オール安価でまどか☆マギカ 15 (1000)

このスレは、最初に何も決めず、安価で決めた主人公で、安価で決めた時系列で
安価で決めた内容を方針として行き当たりばったりに進んでいく安価スレです。

各編で話につながりはありませんので、途中参加は大歓迎です。


★無効安価は自己判断で安価下
★混んでる時以外は基本的に連投・連続有り ※ただし同じ内容で連投はダメ
★多数決は連続・連投無し
★多数決で同数に意見が割れた場合は指定内の最後のレス内容を採用
★主レスは安価先を指定する数字に含まない
★まどマギのほかに、無印おりマギ・かずマギ・漫画版まどマギ・TDS・PSP・劇場版のネタを含みます。
 逆に言えばそれ以外からのネタは出しません。
★「下2レス」と書いた時にはその1時間以内に2レス目がこなければ「下1レス」に変更します



・前スレ

『まどかマギカで安価練習』 :まどかマギカで安価練習 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369643424/)
『オール安価でまどか☆マギカ 2』:オール安価でまどか☆マギカ 2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370979872/)
『オール安価でまどか☆マギカ 3』:オール安価でまどか☆マギカ 3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371835671/)
『オール安価でまどか☆マギカ 4』:オール安価でまどか☆マギカ 4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1372909496/)
『オール安価でまどか☆マギカ 5』:オール安価でまどか☆マギカ 5 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373645366/)
『オール安価でまどか☆マギカ 6』:オール安価でまどか☆マギカ 6 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377690974/)
『オール安価でまどか☆マギカ 7』:オール安価でまどか☆マギカ 7 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385884667/)
『オール安価でまどか☆マギカ 8』:オール安価でまどか☆マギカ 8 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397729077/)
『オール安価でまどか☆マギカ 9』:オール安価でまどか☆マギカ 9 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409071003/)
『オール安価でまどか☆マギカ 10』:オール安価でまどか☆マギカ 10 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417014605/)
『オール安価でまどか☆マギカ 11』:オール安価でまどか☆マギカ 11 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424792933/)
『オール安価でまどか☆マギカ 12』:オール安価でまどか☆マギカ 12 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430323957/)
『オール安価でまどか☆マギカ 13』:オール安価でまどか☆マギカ 13 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439045180/)
『オール安価でまどか☆マギカ 14』:オール安価でまどか☆マギカ 14 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448012780/)



「さやか編」  1スレ目>>8から>>154まで /マミの死後、さやかが魔法少女になって張り切ったり悩んだりする話。
「中沢編」   1スレ目>>164から2スレ目>>150まで  /中沢が安価の導きにより魔法少女たちと関わっていく話。
「QB編」   2スレ目>>198から 4スレ目>>502まで /感情の芽生えたQBの話。
「Homulilly編」 採用箇所4スレ目>>535から>>686まで(未完) /生まれたばかりの魔女Homulillyが時空を旅する話。
「かずみ編」 4スレ目>>982から5スレ目>>879まで(Bad,未完)  /かずみが織莉子とともに救世をめざす話。
「ユウリ様編」  5スレ目>>954から6スレ目>>792まで(BadEnd) /契約したばかりのユウリがマミの後輩になる話。
「恭介編」  6スレ目>>815から 7スレ目>>240(BadEnd+) /恭介の病院での日々と、退院してからの話。
「Charlotte編」 7スレ目>>264から>>285まで /チーズを求めるCharlotteの話。
「キリカ編」 7スレ目>>309から>>704まで,8スレ目>>475から9スレ目>>151まで /織莉子が既にいない世界のキリカの話。
「アマネ(オリ主)編」7スレ目>>807から>>963まで,8スレ目>>130まで(GiveUp) /抗争に破れて見滝原に来た最弱主人公の野望の話。
「メガほむ編」9スレ目>>181から12スレ目>>666まで /非情になれないほむらの4ループ目、織莉子たちとの戦い。
「なぎさ編」12スレ目>>717から14スレ目>>616まで /謎の神様によって魔女化から助けられたなぎさが見滝原で奮闘する話。
「キリカ編2」 14スレ目>>719から(★現行)/同主人公の1のほうとは関係ないです。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1461427177


 システム関連
好感度
・物語をある一区切りのエンディングを迎えた場合に表示します。
・ある一定以上の好感度があると、主人公不在のシーンでも、そのキャラの視点のストーリーを覗けます。
 逆に、ストーリーを進める際に、好感度が低いと不利になることがあります。

セーブとロード、その他進行
・NormalEnd(ワルプルギスの夜を仲間を全滅させずに越える)以上で指定箇所からロードが可能。
・Normalは良し悪しの幅が広いので、詰んだ展開に入った場合にはその前に物語中一回のみセーブできます。
 ある一区切りがついたときに入るオートセーブはその回数には含みません。
・続きが用意されているのはGoodEndのみ。
・NormalでもGoodに非常に近い場合(ワルプル戦のみでEnd分岐した場合。NearGood)は
 GoodEndを見ることが出来(選択肢・こんな結末認めない)、GoodEndを経験した扱いになり、そこから再開可能。
・おなじくイベント条件などを見ることが出来るのもNearGood以上か、もしくはセーブなしでバッド行きなどもう続きを見ない場合のみ。

ワルプルギスの夜
・ワルプルを目標としたキャラで戦前の時系列を選択orカオスでもそれっぽい安価によりフラグ。
・一回沈め、その後耐え切ることにより乗り越えられます。ただしまどか抜きでの撃破は相当な鬼畜難易度。
・戦えない主人公の場合、一定好感度以上の魔法少女がいれば一時的に主人公と同様にそのキャラを動かすことが可能。
・撃破成功は最後に実績として載るだけで特にエンディングは変わらない。ただ、何かおまけとしていいことはあるかも。

 ※とか書いてますがギャグだとほぼ無視なんで、まあシリアスに進めるときのみ参考に


 小腹を満たし、これからの行動も決まったところでハンバーガーショップを出た。


 ――――その後は駅から離れ、
 今度は見滝原東にある鉄塔や土手、病院とまわって解散となった。


マミ「今日はお疲れさま」

まどか「マミさんこそ、お疲れ様です!」

キリカ「2人ともお疲れ様」

マミ「じゃあ、今日はこれで解散にしましょうか」

マミ「明日は今日言ってた体術を教えてあげるわ」

まどか「はい! 楽しみにしてます」

マミ「よかったら、呉さんもやってみる?」

マミ「丁度魔法とかあまり関係ないところだし、痴漢撃退くらいになら役立つと思うわよ」

キリカ「え……私? でも私もあんまりそういうの得意じゃないし……」

キリカ「ドジだし、トロいって言われるし……」

キリカ「あ、でも行っていいなら私も見てようかな」

マミ「わかったわ。じゃ、また明日ね」


 マミと別れ、まどかとも別れて帰り道を歩く。

 今日は何事もなく一日が終えられた……それだけでとても安心できた。

 ここ数日は、いろいろとショッキングなことがありすぎた。



キリカ(もし私が契約したら、どんな武器になるのかな)

キリカ(近接……は体術でうまく戦えるか不安だし、近くで戦うのは怖い)

キリカ(でも、銃や弓でマミみたいにテキパキと撃ち落とすなんてもっとできないかもしれない)

キリカ(……わかってる。もし契約したら、そんなこと言ってる場合じゃない)


キリカ(――…………帰ったら今日買った本を読もう)

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ここまで
次回は1日(日)18時くらいからの予定です

遅くなりました
前スレもまだ埋まってないようなので、ちょっとした安価のようなものを出しているので気が向いたら書き込みどうぞ
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――――それから翌日。

放課後、2年の廊下でまどかと合流して下校する。

今日は2人は体術の訓練をするらしい。


まどか「授業、お疲れ様でした」

マミ「ええ、鹿目さんも」

キリカ「今日は訓練……だっけ?」

まどか「はいっ。これでわたしももう少し戦い方を広げられたらって思います」

まどか「あっ、ところでどこでやりましょう? 見られそうな場所はまずいですよね?」

マミ「それなら心配しないで。場所はもう考えてあるから」



1自由安価
2マミも一人で訓練とかしてたことあるの?

 下2レス

まどかにこっそり訓練のあとちょっと相談事があるんだけど時間取れる?と話す


 訓練の場所としてやってきたのは、見滝原大橋の下だった。


まどか「ここなら訓練には丁度良さそうですね」

マミ「ええ、私もここで新しい魔法の練習とかしてたことあったから」

まどか「さすが、マミさんは努力家なんですね」

まどか「今日はよろしくおねがいしますっ」

マミ「こちらこそ。昨日言っていたとおり、まずは簡単な護身術から教えるわね」


 2人が隅の方に鞄を置いて訓練の準備を始める。
 私もちょうどその隅のあたりで、鞄の隣に座りこんで見ていた。


キリカ(……体術っていっても、意外と説明的なところから入るんだな)


マミ「ゆっくりでいいから、ちょっとやってみて」

まどか「はい!」


キリカ(……でも、最終的にはやっぱり実践か)

キリカ(まどか、わたわたしてる……)


――――――
――――――

マミ「今日はここまでにしましょうか。お疲れ様」

まどか「はい、ありがとうございました!」

まどか「まだパッで実戦に使うのは難しそうだけど、
    いつかちゃんと体術もマスターできるようにがんばってみます!」

マミ「ええ、その意気よ」


 何パターンかの状況を想定した反撃方法を教えたところで、今日の訓練は終わりとなった。

 みんな鞄を取って帰る支度をはじめる。


キリカ「お疲れ様」

マミ「呉さん、ついてきてくれたのは嬉しいけど見てるだけじゃ退屈じゃなかった?」

キリカ「う、ううん。訓練中も話とかはできたし、見てるのも楽しかったよ?」

キリカ「アドバイスとか、なかなかいいこと言えなかったかもだけど……」

キリカ「それに見てるだけでいいって言ったの私だし」

マミ「それならいいんだけど」


 ……本当は、いつも2人と一緒に居て疎外感を感じてないわけじゃなかった。

 ただでさえパトロールの時だって、私だけが戦うことができないでいる。
 何もできないからといってついていくことをやめたら、2人が離れて行ってしまうような気がしていた。


キリカ(でも、あんなことを知ってしまったのに安易に契約はしたくない)

キリカ(それにきっとまどかだって許してくれない)

キリカ(……今の友情を失うのをこんなに怖いと思ってるなんて)


 訓練が終わって解散すると、マミとはそこでお別れになった。

 まどかと二人で帰り道を歩く。



キリカ「あの……ちょっと相談があるんだけど、いい?」

まどか「相談?」

キリカ「うん……」



・自由安価

 下2レス


キリカ「知り合いに契約しそうな子とかいたりしないかなって」

キリカ「私とまどかはソウルジェムの秘密を知ってるけど、キュゥべえが新たに契約する時に話すとは思えないし……」

キリカ「私たちが気にかけられる範囲なら、私たちからちゃんと教えられたらって思って」

まどか「マミさんまで知らなかったんですもんね……」

まどか「キュゥべえは話すほどのことでもないって思ってるのかな」

キリカ「…………」

まどか「一応、心当たりはあるといえばあります。
    もし素質があってキュゥべえと会ったら、契約するかもしれない子……」

キリカ「! 本当?」

まどか「はい。でも、いきなり“魔法少女”だなんて話しても、信じてくれるかなぁ……」



1自由安価
2まずはそれとなくキュゥべえと会ってないか話して様子を見よう
3信じてもらえなくても、とりあえず話だけでもしておいたら?
4キュゥべえを連れてきて、見えるようならあえて一緒に話しちゃおう

 下2レス


キリカ「キュゥべえを連れてきて、見えるようならあえて一緒に話しちゃえばいいんじゃないかな」

キリカ「素質があれば、遅かれ早かれキュゥべえが話しに行くと思うし」

まどか「たしかに、だったら一緒に話しちゃうのも手ですね」

まどか「キュゥべえに会ったら、学校についてきてもらえるように頼んでみます」



キリカ(……新しく契約する子に話すなら、なおさらマミにもずっと隠しておくわけにはいかなくなる)

キリカ(…………言いづらいことだけど、いつかは話さないと)

-----------------
ここまで
次回は4日(水)20時くらいからの予定です



 “その子”のことでまどかが話に来たのは、その翌日のお昼休みだった。


 丁度食事を終えて、残りの昼休みの使い方を考えているような頃だった。
 私はその日もマミと一緒に教室に居た。


QB「――――ビンゴだよ。“さやか”は魔法少女の素質を持っている」

マミ「驚いたわ、まだ候補者がこんな近くにいるなんて。それに鹿目さんの親友なんでしょう?」

まどか「はい、わたしもびっくりです」


 キュゥべえはさっきまでまどかと一緒に屋上に居たらしい。
 そこでさやかとも話してきたんだとか。


まどか『……キリカさん、一応ソウルジェムのこともさやかちゃんに話しました』

まどか『それに、キュゥべえにもこれから契約するときにはちゃんと話さなきゃダメだって、言っておきましたから』

まどか『多分これからは大丈夫だと思います』

まどか『……キュゥべえはマミさんの友達です。悪気はなかったんだって信じたいですし…………』

キリカ「…………」

 まどかの言葉に小さくうなずく。
 まどかは周りに聞こえない言葉で話していたようだった。

 どうやら、魔法少女にはテレパシーという魔法が標準装備らしい。


マミ「まだ契約したわけじゃないんでしょう? 反応はどうだったの?」

QB「最初は怪しいって一蹴されたよ。
   ちゃんと話を聞いてくれたのはまどかが一緒に居てくれたおかげだね」

QB「願い事がないわけではないけれど、まだすぐには決断してくれなさそうだ」

マミ「まあそうよね…… すぐに決めたって良いことないし、キュゥべえもあまり急かしたりしちゃダメだからね」

QB「どうだろうね。そうもいいきれないんじゃないかな」

まどか「……どういうこと?」

QB「今より状況が悪化することがありえないわけじゃない。
   どうせ契約するなら、早いうちに契約したほうが良いこともあるんじゃないかって思ったんだよ」

マミ「……そういうこともないわけじゃないかもしれないけど、だからって急かすのはよくないわよ」

キリカ「う、うん。 私もそう思う」


キリカ(…………私だってキュゥべえのこと信じたいけど)

キリカ(まどかは甘すぎるんじゃないかな……)


・自由安価


 下2レス


キリカ「キュゥべえ、マミも契約を急かすべきではないと言ってるから……」

キリカ「例のまどかを襲った魔法少女の事も未解決で目的は不明のままだし、
    まどかだけでなくマミも襲われるかもしれない」

キリカ「『魔法少女である』まどかが死に掛けたんだよ? 契約したての彼女がいきなり襲われたりしたら……」

キリカ「……私はもうあんな事は二度と起きて欲しくはないんだ」

マミ「そうね、特に今はそのこともあるもの」

キリカ「せめて契約は例の魔法少女の件が片付いてからにしたほうがいいんじゃないか?」

QB「まあ、最終的に決断するのはさやかだ。僕はとやかく言えないさ」

QB「ただ、もしさやかが契約したいと言った場合には、残念ながら僕にはどんな願いでも拒むことができない」

QB「だから約束はできないということは理解しておいてほしい」


 キュゥべえにもいろいろと事情というものがあるんだろうか。

キリカ(ますます最初抱いていた『魔法少女』のイメージからは離れるけどね……)


キリカ「まどか、その子……さやかさんだっけ?」

キリカ「まだ契約していない魔法少女候補として、彼女と2人で話してみたいんだけど……駄目かな?」

まどか「じゃあ、放課後時間とれないかこの後話してみますよ」

キリカ「うん、ありがとう」



 ――――チャイムが鳴って、マミとまどかは自分のクラスに帰った。

 キュゥべえは窓の外へと消えて行った。


 ……まどかの親友のさやか、か。

 何か、叶えたいことがあるみたいだけど……


キリカ(キュゥべえがああ言ってたくらいだから、何か深刻な悩みでも抱えてるのかな……)


 放課後、まどかのクラスに行くとまどかと一緒に青い髪の子が寄ってきた。

 前にも見たことがある。まどかと話してた子の一人だ。


さやか「ども、あたしがその『魔法少女』の素質があるっていう美樹さやかです」

マミ「こんにちは。私は巴マミっていうの。魔法少女よ」

キリカ「こんにちは……」

さやか「えーと、あたしと話したいっていうのはこちらの人?」

キリカ「あっ うん、私。えっと、呉キリカです」

まどか「じゃ、わたしたちは先に帰ってますね」

マミ「また明日ね。美樹さんもまた今度」

さやか「はーい、また今度ー!」

さやか「さて、ここじゃなんだし、屋上行きましょうか」


 さやかに連れられる感じで屋上に向かった。

 ……このさやかという子。おっとりしたまどかとは対照的にかなり活発そうな子だった。


さやか「昼もここで話したんすよ」

さやか「いきなり変な動物が出てくるわ、まどかまで契約してるわで驚きました。
    ていうか、ドッキリかなって思いましたもん」

さやか「キリカさんも、まだ契約はしてないんですよね」

キリカ「うん。色々と2人についてったりはしてるけど…………」



キリカ(……仕切られている。いや、私が頼りなさすぎるのか)

キリカ(…………こういうことがなかったら、絶対一緒にいないタイプだろうな。こういうタイプの子とは)



・自由安価

 下2レス


キリカ「えっと……まどかから聞いてるとは思うけど、美樹さんは契約してまで叶えたい願いがあるのかな?」

さやか「はい。今すぐに考えてるってわけじゃないけど、一応」

キリカ「契約をすると願いを叶えて貰う代わりに魂がソウルジェムになってしまう……」

キリカ「ソウルジェムが壊されれば死んでしまうし、身体から離れてしまえば死んだようになってしまう」

キリカ「そんな身になって、魔女との戦いの中で命を失う可能性もあるんだ」

キリカ「それに……この間まどかが狙われて殺されかけたし、
    犯人も不明のままだしキュゥべえもまだわからないみたいなんだ」

さやか「だからやめといたほうがいいってこと?」

キリカ「魔法少女でもなんでもない私が言っても、説得力はないかもしれないけど……」

キリカ「少なくとも、あまり中途半端な気持ちで契約したら絶対に後悔すると思う」

キリカ「それに、私も何も知らないうちにすぐに契約してたたら後悔してた…… かな」

さやか「…………」


さやか「そりゃ、ちょっと考えはしたけど……
    あたしだってそんなこと聞かされてまで契約しようなんてなかなか思えないですよ」

さやか「願いとどっちが大事か、そんなのすぐ決められるわけないです」

さやか「だから、心配しないでください」

さやか「それに、それでももし契約したときは、それだけ覚悟決めたってことです!」

さやか「そしたらそのまどかを襲った犯人とやらも、一緒にこらしめてやりますし」

キリカ「うん…… でもね。そのキュゥべえも……
    私は信用できないところがあるというか…… ちょっと怖いと思うんだ」

さやか「怖い?」

キリカ「だ、だって、今話したことも契約の前に話さなきゃいけない事なのに
    まどかもマミも知らなかったんだよ」


キリカ「『話してなかった』『知らなくても問題ない』とか、何というか私たちと認識にズレがあると思うし」

キリカ「何より『聞かれなかったし言う機会もなかった、ただそれだけだよ』ってさ、
    こっちが聞かなければ大事な事でも話さないって宣言してるようなものじゃない」

キリカ「ひょっとしたら、まだ何か私たちにとって重大な事を隠してるんじゃないかと勘ぐってしまうんだ」

さやか「あたしはその場面に居合わせたわけじゃないから
    ちょっとよくわかんないですけど…………」

キリカ「あ……うん、そうだよね。ごめん」

さやか「まーでもなんとなくわかったかな。
    あたしだって大してキュゥべえの事信用してるわけじゃないし」

さやか「ちなみに、キリカさんは契約しないって決めてるんですか?」

キリカ「それは…………」

キリカ「でも、もう自分のためには契約しようと思わないと思う」


 他人のための願いというのも、あれだけマミに釘を刺されてしまったけれど。


さやか「自分のためには…… か」

さやか「あたしももし契約するとしたら、他人のための願いなんです」

さやか「でも、まだそんなのに頼らなくても希望があるって信じてるから」

―――
―――数十分前、巴宅


まどか『ど、どうしようマミさん! こんなことになるなんて、わたしどうしたら……!』

マミ「落ち着いて、鹿目さん。何があったの?」

まどか『それが――……!』



―――



 屋上での会話を終えた後、階段を下りて下駄箱を目指して歩く。

 下校時間から外れ、校舎の中はすっかり人気が少なくなってしまった。


 さやかも途中まで帰り道が一緒だった。幼馴染で、まどかとも家が近いらしい。

 さやかと別れて少しした頃、電話が鳴った。


マミ『呉さん、今は一人? 話はもう終わった?』

キリカ「うん、もう帰り道だけど」

マミ『突然で悪いんだけど…… 今から見滝原大橋に来てくれないかしら?』

マミ『……少し、大変なことが起きてしまったの』

-----------------
ここまで
次回は5日(木)18時くらいからの予定です


 見滝原大橋につくと、そこには警官が囲んでいた。
 その上、立ち入り禁止の看板やコーンが立って通れなくなっている。

 近づいて立ち入り禁止の奥を見回すと、そこには目を疑う光景があった。


キリカ「…………!?」


 ――――橋が崩壊している。


*「あぁお嬢さん、今はここは通れないんだ。危ないから下がって」

キリカ「……事故でもあったんですか?」

*「みたいだね、近隣の住民からの通報があったんだ。詳しい原因はまだわからないが……」

キリカ「け、怪我人は…………?」

*「幸い、怪我人は出ていないみたいだ」

*「しかし…… 近くに女の子が居てね。怪我はないようだけど、聞いても何も答えてくれないんだ」

キリカ「女の子?」

*「そうそう、君と同じ制服だったよ」


キリカ(……マミ? まどか?)


 近くを探していると、途中でマミからテレパシーがあった。

 橋から少し離れた場所で合流する。


マミ「呉さん、橋が壊れたというのはもう見たわよね?」

キリカ「うん…… 何があったの?」

 そう聞くと、マミがまどかを見やった。
 まどかは少しだけ考え込んだ後、こちらを向いて話し始めた。

まどか「それは自分の口から言います」

まどか「…………わたし、学校の帰りに一人で訓練をしていたんです」

まどか「マミさんも一人で訓練してたことがあるって聞いて」

まどか「……わたしも、こっそり新しい魔法を編み出して驚かせたいなって思って……」

まどか「で、でも、失敗しちゃって…………」

マミ「さっきも言ったけど、とりあえず鹿目さんが無事で良かったわよ。それに、怪我人もいないみたいだし」

キリカ「う、うん。そうだよ!」


 しかし、単なる失敗というには大きすぎる被害。
 まどかはまだ浮かない顔をしていた。


まどか「でも、もし近くに人が居たら怪我させてたかもしれません」

まどか「それどころか、下手したら…………」

マミ「………… とりあえず、これからは一人ではこういうことしないようにしてね」

まどか「は、はい。それはもちろん気を付けます!」

まどか「でも…………」

まどか「マミさん、この間言ってましたよね。わたしの攻撃について……」

まどか「さっきもそんなに強い魔力を使う気じゃなかったんです」

まどか「こんな言い方っておかしいのかもしれませんけど……、」

まどか「わたし、そんなに“強い”んですか?」

マミ「…………」

まどか「なんか、そう考えたら…… 魔法を使うのが怖くなっちゃって」


マミ「……ええ、鹿目さんは私が見てきた中じゃ一番強いと思う」

まどか「…………」

マミ「……でも、鹿目さんのおかげで助かってる部分も大きいから」

マミ「その力はまだまだ誰かのために役立てられるわよ。だから、元気出して」

まどか「……はい」


 まどかは今回のことで大分落ち込んでいる。


 ……私も、目に見える形で見てみて初めて、マミの言う『恐怖』を理解した。
 そして、こんな事故を起こしてしまったまどか自身も自分の力に恐怖を抱き始めていた。



・自由安価

 下2レス


 こんなときこそ励ましてあげないと……!


キリカ「そうだよ、私もまどかに助けてもらったからこうしていられるんだし」

キリカ「まどかの力は役に立ってるよ」

マミ「そうよ。私も本当に感謝してるんだから」

まどか「キリカさん、マミさん……」

まどか「ありがとうございます。わたし、頑張ってみます」

キリカ「うん……!」


キリカ(これで少しは、励ましてあげられたかな……)

キリカ(でも、これからどうするんだろう)

キリカ(まどかの力は強すぎる。また今回みたいに暴走したら……)



 見滝原大橋はしばらく封鎖されることになった。もう訓練場所にも使えないだろう。


――――あの事故から1日経った昼休み、
昨日はそんな様子は見せなかったけれど、まどかだけでなくマミも事故のことでどこか落ち込んでいた。



マミ「……昨日の鹿目さんの事、私のせいでもあると思うの」

マミ「先輩なのに、今まで何も教えようとしてこなかった。鹿目さんは私から学ぼうとしていたのに」

マミ「今まで、鹿目さんは強いから私なんかじゃ何も教えられないって思ってた」

マミ「それに、怖かったの。鹿目さんの魔法とちゃんと向き合って指導するのが」

マミ「だから、私が鹿目さんとちゃんと向き合えなかったから
   ああいうことが起きてしまったという部分もあったんだわ」

キリカ「……訓練をすればああいうことはなくなる?」

マミ「魔力のコントロールが上達すれば、昨日みたいに失敗して暴走することは減るでしょうね」

キリカ「そっか、それならよかった……」

キリカ「昨日のことでまどかがどれだけ強いかっていうのは私もわかった」

キリカ「また暴走したりしたら大変だし、またまどかがああやって落ち込むのは私も嫌だから」

マミ「ええ………… それはそうなんだけど」

キリカ「……?」

マミ「いえ、なんでもないわ」


1自由安価
2屋上に行こう

 下2レス

まどかの訓練についてはもう決まってるので『さやかに聞いた事を話す』だけで
しかし蛇口の例えが非常にわかりやすいので後あと使わせてもらうかも
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キリカ「あ、そうだ。私、昨日さやかから願いのこと少し聞いたんだ」

キリカ「もし契約するなら誰かのための願いで契約する、って」

マミ「そうなの……」


 マミが考え込む。
 『他人のための願い』というものにあまり良い印象を持ってないようだ。

 マミ自身は違う願いで契約したようだけど。


キリカ「ひょっとしてマミの知り合いで、他人のために契約して幸になった魔法少女がいたりするの?」

キリカ「前に私が相談した時も、他人のための契約について苦言を言ってたけど……」

マミ「……ええ、少しね」

キリカ「その魔法少女って、まさかもう…………」

マミ「いえ、生きてるわ。ただ、色々とあって離れて行ってしまっただけ」

キリカ「そっか…………」


――――その放課後、
 早速まどかとマミは、昨日のような暴走を出来るだけなくすために訓練をすると言っていた。


まどか「で、でも危なくないですか……?」

まどか「訓練の途中でまた暴走したら…………」

マミ「そうならないための訓練じゃない」

マミ「これからも『魔法少女』をやっていくんだもの。
   今まで教えようとしなかった私が言えたことじゃないけど、いくら威力が強いといったってコントロールを蔑ろにはできないわ」

マミ「特にあなたの場合は……」

まどか「…………」

マミ「大丈夫よ、暴走さえしなければあなたの力はとても心強いのだから」


 マミは、フォローするように笑顔で言った。


キリカ「あの、私もついていってもいい?」

マミ「ごめんなさい、魔法少女の私たちはともかくあなたは……
   万が一昨日みたいなことが起こったら大変だから」

マミ「それに、今日のは魔力を扱う訓練だから。私に任せておいて」

キリカ「うん、わかった……」


キリカ(魔力を扱う訓練か)

キリカ(……確かにそうだ。私がついていっても何もできない)


1自由安価
2さやかのほうに行ってみる
3帰宅

 下2レス


 今日はそこで2人とは別れた。

 代わりに、丁度通りかかったさやかに話しかけてみる。

 さやかも帰ろうとしているところみたいだ。


キリカ「美樹さん」

さやか「あ、キリカさん。今日はまどかたちと一緒じゃないんですか?」

キリカ「今日は魔力を扱う訓練をするって言ってたから……」

さやか「まどかもマミさんも魔法少女ですもんね」

さやか「あたしも最近まどかがつれないなぁーって思ってたんすけど、
    まさか魔法少女になったからなんて」

さやか「ちょっと疎外感感じちゃうっていうか」

さやか「キリカさんもそう思いません?」

キリカ「それはまあ少しは……」


 最近まどかはマミと行動していることが多いけど、
 その前はさやかと一緒に居ることが多かったらしい。

キリカ(親友だもんね……)


1自由安価
2近況について
3学校でのまどかについて

 下2レス


キリカ「学校でのまどかってどんな感じ?」

さやか「割と真面目だよ、勉強はあたしよりできるし」

さやか「運動は…… 最近なんか調子良いんだなと思ってたけど、あれも契約したからなのかな」

キリカ「そうかもしれないね……」


 そういえば、まどかは運動は苦手だって言っていた。
 この前の体術の訓練の時もわたわたしてたけど、やっぱり契約するといくらか身体が強くなるらしい。


さやか「今思えば、それ以外にも契約してから変わったところはあると思う」

さやか「いつもどっか自信なさそうで、一歩引いちゃうようなとこがあったけど」

さやか「最近は妙に自信がついたっていうの? なんかイキイキしてる感じしてましたし」

キリカ「そっか、良いほうに変われたんだね」


 歩きながら話す。

 さやかもまだ話したいことがあったようで、成り行き的に今日も一緒に帰ることになった。


さやか「んー、でも……」

キリカ「?」

さやか「昨日なんかあったんすかね? なんだか今日ちょっと元気なかったようだったから」

キリカ「あ…… 実は昨日、一人で訓練してたら魔法が暴走しちゃったとかで……」

キリカ「……それで、すごい事故を起こしてしまったの」

さやか「もしかしてそれって橋の?」

キリカ「…………」

 うなずく。


さやか「うっそ、あれまどかが……?」

キリカ「なんか、まどかはすごく強いんだって。
    ちょっとした失敗であんなことになってしまうくらい」

さやか「ますます信じられないけど、強いのも良いことばっかじゃないんですね」

キリカ「……そちらはどう? 何かあった?」

さやか「いや、特には何も」

キリカ「そっか……」


 今のところ、まだ状況は良くなっていないものの悪化もしてないらしい。


キリカ「……あれ? 昨日はここで別れてなかったっけ?」

さやか「今日は帰る前に少し用事があるんで」


 さやかは昨日別れた道では別れず、結局私が家に着くまで一緒の道を歩いていた。


 駅のほうに用事でもあるのかな……?

―――
―まどかの部屋


 訓練が終わって自宅に帰り、
 いつもどおりご飯を食べて、宿題をして…… それから、寝る前の支度をしていたところだった。


まどか「ふふ、エイミーもすっかりうちの一員だね」

 まどかがベッドに寄ってきていたエイミーを膝に載せて撫でる。
 そして、ふとソウルジェムを指輪から具現してみた。

まどか「……そろそろ濁ってきたかな」


 桃色に光るソウルジェムには、黒い影が差していた。


 自分が戦うと、いつも大技を使うことなく終わってしまう。

 それほどまでにまどかは強かった。
 まどかは決して自分にそんな才能があると思わなかったが、あの事故以降やっと気づいた。


 しかし幸い、そのおかげで今までほとんど濁ることもなかった。


まどか(まさか、わたしがそんな力を持っていたなんて)

まどか(自分でも信じられない。あのときだっていきなりすぎた)

まどか(……でもあの橋の事故は確かにわたしが壊したせいだ)

まどか(もう一人で魔力を使う訓練はしない)


 グリーフシードを近づける。


まどか(……あれ…………?)


 確かに穢れは吸われていった。

 しかし、グリーフシードを丸一個分使い切っても穢れがなくなったといえる状態には程遠かった。

 それどころか、ほとんど回復していない。


まどか(穢れを吸わせすぎると魔女が孵化してしまう。これ以上は使えない……はず……)

まどか(今までほとんど使ってこなかったから、グリーフシードはいっぱいある……けど)

まどか(マミさんが例を見せてくれた時は、これくらいの濁り方なら1つでも足りていたのに……)

------------------
ここまで
次回は8日(日)18時くらいからの予定です

―――
翌日 昼休み


キリカ「昨日の訓練、どうだった?」

マミ「一応何事もなく進んだわ。慎重にやっていってる」

マミ「大分ヒヤヒヤさせられたけど……
   落ち着いてやってくれれば、慣れないことをしない限り暴走はしないと思うから」

マミ「ただまあ、その『慣れないことをしない限り』っていうことを考えると…… 時間はかかるでしょうね」

キリカ「魔女退治の合間に気長にやっていくしかないね……」

マミ「ええ、私も最初は失敗だらけだったから。
   そういうのって、長くやっていくうちに身についてくるものだと思うのよ」

マミ「鹿目さんの場合はちょっとした失敗がシャレにならないから困るのよね……」

マミ「あとそういえば鹿目さん、これから相談したいことがあるって」

キリカ「相談したいこと……? 訓練についてかな」

マミ「どうかしら。今日はそろそろパトロールもしたいと思ってたところだけど……」


――――放課後、いつもどおり教室にまどかを迎えに行くと
まどかは今日の予定の前に『相談事』について話したいと言った。

わざわざ場所を変えるあたり、何か深刻な相談らしい。


なにより、マミが今日の予定にパトロールを提案した時、表情が曇ったのが気になった。


マミ「それで、相談って?」

まどか「はい……これを見てください」

 まどかがソウルジェムを具現化させ、手のひらに載せて見せた。

 特に変わった様子はない。

 しいて言えば……

マミ「少し濁ってるわね」

まどか「はい。これでもグリーフシードをいくつか使ったんです。でも回復しきれなくて」

マミ「……え?」

まどか「これって、普通なんですか?」



マミ「………………」


 マミは黙った。

 ――――驚いて、声も出ないというように。


キリカ(魔力の量が普通の人より高いなら
    それが目に見えて減った時、普通に浄化しても足りない…… か)

キリカ(確かに、考えてみれば思いつけないことじゃないけど…………)


マミ「そんな……まさか」

キリカ「ど、どうするの? これじゃいつか戦えなくなっちゃうよ……」

マミ「……とりあえず、今日のパトロールは私がやる」

マミ「どうしても戦わなくちゃいけない時に備えて、これからは魔力を温存するようにしましょう」

マミ「出来るだけ消費を下げられれば、まだなんとかなるかもしれない…… それでいいかしら」

まどか「…………はい。わかりました」


 まどかは少し落ち込んだ声で返事をした。

 まだ何も解決はしていない。
 しかし今はこのくらいしか対処の方法がなかった。


・話すor行動・考察
1自由安価
2パトロールに出発

 下2レス


 魔女と戦って手に入れたグリーフシードを回復に使うのに
 魔力を消費しない為に戦いを控えるはめになるなんて、何だか矛盾してるような気がする。


キリカ(キュゥべえに問い詰めてみるのもありかもしれないけど、
    今ここで呼ぶとマミにソウルジェムのことベラベラしゃべりそうだしね)

キリカ(『聞かれなかったから教えてなかった』なんて意味深なこと言ってるし、
    まだ何か隠し事をしてそうだよなぁ……)

キリカ(……少なくとも、私が知らないことなんてたくさんありそうだ)

キリカ(夜にでも呼んで聞いてみよう)


マミ「じゃあ、出発するわよ。見て学ぶのも訓練のうちよ、後で感想聞くからね」

まどか「は、はい! マミさんやっぱり厳しい……」

まどか「……でも、そうですね。いくら力が強くても、戦い方とかじゃマミさんにはぜんぜん敵いませんし」

まどか「魔力の使い方ももっと上手になります」

まどか「ちゃんと役立てるようになりたいから」

マミ「ええ」


 大まかにルートを決めて歩き出す。

 今日一番最初に見つけたのは、空に浮かんだような結界だった。


 マミの作ってくれたリボンの防護結界の中、戦いを眺める。

 いつもと違って横にまどかが居るのが新鮮に感じる。


キリカ(これがマミの戦い方……長いことこうやって一人で戦ってきたんだ)

まどか「すごい、リボンにあんな使い方があるなんて。わたしなら何ができるかな……」


 まどかは真剣にマミの姿を目で追っている。
 糸ような不安定な足場では、マミの自由自在に伸びるリボンが大活躍していた。


キリカ「新しい魔法について考えてるの?」

まどか「はい。もう勝手にやろうとは思わないし、
    マミさんといっしょの訓練でも挑戦できるのは後になりそうですけど……」

まどか「いつかはやっぱ、マミさんみたいに色んな応用ができたらって思います」



1自由安価
2銃もリボンから作ってるなんて思わなかった

 下2レス


キリカ「まどかは素で魔力が高い分強いんだから、今は魔力を節約する事を優先的にしてるんだよね?」

キリカ「素人考えでアドバイスになるかわからないけど、武器が弓だから、
    弓道の本とか読んで弓道の精神とか心構えとかも参考になるんじゃないかな?」

まどか「弓道かぁ。今度参考にしてみます」

キリカ「まあでも、無理はしないで自分のできることをやればいいと思うけど……」

まどか「それはわかってるんですけど……
    魔法少女なのにこうして見てるだけしかできないのがなんか嫌で」

まどか「ずっとこのままじゃ困りますし、力が強いとか魔力が高いとかいっても裏目に出てることが多くて」

まどか「なんとかしないとって思うと焦っちゃうんですよね……」

キリカ「それでも、まどかにしかできないこともあると思うよ」

キリカ「私なんか、何もできないし……」

まどか「そ、そんなことないと思います。別に無理に契約する必要もないんですし」

まどか「こうやって相談に乗ってくれるだけで十分だと思います」

キリカ「そうかな…………」


キリカ「あとさやかだけど昨日話したけど、
    同じ魔法少女候補として相談とか打ち明けたい事とかあるかもしれない」

キリカ「何かの時のためにお互いに連絡先を知っておきたいと明日伝えておいてくれないかな?」

まどか「わかりました。明日話してみます」


マミ「――――はいっ、これで終わりね」


 マミが魔女にトドメを刺す。

 景色が元に戻り、私たちを支えるリボンの足場もゆっくりと地上へと降りていく。


まどか「お疲れ様ですっ」

キリカ「お疲れ様」

マミ「ええ、次の場所いきましょうか」


――――
――――

 あれから何か所か回って、魔女や使い魔をマミが退治した。

 そして、夕方――――。


マミ「さて、今日決めてたところは一通り回れたわね」

まどか「反省会やりますか?」

マミ「ええ、今日は久しぶりに私の家でしましょう。ちょうど近くだし」

キリカ「あ、家この近くなんだ……?」

マミ「ええ、そういえば呉さんは来たことなかったわね。たまに家でお茶会兼反省会をするのよ」

マミ「じゃ、そこでケーキ買っていくわよ」

まどか「わぁ、ケーキ! 久しぶりですね」


 久しぶりのお茶会というのも、どうやら最近落ち込んでいるまどかを元気づけようとしてのことらしい。

 まどかは何回か来ていたらしいが、私は上がるのははじめてだった。


 ふわりと紅茶の香りが漂う。
 マミがティーポットを手にテーブルに戻ってくる。


マミ「どうぞ」

まどか「マミさんの淹れる紅茶、美味しいんですよ」

キリカ「…………あ、本当だ。美味しい」

マミ「そう言ってもらえてよかった」


 ケーキの箱を開けて、お皿に取り分ける。

 準備が整うと、早速マミが話し始めた。


マミ「鹿目さんに聞く前に、まず私の反省点っていうか感想」

マミ「最近は一緒に回ることが多かったから、やっぱり鹿目さんに頼ってた部分も大きかったんだなって思った」

マミ「鹿目さんは私の戦い方をほめてくれたけれど、私一人だと鹿目さんみたいには戦えないもの」

まどか「わたしの戦い方……ですか?」

キリカ「うん。まどかにしかできないこと…… ちゃんとあるんだよ」

マミ「むしろ多いと思うけどな。そんな才能、誰も持ってないんだもの」

まどか「そ、そうですかね…………」


まどか「……じゃあ、次はわたしの感想を言います」

マミ「ええ」

まどか「敵が複数いる時の優先順位とか、狙いを定める時とか、
    近寄られたときのこととか…… すごく参考になりました」

まどか「それにあの中が暗い結界のときとか、魔女のいる位置の突き止め方すごかったです」

まどか「特に―――――~~~」


 まどかが感想を言い終わる。
 今日戦った魔女を例にした戦い方の解説を話を聞いていると、確かに見て学ぶのも訓練なんだなと思う。


キリカ(いつもあんまり考えて見てたことなかったけど……)


マミ「――――最後に、呉さんは何か言いたいことある?」

キリカ「え?」

マミ「あ、別に今日の感想とかじゃなくてもいいわよ」


1自由安価
2とくになし

 下2レス


キリカ「あ、それなら……気になってたことがあるんだけど」

マミ「どうぞ」

キリカ「例のまどかを襲った犯人、動きがないからあきらめたのかあきれめてないのかわからないな……って思って」

マミ「ええ、あれで諦めてくれたならいいんだけど……」

 キュゥべえもまだ正体が掴めていないようだった。

キリカ「魔法少女ならキュゥべえが契約したんだから、
    この近くで契約した人の名前だけでも教えてくれれば……」

マミ「特定できない以上、下手に名前を出せないんでしょう」

マミ「でも、この前の魔法少女――――暁美ほむらさんだっけ?
   ああいうイレギュラーでない限り、キュゥべえは容疑者になりそうな人はわかっているはずよね」

マミ「監視くらいはしていると思うけど、何もわからないのかしら」

キリカ「また動きがあればなにかわかるかもしれないけど……」

まどか「本当は何もないのが一番なんですけどね」


 お茶会が終わって解散したころには、すっかり暗くなっていた。

 まどかも楽しんでいたようだったし、少しでも元気になってくれたならうれしいと思った。


 ――家に帰ってからふと思い出した。


キリカ(後でキュゥべえに話を聞こうと思ってたんだった)

キリカ「キュゥべえ、今どこにいるんだろう……?」


 自分の部屋で独り言のようにつぶやく。

 ……返ってきた返事は思いがけないものだった。


『――――キュゥべえならここにはいないわよ』


キリカ「!」


 頭の中に響くような――どこから話しかけているのかわからないテレパシー。
 いつか聞いたのと同じ声だった。


『久しぶりね』

『覚えているかしら。
 前に話したときは、貴女が暁美ほむらの家に向かうか迷っていた時だったわね』

キリカ「……何者なんですか」

キリカ「私たちの敵なんですか? それとも、味方なんですか?」

キリカ「……まどかを襲った犯人と関係があるんですか」


 『声』は私の問いかけには答えなかった。


『…………用件だけ言わせてもらう』

『単刀直入に言えば、貴女に契約してほしいということ』

『私の言った通りの願いでね』

--------------------
ここまで
次回は12日(木)20時くらいからの予定です


キリカ「なんで……そんな事」

『今日、鹿目まどかから相談を受けたでしょう?』

『彼女を助けたいと思わない?』

キリカ「!」


キリカ(この人…… まどかだって昨日気づいたばっかりのはずなのに)

キリカ(どこかで見られてた? 私たちの事監視でもしているの?)

キリカ(…………けど、そんなことを言うってことは、この人は私たちの味方ということ?)


