提督「アイテム屋騒動」 (116)

新しく始めます。また別の鎮守府です。

※キャラ崩壊注意!

書いた物↓
【提督「彼女達の気持ちを?」 明石「確かめましょう!」】
提督「彼女達の気持ちを?」 明石「確かめましょう!」 - SSまとめ速報
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【提督「何かがおかしい……」】
提督「何かがおかしい……」 - SSまとめ速報
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-アイテム屋-

提督「明石、居るか?」

明石「ようこそ提督。何かお探しですか?」

提督「万年筆のインクが無くなってしまってな。交換用のを頼みたいんだが」

明石「分かりました。え~っと、確かここに…………あったあった。どうぞ」

提督「すまんな。釣りはいらんぞ」

明石「毎度あり。ところで提督、資源等は大丈夫ですか?」

提督「今のところはな。ここで仕入れる程に切迫しちゃいない」


明石「そうですか……」ハア

提督「何だ。どうかしたのか?」

明石「最近お客さんがめっきり減っちゃって……。日用品とかも仕入れてるんですがねえ」

提督「まあここでしか買えない物である資源や指輪は、基本的に提督である私専用だしな」

明石「圧倒的に利用者は提督が多いんですが、それでも最近は買い物減りましたよね?」

提督「……魔法のカード使い過ぎダメ、ゼッタイ」

明石「売り上げも日に日に悪くなっていくし……何か良い案はありませんか提督。このままじゃ趣味でやってる店になっちゃいますよ」


提督「とは言ってもなぁ。他の娘達が思わず立ち止まるような品揃え、もしくは引き寄せる物がないと……」

明石「品揃え、もしくは引き寄せる物…………」

明石「分かりました。その線でちょっと考えてみます」

提督「ああ。お前には世話になってるし、大抵の事なら許可するから頑張ってみてくれ」

明石「ありがとうございます提督!」


―――――――――――


明石「とは言ったものの、全然思いつかないなぁ。みんなが置いてほしい物を聞こうにも人数が人数だし……」

明石「いっその事、安売りセールでも…………あ、サウザンドリバーさんの新しい呟きだわ」


サウザンドリバー『お客さんを呼び寄せる? そんな時こそガチャですよね!』


明石「ガチャ……? お金を入れるとランダムで商品が出る機械よね?」


明石「」ハッ!

明石「これだ!!」

カーンカーンカーン!

明石「完成! 画像見ながら作ったにしては良い出来だわ」

明石「後は黒塗りのカプセルに商品を入れていくだけね。けど何が良いかしら?」

明石「思いつくのは割引券に無料券、定番のハズレ商品には失敗ペンギンが良いかな。後は……」

明石(この前青葉さんから買い過ぎた提督のブロマイド辺りでも入れてみましょう)ゴソゴソ


明石「よし。後は店前に設置してと…………明日が楽しみだわ!」


―――――――――――


明石(さてさて、第一号は誰かしら?)ワクワク

吹雪「こんにちわ明石さん!」

明石「いらっしゃい吹雪ちゃん。それに深雪ちゃんと白雪ちゃんも」

深雪「こんちわー」

白雪「お邪魔します明石さん」

明石「今日は何をお探しかしら?」

吹雪「お菓子と飲み物です。トランプしてて負けちゃったので、この三人で買いに来たんですよ」


深雪「初雪の奴、非番で動きたくないからって強すぎだろ。あたしだってのんびりしてたいのに」

白雪(深雪ちゃんはどちらかと言えば叢雲ちゃんに負けてたような……)

