提督「何かがおかしい……」 (761)

新しく始めます。

書いた物↓
【提督「彼女達の気持ちを?」 明石「確かめましょう!」】
提督「彼女達の気持ちを?」 明石「確かめましょう!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1478299111/)


提督「うーん、良い朝だな」

提督「よし。今日は秘書艦が来る前に起きられたぞ」

提督「今日は確か叢雲だったからな。情けない姿を見せたら怒られてしまう」

提督「だが慣れない早起きをすると時間を持て余すな……テレビでもつけるか」ピッ


『最近では女性による男性への痴漢、暴行が急増しており――』
『次のニュースです。紳士暴行の疑いで30代の女性が逮捕され――』
『今時の男性なら見逃せない! セクシーな着こなし術を――』


提督「…………何だコレは」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1488937225

提督「女性が男性に? 普通は逆じゃないのか? 紳士暴行なんて初めて聞いたぞ」

提督「慣れないことしたせいで珍しいことが起きてるのか?」

提督「……まあいいか。とにかく着替えて朝食を食べに行こう」ヌギヌギ

叢雲「司令官! 起こしに来て……あげた……わ……」

提督「おお叢雲、わざわざすまないな。だが今日は珍しく早起き出来たぞ」

叢雲「ご、ごごごごゴメンなさい!? 寝坊してるかと思ってノックも無しに開けちゃって……」カオマッカ

提督「へっ? いや、そんなの全然気にしてないんだが……」

提督(何で顔を真っ赤にして目を逸らしてるんだ?)

叢雲「そ、外で待ってるから、着替え終わったら教えて!」

提督「お、おう……」

叢雲「もう……!」

提督「……別に変なところはないよな? しいて言えば上着を脱いでシャツ姿だけど……」

提督「何であんな慌ててたんだ?」

叢雲(私としたことが油断したわ……)

叢雲(でも司令官の下着姿……眼福だったわね)


―――――――――――


提督「待たせたな」

叢雲「大丈夫よ。気にしないで」

叢雲(さっきの光景が脳内リピートしてたし)

提督「せっかくだ。食堂で朝食を一緒に食べないか?」

叢雲「断る理由も無いし、構わないわ」

提督「そうこなくちゃな。しかし朝から珍しい物が見れたな」

叢雲「何がよ」

提督「叢雲のあんな慌てた姿だよ。いつもは冷静沈着なのに、俺の着替え途中に来たからって――」

叢雲「も、もう! それは悪かったって言ってるじゃない! ホントは謝って済むことじゃないかもしれないけど……」

提督「いやいや、そんな真剣に取らないでくれって。俺は気にしてないんだから」

叢雲「……本当に?」

提督「本当だよ。それに俺のシャツ姿なんて見られたって別に減るもんじゃないしな」

叢雲「ちょ……あんたそれ本気? 色々とその発言はここでは不味いわよ」

提督「何が?」

叢雲「今のは聞かなかったことにするわ。けどあまり人の多いところで言わない方が良いわよ」

提督「?? ああ、覚えておくよ」

叢雲(もう一回見せてって言いたくなるじゃない……)


――食堂――


間宮「おはようございます提督。いつものですか?」

提督「勿論。間宮さんの朝食セットは美味しいですから」

間宮「まあ御上手ですね。叢雲ちゃんはどうする?」

叢雲「司令官と同じでいいわ」

間宮「はい。かしこまりました」

提督「流石に人が多いな。俺がいつも来る時間は静かなのに」

叢雲「あんたがいつも寝坊して来てるからでしょ。みんなは大体この時間に朝食を食べてるわ」

提督「なんと俺は自ら静かな食堂に来ていたのか。やっぱり賑やかな方が活気があって良いな」

叢雲(でも殆どの秘書艦が二人だけで食べられるのを喜んでるんだけどね)

間宮「お待たせしました。ちゃんと食べて、今日もお仕事頑張って下さいね」

提督「ありがとうございます」

叢雲「そこが空いてるわ。近いし、早く座りましょ」

提督「ラッキーだったな。よし、頂きます」

叢雲「頂きます」

卯月「ぴょ~ん! この時間に珍しい司令官発見ぴょん」

提督「おお、卯月に弥生じゃないか」

弥生「おはようございます……」

卯月「ねえねえ司令官、卯月達もここで食べて良い?」

提督「ああ、良いぞ。なっ?」

叢雲「ええ」

卯月「ぴょ~ん! うーちゃん司令官の隣っぴょん!」

弥生「隣、座ります。叢雲」

叢雲「全く。一気に賑やかになったわね」

提督「良いじゃないか。大勢で食べた方がご飯も美味しくなるぞ」

卯月「あっ、司令官。醤油取ってほしいぴょん」

提督「あいよ」

卯月「ありがとだっぴょ――あっ!」

ガチャン!

弥生「司令官!」

提督(おおう……上着とズボンに醤油が……)

叢雲「ちょっと卯月ッ!」

卯月「ご、ゴメンなさいぴょん!」

提督「ああ、気にするな。シャツに染み込む前に脱げば……」ヌギヌギ

弥生「ッ!」

卯月「ッ!!」

叢雲「ッ!!!」

食堂にいる他の艦娘全員「ッ!?!?」ブーッ

提督(何だ? 急に大勢の視線が集まったような……あと写真撮った奴、絶対青葉だろ)

叢雲「あ、あんた! 気持ちは分かるけど、ここで急に脱がないでよ!?」カオマッカ

弥生「…………」チラチラ

卯月「こ、ここはうーちゃんが片付けるから、叢雲は司令官を部屋までお願いするぴょん!」

叢雲「頼むわね。ほら、早く行くわよ!」

提督「お、おう」

卯月「…………」

弥生「…………卯月」

卯月「何だぴょん?」

弥生「……グッジョブ」

卯月(弥生って意外にムッツリだぴょん……)

書き溜め分終わり。続きは今日の夜に出来たら書きます。
ありがとうございました。

前のとは別鎮守府ってことでおk?

残業から戻って休んでました。

>>18
はい。前回とは別の鎮守府です。

こっそりゆっくり再開します。

提督「着替えはまだあるから良かったけど……」

提督「朝食を少ししか食べてない上に叢雲が俺の服を洗いに出て行ってしまった」

提督「かかった醤油、染みにならないと良いなぁ」

提督「……仕方ない。叢雲が戻ってくるまで書類にでも目を通すとするか」

提督「確か先日大本営で提督の艦娘に対するセクハラが問題になっているって議題に……」


『艦娘による男性提督へのセクハラの問題と対策について』
『大本営には男性提督を集め、各鎮守府に女性提督を配置のこと』
『錬度最大の艦娘に授与されるプロポーズカッコカリ用の指輪コスト問題』


提督「…………」メヲゴシゴシ

提督「ん~? 誤字だらけかな?」

『艦娘による男性提督へのセクハラの問題と対策について』


提督「何度見ても間違いじゃない……」

提督「いやいやいやいや、おかしいだろう。男性提督による艦娘へのセクハラだろ。何だ艦娘による男性提督へのセクハラって」

提督「けど大本営がこんな手の込んだ悪戯するわきゃないし……」

提督「朝からどうも変だな。何かがおかしい」

叢雲「戻ったわ。夕方には綺麗になる筈よ」

提督「おかえり。わざわざすまなかったな」

叢雲「別に良いわ。これも秘書艦の仕事だと思えばね」

叢雲(それに司令官の服……役得だったわ)

叢雲「それと、ほらコレ」

提督「おにぎり?」

叢雲「時間も時間だしね。間宮さんに頼んで作ってもらったの。さっさと食べて仕事にかかるわよ」

提督「流石は秘書艦叢雲。出来る女だな」

叢雲「褒めても何も出ないわよ」フフン

提督「なら俺は労いがてらお茶でも淹れよう」

叢雲「お言葉に甘えておくわ」


―――――――――――


提督「よし。そろそろ休憩にするか」

叢雲「珍しく順調に進んだわね。雨でも降るんじゃない?」

提督(それ以前におかしなことが起きてるけどな……)

提督「まあこういう時もあるだろう」

叢雲「それが日常になってくれると秘書艦の負担が減るんだけど」

金剛「へーイ提督ッ! 休憩と聞いて駆けつけまシタ!」バン!

提督「おう地獄耳。つーかノックぐらいしなさい」

榛名「そうですよお姉様。もし提督が着替え中だったらどうするんですか」

金剛「ワオッ! もしそうだとしたらラッキーハプニングだネ!」

霧島「……セクハラですよお姉様」

比叡「憲兵さんに逮捕されちゃいますよ!」ヒエー

叢雲(もう既にやってしまったとは言えないわね……)

提督「とにかくほら、扉に固まってないで中に入りな」

金剛「Yes! みんなで楽しくティータイムネ!」

榛名「私達でスコーンも作りましたので一緒に食べませんか?」

提督「うん。良いなそれ」

叢雲「えっ……私達ってことは比叡も一緒に作ったの?」ジトーッ

比叡「ちゃ、ちゃんと出来たもん!」

霧島「味についてはご安心を。ちゃんと味見はしましたし、比叡お姉様も見張ってたので」

比叡「姉妹仲良くお菓子作りを楽しんでたと思ってたのに見張られてたんだッ!」ガビーン!

叢雲「なら安心ね」

比叡「叢雲酷いッ!」

ワイワイガヤガヤ

金剛「ところで提督、今日朝食堂で急に服を脱ぎ出したって本当ですカー?」

提督「情報早いなぁ。まあ本当だよ」

霧島「な、何故そんなことに……?」

提督「大した理由じゃないよ。醤油こぼしたってだけ」

榛名「それは災難でしたね」

叢雲「というか質問の内容がアレじゃない。まるでコイツが脱ぎたがりみたいじゃないの」

金剛「アハハハー、sorryネ」

提督「上着脱いだぐらいで大げさだな~。今からでも脱いでやろうか?」

比叡「えっ……?」

「「「「ッ!?」」」」

ここで切ります。ありがとうございました。

ヒッソリと再開……


提督「ははははは……は?」

「「「「「…………」」」」」ジーッ

提督(んん? 何だか妙な空気になったような……)

叢雲「ああああああああんたねえ、あんだけ注意したのにまたそういう事を……!」カオマッカ

霧島「し、しししし司令ッ!? だ、だだだだ駄目ですよ迂闊にそんなことを言っては……!」カオマッカ


榛名「そ、そうですよ! 勘違いする娘がいるかもしれないじゃないですか!」

提督「いや、だからシャツ姿ぐらい別に……」

叢雲「あああああああ! もうあんたちょっと黙りなさい!!」リョウテクチフサギ

提督「むがっ……」

叢雲「ったく、少しは危機感ってものを持ちなさいよ」

比叡「…………うぐっ」ハナヂ


榛名「比叡お姉様が鼻血を!」

霧島(司令が脱ぐという妄想が限界突破したのね……)

金剛「ストーップ! 一旦みんな落ち着くネ!! 何だかカオスになってきたヨ!」

霧島「そ、そうですね。深呼吸して落ち着きましょう」

榛名「お姉様、ティッシュです」

比叡「ふぁい……」ツメツメ


提督(そろそろ開放してくれないかなぁ)

叢雲「まだ駄目よ」

金剛「OK? じゃあ最後に紅茶を一口飲んで……うん、バッチリね」

金剛「それでですネー、提督……」

提督(何だ金剛)クビカシゲ

金剛「上着脱いで良いっていうのはマジですカー?」ゲンドウポーズ


叢雲「ちょっと!?」

霧島「お姉様ぁぁぁぁぁぁ!?」

榛名「色々と台無しです金剛お姉様……」

金剛「だってしょうがないじゃなイ! 秋雲のペラペラ本や青葉の写真じゃもう満たされないところまで来てるんだヨ! 姉妹で妄想も限界だったでショ!」

榛名「」

霧島「」

比叡「」


叢雲「酷い暴露を聞いたわ……」

叢雲(吹雪型も全員購入してるとは言えないけど……)

金剛「ですから提督ッ! 可愛い部下の頼みだと思って、そのセクシーな下着姿を――」

提督(ほい)メクリ

「「「「「ッ!?!?」」」」」

提督(あっ、勢い余ってシャツまでめくってしまった)


提督(でもまあ腹筋見せるのもまあ一緒だろ)

金剛「」ハナヂ

霧島「」ハナヂ

榛名「」ハナヂ

比叡「」ハナヂ

叢雲「」シロメ+ハナヂ

提督(全員凄い鼻血出して気絶してるーッ!?)


―――――――――――


提督「呼んだ明石への言い訳が大変だった……」

提督「大事を取ってあの5人は休ませよう。後で大淀と出撃編成を組み直さなくてはな」


提督(そしてあの後、詳しく調べてみたのだが……)

提督(どうやら俺は知らず知らずの内に異世界とやらに来てしまったらしい)

提督(見た目は元の世界と何ら変わらない。だが根本的に違うものがある)

提督(そう、ここでは男性が元の世界での女性に当たる。そして女性が男性に当たるのだ)

提督(大人向けのコーナーやサイトは専ら女性専用だし、雑誌のグラビアなんかはほぼ男性の水着だ)

提督(鎮守府で艦娘は全員女の子。報告書を見ると全員が例外無く男性に興味津々な御年頃らしい)


提督(このことを踏まえて、俺の今日の行動を振り返ってみると……うん。とんでもないな)

提督(だってなぁ、下着なんか何時でも見せてやるってなぁ、どんな淫乱だよ)

提督「どうやったら元の世界に帰れるのか分からんが、提督業を疎かに出来ないしな。ジックリ考えよう」

提督「興味津々と言ったところでウチの鎮守府に所属する艦娘は皆理性ある娘達だ。上司に襲い掛かってくるようなことは先ず無いと信じたい」

提督「少なくとも腹筋見て鼻血出す程度の耐性なら恐るるに足らずだな。あの5人は特に」

提督「それに他の面々のリアクションも気になる。ちょっとは楽しまないと損だぞコレは」

提督「そうと決まれば明日から頑張らないとな。元の世界の話でよくある、周囲を翻弄する女性のように。ははははは」

今日はここまで。ありがとうございました。

ヒッソリ今日も再開

【翌日…】

提督「ヤバイ……ワクワクし過ぎてあまり眠れなかった。子供か俺は……」

提督「う~む、眠気が取れないな。シャワーでも浴びてサッパリするか」


―――――――――――


提督「流石にこんな朝早くから浴場に来る娘達はいないと思うが、念のため」

『提督使用中』

提督「これを掛けておこう」


提督「よし、さっさと入るか」

コソコソ

白露(た、大変な場面に遭遇しちゃったわ……!)

白露(朝シャワーを1番に浴びようとしたら提督が先に来てるだなんて……!)

白露(しかもこれは漫画でよくあるお風呂場で男女が偶然遭遇しちゃうパターンなんじゃ!!)