キリカ「……どういうことですか」

『あれで魔法少女を続けるのは無理ってことよ』

『このまま魔力を使わないようにしてたとしても、あれでは減る一方よ』

キリカ「でも、魔力をコントロールするための訓練なら……一応やってる」

キリカ「つまりは魔力を消費しすぎてるのが悪いんでしょう?」

キリカ「私なりの解釈だけど、膨大な魔力量に任せて強力な魔法を使いすぎてるというか……」

キリカ「……たとえばだけど、手を洗う時に蛇口を全開にして洗っていたら、手を洗えても水浸しになってしまう」

キリカ「だったら、時間はかかるかもしれないけど、適切なところまで絞れるようにコントロールできるようにさえなれば……」

『それも少し違う』

『ソウルジェムの魔力をタンク、出力を蛇口に例えて表現するならば
 鹿目まどかの場合、タンクだけでなくその蛇口自体が大きすぎる…… といったところかしら』


『だから、普通に出しているつもりでも大量の水が出るし、
 全体から見てタンクの中身が大して減ってないように見えても実際の消費量は大きい』

『その分タンクに水を補充することも難しくなってしまう』

『他の魔法少女とは基準が違いすぎる。“適切な量”では駄目なのよ』

『全身を飲み込むほど大きな蛇口では手は洗いづらいでしょう?』

キリカ「そ、それでも出す量を小さくすれば少しは……」

『それだって限度がある。
 少しの間乗り切るだけならともかく、このままずっと魔法少女として生きていくのは不可能よ』

キリカ「そんな………」

『――そしてなにより、その魔力が尽きた時“よくない事”が起こる』

『鹿目まどか自身の命すら蝕むことが……ね』


キリカ「…………!? そ、それって……」


 私が聞こうとすると、
 “声”はほとんど同時に、独り言のようにつぶやいた。


『二つ…… いや、せめて一つ前の世界だったらね』

キリカ「……え?」


 ――――そして、すぐにこちらに話す隙を与えずに続けた。


『救いたいのなら、貴女が契約するしかないわ』

『“鹿目まどかを人間に戻す”――――という願いでね』


 嘘か本当かはわからないけど、私はまどかの力の片鱗を見ている。
 少し制御を失敗したくらいであんなことが起こるなら……何が起きても不思議ではないのだろう。

 それにこの人はきっと、確実に、私の知らないことをまだまだ知っている。

 まして、このタイミングでこんな話をするということは、少なくともすべてが嘘ということはないんだろう。


キリカ(まどかのことはもちろん助けたい)

キリカ(そのためなら契約してもいいって思ってた)

キリカ(でも、こんなのいきなりすぎて……)

キリカ(誰かに相談…… でも、まどかは私が代わりに契約するってことを良く思わないかもしれない……)

キリカ(……それに、もし本当ならそんなことは知らないままのほうがいいのかもしれない)

キリカ(……私が……契約すれば…………)



1わかりました
2考えさせてください

 下4レス中多数決


キリカ「ええと…………………」


 “声”はじっとこちらの返事を待つ。

 あれこれと悩んで時間が経つ。しかし、急かすことはなかった。

 相手がどこに居るのかわからない。
 “声”の主はどうしているのかな、などと考えた。


キリカ「今すぐじゃないと駄目……ですか」

『今はキュゥべえがいないのだから、どのみち今すぐってわけにはいかない。
 けれど早いうちに心は決めてほしいわね』

キリカ「……なら考えさせてください」

キリカ「まどかにそんな危険が迫ってるとか思わなくて……
    よくない事っていうのも、なんか…… ちょっと、いろいろと混乱してきちゃって……」


 この人はそこについてはわざとぼかすように言った気がする。
 …………相談できるとしたら、キュゥべえくらいだろうか。もしかしたら解決策があるかもしれない。


『わかったわ』

『時間をかけても、キュゥべえに聞いたとしても、どうせ状況は変わらない』

『リミットがいつになるかわからないということは理解しておいて』


――――――それから“声”は聞こえなかった。


キリカ(帰ったのかな。それともまだ監視……)

キリカ(状況は変わらない……か……)


キリカ(…………寝よう)

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強烈に眠気が襲ってきたのでここまで
次回は15日(日)18時くらいからの予定です

-----------------------
すみませんが、今日の予定を中止します。
次回は18日(水)20時くらいからの予定です



――翌日の朝になっても、まだ答えは出せずにいた。


 学校に着いてからHRが始まるまでの時間、教室で待っているとメールの着信があった。


電話帳に登録されていないアドレス、タイトルは……


キリカ(美樹さんか)

キリカ(そういえば昨日まどかに頼んだんだった)


 絵文字などが入って飾り付けられているものの、
 平たく言うと『まどかから聞きました、よろしくお願いします』という文章だった。


キリカ(あっちは変わりないのかな)


 シンプルな挨拶以外つづられていない文章を見て、ふと気になった。

 美樹さんだって、まどかの親友だ。

 願いに直接かかわるような事もそうだけど……


キリカ(あの人……私のところにしか来てないのかな)

キリカ(あの人のことだから、美樹さんに他に願い事があることも知ってるのかもしれないけど……)

―昼休み


キリカ「あの……昨日はありがとう。色々ごちそうになって、楽しませてもらって」

マミ「あれは魔女狩りの後の恒例みたいなものなのよ。それに私も楽しいから」

キリカ「まどかも元気になったかな……」

マミ「だといいわね」

マミ「きっと、色々問題は起きたけど、いつかは乗り越えてやっていけるようになるわよ」

マミ「私の大事な仲間なんですもの」

キリカ「で、でもどうするの?」

マミ「そうね…… 魔力が尽きる前にはなんとかしたいところだけど……」

キリカ「魔力が…… 尽きる……」


 昨日聞いたことが浮かんでしまう。

 私だって出来れば仲間を奪いたくはない。でも、死んでしまうなら……

 やっぱりまどかは魔法少女を続けることはできないんだろうか?



1自由安価
2屋上行こう
 下2レス


マミ「……呉さん?」

キリカ「う、ううん。なんでもないよ。一度魔力が尽きたら回復するの大変だもんね……」

キリカ「そういえば、今日は放課後は何するの?」

マミ「今日は訓練をやろうと思ってるわ。魔力のコントロールが上達すれば何か対策も見えてくるかもしれないし」

キリカ「そっか……」

キリカ「あ…… 時間大丈夫?確か先週次の時間が体育って言ってなかったっけ」

マミ「ああ、そうだったわ。じゃあ、そろそろ着替えてくるわね」

キリカ「うん……」


 それで解決方法が見つけられれば確かに一番良いけれど……


キリカ(あの人がああ言ってたんだから、そうそううまくはいかないんだろうなぁ……)


 一人になって机に向かうと、ため息をついた。

 隠し事をしているようでつらいけれど、あんなこと言えるわけない。


キリカ(……キュゥべえといつ会えるかわからないけど、相談の内容を考えておこう)

 キュゥべえくらいしか相談できる人がいない。

 それに、あの人を除けば聞きたいことの答えを知っているのはキュゥべえくらいだろう。



 そもそも魔力が尽きた時に起こる“よくない事”って何だろう?


 それが魔法少女全員に共通しているのか、まどかの大きすぎる魔力のせいなのかはわからないけど、
 まどかの命に関わるとあの声の人は言ってた……

 キュゥべえはまた知っていて黙っているのだろうか。ソウルジェムの秘密のように。

 ……それを考えるとますます碌な事じゃなさそうだ。


キリカ(そう考えると聞くのが怖くなるけど……しっかり聞かなくちゃ)


 考えているうちにそろそろ授業が始まる時間になる。

 どうせ今日は訓練なので、昼休みが明ける前に
 今日一緒に帰れないかさやかにメールを送っておいた。

―帰り道


さやか「まどかたち、また訓練してるんだ」

キリカ「今はちょっと大変な時だから……」

さやか「キリカさんは魔女狩りには着いて行ってるんですか?」

キリカ「うん……
    説明だけじゃ実感がわかないだろうからって誘ってくれて、なんだかんだで今でも続いてる」

さやか「あたしも着いていこうかなぁ。まどかのことも心配だし、無関係じゃないですもんね?」

さやか「あ、そうだ。魔女狩りに行った時のこと教えてくださいよ」

キリカ「ええと、あんまり上手く話せないけど……」

キリカ「昨日は……空に浮かんでる結界とか、真っ暗な結界とかに居る魔女と戦ってたよ」

キリカ「そのあと、反省会も兼ねてお茶会してた」

さやか「マジですか!いいなー」

キリカ「……でも、昨日はまどかは戦ってないよ」

さやか「え?何かあったんですか?」

キリカ「ちょっと色々とあって……」


キリカ(まどかのこと、美樹さんにも言ったほうがいいのかな……)



1まどかの魔力の事
2“声”の人と接触してないか探ってみる
3近況について
4自由安価

 下2レス


キリカ「……ところで、聞きたいんだけど」

キリカ「美樹さんはまどかとマミ以外の魔法少女に会ったことってある?」

キリカ「会ったっていうか……たとえばその、話しかけられたとかだけでもいいんだけど……」

さやか「まだないです」

さやか「というかそれ、話しかけられたってのは会ったのとは違うんですか?」

キリカ「……」

キリカ(……まあ、普通そうなるよね)


 反応を見る限り、会ってないらしい。


キリカ(まだあの人と話したことがあるのは私だけなんだ……)

キリカ(私には今のところ敵意はないらしいけど、私たちのことどう思ってるんだろう)




―――

-----------------------
ここまで
次回は19日(木)20時くらいからの予定です

―――

【夜】


マミ「お疲れ様」

まどか「マミさんもお疲れ様でした!」

マミ「少しずつだけど、最初よりよくなってる。だから、きっと大丈夫よ」

まどか「はい…… じゃ、また明日」

マミ「ええ、また明日」


 訓練を終えて、倉庫の前で別れる。それからまどかは工場地帯を歩いていた。
 見滝原大橋の崩壊以降、2人は空き倉庫を代わりに使っていた。
 この辺りはやや寂れていて人通りが少ない。

 日はすっかり沈んでいる。春とはいえ、頬に触れる空気はやや肌寒い。


まどか「……なにあれ?」


 帰り道の途中、もう少しで駅が見えてくるといったところでまどかは奇妙な光景を見た。

 大勢の人たちがこちらに向かって歩いてくる。

 工場地帯から繁華街や駅のあるほうに歩いていくと、確かに周囲の人通りは増えてきていた。
 しかし、大勢の人がどこか一方向へ歩いてくる様は異様だった。


 向かう先はまどかたちがさっきまで居た工場地帯のほうだ。


まどか(あっちって川と工場くらいしかないのに……)

 そしてまどかはその大勢の人のなかに知り合いを見つけた。

 まどかの幼馴染のクラスメイト。さやかとともに、昔からよく一緒に居る親友の一人だった。
 しかし、その目はうつろだった。

まどか「……! 仁美ちゃん!どこへ行くの?」

仁美「あら、まどかさん……」

仁美「どこって、とても素晴らしい場所ですわ……」

 正気じゃないことにはすぐに気づいた。そして、その首筋にあるマークにも。

まどか(魔女の口づけ…… 結界はこの先?)

まどか「ごめんね仁美ちゃん! わたし、行ってくる!」

仁美「あら…… 抜け駆けなんてずるいですわ……」


 来た道を急いで引き返すと、工場の近くでうっすらと魔力の気配を感じた。
 ソウルジェムの明滅を見ながら場所を特定していく。

 すると、一つの廃工場があった。


まどか(あんな離れたところから、こんな大勢を操るなんて)

まどか(こんな魔女もいるんだ……)

まどか(マミさんはもう家についてるかな……)

まどか(行こう。早くなんとかしなくちゃ)


――――結界に乗り込むと、そこに居たのはテレビに羽が生えたような魔女だった。

まどかがそれを矢で撃ちぬき、自身のソウルジェムを眺める。


まどか(終わった……けど、今のでどのくらい使ったんだろう)


QB「ちょうど倒しちゃったところか。さすがだね、まどか」

まどか「!」


 声に振り返ると、そこにはキュゥべえと―――ソウルジェムを手に載せているさやかが居た。


まどか「さやかちゃん、それ……契約したの?」


―――

―――

―屋上


 翌日、まどかから放課後に話がしたいから屋上に来てほしいとメールがあった。
 帰りのHR後にマミと一緒にそこに向かうと、まどかとさやかが居た。

 ……珍しくキュゥべえも一緒だったことに、どこか不安を感じる。


QB「重大なお知らせだ。新しくさやかが君たちの仲間に――魔法少女になった」

さやか「よろしくおねがいします!」


 結局、昨日キュゥべえはどれだけ呼んでも来なかった。

 さやかのところに行っていたからだったのか……


マミ「美樹さん……契約したのね。前に言っていた願いで?」

さやか「はい。でも、あの時とは覚悟が違います!後悔だって全然ないですし!」

さやか「命懸けでもなんでも叶えたい願いがあったんです。
    なるべくして魔法少女になったんですよ。だから、心配しないでください!」

マミ「そう…… 美樹さんが本当に考えて出した答えなら私も応援するわ」

マミ「これからよろしくね、美樹さん」

まどか「改めてよろしくね、さやかちゃん」

さやか「はい!これで魔法少女トリオ結成だ!」


 マミとまどかが手を差し出して、三人で握手する。
 私はその光景を複雑な気持ちで眺めていた。


キリカ(ついに美樹さんも魔法少女になっちゃった……)

キリカ(本人は覚悟が違うと言っていたけど、何かあったのかな……)


 心境が変化したのか、状況が変化したのか。似ているようで違う。

 もし私のように、契約しなければいけない状況に追い込まれただけだったら……

 かといってこれから契約するかもしれない私が彼女にどうこう言えるわけもなかった。


さやか「じゃ、あたし、この後やりたいことがあるのでそろそろ行きますね!」

さやか「明日は魔女退治とか訓練とか行きましょう!」

さやか「まだ自分の変身した姿も見てないんで気になってるんですよね~」

マミ「ええ、じゃあまた明日」


 さやかは別れを告げると、少し急いだ様子で屋上から出ていった。

 話も終わり、私たちも解散の雰囲気になる。


マミ「私たちも今日は久しぶりにお休みにしましょうか」

まどか「そうですね。じゃ、わたしたちも帰りましょうか」

キリカ「うん…… 」

キリカ「……キュゥべえもついてきてもらってもいい?」

キリカ「後でちょっと話したいことがあるから」

QB「……? わかった。ならついてくよ」


 キュゥべえも含めてみんな一緒に居るのは久しぶりだった。

 帰り道、マミはキュゥべえとも親しげに話していた。

 マミはこの街で長く魔法少女をやっているから、一緒に居ることが多かったんだろう。


 単なる契約者と魔法少女じゃなくて、
 友達としての絆…… それをキュゥべえも感じているのだろうか。


キリカ(……もしキュゥべえが言わなかったことのせいでマミが傷ついたら、悲しいと思うのかな)

キリカ(…………私にはそれがわからない)


 マミと別れたあとは、キュゥべえは私たちの少し後ろを静かにについてきていた。


1自由安価
2さやかのことについて

 下2レス


キリカ「まどかは、さやかが契約したことどう思ってるの?」

まどか「わたしもマミさんと大体同じです」

まどか「さやかちゃんが考えて決めたんだったら、応援したい……そう思ってます」

キリカ「でも……ソウルジェムのこと知ってるのに」

まどか「さやかちゃんははっきり言わなかったけど、
    わたしはさやかちゃんが何を願ったかわかるから」

まどか「さやかちゃんにとってどれだけ大切な願いだったかもわかってるつもりです」

キリカ「……」

まどか「それに、話し合ったりとかは昨日しましたし……」

まどか「危険な目にあうかもしれなくても、いつか後悔するかもしれなくても、奇跡を願うことは悪いことじゃない。
    ……だから否定はしたくないんです」

まどか「そう思ってる……かな」

キリカ「…………」


まどか「キリカさん、また明日」

キリカ「うん、また明日」


 …………まどかとも別れて、ついにキュゥべえと二人だけになる。


キリカ「……キュゥべえはどう思ってるの?」

QB「僕かい?」

QB「そうだね……まどかやマミの言っていた通りあれはさやか自身が出した決断だ」

QB「彼女を取り巻く環境や彼女自身の意思の変化、すべてをひっくるめて、
   それがさやかの運命だったということなんじゃないかな」

キリカ「……」


 私にはやっぱり、そう言うキュゥべえの声が無機質に聞こえてならなかった。

 まるでこれから何が起きても運命だと言って片づけそうな……

――自宅


 部屋の扉を閉める。


QB「さて、君が僕を呼び出すなんて少し意外だったけど、一体何の話をするんだい?」

キリカ「……相談があるの」

QB「……相談?」

キリカ「キュゥべえは、まどかの魔力量の大きさについては知ってるはずだよね?」

キリカ「そのせいでグリーフシードでの回復が間に合わないってことも……」

QB「その件か。状況はまどかから聞いているよ」

QB「普通はそんなことは起きないんだけどね…… まどかは何もかもが“規格外”すぎた」

キリカ「……予想は……ついてたの?」

QB「相談というのは、そのことについてかい?」

キリカ「そうだけど、その前に答えて」

キリカ「その魔力が尽きるとどうなる? ……まどかは死んでしまうの?」


 赤い目を見つめる。

 数秒の沈黙。嫌な緊張感が走る。


QB「…………なるほど。その深刻な態度、単なる推測や好奇心で聞いてるんじゃないようだ」

QB「それでいきなり僕を呼び出したのか」

QB「それは誰から聞いたんだい?」


キリカ「……誰かはわからない。名前も名乗ってないし、声しか聞いてないから……」

キリカ「その魔法少女は、命すら蝕むよくない事が起こる……って言ってた」

QB「魔力が尽きソウルジェムが濁り切った時、グリーフシードへと変わり魔法少女は魔女になる」

キリカ「えっ…………」

QB「それが君の知りたがっていたことの答えだ」


 さすがに言い渋るかと思っていたが、キュゥべえは驚くほどあっさりと言った。

 こんな、耳を疑うような内容を…………


キリカ(……聞いたところで状況は変わらない……確かにそうだ。それどころか、むしろ……)

キリカ(こんなことまどかにも、魔法少女のみんなに言えるはずない……)


QB「それで、相談だったね。どうすればいいか、か」

キリカ「そんなことはもういい。……そっか、魔女を生むために契約させてるんなら……
    もう魔女を倒す意味だってない。……そういうことでしょ」

QB「魔女を倒す意味だってない、か。言い忘れていたね」

QB「君は……いや、人間は、全く感情を揺らすことなく生活できるのかい?」

キリカ「……どういうこと?」

QB「魔法少女のエネルギーの源は“感情”だ。負の感情を感じるだけでもソウルジェムは濁っていくんだよ」


 最近、まどかは落ち込んでいた。
 あれもソウルジェムに負担をかけていたのかもしれない……

 魔法を使っていなくても濁るのでは最早どうしようもない。

 魔女を倒しても濁る、倒さなくても濁るなんて……


キリカ(…………ダメだ……。やっぱり、今のままで解決策なんて……ない)


QB「……相談はもういいのかい?」

QB「用が済んだなら、もう行かせてもらうよ」

キリカ「――――…………待って」

-----------------
途中2度ほど寝落ちてました ここまで
次回は21日(土)18時くらいからの予定です

---------------------
だいぶ遅れてしまい申し訳ありませんが、そろそろ始めます。
また、色々考えたのですが展開の都合上契約の願いが安価にできなかったことを謝っておきます。


QB「どうしたんだい?」


キリカ(キュゥべえにも、もうこんな奴に相談したって信用できない……)

キリカ(だって、私たちを魔女にしようとしてる敵……なんだから…………)

キリカ(でも……だったら…… もう、まどかのこと助けるには方法なんて一つしかないじゃないか!)


キリカ「…………私が契約する」


QB「…………」

キリカ「契約したいって言われたら……どんな願いでも拒否権はないんでしょ」

キリカ「それは、嘘じゃないんだよね……」

QB「僕たちは嘘はつかないよ。でも、それでいいのかい」

キリカ「魔女になるかもしれないってわかってて契約するのは怖い」

キリカ「でも、まどかはこのままじゃ確実に魔女になってしまう。それはもっと怖いから……」

キリカ「私が……なんとかしないと」

QB「……わかった。君の願いを聞かせてくれ」

キリカ「まどかを……人間に戻して」


 ……言った。ついに契約してしまった。

 不安と同時に、これでまどかは魔女にならなくて済むんだと安心した。



 ――――青紫色のソウルジェムが浮かびあがる。

 ……これが……私の――――魂。



QB「契約は成立だ」



―――1日 終了―――



キリカ 魔力[130/130] 状態:正常
GS:0



◆ステータス
なし

=================================================

キリカ 戦闘コマンド

1刻む :近接武器戦闘(魔力-0)
 b必殺(魔力-60)
2ステッピングファング(魔力-10) :爪を投擲する
 (ヴァンパイアファング):まだ未習得
3自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【キリカの基準:上半身再生で-100程度】
4他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【キリカの基準:足一本半再生で-100程度】

[魔力コントロールLv0]


書き起こしてみると、同時期に契約したさやかと比べて現時点で大分見劣りする気がする。
願いが原作と違うため力も同じにはならないはず、どこか付け足す?



1技を1つだけ追加(自由安価、ただし時間停止とか固有魔法由来のものはダメ)
2武器変更(自由安価)
3このままでよい

 下2レス


魔力コントロールがLv1くらいになったところで自然習得しますが……


1それだけでよし(このまま)
2技をもう1つ追加(自由安価、ただし時間停止とか固有魔法由来のものはダメ)
3武器変更(自由安価)

 下1レス


あんまり変わんないな!そしてさやかとめっちゃ被るな!
とりあえず了解です。まだ戦力的にバランスがアレなのでまた後で上方修正イベント出すかも。

回復の得意なステータス、が契約時の願いから生まれたオプションです。
願いによっては能力らしき能力はつきません。


変更後


キリカ 戦闘コマンド

1刻む :近接武器戦闘(魔力-0)
2スパークエッジ【Lv1】(魔力-60) :魔力を込めて全力で斬りつける必殺技
3シューティングスティンガー(魔力-1) :刃を射出する
4スプラッシュスティンガー(魔力-1×30) :たくさん出して射出。安価指定があれば射出後に残しておく。マミさんのまね。
 (ヴァンパイアファング):まだ未習得
3自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【キリカの基準:上半身再生で-100程度】
4他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【キリカの基準:足一本半再生で-100程度】

[魔力コントロールLv0]



=================================================


――――翌日は複雑な気持ちで登校した。

話さないわけにはいかない。けど、まどかに会うのが恐かった。

ああしないわけにはいかなかった。けど、後ろめたい気持ちはあったんだと思う。

どうして契約したのか、詰め寄られるのが恐かった。


しかし、さすがにまどかも気づいていないなんてことはなく、
昼休みが始まってすぐの時間にまどかが私の教室に来た。


まどか「あの……聞きたいことがあるんですけど」

まどか「キリカさん、もしかして…………」

キリカ「…………ごめんね」

 今はそれしか言えなかった。

 マミだけが状況がわからずにきょとんとしている。

マミ「なにかあったの?」

キリカ「……ほ、放課後に話すから」

まどか「わかりました……じゃあ、放課後、昨日と同じ屋上で待ってます」



 まどかが教室を去った後マミが話しはじめる。


マミ「そうそう、私もみんなに伝えなきゃいけないことがあるのよ」

マミ「呉さんはもうキュゥべえから聞いてる?」

キリカ「…………え?」


 キュゥべえの名前が出てきて、嫌な汗をかいた。
 昨日のやり取り、魔女化のことを思い出して気持ちが焦っていく。


マミ「鹿目さんを襲った通り魔の事件、進展があったの。犯人の目星がついたって」

マミ「昨日キュゥべえが教えてくれたの」

キリカ「あ…… そうなんだ」


キリカ(魔女化のことじゃなかったみたいでよかったけど……)

キリカ(なんでこのタイミングで……?)


マミ「詳しいことはまた放課後に屋上で話しましょうか」

キリカ「うん……」


1自由安価
2他にQBから何か聞いてないか確かめる

 下2レス


キリカ「他にはキュゥべえから何か聞いてない?」

マミ「ええ、それだけだけど」


キリカ(特に変わった様子は見られない……まだ知らないままか)

キリカ(…………よかった)

キリカ(でも、マミはあんなにキュゥべえの事信頼してるのに……)


 もし知ったら深く傷つくだろうことは簡単に予想できた。
 みんなこのままずっと知らないままでいい。

 もうまどかは魔女化しないのだから。

 このまま無事に暮らせれば知る機会なんてきっと来ない。 ……そうだよね?


キリカ(大丈夫…… マミだってずっと無事に魔法少女を続けられてるんだから)


 自分に言い聞かせて再び出てきた不安を抑え込んだ。

―放課後 屋上


 放課後、授業が終わると昨日と同じように先にマミと二人で屋上に向かった。


マミ「風が気持ちいいわね。最近は暖かくなってきたから過ごしやすいわ」

キリカ「………… うん」


 無意識に手元を隠す。
 返事はしたけれど、本当は屋上に吹く風の温度も気にしている余裕なんてなかった。


 やがて、扉が開く音がして振り返る。

 まどかとさやかの二人が立っていた。


まどか「……キリカさん、マミさん」

さやか「まどか、話ってなんなの? なんか今日一日中そわそわしてたけど……」

さやか「まさかまたどっか壊しちゃった?」

まどか「…………」

まどか「実はわたし、魔法少女じゃなくなっちゃいました」


さやか「……はぁ!?」

マミ「それはどういうこと?」


 二人がそれぞれ反応する中、私だけが何も言えなかった。

 ……ゆっくりと覆っていた手をどける。


キリカ「…………私が契約した」


 そう言って指輪のついた手を見せると、一斉にこちらに視線が集まった。


マミ「えっ? ……どうして?」

まどか「そうです、わたしはそれが知りたいんです」

まどか「わたしのためにしてくれたんだろうってことはわかります」

まどか「でもわたし、前わたしたちの代わりになるような願いはやめてって言ったのに……」

キリカ「…………ごめん」

キリカ「でも……嫌われてもいいから、それでも契約したかったんだ」

キリカ「全然……うまく説明できてないけど………」

キリカ「でも…………」


 本当の理由なんて言えるわけない。これからも言わなくていい。

 言葉に詰まってしまった私をまどかはなだめた。


まどか「……わたしこそごめんなさい、責めてるみたいになっちゃって」

まどか「わたしのこと思ってくれてるのに、嫌ったりなんかできるはずないです」



 まどかはそう言ってくれたけど、やっぱり納得していない様子だった。


マミ「驚いたわ。美樹さんも契約したばかりで急すぎて……」

マミ「呉さんからはあれから願いも聞いてなかったから」

マミ「でも思えばきっと、前から悩んでたのよね? 気づいてあげられなくてごめんなさい」

マミ「それでも、考えて出した答えなのよね?」

キリカ「…………」

マミ「なんにせよ、契約してしまったものは仕方がないわ」

マミ「改めてこれからよろしくね、呉さん」

さやか「あたしもびっくりしたけど、これからは仲間ですもんね。よろしくおねがいします」

キリカ「…………うん」



・自由安価

 下2レス

放課後まどかと2人きりで話がしたいとメール

------------------
ここまで 今も放課後だけど、っていうのはこの後でいいのかな?
次回は22日(日)18時くらいからの予定です

--------------
↑誤字 「放課後っていうのは」と書こうとしました


キリカ(まどかもマミもさやかも、みんな優しい)

キリカ(けどやっぱり、こんなんじゃ納得できないよね…………)


キリカ「……まどか、これからまだ時間はある?」

まどか「はい、大丈夫ですけど……」

キリカ「じゃあ、少し二人きりで話したい…… みんなも……いい?」

マミ「了解。でも、私からも大事な話があるの。それだけ先に話してから私たちは先に帰るわ」

キリカ「あ、そっか。そういえばそう言ってたっけ……」

まどか「大事な話ってなんですか?」

マミ「前に鹿目さんを狙った犯人の目星がついたのよ。キュゥべえが教えてくれたの」

さやか「本当ですか!」

マミ「ええ、まだ近くに居るそうよ」


マミ「名前は美国織莉子。学校は白女だけど今は通っていないそうね」

マミ「彼女は二週間程前に契約したらしいのだけど、見滝原に居ながら私たちと会ったことはなかった」

マミ「でも未来を予知する力のおかげで、縄張りを持たずとも、
   どこの魔法少女ともトラブルになることがなく活動することができたのだそうよ」

まどか「そんな……言ってくれれば、そんなことしないでもちゃんと仲間になることもできたのに……」

さやか「ていうか、ちゃんと活動できてるんなら、わざわざこっちにちょっかい出してくる必要なんてないのに!」

マミ「グリーフシードを独占したかったのではないかしら?」

マミ「やっぱり行動は制限されるわけだし、私たちが邪魔だったんでしょうね……」

さやか「今になってわかったってことは、何か動きがあったってことですかね?」

マミ「わからないけど、まだあきらめてないのは確かみたい。
   これから美樹さんと呉さんにも直接関係することだから気を付けて」

さやか「一度まどかがそいつに殺されかけたんですよね……
    でも、魔法少女じゃなくなったまどかはもう大丈夫か。それはよかったかな」

マミ「どうかしら、そうとも限らないわよ」

マミ「魔力を持たないにしても、これだけ強い素質を持つ候補者……まだ狙いから外れたとは言い切れないわ」

キリカ「私が契約したんだから、できるだけ守れるようにはする」

さやか「あたしも! 新人でも、2人もいれば相手も手出しにくいっしょ?」


 そのあと住所や行動範囲についても聞いていたようでみんなで話し合ったけれど、

 予知がある限りこちらから奇襲をかけるのは難しいとのことだった。

 いままでまどかの存在が抑止力になっていたといってもいい。これからはどう出てくるかわからない。


 ……しかし、本当にその人が犯人と断定していいんだろうか?

 犯行に使いやすい能力を持っていたというだけで決めつけられることじゃないと思うけど……


マミ「じゃあ……美樹さん、私たちは行きましょう」

さやか「はい! じゃあまどか、さよならー」

まどか「さようなら。さやかちゃん、マミさん」


 マミとさやかが去り、屋上には二人だけになる。

キリカ(何か話さないと…… でも、なんて話そうか)



・自由安価

 下2レス

とりあえずキュウベェを呼んでから話し始めよう
キュウベェが来たらまどかに魔法少女の末路が魔女になることだと話し、自分はそれを防ぐ為に契約したと話す
あとキュウベェに何点か質問する

昨日は聞かなかったけどキュウベェ、君の目的はなんだい?なぜ契約を持ちかけ魔法少女を魔女にするのかその理由を教えて欲しい
まどかに素質が残っているという事はまどかは再契約可能ということなのか?
まどかの素質は規格外の強さなんだろ?そんなまどかが再契約して魔女になったらどんなことになるのか?

最後になぜこのタイミングで美国織莉子の情報を話したの?
彼女の素性と能力についてそこまでわかってるのなら、彼女の目的についても予測が付いてるんじゃないのかい?
もし彼女がまどかを襲ったのだとしたら、彼女はまどかが…いや魔法少女が魔女になることを知ってるんじゃないのかい?


QB「織莉子のことはちゃんと話し合えたようだね」

キリカ「!」

まどか「キュゥべえ。犯人について教えてくれたのはありがとう」

まどか「今からキリカさんと話したいことがあるんだけど……」

まどか「……あ。キュゥべえはキリカさんがどうして契約したのか知ってるんだよね……?」

キリカ「…………!」

QB「知りたいかい?」

まどか「うん……でも、せっかく目の前に居るんだから、キリカさんの口から聞きたいかな」

まどか「言いたくないっていうなら……今は仕方ないです」

キリカ「…………」




 ――――もし魔女化のことをまどかが知ったらどう思う?

 あのまどかが…… 私が魔女化のことを知って代わりに契約したと知ったら……

 ……それをまどかは受け入れてくれるだろうか?



 受け入れてくれなかったら、まどかは…………



1このまま話す
2QBを追い返す

 下4レス中多数決 ※重要分岐


キリカ「……ご、ごめん」

キリカ「キュゥべえ……もうあっち行って。話し合いは済んだから」

キリカ「……余計なこと言わないで」


 このままだと、私の弱さにつけこまれて取り返しのつかないことになる気がした。

 これ以上キュゥべえをまどかと一緒に居させるわけにはいかない……。


QB「…………わかったよ、君がそう言うなら仕方ない。マミのところにでも行こう」

キリカ「……!」

QB「怖い顔をしないでくれ。いつもみたいに様子を見に行って、話したりするだけだよ」

キリカ「…………」

まどか「…………」


 ……いつもみたいに。

 マミが魔女になっても、ソウルジェムの事を知って落ち込んでも、きっとなんとも思わないくせに。


キリカ「それで、話……だけど」


・自由安価

 下2レス

--------------------
ここまで
次回はレスがあれば25日(水)20時ごろにはじめます



1話す
2話さない

下3レス中多数決



 私の契約を決めた理由である魔女化のことをまどかにすべてを打ち明けた。


まどか「……やっぱりわたしのためだったんですね」

まどか「キリカさんは、そんなことを知りながら……わたしの代わりに……」

まどか「そんなの余計に納得できるわけないじゃないですか!」

キリカ「…………」

まどか「……今日は帰りましょう」

キリカ「……送っていくよ」

まどか「はい…………」


 話したところで、私にもまどかにもどうにもできないことだった。

 私は感謝されるために契約したわけじゃなかったはずなのに。心にもやもやが広がったまま今日はお別れとなった。


―――
夜 まどかの家



まどか「…………キュゥべえ、わたしの近くにいる?」

QB「ああ。魔法少女じゃなくなっても、まどかは大切な候補の一人だからね」

まどか「キリカさんがなんで契約したか聞いたよ。魔法少女は……魔女になるんだね」

QB「ああ、結局自分から話したのか」

まどか「あなたがそそのかしたんでしょう?わたしのために契約するように!」

QB「それは誤解だ。キリカに魔女化のことを教えたのは僕じゃない。織莉子だよ」

まどか「なんで織莉子って人はそんなこと……」

まどか「……ううん、それは関係なくてもキュゥべえはわたしたちを騙した」

まどか「わたし、あなたのことは許さないから」

QB「許さなかったらどうするんだい?」

まどか「…………契約する」

まどか「だってこんなこと、納得できるわけない。本当は契約しなくてよかったはずなのに……」

まどか「わたし、キリカさんを犠牲にしてまで助かりたくないよ。このままでいいわけがない」

まどか「……だからあれから考えたの――――そして見つけたんだ。どうしても叶えたい願い事」

まどか「何も知らなかったわたしにもう一度願いをかなえるチャンスをくれたから」

まどか「わたしはこれから、キリカさんだけじゃなくて、マミさんもさやかちゃんも助けてみせる」

まどか「もちろんわたしも魔女にならない」

まどか「わたしが、みんなを魔女にはさせない……!」




―――過去と未来と現在、すべての時間が再編され、時は遡る。

―――その時から、まどかは――――この世界から消えた。





25日、金曜日。


マミ(――――私は、たまにどうして魔法少女をしているのかわからなくなる)

マミ(目を凝らすと上空に微かに見える、見滝原を覆う薄い桃色の結界…… この街には守護神が居るらしい)

マミ(その守護神が私たちの魂の濁りを防いでいた)

マミ(そのためか、魔女を倒すのが魔法少女の使命だというのに、ここにはたまに余所から流れてくる以外に魔女がいなかった)

マミ(そして、魔法少女も当然いない。ちょうど街の外に出ている時に契約した私は、とても稀な存在らしい)


 こんな結界が自然に発生することなんてありえない。
 だから私は、それを単なるシステムではなく守護神と呼んでいた。


 今日も空を見上げる。

 透き通る青天にマミは一言つぶやいた。


マミ「あなたは私たちを守ってくれているのよね……」


 …………単なる推測でしかないけれど、今より遠く離れた時間に、
 魔法少女の運命を否定した誰かが居たのだと私は考えている。


―放課後


 学校からの帰り道、小川を通り、しばらく歩いた先の茂みに黒猫の姿を見つける。

 少し前に見つけてから、学校帰りにこうしてよく会いに来ていた。


 いつものように猫と遊んでいると、誰かが近づいてきて足を留めたのがわかった。


ほむら「…………」


 少し顔をあげてみると、メガネをかけた大人しそうな女の子が立っていた。
 私と同じ、見滝原中学校の制服を着ている。

キリカ(この子も猫に興味があるのかな……)

 目が合う。しかし、暫くはどちらからも動かない状態が続いていた。

 ふとエイミーが私の手をすり抜け、女の子のほうへ寄っていく。


ほむら「……かわいい猫ですね」

キリカ「……!」

 いきなり話しかけられて大分焦ったものの、なんとか言葉を返す。

キリカ「……うん、エイミーっていうんだ」

ほむら「そうなんだ、素敵な名前……」

ほむら「エイミー …………なんでだろう。
    私も、この子に名前をつけるならエイミーってつけていた気がします」



―END―

-------------------
とりあえず今日はここまで
次回はまだ未定です

1ちょっと途中からやり直す(これ以前だとあまり展開が変わらないので、同じ世界観でやりたい場合は“2日から”のみでお願いします)

2セーブデータからロード
 ほむら編【After1後から再開。新展開】【指定場所からロード】
  [獲得した補正:(料理)Lv2中級者 アルティメット炒め物]
 キリカ編1【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】
 キリカ編2【2日朝】
 かずみ編【6日(水)朝】 ※Good・NearGood未クリア物語
  [獲得した補正:魔力コントロールLv2・格闘Lv1]
 Homulilly編【二周目の世界】 ※Good・NearGood未クリア物語
 QB編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】 ※暫定END
 中沢編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】
  [獲得した補正:成績関係の結果の補正が+18]
 なぎさ編【あすみ編後から再開。あすなろ編】【指定場所からロード】
3新主人公を決めて新物語


 下4レス中多数決

うーん、キリカは難しいキャラだったのかな?
そろそろ新キャラでいきたいので3の杏子

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>>185 魔女化の話さえしなければ特に難しいってことは…
ちなみにこの話ではあまり日数を出していませんでしたが、2日からというのはこのスレの>>144からということです。

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次回は杏子編を始めます。
1日(水)20時くらいからの予定です。

前スレの>>1000までの安価を締め切りました。
わざわざ安価を出しておいたくせに使えてなくて申し訳ありません。
話の構想はできてますのでまたいつか再開の機会があれば。

時系列・設定選択


主人公
【佐倉杏子】


1アニメ本編世界 25日スタート
2アニメ本編世界 30日スタート(さやかと会うちょっと前)
3契約したて
4契約前
5Chaos:安価の自由度に特化したギャグ用世界

6安価内容設定

 下3レス

主人公
【佐倉杏子】

コマンド一覧・ステータス

・突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
・飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
・打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
・鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
・鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
・断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
・最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
・縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【杏子の基準:足一本再生で-100程度】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【杏子の基準:足一本再生で-100程度】
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。

基礎魔法
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【杏子の基準:足一本再生で-100程度】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【杏子の基準:足一本再生で-100程度】


※幻惑魔法有りのスタイルで戦っていた期間が長いため
 本当はもっと技がありますが、魔法を取り戻すまでは除外します。


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


――――

マミ「ちょっと! コンビ解消って……もう面倒は見られないって…… どういうこと?」

杏子「だから言葉の通りだよ」

マミ「私、まだあなたから学ばなきゃいけないことがたくさんあるわ」

マミ「それに……私、そんなに頼りない? 
   魔法少女としては後輩だけど、年は私のほうが上なんだから頼ってよ……」

杏子「お前に頼ることなんてなにもない。そもそももう目的が違うんだ」

マミ「待って!」

杏子「――――マミ、じゃあな」

杏子「……きっと、お前なら一人でもやっていけるさ」

マミ「私は佐倉さんから魔法少女としての生き方を学んだわ。私たちの使命……人を救うこと…………」

マミ「佐倉さん…… あなたはそれでいいの……?」



 背に聞こえるマミの声を無視する。



 あたしはもう疲れていた。

 今までの戦い方すら失った。大した実力もない。

 ……あたしには、もうマミの先輩なんて務まらない。


――――

――現在


杏子「よし、グリーフシードゲット……と」


 ――魔女を倒すと結界が消滅した。


 幻惑魔法を組み込んだ、変幻自在の動きの読めない格闘……それが以前のあたしの戦い方だった。

 あの件以来、自分の魔法を失ってから約1年。……今ではすでにすっかりと変わっていた。


 ふと思い出す。前に会った魔法少女のこと……

 苦戦している魔法少女に手を貸して苦い顔をされたことがあった。


杏子(魔女を狩るのに人助けを考えてるやつなんていなかった)

杏子(……あの時のあたしがバカだっただけだ。それが正解だったんだ)

杏子(ああ、まだバカはいるか。それも、近くに)

杏子(…………マミ)


 あたしが契約したころ、見滝原には縄張り主がいなかった。

 丁度家が見滝原と風見野の堺にあったこともあり、二つとも縄張りを見ていた。


 そこで会ったのがマミだった。

 マミもまだ見滝原に居る。コンビを解消してからもたまに会うことがある。


 会ったとしても、大した会話をするわけではない。

 向こうも何を話したらいいかわからないといった様子だった。


杏子(……そろそろ学校が終わる時間か)

杏子(次はどうするっかな)



1自由安価
2魔女狩り(見滝原)
3魔女狩り(風見野)
4場所移動
 a風見野へ
 b教会跡に戻る

 下2レス

-----------------------
短いですが今日はここまで
次回は5日(日)18時くらいからの予定です

格闘Lvに関しては魔法喪失時のレベル減少を引きずっている形となっています。
ちなみになぎさ編のあすみの魔法少女歴はなぎさと同じ3年です。
---------------------------


杏子(……腹減ってきたな)


 向かった場所はコンビニだった。

 それから“いつもの場所”へ向かう。

 コンビニの近く、道端の茂みにこの間子猫を見つけていた。


「にゃー…」

 早速茂みから顔を出して寄ってきた。

杏子「お前も食うかい?」

 食いかけのりんごを渡してやると、しゃくしゃくと食べ始めた。
 丸っこい背中を撫でてやる。

 こちらもまた袋からお菓子をあさって食べ始める。

「にゃ」

杏子「これはあげないぞ」


 下1レスコンマ判定
0~25
26~50



杏子「魔女狩り再開するか」


 行く場所
1公園
・通学路[現在地]
2駅
3病院
4繁華街
5歩道橋
6土手
7鉄塔
8廃工場
9立体駐車場

 下1レス


杏子(ここらへんもそろそろ学生がいっぱい通るしな)

「にゃ?」

杏子「おう、またな」

 最後に頭を撫でてから、魔女狩りに向かった。

 駅の方を通り繁華街を抜けた歩道橋のあたり。そこに魔女結界があった。



―銀の魔女結界



杏子(前に見たことはあるな)

杏子(たしか契約したての頃だったか……)


 適当に使い魔を倒しながら結界を進んでいくと、開けた部屋に出る。
 最深部だ。


杏子(最初はこんなのにも苦戦したっけ?)

杏子(まあ、基本硬いだけの魔女だ。錆びを落とす前に倒しちまえば問題ない)

杏子(ま、錆を落とした状態でも後れをとることはないけどな)



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:6つ
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]


敵:Gisela
  Dora×10
  変形Dora×3

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス



 地面から突き出した槍が魔女を貫いたのは、魔女がこちらに気づくのと同時だった。


杏子「串刺しのできあがり…………っと、 こっちに攻撃しようにもそれじゃどうしようもないな」


 この魔女がやたら硬いのは、錆びが鎧になってるからだ。

 ならば、内部から突き破ってやればひとたまりもないはずだ。


Gisela「ウォォォォン…!」


 魔女はそれからすぐに、不気味なうめき声とともに消えた。


杏子「あっけない…… ん?」

マミ「あ………… 佐倉さん」


 学校帰りのパトロールか。
 会いたくない奴に会った、と思っているのは向こうも同じようだ。


マミ「もう倒してしまったのね」

杏子「遅かったな。だが、お前じゃちょっとこいつは苦戦したかもな」

マミ「いつまでも新人扱いしないでちょうだい。私だってもうベテランよ」

マミ「それより…………あなたなの? 風見野のほうでグリーフシード強盗があったって噂……」

杏子「だったらどうするんだ?」

杏子「キュゥべえの奴が勝手にあたしの縄張りに魔法少女増やしやがるから、
   ちょっと新人にこの世界の厳しさを教えてやっただけだよ」

マミ「…………いいえ」


1別れる
2自由安価

 下2レス


杏子「見滝原もあたしの縄張りだ、こっちでも勝手に魔法少女を増やしたりするなってキュゥべえのヤツにも言っとけ」

杏子「昔の馬鹿なあたしみたいに他人の為とか正義の味方気取りで
   契約したりするようなウザいやつがいたら、すぐに叩き潰してやるけどな」

杏子「……まぁ、そんな願いで契約するような甘ちゃんはあたしが潰さなくても早死にするだけだと思うがな」

マミ「佐倉さん……」

杏子「魔法少女なんてろくなもんじゃない」

杏子「候補者を無駄死にさせたくなかったらお前も契約を促すような事を喋るんじゃないぞ?」

杏子「マミ、お前は元相棒のよしみでここの縄張りにいさせてやってるんだ、そのことを忘れるなよ?」

マミ「……わかってるわよ。一応キュゥべえにも言っておくわ」

杏子「じゃーな。これからパトロールするってんなら、あたしの邪魔はすんなよ」

マミ「…………」


マミ「どうしてこうなってしまったのかしら…………」


 背後で小さくつぶやかれた言葉に聞こえないふりをした。

 マミはいつまで正義の味方気取りを続けるつもりだろう?

