俺「がわ゛い゛い゛な゛ぁ゛や゛よ゛い゛ぢゃ゛ん゛」 (23)

公園

やよい「よいしょ……ふー」

俺「……」

やよい「……」

俺「やよいちゃん、こんにちは」

やよい「! はい、こんにちは! あの……?」

俺「僕は、やよいちゃんのお母さんの、お友達だよ。
 何してるのこんなところで。早く帰らないとお母さん心配しちゃうよっ?」

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やよい「えっと、お母さん、今日はお仕事で居ないんです。
   家に帰っても私一人だけですー」

俺「そうなんだ。……じゃあ、お母さんが帰ってくるまで、
 お兄ちゃんのおうちで遊ぼうか」

やよい「え? おにいさんのおうち……?」

俺「お菓子もジュースも、おもちゃもたくさんあるよ?」

やよい「え!? お菓子とジュースがたくさん!?
   あ……でも、知らない人ですし……。
   プロデューサー、知らない人のおうちに行っちゃ駄目だって言ってます……」

俺「そっか……やよいちゃん、あー、おりこうだね。
 じゃあ、ちゃんと……ご挨拶しなきゃね」

俺「じゃあ僕は、やよいちゃんのお母さんのお友達の、俺。
  君は、やよいちゃん。よろしくね」

やよい「あ、はい! よろしくお願いします」

俺「ほら、これで、知らない人じゃなくなったよ」

やよい「! はい!」

俺「じゃあ、おにいさんのおうち、行こうか」

やよい「はい、お願いしまーす!」

俺「じゃあ、行こうか……」




自宅

俺「どうぞ……」

やよい「おじゃましまーす!」

俺「どうぞ入ってくださぁい……」

やよい「おにいさんのおうちって、結構近いんですね!」

俺「そうだね……。じゃあ取り敢えずここに、座って……」

やよい「はーい!」

俺「今からお菓子とジュース持ってくるからね……」

やよい「ありがとうございますー!」

俺「――はぁいやよいちゃんお待たせー」

やよい「うっうー! ありがとうございます!」

俺「お菓子だよー」

やよい「わーっ! こんなにいっぱいいいんですか!?」

俺「うん、いいんだよ」

やよい「えへへへ……」

俺「たくさん食べて。おかわりもあるから」

やよい「いただきまーす!」

俺「どうぞ……」

やよい「ぱりぱりもぐもぐ……」

俺「お菓子おいしいかい?」

やよい「はい! おいしいです、おにいさん!」

俺「たくさん食べてね」

やよい「はーいっ!」

俺「……ジュースも飲んでね」

やよい「はい、いただきます!」

俺「うん、飲んで飲んで……」

やよい「ごくごくごく……」

俺「美味しい?」

やよい「はい、おいしいです!」

俺「……」

やよい「もぐもぐ……」

俺「かわいいなぁやよいちゃん……」

やよい「えっ? 何か言いましたか?」

俺「ううん何も言ってない。食べて食べて。
 ジュースも飲んでね、うん……」

やよい「ごくごく……ぷはぁ。
   おにいさん、あの、ジュースおかわりしてもいいですか……?」

俺「うん、ちょっと待ってね」

やよい「……」

やよい「……ふわぁ……。なんだか、眠くなってきちゃった……」

やよい「ん……」

俺「やよいちゃんお待たせー……あっ」

やよい「……すー……すー……」

俺「やっと……眠ったか……」

俺「やよいちゃんの寝顔も可愛いなぁ……うん……」

俺「ふふ……じゃあやよいちゃん、場所を移そうか」

俺「よいしょっ……」

やよい「ん……」

俺「軽いなぁやよいちゃん……」

やよい「すー……すー……」

俺「さぁ、ベッドに行こうね……」

寝室

やよい「すー……すー……」

俺「さぁやよいちゃん、お布団をかけるよ……。
 風邪ひいちゃわないように念の為にね……」

俺「……室温は……このくらいか……」

俺「リラックスできるBGMはこれでよし……」

俺「部屋の明るさも……ちょうどいいか……」

俺「ふふ……これで夕方までぐっすりだよ。
 僕は出掛けてくるから、ゆっくりおやすみ、やよいちゃん……」

 バタン




やよい「ん……あ、あれっ? 私……はわっ!?」ガバッ

やよい(そ、そっか私、おにいさんのおうちで寝ちゃって……!)

やよい「ど、どうしよう! 今日は夕方までスーパーを回って、
   値段と特売の日を調べようって思ってたのに……!」

 ガチャッ!

やよい「あ、あの! おにいさん、居ますかー!?」

俺「! 起きたんだね、やよいちゃん」

やよい「ご、ごめんなさい! 私、ちょっとだけお邪魔するつもりだったのに……!
   あの、私もう行きますね! やらなきゃいけないことが……」

俺「やらなきゃいけないことっていうのは、これのことかい?」

やよい「え……? あっ、こ、これ、もしかして……!」

俺「調べておいたよ。ほら、これがわかりやすくまとめた紙だよ。
 難しい漢字は使ってないから、やよいちゃんにも読めるはずだよっ」

やよい「す、すごい、こんなに丁寧に……。でも、どうして……?」

俺「やよいちゃん、最近お仕事が忙しいでしょ?
 なのにせっかくのオフも休まずに歩き回ってるから、手伝ってあげようと思ったんだ」

やよい「おにいさん……」

俺「それから、これ、お土産だよ。
 お菓子を包んでおいたから、弟くんや妹ちゃんと一緒におうちで食べてね」

やよい「はわっ! こ、こんなにたくさん……!」

俺「でも僕があげたことは内緒だよ。
 お母さんには、ファンの人から貰ったって言っておいてね」

やよい「ありがとうございます! このお礼はいつかかならず……」

俺「いいんだよ。やよいちゃんの元気な姿をテレビで見せてくれたら、
 それが僕にとっては一番のお礼なんだ。だからこれからもアイドル、頑張ってね。
 おにいさん応援してるよっ」

やよい「……! は、はい! 私、頑張ります!」

俺「じゃあ、そろそろ帰らないとみんな心配しちゃうよ」

やよい「あの、本当にありがとうございました!
   えっと……それじゃあ、失礼します! さようなら!」

 ガチャッバタン

俺「……」

俺「がわ゛い゛い゛な゛ぁ゛や゛よ゛い゛ぢゃ゛ん゛////」




  おしまい

なにこれ

未成年者誘拐罪と傷害罪にあたるので実際にはしてはいけない(戒め)

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