白露『お風呂、いっちばーん!』

提督『うわっ! 白露ッ!! 使用中って札を掛けておいただろ!?』

白露『あれれれ~? 提督が入ってるなんてビックリ! 札なんかありませんでしたよ(棒)?』

提督『そ、そんな筈は……』

白露『そんなことよりも提督、良い身体してますね』ジュルリ

提督『あ、あまり見るな……! 早く出て行け……!』

白露『そんな真っ赤な顔して身体隠しても……余計に燃えます!』ルパンダイブ

提督『うわあああああ!』

白露『提督の身体いっちば~ん!』


白露(こんな感じ? こんな感じになるよね? ぐへへへ……)


白露(金剛さん達と叢雲は提督の胸と腹筋を生で見たって聞いたし、ここは白露型が本気出すしかないでしょう)

白露(胸や腹筋どころじゃなく、全裸の姿を今日この眼で……)ハナヂ

時雨「白露姉さん、鼻血出てるよ。はいティッシュ」

白露「あら、ありがと時雨…………時雨ッ!?」

時雨「うん。時雨だよ」

白露「いいいいいいいい何時からそこに!?」

時雨「姉さんがよからぬ妄想を始めた時からかな?」

白露「ほぼ最初からじゃない!?」


時雨「そうとも言うね。さて姉さん、僕が何を言いたいか分かる?」

白露「私を止める気? けど時雨、これはまたとない機会なのよ」

時雨「…………」

白露「いつもは本やテレビでしか見れない男の人の、生の身体がそこにある!」

白露「しかもそれは提督! 私達艦娘のことを大切にしてくれるあの提督よ!」

白露「大本営からの警告もあって私達とは線を引いた仲だった。けど最近は何故か大胆かつオープンになってる!」

白露「今なら、今なら大抵のことは笑って許してくれる気がするのよ! こういうハプニングとか!」

時雨「……言いたいことはそれだけかい? 姉さん」

白露「くっ……時雨」


時雨「1人でズルイよ姉さん。僕も混ぜてよ」

白露「…………へっ?」

時雨「ぼ、僕だって興味あるんだ……男の人の、提督の裸……」カオマッカ

白露「ほう、ほほう」ニヤニヤ

時雨「その顔やめないとこのこと提督に言うからね」

白露「さあ、可愛い妹よ! 突入準備よ!」

時雨「了解だよ姉さん」


白露「着替えやお風呂道具は?」

時雨「僕も浴びようと思って来たからね。バッチリだよ」

白露「では突入! これは……邪魔!」フダヲポーイ

時雨「残念だったね」ドアガチャ

シャアアアアアアア

白露(シャワーを浴びる音が聞こえる……!)

時雨(すぐそこに裸の提督が……鼻血出そう)ハナオサエ


白露「興奮するにはまだ早いわ! パッと服を脱いで入るわよ(小声)」

時雨「わ、分かってるよ(小声)。…………ん?」

白露「どうしたの?」

時雨「いや、何処からか視線が……」テンジョウヲミアゲル

川内「…………」テンジョウハリツキ

時雨「」

白露「」


時雨「川内さん……何、してるの?」

川内「わ、私は川内とかいう軽巡じゃないよ? 私は正義の味方夜戦仮面という者で……」

白露「じゃあ夜戦仮面さん。こんなところで何してるの?」

夜戦仮面「提督の入浴を覗こうとする不届き者がいないか見張ってたところだよ」

時雨「今僕らの目の前にいる人はその不届き者に含まれないのかな?」

夜戦仮面「わ、私はノーカンだよ! 提督を守ってるんだもん!」

白露「えー、それ何かズルイ」


夜戦仮面「そ、それよりも君達! 興味津々なのは分かるけど、提督が憲兵に通報したら解体待った無しだよ?」

夜戦仮面「分かったなら早くここから出て行きなさい。黙っててあげるからさ」

時雨「ふふ、そんなことは分かっているさ」

夜戦仮面「何だって?」

白露「それも覚悟の内です。時にはこんな大胆な行動をしないと欲求不満がドンドン溜まっていくんですよ!」

夜戦仮面(何て信念……! 逮捕解体よりも己の欲望を取るとは……!)

夜戦仮面「それなら仕方ないね。今日まで一緒に戦ってきた戦友が死地に向かうのを黙って見てられないわ」

夜戦仮面「力ずくでもここから追い出す」カマエ

白露「くっ……!」

時雨「負けられない……!」


提督「おーい、札を掛けといたろ。何を脱衣所で騒いでるんだ?」ガラッ

夜戦仮面「あ」←即座に提督の主砲をガン見

時雨「あ」←上に同じく

白露「あ」←同じく

提督「ここで戦いだすなよ~? みんなの風呂場なんだからな。ははは」コシマキタオル

夜戦仮面「」ハナヂ

時雨「」ハナヂ

白露「」ハナヂ

提督「脱衣所が真っ赤になった!?」

今日はここまで。ありがとうございました。

続きです。




―――――――――――


提督「やれやれ、シャワーを浴び終わったすぐ後に血のシャワーを見ることになるとは」

提督「あいつら興味津々の割には男への耐性が低すぎるだろ。性を覚えたての中学生か」

提督「鼻血出し過ぎなのも心配だし、鉄分を補給できる物を支給するべきかなぁ……」

加賀「そうね。駆逐艦や一部の軽巡や重巡の娘達には検討しても良いかもしれないわね」

提督「おう、今日の秘書艦は加賀か。盗み聞きは関心しないぞ」

加賀「失礼ね。貴方の独り言が勝手に聞こえてきただけなのだけれど」


提督「ははははは、すまん。冗談だ」

加賀「全く……それで先程のことですが、支給物は私達空母や戦艦には必要ありません」

提督「ほう。それはどうしてだ」

加賀「確かに男性には興味があります。ですが人並みの理性は持ち合わせてるつもりです」

加賀「戦場の最前線で戦う私達が私欲に支配されていては周囲の娘達に示しがつきませんから」

提督「むむ。確かに加賀や戦艦は落ち着いてるのが多いな。後者は一部を除いてだが」

加賀(金剛達のことね……)

提督「頼もしいな加賀は。流石は一航戦の誇り」


加賀「当然です」フフン

提督「ほい」シャツチラ

加賀「ッ!」

加賀「…………」ガンミ

加賀「大概にしてほしいものね」ツー

提督「鼻血、鼻血出てる」

加賀「……鼻にきました」

提督「見りゃ分かるよ」

加賀「今のは卑怯だわ……」ハナティッシュ

提督「すまん」テヘペロ


加賀「それで今日はどうするのかしら?」

提督「書類をある程度片付けたら演習を見に行こうと思う。最近あいつ等の頑張っている姿を見れてないからな」

加賀「分かったわ」

提督「よろしく頼む」


―――――――――――


提督「いやぁ、加賀が秘書艦だと書類整理が捗るな」

加賀「どの娘にもそう言ってるんでしょう? 調子の良い……」


提督「本当のことなんだけど。お礼にもっかいシャツでも見せようか?」

加賀「え」

加賀「……って、からかうのはやめて」プイ

提督(可愛い)

加賀(本当にどうしたのかしら、最近の提督は)

加賀(いつもならこんなに下着を見せたり脱ぎたがることは絶対無い筈なのに……)

加賀(…………もしかして誘って、いるのかしら?)

提督「おっ、丁度良い具合に演習が始まる時間だな。早速行ってみよう」

加賀(あっ……)

加賀「私も付いていくわ。良いわよね?」

提督「勿論。寧ろ居てくれないと張り切ってサボりそうだ」

加賀「少しは自重することを覚えてちょうだい」



――演習場――


提督「よし。着いたぞ」

鈴谷「おっ、提督に加賀さんじゃん。ちーっす」

提督「ちーっす」

加賀「ちゃんと挨拶をしなさい。貴方もノラないで」

提督「何を言うんだ加賀。スキンシップは大事だぞ」

鈴谷「そーそー。部下とのノリは大事だよねえ」


加賀「そうやってすぐ結託して……全く」

鈴谷「あははは~。んで提督、加賀さんと二人でここへ何しに来たの?」

提督「お前達の様子を見に来たんだよ。暫く来れなかったからな」

鈴谷「マジで? それじゃあ私次の演習に出るからさ、ちゃんと応援してよね」

提督「お前だけじゃなく、みんなをキチンと応援するぞ」

鈴谷「ちぇ~。何か誤魔化された気分……」

加賀「2人とも、そろそろ始まるわよ」


提督「おっ、よしよし。相方の熊野は先に参加してるのか」

鈴谷「そうだよ。ねえねえそれよりさ、今日の演習頑張ったらご褒美とかないの?」

提督「ご褒美?」

加賀「鈴谷……貴女、大概にしなさい」ギロリ

鈴谷「うわ、怖ッ! 良いじゃんそれぐらい。やる気アップって感じでさ」

提督「う~ん。俺は別に構わんが、何が良いんだ?」

加賀「提督ッ!」


鈴谷「やっりぃ! それじゃあねえ……え~と……う~んと……」

鈴谷「…………」ジーッ

提督「???」

鈴谷「て、提督の身体を触らせてほしいなぁ……なんちゃって」

加賀「いい加減にしなさい。そんなこと、提督が許す筈が――」

提督「良いよそれぐらい」

鈴谷「ッ!?」

加賀「ッ!?!?」


提督「代わりに鈴谷のも触るが、それでも良いか?」

鈴谷「私のはいくらでも触らせるけどさ、マジで良いの提督! やっぱ無しとかやめてよ!」

提督「男に二言は無い」キリッ

鈴谷「よ、よっしゃあああああ!」

提督(凄い喜びようだ。まあ俺も役得だし、良いか)

加賀(提督、なんて男らしい……)キュン

加賀(ってそうじゃないわ)

加賀「貴方、一体何を考えているの!」

提督「加賀、そんなに怒らなくても……」

加賀「私も触ってみたいわ(そんなことをしたらセクハラになります)!」

提督「お~い、本音と建前が逆になってるぞ~」

鈴谷「加賀さんもやっぱり興味あるんじゃん」

今日はここまで。ありがとうございました。


青葉「その話、青葉も興味あります!」

鈴谷「ゲッ! 鎮守府のパパラッチ!」

提督「いつの間に背後に……」

青葉「面白いことがあるところ、青葉有りです! ところで司令官、鈴谷さんだけズルイですよぉ。青葉も演習頑張りますのでご褒美欲しいです」

鈴谷「ちょっとあんた! 何を勝手なことを……!」

提督「う~ん。でも何処かで区切りをつけないとキリが無くなるからなぁ」


青葉「それなら私だけでも――」

「「「「ちょーっと待ったッ!!」」」」

加賀「ッ!」

瑞鶴「その話」

翔鶴「私達も」

陸奥「ふふ、混ぜてもらいましょうか」

夕立「抜け駆けはズルイっぽい!」

鈴谷「ぐうっ……次の演習組が次々と聞きつけて来た……」


加賀「五航戦……ッ!」ギリッ

瑞鶴「私達空母組を差し置いて提督さんの身体を堪能しようだなんて、そうはいかないわよ加賀さん」

翔鶴「いくら先輩でも譲れないものはあります。私達五航戦の誇りにかけて!」

提督(そこに誇りはかけちゃいかんと思う……)

陸奥「私での火遊びは厳禁だけど……」

陸奥「提督への火遊びは文字通り燃えるのよね。ふふ」

鈴谷「あら陸奥さん、大丈夫なんですか? あんまり燃え上がると砲塔が全部爆発しちゃいますけど?」ギロッ

陸奥「しないように気を付けるわ。警告ありがと」アラアラ


夕立「提督さん! 夕立も提督さんを触りたいっぽい! 姉さんや時雨だけズルイっぽい!」

提督(きっとお風呂場での出来事、自慢げに話したんだろうなぁ。白露が)



熊野(あそこで皆で集まって何をしていらっしゃるのかしら)

鹿島(提督さんだ……! 頑張らなくちゃ……!)

天龍(うおっ! 提督じゃねえか。何でここに……!)

木曾(さてな。とにかく俺達は演習に励めばいいと思うぜ)



―――――――――――


提督(こうして平和的に色々と話し合った結果……)

提督(各チームのMVPが俺へのお触りを堪能することとなった。制限をつけてはいるが)

提督(元の世界で考えれば女性が好きに身体を触って良いと言ってるようなものだからな。興味津々なお年頃には超ド級のご褒美だろう)

提督(俺にしてみても役得だからウィンウィンだな)

提督(だが……)チラッ

熊野「…………」← MVP+カオマッカ

木曾「ああああああ相棒! も、もうすぐ次の演習が始まるニャア!」← MVP+カオマッカ

提督(先程の試合でMVPを取って急にこの話を聞かされた2人は哀れだ……木曾なんて普段の面影がないじじゃないか)


提督(それに背後には……)

天龍「ちくしょー……ちくしょー……」

鹿島「やっぱり改になっても練習巡洋艦じゃ力不足なんですね……」

扶桑・山城「「不幸だわ……」」

不知火「不知火に落ち度が……」

黒潮「う~ん。司令はんの身体、触ってみたかったわぁ」ワキワキ

愛宕「私達の体型じゃあこういう時ぐらいしかチャンスが無いのにぃ~(泣)」

高雄「諦めずに頑張りましょう愛宕。日々のダイエットを……」

隼鷹「こりゃ後で提督を飲みに誘って鬱憤を晴らすしかないね~」

飛鷹「私も一緒に良いかしら?」

提督(MVPを取れなかった娘達の負のオーラが凄い)


提督(MVPを取れなかった娘達の負のオーラが凄い)

龍驤「ちょっと君ぃ、何をボケッとしてんねん」

提督「ああ、龍驤。一緒に演習見るか?」

龍驤「当たり前やん。ホントならウチが参加してんのに、加賀が急に代わりなさいって言うからやなぁ……」

提督「すまんすまん。俺もこんな騒ぎになるとは予想外だったんだよ」

龍驤「ハア。君はもうちょっと女の気持ちを考えた方がええな」

提督「努力するよ」



鈴谷(絶対勝つしッ!)

青葉(たまには美味しい想いもしたいですからねえ)

長門(提督と互いの腹筋を触り合いたい……)

夕立(みんなには悪いけど、夕立がMVPを貰うっぽい!)

瑞鶴(他はともかく、加賀さんにだけは勝つッ!)

翔鶴(提督の身体……身体……くふふふふ)


加賀「…………」ゴゴゴゴゴゴ

衣笠「あの~加賀さん? あくまで演習ですからね?」

大鳳「これは聞いてないですね……」

陸奥(姉さんと分かれたのは痛いけど、勝ってみせるわ!)

吹雪(司令官の身体……自由に触れる……)カオマッカ

五十鈴「こんな状態で勝てるのかしら」


提督「みんなやる気だなぁ」

龍驤(どう考えても君のご褒美が原因なんやけどな)

提督「そうだ龍驤。お詫びも兼ねて俺の膝の上で観戦するか?」

龍驤「うえっ!?」

「「「「ッ!!」」」」

龍驤(うわっ、後ろの連中食いつき過ぎやろ!)

提督「ほれほれ、1人分空いてるぞ」トントン


龍驤(くっ……! これは明らかに甘い罠や。座った瞬間、ウチは猛烈な嫉妬の嵐に見舞われる……!)

龍驤(けど、けど……!)

提督「どうした?」キョトン

龍驤(あの無防備な姿と表情、反則や~!!)

龍驤「そ、そ、それならお言葉に甘えて君の膝の上、借りるで」

提督「よし来い」

「「「「…………」」」」ギリリッ


龍驤(お、おおう……背中に胸やら何やら色々な感触が……!)

提督「どうだ座り心地は?」

龍驤(そ、それにお尻に微かに感じるこれは……もしかして……!)

提督「龍驤?」

龍驤(あかん……もう……辛抱堪らん……!)

提督「おい龍驤、返事ぐらい――」

龍驤「」ヘブンジョウタイ+ハナヂ

提督「満足した表情で気絶してる!!」

ここで切ります。毎回誰かが鼻血を出して終わる酷いSSです。
ありがとうございました。

>>愛宕「私達の体型じゃあこういう時ぐらいしかチャンスが無いのにぃ~(泣)」

巨乳は[ピザ]扱いなのか単純に愛宕達がふくよか扱いなのか

龍驤とか瑞鳳とか瑞鶴って勝ち組体型なの?