 もうその生き方を教えたあたし自身がそれを否定しているのに。



 次に行く場所
1公園
2通学路
3駅
4病院
5繁華街
・歩道橋[現在地]
6土手
7鉄塔
8廃工場
9立体駐車場

10自由安価


 下1レス


 マミが歩いて行ったのは土手のほうだ。

 一旦駅の方向を歩いていく。すると、駅近くのショッピングモールのほうで反応があった。


杏子(改装中のほうか……?)


 反応が強くなる方に進んでいくと、人気のない場所に出る。

 結界の入口を見つけて中に入る。


杏子(……誰かとりこまれてるみたいだな)

杏子(! あれは…………)


 結界の中には、キュゥべえと少女の姿があった。


杏子「また新人増えるとか冗談じゃないっての!」


Gertrud「――――!!!」

 丁度魔女は取り込まれた一般人のほうに注意がいっていた。

 魔女に魔力の籠った槍が突き刺さる。


 結界の消えた薄暗い立ち入り禁止のフロア。

 そこに二人と1匹が残った。


「あなたは……魔法少女? 助けてくれてありがとうございます」

 少女がぺこりと頭を下げた。小動物を思わせる小柄で大人しそうな娘だ。

 杏子はそれを無視して話し出す。

杏子「キュゥべえ、この前のことがあったばっかなのにまだわかんない?」

杏子「ここで契約させてみろ、あたしがぶっ潰すだけだぞ」

QB「それはそうだけど、丁度魔女に襲われていたからね。死ぬよりはマシだろう」

「…………」


 少女が心配そうな顔で見つめてくる。

 厄介なことになる前に釘を刺しておくか……


・自由安価

下2レス

おそらく素質持ちの2人に魔法少女になるなと警告する

おい、あんた『魔法少女』って口にしたってことは素質持ちだな?
そのナマモノからどんな事を聴いたか知らないが、『願い事叶える』なんて甘い言葉に騙されて魔法少女になんか絶対になるんじゃねーぞ
魔女との戦いは遊びじゃない、自分の命を懸けて戦っていくことになるんだぞ?
良いか?一生だぞ?死ぬまでだぞ?もう普通の生活には二度と戻れねーし、一度魔法少女になったら途中で止める事も出来ねーんだぞ?

そもそも上手い話には必ず裏があるもんだ、たった一つ願いを叶えても幸せなんて手に入れられないんだよ
他人の為に良かれと思って叶えた願いも、相手がその願いを受け入れてくれなければ悲惨な結末が待ってるだけだ
実際アタシの願いは家族を破滅に追いやっただけだったしな…

で、あんた達にはアタシみたいに『家族殺し』の『人でなし』になってまで叶えたい願いがあるのか?
それほどの覚悟がないんなら魔法少女になんかなるなよ!?

-----------------
ここまで
次回は8日(水)20時くらいからの予定です

>>222の『そこに二人と1匹が残った。』はまどか(?)とさやか(?)とキュウベェではなく、杏子とまどか(?)とキュウベェなんですよね?
まどかとさやかがいるのだと思い違いで>>223の安価書いちゃいましたので、何か変な文章に…申し訳ないです


杏子「おい、あんた…… そのナマモノから何聞いた?」

「魔法少女になれば怪物と戦える力が手に入る……って」

「あなたも魔法少女なんですよね?」

杏子「そうだよ。けど、こいつからどんなこと聞いても契約はやめときな」

杏子「『願い事叶える』なんて甘い言葉に騙されて魔法少女になんか絶対になるんじゃねーぞ」

「えっ……? それってどういう」

杏子「魔女との戦いは遊びじゃない、自分の命を懸けて戦っていくことになるんだぞ?」

杏子「良いか?一生だぞ? 死ぬまでだぞ?」

杏子「もう普通の生活には二度と戻れねーし、一度魔法少女になったら途中で止める事も出来ねーんだぞ?」

杏子「そもそも上手い話には必ず裏があるもんだ、たった一つ願いを叶えても幸せなんて手に入れられないんだよ」

杏子「他人の為に良かれと思って叶えた願いも、相手がその願いを受け入れてくれなければ悲惨な結末が待ってるだけだ」

杏子「実際あたしの願いは家族を破滅に追いやっただけだったしな……」

杏子「で、あんた達にはあたしみたいに『家族殺し』の『人でなし』になってまで叶えたい願いがあるのか?」

杏子「それほどの覚悟がないんなら魔法少女になんかなるなよ!?」


「…………」


 まくしたてると、少女は黙ってしまった。

 ――未だ引いたままの少女を置き去りにして去る。


 これで引いたんならそれでいい。

 明らかにこんな世界には向いてなさそうな奴だった。もう関わらなければいい。



 そろそろ日も暮れる時間だ。

 ショッピングモールを出ると、そのまま駅近くにあるホテルに戻った。


 食料を広げ、パンにかぶりつく。


杏子(ここはグリーフシードもよく手に入る。生活には何も困らない)

杏子(なかなか快適なもんだが……)

杏子(……また新しい素質持ちか。まあ、あの様子なら契約はしないだろう)






―1日目終了―


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:8つ
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


 翌日、適当な時間に目覚める。

 一人で暮らし始めてから、時間に縛られることはなくなった。

 眠い時に寝て、腹が減った時に飯を食う。それが今の生活だった。


杏子(さて、そろそろ出るか)


 ホテルに寝泊まりしてるといっても、わざわざ部屋を借りてるわけじゃない。空き部屋を勝手に使わせてもらってるだけだ。

 面倒事になることもあるが、そんな時は適当に逃げてくればいい。


 ――ホテルを出て少し歩いていると、魔力を感じた。


杏子(病院のほうからか)


 病院には弱った命が多い。それを狙ったんだろう。

 もし使い魔だったら見捨てているところだったが――。


杏子(ん?)


「…………」

 病院の屋上に一人の人影があることに気づく。


杏子(おいおい、まさか飛び降りようってんじゃないだろうな)


 黒髪の、見るからに病人とわかる少女だ。
 病衣を着ているからというのもあるが、どことなく病人っぽい辛気臭い雰囲気がしている。


杏子「チッ……」

 結界の入り口を探す前に屋上へ向かう。

―屋上


杏子「おい、アンタ……」


 声をかけると、少女は跳ね上がるように驚いてからこっちを向いた。


「!? えっ! わ、私? 」

「な、なんでしょうか……?」


 ……とんでもない動揺っぷりだ。

杏子(魔女の口づけは……見たところないな)


杏子「お前、ここで何してんだ?」

「わ、私は…… ちょっと外に出てみようと思って……」


 少女は落ち着きなく指を動かしながら答える。


「…………ずっと入院してたんです。でもやっと手術が終わって」

「それで少し外に出てみようと……病院の屋上ですけど……」

杏子「その割に嬉しそうじゃないな」

「学校とか、あまり行けてなかったから…… 新しい生活が色々と心配で」


杏子(なんだ、自殺しようってわけじゃないのか)

杏子(よりによって魔女が現れたって時に紛らわしいな。その上辛気くせえ面しやがって)


1自由安価
2魔女を狩りに行くか

下2レス


杏子(無駄足くった以上、なんか文句を言い足りない……そんな気分だ)

杏子(入院してるなら名前を聞きゃ病室も解るか)

杏子(ここの魔女狩りのあとで顔出して見舞い品でもたかるか)


杏子「アンタ、名前は?」

ほむら「あ、暁美……ほむらです」

杏子「そうか」


杏子(さっさと魔女を狩りに行くか)

杏子(ほっといたらこいつ、すぐにでもとりつかれそうだしな)

―鳥かごの魔女結界



 魔力の強く感じるほうを探って、結界に乗り込む。


 辺りが病院らしい薬品の匂いから、アルコールの匂いに変わる。


杏子(アルコールの匂いか……)


 魔女は上空、大きな鳥かごの中に入っている。
 鳥のような使い魔が周りを囲んでいるが……


杏子(大した敵じゃない。近づいてきたのを薙ぎ払うくらいでいいな)

杏子(狙いは魔女だ)



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:8つ
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]


敵:Roberta
  Gotz×7

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


杏子「わざわざ閉じ込められててくれんだから、変な魔女だよな」

杏子「来ないならそのままぶっ刺すぞ」


 投げた槍が、鉄格子の隙間から魔女を突き刺す。

 いとも簡単に魔女結界は崩れ去った。


杏子(弱かったな、どことなく年増っぽかったからか?)

杏子(さて……と。さっきの暁美とかいうやつの病室探してみるか)



杏子 魔力[85/100] 状態:正常
GS:9つ
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100]

---------------------
ここまで
次回は12日(日)18時くらいからの予定です


杏子「『暁美』……ここか」

杏子「おーい、もう戻ってきてるか?」

杏子(いなくても勝手に入らせてもらうが)



 下1レスコンマ判定
偶数 返事


杏子(返事はない。いないようだな)

杏子(……見舞い品かっさらうには好都合だ。どんなもんか見ておくか)


 勝手にドアを開けて入ると、これまた質素な病室がそこにあった。
 個室だというのに、見回しても趣味らしき趣味すら見えてこない。

杏子「なんだよシケてんなぁ……さては友達いないなコイツ」

 そういえば学校に行けてなかったと言っていたか。あの不安そうな姿を思い出す。

 見つけたものは花くらいだった。
 見舞い品らしきものはこれだけだ。花じゃ腹は膨れない。

杏子(……ん、これは)

 ベッドの横の机に置いてあるパンフレットを手に取る。

 見滝原中学校入学案内……と書いてある。

杏子(マミと同じ学校か…… まあ、この辺に住んでるなら見滝原中の学区か)


1自由安価
2去る

 下2レス


杏子(パンフがあるってことは、長い間入院してたかわざわざこの病院に入院しに来たってことか)

杏子(で、退院と同時に転入か……友達いないのもうなずけるしそりゃ不安になるわな)

 パンフレットを机に戻す。

杏子(こいつも一人ぼっちか……)

杏子(せっかく手術終わって退院っていうのに、あんな辛気臭い顔しやがって気に入らないな)

 ふと、扉が開く。

 目があった。

杏子「よっ」

ほむら「!? あっ、あなたはさっきの……!」

ほむら「……な、なんなんですか? 私の病室まで……」

杏子「心配すんな、何もしてねえよ。盗れそうなもんもなかったしな」

ほむら「盗……、 え!?」

杏子「それよりさ、いつまでも辛気臭い面してんじゃねーぞ」

杏子「これから退院なんだろ? そんなんじゃ学校行ったって変わらないままだろ」


 こいつはあたしとは違う。

 魔法少女でもなんでもない普通の人間だ。いくらでも幸せになれるはずなのに。


杏子「……生きてるんなら人生楽しまないと意味ねーだろ」


 ……説教、だなんて柄じゃないんだが。

 そう思うとなんかほっとけない気がした。



ほむら「…………」


 最初は思わぬ来客に戸惑いさすがに疑念を向けていたほむらだったが、
 今度はぽかんとしてしまった。

 何か言い返してくる気配はない。

 ため息をつき、ほむらを置いて病室を出る。


杏子(……そういや昨日の候補者はどうなったかな。あいつもマミと同じ制服着てたが)

杏子(あれから契約諦めたならいいんだが)

杏子「……――キュゥべえってこの時間は大体あたしのほうについてきてるよねぇ」

QB「何か用かい?」

 話しかけてみると、やっぱり現れた。

杏子「昨日のあいつ……なんつうんだ、あの候補者の」

QB「まどかのことかい?」

杏子「ああ、多分そいつ。あれからどうなった」

QB「どうもなってないよ。話してもない」


杏子「少し、会いに行ってやろうと思う。持ってる情報教えろ」

QB「彼女の名前は鹿目まどか。見ての通り、見滝原中学校の生徒だ」

QB「家もここから遠くない。
   君が最近寄ってる猫のいるあたり……あの辺で放課後待ってれば会えるんじゃないかな」

杏子「そいつはどーも。じゃああたしはそろそろ飯でも食いに行くわ。
   この薬品の匂いといい、どうも病院の空気は辛気臭くてかなわねえ」

杏子「さっきも辛気臭い奴に柄でもない説教しちまったしな」

QB「暁美ほむらのことかい?」

杏子「そうだけど。やっぱ朝からずっとついてきてたのか」

QB「彼女も魔法少女の素質がある」

杏子「………なんだと?」

QB「心配しなくていいよ。別に今彼女に契約を取りに行く気はない」

―駅周辺


杏子(昨日のまどかだけじゃなくて、あいつにも魔法少女の素質があるだと……?)

杏子(最近素質持ち多すぎるんじゃねえの? どうなってんだこの街は)

杏子(……それより今は飯だな。まだ学校が終わるまで時間があるし、後で考えるか)


 病院を出た後駅のほうに戻っていったが、昼時ともなると人通りも多くなってくる。


杏子(金……はこの前ATMぶっ壊した時のがまだあるな)

杏子(適当にその辺で買ってこよう)



【昼時】

・放課後までにすること

1自由安価
2とくになし

 下1レス


店主「今回は金払ってくださいよ」

杏子「払う、払うって。ほらよ、代金これでいいだろ」

店主「払ってくれるならいいんだけどね。君前に食い逃げしたことあるよね……」

杏子「さあ、どうだったかな」

杏子「ごちそうさん。ラーメンうまかったぞ」

店主「はあ、まいどありー……」


 その辺で食事を済ませた後、もう一度病院に向かってみる。

 部屋にカレンダーがかかっていたような気がするが、さすがにその内容までは覚えてなかった。

 少し奴のことを聞きに行ってきた。
 ほむらのことは看護師なら大体知っていたようだ。


杏子(退院は16日……か。転入まではまだ日があるらしい)

杏子(今は契約を迫る気はないと行っていたが、
   あれだけ不安を抱えてるんじゃキュゥべえと会ったらすぐに話にのりそうだ)

杏子(――……さて、そろそろあの猫のとこに行くか)

―通学路


 途中で買ったお菓子を食いながら、例の場所へ向かう。

 キュゥべえの話だと、ここはまどかの通学路らしい。家もこの近くなんだろう。


「にゃあ」

杏子「ん、やっぱり出てきたか」

「にゃ~……」

杏子「本当に人懐こいなお前は……野良猫のくせに」


 待つついでに猫と遊んでいると、確かに見覚えのある姿が現れた。

 ――鹿目まどか。昨日魔女に襲われて契約しそうになっていた魔法少女候補。


まどか「あ、あなたは昨日の…… と、猫?」


「にゃ」

 子猫は話を分かっているように律儀に挨拶する。

 道端で地べたにどっかりと座っている不良少女と猫という不思議な組み合わせに、
 まどかは驚きと困惑混じりの様子で足を留めた。


杏子「よう。ちょいと話があってきた」

まどか「昨日は本当にありがとうございます。助けていただいて……」

杏子「……勘違いすんなよ。別にあたしは人助けのために魔女を狩ってるわけじゃない」

杏子「あたしが生きてく為。それに、新しくあんたみたいのが契約するのは許せなかった。ただそれだけだ」

まどか「昨日も言ってたけど、あれってどういう……」


・自由安価


 下2レス

-----------------------------------------
ここまで
次回は15日(水)20時くらいからの予定です

--------------------
大分遅くなってからの連絡になってしまいすみませんが、多忙のため本日は中止にします
次回は17日(金)20時くらいからの予定です


杏子「あたしはこの見滝原と風見野の管理者だ。ここはあたしの縄張りだ」

杏子「つーわけで、ここの魔法少女をどうするかはあたしが握ってんだよ。あんたみたいなのは確実に認めないね」

杏子「……で、あんた、まだ契約する気あんのか?」

まどか「いえ……あの時はいきなりあんな怪物が目の前に居て怖くてどうしようって思ってたけど
    もう魔女からは助けてもらったから」

杏子「お前、さっきの話聞いてたか?」

 ……助ける、という響きはなんとなく気に入らない。

まどか「と、とにかく今は願い事とかは特にないし、
    その、管理者? っていうあなたに駄目って言われたんだから、無理なのはわかってるけど……」

まどか「……そんなに悪いことなのかな。魔法少女になって戦うって」


杏子「…………」

杏子「……あんた、家族はいるか?家族との仲はどうなんだ」

まどか「え?そりゃいますけど……」

まどか「仲も悪くないです。いいほうだと思います」

 まどかの反応は、家族がいることが普通だと思っているような反応だった。

杏子「仲がいい家族がいるなら止めときな」

杏子「魔法少女は魔女の結界の中で死んだら死体も残らない、永久に行方不明者のままだ」

杏子「その場合残された家族はどう思うのかね?
   『どこかで元気に生きてる』『いつか戻ってくる』とかありもしない希望に縋り続けることになる」

杏子「あんたは残された家族にそんな思いをさせるつもりか?」

まどか「それは…………」

まどか「……厳しい世界なんですね。名前や、見た目のイメージよりもずっと」

杏子「そりゃそうだ。魔女は人を食う。あんただって死にかけたんだぞ。
   魔法少女になって戦えば絶対に勝てるなんて理はない」

杏子「あたしが今生きてるのは勝ったからだ。
   いつ負けて死ぬかもわからん。そりゃ簡単に死んでやる気もないが」

杏子「そんな戦いを一生続けるんだ。ぬるいわけないだろ」


まどか「あなたは、一見きついように見えるけど……心配してくれてるんですね」

杏子「そんなんじゃねーよ、さっきも言ったろ。話聞かないな」

杏子「お前みたいのが契約すんのが気に食わないだけだ」

杏子「これもさっきも言ったが、あたしが魔法少女やってるのは、生きていくためにこの生き方しかないからだ」

杏子「第一仲の良い家族がいて、何不自由ない生活してるやつが何で命がけの戦いの世界に入ろうとする?」

杏子「そんなやつがただの気まぐれで契約するなんて、あたしから見ればそんなのはおふざけだ」

杏子「絶対に許せない」

まどか「あなたは一体……」

杏子「佐倉杏子だ。……それ以上は詳しく話してやる気はない」

まどか「わたしは鹿目まどか。まどかっていうの」

まどか「よろしくね、杏子ちゃん!」

杏子「……」

 ……ちゃん?

まどか「もしまたなにかあったら、相談に乗ってもらってもいいですか?」

杏子「はあ!? お前、こんな話聞いてよくそんなこと言えるな……」

 本来ならこっちの世界にはもう関わるなって言いたいところだが……。

杏子「……まあ、いきなり契約するよりはマシか」

杏子「それより、あたしに恩感じてるんだったら今度は飯くらい奢れよな」

まどか「うん!」



杏子(…………マジで調子狂うな)

杏子(まあいい、だったらせいぜい利用させてもらうまでだ)

杏子(ますます、こんなのに契約されたくないしな)


【16時】

・自由安価

 下2レス


誤爆です、申し訳ない


 まどかはご機嫌で帰っていった。

「にゃ」

杏子「お前もまだいたのか」

杏子「ここはなんだかんだで車の通行量が多いし、このままこいつをここにいさせると危ないな」

杏子「……あそこなら猫ぐらい一匹増えても大丈夫だろうし、いざとなったらまどかにでも押し付けるか」


 子猫を抱き上げると、やっぱり腕の中でおとなしくしていた。
 そのまま教会に戻る。


―教会


 街外れ、見滝原と風見野の堺にある廃教会――――ここはあたしの実家だった。

 日も落ちかけて更に薄暗い雰囲気を増している。

 普段誰も近寄らないこの場所に仲間が増えた。


「にゃ~……」


 子猫がダンボール箱から顔を出してこちらを見つめる。

 ダンボールやらその中の布やらはそのへんから適当に持ってきたものだ。 


杏子「腹減ったな」

「にゃ」

杏子「……お前もか?」

杏子「こいつのもついでになんか買ってきてやるか」


 買ってきたもので適当に晩飯を済ませると、風見野のほうへ向かった。

 昨日今日と見滝原ではかなり魔女を狩った。
 そろそろこっちを見てまわっておこう。


下1レスコンマ判定
21~40 魔女


 教会からここまでの道で反応は感じられない。

 次はどこへ行こうか?


1風見野駅周辺
2図書館
3山
4病院
5学校

 下1レス

―風見野駅周辺


 風見野駅とその周辺の商店街。

 見滝原ほどじゃないがこの時間は人通りが多い。



下1レスコンマ判定
21~40 魔女


 ここも反応なし、か。

 時間的に後1か所くらいにしておこう。


・風見野駅周辺[現在地]
1図書館
2山
3病院
4学校

 下1レス

―学校


 昼には活気のある中学校も、今は明かりがついていない。

 この時間にならないとここに来る気がしなかった。


杏子(……学校か)

杏子(みんなは変わらず暮らしてるんだよな)

杏子(学校に通って、友達と遊んで……)


 少し前まではあたしもその中に居たはずだった。

 それが大分遠いことのように思える。


 ……この時間なら誰とも会うことはないだろう。



下1レスコンマ判定
 0~20
 21~40 魔女


杏子(風見野では収穫なしか)

杏子(まあ、グリーフシードはまだ余裕あるしな)

杏子(……そろそろ寝るか)



―2日目終了―


杏子 魔力[85/100] 状態:正常
GS:9つ
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

-----------------------
ここまで
次回は19日(日)20時くらいからの予定です

―3日目 教会


 朝風見野のホテルで起きると、猫の様子を見に教会に戻った。

 ……子猫はダンボールの中、布の上でおとなしく寝ている。


杏子(まだ寝てるのか)

杏子(こいつもいままでその辺の地面で眠ってたわけだしな)

杏子(こんなんでもないよりマシか)


 さて、午前の予定はどうしようか。

 【午前】

1自由安価
2この時間は行動しない

下2レス


 ほむらの退院日まではまだ日にちがあったはずだが、どのくらいだったか。

杏子(……そういや、今日は何日だ?)

 もちろんこの廃教会にカレンダーなどは存在しない。
 携帯なんかも持ってない。

 そもそも普段気にすることもなかった。

杏子(ま、外に行きゃわかるだろ。ついでに魔女でも狩るか)


 この辺じゃコンビニすら近くにない。

 教会を出て、風見野のほうに歩き出す。
 途中にコンビニに入って見てみると、新聞に日付があった。


・退院まで何日か?

下2レス

1日かな


杏子(明日じゃねーか)


 新聞を戻してコンビニを出る。


杏子(……まあ、後で様子を見に行くか)

杏子(それより、魔女狩りだな)


 下1レスコンマ判定
21~40 魔女


 この近くには魔女はいないようだ。

 さて、どこに行こうか。



1風見野駅周辺
2図書館
3山
4病院
5学校

 下1レス

―風見野駅周辺


 風見野駅へと続く商店街を歩く。

 昼前のこの場所は人も少なく静かだが、
 通りから少し横道に行けば薄暗い路地裏がある。



 下1レスコンマ判定
21~40 魔女


 魔力の気配はなし、か。


 ……しかし、前に狩ってからそこそこ間が空いている。
 今風見野に一匹もいないということはないはずだ。

 そろそろ出会ってもいい頃だろう。


・風見野駅周辺[現在地]
1図書館
2山
3病院
4学校

 下1レス

―病院


 風見野にある病院は、ほむらの入院している病院とくらべるとやはり小さい。

 それでも、周りに小さな家しかなく山に囲まれた景色の中ではしっかりと存在感を放っていた。
 人気はあまりない。そんな病院で、時々こんなうわさが出るのだった。


 ――――この病院には幽霊が棲んでいる。


 見滝原では、マミが率先して使い魔を倒している。
 やめろとは何度か言ったが聞かない。『それだけは聞けない』だそうだ。

 しかし、ここでは使い魔は野放しだ。
 使い魔を放っておけば、いずれ魔女になる。卵を産む前の鶏をシメたって意味がない。


杏子(あいつのことは気に入らない。やり方も、勝手に使い魔を倒されるのも)

杏子(だが、あまり咎めると『それなら無理やり追い出せばいいじゃない』なんて開き直りやがる)

杏子(まったく、いつからそんな強気に出られるようになったんだかな)


―針の魔女



杏子「……で、今回の幽霊はお前かよ」

QB?「キュップ、キュップ」

 キュゥべえに似た使い魔を槍で払うと、ぐしゃっとつぶれた。
 結界の中心にはキュゥべえの被り物を被ったマントが居る。


杏子 魔力[85/100] 状態:正常
GS:9つ
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Quitterie
  QB×10

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス

---------------------
ここまで
次回は22日(水)20時くらいからの予定です


QB?s「キュップ、キュップ、キュップ」

杏子「うっとうしいな、こいつらは!」

杏子「けど魔女さんよ、ここからなら攻撃は届かないって思ったか?」

杏子「残念、地面からならそこだって攻撃範囲内なんだよ!」

 周りのキュゥべえたちの相手をしながら、魔女の真下の地面から槍を突き出させていく。


Quitterie「―――――!!!」


杏子「逃げたって無駄だ!」

 魔女が倒れると、その頭部――キュゥべえの被り物が落ちた。

 結界が消滅する。


杏子「……さてと、グリーフシードも手に入ったことだし飯にするか」


杏子 魔力[75/100] 状態:正常
GS:10個
・[75/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]



―教会


 教会に戻って、猫と一緒にその辺で買った飯を食う。


杏子「ほら、お前にも飯だ」

「にゃ」

 適当に置いてやると、とてとてと食べにくる。

 動物は食べ物を無駄にしない。裕福な家のペットは知らないが、野生なら特にそうだ。

 やたらと人懐っこくて大人しいが、こいつも野良猫だ。

 最近はあたしが気が向いた時に餌をやったりしていたが、こいつは今までどうやって生きてきたんだろう?

杏子(もしかしたらこいつも元はどっかで飼われてたのかもな)

杏子(だが、野生じゃ弱いやつは死ぬ。――あたしたちの世界だって同じだ)


 ――――魔法を失ってからは決め手を失っていた。
 けど、今はどんな相手だろうと後れをとらないくらいの技を身に着けた。

 あたしはこの力があれば一人で生きていける。そうするしかないのだから。



「にゃ~…」

 昼飯を食い終わると、猫はきれいに舐めてから再びとてとてと歩き出す。

 ダンボール箱に戻って伸びをすると、その場に丸まった。


杏子「昼寝か」


1見滝原の病院へ
2自由安価

下2レス



 暁美のところに手ぶらで行くのもなんだ、何か見舞い品でも適当に選んで持ってくか。


―デパート


 病院に寄る前に、駅前のデパートに寄ってみた。


 このタイミングだと、見舞い品を兼ねた退院祝いといった感じか。
 明日は退院当日でいろいろと忙しいだろうしな。


杏子(ここならいろいろと揃っているが……)


 何を持って行こうか?


・自由安価

 下2レス


杏子(見舞い品と言えば果物か?)

杏子(リンゴは皮むかないと駄目だが、
   あいつ刃物とか持ったことなさそうなんだよなぁ……皮剥くどころか指を切りそうだ )

杏子(簡単に皮を剥けるバナナでも買ってくか……あとは桃缶でいいか)


 バナナと桃缶を買って食品コーナーから出る。


杏子(そういや缶切りもなさそうだな。どこに売ってるかな……)


下1レスコンマ判定
0~25
26~50


まどか「杏子ちゃん!」


杏子(まどかか)

 学校帰りだろうか。そういえばもうそんな時間か。

 一緒に居る2人は友達だろう。


まどか「お買いもの?」

杏子「ああ。ちょっとな」

 どうせだから聞いてみるか。
 ここのデパートの構造はあたしもよくは知らないし。

杏子「ところで、缶切りってどこに売ってるか知ってるか?」

まどか「キッチン用品なら2階のほうだったかな?」

 まどかがそう言って横に居る友達に確認する。

「あー、うん。多分」


杏子「そうか」


1 自由安価
2 2階行くか

 下2レス

2


杏子「いや、別に安いのでいいんだけどさ。缶切りなんて毎日使うようなものでもないしな」

杏子「100円ショップはないか?」

まどか「それも2階にあったと思うよ」

杏子「そうか、じゃあ2階に行ってくるわ」

まどか「うん、またね」


―――


「まどか、知り合い?」

まどか「うん、最近仲良くなったの」

「うちの学校の生徒ではなさそうですわね」

まどか(学校…… そもそも行ってるのかな?)



★???登場フラグ+1


―――

--------------------------------
ここまで
次回は23日(木)20時くらいからの予定です

―病院



杏子「来てやったぞ」

ほむら「あなたは昨日の…………」

杏子「明日退院なんだってな」

ほむら「はい……そうですけど」

杏子「ほら」

 見舞い品の入った買い物袋を渡してやる。

ほむら「え、私に? でも、なんで……」

杏子「いいから受け取れよ」

ほむら「あ、ありがとうございます」


・自由安価

 下2レス


杏子(キュゥべえのやつが暁美も素質持ちだった言ってたしな……)

杏子(まどか同様新人を増やされないようにそれとなく監視しておかないとな)


 まどかと違ってまだ魔法少女の事を知らない以上、うかつなことは言えないが……

 さて、どういう風に切り出すかな。


杏子「何の病気で入院してたんだ?」

ほむら「心臓病で……」

杏子「手術したといってたけどもう完治したのか?」

ほむら「あ、はい、一応…… まだ薬は飲まなくちゃいけないんですけど……」

杏子「どこの学校に行くんだ?」

ほむら「見滝原中学に……」

 まあ、知ってるけどな。

ほむら「あなたは……」

杏子「学校? そこじゃない。行ってねえけどな」


杏子「で、退院は明日の何時ごろなんだ?その時は親は迎えに来るのか?」

ほむら「え、えっと…………」

杏子「おーい、聞いてるか?」

ほむら「さっきからなんでそんなことを……」


 ちと質問攻めしすぎたか。


杏子(まあ、こいつからすりゃただの他人だしな)

杏子(仲良くなるきっかけか……そんなものをいまさら考えるとも思わなかったが、面倒臭え)

杏子(いっそ、さっさと魔法少女のこと話して脅しとくか?)


・自由安価

 下2レス



 いきなり魔法少女の話をしたところで信じちゃくれんだろうな。


杏子『……おい、キュゥべえ。今近くに居るか?』

杏子『…………』


 返事はない。とりあえず奴が来たら契約しないように注意しとくか。


杏子「なぁ、あんた。こんなこと聞いたところで信じちゃくれんだろうが一応言っとく」

杏子「あんたの前に人の言葉をしゃべる白い猫もどきが現れるかもしれない」

杏子「そいつは『願いをひとつだけ叶える』なんてほざいてくるが絶対にそいつの話にはのるなよ?」

杏子「上手い話には必ず裏があるもんだ、せっかく心臓の病気が治ったっていうのに怪我したり死にたくはないだろ?」

杏子「あんたはまだ一般人だ、わざわざ身の危険を犯すような世界に来る必要はないからな」

ほむら「は、 はい……?」

 “何言ってんだこいつ”って反応だな。

杏子「……まあ、その反応が普通だろうな」


 今別れたら次会えるのはいつになるかわからない。
 ……最後に何か言っておくか?


1自由安価
2じゃあな(翌日へ)

 下2レス


杏子(……いや、向こうからしたら関わる理由もねえんだ。なんか言っても怪しまれるだけか)

杏子「じゃあな、邪魔したな」


 病室を後にする。

 それからすぐのところでナースと鉢合わせた。


*「珍しいわね、お友達?」

杏子「いや…… あいつの退院って何時頃かわかるか」

*「9時頃じゃなかったかしら?」



杏子(……一応行ってみるか)



―3日目終了―


★浄化しました


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:10個
・[50/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

-----------------
ここまで
次回は26日(日)20時くらいからの予定です

ところで何も考えず進めてたが、ほむらは16日来てもいつもどおりでいいんだよね?
クーほむが出てくると話が100倍ややこしくなりそう

―翌日 病院


 病院の入り口の前のベンチに腰かけて待っていると、大きな荷物と花束を持ったほむらが出てくる。

 目が合うと一度足を留めた。


ほむら「……昨日看護師さんがあなたのこと言ってました。やっぱり来てたんですね」

ほむら「あなたはなんで私のところに来るんですか? あの時屋上で少し話しただけなのに……」

杏子「……まあ、なんだ。あたしもまどろっこしい友達ごっこはしたいわけじゃない」

杏子「ただ、こっちにはあんたを放っておくわけにいかない理由があるんでな」

ほむら「昨日言ってたことと関係あるんですか? その、白い猫だかの話と……」

杏子「まあ、そんなところだ」

杏子「わからないってんなら別にそれでいい」


【9時】

・自由安価

 下1レス


杏子「ところであんた、退院だってのに一人なのか? 親はどうしたんだ?」

ほむら「……遠くにいます」


 遠くってことは、こいつこれから一人暮らしか?


杏子「病み上がりにその荷物は大きすぎるだろ」

杏子「貸しな、あたしが運んでやるよ。別に盗ったりしねーよ」

ほむら「大丈夫です。そこまでしてもらうのは……」

杏子「そんな重そうにしてるくせに遠慮すんな。
   人が珍しく善意で手伝ってやるってんのによ。いいからよこせ。ほら、家どっちだ」

 少々強引にほむらから荷物を取り上げて担いだ。

ほむら「ちょ、ちょっと……」

ほむら「…………あっちです。そこの道をまっすぐ……」


 ……ほむらは相変わらずぎこちない様子だ。

 あれか。名前も知らない奴に図々しくされるのは怪しいってか。
 まあ、まともに自己紹介もしてないしな。


・自由安価

 下2レス


杏子「ああ、そういえば名乗ってなかったな」

杏子「あたしは佐倉杏子だ、よろしくな」

ほむら「……はあ」

 ほむらは曖昧な返事をする。

杏子「さっき親は遠くにいるといってたけど、これから一人暮らしなのか?」

杏子「病み上がりだってのに大丈夫なのかよ?」

杏子「ていうか心臓悪くしてた子供に一人暮らしさせるってさぁ、
   事情は知らないがあんたの親ちょっと配慮が足りないんじゃないの?」

ほむら「忙しいのでしょうがないです。私の入院費で大分迷惑かけてしまいましたから」

杏子「学校に行くのは何日からなんだ?」

ほむら「…………その、失礼かもしれないですけど、私あなたのこと全然知らないし……」

ほむら「なんで、そんなに私のことを聞いてくるのかなって……」

ほむら「佐倉さんって、見滝原の生徒でもないんですよね……?」

杏子「そりゃそうだが……一応、知り合いに見滝原の生徒が居るからな」

ほむら「知り合い……?」


1まどかのことを話す
2マミのことを話す
3両方話す
4話さずにごまかす
5自由安価

 下2レス


杏子「ああ。鹿目まどかって奴」

杏子「見るからにお人よしそうな奴だ、もし知り合ったら声をかけてみるといい」

杏子「あいつなら拒みはしないだろ」

ほむら「はあ……」

杏子「あとは……もう一人3年にいるが……」

ほむら「……仲良くないんですか?」

杏子「まあな」


杏子(さすがにこの前あれだけ言ったんだから、勧誘するような真似はしないとは思うが)


ほむら「あ…… そこです。私の家」

 ほむらがアパートを指して言う。

 確かに一人暮らしの学生が住んでそうな場所だが、
 それにしても中学生が一人というのは早すぎる気がしてならない。

杏子「病院から割と近いんだな。ほらよ、荷物」

ほむら「はい……ありがとうございました」


 あたしが勝手にやったことだが、こういうところは律儀な奴だ。


1自由安価
2さようなら

 下2レス


杏子「そういえば昨日渡した見舞い品はうまかったか?」

ほむら「あ…… まだ全部は食べてませんけど……」

杏子「なら痛まないうちに食えよ。じゃあな」


 ――と、その瞬間。
 間の抜けた音が響いた。……あたしの腹の音だった。

ほむら「…………ふふっ」

 沈黙の後、ほむらが耐えきれずに噴き出した。

ほむら「あ、ご、ごめんなさい! えっと、私はこれから荷物の整理があるので……」

杏子「おい…」


 ほむらは逃げるようにして家に入っていった。

 どうすんだこの微妙な恥ずかしさと空腹は。

-------------------
ここまで
次回は29日(水)20時くらいからの予定です




 気を取り直して飯だな、飯。

 腹が減ってちゃ魔女狩りもする気にならねえ。


【昼前】

1自由安価
2教会に戻る

下2レス

―駅前


 ひとまず駅前に行くことにした。

 ここなら選択の幅は広い。


杏子(どこで食おうかな……)


1自由安価
2デパートのハンバーガー屋
3デパートのフードコートで適当に
4その辺の弁当屋

下2レス

―教会


 歪んで固くなった扉を足で開ける。

 音に反応してか、猫が足元に寄ってきた。

「にゃ」

杏子「おう、お前さんの分のごはんもあるぞ」

「にゃん♪」

杏子(すっかり飼い猫みてーだな)

 コンビニで買ってきた猫のご飯を袋から出して開けてやると、横で大人しく食べ始めた。

 こっちも牛丼に卵をかけて食い始める。
 今日の昼飯は特盛2つと味噌汁。当然これで一人分の量だ。

杏子「ほら」

 適当な容器になりそうなものにペットボトルの水を入れて、猫の目の前に置いてやる。

 猫はそれに気づくと小さな舌を使ってちろちろと飲み始めた。よく見てみると器用なものだ。


杏子(……こいつ、あたしがいなくなったら一人で生きていけんのか?)


 雨風が多少防げるくらいのボロい建物だ。猫一匹くらい抜け出す隙間はいくらでもある。出られないってことはない。
 しかし、ここまで飼い猫のようになつかれると心配になる。

 まるであたしがここに帰ってくるって心の底から信じているような……。

 いつまでもあたしが帰ってくる保障なんてないのに。


 飯を食い終わると、猫がこっちに寄ってきた。

「にゃ~」

杏子「まったく……」

杏子「別に、飼い主になったってわけじゃないんだがな」


 猫を撫でながらこれからの行動を考える。

 そろそろ午後の時間だろうか。


【午後】

・自由安価

 下2レス



 ……このままもうちょっとゆっくりしていよう。

 たまにはいいだろう、こんな日も。

――――――……

――――…………

――……


杏子「……ん」

 
 起きてみると、割れた窓から見える外の景色はすでに日が傾きかけていた。


杏子「くわぁ~っ…… さすがに長いこと寝るには向かないな、ここじゃ」

杏子「ちょっと身体動かすか」



【夕方】


・自由安価

下2レス


杏子「つっても何するかな。グリーフシードも十分だし」

杏子「ほむらん家にでもなんか集りにいくか……しかしろくなもんなさそうだな」

杏子「……そういやあいつ、学校いつからなんだろ。結局教えてくれなかったし」

杏子「ちょっと病院に聞き込みに行くか」



―病院


杏子(ん、あいつは)


 病院に行くと、見覚えのある姿があった。

 どうやら誰かの見舞いに来たらしい。手に紙袋を持っている。


杏子(誰だったかな…… ああ、思い出した。昨日まどかと一緒に居た奴だ)


 なんとなく見ていると、向こうもこちらに気づいて寄ってきた。


「あれ? あんた、まどかの友達の?」

杏子「ん、ああ」

「そっか、昨日もお見舞いに行くって言ってたもんね」

杏子「いや、今日は見舞いに来たわけじゃない。そいつはもう退院したしな」

「そうなんだ?」

>>355 お見舞いの件は話してなかったか。それと一文抜けてたのでそれを入れて【訂正】です。
----------------------

―病院


杏子(ん、あいつは)


 病院に行くと、見覚えのある姿があった。

 どうやら誰かの見舞いに来たらしい。手に紙袋を持っている。


杏子(誰だったかな…… ああ、思い出した。昨日まどかと一緒に居た奴だ)


 なんとなく見ていると、向こうもこちらに気づいて寄ってきた。


「あれ? あんた、まどかの友達の?」

杏子「ん、ああ」

 友達……か。ややこしくなるから訂正はしないが。

「あんたもお見舞い?もしかして、昨日のもお見舞い用だったり?」

杏子「いや、今日はそういうわけじゃない。そいつはもう退院したしな」

「そうなんだ?」


杏子「まあ、大した用じゃない」

杏子「それより、初対面の相手にあんた呼ばわりされるのは気に入らないな」

 あたしも人のことを言えたもんじゃないが。

「ああ、ごめんごめん。なんて呼べばいいかわからなかったから」

「こういう時は先に名乗っておくべきか。あたしは美樹さやか。あなたは?」

杏子「佐倉杏子だ」

さやか「うん、よろしく」

さやか「見ての通り、あたしはこれからお見舞いなんだ」

さやか「またね、杏子」


 ……目があっただけで顔見知りからここまで話が発展するとは。

 鹿目まどかの周辺は積極的な奴が多すぎないか?


杏子(あいつには素質がないといいが)


杏子(25日……か。あと一週間以上あるな)


 ほむらのことは昨日のナースに聞いた。

 あのナースはほむらのことを長いこと見てきたんだろうか。
 そういえば、確かカレンダーにも書いてあった気がする。


杏子(ん)


 病室からさやかが出るのが見えた。
 今回は少々聞き込みに時間がかかったが、もう向こうも見舞いが終わった時間か。


杏子(上条恭介…… 名前に聞き覚えがあるな)


 聞き込みをしている時にナースが話しているのを聞いた気がする。
 そいつによく見舞いに来てくれている幼馴染というのも……

 こいつもこの病院内では有名人なのか。


杏子(ていうか、相手男だったのかよ)

杏子(…………なるほどねぇ)

杏子(あたしがその恋のキューピッドになってやろうか?)

--------------------
ここまで
次回は3日(日)18時からの予定です

―上条恭介の病室前



【夕方】

1自由安価
2何か話してみるか?
3帰る

 下2レス


杏子(話じゃ上条恭介も結構良いとこのお坊ちゃんらしいな。
   ほむらよりはマシな見舞い品が期待できそうだが……)

杏子(ま、いきなり押しかけんのはやめとくか)

杏子(今度さやかに会ったらこいつのこともそれとなく聞いておこう)



―教会


 病院を後にした。

 夕飯も駅前で買ってきたもので適当に済ます。


「にゃ」

 相変わらず猫は人懐っこく傍に寄ってくる。

杏子(さすがにここじゃ一晩寝るには寝づらいしな、どっかのホテルにでも忍び込みたいところだが)


【夜】

1自由安価
2一日終了

 下1レス

―ほむらの家


 チャイムを押すと、インターホン越しに声が聞こえた。


杏子「おーい」

ほむら『……な、なんですか、こんな時間に……私もう寝ようと……』

杏子「ほら、猫見えるだろ」

ほむら『……はい?』



1自由安価
2遊ぼうぜ!
3引き取ってくれ
4かわいいだろ?まあ、なんとなく寄っただけだ

 下2レス


杏子「かわいいだろ?まあ、なんとなく寄っただけだ」

ほむら『は……?』

杏子「じゃあな」



1自由安価
2一日終了

 下1レス



 そのまま駅前のホテルに忍び込んで、寝ることにした。



―4日目終了―



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:10個
・[50/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―翌日


「にゃー」

 朝起きると、猫が上に載っていた。

杏子「ああ、そういや連れてきたんだっけ」


 あまりここに居るわけにもいかない。

 それに何か行動するにもまずは猫をどうにかしなくては。

 さて、午前の予定はどうしようか。


 【午前】

1自由安価
2教会に戻る
3この時間は行動しない

下2レス

―ほむらの家


 チャイムを押してみる。


杏子「…………出ないな」

杏子「って、明かりついてるだろ。おい!居留守使うなこら!」

 ……と、ドアを叩くと扉を半分開けて出てきた。

ほむら「な、なんなんですか、あなたは……」


1自由安価
2遊ぼうぜ!
3引き取ってくれ

 下2レス


杏子「ちょっと話をしたくてな、今時間あるか?」

ほむら「……お引き取りください」


 ほむらはそう言って扉を閉める。

 開けることは簡単だが……


1自由安価
2押し入る
3教会に戻る

 下2レス


――――――――…………
――――――――…………

【昼】


杏子(と、あれから数時間が経過。ここまで見張ってるわけだが)

杏子(まあ、何も動きはない)

杏子(腹減ったんだが、まだ見張ってたほうがいいのか?)

