武内P「桃太郎」 (35)
注意事項
・武内Pもの
・桃太郎形式なので、アイドルの呼び名が「犬」「猿」「雉」など読む人によっては不愉快な場合があります
・菜々さん世代未満は置いてけぼり
昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へしばきに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
花京院「やはりエジプト山か……いつ出発する? わたしも同行する」
今西部長「花京院……!」
「「行くぞ!」」
菜々「は~い。行ってらっしゃーい」
菜々「さて。おじいさんがいない間、菜々がしっかり家を守らなきゃ」
菜々「まずは洗濯洗濯」
菜々「むむーっ。この汚れなかなか落ちませ――――ア!」
おばあさんが川で洗濯をしていると、どんぶらこと大きな桃が流れてきました。
菜々「アイタタタタタタッ」
しかしおばあさんは洗濯に力を入れすぎて四十肩を再発し、それどころではありません。
あまりの痛みに肩をおさえてうずくまる前を、大きな桃はどんぶらこ、どんぶらこと流れます。
やがて桃は川岸に流れ着きました。
美味しそうな匂いをかぎつけたのか、一匹の犬が姿を見せます。
凛「ふーん。この中に姿はまだ赤ん坊とはいえ、全裸のプロデューサーがいるんだね。……まあ、最高かな」
渋谷凛
http://i.imgur.com/8Ervydw.jpg
今西部長
http://i.imgur.com/S6xTxQ1.gif
安部菜々
http://i.imgur.com/QdRDSBl.jpg
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1569111780
犬は家に桃を持ち帰ると、どうすれば理想的な出会いを演出できるのかについて考え始めました。
凛「母親として育てるとプロデューサーが私を恋愛対象として見てくれない……だとすると近所のお姉さんかな。でもプロデューサーが姉よりも妹の方が好きだったら――」
桃<ピシッ、ピシッ
犬が理想のシチュエーションを考えているうちに桃太郎は桃を内側から破壊しました。力持ちですね。
きっと将来は身長190ほどの大男になることでしょう。
凛「しまっ…………ゴホン。初めまして、貴方の名前は桃太郎(プロデューサー)。私が貴方をしっかり育てるからよろしくね」
武内P「おぎゃあ」
凛(鼻血でそう)タラー
こうして桃太郎は犬に育てられることとなりました。
桃太郎の成長は人よりも早く、日に日に大きくなっていきます。
一方の犬はサービス開始から何年経っても15歳のままですが、昔なら結婚できる年齢なので問題ありません。
凛「プロデューサー。今日の夕飯は好物のハンバーグをつくるから早く帰ってきてね」
凛「プロデューサー。私たちは血がつながっていないけど、本当の家族だからね」
凛「プロデューサー。知らない女に声をかけられてもついて行ったらダメだよ」
凛「プロデューサー。黒髪のロングって素敵だと思うよね」
凛「プロデューサー。血がつながっていない者同士が結婚して夫婦になるんだよ」
凛「プロデューサー。今日は寒いから一緒に寝ようか」
犬は教育という名目で少しずつ桃太郎の好みを誘導していきます。
桃太郎が肉体年齢13歳ごろになって夢精と精通が同時に起きた時は危うく襲いそうになりましたが、かろうじて理性がこれを抑え、持て余したエネルギーをダンスで昇華させました。
武内P(渋谷さん……キレイだ)
犬が踊る姿を見た桃太郎は心奪われました。結果オーライです。
もし仮に犬が我慢できずに桃太郎に襲っていた場合は、桃太郎は女性不審から男に目覚めるホモ太郎ルートに突入していました。
でも大丈夫。
ホモ太郎ルートへの入り口はまだ残されているのですから……
月日は経ち、桃太郎の見た目は二十代後半の大男になりました。
犬にとって食べごろです。
凛「焦るな……焦るんじゃない私。初めて結ばれるのはロマンチックなところ……情熱的な気持ちになれるところ……あれ?」
婚前旅行をしようとチラシを読んでいた犬ですが、お目当ての観光地へのツアーが中止されています。
チラシにはこう書かれていました。
『ジョースター・エジプト・ツアー御一行様』全滅
どうやらエジプト山には鬼がいて治安が悪く、観光客が凄腕のギャンブラーに勝負を仕掛けられたり、氷を操る鳥に襲われたり、さらにはホルホースに鼻の穴へ指を突っ込まれるという被害まで出ているそうです。
武内P「渋谷さん……」
凛「どうしたのプロデューサー?」
武内P「これまで育てていただきありがとうございました。私はエジプト山へ鬼退治に行きます」
犬の教育のおかげで桃太郎は真っ直ぐに育ちましたが、これは犬の予想外です。
犬は驚いて桃太郎を止めようとしましたが……
凛(鬼を倒す旅に出る男女……次々と現れる困難に、力を合わせて乗り越えるたびに強まる絆と愛――まあ、悪くないかな)
犬は桃太郎の頑固さに折れ、一緒に旅立つことにしました。
こうなると次の問題は猿と雉の役を誰がするかです。
