球にこんな恐ろしいルールがあったとは……昨日の今日で、こんな物しか用意できなかったんだすまない!」
大神「我も、真剣は道場の方に置いてきた。満足のいくものが用意できなかったのは心苦しいが……勘弁して欲しい」
桑田「いや、謝られても?!聞いたことあるか!?野球の試合に木刀使うなんざよ!!」
石丸・大神「「誠心誠意頑張ります」」
桑田「頼むから頑張るな!!そして十神ィィ!!」
きらきらきらきら
十神「なんだ。騒がしい奴だなお前は」ぴかーん
桑田「ぴかーん☆じゃねぇよ!!ピカチュウかオメーは!?なんだその金張りのユニフォームは!?」
十神「ぴっかっちゅう☆」
桑田「黙ってろォ!!……そんでもってクズコラ!!!」
がすがす
葉隠「おぉ、やっぱりこのサイズにして正解だったべ!んじゃ、これをこんな感じで……」
桑田「『Dr葉隠のベースボール占い』ってなんじゃこの看板は?!占いはダメだっつったろうが!!やる気満々かァ!!」
葉隠「やっぱり“野球占い”の方がスペース的に」
桑田「だから話聞けよ!?占いは禁止だってんだろアホアホアホアホ!!!」
大和田「はぁ……ある程度は予想してたんだが……」
不二咲「予想以上に、その……あれだね。はは……」
朝日奈「苗木はどの位出来るの?」
苗木「人並みには出来るよ。とは言っても、あんまり期待しないでね」
朝日奈「大丈夫だよ苗木なら!それに私がバンバン捕ってバンバン打つから安心しててっ」
苗木「ありがとう朝日奈さん。ボクも朝日奈さんが活躍するの楽しみだよ」
朝日奈「えっへへ~//うんっ!」
桑田「……と、取り敢えず。日にち時間もねーから、さっさと始めるぞ」
桑田「先ずは、オメーらがどん位投げれるか見てみっから………うし、この辺からオレに向かって投げてみてくれ」
朝日奈「とりゃ!」
しゅっ ぱしんっ
桑田「問題ナッシング」
朝日奈「いえーい♪」
苗木「いくよー……っ」
ひゅんっ ぱしっ
桑田「おぉ、意外といけるな」
苗木「良かった…」ほっ
石丸「いくぞっ!それっ!」
ひゅーっ ぱしんっ
桑田「コントロールはまぁまぁだが肩は良いな」
石丸「やったぞ!」
葉隠「あらよっと」
ひゅ~ ぱすん
桑田「次は誰だ~?」
葉隠「ノーコメント!?」
不二咲(ほぇ~……みんなすごいんだなぁ……)きらきら
不二咲(僕だって、やってやるもん!)ぐっ
大神「次は我がいこう」ざっざっ
不二咲「が、頑張ってね!」
大神「……頼もう」ごごごごごごごご
桑田「お、お手柔らかにお願いします……」
桑田(こえーよ!!道場破りかよ!!)ぶるぶるぶるぶる
大神「……ふんっっっ!!!」
――――その時、時空が歪んだ――――
轟っ!!!!
桑田「っ!?!?」しゅぼっ
ずがぁぁぁああああんん
一同「「「「「………え?」」」」」
しゅ~……しゅ~……
桑田「…………」
大神「ふぅ……すまんな桑田。少し横にそれてしまった」
桑田「『すまんな桑田』じゃねーよ!!!!死ぬかと思ったわ!!!!」だばだばだばだば
大神「う、うぬぅ……」
大神「……我はダメダメだ」ずーん
朝日奈「そんな事ないよさくらちゃん!すっごくカッコよかった!!」
苗木「そうだよ大神さん。あんな球投げられるなんて、もっと自信持って良いと思うよ」
大神「……ありがとう。二人とも」
朝日奈「うんうん。さくらちゃんは元気でなきゃ!」
苗木「やっぱり笑ってる顔が一番だね」
大神「う、うむん……///」
石丸「あれぞ正しく“剛速球”だな!」わくわく
葉隠「あれ捕球する奴死ぬべ……木っ端微塵だべ……」
不二咲「うわぁ……」きらきら
不二咲(僕もあんなすごいのが投げれるようになりたい……!)
大和田「……頼むから、お前はそのままでいてくれ」
不二咲「ふぇ!?/////」ばっ
大和田「次は俺がいくか……」
不二咲「じ~~……(期待に満ち溢れた瞳)」きらきらきらきら
大和田「……いってくるぜ……///」
大和田「オイ、いくぞ桑田」
桑田「おう、さっさと投げろ」
大和田「オラッ!!」
びゅんっ!
朝日奈「まるでレーザービームみたいだったもん!」
葉隠「俺にはホントに光って見えたべ……摩擦で燃えたんじゃねーかアレ」
石丸「同じレフト守備として、とても頼もしいぞ!」
苗木「これが鍛えてる人の違いだね。ボクには絶対無理だ」
大神「そ、その位にしてくれ……て、照れる……ぬっ!」
ぱしんっ!
朝日奈「どうしたのさくらちゃ……ボール?」
苗木「おかしいね?……どこから飛んで来たんだろ。今ボクら以外でボールを使ってる人なんていな――」
一同「「「「「…………」」」」」
一同「「「「「…………」」」」」ちらっ
大和田「何やってんだ桑田ぁ、ちゃんと捕れよ」
桑田「およそ90度ズレた方向に飛んでった球捕れるわけねーだろアホか!!!テメーの腕の構造どうなっとんじゃーー!!!!!!」
大和田「んだと!?やるかあごヒゲェ!!」
桑田「おうやってやんよ!!その腕いっぺん折った方が少しはマシになんだろ!!!」
大和田「だったらオレはそのふざけたあごヒゲブチ抜いてやるよ!!!」
桑田「や、やめろ!?それだけはやめろ!?」
一同「「「「「…………」」」」」
一同「「「「「ノーコンだったんか……」」」」」ずーん
不二咲「うわ、うわっ……」きらきらきらきら
不二咲(あんな投げ方あるんだ……全然違う方向に飛ばせるなんて……やっぱり大和田くんすごいっ!!)
不二咲「大和田くんに見られて恥ずかしくないように……よしっ」ぐっ
桑田「あ、あぶねー……危うくオレのチャームポイントが……」
不二咲「く、桑田くん!!」
桑田「ん?……あぁそっか。まだ不二咲がいたな」
不二咲「いたなって……ひどいよぅ」
桑田「わりぃわりぃ……おっし、いつでも来い!」
不二咲「…………」
不二咲(大丈夫、いっぱい本も読んで勉強したし……)
朝日奈「頑張れー!!ちーちゃーん!!」
苗木「緊張しないで大丈夫だよ!」
大神「お主の全力を見せてやれ不二咲」
石丸「君ならやってくれると信じているぞ不二咲君!!」
葉隠「俺の占いだと、まずまずの結果と出たべ~がんば~」
不二咲(みんな応援してくれてる………それに)
大和田「…………」こくん
不二咲(大和田くんが……ついててくれる!!)
不二咲「頑張るんだ僕!!」
桑田「何か感動の一場面出来上がってるとこワリーんだけど……はやく投げてくんねーかな。これただの練習だしよ」
不二咲「不二咲千尋、いきます!!」ぐっ
不二咲「えいっ!」
ひゅるる~~ ぽてん
桑田「…………」
不二咲「…………」
一同「「「「「…………」」」」」
大和田「…………」
不二咲「………あぅ/////」
一同(((((かわいいいいいいいいいいいいい!!!!)))))
大和田「……不二咲」
不二咲「うぅ…ごめん大和田くん…僕やっぱり」
大和田「良かったぞ」
不二咲「ふぇ……?」
大和田「オメェのやる気、伝わったぜ」にかっ
不二咲「っ!うん!」にっこり
桑田「いやあの…………まぁどうでもいいか」
桑田「――って事で大体どんなもんか分かったから、次は色々ポジションについて話するわ。ついて来ーい」
一同「「「「「「「はーい」」」」」」」
がやがやがやがや
十神「まったく……特注品だから、着替えるのは大変だというのに……」はぁ…
十神「ほら、これでいいんだろ桑t………」
し~~~~ん
十神「……は?」
し~~~~~~~ん
十神「いやいやいや待て。これはおかしい」
し~~~~~~~~~~ん
十神「…………」
十神「…………ぐすっ」
@体育館
舞園「という事で、ただいま江ノ島さんが衣装を調達しに行ってます!」
戦刃「おぉ~」ぱちぱち
舞園「反応ありがとうございます……ですので、江ノ島さんが衣装を持ってくるまで私達は――」
戦刃「…………」ごくり…
舞園「な~んにも、する事がありませーん!!」
戦刃「ありゃ?」
セレス「そんな事、言われなくても分かりきってますわ」
霧切「そうよ。そんな事よりも、何故私達を体育館に集めたのか……納得のいく説明を要求するわ」
舞園「は、はい。ですが…………腐川さんはどこへ?」
セレス「彼女でしたら――」
ジェノ『あぁ?こんなとこいる暇ないんだよぉぉおお!!愛しの白夜様が全身金ピカになってアタシを待ってんだから!!白夜さまぁぁぁぁぁぁぁああああん!!!!』
セレス「――と、走って出て行きましたわ」
舞園「あ、ジェノさんになちゃってましたか……では、仕方ありませんね。こほんっ!実は……応援の振り付けを考えようと思って皆さんお呼びしたんです」
戦刃「ふりかけ……?」
セレス「どんな聞き間違いですの……」
霧切「でも確か、簡単な応援だけで、踊るような事はしないはずじゃなかったかしら?」
舞園「本当にそれで良いんですかっ!!」ばんっ!