杏子(……って誰に話しかけてるんだろうな?)


 どうしようか?


1自由安価
2適当に飯を買って見張り続行

 下2レス

――――――――…………
――――――――…………


【夜】


杏子(さすがに寝たと思うんだが……)

杏子(ちなみに猫はもう寝てる)

杏子(…………あたしもホテル忍び込んで寝るか)


―5日目終了―



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:10個
・[50/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―翌日


「にゃー」

 朝起きると、今日も猫が隣に。

杏子「んー………… 朝か」

杏子(昨日はほむらの家を見張ってるだけで終わっちまったな)

杏子(今日は何をするか……)

QB「杏子、またほむらの家に行くのかい?」

 ベッドから起き上がると、キュゥべえの声がした。

杏子「うわっ!」

杏子「なんだよ、脅かすなよな」

QB「昨日、ずっと見張っていたんだろう?」

QB「どうして君がそこまでするんだい? もしかして、あの娘には何か特別なものでもあるのかい?」

杏子「うーん……確かにな。恋でもしちゃったかな?」

QB「……だとしたらストーキングというアプローチの仕方はやめたほうがいいんじゃないかな?」

杏子「アホか、冗談だよ。同性愛でストーカーとか業深すぎだろ」

QB「ああ、そういえば君の実家は宗教家だったね」

杏子「そのことはもう持ち出すな。真面目に答えると……天の声?だよ」

QB「…………十分宗教臭いよ」


 【午前】

1自由安価
2教会に戻る
3ほむらの家に行く
4この時間は行動しない

下2レス


杏子「……お前はほむらには何も特別なものは感じないんだな?」

QB「どういうことだい?やっぱり何か……――きゅっぷ!」

 首根っこを掴む。

杏子「お前から見てでいい。ほむらの素質はどのくらいなんだ」

杏子「もし契約したらどのくらいの強さになるんだ?」

QB「どのくらいって言われても……ふつうだよ、別に特別高いとは感じない」

杏子「……あと、最近マミのやつはどうしてる?一人で無茶な事したりしてないか?」

QB「いつも通りだよ。放課後にパトロールして、魔女を狩ってる」

杏子「今からほむらのとこ行くから着いて来な、ちなみに拒否権はないぞ」

QB「掴みながら言われても……まあいいよ、拒否する気もないさ」

QB「君がそうまで気に掛ける存在……僕も興味は湧いてきたからね」

杏子「ふん……あいつの前で余計なことをしてみろ、殺すぞ」

―ほむらの家


 チャイムを押す。


杏子「居留守ってのはわかってるんだよなぁ……」

杏子「いっちょ魔法の力を見せてやるか」

 鍵穴に魔力を流し込んで操作する。

 そこそこのコントロールを身につければ、このくらいは造作もないことだった。

杏子「邪魔するぞ」


 廊下の奥でほむらの悲鳴が上がった。


ほむら「な、なんで……! 鍵……かかってたはずじゃ……!」

ほむら「それに、それは………… 猫……? 前に見たのとは違うけど……」

杏子「まあ、驚くだろうな。これが“魔法”だ」

ほむら「い、意味がわからないです……」

QB「やあ、そんなに怖がらなくていいよ。僕はキュゥべえ、魔法の使者さ」

ほむら「しゃ、しゃべった……!?」

QB「そして杏子は魔法少女だ」


 さて、なんて話してやろうか?

・自由安価

 下2レス


杏子「いーーや、魔法少女なんてちゃちなもんじゃあないね。
   私は…プリキュアだ!」

ほむら「…………」

QB「…………本題に入ろうか」

杏子「さらっとスルーすんな!」

QB「ところで、君は願い事はないかい?」

QB「僕と契約して魔法少女になってくれれば、僕は君の願い事をなんでも一つ叶えてあげられるよ」

QB「ただし、魔女と戦う使命を背負ってもらうことになるけど……」

QB「魔法は便利だよ。本来は魔女と戦うための力だけど、使い道はそれじゃない。
   さっきみたいに色んな応用が可能だ。当然身体も強くなる」

ほむら「…………」

ほむら「なんでそんなの、私に…… 私は普通に暮らしてただけなのに……」

QB「なんでって、君にはその素質があるんだよ」


ほむら「あの……帰ってください」

ほむら「魔法少女だかプリキュアだか知りませんけど……
    そういうのとは、もう……なんていうか、あまり関わりたくないです」

ほむら「こんなの普通じゃない、怖い…………」

杏子「……!」

杏子「…………そうだろうな。それが普通の反応だ」

杏子「おいキュゥべえ、帰るぞ」


 言われた通り玄関から出て、扉を閉めた。

 父さんにあたしの正体がバレて拒絶された、あの時の記憶が蘇ってくる。


杏子「――あたしはもう普通の人間じゃない」

杏子「何やったってさ、普通の人にとっては人間を取って食ってる魔女と変わらない……化け物でしかないんだよ」

杏子「何もかも失って……一人で生きるようになって…… わかってたはずなのに……」

杏子「…………結局怖がらせただけだったな」

杏子「まあ…… 結果的にキュゥべえに対しても魔法少女に対しても否定的なイメージがついたからいいだろう」

QB「……」


 首根っこを掴まれたままキュゥべえがこちらを見上げている。

 赤い瞳は極めて冷静で、感情を映さないガラス玉のようだった。

----------------
ここまで 話が変な方向に飛んで行ったような気がする
次回は6日(水)20時くらいからの予定です


★ソウルジェムが濁りました

杏子 魔力[75/100] 状態:正常


―教会


 キュゥべえと別れ、あれからホテルに戻った。
 猫を置いたままあまり長いこと放っておくわけにはいかなかった。


 それから猫を連れて、いつもの教会へと戻ってきた


杏子「――……はぁ」

杏子「ああもう、気分悪いなぁ!……いつまでも沈んでるのもらしくねえか」

杏子「なんか楽しいことしにいくぞ!」



【昼前】

 ※杏子の精神状態的に、ほむらに対する安価は暫く制限させていただくことになります

1自由安価
2飯だ飯!
 a近場で買ってくる
 b駅前にでも出るか

 下2レス



 駅前でこの前みたいに飯と猫のご飯を買って戻った。


杏子「うんうん、やっぱこういう時はうまいもん食うのが一番だよな」

「にゃ?」

 猫がくりくりとした目で見上げてくる。

杏子「お前には関係ないよ」

杏子「しかし、猫でも傍に居てくれると元気が出るもんだな」


 こんなことを口に出せるのも、相手が猫だからだろうか。


杏子「……さて、午後のことでも考えとくか」

杏子「そろそろマミの様子も気になるな。
   キュゥべえには一応聞いたが、あいつじゃあたしらとは感覚が違いすぎる」


 ……まあ、会ったところで気まずくなるだけだが。


1自由安価
2魔女狩り
3まどかの通学路で待ち伏せ
4病院へ

 下2レス



杏子「ごちそうさん」

杏子「さてと、魔女でも狩り行くか」


 行く場所
1公園
2通学路
2駅
3病院
4繁華街
5歩道橋
6土手
7鉄塔
8廃工場
9立体駐車場

 下1レス



 また繁華街のほうに行ってみるか。

 昼食時よりは人は減るだろうが、
 街の中心だけあって、魔女狩りをするならまずチェックしておきたい場所だ。



 下1レスコンマ判定
0~20 魔女(道中)
21~40 魔女(繁華街)

―繁華街


杏子「……ここまで魔女の反応はなし、と」

杏子(まあ、前回から時間経ってるし狩りつくしてるってことはないと思うが)

杏子(次行くか)



 行く場所
1公園
2通学路
2駅
3病院
・繁華街[現在地]
4歩道橋
5土手
6鉄塔
7廃工場
8立体駐車場

 下1レス

--------------------
席外します。
0時くらいに戻ってくるかもしれません。

―公園


 まだ明るい公園。子供たちの声でにぎやかだ。


杏子(……そういや、前にここで魔女に食われそうになってる子供を助けたことがあったっけな)


 こんなふうになるとは全く思ってなかった、契約したての頃の話だ。


 下1レスコンマ判定
21~40 魔女




杏子(…………今は違う。別に、こいつらがどうなろうが知ったこっちゃない)



 下1レスコンマ判定
5の倍数



 数日後には魔女が増えていることだろう。それまでにマミが倒さなければいいが。

 さて、次はどこに行くか。


 行く場所
・公園[現在地]
1通学路
2駅
3病院
4歩道橋
5土手
6鉄塔
7廃工場
8立体駐車場

 下1レス

―駅



杏子「魔力はある、このあたりだな…… よし、結界発見」

杏子「そこに居たのか、魔女さんよ。まったく随分歩かせやがって」

杏子「待ってろ、すぐ倒してやる」



―芸術家の魔女結界―


 どこかで見覚えのある作品だらけの結界を奥に進むと、サイケデリックな空が広がっていた。


 魔女はあの門だろう。

 機動力はなさそうだが、見た目からして硬そうだ。少し魔力を込めた攻撃が必要になるかもしれない。
 それに、まったく移動手段を持っていないと決めつけるのは危険だ。何かしらの力を隠し持っている可能性はある。


杏子 魔力[75/100] 状態:正常
GS:10個
・[50/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Isabel
  意欲作×3
  代表作×4

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


杏子(どうやって壊してやるかな)

杏子(下から突くのが手っ取り早いか)


 使い魔を適当に薙ぎ払いつつ近づき、
 門の真ん中あたりを狙って魔力を集中させ地面から槍を作り出す。


杏子「効いたか?」

 もろに無機物的な外見だけに、ダメージがわかりづらいが。

杏子「――ま、さすがに真ん中から割れたら無事じゃないよな。安心したぜ」

 結界が崩壊する。

 グリーフシードを回収しに更に魔女のもとへと近寄ろうとする。


杏子(……なんだ、誰かとらわれてたのか)


 まあ、魔女に心の隙を突かれておびき寄せられたんだろうな。
 魔女にとらわれる奴なんてそんなのばっかりだ。前会ったまどかみたいに、運悪く迷い込んだだけの例外もいるが。

 どことなくほむらみたいな辛気臭い雰囲気を感じる。


杏子(って未練たらたらかあたしは……)


 無論、そんなことはあたしの知るところじゃない。

 グリーフシードさえ手に入れられればどうでもいい。


杏子(……結局、あたしみたいのが関わったっていいことなんてないんだしな)

---------------------
ここまで そろそろ目的がほしいところ…
次回は10日(日)18時くらいからの予定です



 結界に取り込まれてた人間は駅員に運ばれていった。

 ……さて、そろそろ学校終わったマミがパトロールを始めるくらいの時間だが……


【放課後】


1続行
2自由安価
3デパートにでも寄ってみる
4病院へ

 下2レス


 ……さっきの奴が運ばれていった方向が騒がしい。

 ここから病院までは近い。
 さっきの奴もどうやら病院に運ぶつもりだったらしいのだが、途中で目を覚ましたようで駅員と口論を繰り広げている。

 なんでも、まだ勤務中でどうのとか、今日中に契約を取らないとどうのとか……


杏子(あれが社畜ってやつか、大変だな。そりゃやつれるわけだ)

杏子(契約ねぇ……キュゥべえの野郎もああやってノルマに追われてたりするのかね?)


 病院か。今日もさやかは上条のお見舞いに行くんだろうか。


1自由安価
2デパートにでも寄ってみる
3病院へ
4魔女狩り

 下2レス

―デパート


 デパートというのは時間をつぶすのにはちょうどいい。

 ウィンドウショッピングなんてものには興味がないが、ここには食いもの屋も遊べる場所も揃ってる。
 さすがにゲームコーナーは、繁華街のほうのゲーセンと比べると小さいが……

杏子「お、新しいの追加されてるじゃん。
   繁華街のゲーセンにはないやつだしなかなか面白そうだな」

 その辺で買ったクレープを食いながら、ひとしきりゲームに没頭する。


 ――――小銭がなくなってきたな、と思っていた頃
 ふと声がかけられた。


まどか「杏子ちゃん!」

 まどかとさやかだ。
 前に一緒に居たいかにもお嬢様っぽい雰囲気の奴は今日はいないようだった。

杏子「学校帰りか」

まどか「うん。杏子ちゃんは、一人?」

杏子「悪いかよ」

まどか「ううん、いいと思う!
    ちょっと見てたけど、すごく上手だったし。ゲーム好きなの?」

杏子「あー、まあな。それくらいしかやることがないだけだ」

さやか「もしかして、学校サボってる系だったり?」

まどか「杏子ちゃん、学校行ってないの……?」

杏子「関係ないだろ、あんたらには。説教なら聞かないぞ」

まどか「うーん…… 確かにわたしが口を出せることじゃないけど……」

まどか「ねえ、杏子ちゃんも一緒にプリクラ撮らない?」

杏子「はあ!? 二人で撮ってくればいいだろ、そんなん」

まどか「一人でゲームもいいけど、せっかくこうして会ったんだもん。
    そうやって思い出に残したら、きっと楽しいんじゃないかな」


杏子(なんでこいつ、こんなに友達みたいに普通に接してくるんだ?……一回助けただけなんだぞ?)

杏子(あたしが魔法少女だって――普通じゃない世界に居るってことも知ってるのに)

杏子(……あたしみたいのが一般人となんて、関わらないほうがいいだろ)

杏子(親父には失望され、ほむらには怖がられた…… なのにこいつは)


杏子「…………あんたは気にしないんだな」

杏子「それともまだ恩でも感じてるのか」

まどか「え?」

杏子「……一回、だけだぞ」


――――――……
――――――……


 渡されたプリクラを眺める。

 一人でゲームをすることはいくらでもあったが、こんなふうに遊んだことは初めてだった気がする。
 そもそも魔法少女になる前は、碌にこんな賑やかそうな場所に近づいたこともなかった。


 ――あれから二人とは別れた。

 二人はゲームをしにきたというわけではなかったらしい。

 さやかは帰る前にCD屋に寄ると言っていた。上条への見舞い品だそうだ。


 ……まどかが特殊なのか。
 さやかはまだ魔法少女のことを知らないが……知ったらどんな反応をするだろう。


杏子(…………腹減ったな)

―マミのマンション前


【夕方】


マミ「……!」

杏子「よう、今日もパトロールご苦労さん」

杏子「腹減ったし飯でも食うか? 材料ならあるぞ」


 手に持っている買い物袋を見せる。
 デパートを出る前に買ってきたものだった。


 マミは数少ない同類だ。――だが、こいつとももう住む世界が違うのか。

 マミは複雑そうな表情でこちらを見ている。


杏子「んな疑いのまなざしを向けんなよ。領収書だってあるんだぜ?」

マミ「……でも、盗んだお金で買ったんでしょう?」

杏子「…… 仕方ねーだろ! じゃなきゃどうやって生活してけっつうんだよ!死ねってのか?」

マミ「そうは言ってないわ。たとえばそんなことしなくても、その気になれば施設に保護してもらうことだって……」

杏子「今更だな。そんな助けなんか必要ない」

杏子「あたしの居場所はあの家族のいる教会だけだった」

杏子「みんなが居なくなった時から、もうなくなったんだ」


 ……どうしてだろう。

 本当はこんな話をしに来たわけじゃなかったはずなのに、
 こいつと話すといつもこうなる。


「にゃ……」

 足元に居た猫が身体を寄せてくる。


マミ「……その猫は?」

杏子「ただの野良猫だ。一度餌やりに戻ったら着いてきた」

杏子「こいつだけ残して置いとくのもなんだから、連れてきただけだ」

 ……どうしてこいつはあたしに着いてきたんだろうか。

マミ「…………別に私、責めているわけじゃないわ」

マミ「寂しいんでしょう。その子も、あなたも」

杏子「……!」

マミ「だからこうして私のところに来てくれた」

マミ「……居場所がないなんて言わないでちょうだい」

マミ「………………上がって。折角買ってきたのだから、どうにかしないともったいないわ」


 久しぶりに上がったマミの家は、どこか懐かしく感じた。

 マミは今料理中だ。

 あたしの膝でおとなしく丸まっている猫と目が合う。


杏子(……こいつは、あたしのことを居場所だと思ってるのか)

杏子(寂しかったんだな。だから、あんなに簡単に人間に懐いてすり寄ろうとした)


 自分もそうなのだろうか?


杏子(あたしは……誰かに受け入れてほしかったんだ)

杏子(でも、こいつと違ってそのための努力なんてしてない)


1安価内容でマミに話す
2猫と一緒に待つ

 下2レス

-----------------------
ここまで
次回は13日(水)20時くらいからの予定です


杏子「…………マミ」

マミ「ん? なにかしら?」

杏子「すき焼きの肉は白滝のそばで煮るなよ?肉が硬くなるからな」

杏子「あと米も多めに炊いてくれよ」

マミ「ええ」

杏子「買って来たノンアルのビールも冷やしといてくれ」

杏子「それから〆のうどんは……」


 ……あたしには、こいつみたいに素直にすり寄るなんてできない。

 考えを変える気も、過去の事を謝ったりなんてこともする気はない。


マミ「いくらノンアルコールでも、ビールなんてまだ早いんじゃないの?」

杏子「別にあんなんジュースみたいなもんだろ」


 こんなことからしか話せないが、せめて今よりはマシな関係に戻れるだろうか。


――――……

 すき焼きのいい匂いが部屋中に漂う。
 鍋なんていつぶりだろうか?


マミ「こんなの久しぶりだわ。一人じゃ鍋料理なんてそうそう作ろうと思わないから」

 そう思っていたのはマミも同じだったらしい。

杏子「あたしが来てよかっただろ」

マミ「一番楽しんでるのは佐倉さんな気もするけどね」

杏子「……ところでさ、少し話したいことがあるんだが」

マミ「話したいこと?」

杏子「新しい魔法少女の候補者のことだ」

杏子「一人はお前んとこの学校の奴で、もう一人はこれから転入するっつってた」


――――二人のことについて知ってることを話した。


マミ「それで、その子たちとは何か話したの?」

杏子「まどかはキュゥべえと一緒に結界の中にいたから、そん時に全部話したよ」

杏子「ほむらのほうも多分契約はしないだろうな」

 今朝のことが浮かぶ。
 願い事も特になさそうだった。わざわざ怖いものになんかなりたくないだろう。

マミ「……じゃあ二人とも魔法少女のことについては話してあるのね?」

マミ「それでいて、否定的なイメージを持っている……」

杏子「あたしは事実を話しただけだ。前にも言ったが、余計なことはするなよ」

杏子「魔法少女を正義のヒーローかなんかと勘違いされちゃたまったもんじゃない」

マミ「……話したいことっていうのはそれだけ?」

杏子「…………それだけだ」

 マミが何か探るような目で見てきている。

杏子「なんだよ」

マミ「何かあったんじゃないかなって思って」


1自由安価
2今朝のことについて
3勧誘しないように再度注意

 下2レス

---------------------
連絡遅れましたが、次回予定は17日(日)18時からです


杏子「……今朝ほむらにも魔法少女のこと話してきたんだよ」

杏子「そしたら『普通じゃない』『怖い』ってさ。関わりたくないって言われちまったよ。
   それまでにも何回か会ってんのにさ」

杏子「――まあ、一般人からすりゃその感想は当然だろうけどな」

マミ「佐倉さん…… そんなことは……」

杏子「……ないって? 本当にそう思ってるのか?」

杏子「だとしたら相変わらず頭の中お花畑だな。あの願いであたしがどうなったか知ってるくせに」

マミ「…………」

杏子「別にその前から仲が良かったわけでもなかったんだ。
   ほとんど一方的に話してるだけだったし、しょうがねえだろ」

杏子「ずっと一緒に居た家族でも似たような感想を抱くんだから」

マミ「でも…… そんな別れ方でいいの?」

マミ「本当にどうでもいいって思ってるなら傷ついたりしないはずよ」

杏子「これ以上ビビらせてどうする。向こうが関わりたくないって言ってるんだぞ」

マミ「それはそうだけど……」

杏子「とにかく、これでこの話は終いだ。一応決着は着いてるからな」


マミ「……それでも、きっと、あなたのことを受け入れてくれる人はいるわよ。
   魔法少女でも、それ以外でも……」

マミ「だから、独りでいいなんてあきらめないでほしいと思う」

マミ「私だって今独りだもの…… やっぱり、独りはさみしいわ」


 その言葉にまどかの顔が浮かんだ。

 あたしの正体を知った上で受け入れてくれる人…… か。


マミ「……ねぇ、またこうして集まりましょうよ!」

マミ「また前みたいに二人でやっていきましょう?」

マミ「そうだ、今日はもう遅いんだから泊まっていってよ。それに暫くうちに居たって……」

杏子「…………前にも言ったが、さすがにそこまで面倒見てもらいたくはない」

マミ「佐倉さん……」

杏子「あたしが耐えられないんだ」

マミ「…………」


 今日は泊まっていく?
1はい
2いいえ

 下2レス


杏子「……まあ、今日は泊まっていくよ。
   こんな時間だし、猫を起こして連れてくのも面倒くさいしな」

 ソファに目をやる。
 猫はすでにクッションの上で丸まって寝ていた。

マミ「! ええ!」

マミ「お布団、準備するわね」


――――――……
――――――……


―――夕食後、ちょっとした後片付けと寝るための準備が済むと布団に入った。

マミは今隣に居る。

……マミは前みたいに二人でやっていこうと言ったが、もうあたしとマミじゃ目的が違う。前とはなにもかもが違った。
今更また正義を掲げて活動するなんてこともしたくない。

こんな姿を見せたくなかった。さっさと幻滅して離れていってしまえばいいと思っていた。

なのに、マミは結局こうして離れることはなかった。



1自由安価
2もう寝よう

 下2レス


杏子「マミ、これは寝言だ」

マミ「…………」

杏子「あたしはもう正義を掲げて戦う気はない、そんなこと今更だ」

杏子「あたしの願いが守りたかった家族を死に追いやって……
   それが事実である以上あたしは絶対に自分を許せないんだ」

杏子「どんな願いで契約しようが、周りが受け入れてくれなければ悲惨な結末が待ってるだけ」

杏子「そのうえ魔女との命懸けの戦いで死んじまえばそれで終わり…… 永遠に行方不明者のままだ」

杏子「あたしがここの縄張りを仕切っている限り、どんな理由があろうとも新人を増やすのは許さない」

杏子「こんな思いをするのはあたしだけで十分だ…… いつか罰を受けるその日までな」

杏子「まぁ簡単にやられる気は更々ないが……」

杏子「マミ、お前も勝手に死んだりしたら許さねえぞ」



―6日目終了―


 ★浄化しました


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[5/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]
・芸術家[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

------------------------
ここまで
次回は18日(月)18時くらいからの予定です

―翌日



マミ「起きて。朝ごはんもできてるわよ」

杏子「なんだよこんな朝早く…… ん、いい匂いだな。今朝はパンか」


 朝起きると、マミはすでに制服姿だった。
 朝食を食べたらすぐに出られるように、もう朝の準備はほとんど済ませてあるらしい。

 普段、時間なんかほとんど気にしない生活を送ってきた。

 こんなに早い時間に起きるのも久しぶりだが、パンの香ばしい匂いと紅茶の香りに頭が目覚めてくる。


杏子「薄くて変わったハムだな」

マミ「ええ、生ハムっていうのよ。フランスパンによく合うでしょう?」

 テーブルを囲んで向かい、パンをかじる。いかにもマミらしい洒落た朝食だ。

 マミの家ではよくあたしの食べたことのない食べ物が出てきた。

マミ「……二人で前みたいにっていうのは難しいのかもしれないけど、
   こうして普通に会話できるだけでも私たちにとっては大きな進展よね」

マミ「また、たまに顔を見せに来てよ」


 ……まあ、たまにこうして会いに行くくらいならいいかもしれない。


・自由安価

 下2レス


杏子「……まぁ、お前と一緒に飯を食うのは悪くはない」

杏子「気が向いたらまた来るからそのときはケーキでも用意しておいてくれよな」

マミ「ええ」

杏子「それと昨日話した2人、まどかはともかく
   ほむらが転校してきたらそれとなく様子を伺って見てくれ」

杏子「怖がられてるあたしは話しかけない方がいいからな」

杏子「それに、あんたのほうが自然だろ」

マミ「同学年ならそうだろうけど…… その子が何年生かはわからないんだっけ?」

杏子「あー……、そこまではわからんが」

杏子「とにかく、2人が契約に乗り気でない以上、
   これ以上余計なこと吹き込むなとキュゥべえのヤツにも言っとけよ?」


 と言いつつ、これ以上何か吹き込む余地もなさそうではある。

 そこまで契約をとろうと躍起になっている様子もなさそうだが……
 ほむらに関しては下手に興味を持たれた分何をしてくるかわからないか。


杏子「そういや、昨日はキュゥべえと会ったか? 朝はあたしと一緒に居たんだけどな」

マミ「パトロールの時に会ったわね。ずっと一緒に居たってわけでもないけど」

マミ「まあ、またすぐに会えるでしょう。そしたら一応言っておくわ」


 ……猫がこちらにやってくる。

「にゃ」

杏子「お前も腹が減ったか」

マミ「さすがに猫用のご飯はうちにはないわね……」

杏子「後でなんかやっとくか」

マミ「うちにも何かペットが居たらにぎやかになるかしらね」

マミ「キュゥべえも猫みたいに丸まってると可愛いんだけど」

杏子「そうか? あたしはあんなペットはごめんだよ。なにより態度が可愛くねえ」

マミ「ふふ ……でも、もし私が魔女に負けて死んだら独りにさせちゃうって思うと
   なんだか飼うのをためらっちゃうから」

杏子「縁起でもないこと言うなよな」

マミ「そうね」

マミ「……私、本当のことを言うとね。戦いたくなんてないの」

マミ「命懸けで魔女と戦う日々なんかじゃなくて、なにも知らずに普通に暮らしたかった」

杏子「おいおい、今までの正義の魔法少女面した活動全否定じゃねーか」


マミ「それでも、私までやめたくなかったのよ」

マミ「あなたはもう正義のために戦うことは無理だろうけど……」

マミ「あなたの思いが間違いじゃなかったって、私だけでも信じていたくて」

杏子「……そうかよ」


 あたしも、マミがいつまでも正義を貫くことにイラつきながらも

 どこかで安心していたのかもしれない。


 朝食を終えると、マミと一緒に家を出た。

 マミはこれから学校だ。マンションの前で別れる。


杏子「……まずは猫の餌でも適当に買ってくるとするか」

杏子「スーパーはまだ開いてないからコンビニだな」


 近くのコンビニで猫の餌を買った。

 この場でやってもいいが……


【朝】


・餌をやった後猫を連れて行動するか

1自由安価
3教会に戻る

 下2レス


杏子(何だか教会に戻るのも面倒だ)

 ついでにお菓子も買い足して、店の前にドカッと腰掛ける。

 駐車場で猫に餌をやっていると、道行く人がこっちを見てくる。

 この時間だとマミと同じような通学中の学生やら
 通勤中のサラリーマンやら、色んな人が通る。


杏子(本当は命懸けて戦いたくなんてない……か)

杏子(そりゃそうだよな。あたしだって本当は、魔女のことも魔法少女のことも知らないままだったら……)

杏子(…………まあ、今更叶わないことだな)



1追加で何か考察(安価内容)
2自由安価
3教会に戻る

 下2レス

話の筋に直接関係のない安価なら極力展開に入れますが、基本的には自分から起こす行動のみでお願いします
-------------------------------------------


杏子(……っと、喉渇いたな。飲み物でも買ってくるか)



1追加で何か考察(安価内容)
2自由安価
3教会に戻る

 下1レス

-----------------
ここまで
次回は22日(金)20時くらいからの予定です


 買ってきたペットボトルのコーラがなくなるころには、人通りも大分落ち着いてきていた。

 空きボトルをコンビニ横のゴミ箱に入れる。


杏子「おい、キュゥべえ。居るか?」

QB「どうしたんだい?」

杏子「今見滝原と風見野には合わせて何人くらい候補者がいんのさ?」

QB「まどかとほむらのことは君も知ってるね。でも正確な数はわからないよ」

杏子「ふーん、ああそう。お前が今知ってるのは二人だけってことでいいんだな?」

QB「それはどうだろうね。そこまでは教えられないよ」

QB「その情報を君に教える意味もないからね」

杏子「……ここに居るってことは、マミとの会話もどうせ聞いてたんだろ?」

杏子「一応言っとくが、あいつらにこれ以上余計なこと吹き込むなよ」


QB「心配しなくても、別に今契約を迫ろうとは思ってないよ。しつこくしても嫌われるだけだろう?」

杏子「んだよ、珍しく素直だな?」

QB「否定的なイメージを覆すだけの願いがない」

QB「それにあれから監視してみても、やっぱりそこまでの素質があるようには思えなかったよ」

QB「まどかのほうも至って平凡な素質だ」

杏子「……それならいいんだけど」

QB「まあ、もし彼女たちが僕を必要とする時がくれば、彼女たちのほうから僕を頼るだろう」


【午前】

 発言or行動
・自由安価

 下2レス

そういや結界に取り込まれてたヤツがまだ勤務中だの、今日中に契約だの喚いてたがあれが社畜ってやつか
お前も『契約』に拘ってる以上似たようなもんなのか?ノルマに追われてたりするのかねぇ?

というか、お前が『契約』に拘るのは何でだ?
あたし達みたいに『魔法少女の契約』をすることでお前たちに何の得がある?
使い切ったGSを回収してるが、そもそもGSを回収する事に何の意味がある?

マミの言うように『魔女から人々守るため』とか『正義と平和』の為なんかじゃないのはあたしでもわかる
結果的にそうなってたんだとしても、お前がそんな事のために魔法少女を生み出してるのは、何か別の目的があるからなんじゃないのか?

答えな、キュウベェ?お前らが魔法少女を生み出してる本当の理由は何だ?


杏子「そういや結界に取り込まれてたヤツがまだ勤務中だの、今日中に契約だの喚いてたがあれが社畜ってやつか」

杏子「お前も『契約』に拘ってる以上似たようなもんなのか?ノルマに追われてたりするのかねぇ?」

QB「僕が社畜か。その表現は面白いね」

杏子「……面白い、ねぇ」

QB「人間社会ではそれで人生に絶望する人すらいるんだろう? なんとも皮肉的だと思ってね」

杏子「で、お前はどうなの? ノルマがきつくて死にたくなったりすんの?」

QB「しないよ。ただ、ノルマは一応あるね」

杏子「ふーん、ご苦労なことだ。
   なんの理由かわからんが、そんなことにあたしを巻き込みやがって。まるで人間の敵だな」


杏子「というか、お前が『契約』に拘るのは何でだ?」

杏子「あたし達みたいに『魔法少女の契約』をすることでお前たちに何の得がある?」

QB「……」

杏子「使い切ったグリーフシードを回収してるが、そもそもグリーフシードを回収する事に何の意味がある?」

杏子「マミの言うように『魔女から人々守るため』とか『正義と平和』の為なんかじゃないのはあたしでもわかる」

杏子「結果的にそうなってたんだとしても、
   お前がそんな事のために魔法少女を生み出してるのは、何か別の目的があるからなんじゃないのか?」

杏子「答えな、キュゥべえ? お前らが魔法少女を生み出してる本当の理由は何だ?」

QB「……君は何か勘違いをしていないかい?」

杏子「あ?」

QB「グリーフシードは魔女を倒した時の副産物だ。
   使用済みのグリーフシードを回収するのは、放っといたら危険だからだよ。使い道もないしね」

QB「君たちだって僕に回収してもらえなくなったら困るだろう?
   それともまさか街中に捨てるつもりかい? 僕なら安全に処理できるよ」

QB「別に、グリーフシードを回収するのが目的じゃない。そのために魔法少女を生み出しているわけじゃないよ」

杏子「…………そうか」

QB「うん」


杏子(あたしの考えすぎか)

杏子(なら目的があるわけじゃない……のか?)


 ……そろそろ昼時だ。
 もう一回コンビニで飯でも買っておくか。


 ――――このコンビニに入るのは本日4度目だ。
 店員が見てくる。さすがに顔を覚えられたか?


杏子(今日は朝からここにいるしな)

杏子(ここじゃ万引きはできないな)


 しかし、さっきのアイツの言い方。どうにも引っ掛かる。

 社畜が絶望するのを皮肉と言ったか。それじゃまるで……


杏子(……人間を絶望させるのが目的、みたいな)

杏子(あながちありえないことじゃねーな)


 マジだとしたら性格悪すぎだが。


杏子(……さて、飯を食ったらどうするか?)


1自由安価
2マミの帰宅時間までこのあたりで待つ
3教会に戻る
4魔女狩り

 下2レス

猫を一旦教会に戻した後マミの帰宅時間頃まで魔女狩り

―見滝原中学校



 コンビニ前で飯を食った後、見滝原中に行ってみた。

 まだ授業中だが……


杏子(終わるのを待っててもいいが、先公に見つかってサボりと思われると面倒だな)

「にゃ」

杏子(猫も一緒だし)



1自由安価
2ここで待ってよう

 下2レス



杏子(ちっと授業風景でも見るか?)


 近くの建物の屋上に飛びのって教室を覗いてみる。

 ちょっと魔力を通せば中でどんなことやってるかまで確認できる。


杏子(……なんでこの学校は壁が透明なんだよ?)

杏子(なんか形も変だし設計したヤツの顔を見てみたいな)


 教室の中で、生徒が立ち上がって電子ホワイトボードに文字を書いていく。
 授業はさっぱりわからない。つまんなそうだ。

 何故だかみんなしてノートパソコンを出しているクラスもある。……何をやっているんだ?


杏子(……中学校って普通こんなだったかなぁ)

杏子(よくこんなの毎日受けてるな、マミは)


 下1レスコンマ判定
誰か見えた?
0~30 マミのクラス
31~60 まどかのクラス

----------------------------
ここまで
次回は24日(日)18時くらいからの予定です



杏子「ふぁ~…… 日差しもちょうどいいし眠くなってくるな」

杏子「寝るか」


――――――
――――――

――…………少しの間屋上でうたたねをしていると、チャイムの音が聞こえた。


杏子(……ん、授業が終わったのか?)

杏子(校門のほうに戻るか)

―見滝原中学校 正門前


 二度目のチャイムが鳴ると、生徒たちがぞろぞろと校門に向かって歩いてくる。


まどか「杏子ちゃん」


 その中でまどかがこちらに気づくと手を振った。

 今日もいつもの二人と一緒にいる。


さやか「こんちはー、誰か待ってるの?」

杏子「ああ、一応な」

「……ええと、そちらはもう終わったんですの?」

杏子「は?何が?」

「学校……」

 前も二人と一緒に居た緑髪のお嬢様がいぶかしんで聞いてくる。

杏子「みりゃわかるだろ、あたしずっと私服だぜ?」

杏子「私服の学校もあるかもしれんが、だったらこんなとこに居ないだろ」

まどか「……仁美ちゃん、何か事情があるのかもしれないし」

まどか「それに、悪い子じゃないから」

「……まあ、まどかさんがそう言うなら。失礼しました」


杏子(仁美、か。もろにあたしみたいなのとは相容れない世界に住んでそうな奴だな)


・発言or行動
1自由安価
2これからなにすんの?

 下2レス


さやか「それより可愛いね、その猫! ペット?」

まどか「えっ?リードとかでつながなくても離れないの? すごい懐いてるんだね」

杏子「ペットっつうか……まあ似たようなもんか」

杏子「こいつはやたらと人懐こいからな」

「にゃ」

まどか「名前はなんていうの?」

杏子「名前? 考えたこともなかったな」

まどか「えー!じゃあ考えようよ」



1自分で考える(自由安価)
2まどかに任せる

 下2レス


 じゃあ適当に何か考えるか。

杏子「ポチでいいんじゃねーの?どうだ?」

まどか「ポチ……」

さやか「いやいやいや、猫にポチはないでしょ」

杏子「じゃあまどかに任せる。あたしはどうもこういうの考えるのは苦手だ」

仁美「まどかさんもネーミングセンスはあまり……」

まどか「ええっ、ひどいよ仁美ちゃん。 わたしだってたまには…… うーん」

 少しの間、まどかが猫を見つめる。

まどか「――……エイミー! エイミーでどうかな?」

杏子「だってよ、ほらどうだよエイミー」

「にゃ?」

さやか「今反応したじゃん!」

まどか「気に入ってくれそうかな?」

杏子「いいんじゃないか?それで」


 まどかとさやかはいつのまにか校門の端のほうで猫……エイミーと戯れている。

 ここを通る生徒たちもちらちらとこっちを見てくる。


杏子「……ところで、誰か転校生が来るとかって聞いてるか?」

仁美「転校生? さあ……特に聞いてませんわね」

 あいつの転入は25日って聞いたから……あと六日か。

杏子(もうあと数日なんだし、先公はほむらのこと知ってるだろうけど)

杏子(さすがにあたしは聞きまわれないしなー)



 マミはまだ学内に居るだろう。
 マミにこれから聞いてくるようにテレパシーで伝える?

1はい
2いいえ(この後病院へ)

 下2レス


杏子『マミ、ちょっといいか』

マミ『佐倉さん、どうしたの? 学校まで来て』

杏子『単なる気まぐれだよ。
   まだ学内にいるなら、帰る前に転校生のこと先公に聞いてみてくれないか』

杏子『先公ならほむらのこと知ってるだろ』

マミ『なるほどね、何かわかったら校門の前まで行くわ』

杏子『ああ』


さやか「えっ、来るの? 転校生」

まどか「杏子ちゃん、うちに転校してきたり?」

 『転校生』というどことなく面白そうな話題に、二人もこっちのほうを向く。

杏子「いや、あたしじゃねーよ」

杏子「けど、あんたたちももしかしたらそいつと関わことになるかもしれないな」

杏子「そしたら……あたしから聞いたってことは言わないでくれ」


 ……また怖がられそうだからな。



・発言or行動
1自由安価
2まどかたちと別れる

 下2レス

さっき学校の事の話題が出たので年を誤魔化しておく
話したあとマミが来たら『後輩のマミだ』と言っておく
その際マミに話を合わせるようテレパシー

あー、さっきあたしが転校とか言ってたがあたしはこう見えても16だ
高校にはいってないが、家庭の事情ってやつだ(まぁ、嘘は言ってないよな…


杏子「あー、さっきあたしが転校とか言ってたがあたしはこう見えても16だ」

杏子「高校にはいってないが、家庭の事情ってやつだ」

仁美「あら、そうでしたか。まどかさんの知り合いというからてっきり同い年かとばかり……」

まどか「えっ! あわわ、ごめんなさい。馴れ馴れしくしちゃって」

さやか「ていうか、まどかも知らなかったんだ……」

さやか「あー、あたしもごめんなさい。割と失礼な態度とってましたよね、特に初対面とか……」


杏子(……よそよそしくなったな。一気に距離が離れた気がして落ち着かねえ)

杏子(こいつらの年は知らないが、実際には同じか、差があったとしても一年差だけどな)

杏子(今後年を聞かれたら、こう言ったほうが楽か……)


 高校生、か。

 あと二年というのが、近いようでまだ遠く感じる。

 あと少しだけ年を取ったら、もう少しは生きやすくなるのかもしれない。


杏子「……別に敬語とか使わなくてもいい」

まどか「いや、でも…… 年上ですし……むしろわたしが落ち着かないっていうか」


 まあそうだよなー、中学生からしたら16ってかなり大人だよなー。

 マミですらすごいお姉さんって気がしてたしな。


マミ「おまたせ、佐倉さん。……あら、もしかしてお友達? 話してる最中だった?」


 ……と、思い浮かべたタイミングで本人が来る。

杏子『このちっこいのが昨日話したまどかだ』


まどか「この人が杏子さんが待ってた人?」

杏子(呼び方まで変わってやがる……)


杏子「……こ、後輩のマミだ」

マミ「はじめまして。私は三年の巴マミ。よろしくね」

マミ「今は師弟関係はなくなっちゃったけど、契約したての私の面倒を見てくれたのは佐倉さんなの」

さやか「……師弟関係?契約?」

仁美「……お二人は一体どういった関係で?」

マミ「えっ だからその、魔法少女の……」

まどか「えっと、部活が一緒だったんですよね? 杏子さんはそこのOGで……だから会いにきたんですよね?」

マミ「え?部活?OG?」

さやか「部活で師弟関係か、熱いですねー。青春って感じがします!」

杏子「ちょっ、ちょっと待て」

マミ「?」


マミ『ちょっとどういうことよ佐倉さんっ』

マミ『私のことを後輩として紹介したってことは、魔法少女のこと話してるんじゃないの?』

杏子『いや、なんかいろいろとあって……』

杏子『まあ一言で言うと、あたしが16歳ってことになった』

マミ『はぁ!?』

杏子『とりあえず合わせてくれよ~』

マミ『なんでそんなことになったのよ……』

杏子『いや、学校行ってないのを怪しまれて面倒くさいなって思って……』

マミ『もう…… しょうがないわね。ここは一応合わせてあげるわ』


マミ「ええと、そうね。佐倉先輩は部活で知り合った先輩」

マミ「契約とかっていうのは……気にしないでいいわ!その部活だけの隠語だから!」

まどか「はじめまして。二年の鹿目まどかです」

さやか「同じく、美樹さやかです」

仁美「同じく志筑仁美です。こちらこそよろしくお願いします」

まどか「あ、二人はこれから用があるんですよね?」

マミ「ええ、少しね。そちらの話は終わったの?」

さやか「大丈夫です。あたしたちもそろそろ帰ろうと思ってたとこでしたから」

まどか「マミさん、杏子さん、二人ともさようならー」

杏子「じゃあな」

マミ「ええ、さようなら」


 『あとエイミーも』去り際にまどかがそう言うと、エイミーも返事をした。

 ……三人と別れ、マミと二人になる。


マミ「この猫、名前があったんですか? 佐倉先輩」

杏子「おい!」

マミ「ふふ」

杏子「……まどかが付けようっつーから付けただけだ。あいつらの前以外で佐倉先輩はやめろ。あと敬語も」

マミ「先輩は事実じゃない」

杏子「なら先輩命令だ」


杏子「それで、聞けたのか?」

マミ「暁美さん、二年生ですって」

マミ「早乙女先生のクラスに来るって話だけど……そう言っても佐倉さんはわからないわね」

杏子「ふーん、あいつらも二年って言ってたな」

マミ「暁美さんのこと、気になってるのね」

杏子「……」

マミ「でも、さっきのことだけど……
   本当に友達になりたいって思ってる人には、あまりそういうの嘘つかないほうがいいわよ」

マミ「その場をしのぐだけだったら良いかもしれないれど、ずっと嘘つかなきゃいけなくなっちゃうじゃない?」

マミ「それってやっぱり辛いと思うのよ」

マミ「同じ学年なら、あの子たちも暁美さんと関わるかもしれない。そしたらそっちにも嘘をつかなくちゃいけなくなるし」

マミ「それに、同い年の子から年上扱いってむず痒いでしょ?」

杏子「まあな……」



 ほかの二人にはともかく、まどかには半分事情を話してるようなもんだ。

 今度、あいつにはあたしのことを全部話してもいいかもしれない。

 …………きっとそれでも、あいつなら変わらないでいてくれる。

--------------------
ここまで
次回は27日(水)20時くらいからの予定です


杏子「……でも、ほむらとはもう関われねーよ。向こうが関わってほしくないっつってるし」

マミ「私は話したことがないからどんな子なのかはわからないけど……
   魔法少女のことを話す前は暁美さんとはどんな感じだったの?」

杏子「別に元々仲良くはない。前にも言ったが、ほとんどあたしから一方的に話しかけてただけだったよ」

マミ「佐倉さん、暁美さんの事いっぱい知ってたわよね」

マミ「相手のことを知ることも大切だけど、佐倉さんも自分のことを話してみたらよかったんじゃないかしら?」

杏子「あたしがどんな生活してるかマミは知ってるだろ」

杏子「あたしのことなんて言えるわけない」

マミ「それはそうだけど…… やっぱりコミュニケーションって大切だと思うから」

マミ「何も、いきなり深い事情を話す必要はないわ。相手も引いちゃうだろうしね」

マミ「……逆に、何も知らないうちからそういうのいきなり聞いちゃうと警戒されちゃうと思う」

マミ「たとえば好きなお菓子の話とか……そういうまずは些細なことからでも、会話を膨らませることが大切だと思うの」

マミ「そしたら相手のことだって、自然とわかると思うから」


杏子「何が言いたい。別にあたしは、友達になろうとしてたわけじゃなかったんだ」

杏子「まどかみたいに積極的な奴ならともかく……コミュニケーションとかだるいだろ」

マミ「……でも、やっぱり嫌われたり怖がられたりするのは悲しいじゃない」

杏子「それは……」

マミ「今日の事みたいに色々と調べたりするの、候補者だからってだけじゃないわよね?」


 ……確かに、よほどの素質があるならともかくとして、本来ただの候補者をここまで調べまわったり監視したりする必要はない。

 それに加え、現状ほとんど契約の危険もないだろう。
 これで契約するなら本物の馬鹿だ。どうなろうがあたしの知ったことか。そう思えるはずだった。

 なら、あたしは……


マミ「昨日言ったわよね。あなたのすべてを知っても受け入れてくれる人はいる、って……」

マミ「鹿目さんはそうなんでしょう? ……だから、希望を捨てないで欲しいのよ」

杏子「…………さっきから説教くせーよ」



 ほむらに魔法少女のことを話して恐れられた時、悲しかった。

 あいつのことを知って、放っとけないとは思っていた。

 ――――本当は、ほむらと友達になりたかったのか。


 ……マミはおせっかいな奴だ。
 魔法少女としてはあたしのが先輩だけど、マミはやっぱり年上だ。



 結構な時間話し込んでいたせいか、いつのまにか今から下校する生徒はめっきりいなくなっていた。

 グラウンドからは運動部の声が聞こえてくる。


 ……猫も今日は大分歩かせたな。そろそろ休ませてやるか?