今日の夜更新出来るか分からないので小ネタを投下。

>>168>>170
元の世界での男性と照らし合わせれば想像しやすいかと思います。

巨乳、ふくよか → ぽっちゃり体型
フラット組 → 子供体型orガリガリ体型


【小ネタ1:鎮守府の日常】

響「ただいま。伊良湖さんから最中を買って――」

雷「あ」カベドン

電「あ」カベドンサレ

響「…………」

響「ご、ごめん。愛の形は人それぞれだと私は理解してるから……」

暁「ちょ、ちょっと待ちなさい響! 大きな誤解があるわ!」


――暁、説明中――


響「成る程。司令官へのプロポーズカッコカリの練習をしてたんだね」


雷「そう! 最近の司令官は妙に服を脱ぎたがるのよ。やっぱり私がいないと駄目だわ」

電「駄目かどうかはともかく、司令官さんはこのままじゃ襲われてしまうかもしれないのです」

暁「将来的に私達がもらって守ってあげなくちゃね。か弱い男性を守るのはレディとして当然よ!」

響「それはあるね。それでどんなプロポーズを考えたんだい?」

電「はわわ……実は」

暁「私と電はまだ思いつかないのよね。明石さんの酒保で買った本を参考にしてるんだけど」

響「本?」


暁「これよ」サッ

『~光源氏、男装の麗人~男性を私色に染め上げたい』

響「これは……」

暁「凄いわよね! 好きな人に近づくためにあえて男の人に変装するだなんて」

電「相手が小さい男の子ばかりなのが気になりますけど、告白の言葉は沢山出てくるのです」

響(これは参考になるのだろうか……)

雷「駄目よ2人とも。本に頼ったって結局その時になれば忘れちゃうものよ!」

響「雷は自信満々だね」

雷「当然よ! 司令官を射止めるならやっぱり自分の言葉でなくちゃね」

雷「私のはこうよ!」





雷『司令官……もう逃がさないわよ』カベドン

提督『い、雷……』

雷『これ、受け取ってくれる?』ユビワ

提督『し、しかし俺は……』

雷『言い訳は聞きたくない。司令官のちゃんとした返事を聞かせて』

雷『私が居るじゃない! 黙って私についてきなさい司令官!』

提督『雷……!』キュン

提督『分かった。指輪、貰うよ』




雷「でへへへへ……」

響「うん。素晴らしいと思うよ」

雷「でしょ!」

響「でもね雷……」

雷「何よ」

響「壁ドンをするには身長が足りないと思うんだ。雷の」

雷「…………ハッ!」

雷「」チーン

暁「い、雷ーッ!?」

電「真っ白に燃え尽きたのですーッ!?」

【小ネタ1:鎮守府の日常 終】

終わりです。ありがとうございました。

ちょっとだけ更新します。残業は辛いですね。


――艦これ改風演習スキップ――


提督「どうやら決まったようだな」

鈴谷「言い出しっぺだし、当然でしょ!」← MVP

吹雪「やりました!」← MVP

加賀「チッ……」← 中破

瑞鶴「あんた今のマジの舌打ちだったわね……」← 大破

翔鶴「」← 大破


長門「無念だ」

陸奥「第三砲塔が……」

夕立「ぽい~……」

青葉「せめて触られて悶えてる司令官の写真でも撮りましょうか」

衣笠「それって虚しくならない?」

大鳳「提督の身体を堪能するには訓練が足りませんでした」

五十鈴「ご褒美関係無しに普通に悔しいわ」

提督「よし。じゃあMVPを取った4人!」

鈴谷・吹雪・熊野・木曾「ッ!」

提督「好きに触れ! 但し限度を考えろよ」ウェルカム!


他の艦娘「…………」ウラヤマシイ

熊野(ここは淑女たるもの、ちゃんと提督のことを考えて……)

吹雪「し、司令官ッ! 吹雪行きます!」

提督「よし来い!」

吹雪「で、では後ろに回って……えい!」サワサワ

提督(吹雪は背中か。胸とか触るかと思った)

吹雪「司令官の背中……大きくて立派です」ウットリ

提督(言い方に何かエロスを感じる)


木曾「そそそそそそそそれじゃあ相棒、さ、触るぞ?」

提督「ああ、ドンと来い」

木曾「ぐっ……お前がそんな余裕な態度だと悔しくなるじゃないか……」

木曾(こうなったら意地でも一矢報いてやるぜ……!)

木曾「うおりゃ!」ムニッ

提督(おおう。まさかの木曾が胸に来たか)

木曾「…………」サワサワ


提督(勢い良く来たけど、触り方はおっかなビックリだな。痛くしないようにとかいう想いを感じる)

木曾「ふっ……柔らかいな、相棒」ツー

提督「鼻血、カッコいい表情で感想言う前に鼻血を止めようか」

鈴谷「はっ、吹雪も木曾もお子様だね。私はもっとガッツリいくよ」

提督「ほう」

吹雪(背中をジックリ触るのも勇気がいるのに……!)

木曾(胸を触るのがお子様だと……)ハナティッシュ


鈴谷「そんじゃ提督、覚悟してよね~♪」

提督「よし来い」

鈴谷「後ろに回って……うりゃ!」ムニッ

熊野(鈴谷、そこは……!)

吹雪(ヒャ~……)カオマッカ

木曾(尻……だと……!)

提督(木曾と同じく触り方が優しい……)

鈴谷「ど、どうよ……私のテクは」カオマッカ

提督(尻を揉んでのテクニックと言われても……)

提督「ああ、うん。気持ちいいよ」

鈴谷「…………シャッ!」ガッツポ


提督「残るは熊野だけだぞ?」

熊野「わ、分かっておりますわ!」

熊野(くっ……でも魅力的な部分はほとんど触られてしまいましたわ。鈴谷は禁断の地に足を踏み入れましたし……)

熊野(残るは……夜戦バカから聞いた噂の提督の主砲しか……)チラッ

熊野(駄目、それは流石に駄目ですわ熊野! 淑女としてがっつき過ぎるのはみっともないですわ!)

熊野(でも誰もが触ったことのない所を触り、優越感に浸りたいのもまた事実)

熊野(一か八か行くしか……お尻も許しているのですから、もしかしたら主砲も……)

熊野(と言うか鈴谷ッ! いつまで触っているつもりですの! 長すぎですわ!)


提督「熊野~? 大丈夫か~?」

熊野「お、お待たせしました。行きますわよ提督!」

提督「お、おう」

熊野「とぅおおおおおうぅ!!」

大淀「あっ、提督。こちらにいらした――」

大淀「って、一体何をしてるんですか!!」

提督「あ、大淀」


鈴谷「げっ!? ヤバ……ッ!」

熊野「えっ!? あ……!」ツマヅキ

提督「あ」

他の艦娘「あ」


―――――――――――


大淀「全くもう……! 私が大本営に出張している時にあんな羨ま――破廉恥なことをするなんて!」

他の艦娘「ごめんなさい……」セイザ


大淀「女性提督が各鎮守府に配属されていく中、ここは貴重な男性提督が指揮する鎮守府なんですよ! 貴女達はそれを潰す気ですか!」

大淀「そもそも提督が許可したからといって、ホイホイ身体を触るなんて論外で――」クドクド

提督「まあまあ大淀、もうその辺で良いじゃないか。元々は俺が許可したのが原因だし」

大淀「提督! 貴方も危機感を持って下さい! 先程のは襲われても文句は言えないんですよ!」

提督(寧ろ襲われるのは役得なんだが……)

提督「分かった、気をつけるよ。だからほら、もう彼女達を許してやってくれ。演習頑張って疲れてるんだ。お前も戻ったばかりで疲れてるだろ?」

大淀「むう……分かりました。提督がそこまで言うなら……」

鈴谷(ホッ……どうやら解体とか厄介事は免れそうね。それにしても……)チラッ

熊野「」ヘブンジョウタイ+ハナヂ

鈴谷(躓いた拍子に提督の主砲に顔を埋めるなんて羨ましすぎるし……)

ここで切ります。ありがとうございました。

朝から仕事前に少し更新。



【演習後……】

提督(いやぁ、大淀はこちらの世界でも怒ると怖いな)

提督(にしても他の鎮守府には女性の提督が配属されているのか)

提督(きっとセクハラ防止策なんだろう。各鎮守府の不満が爆発しそうだが)

秋雲「あっ! 提督、丁度良いとこに!」


提督「ん? 秋雲か。俺に何か用か?」

秋雲「そうなんだけど、今は何も聞かず秋雲に付いて来て!」グイグイ

提督「わわっ」


―――――――――――


提督(部屋に連れ込まれたと思ったら、座らされて絵のモデルにされている……)

秋雲「そのまま、そのまま動かないでね。描き終わったら次は立ってもらうから」


提督「一体この状況は何なんだ?」

秋雲「次の漫画の登場人物の参考にしようと思って。青葉さんの写真だけじゃ分からないところもあるしさ」

秋雲「やっぱりモデルがいないと駄目だね。秋雲の想像だけじゃ提督の身体付きとか限界があるよ」

提督「そう言えば漫画を描いているんだったな」

秋雲「うん。今月分はもう明石さんの酒保に置いてもらったけどね」

提督「どんな内容なんだ?」

秋雲「ありきたりだよ。提督と艦娘の恋物語さ」


提督「だが王道でもある。少し興味あるな」

秋雲「これだよこれ。読んでても良いけど動かないでよ」

提督「分かってるよ」

提督(どれどれ……)

提督(とある鎮守府の指揮を執る提督と、新しく配属された艦娘オータム……)

提督(オータムはハーフの艦娘。見た目が他の艦娘と違うことに悩むが、提督は優しく接してくれる)

提督(やがてオータムはそんな提督に惹かれていき、想いを抑えきれなくなった彼女は……提督を襲う)


提督「って、純愛物かと思ったらヒロインが襲うのかよ!」

秋雲「あっ、動かないでって言ったじゃん」

提督「いやいや、おかしいだろ。ここはほら、提督も同じ気持ちだったとか何とかで恋人になって……」

秋雲「チッチッチ、そこが秋雲の違うところさ。ヒロインの提督が襲われながらも彼女の想いを受け入れるところに需要があるんだよ」

提督(あっ、提督がヒロインなのか。……ってか、この世界じゃそうなるのか)

秋雲「今日置いた最終巻ではライバルのハーフ艦バーニングに提督が寝取られそうになったけど、オータムが奪い返して愛が深まる展開さ」

提督「純愛物ではなく結構ドロドロしていた……」

秋雲「それよりもほら、ジッとしてて。夕雲姉達にバレると色々厄介なんだ」


提督「すまん」

秋雲「全く。最近は自分を主役に提督との漫画を描けってリクエストが多くてさ、秋雲は大変だよ」

提督「それは……大変だな」

秋雲「あっ、提督立ってくれる? …………中でも夕雲姉のは夕雲姉自身にか需要がないもので描く気が起きないね」

提督「あのしっかりした夕雲が? どんな内容なんだ?」ジットシテルヨ

秋雲「……提督に思い切り甘やかされて駄目にされたい。所謂バブみ――」

ドンッ!!

提督・秋雲「ッ!?」

提督「……この話はここで止めようか」

秋雲「うん。秋雲もまだ生きていたいから」

ここまで。ありがとうございました。

続きですー


―――――――――――


提督(あの後色々なポーズやシチュエーションをやらされたが、何事もなく開放された)

提督(秋雲は元々サバサバした性格だからな。異世界でもあまり変わらなかったみたいだ)

提督(……まあ鼻血出しながらポーズの要求やシチュエーションの相手を頼み込んできたけどな!)

提督「明石の酒保にでも行ってみるか。この世界じゃどんな品揃えになっているのか気になるしな」

加賀「提督! やっと見つけたわ」


提督「おお、加賀。大淀の説教からようやく開放されたか」

加賀「……あんなに怒られたのは赤城さんと一緒に鳳翔さんの料理をつまみ食いしてしまった時以来だわ」

提督「一航戦の誇りぇ……」

加賀「それよりも早く執務室に戻って仕事を再開しましょう。大淀をこれ以上怒らせたくないわ」

提督「まあまあ、ちょっと明石の酒保に行こうと思ってるんだよ。それが済んだらすぐ戻るから」

加賀「……また彼女の雷が落ちるわよ?」

提督「その時は俺が全面的に怒られてやるよ。加賀は秘書艦として付いて来ただけってな」


提督「それにほら、提督としてたまには鎮守府を見て回ることも必要だろ? 仕事の一環だ」

加賀「……まあ、そういうことでしたら」

提督「決まりだな。よし行こう」


――明石の酒保(アイテム屋)――


明石「いらっしゃいませ~って、提督じゃないですか。加賀さんも」

加賀「こんにちわ」


提督「見回りがてら、様子を見に来たぞ。ちゃんと商売してるか?」

明石「勿論ですよ。健全な商売をしております」

提督「ふ~ん……」キョロキョロ

加賀(秋雲の新刊、取り置いてくれているかしら?)コソコソ

明石(勿論ですよ。人気商品ですからすぐ売り切れちゃって、取り置き1つでも大変なんですからね)コソコソ

加賀(その分の御代は弾むわ)

明石(毎度あり~♪)ワルイカオ


提督「あっちの露骨にアダルトなコーナーは何なんだ?」

明石「あそこは乙女の秘密コーナーです。男性は立ち入り厳禁ですよ」

提督「それは構わないが、駆逐艦や潜水艦の娘達は入れてないだろうな?」

明石「失礼な! 私にもそれぐらいの常識はあります」

提督「大人びてる奴も駄目だぞ? 磯風とか初月とか春風とかはっちゃんとか……」

明石「だ、大丈夫ですって!」

提督(何故言い淀んだコイツは)


提督「この紙は何だ? ヤケに値段が高いな」

明石「それはプロポーズカッコカリの申請書類です。指輪を貰うには必要事項を記入の上、提督と大本営の印が必要ですが」

提督「大本営のも必要なのか。なかなか厳しいな」

明石「加えて大本営直属の審査官が来て記入した書類に嘘偽りが無いか厳しくチェックされるみたいです」

加賀(障害があればあるほど燃えるけど、意外に厄介なのよね……)

提督「そんなにややこしいことになってるのか。知らなかった……」

明石「昔はこんなに厳しくなかったんですよ? 艦娘による提督強姦や偽装ケッコンが相次いで発生したための処置ですね」

提督「お互いにとって良い迷惑だなコレは」

明石「提督も事態の改善にご協力を。これ、大本営に送る嘆願書なんです」

提督「うわっ、ウチに所属する艦娘ほぼ全員の名前があるじゃないか」


加賀「私も署名したわ」

提督「お前もか」

ジャラ!

提督(ん? アダルトコーナーのカーテンが開いて……)

那智「大井貴様、またそんな軟弱な物を買ったのか」

大井「いいじゃないですか。男性が色々なコスプレで御奉仕してくれるのは萌えるんです」

提督「」


那智「ふっ、コスプレなど邪道。やはり男はありのままの姿であるべきだ」

那智「優しさと力強さを兼ね備えた、しれ……誰とは言わないが、身近な奴とかな」

大井「私も誰とは言いませんが、女装とかしてもらえると……うふふふふ」ハナヂ

提督「…………」ジーッ

那智「あ」

大井「え」

提督「う、うん。好きな物は人それぞれだよな」

那智「」マッシロ

大井「」マッシロ

加賀「悲劇だったわね……」

明石「次回から出入り口周囲に衝立を設置しましょうか」

ここで切ります。ありがとうございました。


【小ネタ2:鎮守府の日常2】

浜風「…………」ムムム

浦風「…………」ムムム

谷風「んん? 本読みながら唸って2人ともどうしたのさ」

浜風「谷風……」ジーッ

浦風「今更ながらその体型……羨ましいのぉ」

谷風「えっ? 何なの急に」


浜風「これよ」つ 本

『ふくよかな体型とはさよならバイバイ。今すぐ出来るダイエット』

谷風「ダイエット……? 浜風と浦風ダイエットすんの?」

浜風「最近また胸が大きくなって……このままじゃ皆にだらしないと思われるから」

浦風「男が惹かれる体型って難しいもんじゃねえ。黄金比とか夢を見すぎじゃろ」

谷風「かーっ! 贅沢な悩みだねえ。第十七駆逐隊で谷風さん1人だけ平らなんだよ?」

谷風「逆にもっと欲しいぐらいさ。例えるなら浜風が普段食べてるお椀(大)ぐらいには」


浦風「分けられるなら分けてあげたいくらいじゃ」

浜風「私もよ」

谷風「改修じゃあどうにもならないねえ」

谷風「それよりも急にダイエットなんてどういう風の吹き回しだい?」

浜風「あー……」

浦風「それはじゃのう……」

谷風「…………ああ、もしや提督絡み?」


浜風・浦風「「うっ……」」

谷風「図星かい? まあ気持ちは谷風さんも分かるよ。最近の提督はよく触ってくるよね」

浦風「そうなんじゃ。この間までは肩がちょっぴり触れただけでも警戒されたのに……」

浜風「頭を撫でたり、肩を叩いたり、色々私達と触れ合ってくれるようになったわよね」

浦風「正直嬉しいんじゃが、うち等のこの体型じゃあ不意にお腹とか触られた時に、なあ?」

浜風「ええ。引かれないか不安なのよね」

谷風(谷風さんも引かれないかな?)タイラー


浦風「それと最近の提督さん……その、脱ぐようになったのぉ」

浜風「ええ……よく熱いからって執務室で脱いだりしてるらしいわ」ホホソメ

浦風「あれはうち等を…………誘ってるんかなぁ?」カオマッカ

谷風「さてねえ。でもあの姿は年頃の谷風さん達の目には毒だね」

浦風「毒なのは間違いないんじゃけど、眼福と思ったうちがいる……」

谷風「ほほう、浦風意外にスケベだねえ」ニヤニヤ


浦風「や、やかましいわ! だいたい年頃の艦娘なら皆同じじゃろ!」

浦風「浜風だってそうじゃろ!」

浜風「へっ!? わ、私は提督のそういうところは改善した方が良いと思ってるけど……」

浦風「いや、そう言うのはええ。正直に話してみんさい」

谷風「そーそー。今ここには谷風さん達しかいないんだから、自分に正直になりなよ」

浦風「提督さんの下着姿見て、ちょこっとでも興奮したじゃろ? なっ?」

浜風「こうふ……っ!? もう何なのよ!」カオマッカ

浦風「ほうほう、この反応はどう見るんじゃ谷風さん」ヒソヒソ

谷風「何気にこの中で浜風が一番のスケベって予感がしてきましたなぁ」ヒソヒソ


浜風「貴女達……いい加減に……ッ!!」

磯風「ついに出来たぞ!」ドアガチャ

谷風「おや? 磯風じゃないか」

磯風「おお谷風、見れば丁度良く全員揃っているな」

浦風「せっかくの非番に姿が見えんと思ったら、今まで何をしとったんじゃ?」

浜風(何やら変な臭いがするような……)

磯風「よくぞ聞いてくれた。浜風と浦風がダイエットに苦戦していると聞いてな。本を参考に作ってみた」

ダークマター+紫の液体

浜風「」

浦風「」

谷風「」


磯風「この磯風特製のダイエット食だ。さあ食べてみてくれ」

谷風「いや、その、これ、味見……」

磯風「味なら心配無用。ちゃんと味見をしながら作ったんだ。私とて日々成長しているのだ」

磯風「さあ遠慮せずに食べてくれ。ダイエット効果は間違い無しだぞ!」



大淀「提督、本日遠征予定だった浜風さんと浦風さんが体調不良のため出撃不可になりました」

提督「あの2人が? 珍しいな。風邪か何かか?」

大淀「いえ、磯風さんの料理です」

提督「あっ(察し)」

【小ネタ2:鎮守府の日常2 終】


【執務を終えて…】

提督(酒保での悲劇もあったが、今日もあと少しで1日が終わるな)

提督(そう言えば演習の後、隼鷹に飲みに誘われていたんだっけか)

提督(断る理由も無いしな。だが悪酔いして鳳翔さんの店に迷惑をかけたくない)

提督(……よし。酒もあるし、俺の部屋に誘うか)


―――――――――――


隼鷹「邪魔するよ~提督ッ!」

提督「おう、入れ入れ」


飛鷹「お邪魔します」

千歳「楽しいお酒になりそうね♪」

千代田(提督の部屋だ……!)キョロキョロ

伊勢「へえ、流石というか綺麗にしてあるね」

日向「瑞雲の模型はかざっていないのか……」

提督「すまんな。てか、この面子にお前達は珍しいな」

伊勢「私、日向ほどじゃないけど嗜む程度には飲むのよ」

日向「私は隼鷹に誘われてな。まあ断る理由も無かったんだ」


提督「まあ、酒を飲むなら人数多いほうが楽しめるしな。歓迎する」

隼鷹「いやあ、それにしても提督は大胆だねえ」

提督「何が?」

隼鷹「男の部屋にこんなに女を連れ込んでんだよ? 警戒しない?」

提督「別にお前達なら警戒する必要無いだろ? 楽しく酒を飲むだけなんだから」

千歳(う~ん……これって信頼されてるってことなのよね)

伊勢(それとも単に鈍感?)

日向(無防備過ぎるのも困り者だな)


隼鷹「うんまあ、提督が気にしないなら何も言わないけどさ」

提督「気にしない気にしない。飛鷹、そこの棚からウィスキー取って良いぞ」

飛鷹「これのことかしら。今日は太っ腹なのね提督」

提督「たまには良いだろ。今日は飲むぞ!」


ワイワイガヤガヤ


隼鷹「ぎゃははは。じゃあ酔いも回ってきたところでぇ」

千歳「やっちゃいますかぁ」


提督「おお? 何だ何だ?」

隼鷹「元帥ゲーム! いっちょやるぞー!」

伊勢「おー!」

飛鷹「盛大に酔ってるわね~」

千代田「あんたもね」

日向「まあ、こうなるな」

隼鷹「いいかぁ? 全員一斉にクジを引くんだぞ? 途中で弱腰になるなよぉ」


提督「分かってる分かってる」

千歳「では……元帥だ~れだ!」

ババッ

日向「私だな」

隼鷹「お前か! さて日向元帥、どんな命令を下すんだ?」

日向「そうだな……先ずは軽く3番が1枚脱いでもらおうか」

千歳「早速大胆なのが来たわね!」ワクワク

飛鷹「3番は誰?」


提督「はははは、俺じゃないぞー」

千代田「私だ……」

伊勢(残念)

日向「ふむ、まあ良いだろう。元帥命令だから1枚脱いでくれ」

千代田「くぅ~……その命令だけは当たりたくなかったのにぃ」ヌギヌギ

隼鷹「おおお、相変わらずふくよかな体型してんねぇ。胸もデカイし」ニシシシ

千代田「るっさいわね! 気にしてんだから言うな!」ウガー

提督(ここは天国か……)


千代田「ちょ、あんまりジロジロ見ないでよ……! どうせだらしない身体とか思ってるんでしょ」

提督「いんや、綺麗な身体だと思うよ。めっちゃ色っぽいしな」

全員『え゛っ……!』

提督「ん~? どうしたぁ?」

飛鷹「いや、その……」

隼鷹「え~っと、提督ってさぁ、太っ……ふっくらした女が好みなの?」

提督「別に好みって訳でもないけどなぁ。千代田の身体は綺麗だなぁって思っただけ」


千代田「ううっ……恥ずかしいから言わないでってば」カオマッカ

千歳(それなら私も範囲内かしら……?)

伊勢(意外な発見だね)

日向(狙ってやった訳ではないが、私の手柄だな)ドヤァ

千代田「それよりもほら、さっさと次やりましょう」

隼鷹「だな。次行くぞ~」

飛鷹「みんなクジを選んで……元帥だ~れだ!」

ババッ

千歳「あら、私ね」


千代田「お姉かぁ。あまり変なのはやめてよね」

隼鷹「さてさて、お次はどんなのだ?」

千歳「それなら私も軽く……6番が2番に壁ドンをしてちょうだい」

伊勢「うわっ、私2番だ……」

日向「6番は誰だ?」

提督「お~っ! 俺だ俺」

全員『ッ!!』

提督「よ~し伊勢、張り切ってやるぞ~」

伊勢「うえっ!? ちょ、ちょっと待って。心の準備が……」

隼鷹「戦艦が情けないこと言ってんな! ほら行け」

伊勢「きゃっ!」


提督「おっと。危ないぞ伊勢」

伊勢「わ、ちょ、ち、近いよ提督……!」

伊勢(だ、抱き止めてくれたのは嬉しいけど……)

隼鷹「…………」グビグビ

飛鷹「…………」グビグビ

千歳「あら千代田、お皿の上のおつまみが無くなったわ」

千代田「お姉が全部食べちゃったんじゃん」

日向「ふふっ」

伊勢(こっちを見るみんなのプレッシャー怖ッ!?)


提督「ほら伊勢、ボーッとしてないで壁ドンするぞ」

伊勢「へっ……」

壁ドンダヨッ!

伊勢「わっ……」

提督「伊勢……可愛いぞ」ササヤキ

伊勢「ッ!?」

伊勢「…………」ヘブンジョウタイ

伊勢「」ブバッ

飛鷹「伊勢が鼻血出した!」

千歳「ちょっと提督、囁いてとまでは言ってませんよ?」

提督「はははははは、サービスだサービス」

日向(かなり酔っているなコレは)


千代田「それじゃあ次よ。伊勢は回復の為に休みとして……元帥だ~れだ!」

隼鷹「しゃああああ! 遂にあたしだぁぁぁぁ!」

飛鷹「とうとう来てしまったわ……!」

千代田「1番悪ノリしそうなのが……!」

提督「良いぞ~」

日向「あまり煽らない方が良いぞ提督」

隼鷹(ふっふっふっふ。あたしの目は全てを捉えていたよ)

隼鷹(あたしの標的はただ1人、提督のみ。この手のゲームはやはりお色気がないとね~)


隼鷹「んじゃ命令だ! 1番の奴が色っぽい仕草をすること! 但し3人以上が納得しないと継続!」

提督「おっ、また俺かぁ。よく当たるなぁ」

千歳(ッ! 狙ったわね隼鷹)

隼鷹(提督がいる以上、こういうのは欠かせないでしょ)

飛鷹「でも提督にそんな仕草出来るのかしら」

千代田「全く想像出来ないわね」

千代田(ただでさえ物凄いオープンな感じになってるのに……)

日向「さあ提督、やってくれ」

提督「よ~し。お前等見とけ~」

伊勢以外『…………』ドキドキ


提督「…………」プチプチ

隼鷹(なっ……!)

飛鷹(こ、これは……!)

千歳(首元のボタンを外し、鎖骨をワザと見せつけている……!)

千代田(オマケにお酒のせいで顔がほんのり赤みがかっているから……!)

隼鷹・飛鷹・千歳・千代田『色っぽい……と言うかエロい!』ゴクリ

日向(まあ、そうなるな)ウンウン


提督「あっ、飲み込む音が聞こえたぞ~。俺の勝ちだ……な……」コテン

飛鷹「提督ッ!」

千代田「ちょ、大丈夫!?」

提督「…………」スウスウ

日向「ふむ。どうやら酔い過ぎて寝てしまったようだぞ」

千代田「何だ、良かった~」ホッ

千歳「ビックリしたわね……」

隼鷹「今日はこれでお開きだな~。とりあえず提督をベッドに移して……」

『酔い潰れて寝てしまった提督』=何をしても暫く起きそうにない
『服がはだけて色々と見えている提督』=とてもエッチぃ
『無防備すぎる提督』=据え膳?

隼鷹・飛鷹・千歳・千代田『…………』ゴクリ

日向「おい」


隼鷹「うえっ!? あははは~、大丈夫だって。んなことしないから」

日向「その割には表情が迷っていたぞ」

日向「寝室へは私が運ぶ。お前達は伊勢と後片付けを頼む」

千歳「は~い」

千代田「もういい加減着ても良いわよね?」

飛鷹「終わりだし、良いんじゃない?」


――提督の寝室――


提督「…………」スウスウ

日向「全く。こちらの気も知らずによく寝ているな」

日向「今回は私が居たから良かったものの、次はどうなるか分からないんだ」

日向「君は知らないかもしれないが、ここの艦娘は最近の君の言動に振り回されてヤキモキしている」

日向「無論、私もだ。冷静なようで意外と胸が高鳴っているんだぞ」ドキドキ

日向「このまま君が無防備なようなら――」

日向「私が君を食べてしまうぞ…………なんてな」

日向「お休み。提督」ナデナデ

今日はここまで。長い時間お付き合いいただきありがとうございます。

つづきデース


―――――――――――


【数日が過ぎて…】

提督(異世界に来てから何日か経ったが、今のとこ艦隊運用も順調だ)

提督(貞操観念が逆転している以外は何ら変わらないからなぁ)

提督(最近は俺の行動に少しずつ慣れてきたらしく、鼻血を出す艦娘も少なくなってきた)

提督(でも駆逐艦の娘達は相変わらず恥ずかしがったり、鼻血を出す純情ぶりだけどな!)


大淀「提督? ボーッとされてますが、大丈夫ですか?」

提督「ん、いや、すまん。ちょっと考え事をしてたんだ」

大淀「しっかりなさって下さいね。今日は午後から大本営で会議があるんですから」

提督「あ~……そうだったなぁ。あそこでの会議って窮屈で苦手なんだよ」

大淀「サボりは駄目ですよ。それにそろそろ支度しないと間に合いません」

提督「仕方ない。今日連れて行く秘書艦は――」


―――――――――――


北上「はあ~……何で今日に限ってあたしが秘書艦かねえ」ヤレヤレ

提督「順番だったんだ。諦めろ」


北上「提督も面倒なんでしょ? 大本営には欠席って連絡して、このまま2人でダラダラ過ごさない?」

提督「大淀が怖いから却下」

北上「ちぇ~……大井っちが代わってくれたらなぁ。こういう役目はやっぱ大井っちが適任だよ」

提督「確かにな。あいつはしっかりしてるから」

北上「でもさぁ、最近大井っちが変なんだよねえ。『提督と合わせる顔がない……』って落ち込んでるし」

提督(原因はやっぱ、あの時だろうな……)

北上「ねえ提督、大井っちに何かした? それとも大井っちが何かした?」ジーッ


提督「俺は何もしてないし、大井にも何もされてないよ」

提督「あえて言うなら……タイミングが悪かった、か?」

北上「何それ。まあ喧嘩とかしてないなら良いけどさ」

提督「その辺は心配するな。それと今日戻ったら大井に伝えてくれ。早く元気な顔を見せてくれってな」

北上「直接伝えれば良いと思うけどねえ。まあ分かったよ」

提督「ん、話の時間は終わりだ。迎えの車が来たぞ」

北上「はいはい。今更だけど、提督って大本営から迎えが来るぐらいには偉いんだね」

提督「これでもお前達と一緒に深海棲艦を撃退して、勲章を色々貰ってるからな」


憲兵「提督殿ッ! 大本営よりお迎えに上がりました!」

提督「ご苦労。さあ北上、行くぞ」

北上「へ~い」

憲兵「…………」

(女)憲兵「オトコ……ホンモノノオトコ……グヘヘ」ワキワキ

提督「んん??」フリムキ

(女)憲兵「何か?」キリッ


提督(気のせいか?)

北上「ほら提督、もっとこっちに詰めて座ってよ」

提督「いや、こんだけ車内が広いならそんなに詰める必要は……」

北上「いいからほら」グイグイ

北上(あたしの目が黒い内は、悪い虫は近づけさせないよ)

(女)憲兵「チッ……」


――大本営――


女提督「あ~あ、今日も退屈な会議。……萎えるなぁ」

伊19「その退屈な会議に連れて来られたイクはとっても不幸なのね」

毎日更新お疲れ様ですよ

毎日更新はホントありがたいなぁ。今時珍しい

>>333 >>334
残業帰りでの深夜テンションで書いてます。



女提督「仕方ないでしょ。他の娘達は女だらけのとこに行きたがらないし、潜水艦の娘達はオリョクルであんた以外ヘバッてたんだから」

伊19「仮病でもしてイクもサボれば良かったのね……」

女提督「はあ~……早く終わったら思う存分男をナンパしたい~」

伊19「提督の性格じゃ男の人は寄り付かないと思うのね。成功したことないし」

女提督「るっさいわねえ。今時草食系女子は受けが悪いのよ」

伊19「かと言って足柄さんのように肉食系もどうかと思うのね」

女提督「バランス良くなんかクソ喰らえじゃー! ああ、いい男カモーン!」


伊19(男日照りで壊れ気味なのね……)

伊19「…………あっ、ね、ねえ提督! あれ見て!」グイグイ

女提督「あによ……」ヤサグレ

提督「ここは相変わらず広いなぁ」

北上「大本営だからねえ」

女提督「なん……だと……!」

伊19「男、男の提督さんなのね!? 大本営に男の提督さんが収集されてもう居ないと思われてたのに……!」

女提督「噂でしか聞いたことなかったわ。男性の提督が大本営に行かず、現場で指揮を執り続けているって……」


伊19「カッコ良さそうな人なのね。ねえ提督……っていない!?」

女提督「ど、どうも! 初めまして!」

提督「初めまして。もしかして各鎮守府に配属されてるっていう……?」

女提督「はい! 女性提督の1人です! あの、その、貴方も提督なんですよね?」

提督「ええ。正真正銘コイツ等の提督ですよ」

北上「ども~」

女提督(キター!!)

提督「どうかしたんですか? 先程から落ち着かない様子ですけど……」


女提督「えっとぉ、私まだ配属されたばかりでして、ここにも少ししか来たことなくて……」

女提督「オマケに会議室の場所を忘れてしまったんです。もうホントに困って……」

提督「それなら俺と一緒に行きましょうか。俺も呼ばれたので」

女提督「本当にッ!? 嬉しいです~」

女提督(計画通り!)

北上(この女……)

伊19(提督……嘘ばっかりなのね……)

女提督(私の勘が囁く! 彼は逃してはならないと!)

女提督(この機会を利用して何としても親密になるわよー!)


女提督「それじゃあよろしくお願いしますね♪」

提督「ええ」

提督(何というか、ぽややんとした人だなぁ)

北上「ちょっと潜水艦」

伊19「何なのね」

北上「あんたんとこの提督でしょ。うちの提督を誑かそうとしないでくれない?」

伊19「止められるならとっくに止めてるのね」

北上「ちっ……役に立たないなぁ」

伊19「イクはそっちが羨ましいのね。そっちの鎮守府にイクは居るの?」

北上「居るけど?」

伊19「……2人目のイクは如何?」

北上「お断りだね」

伊19「」ショボーン

ここで切ります。ありがとうございました。

例の如く、今日の夜更新出来るか分からないので少しだけやります。




――大本営・会議室――


元帥「多忙な時に集まってくれて感謝する。それでは会議を始めよう」

女提督達『ハッ!』

提督(本当に俺以外みんな女性提督になってる……! 場違いな様子がハンパない!)

提督(それに……)チラッ

女提督「よっしゃあ、隣の席ゲットォ!(小声)」

女提督2「ほ、本当に男の人だ……!(小声)」

女提督3「どことは言わないけど、キュンキュンする(小声)」


提督(凄い見られてるなぁ)

元帥「皆、いい男……もとい男の提督が珍しいからと言ってあまりジロジロ見るものじゃない」

(女)元帥「彼がとても困っているじゃないか」ニッコリ

提督「いえ、自分は別に。……それと元帥殿、1つよろしいでしょうか」

元帥「何だね?」

提督「その、元帥殿の傍に侍っている男達は一体……」

(女)元帥「ああ、彼等は私のた……大本営のために尽くしてくれる各鎮守府の元提督達だ」

提督「その割には全員表情が沈んでいるような……」

元提督達『…………』ショボーン

(女)元帥「そんなことはない。文字通り“色々”尽くしてくれてとても助かっている」

陸軍じゃあるまいし、元帥「殿」はマジやめてくれ…
海軍なんだから普通に「元帥」とか「大将」、役職があるなら「長官」といった呼称でいいんだよ
「閣下」や「殿」といった敬称が必須なのは陸軍の話で、海軍の場合は将官に対して「閣下」すら不要
流石に東郷平八郎クラスになると、東郷閣下と言われたけど、そちらの方が例外

>>355
他のSSでも元帥「殿」はよく見かけるので艦これSSではそれが正しいと思っていました。
違和感あると思いますが、このまま行きますのでご了承下さい。



提督「は、はあ……」

女提督4「羨ましい(小声)」ギリッ

女提督5「やっぱり副官として男の人を私達に付けるべきよ(小声)」

女提督6「流石は召集という名の収集行為……汚い大本営汚い(小声)」

提督(前任の元帥殿が身の危険(貞操)を感じて雲隠れし、急遽抜擢された後任の元帥殿……)

提督(能力は本物。カリスマ性もあり、他のお偉方(同姓)にも一目置かれているという女傑)

提督(だが性癖に難有り、と一緒に来た女提督さんに聞いたが……異世界の大本営大丈夫なのか!?)

(女)元帥「提督君もどうかね? 大本営勤務になればそれなりの待遇を約束するが」

提督「いえ、自分はやはり現場で指揮を執る方が向いております」

提督「それに今まで一緒に戦ってきた艦娘達と別れるのも抵抗がありますので」

(女)元帥「そうか。残念だ……チッ、ハーレムガ」

提督(誘いに乗らなくて良かった気がする……)



――大本営・秘書艦控え室――


北上(秘書艦も付いて来なきゃいけないのに、重要な会議では外されるからなぁ。ぶっちゃけ暇)

北上(提督も大丈夫かなぁ。女提督達に誑かされてないかなぁ)

阿武隈「ね、ねえ北上さん! そっちの提督ってオープンでエッチって聞きましたけど本当ですか!」

足柄「提督がエッチですって!?」

蒼龍「エッチな提督がいるの!?」

北上(こっちはこっちでウザい……)


北上「ま~ね~。最初は警戒心マックスだったけど……最近はよく目の前で脱ぐようになったよ」

秘書艦達『脱ぐ!?』ハナヂ

北上「あと触ってくるようにもなったなぁ」

秘書艦達『触ってくる!?』ハナヂ

北上「正直堪らないんだよね。うん」

足柄「何なの……何なのよそれ! 不公平だわ!」

飛龍「エッチな男の人なんて本でしか見たことないのに……」

山風「あたしはお姉ちゃん達と一緒にDVDでしか……」

天津風(異動って認められないかしら……)


北上「でもさぁ、ヤキモキすることが多いよ?」

あきつ丸「と、言いますと?」

北上「物凄い美味しそうな料理が手を伸ばせば届きそうなところにあるけど、スイスイかわされる」

北上「苦労してようやく手にしても、その料理が手を出し難い雰囲気を出す。んで結局食べられない」

北上「でも他の連中が手を出しそうなところを見ると、食べられないのに守ってあげたくなる」

北上「そんな感じだよ」

足柄「ぐうう……それでも、それでも私はエッチな男の人に触られたい!」

蒼龍「羨ましいぞ北上~!」

北上(ウザい……)

ここで切ります。ありがとうございました。

眠いので少しだけですが、更新します。




―――――――――――


提督「はあ、ようやく会議が終わった。いや……あれは会議と言うのか?」

提督「途中から完全に話題が俺個人に移っていったしな。何だよ好みの女性はって」

提督「北上も待ちくたびれているだろうし、さっさと迎えに行って帰るか」

提督「確か秘書艦の控え室はこの辺りだった筈だが……」

ギャーギャーワーワー

提督「……随分賑やかだ。退屈で元気が有り余っているんだろうな」

提督「お~い北上、終わったから鎮守府に戻るぞ」ドアガチャ

秘書艦達『ッ!!』

北上「や~っと来たよ提督。もうこの人達の相手疲れた~」


提督「ああ、他の鎮守府の娘達か。こんにちわ」

足柄「足柄よ。砲雷撃戦が得意なの。ふふ、よろしくね」キラキラ

あきつ丸「自分、あきつ丸であります。艦隊にお世話になります」キラキラ

天津風「いい風来てる? 次世代型駆逐艦のプロトタイプ、 あたし、天津風の出番ね」キラキラ

阿武隈「あたしの出番? そうこなくっちゃ。阿武隈、出撃です!」キラキラ

飛龍「航空母艦、飛龍です。空母戦ならおまかせ! どんな苦境でも反撃してみせます!!」キラキラ

蒼龍「航空母艦、蒼龍です。空母機動部隊を編成するなら私もぜひ入れてね!」キラキラ

山風「あたし……白露型駆逐艦……その八番艦、山風。いいよ……別に」キラキラ

提督「…………凄いぞ北上。海域攻略も建造もしていないのに艦娘が来てくれたぞ。それに改二もいる」


北上「全員解体して良いと思うよ」

足柄「まあまあ北上、私と貴女の仲じゃないの。提督を紹介してちょうだいな」

北上「この短い時間の間にあんた等と親密になった覚えはないね」

北上「ほら提督、さっさと帰ろうよ」

提督「わっ、とと。押すなよ北上。それじゃあね」

バタン

あきつ丸「行ってしまったのであります……」

足柄「ぐうう……触ってほしかった……」

飛龍「良いなぁ北上のとこは」

天津風「今からでもお近づきになれないかしら?」


蒼龍「1つだけ方法があるわ」

山風「何それ」

蒼龍「簡単よ。提督であるなら避けては通れない、あれを利用するの」

蒼龍「そうすれば合法的にあそこの鎮守府に行けるわ!」

伊19(海の中でサボってたら面白い話をしてるのね。これは提督に報せなくちゃ駄目なのね)



【数日後…】

大淀「提督、また演習の申し込みが来ています。その後、反省会もしたいと」

提督「またか。もうデイリー分はとっくに達成済みなのになぁ」

大淀(提督目当てなのは明らかなんですけどね)

提督「う~ん、断ってもいいけどなぁ。こんなことで提督同士の間に溝が出来ると……」

大淀(溝というか、相手が一方的に落ち込むだけな気がしますけどね)

終わります。お休みなさい



―――――――――――


【更に時が過ぎて…】

吹雪(今日は私が秘書艦だ。よし! 頑張ろう!)

吹雪(司令官は朝弱い人なんだよね。ちゃんと起こしてあげなきゃ)

吹雪「司令官、おはようございます。吹雪です」コンコン

吹雪「…………」

吹雪「返事がない。やっぱり寝坊しちゃってるのかな?」

吹雪「すいません司令官。入ります」ドアガチャ


吹雪(ベッドが盛り上がってる。やっぱりまだ寝てるみたい)

吹雪「司令官? もう起きる時間ですよ。外は良い天気です」

提督「…………」

吹雪(むむむ、この一声で大抵は起きるのに。今日は手強いな)

吹雪「布団剥がして無理矢理起こしちゃいますよ~? 急に寒くなっちゃいますよ~?」

提督「…………」

吹雪(仕方ない。こうなったら実力行使で……)フトンツカミ

吹雪(…………)

吹雪(べ、別に変なことじゃないものね。司令官を起こすためなんだもん)ホホソメ


吹雪「失礼します! 司令官!」ガバッ

提督「ハアハア……」カオマッカ

吹雪「…………」

吹雪「」ブバッ

吹雪「そんな場合じゃなかった! し、司令官どうなさったんですか!? しっかりして下さい!」ハナヂ


―――――――――――


大淀「39℃ピッタリ。明石の診断によると疲労と寝不足による風邪で、インフルエンザではないようです」

提督「面目……ない……」ゴホゴホ

大淀「本当です! どうしてこんなベッドを真っ赤にするぐらい無理をしたんですか!」

吹雪「あっ、ゴメンなさい。それ私の鼻血です……」


提督「迷惑かけるな……暫く艦隊の指揮は……」

大淀「今はそんな事を気にせず、ゆっくり休んで身体を治して下さい」

吹雪「大淀さんの言う通りです。後で薬もお持ちしますから、司令官は身体を治すことに専念して下さい!」

提督「あり、がとう……」

吹雪・大淀『――ッ!!』

大淀(……不謹慎だけど、これは良いわ……)

吹雪(弱っている司令官……何だか可愛い……!)


大淀(けれども理性を保つのが大変ね……)

吹雪(今日秘書艦で良かった……! 看病出来るもん!)

大淀(秘書艦のシフトは変更します。真剣に看病出来る人と出来ない人がいると思われるので)

吹雪(直接脳内に……!)


―――――――――――


金剛「ヘーイ大淀! 愛しの提督が風邪をひいてしまったと聞きました!」

大淀「流石、情報が早いですね。今提督の看病を任せる人を選抜していたところです」


金剛「是非とも私達金剛型を選んでほしいネー! 提督へのバーニングラブで風邪なんかすぐ治しちゃうヨ!」

金剛「風邪を治すには身体を温めることがベリーグッド! よってお互いに素肌で抱き合って、裸の提督と抱き合って、裸の……」ダラー

比叡「ヒエー! お姉様の鼻から大量の鼻血が!?」

大淀「欲望に走りすぎですね。落選で」

霧島「お姉様……」

榛名「榛名達も巻き込まれてしまいました……大丈夫じゃないです……」




夕雲「提督のことなら私に任せて下さい。ふふ」

大淀「夕雲さんですか。夕雲型みんなのお姉さんである貴女なら確かに……」

夕雲「ええ。場合によっては妹達も総動員して全力で提督をサポートするわ」

大淀「頼もしい限りです。提督の看病はとても大変ですから(主に理性)」

夕雲「そんな心配要りません。病人相手に私欲に走ったり等しませんから」

夕雲(ここで提督のお世話をキッチリすれば……駄目になるぐらい甘やかしてもらえるかも)

夕雲(くふふふふ♪)




雷「看病に沢山の人数なんか必要ないわ! 私がいるじゃない!」

大淀「安心と信頼の雷ちゃんですね。本当に1人で任せられそうなのが怖いところです」

雷「実際に任せても良いのよ大淀さん。司令官にはやっぱり私が付いてないと駄目ね」

大淀(凄い自信……)

大淀「そうしたいのは山々ですが、1人に任せると暴動が起きそうなので、ここは協力して看病に当たって下さいね?」

雷「むう~仕方ないわね。司令官が心配なのはみんな同じだもの」

大淀「ありがとうございます」

雷「まっ、これぐらいの器量は妻に必要よね!」

大淀(まさかのプロポーズを狙っているッ!?)




大淀「選抜は終わりました。結果は――」

『吹雪、雷、夕雲、大井、鳳翔』

大淀「吹雪ちゃんは普通に出来る娘ですからね。今日の秘書艦だったということを除いても大丈夫でしょう」

大淀「鼻血はまあ、この際目をつぶりましょう」

大淀「他の皆さんも姉、もしくは妹という立場ながらしっかりとしたサポートが期待出来ますね」

大淀「……大井さんの意気込みがヤケに凄かったですね。普段は北上さんにベッタリなのに意外です」

大淀「さて、これで上手くいけばいいのですが……皆さんを信じましょう」

ここで切ります。朝からありがとうございました

【看病:吹雪編】

吹雪「初日は私から! よ~し、司令官をしっかり看病するよ!」

磯波「吹雪ちゃんだけズルイです」

深雪「そーだそーだ! あたし達だって司令官を看病したいぞ!」

吹雪「しょうがないじゃない。大淀さんに指名されたのは私なんだもん」フフン

初雪「司令官と一緒に寝て……体温を温めることぐらい出来る」

吹雪「それ何の秋雲ちゃんの本を読んだの?」


白雪「見て吹雪ちゃん、看病は吹雪ちゃん個人じゃなくて【吹雪型】って書いてあるよ」

吹雪「うん。明らかに油性ペンで無理矢理後に【型】って書き加えたよね白雪ちゃん」

叢雲「あーもう! さっさと行きなさいよ。ここに居たんじゃ全然看病出来ないじゃない」

吹雪「それなら私の服を離して叢雲ちゃん! 私を行かせて!」

叢雲「むっ……」

ワーワーギャーギャー

吹雪「はあ、ようやく抜け出せた。吹雪型の団結凄すぎる」

吹雪「司令官大丈夫かな……。熱上がったりしてないかな」


吹雪「――と、考えてる内にもう司令官の部屋の前だ」

吹雪「司令官、吹雪です。失礼します!」ドアガチャ

提督「おう、吹雪。今日はよろしくな……」ゴホゴホ

吹雪「ああ、そのまま横になってて下さい。今お水とタオルを持ってきます」

提督「すまん……」

吹雪「水を汲んで、タオルを濡らして……」テキパキ

吹雪「司令官、タオルは何処にしまってありますか?」


提督「そこにある桐箪笥の、一番下に入ってないか……?」

吹雪「ここですね。えーっと…………ッ!?」

吹雪(司令官のパンツが何枚も……!)カオマッカ

提督「どうした吹雪……入ってなかったか?」

吹雪「い、いいえ! まだ探してる最中ですから!」

吹雪(駄目よ吹雪! これは見なかったことにしないと! 司令官の看病第一!)ガサゴソ

吹雪「あ、ありました司令官!」

提督「そうか……良かった」

吹雪(私も良かったです!)キラキラ


吹雪「おでこに濡れタオル乗せますね……っと。具合はどうですか」

提督「明石の薬を飲んだばかりだからな。まだ楽になった気はしない」

吹雪「そうですか……」

提督「なに、体力はある方だ。明日になれば少しは良くなってるさ……」ゴホゴホ

吹雪「私に何か出来ることは他にありますか?」

提督「そうだな……艦隊指揮は大淀に任せてあるし」

提督「落ち着くまで傍にいてもらえるか? 男としては情けない話だが……」

吹雪「何言ってるんですか! 男性なんですからそんな事は気にしなくて良いんですよ!」


提督「そうか、そうだったな。この世界では……」

吹雪「??」

提督「いや、何でもない。誰かが傍にいると……本当に落ち着く……よ……」

吹雪「司令官?」

提督「…………」スウスウ

吹雪「……寝ちゃった。薬が効いてきたのかな」

吹雪「暫くしたら食べる物を作らなくちゃ。やっぱりお粥が良いかな?」


―――――――――――


提督(ん……良い匂いがする)

吹雪「あっ、目が覚めましたか司令官」


提督「吹雪……あれからどれだけ経ったんだ?」

吹雪「三時間です。グッスリでしたね」

提督「そんなにか。心なしか頭痛が少し和らいだ気がする」

吹雪「お昼過ぎてますが、お粥を作りました。食べられますか?」

提督「頂くよ。せっかく作ってくれたのだし、お腹が空いてるんだ」

吹雪「はい。今用意しますね」

吹雪(うわー、うわー、何だか恋人になった感じがする! 本で読んだよこんなシチュエーション!)

提督(エプロン姿似合ってるなぁ。後ろ姿が可愛い)


吹雪「ど、どうぞ司令官。頑張って作りましたが、味はあまり期待しないで下さいね……」

提督「そう言われると期待したくなる性質なんだよな」

吹雪「もう意地悪ですね。はい、口開けて下さい」

提督「凄いサービスだな」アーン

吹雪(自然にアーンへと持っていく。これも本で読んだもんね!)

提督「…………」モグモグ

吹雪「ど、どうですか……?」

提督「うん、美味しい。お世辞抜きで」


吹雪「わあ……ありがとうございます!」

吹雪(いよっし! やっぱり料理スキルは必須だったんだ!)

提督「これだけ至れり尽くせりだと、風邪をひいたのも悪くないな」

吹雪「もう何言ってるんですか。大淀さんに怒られますよ?」

提督「ははは、そうだな」

吹雪「ふふふ」

吹雪(幸せ……)キラキラ

ここで切ります。選ばれなかった艦娘が大人しくしてるのもつまらないので、乱入編も少し書こうかと思ってます。

なので暫く看病編が続きますが、お付き合い頂けたらと思います。ありがとうございました。

吹雪編だけでも終わらせます。次回夜の更新は出来るか微妙です。




モグモグアーン

提督「ふう、ご馳走様」

吹雪「あっという間でしたね。食欲もあるみたいで良かったです」

提督「この調子なら数日で治りそうだ。安心したよ」

提督「ん……お腹も膨れて薬も飲んだらまた眠くなってきたな」

吹雪「眠っても大丈夫ですよ。ちゃんと傍に居ますから」

提督「それは忘れてくれ……」ハズカシイ

提督「と、今更だが汗もだいぶかいたみたいだ。服が気持ち悪い……」


吹雪(これはまさか……汗を拭いてあげるイベント!)

吹雪「よ、良ければ私が汗を拭いてあげましょうか? タオルもまだありますし」ドキドキ

提督「そうか悪いな。前は自分でやるから背中を頼むよ」

吹雪「は、はい!」

吹雪(全身は流石に無理だよね……残念)

提督「それじゃあよろしくな」ヌギヌギ

吹雪「ぐっ……!」ブッ

吹雪(ちょっと耐性が付いたと思ったのに……やっぱり司令官の身体は刺激的過ぎる)ハナヂ


提督「どうした吹雪?」

吹雪「だ、大丈夫です! ってわーわー!? 前を向いちゃ駄目です司令官!!」

提督「お、おう。寒いからなるべく早くな」

吹雪「りょ、了解です」ハナティッシュ

吹雪「どうですか? 痛くありませんか?」フキフキ

提督「気持ち良いぐらいだ。癒される」

吹雪(司令官の背中綺麗だなぁ。触ったことはあるけど、やっぱ生で見ると……)ウットリ

吹雪(それにしてもさっきはもう少しで司令官の胸が見えちゃうところだった。危ない危ない)カオマッカ

吹雪(…………ここからでも司令官が少し動いただけで見えそう。手もちょっと滑らせれば……)


吹雪「って、私はさっきから何でエッチなことばかり考えちゃってるのー!!」ウガー

提督「な、何だ何だ!?」フリムキ

吹雪「あ」ガンミ

提督(あっ……吹雪の鼻ティッシュがみるみる真っ赤に)

吹雪「」ブバッ!!

提督「血のシャワーだ!!」



白雪「大淀さんが吹雪ちゃんを連れて来たけど……」

深雪「何でコイツ、鼻血出してるのに幸せそうなんだ?」

初雪「満足そうな顔してるだろ……それ気絶してるんだぜ」

磯波「とりあえず急いで服を着替えさせないと……」

叢雲(まさかコイツ、司令官に興奮したんじゃないでしょうね)

【看病:吹雪編 終】

終わります。ありがとうございました。

余裕で前スレを越えそうな勢いですね。

短いですが、今日も更新します。




―――――――――――


【看病:雷編】

雷「お待ちかねの私、雷の出番ね!」エプロンスガタ

提督「おー、今日は雷が看病してくれるのか」

雷「ドンと任せて司令官。私が居るじゃない!」

提督「安心と信頼の台詞をありがとう」

雷「?? 司令官何だか元気そうね。顔色も良いわ」

提督「吹雪のおかげかな? 薬飲んでグッスリ寝たらだいぶ良くなったよ」


雷(むむ、吹雪さんやるわね。でも私だって負けないんだから!)

雷「油断しちゃ駄目よ司令官。風邪は1回ひいたらぶり返しが怖いの。だから暫くは安静よ」

提督「分かってるよ。そんな事になったら笑い話にもならないからな」

雷「その通り。さあ司令官は横になってゆっくりしてて。家事は全部私にお任せよ!」

提督「無理するなよ~」ヨッコラセ

雷「ふふ、雷の真の力を見せてあげるわ!」

テキパキテキパキ


提督(凄い。小さな身体ながら動きに一切無駄がない。流石お任せと豪語するだけのことはある)

提督(エプロン姿も似合ってるし、幼妻ってのはこういうのを言うんだろうか。可愛い)

提督(雷と結婚したら安心して家のことを任せられるな。駄目男にならないよう注意が必要だが)


雷(――って司令官は考えているに違いないわ。背中に視線を感じるもの)

雷(ここでアピール出来れば、もう私からのプロポーズ成功待ったなしね!)

提督(チョコチョコ動いてて可愛いなぁ)← 真実

ヒトトオリオワッタワヨー

雷「どう? 司令官」エッヘン


提督「おお~、この短時間で掃除も済ませてしまうとはな」

雷「簡単な作業だけだけどね。でも綺麗な部屋だと身体の調子も良くなりそうでしょ?」

提督「その通りだな。この部屋で1日過ごせば更に体調が回復しそうだ」

雷「次はお待ちかねの昼食よ。楽しみにしててね!」

提督「ああ、楽しみだ」

コンコン

提督「? 誰か来たようだぞ」

雷「誰かしら。は~い」ドアガチャ


響「やあ雷」

電「みんなでお手伝いに来たのです」

暁「1人じゃ大変だと思って来てあげたのよ」ドヤァ

雷「むむ、別に雷1人でも十分よ!」

響「ふむ。この時間帯だと……雷は司令官に昼食を作ってあげようとしてたんじゃないのかい?」

雷「そうだけど?」

電「雷ちゃん、カレー以外の料理はあまり得意じゃないですから……」


暁「この前司令官に作ってあげるって言って私達に味見させたお粥、不毛な味がしたもの」

響「ある意味奇跡と言っても良いけどね」ウンウン

雷「ううっ……!」グサグサ

暁「司令官にあんな物を食べさせるわけにいかないもの。姉として、レディとして見過ごせないわ」

電「心配しなくても、お手伝いを終えたら退散するのです」

響「雷の邪魔はしないさ。約束するよ」

雷「くっ……仕方ないわね。お願いするわ」

暁・響・電『司令官と触れ合って良い思いはさせてもらう(けどね、わよ、のです)』コアクマガオ

ここで終わります。諸事情により、今後少し更新が遅れるかもしれません

見てくれている方々には申し訳ないです。ありがとうございました。

ミス、同じ人だったとはなぁ・・・

この状況&元々酉をつけてなかったから本当に>>1かどうかもわからない悲しみ
本物なら更新楽しみにしてます

>>580 本物です。
>>576 同じようなSSが投稿されていたんでしょうか? 自分が書いたのはこれを含めて二つだけですよ。



提督「おー、何だか賑やかになってきたな」

電「司令官さん、急に押しかけてごめんなさいなのです」

響「雷の料理のフォローをしに来たんだ。終わったら僕等は戻るから」

暁「司令官は安心して横になっていなさい! レディに全部お任せよ!」

雷「ちょっと! あくまで司令官をお世話するのは私なんだからね!」


暁「そんなに興奮しなくても分かってるわよ」サワサワ

響「ハラショー……司令官は見かけによらず鍛えてるんだね」サワサワ

電「はわわわ……」サワサワ

提督(むっちゃ腹筋を触られてる……)

雷「言動の不一致が今まさに目の前で繰り広げられているじゃない!」


提督「ほら三人とも、そろそろ雷を手伝ってあげてくれよ」

電「はう、目的を忘れかけていたのです」

暁「むう……仕方ないわね。もっと触っていたかったわ」

響「また後で堪能させてもらうよ司令官」

提督「はいはい」

雷「後なんか無いんだからね! 司令官も安請け合いしちゃ駄目よ!」

提督(大人組は今だに俺の腹筋で鼻血を出したりするけど……この娘達は大丈夫なのか)

提督(あれかなぁ……最近の子供はませてるって言うからなぁ)

リハビリ&様子見で今日はここまでにします。

また、よろしくお願いします。



――第六駆逐隊、調理中――


雷「出来たわ!」ドヤァ

響「ハラショー。無事に完成したね」

暁「途中、所々怪しかったけどね」

電「やっぱり雷ちゃんはカレー以外も練習した方が良いのです。掃除洗濯は完璧ですから勿体ないのです」

雷「うっ……わ、分かってるわよ」

提督「良い匂いがするな。出来たのか?」

雷「じゃーん! どう司令官?」


提督「おお、美味しそうだな。流石は第六駆逐隊のみんな」

雷「わ、私が中心になって頑張ったんだからね!」

提督「分かってる分かってる」ナデナデ

雷「もう! 子ども扱いはしないでよね!」デレデレ

電「雷ちゃん、デレデレしてるのです」

暁(台詞を取られた気がするわ……)

響「司令官、僕等も頑張ったんだから、雷だけ撫でるのはズルいと思うな」

提督「そうだな。ありがとな、みんな」ナデナデ


響(本来なら僕等が提督を撫でてあげる側なんだけど……)

暁(男の人に撫でられるのも良いわね!)

電(新発見なのです!)キラキラ


――暁、響、電、退出――


雷「やっと2人きりになれたわ」

提督「何だかんだで賑やかで楽しかったな。お粥も美味しかったし」

雷「ごめんなさい司令官。騒がしくしちゃって」

提督「いいんだよ。1人で寂しく寝てるより賑やかな方が良いさ」


雷(司令官はやっぱり優しいわね。ケッコンしたい)

雷「それで司令官、他に雷にお願いしたいことはないかしら?」

提督「そうだなぁ……」

提督「それじゃあ眠くなるまでお喋りに付き合ってもらえるか? 普段のみんなの様子を聞きたい」

雷「お安い御用よ。薬が効くまで付き合ってあげるわ」

提督「ありがとう」

雷(その後、数十分程お喋りした後、司令官は眠ってしまった)

雷(どうやら薬が効いたみたい。早く指揮を執る元気な姿が見たいわ)

提督「…………」グッスリ


雷「可愛い寝顔だわ。こういう時ってほっぺをツンツンする物って本で読んだけど……」

雷「今は駄目ね、司令官には安心して眠って欲しいもの」

雷「…………でもほっぺにチューぐらいなら大丈夫かしら? ……大丈夫よね?」オソルオソル

雷「司令官……」タコチュー

暁「アウトよ雷」

響「アウトだね」

電「アウトなのです」

雷「い、いつの間に部屋の中に!?」

響「看病の終わりに何かやらかすんじゃないかと思ってね」

暁「心配して来てみたら案の定だったわ」

電「第六駆逐隊の絆の力なのです」

雷「今はそんな力を発揮しなくて良いわよ!」

雷「ううっ……司令官とのチューが……」

【看病:雷編 終】

ここで切ります。初めてトリップを付けましたが、大丈夫でしょうか?

では、また次回。

お久し振りです。アドバイス通り、またトリップ付けてみました。

皆さんは突然のデータ消失やHDDトラブル等に遭遇しても慌てず対処して下さいね。

【看病:夕雲編】

夕雲「やっと私の出番が来たわね。ワクワクするわ」

夕雲「……と言っても」チラ

提督「来てもらったのに何だかすまんな」

夕雲「提督はすっかり元気になりましたね。看病してあげられると思ったのに」プクー

提督「元々体力はある方だからな。食べて薬飲んでしっかり寝たらすぐに良くなったよ」

夕雲「それじゃあもう私の看病は必要ありませんか?」ウルウル

提督「いや、まあ、何というか……病気でもないのにこんな事を言うのもあれなんだが」

提督「大淀からもこの際だからゆっくり休めと言われてな。加えて俺の看病に立候補してくれた娘達の気持ちを無下にしないでくれとも」

提督「だから看病、頼め「喜んで!」お、おう……」

夕雲(弱ってる提督をお世話したかったけど、これはこれで……くふふふふ)

提督「ところで夕雲、その背中の大荷物は何だ?」

夕雲「これですか? うふふ、私の可愛い妹達から提督へのお見舞いの品ですよ」

提督「そうだったのか。ますます悪いな」

夕雲「良いんですよ。私達が好きでやっている事なんですから」

夕雲「早速中身をご覧になりますか?」

提督「そうだな。皆が何を選んだのか正直気になるし、頼む」


夕雲「先ずは巻雲さんからね。身体を冷やさないようにタオルケットです」

提督「おお、まるで巻雲の袖のように長いな」

夕雲「それと夕雲型特製夜戦ドリンクです」

提督「飲み物まで作ってくれるとは……ん? 夜戦ドリンク?」

提督「あれ? 普段お前達が作って飲んでるのって戦闘糧食ドリンクっていう名前じゃなかったか?」

夕雲「提督のための特製ですから。提督のお仕事は夜からが本番でしょう?」

提督「夜から……ああ、成る程」

提督(書類整理とか確かに夜遅くまでやる事が多いもんな。確かにある意味夜戦だ)

夕雲(これを私達夕雲型が秘書艦の際に飲んでくれれば……くふふふ)



提督『はあ、はあ……』

夕雲『提督、どうかされたんですか?』

提督『夕雲……疲れを取るために貰った夜戦ドリンクを飲んだんだが……』

提督『身体が熱くて堪らないんだ……。疲れは取れたが、これでは……』

夕雲『あらあら♪ それなら私に任せて下さい。スッキリさせてあげますから』

提督『ゆ、夕雲……何をする気なんだ……』

夕雲『大丈夫です。提督は何もしないで良い……甘えてくれても、良いんですよ?』

提督『夕雲、駄目だ……こんな……』ウルウル

夕雲『ああ提督! 可愛すぎてもう我慢出来ないわ!』ガバッ

夕雲(何て事になるわね)エヘヘ

提督「ありがとう。疲れた時に飲ませてもらうよ」

夕雲「はい。出来れば効果を確認したいので、出来れば私かもしくは妹達が秘書艦の時に飲んで下さいね?」

提督「ん? ああ、分かったよ」

夕雲「これは風雲さんね。冷え○タと夕雲型特製夜戦ドリンクです」

提督「風雲もドリンクか」

夕雲「長波さんはアロマキャンドルと特製夜戦ドリンクですね」

提督「…………」


・巻雲【タオルケット、特製夜戦ドリンク】

・風雲【冷え○タ、特製夜戦ドリンク】

・長波【アロマキャンドル、特製夜戦ドリンク】

・高波【伊良湖と作った最中、特製夜戦ドリンク】

・藤波【湯たんぽ、特製夜戦ドリンク】

・沖波【伊達眼鏡、特製夜戦ドリンク】

・朝霜【ダンベル、特製夜戦ドリンク】

・早霜【文庫本(アダルトホラー)、特製夜戦ドリンク】

・清霜【ぬいぐるみ、○カリスエット】

・秋雲【今度販売する漫画のサンプル(R指定)】

提督「ドリンク多すぎじゃないですかねえ。あと早霜は後で呼び出しだな」

夕雲(提督個人から呼び出しだなんて……早霜さん羨ましいわ)

提督「秋雲も……う~ん。前に俺を参考にした漫画を描くとは言ってたが」

夕雲「あの娘も私達夕雲型姉妹のちゃんとした一員ですから受け取ってあげて下さいね」

提督「勿論受け取るが、自分がモデルになったキャラが出ていると思うと気恥ずかしいな」

提督「それに内容が内容なだけに……」


夕雲「ちょっと見せてもらえますか?」

提督「ほれ」

夕雲(これは……!)

夕雲(提督のセクシー・オブ・セクシーな描写が至る所に……!! ああ、こんなところまで……)

夕雲「これは予約必須ね」キリッ

提督「えっ」

夕雲「あ……うふふ、何でもありませんよ」

提督「お、おう」

ここで切ります。ありがとうございました!

◆V2kTaHRVocolです。名前欄のトリップが消えてたので再度打ち直しましたが、これで大丈夫でしょうか。

ゆっくり続き書いていきます。


夕雲「それでどうですか? 気に入って頂けましたか?」

提督「夜戦ドリンクはともかく、これ等は全部ありがたく受け取るよ」

提督「だが貰いっぱなしで悪い気がするなぁ」

夕雲「もう。そんな事は気にしなくて良いんですって」

提督「だがなぁ……俺にも何か出来る事があればしてあげたいんだ」

夕雲「提督のお気持ちだけで十分ですから」

提督「う~ん…………そうだ」

夕雲「?」

提督「今日は夕雲が俺の世話と言うか看病をしてくれる日だ」

提督「そのお返しに俺も夕雲を世話してみたい。簡単に言えば甘やかしてあげたい」

夕雲「え……ッ!」


提督「他の娘達にもしてあげるつもりだが、先ずは長女の夕雲からだよな」

提督「台詞を盗るようで悪いが……夕雲、甘えてくれて良いんだぞ?」バッチコイ

夕雲「そんな、提督……」

夕雲(何この展開。秋雲さんに描いてもらおうとしている漫画が現実に……!)

夕雲(だ、駄目よ夕雲! 看病中は私欲に走らないと大淀さんに宣言した筈!)

夕雲(今の私は提督をお世話し、甘えさせてあげる立場であって、甘えさせてもらうのは……)チラッ

提督「どうした夕雲。遠慮するな」

夕雲(気をしっかり保つのよ。提督の魅力的な膝枕には屈しないわ!)

―――――――――――

夕雲「はあああん……提督~、もっと頭を撫でて下さい~」トロケガオ

提督「了解だ。よしよし」ナデナデ

夕雲「んん、気持ちいいです~」キラキラ


提督(秋雲が前に言っていた通り、俺に甘えたいって思ってみたいだ。無茶苦茶蕩けた顔してるよこの娘)

提督(長女となると甘えられる相手は限られてくるし、偶にはこうして吐き出させなくちゃいかんなぁ)

提督「他に何かしてほしい事はあるか?」

夕雲「あう……そのぉ……」

夕雲「耳かきを、してほしいなぁって……」

提督「ほう」

夕雲「あ、嫌なら無理にとは言いません。寧ろ私が提督にしてあげますから……」

提督「ドンと任せろ」


夕雲「あっ……」ドキドキ

夕雲(どうしよう私……今提督に膝枕をされて、耳かきまでしてもらってる……!)

夕雲(鎮守府中の娘達の憧れのシチュエーションを体験しちゃってる……!)

夕雲(これぞまさにウィナー・オブ・ウィナーね……!)

提督(気持ち良さそうにしてるなぁ)

提督「反対側もやるぞ。こちらに顔を向けてくれ」

夕雲「はい……はい!?」

提督「うおっ! ど、どうした」

夕雲(このまま顔を反対に向けたら、提督のあそこに……!)

夕雲(ま、不味いわ。いくら耐性が付いてるとは言え、まだそこまでは……)


提督「ほらほら、早く反対側を見せろって」

夕雲「あっ……」

夕雲(まあ、こうなるわよね。提督の方に顔を向けなくても反対側は出来るもの)

夕雲(駄目だわ私。シチュエーションに甘んじてエッチな方向に思考が偏りすぎている)

夕雲(私は夕雲型の一番艦。提督の言葉に甘えすぎてはいけないわ!)キリッ

提督「仕上げに梵天入れるぞ」

夕雲「ふわああああ~ん……」

夕雲(でもこれには抗えないわ~……!)


秋雲「……あの~……」

夕雲「」

提督「ん? 秋雲じゃないか。どうしたんだ?」

秋雲「いや、あのさ、提督へのお見舞いの品にキャラの設定イラストを入れ忘れてね」

秋雲「せっかくだから持って行ってあげようと思って来たんだけど……」

夕雲「」

秋雲「何やら夕雲姉とお楽しみの最中だったようだね。うん」


提督「人聞きの悪い事を言うなよ。耳かきをしてあげてただけだぞ」

秋雲「いやいや、夕雲姉の表情はどうみても「秋雲さん」は、はい!」

夕雲「この事を誰かに言ったら……分かってるわね?」

秋雲「い、イエスマム!!」

夕雲「漫画のネタにしようものなら……」

秋雲「致しません!!」


夕雲「うふふ。分かってくれて嬉しいわ」

秋雲(膝枕してもらってる状態だから凄いシュールな感じ)

秋雲「あの、夕雲姉。秋雲はこの件に関しては言いふらすつもりはないんだけどさ……」

夕雲「なあに?」

秋雲「他の人達はどうかなぁ」チラッ

夕雲「え」

夕雲型姉妹『…………』ジーッ

提督「うおっ! ドアの隙間から無数の視線が」

夕雲「」

提督「そして夕雲が真っ白に!」

ここで切ります。ありがとうございました。


巻雲「夕雲姉さんだけずるいのです!」

風雲「提督、私達にも膝枕と耳かきお願いします!」

藤波「順番はもち、姉妹順だよねえ」

朝霜「いや、公平にジャンケンだろ!」

高波「最初はパー、とかズルは無しかも……」

沖波「何回勝負にしましょうか」

清霜「清霜は司令官に肩車してほしい!」

早霜「ねえ司令官、みんなが争っている間、私の贈り物の文庫読み聞かせましょうか?」

長波「ならあたしのアロマキャンドルでムード出してやろう」

提督「何だか混沌としてきた」


秋雲「流石は提督、人気者だよねえ。捗るわ」カキカキ

提督「おいおい、夕雲に叱られるぞ」

秋雲「夕雲姉は今真っ白になってるから大丈夫さ」

夕雲「見られた……みんなに見られた……長女の威厳が……うう……」orz

提督「そ、そんな気にするなよ。人間甘えたがるのは普通だから」

夕雲「私艦娘ですもん……人間じゃないですもん……」

早霜「夕雲姉さんが拗ねてしまったわ」

長波「ったく、お前もネタ帳書くの止めろ」チョップ

秋雲「あいた!」


朝霜「いよっしゃあ! あたいが司令の膝枕一番だ!」

清霜「にばーん!」

風雲「まあ三番艦だし、良いかな」

沖波「勝負眼鏡のお陰ですね」4バーン

巻雲「ううっ……二番艦なのにぃ……」5バーン

高波「ジャンケンは苦手かも、です……」6バーン

藤波「嘘やん……」ビリ

提督「向こうも何だか順番が決まったみたいだなぁ」

朝霜「あっ、長波姉さんと早霜はあたい達の後な。じゃんけん参加しなかったし」

早霜「異議あり、です。朝霜姉さん」

長波「そーだそーだ。四番艦権限でやり直しだやり直し」

朝霜「ズリィ!」ガビーン!


藤波「やり直し賛成! 上の人の意見は絶対よね!」

清霜「ここぞとばかりに藤波姉さんが乗った!」

藤波「待ちきれないんだもん! 私だって夕雲姉さんみたいにデレデレになるまで甘やかされたいんだもん!」

夕雲「」カチン

夕雲「それなら私が一番艦権限、そして長女権限を発動するわ……!」ゴゴゴゴゴ

夕雲型姉妹『ゲッ……!』

夕雲「上の人の意見は絶対なのよね……?」


巻雲「夕雲姉さんから怒りのオーラが見えるのです……!」

高波「あわわわ……」

夕雲「私の大事な妹達である夕雲型駆逐艦の皆さん、今すぐ提督の部屋から出て行きなさい……!」

夕雲「秋雲さん……?」チラリ

秋雲「い、いや、あの、ほら、秋雲は陽炎型駆逐艦だから……」

夕雲「大丈夫よ秋雲さん。貴女も私の大事な妹、夕雲型駆逐艦だから」

秋雲(本来なら感動する台詞なのにプレッシャーのせいで台無し!)


夕雲「さあ、私がこうして笑顔でいる内に「出て行くなら貴女もです。夕雲さん」えっ……」

提督「あ、大淀」

夕雲型姉妹『』

大淀「全く貴女達は。提督に休んでもらうどころか、大勢で押しかけて騒ぐとは何事ですか!」

大淀「いいですか? そもそも夕雲さんが膝枕をしてもらうという私欲に溺れて――」ガミガミ

夕雲「も、申し訳ありません……」

夕雲型姉妹『ごめんなさい……』

秋雲(トホホ……完全なとばっちりだよぉ)

提督「いやぁ、大淀は怒るとホント怖いなぁ」

提督(あれ? 大淀が何で夕雲を膝枕してた事を知ってるんだ? あの時は誰もいなかった筈……)

提督(…………)キョロキョロ

提督(後で部屋を調べておこう)


【看病:夕雲編】 → 【看病:夕雲型編 終】

今日はここまで。ありがとうございました。

【看病:大井編】

提督「今日は大井か」

大井「はい。よろしくお願い致します」

提督「こちらこそ、と言いたいところだが……」

提督「何だその大荷物は」

提督(夕雲と同じく球磨達からの贈り物か?)

大井「これですか? 教えても良いですが、一つ確認をしても?」

提督「構わん」

大井「……夕雲から聞きましたが、提督は彼女を甘やかしてあげたとか?」


提督「広まるのが相変わらず早い。まあ、そうだな」

大井「……それは私にもしてくれたりしますか?」

提督「ほう。ちょっと意外だが、差別はしないぞ。ドンと甘えさせてやる」

大井「で、では私のお願いも聞いてくれたりなんかしますか!」

提督「可能な範囲ならな」

大井(よっしゃあ!!)

