P「どこの野郎です」
楓「えっ?」
P「どこのダボが楓さんに暴言を吐きやがったんですブン殴ってやる」
楓「あの……あの、プロデューサー?」
P「大丈夫ですそんな輩には指一本触れさせ」
楓「いえ、別に、誰かからそういう言葉を掛けられた訳ではなくて」
P「…………」
楓「あの」
P「……本当ですね?」
楓「本当です」
P「…………なら、いいんですが」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492219846
楓「心配してくださって、ありがとうございます」
P「いえ……担当プロデューサーとして当然です。言葉を荒げてすみませんでした」
楓「落ち着かれたみたいですね」
P「ええ」
楓「それで、プロデューサーも私とえっちな事、したいんですか?」
P「……」
楓「……」
P「……楓さん」
楓「はい」
P「まず……その発言に至る経緯について、詳しく伺っても?」
楓「分かりました」
ガラスの靴の人?
P「ええと……『も』、という事は」
楓「ご想像の通り、だと思います」
P「…………」
楓「私、たまにツイッターを利用してるじゃないですか」
P「ええ。ポスト前に我々のチェックは挟みますが」
楓「ありがたい事に、色々な感想などを頂いていますよね」
P「ええ」
楓「それで、その……その、中には」
P「なるほど。え…………そういう言葉を連ねる連中も、残念ながら居ると」
楓「……はい」
P「そこで、先ほどの発言に繋がる訳ですか」
楓「妙な誤解を招いて、本当にごめんなさい」
P「いえ、こちらこそ早とちりしてすみませんでした」
楓「いえ」
P「それで……えー、先ほどの質問に対する回答ですが」
楓「……」
P「特に、したいとは思わないです」
楓「えっ」
P「えっ?」
楓「……」
P「……」
楓「……あれ? 計画ではここで」
P「計画?」
楓「あっ、いえ、何でもありません」
P「本当ですか?」
楓「本当です」
P「……」
楓「……」
P「楓さんの言葉です。信じましょう」
楓「ありがとうございます、プロデューサー」
P「いえ」
>>3
Yes.
三点リーダ連発してたら間違いないと思ってくれ
楓「それで、どうしてプロデューサーは、私とえっちな事をしたくないんですか?」
P「楓さん」
楓「はい」
P「オブラートを」
楓「どうしてプロデューサーは、私とチョメチョメしたくないんですか?」
P「……まぁ、よしとしましょう」
楓「はい」
P「順を追って説明していきますね」
楓「お願いします」
P「まず客観的に……本当に、客観的に見て、ですよ?」
楓「ええ」
P「楓さんはとても、その…………お綺麗ですので、男の」
楓「えっ?」
P「えっ」
楓「すみません、よく聞こえませんでした」
P「……」
楓「……」
P「……楓さんはとても綺麗ですから、男の身」
楓「あ、すみません……よく聞こえなくて。目を見て言って頂けますか」
P「……」
楓「……」
P「……楓さんは、綺麗です」
楓「プロデューサー……」
P「…………話を進めても?」
楓「どうぞ」
あとスレタイにも何となく傾向があるから参考にしてくれよな
P「とまぁ、全人的に見て、楓さんは非常に魅力的ですので」
楓「ちなみに、どこが一番魅力的でしょうか」
P「話を進めますね」
楓「分かりました」
P「男……野郎からすると、そういう感情を抱いてしまうのは、仕方の無い事かもしれません」
楓「……」
P「かと言って、それを当人へぶつけるのは全くの論外ですが」
楓「でも」
P「はい」
楓「プロデューサーは、私にそういう気持ちを全く抱いてはいないんですよね?」
P「…………はい」
楓「いま、迷ってませんでした?」
P「迷っていません」
楓「本当ですか?」
P「本当です」
楓「……」
P「……」
楓「プロデューサーの言葉です。信じましょう」
P「……ありがとうございます」
P「そういう訳で、今後そういった輩へ取るべき対抗策ですが」
楓「あぁ、そこについてはもう大丈夫です」
P「……え?」
楓「私が気にしなければ済む話ですし、特に気にしていませんので」
P「……は、え、しかしですね」
楓「それよりも重要なのはですね」
P「はぁ」
楓「プロデューサーは当然、男性ですよね」
P「その通りです」
楓「そうすると、私とチョメチョメしたくなるのも当然じゃありませんか?」
P「楓さん」
楓「はい」
P「単純な話を都合の良いように引っかき回そうとしてはいませんよね?」
楓「していません。本当です」
P「なら、信じます」
楓「よし」
P「ん?」
楓「何でもありません」
P「あのですね。俺は男である以前に、楓さんの専属プロデューサーですから」
楓「いつもありがとうございます」
P「いえいえ。なので、担当アイドルへ手を出すなんて以ての外ですよ」