 【放課後】

発言or行動
1自由安価
2教会へ戻る

 下2レス


杏子「……マミ、このあと魔女狩りするから付き合え」

マミ「え? でももう一緒に戦えないって……」

杏子「久々にお前の戦い方を見て指導してやるよ。腕がなまってたり気が抜けた戦い方をしたら承知しないぞ?」

マミ「……! ええ、わかったわ」


 さっきのお礼ってわけじゃないが、たまにはこういうのも悪くない。上達具合を見てやろう。

 マミはどこか嬉しそうにしている。


杏子「と、その前に…… 猫をお前のマンションに置いてやってくれ」

杏子「今日はずっと連れ回しちまったからもう休ませてやりたいんだ」

マミ「じゃあ一旦うちに戻りましょうか」


 …………エイミーをマミの家に置いて、出発の準備をする。

 さて、最初はどこへ行くか?


1公園
2通学路現在地
3駅
4病院
5繁華街
6歩道橋
7土手
8鉄塔
9廃工場
10立体駐車場

 下1レス

―病院




下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女



 繁華街を抜けると、病院の建物が見えてくる。

 そこでマミが口を開いた。


マミ「……ところで、もし使い魔が現れた場合どうするの?」


 ……気づいたか。あたしは通り過ぎようとしてたんだけどな。


杏子「使い魔なんかほっとけって何度も言ってるだろ」

杏子「別に昔みたいに戻ったわけじゃない。あんたはあたしの魔女狩りについてきてるだけだって忘れるなよ」

杏子「倒したいなら後で倒せば? こう言ってやってるだけでも譲歩してやってんだぜ」

マミ「…………」


 ……マミは口を開かなかった。いつのまにか病院を通り過ぎていく。

 勢いに任せて言った後で気づく。ここにはさやかの知り合いが入院していたはずだ。


杏子(……まあ、大丈夫だろ。使い魔なら魔女ほどの被害は出ない)

杏子(精々誰か食われるとしても、もっと生命力の低い奴から食われるはずだ。それこそ今にも死にそうな)

杏子(マミがいつまでもほっとくとも思えないしな)



・次に行く場所

1公園
2駅
・病院[現在地]
3歩道橋
4土手
5鉄塔
6廃工場
7立体駐車場

 下1レス

―駅


 にぎわった通りへと戻り、駅への道を歩いていく。



下1レスコンマ判定
 21~40 魔女



 駅前の屋台で買い食いしながら歩く。

 そういや、風見野にもうまいたい焼き屋があったな。


杏子「駄目だな、ここいらには魔女がいないか」

マミ「魔女はそうみたいね」

杏子「気を取り直して次いこーぜ次」



1公園
・駅[現在地]
2歩道橋
3土手
4鉄塔
5廃工場
6立体駐車場

 下1レス

--------------------
ここまで
次回は29日(金)20時くらいからの予定です



 公園に着くころには空はオレンジ色に染まっていた。

 そろそろ子供が帰りはじめる時間だ。


マミ「……! 魔女が居るわ」

杏子「ああ、やっと獲物にありつけたな。さてと、結界の入り口は…… あっちか」



―落書きの魔女結界


 子供の落書きのような結界に、落書きのような使い魔。

 結界の奥に、何か床に描いている魔女の姿がある。

 こちらに気づくと嬉しそうに手を振った。


マミ「随分とフレンドリーな魔女ね」

杏子「ああいうのこそ気をつけろよ?」


 一見無害を装う奴こそ厄介な力を持っている、というのは最早お決まりのようなものだ。

 さっさと倒しちまうのがいいだろうが…… まずはマミがどうするか見てからでもいいだろう。


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[5/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]
・芸術家[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Albertine
  Anja×7

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。
9マミに安価内容で指示


 下1レス



 槍を変形させ、すばしっこい使い魔どもを一掃する。

 マミにこの戦い方をまともに見せたのはこれが初めてか。


マミ「すごい……!」

杏子「使い魔はあたしがやってやる。魔女はマミがやってくれ」

マミ「ええ、わかったわ!」


杏子(ま、あたしの戦い方はあの頃とは大分変わってるだろうな)

杏子(さぁ、今のアンタならどう戦う?)


マミ「レガーレッ!」

 逃げようとする足元にトラップを仕掛け、マミがリボンで魔女を縛り上げる。

 相変わらず素敵な名前をつけているようだった。


マミ「トッカ・スピラーレ……フレッチャ!」

 そして、ドリルのような鋭い螺旋状のリボンを魔女に向けて矢のように射出する。

 見たことのある技だ。遠距離用に応用させることを思いついたか。


 マミの戦い方は昔と何も変わらないが、確かに技術はあの頃よりもマシになっているようだ。


杏子「――!」


 ――しかし、最後の使い魔を相手にしている途中、魔女が何か奇妙な動きを見せた。


Albertine「ゥ――…………!!」


 普通、戦いの最中にする動きじゃない。うずくまるような動作――――

 さっきも考えたことだが、無害に見せかけて鋭利な爪を隠し持っている魔女は多く見てきた。

 混乱する魔力を放つ魔女、精神を蝕む魔女、あとは単に不意打ちなんかだ。どれもまともに引っ掛かると相当痛い目をみることになる。


杏子(やっぱりさっさと倒したほうがよさそうだな)


杏子「おいマミ、さっさと首刎ねろ!」

マミ「ッ……! トッカ…シャボラーレ!」


 指示に従い、マミがとっさに手から出したリボンを西洋剣に変えて振るう。

 首が落ちると、魔女は倒れ、グリーフシードを残して結界が消えた。


杏子「ご苦労さん、あんなのに苦戦してんなよ?」

マミ「大丈夫よ、もう新人じゃないんだからなんとかできるわ」

杏子「そりゃ簡単にやられてもらっちゃ困る」

マミ「ええ……でもありがとうね。私だけじゃちょっと手間取ったかもしれなかったから」

マミ「それで……どうだった? 私の戦い方」

杏子「まだまだだな」

マミ「ええっ でも、前よりは強くなったでしょう?」

杏子「少しはな」


 魔女の居なくなった公園のベンチに腰掛けながら、さっきの魔女のグリーフシードを手の上で転がす。

 トップの星形の飾りに、花のような紋様。魔女のくせに随分かわいらしいデザインだ。


杏子「ほら」

マミ「え?」

 それを差し出してやると、マミは困惑の声をあげた。

杏子「別にやるってんじゃないぜ。あんたは『あたしの魔女狩りについてきてるだけ』っつったよな?」

マミ「じゃあ……」

杏子「さっきの分くらいは回復させてやるよ。そっちのほうが魔力使っただろ」

マミ「なら、お言葉に甘えさせてもらうわね」



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[0/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]
・芸術家[100/100] ・落書き[84/100]



1先輩らしく何かアドバイスでもしてやるか?(安価内容)
2エイミーも待ってるだろう、戻るか

 下1レス


杏子「マミ、リボンの応用は上手くなってるな」

マミ「でしょう?」

杏子「ただ、攻撃や拘束だけでなく防御に応用するのも忘れるなよ?」

杏子「動きのすばやい魔女に一気に懐の飛び込まれたら危険だ」

杏子「結界や盾……むしろリボンで身代わりや分身といった感じを意識した応用とかを積極的に試してみろ」

マミ「あ、リボンを防御結界に応用させた技もあるのよ? もしよかったら……」

杏子「……はいはい、また今度見せてもらうよ」

マミ「でも、身代わりに分身…… 佐倉さん、それって」

杏子「んだよ」

マミ「佐倉さん…… あなたは、今は魔法を使えるの?幻惑の魔法……」

杏子「……あたしのことはどうでもいいだろ」

杏子「さ、そろそろ家戻るぞ。エイミーも待ってるしな」

―マミの家


「にゃ」

 玄関に入ると、エイミーが出迎えるように足元に寄ってきた。

杏子「ずっと待ってたのか? お前」

マミ「本当に懐いてるのね」

杏子「それにしても腹減ったな。マミ、なんかねえの?」

杏子「少し早いが、もう夕食にしてもいい時間だしな!」

マミ「あ…… そうね」

マミ「ごめんなさい、今日はまだやることがあるから」

杏子「……あーそう、じゃあ適当に済ますか」

杏子「そろそろ行くわ。エイミー、お前も腹減っただろ?」

「にゃん」

 猫はいつもどおり、状況がわかってるみたいに返事をする。

マミ「今日はありがとうね、久々アドバイスしてくれて。いい勉強になったわ」

杏子「ああ、じゃーなー」


 背を向けたまま手を振る。
 後ろから聞こえるマミの声は少しさみしそうだった。


 マミの家を後にして、マミの家から教会までの間にあるスーパーに寄る。

 猫の餌と、自分用の適当な晩飯を選んで手に取る。


杏子(やることってのは、さっきの使い魔のことだろうな)


 病院を離れた後もずっと気にした様子だったし。


杏子(まあ、あたしには関係ないが……)

杏子(…………)


―――

―――

―病院


マミ「ここだったわね…… 移動していなければいいけど」


 杏子と別れた後、マミが再びここを訪れる。

 空の色はオレンジから夜の紺色に変わっていた。


マミ(いえ、病院なんて魔女や使い魔にとっては最高の餌場ね)

マミ(……やっぱり、離れたがるわけがない)


 マミの目の前には、病院の壁に根を張るようにして刺さるグリーフシードがあった。

 使い魔が魔女へと生まれ変わる瞬間だった。


マミ(まさか魔女へと成長するところを見ることになるなんて)

マミ(いつからここにあったのかはわからない。
   でも、あれから成長したのは、病院内の誰かを食べて栄養を付けたのか…… それとも)

マミ(病院は負の感情が集まりやすい。魔女が負の感情のある場所を好むのだとしたら)

マミ(魔女は負の感情そのものを好むのかもしれない…… 後で考察に書き加えておこうかしら)


 グリーフシードから魔女結界が出来上がる。


マミ「……とにかく、被害が出ないうちに早々に片づけてしまうべきね」



 檻の中のグリーフシードに異変が起きる。

 今まで静かだった魔力の波形が激しく暴れだすのを、マミはその一番近くで感じ取っていた。


マミ「……――来る!」


 そうして生まれたのは小さな魔女だった。

 ぬいぐるみのような愛らしい姿は、わずかにマミを拍子抜けさせた。


 結界の最深部へと変わったその場所を使い魔が囲む。


マミ(……魔女はまだ動く気配はないわね?)

マミ(まずは周りの使い魔から片づけてしまいましょうかっ!)


 魔女の動きに気を配りつつ、リボンを自在に操り使い魔を叩き付けて牽制する。

マミ「――シャボラーレ」

 そして、リボンを刃に変えて切り裂く。


マミ「さて、そろそろあなたの番よ」

 リボンで魔女を縛り上げる。



マミ(どうやってやっつけましょうか?)


 一見無害に見える魔女。そういうのこそ気をつけろ。
 さっき杏子に言われた言葉を思い出していた。

 杏子の弟子だった時代、マミは彼女から戦い方を教え込まれてきた。

 大体の近接格闘術は習得している。今なら遠距離に対応できる技も一応ある。

 標準的になんでもこなせる手数の多さは売りだった。しかし、決定打となる攻撃は少ない。


マミ「トッカ・スピラーレ」


 いつもどおり手からリボンを出し、鋭く螺旋を形作り魔女を突き刺す。


マミ「――――!!」


 ――その時だった。

 魔女の口から別の巨大な黒い影が覗く。それは一気にマミに接近し、首元を噛み切ろうと襲い掛かった――――!



マミ「くっ……!」


 出していたリボンを咄嗟にシールドに変え、なんとか直撃は免れる。


マミ(拘束していても慢心はできないわね。隙のできる大技を使わなかったのはむしろ正解ね……)

マミ(なんとか距離を取らなくちゃ……!)


 ぬいぐるみから出てきたのは、黒い大蛇のような魔女だった。

 一定の距離を保ちながら魔女にリボンを叩き付ける。しかし大したダメージが通っていないように見えた。


マミ「トッカ・シャボラーレ……! っ、駄目、この程度じゃダメージが通らない」

マミ「それに、必殺技は隙がありすぎる……」

マミ「ッ……、レガーレ・ヴァスタアリア!」


 再度拘束を試みる。

 しかし、巨体をリボンが縛り上げた直後、再び魔女の口の中から全く同じ巨体が飛び出した。


マミ「きゃっ!」


マミ(ごめんなさい……佐倉さん)

マミ(私、死ぬかもしれない)


―――

---------------------
ここまで
次回は31日(日)18時くらいからの予定です

―――

―教会


 飯を食い終わると、床にどかりと座り込んで一息ついた。エイミーはあたしの隣で丸まっている。

 まだ春とはいえ、この時間になると割れた窓ガラスから吹き抜ける風はやや肌寒い。


 今頃マミはさっきの使い魔を狩ってる頃だろう。


杏子(さて、今日はどうすっかな……)

 一日の活動を終えるにはまだ早い。

 ここにいてもできることは少ない。狩りも終わったことだし、こんな時は遊びに行くに限る。

杏子(とりあえずまずは適当に宿でも探しに行くか)


 教会を出て駅の方に向かって歩き出す。

 ――――繁華街に着くと、ホテルを探すついでにふと病院のほうへ寄ってみる。


杏子(……! 魔女の反応?)

杏子(こいつ、もう魔女に成長してたのか。
   そうと知ってりゃマミなんかに任せずにあたしもすぐこっちに来たのに)

 しかしマミの魔力はない。

杏子(……マミはまだ来てないのか?)

杏子(それとも……いやまさかな)


 とにかく、ここに魔女が居て狩に行ってる誰もいないとなれば、こいつはあたしの獲物だ。

 結界の内部に進入していった。


 するとそのすぐのところに、見知った姿を見た。


杏子「……! あれは」


―――

―――


さやか「意味わかんないわよ! なんなのよこれ……!」

QB「さやか、静かにしたほうがいい。ここはまだ結界の入り口だけど、使い魔に気づかれてしまう」

さやか「っ……!」

 思わず息をのむ。

 道の奥の方に謎の影がちらりと見えた。よく見えなかったけど、あきらかに人の形じゃないことはわかった。

 さやかはお見舞いを終えて病室を出た後、この『キュゥべえ』と名乗る生き物と出会った。
 そしてありえない話を聞いた。――この病院に『魔女』が潜んでいる。このままだと恭介の命が危ない……と。


さやか「……このままじゃその使い魔だか魔女だかに、病院の人が……恭介が襲われるっていうの?」

さやか「本当なのね? ……確かに、あんなのに見つかったらどうなるかわかんない」

さやか「でもなんであたしなのよ。 魔法少女? あたししか倒せないなんて急に言われたってね、心の準備ってものが……」

QB「さやか、悪いけど時間がない。君に話しに来たのは、さっきまで戦っていた魔法少女がやられてしまったからなんだ」

QB「その魔法少女は君も知る人だ。巴マミ……今日会っただろう?」

さやか「そういえば、魔法少女だかって話してたわね。後でごまかしてたけど」


 そういや、まどかの様子もおかしかったな。
 まさかまどかも……?

 さやかは心の中でそう思った。


さやか「その人はどうなったの? まさか……死んだの?」

QB「いや、まだ生きている。今頃は病院の外に居るだろう」

さやか「逃げ出したってこと……!?」

QB「だから君しかいないんだよ」

さやか「……わかった。やるしかないのね」

QB「決断してくれて嬉しいよ。願い事を――」


 その瞬間、キュゥべえの首元に槍の切っ先が迫った。


杏子「おい、何やってんだよ」

杏子「ったく、一般人をこんなとこに連れ込んで脅してんじゃねーよ。油断も隙もないな」

さやか「杏子さん…… そっか、マミさんが魔法少女ってことは、あなたも魔法少女なんだ」

QB「杏子、そうはいっても僕は本当のことしか話してないよ。何か起きてから契約するよりいいだろう?」

杏子「もうあたしか来たんだから必要ねえ。つーわけだからお前は黙ってな、キュゥべえ」

QB「それもそうだね」


 魔力に反応して使い魔がこっちにやってくる。

 それを一突きで葬る。


杏子「キュゥべえ、お前はこっちについてこい。まだ聞きたいことがある」

杏子「さやかは外で待ってな」

さやか「は、はい!」



 結界を進む。キュゥべえも隣をついてきている。


杏子「……おいキュゥべえ、今の状況を教えろ。マミはどうなった」

QB「マミが到着した頃、使い魔はちょうど魔女に生まれ変わるところだったんだ」

QB「そのままグリーフシードの近くで見張っていて、魔女が生まれてすぐに戦いをはじめた」

QB「……が、相性が悪かったんだろうね。マミでは敵わなかった」

QB「敗北を悟って逃げ出してしまったよ」

杏子「そうか……ならあいつは無事なんだな」

杏子「で、そのマミが敵わなかった魔女をド素人のさやかが契約したからって勝てると思ったのか?」

QB「それはわからないよ」

杏子「てめえ…… やっぱ人の命も人生もなんとも思ってないんだな。今ので確信したよ」


 もし契約していれば、さやかは死んでいたかもしれない。

 こんなに早く魔女になることも、その魔女が強力だということも、さやかに素質があることも予想していなかった。

 さやかを危険に晒してしまった。その上一歩間違えればマミまで失っていたかもしれなかった。


杏子(どうせ使い魔だと思ったが、ちと考えが甘かったか……)


杏子「マミが敵わなかった魔女ね…… どんな奴か聞かせろ」

QB「うん、この魔女は少し特殊な魔女みたいでね。第一形態と第二形態があった」

QB「第一形態は無害なぬいぐるみ。しかし、攻撃すると隙をついてぬいぐるみの口から大きな蛇のような第二形態が出てくる」

QB「拘束してもまた中から出てくるから意味がない。マミにはそこまで威力のある集中攻撃は難しいだろうしね」

杏子「集中攻撃、か」

QB「直線移動は素早いが回り込むような動きには弱い。君はマミよりパワーもスピードもある」

QB「それに、君の槍なら少しは戦いやすいだろう」

杏子「なら早くあたしを呼べっての」


 小部屋の使い魔を蹴散らす。

 おそらくこの奥が魔女の居る最深部だ。大きな魔力を感じる。


1自由安価
2突入!

 下2レス


 ドアノブに手をかける。扉を開く前にもう一度考えた。


 相手は脱皮(?)を繰り返す、か。

 拘束技は無効化され、大技は決まったとしてもそれで倒せなければ隙が仇となる。


杏子(なんだかあたしの幻覚魔法みたいだな……まさかこんな魔女と戦う事になるとは思わなかったが)

杏子(さて、どう戦うか……)


 単純な格闘だけで倒すのは難しいかもしれないが、多分小細工だけでも駄目だ。


QB「隙ができるから大技を使えないなら、隙なく大技を使えるように敵を誘導すればいいんじゃないかな?」

杏子「簡単に言ってくれるな」

QB「幸い、使い魔はほとんどマミが倒してる」

QB「一撃では無理かもしれないが、君のあの大きな槍に貫かれたりしたら、いくら脱皮ができるといっても無事じゃないだろう」

杏子「……ふうん。なるほどねぇ」

杏子「ま、ここで悩んでても仕方ないわな。ビビってるなんてあたしらしくもねえ」


 勢いよく扉を開け放つ。結界の最深部、大蛇のような黒い魔女が待ち構えていた。


杏子「来いよ、そのデカイ図体ぶち破ってやる」


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[0/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]
・芸術家[100/100] ・落書き[84/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Charlotte


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-15) :20体までの分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


 あたしを見ると、魔女は早速飛びかかってきた。

 直線移動が素早い。確かに聞いた通りだ。


杏子「――が、他はむしろ愚鈍だ。これも聞いた通りだな」


 横に回り込むようにして避け、魔女の胴体に槍を突き立てる。

 その反動を使用して跳びあがり背後を取ると、魔女が巨体をくねらせてこちらを向こうとする。


杏子(そこそこの硬さだな。これで脱皮までするんじゃ、マミが普通に攻撃しても倒すのは難しいだろう)

杏子(だがこいつ、頭は良くない。何も考えず目の前の獲物に食らいつくことしか考えてないからな)

杏子(あとは丁度いい場所にまで誘導すれば……)


Charlotte「――!!!!」

 地面から出した槍が胴体の真ん中を捕えて命中する。

 魔女は一枚脱皮して飛び出すと、怒りの表情を見せた。

------------------
ここまで
次回は4日(木曜日)20時くらいからの予定です



杏子「随分と表情豊かな魔女だな」


 潜り抜けて魔女の下へ。跳びあがって上へ。回り込んで背後へ。

 回避を繰り返しながら槍術と下からの刺突で攻撃していく。


杏子(いつまで脱皮するんだろうな、こいつ)

杏子(一枚破るたびに無傷で出てくるから消耗がわかりにくいが、全く無事ってことはないだろう)

杏子(このくらいなら……)

 地面に魔力を集中させる。


杏子(もうぶち破れる……――!!)


 高い足場の間、一際魔力の込めた槍を突き出す。

 すると魔女は串刺しになり――暴れ出した。


杏子「ふう、やっと捕まえられたな」

杏子「このまま火あぶりにでもできそうな格好だな。ま、こんなの焼いても食えないが」

Charlotte「――――!!!! ――――!!!!」


杏子「トドメだッ!」


 跳びあがって一発、魔女の頭に槍を投げつけてぶち込む。

 ――――魔女が消えると、魔女を貫いていた槍だけが残った。

 槍を消し、転がったグリーフシードを拾う。


QB「お疲れ様、さすがだね」

杏子「お前に褒められてもうれしくねーっての」

杏子「チッ、手間取っちまったな。早くさやかのとこに行かねえと」



杏子 魔力[45/100] 状態:正常
GS:12個
・[0/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100] ・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100] ・針[100/100]
・芸術家[100/100] ・落書き[84/100]
・お菓子


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―病院



さやか「……! 杏子さん、魔女をやっつけてくれたんですね!」

杏子「楽勝ってわけにはいかないが、なんとかな」

QB「さやか。今回は杏子が来てくれたけど、願い事があればいつでも契約は受け付けるよ」

さやか「願い事ねぇ、さっきも言ってたけどそれなんなの?」

QB「契約の代わりに、なんでもひとつ願い事を叶えることになっているんだ」

QB「君が願えば、どんな奇跡でも起こせる」

さやか「どんな奇跡でも!?」

杏子「やめとけ。魔女と戦うのだってそんなに甘くない」

杏子「あたしは勝てたが、あんたがさっき契約してたら死んでたかもしれないんだぞ」

杏子「現に、マミは勝てなかったって聞いただろ」


さやか「でも……マミさん、勝てなかったからって逃げ出すなんて」

さやか「魔法少女しか魔女を倒せないのに、みんなが危ないのわかってて逃げ出したんでしょ?」

さやか「それって、ちょっと無責任じゃないですか?」

杏子「おい、それはマミに死ねってのか」

杏子「勘違いするなよ、魔法少女だって慈善事業じゃないんだ」

杏子「死ぬまで戦えなんて言う権利、あんたにはない」


 さやかはまだ納得してなさそうな顔だ。

 こういうやつが契約したら一番面倒なんだよな。


・自由安価

 下2レス


杏子「勝ち目の薄い戦いを続けて死ぬ、それが一番ブザマで周りに迷惑をかけてると思うけどねぇ?」

さやか「で、でも……」

QB「さやか、杏子の言うとおりだ」

QB「それに口を出せるとしたら、同じ魔法少女だけだと思うよ」

杏子「お前はお前で隙あらば勧誘してんじゃねえよ」


 キュゥべえの頭を小突く。

 ……まったく、遊びに来たってのにそんな気分でもなくなっちまった。


1自由安価
2翌日へ

 下2レス


杏子「あたしが見滝原と風見野の管理者の魔法少女だ」

杏子「あんたにも素質がある以上言っておくが、あたしが管理している限り契約をさせる気はない」

杏子「詳しい理由はあんた同様素質があるまどかに話してあるから、まどかに聞いてみろ」

さやか「素質……ってことはまどかは魔法少女じゃないんですね?」

杏子「ああ。その上で納得がいかない、何か言いたいのなら、まどかと一緒に会いに来な……
   あたしが契約させない理由を教えてやる」

杏子「だから、いきなり契約したりするなよ?」

杏子「あんたやまどかには命のやり取りなんてさせたくないんだからな」

さやか「……そう言ってくれるのはうれしいですけど」

さやか「あ、まずはお礼言わないとですよね! さっきは助けてくれてありがとうございました」


杏子(助けてくれてありがとう、か)

 なんというか、むず痒いような気持ちになる。そんな言葉を言われたのはいつぶりだったか?

 ……この前まどかにも言われたが、あの時は助ける気じゃなかった。

杏子(ま、素直に受け取っとくか)


 さやかはぺこっと頭を下げてから去って行った。

 ソウルジェムを浄化して、ついでに使用済みのグリーフシードをキュゥべえに投げ渡した。


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


QB「きゅっぷぃ」

杏子「……おい、マミは今どこに居る?」

QB「それはわからないよ。僕はマミがやられてからすぐさやかのほうに行ったからね」

杏子「この近くにはいないんだな」


 ……まあ近くでぶっ倒れてるってこともなさそうだし、家に行ってみれば会えるだろう。

―マミの家


マミ「……佐倉さん?」

 マミの家の前まで来ると、声をかけられた。丁度帰ってきたところらしい。

 若干くたびれた様子だが大きな怪我はなさそうだ。

杏子「病院の魔女ならあたしが倒したぞ」

マミ「……そう。そうだったの」

マミ「じゃあ、あれから誰かが襲われたってことはないのね?」

杏子「それはわからないが…… やっぱ気にしてんのか」

マミ「当たり前よ。私、魔法少女なのに逃げ出してしまったのよ?」

マミ「それも、病院なんて一番に守らないといけない場所で」

マミ「……本当は使い魔を見つけた時から見逃しちゃいけなかったのに」

マミ「正義の魔法少女失格よ……」


杏子(……面倒くさいな、さやかにしてもマミにしても)

杏子(まったくこういう奴って面倒くせえ)


杏子「まあ、大きい被害は出てないんじゃないか?」

杏子「それより生きて帰れたことを喜べよ」

マミ「そういう問題じゃないのよ」

マミ「……やっぱり、今の佐倉さんにはわからないでしょうね」

杏子「…………」



1自由安価
2立ち去る

 下2レス



杏子(……正義の魔法少女を誇りにして戦ってたくせに逃げ出して負い目感じてるってか?)

 本当にこいつは変わらないままだな。 ……なんか、今のこいつは精神的にヤバそうだ。


杏子「あー、今回の件はお前が背負い込む事じゃない」

杏子「使い魔を見つけた時すぐに行かなかったのはあたしが一緒だったからだろ。後にしろっつったのもあたしだしな」

杏子「お前のせいじゃないよ」

マミ「でも、後回しにしたのは私の判断よ。ちゃんと戦ってれば……」


 確かに、普段のマミだったら反対を押し切ってでもあの場で戦っていただろう。

 けど、あの時使い魔を優先しなかったのは……


杏子(あたしと一緒に居ることを優先したのか。やっぱり、あんたもさみしいんじゃないか)

杏子(判断ミスっていうならあたしも同じだ。あの使い魔を放っておいたのは正直後悔してる)

杏子(少し相談に乗ってやるか。このままだと無茶やらかしそうだしな……)


杏子「それよりも今のお前の戦い方だとあの魔女相手はキツかったんだろ?」

杏子「お前の戦い方について話したい事があるからあがっていいか?」

マミ「……話す気分じゃないわ」

杏子「……少しはまた面倒みてやってもいいっつってんだよ」

マミ「…………」

杏子「話が長くなりそうだから猫連れてきていいか?」

マミ「今日は遅いわ。明日にしてくれる?」

マミ「明日……また校門の前で待ち合わせましょう」



 明日の約束だけして今日は別れた。
 マミはさっきより少しだけ元気を取り戻した様子だ。


杏子(……ったく、ガラじゃないな。他人の心配なんて)




―7日目終了―


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5]  [格闘Lv15]

--------------
次回は6日(土)18時くらいからの予定です

―翌日 校門前


【放課後】


さやか「マミさん」

マミ「……あなたも昨日、病院にいたんですってね」

さやか「あたしも魔法少女のこと聞きました」

さやか「魔法少女ってなんなんですか?」

さやか「人を守るためじゃなかったら、なんのために魔女を倒すんですか?」

マミ「…………」

マミ「……一応、グリーフシードのためというのもあるわね」

さやか「グリーフシード?」

マミ「魔力を回復するアイテムよ。魔法を使うために魔女を狩る……そういう目的がないわけじゃない」

さやか「……それって、自分が楽をするためってことですか?」

マミ「…………本当は、わからないわ」

マミ「なんのために魔女を狩るかなんて、人によって違うんだと思う」


さやか「結局、魔女との戦いは奇跡の代償でしかないってことですか?」

マミ「あなたには何か、契約してまで叶えたいことがあるの?」

さやか「……あたしは…………」

マミ「願い事そのものが間違いだったと、取り返しがつかなくなってから後悔することもある」

マミ「……私のことじゃないけれどね」


杏子「マミ」

マミ「ええ、今行くわ」


 呼びかける声に反応して、マミは杏子のほうへ歩いて行く。


マミ(それでも、魔女を倒せば人を守れる)

マミ(もし倒せなかったら…………)

マミ(私はまた正義の魔法少女として胸を張れるようになりたい)

―土手



杏子「よし、ここまで来ればいいだろう」


 草原を跳ねまわるカマキリを見て、エイミーがちょこちょこと手を伸ばしている。

 こいつにも一応狩猟本能はあるんだろうか。


マミ「それで、私の戦い方について、どういう風に相談に乗ってくれるのかしら?」



 マミへの戦闘アドバイス
・自由安価

 下2レス


杏子「マミ、お前は魔力の応用に関してはあたしよりも器用だ」

マミ「そうかしら?」

 マミは謙遜しているが、本来武器としては使いづらいはずのリボンを
 あれだけ器用に使いこなすのはかなりの技術がいる。そこは褒めてやってもいいところだ。

杏子「リボンからサーベルを作り出してたろ、あれみたいにほかの武器も試してみたらどうだ?」

マミ「他の? できるでしょうけど、今から他の武器を習得するのは難しいんじゃないかしら……」

杏子「そりゃそんなこと、変えるだけのメリットがなければやらないわな」

杏子「で、だ。お前の弱点は威力と速さ。
   お前が単純にドリルや剣持って戦っても、それだけじゃあたしみたいのには張りあえない」

杏子「だから手数の多さで勝負するわけだが、あの魔女みたいにそれが効かない奴もいる」

杏子「今度は中・遠距離の武器を試してみるのはどうかと思ってな」


マミ「今までとは大分スタイルが変わってしまうわね……」

杏子「中・遠距離なら飛び道具、弓か銃だと思うんだが…弓は矢を複数同時に放てりゃ数に対抗できる」

杏子「すぐに試すなら弓だな。弓だけリボンで作って魔力を張ればいいだろう」

マミ「なるほどね、考えてみましょう」

マミ「でも、銃のほうはどうやって作ればいいかわからないわ」

杏子「だろうな」

 マミにいくつかの本を手渡す。

マミ「え?」

杏子「午前中に少し図書館で見てきた」

マミ「佐倉さん、私のためにそこまで……」

 そう素直に喜ばれると、なんというか……照れるんだが。

杏子「あたしは正直読んでて頭が痛くなってきたよ!」

杏子「実際にやるのはマミだから、あんたも上手くいく保証はないしな」

杏子「まあ、とりあえず試してみろよ。マミに合ってる方で伸ばしてみろ」

マミ「ええ…… これも読んでみるわね」


・自由安価

 下2レス


杏子「とりあえず今日のところ実践できるのは弓の方だけだがどうする?」

杏子「今試してみるなら付き合うけどさ」

マミ「そうね、ちょっとやってみましょうか。的は……この空き缶でよさそうね」

 道路から投げ込む奴や、たむろって騒ぐ不良がいるんだろう。

 この土手もところどころ空き缶やらお菓子の袋やらのゴミが転がっていた。

杏子「あたしも射撃は専門じゃないし指導したこともないからよくわかんねーけどな」

杏子「あと銃の方は、悪いが頭が痛くなるから勝手に勉強してくれ。実践する時は手伝うがな」

杏子「ま、何にせよ今日は晩飯奢ってくれよな?」

杏子「久しぶりに頭使ったせいで精神的に疲労してるんだ、疲労解消のために何か美味い物食いたいからな!」

マミ「ええ、そういうことならよろこんで」


 リボンがみるみるうちに長細い弓なりのフォルムを作る。

 作り出されたのはいたってシンプルなデザインの弓だった。


杏子「あんたにしては地味じゃん?」

マミ「デザインは調整してからね。そこを決めるのも楽しいところだけど、まずは試してみないと」


 ……あたしにはその楽しみはわかんないけど。


マミ「矢を張って…… こんな感じでいいのかしらね?」


 まずは一本だけ張って射る。

 ……が、放たれた矢はかすりすらしなかった。


杏子「大外れだな」

マミ「難しいわね……」

杏子「けどまあ、出来ることはわかったな。後は射撃の腕前か」


マミ「もう一発……!」

杏子「ちょっと曲がってる。あー、そうだな、もっとこう……」

 少し離れたところから射線を見てマミに調整させる。

杏子「――――多分それでオッケーだ」

マミ「じゃあ、射るわよ」

杏子「あっ! なんで射る時になるとずらしちゃうんだよ!」

マミ「自動で追尾する機能でもあればいいんだけどねぇ……」

杏子「力むからいけないんだ。どうせ矢は魔力だし重くないだろ? だから……」


――――――……
――――――……


 そうして訓練すること数時間。


杏子「…………マミ、どうだ。使えそうか、弓は」

マミ「まだすぐに使うのは難しいかなー……」

マミ「魔力をそのまま打ち出してるから、威力の調整はしやすいんだけど」

杏子「肝心の命中率がってことか」


 穴の開いた空き缶が数個転がっている。

 マミはそれらをわざわざ回収してゴミ箱に入れてやっていた。


マミ「どうしてゴミ箱が近くにあるのに変な場所に捨てていくのかしら」

杏子「面倒だからだろ」

マミ「……あなた、捨てたことあるの?」

杏子「さぁな、してたとしても誰も傷つかないちっさい悪事だろこんなの」

マミ「小さいことの積み重ねって大事だと思うけどなぁ……良いことでも悪いことでも」


杏子「それより腹減った。帰って飯にしようぜ」

マミ「そうね、今日は佐倉さんにも色々と見てもらっちゃったし」

マミ「何かいいものを買って帰りましょうか」


 ――それからマミは駅のほうに寄って食材を見ていた。

 ショッピングに興じるマミはどことなく楽しそうだ。


杏子(ま、あたしはうまいもんが食えればなんでもいいんだけどな)


マミ「見てみて、期間限定のフレーバーですって!」

マミ「普通のもいいけど、フレーバーティーもいいわよね~」


 ……ほっとくと熱中して時間がかかるのはどうにかしてほしいところだが。


杏子「うん、腹減ったから早くな」

マミ「そ、そうね! メインは買えたから帰りましょうか」

マミ「それとも、佐倉さんはまだ何か欲しいものはある?」



1自由安価
2早くマミの家行くか

 下2レス

---------------
ここまで
次回は10日(水)20時くらいからの予定です


杏子「たこ焼き」

 近くの屋台を指して言う。

杏子「それから、エイミーのご飯も買わないとな」

マミ「ええ、そうね。 たこ焼きかぁ、久しぶりかも」


 全部の買い物を終えて、駅の隅でたこ焼きを食いはじめる。


杏子「ここのはタコが大きくてうまいんだ。あと、熱いから気をつけろよ」

マミ「あつつ…… そうね、ヤケドしないようにしないと」

 マミは爪楊枝を刺したたこ焼きに息を吹きかけている。

 足元で静かにこっちを見上げている猫を見て、ふとこんな質問が浮かんだ。

杏子「あんたって猫舌だったっけ?」

マミ「そうでもないはずだけど」


 マミが答えた後、猫が聞き返すように鳴く。

 ……別にお前のことじゃないんだけどな。


 たこ焼きを食い終わるとマミの家に向かう。

 今日は大荷物だ。確か食材は、牛肉とじゃが芋、人参……デミグラスソースなんかも買っていたか。


杏子「ちなみに今日の夕飯はなんなんだ?」

マミ「ビーフシチューよ」

杏子「本格的だな」

マミ「ええ、得意料理だもの」


 何を出すときも得意料理と言っている気がする。

 マミはなんでも上手くいくまで練習するから、得意じゃない料理のほうが思い浮かばないが。


 ……それと同じように、今日の訓練では射撃の腕は散々だったが、
 それもこいつなら練習していつかはちゃんと使えるようにするだろう。

----------------------
最近人少なくなってきた気がしたからageに戻したんだけど、
sageたほうがいいですかね?


マミ「さて、着いたわね。上がって」

杏子「おう」

マミ「適当にかけて待ってて」

マミ「それと、エイミーのご飯。お皿はこれでいいかしら?」


 マミの家に着くと、マミは買ってきたものをテキパキと整理しはじめる。

 猫缶と皿を受け取ってエイミーのご飯を用意すると、エイミーが寄ってきた。



 さて、料理を待つ間どうするか。


1自由安価
2エイミーを見ながら適当に待つ

 下2レス


 キッチンからトントンと包丁の音が聞こえる。

 飯が出来るのを待ちながら、今日の事を考える。


杏子(マミは精神的に何とか持ち直すきっかけが出来たかねぇ?)

杏子(まぁ、暫くは一緒にいて様子見かな)

 マミに落ち込まれたままじゃ気分が悪い。

 それに、ずっと正義を貫いてきたのがこいつだ。こんなところで折れる姿は見たくなかった。

杏子(……だから、また胸を張ってくれよ。あいつはそうじゃねえと落ち着かねえ)

 そう考えて、さやかのことも思い浮かんだ。

 あいつも似たような思想を持ってそうだ。……皮肉にも、だからこそマミのことを聞いて非難した。

杏子(それにしても、さやかまで素質持ちとは……素質持ち多すぎだろこの街は)

杏子(さやかの奴は願いを叶えるってのに反応してた。正義感ありそうだし厄介だな……)


 明確な願い事があるなら、キュゥべえが狙わないとは思えない。

 あいつには絶対に契約させたくない。

 まどかに話を聞いて考え直してくれればいいんだが。


杏子(後はほむらの事か)

 普通にしていれば会うこともない。

 これからまともに話すことなんてできるんだろうか?

杏子(ほんと、どうすっかねぇ……)

 せめて学校に来てくれるようになればもう少し進展があるかもしれないな、と少しだけ思った。

 考えてもわからないなら、とりあえず行動してみるか待つかしかない。

杏子(考え込むのは得意じゃないしな!)