明石「今あるお菓子はこれぐらいね。足りるかしら?」

吹雪「みんなで食べるので十分ですよ。ありがとうございます!」

深雪「あっ! なーなー明石さん、店の横にある奴って何だ?」

明石「おっ! 気付いてくれたわね深雪ちゃん。それは新しく設置した物でガチャポンって言うのよ」

白雪「どうやって使うんですか?」

明石「買い物に来てくれた人達みんなに配る予定なんだけどね。このメダルを入れてレバーを回すの」


明石「すると黒いカプセルが出てくるから、その中に色々な商品が入ってるわ」

明石「最初に回す第一号として、三人にメダルをあげる。はいどうぞ」

吹雪「良いんですか!」

深雪「おおっ! さんきゅー!」

白雪「ありがとうございます」

明石「早速やってみて。是非とも当たりを出してね」


深雪「よっしゃ! じゃあ早速深雪さまがやってやるぜ!」

ガチャガチャガチャ

深雪「黒い玉が出てきたぞ。こん中に入ってるんだな?」

白雪「何が入ってるのかしら?」

吹雪「…………」ドキドキ

深雪「じゃーん!! ……って、うえっ! これって開発で失敗した時に出てくるペンギンじゃん!」

明石「あら~、残念。それはハズレの商品ね」

深雪「ちぇ~」


吹雪「残念だったね深雪ちゃん」

深雪「こうなったら吹雪に白雪、深雪さまの仇を取ってくれ!」

吹雪「そ、そんな大袈裟な……」アハハ

白雪「なら次は私がやってみるわ」

ガチャガチャガチャ

白雪「えいっ! ……あっ、お菓子の割引券でした」

明石「当たりね白雪ちゃん。おめでとう」

深雪「おおっ! やったじゃん白雪!」

吹雪「スゴイ白雪ちゃん!」

白雪「そ、そんな……」テレテレ


明石「割引券に期限は無いから、好きな時に使ってね」

吹雪「よしっ! じゃあ最後は私だね!」

深雪「やったれ吹雪!」

ガチャガチャガチャ

吹雪「えーっと…………これ何だろう?」

白雪「写真?」

明石「あら、それは大当たりよ。青葉さん撮影の提督ブロマイド」

深雪「司令官の!?」

白雪「ッ!」

吹雪「ホントだ。笑顔の司令官……えへへへ」


深雪「明石さん! もう一回やりたい!」

明石「ゴメンね。他の人達の事も考えて、一日一人一回にしてるの」

深雪「むむむ……」

白雪「吹雪ちゃん、お菓子割引券と交換「しないよ!」むう~……」

吹雪「明石さん、ありがとうございました! ほら二人とも、部屋に戻ろう」

深雪「次はぜぇぇぇったい当ててやるかんな!」

白雪「司令官のブロマイド……」

明石「毎度あり~。良ければ他のみんなにも宣伝よろしくね~!」

明石(これは……! 中々良いスタートじゃないかしら!)

ここで切ります。ありがとうございました。



出だしこそ好調だったガチャポンシステムだったが、商品の内容的に駆逐艦や一部軽巡の利用だけに留まった。

また大当たりの提督ブロマイドも「青葉から直接買えば早いんじゃね?」との事でまた徐々に客数は減っていった。


明石「ハア……また新しいアイディアを考えなくちゃ駄目ね」

明石「ガチャ自体は良い物だと思うんだけどなぁ……」ムムム

明石「あ、サウザンドリバーさんがまた新しく呟いてるわ」


サウザンドリバー『利用者が少ない? そんな時こそ特別なガチャですよね!』


明石「特別なガチャ? う~ん、商品を豪華にしろって事かしら」

明石「……お菓子割引券や無料券も沢山引き寄せる程ではない。大当たり枠の提督ブロマイドも青葉さんから購入出来るし……」


明石「ガチャをする事でしか手に入らない、本当の大当たり枠を設ければ……!」

明石「そうと決まれば!」


―――――――――――


提督「ガチャポンの商品?」

明石「はい! 是非とも提供にご協力下さい!」

提督「また面白い事を考え付いたな。しかし私の商品を欲しがる娘が居るのか?」

明石(そういうレベルではないと思いますけど)


明石「心配要りません。提督の商品なら誰でも喜びますよ」

提督「お世辞が上手いな。まあハズレ商品にでもしておいてくれ」

明石(寧ろ大当たりなんですが……)


―――――――――――


明石「前回よりもかなり豪華なラインナップになったわ」

明石「居酒屋鳳翔一ヶ月無料券、間宮一ヶ月無料券、伊良湖最中詰め合わせ引換券、提督の商品引換券……」

明石「ハズレ枠の失敗ペンギンも入れれば完璧ね。これは絶対に繁盛するわ!」


青葉「ほうほう、何だか面白そうな事をしてますねえ」

明石「ッ! 青葉さん何時の間に!」

青葉「どーも! 青葉です。明石さんの動きが最近気になるので追跡してましたが……」

青葉「これは良いネタになりそうです!」

明石「むむむ……本当は明日のお楽しみにしておきたかったんですが、バレてしまっては仕方がないですね」

明石「その代わり! 宣伝は鎮守府にいるみんなにしっかりお願いしますよ」

青葉「お任せです! ガチャポンがあるのは前から知っていましたが、これだけ豪華な賞品なら戦艦や空母、重巡やその他の人達も来るでしょう」



翌日、青葉作成の鎮守府通信に大きな見出しが掲載された。

【アイテム屋のガチャポンがリニューアル! 超豪華商品が貴女を待っている!】

商品の一部も掲載された事により、明石のアイテム屋には連日こぞって艦娘達が押しかけた。


雪風「しれぇの帽子(レプリカ)が当たりました!」

Warspite「Admiralの写真。Thank you very much indeed」

初霜「提督の置時計ですか。ありがとうございます」

時雨「提督のアクセサリー……うん。悪くないかな」


扶桑「失敗ペンギン……ああ、不幸だわ」

山城「落ち込まないで姉様。私もですから」

大鳳「くっ……! ここでも運に左右されるの!?」

陸奥「まあ、こんなものよね」

長門(よく見れば失敗ペンギンも可愛いな)