霧切・セレス・戦刃「「「っ!?」」」びくっ
霧切「ま、舞園さん?あなたちょっ」
舞園「……苗木君が見てるんですよ?」
霧切「と落ち、着い…………」
舞園「彼に私達の魅力をアピール出来る最大のチャンスなんです………それをなんですか。三三七拍子って……」
セレス「いや、三三七拍子言ったのあな」
舞園「想像してみて下さい……ただ立ちんぼで手を叩く私達を見る、苗木君の蔑んだ目、冷たい視線……」
苗木『なに?キミ達のチアってそんなもんなの?はっ……下らない。もう帰っていいよ、目障りだから』
霧切・セレス「「いやぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!」」がくがくぶるぶる
舞園「そうならないためにも、ちゃんとしたチアリーディングにしましょうよ!」
霧切「その通りね舞園さん。ごめんなさい……私が間違っていたわ」
セレス「えぇ。わたくしも全力でお手伝い致しますわ」
舞園「そう言ってくれると信じてましたっ……戦刃さんは――」
戦刃「?楽しみだね、応援」にこっ
舞園「はいっ!」にこっ
舞園(ふふっ、江ノ島さんに言われた通りにやったら上手くいきました♪)
舞園(ありがとうございます、江ノ島さん!)
江ノ島「へぇっくしょいっ!あぁ~」
衣装係「人気モデルがそのくしゃみはちょっと………どうしたの、風邪?」
江ノ島「いやー違うっしょ。盾子ちゃんは今日も元気だなっしー!!」
衣装係「そう?ならいいけど……」
江ノ島「そ~んなことよりっ、コレとコレ……あとコレもお願い!」
@教室
仁「…………」
がら~~~~~~~ん
仁「………せめて………」
がら~~~~~~~ん
仁「……せめて、放課後にやってくれ……」だばだばだば
仁「授業は………受けてよ…………」だばだばだばだば
――夜
@不二咲千尋
不二咲「えっと確か……一塁がここで、ここから……」ぶつぶつ
不二咲「……難しいぃ……」
不二咲(ポジションの話の時も、大騒ぎだったもんね……)
――――――――
桑田『何度言ったら分かるんだよ!テメーはそこを動くな!!』
葉隠『ここからじゃ、お客様が良く見えねーべ!?』
桑田『お客様!?野球に集中しろ頼むから!!』
大和田『おーい、ボールそっちいったから取ってくれ』
桑田『あ?………だから何でこっちにボール飛んでくんだよ!?』
大神『ならば、我がここで食い止めれば良いのだな?』
朝日奈『うん!』
石丸『大神君なら安心だ!』
苗木『大神さんに朝日奈さんもいるし、三塁は心強いね』
十神『…………お前ら』
一同『『『『っ!!??』』』』
苗木『と、十神クン……あ、そっか。忘れてたよ……えっと、これはね――』
十神『愚民共の分際で、俺を一人にするな!!!!寂しかっただろうが!!!!!』ぶわっ
一同『『『『…………すいません』』』』
十神『分かれば、いい……』ぐすっ
一同((((子供かよ……))))
不二咲『あ、あの僕のポジションって』
わいわいぎゃーぎゃー
不二咲『聞いてよぅ……』しょぼーん
――――――――
不二咲『…………』
不二咲『まぁ、何事も自分でやらなきゃ』かきかき
ゆーがっためーる♪
不二咲「あ、メール……」
『From:大和田くん』
不二咲「!」
不二咲「なんだろう……」いそいそ
『今日は疲れたろ。ゆっくり休んで、また明日頑張ろうぜ。じゃあな』
不二咲「わぁ……えへへ」ぱぁっ
めるめるめるめる
大和田「慣れねぇ事すっと疲れるぜ……さっさと寝ちま」
ででーでーでー
大和田「っだぁ!タイミング悪い奴だ――」
『From:不二咲千尋』
大和田「――まぁ、分かってたけどな」ぽちっ
『今日桑田くんが言ってたあの――』
大和田「早く寝ろよ。ったく……」にかっ
ぽちぽちぽちぽち
@学園長室
霧切「…………」
仁「えぇっとね。きょ……霧切さん。何で呼ばれたのか、分かるかい?」
霧切「皆目見当がつかないわ」
仁「あ、そ、そう……」
霧切「…………」
仁「…………」
霧切「ごめんなさい。あなたとクイズをしている暇は無いの……帰るわね」くるっ
仁「いやいやいや待ってくれ!話はまだ終わっ……ってまだ始まってすらいない!」
霧切「はぁー…………なに?」
仁(うわぁ、何て冷たい目……母さんが怒った時とそっくりだ……)
霧切「おやすみなさい」すたすたすた
仁「待って!?」
仁「……という事なんだ」
霧切「要するに、『野球の練習をするのは構わないけれど、授業にもちゃんと参加しなさい』と言いたいのね」
仁「うん」
霧切「何でそんな事を言われなければならないの?ちゃんと授業にも出ているわ」
仁「嘘だ!?僕が教室に行った時誰もいなかったぞ!?」
霧切「?今日は学校休みでしょ?」
仁「違う!!」
霧切「そんな……皆が『休みだろ!……多分』『休みだよ!……きっと』って言うから……てっきり……」
仁「それはいくらなんでも勝手すぎるだろ響子!!」
霧切「…………」
仁「………勝手過ぎるのはないでしょうか、霧切さん」
霧切「そうね。以後気をつけるわ」
仁「うぅ…………」
霧切「……それで、あなたの言い分は分かったけど、それをどうして私に?」
仁「へ?」
霧切「別に私は学級委員でもなんでもないのよ、そういう事は超高校級の風紀委員である石丸君に言うのが妥当じゃないかしら」
仁「そりゃまぁ、そうだけど…………」ちらっ
霧切「?」
仁「……こうやって口実でも作らなきゃ、まともに話もできないじゃないか……」ぼそっ
霧切「よく聞こえない」
仁「なんでもないよ。別に誰に伝えようと変わらないだろう?」
霧切「はっきり言って効率が悪すぎるわ。あなたが明日にでもクラスに来て言えば良かったことよ?」
仁「いや……明日もきっと、皆授業そっちのけだろうと思ってね……」
霧切「勿論よ」
仁「本当はダメなんだよ!?」
霧切「はいはい」
仁「……本当に分かってる?」
霧切「恐らく」
仁「はぁ、これは君たちの事を思って言ってるんだよ?いいかい……みんな“超高校級”と呼ばれるだけあって、一般人とはまるで違う毎日を送っている」
霧切「そうね」
仁「勿論仕方ないことだ。これからの日本を背負って立つ、有望な人材――まさに、未来への“希望”なんだからね」
仁「でも……だからと言って、世間一般的な高校時代の思い出……ほんの些細な事だよ?ただ同年代の友達と学校行事に取り組んだり、勉強したり……そういった物を持たずに君たちが大人になった時、その目にこの社会は――果たしてどんな風に映るんだろう」
霧切「…………」
仁「ただ自分の道を進んだ青春。それも全く否定は出来ない。でも、そんな虚しい人間になって欲しくない……そこで、この学園の存在意義がある。少しでも学生らしい学校生活を送れるように、それでいて個々の輝かしい才能を活かすために……」
仁「だからこそ、君たちにはちゃんと毎日の授業と云うものも大切に――」くるっ
霧切「………Zzz」すぴー
仁「って寝とるーーーーー!!?」ずがーん
霧切「ん?……あぁ、ごめんなさい。あまりに退屈で寝てしまったわ」
仁「ひ、ひどい……せっかく格好つけていいセリフ言ったのに……」しくしく
霧切「どうしたの?地面に這いつくばったりして………私明日も朝から忙しいから、もう部屋に戻るわね。おやすみなさい」
仁「お、おやすみ……あ!みんなにはちゃんと伝えておいてくれよ?」
霧切「…………なにを?」ぼーん
仁「忘れたの!?」えぇ!?
霧切「え……あ、あー思い出したわ、思い出しすぎて頭痛がしてきたわ。おやすみなさい」ささっ
仁「ちょ、ちょっと響子待っ」
バタンッ
仁「て…………」
仁「はは………学園長って、なんなんだろう………」しくしく
――翌日
@グラウンド
桑田「今日も各々で練習してくれ。大体は昨日教えただろ」
苗木「うん。桑田君はどうするの?」
桑田「……俺は、こいつらをどうにかする」
葉隠「俺のサイン入りボールも売るか」
十神「それだったら、うちの会社で大量に作らせよう」
大和田「逆に考えろ……そうだ、初めから体の向きをずらして……」
不二咲「んっ……グローブって大きいなぁ……」
苗木「…………」
桑田「…………」
苗木「……頑張ってね」
桑田「……あぁ」
大神「ふんっ」
どがーーーん!!!!
朝日奈「すごーいさくらちゃん!!」
石丸「ものすごい威力だ!!」
大神「少し力の入れ方が偏ってしまった」
朝日奈「大丈夫、これなら相手チームもイチコロだね!」
わいわい
苗木「……こっちも、どうにかしないと」
@江ノ島’sルーム
ばさばさっ
江ノ島「じゃじゃ~ん!衣装とうちゃ~く!」ででーん
霧切「こ、これはまた……」
セレス「随分と裾が短いですわね……」
舞園「そうですか?チアの服なんて、これが普通ですよ」
霧切・セレス「「ビッチ」」
舞園「ひどい!?」
戦刃「うわぁ……かわいい」きらきらきらきら
江ノ島「でっしょー?ちょっと無理言って用意させた甲斐があったね」
腐川「す、すごいけど……この衣装着て応援なんて、恥ずかしいわ……」
江ノ島「『白夜様』にアピールすんでしょ?こんぐらいチョロいチョロい」
戦刃「…………」
江ノ島「お姉ちゃん?どうかした?」
戦刃「うん……これかわいいけど、私は……」
江ノ島「えぇ?……あぁ、そういうことね。大丈夫です」
ぐいっ
江ノ島「(ちゃんとお腹は隠れるのにしたから。そんなら恥ずかしくないでしょ?――苗木きゅんに見られても☆)」こそこそ
戦刃「!う、うん!―――えへへ、ありがとう盾子ちゃん!」
江ノ島「うぷぷぷ、どういたしま~してっ!」
腐川「あぁ、白夜様があたしを見て……どうするの、どうするのぉぉぉ!////」
@教室
仁「…………」
がら~~~~~ん
仁「…………」
仁「まぁ……分かってたけど、さ……」だばだばだばだば
桑田「じゃ、投げっぞー」
こてん
不二咲「あぅ」
しゅっ
不二咲「わわっ」
ころころ
不二咲「ほわっ……あぶっ」
桑田「ひとっつも捕れてねーな……」
不二咲「うぅ……ごめん……」
不二咲(まさか一つも捕れないなんて……)ずーん
桑田「仕方ねぇよ、野球初心者だしな。気にすんなって」
不二咲「うん……」
桑田「ぶっちゃけ、オレが投げれば完封出来るだろうし、あんま気張んなよ」
不二咲「……そうだね。ありがとう桑田くん」にこっ
桑田「お、おう、良いってことよ!」どぎまぎ
不二咲(次こそ絶対捕ってみせるもん!)ぐっ
大和田「…………ふっ」
葉隠「ん?どうした大和田っち?」
大和田「なんでもねぇ。……ほら練習だ練習。オメェとオレの連携が大事らしいからな」
葉隠「まっかせろ!俺の魔球で一網打尽だべ!」
大和田「連携つっただろうが」
セレス「確か、グラウンドにいると言ってましたわよね」
戦刃「うん………あ、いた」
舞園「苗木君!」
苗木「あれ、皆どうしたの?」
霧切「ちょっと様子を見に来ただけよ。練習中でしょ?」
苗木「そうだよ」
江ノ島「うぷぷ!喜びなよ苗木ぃ、こうやってカワイイ女子が群れをなして応援に――」
ずがぁぁぁあああああん
女子一同「「「「「っ!?」」」」」
大神「ふぅ……」
朝日奈「うわっすごっ……苗木!今の見た?」
苗木「チラッと見えたよ。また一段と磨きがかかってきたね」
石丸「あぁ!これなら世界も目指せる!」
霧切「……野球の練習、してるのよね……?」
苗木「え?うん」
セレス「なんですの?今の……爆発、と言うか衝撃と言うか……」
苗木「あぁ、アレね。ははっ、………もう諦めた」
戦刃「あきらめた?」
苗木「うん。ボクにはもう止められないから……本番で、桑田クンが完封試合してくれることを祈るよ。ボク達のためにも……相手のためにも」
江ノ島「想像以上にヤバイ状況ってことですかい。っはぁ~絶望的ぃ」
舞園「た、大変そうですね………あれ?そう言えば腐川さんは?」
ずがぁぁぁああああんん
うおぉ!さらに記録更新だ!!