杏子(そもそも『仲良くなりたい』なんてこっぱずかしい悩み、久しぶりすぎてわかんねーよ)


 ビーフシチューの良い匂いがしてくる。

 今はとにかく、腹が減った。腹を満たすのが先だ。

-------------------
ここまで
次回は13日(土)18時くらいからの予定です

------------------------
すみませんが、本日の予定を取り消します
次回は14日(日)18時くらいからの予定です


マミ「出来たわよ」

杏子「おう、待ってたぜ」

 マミが料理をテーブルに運んでいく。

 相変わらず華やかな食卓だ。一人じゃそうそうメニューなんて気にしない。

マミ「……どうかしら?」

杏子「ああ、うまいぞ。前より料理の腕上がったんじゃないのか?」

マミ「よかった」

マミ「サラダにはこのドレッシングがおすすめなの。
   テレビでやってたからつい買っちゃったけど、おいしいのよ」

マミ「それからこのスープも、ずっと試行錯誤してて最近レシピが決まったところなの」



食事中の話題

・自由安価

 下2レス


杏子「中学生でこれだけの美味い料理を作れるってことは、マミにはそっち方面の才能があるんじゃねーのか?」

マミ「そうかしら? 嬉しいわね、そんなに褒めてくれるなんて」

杏子「あたしはお世辞は言わねぇ。素直に受け取っていいぜ」

杏子「将来的にそっち方面に進んで自分の店でももてばいいだろ?」

杏子「……まぁ、あたしは料理なんかできねーしする気もないから、店の用心棒でもやってやるよ」

杏子「そうすりゃ毎日タダ飯にありつけるしなー」

マミ「佐倉さんがいるなら心強いわね」

マミ「将来、かぁ。……私たち、大人になってもずっと魔法少女やっているのかしら?」

杏子「どうだろうな。まぁ、なるようにしかならねーよ」

 20代も半ばになれば魔法“少女”じゃない別のものになってそうだが、そんな奴は知らない。

 マミはその時の若い奴らにでも世代交代したらいいと思うが……

杏子「あたしも、マミの店で雇ってくれんなら魔法少女なんてやめちまってもいいかもな」

マミ「そうね、考えておくわ」


杏子「ふう、食った食った」

マミ「ええ、お粗末様」


 エイミーも飯を食い終わってソファで丸まっている。

 とりあえず皿だけ片づけて、さやかの話に移る。


杏子「……さて、さやかのことだが、あいつはキュゥべえのヤツの誘いに乗り気だ」

杏子「特に『何でも願いが叶う』ってとこに反応してたから、何か契約でなきゃ叶わない願いがありそうだな」

マミ「何か悩みがあるのかしら?」

杏子「いや…… どうもそういう風には見えない」

杏子「あいつ自身のための願いじゃなくて、他人のための願いなんじゃないかとあたしは踏んでる」

杏子「熱心にお見舞いなんてしてたしな。あん時もそいつの命が危ないって言われて契約しかかったんだ」


マミ「じゃあ、願いもその人に関係することなのかしら?」

杏子「まあ、まだわかんないけどな。そいつのことも詳しく知ってるわけじゃないし」

杏子「さやかは昔のあたしみたいに正義感強そうだし……なんていうか昔の自分を見てるみたいで放っておけないんだよ」

杏子「それにあいつは思い込んだらとことん突き進むようなタイプだ」

杏子「魔法少女としては自滅しやすいから絶対に契約はさせるつもりはない」

杏子「まぁ、どんな願いなのか調べてみる必要がありそうだな」

マミ「そうねぇ……」


 エイミーの隣に腰掛けると、ちらりとこちらを見た。


マミ「エイミーちゃん、眠そうね」

杏子「ちょうど飯食った後だしな」

マミ「佐倉さんは今日はどうする? また泊まっていく?」


1はい
2いいえ

 下2レス

--------------------
次回は17日(水)20時くらいからの予定です


杏子「このままこいつ連れてホテル探すのも面倒だ。泊まってくよ」

マミ「ええ、わかったわ」


――――――……
――――――……


マミ「それじゃあ、消灯するわよ。おやすみなさい」

杏子「おう」


 寝るため準備が済むと、布団に入って目を閉じる。


マミ「今日は本当にありがとうね」

マミ「ううん、今日だけじゃなくて…… ずっと佐倉さんにはお世話になっているわね」

杏子「そんなに褒めても何も出ないぞ? それに、“ずっと”ってのは言いすぎだ」

杏子「少し前までは、まともに会話することすらなかったんだしな」

マミ「……私ももっと、強くならなくちゃね」

マミ「今まで私にはあまり目標ってものがなかったから」

マミ「でも今は、いざという時に何かを守れるだけの強さが欲しいと思うの」

マミ「これだけ魔女を狩ってきて、もう十分強いと思ってた。でも、まだまだね」

杏子「どんなに強くなったって、全部なんて守れやしねえけどな」

マミ「ええ、全部は無理なのはわかってる。でも、手に届くところのものなら零したくないから」

 目標か。

 ……あたしだって大層な目標なんてものは別にない。

杏子(強いて挙げるなら、生きるため…… か)

 ずっとそのために強くなって、魔女を狩ってきた。


1自由安価
2もう寝よう

 下2レス



杏子「………………」

杏子「マミ、これも寝言だ」

マミ「……」

杏子「魔法少女である以上強さを求めるのは良いさ」

杏子「強くなくちゃ生き残れないからな、死んじまえばそれで終わりだ」

杏子「……人間はいつか必ず死ぬ、遅かれ早かれな」

杏子「でもまぁ、あたしは簡単に死ぬ気はない……まだまだ美味いもの食いたいしな」

杏子「これからもお前の作る料理をいろいろ食べてみたいしな」

杏子「だから生き残るための強さを身に付けろよ?」

杏子「魔法少女としての強さだけじゃない。
   どんな状況になっても何がなんでも生き残るっていう覚悟だけは絶対に忘れるな」

マミ「……」

杏子「……あと、明日の朝飯は和食が食いたい」

 マミの家だと洋食続きだったからな。

マミ「……ええ」


 短い返事が返ってきた。

 ……寝言だっつってんのに。



―8日目終了―


★マミが新技を覚えました


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv0]

=====================================現状でのマミのコマンド=====================================

マミ 戦闘コマンド

1トッカ :リボンで切り裂く
2シャボラーレ(魔力-3) :リボンを刃に変化させて切り裂く
3ドラギナッサ・フィナーレ(魔力-30) :大剣のように変形させたリボンを振るう重近接型の必殺技
4トッカ・アクレアート(魔力-10)  :リボンを硬質化させた鋭い針をたくさん飛ばす遠距離攻撃
5トッカ・スピラーレ・フレッチャ(魔力-10) :螺旋状のリボンを射出する遠距離攻撃
6トッカ・スピラーレ(魔力-5/1ターン) :リボンを螺旋状にしたドリルのような近接武器。
7トッカ・シャボラーレ(生成時のみ魔力-3) :リボンから作り出したサーベル。近接武器。
8ティロ・アルカーレ(魔力-3) :リボンから作り出した弓に魔力の矢を張って射る。遠距離武器。
9ティロ・アルカーレ・ヴァスタアリア(魔力-10) :弓に魔力の矢を複数張って射る。命中力不足はこれで解消できるがやや燃費が悪い。
10レガーレ(魔力-3) :単体拘束
11レガーレ・ヴァスタアリア(魔力-5) :広範囲・大きい敵の拘束
12レーテ・スクード :リボンを網目状に張って目の前に盾を作る
13紅茶(魔力-2) :紅茶を生成して飲む。意味は無い。
14安価内容でなにか生成(ものにより消費変動・マミがよく知らないものは作れない)
15自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【マミの基準:上半身再生で-100程度】
16他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【マミの基準:足一本半再生で-100程度】


◆ステータス

[魔力コントロールLv5]  [格闘Lv15]



トッカ・アクレアート・・・鋭利なリボン
トッカ・スピラーレ・フレッチャ・・・らせん状のリボンの矢
レーテ・スクード・・・網目状の盾
(トッカ・)シャボラーレ・・・(リボンの)サーベルで斬りつける
ドラギナッサ・フィナーレ・・・終焉の大剣

本物語ではマミは時系列的に公園の銀の魔女戦を経験していない上、師匠が近接型の杏子のため鉄砲生成のエピソードがない。
この状態ではしろ遠距離への攻撃手段は乏しく近接格闘を主体とした戦い方となっている。
が、元々近接に特化した魔法少女ではないため杏子やさやかほどのスピードやパワーはなく、手数は多いがやや決定打に欠ける印象。
ちなみに公園の銀の魔女は代わりに杏子が戦ってなにごともなく勝利した。

―翌日


杏子「……ん」


 あたしが朝起きる頃には、マミはキッチンに立っていた。


杏子「おお、この匂いは!」

マミ「おはよう、佐倉さん。ええ、鮭を焼いているところなの」

マミ「時間がないからお味噌汁は市販の出汁だけど……」

杏子「いや十分だ。日本人は和食だよな。たまには和食くわないと」

マミ「あら、佐倉さんは和食が好み?」


1そうだな
2たまにはな
3自由安価

 下2レス


杏子「炊き立てのご飯が一番なんだ!」

杏子「実家の教会では炊飯器じゃなくて鍋で米を炊いてたんだ。おこげが美味くてなー」

杏子「まぁ、ご飯に合うおかずも重要だがな!」

マミ「へぇ、いいわね。でも鍋で炊くのって難しそうね。いつもは炊飯器に任せちゃうから」

杏子「まぁそりゃ炊飯器なら操作は簡単だろうからな」

マミ「――――さて、出来たわ。それからエイミーのご飯もそこにあるわよ」


 皿の上に缶が置いてある。

 いくつかまとめて買っていたようだ。

 マミがご飯をよそっている間に猫の餌の準備をしてやる。


杏子「マミ、和食もイケるじゃないか」

 朝食はマミにしては珍しくシンプルだが美味い。

 朝から暖かい飯が食えるという時点で幸せなものだ。

マミ「簡単なメニューだけどね。そう言ってもらえると嬉しいわ」


・自由安価

 下2レス


杏子「今日はまた弓での射撃の練習をするのか?」

杏子「それとも昨日渡した本で勉強するのかどっちだ?」

マミ「一応弓を使えるようにしないとね。昨日はまだまだだったから」

杏子「そうか。あたしは久しぶりに風見野の方に行ってみるつもりだ」

杏子「射撃の訓練をするなら夕方にまた落ち合おうぜ」

マミ「ええ。じゃあ放課後は昨日の土手に訓練をしにいくわ」

マミ「それから、美樹さんの願いについても私から少し聞いてみるわね」


 朝食を終えると、マミと一緒に家を出た。

 ほむらの転入まであと4日…… あいつが転入したら見滝原中に3人の候補者が集まることになる。


杏子(魔法少女についての話は一応マミに任せられるが……)

杏子(それでも駄目だったらあたしから直接話すしかないな)

杏子(ほむらのことは、まどかあたりに頼んだ方が無難だな。同じ学年ならマミより自然に関われるだろう)

―教会


 マミと別れると、まずは見滝原と風見野の堺にあるここに来た。

エイミー「にゃ?」

杏子(魔女を探すなら猫は置いていったほうがいいな)


 さて、風見野のどこを回ろうか?


1風見野駅周辺
2図書館
3山
4病院
5学校
6自由安価

 下1レス

------------------------------
ここまで
次回は19日(金)20時くらいからの予定です

>>617
マミは近接型ではないとありますが、杏子編のマミはどういった能力に特化した魔法少女なのでしょうか?

>>629
リボンで拘束だけでなく色んなものを生成できて回復も得意、その気になればどうとでも戦える万能型……かな?
この話では基本的にやや身体能力の低い近接型と見てくれて良いです
--------------------------


 久しぶりにエイミーを教会の寝床に置いて、風見野に向かった。

 まずは駅……風見野駅のほうに向かおう。

 駅周辺にはなんでも一通り揃っているが、そこから少しはずれるとただの田舎だ。

 その中でも、教会のあったあたりは町外れだった。


 段々町が見えてくる。


・道中

下1レスコンマ判定
0~20 使い魔
21~40 魔女



 ふと足を止める。


杏子(……使い魔がいやがるな)


 いつもだったら気にすることなく素通りしていただろう。

 でも、あの病院の魔女のことが浮かぶとそれができなかった。


杏子(誰もかもは救えない。けど、知ってるやつが死んだらさすがに寝覚めが悪い)

杏子(使い魔のせいで関係ないやつに契約されるのだって、うざいしな……)

杏子(……見知らぬ一般市民のためだとか、正義のために戦うんじゃない)


―薔薇園の魔女結界


杏子「しょーがねえからさっさと片付けてやるよ」

杏子「この程度、すぐ片付くだろ」



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Anthony×5
  Adelbert×3
  Adelbert(幼)×5


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


 足元に纏わりつこうとする小さい使い魔どもを踏みつぶし、槍を多節槍に変形させて薙ぎ払う。

 小さい使い魔の群れはバラバラになって地面に落ちて消える。


杏子「うっとうしいだけだな」


 死骸が残らないのはなんともファンタジー的だ。

 実体があるようで無い、魔力を消したら消える、この衣装や武器のような存在なんだろうか。


杏子「残りもさっさと片付けてやるから、消えちまいな」


 鋏を持った綿あめのような使い魔にも槍を振るう。

 新人じゃあるまいし、ボスもいない烏合の衆の使い魔に手間取るわけもない。


 再び駅のほうに向かって歩き始めた。


杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―風見野駅周辺


 通勤通学のラッシュは過ぎたが、まだ時間は早い。

 昔から見てきた懐かしい駅前の商店街。疎らな人通りの中を歩く。


杏子(そうそう、ここのたい焼き屋、うまいんだよなー)

杏子(さすがにこの時間だと客いないな。時間帯によっちゃそこそこ並んでる時もあるんだが)


下1レスコンマ判定
0~20 使い魔
21~40 魔女


杏子「おっさん、たい焼き一つ。餡子な」

*「はいよー」


 たい焼きを食いながら次の行動を考える。

 久しぶりのこの街。どこから回ろうか。


杏子(さて、どうするかな)


・風見野駅周辺[現在地]
1図書館
2山
3病院
4学校
5自由安価

 下1レス

―山


杏子(ビルやら工場やらばっかの見滝原と違って、ここは空気が澄んでるよな)

杏子(平日のこの時間には、たまにハイキングコースに年寄りがいるくらいだし)



下1レスコンマ判定
0~20 使い魔
21~40 魔女


杏子(……魔女が居るのはこの奥のほうだろうな)


 ……そんなのどかな山も、ハイキングコースを外れて奥のほうに入っていくと鬱蒼と木の生い茂る場所が広がっている。

 足場も悪い。ハイキングに来るやつはそうそうこっちに来ようとは思わないだろう。

 同じような風景がずっと続くここは、どことなく自殺スポットを思わせる。


杏子(老い先短い年寄りなんて大したエネルギーにはならなそうだが)

杏子(変死体でもあったら偶然寄った奴は卒倒するな)


 下1レスコンマ判定
奇数:強敵

―忘却の魔女結界


 結界に入っても、そこはまだ森の中のようだった。

 木のような紋様といい、山に潜むにはうってつけの魔女か。

 機の隙間から、真っ黒に塗りつぶされた人型の影が飛び出してくる。

杏子「チッ、危ないな」

 影は槍の先が触れるとすぐに裂けて消えてしまった。

 大した敵じゃない。死角が多いから奇襲は気を付けなければいけないが、それだけか。



杏子「開けた場所に出たな……こいつが魔女か」


 開けた草原には、地面に根を張った脳みその姿があった。

 奥にはフィルムが浮かんでいる。


 目の前に影が立ちはだかる。

 道中で蹴散らしたのと同じように槍で突こうとすると、奥のフィルムが光り姿を変えた。

杏子「……げ」

 見覚えのある二つにまとめた巻き髪……

杏子「もしかして記憶から読み取ってるって感じか? よりによってそいつをコピーすんのかよ」

杏子「つっても元弟子だぞ、このあたしが負けるわけにはいかねーだろ」



杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Itzli
  マミの影   ※指定なしの場合はデフォルトで使い魔の攻撃を優先


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス

----------------
ここまで 【訂正】>>649 機の隙間→木の隙間
忘却の魔女の使い魔は漫画版ワル夜の使い魔のほうを元にオリジナル要素を加えています

次回は20日(土)18時くらいからの予定です



杏子「それにしてもマミとの手合せなんて久しぶりだな。準備運動には悪くないかもな」

杏子「ま、一回も負けたことはねぇんだけどなっ!」


 槍を変形させて使い魔に向けて振るう。

 ――同時に黒いリボンの影が伸びる。影が鎖を絡め取っていく――


杏子「甘いな、ほらよっ!」


 多節棍を勢いよく引いて使い魔を引き寄せ、反対の手に出したもう一本の槍で突く。


下1レスコンマ判定
・敵の行動
0~50行動不能(ターンなし)
51~75ガード
76~99ガード反撃


影「...」

 影は咄嗟に鎖に絡めていたリボンを消すと、

 反対の手から地面に向けてリボンを突き刺して飛び退き、

 鋭く先の尖ったリボンの破片の雨を降らす。

杏子「……トッカなんだかとかいう技か。新技が出来るたびに意味も説明してたけど忘れたな」

杏子「あの恥ずかしい技名を叫ばない分、こいつは静かだな」

 重い攻撃ではない。体勢を立て直すための牽制みたいなものだろう。

 軽く弾き、互いにもう一度向かい合った。

 腕にはドリル状の黒いリボンを纏わせている……


影「...!」

 ――使い魔が動く。

 ドリルを槍で受け止め、薙ぎ払い、その腕ごと斬り落とす。

 すると、今度は反対の手からサーベルを作り出して斬りかかってくる。


杏子「痛みに怯まない分、本物よりしぶとさだけは上だな。格闘だけでなら負ける気はしないが……」


 ……さすがに元が単なる影だけあって、斬りおとした方の手もいつのまにか元に戻っている。

 このままちまちまと続けるのはちと厄介か。



杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Itzli
  マミの影   ※指定なしの場合はデフォルトで使い魔の攻撃を優先


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス

【訂正】>>656時点で魔力[90/100]でした
---------------------------


杏子「ちょっとだけ、力を入れさせてもらうか」

 “力”は入れるが、動きを大振りにするわけじゃない。

 隙を作らずに威力を上げたいなら、魔力を纏わせればいいだけの話だ。

 ……この区別が出来ないうちは魔力にも動きにも無駄が生じてしまう。

影「...ッ!」

杏子「動きのくせはわかってるんだ。負けるわけがねえよ」

杏子「それに所詮これはあたしの記憶だ。訓練で手合せしたのも随分前…… 今のマミのほうが強いだろうな」


 ――――体勢を崩した隙に貫くと、

 影は胴体の中心に風穴が空き、霧散して消えた。


Itzli「......!!」


 魔女が再び影を作り出そうとする。――まだ個性のない人型の影を再び槍で薙ぎ払う。


杏子「今度は誰だ?またマミか?それともあすなろの奴らでも出すつもりか」

杏子「そうはさせるか。あんなのとまた戦うなんてこりごりだからな」

杏子「さっさとぶっ倒してやる」


杏子(……使い魔と戦ってる間、根を張ったまま何もしてこなかったのを見ると遠距離攻撃の手段はないな)

杏子(ここから攻撃してもいいが、手間取るとまた変なもんを出してきそうだ)

杏子(…………どうやって倒すか?)



杏子 魔力[80/100] 状態:正常
GS:12個
・[45/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Itzli


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


杏子「地面に根を張ってる……か」

杏子「これで破れるか試してみるかな」


 離れたところに魔力を集中させる。

 ――――狙うは魔女の居る真下へ。


 下1レスコンマ判定
0~40撃破


 ……バキバキと音が聞こえる。

 脳みそを覆う膜がぶるりと震えたかと思うと、地面まで生えた触手が収縮するようにうねる。


 地面に集中させた魔力が小さくなっていく感覚がした。


杏子「げ……っ あたしの攻撃を取り込んでやがるのか?」

杏子「……チッ!」


 膜の中の脳みそが鈍く光りだす。いかにも何かしてきそうだが、攻撃範囲外なのか使い魔を召喚するだけだった。

 槍を消し、先手必勝で影を片っ端から潰す。


杏子(まずいな、奥の使い魔……こいつは近づかせるための誘導か)

杏子(次で仕留められるなら、使い魔を放ってここから攻撃を仕掛けてもいいが)

杏子(使い魔を優先するなら魔女の攻撃範囲内に入ることになるな)


1使い魔の撃破を優先
2遠距離から魔女を攻撃

 下1レス



杏子「攻撃の前にソウルジェム浄化しておくか」



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[0/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Itzli <-攻撃対象(変更不可)
  影


・突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
1飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
2打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
・鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
・鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
3断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 B断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
4最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
・縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
5ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


杏子(遠距離攻撃か……そもそも専門じゃねえ。大したものは使えないな)

杏子(地面から突き破ろうにも、更にパワーをためられたらかなわない)

杏子(魔力を纏って突撃する、という手もあるが魔女が耐えた時のことを考えればリスキーだ)


杏子「なら、乗ってやるよ。その誘導に」


 使い魔を薙ぎ払うために接近していく。

 魔女は誘い込まれた獲物を確実に捉え、待ってましたとばかりにその大きな頭を振るって豪快に叩き付けてきた。


 地面が抉れ、周辺にまで魔力の衝撃波が広がる――。


杏子「――ま、誘導には乗ってやったけどやられてやるとは言ってないからな」


 魔女の背後上空、槍の切っ先は地面に伏せたままの魔女の頭に向いている。

 手ごたえのないゼリー状の膜を抜け、脳みその部分――本体を貫く。


杏子「トドメだッ!」


 ――――魔女はその頭部を破裂させ、緑色の煙になって消えた。

 ………景色が樹海に戻る。


杏子「……あー、やっぱ慣れないことすると疲れるな」

杏子「でも、そうか…………やってみるもんだな」

 浄化したばかりのはずのソウルジェムがもう黒ずんでいた。

 最後のトドメと合わせたって割に合わない。それにまだ、完全に取り戻せたわけじゃない。

杏子「いざって時にこんなんじゃ、格好つけようにも格好つかないだろ」



杏子 魔力[20/100] 状態:正常
GS:12個
・[0/100] ・[100/100]
・[100/100]・[100/100]
・[100/100] ・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[84/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―風見野駅周辺 公園



 魔女狩りを終えると、商店街で飯を買って小さな公園のベンチで食った。

 出来合いのものを買うことは多かったが、コンビニの弁当よりはこっちのほうが“手作りの暖かさ”がある。


QB「……きゅっぷぃ」

杏子「こうしてると餌やりしてるみてーだな」

QB「餌か。活動源として処理できることを考えれば食事の一種かもしれないね」

QB「一応、味のようなものもあるみたいだよ」

杏子「うまいのか、それは」

QB「それは僕にはわからないな。そもそも、食事を楽しむという概念もないよ」

 味、というからには一つ一つ違ったりするんだろうか。

 そういや、マミがキュゥべえに猫の餌あげようとしたこともあったっけ?

杏子(……そんなことより、エイミーにも餌買ってってやらないとな)



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:12個
・[100/100] ・[100/100]
・[100/100] ・[100/100]
・銀[100/100]・薔薇園[100/100]
・鳥かご[100/100]・針[100/100]
・芸術家[100/100]・落書き[4/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


1自由安価
2教会に戻る

 下2レス

-------------------
ここまで
次回は24日(水)20時くらいからの予定です


杏子(なんか食い足りないなぁ)

杏子(どうせ教会に戻るんだから何か買って帰るか…)


 ――エイミーのご飯と追加の弁当を買って教会に戻った。


杏子「おう、お前の飯もあるぞ」

 エイミーが段ボールの中から顔を出す。

 猫缶を開けてやって、猫と並んで昼食の続きを食う。

エイミー「にゃ♪」

杏子「あぁ、さすがに魚のフライはやれねぇなー」

杏子「自分のあるんだから自分の食っときな」

 ……こういう食い意地張ってるところは誰に似たんだか。


杏子「――――ふう、ごちそうさん」

エイミー「にゃん」


 さて…… 放課後までには少しだけ時間がある。

 マミも聞いてくるって言ってたが、こっちもさやかの願いについて何か調べておくか?

杏子(……やっぱりあの入院してる上条やってやつが絡んでいるのかねぇ?)

杏子(とりあえずあたしはそっちに行ってみるか)

―上条恭介の病室前


 前に偶然病室を見かけたことがある。
 どうせならちょっと話してみるか。


 ……願いに関係なかった時はそれでもいい。

 仲がいいなら何か他の手がかりを聞けるかもしれない。


杏子「おい、ちょっといいか?」

 部屋の外から話しかけてみる。

恭介「はい?」

杏子「あぁ、あたしはさやかの友達の佐倉杏子ってもんだ」

恭介「さやかの友達か。まぁ入ってよ」

杏子「ああ」


 病室に入ると、“上条”はベッドから上半身を起こした状態であたしを迎えた。

 ベッドの横には車椅子が置いてある。


杏子(歩けないのか…… 腕にも派手に包帯を巻いてるしな)

杏子(確か交通事故だったっけか?)


1自由安価
2怪我の具合を聞いてみる

 下2レス


杏子「怪我の具合はどうなんだ?」

恭介「少しずつ治ってきてるんだけど、手がまだね……」

杏子「……そんなに重傷なのか?」

恭介「うん、全然動かなくて。感覚もない」

杏子「利き手じゃないのが不幸中の幸い……ってところか」

 そう言った途端、上条の顔色が曇る。

杏子(ありゃ、何かまずいこと言っちまったか?)

恭介「実は僕、こうなる前はバイオリンを習ってたんだ」

恭介「また弾けるようになるにはどのくらいかかるのかなって思うと……」

杏子「あー、変なこと言ったな。悪い」

恭介「いや、いいよ。知らない人が見たらそう思うだろうし」

恭介「日常生活を送るには、右手だけでも使えるのはとても助かってるよ」


 命に別状があるわけではない……が、バイオリンが弾けない、ねぇ。

 さすがにこれ以上バイオリンの話題を続けるのは無神経か。
 そのことは近くの看護婦にでも聞いてみるとしよう。


 話を変えて、今度はさやかのことを聞いてみることにした。

杏子「さやかはよくあんたの見舞いに来てるんだろ?」

杏子「親戚ってわけではないんだろ?マブダチってやつか?」

恭介「“マブダチ”かぁ…… まあそうだね、大切な幼馴染だよ」

恭介「よくお見舞いにCDを持ってきてくれるんだ」

杏子「まぁ、どんな関係であれ心配してくれる人が傍にいるってのはいいことだ」

杏子「そんななんでもない普通に思えることが、とてもありがたいことなんだが意外と気づかないことなのさ」

杏子「……失ってから気づいても二度と取り戻せないんだから、あんたは絶対に手放すんじゃねーぞ?」

恭介「……佐倉さんは何かあったの?」

杏子「…………そこに突っ込むか?」

恭介「ああ、ごめん。変なことを聞いてしまって」

杏子「別にいいよ、話振ったのはこっちだしな。さっきのとこれでおあいこだ」

杏子「だが、さっき言ったことは覚えておいてくれよ」


1自由安価
2さようなら

 下2レス


杏子「幼馴染っていうならガキの頃からの付き合いなんだな」

杏子「あたしにはそんな相手いなかったからよくわからないけど、幼馴染ってどういうものなんだ?」

恭介「家が近所でね、小さい頃からお互いの家でよく遊んだりしてたよ」

恭介「その頃からさやかは僕のバイオリンをとても気に入ってくれていた」

杏子「……なるほどねぇ」

杏子(気に入ってんのはバイオリンじゃなくて、こいつのほうなんじゃないのか?)

杏子(ただの幼馴染がああも甲斐甲斐しく見舞いに来るわけがない。さやかのやつ絶対こいつに惚れてるな)

杏子(こいつはさやかのことどう思ってんのかね?)

 “大切な幼馴染”というのはそうなんだろうが、肝心の恋愛感情に関してはよくわからない。

 また今度探ってみるか。


杏子「次来る時は何か見舞いの品でも持ってくるが、食事制限ってやつはあるのか?」

恭介「ありがとう、食事制限は特にないよ」

杏子「ならいっぱい食べて早く治さなきゃだな。何か食いたいものあるか?」

恭介「そうだなぁ……駅前のパン屋のクロワッサンが食べたいかな」

杏子「わかった、今度買ってくるよ」


 ……上条の部屋を出て、そこから少し離れた廊下でナースに声をかける。


*「あら、今度は誰のお見舞い?」

杏子「あぁ、もう見舞いは済んだところだよ」

杏子「……上条恭介の怪我、あれはどれくらいで治る?」

*「それは少し難しい質問ね……」

*「足が治れば退院はできるわ。松葉杖をつけないからもう少しかかるけど、夏休み明けには退院できるでしょう」

*「でも、完治となるとわからないわね……」

 ナースの言葉は曖昧だ。そのことが怪我の重さを表していた。

杏子「……やっぱり手か。左手が重傷なのか」


 さやかが好きなバイオリンを弾くのに必要な左手。

 それがすぐに治ればさやかは契約を諦めるのか?


杏子(回復魔法の苦手なあたしじゃ無理だろうな)

杏子(マミは回復は得意なほうだが、それでも治せるかわからん)

杏子(そういやマミのほうはどうなったかな)

杏子(一度話してみるか。もう放課後だし来てるだろ)


 とりあえず、今日はもう病院を出て土手に向かうことにした。

------------------
ここまで
次回は26日(金)20時くらいからの予定です

乙です

―土手


 約束の場所に向かうと、マミが真剣な表情で弓を構えているのが見えた。


杏子「よう、調子はどうだい」

マミ「少しは当たるようになってきたわ。けど、まだまだかしらね……」

マミ「射撃の腕も磨かないとだけど、矢をリボンに変えて拘束に使えないかとかいろいろ試してみてるわ」

マミ「ちょっと見てみる? 当たればすごいんだから!」

 マミはそう言って矢を構え、射ってみせる。

 ……何発目かの矢が的の缶に当たると、素早くリボンが展開し巻き付いた。

杏子「まあ、当たれば……だな」

杏子「でもそれ、弓だけじゃなくて銃のほうにも使えそうだな」


杏子「それで、さやかから何か聞けたか?」

マミ「ええ……願い事については少しわかったんだけど」

マミ「怪我で入院している友達のためですって」

杏子「やっぱりあいつか」

マミ「“あいつ”?」

杏子「上条恭介って男だ。今日そいつに会ってきたよ」

杏子「小さい頃からバイオリン習ってたのに、交通事故のせいで弾けなくなったんだってよ」

杏子「その怪我も大分重傷みたいで、看護婦に聞いてもいつ治るかわからねえっつってた」

マミ「そう……」

 マミの表情はどこか浮かない。説得に失敗でもしたのか。

杏子「さやかはなんか言ってたか?」

マミ「『誰かを助けるために契約したり、戦うことがそんなにいけないことなのか』……って」

 ああ、そうなったか。

杏子「……あの頑固者め」


マミ「もちろん私もそのために戦ってるわけだし、いけないとは思わない」

マミ「けど、契約してから後悔したって遅いわけだし、一度死を覚悟しかけたから」

マミ「美樹さんにはそうなってほしくないな……って」

マミ「…………でも、
   結果的に美樹さんたちを見捨てて魔女から逃げた私がそれについて言っても、説得力がないのかしらね」

杏子「そのことはもう気に病むなよ。あいつもいつまで根に持ってんだ」

杏子「さやかにはあたしからも説得しとくよ。まどかとも一緒に話しとく」

杏子「明日の放課後に連れてきてくれないか? 場所は鉄塔あたりでいい」

マミ「ええ、わかったわ」



1自由安価
2訓練を見守る

 下2レス


杏子「なぁ、マミ」

杏子「さっき話した上条ってやつの腕の怪我を魔法で治療してみてくれないか?」

杏子「看護婦の話だとかなりの重傷みたいだが……駄目モトでもやってみてくれないか?」

マミ「ええ、それはいいけど……なんて言って会えばいいかしら?」

杏子「そうだなぁ……あたしの友人だとでも言っておくよ」

杏子「それと魔法で治療することはさやかには言うなよ?」

杏子「下手に希望持たせて駄目だったらまた逆恨みしそうだしな……」

杏子「回復が得意なマミでも無理なら、さやかがあいつの腕を治すという願いで契約しそうだな……」

マミ「…………」

杏子「まぁ回復できなくてもお前が気にするこっちゃないんだぞ?」

マミ「……ええ」

杏子「よしっ、それじゃ訓練再開してくれ」

杏子「あたしはまたここで見てるからよ」


――――――――
――――――――


 弓の訓練と、打ちやすいように武器本体の改良を繰り返していった。

 最終的に、弓はやや小型化させたようだ。


 訓練の終わりには今日もマミはご丁寧に空き缶をちゃんと片づけている。

 穴の開いた缶の数は昨日より多い。

杏子「少しコツがつかめてきたんじゃないか?」

マミ「そうね、今になってまた新しい武器の訓練をするとは思わなかったけど……案外楽しいものね」

杏子「いいじゃないか、この調子で遠近問わず色んな武器を使えるようになれれば怖いもんなしだ」

マミ「このリボンも最初は扱いに苦労したけど、本当に使い方次第よね」

 応用の幅が広いのはマミの最大の長所だ。

マミ「明日はそろそろパトロールしなきゃね」

マミ「二日続けての訓練で、グリーフシードも少なくなってきたところだし」


【夜】

1自由安価
2翌日へ

 下2レス


杏子「今日はもう遅いし弁当でも買って帰ろうぜ?」

杏子「あと今晩も泊まりでいいか?」

マミ「ええ、それはもちろんよ」

杏子「ほら」

 ポケットからグリーフシードを一つ出して、マミに手渡す。

マミ「……え?」

杏子「昼間魔女倒してグリーフシードをゲットしたからな、お前に1個くれてやるよ」

杏子「勘違いすんなよ? ここ最近飯と寝床を提供してくれたから、等価交換ってやつだからな?」

マミ「ええ、ありがたくいただいておくわ」


 マミが嬉しそうに微笑む。


杏子(……やっぱ、暗い顔してるよりはずっといいな)


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―マミの家


 帰り道に弁当屋で夕飯を買っていった。

 猫の餌はまだマミの家に残りがあったはずだ。


エイミー「な~ご」

マミ「他にも何か猫を飼うためのものを用意したほうがいいかしらね?」

マミ「でも、そもそも何が必要なのかしら?」

杏子「教会にはダンボールと布しかないよ。元々野良だし十分だろう」

杏子「それより、あたしらも食べようぜ」

マミ「そうね」


 二人でいつものオシャレなテーブルを囲んで弁当を食う。

 ……マミはいつもオシャレなものばかり食べているようなイメージがあるからか、どことなくギャップがある。


マミ「怪我を治すの、いつにしたらいいかしら?」

杏子「さやかの見舞いと被らないようにって考えると、明日話してる間にでもやればいいと思うが」

杏子「……あたしが説得できりゃ一番いいんだがな」


・自由安価

 下2レス


杏子「あぁ、もしくは怪我を治すのは夜中でもいいかもな」

杏子「眠ってる時に魔法で眠りを深くしてから治療するのはどうだ?」

杏子「マミが上条と話してたってあいつが知ったら、何してたか気になるだろうしな」

マミ「でも私、その人の病室がどこだかわからないわ」

杏子「……今夜決行するか? あたしもついてくよ」

マミ「じゃあ、それでいいかしら」

杏子「とりあえず明日まどかとさやかには、あたしの身の上話をするつもりだ。包み隠さずにな……」

杏子「あたしが一番言いたいのは、どんな願いであろうと相手が受け入れてくれなければ破滅が待っているだけだってことさ」

杏子「もうあたしみたいなことをあの二人には繰り返させたくないからな」

マミ「身をもっと体験したことだものね……あの二人にもきっと響いてくれると思うわ」

杏子「ならいいんだがな」


杏子「そういえばさっき弓を小型化してたが、ボウガンってやつみたいにしてみるのはどうだ?」

杏子「銃みたいに狙いをつけやすいだろうし、弓と違って両手を使わないから単発でも両手撃ちもできるだろ?」

杏子「片手でも撃てるし空いた方の手でシールドとかも張れるんじゃないか?」

マミ「……そうなると、ちょっと複雑そうね。あれって弓っていうより銃に近いんでしょう?」

杏子「じゃ、すぐにはできないか」

マミ「でも、銃よりは簡単そうよね。今度調べてみようかしら?」

----------------
ここまで
次回は27日(土)18時くらいからの予定です


 食い終わった弁当を片づけると、再び外に出る準備をする。

マミ「……さて、そろそろかしら?」

杏子「ああ、じゃあ行くか」


―病院


 ……敷地内に入って回り込み、病室の場所を確認する。

杏子「えーと、あの階だから……あのあたりだったか?」

杏子「カーテンは閉まってるな。多分寝てるだろうが、万一寝てなかったら速攻で眠らせろ」

マミ「ええ」

 マミがリボンを使って窓際に移動し、鍵を魔力で開けて入った。


杏子(……これで治ればひとまず安心ってところだが)


杏子『……どうだ?』

マミ『出来る限りやってみたわ…… 表面の傷は治せるんだけど』

杏子『表面だけか……駄目そうか?』

マミ『今度、また本人の様子を見てみないとどれだけ効果があったかはわからないかも』

マミ『少しは効果があったなら、続けていれば……っていう期待も持てるんだけどね』

杏子『……そうか』


1自由安価
2しょうがない、家に戻るか

 下2レス


 少ししてから戻ってきた。

杏子「なんだ、手間かかってたな?」

マミ「包帯を巻きなおすのに少し時間かかっちゃって」

杏子「あぁ、直に見たのか……」

杏子「動かないし感覚もないっつってたな」

杏子「骨折って感じはないから、腕が動かないってことは神経か何かが切れたってことかね?」

杏子「マミ、今度やるときは神経を『繋ぐ』って感じをイメージして治療してみてくれ」

マミ「神経を繋ぐ……かぁ。医学は詳しくないから、ちゃんとイメージが出来るかわからないけど……」

杏子「今度また医学の本でも借りてくるか?」

マミ「具体的な医学となると、そういうのはお医者さんに任せた方が早い気がするわね……」

杏子「思えば結構漠然としてんだな、魔法って」

杏子「今日のでどのくらい効果があったか、上条にはまた今度会いに行ってみるとするか」

杏子「あとせっかく外に出たんだ、ちょっとばかしパトロ-ルしながら帰るか」

マミ「もう遅いし明日に響いても困るから、帰り道のついでだけにしましょう」

マミ「ちゃんとやるのは明日にするわ」


―マミの家


 家に帰ると、すぐに寝る支度に入った。

 エイミーはすでにいつものソファの上だ。


マミ「消灯するわよ。おやすみなさい」

杏子「おう、おやすみ」



1自由安価
2翌日へ

 下2レス


杏子「マミ、今日はあたしの頼みを聞いてくれてありがとな」

マミ「そんな、お礼なんていいわよ。私だって助けられたほうが嬉しいもの」

マミ「でもまだ深い傷が残ってた…… ちゃんと治せればいいのだけど……」

杏子「明日それとなく上条の様子を見てくるが……また今度付き合わせちまうかもしれないが、そのときも頼むな」

マミ「ええ」

杏子「そういや上条のやつが駅前のパン屋のクロワッサンを食べたいって言ってたが、なんてパン屋なのかわかるか?」

マミ「駅前のパン屋……あぁ、あの西口にあるパン屋じゃないかしら?」

マミ「名前は……なんていったかしら、確か――――」


 ……思えば、あれ以来マミにちゃんと感謝を伝えたことってあまりなかった気がする。

 そのまま雑談を交わしながら、いつのまにか眠りについた。



―9日目終了―


★マミ 射撃Lv0→Lv1


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv1]

―翌日


杏子「ふわぁ…… ん、今日の飯はなんだ?」

マミ「フレンチトースト。紅茶ももう入ってるわよ、起きてきて」

 ふんわり甘い匂いが香る。

 こりゃまた優雅だが……

杏子「朝から甘いものが食えるのもいいな。出来立てっていうのがまた良い」

マミ「美味しい朝食を食べると、気分良く一日のスタートを切れるわよね」

杏子「それは同意だが、よく朝から張り切れるな」

マミ「まぁ、たまに簡単に済ませちゃうこともあるけどね……」


・自由安価

 下2レス


杏子「んじゃあ今日は昨日話したとおりだな」

杏子「あたしは上条の様子を見に行って、放課後にはまどかとさやかに会うよ」

マミ「ええ、二人に伝えておくわ」

杏子「マミも一緒に話を聞くか? そうでないなら話が終わるまで訓練でもしててくれ」

杏子「場所はいつもの土手だろ? 話し終わったら合流して魔女狩りに行こうぜ」

マミ「佐倉さんも一緒に来てくれるの? そうね、なら実戦前に少し射撃の練習をしておくわ」

杏子「おう。それとマミ、紅茶おかわり」

マミ「はい、どうぞ」


 朝食を食い終わると、マミと一緒に家を出た。


杏子「じゃ、早速見舞いに行くとするかな」

エイミー「にゃ?」

杏子「いや、ペットはまずいだろ…… ちょっと教会で待ってな、終わったらまた来るから」


 教会にエイミーをおいてから、駅のほうへ向かう。

 パンを買ってから病院の上条の部屋を訪ねる。


―上条の病室


杏子「よう。クロワッサン、買ってきてやったぞ」

恭介「佐倉さん、今日は早いね。いらっしゃい」

 袋から取り出して渡してやる。

 両手が使えないから、些細な動作も一人じゃ難しくなる。そのストレスは計り知れないだろう。

恭介「ありがとう」

 袋からもう一つ取り出して、あたしも一緒に食べはじめる。

 上条がわざわざ指定してきたクロワッサンがどんなものか気になっていた。

杏子「うまいな、これ」

恭介「うん、前はよく買ってたんだよ」

恭介「……ところで佐倉さん、学校はいいの?」

杏子「あー、行ってない」

恭介「えっ?」

杏子「いや、さやかやあんたと同じ学校ってわけじゃないからな」

恭介「…………そっか」

 この前の話といい、何か重いものを感じ取ったのかそれ以上は突っ込んでくる気配はなかった。


杏子「それより、今日は調子はどうだ?」

恭介「うーん……悪くはないけど、いつもどおりかな」

杏子「……そうか」

 マミの話だと表面の小さい傷は治ったようだったが、
 感覚がないからか変化に気づいた様子はない。

杏子(包帯を取ってみればわかるだろうけど……)

杏子(結局大して変わらないままか)


 やっぱり、マミでも厳しいのか?

 だとしたら、治すにはさやかが契約するしかないってことか……


杏子(世の中、どうにもならないことなんてたくさんある)

杏子(魔法で全部なんとかできるなんていうのも、甘ったれた話か)


・自由安価

 下2レス

----------------
ここまで
次回は28日(日)18時くらいからの予定です

適当に世間話をしながら色々考える

せめてあと1回はマミの治療はやりたい
それでも状況が変わらなければマミでも治療は無理ってことだ

そうなった場合、さやかが契約する可能性は高い
誰かのために契約して願いに裏切られたら、正義感が強いて頑固なアイツは自分を誤魔化しながら戦い続けて自滅する可能性が高い
契約をさせる気はないが、もしさやかの願いが上条の腕を治すことなら上条も当事者だ、何も知らないままなのは駄目だな

さやかの願いがなんなのかはっきり聞く必要があるな
もしあたしの考えどおりなら、上条にも魔法少女の話をする必要があるな…

-------------------
最近過疎り具合がヤバいのと、
毎回安価を書いてるのがほぼ同じ人しかいないという状況もどうかと思うので
暫くage進行で様子を見ようかと思います

頻繁に書き込んでくださる方には本当に感謝しています


杏子(……せめてあと1回はマミに治療させてみるか)

杏子(それでも状況が変わらなければマミでも治療は無理ってことだろう)

 あいつのせいでそんな甘ったれた話に乗せられて、
 気づかないうちに破滅に足を踏み入れる奴がたくさんいるんだからどうしようもない。

 諦めるしかない、ということを納得させられればいいが……

杏子(さやかは怪我の状態について、どのくらい知ってるんだろうな)

杏子(もし絶対に治らないって知ったら、さやかは確実に契約を考えるだろう)


杏子「……なぁ、もしもの話なんだけどさ」

恭介「?」

杏子「もし、自分の大切な人の命と引き換えに、なんでも願いを叶えられる……
   って言われたら、お前ならどう答える?」

杏子「そうだな、お前の場合はその腕が今すぐ元通りに治る、とかにしようか」

恭介「……それって、何かの例え話?」

杏子「まあ、そうだなぁ」

恭介「さすがに他人を犠牲にしてまでは……大人しくこのまま治るのを待つよ」

杏子「……じゃあ、その話を受けるなら今すぐ治るが、受けないなら二度とバイオリンが弾けなくなるとしよう」

杏子「そしたら、あんたならどう答える?」

恭介「……」

杏子「……変な話をして不快にさせたなら悪いが。まぁ、例え話だな」


恭介「それは意地の悪い質問だね……」

杏子「迷うか?」

恭介「……実際、そう迫られたら迷うと思うよ。それだけ、人生を賭けてたから」

杏子「…………」

恭介「薄情者に聞こえたかな?」

杏子「……まぁ少し、な。けど、気持ちはわからなくもない」

杏子「お前にとってさっきのは、『自分の命をとるか他人の命をとるか』に近い質問だったってことだろ? だったら迷うのも納得いくよ」

恭介「そんな状況、迫られたくはないけどね……」


杏子(さっさと否定してくれりゃよかったんだがな)

 そこまで大事な物か。それでいて、さやかは治したがってるとくる。

杏子(……ならせめて、さやかのこと裏切ったりするなよ?)