楓「……なるほど」
P「納得して頂けましたか?」
楓「はい」
P「ならよかったです。さて……改めて、午後の動きについてですが」
楓「プロデューサー」
P「何でしょう」
楓「お仕事が終わったら、久々に、二人きりで飲みませんか?」
P「え?」
楓「飲みませんか? 二人きりで」
P「うーん……しかし」
楓「しかし?」
P「楓さんも、随分と人気アイドルになりました。今後もそう気軽に飲む訳には」
楓「プロデューサーは、絶対に私とえっちな事をしたくないんですよね?」
P「ん?」
楓「したくないんですよね? チョメ……えっちな事を」
P「ええ、まぁ……あの、話の流れがおかしくないですか?」
楓「おかしくありません。それで、どうなんですか?」
P「したく…………ない、です」
楓「つまり裏を返せば、えっちじゃない事は幾らでもしたい訳ですよね?」
P「ええ、まぁ」
P「…………ん? あれ? 今、ちょっと何か……おかしくありませんでした?」
楓「いえ、特におかしい所は無かったと思いますけれど……」
P「本当ですか?」
楓「本当の本当に本当です」
P「…………なら、信じます」
楓「ありがとうございます」
P「ちなみに、そのぎゅっと握った拳は何ですか?」
楓「あっ、いえ、じゃんけんの練習です」
P「じゃんけんの練習」
楓「最近じゃんけんにハマってまして」
P「なるほど」
楓「はい」
P「じゃあ、終わったら飲みに行きましょうか」
楓「はい。頑張って一発OK出しますね」
P「お願いします」
楓「任せてください」
P「楓さん」
楓「どうしました?」
P「これ、何の話でしたっけ?」
楓「楽しみですね、飲みに行くの」
P「ええと、はい」
楓「じゃあ、早めに出ましょうか」
P「そうですね」
楓「――個室、ですか」
P「ええ。変装してもらっているとは言え、誰が見ているか分かりませんから」
楓「確かに、その通りですね」
P「まず飲み物を決めましょう」
楓「はい」
P「楓さん」
楓「あ、ビールでお願いします」
P「そっちじゃなくてですね、どうして俺の隣に座るんですか?」
楓「えっ?」
P「えっ」
楓「別に、隣へ座るくらい、えっちじゃありませんよね?」
P「え? いえ、そういう話じゃなくて、テーブル席なんですから向かいに」
楓「プロデューサー」
P「はい」
楓「隣に座るくらい、別にえっちじゃありませんよね?」
P「…………まぁ」
楓「プロデューサーは何にします?」
P「生中で」
店員「お待たせしました。生中が二つと本日のお通しです」
P「ありがとうございます」
楓「では、本日もお疲れ様でした」
P「乾杯」
楓「乾杯♪」
P「……」
楓「……」
P「……近いですね」
楓「まぁ、隣ですし」
P「やっぱり何か変じゃないですか?」
楓「仲が良いなら、これくらい普通だと思いますよ?」
P「そんなものでしょうか」
楓「はい。プロデューサーは何を頼みますか?」
P「あ、じゃあたこわさと冷奴で」
楓「私は鶏皮と三種のチーズ盛り合わせを」
P「好きですね」
楓「好きですから」
店員「お待たせしました。こちら、ご注文の品です」
P「どうも、っ」
楓「……」
店員「何かありましたらお呼びください」
P「……はい」
楓「……♪」
P「……楓さん?」
楓「どうかしましたか?」
P「何故、俺の手を握ってるんですか?」
楓「これぐらい、仲が良ければ普通だと思いますけれど……」
P「いや、仲がとかそういう」
楓「何より、手を繋ぐのって、別にえっちでも何でもありませんよね?」
P「それは……まぁ」
楓「プロデューサー、次は何飲みます?」
P「…………じゃあ、カシスサワーを」
楓「プロデューサーの手、あったかいですね」
P「楓さんの手の方が、よっぽどあったかいです」
楓「プロデューサー、肩を抱き寄せてくれませんか?」
P「少しはクールタイムぐらい置きませんか?」
楓「分かりました」
P「……」
楓「……」
P「……」
楓「プロデューサー、肩を抱き寄せてくれませんか?」
P「あ、今のがクールタイムだったんですね」
楓「はい」
P「はいじゃなくてですね」
楓「肩を抱き寄せるくらい、えっちでも何でもありませんよね?」
P「いえ、それはもう明確にセクハラへ含まれると思い」
楓「初めてのライブの事を、今でもよく覚えています」
P「…………え?」
楓「今にして思えば小さなライブハウスが、夜空みたいに大きく大きく見えて」
P「……」
楓「唄い終えた後の拍手は、星の瞬きのように聞こえました」
P「楓さん……」
楓「思わずプロデューサーへ抱き着いてしまって、慌てて離れたりして」
P「……そんな事も、ありましたっけ」
楓「ふふっ。小さくて古ぼけた、とっても素敵な思い出です」
P「そう思って頂けたなら、この上ない光栄ですね」
楓「プロデューサー」
P「はい」