明石「皆さ~ん! ちゃんと商品を買って下さいね! そうすればメダルを渡しますから!」

明石「ガチャは一日一人一回です! そこの姉妹艦の娘達、変装してズルしないように!」

睦月型『バレた……』

吹雪型『鋭い……』


加賀「間宮一ヶ月無料券……」

赤城「大当たりですね加賀さん!」キラキラ

加賀「ええ」チラッ

瑞鶴「提督さんが前に愛用してた万年筆かぁ。次の秘書艦の時に持っていこうっと!」

翔鶴「羨ましい……」ペンギン...

加賀「今日は食べましょう赤城さん」

ご飯食べてました。続き書きます。


赤城「はい是非!」

金剛「Noooooo!! 祈りを込めて回したのに失敗ペンギンデース!」

榛名「お菓子割引券……榛名、ちょっと大丈夫です」

霧島「一日一人一回ですからね。余程の強運でなければ目当ての商品を当てる事は難しいですよお姉様」

比叡「ヒエ~……」

明石(キラキラとドンヨリの差が酷い事に……)



前回と同じくガチャポンシステムは艦娘達に好評を博した。駆逐艦だけでなく海外艦も含め全ての艦が夢中になったのである。

だが幸運艦と不運艦の格差に不満の声が挙がり始めた他、ガチャは一日一人一回という制限にも改善要望が届けられた。

この人気の高さとみんなの声に明石も流石に無視出来なくなり、新たなアイディアを考える事にしたのである。


明石「少し前までは無かった、金庫いっぱいのお金……」ジーン

明石「懐が暖かいって良いわね! ガチャポンシステム様々よ!」


明石「この調子でドンドン行きたいわね。けど今の状況を変えるとするなら何が良いか……」

明石「こんな時こそサウザンドリバーさんの呟きよね!」


サウザンドリバー『お客様の心をガッチリ掴んだ? 今こそプレミアムガチャを出す時ですよね!』


明石「プレミアムガチャ……な、何だか心惹かれる言葉だわ」

明石「今のガチャよりも更に豪華な商品を入れる? いえ、それだと代わり映えしない」

明石「プレミアム……豪華な仕様……」

明石「……これだわ! これしかない!!」



―――――――――――


大和「あ、明石さん。この金色に輝くガチャポンは何ですか?」

明石「よくぞ聞いてくれました! 本日よりプレミアムガチャを導入します!」

武蔵「プレミアムガチャ?」

明石「はい。お買い物の後に配布しているメダルを十枚入れる事で回す事が出来ます」

足柄「十枚!?」

那智「ボッタクリだな……」


明石「ですがその代わり、大当たりが出る確率が大幅にアップしていますよ?」

明石「更に今回のガチャ導入に伴いまして、メダル貯蓄をオッケーにします」

明石「勿論通常のガチャも残しておきますから、皆さん好きなのを回して下さいね?」

伊8「地道に回すか、大物狙いで行くか……」

伊58「悩みどころでち」

呂500「ろーちゃんは地道にやりますって」

伊19「イクは大物狙いで回すのね!」


ビスマルク「メダルを貯めるわ。今こそ私達ドイツ艦の底力を見せる時よ」

プリンツ「本気ですかビスマルク姉様!」

ビスマルク「回す際にはプリンツ、貴女に任せるわ」

プリンツ「ええええ!?」

レーベ(ねえマックス、あのガチャって……)

マックス(ええ、大当たりの確率が大幅にアップって言ってたけど……)

グラーフ(ハズレが出ないとは言ってないな。明石は)

U511(もう一人のゆーも地道にやるって言ってたし、ゆーも地道に回します)

今日はここで終わります。ありがとうございました!