杏子(あいつにはあたしと同じようにはなってほしくないからな)


 だが、当事者となれば何も知らないままにするのも駄目か。

 そんな状況を迫ることなく済めばいいが……


1自由安価
2さようなら

 下2レス


杏子「……なあ、あんたははさやかを裏切らないでくれよな?」

杏子「さやかにはあたしの二の舞になってほしくはないんだ、じゃあな」

 それだけ言って病室を出ようとする。

恭介「えっ? ちょっと待って、どういうこと?さやかがどうかしたの?」

杏子「…………」


 その問いには答えずに去った。

―教会


 駅で適当に飯を買ってから教会に戻った。

エイミー「にゃ」

杏子「おう、ただいま」

 エイミーがダンボールから出て迎えにくる。

 いつも通り並んで昼飯を食った。

杏子「まだ少しだけ時間があるなぁ……この後どうするか」


 【昼】

次の予定:【放課後】 さやか・まどかとの待ち合わせ

1自由安価
2昼寝でもする
3幻惑魔法の訓練(魔力-50)

 下2レス


エイミー「にゃ?」

杏子「暇だな……マミもまだ学校だしな」

 昼飯を食い終わって、伸びをする。寝るって気分でもない。

杏子「あんまし遠出はできないが、ちょっと魔女狩りに出てくるか」


・行く場所(風見野)
1風見野駅周辺
2図書館
4病院
5学校

 下1レス

5マミさんが学校なら学校に行こう

>>731 数字のみ採用しますが、行くのは風見野の学校です。ご了承ください。
----------------------------------------------


 風見野方面に向けて歩き出す。

 このあたりの道は、昔はよく通学で通っていた道だ。


杏子(今はあっちも授業中か……)


・道中

下1レスコンマ判定
0~20 使い魔
21~40 魔女

―風見野中学校


 進んでいくと、学校が見えてきた。

 校庭の方から声が聞こえる。


杏子(体育か。どんなことやってるんだろうな、今頃)


 見られても困る。あまり近づく気はない。

 魔女が居たらさっさと倒して戻ろう。呼び出しておいて遅れるわけにはいかないからな。


下1レスコンマ判定
0~20 使い魔
21~40 魔女

―鉄塔


 風見野からこっちに戻り、暫く待っていると二人が来た。


まどか「杏子さーん!」

杏子「よう。二人とも来てくれたな」

さやか「話って、やっぱり魔法少女のことですか?」

杏子「ああ。じゃあ行くか、着いてきな」

さやか「えっ? どこに行くんですか?」


――――――
――――――


杏子「着いた。ここだよ」

まどか「ずいぶん町外れのほうに来ちゃったけど…… こんなところに教会があったなんて」

さやか「……でも、なんか廃墟みたい」


 二人を連れて教会へと戻った。

 中に入るとエイミーが二人の足元に寄った。それを見ると二人はぱっと表情を明るくする。


まどか「あっ、エイミー!」

さやか「あっ、もしかして杏子さん、隠れてここで飼ってたんですか?」

さやか「うちもペット禁止なマンションだから気持ちわかります! 杏子さんとこも?」

杏子「…………」

杏子「ここはあたしの家だった場所だ」



――――あたしが契約してからのこと、そして、ここで何があったかを全て話した。


まどか「…………」

さやか「そんな…………」

杏子「――……だからさ、人のために願っても、相手が受け入れてくれなければ破滅しか待ってないってことだ」

杏子「マミから聞いたぞ。あんた、友達の怪我治すために契約を考えてるんだろ?」

さやか「……!」

杏子「これでもまだ魔法少女になりたいか?」

さやか「いや…… そこまで考えてませんでした」

さやか「契約したせいでそんなことになる人がいたなんて……」

まどか「わたしも…………」


さやか「それなのに、まだ魔法少女を続けるんですか?」

杏子「そうするしかないからだ。あたしにはもう何もない。魔女を狩って、魔法の力で小汚いことやって生きていくしかないんだよ」

杏子「あたしはあんたに慕われるような正義の魔法少女じゃないよ。それを貫けなかったし、戻るつもりもないからな」

杏子「それはむしろマミのほうだ」

杏子「……あいつだって死の覚悟をして逃げてきたんだ、もうあのことを根に持つのはやめてやれ」

杏子「あたしはあんたが正義のために戦って死ぬのも、あたしみたいに破滅するのも見たくない」

さやか「…………」

杏子「あと、さん付けとか敬語ももうやめろ。必要ない」

杏子「学校に行ってない理由はもうわかっただろ? 本当は同い年だ」


 エイミーは静かに床に座って見上げている。

杏子(……一通り話せたか)

 けど、多分さやかは恭介の腕が治る見込みがないことを知らない。

 今日の話を聞く限り、本人ですらまだいつか治ると思っている。

杏子(あとはあいつがさやかに泣きついたりしなければ……な)


1自由安価
2マミのとこに向かうか

 下3レス中多数決


杏子「……話したいことはこれで終わりだ」

まどか「こんな辛いことを話してくれてありがとう」

まどか「わたしやさやかちゃんのことを考えてくれているんだなって、すごくわかった」

まどか「出会った時に言ってたこと……あの時は突然すぎてよくわからなかったけど、こういうことだったんだね」

杏子「……あたしは、これ以上キュゥべえなんかに騙される奴が増えるのが気に食わないだけだ」

 まどかは別れ際、にこりと微笑んだ。

まどか「また遊びに行ったりしようね、杏子ちゃん」

さやか「……あたしもわかったよ、杏子。あんたの思いを裏切ったりはしないって」

さやか「たしかに死ぬような思いもしたくないしね……」


 あたしは二人の言葉にうなずいた。

 二人の姿が遠くなっていく。


杏子(帰るのか……それとも、こんな話を聞いた後もまた見舞いに行く気か)

----------------------
ここまで
次回は31日(水)20時くらいからの予定です


 気になって少し後をつけてみると、さやかは病院のあるほうとは別の方向に曲がっていった。

杏子(帰宅するみたいだな。あたしも土手に向かうか、あまり待たせるのも悪いしな)


―土手


杏子「おう、マミ。調子はどうだ?」

マミ「ええ、悪くはないわ」


 土手に向かうと、マミは本を読んでいた。図書館から借りてきた本だ。

 射撃の肩慣らしはもう終えているらしい。


杏子「準備万端って感じだな? 待たせたか」

マミ「あまり根を詰めても実戦前に疲れすぎちゃうからね」

マミ「本を読む時間もとれたし丁度いいところよ」

杏子「じゃ、そろそろ出発するか」


 行く場所
1公園
2通学路
3駅
4病院
5繁華街
6歩道橋
・土手[現在地]
7鉄塔
8廃工場
9立体駐車場

 下1レス

―歩道橋



 土手から少し移動し、下に大きい道路の通る歩道橋へと進む。



下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


マミ「ここにはいないようね」

杏子「さっさと次行こーぜ、まだ出発したばかりだ」


 行く場所
1公園
2通学路
3駅
4病院
5繁華街
・歩道橋[現在地]
6鉄塔
7廃工場
8立体駐車場

 下1レス

―病院


 病院の魔女、というと嫌な思い出があるが……


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


マミ「今はいないみたいね」

杏子「だな。まあよかったじゃないか」

マミ「ところで、もし使い魔が居たら……」

杏子「……心配すんな、もう後回しにしろなんて言わねえよ」



 行く場所
1公園
2通学路
3駅
・病院[現在地]
4繁華街
5鉄塔
6廃工場
7立体駐車場

 下1レス

―繁華街


杏子「そろそろここも活気づいてきてる時間だが……あー、なんかあっちが騒がしいな」

 往来で大声で怒鳴って喧嘩している奴らが居た。
 魔女の気配だ。よく見ればそいつらの首筋には魔女の口づけのマークがある。

マミ「……魔女の仕業ね」

杏子「大事にならないうちにちょっと止めに入っとくか」

杏子「おう、お前ら!そのへんにしとけ!」

 ずかずかと歩いていってそいつらの間に割って入る。

マミ「ちょ、ちょっと……」


―芸術家の魔女結界


マミ「――……もう。乱暴は駄目よ、乱暴は」

杏子「あいつらからかかってきたんだろ。言って聞くような状態じゃないんだし」

杏子「それに軽く伸しただけだ、別に大した力は込めてねえよ」

杏子「それよりこいつ、遠距離の武器が役に立ちそうな魔女じゃないか」

マミ「そうね……――」

 マミが迫ってきた使い魔をリボンを鋭い刃に変えて切り裂く。

 すると、今度は刃を弓なりにしならせ、金色に光る小さめの弓を作り出した。

マミ「これだけ的が大きければ外さないでしょう。問題はむしろ使い魔かしら?」


杏子「さっさと使い魔を倒して魔女をぶちのめしにいくか」

杏子「あぁ、あの眼鏡は優先して打ち落としといてくれよ。こんなのに遅れは取らないだろうが邪魔だ」


 ここから魔女を狙うのは遠すぎて威力が落ちる。その上射線を邪魔する敵がまだ居る。

 が、マミが居ればこの不安定な糸の足場でも近づくのに心配はない。

 マミに弓を使わせるためにも、ここは順当に使い魔を倒して進むとしよう。


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Patricia
  Mathieu ×5 <- 攻撃対象
  teacher ×3


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
×断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
×最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
6縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス

>>が、マミが居ればこの不安定な糸の足場でも近づくのに心配はない。

この描写だと何だか委員長の魔女の結界みたいなんですが?

------------------
>>760
あら、やらかしました。一度書き直したときに修正し忘れてました。
委員長です。描写のほうが正しいです。


杏子「うらっ!」

 わざわざこの不安定な足場の上で槍を振るって突こうとする必要もない。

 進行方向にいる使い魔を多節棍で叩き落としながら進んでいく。

 マミのほうも弓を使いながら少しずつ進んでいるようだ。


杏子「――よし、今ので眼鏡は全部倒したな」

マミ「大分近づけたわね。ここからなら狙えそうかしら」


杏子(あたしはここからだと少しやりづらいな)

杏子(近づいて魔女を倒すほうに加勢するか、ここで近くに来た使い魔を倒すか)



杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Patricia   <- 攻撃対象A
  Mathieu ×2 <- 攻撃対象B


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-0) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
×断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
6最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
7縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。


 下1レス


杏子(あたしが魔女を攻撃するのは使い魔が居なくなってからでもいいか)


マミ「さぁ、次はあなたの番よっ!」

 マミが矢を複数本張って射る。

杏子「こういうデカイのには、分散させるより集中させたほうがいいんじゃないか?」

マミ「それもそうね……同じ本数でも、矢を束ねて今度は少し攻撃を大きくしましょうか」


 マミが魔力を器用に操作して矢を射ると、魔女が消滅し結界が消える。

 ――――透き通るような青天が消え、景色は再び夜の繁華街に戻る。

 相変わらず、人で賑わうごみごみとした街だ。


杏子「ほら。もともとあたしはついてきただけだしな、魔力も余裕ないんだろ?」

 グリーフシードを渡す。

マミ「ええ、今日のお礼はお夕飯と寝る場所でいいわよね?」


1そうだな、うまい飯を期待してるぞ
2いや、今日はまだ一人でやりたいことがある
3自由安価

 下2レス

-----------------
ここまで
次回は3日(土)18時くらいからの予定です


杏子「そうだな、うまい飯を期待してるぞ」

杏子「んじゃ、あたしは一度教会に戻ってエイミーを連れてくるよ」

杏子「晩飯は何作るのか決めてるのか?決めてないならカレーが食いたいな」

マミ「カレーね、わかったわ。じゃあ一足先に帰って作ってるから、待ってるわね」

杏子「ああ」

 一旦マミと別れた。

杏子(そういやほむらのやつはどうしてるかね……)

杏子(あいつの家は教会とは反対方向だな)

杏子(顔を合わせる必要はない……家を見に行くだけでそこまで寄る必要もないか)


―教会


杏子「起きてるか、エイミー」

エイミー「にゃ?」

 教会に戻ると、エイミーが段ボール箱から出て歩いてきた。

 猫を抱えてマミの家に向かう。

―マミの家


杏子「待たせたな」

マミ「ちょうどいいくらいよ、そろそろ出来上がるところなの」

マミ「もう少し煮込んだら完成ね」


 玄関に足を踏み入れた時から、カレーの良い匂いが漂っている。
 市販のカレールーで作ったカレーも久しぶりだ。

 ……昔はよくじゃがいも剥くのとか手伝ったりしたっけ。


杏子「じゃあ先に猫のご飯の用意でもしておくよ」

マミ「そこの棚にあるわ。それと、お皿」

 皿を受け取って、猫缶を開けて盛る。

エイミー「にゃ♪」

 猫は興味津々で見ている。皿を目の前に置いてやるとすぐに皿に頭を突っ込んで食べ始めた。

杏子「……やっぱり食い意地張ってきてないか?」

マミ「だとしたら飼い主に似てきたのかもね」

杏子「どういう意味だよー、それ」



 暫くするとマミがテーブルに皿を運び、ご飯とルーを盛りつけた。


杏子「また変わった野菜が入ってるな」

マミ「ズッキーニね。合うかと思って」

 それ以外はオーソドックスなカレーだ。

杏子(まあ、あんまり変わったものより、まずは普通でいいけどな)

 一口すくって食べてみる。どことなくなつかしい味だ。

杏子「相変わらずうまいな。ズッキーニとやらも食感が良い」

マミ「ところで、今日の戦いでアドバイスは何かある?」

杏子「んー、そうだな。やっぱりまだ狙いが甘いってのはあるだろうな」

杏子「敵が固まってるなら複数本張って広範囲に射るのはいいんだが、1対1だとちょっとな」

マミ「そうよね……技術を鍛えるしかないのかしら?」

杏子「スピラーレだかなんだかってのあっただろ、あれを弓に張るってのはどうよ」

マミ「トッカ・スピラーレ・フレッチャ?」

杏子「……相変わらずシャレたカフェのコーヒーみたいな名前してるな」


杏子「ま、すでに飛ばせるんだから応用はそんなに手間かかんないだろ」

杏子「そのまま射出するか弓に張ったほうがいいかの判断は任せるけどな」

杏子「弓に張ったほうが速度と威力は出るだろう。
   その代わり狙いが難しくなるかもしれないが……弓技のバリエーションとしては悪くないんじゃないか?」

マミ「そうね、折角【フレッチャ】――矢なんて名前を付けたのだから、弓にも応用しないとよね」


 マミはふむふむとうなずいている。


杏子(……いや、そんな意味は今知ったんだが)



食事中の話題/アドバイス/明日の予定…など
・自由安価

 下2レス


杏子「そういや土手で銃の本を読んでたみたいだが、物になりそうか?」

杏子「固有武器ならともかく、一から作って使うなら銃のほうがよっぽど性能は上だよな」

マミ「悪いけど、銃は私にはちょっとお手上げかなぁ……」

杏子「マミでも理解できなかったか。まあ、それならしょうがないな」

マミ「かなり古いものになるけど、マスケット銃くらいなら頑張ればってところかしら……
   もう少し時間がかかりそうだけどね」

杏子「あたしたちじゃ中世が限界か」

 渡した本の中には、現代の警察や軍事で使われてる色んな種類の銃があった。

 それと一緒に、登場初期のものも渡してある。現在の銃より性能は劣るが作るのは簡単だろう。

マミ「でも、それだと弓とどっちがいいのかしら?」

杏子「どっちにしろ連射できないってのが痛いが、銃のほうが習得しやすいかもな。狙いをつけやすそうだし」

杏子「そろそろ射撃の訓練よりそっちの研究に専念してみてもいいんじゃないか?」

マミ「じゃあ、もうちょっと本を読みこんでみるわ。それから実際に試作してみましょう」


 カレーを2杯ほどおかわりして平らげた。

 食後、エイミーと一緒にソファで横になりながらマミと話す。


杏子「ああ、そうそう。今日まどかとさやかと話した結果だが……」

杏子「2人共契約はしない感じだったが…さやかが契約するかしないかは上条しだいだな」

杏子「よくお見舞いに行ってるなら、いつか治らないってことを知って
   落ち込んだり八つ当たりする姿を見て契約したいと思うかもしれないし」

マミ「それは確かにね……最悪、上条君に事情を話して説得するってことはできないのかしら?」

杏子「どうだろうな……それが出来ればいいかもしれないが、あいつがそれを知ったら逆効果になる可能性も高い」

杏子「人生かけてた事が駄目になったんだ、さやかが契約すれば治るとなれば泣きつくかもしれないからな」

杏子「今晩また上条の治療できるか?」

マミ「ええ、それじゃあまたもう少ししたら行きましょうか」


杏子「魔法では治せなかったとしても医療だとどうなのかねぇ?」

杏子「海外の凄腕の医者に施術を頼むとか出来ないのかね」

杏子「そういう伝が上条やさやかの親や知り合いにあればいいんだが……」

マミ「といっても、伝手なんてそうそうないわよね……」

杏子「まあ、大金持ちでもない限り……なぁ」

杏子「仮に伝があっても費用とか大層な金額になりそうだが、
   TVとかで募金してお金ためてたよな、ああいうことをやればいいんじゃないのか?」

マミ「募金かぁ……美樹さんも誘って、私たちでやってみる?」

マミ「上手くいけばメディアが食いつくかもしれないわ。そうしたらもしかしたら……」

杏子「地道だけどやる価値はあるかもな」

杏子「まずは魔法を試しにいくか。これで駄目だったらあたしたちの魔法じゃ無理ってことだな……」


 マミが再び外に出る支度を始める。
 帰ってきたらかなり遅い時間になる。今のうちに片づけなんかも済ませたみたいだ。

 ……上条が寝付くだろう時間まで待ち、病院へと向かった。

―病院


 敷地内に入り、上条の病室が見える場所まで回り込む。


マミ「そこだったわよね」

杏子「ああ、頼んだぞ」


 今日もカーテンは閉まっている。

 マミがリボンを使って移動し、治療をはじめる。


杏子『――――どうだ?』

マミ『やっぱり治らない…… この前から変わらないわ。これ以上治すのは私じゃ無理なのかしら』

杏子『効果なし……ってことか。きついな』

杏子『まあ気にするなよ。あたしじゃマミよりもっと回復能力は劣るしな、出来ないことがあるのはしょうがない』

マミ『そうね…… 他人のための願い事だったら、違ったのかしら』

杏子『今言ってもしょうがないだろ』

杏子『それにもしそうだったとして、その後何が起こるかはわからないんだぞ』

マミ『……そうよね、ごめんなさい』


1自由安価
2家に戻って寝よう

 下2レス

----------------------
次回は7日(水)20時くらいからです


杏子『とりあえず帰るか』

マミ『ええ、今戻るわ。包帯を巻きなおすから、もう少し待って』

杏子『明日の予定だがあたしは上条のほうをあたるから、マミは学校でまどかとさやかの様子をそれとなく見てやってくれ』

マミ『でも美樹さんはあまり私の事よく思ってないんじゃ……』

杏子『……一応マミの事もフォローしといたし、まあ大丈夫だろう』


 マミが地上に降りてきた。

 帰り道を歩きはじめながら会話を続ける。


杏子「あたしは午前中は魔女狩りかなんかをやって、午後になったら上条に会いに行くか」

マミ「私は放課後は銃の研究のほうに時間をあてようかしら。まだ本も読み込まなくちゃだしね」

マミ「学校じゃあまりまとまった時間が取れないし、ちょっと気が引けるから」

杏子「なんでだよ?」

マミ「この前少し学校で読んでたら男子が寄ってきたのよね。『巴さんそういうの好きなの?』って……」

マミ「休み時間に銃の本読んでる女子ってやっぱ変に見られちゃうかな……って思って」

杏子「いいじゃん、その中にミリオタだかなんだかがいればむしろ教えてもらったほうが得だろ」

マミ「そうかしら……でも私のキャラっていうものが……」

杏子「あ、パン屋だがマミに聞いたとこで合ってたよ。確かにクロワッサン美味かったな」

マミ「それならよかったわ」

―マミの家


杏子「この前もだったが、遅くなって悪いな」

マミ「しょうがないわよ。それじゃ、寝る支度しましょうか」


 寝る支度をさっと済ませ、布団に入る。


マミ「おやすみなさい」

杏子「おやすみー」


1自由安価
2翌日へ

 下2レス


 さやかとまどかのやつ、今頃何考えてるのかねぇ。

 今日話した時の感じだと今すぐ契約ってわけにはならないと思うが…やっぱり気になるな。

 あいつらも色々と考えるだろうし一晩経ったし多少心境の変化ってのもあるかもしれない。


杏子「マミ、明日の朝学校行くのつき合わせてくれ」

マミ「えっ? でも……」

杏子「学校の中まではいかねぇよ。まどかとさやかとちょっと会ってみたいのさ」

マミ「いいけど、今まで通学路で見かけたことはないから家は違う方向なのかしら?」

マミ「だとしたらいつも通りの時間に私の登校に付き合っても会えないと思うけど……」

 確かに前にキュゥべえから聞いたまどかの通学路はこことは反対方向だ。

 そこまで行くのは遠すぎる。早く出て校門で待っていればいいだろう。

杏子「……明日はあたしは少し早く出るよ。そうだな、マミが普段起きる時間に起こしてくれればいい」

マミ「えっ?じゃあ私は……」

杏子「もう時間が遅いし、マミはこれ以上睡眠時間を削っちゃまずいだろ。二人とは学校でも話せるんだしな」

杏子「じゃ、さっさと寝るか」



―10日目終了―



杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv1]

―翌朝


杏子「ふぁ~あ……」

杏子「マミはよく毎朝こんなに早い時間に起きられるな」


 マミと同時に起きていつもより早めに出た。

 学校の校門前で待つ。ちらほらと登校してくる生徒の中に二人の姿を探す。


杏子(まどかのほうの家は大体わかるが、さやかも近くなのかね?)

杏子(一緒に登校してるのか、別々に登校してるのかは知らないが……)


 ……待っていると、橋のほうから歩いてくるのが見えた。

 まどかとさやか……そのほかに、仁美もいる。


まどか「あれっ、杏子ちゃん?」

さやか「どうしたの?」

仁美「お久しぶりです」

杏子「あぁ、ちょっとどうしてるかと思ってな」


 仁美もいるからあまり踏み込んだことは話せないが……


1自由安価
2適当に挨拶

下2レス

----------------
ここまで
次回は9日(金)20時くらいからの予定です


杏子「あ-、なんていうかたいしたことじゃないんだが……」

杏子「昨日話したことなんだが、一晩たったし色々考えたりしたんじゃないのかって思ってな」

杏子「二人共何か心境の変化ってやつがあったりしたのかどうかちょっと気になって顔を見に来ただけさ」

仁美「昨日?」

さやか「ああ、ちょっと色々話しててね……」

さやか「心配しなくても昨日から返事は変わらないよ」

まどか「うん……わたしも」

杏子「そうか、それならいいんだ」

仁美「??」

杏子「引き留めて悪いな。遅れると先生うざいだろ」

仁美「まだ時間はありますわ。それに、担任の先生も厳しい人ではありませんし」

杏子「ふーん、話の分かるやつなら良かったな。担任はどんな奴なんだ? つーかお前らは同じクラスなのか?」

まどか「うん、みんな同じクラス」

まどか「その先生、早乙女先生っていうんだけど、わたしのママと友達なんだ」

杏子「女?」

まどか「うん。面白い人だよ。結婚相手を探してるみたいなんだけど、よく失敗して愚痴ってる」

さやか「でも今の人とはまだ続いてるんだよね。いつ破局するかヒヤヒヤだけど」

仁美「授業中に話を脱線して惚気るのは勘弁してほしいですわね……」

さやか「あれはちょっとくどいよね」


 聞いているだけでもどことなく楽しそうな雰囲気が伝わってくる。

 ……学校だといつもこんな感じなのか。


*「わっ、猫!」

*「ほんとだ、かわいい!」

 校門近くの道端で話していると、やっぱり猫が人目を引くらしく近くを通りかかった生徒がわらわらと集まってくる。

 マミもそれに気づいて近づいてきた。

マミ「あぁ、やっぱりここで話してたのね」

杏子「おう、数十分ぶりだな」

まどか「マミさん、おはようございます」

仁美「あら、おはようございます」

さやか「おはようございます……もしかして、そんなに目立ってました?」

マミ「ええ、少しね。近くで見てる人が多かったから」

マミ「そろそろ教室に行ったほうがいいんじゃないかしら?」

杏子「この中であたしだけ私服っていうのも人目を引く原因かもな」

杏子「面倒くさいことにならないうちに退散するか」

さやか「そか。じゃ、またねー」

まどか「またね」

仁美「失礼しますわ」


 三人が去ってから、マミにテレパシーを送った。


杏子『……マミ、ほむらの転入するクラスの担任って早乙女だっけ?』

マミ『ええ、確かそうだったわね』

杏子『じゃあ、あいつらのクラスに転入するらしいぞ』

マミ『そう、あの子たちなら気にかけてくれるでしょう』

マミ『あなたともいつか、ちゃんと話せるようになれるといいわね……』


 マミにテレパシーで何か言う/これからの予定など
・自由安価

 下2レス


杏子『そうだなぁ…… あぁ、それから、あたしの今日の予定は昨日話したとおりだ』

杏子『マミは銃の勉強だよな? 晩飯時…8時くらいか?それぐらいにマミの家に行くよ』

杏子『じゃあな、授業頑張れよ』

マミ『了解。そちらも頑張ってね』

杏子『ああ』


杏子(……腹が減ってきたな)

杏子(とりあえずそこらへんでなんか買って食いながら魔女探すか……)


 行く場所
1公園
・通学路[現在地]
2駅
3病院
4繁華街
5歩道橋
6土手
7鉄塔
8廃工場
9立体駐車場

 下1レス


 コンビニで朝食代わりのお菓子とエイミーのご飯を買った。

 教会に戻って猫缶を開けてやると、エイミーが待ってましたとばかりに反応する。


杏子「ほら、お前も腹減っただろ」

エイミー「にゃっ」

杏子「最近朝から豪華な飯食ってたからなぁ。余計に抜くと辛い気がするな」

杏子「……さてと、行くか。昼にはまた戻ってくるよ」


 エイミーの頭をそっと撫で、教会を後にする。

 団子を食いながら駅の方に向かって歩き出した。


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


 駅でも何か買おうと思ったが、まだこの時間だと閉まっている店も多い。

 魔女も使い魔も居ないようだし、さっさと次の場所に行くことにした。



 行く場所
1公園
・駅[現在地]
2病院
3繁華街
4歩道橋
5土手
6鉄塔
7廃工場
8立体駐車場

 下1レス

―立体駐車場


杏子(ふう、うまかった。次は何を食おうかなーっと)

 食い終わった後の団子の串を投げ捨てようとして、ふとマミの言葉が思い浮かぶ。

杏子(どうしてゴミ箱が近くにあるのに変な場所に捨てていくのか……ねぇ)

杏子(まあそうだな、丁度そこにゴミ箱があるからちゃんと捨ててやるか)


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女



 ついでに自販機で飲み物を買ってから次の場所に行くことにした。


 行く場所
1公園
2病院
3繁華街
4歩道橋
5土手
6鉄塔
7廃工場
・立体駐車場[現在地]

 下1レス

―廃工場


杏子「……ん、魔力があるな」


 下1レスコンマ判定
奇数 魔女
偶数 使い魔


杏子(……といっても使い魔か)

杏子(まあしょうがねえ)


―ハコの魔女結界


杏子「さっさと片付けてやるよ」


杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Daniyyel+Jennifer ×8


1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。

 下1レス

--------------------
ここまで
次回は10日(土)18時くらいからの予定です


 多節棍に変え、広範囲に打ち付ける。

 このくらいの使い魔程度大したことはない。すぐに殲滅し終わり、結界も消えた。

杏子「収穫もなく会えたのが使い魔だけとはな」

杏子「まあグリーフシードは足りてないわけじゃないし、よしとするか」


杏子 魔力[90/100] 状態:正常
GS:11個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・落書き[4/100]・お菓子[100/100]
・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


―教会


 適当に昼飯を買って教会に戻る。


エイミー「にゃ♪」

杏子「おう、戻ってきたぞ。それと飯だ」


杏子(早く起きたから眠くなってきたな)

杏子(食い終わったら上条のとこに行く前に少し仮眠するか)


 昼寝から目を覚まして伸びをする。

 傍で一緒に寝ていたエイミーも起きたようで、同じように伸びをしていた。


杏子(……そろそろ行くか)


―上条の病室


杏子「よう」

恭介「あぁ、佐倉さん。こんにちは」

恭介「腕のことだけど、少し良くなってきたんだよ」

杏子「ほう?」

恭介「傷の治りが早くなってるって言われてね。もう表面の傷は大分治ってるんだ」

恭介「まぁ、相変わらず手は動かないし感覚も戻らないんだけど……」

恭介「でも、治りが早いってことは、もしかしたらそっちもすぐ治ってくれるかもしれないってことだし」

恭介「少しは希望が持てたかなって」


 上条は嬉しそうに話している。

 表面の傷が治ったというのは、最初にマミが治した分だろう。


杏子(ぬか喜びって思うと複雑な気分になるが)

杏子(前にマミと話した件もある。そろそろあれを話しておくべきか?)


1自由安価
2募金についての提案を話す

 下2レス


杏子「……そうか、それはよかったな」

恭介「うん!」


 とりあえず募金の事はまだ話さないでおこう。

 それか、知り合いに金持ちでも居れば話は別だが……

杏子(こいつの家も結構な坊ちゃんって話だったが……実家にとんでもない伝手があればここにはいないよな)

杏子(募金の事は本人もそうだが、やるならあとでさやかにも話しておかないとな)

 あたしたちも手助けはするが、中心になるのはもちろんさやかだ。

 そうでないとあいつの想いが報われない。

杏子(まああいつならオッケーしてくれるだろ)

杏子(どのみち、どっかの腕利きに任せるなら上条は当分ここから離れることになるだろうが……)

杏子(このまま上条がどっかの金持ちに助けられて、二人が離れ離れになるっつーのもなんだか複雑な気はするよな)

杏子(その前にせめて思い切って告白くらいはしてほしいもんだ)


杏子「ここも大きい病院だが、どっかにそういう怪我を治すのに特化した名医とかいないもんかね?」

恭介「どうだろうね……仮に居たとしても、すごいお金が必要になりそうだけど」

杏子「知り合いにいたりしないのか、そういう大金をポンと出せるような金持ちって」

杏子「お前も結構なお坊ちゃんって聞いたけど」

恭介「いや……さすがにそこまでは」

恭介「親戚とかには居ないよ」

恭介「知り合いに居たとしても、赤の他人の僕のためにそんな大金を出せるかっていわれると、無理だろう」

杏子「……そうか、まあそうだよな」

恭介「とりあえず今は、少しでも治りが早くなるように健康に過ごさないとね」

杏子「そうだな、また今度何か買ってきてやるよ。何か希望はあるか?」

恭介「じゃあ、デニッシュがいいな。あそこはデニッシュもおいしいんだよ」

杏子「ふーん、あたしも今から楽しみになってきたな」


【夕方】

次の予定:【20時】 マミの家に行く

 話すこと/これからの予定
1自由安価
2教会に戻る
3病室から出てQBを呼ぶ

 下2レス


 病室から出て、キュゥべえを呼ぶ。

 ずっと中途半端に使い切っていないグリーフシードがあった。あれもそろそろ処理させよう。



杏子 魔力[94/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


QB「きゅっぷぃ」

杏子「さやかには契約の奇跡なんかには頼らせない」

杏子「大体、すぐに楽に奇跡を起こそうだなんて根性が間違ってんだろ?」

杏子「契約なんてもんに縋らず、やれるだけのことをやってみることにしたのさ」

 あたしもあの時、もっとちゃんと考えれば契約に頼らずに願いを実現出来たかもしれない。

 今になって思ったが、今から後悔したって仕方のないことだ。だからこそ、さやかには同じ思いはさせたくない。

QB「そうだね、契約したほうがすぐに確実に治せる。その分の対価があるのは仕方のないことだろう」

杏子「……お前に言われるとムカつくけどな」


1自由安価
2さようなら

 下2レス


杏子「ところで、マミが今新しい武器を試してることはお前も知ってんだろ?」

QB「弓を使えるようになったみたいだね。熱心に銃の本も読んでいたようだけど……」

杏子「お前はどう思う? あいつの戦い方とか、新しい武器についてさ」

QB「マミのリボンから遠距離用の武器まで作るとは、柔軟な発想だと感心したよ」

QB「剣やドリルを作るより複雑だし、今までも基本的に近接戦闘でしか戦ってなかったからね」

QB「バリエーションが増えるのはいいんじゃないかな?」

QB「ただ、マミは今までの戦い方でそこそこ完成されている。
   今から射撃も伸ばすとしても、器用貧乏にならないかは少し心配かな」

杏子「……まあ、今までとは全く違うことをやってるわけだからな」

杏子「まともに使えるようにはしつつ、今まで培ってきた技術を極めさせることも考えないといけないか」


さやか「あれ?杏子、来てたんだ」

 キュゥべえと話していると、廊下の奥からさやかが歩いてくる。

 手にはCD屋の袋を提げている。これから見舞いに行くところらしい。


さやか「と、キュゥべえも?」

杏子「キュゥべえ、お前はもうあっちいきな」

杏子「上条への見舞いだろ? その前に少し来てくれ。話がある」


 さやかを病室から離れた休憩所に連れてきた。

 テーブルを挟んで向かい合って腰掛ける。

杏子「上条の腕、あんたも治してやりたいと思ってるだろ?」

杏子「話ってのはその方法についてだ。わかってると思うが、もちろん契約の奇跡は使わない」

さやか「あたしたちに何かできるの……!?」

 さやかがテーブルに身を乗り出す。話に食いついたようだ。

杏子「募金活動を考えてる。あたしたちも手伝うが、メインはあんたにやってもらうことになるが」

杏子「あいつ、とんでもない才能があるんだろ? あんた以外にもあいつの演奏を聴きたいと思ってるやつはいると思うんだ」

杏子「少しでも多くのお金を集めるっていうのもあるが、どうにかして周りの大人の心を動かせられれば変わると思うんだがな……」

 あの話し方だと、知り合いに金持ちは居るようだった。

 ただ、知り合いといっても所詮血のつながりもない赤の他人だ。現状じゃそのためにそこまで出資してくれる人はいない。

 それに、必要な費用を一人でポンと出せるような奴を探すのは難しいだろう。

 それでも、そういうやつらが集まれば不可能ではなくなるかもしれない。

さやか「いいじゃん、やろうよ! あたし今度ポスター作ってくるからさ!」

さやか「駅とかで呼びかければいいのかな?」

杏子「ああ、そうだな。だが、まだこのことは本人には話してない」

さやか「じゃ、じゃあ……いつからはじめるの?」


1自由安価
2「今日はまだ提案だけだ。詳しいことはまた今度話そう」

 下2レス

--------------------
ここまで
次回は14日(水)20時くらいからの予定です


杏子「まぁ始めるなら早い方がいいだろうな」

杏子「募金のことははさやか、あんたの口から上条に伝えてやってくれ」

さやか「わかった。じゃあ、これから言うよ」

杏子「それからのことは、お前が中心になって進めてくれ」

杏子「あんた、上条に惚れてるんだろ?」

さやか「なっ…… えっ!?急に何言ってんのよ!?」

杏子「今更隠そうとしなくてもわかるっての。でなきゃ契約して命をかけてまで治そうとは思わないだろ」

さやか「い、いや、それは………… まあ、そうなんだけど」

杏子「その想いを今回の募金活動と上条本人に全力でぶつけてみろよ」


杏子「まぁ、そうは言ってもこれは一人でどうにかできることじゃない」

杏子「まずはまどかや仁美、クラスメートにも話してみろ」

杏子「1人で無理なら2人、2人でも駄目なら4人……そんな感じで賛同者を増やしていくしかないだろうな」

杏子「駅前とかでやってたらTVとかでも取り上げられるかもしれないしな」

さやか「たしかに味方がついてくれたら心強いね」

杏子「……ああ。独りで生きてきたあたしが言うことでもないかもしれないけどな」

さやか「でも、今は独りじゃないんでしょ?」

杏子「まあ、そうだな」

杏子「おせっかいなんだよ、あいつ。こっちから突き放したってのにさ……」

さやか「……あたし、マミさんのことも誤解してたよ。今度謝らないとね」

杏子「それに、もし壁にぶち当たってとしてもあんたには親だっているし、学校の先生もいる」

杏子「信頼できる大人が居るなら、頼るのは恥でもないし間違いじゃないさ」


 休憩所から出て、廊下を途中まで一緒に歩く。


杏子「もちろんこの考えが上手くいくっていう保障はない」

杏子「たとえ無事金が溜まって手術できたとしても、
   最悪、治せないどころか怪我の容態が悪化することもありえないことじゃない」

杏子「それで情緒が不安定になった上条がお前さんに酷い事を言うかもしれない」

杏子「それでも契約なんてもんに縋らず、人としてやれるだけのことをやってみなきゃな?」

さやか「うん…………わかってるよ」

さやか「まずはやってみないと! 駄目だったらその時はその時!」

杏子「頑張れよ」


 別れ際にさやかが手を振る。

 あたしもさやかに手を振り返して、エレベーターのほうに向かった。

杏子(まあ…………あの様子なら当分は大丈夫だろう)

 さやかもやる気だ。

 たとえ時間がかかったとしても、頑張ってる姿を知れば上条の励みにもなるはずだ。


杏子(そろそろマミの家向かうか)

―マミの家


マミ「こんばんは。佐倉さん……と、エイミーちゃんも」

エイミー「にゃ」

杏子「腹減ったー、夕飯はもうできてるか?」

杏子「そういや昨日のカレーがまだ残ってたっけ?」

マミ「ええ、丁度出来てるところよ。今日は少しアレンジしてみたの」


 ……マミがお母さんみたいに思えてきた。

杏子(ちょっと違うが、待っててくれる家族っていいな)

杏子(なんだかんだで最近、半分住んでるような感じになってきてるし)


杏子「おか――――」

マミ「え?」

杏子「いやなんでもない!それよりマミ、早く食おうぜ!」


 …………そんなこと思ったのは、マミには絶対に秘密だ。

 あたしのほうが年下とはいえ、先輩としての威厳がなくなる。


 マミがカレードリアをテーブルに運んできた。

 二日目のカレーにチーズのまろやかな味が加わって更に旨みが増している。

 アレンジを加えてみたと言っていたが、ここまで変わるとは。

杏子「普通のカレーもいいが、こういうのもいいな」

マミ「ええ、一人暮らしだと特にカレーが余ることが多かったから」

マミ「色々とアレンジレシピは考えてみてるのよ」


 エイミーもご飯にがっついている。


杏子「そういや、猫の餌新しいの買ったのか?」

マミ「ええ、ずっと同じ種類じゃ飽きるかと思って」

杏子「……悪いな、『そこまで面倒見てもらいたくない』って言ったのに
   結局ほとんど泊まらせてもらっててさ」

マミ「その代わりに佐倉さんも私の面倒を見てくれるじゃない」

マミ「いいんじゃないかしら? そういう関係なら、互いに頼っても」

杏子「…………そうか。そうだな」


 力を失ったばかりで弱かった時とは違って、あたしはもうそれを補えるほどに成長した。

 それに…………


杏子(いつかまた、使えるようになれるのか?)


食事中の話題/明日の予定…など
・自由安価

 下2レス


杏子「……じゃ、今日のことでも報告するか!」

杏子「まずあたしのほうだが、さやかに募金のことを話したら本人も乗り気だったぞ」

杏子「行動的なあいつが中心的になって動けば、募金活動も大きくなっていくだろうな」

マミ「これで契約に頼ることもなくなりそうね」

杏子「そうだな、まぁ行動的過ぎてちょっと心配だが……」

杏子「まずはまどか達に相談しろと言っておいたし、困った時は大人に頼れとも言っておいたから大丈夫だろ」

杏子「動きがあればさやかの方からあたし達にも連絡があるだろうしな」

マミ「そうね、私のほうでもたまに学校で声をかけてみることにするわ」

杏子「ああ、そうそう。さやかのやつがマミのこと誤解してたって言ってたぞ」

杏子「さやかはお前の事理解してくれたみたいだぜ?よかったな」

マミ「……としたらきっと、それは佐倉さんのおかげよ」

マミ「フォローしてくれたんでしょう? ありがとうね」

杏子「いや……あたしはマミへの素直な評価を伝えただけだよ」

杏子「元々マミの普段の行動があってこそだろ」


 ……こう褒め合ってるのもなんか恥ずかしくなってきて、マミに話を促す。


杏子「で、銃の方の勉強はどうなんだ?」

マミ「今日はまだ本を読みこんだだけね。昨日言ってたマスケット銃あたりを中心に」

マミ「なんとなく仕組みはわかったから、今度はそれをどう魔力で代用するかも考えなくちゃね」



 ちゃんと作れるようになれれば弓よりは習得は簡単そうだが、まずはそこまでか。


杏子「キュゥべえのヤツも柔軟な発想だと感心してたみたいだが、器用貧乏にならないかと心配もしてたな」

マミ「あー、まあそれもそうよね……」

マミ「弓の扱いもまだまだ素人同然だけど、射撃をどこまで鍛えるかは悩みどころね」

杏子「確かに扱いはそうだろうけど、新人と違って魔力コントロールの技術はあるだろ?」

杏子「今からバリバリ遠距離で戦うのは無理だ。
   そこまで鍛えようとすりゃ更に今までと同じ年数がかかるし、キュゥべえの言う通りどっちつかずになる」

マミ「それはわかってるわ。射撃は戦術に加えるとして、これからも基本的には戦い方は変えないつもりだけど……」

杏子「なら、最低限遠距離で大きい威力が欲しいときに必殺技として使えればいいんだ」

杏子「それなら、得意の魔力コントロールでどうにかなるだろ?」

杏子「後はまあ、使ってるうちに身につくだろう。焦らなくてもいいんじゃないか?」


杏子「そういえばほむらの転入は明日か」

杏子「まどか達と同じクラスらしいが大丈夫かね?」

マミ「あの子たちが居るなら大丈夫よ、きっと」

杏子「ん……まあ、そうだな」

マミ「気になるの?」

杏子「明日も早く出ていいか?」

杏子「あいつのアパートまでだと、今日よりも大分早い時間になるが……」

マミ「え……会いに行くの?」

杏子「いや、バレないようにってだけでいいんだけど」

マミ「朝でしょう? そこまでする必要はないんじゃないかしら? もし見つかっちゃったらまずいし」

杏子「やっぱそうか?」

マミ「気になるなら、放課後にしてみたらどうかしら?」

マミ「それだったら友達を待ってたとも言えるし、会ったとしたって不自然じゃないわ」

マミ「あの二人もいるんだもの。
   私が美樹さんにわかってもらえたように、佐倉さんのこともいつかわかってもらえるわよ」

杏子「……じゃあ、明日の朝食も期待してるぞ」

-------------------
ここまで 最近予定より開始が遅くなっててすみません
次回は16日(金)20時くらいからの予定です


 夕食が終わると、今日は皿の片づけを少し手伝ってやった。

マミ「――片づけ、手伝ってくれてありがとうね」

マミ「おかげで早く済んだわ」

杏子「まぁ、いつまでも客ってわけにもいかないからな」


 寝る準備を済ませて布団に向かう。

 布団に入ると、いつもどおりマミが部屋の電気を消した。


マミ「おやすみなさい」

杏子「おう、おやすみ」


1自由安価
2翌日へ

 下2レス


杏子「なぁマミ、今度の訓練はいつできそうだ?」

杏子「ちょっと、良さそうな技を思いついてな」

マミ「?」

杏子「まあ、合体必殺技……っつうの?」

マミ「合体必殺技!」

 マミがキラキラと目を輝かせて話に食いつく。

 ……ホント、こいつはこういうの好きだよなぁ。

杏子「……さっき言ってた必殺技だよ」

杏子「まずあたしがバカでっかい槍を出す。そして、あんたがそれに合った弓を出して撃つ」

マミ「なるほど……」

杏子「……で、どうよ。できそうか?」

マミ「やってみましょう。ついでに名前も考えなきゃね」

杏子「皆死ね矢・改とか?」

マミ「それはちょっと……」

杏子「まあなんでもいいけどさ。銃の研究もいいが訓練のことも考えといてくれよな」

マミ「ええ、わかったわ。今度やってみましょう。ついでに名前も考えておくわね」


杏子「……それはそれとして、明日の放課後のことも考えなきゃだよな」

マミ「不安?」

杏子「まぁな」

杏子「だってさ、明日の放課後会ったとしてだ。
   あいつを怖がらせたあたしはどんな顔して会えばいいんだよ?」

杏子「それともやっぱり顔合わせない方がいいのかね」

マミ「すぐに無理に顔を合わせる必要もないとは思う」

マミ「会いに行くかも佐倉さんが決めることだと思うし」

マミ「でも、隠れて調べるよりは何か話しに行ったほうがいいと思うわよ?」

マミ「じゃないとどうにもならないもの」

杏子「……まあ、そうだよな」

マミ「不安なら、明日すぐにとはいわず、先に鹿目さんと美樹さんに様子を聞いてからでもいいんじゃないかしら?」

マミ「私から聞いてきてもいいけど」

杏子「ほむらについて話すなら、特にさやかが暴走しないように釘を刺しておいてくれ」

杏子「あいつらまで嫌なイメージついたり怖がられりしたらまずい」

マミ「他に何か伝言しておきましょうか?」


1自由安価
2いや、いいよ

 下2レス


杏子「マミは携帯持ってるよな?」

杏子「念のためまどかとさやかの連絡先を聞いておいてくれ」

マミ「そうね、わかったわ」

杏子「……今まではそんなものいらないと思ってたんだけどな」

マミ「連絡が取れないのは不便よね」

マミ「佐倉さんも携帯くらい持ってたほうがいいかしらね?」

杏子「あたしが契約できると思うか?」

マミ「私の名義にしておけば」

マミ「どうせ大した料金はかからないでしょう? 佐倉さんが連絡以外の用途にのめりこむとも思わないし」

杏子「……それでいいんならいいけどさ」



―11日目終了―



杏子 魔力[94/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv1]