もっともっといけるよ!目指せ宇宙!!
腐川「……白夜様///」
十神「んなっ!?お前どうしてここに!?」
腐川「その、体操着で野球の練習に打ち込む白夜様もとっても素敵、です……///」
十神「……ふ、ふんっ。お前に言われても……」
腐川「……/////」うっとり
十神「……きょ、今日は気分が良いからな。特別に、傍で見ている事を許してやる」
腐川「!白夜様っ!」がばっ
十神「お、おい待て!俺は見ていても良いと言っ……あぁぁぁぁぁぁあああ」
――夜
不二咲「あああ……全身筋肉痛だよぉ……」
ぴきっ
不二咲「はうっ!!」
不二咲(あ、明日動けるかな……)
不二咲「と、とにかく今日やった事復習しt」
ぴきぴきっ
不二咲「はわっ!?」
てくてく
大和田「さっさと風呂済ませて休むとすっか」
大和田(野球の練習なんざ大したことねぇと思ってたが……中々疲れるもんだな)
苗木「大和田クン」
大和田「ん?おぉ、苗木…と霧切か」
霧切「そうよ。不二咲さんじゃなくて残念だった?」
大和田「なっ!?て、テメェ、どういう意味だ」
霧切「どういう意味って……日本語じゃ通じなかったかしら」
苗木「ふ、二人とも!会っていきなり喧嘩しないでよ!」
大和田「ケンカじゃねぇよ!今聞いてただろうがこの女が」
霧切「ごめんなさい苗木君」ごーん
大和田「お、おま…………」
苗木「分かってくれれば良いんだ。霧切さん可愛いんだから、そんな風な態度はもったいないよ」
霧切「か、かわ……相変わらず、苗木君は生意気だわ///」
大和田「………………」
苗木「えぇと、大和田クンはこれからお風呂かな」
大和田「……あぁ、まぁな」
苗木「そっちの練習大変そうだったね。お疲れ様」
大和田「なんでもねぇよ、このくらい」
苗木「はは、頼もしいや」
大和田「オメェらはどこ行くんだ?」
苗木「ボクたちは、学園長室に行って、その後お風呂に入ろうと思って」
大和田「……一緒にか?」
苗木「へ?それはもちろn……ち、違う違う!そんな訳ないじゃん!」
霧切「あら、違うの?」
苗木「違うよ!!」
苗木「と、とにかく、違うから……」
霧切「残念だわ」
大和田「……お前も苦労してんだな」
苗木「ボクも早く休みたい……」
霧切「それにしても、不二咲さん大丈夫かしらね」ニヤリ
大和田「不二咲?」ぴくっ
苗木「あー、そうだね……無理もないよ。いきなりあんなハードワークじゃ」
大和田「オイ、不二咲がどうかしたのか?」
霧切「本当、彼じ……彼の事になると、ね」ニヤニヤ
大和田「うるせぇ、何があったんだ!」
苗木「別に何があったとかじゃないんだ。たださっき廊下で会って――」
不二咲『うぅ……はひっ!』ぴきっ
苗木『だ、大丈夫?』
不二咲『う、うん何とか……』
霧切『保健室に行った方が良いんじゃないかしら?まだ罪木さんもいると思うわ』
不二咲『ちょっと慣れないことして、体が疲れてるだけだから……部屋に戻って休めば大丈夫だとおも…はわっ!?』ぴきぴきっ
苗木『不二咲クン!?』
大和田「…………」
苗木「筋肉痛かな」
霧切「そうでしょうね」
大和田(アイツ……無理しやがって)
霧切「……心配なら、様子を見に行けば?」
苗木「いいね!きっと不二咲クンも喜ぶよ」
大和田「お、おう……そうか」
苗木「そうだよ!それじゃあ、ボク達はそろそろいくね。また明日」
てくてく
苗木「ねぇ、霧切さん」
霧切「何かしら」
苗木「なんで急に不二咲クンの話をしたの?」
霧切「特に理由はないわ………ただ」
苗木「ただ?」
霧切「練習とても頑張っていたから……少しくらい、ご褒美があってもいいでしょう?」
苗木「………ボク、霧切さんのそういうとこ好きだよ」にこっ
霧切「んなっ!?………な、生意気よ生意気よ生意気よ!!/////」バシバシバシバシ
苗木「い、痛い痛い痛い痛い!!」
プルルルルル ピッ
大和田「……あー、不二咲か?」
不二咲『お、大和田くん?』
大和田「おう、大和田くんだ。急な話だからよ、無理だったら断ってくれて構わねぇが……」
不二咲『?』
大和田「一緒に風呂入ろうぜ」ばーん
不二咲『うん、分かっ……ふぇっ!?お風呂!?』
大和田「今日の練習疲れたろ。男同士、背中でも流してやるよ」
不二咲『うえ、あの、その……』
大和田「都合悪かったか?だったら――」
不二咲『悪くないよ!その……い、今から、行けばいい?』
大和田「あぁ。オレは先に入ってるからよ」
不二咲『わ、分かった!!そ、それじゃまた後でね!』
ぴっ
大和田「ふぅ……」
大和田「…………」
大和田「……兄弟も呼ぶか」ぽちぽちぽちぽち
がららっ
石丸「来たぞ兄弟!!」
不二咲「お、おじゃまします」
大和田「よう、悪いな急に呼び出しちまって」かぽーん
石丸「なぁに、僕もこれから入ろうと思っていた所だったから丁度良かった」
不二咲「僕も、まだ入ってなかったから、大丈夫だよ?」ギクシャク
大和田「そら良かったぜ」
石丸「久しぶりに我慢比べでもするか兄弟!!」
大和田「それはまた今度な」
不二咲「…………」ギクシャク
大和田「……どうした?」
不二咲「ふぇ?な、なんでもな…いひゃっ!?」ぴきっ
大和田「…………」
大和田(確かにヤバそうだな)
不二咲「うぅ………」
大和田「こっち来い不二咲」
不二咲「え?」
大和田「さっき言ったろ、背中流してやるよ」
不二咲「!………よ、よろしくお願いします///」かぁ~
大和田「任せろ」
不二咲「うん……えへへ///」にこっ
大和田「っ!?」どきっ
大和田(な、なに緊張してんだオレは!?落ち着け、コイツは男だ男……)
石丸「な、なんだこれは……石鹸か?でも何故、恐竜の形をしているんだ……」どーん
石丸「……少しだけ使ってみよう。少しだけ……」わくわくわくわく
かぽーん
不二咲「それじゃあその……」
大和田「あぁ、痛かったら言ってくれ」
不二咲「うん」
大和田「じゃいくぞ」
しゃわしゃわ
不二咲「ん………」
大和田(それにしても)
不二咲「わっ、ちょっとくすぐったい」
大和田「おっと、すまねぇ」
大和田(……なんて小さぇ背中だ)
大和田(そら、こんなに疲れても仕方ねぇよな)
不二咲「~~♪」
大和田「……楽しそうだな」
不二咲「あ……へへへ、うん」
大和田「体痛いの治ったのか?」
不二咲「まだ痛い………えぇと、そうじゃなくてね」
大和田「?」
不二咲「こ、こうやって背中洗ってもらうの、いいなぁって」
大和田「そういや、不二咲にやってやんのは初めて――」
不二咲「ううん。1年生の時に一回やってもらったよ」
大和田「そうだったか?……忘れた」
不二咲「ふぇ……ひどいよぅ…」
大和田「わ、わりぃ」
不二咲「えへへ…冗談、です」てへっ
大和田「………この野郎」
わしゃわしゃわしゃわしゃっ
不二咲「うわわっ!?ご、ごめんなさいぃ」
大和田「オラオラオラオラ」
不二咲「あぁん、許して~~!」
石丸「す、すごい泡立ちだ!恐るべしブラキオサウルス!」どーん
石丸「……だが調子に乗って使いすぎて、首が無くなってしまった……」ずーん
石丸「……つ、次はこっちのを……」わくわくわくわく
不二咲「あぅ……」ひりひり
大和田「………すまん」
不二咲「こ、こっちこそごめんね」
不二咲(やっぱり、大和田くんは強いや……)
大和田「先に湯ん中入っとけ。オレも洗ったら入るから」
不二咲「ううん、待ってるよ」
大和田「いいから入ってろ。疲れが取れるぞ」
不二咲「う……」
不二咲(でもなぁ…………あ、そうだ!)