仲間を募ったところ、たくさんのアイドルが集まりました。
しかし雉役をやりたいアイドルばかりで、猿役は誰も希望しません。
年頃の娘さんには抵抗のある役だから仕方ありませんが、このままでは桃太郎のお供は犬と雉だけという舐めプになります。
???「お猿さんの気持ちになるですよ!」
仁奈ちゃん。君を武内P正妻戦争という地獄に引き込む気はない。
凛「へえ……ゴリラが歳をとると背中の毛が白銀色になって、シルバーバックと呼ばれるようになるんだ」
蘭子「!!?」
犬が蒼知識を何気なさそうに呟くと、反応するアイドルが一人いました。
蘭子「アーハッハッハッハッハッハッ! 我が白銀の力にひれ伏すがいい!(私がお猿さん役をやります!)」
こうして猿役が決まりました。残りは雉です。
雉を希望する者同士は話し合いました。
そもそも雉の特徴は何か。
翼を広げると大きく、派手できらきらしている。
自然と視線が一人のアイドルに集まります。
きらり「おっすおっすばっちし! おにゃーしゃー!」
武内P「お二人とも……力を貸していただきありがとうございます」
蘭子「我が友の願いとあらば悪鬼ごとき何を恐れようか(プロデューサーのためなら鬼ぐらいへっちゃらです)」
きらり「もおPちゃんてば、固いこと言わないのーっ☆」
凛「……」
犬は人選を誤ったかと考えましたが、戦力であることには変わりありません。
しぶしぶこの四人で行くことにしました。しぶりんなだけに。フフッ。
しかしエジプト山への道のりは簡単なものではありません。
自分を退治しに来る者たちがいると察した鬼は、恐ろしい刺客を次々に放ちました。
神崎蘭子
http://i.imgur.com/ql36Qg2.jpg
諸星きらり
http://i.imgur.com/Fkj27Yt.jpg
桃太郎一行
http://i.imgur.com/yrGhESH.png
刺客~幽遊白書編~
垂金権造「ふはははははっ! 貴様らがDIO様に立てつく愚か者どもか。じわじわとなぶり殺してくれる!」
武内P(なんという顔……っ!? 肉の芽の影響がここまで……)
凛「プロデューサー。あれは元からああいう顔だから」
垂金「貴様らの相手を紹介しよう。最近中東から入手したヘレンちゃんという、生きた虎やライオンがエサの異常遺伝子操作が生んだ芸術品――」
ヘレン「ヘーイ」
垂金「――を一撃で倒した真・ヘレンさんだ!」
垂金権造(幽遊白書6巻で雪菜を監禁していた男)
http://i.imgur.com/3auJNcA.png
ヘレン
http://i.imgur.com/K3slJ5D.jpg
ヘレン「構えなさい。共に躍動を刻みましょう」
凛「どうやら初戦からかなりの強敵みたいね」
蘭子「かくなるうえは我が秘術をもって歓迎せん(私が全力で迎え撃ちましょうか?)」
武内P「いえ、ここは……諸星さん?」
きらり「……」スタスタ
ヘレン「……ッ!」
きらり「100%……!!」ズズ…ズ
「「!!?」」
きらり「初めて“敵”に会えたにぃ……」
きらり「いい試合をしよう……」ピシッ
きらり「にょわあああああああああああああああああああああ☆」
ゴゴ、ゴゴゴゴゴゴゴ
垂金「ヒ、ヒイイイイッ!! ヘレンさん、今のうちにやってください!」
ヘレン(体が動かない……?)
ヘレン(怖さじゃないわ。見てみたい。私自身が、彼女の世界レベルを)
「「……」」
武内P「あれが100%……!」
凛「真の姿になっただけで建物が壊れ……あ」
蘭子「プリンセスブルーよ、何事か?」
凛「……みんな、あそこ見て」
武内P「あ」
蘭子「なんと」
きらり「にょわ? ……にょわあああああ!?」
ヘレン「……醜い自分の欲望を全て受け入れていた貴方のこと、嫌いじゃなかったわ」
垂金「」チーン
垂金権造、再起不能(世界レベルの妖気に耐え切れなかった)
刺客~バスタード編~
ダイ・アモン「はーははははあぁ!! 光れ稲妻、轟け雷鳴、吹けよ嵐! 呼べよ嵐!!」
ダイ・アモン「今、私は確実に美しいぃぃぃ!!」
「「……なんぞこれぇ」」
ダイ・アモン(バスタード3・9・10巻に登場した邪悪でタフで高慢で残忍で笑える吸血鬼。後に大亜門に改名して漫画家になる)
http://i.imgur.com/PGzl4vh.jpg
ダイ・アモン「おやおやおや~? 高貴なるDIO様に挑む馬鹿タレ共と聞いていたので、どれほど愚かで醜い連中かと思いきや! 美しい生娘ばかりでは――」
きらり(80%)「にょわあああああっ☆」ドゴオォッ
ダイ・アモン「へぶしゃっ」
きらり「そーいうことを口にしたらメッ☆ でしょ! 頭がカーッてしちゃって、うきゃーってなっちゃうから!」
ダイ・アモン「な、なかなか愉快なお嬢さんですね。しかああああし!!」シュウウウウウ
武内P「あ、あれは!」
凛「傷口が駆け抜ける蒼い風のようにふさがってゆく!」
ダイ・アモン「わははははは! 無知とは罪! ヴァンパイアの肉体が限りなく不死に近いことを知らないのですかあ――!?」
ダイ・アモン「そして! 通常の攻撃は一切受け付けません! 貴女がどれほどの力を込めようが無意味! だから止めなさい! 効かないから、本当に効かないから!」
きらり「100%……!!」ズズ…ズ
ダイ・アモン「だぁーーから止めてって言ってるだろうぅがあああ!」
きらり「初めて“敵”に……にょわ?」
蘭子「鋼鉄の乙女よ。ここは我に任せてもらおう」
蘭子「我が漆黒の闇が彼奴の罪を裁く!」
ダイ・アモン「ほほぅ? 可愛らしいお顔でずいぶんと大きな口を叩くのですね、お嬢さん」
ダイ・アモン「その魔翌力……多少は魔法の心得があるようですが、ヴァンパイアが魔法への強い耐性を持つことをご存じでは――はん?」
――ブー・レイ・ブー・レイ・ン・デー・ド
――地の盟約に従いアバドンの地より来たれ
――ゲヘナの火よ爆炎となり 全てを焼き付くせ
ダイ・アモン「ちょ、ちょっと待てえええええええ! それはずるいぞおおおおおおおおおぉ!!」
蘭子「炎魔焦熱地獄(エグ・ゾーダス)!!!!!!」ドォン
ダイ・アモン「グァッデーーーム!!! ファーーーーーック!!! サァーーーーーック!!! ビーーーーーッチ!!! コーーーーーック!!!」
エグ・ゾーダス
http://i.imgur.com/kDHQ3Qm.jpg
ブシャアアアアアアアアアア
きらり「にょわあああぁ!? コウモリちゃんが、うきゃーってコウモリちゃんが☆」
武内P「彼の体が、無数のコウモリに……!」
凛「見て! 魔翌力を失って体が縮んだみたい」
輝子「くっ……よくも……私のみじめなぼっち姿を……さらけ出してくれたな」
「「……!!?☆」」
星輝子
https://i.imgur.com/T3vxDy9.jpg
輝子「う、うう……ごめんねDIO様。親友の頼みだったのに……力になれなくて」
武内P「あの……なぜ貴女のような少女が、DIOのような悪党に加担しているのですか?」
輝子「だ、だってDIO様は……ぼっちだった私に、とても優しくしてくれたんだ」
――DIO様は暗くてじめじめした所に隠れる私を見ながらこう言った
――しかも、子どもに優しく言い聞かせるように
――まあ、私子どもなんだどけどな。……フヒ
『輝子ちゃん。恐れることはないんだよ。親友になろう』
輝子「そ、そんな親友をいじめようとするんだ……わ、私はおまえたちを」
蘭子「否! 断じて否!」
輝子「ふぇ?」
蘭子「汝は我と同じ暗黒! されど彼の悪鬼の如き腐臭でよどんだ黒とは雲泥の差!(輝子ちゃんは私とおんなじでちょっと変わってるところがあるけど、あんなゲロ以下の匂いがぷんぷんする人とはまったく違います!)」
蘭子「汝と彼奴の魂は共鳴せず! 偽りの悲劇!(輝子ちゃんはDIOなんかと仲良くできてません! あの男の嘘です!)」
輝子「しょ、しょんな……わ、私は今も……ぼっちのままだったのか」
蘭子「案ずることはない。汝の魂と共鳴する者に、我は心当たりがある」指パッチーン
輝子「え……ハッ!?」
小梅「……」
輝子「……」
白坂小梅
http://i.imgur.com/o9Om2bN.jpg
――まだ中学生の身でありながら、共に過剰な属性を与えられた者同士の共有間(シンパシー)
――二人は無言のまま近づくと、ゆっくりと互いの手を握う
輝子「ふ……フヒ」
小梅「蘭子ちゃん……お友達を紹介してくれてありがとう」
蘭子「造作もない! 我も旅を終えたら輪に加わろう(お礼なんていいよ。用事がすんだら私も混ぜてね)」
小梅「うん、蘭子ちゃん気をつけてね。じゃあ行こっか?」
輝子「て、照れるけど、嬉しい。皆……迷惑かけてごめんな」
蘭子「闇に飲まれよ!」
小梅「あ……そうだ。帰る前に……プロデューサーさんに言うことがあったんだ」
武内P「私に……ですか?」
小梅「私は正妻だから……今回の旅は、大目に見てあげるね」
武内P「……え?」
小梅「えへへ、じゃあね」
コ、コウメチャン。ケッコウ大胆ナンダナ
恥ズカシイケド、プロデューサーサンニハコノグライシナイト……ネ?
凛「ふーーーーーん」
蘭子「ほぅ……」
きらり「……きらり、こういうのはダメだと思います」
武内P「」
浮気をしたわけでもなく、そもそも誰と付き合っているわけでもない桃太郎。
彼に非があるとすれば、誰にもきび団子をあげていないことでしょうか。
その後も刺客たちは次々と現れますが、桃太郎たちの敵ではありません。
武内P「せめて名刺だけでも」イヤーッ!
ホル・ホース「グワーッ!」
武内P「せめて名刺だけでも」イヤーッ!
ホル・ホース「グワーッ!」
武内P「せめて名刺だけでも」イヤーッ!
ホル・ホース「グワーッ!」
武内P「せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも。せめて名刺だけでも」イヤーッ!
ホル・ホース「グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ!」
血と空気中の粉塵からスリケン生成!
桃太郎の容赦ないカラテに、辺りはツキジめいた光景となる。インガオホー!
凛「"蒼"の剣を受けよ!アイオライト・ブルーッ!」
ダービー兄弟「アバーッ!」
こうして強敵たちを倒した桃太郎一行は、ついにエジプト山にあるDIOの館の前にたどり着きます。
蘭子「ここが……ギースの館!」
凛「DIOの館だよ、蘭子」
どうやらこのお猿さん、ボンボン餓狼を読んだばかりのようだ。
漫画の趣味が同じ犬もこれには苦笑い。
武内P「あそこに人がいます。館に入る前に話しを聞きましょう」。
車椅子に乗ったおじいさんに話しかけると、彼は悲しそうな目で桃太郎たちを見ます。
今西部長「あの館に入ろうというのかね? 止めなさい。君たちでは……勝てない」
きらり「でも! でもーっ☆ きらりたちはうんーーーっと強いんだよ☆」
今西部長「君は……君たちは負けてもさほど酷い目には合うまい。だが彼は……そこの青年はダメだ」
武内P「私が……?」
今西部長「二度とは引き返せぬ天国に連れていかれる。……ああ、君は似ている。その体格、強面。言葉足らずなところ。承太郎に……承太郎……う、うう」
武内P「お、おじいさん……?」
辛いことを思い出したのでしょう。
これ以上おじいさんから話を聞けそうにありません。
桃太郎たちは薄気味悪さを感じながらも、館に入ることにしました。
門をくぐりドアを開けると、階段の上から演出用のドライアイス(ペットショップ作)の煙と共に、DIOがその姿を現しました。
DIOは身長195㎝の筋骨隆々とした体格ですが、男とは思えない妖しい色香があります。
彼は階段の上から、心が安らぐ危険な甘さをはらむ言葉を紡ぎ始めました。
DIO「君は……可愛いアイドル目当てでアニメを見始めたプロデューサーたちを、ゲイのサディストに目覚めさせる能力があるそうだね?」
DIO「ひとつ……それを私に見せてくれると嬉しいのだが」
武内P「」
Q.海底で百年間、ジョナサンの黄金のボディで一人遊びしかやることが無い状態に置かれたらどうなりますか?
A.キュートPになり、神父とホモ達になる。
DIO
http://i.imgur.com/D1NC1Gp.jpg
なんということでしょう。
このままでは武内Pのヘブンズ・ドアーで、DIOのジョナサンが天国に行ってしまいます!!!
凛「ぷ、プロデューサーは下がってて!」
蘭子「わ、我が友は我が守護る!」
きらり「そーいーうのはメっ☆」
犬・猿・雉が桃太郎をかばって飛び出します。
凛「蒼穹の果て、私はここにいる!」
蘭子「カイザード・アルザード・キ・スク・ハンセ・グロス・シルク!」
きらり「100%……!!」
しかしDIOの余裕は一切崩れません。
DIO「『社会的な価値観』がある。そして『男の価値』がある」
DIO「かつて『男』が『男の価値』に惚れて掘れるのは一般的だったが、現代では必ずしも一致しない」
DIO「だが『天国への道』には『男の価値』が必要だ」
DIO「どんな犠牲を払っても、私はそこへイく」
DIO「THE WORLD(ホモだけの世界だぜ)」
凛「ヴォルト・オブ・ヘヴ――!?」
蘭子「七鍵守護――!?」
きらり「にょわあああ――!?」
DIOを中心に世界が光りに包まれます。
そのあまりの眩しさに目を閉じた桃太郎一行ですが、光がおさまり恐る恐る目を開くと、そこには先ほどまでとは違う光景が広がっていました。
凛「ここは……公園」
蘭子「然り。そのうえ闇に包まれている。面妖な!(そうみたいです。しかもなぜか夜になってます)」
きらり「ん~~~? なんだかみすてりあすな音がするよ☆」
武内P「音? 確かに……」
桃太郎一行は耳を澄ませると、確かに音――奇妙な音楽が聞こえてきます。
――やらないか♪
――やらないか♪
――よかったのか ホイホイついてきて♪
――すごく すごく 大きいです♪
――漢心チャ~ンス♪
――ハート『とか』飛び出そう♪
――お願いダーリン はらはらりん♪
武内P「」
DIO「ようこそ、男の世界へ」
桃太郎が絶句していると、DIOが丸太のように太いジョナサンをへそまで反り返しながら、ジョジョ勃ちで再登場します。
もうやだこのラスボス。
凛「私のプロデューサーに近づく……えっ?」
啖呵を切ろうとした犬ですが、突然膝から崩れ落ちます。
そしてそれは猿と雉の身にも起こります。
蘭子「ひ、光あれ……」
きらり「むきゅう~~」
武内P「渋谷さん!? 神崎さん!? 諸星さんまで!?」
DIO「言っただろう、ホモだけの世界だとな。この世界では女は無力! ノンケの力は半減! そして貴様らの失った力は全てホモに集まる!」
武内P(クッ……確かに体が重い)
DIO「今の貴様ではスリケン生成もできまい。詳しい話はそこの事務所(トイレ)で聞こう」
武内P「や、やめ――」
DIO「アニメ6・7話のときぐらい怯えなくていいじゃないか……安心しろ……安心しろよ武内君。ホモ達になろう」
武内P「ヒィ……ッ」
凛(こ、このままじゃプロデューサーが……)
凛(私がホモじゃなくて、無力になったせいでプロデューサーを守れない……)
凛(私が……)
――ホモにならなければ おまえを守れない
――ホモのままでは おまえを抱きしめられない
DIO「ポエット!?」
平成時代の哲学ウキヨエシ、クボ・タイトめいたハイクにDIOが驚いて振り向くと、そこには驚くべき世界が広がっていました。
薄暗く淫猥なアトモスフィアが支配していた公園は、彼女を中心に鮮烈な蒼い光に塗り替えられつつある。
凛「翼をください」
――私は空を駆けたいのです
凛「翼をください」
――私は風と戯れたいのです
凛「翼をください」
――私は鳥になりたいのです
凛「翼をください」
――私は空も風も鳥も裏切りたいのです
――私の翼は全てを裏切る
――全てを捨て去り、なかったものにしてしまう
――なぜならこれは恋ではないから
――なぜならこれは逆襲なのだから
――空は私を厭い風は私を憎み鳥は私を妬め
――慟哭をかき鳴らしてこの名を唄え
凛「逆襲騎(アベンジ・ザ・ブルー)」
DIO「馬鹿な……このDIOが……このDIOの“世界”が塗り替えられる……だとぉ!!?」
きらり「り、凛ちゃん? なにそれ?」
武内P「……どうやら彼女の持つ蒼穹の魂が、DIOのどす黒い邪悪な世界を塗りつぶしたようです。今は彼女の魂に呼応するものがこの世界の勝者となる」
きらり「P、Pちゃん?」
蘭子「ア―ッハッハッハッハッハッハッハッハッ!」
きらり「蘭子ちゃん!?」
蘭子「それでこそ我が見込んだ蒼の魂よ! 我も光りを内包した闇の輝きを魅せてくれよう!」
きらり「にょ、にょわー……」
DIO「……これは試練だ」
桃太郎と猿があっさりと犬の世界に適応し、雉が置いてけぼりになっているなか、DIOは静かに覚悟を決めます。
DIO「“生きる”とは、欲するものを手に入れること」
DIO「そして欲するモノ(♂)を手に入れるとき必ず戦いが起こる」
DIO「戦いに敗れ、欲するものが手に入らなかった場合……挫折感と敗北感を味わい、傷つき……そして次なる戦いのとき“恐怖”を感じることになる」
DIO「“生きる”ということは、“恐怖”を克服すること!」
――蒼の世界は貴方を認めません。
DIO「なん……だと……?」
――ちょっとセリフが血生臭すぎます。あと6部の頃ぐらいスリムな肉体になってください。もう体つきからして蒼くありません。
DIO「WRYYYYYYYYYYーーーッ」
凛「終わりにしよう。貴方はここで百年の代償を支払い消える。けど私たちはここに、消えない音を刻んでいく」
蘭子「共に奏でよう! 我らが胸の鼓動を!」
武内P(互いが互いの力を引き上げ高め合う。限界を限界でなくしていく。これが《蒼黒の美声楽団》そうこくのフィロムジカ!)
きらり「にょわー……きらり……つけものじゃない」
犬と猿の力が高まっていくのを、桃太郎は穏やかな目で見守ります。
雉は遠い目で見ます。
凛「輝ける菫青よ……我が手に集い浄化の力を成せ! 蒼の剣を受けよ!」
蘭子「汝 黒き魂にて 我を清めたもう おお冥王よ 至高なる者の強き集いのうちに 我は死の凍嵐を身に纏いたり 今新たなる契りによる氷雪の力束ねん!」
DIO「ば、ばかなッ! こ……このDIOが……」
凛「アイオライト・ブルー!!」
蘭子「絶対零凍破(テスタメント)!!」
DIO「このDIOがァァァァァァ~~~ッ」
シンデレラガールの中でも一、二を争う蒼の力たちが互いを高め合った威力はすさまじく、DIOといえどもひとたまりもありません。
凛「貴方の敗因はたった一つ……たった一つのシンプルな答え」
蘭子「汝は逆鱗(さかさうろこ)に触れたのだ!(テメーは私たちを怒らせた!)」
武内P「終わりました……ジャン……ピエール……ポルナレフ」
きらり「……にょわー」
こうしてエジプト山にいる悪い鬼は退治されました。
旅の目的を終えた一行は、家に帰ることにします。
凛「ねえ……なんで二人ともついてくるの」
蘭子「我が覇道は我が友とある。常に傍らにあるものと知れ!(私はプロデューサーの正妻だから、ずっと一緒ですよ)」
凛「なっ……!」
きらり「きらり……今一人になりたくない……一緒にいさせて」
凛「うん、きらりはいいからね。バレンティンの残留が決まるまでいていいからね」
こうして話はうやむやになり、四人は仲良く暮らすことになりました。
だが平穏はそう長く続きはしません。
いつの日か自分が倒すはずだった鬼を横取りされたと、一寸法師(幸子)が言いがかりをつけながら押しかけ女房になったり――
ある日目覚めると枕元に仏の御石の鉢、燕のこやす貝、火ネズミの皮衣、蓬莱の玉の枝、龍の頸の玉が置かれてあり、かぐや姫(二十五歳児)の花婿候補筆頭に祭り上げられるのですが――
その日まで、めでたしめでたし。
~おしまい~
今日はここまで。
今からおまけ(4周年アニバーサリーガチャ奉納SS)を書きます。
早ければ今月中、遅くとも来月上旬までに続きを投稿します。
あ、それと。
前回のSS【武内P「姉を望んだ末路」】で私がガチャで爆死することを祈った人たち。
武内P「姉を望んだ末路」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1563177051/)
ケツを洗って待っていろ。
お・ま・け
~4周年アニバーサリーガチャ奉納SS~
武内P「金の草鞋(わらじ」
茜「プロデューサー! セクハラとパワハラで悩んでいるという話は本当ですか!?」ボンバー!
武内P「……いきなりですね、日野さん」
茜「ハッ!? これはすみません! 心配のあまり駆け付けた勢いのまま口にしてしまいました! 猛省です!」
武内P「いえ、わかっていただけたら結構です。ところで、いったいどのような話を耳にしたのでしょうか? 正直、見当がつかないのですが」
茜「私が聞いた話では、年配の男性の方に結婚はまだか、彼女はいないのか、その歳でそんなんじゃダメじゃないかと言われ、非常に困った様子だったと聞いたんです!」
武内P「ああ、その話でしたか。確かにそういった会話はしましたが――」
茜「や、やっぱりセクハラとパワハラをされたんですね! なんということでしょう! ここは常務に相談――いえ、なぜそんなことをしたのか私が問い詰め――」
武内P「お、落ち着いてください日野さん。確かに困りはしましたが、セクハラやパワハラといった大げさなものではありませんでしたから」
茜「……本当、ですか?」
武内P「はい。心配していただき、ありがとうございました。その年配の男性の方も、私の将来を案じてくれてのことですので」
茜「そうでしたか! 確かに結婚は重要なことだから心配になりますよね! 私も心配です!」
武内P「日野さんが……ですか? 日野さんの年齢で結婚の心配をするのは、正直意外です」
茜「そ、それが……この前聞いたんです。結婚前にウェディングドレスを着ると、婚期が遅れるって。私、プロデューサーが担当してくれていた時に、一回着ちゃってます!!」
武内P「そのことでしたか。確かにそういったジンクスはありますが、日野さんはまだまだお若いのでそこまで心配しなくても大丈夫ですよ」
茜「でも私……子どもは三人欲しいって考えているんです」
武内P「……なるほど。それでしたら遅くとも二十代のうちに……結婚が早いに越したことはありませんね」
茜「あ! 閃きました! ズッキューンッて頭を撃ち抜かれました!」
武内P「何かいい案が思いつきましたか?」
茜「プロデューサー! もういつ結婚するか決めておきましょう!!!」
武内P「決めるといいましても……日野さんはお相手はまだ誰かわからないでしょう」
茜「え?」
武内P「え?」
茜「プロデューサーですよ?」
武内P「え?」
茜「え?」
武内P「あの……どういった意味でしょうか日野さん?」
茜「もうプロデューサーったら。私がウェディングドレスを着た時のことを忘れたんですか?」
武内P「たしか……」
茜『見てくださいプロデューサー! ドレスですよドレス! ドレスってスース―するんですね!』
武内P『よくお似合いですよ日野さん』
茜『本当ですかプロデューサー!』
武内P『はい。見慣れないドレス姿の新鮮さと、ドレスを身にまとっても少しも損なわれない日野さんの活発な魅力。予想していた以上です』
茜『~~~~~っっっ』
武内P『日野さん?』
茜『ぼ、ボンバー!!! な、なんだか一気に体が熱くなりました! これはもう走らないと! プロデューサーも一緒に走りましょう!』
武内P『は、はい』
茜『プロデューサー!! 最後は一緒に教会へゴールインですよっ!』
武内P『わかりました!』
日野茜
http://i.imgur.com/Ba40Fww.jpg
http://i.imgur.com/ouaIpRG.png
茜「あ、あとで知ったんですが! 教会へゴールインは結婚という意味があると!!」
武内P「そ、そういう意味も確かにありますが」
茜「いきなり結婚は無理ですが、私が婚約者になればこれからプロデューサーがセクハラやパワハラを受けることもありませんし、万々歳です!」
武内P「ちょ、ちょっと待ってください! 日野さんはそれでよろしいのですか?」
茜「え?」
武内P「ですから、その……いくら早く結婚したいからといって、他に好きな男性や好みがあるのではないですか?」
茜「え?」
茜「私、プロデューサー以外と結婚する気はありませんよ」
武内P「」
茜「今にして思えば、あれはまだ意識していなかった恋心の為せる技! 頭ではなく心が理解し、プロデューサーに告白していたのですね!」
武内P「」
茜「じゃあプロデューサー、いつぐらいに結婚しましょうか! やっぱり二十歳になってた方がいいでしょうか! それとも高校を卒業してからにしましょうか!」
武内P「あ、あの……日野さん」
???「その簒奪待った!」
茜「サンダツ!? サンダツって何ですか!?」
???「ふぇっ!? え、えっと……ひ、人の物を横取りすることです!」
茜「横取りですか! それはいけませんね! 許せませんね!」
???「し、然り! 故に、汝は疾く去るがいい! 魔人をはべらせるのは太陽で非ず、魔王なり!」
茜「し、叱る!? 確かに横取りは叱りませんと! ところでトーク猿ってなんですか!? ずいぶんと頭がいいお猿さんですね!」
???「ぴぃっ!? あの……そういう意味じゃなくって……プ、プププ」
茜「プロヴァンスの風ですか!?」
蘭子「プロデューサーと結婚するのは私なんです!」
武内P「!!?」
茜「なんですと!?」
蘭子「約束したもん!」
茜「いつですか!?」
蘭子「昨日!」
武内P「昨日!? ……あ」
神崎蘭子
http://i.imgur.com/lljdQFV.png
偉い人『いやー、撮影ご苦労さん。346さんに頼んで正解だったよ』
武内P『こちらこそ声をかけていただき、ありがとうございました』
蘭子『フッ、造作も無き事よ』
武内P『今度とも346プロダクションと、神崎蘭子をよろしくお願いいたします』
偉い人『もちろんだとも! ンンッ、ところでお願いがあるんだが』
武内P『はい、なんでしょうか』
偉い人『ああ、別に仕事の話ではないんだよ。あそこに女の子がいるだろう。実は私の娘で……蘭子ちゃんのファンなんだ』
蘭子『ほほぅ!?』
偉い人『少しでいいんだが、お話してはもらえないだろうか?』
武内P『……神崎さん、お願いできますか?』
蘭子『我が瞳に囚われし者をねぎらうは魔王の務め! 言われるまでもない!(はーい、行ってきま~す♪)』
タタタタタタッ
偉い人『すまないね、妙な頼み事をしてしまって。しかし純粋で可愛らしい子だ。私は彼女が何を言いたいのかよくわからんのだが、不思議と娘は理解できるんだ』
武内P『私も彼女の言いたいことを理解できるようになるのに、ずいぶんと苦労しました。今でもわからないことがしばしばありますが……ところで娘さんは、中学生ぐらいでしょうか?』
偉い人『中学生になるのは来年だね。今は可愛らしくてたまらないが、そろそろ反抗期がくるんじゃないかと心配でたまらないよ』
武内P『……娘ではありませんが、私も親子ほど歳の離れたアイドルに手厳しいことを言われることもあるので、その心配はわかります』
偉い人『年頃の娘に囲まれて仕事をするか……楽しそうではあるが、確かに苦労も多そうだ。ところで君は子どもはいないのかい?』
武内P『はい。結婚もまだでして』
偉い人『まだ女遊びをしたい歳かな? 業界の話に詳しい大企業勤めなら、さぞモテるだろう』
武内P『いえ、そんなことは……』
偉い人『ん、そういう性格じゃなさそうだね。彼女一筋かい?』
武内P『彼女もいないのです……』
偉い人『おっと、これは失礼した。君ならてっきりいるものだと思って』
武内P『そういったことはどうにも苦手でして』
偉い人『いやー、しかし。結婚というのはいいものだよ君』
蘭子『左様。我がグリモワールには……え?』
蘭子(け、“結婚”の話してる……ッ!?)
娘『蘭子ちゃん?』
偉い人『最近の若い者は結婚に否定的な者が増えているし、実際結婚して不幸になる者もいる』
偉い人『しかしだね! 一人で得られる楽しみなど、家庭を持つ安らぎに比べれば些細な事よ。苦労も当然あるが、それを通して人間的に成長することができる』
武内P『は、はい』
偉い人『ん~、君はどうも引っ張ってくれる年上の女性の方が良いようだ。そうだ!』
武内P『あ、あの……』
偉い人『知り合いの事務所の社長さんがね、娘のように可愛がっている事務員の結婚相手を探しているんだ。年齢は二十九で、スタイルよし! 器量よし! 性格……』
偉い人『……よ……し! よし! よし!』
武内P(誰を紹介するつもりなのでしょうか……)ゴクリ
ピヨォ♪
偉い人『とにかく一度会ってみないかい? 実は彼女元アイドルでね! 君ときっと話が合う――』
蘭子『断罪の時よ!!』
偉い人『え!?』
蘭子『我が友の進むべき道は原初よりアカシックレコードに記されている! 全知全能の神の如き存在に歯向かう勇猛さは褒めたたえよう。されど! 神をも呑み込まん魔王に逆らう愚行は看過できぬ!』
偉い人(た、武内君。彼女は何と言っているんだね? 怒らせてしまったのはわかるんだが)
武内P(……これは中難度神崎さん語です。私も完全にはわかりません)
娘『はぁ……パパったら何してるの? 蘭子ちゃんの大事な人困らせて』
偉い人『ええっ!? そんなつもりはなかったんだよ』
娘『まったく。そんなんじゃスレイプニルに蹴られちゃうよ!』
蘭子『然り!』
偉い人『ええっと……ごめんね蘭子ちゃん。彼を困らせる気はなかったんだよ。それと娘と仲良くしてくれてありがとう』
蘭子『わかればよい。そして汝の娘との交わりは我も愉快であった(わかってくれたらいいんですよ。それと娘さんとのお話は私も楽しかったです)』
偉い人『さて。それではそろそろ失礼します』
武内P『はい。今日はお疲れさまでした』
娘『……ねえねえ、魔人さん』
武内P『……私でしょうか』
娘『蘭子ちゃん泣かせたらダメだからね』
蘭子『なっ……!』
武内P『はい、任せてください』
蘭子『……ッ!』トゥンク
娘『じゃ~ね~! 今日はありがとう!』
蘭子『や、闇に飲まれよ!』
蘭子『……わ、我が友よ』
武内P『はい、なんでしょうか?』
蘭子『我が覇道の前には屍山血河が立ちふさがるであろう。いかな我といえども、一人では骨が折れる。汝の力が必要だ』
蘭子『故に……えっと、その』
蘭子『や、病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も――私と一緒にいてくれるって、誓ってくれますか?』
武内P『ええ、もちろんです』
蘭子『……ッ! 我が友!!』
武内P(……まさかアレは、これからもプロデュースして欲しいという神崎さん独自の表現ではなく、そのままの意味だったというのですか!?)
茜「本当ですかプロデューサー!? 結婚前なのにもう不倫ですか!? 別れませんよ私は!!!」
武内P「ち、ちがっ……」
蘭子「我が友の心は我にある! 赤き太陽よ、日が昇る前に交わされた契約を前に退くがいい!(プロデューサーと一番新しく約束したのは私です! 諦めてください!)」
茜「この程度で諦めるものですか! プロデューサー! もう今から結婚しましょう! ドレスなら衣装部屋にすしざんまいです!」
武内P「ま、待って……」
蘭子「なっ……ならば我も時計の針を進めよう! 我が友よ! 魔王降臨の儀を行う!(結婚できる年齢とか関係ありません! プロデューサー、結婚します!)」
茜「なんですとぉ!? 蘭子ちゃん、それは無理です!」
蘭子「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることはできる(なんかこう、無理矢理できる範囲です。きっと!)」
武内P(いったいどうすれば……ハッ!?)
菜々「……」
武内P「あ、安部さん?」
菜々「……駿ちゃん」グス
武内P「安部さん!? いったいどうしましたか!?」
蘭子「永遠の来訪者!? 汝の身に何が!?」
茜「腰痛の再発ですか!? 私が背負いましょうか!?」
菜々「駿ちゃんが……駿ちゃんが……」
武内P「安部さん……?」
菜々「まだ未成年の子……それもクールじゃなくて、キュートとパッションの中でもとびっきり純情な子を……同時に二人もたぶらかして……」
蘭子「え?」
菜々「お姉ちゃん情けなくって……悲しくって……あんなにいい子だったのに……」
茜「ンンン? 菜々ちゃんは私と同い年で、プロデューサーはそろそろ三十近くて……え? え? え!?」
菜々「いえ……きっと菜々が悪いんです。“大きくなったら菜々お姉ちゃんと結婚する”って言ってた駿ちゃんの初恋をキレイに終わらせないまま、菜々が東京に出てしまったせいで……幼い駿ちゃんにトラウマを与えて、歪めてしまい……」
武内P「~~~~~っっっ」
蘭子「な、なななっ……我が友のヴァージンラブは……既に簒奪されていた……だと!?」
茜「菜々さんとも結婚の約束していたんですか!? また不倫ですか!? でも私と子どもを愛してくれるんですよね!?」
武内P「日野さん、その話は後で。お姉ちゃ――じゃなくて安部さん!? 社内では秘密という約束では!?」
菜々「駿ちゃんが……私のせいで歪んだ大人に……ヒック……ッ……グス……かくなる上は」
武・蘭・茜「「かくなる上は!?」」
菜々「菜々が結婚して駿ちゃんを矯正しますっ!!!」
――
――――
――――――――
ゴーン、ゴーン♪
神父「新郎駿ちゃん。あなたはここにいる菜々さんを、病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」
武内P「」
神父「新婦菜々さん。あなたはここにいる駿ちゃんを病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」
菜々「はい、誓います!」
魔王・太陽「」
【朗報】安部菜々さん入籍する
・良かった……菜々さんが結婚できて本当に良かった
・俺泣いてるけどこれは悲しいからじゃない。こうなんか、胸からつかえがとれた安心感があるんだ……
・俺が行き遅れた菜々さんを幸せにするはずだったのによおおおおおおおおおおおおっ!!! 不幸にしたら許るさーん!
・ああああああああああああああああああああああ! 菜々さんが! 菜々さんが! 俺の菜々さんが!
・今からでも遅くない! 結婚できる年齢を18歳以上にしよう!
・それでも菜々さん結婚できる
・↑屋上
・失望しました。安部菜々のファンやめて、武内菜々のファンになります
現役アイドルにして、第七代シンデレラガールの結婚は大きな衝撃を各地にもたらした
しかし何故かファンの多くはこれを好意的に受け止め、さらに三十代女性のファンが増えた結果、ファンの数はそう変わらなかった
その理由は、ウサミン星でしかわからない――
菜々「年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ、ですよね駿ちゃん♪」
武内P「――はい」
~おしまい~
安部菜々
http://i.imgur.com/Ae1EkGm.jpg
http://i.imgur.com/qd74P39.png
http://i.imgur.com/I20Y2x9.png
http://i.imgur.com/421uIvW.png
最後まで読んでいただきありがとうございました
そして私がガチャで爆死することを祈った方々は、こんちくしょうございました
別にご理解するまで回していないのですが、ランランに加えて茜ちゃんまで来た以上書かざるを得ません
あと百連して菜々パイセンをお迎えしようか迷ったけど、前回ご理解してから間もないことと、近いうちに(ハロウィン)小梅ちゃんがクールユニゾンで来そうな予感がしたため断念しました
最近ガチで菜々さんとまゆの担当になりそうだけど、これ以上ご理解上等が増えると財布がちひろさんなので耐えなければ……ッ(現在9人)
実は今回の話は2~3年前にダイ・アモン登場辺りを書いている時に「あれ? これ読者置いてけぼりじゃね?」と我に返り一度は封印しました
しかしプレインズウォーカー並の私の正気もうつろうもので、何故か完成させて投稿してしまいました
これから業務で山場を迎えたり年末、年度末、異動で忙しいのでしばらく書けません
これまでのおきてがみ(黒歴史)デース!
気がつけばもう四年書いてるデース!
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