―翌朝


杏子「お、今日の朝は目玉焼きか?」

 良い匂いに目が覚め、キッチンを覗きに行く。

 料理の匂いと、紅茶の匂いだ。

マミ「ええ、パンに乗せて食べようかと」

杏子「目玉焼きトーストか、旨そうだな」

マミ「――これで目玉焼きは完成っと」


 パンをトースターで焼き、目玉焼きを乗せて朝食が完成する。

 目玉焼きトーストにかぶりつきながら話を始める。


杏子「お、いい半熟加減じゃないか」

マミ「好みにあったようでよかったわ」

杏子「ま、あたしは大体のものは好きだけどな」


食事中の話題/これからの予定など
・自由安価

 下2レス


杏子「マミ、昨日言ってた件頼んだぞ」

マミ「ええ」

杏子「あたしは今日は午前中に上条に会ってくるかな」

杏子「さやかの話を聞いてどうなったのかも気になるし」


 病院に寄る前に頼まれたパンも買ってかないとな。

 ……あとは夕方まで魔女狩りかな、今日は風見野の方を廻ってみるか。


杏子「また夕食時になったらここにくるが、そっちは放課後に外出の予定はあるか?」

マミ「また本を読みこんでみて、出来そうなら銃の試作をしてみるつもりよ」

マミ「そんなに遅くまでかけるつもりはないわ、昨日と同じ時間にはもう帰ってるでしょう」


 朝食が終わると、一緒に家を出てマンション前でマミを見送った。


エイミー「にゃ」

杏子「おう、あたしらも教会に戻るか」



 教会にエイミーをおき、駅に寄って買い物をしてから病院へ向かった。

 例のパン屋の袋を持って上条の病室に向かう。


―上条の病室


杏子「よう、起きてるか」

恭介「うん。病院にいると基本的に早寝早起きになっちゃうから」

恭介「佐倉さんが来てくれてよかったよ。丁度退屈してたところだったんだ」

恭介「こうしてお見舞いに来てくれる人には感謝してるよ」

杏子「そういう言葉はさやかに言ってやりな」

杏子「それから、これ。前に言ってたやつだ。一緒に食おうぜ」

 袋から取り出して上条に一つ渡してやる。

 カスタードとブルーベリーの乗ったデニッシュだ。

恭介「わぁ、ありがとう」

 サクサクとした食感にほどよく甘い味。

 確かにうまい。女子にも受けそうな味だ。

杏子「ところでさやかとは何か話したか?」

恭介「うん。さやか、僕のために募金活動までしてくれるって」

恭介「具体的なことはまだでこれから動くって言ってたけど、すごいよ」

恭介「これももしかして、佐倉さんからの提案だったりするの?」

杏子「あたしはまだ提案だけだ。これから手伝うこともあるかもしれないが」

杏子「『やる』つったのはあいつだよ」

恭介「そっかぁ…………本当に感謝しなきゃね」

恭介「さやかにも、佐倉さんにも」


・自由安価

 下2レス

---------------
ここまで
次回は17日(土)18時くらいからの予定です


杏子「おいおい、まだ募金活動を始めると決めただけなんだぞ?」

杏子「感謝の言葉を言うのはまだ早いぞ」

恭介「いや、まずはその思いだけでも感謝しなくちゃだよ。僕のためにそこまで考えてくれてるんだから」

杏子「さっきも言ったがやると決めたのはさやかだ」

杏子「募金をしてでもあんたの腕を治したいっていうあいつの想いは本物だ」

杏子「だがな、どんなに良かれと思ってやったことが結果的に裏目に出て、
   大切なものが壊れちまって二度と取り戻せないことだってある」

恭介「え……?」

杏子「そうなってから後悔してももう遅い、さやかにもあんたにもそんな思いをさせたくはないんだ」

杏子「……前にも言ったがあんたは裏切ってくれるなよ、さやかの想いだけは」


 あたしが上条の目をまっすぐに捉えると、上条も真剣な表情をする。

 ――そして、包帯の巻かれた腕に視線を落とした。


恭介「…………それでもこのまま待つよりは治る見込みがあるだろう?」

恭介「募金活動までして医者を探しても駄目だったら、このままでいても治る見込みも低いのかもしれない」

恭介「……そんなことは考えたくはないけどね」

恭介「……だから、もし裏目に出ることがあったとしたって、『余計なことをした』なんて思わないよ」

恭介「まして、さやかを恨んだりなんてできないよ」

恭介「それでももし僕が変なことを言ったら、その時は叱ってくれ。……殴ってくれてもいい」

杏子「そうならないようにしな。あたしもそんなことはしたくないからな」

恭介「そうだね……」

杏子「…………それならいいんだ」


1自由安価
2お昼でも買いに行くか

 下2レス


杏子「んじゃ、今日は帰るわ」

杏子「また来る時はパン買ってくるよ、リクエストはあるかい?」

恭介「じゃあ、またクロワッサンをお願いするよ」

杏子「オッケー。じゃ、また今度な」

 上条に手を振って、病室を後にした。

 駅で昼飯でも買って戻るとしよう。


―教会


エイミー「にゃ」

杏子「おう、早速食うとするか」

 猫と並んで昼飯を食べる。

 食い終わったら、朝言ったとおり風見野のほうに魔女狩りに行くとしよう。

杏子「……マミはもうあいつらと話してる頃かね?」

 ほむらのことも気になるが、まずは今日マミの話を聞いてからにしよう。

 ……じゃないと、会ったとしてもどう接していいかわからない。


 昼飯を食い終えて立ち上がると、エイミーがこっちを見上げた。

エイミー「にゃ」

杏子「ああ、ちょっと出てくる」


・道中

下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女



 風見野のほうに歩き出す。

 …………その途中、魔力を感じて足を止める。


杏子(……使い魔か)

杏子(こっちは前まで完全に野放しだったからな)


―銀の魔女結界


 使い魔の不安定な結界に足を踏み入れると、錆びの群れがこっちを向く。


杏子 魔力[94/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Dora×7
  変形Dora×3

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。

 下1レス


 槍を変形させ、錆びの塊を結界の壁に叩きつける。

杏子(愚鈍な錆びなんかはほとんど敵にならない)

杏子(まずはバイク状の奴から潰してったほうがよさそうだな)

 あんなのでも、放っといて万一後ろからどつかれたりしたら事故が起こる可能性がないことはない。

 踏込み、直線で突っ込んでくるバイクの使い魔を破壊する。

 フロア内の使い魔を蹴散らすと、結界は完全に消滅した。


杏子 魔力[89/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]



杏子「……さて、まずはどこに向かうかな」


・行く場所(風見野)
1風見野駅周辺
2図書館
3山
4病院
5学校

 下1レス

―風見野駅周辺



 混雑する昼時も過ぎ、駅周辺はなんとも穏やかな雰囲気だ。



下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女



杏子(……居やがるな、使い魔が)


 ため息をつく。

 余裕はあるが、この前の見滝原での魔女狩りの時も含めて
 ここまで連続で使い魔にばかり出くわすとは……


杏子(これだけ使い魔がいるってことは、魔女に育った奴もいるだろう)

杏子(こいつをぶっ飛ばしたらまた探してみるかな)


―落書きの魔女結界


 前にマミと一緒に倒した時の魔女の使い魔だ。

 騒ぎながらすばしっこく飛び回っている。


杏子 魔力[89/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Anja×6

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。

 下1レス


 使い魔の放つ弾をはじきつつ、飛び回る使い魔に多節棍を振るう。

 所詮小さい使い魔だ。鎖を叩きつけるだけですぐに倒せる。


杏子「はい、終わりっと」


 結界内の使い魔を全て叩き潰し、元の駅周辺の路地裏に戻ってきた。



杏子 魔力[84/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・行く場所(風見野)
・風見野駅周辺[現在地]
1図書館
2山
3病院
4学校

 下1レス

―病院


 風見野の病院にやってきた。


杏子(午前中も病院に居たが、こっちはさすがに小さいな)

杏子(それより……)


―銀の魔女結界


杏子「病院で魔女っていうとまた嫌なこと思い出すよな」

杏子「それが使い魔から育った奴なら尚更」

杏子「……ま、こいつならあたしにとっちゃ大したことないからよかったが」


 使い魔の数は少ない。最深部までの道中のも無視していける程度だった。

 さっさと本体を叩きに行くとしよう。


杏子 魔力[84/100] 状態:正常
GS:10個
・[100/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


敵:Gisela <- 攻撃対象
  Dora×3

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
3打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
4鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
5鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
6断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
7最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
8縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
×ロッソファンタズマ(魔力-??) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。

 下1レス



 地面に魔力を集中させて地中から槍を突き出させる。


 この魔女と戦うのも三度目だ。倒し方も慣れてきた。

 錆びに隙間がある場所から突いてやればいい。

 黒い錆びの鎧さえ突き破ってしまえば、そこまで堅くない。


杏子「そういうわけだから、さっさと消えてくれ」


 魔女を倒すと結界が消滅する。

 木々に囲まれた病院を後にし、そろそろ見滝原に戻ることにする。



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[74/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]

―マミの家


 教会に戻ってからエイミーを連れてマミの家に向かった。

 マミはいつになく上機嫌だった。何か小さな分厚い本を開いているようだが……


マミ「こんばんは。丁度夕食もできてるわよ。張り切って作っちゃった♪」

杏子「マミ…………その本はなんだ?」

マミ「必殺技の名前を考えてて」

 表紙を見てみれば、マミが見ているのは辞書らしい。

 ……張り切りすぎだ。

杏子「叫ばないからな、あたしは」

マミ「叫んだ方が楽しいのにね…… やってみるときっと快感よ?」

杏子「そういう快感は求めてない」

 前に一回やらされそうになったが、師匠権限で断った。

 もしも逆にマミのほうが師匠だったらと思うと恐ろしい。


杏子「そんなことより、今日の夕飯はなんだ? また変わったパスタだな」

マミ「ジェノベーゼよ。良い香りでしょう?」

杏子「そうだな、早く食おうぜ」

 バジルの香りが漂っている。パスタもマミの得意料理だ。

 エイミーのご飯を用意して、早速テーブルを囲んで食い始める。

杏子「また手が込んでそうだな、ソースも自分で作ったのか?」

マミ「そのほうが美味しいからね」


 マミはどこか得意げだ。

 こういうのが趣味というのは少し羨ましい。

杏子(あたしは食うのは好きでも料理は詳しくないからな)

杏子(そもそも出来る環境もねぇし)


マミ「そうそう、鉄砲もそれらしきものは作れるようになったのよ?」

マミ「もう少し改良が必要だけど、そろそろ見せられると思うわ」

杏子「頑張ってるな」

 マミは昔から努力が得意だ。

 ……たまに変な方向にまで張り切りすぎるのは勘弁してほしいが。


杏子「あの二人とは話せたか?」

マミ「ええ、ついでに私も暁美さんを見てみたわ。まだ話したりはしてないけど」

マミ「二人は少し話したみたい」

杏子「どうだって?」

マミ「鹿目さんは保健委員をやってて話す機会もありそうだから、仲良くなりたいって」

マミ「美樹さんのほうも、少し話しづらいって言ってたけど、気にかけてみるって」

マミ「暁美さん、入院してたせいで勉強にも運動にもちょっとついていけてない様子みたいだから……」

杏子「あー、やっぱそうか」

マミ「それから、佐倉さんと色々あったってことも少し話したけど、
   暁美さんにはそっちの話はまた今度してみるって言ってたわ」


・自由安価

 下2レス


杏子「とりあえずまどかとさやかがほむらのやつを気にかけてくれてるのはよかった」

杏子「……今日は行かなかったが、明日は下校の時にちょっと様子を見に行ってみるよ」

杏子「マミもほむらと話す事があればあたしの事以外で話してやってくれ」

杏子「あ、そういやほむらのヤツに始めて会った頃、
   マミと仲ががあまりよくないって言っちまってたな……どうしよう」

マミ「私のことも話してあるの?」

杏子「魔法少女とまでは言ってない。3年に知り合いがいるってだけだが」

マミ「佐倉さんのことを話したら気づくかしらね」

マミ「でもまあ、こうして今は仲直りできてるんだし。
   あちらから聞いてきたらそのあたりのことは少しだけ話しましょうか」

杏子「銃の方は明日か明後日辺りに試してみるのか?」

マミ「まずは明日。もう少し改善と作る練習をしてみて、実際に撃つ訓練もしてみようかと思ってるわ」

---------------------
ここまで
次回は21日(水)20時くらいからの予定です

----------------
PCの調子が悪いみたいなので今日は中止にします
解決できそうなら22日(木)20時くらいからはじめる予定です



 食事を終え、片づけと寝る支度を済ませると布団に向かった。


マミ「それじゃ、消灯するわよ」

マミ「おやすみなさい」

杏子「ああ」


杏子(……ほむらに会ったらどう接するかも、そろそろ考えておかないとな)

杏子(これ以上怖がらせるわけにはいかないからな……)


1自由安価
2翌日

 下2レス


杏子(明日ほむらに会えたらとりあえず謝ろう、怖がらせてすまなかったって)


 ……けど、謝ったところで印象までは変えられないだろう。

 魔法少女が普通じゃないのは事実だ。根付いてしまった恐怖だって。

 ――いや、あたしの周りの他の奴のためにもどうにかそこは改善させたいところではあるが……


杏子(それでもまだ怖がるようだったら…… もう会わないほうがいいのかもな)

杏子(大体、遅すぎるんだ)

杏子(友達になりたいっていっても、怖がらせるような相手と友達になんてなりたくないだろうしな)

杏子(普通に学校で友達作ったほうがあいつにとって良いだろ、あいつらも気にかけるっつってるし……)


 今までほむらのことはずっと気になっていたのに、結局話すとなるとこう考えるしかない。

 ……寝返りを打つ。

 いろいろ考えているうちに、マミはもう眠ったようだった。


杏子(…………まったく、こんなこと考えるなんて未練たらたらだな、あたしは)



―12日目終了―



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[74/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv20]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv1]

―翌朝


マミ「…………」

杏子「ん…… おう、おはようマミ」

 翌朝、すぐ近くでもぞりと人が動く気配で目が覚めた。

 マミは固まっている。

マミ「……え、ええ。おはよう佐倉さん」

マミ「あれ……? 私、なんでこっちに居るのかしら」

杏子「お前が寝ぼけてこっちに来たんだろ……」

 昨日の夜中、ふと目を覚ますと寝ぼけたマミが布団に入ってきた。

 起こすかどうか迷ってるうちに抱き枕のように抱きしめられて身動きがとれなくなったから、
 そのままにしていたのだった。

マミ「ええっ、そうだったの? なんでその時に起こしてくれないのよ、寝づらかったでしょうに」

杏子「この状態じゃ動くに動けなかったからな」

 そして、気づいたらそのまま朝を迎えていたわけだが……

杏子「よく見たらいつもより大分早いじゃないか。飯作るのもこれからか」

マミ「ええ、その前に支度もしないとね」

 髪の毛が寝癖で跳ねている。

 いつもは起きた時には身支度もすんでいて朝食もできていたから、朝からこんな姿を見るのは珍しい。

マミ「そうだ、朝食は何か希望ある?」


1自由安価
2任せる

 下1レス


杏子「じゃあ、スクランブルエッグ」

マミ「了解よ」

 マミはそう言うとまず洗面所の方へ行き、てきぱきと朝の支度を始めた。

 一度起きてしまったから二度寝する気分でもない。

 暫くするとマミが部屋に戻ってくる。

 布団に座ったままなんとなく眺めていると、制服に着替えて髪の毛をセットし始めた。

マミ「あぁ、また変な癖がついてる……」

 マミはブラシで梳かしながら鏡とにらめっこしている。

杏子「大変そうだな」

マミ「癖っ毛だからまとめるのに時間がかかるのよ」

マミ「佐倉さんは簡単そうで羨ましいわ」

杏子「まあ適当に結んでるだけだな」

 梳かし終わると、今度はコテを取り出した。

杏子(あんなんで巻いてるのか)

杏子「……そのドリルが一番時間かかってるんじゃないのか?」

マミ「うーん、まあそれもそうなんだけどね」

マミ「こうして巻くのが一番崩れにくいし上手くまとまるのよ」


 いつも通りの姿にばっちりセットし終わると、マミが鏡台の前から立ち上がる。

杏子「ふわぁ~……」

 ……こっちは眠気が戻り始めたところだ。

マミ「朝食を作ってくるわ。もう少し待っててね」

杏子「あたしはまた少し寝てるかな……。飯が出来たら起こしてくれ」

マミ「ええ」


 ――――それから少しして起こされる。

 いつのまにかマミの部屋にまで良い匂いが漂ってきていた。


マミ「出来たわよ、食べに来て」

杏子「おお!」

 これは眠気も吹っ飛ぶ。

 トーストをかじり、スクランブルエッグを掬うととろけるような食感が口に広がる。

杏子「相変わらずうまいな」

杏子「支度もあれだけ時間かかってるのに、マミは努力家だな」

マミ「頑張れることは頑張りたいからね」

マミ「でも、努力家っていうのは佐倉さんもだと思うけどね」

杏子「あたしが?」

マミ「佐倉さん、あれからまたすごく強くなってるじゃない」


 それに関しては、必死だったというのが大きいだろう。

 マミもきっと、またすぐに今以上に強くなれる。

 銃のほうも出来てきてるみたいだしな。


食事中の話題/これからの予定など
・自由安価

 下2レス


杏子「今日のマミの予定は銃の作成練習と試し撃ちだよな?」

杏子「学校でまどかとさやかに会ったら募金の件とかどうなったか聞いてみてくれ」

杏子「あたしはほむらの様子を見てから合流するよ」

マミ「ええ、その頃には見せられるものを作らなきゃね」

 マミも張り切っているようだ。

杏子「……そういやマミ、1年前に比べて大きくなったんじゃねーの?」

杏子「中学生でその大きさは反則じゃねーのか?」

マミ「えっ……! な、何の話よぉっ」

マミ「一年もあればそれはまあ…… って、いやそうじゃなくて」

マミ「背なら佐倉さんだって大きいじゃない」

 確かに背はあたしのほうがでかい。だからこそそのバランスが卑怯なんだ。

 しかし、このタイミングでこう言って、背のことだと思うか?

杏子「いや、ふと思い出してな」

マミ「思い出した、って…… もう。あれは寝ぼけてたのよ。事故みたいなものなんだから」

杏子「やっぱりなんのことかわかってんじゃねーか」

杏子「別に寝苦しくはなかったぜ?」

マミ「な、なによそれー……」


 マミをからかいながら朝食を終えた。
 
 家を出て、マンションの前で別れる。


エイミー「にゃ」

杏子「そうだなー、今日はどうすっか」


1自由安価
2教会に戻る
3魔女狩り
4上条のお見舞い
5幻惑魔法の訓練(魔力-40)

 下2レス

----------------------
ここまで
次回は23日(金)20時くらいからの予定です


 土手に向かってみた。

 ……マミはいつもここで訓練しているが、あたしも少しやっておいたほうがいいことがある。

エイミー「にゃ?」

杏子「あぁ、ちょっと遊んでな」


杏子(……この前は出来たんだ)

杏子(きっともう出来るはずなんだ。ただ、まだ感覚が戻ってない)


杏子「マミも頑張ってることだし、あたしも練習しないとけないよな」

杏子「いざって時に使ってみせてマミをびっくりさせてやるとするか」


 変身する。

 そして、まずはかつて必殺技として使っていた分身の幻覚を出してみる。


杏子(一人までならなんとか保てるが……)

杏子(それ以上はぶれるな)


 元は20体までは出せた。

 一旦分身を消し、もう少し簡単な幻惑魔法から試してみることにする。


――――――――
――――――――



 それから色々と試してみて、やっと安定するようになってきた。


エイミー「にゃっ にゃっ」

杏子「惜しいな、そっちじゃないぞ」

杏子「……ほらっ」

エイミー「にゃっ」


 その辺の草と幻惑魔法を使い、エイミーと遊んでみる。

 エイミーはあたしの作った幻惑を追っている。


 ……なんともしょうもない使い方に見えるが、

 “使える”と思うことが大事らしい。


杏子(……そうだな、心のどっかで否定したまま無理矢理使おうとしても、ソウルジェムも濁るし上達もできないよな)

 過去の事を全て断ち切るのは難しい。

 …………でも。

杏子(囚われたままの状態からは抜け出せてきたってことかな……)

杏子(だとしたら、あいつらのおかげか)

杏子(柄でもないが、素直にそう思うことにするよ)

 マミとちゃんと話したり、まどかたちと会うことがなかったらまだあのままだっただろう。

エイミー「にゃ?」

 幻惑を消すと、エイミーが本物の草を掴んでこっちを見上げた。

杏子「……あぁ、まあお前もだな」

エイミー「にゃ」

杏子「――よし、腹減ったろ! 飯食おうぜ」

エイミー「にゃっ!」


 意味を分かっているのかいないのか、エイミーは一際元気よく鳴いた。

 まだ本調子とはいかないが、いずれは取り戻せるだろう。

 ソウルジェムを浄化して、昼飯を買いに行くことにした。


★格闘Lv20→Lv22

★ロッソファンタズマが戦闘時に常時使用可能になりました

★幻惑魔法に関する戦闘コマンドがいくつか増えました


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[34/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]

―教会


 レジ袋を広げ、昼飯を食いはじめる。

 エイミーもいつも以上の勢いでがつがつと食っている。


杏子「やっぱ運動の後は腹が減るよなー。お前も付き合ってくれてたようなもんだしな」

杏子「でも、こういう疲れた時こそ飯がうまい」


 ……食い終わったら、少し魔女でも狩りに行くか。

 グリーフシードを稼ぐというのもあるが、
 自信のついてきた幻惑魔法を実戦でも使ってみたいしな。


杏子(……しかし、あの必殺技の名前だけはどうにかならないかね?)

 技名を叫ばされることは回避したものの、名前はマミが提案してきた名前以外にない。

 元から名前なんか考えてなかったし、わざわざ別の名前を考えるのも面倒だったが……

杏子(マミが忘れててくれたらなかったことにできるんだが)

杏子(……そううまくいかなさそうな気はしているけどな)


杏子(――さて、今日はどこから回るかな)


 行く場所
1公園
2通学路
3駅
4病院
5繁華街
6歩道橋
7土手
8鉄塔
9廃工場
10立体駐車場

 下1レス

―立体駐車場


 昼飯を食い終わると、教会から出て歩き始めた。

 暫くすると、大きな立体駐車場が見えてきた。



下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女



 とくに何も感じない。素通りして更に歩く。



 行く場所
1公園
2通学路
3駅
4病院
5繁華街
6歩道橋
7土手
8鉄塔
9廃工場
・立体駐車場[現在地]

 下1レス

―廃工場



 工業地帯のほうにたどり着く。

 ……まだ昼下がりだというのに倉庫に囲まれた細い道はどことなく薄暗い。


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


杏子(……使い魔だな)

 更に暗くなる方へと進むと、気配が強くなる。

 ――――唐突に景色が変わる。

杏子(……あん? もう少し離れてるかと思いきや、もう出てきやがった)

杏子(さては弱いなこいつ)

 不安定なのは使い魔だからしょうがないが、それにしても魔力がよわっちいような。

 あたりは薄暗いとはいえ、黒くもよもよとした小さな影のような姿はあまりにも目立つ。

 ……これが夜だったら上手く身を隠せたろうになぁ。



―暗闇の魔女結界



杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[34/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


敵:Ulla

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2背中を襲う槍(魔力-15) 幻惑魔法により背後を取って攻撃。突くb~dとも組み合わせられる。
3飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
4打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
5鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
6鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
7断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
8最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
9縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
10幻惑魔法(魔力-15/1ターン) :幻惑で攪乱して回避率を大幅に上げる。他のコマンドと組み合わせられる。
11ロッソファンタズマ(魔力-5*分身の数) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。現在魔力満タンで最大19体。

 下1レス


 すぐに倒してもいいが、実戦での訓練もかねてちょっとだけ遊んでやろう。

杏子「少しだけ待ってやるよ」

杏子「ちゃんとあたしを狙えるかな?」

 ゆっくり近づいていくと、使い魔が飛びかかってくる。

 しかしデタラメな方向だ。当然、魔法をかけなくても避けるのは容易いが。


杏子(――――よし。効いてるな)

杏子(さっきも上手くいってたんだ。もう使える!)


杏子「残念、時間切れだ」

 目の前にまで近づいて突くと、結界とともに霧散して消えた。


杏子「……あとは学校に向かいながらでいいか」

杏子「通学路も広いからな。下校時間になる前に少し先回りして見ておこう」


杏子 魔力[85/100] 状態:正常
GS:11個
・[34/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


 下校時間少し前に学校に到着する。

 暫く校門前で待っていたが、チャイムが鳴ると、ふと屋上のほうに誰かが出てきたのが見えた。

杏子(……ん?)

杏子(あれは…………)

 遠目だが、まどかとさやか、ほむらの姿が見えた。

杏子(何か話してるのか?)


 咄嗟に屋上から見えない位置に身を隠して様子を窺う。

 ――――…………暫く待っていると、やがてほむらが校門のほうへ歩いてくる。

 ほむらはあたしに気づくと、大きく驚いた。


ほむら「……っ!」

杏子「ま、待てっ! 今日は謝りたいと思っただけなんだ」

ほむら「え…………?」

杏子「怖がらせて悪かった」

ほむら「…………」

杏子「あんなこと、何も知らない奴に言うべきじゃないってわかってたはずなのに」

ほむら「…………」


 ほむらは何も言わない。


杏子(いきなり謝られてもどう返していいかわからないってか)

杏子(けど、この空気じゃあたしだってどうしたらいいかわからなくなるじゃないか)

杏子(……謝ることはできたし、やっぱりもう去ったほうがいいのか?)


・自由安価

 下2レス


杏子(気まずい……それにここは校門の前だ、こんな感じでつっ立ってたら目立つだけだ)

杏子(ほむらのやつも目立ちたくはないだろうしな)


杏子「なぁ、まだ話したい事があるんだがここじゃあ目立つから場所を変えていいか?」

杏子「まだあたしが怖い、もう関わりたくないって思うならこのまま帰るよ」

ほむら「…………すみません」

 ほむらは一言小さくそう言って横を通り過ぎていく。

杏子「…………」


杏子(駄目か、仕方ない)

 あたしも立ち去ろうと踵を返したところで、呼び止められる。


まどか「杏子ちゃん!」

さやか「杏子!」

 ……あの二人が駆けてきた。

杏子「あんたたちか…… 屋上で何か話してたのか?」

まどか「あ、うん……杏子ちゃんのこと話してたんだけど……」

杏子「……とりあえず場所変えて話すか」

―公園


まどか「……やっぱりほむらちゃんとは駄目だったの?」

杏子「まあそうだな、もうここまで来たら無理だろ」

杏子「それよりそっちはどうよ」

さやか「こっちもねー……、ちょっと気まずい感じ」

まどか「ほむらちゃん、わたしのこと聞いてたんだよね」

まどか「それで魔法少女なのか、って聞かれて……」

杏子「まどかまで避けられてるなら悪いな」

まどか「わたしたちは杏子ちゃんに助けてもらったけど、実際に魔女を見たことがないとしょうがないのかな……」

杏子「見ないで済むなら一生見ないほうがいいさ、そんなの」

まどか「でも、他の人ともまだあんまり打ち解けられてないみたいだから」

まどか「わたしもまだ気にかけてみようと思うよ、クラスメイトとして」

さやか「あいつ、“魔法少女と関係あるから私なんかに積極的に話しかけてくるのか”なんて言ってたしね」

さやか「まずは候補とか関係なく、転入生のクラスメイトを心配してるだけってわかってもらわないと」

さやか「そしたら、もうちっとはマシになるんじゃないかなあ……って」

さやか「まあ大体そんな感じ」

杏子「そうだな……そういう卑屈なとこはなんとかしてやりたいな」

杏子「今あたしが話しかけても逆効果だろうし、そっちのことは頼んだわ」

-----------------
ここまで
次回は25日(日)18時くらいからの予定です


さやか「ああ、あと募金のことだけど、昨日ついにはじめてみたんだよ!」

さやか「足を止めてくれる人もいるし、小銭くらいなら寄付してくれる人もいた」

さやか「……まだ百円にもならないんだけどね」

さやか「でもクラスメイトに話してみたら少しずつ協力してくれるって人も出てきたし、順調っていえるかな」

杏子「すぐには無理でも続けてれば効果はあるかもしれないぞ」

さやか「それに、仁美が協力したいって言ったのはデカイかな」

さやか「仁美んちって大金持ちだから」

さやか「…………あんまり仁美にばっかりに頼ることになるのも悪い気はするけど」

杏子「……まあ、そうだな」


 気持ち的にはさやかを一番に立ててやりたいところだが、それだけじゃ無理なのは事実だ。


杏子(……しかし、仁美の家ってどのくらいの金持ちなんだ?)

杏子(ツテとかで周りにも広めてくれたら一気に効果は上がるが、それだと仁美のおかげって感じになっちゃうしな)

杏子(まあ、順調に行くならそれはいいことなんだが)


1自由安価
2マミの様子を見に行く

 下2レス


杏子「じゃ、そろそろ行くわ」

杏子「さやかは今日もやるのか?」

さやか「うん、やれるときは出来るだけやりたいからね」

まどか「今日はわたしもさやかちゃんと一緒に手伝うの」

 さやかのほうも頑張っているようだ。

 ほむらのことも一応聞けたし、そろそろマミの様子でも見に行くとしよう。

 二人と別れ、公園を出て土手のほうへ向かった。


―土手


杏子「マミ、順調か?」

マミ「あら、佐倉さん」

 マミは古い鉄砲のような武器を手にしていた。

杏子「それがマスケット銃か」

マミ「ええ、古い銃だけど意外と威力はあるのよ?」

マミ「……ところで、暁美さんとはどうなったの?」

杏子「うーん……やっぱ難しそうだな。あいつも関わりたくないみたいだし」

杏子「あんたやまどかたちまで変な風に思われるのだけは、なんとかしたかったんだけどなぁ……」

杏子「それもあたしじゃ無理みたいだ」

マミ「…………」

杏子「しょうがないだろ。元々仲良いわけでもなかったんだし」

杏子「あとはあいつらに任せるしかないな」

杏子「つうか今までが未練がましかったよな、いつまでも。もうあたしは関わらないことにするよ」


1自由安価
2「話は終わりだ、訓練再開していいぞ」

 下2レス


杏子「話は終わりだ、訓練再開していいぞ」

杏子「とりあえず、あんたも関わるならあいつに魔法少女の話はしないほうがいい」

マミ「……まあ、そうね。仕方がないのかもしれないけど」

杏子「で、試し撃ちはもうしてるんだろ? ちょっと撃ってるとこ見せてみろよ」

マミ「ええ、じゃあやってみるわね」

 マミが銃を構える。

杏子「結構様になってるじゃないか」

マミ「まだ構えてるだけよ?」

 マミが片目を閉じて狙いをつける。

 発砲すると、的にしていた缶が破裂した。

杏子「お、当たったじゃん」

マミ「まだ近距離だからね。このくらいなら缶みたいな小さい的にも安定して当たるけど」

マミ「それだったら撃つより銃で殴ったほうが早い気がするわ」

杏子「さすがにその辺は近接型脳してるな。あたしもそう思うが」

杏子「それだとガンカタってやつか?
   それはそれで合いそうな気もするが、接近戦になるなら銃使わずに普通に戦ったほうが早いか」

マミ「大きい相手ならいいんだけどね」

杏子「デカイ魔女も多いんだし、そういうの相手にドーンと一発くれてやるみたいな使い方でもいいんじゃねえの?」

杏子「構造を変えずに銃をデカく作れば必殺技にもなりそうだしな」

マミ「必殺技かぁ……」


 ……マミがそう言って考え込むようなポーズをする。

 また何か変なことを考え出したらしい。


杏子「まあ、もう少し距離あけて練習してみろよ」

マミ「え、ええ!そうね!」


――――――
――――――



マミ「ティロ・フィナーレ!」


 訓練が終わったところで、マミがいきなり謎の言葉を言い出した。


杏子「おいおいどうしたんだいきなり。早く休んだ方がいいんじゃね?」

マミ「必殺技の名前よ。さっき言ってた、銃を大きくして撃つ必殺技!」

杏子「あー、まあいいんじゃないか? 終わりの一撃って感じで」

 かろうじてフィナーレの意味は分かる。

 適当に流すと、マミは更に話に食いついてきた。

マミ「そう、終焉の射撃。まさにそうなのよ」

マミ「『これで終わらせるわ――さようなら』。決め台詞はそんな感じね」

 少し寒気がした気がするが、いつものことだ。

 ……特に出会って最初の頃はよく新技を考えてはこんな話をしていたっけ。

杏子「わかったから早く飯食おうぜ。エイミー連れてくるよ」


 また適当に流して一旦教会に戻る。

―マミの家


 マミの家に着くと、丁度料理中のようだった。

エイミー「にゃ」

 エイミーが匂いに反応している。

杏子「今日は海鮮系か」

マミ「ええ、今日はスーパーで魚が安かったから、アクア・パッツァを作ろうかと思って」

杏子「変な名前の料理だな」

 マミの必殺技みたいな名前してるから多分イタリア語か何かだろう。

エイミー「にゃ~…」

杏子「ああ、お前は猫缶やるからあっちで食べような」

 エイミーを抱きかかえてリビングの方へ向かう。

 エイミーのご飯を準備してやって、食べている様子でも見ながら待つことにした。



 暫くして、マミが料理をテーブルに運んでくる。


杏子「うまそうな匂いしてるな」

マミ「ええ、それに作ってみると意外と簡単なのよ」

 マミと同じようにバケットを汁に浸して齧ってみる。

 魚介の出汁とオリーブオイルの風味がよく溶け合っている。

マミ「……ああ、そうそう。美樹さん、早速昨日から駅で募金活動を初めてみたんですって」

杏子「こっちも聞いてるぞ。今日あいつらにも会ったからな」

マミ「そうだったの」

杏子「クラスメイトや仁美も協力してくれるんだってな」

杏子「順調にやれてるみたいじゃないか」

マミ「美樹さんは行動力があるものね」

杏子「……あとは恋愛のほうもそれだけ行動力見せてくれればいんだけどなぁ」

マミ「それは……そうねぇ」


 マミが苦笑いをする。

 ふと考えてみたが、これからもし他の誰かが告白するとか言いはじめたらどうするつもりなんだろう?

 あいつだって顔もいいしお坊ちゃんだ。恋のライバルの一人や二人くらいあり得ない話じゃない。


・自由安価

 下2レス

その点のところさやかに話しておくか
マミ、さやかに伝言頼むわ
明日の放課後今日話した公園にきてくれないか、ってな

マミは明日の予定はどうする?


杏子「その点のところさやかに話しておくか」

杏子「マミ、さやかに伝言頼むわ」

杏子「明日の放課後今日話した公園にきてくれないか、ってな」

マミ「ええ、伝えておくわ」

杏子「マミは明日の予定はどうする?」

マミ「そろそろパトロールにいかないと」

マミ「最近は銃の勉強が続いてたから魔力は使ってなかったけど、余裕もないしね」

マミ「それに佐倉さんばかりに任せておくわけにもいかないわ」

杏子「わかった、それなら明日は見滝原での魔女狩りは控えとくか」



 丁度夕飯を食い終えたあたりで、エイミーが膝の上に乗ってきた。


エイミー「にゃ」

杏子「そっちももう食い終わっておねむか?」

杏子「……さてと、片づけないとな。このままここで寝るわけにもいかない」

杏子「皿くらいは運んどくよ」

マミ「助かるわ」


 エイミーをソファの上に運んでやると、丸まってすやすやと寝始めた。

 あたしたちも片づけと寝る支度をして寝室に向かう。

=============================================
*最終イベントとエンディングについて*

今回、早めの日付からスタートしているのと
予測できるキャラがおらず唐突な開始となるため、
本来の日付まで待たなくても『ワルプルギスの夜』に移れます。

倒すための直接戦闘は行わない予定です。
また、日数によっては残りの日付分のボーナスがステータスにつきます。(主にマミの射撃Lv)

なにもしなかった場合襲来は35日目になりますが、そこまで待つのはかなり冗長になるかと思われます。
見送る場合、必要なことをやり終えたと思ったら一日の終わりか始め、自由安価などで指定してください。(決定に3レス中多数決)
=============================================

1残り日数を決める(明日は予定が入っているのでそれ以降でお願いします)
2見送る

 下4レス中多数決



・ワルプルギスの夜までの残り日数(2~34)


 下3レス多数決

20

--------------------------------------------------------
>>961 残り日数と何日目かが混じっておかしいことになってますね…

答えてくれた方には申し訳ないのですがもう一度とります

あと何日か、です。明後日(2)~本来の日付の前日(21)の範囲になります。



・ワルプルギスの夜までの残り日数(2~21)


 下3レス多数決



 部屋の電気を消して、布団に入る。


マミ「おやすみなさい」

杏子「おう、おやすみ」


1自由安価
2翌日へ

 下2レス


―13日目終了―


★浄化しました


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[9/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


・仲間

マミ
[魔力コントロールLv5] [格闘Lv15] [射撃Lv1]

--------------------
ここまで
みなさんほぼ残り日数ギリギリまで付き合ってくれる気なんですね…
実はもうほとんどネタが尽きてるとは言えない(白目)
冗長とか単調とか言われないようにしないとな…まああんまりにアレになったらコメントしてくれたらもう一度決め直すかも

次回は28日(水)20時くらいからの予定です

------------------------

次スレ:『オール安価でまどか☆マギカ 16』
オール安価でまどか☆マギカ 16 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1475061935/)

―翌朝


杏子「おはようさん」

マミ「おはよう、もう少しで出来るわ」

杏子「今のうちにエイミーに餌やっとくか。おい、エイミー。まだおねむか?」

エイミー「……にゃ?」

杏子「……相変わらずご飯の気配がするとすぐ目が覚めるんだな」


 朝食の準備が整う間にエイミーにご飯をやり、

 テーブルに全て品が並んでから二人で食い始める。


食事中の話題/午前中の予定など
・自由安価

 下2レス


杏子「マミ、昨日話したさやかへの伝言よろしくな」

マミ「ええ」


 放課後のさやかとの待ち合わせについて一応念を押しておいた。

 マミのほうは魔女狩りに行くという話だったか。

 ……あたしはそれまでどうしようか?


杏子(今日は見滝原での魔女狩りはやめといたほうがいいよな)

杏子(また上条の見舞いにでも行くか?)

杏子(……いや、あんまり頻繁に行ってもな)

杏子(万一変な勘違いでもされたら、さやかと気まずいことになるだろうしな)


 さやかはこれから募金の件でお見舞いに行く時間も少なくなる。

 その間にあたしがあんまり会いに行くのもよくないだろう。


杏子(……今日はやめとくか。風見野のほうにパトロールに出てくるとしよう)

―教会


 朝食を終えて玄関を出ると、

 マンション前でマミと別れ、エイミーを連れて教会にやってきた。


  エイミーをダンボールの中に降ろす。


杏子(そろそろタオルも洗って変えてやるか)

杏子(今日マミん家に行くときに持って行こう)


 ……風見野に向けて出発する。


・道中

下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女

久々に来た



 ……風見野への道中、魔女の魔力を感じて足を止めた。


―玩具の魔女結界


 結界の奥に顔のない人型の影。あれが魔女らしい。

 今はこの場所には使い魔はいない。

 ここに来るまでに居た使い魔はちょこちょこと跳ねて噛み付こうとするだけの弱っちい奴だった。

 もし出してきたとしても本体を優先して叩けるだろう。


杏子(さて、さっさとやっつけちまおうか)


杏子 魔力[100/100] 状態:正常
GS:11個
・[9/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


敵:Rosasharn

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2背中を襲う槍(魔力-15) 幻惑魔法により背後を取って攻撃。突くb~dとも組み合わせられる。
3飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
4打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
5鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
6鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
7断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
8最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
9縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
10幻惑魔法(魔力-15/1ターン) :幻惑で攪乱して回避率を大幅に上げる。他のコマンドと組み合わせられる。
11ロッソファンタズマ(魔力-5*分身の数) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。現在魔力満タンで最大19体。

 下1レス



杏子「ふんっ!」


 槍を構えて突撃する。

 魔女を撃破すると結界が消滅した。


杏子「……なんだ、マジで大したことない魔女だったな」


杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:11個
・[9/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]・玩具[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


 さて、どこに向かうか。


・行く場所(風見野)
1風見野駅周辺
2図書館
3山
4病院
5学校

 下1レス

>>985 【訂正】GS:11個→GS:12個
------------------------
―風見野駅周辺


 通勤・通学ラッシュの過ぎた時間帯駅周辺。

 まだ静かな商店街を歩く。


下1レスコンマ判定
 0~20 使い魔
 21~40 魔女


 続けて魔女の気配があった。

 この前使い魔ばっかり出た反動か。

 もともとこの街には今まで放置していた使い魔の分がある。


杏子(……って思うと良いんだか悪いんだか)

杏子(いや、魔法少女としちゃもちろん良いことなんだけどな)


―落書きの魔女結界


 フレンドリーに手を振る、子供のような姿の魔女。

 ……こいつは追い詰められると何かしてくるんだったか?

 前はそんな素振りを見てすぐに倒したから、何をする気かはわからないが。


杏子(一気に倒したほうがよさそうだな)



杏子 魔力[95/100] 状態:正常
GS:12個
・[9/100]・[100/100]
・[100/100]・銀[100/100]
・薔薇園[100/100]・鳥かご[100/100]
・針[100/100]・芸術家[100/100]
・お菓子[100/100]・忘却[125/125]
・銀[100/100]・玩具[100/100]


◆ステータス

[魔力コントロールLv5] [格闘Lv22]


敵:Albertine
  Anja×4

1突く:近接武器戦闘(魔力-0)、もしくはbからはトドメかなんかとしても
 b中威力(魔力-10)
 c大威力(魔力-25)
 d必殺(魔力-45)
2背中を襲う槍(魔力-15) 幻惑魔法により背後を取って攻撃。突くb~dとも組み合わせられる。
3飛槍 :槍を投げつける。装備は余裕が出来たときに自動で生成し直します。
 b大威力(魔力-15)
4打突(魔力-5) :槍を構えて魔力により加速し突撃する
 b中威力(魔力-15)
 c大威力(魔力-30)
 d必殺(魔力-50)
5鉄砕鞭(魔力-5) :槍を多節棍に変形させて広範囲に打ち付ける
6鎖拘束(魔力-5/魔力-20) :多節棍で縛り付けて拘束、可能であればそのまま潰す
7断罪の礫柱(魔力-10) :地面からでっかい槍を突き出す。手が空いてるので攻撃中にも続けて連撃可能。
 b断罪の礫柱(魔力-25) :地面から巨体をぶち破る大きな槍を突き出す。動く相手に当てるのはやや難しいが、手が空いてるので隙はできない。
8最後の審判(魔力-50):でっかい槍に乗って突撃
9縛鎖結界(魔力-15) :防護壁を作り出す
10幻惑魔法(魔力-15/1ターン) :幻惑で攪乱して回避率を大幅に上げる。他のコマンドと組み合わせられる。
11ロッソファンタズマ(魔力-5*分身の数) :分身を作り出す幻惑魔法の必殺技。現在魔力満タンで最大19体。

 下1レス


 跳び回る使い魔の間を駆け抜け、まずは一気に距離を詰めて一発入れる。


Albertine「...!!」

杏子「うらッ!」


 魔力を乗せた一撃を腹にお見舞いしてやり、

 続けて近距離で攻撃を加えていく。


下1レスコンマ判定
0~40 何かされる前に撃破

----------------------
ここまで
次回からは次スレのほうになります
次回は30日(金)20時くらいからの予定です



☆埋め恒例企画☆
ここから>>1000までに書かれた内容を今後の展開のどこかにいれるかも

・『杏子編』のみとします
・違う話に移った場合終了とします

なにかのショックで並行世界の映像が頭によぎる杏子(本編や外伝等の)

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