陽炎型は全員のを集めては雪風に引かせてを繰り返すととても効率がいいなこれだと
商品は長女が割り振れば大体丸く収めそうだし

>>51するってぇと白露型は時雨、初春型は初霜か……

吹雪「私たちは」
朝潮「誰に」
睦月「任せればいいにゃし!?」

>>52
??「あらあら、それなら私が代わりに回してあげようかしら?」

弥生「……」



プレミアムガチャの導入はアイテム屋の売り上げを更に伸ばし、艦娘達の意気込みも向上した。

……だがそんな良い話ばかりである筈が無く、異変が鎮守府を徐々に包み始めていた。


提督「……最近鎮守府内がピリピリしてないか?」

明石「えっ!? そ、そうでしょうか……」

提督「ああ。昨日食堂で沈みそうなぐらい落ち込んでいる衣笠を見たし……」


衣笠『あはは……せっかくのプレミアム……メダル十枚が失敗ペンギンなんて最高でしょ……』シロメ


明石(メダルを提供したらしい青葉さんと古鷹さんも陰で落ち込んでたなぁ)


提督「かと思えば笑顔のビスマルクを金剛が歯軋りしながら睨んでたり……」


ビスマルク『ま、まあプリンツに頼らなくてもこれが私の運命力なのよね!』

プリンツ(提督のお古の枕が当たってホクホク顔のビスマルク姉様可愛い)

金剛『私の、私の後にプレミアムを回して当てるなんて……ソーセージィ……!』ギリギリ

比叡『ヒエ~……お、お姉様落ち着いて下さい!』

榛名・霧島(気まずい……) ←ブロマイド当てた



提督「更には雪風、時雨、初霜……所謂幸運艦の娘達が引っ張りだこになっていたりもした」


扶桑『お願い時雨。私達姉妹に力を貸してちょうだい……』

山城『未だに失敗ペンギンとお菓子割引券しか見た事のない私達に光を見せて……!』

時雨『え、ええ……』

白露『コラーッ! 私達の時雨を横取りするなーッ!!』


陸奥『雪風、美味しいお菓子があるんだけど……』

雪風『貰って良いんですか!』

大鳳『ちょっと待った! 雪風、こちらのお菓子の方が美味しいですよ?』

雪風『えっ! ええっと……ちょっと迷ってしまいますね』オロオロ

陸奥(考える事は同じね……!)

大鳳(それはこちらの台詞です……!)


まるゆ『は、初霜さん! まるゆと一緒にガチャポンを回しに行きませんか!』

初霜『ええ、良いですよ』ニッコリ

まるゆ『あ、ありがとうございます!』キラキラ

グラーフ『Warspite、海外艦同士だ。私に少し力を貸してくれないか』

アクイラ『ちょーっと待った! Warspite、ここはドイツにではなくイタリアに力を貸してくれないかしら』

グラーフ『邪魔をしないでもらおうか』ギラリ

アクイラ『そっちにはプリンツちゃんがいるじゃない! Warspiteは私に譲りなさいよ!』ギラリ

Warspite『oh……』オロオロ



提督「少し前まではこんな風ではなかったんだがなぁ……一体どうしたんだか」

明石「あ、あはははは……」

提督「ところで新しく導入したガチャポンはどうだ? 繁盛してるか?」

明石「も、勿論ですよ! お店が賑わって怖いぐらいです!」

提督「そうか。それは何よりだ。私も商品を提供した甲斐がある」

明石「ありがとうございます」

提督「そうだな……今日仕事が終わったら、少し様子を見に行っても構わんか?」

明石「きょ、今日ですか……?」

提督「ああ。どうした? 何か都合でも悪いのか?」

明石「と、とんでもない! 是非とも来て下さい!」


明石「そ、それでは私はこれで! お店の準備がありますから!」

提督「ああ。頑張れよ」ノ

明石「商品の提供、ありがとうございましたーッ!」


―――――――――――


明石(ま、不味い。非常に不味いわ……!)

明石(お金儲けに目が行き過ぎて、鎮守府がこんなギスギスする事態になるなんて……!)

明石(オマケに昨日、レアな提督商品を仕入れてきますって言っちゃったし、絶対大勢押し掛けてくるじゃない!?)

明石(そんなところを見たら提督もきっと……!)


提督『あ~か~し~!!』

ゲンコツ!!

提督『バッカモーン!! お金に目が眩むとは言語道断!!』

提督『罰として暫くアイテム屋は商品の無料提供だ! 分かったか!』


明石「……って、なるわよね絶対ぃ……」


明石「ど、どうしたら良いのかしら……」

(心の天使)明石『ここは正直に提督に言いましょう。鎮守府がピリピリしてる原因は自分だって』

(心の天使)明石『提督は優しい方だから、正直に言えば許してくれるわ』

(心の悪魔)明石『何を言ってるんですか。折角の大儲けを無駄にするんですか?』

(心の悪魔)明石『商品もパッパと売っちゃって、ガチャも品切れにして提督が来る寸前に店じまいにすればバレませんよ』

明石「ううっ……」

今日はここで終わります。ありがとうございました。

提督in91式戦車「明石の馬鹿はどこだ!!あの馬鹿どこに行った!!」
大淀「レアアイテム探しの旅に出るって中東へ行きました!」ガクブル

こうですか?