大井「じゃあ先ずはこれを着てみて下さい!!」

提督「何? これをか?」

大井「やっぱり駄目ですか……?」ウルウル


提督「い、いやいや駄目じゃないぞ。ちょっと待っていろ」

―――――――――――

(執事)提督「どうだ? 似合っているか?」

大井「バッチリです! グッジョブです! 最高です!」ハナヂ

大井「そのまま動かないで下さい! 今写真を撮りますから」

提督「用意が良いな! しかも青葉のより高そうなカメラだな」

提督「しかしまあ、こう言ったコスプレは女性がやるものじゃないか? メイドとか」

大井「??? どうして女性がするんですか?」

提督(ああそうか。俺が言うなれば女性でメイドのコスプレをしてるようなもんなんだよな)


大井「……でも北上さんなら男装似合うかも……」

提督「大井?」

大井「な、何でもありません! では撮りますよ……」カシャカシャカシャ

提督(ものっそい連写してる……)

大井「良い、良いわ! では次をこれを着て下さい!」

提督「おう。ってか、まさかその大荷物は全て……?」

大井「はい。提督に着てもらおうと、私達球磨型が厳選した衣装でいっぱいです!」


提督(まさか男の身で着せ替え人形になる日が来るとは……)

―――――――――――

大井「提督ッ! ポーズをお願いします!」カシャカシャカシャ

(学生服)提督「こ、こうか?」


大井「提督ッ! 私達を応援するような感じで!」カシャカシャカシャ

(応援団)提督「フレーッ! フレーッ!」


大井「和の心を体言するような感じでお願いします!」カシャカシャカシャ

(和服)提督「分からん!」

―――――――――――

大井「ああ……至福」ツヤツヤ

(スーツ)提督「そ、そりゃあ良かった……」

提督(思いの外体力を使うんだなコレは)

眠気がヤバイので今日はここまで。すいません。


大井「ありがとうございます。私達球磨型はこれで戦っていけます!」

提督「んな大袈裟な」

大井「提督のコスプレ写真……捗りますね!」

提督(何が? とはあえて聞かないでおこう……)

大井「では最後にコレを着てみて下さい!」

提督「これで最後か」

提督(まさかの神主! これは男で言う巫女さんの代わりか)


大井「」ワクワク

提督「じゃあ着替えてくるわ」

大井「はい!」

―――――――――――

大井(提督は今、脱衣所で着替え中……)

大井(そして私の目の前には、最初の着替えの時に持って出て来た提督の制服がある)

大井(……これはもうやるしかないわね! やっちゃいなと天が囁いているわ!)

大井「…………」キョロキョロ

大井「失礼します」

大井「」クンカクンカクンカクンカ


大井「は~……至福」

大淀「ほほう。それは良かったですね」ゴゴゴゴゴゴ

大井「あっ」

―――――――――――

(神主)提督「大井、着替え終わった……ってあれ? 大淀じゃないか」

大淀「はい提督。大井さんなら急な用事を思い出したとの事で部屋に戻りました。今日はもう戻らないそうです」

提督「えっ、そうなのか? せっかく着替えたのに……」

大淀「残念でしたね。でも提督、とてもお似合いですよ」

提督「そうか?」

大淀「はい」


大淀(提督のコスプレ……最高ですね!)

大淀(大井さんから没収した写真も良い物です)

提督「ふむ。だが大井が居ないんじゃこの格好も意味無いな。着替えてこよう」

大淀「そうですか。では一枚だけ写真を撮りますね」

提督「お前もか……(困惑)」

その後、どうやってか提督のコスプレ写真は複製され、多くの艦娘に行き渡る事となった。
それを知った、とある重雷装巡洋艦は歯軋りする程に悔しがったという。


【看病:大井編】→【強制終了】


【看病:鳳翔編】

提督「さて、鳳翔で最後か」

鳳翔「宜しくお願いします」

提督「しかし騒がしくも楽しい日々だった。まあ最初は風邪で倒れてたわけだが」

鳳翔「具合が良くなって何よりです。あの、私も何か賑やかな事をした方が良いですか?」

提督「いやいや、無理にしなくても良い。鳳翔と静かな日を過ごすのも良いものだ」

鳳翔「ふふ、ありがとうございます」

提督(他の娘達とは違う、圧倒的な余裕が感じられる。流石は鎮守府のお艦)

提督(鳳翔は耐性がある方なんだな)


鳳翔(どうしましょう……提督が元気になったのは喜ばしい事なんだけど……)

鳳翔(こ、こんなに距離が近いと恥ずかしいわ。顔、赤くなってないかしら……?)

鳳翔(男の人との会話は秋雲ちゃんの本を読んで勉強したけど、何処となく不安だし……)

鳳翔(……いえ、何を弱気になっているの鳳翔。空母のみんなの見本となるべき私がここでうろたえる訳にはいかない)

鳳翔(既に何人もの空母が鼻血を出して倒れている今、私がしっかりしなくちゃ!)

提督「鳳翔?」

鳳翔「ひゃい!」

提督「(ひゃいって言った……)ボーッとしてるようだが、大丈夫か?」

鳳翔「は、はい! 大丈夫です!」

ここで切ります。ありがとうございました


提督「そ、そうか。では何をして過ごそうか」

鳳翔「ではその、膝枕でも如何ですか?」

提督「膝枕か」

鳳翔「はい。夕雲ちゃんにはしてあげたようですし、私は提督にしようかと」

提督(鳳翔の膝枕……素晴らしい寝心地なんだろうな)

提督「じゃあ頼めるか?」

鳳翔「ではこちらにどうぞ」

提督「うむ。邪魔するぞ」ヨッコラセ


提督(おお~、思った通り寝心地が良いなぁ)

鳳翔(提督の顔がこんな近くに……本で見た光景だわ)

鳳翔「寝づらくはないですか?」

提督「全然。それよりも気持ちが良いな」ウットリ

鳳翔(カワイイ。ナデナデしてあげたいです)

鳳翔「とても嬉しいです。そのまま眠っても良いんですよ?」ナデナデ

提督「何だか勿体無い気もするんだが……それに鳳翔もつまらないだろう」

鳳翔「そんな事はないですよ? 提督の寝顔を見るのも楽しいですから」ナデナデ


提督「趣味が悪いぞコイツめ」ホホナデ

鳳翔「ひゃん」

鳳翔(て、提督の手が私の頬にそ、添えられて……!)ハナヂツー

鳳翔(ッ! ……あ、危ない。空母の見本たる者、鼻血をコントロールする事ぐらいは……)フキフキ

提督「どうした鳳翔」

鳳翔「な、何でもありません。提督は気にせず、ゆっくりしていて下さい」

提督(薄ら赤い手の甲……あっ)

提督(まあ言わないでおこう。気配りも大事だ)

提督「では鳳翔、御言葉に甘えて少しだけ眠るぞ?」


鳳翔「はい。ゆっくり休んで下さいね」ナデナデ

提督「ああ……襲い来る睡魔には、逆らえんな……」

提督「…………」スヤスヤ

鳳翔(可愛い寝顔です。写真撮りたいですね)

???『私達が撮りましょうか鳳翔さん』

鳳翔「あ、貴女達は!」

赤城「そう、鳳翔さんを慕う我等空母機動部隊です! 皆さん、用意は良いですか!」


加賀「カメラ、準備完了よ」

飛龍「ビデオA、何時でも行けるわ!」REC

蒼龍「ビデオBもオッケーです!」REC

翔鶴「瑞鶴、連写機能ってどうやるのかしら?」

瑞鶴「えっと、ここをこうして……」

加賀「早くしなさい五航戦」

瑞鶴「分かってるわよ! 加賀さんこそ失敗しないでよね!」


加賀「誰に言っているのかしら?」ギロッ

赤城「ほら、加賀さんと瑞鶴さんも喧嘩をしないで」

鳳翔(急に賑やかになったわね……)

鳳翔「あの、みんな。出来るだけ声量は……」シーッ

瑞鶴「ご、ごめんなさい……」

加賀「くっ……」

飛龍「いやぁ、それにしても提督無防備過ぎでしょ」REC

蒼龍(別の鎮守府の私も言ってたけど、食べちゃいたい)REC

翔鶴「…………」パシャパシャパシャパシャ

瑞鶴「翔鶴姉がもうスマホを使いこなしてる……」

赤城「加賀さん、なるべくそそるモノをお願いしますね」

加賀「心配要らないわ」ハナヂツー


鳳翔「出来たら私にも少し……」

赤城「勿論ですとも」

瑞鶴「提督さん起きてたらなぁ、例の写真みたいにコスプレとかしてくれたかな?」

蒼龍「それだとこうして寝顔が撮れないんだけど……悩ましいわね」REC

翔鶴「私はこれで満足です」パシャパシャパシャパシャ

飛龍「容量大丈夫?」REC


-敵、接近-


赤城「――ッ! 皆さん撤退です! 見張りの彩雲が敵影を捉えました!」


加賀「くっ……! こんな良い時に撤退だなんて……!」

飛龍「大淀さんにしばかれるより勘弁です!」

蒼龍「今は逃げよう! 生きてればまた来られるから!(撮影的な意味で)」

翔鶴「で、でも何処から逃げるんですか!」

瑞鶴「表が駄目なら、窓からしかないでしょ翔鶴姉!」

赤城「撤退!」

―――――――――――

提督「んあ……だいぶ寝てしまったか?」

鳳翔「いえ、三十分程ですからそんなに経っていませんよ」

提督「そうか。心地良い時間はあっと言う間に経つものだな」


鳳翔(あの後大淀さんが鬼のような表情で乗り込んできたけど……あの娘達無事かしら)

鳳翔「どうしますか? まだお休みになられますか?」

提督「そうだな……目を覚ますがてら、外を少し歩こうと思うが」

鳳翔「出歩いて大丈夫なんですか?」

提督「心配要らない。風邪は治ってるし、大淀が皆に俺が休暇を取っていると通達は済んでいる」

鳳翔「そうですか。ではお邪魔でなければ私もお付き合いします」

提督「邪魔なもんか」

鳳翔(散歩とは言え、提督と一緒に歩くなんて……緊張するわ)


―――――――――――

提督「天津風じゃないが、良い風だな。陽気も暖かい」

鳳翔「提督は最近部屋にこもりっぱなしでしたからね」

提督「ああ、やはり風邪なんぞひくもんじゃないな。身体が鈍ってしょうがない」

鳳翔「でも無理は禁物ですよ。ぶり返しが一番怖いんですから」

提督「分かっているとも。だがこうして鳳翔と歩くなんて初めてだな」

鳳翔「そうですね。こうして提督と歩けてとても嬉しいです」

鳳翔(緊張感を悟られないようにするのも大変だけど……)

提督「嬉しい事を言ってくれる。俺も出来れば皆とこうしたいんだが……ほら、かなり大変だろう?」

鳳翔「ふふっ、そうですね」

鳳翔(私も正直言って大変なんですが……)


提督「皆ももう少し鳳翔のように耐性を持ってくれると良いんだがなぁ」

鳳翔「そんな、買いかぶり過ぎですよ」

提督「いやいや、その落ち着きを少しでも皆に分けたいぐらいだ」

鳳翔「そんな事……それに提督だって、最近ガラリと変わられましたよ」

提督「俺が?」

鳳翔「はい。以前の提督は、その、艦娘にというか、女性全てに警戒心を持っているような方でした」

提督「警戒……あ」

提督(……そうか。何で考え付かなかったんだ俺は)

提督(俺がここに居るって事は、本来俺が居るべき世界にここの世界の俺が居るかもしれないって事じゃないか)

提督(大丈夫だろうな、ここの世界の俺。元の世界ではここでの常識が非常識だからなぁ)


鳳翔「けれど今はこうして私達と打ち解けてくれています。嬉しいですが、不安でもあるんです」

鳳翔「また急に、変わったりはしませんよね? 提督」

提督(不安げな表情だ……)

提督(帰る世界がある以上、下手な安心感を持たせるのは残酷だが……)

提督「鳳翔」

鳳翔「あっ……」

鳳翔(て、提督が両手で私の肩を……!!)

提督「心配するな。俺は俺、変わらないよ。だから笑顔に戻ってくれ」


鳳翔「提督……」ウットリ

鳳翔(これはもう……駄目ね……)

提督「ああ」

鳳翔「私……我慢してきましたが、もう限界です……」ハナヂツー

提督「えっ」

鳳翔「……くはッ!」ハナヂブー

提督「」チノシャワー

提督「結局こうなるのか! 鳳翔おおおおおお!!」


【看病:鳳翔編】→【良い話からの鮮血END】






―――――――――――




提督(今日から提督としての仕事再開だ。大淀に負担をかけた分、頑張らなくては)

提督(だがそろそろ元の世界へどう戻るかの方法を模索する時かもな。ここの世界を堪能したと言えば堪能したし)

提督(鳳翔にはああ言ったが、元の世界にここの世界の俺が居る事を考えると不安しかない)

提督(しかしなぁ……異世界から戻る方法なんて皆目検討も付かん)

提督(う~ん。何かいつもと違うところとかあったかな?)

提督「ここに来た最初の日は慣れない早起きが出来て、それからテレビをつけて……」ピッ



『夏も間近! 魅惑の水着特集!』
『ここが穴場! 海水浴スポット』


提督(予想通り、男は水着でも完全ガードか)

提督(……って、うお!? 女性が胸を隠してない!? 半ヌーディストビーチ状態じゃないか!)

提督「…………」電源OFF

提督「…………」

提督「提督たるもの、深海棲艦を倒さずして元の世界に戻れるか!」

提督「もう少しここで頑張ってみよう。うん」

to be continued...?

これまでお付き合い頂き、ありがとうございます。

一先ず、この鎮守府での物語を終わりとします。読んで下さった方々には感謝です。

新しく書く際には、また読んでくれると嬉しいです。

続編は未定ですが、次は完全コメディでも書いてみたい。艦これ最高です。

では。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年03月12日 (日) 03:36:17   ID: IQYUFBm-

あべこべ物は好き!

2 :  SS好きの774さん   2017年03月16日 (木) 21:55:20   ID: 8BlPld76

やはり天海は偉大

3 :  SS好きの774さん   2017年03月17日 (金) 23:42:41   ID: iJDHopff

頼む...途中でエタらないでくれ...

4 :  SS好きの774さん   2017年03月19日 (日) 08:45:18   ID: 2zzhcRn-

いいぞ 面白くなってきた

5 :  SS好きの774さん   2017年03月20日 (月) 10:08:46   ID: pG5hIthQ

面白いです!

6 :  SS好きの774さん   2017年03月27日 (月) 04:21:23   ID: 0mMK1712

更新ないのに、伸びてると思ったら、荒らしとか。良作だからエタらんといてくれ!

7 :  SS好きの774さん   2017年03月27日 (月) 21:47:47   ID: n6rHMoiJ

良かったー

8 :  SS好きの774さん   2017年03月28日 (火) 04:51:46   ID: zvG5xpU8

非常に素晴らしい。どうかエタらないで(願望)

9 :  SS好きの774さん   2017年03月28日 (火) 13:19:53   ID: XkAK0VD3

最高です!エタらないで…

10 :  SS好きの774さん   2017年04月16日 (日) 14:44:28   ID: ck3rdvTw

wktk

11 :  SS好きの774さん   2017年05月19日 (金) 01:16:14   ID: aVzg0fyU

唯一、特製ドリンク(笑)を出していない清霜に一票

12 :  SS好きの774さん   2017年05月26日 (金) 21:46:44   ID: bmd2h5SL

良い、、、凄く良い。

13 :  SS好きの774さん   2017年05月28日 (日) 00:11:59   ID: -zhWVGCL

逆転世界いいゾこれ

14 :  SS好きの774さん   2017年06月01日 (木) 03:57:02   ID: ipHqZ-aR

やっぱ…逆転世界は最高やな!

15 :  SS好きの774さん   2017年06月01日 (木) 07:03:23   ID: S94t9Tnp

止まるじゃねぇぞ…
(お願いします続けてください)

16 :  SS好きの774さん   2017年06月01日 (木) 15:08:24   ID: PGPK3vNL

いいSSでしたわぁ・・・
この提督はもうずっとこのまま暮らして欲しいなあ。

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