楓「ほんの少しの間でも……抱き寄せては頂けませんか?」
P「……」
楓「……」
P「近いですね」
楓「はい」
P「何だか、すっかり騙されているような気がしてきました」
楓「お嫌でしたか?」
P「いえ。楓さんに騙されるのなら、それもいいかなと」
楓「ふふっ」
P「楓さん」
楓「何ですか、プロデュ――んっ」
P「……」
楓「……」
P「楓さん」
楓「……はい」
P「楓さんは、どう思いますか」
楓「何を、でしょうか」
P「唇を重ねるぐらい……特に、いやらしくはないと、思いませんか?」
楓「……」
P「……」
楓「…………そう、ですね」
P「……」
楓「キスしちゃうくらいは、別に、えっちでもなんでもないと、思います」
P「そうですか」
楓「はい」
P「なら、もっとしても、特に問題ありませんね」
楓「そうですね。何も、問題無いと思います――」
店員「――恐れ入ります。そろそろラス」
P「――」
楓「――」
店員「失礼致しました。ごゆっくり」
楓「――はぁ、っ……ぁ、の……プロデューサー」
P「……っ……そう、ですね。特に、いやらしくも、何ともないと思います」
楓「そう、ですよね。お家へ遊びに、行くくらい」
P「ええ。仲が良ければ、普通だと、思います」
楓「……」
P「……」
楓「プロデューサー」
P「はい」
楓「プロデューサーは――私とえっちな事、したいんですか?」
― = ― ≡ ― = ―
「――っぁ、あ……ぅ」
「楓、さん……」
「も、もうっ……」
「どうか……っ、しましたか?」
「えっちっ。えっち、ですっ。プロデューサーは……んっ! えっち……です、っ!」
「……っく! うぁ……違い、ますよ。楓さん」
「やっ、あ、んぅっ……!」
「これぐらいは、まだ……っ、全然、えっちなんかじゃ、ありません」
「そうなん……です、か?」
「ええ……っ! ですから――」
「――このまま続けても、あっ……! 問題、ありません、ねっ」
「ええ。えっちな事というのは、っ、例えば、ですね」
「っや、あっ……! プロデュ、ぁ! そこは、そこ……ぁ――」
― = ― ≡ ― = ―
楓「……♪」
P「……」
楓「プロデューサー」
P「どうしました?」
楓「抱き寄せてくれませんか?」
P「ええ」
楓「……」
P「……」
楓「頭を撫でてくれますか?」
P「はい」
楓「……」
P「……」
楓「プロデューサー」
P「何でしょう」
>>31
ミスったので訂正↓
― = ― ≡ ― = ―
楓「……♪」
P「……」
楓「プロデューサー」
P「どうしました?」
楓「抱き寄せてくれませんか?」
P「ええ」
楓「頭を撫でてくれますか?」
P「はい」
楓「……♪」
P「……楓さん」
楓「何でしょう」
P「こんな事になっておいて今更ですけども」
楓「ええ」
P「ひょっとして俺、最初の質問の意味……まるっきり取り違えてました?」
楓「あ、ようやく気付かれたんですね」
P「……やっぱり」
楓「プロデューサーが変な気を回すのが悪いんです」
P「そうは言ってもですね」
楓「だって、私は一番最初から、ちゃーんと言ってましたよ?」
P「……ですよね。確か――」
楓「――『プロデューサーも』、私とえっちな事、したいんですか? って」
おしまい。
http://i.imgur.com/lfO8MLF.jpg
http://i.imgur.com/hJGT9AJ.jpg
楓さんにだって、したい時ぐらいあるさ
アイドルだもの 直球勝負よ
春のわくわく楓さんキャンペーンを実施中です
来週も頑張る
前作とか
渋谷凛は背中が弱い ( 渋谷凛は背中が弱い - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490421457/) )
中野有香「いつだってストレート」 ( 中野有香「いつだってストレート」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489823741/) )
高垣楓さんのちょっとえっちな話 ( 高垣楓さんのちょっとえっちな話 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1475230255/) )
ちなみに微課金でもかなりの票を投じられます
第6回シンデレラガール総選挙は是非、高垣楓さんをよろしくお願いします。
残念ながら、本当に残念ながら、肇ちゃんの方までは手が回らなくてな
本キャンペーンの対象は高垣楓さんのみなんだ
読んでくれてありがとう
夏を食むとかも面白そうね
人工知能が小説書けるらしいし、遠くない内にそうなるよ
あまり心配しなさるな
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません