芽衣子「えす・えす・あーる!」 (25)


ジャーニースター(並木芽衣子・間中美里・伊集院惠)のSSです



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美里「お疲れ様ですぅ」

美里「……誰もいない」

美里「えぇっと、ちひろさんも社外かぁ」

美里「う~ん、まだ時間もあるしぃ……」

美里「そういえば。お土産のプリンが冷蔵庫に」

美里「休憩室で食べよ~っと♪」


美里「ふんふふ~ん♪」

ガチャッ

芽衣子「うーん……ここどうするんだろ」

美里「わ」

芽衣子「おっ、美里ちゃん、お疲れ様ー」

美里「お疲れ様ですぅ」

芽衣子「ちょっとお願いしていい?」

美里「?」

芽衣子「ここ、止めてくれないかな?」


* * * * *


芽衣子「いやぁ、ひとりで着るのって難しいね」

美里「その衣装って……」

芽衣子「新しい衣装! どう? どうかな?」クルクル

美里「……」

芽衣子「美里ちゃん的に、どう?」


美里「……す」

芽衣子「……す?」

美里「すっごぉいかわいい!」

芽衣子「でっしょー!」

美里「やっぱり芽衣子さんって赤が似合うなぁ」

芽衣子「そりゃ勝負かけるときも赤……ってなに言わすんやーい!」

美里「それ初耳なんだけどぉ」


芽衣子「今度のお仕事でこれ着るんだー」

美里「あっ、もしかして和歌山の?」

芽衣子「そーそー。地元凱旋だからって、前々からデザイナーさんと相談してたんだって」

美里「プロデューサーが? へぇ~」

芽衣子「私にナイショでさぁ」

美里「ふふ、芽衣子さん、愛されてるぅ」ニヨニヨ

芽衣子「絶対、美里ちゃんの分もあるよ、あれは」

美里「そうだといいんだけど」

芽衣子「ないと私が怒るから!」


美里「それで」

芽衣子「うん?」

美里「どうして事務所に?」

芽衣子「あー、えっとね、見せたかったの」

美里「誰に?」

芽衣子「美里ちゃんに決まってるじゃん。あと惠ちゃんね」

美里「私と、惠さんに?」


芽衣子「この衣装を見せてもらったときにね、うちの両親と、それから美里ちゃん惠ちゃんが浮かんだんだよね」

美里「うん」

芽衣子「あ、見せたい、見せなきゃ! ってなって、無理言って借りてきたの」

美里「……うん」

芽衣子「まだ親に見せるわけにはいかないから、まずふたりにっておもったらナイスタイミングで美里ちゃんが来たから」

美里「……」

芽衣子「……まぁ、ナイスってほどバッチリじゃなかったけど。でも美里ちゃんが一番目だよ!」

美里「……」

芽衣子「……あれ? 美里ちゃん?」


美里「……」

芽衣子「もしもーし、美里ちゃーん?」

美里「……」

芽衣子「どしたの?」

美里「……うぅ~」ポロポロポロ


芽衣子「ぅえっ、み、美里ちゃんどうしたの!? お、お腹痛いとかっ!?」

美里「なんでもないですぅ~」グズグズ

芽衣子「なんでもなかったらそんなに泣かないよぉ!」

美里「んぐっ、うぅ~」

芽衣子「えっと、あれ、あれだ! バファリンと優しさ! じゃなくて、水!」

美里「ひぐっ」

芽衣子「確か救急箱が……」

ガチャッ


惠「まったく騒がしいわね。休憩室は静かに使いなさ……」

芽衣子「惠ちゃん! お疲れ様そしてナイスタイミング!」

惠「……」

美里「うぅ~……」グスグス

惠「……状況はわかったから、とりあえず芽衣子は着替えなさい」

芽衣子「惠ちゃん! 優しさと水!」

惠「はいはい、美里は私がなんとかするから」


* * * * *


惠「落ち着いた?」

美里「うん……ごめんなさい」

芽衣子「あやまらなくていいよ。本当に大丈夫?」

美里「ちょっとびっくりしちゃって」

芽衣子「私もびっくりしたよー」

惠「芽衣子」

美里「うん、もう大丈夫、大丈夫だから。ご心配おかけしましたぁ」

惠「いつもの美里ね」

芽衣子「うんうん。よかったよかった」


惠「さて」

芽衣子「うん?」

惠「……聞きたいことはあるけど、やめときましょう」

芽衣子「えー、なにその言い方。すっごい気になる!」

惠「休憩しに来たのに疲れたくないもの」

芽衣子「人を疲労の権化みたいに言って!」

惠「あら、違うの? ねぇ、美里」

芽衣子「今日の惠ちゃん私にきびしくない!?」

美里「あはは、どぅだろぉ?」

芽衣子「美里ちゃんも否定してよ~」


惠「なら聞くけど」

芽衣子「ばっちこい!」

惠「あれは?」

芽衣子「私の新しい衣装だね」

惠「いいわね。赤が似合うから」

芽衣子「私の勝負カラーだからね!」

惠「そうね、確か……」

美里「惠さん惠さん」

惠「なに?」

美里「それもうやった」

惠「……そう」


芽衣子「美里ちゃんと惠ちゃんに見てもらいたかったんだー」

惠「そうなの?」

芽衣子「そうっ。プロデューサーとかスタイリストさんを除いて、まず最初に見てもらいたかったからね」

惠「ふふ、そう言われると悪い気はしないわね」

芽衣子「もー、もっと素直に喜んでくれてもいいのにー」

惠「あら、これでもすごい嬉しいのよ」

芽衣子「ま、ちゃんと順番を言うと美里ちゃんが1番で、惠ちゃんは2番だけどっ」

惠「自分から水を差すようなことよく言えるのね」


芽衣子「そして、美里ちゃんにお披露目してたら突然」

美里「あ、あれは、うん、なんというか、本当にびっくりしちゃって」

惠「びっくりって、芽衣子に?」

芽衣子「美里ちゃんにとって私はびっくり箱だったのか……」

美里「えっとぉ、私と惠さんにまず見せたかったーっていうことに」

芽衣子「?」

美里「あの、それがすっごく嬉しくて、気づいたらボロボロ泣いちゃって。自分でもわからなくてそこからまたわーってなってぇ……」

惠「そして私が入ってきた」

美里「うん」


芽衣子「そっかぁ。なんだろ、ごめんね?」

美里「芽衣子さんのせいじゃないよぉ」

芽衣子「んー、でも私の言葉のせいだからなぁ」

惠「いいじゃない。涙にもいろんな理由があるんだから」

芽衣子「うわー、キザっぽい、キザっぽいよ惠ちゃん」

美里「そういうこと言われたことなかったから」

惠「そうね。シチュエーションもだけど、そう言ってくれる人が貴重ね」

芽衣子「言われてみれば、私も初めて言ったなぁ」


美里「私はふたりのこと大好きだから、ふたりもそうだったらいいなぁって」

芽衣子「え? そうじゃないの?」

美里「そ、そうなのぉ?」

惠「ふふ、そんな心配していたのね」

芽衣子「美里ちゃんらしくないよね」

惠「なかなか人に見せる部分じゃないでしょう?」

芽衣子「確かに」カニカニ

惠「……なにそれ」

芽衣子「確カニ!」カニカニ

美里「そっかぁ……うん、そうだよねぇ……」


惠「じゃあ、私のときもまずふたりへ披露しないと、ね」

芽衣子「そうだよ。最初に他の人に見せたら枕元に立つよ!」

惠「それは洒落にならないからやめて」

芽衣子「トイレに行ってもずうっと見てるぞぉ」

惠「やめて。本当にやめて。怒るわよ」

芽衣子「もう怒ってない?」

惠「怒ってない」

美里「じゃあ私も芽衣子さんの隣に」

惠「言っていいことと悪いことがあるの、本当に。ダメ」

芽衣子「惠ちゃんが約束守ればいいだけだよ? ねー」

美里「ねぇ~♪」


惠「……まぁ、脅されなくてもそのつもりだから」

芽衣子「惠ちゃんだとどんなのがいいかなぁ。やっぱり青系? かっこいい感じだろうね!」

惠「それはプロデューサーのみぞ知る、ね」

芽衣子「美里ちゃんはセクシーかキュートか……う~ん、悩みどころ」


ワイワイ


美里「……私にも、そのときが来るのかなぁ」

芽衣子「絶対!」

惠「きっとね。求めていれば、必ず」

芽衣子「今から楽しみだね~♪」


おわり


ずっと待っています。

ロマツアもいいけどジャニスタもね。
とにかく、並木芽衣子さんSSRおめでとう!

前作
芽衣子「絶対に負けられない戦いがそこにはある!」
芽衣子「絶対に負けられない戦いがそこにはある!」 - SSまとめ速報
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