春香「うう……結局何度結んでもほどけちゃうしお菓子は作りそびれるし……」

春香「おはようございまーす……」ｶﾞﾁｬ

小鳥「おはよう春香ちゃん。どうかした？って春香ちゃんリボンは？」

春香「そ、それがですね……かくかくしかじかで」

小鳥「まるまるぴよぴよってわけね。朝から大変だったわね」

春香「何度やっても動くとすぐほどけちゃうんです。今日トークイベントあるのに～」

小鳥「私が結んでみましょうか？」

春香「いいんですか？それじゃあお願いします！」

小鳥「これでよし……っと。どう？」

春香「いい感じでｓ」ｼｭﾙｯ

小鳥「……」

春香「……」

小鳥「お役に立てなくてごめんなさいね……」

春香「いや全然気にしないでください！むしろ謝るのはこっちですから」

小鳥「うーん。どうしたものかしら」

ｶﾞﾁｬ
響「はいさーい！あれ。春香イメチェン？」

春香「えっとね。かくかくしかじかで」

響「なんくるないないと。なら自分が結んであげるぞ！ほどけにくい結び方知ってるんだ」

春香「本当？じゃあお願いしていいかな？」

響「任せて！これくらい自分にかかれば」

響「」ｽﾞｰﾝ

小鳥「まあそんな気はしていたわね」

春香「ご、ごめんね響ちゃん」

響「うう……何度やっても駄目だったぞ……」

小鳥「こうなったら来る人来る人にチャレンジしてもらうしかないわね！」

春香「少し楽しんでませんか？」

小鳥「ま、まっさか～」

春香｢怪しいですね……｣

響｢怪しいぞ……｣

小鳥｢酷いわ2人とも……｣

春香「というわけで来た人全員に試してもらったけど……」

響「見事に全滅だぞ……」

美希「ひとまとめでもダメなの？」

伊織「さっきやったわ。見事にほどけたけど」

千早「もう今日くらいはリボン外しててもいいんじゃないかしら」

亜美「うーむ。でもリボンははるるんのアイデンチチーですからなぁ」

律子「それより春香。アンタもう出る時間じゃないの？伊織も」

春香「も、もうそんな時間！？」

伊織「ちょっと春香！アンタ慌てると……！」
ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ
亜美「お約束ですなぁ……」

貴音「……おや。春香、伊織、おはようございます」

春香「おはようございます貴音さん」

伊織「おはよう。まだ時間ある？」

貴音「はい。ございますよ」

伊織「取り敢えず一安心ね……朝からドタバタだったわ」

貴音「ふむ。それは災難でしたね。それはそうと春香。今日はりぼんを外しておられるのですね」

春香「えっと……そのことなんですけど。かくかくしかじか」

貴音「まるまるめんよう……真、面妖な話ですね」

伊織「それのせいで少しね」

貴音「ふむ……へあぴん等では留められるのですか？」

春香「はい。ゴムとかピンとかだと大丈夫なんですけどリボンだと何故か」

貴音「ならば今回の衣装は大丈夫ではないのでしょうか？春香の髪飾りはりぼんの形ですが、ぴんで留めるものですから」

春香「あ、そういえばそうですね。それなら大丈夫かも」

伊織「なによ……慌てて損したじゃない……」

春香「えへへ。ごめんね伊織」

伊織「……」

貴音「……面妖な」

春香「……」

伊織「ここまでとはね……接着剤でくっつけても取れるんじゃないかしら」

春香「ど、どうしよう……もし一生このままだったら……」

貴音「落ち着くのです。ひとまずこの仕事を終わらせてから考えましょう」

春香「で、でも私だけ浮いちゃう気が……」

伊織「……そうだわ。いいこと思いついた」

春香「な、なになに？」

伊織「とりあえずさっさと準備しましょ。本当に間に合わなくなっちゃうわ」

春香「う、うん」

春香「だ、大丈夫かな？変じゃない？」

伊織「大丈夫よ。この伊織ちゃんの私物なんだからドンと構えなさい」

貴音「よくお似合いですよ。春香」

春香「そ、そうですか？そうかなぁ｣

伊織「ほら。シャキッとしなさい。そろそろ出るわよ」

春香「う、うん。よ～し……」

―――――――
―――――

春香「みんな～またね～！」
ﾜｧｧｧｧｧ
ﾊﾙｶﾁｬﾝﾆｱｯﾃﾀﾖｰ!
春香「ありがと～！」
ﾜｧｧｧｧ…
?
貴音「考えましたね伊織」
?
伊織「アンタも私もつけてるから違和感ないと思ったのよ」
?
春香「カチューシャトリオ！なーんて」
?
伊織「イベント前までパニくってた人間のセリフとは思えないわね」
?
春香「そ、それは言わないでよ～」
?
貴音「ですが春香も新しい自分に出会えたのではないですか？」
?
春香「うーん。でもやっぱり私はリボンがいいです。昔から慣れてるのもあるし」
?
貴音「ふふっ。それもまた、春香らしいですね」
?
伊織「さ。もう帰るわよ」
?
春香「はーい」

春香「ただいま～」

春香「うーん。でもなんでリボンつけられなくなっちゃったんだろ……」

春香「試しにもう一回つけてみよ」ｷｭｯ

春香「…………？」

春香「」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

春香「と、とれない！やったー！！」

ﾊﾙｶｰ ｳﾙｻｲﾜﾖｰ!
春香「ご、ごめんなさーい！でもなんだったんだろう……まあいっか」

春香「めでたしめでたし！……かな？」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ ﾋﾟｯ
響「ん～……あー。支度しないと」

響「んぅ～」ｷｭｯ

ｼｭﾙｯ…ﾊﾟｻｯ
響「……あれ？」

おしまい