不二咲「お、大和田くん!!」
大和田「うおっ!?……どうした?」
不二咲「ぼ、僕も!僕もお背中流しましゅっ!」
大和田「…………」
不二咲「うぅ……」
不二咲(噛んじゃった……///)
大和田「あー……そうだな……」
不二咲「…………」どきどき
大和田「ん……頼む」
不二咲「!うんっ!」ぱぁ
不二咲(やった!)
大和田(不二咲は男不二咲は男不二咲は男不二咲はおt)
石丸「まさか二段変形だったなんて……何て奥が深いんだ……」ごーん
石鹸『まだまだこんなもんじゃないぜ』
石丸「なんだって!?」わくわくわくわく
不二咲「よいしょっ……んしょっ……」
しゃわしゃわ
大和田「…………」
不二咲「ど、どうですかー……?」
大和田「あ、あぁ。大丈夫だ」
不二咲「よかったぁ……っしょっと……」
大和田「…………」
大和田(大丈夫ってなんだよオレ…………)
不二咲「よっと…はうっ!?」ぴきっ
大和田「お、おい、無理すんじゃねぇぞ。別にオレは自分で」
不二咲「や、やるから!大和田くんはお、おとなしくしてて!」ぎゃるーん
大和田「は、はい」
不二咲「んっと……」
大和田「…………」
大和田(しかしなんだ、こう……変な感じだな。背中流されるってのも)
大和田(オレから始めて言える立場じゃねぇが)
不二咲「…………」
大和田「…………」
不二咲「大和田くんって……」
大和田「なんだ」
不二咲「背中、おっきいね。……なんだか、お兄ちゃんみたい」
大和田「オメェ、兄弟いねぇんじゃ」
不二咲「うん、いないけど……いたら、こんな感じなのかなぁって思ったの」
大和田「…………」
大和田(オレが不二咲の兄貴、か……)
不二咲「ご、ごめんね?急に変なこと言っちゃって……」
大和田「いや、」
不二咲「僕みたいなちんちくりんにそんな事言われても、だよね。ごめ」
大和田「もう兄弟みてぇなもんだろ」
不二咲「んなさ…………ふぇ?」
大和田「もうオレらは兄弟みてぇなもんだろ、っつったんだ」
不二咲「……で、でも……」
大和田「こうして背中も流しあったしな。立派な兄弟だぜ」
不二咲「そ、そんな!僕なんか……全然、大和田くんみたいな――」
大和田「嫌か?」
不二咲「い、嫌じゃないっ!」
大和田「じゃあ細けぇこた気にすんな。ドンと構えてろ……男らしく、な」
不二咲「男らしく…………そっか、そうだよね!」
大和田(ふぅ……)
しゃわしゃわ
不二咲「えへへ……僕と大和田くんは、兄弟……へへへっ///」
大和田「そ、そんな大した事じゃねぇだろ」
不二咲「ううん、すごく嬉しいもん……///」
大和田「……そうかよ」
不二咲(へへ……顔にやけちゃってないかな///)
大和田「そろそろいいんじゃねぇか」
不二咲「ふゃっ!?な、何が?」
大和田「何がって……もう流してもいいだろ。早く湯に浸かりてぇ」
不二咲「あ、そ、そうだね!な、流しちゃうね!」
不二咲(い、いけないいけない……しっかりしなくちゃ!)
ざー
不二咲「全部流れたかなぁ?」
大和田「あぁ。ありがとな」
不二咲「どういたしまして。えへへ//」にこっ
大和田「っ……」
不二咲「じゃあ、お湯に入ろうよ。えぇと、石丸くんはも――」くるっ
大和田「おっとそうだった。おい、兄弟は――」
あわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわ あわあわあわ
あわあわあわ 石丸 あわあわあわ
あわあわあわ あわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわあわあわ
あわあわあわあわあわあわ
不二咲・大和田「「!?」」
石丸「見てくれ二人とも!!すごいだろう!!」あわあわあわあわ
不二咲「う、うん。すごいね……その泡」
大和田「何やったんだよ……」
石丸「はっはっは!!」
不二咲「流すよ~」ざー
石丸「あぁぁ…僕の努力の結晶が……ブラキオサウルスが……」
大和田「ブラキオサウルス……?」
かぽーん
不・大・石「「「ふぅ~~~~」」」
不二咲「気持ちいいね……」
大和田「たまんねぇな……」
石丸「今日一日の疲れが全身から抜けていくようだ……」
大和田「一杯やりてぇな」
石丸「未成年の飲酒は法律で禁止されているぞ兄弟!」
大和田「言ってみただけだ」
石丸「なら良し!」
不二咲(大和田くんお酒飲めるんだ……)きらきら
かぽーん
石丸「…………」
大和田「…………」
不二咲「…………」
大和田「……試合、明後日だな」
不二咲「練習出来るの、あと一日しかないんだ……」
石丸「あっという間だなぁ……」
大和田「どうだ不二咲」
不二咲「え?」
大和田「なんとかやれそうか?」
不二咲(あ……)
不二咲「うん。大丈夫だよ」
不二咲「思ってたより楽しいんだ、皆と一緒に練習するのなんて初めてだったから」
石丸「僕もだ!」
不二咲「だから、すごく疲れちゃって大変だけど……やっぱり楽しいかな、って」
大和田「……そうか。良かったな」がしがし
不二咲「うわっ、わ……えへへ//」
不二咲(大和田くん……いつもこうやって心配してくれるんだよね。優しいなぁ///)
石丸「兄弟はどうなんだ?葉隠君と特訓していたみたいだったが……」
大和田「あぁ、まぁ、何とかなるだろ。葉隠が真面目にやれば、な」
石丸「そうか。いざとなったら大神君の必殺球があるから安心だぞ!」
大和田「必殺球……まさか、アレ投げる気か?」
石丸「勿論!」
大和田「………頼んだぞ、桑田」
かぽーん
不二咲「……そ、そろそろ出ない?僕のぼせちゃいそうで…」
大和田「そうだな、ぼちぼち上がるか」
石丸「風呂上がりに、三人でコーヒー牛乳を飲まないか?」わくわく
大和田「オレはビールがいい」ぼーん
石丸「ダメだ!」
不二咲「ぼ、僕も飲みたい!」
石丸「なっ!……ふ、不二咲君も飲酒を……?」
不二咲「ち、違うよ!?コーヒー牛乳の方!」
石丸「そ、そうか……びっくりした」
大和田「何やってんだ。先、上がるぞ」
ざばぁ
不二咲「あ、待って……うわっ!!」つるん
大和田「!?あぶねぇ!!」がしっ
どてーん
石丸「大丈夫かい!?」
不二咲「あぅ……僕は大丈夫」
石丸「いや、君じゃなくて……」
大和田「……いつつ…」
不二咲「ふぇ……あ!ごごごごごめんね?ごめんね?」あたふた
大和田「分かった、分かったから早くオレの上からどいてく――」
がららっ
葉隠「っはぁ~疲れたべ!さっさと風呂入って寝ちま……」
不二咲・大和田「「あ」」
葉隠「だべ?」
《不二咲 RIDE ON 大和田》
葉隠「…………」
不二咲・大和田「「…………」」
葉隠「誰かぁーー山田っちを呼べぇ!!大和田っちと不二咲っちが遂に禁断の扉を開いてフライアウェイだべーーー!!」だっ
不二咲・大和田「「待ってぇぇぇぇぇぇえええええええええ」」ばっ
ダダダダダダダダ
石丸「………はっ!」
石丸「な、何が起こったんだ?」ぼーん
@学園長室
コンコン
仁「どうぞ」
ガチャッ
苗木「失礼します」
仁「あぁ、ごめんね。こんな時間に呼び出してしまっ………きょ、響子?」
霧切「名前で呼ばないで」
仁「…霧切さん。どうしてここに?」
霧切「徒歩でよ」
仁「いや、そうじゃなくて……僕が呼んだのは苗木君だけなんだが」
霧切「あら、私がいたらダメなの?聞かれたらまずい話でもするつもりかしら」
苗木「す、すみません。ここに来る途中で偶然会ったので……」
霧切「……私、迷惑だった?」
苗木「そんなことないよ。そう聞こえたなら、ごめんね」
仁「気にしないで良いんだ、苗木君」
仁(本当は、響子の普段の様子とか日曜日の詳しい事とか、色々訊きたかったんだけど……)
霧切「良かった。私、一緒にいてもいいのね」でれでれ
苗木「当たり前じゃないか」きりっ
仁(とてもじゃないけど無理そうだ……)
仁「はぁ~……」
霧切「どうしたのかしら、溜息なんてついて。辛気臭い」
苗木「…………」
苗木「それで、学園長。ボクに聞きたいことって」
仁「え?あ、あぁ……そうだね」
霧切「…………」じー
仁(あんまり踏み込んだ事は訊けないし)
仁「えっと………練習の調子はどうだい?」
苗木「練習、ですか?みんなで頑張ってるし、いい感じですよ」
仁「そ、それは良かったね。日曜日は僕もサポートするから」
苗木「はい。ありがとうございます」
仁「…………」
苗木「…………」
霧切「……ねぇ、そんなしょうもない話をするために苗木君を呼んだの?」じろっ
仁「ひぃっ……すみませんっ」
苗木「…………」
苗木「……霧切さん」
霧切「大体あな………なに?」
苗木「ボク、練習終わってから何も飲んでないから、ちょっと喉が渇いちゃって」
霧切「?」
苗木「こんな事頼むのもどうかと思うんだけど……何か飲むも」
霧切「分かったわ。今、最高級の紅茶をいれてくる」
バタンッ
苗木「ふぅ……」
仁「き、君……」
苗木「あ、勝手にすいません。でも、学園長はボクと二人で話したい事が有ったんじゃないかと思ったので」
仁「え………」
苗木「こんなの、ほんの少しの時間稼ぎにしかならないかもしれないけど。でも少しでもお話できたら」
仁「…………」
苗木「……学園長?」
仁「……君は、ホントに……やさ、しいね……」だばだばだばだば
苗木「え、号泣!?なんで!?」
仁「ずずっ……す、すまないね…思わず感極まってしまって……」
苗木「い、いえ……お気になさらず……」
苗木(なんて言うか……想像と全然違うキャラだったな……)
仁「君の言う通りだ。今日は、君に色々と聞きたかったんだよ……響子の事とか、響子の事とか響子の事とかね」
苗木「は、はぁ……そうですか」
仁「単刀直入に尋ねるよ」
仁「―――響子はクラスでどうしてる?皆と上手くやれているかい?いじめられたりとかはしてないかい?その逆はどうだろうか?いや、それよりm」
苗木「ま、待ってください!そんな一度に話されても答えられません!」
仁「す、すまない。興奮してしまった」
苗木(ホントに大丈夫かな、この人)
仁「すぅ~……はぁ~……」
仁「……我ながら情けないな、はは……」
苗木「え?」
仁「僕はね、自分の娘の事を何も知らないんだ。君も見ていただろう?僕が響子とまともに話をしたのは、もう何年前の事か……」
仁「こうやって、クラスメイトを呼び出して聞かなきゃ何も分からない程さ」
苗木「学園長……」
苗木(そんなに拗れてたんだ……)
仁「あぁ、でも家族の問題に生徒を巻き込んでしまうなんて……僕は教育者失格だ……」ずーん
苗木(でも、本当に心配してるんだなぁ。霧切さんのこと)
仁「……やっぱり自分で何とかしないとな、うん。度々すまないね苗木君、もう――」
苗木「霧切さんなら大丈夫ですよ」
仁「……へ?」
苗木「クラスのみんなとも上手くやれてます。いつも楽しそうですよ」
苗木「今回の野球の応援だって、女子達で集まって仲良く決めてましたし」
苗木「だから、学園長が心配する様な事はないと思います……あくまでボクから見て、ですけど」
仁「…………」
苗木「…………」
苗木(……あれ?反応なし?え、変なこと言ってないよね?)
仁「……そうか……良かった。君が言うならそうなんだろう…ありがとう」
苗木「…………」
仁「どうか、これからも響子の事……見ててやってくれ」
苗木「………はい!」
ガチャッ!
霧切「ただいま!」
苗木「あ、おかえり」
霧切「ごめんなさい遅くなって……あの男に何かされなかった?大丈夫?」
仁「何もしてない!失礼な!」
苗木「はは……何もなかったよ。それより、紅茶ありがとうね」にこっ
霧切「にゃっ!?…ど、どういたしまして////」
仁「…………」
仁(何この露骨な態度の違い……泣けてくるよ)おいおい
霧切「なんで急に泣き出したの?気味が悪いからやめて欲しい」
苗木(……ドンマイです。学園長)
苗木「それじゃあ学園長、そろそろボクら――」
仁「あ、あぁ……今日は本当にありがとう」
苗木「いえいえ、そんな……」
響子「?何のこと?」
苗木「なんでもない。さ、行こう霧切さん」
霧切「え、えぇ」
苗木「失礼しま」
仁「苗木君!」
苗木「す……はい?」
仁「その……色々と、頼んだよ」
苗木「はい、任せてください!」
霧切「??ねぇ、さっきから二人の話している事がよく分からな」
ぎゅっ
苗木「そんな事気にしないで、行こう?」にこっ
霧切「……はい////」
苗木「じゃあ、今度こそ。失礼します」
バタン
仁「…………ふぅ。何だか疲れたなぁ」
仁(でも話せて良かった。実に素晴らしい少年だ彼は)
仁「響子とも仲が良いみたいd」
苗木『行こう響子』きりっ
霧切『はいっ!////』きらきらきら
※若干の脳内補正がかかっております
仁「…………」
仁「……まさか……」
仁「……あの二人、付き合ってるのか……!?」がっでむ
――翌日
@グラウンド
桑田「えー、遂に試合が明日に迫ってきた訳だが……」
葉隠「だから誰にも言わねーって!別に俺はオメーらがどういう関係になろうと構わn」
大和田「その認識が間違ってるっつってんのが分かんねぇのかダァホッ!」
不二咲「ふ、二人とも落ち着いて!ね?ね?」
葉隠「だ、だけども、水晶玉にははっきりと……」
大和田「よーし分かった。それ寄越せ、粉々にする」
不二咲「だ、ダメだよ!?」
大神「ふんっ!!」
しゅぼっ
…………
ずがぁぁぁああああんん
朝日奈「や、やった……やったぁ!!ついにやったよさくらちゃん!!」うるっ
石丸「これが究極のチェンジアップ、すごい、すごすぎる!!……思わず涙が……」うるっ
大神「うむ。今のは我ながら上手くいった」
十神「中々やるな……新しい技術としてうちの会社に……」ふむふむ
苗木「違うよ?チェンジアップって時空を捻じ曲げてワープする球って意味じゃないからね?あと、十神クンは何を言ってるの?会社消し飛ぶよ?」
わーわー
桑田「…………」
桑田「あぽ…………」ずーん
@体育館
舞園「さて、いよいよ試合の日が明日に迫りました!」ででん
戦刃「おー」ぱちぱちぱち
舞園「毎度、囃子役ありがとうございます……と言うことで、皆さん今日も気合を入れて練習をs」
江ノ島「あらよっと」
霧切「えっ……そこ、そんなに開いて大丈夫な物なの?」
江ノ島「当たり前じゃん。こんなんよゆーです」
霧切「で、でもそれじゃ……ちょっとはしたないわ……//」
江ノ島「まぁね。でもほら、野郎共のやる気出させるにはこれが一番でしょ☆」
霧切「………それは、苗木君も?」
江ノ島「もち」
霧切「……私、やるわ!」くわっ
江ノ島「うぷぷぷぷ」にやにや
セレス「やはり、このサイズでも結構邪魔ですわね……もう一回り小さいものを――」
セレス「……いや、いっそ動きに関してはもう諦めて、いつも通りのやつでアピールを」ぶつぶつ
腐川「きょ、今日も白夜様の応援に行かないと……練習している暇なんか無いわ」
腐川「あぁ、待っていて下さい白夜様……白夜様ぁん♥」いや~ん
舞園「…………」
戦刃「元気出して」ぽんっ
舞園「はい、ありがとうございます……」ずーん
@グラウンド
桑田「………もう落ち着いたかテメーら」
一同「「「「「「「「はい、すいませんでした」」」」」」」」
桑田「まぁ良いっす……で、今日は遂にアイツが帰ってくる」
石丸「あいつ?」
朝日奈「誰のこと?」
大神「分からぬ」
苗木「いやちょっと……忘れちゃったの?」
十神「はっ!思い出したぞ。確か先月から入院している用務員の……」
大和田「アイツが?確かに、甲子園に行ったことがあるとかねぇとか、んな話は聞いたことあるが」
不二咲「じゃあ、監督になってくれるって事なのかなぁ?」
葉隠「そう言えば、俺まだあの人から占い料払ってもらってねーべ。この際にきちっt」
桑田「黙れアホ。そうじゃねーよ。いただろうが、重要なポジションの奴が」
アホども「「「「「「「???」」」」」」」
桑田「揃いも揃って鳥頭かよ……勘弁して……」
朝日奈「でもさぁ桑田、私たち人数も揃ってるじゃん」
石丸「10人いたら、一人余ってしまうぞ?仲間外れはいかん!」
わーわーわーわー
山田「…………」ぼー
苗木「あ、山田クン!?……いつから?」
山田「初めからでござる」ででー
桑田「あー……そのなんだ、ドンマイ」
山田「……ねぇ、泣いてもいい?」
苗木「いいと思うよ」
山田「(ノД`)シクシク」
桑田「……改めて。弐大先輩の元から無事生還した、キャッチャーのブー……山田だ」
山田「宜しく」 ごごごごごごごご
石丸「おぉ!待ってたぞ山田君!」
朝日奈「おかえりー!山田なら生きて帰ってくるって信じてたよ!」
大神「凄まじい霊圧だ……腕を上げたな、山田よ」
葉隠「ご、後光が射してるように見えるべ……なんまいだぶなんまいだぶ!」
十神「ふん、俺の足を引っ張らない程度には成長したようだな」
大和田「……すっかり忘れてたぜ」
不二咲「ぼ、僕も……」
山田「…………」
桑田「見事に手のひら引っ返したな……」
苗木「はは……ホントにね……」
山田「……泣いてもいい?」
桑田「盛大に泣け」
山田「(ノД`)ウワァァァン」
桑田「んじゃ、ぼちぼち練習始めっぞー。試合もう明日だからな」
一同「「「「「「「「はーい」」」」」」」」
桑田「ポジション付けー」
さっさっさ
桑田「よし、始めるz……十神、なんでお前そこにいるんだ?」
十神「?この位置はいけないのか?」
桑田「お前ベンチだろうが」
十神「…………」
桑田「…………」
十神「……お前のかーちゃんあごひげーーー!!!うわーん!!」だだだだっ
桑田「お、おまっ!なんてこと言っとんじゃアホーーーー!!!!」
朝日奈「あはははっ!あごひげあごひげー!」
石丸「桑田君のご母堂には髭が生えていたのか……」わなわな
大神「うむ……この世の中、不思議な事だらけだ……」
葉隠「やっぱりアレ遺伝だったか。そうに違いないと初めて会った時から思ってたべ」
桑田「テメーら後でシメるからな!?」
山田「……練習はいつもこんな感じで?」
苗木「まだまだこんなの序の口だよ……大変なのはこれから」
山田(苗木誠殿の目のハイライトが消えてる……)
不二咲「わ、わわ……みんな!ちゃんと練習しないと……」
大和田「諦めろ不二咲。今のアイツ等に、こっちの言葉は届かねぇ」
不二咲「う、うん……」
不二咲(か、かっこいいセリフだなぁ……洋画の俳優さんみたい///)きらきら
OWADA「しょうがねぇ、オレ達は向こうで練習始めてようぜ」
不二咲「ふぇ!?あ、はい!分かりました!」
大和田「……なんで急に敬語なんだよ」
不二咲「な、なんでもないよ!ほら、練習しよ!」
大和田「お、おう……」
不二咲「きょ、今日こそ、大神さんみたいなボール投げれるようになるからね!」
大和田「真剣にやめてくれ」
不二咲「こう……しゅっ、どかーん!みたいn」
大和田「頼むからやめてくれ」
山田「……あの二人も、いつもあんな感じなので?」
苗木「そうだね。最近ぐっと仲良くなったみたいだよ?」
山田「なんと……我らのちーたんが……リア充爆発しろーーーーー!!!!」
苗木「?」
――そして彼らの最後の練習が始まった――
葉隠「ホームラーンだべ!!」
桑田「打ててねーだろーglぶrべれっ!?」
葉隠「あ、わりー大丈夫か?」
桑田「バットから手離すんじゃねーよ!!」
葉隠「まぁまぁ」
桑田「まぁまぁじゃねー!!どうせ、お前ら内心オレを殺したいと思ってるんだろ!?そうだろ!?」
葉隠「どうやら、明日は晴れるみたいだべ。俺の占いは三割当たる!」
桑田「占ってたんか!?」
――泣いても笑ってもこの練習が終われば明日は試合――
石丸「よし、大神君!ホームの山田君に送球だ!!」
大神「ふぬっ!!…あ」
朝日奈「あ?」
どがぁぁぁぁあああああああん
用務員(56)「ぐっはーーーーーーーーー!!!」
苗木「用務員さぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああん!!!!」
山田「」ぶるぶるぶるぶる
桑田「メディーーーーーーーーック!!!!」
――明日の勝利のために……皆の思いは一つ――
苗木「大和田クン!」
大和田「任せろっ!」
しゅっ
大神「ん?」ぱしっ
朝日奈「よっしゃ!ランナーアウトだね!」
不二咲「大和田くんすごい!」きらきら
桑田「いや、ホームに送れつったろ!?今ので点入っちまったぞ!!」
山田「さっきから、まだ一球も捕ってないのですが……」
――ただ直向きに我武者羅に白球を追う――
十神「……はぁ……」
腐川「白夜様……どうしたんですか?こんな所で……」
十神「お前か……いや、ちょっと休憩中だ。だから邪m」
腐川「だったら…あ、あたしも一緒に休憩します///」ぎゅっ
十神「……勝手にしろ//」
桑田「チッ……いっぺん死んでこいマジで……クソッ」
山田「いちゃいちゃいちゃいちゃと……爆散しろ」
葉隠「荒みすぎだべ」
――あんまり追ってない奴もいる――
舞園「差し入れ持ってきましたーー!」
朝日奈「やったー!ドーナッツある?」
セレス「ありませんわ。今そんなの食べたら口の中パッサパサですわよ……」
苗木「丁度お腹すいた所だったんだよ。ありがとう!」
戦刃「ど、どういたしまして……えへへ//」
霧切「チッ……出遅れたわ、不覚!」
葉隠「お、美味そーだな。どれ、一つ味見してm」
霧切「あなたにあげる分なんて無いわ。邪魔だから消えて」
葉隠「ひどいっ!?」
――そして誰もいなくなった(練習場から)――
大和田「結構いけるぜ」
不二咲「美味しいね!」
江ノ島「そりゃ、あたしの乳酸菌入りだから美味しいに決まってるじゃん」
石丸「なるほど……乳酸菌か……」めもめも
山田「予想以上のひどさ……ちょっと桑田怜恩d」
桑田「さっやかちゃーん!俺にも!俺にもちょーだーい☆」
舞園「戦刃さん、お願いします」
戦刃「ていっ」しゅっ
桑田「アポッ!?」がすっ
山田「…………」
山田「セレス様ー!僕にもお恵みをー!」
不二咲「…………」
大和田「…どうした?」
不二咲「え?……あ、何でもないよ?」
不二咲「ただ、また練習どころじゃなくなっちゃったなぁって思ったの」
大和田「いつも通りだけどな」
不二咲「そうだね」
大和田「前日だってのに何やってんだか……」
不二咲「でも、やっぱり楽しいよ」
大和田「楽しい、ねぇ……」
桑田「あ、あぽ……あぽ……」
苗木「桑田クーーン!帰ってこーーい!!」
戦刃「ちょっとやりすぎちゃったかな?」
苗木「これ、戦刃さんがやったの……?」
戦刃「ぶい」(^ω^)v
苗木「褒めてないよ!?」
桑田「あp………ぐふっ」
大和田「……あれもか?」
不二咲「え、えと……えへへ」
大和田「……ったく」がしっ
不二咲「わわわっ!」くしゃくしゃ
葉隠「…………」
山田「公衆の面前で堂々といちゃついていますぞ、まったくうらやまけしからん!」
葉隠「……やっぱり……」
山田「?」
葉隠「やっぱりそういう関係だったのかーーーーー!!!」だだだだっ
山田「え、そういう関係って――ちょっ、葉隠康比呂殿ーーー!?」
――夜
@食堂
桑田「……っと、こんくらいか。オメーら学園長に感謝しろよ」
仁「いやいや、良いんだよ」
桑田「明日は遅刻とかぜってー無しな、頼むから」
朝日奈「さくらちゃん、明日の差し入れってドーナッツあるかな?」
大神「この学園を治める長・学園長なら、用意してくれるだろう」
朝日奈「ほんと!?やったね!ね、苗木!」
苗木「そ、そうだね……」
大和田「ビールとか差し入れてくんねぇかな」
石丸「こら兄弟!ダメだぞ!」
不二咲「そ、そうだよぅ。酔っ払って野球するのは危ないよ!」
石丸「い、いや不二咲君、確かにそうだが…そうじゃなく……」
山田「そこで気を失って……その後の記憶があやふやでして……」
葉隠「なんつー恐ろしい修行だよ……マジでキャッチャーにならなくて良かったべ」
十神「ふん、その程度で音を上げるとは情けない奴だ」
葉隠「膝が震えてるべ」
十神「う、うるひゃいっ!」ぶるぶる
桑田「ま、聞いちゃいねーわな。分かってたわ」
仁「ドーナッツとビールか……買っておかないと……」
桑田「ちょっと待て教育者」
がやがやがやがや
不二咲「ねぇ、大和田くん」
大和田「ん?」
不二咲「とうとう明日だね、試合」
大和田「不安しかねぇな」
不二咲「た、確かに…」
大和田「とにかくよ、これでオメェも筋肉痛の毎日とおさらばだ。良かったな」
不二咲「……うん」
大和田「どうした、どっか痛ぇのか?」
不二咲「う、ううん!大丈夫だよ!元気元k」ぶんぶん
ガンッ
不二咲「うぅぅ……いたいぃ……」
大和田「腕振り回してぶつけるとか……ガキかよ」
不二咲「ち、違うよぅ!」
仁「苗木くん!響子のことは頼んだじょ!」ひっく
苗木「え、それどういう意味d……酒臭っ!?先生酔ってますね!?」
石丸「せんせいっ!もういっぱいいきらしょう!」ひっく
苗木「石丸クンも飲んじゃったの!?」
桑田「アポ…………」
@ガールズ
舞園「ふぅ、遅くなっちゃいましたね」
セレス「仕方ありませんわ、本番は明日なんですから」
江ノ島「そうそう。それに、すっごいノリノリだったし~?」
セレス「わたくし、取り組むことが何であれ、手を抜くつもりありませんから」
江ノ島「ほほ~ん?」ニヤニヤ
セレス「何です?」
江ノ島「なんでもなーい」
戦刃「ねぇねぇ、盾子ちゃん」
江ノ島「ん?どったの?」
戦刃「霧切さんと腐川さん…いないよ?」
舞園「あぁ、その二人なら――」
霧切『早く行かないと、苗木君が私を待っているわ』 ごごごごごごごご…
腐川『白夜様ぁ……今行きますからぁ……』 ごごごごごごごご…
舞園「って、先に走って行っちゃいました」
戦刃「そうなんだ」
セレス「本当にどうしようもないですわね……まったく、子供っぽいんですから」
江ノ島「うぷぷぷぷぷ!」
@食堂
石丸「ふぅ……」
苗木「石丸クン大丈夫?」
大和田「多分な。ったく何してんだ、学園長はよ……」
不二咲「つ、疲れてたのかなぁ?」
大和田「疲れたじゃ済まされねぇだろ」
仁「Zzz……」
山田「これ、明日大丈夫ですかねぇ?」
桑田「大丈夫じゃねーとピンチだ……」
十神「いざとなったら、俺が何とかしよう。この十神財閥のt」
苗木「葉隠クン、水を持ってきてくれない?」
葉隠「お、任せとけ」
苗木「ありがとう……あ、ごめん十神クン。何か言いかけてた?」
十神「……いや……何でもない……」
苗木「?」
バーンッ
「苗木君!!」
「白夜様!!」
野郎共「「「「「!?」」」」」
霧切「ごめんなさい遅くなってしまって!待たせたわ!!」ばーん
苗木「え、あ……はい」
腐川「心配かけました!あたしは無事です白夜様!」どーん
十神「いや……は?」
葉隠「ほい、持ってきたべ……って何固まってんの」
苗木「え?あ、うん何でもない。何も見てない」
葉隠「は?」
苗木「それ、石丸クンに飲ませてあげて」
葉隠「お、おう」
<白夜様ぁ♥
<は、離せ!やめ…あぁぁぁあああああああああ
山田「相変わらずモテてますな」
桑田「あぁ、でも何でだろうな。全然羨ましくねーわ」
山田「それはですな、あの獲物を狙う肉食獣の様目が…」
桑田「それ、それだわ」
葉隠「ほれ、これ飲むと良いべ石丸っち」
石丸「う、うぅん……」
大和田「?おい葉隠。オメェ何してんだ」
葉隠「苗木っちに言われてな、こうやって水持ってきたんだべ。石丸っちに飲ませてやろうと思って」
大和田「そうか」
不二咲「え……は、葉隠くん。これ飲ませたの?」
葉隠「おうよ!」
大和田「どうした、顔が青いぞ不二咲」
不二咲「だ、だってこれ……お酒だと思う…」
大和田・葉隠「「なに!?」」
大和田「ちょっと貸せ!」バッ
あるこーる臭
大和田「これ思いっきり焼酎じゃねぇか!!おい葉隠ェ!!」
葉隠「わり、間違えちった☆」てへぺろ
大和田「間違えちった☆じゃねぇ!!兄弟が完璧に伸びちまっただろが!!」
不二咲「い、石丸くーん!しっかりしてぇ!」
石「」ちーん
葉隠「だから悪かったって。色透明だから気付かなかったんだべ」
大和田「匂いで分かるだろ!!」
朝日奈「あれ、そう言えば石丸は?」
大神「うむ、先程から姿を見ていないな」
苗木「あぁ、それならさっき水を―」
不二咲「うわーん!死んじゃやだよう!」
苗朝大「「「!?」」」
舞園「食堂、で良いんですよね?」
戦刃「うん。そう言ってた」
セレス「えぇ、ですからここで……って何か騒がしいですわね」
戦刃「なんだろ……お酒?のにおいもする」
舞園「す、すごい嗅覚ですね」
江ノ島「これは面白い事が起きてそうな予感!!江ノ島盾子突撃ーー☆!」だだだだっ
セレス「ちょっと江ノ島さん!」
江ノ島「お、いるいる」
江ノ島「おーい、アンタらなにやってんn」ばーん
大和田「おい、しっかりしろ兄弟!おい!」ゆさゆさ
不二咲「うわぁーん!」
石丸「」ちーん
山田「はぁ、はぁ…み、水持ってきましたぞ!」
葉隠「サンキュー山田っち……まさか、これ酒と間違えたりしてねぇよな?」
桑田「オメーが言うな!!?」
朝日奈「わ、わ、どうしよ……あ、そうだ!このドーナツを食べさせれば起きるかも?!」
大神「落ち着くのだ朝日奈よ、石丸が窒息する」
霧切「ねぇ苗木君、私達も飲みましょうか」
苗木「この状況で『うん』って言うわけ無いでしょ!?ってか未成年だよ!!」
腐川「ふふふふ……白夜様ぁ……」
十神「」ちーん
仁「Zzzz……」
江ノ島「…………」
江ノ島(よくわかんないけどカオス!!うぷぷぷぷぷ)きらきらきらきら
戦刃「盾子ちゃん、廊下走っちゃダメだよ」
舞園「急にどうしたんですかもう……」
セレス「まったく、さっきから一体なんなんで……」
山田「これはもう、葉隠康比呂殿が人工呼吸をするしか…」
葉隠「なんで俺ばっかそういう役回りなんだべ!?おかしいだろ!!」
大和田「そら、オメェが原因だからだろ。バカ」
桑田「水と酒の間違えるとか、小学生でもしねーわ。アホ」
苗木「頼んだボクがバカだったよ。キミには負けるけど」
葉隠「もうやめて!」
大神「石丸の呼吸は安定しているぞ。ただ気を失っているだけだ、心配することは無い」
不二咲「うぅぅ、良かったぁ……」
朝日奈「ほら、もう泣かないで!さくらちゃんが大丈夫って言ってるんだもん、ね?」
不二咲「う、うん」
大神「……ふっ」
わいわいがやがや
セレス「……何があったんですの」
@不二咲千尋
不二咲「ふぅ、疲れたぁ!」ばふっ
不二咲「それにしても、石丸くん……」
―――――――――
苗木「こんな時間に本当ごめんなさい…」
罪木「い、いえそんな……私は大丈夫ですから……」
石丸「」ちーん
大和田「よろしく頼むぜ」ぬっ
罪木「は、はいぃ!」びくっ
―――――――――
不二咲「明日の試合までに元気になると良いけど…」
不二咲「でも、罪木先輩が見てくれるんだから大丈夫だよね!うん」
不二咲「僕も、早く寝なくちゃ」いそいそ
ぱふん
不二咲「…………」
チクタク
不二咲「…………」
チクタクチクタク
不二咲「…………」
チクタクチクタクチクt
不二咲「……な、なんか目が冴えちゃって全然眠れないよー!!」どーん
不二咲「ど、どうしよう。今更になって緊張してきちゃった」
不二咲「うぅぅ…」
不二咲「………」
めるめるめるめる
ばたんっ
大和田「今日も無駄に疲れたぜ、ったく」
大和田「にしても兄弟……」
―――――――――
不二咲「石丸くん……」
石丸「」ちーん
葉隠「まぁ、石丸っち頑丈だから大丈夫だべ。多分」
桑田「オメーは本当に反省しねーな!アホ!」
山田「さすが超高校級のクズですな」
苗木「あ、くz…葉隠クン。石丸クン運ぶからどいて」
葉隠「ホントすいませんでした……」
―――――――――
大和田「…………」
大和田「取り敢えず、アイツは明日しばく」
大和田「まぁ、今日位はさっさと寝るか…」
大和田(桑田のヤツがいるから、楽な試合になりそうだけどな)
大和田「待てよ、その前にもう一風呂浴びて――」
ででーでーでー
大和田「ぅお!?」
大和田「なんだメールかよ、めんどくせぇな」ぱかっ
『From:不二咲千尋』
大和田「…………」
大和田「……やっぱりな」
ぽちっ
『電話しても良いですか?ちょっとお話したいです』
大和田「…………」
ぽちっ、ぴっぴっぴ
不二咲「………」そわそわそわそわ
不二咲「やっぱり、もう寝ちゃったかな……」しゅん…
不二咲(僕ももう寝ようk…)
プルルルルル
不二咲「!!」
不二咲「わ、わわ!」わちゃわちゃ
プルルルルル
不二咲「は、はいはいはい!」
ピッ
不二咲「も、もしもし……?」
大和田『おう、オレだ』
不二咲「大和田くん?」
大和田『おう』
不二咲「ほ、本当に?」
大和田『……当たり前だろ』
不二咲「そ、そうだよね、えへへ……」
不二咲(やったぁ///)てれてれ
大和田「で、何だ」
不二咲『ふぇ?』
大和田「話したいことがあるんだろ?」
不二咲『あ……そ、そうでした//』
大和田「…………」
不二咲『大和田くん?聞こえてる?』
大和田「聞こえてるぞ」
不二咲『え、えっと……明日は試合ですね』
大和田「……そうだな」
大和田(何回同じこと言うんだ)
不二咲『そ、それで、あの』
大和田「おう」
不二咲『…………』
大和田「…………」
不二咲『……僕ね、大和田くんにつ、伝えたいことがあって』
大和田「なっ……そ、そうか」
大和田(落ち着けオレ、不二咲は男不二咲は男不二咲はおt)
不二咲(どきどきしてきた……///)
大和田『……ふぅ。大丈夫、オレは冷静だ』
不二咲「え?」
大和田『!いや、何でもねぇ』
不二咲「そう?」
大和田『言いたい事があんだろ、早く話しちまえ』
不二咲「う、うん」
不二咲(う、上手く言えるかなぁ……ちょ、ちょっとお腹痛くなってきた)
大和田『どうした、何かあったか』
不二咲「あう、ち、違くて……ご、ごめんね!僕から電話したいって言ったのに」
大和田『………』
不二咲(何やってるんだろ僕……これじゃ大和田くんに怒られちゃう)
大和田『不二咲』
不二咲「うぅ、な、なに?」
大和田『ちゃんと全部聞いてやるから』
不二咲「大和田、くん……」
大和田『だからゆっくりでいい。ちゃんと話せ。な?』
不二咲「……うん!」
不二咲「ふぅ……」どきどき
不二咲(大丈夫、大和田くんは聞いててくれるし)
“大和田『ま、頑張ろうぜ』にかっ”
不二咲(…ちゃんと話すって決めたんだから!)
不二咲「あのね―――」
@学園長室
仁「…………」ずーん
霧切「…………」ごごごごごごごご
桑田「……なぁ、苗木」
苗木「なに?」こぽこぽ
桑田「オレ、ここにいて良いのか?死ぬほど気不味い……」
苗木「そうかな」かちゃかちゃ
桑田「さっきから何やってんだ?」
苗木「紅茶いれてるんだよ」
桑田「……オメー心臓つえーな」
苗木「慣れだよ、慣れ」
仁「……あー、響子。そn」
霧切「『響子』?」
仁「すいませんでした!霧切さん!」
霧切「一体何回、私の名前を間違えれば気が済むのかしら。いい加減、本気で怒るわよ」
仁「ま、間違えっt」
霧切「あぁ?」どぅーん
仁「何でもないです……」しくしく
桑田「初めて見たがすげーな」
苗木「うん。いつも通りだね」
桑田「いつもこうなのかよ……」
霧切「大体、生徒の前で泥酔して痴態を晒すなんて……バカなの?死ぬの?」
仁「だから悪かったって、こうして謝ってるんじゃないか」
霧切「私一人に謝ったってしょうがないじゃない。あなたはいつもs」
苗木「はい、そこまで。紅茶入ったよ霧切さん」
霧切「ありがとう苗木君。とってもいい香りね」
苗木「気に入ってもらえて良かった」にっこり
霧切「な、苗木きゅん…////」じゅんっ
桑田「おーい苗木、オレもこれ飲んでいいか?」
苗木「うん。勿論いいy」
霧切「……何であなたがここにいるの」
桑田「あぽ?」
霧切「私と苗木君の邪魔したら許さないわよ」
桑田「いや、ちょ」
霧切「 許 さ な い わ よ 」
桑田「はい、すいませんでした」
桑田「なんだアレ……マジでおっかねぇよ」
仁「やあ」
桑田「っ!?」
仁「君は、桑田君だね」
桑田「は、はぁ……」
仁「辛いね、お互い」
桑田「…………」
仁「どうだい?調子は……って言っても、もう十数時間後には出発だけど」
桑田「まぁ、ぼちぼちっす」
仁「そうか、楽しみだなぁ」
桑田「……すいませんっした。色々と」
仁「気にしないで良いよ。僕は教師だからね」
桑田「はい、ありがとうございます」
桑田(だったら酒はヤバいだろ)
仁「それで、君はどうしてここに?」
桑田「あぁ、明日は世話になるんで挨拶しておこうと思って苗木と」
仁「それじゃあ、響子は?」
桑田「気づいたら苗木にくっついて来てました」
仁「なるほど……」
桑田「そのせいで、挨拶どころじゃなくなってんすけどね」
仁「…………」
桑田「結局オレまで邪魔者扱いとかやってらんねーすわ」
仁「………桑田君。一つ訊いてもいいかね」
桑田「なんすか」
仁「響子と苗木君なんだが、その………二人は付き合ってたり、するのかな?」
桑田「は?そうっすね――」チラッ
霧切「ふふ……苗木君の紅茶美味しい…ふふふ…」だらだら
苗木「あ、あの霧切さん?尋常じゃない量の鼻血が出てるよ……」
霧切「大丈夫、これは鼻血じゃなくてブランデーよ」ばぼーん
苗木「それ微塵も大丈夫じゃないと思うんだけど!?」がーん
桑田「――あー、分かんないっす」
仁「んーそうかぁ……だとしたら…」ぶつぶつぶつぶつ
桑田(早く帰って休みてー……)
試合当日
@食堂
桑田「んんっ」
桑田「えー、そんじゃあこれから試合の会場に向かう訳だけども……」
石丸「うぅ……何故だか分からないが、頭が割れるように痛い……」
苗木「石丸クン大丈夫?薬持ってきてもらおうか?」
葉隠「ほれ、これ持ってると良いべ!運気が良くなる石のついたお守り(1万円)、今回は特別に三割引にしてやんよ」
朝日奈「あんたが悪いのにお金取んの!?」
山田「それに、どう見てもそこら辺に転がっているただの石にしか見えないのですがそれは」
大神「うむ。何の力も感じぬ。ただの石だ」
大和田「…………」ごごごご
不二咲「お、大和田くん?手に持ってるメリケンサック下ろして!」
舞園「あ、あの霧切さん?ちょっとそれは……」
霧切「あら、自分なりにアレンジを加えてみたの、おかしかったかしら」どーん
セレス「アレンジって、その格好で外に出たら捕まりますわ。公然わいせつ罪で」
腐川「そ、そうよ。そんなはしたない格好……ね、白夜様」
十神「」ちーん
江ノ島「うわぁ、白目むいてる……絶望的すぎぃ」
桑田「聞いちゃいねーな」
戦刃「聞いてるよ?」
桑田「うわっと!?」
戦刃「♪」
@校門前
仁「ふぅ、これで荷物は全部積んだよな。うん」
仁「多めに用意したから、足りなくなると言うことは無いだろうし」
バタンッ
仁「彼らは、準備できたかな?ユニフォームに着替えてから出発するって言ってt―――はっ!」
仁(ユニフォームに着替えてから出発という事は、もちろん響子達も……)
仁「…………」
もわんもわんもわん
――幼き日の響子――
響子『パパ!みてみて!』きらきらきらきら
響子『パパのために来たんだよ?ね、似合う?』きらきらきらきら
仁『あぁ、とっても良く似合っているよ』キリッ
響子『ホント!?嬉しい!』だきっ
仁『こらこら……響子は甘えん坊だなぁ』
響子『えへへへ、うん!』
―――――――――
仁「…………」
仁「………ふふ」
仁「………ふふふ、はは」
仁「ふははははははははははははははははは」ニヤニヤニヤニヤ
仁「み な ぎ っ て き た !」ばーん
子供「ねー、おかーさん。あの人どうしたの?」
母親「見ちゃダメ」
@食堂前
仁「いけないいけない。思わず気が昂ぶってしまった」
仁(今日は、彼らを引率する者としてビシッとした姿を見せねば!)ばーん!