(心の天使)明石『正直に言うべき!』

(心の悪魔)明石『大儲け!』

白露「明石さ~ん! いっちば~んに来ました!」

夕立「早くお買い物したいっぽい! それでメダル貰うっぽい!」

村雨「みんなの気持ち、預けるからね? 頼むわよ時雨」

時雨「プレッシャーをかけないでよ……」


明石「はいは~い! 今日も沢山買っていってね!」ヤケクソ

春雨「明石さん、以前言っていた司令官のレア商品って……」

明石「むふふ。それは……こちら!」ジャーン!

明石「提督の使用していた布団一式です! オマケにパジャマ付き」

艦娘『ッ!!』

明石「新しいのに買い換えるらしいのでお古を貰ってきました! さあ皆さん、張り切って回して下さい!」

明石(もうどうにでもなれ~! こうなったら後には退けないんだから!)チョウヤケクソ



明石の予想通り、今日もガチャの為に多くの艦娘がアイテム屋を訪れた。

潤う懐、回されるガチャ、結果に喜びと悲鳴を挙げる艦娘達。それはまさに混沌とした空間だった。

だが、お金儲けに目が眩んだ店主に最後の時が来ようとしていた。


明石(まだ大当たりは奇跡的に出ていない。提督が視察に来る前に店じまい出来るかも……)

提督「明石、来たぞ」

明石「ファッ!? て、提督ッ!?」

提督「執務が思ったより早く終わってな。朝言った通り見に来たぞ」


明石「そ、そうですかぁ。早く終わっちゃいましたかぁ……」ダラダラ

提督「だが……何だこの有様は」

泣き崩れる艦娘達『orz』

喧嘩をしている艦娘達『オラーオラー!』

提督「誰もがカプセルを手に持って、その殆どが真っ白になっているじゃないか!」

提督「一部は喧嘩を始めているし、お前は一体どんな商売をやっているんだ!」

明石「あれは、その、自身の運命力を信じた結果というか……」


提督「まるで意味が分からんぞ! ちゃんと説明せんか!」

雪風「明石さん! 雪風、今日も来ました!」

明石「ゆ、雪風ちゃん!?」

雪風「あっ! しれぇ! こんにちは!」

提督「ああ。すまんが雪風、今明石と大事な話をしていて――」

雪風「明石さん。今日はメダル貰えるまでお買い物出来ませんが、次は必ずしますね!」

提督「…………メダル貰えるまで?」ギロリ

明石「」ギクッ!


提督「雪風、ガチャポンを回すのに必要なメダルを一枚貰うにはいくら買えば良いんだ?」

雪風「はい! 最初は千円だったんですけど、キラキラのガチャポンが出てからは五千円になりました!」

提督「ほう……」ギロリ

明石「」ダラダラ

提督「明石?」ニッコリ

明石「(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」

提督「いくら何でもやり過ぎではないか? メダル一枚に金額五千円とは」

明石「え、えっと、その、それぐらい彼女達にとっては当たる商品が価値のある物でして……」ダラダラ

明石「千円じゃあ申し訳ないというか、もっと高くても良いって言うか……」ダラダラ


雪風「あー!」

提督・明石「ッ!」

雪風「明石さん、当たりました! しれぇとのお出掛け券です!」つ【提督との一日デート券】

提督「そんな物を提供した覚えはないのだが?」ギロリ

明石「さ、さてと……そろそろ閉店の時間ですかねえ」ソローリ

提督「待て」ガシッ

明石「ひい!?」

提督「この……バッカモーン!!」



―――――――――――


夕張「提督、お呼びでしょうか」

提督「うむ。実は暫くの間、お前に改修工廠とアイテム屋を任せたい」

夕張「えっ!? 私がですか!?」

提督「ああ。嫌なら構わんが、出来るなら受けてほしい」

夕張「嫌ではありませんが……明石はどうしたんですか?」

提督「あいつは今、商売の大切さを知るために北方の鎮守府へ研修に行っている。暫くは戻らん」

提督「何事もほどほどが一番、と言う事だ」

夕張「はあ……」

お付き合い頂き、ありがとうございました。これにて終わりです。

また次回作がありましたらよろしくお願いします。では。

?「マタレップウデナイ……」

?「烈風はレアだからねぇ~……まあ回してればいつか出るよ」

?「ホントカ?レップウデルノカ?」

?「出る出る、後10連で出るよ」(排出率1%)

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