仁「君達!おはよう!そろそろ出発したいんだg」ビュッ
ガシャーン!!
仁「………へ?」
大和田「よく避けたな、褒めてやるよ……」
葉隠「いや別に避けてねーべ!?オメーのノーコンが起こしたミラクルだから!!」
石丸「き、兄弟はどうして暴れてるんだ……?」
山田「世の中には知らない方が幸せな事がいっぱいあるのですぞ、石丸清多夏殿」
苗木「そういう事。はい、これ薬」
不二咲「わわ、どうしよう…止めなきゃ…」
朝日奈「あの二人だから大丈夫でしょ!」
大神「案ずる事はない、いざとなったら我が止める」
舞園「二人とも頑張ってくださーい!」
セレス「大和田君、あなたが勝つ方に賭けたんですから。死んでも勝て」
腐川「あんたたち、あ、煽ってどうすんのよ……ね、白夜様」
十神「」ちーん
江ノ島「桑田ぁ、どうすんのコレ。そろそろ時間でしょ?」
桑田「もうどーでもいいわ。好きなだけやらせとけよ」
戦刃「二人とも、動きに無駄が多すぎる」きりっ
江ノ島・桑田「「……そうかい」」
仁「ちょ、ちょっと……?」
霧切「心配いらないわ。いつもの事よ」
仁「あ、あぁ響k………ってえぇぇぇぇぇぇぇぇ!?どうしたんだいその格好は!?」
霧切「斬新でしょ?」ふふん
仁「いやいやいやいやいやいや!!殆ど下着姿じゃないか!!」
霧切「ちょっと、何考えてるのよ変態」
仁「パニックで何も考えられん!!」
――数分後
@バス内
わいわいがやがや
桑田「はいはい、オメーら早く座れよ!遠足じゃねーんだから」
全員「「「「「「「えっ?」」」」」」」きょとん
桑田「なんだよその反応は!?」ぎゃーん
仁「おーい、桑田君。皆乗ったかな?」
桑田「あ、すんません。すぐに確認しますんで……おい、ナイン全員いるよな?」
苗木「いると思うよ。桑田クン、山田クン、不二咲クン……うん、全員いる」
桑田「よし。じゃあ、舞園ちゃーん♥女子は全員いr」
舞園「戦刃さん。お願いします」
戦刃「ていっ」しゅっ
桑田「あぽっ!?」
舞園「腐川さーん。十神君ちゃんと持ってますか?」
腐川「も、持ってるわ」
十神「」ちーん
舞園「先生、全員いまーす」
仁「よし。じゃあ、行くよ」
霧切「事故なんて起こすんじゃないわよ」ずいっ
仁「分かった。分かったから、響子も早く着替えてくれ」
桑田「あ、あぽ…あぽ……」
山田「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
不二咲「まだ死んでないよ!?」
@試合場
仁「思ったより早く着いたよ。道が空いていて助かったね」
桑田「何でだ?ここに着くまでの記憶がねーんだけど……」
苗木「く、桑田クン、出発と同時に寝てたよ。疲れてたんじゃないかな」
桑田「そ、そうか……」
戦刃「ぶい」(*^^)v
大和田「さぁ、とっとと決着付けようぜ」
葉隠「待てって!もう試合だべ!?」
不二咲「そ、そうだよ大和田くん!ダメだってばぁ!」
山田「必死になって二人を止める千尋たん……(*´Д`)ハァハァ」
朝日奈「ちょ、山田は自重しろーー!!///」
わいわいがやがや
桑田「おいおい、オメーらちゃんと全員来てる?」
苗木「大丈夫だと思うよ。全員バスで来たわけだし、乗る時に点呼取ったから」
桑田「……本当に大丈夫か?」
苗木「ごめん。保証はしない」
桑田「っつー事で、一応確認すっぞ。1番……はオレか、2ばーん」
山田「はい、ここに!!」
桑田「よし、取り敢えず巨人の星置いてこい。3ばーん」
不二咲「は、はいぃ!」
桑田「?どこにいr……あぁ、大和田の後ろな。4ばーん」
大和田「なんだよ」
桑田「なんだよ、じゃねえーよ。その手の物騒なもん外せ、5ばーん」
大神「うむ」
桑田「あ、はい。大丈夫っすね……6ばーん」
朝日奈「はいはーい!!」
桑田「今日はホントに頼むわ。7ばーん」
石丸「はい!」
桑田「お、二日酔い治ったみたいだな。安心安心……変態ドレッドー」
葉隠「なんで俺だけそんな呼び方!?」
桑田「やめろっつてんのに占い屋やる気満々だからじゃアホ。9ばーん」
苗木「はい」
桑田「苗木も、色々と宜しくな。ナイン問題なーし」
腐川「ふふふふふ……」
十神「」ちーん
舞園「皆さーん。ポンポン配るので集まって下さーい!」
戦刃「ぽんぽこ?」
舞園「ポンポンです。これですよ」ふぁさっ
戦刃「おぉ……」きらきらきらきら
セレス「コレを振って応援するという事ですの?」
舞園「はい!可愛いでしょう?」
霧切「この、毛?みたいな物が邪魔だわ。毟ってもいいかしら」
江ノ島「いや、その毛が本体だから」
霧切「そう、意味が分からないわね」
腐川「あ、あたしはいらない……白夜様があるから……」
江ノ島「それ振るんか」
セレス「だったら、十神君に飾り付けてみたらどうです?」
腐川「え、そんな……!」
舞園「そうですよ。それじゃあポンポンの意味がn」
腐川「盲点だったわ…」ぼーん
舞園「あ、採用するんですか!?」
セレス「ほら、こんな感じで……」
霧切「それよりも、こっちをこうした方が……」
舞園「……どうしましょう、江ノ島さん」
江ノ島「どうしましょう、って?」
舞園「私、ものすごく不安になってきました…今日の応援……」
江ノ島「ま、どうにかなるっしょ。絶対にやらなきゃいけないって訳じゃないんだs」
戦刃「はい、盾子ちゃん!ぽんぽこ!」きらきら
江ノ島「……残姉ェ……」ずーん
舞園「はは……」ずーん
仁「桑田君、そろそろ相手方に挨拶に行こうかと思うんだけど」
桑田「あ、はい。全員連れてった方が良いっすかね?」
仁「そうだね……」ちらっ
朝日奈「ちゃんと準備運動しなくちゃね!」ぼいーん
不二咲「あ、そっか。僕もやらなきゃ…」きゃるーん
大神「だが朝日奈、不二咲よ、試合まではまだ時間が有るぞ」どーん
仁「連れて行った方がいいね!相手方のためにも」
桑田「そうっすね」
桑田「おい、対戦相手に挨拶しに行くぞー」
苗木「あ、もう来てるんだ」
桑田「そ、んでうちのメンバーも顔見せといたほうが良いってよ」
石丸「あぁ…確かに。正規の野球部員が一人しかいない状態だ」
朝日奈「え、私達も行くの?」
大和田「むしろ、オメェらを連れて行きたいんだろ。相手に女がいるなんて考えてもいねぇだろうからな」
不二咲「あ、そっかぁ。びっくりしちゃうよね」
山田「と言うより、今までメンバーの事を連絡してなかったのかと」
大神「仕方ない。我らに教える事で手一杯だったのだろう」
葉隠「しっしっし…挨拶がてらに小遣い稼ぎだべ」
桑田「……気が重いぜ」
このSSまとめへのコメント
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続ききになるーーーーーーー!!!
続けてくれぇぇぇ